2色 刷 わか りやす い機 械 教 室
材 料力学 考え方解き方 演習付 萩原 国雄 著
東京電機大学出版局
本書 の全 部 また は一 部 を無 断 で 複 写複 製(コ ピー)す る こ とは,著 作 権 法 上 で の例 ...
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2色 刷 わか りやす い機 械 教 室
材 料力学 考え方解き方 演習付 萩原 国雄 著
東京電機大学出版局
本書 の全 部 また は一 部 を無 断 で 複 写複 製(コ ピー)す る こ とは,著 作 権 法 上 で の例 外 を除 き,禁 じ られ て い ます。 小 局 は,著 者 か ら複 写 に係 る 権 利 の管 理 に つ き委 託 を受 けて い ます ので,本 書 か らの複 写 を 希望 され る場 合 は,必 ず小 局(03-5280-3422)宛 ご連 絡 くだ さ い。
ま え がき 本 書 は,工 業 高 校 の機 械 科 に お け る新 学 習 内 容 を 基 準 と して,必 要 最 少 限 の 内 容 を残 らず取 り入 れ,や さ し く理 解 しや す い形 に ま とめ た もの で あ る。 対 象 と して は,一 応 機 械 科 の 生 徒 諸 君 を考 え て い る が,そ の他 の工 学 を 学 ぶ 者 お よ び機 械 技 術 者 を志 す 者,さ
らに な お広 く一 般 の好 学 者 の 諸君 の た め に も読 み な
が ら内 容 が 把 握 で き る よ う配 慮 した つ も りで あ る。 編 纂 に あ た って は,次 の 諸 点 に留 意 した。 ①
な るべ く短 時 間 に労 せ ず して学 び とれ る よ う に,演 習 問題 形 式 に よ らず, 例 題 集 と し,考 え 方 ・解 き方 に力 点 を お い た。 しか し,例 題 を少 しで も多 く取 り入 れ る た め,考 え 方 ・解 き方 を重 要 視 しな が ら も,こ れ を 簡 潔 に と どめ た。
②
重要 な 基 本 事 項 が ひ と 目で わか りや す い よ うに,わ く組 み の中 に ま とめ, そ れ らの 中 で 説 明 の 必 要 な もの は わ く外 に理 解 しや す く解 説 した。
③
三 角 関数 を必 要 とす る と こ ろで は,計 算 を 容 易 にす る た め,主 と して特 別 角 を 用 い るよ うに した 。
筆 者 は現 職 の体 験 を とお して,初 学 者 の 多 くの つ まづ きを み て きた 。 本 書 は 教 室 に お け る これ らの体 験 を 通 じて の 授 業 の 集 約 と もい う こ とが で き る。 執 筆 に あ た って は十 分 努 力 した つ も りで あ るが,不 足 の点 はお 許 しいた だ きた い。 本 書 の作 成 に あ た って,ご 尽 力 下 さ った東 京 電 機 大 学 出版 局 な ら び に,関 係 各 位 の 絶 大 な る ご支 援 に対 し,心 か らお礼 を 申 し上 げ た い。
昭和45年10月 筆 者 記 す
第 本 書 は 昭和45年(1970)に,初
次改訂に あた
2
っ
て
版 「機 械 の 力学,考 え 方 ・解 き方 」 を タ イ ト
ル と して,機 械 力 学 と材 料 力 学 の合 本 で ス ター トし,そ れ 以 来 多 くの 版 を重 ね, 昭和60年(1985)に
な って,よ り見 や す くか っ 解 りや す くす る よ うに 期 待 を
こめ て 第 1次 改訂 を 行 い,2 色 刷 り 2分 冊 と した。 今 般,SI単 位 系(国
際単 位 系)へ
の 移 行 を 契機 と して,多 くの本 書 ご活 用 の
方 々 な らび に 時代 の 要 請 に こ たえ,第
2次 改 訂 を 行 う こ と と した。
初 版 以 来 一 貫 して 考 え て き た こ と は 「労 せず 学 べ る例 題 集 と し,考 え 方 ・解 き方 に力 点 をお く」 で あ り,ま た 同 時 に 「機 械 設 計 へ の橋 渡 しと して 役 立 っ も の 」 で あ っ た。 か く して,第
1次 改訂 で は① 2色 刷 り に して 解 説 ・図 ・問 題 点 な ど見 やす く,
理 解 しや す い よ うに浮 き ぼ りに す る。 ② 演 習 問題 の追 加 と解 答 に もな るべ く計 算 式 を 付 加 す る。 ③MKS, SI単 位 の 換 算 表 を追 加 し,④ 設 計 関 連 部 分 で は 単 位 の 関 連 性 を 考 慮 し,⑤ 材 料 力 学 関 連 図 はJIS規 格 に 従 い,⑥ 電 卓 利 用 も考 慮 し て 円周 率 π は そ の ま ま扱 うな ど見 な お しあ るい は改 善 を 行 っ た。 今 回 の第 2次 改 訂 で は,第
1次 改 訂 の六 つ の ポ イ ン トか ら,さ ら に発 展 的 に
次 の諸 点 を重 点 と して意 を そ そ い だ つ も りで あ る。 ①SI単
位 系 の使 用(重
力 単 位 へ の 見 な お し も考 慮 した)。
②
機 械 力 学,材 料 力 学 の二 つ を独 立 さ せ て 2分 冊 と した。
③
改善 点 の見 な お しに よ る新 設 と廃 棄 。
④
機 械 工 学 便 覧(日 本機 械学 会 編)新 版 に準 拠 す る よ うに した(例,曲
げ
モ ー メ ン トの正 負 の 符 号 の 扱 い な ど)。 ⑤
答 の 数値 は原 則 と して 四 捨 五 入 で 有 効 数 字 3桁 とす る。(特 に,一 部 の 問題 で は,そ の題 意 に よ り切 り捨 て,切 り上 げ あ るい は そ の 有 効 数 字 の 桁 数 の増 減 を 行 っ た)
⑥
付録 ・単 位 の 換 算 表 に ギ リ シ ャ文 字 の追 加 。
初 版 で は主 と して 工 業 高 校 の機 械 科 の生 徒 諸 君 を対 象 と して作 成 した が,
年 が経 つ に つ れ て,現 実 に は 多 くの機 械 工 業 な らび に,そ の関 連 企 業 等 の 現 場 で,広 範 に ご活 用 い た だ い て きた こ と は著 者 と して至 上 の喜 び とす る もの で あ る。 な お,本 書 に よ る学 習 法(ご 活 用)の 工 夫 の た め に,幅 広 く利 用 者 諸 氏 の 選 択 の 自 由度 を高 め るべ く十 分 配 慮 したつ も りで あ る。 一層 の ご活 用 を い ただ け れ ば幸 い で あ る。 初 版 以 来 この か た,第
1次 改 訂,第
2次 改 訂 を 通 して重 ねが さね ご尽力 下 さ っ
た東 京 電 機 大 学 出版 局 岩下 行 徳 氏 な らび に関 係 各 位 に 対 し深 く感 謝 申 し上 げ る次 第 で あ る。 平成6年3月 著者記 す
も く じ
1.
2.
3.
4.
応力 とひずみ
弾性 エ ネル ギ
曲
げ
は りの 強 さ
1
6.
ね
じ
り
組合せ応力
荷重 と応力
1
2
応 力 とひ ず み
19
3
材料の使用範囲
45
1・
4
熱応力
55
1
・
5
内圧を受 ける円筒 と球
63
2
・
1
弾性 エネルギ
71
2
・2
衝撃応力 と伸 び
78
3
・
は りの 種 類 と荷 重
84
3
・2
は り のつ り合 い条 件
86
3
・
3
両端支持 ば りの計算
3
・
4
片 持 ば りの計 算
127
3
・5
張 出 しば りの計 算
135
4
・1
曲 げ応力 と断面係 数
139
は りの 強 さ
153
4 ・3
は りの た わ み
156
4
平 等 強 さの は り
162
軸 の ね じ り
172
1 1
・
4
5.
・1 ・
1
・
・
2
4
5
・1
5
・2
89
軸 の 強 さ
178
5 ・3
コ イル ば ね
193
6
・1
主 面 と主応力
197
6
・2
モ ー ル円
206
6
・
3
曲 げ とね じりを 同 時 に受 け る軸 211
7.
座
問 題 付録
屈
の
Sl単
解
7
・1
柱
219
7
・2
柱 の強 さ
221
答
位 に つ い て
226 262
1
応力 とひずみ 本 書 で扱 う材料 力学 と は何 か。 わ れ わ れ の周 囲 に あ る機 械 や構 造 物 な ど は, 使 用 中 に壊 れ な い よ うに設 計 製 作 され な くて は な らな い。 そ れ で は な ん で も丈 夫 に さ え作 れ ば よ い だ ろ うか。 必 要 以 上 に丈 夫 に 作 れ ば材 料 を不 必 要 に多 く使 い経 済 的 に不 利 で あ る。 そ こで わ れ わ れ は,ま ず 機 械 や構 造 物 に どの よ うな 状態 で どん な力 が作 用 す る か,そ の力 に よ って材 料 内部 に は ど ん な抵 抗 力 が生 ず るか,材 料 に ど ん な変 形 が 起 こる か な ど を調 べ,こ れ らに見 合 う安 全 か つ経 済 的 な材 料 の形 状 や寸 法 を決 め な くて は な らな い。 この よ うな学 問 を 材料 力 学 とい い機 械 設 計 の根 幹 を なす もの で あ る。
1・1 荷
1・1・1
(1) 荷
荷
重
と 応
力
重
重(load)
物 体 に働 く外 力 を荷 重 と い う
(2) 荷 重 の 分 類 (a) 荷 重 の 作 用 の しか た に よ る 分 類
例 題1・1
図1・1の
消 しゴ ムを 手 で 力 を加 え て変 形 させ て み よ う。 どの よ うな
力 の作 用 の させ 方 が あ るか 。
図 1・1
〔 考え方〕 消 し ゴ ムを伸 ば す に は,両 手 で 引 っ張 り。 押 し縮 め る に は … … 〔 解〕
図1・2の よ うな 作 用 の させ方 が考 え られ る。
① 引張る
② 圧 縮する
③ 曲げ る
④ ね じる
⑤ せ ん断する
図 1・2
この こ とか らわ か る よ うに作 用 の しか た に よ って 次 の よ う に分 類 で き る。
① 引 張 荷 重(tensile
load)引
② 圧 縮 荷 重(compressive ③ せ ん 断 荷 重(shearing ④ 曲 げ 荷 重(bending
load)圧 load)切
load)曲
⑤ ね じ り荷 重(torsional
っ張 る よ う に 作 用 す る 力
load)ね
す る よ う に 作 用 す る力 断 す る よ うに作 用 す る力 げ る よ うに作 用 す る力 じる よ うに作 用 す る力
(b) 荷 重 を 加 え る 速 度 に よ る分 類 荷 重 を加 え る速 度 や加 え る方 向 の変 化 に よ っ て次 の よ うに分 類 で き る。 ① 静 荷 重(static
load)き
わ め て 徐 々 に 加 え る か,加
え られ た 状 態
を 続 け る よ うな荷 重 。 ② 動 荷 重(dynamic
load)変
化 を 伴 う よ う な 荷 重 で,次
の よ うな も
のが ある 。
(イ) 繰 返 し荷 重(repeated load)
大 き さ が 周 期 的 に繰 り返 して 変
動 す る荷 重 で,引 張 りの場 合 は引 張 りだ け,圧 縮 の場 合 は圧 縮 だ け が 周 期 的 に繰 り返 し作 用 す る。 (ロ) 交 番 荷 重(alternate
load)
大 き さや 向 きが 周 期 的 に変 化 す る
荷重。 (ハ) 衝 撃 荷 重(impact
1・1・2 内
(1) 内
力
と 応
力(internal
load)
き わ め て 急 激 に 作 用 す る荷 重 。
力
force)
物 体 に荷 重 が作 用 す る と変 形 し,こ の変 形 に抵 抗 して物 体 内部 に力 を生 ず る。 この よ うに物 体 が荷 重を受 け た と き,そ れ に応 じて 内 部 に生 ず る抵 抗 力 を 内力 とい う。
〈参 考 〉 ば ね の 力 と内 力 ば ね氏 は図1・3の よ うに,頭 の上 の 荷 が 増 加 す れ ば体 を縮 め て 荷 を 支 え る。 ば ね氏 は体 を縮 め る こ とに よ って ち ょ う ど荷 を支 え るだ け の力 を 出 し て い るの で あ る。 これ と同 じよ うな こ とが他 の物 体 で も起 こる。す なわ ち, 物 体 に外 力 を加 え る と,物 体 は変 形 を始 め,外 力 とっ り合 う力 が 内部 に生 じた と ころ で 変形 は止 ま る。この 内 部 に生 ず る力 を 内力 とい うわ けで あ る。
図1・3 ば ね氏
例 題1・2図1・4よ
う な 丸 棒 に100N(ニ
ュ ー ト ン)の
丸 棒 の 内 部 に 生 ず る 内 力 は い く らか 。 ま た,内
引張荷 重 を加 え た とき
力 の 向 き は 荷 重 の 向 き と(
)
で あ る。
図1・4
〔 考え方〕 ば ね の力 と 内力 を参 考 に 〔 解 き方 〕
材 料 内部 に生 ず る抵 抗 力,す
なわ ち,内 力 は荷 重 と大 き さ が 等 し く向 き
は反対 とな る。 答(内
(2) 応
力
力100N,反
対)
(stress)
応 力 と は単 位 断 面積 当 りの 内 力 の 大 き さを い う
例 題1・3
図1・5の
よ う な 太 さ の 異 な る 2本 の 丸 棒 に 同 じ 大 き さ の 引 張 荷 重
を 加 え た と き,応 力(単 位 面 積 当 り の 内 力)は(a)と(b)で
は ど ち らが 大 き い か 。
(a)
(b)
図 1・5
〔 考 え方 〕 応 力 とは 単位 断 面 積(た
とえ ば1mm2)当
り の内 力 で あ り,し か も内 力 と
荷 重 は大 きさ が 等 しい こ とか ら,応 力 の式 を作 っ て二 つ を比 較 す れ ば よ い。
〔 解 き方〕
応 力=
内力/ 断面積=
荷重/ 断面積
応 力=
内荷重/ で,し 断面積
か も(a)と(b)は
同 一 荷 重 で あ る。 したが って 断 面
積 の小 さ な(a)の 方 が 応 力 が 大 きい。 答((a)の
方 が大 きい)
応 力 は,材 料 の強 さ(単 位 面 積 当 り負 担 で き る内 力)を 調 べ た り,安 全 に 使 用 で き る材 料 の寸 法 を計 算 す る と きの 基 本 に な る もので あ る。
〈参 考〉 こ れ ま で は,荷
荷 重 と応 力 の 単 位 記 号 につ いて 重 と応 力 の 単 位 と し て 工 学 単 位
な ど が 使 わ れ て き た が 現 在 はSI単 1. 荷 重 の 単 位 に は
〔N 〕(ニ
1N と は 質 量 1kgの
〔kgf〕 と 〔kgf/mm2〕
位 に 切 り 換 え られ た 。
ュ ー ト ン)を
用 い る
物 体 に 作 用 し て1m/s2の
加 速 度 を生 じ させ る よ う
な力 の こ とで あ る。 こ れ ま で 用 い られ た 工 学 単 位 の 1kgfと て 地 球 の 重 力 の 加 速 度 で あ る 約9.8m/s2を 〈 単 位 換 算 を マ ス タ ー しよ う 〉 (1) 50kgfは
何 Nか
は,質
量 1kgの
物 体 に作用 し
生 じ さ せ る 力9.8N
に相 当 す る。
(解)
1kgfが9.8N
に相 当す るか ら
50〔kgf〕=50〔kgf〕
(2)
×9.8〔N/kgf〕=490〔
N〕
19.6N は 何kgfか
(解)
2.応 力 の 単 位 に は
〔N/m2 〕 や
応力 の単 位 は これ まで
〔Pa〕(パ ス カ ル)を
〔kgf/mm2〕
で あ っ た が,現
用 いる 在 は
〔N/m2〕
〔Pa〕 が 用 い られ る 。 本 書 で は 応 力 の 単 位 と し て 〔N/mm2〕=〔MPa〕
や を
用 い た。 1Paと
は 1N/m2の
こ とで あ る
ま た,桁 数 の多 い数 値 に は次 の よ うな接 頭 語 を 用 い て 表 す。 103:k(キ
ロ)
106:
M(メ
ガ)
109:G(ギ
ガ)
そ の他 は付 録 を 参 照 の こ と。 〈単 位 換 算 を マ ス タ ー しよ う 〉 (1)応
力 1N/mm2は
何Paか
(解)
(結 論) 覚 え よ う 面 積 1mm2当 1MPaに
り 1N の 応 力 は,面
積 1m2あ
た り106N の 応 力 す な わ ち
相 当す る。 1N/mm2=1×106N/m2=1MPa
機 械 工 学 で は,力
を W 〔N〕,面 積 を A 〔mm2〕 と して 応 力 を 計 算 す る と
き,
と す る と 簡 単 で あ る。
〈参 考 例 〉 (1)断
面 積40mm2に
垂 直 荷 重1000N
が 作 用 して い る。 生 ず る応 力 は
どれ ほ どか 。 (解)
(2)応
力 1kgf/mm2は
何Paか
。
(解)
(別 解)
(3)応
力60MPaは
何kgf/mm2か
(解)
(3) 応 力 の 種 類
荷 重 の 作 用 の しか た に よ っ て,材 引 張 応 力(tensile 圧 縮 応 力(compressive せ ん 断 応 力(shearing
料 に は 図1・6の
よ う な 応 力 を 生 ず る。
stress) stress) stress)
引 張 応 力 と圧 縮 応 力 は 断 面 に 垂 直 に 生 ず る の で 垂 直 応 力(normal と い い,せ stress)と
stress)
ん 断 応 力 は 断 面 の 接 線 の 方 向 に 生 ず る の で 接 線 応 力(tangential い う。
(b)圧 縮 応 力
(a)引 張 応 力
(c)せ ん 断 応 力
図1・6
(4) 応 力 の 計算 例 題1・3で 確認 した 応 力 の式 を記 号 で 表 す と, 荷重 を W 〔N〕,断 面 積 を A 〔mm2〕 と して応 力 を求 め る と
こ こ に,σ(シ 合 は,引 W:荷
垂直応力
σ=W/A〔N/mm2〕=W/A〔MPa〕
(1・1)
せん断応力
τ=W/A〔N/mm2〕=W/A〔MPa〕
(1・2)
グ マ):垂
直 応 力,た
だ し引 張 応 力 と圧 縮 応 力 を 区 別 す る 場
張 応 力 を σt圧 縮 応 力 をσcと す る 。 τ(タ 重
〔N 〕,A:断
面積
例 題1・4 断 面 積100mm2の
ウ):せ
ん断応 力
〔MPa〕,
〔mm2〕 。
材 料 に1800N
の引 張 荷 重 が 作 用 す る と き,断
面
に生 ず る応 力 は どれ ほ どか 。 〔 考え方〕 応 力 は単 位 面 積 当 りの 内 力(内 力=荷 重)で あ る こ とに注 目。 <解法 1> 荷 重 W 〔N〕,面 積 A 〔mm2〕 で 応 力 σ 〔N/mm2〕
を求 め 〔MPa〕
に
直す 。 〈 解 法 2> 荷 重 W 〔N〕,面 積 A 〔m2〕で応 力 σ 〔N/m2〕 を求 め て 〔MPa〕 に 直 す。 〔 解 き方 〕
〈解 法 1>
<解 法 2> 〈参 考 〉 答(18MPa)
例 題1・5図1・7の 重 が65〔kN〕
よ う な 軟 鋼 材 料 試 験 片 で,引
張 試 験 を 行 っ た 結 果,最
大荷
で あ っ た 。 こ の と き 生 じた 引 張 応 力 を 求 め な さ い 。
図1・7
〔 考え方〕
①
応 力=内 力/断 面積=荷 重/断 面 積
② 65〔kN〕=65×103〔
N〕
③ 円 の 面 積 はA=πr2で
あ る が,工 学 で は直 径 dを 用 いた 式 を 使 う こ とが 多 い。
④ <解 法 1> 長 さ の単 位 を 〔mm〕,し
た が って面 積 の単 位 は 〔mm2〕
<解 法 2> 長 さの 単 位 を 〔 m〕,し た が って面 積 の単 位 は 〔my〕 〔 解 き方 〕
<解 法 1>
<解 法 2> <参 考>
1〔mm〕=1×10-3〔
例1・6図1・8(a)の
m 〕
よ う に8.8kNの
し た が っ て,14〔mm〕=14×10-3〔
せ ん 断 力 が M20*の
ボ ル トに 作 用 して
い る 。 ボ ル トに 生 ず る せ ん 断 応 力 は ど れ ほ ど か 。 * M20と は メ-ト ル 並 目ね じで 呼 び径(お
ね じの 外 径)20mmの
m〕
もの を い う。
(b)せ ん 断 面
(a)
図1・8
〔 考え方〕 ②
①
せん 断 応 力 は,せ ん 断荷 重 をせ ん断 を受 け る断 面 積 で 割 る。
せ ん 断面 は図1・8(b)の 斜 線 の部 分 で あ る。
〔 解 き方〕
式(1・2)よ
り
数値 を代 入 して
答
(28MPa)
例題1・7 3kNの 引張 荷 重 が作 用 す る部 品 を 丸鋼 で作 りた い。 丸 鋼 に発 生 す る引 張応 力 を90MPaに
と どめ る に は,部 品 の 直 径 を い く らにす る こ と が で き
るか。
〔 考え方〕
W の 引張 荷 重 に対 して,こ の 部 品 に許 され る 引 張 応 力 の 限 度 で あ る σ
を生 ず るよ うな 断面 積 を求 め,こ の必 要 とす る断面 積 に な るよ うな 直径 を 導 き 出 せ ば よ い。 この と き,応 力 の単 位 を 〔N/mm2〕 〔 解 き方 〕
式(1・1)よ
り σ=W/Aで
に直 してか ら計 算 す る と よ い。 あ るか ら,必 要 とす る断 面 積 は
(1)
一 方 ,丸 鋼 の 断 面 積 は A=
πd2/
(2)
4
式(2)が,式(1)の 必 要 とす る断 面 積 に 等 しくな れ ば よ い か ら,
(3) 式(3)にW=3〔kN〕=3×103〔
N 〕,σ=90〔MPa〕=90〔N/mm2〕
を代 入
答
例題
1・8
図1・9の
す る と き,こ d2を
よ うな 中 空 円 筒 を 2枚 の 板 で は さ み,100kNの
の 円 筒 に 生 ず る 圧 縮 応 力 を70MPaに
い く ら に す れ ば よ い か 。 た だ し内 径d1を20mmと
(6.51mm)
力 で圧縮
と どめ るに は円筒 の外 径 す る。
図1・9
〔 考 え方 〕
W の圧 縮 荷重 を 加 え た と き,こ の材 料 に許 さ れ る 限 界 の 応 力 σを 生 ず
るよ うな断 面 積 を求 め る式 を 作 る。 次 に 円 筒 の 断面 積 が必 要 と す る 断 面 積 に な る よ う に 外 径d2を
求 め る式 を作 り,数 値 を 代 入 し計 算 す る。
〔 解 き方 〕
式(1・1)よ
り
σ=W/Aで
あ る か ら,必
要 とす る断 面 積 は
(1)
一 方 ,円 筒 の 断面 積 は,直 径d2の
円 の 面 積 か ら中 空 部 の 直 径d1の
円の面積 を引 いた
もの で あ る か ら, (2)
式(2)が 式(1)の必 要 とす る断面 積 に等 しくな れ ば よ いか ら, (3)
式(3)に
σ=70〔MPa〕=70〔N/mm2〕 W=100〔kN〕=100×103〔 d1=20〔mm〕
N〕
を代 入
答 (47.1mm)
例 題1・9図1・10の き,リ
ベ
よ う な リベ ッ ト継 手 に9.4kNの
ッ トに 生 ず る せ ん 断 応 力 を40MPaに
引張 荷重 が作 用 す る と
し た い,リ
ベ ッ トの 本 数 は 何
本か。
図1・10
〔 考 え方 〕
リベ ッ ト 1本 の 断 面 積 に必 要 本 数 n を乗 じた総 断 面 積 が,荷
して,応 力 τが40MPaに
重 W に対
な る よ う な面 積 で あ れ ば よ い。 文 字 式 を作 っ てみ よ う。
〔 解 き方 〕 必 要 とす るせ ん 断 面 積 (1)
ボ ル トの 本 数 を n とす る と,ボ ル トの 総 断 面 積 は (2)
式(2)=式(1)よ
り
(3) 式(3)にW=9.4×103N,τ=40MPa=40N/mm2,d=10mmを
代 入 し,
答(3
例 題1・10図1・11の ン の 径d1お
よ う な ピ ン継 手 に 引 張 荷 重14kNが
よ び 棒 の 径d2を
限 界 を40MPa,棒
求 め な さ い 。 た だ し,ピ
に 生 ず る 引 張 応 力 の 限 界 を70MPaと
本)
作 用 す る と き,ピ
ンに生 ず るせ ん 断 応 力 の す る。
図 1・11
〔 考 え方 〕
①d1を
求 め る に は,こ の ピ ンに はせ ん 断 荷 重 を 受 け る 面 が 2箇 所 あ
る ので 断 面 積 を 2A と して,τ=W/2Aよ 式 と円 の 面 積 の 式A=πd12/4を ②
棒 径d2を
〔 解き方〕
関 連 させ てd1の
求 め る に は,σ=W/Aよ
この 式 と円 の 面積 の式A=πd22/4を ①
ピ ンの 径
り ピ ンの 断面 積A=W/2τ
を 導 き ,こ
の
式 を作 れ ば よ い。
り棒 の必 要 と す る断 面 積A=w/σ 関連 さ せ てd2の 式 を作 る。
を 導 き,
こ の 式 にW=14×103N,τ=40MPa=40N/mm2を
②
代入
棒 の径
より
こ の 式 にW=14×103N,σ=70MPa=70N/mm2を
代入
答
例題
1・
11
図1・12の
よ う に 2kNの
に キ ー(16×10×100)で ー に生 ず るせ ん 断 応 力 と 〔注 〕
(d1=14.9mm,d2=16.0mm)
力 を 伝 え る ベ ル ト車 が 直 径50mmの
軸
固 定 さ れ て い る。 こ の ベ ル ト車 を 駆 動 す る と き,キ ,キ
ーの 側 面 に生 ず る圧 縮 応 力 を求 め な さい。
図 中 の単 位 記 号 のつ いて いな い長 さ の寸 法 数 値 は 〔mm〕 単 位 で あ る。
図 〔 考え方〕
①
1・12
ま ず キ ー に 働 くせ ん 断 力 を 求 め る 。 ベ ル ト車 に よ る トル ク * を キ ー
に よ って 軸 に伝 え る か ら,キ ーが 受 ける トル ク=ベ ル ト車 に よ る トル ク
以上 の関 係 か
らせ ん 断 力 W を求 あ る。
② *ト
せ ん 断 応 力 を求 め る。 ① で 求 め た せ ん 断 荷 重 W を,キ ー の せん 断 面 積 で 割 る。
ル ク と は 回 転 モ ー メ ン トの こと で,回 転 力 ×回 転 半 径 で 求 め る。 単 位 〔N・mm〕。
③
キ ー の側 面 に生 ず る圧 縮 応 力 は,W
〔 解 き方 〕
①
の圧 縮 を受 け る小 さ い方 の 面 積 で 割 る。
キ ー に働 くせ ん 断力
キ ー に 伝 え られ る トル ク=ベ
ル ト車 に よ る トル ク で あ る か ら
W×25〔mm〕=2×103×250〔N・mm〕
②
せん断応力
③
圧縮応力 答(τ=12.5MPa,σc=50MPa)
例 題1・12図1・13の
よ う に ボ ル トに40kNの
引 張 荷 重 が 作 用 す る と き,ボ
トの 外 径 d と ボ ル トの 頭 の 高 さ ん を 求 め よ 。 た だ し,こ の 限 界 を,引 な お,引 の 面 積,せ
張 応 力 は60MPa,せ
ル
の ボ ル トに 生 ず る 応 力
ん 断 応 力 は40MPaと
す る。
張 荷 重 を 受 け る 面 は ボ ル トの 谷 径d′(d′=0.8d)を
直 径 と す る円
ん 断 を 受 け る 面 は ボ ル トの 頭 に ボ ル トの 外 径 d が 作 る 円 筒 の 側 面 積
と して 計 算 しな さ い*。
図 1・13
* 実 際 ボ ル トを選 ぶ 場 合 は 計 算 値 を も と にJIS規 格 よ り選 定 す る(例JIS B0205… …)。 な お例 題 の 計 算 値d=36.4か ル トを 選 定 す る と M42に な る。
らJIS B0205の
B1180,
B1181,
B1173,
メ ー トル 並 目 ね じ第 一 優 先 順 位 よ り ボ
ボ ル トの外 径 を求 め るに は,式(1・1)よ
〔 考え方〕 トの谷 径 の式
を 導 き 数 値 を 代 入 しd′ を 求 め る 。 次 にd′=0.8dの
か らd=d′/0.8と
②
り 引 張 荷 重 に耐 え られ る ボ ル 関係
して ボ ル トの 外 径 を 求 め る 。
ボ ル トの 頭 の高 さ を求 め る に は,荷 重 W が ボ ル トの外 径 dを 直径 とす る 円筒 の側
面A=πdhに
〔 解 き 方〕 式(1・1)か
作 用 す るか ら τ=W/πdhに
①
な る。 この式 か ら hの式 を導 き計 算 す る。
ボ ル トの外 径
ら
(d′:ボ
こ の 式 にW=40kN=40×103N,σ=60MPa=60N/mm2を
ル トの 谷 径)
代入
〔mm〕 こ こ で ボ ル トの 谷 径 と外 径 の 関 係 は お よ そd′=0.8dか
ら,外
〔mm〕
②
ボ ル トの 頭 の 高 さ h は,
径 は
と な る。
より
と な る 。 こ の 式 にW=40×103N,d=36.4mm,τ=40MPa=40
N/mm2を
代入 し
て
〔mm〕
答
例題
1 ・ 13
図1・ 14 の
(d=36.4mm,h=8.74mm)
リベ ッ ト継 手 に お い て 1 ピ ッ チ 当 り の 引 張 荷 重 を13kN
と した と き,次 の 各 応 力 の値 を求 め な さい。 ①
リベ ッ トに生 ず るせ ん 断 応 力 。
② 板 に 生 ず る引 張 応 力 。 ③ 板 の圧 縮 応 力 。 ④ 板 の せん 断 応 力 。
図 1・14
〔考 え 方 〕 の で,荷
① は,1
ピ ッ チ に リベ ッ トが 1本 あ る こ と に な る
重 を リベ ッ トの 断 面 積 で 割 っ て 求 め る 。
② につ いて は,引 張 荷 重 を受 け る板 の 断 面 は図1・15の ② の 示 す よ う に,ピ ッチ か ら りベ ッ ト穴 を 差 し引 いた 部 分 で あ る。 した が って,荷 重 を この 部 分 の 面(p-d)tで
割 って 求 め る。
③ につ いて は,図1・15の ③ に示 す よ うに,リ ベ ッ トの背 後 に あ る板 の 部 分 が 圧縮 を 受 け るの で,圧
縮 を 受 け る板 の 断 面 積 はdt
とな る。 この 面積 で 荷重 を 割 って求 め る。 ④ は,リ ベ ッ ト穴 の接 線 方 向 が板 の せ ん断 面 の方 向 で あ る か ら,1 ピ ッチ に つ い て の 板 の せ ん 断面 積 は2etと
②A=(p-d)t 引 張 荷 重 を受 け る 1 ピ ッチ 当 りの 板 の 断面積
な る。 この面 積 で荷 重 を割 って求 め る。
③A=dt 圧 縮 荷重 を受 け る
④A=2et せ ん 断 荷 重 を受 け る
1ピ ッチ 当 りの板 の
1 ピ ッチ 当 りの 板 の
断面 積
断面積
図 1・ 15
〔解 き 方 〕
①
②
③
④ 答
① リベ ッ トの せ ん 断 応 力 τ=34.2MPa
[
]
② 板 の 引張 応 力 σt=38.7MPa ③ 板 の圧 縮 応 力 σc=49.2MPa ④ 板 の せん 断 応 力 τ=16.9MPa
問題
1・1
58MPaに
直 径25mmの
丸 棒 に 引 張 荷重 を加 え た と き,こ の 丸 棒 に生 ず る引 張 応 力 を
と ど め た い。 加 え る こ との で き る荷重 は ど れ ほ どか。
答
問題
1・2
外 径300mm,内
径250mmの
鋳 鉄 製 中 空 円 柱 に245kNの
(28.5kN)
圧 縮 荷重 が作用
して い る。 この と き生 じて い る圧 縮 応 力 を求 め な さ い。
答
問題
1 ・3
次 ペ ー ジの 図
1・ 16
の よ う に,厚 さ3.2mmの
(11.34MPa)
軟 鋼 板 を 直径30mmの
ポ ンチ
で 打 ち抜 くた め に 必 要 な力 は どれ ほ どか 。 ただ し,打 ち抜 くた め に必 要 な せ ん 断 応 力 を 400MPaす
る。
また,ポ
ンチ に許 され る圧 縮 応 力 の 限 界 を200MPaと
ポ ンチ は使 用 で き るか ど うか 判 断 しな さい。
す る と,こ
の
図 1・1 6
答(力120.6kN,使
1
1・
2 1
(1)
・
ひ
ず
・
2
用 可 能 で あ る)
応 力 と ひず み
み
ひ ず み (strain)
物 体 に荷 重 を加 え る と,荷 重 の状 態 に応 じて,伸 び や縮 み,ず れ な ど の変 形 を生 ず る。 この と き,物 体 の 変 形 前 の 寸1怯1こ 対す る変 形 量の 割 合 を ひ ず み とい う
(2)
ひずみの種 類
ひず み に は (a)縦
ひ ず み(longitudinal
strain) (b)横
ひ ず み(lateral
strain)
strain)ま
た は 垂 直 ひ ず み(normal
(c)せ
ん 断 ひ ず み(shearingstrian)
な ど が あ る。
(a)縦
ひず み
図1・17の
よ う に,材 料 の 軸 方 向 に 荷 重 が 作 用 す る と き に 生 ず る 変 形 量(伸
び や 縮 み)を,変
形 前 の 長 さ で 割 っ た 値 を 縦 ひ ず み ま た は 垂 直 ひ ず み と い う。
図1・17は 引 張 り や 圧 縮 の と き の ひ ず み を 示 し た も の で あ る 。 な お,図 は,ε(イ
プ シ ロ ン):縦
λ(ラ ム ダ):変
ひ ず み,〓:変
形 前 の 長 さ,〓
′:変
中 の記 号
形 後 の 長 さ,
形 量 で あ る。
伸び
λ=〓
縮み
′-〓
縦 ひずみ
λ=〓-〓
′
縦 ひず み 図 1・ 17
縦 ひ ず み=
例題
1 ・ 14
長 さ400mmの
変形量/ 変形前の長 さ
〓〓→
ε=
λ/
1
材 料 が 引張 荷 重 を受 けて 1mm伸
(1・3)
びた。 縦 ひず み
は どれ ほ どか 。 〔 考え方〕
ひず み と は,変 形 前 の寸 法 に対 す る変 形 量 の 割 合 で あ る。 した が っ て,
変 形 量 を 変 形 前 の長 さで 割 れ ば よ い。 な お,割 合 を求 め るの で あ るか ら,長 さ の 単 位 は 〔mm〕 で も 〔cm〕 で も 〔 m 〕 で もいず れ か に統 一 して 用 い れ ば よ い。 〔 解 き 方 〕
式(1・3)よ
り
ε=λ/〓=1/400=0.0025
答
例 題1・15 縮 み(変
長 さ2m
形 量)は
〔 考 え方 〕
(ε=0.0025ま
の 棒 材 が 圧 縮 荷 重 を 受 け て0.0002の
た は0.25%)
縦 ひ ず み を生 じた 。
い く らか。
ひ ず み の式 を変 形 して,変 形 量 を求 め る式 を 導 けば よ い。
〔解 き 方 〕 式(1・3)
ε=λ/〓
数 値 を代 入 して
よ り
λ=〓
ε
λ=2000×0.0002=0.4〔mm〕 答
例 題1・16
伸 び が0.6mm,ひ
ず み が0.0003で
(λ=0.4mm)
あ る と き変 形 前 の 長 さ は ど れ
ほ どか 。 〔 考え方〕
ひず みの 式 を変 形 して,変 形 前 の 長 さを 求 め る式 を 導 け ば よ い。
〔解 き 方 〕
式(1・3)か
ら 〓の 式 を 導 き,λ=0.6mm,ε=0.0003を
代入 す る と
答
例 題1・17
長 さ 〓の 丸 棒 を 圧 縮 した と こ ろ 長 さ が200mm,ひ
(〓=2000mm)
ず み が0.005に
な った。 変形 前 の 長 さ は どれ ほ どか 。
〔考 え 方 〕 式(1・3)
〔 解 き方 〕
か ら 〓を求 め る式 を導 け ば よ い。
∴〓′/
=1-ε
〓
こ の 式 に 〓′=200〔mm〕,ε=0.005を
代 入 して
答 (201mm)
(b) 横 ひず み 図1・18の よ う に,丸
棒 に 引 張 荷 重 や 圧 縮 荷 重 を 作 用 さ せ た と き,直
径 も変形
す る。 こ の 変 形 前 の 直 径 に 対 す る 直 径 の 変 形 量 の 割 喬 を 横 ひ ず み と い う。 な お 図 中 の 記 号 は,ε (デ ル タ):直
′:横
ひ ず み,d:変
形 前 の 直 径,d′:変
形 後 の 直 径,δ
径 の 変 形 量 で あ る。
直 径 の 縮 み 量 δ=d-d′
直 径 の増 加 量 δ=d′-d
横ひずみ
横ひずみ
図 1・18
直径の変形量/ 変形前 の直径
横 ひず み=
例 題1・18 mm縮
直 径30mmの
(1・4)
丸 棒 に 引 張 荷 重 を 作 用 さ せ た と こ ろ 直 径 が0.0042
ん だ 。 横 ひ ず み を 求 め な さ い。
〔考 え 方 〕 式(1・4)お
よ び 図1・18を 参 照 の こ と 。
〔 解 き方 〕 式(1・4)よ
り
答
例題1・19 直 径40mmの
(ε ′=0.00014ま
た は0.014%)
丸 棒 が 圧 縮 荷 重 を 受 け,直 径 が0.005mm増
加 した。
横 ひず み を求 あ な さ い。 〔考 え 方 〕 式(1・4)お
よ び 図1・18を
〔解 き 方 〕 式(1・4)よ
り
参 照 の こと。
答
(ε ′=0.00025ま
た は0.0125%)
(c) せ ん断ひずみ
図1・19の
よ う に,高
さ せ た と こ ろ,λsの こ の と き,高
ず れ(変
形 量)を
生 じた。
さ 〓に 対 す る ず れ λsの 割 合 を せ ん 断 ひ ず み と い う 。 な お,図
中 の 記 号 は,γ(ガ は
さ(2 せ ん 断 面 間 距 離)〓 の 物 体 に せ ん 断 荷 重 W を 作 用
〔rad〕 で あ る 。
ン マ):せ
ん 断 ひ ず み,φ(フ
ァ イ):ず
れ の 角 度 … …単 位
①
② 図 1・19
〈せ ん 断 ひ ず み の式 を作 って み よ う〉 せ ん 断 ひ ず み の定 義 を式 で表 す と,
ず れ/
せ ん断 ひず み= 一方
,λsは(図1・19)角
→
高さ
λs
γ=
=tanφ
/〓
度 φ が 微 小 角 で あ る か ら,半
径 〓で 中 心 角 φ の 扇 形
の 弧 の 長 さ に 等 し い と 考 え られ る。 した が っ て,
λs=〓
φ
∴
λs/〓=φ
(2)
式(1)と 式(2)か ら
γ=λs/〓=tanφ=φ
〔rad〕
(1・5)
1 ・2・ 2 応 力-ひず み 曲線 (1) 変 形(deformation)の
種 類
物 体 に 荷 重 を 加 え る と,物 しか し,荷
体 は 変 形 し,物
体 内 部 に は 応 力 と ひ ず み を 生 ず る。
電 を 取 り 去 っ た と き 直 ち に 応 力 と ひ ず み が 消 滅 し,完
態 に も ど っ た と き,こ
の よ う な 変 形 を 弾 性 変 形(elastic
全 に もと の状
deformation)と
い
(a) 弾性変形
(b) 塑性 変形 図 1・19 変 形 の 種 類
う 。
こ れ に 対 して,荷 変 形(plastic
重 を 除 去 し た 後 も永 久 的 な ひ ず み が 残 る よ う な 変 形 を 塑 性
deformation)と
い う。
機 械 に 使 わ れ る材 料 に は,応 力 が あ る一 定 値 を 超 え る と塑 性 変 形 を 起 こす も の が 多 い の で,使 用 に当 た って は生 じる応 力 が弾 性 限 度 内 にな る よ うに しな け れ ば な らな い。
(2) 応 力-ひ
ず み 曲 線(stress-strain
curve)
軟 鋼 に 引張 荷 重 を 加 え た と きの 荷 重 と伸 び ・応 力 とひ ず み の 変 化 の よ うす を 調 べ て み よ う。 軟 鋼 の 引張 試 験 片 を 引 張 試 験 機 に取 り付 け,連 続 的 に増 加 す る引張荷 重 を徐 々
(a)
(b)
図 1・21
に 加 え,試
験 片 が 破 断 す る ま で の 荷 重 と伸 び を 測 定 し,荷
重 を縦 軸 に伸 び を横
軸 に 記 録 す る と 図1・21(a)の よ う な 線 図 が 得 ら れ る 。 こ の 線 図 を 荷 重-伸 び 曲 線 (load elongation
curve)と
い う。
ま た,荷 重-伸 び線 図 の尺 度 を変 え,縦 軸 に応 力(荷 断 面 積)を,横
重 ÷試 験 前 の 試 験 片 の
軸 に ひず み(伸 び ÷試 験 前 の基 準 長 さ)を 目盛 った もの が 図1・
21(b)の 応 力-ひ ず み 曲線 で あ る。
(3) 応 力-ひず み 曲線 の観 察 軟 鋼 の 引張 試 験 にお いて 応 力 と ひず み の変 化 を図1・22(a)で ○ 応 力 が P点 まで は応 力 と ひず み は比 例 す る(OPは
観 察 す る と,
直 線)。 こ の P点 の 応 力
σPを比 例 限 度 と い う。
図1・22
○P∼E間
は応 力 とひ ず み は比 例 しな いが, E点 まで は加 え た応 力 を 除去 す れ
ば ひず み は消 滅 す る。 この よ うな ひず み を 弾 性 ひ ず み と い い,E
点 の応 力
σEを弾 性 限 度 とい う。 ○E点 を 超 え る と,応 力 を 除去 した 後 も ひず みが残 るよ うにな る。 この と き残 っ た ひず み を 永久 ひ ず み と い う。
た とえ ば,図 の G点 まで応 力 を加 え た後,応 力 を取 り去 る と,ひ ず み は直線 OPに ほ ぼ平 行 な 直線GKに
そ って減 少 し,最 終 的 にOKの
ひ ず み が の こ る。
す なわ ち,減 少 したKHに 相 当 す る ひず み が 弾 性 ひ ず み で,残
ったOKに
相
当 す る ひず みが 永 久 ひず み で あ る。 ○Yu∼Y〓
点 は 応 力 が 増 加 しな い で ひ ず み が 増 加 す る 現 象 が 起 き る。 こ の 現 象
を 降 伏 と い う。 降 伏 を 起 こす 直 前 の 応 力 σyuを 上 降 伏 点,こ
の 現 象 中 で最 も
小 さ な 応 力 σy〓 を 下 降 伏 点 と い う。 一般 に 降 伏 点 と い う と き は
上 降 伏点 を さ
す。 な お,ア
ル ミニ ウ ム 合 金 や 銅 合 金 な ど の よ う に 降 伏 点 が 現 れ な い よ う な 材
料 で は,一
定 の 永 久 ひ ず み(一
伏 点 と し,こ
れ を 耐 力(proof
般 に0.2%)を stress)と
生 ず る よ う な応 力 を も って 降 い う(図1・2(b)の
σ0.2)。
○Y〓 か らは塑 性 変 形 も進 み,加 工 硬 化 を しなが ら応 力 と ひず み が 増 加 し,最 大 値 M 点 に達 す る。 この点 の応 力 σBを 極 限 強 さ(引 張 りの場 合 は 引 張強 さ, 圧 縮 の 場 合 は圧 縮 強 さ)と い う。 ○M点 か ら は試 験 片 の 一 部 が 細 く くびれ 始 め,断 面 積 が 急 速 に減 少 し,変 形 に 要 す る荷 重 は低 下 して 破 断 に い た る。
図1・23
以 上 の応 力-ひ ず み 曲線 に お け る応 力 は,各 点 の荷 重 を 試 験 前 の 試 験 片 の 断 面 積 で 割 っ た もので,公 称 応 力 と呼 ば れ真 の応 力 で は な い。 しか し,一 る。
般 に は こ の 応 力-ひ ず み 曲 線(公
称 応 力-ひ ず み 曲 線)が
用 い られ
応 力-ひ ず み 曲 線 の ま とめ P点 の 応 力
σP:比
例 限 度(proportional
limit)
応 力 とひ ず み が 直
線 的 に 変化 す る最 大 応 力
E点 の 応 力
σE:弾
性 限 度(elastic
limit)
応 力 を 取 り去 って も永 久
ひ ず み が 残 らな い 最 大 応 力
Yu点 の応 力
σyu:上
降 伏 点(upper
yield point)
応 力が増 加 しない
で ひ ず み が 増 加 し始 め る 直 前 の応 力 一般 に 降 伏 点(yield point)と
M点 の応力
σB:引
張 強 さ(tensile strength)ま
strength)
Z点 の応 力 そ の他
い う。
破 断 まで に 受 け る最 大 応 力
σZ:破 断 強 さ(fracture σ0.2:耐 力(proof い た め,降
た は 極 限 強 さ(ultimate
stress)
stress)
破 断 す る直前 の応 力
非鉄 金属 で は降伏点 が現 れ な
伏 点 の 代 用 と して,普
通,永
久 ひ ず み が0.2 %
に な る よ う な 応 力 を 用 い る。 こ の 応 力 の こ と。
1・2・3 フ ッ ク の 法 則 と弾 性 係 数 (1) フ ッ ク の 法 則(Hooke's
law)
図 は ば ね ば か りで あ る。 左 の は か りに は5N の 荷 重 に 相 当す るお もりを 1個, 右 に は 2個 の せ た もの で あ る。 ば ね ば か りが正 し く図 の よ うな値 を示 して い る と き,お
も りの大 きさ とば ね の変 形 量 が比 例 した こ とに な る。 この よ うに荷 重
と伸 び が比 例 す る こと を フ ック の法 則 とい う。 ま た,図1・22(a)の ずみが
応 力-ひ ず み 曲 線 に お い て,O 点 か ら P 点 ま で は 応 力 と ひ
直 線 的 に 変 化 す る か ら比 例 関 係 に あ る 。 し た が っ て,フ
ック の 法 則 が
成 り立 つ 。
フ ック の 法則:比 例 限 度 内 に お い て応 力 とひ ず み は正 比 例 す る。
図1・24
(2)縦
弾 性 係 数(modulus
of longitudinal
elasticity)
応 力-ひ ず み曲 線 で観 察 した よ うに,垂 直 応 力 σ と縦 ひず み εは比 例 す る。 この と きの 比 例定 数 E を縦 弾 性 係 数(別 名,ヤ
例題
1・20
図1・22に
お い て,線
分OPを
ン グ率)と
い う。
式 で 表 しな さ い 。 た だ し,比
例 定数
を E とす る 。 〔 考え方〕
線分OPは
直線 で あ る。 したが って,σ
い る。 す な わ ち,数 学 で のx,yの き る の で,yを 〔 解 き方 〕
が ε に比 例 す る こ と を 示 して
直交 座 標 に描 かれ たy=axと
σ に,係 数 α を E に,x
同 じと考 え る こ と が で
を εに置 き換 え れ ば よ い。
σは εに比 例 す る か ら,比 例 定 数 を E とす る と, σ=Eε
答(σ=Eε)
縦弾性係数 例 題1・20か
ら
E=
σ/ (1・6)
ε
ま た 式(1・6)に
σ=W/
A,
ε=λ/〓
を 代 入 す る と,
(1・7)
伸 び λの式 (1・8)
伸 び は荷 重 と長 さ に比 例 し,断 面 積 と縦 弾 性 係 数 に反 比 例 す る。
例 題1・21長 た ら,0.243mmの
さ500mm,断
面 積500 mm2の
軟 鋼 棒 に50kNの
伸 び を 生 じ た 。 こ の と き の 応 力 σ,縦
引張 荷重 を加 え ひ ず み ε,縦
弾 性
係 数 E の値 を求 め な さ い。 〔 考 え方 〕 応 力 は σ=W/Aか
ら,縦 ひ ず み は ε=λ/〓 か ら,縦 弾 性 係 数 はE
=σ/ε か ら求 あ れ ば よ い。 〔 解 き方 〕 式(1・1)
式(1・3)
式(1・6)
答(σ=100MPa,ε=4.86×10-2%,
例 題1・22長
さ4m,直
径32 mmの
伸 び は い く らに な る か 。 た だ し,E=206
E=206
軟 鋼 棒 に80 kNの GPa*と
GPa)
引張 荷重 を加 え ると
す る。
〔考え 方 〕 伸 び は荷 重 と長 さ に比 例 し,断 面 積 と縦 弾 性係 数 に反 比 例 す る(式(1・ 8)参 照)。 〔解 き 方 〕 式(1・8)に,
を代 入 す る と,
*
1GPa=10gPa=103MPa
答(λ=1.93mm)
〈メ ー トル単 位 での 計 算 も覚 え よ う〉 1Pa=1N/m2す
な わ ち,1Paと
は,面
積1m2当
れ て い る 。 こ の 定 義 に 素 直 に 当 て は ま る よ う,長 の単 位 を さ い(参
〔m2〕,力 の 単 位 を 考:〔
例 題1・22を
〔N/m2〕
例 題 〕1・4,1・5の
り 1N の 応 力 と定 義 さ さの単位 を
〔 m 〕,面 積
と して 計 算 で き る よ う に し て く だ
解 法 2)。
こ の 方 法 で 解 く と, W=80×103〔N〕,l=4
〔m〕,
E=206×109〔N/m2〕
〈参 考 〉 単 位 計 算 を覚 え よ う。
例題
1 ・ 23
図1・25の
よ う な 段 付 棒 に40kNの
引張 荷 重 が作 用 して い る。 こ の
と き ① の 部分 と ② の部 分 に生 ず る応 力 と全 体 の 伸 びを 求 め な さ い。 ただ し, E=206GPaと
す る。
図 1・25 〔 考え方〕
① の部 分 も② の部 分 も作 用 す る荷 重 は と もに 同 じで あ る。
① の部 分 の荷 重 ・応 力 ・断面 積 ・直 径 ・長 さ ・伸 び ・ひ ず み を W・
σ1・A1・d1・l1・
λ1・
ε1
② の 部 分 の荷 重 ・応 力 ・断面 積 ・直 径 ・長 さ ・伸 び ・ひず み を W・
σ2・A2・d2・l2・
λ2・
ε2
と す る と,
(1)応
力
① の部分の応力
② の部分の応力
4W σ2= πd22 /
(2)全
体 の 伸 び λ=λ1+λ2こ
〔 解 き方〕
(1)応
① の部分の応力
② の部分 の応力
(2) 全 体 の伸 び
力
れ に 式(1・8)を
利 用 す れ ば よ い。
=0
.144(mm)* 答(σ1=56.6MPa,
例題
1.24
図1・26の
状 に 組 み 合 わ せ,そ き,棒
よ う に,同
の 両 端 を 厚 い 板 で 押 さ え,こ
An縦
mm)
一 長 さ の 2種 の 異 な っ た 棒 M と N を 同 心 円
M と N に 生 ず る 応 力 σm,σnお
N の 断 面 積 をAm,
σ2=14.1MPa,λ=0.144
れに圧縮 荷重 W を加 えた と
よ び 縮 み λ を 求 あ な さ い 。 た だ し,棒 M,
弾 性 係 数 をEm,
Enと
し,両
端 の板 は変 形 しな い も の
と 仮 定 す る。
図1
〔 考 え方 〕
・26
(1)応 力 を 求 め る に は
① 棒 M とN の 内力 の和 は荷 重 に等 しい(M と Nで 荷 重 を 支 え るか ら)。 内 力M=σmAm,内
力N=σnAnで
あ るか ら,
σmAm+σnAn=W
②
(1)
次 に,両 端 に取 りつ け られ た厚 板 は変 形 しな いか ら,M と Nの 変形 量 あ る い は ひ
ず み は 同 じで あ る。 こ の こ とか ら εm=εn
* 206GPa=206
× 1O9Pa=206
× 103×106Pa=206
× 103MPa=206
× 103N/mm2
(2)
こ こで,未 知 数 は σmと σnの 二 つ で あ るか ら,式(1)と(2)の 連 立 方 程 式 を 解 けば よ い。 (2)縮
みを求め るには
M とN の両 端 を 押 さえ て い る板 は変 形 しな いか ら,M, Nの 変 形 量 は 同一 で あ る。
(3)
式(3)に式(1)お よ び式(2)で 求 め た σmま た は σnを代 入 して λを求 め れ ば よ い。 〔 解 き方 〕 棒 M,N
(1)応 力 を求 め る
に 生 ず る 内 力 の 和 は 荷 重 に 等 し く,ま
N の 恋 形 量 け 同 一 で あ る 。 この 一 つ の 条 件 σmAm十
σnAn=W
た 両 端 の 板 は 変 形 しな い こ と か ら M,
から (1)
εm=εn
(2)
式(2)か ら
これ を式(1)に代 入
同様 に
と な る。
(2)縮
み を求 め る
=σm
ゆえ に
λ
ま た は,
λ
/Em
lに(1)で 求 め た
=σn
例題
1・25
En /
= lに
σn Am
σm
=
EnW/ Em+An
EmW
を代入す ると
AmEm+AnEn /
を 代 入 して も同 じで あ る。 En
図1・27の よ うに 2種 の金 属 を組 み 合 わ せ た 円柱 が あ る。 内 側 は直
図 1 ・27
径100mmの
軟 鋼 柱 S,外 側 に は 外 径200mm,内
て あ る 。 両 端 を 変 形 し な い 厚 い 板 で 押 さ え,圧
径100 mmの
銅 円箇 C が は め
縮 荷 重50kNを
作 用 さ せ た と き,
各 柱 に 生 ず る 応 力 と ひ ず み を 求 め な さ い 。 た だ し,縦 206GPa銅
はEc=110
GPaと
弾 性 係 数 を 軟 鋼 はEs=
す る。
〔 考え方〕
例 題1・24と
〔 解 き方〕
(1) 応 力 を 求 め る
同 じ
軟 鋼 柱 Sお よ び銅 円筒 C の断 面 積 ・応 力 ・ひ ず み を そ れ ぞ れAs,Ac・
σs,σc・
εs,
εcと す る。 各 内 力 の和 は荷 重 に等 しく,ま た Sお よ び Cの 両 端 は 変 形 しな い 厚 い 板 で 押 さえ られ て い る た め,そ れ ぞ れ のひ ず み は等 しい。 これ ら二 っ の条 件 を 式 で表 す と, σsAs+σcAc=W
(1)
であるか ら
式(2)か ら
(2)
を 式(1)に代 入 して
同様 に
(3)
式(3)に W=50×103N Es=206
× 103MPa=206
Ec=110×103
を代 入 して,
MPa=110×103
× 103 N/mm2 N/mm2
同様 に
(2)
ひずみを求める
数値 を代 入 し
答(σs=2.44MPa,σc=1.31
例題
1 ・ 26
図1・28の
な い 位 置 か ら1/4回
よ う に ア ル ミ ニ ウ ム 管 A に 軟 鋼 ボ ル トB を 通 し,遊 転 ナ ッ トを 締 め た と き,管
と 応 力 を 求 め な さ い。 た だ し,管 1200mm2,ボ
MPa,ε=1.19×10-3%)
よ び ボ ル トの 縦 弾 性 係 数 をEA=73
A と ボ ル トB に生 ず る変 形 量
の 初 め の長 さ はl=500mm,管
ル トの 断 面 積AB=450mm2,ボ GPa,
びの
の 断 面 積AA=
ル ト の ピ ッ チP=3mm,管 EB=206
GPaと
お
す る。
図1・28
ナ ッ トを締 め る と管 や ボ ル トは ど うな る か考 え て み よ う。 ナ ッ トを 締 め
〔 考え方〕
る こ と に よ り,管 は圧 縮荷 重 を受 け て縮 み,一 方 ボ ル トは管 か ら引 張 荷 重 を 受 け て 伸 び 1 る 。 管 の 縮 み を λA,ボ
等 し くな る か ら
ル トの 伸 び を λBと す る と, λAと
λBの 和 は
/4P
(ピ ッ チ)に
(1)
ま た,管 と ボ ル トは互 い に力 を及 ぼ しあ って い るの で,管 に働 く圧 縮 荷 重 と ボ ル トに働 く引 張 荷 重 の 大 き さ は等 し くな る。 この及 ぼ しあ って い る荷 重 を W,管 を lとす る と,伸 び の式(1・8)よ
の初 め の長 さ
り,
で あ るか ら (2)
式(1)と 式(2)か
ら λA,λBを
求 め,次
に
および に,先
に 求 め た λA,λBの
〔 解 き方 〕
値 を代 入 す れ ば よ い。
(1) 変 形 量 を 求 め る
管 の 縮 み と ボ ル トの伸 び の和 は
λA+λB=
P /4
(ピ ッ チ)で
あ るか ら
P/ 4
(1)
縮みや伸 びは
よっ て (2)
式(2)よ り
λAを 式(1)に 代 入 す る と,
(3)
同様 に (4)
式(3),(4)にP=3mm, EB=206×103
(2)応
AA=1200mm2,
N/mm2を
AB=450mm2,
EA=73×103
N/mm2,
代 入 す る と,
力 を求める
管 に 生 ず る 応 力:式(1・6)よ
り
ボ ル トに 生 ず る応 力:同 様 に
答(λA=0.386mm,
(3)横
λB=0.364
弾 性 係 数(modulus
mm,
of transverse
σA=56.4
MPa,σB=150
MPa)
elasticity)
せ ん 断 の 場 合 も,せ ん 断応 力 とせ ん 断 ひず み は比 例 す る。 この と き比 例 定 数 を G とす る と τ=Gγ=G
φ
せ ん 断 ひ ず み に つ い て は,p.23∼24を
∴G=
/τ
=τ
γ
/φ
参 照 し て く だ さ い。
(1・9)
の 式 が成 り立 ち,こ の比 例 定 数 G を横 弾性 係 数 と い う。 式(1・9)に
τ=W/A,γ=λs/l=φ
を 代 入 す る と次 の式 がで き る。
(1・10)
(1・11)
γ(ま
た は φ)=W
(1・12)
/AG
〈参 考 〉 (1) こ れ ら の 式 を 縦 弾 性 係 数 の 式(P.29∼30の
式(1・6)∼(1・8))と
比
べ て み よ う。 ま っ た く 同 じ形 を し て い ま す ね 。 (2) 式(1・11)を 変 形 量(ず
言 葉 で 覚 え よ う。 れ)λSは
荷 重 W と高 さlに 比 例 し,断
面 積 A と横 弾 性 係
数 G に 反 比 例 す る 。 こ れ も伸 び や 縮 み の 場 合 と 同 じ形 で す ね 。
表1・1 主な金属材料 の機械的性質
例題
断 面 積1000mm2の
1・27
材 料 に49kNの
ん 断 ひ ず み γ を 求 め な さ い 。 た だ し,G=79.4 〔 考え方〕
せ ん 断 荷 重 が 作 用 して い る。 せ GPaと
す る。
せ ん 断 応 力 τとせ ん 断 ひ ず み γは正 比 例 す る。 こ の と き の 比 例 定 数 Gが (式(1・12))と
横 弾 性 係 数 で あ るか ら τ=Gγ τ/
〔 解 き方 〕
式(1・12)
γ=
G
上 の 式 にW=49×103N,A=1000mm2,
な る。
= AGW/ G=79.4×103MPa=79.4×103N/mm2を
代 入 して,
答(γ=6.17×10-4)
例 題1・28
図1・29の
よ う に,せ
重 が 作 用 し て,0.001の
ん 断 面30mm×20mmに48kNの
せん断 荷
ひ ず み を生 じた。 この 材 料 の 横 弾 性 係 数 を 求 め な さい。
図1・29
〔考 え 方 〕
式(1・9)の
よ うに,横 弾 性 係 数 は,せ ん 断 応 力 を せ ん 断 ひ ず み で 割 っ
た もの で あ るか ら
〔 解 き方 〕
上 の 式 にW=48×103N,
A=30×20=600mm2,γ=0.001を
代 入 し,
答(G=80GPa)
(4)ポ
ア ソ ン 比(Poisson′s
ratio)
丸 棒 に 引張 荷 重 ま た は圧 縮 荷 重 を加 え る と,荷 重 の方 向 に伸 びや 縮 み を生 ず る。 ま た,同 時 に荷 重 と直 角 な方 向 に も縮 み や 伸 び を生 ず る。 す な わ ち,丸 棒 を 引張 る と細 く,圧 す る と太 くな る。 こ の と き,弾
性 限 度 内 で は,横
ひず み
ε′(荷重 と直 角方 向 の ひ ず み)と 縦 ひ ず み ε(荷 重 方 向 の ひ ず み)の
比 は一
定 値 と な り,こ れ を ポ ア ソ ン比 と い い ν(ニ ュー)ま ポ ア ソ ン比 の 逆 数(1/ν
ま た は m)を
1
ν=
ε ′=
(δ:径
の 変 形 量,d:初
(λ:軸
方 向 の 変 形 量,〓:初
d/
σ /Eν=
ε ν=
∴δ=
δ d/
(σ=Eε
dσ/
め の 径)
め の 長 さ)
で あ る か ら)
(1・14)
Eν
直 径30mm,長 じ,同
(1・13)
λ ε=
が0.5mm生
ポ ア ソ ン数 と い う。
′/ε
δ
例 題1・29
示 す。 ま た
=ε
m/
ε ′=
た は1/mで
さ1mの
軟鋼 棒 に 引 張 荷重 を加 え た と こ ろ,伸
時 に 直 径 が0.005mm縮
ん だ。 この と き の ポ ア ソ ン比 と ポ
ア ソ ン数 を 求 め な さ い 。 〔考 え 方 〕
ポ ア ソ ン比 と は,横
ε′=δ/d,ε=λ/〓
〔 解 き方 〕
ひ ず み ε′と 縦 ひ ず み ε の 比 で あ る 。 ま た,
で あ る こ と に も注 目 しよ う。
ポ ア ソ ン比 は,
び
数値を代入 し
ポ ア ソ ン数m=3と
答
例題
直 径40mm,長
1・30
この と きの縦 ひ ず み,横 た だ し,E=110
〔 考え方〕
さ1mの
黄 銅 棒 に60 kNの
(ν=
な る。
1/
m=3)
3,
引 張 荷 重 を加 え た 。
ひず み,軸 方 向 の伸 び お よ び径 の縮 み を求 め な さい。
GPa,ν=1/3と
す る。
縦 ひ ず み は ε=σ/Eか
る 。 ま た 伸 び は λ=ε〓,径
ら,横
の 縮 み δ=ε
ひ ず み は ε′=ν
εか ら 求 め る こ と が で き
′dから求 め ら れ る 。
〔解 き 方 〕
数値 を代入
ε′ =ν
ε
=1 ×4.34
× 10-4=1
/3
.45 × 10-4
λ=ε〓=4.34×10-4×103=4.34×10-1〔mm〕=0 δ=ε
答
.434〔mm〕
′d=1.45×10-4×40=0.0058〔mm〕 ε
(ε=4.34×10-4,
′
=1
.45×10-4
,λ=0.434mm,
δ=0.0058
mm)
(5) 弾 性 係 数 間 の 関 係 縦 弾性 係数E,横
弾 性 係 数G,ポ
E=2G
例 題1・31
ア ソ ン比 νの 間 に は次 の関 係 が あ る。
(1+ν)
硬 鋼(S50C)の
縦 弾 性 係 数 がE=206
の と き,横 弾 性 係 数 Gを 求 め な さ い。 〔解 き 方 〕
式(1・15)よ
り
(1・15)
GPa,ポ
ア ソ ン比 が=0.3
数値を代入 し G=
206
=79
/2(1+0.3)
.2〔GPa〕
答(G=79.2GPa)
問 題1・4
直 径30mm,長
の 伸 び λ,縦
さ1mの
ひ ず み ε,横
数 をE=206GPa,ポ
軟 鋼 棒 を60kNの
の 軸方 向
ひ ず み ε′,直 径 の 変 形 量 δ を 求 め な さ い 。 た だ し,縦
ア ソ ン 比 ν=1/3と
弾 性 係
す る。
答(λ=0.412mm,ε=4.12×10-4,ε
問 題1・5
力 で 引 っ張 る と き,棒
′=1.37×10-4,δ=4.11×10-3mm)
図1・30の よ うな 鋼 と銅 を組 み 合 わ せ た棒 に80kNの
の 縮 み を 求 め な さ い 。 た だ し,鋼,銅
の 縦 弾 性 係 数 をEs=206
圧縮 荷重 を加 え た と き GPa,
Ec=102
GPaと
す る。
図1・30
答(λ=0.182mm)
問 題1・6
図1・31の
よ う に,せ
る 。 横 弾 性 係 数 をG=80GPa=80×103
ん 断 面(55×12)に20
kNの
MPa=80×103N/mm2と
せ ん 断 荷 重 が 作 用 して い す る と き,せ
ひず み γを求 め な さ い。
図1・31
答(3.79×10-4)
ん 断
問 題1・7
ア ル ミ ニ ウ ム の 縦 弾 性 係 数 がE=69GPa,ポ
ア ソ ン比 が υ=0
.34で あ る 。
この こ とか ら横 弾 性 係 数 Gの値 を求 め な さ い。 答 (G=26GPa)
問 題1・8
断 面 積250mm2,長
さ4mの
鋼 材 に25kNの
引 張 荷 重 を 加 え た ら1.94 mm
伸 び た 。縦 弾性 係 数 E の 値 を 求 め な さ い。 答(E=206GPa)
問 題1・9 れ に150kNの た だ し,縦
図1・32の よ うに,内 側 に軟 鋼 棒 を,外 側 に黄 銅 円 筒 を は め た 柱 が あ る。 こ 圧 縮 荷 重 を 加 え た と き,各 弾 性 係 数 を 軟 鋼 はEs=206
柱 に 生 ず る 応 力,ひ
GPa,黄
銅 はEB=110
ず み,縮 GPaと
み 量 を求 め な さ い 。 す る。
図1・32
答(
σs=29.4MPa,
σb=15.7MPa,
εs=εb=1.43×10-4,
λs=λb=5.72×10-2mm
1 3 ・
1・3・1
)
材料 の使用 範囲
許容応力と使用応力
1・2・2節の応 力-ひ ず み 曲線(p.26)で る応 力 が生 じた場 合,材
述 べ た よ うに,材 料 に弾 性 限 度 を 超 え
料 に は永 久 ひず み が残 り使 用 に耐 え な くな る。 ま た材
料 に生 ず る応 力 が弾 性 限度 内 で あ って も,繰 返 し荷 重 や高 温 で長 時 間荷 重 が 作
用 す る場 合 は材 料 が変 形 した り破 壊 す る こ とが あ る。 さ らに,材 料 に穴 ・切欠 き ・段 な ど が あ る場 合 や荷 重 が衝 撃 的 に加 わ る場 合 は きわ め て 大 きな 応 力 が発 生 し危 険 で あ る。 そ こで,材 料 が 安 全 に使 用 され るた め には,材 質 ・荷 重 の加 わ り方,使 用 さ れ る環境, 材 料 の 形 状 な ど材 料 を使 用 す る上 の す べ て の条 件 を考 慮 し,生 ず る こ とを許 され る最 大 応 力 を保 証 す る こ とで あ る。 この 安全 を保 障 さ れ た応 力 を 許 容 応 力 と い い設 計 の 基礎 とな る もの で あ る。 図1・33は 軟 鋼 の場 合 の 使 用 応 力 ≦許 容 応 力< 弾 性 限 度 の関 係 を示 した もの で あ る。
図1・33
(1)許
容 応 力(allowable
stress)
許容 応 力 と は,材 料 の使 用 条 件 を 考 慮 の うえ 安 全 で あ る と考 え られ る最 大 応 力 で あ る。 記号 は σaや τaで 表 す。
許 容 応 力 σa(τa)の
値 は,で
き るだ け実 際 の 使 用 状 況 に見 合 った 条 件 下 で
実 験 的 に 求 め る こ と が 望 ま し い が,一 (factor of safety)で
割 っ て 求 め る。
般 に は 材 料 の 基 準 強 さ σFを 安 全 率S
許 容 応 力(σa)=
表 1・ 2
安 全 率 の 例(引
基 準 強 さ(σF) (1・16)
/安 全 率(S)
張 強 さを 基 準 強 さ と した と き)
(2)基 準強 さ の と り方 基 準 強 さ は,材 料 の 種 類 や 材 料 の使 用 条 件 か ら次 の よ うな選 び方 が あ る。 1)降 伏 点 を 選 ぶ 場 合:軟 鋼 や ア ル ミニ ウ ム合 金 の よ うな 延 性 材 料 に対 して は,降 伏 点 や 耐 力 を基 準 強 さ に選 ぶ 。 2)極 限 強 さを 選 ぶ場 合:鋳 鉄 の よ うな ぜ い性 材 料 に 対 して は,引 張 強 さや 圧 縮 強 さな どの極 限 強 さが 選 ば れ る。 3)疲
労 限度 を選 ぶ場 合:繰 返 し荷 重 が 加 わ る場 合 に は,疲 労 限 度 を 基 準 強
さに 選 ぶ。 4)ク
リー プ限 度 を選 ぶ場 合:高
温 で 使 用 され る材 料 に は,基 準 強 さ と して
ク リー プ限度 が選 ば れ る。
例題
1・32
あ る部 品 を,引 張 強 さ420MPaの
材 料 を用 い て安 全 率 5で 設 計 し
た い。 許 容 応 力 は どれ ほ ど か。 〔考 え 方 〕
式(1・16)を
参 考 に。
〔解 き 方 〕
式(1・16)よ
り
答 * 使 用 応 力(working
stress):材
料 に 実 際 に 生 ず る応 力 の こ と
(σa=84MPa)
例題1・33
引 張 荷 重10kNが
作 用 す る丸 棒 の直 径 を 求 め な さい 。 た だ し,材
料 の 降伏 点(基 準 強 さ)を360MPa,安 〔 考え方〕 の 式A=W/σaを
全 率 を 3 とす る。
まず,基 準 強 さ と安 全 率 か ら許 容 応 力 を 求 め る。 次 に必 要 と す る 断 面 積 作 り,丸 棒 の 断面 積(π/4)d2がW/σaに
な る よ う に dを 算 出 す る。
〔 解 き方 〕
①
許容応力
②
直 径 を求 め る(丸 棒 の断 面 積=必 要 とす る断 面 積)か
ら,
答(直
表 1 ・3
〔注 〕
径10.3mm)
鉄 鋼 の 許 容 応 力 〔MPa〕 (日 本 規 格 協 会 「機 械 シ ステ ム設 計 便 覧 」 よ り)
荷重 の 種 類 は,α:静
荷 重 b:片 振 りの繰 返 し荷 重 c:両 振 りの繰 返 し荷重
〈参 考 〉 1.疲 労(fatigue)―
―
人 の疲 れ と金 属 の疲 れ ― ―
わ れ わ れ は重 労働 を した ら短 時 間 で へ ば って しま う。 ま た軽 い作 業 で も長 時 間繰 り返 す と疲 労 して ダ ウ ン して しま う。 しか し,作 業 が軽 くな る につ れ て,ダ
ウ ンす る
まで の 時 間 が長 くな る。 金 属 材 料 も,人 と同 じよ う に,繰 返 し荷 重 を 受 け る場 合 は,材 料 に 生 ず る応 力 が 静 荷 重 の場 合 よ り低 い応 力 で あ って も悲 鳴 を あ げ て しま う。 しか し,荷 重 を ず っ と小 さ く し,生 ず る応 力 を 減 ら して い く と,あ る応 力 で 無 限 回 繰 り返 して も破 壊 しな くな る。 この と きの 応 力 を疲 労限 度 とい う。 疲 労 限 度(fatigue
limit):い
図1・34
く ら繰 り返 して も 破 壊 しな い 最 大 応 力
鋼 のS-N曲
線(機
械 工 学 便 覧 よ り)
図1・34は応 力 S と繰 返 し数 N との 関 係 を 示 した 曲 線 でS-N曲 水 平 部 は無 限 回 の繰 返 しに耐 え る応 力 の 上 限 値 で,こ
線 とい い,
れが 疲 労限 度 で あ
る。 2.ク リ ー プ(creep)―
―
あ め の 変 形 と 材 料 の 変 形――
千 歳 あ め を硬 い もの にぶ つ け る と,瀬 戸 物 の よ う に割 れ る。 こ の よ うな あ め も静 か に曲 げ る よ うな 力 を 加 え る と,時 間 の経 過 に伴 って 曲 げが 進 行
す る。 こ の よ うに,材 料 に一 定 の大 きさ の応 力 を作 用 させ た と き,時 間 の 経 過 に伴 って変 形 が 増加 す る現象 を ク リー プ とい い,高 温 にな るに っ れ て ク リー プ は生 じや す く,そ の 程度 は大 き くな る。 そ こで,高 温 で 材料 を使 用 す る場 合 は ク リー プ を考 慮 し,ク リー プ限度 を基 準 強 さ に選 ぶ 。
ク リ ー プ 限 度(creep ク リー プ ひ ず み
limit):あ
を 生 じ さ せ る よ う な 応 力 を い う。
表1・4 ク ロ ム鋼 ・ク ロム鉄 の ク
〔備 考 〕
る温度 で一 定時 間経 過後 一定 の
10000時 間 に1%の
ー プ限 度 の 例 〔MPa〕 (機 械 工 学 便 覧 よ り)
ク リー プ ひず み を 生 ず る応 力
例 題1・34 引 張 りと圧 縮 の 繰 返 し荷 重 を 受 け る軟 鋼 棒 が あ る。 疲 労 限 度 を160 MPa,安
全 率 を 6 と した と き許 容 応 力 を求 め な さ い。
〔 考え方〕 許 容 応 力=基 準 強 さ/安 全 率 〔 解 き方 〕
答
例 題1・35図1・35の
よ う に,内
径D=500mmの
(σa=26.7MPa)
容 器 にP=2MPaの
圧 力
の ガ ス を 封 入 した い 。 容 器 の ふ た を 8本 の ボ ル トで 締 め 付 け る に は ボ ル トの 谷 の 径 d を い く ら 以 上 に し た ら よ い か 。 た だ し,ボ MPaと
ル ト材 の 許 容 応 力 を σa=60
す る。
な お,ボ
ル ト を 締 め る と き の ね じ り荷 重 は 無 視 す る 。 ま た 8本 の ボ ル トに は
均 等 に引 張 荷 重 が 作 用 す る もの とす る。
図 1・35
〔 考え方〕
①
まず,ふ た に加 わ る全 圧 力W0を
求 め る。
②
1本 の ボ ル トが 受 け持 っ 荷 重 W を 求 め る。(W=W0/8)
③
1本 の ボ ル トが受 け持 っ 荷 重 W と許 容 応 力 か ら,必 要 とす る ボル トの 断 面 積 の 式
を 作 る(A=W/σa) ④
ボ ル トの谷 の径 が 作 る円 の 面 積(π/4)d2が,必
要 とす る断面 積W/σaに
な るよ
うに 谷 の 径 d を算 出す れ ば よ い。 〔 解 き方 〕
①
ふ た に加 わ る全 圧 力W0は(圧
②
1本 の ボ ル トが受 け持 っ 荷 重 は
③
必 要 とす る ボ ル トの断 面 積
④
W/σa
A=
力 ×受 圧 面 積)で あ るか ら,
ボ ル トの谷 の径
ボ ル トの断 面 積=必 要 とす る断 面 積 で あ るか ら
答(谷
の径 が32.3mm以
上 あ る ボ ル トを使 用 す る。)
〔 備考〕
メ ー トル並 目 ね じで は,M39(優
先 順位 ・第 2欄)と な る。 ま た せ ん 断
に対 す る太 さ の計 算 は,せ ん断 面 が ね じ部 にな らな い よ う にす るた め,外 径 が 直 ち に求 め られ る。
問 題1・10 W=20kNの
引 張 荷 重 が 作 用 す る軟鋼 丸 棒 の 許 容 応 力 を σa=60 MPaと
す
る と き,棒 の直 径 を い く らに した らよ いか 。
答
問題1・11 直 径25mm,引
張 強 さ410 MPaの
軟 鋼 棒 に33.7kNの
(20.6mm)
引張荷 重が作 用 し
て い る。 こ の と き安 全 率 は どれ ほ ど に して あ るか。 答(安
応 力
集
1・ 3・
2
(1)
応 力 集 中(stress
全 率=6)
中 concentration)
い ま まで,応 力 を σ=W/Aで
計 算 して き た。 これ は断 面 が一 様 な 材 料 に 荷
重 を 作 用 させ た場 合 で,そ の 断 面 に生 ず る応 力 が 一 様 に な るか らで あ る。 と こ ろが 図1・36の よ うに,棒 や板 に溝 や切 欠 き,穴 が あ いて い る場 合,応 力 は溝, 切欠 き,穴 の 周 囲 で 局 部 的 に増 大 す る。 この 現 象 を 応 力 集 中 と い う。
図1・36 応 力 集 中 の 状 態
材 料 は応 力 集 中 に よ って亀 裂 を生 じ破 壊 を 起 こ しや す くな る。 応 力 集 中 の 度 合 い は溝 の 半 径 が 小 さ い ほ ど,切 欠 きが 鋭 い ほ ど,段 付 棒 で は段 の半 径 が 小 さ い ほど大 き くな る。 設 計 に当 た って は,以 上 の こ とを 考 え て 大 き な応 力 集 中 が
起 き な い よ う注 意 しな け れ ば な らな い。
(2)形
状 係 数(form
factor)
最 大 応 力 を最 小 断 面 積 の平 均 応 力 で 割 っ た値 を形 状 係 数(応 力 集 中 係 数)と い う。
形 状 係 数 αk=
材 料 は,σmaxが あ る材 料
最大応力/ 平均応力=
σmax
(1.17)
/σn
材 料 の 極 限 強 さ を 超 す と 破 壊 す る の で,溝,切
欠 き,穴
の
の 寸 法 を 決 め る に は σmaxが 許 容 応 力 の 範 囲 内 に な る よ う に し な け れ
ば な ら な い。 図1・37は,帯
板 に穴 を あ けた 場 合 お よ び丸 棒 に丸 溝 を 設 け た場 合
の 形 状 係 数 の 実 験 値 で,こ
れ らの デ ー タ を 利 用 して σmaxを 求 め る。
円孔 を持 つ帯板 の場 合
丸溝 を持 つ丸棒 の場 合
図1・37 形 状 係 数 実 験 値(機
械 工 学 便 覧 よ り)
〈参 考 〉 段 付 帯 板,段 付 丸 棒,溝 付 帯 板 な どの形 状係 数 の実 験 値 に つ い て は,機 械 工 学 便 覧 や 本 シ リー ズ 「機 械 設 計 考 え方 ・解 き方 I」 を参 考 に して ほ しい。
例 国1・36幅50mm,厚 板 に10kNの
さ10mmの
板 の 中 央 に 直 径20mmの
穴 が あ る。 こ の
引 張 荷 重 が 加 わ る と き,応 力 集 中 に よ る 最 大 応 力 σmaxを求 め な さ い。
〔 考え方〕 ②
①
ま ず 図1・37よ
式(1・17),σmax=αkσ
〔 解き方〕 図1・37よ
り,形
状 係 数 αkを 見 っ け る 。
nよ り σmaxを
求 め る 。
d/D=20/50=0.4
り αk=2.25を
得 る 。
平 均応 力応力
最 大 応 力 σmax=αkσn=2.25×33.3=74.9〔MPa〕 答(σmax=74.9MPa)
問題
1・12
図1・38の
よ う に 幅100mm,厚
あ て い る。 この板 に12kNの
さ6.4 mmの
板 の 中 央 に 直 径25mmの
穴が
引 張荷 重 が加 わ る と き,応 力 集 中 に よ る最 大 応 力 σmaxを求
め な さ い。
図1・38
答(σmax=60.5MPa)
問題
1.13
図1・39の
よ う に,直
て あ る。 こ の棒 に36kNの
径D=25mmの
丸 棒 に 半 径r=2mmの
丸 溝が付 け
引張 荷 重 を加 え た と き,応 力 集 中 に よ る最 大 応 力 を求 め な さ
い。
図1・39
答(σmax=239MPa)
1 4 ・
1・4・1熱
応 力(thermal
熱
応
力
stress)
熱 応 力 は,温 度 変 化 に伴 う材 料 の 自由膨 張 お よ び 自 由収 縮 が妨 げ られ て 生 ず る応 力 で あ る。
例題
金 属 棒 を 熱 しあ る い は冷 した ら長 さは ど の よ うに変 化 す るか 。
1・37
〔 解 き方 〕
一般 に
,金 属 材 料 は温 度 が 上 昇 す る と膨 張 し,温 度 が 下 が る と収縮 す る。
よ っ て加 熱 す れ ば 長 く,冷 却 す れ ば短 くな る。
例題 1.38 り,あ
棒 の両 端 を伸 び縮 み で きな いよ うに他 の物 に 固 定 し,棒 を 熱 した
る い は 冷 した り す る と,棒
〔 解 き方 〕
に は ど の よ うな応 力 が 生 ず るか 。
本来 な らば 自 由膨 張 や 自由 収 縮 が 起 き る。 しか し両 端 が固 定 さ れ て い る
た め,こ れ らの変 形 が妨 げ られ る。 そ こで,加 熱 の場 合 は妨 げ られ た膨 張 に 相 当 す る圧 縮 荷 重 を受 け る こ とに な り,当 然 材 料 に は圧 縮 応 力 を生 ず る。 ま た冷 却 の場 合 は収 縮 が 妨 げ られ,材 料 は妨 げ られ た収 縮 量 に相 当 す る引 張 荷 重 を 受 け)引 張 応 力 を 生 ず る。
1・4・2
腺 膨 張 係 数(coefficient
1K*(1℃)の
of linear expansion)
温 度 変 化 につ いて の 伸 び や縮 み の 割 合 を 線 膨 張 係 数 と
い う。 一 般 に αで表 す。
* K(ケ
ル ビ ン)は 絶 対 温 度 を示 す 記 号 で,0Kと
物 理 上最 低 の 温 度 で あ る。 摂 氏(℃)と 1℃ で あ る。
は す べ て の 原 子 の 運 動 が 停 止 す る と考 え られ る
の 関 係 は,0Kは-273℃,273Kは0℃,温
度 差1Kは
例 題1・39長
さ1m
の 棒 を 温 度 を1K(1℃)上
げ た ら0.011mmの
伸 びを生
じた。 もとの 長 さ に対 す る伸 び の割 合 を 求 め な さい。 〔 解 き方 〕
割合
=1K当 りの 伸 び
=0.011/
初めの長 さ/
1000=
α
す な わ ち1K(1℃)当
11.0×10-6/K
りの 熱 ひず み を 線 膨張 係 数 とい う。
表1・5 金 属 材 料 の 線 膨 張係 数 の一 例(機
例 題1・40長
さ1000mm,線
答(11.0×10-6/K)
械 工 学 便 覧 か ら)
膨 張 係 数11.5×10-6/℃
の 棒 を 加 熱 し,温
度 を80
℃ 上 昇 させ た。 この と きの 伸 びを 求 め な さい。 〔考 え 方 〕
例 題1・39か
ら
1℃ 当 りの伸 び=(線
膨 張 係 数)×(初
め の長 さ)
⊿t℃ の温 度 変 化 に よ る伸 び λ =(1℃ =(線 〔 解 き方〕
当 りの 伸 び)×(温 膨 張 係 数 α)×(初
度 変 化 ⊿t) め の長 さ 〓)×(温
温度 変 化 に よ る伸 び =(線 =11
膨 張 係 数)×(初
め の 長 さ)×(温
度 変 化)
.5×10-6×1000×80=0.92〔mm〕 答(伸
例 題1・41長
度 変 化 ⊿t)
さ〓,線 膨 張 係 数 α,の
棒 に ⊿tの
び=0.92mm)
温 度 変 化 を 与 え た。 こ の と き
の 変 形 量 の式 を作 りな さい。 〔 考え方〕 例 題1・40か ら
温度変化 による長 さの変形量 =(線
膨 張 係 数)×(初
め の 長 さ)×(温
度 変 化)
〔 解 き方 〕 考 え方 に よ り λ=α〓
1・4・3熱
⊿t
応 力 と熱 ひ ず み
例 題1・42図1・40の
よ う に 両 端 を 他 に 固 定 し た 長 さ〓 の 棒 の 温 度 をt〔 ℃ 〕
か らt′ 〔 ℃〕 に下 げ た。 次 の 各 問 に答 え な さい。
固 定 した と き
自由 の と き 図1・40
①
棒 の 受 け る荷 重 は,引
張 り か,圧
②
両 端 固 定 の た め に妨 げ られ た変 形 量 は どれ ほ どか 。
③
こ の と き生 ず る ひ ず み は ど れ ほ ど か 。
④
こ の と き生 ず る応 力 は ど れ ほ ど か 。
〔 考え方〕 ① につ い て は例 題1・38を,② ε=λ/〓,④ 〔 解 き方 〕 る と,t′
に つ い て は σ=εEを ①
縮か。
につ いて は例 題1・40,41を,③
につ いて は
利 用 しよ う。
両 端 を固 定 さ れ て い る た め,縮 む こ とが で き な い。 考 え 方 を 逆 に す
〔 ℃ 〕 に お い て長 さ〓′ の棒 を無 理 に λだ け引 張 って〓 に した状 態 で あ る と み な
す こ とが で き る。 よ って 引張 荷 重 を受 け た こと に な る。 ②
例 題1・41か ら
λ=a〓 ⊿t
λ=〓-〓′
=α〓(t-t′)
(1・18)
③
ひ ず み εは,温 度t′ 〔 ℃ 〕 に お い て,長 さ〓′の 棒 を 引 張 っ て〓 に した と 考 え られ
る こ とか ら,
と こ ろ が 〓′=〓-λ≒〓
で あ る か ら,
(1・19)
④
応 力 は σ=εEよ
り
σ=α(t-t′)E
〔注 〕
計 算 結 果 が(正)の
(1・20)
と き は 引 張 り を 受 け,(負)の
の こ と を 式(1・18,1・19,1・20)の
例 題1・43 -2℃
中 の(t-t′)に
と きは圧 縮 を 受 け る 。 こ
つ い て 考 え て み よ う。
で 固 定 さ れ た直 径30mmの
鋼 棒 が 夏32℃ に 暖 め られ た。
この と き生 ず る応 力 お よ び棒 が 壁 面 を 押 す 力 を 求 め な さい。 た だ し,E=206GPa,α=11.5×10-6/℃
〔考 え 方〕 ②
①
と す る。
熱 応 力 は式(1・20)よ り求 め られ る。
壁 面 を押 す 力 は,熱 応 力 に鋼 棒 の 断 面 積 を掛 け れ ば よ い。
〔 解 き 方〕
①
応力 σは
σ=α(t-t′)E=11.5×10-6×(-2-32)×206×103 =-80
②
.5〔N/mm2〕=-80.5〔MPa〕
(圧 縮 応 力)
壁面 を押す力 W は
(圧 縮 荷 重) 答(σ=-80.5MPa圧
例 題1・44気
温0℃
の と き,長
さ1m
縮 応 力, W=-56.9kN圧
の 材 料 を 図1・41の
縮 荷 重)
よ う に 先 端 と壁 面
と の 間 に1mmの
す き 間 を 設 け て 取 り付 け た 。 温 度 が100℃
に な っ た と き,こ
の 材 料 に 生 ず る 圧 縮 応 力 は ど れ ほ ど か 。 た だ し,α=11.5×10-6/℃,E=206 GPaと
す る。
図1・41
〔 考 え方 〕
自由膨 張1mmに
相 当 す る温 度 を求 め,次 に,こ の 温 度 か ら100℃ ま で
の温 度 差 で 熱応 力 が 生 ず る。 〔解 き 方 〕
自 由 に1mm伸
び る の に 必 要 な 温 度 は,λ=α(t′-t)〓
か ら,
この温 度 か ら,100℃ ま で13℃ に 相 当 す る熱応 力 が生 ず る か ら, σ=Eα(t-t′) =206×103×11 =-206×11
.5×10-6×(87-100) .5×10-3×13
=-30.8〔N/mm2〕=-30
例 題1・45
.8〔MPa〕
2枚 の 厚 い 銅 板 を 鋼 製 の ボ ル トで10℃
を 上 げ た と き,ボ
(圧 縮 応 力) 答(30.8MPa圧
縮 応 力)
で 締 め 付 け,30℃
まで温 度
ル トに 生 ず る熱 応 力 を 求 め な さ い 。 た だ し,銅 板 に は ボ ル ト
か ら の 圧 縮 力 に よ る ひ ず み を 生 じ な い もの と す る。 ま た,鋼 係 数 を αs=11.5×10-6/℃,αc=17.6×10-6/℃,縦 Ec=117GPaと 〔 考 え方 〕
お よ び銅 の 線 膨 張
弾 性 係 数 をEs=206GPa,
して計 算 しな さい。 ①
銅 の 方 が 線 膨 張 係 数 が 大 き く,ま た銅 板 は ボル トか ら の 力 に よ る ひ
ず み は生 じな い と仮 定 して い るか ら,ボ ル トに生 ず るひ ず み は銅 板 に よ っ て 伸 ば さ れ た 結 果 に よ る。
図1・42
②
ボ ル トに 生 ず る ひ ず み ε は,銅
板 の 熱 に よ る 伸 び と ボ ル トの 熱 に よ る 伸 び の 差 に
相 当 す る ひ ず み で あ る と 考 え る こ と が で き る。 な お,伸 ③
応 力 σは 〔解 き 方 〕
び は λ=α〓
⊿t=α〓(t′-t)。
σ=εEs 銅 の 伸 び は λc=αc(t′-t)〓
鋼 の 伸 び は λs=αs(t′-t)〓 伸 び の 差 は
λc-λs=αc(t′-t)〓-αs(t′-t)〓 =(αc-αs)(t′-t)〓
ボ ル トに生 ず るひ ず み εは 〔 考 え方 〕 ② に よ り
ボ ル トに生 ず る応 力 σは σ=εEs=(αc-αs)(t′-t)Es =(17
=25
.6-11.5)
×10-6×(30-10)
.1〔N/mm2〕=25.1〔MPa〕 答
例 題1・46図1・43の に 入 れ,温
度tで
×206×103
(引 張 り)
(ボ ル トに 生 じ る 応 力25.1MPa引
よ う に,断 面 積Asの
軟 鋼 製 ボ ル トを 断 面 積Acの
ナ ッ トが 管 に 軽 く接 触 す る 程 度 に 締 め 付 け,そ
に 熱 した 。 ボ ル トお よ び 銅 管 に 生 ず る 応 力(σsお た だ し,線 膨 張 係 数 を,鋼 る。 ま た,Es>Ec,αs<
は αs,銅
は αc,縦
αcで あ る。
よ び σc)を
張 り)
銅管
の 後 温 度 をt 求 め な さい。
弾 性 係 数 を 鋼 はEs,銅Ecと
す
図 1・43
〔 考 え方 〕
① ボ ル トの伸 び と管 の伸 びが 等 しい こと に注 目せ よ。 ま た,伸
びの 内
容 に つ い て調 べ る と, ボ ル トの 伸 び=(ボ 管 の 伸 び=(管
ル トの 自 由膨 張 量 λs)+(強
の 自由膨 張 量 λc)-(強
制 引張 量 λs′)
制 圧 縮 量 λc′)
の 関係 に あ る。 ② ボ ル トに加 わ る引張 力 と管 に加 わ る圧 縮 力 の大 き さ は等 しい。 ①,②
か ら,そ れ
ぞ れ の関 係 式 を作 り解 け ば よ い。 〔 解 き方 〕
(式 を順 に追 って み る こ と)
○ ボ ル トの伸 び=管 の伸 び 〓(〔 考 え方 〕 ① を参 照)の 関 係 か ら, λs+λs′=λc-λc′
(1)
各 自 由伸 び は, λs=αs(t′-t)〓 λc=αc(t′-t)〓
}
(2) σ/E
強制 引張 量 お よ び圧 縮 量 は,式(1・8)の
λ=
〓 よ り,
(3)
式(1)に式(2),(3)を代 入 し て,
両 辺 を 〓で割 り, (4)
○ ボ ル トに加 わ る 引張 荷 重 と管 に加 わ る圧 縮 荷 重 は互 いに及 ぼ しあ って い る の で 等 し い こ と か ら, σsAs=σcAc
(5)
式(5)を式(4)に代 入
移 項 して,
ま た 式(5)に σsの 結 果 を 代 入 す る と,
問 題1・14
鉄 道 用 ロ ン グ レ ー ル を 気 温25℃
の と き 敷 設 し た 。 気 温 が-10℃
と き に 発 生 す る 熱 応 力 は ど れ ほ ど か 。 た だ し,レ 縦 弾 性 係 数 をE=206GPaと
す る 。 ま た,レ
に降下 す る
ー ル の 線 膨 張 係 数 をα=11.2×10-6/℃,
ー ル は気 温 の 変化 に よ って 伸 縮 で き な い 状
態 にお か れて い る とす る。 答 (80.8MPa)
問題1・15 外 径165.2mm,厚
さ 5mm,長
さ27.5m の 配管 用 炭 素 鋼 管 を 気 温15℃ の
と き に配 管 工 事 を行 った。 これ に230℃ の蒸 気 を通 す た め に は,ど れ ほ どの伸 び を 吸収 す る よ う に工 夫 しな け れ ば な らな いか 。 ま た,も し管 の 両 端 を完 全 に 固 定 した ら,発 生 す る熱 応 力 と管 の固 定 部 を押 す 力 は どれ ほ ど に な るか。 た だ し,線 膨 張 係 数 を α=11.2× 10-6/℃,縦
弾 性 係 数 をE=206GPaと
す る。
答(
λ=66.2mm,σ=-496MPa(圧 W=-1.25MN(圧
縮) 縮)
)
1・5 内 圧 を 受 け る 円 筒 と 球
1・5・1 薄 肉 円 筒
と 球
薄 肉 円 筒 とは,板 厚 が 内径 の約12% 以 下 あ る い は外 径 の約10%
以 下 の 円筒
を 一 般 に薄 肉 円筒 と い う。
例 題1・47 p〔MPa〕
図1・44(a)の
よ う に,内
径 D,内
側 の 長 さ 〓の 圧 力 容 器 に,圧
の ガ ス が 封 入 さ れ て い る。 こ の と き,容 器 を 図(b)の
直 角 方 向 に 破 壊 し よ う と す る 力 W を 求 め な さ い 。 た だ し,長
よ う に,軸
力 と
さ の 単 位 はmm
と す る。 〔 考 え方 〕
この 力 は,図(c)の
よ うな長 方 形 の面 積D〓 に圧 力 p が 垂 直 に作 用 した
場 合 と同 じで あ る。 〔 解 き方 〕 力 は,(圧 力)×(受
圧 面 積)で
あ るか ら,
W=pD〓
(a)
(b)
(c)
図 1・44
例 題1・48
図1・44(b)の
仮 想 破 断 面 に生 ず る応 力 を 求 め な さい。
〔 考 え方 〕 軸 と直 角方 向 に破 壊 しよ う とす る力W=pD〓 A=2t〓
で あ る。 た だ し tは板 厚,p
を受 け る 断 面 の 面 積 は,
は圧 力 〔MPa〕 。
〔 解 き方 〕
(1・21)
この 応 力 を フー プ応 力 と い う。
例 題1・49
図1・45に
す る全 圧 力)お
お い て,軸
方 向 に 破 壊 し よ う と す る 力 W(鏡
板*に 作 用
よ び 軸 方 向 の 応 力 σtを 求 あ な さ い。 た だ し,圧 力 はp〔MPa〕
と す る。
図 1・45
〔 考え方〕 軸 方 向 に破 壊 しよ う とす る力 は,鏡 板(両 端 の板)に
作 用 す る全 圧 力 で
あ る。 また,こ の力 を受 け る断 面 は,図 の よ う に 円筒 が 作 る リ ン グ状 の 断 面 で そ の 面 積 は お よ そ πDtで
あ る。
〔 解 き方〕
全圧 力
応
力
こ こ で,内 圧 を受 け る薄 肉 円筒 にっ い て整 理 す る と,次 の よ うに な る。
* 鏡 板:タ
ン クや ボ イ ラ な どの 両 端 の板 の こと。
円筒 に働 くフ ー プ応 力 は,
縦 方 向 の応 力 は,
(フ ー プ応 力 の半 分)
したが って,内 圧 を 受 け る薄 肉 円 筒 の 強 さや 板 厚 の 計 算 に は,フ ー プ応 力 の 式 を 用 い る。
例 題1・50内
径1000mmの
薄 肉 円 筒 に 2MPaの
い く ら に した らよ い か 。 た だ し,許 容 応 力 を80MPa 〔 考 え 方〕
ガ ス を封 入 す る に は 板 厚 を ,継 手 の 効 率 は無 視 す る。
フー プ 応力 は縦 方 向 の 応 力 の 2倍 で あ るか ら,フ ー プ 応 力 か ら計 算 した
板 厚 は,縦 方 向 に対 して も安 全 で あ る。 〔 解 き方 〕 より
< 参 考 > JIS B8243に
よ る と,30MPa以
下 の 内圧 を受 け る薄 肉 円筒 の 板 厚 は 次 の 式
を用 い る。
た だ し,D:内 率,C:腐
径
〔mm〕,p:圧
れ し ろ,1mm以
力
〔MPa〕,σa:許
容応力
〔MPa〕
,η:継
手 効
上 で あ る。
この 式 を用 いて 例 題1・50を 解 くと
例 題1・51
肉 径600mm,板
厚10mmの
円 筒 の 許 容 応 力 を40MPaと
こ の 円 筒 に 加 え る こ と の で き る 内 圧 は ど れ ほ ど か 。 継 手 効 率 を80% 〔 考 え方 〕
フー プ応 力 の 式 を 用 いて 解 く。
〔 解 き方 〕
フー プ応 力 の 式 に継 手 の 効 率 を 考 慮 す る と,
す る と, と す る。
答
例 題1・52内
圧 2MPa,内
径500mmの
た だ し,許 容 応 力 を80MPa,継
円 筒 の 板 厚 は い く ら に した ら よ い か 。
手 の 効 率 を70%と
す る。
〔 考 え 方〕
フ ー プ応 力 の 式 に継 手 の 効 率 を 考 慮 す る。
〔 解 き 方〕
フ ー プ応 力 の 式 σ=pD/2tη
より
答
例 題1・53図1・46の
よ う に,直
(p=1.07MPa)
(t=8.93mm)
径 を 含 む 面 で 球 を 割 ろ う と す る 力 W,お
材 料 に 生 ず る 引 張 応 力 σ を 求 め な さ い。 た だ し,内 圧 を p 〔MPa〕
よ び
と す る。
図1・46
〔 考 え 方〕
球 を 図 の よ う に破 壊 しよ う とす る全 圧 力 は,直
径 D な る円の面 積 に作
用 す る全 圧 力 で あ る。 ま た こ の全 圧 力 を 受 け る断 面 は リン グ状 断 面 で そ の 面 積 は お よ そ πDtで
あ る。
〔 解 き 方〕
全圧力
W=P・π/4D2
この力 を受 け る面 積 は,球 の厚 さを tとす る と A=πDt
応力
例 題1・54
(1・22)
内 径400mmで
内 圧 2MPaを
た だ し,許 容 応 力 を60MPaと
受 け る薄 肉球 の 肉厚 を求 あ な さ い 。
す る。
〔考 え 方 〕
式(1・22)か
ら簡単 に 求 め られ る。
〔 解 き方 〕
式(1・22)か
ら
答
1・5・2
内圧 を 受 け る厚 肉 円管
こ こ で は,式 一 般 に,フ 内半径
(t=3.33mm)
の 説 明 は 難 し い の で,使
い方 だ け を 覚 え て ほ し い 。
ー プ 応 力 を 求 め る 式 は 次 の と お り で あ る 。 p:内 圧
〔mm〕,r2:外
半径
〔mm〕,r:任
り rの 距 離 に あ る 点 の フ ー プ 応 力
意 の点 の半 径
〔MPa〕,σ1:内
す る と,
図1・47
〔MPa〕,r1:
〔mm〕,σt:中
壁 の フ ー プ応 力
心 よ
〔MPa〕
と
(1・23)
こ の 式 か らわ か る よ う に,r=r1(r
が 最 小)の
と き,す
な わ ち内壁 で フ ー
プ応 力 は最 大 と な る。
内 壁 の フ ー プ 応 力 は 式(1・23)にr=r1を
代入 し
(1・24)
ま た,外
半 径r2と
内 半 径r1と
の 関 係 は,式(1・24)を
変 形 し次 の よ う に な る。
(1・25)
例 題1・55内
径600mm,外
径800mmの
厚 肉 円 筒 に 圧 力5MPaの
ガ ス を封
入 す る と 最 大 フ ー プ 応 力 は い く らか 。 〔 考 え方 〕
最 大 フ ー プ応 力 は,内 壁 に 生 ず るの で式(1・24)を 用 い る。
〔 解 き方 〕
答
例 題1・56内
径120mmの
円 筒 に 圧 力10MPaの
ガ ス を 封 入 した い。 厚 内 円
筒 の 板 厚 を い く ら に す れ ば よ い か 。 た だ し,許 容 応 力 を20MPaと 〔 考え方〕
(σ1=17.9MPa)
す る。
最 大 フー プ応 力 が許 容 応 力 を超 え な い よ う に 円筒 の外 半 径 を 求 め,板 厚
を 算 出す る。 そ の た め式(1・25)の σ1に許 容 応 力 の 値20MPaを
代 入 す る。
〔 解 き方 〕
板厚 答
例 題1・57内 る か,た
径100mm,外
径120mmの
だ し許 容 応 力 を80MPaと
〔 考 え方 〕
管 は,ど
(板 厚=43.9mm)
れ ほ ど の 内圧 に耐 え られ
す る。
最 大 フ ー プ応 力 が許 容 応 力 を超 えて は な らな い の で,式(1・24)の σ1に 許
容 応 力 を代 入 し,圧 力 p を 計 算 す る。 〔 解 き 方 〕
式(1・24)よ
り p の式 を 導 く と
答(内
問 題1・16 直 径1.2m の ボ イ ラ胴 の 内部 に1.6MPaの
蒸 気 圧 が か か る と き,板 の 厚 さ
を ど れ ほ どに した ら よ いか 。 ただ し,材 料 の許 容 応 力 を80MPa,溶 90%と
圧=14.4MPa)
接 継 手 の効 率 を η=
す る。 答(板
問 題1・17直
径100mmの
軸 に 厚 さ10mmの
図1・48
厚=13.3mm)
リ ン グを 焼 ば め し た い 。 リ ン グ に 生 ず
る引 張 応 力 を σ=30MPaに
す る に は,リ ン グの 内径 を軸 径 よ り い く ら小 さ く加 工 す れ ば
よ い か。 た だ し,リ ング の縦 弾 性 係 数 をE=206GPaと
し,軸 自体 は焼 ば め に よ って 変
形 しな い もの とす る。 ま た,焼 ば め後 に リ ング の 内面 が 受 け る圧 力 p 〔MPa〕 を求 め な さ い。 答(小
さ く す る 量=0.0146mm,圧
力=6MPa)
2
弾 性 エネ ル ギ 2・1弾
2・1・1弾
性 エ ネ ル ギ(elastic
energy)と
性 エ ネ ル ギ
は
材 料 に外 力 を加 え 変 形 さ せ る と,外 力 も材 料 の変 形 に と もな って 移 動 す るか ら,外 力 は材料 に対 して 仕事 を した こと に な る。 こ の外 力 に よ る仕 事 は,材 料 の変 形 に と もな い材 料 内 に エ ネ ル ギ と して 蓄 え られ る。 こ の エ ネ ル ギ をひ ず み エ ネ ル ギ とい う。 変 形 が 弾 性 変 形 の範 囲 内 で は,外 力 を除 くと吸 収 した エ ネ ル ギ を 全 部 放 出 す る。 この よ う な場 合 の ひず み エ ネル ギ を 弾性 ひ ず み エ ネ ル ギ また は弾 性 エ ネ ル ギ と い う。 ま た,材 料 が 降伏 す るま で に,単 位 体積 内 に蓄 え た エ ネ ル ギ を 最 大 弾 性 ひず み エネ ル ギ と い う。
2・1・2弾 (1)弾
性 エネルギの計算
性 エ ネ ル ギ の単 位
(仕 事)=(エ
ネ ル ギ)で
あ る か ら仕 事 と エ ネ ル ギ の 単 位 は 同 じ で あ る。
1N の 力 が 働 い て,1 m の 距 離 を 移 動 し た と き の 仕 事 を 1J(ジ
ュ ー ル:Joule)
と い う。
1〔J〕=1〔N・m〕=103〔N・mm〕
弾性エネルギの計算
(2)
例 題2・1長
さ 〓 〔m〕 の 材 料 に,W
〔N 〕の 引 張 荷 重 を 加 え た と こ ろ,λ
〔m 〕
の 伸 び を 生 じた 。 こ の と き,外 力 の した 仕 事 量 Q を 求 め な さ い 。 た だ し,W は 弾性 変 形 の範 囲 内 の荷 重 とす る。 〔 考 え方 〕 ②
①
仕 事 量 は力 と変 形 量 の 積 で あ る。
力 の加 わ り方 に注 意 しよ う。 力 は伸 び に比 例 し増 加 を し,最 終 的 に W の力 に な り,
全 体 の伸 び が λ とな る。 ③
① と② の こ とか ら,仕 事 量 Q は図2・1の △AOλ
の面 積 で 表 され る。
図 2 ・1
〔 解き方〕
仕 事量=△AOλ
Q=
1 /2W
λ
の面 積
〔J〕
(2・1)
例 題2・2例
題2・1で,材
料 に蓄 え られ た弾 性 エ ネ ル ギ は どれ ほ どか 。
〔 考 え 方〕 外 部 か ら与 え られ た仕 事 が す べ て ひず み エ ネル ギ と して 蓄 え られ る。 し か も弾 性 変 形 の範 囲 内 で あ る か ら当然 弾 性 エ ネ ル ギで あ る。 〔 解 き 方〕 弾 性 エ ネ ル ギ を U とす る とU=Qで
あ るか ら
(2・2)
例 題 〕2・3断
面 積 A 〔m2〕,長
さ 〓 〔m 〕,縦 弾 性 係 数 E
〔N 〕 の 荷 重 が 働 い て,λ
の 伸 び と材 料 内 部 に σ 〔MPa〕
式(2・2)を
を 使 っ て 表 しな さ い 。
σ,A,〓,E
〔 考 え 方〕 式(2・2)に
〔 解 き 方〕 式(2・2)に
〔GPa〕
の材 料 に W
の 応 力 を 生 じ た と き,
を代 入 す る。
を代 入 して,
(2・3)
これ が材 料 に吸 収 さ れ た 全 弾 性 エ ネ ルギ で あ る。
例 題2・4 積(1m3)当
式(2・3)は,材
料 全体 に 吸 収 され た全 弾 性 エ ネ ル ギ で あ る。 単 位 体
りに 吸収 され るエ ネ ル ギ U は どれ ほ どか 。
〔 考 え 方〕 全 弾 性 エ ネ ル ギ U を材 料 の体 積A〓 で割 れば よ い。 〔 解 き 方〕 単 位 体 積 当 りの エ ネ ル ギ を U とす る と,
(2・4)
例題
2 ・5
単 位 体 積 当 りの弾 性 エ ネル ギ が 最 大 にな るに は,材 料 内 に生 ず る応
力 が 次 の うち ど の と きか。 ① 限 強 さの と き,④ 〔 考え方〕
比 例 限度 の と き,②
弾 性 限 度 の と き,③
極
破 断 点 の と き,た だ し材 質 は軟 鋼 とす る。
弾 性 エ ネル ギ に っ い て も う一 度 考 え よ う。 弾性 エ ネ ルギ と は は材 料 に 外
力 を 加え 弾 性 変 形 させ た と き,そ の 材 料 に 蓄 え られ た エ ネル ギ で あ る。 ど の よ う な と き に,こ の エ ネル ギ が 最大 に な る か考 え よ う。 〔 解き方〕
弾 性 変形 の 限度 で あ る応 力,す な わ ち σが弾 性 限 度 の と き U は最 大 値 を
と る。 この と き U は (σ:弾 性 限 度) を 最 大 弾性 ひ ず み エ ネ ル ギ と い う。
例題
2 ・6
直 径10mm,長
さ せ た と き,こ
軟 鋼 棒 に4900N
す る。
式(2・3)を 用 い る。 ま た式 に数 値 を代 入 す る と き,長 さ の単 位 を 〔mm〕
や 〔 m 〕 の どち らか一 方 に統 一 す る こ と。 〔 解 き方 〕
長 さの単 位 を 〔mm〕
に統 一 した と き
(1)
(2)
式(2)を式(1)に代 入
〔 別解〕
の 引張荷重 を作用
の棒 に蓄 え られ た 弾 性 エ ネ ル ギ は どれ ほ どか。
た だ しE=206GPaと 〔考 え方 〕
さ1000mmの
長 さの 単 位 を 〔 m 〕 に統 一 した と き
(1)
(2)
式(2)を式(1)に代 入
答(U=0.742J)
例 題2・7
軟 鋼 の 弾 性 限 度200MPa,縦
弾 性 係 数E=206GPaと
す る と き,最
大 弾 性 ひ ず み エ ネ ル ギ U を求 め な さ い。 〔 考 え方 〕
最 大 弾 性 ひず み エ ネ ル ギ は,1m3当
り の弾 性 エ ネ ル ギが 最 大 と な る もの
で あ る。 これ を求 め る に は,単 位 体 積 当 りの エ ネ ル ギの 式(2・4)の σ に弾 性 限 度 の値 を代 入 す れ ば よ い。 な お,式 に数 値 を代 入 す る場 合 は,長 さ の 単 位 をmmか
m の どち らか
一 方 に統 一 す る こ と
。
〔 解 き方 〕
長 さの 単 位 を 〔mm〕
に統 一 した場 合
(1) 式(1)に
σ=200MPa=200N/mm2,E=206
〔別解 〕 式(1)に
GPa=206×103N/mm2を
代 入,
長 さの単 位 を m に統 一 した 場 合
σ=200MPa=200×106
N/m2,E=206GPa=206×109N/m2を
代 入。
=97
.1〔kJ/m3〕
答(U=97.1kJ/m3)
例2・8
弾 性 限 度200MPa,縦
弾 性 係 数E=206GPaの
軟 鋼棒 に圧 縮 荷 重 を
加 え て,30J の弾 性 エ ネ ル ギ を吸 収 させ る に は どれ ほ どの体 積 が必 要 か。 〔 考 え方 〕
式(2・3)の
〔 解 き方 〕
式(2・3)か らA〓 を求 め る式 を 作 る と,
A〓 よ りA〓
を求 めれ ば よ い。
(1)
式(1)に σ=200N/mm2,
E=206×103N/mm2,U=30N・m=30×103N・mmを
代入
答
例2・9断 を 受 け,0.4mm伸
面 積500mm2,長
〔考 え 方 〕
(体 積=309×103mm3)
さ1000mm,E=206GPaの
鋼脚
引張荷 重
びた。 蓄 え られ た弾 性 エ ネ ル ギ は い く らか。 か ら
式(1・8),
を 導 き,U=1/2Wλ
に代入 し
て求 め る。
〔 解 き方〕 式(1・8)の
長 さ の単 位 を 〔mm〕 に 統 一 した 場 合, この 式 を エ ネル ギ の 式 に代 入
より
(1)
式(1)に A=500〔mm2〕,〓=1000〔mm〕, λ=0.4〔mm〕
を 代 入 す る と,
E=206×103〔N/mm2〕,
=8
.24〔N・m〕=8.24〔
J〕
答(U=8.24J)
〈参 考 〉
単位 だ け の計 算 を してみ よ う
例 題2・9の
に っ い て単 位 を確 か め て み よ う。
ま た103N・mm=1N・m=1Jと
問 題2・1ば
ね に600N
な る。
の力 を加 え た ら30mm縮
ん だ。 この と き,ば ね に 蓄 え られ た
エ ネル ギ は ど れ ほど か。 答 (U=9J)
問 題2・2直
径50mm,長
さ1m
の黄 銅 棒 が3000N
の 引張 荷 重 を受 け る と きの 弾 性 エ
ネ ル ギ を求 め な さい。 た だ し,縦 弾 性 係 数 をE=110GPaと
す る。 答(U=0.021J)
問 題2・3直
径100mm,長
る。 こ の と き,ピ 206GPaと
さ800mmの
ピ ス ト ン が2×105N
の圧 縮 荷 重 を 受 け て い
ス ト ン に 蓄 え ら れ た エ ネ ル ギ は ど れ ほ ど か 。 た だ し,縦 弾 性 係 数 をE=
す る。 答(U=9.9J)
圃 題2・4 ゴム の 最大 弾 性 ひ ず み エ ネ ル ギ は 軟 鋼 の そ れ の 何倍 か。 た だ し,ゴ ム の 弾 性 限 度 を σg=8MPa,縦 縦 弾 性係 数 をEs=206GPaと
弾性 係 数 をEg=1.0MPa,軟
鋼 の 弾 性 限 度 を σs=200MPa,
す る。 答 (330倍)
2 2 ・
2 2 1 ・
・
衝撃応力
(impact
stress)
衝 撃応 力 と伸 び
とは
衝 撃 応 力 とは,材 料 に衝 撃 荷 重 を加 え た と きに生 ず る最 大 瞬 間応 力 を い う。
2 2 2 ・
・
衝撃応力の計算
衝 撃 応 力 や 衝 撃 に よ って 生 ず る最 大伸 び の 計 算 は,弾 性 エ ネ ル ギ か ら解 くと よ い。
例 題2・10
図2・2の よ う に,断 面 積 A 〔mm2〕,長
性 の っ ば を 設 け,重
さ W
さ 〓 〔mm〕
〔N 〕 の 物 体 を h 〔mm〕
さ せ た 。 こ の と き 棒 は,瞬 間 的 に 最 大 λ 〔mm〕
の棒 の 下 端 に 剛
の高 さ か ら棒 に沿 って 落 下
伸 び た 。 と の と き重 さ W 〔N〕
の 物 体 が 失 った 位 置 エ ネ ル ギ を求 め な さ い。 〔 考え方〕
失 った 高 さ(落 下 距 離)に 相 当 す る物 体 の位 置 エ ネル ギを求 め れ ば よ い。
〔 解 き方 〕 失 った 高 さはh+λ U=W(h+λ)
例 題2・11例 大 λ 〔mm〕
〔N ・mm〕
題2・10(図2・2)で,重 伸 び た 瞬 間,棒
で あ る か ら,失 った位 置 エ ネル ギ U は, 〓
必要 あれば
〔J〕 に 換 算 す る。
さ W 〔N 〕 の 物 体 を 落 下 さ ぜ,棒
に 生 じ た 最 大 応 力 を σ(た
が最
だ し弾 性 限 度 内 の 応 力)
と す る と,こ
の と き 棒 に 吸 収 さ れ た 弾 性 エ ネ ル ギ Uの 式 を 求 め な さ い 。
図2・2例
〔考 え 方 〕
例 題2・2,2・3を
題2・10,11,12に
共 通 な 図
も う一 度 読 ん で み よ う。
〔 解 き方 〕 〓 必 要 あ れ ば 〔J〕 に換 算 す る。
例2・12例
題2・10,2・11で
求 め た失 った位 置 エ ネ ル ギ お よ び 棒 に 蓄 え られ
た エ ネ ル ギ の 式 か ら,衝 撃 応 力 σ の 式 を 導 き な さ い 。 〔 考え方〕 重さ W 〔 N〕 の物 体 の失 った位 置 エ ネ ル ギ が す べ て弾 性 エ ネ ル ギ と して 棒 に 蓄 え られ た と考 え る。 〔 解き方〕 弾 性 エ ネ ル ギ=失 っ た位 置 エ ネ ル ギ (1)
式(1)に,λ=ε
〓=σ/E〓
を代 入 す る と
こ の式 を整 理 して A〓 σ2-2W〓 式(2)は,σ
σ-2EWh=0
に つ い て の 二 次 式 で あ る か ら,σ
(2) につ いて 解 くと
(3)*
ところで
(静荷 重 にお け る応 力) (4)
(静荷 重 に お け る伸 び) 式(4}を式(3)に 代 入 す る と,
(5)
(±)の うち(-)は
不 合 理 で あ るか ら,衝 撃応 力 σは,
または
例 題
2 ・13
式(2・5)で,h=0の
と き,す
(2・5)
な わ ち重 さ W 〔 N〕 の 物 体 を 図2・2
の下 の つ ば に接 触 しな い程 度 に近 づ け,急 に これ を放 した 場合,棒
に生 ず る最
大応 力 σ は どれ ほ どか 。 〔 考え方〕
式(2・5)の
h に 0 を 代 入 し式 を 作 れ ば よ い 。
を代入 し
〔解 き 方 〕
または
*ax2+bx+c=0の
ax2+2b´x+c=0の
と き
と き
(2・6)
この よ うな 応 力 を 急 速 荷 重 に よ る 応 力 とい う。 急 速 荷 重 に よ る応 力 は,静 荷 重 に よ る応 力 の 2倍 で あ る。
2・2・3
衝 撃 荷 重 に よ る伸 び
衝 撃 荷 重 に よ る 伸 び λ は,λ=ε〓=σ/E〓
と こ う が,λ0=〓/Eσ0(静
の 基 本 式 に 式(2・5)を 代 入 し
荷 重 の 場 合 の 伸 び)で
あ るか ら
(2・7)
急 速 荷 重 に よ る 伸 び は,式(2・7)にh=0を
代 入 し,
(2・8)
急 速 荷 重 に よ る伸 び は,静 荷 重 にお け る伸 び の 2倍 で あ る。
例 題2・14
図2・2に お い て,断
性 係 数E=206GPaの
面 積A=1000mm2,長
軟 鋼 棒 に 沿 っ て,質
量80kgの
さl=5000mm,縦 物 体 をh=200mmの
弾 高
さ か ら落 下 さ せ た と き の 衝 撃 応 力 σ と最 大 伸 び λ を 求 め な さ い。
〔 考 え方 〕 式(2・5),(2・7)を 用 い る。 た だ し,物 体 の質 量 を重 さ 〔N〕 に 直 して か
ら計 算 す る こ と。1N
の力 とは,質 量1kgの
るよ う な力 の こ とで あ る。 質 量1kgの で あ る か ら9.8N と な る。
物 体 に働 い て1m/s2の
加速 度 を生 じさせ
物 体 の重 さ は,地 球 の重 力 の加 速 度 が 約9.8m/s2
〔 解 き方 〕 物 体 の 重 さ*
W=80×9.8N=784N
衝 撃 応 力 は式(2・5)よ り (1)
と こ ろ で,
これ らを式(1)に 代 入 す る と
最 大 伸 び は式(2・7)よ り (2)
式(2)に数 値 を 代 入
答 (σ=115MPa,
例 題2・15静 100mmの
荷 重5kNで4mm伸
び る 材 料 が あ る 。 重 さ4kNの
伸 び を生 ず る か ら,静 荷 重4kNで
く らに な る か を比 例 関 係 で 求 め,そ の 値 を 式(2・7)に代 入 す る。 〔 解き方〕 静 荷 重4kNに
* 重 力=質
mm)
お も り を,
高 さ か ら落 し た ら ど れ ほ ど 伸 び る か 。
〔 考え方〕 静 荷 重5kNで4mmの
式(2・7)よ
λ=2.78
対 す る伸 びを λ0とす る と,
り 量 ×重 力 の 加 速 度
lN=1kg・m/s2
∴W=80kg×9.8m/s2=784kg・m/s2=784N
は伸 び が い
答
問 題2・5 206GPaの
図2・2に お い て,断 軟 鋼 棒 に,W=2kNの
面 積A=1000mm2,長
(λ=28.7mm)
さ〓=1500mm,縦
弾 性 係 数E=
急 速 荷 重 を加 え た。 こ の と き の 応 力 σ お よ び 伸 び λ
を 求 め な さ い。 答
問 題2・6図2・3の か ら重 さW〔
(σ=4MPa,λ=0.0292mm)
よ うに棒 の頭 部 と固 定 板 の間 に コ イ ル ば ね を入 れ,高
さh〔mm〕
N〕 の お も りを落 と した と き,コ イル ばね と棒 に加 わ る力F〔
N〕 を求 め
な さ い。
図2・3
た だ し,ば
ね の縮 み を δ
面 積 をA〔mm2〕,縦
〔mm〕,ば
ね 定 数 をk〔N/mm〕,棒
弾 性 係 数 をE〔N/mm2〕,衝
る。
答
の 長 さ を〓
撃時 の棒 の伸 びを λ
〔mm〕,断 〔mm〕
とす
3 げ
曲
3・1 は り の 種 類 と 荷 重
3・1・1 は り(beam)と
図3・1の
よ う に,荷
は
重 が 加 わ っ て 曲 げ 作 用(bending)を
を は り と い う。 は り を 支 え る 点 を 支 点(support)と
受 けて い る水 平 部 材
い い,支
と 固 定 支 点 が あ る。 単 純 支 点 に は 図 の よ う な 回 転 支 点(pin 支 点(roller support)が 支 持 端 を い う。 ま た,支
あ り,固
点 に は単純 支点 support)と
移動
定 支 点 と は壁 に埋 め込 ま れ た り溶 接 さ れ た
点 間 の 距 離 を ス パ ン(span)と
図 3・1
い う。
2
3 ・1・
は り の 種 類
は り の 種 類 に は 図3・2の
よ うな もの が あ る。
図3・2
3・1・3
(1)
は りに加 わ る 荷 重 の種 類 集 中 荷 重(concentrated
load)
図3・2の矢 印 で示 した 荷重 の よ うに,一 点 に集 中 して か か る 荷 重 を 集 中 荷 重 と い う。
(2)
分 布 荷 重(distributed
図3・3の よ う に,は
load)
りの全 長 ま た は一 部 に 分 布 され て い る荷 重 を 分 布 荷
重とい う。 特 に 単位 長 さ当 りの 荷重 が一 定 の もの を等 分 布 荷 重 とい う。
図3・3
(3) 荷 重 の記 号 と単 位
集 中荷 重 の記 号 は w,単
位 は 〔N〕 で 表 す。
等 分 布 荷 重 の記 号 は ω,単 位 は 〔N/mm〕
や 〔N/m〕 で表 す 。
3・2
3・2・1
は りの つ り合 い 条 件
は りの つ り合 い
(1) 支点 の まわ りの力 の モ ー メ ン ト 〈参 考 〉 力 の モ 一 メ ン ト(moment)と 回 転 中 心 ま で の 距 離)で
は,回
転 作 用 の こ と で,力
表 さ れ る。 た だ し,力
あ る こ と。 ま た,力
の モ ー メ ン トの(+),
時 計 回 り を(−)と
す る 。 な お,単
位 は
× 腕(力
か ら
の 方 向 は 腕 に 対 して 直 角 で
(−)は,反 〔N・mm〕
や
時 計 回 り を(+), 〔N・m〕
が 用 い ら
れ る。 〈例 〉 図 3・4に お い て,O (a)は,力
W と 腕 lが 互 に 直 角 で あ る か ら力 の モ ー メ ン ト M は
M=Wl(反 (b)は,力
点 の ま わ り 力 の モ ー メ ン トを 求 め て み よ う。
時 計 回 り)
W が 腕 lに 対 して θ の 角 度 を な して い る か ら,力
ト に 関 係 す る 力 は w の 垂 直 成 分wy・
で あ る 。 し た が っ て,力
トM は M=wyl=Wsinθ とな る。
・l(反
時 計 回 り)
のモ ー メ ン の モ ー メ ン
(b)
(a) 図3・4
例 題3・1図3・5の
O 点 に 関 す る 力 の モ ー メ ン トを 求 め な さ い 。
①
②
③
図3・5
〔 考 え方〕 力 の モ ー メ ン トは力 と腕 の長 さ の積 で あ る。 力 の モ ー メ ン トの〓〓 に 注 意 す る こ と。 反 時 計 回 りが〓,時 計 回 りを〓 と約 束 す る。 解 き方
①M=-50×500=-25000〔N・mm〕
②M=80×400=32000〔N・mm〕 ③M=50×1000-100×400=10000〔N・mm〕
(2)力
の つ り合 い と 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い
例 題3・2図3・6の
よ う に 力 を 加 え た と き,つ
あ る の は ①,②
の う ち ど れ か,力
の つ り 合 い,力
算 で 確 か め,そ
の理 由 を述 べ な さ い。
* 荷重 W を直 角 分 力 に 分 解 した もの がWx,Wyで
あ る。
り合 い の 状 態(静
止 の 状 態)に
の モ ー メ ン トの つ り 合 い を 計
②
①
図3・6
〔 考え方 〕 物 体 が つ り合 い の状 態 に あ る た あ に は,第 あ る こ と,第
1に物 体 に動 く力 の 和 が 0で
2に 任 意 の 点 の力 の モ ー メ ン トの 和 が 0で あ る こ とが条 件 で あ る。 力 の 和
を求 め る と き は,上 向 きの 力 を〓,下
向 きの 力 を〓 と して計 算 す る。 力 の モ ー メ ン トの
和 を求 め る と きは,反 時計 回 りを〓,時
計 回 りを〓 と して 計算 す る。
〔解 き方〕 ① に つ いて 力 の 和=5+5+(-10)=0 A 点 の 力 の モ ー メ ン トの 和=5×100+(-10×50)=0
任 意の点
{
C 点 の 力 の モ ー メ ン トの 和=5×50-5×50=0 B 点 の 力 の モ ー メ ン トの 和=-5×100+10×50=0
② について 力 の 和=5+5+(-10)=0 A 点 の 力 の モ ー メ ン トの 和 =5×100-10×60=-100
〔N・mm〕
以 上 の結 果 よ り,つ り合 い の状 態 に あ るの は① で あ る。
つ り合 いの 条 件 (1)
力 の 和 が 0 で あ る。
(2)
任 意 の 点 の 力 の モ ー メ ン トの 和 が 0で あ る。
3・3 両 端 支持 ば りの 計 算
3・3・1両 端 支 持 ば りに集 中 荷 重 が 作 用 す る 場合 こ こで は,両 端 支 持 ば り に集 中 荷 重 が 作 用 す る と きの反 力 ・せ ん 断力 ・曲 げ モ ー メ ン トの計 算 の方 法 お よ びせ ん 断 力 や 曲 げ モ ー メ ン トの分 布 状 態 を示 す せ ん断 力 図 ・曲 げモ ー メ ン ト図 の 作 り方 を 理 解 して ほ しい *。
(1) 反 力 の計 算
例 題3・3図3・7の
よ う な 両 端 支 持 ば り の 反 力RA,
RBを
求 め な さい。
図3・7
〔 考 え 方〕 は りが
つ り合 い の状 態 に あ る た め に は,つ り合 い の 条 件(2)の
「任 意 の
点 の 力 の モ ー メ ン トの和 は 0で あ る」 か ら,支 点 B や A に お け る力 の モ ー メ ン トの 和 も 当然 0 とな る。 た と え ば,B
点 に つ い て の 力 の モ ー メ ン トを 考 え る と,反
の モ ー メ ン ト と50×1200(反 の モ ー メ ン トに〓〓
時 計 回 り)の
力RA×2000(時
計 回 り)
モ ー メ ン トが つ り合 っ て い る か ら,こ
の二 つ
をつ け て合 計 した ものが 0に な る。
す な わ ち,反 力 も外 力 の一 つ と考 え,支 点 に つ いて の力 の モ ー メ ン トの つ り合 い の 式 を作 り,こ の式 か ら反 力 を求 め れ ば よ い。
* 長 さ の単 位 はmmと
す る。
〔 解 き方 〕 (1) 反 力RAを
求め る
B点 の ま わ り の力 の モ ー メ ン トの つ り合 い よ り -RA×2000十50×1200=0
B点 に関 す る荷 重 に よ る モ ー メ ン ト/ ∴(=
(2) 反 力RBを
)= 30
スパ ンの長 さ
〔N〕
求める
力 の つ り合 い よ り,上 向 きの 力〓,下
向 きの 力〓 とす る と
RA+RB-50=0 ∴ RB=50-RA=50-30=20〔N〕 答(RA=30
< 参 考>
(1)に つ い て は,B
N,
RB=20
点 に 関 し て 反 力RAに
N)
よ る 力 の モ ー メ ン トが 荷 重50N
に よ る モ ー メ ン トを 支 え て い る と考 え る と RA×2000=50×1200と
し てRAを
解 い
て もよ い。 (2)に つ い て は,二 50と
し てRBを
ま た,A
つ の 反 力RAとRBが
荷 重50N
を 支 え て い る と 考 え, RA+RB=
解 いて もよ い。
点 の ま わ り の 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い か らRBを
求 め る こ と もで き る 。
RB ×2000=50×800
A点 に関 す る荷 重 に よ る モ ー メ ン ト/
∴ (=
例 題3・4図3・8に
お い て,反
力RAお
ス パ ンの長 さ
よ びRBの
)
20 〔N〕
式 を 作 りな さい。
図3・8
〔 考 え方 〕 は りのつ り合 い の条 件(2)の力 の モー メ ン トの つ り合 い に よ りRAを 導 き,
つ ぎに 条件(1)の
力 のつ り合 い よ りRBを
〔 解 き方 〕 反 力RAは
(
A〓+Wb=0
=B点 に 関 す る荷 重 によ るモ ー メ ン ト
)
-R
導 く。
B点 の 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い よ り
/スパ ンの長 さ 反力RBは
力 のつ り合 い よ り RA+RB-W=0
(
=A点 に 関 す る 荷 重 に よ る モ ー メ ン ト
/ス パ ンの長 さ
例
題3・5図3・9に
お い て,反
力RAとRBを
)
求 め な さ い。
図 3・9
〔考 え方〕 RAを
求 め るに は支 点 Bの まわ り の力 の モ ー メ ン トの つ り合 い か ら,
〔 解 き方〕 反 力RAは -R
RA= 反 力RBは
B点 の まわ りの 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い よ り
A×1000+200×(500+300)+400×300=0 200×800+400×300/
=280
〔N〕
1000
力 の つ り合 い よ り RA+RB-200-400=0 ∴
RB=600-RA=600-280=320
〔N 〕
答
(RA=280N,
RB=320N)
例 題3・6 図3・10に
お い て,反
力RAとRBの
式 を導 き な さ い。
図3 ・10
〔考 え 方 〕
例 題3・4,3・5を
〔 解 き方 〕
(1)反 力RAを
参 照 の こ と。
求 め る に は,支 点 B に働 く力 の モ ー メ ン トのつ り合 いで,
-RA〓+W1(〓-〓1)+W2(〓-〓2)=0
(3・1)
こ の式 を 言 葉 で 表 す と,反 力RAは,支
点 B に働 く荷 重 に よ る モ ー メ ン トの 和 を
スパ ンの長 さ で 割 っ た値 とな る。
(2) 反 力RBは,力
の つ り 合 い よ り,
RA+RB-W1-W2=0
(3・2)
反 力RBは,支 と な る。
点 A に働 く荷 重 に よ る モ ー メ ン トの和 を ス パ ンの長 さ で 割 った 値
反 力 の計 算 は,以 上 の よ うに集 中荷 重 が い くつ あ って も,は りのつ り合 い条 件 で解 く こと が で き る。 ま た,次 の結 果 を利 用 す る と簡 便 で あ る。 支 点 の 反 力 は,他 の 支 点 の まわ りの 荷 重 に よ る モ ー メ ン トの 和 を スパ ン の長 さで 割 る。
(2)せ ん 断 力(shearing (a)は
りの 任 意 の 断 面(仮
例 題3・7図3・11に い う)を
force)の
想 断 面)の
お い て,仮
設 け た と き,仮
計算 左 右 に 働 く力
にX-Xで
は り を 切 る よ う な 断 面(仮
想 断面 と
想 断 面 の左 お よ び 右 の 力 を 調 べ な さい。
図3
〔考 え方〕 仮 想 断 面 の左(右)側
・11
に あ る力 を 向 きを 考 え て 集 計 す る。 この と き反 力
も外 力 の一 つ と して取 り扱 う こと。 〔 解 き方〕 ◎ 仮 想 断面 の左 右 に あ る力
例 題3・8図3・12は の状態ですか。
左 側 の力 の合 計=↑300N
上 向 きの300N
右 側 の 力 の 合 計=↓500+↑200=↓300N
下 向 き に300N
例 題3・7の
結 果 を 図 示 した も の で あ る 。 ① と ② の ど ち ら
①
②
図3・12
〔 解 き方 〕 例 題3・7の 結 果 か ら,仮 想 断 面 の左 側 で は 上 向 き に300N,右 向 きに300Nで
側 で は下
あ る か ら,答 は① の状 態 と な る。
(b)せ ん断 力 とは
例 題3・9例
題3・7の答 え を 参 考 に して,次 の〓
の 中 に 適 当 な語 句 を 記
入 しな さ い。
◎仮想 断面の左右 それ ぞれ の力 の代数和 は大 きさが ①,向
きが
②
で
あ る。
答 (①等 し く,② 反 対)
こ の よ う な 1組 の 力 は,X で,せ
ん 断 力(shearing
断 面 で は りを せ ん 断 力 す る よ うに作 用 す るの
force)と
い う。 せ ん 断 力 の 記 号 は F で 表 す 。
(c)せ ん断 力,正 負 の 約 束
せ ん 断 力 は,せ
ん 断 の 仕 方 に よ っ て,図3・13の
よ う に〓,〓
を 約 束 す る。
〓
〓
図3・13
例 題3・10図3・14の
図3・14
仮 想 断 面 に お け るせ ん断 力 は どれ ほ どか。
〔 考え方〕 仮 想 断 面 で,は
りが どの よ うに せ ん 断 され るか に注 目 し,〓,〓
を付 け
る。 図3・13を 参 照 の こ と。 〔 解 き方 〕
F=300N 答(F=300N)
(d)せ ん 断 力 計 算 の テ クニ ック
①
仮 想 断 面 の左 右 そ れ ぞれ に働 く力 の和 は等 し く,向 きが反 対 で あ る こ とか ら,せ ん 断 力 の 計 算 は,仮 想 断 面 の左 右 い ず れ か一 方 に つ い て行 え ば 十分 で あ る。
②
計 算 に当 って は,仮 想 断 面 の 片 側 に あ る個 々 の力 が,は
り を どの よ う
に せ ん 断 力 す るか に注 目 し,そ れ らの 力 に〓,〓 を 付 けて 合 計 す れ ば よ い。
例 題3・11図3・15に
お い て,①AC間(AC間
の せ ん 断 力 を 求 め な さ い 。 ②CB間(X2-X2断
に 設 け た 仮 想 断 面X1-X1) 面)の
せ ん 断 力 を求 め な さ い。
図 3・ 15
〔 考え方 〕
◎ 仮 想 断 面 の左 側 で 計 算 す れ ば, せ ん断 力F=左
側 の 外 力 の和
◎仮想 断面の右側で計算すれ ば, せん 断 力F=
右側 の 外 力 の 和
た だ し,一 つ 一 つ の 力 が は りを ど の よ う な向 きに せ ん 断 す るか を 確 か め て 〓 〓 を 付 け て 計 算 す れ ば よ い。 な お,反
力 も外 力 の 一 つ と して取 り扱 う こ と 。
〔 解 き方〕 ① X1断 面 の せ ん 断 力 (イ) 断 面 左 で 計 算 す る と,外 力 はRAだ
け,し か も,RAはX1断
面左側部 分を上 方
にせ ん 断 し よ う とす るの で 〓 の せ ん 断 力 で あ る。 F1=RA=300〔
N〕
(ロ) 断面 右 で 計 算 す る と,荷 重500N の で 〓,反 力RBは
は断 面 右 側 部 分 を 下 方 にせ ん 断 し よ う と す る
断 面 右 側 を上 方 にせ ん 断 しよ う とす るの で 〓 の せ ん 断 力 で あ る。
F1=500-RB=500-200=300〔
N 〕
左 で 計 算 した と き と同 じ値 に な る。 ② X2断
面のせん断力
(イ) 断 面 左 側 で 計 算 す る と,↑RAは
〓,↓500は
F2=RA-500=300-500=-200〔
(ロ) 断 面 右 側 で は,↑RBは F2=-RB=-200〔
〓 で あ るか ら
N 〕
〓 であるか ら N 〕
左 右 ど ち ら も同 一 値 に な る の で片 側(簡 単 な方)で 計 算 す れ ば十 分 で あ る 答
例 題3・12
(F1=300N,
図 3・ 16 に お いて,次 の解 き方 の順 序 に従 って 〓
F2=-200N)
の中に該 当
す る語 句 や 式 お よ び答 を記 入 しな さ い。
図 3・16
(1) 解 法 の 目 安 を つ け る 。 この は りは
③
①
②
荷 重 が作 用 す る
ば り で あ る。 よ っ て,は
条 件 を 用 い て反 力 を 求 め る こ とが で き る。
(2) 反 力 の計 算 ・支 点 B の 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い は , ・式 ④ よ りRAを
④
求 め る と,
RA=
・力 の っ り 合 い の 式 は ,
⑤ ⑥
・式 ⑥ か らRBの 式 を導 きRAの
値 を 代 入 して
⑦
(3)せ ん 断 力 の 計 算 ・AC間
のせん断力
FAc=
⑧
・CD間
のせん断力
FcD=
⑨
・DB間
のせん断力
FDB=
⑩
〔考 え 方〕
〔 解 き方〕 (2) ④
例 題3.5∼3・11を
まとめたもの
(1) ① 集 中,② 両 端 支 持,③ つ り合 い。 -RA×1000+200(300+500)+400×300=0
⑤
(3)
⑥
RA+RB-200-400=0
⑦
RB=200+400-RA=600-280=320〔
⑧ FAc=RA=280〔 ⑨ FcD=RA-200=280-200=80〔
⑩ FDB=-RB=-320〔
N 〕
N 〕
(仮 想 断 面 の 左 側 で 計 算) N 〕 (仮 想 断 面 の 左 側 で 計 算)
N 〕 (仮 想 断 面 の 右 側 で 計 算)
りの
(e)せ
ん 断 力 図(shearing
force diagram)
《せ ん 断力 図 の 目的 》
計 算 値 を も とに して グ ラ フを 作 れ ば,は
りの ど の部 分 に どの位 の せ ん 断
力 が作 用 して い るか一 見 して 知 る こ とが で き る。 この 図 を せ ん 断 力 図(略 してSFD)と
い う。
《せ ん 断力 図 の作 り方 》
例 題3・13例
題3・12の
結 果 か らSFDを
〔 解 き方 〕 次 の順 序 でSFDを
作 図 しな さ い。
作 図 す る こ とが で きる。
図3・17
①
図3・17の よ うに,線 分abを
は り と平 行 に ひ く。 こ れ を基 準 線 と い い,SFDを
描 く と きの基 準 とな る直 線 で あ る。 な お,長 ②
基準 線 の両 端 に は,は
さは,は
りの長 さ に 合 わ せ る。
りの A,B 点 に 合 わ せ て縦 線 を 引 き,基 準 線 に は,は
りの
荷重 点 C,D 点 に 合 わ せ て 直 交 す る線 を ひ き,そ れ ぞ れ の交 点 を a, b, c, d と す る。
③ 単 位 重 量(1N
とか10N
あ る い は100N …)を 適 当 な長 さ に と り,両 端 の 縦 線 上
に 目盛 る。 この と き,基 準 線 よ り上 方 を〓,下 方 を〓 に と る。 ④ AC間
はFAc=280N,CD間
⑤ 図 の余 白 にSFDと
はFcD=80N,DB間
を 図 に 示 す。
書 き完 成 す る。 結 果 は図3・17の と お りで あ る。
(3) 曲 げ モ ー メ ン ト(bending (a)
はFDB=-320N
の計算
moment)
は りの 任 意 の断 面 (仮想 断 面) の 左 右 に働 く力 の モ ー メ ン ト
例 題3・14
次 の〓
の 中 に適 当 な語 句 を記 入 しな さ い。
図 3・18
◎ 図3・18の
は り は,A,B
り が つ り 合 う に は,力
両 支 点 に よ っ て 支 え ら れ,つ
の 和 が 0で あ る と 同 時 に,任
り 合 っ て い る。 は
意 の 断 面 にお け る力 の モー
メ ン トの 和 が 0で な け れ ば な ら な い 。 そ こ で 図 の X 断 面 で 力 の モ ー メ ン トが つ り合 う た め に は,断
が ②
面 左 側 と 右 側 の 力 の モ ー メ ン トの 大 き さ が
①,向
で な けれ ば な らな い。 す な わ ち 断 面 X に 作 用 す る モ ー メ ン トの 和
M+M′=0で
あ る。
〔 考 え 方 〕
断 面 X に 作 用 す る 力 の モ ー メ ン ト は,左
あ る。 は り が つ り合 う た め に は,任 と か ら,M+M′=0
側 か ら の M と 右 側 か ら の M ′で
意 の 断 面 に 作 用 す る 力 の モ ー メ ン トの 和 が 0で あ る こ
∴M=-M′,M
とM′
は 大 き さ が 等 し く,向
きが反対 と
な る。
〔 解 き 方 〕 ① 等 し く ② 反 対
例 題3・15
き
図3・19の
X 断 面 の 左 右 の 力 の モ ー メ ン トを 調 べ な さ い 。
図3・19
左 側 で,
M=
右 側 で, M′=
①
で 時 計 ま わ り。
②
で 反 時 計 まわ り。
〔解 き 方〕 ①M=-RA×200=-300×200=-60000〔N・mm〕 ②M′=RB×(1000-200)-500
×(400-200)
=200×800-500×200=60000〔N・mm〕 答
例 例3・16例
題3・15の
M′=60×103 イ,ロ,ハ
N・mmは
(①-60×103N・mm,②60×103
N・mm)
X 断 面 の 力 の モ ー メ ン トM=-60×103N・mmと X 断 面 で は り を どの よ うに 曲 げ よ う とす るか 。 次 の
か ら正 し い も の を 選 び な さ い 。
イ
ロ
ハ
図3・20
〔 解 き 方〕X断 もの はイ
面 の左 右 に つ い て力 の モ ー メ ン トの回 転 の 向 きを 調 べ る と,正
しい
(b)曲
げ モ ー メ ン トと は
図3・21の よ う な 1組 の モ ー メ ン ト M と M ′は,は 用 す る の で,こ
れ を 曲 げ モ ー メ ン トと い う。
〓
〓
図3・22曲
図3・21
(c)曲
りを 曲 げ る よ うに 作
げ モ ー メ ン トの 正 負 の 約 束
げ モ ー メ ン トの 正 負 の 約 束
曲 げ モ ー メ ン トは,は う に 〓,〓
り を ど の よ う に 曲 げ る か に よ っ て,図3・22の
よ
を 約 束 す る。
曲 げ モ ー メ ン トの 正 負 の 約 束 は,力
の モ ー メ ン トと の 反 時 計 ま わ り,時
計 ま わ り の 約 束 と は 違 う の で 注 意 して くだ さ い。
(d)曲
①
げ モ ー メ ン ト計 算 の テ ク ニ ッ ク
例 題3・15で
学 ん だ よ う に,仮 想 断 面 の 左 右 に 働 く 力 の モ ー メ ン ト は,
互 い に 大 き さ が 等 し く向 き が 反 対 で あ る か ら,曲
げ モ ー メ ン トの 計 算 は
仮 想 断 面 の 左 右 い ず れ か 一方 に つ い て 行 え ば 十分 で あ る。
②
左 側 で 計 算 す る 場 合 M=左
側 の モ ー メ ン トの 和
右 側 で 計 算 す る 場 合 M=右
側 の モ ー メ ン トの 和
計 算 に 当 た って は,個
々 の 力 に よ る モ ー メ ン トが は り を ど の よ う に 曲
げ よ う と す る か に よ っ て 〓,〓
を 付 け て 合 計 す れ ば よ い。
《一 般 式 を 作 って か ら特 定 な箇 所 の 曲 げ モ ー メ ン トを求 め る方 法 》
例 題3・17図3・23に
お い て,各
般 式 を 作 り な さ い 。 ま た,一 A,C,D,B
区 間 に 設 け た 仮 想 断 面 の 曲 げ モ ー メ ン トの 一
般 式 の x に 支 点 お よ び 荷 重 点 の 位 置 を 代 入 し,点
の 曲 げ モ ー メ ン トを 求 め な さ い 。
た だ し,A 点 か ら仮 想 断 面 ま で の 距 離 を x と す る 。
◎A∼C間(0≦x≦200)
仮 想 断 面 の左 側 で 計 算 MAC=
①
A,点(x=0)
MA=
②
C 点(x=200)
Mc=
③
式
◎ C∼D間(200≦x≦700)
式
④
C 点(x=200)
MC=
⑤
D 点(x=700)
MD=
⑥
◎D∼B間(700≦x≦1000)
xの 一 次式(直 線 の式)
仮 想 断 面 の 左 側 で 計算
MCD=
式
3
図
3.2
xの 一次 式(直 線 の式)
仮想 断 面 の 右 側 で 計算
MDB=
⑦
D 点(x=700)
MD=
⑧
B 点(x=1000)
MB=
⑨
xの 一 次 式(直 線 の式)
〔 考え 方 〕
モ ー メ ン ト は,力
×(力 か ら X 断 面 ま で の 距 離)。
一 つ一 つ の モ ー メ ン トが は りを どの よ うに 曲 げ る か を確 認 し,個 々 の モ ー メ ン トに〓〓 を つ け て,断 面 の 指 定 され た 側 につ いて 合 計 す れ ば よ い。 〔解き方〕
①MAc=+RAX=280x
②MA=280×0=0 ③MC=280×200=5.6×104〔N・mm〕 ④MCD=RAx-200×(x-200)=280x-200x+40000=80x+40000 ⑤MC=80×200+40000=5.6×104〔N・mm〕 ⑥MD=80×700+40000=9.6×104〔N・mm〕 ⑦MDB=+RB×(1000-x)=320
×(1000-x)
⑧MD=320×(1000-700)=9.6×104〔N・mm〕 ⑨MB=320×(1000-1000)=0
《集 中荷 重 の 働 くは りにつ いて,支 点や 荷 重 点 の 曲 げ モ ー メ ン トを求 め る方 法》 集 中荷 重 が働 く は りの 曲 げ モ ー メ ン トの計 算 は一 般 式 を作 らず,支 点 か ら荷 重 点 ま で の距 離 を 直接 用 い て行 う こ とが多 い。
例 題3・18
例 題3・17の
は り図3・24に
つ い て,支
点 お よ び各 荷 重 点 の 曲 げ モ
ー メ ン トを 直 接 求 め な さ い 。
図3・24
〔 解き 方〕 A点 C 点
MA=RA×0=0
左側 で
MC=RA×200=280×200=5.6×104〔N・mm〕
左側 で
D 点 MD=RB×300=320×300=9.6×104〔N・mm〕
B 点 MB=RB×0=0右
〈 参考〉
MD,MBを
右側で 側で
左 側 で 計算 す る と
MD=280×700-200×500=9.6×104〔N・mm〕 MB=280×1000]200×800-400×300=0 (e)曲
げ モ ー メ ン ト図(bending
同 じ結 果 とな る。
moment
曲 げ モ ー メ ン ト図 の こ と を BMDと
diagram)
いう。 BMDの
目 的 や 作 り方 はSFD
の 場 合 と 同 じで あ る 。
例 題3・19
例 題3・18の
例 題3・18の
結 果 か らBMDを
作 図 しな さい。
結果か ら
A点MA=0 C 点MC=5.6×104〔N・mm〕 D 点 MD=9.6×104〔N・mm〕
B点MB=0 〔 解 き 方〕 次 の 順 序 でBMDを ①
作 図で きる 。
図3・25に 示 す よ うに,線 分abを
は り と平行 に 同 じ長 さに ひ く。 これ を基 準 線 と
い う。 ②
基 準線 の 両 端 に は,縦 線 を 引 き,単 位 モ ー メ ン ト(こ こで は104N・mm)を
適 当
な 長 さに と り)縦 線 上 に 目盛 る。 この と き基 準 よ り上 方 を〓 と す る。 ③
は りの 荷 重点 C,D に合 わ せ て,基 線 と直交 す る線 を ひ い て,そ の交 点 を c,d と す る。
④ 各 点 の 曲 げ モ ー メ ン トの値 を プ ロ ッ トし直線 で結 ぶ。 結 果 は図3・25の あ る。
とお りで
図3・25
気 が つ き ま した か 集 中 荷 重 の 作 用 す る は り のSFDとBMDの SFDは
階 段 状 。BMDは
例 題3・17の
形 よ う に,曲
は 変 数 x の 一 次 式 で す 。 し た が っ て,各
げ モ ー メ ン トの 一 般 式
区 間 にっ いて 始 点 と終 点 の 二 っ の
値 を プ ロ ッ トし これ らを直 線 で結 べ ば よ い の です 。
(4)せ ん 断 力 と曲 げ モ ー メ ン トの 関 係 図3・26を 観 察 す る と,両
端 支 持 ば り で は,せ
ん断 力 の正 負 が 変 わ る点 で 曲 げ
モ ー メ ン トが 最 大 に な っ て い る。 一般 に
,せ
ん 断 力 の 正 負 が 何 箇 所 か で 変 わ る 場 合,そ
の点 で 曲 げ モ ー メ ン ト
は 極 大 ま た は 極 小 に な る。 こ れ ら の 中 で 絶 対 値 の 最 大 の も の を 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト と い う。
図3・26
例題
3・20
FDとBMDを
図3・27に
お い て,反
力,せ
作 図 しな さ い 。
図3・27
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,S
〔考 え 方〕 ② ③
①
反 力 の 計 算 は,は り のつ り合 い条 件 か ら。
せ ん断 力 は,仮 想 断 面 片 側 の力 の和 と して計 算 す る(〓 〓 に注 意)。 曲 げ モ ー メ ン トは,仮 想 断 面 片 側 の モ ー メ ン トの和 と して計 算 す る(〓
〓 と反 力
も計 算 に含 め る こ とを 忘 れ な い よ う)。 ④
集 中荷 重 のSFDは
⑤
集 中荷 重 のBMDは
階段状。 直 線 を結 ん だ もの。
〔 解 き方〕 (1)反 力 の計 算 B 点 の モ ー メ ン トの つ り 合 い か ら 100×800+200×500+300×200
RA=
=240〔N〕
/1000
力 のつ り合 い か ら RB=100+200+300-RA=600-240=360〔N〕
(2) せ ん 断 力 の 計 算 A∼C問FAC=RA=240〔N〕
(左 で)
C∼D間FCD=RA-100=240-100=140〔N〕
(左で)
D∼E間FDE=-RB+300=-360+300=-60〔N〕
(右で)
E∼B間FEB=-RB=-360〔N〕
(右で)
(3) 曲 げ モー メ ン トの 計 算(A 点 か ら仮 想 断 面 ま で の距 離 を x とす る) A∼C間(0≦x≦200)
(仮想 断 面 の左 側 で)
式 MAC=RAx=240
x(x
の 一 次 式 … 直 線)
A 点 MA=240×0=0 C 点 Mc=240×200=4.8×104〔N・mm〕
C∼D間(260≦x≦500)
(仮想 断 面 の左 側 で)
式MCD=RAx-100×(x-200)=240
x-100
D 点MD=140×500+2×104=9×104〔N・mm〕
D∼E間(500≦x≦800) 式MDE=RB(1000 =360×
(仮想 断 面 の右 側 で) -x)-300 (1000-x)-300
×(800-x) ×(800-x)
E点 ME=360×(1000-800)-300×(800-800)=7.2×104〔N・mm〕
E∼B間(800≦x≦1000)(仮
想 断 面 の右 側 で)
x+20000=140
x+2×104
式MEB=RB(1000-x)=360
×(1000-x)
B 点MB=360×(1000-1000)=0
式 の つ く り方
X断 面 の 曲 げ モー メ ン ト(断 面 左 側 の 場 合)
Mx=MCD=RAx-F1(x-l1)
X断 面 の 曲 げ モ ー メ ン ト(断 面右 側 の 場 合) Mx=MDE=RB(l-x)-F3(l3-x)
曲 げ モ ー メ ン トの式
図3・28
《支 点 や 荷 重 点 の 曲 げ モ ー メ ン トを直 接 求 め る方 法 》 集 中 荷 重 の作 用 す る は りの 曲 げ モ ー メ ン トは,一 般 式 を作 らず 各 点 の 値 を 直 接 求 め る こ とが で き る。 MA=RA×0=0 MC=RA×200=240×200=4.8×104〔N・mm〕 MD=RA×500-100×300=240×500-100×300=9×104〔N・mm〕 ME=RB×200=360×200=7.2×104〔N・mm〕 MB=RB×0=0
答
RB=360〔N〕
( RA=240〔N〕 FAC=240〔N〕
MA=0
FDE=-60〔N〕
FCD=140〔N〕 MC=4.8×104
ME=7.2×104N・mm
N・mm
MB=0
MD=9×104N・mm
FEB=-360〔N〕
(4)
SFD,
BMD
お よび 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト (答
図3・29)
図 3・29
最 大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxは, SFDの
正 負 が 変 わ る点 D 点 に 生 ず る。
そ の 値 は,Mmax=MD=9×104〔N・mm〕 ト と は,絶
3・3・2
で あ る。 な お 最 大 曲 げ モ ー メ ン
対 値 の 一 番 大 き い も の を い う。
両端 支 持 ば りの は り全 体 に 等 分布 荷 重が 作 用 す る場 合
こ こで は,両 端 支 持 ば りの は り全 体 に等 分布 荷重 が作 用 す る と きの 反 力 ・せ ん 断 力 ・曲 げ モ ー メ ン トの計 算 の方 法 お よ び せ ん 断 力 図 ・曲 げ モ ー メ ン ト図 の 形 状 が 等 分 布 荷 重 区 間 に お い てSFDは して ほ しい。
直 線,BMDは
放 物 線 にな る こ と を 理 解
(1) 反力 の計 算
例題 3・21
図3・30に
お い て,反
力RA,
RBを
求 め な さい。
図 3・30
〔 考 え方 〕
図 3・31
反 力 を 計 算 す る と き,全 等 分 布荷 重wlが
等 分 布 範 囲 の 中 央l/2に
集中
して作 用 して い る とみ な し,集 中 荷 重 の と こ ろで学 ん だ は り の っ り 合 条 件 よ り解 け ば よ い。
図3・30を 図3・31の よ うに 集 中荷 重 に 直 して考 え る。
〔 解 き方〕 B点
図3・31の よ うに 集 中荷 重 に 置 き換 え てか ら計 算 す る。
モ ー メ ン トの つ り 合 い よ り
1 RAl-wl・
∴
wl
RA=
=0
2/
(1)
〔N〕
/2
力 の つ り合 い よ り
(2)
RA+RB-wl=0 式(1)と
式(2)よ
り
RB=wl-RA=wl-
wl
= wl
/2
/2
〔N〕
(2) せ ん 断 力 の 計 算 とSFD
例題 3・22
図3・32に
っ い て,せ
ん 断 力 を 求 め,SFDを
作 図 しな さ い。
図3・33せ
図3・32
〔考 え方〕 RA=ωl/2が
ん断力の考え方
図3・33の よ うに,X 断面 左 側 に つ い て の せ ん 断 力 を 考 え る と, 上 向 き に,等 分 布 荷 重 は A点 か らの 長 さ x に 比 例 して 下 向 き に 働 く。 こ
の 二 つ を合 計 した もの が X 断面 のせ ん 断 力 で あ る。 〔 解 き方〕 A ∼ B間(0≦x≦l)
…(一 次 式 … 直線)
A点(x=0)
B点(x=l) FABが0に
な る x の 値 は,
∴ l-2x=0
(中 央)で
図3・34
せん 断 力 は0に な る。
(3) 曲 げ モ ー メ ン トの 計 算 とBMD
例 題3・23図3・35に
つ い て,曲
げ モ ー メ ン トを 求 めBMDを
作 図 しな さ い 。
図3・35
図3・36曲
〔 考 え方〕
げ モ ー メ ン トの 考 え 方
A ∼ B 間 に仮 想 断 面 X-X を 設 けた とす る と,仮 想 断 面 の 左 側 は図3・36
の よ うに な る。 仮 想 断 面 左 側 に あ る等 分 荷 重 を 便 宜 上 集 中 荷 重 に 直 して 考 え る。 〔 解 き方〕 X 断 面 に関 す るRAに 荷 重 に よ る 曲 げ モ ー メント
よ る曲 げ モ ー メ ン トはRAx, X断 面 左 側 の 等 分 布
は-ωx×x/2=ω/2xで
あ る。
こ の 二 つ を 合 算 す る と,
x の二 次 式 …上 に 凸 の放 物 線
最 大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxは, に な る 点x=l/2の
SFDの〓, 〓
と ころ に生 ず るか ら
の 符 号 の 変 わ る点,…
例 題3・22のFABが0
(4) せ ん 断 力 と曲 げ モー メ ン トの 関 係
せ ん 断 力 が 0 ま た は,せ
ん 断 力 の〓,〓
が変 わ る と こ ろで 曲 げ モ ー メ ン
トは 極 大 あ る い は極 小 に な る 。 こ れ ら の 中 で 絶 対 値 の 最 大 の も の を,最
大
曲 げ モ ー メ ン ト と い う。
例 題3・24図3・37に SFDとBMDを
お い て,反
力,せ
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,
作 図 しな さ い。
図3・37
〔 考 え方〕 例 題3・21∼ 例 題3・23を 参 考 に。 〔 解 き方〕
(1)反
力 の計 算
集 中 荷 重 に直 して, 例 題3・21参 照
(2) せ ん 断力 の計 算 A∼ B間(0≦x≦1400)
式
FAB=Fx=RA-ωx=210-0.3x
(一 次 式 … 直 線)
A点(x=0)
FA=210-0.3×O=210〔N〕
B 点(x=1400)
FB=210-0.3×1400=-210〔N〕
FAB=0に
な る x の値
Fx=210-0.3x=0 (3)曲
∴x=700
〔mm〕
げモ ー メ ン トの計 算
A∼ B間(0≦x≦1400) 式MAB=Mx=RAx-ω/2x2
図3・36を
参照
=210x-0.3/ 2 x2(xの =210x-0
二 次 式 … 放 物 線)
.15 x2
A 点,
x=0
MA=0
参 考点,
x=200
M200=210×200-0.15×2002=36000 =3 .6×104〔N・mm〕
x=400
M400=210×400-0.15×4002=60000 =6
x=700
=7
x=1000
x=1400
.0×104〔N・mm〕
M1200=210×1200-0.15×12002=36000 =3
B 点,
.35×104〔N・mm〕
M1000=210×1000-0.15×10002=60000 =6
x=1200
.0×104〔N・mm〕
M700=Mmax=210×700-0.15×7002=73500
.6×104〔N・mm〕
M1400=210×1400-0.15×14002=0
最 大 曲 げ モ ー メ ン ト は,せ
ん 断 力 が0に
な るxの
Mmax=7.35×104〔N・mm〕 で あ る。 (4)
SFDとBMD
図3・38の
と お り で あ る。
値700を
代 入 した曲 げ モ ー メ ン ト
図3・38
3・3・3 両 端 支 持 ば りの一 部 に等 分 布 荷 重 が 作 用 す る場 合
例 題3・25図3・39に 計 算 しSFDとBMDを
お い て,反
力RA,
作 図 しな さ い 。
図3・39
RB,せ
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを
〔考 え 方 〕
例 題3・23,24を
参 考 の こ と。 ポ イ ン トは,反
力 や 曲 げ モ ー メ ン トの 計
算 にお いて,等 分 布 荷 重 を 集 中 荷 重 に 直 して行 う こと。 〔 解 き 方〕
(1) 反 力 の計 算
B 点 の モ ー メ ン トの つ り 合 い よ り,
A 点 の モ ー メ ン トの つ り合 い よ り,
(2) せ ん 断 力 の 計 算 A∼C間(0≦x≦
〓1)
C∼D間(〓1≦x≦
〓1+〓2)FCD=RA-w(x-〓1)〔
D∼B間(〓1+〓2≦x≦
FAC=RA
〔N 〕
〓)FDB=-RB〔
N 〕(xの
一 次 式 … 直 線)
N 〕 (右 で)
(3) 曲 げ モ ー メ ン トの 計 算 A∼C間(0≦x≦
〓1) MAC=RAx〔N・mm〕(x
C∼D間(〓1≦x≦
〓1+〓2)
の 一 次 式 … 直 線) x-〓1/
MCD=RAx-w(x-〓1)×
=RAx-
2 w/
2
(x-〓1)2〔N・mm〕(放
物 線)
図3・40
D∼B間(〓1+〓2≦x≦
〓)(右
側 で 計 算)
M=RB(〓-x)〔N・mm〕(x (4) SFD,BMDは
図3・41の
の 一 次 式 … 直 線) とお りで あ る。
図3・41
(5)最
大 曲 げ モ ーメ ン トの 求 め 方
図3・41のSFDよ
り, F=0な
る 点 で,曲
げ モ ー メ ン ト は 最 大 に な る か ら, F の C
∼D間の式か ら FCD=RA-w(x-〓1)=0 RA+w〓1/ ∴= w
と な る 。 こ の 値 をC∼D間
MCD=
の 曲 げ モ ー メ ン トの 式
RAX-
w /2
に 代 入 して 求 あ る こ と が で きる。
(x-〓)2
例題
図3・42に
3・26
とBMDを
お い て,反
力,せ
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,SFD
作 図 しな さ い 。
図3・42
〔考 え 方 〕
例 題3・25の
〔 解 き方〕
(1)反 力 の 計 算(集
と お り で あ る。
中荷 重 に 直 して か ら)
B 点 の モ ー メ ン トの つ り合 い か ら RA ×1400=0.5×500×(250+400) ∴RA=116.1〔
N 〕
力 のつ り合 いか ら RB=0.5×500-RA=0.5×500-116.1=133.9〔
(2)せ
N 〕
ん 断 力 の計 算(A 点 か ら仮 想 断 面 ま で の 距離 を x とす る)
A∼C間(0≦x≦500) FAC=RA=116.1〔
N 〕
C∼D間(500≦x≦1000) FCD=RA-w(x-500)=116.1-0.5×(x-500) C 点Fc=116.1-0.5×(500-500)=116.1〔
N 〕
D 点 FD=116.1-0.5×(1000-500)=-133.9
〔N 〕
D∼B間(1000≦x≦1400) FDB=-RB=-133.9〔
(3)曲
N 〕
げ モ ー メ ン トの計 算
A∼C間MAC=RAx=116.1x A 点 MA=116.1×0=0 C 点 MC=116.1×500=58050=5.81×104〔N・mm〕
C
D
∼
∼
D
B
間
MCD=
D点
MD=116.1×1000-
間
116.1x-
0.5/ 2
(x-500)2 0.5/ 2
(1000-500)2=53600=5.3×104〔N・mm〕
右側 か ら計算 MDB=RB×(1400-x)
=133.9×(1400-x)
B 点MB=133.9×(1400-1400)=0
図3・43
(4)最 大 曲 げ モ ー メ ン ト せ ん 断 力 が 0 に な る 点 は,SFDよ
りC∼D間
で あ る 。 した が っ て,
FCD=116.1-0.5(x-500)=0 ∴x=732.2〔mm〕,こ
の と こ ろ で 曲 げ モ ー メ ン トは 最 大 と な る 。
C∼D間
の 曲 げ モ ー メ ン トの 式 に,こ
の x の 値 を 代 入 し,
0.5/ Mmax=116.1×732.2-
=7
SFDとBMD
(5)
×(732.2-500)2
2
.15×104〔N・mm〕
(図3・43)
(イ)各
区 間 の せ ん 断 力 の計 算 が終 了 した 時点 でSFDを
(ロ)各
点 の モ ーメ ン トお よ び最 大 曲 げ モ ー メ ン トの 計算 終 了 後BMDを
3 3 4 ・
・
作成 す る。 作 図 す る。
両 端 支持 ば りに等 分布 荷 重 と集 中 荷 重が 同 時 に作 用 す る場 合
こ こで は,等 分布 荷 重 だ け の場 合,集
中 荷重 だ け の場 合 に つ い て そ れ ぞ れ の
計 算 を 行 い,そ の あ とで合 計 す る方 法 を理 解 され た い。SFDやBMDも
同様 で
あ る。
例題
3 ・ 27
図3・44に
SFDとBMDを
お い て,反
力,せ
作 図 し な さ い 。 ま たMmaxも
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,
求 め な さい。
図3・44
〔考 え方〕
等 分 布 荷 重 だ けの 場 合,集 中 荷 重 だ け の場 合 につ い て別 々 に計 算 を行 い,
後 で これ らを合 計 すれ ば よ い。SFDとBMDの
作 図 をす る と き は,や は り等 分 布 荷 重 の
場 合 の図 と集 中荷 重 だ け の場 合 の 図 を作 り,後 で これ らを合 成 す れば よ い。 ま た,最 大 曲 げ モ ー メ ン トを 求 め る に は,そ の位 置 を知 る こ とが 大 切 で あ る。 位 置 は, せ ん 断 力 の〓,〓
の符 号 が 変 わ る と こ ろ,ま た はせ ん断 力 が 0に な る と こ ろで あ る。
解き方
(1)
反力の計算
① 等 分布荷 重の場 合
② 集 中荷重 の場合
R2B=500-RA=500-300=200〔
③
N〕
① と② を合計 したもの
(2)
①
RA=R1A+R2A=100十300=400〔
N 〕
RB=R1B+R2B=100+200=300〔
N 〕
せん断力の計算 (x は A点 よ り仮 想 断 面 まで の 距 離) 等分布荷重の場合
A∼B間 A点
F1(AB)=R1A-wx=100-0.2x
②
FA=R1A=100〔
(x の 一 次 式 … 直線)
N 〕
C点
F1C=100-0.2×400=20〔
B点
F1B=100-0.2×1000=-100〔
N 〕 N 〕
集中荷重の場合 A∼C間
F2(AC)=R2A=300〔
C∼B間
F2(CB)=-R2B=-200〔
③
N 〕 N 〕
(右 側 で 計算)
① と②を合計 した もの A∼C間 A点
FAC=100-0.2x+300=400-0.2x
C点
FA=400〔
(3)
N 〕
Fc=400-0.2×400=320〔
C∼B間
N 〕
FCB=100-0.2x-200=-100-0.2x
C点
Fc=-100-0.2×400=-180〔
B点
FB=-100-0.2×1000=-300〔
SFD
(x の 一 次 式 … 直 線)
は図
3・
45 の と お り で あ る 。
(x の一 次 式 …直 線) N 〕 N 〕
図 3・45
曲 げ モ ー メ ン トの計 算(x
(4)
①
は A点 よ り仮 想 断面 ま で の距 離)
等分布荷重 の場合 (放物線)
A∼B点 C点
M1c=100×400-0.1×4002=2.4×104〔
中央
M1中
A 点,B
②
N ・mm〕
央=100×500-0.1×5002=2.5×104〔
N ・mm〕
点M1A=M1B=0
集中荷重の場合 A∼C間
M2(AC)=R2AX=300X
A点
M2A=O
C点
M2C=300×400=12×104〔
N ・mm〕
C∼B間
③
M2(CB)=R2B(1000-x)=200×(1000-x)(右
中央
M2中
B点
M2B=200×(1000-1000)=0
側 で 計 算)
央=200×(1000-500)=10×104〔
N ・mm〕
合計 したもの A 点,B
点MA=MB=0
C 点Mc=M1c+M2c=2.4×104+12×104=14.4×104〔 中 央
M 中央=M1中
央+M2中
N ・mm〕
央=2.5x104+10×104=12.5×104〔
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは,せ ん 断 力 図 で〓,〓 Mmax=Mc=14.4×104〔
BMDは
図3・46の
N ・mm〕
が 変 わ る点,す な わ ち C点 で あ るか ら
N ・mm〕
とお りで あ る。
図 3 ・46
〔 別解〕
集中荷重 と等 分布荷重 を一緒 に した状態 で解 く方法
(a)
(b)
図3・
(1)
反力 の 計 算(等 分 布 荷 重 を 集 中 荷 重 に 直 して 計 算,図3・47の(b))
RB=全 (2)
47
荷 重-RA=(0.2×1000)+500-400=300〔
N〕
せん 断力 の計 算(A 点 よ り仮 想 断面 ま で の距 離 を x とす る)
A∼C間FAC=RA-wx=400-0.2x(x A 点FA=400-0.2×0=400〔
の 一 次 式 … 直 線) N 〕
C 点Fc=400-0.2×400=320〔
N 〕
C∼B間FCB=RA-wx-W=400-0.2x-500=-0.2x-100(x C 点Fc=-0.2×400-100=-180〔 B 点FB=-0.2×1000-100=-300〔 C∼B間
の 一 次 式) N 〕 N 〕
を 仮 想 断 面 の 右 側 で 計 算 す る と FCB=-RB+w(1000-x)=-300+0.2×(1000-x) C 点Fc=-300+0.2×(1000-400)=-180〔 B 点FB=-300+0.2×(1000-1000)=-300〔
(3)
N 〕 N 〕
由げ モ ーメ ン トの 計 算(A 点 よ り仮 想 断 面 まで の距 離 を x とす る)
A∼C間
(x の二 次 式 …放 物 線)
A 点MA=0 C 点Mc=400×400-0.1×4002=14.4×104〔
N ・mm〕
C∼B間McB=RAx-w/2x2-W(x-400) =400x-0
,1x2-500×(x-400)(x
の 二 次 式 … 放 物 線)
C 点Mc=400×400-0.1×4002-500×(400-400)=14.4×104〔
N ・mm〕
B 点MB=400×1000-0.1×10002-500×(1000-400)=0
C∼B間
の仮想断面の右側で計算す ると
MCB-RB(1000-x)-w/2(1000-x)2 =300×(1000-x)-0
.1×(1000-x)2
C 点MC=300×(1000-400)-0,1×(1000-400)2=14.4×104〔
N ・mm〕
B 点Ma=0
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは C 点,Mmax=MC=14.4×104〔
図 3 ・48
慣 れ れ ば 別 解 の 方 が 楽 で あ る。
N ・mm〕
問 題3・1図3・49の 力,曲
よ うに,両 端 支 持 ば り に集 中 荷 重 が 作 用 して い る。 反 力,せ
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,SFDとBMDを
ん断
作 図 しな さ い。
図 3・49
問 題3・2 図3・50の よ うに,両 端 支 持 ば りに集 中荷 重 が作 用 して い る。反 力,せ ん断 力, 曲 げ モ ー メ ン トを計 算 し,SFDとBMDを
作 図 しな さ い。
図
3・50
問 題3・3 図3・51の よ う に,両 端 支 持 ば りの 一 部 に 等 分 布 荷 重 が 作 用 して い る。 反 力, せ ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,SFDとBMDを
図
3・51
作 図 しな さ い。
問 題3・4 図3・52の よ うに,両 端 支 持 ば りの 2箇 所 に等 分 布 荷 重 が作 用 して い る。反 力, せ ん 断 力,曲 げ モ ー メ ン トを計 算 し,SFDとBMDを
作 図 しな さい。
図3・52
問 題 3・5図3・53の 反 力,せ
よ うに,両 端 支 持 ば りに等 分 布 荷重 と集 中 荷 重 が作 用 して い る。
ん 断 力,曲 げ モ ー メ ン トを計 算 し,SFDとBMDを
作 図 しな さい。
図3・53
3・4
・ 3・4
1
片持 ば りの計算
片持ばりに集中荷重が作用する場合
片 持 ば りの計 算 を行 う場 合,仮 想 断 面 の位 置 を 自由 端 か らの距 離 で示 す と計 算 しや す い。 せ ん 断 力 や 曲 げ モ ー メ ン トの〓,〓
の約 束 は今 まで学 ん だ両 端 支
持 ば り と同 じで あ る。 ま た計 算 方 法 も同様 で あ る。
例 題3・28図3・54に
お い て,せ
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 求 め,SFDとBMD
を 作 図 しな さ い。
図3・54
〈片持 ば り計 算 のポ イ ン ト〉 図3・54に
お い て,A
端 を 自 由 端,B
端 を 固 定 端 と い う。
仮 想 断 面 の 位 置 は,自 由端 か らの距 離 で 表 す と便 利 。 せ ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トの〓,〓
の約 束 お よ び計 算 方法 は両 端 支持 ば
り の 場 合 と 同 じ。
〔 考え方〕 〔 解 き方 〕
〈片 持 ば り の計 算 の ポ イ ン ト〉 を 参 照 ①
せん断力の計算
A∼B間FAa=-W〔
②
N〕
曲 げ モ ー メ ン トの 計 算
A∼B間
MAB=-Wx〔N・mm〕
最 大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxは,固
定端に生 じ
Mmax=MB=-W〓
〔N・mm〕
図3・55
例 題3・29図3・56に
BMDを
お い て,せ
作 図 しな さ い。
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 計 算 し,SFDと
図 3・56
〔 解 き方〕 ①
②
せん断力の計算
A∼C間
FAC=200〔
N〕 (一 定)
C∼B間
FCB=200+300=500〔
N〕 (一 定)
曲 げ モ ー メ ン ト(自 由端 A か ら仮 想 断 面 まで の 距 離 を x とす る) A∼C間
MAC=-200x(x
の 一 次 式 … 直 線)
A 点 MA=-200×0=0 C 点 MC=-200×400=-8×104〔N・mm〕 C∼B間
MCB=-200x-300×(x-400)=-500x+120000(一
C 点Mc=-500×400+120000=-8×104〔N・mm〕 B 点 MB=-500×1000+120000=-38×104〔N・mm〕
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは固 定 端 に生 ず る Mmax=MB=-38×104〔N・mm〕
図 3・57
次 式 … 直 線)
例 題3・30図3・58に BMDを
お い て,せ
ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを 求 め,SFDと
作 図 しな さ い。
図 3・58
〔 解 き方 1〕 図3・58を 図3・59の よ う に集 中 荷 重 が 作 用 す る場 合 と等 分 布 荷 重 が 作 用 す る場 合 の二 つ に分 け,別 々 に計 算 した 後 に 合 計 す る方 法 。SFDお 様 に して 合 成 し求 め る。
図 3・59
(1) せ ん 断力 の 計算
①
②
集 中荷重 の作 用する場合 A∼C間
F1AC=-W1=-200〔
C∼B間
F1CB=-W1-W2=-200-300=-500〔
N〕 (一 定) N〕 (一 定)
等分布荷重が作用す る場合 A∼C間
F2AC=-WX=-2X
(一 次 式 … 直 線)
A 点F2A=0 C 点F2C=-2×500=-1000〔
C∼B間
F2CB=-W×500=-2×500=-1000〔
N 〕
N〕 (一 定)
よ びBMDも
同
③ ① と② を合計 する A∼C問
FAc=F1AC+F2AC=-200-2x(一
A 点
FA=F1A+F2A=-200+0=-200〔
C 点 C∼B間
次 式 … 直 線) N 〕
FC=F1C+F2C=-200+(-1000)=-1200〔
N 〕
FCB=F1CB+F2CB=-500+(-1000)=-1500〔
以 上 の結 果 か らSFDを
N 〕(一
作 図 す る(図3・63参
照)。
(2) 曲 げ モ ー メ ン トの計 算
① 集中荷重が作 用する場合 A∼C間
M1AC=-W1x=-200x
(一 次 式)
A 点 M1A=-200×0=0 C 点 M1c=-200×500=-10×104〔N・mm〕 C∼B間
M1CB=-W1x-W2(x-500)=-200x-300×(x-500) =-500x+150000(図3・60)
(一 次 式 … 直 線)
C 点 M1C=-500×500+150000=-10×104〔N・mm〕 B 点 M1B=-500×1500+150000=-60×104〔N・mm〕
図 3・60
② 等分布 荷重が作用する場合 A∼C間
(図3・61)
A 点 M2A=-02=0 C 点 M2C=-5002=-25×104〔N・mm〕 C∼B間
M2CB=-(2×500)×(x-250)
C 点 M2C=-(2×500)×(500-250) =-25×104〔N・mm〕 B 点 M2B=-(2×500)×(1500-250) =-125×104〔N・mm〕
(図3・62)
定)
図 3・61
図 3・62
図 3・63 SFDとBMD
③ ① と②を合計す る A∼C間
MAC=M1AC+M2AC=-200x-x2
(二 次 式 … 放 物 線)
A 点 MA=M1A+M2A=0 C 点 MC=M1C+M2C=-10×104-25×104 =-35×104〔N・mm〕 C∼B間MCB=M1CB+M2CB=-500x+150000-(2×500)×(x-250) =-1500x+40×104(一 C 点 MC=M1C+M2C=-10×1
次 式 … 直 線) 04-25×104
=-35×104〔N・mm〕 B 点 MB=M1B+M2B =-60×104-125×104
=-185×104〔N・mm〕
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは固 定 端 に生 ず るの で Mmax=MB=-185×104〔N・mm〕 BMDは
図3・63の
とお りで あ る。
〔解 き 方 2〕図3・58を そ の ま ま計 算 す る。図3・64を 参 考 に しな が ら解 き方 を覚 え よ う。
図 3・64
(1) せ ん 断 力 の 計 算 A∼C間
FAC=-wx-W1=-2x-200
A 点 FA=-2×0-200=-200〔 C 点 FC=-2×500-200=-1200〔 C∼B間
FCB=-w×500-W1-W2=-2×500-200-300=-1500〔
(一 次 式 … 直 線) N〕 N〕 N 〕
(一 定)
(2) 曲 げ モ ー メ ン トの計 算 A∼C間
(二 次式 …放 物 線)
A点 MA=0 C点 MC=-5002-200×500=-35×104〔N・mm〕 C∼B間
MCB=-(w×500)×(x-250)-W1x-W2(x-500) =-(2×500)×(x-250)-200x-300(x-500) =-1500x+400000
(一 次 式 … 直 線)
C 点 MC=-1500×500+400000=-35×104〔N・mm〕 B 点 MB=-1500×1500+400000=-185×104〔N・mm〕
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは固 定 端 に 生 ず るか ら Mmax=MB=-185×104〔N・mm〕 (3) SFDとBMD
以 上 の 計 算 結 果 よ り図3・65の とお りで あ る。
図 3・65
問 題3・6 とBMDを
図3・66の
片 持 ば り に つ い て,せ
ん 断 力 お よ び 曲 げ モ ー メ ン トを 計 算 し,SFD
作 図 しな さ い 。
図 3・66
問
題3・7 図3・67の よ う に,分 布荷 重 が 直線 的 に変 化 す る片 持 ば りが あ る。せ ん 断 力 と
曲 げ モ ー メ ン トを計 算 し,SFDとBMDを 500N,図
作 図 しな さ い。 た だ し,分 布 荷 重 の 合 計 は
中 の太 い 矢 印 は,重 心 に お け る分布 荷 重 の合 計 を示 す 。
図 3・67
3・5 張 出 し ば り の 計 算
例 題3・31 図3・68に とBMDを
お い て,SFD
作 図 しな さい。
〔 考 え方]は
りの つ り合 い の条 件 か ら
反 力 を求 め,次 に両 端 支 持 ば りや片 持 ば りの例 に な らって,せ
ん断 力 や曲 げ モ ー
メ ン トを 求 め れ ば よ い。 〔 解 き方 〕
(1) 反 力 の 計 算
図 3・68
B 点 の 力 の モ ー メ ン トの つ り合 い よ り, -RA×600+200×800+500×
200-400×200=0
力 の つ り合 い よ り RB=200+500+400-RA=200+500+400-300=800〔
(2) せ ん 断 力 の 計 算
N〕
C∼A間 A∼E間
FcA=-200〔
=100〔 E∼B間
N 〕 (一 定)
FAE=-200+RA=-200+300 N〕
(一 定)
FEB=-200+RA-500
=-200+300-500 =-400〔 B∼D間
FBD=400〔
N 〕(一 定) N 〕(一 定)
(3) 曲 げ モ ー メ ン ト(C 点 か ら仮 想 断 面 ま で の 距 離 を x とす る) C∼A間
McA=-200x(一
次 式 … 直 線)
C 点 Mc=-200×0=0 A 点 MA=-200×200 =-4×104〔N・mm〕 A∼E間
MAE=-200x+RA(x-200)
=-200x+300(x-200) =100x-60000(一
次 式 … 直 線)
A 点 MA=100×200-60000
図 3・69
=-4×104〔N・mm〕 E点 ME=100×600-60000=0 E∼B点
MEB=-200x+RA(x-200)-500(x-600)
=-200x+300(x-200)-500(x-600) =-400x+240000
(一 次 式 … 直 線)
E点 ME=-400×600+240000=0 B 点 MB=-400×800+240000=-8×104〔N・mm〕 B∼D間
MBD=-400(1000-x)(一
次 式 … 直 線)
B 点 MB=-400(1000-800)=-8×104〔N・mm〕 D 点 MD=-400(1000-1000)=0
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは B点 で Mmax=│MB│=8×104〔N・mm〕 (4) SFDとBMDは
図3・69の
とお りで あ る。
例 題3・32 せ ん 断 力,曲 SFDとBMDを
図3・70に
お い て,反
力,
げ モ ー メ ン トを 計 算 し, 作 図 しな さい。
〔 考 え 方 〕反 力 を求 め る と き は,全
等 図 3・70
分 布 荷 重 が 中央 に集 中 して い る と考 え, モ ー メ ン トの つ り合 い か ら解 く。 〔 解 き方〕 (1) 反 力 の計 算
(2) せ ん 断 力 の計 算(C C∼A間
点 よ り右 へ x)
FcA=-wx
=-5x(直
線)
C 点 Fc=−5×0=0
A点 FA=
-5×200 =-1000〔
A∼B間
N〕
FAB=-5x+RA =−5x+2500(直
線)
A 点 FA=-5×200+2500 =1500〔
N〕
B 点 FB=-5×800+2500 =-1500〔 B∼D間
N〕
FBD=w(1000-x) =5(1000-x)(直
線)
B 点 FB=5(1000-800) =1000〔
N 〕 図 3・71
D 点 FD=5(1000-1000)
=0 (3) 曲 げ モ ー メ ン トの 計 算 C∼A間
McA=-W/2x2=-2.5x2
C点 Mc=0
(放 物 線)
A 点 MA=-2.5×2002=-10×104〔N・mm〕 A∼B間
MAB=-2.5x2+RA(x-200)=-2.5x2+2500(x-200)(放
物 線)
A 点 MA=-10×104〔N・mm〕 B 点 MB=-2.5×8002+2500(800-200)=-10×104〔N・mm〕 B∼D間
MBD=-2.5(1000-x)2(放
物 線)
B 点 MB=-2.5(1000-800)2=-10×104〔N・mm〕
D点 MD=0 最 大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxは,せ
ん 断 力 の 符 号 の 変 わ る点,お
点 の 曲 げ モ ー メ ン トの 中 で 絶 対 値 の 最 大 の も の を と る 。SFDを で,ぞ
れ ぞ れ-10×104N・mmの
極 大 と な り,中
の 曲 げ モ ー メ ン トの 式 にx=500を
よ び せ ん 断 力 が 0に な る 調 べ る と,A
央 のx=500mmの
点,B
点
点 で は,A∼B間
代入 し
M500=-2.5×5002+2500(500-200) =12
.5×104〔N・mm〕
と な る。 ∴M
(4) SFDお
max=M500=12.5×104〔N・mm〕
よ びBMDは
図3・71の
と お りで あ る。
問 題3・8 図3・72の よ うに張 出 しば りに等 分 布 荷 重 が作 用 す る と き,こ の は りの 反 力, せ ん 断 力,曲
げ モ ー メ ン トを計 算 し,SFDとBMDを
図 3・72
作 図 しな さ い。
4 は りの 強 さ 4・1
4・1・1
曲げ応 力 と断面 係数
抵 抗 曲 げ モ ー メ ン トと は
は り に 曲 げ モ ー メ ン ト M を 加 え る と,は や そ れ 以 上 曲 が らな い。 い ま,仮
り は あ る 程 度 ま で 曲 が っ て,も
は
想 断 面 左 側 部 分 に つ い て 考 え て み る と,曲
げ
モ ー メ ン ト M を 受 け て い る の に,は
り が つ り 合 っ て い る の は,こ
と大 き さ が 等 し く 向 き が 反 対 の 曲 げ モ ー メ ン トMrが
の 断面 に M
生 じて い る と 考 え る こ と
が で き る。 こ の M に 抵 抗 す る た め 仮 想 断 面 に 生 じ た モ ー メ ン トを抵 抗 曲 げ モ ー メ ン ト と い う。
図 4・1 抵 抗 モ ー メ ン ト
4・1・2
曲 げ 応 力(bending
stress)
(1) 曲 げ モ ー メ ン トに よ る材 料 の変 形 図4・2は,消
し ゴム を指 で曲 げ た と き,曲 げの 内 側 と外 側 の 変 形 の相 違 を 示
し た も の で あ る。 図 で 示 す よ う に,材
料 を 曲 げ た場 合,圧
縮 を受 けて 縮 む 側 と引 張 りを受 け て
伸 び る側 の 間 に 伸 び も縮 み も し な い 面 が 存 在 す る。 こ の 面 を 中 立 面(neutral surface)と
い い,中
立 面 が 断 面 と 交 わ っ て で き る 直 線 を 中 立 軸(neutral
axis)
と い う。 曲げの外側表面がいちばん伸ばされる
厚 さの 中心 に 向か って 伸 びが 小 さ くな る
伸 び も縮 み も し な い 面 を中 立 面 とい う 厚 さの 中心 に向 か っ て縮 み が 小 さ くな る
曲 げ の 内 側 表 面が い ちば ん 圧 縮 され る
図4・2曲
げ に よ る消 しゴ ム の変 形
(2) 曲 げ に よ って 生 ず る ひ ず み
例 題4・1図4・3(a)の
状 態 の 材 料 を(b)の よ う に 曲 げ た 場 合,中
距 離 にあ る ひず み εを調 べ な さ い。
(a)
図4・3
立 面 か ら yの
(b)
図4・3
〔 考え方〕
ひず み は,初 めの 長 さに 対 す る変 形 量 の割 合 で あ る。
〔解 き 方 〕
(1)
曲 率 半 径 を ρ とす る と, (2)
式(1)と 式(2)よ り,
ε=y
(4・1)
/P
ひ ず み は,中 立 面 か らの距 離 y に比 例 す る。
(3)
曲 げ応 力 とは
例 題4・2図4・3(b)の
よ うに材 料 が 曲 げ モ ー メ ン トを 受 けて 曲 げ られ た 場 合,
材 料 内 部 に は応 力 が生 ず る。 曲 げの 内 側 お よ び外 側 に生 ず る応 力 は どの よ う な 種 類 の もの か 。 〔 解 き方 〕 図4・2のよ うに,曲 げ の 内 側 は圧 縮 さ れ る の で圧 縮 応 力 を,曲 げ の外 側 は 引 っ張 られ るの で 引 張 応 力 を生 ず る。 曲 げ 応 力 と は,こ の二 つ の応 力 の総 称 で あ る。
曲 げ応力
図4・4
例 題4・3中
立 面 か ら yの 距 離 にあ る応 力 σを調 べ な さい。 た だ し,縦 弾 性係
数 を E とす る。 〔 考 え方〕
ひ ず み,応 力,縦 弾 性 係数 の 関係 E=σ/ε
〔解 き 方 〕 σ=ε
E に,式(4・1)の
ε=y/ρ
を 利 用 す る。
を 代 入 す る と,
中立面か らyの距 離にあ る曲げ応力は σ=y/ρE
(4・2)
す な わ ち,応 力 は 中立 面 か らの距 離 に比 例 す る。
例 題4・4式(4・2)で,σ
が 最 大 に な る と こ ろ は ど こか。
〔 解 き方 〕 応 力 は 中立 面 か らの距 離 に比 例 す るか ら,最 上 層 ま た は最 下 層 の 表 皮 に 生 ず る圧 縮 応 力 ま た は 引張 応 力 が 最 大 と な る。
曲 げ の場 合,表
皮 に 最 大 応 力 を生 じ,こ れ を縁 応 力 と い う。 また,こ
縁 応 力 を 一 般 に 曲 げ応 力 と呼 ん で い る。
の
(4)
曲 げ 応 力 に よ り生 ず る 抵 抗 曲 げ モ ー メ ン ト
図4・5
(a)
微 小 面 積 に生 ず る内 力 によ る抵 抗 曲 げ モ ー メ ン ト
曲 げ モ ー メ ン トを 受 け る は りの 断 面(図4・5)で 面 積 ⊿aを
①
と り,そ
こ に 生 ず る 応 力 を σ と す る と き,
⊿aの 面 積 に生 ず る内 力 ⊿Wは ⊿W=σ
②
中 立 面 か ら yの 距 離 に 微 小
⊿Wの
・ ⊿a
内 力 に よ っ て 生 ず る 中 立 軸(N-N)の
ま わ りの抵 抗 曲 げ モ ー メ
ン ト⊿Mrは, ⊿Mr=y・
(b)
⊿W=y・
σ ・⊿a
断 面 全 体 に生 ず る抵 抗 曲 げ モ ー メ ン ト
各 微 小 面 積 に生 ず る内 力 ⊿Wに
よ る抵 抗 曲 げ モ ー メ ン ト⊿Mrを
つ い て集 め た も のが 抵 抗 曲 げ モー メ ン トMrで Mr=Σ
⊿Mr=Σy・
こ の 式 に,式(4・2)の
Mr=E/ρ∑y2・
と こ ろ で,Σy2・
σ=y/ρ
断 面全体 に
あ るか ら,
σ ・⊿a
を 代 入 す る と,
⊿a
⊿aは 断 面 の 形 状 に よ り一 定 の 値 を 持 つ も の で,こ
考 え Iで 表 し、 こ の Iを 断 面 二 次 モ ー メ ン ト(moment
of
れ を係 数 と
inertia of area)と
い う。 * Σ は寄 せ 集 め 記 号 で あ る。 Σ⊿Mrは
⊿Mrを
断 面 全 体 に わ た って 寄 せ 集 め る こ とを 意 味 す る。
ま た,抵
抗 曲 げ モ ー メ ン トMrは
曲 げ モ ー メ ン ト M と 大 き さ が 等 し い か ら,
(4・3)
式(4・2)の
σ=y/ρEか
こ こ で,y
らE/ρ=σ/yと し,こ
れ を 式(4・3)に
を 中 立 軸 か ら表 皮 ま で の 距 離 に と る と,図4・5の
面 中 最 大 の 縁 応 力 と な る 。 縁 応 力 の う ち 圧 縮 応 力 を σc,引 軸 か ら表 皮 ま で の 距 離 を,そ
ycもytも
代 入 す る と,
れ ぞ れyc,ytと
張 応 力 を σt,中
M=σcZc,
係 数 と考 え る
置 き 換 え る と,
M=σtZt
これ らを ま とめ て
M=σZ で 表 し,Z
式(4・4)は
を 断 面 係 数(modulus
(4・4)
of
section)と
い う。
非 常 に 重 要 な 式 で あ る。 <参 考>
は りに生 ず る 曲 げ応 力 は式(4・4)よ
り σ=M/Zで
あ る。 した が って
最大 曲 げ応 力 は最 大 曲 げ モ ー メ ン トを受 け る断 面 に生 ず る は り の強 度 計 算 で は,こ の最 大 曲 げ応 力 が許 容 応 力 以 下 に な る よ うな 断面 係 数 を求 め,こ こか ら断 面 形 状 や寸 法 を決 定 す る。
立
す る と,
断 面 の 形 状 に よ っ て 一 定 の 値 を と る の で,I/yc,I/ytも
こ と が で き る。 こ れ らをZc,Ztで
よ う に σは 断
ま た,は
りの材 料 が 引張 り と圧 縮 で強 さが 異 な る場 合 や 断面 が 中立 軸 に
対 し上 下 対 称 で な い場 合 は,引 張 り と圧 縮 につ い て そ れ ぞ れ計 算 し断 面 寸 法 を決 定 す る。
(c)
曲 げこわさ
(flexural
式(4・3)のM=E/ρIか
rigidity)
ら ρ=EI/Mと
一 定 の曲 げ モ ー メ ン トM に お い て な り曲 が り が 弱 く,EIの てEIは
し曲 げ 半 径 ρ に つ い て 調 べ て み よ う。
,EIの
大 き い は りは 曲 げ半 径 ρが大 き く
小 さ い は り は ρが 小 さ く 曲 が り が 強 く な る。 した が っ
曲 が り に 対 す る 抵 抗 を 表 す も の で あ る か ら 曲 げ こ わ さ と い う。
表4・1
各 種 断 面 の A,I,Z の 一 例(機
械 工 学 便 覧 よ り)
〔注 〕 長 方 形 断面 と 円形 断 面 の IとZ は覚 え て お こ う。
〈重 要 な 公 式 の ま とめ 〉 I=Σy2⊿a
〔mm4〕
(yは中 立 面 か ら表4・1に 示 す 距 離) M=σ
・Z〔N・mm〕
〈参 考 〉 中空 物 の Iと Z は, I=I1-I2←
上 下 対 称 な場 合 に だ け適 用
I1:充
実 断 面 の断 面 二 次 モ ー メ ン ト
I2:中
空 部 断 面 の断 面 二 次 モ ー メ ン ト
図 4・6
例 題4・5 円形 断 面 お よ び長 方 形 断 面 な どの よ うに 中立 軸 に 対称 な 断 面 に つ い て,Zcお
よ びZtを 調 べ な さ い。
〔解 き 方 〕
Zc=I/yc,Zt=I/yt
中 立 軸 に対 称 な 断面 で は yc=yt ∴Zc=Zt
例 題4・6
図4・7の
各 断 面 の 断 面 二 次 モ ー メ ン トIと 断 面 係 数 Z を 求 め な さ い。
(d) (a)
(b)
(c)
図 4・7
(e)
〔 考え方〕
Iの値 は表4・1の 各式 に数 値 を代 入 す れ ば よ い。 ま た,Z
の 値 も表 の 式
に代 入 して 求 め て もよ い が,先 に求 め た Iを 中立 軸 か ら表 皮 まで の 距 離 y で 割 っ た ほ う が簡 単 で あ る。 〔解 き 方 〕
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
〈参 考 〉 断 面 の 向 き に よ り異 な る断 面 係 数 断 面 係 数 は 同 一 断 面 積 で あ って も, 断 面 が 縦 ま た は 横 の 場 合 と で は,そ の 値 は 異 な る(図4・7の(a),(b)を
比 べ な さ い)。 材 料 の 使 用 に あ た っ て は,
は りの断 面 係 数 Zが大 き くな る よ うな向 き にす れ ば,は M=σZ→
例 題4・7図4・8に
σ=M/Z
お い て,断
れ ほ ど 丈 夫 か 。 た だ し,図(a)の
面 積 が 一 定 の 場 合,図(a)よ
(b)
図4 σ=M/Zで
あ る か ら,Z
・8
を 比 べ れ ば よ い。
〔 解 き方 〕 断 面 積 が等 しい か ら,
∴ d2=√2d1 図(a)の 断 面 係 数Zaは,
図(b)の 断 面 係 数Zbは,
図(b)の ほ うが,図(a)よ
り3/√2倍
り図(b)の ほ う が ど
直 径 と図(b)の 内 径 は 等 し い と す る 。
(a)
〔考 え 方 〕
り は丈 夫 に な る。
強 い。
例 題4・8許
容 曲 げ 応 力60MPaの
メ ン トを 受 け る と き,必 〔考 え 方 〕
は り が,1.2×106N・mmの
最大 曲 げモ ー
要 最 小 限 の 断面 係 数 はい く らか。
M=σaZよ
り,Z
M=σaZよ
り
を 求 め れ ば よ い 。 た だ し,こ
の と き の σaを 許 容 応 力
とす る。 〔解 き 方 〕
答 (2×104mm3)
例 題4・9図4・9の す れ ば,最
よ う な 両 端 支 持 ば り の 断 面 を15mm×30mmの
長方 形 と
大 曲 げ 応 力 は い く らか 。
図4 〔考 え 方 〕
ま ず,最
Z を 計 算 し,M=σZよ
・9
大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxを
求 め,次
に,こ
の は りの 断 面 形 状 か ら
り σを求 め れ ば よ い。
〔 解 き方 〕 (1) 反 力 の計 算
RB=100+200-90=210〔N〕
(2) 曲 げ モー メ ン トの 計 算(集 中 荷 重 だ けで あ るか ら,各 の 値 を 求 め る) MA=0 Mc=RA×500=90×500=45000〔N・mm〕 MD=RB×200=210×200=42000〔N・mm〕
MB=0 ∴ Mmax=Mc=45000〔N・mm〕
荷重 点 の曲 げモ ー メ ン ト
(3)
断 面 係 数 の 計 算(表4・1よ り)
(4)
最大曲げ応力の計算
Mmaxは
〔注 〕
例題
4・
10
〓,〓
図4・10の
不 要,絶
対 値 で よ い。
よ う な,断
答(σ=20MPa)
面 の 片 持 ば り で 許 容 応 力 を80MPaと
す ると
き,自 由端 に加 え る こ とが で き る荷 重 は どれ ほ どか。
図4 〔考 え 方 〕
・1
0
ま ず,断 面 の 断面 係 数 Z の値 を求 め る。 次 にM=σaZよ
げ モ ー メ ン トM の値 を計 算 す る。 最 後 にM=W〓
よ り加 え る こと の で き る荷 重 W を求
め れ ば よ い。 〔解 き 方 〕
(1)Z
I2=
の計 算
ま ず,I を 求 め る と,
1 12 /
× 20×403,
I=
1 12 /
×10×203
l ∴ I=I2-I1=
12 /
(20×403-10×203)
り許 さ れ る 曲
(2)
曲 げ モ ー メ ン トの計 算 M=σaZ=80×5×103=4×105〔N・mm〕
曲 げ の方 向 を考 え る とM=-4×105〔N・mm〕 (3)
荷種 W の算出 M=-W〓
より
答(W=400N)
題
4 ・1
正 方 形 断 面 を も つ は り を,図4・11(a
)の よ う に 用 い る 場 合 と,図(b)の
よ うに
用 い る場 合 と で は,曲 げ に対 して,ど ち らの ほ うが どれ ほ ど強 い か。 答((a)の
ほ うが,(b)よ り √2倍強 い)
(b)
(a)
図 4 11 ・
題
4・ 2
同一 断 面積 を もつ正 方 形 と 円 と の断 面 係 数 を比 較 しな さい。
答
(正 方 形 の 断 面 係 数 は円 の 断 面 係 数 の1.18倍
)
4 ・2
は り の 強
さ
は りの強 さ の 決定 は 曲 げ モ ー メ ン トで
4 ・2 ・ 1
一 般 に,は りの最 大 曲 げ モ ー メ ン トを受 け る断面 で最 大 曲げ応 力 を生 じ, この 断 面 が 最 も危 険 な た め 危 険 断 面 と い う。 この危 険 断面 に生 ず る最 大 曲 げ 応 力 が 許 容応 力 を超 え な けれ ば,は
り は安全 で あ る。 特 に,短 い は り以
外 の 場 合 に は,せ ん 断 力 を 考 慮 す る必 要 はな い。
は りの 断 面寸 法 の 決 め 方
4 2 ・2 ・
最 大 曲 げ モ ー メ ン ト M,許 M/
と な り,こ
容 曲 げ 応 力 を σbと す れ ば,M=σbZ,Z=
の Z に な る よ う に 断 面 の 寸法 を 決 定 す れ ば よ い 。
σb
例題 4 mm3で
・
11
い ま,あ
る は りに つ い て 必 要 な 断 面 係 数 を求 め た と こ ろ36000
あ っ た。 次 の 各 断 面 の 寸 法 を 決 定 しな さ い。
(1) 正 方 形 断面 と した場 合 の 一辺 の 長 さ (2) 円 形 断 面 と した 場 合 の 直 径 (3) 横 が30mmの
長 方 形 断 面 と した 場 合 の 縦 の 長 さ
〔 考え方〕
表 4 1 を参 照 の こと。
〔 解き方〕
(1) 正 方 形 断 面 で は,
・
(2)
円 形 断 面 で は,
(3)
長 方 形 断 面 で は,
例題 4 ・ 12
図 4・ 12 の よ うに,片 持 ば りに等 分 布荷 重 が 加 わ る と き,は り の許
容 応 力 を80MPaと
す る と,等
分 布 荷 重 を い く らま で とす る こと が で き るか 。
図 4 ・ 12 〔考 え 方 〕
まず,等 分 布 荷 重 を w 〔N/mm〕
メ ン トの 式 を 作 り,次
に,σbと
Z よ り,こ
先 に 求 め た 最 大 曲 げ モ ー メ ン トが,M=σbZに,等 〔解 き 方 〕
と して,固 定 端 に生 ず る最 大曲 げ モー
の は り に 許 さ れ る 曲 げ モ-メ
ン トを 求 め,
し くな る よ うに w を 決 め れ ば よ い。
固 定 端 に 生 ず る最 大 曲 げ モ ー メ ン トM は,
(1) 断 面 係 数 Z は,
(2) は り に 許 さ れ る 曲 げ モ-メ
ン トは,
M=σbZ=80×8×103=6.4×105〔N・mm〕 w は,式(1)と
式(3)よ
り,
3.2×105w=6.4×105
w=2(N/mm)
(3)
例題
4 ・ 13
図 4 ・13
ほ ど か 。 た だ し,許
に お い て,は
り の 断 面 を 円 形 と す る と,は
容 応 力 は80MPaと
す る。
図4 〔考 え 方 〕
ま ず,最
・ 13
大 曲 げ モ ー メ ン トを 求 め,次
に,M=σbZよ
こ の Z に な るよ うな 円形 断面 の 直径 を決 め れ ば よ い。 〔解 き 方 〕
(1)反
力の計算
RB=600+1000-RA=1600-660=940〔
(2)
曲 げモ ー メ ン トの計 算 MA=0 Mc=RA×400=660×400=264000〔N・mm〕 MD=RB×300=940×300=282000〔N・mm〕
MB=0 最 大 曲 げ モ ー メ ン トMmaxは, Mmax=MD=282000〔N・mm〕
(3)寸
法の決定 M=σbZ
円形 断 面 の 断 面 係 数 Z は,
りの 直 径 は ど れ
N 〕
り Z を 算 出 し,
問 題4・3図4・14の
よ うな片 持 ば りが あ る。 この は りの 許 容 曲 げ応 力 σb=60MPaと
れ ば,固 定 端 に必 要 な 断面 係 数 は ど れ ほ どか 。 ま た,は りの 断 面 を 幅b=50mmの 形 と し た場 合,高
す 長方
さ んは ど れ ほ ど か。 答(Z=5.83×104mm3,h=83.6mm)
図4・14
問 題4・4図4・15の
よ う に,長 さ 1m の片 持 ば りの 自 由 端 に9000N
い る。 この断 面 は,幅50mmの 固 定 端 か ら200mmの
の荷 重 が 作 用 して
長方 形 に した い。 断 面 の高 さ h を 求 め な さ い 。 ま た,
と こ ろに,直 径30mmの
だ し,許 容 曲 げ 応 力 を σb=30MPaと
穴 を あ け て もよ い か 判 断 し な さ い。 た
し,応 力集 中 は無 視 す る。 答 (190mm,穴
を あ け て もよ い)
図4・15
4・3
4 3 1 ・
・
は りの た わ み
な ぜ た わ み を考 え るか
は りの 断 面 寸 法 を決 定 す る場 合,強 さの点 ば か りで な く変 形 も あ る許 容 範 囲 に押 さえ る必 要 が あ る。 したが って,変 形 の 点 か ら もは りの断 面 寸 法 を求 め る 必 要 が あ る。
4・
3・
2
た わ み の 式
図4・16に
お い て,曲
線A′Bを
x の 点 の た わ み(deflection),i
た わ み 曲 線(deflection
curve),δ
を自由端よ り
を 自 由 端 か ら xの 点 の た わ み 角(slope)と
い う。
図 4・16 最 大 た わ み δmax,最
大 た わ み 角imaxは,一
般 に 次 の式 で 表 す 。 (4・5)
(4・6)
表
4・2
は りのたわみ角 とたわみの係数 の−例(機 械工学便 覧か ら)
例 題4・14
図4・17に
お い て,最
な さ い 。 た だ し,E=200GPaと
大 た わ み 角imaxお
よ び 最 大 た わ み δmaxを 求 め
す る。
図 4・17 〔考 え 方 〕
表4・2か
ら,係
数 α お よ び β の 値 を 見 つ け,式(4・5),(4・6)に
表4・2か
ら,α=1/2,β=1/3
代入 し
て 求 め る。 〔解 き 方 〕
断 面 二 次 モ ー メ ン ト Iは,
例
題4・15図4・18に
E=200GPaと
お い て,自
由 端 に お け る た わ み δを 求 め な さ い 。 た だ し,
す る。
図 4・18 〔考 え 方 〕
〔 解き方〕
δ=δ1+δ2,δ2=i×400(i
は 小 さ い 角 で あ る か ら)
片 持 ち ば り の全 長 を〓,固 定 端 よ り荷 重 点 まで の長 さ を〓1とす る と,
荷 重 点 に お け る た わ み 角 は,
(1)
断 面 二 次 モ ー メ ン ト Iは,
式(1)に各 数 値 を 代 入 し,
例 題4・16図4・19に
お い て,最
大 た わ み δmaxを 求 め よ 。 た だ し,E=200GPa
とす る。
図 4・19 〔考 え 方 〕
表4・2参
照 の こ と。
〔 解き方〕
断 面 二 次 モ ー メ ン トは,
例 題4・17 た め は,等
ス パ ン1000mmの
両 端 支 持 ば り の 最 大 た わ み を 5mmに
と どめ る
分 布 荷 重 の 限 度 を い く ら に し た ら よ い か 。 た だ し,E=200GPaと
す る。
図 〔考 え 方 〕
表4・2よ
り β を 求 め,こ
4・20
れ を 式(4・5)に
代 入 し,w
を求 め れ ば よ い。
〔解 き 方 〕
(1)
式(1)に数 値 を代 入 して,
問 題4・5
図4・21の
よ う に,ス
集 中 荷 重 が 作 用 す る と き,最 1.52×1O8mm4,縦
パ ン 5m の I形 鋼 の 両 端 支 持 ば り の 中 央 に20000N
大 た わ み は ど れ ほ ど か 。 た だ し,断
弾 性 係 数 をE=206GPaと
面 二 次 モ ー メ ン トをI=
す る。 答(1.66mm)
図 4・21
の
問 題4・6
問 題4・5を,図4・22の
よ う に 固 定 ば り と し た 場 合,最
大 た わ み は どれ ほ どか。 答(0.416mm)
図 4・22
問 題4・7 δmax=1mmに
図4・23の 両端 支 持 ば りの 中央 に集 中荷 重 が 作 用 す る と き,そ の 最 大 た わ み を と ど め た い 。 は り に 加 え る こ と の で き る 荷 重 は ど れ ほ ど か 。 た だ し,こ
の は り は 外 径d2=45mm,内 80MPa,縦
径d1=30mmの
弾 性 係 数 はE=206GPaと
中 空 軸 で,そ
の 許 容 曲 げ 応 力 は σb=
す る。 答(1.6×103N)
図 4・23
問題4・8 え た 場 合,最 し,h=2bと
図4・24の よ うに,長 方 形 断 面 で 長 さ 2m の片 持ば りに5000N 大 た わ み を10mm以 し,縦
弾 性 係 数 をE=206GPaと
す る。 答(h=111.6mm,
図 4・24
の集 中荷重 を加
下 に した い。 断 面 の 高 さ h と幅 bを求 め な さ い。 た だ
b=55.8mm)
問 題4・9
図4・25の よ う に,等 分 布 荷 重 を受 け て い る片 持 ば りが あ る。 自 由端 に お け
る 最 大 た わ み δmaxを求 め な さ い 。 た だ し,縦
弾 性 係 数 をE=206GPaと
す る。 答(3.93mm)
図 4・25
4・4
平 等 強 さの は り
平 等 強 さの は りと は
4・4・1
最 大 曲 げ モ ー メ ン トの 働 く危 険 断 面 で は り全 体 を 作 っ た 場 合,他 必 要 以 上 の 強 さ を も ち,材
料 を む だ に 多 く使 っ た こ と に な る。 そ こ で,ど
面 も一 様 な 曲 げ 応 力 が 生 ず る よ う に,曲 に す れ ば,は
の断
げモ ー メ ン トM に応 じた断面係 数 Z
り全 体 に わ た り平 等 な 強 さ を も っ こ と が で き る 。 こ の よ う な は り
を 平 等 強 さ の は り(beam
4・4・2
の部 分 で は
of uniform
strength)と
い う。
平 等 強 さの は りの Zの 求 め 方
M=σbZよ
り,
M σb=
っ ね に,σbが
/Z
一定 に な る よ う に M に 比 例 した Zを 求 め れ ば よ い 。
(4・7)
(1) 幅 が 一 定 で厚 さ を変 化 さ せ る片 持 ば り
例 題4・18 さ h,お
図4・26に
お い て,自
由 端 よ り x に あ る 断 面 の 厚 さ y,固 定 端 の 厚
よ び 均 一 な 応 力 σbを 求 め な さ い 。
〔 考 え方 〕 M=σbZ=σb
ま ず,自 由 端 よ り x の 距 離 に あ る点 の 曲 げ モ ー メ ン トを 求 め,次 に, by2 よ り, yを 求 め れ ば よ い。 σbを求 め る に は,固 定 端 に つ い て計 算 す /6
れば よ い。
図 4・26
〔解 き 方 〕
①
x の 距 離 に あ る 曲 げ モ ー メ ン ト M は,
(1)
M=Wx ②
x の 距 離 にあ る断 面 の厚 さ を y とす る と,こ の 点 の 断 面 係 数 は, Z= 一 方
,
by2
(2)
/6
(3)
M=σbZ
式(1),(2),(3)よ
り, ・ by2/
Wx=σb 6
(σbを 一 定 と す る)
(4)
(放 物 線) ③
固 定 端 の 厚 さ h は,式(4)に,x=lを
代 入 し,
(5)
④
均 一 な 応 力 σbは,
6Wl σb=
(6)
/bh2
(2) 厚 さが一 定 で 幅 の変 化 す る 片持 ば り(三
例 題4・19
図4・27に
お い て,自
角板 ば ね)
由 端 よ り x の 距 離 に あ る は り の 幅 y,固
定
端 の 幅 bお よ び 均 一 な 応 力 σbの 式 を 作 り な さ い 。
図 4・27 〔解 き 方 〕
①
自由 端 よ り xの 点 の 曲 げ モ ー メ ン トM は,
M=Wx ②
一 方,σbと
(1)
Z と 曲 げ モ ー メ ン ト M と の 関 係 か ら,
yh2 /6
M=σbZ=σb・
式(1)と
式(2)か
(2)
ら, Wx=σb・
yh2 /6
6Wx ∴ y= ③
固 定 端 の 幅 b は,式(3)にx=lを
b=
代 入 し,
6Wl /σbh2
④
(3)
/σbh2
(4)
均 一 な 曲 げ応 力 は, 6Wl σb=
/bh2
(5)
〈参 考〉
最 大 た わ み δmaxは,自
由 端 に 生 じ,
6Wl3
δmax=
/bEh3
4・4・3
重 ね 板 ば ね
(1) 重 ね板 ばね片持ば りの場合 図4・28(a)の 三 角 ば ね に お い て,固
Z=
Bh
=nbh2
2/6
/6
定 端 の 断 面 係 数 は,
(a)
(b)
図 4・28
こ の 三 角 ば ね を 使 用 上 便 利 な よ う に,い も の が,図4・28(b)の
くつ か の 部 分 に 分 け,こ
れを重 ね た
重 ね 板 ば ね で あ る。 こ の ば ね の 強 さ や た わ み は,三
ば ね と 同 じで あ る 。
M=Wl=σbZ=σb・
nbh2 /6
角板
=6W〓 σb
δ
/ nbh2
=6W〓3 /nbh3E
(2) 重 ね 板 ばね 両端 支 持 の場 合 図4・29の
よ う な 重 ね 板 ば ね で は,中
央 の 断 面 係 数 は,
図 4・29
Z
= nbh2 /6
中 央 の 曲 げ モ ー メ ン トは,
(1)
応 力 と断 面係 数 か ら, (2)
均 一 な 応 力 は,式(2)=式(1)か
ら
3Wl σb=
た わ み δ は,三 入 す る と,次
/2nbh2 角 板 ば ね の た わ み の 式(P.166,)にW→w/2,l→l/2を
代
の よ う に な る。
《公 式 の ま と め》
①
幅 が一 定 で厚 さ が変 わ る場 合 (図4・26)
②
三角ばねの場合
③
重ね板ばね(片 持)
④
重 ね板 ばね(車 両用) (図4・29)
例 題4・20 500mm,800mmの
(図4・28)
図4・30の よ う な 平 等 強 さ の 片 持 ば り に お い て,自 箇 所 と 固 定 端 の 厚 さ,お
め な さ い。 た だ し,許 〔 考え方〕
(図4・27)
容 応 力 σb=50MPa,
公 式 に数 値 を 代 入 す れ ば よ い。
由 端 よ り200mm,
よ び 自 由 端 の 最 大 た わ み δmaxを 求 E=200GPaと
す る。
図4・30
〔解 き 方 〕
曲 げ モ ー メ ン は, M=
Wx=10000
x
(1)
(2) 式(1)と 式(2)よ
り, (3)
200mmの
点
500mmの
点
800mmの
点
固定端 最 大 た わ みδmaxは,自
例 題4・21
由 端 で,公 式 に数 値 を代 入 し,
図4・31にお い て,こ の ば ね の固 定 端 に生 ず る応 力 お よ び 自 由 端 の
た わ み を 求 め な さ い。
図4・31
〔 解 き 方〕
自 由端 よ り xの 距 離 に あ る断 面 につ い て, M=5000x
固 定 端 で はx=500,y=400で
例題
4・22
図4・32に
許 容 応 力 σb=200MPaで
あ る か ら,
お い て,l=500mm)幅b=60mm,厚
W=10000
N の 荷 重 を 受 け る場 合,板
れ ほ どか 。
図4・32
〔考 え 方 〕
を導 き,こ れ に数 値 を代 入 して,簡 単 に求 め る こ とが で きる。 〔 解 き 方〕
さh=10mm,
の枚 数 nは ど
これ に各 数 値 を 代 入 し, 3×10000×500
=6 .25
n=
/2×200×
例題 4・23図4・32の
答 (7枚)
車 両 用 重 ね 板 ば ね で,全
mm,幅b=80mm,板 GPaと
60×102
の 枚 n=8枚,許
す れ ば,(1)中
長l=1000mm,板
厚h=10
容 応 力 σb=200 MPa,
E=206
央 に い く ら の 荷 重 W を 加 え る こ と が で き る か 。(2)こ
の
と きの最 大 た わ み δは い く らか。
〔 考 え方 〕 (1)は,
よ り,
数値 を代 入 し求 め る。(2)は,
に(1)で
を 導 き,こ
れ に
求 め た W お よ び各 数 値 を代 入 し
て求 め る。 〔 解 き 方〕
荷重 の計算
(1)
(2) たわ み の計 算
例題 4・24 m,幅b=100mm,板
図4・32の
で δ=76.3mmだ 〔 考え方〕
車 両 用 重 ね 板 ば ね で,全 の 枚 数n=8,
長l=1600mm,厚
E=206GPa,こ
さh=8m
のばねが無 負荷 状態
け そ って い る。 これ が水 平 に な る と きの 荷 重 W は い く らか 。 た わ み の式(p.167公
これ に 数 値 を 代 入 す れ ば よ い。
式 ④)を 変 形 し,
〔 解 き方 〕 式(p.167の
問 題4・10図4・33の =6mm
,板
公 式)か
ら求 め た W の 式 よ り,
片 持 ち 重 ね 板 ば ね で,全
の 枚 数n=6枚,許
長〓=400
mm,幅b=60
容 曲 げ 応 力 σb=200 MPa,縦
mm,厚
さh
弾 性 係 数E=206
GPa
と す れ ば,
図4・33
(1) 自 由端 に加 え る こ との で き る荷 重 は どれ ほ どか。 (2) この と き の最 大 た わ み δmaxはどれ ほ どか 。 答((1)1080N,(2)25.9mm)
問 題4・11厚
さ8mmの
板10枚 の重 ね た ス パ ン1000mmの
Nの 荷 重 を支 え よ う とす る。 許 容 応 力 を200MPaと
車 両 用 重 ね ば ね で,8000
して,板 の幅 を求 め な さ い。 答(93.8mm)
問 題4・12問 GPaと
題4・11で,最
大 た わ み は ど れ ほ ど か 。 た だ し,縦
す る。
他 の さ ま ざ ま な ケ ー ス の た わ み に つ い て は,便
弾 性 係 数 をE=206 答(30
.3mm)
覧 な ど の 式 を 参 考 に され た い。
5
ね
じ 5・1
軸 の ね
5・1・1
(1)
軸
と
軸 の ね
じ
じ り
は
ね じ り を 受 け る 材 料 を 軸(shaft)と
(2)
り
い う。
ね じ りモ ー メ ン トまた は トル クと は
軸 に 加 え た 偶 力 の モ ー メ ン トを ね じ り モ ー メ ン ト(torsional ま た は トル ク(torque)と
い う。
ね じ り モ ー メ ン トWL(別
名 トル ク T)
図5・1の各 部 の名 称 φ:せ
ん断 角
〔rad〕
θ:ね
じれ角
〔rad〕
d:直
径
〔mm〕
r:半 径
〔mm〕
W:回 転 力 〔N〕 〓:長 さ WL:ね
〔mm〕
図5・1
じ り モ ー メ ン ト(ト ル ク T) 〔N・mm〕
moment)
り
(3)ね
じ りに よ る ひ ず み と応 力
(a)ね
じ りに よ って生 ず る ひ ず み
図5・1に お い て,軸 の 円筒 表 面 につ い て考 え る と,軸 を ね じ った結 果,直 線 ABがAB′
に移 動 した とす る。 この こ と は,端 面 に 円周 方 向 の せ ん 断 力 が 働 い
て,BB′ の 変 形 量 を生 じた と考 え る こ とが で き る。 図5・2は
図5・1の
よ う。 た だ し,ね
円 筒 表 面 を 展 開 した も の で あ る 。 せ ん 断 ひ ず み を 調 べ て み じ れ 角 を θ,円
筒 の 半 径 をrと
す る(図5・1を
参 考 の こ と)。
図5・2
(b) ね じ りに よ り生 ず るせ ん 断 応 力 軸 が 円 板 状 の き わ め て薄 い層 か ら成 り立 って い る とす る と,軸 が 外 部 か らね じり モ ー メ ン トT を受 け た とき,各 層 の 面 が 少 しず つ ず れ を生 じ,全 体 と し て 軸 が ね じ られ る の で あ る。 この と き各 層 の 面 に は,式(5・1)の
よ うな せ ん
断 応 力 を 生 ず る。
(5・1)
せ ん 断 応 力 は,こ の式 か ら もわか る よ うに (1) 同 一 断 面 上で は,中
心 O か らの 距 離 rに 比 例 す る(図5・3)。
(2) 同 一 円 筒 面上 で は,ど な お,こ
こで も等 しい応 力 が 生 ず る。
の せ ん 断 力 を ね じ り応 力(torsional
に 表 皮 に 生 ず る 最 大 せ ん 断 応 力 の こ と を い う。
stress)と
い い。 一 般 的
図5・4
図5・3
(4)ね
じ りモ ー メ ン トと極 断面 係 数
(a)断 面 の 中 心 か ら ρの距 離 にあ るせ ん 断応 力
例題5・1図5・4の と す る と,中
軸 の 断面 にお いて
,半
径rの
表 皮 面 上 に 生 ず る応 力 を τ
心 よ り任 意 の 半 径 ρに 生 じて い る 応 力 τρは ど れ ほ ど か 。
〔 考え方〕 軸 の せ ん 断 応 力 は,中 心 か らの 距 離 に 比 例 す る。 〔 解 き方 〕 図5・4の中 に あ る三 角 形 にお いて, τρ:τ=ρ:r ∴τ ρ=τ
・
ρ/ r
(b) 断 面 の 中 心 か ら ρの距 離 に あ る微 小 円環 面 積 ⊿aに 生 ず る 内力
例 題5・2図5・4に 考 え た場 合,こ
お いて,中 心 O よ り半 径 ρの 位 置 に微 小 面 積 ⊿aの 円 環 を
の 円環 に生 ず る 内 力 を求 め な さ い。
〔 考 え方 〕 内 力=応 力 ×面 積 〔 解 き方 〕 円環 の 内力=
τ ρ・⊿a=τ
・
ρ/・⊿a r
(c)円 環 に生 じた 内力 に よ る微 小 抵 抗 ね じ りモー メ ン ト
例 題5・3図5・4に
お い て,円
環 に生 じた内 力 によ る中 心 O に 対 す る モ ー メ
ン ト⊿T′ を 求 め な さ い 。 〔考 え 方 〕 〔 解 き方 〕
モ ー メ ン ト=力 ⊿T′=τ
×腕(力
ρ・ρ ・ ⊿a=τ
は τρ・⊿a,腕 ρ/ ・ρ ⊿a= ・ r
は ρ に な る) τ/ ・ρ2⊿a r
(d)断 面 全 体 に生 ず る抵 抗 ね じ りモ ー メ ン ト ⊿T′ を 中 心 O か ら軸 の半 径rに 至 る断 面 全 体 に わ た っ て と っ た総 和 を 抵 抗 ね し りモー メ ン トとい い,T′ で 表 す 。
Σ ρ2⊿aは,断
面 の 形 状,大
Ipで 表 す 。 す な わ ち,Ip=Σ moment
き さ に よ っ て 一 定 の 値 を もつ の で 係 数 と 考 え
ρ2・⊿a,こ
of inertia of area)と
れ を 断 面 二 次 極 モ ー メ ン ト(polar
い う。
加 え た トル ク T と 生 じ た 抵 抗 ね じ り モ ー メ ン トT′ と は 大 き さ が 等 し く 向 き が 反 対 で あ る か ら,Σ
ρ2・⊿a=Iρ
と 書 き 直 す こ と が で き る.Iρ/rも 断 面 係 数(polar
modulus
と す る と,
一 定 の 値 で あ る の で,Zρ
of section)と
で 表 す 。 Zρ=Iρ/rを
い う。
ね じ り の 基 本 式 T=τZρ
式(5・2)は
極
(5・2)
トル ク と極 断 面 係 数 の 関係 を示 す 重 要 な式 で あ る。
(5) 断 面 二 次 極 モ ー メ ン トと極 断面 係 数 (a) 断 面 二 次 極 モ ー メ ン ト 断 面 二 次 極 モ ー メ ン ト と は,Z 軸(X, は O 点 で 紙 面 に 立 て た 垂 線)に
Y, Z 軸 は 互 い に 直 交 す る軸 で, Z 軸
関 す る 断 面 二 次 モ ー メ ン トで あ る 。 ま た は,軸
心 に 関 す る 断 面 二 次 モ ー メ ン トと も考 え られ る 。 図5・5よ
り,
図5・5
断 面 二 次 極 モ ー メ ン トは,X
軸 お よ び Y軸 に関 す る 断 面 二 次 モ ー メ ン トの
和 で あ る。 (b)
円形 断 面 のIPとZP
円 形 断 面 で は,IX=IYよ
り,こ
れ ら を Iと す る と,
IP=IX+IY=2I
断 面 が 充 実 円 の 場 合 は, I=
(5・3)
π/
64
d4
(表4・1参 照)で
あ る か ら,
(5・4)
断 面 が 中 空 円 の 場 合(d2:外
径,d1:内
径)
(5・5)
例題
5・4
IPとZPを
直 径60mmの
充 実 円 と,外
式(5・4),式(5・5)を
〔 解 き方〕
(1)充
例題
5・5
径60mmの
中空 円の
求 め な さ い。
〔考 え 方 〕
(2)中
径80mm,内
利 用 す る。
実円
空円
200000N・mmの
ね じ り モ ー メ ン トが 作 用 す る 直 径60mmの
最 大 せ ん 断 応 力 を求 め な さい。 〔考 え 方 〕
〔解 き 方 〕
T=τZPよ
り,τ=
T ,こ れ よ り簡 単 に 計 算 で き る。 ZP /
丸軸 の
5 ・2
の
強
さ
軸の強さと軸径の計算
5・2・ 1 (1)
軸
トル ク と軸 径
充実円断面
軸径 を求め る基 本式
(5・6)
軸径
中空 円断面
例題 5・6
(5・7)
2.0×106N・mmの
い 。 た だ し,許 〔 考 え方 〕
ね じ り モ ー メ ン トを 受 け る 軸 の 直 径 を 求 め な さ
容 ね じ り応 力 を τ=40MPaと 式(5・6)に
す る。
数 値 を代 入 して求 め る。
〔 解 き方 〕
例題 5・7
2.0×10N・mmの
ね じ り モ ー メ ン トを 受 け る外 径80mmの
内 径 を い く ら に し た ら よ い か 。 た だ し,許 応 力 を τ=20MPaと 〔 考 え方 〕 〔 解 き方 〕
す る。
式(5・7)を
利 用 す る。
容 ね じり
中空 軸 は
例題
5・8
外 径40mm,内
径20 mmの
中 空 軸 に6×105N・mmの
ね じ りモ ー メ
ン トが 作 用 し て い る。 発 生 す る ね じ り応 力 を 求 め な さ い 。 〔考 え 方 〕
式(5・7)よ
り求 め る 。
〔解 き 方 〕
例題
5・9
同 一 材 料 で 作 ら れ,同
一 ね じ り モ ー メ ン トに 対 し同 じ強 さ を もつ 充
実 軸 と中 空 軸 の重 さ を比 較 しな さ い。 た だ し,中 空 軸 の 内 径 を外 径 の1/2と す る。 〔考 え 方 〕
強 さが 同 じで あ る と い う こ と は,ZPが
〔解 き 方 〕
同 一 材 料,同
一 ね じ り モ ー メ ン ト,同
充 実軸 径 を d,中 空 軸 外 径 をd2,中 W′ とす れ ば,
d1=
1 d2 で あ る か ら, 2/
同 じは ず で あ る。 一 強 さ で あ る か ら,ZPは
空 軸 内 径 をd1,充
実 軸重 量 を W,中
等 しい。
空軸 重量 を
充 実 軸 の ほ う が 約1.28倍
重 い。
(2) 軸 の 伝 達 動 力 と軸 径 (a) 動 力 と トル クの 関 係 伝 達 動 力 と 回 転 数 か ら,軸
径 を 計 算 す る に は,基
利 用 す る 。 そ の た め に は,動
本 と してT=τZpの
式 を
力 と トル ク の 関 係 を し っ か り理 解 す る こ と が 大 切
で あ る。
例 題5・10
図5・6の
よ う に,半
力 を 受 け て N*〔min-1〕
径 r 〔mm〕 の 軸 が,円
周 上 に F
〔N 〕 の 回 転
で 回 転 し て い る。 次 の 各 問 に 答 え な さ い 。
① 動 力 P 〔W〕 の式 を作 りな さい。 ② ① の P 〔W 〕 の 式 か ら,ト
ル ク T 〔N・mm〕
の 式 を 導 きな さい。
図 5・6
〔 考 え 方 〕 ① 動 力 とは,単 位 時 間 当 りの仕 事 動力
P 〔 W〕=
仕事 A
仕 事 は, (力)と(力
*
1J=1N・m,1W=1J/s,1kW=1000W
*
〔min-1〕
〔J〕*/
所 要 時 間 〔s〕 の方 向 に動 い た距 離)の 積
は 1分 間 あ た り の 回 転 数 で,〔rpm〕
の こ と
仕 事 A=F×2πrN=2πTN〔N・mm〕=2πTN/103〔N・m〕=2πTN/103〔 Frは
トル ク で あ る か ら, Fr=Tに
仕 事 〔N・m〕
動力 の単位 ②
/時 間
J〕
置 き換 え た 。
=〔J 〕 ジ ュ ー ル/
〔S〕
〔W 〕 ワ ッ ト
〔S 〕=
① で求 め た動 力 の式 か ら導 く。
〔 解 き方 〕 〔 考 え 方 〕 よ り,
①
②
動
力
P 〔 W〕
トル ク
=仕 事 A 〔 J〕/ 時 間 t 〔S〕
T 〔N・mm〕=9.55×103P/N
〈公 式 ま と め〉 力の単位を
〔 N〕,長
さの単 位 を
〔mm〕
とす る と
た だ し,T:〔N・mm〕
T〔N・mm〕=9.55×103P/N〔N・mm〕
た だ し,P:〔
(5・8)
W 〕(5・9)
〈参 考 〉 1馬 力
〔PS〕=735〔
W〕
(5・10)
(5・11)
例 題5・11 な さ い。
7kWの
動 力 を180min-1で
伝 達 して い る軸 が 受 け る ト ル ク を 求 め
〔 解 き方 〕 式(5・9)を
例 題5・129.52PSの
用 い る。 た だ し,動 力 は 〔 W 〕 に 直 して か ら代 入 す る。
動 力 を180rpmで
伝 達 す る軸 が 受 け る トル クを 求 め な さ
い。 〔解 き 方 〕 式(5・11)よ
例 題5・13 50MPaと
り
直 径50mmの
す る と,伝
軸 が600 min-1で
回 転 して い る。 許 容 ね じ り 応 力 を
達 可 能 な 動 力 は ど れ ほ ど か, P〔kW〕
と P 〔PS〕 で 求 め
な さ い。 〔 考え方〕 ら式(5・8)お 〔 解 き方〕
まず,T=τZPよ よ び(5・10)を
り伝 達 可 能 な トル クを 算 出 し,こ の トル ク と 回 転 数 か
用 い て動 力 を計 算 す る。
伝達 可 能 な トル ク の計 算
① 動力
②*動 力 答(77.1kW,104.9PS)
例 題5・14直
径50mmの
軸 が120min-1で15kWの
動 力 を 伝 達 して い る 。 軸
に 生 ず る 最 大 ね じ り応 力 は ど れ ほ ど か 。
〔考 え 方 〕
式(5・9)よ
り トル ク を 求 め,こ
〔 解 き方〕
発生 す る トル クの計 算(式5・9)
れ を T=τZpに
代 入 して τを求 め れ ば よ
い 。
*
1PS=735W
で あ る か ら,①
で 求 め た77.1×103W
÷735W=104.9PSと
して もよ い
。
最 大 ね じ り応 力(T=τZpか
ら τの式 を導 く)
答
(b)
動力 と回転数 か らの軸径の計算 充実軸 の直径
(ア)
T=τZp=τ 11)を
(48.6MPa)
・πd3/16か
代 入 す る と,次
ら dの 式 を 求 め,こ
の 式 に 式(5・9)お
よ び 式(5・
の よ う な 充 実 軸 の 径 を 求 め る 式 が 得 られ る。
P 〔 W 〕 と 回 転 数 N 〔min-1〕 か ら (5・12)
P〔PS〕
と 回 転 数 N 〔min-1〕 か ら (5・13)
例 題5・151200min-1で
3kWの
動 力 を 伝 え る軸 が 受 け る ね じ り モ ー メ ン ト,
お よ び 軸 径 を 求 め な さ い 。 た だ し,許 〔考 え 方 〕 ね じ り モ ー メ ン ト(ト 軸 径 は 式(5・12)を 〔解 き 方 〕
容 ね じ り応 力 を20MPaと
ル ク)は,式(5・9)。
用 い る。
ね じりモーメ ン ト
軸径 は
* 軸 径 は,先
に求 め た T の値 を
に 代 入 して求 め て もよ い。
す る。
例 題5・16200rpmで10PSを た だ し,許
伝 達 す る軸 が あ る。 この 軸 の 径 を 求 め な さ い 。
容 ね じ り応 力 は20MPaと
〔考 え 方 〕 式(5・13)を
す る
用 い る。
〔 解 き方〕 答(44.7mm)
中空軸 の軸径
(イ)
中 空 軸 の 外 径 をd2〔mm〕,内
径 をd1〔mm〕,許
容 ね じ り 応 力 を τ 〔MPa〕
と す る。
◎ 応 力 と極 断 面 係 数 に よ る トル クの式(5・7) (1)
内径 と外 径 の比 を kとす る と d1/ d2=kよ
りd1=d2kを
式(1)に
代 入 す る と
(2) ○ 動 力 が P 〔 W 〕 の 場 合,式(5・9)よ
り
(3)
式(2)=式(3)
○ 動 力 が P 〔PS〕 の 場 合,式(5・11)よ
り
(4)
式(2)=式(4)
《公 式 ま とめ》 中 空 軸 に お い て,d2:外
径,d1:内
径, d1/d2=kと
し た と き,
○動力 が P 〔 W 〕 の場 合 (5・14)
○ 動 力 が P 〔PS〕の場 合 (5・15)
例 題5・1720kWの
動 力 を200 min-1で
め な さ い 。 た だ し,d1/d2=0.6,許 〔解 き 方 〕 式(5・14)よ
伝 え る 中 空 軸 の 外 径d2と
容 ね じ り 応 力 を20MPaと
り
動 力 を200rpmで
め な さ い 。 た だ し,d1/d2=0.6,許 〔解 き 方 〕 式(5・15)よ
d2=65.4
伝 え る 中 空 軸 の 外 径d2と 容 ね じ り応 力 を20MPaと
充実軸 の直径 と中空軸 の外径 との関係
mm)
内 径d1を
す る。
り
答(d1=39.2mm,
(ウ)
求
す る。
答(d1=39.2mm,
例 題5・1827.2PSの
内 径d1を
d2=65.3mm)
求
同 一 材 質 で ね じ り強 さ の等 しい充 実 軸 と中 空 軸 に お い て,そ れ ぞれ の外 径 を 比 べ て み よ う。 充 実 軸 の 直 径 を d 〔mm〕,中 d1/d2=kと
す る と,式(5・12)と
空 軸 の 内 径 をd1〔mm〕,外 式(5・14)か
径 をd2〔mm〕,
ら
(5・16)
この 関 係 は曲 げ の場 合 に も適 用 され る。
例 題5・19外
径d2=80mm,内
径d1=48mmの
中 空 軸 と等 しい ね じ り強 さ
を も っ 充 実 軸 の 直 径 d を 求 め よ 。 ま た 中 空 軸 と 充 実 軸 の 断 面 の 面 積 比 も求 め よ。 〔解 き 方 〕
式(5・16)よ
り
k=d1/d2=48/80=0.6
面積比 この 場 合,同 一 強 さに お い て 中空 軸 は充 実 軸 の70%の
重 量 で あ る。
答(d=76.4mm,面
〈参 考 〉 例 題5・9も,こ
例 題5・20外
径60mm,内
許 容 ね じ り応 力 を48MPaと
積 比=70%)
の方 法 で解 い た方 が 簡 単 で す ね。
径50 mmの す る と き,伝
中 空 軸 を273min-1で
回転 さ せ た い 。
達 可 能 な 動 力 を 〔kW〕 と 〔PS〕 で 求
め な さ い。 〔 考 え方 〕
①
ま ず伝 達 可 能 な トル ク を求 め よ。 ②
次 に式(5・8)お
よ び(5・10)
に よ り,動 力 を 算 出す る。 〔 解 き方 〕
②
①
伝 達 可 能 な トル ク の計 算
伝達可能 な動力 式(5・8)
式(5・8)
答
5・2・2
(30kW,40.8PS)
ね じれ角 と伝 達 動 力
(1) ね じれ 動 力 計 ね じ れ 動 力 計 と は,一
定 の 長 さ〓 〔mm〕
に 対 す る ね じ れ 角 θ を 測 定 し,ト
ル ク や 動 力 を 算 出 す る測 定 器 で あ る。 そ の 原 理 は,次 (a)ね
の とお りで あ る。
じ れ 角 と トル ク
軸 端 の ね じ れ 角 を θ と す る と,
(1) 図5・7
(2)
式(2)を 式(1)に 代 入
ね じれ 角 の 基 本 式 (5・17)
θ を 度 で 表 す と,1radは
約57.3゜ で あ る か ら (5・18)
(b)ね
じれ角 と動 力
ま た,式(5・17)お
よ び 式(5・18)に,
ま た はT=7.02
を代 入 し,ね じれ 角 θ と動 力 との 関係 を示 す式 を作 る と,
(5・19)
(5・20)
な お,ね じり動 力 計 で測 定 した θと回 転 数 N か ら,次 の式 を用 い て 動 力 を求 め る こ とが で き る。
式(5・19)よ
り,
(5・21)
式(5・20)よ
り,
(5・22)
例 題5・21毎
分200回
転 で5kWの
動 力 を 伝 え る 長 さ 1m,直
径40mmの
フ トが あ る 。 発 生 す る ね じ れ 角 θ の 値 を 求 め な さ い 。G=78.4GPaと 〔考 え 方 〕 式(5・19)を
〔 解 き方 〕
式(5・19)か
用 い る。 ら
シャ
す る。
(1)
ところで 式(1)に各 数 値 を代 入 して,
答(θ=0.695゜)
例 題5・22長
さ2000mm,直
径60mm,横
ね じ り モ ー メ ン トを 加 え た と こ ろ,ね
弾 性 係 数G=78.4GPaの
じ れ 角1/300radを
材 料 に,
生 じた。 加 え た ね じ
り モ ー メ ン トと 最 大 せ ん 断 応 力 を 求 め な さ い 。 〔考 え 方 〕 ①
ね じ り モ ー メ ン トは,式(5・17)よ
り,②
せ ん 断応力 は
よ り求 め られ る。 〔 解 き 方 〕 ①
ね じ り モ ー メ ン ト は 式(5・17)θ=T〓/GMpを
変形 し
② せ ん断応 力は
答(T=1.66×105〔N・mm〕,
例 題5・23許
容 応 力20MPaの
す る と き の 回 転 数N〔min-1〕 〔考 え 方 〕 ②
①
材 料 で 直 径50mmの
軸 を 作 り,10kWを
伝 達
を求 め な さ い。
こ の 軸 が 受 け ら れ る ト ル ク をT=τ
次 にT=9.55×103×P〔W〕/Nよ
τ=3.92〔MPa〕)
・Zpで 求 め る。
り N の 式 を 作 り,①
〔 解 き方 〕 ① 軸 が 受 け る トル ク は
で 求 め た トル ク を 代 入 し求 あ る。
②
回転数 の計算
答 (N=195〔min-1〕)
例 題5・24直
径60mm,長
さ 1m に っ き 1゜の ね じれ 角 を 生 じて い る 軸 が 毎 分
240回 転 し て い る。 こ の と き の 伝 達 動 力P〔kW〕 係 数 をG=78.4GPaと
を 求 め な さ い 。 た だ し横 弾 性
す る。
〔 考え方〕
式(5・21)に
〔解 き 方 〕
式(5・21)
数値を代入
(2)軸 の こ わ さ と軸 径 ね じれ角 と トル ク,ね
じれ 角 と動 力 の式 にお いて,単 位 長 さ に対 す るね じれ
角 θ/〓 を軸 の こ わ さ とい い,こ の 徽
は軸 の長 さ 1m に対 し1゜/4と す る の が標 準
で あ る。 (a)軸 の こわ さか ら求 め た 軸 径
例 題5・25軸
の 長 さ 1mに 対 し, ね じ れ 角1゜/4' 伝 達 動 力P〔kW〕
を求 め る式 を作 りな さ い。 〔考 え 方 〕
式(5・19)を
に θ=1゜/4,〓=1000を
用 い て 解 く。
代 入 し, 式 を 変 形 して dを 求 め る式 を作 る。
〔解 き 方 〕 式(5・19)よ
り
の軸 の径
例 題5・26軸
の 長 さ 1m に 対 して ね じ れ 角1/4゜,伝
達 動 力P〔PS〕
の軸 の径
を 求 め る式 を作 りな さい。 〔考 え 方 〕 式(5・20)を
用 い る 。 例 題5・25と 同 様 に 解 く こ と 。
〔解 き 方 〕 式(5・20)よ
り
を代 入 し整 理 す る。
《軸 の こわ さか ら求 め た軸 径 公 式 の ま とめ》 ね じ れ 角 … 1m に 対 し(1/4)゜
の 標 準 と した と き 。 (5・23)
(5・24)
例 題5・27許
容 ね じ り 応 力40MPa,横
の 動 力 を240min-1で
伝 達 す る に は,軸
さ は 長 さ 1m に つ き(1/4)゜
とす る。
弾 性 係 数G=80GPaの
軸 で20kW
径 を い く らに した らよ い か。 軸 の こわ
〔 考 え方 〕 式(5・12)の
強 さ か ら計 算 した軸 径 と,式(5・23)の
軸 の に わ さか ら計
算 した軸 径 を比 較 して太 い方 を選 ぶ。 〔 解 き方 〕 ① 軸 の 強 さ か らの 軸 径 の計 算(式5・12)
② 軸 の こわ さ か らの軸 径 の 計算(式5・23)
答(太
問 題5・1240min-1で
8kWを
伝 達 す る外 径70mm,内
が あ る 。 次 の 各 項 に 答 え な さ い 。 た だ し,許 80GPaと
い方 を と り,軸 径69.4mm)
径60mm,長
さ 2m の 中 空 軸
容 ね じ り応 力 を20MPa,横
弾 性 係 数 をG=
す る。
(1)伝
達 トル ク T を 求 め な さ い。
(2)断
面二 次極 モ ー メ ン トIPを 求 め な さ い。
(3)ね
じ り角 θ゜を 求 め な さ い。
(4)極
断 面 係 数 Zpを 求 めな さ い。
(5)発
生 して い るね じり応 力 τを求 め な さ い。
答
)
(
(1)3.18×105N・mm,(2)1.08×106mm4,(3)25′19",
(4)3.1×104mm3,(5)10.3MPa,
問
題5・2回
転 数180min-1で,動
径 を 求 め な さ い 。 た だ し,許
力10kWを
伝 達 す る 軸 の トル ク と 軸 の 強 さ か ら の 軸
容 ね じ り応 力 を τa=40MPaと
す る。
答(T=5.31×105N・mm,d=40.7mm)
問 題5・3
問 題5・2で
許 容 ね じ れ 角 を 長 さ 1m に っ き(1/4)゜
軸 径 を 求 め な さ い 。 た だ し,横
弾 性 係 数 をG=78.4GPaと
と す る と き,こ
わ さか ら
す る。
答(d=63mm)
問 題5・4図5・8の
*
G=80GPaを
よ う な ベ ル ト車 A に,120min-1で20kWの
代 入 す る と き,80GPa=80×103MPa=80×103N/mm2と
動 力 を 与 え,こ
れをべ
直 し て か ら 代 入 す る。
図 5・8 ル ト車 Bが12kWを,C
が8kWを
し,軸 の 許 容 応 力 を40MPa,横
受 け る と き,軸 径 を どれ ほ ど に した らよ いか 。 た だ 弾 性 係 数 をG=79.4GPaと
す る。 な お 軸 の 強 さ か ら
の 計 算 とす る。 答 (A-B間
の 軸 径49.5mm,A-B間
5・3
5・ 3 1 ・
の 軸 径43.3mm)
コ イ ル ば ね
コイ ル ばね の変 形
図5・9の よ う な コ イ ル ば ね を 構 成 す る 素 材 の 断 面 に つ い て 調 べ る と,
図 5・9
①
圧 縮 荷 重 W に よ る ね じ り モ ー メ ン ト T は,
た だ し,D:平 ②
均有効 径
ば ね 1巻 につ い て の変 形 量 δは, (1) た だ し,θ:ね
一 方
,ね
じれ 角
じ れ 角 θ は,式(5・17)よ
り,
(2) 式(2)を 式(1)に 代 入 し,
1巻 に つ い て の 長 さ〓=πDで
あ る か ら,
(5・25)
③
n巻 き につ いて の変 形 量 ⊿ につ いて,
(5・26)
た だ し,d:線
例 題5・28 ね に,荷
直 径d=30mm,平
重10000N
た だ し,横
材の径
均 有 効 径D=120mm,巻
数n=10の
コイ ルば
を 加 え た と き のせ ん 断 応 力 お よ びた わ み ⊿ を 求 め な さ い。
弾 性 係 数 をG=80GPaと
す る。
〔考 え 方 〕
τの 計 算 は,ま
⊿ の計 算 は,式(5・26)に
〔解 き 方 〕
ず,ね
で 求 め る。
じ りモ ー メ ン ト T を
と し て 求 め る。
よ り,
次 に,
②
①
T=τZPよ
数 値 を代 入 す る。
り,
た わ み⊿ は
答 (τ=113.2MPa,⊿=21.3
例 題5・29
コ イ ル の 直 径100mmの
伸 び る よ う に,線
②
①
り
線材の径の計算
トル ク
線材 の径 ②
巻 数
式(5・26)
容応力を
の 2式 か ら dを求 め る。
dの 計 算 は,
値を代入すればよい。 ①
で40mm
す る。
n の 計 算 は,式(5・26)よ
〔 解 き方 〕
重10000N
材 の 直 径 d と 有 効 巻 数 nを 決 め な さ い 。 た だ し,許
400MPa,G=80GPaと 〔 考 え方 〕
コ イ ル ば ね が,荷
mm)
より
を導 き,こ の 式 に,先
に求 め た d の
答 (d=18.5mm,
問 題5・5 コ イ ルの 平 均 有効 径D=50mmの 変 形量 ⊿=25mmを
n=5巻)
コイ ル ば ね が荷 重W=2000
Nを 受 け て,
生 ず るよ うに,線 材 の 直径 d と有 効 巻 nを求 め な さ い。 た だ し,
線 材 の 許 容 応 力 を τ=450MPa,横
弾 性 係 数 をG=80 GPaと
す る。
答 (d=8.3mm,
問 題5・6横
弾 性 係 数G=79GPa,許
コ イル の 平 均 有 効 径D=120mm,最
容 せ ん 断応 力 τa=400 MPaの 大 荷 重W=2×103Nの
n=5巻)
ば ね鋼 を用 いて ,
と きた わ み⊿=100 mmの
コイ ル ば ね を 作 りた い。線材 の直 径 d と有 効 巻 数n お よ び ば ね定数k=W/⊿
を 求め な さ
い。 答 (d=11.5mm,
n=5巻,
k=20 N/mm)
6 応
せ
合 組
力 1
主 面 と主 応 力
6・
1 6・1・
傾斜面に生ずる応力
図6・1の よ うな短 い鋳 鉄 片 を 圧縮 す る と斜 め に破 壊 す る の は なぜ だ ろ うか 。 これ は 斜 め に せ ん 断 力 が働 い た と考 え る こ とが で きる。 す な わ ち,圧 縮 力 の分 力 の 一 つ が せ ん 断 力 にな った の で あ る。 そ こで,図6・2の
よ うに,引 張荷 重 W が 加 わ っ た と き,垂
の 傾 きを な す傾 斜 面CDに
図6
・1
直 断 面ABと
生 ず る応 力状 態 を調 べ る こ とにす る。
図6
・2
θ
図6・2に お いて(厚 さ を 1とす る),軸 方 向 の 荷 重 W をCD断 重WnとCD断
面 に沿 う方 向(接 線 方 向)の 荷 重Wsに
面 に垂 直な荷
分 解 す る と,
Wn=Wcosθ Ws=Wsinθ
次 に,軸 CD面
に垂 直 な 横 断 面ABに
生 ず る応 力 を σ,CD面
と接 線 方 向 の 応 力(せ ん 断応 力)を
と こ ろ で,σ=W/ABで
に垂 直 な応 力 を σn,
τとす る と,
あ る か ら,
σn=σcos2θ
(6・1)
(6・2)
σnの
最 大 値 は,式(6・1)か
ら,θ=0°
τ の 最 大 値 は,式(6・2)か き ,
τmax=σ/2と
な
ら,sin2
θ *=1の
とな る。
と き,す
な わ ち θ=45°
る 。
表6
・1
斜断面 に生ず る応力
・cosθ , よ っ て σsinθcosθ
=σ/ 2
×2sinθ
・cosθ
=
σ/
2
* sin2θ=2sinθ
の と き,σn=σ
sin2θ
とな る。
の と
例 題6・1断
面積400mm2の
丸 棒 に12000N
の 引張 荷 重 が 働 い て い る と き,
軸 線 と直 角 な 断面 に対 して30°傾 い た 断面 に生 ず る垂 直 応 力 とせ ん 断 応 力 は ど れ ほ ど か。 〔考 え 方 〕 式(6・1),式(6・2)を 〔解 き 方 〕
断 面 積 をA〔mm2〕
用 い れ ば よ い。 と す る と,式(6・1),式(6・2)よ
り,
1 6・
・2
互 い に直 角 な荷 重 を受 け た場 合 に傾 斜 断面 に生 ず る応 力
互 い に 直 角 な 荷 重 を 受 け る こ と に よ り,材 直 角 な 応 力 σx, σyを 生 ず る 。 ま た,傾 せ ん 断 応 力 を τ と す る と,△ABDは
料 に は,図6・3の
斜 断 面BD上
・3
いに
に 生 ず る 垂 直 応 力 を σn,
σx,σy, σn,τ の 四 つ の 応 力 で つ り 合 っ
て い る こと に な る。
図6
よ う に,互
図6
・4
(1) BDに 垂 直 な力 のつ り合 いか ら σnBD=σxABcosθ+σyADsinθ
(6.3) (6・3)
(2) BD方
向 の力 のつ り合 い か ら τBD=σxABsinθ-σyADcosθ
(6.4) (6・4)
(3) σnお よ び びτ τの最 大 値 σnの 最 大 値 は,(σx>
式(6・3)よ
す る と,
り,
cos2θ
︷
cos2θ=1,最
σy>0)と
小 値 を と る に は,cos2θ=-1の は, cos2θ=-1の
と き,
θ=0°
の と き最 大 で
σmax=σx σmax=σx
θ=90° θ=90°
の と の とき き最 最 小 小で で
σmin=σy σmin=σy
す な わ ち,
τ の 最 大値 (σx-σy)/2と (σx-σy)/2と
〔注〕
が 最 大 値 を と る に は,
と な る。
は , 式(6・4)でsin2θ=1の な る。
と き,す ぎ す な わ ち θ=45°
の と き τmax=
(4) 主 面 と主 応 力
せ ん断 応 力 が 作 用 しな い断 面 を 主 面 と い い,こ の 断 面 に作 用 す る垂 直 応 力 σnを主 応 力 と い う。 表6・2参 照 の こ と。
表6・2 互 い に 直 角 な 垂 直 応 力(σx>σy>0)
6・1・3 互 い に直 角 な垂 直 荷 重 とせ ん 断荷 重 を受 け た と き傾斜 断 面 に 生ずる応力 図6・5の よ う に,主 面 を仮 想 し主 面 を含 む △ABCに 考 え る(主 面 に生 じて い る応 力 は,垂 直 応 力 だ け)。
(1) 主 面 の位 置 と 主応 力
図 6・5
つ い て 力 の つ り合 い を
σx方 向 の つ り合 い は, σABcosθ=σxBC+τAC=σx・ABcosθ+τ
・ABsinθ
∴ σ=σx+τtanθ ∴ σ-σx=τtanθ
(1)
σy方 向 の つ り合 い は, σABsinθ=σyAC+τBC=σyABsinθ+τABcosθ σ=σy+τcotθ ∴ σ-σy=τcotθ
主 面 の 位 置 は,式(2)一
(2)
式(1)よ
り,
主面 の位 置
(6・5)
主 応 力 は,式(1)×
式(2)よ
り,
(σ-σx)(σ-σy)=τ2
σ は未 知 数 で あ るか ら,σ に つ い て の方 程 式 を作 る と, σ2-(σx+σy)σ+σxσy-τ2=0
σ に つ い て,こ
主応力
〔 注〕
の 二 次 式 を 解 く と,
(6・6)
<参 考> σx,σyが
ax2+bx+c=0を
x に つ い て 解 く と,
と も に 引 張 り,ま
とな る。
た は圧 縮 の場 合
(6・7)
最 大 せ ん 断 応 力 τmaxは(表6・2参
照),
(6・8)
《組 合 せ 応 力 の 問 題 を解 く基 本式 》 式(6・6),式(6・7),式(6・8)は,組 で あ る。 た と え ば,圧 引 張 応 力 を 正 と して,こ
縮 応 力 と 引 張 応 力 の 組 み 合 わ せ の 場 合,圧
応 力,主
面 の 位 置,最
作 用 して い る と
大 せ ん断 応 力 を求 め よ。
〔 考 え方 〕 主 面 の位 置 は τ=0に と して,θ
な る角 度 で あ る か ら,
を求 め れ ば よ い。 主 応 力 は
に,先
た θを 代 入 す る。 最 大 せ ん 断 応 力 は, 〔解 き 方 〕
〔注 〕
σx>σy>0の
σyの 互 い に
本 式 の τ に 0を 入 れ 計 算 す れ ば よ い。
題6・2 材 料 に 直 角 な 二 つ の 引 張 応 力60MPa,30MPaが
き,主
縮 応 力 を 負,
れ らの 式 に 代 入 す れ ば よ い。 ま た,σxと
直 角 な 応 力 だ け が 働 く場 合,基
例
合 せ 応 力 の問 題 を解 くと き の基 本 の 式
の と きで あ る。 と き,
に求 め
主面 の位置
τ=0で
あ る た め に は, sin2θ=0 ∴ θ=0°
ま た は90°
主応力
こ れ に θ=0°
お よ び90° を 代 入 す る と, σmax=σx=60〔MPa〕
σmin=σy=30〔MPa〕
最大 せん断応力
〔 別解〕 主 面 の 位 置 式(6・5)よ
∴ θ=0° 主 応 力 式(6・6)よ
最大せん断応力
り,
お よ び90° り,
主 面 の位 置60MPaの
答
(
応 力 の 方 向 を 縦 とす る と,そ の
横 断 面 お よ び 同 一 方 向 。 主 応 力 σmax=60MPa,σmm
=30MPa,最
例 題6・3 互 い に 直角 な60MPaの
大 せ ん 断 応 力15MPa
引 張 応 力 と30MPaの
)
圧 縮 応 力 が 生 じて い
る材 料 の 最 大 垂 直 応 力 お よ び最 大 せ ん 断 応 力 を求 め よ。 〔考 え 方 〕
基 本 の 式(6・7)お
〔 解き方〕
最大垂直応力
σx=60MPa,σy=-30MPaと
よ び 式(6・8)を
用 い る。
す る。
最小垂直応力
最 大せん断応力
例 題6・4
引 張 応 力30MPa,圧
に 交 わ る せ ん 断 応 力20MPaが
縮 応 力40MPaが
直 角 に 生 じ,こ
生 じて い る場 合 の σmax,τmaxを
れ らに直角
求 め よ。
〔 考 え方 〕 式(6・6)の
を用 いれ ば よ い。
式(6・8)の 〔解 き 方 〕 式(6・6)よ
り
(1) こ こ で,σx=30MPa,σy=-40MPa,τ=20MPaを
式(1)に 代 入 す る と,
または
σmax=45.3MPa(圧
答
縮 応 力)
(
τmax=40.3MPa
6 2
モ
・
6・1節 で は,計
算 で 傾 斜 断 面 の 応 力 を 求 め た が,図
ー
ル
〈作 図 法 〉
い に 直 角 な 垂 直 応 力 の 場 合(図6・6)(た
O を 原 点 と す る 直 交 座 標 軸 を 引 く。
②
横 軸 上 に σx=OA,σy=OBを
③ABを
だ し,σx>σy>0)
図6・7参 照 の こ と。
①
直 径 と す る 円 を 描 き,そ
円
を 作 って 求 め る こ と もで
き る。 こ の図 を モ ー ル 円 と い う。
6・2・1互
)
と る。 の 中心 を C とす る。
図6・6
図6・7
④ CAか
ら左 ま わ り に ∠ACD=2θ
⑤
′を 引 く 。
D,D
⑥ 点 D,D
と な る よ うな点 D を 円周 上 に とる。
′よ り横 軸 に 垂 線 を 下 し E,E
斜 面 上 の 垂 直 応 力 σnを表 し,DEは 図 か ら,σmaxお
′と す る 。 こ の と き,OEは
θの
斜 面 上 のせ ん断 応 力 を表 す。
よ び σminは,
σmaxは,2θ=0゜ σminは,2θ=180゜
τmaxは,2θ=90゜
す な わ ち θ=0゜ す な わ ち θ=90゜
す な わ ち θ=45゜
の と き で σxと の と き で σyと
な る。 な る。
の と きで
で あ る。 よ っ て,モ
ー ル 円 の 上 半 分 は θ=0゜ か ら90゜ ま で 変 化 す る と き の 斜 面 上 の 応
力 状 態 を 示 す 。 モ ー ル 円 を 用 い る と簡 単 に 斜 面 上 の 応 力 状 態 を 知 る こ と が で き る。
〈証 明 〉 σn=OE=OC+CE =1/ 2(OA+OB)+CDcos2θ
=1/ 2(σx+σy)+1/2(σx-σ こ れ は,式(6・3)と
y)cos2θ
同 一 で あ る。
τ=DE=CDsin2θ=1/2(σx-σy)sin2θ
こ れ は,式(6・4)と
例 題6・5
図6・8の
同 一 で あ る。
よ う に,互
う にな るか 作 図 して み よ。
い に 直角 な圧 縮 応 力 の場 合 の モ ー ル 円 は どの よ
図6・8
図6・9
〔 考 え方 〕 両 垂 直 応 力 が 引 張 りの 場 合 の 図6・7と 同 様 で あ る。 た だ し,〓,〓 意 す る こ と。 横 座 標 軸 で 原 点 O よ り左 側 を〓 と し,圧 縮 応 力 を 表 す。 〔解 き 方 〕 図6・9の
例 題6・6図6・10の
と お り で あ る。
場 合 の モ ー ル 円 は,ど
の よ うに な るか 作 図 せ よ。
図6・10
図6・11
〔 解 き 方 〕
図6・11の
と お りで あ る。
に注
例 題6・7図6・12の
場 合 の モ ー ル 円 は,ど
の よ う に な るか 作 図 せ よ。
図6・12
図6・13
〔解 き 方 〕
6・2・2
図6・13の
と お り で あ る。
二 つ の 垂 直 応 力 とせ ん 断 応 力が 同 時 に起 き て い る場 合 (図6・5)
図6・14
〈 作 図〉 ①
(図6・14)
横 軸 上 に σx=OE,σy=OE′
を と る。
② E,E ′よ り,せ ん 断 応 力 τ0に 相 当 す る 長 さ の 垂 線ED,E
′ D ′を 立 て る。
③ D と D ′を 直 線 で 結 ぶ 。 ④ C を 中 心 と し半 径CDで
円 を 描 く。 こ れ が モ ー ル 円 で あ る 。
こ れ は,式(6・7)と
同 一 で あ る。
こ れ は,式(6・7)と
同 一 で あ る。
τmaxは,モ
ー ル 円 の 半 径 に 等 し い か ら,
こ れ も,式(6・8)と
6・2・3
同 一 で あ る。
最大せん断応力の生ずる断面
今 ま で の モ ー ル 円 で わ か る よ う に,最 の 働 く方 向 に2θ=90゜
大 せ ん 断 応 力 の 生 ず る 断 面 は,主
す な わ ち θ=45゜ 傾 斜 した 断 面 で あ る。
応力
曲 げ とね じ りを 同 時 に 受 け る軸
6・3
・3 6・
1
相 当 曲 げ モ ー メ ン トお よ び 相 当 ね じ り モ ー メ ン ト
図6・15の よ う に,曲 長 方 形(図6・16)を
げ モ ー メ ン トと ね じ り を 同 時 に 受 け る 軸 の 表 皮 に 微 小
と っ て み る と,表
皮 に は 曲 げ に よ る 垂 直 応 力 σbと ね じ り に
よ る せ ん 断 応 力 τ が 生 じて い る。
図 6・16 図 6・15 こ の 結 果,軸
に は σbと τ の 組 合 せ 応 力 と し て σmax,τmaxが
軸 の 太 さ を 決 め る に は,便 げ モ ー メ ン トMe=σmaxZを を 計 算 し,次 を 仮 想 して(相
に,τmaxだ
宜 上,ま
仮 想 して(こ
生 ず る。
ず σmaxだ け を 生 ず る の に 必 要 と す る 曲 れ を 相 当 曲 げ モ ー メ ン ト と い う)軸
径
け を 生 ず る の に 必 要 な ね じ り モ ー メ ン トTe=τmaxZp
当 ね じ り モ ー メ ン トと い う)軸
径 を 計 算 し,そ
の 両 者 を 比 較 し,
太 い ほ う の 径 を そ の 軸 の 径 と 決 め る。
《相 当 曲 げ モ ー メ ン トお よ び 相 当 ね じりモ ー メ ン トの計 算 》 組 合 せ 応 力 の 基 本 の 式(6・7)お
よ び 式(6・8)に,σx=σb,σy=0,τ
は
そ の ま ま を 代 入 す る と,
(1)
(2) Meの
計 算(equivalent
bending
moment)
(6・9) Teの
計 算(equivalent
twisting
moment)
(6・10)
例 題6・8 5×106N・mmの
曲 げ モ ー メ ン ト と8×106N・mmの
ね じりモー メ ン
トを 同 時 に受 け る 軸 の 相 当 曲 げ モ ー メ ン トお よ び 相 当 ね じ り モ ー メ ン トを 求 め よ。 〔考 え 方 〕 式(6・9),式(6・10)に
〔 解 き方 〕
①
* 丸 軸 で は Zp=2Z
∴ Z=
Zp/ 2
数 値 を代 入 す れ ば よ い。
②
例 題6・9図6・17の 荷 重 と1.8×106N・mmの
よ う に,長
さ1200mmの
図6・17
〔 考 え方 〕 例 題6・8を 参 照 の こ と ま ず,M=3000×1200=3.6×106〔N・mm〕
① ② 6・3・2
の
ね じ り モ ー メ ン トが 作 用 して い る。 相 当 曲 げ モ ー メ ン
トお よ び 相 当 ね じ り モ ー メ ン トを 求 め よ 。
〔解 き 方 〕
片 持 ば り の 自 由 端 に3000N
軸径 の決 め方
相 当 曲 げ モ ー メ ン トか ら の 軸 径
(6・11)
相 当 ね じ りモ ー メ ン トか ら の軸 径
(6・12)
例 題6・10
1×106N・mmの
ね じ り モ ー メ ン トと5×105N・mmの
トを 同 時 に 受 け る 軸 が あ る。 許 容 せ ん 断 応 力 を30MPa,許
MPaと
曲 げ モー メ ン 容 曲 げ 応 力 を50
して軸 径 を 求 め よ。
〔 考え方〕
ま ず,MeとTeを
求 め,次
に
か ら,そ れ ぞ
れ の 軸 径 を 算 出 し,そ れ らの うち太 い ほ う に決 め る。 た だ し,σb, τaは許 容 応 力 を代 入 す る。 〔 解 き方〕
②
①
相 当 曲 げ モー メ ン トか らの軸 径
相 当 ね じり モ ー メ ン トか らの 軸 律
答 (太 い ほ うを と り,軸 径57.1mm)
ク ラ ン ク軸 の径
6 ・3・ 3
ク ラ ン ク や ベ ル ト車 は,曲
げ と ね じ り を 同 時 に 受 け る 。 図6・18は,ク
ラ ン
ク の 例 で あ る。
図6・ 18
W:最
大 回 転 力, r:ク
ラ ン ク 腕 の 長 さ,〓:オ
ー バ ハ ン グ, d:ク
ラ ンクの
軸 径 と す る と,
M=W〓 T=Wr こ れ らか ら,Me,
例 題6・11最
径 を 求 めれ ば よ い。
大 回 転 力W=10000N,ク
ハ ン グ 〓=100mmの は40MPa,許
Teを 求 め,軸
ラ ン ク 腕 の 長 さr=200 mm,オ
片 持 ち ク ラ ン ク の 軸 径 を 求 め よ 。 た だ し,許
容 せ ん 断 応 力 を20 MPaと
す る。
ーバ
容曲 げ応 力
〔考 え 方 〕 〔解 き 方 〕
まず,M ①
お よ び T を求 め,次 に例 題6・10に な ら って軸 径 を求 め る。
曲 げ モ ー メ ン トM と ね じ り モ ー メ ン ト T は,
M=W〓=10000×100=1×106〔
N ・mm〕
T=Wr=10000×200=2×106〔
N ・mm〕
②
相 当 曲 げ モ ー メ ン トMeと
③
軸 径 d は,
Meか
相 当 ね じ り モ ー メ ン トTeは,
ら,
Teか
ら,
答(太
問題
6 ・1
30MPaが
図 6 ・19
の よ う に,材
い ほ う を と り,軸
料 に 互 い に 直 角 な 引 張 応 力 σx=40MPa,お
作 用 して い る と き,主 面 の位 置,主 応 力,お
図 6 ・ 19
径82.4mm)
よ び σy=
よ び最 大 せ ん 断 応 力 を求 め よ。
主 面 の位 置 は40MPaの
答
問題
6・
2
-30MPaお
(
応 力 の 方 向 を縦 とす る と,そ
よ び 同 一 方 向,主
応 力 はQmax=40MPa(横
〔縦 方 向 断 面),最
大 せ ん 断 応 力 は τmax=5MPa(45゜
の横断面 お
断 面 反,σmin=30MPa 断 面)
図 6 ・20 の よ うに,材 料 に互 い に直 角 な引 張 応 力 σx=40MPaと よ び せ ん 断応 力 τ0=20MPaが
)
圧縮 応力 σy=
作 用 して い る と き,最 大 応 力,最 小 応 力,最
大 せ ん 断 応 力 とそ の位 置 を求 め よ。
図 6 ・20 σmax=45.3MPa(引
(
答
σmin=-35.3MPa(圧 τmax=40.3MPa(θ=45゜
問題 6・ 3
図 6 ・21
張 応 力)
縮 応 力) の 面 に 生 ず る)
の よ う な ク ラ ン ク に,5000N
の 荷 重 が 作 用 す る場 合,ク
ラ ンク軸 の 径 を い く ら
に した らよ い か。 た だ し,許 容 曲 げ 応 力 を σa= 50MPa,許
容 せ ん断 応 力 を τa=35MPaと
答
す る。
(d=58.1mm)
図 6 ・21
)
問題
6・
4
図6・ 22 の よ うな ベ ル ト伝 動 装 置 が あ る。 ベ ル トの張 力 を張 り側 で6000N,ゆ
るみ側 で3000N
とす る と き,伝 動 軸 の径 を い く らにす れ ば よ いか 。 た だ し,軸 の許 容 曲
げ応 力 を σa=40MPa,許
容 せ ん 断応 力 を τa=20MPaと
す る。 答(d=74.5mm)
図 6 ・22
7
座
屈 7・1柱
7 ・1・ 1 (1)
柱
の 座
屈
座 屈(buckling)と
は
きわ め て 短 い棒 が 圧 縮 を受 け る場 合 に は,内 部 に 生 ず る圧 縮 応 力 が そ の 材 料 の圧 縮 強 さ を超 え た と き棒 は破 壊 す る。 長 い棒(長
さが 径 の お よそ 4倍 以上)で
は,圧 縮 強 さ以 下 の 小 さ な 応 力
で 曲が りを起 こ し破 壊 す る。 この よ うな現 象 を 座 屈 と い う。
(2)
柱(column)と
は
座 屈 を起 こす よ うな棒 を長 柱 また は柱 とい う。
(3)
端 末 条 件 と 端 末 係 数(coefficient
of fixity)
図7・1の よ うに,柱 が 曲 が る度 合 は,端 末 の条 件 に よ って異 な る。
(4)
座 屈 荷 重(buckling
load)
座 屈 を起 こす 最 小 の 荷 重 を座 屈 荷 重 と い う。
自由端
n=1/4
両端 回転端 n=1
回転端 固定端
両端固定端 n=4
n=2
図7・1
(5)
細長比 (slendernessratio)
座 屈 は 曲 げ 作 用 が 加 わ って 破 壊 す る の で あ る か ら,は
り の 場 合 と 同 様,断
積 よ り も断 面 二 次 モ ー メ ン トを 考 え な くて は な らな い。 ま た,曲 断 面 の 軸 の 取 り 方 に よ っ て 断 面 二 次 モ/メ メ ン トが 最 小 に な る 方 向 に 曲 が る(図7・2)。
図7・2
面
が る 方 向 は,
ン トが 異 な る 場 合 は,断
面二次 モー
そ こで,最 小 断 面 二 次 モ ー メ ン トIを 断 面積 A で 割 っ た値 をk2と す れ ば,
(7・1)
kを最 小 断 面 二 次 半 径 とい う。 ま た,柱 の 長 さ 〓と k と の 割 合 〓/kを 細 長 比 とい い,柱 の 強 さ の計 算 に 当 た って 用 い る式 の 選 択 の 基 準 に な る もので あ る。
強
さ
イ ラ ー と ラ ン キ ンの 式 な ど が あ る 。 こ こ で は,そ
れ ら
7・2
7・2・1柱
柱
の
の 強 さ の 計 算 の しか た
代 表 的 な 式 と し て,オ
の 式 の 使 い 分 け を 覚 え る こ と に 主 眼 を お く。
(1)
長 い柱の計算
長 い柱 の 計 算 に は オ イ ラー を用 い る(式 に選 択 に は,細 長 比 〓/kを求 め, そ の 値 が 表7・1の 値 よ り大 きい場 合 に オ イ ラ ー の式 を 用 い る よ う に す る)。 《オ イ ラ ー の 式 》
座屈 荷重
(7・2)
座屈 応力 (7・3)
た だ し,I:最 長 比,〓:柱
小 断 面 二 次 モ ー メ ン ト,n:端
の長 さ
末 係 数(図7・1),〓/k:細
(2) 短 い柱 の 計 算 短 い 柱 に つ い て の 計 算 は ラ ン キ ンの 式*を 用 い る(細
長 比 が 表7・1の
範囲 に
あ る 場 合) 表 7・1
ラ ンキ ンの式の定数(機 械 工学便覧 か ら)
《ラ ン キ ン の 式 》 座 屈 荷 重
(7・4)
座屈応力
(7・5)
た だ し, σc:材 料 に よ っ て 一 定 の 定 数
〔MPa〕 (表7・1参 照)
a:柱 の 材 料 に よ る実 験 定 数(表7・1参
例 題7・1長
さ 2m,長 方 形 断 面90mm×40mmの
照)
軟鋼 製 で両 端回 転端 の柱
が あ る。 安 全 に加 之 る こと の で きる荷 重 はど れ ほ どか。 た だ し,安 〔 考 え方 〕
全 率S=4,E=200GPaと ①
す る。
最 小 断 面 二 次 モ ー メ ン トを求 め る。 ②I/A=k2よ
り,最
小断 面 二
次 半 径k を求 め る。 ③ 細 長 比 〓/kよ り,オ イ ラー の式 と ラ ンキ ンの式 の ど ち らを 使 用 す るか 決 定 す る。 ④
座 屈 荷 重 W を求 め,こ れ を安 全 率 4で割 っ た値 が 安 全 荷 重 で あ る。
* 短 い柱 につ い て は,そ
の他 ジ ョ ン ソ ンの式 や テ トマ イ ヤ ー の式 な ど も用 い られ る。
〔解 き 方 〕
A=3.6×103〔mm2〕
細 長比 〓/kは,
一方
,両 端 回転 端 で あ るか ら,図7・1よ
ま た,表7・1よ
り端 末係 数n=1
り ラ ンキ ンの 式 が使 用 で き る細 長 比 の限 界 は,軟 鋼 の 場 合 は, 90√n=90√1=90
と な る。
と ころが,こ
の材 料 の細 長 比173.2は,細
長 比 の限 界 を超 え る た め,オ イ ラー の式 を使
用 す る。
座屈荷重 安全荷重
例 題7・2長
さ 2 m,径100mmの
E=206GPaと
し,柱
硬 鋼 製 円 柱 の 座 屈 応 力 を 求 め よ 。 た だ し,
は 両 端 固 定 と す る。
〔 考 え 方 〕 Iお よ び A を まず 算 出 し,次 に,細 長 比 を求 め,使 用 す る式 を 決 定 す る。 式 が 決 ま れ ば,後 〔 解き方〕
は数 値 を 代 入 す るだ けで あ る。
細 長 比 〓/kは,
ラ ンキ ン の式 に お け る細 長 比 の 限界 は85√n, 柱 は両 端 固 定 で あ るか ら端 末 係 数n=4
85√n=85√4=170 よ っ て,ラ
ン キ ンの式 を 使 用 す る。
答(364MPa)
例 題7・3両
端 回 転 端 の 長 さ1.5m
の 軟 鋼 棒 に20000N
そ の 軸 径 を い く ら に し た ら よ い か 。 た だ し,安 〔 考え方〕
まず,オ
の 荷 重 が か か る と き,
全 率6,E=200GPaと
イ ラー の式 で 軸 径 を 求 め,そ の 結 果 か ら細 長 比 を 調 べ,も
度 オ イ ラー の 式 で よ いか,あ
〔 解 き方〕 使 用 荷 重20000N,安
全率 6で あ るか ら,座 屈 荷 重 W は,
W=20000×6=120×103〔
オ イ ラー の式
N〕
に
E=200GPa,1=1500mm,I=π/64d4を
n=1(両
代 入 して,
細 長 比 〓/kは,
端 回 転 端 で あ るか らn=1
∴ 90√n=90√1=90
細長 比 が90よ り大 きい の で オ イ ラ ーの 式 で よ い。 ∴d=40.9〔mm〕
う一
るい は ラ ンキ ンの 式 か を 判 定 し,オ イ ラー の 式 で 不 都 合 な
場 合 は ラ ンキ ンの式 で計 算 し直 す。
細 長 比 の 限 界90√n,両
す る。
端 回 転 端),
問
題7・1外
径100mm,内
径80mm,長
荷 重 は ど れ ほ ど か 。 た だ し,縦
さ1.5m
弾 性 係 数 をE=206GPa,安
の 軟 鋼 製 の 柱 で 支 え る こ と ので き る 全 率 をS=5,柱
は 自由端
とす る。
答 (使 用 荷 重131kN)
問 題 の 解 答 1. 応 力 と ひ ず み
問 題1・1 丸 棒 の 直径 を d,断 面 積 を A,丸 棒 に許 さ れ る 引 張 応 力 を σ,荷
重を W と
す る と, W=σ 一 方
・A
(1)
,
(2)
で あ る か ら式(2)と 式(1)か ら
問 題1・2
中空 円柱 の外 径 をd2,内
径 をd1,加
え る荷重 を W,に 生 ず る圧 縮 応 力 を σ
と す る と, (1)
一 方
,
(2)
で あ る か ら 式(2)と式(1)か ら
問 題1・3
ポ ン チ の 直 径 を d,板
必 要 と す る 荷 重 はW=τA=τ
厚 を tと す る と,せ πdt=400×
ん 断 面 積 はA=πdtで
π ×30×3.2=120.6×103〔 =120
.6〔kN〕
あ る か ら, N〕
ポ ンチ に加 わ る圧 縮 店 力 200MPa以
1 ・4
下 な の で こ の ポ ンチ は使 用 可 能 で あ る。
(1)
伸び
(2)
縦 ひずみ
(3)
横ひずみ
(4)
直 径 の変 形 量
問題1
5
・
(1)
δ=ε
′d=1.37×10-4×30=4.11×10-3〔mm〕
鋼部 分の縮 み
銅部分の縮 み
(2)
同様 に 全体の縮み
(3)
問題 1
問題
6
・
1 ・7
問題 1
λ=λs+λc=(6.18+12.0)×10-2=0.182〔mm〕
・
8
縦弾性係数 と横弾 性係数 の関係
E=2G(1+ν)よ
り
問 題1・9断 は,Ab・
面 積 ・応 力 ・ひ ず み ・縮 み を 軟 銅 に つ い て は,As・ σb・εb・λbと す る。 ま た 円 筒 の 外 径 をd2,内
σs・εs・λs,黄
径 をd1と
銅 につ いて
す る。 (1)
(2)
応力 の計算 式(2)より
を 式(1)に 代入
ひずみ の計算
縮 み の 計 算
問 題1・10①
λ=λs=λb=εb・
〓=1.43×10-4×400=5.72×10-2〔mm〕
必 要 とす る断 面積 はA=W/σ
a②
③ 直 径 の計 算 丸 棒 の断 面 積=必 要 とす る断 面 積 で あ るか ら
問 題1・11
丸 棒 の 断 面積 は π/4d2
使用応力
使 用 応 力 ≦許 容 応 力 で あ る か ら,許 容 応 力=使 用 応 力 と考 え る と
安全率
問 題1・12図1・37よ
り応 力 集 中 係 数 を求 め て これ を利 用 す る。
d/D=25/100=0.25か
らak=2.42を
得 る。
平均応力 最大応力
問 題1・13
2r/D=2×2/25=0.16よ
り aK=2.3を
得 る。
平均応 力
最 大 応 力 σmax=aKσn=2.3×104=239〔MPa〕
問 題1・14 温 度変 化 に よ って伸 縮 で きな い の で 熱 応 力 が 発 生 す る。 これ が 妨 げ られ た伸 び
熱 に よ る変 形 量 熱 ひず み は
熱応力 は
引張 応 力 を生 ず る。
問 題1・15管 W,初
の 外 径 をd2,内 め の 温 度 をt,使
径d1,長
さ を〓,伸
用 時 の 温 度 をt'と
び を λ,熱
す る と,
吸 収 す べ き 伸 び λ は, λ=a(t'-t)〓=11.2x10-6×(230-15)×27.5×103 =66
.2〔mm〕
両 端 を 固 定 した 場 合 に発 生 す るだ ろ う熱 応 力 σ は
応 力 を σ,発
生 す る力 を
σ=εE=α(t-t′)E =11
.2×10-6×(15-230)×206×103=-496〔N/㎜2〕
=-496〔MPa〕(圧)
管 の固 定 部 を 押 す 力 W は,
問
題1・16フ
問 題1・17軸
ー プ 応 力の 式 よ り σ=pD/2t,
効率を考え ると
径 よ り小 さ くす る分(直 径 の熱 膨 張 分 に相 当す る量)を δと す る と ε=δ/d=σ/E
ゆ え に直 径 の熱 膨 張量 δは
内 圧 は薄 肉 円筒 の フー プ応 力 の式 よ り
2.弾
問 題2・1W=600
N, λ=30 mm
性エネルギ
を エ ネル ギ の式 に代 入
(1)
問題2・2
(2)
式(1)に 式(2)の 値 を代 入
問 題2・3式(2・3)よ
り (1)
と こ ろで
(2)
式(1)に 式 (2)を 代入
問 題2・4
倍数
(1)
σg=8〔MPa〕=8〔N/mm2〕} Eg=1.0〔MPa〕=1〔N/mm2〕 (2)
σs=200〔MPa〕=200〔N/mm2〕 Es=206〔GPa〕=206×103〔MPa〕=206×103〔N/mm2〕
式(1)に 式(2)の 値 を代 入
倍数
問 題2・5
倍
式(2・5),(2・7)よ
り
と ころ で,急 速 荷 重 で あ るか ら上 式 にh=0を σ=2σ0,λ=2λ0(た
代入 する と
だ し σ0と λ0は 静 荷 重 の 場 合)
一方
∴ σ=2σ0=2×2=4〔N/㎜2〕=4〔MPa〕 λ=2λ0=2×0.0146=0.0292〔
㎜
〕
問 題2・6 お も りが 失 っ た位 置 エ ネル ギ は,コ イ ル ば ね に吸 収 さ れ た エ ネ ル ギ と棒 の伸 び に よ って 吸 収 され た弾 性 エネ ル ギ の和 で あ る。 こ の こと よ り, ◎ お も りが 失 った 位 置 エ ネル ギ は W(h+δ+λ)
(1)
◎ば ね の縮 み によって 吸 収 され た エ ネル ギ(ば
ね の力F=kδ
∴δ=
F/ ), k (2)
◎ 棒 の伸 び に よ って 吸 収 され た エ ネル ギ(伸 び λ=
F〓/
AE=
〓/
AE
F), (3)
◎ 式(1)=式(2)+式(3)よ
り,
移 項 して (AE+k〓)F2-2W(AE+k〓)F-2WAEhk=0
◎ ば ね に加 わ る圧 縮 力=棒
に加 わ る引 張 力(F),ー
3.
問 題3・
は不 合 理 で あ るか ら
曲 げ
( 1)反 力 の 計 算
RB=W-RA=700-490=210(N)
(2)せ ん 断 力 の 計 算 A ∼ C 間 FAC=RA=490〔 C ∼ B 聞 FCB=-RB=-210〔 (3)曲
N〕 N〕
げ モ ー メ ン トの 計 算
集 中荷 重 の み で あ るの で,支 点 と荷 重 点 の 曲 げ モ-メ ま たBMDは,こ
れ らの 値 を プ ロ ッ トし直 線 で結 ぶ。
A 点 Ma=RA×0=0
ン トを 直接 求 め る。
C 点Mc=RA×300=490×300=14.7×104〔N・
㎜
〕
B点MB=RB×0=0 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト はSFDの
〓,〓
の 符 号 の 変 わ る点 C,Mmax=Mc
解図
3・1
問 題3・2 (1)反 力
RB=W1+W2-RA=500+800-483=817〔
② せん断 力
FAC=RA=483〔
N 〕 N〕
FCD=RA-W1=483-500=-17〔 FDB=-RB=-817(N
(3)曲
げ モーメ ン ト MA=RA×0=0
N 〕 〕
MC=RA×500=483×200=9.66×104〔N・
㎜
〕
MD=RB×100=817×100=8.17×104〔N・
㎜
〕
MB=RB×0=0 Mmax=Mc〓SFDよ
り判 断
解図
問 題3・3(1)反
3・2
力 の計 算(図 の よ うに等 分 布 荷 動 を集 中 荷重 に 直 して 計 算)
参考図
3・3
(ま た は,RB=(1×400)-RA)
(2)せ ん断 力 の計 算(A 点 か ら仮 想 断 面 まで の距 離 を x とす る) A∼C間
FAc=RA-wx=320-x
A 点FA=320-0=320〔
(一 次 式 … 直 線) N〕
C 点Fc=320-400=-80〔 C∼B間
N〕
FCB=RA-1×400=320-400=-80〔
N〕(一
定)
せん 断 力 が 0に な るxの値 は,A ∼ C 間 で 0に な るか ら FAC=320-x=0
∴x
=320(mm〕
(3)曲 げモ ー メ ン トの 計 算(A 点 か ら仮 想 断 面 まで の 距 離 を x とす る) A ∼ C 間MAC=RAx-w/2x2=320x-0.5x2
(二 次 式 … 放 射 線)
A 点 MA=320×0-0.5×02=0 C 点 Mc=320×400-0.5×4002=4.8×104〔N・mm〕 C ∼ B 間 MCB=RB(1000-x)=80×(1000-x) C 点Mc=80×(1000-400)=4.8×104〔N・
(一 次 式 … 直 線) ㎜
〕
B 点 MB=80×(1000-1000)=0
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは,せ ん 断 力 が 0に な る xの値 をMACの Mmax=M320=320×320-0.5×3202=5.12×104〔N・
(4) SFD,
式 に代 入 ㎜
〕
BMD
各 点 の せ ん 断 力 や 曲 げ モ ー メ ン トの 計 算 値 を 用 い てSFDやBMDを 答 は 解 図3・3の
と お りで あ る。
作 図 す る。
解 図3・3
問 題3・4 (1) 反 力 の 計 算(図
の よ う に等 分 布 荷 重 を 集 中 荷 重 に直 して 計 算)
参 考 図3・4
あ る い は,RB=全
荷 重-RA=(2×400+4×400)-880=1520〔
N〕
(2)せ ん 断 力 の計 算(A 点 か ら仮 想 断面 ま で の距 離 を x とす る) A∼C間
FAC=RA-w1x=880-2x(一
A 点FA=880-2×0=880〔 C点
Fc=880-2×400=80〔
C ∼ D 間 FCD=880-2×400=80〔
次 式 … 直 線) N〕 N〕 N〕(一 定)
D ∼ B 間 FDB=-RB+w2(2000-x)=-1520+4×(2000-x) D 点FD=-1520+4×(2000-1600)=80〔
(一 次 式 … 直 線) N〕
B 点 FB=-1520+4×(2000-2000)=-1520〔
N〕
せ ん 断 が 0に な る点 は,D ∼ B間 で あ るか ら, FDB=-1520+4(2000-x)=0∴
x=1620(mm〕
解 図3・4
(3)曲 げ モ ー メ ン トの 計 算(A 点 か ら仮 想 断 面 まで の 距 離 を x とす る) A ∼ C間
(xの 二 次 式 … 放 物 線)
A 点MA=0
(〓x=0だ
か ら)
C 点MC=880×400-4002=19.2×104〔N・mm〕 C ∼ D 間MCD=RAx-w1×400×(x-200) =880x-2×400×(x-200)(x
の 一 次 式 … 直 線)
C点MC=880×400-2×400×(400-200)=19.2×104〔N・mm〕 D 点MD=880×1600-2×400×(1600-200)=28.8×104〔N・mm〕
D∼B間
MDB=RB(2000-x)-w2/2
(2000-x)2
=1520×(2000-x)-2×(2000-x)2
(x の 二 次 式 … 放 物 線)
D 点MD=1520×(2000-1600)-2×(2000-1600)2=28.8×104〔N・
最 大 曲 げ モ ー メ ン ト(D∼B間
でx=1620mmの
㎜
〕
点 で あ る)
Mmax=M1620=1520×(2000-1620)-2×(2000-1620)2
=28 (4)SFD,
BMDは
.9×104〔N・mm〕
解 図3・4の
とお りで あ る。
問 題3・5
参 考 図3・5
〔 解 法 1〕 本 文 で 学 ん だ よ うに,等 分 布 荷 重 と集 中 荷 重 に 分 けて 別 々 に 計 算 し, そ の 結果 を 合 計 す る方 法 。 (1)反 力 の 計 算
①
集中荷重だ けの場合
R1B=1500-R1A=1500-900=600〔
②
N 〕
等分布荷重 だけの場合
0 R2B=(1×400)-R2A=400-320=80〔
③
N 〕
① と② を 合 計 す る。 RA=R1A+R2A=900+320=1220〔
N 〕
RB=R1B+R2B=600+80=680〔
(2)せ ん 断 力 の 計算 F1AC=R1A=900〔
C∼B間
F1CB=-R1B=-600〔
①
A∼C間
②
N 〕
集 中荷 重 だ け の場 合 N〕(一
定)
N〕
(一 定)
等 分 布 荷 重 だ け の場 合(A 点 よ り仮 想 断 面 ま で の距 離 を x とす る)
A∼C間
F2Ac=R2A-wx=320-x
A点
F2A=320-0=320〔
(x の 一 次 式 … 直 線) N〕
C 点F2c=320-1×400=-80〔 C ∼ B 間 F2CB=-R2B=-80〔
③
N〕 N〕 (一 定)
① と② の合計
A∼C間
FAC=F1AC+F2AC=900+320-x=1220-x
(x の 一 次 式 … 直 線)
A 点FA=F1A+F2A=900+320=1220〔
N〕
C 点Fc=F1c+F2c=900+(-80)=820〔 C∼B間
FCB=F1cB+F2CB=-600+(-80)=-680〔
せ ん 断 力 の〓,〓 SFDは
N〕 N〕(一
定)
の 変 わ る点 は,計 算 結 果 を 検 討 す る と C点 。
解 図3・5−(1)の と お り で あ る 。
(3)曲 げ モ − メ ン トの計 算(A 点 よ り仮想 断 面 まで の距 離 を x とす る)
①
集 中荷 重だけの場合
A ∼ C 間 M1AC=R1Ax=900x(xの
一 次 式 … 直 線)
A点M1A=900×0=0 C 点M1c=900×400=36.0×104〔N・
C∼B間
M1cB=R1B×(1000-x)=600×(1000-x)
㎜
〕
(xの
一 次 式 … 直 線)
解図
(1)
3・5−
C 点M1c=600×(1000-400)=36.0×104〔N・
㎜
〕
B 点 M1B=600×(1000-1000)=0
②
等分布荷重だ けの場合
A∼C間
(x の 二次 式 …放 物 線) A 点M2A=320×0-0.5×02=0 C 点M2c=320×400-0.5×4OO2=4.8×104〔N・
最 大 曲 げ モ ー メ ン ト(A∼C間
の 式 よ りx=320の
M2max=M2(320)=5.12×104〔N・
C∼B間
㎜
㎜
点) 〕
M2cB=R2B(1000-x)=80×(1000-x)
C 点M2c=80×(1000-400)=4.8×104〔N・
B 点M2B=80×(1000-1000)=0
〕
(xの ㎜
〕
一 次 式 … 直 線)
③
① と②の合計
A∼C間
MAC=M1ac+M2Ac=900x+320x-0.5x2 =1220x-0
.5x2
(x の 二 次 式 … 放 物 線)
A 点MA=M1A+M2A=0+0=0 C 点Mc=M1c+M2c=36×104+4.8×104=40.8×104〔N・
C∼B間
㎜
〕
McB=M1cB+M2cB=600×(1000-x)+80×(1000-x) =680(1000-x)
(x の 一 次 式 … 直 線)
B 点 MB=M1B+M2B=0+0=0
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは,せ ん 断 力 の〓,〓 Mmax=Mc=40.8×104〔N・
㎜
が 変 わ る点,す
なわ ち C点
〕
〈参 考〉
二次式 の最大値
∴ ② のA∼C間
頂点 の式 の 変換 は,こ の方 法 を利 用 した もの で す。
ま た微 分 を利 用 す ると Mx=-0.5x2+320x が 最 大 値 と な る位 置 は,こ の曲 線 の 接 線 が 水 平 と な る位 置 で あ るか ら,接 線 の 傾 き(微 係 数)dM/dx=0な
る xの 値 を 求 め れ ば よ い。
と な る。 MmaxはMxの
式 に320を
代入 し
Mmax=M320=-0.5×3202+320×320=5.12×104〔N・
と な る。
㎜
〕
① 集中荷重のBMD
② 等 分布 荷重のBMD
③ ① と② を合成 した 全体のBMD
解 図 3 ・5 -(2) 〔 解 法 2〕
集 中 荷 重 と等 分 布 荷 重 を分 け な い で,そ の ま ま解 く場 合
参考図
反 力 を求 め る と き右 図 の よ うに集 中荷 重 に 直 して計 算,せ モ ー メ ン トは左 図 を利 用 す る
ん断力や曲 げ
(1)反 力 の計 算(参 考 図 右)
RB=全
荷 重-RA=(1×400)+1500-1220=680〔
N〕
(2)せ ん断 力 の計 算(A 点 よ り仮 想 断面 ま で の距 離 をxとす る。 参 考 図左) A∼C間FAC=RA-wx=1220-x(xの A 点FA=1220-0=1220〔
一 次 式 … 直 線) N〕
C 点 Fc=1220-400=820〔 C∼B間
FcB=-RB=-680〔
せ ん 断 力 の〓,〓
N〕 N 〕 (一 定)
の符 号 が 変 わ る点 は C点
(3) 曲 げ モ ー メ ン トの計 算(A 点 よ り仮 想 断面 ま で の 距 離 を x とす る。) A∼C間
(xの 二 次 式 …放 物線)
A 点 MA=0 C 点
C∼B間
Mc=1220×400-0.5×4002=40.8×104〔N・
㎜
McB=RB(1000-x)=680×(1000-x)(xの
〕
一 次 式 … 直 線)
C 点 Mc=680×(1000-400)=40.8×104〔N・mm〕
B点 MB=0 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト Mmax=Mc=40.8×104〔N・ (4) SFD,BMDは
解 図3・5-(3)の
㎜
〕
とお りで あ る。
解 図
問 題3・6 自由 端 か ら x の と こ ろに仮 想 断 面 を考 え る。
3・5-(3)
(1)せ ん 断 力 の計 算 A∼C間
FAC=wx=2x
(一 次 式 … 直 線)
A点FA=2×0=0 C 点FC=2×600=1.2×103〔
C∼D間
FcD=w×600=2×600=1
D∼B間
FDB=1000+1200=2
(2)曲
N〕
.2×103〔 .2×103〔
N〕 (一 定)
N 〕 (一 定)
げ モ ー メ ン トの 計 算
A∼C間
(二次 式 …放 物 線)
A 点 MA=-02=0 C 点Mc=-6002=-36×104〔N・mm〕
参考図 A∼C間 C∼D間
参 考図 C∼D間
MCD=-(2×600)×(x-300)(一
C点Mc=-(2×600)×(600-300)=-36×104〔N・ D 点MD=-(2×600)×(1200-300)=-108×104〔N・mm〕
参考図 D∼B間
次 式 … 直 線) ㎜
〕
D∼B間MDB=-(2×600)×(x-300)-1000×(x-1200)(一
次 式 … 直 線)
D 点MD=-(2×600)×(1200-300)-1000×(1200-1200) =-108×104〔
N ・㎜
〕
B 点MB=-(2×600)×(2000-300)-1000×(2000-1200) =-284×104〔
N ・㎜
〕
最 大 曲 げ モ ー メ ン トは固 定 端 に生 ず るか ら Mmax=MB=-284×
104〔 N ・㎜
〕
解図
問題 3・7
参考図
3・7-
(1)
3・6
(1) せん断力の計算 せ ん 断 力 は,自 由 端 か ら xま で の は りの 上 に で き る三 角形 の面 積 に相 当 す る。 また,相 似 三 角 形 の 面積 比 は対 応 す る辺 の 2乗 の比 に 等 しい か ら,相 似 三 角 形 △ AXX′
と △ABB′
に お い て,△AXX′
当 す る 荷 重 を500N
の 面 積 に 相 当 す る 荷 重 をWx,△ABB′
に相
と す る と,
Wx:500=x2:12002
せん断力は FA=0,FB=-500〔
(xの二 次 式 …放 物 線) N 〕
Fxの 式 の x に数 値 を代 入 しプ ロ ッ トして 求 め た ものがSFDで
あ る。
(2) 曲 げ モ ー メ ン トの計 算 三 角 形 の面 積 に相 当 す る荷 重 が 図 心 に集 中 し,こ の荷 重 に よ って 曲 げ モ-メ
ント
が 生 ず る と考 え る こ とが で き る。 た だ し,三 角 形 の 図 心 の位 置 は 底 辺 か ら1/3の 高 さの と ころで あ る。
参考図
3・ 7−
(2)
(xの三 次 式)
Mxの 式 の x に数 値 を代 入 し,計 算 値 を プ ロ ッ トした ものが 解 図3・7のBNDで
あ る。
解図: 3・ 7
問題
3・
8
(1)
反力 の計算
は りの 状 態 が左 右 対 称 で あ る か ら,反 力RA,RBは
全荷重 を半分ずつ受け持つ
(2)せ ん 断 力 の計 算 C∼A間FCA=-ωx=-5x(直
線)
C点Fc=0 A 点FA=-5×200=-1000〔
N〕
A∼B間FAB=-5×200+RA=-1000+1000=0 B∼D間FBD=ω(1000-x)=5(1000-x)(直 FB=5×(1000-800)=1000(N)
FD=0
(一 定) 線)
(3) 曲 げ モ ー メ ン ト C∼A間MCA=-ω/2x2=-2.5x2(放
物 線)
C点Mc=0 A 点MA=-2.5×2002=-10×104〔N・
A∼B間MAB=-(ω
㎜
〕
×200)(x-100)+RA(x-200) =-(5×200)(x-100)+1000(x-200)
=-1000(x-100)+1000(x-200) =-100000=-10×104〔N〕
(一 定)
B∼D間MBD=-ω/2(1000-x)2=-2.5×(1000-x)2(放
物 線)
B 点MB=-2.5×(1000-800)2=-10×104〔N〕
D点MD=0 (4) SFD,
BMDは
解 図3・8の
と お りで あ る 。
解図
3・ 8
4.
問題 4・1
は りの 強 さ
同一 材質 の 材料 に お い て,曲 げ に対 す る強 さ は断 面 係 数 に比 例 す る の で,断
面 係 数 を比 較 す れ ば よ い。 表4・1よ り (a)で は,
Za=1/6h3 (b)で は,
比
較
し た が っ て,(a)の
方 が(b)よ り √2倍 強 い 。
問 題4・2 正 方 形 と円 形 が 同 一 面 積 で あ る とす る条件 か ら,
正方形
円
比 較 ∴ Z1=1.18Z2
したが って,正 方 形 の 断 面 係 数 は,円 の 断 面 係 数 の1.18倍
問題
4・3
解 き方 の 手 順
①
で あ る。
は り に作 用 す る最 大 曲 げ モ ー メ ン トM を求 め る。
②
M と許 容 応 力 σaか ら,必 要 とす る断 面 係 数 を求 め る。
③
この 断 面 係 数 にな る よ うな 断 面 の 寸 法 を 求 め る。
①
最 大 曲 げ モ ー メ ン トの計 算(固 定 端 に生 ず る) M=-2000×1000=3000×500=-3.5x106〔N・
絶 対 値 を と りM=3.5×106〔N・
②
必 要 とす る断 面 係 数Zの 値 は,M=σaZよ
③
長 方 形 断 面 の 縦 の 寸 法 h は,
問題4・4①
㎜
㎜
〕
〕
り
断面寸法の計算
最 大 曲 げ モ ー メ ン トM は, M=│-9000×1000│=9×106〔N・mm〕
必 要 とす る 断 面 係 数 Z の 値 は,
一 方 ,長 方 形 の 断面 係 数 の式
②
から
穴 に つ いて
穴部 の断面係数 Z は
穴 部 に作 用 す る曲 げ モ ー メ ン トM は, M=│-9000×800│=7.2×106〔N・
㎜
〕
穴 部 に生 ず る 曲 げ 応 力 σは,
この 値 は,許 容 応 力30MPaよ
り小 さ い ので,穴
を あ け て も よ い。
問 題4・5式(4・5)よ
問 題4・6
表4・2よ
問 題4・7最
表4・2よ
り
り
り
で あ る か ら,
であるか ら
大 た わ み の式
より
(1)
表4・2よ
り
断面 二 次 モ ー メ ン ト
式(1)にβ と Iの値 を代 入
問 題4・8最 β=1/3で
大 た わ み の式 あ る か ら,
長方 形 断面 の Iの式 は
h=2b=2×55.8=111.6〔mm〕
よ り,必
要 と す る 断 面 二 次 モ ー メ ン ト Iは,
問題4・9 等分布荷重区域 の左端 (〓/2)の点 にお け るた わ み δ と た わみ 角 iは,
と こ ろ で 断 面 二 次 モ ー メ ン ト Iは,
荷 重 W は,
自 由 端 の た わ み は δmaxは,
問 題4・10最
大 曲 げ モ ー メ ン トは固 定 端 に生 ず るか ら, M=W〓
(1)
最大 曲 げ モ ー メ ン トと断 面 係 数 と の関 係 は
(2) 式(1)と 式(2)よ り
た わ み は公 式 よ り
問 題4・11板
ば ね の式 よ り
問 題4・12最
大 た わ み の式 よ り
5 .
問 題5・1(1)
ね
じ
り
トル ク(式(5・8))
(2)断 面 二 次極 モ ー メ ン ト 中 空軸 のIP(式(5・5))
(3)ね
じ り角
〔゜ 〕
別解 (4)極
断面 係数
(式(5・19)ま
た は 式(5・18))
別解
(5) 発 生 して い る ね じ り応 力(T=τZpを
利 用 す る)
問 題5・2 (1) トル ク の計 算 (式(5・8))
(2) 軸径の計算
別解
問 題5・3 も う一 度,式
を導 い て か ら解 い て み よ う。
ね じれ 角 θ は,
と こ ろ で,
この式 に
だか ら
〓=1000を
代入す ると
(1) B につ いて
問 題5・4 トル ク
軸 径 (2) C に つ い て
問 題5・5 (1) 線 材 の直 径 の計 算 トル ク
線材の径 (2) 巻数の計算 より
〔巻 〕=5〔
問 題5・6 (1) 線 材 の 直径 の計 算 トル ク
線材 の径 (2) 巻 数 の計 算 より
〔巻 〕
巻〕
(3)ば ね 定 数
6.
問 題6・1(1)主
組合 せ応力
面 の位 置
主 面 の位 置 は,せ ん 断 応 力 τが 0に な る角 度 で あ るか ら,
解 図6・1
σx>σyで
あ る か ら,
sin2θ=0 ゆ え に,2θ=0゜or180゜,し
た が っ て θ=0゜or90゜
(2)主 応 力
θ=0゜ σmaxは
お よ び90゜ を 代 入 して, θ=0゜
の と き,σn=σx=40〔MPa〕
σminは θ=90゜ の と き,σn=σy=30〔MPa〕
(3)最 大 せ ん 断応 力
θ=45゜
の と き最 大 に な る か ら,
答
お よ び 同 一 方 向,主 (縦 方 向 断 面),最
応 力 の方 向 を縦 と す る と,そ
応 力 σmax=40MPa(横
の横 断面
)
(
主面 の位 置 は40MPaの
断 面),σmin=30MPa
大 せ ん 断 応 力 τmax=5MPa(45゜
断 面)
問 題6・2 図 の モ ー ル は二 つ の 引 張 応 力 とせ ん 断 応 力 が 同 時 に生 ず る場 合 の もの で ある。 こ の 図 よ り必 要 な式 を 作 り,数 値 を代 入 す る。 た だ し,圧 縮 の 場 合 は数 値 に(−)の 符 号 を っ け て代 入 す る。
解 図 6・2
(1) 主 応 力 の計 算
(引張 応 力)
(圧縮 応 力) (2) 最 大 せ ん断 応 力 の 計 算
(θ=45゜
の 面 に 生 ず る)
問 題6・3 (1) 曲 げ モ ー メ ン トM とね じ りモ ー メ ン トT の 計 算 M=W〓=5000×100=5×105〔N・
㎜
〕
T=Wr=5000×250=1.25×106〔N・mm〕 (2) 相 当 曲 げ モ ー メ ン トMeと
相 当 ね じ り モ ー メ ン トTeの
計算
(3) 軸径の計算
答 (両 方 を比 較 し,大 き い ほ うを 採 用 す る。d=58.1mm)
問 題6・4 (1) 曲 げ モ ー メ ン トM とね じりモ ー メ ン トの 計 算
M=(3000+6000)×150=1.35×106〔N・
㎜
T=(6000-3000)×300=9.0×105〔N・
㎜
〕 〕
(2) 相 当 曲 げ モ ー メ ン トMeと 相 当 ね じ り モ ー メ ン トTeの 計 算
(3) 軸径の計算
答 (両 方 を 比 較 し,大 き い ほ うを 採 用 す る。d=74.5㎜)
7.
座
屈
問 題7・1 座 屈 荷 重 を 求 め,こ れ を安 全 率 で 割 り,使 用 荷 重 を求 めれ ば よ い。 (1) 柱 の最 小 断面 二 次 モ ー メ ン トIと断 面 積A の 計 算
(2) 最 小 断 面 二 次 半 径 κ と細長 比〓/κの計 算
(3)式 の 選 択 端 末 係 数 の 自由 端 で あ るか らn=1/4,ま め の細 長 比 の 範 囲 は,表7・1よ り,<90√nで
ゆ え に,
と な り,オ
た 軟 鋼 製 柱 を ラ ンキ ンの式 で計 算 す るた あ るか ら,
イ ラ ー の式 で計 算 す る。
(4)座 屈 荷 重 W と使 用 荷 重 W ′の計 算 オ イ ラ ー の 式 よ り,
使用荷重 答(使
用荷 重131kN)
付 録 S I 単 位 につ い て 1・
SIと
は
SIと は,国 際 単 位 系 の 略称 で,各 国 で 使 わ れ て き た単 位 系 を一 本 に標 準 化 す る た め に 制 定 され た も ので あ る。 わ が国 の工 学 や 産 業 界 で は従 来 メ ー トル系 の 中 の 重 力 単 位 系 が 多 く用 い られ て き た が,現 在 で はSIへ 国 際 単 位 系(SI)は,基
の移 行 が 急 速 に行 われ て い る。
本 単 位 7個 と補 助 単 位 2個 お よ び こ れ らの 単 位 を掛 け た り,
割 った りす る こ と に よ って組 み立 て られ た多 数 の組 立 単 位 な らび に10の
整数 乗倍 か ら
な る。SI単 位 と は,こ れ らの基 本 単 位 ・補 助 単 位 ・組 立 単 位 の総 称 で あ る。 ま た,SI単
2.
位 の10の
整 数 乗 倍 を表 す の に接 頭 語 を 用 い る こ と に して い る。
SI単 位 へ の切 り換 えの 要 点
(1) 力 の 単 位 kgfか ら N(ニ ュー トン)へ 機 械 工学 関 係 で は,従 来,力 の 単 位 と して,質 量 1kgに 対 す る重 量 キ ロ グ ラ ム 〔kgf〕 が使 わ れ て きた 。 と こ ろが,同 一 質 量 で あ って も場所 に よ って 重 力 の加 速 度 g が 異 な る た め,重 量 が 違 って くる。 その ため,重 量 キ ロ グ ラム を 単 位 と して 取 り扱 う の に は不 都 合 が あ る。 そ こで,地 球 の 重 力 の 加 速 度 を 国 際 的 に標 準 化 しgn=9.80665m/s2と ま た 1kgの質 量 に 1m/s2の
加 速度 を 与 え る力 を 1N(ニ ュー トン)で
定 め,
表 す こ とにな っ
た。 この こ とに よ り,1 〔kgf〕*=9.80665〔 N〕 と して 重 力 単 位 系 か らSIに 切 り換 え る こ とが で き る。 (2)圧 力 の単 位 kgf/cm2か
らPa(パ
圧 力 の 単 位 は,こ
れ まで
〔kgf/cm2〕
ン毎 平 方 メ ー トル
〔N/m2〕
と な り,こ
た と え ば,1
ス カ ル)へ
が 広 く 用 い ら れ て き た が,SI単 れ を パ ス カ ル(Pa)と
い う。
〔kgf/cm2〕=1×9.80665×1002〔N/m2〕=9.80665×104〔N/m2〕
位 で はニ ュー ト
(3)応 力 の 単 位 た と え ば,1
=98
.0665×103〔Pa〕
=98
.0665〔kPa〕**(約0.1MPa**)
kgf/mm2か
らPa(パ
ス カル)へ
〔kgf/mm2〕=1×9.80665×10002〔N/m2〕 =9 .80665×106〔N/m2〕 =9 .80665〔MPa〕
(約10MPa)
鋼 の 縦 弾 性 係 数E=2.1×104〔kgf/mm2〕 =2 .1×9.80665×104×lOOO2(N/m2) =206×109〔Pa〕=206〔GPa〕
*
1kgfと
は,1kgの
質 量 に9.80665m/s2の
加 速 度 を 生 じ さ せ る よ う な 力,す
な わ ち9 .80665N
に 相
当 す る。
**
kや M は接 頭 語 で あ る。 な お,接 頭 語 の前 の数 は,原 則 と して0 .1∼1000の 間 に 入 る よ う に す る と よ い。
付表 1
ギ リ シア文 字
付表 2
SI基 本 単 位(抜
萃)
付表 3
SI補 助 単 位(抜
萃)
付表4
* 熱 ・電 気 磁 気 ・光 ・音 な ど 省略
SI単 位
付表 5
付表 6
〔注 〕
1Pa=1N/m2
SI接 頭 語
SI単 位 へ の切 り換 え換 算 表
〔注 〕
1P=1dyn・s/cm2=1g/cm・slPa・s=1N・s/m2,1cP=1mPa・s
〔注 〕
lJ=1W・s,1W・h=3600W・slcal=4.18605J(計
〔注〕
1W=1J/s,PS:仏
馬 力
1PS=0.7355kW(計
量 法 カ ロ リー の 場 合)
量 法 施 行 法)
〈 著者紹介〉
萩 原 国 雄 学 歴 職 歴
千葉 工 業 大 学 工業 経 営 学 科 卒業(1963年)
都 立墨田工業高等学校教諭 都 立足立工業高等学校教諭 都立蔵前工業高等学校教諭 都立墨田工業高等学校教諭
2色刷 演習付 わ か りや す い機 械 教室
材料 力学 考 え方解 き方 1970年 10月 30日 1985年
第 第 第 第 第
4月 20日
1985年 11月 20日 1993年
1月 20日
1994年
4月 20日 2月 20日
2007年
1版 1刷 発行 1版14刷 発行 2版 1刷 発行 2版 7刷 発行 3版 1刷 発行
第 3版14刷 発行
著
者
萩原 国雄
学校法人 東京電機大学
発行所
東京 電機 大学 出版局 代表者 加藤康太郎 〒101-8457 東 京 都 千 代 田 区 神 田 錦 町2-2 振 替 口 座 00160-5-71715 電 話 (03)5280-3433(営 (03)5280-3422(編
印刷 三美印刷㈱ 製本 渡辺製本㈱ 装丁 高橋壮一
〓Hagiwara
Kunio
1970,1985,1994 Printed
in Japan
*無 断 で 転 載 す る こ と を禁 じ ます 。 *落 丁 ・乱 丁本 は お取 替 え い た し ます 。 ISBN978-4-501-41250-0
C3353
業) 集)
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三船博 史/一瀬 謙輔 共著 A5判 202頁 力学の基礎 として静止物体の力学,運 動す る物体の 力学について,初 等数学の知識で十分理解できる。
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