現代史資料 26

鮮

現代 史 資 料

朝

み す ず 書 房

(二)三・一 運動 (二)

(26)

民家 の破壊 跡 に立 つ宣 教師 と日本 警官． (水原 )

堤巌 里事件 犠牲者 の遺 族．

日本 軍憲 の暴行 を受 けた デ モ参加 者．

独 立 宣 言 書(47ぺ

独 立 宣 言 書(41ペ

ー ジ)

ー ジ)

原 敬 宛 の 意 見書(616ペ

ー ジ) 拓殖 局 作 成 の 新 聞論 調 目次(673ペ ー ジ)

日次 報 告,国

外 篇(171ペ

ー ジ)

米 国 議 会 議 事 録(342ペ ー ジ)

宣 教 師 の 告 発 記 事(610

凡

例

本 書 に収 め た資料 は、 旧 朝 鮮 総督 府 警 務局 お よ び拓 殖 局 、陸 軍 の情 報 関 係 公 文書 なら び に在 朝鮮 の宣 教師 の書簡 ・記 録

弾 圧 の具 体 的 内容 、 宣 教 師 関 係 の記 録 、関 係 者 の手 記 、 第 三者 の観 察 、裁 判 記録 、世 界各 国 の新 聞論 調 等 を収 め た。

が、 そ の第 二巻 と な る本 書 に於 ては 、主 とし て在 日留 学 生 の役割 、諸檄 文 、 国 外 で の運動 (特 に日本 、 満 洲、 シベ リ ヤ)、

一 本 巻 は 日本 の植 民地 支 配 関 係資 料 のう ち朝 鮮 にお け る三 ・ 一運 動資 料 を収 録 し た。 関係 資 料 は全 二巻 と し て刊行 さ れ る

二

編集 に当っ て は資 料 の性 質 上 資料 主 義 を と る 一方 、事 件 な ら び に状 況 を客 観 的 に観 察 し た重 要資 料 を つけ加 え る よう 努

等 で あ る。 三 め た。

資料 の収 録 、整 理 にあ た って明 白 な誤 字 、脱 字 の類 は編 者 が これを 正 し、 判 断 不能 のも のは 横 に ︹マ マ︺ を 付 し た。 地

五

本 書 の編 纂 に際 し 多 く の方 々の協 力、 特 に目録 作 成 で緑 川 勝 子氏 の助力 を え た。深 く 感謝 し た い。

翻 訳 に際 し ては固 有 名 詞 は原 則 と し て音 訳 にし た。

四

六

全 二巻 の編 集 、翻 訳 、 資料 解 説 は姜 徳 相 が担当 し た。

名 、 人 名 にお い ても 同様 であ る。

七

凡例 資料解説

目

次

七  三 ・ 一運 動 裁 判 記 録 

六  三 ・ 一運 動 の 諸 影 響 

五  三 ・ 一運 動 に お け る 弾 圧 経 過 を 示 す 文 書 

四  三 ・ 一運 動 月 間 報 告 

三  三 ・ 一運 動 日 次 報 告 ( 国 外篇 ) 

二  三 ・ 一独 立 宣 言 書 、 要 望 書 、檄 文 類 

六 ○一

四 九 九

四 八一

三 〇 七

二 六 八

八 二

四一

一

八  三 ・ 一運 動 に 関 す る 論 策 

六 六 二

一  三 ・ 一運 動 と 在 日 留 学 生 の 役 割 

九  三 ・ 一運 動 に 関 す る 新 聞 論 調 

資 料 解 説

一  三 ・ 一運 動 と 在 日 留 学 生 の役 割

資 料 一、 二 は 日本 の内 務 当 局 が内 偵 し た在 日留 学 生 の言 動 集 であ る。 在 日留 学生 の独 立 運動 が 三 ・ 一運 動 に重 大 な影

響 を あ た え て い る こと は そ の人 的脈〓 、 そ の時機 など から い って明白 で あ る が、特 に 二 ・八宣 言 文 の 思 想 性 の高 さ は

三・ 一運動 を闘 い、 そ の挫 折 を経 た のち にな お そ の輝 き を失 なっ て いな い が、 こ の言 動 集 は宣 言 文 のな り たち を 理解 す る に有 力 な 手 が かり を あ た え てく れ る。

当 時 の留 学 生 は学 友 会 、 基 督教 青 年 会 、朝 鮮学 会 、 東亜 同盟 会 な ど の組 織 を も ち、 機 関誌 ﹁学 之 光 ﹂ を は じめ ﹁近代

思 潮 ﹂ ﹁女 子 界﹂ ﹁世界 公 論 ﹂ な ど の雑 誌 を 発 行 し 、会 員 相 互 の親 睦 、意 見交 流 の場 と し て いた 。

留 学 生 の思 想 、信 条 、 動 向 を知 る に は これ ら の雑 誌 を 手 にす る のが望 ま し い こと は いう ま でも な い が、発 刊 数 の大 半 は 発 禁 押 収 処分 を受 け た た め ほと ん ど残 され て いな い。

ま た 頒布 さ れた も のは 、 日本 当 局 の許 可条 件 を みた し ﹁内 容 稍 々穏 健 に趨 き た る﹂ も の で資料 価 値 が高 いと は い いが た い。 留 学 生 の発 言 を記 録 し た こ の資 料 に価 値 のあ る所 以 であ る。 では こ の言動 集 は ど のよう にし て つく ら れ た のか。

当 時 日本 帝 国 主 義 者 の在 留 朝 鮮 人 に対 す る警 戒 は厳 重を 極 め 、反 日思 想 の保 持 者 は そ の程 度 を問 わず ﹁要視 察 人﹂ に

編 入 され 、甲 、 乙 の分類 に従 ってそ の動 静 を 調 査 さ れ た こと は本 書 三十 六頁 にみ ると おり であ る。 甲 号 指 定 の ﹁視 察人 には普 通 五 人、 乙号 は 三 人 の尾 行 監 視 が付 いた と いわ れ る。

﹁高 秘第 六五 号 、要 視 察 鮮 人 に関 す る件﹂ と いう 公 文書 で例 示 す る と 、大 阪在 留 の羅 景錫 な る も の が 一 月 二 十 四 日午 後 二時頃 大 阪 から 京都 に行 った こと から 、 そ の訪 問 先 、 用談 内 容 、所 要 時 間 、宿 泊 先 、 電 話 回数 、 立 話 の時 間 、 帰阪 の 時 刻 等 を詳 細 に記 し てい る が、 これ が尾 行監 視 の成 果 た る こと は いう ま でも な い。

え な いう

従 って留 学 生 の会 合 にも 直 接官 憲 の立 合、 ま た は情 報提 供 者 の潜 入 が あ り、前 記 羅 景 錫 の例 に劣 ら な い調 査 がな され たと考 え ても ま ち が いな い。 そ の調 査 情 報 の集 成 が こ の言動 集 と な った も の であ ろう 。

も と より 留 学 生陳 述 のう ち 、 日本 当 局 の関 心 を 示 し た 一部 分 のみ が記 録 され て い る の で発 言 の全 体像 を掴 み

ら み が あ り、 ま た立 会 官 憲 、情 報 員 の感性 を経 たも のだ け に、 特有 の歪 曲 、虚 構 、 変 形 が な いと は いえな い。

と 、 そし てそ れを 前

し か し そ の知 的 水 準 に従 って祖 国 の現 状 や国 際 情勢 を も っと も 早 く か つ敏感 にう け と め て いる こ

﹂ と か評 さ れ てき た が、 そ れ

述 の二 ・八 宣言 文 と の関 連 にお い てみ る なら ば 、 宣言 文 の思 想性 、 指 導 性 の高 さ が決 し て他 国 から の借 物 でな いこと 、 そ の内 的 必 然性 を証 拠 づ け て いる こと が わ か る であ ろ う。 日本 帝 国 主義 の武 断 統 治下 の朝 鮮 は 、寺 内 の ﹁も っとも 得意 な る時 代﹂ と か ﹁平穏 な時

が 表 面 上 の ことで し か な い こと は 、 す で に 第 一巻 の解 説 に述 べ た 。 そ し て本 国 に 比 較 し ま だ 自由 の あ った 日 本 で の留 学

生 の言 動 の大部 分 が、祖 国 と 民族 を 発見 しよ う と し て苦 悩 す る魂 の告 白 であ り、 民族 解 放 のた め に闘 わ ざ る をえ な い人

・ 一運 動 を単 純

々の怒 り を燃 え 立 た せ る も のと なっ て い る こと は 、啓 蒙 運動 、 義 兵 運 動 が ど のよ う に継 承 さ れ た かを 検 証す るう え で貴 重 な手 がか りを 与 え る も のと いえ よう 。

そ の意 味 で、 国際 情 勢 の変 化 が朝 鮮 民 族 の独 立 気 運 を高 揚 さ せた こと を否 定 す る も の では な い が、 三 に ウィ ルソ ンの ﹁民族 自 決 主義 ﹂ や ロシ ア革 命 の影 響 と 即断 し ては な ら な い。

単 に外 国 の影 響 だ け で短 日時 にあ の巨 大 な 闘争 を な しう る筈 がな いし 、 ま た民 族自 体 の力 量 の蓄積 なし には 外国 の影 響 力 も限 界 が あ る筈 であ る。

あ る運 動 参加 者 は二 ・八宣 言 文 発 表 の契 機 と し て、 ﹁神 戸 で英 人 が 発行 し て い るヂ ャパ ン ・アド バ タ イザ ー に朝 鮮 代

表 が巴 里 講 和 会議 に出 席 す る豆記 事 を 発見 し強 い衝 撃 を受 け た﹂ こと に求 め て いる が、 こ の外 部 の小 さ な刺 激 す ら も有

効 な ほ ど内 的 条件 が熟 し て いた と み る こと が で き る。 所 収資 料 は そ の こと を 物 語 って い る。

民族 解 放 の闘 いは 民族 、 祖国 、 愛 国 と い った言 葉 で統 一さ れた 多様 な民 族 主 義 者 が加 入 し て成 立 って いる こと が多 い。

し た が って、 留 学 生 の発 言 にも観 念 的 、 独断 的 大 言 壮 語 、悲 憤 慷 慨 や個 人 的 才 能 と立 身 出 世 を 主張 す るも のがな いわ け

で は な い。 そ れは 民族 解 放 闘争 の 一定 の否 定面 (例 えば 右 翼 的 な) に連 結 す るも のと し てと ら え ら れ る。

し か し 啓蒙 運 動 や義 兵 運 動 の挫折 を経 てき た朝 鮮 人 民 が、 よ り科 学 的、 哲 学 的 な 闘 い の原 理 を模 索 しな いわけ は な い。 例 え ば金 範 寿 ﹁共 産主 義 ﹂ にみ ら れ る留 学 生 の思想 の成 長 がそ のよ い証拠 で あ る。

ロシ ア革 命 を ﹁今後 漸 次 ニ何 レノ国 ヲ問 ハズ露 国 ノ轍 ヲ履 マザ ル モノナ キ ニ至 ルベ シ﹂ と認 識 し た こと は 、破 壊 、 虐

殺 、 過 激 派 の恐 怖 と い った、 ロシ ア革 命 に関 す る逆 宣 伝 の渦 中 か ら得 た も のだけ にな お 大 き な意 味 を も ってく る。

ま た 徐 椿 が世 界 を風靡 し た ウィ ル ソ ンの民 族 自決 宣 言 を、 朝鮮 青 年 の ﹁ロニ シテ得 々タ ル モ之 レ誤 レ ルノ甚 シキ モノ

ト ス﹂ と そ の偽瞞 性 を 喝破 し、 まず フ ィリ ッピ ンを 解放 せ よ、 と主 張 し て いる のは注 目 す べ き で あろ う。

ま た 三 ・ 一独 立 宣 言 に関 係 し た宋 鎮雨 、 玄 相 允 、 鄭魯湜 等 が留 学 生 の先 輩 で あ り、 政 治 的 、思 想 的 同志 で あ る こと が 記 さ れ て い る のは、 二 ・八 か ら 三 ・ 一に至 る経 過 、 脈〓 を知 るう え で重 要 であ ろう 。

資 料 三は た だ の学 生 であ る と いう だ け でな く 愛 国 的啓 蒙 者 であ り、 独 立 の闘 士 で あ った 留 学 生 の独 立 運動 に関 す る 一 連 の公 文 報 告 書 で あ る。

し か し特 高 秘 第 五 六号 、 同 八 九号 の例 を み ても わ か るよ う に、 監視 者 の内 偵 を概 述 し たも の にすぎ な いし、 そ の他 の

資 料 も各 取 締 官 庁 の連 絡 文 書 であ って、 そ れ だけ で運 動 の内 部 を 展望 す る こと は で き な い。 主 謀者 に懲 役刑 を課 し て い

る の で ある か ら、 警 察訊 問 書 、 予 審 調書 、 裁 判 記 録 や 運動 者側 の陳 述 、 ま た は 対話 を内容 とす るも のが官 製 資料 に は当 然 あ る筈 であ り 、運 動 の把 握 には それ ら の発 見 がも っと も望 ま し い。

し かし こ の種 の資 料 の入手 は、 か つて は 日本 の朝鮮 統 治 の基 本 的 命 題 から 国家 権 力 によ り秘 匿 さ れ、 公 開 を禁 じら れ、

今 日 でも な お充 分 でな い事 情 から 困 難 で あ る。 そ こで 運動 に直 接 参 加 し た 人 々の回 想談 や書 簡 を 以 て、前 記 資料 に立 ち 入 って解 説 を こ ころ み よ う。

ま ず 国際 情 勢 の変 化 が 先述 した留 学 生 の志 向 に 一定 の刺 激 を あ たえ 、 独 立 運動 が急速 に顕 在 化 し つ つあ った こと を念

頭 に 入 れ て欲 し い。 多 く の留 学 生 は 、新 聞 雑 誌 に瀕出 す る チ ェッ コ、 ポ ー ラ ンド の独 立 と か 民族 自決 と か の文字 を他 人

事 とは考 え な か った 筈 であ る。 独 立 の文 字 を み るた び に祖 国 の恥 辱 を思 い、 我 々も な にか や らね ば な らな いと思 う 毎 日 を繰 り返 した にち が いな い。

そ の間 の事 情 を 、 一月 六 日 の大会 で臨 時委 員 に任 命 さ れ た田 栄 沢 (本書 一八頁参照) の談 話 を導 入し な がら 説 明 し て み よう 。

﹁北 京 か ら京 城 経 由東 京 に帰 ってき た李 光洙 氏 が 、中 国 に在 留 す る朝 鮮 同胞 の動静 と京 城 であ る 人 々が種 々の運 動 を

し て い る ニ ュー スを 伝 え た。 上 海 ではす で に独 立 運動 の計 画 が あ るよ う であ り、 本 国 でも遠 からず 起 る気 運 が あ る が、 警 戒 圧 迫 が余 り に甚 し い ので事 を あ げ る の が困難 な状 態 であ る。

ま た 総督 府 は朝 鮮 人 が 日本 の統治 に悦 服 し て い る意 味 の書 状 に署 名 捺 印 を せ ま って いる こと な ど も あき ら か に した 。

こう し て崔 八鏞 、宋 継 白 、 徐 椿等 の諸 氏 と 李 光洙 が度 々会 って、 東 京 で独立 の烽 火 を あげ る こと を論 議 し た。 そ の後

再 び、米 国 留 学 後 帰国 す る池 鎔殷 氏 が東 京 にき て、在 米 同胞 の活 動 の実 状 を知 ら せ てく れた 。海 外 にい る同胞 が こん な

に 一生 懸命 な の に国内 が沈 黙 し ては なら な い、本 国 で ただ ち に起 ち 上 れ な いなら 、 丁度 帝 国 議会 が開 会 中 の東 京 で決 行

す る のが上 策 であ る とし て、断 然 果 敢 な 闘争 を す る こと に決 定 した が、 上 記 の人 の外 に金 度 演 、金 尚 徳 、 金喆洙 、 李琮 根 、尹 昌錫 の諸 氏 が警 戒 を 避 け て あ ち こち の飲 食 店 な ど で秘密 会 議 を も った。

当 時 学 友会 長 であ る崔 八鏞 氏 が議 長 と なり各 々責 任 を分 担 し、 推 進 し て い った 。運 動資 金 は 黄 海道 鳳 山 の人 で留 学 生

の金錫〓 氏 が支 弁 し た 。 日本議 会宛 の請 願 書 と 独立 宣 言書 の起 草 は白 寛洙 、 金 度 演、 李 光洙 の三 人 が担 当 し、 李 光洙 は

英 文 と 日文 への翻 訳 も や った。崔 八鏞 氏 の努 力 によ り 、幸 にあ る印 刷 所 を買 収 す る こと が でき 秘 密 の印刷 も終 った。

こ の こと を内 外 に連絡 す る こと にし本 国 には宋 継 白 、 上海 には李 光洙 を派 遣 し 、東 京 で の実 行 は崔 八鏞 そ の他 何名 か

のも のが責 任 を も つ こと にし た。 宋 継白 はた だ ち に京城 に向 け出 発 し 、 上海 に行 く こと にな った 李光 洙 は警 戒 が厳 し か った ので遅 れ て 一月 三 十 日頃 出 発 し た﹂(新天地 一九 四六年三月号)

こ の談 話 から も、留 学生 がな にか契機 が あれ ば た だち に運 動 を組 織 す る能 力 を も って いた こと を 知 る こと が でき よう 。

では宋 継 白 は い つ宣 言文 をも って本 国 に行 った の か、 この問 題 は留 学 生 の独 立 運動 と 三 ・一蜂 起 と の関 係 を知 るう え でも 重要 な 線 であ る が、 田 氏は そ れ に言 及 し て いな い。

山 辺 氏は 、連 絡 員 と し て選 出 さ れ た宋 継 白 は 一九 一九年 二月 八 日 に逮 捕 さ れ て いる から 、本 国 に行 った のは崔 謹 愚 だ

ろ う と し、 宣 言書 の本 国伝 達 を 二月 八 日 の大会 以降 に想 定 し て いる (思想一九 五五年 六月号) が、 宋 自身 鄭魯湜 公 判 の証

人 訊問 調 書 で、 一月 二 十八 日 には京 城 に鄭 を訪 問 し た こと が ある (李炳憲編三 ・一運動秘史) と述 べ て い る し 、金 道泰 も

宋 継白 が ﹁東 京 の学 友 会 が我 々二 千五 百 万民 衆 が総 決 起 し 我 々民 族 の意 思 は自 主 独立 に あ る ことを 世界 に知 ら せ る必要

があ る と の宣言 書 を 作 成 し それ を帽 子 にぬ い こま せ てき た﹂ (新天地 一九四六年三月号)と書 いて いる 。

一方 、宋 継白 は 一月 六 日 の大 会臨 時 委員 に名 を連 ね て いる から 、宋 の本 国行 は それ以 降 の こと で、 田氏 の言 う 宣 言文

の作成 は李 光洙 が中 国 旅行 から 帰 ってき た 一九一 八 年 十 一月 末 以降 一月 六 日迄 の こと にな る が、 宋継 白 のも た らし た宣 言 文 が 二 ・八 宣言 文 そ のも の であ った のか どう か は わ から な い。

し か し本 国 の人 々 の圧倒 的 共感 と 支持 を得 て、 あ の三 ・ 一蜂 起 に大 き な影 響 を 与 え たも のであ る ことは ま ち が いな い。

次 に 一月 六 日 の集 会 の状 況 と参 会 者 の意 志 が奈 辺 にあ った かを留 学 生 金恒 福 (本書 一五頁参照) の書 簡 によ って見 てみ よ う。

前 略 ⋮ ⋮ 去 ル 六 日 正 十 二 時 ヨリ 吾 々 青 年 会 館 ニ テ留 学 生 大 会 ヲ 開 キ 此 ノ 事ニ 対 シ徐 椿 氏 、尹 昌 錫 氏 、 其 ノ 他 数 氏 ノ熱

心 ナ ル演 説 モ有 之 翌 日 午 後 一時 ヨ リ 再 ヒ開 キ 吾 々 ノ 方 針 及 現 政 府 ニ請 願 セ ス各 国 大 使 館 ニ交 渉 セ ル (二字 不 明)吾 人 ノ 自

由 ヲ運 動 セ ル激 烈 ナ ル議 論 ア リ シ カ 本 地 警 察署 ニテ 其 ノ 集 会 ヲ 阻 メ ル ノ ミ ナ ラ ス当 警 視 庁 ヨ リ 自 動 車 二 台 ニテ 其 ノ 中 十

余 人 ヲ 引 致 シ種 々 ナ ル奸 詐 ナ ル言 (二字 不明 )手 段 ニ吾 々 ヲ 誘 ヒ其 ノ集 会 ヲ主 掌 セ ル数 人 ニ ハ刑 事 二 三 人 付 キ マ ト ヒ居 リ

深 ク吾 々 ノ 行 動 ヲ調 査 シ ツ ツ ア リ 、 七 日 ニ モ十 余 人 ノ 一人 ヲ 警 視 庁 ニ捕 へ (二字 不 明) ア リ何 卒 此 ノ 事 ニ (二字 不 明) ナ

サ レ度 尽 力 試 ム可 ク 候 、 只 今 モ各 方 面 ニテ 吾 々 ノ 自 由 ト快 楽 ノ 為 ニ尽 力 中 ナ レ共 到 底 (五 字 不明 ) 如 何 ト モ ナ シ 得 サ ル

辺 モ有 之 直 ニ本 国 ニ出 テ 行 カ ント セ シ カ事 ヲ 軽 忽 ニナ シ得 サ レ ハ引 続 キ 学 校 へ ハ通 学 致 シ居 リ 候 ヘト モ誠 ニ危 急 千 万 ニ

御 座 候 、 吾 々同 胞 ノ 為 ニ事 ヲ ス ル大 兄 ヨ 此 ノ 機 会 ハ如 何 テ カ ﹁チ エ ッ コ﹂ ﹁ポ ー ラ ンド ﹂ ニノ ミ ノ機 会 ナ ラ ン ヤ 此 亦 吾

々民 族 ニ取 リ テ モ貴 キ 機 会 ナ ル事 ハ論 ヲ待 タ サ ル所 ナ リ 勿 論 吾 々 ハ此 ノ 時 ノ ミ カ 機 会 ナ リ 時 将 ニ来 レ リ ト断 定 シ得 サ ル

万 一此 ノ 事 ニ醵 金 セ サ レ共 吾 々 ノ 血カ 永 遠 ニ光 ル間 ハ吾 々 ノ 生 命 ノ 犠 牲 ハ再 ヒ 大 ナ ル光 ヲ成 ス モ ノ ナ リ サ レ

可 ケ レ 共 吾 々 ノ力 及 フ丈 ナ リ ト試 ミ ル可 ク 吾 々 ノ赤 キ 血 モ流 サ サ レ ハ止 マサ ル へク 吾 々 ノ 金 銭 モ虚 費 シ見 ル時 機 ナ リ ト 知 リ申 候

ハ彼 処 ニ テ モ大 ニ活 動 シ犠 牲 ヲ 準 備 ス レト モ余 ハ茲 ニ簡 単 ナ ル当 地 ノ 事 情 ヲ記 録 シ参 考 ニ モ致 ス へ ク出 来 得 へク ン ハ大

声 ニ (二字 不 明) 血 ノ 赤 キ色 ノ ウ ツ ル ノ ヲ ノ ソ ミ テ 只 今 モ各 方 面 ニ周 旋 シ議 論 シ ツ ツ ア ル モ ノ ナ レ ハ此 ノ 意 御 諒 承 被 下 、

兄 ヨ御 地 ノ 事 ヨ リ 御 考 慮 被 下 議 論 ナ カ ル へク 此 ノ 手 紙カ 或 ハ御 手 ニ入 ラ レサ ル コト 有 之 ヤ モ ハカ ラ サ レ ト モ 此 ニ関 シ再

( 大 正八 年 三 月九 日 朝憲 機 第 一二 三号 ﹁ 浦 潮 情 報﹂ 在 東 京 鮮 人留 学 生金 恒 福 ノ通

ヒ仔 細 ナ ル 記 録 モ新 聞 社 ニ御 送 リ 申 ス へク 及 フ 限 リ 吾 々 全 鮮 人 ニ知 ラ シ ム ル様 ナ サ レ露 領 各 新 聞 ニ モ (四字 不明) ト 事 実 ヲ書 キ 出 サ レ ン事 ヲ御 願 申 上 候 ⋮ ⋮ 後 略 ⋮⋮ 信 ニ関 スル件)

峻 厳 な 威 嚇 や 弾 圧 を お し のけ て 留 学 生 が な に を 感 じ 、 な に を な そ う と し て い た か を よ く 伝 え て い る 書 簡 で あ る 。

集 会 で刺 激 を 受 け 、 覚 悟 を 新 た に し た 学 生 が祖 国 の た め に 赤 き 血 を 流 そ う と 続 々 と 本 国 に帰 った こと は 、 資 料 五 に あ ると お り であ る。

鄭 魯湜 は 一月十 日頃 には帰 国 し て面 会 を求 め た 留学 生 の いた こと を証 言 し て いる し、 ﹁新 聞紙 ノ切 抜或 ハ書 信 ヲ其 ノ 父 兄 、親 友 ニ送 ﹂ るも のは後 を断 た な か った。 再 び 田栄 沢 の陳 述 を 借 り よう 。

﹁ま も なく 予 定 の二月 八 日 がき た が、 一方 で宣 言書 を開 会中 の日本議 会 、 各 国 大使 館 、内 外 新 聞社 に郵送 し、 一方 で

当 日午 後 七時 に神 田猿 楽 町 のキ リ スト教 青 年 会館 で留 学生 の予 算総 会 と 仮称 し全 留 学生 の召集 を はか った 。

も ちろ ん当 初 は 学友 会 総 会 の会 務 を 若干 処 理 し て いた が 、会 員中 の 一人 が起 ち情 勢 は緊迫 し て いる こと 、 祖国 の運命

を論 ず る悲憤 慷 慨 の演 説 を は じめ 、 幾 人 か が つづ い て起 ち激 烈 な言 辞 を 吐露 した ので警 官 の中 止 命令 を受 け た。

聴 衆 に暫時 の沈 黙 が流 れ 、 ま も なく鳴 咽 の声 が せき を き って流 れ てき た 。司 会 の崔 八鏞 は この機 会 をま って準 備 し た 独立 宣 言 書 を発 表 し 、独 立 万歳 を高 ら か に叫 ん だ﹂ (新天地 一九 四六年 三月号)

この集 会 の参 会 者 は 六百 名 に及 んだ が 、 一年後 の大 正 九年 六月 三十 日現 在 の全 留 学 生数 が六 八 二名 にす ぎ な いこと を み れば 、 こ の六 百名 の動 員 が如 何 に大 き な 集会 であ った かを知 る こと が でき る。

こ の集 会 は ﹁朝 鮮 学 生大 検 挙 、 六十 余 名西 神 田署 に、 引 致 の際 十 数名 負 傷 ﹂(東京朝日二月九日)と いう よう に各新 聞 に

報 ぜ ら れ、 本 国 への影響 を決 定 的 な も の にし た。孫秉熙 は公判 記 録 で こ のこと に ふれ て いる。 ま た所 収資 料 に みる と お

り 、 宣言 書 は各 国大 使 館 や言 論 機 関 に送 付 さ れ、海 外 に い る独 立運 動 の志 士 を 激励 す ると共 に運 動 を世界 的 なも の にし

て い った点 も み のが せな い。 在 シベ リ ヤ の亡命 政 客 金震 の二月 二十 三 日付 韓 強 一宛 書 簡 に ﹁現 今 日本ニ 留 学 ス ル我 同志

数 百 名 ハ日本 政府 ニ朝 鮮 ヲ還 セ ト ノ抗 議 ヲ為 シ且 ツ同地 ニテ数 千名 ノ青 年 ハ盛ニ 活躍 中 ナリ ト ノ事 ニ候 ﹂ (大正八年三月

九 日朝憲機第 一二四号 ﹁浦潮情報﹂在浦潮金震 ヨリ韓強 一ニ送 レル書面 ニ関 スル件) と述 べ 、 二月 二十 五 日 には在 シべ リ ヤ、 間

島 居 住 朝 鮮 人 一般 の名 儀 を も って留 学 生 の宣 言書 に準拠 し 日本 に永 久 的 血 戦 を宣 言 す る議 決 をし たと も いわ れ る。

二  三 ・ 一独 立 宣 言 書 、 要 望 書 、 檄 文 類

独 立 宣 言 書 と いえ ば 、 京 城 で の 三 ・ 一独 立 宣 言 文 (第 一巻 二八 一頁 参 照) や 在 日 溜 学 生 の 二 ・八 宣 言 文 (本 書 二四頁 参 照)

を 想 起 す る 人 が 多 い が 、 三・一 運 動 の特 色 の 一 つは 所 収 資 料 に み ら れ る よ う に 、 国 の 内 外 を 問 わ ず 朝 鮮 人 の 居 住 す る あ

ら ゆ る 地 域 に運 動 が 波 及 し 、 そ れ ぞ れ の 地 域 で 独 自 の宣 言 を 発 布 し 、 檄 文 を と ば し 、 決 議 書 、 要 望 書 を 提 出 し て い る と ころ に あ る と い っ て よ い。

も っと も 国 内 で の 資 料 は 、 例 え ば 高 等 警 察 課 作 成 の ﹁不 穏 文 書 発 見 ノ件 ﹂ と い った 件 題 に 収 め ら れ る ケ ー ス が 多 く 、

ま た 他 の関 連 文 書 と の 関 係 か ら 檄 文 の み を 切 り 離 し て 編 集 す る こ と が 技 術 的 に不 可 能 な も の が 多 い ( 多 くは 第 一巻 に既 収)。

従 って 所 収 の も の は 、 主 と し て国 外 で 日 本 の在 外 公 館 や 総 督 府 出 張 員 が 蒐 集 し ﹁独 立 宣 言 書 入 手 ノ件 ﹂ と か ﹁不 穏 文 書 送 付 ノ 件 ﹂ と か の件 題 で 入 手 経 路 を 簡 単 に説 明 し た も の か ら 取 った も の が 多 く な った 。

特 に中 国 東 北 部 、 シベ リ ヤ 地 方 で の文 書 が 多 い の は 、 海 外 居 留 民 の 大 多 数 が 同 地 方 に 居 住 し て い た こ と 、 義 兵 運 動 や

啓 蒙 運 動 の 指 導 者 の多 く が 亡 命 し て い た こ と 等 の 条 件 に よ る も の で あ り 、 後 の 琿 春 事 件 な ど の関 連 か ら み て も 看 過 し え な い。

資 料 に よ って は 、 次 に収 め る 日 次 報 告 国 外 篇 と 重 複 す る も の も あ る が 、 日本 側 の 入 手 経 路 や 整 理 方 法 は ち が って い る 筈 であ る。

次 に、 資 料 に 従 っ て 発 表 当 時 の集 会 の 雰 囲 気 が ど ん な も の で あ った か 、 若 干 の説 明 を し て み よ う 。

資 料 小 番 号 一 の宣 言 が 発 表 さ れ た 集 会 の状 況 は 、 本 書 八 八 頁 ﹁間 島 方 面 韓 族 独 立 運 動ニ 関 ス ル経 過 ノ 概 要 ﹂ に ま と め てい る ので省 略 す る。

二 は 同 様 に ﹁独 立 運 動 ニ関 ス ル件 ﹂ (国 外第 五報 本書 九 一頁)に 言 及 さ れ て い る が 、 在 浦 潮 総 領 事 菊 地 義 郎 の 報 告 は 十 七

日 ﹁午後 四時 頃 新韓 村 ニ於 テ ハ多 数鮮 人集 合 シ大 道 演 説 ヲナ シ独立 宣 言 書 ヲ播 付 シ戸 々国 旗 ヲ場 ケテ頻 リ ニ万才 ヲ唱 へ

⋮ ⋮時 已 ニ夕景 ニ近 カ リ シ カ鮮 人 学 生 ラ シ キ者 三 々伍 々新 韓 村 ヨリ何 気 ナキ体 ニテ市中 ニ向 へリ ト見 ル間 モナ ク薄 暮 顔

面識 別 シ難 キ ニ乗 シ市 中 に於 テ自 動 車 三台 馬車 二台 ニ分乗 シ俄 カ ニ旧 韓 国旗 ヲ取 出 シ車 上 ニ打 振 リ万歳 ヲ唱 へ市 中重 ナ ル街路 テ横 行 シ車 上 ヨリ独 立 宣書 書 ヲ播 付 スル等 ノ行 動 アリ﹂ と し て い る。 三 に関 し、 琿春 領 事 分館 は次 のよう に報 告 し て いる。

三 月 二十 日 ﹁市 内鮮 支 人 ノ商戸 ハ閉 門鎖 廓 シテ商 業 ヲ営 マサ リ シ モ在 住鮮 民 及 地 方 ヨリ入 リ込 ミタ ル者 ハ当 館 前 ヲ右

往 左往 シ⋮ ⋮仇 敵 ノ如 キ態 度 ヲ示 シ悽惨 ノ相 ヲ表 セリ⋮ ⋮当 地 支 那旅 館 ニ投 宿 シ居 タ ル学 生 及 地方 ノ農 民等 ハ東 門 外 ノ

郊 外ニ 集 合 シ荒 溝 梁 河亀 ナ ル者 ノ経 営 に係 ル水 一中 学 校 、帽 児 孩 子光 東 学 校 、黒 頂 子 私立 国 民学 校 等 ノ各 学 生 ヲ、之ニ

浦 商店 南 面 ノ広

︹不 明︺

交 フ ル ニ部 落 民約 二百名 ノ群 衆 ハ四列 縦隊 ト ナ リ東 門 ヨリ進入 シ支 那 側 ノ警 備 ヲ突 破 シ西 門 ヲ通 過 シ

場 ニ至 ルヤ暫 時 ニ シテ三 々伍 々来 集 セ ル暴 民数 七 百名 ノ集ト ナ リ⋮ ⋮別 紙 ノ如 キ独 立宣 言 書 ヲ撒 布 シ刻 々熱狂 ノ度加 ハ ル﹂ と あ る。

四 は 一九 一八年 十 一月、 東 三省 独立 運動 者 呂 準等 三十 九 人独 立 宣言 書 を 発表 と 韓 国史 年 表 に記 載 さ れ て いる が、事 実 とす れ ば最 初 の宣言 文 と な る筈 であ る が、真 偽 は疑 わし い。

五 、 六 はく わ し い状 況 を知 る ことは でき な いが中 国 東 北 部、 シベ リ ヤ で の運 動 は ほ と んど連 日 にわ た っており 、 そ の いず れ か の集 会 で撒 布 され た も のと み てよ い。

こ の他 ホ ノ ル ルや上 海等 でも 宣 言書 が発表 され て いる が、共 通 し て い る点 は 二 ・八 ま たは 三 ・ 一宣言 文 を 骨子 と し て、

そ の強 い影 響 を受 け て いる こと と 、 三 ・ 一運動 迄 の朝 日関 係 を簡 潔 にま と め 日本 を道義 的 に告発 し て いる こと で ある。

た だ国 内 の宣 言 文 が民衆 に無 抵 抗、 非 暴 力と いう宗 教 的 秩序 を求 め た のに対 し、 国 外 の宣 言文 には実 力 行 使を よ び か

け たも のも あ るが 、 お かれ た状 況 の差 であ り、 これ ら の地 方 に義 兵運 動 の余 韻 が強 く残 って いた こと の証 拠 で あ る。

宣 言 文署 名 者 三十 三人 の要 望 書 のう ち ﹁帝 国 政府 及 貴 衆 両議 院 に対す る書 面 の提 出 は天 道 教側 が之 を担 任 し、 米 国 大

統 領 及 列 国講 和 委員 に対 す る書 面 の提 出 は 基督 教 側 之 を担 任 し た﹂ ( 青柳南溟 ﹁ 総督政治史論﹂)と いう よ う に四 種 あ る よ

う であ るが、 議 会 及講 和会 議 宛 のも のは 、 恐 らく 日本 政府 及 米国 大 統領 宛 のも のと大 同 小異 であ ろう 。

講 和 会議 に対 す る期 待 の大 き い のも請 願 書 の 一つの特 色 であ る。 そ の 一つ に金 奎 植 が 二十項 目 にわ た る ﹁講 和 会議 に

於 け る朝鮮 民族 及 国家 の要 求 ﹂ を提 出 し て いる。 紙 数 の関 係 で全 文 を あげ る こと は でき な いが 、主 要 な内 容 は(一 朝) 鮮の

独 立 国 と し て の由 来 と そ の国 際 関係 、 (二 日) 本 の朝 鮮侵 略 と朝 鮮 人 の抵 抗 、 (三 日) 本 の朝鮮 人 財 産、 教育 の侵 害 、 (四 ) 日本 の 大 陸 侵 略政 策 、 (朝 五) 鮮 の独 立 運 動 、(六 臨) 時 政府 の成 立 、(七 日︶ 本 の独 立運 動 弾 圧 、︵八 併︶ 合条 約 の廃 棄 等 に要 約 でき る。

郭 鍾 錫、 金 福漢 等 儒 林代 表 三 十 七名 、 女 子学 生 代 表等 の書 簡 は す で に朴 殷植 編 ﹁韓 国独 立 運動 之 血 史﹂ に収 めら れ て いる の で参 照 され た い。

老 人 団 は シベ リヤ、 間島 を中 心 に略 一万 の会 員 を も つ有 力 な抗 日団 体 の 一つで、 総督 斎 藤 に爆 弾 を投 げ た義 士 姜宇 奎 が属 し た こと があ る。

請 願 書署 名 者 二 十 一名 は全 員 浦潮 居 住 のも ので、前 記 朴殷 植 が起草 し たと いわ れる 。 そ の他林 邃 、趙 衡 均、 文 一平 、

金 允 植 、李 容 植 等 の歎 願書 、 請 願書 等 多 数 あ る が、 いず れも パ リ ー会 議 に幻想 を も った り、 日本 の良識 に訴 え る範 囲 を で て いな い。 ま た お び ただ し い檄 文類 が頒 布 、掲 示 、落 書 され た のが 一つの特色 であ る。

檄 文 はす で に第 一巻 にも 一部 紹介 した が 、学 生 の盟 休 、 退校 、朝 鮮 人 郡守 、郡 面吏 員 、 警察 官 等 の連 袂 辞職 、商 店 の

同 盟 閉店 、 電 車鉄 道 各 種 工場 労 働者 の罷 業 の訴 え に集 中 し て いるが 、単 な る煽 動 に終 らず 人 民 の共感 を獲 得 し、 一定 の 影 響 力 を も った こと が注 目 され る。

京城 では 中 学校 以 上 の学 校 で休 校 三ケ 月 に及 ん だと ころ は珍 ら しく な か った が、資 料 は檄 文 に応 じ たも のが多 か った こと を物 語 って いる。

ま た朝 鮮 人官 吏 に対 し ﹁嗚呼 諸 君 も朝 鮮 人 ナ リ吾 等 モ朝 鮮 人 ナ リ﹂ と 同胞 とし ての自 覚 、良 心 に訴 え る方 法 が大 き な 共感 を よん だ こと も み のがせ な い。

例えば ﹁ 南 原 郡 内 ニ於 テ面 長 六名 及 面書 記 七 名辞 表 ヲ提 出 ﹂ す るよ う な こと は 全国 的 に あ った し ﹁朝鮮 人官 吏 ノ如 キ

ハ其 去就 ニ惑 ヒ向 背常 ナ ク款 ヲ通 シ運動 者ニ 便 宜 ヲ与 フ ル モノ或 ハ共鳴 シ陰ニ 独立 運 動 ヲ敢 テ ス ル モノ﹂ (朝鮮憲兵隊司 令部 ﹁朝鮮騒擾事件状況﹂)が多 くな ってい る。

そ のため 日本 側 は ﹁鮮 人 官吏 ハ全 ク頼 ム ニ足 ラ ス﹂ と不 信 の念 を持 ち 、朝 鮮語 を解 しな い日本官 憲 は ﹁一般 ノ状 況 ノ

推移 就 中 企図 ノ如 キ殆 卜暗 黒 ニ シテ暗中 模 索 ノ感 アリ﹂( 朝鮮憲 兵隊司令 部、朝鮮騒擾事件状況)と 孤 立感 を深 め た ので あ る。

征 服 者 日本 人 に屈従 し、 屈従 す る こと に慣 れ て郡守 、 面長 、書 記 、巡 査 補 等 の職 を得 た 人 間 は、 いわば 心 を持 た な い 機 械 に等 し いが、檄 文 はそ の人 達 を もうご か し た点 大 いに評 価 さ れねば なら な い。

この外独 立 新 聞 、自 由 ノ鐘 、 自由 民報 、 国民 新聞 、震 民報 、 国 民新 報 、覚 醒 号 、 回報 、半 島 ノ木鐸 、革 新公 報 、新 朝

こと は注 目 さ れ てよ い。

鮮 民報 、朝 鮮 独 立 新聞 等 が撒 布 され 、運 動 の状 況 を持 続 的 に民 衆 の手 元 に届 け、 指導 者 と のパ イプ の役 割 を果 し て いる

ま た 国外 で撒 布 され た も のは 、中 ソ両国 人 民 に対 す る連 帯 の呼 び掛 け が み ら れ るが、 日本 帝 国 主義 に対 す る国際 連 帯

の精 神 は朝 鮮 人 民 が最 も早 く 最 も進 んだ も のを持っ て いた が、 け だし そ れ は朝 鮮 人民 の日本 帝 国 主義 に対す る矛盾 の深 さ の現 わ れと し て とら え る べき であ ろう 。

三  三 ・ 一運 動 日 次 報 告 (国 外 篇 )

資 料 は 第 一巻 所 収 の三 ・ 一運 動 日次報 告 ( 総督府警務局 一九 一九年三月︱五月)の国 外編 で あ る。 資 料 の出 所 そ の他 に関

す る説 明は註 記 し たと お り で あ るが 、 これ で ﹁独 立 運動ニ 関 ス ル件 ﹂ は国 内 外 と も完全 に揃 った こと にな る。内 容 は と も かく 、 形式 的 にも全 号揃 った こと自 体 が資料 価 値 を高 め て いる こと は いう ま でもな い。

朝 鮮 総督 府 は 明石 元 二郎 以来 、 別名 探 偵府 と いわ れた ほ ど多 く の情 報 機 関 を もち 、 そ の支 配 の支柱 に利 用 し てき た こ

と は周 知 の事 で ある 。特 に国 外 の情 報網 は、 亡命 し た愛 国啓 蒙 運動 、 義 兵 の指 導 者 の動 静 把握 のう え から も完 備 した も

のを も って いた。 併 合 以来 何 千 と なく 報告 さ れる ﹁国 外 情報 ﹂ は そ のよ い例 で ある。 し かし、 一応 他国 の領域 内 で ある

ため 、情 報 官 は領 事 館警 察 官 、 通訳官 、連 絡 派遣 員 等 の名 目 で駐在 し、 現 地 の反 日 団体 幹 部 の買 収 、﹁密 偵 ﹂ の頤 使 等 によ り情 報 を蒐 集 す る のが 一般 であ った 。次 の引用 は情 報蒐 集 の機密 費 の 一部 であ る。 排 日思 想 ヲ有 ス ル鮮 人行 動 視察 費 受 掛計 算 書

弐 百 九拾 九 円弐 拾 銭

受 ノ部 一金 百 五拾 弐 円也

拾 五 円也

排 日危 険人 物 鄭基 英 買 収 ニ要 シタ ル費 用 是 ハ当 館 付中 川警 部 ノ手 ヲ経 テ交 付 シタ ル分

五 拾 円也

排 日頭 目都 成買 収 ニ要 シタ ル費 用 、是 ハ当舘 小 原 署長 ノ手 ヲ経 テ交付 シタ ル分

七 拾 円也

密偵韓 、金 両名ニ 対 ス ル手 当 、 本年 八 月 ヨリ十 一月 ニ至 ル四 ケ月 分 (韓 ハ月弐 拾 円 、金 ハ月拾 八 円)

一金

一金

一金

一金

排 日鮮 人 行動 一般 視察 ニ要 ス ル費 用 ト シテ当館 付 警 部玄 時 達 ニ交 付 シタ ル分 此 計金 弐 百 八拾 七円 也 残額 金 拾 弐 円弐 拾 銭 但 シ此送 金 為替 料 拾銭 ヲ差 引 キ拾 弐 円 拾銭 ハ以 前 ノ通 郵 便為 替 券添 付 ス 右 之 通 相違 無 之候 也

所 収資 料 は 基 本的 には 引用 中 の韓 、金 、 都成 等 のも たら す情 報 に依 ったも のを編 集 し たも のと いえよ う。

﹁情 報 ニ依 レバ﹂ 式 の報 告 は ﹁密 偵 ﹂ を媒 介 と し たも ので あろ う が、 確度 の薄 い情 報 の混 入 は避 け ら れな い。 特 に噂 話 のよ う なも のは 、不 特定 多 数 の人 を経 由 す るだ け に錯 誤 は多 いと み ねば な ら な い。

又幹 部 の被 買 収裏 切は 同 人 の保身 、 自 己誇 大 、 供述 対 象 に対す る利 害 、 感情 な どを 考慮 す る必要 があ ろう 。

し かし 以 上 の こと は、 この種官 製 資 料 の取扱 に関 す る 一般 的 配 慮 で あ って、資 料 価値 そ のも のを否 定す るも のでは な い。

資 料 中 運 動 者 側 の新 聞 、 雑 誌 、 檄 文 、 日 記 、 覚 書 、 議 事 録 、 書 簡 の混 入 に 特 に注 目 す る 必 要 が あ ろ う 。

三 ・ 一運 動 の 広 が り 深 ま り は 諸 国 家 、 諸 民 族 間 に 亘 り 、 残 さ れ た 資 料 も ま た ほ と ん ど 無 限 に 近 いく ら い で あ る が 、 国

外 篇 の対 象 が 主 に シ べ リ ヤ 、 間 島 に む け ら れ て い る の は 、 亡 命 朝 鮮人 対 策 の意 味 が あ る こ と は さ き に述 べ た が 、 亡 命 朝 鮮 人 が ど のよう な活動 をし て いた か概論 し てみ よう 。

日 本 の 朝 鮮 強 占 後 一九 一九 年 ま で の間 に シ ベ リ ヤ 、 間 島 方 面 の朝 鮮 人 は 五 〇 万 に 達 し て いた と いわ れ る 。

移 住 民 は 、 例 え ば 在 浦 潮 の勧 業 会 (総 裁 柳 麟 錫 ) の よ う な 団 体 を 設 け て 、 日 本 の 外 交 的 圧 力 に よ る時 の 中 国 、 ロ シ ア

権 力 の 直 接 、 間 接 の弾 圧 に抗 し ﹁新 聞 雑 誌 ヲ 発 刊 シ 民 智 ヲ 開 発 シ 一瀉 千 里 ノ勢 ヲ 以 テ 日 ニ発 達 シ海 内 外 同 胞 ノ多 大 ナ ル 希 望 ヲ 有 セ リ ﹂ と い う よ う に民 族 的矜 持 を 持 って い た 。 我 等 ハ汗 ヲ 流 セ  文 明 富 強 ス べ シ 我 等 ハ血 ヲ 流 セ  自 由 独 立 ス べ シ 恐 懼ニ 当 ル ト キ  危 険 ニ逢 フ ト キ ニ

一心 ニ テ 進 メ ヨ

休 マズ 進 メ バ

我 等 ハ勇 敢 ナ ル 心  一毫 ト モ忘 レ ル カ 諸 苦 難 冒 シ 

為 サ ザ ル コト 何カ 

此 ノ 江 山 ニ我 ガ 同 胞  永 遠 保 全 セ ン ト セ へ

為 サ サ ル コ ト 何カ  暫 ク モ忘 ル ル ナ 忘 ル ル 勿 レ  忘 ル ル勿 レ 愛 国 精 神 忘 ル ル勿 レ  上 下 貴 賎 論 ゼ ズ 愛 国 精 神 忘 ル ル勿 レ 安 ズ ルト キト喜 ブ ト キ ニ 愛 国 精 神 忘 ル ル勿 レ  我 等 ハ愛 国 精 神 ヲ 死 シ テ モ忘 ル ル勿 レ

こ の 歌 は 在 外 居 留 民 の愛 国 心 、 祖 国 光 復 が 如 何 に強 い も の で あ った か の 例 と み る こと が で き る 。 次 に在 外 朝 鮮 人 の 民 族 教 育 機 関 を 表 示 し て み よ う 。 ( 大 正 五年 調 )

朝 鮮 人 の 居 住 す る 地 域 は ど こ で も 学 校 が あ り ﹁大 韓 青 年 学 生 ヨ、 同 胞 兄 弟 愛 顧 セ ョ﹂ と いう 教 育 が な さ れ て い た 。 政

治 的 、 経 済 的 に 困 難 な 条 件 に あ った 異 国 で、 こ れ だ け の 教 育 機 関 を も った こと は 驚 く べ き こと で あ る 。 李 朝 末 期 三 千 の 学 校 を つく り あ げ た 啓 蒙 運 動 の持 続 さ れ た 姿 を み る こ と が で き よ う 。

し か も ﹁急 進 派 ノ 首 領 洪 範 図 が 当 時 浦 潮 地 方 排 日 派 の教 育 を 奨 励 し 、 完 全 な る 国 民 性 を 養 成 す と い う が 如 き 悠 々た る

態 度 に 慊 ら す 同 志 の熱 血 を濺 け ば 永 遠 の 幸 福 を 保 つを 得 べ し と 信 じ部 下 を 率 ひ て 義 兵 を 挙 げ 急 進 し て 国 権 を 回 復 せ ん と

図 ﹂ る よ う に武 力 闘 争 も 継 続 さ れ 、 義 兵 に よ る 国 境 進 撃 事 件 が 日 本 の 足 元 を ゆ る が し て い た の で あ る 。

資 料 は こ の不 屈 の 戦 い が 三・ 一運 動 で 一挙 に 爆 発 し て い る さ ま を よ く 示 し て い る 。 こ こ ろ み に あ る 一人 の亡 命 政 客 の う ご き を 追 っ て み る と よ い。 彼 が如 何 に い そ が し く 動 い て い る か よ く わ か る 筈 で あ る 。

ま た こ の 時 期 で の間 島 、 シ ベ リ ヤ で の運 動 を 展 望 す る に際 し 、 ﹁邦 人 ノ 寄 生 生 活 旧 露 国 ニ於 テ ハ国 際 上 ノ 関 係 、 其 ノ

又 露 国 ニ帰 化 シ タ ル同 胞 中 ョ リ将 卒 ト シ テ 欧 洲 戦 ニ

影 響 ヲ 受 ケ 転 覆 セ シ コト 一再 ニ止 マ ラ サ ル モ幾 度カ 決 起 ス、 最 近 ニ至 リ テ 欧 洲 戦 争 勃 発 ス ル、 当 時 既ニ 日露 協 約 ニ テ勧 業 会 ハ解 散 サ ル 、 勧 業 新 聞 亦 閉 鎖 サ レ我 等 ノ 活 動 最 モ困 難 ト ナ リ

数 

生 徒 数

校

図 們 江 対岸 地 方

七五七

一、二一 九 一、 三七 ○

別  五 六  五 五 

県

三 二 

計 

一六 三 

校

鴨緑 江 対 岸 地 方 別 

生 徒 数

県  県 

数 

県  県

竜 吉

九○

春

六一

和 延

一 

四七

琿 四九○

県 

二 

一三 

東

県 

六二八

県 

安

京

一五 一

清

興

一九 

浬 二五 八

県 

一五

六 六〇

六 

県 

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県 

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県 

一四 四

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一

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生 徒 数

山

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県  合

計 

数 

密 合

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露 領 及 米 領 地方 方

二○

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三五 八

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一、 六 四○ 四四

三 

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三 五  一 

後 貝加 爾 州  哈 爾 賓 

四 一 

州  州 

計 

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沿 黒

合

従事 シタ ル モノ万 余 人 ナ ルノ ミ故ニ 遠 近 ノ有 志 人士 ノ慨 嘆 ニ堪 へサ ルト コ ロナ リ、昨 年 三月頃 露 国 ノ専 制 政 治廃 止 サ レ

今 其 重 大 壮挙 ノ事 業 ヲ発 見 ス ル ニ至 ル﹂ (雑誌学友団報

一八 一八年)と記 され たよ う に、 ロシア

共 和 政治 起 リ各 民族ニ 自 由 平 等 ヲ許 諾 ス ル ニ至 リ我 同 胞 等モ 亦 再 活動 ノ機会 ヲ得 タ リ、 露 国革 命 ノ後露 領 同胞 事 業界 ニ 種 々有 益 ナ ル事業 ア リ

革 命 の影 響 が次第 に在留 朝 鮮 人 社会 に波及 し、 運動 の転 機 に あ った こと を忘 れ ては なら な い。

義 兵指 導 者 の 一人李東 輝 は ﹁今 般 浦潮 斯 徳 に入来 セシ ハ露 国 革命 成 功 シ、 新 政府 ノ設 立 成 レリ トノ説 ヲ耳 ニ シ喜 ビ ノ

余 リ吾 等 亡 命者 等 モ自由 ト ナリ シタ メ﹂(警務総監部 ﹁露国革命 ノ朝鮮 ニ及 ボス影響﹂)と述 べ、帝 政 ロシア の干渉 に 依 って 挫折 し た運 動 の再 開 を宣 言 し て い る。

当 時 浦 潮 に いた朴殷 植 も 又 ﹁於 是俄 国 革 党首 挙 紅 旗 推翻専 制 宣〓 広義 許 各 族 以自 由 自治 同 之 極端 侵 略 主義 者 一変 而為

極端 共和 此 改 造世 界 之最 先 動 機也 ﹂ (朴殷植 ﹁独立運動之血史﹂)と述 べ、 政治 的 感覚 の敏 感 だ った こと を証 明し て いるが、

三 ・ 一運動 以 後 、朝鮮 で の マル クス主義 思 想 の普 及 、 実 践 が おど ろく ほ ど早 か った こと は、 民 族主 義 者 が正 し い理論 を

も た な か った た め に払 った犠 牲 の深 さ の代 償 であ る が、 ロシア革命 を自 己 の運 動 目的 と 連帯 しう る政 権 の出 現 と し て喜

ぶ こと のでき た ほど 、朝 鮮 人 民 の闘 い の質 の高 さ が歴 史 の転 換 点 を準 備 し て いた のであ る。 留 学 生 の闘 いと共 に注 目 す べき も ので あろ う 。

四  三 ・ 一運 動 月 間 報 告

所 収 資料 は前 記 日次 報告 の情 報 と同 じ形 で集 め ら れ たも のが多 い。情 報 は警 務局 、 憲兵 、 参謀 部 等 にそ れぞ れ送 付 さ れ、 そ の部 局 が再 び独 自 の編 集 を す る形 を と ったも のであ る。

警 務 局 が ﹁独 立運 動ニ 関 スル件﹂ と いう 運 動 そ のも のを普 遍 的 にと ら え た に反 し 、参 謀部 は ﹁間 島 及 琿春 方 面 ノ 情 況 ﹂ ﹁上海 排 日鮮 人 ノ情 況 ﹂ 等 地域 的 特徴 を つか もう と し て い る違 いが あ る。

ま た こ の資 料 は旬 間 報告 、 二旬報 告 、 月間 報 告 の形 で情 報 を再構 成 す る形 をと って い る ので、問 題 点 の把 握 が鋭 い の に反 し 、 個 々の事 実 に つい ては概述 的 にな って い る面 が ある。

いず れ にせ よ、各 種 情報 から 関係 項目 を抜萃 し 、縮 小 又は拡 大 相似 形 にし たも ので、 日次 報 告 と は類 似点 の多 い、親

近関 係 を も った資料 であ る こと は ま ち が いな い。官 製 のも のに よく みら れ る資 料作 成 のタ イ プ であ る。

五  三 ・ 一運 動 に お け る 弾 圧 経 過 を 示 す 文 書

日本 帝 国 主義 は ﹁あ らゆ る最 新 の技 術的 発 明 と純 アジ ア的栲 問 と を結 び つけ た前代 未 聞 の残 虐 性 ﹂ をも って朝 鮮 人 民

を 支配 し、弾 圧 し たと いわ れ る が、 三 ・ 一運 動 におけ る ﹁必 ス鎮 圧 ノ目 的 ヲ遂 ケ得 ル確 固 タ ル信 念 ト中 途 決 シテ挫 折 セ

サ ル断 乎 タ ル決 心 ノ下ニ 兵 器殊 に小 銃 ヲ使 用 スルヲ最 良 ト ス﹂ る (朝鮮憲兵隊司令部 ﹁ 朝鮮騒擾 事件状況﹂)一連 の弾 圧 措置 は 、 そ の本 質 を も っと も具 象 的 に露 呈し た も のと いえよ う。

し か し、単 な る示威 行 進 に対 し小 銃 を 以 て対決 す ると いう 大 量殺戮 行 為 も 、朝 鮮 人 民 の激 し い抵抗 に直 面 し た 日本帝 国 主義 の驚 愕 、動 揺 、 焦躁 に つれ て若 干 の変化 がな か った わ け では な い。 次 に弾 圧 過 程 の変 化 を 三期 に区 分 し つつ、所 収資 料 の背景 を若 干 論 じ てみ た い。

第 一期 は三 月 一目∼ 十 一日頃 ま で で示 威 運動 が京畿 、黄 海 、平 安 、咸 鏡等 北 部 諸 道 にと ど ま り、 日 本 政 府 も 事 態 を

(﹁民族 自 決 な ど の空説 に促 さ れ た る事 実も あ ら ん﹂ と か総 督 府 が ﹁今 少 しく 着 手 せば 大 事 に 至 ら ざ り し ﹂ 原敬 日記)

も のと 楽観 視 し 、憲 兵 、警 察 等 通常 の治 安 機構 だけ で鎮 圧 でき ると 思 った頃 の こと であ る。

従 って軍 隊 の出 兵 は ﹁憲 兵 隊 の請 求 ﹂ ﹁警 察 の請 求 ﹂ ﹁道長 官 の請 求 ﹂ にも と づき ﹁成 ル ヘク騒 擾 区域 ニ止 メ﹂ る方針 がと ら れ、 でき う る限 り地方 的 事 件 と し て処 理 しよ うと し て いた こと が窺 え る。

軍 隊 投 入 によ る強圧 が朝鮮 支 配 にプ ラ スか マイ ナ スかを 計算 す る余裕 があ った から であろ う。

し かし そ のこと は な にも弾 圧 手 段 が 小規 模 であ ったと か、紳 士 的 であ った と か いう ので はな い。

第 一巻 所収 の 日次報 告 に ﹁平 南 孟 山ニ 再 ビ 天道 教徒 一〇 ○ 憲兵 分 遣 所ニ 突 入 シ歩 兵 ト協 力 発砲 撃 退 ス、憲 兵一 即 死 、 補 助員 一重傷 、暴 民約 五○ 死傷 ス﹂ (本書第 一巻 一○五頁) と いう 電 文 が あ る。

詳 報 に依 れば ﹁暴徒 ノ死 傷 ハ事 務 室 ノ内 及其 ノ前 ニ於 テ銃 弾ニ 命 中 シ即死 シタ ル モノ五十 一名 ニシ テ負 傷 後 逃走 シ途

中 ニ於 テ死 亡 セ ル モノ三名 、 死者 総 数 五 十 四名 、負 傷 者 十 三名 ニシテ負 傷 者 ハ受 傷後 逃 走 セリ｣ (本書三二六頁)と あ り、 こ の弾 圧 に消 費 し た弾 薬 は合 計 七十 六発 と いう 。

わず か百名 のデ モに対 し 七 十 六発 の弾 丸 で六 十七 名 の死 傷 者 を だ し、 そ のう ち即 死 五 十 一名 と いう 確度 の高 い命 中 率

は 、極 め て至 近距 離 によ る慎 重 な狙 い撃 ち を 思 わし め る も のが あ る が、朝 鮮 側 は こ の事 情 を ﹁憲 兵 が群衆 を 分遣 所 の内

庭 に入 れ、門 を閉 め 一斉 射 撃 を し 一気 に 六十余 人を射 殺 した 。命 あ る者 も銃 剣 でと ど め を刺 し た﹂ (本書四七五頁)と 記 録 し て いる。

デ モ参 加者 が ﹁突 入﹂ し た か、 憲 兵 が ﹁内庭 に入 れ﹂ た か の差 は 論議 の余 地 が あ る にせ よ、惨 劇 が憲 兵 分 遣所 の構内

で行 わ れた ことは前 記 日本 側 の記 録 と 一致 し て いるし、 確 度 の高 い命中 率 から考 え ても 、門 を閉 め るか包 囲 す る か の手 段 が とら れ 、退 路 を遮 断 し た と み ても 過言 では な いだろ う 。

とす れ ば、 憲 兵 が分 遣 所 の構 内 ま で追 込 ん だ か突 入 し たか の示 威 者 を逮 捕 し よう とす れば 、 さし た る困 難 な し に全 員

逮 捕 でき た筈 であ る。 ま た単 に解 散 せ しめ る こと な ら威 嚇射 撃 だけ でも充 分 可能 だ った筈 であ る が、 そ のよ う な配慮 は

少 しも 見 ら れな い。要 す る にみな 殺 し の意 図 がむ き だし にさ れ て いる事 件 の 一例 であ る が、 三 日遂安 、五 日陽 徳 、 九 日 寧 遠 等 で起 った事 件 にも 、 こ の大 量殺戮 の特徴 をみ ること が で き る。

つま り憲 兵 、警 察 力 を主 体 に、 み せ しめ とし て可 能 な かぎ り残酷 な鎮 圧 手段 を 以 て、 運 動 の他 地域 への波 及を 阻 止 し よ うと し た時 期 と いえ よう 。

第 二期 は運動 が南 半 部 にも波 及 し、 全 国的 規 模 を呈 し て きた こと に対 処 す るた め 三月 十 二 日以 後軍 隊 を 分散 配 置 し、

運 動 の鎮 圧 は もち ろ ん の こと 、 運動 を ﹁未 然 ニ防遏 スル﹂ こと ﹁不逞 ノ徒﹂ に乗ず る機 会 を な から し め る こと に重点 を 移 し てか ら以 後 の こと であ る。

騎 馬隊 や歩 兵 が隊 伍 をく み村落 を巡 回 し て力 を誇 示 し 、威 圧 を 以 て朝 鮮人 民 を屈 服 せし め る心 理作 戦 や、 示威 運動 に 対 し ﹁空 砲 ヲ発 射 解散 セシ ム﹂ ﹁抜 剣解 散 セ シ ム﹂ と い った 手段 がと ら れ る よう にな る。

ぺ フ ォーは多 少 原 始的 弾 圧 方法 とし て ﹁日本警 察 官 と日 本兵 士 は飢 え た虎 のよう に血 の雨 を浴 びな が ら駈 け 廻 り、 或

は剣 で切 り、 或 は槍 で突 き、 或 は足 蹴 にし て頻 り に殺 傷 し た﹂ (朝鮮 の真実)と描 写 し て いる。

こ の弾 圧 策 の若 干 の変 化 は、 三 月十 二日 の軍 司 令官 の ﹁騒擾 ヲ鎮 圧 ス ル ニ当 リ テ ハ成 ルべ ク穏 和 的 手段ニ 依 リ武 器 ノ

使 用 ノ如 キ ハ絶 対ニ 之 ヲ制 限 シ真 ニ止 ムヲ得 ザ ル場 合 ニ限 ラザ ルべ カラ ズ﹂(本書第 一巻 一一九頁)と の訓 示 にも とづ く も

の であ り、 さら に淵 源 を 求 め れば 、本 国 政 府 の ﹁今 回 ノ騒擾 事 件 ハ内外ニ 対 シテ表 面 上 ニ ハ極 メテ軽 微 ナ ル問 題 ト看 做

ス ヲ必要 ト ス然 レト モ裏 面 ニ於 テ ハ厳 重 ナ ル処置 ヲ採 リ将 来 再 発 ナ キ様 期 セ ラ レ度 、但 シ其 ノ処置ニ 就 テ ハ外 国 人 ノ最

モ注 目 ス ル問 題 ナ ル ニ依 リ苟 モ残 酷 苛察 ノ批 評 ヲ招 カサ ル コト ニ十 分 ノ注 意 相 成度 ﹂(本書第 一巻 一○五頁)と の訓令 を体 現 し たも のに他 な ら な い。

し かし な ぜ運 動 規模 の拡 大 に反 比 例 し、 一見弱 気 にみ え る ﹁成 ルべ ク穏 和 手 段 ﹂ に依 り ﹁残 忍 苛酷 ﹂ 行為 の禁 止 を命 ぜ ねば な ら な か った のか。

そ れは 前述 の孟 山 事件 の如 き残 虐 行 為 の真 相 が諸 外 国 に洩 れ、﹁外 国 人 ノ最 モ注目 スル問 題 ﹂ と な ってき た か ら に 他 な ら な い。

所 収 資 料 は ﹁三月 初 め 上海 や天 津 から の電 報 は朝 鮮 で の独立 を求 め る注 目す べ き蜂起 を伝 え始 め た。 そし て確 認 さ れ

た こと とし て日 本政 府 は そ れを非 常 な残 虐 さ で鎮 圧 し て いる﹂ (本書三四二頁) と記 し て い る し 、世界 の新 聞 は 日本 帝 国 主義 の野 蛮 な 一面 を国 際的 に曝 露 し は じめ て いる。

要 す る に文 明 国 日本 の体面 と 、 こ の問 題 に関 す る国際 的 干渉 を恐 れ て の措置 で あ り、 日本 官憲 が急 に慈 悲 深 く な った

わ け で は な い。極 度 な報 道管 制 が施行 さ れ る のも こ の頃 から であ る が、 日本 側 の狼 狽 の反証 とな ろう 。

第 三期 は朝 鮮 人 民 のあ ら ゆ る部 分 が独 立 に対す る激烈 な要 求 をも って立 ち あ が り、 ど ん な陬 邑 、僻 村 に も万歳 の叫 び があ が るよう にな って から の こと であ る。

特 に朝 鮮 人 官 吏 の辞 職 が相 次 ぎ 、 日 本側 の情 報 不 足 、孤 立 感 、 不安 感 の増 大 にと も な い対応 策 が変 化 す る よう にな る。

原 敬 は 四 月 二 日 の 日 記 に ﹁今 日 は 大 切 な る 時 機 な れ ば 尋 常 の決 心 に て 不 可 な り と 思 う ﹂ と 記 し て い る が ﹁曩ニ三 月 十

二 日 訓 示 及 希 望 事 項 ト シ テ 指 示 シ タ ル如 ク 兵 器 ノ 使 用 ヲ 慎 ム ヘ キ ハ勿 論 ナ レト モ騒 擾 月 余ニ 亘 リ テ終熄 セ サ ル ノ ミ ナ ラ

ス 漸 次 危 険 性 ヲ帯 フ ル ニ至 レ リ 此 際 軍 隊 ノ 行 動 慎 重ニ 過 ク ル ト キ ハ彼 等 暴 民 ヲ シ テ 却 テ 増 長 セ シ ム ル ヤ ノ 虞 ア リ 故ニ 彼

等 ニ シ テ 暴 行 ヲ為 ス場 合 ハ勿 論 、 或 ハ頑 冥 我カ 命ニ 抗 シ 或 ハ騒 擾 ヲ反 覆 ス ル等 ノ 如 キ揚 合ニ 在 テ ハ軍 隊 ハ断 然 所 要 ノ強

圧 手 段 ヲ 用 ヰ 彼 等 ヲ シ テ 畏 服 屏 息 セ シ ム ル ト 同 時ニ一 般 民 衆 ヲ シ テ 相 誠 メ シ ム ル所 ア ラ シ メ 以 テ 速 カ ニ鎮 圧 、 平 定 ノ功

ヲ 挙 ケ ン コト 肝 要 ナ リ ﹂ (本 書 三 〇 七頁 ) と の 四 月一 日 付 軍 司 令 官 の指 示 と つな が る も の で あ ろ う 。

こ の頃 の情 勢 を 日 本 側 は ﹁日 本 人 に 発 覚 す れ ば 少 く と も 六 ケ 月 の懲 役 に 処 せ ら れ る 独 立 新 聞 を 品 物 の中 に か く し 持 っ

﹁住 民 全 部 ノ反 抗 ﹂ と 認 識 し は じ め て い る が 、 こ の鎮 圧 に は す で に な り ふ り を か ま って い る 余 裕 は な い と の意 識 を 反 映

て い る の は 実 に 家 庭 の妻 で あ り 、 母 で あ る 人 で あ る ﹂ (朝 鮮 の真 実) に 端 的 に象 徴 さ れ る よ う に ﹁国 民 大 部 ノ政 治 運 動 ﹂

し て い る。

従 っ て ﹁所 要 ノ強 圧 手 段 ﹂ が 全 民 族 に対 す る ﹁討 伐 ﹂ を 意 味 す る も の で あ り 、 あ れ こ れ の見 境 さ え つか な い よ う に な る こと は いう ま で も な い 。

ま た 軍 隊 を い っそ う 狭 小 な 地 域 に 分 散 し 、 で き う れ ば 朝 鮮 人 民 の 機 先 を 制 し 、 捜 索 、 検 挙 を す る た め に 本 国 か ら 兵 力 増 強 が な さ れ る の も こ の頃 で あ る 。

所 収 の水 原 事 件 の よ う に 、 深 夜 若 く は 払 暁 就 寝 中 の部 落 に進 攻 し 、 放 火 、 一斉 射 撃 す る よ う な 弾 圧 は ﹁能 フ 限 リ ノ 威 圧 ﹂ を 具 体 化 し た も の に 他 な ら な い。

以 上 は 軍 隊 に よ る 無 差 別 発 砲 、 殺 戮 の経 過 を 概 観 し た も の で あ る が 、 忘 れ て な ら な い の は 検 挙 、 逮 捕 さ れ た 者 への栲 問 、 蛮 行 の かず か ずで あ る 。

朝 鮮 人 を 縛 り あ げ て終 日 天 井 に つ る し た り 、 或 は 焼 火 籍 を 手 足 に押 し つけ た り 、 針 を さ し た り 、 鼻 か ら 水 を 注 入 し た

り す る栲 問 は や た ら に多 い 。 年 若 い女 性 が 棍 棒 で 乱 打 さ れ 蹂 躙 さ れ 、 髪 を 引 き ず ら れ た り す る こと も 所 収 資 料 の 示 す と

おり であ る が、蛮 行 は な にも憲 兵 警察 に限 った も の ではな い。 当 時秘 密 に発行 され た新 聞 は ﹁乱 暴 な 先生﹂ とし て次 の よう な 記事 を 掲 げ て いる。

﹁官 立高 等 普 通学 校 生徒 は目 下同 盟 休校 中 であ る が、同 校 生徒 朴 圭 〓 は生徒 中 登 校 す る者 が いる かも知 れ な いと思 い、

路 上 で見 張 りを し てい ると 日本 人 教師 が これ を発 見 し、 同 君 を学 校 に連 行 し 、手 足 を 縛 り指 の間 に火 箸 を挿 入、 骨 髄 を

朝 鮮 独 立新 聞 十 一号 は ﹁日本農 民 の暴行 ﹂ ﹁残 忍 な 日人 ﹂ と題 し 、載 寧 や平 壌 で の 一般 日 本人 の狂態 を報 じ て いる が、

露 出 せし め加 之 ﹁バ ット﹂ を 以 て乱 打 し流 血 淋漓 た るも のがあ った 。｣ (新朝鮮 民報第 一号 三月五日)

これら は官 憲 が朝鮮 人 民 を惨 殺 す る心 理 と共 通 であ り、在 郷 軍 人会 、消 防 団 員 の虐 殺 行為 への積極 的加 担 と とも に暮 し

を た て るため に警 察 と 軍隊 、 生 活 を つづ け るた め に力 と 不正 を 必要 と し た 日本 人 一般 居留 民 の性格 を示す も のとし て重 要 であ る 。 こ の他 日本 官憲 の示 威 運動 予 防 措置 を列挙 す ると次 のよ う にな る。 (イ) 市場 の閉鎖

飲 食店 の臨 検

(ロ) 厳 重 な 旅 行制 限 (ハ) 宿泊施設 (ニ) 道路遮断 (ホ) 予防検挙 (ヘ) 小 作権 を楯 と す る脅 迫 (ト) 武 器押 収 の徹 底 (チ) 制 令 七号 公 布

並 はず れ の権 力 を も った権 力 者 が 、可 能 な限 り の手 段 を つく し て抑 圧 に狂奔 し て いる例 は 枚 挙 に いとま が な い。 では 、 なぜ かくも 残 忍 な弾 圧 に終始 せね ば なら な か った のか。

そ れ はす で に第 一巻 に述 べた よう に、 日本 支配 者 が朝 鮮 人 民 を恐 れ た から であ り、 も っと端的 に言 えば 、歴 史 上 のす

べ て の植 民 主 義者 がそう であ る よう に、 日本 にも朝 鮮 民族 を支 配 す る統 治 能 力 がな か った から であ る が、 こ の問 題 は別 の機 会 に論 じ て みた い。

次 に個 々 の資 料 に つ いて若 干 の解 説 を こ ころ み てみ よう 。所 収 の日本 政 府 の訓 示 、 説 明、 報告 の類 は、 一つは政府 各

機 関 の縦 の連 絡 、 横 の連絡 を果 す 公 文書 であ り 、一 つは諸 外 国 、議 会等 で の答 弁 材 料 と し て つくら れ たも の であ る。

資 料 が公開 を前 提 とし た も の でな いだけ に、 運 動 に対 す る日本 官憲 の態 度 は かな り は っき りう ち だ さ れ、 あく ま で強

圧手 段 を 以 て朝 鮮 人 民を戦 慄 せし め る のが治安 回 復 の要 蹄 であ る こと や、常 に圧 迫 者 で あ ると いう姿 勢 が露 骨 でそ の意 味 では価 値 の高 いも の であ る。

し か し 一部 資料 には支 配 者 特有 の極 端 な自 己 弁護 、 合 理 化、 朝鮮 人民 への責 任 転 化 が みら れ、真 実 に対 し常 に隠 蔽 、 不正 、否 定 の態度 を示 し たも のも あ る。

ぺ フ ォーは総 督 府 製報 告 文 書 のあ て にな らな い こと に関 し、 次 のよう な例 を あ げ て い る。

﹁旱魃の激 し い時 、農 民は食 糧 を欠 き納 税 を 拒否 し た こと があ る が、郡 はた だ ち に警 官 を出 動 さ せ個別 訪 問 し 、税金

の代 り に家 具 や器 具 を没 収 し た が、道 庁 に は本 郡 の農 況 は良 好 にし て農 民 は喜 ん で納 税 し て いる﹂ (朝鮮の真実) 本書 では そ のよ い例 が、瀬 川 正 雄 中尉 殺 人 事件 の顛 末 (小番号十 二)で あろ う。

こ こには 、朝 鮮 人蔑 視 と いう 病 的 心 理状 態 におち 入 った 人間 の感 覚麻 痺 がは っき り読 みと れ る。 まず 物 理 的 にあ り え な い黒 を白 とす る強 弁 であ る こと は、 だれ の目 にあ きら か であ る。

ま た英 国大 使 館 付武 官 の記 録 及 び そ れ に対 す る説 明書 (小番号十五) は、 同一 事 実 に対 し、両者 の陳 述 は 全 く矛 盾 し て いる。若 し 日本 官憲 の説 が正 し いとす れば 、英 国 大使 館 員 の陳 述 は虚 偽 であ る。

し か し英 国 が この事件 を誇 大ま たは矮 小化 す る理由 は な い筈 であ るし 、 一方 、 日 本側 の説 明 は真実 を述 べ るま でもな く論 理的 に破 産 し て いる点 が多 いの に気 づ か れ る であろ う。

ま た 水原 堤 巌 里教 会焼 討 事 件 (小番号五)も、後 掲 の宣 教師 の報 告 や朝 鮮側 の記 録 を参 照 し た場 合 、 いず れ が真 実 で あ る か は自 明 のこと で あ る。 死 傷 者数 の件 (小番号十三) でも朝 鮮 人 死傷 者 の数 はま った く信 ず る こと がで きな い。

死 者 、負 傷 者 の数 を 一つ の戦 果 と し て、 又 は功勲 具 状 の申 請 と し て報 告 す る場 合 はま だ し も、 こ の場 合 は総 督 府始 ま って以 来 の失 敗 の報 告 であ り、 事 件 の矮小 化 に努 め た にち が いな いから であ る。

あ る宣教 師 は そ の耳 にし たも の の集 計 と し て約 二千 の死者 を算 し て い るし、 上 海臨 時 政 府 の著 した ﹁独 立 運動 事件 ﹂ で は死 者 七、 五 ○九 、 被傷 者 一五 、九 六 一人と 記 し て い る。

宣 教 師 の記 録 及 び関 連文 書 は、第 一巻 所 収 の官製 電 文 や ﹁独 立 運動 に関 す る件 ﹂等 の具 体的 関 連 資料 と し て貴 重 な も のであ る。

資 料 の多 く は 在朝 鮮 宣 教師 団 の 一部 から 書簡 の形 で伝 道本 部 に寄 せら れた も のを集 大 成 し た も の であ る。

あ る事件 に対 し 、加 害 者 と被 害 者 が共 にそ の事件 を記 録す ると す れば 、加 害 者 よ り被 害 者 が克 明 か つ具 体的 真 実 を伝

え る の が 一般 であ る が、 当時 の宣教 師 も 、 一部 は被 害 者 に属 した こと は、他 の関連 文 書 から み ても あ きら か であ る。

し かも 、国 際 関 係 から 日本 の直 接的 弾 圧 は常 に控 え目 であ り、 事 件 を記 す自 由 は ま だあ った よう であ る。

内 容 は直 接 民 衆 と接 触 す る こと を職 業 と す る宣教 師 の記録 だけ に、極 め て具 象性 に富 み 、鮮 烈 な自 己 の体験 、 目撃 を 即 座 に陳述 し たも のが多 く 、 そ れだ け に可 信性 の高 い文 書 にな って いる。

宣 教 師 が事 件 を 目撃 し て いる こと は、 日本 官 憲 も群 衆 中 に宣 教師 が混 在 し て いる と の報告 を屡 々し て いる し、教 徒 の

体 験 を 聴取 す る こと は そ の職 掌 の一部 でも あ る筈 であ る。資 料 価 値 は時 間 お いても 、場 所 にお い ても そ の陳 述 す る対 象

に近 い ほど可 信 性 が強 いと いわ れ るが、 そ の意 味 でも こ の記 録 は 事件 と 極 め て緊密 な関 連 にあ ると いえ よ う。

例 え ば 、水 原 事件 に関 し て そ の事件 を最 も よく把 握 し た 人 は体 験者 であ る が、 こ こで宣教 師 は自 己 の踏 査 し た印象 を

述 べ、 そ の中 に体験 者 の直接 陳 述 を導 入 す る形 で事 件 全 体 を構 成 し て い る。 この方法 が、 事実 を 間接 にと ら え るよ りは

理 論 的 に 錯 誤 の少 な い こと は いう ま で も な い 。

ま た ど こ そ こ の誰 々 が ど の よ う な 虐 待 を 受 け た か と い う 具 体 性 を も つ陳 述 は 、 こ の文 書 以 外 に あ ま り な い。

し か し 問 題 は 日本 側 の提 供 す る内 容 と 余 り に 相 違 す る こ と で あ る が 、 他 の関 連 資 料 は 、 例 え ば 国 分 三 亥 の手 記 に し ろ

宣 教 師 の動 態 を 調 査 す る報 告 に し ろ あ る 日 時 、 会 合 等 の 事 実 に関 し 、 い ず れ も 陳 述 と 陳 述 が 一致 し て い る が 、 こ れ は 少

く と も そ の部 分 に関 し て は 証 人 が い る こ と を 意 味 し 、 し か も そ れ が 資 料 と し て 主 従 の関 係 に あ る の で な く 、 相 対 立 す る

一編 ﹁万 歳 騒 擾 事 件 1 ﹂ に所 収 さ れ て い る が 、 日 本 人 の参 加 し た 調 査 と

立 場 か ら そ れ ぞ れ が 本 源 性 を 有 し て い る こ と に よ って 可 信 性 を 証 明 し て い る 。 大 日 本 平 和 協 会 の調 査 資 料 は 、 す で に 近 藤釼

し て貴 重 な も の を 含 ん で い る の で敢 て 再 録 す る が 、 原 本 は 同 氏 も 述 べ て い る よ う に 字 句 の 誤 り が多 く み ら れ る 。

資 料 の来 歴 は 在 朝 鮮 宣 教 師 団 と 総 督 府 の関 係 悪 化 を 憂 慮 し た ボ ー ル ズ 等 が 、 日 本 人 基 督 教 徒 石 坂 亀 治 (本 書 、諸 論策 の 項 参 照) 等 を 誘 って 調 査 旅 行 を め ざ し た も の で あ る 。

頭 初 の資 料 小 番 号一 は そ の 目 的 を 充 分 語 っ て い る 。 排 他 的 、 警 戒 心 の強 い総 督 府 官 憲 が 調 査 団 に 懇 切 丁 重 な 応 接 を し て い る のは 、 本 国 政 府 の訓 令 が 大 い に役 立 っ て い る の で あ ろ う 。

資 料 は 日 時 を 追 っ て構 成 さ れ て い る が 、 恐 ら く 直 接 の観 察 を メ モ に し て 再 構 成 し た も の で あ ろ う 。

観 察 は 多 方 面 に わ た り 、 弾 圧 の 具 体 的 内 容 等 を か な り 大 胆 に述 べ る と と も に 、 言 葉 を 押 え な が ら も 総 督 政 治 を 批 判 し

し か し 官 憲 の 便 宜 を 受 け た 視 察 が 事 実 を よ く 観 察 で き る 地 位 に筆 者 を お い た か ど う か 、 例 え ば 朝 鮮 人 老 婆 と そ の 対 話

て い る 。 宣 教 師 の資 料 な ど と 関 連 さ せ た 場 合 、 多 く の価 値 が み ら れ る で あ ろ う 。

な ど 、 ど の よ う な お 膳 立 の な か で な さ れ た も の か 、 直 接 観 察 で き な い も の が あ った の で は な い か 、 多 少 の疑 問 が な い わ

け で は な い。 し か し 宮 田節 子 氏 の指 摘 に あ る よ う に 、 そ の よ う な ﹁事 実 を 差 引 い て も 、 や は り 三 ・ 一運 動 に起 ち 上 った 朝 鮮 人 の真 の 姿 を 伝 え 得 た も の ﹂ (駿 台 史学 一四 号) と し て の価 値 を 否 定 す る も の で は な い。

又 各 地 歴 訪 の 期 日 が あ き ら か に さ れ て い る の は あ り が た い が 、 一方 観 察 を 整 理 し 、 ま と め た 日 時 が あ き ら か で な い。

し か し こ の資料 の原 本 は 一つの冊 子 にまと めら れ 、陳 述 が小番 号 一二三 と いう よう 順 で連 続 をも ち 、調 査 の起承 転 結

が あ き ら か にさ れ て お り、全 的 経 過 発展 のな か で連 結 さ れ た構 成 が な さ れ て いる こと から み れば 、 そ の整 理 公表 の時 期

は 朝鮮 から帰 国後 ま も なく 、 七 月 の大 会 ま で の間 であ ろ う。 近 藤 氏 は大 正 八 年 六 月 と推 定 し て いる が、 恐 らく 正 し いの では あ るま いか。

朝 鮮 人 側資 料 の不 足 が、 運 動 の解 明 を充 分 な も のにし て いな い こと は あ らた め て いう ま でも な い。

し か し言 語 に絶 す る弾 圧 は資 料 を運 動 者 自 体 が焼 却 す る と か、 つと め て文 書 を作 成 し な いよ う にした ので、 資 料 の多

く は 日本 官 憲 が押 収 す る か 又 は作製 し た も の のな か に残 さ れ る よう にな った が、 そ れ も新 聞 と か檄 文 の類 に集 中 す る傾

向 が あ り、 運動 参 加 者 の日記 、 手記 の類 、 例 え ば李秉 周 (三・ 一運動保安法、出版法違反事件被告)が学 生 の示威 行 進 に参

加 し 、南 大 門 にさ し かか ったと き 、 日本 官 憲 が抜剣 、 男 女 学 生 を乱 打 す る状 況 を目 撃 し 、義 憤 を こめ て執筆 し たと いう ﹁南 大 門前 学 生活 動 ﹂ ﹁非 法 活 動 にあ らず や﹂等 の資 料 は ほ と んど 残 さ れ て いな い。

し か し註 記 し た よう に、事 件 後 ま も な く創 立 した 上海 の臨 時史 料 編 纂 所 には 生 々し い体験 談 や、 手記 、 観 察記 等 は 必 ず 寄 せ ら れ た筈 であ り、 所 収 のも の は そ の整 理 さ れた も のと み る こと が でき る。

し かし こ の種 の資 料 に拠 らず とも 、 事 件 の真 相 は 口 々に伝 え ら れ 、解 放 後 には体 験 者 の回想 も 多 数出 版 され 、 そ れを 整 理 し たも のも多 い。

次 に資料 を補 充 す る意 味 を含 め て、 三 ・ 一運動 秘 史 の編 著 書 李 炳憲 氏 の目 撃 談 を紹 介 しよ う。

﹁堤 巌 里 の金 学 教 氏 の家 に隠 れ て いたと ころ駐 在 所 から天 道 教 、基 督 教 徒 に対 し午 後 一時 を期 し水 原守 備 隊 が打 合 せ

す る こと があ る から 礼拝 堂 に集 合 せ よ と い ってき た。 教徒 達 は筆 者 を み て通 訳 を依 頼 し たが 、筆 者 は逮 捕 さ れ ると思 っ

た ので断 り、安 政 玉 氏 の案 内 で後 の山 に隠 れ様 子 をう か が った が、 礼 拝堂 の正 門前 に日本 兵 と倭 奴佐 坂 才吉 が立 ち教 徒

達 が羊 のよう に礼 拝 堂 に入 り はじ め た ⋮ ⋮門 を閉 じ石 油 を かけ放 火 し 一斉 射 撃 をは じ め た、犠 牲 者 は安 政 玉 、安 鍾麟 、

安 慶 淳 、安 興 淳 、安 鍾 鎮 、安 鍾燁 、 安命 淳 、 安 官 淳 、趙 敬 七 、洪 淳 益 、 金 徳用 、金 学教 、金 世 基 、安 鍾 楽 、安 鍾 厚 、 安

珍 淳 、安 泰 淳 、 安 相溶 、 安 有 淳 、姜 泰 成 、金 正 憲 、洪 元植 、 金 氏 (姜 泰 成 夫 人)、金 氏 ( 洪 元植 婦 人 )で あ る。 ⋮⋮ 又 そ

の隣 り部 落 の天 道 教 徒金 興 烈 氏 宅 に行 き金 聖烈 、金 世 烈 、金 周 男 、 金 周業 、金 興福 等 六人 を逮 捕 し捕 縛 のまま 、 わら と ま き を か ぶせ 石油 を注 ぎ 生 き たま ま 火葬 にし た﹂。(新天地 一九四六年三月号) 固 有 名 詞 ま でで てく る こと は、 相 当緊 密 な 関係 を 思 わ せ る に充 分 であ る。

六  三一・ 一運 動 の諸 影 響

こ の資 料 は す で に ﹁独立 運 動ニ 関 ス ル件﹂ と か ｢民 情彙 報 ﹂ に収 めら れ たも のを別 途 に整 理 し たも のにす ぎず 、 と り た て て新 し い材料 があ るわ け で はな い。

し か し教 育 、官 公 署 の被 害 に関 す る も の等 は 一見 し て便 利 で あ る が、官 公 署 の被 害 は、破 壊 さ れた結 果 から みた数 字 であ り 、 日本 官憲 自 ら 破 壊 し た も のも 含 ま れ て いる も の であ る。

七  三 ・ 一運 動 裁 判 記 録

資 料 は独 立 宣言 文 署 名者 三十 三 人 及 び そ の関 係 者 十 余 人 の覆 審 法 院 公判 記 録 であ る。

三・一運動秘史)し 、 地方 法 院 で の公 判 記 録 も 次

従 って当 然 地方 法 院 の公判 記 録 があ る筈 であ り、 ま た事 実関 係 を 究 明す る資料 と し ては 下級 審 たる 地方 法 院 の記 録 が 秀 れ て い る のが 一般 であ る。 し かし 検事 調 書 、 予審 調 書 はす でに 公開 され たも のが あ る (李炳憲 のよう な 理 由 か ら完 全 な も のでは な いら し い。

孫秉熈 等 の警 察 訊 問調 書 、 検 事 調書 が つく ら れ た のは大 体 三月 中 の こと で ある が、 地 方 法院 で予 審 に約 五 ケ月 を 必要

とし 、 予審 終 結 決 定 書 が だ され る のは八 月 一日 で あ る。

そ れ に依 れば 、被 告等 の行 為 は単 な る騒擾 罪 や保 安 法違 反 で はな く朝 憲紊 乱 を 目的 と す る内乱 罪 に相当 す るか ら、 一 件 書 類 は そ の管 轄 法 院 であ る高等 法 院 に送 付 す ると いう ので あ る。

文

参 考 ま でに予 審 決 定書 の主 文 を引 用 し てお こう 。 主

右 被 告等 に対 す る出 版 法 及 保安 法 違 反 被告 事 件 に就 て予審 を遂 ぐ る処 被 告 等 は 大 正八 年 二月中 共 謀 し て帝 国 領 土 の 一

部 分 た る朝 鮮 を し て帝 国 の統 治 よ り離 脱 せ し め其 の地 域 を 以 て 一独 立国 を建 設 せ ん事 を 目 的 と し 先づ 全朝 鮮 人 に対 し其

平 和 の攪乱 を煽 動 し 延 いて朝憲 を紊 乱 す べ き 不穏 の文章 を公 表 し 以 て各 地 に朝 鮮 独 立 運 動 を開 始 せし めな がら も該 独 立

運 動 た る や終 に化 し て暴 動 を 為す に至 る者 あ る べき を 予知 しな がら其 等 各 種 の暴 動 と 相 俟っ て敢 て当初 の目 的 を達 成 せ

ん 事 を 企図 し宣 言書 と題 し朝鮮 人 は自 由 民 な り朝 鮮 は 独立 国 な り 全朝 鮮 民 族 は遠 近相 呼 応 し て最 後 の 一刻 最 後 の 一人 に

至 る ま で独 立 の完 成 に努 力 せざ る可 か らざ る の趣 旨 を縷 述 せ る文書 を多 数 印刷 し同 年 三 月一 日以 降 広 く之 れを朝 鮮 内 各

地 に配 付 し依っ て以 て京 城 を中 心 と し て多 衆 の朝 鮮 独 立示 威 運 動 を起 さし め更 に人 を朝 鮮 内 主 要 の市 邑 に派 し て被 告 等

の企 図 を宣 伝 せ し め た る結 果 予期 の如 く被 告 等 の宣 伝 に応 じ て黄海 道 遂 安 郡遂 安 面 、平 安 北 道 義 州 郡 玉尚 面 、京 畿 道 安

城 郡陽 城面 及 び元谷 面 など に於 て朝 鮮 の独立 を目 的 と す る暴 動 を惹 起 す る に至 ら しめ た る事 実 に し て右 は刑 法第 七十 七

永

島

雄

蔵

条 に該 当 し居 る犯罪 に し て朝 鮮 総 督 府裁 判 所 令 第 三条 第三 項 に拠 り高 等 法院 の特 別 権 限 に属 す るも のと思 慮 す る を以 て 刑 事訴 訟法 第 百 六十 四条 に則 り決 定 す る事 左 の如 し 被 告 等 に対 す る本 件 を管轄 違 ひと す 、各 被 告 に対 し前 に発 し た る拘 留 状 は之 れを 存 す 大 正 八年 八 月 一日

京 城 地 方法 院 予 審 係

朝鮮 総 督 府 判 事 

内 乱 罪 と し て高 等 法院 の管 轄 に入っ た こと は 、 そ こ で再 び 予審 が継続 さ れ る こと を意 味 す る 。前 記 ﹁三・一運動 秘 史 ﹂

所 収 の予 審 判事 楠 常 蔵 の調書 の多 く が、 地方 法院 の調 書 と 重 複 し て い る のは そ の ため であ ろう 。

し かし 翌 年 三 月 二十 二 日 の予 審 終結 書 は、 本件 は騒 擾 罪 であ って内乱 罪 には相 当 し な い、 普 通 保安 法 又 は出 版 法 違反

を 以 て律 す べ き と の意 見書 を付 し て、 再 び ﹁京 城地 方 法 院 を 本件 の管 轄 裁判 所 と指 定 す ﹂ と決 定 し た のであ る。

特 別 刑 事 部 渡 辺暢 は ﹁孫秉 熈以 下 四 十 八名 は朝鮮 独 立 を計 ら ねば なら ぬ事 を激 励 鼓 舞 し た に止 ま り之 に依 て暴 動 を起

し た遂 安 、大邱 、 水原 の各 関係 者 は何 れも其 自 由意 思 に依 り騒擾 し たも の で宣言 書 の中 にも暴 動 を す る と は 一切 な いか

ら 乃 ち内 乱 教 唆 は 成立 しな い﹂ と 述 べ て いる が、 一年 間 も 予 審 を続 けな がら 内乱 罪 、 騒擾 罪 と 適 用法 を定 めな い無 定 見

は いさ さ か奇 異 の感 が あ ると いわざ るを え な いが、 そ れ は のち に述 べ る よう な 理由 と深 い関係 があ る。

さ て裁 判 は再 び地 方法 院 に戻 り 公判 は 二〇年 七 月 十 二 日 に はじ ま り、 十 三 、十 四 と順 調 にす す ん だ が十 六日 に弁 護 人 から 手続 問題 で公 訴 は受 理 す べ き で な いと の重大 な 異 議 が提 出 さ れた。

そ れは高 等 法 院 の予審 決 定 書 主 文 は京 城 地 方法 院 を管 轄 裁 判 所 と 指定 し た のみ で事 件 送 致 の記 載 は な い。 故 に適 法 に

事 件 を 地 方 法院 に繋 属 さ せ て い るか どう かわ か らな いと いう のであ る が、 裁 判所 は十 七 日以降 の裁 判 を弁 護 人 申 立 に係

る公 訴 不受 理 の点 に のみ制 限 し 、事 実 上審 理 を打 ち 切 った のであ る。 つま り地 方 法院 の公 判 は事 実 上 十 二 、十 三 、十 四 の 三 日間 にす ぎ な か った の であ る。 こう し て八 月九 日 に再 び公 訴 不 受 理 の判 決 が下 る のであ る。

朝 鮮 総督 府 が こ のよ う な形 式 を 踏 ん でま で、反 日運 動 者 思 想 犯 に 一見 有利 と みえ る判決 をす る のはま さ に異 例 の こと

と いわね ば な ら な い。 恐 らく 他 の事件 で若 し こ のよう な 公 訴 法 の形 式 論 が でたと す れ ば ﹁法 律 と同 様 の効 力 を有 す る決

定 をす る高 等法 院 の判事 の判 決 を 不備 と し て公訴 を排 斥 す る な ど朝 鮮 人 に何 んな 悪 影 響 を及 ぼす かも 知 れ ぬ﹂ (青柳南冥 朝鮮 独立騒擾史論)と い って認 め な か った で あろ う。 こ の異 例 の処 置 にから く り のあ る所 以 であ る。

最 初 の 予 審 決 定 を み た 一九 年 八 月 一日 は 、 直 接 的 蜂 起 は漸 次 収 ま った も の の い ま だ 余 じ ん は く す ぶ り 、 運 動 は い つ再 発 す る か も 知 れ な か った こと に注 意 し て ほ し い。

朝 鮮 騒擾 事 件 状 況)孫秉 熈 等 の影 響 力 は 絶 大 な る も の が あ った の で あ る 。 そ れ は 公 判 日 は

し か も 民 心 は ﹁事 件 ニ ヨリ 入 監 シ 又 ハ死 傷 セ ル者ニ 対 シ テ ハ祖 国 ノ 犠 牲 ト ナ リ タ ル モノ ニ シ テ甚 タ 壮 ナ リ ト シ深 甚 ナ ル 同 情 ヲ 寄 セ﹂ (憲 兵 隊司 令 部

﹁京 城 府 内 の鮮 人 街 一帯 は 異 様 の 空 気 緊 張 し 、 法 廷 附 近 は 多 人 数 殺 到 し 何 と な く 動 揺 ﹂(青 柳南 冥、 前掲 書 )す る 空 気 が あ った こと で も 知 れ る 。

総 督 府 は 、 朝 鮮 人 の お さ え る こ と の で き な い独 立 意 思 が 、 偶 像 化 さ れ た 孫 等 と 再 び い つ結 び つ く か も 知 れ な い こ と を 恐 れ た の であ る。

地方 法 院←

高等 法 院 ←

地 方法 院←

覆審 法 院 と いう タ ライ廻 し は裁 判 を 遅延 させ孫 等 と 民衆 を断 絶 させ 、

そ の た め 、 公 判 は で き う る 限 り 延 期 す る の が望 ま し か った に す ぎ な い。 騒擾罪  内乱罪  保安法  公訴不受理

検事←

一方 で手 続 問題 で被 告 に有 利 な擬 態 を 示 し、 日本 の司法 が公 正 であ る如 く みせ か け たも の に他 な らな い。

梁 漢 黙 が獄 死 し ても、 孫秉熈 が担 荷 で公 判 廷 に運 び こま れ るほ ど重 病 にな って も、 保安 法 、 出版 法 違反 の微 罪 に問 わ

れた にす ぎ な い被 告 等 の誰 一人 にも 保 釈 を許 可 し な か った こと に、 こ の裁 判 劇 の真 相 があ ると い ってよ い。

検 事 の控 訴審 であ る覆 審 法院 では 、 当然 、 冒頭 に これ を受 理 す る かし な いか の審 理 から はじ めら れ る の が筋 であ るに

も か かわ らず ﹁公 訴 受 理 不受 理 の決 定 は本 案 の審 理 を終 えた後 言 渡 す べし ﹂ と、 一方的 に検 事側 の理由 を採 用 し ては じ ま って いる の であ る。

以 上 が所 収資 料 の背景 であ る が、 こ の経 過 は先 述 し た よう に地方 法院 の公 判始 末 書 が若 しあ ったと し ても 、第 三 日迄

のも のし かな い こと を意 味 し 、 そ れも第 一日は ほと ん ど手 続 問題 に費 し て いる から 、裁 判 官 の質 問 は被 告 の半 分 にも及 ん で いな いと推 察 さ れる も の であ る。

そ の意 味 で、 所 収 資料 は 一応 全 員 に対す る訊問 を 収 め たも のと し て貴 重 であ る し、 これ を整 理す れば 独 立運 動 の動 機 、

宣 言 文 発表 迄 の組 織 関 係 、参 加者 個 々の心情 な ど 一応 あ きら か にさ れ る。

し か も、 こ こで の申 立 は第 一審 をも傍 聴 し た者 の記 述 に依 れば ﹁各 被 告 の陳 述 は何 れ も第 一審 に於 て為 し た る申 立 と

同 様 ﹂ と あり 、大 差 は な いと 思 ってよ い、予審 と の関 係 も大 体 同 一のも のと み てま ち が な い。

し か し、裁 判 の初 め に ﹁被 告 等 の供述 の内容 に就 き治 安 に妨 害 あ り と認 む る も のは之 を 差 止む べ きも後 日充 分 に意 見

を 吐露 す る機会 を 与 ふ べけ れば 不 穏 の言 動 に渉 ら ざ る様 にせ よ﹂ と発 言 内容 の制 限 を受 け て いた ことが各 被 告 の陳 述 に どう作 用 した か は考 え る ベき であ る。 又 大多 数 の被 告 は朝 鮮 語 で答 弁 し て いるが 、 それ が どう 翻 訳 され た か。

前 記 ﹁三・ 一運動 秘 史 ﹂ には崔 麟 が ﹁日本 語 はよ く わ から な い﹂ と答 弁 し た こと が記 され、 別 の記 録 にも崔 麟 が 日本

語 の使 用 を拒 否 し 、裁 判 長 と 二、 三 の応 答 を した と あ る が、 こ の資料 はそ の点 を欠 いて い る。 翻訳 の過 程 に若 干 の疑 問 が残 る所 以 であ る。

な お ﹁三・ 一運動 秘 史 ﹂ にも 控 訴 公判 記 が所 収 さ れ て いる が、 か な り省 略 さ れ てお り、 例 えば玄 相 允 、宋 鎮禹 の項 な

・ 一運 動 に関 す る論 策

ど は同 一資 料 の省略 と思 え な い点 があ る。

八 三

小 番 号 一の筆 者 山 道襄 一は統 監 府 時 代 ﹁大 韓 日報 主 筆 ﹂ で明 石 元 二郎 、松 井 茂 等武 断 派 の系 統 に属 す る も の で、 質 問 は寺 内 、 明石 等 と思 想 的 、政 策 的 に 一致 す る も のを多 く 含 ん で い る。

これ に反 し川 崎克 は武 断統 治 の失 敗 を つき (﹁武 人 ハ内 地 ニ於 テ其 権 力 ヲ利 用 スルノ時 代 ハ段 々簿 ク ナ ツ テ、植 民 地

ニ根 ヲ張 ツ テ僅ニ 彼 処ニ 余 命 ヲ保 タ ント シテ居 ルノデ アリ マスガ、 此 ノ余 命 ヲ保 タ ント シテ居 ル所 ノ武 人 ノ 一角 ハ此 機

会 ニ於 テ根柢 ヨリ苅 取 リ、 而 シテ真ニ 意 義 ア ル所 ノ文 人 政治 ヲ植 民地 ニ成 立 タ セナケ レバ ナラ ヌ﹂)(本書六〇四頁)と い

う 立場 で軍 閥 の朝 鮮 独 占 を批 難 し て いる。

﹁朝 鮮 にお いて独 り得 意 なる者 は、 寺 内 及 び彼 の股 肱 腹 心 にし て不平 ならざ る者 は 十 三道 の山 と川 と森 と あ る のみ﹂

(鵜崎鷺城、﹁薩 の海軍、長 の陸軍﹂) と い った考 えは 、 日本 本 国 の政 財 界 に相 当 強 か った よう で、原 敬 も 基 本 的 に は こ の 考 え に よ って、軍 閥 の牙城 であ る朝 鮮 の官 制改 革 を 早 く から考 え て いた よう であ る。

(﹁今 日 の事 態 に於 て は朝鮮 何 時 迄 も 武人 に限 るは 不 可な り 、寧 ろ軍 政 と分 離 し 国防 の指揮 は陸軍 に直轄 し 総 督 は 武

官 にて も文 官 にて も可 な る事 に改 正す る方 宜 し｣ 日記大正七年十 一月二十三日) と記 し て い る が 、 三・ 一後 の官 制 改 革 の 伏線 と し て考 え る べき であ ろう 。

二 は註 記 し た と おり 、世 界各 国 の新 聞 雑誌 に掲載 さ れた も ののな か で、 最 も具 体 的 か つ最 初 の記事 で、 米国 始 め各 国 で再録 され 、 国際 世 論 の喚 起 にあ る程 度 の役 割 を果 し たも のであ る。

三 ・ 一運 動 の背 後 に宣教 師 がお ると いう のは、 日本 当 局 の妄 信 に近 い見 解 であ るが 、 そ のな か でも平 壌 宣教 師 団 は 日

本官 憲 に最 も警 戒 され 、監 視 され た グ ル ープ であ り 、な か に は 日本 側 に拘留 起 訴 され たも のも いた。 こ の文 書 は 、 日本 官 憲 の干 渉 弾 圧 に対 す る宣 教 師 団 の反撃 と み る こと が でき る。 三 は筆 者 不 明 で あ るが、 十 年間 の武 断 統治 に対 す る批 判 は痛 烈 であ る。

五月 は丁度 直 接 的 示威 運 動 も 一段 落 し 、長 谷 川総 督 も 進退 伺 を 出 す など 、原 敬 等 の考 え て いた一連 の支 配政 策 変 更 が 論 議 され て いた頃 であ る。

朝 鮮 人 民 の抵 抗 エネ ルギ ーを 、軍 閥 の失政 と いう 形 で政治 的 に利 用 し よう とし た 原 のこ ころ みを 示す 文書 の 一つか も 知 れな い。

四 の内 田良 平 の意 見書 は、 三・ 一の原因 は朝 鮮強 占 の際 の功 労 者 で あ る李 容 九 等 一進 会 への論 功行 賞 が 一人 当 り十 五

銭 にす ぎ な か った から であ ると いう の であ る が、最 近 問題 にな って いる内 田 をは じ め右 翼 の心情 がな ん であ る かを知 る には おも し ろ い資 料 と いえ よう 。

五 の張 晩 世、 村 田芳 太郎 の両 人 がど のよう な 人物 かわ から な いが、 張 の質 問 は 当時 の朝鮮 人 の日本 に対す る考 えと し

六 の塩 川 一太 郎 は 、 従来 の支 配政 策 が朝鮮 人 不在 の統 治 で あ る点 を つき 、朝 鮮 人本 位 の改革 を主張 した も の であ る。

ては 一応 平均 的 で あり 、逆 に答 弁者 は平均 的 日本 人と 少 しく 異 る点 が あ るよ う であ る。

朝 鮮語 をよ く解 し 、永 年 朝 鮮 に滞在 した も の から の批 判 であ る が、 不思 議 と朝 鮮 人改 良 主義 者 と そ の発 想法 が類 似 し て いる。

七 の前 半 は石 坂 がボ ー ルズ 等 と共 に朝鮮 を巡 回 し た時 の見 聞 記 であ る。前 掲 大 日本 平 和協 会 の巡 回 日誌 と併 せ読 ま れ

た い。 石 坂 の巡 回目 的 が全 世 界 のキ リ ス ト教 界 から批 難 を受 けた 日 本 の政策 に対 し 、 日本 のキ リ スト信 者 とし てどう 対 処 す ベ き かを考 え る にあ った こと が わか る。 後 半 は支 配 政策 の合 理 化 に言 及 し て いる。

八 は大 正 デ モク ラ シ ーの担 手 であ る吉野 作 造 等 が、 三 ・ 一運 動 に関 し如 何 な る発言 をし た か は極 め て重要 な 問 題 で あ る が、吉 野 等 は意 外 に寡 黙 であ る。

そ れ は 日本 政府 の報道 管 制 が大 き な原 因 で あ る こと は いう ま でも な いが、 そ れ でも当 時 の新 聞 は ﹁暴 徒 の襲撃 ﹂ ﹁憲

兵 惨殺 さ る﹂ な どと は 報道 し て いた から 、 な に か起 って いる こと は感 じ る筈 であ るし 、努 力 す れば真 相 を知 る こと も で き たと思 え るが、 そ の努 力 をし た と は思 え な い。

所収 資 料 も軍 閥 批 難 と そ の支 配政 策 の手 な おし に終 ってお り、 ﹁鮮 人 ﹂ の待 遇 改善 を主張 し て いる点基 本 的 に は 原 の 考 え 方 と同 じ で あ る。帝 国 主 義 の植 民地 支配 に対 す る批 判 は な いと い ってよ い。

九 の軍 の意 見書 は、憲 兵 政 治 を廃 し た のち に軍備 はど う あ るべ き か を論 じ て いる のが興 味深 い。斎 藤 が力と は 単 な る

威 圧 でなく ﹁い つさ い の事 態 に即応 でき る機 動 性 と 民心 の掌 握 にあ る﹂ と いう方 針 を うち だ し た から であ る。

一○ は註 記 し た よう な内 容 を も つ論 文 の抄 訳 であ る。 紙数 の関 係 で全 訳 を 載 せら れ な い のが残 念 であ るが、 日本 の朝 鮮 支配 に対 す る批 判 は 鋭 い。

これ ら の諸 策 が朝 鮮 人 にど の よう に受 取 ら れ たか が問 題 であ る が、発 表 さ れた限 り では、 当時 の日 本人 には階 級 的視

点 にた って三 ・一運 動 を 把握 しよ う と し たも のは皆無 であ り、 朝鮮 人 民 には無 視 さ れ る も の が多 か った が、 一部 改良 主

義 者 や売 国 奴 が力 を得 た こと は事 実 で あ る。宋秉畯 の ﹁所 感 ﹂閔 元 植 の ﹁朝 鮮 の騒 擾 に就 て﹂﹁新 日本 主義 ﹂高 元 勲 ﹁意

見 書 ﹂張 錫 周 ﹁朝 鮮 独 立騒 の事情 と原 因 ﹂ ﹁民 心挽 回 に関 す る覆 書 ﹂﹁日韓 根 本 問題 同 化 諸条 ﹂鄭 薫 謨 ﹁朝鮮 内 政 独立 請 願 に関 し要 路 並 に貴 衆 両 議院 議 員 諸 公 に訴 ふ﹂等 が で てく る のは そ のた め であ る。

九  三 ・ 一運 動 に 関 す る 新 聞 論 調

日本 の新 聞 論 調 は現 地 の意 見 と し て京 城 日報社 説 を 、 日本 本 国 のも のと し て東京 朝 日 の社 説 を とっ た。

﹁民 族 自決 主 義 の誤解 ﹂ か ら ﹁政治 犯処 罰 令﹂ に いた る 一連 の論 説 は 、当 時 もっ とも やか まし く論 議 され たも のであ る が、 京城 日報 の論説 は総督 府 の意 向 を代 弁 す るも のと み てよ い。

ま た朝 日 のも のは前 掲 の論 策 にも ふ れ たよ う に、植 民 地支 配 の合 理 化 をす す め る前 提 工作 とし て考 え るべき も のであ ろう 。

新 聞 で重 要 な のは所 収 でき な かっ た 日本側 の報 道記 事 であ る。 た と えば ﹁駐 在 所 や派 遣 所 の焼打 ﹂ ﹁憲 兵惨 殺 さ れ警

官 捕 虜 ﹂ ﹁因 人 脱 監 を企 つ｣ ﹁黄 州署 長 横 死す ﹂ な ど の見 出 し が、 ど んな に真 実 性 が な く極 端 な 民族 対立 を 助 長 し た か と いう こと で あ る。

こ れと 対照 的 な のが世 界各 国 の新聞 論 調 であ る。 な か でも 中国 で発行 す る新 聞 が多 く の スペ ー スを割 いて積極 的 にと

り あげ て いる のが注 目 され る。 地 理的 位 置 、 人的連 絡 、 通 信網 の関 係 など であ ろう が、中 国 を 中継 地 にし て ニュー スが 全 世 界 に伝 って いる と い っても 過 言 で はな い。 国 際 世論 に は日本 も相 当神 経 を使 って い る様 子 が見 ら れ、 そ の具 体 例 が弁駁 書 で ある。 し かし、 そ れ が如 何 にそら ぞ ら し い強 弁 で あ るか は 双方 を対 比 さ せ てみ れば 自 明 であ る。

又中 国 での新 聞 が こ のよう に積 極 的 に報道 し た こと が、 五 ・四運 動 にど う影 響 し たか 、帝 国 主義 に対す る闘 い の国 際 性 と いう観 点 から も是 非 あ きら か にせ ねば な ら な い課 題 の 一つであ る。

テ米 国 ノ同 情 ヲ得 、 更 ニ大韓 国 ノ復 興 ヲ各国 ニ向 テ声 明 セ ム ニハ米

日支 開 戦 ノ結 果 ハ知 ルベ キ ノ ミ吾 人 ハ宣 シク基 督教 ヲ中 心 ト シ以

コトヲ得 ンヤ。 ( 以 上 宋鎮 禹 ノ談 )

国 ノア ル ア レバ 日本 ノ如 キ 一小 島 国何 ヲ以 テ カ米支 両 大 国ニ 敵 ス ル

一  三 ・ 一運 動 と 在 日 留 学 生 の 役 割

一 在 留朝 鮮 人学 生 ノ言 動 行 動 ト シテ ハ近来 特 記 スベ キ モノナ シト雖 言論 中 往 々注意 ヲ要 ス

支 両 国 又何 ノ容 喙 ス ル所 カア ラ ム。 吾 人 ハ唯 日支 間 ノ 一日 モ早 ク国

ベ キ モノ ア ルヲ以 テ大 正 四年 一月 以 来会 合 ノ席 上等 ニ於 テ発表 シ タ ル モノ及同 志 ノ談 話 ニ就 キ彼 等 思潮 ノ趨嚮 ヲ窺 フ ニ足 ルト認 メラ ル

近時 布 哇 在 留 ノ朝 鮮 人 青年 団 ヨリ嘗 テ独 乙ニ 対 シ戦 費補 助 ノ名義

ツ能 ハザ ル モノ ア ル ヲ以 テ此 際 寺内 総 督 及伊 集 院前 駐 支 公使 ノ両 名

俊 ハ上 海 新 聞紙 上 ノ ﹁日支 交 渉 問題 ハ到 底 日置 駐支 公 使 ノ手 腕 ニ俟

(三) 大 正 四年 三 月 四 日、 明治 大学 生 ( 朝鮮人)会合 ノ席 上 ニ於 テ李景

交 断 絶 セ ム コト ヲ希 望 シ テ止 マザ ル ノ ミ云 々。 ( 以 上 朴珥 圭 ノ談 )

ル モノ ヲ左 ニ抄 録 スベ シ。 (一) 大 正 四年 一月 中 、李 〓 雨 、崔 泰 旭 、 玄俊 鏑 、 白南 薫 ノ四名 ハ

ヲ以 テ金 二万 元 ヲ贈 リ タ ル為 爾 来 米 国人 ハ朝 鮮 人 ニ対 シ、多 大 ノ同

東 京市 内 某 処ニ 会 シ、 大 要 左 ノ如 キ談 話 ヲ交ヘ タ リ。

情 ヲ表 シ居 レリト 聞 ケ リ。 吾 人学 生 モ亦 宜 シク相 当 ノ醵 金 ヲ為 シテ

ヲ特派 全 権 大使 ト シ テ支 那 ニ派 遣 シ、以 テ談 判 ノ衝 ニ当 ラ シ ム云

今 ヤ寺 内 総督 モ亦 此 ノ前 轍 ヲ踏 マント ス ル モノ ニ外 ナ ラズ 云 々。

シタ ル伊藤 公 ハ遂ニ 哈 爾 賓 ニ於 テ安 重 根 ノ為ニ斃 レ タ ル ニア ラズ ヤ。

告 グ ル機 会 ノ到 レ ル モノ ニ外 ナ ラ ス ト認 ム。 諸君 試 ニ想 ヘ曩 ニ渡 支

該 記事 ニシ テ果 シテ事 実 ナ リ ト セバ 此 ハ当 サ ニ寺 内 総 督 ガ最後 ヲ

々﹂ ノ 一項 ヲ読 ム ニ及 ビ 左記 要 旨 ノ言 辞 ヲ漏 シタ リ。

之 ヲ独 乙ニ 寄 セ我 等 同胞 ノ義 心 ヲ示 スベ キ ナ リ。

(二) 大 正 四年 一月 中 、申 翼 煕 、朴 珥 圭 、宋 鎮 禹 外数 名 ハ東 京市 内 某 所ニ 会 合 シ時 局ニ 関 シ左記 要 旨 ノ談 話 ヲ試 ミ タ リ。 日支 間 ニ於 テ釁 端 ヲ啓 クカ如 キ コト ア ラ ムカ英 露 二 国 ハ欧戦 ノ為 メ東 洋 ヲ顧 ル ノ遑 ナ カ ルベ ク支 那ニ 対 シテ ハ多 大 ノ同情 ヲ寄 ス ル米

)

ノ演説中在

(四)大 正四年四月九日在東京朝鮮基督教青年会舘ニ開催 セラレタ ル朝鮮人各学校卒業生雄弁大会 ノ席 上 (出席者約百 二十名) ニ於テ、 ﹁現 状 ノ打 破 ト青年 ノ特 色﹂ ト題 ス ル宋 鎮 禹 、 (明治大学 卒業生 ノ 一節 アリ 。

満 足 ニ之 ヲ 使 用 セ シ メ ザ ル ベ シ 。 故ニ 諸 君 ハ将 来 必 ズ 、 ﹁ペ ン﹂ニ

換 フ ル ニ剣 ヲ 以 テ シ テ 帰 郷 セ ラ レ ン コト ヲ 望 ム。 則 チ 退 敵 ノ ﹁ペ

安 重根 ハ 一度 伊 藤 公 ヲ暗 殺 シ タ ル為 メ偉 大 ナ ル令 名 ヲ歴史 上 ニ留 メ

余 ハ此 頃 韓国 痛史 ヲ読 ミ テ更 ニ感 想 ノ新 ナ ル モノ アリ 。即 チ彼 ノ

(

明治大 学生 )ハ学友 某ニ 対 シ左 ノ談 話 ヲ為

ン﹂ ヲ 携ヘ ラ レ ム コ ト ヲ 望 ム 云 々。

(六)大正四年十 一月中鄭鐘翊

ニ吾 人 青 年 ノ真 ノ清 ク貴 キ価値 ヲ現 ハシ得 ベ キ時 機 ノ到 来 ス ルヲ信

シタ リ。

ズ 。故 ニ吾 人 ハ今 ヨリ其 ノ責 任 ヲ果 スベ キ準 備 ヲ要 ス ル ハ勿論 苟 モ

ア ラ ン ニ ハ其ノ令 名 又安 重 根 以 上 ニ伝 ヘラ ル、 ヤ明 ナ リ。男 子 畢 世

万 世 ニ伝 ヘテ朽 チザ ルベ シ。 余 ニシテ若 シ伊 藤 公以 上 ノ人物 ヲ仆 ス

吾 人 ハ近 キ将 来 ニ於 テ果 シテ此 ノ現状 ノ打 破 実 現 セラ ル ルト同時

比 ノ現 状 打破 ヲ実 行 セ ム ニ ハ四 個 ノ力 ヲ要 スベ シ。 即 チ第 一与論 、

亦 甚 シ ク困難 ヲ来 スベ キ ガ故ニ 日露 両国 ガ握 手 ヲ為 スト否 ト ハ延 イ

時 ニ支 那ニ 対 ス ル日本 ノ勢 力愈 々強 大 トナ リ従 テ朝 鮮 民 族 ノ地位 モ

這 回露 国 太 公殿 下 ノ御来 朝 ハ日露 ノ関 係 ガ益 々親 善 ヲ加 フ ルト同

ノ談 話 ヲ試 ミ タリ 。

(七) 大 正 五 年 一月 十 三 日 、露 国 大 公殿 下 ノ御来 朝ニ 際 シ左記 要 旨

ノ快 事 ハ 一ニ第二 ノ安重 根 ヲ学 ブ ニ在 リ云 々。

第 二雄 弁 、 第 三文 章 、 第 四実 行 是 ナ リ。而 シテ此 ノ四 ツ ノ力 ヲ如 何 ニ応 用 スベ キ カハ 一二諸 君 ノ判 断ニ 任 ス云 々。 早稲 田大 )ノ為 シタ ル演 ﹁ 慎 莫 登 春 三 月子 規 楼 ﹂ ト ノ題 下ニ 南 忠熙 学 卒業生 今 ヤ朝 鮮 人 ハ行 ク所 ト シテ 日本 内 地 人 ノ圧 迫 ト虐 待 ト ヲ享 ケザ ル

説 中 在 ノ 一節 アリ 。

ハナ ク喰 ハ ント シテ食 ナ ク寝 ント シテ 家 ナ ク殆 ンド 生活難 ニ逐 ハレ

シツ 、ア ルノ現 状 ハ実ニ 悲 惨 ノ極 ナ リ。吾 人 ハ今之 ヲ如 何 ニシ テ回

( 又 ハ支那満洲地方 ニ彷徨 ) 止 ムナ ク東 西ニ 流離 シ遠 ク露 領 海 参 威 塩

テ 我祖 国 民ニ 影 響 スル コト鮮少 ナ ラズ 云 々。

早稲 田 ( ﹁我 ハ ) 大学生 ガ

何 者 ト雖 生 キ ント スル ニ ハ必 ズ他 ノ競 争 者 ト戦 ハザ ルベ カ ラズ 。

生 ルベ シ﹂ ト ノ題 下ニ 為 シ タ ル演 説 中左 ノ言 句 ア リ。

タル学友会 ノ主催ニ係 ル雄弁会 ノ席上ニ於 テ李光洙

(八) 大 正 五年 一月 二十 二 日在 東 京 朝鮮 基督 教 青 年 会舘 内ニ 開催 シ

復 スベ キ カ奈 何 ニシ テ食 ヲ与 フ ル コト ヲ得ベ キ カ ニ就 テ研 究 セザ ル ベ カ ラズ 云 々。

(五) 大正 四年 五 月 二日学 友 会第 二回 卒業 生祝 賀 会 ノ席 上ニ 於 テ李

戦 争 ハ残 酷 ナ レド モ生 キ ンガ為 ニ ハ必 要 ナ ル ノミ ナ ラズ 当然 ナ リ。

景俊

今 ヤ 一本 ノ ﹁ペ ン ﹂ ヲ 携 ヘ テ帰 国 ノ 途 ニ就 カ ン ト ス 。 然 リ ト雖 社

明治大学 )ガ為 シ タ ル演 説 中 左 ノ 一節 ア リ。 ( 卒 業生

会 ハ果 シ テ能 ク 此 ノ 、 ﹁ペ ン﹂ ノ 運 用 ヲ 黙 許 ス ル ヤ 否 ヤ 、 恐 ラ ク ハ

其ノ方 法 ト手 段 ト ハ毫 モ問 フ所 ニア ラズ遠 慮 ナ ク躊〓 スル コト ナ

経 済﹂ ノ題 下ニ 為 シ タ ル演 説 中 在 ノ 一節 ア リ。

各大学生同窓会聯合雄弁会 ノ席上 ニ於 テ李秉華

慶応義塾 )ガ ﹁生 命 ト ( 大 学生

ル ヲ生命 経 済 ト云 ハ ント欲 スル ナ リ。殊 ニ吾 人学 生 ト シテ ハ時 間 ノ

余 ハ有ユ ル時 間 ト労 力 ト ヲ併 セ テ各 自 ノ目 的 ト スル事 業 ニ努 力 ス

ク実 行 スベ キナ リ。 然 ル ニ我 祖 国 民 ノ現 状 ハ如 何 、 果 シテ生 キ タ ル

ド モ其 ノ前 途 ニ ハ妨 碍 ノ横 ハル モノ アリ 。祖 国内 地 ノ殖 民則 チ是 ナ

ル ノ精 神 ヲ以 テ勉 学 スベ キナ リ。 果 シテ然 ラ ム ニ ハ彼 等 如何 ニ新聞

経 済 ヲ主 眼 ト シ或 ハ文 学 ニ或 ハ実 業 ニ或 ハ政 治 的方 面 ニ奮闘 努 力 ス

国 民 ト認 ムル コト ヲ得 ル ヤ否 ヤ。 吾 人 ハ当 サ ニ生 キザ ルベ カ ラザ レ

リ。由 来 殖 民 又 ハ移 民 ナ ル モノ ハ其 ノ土 地広濶 ニシテ加之 人 口 ノ稀

雑 誌 ヲ押 収 シ テ吾 人 ノ言論 ヲ抑 圧 ス ル コト ア ル モ其 ノ主義 ハ常 ニ整

薄 ナ ル地域 ニ対 シテ ノ ミ行 ハルベ キ モ ノナ リ。而 ル ニ祖 国 ノ如 キ ハ 其 ノ疆域 僅 ニ 三 千 里 我同 胞 ノ居住 ノ ミ ニテ既 ニ之 ヲ広 シト セズ 。今

然 ト シテ一 糸 紊 ル ル コト ナ ク目 的 ノ域 ニ達 シ得 ベ シ云 々。

ハレ テ支 那 其 ノ他 ノ 方面 ニ移 住 セザ ルベ カラザ ル ノ実 況 ナ リ。若 夫

ヤ祖 国 ニ移 住 ス ル日本 人 ノ数 ハ洵 ニ鮮 少 ナ ラズ シテ勢 ヒ祖 国 民 ハ逐

レ今 日 ノ状 態 ヲ以 テ推 移 セ バ幾十 年 ナ ラズ シテ我 民族 ノ全 滅 スベ キ

ル学友会主催 ノ新来学生歓迎会 ノ席上 ニ於 テ金明植

(

早稲田 ) 為 シ タ 大学生 ノ

( )一大 〇 正 五年 四 月十 五 日在 東 京 朝 鮮基 督 教 青年 会 舘 内ニ 開 催 シタ

ハ明 白 ナ リ 。而 シテ吾 人 ノ生 キ ルト 云 フ コト ニ ハ寔 ニ深 遠 ナ ル意 味

ル演 説 中 左 ノ 一節 ア リ。

指 導 ヲ受 ク ル身 ハ其 ノ感 慨 モ亦 一層 無 量 ナ ル モノナ ク ンバ ア ラズ 。

吾 人 ノ為 ニ ハ敵 国 ニ等 シキ此 ノ地 ニ在 リ テ而 モ彼 敵 人 ヨリ万 事 ノ

ア リ。之 ヲ分 類 セバ物 質 的ニ 個 人 ト シ テ生 キ ル コト 、団 体 的 ニ生 キ

ル コト ヲ意 味 ス ル モノ ナ リ。 今 ヤ祖 国 民 ノ多 ク ハ物質 的 ニ個 人 ト シ

士 タ ラ ン コト ヲ期 スベ キ ナ リ。

新 来 ノ学 生 諸君 ハ宜 ク其 ノ精 神 ヲ鞏 固 ニシ以 テ将来 大 ニ為 スア ル ノ

ル コト 、国 家 的 ニ生 キ ル コト 、 世界 的ニ 生 キル コト 、宇 宙 的 ニ生 キ

テ生 キ ル コト ヲ考 フ ル モ団 体 的ニ 生 キ ル コト ヲ考 フ ル モノ ハ極 メテ

(二) 大 正 五年 四 月 二十 八 日在 東 京 朝 鮮 基督 教 青年 会 舘 内ニ 開 催 シ

稀 ナ リ。 此 ノ時 ニ当 リテ 日本 国 民 ハ陸 続 我疆 土ニ 移 住 シ頻 ニ吾等 民

ハ唯 涙 ヲ呑 ンデ 住 ミ馴 レ シ故 郷 ヲ後 ニ遠 ク山海 ヲ隔 テ シ異 境 ニ彷徨

族 ヲ圧 迫 シ テ有ユ ル利益 ヲ壟 断 セ ント シ ツ 、ア ル ニモ拘 ラズ 我 民族

ガ ﹁ 青 年 ヨ吾 人 ノ恥 辱 ハ何カ ﹂ ノ題 下 ニ為 シタ ル演 説中 左 ノ 一節 ア

タル学友会主催 ノ各学校卒業生雄弁大会 ノ席 上 ニ於 テ張徳秀

早稲田 ( 大 学生

セ ル ノ状 態 ハ惨 、 惨 タ ル モノ ニアラズ ヤ。而 モ彼 ノ官憲 ハ毫 モ之 ニ

テ正 ニ 一狂 人 ノ暴 行ニ 外 ナ ラズ ト シ却 テ冷 罵 ヲ加 フ ル ニ至 ラ ン。然

ノ為 ニ死 ヲ顧 ス大 事 業 ヲ敢 行 シ タ リト セン カ世人 ノ多 ク ハ之 ヲ目 シ

余 熟 々社 会 ノ現 状 ヲ観 察 スル ニ仮 令 ハ茲 ニ 一人 ノ壮 士 ア リ テ国 家

リ。

顧 念 ス ル所 ナ ク依 然 何等 ノ自 由 ト権 力 ト ヲ賦与 スル コト ナ ク以 テ政 策 宜 シキ ヲ得 タ ル モ ノト ナ セ リ。吾 人 タ ル モノ豈 黙 視 ス ル ニ忍 ビ ム

大 正 五年 四月 三 日在 東 京 朝 鮮基 督 教 青年 会 舘 内 ニ開 催 シ タ ル

ヤ云 々。

(九)

)

ナ ル防 禦 ノ策 ヲ講 ジ 、 又 ハ報 復 ヲ試 ミザ ルベ カ ラザ ル ニア ラズ ヤ。

又 ハ恥辱 ヲ与 フ ル ノ時 吾 人 ハ尚 且冷 然 ト シテ之 ヲ看 過 シ能 フベ キ ヤ

リ ト雖諸 君 ヨ人 ア リ若吾 人 ノ父 母妻 子 乃 至吾 人 ニ対 シテ暴 行 ヲ加 ヘ

ク ス ル モノア レバ ナ リ。

如何 ト ナ レバ吾 人 ハ此 ノ事 ア ルガ為 ニ却 テ益 々警 醒 シ反 抗 ノ志 ヲ堅

ナ ス 一事 ハ吾 等 青年 ノ為 ニ却 テ有利 ナ ル現象 ニ ハア ラザ ルナ キ カ、

ノ苦 痛 ハ既 ニ斯 ノ如 シ。然 リ ト雖官 憲 ガ雑 誌 ノ発行 毎 ニ必ズ 差 押 ヲ

在 留 朝 鮮 人学 生 ノ言 動

(一) 大 正 六年 十 月 三十 日夜 神 田 区西 小 川 町 二 ノ五朝 鮮 基 督 教青 年

ベ シ。

モ注意 ヲ要 スベ キ モノ ヲ左 ニ掲 ゲ以 テ彼等 思 想 ノ趨 向 ヲ窺 フ ニ便 ス

大 正六 年 六月 以 降各 種 会 合 ノ席 上ニ 於 ケ ル演 説 又 ハ談 論 ニシテ最

二

編者註 原本は内務省警保局調査。極秘のものである。内務省は各府県、朝鮮総督府 等の内報により各年この種の調査資料を作成配布していた。旧拓殖局文書。

否 ヤ。苟 モ生 ヲ人 間 ニ受 ケ タ ル以 上須 ラ ク彼暴 行 者ニ 対 シテ ハ適 当

之 レ正 ニ吾 人 ガ正 当 ニ天 ヨリ授 ケ ラ レ タ ル権利 ナ リ。

(三) 大 正 五年 五 月 十 三 日発 売 頒 布 ヲ禁 止 セラ レタ ル学 友 会 機 関 雑 誌 ﹁学 之光 ﹂ 第 九 号 ノ件 ニ就 キ 一日某 所 ニ会合 シタ ル同 雑 誌 関 係者

) 曰ク

張 徳 秀 、金 栄洙 、 辺 鳳 現 及廬 俊 泳 等 ガ互 ニ交ヘ タ ル談 話 ノ大 要 左 ノ 如 シ。 輯兼 辺鳳現 (編 発行 人

甲号、青山 ガ ﹁ 舘 ニ於 テ開催 セラ レ タ ル朝 鮮 学 会 ノ席 上 田 栄沢 (学 朝鮮 ) 院 生徒

余 ハ今 回 ﹁ 学 之 光 ﹂ 発 行ニ 関 ス ル当 面 ノ責任 者 ト シ テ各 方 面 ヨリ 集 マリ来 レ ル原 稿 中 特 ニ文学 上 ノ言論其 ノ他極 メ テ平 和的 ナ モノノ

基 督教 ノ過去 及現 状 ﹂ ノ題 下 ニ為 シタ ル演 説 ノ要 旨 ハ左 ノ如 シ。

朝 鮮宗 教 史 ヲ概 括 的 ニ仏 教 及 儒 教 ノ由 来 並其 ノ弊害 ヲ述ベ 世界 的

ミ ヲ選 択 シテ所 謂 手 段的 ニ刊 行 シ タ ル処 依 然之 ヲ モ発売 禁 止 シ タ ル

宗 教 タ ル基 督 教 ハ千 八 百年 頃 初 テ朝 鮮 ニ伝道 セラ レ当時 幾 多 ノ圧迫

ハ其ノ理由 ノ存 スル処 ヲ知 ル ニ苦 ム モノ ナ リ。故 ニ吾 人 ハ是 等 ノ無 謀 ナ ル日本 官 憲 ノ方 針ニ 対 シ テ ハ飽 迄 モ反 抗 ノ意 思 ヲ発表 セザ ルベ

基督教徒尹致昊 ノ 発 ( 総 督暗殺陰謀事件 ) 生以 来 ハ莫 大 ナ ル打 撃 ヲ受 ケ現 今 ニ於

盛 ニ赴 キ信 徒 ノ数 一百 万 ニ達 シ大 小 ノ教 会 三 千以 上 ニ及 ヒ シガ数年

加 ハリ シ モ最 近 三十 余 年前 ニ至 リ更 ニ新 教 ノ伝道 サ レ シ以 来 一時 旺

張徳秀

カ ラズ 。 学友会編輯部 ( )曰ク 長

余 ハ此 程 ﹁学 之 光 ﹂押 収 ノ件 ニ関 シ当 局 者 ニ面 会 シ禁 止 ノ理由 ヲ

ノ多 ク ハ無 智蒙昧 ノ徒 ニシテ其 ノ経済 力 ニ至 テ モ亦 極 メテ微 々 タ ル

テ ハ信徒 僅ニ三 十 万 人 、教 会 数 千 八 百余 ニ減 ゼ リ、 而 モ教 会 支 配 者

前重大事件

弁 シ注意 スベ キ文 句 ガ其 ノ那 辺 ニ登載 サ レタ ルカ ノ質 問ニ 対 シ テ ハ

ニ補 助 ヲ仰 ギ ツ 、ア ル ノ現状 ナ リ。 加之 之 ニ依 リ テ人 材 ヲ養 成 シ自

ガ故ニ 到 底 自 力 ヲ以 テ維持 ス ルヲ得 ズ。 其 ノ大 部 分 ハ之 ヲ欧 米 教 会

質 問 セ ル ニ単ニ 相 当 注意 スベ キ文 句登 載 シ アリ タ ル為 ノ ミ云 々ト答

答 弁 ノ限 ニア ラズ ト答 ヘタ リ。兎ニ 角 今 回 ハ其 ノ文章 等 ニ モ余 程 注

国 ノ発 展 ヲ企 図 セ ント ス ル カ如 キ ハ殆 ンド 絶 望 ニシ テ朝鮮基 督 教 ノ

意 ヲ加 ヘ比較 的 穏 健 ナ ル字 句 ヲ以 テ試 験 的 ニ発 行 シ タ ル ニ モ拘 ラズ 依 然 之 ヲ モ差 押 ヘラ レタ ル ハ如何 ナ ル訳 カ、噫 国 家 ヲ失 ヒタ ル モノ

将 来 ハ頗 ル悲 観 スベ キ モノ ナ リ ト信 ズ 。而 シテ日 本 ハ数 年 前 ヨリ新

ヲ嘗 メツ ツ同 胞 ヲ指 導 シテ今 回 再 ビ布哇 、米 国 ノ地 ニ於 ケ ル朝 鮮同

金 牧 師 ハ此 ノ使 命 ヲ全 フ セラ レ ンガ為曩 ニ米 国 ヨリ帰 鮮 セラ レ困 苦

ラズ 為 シ得 ル限 リ ノ努 力 ヲ以 テ常ニ 朝鮮 半島 ノ為 ニ奮 闘 シ ツ 、ア リ

シテ常 ニ活 動 ヲ為 シ ツ ツア ル コト及 我等 ハ四囲 ノ事 情 困 難 ナ ル ニ拘

ナ リ。更 ニ金牧 師 ニ希 望 ス。 吾 々在 留 学 生 ノ総 テ ハ眠 レル ニアラズ

ニ組 合 教 会 ニ依 リ朝 鮮 ニ伝道 ヲ開 始 セ リ。該 組 合 ノ伝道 ニシ テ漸 次

ハ地 方 ニ於 テ筆 墨 行 商 ノ途 次、 大 正 六年 十 月 二十

胞 ノ為 巡 回 布教 ノ途 ニ就 カ ル 、 ニ付 テ ハ吾 人 ハ最 モ敬 意 ヲ表 スベ キ

々。

)

盛 大 ナ ル ニ至 ラ バ在 来 ノ基 督 教 派 ハ多 大 ナ ル打 撃 ヲ受 クベ キ ナ リ云

(二)韓光洙

テ終 始 朝 鮮 半島ニ 生 レ タ ル コト ヲ最 モ有 意義ニ 解 シ ツ 、ア ル コト等

甲 ( 号

淳

七 日 ヨリ翌 十 一月十 日 マデ愛 知 県下 居 住 鮮 人朴 春 琴 方 滞在 中 一日同

裕

余 ハ今 ヨリ五年 以前 ニ於 テ朝鮮 内 地 ニ於 ケ ル伝 道 事 業 ノ必 要 ナ ル

金

ノ実 況 ヲ在 外 同胞 ニ伝 ヘラ レ ン コト ヲ云 々。

ヲ認 メ多 ク ノ友 人等 ガ危 険 ナ リ ト シテ制 止 ス ル ニ モ不拘 之 ヲ排 シ テ

故 伊 藤 公 ハ朝 鮮 国 ノ行 政 権 並 司法 権 ヲ始 メト シ凡 百 ノ特権 ヲ掠 奪

国 人某 ニ対 シ左 記要 旨 ノ談 話 ヲ為 シタ リ。

シ又李 王 世 子 ヲ人質 ト為 シ タ ル ヨリ為 之 安 重根 一派 ハ悲憤 慷 慨 ノ念

米 国 ヨリ故 国 ニ帰 リ各 地 ヲ巡 回 シツ 、ア リ シガ而 モ朝鮮 内 地 ニ於 テ

活 動 ス ル人 物 及 機 関 ノ無 キ ヲ遺 憾 ト為 シ居 レリ。 今 回 渡米 ノ目 的 ハ

ヲ貫 徹 シタ リ ト述ベ テ同 人 ノ事 蹟 ヲ賞 揚 シ次 イデ 日韓 合 邦 問 題 ニ言

彼 地 ニ於 ケ ル同胞 ヨリ相 当 ノ醵 金 ヲ得 テ之 ニ依 リ朝 鮮 基督 教 ノ基 礎

禁 ズ ル能 ハズ 伊 藤 公暗 殺 ノ陰 謀 ヲ企劃 シ遂 ニ哈爾 寳 ニ於 テ此 ノ 目的

モ失敗ニ 帰 セ リ ト慨 シ、更 ニ現 総督 政 治 ハ租 税 ヲ諌 求 シ又 高等 教 育

及 シ本 人 等 ハ当 時米 露 両 国 ノ後 援 ヲ得 祖 国 ノ独 立 ヲ企 劃 セ シガ何 レ

ヲ固 メ ント ス ル ニア リ。

諸子 ニ希望 ス諸 子 ハ将 来 能 ク在米 同 胞 ト聯 絡 ヲ保 チ相 共 ニ最 後 ノ

制 度 、徴 兵 制 度 ノ実施 ナ キ ハ甚 ダ 不 公平 ナ リ、今 後 大ニ 反 対 スベ シ

目 的 ヲ達 ス ル ニ努 力 セラ レ ン コトヲ。尚 諸 君 が我 々同 胞 ノ経営 ニ係

ル教会 報 、国 民 報等 ノ 通信 機 関 ヲ利 用 セラ レ ン コト ヲ、 今 ヤ在 米 同

云 々ト結 ビ タ リ。

胞 ハ約 一万人 ニ達 シ今 後倍 々増 加 ノ傾 向 ア ル ヲ以 テ彼 等 ヲ善導 スベ

ナ ルガ如 キ モ而 モ之 ガ裏 面 ニ於 テ ハ大 ナ ル潜 勢 力 ヲ有 シ信 徒 ノ数 ニ

(三) 大 正 六年 十 一月 五日 在 東 京 朝鮮 基 督 教 青年 会舘 ニ於 テ同 会 親

)

接 部 主 催 ト ナ リ開 催 セ ラ レタ ル朝 鮮基 督 教 長 老 会派 巡 回牧 師 金 裕淳 甲 ( 号

キ ハ最 モ緊 要 事 タ ルベ シ。尚 我 ガ朝 鮮内 地 ニ於 ケ ル教 会 ハ 一見微 弱

送迎会ノ席上金永〓

至 リ テ モ無 慮 二十 万 人 ヲ算 ス ルア リ。要 之 朝 鮮 ニ於 ケ ル基 督 教 ノ発

)

並金裕淳

総督府編入甲種ニ シテ十月二十七日朝鮮 ヨリ来浜十一月十五日布哇ヘ向 ヒタリ (

展 ハ最 モ着 眼 スベ キ事 項 ナ リ 云 々。

ハ左 記 要 旨 ノ演 説 ヲ為 シタ リ。 金

永〓

我 朝 鮮 半 島 ノ現状 ハ実 ニ惨 憺 ト シ テ恰 モ猶 太 ノ ﹁イ スラ エル﹂ 民 族 ニ酷 似 セ リ。而 シテ之 ヲ救 済 セ ン ニ ハ 一ニ基 督 教 ニ依 ルノ外 ナ シ。

張徳俊

、 ( 田 大学生

甲 号 、 早稲 )

ノ 三名 ハ夫 々

年 朝 鮮 ニ臨 ミタ ル ヨリ以 上 ノ野 心 ヲ以 テ東 洋 政 策 ヲ進 行 シツ 、ア リ

約 ヲ非 難 シ、 要 ス ル ニ現 在 ノ日本 ハ名 ヲ東 洋 平 和 ニ藉リ テ日本 が往

民族 ノ為 ニ誠 心誠 意 天 地 ニ誓 明 シテ献 身 的奮 闘 ヲ為 シ朝 鮮 ヲ シテ自

)

(四) 大 正 六 年 十 一月十 七 日学 友会 ノ主 催 ニ依 リ神 田区 西 小川 町二

( 語 学校生徒

乙号 、 正 則 英

主 自 治 ノ天 下 タラ シメザ ルベ カラザ ルナ リ 云 々ト述べ 終 リ ニ日米 協

李琮根

、

)

ノ 五朝 鮮基 督 教 青年 会 舘 ニ於 テ開 催 セ ラ レタ ル雄弁 会 ノ席 上宋 継 白 甲 号 、早 稲 ( 田大学生

﹁ 風 紀 ト思 想﹂、 ﹁ 留 学 生 ノ使命 ト其 ノ現 状 ﹂ ノ題 下ニ 左 記要 旨 ノ演

余 等 留 学 生 ハ往 昔 我 ガ李舜 臣 ガ倭 冠放 逐 ノ任 ニ当 リ 又 ﹁ワ シ ント

根

ン﹂ ガ亜 米利 加 国 ヲ独 立 セ シメ タ ル ニ同 ジ ク我 朝 鮮 民族 ノ為 ニ至大

李琮

云 々ト結ビ タリ。

世 界 各 国 乃至 各 社 会 ニ於 テ何 レ モ腐 敗 又 ハ堕 落 ナ ル モ ノナ キ ニア

ナ ル使 命 ヲ有 スル コト ヲ自 覚 セザ ルベ カ ラズ 。

白

ラ ザ ル モ而 モ我朝 鮮 又 ハ朝 鮮学 生 ノ社 会 程 堕落 シ腐 敗 セ ル モノ ハア

継

ラザ ルベ シ。 我在 留 学 生 中 ニ ハ或 ハ酒色 ニ耽 リ 口 ニ ハ所謂 英 雄 主 義

宋

説 ヲ為 シタ リ 。

ヲ唱 ヘ酒色 ニ耽 ル ヲ以 テ英 雄 ノ心 事 ナ リ ト信 ジ深 ク腐 敗 堕 落 ノ淵 ニ

然 リ我等 ノ使 命 ハ朝 鮮 民族 タ ル ノ使 命、 ヲ全 フ セ ンガ為 朝 鮮 民族 固 有 ノ天 職 ヲ全 フセ ンガ為 ノ外 何 物 モアラ ザ ルナ リ云 々。 張

陥 リ テ一時 ヲ荷 安 ス。見 ヨ彼 ノ朝 鮮 半島 二 千万 ノ生 霊 ハ 一日 モ速 ニ

在 京 留学 生 ノ多 数 ガ或 ハ酒 色 ニ耽 リ又 ハ放 浪 生 活 ヲ為 シ ツ 、ア ル

ト ス ル ニア ル裏 、第二 日本 ノ政治 家 、実 業 家 乃 至学 生等 ノ同情 ニ頼

俊

我 々 ヲ助 ケ ヨト哀 叫 ス ルノ声 日 々余 等 ノ耳 朶 ニ達 ス ル ニア ラズ ヤ、

ノ現 状 ヲ罵 リ、 更 ニ朝 鮮 青 年 ノ理 想 ト ス ル所 ハ第 一実 力 ヲ養 成 セ ン

平 和 主義 ヲ鼓 吹 セ ル アリ 。然 レド モ我等 ハ朝 鮮 民 族 ト シテ ﹁モン ロ

リ テ朝 鮮 自 治 ヲ得 ント ス ル コト、第 三更 ニ進 ンデ 自 国 ノ国 権恢 復 ヲ

徳

ヤ。 頃者 某 ハ雑 誌東 亜時論 ヲ発 行 シテ東 洋 ﹁モ ン ロー﹂ 主義 、東 洋

朝 鮮 国 家 ノ責 任 ヲ担 当 ス ル我 々青 年 学 生 ハ豈之 ヲ黙 視 ス ル ニ忍 ビ ム

ー﹂主 義 、同 化 主義 ヲ賛 同 シ得 ム ヤ、我 等 ハ被 征 服者 ナ リ豈 征服 者

容 易 ニ実 現 シ得 ラ ルベ キ ニア ラザ ルヲ以 テ先ヅ 余 等 学 生 ハ第 一ノ希

得 ン ト ス ル ニア ル モ ノ 、如 キ モ而 モ第 二、第 三 ノ理 想 ハ今 日 ノ場 合

又 近来 一部 ノ人士 ハ只 管 黄 金 万能 主 義 ヲ唱 ヘ或 ハ株 式 ニ期米 ニ又

望 即 チ実 力 養 成 ニ努 力 シ、 以 テ他 日 ノ大 成 ヲ期 セザ ルベ カ ラズ 、凡

ノ言動 ニ惑 ハサ レ テ之ニ 賛 同 シ其 ノ主 義 ヲ謳 歌 スル ニ忍 ビ ム ヤ。

ハ種 々ノ事 業 ニ手 ヲ下 シ貯 金 ヲ是 レ念 ト シ総 督 政 治 ニ盲 従 シテ苟 安

ソ各種 ノ動 物 ハ各固 有 ノ感 情 ト動 物 性 ト ヲ有 ス ルガ如 ク人 種 モ亦固

舘 ニ於 テ開 催 セラ レタ ル朝 鮮 学 会 例 会 ノ席 上 徐 椿 ( 範 甲学 号校 、生 高徒 等師) ハ

(五) 大 正 六年 十 一月末 日神 田 区西 小川 町二 ノ五朝 鮮 基 督 教青 年 会

有 ノ国 民性 ヲ有 ス ル モノ タ ル コト ヲ遺 忘 スベ カラズ 云 々。

ヲ貪 ル者 ア リ。如 斯 ニシ テ能 ク従 来 ノ朝 鮮 民 族 ヲ救 護 シ得 ベ キ ヤ 、 我 々青 年 学 生 ハ決 シテ斯 ル輩 ニ見做 フ ベ キ ニアラズ 。 又 或 者 ハ日本 政 治 家 、 教 育 家 、実 業 家 等 ニ阿附 シ、以 テ朝 鮮 ノ自治 ヲ試 ミ ムト ス ルニ ア ル モ凡 ソ社 会 ノ事 ハ他 方 ニ倚テ成 効 スベ キ モノ ナ シ。悉 ク自 主 自 治 ノ力 ニ頼 ラ ザ ルベ カ ラズ 。諸 子 ヨ余 等 ハ人道 ノ為 ニ将 又朝 鮮

ラ ン。 何 ト ナ レバ今 ヤ世 界 各 国 ノ人 民 ハ何 レ モ自由 平 等 ヲ希 望 シ専

ル モ共 ノ実 ハ平 常 ト大 ナ ル変 化 ナ キ ヲ以 テ従 テ戦 後 ノ影響 モ亦 大 ナ

ナ ル影 響 ヲ受 ク ベ キ ヤ ト観 察 ス ル ニ支 那 、 日本 ハ共ニ 参戦 国 ト称 ス

制 圧迫 ハ絶 対 ニ之 ヲ厭 フノ傾 向 ア ル ノ ミナ ラズ 米 国 ノ如 キ世 界 ニ於

﹁教 育 ノ意 義 ﹂ ト題 シ左 ノ要 旨 ノ演 説 ヲ為 シタリ 。

彼 ノ南 洋 ノ民 族 ヲ見 ヨ彼等 ガ 有 ス ル精 神 上 ノ力 即 愛 国 心 ナ ル モノ

ル モノ アラ ザ ルベ シ。 然 レバ吾 東 洋 ニ於 テ モ何 時カ 欧 州戦 乱 ノ如 キ

ケ ル各 国 ハ強 弱 大 小 ヲ問 ハズ 悉 ク自 由 平等 ノ恩 恵 ニ浴 シ、 将 来 再ビ

ハ他 ノ文 明 ノ人種 ニ比 シ反 テ優 秀 ナ ル モノ アリ 。然 ル ニ事 実 今 日 ノ

大 変 乱 ノ起 ルベ キ時 機 ナ カラ ザ ルベ カ ラズ 。否 既 ニ其 ノ兆候 ア リ ト

凡世 界 中 ノ動 物 ニシテ比 較 的 繁 殖 力 ノ弱 小 ナ ル モノ又 ハ比較 的 頭

如 キ被 征 服 者 ノ 地位 ニ在 ル ハ何 ゾ ヤ、則 物 質 上 ノ力 之 ヲ露 骨 ニ云 ヘ

信 ズ ル モノナ リ 。何 ト ナ レバ 我東 洋 ハ今 尚 抑 圧主 義 行 ハレ四 民不 平

戦 争 ノ如 キ悲 惨 事 ヲ避 ク ル ニ努 ム ル ナ ルベ シ。 然 ラ バ 我東 洋 ハ如何

バ金 穀 、 軍 器等 ノ利 器 伴 ハザ ル ガ為 ナ リ。 顧 ミ ル ニ彼 朝 鮮 ノ民 族 モ

脳 ノ発 達 セル モノ ハ何 レ モ皆 教 育 ア リ。競 争 上 ニ於 ケ ル有 力 ナ ル モ

亦 物 質 上 ノ力 乏 シキ ガ為 現 下 ノ如 キ状 態 ニア ル ニアラズ ヤ 、希 クバ

等 ノ帝 国 主 義 現 存 ス レバ ナ リ。 最後 ニ至 リ吾 人朝 鮮 民 族 ハ将 来 ニ於

ノ ハ精 神 上 ノ力 ニアラ ズ シテ物 質 上 ノ力 ナ リ。

吾 人留 学 生 ハ思 ヲ茲 ニ致 シ物 質 力 ガ民 ヲ済 ヒ民 族 ヲ維持 ス ル モノ ナ

テ ハ必 ズ ヤ東 洋 ノ大 戦 乱 ア ルベ キ ヲ確 信 シ今 ヨリ之 ガ準 傭 ヲ為 サ ザ

踪

根 ( 乙号)

七 年 前 ニ於 ケ ル我 朝 鮮 ノ大 変 事 ノ如 キ ハ朝 タ記 憶 シテ再リビ 半島 ヲ

李

左 ノ如 シ。

シタ ル学 友会 忘 年 会 ノ席 上 ニ於 ケ ル所 感演 説 中 注 意 ヲ要 スベ キ モノ

︵七) 大 正 六年 十二 月 二十 七 日神 田 区 表神 保 町 ノ南 明倶 楽 部 ニ開 催

ルベ カ ラザ ル ナ リ。

ル コト ヲ自 覚 シ力 ヲ同 方面 ニ傾 注 セ ラ レ ン コト ヲ云 々。

(六) 大 正 六年 十二 月二 十二 日朝 鮮 基 督 教 青年 会 舘 ニ開催 セラ レタ ル朝鮮 学 会 月 例 会 ノ席 上玄 相 允 (田 甲大 号学 、生 早稲)ハ ﹁朝 鮮 人 ヨリ観 察 シタ ル欧 州戦 乱 ﹂ ト題 シ左 記 要旨 ノ講 演 ヲ為 シ タリ。 戦 乱 ニ関 シ種 々 ノ観 察 ヲ為 ス者 ア ル モ吾 人 ハ専 ラ ﹁オ ー ソ リ テ ィ﹂ ト ﹁オ ー ソリ チ ー﹂ ト ノ衝突ニ シテ其 ノ内容 ハ民 主 主 義 ト統 一

シテ七 年 以 前 ニ於 ケ ル状 態 ニ恢 復 セ シメザ ルベ カ ラザ ルナ リ。 此 ノ

主 義 ト ノ争 ニ帰 シ、 一ハ民 主 主義 即 チ自 由 、 平等 、博 愛 ヲ以 テ世 界 人類 ヲ支 配 セ ント シ、 一ハ統 一主義 即 チ権 威 圧迫 ヲ以 テ世 界 人 類 ヲ

ナ リ。

責 任 ハ一 ニ我 々青 年ニ 在 ル コト ヲ自 覚 シ テ倍 々努 力 ヲ要 スベ キ モノ

徐

統 治 セ ント ス ル ニ外 ナ ラザ ル モノ ナ リト観 察 ス。 現 下 ノ戦 局 ハ何 時

吾 人 ハ吾 人 ガ現在 ニ於 テ受 ケ ツ 、ア ル圧 迫 及将 来 来 ルベ キ困 難 ハ

椿 ( 甲号 範 学、 校生 高徒 等師)

ルベ キ モノ ナ ラ ント信 ズ。 而 シ テ之 ガ結 果 ニ至 リ テ ハ要 ス ル ニ勝 敗

四 五年 、換 言 セバ 両者 共 ニ勢 ノ窮 乏 シタ ル後 ニ至 リ初 メ テ終 局 ヲ見

最 モ能 ク記 憶 シ テ後 日 ノ光 栄 ヲ迎 フベ キ奮 闘 ヲ希 望 スル モノナ リ。

終 局 ヲ告 グ ベ キ ヤ ハ容 易ニ 判 断 シ能 ハザ ル モ余 ハ少 ク ト モ今 後 尚 、

ナ ク只 形 式 上 ニ於 テ ノミ聯 合 国 ノ勝 ト ナ レリ ト云 フ ニ帰着 ス ル ニ至

我 等 ハ常ニ 如 何 ナ ル水 火 ノ強 力 ヲ以 テ ス ル モ動 揺 ス ル コト ナ キ最

韓

致

愈

( 当 元六 留十 学一 生 年 監督)

モ堅 実 不 抜 ノ精神 ヲ持 セザ ルベ カ ラザ ルナ リ。

余 ハ朝 鮮 併 合前 後 ニ於 ケ ル我 留学 生 ノ状 況 ヲ説 キ其 ノ如 何 ニ悲 惨 事 タ リ シ カ ヲ述 べ ント欲 ス ル モ今 日 ハ其 ノ自 由 ヲ有 セズ。 然 レド モ 諸 子 ハ過 去 、 現 在 及将 来 ヲ回 想 シ最 モ慎 重 ナ ル努 力 ヲ以 テ我 朝 鮮 半

蘇 教 ヲ信 ゼ シ メ ント スル上 ニ於 テ モ亦 種 々 ノ困 難 ヲ感 ズ ル コト尠 カ

ニ於 ケ ル耶 蘇 教 ハ願 ク ハ西洋 人 ノ力 ヲ借 ル コトナ ク宜 ク吾 人同 胞 ノ

ラ ザ ルノ実 況 ナ ル ハ洵 ニ遺 憾 ニ堪ヘ ザ ル所 ナリ ト ス。而 シテ吾朝 鮮

熱 烈 ナ ル信 仰 力 ヲ利 用 シテ之 ガ伝 道 ニ当 リ以 テ将 山 米 ニ於 ケ ル独 立 ノ

崔元

淳

思 想 ヲ養 成 セザ ル ベ カラ ズ 云 々。

当 時在 京 朝 鮮 学 生 中 金 銭 ヲ浪 費 ス ル モノ漸 ク多 カ ラ ント ス ルノ傾

向 ア ル ハ洵 ニ寒 心ニ 堪ヘ ザ ル所 ナ リ。吾 人 一度 吾朝 鮮 ノ現 状ニ 想到

ニ当 リ漫 ニ貴重 ノ学 資 ヲ浪 費 シテ敢 テ顧 ミザ ル モノノ如 キ ハ実 ニ国

スル ノ時誰 カ無 量 ノ感 慨 ニ打 タ レザ ル モノ ア ラ ン ヤ。 既 ニ此 ノ時代

島 ヲ シテ何 等 拘 束 ナ キ光 栄 ノ地 位 ニ導 カ ン コト ヲ希 望 ス云 々。

(八) 大 正 六年 十 二 月 二 十九 日在東 京朝 鮮 基 督 教 青 年 会舘ニ 開 催 セ

家 ノ罪 人 ト云 ハザ ルベ カ ラズ 。吾 学 生 ハ之 ノ点 ニ於 テ将 来 大 ニ覚 醒

ラ レタ ル朝 鮮 学 生 東 西 聯 合雄 弁 大 会 ニ於 テ為 シタ ル演 説中 ノ注 意 ヲ

ス ル処 ア ルト同時 ニ父 母 ノ為 又 同胞 ノ為 ニ敢 テ国 家 的 罪 人 ト ナ ル コ

要 スベ キ モ ノ左 ノ如 シ。 ﹁青年 ト理 想 ﹂

トナ ク奮 勉 努 力 以 テ大 ニ遠 大 ノ素志 ヲ貫 徹 セザ ルベ カ ラズ 云 々。

允 ( 号甲)

玄

相

青 年 時 代 ハ将来 ニ於 テ為 サ ント欲 スル処 ノ事業 ヲ研 究 シ之 ガ灘 備 ヲ為 スベ キ所謂 理想 ノ時 代 ナリ 。故 ニ何 等 理 想 ナ キ青 年 ノ前 途 ハ誠

(師 甲範 号生 、等 元高)ガ

(九) 大 正 七 年 一月 七 日在 東 京 朝 鮮基 督 教 青 年 会舘 ニ於 テ 明治 大 学

五席 十名 者百) 席上徐椿 同窓会主催各学校聯合会雄弁会開催 (出

ニ暗 黒 ナ リ ト謂 ハザ ルベ カ ラズ ト ノ冒 頭 ヲ置 キテ露 国大 革 命 ノ遂 行 者 ﹁ケ レ ンス キ ー﹂ 及 那坡 翁 ノ青年 時 代 ヲ引 証 シ、 次 イデ 朝 鮮 青 年

我輩 ハ戦 争 ノ為 ニ平 和 ヲ為 ス モノ ナ リ ト信 ズ 。 則 チ戦 ニ勝 ツ モノ ハ

平 和 ノ為 ノ戦 争カ 戦 争 ノ 為 ノ平 和カ 理論 ハ其 ノ何 レ ニア ル ニセ ヨ

﹁戦 時 ト平和 ﹂ ト題 シ為 シタ ル演 説 ノ大要 左 ノ如 シ。

生存 シ敗 ル、 モノ ハ亡 ブ 。吾 人朝 鮮民 族 モ彼 ノ列強 ノ如 ク常 ニ戦 ヒ

ル小吏 ニ甘 ジ意 気 揚 々タ ル モノ ア ルガ 如 キ ニ至 テ ハ洵 ニ寒 心 ニ堪ヘ

中 理想 ト準 備 ト ヲ有 ス ル者 果 シテ幾 人 カ ア ル今 ヤ吾 留 学 生 中 区 々 タ

バ悔 ユト モ及 バ ジ、吾 人青 年 ハ宜 シ ク茲ニ 一ノ理 想 ヲ確 立 シ、 以 テ

ザ ル モノ ア リ ト述ベ 、更 ニ奮 起 セ ヨ諸君今 ニシ テ自 覚 ス ル処 ナ ク ン

勝 タ ント ス ルノ準 備 ヲ以 テ自進 セザ ルベ カラズ 云 々。

﹁朝 鮮 ト耶蘇 教 会﹂

セラ レタ ル学 友 会編 輯 部 主 催 在 東京 各 大学 、 専門 学 校 聯合 雄 弁大 人会

︵一〇 大) 正 七 年 三月 二十 三 日 在東 京 朝 鮮基 督 教 青 年 会舘ニ 於 テ開 催

勇 往邁 進 セザ ルベ カ ラズ 、而 シ テ之 ガ理想 ト ハ何 ゾ ヤ盖 シ吾 朝 鮮 ヲ

椿 ( 号甲)

新 ニ建 設 セ ント ス ル コトヲ即 チ是 ナ リト結 論 セリ。 徐

由 来 朝 鮮 民 族 ハ甚 ク儒 教 ヲ信 ジ来 リ タ ル ノ惰 性 ヲ有 スル ガ故 ニ耶

参会者約百 一十 五名 (

)

ノ席上金永〓

甲号、青 ( 山 学院生

ガ ﹁我等 ノ叫 ビ ﹂ ト題 シ為 シ タ ル

)

朝 鮮 民族 ガ普 仏 戦 争当 時 ニ於 テ少 シ ク覚 醒 シ ア リタ ラ ム ニ ハ今 日

演 説 ノ要 旨 左 ノ如 シ。

ニ於 テ ハ東 方 ニ総 督 ヲ置 キ 又西 方 ニ都 督 ヲ送 リ シ ナ ルベ シ。然 ル ニ

ニアラ ズ 。見 ヨヤ世 界 ノ歴 史 ヲ、 亡 国 タ リ シ ﹁ポ ーラ ンド﹂ ハ今 ヤ

独 立 ヲ為 シ之 ニ反 シ満 天 下威 ヲ示 シ タ ル ﹁ロシ ヤ﹂ 帝国 ハ今 ヤ衰 亡

ノ状 態ニ 在 リ欧 州 大 戦 ハ如何 ニ終 結 ス ル カ此 ノ時 ニ当 リ吾 人青 年 ハ

昌

錫

山学院生

(

乙号 、青

大ニ 奮 起 シ、 以 テ青 年 タ ル ノ義 務 ヲ尽 ス覚 悟 ナ カ ルベ カラズ 。

尹

此 ノ犠 牲 的 精神 ノ有 無 ハ直 ニ事 ノ成 否 ニ関連 ス。 国 ヲ興 シ民 ヲ救

﹁成 功 ト犠 牲 ﹂

フガ如 キ大 事 業 ヲ為 ス ニ ハ何 レ モ此 ノ犠 牲 的精 神 ニ因 ル モノ ト ス。

現 下 号実 況 ハ如 何 ニシテ覚 醒 ス ル所 ナ ク ムバ我民 族 ハ終ニ 永 遠ニ 減

ラザ ル ヤ。 雪降 ラザ レバ松 柏 ノ気 概 判 ラズ 人困 難 ノ境 遇 ニ接 セザ レ

亡 スベ キ ナリ。 諸 君 今 日 ニ於 ケ ル欧 州 大 戦 ニ対 シ何 等 覚 醒 ス ル所 ア

国 ヲ益 シ人 ヲ利 シ以 テ光 輝 ア ル人生 ヲ尽 スベ キ ナ リ。

得 ル ハ即 チ犠 牲 ナ リ。人 必 ズ 一度 ハ死 ス故 ニ此 ノ犠 牲 的精 神 ヲ以 テ

石 炭 ノ燃 焼 シテ 以 テ大 ナ ル器械 ヲ運 転 シ、 蝋燭 ノ燃 エテ以 テ光 明 ヲ

東 西 ノ英 雄 豪 傑 ガ其 ノ名 ヲ天 下 ニ馳 セ シハ犠 牲 的 精 神 ノ結 晶 ナ リ。

吾 人 ハ今 ヤ大 ニ覚 醒 スベ キ ノ秋 ナ リ云 々。

バ烈 人 ノ節 操判 明 セズ 。

(二) 大 正 七年 四月 三 日学 友会 主 催 ト ナ リ戸 山 原 陸 軍 練兵 場 ニ於 テ 挙 行 シ タ ル在京 鮮 人 学 生 運 動会ニ 参 集 シ タ ル学 生 ハ約 三 百名 ヲ算 セ

() 三 一大正七年 四月十四日神 田区松本亭 ニ於 テ学友会主催ノ下ニ開 催 シタル卒業生祝賀会 (十 出五 席名 者八) ノ席上曹洞宗大学生李智光 ガ ﹁ 愛国﹂

シ ガ当 日 ノ競技 番 付 ノ末尾ニ 朝 鮮 地図 ヲ 画 キ諺 文 ニ テ ﹁ 檀 君 ノ所 有 ﹂ ト記 シタ ル如 キ又 ﹁檀 孫 ノ気 象 ﹂ ト題 ス ル所 謂 旧 韓 国 ノ志 士 李

ト題 シ テ為 シタ ル演 説 ノ大 要 左 ノ如 シ。

国 ヲ愛 スル主義ニ 三ツ アリ 、隠 退 主 義 、 冒険 主 義 、 穏 健主 義 之 ナ

舜 臣 、 論 介 (キ 征共 韓ニ ノ墜 時落 晋州 シタ 郡矗 ル官 石楼 妓上 云々 ヨリ ノ加 伝藤 説清 ア正 ルヲ モ抱 ノ) 鄭 圃 隠 、 乙 支文 徳 等 ノ

リ。 隠 退 主 義ト ハ国 ノ衰 退 ヲ嘆 ジ テ世 上 ヨリ隠 退 スル モ ノ、冒 険 主

ノ歓 心 ヲ買 ヒ裏面 ニ活 動 ス ル ヲ謂 フ。 吾 人 ハ冒 険 又 ハ穏 健 主義 ニ賛

義 ト ハ身 ヲ 犠牲 ニシテ表 面ニ 活 躍 ス ル モノ、穏健 主 義 ト ハ表 面ニ 敵

仮 装 行 列 ヲ為 シタ ル如 キ ハ何 レ モ反 日気 分 ヲ煽 リ タ ル モノ ナ リ。

(一大 二正 )七年 四月十三日午後 七時 三十分 ヨリ朝鮮基督教青年会舘

成 ス ル モノ ナ リ。安 重根 ハ冒 険 的愛 国 者 、 越 王勾 践 ハ穏 健 的愛 国 者

ニ於 テ開催 シタ ル曹洞宗大学同窓会ノ主催 ニ係 ル各学校聯合雄弁会

甲号 、 (

ナ リ。 又 人 ト シテ 生 ヲ享 ク ル ヤ目 的 ナ キ モノナ シ。吾 人 ノ目 的 ハ新 八鏞

衆 ノ幸 福 ヲ祈 ラ ント ス。 之 レ仏 教者 ト シ テ ノ目的 タ レ バ ナリ 云 々。

ヲ卒 ヘテ故 国 ニ帰 ラ ント ス、 学 ビ 得 タ ル仏 教 ヲ民衆 ニ布 教 シ只管民

ハ弁 激士 ニニ 渉注 ラ意 ンセ トリ ス故 ルニ ヤ諭 学旨 友会 ヲ転 々長 ジ李 テ泰︶吾人 ハ今 ヤ学業 朝 鮮 ノ建 設 ニア リ (英言過

甲号 、早 稲 乙院 号卒 、業 青生 山)ノ両名 が夫 々 ﹁ 大 勢 ト覚 ノ席上崔八鏞︵田 大学生 )、尹昌錫 (学

﹁大 勢 ト覚 悟 ﹂ 崔

)

悟 ﹂ 及 ﹁成 功ト 犠 牲 ﹂ ノ題 下 ニ為 シタ ル演 説 ハ左 ノ如 シ。 早大生

凡 ソ国 家 又 ハ民族 ガ仮 リ ニ減 亡 シタ リ ト テ必 ズ シ モ永 久 ニ亡 ビ タ ル モノ ニア ラズ 。 又国 家 民 族 ガ隆 盛 ナ リ ト雖 亦永 久 ニ隆 盛 タ ル モノ

︵一四 大) 正 七年 四月 十 六 日夜 在 東 京 朝 鮮 基督 教 青 年 会舘 ニ於 テ学 友 会 主催 ノ下 ニ開催 シ タ ル新渡 来 留 学 生 ( 百 余三 名十)歓 迎 会 ノ席 上 白 南 奎

伝統 ヲ同 ウ ス ル諸 君 ヲ異 郷 ニ於 テ迎 フ ル ハ朝 鮮 将 来 ノ為 ニ喜 バ シ

(甲号)ノ為 シ タ ル歓 迎 ノ辞 ハ左 ノ 如 シ。

玄

相

允 ( 甲大 早 号生 、)

セ ラ レ ン コト ヲ 云 々。

我 等 ノ智 識 ハ現 在 ノ程 度 ニ於 テ充 分 ナ リ。 余 ハ当 席 上 ニ於 テ宣 誓

ス。 余等 ノ智 識 ハ朝 鮮 公 民 ト シ テ充 分 ナ ル資 格 アリ ト信 ズ 。 此 ノ資

格ニ 依 リ帰 鮮 後 ハ誠 心 誠意 民族 ノ為ニ 努 力 スベ キナ リ云 々。

︵一六 大) 正 七年 五月 十 八 日在 東 京 朝 鮮基 督 教 青 年 会館 ニ於 テ学 友 会

キ事 ナ リ。 惟 フニ十 三 ナ ル数 ハ数学 上 ノ不 可 分 ナ ルガ如 ク朝 鮮 十 三

源 (早生 実︶

編 輯 部 主 催 各学 校 聯 合 雄 弁会 開 催 演 説 中 ノ主 ナ ル モノ ハ左 ノ如 シ。

泰

道 ヨリ渡 来 セ ル諸 君 ト吾 人 ト ハ永 久 不可 分 ナリ 。近 来 朝鮮 学 生 ニシ

韓

凡 ソ社 会 ハ貧富 、貴 賎 等 上下 階 級 ノ差 別 ナ キ モノ ナ リ。然 ル ニ現

﹁不 平 ナ ル社 会ト 社 会主 義 ﹂

テ 日本 人 ノ名ニ 因 テ改 名 シ又 ハ街上 日本 語 ヲ使 用 ス ル者 ア ル ヲ見 ル 是 等 ハ必 シ モ悲 ムベ キ現 象 ニ非 サ ル モ然 モ亦 喜 ブ ベ キ現象 ニアラズ 。

在 ノ社 会 ニ於 テ是 等 ノ区 別 ア ル ハ余 ノ常ニ 不平 ト ス ル所 ナ リ。故ニ

何 故 ニ朝 鮮 人 ト シテ朝 鮮 語 ヲ用 ヰ 又朝 鮮 服 ヲ着 用 ス ルヲ恥 ヅ ベ キ ヤ。 朝 鮮 青年 ニシ テ如 何 ニ学 識 ア ル モ朝鮮 其 ノ モノ ヲ忘 ル 、カ如 キ ハ決

﹁我 等 ノ生活ニ 対 シテ ハ奮闘 セ ヨ﹂

余 ハ社 会 主 義 ヲ希 望 ス云 々。

コト ヲ希 望 ス云 々。

シ テ頼 モ シキ事 ニア ラズ 。 諸 君 ハ此 ノ意 味 ニ於 テ勉 学 修 養 セラ レ ム

均 ( 乙大 明 号生 、)

何 レノ国 人 モ各 々自 己 ノ生 活 ニ向 ツ テ奮 闘 ヲ ナ ス モ吾 人朝 鮮 人 ハ

春

(一五 大) 正 七年 五 月 四 日在 東 京 朝 鮮 基督 教 青 年 会 ニ於 テ同 会 主催 ノ

セ ント欲 スル モ如 何 ニセ ン後 方ニ 悪 神 ( 政府 スヲ) 指 アリ テ之 ヲ制裁 シ ツ、

特 ニ奮 闘 ヲ ナ ス コト ヲ要 ス。吾 人 ハ今 ヤ民 主主 義 、 社 会主 義 ヲ主 張

李

ケ ル金 度 演 ノ祝 賀 演 説及 卒 業 生 玄 相 允 ノ答 弁 ハ左 ノ如 シ。

アリ 。故 ニ公 然 之 ヲ主 張 シ能 ハズ 。吾 人 ハ先ヅ 自 己 ノ生 活 ニ努 力 シ

下ニ 開 催 シタ ル大 正 七年 度 各 学 校 卒 業 生祝 賀 会 ( 参 百会 三十 者約 名)ノ席 上 ニ於

豊 富 ナ ル地位 ヲ得 テ然 ル後目 的 ニ進 ムベ キ ナリ 云 々。

演 ( 慶 乙大 号生 、)

金

度

諸 君 ノ卒業 ヲ祝 ス ル ハ卒 業 証 書 ヲ祝 ス ル ニア ラズ シテ諸 君 ノ人格

ニア ラズ シテ却 テ是 等 ノ人物 ヲ養 成 シ テ同胞 ヲ苦 マシ ム ルガ如 キ状

ハ日本 人 中 ノ浮 浪 者 ヲ取 締 ルガ如 キ法 規 ア ル モ之 ガ根 絶策 ヲ講 ズ ル

ニ於 ケ ル責任 ハ誠 ニ重大 ナ リ。 現 今 朝 鮮 総督 政 治 ハ其ノ表 面 ニ於 テ

上 左 ノ要 旨 ノ談 話 ヲ為 シタ リ。

在 朝 鮮基 督 教 青 年 会舘 ニ於 テ開 催 セラ レタ ル卒業 生 懇 談 会 ニ臨 ミ席

入 京 シタ ル朴珥 圭 、金 綴洙 ノ両 名 ハ同 月 十 五 日夜 神 田 区 西 小川 町 所

(一七 大) 正 七年 六月十 二 日実 業 視察 若 ハ在 留 学 生 ノ動 静視 察 ト称 シ

ヲ祝 賀 ス ル モノ ナ リ。朝 鮮 同 胞 ヲ済 フ モノ ハ諸 君 ニシテ諸 君 帰 鮮 後

態 ナ リ。 希 ク ハ諸君 帰鮮 後 ニ於 テ ハ吾 等 同胞 民族 ヲ救 済 ス ル ニ努 力

︵一九 大) 正 七年 六月 下 旬 在 京 朝鮮 学 生 中 ノ先輩 ト シ テ相 当 声 望 ヲ有

圭

ス ル某 ︵ 専門 卒 業生 学校)ハ服 蔵 ナ キ感 想 ト シテ最 モ親 交 ア ル 一内 地人 ニ対 シ

珥

目 下 朝 鮮 内 地 同様 青 年 団 ナ ル モノ ヲ組 織 シ軍 国 精 神 ヲ鼓 吹 シ居 レ

左記 要 旨 ノ談話 ヲ為 シ タ リ。

朴

リ 。然 レ ト モ吾 人朝 鮮 同 胞 特 ニ学生 ノ身 分 ト シテ ハ深 ク研 究 スベ キ

現在 朝 鮮 ノ青年 ニ シテ苟 モ多 少 ノ素 養 ア ル者 ハ国 権 ヲ恢 復 シテ祖

問 題 ナ リ。 尤 モ青 年 団 組 織 ノ是 非ニ 関 シ テ余 ハ今 口 ニス ル ヲ欲 セザ ル モノ ナ リ云 々。

ノ性 情 ノ流 露 ナ リ ト信 ズ 。 然 レド モ其 ノ時期 如 何 ハ今 ヨリ予 メ逆睹

国 ノ独 立 ヲ夢 ミ ザ ル モノ ハアラ ザ ルベ シ。余 モ亦 然 リ コレ人 間 自然

綴洙

今 ヤ事 々物 々物 質 ヲ要 スル ノ時代 ナ リ。故 ニ吾 人 モ何 物 ヨリ モ先

ス ルヲ得 ズ 。而 シテ朝 鮮 ノ現 状 ハ社 会 ト家庭 ト共 ニ未 ダ良 好 ナ ル発

金

ヅ 金銭 ヲ得 ル ノ工 夫 ヲ為 スヲ第一 ト ス。 同 胞留 学 生 ニシ テ渡 来 ス ル

達 ヲ遂 ゲ アラ ヌ。如 斯 状 態 ヲ以 テ シテ ハ仮令 日本 ノ覊 絆 ヲ脱 スル モ

総 督 政 治 モ朝 鮮 ノ開 発 ニ全 力 ヲ注 ギ ツヽ ア ル ハ畢竟 、朝 鮮 ノ家 庭

府 ニ反 抗 セント欲 ス ルガ如 キ意 思 ナ キ ヲ言 明 ス。

完 ウ スル コト 不可 能 事 タ リ。故 ニ現 在 ニ於 テ ハ吾 人 ハ決 シテ日 本 政

モ ノ ハ将 来 商 工科 ヲ志 望 ス ル様各位 ハ指 導 サ レ度云 々。

︵一八 大) 正七 年 六月 二 十七 日 神 田 区 小川 町 料 理店 宝亭 ニ於 テ在 東 京 朝 鮮基 督 教 青年 会 ノ 重 立者 十 名 ハ前 青 年 会 々長 タ リ シ米 国 宣 教 師

ル ヲ信 ズ ルガ故 ニ吾 人 ハ須 ラ ク此 ノ治 下 ニ於 テ各 々其 ノ能 力 ヲ練磨

シ テ有 用 ノ材 タ ラ ン コト ヲ力 ムベ キ ナ リ。現 在 如 何 ニ朝 鮮 人 ガ日 本

社 会 ト ヲ シ テ堅 実優 良 ノ モノ タ ラ シメ ン コト ヲ目 的 ト セラ レツヽ ア

ノ政 治ニ 反 抗 セ ント ス ル モ到底螳 螂 ノ斧 ヲ採 ル ニ等 シ カ ルベ ク斯 ル

ル、 ケ ン セ ン﹂ ノ再 渡 来歓 迎 会 開 催 席 上 鄭 魯湜 ( 甲 号歓 )ノ 迎

先年 ﹁ジ ヨー ル、 ケ ン セ ン﹂ 氏 が 我青 年 会 々長 タ リ シ当 時 ハ会 員

無 謀 ノ事 象ニ 頭 脳 ヲ悩 マサ ン ヨリ ハ寧 ロ教育 ノ力 ヲ以 テ根 抵 ヨリ文

﹁ジョ

僅 ニ 三十 余 名 ヲ算 セ シ ニ過 ギ ザ リ シガ現 在 ニ於 テ ハ 一百 八十 余 名ニ

ノ辞 左 ノ如 シ。

達 シ機 関 雑 誌 (基 督 青年 ) ヲ発 行 シ、 又屡 次 講 演 会 ヲ開 キ テ会 員 智

化 ヲ朝 鮮 ニ扶植 セ ン コト之 レ第一 ノ急 務 ニシテ有 識 ナ ル朝 鮮 青 年 ハ

総督政治( 即政 チ憲 治) 兵モ下 級 吏 員 中 徒ニ 上 司 ノ意 思ニ 副 ハザ ル行 動 ヲ敢

総 テ如 斯 観 念 ノ下 ニ勉 学 シ ツヽ ア ルヲ疑 ハズ 。 徒 ニ政府 ニ反 抗 ス ル

テ シ鮮 人 トノ意 思 ヲ疎 隔 ス ルガ 如 キ行 動 ニ出 ヅ ル者 少 カラズ 。 為 ニ

識 ノ啓 発 ニ努 メ居 レリ 。如 斯 現 在 ノ盛 況 ヲ呈 セ ル ハ 一ニ氏 ノ賜 ナ リ

弱 国 ノ生命 財 産 及自 由 ヲ保 護 スル ノ必要 上ニ 出デ タ ル コト ハ世界 各

遂 ニ 一部 ノ者 ヲ シテ ﹁総 督 政 治 ハ莫 大 ノ資 力 ヲ投 ジ テ鮮 人 ノ怨嗟 ヲ

ガ如 キ言 動 ヲ弄 ス ル輩 ノ如 キ ハ吾人 ノ決 シテ与 セザ ル所 ナ リ。

国 ノ承 認 スル所 ナ リ。 余 等 ハ希 望 ス一 日 モ速 ニ平 和 ノ戦 勝 ヲ得 テ更

買 ヒツヽ アリ﹂ ト ノ嘆 声 ヲ発 セ シ ム ルガ如 キ 現象 モ亦 一部 ノ事 実 ト

ト 感謝 ス ル所 ア リ。今 回 ノ欧 州 戦争 ニ関 シ米 国 ガ特 ニ参 戦 セシ所 以

ニ米国 民 ガ 一致 助 力 我朝 鮮 民 ノ自由 ヲ叫 ビ テ光栄 ア ル朝 鮮 民 族 タ ラ

ノ モノ ハ当 時 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂ 大 統領 ノ宣 明 セ シガ如 ク正 義 人 道 ト 小

シ ム ル ニ尽 力 セ ラ レ ン コト ヲ云 々。

ハ些 々タ ル事 ニ反抗 ノ声 ヲ挙 グ ルガ如 キ コトナ ク シテ 日本 政 治 ノ下

堅 固 ニスベ キ コト ヲ鮮 人 青 年 輩 ノ総 テ ガ翹 望 ス ル所 ナ リ。 而 シテ其

及 ト共 ニ代 議 士 ヲ選 出 シ テ参 政権 ヲ獲 得 シ、 漸 次朝 鮮 文 化 ノ根柢 ヲ

シテ モ将 来 三 考 ヲ要 スベ キ ナ リト信 ズ 。 要 之 将来 ニ於 テ ハ教育 ノ普

ニ対 ス ル態 度 ノ妥当 ナ ラザ ル ニ起 因 スルガ如 キ ヲ以 テ此 等 ノ点 ニ対

シテ存 在 セザ ル ニア ラズ 。這 ハ畢竟 下 級 ノ官吏 又 ハ内 地 人 等 ガ鮮 人

レ タ シ。尚 常ニ 警察 官 ノ監 視 中 ニ在 リ テ甚 ダ 五 月蝿 故 今 回 ハ密ニ 当

陛 下 ニ対 シ奉 リ テ ハ決 シテ危 害 ヲ加 フ ルガ如 キ コト ナ キ故 安 心 セラ

変 ル ヤ モ知 レザ ル ニ ヨリ尾 行 セ ラ レタ シ。 然 レド モ 一国 ノ元 首 タ ル

国 併合 ノ業 務 ニ与 カリ シ顕 官 ノ通過 ニ際 シ テ ハ自 分 モ如 何 ナ ル気 ニ

テ ハ当 時 ノ如 キ危険 思 想 ハ毛 頭 ナ シ。然 レド モ寺 内 伯 始 メ其 ノ他韓

ハリ居 リ シ者 ナ ルガ其 ノ後 年 月 ノ経 過 ト共 ニ各 自 四散 シ、 現在 ニ於

吾輩 ハ往 年 故 伊藤 公 ヲ暗 殺 シ タ ル安 重根其 ノ他 数 十 名 ノ 一味ニ 加

私 ノ主 義 ハ無 政府 主 義 ニシ テ朝鮮 在 住 中 ハ常 ニ其 ノ筋 ノ注意 ヲ受

購 買 ノ為 来 レ ル 一支那 人 ニ対 シ)

奪 ハル 、カ ラ ﹁シ ツ カリ﹂ ヤ ツ テ金 デ モ貯ヘ テ準備 シ 給ヘ 。 (人 参

君 等 様 ナ要 領 ノ悪 イ コトデ ハ駄 目 ダ 、今 ニ支 那 モ朝 鮮 同 様 日 本 ニ

地ニ 来 リタ ル次 第 ナリ 云 々。 ( 往 訪 ノ 一警 察官ニ 対 シ)

ノ目 的 ヲ達 セ ンガ為 ニ ハ日鮮 人 互 ニ相 融 和 ス ル ヲ第一 ト スベ ク吾 人

ニ共 ノ能 力 ヲ練磨 ス ル ニ専 心 スベ キ ナリ。

(二〇 大) 正 七年 九 月 二十 六 日在 東 京朝 鮮 基 督 教 青 年 会舘 ニ於 テ同 青

上 ニ於 ケ ル金達 浩 ノ歓 迎 ノ辞 及朴春 鳳 ノ答 辞左 ノ如 シ。

年 会 主 催新 渡 来朝 鮮 人 留学 生歓 迎 会 開催 ( 余 来名 会、 者内 ハ新 司 渡 会来 者者 金九 永十 柱外 二名 百十)席

ヤ﹂ ト問 ハレ タ ル ヨリ ﹁如何 ニ朝鮮 人デ モ自 分 ガ永年 住 ミ馴 レシ故

浩 ( 号甲 )

ケ タ リ。 嘗 テ警 察 部 長 ハ私 ニ対 シ ﹁オ前 ハ何 故 日 本人 ヲ排 斥 ス ル

達

金

テ私 ヲ保護 スベ ク注 意 ヲ与ヘ タ リ。爾 来 外 出 等ニ ハ必 ズ 警察 官 ノ尾

国 ヲ奪 ヒ取 ラ レ其 ノ人ニ 対 シ頭 ヲ下 ゲ テ敬 意 ヲ表 スル モノ アリ ヤ﹂ ︹ママ︺ ト答 弁 セシ ニ同部 長 ハ満面 色 ヲ為 シテ怒 リ私 ノ父 母 及 兄 該 面長 ヲ シ

茲ニ 新渡 来 ノ緒 君 ヲ歓迎 ス ル ニ付二 ツノ意 味 ア リ。 一ハ情 的 歓 迎

ル自 覚 ヲ以 テ渡 来 シ タ ル意 思 ニ対 シ テ歓 迎 ス ル者 ナ リ。 故ニ 諸 君 ハ

ニ シテ 一 ハ留学 生共 通ノ 目 的 タ ル奮闘 努 力 シテ新 ナ ル朝 鮮 ヲ建設 ス

此 ノ歓 迎 ノ意 義 ニ違 ハザ ラ ン コト ヲ望 ム云 々。

行 ア リ。 甚 ダ 五 月蝿 ヲ以 テ或 時夜 半窃 ニ自 動 車 ニテ逃 走 シ神戸 ニ上

鳳

陸一 時 鮮 人 旅 舘 ニ滞 在 セシ モ刑事 ノ為 ニ発 見 セラ レ タ ル コトア リ。

春

朴

ル 、モ主 義 ハ何 人 モ束 縛 セラ ルヽ モノ ニア ラ ズ云 々。 (往 訪 ノ 一邦

私 ハ要 ス ル ニ主 義 ノ為ニ 活動 スル モノ ニシ テ身 体 ノ自 由 ハ束 縛 サ

満洲ニ 在 リ奉 天 ニ ハ常ニ 多 ク ノ同 志 活動 シ居 レバ ナ リ。

ニ ハ巡 査二 千 七百 名 、憲兵 三 千 三 百 余名 駐 在 セリ。 吾 等 ノ有 望 地 ハ

今 後 事 ヲ為 サ ント スル モ内 地若 ハ朝 鮮 ニテ ハ到 底 駄 目 ナ リ。朝 鮮

吾 等 ハ斯 ノ如 キ盛 ナ ル歓 迎 ノ席 ニ臨 ミ先進 諸君 ノ高 説 ヲ聴 ク ヲ得 ル ハ其ノ欣 快 ナ ル到 底茲 ニ述 ヘ尽 ク ス コト難 シ云 々。

(二一 大) 正 七年 九 月 下 旬 韓 光洙 ( 号甲 )ハ名 古 屋 市中 区裏 門 前 町 居 住 朝

ノ ロ吻 ヲ洩 シ タリ。

鮮 人参 販 売 商 鮮 人朴 春 琴 方 滞 在 中警 察 官其 ノ他 ノ者 ニ対 シ左 記 要 旨

人 ニ対 シ) 尚 同 人 ハ大 正七 年十 月 中 旬 頃 近 隣 ノ往 訪 邦 人 ニ対 シ来春 ハ店 主 朴 春 琴 ト共 ニ渡満 シ主 義 ノ為 ニ活 動 スル予 定 ナ リ ト洩 シ タリ。

︵二二 大) 正 七年 九 月 頃在 京鮮 人 留 学 生 間 ニ於 テ今 回 ノ出 征軍 人 ニ鮮 人 将 校 李 応 俊 、廉 呂〓 、 趙 大鎬 等 ガ従 軍 シ居 レ リ ト テ ﹁日本 軍 隊 ノ

米 国 ノ如 キ モ最 初 ハ英 国 ノ 一属 国 ニシ テ国 家 ノ形 態 ヲ為 サヾ リ シ モ

一旦 独 立 戦 争 ヲ試 ミ勝 利 ヲ得 タ ル ガ為 今 日 ニ至 リ タ ル モノ ニシテ其

ノ原 因 ハ戦 争 ノ勝 利 ニアリ 。然 ル ニ我 朝 鮮 ノ現 状 ハ如何 、実 ニ悲 惨

ナ リ ト云 ハザ ルベ カ ラズ 。而 シテ他 日 他 ノ文 明 国ト 対等 ナ ル ニ ハ矢

張戦 争 ノ勝 利 タ ラズ ンバ 能 ハザ ルナ リ云 々。

凡 ソ世 界 ノ中 ニ暗 愚 ニシ テ自 ラ亡 国 ノ域ニ 進 ミ自 ラ同胞 ヲ苦 シ メ

愚 ( 高 乙商 号生 、︶

日 々堕 落 シ行 ク ハ何 レノ社 会 ナ ルカ、 土 地 モ家 屋 モ他 人 ニ奪 ハレ殆

謹

ド一 寸 ノ地 一間ノ家屋 モ保 持 ス ル能 ハズ 四 方 ニ流 離 ス ル ニ至 リ タ ル

崔

﹁朝 鮮 社会 ヲ論 ジ留 学 生 諸君 ノ覚 悟 ヲ促 ス﹂

テ深 キ意 味 ノ存 セ ル モノ ナリ 。即 チ日 本 ハ従前 ヨリ鮮人 将 校 ノ処 置

迄 モ出征 部 隊 ニ編 入 セ ル ハ決 シテ単 純 ナ ル偶然 ノ出 来 事 ニ在 ラズ シ

社会 ハ何 レ ノ社会 ナ ルカ、 他 ノ社 会 ハ年 々歳 々其 ノ富 ヲ増 シ兵力 ヲ

動 員 ハ 一小 部ニ 過 ギ ザ ル ニ拘 ハラズ 極 メテ 少数 ナ ル鮮 人 将校 ヲ 三人

ナ キ ニ至 ラ シメ ント スル モ ノナ リ 。 日本 人 ガ斯 ノ如 キ好 策 ヲ弄 シテ

シ国帑 ヲ費 シ テ戦 争 ヲ ナ シ ツヽ ア ル今 日自 己 ノ モノ ヲ奪 ハレ テ尚 且

増長 シ版 図 ヲ拡張 スベ ク有 ユル手 段 方 法 ヲ講 ジ テ或 ハ国 民 ヲ犠 牲ニ

ニ 困 難 シ居 リ タ ル モノ ナ レ バ先ヅ 之 ヲ先 鋒 部 隊 ニ編 入 シ戦 死 ノ已 ム

惨 酷 ナ ル取 扱 ヲ為 ス ニ於 テ ハ吾 等 モ深 ク考 慮 シテ 大 ニ覚 悟 セザ ルベ

約

翰

( 一高生)

ル演 説 ノ主 ナ ル モノ 左 ノ如 キ

年 会館 ニ於 テ開 催 シタ ル新 渡 来 留 学 生歓 迎 会 ( 百出 三 席名 者)ノ席 上 ニ為 シタ

(二四 大) 正 七 年十 月二 十 六 日 学 友会 主 催 ノ下 ニ在 東 京 朝 鮮基 督 教 青

ノ責 任 ヨリ将 来 ノ奮 闘 ヲ希 望 スト結ブ 。

ツ満 足 シ居 ル社会 ハ何 レ ニアリ ヤ。 我 朝 鮮 即 チ之 ナリ ト論 ジ留 学 生

カ ラザ ル問 題 ナリ﹂ ト議 論 ヲ闘 ハセ ル モノ アリ 、而 シテ是 等蛮 語 ハ 在 東 京基 督 教 青 年 会員 ニ於 テ最 モ盛 ナ リ キ。

(二三 大) 正 七年 十 月 五 日在 東 京 朝 鮮 基督 教 青 年 会 館 ニ於 テ専 修 大学

朱

主 催 各 学 校聯 合 雄 弁 会開 催 ( 来 百会 六十 者名 約) 席 上 ニ於 ケ ル演説 ノ主 ナ ル モノ

﹁ 無 窮 ノ戦 争 ﹂

左 ノ如 シ。

凡 テ人 ハ或 理 想 ヲ以 テ此 ノ世 ヲ渡 ル モノ ナ ルガ 理想 ヲ実 現 セ ムト

淵 ( 帝大生)

ス ル ニ ハ勢 ヒ煩 悶 ノ之 ニ伴 フヲ免 レズ。 新 渡 来 ノ学 生 諸 君 ハ大 ナ ル

俊

配 セラ ル。 富国 強 兵 ノ国 ニシテ亡 ビ タ ル モノ ナ ク、 国 貧 シク兵 弱 キ

理 想 ト目 的 ト ヲ有 ス ル モノ ナ レ バ勿論 各 々煩 悶 ヲ為 シ居 ル モノ ト想

金

モノ亡 ビ ザ ルノ例 ナ シ。換 言 スレ バ戦 争 ニ上 手 ナ ル国 ハ文 明国 タ ル

﹁歓 迎 ノ辞 ﹂ 

ト同 時 ニ国 際 上 ニ於 テ モ首席 ヲ占 ム ル 一等 国 ニ シテ戦 争 ニ下 手 ナ ル

像 セ ラ ル。 彼 ノ釈 加 ノ如 キ モ現 世 ニ於 ケ ル総 テ ノ欲望 ヲ棄 テ億 万人

古 今 東 西 ヲ問 ハズ 国 家ノ 盛 衰 、民 族 ノ興亡 ハ 一ニ戦 争 ニ依 ツ テ支

国 ハ野 蛮 国 タ ルト同 時 ニ国際 団 体 上 団 体員 タ ルノ資格 ナ キ モノ ナリ。

タ ル モノ ナ リ。彼 ノ耶 蘇 教 ニ於 テ モ然 リト ス。 吾 等 朝 鮮 青年 モ亦 本

衆 ヲ救 フベ ク大 ニ煩 悶 シ遂 ニ其 ノ煩 悶 ニ克 チ テ最大 ノ理想 ヲ実 現 シ

ル権 力 者 ヲ養 成 シ、 且米 国ニ 於 ケ ル ﹁カ ー ネギー ﹂ ﹁デ ー ム ス﹂ ノ

隣 邦 ニ輝 カ シタ ル時 代 モア リ タ リ。 而 シテ余 ガ茲 ニ謂 フ権 力者ト ハ

朝 鮮 モ決 シテ最初 ヨリ今 日 ノ如 キ有様 ヲ継 続 シタ ル ニア ラズ国 権 ヲ

(明 甲大 号生 、)

吾 等同 胞 中 ニ ハ朝鮮 民 族 的自 覚 乏 シキ者 多 ク甚 ダ憂フ ベ キ コト ト

吉

ス。 諸 君 ハ自 ラ進 デ 先 覚 者 ト ナリ而 テ同 胞 ニ自覚 性 ヲ注 入 スベ ク努

閔泳

ズ ト テ仏 国 革 命及西 伯 利 ニ於 ケ ル過 激 派 ノ例 ヲ引 用 セリ。

如 キ塞 ヲ造 リ以 テ 四千年 ノ歴 史 ア ル吾 国 権ノ 一新 ニ努 メザ ルベ カラ

李 舜 臣 、 乙支 文 徳 ノ如 キ英 雄 ヲ指 ス モノ ナ リ。故 ニ此 ノ意 味 ニ於 ケ

寿 (慶 甲大 号生 、)

国 ニ於 ケ ル同胞 ノ自 覚 ヲ求 ムベ ク煩 悶 シ其 ノ煩 悶 ニ打 勝 タザ ルベ カ

金喆

ラズ 。之 ヲ実 現 セ ント セバ基 礎 的 学問 ヲ為 シ且 ツ常ニ 朝 鮮 ニ於 ケ ル

感﹂

現 状 ヲ頭 脳 ニ印 象 セザ ルベ カ ラズ 。 ﹁ 所

留 学 ス ル ニ就 テ ハ必 ズ ヤ深遠 ナ ル目 的 ナ カ ルベ カラ ズ ト述べ 欧 州戦

力 セザ ルベ カラズ 云 々。

故 国 郷 土 ヲ去 リ温 カキ 父母 兄 弟 ト別 レ風 俗 慣 習 ヲ異 ニ スル異 郷ニ

テ鮮 民族 中 十 五 円 乃至 二十 円 ノ金 銭 ニテ自 己 ノ精 神 ヲ買 収 セラ ル 、

(理 甲学 号生 、物)

ニ ハ他国 ノ力 ヲ借 ラザ ルベ カ ラ ズ ト論 ズ ル者 ア ル モ是 等 ノ謬 論 ハ採

ノ精 神 ハ大ニ 模 範 ト ス ベ キ モノ ナ ル ニ拘 ハラズ往 々国 権 ヲ 恢復 ス ル

シテ其 ノ精 神 ヲ枉 ゲズ シ テ飽 ク迄 鶏 林 ノ臣 タ ル コト ヲ主 張 セリ。 此

ノ如 キ ハ倭寇 ノ為 捕 虜 ト ナ リ種 々苛 酷 ナ ル刑 ヲ加ヘ ラ レタリ シ モ決

我 朝 鮮 ハ四千 年 ノ歴史 ヲ有 スル国ニ シテ新 羅 時代 ニ於 ケ ル朴 堤 上

(氏 名 不詳 )

乱 ヨリ自 由 平等 ニ及 朝 鮮 ノ発達 ニ偏 度 シ、最 後 ニ品性 ノ向 上 ニ至 リ

モ ノア リ。 警視 庁 ニテ是 等 卑劣 漢 ヲ シ テ吾 々留 学 生 ノ動 静 ヲ探 ラ シ

白

南奎

ム ルナ リ。 吾 等 ハ歴 史 ア ル国 民 ナ レバ斯 ル行 為 ニ出 ヅ ベ カ ラズ。 彼

感﹂

等 屈節漢 ヲ撲滅 セザ ル ベ カ ラズ ト 結論 セリ 。 ﹁所

ルニ 足 ラ ズ。 国 権恢 復 セ ント セバ吾 等 ノ中 ヨリ犠 牲 者 ヲ出 シ血 ヲ流

留学 生諸 君 ノ注 意 スベ キ点 ニ付 テ ハ既 ニ諸 公 ノ演 説 之 ヲ尽 シタ リ。

フ コト ヲ終 始 脳 裏ニ 印 象 セザ ルベ カ ラズ。 吾 等 ノ胸 中 ニ ハ如 何 ナ ル

只 一言附 言 シタ キ ハ吾 等 ハ ﹁朝 鮮 人 ﹂ ニシ テ日 本 人 ニア ラザ ルト 云

ス ノ覚悟 ナ カ ルベ カラズ 云 々。

均 ( 乙 明号 大、 生)

ト経 済 的 手 腕 ヲ涵養 セザ ルベ カ ラズ 。 何 ト ナ レバ日本 ハ大 正 九 年度

将 来 吾 々朝鮮 人 ハ他 ニ依 頼 セズ物 質 的 科学 ヲ勉 強 シ堅 実 ナ ル思想

シタ リ。

セラ レ タ ル朝 鮮 学 会 講演 会 ノ席 上蘆 翼 根 ( 甲号)ハ左記 要 旨 ノ講 演 ヲ為

(二六 大) 正 七年 十 一月 十 六日 在東京 朝 鮮 基 督 教青年 会 館ニ 於テ 開催

思 想 ヲ抱持 スル モ外部 ニ 発表 セザ ル限 リ決 シ テ外 外 ヨリ迫 害 ノ来 ル モノ ニア ラズ 云 々。

︵二五 大) 正 七年 十 一月 十 日牛 込 区西 五 軒 町清 風 亭 ニ於 テ開 催 シタ ル

春

半島 雄 弁 会 ノ席 上( 出 十席 二名 者) 李 春 均 、閔 泳 吉等 ノ為 シタ ル演 説 左 ノ如 シ。 李

国 家 ノ興 亡 モ 一家 ノ盛衰モ 皆 其 ノ権 力 者 ノ如何 モ依 ル モニ シテ我

ヨリ朝 鮮 ノ財 政 ヲ独 立 セ シ メ又官 制 等 ヲ モ改革 ス ルト ノ コト ナ レバ

物 質 的 方 面 ト ニ分 カ チ論 ゼ ント スト前 提 シ、

入 リ吾 人 ハ今 回 ノ欧 州 戦 争 ニ依 リ テ生 レタ ル波 動 ニ付 精神 的 方 面 ト

ク多 ク日 本 ノ如 キ モ裏 面 ニ於 ケ ル民 本 主 義 ノ思潮 ハ到 底 吾 人 ノ想 像

欧 州戦 争 勃 発 シテ以 来 軍 国主 義 、 民 本主 義 ノ是 非 ヲ論 ズ ル モノ漸

斯 ク ス ル ト キ ハ我朝 鮮 ハ殖 民 地 ニア ラ ズ シ テ他 ノ国 体 ト認 メ ラ ル、 モノ ナ レ バ吾 等 ハ今 ヨリ努 力 セザ ルベ カ ラズ 云 々。

植

(明 乙大 号生 、)

金

恒

福 (正生 則英︶ 語

欧 州 戦 争 ハ四 ケ年 ニ亘 リ テ継 続 シ今 回休 戦 条 約 締結 セラ レ戦勝 各

﹁沈着 窮究﹂ 

味ノ影 響 ア ルベ シ云 々。

幸 ニ正 義 ノ勝 利 ト ナ リ タ ル結果 其 ノ波 動 ト シテ 我朝 鮮 ニ モ良 キ意

セザ ル ベ カ ラズ 。

ズ ヤ其 ノ軍 費 兵糧 ヲ我 朝 鮮 ニ需 ムベ ク如何 ニ悪辣 ヲ極 ム ル カヲ想 像

リ 。即 チ若 モ独逸 ガ依 然 勝 利 ノ地位 ヲ占 メ戦 争永 続 セム カ日 本 ハ必

スル カ ラヨ イ﹂ト云フ ノ類 ニ シ テ ( 日 独本 逸勝 ハ亡 テブ ハト 南 ノ京 意 虫味 タカ ル)大 ナ ル誤解 ナ

ヲ占 ム ル ヲ望 ム人 ア ラ ン。這 ハ我俗 語 ニ ﹁家 ハ焼 ケ テ モ南 京 虫 ガ死

常 ( 学 輯友 部会 長編)

以 外 ナリ ト論 ジ 、且 今 回 ノ欧 州大 戦 ニ対 シテ諸 君 中 ニ ハ独逸 ガ勝 利

麟

︵二七正 ︶七  年 大十一月二十二日在東 京朝鮮基督教青年会館 ニ於 テ学

桂

友会編輯部主催懸賞聯合雄弁会 ( 出六 十 席名 者八)ノ席上 ニ於ケ ル演説中注意 スベキ モノ左 ノ如 シ。 ﹁開 会 ノ辞 ﹂ 

安

吾 人 ハ言 論 ノ自由 ヲ有 セザ ル民 ナ ルヲ以 テ諸 君 モ此 ノ意 味 ニ於 テ

金

政 治 時 事 ニ関 スル言論 ニ慎 マレ タ シ云 々。

﹁未来 ノ社会ト現代 ノ青年﹂

朝 鮮 ノ未 来 ハ我 青 年 ノ努 力 如 何 ニ依 リ テ支 配 セ ラ ル。然 ル ニ現 代 ノ我 国青 年 ハ奴 隷 的 精 神 ニ甘 ジ居 レ リ。宜 シク之 ヲ打 破 セザ ルベ カ

国 ハ何 レ モ祝 賀 ニ遑 アラズ 。 独 逸 ハ之 ニ反 シ悲 観 ノ極 ニ在 ルベ シ。

ラズ 云 々。 世

喜 ブ 反 面 ニ ハ悲 シ ム モノ ア リ。 我朝 鮮 モ併 合 セ ラ レテ此 ノ悲 哀 ヲ味

成

豊 ( 早大) 生

﹁鉄 椎 一打 ﹂ 

我 々人 間 ハ恐 シ キ モ ノヲ指 シ テ鉄 椎 ( 兵ス 指 力ヲ)ト云 フ モ余 ハ決 シテ之

吾 人 モ此 ノ悲 喜交 々至 ルノ時 ニ当 リ沈 着 窮 究 シ テ以 テ国 権 恢復 ノ

徳

ヒタ ル モノ ナ リ。越 王勾 践 ハ臥 薪嘗 胆 ノ結 果 ト シ テ国 ヲ恢 復 セリ 。

尚

ヲ恐 レズ 。余 ノ最 モ恐 ル 、モノ ハ青 年 ノ熱 烈 ナ ル心 其 ノ モノ ナ リ。

金

即 チ鉄 椎 ハ古 キ歴 史 ヲ打 破 シ国 ヲ滅 亡 セ シ ムル コト ヲ得 ル モ吾 人 ノ

﹁学 友 会 ヲ愛 セ ヨ﹂ 

策 ヲ講 ゼ ザ ルベ カ ラズ 云 々。

約 七 、 八十 名 ニ過 ギ ズ頗 ル冷 淡 ナ リ。其 ノ貴 任 ハ同 会 ノ役 員 諸 氏 ニ

学 友 会 ハ在 東 京 留学 生 ノ金 部 ヲ会 員 ト セ ル ニ常 ニ集合 スル人 員 ハ

心 、精 神迄 支 配 スル コト能 ハズ。 之 ニ反 シ吾 人 ノ堅 キ精 神 ハ鉄 椎 迄

慶大生 )

支 配 ス ル コト ヲ得 ベ シ。故 ニ諸君 ハ我 朝鮮 ノ為 鉄 椎 以 上 ノ堅 キ 心 ヲ 養 成 シ、而 テ鉄 椎 的 活 動 ヲ為 サヾ ルベ カ ラズ 云 々。 (

於 テ モ之 ヲ有 ス。 英 国 民 ガ英 国 ヲ愛 ス ルガ如 ク日 本 国 民 ガ 日本 帝 国

華

ヲ愛 ス ルガ如 ク吾 人 ハ此 ノ学 友 会 ヲ愛 セザ ルベ カ ラズ 。学 友 会 ヲ愛

李秉

冒頭 ニ於 テ吾 人 ノ言 語 ヲ当 局ニ 密 告 シテ同 胞 ヲ売 ル モノ ア ル モ吾

﹁正義 ノ勝 利 ノ波動 ﹂

人 ハ之 ニ憚 ラズ シテ自 己 ノ主 張 ヲ開 陳 セ ント スト述べ 夫 ヨリ本 編ニ

モ ノト信 ズ 。 何 事 ヲ為 ス ニ モ熱 心 ナ ル団 結 ナ ク シ テ ハ成 就 シ能 ハズ 。

ス ル真 心 ハ延 ヒテ朝 鮮 ヲ愛 ス ル結 果 ト ナ リ大 朝 鮮 建 設 ノ基 礎 ヲ ナ ス

大 統 領 ノ宣言 ヲ尊 重 シテ民 族 自決 主 義 、 正 義 人道 、自 由 平 等 ヲ 口 ニ

ラザ ル生 物 上 ノ原 則 ナ リ。然 ル ニ今 日 ニ於 テ我青 年 同 胞 中 ニ ハ米国

スベ キ ナ リ ト信 ズ 。之 ニ反 対 ノ意 見 ヲ有 スル人 ハ質 問 セラ ルベ シ。

要 ス ル ニ吾 人 ハ言 フ先 ヅ実 力 ノ養 成ニ 努 力 シテ後 正義 人道 ヲ高 唱

モ国 ト シ団 体 ト シ テ実 力 ナ ク ンバ 何等 ノ利 益 ヲ享 ク ル モノ ニア ラズ 。

個 人 間ニ 於 テ コソ正義 人 道 、自 由 平 等 ヲ対 等 ニ主 張 シ得 ラ ルベ キ

シテ得々 タ ル モ之 レ誤 レ ル ノ甚 シキ モノ ト ス。

﹁ 神 様 ノ進 退難 処 ヲ論 ジ テ生 物哲 学 ニ及 ブ ﹂ 椿 ( 甲号)

此 ノ意 味 ニ於 テ此 ノ学友 会 ヲ愛 セ ラ レ ン コト ヲ望 ム云 々。

徐

吾 人 ハ之ニ 対 シテ答 弁 ヲ惜 マザ ル ベ シ云 々。

先 ヅ 本論 ヲ述 ブ ル ニ先 チ 小説 ノ如 キ一例 ヲ示 サ ント ス。茲 ニ 一英

其ノ婦 人 ハ英 国 人 ニ嫁 シ テ再ビ 一人ノ娘 ヲ産 ミ之 ニ確 実 ト命名 シタ

国 婦 人 ガ独 人 ニ嫁 シ 一人ノ娘 ヲ産 ミ宝 貝 ト名 付 ケ テ後 離婚 シ、更 ニ

︵二八 大) 正 七年 十 一年 三十 日 在東京 朝鮮 基督 教青年 会館 ニ於 テ高 等

リ ト シ、而 シテ今 回 英 独 ハ交 戦国 ト シテ立 ツ ニ至 レリ ト仮 定 セ ヨ、 其ノ宝 貝 モ確 実 モ倶 ニ神 ニ祈祷 スベ シ。 宝 貝曰 ク戦 揚 ニ在 ル我肉体

ル主 ナ ル演 説 左 ノ如 シ。

( 慶甲 号 大生 、)

商業 学 校同 窓 会 主 催 各学 校 聯 合 雄 弁 会 ノ開 催 ア リ( 出九 百 席名 者) 席 上 ニ於 ケ

範寿

ノト セバ願 ク ハ肉 体 ノ父 ヲ助 ケ給 ヘト 、而 シ テ 一方確実 モ同様 ノ祈

金

道 ヲ主 義 ト スル モ之 レ表面 ノ言 辞 ノ ミ。若 シ米 国 ノ主 義 ニ シテ真 ノ

ニ 何 レノ国 ヲ問 ハズ 露 国 ノ轍 ヲ履 マザ ル モノ ナキ ニ至 ルベ シ。 今 日

国 ハ世 界 各国 中思 想 上 ニ於 ケ ル先導者 ナ リ ト考 フ。而 シテ今後 漸 次

ス。 目 下 世 界各 国 中 共 産 主義 並社 会 主義ノ 発達 シタ ル ハ露 西亜 ナ リ ︹ママ︺ ト信 ズ 。世 ノ識者 ハ魯 国 ノ亡 ビ タ ルガ如 ク論 ズ ル モ余 ハ之 ニ反 シ露

モ学 理的 ニ之 ヲ研究 スル モノナ レバ余 ハ敢 テ干 渉 ヲ憚 ラズ 述べ ント

本問 ヲ論 ズ ルニ付 テ ハ勿 論 当 局 ヨリ干 渉 ナキ ニ アラズ ト思惟 スル

﹁共産 主 義 ﹂

ノ 父 モ確実 ノ父 モ何 卒 戦 死 ナ サ シ メ給 フナ、若 シ 一人 ハ戦 死 ス ル モ

祷ヲナ シタ リト セ ンカ、其 ノ矛盾 ヤ笑 フベ シ。 斯 ノ如 キ場 合 全 智 全 能 ノ神様 モ如 何 ニ処 理 スベ キ カ困 難 ナ ルベ シ。 之 レ生物 哲 学 上ノ 難 問ト云 フベ シ。

正 義 人 道 、自 由 平 等 ナリ ト セバ何 故 ニ比律 賓 ヲ独 立 セ シ メザ ル ヤ。

之 ヲ解 決 スル ハ 一ニ実 力 問 題 ナ リ。今 回 ノ戦 争 モ各 国 ト モ正 義 人

英 国 ニシテ真 ニ正義 人道 ヲ説 ク ト セバ 何故 ニ印 度 ヲ独 立 セ シメザ ル

ノ平 和 ハ一時 的 ノ モノ ニシ テ決 シテ永 久 ノ平和 ニ アラズ 。 若 シ永 久

( 日大) 生

カ、孰 レ モ口 ニ ハ正義 人道 、自 由 平 等 ヲ云為 スル モ自 衛 ノ為 ニ ハ正

々。

応洙

ノ平 和 ヲ維 持 セ ムト 欲 セバ勢 ヒ共産 主 義 ノ天 下 タ ラズ ンバ ア ラズ 云

我 朝 鮮 ニ於 テ モ日清 戦 争 ニ依 リ日 本 ノ為 一時 立 派 ニ独 立 シタ ル モ

李

凡 ソ生物 ハ其 ノ本 能 ト シテ死 ヲ厭 ヒ生 ヲ欲 スル モ ノ ナリ。 然 ル ニ

﹁不 朽 ノ生命 ﹂

義 モ将 タ人道 モナ シ。

其 ノ後 露国ノ 侵 略 セ ムト ス ルヤ 日本 ハ自 衛 上遂 ニ朝鮮 ヲ併 合 ス ルノ 止 ムナキニ 至 レ リ。 要 ス ル ニ弱者 ハ強 者 ニ併 呑 セラ ル 、 ハ免 ル ベ カ

ハ正 ニ逆 臣 ト モ称 スベ ク若 シ逆 臣 ニア ラズ ト セ バ大 日本

天 皇 ノ神

人 生 ハ肉 体 上 ノ生命 至 テ短 キ モノ ニシテ古 語 ニ モ ﹁人 生 七 十 古 来

ト如 何 ナ ル関 係 ヲ有 ス ルカ又 目下 如 何 ナ ル境 遇 ニア ルヤ宜 シク自 覚

聖 ニシ テ侵 スベ カラザ ル意 義 ヲ失 フ ニ至 ルベ シ。 諸君 ハ朝鮮 ノ歴 史

( 青生 学 山)

稀﹂ ト カ ﹁人 生 僅 五十 年 ﹂ ト カ称 シ居 レリ。 然 レド モ其 ノ人 ノ行 為

聖鎬

如 何 ニ依 リ テ ハ永久 不 朽 ノ生命 ヲ有 シ得 ル モノ ニテ 一例 ヲ挙 グ レバ

セザ ルベ カラズ 云 々。

安

我等 ガ留 学 ヲ為 セ ル ハ我 民族 ノ将 来 ニ対 シテ大 ナ ル使 命 ト義 務 ト

﹁我等 ノ使 命﹂ 

ヲ有 スル モノ ナ リ。若 シ諸君 ニシテ学 問 ヲ修 得 シ テ安 楽 ヲ得 ント望

一兵 卒 ガ敵 ノ捕 虜 ト ナ リ タ リト仮 定 セヨ、敵 国 ニ於 テ ハ之ニ 対 シ軍 事 秘 密 ヲ自 白 セシ ムベ ク脅 迫 シタ ル モ遂 ニ之 ヲ肯 定 セザ ル カ為 生命 ︹ママ ヲ奪 ハレタ ル モノ アリ 卜 セ バ茲 ニ所 謂 不 朽 ノ生 命 ニアラズ ヤ。吾 々

元

淳 (明 甲大 号生 、)

之 ヲ断 チ 切 ル能 ハザ ル関 係 ヲ有 ス ル 一体 ナ ル コト ヲ覚 悟 セザ ルベ カ

注 意 人物 ナ ルガ 大 正 七年 十 一月 三十 日 学校 ニ於 テ休 憩 時 間中 ﹁自 己

(二九 早) 稲 田 実業 学校 生 徒 韓泰 源 ( 監 朝督 鮮部 留内 学住 生)ハ平素 過 激 ノ言 動 ア ル

ト 云 フベ シ。 我等 ハ如 斯 使命 ヲ果 スベ ク尽 力 ス ルヲ要 ス。

ア ラズ ト称 シ遂 ニ殉 死 シ タ ルガ如 キ ハ自 己 ノ使命 ヲ全 フシ タ ル モノ

タ ル モ朴 ハ絶 対 ニ之 ヲ否 認 シテ鶏 林 ノ犬 馬 タ ルト モ誓 テ日本 ノ臣 ニ

ハ残留 シ タ ル ニ日本 ハ朴堤 上 ニ種 々ナ ル惨 酷 ノ刑 ヲ科 シ帰 化 ヲ迫 リ

シ コト ア リ シ モ忠 臣 朴 堤 上 ハ日本 ニ到 リ自 国 ノ皇 太 子 ヲ取 戻 シ自己

挙 ゲ ン ニ往 昔新 羅 時代 ニ於 テ 日本 ハ新 羅 ヲ征 シ其 ノ皇 太子 ヲ質 ト セ

ムガ如 キ コト ア ラ バ到 底 其 ノ使命 ヲ果 ス コト能 ハザ ルベ シ。 一例 ヲ

現在 ノ境 遇 ハ捕 虜 ノ如 キ モノ ナ レバ 諸君 ハ宜 シ ク此 ノ不 朽 ノ生 命 ヲ

崔

有 スル様 心 懸 ケ ラ ルベ シト テ高 麗 ノ忠 臣 鄭 夢 周 ノ例 ヲ挙 ゲ タ リ。 ﹁小 我 大我 ﹂

我 等 ハ青 年 ナリ青 年 ハ冒険 改 革 猛 進 ノ時 ニシテ換 言 ス レバ大 ニ発 展 スベ キ時 期 ナリ ト ス。 然 ル ニ我 等 目下 ノ境 遇 ハ如 何 冬 季 ニ至 レバ草木 ハ一旦 凋落 シ、 一

我等 モ今 日 ノ状 態 ナ キ モ ノト セバ他 日光 栄 ア ル目的 ヲ達 スベ キ 日

見 悲惨 ヲ免 レザ ル モ軈 テ来春 ニ於 テ新芽 ヲ発 スベ キ準 備 期 ナリ ト ス。

ラズ 。 而 シテ之 ヨリ論 ゼ ント ス ル コト ハ多 少 ハ政論 ニ渉 ルベ キ ガ警

ノ激 怒 ヲ招 キ 四五 名 ノ為 ニ殴打 セラ レ タ ル事 実 ア リ。 且 本 人 ハ十 二

賞 讃 スベ キ モノ ニシテ国 家 ノ志 士 ナ リ﹂ ト豪 語 シタ ル為 内 地人 学 生

モナキ筈 ナ リ。 我等 ハ我 民 族 ト ハ血脉 相 通 ジ兵 力 ヤ人為 ニテ ハ到 底

視 庁 ヨリ臨 席 セラ レ タ ル者 ハ誠 意 ヲ以 テ報告 セ ラ レ ン コト ヲ望 ム。 ︹ママ︺ 抑 モ朝鮮 総 督 府 当 局 ハ我 民 族 ガ文 明 ニ導 クト云 フ モ文 明 ノ母 タ ル

ヲ受 ケ タ ル モノ ナ リ。

月初 旬 行 ハレタ ル同校 同 盟 休 校 ノ重 立 者 ト 目 セラ レ五 日間停 学 処 分

ハ伊 藤 公 ヲ暗 殺 シタ ル安 重根 ノ甥 ニ当 ル モノ ナ ルガ安 ノ行動 ハ実 ニ

思 想 発 表 ノ自由 ヲ殆 ド認 メズ シ テ果 シテ文 明 ニ導 ク ヲ得ベ キ ヤ。這 ハ単 ニ口実 ニ過ギ ズ 。 又幸 福 ア ル生 活 ヲ為 サ シム ベ シト 云 フ モ昨 年

(三〇 大) 正 七年 十 二 月 四 日正 則 英語 学 校 生徒 桂麟 常 ( 川 平郡 安南 北道 面宣 人)ハ友

ノ如 キ朝 鮮 ニ於 テ餓 死 者 、凍 死 者 頻 出 セ ル ヲ見 レバ之 又 口実 ニ過 ギ

天 皇 ノ真意 ヲ代 表 スベ キ モノナ ル ニ如斯 非 文 明 的統 治 ヲ ナ ス

ザ ル ニア ラズ ヤ。 是 等 総督 府 当 局 者 ハ神 聖 ニシテ侵 スベ カラザ ル大 日本

人 某 ニ対 シ左記 要 旨 ノ談 話 ヲ為 セリ。 現 在 日本 が朝 鮮 ニ対 シ テ施 ス処 ノ政 策 ハ表 面朝 鮮 ヲ保 護 スル ノ美 名 ノ下 ニ実 ハ朝 鮮 民 族 ヲ消極 、 積 極 ニ撲 滅 ス ル モノ ナ リ。即 チ消極 的 政策 ト シ テ ハ朝 鮮 人 ノ智 識 ノ向 上 ヲ厭 ヒ高 等 ノ教 育 ヲ施 サズ 。積 極 的政 策 ト シテ ハ種 々ナ ル口実 ノ下 ニ各 私 立学 校 ノ解散 ヲ命 ズ ルガ 如 キ之 ナ リ。共 ノ施 政 ヤ惨 酷 ナ ル モノ ニシテ吾 人 ハ大 ニ覚 悟 セザ ル ベ カラズ 云 々。

︵三一 大︶ 正 八年 一月 六 日 、在 東 京基 督 教 青年 会 舘 ニ於 テ学 友 会 主催 ノ 下 ニ留 学 生雄 弁 会 ヲ開催 シ タ ル ニ出 席 者 総務 白 南 奎 ( 甲号)以 下 二 百 余 名 ニシ テ席 上 徐 椿 ( 甲号)、李琮 根 ( 号 乙) 、 朴 正植 、崔 謹 愚 ( 号 乙) 、 サ昌 錫 (乙号) 、 金 尚徳 、安 承漢 、金 永 基 、 田栄 澤 ( 号甲)等 ハ交 々起 テ目 下 ノ状勢 ハ吾 々朝 鮮 民族 ノ独 立 運動 ヲ為 ス ニ最 モ適 当 ナ ル時機 ヲ以 テ既 ニ海 外 ノ同胞 ニ於 テ ハ夫 々運 動 ヲ為 シ居 ル ニ拘 ハラズ 独 リ吾 等 ガ袖 手 傍

金 ( 甲号) 、崔 八鏞 度演 の誤か︶

︵ 編者註

観 スルト祖 国 ニ忠 実 ナ ラ ザ ル モノ ナ ル ヲ以 テ宜 シ ク具 体 約 運動 ヲ開 ︹マ マ︺

始 セザ ルベ カ ラズ ト演 述 シ、之 ニ対 シ金道 演

( 号甲)等 ノ時 機 尚 早論 アリ タ ル モ大 勢 ハ内 閣 諸 公及 各 国大 公 使 等 ニ請 願 ヲ為 ス等 何 等 カ ノ運動 ヲ開始 ス ル ニ決 シ其 ノ方 法 ニ就 テ ハ左記 臨 時 委 員 ヲ挙 ゲ テ協 議 ス ル コトト シ、 翌 七 日其 ノ協 議 シタ ル結 果 ヲ報 告 スル為 引 続 キ同 会 舘 ニ於 テ開催 ( 出 二百 席名 者約)シタ ル ニ席 上何 レ モ朝 鮮

察 署 長 ハ共 ノ主 会者 ト認 ム ル徐椿 ( 甲号)、尹昌 錫 ( 号乙)

集合者約 セ ルヲ以 テ其 ノ会 合 ノ目 的 スベ シ卜諮 リ三度 同 会 舘 ニ集 合︵二 百名︶

ヲ確 ムル為 所轄

臨 時 委 員

等 ヲ召 喚 セ ル ニ会 衆 ハ何 レ モ任 意 解散 セ リ。

︹マ マ︺

徐椿( 甲号) 、 尹昌 錫 ( 号乙) 、李琮 根 ( 号乙) 、崔 謹 愚 ( 号乙) 、 田 栄沢 ( 甲号 ) 、金 尚

喚

者

徳 、白 寛 洙︵ 号 乙︶ 、 崔 八錦 戸︵、 甲宋 号継 ︶白︵甲、 号金 ︶道 演︵甲、 号白 ︶南 奎︵甲 )号 召

︹ママ︺

崔 謹 愚(乙) 号 、金 布禧 (甲 ) 、 号黄 鳳 鎮 、李 達(甲 ) 、 号徐 椿(甲 )、 号金喆 寿(甲 ) 、 号

在 日留 学 生独 立 運 動一

編者註 原本 は資料 一と同様。

伊 昌 錫 (乙、 号︶ 白 南 奎︵甲) 号 、 李琮 根︵乙号)、 金 尚 徳 、 崔 籍 植 (甲)、 号 韓泰 源

三

特 高 秘 乙第 四八 号

鮮 人 ノ蜚語 ニ関 スル件

大 正 八年 二月 六 日

近 来 内 地在 留 鮮 人間 ニ左 ノ蜚 語 ア リ、風 説 ノ根 拠 判 明 セサ ルモ為

リ テ会衆 モ亦 之 ニ雷 同 シ形 勢 安寧 ヲ害 ス ルヲ認 メ左記 十 二名 ヲ警 視

其 ノ暗 殺 ノ衝 ニ当 ル ヘシ ト称 セラ ルヽ ハ目 下在 米 ノ鮮 人某 ナ リ云 々、

西 園 寺侯 ヲ暗 殺 ス ル ニア ラ サ レ ハ到 底達 スル ヲ得 サ ル ヘシ、 而 シテ

我 々朝 鮮民 族 カ媾和 会 議 ニ於 テ求 メ ムト ス ル希 望 条 件 ハ媾 和 特使

参考

庁 ニ召 喚説 諭 ヲ加 ヘタ リ。 越 ヘテ同 八 日 一般 学 生 ハ警 視 庁 ニ召喚 セ

尚 独 立 運動 総 代 ト シテ派 遣 セラ レ居 ル鮮 人 中 ノ 一名 ハ既 ニ仏 国 ニ入

民 族 ノ独立 ヲ図 ルガ為 大 臣 及 帝国 議 会 ニ意 見 ヲ陳 情 スベ シ卜 云 フア

ラ レタ ル者 ノ結 果 ヲ聞 カ ムト称 シ、 又 召喚 セ ラ レタ ル者 ハ更 ニ集 合

川村内務省警保局長

*点箇所 に ︽既ニ新聞紙上 ニ掲載 セラレアリ︾との書込あり。

︹ママ︺ リ居 レ リ 、 而 シ テ 其 ノ 一名 ト ハ予 テ在 米 セ ル 安 昌 浩 カ李 承 萬 ? ナ ラ

*

ント 云 フ

編者註

二

内務省警警 保 保閣第七五号 附属書類添附

殿

大正八年二月 六日 古賀拓殖局長官 朝鮮人独立運動 ノ風評 ニ関 スル件

書

東煥

別紙 写之通憲兵司令官 ヨリ内報有之侯 ニ付為御参考及内牒候 附 属 大正八三 年十 一日 月 中第 二 一一号 韓人独立運動ノ風評 ニ関 スル件 浦塩 ハボ リースク、ウ リーザイ

元朝鮮咸鏡北道吉州郡以下不詳 現住所

露 国帰化鮮人  李

鳳煥

当 四十年 露国ミクリースク (﹁ニコリスク﹂ナラン)

元朝鮮京畿道京城府北部洞 現住所

露国帰化鮮人  呉

当三十七年

右 両 名 ノ外 住 所 氏 名 不詳 ノ排 日鮮 人 等 二十 一名 ハ今 回 仏国 ニ於 テ

万国媾 和 会 議 ノ開 催 セラ ルル ヲ好 機 ト シ テ韓 国 独立 運 動 ヲ企 図 シ旧

臘 初 旬 在 露 及在 満 ノ排 日鮮 人 ニ檄ヲ飛 ハシテ之 カ賛 同 ヲ求 メタ ル ニ

浦 塩 、 ミ ク リ ス ク (﹁ニ コリ ス ク﹂ ナ ラ ン)及哈 爾 賓在 住 鮮 人 ハ大 ニ

韓 国旗 ヲ押 樹 テ楽 器 ヲ吹 奏 シテ市 中 ヲ廻 リ其 ノ成 効 ヲ祝 シ又 右 主謀

賛 意 ヲ表 シテ之 ヲ挙 テ輔 ケ ント シ同志 者 ヲ糾合 シ前 記 地方 ニ於 テ元

ヲ募集 シタ ル ニ彼 等排 日鮮 人 ハ熱 狂 ノ余 リ自 己 ノ家屋 ヲ抵当 ト シテ

者 等 二十 三名 ヲ巴 里 ニ派 遣 ス ル コト ニ決 シ直 ニ之 レ カ運動 費 及 旅費

応 募 ス ル モノ スラア リテ最低 五十 円 ヲ下 ラ ス ﹁ニ コリ スク﹂ 在 住鮮

人 某 理髪 業者 ノ如 キ ハ三千 円 ヲ寄 贈 シ タ ル為 忽 ニシ テ総 額 二十 四万

タ ル旨 ミ クリ スク (﹁ニコリ スク﹂ ナ ラ ン)排 日鮮 人組 合 ニ入電 ア リ

円 ヲ得 同 一行 ハ旧臘 十 八 日西伯 利 亜 ヲ出 発 シ本 月 七 日巴 里 ニ到 着 シ

ハ今 ヨリ 二十 五年 前 駐 露韓 国 公 使 ノ勧 告 ニヨ リ露 国 ニ帰 化 シ タ ル関

タ ル趣 北 京 ヨ リ帰 来 ノ鮮 人 ニ ヨリ噂 セ ラ レ居 レリ、而 シ テ右 李 東煥

係 上露 語 ニ巧 ミ ニシ テ欧 州戦 乱 前露 国 官 吏 ト シテ奉 職 シタ ル コト ア

リ又本 人 ハ著 名 ナ ル排 日親露 派 ナ リト 云 フ呉鳳煥 モ亦著 名 ナ ル排 日

二月 十 日

メ居 リタ ル処 合 併後 職 ヲ辞 シ現 住 所 ニ移 住 シ帰 化 セ ル者 ナ リ ト云 フ

鮮 人 ニシテ 日韓 合併 前 即 チ明治 四十 二年 頃 迄 出 生地 ニ於 テ郡 守 ヲ勤

三 特 高 秘 乙第 五 六号

警 務 局長 官 、関 東 、 樺 太 、台 湾 、首 相 、外 相 、 内

相 、 検 事正 、 司法 、 政 務 、警 務 総長 、学 生 監督

朝 鮮 留 学 生独 立 運動 ニ関 ス ル件

害 ア ル モノ ト認 メ タ ルヲ以 テ同 三時 五十 分治 安 警察 法 第 八 条 ニ ヨリ

ヲ組 織 シ運動 ノ実行 方 法 並 其 ノ経 過 ヲ発表 シ形 勢 不穏 ニシ テ治 安 ニ

メ選 挙 セラ レタ ル十 一名 ノ独 立運 動 委 員 ハ朝 鮮 青年 独 立 団 ナ ル モノ

教青 年 会舘 ニ於 テ学 友 会 役 員 選 挙会 ニ籍 口 シ留 学 生大 会 ヲ開催 シ予

大 正 八年 二月 八 日午 後 二時 ヨリ神 田 区西 小 川 町 二 ノ五 、朝 鮮 基 督

々起 ツ テ目 下 ノ状 勢 ハ吾 朝 鮮 民族 ノ独 立運 動 ヲ為 ス ニ ハ最 モ適 当 ナ

錫 、徐 椿 、 李琮 根 、朴 正 柱 、崔謹 愚 、金 尚 徳 、安 承 漢 、 田栄 沢等 交

六 日青年 会舘 ニ於 テ開 催 セ ル雄 弁 会 ( 会 衆 約 二 百名 ) ニ於 テ ハ尹 昌

カ実 行運 動 ヲ為 サ サ レ ハ已 マサ ル ノ気 勢 ヲ示 シタ リ越 ヘテ本年 一月

ヲ達 ス ヘク在 ラ ユル手 段 ヲ執 ル ヘシト熱 烈 且 ツ新 面 目 ニ論 議 シ何 等

名 ) ニ於 テ モ朝鮮 ハ此 際 独立 ス ヘシ吾 人 ハ生命 ヲ睹 シテ モ此 ノ目 的

委 員 十 一名 ハ出 版 法 第 二十 六条 ニ該 当 スル モノ ト シ テ同 月 十 日東 京

慮 アリ タ ル為 重 立 者 三十 名 ヲ所 轄西 神 田警察 署 ニ引 致 シ取 調 ノ結 果

実 行 運 動 ニ着 手 ス ヘキ事 ヲ決 シ左記 十 名 ノ臨 時 委 員 ヲ挙 シテ運 動 方

先 ツ吾 人 ノ意 思 ノ存 ス ル処 ヲ内 閣諸 公 及各 国 大 公使 ニ請願 ヲ為 ス等

以 テ吾等 ニ宜 シ ク具 体的 運 動 ヲ開始 スベ シト演 述 シ其 ノ席 上 ニ於 テ

ル時 機 ニ シテ海 外 ノ同 胞 ニ於 テ モ既 ニ夫 々実 行 運動 ニ着 手 シ居 ルヲ

︹ママ︺

解散 ヲ命 シタ ルモ中 ニ ハ之 ニ応 セサ ルモ ノア リ、尚 紛 擾 ヲ継 続 ス ル

一、 独 立運 動 ノ経 過

崔

八鏞

(甲 早号 大生)

金道( 度 )演 (甲 慶号 大生)

□ ヲ受 ケ タ ル事 ト シ テ散 会 セ リ

白 寛洙

(校 正乙 則号 英語)

法 ヲ講 セ シ ムル者 ト シ翌 七日午 後 一時 再 ヒ青 年 会舘 ニ会 合委 員 ノ□

地 方裁 判 所 検事 局 ニ送 致 シタ リ、 其 ノ経 過 状 況左 ノ如 シ

朝鮮 留 学 生 ノ排 日思 想 ハ併 合 以 来 断絶 スル コト ナ ク諸種 ノ会 合 ニ

キ彼等 ノ思 想 上真 ニ独 立 ヲ企 図 シ之 カ実 行 方 法 ヲ研 究 ス ルカ如 キ ノ

於 テ国 権回 復 ヲ叫 ヒタ ル事 決 シテ少 ナカ ラ サ リ シ モ多 ク ハ空 論 ニ傾

宋 継

白 (甲 早大 号生)

学

)

号 校生) 愚 (乙高

院生

崔 謹

根 (生 東乙 洋号 大)

青山学院 ( 生 甲号

錫

李琮

田 栄 沢

尹 昌

事実 ナ カリ シ モ大 正 三 年 日独 開 戦 以 来 ハ著 シ ク此 ノ思 想 ヲ硬 化 セ シ

)

椿

)

徐

元高師 生甲号

メ タ ルノ観 ア リ、蓋 シ彼等 ハ謂 ラ ク独逸 ハ強 国 ナ リ恐 ラ ク戦 争 ハ独

ニ 送 付 スヘ シト 云 フ ニ決 シ、 翌 七 日午 後一 時 ヨリ青年 会 舘 ニ於 テ会

徳(無職)

(

逸 勝 利 ニ帰 ス ヘシ然 ル塲合 ハ日本 ノ国 力 ハ微 弱 ト ナ リ反抗 的 ニモ独

選 定 セラ レタ ル委 員 ハ其ノ夜 深更 迄其 ノ方法 ヲ協議 シ其 ノ結 果 ハ

金

為 其 ノ言動 ハ暫 次激 越ニ 赴 キ客 年 十 月 五 日基 督教 青 年 会舘 ニ於 ケ ル 一 字不明 雄 弁 会 ノ如 キ ハ言 辞 甚 タ不穏 ヲ極 メ タ ルヲ以 テ司 会 者 韓 万□ 及 講 演

シ再 ヒ慷 慨 的演 説 ヲ為 ス等其 ノ状 況安 寧 秩 序ニ 害 ア ルヲ以 テ予 メ委

衆ニ 対 シ委 員 ヨリ協 議 ノ結 果 ヲ報 告 シ同 意 ヲ求 メ タ ル ニ 一同之 ニ和

独 立宣 言 書 (又 ハ陳 情書 ︶ ヲ日 本 政府 及各国大 公 使 、貴 衆 両院 議 員

者 崔 謹愚 、 田 栄 沢以 下 三名 ヲ当 局 ニ召喚 シ将 来 ヲ戒飭 セリ、 然 ル ニ

尚

立 ニ向 ヘリ或 ハ日本 自 ラ覊絆 ヲ脱 セ シ ムト ヤ モ計 ラ レ スト、 此 等 ノ

同 年 十 一月 初 旬 欧州 大 戦休 戦 ノ報 伝 ハリ加 フ ル ニ米 国 大統 領 自 由 、 平 等 、民 族 自決 等 ヲ宣 言 セ ル モノ喧 伝 セ ラ ル 、ヤ彼 等 ハ現 在 ヲ以 テ

シタ ル ニ 一般会 衆 ハ任意 解散 セ リ、翌 八 日更ニ

員 及会 衆 中 ノ重 立 者 十二 名 ハ警 視庁ニ 召 喚 シ其 ノ不穏 当 ナ ルヲ諭 示

名 ) ハ午 後 二時 頃 ヨリ青 年会 舘ニ 集合 シタ ル ヲ以 テ其 ノ目 的 ヲ確 ム

一般 学 生 (約 二 百

独 立 運動 ノ好時 機 ナ リ ト叫 ヒ同 年 十 二 月 二九 日神 田 区 表猿 楽 町 青 年 会 舘 ニ於 ケ ル学友 会 ノ主催 忘 年 会 及 東 西聯 合 雄 弁 会 (会 衆 約 二 百

(在 上海 李 光洙 ヨ リ時 機 宜 シト ノ通 知 アリ タ リト云 フ)同 月 八 日 午

ヲ召喚 シ秘 密 裡ニ 取 調 中 ナ リ シ処 彼等 ハ早 ク モ之 ヲ察 知 セシ モノ カ

前 十時 頃 各 委 員 ハ市 内 各 区 ニ於 テ前 記 不穏 印刷 物 ヲ各 国大 公 使 、 各

ヘク所 轄 警 察 署長 ハ主 会 者 ト認 ムヘ キ尹昌 錫 、徐 椿 等 ヲ召 喚 セル ニ

然 ル ニ曩 ニ選 定 セラ レタ ル委 員 九 名 ( 十 名 ノ内 田栄 沢 ハ病気 ノ為

会 衆 ハ又 々任 意 解散 セリ

大 臣 、貴 衆 両 院 議員 、朝 鮮総 督 府 、 各 新聞 雑 誌 社及 諸 学者 等ニ 郵 送

発表 シ タ ルヲ以 テ会 衆熱 狂 シ テ之 ニ和 シ此 ノ状 況 不穏 ヲ極 メタ ルヲ

催 (会 衆約 二百 名 )絹 布ニ 書 セ ル宣 言 書 ヲ壇 上 ニ掲 ケ実 行 ノ方法 ヲ

セリ、更 ニ同 日午後 三時 頃 名 ヲ学 会 役 員選 挙 会 ニ藉リ 学 生大 会 ヲ開

委員 ヲ辞 ス) 及 新ニ 推 挙 セ ラ レ タ ル李 光洙 、金喆 寿 ヲ加 ヘタ ル十 一

宋 継 白 等 ハ鮮 地ニ 往 来 シ就 中 、 崔謹 愚 ノ如 キ ハ機 ヲ得 ハ西 伯 利亜 ニ

以 テ所 轄 西神 田警 察署 長 ハ同 日午後 三時 五 十分 之 ニ解 散 ヲ命 シタ ル

名 ハ毫 モ当 局 ノ説 諭ニ 服 スル事 ナ ク秘密ニ 運動 ノ歩 ヲ進 メ崔 謹 愚 、

到 リ同 地 ノ排 日鮮 人 ト会 合 相 呼 応 シテ独 立 運動 ヲ為 サ ント企 テ タ ル

( 内 李 光洙 ハ客 月 三 十 日支 那 北 京 へ旅 行 不在 ) 及 左記 重 立 者 ヲ西 神

ニ熱 狂 セ ル彼 等 ハ容 易ニ 其 ノ命ニ 服 セス喧噪 セ ル ヲ 以 テ 前 記 委 員

モ監視 厳 重 ナ ル為 意 ヲ果 サ スシ テ何 レ モ帰 京 シタ リ 一方 各 委 員等 ハ密ニ 朝 鮮 青 年 独 立 団 ナ ル結社 様 ノ モ ノ ヲ組 織 シ茲

田署 へ引 致 検 束 ヲ加 ヘタ リ

ニ各 委 員 ハ国 ノ代 表 者 卜 称 シ文 辞 頗 ル激 越 ヲ極 メ タ ル民 族大 会 召 集 請願 書 及 独 立 ノ宣 言 書 付決 議 文 ヲ起草 シ請 願書 ハ総 テ 日文ニ 宣 言 書

一、結

検 束 取 調 ノ結 果委 員 十 一名 ハ出 版 法 第 二十 六条 違 反者 ト シ テ同 月

果

付 決 議文 ハ之 ヲ鮮 文 及 日英 文ニ 区 別 シ請 願 書 ハ本 年 二月 六日崔 八鏞

十 日東 京 地 方 裁 判所 検 事 局 へ送 致 シ他 ノ学 生等 ハ同 九 日午 後 六時放

ヨリ東京 市 芝 区 小 山町 三番 地伊 藤 印刷 所 へ 一千部 ヲ依 頼 シ翌 七 日印 刷 ヲ終 リ宣 言 書 ハ英 文 ﹁タイ プ ラ イ タ ー﹂ ニ ヨリ日鮮 文 ハ謄 写版 ニ

還 セリ

委

員

甲 号 

平 安 北道 安 州 郡 万 山 面益 賊 里 早 大 生 

早 大 生 

甲 号 

平 安 南 道 平原 郡 永 楽 面槐 泉 里

咸 鏡 南 道 洪 原郡 新 翼 面塘 里

常民

李

常民

宋

常民

光洙 

継

白 

当 二十 四年

当 二 十 九年

一、 委員 ノ原 籍 、 住 所 、氏 名 、年 齢 、 職業 、其 ノ他 被 検束 者 ノ氏 名

為 出 発 シタ ル形 跡 ア リ内 偵 中

前 記支 那 北 京 へ渡 航 シ タ ル李 光洙 ハ上海 方 面 ノ同 志 ト連 絡 ヲ執 ル

ヨリ夜 間密ニ 東 京 府下 豊 多 摩 郡戸 塚 町 字源 兵 衛 二十 一番 地 居住 鮮 人 金 煕 述 方 ニ於 テ約 六百 部 ヲ謄 写 シ尚 宣 言書 付 決 議 文 ヲ絹 布ニ 筆 写 シ

之 レ ヨリ先 キ当 局 ニ於 テ ハ彼 等 学生 ノ行動 ハ 一見 平穏 ナ ル カ如 キ

タリ

モ 一般 ノ気 運 ハ頗 ル危 険ニ 近 ツ キ頃 日独 立 運動 費 ト シテ金 円 ヲ募集 シ且 ツ請 願 書 ヲ作 成 シテ議 会 ニ提 出 セ ント ス ル運 動 ア ル コト ヲ探知 シ之 カ捜 査 ニ従事 シ稍 的確 ナ ル事 実 ヲ知 ル ヲ得 タ ル ヲ以 テ 二月 六日 ヨリ関 係 者 ノ取調ニ 従 事 シタ ル結 果青 山 学院 生九 名 及 在 京朝 鮮 女 子 留 学 生 ノ組 織 ス ル女 子 親 陸会 ヲ代 表 シテ会 長 金瑪 利 ヨリ所謂 団 ノ代 表 者 ナ ル モノ ニ金 品 ヲ寄 贈 シタ ル事 実 ヲ確 メ委 員 中 ノ重 立者尹 昌 錫

早大生 

甲号 崔 民

常民

金喆

慶尚南道釜山府左耳面東浦洞常 慶大生  甲号  京畿道陽川郡素山面塩倉里 慶大生  甲号  金 ︹ 開カ︺ 京畿道軍城郡奥教面芝〓里 両班

崔

東洋大学生  乙号  李琮 同道同郡北部 面梨井里 儒生 東京高師生  乙号  正則英語生  乙号 

白

全羅北道商敞郡星内面徳山里 常 民 平安北道定州郡高〓里二里 常民 元東京高師範生  甲号  徐 忠清南道天安郡修身面上地里 常民

金

八鏞 

当三十 七年

運

徳

崔元

一 

柱 

淳 

白

李

崔

金

淳

竜洽

在

鐘

宗

遠

鳳洙 

崔

李

呂

奎

済 

以 上説 諭 放還

以 上検 束

当二十四年

麟

寿 

朴炳軫 

(終 )

青 山 挙 院 ニ於 テ尹 昌 錫 今 回 ノ行動 ニ付 二 月十 日退学 処 分 ヲ行 ヒ残

独 立 運 動参 加 者 ノ多 数学 生 等 ハ前 記 十 一名 ノ委 員 ノ意 思 ヲ継 キ更

金

当二十七年

一、参 考 事 項

鎮 

演  当二十三年

ニ委 員 ヲ選 挙 シ飽 迄 素 思 ノ貫 徹 ニ努 ム ヘキ模 様 ア リ厳 重 内 査中

時 退 学 処 分 ス ヘキ旨 伝 達 シタ リト 云 フ 四 大 正 八 年 二 月十 日接 受 拝啓

人類 ア リ テ以来 未 曾 有 ノ惨憺 ヲ極 メ タ リ シ欧 州 ノ戦 乱 ハ終局 ヲ告

ケ テ今 ヤ世 界 ハ正 義 人 道 ニ基 キ永 久 ノ平 和 ヲ確 立 セ ント ス茲 ニ於 テ

李

亀

在

寿

河

竜

延

紙 ノ宣 言 、決 議 及 ヒ請 願 書 ヲ奉 呈 、翼 ク正義 人 道 ヲ愛 スル閣下 ハ御

所 ヲ天 下 ニ公表 シ以 テ世界 ノ公 平 ナ ル輿論 ニ訴 ヘント ス、依 リ テ別

本 団 ハ本 日 大会 ヲ開 キ我 二千 万 民族 ノ意 志 ヲ代 表 シテ其 ノ要求 スル

洪

当二十九年

鳳

根  当二十 二年

徳 

黄

愚 

道

謹

当二十 六年

余 ノ全 校 生 徒 ニ対 シ将 来本 校 学 生 ニシテ政 治 ニ干 与 シ タ ル モノ ハ即

椿 

当三十 一年

当 三十 年

錫 

寛洙 

昌

尚

(尹 昌錫 ハ独立運動 ノ資金募集 ノ件 ニ付検束)

青山学院 生 尹

職 

慶尚北道高霊郡高霊面楮 田洞常 民 無 河琪 

李

以上李光洙 ヲ除 ク十名東京地方裁判所 ニ送致 金 容

卞

文

煕瑢

均 

仁煥  容 

申

千 九 百 十 九年 二月 八 日

羅 円

柱 

朝鮮 青 年 独 立団

張 慮

正

休

諒 察 ノ上 同 情 ヲ表 シテ多 大 ノ御 援 助 ヲ与 ヘラ レ ン

朴

民族 大会 召 集 請 願 書 我朝 鮮 民 族 ハ建 国 以 来 四 千 三百 年間 連 綿 ト シテ国 家 ヲ保 チ タ ル モ ノ ニシテ実 ニ世界 最 古 文 化国 民 ノ 一タ リ、 三 国 ノ中 葉 以来 往 々支 那

ニ外 ナ ラ スシテ曾 テ実 質 的 ニ異 民族 ノ支 配 ヲ受 ケ タ ルコト ナ シ、 サ

ノ正 朔 ヲ奉 シタ リ ト雖 モ其 ハ単 ニ主 権者 相 互 間 ノ形 式 的外 交 的 関 係

レ ハ我朝鮮 民 族 ハ古 キ伝 統 ト歴 史 的 民族 的 自 尊 ト威 厳 ト ヲ 犠牲 ニシ

ヲ得 ル機 会 ヲ失 ハシ メ 一面 職 業 ヲ失 ハシメ 一面 己 カ社 会的 国 家 的 理

タ ル差 別 的 障壁 ヲ設 ケ公然 ト 母国 人 、殖 民地 ナ ト呼 ヒ朝鮮 人 ハ恰 モ

想 ヲ実 現 スル機 会 ヲ失 ハシ ム、 又 公 私 凡 テ ニ於 テ所 謂 日鮮 人 ニ儼 然

教育 ニ於 テ モ差 別 的 教育 制 ヲ設 ケ日本 人 ヨリ モ劣 等 ナ ル教 育 ヲ施

被 征 服者 タ ル殖 民 地 ノ土 人 ノ如 ク待 遇 セリ

シ テ朝鮮 人 ヲ シテ永 久 日本 人 ノ奴 隷 タ ラ シメ ント ス

朝 鮮民 族 ハ到底 斯 カ ル政治 ノ下 ニ其 ノ民族 的 生存 ト発展 ト ヲ遂 ク

テ其 カ朝鮮 民 族 ノ意 志 ニア ラサ ル コト ハ爾 来 数 限 リ ナ キ独 立 運動 ノ

保 護条 約 ト併 合条 約 卜 ハ全 ク武 力 ノ脅威 ノ下 ニナ サ レ タ ル モ ノ ニシ

特 殊 ノ便 益 ヲ受 ケ斯 ク シテ朝 鮮 人 卜日本 人 ト ハ利 害 相 背馳 シ朝鮮 人

高 等 ナ ル諸 職 業 ハ何 レ モ日本 人 ノ専 有 ト ナ リ産業 ニ於 テ モ日本 人 ハ

ヲ奨 励 シ補 助 シ土着 ノ朝 鮮 人 ヲ シ テ海外 ニ流 離 セサ ル ヲ得 サ ラ シメ

朝 鮮 ハ固 ヨリ 人 口過 剰 ノ国 土 タ ル ニ拘 ラ ス無 制 限 ニ日 本 人 ノ移住

ル コト能 ハ ス

起 レ ル ニヨリテ知 ル ヘク、 又夫 々条 約締 結 当 時 ノ韓 国 皇 帝 及其 ノ政

テ異 民族 ノ支 配 ヲ受 ク ル コト ハ断 シテ 忍 フ コト能 ハサ ル モノ ナ リ、

府 ノ種 々ノ反 抗 的行 為 ニ ヨリ テ モ明 カナ リ、 併 合以 来 朝鮮 民族 ハ日

ノ富 ハ日 ニ減 セリ

脅 者 タ ル露 国 ハ既 ニ帝 国 主義 ヲ棄 テ、新 国 家 ノ建 設 ニ従事 シ支 那亦

且 ツ併 合 ノ最大 理由 タ ル東 洋 平 和 ノ見 地 ヨリ見 ル ニ其 ノ唯 一ノ威

本 ニ悦 服 セリ ト云 ヘルヲ聴 ケ ト モ其 ハ誤 レリ

タ ル ノ ミ斯 ル状 態 ノ下 ニ於 テ スラ種 々 ノ独 立 運 動 ハ起 リ タ ル ニア ラ

然 リ、 ソレ ノ ミナ ラ ス此 度 国際 聯 盟 成 レ ハ再 ヒ弱 小国 ヲ侵 略 セ ント

彼 等 ハア ラ ユル抵 抗 ノ方 法 及反 抗 ノ意 思 ヲ発 表 ス ルノ道 ヲ絶 タ レ

スヤ、 只朝 鮮 内 ニテ起 リ タ ル這 種 ノ運 動 ハ或 ハ暗 殺陰 謀 ト称 シ或 ハ

出 版 ノ自 由等 凡 ソ文 化 ア ル民 族 ノ生 命 ト モ貴 ハル ヘキ ア ラ ユル自 由

ト発 展 ト ヲ脅 カ サ ル 、ヲ悟 リタ リ、 参 政権 、集 会結 社 ノ自 由 、言 論

則 ノ上 ニ国 ヲ立 ツ レ ハ能 ク東 洋 及 ヒ世界 ノ平 和 ト文 化 ト ニ貢 献 ス ヘ

レ既 ニ久 遠 ノ国 家 生活 ノ経験 ヲ有 スル朝 鮮 民族 ナ レ ハ新 シキ主義 原

不 幸 ニシ テ多年 専 制 政治 ノ害 毒 ト境遇 ノ不順 ニ ヨリ衰頽 コソ シタ

ヘシ

スル強国 ナ カ ル ヘケ レ ハ我 カ朝 鮮 民 族 ノ国 家 ハ順 調 ニ生長 スル ヲ得

ハ許 サ レ ス、万 人 ニ共 通 タ ル ヘキ人 権 サ ヘモ行 政 、 司法 、 警 察 ノ諸

ンセ ハ吾 団 ハ日 本 ニ敵 意 ヲ懐 カ サ ル ヘク真 ノ意味 ニ於 ケ ル親 善 ニ努

キ国 家 ト ナ ル コト ヲ信 ス、若 シ日本 ニシテ之 ヲ許 諾 シ援護 スル ヲ肯

殊 ニ併合 以 来 既 ニ十 年 朝 鮮 民族 ハ日本 ノ治 下 ニ於 テ ハ彼 等 ノ生 存

強 盗 ト称 シテ暗 ヨリ暗 へ葬 ラ レタ ル ノ ミ ニ

リ、 加 之 朝鮮 ニ於 ケ ル政 府 ノ諸 機関 及 ビ私 立 ノ諸機 関 ニ於 テ モ全部

ム ヘク指 導 者 タ ル恩 誼 ヲ忘 ル ル コト ナ カ ル ヘシ

機 関 ニ ヨリテ蹂躙 セ ラ レ、 而 シテ之 ニ対 シテ訴 ヘル道 ヲ モ絶 タ レタ

或 ハ大 部 分 日本 人 ヲ使 用 シ テ朝 鮮 人 ヲ シテ 一面 自 治 ノ智 能 卜経験 ト

以 上 掲 ケ タ ル理由 ニ ヨリ テ吾 団 ハ大 日本 帝 国議 会 ニ対 シ テ我朝 鮮

日本 ハ朝 鮮 カ日 本 ト唇 歯 ノ関 係 ア ル ヲ自 覚 セリ ト称 シテ 一千 八 百

コトナ カリ キ

約 束 シタ リ、 韓 国 ハ其 ノ恩 義 ニ感 シ鋭 意 諸 般 ノ改 革 ト国 力 ノ充 実 卜

徳 、露 等 諸国 モ独 立 ヲ承 認 シタ ルノ ミナ ラ ス、 此 ヲ保 全 セ ン コトヲ

九 十 五年 ノ 日清 戦争 ノ結 果韓 国 ノ独 立 ヲ率 先 シテ承 認 シ英 、 米 、法 、

右代 表

寿

演

独 立 ト ノ両 大 目 的 ヲ追 求 シタ リ、 戦争 終 結 シテ当 時 米 国 ノ大 統 領 タ

層 其 ノ好 誼 ニ感 シ陸 海 軍 ノ作 戦 上 援 助 ハ不 可能 ナ リ シ モ主 権 ノ威厳

脅 セ ルヲ以 テ日 本 ハ韓国 ト攻 守 同 盟 ヲ締 結 シ日露 戦 争 ヲ開 ク、東 洋

ヲ図 リ タ リ、 当時 露 国 ノ勢力 東 漸 シ東 洋 ノ平 和 ト韓 国 ノ独 立 ト ヲ威

錫

ニ及 ヒテ ヤ 日本 ハ同 盟 国 タ ル韓 国 ノ参 加 ヲ許 サ ス日露 両国 代 表 者間

リ シ、 ルーズ ヴ ェルト氏 ノ仲 裁 ニテ 日露 間 ニ講和 会 議 ノ開 設 ヲ見 ル

八鏞

根

ニ於 テ任 意 ニ日 本 ノ韓 国 ニ対 ス ル宗主 権 ヲ議 定 シタ ル ヨリ 日本 ハ優

崔

白

白

李琮

尹昌

弱 ナ ル当 時 ノ韓 国皇 帝 及 其 ノ政 府 ヲ威 脅 シ欺罔 シ ﹁国 力 ノ充 実 能 ク

隊 ト憲 兵 警 察 ト ヲ各 地 ニ配置 シ甚 シキ ニ至 リテ ハ皇 宮 ノ警備 マテ 日

施 マテ﹂ ト ノ条 件 ニテ軍隊 ヲ解 散 シ民間 ノ武 器 ヲ押 収 シテ 日本 ノ軍

﹁相当 ノ時 期 マテ﹂ ト ノ条件 ニテ司法 警 察 権 ヲ奪 ヒ更 ニ ﹁徴 兵 令実

保護 国 ト ナ シ韓 国 ヲ シ テ直接 世 界 列 国 ト交 渉 ス ル ノ 道 ヲ断 チ 次 ニ

独 立 ヲ得 ル時 期 マテ﹂ ト ノ条 件 ニテ韓 国 ノ外 交権 ヲ奪 ヒ此 ヲ 日本 ノ

椿

ヲ マテ犠 牲 ニシテ可 能 ナ ル アラ ユル義 務 ヲ尽 テ以 テ東 洋平 和 ト韓国

ノ平和 ト韓 国 ノ独 立保 全 ト ハ実 ニ此 ノ同 盟 ノ主旨 タ リキ 、韓 国 ハ 一

愚

度

継

金

謹

越 ナ ル兵 力 ヲ持 チ ﹁韓 国 ノ独 立 ヲ保 全 ス ヘシ﹂ ト ノ旧 約 ニ違 反 シ暗

光洙

宋

徳

金喆

崔

尚 徐

寛洙

金

李

朝 鮮 青年 独 立団

民族 大 会 ヲ召集 シ民族 自 決 ノ機 会 ヲ与 ヘラ レ ン コト ヲ請 願 ス

書

一千 九 百十 九 年 二月

宣言

全 朝 鮮青 年 独 立 団 ハ二千 万 朝鮮 民 族 ヲ代 表 シテ正 義 ト自 由 ト ノ勝

四千 三百 年 ノ長 久 タ ル歴 史 ヲ有 スル吾 族 ハ実 ニ世 界 最 古 文 明民 族

タ ラ シメ明 哲 ノ称 ア ル韓 国皇 帝 ヲ退位 セシ メ知 能 ニ欠 ケ タ ル皇 太 子

本警 察 ヲ使 用 シタ リ斯 ク ノ如 ク シテ韓 国 ヲ シテ全 ク無抵 抗 ナ ル モノ

利 ヲ得 タ ル世 界 万 国 ノ前 ニ独 立 ヲ期 成 セ ン コト ヲ宣 言 ス

ノ 一タリ 、 三国 中葉 以降 往 々支那 ノ正朔 ヲ奉 シタ ル コト ア リト雖 モ

ヲ擁 立 シ日本 ノ走 狗 ヲ以 テ所 謂 合 併 内閣 ヲ組 織 シテ秘 密 卜武 力 ト ノ

此 ハ両 国主 権 者間 ノ形 式 的 外交 的 関 係 ニ過 キ ス、 朝 鮮 ハ常 ニ朝 鮮 民 族 ノ朝鮮 ニシ テ曾 テ統 一ノ国 家 ヲ失 ヒ異 族 ノ実質 的 支 配 ヲ受 ケ タ ル

実 ニ日本 ノ韓 国 ニ対 スル行 為 ハ詐 欺 ト暴 力 ヨリ出 テ タ ル モノ ニシ テ

シ援 助 ス ヘキ ヲ約 シタ ル友 邦 ノ帝 国 主義 的 野 心 ノ犠 牲 ニナ リ タ リ、

裏 ニ合 併 条約 ヲ締結 セリ、 茲 ニ吾 族 ハ建 国 以 来半 万年 、 自 己 ヲ指 導

シ凌悔 シ小数 ノ官 吏 ヲ除 ク ノ外 政府 ノ諸 機関 及 交 通 、 通信 、 兵備 等

歴 史 ヲ改 造 シテ吾 族 ノ神聖 ナ ル歴史 的 、民族 的 伝 統 ト威 厳 ト ヲ破 壊

育 ヲ施 シテ以 テ吾 族 ヲ シテ永 遠 ニ日本 人 ノ被 使 役 者 タ ラシ メ ント シ

テ斯 カ ル武 断 、専 制 、 不 正不 平 等 ナ ル政 治 ノ下 ニ於 テ生存 ト 発展 卜

諸 機関 ニ於 テ全部 或 ハ大部 分 日本 人 ノ ミ ヲ使 用 シ以 テ吾 族 ヲ シテ永

ヲ享受 スル コト能 ハス、加 之 元 来人 口過 剰 ナ ル朝 鮮 ニ無 制 限 ニ移 民

遠 ニ国 家 生 活 ノ智 能 ト経 験 ト ヲ得 ヘキ機 会 ヲ得 サ ラ シ ム吾 族 ハ決 シ

保 護 条 約 ヲ締 結 シタ ル時 皇帝 ト賊 臣 ナ ラ サ ル数 人 ノ大 臣 ガ ア ラ ユ

ヲ奨励 シ補 助 シ土 着 ノ吾族 ヲ シ テ海 外 ニ流離 スル ヲ免 ラ サ ラ シメ、

ス

ル手 段 ヲ尽 シタ ルノ ミ ナ ラ ス発 表 ノ後 モ全 国 民 ハ赤 手 ニテ可 能 ナ ル

斯 ク ノ如 ク偉 大 ナ ル詐欺 ノ成功 ハ人 類 上特 筆 ス ヘキ大耻 辱 タ リ ト信

ァ ラ ユル反抗 ヲナ シタ リ司 法 、警 察 権 ノ被 奪 及軍 隊 解 散 ノ時 ニ モ然

ノ富 ヲ日 本 ニ流 出 セ シメ又 商 工業 ニ於 テ モ日本 人 ニ ハ特 殊 ナ ル便益

ハ使 用 セ シメ 一面 朝鮮 人 ヲ シテ 職務 ト職 業 ト ヲ失 ハシメ 一面 朝 鮮 人

ヲ与 へ以 テ朝 鮮 人 ヲ シテ産 業 的勃 興 ノ機会 ヲ失 ハシム、 斯 ク ノ如 ク

国 家 ト諸 機関 ハ勿 論 、 私設 ノ諸 機関 ニ マテ多 数 ノ日 本人 ヲ使 用 シ又

数 ヲ知 ラ ス、爾来 十年 間 独 立運 動 ノ犠 牲 ト ナリ タ ル者 数 十 万、 惨酷

リ 、併 合 ノ時 ニ当 リ テ ハ手 中 ニ寸 鉄 モ有 セサ ル ニ拘 ハラ ス可 能 ナ ル

ナ ル憲 兵政 治 下 ニ手 足 ト 口舌 卜 ニ箝制 ヲ受 ケツ 、モ曾 テ独 立 運 動 ノ

スレ ハ其 ノ害 ヲ受 ク ル者 ハ常 ニ又 ハ自 然ニ吾 族 タ リ、 吾族 ハ生 存 ノ

如 何 ナ ル方面 ヨリ観 ル モ吾族 ト 日本 人 ト ノ利害 ハ相 互 背馳 シ、背 馳

ア ラ ユル反 抗 運動 ヲ ナ シテ精 鋭 ナ ル日本 ノ武 器 ノ犠 牲 トナ ル者 其 ノ

ラ サ ル ヲ知 ル ヘシ、斯 ク ノ如 ク吾 族 ハ日本 ノ帝 国 主 義 的野 心 、 詐欺

最後 ニ東 洋 平 和 ノ見 地 ヨリ観 ルモ其 ノ威 脅者 タ ル露 国 ハ既 ニ帝 国

権 利 ノ為 メ独 立 ヲ主張 スル モノ ナ リ

絶 エタ ル コトナ シ、此 ニ由 リ テ観 ル モ日韓 合 併 ハ朝 鮮 民族 ノ意 思 ナ

ト暴 力 ト ノ下 ニ吾 族 ノ意 思 ニ反 スル運命 ニ置 カ シ タ ル 一事 ハ正義 ヲ

最 大 理由 ハ既 ニ消滅 シタ ルノ ミ ナ ラ ス、此 ヨリ朝 鮮 民族 カ無 数 ノ革

国 主 義 的侵 略 ヲ敢 行 ス ル強国 ナ カ ル ヘシ、 サ レ ハ韓 国 ヲ合 併 シタ ル

主 義 的野 心 ヲ抱 棄 シ正 義 卜自 由 ト博愛 卜 ヲ基 礎 ト スル新 国 家 ノ建 設

以 テ世界 ヲ改 造 ス ル此 ノ時 ニ当 リ当然 其 ノ匡正 ヲ世 界 ニ求 ム ヘキ権

又 併合 以 来 日本 ノ朝鮮 統 治 ノ政策 ヲ観 ル ニ併 合 当 時 ノ宣 言 ニ反 シ

命 乱 ヲ起 スト セ ハ日本 ニ併合 セ ラ レタ ル韓 国 ハ反 リテ東 洋 平和 ヲ攪

利 ア リ、又 世 界改 造 ノ主 人 タ ル米 ト英 ト ハ保護 ト合 併 ト ヲ率 先 承認

吾 族 ノ幸福 ト利 益 ト ヲ無 視 シ征 服者 カ被 征 服者 ニ対 ス ル如 キ政 策 ヲ

乱 ス ル禍 源 タ ル ニ至 ル ヘシ、 吾 族 ハ正 当 ナ ル方 法 ニヨリ テ吾 族 ノ自

ニ努 力 シツ 、アリ 、中 華 民国 亦 然 リ加 之 此 度 国際 聯 盟 実 現 セ ハ復 帝

応 用 シ吾 族 ニ ハ参 政 権 、集 会 結 社 ノ自 由 、言 論 出 版 ノ自 由 ヲ許 サ ス

由 ヲ追 求 ス ヘキ モ若 此 ニテ成 功 セサ レ ハ吾族 ハ生 存 ノ権 利 ノ為 メ ニ

シ タ ル理由 ニヨリ此 時 ニ其 ノ旧 悪 ヲ贖 フ義 務 ア リ ト信 ス

ナ シ行 政 、 司法 、 警 察等 諸 機 関 カ朝 鮮 民族 ノ人 権 ヲ侵 害 シ公 ニ モ私

ア ラ ユル自 由 行動 ヲ取リ 最 後 ノ 一人 マテ自由 ノ為 メ ニ熱 血 ヲ濺 ク モ

甚 シキ ニ至 リテ ハ信 教 ノ自 由 、企 業 ノ自由 マテ モ少 カ ラ サ ル拘 束 ヲ

ニ モ吾 族 ト日本 人 間 ニ優 劣 ノ差別 ヲ設 ケ 日本 人 ニ比 シ テ劣 等 ナ ル教

辞 セサ ル ヘシ、 此豈 東 洋 平 和 ノ禍 源 ニア ラ スヤ、 吾 族 ハ 一兵 ヲ モ有 セ ス、吾 族 ハ兵力 ヲ以 テ日 本 ニ抵 抗 ス ル実 力 ナ シ然 レト モ日本 若 シ 吾 族 ノ正 当 ナ ル要求 ニ応 セ サ レ ハ吾 族 ハ日本 ニ対 シ永 遠 ノ血 戦 ヲ宣 スヘ シ

決

議

文

徐

椿

一、本 団 ハ日 韓併 合 ハ吾 族 ノ自 由意 思 ニ出 テ サ ルノ ミ ナ ラ ス吾 族 ノ

ヲ有 スル モ ノナ レ ハ縦 令 多 年 専制 政 治 ノ害毒 ト境 遇 ノ不 幸 ト カ吾 族

吾 族 ノ運 命 ヲ決 ス ヘキ機 会 ヲ 与 ヘラ レ ン コト ヲ要 求 ス

二 、本 団 ハ日 本議 会 及政 府 ニ対 シ朝 鮮 民 族大 会 ヲ召集 シ其決 議 ニテ

由 ニヨリ独 立 ヲ主 張 ス

生 存 ト発 展 ト ヲ威 脅 シ又東 洋 ノ平和 ヲ攪 乱 ス ル原 因 タ ル ヘシト ノ理

ノ今 日 ヲ致 シタ ル ニモ セ ヨ正 義 ト自 由 ト ヲ基 礎 ト スル民 主 主義 ノ上

三 、本 団 ハ万 国 平和 会 議 ニ民 族 自決 主 義 ヲ吾 族 ニ モ適 用 セ ン コト ヲ

吾 族 ハ久遠 ニシテ高 等 ナ ル文 化 ヲ有 シ又半 万年 間 国 家 生 活 ノ経 験

ニ先進 国 ノ範 ヲ取 リテ新 国 家 ヲ建 設 セ ハ建 国 以 来 文化 ト正 義 ト平 和

団 ノ意 思 ヲ各 其 政府 ニ伝達 方 ヲ依頼 シ同 時 ニ委 員 二 人 ヲ万 国平 和 会

ト ヲ愛 好 シタ ル吾 族 ハ必 スヤ世 界 ノ平 和 ト人 類 ノ文化 ト ニ貢献 スル

議 ニ派遣 ス ヘシ右委 員 ハ既 ニ派 遣 セラ レ タ ル吾 族 ノ委 員 ト 一致 行動

請 求 ス ヘシ右 目 的 ヲ達 セ ン為 メ日本 ニ駐 在 セ ル各 国大 公 使 ニ対 シ本

茲 ニ吾 族 ハ日本 又 ハ世 界 各 国 カ吾族 ニ民族 自 決 ノ機 会 ヲ与 ヘン コ

ト コ ロナ ラ ン

ト ヲ要求 シ若 シ成 ラ ス ハ吾 族 ハ生 存 ノ為 メ自 由 行動 ヲ取リ 吾 族 ノ独

八鏞

シ此 ヨリ生 スル惨 禍 ハ吾族 其 ノ責 ニ任 セ ス 五

大 正 八年 二月十 日 二時 四十 分

電 送 第 一 一五 九号 暗

臣

四、前 項 ノ要 求 拒絶 セ ラ ル時 ハ吾族 ハ日本 ニ対 シ永遠 ノ戦 ヲ宜 ス ヘ

ヲ取 ル ヘシ

崔

寿

演

立 ヲ期成 セン コト ヲ宣言 ス

右代表

度

朝 鮮青 年 独 立 団

金

光洙

寛洙

李

白

金喆

大 在 仏 

田

第六五号

内

東 京 居 住朝 鮮 人 ノ 一部 ニ於 テ ハ先 般来 民 族 自決 主 義 ニ拠 リ朝 鮮 ノ

使 白

根

独 立 ヲ企 図 ス ル モノア リ当 局官 憲 ハ従来格 別 ノ取締 ヲ ナ ス コト ナ カ

大

愚

井 継

徳

松

謹

錫

宋

尚

尹昌

崔

李琮

金

ル ニ至 リ シカ ハ遂 ニ重立 チタ ルモノ十数名 ヲ 一時拘禁 シタリ尚彼等

リシモ二月八日夜青年会舘 ニ於 テ演説会 ヲ催 シ激越 ナル言論 ヲ弄 ス

中 ト宛 名 セ ル別 紙 ノ如 キ封 書 ヲ郵送 セル モノ ア リ (内相 警 視 総監 ヘ

昨 十 二日管 内 山 口高 等事 業 学校 へ本 月 八 日神 田局 消印 ア ル同校 御

川

望

申通報先

宛 名 ノ通リ

注意 中 ニ ハ候 へ共 一応 此段 及 申 通報 候 也

八

大 正 八年 二月 十 五 日接 受   秘受 第 一六 六〇 号 内 務 省秘 第 二九〇 号 大 正 八年 二月 十 四 日

殿

報 ヲ当 省大 臣 宛 直 接 御内 牒 相 成候 場 合 有之 侯 ユ ヘ大 臣 自体 ヘノ御 内

関 スル情 報 御 入 手 ノ場 合 ハ御 回付 相 成侯 様 御 配慮 相 願 度 、尚 是等 情

警 察 朝 鮮 人 ニ関 ス ル モノ ノ類 ハ逐 年 一層其 必 要 ヲ認 メ侯 ニ付 是等 ニ

若 ク ハ朝 鮮 人 ニ関 ス ル モノ及労 働 問題 ニ関 ス ル モノ等 思想 問 題 又 ハ

ニ接 シ多 大 ノ便 益 ヲ致居 候 処 過激 派 又 ハ無 政 府主 義 者 、 社会 主義 者

在 外 公舘 ヨリ貴 省 へ到 達 致候 情 報 ノ重 ナ ル モノ ハ従 来 夫 々御 回付

在 外 公 舘 ヨリ到 達 スル情報 回 送 方 ノ件ニ 付照 会

幣原 外務次 官

小橋 内 務 次 官

管 内 在 住其 ノ他 ノ朝 鮮 人等 モ如斯 、 企 画 ニ参 与 セ ル形 跡 無之 引継 キ

ハ電 報 済) 同 校 ニ ハ朝 鮮人 留 学 生 ト シ テ ハ只 一名 ノ ミナ ル ガ同 人 ヘ

局

ハ何 等 ノ通報 等 ナ ク従 テ本 件 ニ関 シ何 等 ノ意嚮 モ無之 模 様 ナリ、 又

殖

ハ其前 日朝鮮独立ノ要望 ニ関 シ陳述書 ヲ在本邦各大公使 ニ送致 セシ

拓

由 ナリ尤 モ右運動 ハ格別大事 ニハ至 ル コトナキ見込御参考迄

六

右在 欧米各大公使 へ転電 アリタシ

拓送第 四五 大 正八年 二月十三日 内 務 省警 保 局 朝鮮 人独立運動 ニ関 シ在京朝鮮青年独立団主催 ニ係 ル民族大会召

中

集請願書 並 ニ宣言文御申越 ニ依リ御送付候間御用済 ノ上 ハ御返却相 成度候也

七

大 正八年二月十三日

高第 八七七号 山 口県知事  床 次竹 二郎 殿

牒 ノ ミ ニテ ハ諸 般 ノ手 配 其 ノ他 取 締 ヘノ敏 活 ヲ失 スル コト等 有之 候 、

内務大臣 

外務大臣 子爵 内 田 康 哉 殿

照会候

乍 御 手 数右 ハ当 省警 保局 長 宛尚 一通 御送 付 相 成侯 様 御 配慮 願 度及 御

朝鮮独立団 ニ関 スル件

各庁府県長官、朝鮮総督府警務総長殿

九

編者註 ﹁ 原本ハ社会主義者関係第二在リ﹂の書込あり。

警 保 閣 第九 二号

殖

局

御中

大 正 八年 二月十 七 日

拓

内 務省警保 局

本 月 十 三 日拓 送 第 四 五号 ヲ以 テ御 送 付相 成 候 別紙 在 京 朝鮮 人独 立 運動 ニ関 ス ル民 族 大会 召集 請 願書 並宣 言書 付 決 議 文 及御 返送 候

一〇

 大

津

麟

平

追 テ 小弱 国 々議 ( 二 シタ 十リ 五ト ケ国 云命 フ令)ニ関 シ其 ノ筋 ヨリ通報 来リ 居 候 ハ ハ 該書 類 借 覧 致度 候

高 秘第 二八 五号 大 正八年 二 月十 九 日

殿

岩 手 県知 事 内 務大 臣  

殿

床 次 竹 二 郎

外 務大 臣   子爵 内 田 康 哉

朝 鮮 留 学 生 ノ独 立 運動 ニ関 ス ル件

報告先

宛名之通リ 一 一

内務 省 秘 第 三〇 二号

殿

附 属 書添 附

大 正 八 年 二月 二十 一日

古賀 拓 殖 局 長官

川村 内務 省 警保 局 長

朝 鮮 人 ノ往 来 、 通信 、会合 等 ニ関 シ注 意 方 ノ件

小橋内務 次官

本 件 ニ関 シ本 日別 紙 写 ノ通庁府 県 長 官宛 依 命 通 牒 相成 候 条御 承 知

内務 省 秘 第 三〇 二号

相 成度

大 正 八 年 二月 二十 一日

朝 鮮 人 ノ往 来 、 通信 、会 合等 ニ関 シ注 意 方 ノ件依 命 通牒

朝鮮 人 ノ国 権恢 復 運 動 ニ関 シ本年 一月 十 日警 保閣 第 一 一号 及同 月

二 五 日警 保 閣 第 六 号 ヲ以 テ及通 牒置 候 次 第 モ有 之 候 処 、頃 日東 京在

住 朝 鮮 人 ニ於 テ該 運動 ヲ開 始 シ既 ニ各 方 面 へ向 ツ テ不穏 ノ印 刷物 ヲ

配 付 シ尚 委 員 ヲ万 国講 和 会議 ニ派 遣 スル ノ決 議 ヲ為 シ先般 支 那 上海

二人 ノミ ニシテ (内 一人 ハ病 気 ノ為 メ岩 手 病院 ニ入院 中) 之 等 ニ対

次 第 モ有 之 候 処 当管 下 ニ現 住 セ ル朝 鮮 留 学 生 ハ目 下 高等 農 林 学校 生

動 ヲ企 劃 シ又 ハ之 ニ参加 セ ント スル ノ虞 ア ル モ ノ ニ対 シ テ ハ相 当 懇

ノ際 鮮 人 ノ往 来 、 通 信 、会 合等 ニ付 テ ハ 一層 ノ注 意 ヲ払 ヒ右 等 ノ運

シ委 員 ヲ仏 国 ニ派 遣 ス ヘキ旨 ノ決 議 ヲナ シ タリ ト ノ情 報 有之 侯 条 此

﹁ニ コリ スク﹂ 及哈 爾 寳 方 面 ニ於 ケ ル鮮 人 ニ於 テ モ之 カ運動 ヲ開始

ニ渡 航 セ ル李 光洙 等 ハ該 委 員 ニ選 定 セラ レ居 ル モ ノ ノ如 ク 又露 国

シテ ハ何 等 ノ連 絡 ア ル形跡 無 之 (其他 ノ朝鮮 人等 モ如 斯企 図 ニ参 与

論 ヲ加 フ ル等 適 当 ノ処置 ヲ講 シ之 ヲ事前 ニ防 止 ス ルノ方 針 ニ出 テ ラ

首 題 ノ件 ニ関 シ二月 十 日付 特 高秘 乙高 五 六 号 ヲ以 テ警 視 庁 通報 ノ

セ ル形 跡 ナ シ) 尚 引 続 キ注意 中 ニ候 モ此段 及報 告 候 也

一二

内

田 康

哉

殿

在 上海総領事

有

吉

レ其 ノ状況 ハ速 ニ御報告 ト同時 ニ関係庁 ヘモ通報相成候様致度

密第 一七号

 子爵

大正八年 二月十 四日 外務大臣

明

召 集 促 進部 趣 旨 書 ト題 ス ル謄 写 一葉 ヲ炭箱 中 ヨリ発 見 シタ ルヲ以 テ

調 ヘタ ル ニ昨 二十 三 日夜 前 記金 煕 述 方 ニ於 テ鮮 文 ノ モノ約 三百 枚 、

直 ニ代 表 者 ト シテ署 名 セ シ卞 煕瑢 、 崔 承 万 、張 仁煥 、 姜宗〓 等 ヲ取

日 文 ノ モノ約 百枚 ヲ謄 写 シ タ ル旨 陳 述 シ未 タ外 部 ニ配 布 シタ ル形 跡

ナ キ ヲ以 テ精 密 取 調 ヲ継 続 ス ルト共 ニ 一面ニ 於 テ ハ日比 谷 公園 ニ集

ハ約 五十 名 ニ達 シタ ルヲ以 テ穏 便 ニ退 散 ス ヘキヲ懇 諭 中同 二時 半 頃

合 ノ状 況 ヲ注意 中 午 后 壱 時 半頃 ヨリ三 々伍 々同公 園 ニ来集 同 二時 頃

在 宇出 テ 、ベ ンチ ノ上 ニ立 チ上 リ横 弐 尺 縦 一尺弐 寸 位 ノ絹 地 ニ書 シ

ニ至 リ約 百 五 十名 ニ達 シタ ル カ其 際 群 集 中 ヨリ署 名 者 ノ 一人 タ ル崔

朝鮮青年独立団ナ ルモノ朝鮮独立運動 ニ関 スル宣言書及民族大会

ニ 一方 ニ於 テ ハ印 刷 物 (別紙 添附 ト同 様 ナ ル鮮 文 ) 配 布 ヲ開 始 シ タ

タ ル朝 鮮 青年 独 立団 民 族 大 会 召集 促 進 部 趣 旨 書 ヲ朗 読 シ初 ム ルト共

朝鮮青年独立 団ノ独立宣言 ニ関 スル件 召集請願書等 ヲ当地亜州 日報社 ニ郵送 シ来 リタ ル処右 ハ同社ノミナ

ルヲ以 テ之 ニ解 散 ヲ命 シ絹 地 ノ趣 旨 書 ヲ押 収 セリ 、配 布 セ ント セ シ

ラズ他 ノ英漢各新聞社 ニ送付 セラレタル モノナ ルベク然 ルニ封皮消 印 ニハ東京神田ト有之 且ツ文章 ニヨリ邦人 ノ関与 スルモノアルヤ ニ

追 テ今 回学 生等 カ促 進 部 ナ ル モノ ヲ設 ケ タ ル ハ客 月 八 日宣 言 書 及

ト併 セ取 調中

署 名者 ナ ル ヲ以 テ前 記 四名 ト 共 ニ印 刷 ノ為 ニ房 屋 ヲ供 与 セ ル金 煕 述

内 十 四名 ヲ説 諭 放 還 シ、 金東 仁 、崔 在 宇 ノ二名 ヲ検 束 シ尚崔 在 宇 ハ

セ ル モ解 散 ノ命 ニ服 セ ス騒擾 セ ル モノ十 六名 ヲ所 轄 警 察署 ニ引 致 シ

レ完 全 ニ配 布 シ得 タ ル ハ殆 ント少 シ、 午 后 三時 半 頃 ニ至 リ全 部 解散

謄 写紙 ハ其 数約 二百 枚 位 ト認 メラ ル 、モ混雑 ノ為 大 部 分 ハ破 棄 セ ラ

敬具

推測 セラル 、廉 モ有之旁 々御参考迄別紙進達致候間可然御 取計相成 度此段申進候  一三 特高秘乙第八九号 朝 鮮留学 生独立運動 ニ関 スル件

大正八年 二月二十 四日

請 願 書 等 ヲ作 リ之 ヲ衆 議 院 議長 ニ提 出 シ置 キ タ ル ニ其 後 何等 ノ反 響 ︹マ マ︺

既報朝鮮留学 生ノ独立運動 ニ関 シテ ハ其後 引続 キ注意中ノ処両 三

シ然 ル後 議 会 ニ請 願 ニ赴 ク計 画 ナ リ ト謂 フ 

ナ キ為 之 ヲ促 進 セン ト ス ル モノ ニシ テ集 会 ノ際 印 刷 物 ヲ各 人 ニ配 布

(了 )

日前 ヨリ又 々不穏 文 書 ノ作 制 ニ着 手 シ本 日 午後 一時 ヲ期 シ日比 谷 公

朝 鮮 青年 独立 団 民 族 大 会 召集 促 進 部 趣旨 書

園 ニ多 聚 集合 シ其 場 ニ於 テ該 不穏 文 書 ヲ配 布 ス ルノ計 画 ア ルヲ探 知 セル ヲ以 テ 本 日未 明 ヨリ内 査 ニ力 メ タ ル ニ豊 多 摩 郡 下 戸塚 町字 源 兵 衛 二十 一番 地金 煕 述 方 ニ於 テ 別紙 写 ノ如 キ朝 鮮 青 年 独 立 団 民族 大 会

内閣総理大臣  原

殿

殿

殿

兵庫県知事 

張 セ ル民族 自 決 主義 ヲ我朝 鮮 民 族 ニモ滴 用 セラ レ ン事 ヲ切 叫 ス、 我

外務大臣 子爵 内 田 康 哉

内務大臣 

官

敬 殿

朝 鮮 ハ四千 二百 五 十有 余 年 ニ渡 ル光 栄 ア ル歴 史 ヲ有 シ 二千 余 万 ノ多

各

東 洋 ノ平 和 否 世界 ノ平 和 ノ為 メ ニ我朝 鮮 民 族 ハウ イ ルソ ン氏 ノ主

数 ノ民 族 ヲ有 スル ハ事 実 ナ リ 、我 朝 鮮 カ 日本 ニ併合 セラ レ タ ル ハ我

朝 鮮 総 督 府 警務 総 長

殿

道

庁

床 次竹 二郎 殿

朝 鮮 民 族 ノ多 数 ノ自 由 意 思 ニ依 ルモ ノ ニア ラ ス シ テ唯 日本 ノ威 脅 的

督

生 監

本月十日特高秘乙第五六号、十三日特高秘丙第八八号警視総監通

清 野長 太郎

報 ニ係 ル朝鮮留学生 ノ独立運動 ニ関 シ不穏 ノ印刷物 ヲ各新聞社其 ノ

朝鮮人留学生独立運動 ニ関 スル件

鮮 留学

県

外 交 手 段 ト併 合 当 時 ノ朝 鮮 政府 当 局 者 数 三人 ノ逆 賊 的行 為 ニ過 キ サ

朝

府

ル モノ ナリ 。故 ニ日本 政府 ハ世界 ノ幸福 ト平 和 ト ノ為 メ朝 鮮 内 地 ニ

以 テ朝 鮮 民 族多 数 ノ自 由 意 思 ニ依 リ全 朝鮮 民族 ノ運 命 ヲ決 定 ス ル機

他 ノ者 ニ郵送 シタ ル件 ニ就 キ内査 スルニ管内新聞社雑誌社 ヘハ送付

駐 在 スル日 本 ノ憲 兵 ト軍 隊 トヲ撤 廃 シ直 チ ニ朝 鮮 民 族 大 会 ヲ召 集 シ

ト ハ永 遠 ニ葛 藤 ヲ生 セシ ノ ミナ ラ ス延 イ テ ハ世 界 ノ平 和 ト幸 福 ト ヲ

会 ヲ与 フ ヘシ、若 シ日本 ニシテ以 上 ノ方針 ヲ取 ラザ レバ朝 鮮 ト 日本

印刷物 ノ送付 ヲ受ケタル形跡発見 セサルモ神戸高等商業学校在学生

業学校、私立神戸神学校等 ニ弐拾壱名 ノ学 生在学中 ナルカ何 レ モ右

ノ事実 ナク又目下学生 ハ神戸高等商業学校 、私立関西学院 、私立蚕

之 レ ニ由 リ テ正義 人道 自 由 ヲ愛護 シ更 ニ世界 ノ平 和 幸 福 ヲ増 進 ノ

攪乱 ス ル事 ト ナ ル ヘシ

為 メ切叫 セ ル我等 朝 鮮 青 年 独 立 国 ノ前 決 議 文 ノ本 旨 ヲ貫 徹 セ ン目的

当 二三年

 姜

 崔

宗〓

承

二 一年

学生 ノ上京 シタ ル者 ニ対 シ在京鮮人学生等 ハ非常 ニ侮辱的言辞 ヲ弄

排斥 ノ意嚮 ヲ有 スルノ風アリ最近即 チ民族大会開会 ノ前京都市在留

リ テ今 回 ノ講 和 会議 ニ於 テ ハ小弱 国 ノ独 立 問題 モ含 マレ居 ルヤ ニ付

モ在 米 鮮 人 李 案 ハ永年 米 国 ニ在 留 シ常ニ 朝 鮮独 立説 ヲ鼓 吹 シツ 、ア

︹マ マ︺

等 ノ通信 モナ キ ハ全 ク前顕 ノ意味 ヲ有 スルカ為 ナラン乎ト前提 セル

ノ知友 ニシテ昨夏帰鮮中 モ面接 セシ事 アルニ不拘今回ノ件 ニ関 シ何

シタリトノ事 ヲ耳 ニシ居 リ尚大会主催者崔 ハ余 ノ成城中学校在学中

二三 年

語 ル ニ足 ラス殊 ニ吾人ノ如 キ官立学生及神学生等 ニ対シテ ハ軽蔑的

一、東京市在留学鮮人等 ハ異 口同音 ニ地方留学生 ハ意気地 ナク倶 ニ

金義鎔 ノ談片左記ノ通 ニシテ多少容疑 ノ点有之目下注意中ナリ

一九 一九 年 二月

当 二三年

万

ニテ茲 ニ朝 鮮 青年 独 立団 民族 大 会 召 集促 進 部 ヲ催 ス

朝 鮮 青 年 独 立 団 民族 大 会 召 集 促進 部 煕瑢

 (イ ロ ハ順 )

仁煥

当 二九年

張

宇

右 代 表  卞

崔在 一四 兵 発秘 第 四〇 六号

大 正 八年 二 月 二 十 四 日

本人 ハ仏国 ニ渡航 セリトノ趣ナ ルカ這回 ノ大会 モ李 ノ在京鮮 人 ニ後

一六

内 務省警保局警第 保七 兵八号

援方要求 シ来リ シ結果 ニアラサ ルカト思料 セラ ルモノアリ、乍併吾

吉

洙

川村内務省警保局長

光

日的思想 ノ鼓吹 ニ努 メ居 リ昨年十月頃元京城日報 、毎 日申報社長 タ

学生主催 ノ各種講演会席 上 ニ出席 シ常 ニ矯激不穏 ノ言辞 ヲ弄 シテ反

右者 比較的堅実 ナル排 日思想 ヲ抱持 スルモノ ニシテ在東 京朝鮮留

警視庁編入  甲号  李

要視察朝鮮人 ニ関 スル件

埴原外務省政務局長 殿

人 ハ学生 ノ身分ナ レハ苦心学事 ニ精励 スヘキモノナ ルモ苟モ同胞鮮

保

(了)

大 正八年 二月六日

 西 村

リシ阿部充家 ヨリ奉天総領事其 ノ他各所 ノ領事 ニ対シテ紹介状 ヲ得

島根県知事

人 ノ問題 ナルヲ以テ之 ニ同情 スルト同時 ニ其内容 ヲ知 リタシ云 々ト 述 ヘタリ

一五

右及申 (通)報候 

高秘第 七五九号 大正八年二月二七日

学術研究 ノ為 ナリト称 シ渡支 シタル コト有之候処本年 一月三十 一日

殿

内閣総理大臣 

敬

内務大臣   床 次 竹 二 郎 殿

神戸出 帆ノ汽船小倉丸 ニテ再 ヒ上海 ニ向テ出発同地経由北京化石橋

原

子爵 内 田 康 哉 殿

外務大臣

順天時報 ニ赴 クヤ ニテ神戸讃岐屋旅館 ニ休憩中左記 ノ者 ニ書面及電

官

報 ヲ発 シタ ル旨関係地方長官 ヨリ内報 ノ次第 モ有之候 ニ付本人同 地

長

殿

県 殿

庁

府

朝鮮 総 督 府警 務 総 長

記

項 ハ其 ノ都度御内牒相成 候様御配慮煩度

朝 鮮京城府西大門許英粛

一、電 報発送先

今朝上海 へ行 ク委細文安 心 セヨ  一七

光

着後 ノ言動 ニ対 シテ ハ充 分御視察相成視察取締上参考 トナル ヘキ事

各

朝鮮人留学生独立運動 ニ関 スル件 本 月十 日特高秘乙第六五号十三日特高秘 第 八 八 号警 視 総 監 ( 貴 官 )通報 ニ係 ル首題 ノ件 ニ関 シ内査 スルニ管下新聞社其 ノ他 ヘハ郵 ノ送附 ヲ受ケタ ル形跡更 ニ無之尚管下鉄道工事其 ノ他 ノ工場 ニ在住

送 ノ事実 ナク又目下県立商業学校 ニ 一名 入学在学中ナ ルモ右印刷物 中 ノ朝鮮人 ニシテ独立運動 ニ関 スル意嚮 ヲ内査 スル ニ何等 ノ感想 ヲ 右及申 (通)報候也

有 スル者無 之候

機密第 一九号

 子爵

内

大正八年 二月十六日 外務大臣

殿

在哈爾賓総領事  田 康 哉

朝鮮青年独立団檄文 ニ関 スル件

佐 藤

尚

武

首題 ノ秘密結社 ヨリ昨日当地露西亜 通信社 へ別紙 写 ノ如 キ請願文、 宣言書、決 議文等印刷物 ヲ郵送 シ来リ候 ニ付御参考迄 ニ及報告候 敬具 追 テ封筒 ニハ差出人 ヲ署名 セズ、表 面 ニ小石川 ノ消印ヲ捺 シタリ 督

公 使 督

京 鮮 総

写送付先 北 東 都

軍当三十年位)宋 一 ( 忠清南道瑞山郡人本名 ハ任稷淳、 一名任〓当

三十七年位) ノ到着 ヲ待 チ内地寄港 ノ汽船 ヲ避 ケ便乗 セントシ居 ル

模様ナル モ船舶不足 ノ為 上海 ヨリ直航 スルモノ方今稀 ニシテ殆 ト内

地 ヲ中継 スル モノナ ルニ付直航汽船 ヲ待 チ居 ルトキ ハ講和会議 ノ機

会 ヲ失 フ恐 アルヲ以テ支那人 ヲ装 ヒ内地 ヲ経 テ渡米 セムト企画中卜

ノ聞込 ミアリ尚李賛 熈 ハ平原郡西海面蛇山里排日李 鮮彙 人林 ノ二男 ニシ

テ順川郡 慈山面豊田里耶蘇教小学校卒業後西間島 三源浦方面 ヲ俳徊

シ大正五年頃上海独立経営徳文学校 ニ二年修業大 正七年東京正則予

正 治

備学校及東京工業学校等 ニ学 ヒ居 リシモノ ニシテ本人 カ代表者 トシ 発送先

 橋 本

テ派遣 セラルル ニ至 リタ ル事情 ニ関 シテ目下極力内査中

総督、政務総監、総務局長 陸軍大臣、参謀総長 、関東都督

朝

軍司令官、師団長 、憲兵司令官

関 浦 塩 総領 事

間島派遣員 一九

殿

大正八年 三月 三日

特秘甲第 一七号

内務大臣   床 次 竹 二 郎

殿

外務大臣

子爵 内 田 康 哉

鹿児島県知事

関東警務総長、上海総領事、各憲兵隊長

内閣書記官長、拓殖局長官、外務次官

間 島 総領 事 編者註 別紙は本 文資料小番号四と同文に付省略。 一八

講和会議 ト朝鮮独立運動 ニ関 スル件

大正八年二月二 朝十 憲四 機第 日九九号

記

首題 ノ件 ニ関 シ左 ノ情報 アリ 左

東 京留学 生独立運動代表者ト シテ渡仏 ス ヘキ李光洙及李賛熈 ハ既 ニ上海 ニ着 シ目下同地兆豊路四四号海松洋行 ニ滞在 シ間島方面 ノ代 表者金震 (本籍黄海道地方、本名 ハ李鐸 一名金 元、金法、自称李将

各 朝

鮮

庁 総

府 督 府

県 警

長 務

総 長

官 殿

殿

朝 鮮 留 学 生 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (貴 官 ) ヨ

下国 葬 当 日 、 大阪 府 西 成 郡 神 津村 一六三 番 地大 石 清 一郎 方 居住 大 阪

医科 大 学 生 鄭 求忠 方 ニ於 テ偶 然李 敬 根 (大 阪商 工学 生 ) 白 鳳済 (同

前 )高 永珣 (大 阪 医大 生 ) 権 泰亨 ( 大 阪 医 大 生 )金 時 昌 (大阪 農 学

生 )金 亨 植 (医 科 医専 生 ) 浩 淳 湖 (同前 )及 鄭 求 忠等 会 合 シ遙拝 式

ヲ挙 ク ル コト ト ナ リ タ ル為 、本 人 モ之 ニ列 席 シ タ リ、 而 テ席 上鄭 求

本 件 ニ関 シ客 月 十 日 付 高 秘 乙 第 六 五 号 ヲ 以 テ 警 視 総 監 リ 通 報 ニ基 キ 管 内 各 新 聞 社 、 学 校 、 留 学 生 等 ニ就 キ 内 偵 ヲ 遂 ケ 候 処

甲 ( 号

ノ許 ニ

)

ル旨 ヲ語 リ、 宣言 書 ニ署 名 ヲ求 メ タ ル処 両 名 ハ其 正 義 ニ ハ大 ニ賛 成

ノ機 ニ乗 シ在 阪労 働 者 鮮 人 ノ大 会 ヲ開 キ示威 運 動 ヲ為 ス ヘキ決 意 ア

一丁 目 一四 四番 地 阿 部 艶 子 方 ニ李 敬 根 及 白鳳 済 ノ両名 ヲ訪 問 シ、 此

旅 館 ニ於 テ 独 立宣 言 書 数 十枚 ヲ謄 写 複製 シ、翌 十 六 日大 阪 北 区 福島

テ借 受 ケ 、東 京 ヲ出 発 シ翌 十 五 日岐 阜 駅 ニ下 車 同 地停 車 場 附 近 水 田

至 リ同 人 ト打 合 ヲ ナ シ同 月十 四 日同 人 ヨ リ金 三十 五 円 ヲ旅 費 名義 ニ

連繋 其他ノ目的 ニテ上京 シ、慶応大学理財科学生卞煕瑢

動 ニ対 ス ル観 念 ヲ挑 発 シタ ル モノ ア リ、而 テ廉 ハ即 日在 京 学 生 ト ノ

ニ感 奮 セシ メ、 加 之 頻 ニ伝 ヘラ レ ル鮮 内 地 ノ騒擾 ハ、彼 等 ノ独 立運

忠 カ四 十年 来 ノ朝 鮮 ノ歴 史 ニ付 テ為 シタ ル講 演 ハ会衆 一同 ヲ シ テ大

(通 ) 報 候

該 印 刷 物 ノ 配 付 ヲ 受 ケ 若 ク ハ之 レ ニ対 シ 云 為 ス ル者 無 之 候 条 此 段 及 申 偏者註 資 料小番号 一の原本は コン ニャク版、 *点 に ﹁在仏松井大使 へ要 電﹂の書込 あり。同二 の移牒文は毛筆、附属書 はペン書、同三 はコンニャク版 、但し汚損 に より判読困難 の個所がある。同四の前文 はコンニャク版、請願書 は活字 版、宣 言書は コン ニャク版。請願書は原本が日文 なのでそ のまゝ参考資料とされ、宣 言書は原本 の朝鮮文 から翻訳したものである。同五、六は毛筆、同七はガリ版 、 同八はペン書、同九 は毛筆、同十、十 一はガリ版、同十二は毛筆、同十三は コ ンニャク版、同十四、十五はガリ版、同十六、毛筆、同十七、十八、十九はガ リ版 であり、ほとんど当該官庁 のマーク入罫紙 を使用している。旧拓殖局文書。

ス ル処 ナ ル モ、学 生 ノ身 分 ト シテ表 面 ニ立 ツ能 ハズ ト テ之 ヲ謝 絶 シ

在 大 阪 朝 鮮 人 の独 立 運 動

四

リ廉 ト共 ニ ﹁カ ーボ ン﹂ 複 写 ノ方 法 ニ依 リ、廉 ノ執 筆 ニ依 ル檄文 十

タ ル モ、 幾 分 該 運 動 ノ援 助 ヲ吝 マスト為 シ、同 十 六、 七 ノ両 日 ニ亘

大 阪 ニ於 ケ ル 独 立 運 動 ノ 顛 末 大 正 八 年 三 月 鮮 内 地 ニ勃 発 シ タ ル 独 立 運 動 ハ大 阪 ニ於 ケ ル鮮 人 中

数 通 並 ニ独 立 宣 言 書 百数 十 通 ヲ作 成 シ廉 ハ自 ラ同 月十 八日夜 在 阪 工

ノ 知 識 階 級 ニ属 ス ル 者 殊 ニ学 生 等 ノ 独 立 思 想 ヲ唆 リ タ ル モ ノ ノ 如 ク

場 ニ稼業 ス ル労 働 鮮 人 ニ配 布 セ ント該檄 文 ヲ集 会 ノ際 腕 章 ト ス ヘキ

(元 慶 応 大 学 生 ) 主 謀 ト ナ リ 、 同 地 在 留 学 生 及 労 働 者 ヲ語 ラ

廉 尚〓

ケ所 ニ郵 送 セ シメ該 宣 言 ノ趣 旨 ヲ発 表 シ 一面会 衆 ニ対 シテ ハ此 際祖

ヲ シ テ宣 言 書 ヲ内 閣 総 理 大 臣 、貴 衆 両院 議長 其 他 学 者新 聞社 等 十 三

独 立 宣言 書 十 三枚 ヲ携 帯 シ、天 王 寺 公園 ニ先 着 シ来衆 者 ヲ待 テ之等

赤 色 ノ布 片 ヲ添 へ約 十 二 、 三枚 ヲ配 布 シ、尚 三 月 十 九 日午 後 七時 頃

ヒ 、 同 八 年 三 月 十 九 日 大 阪 市 南 区 天 王 寺 公 園 ニ集 合 シ 、 独 立 運 動 ヲ

︹マ マ ︺

ハ平 素 朝 鮮 総 督 政 治 ヲ 呪詛 シ機 会 ア ラ ハ祖 国 ノ 独 立

企 図 セ リ 、 今其 ノ概 況 ヲ 述 へ ン 左 ノ 如 シ 一、 運 動 ノ 経 過 主 謀 者 廉 尚〓

ヲ図 ラ ント スル目 的 ヲ有 シ居 タ リ シ カ、大 正 八年 三 月十 日 李 太 王殿

国 恢復 ノ為 、 内 地鮮 人 ノ結 束 ヲ固 ク シ鮮 内 地 卜策 応 シ独 立 ノ機 運 ヲ 促 進 セ ント、参 会者 ノ来 集 ヲ待 チ居 リ タ ル カ、是 ヨリ先 大 阪府 警 察

戒 ヲ厳 ニシ、 同 午後 八時 頃 ニ至 リ来 衆 全 部 ( 廉 以 下 二十 三 名 ) ヲ行

部 ニ於 テ ハ此 ノ企画 ヲ探 知 シ、其 ノ来 会 者 ヲ阻止 シ 一面 集 会場 ノ警

白鳳済

ト シテ 三月

禁錮 三月 十 五 日  但 書 同 前

(二) 独 立 宣 言書

平 和 の祭 壇 に いと高 き 犠 牲 と し て供 せら れ し 三千 万 の亡 霊 に依 り

日本 は 口を揃 へて朝 鮮 を或 は 同族 な りと唱 へ或 は同 祖 な り と力 説

て最 も雄 弁 に且 つ最 も痛 切 に吾 人 に教 へら れ た る も のは実 に民 族 自

政 検束 ニ附 シ タ リ

す る事実 は何 よ り の証 拠 な り。 我韓 国 は四 千 三 百年 の尊 き歴 史 を 有

決 主義 の唯 た 一言な り

助 シ タ ル事 実 判 明 シ タ ルヲ以 テ、是 等 ニ対 シ テ ハ出 版 法 ニ ヨリ管 轄

し 日 本 は韓 国 に遅 るゝ こと実 に 一千有 余 年 な り 、但 し之 に由 り て見

関係 者 処 分

検 事 ノ起 訴 ス ル処 ト ナ リ、他 ハ説 諭 放 還 シ タ ル カ廉 以下 三名 ハ、第

るも朝 鮮 民族 は 大 和 民族 と何 等 相 関連 す る所 な き は贅 す るを要 せざ

検束 取 調 ノ結 果 、前 顕 廉 尚〓 主謀 者 ト ナ リ李敬 根 、白 鳳 済 之 ヲ幇

一審 ニ依 テ左 表 ノ通 リ有罪 判 決 ア リ シ モ、第 二審 ニ於 テ同 六 月 六 日

る の みなず 、 合 併 以来 自 己 に十 年 を閲 みす る今 日 ま で 日本 は朝 鮮 に

︹マ マ︺

ト ナ リ シ モ之 亦 該 印 刷 物 カ手 写 ノ範 囲 ニ属 スル モ ノ ニ シテ、 出 版 法

無 罪 ノ判 決 ヲ受 ケ、 同 十 日釈 放 セ ラ レタ ル ニ ヨリ検 事 ノ上 告 ス ル処

関 係 者 白鳳 済 ハ同 年 六月 二 十 一日、 李 敬根 ハ同 年 七 月 十 五 日何 レ

ゞ 是 れ に従 は ん 、然 れど も 今 や吾 人 は 口先 許 り の甘 言 に瞞 着 せ ら る

吾 人 或 は 民族 的 破 滅 に満 足 し軍 閥 の官 僚的 苛 政 に唯 た黙 々と し て た

若 し 吾 人 の理 性 を 奪 ひ神経 を麻痺 せし め盟 友 を 封 鎖 し たら ん に は

も 日本 国 民自 ら 顧 み て大 に悟 る と ころ あ る べし

モ帰 鮮 シ爾 来 消 息 不 明 ニシ テ廉 尚〓 ハ同年 七 月十 二 日上 京 シ越 テ十

臨 む に果 し て如 何 ほ ど惨 虐 と無 道 を極 めし か は吾 人 の言 を俟 たず と

月 一日再 ヒ大 阪 ニ至 リ徒 食 シ居 リ タ リ シ モ、同 年 十 一月 十 五 日再 ヒ

ゝに は余 り に 己 を知 り 過 き た る な り暴 手 を恐 れ之 れ に屈従 す るに は

ニ於 ケ ル印刷 物 ノ意 ニ該 当 セ スト ノ理 由 ノ 下 ニ同 年 十 二 月 二十 七 日

上京 シ東 京 市 麻 布 区今 井 町 九 番 地中 村 花 蔵 方 ニ止宿 シ居 レ ルガ何 等

余 り に自 由 の尊 厳 さ を覚 り 過 ぎ た る な り躊躇 す る と ころ か あら ん や 、

上告 ハ棄 却 セラ レタ リ

為 スナ ク東 京 留 学 生 ノ帰 趨 ヲ窺 ヒ居 ル モノ ノ如 シ、 其 ノ他 大阪 ニ於

廉

尚〓

在 大 阪韓 国 労 働 者 一同 代表

乃 ち是 れ 一命 を賭 し て以 て独 立 を宣 言 す る 所 以 な り

︹マ マ︺

禁錮 十 月 、但 シ著 作者 ト シテ四 月 、印 刷 業 、 発 行 人 ト シ テ、 各 三 ケ 月 禁錮 三 月 十 五 日、 但 シ著 作 補 者 ト シテ 一月 十 五 日印 刷 人

(三)檄

ケ ル鮮 人 ハ極 メ テ平静 ヲ装 ヒ各自 相 警 メ謹 慎 ノ状 況 ニ在 リ 第 一審 廉 尚〓

李 敬根

妙 高 山 高 キ ハ精 気 ダ我 ガ子 孫 ニ意 力 ナケ レバ之 ト同 時 ニ気 力 ナ ク 生 気 ナ キ為 メ堕落 ス ヘキ外 道 ナ ク祖 国 ヲ乱 シ可憐 ナ ル亡 国 民 族 ハ四 方 ニ流 離 シテ限 ナキ悲 哀 ト極 度 ニ達 ス ル屈 辱 ヲ受 ケ シト テ怨 ミ痛 ム

十九日午後 七時正刻 天王寺公園内霊山生

霊

在日留学生独立運動 の朝鮮本国と の関係

五

事 ハ知 ラ ス憤 ル考 ヘモ無 シ残 酷 ナ ル日本 人 ニ低 頭 平身 シテ毎 日糧 食

朝鮮 ニ於ケ ル独立運動 ト在京留学生 トノ関係

山

生

一、黄海道長淵郡柘川面柘川洞出身ナ ル金瑪利亜 ︵ 当学 子 時院 東生 京徒 女)ハ大正

ヲ恵 マ レ ン計 リ戦 々兢 々タ リ、 此 ノ如 キ良 心 ノ麻 痺 者 カ無 ケ レバ 此

今 ヤ海 外 ハ勿 論 大韓 人 ノ転 者 ハ父 母妻 子 ヲ棄 テ自 己 ノ生命 ヲ抛 チ

日頃京城 ニ至 リ約四日間滞在 ノ上江原道春川 ニ赴 キ再 ヒ京城 ニ引返

八年二月十九日頃全羅南道光州居住南宮〓方 ニ至リ更 ニ同月二十 一

ノ 如 キ神 経 ノ脱 却 者 モナ キ ナ リ

自 由 ノ為 メ国 家 ノ事 業 ヲ起 ス ハ臥 薪 嘗 胆共 ニ図 ル ノ苦 シキ礎 ナ リ彼

シ、三月 一日迄其 ノ所在 ヲ韜晦 シ独立運動 ニ奔走 シ居 リシカ、平安

地 ハ奮 闘 シ居 レ ル ニ未 タ大阪 ニ住 居 ス ル我 カ同 胞 計 リ区 々タ ル明 日

徳

南道平壌府大察里出身東 京女医学校生徒董愛施徳 カ二月二十八日東

励

ノ生 計 ヲ念 慮 シ晏然拱 手 傍観 ス ル ハ韓 半島 民族 ノ 一大羞 恥 ナリ諸 君

仁

京 ヨリ京城 ニ入リタル為 メ、両人 ハ三月二日耶蘇教徒経営梨花学堂

俊

ハ熱 憤 ヲ以 テ時 機 ヲ期 待 シ且 ツ吾輩 ノ干渉 ス ル場 合 ナ レ ハ之 ハ自 己

朴

ノ国 家 ヲ注 意警 戒 ス ヘキ ナ リ、 父母 ヲ盗賊 セラ ル 、モ泰 然 自 若 ト シ

申

ニ於 テ左記七名 トム会合 シ 梨花学堂教師 

テ隣 家 ノ喪 中 ト軽 視 ス ル ハ冷 血 行為 ナ リ

同 

鳴 呼 米 国 ノ同 情 モア リ在 大 阪 韓国 労 働 者僉 位 ヨ今 ヤニ 三千 里疆 土 ハ 何 処 モ弾 薬 ヲ食 シツ ツ ア リ諸 君 ノ父 母 諸 君 ノ妻 子 ハ弾 雨 ノ中 ニ競 ヒ

孫

金 ハル ニン

安

羅蕙

淑

淑

子

錫

順

同 

備 ス ヘキ ナ リ

東京女子美術学校卒業生 

安秉

正

同 大学科生徒

心 ノ堕 落 ヲ戒 ム之 カ多 ク ナ レ ハ気 ノ毒 ニ思 ヒ且 ツ此様 ニ無 情 無 道 ナ

耶蘇中央礼拝堂教師 

陸軍中尉廉昌〓妻 

諸 君 ヨ韓 半 島 ノ多 血児 諸 君 ヨ私 ハ諸 君 ノ卑 劣 ナ ル良

テ其 ノ命 ヲ刻 ミ ツツ ア リ諸 君 モ平安 飽 食 セ ス死滅 ニ墜 ル生 活 費 ヲ準

ル同 胞 ヲ憂 慮 ス オ ー刻 苦 努 力 ス ヘキ諸 君 ナ レ ハ諸 君 カ三千 里疆 土 ヲ

大要左 ノ事項 ヲ密議決定 シタリ

空 シキ山 河 ト セ ス壮 厳 ナ ル山 河 ヲ猛 禽 悪 獣 ノ巣 窟 ト ナサ 、ル様 思 慮

(イ)独立運動 ニハ婦 人ノ活動 ヲ最必要 トスルヲ以 テ婦人団体ヲ組

(ロ)前項 ノ目的 ヲ完全 ニ遂行 スル為 ニ婦人団 ニ監事 ヲ置 クコト

織 シ男 子ト連結 シテ活動 スルコト

セラ レテ 明 日午 後 七時 正刻 ニ万 障 御繰 合 ノ上 公 園 六角 亭 前 ニ集 リ来

( 排 斥 セ ヨ? )

ル コト ヲ熱 涙 ヲ流 シ希 ハ来 レ〓

己 未 三月 十 八 日

大 阪 在 住 兄 弟 ヨ!!! 李 完 用 ⋮⋮ ⋮宋秉畯⋮⋮⋮

(ハ) 独 立 ノ目 的 ヲ達 スル迄 、各 学校 生 徒 ハ全部 休 校 ヲ断 行 ス ル コ ト 而 テ金瑪 利 亜 、董 愛 施 徳 、 朴仁 徳 、羅蕙 錫 ノ四 名 ハ監 事 ト ナ リ貞 信 学校 、新 明女 学 校 ヲ始 メ各 府 内 女 学校 生 徒 ヲ勧誘 煽 動 ス ル等 独 立 運動 ニ狂 奔 シタ ル為 メ同 人等 ハ朝 鮮 ニ於 テ何 レ モ逮 捕 刑 事 訴

一、 朴〓 煕 ( 未学 校)ハ三 月 二十 五 日 李撥 元 定

追 ニ附 セ ラ レ タリ 甲 号正 則 ) ハ六 月 二 十九 日何

( 英語生

ニテ逮 捕 セ ラ レ鮮 地 へ押 送 セラ レタ リ、 尚 其 ノ他 ニ モ在京 留学 生等

レ モ鮮 内 地 ニ於 テ独 立 運動 ニ参 加 シ タ ル為 メ保 安 法 違反 ト シテ東 京

ニ シテ騒 擾 ニ参 加 シタ ル者 数 十名 ノ多 キ ニ達 シタ ル模 様 ナ ル モ詳 細 判 明 セス

内

規

  一 木喜

徳 郎

日本 国 内 にお け る朝鮮 人 取締 内 規 (一九 一六)一

編者註 資料四、五は何れも内務省警保局調査資料ガリ版、極秘マーク入りである。 旧拓殖局文書。

六

府 庁県 (東 京 府 ヲ除 ク)

内 務 省 訓 第 六 一八 号

察

内 務 大 臣 法学 博 士

要 視察 朝 鮮 人視 察 内規 別冊 之 通 相 定 ム。 右 訓 令 ス。

 視

大 正 五 年 七月 一日

要視察朝鮮人

第 一条

要 視 察 朝 鮮 人 ハ左記 ノ区 別 ニ依 リ甲 号 、 乙 号 ノ 二種 ト ス。

一、排 日 思想 ノ信 念 厚 キ者 若 ハ排 日思 想 抱 持 者 間 ニ勢 力 ア ル者 。

甲号

二、 常 ニ排 日思 想 ヲ鼓 吹 シ、又 ハ業務 上 ノ関 係 ヲ其 ノ鼓 吹 ニ利 用 ス ル虞 ア ル者 。

有 ス ル者 ニシテ居 所 業 務等 ノ関 係 ニ依 リ爆 発 物 其 ノ他 ノ危 険

三、 排 日 思 想抱 持 者 、 又 ハ其 ノ疑 ア ル者 若 ハ是 等 ト連 絡 関 係 ヲ

物 ヲ領 得 ス ル ニ便 利 ヲ有 ス ル者 。

四 、排 日思 想抱 持 者 ニシテ 朝鮮 在 住 、 又 ハ外 国在 留 ノ同志 者 ト 屡 々通 信往 復 ス ル者 。

ント ス ル虞 アリ 若 ハ粗 暴 矯 激 ノ言 動 ア ル者 。

五 、排 日思 想 抱持 者 、又 ハ其 ノ疑 ア ル者 ニシテ危 険 ノ挙 ニ出 デ

ナ ル視 察 ヲ要 スト 認 メラ ル 、者 。

六 、其 ノ他 排 日思 想抱 持 者 、 又 ハ其 ノ疑 ア ル者 ニシ テ特 ニ厳密

一、排 日 思想 抱 持 者 、 又 ハ其 ノ疑 ア ル者 ニシテ 甲号 ニ該 当 セザ

乙号

ル者 。

他 ノ関 係 ニ依 リ 排 日思 想 ニ感 染 ス ル ノ傾 向 ア ル者 。

二 、本 人 ノ性 行 、 経 歴 、平素 ノ交 際 、閲 読 ノ新 聞紙 、雑 誌其 ノ

要 視 察朝 鮮 人 ニ対 シテ ハ別 紙 第 一号様 式 ニ依 リ其 ノ居 住 地

ノ庁 府 県 ニ於 テ 名簿 調製 スベ シ。

第 二条

在 営 、 又 ハ入監 中 ノ モノ ニ対 シ テ ハ衛戍 地 、 又 ハ監獄 所 在 地 ノ

要 視 察 朝鮮 人 ノ視 察 ハ主 ニ間 接 ニ其 ノ動 静 ヲ内 偵 ス ルヲ以

庁 府 県 ニ於 テ名簿 ヲ調 製 スベ シ。 第 三条

テ 方針 ト シ其 ノ往来 、通 信 、 会合 、 著 訳 、出 版 並 伝 道 等 ニ注 意 シ

合 ニ在 リ テ ハ退 去年 月 日及 行 先 地其 ノ他 参考 ト ナ ルベ キ事 項 ヲ詳

シ併 セテ朝 鮮 総 督府 及 関 係 庁府 県 ニ通 報 スベ シ。 尚内 地退 去 ノ場

要 視 察 朝 鮮 人 ニシテ不 穏 ノ企 図 ニ出 ヅ ルノ虞 アリ 、 又 ハ視

要 視察 朝 鮮 人 ニシテ所 在 不明 トナ リ タ ルト キ ハ其 ノ氏 名

要 視 察 朝 鮮 人他 ノ庁 府 県 ニ其 ノ居 所 ヲ移 シ タ ルト キ ハ旧

新 ニ朝鮮 、台 湾 、 樺 太 、関 東 州 又 ハ外 国 ヨリ渡 来 シタ ル

第 一条 ニ該 当 セザ ル モノ ト雖 朝鮮 人 タ ル留 学 生 及 宗教 家

朝 鮮 人 ノ特 別要 視 察 人 、 又 ハ外 国 人 ト ノ往 来 、交 際 又 ハ

第 一条 ニ該 当 セザ ル朝 鮮 人 ニ対 シテ ハ当 該 所轄 庁 府 県 ニ

来 年 月 日 、所 在 不 明 ナ ルト キ ハ其 ノ旨 。

一、氏 名 ( 変 名 ト モ)、生 年 月 日 、居 住 地 、本籍 、 身 分 、職 業 、渡

於 テ左 ノ各項 ヲ記 入 シタ ル名 簿 ヲ備 へ其 ノ異動 ヲ記 入 スベ シ。

第 十 六条

脈 絡関 係 等 ハ特 ニ注 意 スベ シ。

第 十 五条

ノ動静 ニ付 テ ハ常 ニ注 意 スベ シ。

第十四条

シ且 第 三条 乃 至第 五条 、 第 九条 乃 至 第 十 一条 ニ準 ジ取 扱 フベ シ。

シテ ハ名 簿 編 入前 ト雖 其 ノ住所氏 名 、 年齢 、人 相 、特 徴 等 ヲ報 告

朝 鮮 人 ノ動 静 ニ付 テ ハ特 ニ注意 シ第 一条 ニ該 当 ス ル疑 ア ル者 ニ対

第十三条

鮮 総 督府 及庁 府 県 ニ通報 ス ベ シ。

ベ シ。 此 ノ場 合 ニ於 テ ハ新 所轄 庁 ハ直 ニ其 ノ旨 ヲ報 告 シ併 セテ朝

所 轄 庁 ハ名簿 ニ第 六条 ノ 写真 及 筆蹟 ヲ添 附 シテ新 所轄 庁 ニ送 付 ス

第十 二条

所 在 不 明 者 ヲ発 見 シタ ル場 合 ハ其 ノ旨 報 告 並通 報 スベ シ。

シ併 セ テ朝 鮮総 督 府 及 庁府県ハニ通 報 スベ シ。

ナ リ タ ル当 時 ノ状 況 其 ノ他参 考 ト ナ ルベ キ事項 ヲ具 シテ之 ヲ報 告

(変 名 ト モ)種 別 、 生 年 月 日 、職 業 、 人 相、 特徴 、及 所 在 不明 ト

第 十 一条

報 シ旧 名簿 ハ当該 庁 府 県 ニ於 テ保 存 スベ シ。

殊 ニ其 ノ裏 面 ノ動 静探 知 ニ努 ムベ シ。 第四条 察 取締 上 一般 ノ警戒 ヲ要 シ其 ノ他特 ニ必要 ア リ ト認 ム ル場 合 ハ直

爆 発 物 、 変 装 、武 器 、 拳銃 、 短 銃 、劇 薬 、 毒 薬其 ノ他 危 険

接 監視 又 ハ尾 行 ヲ附 スベ シ。 第五条

要 視察 朝 鮮 人 ノ 写真 筆蹟 ハ内 密 之 ガ蒐 集 ニ努 メ複 写其 ノ他

ノ虞 ア ル物 件 ノ所持 隠 匿 ニ対 シテ ハ特 ニ厳 重 ナ ル取 締 ヲ為 スベ シ。 第六条 ノ方法 ニ依 リ 一部 ヲ警 保 局 長 ニ送 付 スベ シ。 新 ニ要 視 察 朝 鮮 人 ニ編 入 シ タ ル者 ア ル ト キ ハ名 簿 謄 本 ヲ添

付 シ テ報 告 シ併 セテ朝 鮮 総督 府 ニ名 簿謄 本 ヲ送 付 スベ シ。

第 七条

名 簿 ノ記載 事 項 ニ異 動 ア リ タ ルト キ ハ其 ノ旨 報告 シ併 セテ朝 鮮 総 督 府 ニ通報 スベ シ。 前 条第 一項 ノ場 合 ニ於 テ ハ其 ノ要 視 察 朝 鮮 人 ノ氏 名 ( 変名

ト モ) 本 籍 、生 年 月 日 、 職業 、 人相 、特 徴 、 第 一条 ノ種 別 及該 当

第 八条

事 項 ノ号 数 ヲ所 轄 庁 府 県 ヨリ他 ノ庁府 県 ニ通報 スベ シ。其 ノ異 動

庁 府 県 ニ於 テ ハ前 項 ノ通報 ニ基 キ別 紙 第 二 号様 式 ニ依 リ所 轄 外

及 名 簿 ノ削除 ア リ タ ル場 合亦 同 ジ。

要 視 察 朝 鮮 人 ノ言 動 ニシテ視 察 上 注意 ヲ要 スベ キ モノ ア ル

要 視 察 朝 鮮 人名 簿 ヲ編 入庁 別 ニ調製 整 理 スベ シ。 第九条

ト キ ハ之 ヲ報 告 シ併 セテ朝 鮮 総督 府 及 関 係庁 府 県 ( 台湾総督府、

要 視 察 朝 鮮 人 ノ死 亡 、内 地退 去 、 思想 ノ変 化 、 又 ハ誤 謬 ノ

樺 太 庁及 関 東 都 督 府 ヲ含 ム以 下之 ニ做 フ︶ ニ通 報 スベ シ。 第十条

発 見等 ニ ヨリ名簿 ヲ削 除 シ タ ルト キ ハ其 ノ事 由 ヲ具 シテ之 ヲ報 告

* 編者註 *印箇所に次のような内容の書込紙片貼布あり。 ︽ 大正六年十二年十七日内務省訓令第七〇六号ヲ以テ削除︾

名簿記載例

シ。

一、﹁氏 名 ﹂ 欄 ニ ハ位 階 、 勲等 、爵 位 ハ之 ヲ氏 名 ノ右肩 ニ記 入 ス ベ

一、﹁種 別 ﹂ 欄 ニ ハ本 内 規 第 一条 ニ掲 グ ル種 別 並 其 ノ該 当 事 項 ヲ 記 入 スベ シ例 ヘバ甲 号 ノ 一若 ハ乙号 ノ二 ト記 ス ルガ如 シ。 一、﹁生年 月 日﹂ ハ明治 、 大 正等 ノ暦 ニ換 算 シ記 入 スベ シ生 年 月 日 不明 ナ ルト キ ハ年 齢 ヲ記 入 シ調 査 年 月 日 ヲ括 弧内 ニ附 記 スベ シ。 一、﹁本 籍 身 分 ﹂欄 ニ ハ本 籍 地名 及 両 班 、儒 生 、 常 民等 ノ別 ヲ 記 入 ス ベ シ 。

ス ル ニ至 リ シ由来 ヲ記 入 スベ シ。

一、 ﹁経歴 及 言 動 ﹂欄 ニ ハ視察 取 締 上 参 考 ト ナ ル ベ キ各 種 ノ重 要 事

*

項 ヲ記 入 スベ シ。

湯 浅 内務 省警 保 局長

編者註 原本は*点箇所に名簿書式貼布しあるも省略。 二 内 務 省秘 第 一 三五 一号 大 正 五年 七月 一日

朝 鮮 人 ニ対 ス ル視察 取 締 等 ニ関 スル件 依 命通 牒

本 日訓第 六 一八号 ヲ以 テ要 視 察 朝鮮 人 視 察 内規 訓 令 相 成候 ニ就 テ

ハ其 ノ執 行 上秘密 ヲ厳 守 スベ キ ハ勿論 視 察 上 重 要 且特 ニ機密 ヲ要 ス

ル事 務 ハ可 成本 庁 所 属 主 任者 ヲ シテ直 系 上 官指 揮 ノ下 ニ取扱 ハシ ム

鮮 人視 察 取締 ニ関 ス ル訓令 及 通 牒 等 ハ別 紙 記 載 ノ通要 視 察朝 鮮 人 朝

ル ヲ以テ 方針 ト シ左 記 各項 ニ依 リ御 取扱 相 成 度、 尚 既 往 ニ於 ケ ル朝

一、﹁人 相 及 特徴 ﹂ 欄 ニ ハ身 長 、骨 格 、肉 附 、 色 顔 、眉 、 目 、鼻 、

鮮 へ向 ケ 旅 行 ス ル場 合 ノ通報 方 ニ関 ス ル モノ及 朝 鮮人 職 業 別 人員 調

第 二欄 ニ居 住 地第 三欄 ニ編 入年 月 日及編 入庁 ヲ併 記 ス ベ シ。

一、﹁居 住 地 編 入庁 及 年 月 日 ﹂欄 中 第 一欄 ニ居 住 ヲ始 メ タ ル 年 月 日

口、 歯 、 耳 、頭 髪 、鬚髯 等 ノ状 態 及 其 ノ他 ノ特徴 ニ就 キ詳 記 スベ

ト 御 承知 相 成度 、追 テ大 正 四年 八月 十 八 日附 内 務 省秘 第 一六 四 一号

並 朝鮮 人 戸 数 及 人員 調 ニ関 ス ル モノ ヲ除 外 総 テ自 然消 滅 シタ ル モノ

一、﹁系 統 脈 絡 関係 及 崇 拝 者﹂ 欄 ニ ハ排 日主 義 党 派 ノ所 属 又 ハ有 力

朝 鮮 人取 締 ニ関 ス ル件 依 命 通牒 ニ依 リ名簿 ヲ調製 シタ ルモ ノ ニ シテ

シ 。

ナ ル排 日主 義 等 ト ノ脈 絡関 係 、 其 ノ崇拝 セ ル人物 其 ノ他 主 義 思 想

本 内規 第 壱 条 ニ該 当 ス ル モノ ニ対 シテ ハ此 ノ際 直 ニ本 内 規 ニ依 リ名

前 記依 命 通 牒 中 左記 乙号 第 四 号該 当 者 ニシテ本 内 規 第 一条 ニ該当

相 成度 。

簿 調製 替 ノ上 其 ノ謄 本 ヲ本 省 、朝 鮮 総督 府 、警 視 庁 並山 口県 へ送 付

及 排 日的行 動 ノ連 絡 関 係等 ヲ示 ス ベ キ事 項 ヲ記 入 スベ シ 。

要 ス ル交際 者 ノ氏 名 ヲ記 入 スベ シ。

一、﹁交 際 者 氏名 ﹂ 欄 ハ内 外 人 ノ別 ナ ク特 ニ親 交 ア ル モ ノ及 注 意 ヲ

一、﹁名 簿 編 入事 由 ﹂ 欄 ニ ハ要 視 察 人 タ ル コト ヲ発 見 シ名 簿 ニ編 入

尚 内 規 第 八 条第 一項 前 段 ニ規定 セル事項 ハ現 在 編 入 者 ニ限 リ当 局

ス ル ヤ否 不 明 ノ モノ現 存 セ ル向 ハ此 ノ際至 急 調 査 整 理 セラ レ度 。

ニ於 テ取 纏 メ通報 可致 ニ付 貴 庁編 入 ノ要 視 察朝 鮮 人 ニ就 キ同条 第 二 項 ノ名 簿 調 製 ノ上至 急 御 進 達 相成 度 。 尚 庁府 県 ニ於 テ 本 内規 施 行 ニ関 スル手 続 ヲ定 メタ ルト キ及其 ノ改 廃 ヲ為 シタ ルト キ ハ其 ノ都 度 報告 相 成 度 。 記

並 山 口県 ヘ モ送 付 シ第 七条 第 二項 ニ掲 グ ル事項 ヲ モ併 セ通報 スル

一、内 規 第 六 条 ノ写志 及 第 七条第 一項 ノ名 簿謄 本 ハ当 分 ノ内警 視 庁

コト 。 内 規 第 八条 第 一項 前 段 ノ事 項 ハ当分 ノ間 警 視 庁竝 山 口県 へ通報 ス ル ニ及 バザ ル コト 。 二 、内 規 第 十 条 中 ﹁内 地 退去 ﹂ ト ア ル ハ墓 参 帰 省 等 一時 ノ退 去 ハ之 ヲ包 含 セザ ル コト。 三、 内 規 第 十 三条 ニ依 リ要 視察 朝 鮮 人 ニ準 ジ視 察 ヲ為 ス朝 鮮 人 ニ関 シ テ ハ可 成速 ニ其 ノ内 偵 ヲ遂 ゲ 名 簿編 入 ノ要 否 ヲ決 定 スル ニ努 ム ル コト 。 四 、要 視察 朝鮮 人 ノ旅 行 其 ノ他 平 素 ノ動 静 等 ニシ テ容疑 ノ廉 ナ キ事

ル ニ及 バザ ル コト 。

項 ハ視 察 取 締 上特 ニ関 係 ア ル庁 府 県 間 ノ互 報 ニ止 メ本省 ニ報 告 ス

要 視 察 朝 鮮 人旅 行 ノ際 ハ尾 行 引 継 ヲ要 セザ ル ト キト雖 関 係 庁 府

モ)、行 先 地 、旅 行 ノ目 的 、其 ノ他 視 察 取締 上参 考 ト ナ ルベ キ 事

県 ノ互 報 ヲ必要 ト ス ル場 合 ニ於 テ ハ編 入 庁 、種 別 、 氏 名 ( 変名ト

項 ヲ通 報 ス ル コト 。

日

号

件

名

渡来韓国人ノ取締 ニ関 スル 件依命通牒

先

庁府県長官

庁府県長官

庁府県長官

庁府県長官

北 海 道 、神 奈 川 、兵庫 、 長 崎 、福 井 、 山 口、福 岡 、 熊本

宛

ル者 トヲ各 別 ニ調製 スル コト、庁府県長官以外 ヘノ通報書 ハ左記

五、報告書並通報書 ハ已 ムヲ得ザ ル場合 ノ外要視察朝鮮人ト否 ラザ

朝鮮総督府 ハ同府警務総長宛

ノ宛名 ニ依 ルコト。

台湾総督府 ハ同府警視総長宛 樺太庁 ハ同庁長官宛

関東都督府 ハ同府警視総長宛

月

番

報告書並通報書 ニハ申通報先 ヲ附記 スル コト。

別紙 区別

明治 四十三年二月三日 内務省秘第 一一一号

存続 存続

存続

消滅 存続

朝鮮 人名簿 ニ関 スル件依命 庁府県長官 通牒

内 地在留朝鮮人取調方 ノ件 庁 府県長官

明治四十 三年九月八日 依命通牒 内務省秘第八五七号 要視察朝鮮人、朝鮮 へ向ケ 旅行 スル場合 ノ 通報 方 ノ 本件 ハ一般 明治四十 三年十 一月四日 件、依命通牒 ( 要視察人 ニ関 スル通牒 ニシ 内務省秘第 二八九号 テ、要視察朝鮮人 ニモ関係 ヲ有 スルヲ以 テ為念茲 ニ記 載 ス) 明治四十四年 六月十四日 特別要視察 ハ視察 内規附則 内務省訓第 三四〇号 大正元年十 一月十六日 依命通牒 内務省警第 二五〇号 消滅 大正三年三月二十 日 警秘発第五五号 大正四年五月二十八日 内務省秘第 一〇九八号 消滅

消滅

大正四年八月十 八日 内務省秘第 一六四 一号

大正四年十 一月四日 消滅 警視発第 四〇六号 大 正五年 一月六日 消滅 内 務省秘第二九六五号 消滅 大 正五年 二月二日 内務省秘第二八二号 大正五年二月七日 消滅 警視発第九五号 消滅 大正五年二月十六日 警視発第九五号

記

存続 大正五年二月十九日 内務省秘第 四二六号 附

朝鮮人取締 ニ関 スル件依命 通牒 朝鮮 人 ニ関 シ所在不明捜 査 其他 通報方等 ニ関 スル件通 牒 朝鮮人 ニ対 スル視察取締 ニ 関 スル件依命通牒 朝鮮人 ニ関 スル事項朝鮮総 督府 へ通牒方竝 ニ朝鮮人職 業別人員 調表ノ件依命通牒 朝鮮人 ニ関 スル件通牒

庁府県長官 庁府県長官 庁府県長官 庁府県長官 庁府県長官

要視察朝鮮人名簿整理 ニ関 庁府県長官 スル件通牒 朝鮮 人職業別人員調並朝鮮 人戸数及人員調 ニ関 スル件 庁府県長官 依命通牒

大 正 三年 八 月 十 三 日附 瞥 祝 発第 一六〇 号 時 局 二関 シ危 険 思 想 抱 持 者 二対 ス ル視 察 取 締 方 ノ件 通牒 ハ要 祝 察 朝鮮 人 ニ モ関係 ア ル ヲ

三

以 テ時 局 ノ継 続 スル限 ハ該 通牒 ニ依 リ充 分御 注 意 相 成度 。

︹ 参考︺ 保 安 法 (朝鮮 ) 光 武十 一年 七 月 (明治 四十年 ) 法 律第 二号 ﹁内部 大 臣 ﹂ ハ安寧 秩 序 ヲ保持 ノ為 メ必 要 ノ場 合 二結 社 ノ

警 察 宮 ハ安 寧秩 序 ヲ維持 ノ為 メ必 要 ノ場 合三 集 会 、 又 ハ多

解 散 ヲ命 ズ ル コト ヲ得 。

第 一条

第 二条

警 察 官 ハ前 二条 ノ場 合 ニ必要 ト認 ム ル時 ニ ハ武 器及 爆 発物

衆 ノ運動 或 ハ群 衆 ヲ制 限 禁 止 シ又 ハ解 散 ス ル コト ヲ得 。 第 三条

警 察 官 ハ街 路 共 ノ他 公開 ノ場 所 ニ於 テ文 書 、図 画 ノ掲 示及

其 ノ他 危 険 ナ ル物 件 ノ携 帯 ヲ禁 止 ス ル コト ヲ得 。 第 四条

分 布 、 朗 読 、 又 ハ雷 語 、形 容 共 ノ他 ノ作 為 ヲ為 シ安 寧 秩序 ヲ棄 乱

リ退 去 ヲ命 ジ 且 ツ 一笛 年 以内 ノ期 問 ヲ

﹁ 内 部 大 臣 ﹂ ハ政治 ニ関 シ不穏 ノ動 作 ヲ行 フ虞 有 リ ト 認 ム

ス ル ノ賞 有 リ ト認 ム ル時 ニ ハ其 ノ禁 止 ヲ命 ズ ル コト ヲ得 。 第 五条

ル者 二対 シ共 ノ居 住場 所

前 五条 ニ依 ル命 令 ニ違 反 シタ ル者 ハ四 拾 以 上 ノ答 刑 、 又 ハ

特 定 シ 一定 ノ地 域 内 ニ犯 人 ヲ禁 止 ス ル コト ヲ得 。 第 六条

第 三 条 ノ物 件 ガ犯 人 ノ所 有 ニ依 ル時 ハ情 状 ニ依 リ之 ヲ没収 ス。

十 箇 月 以 下 ノ禁 獄 ニ処 ス。

政 治 ニ関 シ不穏 ノ言 論 勘 作 又 ハ他 人 ヲ煽 動 教 峻 或 ハ使 用 シ、

又 ハ他 人 ノ行 動 ニ関渉 シ因 テ治 安 ヲ妨 害 ス ル者 ハ五 十 以上 ノ答 刑

第七条

本 法 ノ公訴 時 効 ハ六 簡 月間 ト ス。

十箇 月 以下 ノ禁 獄 、 又 ハ二箇 年 以下 ノ懲 役 ニ処 ス。

本 法 ノ犯 罪 ハ身 分 ノ如 何 ヲ間 ハズ ﹁地 方裁 判 所 ﹂ 又 ハ ﹁港

ぴ本文中例

第 八条

山 巾裁 判 所 ﹂ ノ管 轄 ト ス。

本 令 ハ頒 布 ノ日 ヨリ施 行 ス。

嚢 休製

第 九条

第十条

えば徐椿 ﹁甲号﹂等 の表記 の意味 を知る ことができる。旧拓殖局文鷲

編者註 原木 穿 リ版。呆 帝国主義の朝鮮人 爵 する厳婁

一 宣

文一

族 も 血脉 を遠 続 し 、声 気 を相 通 し て 、皇 天 の命 召 に感 悦 し て人 類 の

う 。茲 に我 が首府 で あ る京 城 に独立 旗 を先 ず挙 げ れば 四 方 が波 動 し ︹ 不明) て、半 島 江 山 は草 木 禽 獣 が皆 響応 □鳴 す る。 わ が墾 島 居留 八十 万 民

て猛 省 改 悟 す る こと だし 、 吾 人 の誠 意 を諒察 し て黙 認 特許 す るだ ろ

首脳 と なり 、東 洋 平 和 の牙 城 と な る先 進 の国 は現 勢 の変 遷 を回 顧 し

堅 握 し て平 等 の大 道 を進 む ので あ る 。 これ にとも な い彼 東 洋 文 明 の

心 を合 応 し て二 千万 衆 を 一口 に斉 出 し て、 自由 清 歌 を唱 え、雙 手 を

吾 は天 民 の 一人 で あり 、 弱 者 の 一人 であ る今 に天 命 を 承順 し 、 人

高竿 義 旗 は春 風 にひ る が え る。

の慈 航 は前 津 に浮 来 し た。 強 国 の飛機 潜 航 は洋 海 に〓 没 し 、弱 者 の

︹マ マ︺

二  三 ・ 一独 立 宣 言 書 、 要 望 書 、 檄 文 類

言

(イ)

三 月十 三 日間 島 に於 け る独 立 運動 集 会 宣 言書

独立宣言布告文 我 が朝 鮮 民 族 は 民 族 の独 立 を 宣 言 し、 民 族 の自 由 を宣 言 し 、民 族

我 々は 四千 年 歴 史 の邦 国 であ り 我 々は 二千 万 の神 聖 な る民族 で あ

の正義 を宣 言 し 、 民 族 の人道 を宣言 す る。

った 。 し かし 我 が 歴 史 を〓 滅 し 、 我民 族 を破打 し て覊 絆 下 に呻 吟 せ

階 級 に同 等 す るも ので あ る。

を怨 み、 そ の誰 を と が め え よう 。 し かし 志 士 の涙 は東 海 に添 ひ 、愚

ろ う と も、 排 他 的感 情 に狂 奔 す るな か れ。

一、吾 人 の此 挙 は 正義 ・人 道 ・生存 ・尊 栄 のた め の民 族 的要 求 であ

公 約 三章

し め 、籠 絡 下 の苦 痛 にお と し いれ て 一〇星 霜 を 閲 歴 し た。 これ は強 隣 の無 情 で あ ると も 言 えず 、虐 政 であ ると も 言 え な い。 侵略 主 義 的

民 の恨 は蒼 天 に及 ん だ 。天 聴 は 民聴 へと自 し 、 天視 が民 視 を自 し て、

一、最 後 の 一人 ま で 、最 後 の 一刻 ま で民 族 の正 当 な る意 思 を発 表 せ

陳 旧時 代 の使 用 方 法 であ り 、萎靡 的少 弱 人 生 の禍 源 で あ る。 そ の誰

世 運 が 一変 し 、 人 道 が更 新 す る。 正義 の暁 鐘 は 大街 に震 鳴 し 、自 由

一、 一切 の行動 は最も秩序を尊重し て吾 人 の主張と態度 をし て、ど

よ。 こまでも光明正大 にせよ。

(ロ)

朝鮮建国 四千二百五十二年三月十三日 墾島居留朝鮮民族 一同

日本領事閣下

謹啓于 我韓与貴国隔 一小海峡遇天下有事則唇歯輔車勢必相依自丙子以後

裏面 朝鮮民族等

謹啓

編者注 資料(の イ原 ) 本は朝鮮文、ガリ版、(は ロ中 ) 国文、ガリ版。間島では十三日に竜 井村を中心に独立運動が起ったが、この資料は局子街にて総督府派遣員が入手 し、警務局宛送付したものである。旧総督府警務局文書。

二

三 月 十 七 日浦 潮 新 韓 村 に於 け る独 立 運動 集 会 宣 言書 朝 鮮 独 立宣 言 書

自由 、平 等 、 同胞 主義 及 民 族 自 決主 義 ノ不変 ノ定 義 ハ改 造 サ レ タ ル

ニ宣 明 セ ラ レ タ ル コト ア ル事 ナ シ平 和 ハ永 久 ニ救 出 サ レサ ル可 ラ ス

抑 々人 道 問題 ニ就 テ ハ現 時 ニ於 ケ ル カ如 ク其 斬 新 ナ ル意 義 ヲ厳 粛

貴国曾仗東洋平和主義扶我独立認我自由交聘各国冠盖相望〓意 乙

世 界 的生 活 ノ基 礎 ノ上 ニ安 置 サ ルベ キ ナ リ

修好通商隣誼尤為親密

必交隣有道而豊知無理之甚至干此極、貴国包蔵禍心陵轢人道 不惟我

出 動 シ タ ル事 ハ吾 人 ノ深 ク遺 憾 ト ス ル所 ナ リ天 下 万民 ハ其善 良 ナ ル

彼 ノ組 織 ア ル民 主 主義 ノ公 敵 カ正義 ノ仮面 ヲ被 リ テ世界 的 舞 台 ニ

堂 々タ ル公約 ハ未 タ遂 行 サ レア ラサ ルナ リ

然 ル ニ正 義 ト永 久 的平 和 ノ保 証 ト ヲ 一般 ニ約 束 シ タ ル聯 合與 国 ノ

己之歳脅迫 我恐喝我勒成五条約竟有庚戊合併之挙、貴国号称文明謂 韓族知之東西列国莫 不洞、知際 茲万国平和人道昌明世界小弱国均享 独立則我韓族可乗此機要求独立矣、貴国亦宜因此時〓還合併之文矣

将 来 ノ為 ニ現戦 役 ニ於 テ捧 ケ タ ル偉大 ナ ル犠 牲 ハ今 ヤ無 効 ニ帰 シ世

我韓族感激貴国之隣交此時也世界列強讃誦貴国之義挙亦此時也否則 貴国之曾認我韓独立終成欺人欺天之罪名且十手所指随処皆是貴国雖

ヲ装 フト雖 モ彼 ハ決 シテ其 現 実 ノ真 相 ヲ変更 スル モノ ニア ラ サ ル ヤ

ノ ナ リ彼 ハ今 ヤ原 内閣 ノ名 ニ於 テ民 主 々義 ノ外 被 ノ下 ニ現 代 的 思 潮

人道 ノ公 敵 タ ル勢 力 ト シ テ ハ彼 ノ軍 国 主義 ノ 日本 ハ其ノ最 タ ル モ

ル 、所 ノ観 念 ナ リト ス

彼 ノ人 道 ノ罪悪 且 ツ公 敵 タ ル 一種 ノ勢 力 ノ赤 裸 々ノ勝 利 ニ依 テ唆 ラ

界 ノ平 和 ハ遂 ニ期 ス可 カ ラサ ルヤ ヲ悲観 セ ント シツ、 ア リ之 レ蓋 シ

不肯還我独立我必独立乃己祈

謹啓

貴領事将此意電達貴政府撤銷所謂合併証書完璧我独立本色則非但 朝鮮建国 四千二百五十 二年三月十 三日 朝鮮 民族等

恵我韓族並 且造福於 自国而従此東洋平和維持永遠幸甚幸甚

封筒 駐在六道溝領事閣下

ス ヘカ ラ サ ル モノ ト思 惟 セ ハ当 ニ本 問 題 ニ対 シテ当 然 ノ注 意 ヲ払 ハ

国 ニシ テ極 東 ノ平 和 ヲ以 テ世界 ノ平 和 維 持 ノ為 ニ必 要 ナ ル条 件 中 離

サ ル ヘカ ラサ ルナ リ而 シ テ極 東 問 題 ノ解 決 ハ過去 ニ於 ケ ル独 逸 問 題

ナ ル軍 国 主 義 ノ宣 伝者 タ ル モノ ナ リ 一千 八 百 六十 八年 日 本 ハ北 海 道 ヲ占領 シ 一千 八百 九 十 五年 台 湾 島 ノ

ニ於 テ朝 鮮 問 題 ヲ未解 決 ノ儘 放 置 セ ンカ将 来 一層 恐 ル ヘキ新 戦 争 惹

ヲ解 決 スル カ如 ク ニ斯 ク容 易 ナラ サ ル モノア リ如 何 ト ナラ ハ若 シ今

勿 論 ナ リ 日本 コソハ其 ノ最 後 ノ瞬間 ニ至 ル迄 モ其 ノ政略 上 尤 モ熱 烈

自 由 ヲ制 御 シ其 ノ血塗 レタ ル手 ニテ朝 鮮 ヲ併 合 シ朝 鮮 ノ独 立 ト自 由

惟 フ ニ朝 鮮 ハ其位 置 極 東 問 題 ニ於 テ ハ地 理 及 戦略 的 関 係 上 東亜 細

起 ノ虞 ア レ ハナ リ

ト ヲ奪 ヘリ而 シ テ 一千 九 百十 六年 ニ至 テ ハ支 那 ニ対 シ有名 ナ ル二十 一ヶ条 ノ要 求 ヲ提 出 セ リ此等 ノ類 例 ハ枚挙 ニ遑 ア ラ サラ ント ス而 シ

亜 問 題 ノ関 鍵 ナ リ故 ニ極 東 問 題 ノ解 決 ハ単 ニ朝 鮮 ニ関 ス ル問 題 ヲ改

テ今 ヤ露 国 モ日本 ノ軍 国 主義 ノ威 嚇 的 発作 ヲ実 験 中 ナ リ日本 ハ露 西 亜 ニ対 シ実 ニ西 伯 利 ノ監督 権 マテ モ要 求 シテ貪 梵 ナ ル獣慾 ヲ擅 ニシ

ハ其 関 門 ニシ テ此 ノ関 門 ナ カ リ セ ハ日本 ノ陸 海 軍兵 力 ハ共 ニ無 効 ニ

定 シタ ル場 合 ニ限 リ之 ヲ ナ シ得 ヘシ特 ニ況 ン ヤ朝鮮 ハ日本 ニ取 リ テ

帰 ス ヘキ ニ於 テ ヲ ヤ今 ヤ吾 人カ 朝 鮮 ニ於 ケ ル情 況 ヲ説 ク ニ当 テ先 ツ

日本 ノ西伯 利 出 兵 ハ其 ノ利 己 的 目 的 ヲ達 成 セ ンカ為 メ ニ シタ ル モ

ツツアリ

ノ ニシ テ日 本カ 偽 善 的ニ 宣言 シタ ル所 ノ露 国 並 ニ ﹁チ ェッ ク ・ス ロ

ヲ否定 シ難 キ歴 史 上 ノ事 定 ヲ挙 示 セ ント ス朝 鮮 人 ハ自 ラ四 千年 ノ長

朝 鮮 人 ノ文 明 的 国 民 タ ル事 ヲ説 明 セ ン カ為 メ ニ彼 ノ 日本 人 ニテ モ之

キ歴史 ヲ有 シ嘗 テ ハ自 ラ 日本 人 ノ師 卜 ナ リ支 那 人 ト相 提 携 シテ東 亜

右 ノ外 日本 ハ支 那 ニ於 テ軍 事 的及 政 治 的間 牒 ノ 目的 ヲ以 テ探訪 員

ワ ー ク﹂ 援 助 ノ為 ニア ラサ リ シ事 ハ自 ラ明 ナ リ

ノ独特 ノ大 文 明 ノ発達 ニ貢 献 シタ ル事 少 カ ラ サ ルナ リ

朝鮮 ハ其 独 立 ヲ喪失 シテ ヨリ以来 日本 ノ対 鮮 政策 ノ圧迫 ノ下 ニ自

ヲ編 成 シ其 ノ結 果 支 那 ノ利益 ハ皆 彼 等 ノ犠 牲 ニ供 セラ レ ツ、 ア リ 日

ラ自由 ニ発 達 スル ノ可 能 性 ヲ失 ヘリ朝鮮 人 ハ最 早 如 此状 態 ノ下 ニ其

本 ノ軍 国 主義 ハ単 ニ大 陸 ニ向 テ 発展 シ ツ、 ア ルノ ミ ナ ラ ス大 洋諸 島 ニ モ将 ニ其ノ爪 牙 ヲ伸 ハシツ、 ア リ 日本 ニ ハ 一ノ 秘 密 結 社 ア リ テ

醜陋 ナ ル自 己 ノ行 為 ヲ掩 ハント ス ル方法 ナ リ ト ノ批 評 ヲ勝 チ得 ル ニ

命 ノ源泉 ヲ貪慾 ニ汲 取 シ或 ハ尤 モ惨 酷 ニ国 民 ヲ圧制 ス ルカ如 キ最 モ

シ居 ル事 ヲ信 セシ メ ント勉 メ ツ、 ア リト雖 之 レ単 ニ朝 鮮 ノ有 ユル生

日本 ハ常 ニ全 世 界 ニ朝 鮮 人 ノ経 済 的 其 ノ他 ノ利益 ニ就 テ力 ヲ傾 注

ノ存在 ヲ維 持 スル事 ハ不可 能 ト ナ レ リ

﹁フ ヰ リ ツピ ン﹂ 及 ﹁マライ﹂ 諸島 等 ノ経 済 的 征服 ヲ目 的 ト ス ル外 交 政 策 ノ指導 者 タ リ叙 上 ノ如 ク日本 ハ世 界 的 帝国 ト シテ立 タ ン事 ヲ 妄 想 シ居 レ リ之 レ現 有 ノ事 実 ニシテ朝 鮮 併 合 ノ如 キ ハ当 ニ国 際 的文

日本カ 往 年 韓国 ヲ併 合 セ シ ニ当 テ ヤ世 界 ハ極 メテ之 ヲ冷 眼 視 シ去

書 ニ於 テ夙 ニ証 明 ス ル モノト ス

レリ然 ル ニ今 ヤ日本 ハ其 ノ朝 鮮 ヲ領 有 ス ルノ間 ハ除 ク可 ラサ ル危 険

過 キ サ ルナ リ

朝鮮 国 民 ハ其 固 有 ノ国 土 ニ於 テ ハ何 等 ノ公 民 ト シテ ノ自 由 ヲ享 有

物 タ ル ニ至 レ リ於 是 乎 今 ヤ朝 鮮 問題 カ 一般 的 平 和 ニ対 シ テ如 何 ナ ル 価 値 ヲ有 スル カ ヲ深 刻 ニ研 究 ス ヘキ時 機 ニ到 達 セ リ若 シ夫 レ聯合 與

セ ス苛 重 ナ ル国 税 負 担 ノ権 利 ノ外 ニハ国 政 ニ参 与 ス ル 一切 ノ権 利 ヲ

ニ必要 ナ ル根 拠 地 ト シ テ永 久 ニ朝鮮 ヲ自 己 ニ結 合 セ ント ス ル最后 ノ

概 シテ朝 鮮 ニ於 ケ ル日本 ノ政 策 ハ其大 陸 ニ於 ケ ル軍 国 的発 展 ノ為

朝 鮮 人 ニ対 シテ施 行 セリ

ト ニ瀕 シツ、 ア リ朝 鮮 人 ハ集 会言 論 印 刷 ニ関 シ テ ハ最 モ単 純 ナ ル自

シ テ畢 竟 日本 ハ朝鮮 ヲ根 拠 ト シ テ意 ノ如 ク其 ノ威 力 ヲ大陸 ニ振 フ ニ

目 的 ヲ達 成 ス ル ニ最 モ巧 妙 ナ ル方法 ト シ テ其 方針 ヲ定 メタ ル モノ ニ

喪ヘ リ日本 ノ憲 兵警察 ノ圧 制 ノ下 ニ不幸 ナ ル国 土 ハ全 然 破 産 ト窮 之

由 ヲ モ之 ヲ有 セサ ル カ故 ニ自 己 ノ戦慄 ス ヘキ状 況 ヲ公然 発表 シ屈 辱

最 良 ノ輸 入者 ナ レバ ナ リ而 シテ之 レ即 チ朝 鮮 ニ於 ケ ル基 督 教 徒カ 圧

ナ リ如 何 ト ナ レバ基 督 教 ハ西 欧 民 主 的 思想 自 由 及 同 胞 主 義 ノ理 想 ノ

ヨリ鑿 取 セ ント ス併 シ ナ カラ 朝鮮 国 民 ハ夫 レヲ如 何 ナ ル困 難 ニテ落

ンガ タ メ其 ノ対 朝 鮮 政 策 ニ於 テ朝 鮮 国 民 ノ幸 福 ト生 活的 源 泉 ト ヲ根

向 テ 日本 ハ共 軍 事 的 勢 力 ノ目 的 ヲ達 シ及朝 鮮 ヲ自 己 ノ掌 中 ニ緊握 セ

日本 軍 国主 義 ノ鉄 ノ堅 城 ノ下 ニ困 憊 ス ル朝 鮮 国 民 ハ世 界 及 正義 ニ

テ厳 粛 ナ ル 一言 ヲ言 明 ス ヘキ ナ リ

ル所 ナ リト、 世 界 ノ民主 々義 モ此 ノ問 題 ニ就 テ ハ必 ス其 ノ正大 ニシ

ノ確 立 、 正義 及 民 族 ノ自 由 ナ ル文 明 的 発展 ノ名 ニ於 テ謙 容 ス可 ラ サ

如 此 日本 軍 国 主義 ノ発展 ハ世 界 ノ平和 、 世 界 的 民主 々義 ノ大 理 想

嚇 ナリ ト ス

至 ルヘ ク之 レ即 チ満 洲 ノ平 和 卜世界 人類 ノ平 和 卜 ニ対 ス ル不断 ノ威

ト不 正 卜 ヲ世 間 ニ訴 フ ル事 スラ モ之 ヲナ シ能 ハサ ルナ リ 有識 者 有 志 者 ハ総 テ日本 官 憲 ニ依 テ残 忍 ナ ル追 究 ヲ受 ケ苟 モ民 智 啓 発 ノ為 尽 力 スル モノア レ ハ政 治 的 不良 ノ徒 ト シ テ非道 ナ ル検 挙 ヲ 受 ク而 シテ之 ハ朝 鮮 人 ニ取 リテ ハ教 育 ト精 神 上 啓 発 ト ノ特 ニ必 要 ナ ル時 機 ニ於 テ之 ヲ ナ サ レ ツ、 ア ル ナ リ 現 今朝 鮮 ニ於 ケ ル基 督教 ハ殆 ト国 民 的宗 教 ト シ テ ノ意 義 ヲ有 スル

迫 ヲ受 ク ル敢 テ怪 ム ニ足 ラ サ ル所 以 ナ リ 一例 ヲ挙 クレ ハ 一千九 百 十

胆 ス ル事 ナ ク勇 敢 ニ其 ノ重 キ十字 架 ヲ支持 シ我カ 独 立 、自 由 及幸 福

ニ至 レ リ自 由 ヲ渇 仰 スル朝 鮮国 民 ノ為 ニ ハ基 督 教 ノ価 値 タ ルヤ偉 大

一年 乃 至 十 二 年時 ノ朝 鮮 総 督寺 内 伯 ニ対 ス ル陰 謀 発 覚 ノ口 実 ノ下 ニ

向 テ朝 鮮 ハ日 本 ニ依 テ征 服 セ ラ レ タ ル ニア ラ ス尤 モ強 奪 的 ナ ル背 信

而 シテ此 ノ偉 大 ナ ル時 ハ今 ヤ報 セラ レ タ リ吾 人 ハ全 文 明 ノ世 界 ニ

モ ノナ ル事 ヲ明 確 ニ言 明 ス ル モノナ リ

ノ為 ニ ハ全 力 ヲ注 キ テ奮闘 セ ン事 ヲ愛 好 ス ルノ表 情 ヲ常 ニ慰 撫 ス ル

ナ サ レタ ル圧 迫 ノ如 キ即 チ之 レナ リ 当 時 捕 縛 サ レ タ ル基 督 教 徒 ハ二百 名 以 上ニ 上 リ之 等 ハ皆 日本 人 ガ 政 治的 仇 敵 ナ ル朝 鮮 人 ニ対 シテ応 用 ス ル ア リト有 ユル種 々 ノ拷 問 ヲ 受ケタリ 現今 朝 鮮 ニ於 ケ ル国 民 教 育 ヲ見 ル モ亦 極 メ テ悲 シ ムヘ キ状態 ナ リ 日 本 ヘハ朝 鮮 統 治 十 年 ノ間 ニ於 テ国 民 ノ要 求 日ニ 益 々増大 ス ル ニ係

限 ナ シ ニ復 興 セラ レ ン事 ヲ要 求 シ其 ノ母国 ニ於 ケ ル独 立 ト主 権 卜財

吾 人 ハ二千 万 ノ朝 鮮 国 民 ノ名 ニ於 テ其 ノ完 全 ナ ル主 権 ノ何等 ノ制

ノ手段 ニ依 テ奪 取 セラ レタ ル モノタ ル事 ヲ告 白 セ ン

如何 ト 云 フ ニ国 語 ト シテ 日本 語 ヲ採 用 シ母 国 ノ歴 史 及 文 学 ノ教 授 ハ

宝 ト ヲ返還 セ ン事 ヲ要 求 ス ル モノ ナ リ

ラ ズ 一箇 ノ高 等挙 校 ニ モ之 ヲ設 立 セサ リ キ初 等 及 中 等 教 育 ニ至 テ ハ

学 科 ノ中 ヨリ除 去 シ教育 ノ根 底 ニ於 テ露 骨 ナ ル自 尊主 義 的 同 化 策 ヲ

吾 人 ハ其 ノ独 立 及 自由 ノ生 存 上神 聖 ナ ル権 利 ヲ獲 得 セ ンカ為 ニハ

吾 人 ハ自 由 ノ為 正 義 ノ為 一般 的 平和 ノ為 及 人 類 最 善 ノ理 想 ノ為 圧

必 要 ニ応 シテ如 何 ナ ル多 大 ノ犠 牲 ヲ払 フ モ之 ヲ辞 セサ ルナ リ

叶 ハサ ル ヘカ ラ ス然 ラハ 洋 ノ東 西 ト種 ノ差 別 ヲ論 セ ス真 ニ自 由 独 立

ノ能力 ヲ有 セ ン宗 族 ニシテ他 ノ強 制 ニ併 呑 セ ラ レタ ル モノ ハ自 由 ト

独 立 ノ幸 福 ヲ受 ク ル ハ世界 ノ公 義 ト平 和 ノ為 メ敢 テ喋 々 ヲ要 セサ ル

レ ン両 州 ノ恢 復 ハ其 侵 略 セラ レタ ル既 ニ数 十 年 数 百年 ノ過 去 ニアリ

ニ対 シ テ再 ヒ独 立 セ シム ル ノ義 務 ア ル モノナ リ併 合 セラ レタ ル国 民

威 力 ヲ以 テ他 国 ヲ併 合 シ タ ル所 謂 強 国 ナ ル モノ ハ併 合 セラ レタ ル国

合 併 以 来 日 本 ノ我 民 族 ニ対 ス ル統 治 策 ハ極 凶極 悪 ニシ テ表 面 経 済

併 条 約 ヲ諦 結 シ タ ル ニ過 キ ス

カラ シ メ タ ル後 、彼 ノ兵 力 ヲ以 テ 君主 ヲ威 脅 シ敵 臣 ヲ籠 絡 シ所 謂 合

余 力 ニ藉 リ テ各種 ノ権 ヲ剥 奪 シ亜 テ韓 国 軍 隊 ヲ解 散 シ更 ニ対抗 力 無

立 ト保 全 ト ノ条 文 ハ明白 ナ ル ニモ拘 ラ ス彼 ノ極 悪 ナ ル日本 ハ勝 戦 ノ

際 シ テ ノ宣 言 書 並 ニ馬 関 ポ ーヅ マウ スノ両条 約 ヨリ見 ル モ朝 鮮 ノ独

ミ ナ ラ ス世 界 各国 ノ公 認 シ タ ルト コ ロ ニシテ 日清 戦 争 及 日露 戦 争 ニ

奪 シ タ ル所 ナ リ韓 国 ノ独 立 ハ彼 ノ 日本 ノ先 ツ主 唱 シ テ承 認 シタ ル ノ

ル モノ ニモ アラ サ ルナ リ彼 等 ハ詐 欺 的 手 段 ト強 暴 ナ ル兵 力 ヲ以 テ強

惟 ル ニ我韓 国 ハ日本 ニ征 服 セラ レタ ル所 ニ モ非 ラ ス且 ツ割 譲 シ タ

ハ併 呑 シ タ ル国 ニ対 シ テ独 立 ヲ要 求 ス ヘキ権 利 ア ル ヲ常 ト ス

文

以上

煥

抹消

勲

ニア ラ サ ル理由 ニ基 ク モノナ リ是 ニ因 ツテ之 レ ヲ観 レ ハ既 ニ強 制 卜

シ カ其 併合 セラ レ割 譲 セラ レタ ル当 時 人 民 ノ意 志 ヨリ出 テ タ ル モ ノ

所 ナ リ カカ ルカ故 ニ波 蘭 チ エ ック ノ独 立及 ヒ仏国 ノア ル サ ス、 ロー

ア、

制 者 及 暴 虐者 ニ対 シ テ ハ勇 敢 ニ奮 闘 セ ント ス

ウ、

昌

世 界 ノ全 民主 々義 者 ハ皆 吾 人 ノ味 方 ナ リ

朝 鮮 国 民 議 会 々長 会

呉

全喆

副 同ア、イ、金 書

記

長

﹁ニコリ スク、 ウ スリ ー スキ ー﹂ ニ於 テ

一千 九 百 十九 年 三 月 十 七 日

三

編者註 原文は朝鮮文、露文、中国文の三通り、活版。在浦塩日本総領事館員が入手 して朝鮮総督宛送付したものである。なお末尾のア、イ、金抹消とあるのは露 文原本では墨で完全に消されている。旧総督府警務局文書。

言書

三 月 二十 日琿 春 ニ於 ケ ル独 立 運動 集 会 宣 言 書 宣

我 等 ハ既 ニ参 政 権 ヲ失 タ ル ヲ以 テ人 権 ノ大部 分 タ ル集 会 、結 社 、 言

各 種 陰 険 ナ ル手 段 ヲ以 テ我 々 ノ民 族 ヲ尽 滅 セ ムト欲 スル モ ノナ リ、

ヲ以 テ我カ 利 益 ヲ謀 ルト称 シ以 テ世 界 ノ耳 目 ヲ欺 瞞 シ内 面 ニ於 テ ハ

現時世界 ハ正義人道 ヲ標準 トシ世界平和 ヲ主唱 スル ハ所謂君国主

大韓 国 民 議 会 代表 我 二千 万 同胞 ヲ代 表 シテ天 下 万国 ニ独 立 ヲ宣 言

義 ト侵略政策 ト ハ世界大戦 ノ終局ニ随ツ テ消滅 シ人道正義主義並 ニ

論 出 版 ノ自由 ナ キ ハ姑 ク置 キ テ所 謂 教 育 制度 ナ ル モノ ヲ見 ル ニ其 ノ

ス

民族自決主義 ト ハ遂 ニ講和会議 ヲ開 クニ至 リタルヲ以 テ必 スヤ実行

施 設 セ ル程 度 奴 隷 的 教育ニ 過 キ ス我カ 神 聖 ナ ル子 弟 ヲ シテ彼 等 ノ犬

へ、或 ハ支 那 卜共 ニ東 洋 ノ文 化 ニ貢献 セル コト尠 カラ ス此 レ吾カ 民

独立 スヘ キ ノ資 格 アリ 又東 亜 一国 ニ磐 居 シ テ大陸 ノ覇 権 ヲ握 リ タ ル

族 ノ独 立 スヘ キ能 力充 分 ナ ル所 以 ニ有 ラ ス ヤ今 日 ニ於 ケ ル民族 自 決

最 モ古 キ民 族 ナ ル ヲ以 テ其 ノ文 化芸 術 宗 教 、各 方 面 ニ或 ハ日本 ヲ教

主義 ハ決 シテ欧 洲 ノ 一隅 ニノ ミ実行 スヘ キ モ ノ ニア ラ ス世界 ニ適 用

ル特 別 ノ法 令 並 ニ刑 罰 ア リ テ我カ 往 昔 ノ倫 理 ヲ廃 シ世界 ニ比 類 ナキ

テ モ商 工 ノ大 規 模 ナ ル営 業 ヲ許 サ サ ル ハ勿 論 実 地 農業 ニ至 リ テ モ意

悪 刑 ヲ行 使 シ啻 我 等 ノ自 刃 セ シ ム ル ニ至 ラ シ ム ル ノミ尚 産 業 ニ対 シ

セラ ルヘ キ モノタ ルナ リ故 ニ独立 ノ資 格 ア リ能 力 ヲ且 備 セ ル モノ ニ

馬 ノ役 ニ駆 逐 セ ムト ス ル ニ過 キ ス所 謂 法 制 ナ ル モノ ハ我 民族 ニ用 ユ

ノ儘 ニナ サ シ メ ス シテ我 等 ノ産 業 ヲ日ニ 冷 衰 セ シ メ生活 ヲ時 ト 共 ニ

シテ現 時 悲 惨 ナ ル地位ニ 遭 遇 セ ル民 族 ノ独 立 ヲ主 張 ス ル ハ盖 シ当 然

由 来 韓国 ハ極東 ノ門 戸 ナ リ要塞 ナ ル ヲ以 テ吾カ 韓 国 ヲ除 キ テ ハ極

ナ ル所 ナ リ ト ス

東 問 題 ニ価 値 ナカ ラ シ ム既 ニ地 理 上緊 要 ナ ル位 置 ヲ領 取 シタ ル以 上

ヲ憎 悪 シテ撲 滅 ス ヘク陰 険 乎段 ヲ講 シ所 謂 総督 寺 内 ヲ暗 殺 ス ル モノ

ニ投 シタ ル上 言 語 ニ絶 ス ル悪刑 ヲ加 へ即 時 死 刑 ニ処 セ シ モノア リ或

ナ リト称 シ全 国 ニ於 ケ ル有 力 ナ ル教 徒 並ニ 学 生 数 百名 ヲ捕 縛 シ監 獄

窮 迫 ニ導 ク而 シ テ耶蘇 教 ハ我カ 民族 文 化 上 一生 命 ナ ルヲ彼 日 本 ハ之

ハ不具 者 タ ラ シ メ タ ルア リ共 ノ惨 状 実 ニ世 界 耳 目 ヲ驚 歎 セ シ メタ リ

カ ラ サ ルト コロナ リ ト ス故 ニ彼 日本 ノ韓 国 ヲ併 合 シタ ル所 以 ハ盖 シ

東 洋 ノ平 和 ハ先 ツ韓 国 ノ平 和 ヲ保 チ タ ル後 ニ至 ラ サ レ ハ得 テ望 ムヘ

モノ ナ リ、鳴 呼 人道 主 義 ヲ主唱 シ世 界 ノ平 和 ヲ実 行 スル ノ時 ニ膺 リ

ノロ本 ハ我カ 二 千 万 民族 ヲ シテ彼 等 ノ犠 牲 ト シテ雇 傭 セムト欲 スル

ス ル機 会 ヲ永 遠 ニ断 絶 セ ラ レタ リ如 斯 ノ 惨酷 ナ ル情 状 ハ姑 ク置 キ彼

脅 シ共 勢力 ヲ満 蒙 ニ扶殖 シ或 ハ西 伯 利亜 ニ野 心 ヲ伸 ヘテ今 将 ニ実 行

久 ノ平 和 ハ望 ミ難 キ ノ ミナ ラ ス日本 ガ韓 国 ヲ合 併 シタ ル後 中国 ヲ威

注 ク ヲ辞 セ ス極 東 ノ 一隅 修羅 場 ト ナ ルヘ ク東 洋 平 和 ハ忽 チ ニ破 レ永

之 ヲ証 拠 ト提 出 シタ リト テ吾カ 民 族 ハ其 ノ自由 ト独 立 ノ為 ニ熱 血 ヲ

拳 ヲ以 テ日 本 ニ対 抗 シ日 本 人 ノ為 ニ虐 殺 ヲ受 ク ル者 十余 万 ニ至 ラハ

此点 ニア リ今 ニ シテ万 一吾 民 族 ニ シテ独 立 自由 ヲ得 ル能 ハサ レ ハ吾

カカ ルカ故 ニ各教 会 ハ恐 怖 時代 ニ遭 遇 シ タ ル ヲ以 テ我 等 ノ信 教 ノ自

彼 等 ノ敢 テ非 人道 ナ ル悪 政 ヲ行 フ ヲ我カ 民 族 タ ル者 果 シ テ黙 忍 シ座

民 ニ虐 待 ヲ加 へ官 吏 ハ上 下 ノ階 級 ヲ論 セ ス全 国 ノ行 政 機 関 ニ悉 ク 日

視 掩 耳 ヲ為 ス ヲ得ム ヤ否 吾カ 民 族 ヲ水 火 ノ中 ヨリ救 済 シ 日本 ノ毒 手

中ニ 係 ル世 界 平 和 如 何 テ カ維 持 スル ヲ得 ム東 洋 平 和 ノ鍵 錠 即 チ吾 韓

由 ハ何 地 ニアリ ヤ、行 政 及 ヒ警 察 ノ制 度 ハ全 ク憲 兵 、巡 査 ヲ シ テ人

ヨリ脱 セ シ ム ルノ 一事 ハ即 チ世 界 列 国 ノ共 同 シテ協 助 スルト コ ロ且

国 ノ掌 握 ス ルト コ ロ吾カ 民族 ノ自 由 独 立 ハ即 世 界 平 和 ノ基 礎 タ ル モ

フヘ シ、 吾 ガ民族 ハ仮 令 ヒ 一個 ノ兵 器 ナ キ モ併 合 後 ニ於 テ固 メ シ鉄

ツ吾カ韓 民 族 ノ最 モ緊 急 ナ ル義 務 タ ル モ ノナ リ 我カ 韓 民 族 ハ四千 余

ノ ト ス、故 ニ吾カ 国 民議 会 ハ大 声 疾 呼 シテ生 存 ノ意 義発 達 人 道 正義

カ 民 族 ハ其 ノ生存 上 ノ地 位 ノ為 メ ニ日本 ニ向 ヒテ永 久 ナ ル血 戦 ヲ行

年 ノ古 キ歴 史 ヲ有 シ 二千 万集 ノ人 民 ア リ 、 八万 二千 方 哩 ノ広袤 ヲ有

並 ニ世 界 ノ平 和 ノ為 メ茲 ニ独 立 ヲ宣 言 ス ル モノ ナ リ

本 人 ノミ ヲ使 用 シ吾 々民 族 ハ相 当 ナ ル技 倆 ア ル モ国家 ノ経 営 ニ参 列

シ自 給 自足 シ得 ル天 然 ノ産 物 ヲ有 ス ル ヲ以 テ此 レ等 ノ モノ既ニ 裕 ニ

決

議

案

一、本 議 会 ハ祖 国 光 復 ノ目 的 ヲ達 成 シ民 族 自決 主義 ニ依 リ テ韓 族 ノ

我 大 韓 ハ無始 以来 我 大 韓 ノ韓 ニシ テ異 族 ノ韓 ニア ラ ス半 萬 年 史 ノ

解 脱 シ大 韓 民主 ノ自 立 ヲ宣 布 ス

ノ共 有 産 ナ リ気 骨 文 言 ノ欧 亜 ニ抜 粋 セ ル我 民族 ハ能 ク自 国 ヲ擁 護 シ

万邦 ト和 協 シ テ世界 ニ共 進 スヘ キ天 民 ナ リ韓 ノ 一部 ノ権 ト 雖 モ異 族

内 治 外 交 ハ韓 王韓 帝 ノ固 有 権 ニ シテ百 万 方 里 ノ高 山 麗 水 ハ韓 男 韓 女

ニ 譲 ル義 ナ ク韓 一尺 ノ土 ト雖 モ異 族 ノ占 拠 ス ル権 ナ ク韓 一個 ノ 民 ト

正 当 ナ ル自 由 独 立 ヲ主 張 ス

帝 ノ批准 ナ キ ノ ミ ナラ ス韓 族 全 体 ノ意 志 ニア ラ サリ シ ヲ以 テ合 併 ノ

二 、本 議 会 ハ日 本 ノ強 迫 手 段 ヲ以 テ韓 国 ヲ合 併 シタ ル ハ決 シテ太 皇

勒 約 ヲ廃 止 ス ヘシ

雖 異族 ノ干 渉 ス ル条 件 ナ キ ヲ以 テ我韓 ハ完 全 ナ ル韓 人 ノ韓 ナ リ

大 韓国 民議 会

シテ 此 レ東 洋 ノ敵 ナ リ

一、 日本 ノ合邦 動 機 ハ彼 ノ所 謂 汎 日本 主 義 ヲ亜 州 ニ肆行 ス ル モノ ニ

ニ彼カ 合 邦 ノ罪 悪 ヲ宣 布 懲辨 ス

レ我 ニ好 機 ヲ賜 ハレ リ天 ニ随 ツ テ人 ニ応 ス大韓 独 立 ヲ宣怖 ス ル同 時

ハ幾 何 ソ、 十年 武〓 ノ作 乱 此 ニ極 マリ シ ヲ以 テ天 ハ彼 ノ穢徳 ヲ厭 ハ

暗 計 ヲ以 テ滅韓 殖 日 ノ奸 凶 ヲ実 行 セ リ積 極 消極 以 テ韓 族 ヲ磨 滅 セ ン

化 ノ流 通 ヲ防遏 シ人 権 ヲ剥 奪 シ経 済 ノ籠 絡玄 シ軍 警 ノ武 断 ト移 民 ノ

妄 ナ ル政策 ハ枝 ニ宗教 ヲ圧 迫 シ神 化 ノ伝 達 ヲ沮 戯 シ学 人 ヲ制 限 シ文

会 均 等 ニ名 ヲ藉 リ畢竟 ハ没 義 無 法 ナ ル密 款脅 約 ヲ締 結 セリ、彼 ノ妖

ノ保 護合 併 ヲ逞 ウ シ彼 ノ淪 盟 ノ悖 習 ハ曰ク領 土 、曰 ク門 戸 、曰 ク機

彼 ノ嗜 戦 ノ悪 習 ハ曰ク自 保 、曰 ク自 衛 ヲ口実 ニ終 ニ乃 チ反 天逆 人

甲 午 以後 ノ 大陸 ニ於 ケ ル作 罪 ハ万 国 ノ能 ク容 レル所 ト ナ ラ ス

噫 日本 ノ武〓 、 壬辰 以 来 ノ半 島 ニ於 ケ ル積 悪 ハ万世 掩 フ可 カラ ス、

三 、 本議 会 ハ委 員 ヲ万 国 平利 会 議 ニ特 派 シ日本 ノ詐 欺 強迫 ヲ以 テ我 カ 国 家 卜 民族 ヲ滅 亡 セ シ メタ ル実 情 ヲ公 先 シ国 際 聯 盟 ニ参 与 シテ我 等 ノ独 立 ヲ鞏固 ニスヘ シ 四、 本議 会 ハ独 立 セ ル理 由 ヲ世界 列 国 ニ明 示公 布 ス ヘキ様 予 メ各 国 駐 在 ノ公 使 領事 ニ独 立 ノ意 ヲ通 告 シ其 ノ政府 ニ伝 達 方 ヲ委 託 ス 五 、本 議 会 ハ萬 一以 上 ノ目 的 ヲ達 セサ ル場 合 ニ於 テ ハ韓 族 ハ人道 ノ

日

テ東 洋 ノ平 和 ヲ攪乱 シ為 ニ生 ス ル惨 禍 ハ吾 等其 責 ニ任 セ ス

平 等 ヲ得 サ ル ニツ キ 日本 ニ対 シ テ永 久 ノ血 戦 ヲ宣 布 スヘ ク之 ニ因 リ

紀 元 四千 二百 五 十 二年 三 月

編者註 原  本は墨書、中国文。当然朝鮮文もある筈であるが入手していない。総督府 間島派遣員が日本訳なし、総督府宛送付したものである。なお訳文は相当の省 略、意訳がなされている。重要な点は解説を参照されたい。旧警務局文書。

四

宗教 ヲ脅 迫 シ教 育 ヲ制 限 シ テ世 界 文 化 ヲ沮 障 シタ リ シ ヲ以 テ此 人

三 、 日本 ノ合 邦 結 果 ハ軍 警フ 蛮 権 、経 済 ノ圧 迫 ヲ以 テ種 族 ヲ磨 滅 シ

ハ国 際 法 規 ノ悪 魔 ナ リ

二 、 日本 ノ合 邦 手段 ハ詐 欺強 迫カ 不法 無 道 ノ武 力暴 行 ノ極 ニ シテ此

我カ 大 韓 同族 男 妹 及 我 扁 球 ノ友邦 同 胞 ヨ我 大韓 ハ完 全 ナ ル自主 独

大 韓 独 立宣 言 書 (在 上 海 日本 総 領 事 よ り総 督 府 宛 送 付 )

立 ト平 等 福 利 ヲ世 々我 子 孫 黎 民 ニ相 伝 フ ル為 茲 ニ異 族 専 制 ノ虐 圧 ヲ

類 ノ賊 ナ リ 以 上 ヲ以 テ天 意 人 道 ト正 義 法 理ニ 照 シ万 国 立 証 シテ合 邦 ノ無 効 ヲ

リ

同 権同富 ヲ以 テ 一切同 胞 ニ施 シ男女 貧 審 ヲ斉 シ等 賢 等 寿 ヲ智 愚 老

時 復 活 ノ究 意 義 ナ リ、 イ サ我 同 心同 徳 二千 万 兄弟 姉 妹 ヨ、檀 君 大皇

国 際 不義 ヲ監 督 シ宇宙 ノ真善 美 ヲ体 現 スヘ キ ナリ此 我 韓 国 民族 ノ応

幼ニ 平均 シテ四 海 人 類 ヲ度 ルヘ キ ナリ 此 レ我 立 国 ノ旗 幟 ナ リ進 ンテ

噫 日本 ノ武 〓 ヨ小 懲 大戒 ハ爾 ノ福 ナ レ ハ島 ハ島ニ 復 シ半 島 ハ半島

祖 ニ ハ上 帝ニ 左 右ニ 命 ヲ下 サ セ給 ヒ吾 等ニ 機 運 ヲ与 へ給ヘ リ世 界 ト

宣 播 シ彼 ノ罪 悪 ヲ懲 膺 シテ 我 ノ権 利 ヲ回復 セリ

ナ ルト同 時 ニ爾 ノ幸 ナ レト頑 迷 不悟 ナ レ ハ全 部禍 根 ハ爾ニ 在 リ復 旧

ニ 復 シ大 陸 ハ大 陸ニ 復 セ シ ムヘ シ各其 ノ原 状ニ 回復 ス ル ハ亜 州 ノ幸

ノ魔 ト盗 国 ノ賊 ヲ 一手 屠 決 セ ヨ此 ニテ四 千年 祖 宗 ノ栄輝 ヲ顕 揚 シ此

時 代 ト ハ我 等ニ 福 利 ヲ与 ヘント ス正 義 ハ無 敵 ノ剣 ナ レ ハ此 ニテ逆 天

ニテ 二千 万 赤 子 ノ運命 ヲ開 拓 スヘ キ ナ リ起 テ ヨ独 立 軍斉 シク、 独 立

自 新 ノ利 益 ヲ反 復 暁 諭 スヘ シ、 試 ニ看 ヨ民 庶 ノ魔 賊 タ ル専 制 強 権 ノ

審 判 卜自 由 ノ普 遍 ハ実ニ曠刧 ノ厄 ヲ 一洗 セ ント ス ル天 意 ノ実 現 ナ リ

一生 ヲ誰 力苟 図 スヘ キ カ殺身 成仁 セ ハ二千 万同 胞 ハ同 体 ヲ復 活 スヘ

軍 ハ天 地 ヲ綱 ス 一死 ハ人 ノ免 ルヘ カ ラ サ ル処 ナ レ ハ犬豚 ニ モ等 シキ

余焔 ハ已 ニ尽 キ人 類ニ 賦 与 セ ラ レシ平 等 卜平 和 ハ明白 ト ナ リ公義 ノ

大 ナ ル哉時 ノ義 ヨ此 時ニ 遭 遇

リ 一家 ノ犠 牲何 ソ惜 シ カ ラ ンイ サ我 同 心 同徳 二千 万兄 弟 姉 妹 ヨ国 民

キ ナ リ 一身 何 ソ惜 ムヘ キ ヤ傾 家復 国 セ ハ三千里 沃 土 ハ自 家 ノ所 有 タ

︹ママ︺

セ シ吾 人 ハ無 道 ノ強 権束 縛 ヲ解 脱 シ テ光 明 ア ル平 和 独 立 ヲ回 復 シ天

弱 国残 族 ヲ救 済 ス ル大 地 ノ福 音 ナ リ

ヲ以 テ世 界 ヲ改 造 シ大 同建 設 ヲ協 賛 スル所 以 ニ シテ茲ニ 二 千 万大 衆

ノ本 領 ヲ自 覚 セ ル独 立 ナ ル ヲ記 憶 スヘ ク東洋 ノ平 和 ヲ保 障 シ人 類 ノ

意 ヲ対 揚 シ人 心 ヲ順応 セン ト ス ル モノ ナ リ此 レ地 球ニ 立 足 セ シ権利

ノ赤 衷 ヲ代 表 シ敢 テ

竜 

李

李

朴

世

容

永

万

平 等 ヲ実 施 ス ル為 メ自 立 ナ ルヲ銘 心 ス ヘク皇 天 ノ明命 ヲ祇 奉 シ 一切

相

三 

説 

皇 々 一神 照 セ ラ レ世 界 万 邦 ニ誕誥 スル モノ 我独 立 ハ天人 合 応 ノ純

東

ノ邪 綱 ヨリ解 脱 スル建 国 ナ ルヲ確 信 シ肉 弾 血 戦 以 テ独 立 ヲ完 成 ス ヘ

李

東 承

鎮 

為 

晩 

李

李

朴

東

始

賛

寧 

栄 

翊 

李

孫

鍾倬 

一 民 

曹煜 

申〓

崔

金

炳

躍

学

淵

呂準 

金

柳

テ眼 前 ノ利害ニ 偶然ニ 衝 動 セ シ ニア ラ ス思怨ニ 関 スル感情 ヲ以 テ非

献 

復 

植 

粋 ナ ル動 機 ニシ テ民族 自 保 ノ正 当 ナ ル権 利 ヲ行 使 スル モ ノナ リ決 シ

〓〓〓 順 金

世

奎

大

光

尹 李

佐

植 

金

キナリ

発 ニシ テ彼 異 類 ヲ シテ感 悟自 新 セシ メ吾 人 ノ結 実 ハ野 卑 ナ ル軌 政 ヲ

朴殷

任〓 

文 明 ナ ル報 復手段ニ 自 足 ス ル モノ ニ非 ス実ニ 恒 久 一貫 セ ル至 誠 ノ激

超 越 シ テ真 正 ナ ル道 義 ヲ実 現 スル ニア リ我 大 衆 ヨ公義 ノ独 立 者 ハ公

李

教

義 ヲ以 テ進行 スヘ ク 一切 ノ方 便 ヲ尽 シテ軍 国 専 制 ヲ削 除 シ民 族 平 等 ヲ全 球 ニ普 施 スヘ キ モノ ニ シテ此 我 独立 ノ第 一義 ナ リ武 力 兼 併 ヲ根

金

密 盟 私戦 ヲ厳 禁 シ大 同 平和 ヲ宣 伝 スヘ キ ナ リ、 此 我復 国 ノ使命 ナ

絶 シ平均 天 下 ノ公 道 ヲ進 行 スヘ キ モ ノ ニシ テ此 我 独 立 ノ本 領 ナ リ

昌

采

雨 

範 

浩 

興 

朴〓

安

許〓 

金

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東

浩

奎 

寛 

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趙鏞〓

李

李〓

万 

根 

範

泰 

允

編者註 原本は朝鮮文、墨書。同文が総督府琿春派遣員より送付されているし、近藤 釼 一編万歳騒擾事件にも在間島末松警視より送付せる略同文のものが収録され ていることから判断すれば、満州シベリヤを中心に宣言されたものらしい。訳 責編者 五 大 韓 僧 侶聯 合 会 宣 言書 韓 土 ノ数 千 僧 侶 ハ二千 万同 胞 及 世界ニ 対 シ絶 対 ニ韓 土 ニ於 ケ ル日 本 ノ統治 ヲ排 斥 シ大 韓 民 国 ノ独 立 ヲ主張 スル コト ヲ茲 ニ宣言 ス ル 平 等 ト慈 悲 ハ仏法 ノ宗 旨 ニシテ此ニ 違反 ス ル者 ハ仏 法 ノ敵 ナ リ。

一向ニ 前非 ヲ悔 ヒ ル様 子 モ ナイ ハカ リ カ或 ハ警 官 ヲ増 加 サ セ軍 隊 ノ

シテ増 々其 罪 悪 ヲ以 テ二千 万 生霊 ノ苦 悩 ヲ深 カ ラ シ メ ント ス

増 派 ヲ以 テ益 々抑 圧政 策 ヲ取 リ 一面 不正 手段 ヲ取 り無頼 ノ徒 ヲ使 嗾

今 ヤ我 等 ハ不義 ト正 義 ヲ圧 シ蒼 生 ノ塗 炭ニ 苦 シム トキ ヲ傍 観 ス ヘ

ン ヤ身 ヲ大 韓 ノ国 民 ト シテ 生 レ タ ル我等 ニシ テ ヲヤ

ケ ンヤ 、剣 ヲ仗 シ起 チテ 対抗 ス ル ハ我歴 代 古 祖諸 徳 之 遺風 ナ リ、 況

顧 ミ レ ハ我 仏 法 ノ韓 土ニ 入 リ シ バ今ヨ リ二千年 前 ナ リ、李 朝 ニ至

リ若 干 ノ圧 迫 ハ免 レ スト雖歴 代 王 朝 ノ崇 仰 セサ ルナ ク其 ノ庇 護 ノ下

ニ 発 展 シ ソ ノ隆 盛 世界 仏 教 史 上冠 絶 タ リ、彼 ノ日 本 人 ヲ シテ仏 陀 ノ

慈 悲ニ 引導 シタ ル ハ実ニ 我 大韓 仏 教 ナ リ、 壬辰 倭 乱 及 ヒ其 他 ノ国 家

存 亡 ノ危 機ニ 際 シ祖師 、 仏 徒 ノ身 命 ノ犠 牲 ヲ以 テ国 家 ヲ守 護 シタ ル

而 シテ国 民 ノ為 、 国家 尽 忠 ノ義 務 ヲ果 ス ハ蓋 シ以 テ国 家 ト仏 教 ノ

ハ歴 史 ノ教訓ニ 昭 ナ ルト コ ロナ リ

シ其 ノ強 暴 ヲ侍 シ教 化恩 恵 ヲ受 ケ タ ル隣 国 ヲ侵 シ滅 亡 サ セ其 ノ自 由

主 義 、 軍 国主 義ニ 耽 溺 シ頻 リ ニ名分 ナ キ戦 争 ヲ起 シ人類 平 和 ヲ攪乱

策 ヲ以 テ韓 族 ヲ全 滅 ス ヘク、我 仏 教 モ又其 ノ毒 手 ノ犠 牲 トナ リ強 制

ト民 族 的伝 統 及 文化 ヲ全 ク無 視 シ各 方面 ニ対 シ日本 化 政策 及圧 迫 政

日 本 ハ強 暴 ト其 ノ詭譎 ナ ル手 段 ニヨリ韓 国 ヲ併 合 以来 韓 国 ノ歴史

因 縁ニ 由 ル モノナ リ

ヲ奪 ヒ其 ノ民 ヲ虐 ケ ル、 二千 万 生霊 ノ寃声 ハ嗷嗷 ト シテ道ニ溢 レ、

ル所 ニ ヨリ得 タ ル自 由 ヲ失 ヒ

的 ナ ル日 本 化及 苛酷 ナ法 令 ノ下ニ 二千年 来 ノ国 家 ニ ヨリ保 護 サ レ タ

而 シ テ日 本 ハ表 面仏 法 ヲ崇 拝 ス ルト称 シツ ツ前 世紀 ノ遺 物 タ ル侵 略

特ニ 今年 三月 一日以 来 大韓 民族 ノ極 メテ平 和的 手 段ニ 依 ル極 メテ正

ヲ救 ヒ我 七千 ノ大韓 僧 侶 ハ結 束 シ テ起 チア カ レ リ、決 死報 国 ヲ願 ヒ

成 サ セ ル為 二千年 ノ栄光 ア ル歴 史 ヲ有 スル大韓 仏 教 ノ日本 化 ト絶 滅

大 韓 ノ国 民 ト シ テ大 韓国 家 ノ自 由 ト独 立 ヲ完

此 ニ由 リ全 民 族代 表 三十 三 人 ノ独 立 宣言 発 表 ニ際 シ我 仏 教徒 中 ニ

重 義 軽 生 ノ義 気 ヲイ ツ ク ンソ能 ク阻 止デ キ ンヤ、結 束 、奮 起 セ ル我

我等 今已 ニ起 テ リ

遺 風 ノ湮 滅 、 栄光 ノ大韓 仏 教 ハ将ニ 絶 滅 ノ惨境 ニア リ

幾ハ ク モナ ク特 有 ナ ル我 歴 代祖 師 ノ

当 ナ ル要 求 ス ラ日本 ハ肆行暴 虐 ヲ以 テ数 万 ノ無辜 ノ男 女 ヲ虐 殺 シ、 日本 ノ罪 悪 ハ此 ニ極 マツタ ノデ ア ル。 我等 ハ此ニ 沈 黙 ヲ守 リ袖 手傍

モ韓 竜 雲 、 白竜 城 両 人カ 此 ノ挙ニ 参 加 シ此 ノ後 ニモ我仏 教 徒 中 ニ ハ

観 スル コト ハテキ ナ イ ノ テ ア ル

身 モ財 産 モ献 シテ独 立 運動ニ 奔走 ス ル者カ 多 数 出 現 シタ ル モ日本 ハ

等 ノ大 願 成就 ノ為 更ニ 前 進 シ血戦 セ ン 大 韓 民国 元 年 十 一月十 五 日

安

姜

呉

雲峯裴

湖

楓

卍

山

潭

光

呉

崔

李

代表者

大 韓僧 侶 聯 合会

鄭

終 局ニ 伴 ヒ民主 主 義 ヲ主 張 スル現状ニ 際 シ有 情 男 子 ノ社 界各 処ニ 独

立 ヲ宣言 シ独 立 万才 ヲ絶 叫 ス ル ハ厳 冬 雪 寒 キ半 島 ノ江 山 ノ駘蕩 タ ル

法

一

波

印

池擎

朴

金 法

鷲

山

林

山

シ得 ス シテ空 シク怨 恨 ヲ後世 ニ残 セ シ モノ少 カラ ス然 レト モ仮令 田

於 テ ハ同 一ナ リ又良 心 モ同 様 ナ リ智 識 高 明 ナ ル英 雄 豪 傑 モ目 的 ヲ達

等 ハ閨 中ニ 起 臥 シ無 智 蒙昧 身 体 虚 弱 ノ女 子 ノ 一団 ナ レ共 国 民 タ ル ニ

努 力ニ努力 シ熱 誠ニ 熱誠 ヲ尽 ス有 志 ノ出 現 ヲ祈〓 ス ルヤ切 ナ ル吾

春 風ニ 会 シ万物 蘇 生 ノ感 ア ル ニ似 タ リ

鯨

没 ノ手 段 ヲ以 テ独 立 戦争 ヲ開 始 シタ リ然 レト モ不 幸 ニシ テ大抱 負 ヲ

シ財 政 方針 ヲ援 助 シ或 ハ青 年 思想 ヲ鼓 吹 シ百 折 不撓 ノ士 気 ト神 出 鬼

伊 太利 婦 人 ナ リ ヤ ハ青 楼 ノ出 ナ レト祖 国カ 他 国 ノ治 下 ニア ルヲ憤 慨

ク〓 舞 高唱 シテ曰 ク ﹁余 ハ祖 国 ノ為ニ 息 八人 ヲ生 ミ タ ルナ リ﹂ ト 又

リ シ カ不幸 ニシ テ戦 死 セ リ此 ノ悲 報ニ 接 シ タ レト モ些 々タ ル愁色 ナ

ヲ婦 人 ハ男 子 八 人 ヲ祖 国 ノ為 ノ出 征 セ シメ タ リサ レ ハ連戦 連 捷 シタ

数 多 ア リ、 就中 今 日我 ノ模範 タ ル ヘキ者 ヲ挙 ク レ ハスパ ルタ国 サリ

理 ナ リ我等 女 子 社界ニ 於 テ モ東 西 ヲ論 セス後 世 ノ模 範 タ ル淑 母賢 父

夫 野 人 ト雖モ 熱 誠 ノ極ニ 達 セ ハ必 ス所信 ヲ成 就 スヘ ク此 明 カ ナ ル天

東 昊

金

東

祐

相

編者註 原本は朝鮮文、中国文、英文、何れも活版。在中国日本 特命全権公使小幡西 吉より朝鮮総将府宛送付したものである。なお朴殷植著韓国 独立運動之血史に は日時代表者氏名を欠いた中国文のものが収録されている。訳責編者。

六 大 韓 独 立 女 子 宣言書

万 ノ神 聖 ナ ル民 族 ト ハ以 テ三 千 里 ノ江 山 ヲ治 ム ル ニ足 ルヘ キ ニ侵 略

ナ ル遺 言 ヲ為 シテ三 年 ノ意 気 ヲ熱 血 セシ メ奮 戦 シ テ終ニ 独 立 ヲ完 成

達 シ得 ス シテ戦 死 セ リ臨 終 ノ際 モ ﹁我 勇 子 ヨ祖国 々 々⋮ ⋮﹂ ト悲 愴

悲 憤 ナ ル哉 、 怨 恨 ナ ル哉 、吾 大 韓 国同 胞 ヨ我 五千 年 ノ歴 史 ト二 千

的 野 心 ヲ以 テ国 法 公 理 ヲ無視 セ ル彼 ノ日本 ハ趨 勢的蛮 性 ヲ以 テ祖 国

セ リ、吾 国 壬 辰乱 ノ際 モ晋 州 ノ論 介 平 壌 ノ花 月両 氏 ハ花 柳 界 ノ出 身

ノ興 亡 利害 ヲ顧 ミ ス逆 賊 卜協 同 シテ ア ラ ユル圧 迫手 段 ヲ弄 シ終ニ 形

ナ レト モ勇猛 無 比 ナ ル敵 将 清 正 小西 ヲ殪 シ テ国 家 ヲ泰 山 ノ安 キ ニ置

式 的 合 邦 ヲ成 立 セリ 陰 惨 極 リナ キ治 下ニ 我 二千 万同 胞 ハ奴隷 犠 牲 トナ リ テ千古ニ 類 ナ

モ斯 ル時代ニ 際 会 シタ ル モノ ナ レ ハ恐 レ ス弛 マ ス旧 習 ヲ打 破 シ テ勇

キ タ リ、此 レ全 ク 二氏 ノ功 績 ニア リト 云 フ モ過言ニ 非 サ ルナリ吾 等

ト熱 誠 ノ鉾 ヲ取 リ有進 無 退 ノ靴 ヲ穿 チテ 一期ニ起 タ ハ慈 悲 ノ神 ハ下

敢 ナ ル精神 ヲ鼓 舞 シ斯 ノ二 氏ニ 做 ヒ義 理 ノ甲 冑 ヲ身ニ 纏 ヒ神 力 ノ盾

キ屈 辱 ヲ蒙 リ陥 穽ニ 陥 リテ死 セ ス 一日数年 ノ思 ニテ不 快 二十 余 年 ノ

ノ感 ア リ、匹 夫含寃 五 月 飛霜 ト云 フ ヘキ ナ リ数 千 万蒼 生 怨嗟 不平 ノ

歳 月 ヲ送 リ来 レリ、 其 ノ間 無 限 ノ苦 痛 ハ言語 ニ絶 シ同 胞 ノ胸 中断 腸

哀 訴 ハ至 公 無 私 ナ ル上 帝 ノ知 ラ セ ル処 ナリ 古 今ニ 稀 ナ ル欧 洲 戦 乱 ノ

観 セラ レ忠 魂 ノ明 白 ナ ル ニ感 嘆 セラ レ所 期 ヲ成 就 セシ メ給 フヘ シ何

政 治 家 ノ功 名 心 ノ為ニ 誤 ラ レタ ル東亜 両 民 族 ノ不 自然 不合 理 ナ ル状

ハ既ニ一 切 ノ暴 戻 ナ ル抑 圧 ト苟 且 ナ ル従 順 ト ノ存 在 ヲ許 サ ヌ因 習的

リ行 ク相 互 ノ怨溝 ヲ撤 シ外ニ 於 テ ハ過 住 ス ヘカラ サ ル世 界 ノ大 勢ニ

態 モ今 ヤ根 本 的ニ 改 善 ヲ加 フ ヘキ時機 到 来 シ内ニ 於 テ ハ日増ニ 深カ

︹ママ︺

ノ恐 ル ル処 何 ノ躊 躇 セル所 ア ラ ム 生 キ テ独 立 旗 下ニ 活 気 ア ル新 国 氏 ト ナ リ死 シテ ハ九 泉 ノ下ニ 数 多

宗 崔

金 英

淑 子

郷 朴

金 鳳

五 姫

郷 李

高 貞

順

淑

郷

望

書一

ク且韓 人ニ 言 ハシム レ ハ固 ヨリ危 殆ニ 瀕 シタ ル国権 ノ擁 護 以 外ニ 尊

正 当 ナ ル発露 ニシ テ韓 人固 ヨリ騒擾 動 乱 ノ責ニ 任 スヘ キ理 由 毫 モナ

モナ シ能 ハサ ル モ義 ニ ヨリ テ力 抗 スル ハ国家 及 主権ニ 対 スル良 心 ノ

リ古 ク ハ歴 史 的 怨 嫌 ア リ今 又 現実 的 耻 辱 ヲ与ヘ ラ レ勢ニ 於 テ如 何 ト

ア ラ サ レ ハ解 散 セラ レ タ ル軍 隊 ノ系 統 的行 動 ナ ル ニ依 り知 ル ヘキ ナ

シ テ夫 ハ暴 徒 ノ名 ヲ以 テ誣 ヒラ レタ ル者〓 ネ 山林 読 書 ノ士 ノ激 起 ニ

実ニ 保 護 制 度 ノ施 設ニ 対 ス ル民 族 的 不 平 及不 安ニ 基 因 シ タ ル コト ニ

年ニ 亘 レ ル韓 国内 地 ノ安 寧秩 序 殆 ト収 拾 ス ヘカラ サ ル域 ニ至 リ シハ

韓 民 ノ幸 福 ヲ増 進 スル ハ併 合 第 一ノ標 榜 ナ リキ然 レ ト モ併 合 以 前数

国 内 ノ秩 序 ヲ確 保 シ民 心 ノ疑懼 ヲ掃 除 シ以 テ韓 国 ノ静謐 ヲ維 持 シ

ナ ルヲ確 証 ス ル コトト ナ リシ コソ遺 憾 ナ レ

ノ ミ就 キ論 ス ル モ十年 ノ実 績 ト 今日 ノ大 勢共ニ 併合 ノ無 意 義 不道 理

リ唯 両 国 皇 帝 ノ詔書 ト廟 堂 ノ宜言 ト ニ表 示 セラ レタ ル併 合 ノ目的 ニ

今 ニ至 リテ両 国 併合 ノ真 ナ ル動 機 如 何 ヲ穿鑿 ス ル ハ無 益 ノ コト ナ

順 応 ス ル コレ時 代 必然 ノ帰 趨 ニ シテ避 ク ヘカ ラ サ ル コト ナリ

ク ノ先哲 ヲ訪 ヒテ侍 スル ハ我等 ノ第 一ノ義 務 ニアラ サ ル カ心中 ヨリ 湧 出 ス ル涙 ト丹 心 ヲ以 テ吾 等 ノ愛 スル同胞 ニ告 ク

仁 媛

等

同 胞 同志 ヨ時 ハ再 ヒ来 ラ ス時 ヲ過 サハ為 ス コト能 ハス速 カ ニ奮 起

金 淑

大 韓 独 立 万 々歳

セ ヨヤ同胞

金

要

編者註 原本は朝鮮文、墨書。日訳はガリ版。総督府間島派遣員より送付せるもので ある。同文のものが在浦潮日本総領事菊池義郎より総督府宛送付されたとのこ とが拓殖局文書にみえている。

二

京 城 に於 け る独 立 宣言 書 署 名 者 三十 三 人 の総 督 長 谷川 に提出 せ る 文書

テ火 ヲ消 ス結 果 ヲ招 致 シタ ル理 ノ当然 ナ リト謂 ハサ ルヘ カ ラ ス両国

ノ併合 タ ル其 ノ正当 ナ ル根拠 ノ有 無 ハ暫 ク論 セ ス強 制 ト欺瞞 ト ニ満

重 スヘ キ何 等 ノ秩 序 ナ シ併合ニ 依 リ之 ラ除 カ ント シ テ却 リ テ油 ヲ以

ル聯 合 軍ニ 帰 シ全 人類 完 全幸 福 ヲ標 的 ト スル有 史 以来 ノ世界 的 大改

一朝 ニシテ槍 奪 セラ レタ ル朝 鮮 人 ハ窮 天 ノ痛 徹 骨 ノ恨 ヲ以 テ現 状 打

チ タ ル 一片 ノ空 文 ニ ヨリ五 千年 歴 史 ノ権威 ト二 千万 民 族 ノ生栄 ト ヲ

年 所 ヲ積 ミタ ル世 界 ノ惨 禍 今 ヤ止〓 ヲ見 天時 又事 共ニ 新春 ヲ迎 ヒ

造 行 ハレ ント シツ ツ ア ル ハ威 力 ノ犠 牲 タ ル者ニ 無 限 ノ希 望 ト力 ト勇

シ ハ四海 慶 ヲ同 ウ スル処 ニ シテ尚 究竟 ノ勝 利 正義 人 道 ヲ標 榜 ニシタ

気 ト ヲ与 ヘタ リ道 義 漸 ク強 暴ニ 代 へ理想 緊ニ 実 勢 ト合 フ今 後 ノ世 界

ノ結 果 日本 人 ノ所謂 秩 序 ト静謐 ト ヲ益 々擾 揺 セシ ム ル ハ自 然 ノ趨 勢

破 正 権恢 復 ヲ図 ル ハ秉彝 ノ在 ル所 恒 久淪 ルヘ カ ラ サ ル コト ニシテ ソ

今 ヤ成 就 シタ リ ト テ征服 的 愉 快 ヲ公 然ニ 祝 賀 セ リキ然 レト モ吾 人 ノ

ノ如 ク恣ニ 論 議 ヲ 放チ併 合 ノ成 ル ニ及 フヤ 神功 以来 千 有余 年 ノ宿 図

ノ施 措 一般 民衆 ノ態 度 一致 シ テ此 ヲ証 明 シ吾 等 朝 鮮 人 ハ被 征 服者 タ

我カ疆 土 ヲ植 民地 視 シ我カ 同 胞 ヲ土昧 人 遇 スル ハ学者 ノ講 説 政治 家

ル屈 辱 ト疑 懼 ト ヲ事 毎ニ 感 触 セ ラ レタ リ然 レト モ吾 人 ノ神 経 ハ此 ヲ

良 心 ハ此 ヲ恥 辱 ト感 セサ ル程萎 縮 セシ ニア ラ ス ソ ノ復 新 政 ヲ布 ク ヤ

ノ如 キ有 様ニ 於 テ何 ソ疑 懼 ノ念 釈然 ト シ テ心 ヨリ幸 福 ヲ感 スル暇 ア

朝 鮮 人 ノ不平 愈 々現 ハルル ニ随 ヒ日本 ノ抑 圧益 々 ソ ノ度 ヲ加 フ斯 ク

土 ヲ無 償 ニテ提 供 シ国 家 主 権 ノ威 厳 マテ犠 牲 ニシタ ル吾 人カ 得 ル所

脅 威 ト思 ハサ ル程 頑 鈍 ナ ル ニア ラ サ ルナ リ噫 歴 代 世 守 ノ豊 沃 ナ ル疆

ナ リ是ニ 於 テ カ武 断 ノ政 治 生 シ苛 酷 ナ ル警 察 用 ヒ ラ レ日本 ノ政策 権

ラ ンヤ縦 令 日本カ 朝鮮ニ 対 シ初 メ ヨリ信 義 ヲ確 守 シ又 新政 ノ方 針充

力 ヲ主 ト ス ル ニ随 ヒ朝 鮮 人 ノ欝 憤 愈 々蓄 積 シ危 険 愈 々滋 長 シ而 シテ

分ニ其 ノ当 ヲ 得タ リト ス ル モ累 千年 自主 的 政 治 生活 ヲ為 シ来 リ タ ル

ヲ為 ス モ之 ハ地 理 ニモ ヨ ルモ ノ ニテ又 時 勢 ニ モ ヨル モノ ナ レ ハ強 チ

文 明ニ 対 ス ル能 力 ノ差 等 ヲ以 テ吾 人 ノ正当 ナ ル権利 ヲ蹂 躪 ス ル口実

シ安 心 立 命 ス ル能 ハサ ル モ亦宜 ナ リ日本 人 ハ〓 モ スレ ハ吾 人 ノ現 代

一八 七 六年 ﹁朝 日修 好 条 規﹂ 以来 天 津 談判 ノ如 キ日清 宣 戦書 及 ﹁暫

民 志 ヲ ノ ミ罪 スル ハ甚 タ酷ニ 失 セリト言 ハサ ルヘ カラ ス且 数 千年 以

斯 ノ如 キ専 横 ト苦 痛 卜 ニ止 マラ ン ニ ハ吾 人 ノ十年 以 来 ノ新 形 勢ニ 対

定 合 同条 款 ﹂ ノ如 キ 日英 協 約 ノ如 キ 日露 宣 戦 書 及 ﹁ 韓 日議 定 書﹂ ノ

来 閉 垂 シタ ル帳 〓 ヲ撤 シ洋 々 タ ル希 望 ヲ以 テ世 界 文 明 ノ大 潮流ニ 交

吾 人 ハ決 シ テ自 己 ノ生 活 ト運 命 ト ヲ金然 他 人 ノ手ニ 委 ヌ ル コト ニ満

如 キ其 ノ他 数 多 ノ公 私 文 言ニ 於 テ ハ日本 ノ機 会 ア ル毎ニ 世 界ニ 誇 称

足 ス ル能 ハサ ル ハ勿 論 ナ リ況 ヤ 一方 両 国関 係 ノ実際 的 発 展 ヲ見 レ ハ

シ朝 鮮ニ 徳 色 シ タ ル朝 鮮 独 立 及領 土 保 全 ノ大 義 ヲ 一旦勢 宜 ヲ得 ルヤ

カ ニ神 魂 ヲ飛 ハシメ タ ル者 日本 ニアラ スヤ斯 ノ如 キ過 重急 激 ナ ル外

流并 進 スベ ク漸 ク門 前 一歩 ヲ蹈 出 シタ ル朝鮮 人ニ 突然 暗 電 ヲ落 シ遽

国 ノ変 化 ハ吾 人 ノ正 当 ナ ル発 達 ヲ障害 沮 滞 セ シメ タ ル コト実ニ 夥 シ

弊 履 ヲ捨 ツ ルカ如 ク セ シ ニ於 テヲ ヤ且 併合 以後 ノ新 政 ナ ル モノ ハ徹

又 姑 息的 治 安 ヲ ノミ得 ント スル為 政者 ノ方 針或 ハ教 育 ノ畸形 ト シテ

頭 徹 尾 威 圧 ト差 別 ト統 計 上 ノ虚 飾 ト植 民 地 的利 用 ト ヲ努 ム ルノミ ニ テ多 少 見 ル ヘキ成績 ア リ ト セ ハソハ即 チ自 然 的 文 化 過 程 ト数 年続 キ

現 ハレ或ハ信仰 ノ威 力 ト シテ現 ハレテ内ニ 於 テ ハ心 霊 上 ノ発 展 ヲ妨

ケ外ニ 於 テ世 界 的交 渉 ノ生 ス ヘキ 一切 ノ機 縁 ヲ絶 ツ コト ニ尽 力 シ霊

一般 的 希望 ト生 存 及自 尊 心 ノ向 上的 満 足 卜 ニ至 リ テ ハ毫 モ供 給 シタ ル コト ナ ク而 モ功 名ニ 急 ナ ル為 政者 ハ前 後 ノ思 慮 モナク徒ニ 情 理ニ

一切 ヲ抛 出 シタ ル朝鮮 人ニ 更ニ 求 ムル犠 牲 ハ何 物 ソ 一切 ヲ拘 束 セラ

能 ノ発揮ニ 因 ル地位 ノ向 上 ハ殆 ト黄 河 ノ清 ヲ期 スル カ如 キ観 ア リ噫

ノ豊 稔 ニヨリ タ ル経 済 的 緩 和 ト ニ止 マリ根 本的 治 安 ト前途ニ 対 ス ル

ヲ妄 断 スル ノミ ニテ嘗 テ完全 ナ ル基 礎 ノ永 久 ナ ル福 祉ニ 念 ヲ留 メ タ

近 カラ サ ル同化 ヲ夢 ミタ ル ニアラ サ レ ハ実 力 ノ及 ハサ ル財 政 ノ独 立

ル コト ナ シ是 豈 久 遠 ナ ル歴 史 ノ背景 ヲ有 セ ル吾 人 ノ忍 住 安住 スヘ キ

従 順 ト忍 耐 ト ヲ ノ ミ責 ム ルヤ此 ノ不 合 理 不自 然 不 公義 ナ ル状 態 ヲ吾

レ タ ル朝 鮮 人ニ 可 能 ナ ル努 力 何事 ナ リ 卜 テ吾 人ニ 斯 ノ如 ク無 限 ナ ル

︹マ マ︺

所 ナ ラ ンヤ併合 ノ未 タ成 ラ サ ル ヤ日本 ノ上 下 友好 ノ盟 邦 ヲ爼 上 ノ肉

務 ナ ラ ン ヤ此 ノ錯 誤 状 態 ヲ永 ヘ ニ継 続 ス ル是 併 合 ノ価 値 ナラ ン ヤ如

年 間 ノ 日支 交 渉 ノ事 毎 ニ円 滑 ヲ欠 キ齟齬 ヲ来 ス実 ニ朝 鮮 併 合 ノ教訓

覚 得 シ日本 ニ対 ス ル疑 懼 ハ朝 野 賢 愚 ノ共 通的 確信 ヲ為 セリ夫 最 近 十

ヲ食 ミ威 力 ヲ以 テ併 合 ヲ強 行 シ タ ル ニ及 ヒテ ハ殊 更 ニ日本 ノ陰 険 ヲ

ヨリ他 無 カ リ キ然 ル ニ日本 カ累 十 年 ニ亘 レル朝鮮 ニ対 スル金石 ノ約

何 ニ贔 負 目 ニ見 ル モ民族 ノ心 裡 ニ違 反 ス ル両国 併 合 ハ何 時 マテ モ朝

ニ戒 メラ レタ ル所 以 ナ リ又 日支 親 善 ノ声 繁 ク日 支両 国文 書 ノ上 ニ贈

リ国 際 的 新 経 験 ヲ得 タ ル支 那 ハ日露 ノ役 ニ至 ル迄 ハ日本 ニ対 シ猜 疑

鮮 人 ノ幸 福 ニアラ サ ルノ ミ ナ ラ ス且 日本 ノ期 ス ル所 ニ モ副 フ ヘキ 理

人 幸 福 ト シテ感 謝 セ サ ルヘ カラ サ ル カ大 切 ナ ル遺 産 ト シ テ子孫 ニ遺

由 ナ キ ハ過 去 ノ実 績 ニ ヨリ此 ヲ明 白 ニ看 取 スヘ キ ナ リ若 十 年 ノ新 政

ル ニ朝 鮮 ノ覆 轍 ヲ踏 マサ ラ ント ス ル戒 心 ヨリ出 ツ ル モノ ニ外 ナ ラ ス

酬 セ ラ ル ル程 支 那 人 ノ 一般 的 反 感 ハ夫 卜正 比 例 ニ熾 烈 スル モ畢 竟 ス

与 セサ ル ヘカラ サ ルカ此 ノ脅 威 ト不 安 ト ニ安 住 ス ル吾 人 ノ倫 理的 義

日 本 ノ誠 意 ヲ十 分 ニ披瀝 シテ而 カ モソ ノ結 果 此 ニ止 マレリ ト セ ハ併

而 シ テ ソノ結 果 一転 シテ寧 ロ欧 米 ニ ハ連 絡 セン モ決 シテ 日本 ト ハ提

合 ノ無 意 義 ナ ル尚 明 カ ニ自 證 セラ レタ リ ト 云 フ ヘシ

携 セ サラ ント スル ニ至 リ今 ヤ如 何 ナ ル大 政 治 家 如何 ナ ル大 経 綸 ヲ以

タ ル者 朝鮮 併 合 ニ ヨリ絶 大 ナ ル恐 怖 ト不安 ト ヲ感 シツ ツ ア ル ハ明白

又両 国 併 合 ノ主 要 ナ ル目 的 東 洋 ノ平 和 ニア ル ハ勿 論 ナ レ共 東 洋平

ノ事 実 ナ リ噫 縦 令 朝 鮮併 合 ハ 一小 事 ト云 ハン モ東 洋 全体 ノ乖 離 欠 裂

和 夫 ノ モノ果 シ テ朝 鮮 ノ国 家 的 犠 牲 ト民 族 的 不 幸 卜 ヲ要 セサ ル ヘカ

時 ノ勢 力 ヲ以 テ呑 噬 ヲ恣 ニ シテ成 立 ス ル モノ ニア ラ ス何 ト ナ レ ハ是

シ テ相 互 ニ反 目 ス ル勢 ヲ馴 致 シタ ル ハ豈 尋常 ノ事 態 ト シテ等 閑 ニ付

テ ス ル モ支 那 人 ノ コノ 心裡 ノ ミ ハ挽 回 ス ル ニ由 ナ キ ニ至 レリ縦 令 日

程 平和 ニ対 スル大 脅 威 ア ラ サ レ ハナ リ世 ニ豈 爆裂 弾 ニテ基 礎 ヲ莫 メ

ス ヘケ ン ヤ之 二依 リ東 洋全 体 ハ自 閥 横 暴 ノ下 ニ共倒 レト ナ ル禍 機 ヲ

ラ サ ル モノ ナ リ ヤ朝 鮮 ノ国 家 的 生 命・ ヲ断 チ タ ル果 シテ完 全 永 久 ノ東

ツ ツ建 築 ノ安 固 ヲ期 ス ル者 ア ラ ン ヤ両 国 併 合 ヲ以 テ東 洋 平 和 ノ為 ニ

醸 成 シ タ リ日本 ノ貴 任 亦軽 カラ スト 云 フ ヘシ内 ハ二 千 万含 憤 蓄 怨 機

ハス又 支那 ノ ミ ナラ ス満 蒙 其 ノ他 ノ日本 ニ対 シ多 大 ナ ル期 待 ヲ有 シ

ト 云 フ ハ不 幸 ニシ テ此 ノ論 埋的 誤 謬 ヲ有 セリ併 合 ノ断 行 ノ如 何 ニ賢

ヲ見 テ難 ヲ思 フ民 族 ヲ軍隊 ト警 察 ト ヲ以 テ威 圧 シ外 ハ東 洋治 乱 ノ主

本 カ朝 鮮 ヲ永 得 スト 云 ヘト モ其 ノ利 タ ル支 那 ヲ全 失 ス ル害 ヲ償 フ能

明 ナ ラサ ル思 慮 ノ実 現 タ ルカ バ之 ニヨリ テ明證 セ ラ ル ヘク加 之 露 国

軸 タ ル四億 万支 那 人 ニ永 久 不磨 ノ疑 懼 ヲ懐 カシ メ上 下 一致 ノ排 斥 ヲ

洋 平和 ノ肥 料 タラ ン ヤ真 正 ナ ル東 洋 ノ平 和 ハ公義 安固 ナ ル東 洋 共 存

崩 壊 シ独逸 駆 逐 セ ラ レ侵 略 主 義 軍 国 主義 既 ニ歴 史 上 ノ古 物 ト ナ リ シ

主義 ノ基 礎 ノ上 ニ始 メテ樹 立 セ ラ ル ヘキ モノ ニシ テ 一国 ノ徳 望 ト 一

今 日 ニ於 テ ハ東 洋 平 和 ノ脅 威 全 然 除 去 セラ レタ ル ト同時 ニ併 合 ノロ

ル ヘキ趨 勢 ニ鑑 ミ両 国 ノ運 命 ヲ新 タ ニ匡 正 ス ル ハ時 下 ノ喫 緊事 ナ ラ

行 ハシメ テ遂 ニ東 洋 共 存 ノ原 則 ヲ立 ツ ヘキ余地 ナ キ ニ至 レリ斯 ル恐

ス ン ハア ラ ス今 日吾 人 一歩 ノ得失 ハ日本 ヲ シテ東 洋 平 和 ノ支 持 者 タ

実 一層 虚無 ニ帰 シ タ リ今後 ノ朝 鮮 人 ニ何 ノ為 自 己 ノ生 存権 ヲ安 価 ニ

サ ラ ン又両 国 ノ併 合 如 何 ニ東 洋 平 和 ニ有 害 ナ ル大 禍 因 タ ルカ バ支 那

ラ シ メ将 又 破 壊者 タ ラ シ ム ヘク 又朝 鮮 ヲ シテ東 洋 平 和 ノ安 全 弁 ニモ

テ永 久 ニ売 払 ヘト云 フ ヘキ カ愈 々其 ノ理由 ナ キ ニ苦 シ マサ ル ヘカ ラ

人 ノ日 本 ニ対 スル心 理 的変 遷 ノ如 ク有 力 ナ ル証 拠 ナ シ日 清 ノ役 ニ ヨ

復 タ単ニ 日 本自 衛 上 ノ必 要 ヨリ看 ル モ朝 鮮併 合 ノ 日本 ノ国 体ニ 取

ナ ラ シメ噴 火 口 ニ モナ ラ シ ム ヘシ豈 戒 慎 ス ヘキ ニア ラ ス ヤ

リ テ夥 大 ナ ル危 険 性 ヲ帯 ヒ タ ル ハ達 識 ノ士 ノ容 易ニ 看 取 スヘ キ所 ナ

安 ナ シト云 フヘ シ隣 誼 ヲ敦 ク シテ後 援 ヲ得 ルカ怨 敵 ヲ作 リ テ後 慮 ヲ

釈 カ サ ル カ日 本 ノ利 害 亦 両 国 関係 ノ新 事象 ヲ求 ム ル コト切 ナ リ ト云

ル ヲ信 ス ル 一念 ハ日本 政治 家 ノ多 数 ヲ シテ朝 鮮併 合 ノ前 途ニ 対 シ更

夫 レ併 合 新 政 ノ基 礎 ヲ ナ ス モノ ハ固 ヨリ同 化 ニシテ同 化 ノ可能 ナ

ハサ ルヘ カ ラ ス

ニナ リ ツ ツア リ 日本 如 何ニ 抑 圧 ト箝 制 ヲ以 テ吾 人ニ 加 ヘン モ吾 人 ノ

ハ決 シ テ威 力 ノ ミ ニテ成 就 ス ル両 国 ノ併 合 ノ如 ク容 易 ナ ル モ ノ ニア

ニ 疑 慮 ヲ費 サ 、ラ シ メ タリ然 レト モ精神 ノ融 和 ヲ要 ス ル両 族 ノ同 化

リ朝 鮮 人 ハ長 久 ナ ル政治 的経 験 ヲ有 ス ルト共ニ 民 族 的 自 覚益 々熾 烈

本 能 ヲ鋼閉 セシ ムル能 ハサ ルヘ ク又 日本 如 何ニ 掩 蔽 シ防 邊 ス ルト モ

ラ ス五 干年 歴 史ニ 対 ス ル記 憶 豈 一朝 ニシテ消 滅 スヘ ク 二千 万 民衆 ヲ

新 世 界 ノ思潮 ハ薫 染 漸 ク速 カ ニ感 受 甚 タ鋭 シ吾 人 ノ運 命 ヲ自 力 ニテ 処 理 スル ハ既ニ 時 日 ノ問 題 ノ ミ若 シ不幸 ニシ テ暴 力ニ 制 伏 セラ レ理

合 セ テ僅カ 十 万ニ 出 テ ス而 モ此 レ 日清役 後 三十年 近 ク ノ努 力 ト新 政

ル ヲ推 断 ス レト モ朝 鮮 人 ノ中ニ 日本 語ニ 通 スル者 常 語 精 解 者 ヲ悉 ク

ナ リ朝 鮮 人 ハア ラ ユル危 険 行 為 ヲ職 業 ト ナ シ直 接 間接ニ 日本 ノ治 安

十年 闇絶 大 ナ ル心 力 ヲ傾 注 セシ結果 ナリ シ ヲ思 ヘ ハ言 語 ノ普 及如 何

通 ス ル族性 豈 一朝 ニシテ 喪絶 ス ヘケ ン ヤ或 ハ日 本語 普 及 ノ遠 カラ サ

ヲ脅 威 ス ル如 何ニ 大 ナ ルヘ キ カハ 想像 スルニ 難 カ ラ ス自 己 ノ地 位 ト

ハル ル ノ外 ナ ク是ニ 於 テ カ朝 鮮 ハ自 然 ニア ラ ユル過 激 思 潮 ノ巣 窟 ト

歴 史 ト運命 卜 ニ対 シ正確 ナ ル自 覚 ヲ得 タ ル朝 鮮 人 ハ穏 当 ナ ル方 法 ヲ

激甚 ナ ル ハ過 渡 的 社 会 ノ趨 勢 ノ然 ラ シ ムル所 ニシテ決 シ テ日本 ノ同

ニ 長 久 ナ ル年 月 ヲ要 スヘ キ カ ヲ推 知 ス ヘク又最近 十 数 年 習 俗改 化 ノ

性 ヲ逐 ク ル ヲ得 ス吾 人 ノ不 平 ハア ラ ユル好 マシ カ ラ サ ル形式 ニテ現

以 テ志 ヲ得 サ ル場 合 ニ ハ生 存 ト尊 栄 ト ノ為ニ 手 段 ヲ択 ハサ ルヘ キ ハ

守 シ朝 鮮 併 合 ノ実績 ヲ挙 ク ル ニ急 ニシ テ コレ以 上 ノ抑 圧 ヲ行 ヒ旧誤

国 ナ リ歴 史 ヨリ言 ヘ ハ朝 鮮 ハ五 千年 ニシ テ 日本 ハ其ノ半ニ 過 キ ス言

ハ島 国 的 ナ リ社 会 ノ基 素 ヨリ言 ヘ ハ朝 鮮 ハ儒 教国 ト シ テ日 本 ハ仏 教

化策 ノ効 ヲ奏 シタ ル モノ ト視 ルヘ キ ニア ラ サ ル ハ贅 弁 ヲ須ヒ サ ル所

ヲ匡 正 スル ニ力 ヲ用 ユ ル コト足 ラ サ ラ ン カ改 新 シタ ル世 界ニ 独 リ旧

語 上 ヨリ言ヘ ハ音 韻 変 化 ノ豊 約 懸隔 シ文 字 上 ヨリ言ヘ ハ表 記範 囲 ノ

当 然 ノ帰趨 ナ リ又 国際 聯 盟 成 立 シテ 人類 ノ歴 史 上ニ 於 ケ ル正 義 ノ行

式 帝 国 主 義 ヲ把持 ス ル モノト シテ世 界 ノ疑 念 ハ悉 ク 日本ニ 幅 湊 スル

広 狭 過 異 ニシ テ朝鮮 ハ世界 的 容 量 ナ ル モ日 本 ハ地 方 的 貧 弱 ナリ 且 ツ

サ ル モノ ア リ先 ツ徳 性ニ 就 キ テ言 ヘハ朝 鮮 人 ハ大 陸 的ニ シ テ日本 人

ヲ免 カ レ サ ル ヘク斯 ク ノ如 キ孤 立 独 往 ハ恐 ラク ハ日本 ノ世 界的 地位

飲 食 衣 服 等ニ 至 ル ニ朝 鮮 ノ文 化 的高 級 ナ ル ニ比 シ テ日 本 ノ ソ レノ実

ナ リ翻 リテ 不可 能 ノ方 面ニ 就 キ考察 セ ン ニ殆 ント指 ヲ屈 ス ル ニ堪ヘ

ニ対 シ光 栄 ニアラ サ ルヘ シ且 ツ 日本 ノ将 来 ハ大 陸 ヨリ モ寧 ロ太平 洋

質 価 値 ノ如 何ニ 低劣 ナ ルカ バ固 ヨリ定評 ノ ア ルア リ新 文 化 ノ過 程ニ

進 益 々 ソノ歩 調 ヲ強 ク ス日本 若 シ陽 ニ ハ此 ノ大 勢ニ 和 同 スル カ如 ク

方面ニ 在 ル ニモ拘 ラ ス眼前ニ 怨 ヲ懐 ク二 千 万 ノ異 族 ヲ有 シ背後ニ 憎

於 テ ハ仮 令 幾 歩カ 落 後 シ タ リ ト云 フヘ キ モ原 価値 ノ表 現ニ 於 テ ハ寧

装 ヒ陰 ニ ハ侵 略 的 大陸 発 展 ヲ以 テ基 調 ヲ ナ シ タ ル旧政 治 ノ套 習 ヲ墨

ヲ積 ミ タ ル四 億 万 ノ危 隣 ヲ控 フ ル ハ日本 ノ自衛 上 此 レ ヨリ大 ナ ル不

ロ数等 ノ高 地ニ 先 占 シタ ル朝 鮮 ヲ ハ日本 ノ誠 実 ナ ラサ ル方 法 ヲ以 テ

ノ新 運ニ 合 シ時 代 ノ新 勢ニ 応 シ テ生存 ト 発展 ト高栄 ト ヲ享獲 スル ニ

世 ノ俊 英 要 路ニ 当 リ シ カ ハ今 日 ノ大勢 那 辺ニ 趨嚮 シツ 、ア ル カハ早

モアラ ス豈 他 意 ア ラ ンヤ 日本 ハ由 来 明智 達 識 ノ士ニ 富 ミ且 ツ今 ヤ 一

既ニ 識 認 セラ レタ ルヘ シ自 由 思 想 ト 民 族 主義 ト ヲ以 テ基 調 トナ ス世

必 要 ナ ル正当 ノ権 利 ヲ主 張 スル ノミ決 シテ排 他 的精 神 ヨリ出 タ ル ニ

経 済 上 ヨリ シ テ容 易ニ 協 調 スヘ カ ラ サ ル利 害 衝 突 ア リ加之 両 国 併 合

界 ノ大 思 潮 方ニ 懐 山 襄 陵 ノ勢 ヲ以 テ 一代 ヲ風 靡 シ米 国大 統 領 ウ ヰ ル

リ又 両 国 ハ既 往ニ 於 テ数 千 年 継 続 ノ怨 隙 ヲ有 シ現 在 及将 来ニ 於 テ ハ

ハ民 族 的意 思 ヲ全 然 無 視 シタ ル 一市〓 的猾 智 ニ ヨリ成 リ其 ノ後 ノ政

ソ ン氏 ノ提 唱 ハ国 際 聯 盟 ノ保 障 無 ク ト モ世界 歴 史 ノ百目 ハ此 ノ原 則

根 本 的改 化 ヲ遂 ケ ント ス ル ハ固 ヨリ言 フヘ ク行 フヘ カラ サ ル コト ナ

教 総ヘ テ威 圧 的 差 別 的 ナ ル ハ実ニ 威 力 ヲ以 テ撕 滅 ス ル コト能 ハス歳

ノ下ニ一 新 セラ ル 、外 無 キ モ明白ニ 識 認 セラ レタ ル ヘク天 下 大勢 ノ

転 変 既ニ 斯 ノ如 ク沛 然ト シテ禦 ク能 ハサ ル コト明 カナ レ ハ今 日吾 人

リ若 干 ノ残飯 的 恩 恵ニ 感 激 シ忠 良 ヲ心願 ス ル者 ハ世 代 ヲ易 フル モ容 易ニ 出 テ来 タラ サ ル ヘシ況 ンヤ 一方ニ 於 テ世運 駸 々 卜 シテ進 ミ十 八

コト ハ明 白ニ 識 認 セ ラ レ タ ルヘ シ理 義 両 ナ カ ラ明 日斯 ノ如 キ事 柄ニ

ノ要 求 無 クト モ両 国 旧 来 ノ錯 誤 状 能 ヲ改 善匡 正 ス ル ノ焦 眉 ノ急 ナ ル

月 以 テ磨 滅 ス ル コト能 ハサ ル恥 辱 ト苦 痛 ト ヲ吾 人ニ 与ヘ タ ル モノナ

ニ於 テ ヲ ヤ仮 令 日本 ノ朝 鮮ニ 対 スル同 化策 ハ 一、 二 世 紀 ノ間 ニ ハ満

世 紀 以 来 ノ 一切解 放 運 動 ノ最 終 ノ果 実 ヲ結 フ日目 前ニ 迫 リツ 、ア ル

ニ一 大 痛 棒 ヲ加 フ ル モノ ハ五 千年 継 続 ノ歴史 的 国 家 遽 然 ト シテ滅 亡

蕪 辞 ヲ搆 へ仍リ テ 明断 ヲ促 カ ス所 ナ リ吾 人 孤 ナ リ ト云 フ勿 レ十 六億

朝 野 ニ吾 人 ノ本 意 ア ル所 ヲ披瀝 ス ル ハ最 モ正 当 ナ ル コト ト信 シ敢 テ

未 来 ヲ通 シ テ必然 的ニ 最 大 ナ ル友 好 ヲ持 続 セサ ルヘ カラ サ ル 日本 ノ

千万 全民 族 ノ期 望 ヲ体 シ祖国 興復 ノ第 一旗 ヲ揚 ク ル ニ当 リ過 去 現在

シ二千 万 繁 滋 ノ文化 的 民 族 渾然 ト シテ異 民 族ニ 同 化 セ ラ レタ ル未 タ

ノ良心ニ 吾 人 ノ後 援 ア リ吾 人 弱 シト 云 フ勿 レ二 千万 ノ心 刃 ハ吾 人 ノ

就 キ更ニ 架 畳 ヲ用 フ ル ハ寧 ロ迂 冗 ノ議 ヲ免 カ レサ ルヘ シ吾人 ハ今 二

史 上ニ 見 タ ル実 例 ナ キ コト ナ リ之実ニ 社 会 原 則 ト民 族 心 理 上確 固 動

武 器 ナ リ噫 世 界 ハ正ニ 正 義 ト人 道 ト ノ上ニ 一大 復活 ヲ遂 ケ ント ス朝

足 ナ ル効 果 ヲ収 ムル コト可能 ナ リ ト ス ル モ世界 大 勢 ノ朝鮮 独 立 ヲ促

カ スヘ カ ラ サ ル不可 能 性 ア ル ニヨ ル モノ ナ レ ハ朝 鮮 同 化 ハ日 本ニ 取

成 スル ハ遙 カ ソノ以 前 ニア ルヘ キ ヲ如 何 セ ン最 後ニ 迷 夢 的開 化 論 者

リテ如 何ニ 必 要 喫緊 事 ナ ル モ太陽 日本 ノ為ニ西 ヨリ昇 ラ サ ルヲ如 何

テ言 ハン時 代 ハ改 化 サ レツ 、ア リ朝 鮮 人 ハ自 覚 セリ 卜

鮮 及朝 鮮 人 ハ今 ヤ生存 ト尊 栄 ト ニ対 ス ル徹 底 ナ ル自 覚 ヲ有 セリ重 ネ

要 ス ル ニ天 下 ノ事 ハ勢 ノ ミ昔年 ノ併 合 ハ昔 年 ノ勢 ナ ル カ如 ク今 日

日

宙印  李

弼 柱印

朝鮮民族代表 (姓名別興)

善

閣下

熙印  吉

長 谷 川好 道

朝 鮮建 国 四千 二 百 五十 二年 三 月

朝鮮総督 

孫 秉

︹マ マ︺

セン

ノ独立 ハ今 日 ノ勢 ナ ルノ ミ今 日 マテ 日本 ノ同 化 ヲ夢 ミ タ ル ハ今 日 マ テ ノ勢 ナ ルカ如 ク今 日吾 人 ノ独 立 ヲ宣 ス ル ハ今 日 ノ勢 ナ ル ノミ昔 日 ニ 於 テ併 合 ノ勢 ヲ吾 人カ 遏 住 ス ル能 ハサ リ シ カ如 ク今 日ニ於 ケ ル独 立 ノ勢 ヲ 日本 又 如何 ニ シテ遏 住 スヘ ケ ンヤ今 日吾 人 ノ挙 ハ実ニ 世 界

申

朴

李

李

梁

羅

金

白

錫

熙

鍾

明

漢

竜

昌

竜

九 印 

道 印 

一印 

竜 印 

黙 印 

煥 印 

俊 印 

城 印 

洪

崔

呉

朴

林

李

劉

羅

権

金

秉

聖

世

東

礼

昇

如

仁

東

秉祚

箕 印 

模 印 

昌 印 

完 印 

煥印 

薫 印 

大 印 

協 印 

鎮 印 

印 

洪

崔

呉

申

朴

李

李

梁甸

権

金

華

洪

準

鍾

甲

秉

完

英印

植印

承印

勲印

成印

伯印

悳印

圭印

サ ル問 題ニ 対 シテ ハ 一般 的 注 意カ 多 少 緊 張 ヲ欠 ク ニ非 ラ サ ル ヤ ノ問

焦 悶 スル所 ニシテ 一層 貢 慮ニ 勝ヘ サ ル ハ欧 洲政 局 ト ノ関 係 直 接 ナ ラ

明快 ナ ル結 果カ 稽 遅 ス ルノ念 慮 無 キ ニアラ ザ ル ハ心有 ル者 ノ斉 シク

ル所 ア リ然 レト モ或 ハ情 実 ト或 ハ因 襲カ 或 ハ国 際 的姑 息 ト ニ因 リ テ

ニ 過 キ サ ル ハ賢 明 ナ ル閣下 ノ唱言 指 示 ト シテ既ニ 世 界 的 承 認 ヲ経 タ

自 決 主 義 ノ実際 的 勝 利 ヲ要 ス然 ラ サ レ ハ如何 ナ ル名 策 モ沙 上 ノ楼 廓

ヲ実 現 セ ント スル新 世界 ハ何 物 ヨリ モ先 ツ完全 ニシテ透 徹 ナ ル民 族

閣 下 ノ身 辺 ヨリ離 レサ ル コト ヲ念 ハン コト ヲ、全 人類 完 全 ナ ル幸 福

題 ナ リ是 レ 一ノ杞 憂ニ 過 キ サ ルヘ キ モ閣 下 一層 ノ留 意 ト 一段 ノ努 力

雲 印 

洙 

ヲ要 スヘ キ点 ナ ルヲ信 ス

春

兆印

竜

又其 ノ素 因 タ ル 一切 ノ不合 理的 状 態 ヲ完 全ニ

除 去 セ ムト スル世 界 的大 改 造 ナ リ亜 米利 加大 統 領カ 可 惜貴重 ナ ル人

サ ラ シメ ント ス ル︱

洲戦 乱 善後 ノ為 ノ ミ ナ ラ ス実ニ 人 類 全体カ 再 ヒ無益 ノ惨 禍ニ 遭 遇 セ

閣 下 ヨ今 日媾和 会 議 ノ大目 的 ハ閣 下 ノ屡 々宣 明 セラ レ タ ル如 ク欧

麟印

鄭 基

韓

編者註 原本はガリ版、日本文。頭初に秘印があり、︿ 総督ニ提出セシ文書写﹀とい う柳込紙片が添付されている。旧拓殖局文書。 二

命 ヲ犠 牲 ト シ鉅 大 ナ ル財 物 ヲ糜 費 スル ハ此 ノ高 貴崇 厳 ナ ル理 想 ノ実

現ニ 在 ル ニ非 スヤ閣 下 ノ賢 明偉 大 ナ ル発 見 タ ル民 族自 決 主 義 ハ直ニ

ノ世 界 ヨリ駆 逐 勦 滅 シ テ新 世界 ノ歴 史 ハ始 メ テ栄 光 ア ル其 ノ第 一頁

此ニ 対 ス ル唯 一根 本 的方 法 ト シテ暴 悪 暗 黒抑欝 呻 吟 ノ声 ヲ永 遠ニ 此

京 城 に於 け る独立 宣言 書 署 名者 三十 三 人 の米 国大 統 領 に提 出 せ る 文書

文

訳

韓 竜 雲カ 自 ラ携 帯 シタ リ シ文書

厳 粛 ナ ル信 念 ト崇 高 ナ ル義 気 ヲ以 テ正 義 一般 的幸 福 及 恒 久 的 平和

シテ特 別ニ 力 ヲ用 ヰ ラ レ ム コト世 界 万 衆 ノ斉 シク感悦 歎 服 スル ヲ已

ヲ盈 スヲ得 ヘシ明 達 ナ ル閣 下 ハ他 ノ総 テ ノ業 件 ヨリ モ先 ツ此 レ ニ対

﹁ウヰ ル ソ ン﹂ 閣 下 ヨ、 我 等 ヲ シ テ最 真 摯 ナ ル敬意 ト深 厚 ナ ル祝 福

ヲ基礎 ト ス ル新 世 界 ノ建 設ニ 奔 走 勤労 セラ ル ル時 代 ノ大 導 率 者 タ ル

五 千年 ノ歴 史 ト二 千 万 ノ民衆 卜 ヲ有 スル我朝 鮮カ 地 理 上 ノ

関 係 ヨリ近 代 文 明 ノ洗 礼 差後 レ 一面 帝 国 主 義 ノ国 際 的犠 牲 ト ナ リ畢

噫！

マサ ル所 ナリ

ヲ頌 祝 ス ル世 界 大 衆 中最 精 誠 ナ ル者 ト シ テ我 等 朝 鮮 人有 ルヲ記 憶 セ

竟 日本 ノ凌 辱 ヲ受 ケ テ ヨリ最 近 数 十年間 ノ歴史 ハ実ニ 国際 史 上ニ 類

ド ヲ閣 下ニ 奉 呈 ス ル ヲ得 セシ メ ヨ、閣 下 ノ義 気ニ 感 激 シ閣 下 ノ功業

ラ レ ン コト ヲ 二千 万 ノ純全 タ ル心 ト四千 万 ノ〓 望 ス ル眼 ト ハ 一斉ニ

露 国 勢 力 ノ南 下 ニ ヨリ テ東 亜 ノ平 衡脅 威 ヲ感 スル ヤ朝 鮮 ノ独 立 ヲ捍

ニ 日 本 ナ リ同年 ノ暫 定合 同 条 款 ハ此 ヲ証 約 シタ ル モノ ニシ テ其 ノ後

認 ノ為ニ 起 リタ ル モノ ニシテ朝 鮮 ノ独 立 ヲ世 界ニ 紹 介 シタ ル者 ハ実

足 ラ ム、 閣 下 ヨ 一八 九 四年 ノ清 日戦争 ハ実ニ 朝 鮮 独 立 ノ事 実 上 ノ承

ヲ以 テ シ テ モ如 何ニ 日 本 ノ背 信 無 義 不義 下道 ノ窮 マレ リ ヤヲ知 ル ニ

例 ヲ見 サ ル 一大 悲 劇 ナ リ唯 表 面ニ 顕露 シ タ ル外 交 的 経 過 ノ数 例 ノ ミ

シ タ ル ハ日本カ 如 何ニ 之 ヲ掩 蔽 セ ムト ス ル モ各 種 ノ機 会ニ 於 テ世 界

復運 動ト ハ可能 卜至善 ト ヲ尽 シ テ崇高 悲 壮 ナ ル良 心発 動 ノ好例 ヲ示

ノ大 恥 辱 ナ リ而 シテ爾 来 十 数年 間 寸 鉄 無 キ我朝 鮮 人 ノ反 抗 手 段 ト興

世 界 的 公 義 ノ判 断 ヲ下 ス ヲ得 サ リ シハ 最 近外 交 史 上 特筆 ス ヘキ人類

ニ 在 リ テ ハ帝 国主 義 ハ列 国 政治 家 ノ最 高 信 条 タ リ シ ヲ以 テ不 幸 ニモ

相 距 ル稍遠 ク利害 ノ相 感 ス ル所 比較 的 切 実 ナ ラ サ ル モノア リ又 当時

ス ル所 茲ニ呶 々 ス ルノ要 ア ルヲ見 ス元 来 朝 鮮 ノ位 置 タ ル欧 洲 中 原 卜

閣 下 ヨ日本 ノ朝 鮮ニ 対 ス ル非 人道 的 不合 理 的虐 政 ヲ煩 瑣ニ 列 挙 ス

義 人 ノ同情 ヲ博 シタ ル コト ト信 ス

衛 ス ル テ フ称 謂 ヲ以 テ日本 ハ露 国 ト戦 端 ヲ開 キ タ リ朝鮮 ハ其 ノ恩義 ニ 感 シ テ作 戦 上 諸 般 ノ便 宜 ヲ供 給 ス ルノ ミ ナ ラ ス主権 ノ威 厳 ヲ マテ

ル ハ吾 人 ノ願 フ所 ニアラ ス只 吾 人 ハ日本カ 世界ニ 対 シ テ ハ朝 鮮 ノ実

犠 牲 ト シ有 ユル可 能 的義 務 ヲ克 尽 セリ即 チ 一九 〇 四年 ノ攻 守 同 盟的 ﹁日韓 議 定 書 ﹂ ハ之 ヲ盟 約 シ タ ル モノ ナ リ其 ノ他 一八八 四年 天津 条

ヲ忍 受 ス ル能 ハサ ルナ リ過 去 現在 未 来 ヲ通 シ朝 鮮 人 ヲ シテ 一切 ノ世

界 的呼 吸 ト世 界 的行 進 ト ニ同参 ス ルヲ得 セ シメ サ ル日 本人 ノ抑 圧 ヲ

情 ノ是 以上ニ 誣罔 シ朝鮮ニ 対 シテ ハ世界 ノ大勢 ヲ是 以 上ニ 掩 蔽 ス ル

ノ請 求ニ 順 応 シ 一切 ノ苦 痛 ヲ忍耐 セリ然 ル ヲ露 日 和 ヲ講 ス ル ニ当 ツ

是 以上ニ 忍 耐 ス ル能 ハサ ルナ リ 五千 年 ノ歴史 的 国 民 ト シテ外 ハ世界

タ ル ハ朝 鮮 ノ独立ニ 対 ス ル担保 ナ リ シ ナ リ朝鮮 ハ之ニ 感 謝 シ テ 一切

テ ヤ同 盟 国 タ ル朝 鮮 ノ参 加 ヲ許 サ ス両 国 代 表者 ノ間ニ 於 テ任 意ニ 朝

文 明 ノ進 行ニ 貢献 ス ルノ機 会杜 絶 シ内 ハ自 家 ノ生 命 力 ヲ発 揮 シ生存

約 以後 日本 ハ機 会有 ル毎ニ一 面 朝 鮮ニ 徳 色 ヲ示 シ 一面 世 界ニ 誇 称 シ

鮮ニ 対 ス ル宗 主権 ヲ議 定 シ タ ル結 果 日 本 ハ恣ニ 一切 ノ旧 約 ヲ罷 棄 シ

ル能 ハサ ルナ リ今 ヤ過 去 全世 紀 辛 苦 ノ経 験 ト許 久 ノ履 歴 ト ヲ以 テ文

化 史 上 空 前最 大 ノ改 化 ヲ遂 行 シ〓 事〓 物 悉 ク新 ナ ル祝 福 、 光 栄 、生

権 ヲ保 障( ス ル ノ途 無 キ ノ裡ニ 在 リ テ是 以 上ニ 不 合 理 的楽 天 ヲ継 続 ス

至 ル迄 順 次 剥奪 スル ニ際 シ只 ﹁猶 国 力充 実 ス ル迄 ﹂ ト ノ籍 口 ヲ設 ケ

気ニ 充 溢 シツ ツ ア ル ノ時ニ 当 リ我 朝 鮮 及朝 鮮 人 亦 正義 ノ軌 道ニ 同 参

全 ク 一切 ノ宣 言 ヲ顧 ミ ス只 管 武 力 的 脅迫 ヲ以 テ朝ニ 外 交 通信 ノ権 ヲ

タ ルノ ミ ニシ テ其 ノ独 立 ト領 土 ト ハ之 ヲ永 久ニ 保 全 セ ム コト ヲ明 白

シ自 由 ノ慶 福 ヲ同 享 シ以 テ生存 ト発 展 ト ヲ主 張 ス ル盖 シ吾 人 ノ正当

奪 ヒ夕 ニ財 政 軍事 ノ権 ヲ取 リ司 法 警 察 ノ権 ヨリ 一切 行 政 上 ノ機 能ニ

ニ 盟 約 シ タ リキ然 ル ニ内 一切 ノ武 力 完 全ニ 削 去 セ ラ レ外世 界 列 国 ト

ス

ナ ル権 利 ニシテ神 ノ子 タ ル人 類 ト シ テ ノ最 高 貴 ナ ル義 務 ナ リ ト 信

自 来 朝鮮 ハ東 洋 ノ バ ルカ ン称 セ ラ ル盖古ニ 在 リテ東 洋 ノ安危 多 ク

ノ直 接 交 渉 ノ道 断 絶 ス ル ニ及 ンテ ヤ暗 弱 ナ ル主 権 者 ヲ脅迫 シ テ 一片

苛 酷 ナ ル警 察 ト強 暴 ナ ル軍 隊 ト ヲ以 テ有 ユル圧 制 ト恥 辱 ト ヲ加ヘ タ

ハ朝 鮮ニ 基 因 シタ リ シハ姑 ク 云 ハス最 近清 日、露 日 ノ戦 役 ノ如 キ東

ノ空 文ニ 依 リ遂ニ 数 十年 来 継 続 的 禍 心 タ リ シ朝 鮮 併 合 ノ計 ヲ遂 行 シ

リ日 本 ノ朝 鮮ニ 対 ス ル陰 険 邪 偽 兇 悪 ノ大 要 斯 ノ如 キ ハ世界 ノ公 論 喝

ノ勢威 減 殺 ハ朝 鮮 問 題ニ 基 因 セ ル露 日戦 役ニ 敗 ヲ招 キ タ ル余 毒 ナ リ

ノ衝 突カ 今 次戦 役 ノ根 本 的原 因 ナ リト セ ハ墺太 利 ノ塞 耳維ニ 対 ス ル

思量 ヲ要 ス ル モノ タ ル ヤ ヲ知 ルヘ ク又〓 ス ラブ 主義 対〓 日耳曼 主義

ト作 ス ニ徴 スル モ朝 鮮 ノ東 洋ニ 於 ケ ル国 際 的 地 位カ 如 何ニ 審 密 ナ ル

亜 ノ全 局ニ 大 波 瀾 ヲ惹 起 シタ ル世 界的 ノ事 変カ 朝 鮮 ヲ以 テ共 ノ主因

ス ル モ人 類 界ニ 惨 毒 ト脅 害 ト ヲ招 致 スヘ キ素 因 ヲ勦 滅 ス ル為 消 毒 シ

カ ラ サ ル モノナ リ世 界 何 レノ隅 マテ モ何 等 ノ種 類 何等 ノ形式 ヲ以 テ

界 ハ苦 痛 ト圧制 ト ニ沈 淪 シ呻 吟 セル 一民族 一階 級 ノ存 在 ヲ モ許 ス可

理 的 覚 醒 ヲ有 スル時 代 及 人 ノ愉 快 ナ ル義 務 ナ リ正 義 ト人 道 ト ノ新 世

義 ノ毒 牙ニ 遭 遇 セ ル憐 ム可 キ犠 牲 ヲ救 出 スル ハ洋 ノ東 西 ヲ問 ハス倫

人 士 ノ当 サ ニ行 フ ヘキ事ニ 属 ス可 憎 可悪 ノ軍 国 主義 侵 略 主義 圧 制 主

手 術 ス ル ハ今 日 世界 名 医 タ ル閣 下 ノ最 高 尚 ニ シテ最 栄責 ア ル任 務 タ

圧 迫 ハ背 後露 西 亜 ノ勢 力カ 前ニ 比 シ テ失 墜 シタ ル結 果 ニシテ露 西 亜

今 次 ノ大 戦 役 ヲ誘 発 シタ ル ニ就 テ モ朝 鮮カ 微 妙 ナ ル関 係 ヲ有 ス ル実

決 ノ機 会カ 世 界 的ニ 適 用 セラ ル ル様実 際 的 ノ勝利 ヲ占 ムヘク 一歩 モ

滌セ ヨ 一切 ノ抑 欝 ヲ暢叙 セシ メ ヨ、世 界 平 和永 久 ヲ基 礎 タ ル民 族 自

仮 借 ナ ク勇 進 セ ヨ吾 人 ハ閣 下 ノ明 敏達 識ニ 信 頼 シ閣 下カ 義 ノ為ニ 勇

ルヘ キ ナ リ閣 下 ヨ神 ノ名 ヲ以 テ人道 ノ名 ヲ以 テ 一切 ノ不義 ヲ悉 ク洗

東 洋 諸 民族 共 通 ノ憂患 タ ル コト及 日本 ノ軍 国 主 義 的 極東 モ ン ロー主

ナ ル ニ信頼 シ閣 下 ノ自 由 仁愛 寛 弘 義 侠 正直 ヲ以 テ誇 ト為 ス亜 米 利 加

ニ 此 ノ如 ク又 戦後ニ 於 ケ ル政治 経済 上 ノ最 大 問 題カ 東 洋ニ 在 ル ハ世

義カ 如何ニ 世 界 列 国 ノ機 会均 等 大 障害 ヲ有 ス ル米 英 両 国細 心 ノ商 量

人 士ニ 依 頼 ス ルノ情 益 々深 ク 又此 ノ機 会ニ 於 テ 一八 八 二年 以来 ノ約

界 達識 ノ士 ノ斉 シク 明知 スル所 、 日本 ノ侵畧 的 大陸 発展 策カ 如何ニ

ヲ要 スヘ キ問 題 タ ル ヤ ヲ知 ル ヘシ極東ニ 対 スル外 交 的噴 火 口 ヲ永 久

言 即 チ韓 美 修好 通 商 条約 ノ第 一款 ヲ想起 セサ ル ヲ得 ス吾 人 ハ何 レノ

政 治 上 、 人道 上、 世 界 改 造 上如 何 ナ ル点ニ 於 テ モ極 東ニ 於 ケ ル朝 鮮

ルノ必 要 及東 洋 諸 民 族 ノ平和 的 生 存 権 ヲ保 障 スル必 要 上換 言 ス レ ハ

鮮 人 ニ ハ斯 ク モ深 刻 ナ ル圧制 ノ下ニ 在 リ テ之 ヲ以 テ無 限 ノ慰 悦 ト為

常ニ 多 大 ノ期待 ヲ有 ス全 然武 力 又 ハ外 交 的ニ 抵 抗 力 ヲ失 ヒタ ル我朝

時ニ 於 テ モ亜米 利 加 人 ハ断 シテ食 言 者 ナラ サ ル ヲ確 信 シ是ニ 対 シテ

︹マ マ ︺

ノ 必要 東 洋 ニ於 ケ ル日 本 ノ専 横 ヲ予防 シテ列 国 共 通 ノ利益 ヲ擁 護 ス

ニ 防 塞 ス ルノ 必要 東 洋 ノ独逸 ヲ夢 想 ス ル日本 ノ軍 国 主 義 ヲ懲 戒 ス ル

問 題 ノ合 理 的解 決カ 欧 洲ニ 於 ケ ル バ ルガ ン問 題 ト同 等 ノ価 値 ヲ有 ス

サ サ ルヲ得 サ ル ノ苦 衷 ヲ告 ゲ ル モノ ナ リ

スヤ真ニ 然 リ而 シ テ西 洋 ノ軍 国 主義ニ 対 ス ルカ如 ク東 洋 ノ軍 国主 義

モ及 フヘ キ モノ ナリ ト ハ閣 下カ 有 ユル機 会ニ 於 テ宣 明 シタ ル所ニ 非

今 次 ノ媾 和 会 議カ 欧 洲 ノ改 造 ノミ ニ止 マラ ス シテ当 然 世 界 ノ改造 ニ

生 セ ムト ス ル新 世 界ニ 神 ノ恩 寵 ノ特 別ニ 豊 足 ナラ ン コト ヲ頌祷 ス ル

テ世 界 的 顕 示 タ ラ ント ス鳴 呼 君 ノ唱言 ト君 ノ立法 ト ニ因 リテ方ニ 誕

テ君ニ 在 リ新 世 界 ノ運 命 ハ悉 ク君ニ 在 リ神 ノ正義 ハ君ニ 由 リ テ始 メ

ノ情勢 ヲ以 テ秋 毫 モ姑 息 妥 合 ノ所為 有 ラ サ レ、 全人 類 ノ期 待 ハ懸 ツ

ト義 気 ト ヲ発 用 ス ル ニ飽 ク マデ勇 敢 ニシ テ徹 頭 徹 尾 剛 毅 ナ レ、 一時

有史 以来 未 曾 有初 出 来 ノ大 経 綸家 大 改 草 者大 建 設 者 ヨ、君 ノ良 心

ル コト明 ナ リト ス今 次 戦 争 ノ回 的 ハ中 欧聯 那 ノ攻 滅ニ 非 ス シテ人 類

ニ 対 シ テ モ亦 之 ヲ打 破 スヘ キ モノ ナリ其 ノ災 禍 ノ到 来 ス ル ニ先 チ テ

全 般ニ 対 ス ル 一大 脅 威 タ ル 一般 軍国 主 義 ノ攻滅ニ 在 リ其 ノ結 果 タ ル

速 ニ之 ヲ打 破 シ以 テ再 ヒ苦 キ経 験 ヲ嘗 メ サ ル様 努 力 ス ル ハ聡 明 ナ ル

我自 由 ト生 命 ト ノ敵ニ 対 シテ永 遠 ノ戦 ヲ宣 布 スル ノ時 先 ツ第 一ニ

我朝 鮮 二 千万 民 衆 ノ熱 誠 ヲ諒 察 セ ヨ

( 終)

無 上 ノ敬 意 ヲ神 ノ使 徒 正 義 ノ闘 士 タ ル閣 下ニ 奉 衷 スル ハ我 良 心 ノ命 令 ナ リ 

三

大 韓 婦 人 会

編者註 原本はガリ版、日木文。末尾に秘印がある。朝鮮総督府が拓殖局経由総理大 臣宛上申したものの写である。一の文書も同様。

公 開 文 書

姉 妹 の皆 様

強 き 者 の義 務 は 、弱 き 者 を守 る に あ りと は屡 々、言 及 さ れ て来 て

る事 な く続 く こと であ り ま し よう 。

いる こと で ござ いま す 。 私達 は本 当 に弱 い のです 。私 達 は、 あな た

の全 て の国 々 のお 母様 方 と そ し て姉 妹 の皆様 が、 正義 と真 実 に立 ち 、

方 の強 き 助 け が必 要 であ り ます 。 私 達 はあ な た方 に訴 えま す 、 世界

く こと を 。

私 達 の蒙 って い る暴 虐 に対 し て抗 議 の叫 び を少 く も 、 あ げ て いた だ

私 共 のな め た辛 酸 を細 部 に渡 って お伝 え す る こと は 明 ら か に不 可

た貧 乏 籤 が こ の十年 間 、 一体 如何 な る も の であ ったか を雄 弁 に物 語

能 であ り ま す け れ ども 、 下記 に記 す 、 二、 三 の事 実 は 、私 共 の ひ い

私 達 は次 に、 左 記 の事 実 を 呈 示 し 、 そ れを見 た上 で、援 助 と同 情

る も の で あり ま す 。

の手 とを 定 め て いた だき た いと 思 います 。宗 教 お よ び文 明 が私 共 の

私 達 が敢 え て快 活 を装 い、 た え忍 ん だ名 状 し が た い苦 難 の数 々は 、 世 間 の方 々 には 知 ら れ て居 な い こと でご ざ いま す 。 ア ジ ア の女性 は

に対す る叫 び が 無 駄 に終 らな い こと を信 じ ま す 。

一、 韓 国 に於 け る 示威 運 動 の間 、何 百 にも お よ ぶ婦 女 子 が 、 日本

心 の中 に 、何 等 か の印 象 を与 え 得 るも のと し て、私 共 は 正義 と同 情

の警 察 と官 憲 に、 国家 活 動 に参 加 し た かど で、 冷然 と殺 害 さ れ て い

こと の他 、辛 抱 強 く 、 生来 、 苦 し み 、悩 ん で おり ま す。 し かし な が

え 、 日本 人 に よっ て聖 所 、 お よび文 明 が情 容 赦 な く蹂 躪 さ れ る に至

ら 、私 達 の国 に おけ る 日本 人 によ る 圧迫 は、 私達 の辛 抱 の極 限 を越

り 、 も は や こ れ以 上 我慢 でき な いと ころま で来 た時 、私 達 は、声 な

二 、 一二歳 の韓 国 の 一少 女 は 、 ﹁日本 は我 等 の独 立 を 奪 った。 こ

であ り ま す。

の圧力 に は、 も はや 、 た えら れ な い﹂ と 云 った が為 に、刺 殺 さ れま

ま す 。彼 等 に関 す る話 は 、 こ こ に書 く には、 あ ま り に痛 ま し いも の

妹 に同 情 し、 この犠 牲 が本 当 に同情 と援 助 に価 す る も ので あ るな ら

し た。彼 女 は 、両 親 は既 に 日本 人 に よ つて殺 害 さ れ 、 一家 の中 で最

によっ て 、私 達 の犠 牲 が他 国 の女性 の方 々の注 意 を ひ き 、韓 国 の姉

ば 、助 け の手 を差 し のべ てく れる も のと考 え た か ら です 。今 、 軍 国

き 示威 の形 を以 て、 私達 の感 情 を 世間 に示 しま し た 。 そう す る こと

主 義 の魔 の手 が私 達 の上 に猛 き時 、 は た 又、 蛮 行 、侮 辱 が韓 国 の罪

後 の生 き 残 り で あ った のに。

三 、 二、 〇 〇 〇 人 以 上 にも お よぶ 韓 国 の婦 女 子 が既 に牢 獄 送 り と

のな い人 々、 お よび 、よ る べ な い女性 のキ リ ス ト教信 者 に及 ぶ今 、 世 界 の女性 が抗 議 の声 を あ げ な いな ら ば 、 こ の如 き非 行 は阻 止 され

ま じ つ てお りま し た 。

い、 三 名 が か ろう じ て逃 亡 、 こ の五 三名 の中 に は 、 一五 人 の女 性 が

︹マ マ︺

なり 、 彼等 の純 潔 は兵 士 によ つて犯 さ れ 、兵 士 は公然 と無 礼 を 加 え 、

部 落 で は 、兵 士達 は、 メ ソヂ スト教 会 の鐘 を破 壊

︹Sincha ︺ng

且 つ、 家 か ら な かば 、裸 体 のま ゝ、 彼 女等 を引 きず り出 し た の であ 八、

ぐ つた為 に 、 この報 告 が あ った時 は既 にお そく 、蘇 生 の余 地 は あ り

彼 女 は姙 娠 中 だっ た ので あ りま す 。兵 士 共 は 、銃 を以 て、彼 女 を な

し ま し た。 教 会 の牧 師 の妻 が兵 士達 によ つ てお そ わ れま し た。 当 時 、

本 の 一兵 士 にぶ つかり 、何 をし て居 る のか と質 問 され ま し た。 彼 女

ま せん でし た。 兵 士 共 は 、更 に、 他 に 二人 の女性 を銃 床 でな ぐ り 、

四 、 街路 で韓 国 本 来 の旗 を ひら め か せ て居 た 一韓 国 の子 供 が、 日

りま す 。

は韓 国 の独 立 を求 め て いる のだと 答 え た た め 、 そ の場 で殺 害 され ま

一人 は 、 五〇 を越 え た年 の人 であ り まし た。

部落 にお け

︹Sincha ︺ng

溝 の中 にお と し、 狙 いを つけ、 射 殺 し て いま す 。 この二 人 のう ち の

し た。 五、 韓 国 の 一少 女 が韓 国 万歳 、 と 叫 び な が ら、 牢 獄 に連 行 さ れ て

ni

里部 落 で 、 キリ スト

A︺ rn

る こ の 一連 の事 件 は 、 S ・I ・ロバ ート さ ん が個 人的 に目 撃 し てお

岩

Chai

堤

いて は語 るな と命 令 され ま し た。 そ の後 で、彼 女 は、 大衆 の面 前 で

行 き 、途 中 、 日本 の兵 士 に情 容 赦 なく 、鞭 う た れ 、韓 国 の独 立 に就

原

︹Sowon

九 、 四 月 一七 日、 木 曜 日 、 水

ら れま す 。

は喜 ん で、 私 の祖国 の為 に死 ね ます 。 あ な た等 日木 人 の こと は よく

鞭 打 ち の刑 に合 いま し たが 、彼 女 はな お も 叫 び つづ け ま し た。 "私

だ りし た 人 々が ほ と んど であ りま し た。 教 会 は や が て 、火 を放 た れ、

教 徒 数 十名 が 教会 に閉 じ こめ ら れ、銃 撃 を あ び、傷 つ いた り、死 ん

の姉 妹 が、 私 共 の救 い の為 に、万 能 の神 に祈 って いた だ く よう お願

定 さ れな い こと を確 信 致 し ま す。 私 共 は 、 キ リ スト 教国 に居 る 全 て

私 達 は キ リ スト教 徒 であ り ます 、 キ リ スト教 徒 と し て の同 情 が否

う こと を知 ら せ る よす が と も な れば と期 待 致 し ま す 。

る 日本 から受 け た取 り 扱 い の若 干 が、 こ のよう な も ので あ った と 云

す が、 上述 の二、 三 の例 が 、読 者 に、私 共 が今 や 五大 強 国 の 一つた

れた 日 本 人 によ る蛮 行 を 、 これ以 上 、露 呈 せ しめ な いも のがあ り ま

礼 節 は私 共 を し て、 罪 な き 、祖 国 を愛 す る韓 国 の婦 女 子 に課 せ ら

皆 、同 じ よ う にし て、 破 壊 さ れ た の であ りま す 。

こ の よう な 方法 を以 て、完 金 な破 壊 が行 わ れた ので す。 他 の村 落 も

知 って る。 仲 間 の名 前 は 絶 対 あ か さな い" と 。彼 女 は 拷問 にか けら

六 、日 本 人 兵 士 が韓 国 の婦女 子 から 衣 類 を剥 ぎ取 り、 街路 を裸 体

れ 、足 は 気 絶 す る ま で おし曲 げ ら れま し た 。

のま ゝ行 進 させ る こと は日 常 の こと であ り ま す が 、自 白 し た と 云う ケ ー スを 絶 え て聞 か な い ので あ りま す 。獄 中 におけ る韓 国婦 女 子 の ︹Maingsan ︺

拷 問 の悲 し み の声 が 、遠 く ま で聞 えま す 。 七、 三 月 三 日 、 ︹ 孟 山カ ︺ 部 落 で、部 落 会合 の指 導 者 であ る男 が、 日本 人 兵 士 数 名 に捕 えら れ憲 兵 屯 所 に連 行 さ れ ま し た。 会合 の民 衆

に つい て行 つた ので し た。

達 は、 何 等 か の形 で 、彼 等 の指 導 者 の免 罪 を と望 み つつ、兵 士 の後

兵 士 達 は 、 民衆 達 を庭 に入 る ことを許 可 し た が 、皆 が入 り終 るや 、 扉 を閉 め 、 銃 撃 を開 始 した ので あ りま し た 。為 に 五 六名 が銃 殺 にあ

い申 し上 げ ます 。 私 共 に課 せら れ た、 これ ま で、例 を見 な いほ ど の 圧迫 の時 代 を 、世 界 の救 済 の為 に自 らを 犠 牲 にし た キ リ スト の声 な これ以 上 、何

〃我等 が心 は満 ち、 黙 し て語 る事 なし " し か

き 献身 同 様 、 た え ぬく 準備 が でき てお い でです か? が言 え ま し よう か ?

一部神聖民族将氷淪於万劫不復之悲境矣鳴呼春風暢物句萌畢達而猶

有 一区之惨憺者有崖 以陰之矣 太陽昇空翹宵必形而猶有天地之昏黒者

忍之甚矣請臚列其由来対韓之罪状以公万国公正之眼頃在我韓開国四

有盆以覆 之也彼 日本之陰崖覆 盆於我韓者不但背于天理其于人情亦不

百八十五年丙 子日本使臣黒田清隆井上馨以兵 入我江華府要 我同盟与

我大臣申〓尹滋承立成約款其 一曰朝鮮自主之邦保有與 日本平等之権 ︹一字不明︺ 嗣後欲衷和親之実須□彼此同等之体 不可毫有侵越猜嫌宜先将従前為

しな が ら 、私 共 は 、世 界 中 のキ リ スト教 徒 であ る姉 妹 の皆 様 が、 私

交情阻塞之患 一切平除務開寛裕私通之路以期永遠相安 又開国五百四

共 に何 か し て下 さ る事 を期 待 し て おり ます し 、私 共 への同 情 に対 す る叫 び が 、荒 野 にお け る叫 び に お わら な いこと を も、 のぞむ も ので

之 席 哉竊 聞近 日暴徳 摧 服 欧戦 告 終 万 国釈戈 黎 民同 慶 将 以某 月 某 同昭

下 万命 倶 有 平 等 之 権矣 又豈敢 有 懐 而自 沮 以 廃 我 上帝 之命 於 天 下 和平

名猥涜 于 万国羣 公之 下 哉 然抑 亦 我 上 帝所 命而 備 天 下 之 人之 一既 與天

于 万国 和 平 会 諸位 代 表 閣 下伏 以 邃 亡国 残 命 不死 猶 恥豈 敢 以鄙陋 之姓

造之紙貨水駛而風馳脅使不時之役 民豕駆草薙其濫占地段則乃至無所

矣而及夫満洲之役 一辺以保護 我韓之義声明于天下 一辺送林権助長谷

塗地而乃強弱不敵竟底 于敗凡此之罪蓋天地之所不容庶幾少畏于公理

之公館万国共憤声討 並張而専事推〓不曾縛送 一賊国内義旅蜂起流 血

浦梧楼潜兵 犯関灌之油而焼死我皇后抜其刀而嚇刺我皇帝避禍於俄使

介露刀上殿毀棄我宮室掠奪 我帑蔵勒令断絶清国明年乙未日本使臣 三

六人為駐箚清将袁世凱之所撃退而逃之五百三年甲午日本使臣大鳥圭

本使臣竹添挙兵人闕刧遷我皇帝于景祐宮屠殺我大臣関台鎬趙寧夏等

不然也奈其実施於我韓者有若別人手法我韓開国四百九十三年甲申 日

凡此数条皆天下万国之所共知也仰両国輔車之勢交隣信義之道所不得

持者為戦争之目的共派遣使臣於欧美説 明戦争之因亦曰鞏固韓国独立

曰韓清両国維持平和其通告列国則有曰元来韓国独立其土地主権之保

国自主独立両国不可毫有侵越又日本 明治三十七年與俄国宣戦其詔有

年乙未 日本使臣伊藤博文與清国使臣李鴻章会于馬関其約款有曰朝鮮

あ りま す 。

四

編者註 原本は英文、活版。公開、日時、場所は付記されていないが、一九 一九年四 月、五月の文書綴りの中に入っている。内容は後掲の宣教師の報告に類似して いる。訳責編者

講和 会 議 宛 文書 林 邃 呈 巴黎 和 会 書

和 平 会 於 大法 国 巴 黎之 都 万 邦各 派 代 表 宣講 大 公徳 於 天 下 噫其 盛 矣未

限極迫撤人家室而老幼呼哭于原野 発掘人塚墓而鬼呻啾号于風雨軍事

大韓 亡 国 後 十年 一月 一日大 韓逋 客林 邃 病臥 俄 領 之海 参 威 痛 哭 致書

知 列 位 諸 君発 興 滅 継絶 之 仁 心許 我韓 人 之代 表 一席 而 使 之陳 無 告 可 憐 ︹ 不明︺ 之 情 状 耶 顧寃 □ 如 我韓 国 者 若 不 依頼 諸 公 之大 公 徳 心因 縁 万国 之 和 平

川好道等次第出来藉称軍用肆行脅迫其敷設鉄道則或 不経知照誘用仮

会 以謀 其 再国 於 天 下 万国 之 際 再 民於 万 国 国 民之 列則 此 一片錦 繍 江山

使臣李携刺腹濺 血於海牙会席而死天下之人皆耳目之矣上帝臨之鬼神

天下之耳目耶且我皇帝手筆之達于美国政府者 昭然以不曾認許為説而

二百八十九人共余横被拘執為 日人烙斃而搶斃者無慮 千百比可以瞞諱

十七人刺腹飲薬岡時並命縉紳儒臣抗疏投函視死如帰相継而殉国者凡

皇帝自誓以殉社大義参政大臣痛哭而斥之其外諸大臣閣泳煥趙秉世等

十 一日之夜伊藤博文與権助好道率兵入闕脅迫皇帝勒成条約噫爾時我

論内呈政府外告列邦以為我韓無自治之力情願 日国之保護遂於十月二

士之稍渉効忠者曰妨害治安随即纏斃逮至乙巳誘具私養 一進会托為民

為 日本也抑亦為天下万国也噫古之人以 一物不得其所為大恥况今為我

皆不足以自立於天地之間矣邃之 一言非独為我韓也抑亦為 日本也非独

我韓 二千万生命滅矣 日本之国民次矣天下万国亦且為無信無義之帰而

微丸小之暹羅瑞西猶可許其独立何独無情於我韓哉竊以為此事不白則

抑強権之実行日也驚天動 地之徳魔皇猶可殄殲何独憚於 日本小酉乎針

知我韓之為何状則亦万国之所不憤不恥乎今此和平之会乃伸張公理摧

其平等之権與之締結信約建設公館使臣相通矣 一旦為 日本所斥退更不

何貴乎万国公法何有乎万国和平哉且天下万国既已許我韓之独立而保

人之国滅人之種何哉韓国 以微弱之故而欝抑 不得自達終於死滅而己則

自立於強隣之交者蓋不当 以非義見屈於隣国也独如日本之奸騙残暴覆

欧而卒不能庇其身者非力不足也払乎人情也 今独不可 以鑒乎然此亦在

左右日月岳涜昭布上下而曾莫之畏反 以為大事 已定可以肆志始之徒以

韓為 日本為天下者乎伏惟諸位閣下淵然深思曠然遠覧思所以共享和平

日本之自為而己今万国有公法以維持 又復設此和平会 以昭大信雖以徳

監督外交為義者忽焉廃其帝而屋其社始之猶自保護独立為名者忽焉奴

之道招致日本代表詢其実状如其所言無以道其情則昭布天下使敞邦復

己畢靡所憑托而 不惟無意於還付又復 日事侵奪至于沿海森林漁採参礦

其民而攫其土乃於庚戌八月二十九日我大韓国亡焉国亡之 日上之高官

皇之暴悪不敢以強権圧制隣邦必底於敗亡雖以暹羅瑞西之弱且小而能

貴族下之婦孺輿台自刎而死飲薬而死〓水圧石而死者不知幾千百人義

其 旧権以免陰崖覆 盆之寃如謂邃之饒舌誣陳乞與杲之代表対同質判於

浮游輩作団結合名曰 一進縉紳章 甫抗疏陳義則曰排日加以殺戮国民儒

士烈男之随処起義流血於疆場者彼日人皆以強盗土匪目之 一人効義九

以自服誣人欺天下之極律白日在上不敢虚妄掬血泣書言不知哉唯諸公

万国公会之席邃果然理窮思屈則邃自斬吾舌目断吾頭磔吾腹離吾肢体

之利源無不盗拠至光武八年甲辰勒作議定之書称以忠告之事陰養左道

族抵罪十年以来義骨山積義血雨注愈往愈烈愈烈愈殺彼輩残毒之心必

五

す る よう にし た が 、責 任 は編 者 に あ る。

発 行) ⋮⋮ こ れ も不 鮮 明 であ るが ⋮ ⋮ の記 事 と 対 照 し て、 でき るだ け 正 確 を期

読困難 の個所が多 い。 したが って新韓青年第 一巻第 一号(一九二〇年三月上海

編者註 原本は中国救国報所載 の記事 である。しかし印刷不鮮明から、破損により判

鑒察 焉

欲使我韓人魚命終於熱釜之中充其肚果共腹而後己鳴呼我韓雖偏少苟 有生命於其中者盖二千万焉共 二千万皆礼義之族也共中安知無沼呉之 句践存楚之包胥哉今以野蛮之強暴施之於我韓使其上焉者寃死憤死余 焉者餓死凍死而終焉則豈尚有天理也耶設使我韓人民無智力以相角徒 駢首待戮無足為説但就 日本言之無信無礼不仁不義徒憑 一時之詐力深 幸隣国之不振外仮保護之名内售欺騙之奸白奪人三千里疆士赤滅人二 千万生命者豈其幸耶斉〓宋偃滅人之国而其国旋亡以拿破崙之振盪西

在露領大韓国民老 人同盟団謹瀝血祷衷干

貴政府雖仮借教育欲以燬棄旧籍

国蔑有而若其人種之資格相等宗教歴史言語文学各有国性之伝守有則

已征服韓 人同化韓人而距意其内情之有不然者乎夫以強大呑併弱 小何

戦勝清露之威独霸東亜合併敝邦沛然無碍則 貴政府国放心揚言曰我

増進人民之幸福而今乃適得其 反則政策之得失亦合有更商有矣貴国以

敝邦之独立屡行声 明于天下竟 乃破壊而為合併也豈不日維持東洋平和

利害関係粗有研究者茲敢冒昧仰陳伏惟垂察焉盖 貴国素熱 心主張於

怏哉惟其血誠亶為謀国民之幸福者故鄙等亦不以徒死為栄而為両国之

同盟宣誓期表区区分義而顧念敝邦青年甘冒白刃而出此者豈専以死為

目而况鄙等係父老親属忍令我青年子弟独就死地而〓俔傍観乎哉所以

填壑矣属茲敝邦人民血争独立大演惨劇之 日殊邦各族亦皆為之驚心〓

労農以最多数之衆居最不平之位政治思想漸 入其脳因 以醸出革命風潮

社会無政治思想故居 上流地位者謂其馴良易使也世運愈進民智愈闢而

倹質朴保守国性則有余而况現世労農之力大有不可侮者乎盖昔者労農

邦農業国也 工商程度遠遜於他国故逐利敏活発明物質則〓乎 不及而勤

駕指日可期独立思想自然普及此不可合併者四也以労農之発展言之敝

文書籍 人人能読荀加以新式之教育者 一変至道与世界文明之族聯武併

此不可合併者三也文学則敝邦文字極為簡便国民之識字者殆占全数国

無論何教均有政治思想而日新月盛甚形発達非 貴国教力之所能征服

徒之脳髄且年来敝邦人士無政治社会之可以翩翻者故胥〓教会而周旋

有革命之性質基督教来自米洲宣布米化而華盛頓之独立歴史深印於信

教有千 五百年之歴史而篤於保守天道教発生於近代性善冒険軽生楽死

有復活之 日此不可合併者二也宗教則大宗致創自古代信念国祖儒仏 二

改造新本為変易民脳之方針而決難為功大抵団体雖毀而国魂不滅則必

有血染均賦国性有不依文学而立者

縦能強合於 一時而終乃分離独立者各国之慣例也以敝邦言之当 貴国

直有開拓新界之 状 況矣 敝邦 人民 処 貴国束縛之下万般事業 日見退

大 日本帝国政府大臣閣 下竊以鄙等喪国余喘淪落異域衰朽〓疾分甘

政治維新教育発達挙国人民大有振作之 日乃謬守旧習自取積弱則優勝

縮而惟労農之 発展出於天演沛然有不可遏者盖他国人民之移殖干外者

相望者労農之力也夫労農之発展如 此保守国性又如此則謂我 二千万均 有 政治思想可也豈楽為受治於人者哉此不可合併者五也以大局之関係

劣敗勢所必至鳥得免乎然 人種之資格也歴史之根基也宗教之勢力也文

之天文 地理暦法高句麗慧灌之仏経毛治之医学新羅天 日槍之物品李朝

言之現白人之勢力襄於全球而在東亜惟 貴国独任保障為其唇歯 有貢

学之普及也労農之発展也大局之関係也時勢之動機也拘有不可合併之

李滉之道学倶為貴国人民之至今紀念者至若李舜臣之創造亀船為世界

敝 邦若也使両国人民互相提繋人貢敢間焉則其為保障尤鞏固乎若使敝

皆藉政府之用武糜財而敝邦人民毫無所籍能 以赤身披刑斬棘移住新地

鉄艦之鼻 祖貴国将家誦之不置 以若是之人種豈其終甘於為人奴隷者乎

邦人民偏抱苦痛惹起 不平則蕭墻之禍最難防止必為他人所案 此不可合

在中俄領者数百万米領者殆至 一万而忍辛耐苦能做事業教堂学塾随処

此不可合併者 一也以言乎歴史之根基則敝邦有 四千二百余年之歴史徴

併者 六也以時勢之動機言之今全球人類之思想皆憎悪専制嫉視強権自

一千年前文物悉出於敝邦略言其概則百済王仁之文学日羅之兵学観勒

請山海経 及禹亢碑可拠其為世界之古国矣人文夙開倫 理修明忠義道徳

原因請試陳之以言乎人種之資格則敝邦 人種決非劣於他族者也 貴国

之植本已固発源已長言語風俗皆含育其精神山川草木尽衣被其声光凡

之大同也敝邦人民豈其独安於牢獄生活而不求自由平等之幸福乎此不

由平等之風潮将易世界而新之大勢所駆孰能制止此乃天意之自然人道 延秉

徐

金

奎

玄

善 印 

五印 

韓

姜

朱

耆

錫

干

栄 印 

基 印 

漸 印 

金

劉

金

錫

瑞

鎰

豊印

五印

千印

閣下

右 印 

日朝 鮮 人 士徐 一、 桂和 、 金 鵬 、金 一鋒 、

盖シ聞 ク時 ハ再 ヒ来 ラ ス熱ス 両 立 セ スト故 ニ議 者 ハ勢 ニ因 リ テ熱

鄭 信 、 金〓 等 謹 テ書 ヲ 日本 内閣 総 理 大 臣原 敬 閣 下 ニ致 ス

己未 ( 大 正八 年 ) 七月

日本 内 閣 原総 理 大 臣ニ 呈 スル書

六

編者註原   本はガリ版、六月二十五日代表姜 文伯、延秉右が在浦塩日本総領事館に手 交、日本政府に送達な要求したものである本書二三八頁参照。警務局文書。

大 日本 帝 国 政府 大 臣

可合併者七也凡此諸種皆確保実際毫無虚飾来頭結果 必不外是貴政府 盖亦三思而改図乎今貴政府恕敝邦人民之奮呼独立直 以強圧政策惨施 殺戮半島江山悲血漲 天雖得 一時之怙然而人心之不服由此盖深烏有殺 共 父兄而親其子弟 者乎徒播悪声於 世界而種禍〓於無窮鄙等愚陋誠末 暁何以出此也竊聞 貴政府有言曰朝鮮現無実力而若許其独立必転依 他強致啓外〓難保東洋平和云此俚拠既住而言耳今敝邦民智之程度非 比曩時必不以既得之 独立移授他人復蹈覆 轍而亦能講究大勢審於択交 点在昔専制時代当局之貧於政権者要扶外勢以固其位故朝泰暮楚恣其 劣 行憤誤国是者有之今之有国而為治者必合与論而為国是則国際交渉

ヲ操 ル ヲ貴 ヒ位 者 ハ時 ニ乗 ス ルヲ貴 フ是 レ所 謂時 勢 ニ非 サ レ ハ能 ク

当以大局為重以国家之利害為決案豈容有徇私而顛倒国交者哉貴国於 今日還我独立則敝邦以明日握手永以為好即人民之 一般心理也但以不

レ ハ則 チ某 等 敢 テ言 ハス他 日 日本 ハ抑 モ世界 ノ富強 国 タ ル耶 然 レ ハ

英 雄 ヲ造 ルナ キ ヲ以 テ ナ リ今 日 、 日本果 シテ東 亜 ノ先 進 国 タ ルヤ然

則 チ某等 敢 テ言 ハサ ル也 政 ヲ執 ル者 其 レ朝鮮 人 ヲ以 テ朝鮮 ノ為ニ謀

獲自主厄於覊絆之故威思脱離決死血争 貴政府指 此為排日行動而独 独立者孰謂 貴国力〓而興之哉必認此挙断断乎出於正義也神人胥悦

ル モノ ト為 ス無 ク之 レヲ聴 カ ル レ ハ則 チ東 洋 ノ幸甚 シ試 ニ観 ヨ西勢

不知其為真王親 日永遠親 日者耶且敝邦人民不挾武器徒手以奮而能得 山河重新光照四方沢流万世豈不休哉豈不盛哉乞早施 廟箕幸哉我大

朴 煕

平印

朴殷

矩印

植印

露 ノ西 比 利 ニ於 ケ ル所在 皆 無 ニシテ惟 タ日本 ハ旭昇 ノ勢 ヲ以 テ極 東

リ英 ノ印 度 ニ於 ケ ル、仏 ノ安 南 ニ於 ケ ル、 独 ノ小亜 細 亜 ニ於 ケ ル、

占 ム ル者 ハ惟 タ白 人 ナ リ六洲 ノ大時 局 ノ競争 場 タ ル者 ハ惟 タ東 亜 ナ

ニ加 フ ル モ ノ有 ルヲ聞 カ サ ル ハ何 ソヤ盖 シ五族 ノ中 勢 力 ノ優 勝 界 ヲ

ノ東 漸 日 、 一日 ヨリ モ甚 シ ク而 シテ尚 ホ未 タ東 人 ノ威 遠西 一寸 ノ土

開国紀元四千 二百五十 二年 六月二十 四日

局福我同種千万祈祝之至

致 甫印

徐 相

金

伯印

大韓国民老人同盟団代表 姜 文

ニ割 キ再 戦 シ テ旅 順 ヲ露 国 ニ奪 ヒ三戦 シテ青島 ヲ独租 ニ占 ム是 ニ於

ノ 一隅 ニ崛起 シ維 新 五 十年蔚 然 東亜 ノ強 ト為 ル 一戦 シテ台 湾 ヲ清朝

舜 若印

金

必 済印

玄

秉 周印

治印 斗璋 印崔

金炳

承

李

秉〓

印

韓

羽印 崔

ル ノ志 ア ラ ハ則 チ 日本 ノ東 亜 ニ現 施 スル ノ策 ハ亦 已ニ 晩 キ ノ ミ何 ソ

深 固 ニシテ牛 耳 ヲ黄 族 ノ間ニ 執 リ而 シテ将ニ 白 人 ヲ凌 駕 セ ント欲 ス

然 リ而 シテ今 日 日本 ハ只 タ広 地 ノ計 ニ務 ムレ ハ則 チ已 ム若 シ根蒂 ヲ

テ 日本 ノ勢 日 ノ中 天 ス ルカ如 シ而 シテ白 人 極 東 ノ略 、遂ニ 大ニ 挫 ク

濠 洲 ノ人 種差 別 ノ撤 廃 ヲ欲 セサ ル モノ ハ之 ニア ラ ス シテ何 ソヤ米 人

論 ヲ施 シ東 西 ノ小 弱 諸 族 ヲ誘 合 シテ内 実 黄 族 ノ強 ヲ牽制 ス ル者 ナ リ

日本 ア リ而 シテ白 人 敢 テ枕 ヲ高 ク セ ス黄禍 ノ説 従 テ起 ル外 ニ平 和 ノ

リ ト雖 モ彼 レ白 人 ハ豈能 ク東亜 ノ諸 国 ヲ懼 ルル モノナ ラ ンヤ惟 一ノ

ヤ只 タ第十 九 世紀 以 来 ノ西 人侵 略 主 義 ノ陳迹 ヲ拾〓 シ テ固 ヨリ 二十

ニ東 洋 志 士 輩 ノ大 ニ痛 嘆 スヘ キ秋 也 傍 観 者 ハ是 ヲ以 テ黄 族 ノ危 機 ト

ノ排 日運 動 ノ時ニ 激 起 ス ル者 ア ル ハ又 タ之 ニア ラ ス シテ何 ソヤ是 誠

〓 カ ンヤ其 ノ勢固 ヨリ鄒 ヲ以 テ楚 ニ敵 ス ルノ状 態 ヲ免 レ ス而 シテ黄

併 カ意 ヲ極 東 ノ計ニ 専 ラ ニセ シメ ハ則 チ 一日本 ヲ以 テ能 ク其 ノ鋒 ヲ

リ世 界 最 大 強 ノ普 魯 士 ヲ以 テ 一敗 シテ俘 虜 ノ囚 ト為 ル則 チ勢 ハ常 勝

専 制 ノ露 西 亜 ヲ以 テ遽 ニ変 シテ 共和 ノ政 ト ナ ル則 チ時 ハ常 位無 キ ナ

ヘシ ト云 フ鳴 呼是 レ乃 チ過 時 送勢 ノ論 也 夫 レ時 勢 ハ不 常 ナ リ世 界 最

ニ進 拠 シ然 ル後 ニ以 テ東 洋 ノ覇 柄 ヲ握 リ而 シテ西 人 ノ横 勢 ヲ防遏 ス

為 サ サ ル ハナ ク而 シテ当 局者 ハ猶 以 テ自 安 ノ計 ト為 ス是 則豈 ニ自 ラ

世 紀 ノ愈 往 愈 新 ノ良 好 策ニ 非 ルナ リ故 ニ其成 効 ヤ常ニ 西 人 ノ後ニ 瞠

族 ノ肉 白 人 ノ強食 ト為 ラ サ ル モ ノ幾 ン卜希 ナ リ今 ヤ則 チ英 、独 、仏 、

無 キ ナ リ故ニ 今 日 ハ乃 チ民 族 平等 ノ時 代 ニシテ殊ニ 昔 日 ノ如 ク 一人

着 タ リ何 ノ幸 ソ天 其 盈 太 ヲ厭 ヒ強 ケ レ ハ必 ス折 ルカ故ニ 欧洲 ノ戦 乱

露 ノ勢 一死 一傷 ア リ若 シ中 立 シテ其 ノ変 ヲ観 ル モノ ア リ其 ノ傷ニ 従

横 行 ノ時 代ニ 非 ス然 レ ハ則 チ侵略 主 義 ハ乃 チ葫蘆 ヲ成 ス ノミ只 タ朝

レ ハ以 為 ク島 国欝 々ト シ テ居 ルヘ カ ラ ス必 ス ヤ半 島 ヲ併 呑 シテ大 陸

テ之 ヲ刺 サ バ則 チ彼 ノ白 人 ハ烏 ソ能 ク市 肆 ノ虎 タ ル ヲ免 レ ン ヤ是 ノ

鮮 ノ 一事 ヲ以 テ之 ヲ論 スル モ併合 ノ日本 ヲ有 利 ナ ラ シ ム ル モノ 一モ

遠 交 近 攻 ノ策 ニ迷 フ者 ニ非 ス耶今 ノ進 取 主 義 ヲ堅 持 ス ル者 ハ動 モス

時 黄 族 ノ振 ハサ ル モノ其 レ亦白 人 ノ幸 耳 開 戦 以来 欧 洲 白 人 ノ国瘡痍

之 レナ シ而 シ テ其 ノ不利 ヲ惹 起 ス ル モノ殆 ント指 ヲ屈 ス ル ニ勝ヘ ス

意 外 ニモ白 人 ノ優 ニシ テ強 キ者 ニ起 リ自 ラ相〓 賊 ス故ニ 黄族 ノ禍 之

ヲ受 ケ サ ル モノナ シ而 シ テ百年 極 東 ノ略 一挙 地 ヲ掃 フ是 ニ於 テ立 チ

ヲ以 テ稍緩 フ ス ル コト ヲ得 タ ルノ ミ若 シ数年 前 ノ白 人 国 ヲ シテ同 心

テ謀 ル モノ ハ其臍 ヲ噬 ミ坐 シテ談 スル モノ ハ其 ノ足 ヲ書 ク時 ヲ救 ヒ

何 ソヤ朝 鮮 ハ旧邦 也 其 歴 史 独 立 シ其 宗 教 独 立 シ言 語 、 文 字 、倫 理 、

以来 政 府 ノ同 化ニ 苦 心 ス ル者 空 シ ク鳥 有ニ 帰 ス ルノ ミ其 不 利 ノ 一也

勢 ヲ挽 ヘス ノ策ニ 汲 々 タ ル カ故ニ 平 和 ノ会 纔ニ 終 リ テ聯 盟 ノ論 又挙

併合 以来 施 韓 ノ策 自 ラ是 レ水 ヲ盛 リ テ漏 ラ サ ス然 シテ猶 ホ圧 シ筍 ヲ

ノ比ニ 非 サ ル ナリ其 ノ民 智 ノ如 キ稍 々開 ケ人 心自 ラ決 ス則 チ十 数 年

ス ル モノ ナ シ是 ノ如 ク ニ シテ遷 延 数載 ナ レ ハ則 チ白 族 ノ遺 族 ナ カ ラ

斜 ニシ権 ヲ狙 ヒ袖 ヲ暗 フ スル ヲ慮 カ ルカ如 シ故 ニ官ニ 居 ル者敢 テ大

習俗ニ 至 ル マテ 一ト シテ独 立 セ サ ル モノ ナ シ則 チ固 ヨリ台 湾 、琉 球

ント ス是 レ平 和 会 ノ速 カ ニ開 カ サ ルヲ得 サ ルナ リ 又経 乱 諸 国 ヲ シテ

都 ノ中 ニ〓歩 セ ス シテ常ニ 警 察 ノ役 ニ汲 々ト シテ 心 ヲ費 シ財 ヲ費 シ

カ ル此 ノ 二 ツ ノ者 ハ白 人 ノ為 ニ謀 レ ハ則 チ可 ニ シテ誠 ハ黄 族 ノ利ニ

民 ト与 ニ休 息 シ テ以 テ生 ヲ究 メ教 訓 ヲ聚 ムル ノ計 ヲ為 サ サ レ ハ則 チ

非 ルナ リ何 ヲ以 テ之 ヲ言 フ カ積 年 干戈 ノ結 果白 人 ノ成 年 十ニ一 ノ存

白 族 強盛 ト ナ ルノ日 ナ シ是 レ聯 盟 会 ノ継 テ興 ラ サ ル ヲ得 サ ル ナ リ然

テ自 ラ顧 ミ ス光 復 ヲ欲 シテ後ニ 已 ムヲ期 ス鳥 窮 ス レ ハ猶 ホ啄 ム况 ヤ

シ テ ヨリ 以来 赤 手 丹 心甲仆 レ乙 起 チテ縦ヘ 死 傷 刑獄 ノ惨 ヲ被 ル モ奮

ル勿 レト ノ遺 訓 余 習久 シク已ニ 人 心ニ 漬 々 タ リ故 ニ今 春 独 立 ヲ宣言

ス其 ノ不 利 ノ 三也 朝鮮 ハ強 族 ナ リ陣ニ 臨 ミ テ退 クナ ク背 ヲ敵ニ 見 ス

経 常 ノ用 ニ供 スル能 ハス則 チ母 国ノ 財 ヲ虧 テ之 ヲ補 充 セ サ ルヘ カ ラ

テ至 ラ サ ル所 ナ シ其 ノ不利 ノ二 也朝 鮮 ハ貧 国 也 一国 ノ産 ヲ挙 ク ル モ

為 ス ニ足 ラ ス而 シ テ人種 差 別 ハ寔ニ 日本 莫 大 ノ恥 辱 ナリ故ニ 某 等 ノ

ル所 ノ者 ニア ラ ス ヤ盖 シ今 日 五強ニ并 列 セ ル モノ日 本自 負 ノ光 栄 ト

テ其咎 亦 タ浅尠 ニアラ ス豈ニ 当 局事 ヲ執 ル モノ ノ深 ク謀 リ テ遠 ク慮

一遇 ノ好 機 ニア ラ ス ヤ時 至 リ テ行 ハサ ル ハ乃 チ知 者 ノ戒 ム ル所 ニシ

独 リ東 亜ニ 雄 タ ル モ亦 時 勢 ノ造 ル所ニ 非 ル ナク而 シ テ実 ニ惟 レ千 載

ナ シ将ニ 何 ヲ憚 カ リテ カ為 サ サ ラ ンヤ白 人 ノ 一敗 地ニ 塗 レテ 日本 ノ

ク ハ狂 夫 ノ言 ト ナ シテ之 ヲ棄 ツ ル ニ則 チ自利 者 ノ謀 ト ナ シテ之 ヲ疑

テ日 本 ノ此 ノ計 ヲ用 フ ル モノ亦 タ楚 ノ為 ニシテ趙ニ 非 ラサ ルナ リ願

フ勿 ク ン ハ則 チ実 ニ吾 東 洋 ノ幸 ニ シテ黄 族 ノ福 ナ リ惟 フ ニ閣 下 夫 レ

此計 ヲ画 スル モノ固 ヨリ斉 ヲ先 ニシ秦 ヲ後 ニス ル モノ ニ非 ラ ス而 シ

ニ其 ノ心 ヲ悦 服 セ シ ムル ハ難 シ其 ノ不 利 ノ四 也 且 ツ黄 族 ノ困憊 ハ白

シ数 万 ノ師 ヲ動 カ シ巨 億 ノ財 ヲ費 シテ幸ニ 全 勝 ノ功 ア ラ シ ム ル モ誠

人 ノ利 也蚌 ノ鷸 ヲ鉗 フル ヤ必 ス漁者 ノ毒 手 ア リ雀 ノ螳螂 ヲ捕 フ ルヤ

挙 国 ノ人 一心 同 声 ス ル ニ於 テ ヲ ヤ若 シ日本 ヲ シテ大ニ 鎮 圧 ノ策 ヲ施

人 ノ飛 弾 ヲ虞 ル ル無 カ ラ サ ラ ン其 ノ 不利 ノ五 也 日韓 ノ争 一タ ヒ起 ラ

︹マ マ︺

日憂 時者 徐 一謹 テ書 ヲ在 支 那 百草 溝 日本 領 事

百 草 溝 日 本領事 館ニ 呈 ス ル書

之 ヲ裁 セヨ敬 ン テ勛安 ヲ頌 ス

大 韓 民 国 元 年 九月

バ則 チ中 華 ノ反 対党 、露 国 ノ過 激 派 亦 タ将ニ 機ニ 乗 セント シ而 シテ 東 洋平 和 維 持 ノ策 、行 々将 ニ壊 タレ ント ス其ハノ不利 ノ 六也 又 日本 ノ

篠 本 重 吉 ノ座 下 ニ致 ス

バ両 ナ カ ラ利 シテ之 ヲ万全 ニ ス ル ニ如 ク ハナ シ朝 鮮 ヲ分 立 シテ以 テ

是 レ某 等 ノ未 タ解 ス ル能 ハサ ル所 以 ノ モノ ナ リ今 日 東 亜 ノ為ニ 計 ラ

ルヲ必 スルナ リ其 ノ不 利 ノ七也 此 大 不 利 アリ テ 日本 猶 ホ之 ヲ利 ト ス

ル ニ出 テ スン ハア ラ サ ル也 則 チ師 ヲ動 カ シ財 ヲ糜 ヤ シ テ猶 ホ顧 ミ サ

立 興 復 ノ挙 ナカ ルヘケ ン ヤ是 レ固 ヨリ天 下万 世 、 公正 不 易 ノ理 ニシ

シ テ韓 人 ノ怨 溝 日以 テ益 深 シ日本 ヲ以 テ地 ヲ易ヘ テ処 ルト雖豈ニ 分

洋 平 和 ヲ維持 ス ルノ詔 勅 、友 邦 独 立 ヲ扶植 スル ノ盟 約 徒ニ 孟 浪ニ 帰

人 ヲ シ テ骨 髄 ニ徹 シテ臥 薪 嘗胆 セシ ム ル モノ 一日 ニ止 マラ ス則 チ東

知 ル而 シ テ貴国 猶 ホ遠 ク異 洲 ノ英 ニ交 ハリ近 ク同 族 ノ韓 ヲ攻 ム我韓

噫 吾 韓 自 ラ貴 国 ト唇 歯 ノ勢 ア リ 一〓 一寒 ハ智 者 ヲ待 タ スシ テ之 ヲ

強 ハ欧 米 人 ノ悪 ム所 ナ リ其所 謂 朝 鮮 ノ独 立 ヲ扶 植 スル 卜云 フ者豈ニ

昔 日友 邦 扶植 ノ盟 約 ヲ実 ニシ中 華ニ 親 善 シテ以 テ東 洋 平和 維 持 ノ政

テ而 モ貴 国尚 能 ク鎮 圧 ノ術 ヲ加 フ ル者 恐 ク ハ識 者 ノ笑 フ所 ト ナ ラ ン

真ニ 我 韓 ヲ愛 憐 ス ル モノ ナラ ン耶其 ノ道 固 ヨリ漸 次 日本 ノ勢 力 ヲ削

策 ヲ全 フ シ鼎 峙 シ テ立 チ唇 歯 相倚 リ其 ノ主 権 ヲ固 フ シ其 ノ実 力 ヲ養

シ テ牛 ヲ奪 フ豈 ニ怨 ナカ ラ ンヤ然 リ而 シテ吾 韓 ノ人 々猶 能 ク垢 ヲ含

ノ ミ自 ラ俎 ヲ越 ヘテ庖ニ 代 ハル孰 カ譲 ルト謂 ハン田 ニ蹊 ス ル ニ非 ス

度 等 ノ東 亜諸 族 ヲ白 人 ノ鉗 勒 ノ下 ニ救 ハハ則 チ西 人 敢 テ東 漁 セ ス シ

ミ辱 ヲ忍 ヒ区 々十 年 勢 力 ノ下ニ 徒 ラ ニ気 ヲ耐ヘ笞 ヲ受 ケ テ図 ヲ緩 フ

ヒ而 シ テ欧米 四大 強 ト與ニ 能 ク衡 ヲ争 フヘ ク然 ル後ニ 進 ンテ安 南 印

テ東 洋 ノ人 日本ニ 帰 セサ ル ハナ シ夫 レ是 ノ如 ク ナ レ ハ則 チ天 下ニ 敵

歴 史 ヲ以 テ ス レ ハ則 チ半 万年 ノ旧邦 也 開 国 ノ日本 ニ先 タ ツ者 、幾 ン

痛哉 我祖 先 ノ熱 血 ヲ以 テ死 守 シ タ ル漢 陽 ノ山 河 ハ吾 人 ノ時 ニ至 ツ

鳴呼 京 城 市 民 諸 氏 ヨ

用ヒ強 テ合 シテ 分 タ サ ラ ント 欲 スル者 固 ヨリ思 ハサ ル ノ甚 シキ ナ リ

ス故ニ 今 日ニ 至 ル亦 已 ム ヲ得 サ ルナ リ噫 々貴 政 府 ノ諸 公 心 ヲ 我韓ニ

ト 二千 載 能 ク同化 セ シ ムヘ キ耶 地理 ヲ以 テ ス レ ハ則 チ三千 里 ノ沃 壌

テ失 フ処 ト為 レ リ吁吾 人 ハ何 ノ面 目 アツ テ祖 先 ニ見 ヘン ヤ今 日吾 人

人 道 ノ下ニ 祖 先 ノ意志 ヲ貫 徹 セ ント 欲 ス ル モノナ リ此 ノ秋 ニ際 シ三

ノ朝 鮮 独 立 ノ宣 言 ハ敢 テ軽 挙 妄 動ニ 非 ス世 界 ノ大勢ニ 順 応 シテ正 義

ノ厚 言 語 文 字 ノ備 、自 立 ヲ為 スヘ キ ニ足 ル ノ程 度 ナ リ能 ク同 化 セシ

十 万 ノ民衆 ヲ有 ス ル京城 市 民 カ対 岸 ノ火災 視 シテ 一人 ノ熱 血男 子 ノ

化 セ シ ムヘ キ耶 人 民 ヲ 以 テ ス レ ハ則 チ 二千 万 ノ神 族 也 宗 教 ノ大礼 俗

ム ヘキ耶 其 ノ勢 既 ニ同 化 スル能 ハスト ス レ ハ則 チ分合 ノ理 已 ニ其 ノ

出 現 ヲ見 サ ル ハ痛 嘆ニ 堪ヘ サ ル所 ナ リ願 バク ハ市民 諸 君勇 敢 活溌 ノ

也褊 小 ナ リト雖 モ海 ヲ繞 ラ シ陸 ヲ連 ネ自 ラ独 立 ノ局 面 ヲ成 ス能 ク同

中ニ 定 マル ヤ明 カナ リ貴 国 東 亜 文 明 ノ先 進 ヲ以 テ寧 ロ之 ヲ知 ラ ス シ

精 神 ヲ以 テ奮 起 努力 セラ レ ン コト ヲ

蕪 書 一通 (上 日 本内 閣 書 ) ヲ昭 呈 ス願 ク ハ深 ク各 ム ル勿 ク其 ノ失 礼

ヲ貴 内 閣 ニ寄 ス而 シテ猶 ホ未 タ採用 セラ レ ス茲 ニ煩涜 ヲ避 ケ ス敢 テ

吁 吾 人 ノ正 義ニ 対 シ テ ハ彼 等 ノ武 力 果 シテ何 ンス ル モノ ソ、同 胞 ヨ

カ モ公 理 天則 ナ リ、 同胞 ヨ恐 怖 シ疑 惑 シ猶 予 シ且依 頼 スル コト勿 レ

吾 人カ 朝 鮮 独 立 ノ此 挙 ハ決 シ テ軽 挙妄 動ニ 非 ス正 義 人 道 ニシテ而

立 テ ヨ同 胞

二

テ然 ル耶 明 カ ニ其 ノ為 スヘ カ ラサ ルヲ知 リ テ強 テ之 ヲ為 ス ハ則 チ是 自 ラ天 ニ絶 チ テ時 勢 ニ味 キ ナ リ是 レ某 等 ノ切 ニ憂 フ ル所 以 ナリ故ニ

ヲ恕 シ幸 ニ此 書 ヲ貴 内 閣 ニ転 呈 セラ レ ン コト実ニ 某 等 平 生 ノ願 ニシ

某 等特ニ 東 亜 ノ将来 ヲ念 ヒ方ニ 日韓 ノ現 在 ヲ懼 レ嘗 テ此 意 ヲ以 テ書

レ庶 ク ハ幾 カ ア ラ ン乎 敬 テ勛 安 ヲ頌 シ恕 照 ヲ冀 フ

テ若 シ諸 公 ニシ テ能 ク之 ヲ諒 ト シテ採 用 セ ラ レ ハ則 チ東 洋 ノ幸福 其

類

中 枢 院 顧問 、賛 議 其 ノ他 朝 鮮 人高 等 官ニ 送 リタ ル書 状

三

遇 ノ好 機 ヲ逸 セ ハ幸 運 ノ女神 ハ畏ヘ ニ吾 人 ノ頭 上 ヲ去 ラ ン

ノ神 明 ハ前 途 ヲ照 シ テ吾 人 ヲ待 テ リ苦 シ夫 レ吾 人 ニ シテ此 ノ千載 一

幻影 ノ ミ、立 テ ヨ同胞 我 檀箕 ノ祖 霊 ハ雙手 ヲ挙 ケ テ吾 人 ヲ迎ヘ 天 地

モ敢 テ動 ス ル コト勿 レ彼 ノ甘 言 ヤ武 力 ヤ ハ既 ニ此 レ 一ノ虚 像 ノ ミ、

吾 人 ハ世界 ノ大 勢 ニ順 応 シテ立 テ リ彼 レ例 令 甘 言 、武 力 ヲ以 テ ス ル

文

編者註原   本は訳文、ガリ版。頭初に密第一〇二号其五四 一、朝特報第六十四号、大 正八年十月二十四日﹁ 間島正義団長徐 一ノ建白曹﹂( 内閣総理大臣及百草溝領事 館出張所主任ニ対スル)朝鮮軍参謀部とある。また ﹁ 百草溝領事館出張所ノ諜 者金元協 ( 同地朝鮮人居留民会議員 ニシテ稍々排日色彩ヲ帯フ︶ ハ大坎子谷合 ノ民家ニ於テ正義団長徐 一( 同方面ニ於ケル首魁)ニ面会シタルニ原首相及百 草溝領事館出張所主任篠本警部ニ宛テタル建白書各 一通ノ執達方ヲ托シ金元協 ハ之ヲ携帯シ還レリ﹂と文書の由来が記されている。旧陸軍省文書。 三檄

眼 ヲ挙 ケ テ 一タ ヒ天 下 ノ大 勢 ヲ瞥 セ ヨ邦 家 ハ民 族 自 決 ヲ以 テ最 上 ノ主 義 ト為 シ曩ニ 国 際 聯 盟 ノ成 立 スル ア リ又従 テ十 余 国 ノ独 立 ヲ見

ルア ラ ン、 然 レト モ已 ムヲ得 ス シ テ反目 セ シ ム、 鳴 呼無 道 ナ ル勝 煕

天 何 ソ私 ア ラ ン然 レト モ已 ム ヲ得 スシ テ怨 マシ メ神 明何 ソ相 関 ス

鍾路 警 察 署 刑事 、 巡査 補ニ 送 リ タ ル書 状

朝 鮮 独 立民 族 大 会

レ真 正 ナ ル人類 ノ幸 福 ヲ楽 マント シツ ツ アリ 此 ニ由 テ之 ヲ観 ル ニ少

弱 国 ハ雨 後 ノ草 木 ノ如 ク全 世界 ノ種 族 ハ新 空気 新 時 間 的ニ 包容 セラ

ヨ、 五蔵 六腑 アラ ハ汝 自 ラ覚 ラ ン、汝 モ朝 鮮 ノ血 統 ヲ受 ケ汝 祖 先 以

四

ク ト モ半 万 年 ノ歴 史 鮮 明 ナ ル我民 族 ノ独 立 ハ世界 ノ大 勢 ト称 セ ン ヨ

来 神聖 ナ ル朝 鮮 民族 ナ ル嘉 名 ノ下ニ 生 キ来 レリ 、汝 今 日 父 母 ノ肉 ヲ

タ リ夫レ 埃 及 、猶 太 、 印度其 ノ他 諸 君 ハ孟春 ノ新萠 ノ如 ク昔 日 ノ貧

ヤ茲 ニ於 テ カ千 九百 十 九 年 三月 一日 ノ吉 日 ヲト シ我民 族 ノ頭 領 タ ル

リ合 理 的ニ 成 立 スヘ キ可 能 性 ヲ有 スル モノナ リ曷 ソ理 ニ違 フ可 ケ ン

寃 ヲ含 ミ却 テ沈 黙 ト変 シ同 時ニ 腕 ヲ撫 シテ其 ノ機 会 ノ到 ルヲ俟 ツ ノ

切歯扼 腕 セ シ ム ル ハ有 リ振 レ タ ル事ニ 属 ス而 シテ今ニ 至 リ テ ハ各人

ハ何 ソ殃禍 ナ カラ ン従 来齷齪 タ ル名 ノ京 郷ニ 伝 ハリ テ聞 ク者 ヲ シ テ

山 亦 吾輩 ト同 楽 ス ルカ如 ク学 生労 働 輩 ノ万歳 ノ高 声ニ 海 沸 キ山動 ケ

ミ 、彼 ノ冷 暖 ヲ覚 ユルノ感 覚 ア ラ ハ改 メ テ再 ヒ熟考 セ ヨ、汝 ノ親 族

削 リ兄弟 ノ血 ヲ啜 ル天 若 シ意 ア ラ ハ何 ソ天 罰 ナ カ ラ ン神 若 シ意 ア ラ

リ、閣 下 ヨ閣 下 ハ朝 鮮 人 官 吏 ノ最 上階 級 ト シテ 大厦 高 楼ニ 執 務 スト

謀 士 、壮 士 ハ我民 族 ノ棟 梁 タ ル忠 勇 ナ ル学 生 ヲ以 テ 一大 団 結 ヲ為 シ

雖 モ滅亡 シ タ ル朝 鮮 人 ナ リ ト ノ名 称 ノ下ニ 彼 ノ日 人 ノ小 使 給 仕 ニ マ

コト ヲ願 ハザ ル モノ ア ラ ンヤ余 亦 一握 リ ノ食塩 ヲ持 シ テ機 ノ至 ルヲ

家眷 ハイザ 知 ラ ス其 ノ他 ノ者 ニア リテ ハ誰 カ 一片 ノ汝 ノ肉 ヲ食 ハム

義 ヲ朝 鮮 各 都 市ニ 挙 ケ朝 鮮 民 族 ノ独 立 ヲ宣言 ス失 色委 憬 ノ禽 獣 、江

テ凌 辱侮 蔑 ヲ受 ケ ツ ツ ア ルヲ閣 下 安 ソ骨 髄ニ 徹 セサ ラ ン東 西 ノ革命

子孫 ヲ シテ永 遠ニ 奴隷 タ ラ シ ム ルノ ミ ナ ラス 、男 女学 生労 働 者 ノ義

豈 朝鮮 民族 ノ為慨 嘆 セサ ラ ンヤ、 仮 令汝 ハ屍 体 ヲ俎 上 ニ曝 ラ シ汝 ノ

ム人類 ト シ テ父 母兄 弟 ノ肉 ヲ割 売 シ以 テ区 々タ ル生 命 ヲ得 ント ス、

ル跡 ニハ思 ヲ遺 シ其 ノ同 族 ヲ愛 ス ル ニア ラ ス ヤ況 ヤ天 ヲ頂キ 地 ヲ踏

ア 、禽 獣ニ モ劣 レ ル勝 熈 ヨ観 ス ヤ彼 ノ毒 禽猛 獣 モ猶ホ 子 ヲ生 シタ

待 ツ 一人 ナ リ

史ニ 徴 ス ル ニ繊 弱 ナ ル女 子 ノ革命ニ 加 入 セ ル ハ事 業 成 就 ヲ表 示 シタ ル カ如 シ況 ヤ前 朝 ノ雨 露ニ 浴 シ世界 ノ大 勢ニ 通暁 ス ル閣 下カ 袖手 傍

挙ニ 対 シ碌 々為 スナ シ更ニ 何 ノ顔 ア リ テ カ世 上ニ 出 入 セ ント ス ルカ

観 ス ルカ如 キ ハ有 血男 子 ノ 一日 モ任ニ 留 ス ル可 カラ サ ル所 従 テ後 世

シ第 一著 ト シ テ漢 陽 市 内 ノ宮吏 同盟 退 職 ヲ断 行 セラ レナ ハ賤夫 モ之

吾 輩 二千 万 朝 鮮 独 立大 会 ハ此 ノ際 一言 ヲ呈 セ ント ス 一身 ヲ犠 牲ニ 供

ヤ汝 ノ子 孫 有 ラ ン之等 ハ万 波 ノ玄 海 ヲ渡 リ テ行 カ シメ ムト ス ルノ計

父 母 兄弟 ( 単ニ 汝 一家 ノ ミ ヲ指 ス︶ ハ火 焔 ノ裡 ニ死 スト ス ル モ必 ス

上 ノ殃禍 ヲ如 何 ニセ ント ス ルカ然 レト モ今 汝非 命 ノ死 ヲ望 ムモ ノ ニ

画 ナ リヤ之 レ尚 ホ未 来ニ 属 スル事 項 ナ ル モ現在 頭 上ニ 切迫 セ ル汝 身

ヲ赦 シ鄙 夫 モ為 ニ起 チ以 テ二 千 万 ノ生 霊 ハ閣 下 ノ義 挙ニ 対 シ粉 骨砕 身 セ ム千 万 配 慮後 世 子孫 ノ怨 恨 ヲ貽 ス コト勿 レ 朝鮮 建 国 四 千 二百 五 十 二年 三月 八 日

機 会 来 ルノ 日汝 ヲ爼 上 ニ置 キテ数 点 ノ膾 ヲ作 ラ ム カ為 ノミ 、 ア 、生

雖 汝 ヲ保 護 セ ムト ス ル モノナ リ之 レ汝 ノ為 ニ スル ニア ラ ス シテ後 日

ア ラ ス却 テ害 セ ラ ル ル コト無 カ ラ ン カ ヲ恐 ル 、モノ ナ リ今 ハ何 人 ト

ス ル無 識 ニシ テ ハ独 立 ス ル能 ハス独 立 スルト モ勉 強 セサ レ ハ之 ヲ維

近 日 ハ学 校 ノ命令 ヨリ倭敵 ノ威嚇 ニヨリ父 兄 ノ効 諭 ニ ヨリ自念 自 思

他 国 ノ学 生 ナリ ト セ ハ目 下 遊 フヘ キ時 節ニ 非 ス勉 強 ス ヘキ秋 ナ リ

学 生 諸君ヘ

持 ス ル能 ハスト為 シ或 ハ学 校 ニ通学 セ ンカナ ト考 フ ル者 モ無 キ ニ非

カ ス可 カラ サ ル勝熈 ヨ再 三思 惟 セ ヨ、彼 ノ男 女 兄弟 ハ何 ノ為ニ 今 日 鉄 窓 ノ下ニ 坤 吟 ス ルヤ彼 等 ハ殺 人強 盗 ナリ ヤ如 何 ナ ル罪 ナ リ ヤ汝 ハ

リ無 界 ノ独 立 ヲ宣 言 シ タ ル国 民カ 敵 国 ノ教育 令 下ニ 受 ケ サ ル理由 タ

ニ於 テ小問 題 ヲ解 決 スヘ シ小 問 題 下ニ 大 問題 ヲ蒻 波 ス ル能 ハサ ルナ

ス否 寧 ロ斯 ク スル能 ハスト ス ル モ幼 少男 女学 生 及有 望 ナ ル紳 士 等 ヲ

ル ヤ我等 兄 弟 ハ皆 一般 タラ サ ルヘ カラ ス或者 ハ獄 中 ニ囚 鳥 卜ナ リ或

ラ サ ルヘ シ、 サ ハサ リ乍 ラ毎 事 大 小 ア ル カ如 ク亦 先後 ヨリ大 問題 下

汝 ノ掌 中ニ 幾 十 名 ト ナ ク水 火 ノ中 ニ陥 レツ ツ ア ル ニア ラ スヤ言 念 此

フ コト ヲ得 ヘキ カ何 ト シ テ モ同祖 上 ノ同 子孫 ナ リ死 ハ諸 共 生 キ ル モ

者 ハ海 外ニ 熱 涙 ヲ流 シツ ツ ア ル ニ或 者 ハ風呂 敷 包 ヲ抱ヘ テ学校 ニ通

﹁義 魂 ﹂ ナ ル語 ヲ解 スヘ ク モア ラ サ レト モ彼 等 ハ義 士 ニアラ スヤ汝

ニ及 ム テ ヤ余 ハ之 ヲ筆 ニス ル ニ忍 ヒス流 涕滂沱 タ ルヲ禁 ス ル能 ハス

若 シ ﹁人 ﹂ ノ心 アラ ハ険 ヲ冒 シテ是 等 ノ人 々ヲ救 ヒ出 サ 、ル可 カ ラ

独 リ汝 ノ身 上ニ 対 シテ ノ ミ忿 心 ヲ有 ス ル モノ ニアラ サ ル モ男 子 一片

ノ効 ヤアラ ン、学 生 諸 君 ヨ諸 君 ハ勿 論 内 心 ハ既ニ 決 セル モノア ラ ン

共 ニスヘ シ、 現在 ノ如 ク ニシ テ求 メ テ倭敵 ノ奴 隷 タ リ終 ラ ハ勉 強何

未 タ決 ス ル ニ至 ラ サ ル者 ノ為ニ一 言 忠 告 セ ム自 今 一個 月 ヲ待 ツ テ我

ノ節 気 、果 然 忍 ヒ サ ル モノア ルノ ミ是 ニ於 テ カ汝 モ亦 反 省 セ ヨ、彼

ア ラ ハ汝 等 ノ面ニ 魂嘩 一点 ヲ禁 セサ ラ ム、斯 ク ノ如 キ コト ヲ聞 ク ニ

兄弟 ト共ニ 自 由 ノ天 地ニ 神 聖 ナ ル教 育 ヲ受 テ見 ヨ

等 ノ目 的 ヲ達 セル後 新 政 府 ノ新教 育 令 下ニ 於 テ海 外 ノ兄 弟 卜獄 中 ノ

ノ 日本官 憲 ト雖 モ汝 ヲ信 ス ルノ程 度 果 シテ幾 何 ソ ヤ、 日 本人 中 義 士

明 ス ル所 、地 下 ノ汝 ノ祖 先之 ヲ証 参 セ ム、敢 テ多言 ヲ要 セ ス只 汝今

随 ツ テ朝鮮 現 時 ノ経営 ヲ呪詛 セ ムノ ミ然 レト モ之 レ明 天 ノ明 カ ニ説

尚 ホ終 リ ニ 一言 セ ム彼 倭 敵奈 何ニ 我 等 ヲ牛 馬 ノ如 ク見 ルト雖 斯 ノ

ラ ルヘ シ

ノ行 為 ヲ憎 悪 シ テ登校 セ サ ルナ リ此 理 ヲ能 ク弁ヘ 諸 君 ハ自 ラ諒察 セ

吾 等 ハ 一日 モ早 ク出 校 ヲ希 フ者 ナ リト イヘ 斯 ノ如 キ無道 ナ ル倭 奴

斯 ノ如 キ倭 奴 ノ威嚇 手段 ハ誠 ニ笑 フ ニ堪ヘ タ リ

如 ク野 蛮 ノ行 為ニ 出 ツ ル ト ハ知 ラ サ リキ彼 等 モ人 ナ ラ ハ我等 モ人 ナ

日 ノ行 動 ハ父母ニ 事ヘ 、妻 子 ヲ養 フ者 ノ為 スヘ キ事 ナ リヤ熟 考 セ ヨ、

外

リ況 ンヤ吾 等 青 年 学 生 ヲ斯 ク モ蔑 視 スル カ 一方 ヨリ ハ吾 等 ヲ捕ヘ テ

長

余 ハ汝 ノ業 ヲ罷 メ ヨト 云 ハス、寧 ロ切 ルト シ汝 ノ業 ヲ勧 メ ム コト ヲ

団

之 カ殺戮 ヲ敢 テ シ 一方 ヨリ ハ吾等 ヲ強 制 シテ奴隷 学 校ニ 出校 セ シ ム

勇

ア 、恐 ルヘ キ彼 ノ血 ヲ

義

勧 告 ス而 シテ後 日長 板 橋 上ニ 於 テ相 見 ム︱

日

啜 ル刑 事！！ 登 汝 一人 ノ ミナ ラ ム、汝 ノ輩 ノ総 称 四 二五 二、 四 月

五

六

編者註 原本はいずれも朝鮮総督府官房庶務部調査課 ﹁朝 鮮の独立思想及運動﹂ 、活 版。

新 韓 政 府 宣告 書 今 日我 国カ 此 レ挙 ラ サ ル ハ正 当 ナ ル使命 ニシテ 必然 ノ要求 ナ リ東 洋ニ 永 遠 ナ ル平 和 ヲ維 持 シ戦禍 ヲ根 絶 ス ル程 ノ原因 発 顕 セ リ此 ノ責

経 済 的 公約

同

次 長 

労 働 部 長 

関〓

安

但 内 務部 長  未定

昌

浩

浩

一、 一切 ノ租税 ヲ停 止 スヘ シ我等 ヲ殺戮 セ ント ス ル者ニ 充 当 ス ル費

用 ヲ給 与 ス ル必 要 ナケ レ ハナ リ

レ暴悪 ナ ル日本 ハ非 人道 的 毒 手 ニテ代 表者 ヲ拘 禁 シ数 万 人 ヲ殺 傷 シ

一、 我 民族 間 ニ ハ如 何ニ 急 ナ リト モ民事 裁 判 ヲ留 案 スヘ シ

一、 総督 府 証 明 ハ無 効ニ 帰 スレ ハ印 紙 ヲ貼 用 スル勿 レ

一、鉄 道 運 搬 ノ貨 物 ハ可 及 的 停 送幾 個 月 程 滞積 スヘ シ

関 危険 ナ レ ハ 一切 ノ預 金 ヲ引出 シ其 ノ他 取引 ヲ ス ル勿 レ

一、 現行 ス ル紙 幣 ノ額 ハ本 位 貨 ノ五倍 以 上ニ 脹 シタ レ ハ故ニ 銀 行 機

ナ カラ常 ニ狡猾 ナ ル手段 ニテ此 事実 ノ真情 ヲ世 界ニ 隠 匿 セ ント スル

任 重 且 ツ大 ナ ル ハ勿論 世界 平 和 上 一大 光 明 ナ リ既ニ 独 立 宣 言 ノ後 彼

モ今 ニ至 リ私 ナ キ上 又 ハ如 何ニ 許容 スルカ現 今 報道 界 ハ異 文同 意ニ

日 本貨 及 装 品 ハ 一切使 用 セサ ル コト商 民 ハ絶 対 的 当分 ノ日本 商 ト

一、 我 ハ此 時カ 一種 ノ戦 時 ナ ル ヲ覚ヘ 日 用 生活ニ 可 及的 経 済 ヲ施 シ

李

李

奎

容

成

承

東

芸

栄

植

万

煥

晩

輝

侃

範

七

半 万年 間列 聖 列 宗カ 心 汗 肉血 ヲ尽 シテ守 護 保全 セシ錦 繍 江 山 ハ強

大 韓独 立 一週年 記 念 祝賀 警 告 文

(一号 )

編者註 原本は駅文、ガリ版。奉天十間房満鮮旅館経営金錫潤ナル者過般平安北道宣 川郡ヘ赴キ帰奉シタル際同地 ニ於テ発布シタル檄 文持参云々、との書 込がみら れる。総督府警務局文書。

朝鮮 建 国 四 千 二百 五 十 二年 三 月

取 引 ヲ杜 絶 ス ヘシ

吾 国 ノ評 論 ヲ為 スナ リ此際ニ 当 リ我等 ハ陰 謀密 許 ス ル必要 ア リ正 当

執

朴

東

始

喜

高

朝 鮮 独 立 団

ニシテ 我重 大 ナ ル責 任 ヲ迅 速ニ 進 行 スル為 茲ニ 政 府 ヲ組 織 シ約 法 七

日

個 条 ヲ規 定 シ以 テ之 ヲ世界ニ 宣 言 発布 ス ル モ ノナ リ 建 国 四千 二百 五 十 二年 四月

国 務 総 理 

金

春

官 

内 務 次 長 

李

政

外 交 部 長 

李

李

文

次 長 

同

次 長 

財 政 部 長  同

次 長 

同

交 通 部 長 

来 ル三 月 一日 ハ我大 韓 ノ自由 独立 ヲ宣言 セシ以来 一周年 タ ル最初

大 韓 独 立 一周年 祝 賀警 告 文

ヲ垂 レテ増 祖 繁 栄 セシ神聖 苗裔 ハ他人 ノ魚 肉 ト為 リ テ客 反 テ主 ト為

ノ生 日 ナリ吾 族 ノ永 達 ニ紀 念 ス ル祝 日 ナリ今 予 メ先 ンシテ 一般 学 生

隣 ノ虐 奪 ヲ被 リ鵲巣 鳩 居 ノ勢 ト為 レリ半 万 年間 乃 祖 乃 父 ノ庇 護 愛育

ル ノ辱 ニ当 レ リ鳴呼 悲矣 我等 ハ不 忠 ノ民 ト為 リ不当 ノ子 ト為 レ リ何

青 年ニ 警 告 ス当 日 ハ 一斉 ニ休 校 シ鍾 路 及○○ 地 ニテ我 代表カ 祝 賀 大

血

大 韓 民 国 二年 二月 二十 六 日 全 国 学 生 青年 一同

独 立祝 賀 歌 一、同 胞 等 ヨ進 メ ヨ勇 猛ニ

誠

生

大 韓 国 民 会

会 ヲ公 開 ス ルヲ以 テ来 会 シ テ喜 ハシ キ祝賀 ヲ万歳 ニテ嚮応 スヘ ク各

ノ心 地 ニテ天 地 神 明 ノ昭格 ヲ仰 キ何 ノ面 目 ニテ地 下 鮮 人 ノ霊 魂 ニ向

学 生 ハ我 太極 旗 ヲ持 参 スヘ シ時 乎時 乎 再 ヒ来 ラ ス

ヘ含羞 忍 辱 十年 磨 剣 セ シ我 二 千万 同胞 ハ我等 ノ自由 我 民 族 ノ精 神 ヲ

ヒ何 ノ廉耻 ニテ独 立万 国 ノ自 由 民ニ 対 セ ンヤ何 幸 皇 上 天帝 ノ矜惻 セ ︹ 不明︺ ラ ル ル ア リ千百 世 祖霊 ノ陰 祐 スル アリ テ光 □ ノ持 運 復 活 ノ機 会 ヲ与

世 界ニ 快 然 ト シテ宣布 シ轟 然 ト シテ絶 叫 シテ世界 ノ耳 目 ヲ警 動 セリ 果 然 我 等 ノ行動 ハ文 明的 ニシテ正 義 的 ナ リ天 下 ノ輿 論 ハ有史 以来 未

然 レ ト モ頑 冥徒 暴 ニシテ無義 無 道 ノ彼 敵 ハ我 ノ正義 軍 ヲ暴 民 ナ リ

曾 有 ノ文 明 戦 ナ リ ト称揚 セリ

正義 人 道 明 キ光 ノ射 ル処ニ

赤 手 空 挙 ヲ揚 ケ テ何カ 恐 レン

怨讐 ノ千 軍 万馬 能 ク勝 チ得 ンヤ

ト シテ発 銃 使剣 ス兄 弟姉 妹 ノ死傷 者 万 余 ニシ テ鉄 窓下ニ 日 ヲ見 サ ル

於 是 乎 我 等 ハ世 界ニ 対 シテ祖 国ニ 対 シ テ自 我ニ 対 シテ羞愧 ヲ免 レ

三 千里 新 大 韓 ノ独 立精 神 ヲ

ニ、同 胞 等 ヨ旗 ヲ揚 ケ ヨ自由 ノ旗 ヲ

モ ノ幾 何 ナ ル ヤ夫 自 由 ノ代 価 如是 重 シ

シト雖 自 由 独 立 ノ代 価 ハ無 窮 値 ヲ要 求 スル ニ依 リ愛 スベ キ我 同胞 ニ

世界 万 邦 人 民ニ 表 彰 セラ ルヘ ク

蹂躙 セラ レシ彊 土 ヲ恢 復 セシ此 ノ月千 万 年紀 念 ノ此 ノ日 ニシ テ我兄 弟 ハ此 日 ヲ慶 祝 ス ル為 光 天地 ノ我 精神 銃 剣 ニ笑 ヒ我 勇義 ヲ再 ヒ発揮

栄 光 ア ル太極 旗 ヲ高 ク揚 ケ ヨ

叫ヘ ヨ独立 万 々歳

四 、同 胞等ヨ 独 立 万歳 万 々歳

二千 万民 同 心 生 死 ヲ共 ニセ ン

温 キ胸 ニ沸 ク血 ヲ注 ク ノ時

千 年怨 恨 ヲ 雪 ク ハ今 日 ソ 今日 ナ ルソ

三、 同胞 等 ヨ進 メ ヨ進 メ勇猛ニ

ス ヘシ 実 行 規 約

大 韓 国 民 会

一、 男 女 学 生 ノ休 校 ハ勿 論 我同 胞 ハ 一斉 ニ自由 万歳 ヲ絶 叫 ス ル コト 一、商 業 家 ハ閉 店 ス ル事 大 韓 民 国 二年 三 月 一日

(二号 )

同族 子 孫 億 万代 自 由 ノ為 ニ二千 万 声 ヲ揃ヘ テ独 立 万 々歳

(三 号) 大 韓 独 立 一周 年 祝賀 撒布 警 告 文

終

来 ル三月 一日 ハ我大 韓 ノ自 由 独 立 ヲ宣言 セシ以来 一周年 タ ル最初 ノ生 日 ナ リ吾 族 ノ永 遠 紀念 ノ祝 日 ナ リ今 予 メ 一般 商 業 家同 胞ニ 警 告 ス左 記 時 日 ニ ハ 一斉ニ 撒 布 シ テ鍾 路 及 ○ ○ 地 ニ於 テ我 代表 ノ祝 賀 大

レヨ

会 ヲ公 開 ス ル筈 ナ レ ハ来 会 シテ嚮 応 ノ祝 賀 独 立 ノ万歳 ヲ宏 壮 ニ叫 ハ

国 民 会

二月 二 十 九 日午 后 六時 ヨリ三月 二日午 前 十時 迄

大韓

時ニ 違 ヒ又 ハ開 店 セ シ モノ ハ即 時 放 火 ス

大韓 民 国 二年 二月 二十 八 日

意

撒布時日 注

全 国 商 業 家 一同

(四号 ) 鳴 呼 御目 出度 フ⋮ ⋮ 建国 ノ紀 念 日 ヨ⋮ ⋮ 半 島江 山 二千万 民 族 ノ生 命 ハ此 ノ日 ヨリ復 活 シタ ル待 チ ニ待 チ タ ル此 ノ 日復 タ廻 リ来 レ ルヲ

表

裏

血 涙 ヲ注 ケ ヨ

(五号 )

三 千里 錦 繍 江山 ヲ蹂躙 セ シ傀躙 ノ鳥 蹄 ヲ駆逐 スル半 万年 神 聖 史 ヲ

侵耻 セ シ倭 奴 ヲ驚 愕 セシ メ シ昨年 ノ今 日ニ 当 レ リ我 ノ存 在 ヲ世 界 的

最 モ恨 ニシ テ最 モ憤 ニシ テ最 モ喜 ハシ キ今 日ニ 当 リ テ獄牢 鉄 窓 下

ニ賞 讃 シ発 揮 シ テ文 明的 社 会 生活 ヲ為 ス、 目 下 ナ リ

ニテ坤吟 シ海 外ニ 衰残 ナ ル生命 ヲ保 チ ツ ツ苦憂 焦 煩 セ ル我兄 弟 姉 妹

以 テ舞 踏 ニテ モ為 サ サ ルヘ カ ラ ス強努 不 屈 ノ熱 誠 ト百折 不撓 ノ衷 情 ヲ以 テ仇 讐 ノ厳 酷 ナ ル取締 ニモ屈 セ ス大 光 明大 活 動 ヲ為 シ祝賀 セラ

最 后 ノ審 判 ヲ受 ク ル今 日 ヲ紀 念 シ テ温 キ血 ノ涙 ヲ注 ケ ヨ今 日 ヨリ

ル者 ハ二 千 万神 聖 分 子 ニア ラ ス

二千 万同 胞 等 ヨ皆共ニ 死 シ皆 共ニ 生 キ ン刑杖 下 ノ苦 痛 ニ堪ヘ 得 サ

ヲ 不閔ニ 思ヘ ヨ

血 誠 団 告 白

知 ルヤ三 月 一日 ハ何 日カ 、 然 ラ ハ 一日 ヨリ二 日迄 休校 スヘ シ

ル ヘシ

大 韓 民 国 二年 二月 二十 七 日

休 学 ヲ断 行 セ ヨ、 万 一休 学 セサ ル者 アラ ハ決 死 団 ノ為 貴 重 ナ ル生 命

近 日日本 人 民 団 ヨ リ朝 鮮総 督ニ檄 書 ヲ提 出 シ近

頃 朝 鮮 人側 ニテ某 事 件 ノ為 メ短 銃 爆弾 等 ヲ密 輸 入 スル コト ヲ未 タ知

敵 総督 ノ無 能 力

日 一千 五 百名 合 三 千名 ヲ派遣 セ ント セ シ モ能 ハサ ル コト ト ナ レ リ

最 后 ノ 一人迄 決 戦 セ ヨ休 学 セ ヨ

ヲ捨 ツ ル ニ至 ラ ン

云ヘ リ 我老 壮 ノ示威 運 動

︹ママ︺

同胞 諸 位 ハ此 ニ応 シテ 万歳 ヲ唱ヘ テ大 示 威運 動 ヲナ セリ其厳 密 ナ ル

氏 ハ死 刑 言渡 ヲ受 ケ呵 々大 笑 ヲナ シ出 テ ツ、大 韓 独立 万 歳 ヲ唱ヘ 我

先 日敵 法 廷 ニテ死 刑言 渡 ヲ受 ケ シ姜老 壮 宇 奎

根 拠 地有 ルヘ キ ハ事 実 ニシテ我 ノ能 力 ニテ ハ到 底 防 禦 スル ヲ得 スト

彼等 ハ相 当 ナ ル

ラ サ ル ヤ此 ヲ何 故ニ 防 備 シ得 サ ル カト所 謂 総督曰

大 韓民 国 々民大 会 決 死 団

大 韓 独 立 一周 年 紀念 万 歳

御中

大韓 民国 二年 二月 二 十 八 日誓 言

養 正高 等 普 通学 校

大 韓 独 立紀 念 日祝 賀 文 鳴 呼 喜 ハシ、建 国 紀念 日 ヨ半島 江 山 二 千万 民族 ノ生命 ハ此 ノ 日ニ

数 十 日前 某 地 ニテ捉 ハレ タ ル交 通 局長 波 先 生以 下 数 名

ヲ逮 捕 セ シ敵 ハ大勝 利 ヲ得 シ如 ク小 躍 ヲナ シ以後 ハ我 ノ交 通 断 絶 ス

交 通 安全

敵 警 中 ニテ如 此 大 威運 動 ノ再起 セル ヲ見 ヨ

ル カ強 国 不撓 ノ心 熱 ト百折 不撓 ノ衷 情 ニテ仇 讐 ノ仮 厳 ヲ〓 ルル勿 レ

依 リ テ復 活 セリ而 シテ而 シ テ此 ノ 日ニ 又当 レ リ舞 踏 ヲ為 ササ ル ヲ得

誠

団

告白

近 日各 新 聞 上ニ 記 載 ノ如 ク 日本第 八製 鉄

ニテ起 リ シ二万 五 千 人職 工同盟 罷 業 ノ大 示威 運 動 ハ其 内容 ハ其 中 ニ

我民 族 ノ敵 国 内 大 活動

着 々進 行 中 ナ リト

シ某 先生 来 リ某 地 ヨリ二 三人 其 地 ニ来 リ近 頃 ハ交 通事 務 上 難事 無 ク

々困 難 ノ模 様有 リシ カ近 日 ハ我 政府 所 在 地 ナ ル某 地 ニテ某 職 ニ在 リ

ヘキ モノ ト安 心 セ シ敵警 ハ驚 ケ リ其 三 四人 逮捕 ト同時 ニ数 日 間 ハ少

血

然 ラ バ 一日 ヨリ二 日迄 休校 セ

大 光 明 大 活動 ヲ祝賀 セン 姉 上 ヨ三月 一日 ハ何 ノ日 ナ ル カ? ヨ

大韓民国 二年 二月二十 七日

敵 ノ運命 ト我 ノ運命

(六号)

セ シ処 日本 国 会 ハ此 ニ対 シ テ硬々 毅 然 ト シテ姿勢 ヲ不 変 只接 手 セ シ

物 ナ ル閔 元植 ハ近 日 日本 国 会 ニ対 シ テ朝 鮮 人 参 政権 要 求願 書 ヲ提出

敵 ヨリ 一等 得 寵 セラ レ シ所 謂 高 等 人

アリシカ日本全国内代議士全部皆普通選挙運動派 卜ナリ其運動激烈

ノ ミ ナリ 日本 政府 ニテ ハ此 ヲ行 政 上 参考 件 ト シ テ請 求 セ リト鳴 呼韓

閔 元植 ノ朝 鮮 人参 政権 請 願

我韓 民 国 同胞 多 数 ヲ占 メ居 レ リト

ナ ル ヲ以 テ 日本 帝国 々会 ハ停 会 ヲ ナ セリ内 閣 辞職 勧 勉 ハ 一層 強 烈 ナ

国 民 族中 彼 敵ニ 得 寵 セ ラ レ或 自 治 又 ハ参 政 権 ニテ モ得 テ安 楽 ノ生活

今 日日本内地 ヨリ韓国ニ駐 在 セル所謂朝鮮総督府及各道庁ニ急電

リ日本 内 地 ニテ ハ此運 動 日 々激 烈 ナ ルヲ以 テ今般 我韓 民国 紀 元 節紀

︹マ マ︺

念 式 防 備 ノ為 メ日 本 ヨリ巡 士 ヲ二月 二十 日ニ 一千 五 百 名 二月 二十 五

ヲ得 ント セ ル盲 目者 ヨ彼閔 元植 ヲ見 サ ル ヤ 一等 得 寵 者ニ 対 シ テ毅 然 ︹ 不明︺ 姑 死 不顧 ノ 日本政 界 ニテ汝 ヲ特 ニ顧 ント思 ヒ シカ覚 醒 ス ヘシハ カ其 ︹ 不明︺ ︹ 不明︺ 姿 勢 ヲ依 然 姑 然姑 執 不聴 シ 一便 □ 参 シテ ロ□路 ニテ亡 ビ ン (七号 ) 大 韓 民国 学 生 諸君ニ 鳴 呼喜 哉 悦 哉 我 ノ独 立 紀 元節 回来 セリ我 ノ半 万年 歴 史 ハ〓 々タ レ ト モ今年 三 月 一日 ノ如 ク輝 キ シ日 アラ ンヤ ヲ回 想 セ ヨ是 日 ハ即 我 ノ

書 来 リ シ モ平 壌 ヨリ ノ モノ ハ不 幸 敵ニ 発 見 セラ レ宣 言書 ヲ即読 シテ

愉 快 ニ紀念 式 ヲ挙 ケ ント セ シ モ意 ノ如 ク ナラ ス日次 急迫 セル ヲ以 テ

他 処 ヲ探 問 セ シ カ卜亦 意 ノ如 ク ナ ラサ ル ニ ヨリ同 胞 諸 君 ハ寛 怒 セラ

兼 テ宣言 書 ノ押 収 セラ レ シ悲 報 ヲ聞 キ国 務 卿 ノ命 令 ニテ此 式 ニ先

レ不足 ノ マ 、我 々 ノ真 正 ナ ル精 神 ト意 思 ノ ミ快 ク発 表 スヘ シ

動 セ ント来 リ シ者 モ不幸 ニ奉 天 ニテ逮捕 セラ ル同 胞 諸 君 ハ其先 生 ヲ

( 九号)

思 ヒ天 主 ニ遠祷 シ深 思 黙量 セラ レ ヨ

二千 万 ノ同胞等 ヨ慶祝 ス ヘシ

一、喜 フヘ シ今 日我 民 国 紀元 節 、

紀 元慶 祝 歌

ヲ何 ニ用 ヒ是 日 ニ踊 躍 セ サ ル足 ヲ何 ニ用 ヒ ンヤ是 日 ハ李雋 、安 重 根

ント ス ルカ 我 ハ是 非 踊躍 ヲ ナ シ舞 踏 ヲナ スヘ シ是 日 ニ舞 踏 セサ ル身

新 生 命 ヲ回得 セ シ第 一次 紀 念 日 ナ リ鳴呼 我 同胞 学 生諸 君 ハ如 何 ニセ

等 義 士 ノ故 魂 モ踊 躍 ス ヘク乙支 公、 忠 武 公等 勇 士 ノ故 魂 モ号令 スヘ

一心合 力 シ慶 祝 スヘ シ

我等 ノ新 生命 ヲ回 得 セ シ日、

慶 祝 スヘ シ慶 祝 スヘ シ

日 ハ学 生 諸 君 ハ黙 々ト シテ不 動 ナ ルカ君 等 モ我 韓 国 民族 ニシ

我開 国紀 元 節慶 祝 スヘ シ

ク此

ル精 神 ト意 思 ヲ発 表 スヘ シ然 レト モ学 生 諸 君 ハ只 此 ニ止 ル亦 不可 ナ

テ此 半 島 江 山内 ニテ生長 セシ モ ノナ レ ハ衆 ト共ニ 舞 踏 シ我 ノ真 正 ナ

リト ス諸 君 ハ我 半 島 江山 ノ花 輪 ニア ラ ス ヤ我民 国 ノ光 栄 ニアラ スヤ

東 洋 ノ要 塞 タ ル東 洋 ノ堤 、

汝 ノ華麗 ナ ル ハ世界 第一 ナリ

三 、 三千 余 里 江山 無 窮 花 ノ江 山 、

此 ノ如 キ成 績 祝賀 ス ヘシ

我 独 立宣 言 以 来 僅カ 一年 、

我 二 千 万 ノ大 栄光 ナ リ

二、 今 日 ノ紀 元 節 ハ第 一次 ニシテ、

我 大韓 民 国 紀 元節 ナ リ

白

慶 祝 スヘ シ慶 祝 スヘ シ

団

我民 族 中 ノ先進 者 ニアラ スヤ指導 者 ノ資 格 有 ル者 ニア ラ スヤ愛 ス ヘ

日 系

キ学 生 諸君 ヨ諦 君 ハ諸 君 ノ高 尚 ナ ル思 想 ト識 見 ニテ遺 憾 ナ ク諸 君 ノ

大 韓 民 国 二年 二月

報

大韓民国

独 立精 神 ト愛国 同 胞 的 本性 ヲ快 ク発表 スヘ シ

情

(八号 )

今般 紀 元 節 一周 年 紀念 式 ニ対 シ テ ハ我 民 国政 府 ニテ モ特 ニ留 意 セ ル処 ナ リ今 者 我交 通部 ニテ政府 ヨリ発送 セシ紀 元節 ニ使 用 ス ル宣 言

我 民国 此 レ ニア ラ スヤ

ス シテ何 ソ、例ヘ ハ学 校 ノ教 員 ハ生徒ニ 日本 語 ヲ授 ケ レ ハ可 ナ リト

校 数 遙 ニ多 シ、之 レ韓 国 人 ヲ シ テ無智 蒙昧 ニナ サ シ ム ル思 策ニ 有 ラ

言 ハレ上 級 官 庁 ヨリ ノ視 察 者 モ日本 語 ヲ上手 ニ解 セ ハ笑 ヒテ帰 リ、

四 、 一時 辱 ヲ受 ケ シ我 華麗 江山 、 今 日 ト ナ リテ汝 モ躍 ル

五 、 今 日 ト ナ リ シ二千 万 ノ民 族 、

如 キ ハ布教 ノ自 由 ヲ許 サ ス何 ヲ以 テ自由 ナ リ 卜謂 フカ、 自由 拘 束 モ ︹二字不明︺ 甚 シ、言 論 、 □ □ 行動 何 レ モ其 ノ自由 ヲ許 サ ス全身 肉 体 ハ勿 論 精神

民 ヲ養 成 セント ス ル也 、 宗教 ニ就 キテ モ自 由 ナ リ ト謂 フカ檀 君 教 ノ

ノ知識 技 能 ヲ授 ク ル学 校 ト ハ認 メ サ ルナ リ、 以 上 ノ如 キ事 ヲ シテ国

下 手ニ 解 セ ハ怒 リ テ帰 ル、如 斯 事 ハ学 校 ヲ日本 語 学 校 ト 見做 シ普 通

今 日 当紀 元 ヲ慶 祝 シ テ、

汝 ノ十 年 ノ苦 困 如 何 ナ リ シカ

ニ迄 モ自 由 ヲ拘 束 シタ ル ニ有 ラ スヤ、之 レ韓 国 人ニ 対 シテ ノ難 ハ勿

人道 ニ依 ル民族 自 決 主義 ナ リ、故ニ 韓 国人 独 立 セ ント スル ハ当然 ニ

種 ノ為 メニ 独立 運 動 ス ルナ リ決 シテ 日本 ヲ排 斥 スル ニア ラ ス只 正義

ハ絶 無 ナ リ、真 理ニ ア ラサ ル ナ リ、韓 国 人 ハ東 洋 ノ平和 ノ為 メ黄 人

年 近 キ歴 史 ノ民 族豈 二 千年 余 ノ歴 史 ノ民 族 ニ服 従 サ レ ヨウ カ如斯 等

人 云 フ韓 国 人 ハ日本 政 府ニ 服 従 スト講 和 会 議 ニ述ヘ ルト ハ何 ソ五千

行暴 動 ヲ ナ スト シ殺 人 ス ル ハ人 道 ノ罪 悪 人 ニ有 ラ ス シテ何 ソ、 日本

ラ ス韓 国 人 独 立 ヲ運 動 セ ル為 メ愛 国 ノ意 思 ヲ発 表 ス ル ニ日本 人 ハ暴

論 人道 ノ難 ナ リ、 人道 ノ大罪 人 ナ リ、 以 上 ノ如 キ執 政 ヲ セ ル ニ拘ハ

万 世 マテ モ進 ミ行 カ ン

鴨緑江 ノ魚〓汝モ 躍 レ

白 頭 山 ノ白石 汝 モ亦 躍 ル、

(了 ) 編者註 原本は訳文、大正九年三月三日高警第五九六四号 ﹁ 三月 一日 ノ情況﹂の付属 書である。資料 一号の頭初に ﹁ 用紙半紙半切活版摺﹂と記されているが、これ は朝鮮文原本を意味するものであろう。資料二号、三号、五号には大極旗の図 が書かれているが省略した。 一号∼五号は京城を中心に学生、商店に配付され、 六号以下は平壌府内に配付されたものである。総督府警務局文書。

八 日本 人ニ 告 ク

サ レ ン事 自 覚 セ ヨ大 ニ自覚 セ ヨ

シテ講 和 会 議 又 ハ日本 ニ於 キ テ モ独立 サ セ ル ハ正 当 ナ リ、 日本 人 ヨ ︹ 四字位不明︺ 併 合 以 来 □ □□ □ 反 省 シ日本 ノ為 東 洋 ノ為 黄人 種 ノ為 メ韓国 ノ独 立

併 合 以 来 十年 ニ亘 ル星 月 、 我 韓 国 人ニ 対 シ如 何 ナ ル行 為 ヲ ナ セ ル ヤ、 早 速 反省 セ ヨ、 日本 人 ノ大 罪 ヲ、行 政 、教 育 、 宗教 、 自 由ニ ツ

間 島 韓 民会 K生

編者註 原本は朝鮮文、墨書。但し破損により判読不能の個所が多い。三月十三日間 島決起の檄文の一である。訳責編者。総督府警務局文書。

三月十三日

キ今 茲 ニ其 ノ行 為 ノ大略 ヲ述 ヘン 行 政 ハ数 字 上、 文 書 上 ノ行 政ニ 有 ラ サ ル カ、其 ノ実質 ハ只 形 式ニ 有 ラ スシ テ何 ソ ヤ、教 育 ハ日本語 ヲ学 問 ト シテ授 ケ 人間 生 活 上 必要 ナ ル学 問 ヲ授 ケサ ル ハ何 ソ、 五 千年 近 キ歴史 ヲ有 ス ル韓 国 人 ヲ野 蛮 人取 扱ニ 有 ラ スシ テ何 ソ ヤ、 併 合 以来 新 設 セル校 数 ヨリ モ廃 止 セル

九 声討 日人弑逆文 

素

石

痛彼島国倭種悍毒如蝮蛇譎詐如狐鬼対吾韓族残忍不道惨無人理虐 我 以世界所無之禍変汚我以万刧難洗之恥辱言至於此奚啻胆裂骨砕哉 彼始以扶我独立累行声明於天下旋勒保護竟於合併拠我宗社奴我人民

耶彼 恐 欧 和 薬殺 我 皇 云鳴 呼 人 不可 可 欺 乎 日月 在 上神 明 共鑒 彼 焉能 終

諱 哉 凡我 二千 万衆咸 悉 此状胥 奮義 怒 公布 於 世 界 耳 目期 使 此案 帰 決於

万 国公 判 厳 討 凶賊 少 伸寃 恨 是 吾族 義 務 之 万 一也

編者註 原本は中国文、ペン書写。在上海日本総領班館より朝鮮総督府宛送付。 一〇

鳴 呼 我檀 君神 祖カ 大 東 天 地 ノ錦 繍 江山 ヲ以 テ吾 人種 族 ノ生活 ノ基

大 韓 国民 老 人 同盟 団 趣旨 書

加之以不共 一天之至寃深仇乎彼之図吾国也所忌者惟我光武皇帝及明

地 ヲ開 拓 セラ レ礼 義文 物 ヲ製 造 シ賜 ヒ シ ヨリ以来 子 々孫 々継 々承 々

奪 我産業害 我生命奇刑酷罰無 所不至此固吾族不能与彼倶生者而況又 成皇后耳千八百六五年彼謂我明成皇后有聯俄疏日之図白昼率兵〓入 宮闕直以白刃刺我皇后仍収屍体而火之倭島裁判彼亦掩諱不得而凶乎

ニ強 奪 セ ラ レテ燬 滅 セラ ル ル所 卜 ナリ 三千 里 ノ彊 域 ハ彼 ノ監獄 卜 ナ

ケ来 リ シ カ吾 人 ノ時代 ニ至 テ祖 上 ノ基 業 ト文 明 ト ヲ挙 ケ テ島国 種 族

︹マ マ ︺

則漏法矣今 叉光武皇帝之暴崩亦由彼之進毒 万口喧伝明証己露彼蓋認

ノ産 業 ハ彼ノ嚢〓ニ 帰 セ リ刀山 劔 水 ノ苦痛 無 限 ニシ テ荊 天 棘 地 ノ愁

リ 二千 万 兄弟 ハ彼 ノ奴 隷 トナ レリ肉 体 ノ生 命 ハ彼 ノ刀 爼 ヲ待 チ農 商

シテ 四千 三 百余 年 ノ荘 厳 燦爛 タ ル歴 史 ヲ有 シ昇 平 安 寧 ナ ル福楽 ヲ享

帝為排日之魁久矣伊藤之勒締保護条約也被帝厳詞拒絶蓄憾 巳深地方 人民有起義之患則曰帝之所使也各国政客 為袒我之詞則 曰帝之所賂也

也 不得帝認所恨也今者欧洲之戦争告終万国之和平方開民族自其自決

揚 ケ タ ルカ婦 人 界 及童 子 群 ニ至 ル迄 踊 躍 争 先 シ独 立 万歳 ヲ高 唱 シ タ

ノ趣 旨 ヲ宣布 セ シニ因 リ吾 人全 体 同胞カ 一致激 発 シ同 一ナ ル旗 幟 ヲ

ニ均 シキ威 力 ニ対 シ万 死 ヲ胃 をシテ 団体 ヲ結 ヒ外 交 問題 ヲ講 定 シ独 立

寃 ハ極 リ罔 カ リ シ ニ世 運 ハ変 遷 シ テ ( 数字不明)万 国 ハ平 和 ノ 議 ヲ

吾族亦勃勃欲動彼於此時忌帝尤深欲逼受合迎之文字面不得認可又欲

ル事 ニ就 キ テ ハ世界 ノ各 族 ハ吾 人 国 民 ノ勇 気 ヲ称 誉 セサ ル モノ之 無

周密攘奪皇室財産不留余金縛束御座起居毫無自由 一千九百五年以和

宮内各官偏置 日人闕門余直尽派日人宮人出 入必行検査陰伺密探極其

逼御駕渡日使完用奏達而不許彼乃決行暗弑之計以 一月二十 一日下午

シ此 レ天 意 ニシ テ人力 ニアラ サ ルナ リ然 ラ ハ此 日ニ至 テ如 此重 大 ナ

以 テ時機 ヲ洞 察 シ勇猛 ナ ル気 慨 ニテ奮 闘 セ ン事 ヲ立 次 シ太 山 ノ高 圧

十 二時於醴酒食醯而進之刻即撞天叫地蹴倒門屏厥明上午遂崩屍体皆

ル責任 ヲ専 ラ青 年 諸君 ニノミ信 頼 シ所 謂 老 人界 ナ ル モノ ハ何 等 ノ思

開 キ自 主 ノ義 ヲ次 セ ント ス ル ニ当 リ我青 年 子弟 等 ハ明慧 ナ ル眼光 ヲ

真紅色腹部裂破淡紅水流出八畳厚褥尽医官及皇族侍臣等因〓襲而見

蘭之故逼帝禅位隔離 父子置之孤独彼猶不釈疑慮虚言欲加実害安重根

之者也官女金福伊内錫勲之暴死亦由彼之滅 口計也種種証拠不 一而足

想 モナ ク安 坐 傍 観 スル ヲ以 テ可 ト セ ンカ固 ヨリ気魄 衰 耗 シ活 動 ノ能

之刺伊藤也彼 又誣称帝之所使頼重根明〓痛斥奸不得售彼之勒行合併

国於彼威雖不敢明言討賊而舎憤懐怒喧播内外漢城条掲榜書 曰知耶未

髪黄〓カ 死 ヲ 決 ス ル境 遇 ニ ハ敵 人 モ尚 又慢 忽 ニ看 過 ス ル事能 ハサ ル

国内 国 外 ニ在 ル全 体 ノ老人 ヲ統 計 セ ハ幾 百 万 ニ達 ス此 ノ幾 百万 ノ皓

ニ一般 ナ リ国 民 ノ信 仰 ハ老 人 ニ於 テ寧 ロ差 勝 ア リ ト云 フヘ シ而 シ テ

テ我 民族 ノ精 神 ヲ世界 ニ発 表 ス ル モ ノナ レ ハ精 神 上 ノ作 用 ハ老 少 共

テ近 者 ハ親 シ ミ仁仁 親 親 之 道 ハ乃 チ貴 ク弱 者 ハ之 ヲ扶 ケ強 者 ハ之 ト

リ シナ リ近 世 以 来 人智 漸 ク進 ミ世 界 ハ反 テ狭 少 ト為 ル遠 者 ハ近 ク シ

シ言 語 少 シ ク異 レ ハ指 シ テ夷狄 ト称 シ テ而 シテ少 シ モ憐 恤 ノ惰 無 カ

内 多 ク ノ邦 国 アリ 一国 ノ内 亦 便色 ア リ テ此 ノ国 ト彼 ノ族 ト有 無 相 和

上 古菇 毛 ノ時 ハ人 智 未 タ発 セ ス而 シ テ世界 ハ乃 チ広 ク シテ 一溝 ノ

敬 告 中華 四万 万 人

価値 アリ ト 云 フヘ シ吾 等老 人 兄 弟 ヨ試 ニ思ヘ 区 々タ ル形骸 ガ世 上 ニ

カラ シ ム如 是 実 ニ上 天 ノ悦 納 ト為 ルヘ ク且 人世 ノ幸 福 卜為 ルヘ キ ナ

和 シ人 ヲ シ テ各 々其 界 ヲ守 ラ シ メ各 々其 ノ業 ニ安 ンシ テ競 争 ノ弊 ナ

力 之 無 シ ト雖 今 日 ノ問 題 ハ武 力 解 決 ノ行 動 ニアラ ス唯正 義 人 道 ニ拠

モ存 在 ス ル期 限 果 シ テ幾何 ソ古 人 曰 ク死 スヘ キ時 ニ当 テ死 セ ハ死 モ

リ吁嗟貪 虚 ノ蛮 族魔 類 ハ世 々種出 シ侵 掠 ヲ主 ト ナ シ戦 闘 ヲ業 ト為 シ

栄 ト ナ スト吾 人 万 一此 ノ 日 ニ死 所 ヲ得 テ 栄光 ヲ子 孫 ニ遺 伝 ス ルヲ得

人 ヲ侮 ル ヲ能 ト為 シ人 ヲ殺 ス ヲ是 レ誇 リ テ世 ニ不 平 ノ浪 ヲ起 サ シメ

モノ ナ リ其 ノ情 何 ソ尽 ク述 フヘ ケ ンヤ。 今吾 レ中 華 ノ手 ヲ把 リ願 ク

ハ天 賜 ノ幸福 ト 云 フヘ ク且 ツ吾 人カ 生 前 ニ要 求 ス ル所 ノ モノ ハ唯 子

ハ問 フ ニ一言 以 テ之 ヲ證 セ ン韓 国 ノ敗 亡 ハ中 国 ニ関 ス ル ナ カラ ン乎

孫 ノ為 ニ福 利 ヲ希 フ ノ外 他 ニ慮 無 カ リ シ事 ヲ知 ルヘ シ若 シ吾 人 祖 国

芸 ト ヲ以 テ子 孫 ニ遺 スト 云 フト雖 他 族 ノ奴 籍 ヲ脱 免 スル事能 ハサ ル

中 国 ノ衰 弱 ハ韓 国 ニ関 スル ナ カラ ン乎 唇 亡 ヒ歯 寒 キ ハ必 然 ノ理 ナ リ

ニ於 テ最 モ其 ノ害 ヲ受 ク此 レ吾 両国 ノ民 族 ヲ シテ俯 胸 痛哭 セ シ ム ル

ヲ以 テ何 ノ日 ニカ吾 人 ノ罪 悪 ヲ贖 ヒ寃痛 ヲ釈 クノ 日 ア ルヘ キ ソ今 ヤ

人 ニ怨 恨 ノ心 ヲ懐 カ シ ム柔 弱 ノ邦 国 民族 ハ漸敗 漸 衰 シ中 華 ト韓 国 ト

多 幸 ニシ テ罪 悪 ヲ贖 ヒ寃痛 ヲ釈 ク ノ機 会 来 到 セ シ ニ付 此 ノ千載 ノ 一

楚 ノ為 ニ趙 ハ毛 公 ノ血約 ヲ為 セ リ孔 聖 曾 テ云ヘ シ遠 慮 ナ ラ サ レ ハ必

ノ独 立 ヲ回 復 ス ル事 能 ハス吾 人 ノ子 孫 ヲ シ テ独 立 国 民 タ ル事 ヲ得 サ

時 ヲ放 過 ス可 ラサ ルナ リ是 ニ因 テ老 人 同 盟 団 ヲ組 織 シ諸 般 ノ方法 ヲ

ク韓 国 ノ悲 境 ヲ慮 ラサ レ ハ今 日豈山 東 ノ憂 アラ ンヤ豈 福 州 ノ侮 辱 ヲ

ラ シ ム ル ニ於 テ ハ吾 人 仮 リ ニ田宅 ト金銭 ヲ以 テ子 孫 ニ与ヘ 学問 ト技

研 究 進 行 セ ンカ為 ニ先 ツ大 旨 ヲ挙 ケ テ布 告 ス ル所 ナ リ僉 位 老 人 ハ此 ︹一 字アキ︺ ヲ鑒 察 シ不 日内海 港 ニ会 同 シ商 議 決 行 セ ラ レ ン事 ヲ千 万 顕祝 ス ル

受 ケ ン ヤ痛哭 ヲ為 ス ヘキ ハ此 レ也 晩 シト雖 今亦 置 ク勿 レ同 類 相 助 ハ

ス近憂 ア リ斯 レ斯 レ秘 要 ニ警言 ト為 ス ヘシ若 シ中 国 ノ人 民 ヲ シテ早

所ナリ

テ彼 ノ短 ヲ補 ハ ハ以 テ将来 ノ禍 患 ヲ禦 クヘ シ以 テ東 洋 ノ文 明 ヲ駆 ル

日

人情 ノ常 倒 今 日 ヨリ始 メテ中 韓 手 ヲ共 ニ シ相 提携 ヲ為 シ此 ノ長 ヲ以

月

紀 元 四 千 二百 五 十 二年

応 シ必 ス願 ウ処 ヲ得 テ必 ス成 ラ ン故 ニ茲 ニ数 語 ヲ以 テ味 ヲ冐 シ以 テ

ア リ韓 国 ノ熱 血 ヲ以 テ中国 ノ忠 誠 ニ灌 カ バ上 天 ハ必 ス求 ムル所 ニテ

ヘシ韓 国 小 ト雖 尚 幾 百 万 ノ熱 血 ヲ有 セリ中 国 弱 ト雖 尚 幾 千 万 ノ忠 誠

編者註 原本は朝鮮文、墨書。ただし訳文が添付されているのでそれによった。表紙 に在露支領老人団布告文と書かれている。総督府警務局文書。

一 一

大 韓 民 国 二年 一月

日 朝鮮士人

韓

告 ク願 ク ハ中 国 之愛 国 僉位 ヨ意 ヲ留 メ テ再 思 セ ヨ

中 韓 共 手 ノ理由

重

生

拝

リ

五 、情 義 ノ形 成 ヲ以 テ スレ ハ古徃 今 来華 韓 ノ両 族 ノ交 渉 情 義 ハ最 モ

久 シ ク最 モ深 ク シテ患 難 相救 ヒ正 ニ大 家 小家 ノ義 ノ如 カ リ シ或 ハ臣

服 セリ ト雖 実 ニ兄弟 ノ情 義 アリ シ ナ リ故 ニ初 メ ヨリ高 卑 ノ差 別 ナ ク

シ テ絶 ツヘ カ ラ サ ル ノ五 ナ リ

一、 地 理 ノ形 勢 ヲ以 テ セ ハ若 シ中 国 ノ地形 ヲ論 セ ハ西 南 ハ多 少大 山

六、時 局 ノ形 勢 ヲ以 テ ス レ ハ此 ノ畏 々岌 々 ノ時 ニ当 リテ ハ疏 遠 ノ人

バク ハ中 華 人 韓 人 ノ古 情 ヲ忘 レ ル勿 レ此 レ即 チ中 韓 共 手 スル所 以 ニ

備 ア ラ ハ外患 ノ掛 慮 ス ル ニ足 ル モノ ナ シ東 南 ノ如 キ ニ至 リ テ ハ海 洋

卜雖 以 テ多 方 親 近 スヘ キナ リ况 ヤ素 親 ノ国 誼 ニ於 テ ヲ ヤ其 ノ暫 弱 ヲ

今 日英 米 ノ交 義 ハ篤 シト雖 何 ソ昔 日 ノ華韓 交 誼 ノ万 一ニ及 ハン ヤ願

大 虚 ニシ テ外 患 ヲ受 ケ 易 キ ノ境 ナ リ而 シ テ韓 国 ハ黄 河 ノ 一帯 ニ亘 リ

ノ横 杜 ス ル モノ ア リ北 方亦 蒙 西 ノ高 原 ア リ 此 ノ三 面 ハ即 チ少 シ ク防

実ニ 中 国 ノ天 然的 干 城 ヲ為 ス然 ラ ハ中 国 ト韓国 ト ハ豈関係 ナ カ ラ ン

カ ラ サ ルナ リ韓 人 ノ国 体 ハ弱 ナ リト雖 韓 人 ノ熱誠 ハ反 テ強 ク強 国 人

以 テ依 然 ト シテ棄 絶 シ而 シテ患 難願 フナ カ ラ ンヤ貧賤 ノ交 ハ忘 ルヘ

士 ノ上ニ 超出 ス ル モノ ナ リ華 人宜 シク念 フヘ シ世界 最 強 ノ国 ナ ル華

ヤ干 城 ヲ棄 テ 、何 ヲ以 テ外 患 ヲ防 キ大 陸 ヲ捨 テ 、何 ヲ以 テ世 界ニ 歩

二 、歴 史 ヲ以 テ證 ヲ為 セ ハ、稽 古 五 千年 来 中 国 ト韓 国 ト ハ頻 頻 ト シ

リト雖 家 人 ノ愚 者 ハ若 カ サ ルナ リ此 レ中韓 ノ共 手 スヘ ク絶 ツヘ カ ラ

人 ニ於 テ ハ即 チ小弱 ノ韓 人 ノ熱 血 ニ ハ益 ナ シ ト譬ヘ 郷 人 ノ如 ク善 ナ

セ ント スル カ此 レ中 韓 共 手絶 ツヘ カ ラ サ ム所 以 ノ 一ナ リ

テ 相 関係 ヲ為 シ或 ル時 ノ絶 交 ハ則 チ両 国 共 ニ共 ノ害 ヲ受 ケ シ ハ歴 史

一二

日高警第 八四三七号 ﹁支那朝鮮両国民握手 ニ関 スル件﹂ の付属書 である。旧陸 軍省文書。

編者註 原本は訳文、ガリ版、上海発行。密第 一 〇二号其 七八五大正九年三月二十四

サ ル所 以 ノ 六 ナ リ

既 ニ明載 ス ル所 多言 ヲ須 ヒ ス今 日 ニ至 ル モ其 ノ證尤 モ確 然 ナ リ十数 年 間 国 交絶 シ両 国 ノ艱難 モ亦 已 ニ極 マ ル此 レ中 韓 共手 絶 ツヘ カ ラサ ル ノ ニナ リ 三 、 習 俗 ノ形 勢 ヲ以 テ ス レ ハ中 国 ト韓 国 ト ハ国 分 ルア リト雖 言 語 文 字 風 俗 ハ大 ニ相同 シキ ア リテ交 通 モ難 カ ラ ス旅 行 ノ人 華 ト韓 ニ於 テ

レ則 チ中 華 共 手絶 ツ カ ラ サ ル所 以 ノ三 ナ リ

別 ニ差 異 ナ ク完 ト シ テ 一国 ノ如 シ交 通 ノ便 宜 ハ世 ニ於 テ最 ト為 ス此

カ故 古 来或 ハ国 際 ノ分争 ア リ シト 雖 民族 性 ノ闘 争 ニ於 テ ハ絶 無 ナリ

不祥 事 ヲ現 出 セ リ豈 痛痕 ナ ラ スヤ然 レト モ人 口干 二 百万 ヲ有 ス ル西

テ露 国 ニ対 シ武 装 セ ル聯 合 軍 ニ監 視 セラ ル ル コト既 ニ二歳 ヲ閲 ス ル

極 東 ノ同 僚 タ ル労 働 者 兵卒 農 夫 及 暴徒 派 諸 君ヘ 極 東 西 比 利亜 ニ於

各 方 面ニ 飛伝 シテ連 絡 スヘ シ

然 ラ ハ此 ノ民本 主 義 ノ時 代 ニ当 リ テ ハ此 レ豈大 福 ニ非 サ ル ナ キ ヲ両

四 、 民性 ノ形 勢 ヲ以 テ スレ ハ華 人 ノ性 ハ韓人 ノ性 ト大 ナ ル差 別 ナ キ

国 ノ親誼 ハ豈分離 スヘ ケ ンヤ此 レ則 チ中 韓 共 手 絶 ツヘ カ ラ サ ル四 ナ

対 シ寸 時 モ駐 屯 スル コト ヲ許 サ ス吾 人 ハ必 ス極 東 ニ前進 シア ル共 産

始 ス ル ヲ辞 セサ ルヘ シ我等 ハ極 東 ニ於 テ吾 人 ニ痛 撃 ヲ与 ヘタ ル者 ニ

ヲ知 レ リ若 シ日本カ 撤 兵 セサ ル暁 ハ我共 産 国 政 府 ハ日本 ト開 戦 ヲ開

公 報 セラ レタ リ吾 人 ハ露 領 極東 ヲ略 奪 セル 日本 卜講 和 ノ不 可 能 ナ ル

一大 痛撃 ヲ与ヘ タ ルコ ト ハ既 ニ新聞 ﹁ソ ウ エツ ス カ ヤオ ロシ ヤ﹂ニ

ツ ク﹂ 市 ヲ略 取 シ更 ニ前 進 シテ後 ﹁バ イ カ ル﹂ニ 到 リ 日本 軍 ニ対 シ

ツ ツ痛 痕 ナ ル惨 劇 ヲ演 シツ ツ ア リ頃 日 我忠 良 ナ ル赤 衛 軍 ハ ﹁イ ル ク

万 ノ住 民 ヲ有 スル極 東 ニ於 テ腐 敗 セ ル日本 軍 ノ銃 剣 下ニ 圧迫 セラ レ

比 利亜 ニ於 テ其 ノ十 分 ノ 一ハ自 由 ノ天 下 ト ナ レリ之 ニ反 シ人 口 二百

モノ ト ス

モノ ト ス

6 、 本部 ハ軍 隊 及 暴徒 隊 ノ軍 役 夫 軍 医看 護 卒 ノ指 揮 監 督 ニ任 スル

告 又 ハ指 令 ヲ受 ク ヘシ

5 、本 部ヘ ハ各 部隊 ノ戦 闘 行 動 及 暴徒 隊 ノ採 リ タ ル行 動 ハ速 ニ報

4 、本 部 ハ各 支 隊相 互 間ニ 秘 密結 社 ノ規 定 ヲ設 ケ ル コト

3 、本 部 ハ毎 日各 隊 ニ必 要 ナ ル通信 機 及 紙類 新 聞 紙 ヲ供 給 ス

他 必要 品 ヲ供 給 ス

2 、本 部 ニ於 テ ハ戦 闘 ニ必 要 ナ ル各 部 隊ノ 武 器 被 服靴 衛 生 材 料其

ハ迅 速 ニ各支 隊 ニ通 報 ス ル コト

本 部 ハ以 上 ノ件 ニ就 テ ハ速 ニ其 ノ事 務 ニ遺 憾 ナ キ ヲ遂 行 スル卜 共

7 、 本 部 ハ各 隊 ノ経 理 又 ハ軍 需 ニ必 要 ナ ル金 銭 出納 ノ責 ニ任 ス ル

ニ暴徒 派 及 軍隊 ト ノ結 社 ハ総 テ本部 ニ於 テ之カ 編 成 並 ニ規 定 ヲ設 ク

国 軍 隊 ヲ援 助 シ我 等 ハ汝カ (日本 ヲ指 ス) 世 界 ニ対 シ宣言 ス ル言 辞

ス吾 人 ハ日 本臣 民 タ ル コト ヲ欲 セサ ルナ リ此 ノ痛 痕 ニ対 ス ル報 仇 ハ

ハ信 スル ニ足 ラ ス我 等 ハ必 ス本露 ノ共 産 軍隊 ト連 絡 スヘ キ希 望 ヲ有

時 機 ヲ待 テ各 軍 ト連 結 シ完 備 ナ ル軍 隊ニ 編 成 シテ吾 人 ノ仇 敵 ニ敏 捷

ニ遂行 シ宏 大 ナ ル共 産 露 国 ノ為 協 力 スヘ シ各自 ハ事 変ニ 際 シテ ハ迅

ル モノ ト ス同僚 タ ル労 働 者兵 卒 農 夫 及 暴 徒等 ハ各 自 其 ノ職 務 ヲ忠 実

速ニ 其 ノ家ニ 在 ルト野 ニ在 ル卜 ヲ問 ハス武 器 ヲ採 リ暴 徒隊 又 ハ附 近

ナ ル打 撃 ヲ加 フ ル ニア リ従 来 短 日ニ 軍 隊 ノ編 成 ハ困 難 ニ属 ス ルト雖

軍 隊 ニ加 ハリ勇 敢 ニ戦 闘 ニ参 加 スヘ シ決 シ テ家族 卜共 ニ家 屋 内 ニテ

事 急 ナ レ ハ其 編 成 ハ寸時 モ忽 諸ニ 附 スヘ カ ラサ ル モノ ア リ極東 ニ於 ケ ル露 国 社 会 共 産主 義 委 員 (過 激派 ) ハ痛 切 ニ自 己 ノ掌 中 ニ収 メ ン

観 望 ス ルヲ許 サ ス農 夫 ハ暴 徒 隊 ニ ﹁パ ン﹂ 及 其 他 ノ食 料 品 ヲ給 与 ス

ヘシ労働 者 ハ各 隊 ノ銃 器 弾 薬 糧 食 品 ヲ如 何 ナ ル理由 ア ルト モ各 自 ノ

ニ其 ノ徴 集 兵 員 ハ重 ニ戦 役 ニ経 歴 ア ル労 働 者 ヲ望 メリ既 ニ革 命 軍 本

任 務 ヲ遂 行 シ直 ニ革 命 軍 本 部ヘ 運 搬 スヘ シ新 ニ編 成 ノ部 隊 並 ニ暴 徒

ト シツ ツ ア リ極 東 ニ於 テ我 等 ハ革命 軍 本 部 ヲ設 置 シ編 成 ヲ急 クト共

セ リ蓋 シ秘 密結 社 ハ難 事 ニ属 スルト雖 本 部 ハ左 記 方 法 ニ依 リ徒党 ヲ

部 ハ労働 者 及 暴 徒 派 支 隊 ノ徒 ト強 固 ナ ル結 束 ヲ為 シ其 ノ編 成 ヲ完 備

遵 守 スヘキ同 僚 ニ重 ネ テ伝 ヘン地 方 住 民 ハ外 国 ノ剣 下 ノ駆 除 ニ勉 ム

ハ毎 ニ細 部 ニ任 意 シ特 ニ市 中 ノ迭 邏 ニ努 ム ルト共 ニ我徒 党 ノ守則 ヲ

ヲ有 ス ルヲ以 テ常 ニ其 ノ準 備 ヲ完 フ シ置 ク ヘシ暴徒 隊 又 ハ編 成部 隊

隊 ハ速 ニ本 部 ノ区 署 ヲ受 ク ヘシ電 信 局 員鉄 道 員 ハ直 接 重 大 ナ ル関 係

隊 間 総 テ連 絡 結 社 ヲ保 守 シ軍 事 行 動 ヲ共 ニシ諸 種 ノ目 的 及 命 令 ハ

1 、 沿海 州黒 竜 州 及 後 貝 加爾 州 地 方 ニ散 在 スル赤 衛軍 及暴 徒 派 支

組 織 セ ムト ス

確 実 ナ ル方法 ヲ以 テ必 ス通報 スル ト共 ニ極 東 ニ於 ケ ル事 件 ノ経 過

西 伯 利 ニ於 ケ ル 一年 有 半 ノ血 祭 ハ自 由平 等 ヲ愛 ス ル我 々労 働 者 及

露 西亜 ノ労 働 者 及 農夫 ガ 日本 軍ニ 対 スル宣言 書

ーウ 、 ノ如 キ 日本 ノ為 買 収 セ ラ レ勝 ヲ与ヘ タ ル コト ハ 一般 住 民 ハ寸

ヘシ殊 ニ日本 ニ対 シ投 機的 売 国 奴 タ ル セメ ー ヨー ノ ブ及 カ ルイ ム コ

毫 ヲ モ忘 レサ ルヘ シ如 斯 キ輩 ニ対 シテ ハ吾 人 ハ 一大 鉄 槌 ヲ与 フ ヘシ

ト ノ出 来 事 ナ リ然 ル ニ彼 ノ憎 悪 ナ ル自 称頭 領 等 ハ無 法 ニ モ外 国軍 隊

農 夫 ト 僣権 専 制 者 タ ル こる ち や こ ふ、 せ み よ ー のふ及 か るも い こふ

母 妻 子 ト別 レ山 間 ニ義 兵 ヲ起 シ テ最 後 ノ 一人 マデ戦 ハント シ 一般 人

ノ力 ヲ借 リ テ残 暴 虐殺 ヲ恣 ニ スル カ故 ニ我 々 ハ已 ヲ得 ス最 愛 ナ ル父

友 人 タ ル労 働 者 兵卒 農 夫 暴 徒諸 君吾 人 ハ露 西 亜社 会 党 否 過 激 派 ノ掌 中 ニ入 レル ヲ望 ム ヤ切 ナ リ 露 国 ノ革 命 ハ正道 ヲ踏 ミ即 チ急 ニ露 西 亜 人 民 ノ労 力 ノ発 達 ニ嚮道

ト 闘 フテ悲 惨 ナ ル屍 ト ナ ル ヲ辞 セ ス ヤ之 レ正 シ ク諸君 ノ血 ヲ絞 リ テ

ア 、親 愛 ナ ル友達 ヨ諸 君 ハ抑 モ何 ガ為 メ ニ自 由平 等 ヲ愛 ス ル我 々

心 亦之 ニ共 鳴 ス ル ハ諸 君 モ諒 察 スル所 ナリ

ニ負 ヒツ ツ ア リ吾等 ハ決 シ テ労働 者 農 夫 ヲ欺 キタ ル ニ非 ス常 ニ公 正

尚 且平 然 タ ル みか と ト 一身 ノ栄達 ヲ夢 ミ テ人 命 ヲ惜 マザ ル軍閥 ノ徒

ス ル ニ出 テ タ ル モノ吾 人 ノ共産 主義 過 激 派 ハ自 己 ノ重 キ責 任 ヲ双 肩

ハ悉 ク全 力 ヲ挙 ケ テ 日本 ニ対 抗 シ彼 等 ニ痛撃 ヲ与 フ ル モノ ハ吾 人 ヲ 措 テ他 ニナ シ友 人 ヨ本 部 ト共 ニ結 社 ヲ堅 ク シ具ニ 金 力 ヲ挙 ケ テ共 産

ヲ恕 サ ス自 由 平等 ノ曙 光 ハ太 陽 ノ如 ク光 ル ナリ

輩 ニ欺 レテ斯 ク ス ルノ ミ然 レト今 ヤ世 界 ノ思 潮 ハ彼 等 ノ悪 智 ノ存 在

ナ ル眼 ニテ之 ヲ認 メツ ツ ア リ現 ニ吾人 ハ日 ク我革 命本 部 及 社 会党 員

露 国 ノ痛 痕 ノ艾 除 ニ勉 メ ラ レ ン コト ヲ公告 ス

我 々 ハ親 愛 ナ ル諸 君 ニ云 ハ ン諸君 ハ須 ク懐 シキ故 郷ヘ 帰 リ テ諸 君

的 労 働 団 ヲ組 織 スベ キ時 機 ニ逢ヘ リ

ヲ免 レザ ルベ シ今 ヤ我 々 ハ諸 君 ト共ニ 我 々 ノ権 利 ヲ擁 護スベ ク 世界

然 サ レバ諸 君 ハ只 ニ革 命 ノ敵 タ ルノミ ナ ラ ス正義 人 道 ノ蹂躙 者 タ ル

ア 、親 愛 ナ ル友 達 ヨ諸 君 ハ須 ラ ク血 ノ悪 夢 ヨリ醒 メザ ル可 カラ ス

現 スル ノ日遠ニ 非 ザ ル ヲ確 信 ス

心 ヲ以 テ自 由 ヲ擁 護 シ ツ 、居 ル ニア ラズ ヤ我 々ノ力 ヲ以 テ理 想 ヲ実

能 ワズ 連 戦 連敗其徃 方 ヲ知 ラ ザ ルノ窮 地 ニ陥 リ全 国 民 ハ益 々堅 キ決

見 給ヘ 我 々 ノ仇 敵 タ ル僣権 専 制 者 類 ハ最 モ自 然 ノ理 勢 ニ逆 行 スル

及 ヒ資 産 階 級ニ 圧迫 サ レテ饑 餓 ノ救 ヒヲ叫 ヒツ ツ居 ル ニアラズ ヤ

チ 世界 的 思 潮 ニ順 応 ス ルノ道 ナ リ聞 キ給ヘ 諸 君 ノ父母 妻 子 ハ専 権 者

外 人 ノ掠 奪 ヲ駆 逐 セ ヨ、 日 本 ヲ放 逐 セ ヨ、露 国 共産 主 義 党員 ノ

(過 激 派 ) 代 表 者

ノ仇 敵 タ ル専 権 者 及資 産 階 級 ヲ倒 シテ天 賦 ノ人権 ヲ拡 張 セ ヨ之 レ即

ヨ

極 東 露 西 亜 社 会党 員

健 康 ヲ祈 ル、 革命 党 員 及 社 会 党 ノ健 康 ヲ祈 ル併 テ万国 ノ健 全 ヲ祈 ル

諸 友 ヨ本 書 ヲ 読 ミ テ 直ニ 他ニ 伝ヘ 本書 ヲ 永 ク 渋 滞 セ シ ム ル勿 レ 一千 九 百 二 十 年 一月 二 十 二 日

編者註 原本 は露文、訳文はガリ版。紙質は普通新聞用紙にして長さ約 二尺巾 一尺位。 露国社会党員ヨ リポ セット地方在住露国人及不逞鮮 人 ニ対 シ別紙訳

尚大正九年高警第五〇 六九号 には ﹁二月二日浦塩 ヨリポセット入港 ノ露国義勇 船 ニテ在浦

文ノ如 キ不穏印刷物ヲ配布﹂云 々とある。 一三

我 々 ハ握 手 ノ手 ヲ出 シ乍 ラ 云 フ諸 君専 権 横 暴 残 忍 等有 ユル不 正 ヲ

鎚 鍬 同 盟 会

ヲ 以 テ書 ク ナ リ賢 明 ナ ル諸 君 ハ必 ス革 命 ノ気 運 ヲ洞 察 シ我 々 ト握 手

破 壊 スベ ク革 命 ヲ起 セ ヨ而 シテ自 由 平 等 友愛 ノ道 ヲ開 ケ之 レ我 ガ 血

ス可 キ ヲ確 信 ス

自 由 平 等 万歳

世 界 的革 命 万 歳

奴 隷 ノ羅 絆 ヲ検 セ ヨ  進 メ ヨ諸 共ニ

血 祭 ヲ止 メ ヨ 

而 シ テ諸 瘤ニ 唱 ヘ ン 

一九 二〇 ノ新 春 ヲ迎ヘ テ 以上 編者註 原本は訳文、ペン字。総督府浦塩派遣員が浦塩新韓村にて入手したとの書 込 がある。

)

白

李

朴

在 露 領 鮮 人 代 表者 (元 韓 国参 領 )

員

崔

才

享

東

尚煥

輝

純

喆ニ到達 シタ ル書 面 ニ ヨレ ハ (二 月十 四日 局 子街 着 ) 在 西伯 利 露 国

及 李 聖根 ニ対 スル通信 ニ拠 レ ル モノ ニ シテ更ニ 前 記 南 公善 ヨリ朴 敬

以 上 ハ在 ﹁ニ コリ スク﹂ 南 公善 外 数 名 ノ連 署 ニテ在 局 子街 朴 敬喆

能 ニシテ ﹁ニ コリ スク﹂ ニ現 住 ス ル モノ ナ リ

朴尚煥 ハ八 年 前 間島 明東 耶 蘇 学校 ノ教 師 タリ シ コト アリ仏 語 ニ堪

随

在 東 清 鉄 道 沿 線地 方 鮮 人 代表 者

三  三 ・ 一運 動 日 次 報 告 ( 国外 篇)

一 間島方面 に於 ける独立運動一

大正八年 三月十三日

朝特報第二号 間島方面韓族独立運動ニ関 スル起因及経過ノ概要

三月七日迄 (ニ 於ケル

朝 鮮 軍 参謀 部 一、在 米 及露 領 方 面在 住 鮮 人 代 表 者 ノ選定 及 状 況

在 煙 秋 韓 族 民 会長

ヲ仏 国 ニ特 派 ス ル コト ニ決 シ タ リト本 件 ニ関 シテ ハ全 西伯 利 在 住露

帰 化 鮮 人 ノ代 表 者 ト シテ

国 ニ帰 化 セル鮮 人 軍人 会 ノ決議 ニ基 ク モノ ナ リト

大 正 七年 十 一月中 旬 米国 在 留 鮮 人等 ハ桑 港ニ 集 会 シ韓 族 独 立問 題

安 昌浩 及李 承 晩 ノ両 名ニ 決 定 シ直ニ 仏 国ニ 渡 航 セ シメ タ リ茲ニ 於 テ

二 、朝 鮮 内 地 代 表 者 ノ決 定

ヲ講 和会 議ニ 提 起 スヘ ク仏 国ニ 特 派 スヘ キ代 表者 ヲ選 定 シタ ル結 果

在 米鮮 人 ハ以 上 ノ報 ヲ露 領 方 面在 住 鮮 人ニ 通 ス ルト共ニ 在 露 同胞 ノ

海 牙開 催 ノ万 国 平和 会 議 ニ対 ス ル密 使 事 件 ニ於 テ自 殺 シタ ル李儁 ノ

海 仏国 租 界 居 住 李鏞 ヲ推 挙 ス ル コト ニ決 定 シ タリ ト同 人 ハ曩 ニ和 蘭

朝 鮮 内 地 在 住 鮮 人 ノ代 表 者 ト シテ仏 国 ニ特 派 スヘ キ使者 ハ支 那 上

代 表 者 ヲ モ仏 国 ニ特 派 スヘ キ コト ヲ慫慂 シ来 レリ 前 記 ノ報 ニ接 シタ ル在 露 排 日 鮮 人 ハ直 ニ ﹁ニ コリ スク﹂ ニ於 テ秘 密 集 会 ヲ開 キ露 領在 留 鮮 人 ノ代 表 ヲ仏 国 ニ特 派 ス ヘキ ヲ決 シ詮衡 ノ 結 果左 記 人 物 ニ決定 セリ

ニシ テ鮮 内 地 ヲ代 表 スヘ キ資 格 ナ キ モノナ レ ハ露 領 韓族 会 ニ於 テ ハ

長 男 ニ シテ支 那 武 昌 士 官学 校 ノ卒 業 生 ナ リ然 ル ニ李鏞 ハ支 那 在 留 者

一月 下旬 李 興 三 ヲ密 使 ト シテ鮮 内 地 ニ渡 ラ シ メ韓 族 独 立運 動 ニ対 ス

鏞ニ対 ス ル委 任状 ヲ作 製 シテ 上海 李鏞 ニ交 付 ス ルノ計 画 ヲ 樹テ タ リ

ル勧 誘 委 員 タラ シメ又 鮮 内 地在 住 有 力 鮮 人 数 百名 ノ連 署捺 印 セ ル李

ト而 シ テ情 報 ニ依 レ ハ李 興 三 ハ在 京 城 李 鍾 浩 、金 河 錫 、基 督 青 年 会 有 力 者 及 平 壌 耶蘇 教 徒 有 力 者 ノ尽力 斡 旋 ニ依 リ前 記 委 任状 ノ作 製 略 々完 了 シ タ モノ ノ如 ク李 興 三 ハ近 ク朝 鮮 ヲ去 リ上海 ニ趣 キ委 任状 ヲ 李鏞 ニ交 付 ス ル手順 ニ進 メ リト 一説 ニ依 レ ハ李興 三 ハ在 京城 李鍾 浩 及金 河 錫 等 ノ庇 護 ノ下 ニ巧ニ 其 ノ姿 ヲ晦 マシ上記 二名 ノ居 宅等 ニ潜 伏 シア リ ト 京城 基 督 青 年 会 及 平壌 耶 蘇 信 徒等 ノ行 動 ニ関 シ テ ハ相 当 監 視 ノ要 ア ル ヘシ

金秉

治

一、局子街小営子地方 金 尚鎬 鄭

基 英  東 植 崔 東

東

熈

成 載冕 

崔

元

執 

一  徐

権

鳳

鄭 基

一、局子街臥竜洞地方

李

一、局子街赤岸 坪地方

金

一、依蘭溝地方

貞 勲

一、平崗小五道溝地方 朴 尹

一、銅仏寺地方

根  韓

根 

仲

姜

鄭

熈

善 崔

以 鵬

錫

烈

羽  張

翼〓 

朴 聖

成  金

鳳

烈  李

精

従

子 ニ約 二十名排 日鮮人秘密集会ヲ開 キ代表者撰定 ノ議 アリ更 ニ二月

ハ間島代表者 ヲ急派 スヘキ旨 ノ通信 ニ接 シ 一月二十 五日局子街小営

上記 ノ委員 ヲ挙 ケテ寄附金 ノ募集中 ナリ シカ更 ニ露 領代表者 ヨリ

正東学校職員

一、鍾城間島 地方

明東学校各職員 ( 趙克専 ラ奔走中 ナリ)

翼

一、竜井村及頭道溝 地方 信

三 、間 島 地方 ノ情 勢 経 過

裴 東

金

以 上各 地 ノ状 況 ハ在 露 領 ﹁ニ コリ スク﹂ 南 公 善 及 外数 名 ノ連 署 ヲ 以 テ屡 々在 局 子 街 朴 敬喆 及 李 聖 根 ノ両 名 ニ宛 テ テ伝 達 セラ レ間 島 在

聖

李

一、東 良、大拉子地方

住 排 日鮮 人代 表 者 撰 定 急派 及 寄 附 金 ノ募 集等 ヲ慫慂 シ来 レリ茲 ニ於 テ間島 在 住排 日鮮 人 ハ朴 敬喆 及 李 聖 根 ノ両 名 ヲ通 シ テ以 上 ノ状 況 ヲ

李

俊 

成

伝ヘ ラ レ茲 ニ行 動 ヲ開 始 シタ ル モノ ニシ テ寄 附 金 ノ募集 ニ着 手 セ リ

敬喆 

弘

柳纉熈

李

而 シ テ之カ 委 員 ニシ テ判 明 セ ル モノ左 ノ如 シ

朴

一、 局 子街 方 面

伯

奎 

姜

一、 局 子 街 楊 口 地方

躍

リト 四 、其

竜井 村 耶蘇 女 子 学 校 教 師 姜鳳 羽 ハ二 月十 五 日竜 井 村出 発咸 興 ニ向

他

淵

ヒタ ルカ其 ノ内 情 ヲ調 査 ス ル ニ同 地 ニ於 ケ ル永 生 学 校 ト聯 絡 ヲ執 リ

ノ

執

八 日再 ヒ集 会 シ左 記 人 物 ヲ撰 ヒテ露 領 ニ急 派 ス ル コト ニ決定 セリ 金

仲

載冕

明 東 耶 蘇 学 校 長 

李

鄭

韓 族 独 立 運動 ニ要 ス ル寄 附金 募 集 及 独 立宣言 書 発 表後 ニ於 ケ ル運動

局 子街 支 那 勧 学 所学 務 員 

方 法 ノ打合 セノ任 務 ヲ帯 フ ル モノ ノ如 シ

竜 弁 村 耶 蘇 伝 導 師 

以 上 三名 ニシ テ之カ 随 員 ハ局 子 街 臥竜 洞 私 立 学 校教 師 鄭 基 英 ナリ

朴兌

梁

河

亀

由 ト為 シ各 地 ニ信徒 ヲ派 シ傍 ラ秘 密 通信 ノ任 務 ニ当 ラ シ ムルト共 ニ

去 ニ名 ヲ藉 リ テ遙拝 式 ヲ挙 行 セ シ メ国喪 ニ服 セ シ ムヘ キ ヲ表 面 ノ理

ヲ詮 衡 シ テ露領 代 表 者 李 東 輝 及東 清 鉄 道 沿 線 地方 代 表 者 白 純等 ト共

到処 ニ流 布 セ ラ レ在 間 島 鮮 人 ノ民心 漸 ク動 揺 ヲ来 シ ツツ ア リ然 レト

動等 ニ関 聯 シ テ在 住 鮮 人 ノ排 日行 動 ヲ煽動 助長 スル ア リテ流 言 蛮 語

支那官 憲 ニ於テ ハ治外 法権 撤 廃 運動 或 ハ我警 察 配置 ニ対 ス ル妨害 運

間島 地方 在 住 排 日鮮 人 ノ状 況叙 上 ノ如 キ ナ ル ニ際 シ 一方 間島 地 方

針 ヲ議 ス ヘシ等 ノ情 報 ア リ

ヲ拳 ク ルヲ機 ト シ排 日鮮 人 ノ秘 密集 会 ヲ開 キ今後 彼 等 ノ執 ルヘ キ方

或 ハ二月 二十 日 ニ ハ局 子 街 赤 岸 坪居 住 李東 植 居宅 ニ於 テ婚礼 ノ式

寄 附 金 ヲ募 集 民 心 ヲ煽 動 ス ル計画 アリ ト

桓

又 在 局子 街 孔 教 会 ニ於 テ ハ今 回 ノ独立 運 動 ニ賛 意 ヲ表 シ李 大 王薨

間島 地方 ニ於 ケ ル露 領 特 派 員 ノ決 定 ア ルト同 時 ニ琿春 地方 ニ於 テ

琿 春 県 荒 溝居 住 

モ左記 二名 ノ露 領 派出 員 ヲ決 定 シ タリ

琿 春 耶 蘇 伝導 師 

而 シテ金 躍 淵 、 鄭載冕 及 鄭 基 英 ノ三名 ハ二月 十 一日李 仲 執 ハ二 月 十 三 日突 如 ト シテ琿 春 経 由 琿 春特 派員 卜合 シ テ露 領 ニ出 発 セリ 上記 ノ特 派 員カ 急 遽 ト シ テ露領 ニ出 発 セ ル目的 ハ露 領 代 表者 ノ慫 慂 ニ依 リ韓 族 独 立宣言書 ノ作 製 及之カ 公 式 発表 等 ニ関 スル下打 合 セ

ニ上海 ニ赴 キ同 地 ニ於 テ鮮 内 地代 表 者 李鏞 ト合 シテ仏 国 ニ渡航 ス ル

ヲ為 スノ要 ア ルト更 ニ上 記 六 名 ノ特 派 員 中 ヨリ 一名 ノ間 島 総代 表 者

予定 ナ リ而 シ テ韓族 独 立宣言書 ハ各 地方 代 表者 ﹁ニ コリ スク﹂ ニ集

第 二、 近 ク在 露 韓 民 族 ノ発 布 スヘ キ韓 族独 立宣言 書 公表 ト同 時 ニ在

力 ヲ尽 ス コト

第 一、 間 島内 各 教 会 及 団 体 ハ相 団 結 シ協 力 一致 シ テ韓 族 独 立 運動 ニ

員 朴 東轅 居宅 ニ韓 族 自 決 運 動者 三十 三 名集 会 シ左 記 事項 ヲ決 議 セリ

二月 十 八 日及 二十 日 ノ両 日局 子 街 下場里 ナ ル延吉 道尹 公署 外交 科

秘 密 集 会

モ未 タ公 然 ト 不穏 ノ行 動 ニ出 テ ント ス ル モノ ナ シ

ニ各 国 公使 及各 地 駐 在 外 国 領事 等 ニ モ公 式 通達 スル予 定 ナ リ ト

合 シ仏 国 ニ向 ケ出 発 セ シ メ タ ル上各 地方 ニ散 布 スル手順 ニシテ同 時

間 島 ニ於 ケ ル露 領 特 派 員 ノ旅 費 ハ寄 附金 中 ヨリ 一千 三 百 円 ヲ所 持

本 件 ニ関 シ テ ハ時恰 モ李 大 王薨 去 ノ コト ア リ シ カ ハ間 島 各 地 ニ於

携 行 セリ

テ追 悼遙 拝 式 挙 行 ヲ表 面 ノ理 由 ト シ テ寄 附 金 ヲ募集 シ人 心 ヲ煽 動 シ 韓 族 独 立宣 言 書 公 表 ト 同時 ニ各 地 ニ於 テ示威 運 動 ヲ開 始 スル計 画 ナ

間島 各 団 体 ハ 一斉ニ示 威運 動 ヲ開始 ス ル コト 第 三 、韓 族 独 立 宣 言書 発 表 セ ハ在 間島 各 団 体 ノ有 力 者 ハ間 島 竜 井村 ニ集 合 シ独 立 宣 言 ヲ為 シ気 勢 ヲ揚 ク ル コト

学 

金 舜

金 永

文  姜 竜 植

高

東煥

先

鳳 烈

憲  具 春

晶  崔

前 項 ノ光復 団 ナ ル モノ ノ内 容 ハ未 タ之 ヲ確 ム ルヲ得 ス従 テ従 来 ノ

東

露領 ヨ 平(リ )白 喩 来ル

光復 会 ト ノ聯 絡 関 係 等 不明 ナ リ聞 ク処 ニ依 レ ハ光復 団 ナ ル モノ ハ今

李

浩  高

力 者 ノ聯 絡 ヲ密 接 ニ シ同 教徒 及 知 己 ヲ勧 誘 スル コト、 第 二 ノ示 威 運

回 ノ韓 族 独 立運 動 ノ進 展 ト共 ニ新 ニ組 織 セラ レタ ル モノノ如 ク米領 、

団

勲

李 盛 貞

動 ハ各団 体 数 百 名 集合 シ テ公 然 独 立 ヲ宣言 シ批 界大 勢 ノ趨 勢 、 米 国

北京 、 天津 、上 海 、京 城 、 平壌 、露 領等 ヲ通 シテ団 員 数 千名 ニ達 シ

復

大 統領 ウ イ ル ソ ンノ崇 高 ナ ル行 動 ノ讃 美 ﹁デ モ クラ シ ー﹂ ヲ高 唱 シ

居 レリト 、局 子 街 ニ於 テ光 復 団 ヲ組織 シタ ル ハ露 領 ニ コリ スク ヨリ

朴

一斉 ニ韓 族 独 立 万 歳 ヲ絶 叫 ス ル コト 、第 三 ノ集 合 地 ヲ竜井 村 ニ定 メ

光

タ ル理由 ト シ テ聞 ク所 ニ依 レ ハ竜 井村 ハ間 島 ニ於 ケ ル中 心地 ニシテ

第 一ノ各 団 体聯 合 方 法 ハ耶 蘇 教 、 天主 教 、 大宗 教 、 孔 子教 ノ各 有

且 日本 勢 力 ノ焦 点 ナ ルヲ以 テ韓 族 ノ独 立 ヲ宣 言 スル ニ ハ最 モ適 応 ノ

間島 鮮人 学 生 及青 年 ノ独 立 運動

ノ通 報 ニ基 ケ ル モノナ リ ト

(一) 在 間 島 鮮 人 私立 学 校 及支 那 学 校 ニ通 学 ス ル生 徒 等 ハ韓 族 独立 運

地 ナリ ト 云 フ ニアリ ト、若 シ日本 官憲 ニ於 テ逮 捕 又 ハ引 致 等 ノ処置

動 ヲ援 助 スヘ ク行動 ヲ開 始 シタ リ最 近 左記 五 名 ノ者 ハ自校 学 生 ノ代

賢

ニ出 ツ ル時 ハ多 少 ノ犠 牲 ヲ出 ス モ敢 テ辞 スル所 ニア ラ スト而 シ テ之

益

烈

文

豪

守

カ犠牲 者 ト シ テ二 月十 八 日夜 十 一時 朴 東轅 居宅 ニ於 テ光 復 団 ナ ル モ

金

金

劉

同

明 東 耶 蘇学 校 生 徒 李 弘俊 、 李聖 根 、朴東轅 、金永 学

小 営子 光 成 学校 生徒

雄

表 者 ト シテ某 所 ニ会 合 シ実 行 ニ関 ス ル協 議 ヲ遂 ケ タ ル モノ ノ如 シ

金

弼

ノ ヲ組 織 シ加 盟 者 ハ決 死 ノ覚 悟 ニテ血 書 ヲ以 テ自 署 シタ リ ト其 ノ加

街

白 喩晶

盟 者 左 ノ如 シ 子 村

局 子街 道 立 中学 校 生徒崔

一、 局 井

精

一、竜

昌

右 ハ各 其 ノ学校 ニ於 テ公然 韓 族 独立 ニ関 ス ル演 説 ヲナ シ生徒 等 ノ

宋

一、鍾 城 間 島 子洞 溝

正 東 中 学 校 生 徒

道

劉礼 均

一、 八

高東煥

李

聖

根 

朴

敬喆

(二) 二 月十 五 日竜 井 村 新村 永 信 学校 内 ニ於 テ竜 井村 在 住 耶蘇 教 信徒

心 理 ヲ煽 動 シ ツツ ア リ而 シテ前 記 明東 学 校 生徒 劉 益 賢 ハ間島 鮮 人 学

一、平崗

俊 

尚 目下 独 立 運動 者 ノ有 力者 ハ間島 各 地 ニ出 張 シ光復 団 決 死 同盟 者

弘

生 ノ代 表 者 ト シテ露 領 ニ於 ケ ル韓族 独 立 宣言 会 議 ニ列 席 スヘ ク 二月

李

十 六 日 ニ コリ スク ニ向ヘ リ 東轅 

勧 誘中 ナ リ朴 東轅 居 宅 ノ秘密 集 会 ニ参 加 シタ ル者 ノ中 判 明 シ タ ル氏

朴

名 左 ノ如 シ

ノ有 力 青年 輩 会 合 シ左 ノ如 キ意 味 ニテ基 督 同 志青 年 会 ナ ル モノヲ組

会 議 ニ列 セリ今後 同 人 ハ間島 ニ於 テ韓 族 自 決運 動 ニ従事 ス ヘシト

日間 島 平崗 ノ自 宅 ニ立 審 リ二泊 ノ上十 八 日 局子 街 朴東轅 宅 ニ於 ケ ル

琿 春 ニ於 ケ ル代表 者

織 セリ

曩 ニ琿 春 地 方 ニ於 ケ ル露 領 派 遣 代表 編 ハ梁 河亀 及 朴免 桓 ノ両 名 ニ

前 途 洋 々 タ ル鮮 人 青 年 ノ精 神 修 養 ノ目 的 ヲ以 テ基 督同 志 青年 会 ヲ組織 ス竜 井 村 ニ ハ青 年倶 楽 部 ナ ル モノ ア レト之 日本側 ノ官職 等

浩

決 シ間島 代 表 者 ト 共 ニ露 領 ニ出 発 セリ ト ノ コト ナ ルモ共 ノ後 内 査 ノ

乗

結 果 ニ依 レ ハ同 人等 ハ未 タ出発 セ ス露 国 派 遣 ノ代 表 者 ハ左 ノ如 ク変

東喆

ニ在 ル モノ ニ依 リ組 織 セラ レ親 日機関 ナ ル ヲ以 テ吾 人 ト事 ヲ共 ニ

文

更 セラ レタ リ ト

尹

ス ル ニ足 ラ ス吾人 ハ京 城基 督 青 年 会 ニ做 ヒ基督 同 志 背年 会 ヲ組 織

琿 春東 門 内

間 島 代 表 者 ト シ テ二 月十 三 日局 子 街 ヲ出 発 セ シ李 仲 執 ハ途 上 琿春

合 シテ撰 定 シタ ル モノナ リ ト

右 ハ二月十 八 日琿 春 県 各 地 ノ有 力 者琿 春 東 門内 居 住 朴兌 桓 宅 ニ集

同

シ在 間島 鮮 人 青年 ノ精 神修 養 ニ資 シ意志 ノ団結 ヲ図 ラ ント ス 而 シ テ本 会 ハ表 面精 神 修 養 ニ名 ヲ籍 ルト雖 内実 今 回 ノ韓 族 自決 問

対 シ テ ハ注 意 ヲ要 ス ヘシ現 ニ三月 一日 ヲ期 シテ同会 ハ第 一回講 演 会

題 ニ促 サ レテ成 立 セ ル モノ タ ルヤ疑 ヲ容 ル ル処 ナ ク今 後共 ノ言動 ニ

ヲ開 キ金信 根 (韓族 自 決 運 動 有力 者 ) ナ ル モノ ﹁ 間 島 ノ将 来 ﹂ ニ就

日 先発露 領 ニ コリ ス ク ニ向 ヒ琿春 代 表者 二名 ハ二 月 二十 日出発 セ ル

ニ立寄 リ右 琿春 代 表 者 人撰 会 議 ニ列 席 セリ ト而 シ テ同 人 ハ二月 十 九

筈 ナリ

韓 族 自決 運 動 ノ聯 絡 状 況

キ講 演 ス ル予定 ナ リ

(一︶ 二月 二十 一日間 島 延 吉 県 依蘭 溝 居 住排 日鮮 人姜 竜 極 ハ光 復 団 ニ

二 月 二十 四 日竜 井 村 耶蘇 教 信 者林 国 正 ハ在 露 領 独 立宣 言 会議 ニ参

加 入勧 誘 、寄 附 金 ノ募 集 及 韓 族独 立 運 動 ニ関 スル用務 ヲ以 テ咸 鏡 北 道 地方 ニ旅 行 セリ

第 十 九 師 団参 謀 長

朝 鮮 総 督 附 武 官

本 書発 送 先

列 ス ル為 ニ コリ スク ニ向 ヘリ

参 謀 総 長 陸、軍 大 臣

鍾浩 、 金 河錫 ノ尽 力 ニ依 リ在 上海 李鏞 宛 ノ委 任 状 ヲ作 製 シ二月 十 三

(二︶ 露 領韓 族 会 ヨリ鮮 内 地 ニ派遣 セラ レ タ ル李 興 三 ハ京 城 ニ於 テ李

日京 城 西 大門 内 聖 経 学院 李 孝 舜 ト共 ニ平壌 ニ赴 ケ ル旨 局 子街 李 聖 根

朝 鮮 憲 兵隊 司 令官

関 東都 督 府 陸 軍参 謀 長

永 興 湾 要 塞司 令 官

歩 兵 第 四十 旅 団 長

支 那 駐 屯 軍 司令 官

浦 潮 派 遣 軍参 謀 長

鎮 海湾 重 砲 兵 大隊 長

鎮 海 湾 要 塞 司令 官

李 興 三 ハ目 下 平壌 耶蘇 教 会 内 ニ潜 伏 シ更 ニ暗 中 飛躍 ヲ為 シ居 ル モ

ニ通信 ア リタ リ

ノ ノ如 シ

青 島 守 備 軍参 謀 長

︹マ マ︺

旬北京出発天津、上海等ヲ経由 シ京城 ニ入 リ約 一週間滞在二月十六

︵三︶北京法制大学卒業 生高容煥 ハ韓族独立運動 ノ任務ヲ帯 ヒ 一月中

支 那 公 使 館 附 武官 二

大正八年三月十四日

朝 特報第 三号

奉天督軍顧問町野中佐

)

朝鮮軍参 謀部

自 三月八日 間島方面韓族独立運動 ニ関 スル経過ノ概要 ︵至 三月十 二日

一、 独 立 運動 ノ状 況 朝 特 報 第 二号 ニ述ヘ タ ル如 ク間 島 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 発 起 者 ハ 穏密 裡 ニ計 画 ヲ進 メ露 領 ﹁ニ コリ スク﹂ 及 浦潮 方 面 ニ於 ケ ル宣 言 会

ノ点 鐘 ヲ合 図 ニ開会 シ宣言 書 ノ朗 読 次 ニ韓 国 独 立万 歳 ヲ三唱 シ然 ル

居 セ ル竜 井 村 ト シ当 日午 前 十 一時 同 志 及学 生 参集 シ天 主教 会 堂 正 午

フ而 シ テ本 運 動 首 謀 者 ノ 一人 ハ十 一日我 警察 官 ニ対 シ日本 官 民 ノ生

後 参 集 者 一同 ハ竜 井村 町内 ヲ示 威運 動 スヘ キ順 序 ニ予 定 シ アリ ト云

命 財 産 ニ危 害 ヲ加 フ ル カ如 キ行 動 ヲ取 ラ サ ルヲ以 テ意 志 発 表 ノ自 由

以上 鮮 人 ノ行動 ニ関 シ テ ハ米 国宣 教師 等 暗 々裡 ニ煽 動 シア ル モノ

ヲ与ヘ ラ レタ シト要 請 セリ

ノ如 シ

間 島 支 那 官 憲 ハ当 初 鮮 人 ノ行 動 ニ同情 シ若 干煽 動 シ タ ル気 味 アリ

二 、支 那 官 憲 ノ態 度

カ鮮 人 ノ行 動 漸 次露 骨 ト ナ リ且 一般 ノ気勢 昂 リ動 揺 ノ兆 ア ルヲ見 ル

我 総領 事 ハ鮮 人 独 立運 動 取 締 方 ニ関 シ 一応 ノ注意 ヲ促 ス所 ア リ タ ル

ヤ支 那官 憲 ハ大 正 六年 ノ琿 春 事件 ニ鑑 ミ若 シ彼 等 ノ独 立 運動 ニ際 シ

議 ノ結 果 ヲ待 チ満 洲 、朝 鮮 内 ト モ連絡 シ其 ノ機 会 ヲ窺 ヒ ツツ ア リ シ

騒 擾 ヲ惹起 シ日本官 民 ニ危 害 ヲ加 フル カ如 キ コト ア ラ ハ日本 軍 隊 ノ

カ 三月 七 日 夜京 城 ニテ発表 シ タ ル韓国 独 立宣言 書 間 島 同 志 ノ許 ニ到 着 スル ヤ遽 ニ活 気 ヲ帯 ヒ来 リ竜 井 村 及局 子 街 ニ於 テ同 志間 ニ密 議 ヲ

内 ニ於 テ行 フ コト ヲ制 止 スル旨諭 告 シ又 局子 街 在住 鮮 人 首 謀 者数 名

凝 シ本 来 朝 鮮 内 地 ト同 時 ニ宣 言 運 動 ヲ起 スヘ キ計 画 ナ リ シ モ既 ニ之

ヲ召 喚 シ不穏言 動 ニ関 シ厳 ニ誡告 説 諭 ヲ与ヘ 漢 文 ノ檄文 ヲ押 収 シ尚

シ道 尹 ハ告 示文 ヲ発 シテ 日支 親 善 ヲ害 ス ル此 ノ種 ノ行 動 ヲ支 那領 土

休 校 シ朝 鮮 内 地 ニ於 テ サ ヘ宣言 運動 ヲ起 シア ル ニ接壌 セル間 島 ニ於

十 三 日 ニ於 ケ ル竜 井 村 警 備 ノ為 十 二 日夜 ヨリ同 地 ニ兵 士 四十 名 ヲ召

間 島 侵 入 卜 ナ ルヘ キ ヲ恐 レ十 二 日 ヨリ態度 ヲ変 シ本 件 ヲ頗 ル重大 視

テ何 ソ遅 疑 スル ノ要 ア ラ ン発起 者 等 ノ義務 ト シ テ速 ニ宣 言 発 表 ヲ断

ト行 違 ヒヲ生 シ タ ル以 上 ハ在外 者 同 時 ニ宣 言 ヲ発表 セ ント ノ議 ア リ

行 セサ ル ヘカ ラ スト迫 リ ﹁正義 人道 ﹂ ノ四字 ヲ現 ハシタ ル旗 ヲ樹 テ

致 シ地方 巡 警 ヲ召 集 シ孟 団長 ヲ シ テ当 日 ノ竜 井村 軍 、警 総 指 揮官 タ

タ ルカ如 キ モ竜 井村 及 局 子 街 ニ於 ケ ル各私 立 学 校 生徒 等 ハ十 日 ヨリ

示 威 運動 ヲ行 ヒ大 ニ鮮 人 ノ気 勢 ヲ煽 動 セ シメ タ リ之 カ為 同 志 等 ハ十

三

前 報 ニ同 ジ

ラ シ メ極 力 不 穏行 動 ヲ取 締 ル方針 ニ出 テ タ リト 去 フ 本 書 発送 先

三 日 ヲ以 テ独立宣 言 ヲ発 表 ス ヘク鮮 人 間 ヲ動 訴 シ 一方 ニ ハ京 城 ニ於 ケ ル独 立宣言 書 ニ間島 有 志 ノ氏 名 ヲ加ヘ 局 子街 活 版 所 ニテ各 国 語 ニ

宣 言 書 発 表 ノ場所 ハ我領 事 舘 所 在 地 ニシ テ且 日本 居 留 民 ノ多 数 住

印 刷 シツ ツ アリ

朝特報第 四号 大正八年 三月十五 日 月十 三 日 間島方面韓族独立運動 ニ関 スル経過 ノ概要 (三ニ於 ケ ル )

派 ノ鮮 人 ハ同 夜銃 器 ヲ整ヘ 総領 事 館 ヲ襲 フ ヘシト謡 言 ヲ放 チ状 況 頗

同 地普 通 学 校 及 農学 校 生 徒 ( 朝 鮮 総督 府 管 理 ノ モノ)過 半 ハ当 日

ル不穏 ナ リ シ

群 衆 中 ニ投 シ タ リ群 衆 四散 後 独 立宣言 運動 者 十 数名 ハ竜井村 、商 埠

迄 同 地 ヲ退去 セ スト 称 シ支 那 官 憲 ト交渉 中 ニシ テ別 ニ特 使 ヲ局 子街

局 ニ至 リ支 那 軍 隊 ノ射撃 ニ ヨリ鮮 人 ニ死 傷 ヲ生 シタ ル事 件解 決 ス ル

電 報 局 ニ派 シ吉 林 省長 及 北京 政 府 ニ対 シ今回 ノ韓族 自 決 運動 ニ際 シ

朝鮮 軍参謀部

朝 来 竜 井村 居 住 鮮 人 ハ何 レ モ門 戸 ヲ閉 鎖 シ市 中 寂 莫 タ リ支 那 兵 及

支 那軍 隊 及 巡警 カ我 等 ノ行動 ヲ阻 止 シ タ ルノ ミ ナラ ス軍隊 ハ遂 ニ射

一、 三 月 十 三 日 ノ状況

リ約 三、 四 千 ノ鮮 人 群衆 潮 ノ如 ク竜 井 村 市 街 ニ侵 入 シ来 リ喊 声 ヲ揚

撃 スル ノ狂 体 ニ出 テ我 同胞 ニ夥多 ノ死 傷 者 ヲ出 セリ 我等 韓 民族 ノ自

巡 警 ハ市 内 ヲ往来 ス ル鮮 人 ヲ誰 何 シ警 戒 厳 重 ヲ極 メ シ カ正 午 頃 ニ至

決 運動 ニ対 シ支 那 官 憲 ハ何等 干 渉 スヘ キ性 質 ノ モ ノ ニ非 ラ ス今 回支

婦 人 一名 ア リ終 リテ韓国 万歳 ヲ 三唱 シ斯 クテ群衆 ハ市 内 ニ入 リ示 威

シ独 立宣 言 発 表 ノ為 首謀 者 四名 ハ其 中央 ニア リ テ交 々演 説 セリ 此内

ノ交渉 状 況 ヲ伝 達 セ シメ大ニ 気 勢 ヲ昂 ケ ント画策 中 ナ リト 云 フ十 四

ニ引揚 ケ 一部 ハ各 地方 ニ配 下 ヲ分 配 シテ竜 井村 ニ於 ケ ル支 那 官憲 ト

独 立 宣言 ノ祝 賀 会 ナ リ ト声 明 シ居 リ タリ独 立 運動 者 ノ大部 ハ局 子街

十 三 日、 竜 井村 ニ集合 セ ル群 集 ノ主 謀 者 ハ演 説 ノ際 京城 ニ於 ケ ル

支 那政 府 ノ責 任 ナ ラ サ ル可 ラ スト ノ意味 ヲ電 報 セ リト 云 フ

那 軍隊 及 巡 警 ノ我等 ノ行 動 ニ対 ス ル干 渉 及死 傷 ヲ出 セ ル ハ之 レ全 ク

ケ 万歳 ヲ呼 唱 シツ ツ檄 文 ヲ配 布 シ ﹁正義 人 道 ﹂ ト記 シ タ ル小旗 ヲ振

之 ヨリ先昨 十 二 日午 後 独立 宣 言 代 表者 ハ北 京 外交 部 、 上海 英 人 牧

リ 旧韓国 旗 ヲ先頭 ニ樹 テ市 中 ヲ練 リ歩 ケ リ

師 及吉 林 省 長 宛 独立 宣 言 運動 ニ関 シ通牒 的電 報 ヲ発 セ リ

運 動 ヲナ サ ント ス ル気 勢悽 マシク 一同歩 ヲ進 ムル ヤ支 那 兵 之 ヲ抑 止

日朝支 那官 憲 ハ更 ニ六十 名 ヲ竜井 村 ニ増 兵 シ警 戒 厳 重 ヲ極 メ鎮 静 ノ

午後 一時 群 衆 約 六千 ニ達 シ予 定 ノ総領 事 館 外 側広場 ニ輪 形 ニ集 合

シ タ ル ニ群 衆 ハ毫 モ之 ニ応 スル色 ナ ク却 テ投 石抵 抗 シ タ ル ニ ヨリ支

間 島 各部 落 ハ到 ル処 大極 旗 ヲ掲 ケ休 業 シ集 合 シツ ツ アリ局 子 街 ニ

目的 ヲ達 ス ル迄 ハ現 状 ヲ維 持 ス ヘシト云 フ

於 テ モ十 三 日鮮 人 ノ各 戸 ハ大 極旗 ヲ掲揚 シ タ ル モ支 那 官憲 ノ為 撤去

リ然 ル ニ群 集 ハ此射撃 ニヨリ益 興奮悽 惨 ノ状 ヲ極 メテ騒擾 シ首 謀 者

那 兵 ハ直 チ ニ群 集 ニ対 シ射撃 シ死 傷 者若 干 ヲ出 セリ時 ニ午 後 二時 ナ

ハ現 揚 ニ臨 ミ タ ル孟 団 長 ニ対 シ何 故 射 撃 シタ ル ヤ ヲ難 詰 シ群衆 之 ニ

セ シメ ラ レタ リ

十 五 日琿 春 ニ於 テ独 立宣 言 ヲナ ス可 ク間 島 同 志 ノ 一部 ハ十 四 日同

シタ ル モノ ナ リ ト称 シ悲 痛 ナ ル祈祷 式 ヲ挙 ケ タ リ

竜 井村 英 人 耶 蘇 教宣 教師 ハ十 三 日収容 シタ ル死体 ヲ自由 ノ為 殉死

和 シテ猛 リ制 止 スヘ ク モ非 ラサ ル ヨリ支 那 兵 ハ再 ヒ射撃 シ テ之 ヲ威 嚇 セ ル結 果 群 衆 ハ死十 四傷 三十 (或 ハ死十 一、傷 十八 ト モ云 フ︶ ヲ 残 シテ四散 シ各 部落 ニ遁入 セリ 群 集 ノ多 ク ハ支 那官憲 ノ行動 ハ日本官 憲 ノ使嗾 ニ ヨル モノト シ 一

地 ニ向 ヒ急 行 セ リ之 ニ次 キ 局 子 街 、 頭 道 溝 其 他 ノ 地 方 ニ亘 リ 該 運 動

前 報 ニ同 ジ

原本 はいずれも日文、ガリ版 。朝鮮軍参謀部 の秘密報告 である。朝特報 の記

本書発送先

ヲ施 行 ス ヘ シ ト ノ 噂 ア リ

編者註 号は第 一巻解説にもふれたように、日本政府 の各機関 の三・一運動 に関するそれ ぞれの報告書に付 された記号であり、恐らく朝鮮軍 参謀部 特別報告 の略 であろ

右 ニ対 シ 一部鮮 人中 ニ支 那軍 隊 カ群 衆 ヲ銃殺 シ タ ル件 ニ付道 尹 ニ

厳 談 シ且吉 林 省 及北 京 政 府 ニ電 報 交 渉 スヘ シト敦圉 ク者 ア リ又支 那

軍 隊 ノ発 砲 シタ ル ハ日本 領事 ノ請 求 ニ依 ルモノ ナ リト ノ謡 言 ヲ放 チ

支 那側 ニ於 テ ハ十 四 日朝 局子 街 ヨリ応 援 歩兵 六十 竜井 村 ニ到着 警

盛 ニ人 心 ヲ煽 動 ス ル者 ア リ

騒 擾 ス ル カ如 キ コト ア リ テ ハ曩 ニ琿 春事 件 ノ如 ク 日本軍 隊 カ再 ヒ間

戒 シ アリ是 先支 那官 憲 ニ於 テ ハ今 回 ノ韓 族 運動 ニ関 シ同 地 方 ニ於 テ

島 ニ進 入 ス ル ニ至 ルヘ キ ヲ恐 レ俄 ニ防遏 手 段 ヲ執 ル ニ至 リ十 二 日既

う。朝特報は 一九 一九年度は十二月 二十日発行 の八〇号を以て終り、二〇年 二 十 一年度は再び 一号 で始まるが、旧陸軍省文書は欠番が多 い。内容は後掲す る

露

領

ル ニ於 テ ハ断 然軍 警 ノ威 力 ヲ用 ユヘ シ云 々トノ諭 告 ヲ発 シ居 レリ

ニ道 尹及 孟 団 長連 名 ニテ韓 国独 立 運 動 ノ暴 挙 ヲ諭 シ騒擾 等 ノ コト ア

月間報告 にみられる如く、朝鮮内外 の独立運動 に関する情報が収められていて、 比較的 に朝鮮の接壌地満洲、シペリヤと上海関係 のものが多 い。旧陸 軍省文書。

二 国外各地 におけ る独立運動

浦 潮 ニ於 テ モ本 十 五 日 ヲ期 シ宣 言書 ヲ発 シ韓 国 ノ独立 ヲ万国 ニ宣

日各 戸 ニ大 極 旗 ヲ配 付 シ五留 ツ ツ ヲ徴 収 シ居 レリ尚 浦潮 ヨリ学 生其

ク等 一大 示威 運 動 ヲ為 ス筈 ニ シテ之 カ諸 準 備 ヲ整ヘ ツツ ア リ又十 四

伝 シ同時 ニ自 動 車 二 十台 ニ婦 女 子 ヲ乗 セ之 ヲ先頭 ト シ市 中 ヲ練 リ歩

ノ他 青年 一千 名 ヲ間 島 ニ送リ 同 地 青年 団 八 、 九千 ト合 シテ朝鮮 ニ侵

島

大 正 八 年 朝憲機第 一四〇号 三 月 十 五 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国 外第 一報 )

竜 井 村 ニ於 テ ハ三 月 八 日以 来 主 ナ ル不逞 鮮 人 等 集 会 ヲ為 シ這 般 各

間

地 ニ於 ケ ル運動 ニ共鳴 シテ大 ニ気 勢 ヲ挙 ケ ン コト ヲ企 図 シ多 数 ノ宣

入 セ ント ス ルノ企 劃 ヲ為 シ居 レ リ トノ情 報 アリ

﹁ニ コリ スク﹂ ニテ ハ各 地方 代 表者 ヲ召 集 シ国 民 議会 ヲ組織 スル

言書 ヲ印 刷 ス ル等 準 備中 ナ リ シ カ愈 々十 三 日正 午 之 カ宣 言書 ヲ発 表 シ同 時 ニ竜井 村 ノ東 北約 五丁 ノ地 点 ニ於 テ学 生其 ノ他多 衆 集合 シ竜

中 ニ死 者 十 四負 傷 者 約 三十 ヲ出 シ午 後 三時 半 漸 ク解散 セ ル カ死体 及

ハ部 下 ヲ率 ヒテ出 動 シ制 止 シ タ ル モ応 セ ス遂 ニ支 那軍 隊 発 砲 シ群 衆

令 官 、内 閣 書 記官 長 、 内務 次 官 、 外務 次 官 、拓 殖 局長 官 、警 視 総

正 、陸 軍 大 臣 、参 謀 総 長 、関 東 都督 、軍 司令 官 、 師 団長 、憲 兵 司

総 督 、政 務 総 監 、総 務 局長 、総 督 府各 部 長官 、京 城 地方 法院 検 事

発送先

コト ニ関 シ主 ナ ル者 等 目 下協 議 ヲ為 シツ ツ アリ ト

傷 者 ハ耶蘇 教病 院 ニ収 容 セ リ尚 右群 衆 中 ニ ハ英 人 宣教 師 一名 参 加 シ

監 、関 東 警 務 総長 、各 道憲 兵 隊 長 、部 長 、間 島 浦 潮派 遣 員

ニ達 シ太 極 旗 ヲ打 振 リ市場 ニ押 寄 セタ ル ヲ以 テ支 那歩 兵 団長 孟富 徳

井村 ニ向 テ行動 シ其 ノ途 中 ニ於 テ附 和 雷 同 シタ ル者 ヲ加ヘ 約 四千 名

ア ルヲ現 認 セ ル者 アリ 。

大 正 八 年 朝 憲 機 第 一四 一号 三月 十 六 日

近来 移 住鮮 人 ニシ テ朝 鮮 独 立 ヲ唱 言 シ往 々不 穏 ノ挙 ニ出 テ ント ス

ル モノ アリ此 ノ如 キ ハ善鄰 ノ国是 ヲ阻撓 ス ル モノ ニシ テ自 然 ニ放 任

シ難 キ事 情 ア リ就 テ ハ各 省 長 ハ所属 地 方官 ニ対 シ嗣 後 若 此 ノ種 不逞

ノ鮮人 ア ルヲ発 見 セ ハ仮借 ナ ク逮捕 シ 一応 訊 問 ノ上最 寄 ノ日本領 事

独立 運 動 ニ関 ス ル件 (国外 第 二報 ) 図〓 江 方 面

ニ引渡 サ シ ムヘ シ 云 々

惧 ヲ抱 ケ ルト 且最 近露 国 官憲 ヨリ新 韓 村 民会 ノ閉 鎖 ヲ命 セラ レ加 之

ルト戒 厳 令 施行 地 ノ コト故 必 ス厳 重 ナ ル圧迫 ヲ受 ク ルナ ラ ム卜 ノ危

浦潮 ニ於 テ十 五 日行 フ筈 ナ リ シ示威 運 動 ハ露 英 文 ノ宣 言書 未 成 ナ

領

(一)咸 鏡北 道 下 社 地 対岸 間島 合 化 社咸 朴洞 ニ鮮 人暴 民 数 百名 集 合 シ 露

後 茂 山 守 備隊 ヨリ准 士官 以 下 十 七名 下 社 地 ニ出 動 シ警 備 ヲ厳 ニ セリ

今 回彼 等 ハ露 国要 塞 司 令 官 ニ対 シ示威 運 動 及各 国 領事 館 ニ宣 言 書 ヲ

取 シ続 イ テ江岸 地 方 ヲ襲 フヘ シ卜 ノ説 アリ万 一ニ備 フ ル為 十 五 日午

東 京 台 支 那守 備 隊 ノ声 援 ヲ得 テ下 社 地憲 兵駐 在 所 ヲ襲撃 シ兵 器 ヲ奪

セラ レタ ル コト ア ル者 ) 南 満 金躍 淵 (現間 島 居 住 不逞 者 中 ノ有 力 者

(二) 信憑 スヘ キ諜 報 ニ依 レ ハ朝 鮮 内 居 主 李鐘 浩 (曩ニ居 住制 限 ニ附

ノ他国 交 ヲ害 スヘ キ行 為 ハ 一切 之 ヲ厳 禁 スヘ シ卜厳命 シタ ル為 遂 ニ

配 付 ス ル コト ヲ出 願 シ タ ル ニ対 シ同官 ハ集会 ハ全 然之 ヲ許 サ ス又 其

該 運動 ノ実 行 ヲ見 合 ス ニ至 レリ然 レト モ彼等 ハ尚 ﹁ニ コリ スク﹂ 其

過般 独 立 運動 ノ為 露 領 ニ赴 キ シ者 ) 北 満盧 テウゲ ン露 領 李東 輝 等 代

ル筈 ナ リト 又間 島 地 方 ニ於 ケ ル 一般 朝 鮮 人等 ハ這 般 ノ講和 会議 ニ於

表 者 ノ署 名 ヲ以 テ朝 鮮総 督 政 治 ヲ誹謗 セ ル書 面 ヲ仏 国 講 和 会議 ニ送

前報 ト同 ジ

ノ他戒 厳 令 ノ施 行 ナ キ地 方 ニ於 テ本運 動 ヲ実 行 スルヤ モ難計 注 意 中

図〓 江方 面

大 正 八 年 三 月 十 七 日 朝憲機第 一四三号 独 立 運動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 第 三報 )

発送 先

テ既 ニ朝 鮮 ノ独 立 ヲ承認 セラ レタ ルカ如 ク思 惟 シ民 心 ニ非 常 ノ変 調

琿 春 ニ於 テ ハ黄 丙 吉 ( 同 地 方 ニ於 ケ ル不逞 鮮 人 ノ有 力 者 ナ ルカ曾

ヲ来 セル情 アリ

テ我官憲 ニ恭 順 ノ意 ヲ表 セ シ コト ア ル者) 朴 致煥 ハ同 志 ヲ糾 合 シ軍

教 徒 ト提携 シ竜 井 村 方面 ト同時 ニ独 立 ヲ実 行 スヘ ク計 画 シ在 リ テ建

(一) 延 吉 県 頭道 溝 ニ於 テ ハ十 六 同午後 一時 ヨリ韓 族独 立 宣言 会 ヲ開

資 金 弐 拾 五 万留 ヲ募 集 シ且 武 器 三百 挺 ヲ集 メ ム コト ヲ企 画 シ尚 耶 蘇

国 会 ナ ル モノ ヲ組織 セリト

催 シ会 衆 一千余 名 ニ達 シ之等 ノ群 衆商 埠 地内 ニ入込 マント セ シ モ支

令

道 尹及 孟 団長 ハ連 名 ニテ再 ヒ地 方 一般 鮮 人 ニ対 シ不穏 行動 ヲ禁 止

シ重 ナ ル者 六 名 ハ演 説 ヲ為 セ ルカ同 四時 解散 セリ

那 警察 ノ為 制 止 セラ レ止 ムナ ク商 埠 地 ノ北 方畑 地 ニ於 テ宣 言 ヲ発 表

鴨緑江方面 最 近 支那 政 府 ハ東 三省 各 省長 ニ対 シ鮮 人 ノ独 立運 動 取締 方 ニ関 シ

訓

左 ノ如 キ訓 令 ヲ発 セリ ト

スル旨 諭告 ヲ発 セリ 又前 報咸 北 下 社 地 対岸 鮮 人 カ支 那 軍 隊 ノ声 援 ヲ 得 テ朝鮮 官 憲 ヲ襲撃 スヘ シト ノ説 ア ル ニ関 シ孟 団長 ハ東 京 台支 那軍 隊 ニ対 シ鮮 人暴 徒 ヲ鎮 圧 スヘ ク特使 ヲ派 シ厳 命 セ リ (二) 十 五 日午 後 三時 頃 一鮮 人 支 那馬 車 一台 ニ銃 五十 挺 ヲ茣蓙 包 ト為

シ又外ニ 三 十余名 ノ青年鮮人咸鏡北道穏城対岸凉水泉子ヲ通過 シ汪 清 県 小汪 清 方 面 ニ向ヘ リト尚 十 八 日 小汪 清 ニ於 テ間 島 各 地 ノ鮮 人集 会 ヲ催 スト ノ情報 ア リ 鴨緑江方面

六 日夜 民会 議 員 集 会 ノ上 在 郷 軍 人 ヲ中 心 ト スル自 衛 隊 ヲ組 織 スル コ

ト ニ決 議 セリ尚 同 会 ノ決 議 ヲ以 テ領 事 ニ対 シ日 本軍 隊 ノ間島 ニ出動

ノ処 置 ヲ採 ラレ ン コト ヲ要 メ タ ルカ領 事 ハ今 後 ノ状 況 ニ徴 シ独 断 ヲ

ニ要 求 スヘ シト言 明 セリ ト

以 テ軍 隊 或 ハ憲 兵 ヲ間島 ニ派 遣 ノ コト ヲ在 留 民 保 護 ノ名 ニテ朝 鮮 側

十 八 日竜 井村 地 方 ニ於 テ朝 鮮 独 立新 聞 ヲ発刊 セ リ鮮内 地其 ノ他 ニ

発 送 セ ル形 跡 アリ 又同 地 ニ於 テ在南 北満 州 朝鮮 民 族 代表 者 十 七名 ノ

署 名 印刷 セ ル独立 宣 言 布 告 文 ヲ発 見 セリ該 布告 文 ニ ハ間 島 在 住 有力 者 金 躍淵 以下 九 名 ノ名 ア リ

(三) 十 七 日咸 鏡 北道 竜〓 対 岸露 領 臥 峯 不逞 鮮 人 ハ竜〓 憲 兵駐 在 所 ヲ

十 六 日 正午咸 鏡南 道 恵 山鎮 対岸 長 白 県 ニ鮮 人 天 道教 徒 約 三十 名 旧

襲 撃 セ ント スル計 画 ア リ ト ノ情 報 ア リ竜〓 地 方 ノ朝 鮮 人 中 通謀 セ ル

前報 ト同 ジ

カ予 メ支 那官 憲 ト打 合 ノ上 恵 山鎮 ヨリ憲兵 ヲ赴 援 セ シメ首 謀 者 三名

発送先

韓 国 旗 ヲ押立 テ同 地 ニ駐 在 ス ル我 憲 兵 (上等 兵 以 下 八名 ) ヲ襲 ヒシ

前 報 ト同 ジ

者 ア ル疑 ヒ アリ我 警 務官 憲 ニテ ハ守 備 隊 ト協 力厳 重警 戒 中

発送先

ヲ検 束 シ解 散 セシ メ タ リ

図〓 江 方面

(一)十七日午後四時鮮人二名浦潮総領事館 ニ露文及諺文 ノ宣言書 ヲ

図〓江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第五報)

大 正 八 年 朝憲機第 一四八号 三 月 十 九 日

(一) 去 ル十 三 日竜井 村 ニ於 テ支 那 軍 隊 ニ射 殺 サ レタ ル者 十 四名 ノ葬

韓 国 々民議 会 々長 文昌 範 、 副 会長 金喆 訓 、書 記 呉昌煥 ノ名 ヲ書 シ ア

帝国政府 ニ伝達 ヲ請 フ旨 ノ文書 ヲ添 ヘテ置 キ去 レリ右宣言書 ニハ大

大 正 八 年 朝憲機第 一四六号 三 月 十 八 日 独 立 運 動 ニ関 スル件 (国 外 第 四報 )

儀 ヲ十 七 日午 後 耶 蘇 教病 院 ニ於 テ執 行 参列 者 約 一千名 ニ達 シ盛 儀 ナ

ル ニ至 リ タ ル モノ ナ リト

教師 及 彼 等 ノ中 当 日 ヲ利用 スル ハ不謹 慎 ナ リト ノ説 勝 ヲ制 シ中 止 ス

動 ニ出 テ ント スル企 画 ア リ ト ノ説 ア リ シ モ遂 ニ其 ノ事 ナ カ リ シ バ宣

数 台 ノ自 動 車 ニ分 乗 シ太極 旗 ヲ打 振 リ市 中 ヲ練 リ歩 ケ リ右 ニ対 シ帝

十 一箇 国 ノ領事 館 ト露 国官 庁 ニ宣 言書 ヲ配付 シ午 後 六時 ヨリ学 生 等

国 民議 会 長 文昌 範 ハ﹁ニコリ スク﹂ヨリ浦 潮 ニ来 リ直 ニ運 動 ニ着 手 シ

リ午 後 五 時 ニ至 リ新韓 村 ニテ ハ 一斉 ニ各 戸太 極旗 ヲ掲 揚 セ リ又同 日

︹マ マ︺

リ シ カ無 事終 了 セリ同 地方 鮮 人等 ハ当 日 ノ葬 儀 ニ際 シ再 ヒ不穏 ノ行

(二) 十 三 日 ノ騒擾 以 来 竜井 村 在留 内地 人 ハ生 命財 産 ノ不安 ヲ感 シ十

者 ハ皆休 業 シ新韓 村 ニ集 合 シ居 レリ這 ハ国 民議 会 ノ命 ナ リト謂 フ

ヲ拘 引 シ新 韓 村 ノ太 極旗 ハ悉 ク之 ヲ引 卸 サ シメ タ リ十 八 日鮮 人 労働

レ モ之 ヲ快 諾 シ午 後 七時 半 ニ至 リ露 国官 憲 ハ運 動 ヲ禁 止 シ学 生 二名

メ新 ニ我国 ニ移 住 シタ ル者及 入籍 セサ ル者 ハ之 ヲ名 薄 ニ登 戦 シテ報

二、 当該 地方 官 ハ特 ニ委員 ヲ派 シ在 留 鮮 人移 住 ノ年 月 日 ヲ調 査 セ シ

ノ身 分 及集 会 結 社 ノ有 無 ヲ 一体 ニ調 査 スヘ シ

ムル ノ外 当該 地 方官 ハ管轄 警 団 及郷 会 人 等 ヲ特 二戒飭 シテ在留 鮮 人

一、鮮 人 ニ就 テ ハ已 ニ通違 シ タ ル東 辺駐箚 ノ各 軍 隊 ハ厳 重 防 止 ニ努

韓 人取 締 法

(二)﹁スパ ス コエ﹂ ニテ モ十 八 日約 五 百名 ノ鮮 人集 合 シ宣言 書 ヲ配

国総 領 事 ハ之 カ取 締 方 ヲ露 国 要 塞 司令 官 及 州長 官 ニ要求 シタ ル ニ孰

付 シ示威 運 動 ヲ為 シ我兵 露 国官 憲 ニ援 助 シテ之 ヲ解 散 セ シ メシ カ鮮

ハ更 ニ注意 シ 日本官 憲 ニ於 テ特 別 ノ制 限 又 ハ手 続 ヲ受 ケ ル者 ニアラ

三、 鴨緑 江対 岸 ハ韓 民 族 最 モ多 ク其 ノ朝 鮮 ヨリ所 々 ニ移 住 シタ ル者

告 セ シ メ證憑 ト ス ヘシ

コリ スク﹂ ニテ ハ十 七 日朝 宣 言書 ヲ発 シ多 数 ノ鮮 人集 合 シ

人 数 名負 傷 セリト 又﹁ニ

運 動 ヲ為 シ更 ニ彼 等 ノ 一部 約 百名 ハ ﹁ラズ ド リ ノ エ﹂ ニ到 リ運 動 ヲ

ク﹂ ﹁ハバ ロフ スク﹂ ﹁ハ ルピ ン﹂ 間 島 等 ニテ同 時 ニ示 威 運 動 ヲ起 サ

共 ノ方 法講 究中 ナ リト 尚情 報 ニ依 レ ハ二十 一日 ヲ 期 シ ﹁ニ コ リ ス

又重 ナ ル鮮 人 金夏 錫 、金 震等 ハ進 ンテ間島 方 面 ヲ騒 擾 セ シ ムヘ ク

五 、〓 久 シク 我国 ニ在 留 スル鮮 人 ヲ詳 細 戸 口調 査 ス ルノ外 其 ノ新 来

ヲ処 分 スル コト ヲ得

之 ヲ引 渡 シ其 ノ犯 罪 者 ニシ テ日 本 ヨリ交渉 ナ キ者 ハ我軍 警 ニ於 テ之

警 ニ於 テ直接 受 理 シ以 テ事 端 ヲ未 発 ニ防 キ 日本 官 憲 ヨリ交 渉 ア レ ハ

四 、鮮 人 ニ シテ入籍 シタ ル者 ト雖 挙 動 不審 ト認 メタ ル時 ハ随 時 我軍

サ ルヤ否 ヤヲ調 査 シ随 時 報 告 ス ヘシ

ント ス ルノ企図 ア リト

為 サ ン ト計 画 シ在 リ

鴨緑江方面

ノ鮮 人親 戚 友 人 等 モ届 出 ヲ為 サ シ ム ルト共 ニ我警 察 ヨリ モ出張 シ テ

六、 永年 在 留 ノ鮮 人 ト我商 民 ト ノ交 通 ハ此 ノ限 リ ニアラ サ ル モ新 移

明 確 ナ ル調 査 ヲ為 シ之 ヲ戸 口簿 ニ記 載 シ置 クヘ シ

這 回劇 鮮 人 ノ運 動 ニ関 シ支 那 官 憲 ニテ ハ之 カ取 締 ニ関 シ時 々訓 示 ヲ発 シ タ ル ハ既 報 ノ処更 ニ最 近 張 巡閲 使 ハ管 下道 尹 ニ対 シ左 ノ如 キ

前 報 ト同 ジ

大 正 八 年 三 月 二 十 日 朝憲機第 一四九号 独立 運 動 ニ関 ス ル件 (国外 第 六 報)

発送先

態 ナ キ ヲ確 メ タ ル後 初 メテ我 商 民 ト交 通 ヲ許 可 スヘ シ

住 ノ鮮 人 ノ如 キ ハ先 届 出 ヲ為 サ シ メ我 警 察 ヨリ モ出 張 シテ不穏 ノ状

訓令 ヲ発 シ タリ ト 朝 鮮 人 ノ韓国 独 立 ニ関 シ各 地 ニ於 テ陰 謀 ヲ企 図 シ ツ ツ ア ルカ為 之 カ取 締 方 ニ就 テ ハ従 来屡 々通 牒 シ置 キ タ ル次第 ナ ル モ目 下彼 等 ノ行 動 愈 々濃 厚 トナ リ共 ノ志想 益 々激 烈 ヲ極 メ ツツ アル ヲ以 テ此 ノ際 厳 密 ナ ル取 締 ヲ為 ス ニアラ サ レ ハ彼 等 ノ為 暴 動 ヲ勃 発 セ シ メラ ルル ヤ モ難 計 シ之 カ為 今 回韓 人 取締 法 左 記 六箇 条 ヲ定 メタ ル ヲ以 テ道尹 ハ 部 下 一体 ニ通達 シテ遺 憾 ナキ ヲ期 セ シ メラ レタ シ

図〓江方面 咸鏡北道下社地対岸咸朴洞地方 ニ於ケ ル暴民 ノ侵入 ニ備 フル為茂 山守備隊 ヨリ応援 ノ為下社地 ニ准士官以下十七名派遣中 ノ処 ( 国外

七百 ( 内 五百 ハ武装 シ武 装 セ サ ル者 モ拳 銃 位 ハ所 持 ス)領 事 分 館 ニ

右 ニ対 シ軍 司 令官 ハ直 ニ羅南 及 会 寧 ヨリ慶 源 ニ軍隊 増加 ノ処置 ヲ

到 リ万歳 ヲ唱ヘ 国旗 ヲ引 卸 シ之 ヲ持 チ去 レ リ他 ニ被 害 ナ シト

執 レリ

浦 潮 ニ於 テ ハ十 八 日 以後 静 穏 ナ ル カ ﹁ニ コリ スク﹂ ニテ ハ十 四日

第二報参照)暴挙 ノ模様 ナキヲ以テ十七日下社 地発帰隊 セリ

﹁オ ム スク﹂ 政 府 ノ命 令 ニテ国 民 議 会即 チ中 央委 員 会 ヲ解散 セシ メ

ヲ匿 セ ルカ文 昌 範 、金喆 訓 等 ハ十 八 日 ﹁ニ コリ スク﹂ ニ帰 国 シ在 リ

十 五日以来茂山郡四江村対岸各 地 ニ耶蘇、天道教徒等 ノ独立運動

ト又 洪 範 図等 元 暴徒 派 ノ者 ハ国 民 議 会 ノ命 ナ リト テ暴 挙準 備 ニ奔 走

盛 ナリシカ東京台支 那軍隊及巡警等 ハ十七日以来俄 ニ各地 ニ出動 シ 又琿春 ニ於 テ ハ二十日若 ハ二十 一日ヲ期 シ独立宣言行動ヲ起 ス模

タ ル カ十 八 日頃 同 地鮮 人中 重 ナ ル者 ハ露 国 官 憲 ノ手 入 ヲ恐 レ 一時 姿

様 アリ該 集合者中 ニハ武器 ヲ有 スル者 アルカ如 ク孟団長 ハ直 ニ環春

中 ニシ テ間 島 方 面 ヨリ来 レ ル者 等 ト共 ニ ﹁ポ シ エ ット﹂ 地 方ニテ密

之 カ鎮撫 ニ努 メ居 レリ

軍隊 ニ対 シ取締方電命 セリ

立 宣 言 行 動 ヲ挙 クヘ ク同運 動 者 ハ図〓 江岸 間 島 地方 ニ入 込 ミ参 加 ヲ

又 会 寧 耶蘇 教 徒 等 ハ竜 井 村 商 務 会 ト連 絡 シ来 ル二十 三 日 ヲ期 シ独

ニ銃 器 購 入 ニ努 メ ツ ツ アリ ト

強 制 シ ツツ アリ ト視 察警 戒 中

通化県金斗伏洛及快当帽子附近 ニ在 ル排日鮮人数百名 ハ独立宣言

鴨緑江方面 行動 ノ為十九 日又 ハ二十 日通化 ニ来 ル筈 ニ付通化領事分館 ヨリ支那

前報 ト同 ジ

琿春 ハ二十日朝来支那軍警 相当 ノ警戒 ヲ為 シ在 リシモ多数 ノ群衆

図〓江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 第 八報)

大 正 八 年 三月二十二日 朝 憲 機 第 一五 一号

発送先

説 ヲ為 シ タ リト

テ本 月 十 二 日約 二百 名 集 合 万歳 ヲ高 唱 シ牧 師 等数 名 独 立 ニ関 ス ル演

柳 河 県 三源 浦 (従 来 ヨリ排 日鮮 人 ノ巣窟 地 ト モ称 スヘ キ所) ニ於

鴨緑江方面

官憲 ニ対 シ厳重取締方交渉 セリト我江岸警務官憲 ニテ ハ厳重警戒中 発送先 前報 ト同ジ 大 正 八 年 朝憲機第 一五〇号 三 月 二 十 一日 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国外 第 七報 ) 図〓 江 方面 琿 春 ニ於 テ ハ十 九 日 以来 露 領 其 ノ他 ノ地 方 ヨリ学 生其 ノ他 ノ鮮 人 続 々集 合 シ其 ノ数 約 三 千 ニ達 シ不穏 ノ兆 ア リ殊 ニ首 謀 者 黄 丙 吉 、梁 河 亀 等 ハ此 ノ機 ニ於 テ領 事 分館 ヲ襲 撃 セ ント企劃 シ密 カ ニ武 器 ヲ蒐

二十 日慶 源 守 備 隊長 発 軍 司令 部ヘ ノ電報 ニ依 レ ハ午 後 一時 暴 民約

集 シ居 レ リト

ハ警 戒 線 ヲ突 破 シ首 謀 者 等 数 名 ハ不穏 過 激 ノ演 説 ヲ為 シ独 立万歳 ヲ 高 唱 ス ル等 ノ行 動 ア リシ モ午 後 一時 ニ到 リ 一先 解 散 ス首 謀 者 黄 丙 吉 ハ琿 春城 外 半 里 ノ地 ニ引 揚 ケ シカ更 ニ露 領 方面 ヨリ武 器 ヲ携ヘ 来 琿

発送先

前 報 ト同 ジ

図〓 江 方 面

大 正 八 年 三 月 廿 四 日 朝憲機第 一五二号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外第 九 報 )

鴨緑江方面

断 シテ其 ノ責 ニ任 シ 日本 人 ニ危 害 ナカ ラ シ ムヘ シ既 ニ百名 ノ巡 警 ヲ

(一) 三 月 二十 一日吉 林 孟督 軍 ハ間島 地方 鮮 人 ノ暴 動 鎮 圧 ニ関 シ テ ハ

ス ル暴 民 ト合 シ事 ヲ挙 クヘ シト尚琿 春 ハ不 穏 ノ形 勢 ア リト

(一) 関 東都 督 府 警 務 総長 ノ通 報 ニ依 レ ハ満 洲 鉄道 沿線 附 近 ノ朝鮮 人

増派 シ更 ニ約 五 百 ノ応 援 ヲ準備 シ在 リ決 シテ心配 ナ シ故 ニ同 地方 ニ

ハ従 来 一般 ニ鎮静 ノ状 態 ナ リシ カ朝 鮮内 暴 動 ノ影響 ヲ受 ケ最 近 多少 動 揺 ノ色 ア リテ在 開 原 鮮 人 ハ数 日前 ヨリ内 々集 合 シ協 議 ヲ為 シ ツツ

日本 軍 ノ進 入 ヲ要 セ ス云 々ト ノ意 ヲ某 者 ニ仄 カ セ リト

レ ハ首 謀 者 タ ル黄 丙 吉 ハ琿 春 県知 事 及 支那 軍 隊 営長 ト親 交 ア リテ彼

二十 日琿 春 ニ於 テ鮮 人 等 カ運動 ヲ為 シタ ル ニ関 シ諜 知 ス ル所 ニ依

ア リ シカ我 官 憲 ノ勧 告 ニ依 リ 一先 解 散 セ リ又独 立 守備 隊 司令 官 ノ通

等 ヨリ二時 間 ニ限 リ軽 微 ナ ル運動 ノ黙 認 ヲ 得 テ為 シタ ル モノナ ル モ

報 ニ依 レ ハ二十 一日 ヲ期 シ満 洲 線 及 東 清線 附 近 ニ於 テ 一斉 ニ暴 動 ヲ 起 ス ノ企 画 ア リ厳 戒中 尚 本 月十 七 日頃 ヨリ通化 及 興 京 附 近 ノ鮮 人稍

時 間経 過 後 支 那 官 憲 ノ取 締 厳 重 ヲ加 フ ル ニ至 リ漸 次鎮 静 ス ル ニ到 リ タ ル モ ノナ リ ト

露 国 ﹁ホ ルワ ット﹂ 将 軍 ハ這 般 ﹁ニ コリ スク﹂ 方 面 ニテ約 五十 名

不 穏 ノ兆 ア リト

(二) 露 領 ﹁ラズ ド リノ エ﹂ ニ二十 一日 約 三百 ノ鮮 人集 合 日本 軍隊 ヲ

﹁ニ コリ スク﹂ ニ現 ハレ同 地方 ノ形勢 穏 カ ナラ スト

又 不 逞鮮 人洪 範 道 ハ二十 二 日浦潮 ニ来 リ李 東 輝 ハ曹 成煥 ト 共 ニ

ハマ マ ︺

ハ露 国 民兵 ニ命 シ解 散 セ シメ タ リト

襲 フ ノ情 勢 ア リ同 地 分遣 隊 長 ハ露 国 衛 戌 司令 官 ニ通 報 シタ ル ニ同 官

ノ鮮 人傭 兵 ヲ募 集 シ三月 一日哈 爾 賓 ニ到 着 ﹁ミ ルラ ル﹂ 兵 営 内 ニ駐

右 朝鮮 人 ハ相 当 ノ素養 ア ル日 語 ヲ解 ス彼 等朝 鮮 人 ハ今 回傭 兵 ト為

屯 セ シ メタ リト

リ シ目 的 ハ 一朝 機 会 ニ接 セ ハ同胞 ノ先 駆 卜ナ リ日本 ニ抗 ス ル ニ在 リ

発送先

ト豪 語 シ在 リ尚 ﹁ホ ル ワ ット﹂ ハ将来 二万 人 ヲ募 集 シ哈 爾賓 ニ駐 屯 セ シ ムヘ シト

図〓江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第十報)

大 正 八 年 三 月 廿 五 日 朝憲機第 一五四号

前 報 ト同 ジ

(二) 柳 河 県 大沙 灘 ニ在 ル普 興 学 校 ニ於 テ 三月 十 七 日鮮 人 男 女約 五百 集 合 シ輯 国 独 立宣 言 祝 賀 会 ヲ催 シ タ リ又同 県 三源 浦 基 督 教 オ ン コウ

二十 日、 大 沙 灘普 興 学 校 生徒 等 三百 余 名 ハ二十 一日孰 レ モ朝 鮮 ニ向

学 校 生徒 及 信徒 等 二百 二 十名 ハ十 九 日 、朝 扶 民 団 員約 二百 五 十 名 ハ

ヒ出 発 セリ ト ノ情 報 ア リ

(一) 琿 春 ニ於 テ ハ二十 二 日 ニ到 リ略鎮 静 ニ帰 シ市内 支 那 兵 ノ警 戒 ハ

シ首 謀者 等 ハ連 日 集 会 ヲ催 シ密 議 ヲ凝 シツ ツ ア リト尚 不 穏 ノ形 勢 玄

今 日 午後 十 時 撤 廃 セ リ然 ルニ二 十 日 ノ騒 擾 以来 鮮 人 ハ 一般 門 戸 ヲ鎖

発 送先

前 報 ト同 ジ

一報)

両 県 地方 モ別 ニ不穏 ノ模 様 ア ルヲ認 メ スト

ラ ス又鮮 人宿 屋其 ノ他 ノ営 業 者 ハ領事 館 ノ許 可 シタ ル看 板 全 部 ヲ放

独 立 運 動 ニ隊 スル件(国外第十

大 正 八 年 朝憲機第 一五五号 三 月 二十 六 日

図〓 江方 面

棄 セ リ尚 同 地 ニ ハ三 月 廿 一日露 領 ヨリ朱 竜 翼 ナ ル者宣 言 書 ヲ携ヘ 入 込 メ ル疑 ア リ

人喇叭 ヲ吹 奏 シ独 立 万歳 ヲ高 唱 シタ ル モ、 解散 セリ

(一) 間 島 局 子 街 ニ於 テ 二十 六日 独立宣 言 祝 賀 会 ヲ開 催 ス ル筈 ニシテ

(二) 三月 十 三 日和 竜 県 東 良 上 里 社養 武 亭 子 第 三国 民学 校ニ 於 テ同 校

右 ニ備 フル為曩 ニ軍 司令 官 ハ軍 隊 ノ増 加 方 下命 シタ ル カ二 十 二 日

兵 員 三 百 三十 二名 ト ナ レ リ

教 師 二名 指 揮 ノ許 ニ生徒 四十 名附 近鮮 人 約 三 百集 合 宣 言 書 ヲ配 布 シ

ニ向 ケ出 発 セ リト 又 二十 五 日 会 寧 対岸 沙 器 洞 ニ於 テ約 百 五十 名 ノ鮮

(二)一時 熱 狂 シ タ ル間 島 地方 ノ民 心 ハ稍鎮 静 ノ情 ア ル モ本 運 動 開始

竜井 村 明東 、 正 東 学校 生 徒 、 耶 蘇 教徒 等 ハ参 加 ノ為 二十 五 日局 子 街

以 来 金融 ノ逼 迫 ヲ招 来 シ商 民 一般 憂色 ア リ又 竜 井村 鮮 人 居 留 民 会評

主 ナ ル者 ノ演 説 ヲ為 ス等 ノ行 動 ア リタ リ

新 阿 山 ヨリ歩 兵 一中 隊 二 十 三 日羅 南 ヨリ少 佐 ノ指揮 ス ル歩 兵 一中隊 、

議 員 ハ十 三 日 ニ於 ケ ル死傷 者 ニ対 シ領 事 館 ノ措 置 ニ不備 ノ点 ア リト

煥 、姜 九禹 、 朴 昇 弼等 ハ尚 局 子 街 附 近 ニ潜 在 シ竜井 村 ニ於 ケ ル支那

(三) 竜 井 村 ニ於 ケ ル独 立 運 動首 謀 者 具 春 先 、李 鳳 丙 、 姜 鳳 羽、 高 容

騎 兵 二 分隊 機 関 銃 一小隊 執 レ モ慶 源著 警 備 ニ就 キ目 下 同 地 ニ於 ケ ル

テ大 ニ激 昂 シ連袂 辞 職 セ ント敦圉 キ居 レリ近 ク問題 紛 糾 ノ虞 レア リ

リ

(四) 間 島 韓 族 独 立宣 言運 動 議 事 部 ハ目下 局 子 街〓 湾 子 ニ在 リテ朝 鮮

中 ナ リ卜

軍隊 ノ発 砲 事 件 ニ関 シ其 ノ賠 償 及関 係 者 ノ処 分方 等 道尹 公署 ニ交 渉

︹マ マ︺

ト 二十 一日夜 敦 化 ヨリ王 林 ノ率 ユル支 那 軍 隊 三 百 名 局 子街ニ 到 着 セ

(三) 吉 林 ヨリ其 ノ筋ヘ ノ著電 ニ依 レ ハ二十 二日 孟 督 軍 ハ朝 鮮 国 境 地

国民報 ( 独 立 運 動 状 況 ヲ記 シタ ル モ ノ) 発 刊 ニ従事 シツ ツ ア リ

(五) 局 子街 道尹 公 署 外交 科 員 朝 鮮 人朴 東轅 ハ間島 ニ於 ケ ル独 立 宣言

ハ充 分責 任 ヲ以 テ取 締 ルヘ ク最 近 馬 巡警 八十 、 歩 巡 警 四十 ヲ吉 林 ヨ リ騒 擾 地 方 ニ急 派 セ リ又 情 況 ニ依 リ綏〓 及寧 古 塔 ヨリ派 兵 スヘ ク準

セラ レタ ルカ彼 ハ三 月 十 六 日遽 ニ局 子 街 ヲ発 シ露 領 方面 ニ向ヘ リト

運 動 ノ黒幕 ト ナ リ テ活 躍 シタ ル為 支 那官 憲 ヨリ三 月十 三 日本 職 ヲ免

方 鮮 人 ノ騒 擾 ニ対 シ テ ハ是 迄迚 モ厳 重取 締 ラ シ メ ツツ ア ル モ尚今 後

備 ヲ命 シ置 キ タ リ然 ル ニ陸 軍部 及 外 交部 ヨリ可 成 今 後 軍隊 ノ使 用 ヲ

通 化 及 興 京方 面 ノ鮮 人 独 立運 動 ハ尚 静 穏 ニ帰 セ ス彼 ハ機 ヲ得 テ我

鴨緑江方面

避 ケ主 ト シテ巡 警 ヲ以 テ取 締ニ 当 ラ シ ム ヘシト ノ訓 令 ニ接 セリ右 ハ

ヲ示 セリト 尚吉 林 附 近 ハ何 等 鮮 人 ノ情 況 ニ変 化 ヲ見 ス又敦 化 、額 穆

恐 ラ ク米 国等 ニ気 兼 シ タ ル結 果 ナ ルヘ シト テ右 訓 令 ニ対 シ不 満 ノ色

ツ ツア リ テ既 ニ鮮 人中 ノ首魁 者一 名 ヲ逮 捕 セ リト

官 憲 ヲ襲 ハント ス ルノ形 勢 ア リ同 地 支 那官 憲 ハ日本 人 民保 護 ニ尽 シ

コト 第 三運 動

鮮 内 地各 所 ニ於 ケ ル第 二運動 タ ル武 力 示 威運 動 開 始 ス ル

里 講和 会 議 ニ韓 族 代 表 派 遣 者 ハ陳 情 書 ヲ提 出 ス

ト共 ニ北 米 合衆 国 ヲ シ テ日 本 ニ干 渉 セ シメ韓 族 自決 問 題 ニ関 シ巴

而 シテ鮮 内 地 ニ於 テ ハ旧 韓国 時 代 ニ解 散 セラ レ タ ル将 校 連 ハ朝鮮

又興 京 ニ於 テ ハ過 般 刑 事問 題 ノ為排 日鮮 人首 領 一ヲ逮 捕 シ同 地支

ア リ支 那 官 憲 厳 重 警戒 シ居 レ リト

那官 憲ニ 預 托 シ ア ルカ鮮人 独 立 運動 団 ハ之 ヲ奪 還 セ ン ト ス ルノ気勢

歩 兵隊 及各 道 警 務部 附 ノ鮮 人 将 校 ニ交 渉 シ夫 々歩 兵 、警 官 及 憲 兵補

助 員 煽 動 ニ着 手 セ リト ノ諜 報 ア リ又露 国 帰 化鮮 人 タ ル軍 人 ハ目 下 武

前 報 ト同 ジ

発送先

在 江 清 県 羅子 溝姜 沢 竜 、在 茂 山 間 島黄 竜 柱 等 ニ シテ互 ニ相聯 絡 シ旧

二、 間 島 方面 ニ於 ケ ル武 力 示威 運動 ノ首 領 ト シテ ハ在 琿 春県 黄 丙 吉 、

器 ノ購 入 ニ忙 殺 セ ラ レ ア リト

図〓 江方 面

暴 徒 ノ糾 合 ニ努 メ武 器 ハ既 ニ琿 春 東溝 及 荒溝 地方 ノ民間 及羅 子 溝 方

大 正 八 年 三 月 二十 七 日 朝憲機第 一五七号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外第 十 二報 )

(一) 最 近 間島 地方 本 運 動 ニ関 係 ア ル者 ヨリ左 ノ要旨 ノ内 信 ア リ果 シ

面 ノ銃 器 ヲ合 セテ 一千 二 百 挺 ニ達 セリ ト

記

ニ本 運 動 ヲ起 スヘ キ予 定 ナ リト武 力示 威 運 動 ノ総 参 謀 長 ハ京城 駐 在

各 地 ニ於 ケ ル火 薬 庫 爆 発 ノ計画 ア リ又間 島 琿春 方面 及 鮮 内 地 ハ同 時

而 シ テ武 力示 威 運 動 開始 前 ニ於 テ竜 山 及 羅南 共 ノ他 日本 軍駐 在 ノ

テ実現 セ ラ ルヘ キ ヤ否 ヤ ハ遽 ニ予 測 スヘ カ ラ サ ル モ彼 等 ノ間 ニ暴 動 計 画 ヲ為 シア ル ハ之 迄 ノ情況 ニ依 リ考 察 スル ニ強 チ否 定 スヘ カラ サ

左

ル モノ ア リ事 前 ニ防遏 スル ノ措 置 ヲ執 ルノ要 ア ルヘ シ

一、在 米 朝 鮮 人 、鮮 内 地 朝鮮 人 、露 、 支在 住 朝 鮮 人等 カ相 聯 絡愈 々

説 アリ

ヲ開 キ ﹁北 京各 大 学 、 支 那 学 生 ハ治 外法 権 撤 廃 運 動 ニ奔 走 シ鮮 人学

北 京 法政 大 学 卒業 ノ鮮 人 同 志 十 二名 ト 共ニ 北 京 出 発ニ 際 シ秘 密 会議

三 、間 島 ニ於 ケ ル独 立 運 動 首謀 者 ノ 一人高 容煥 (北京 大 学 出身 ) ハ

米 岡領 事 館 員 ﹁サ ク サ ト ル﹂ ナ ル者 及 目下 浦 潮 米 軍司 令 官 ナ リト ノ

独 立宣 言 書 発 表 、大 極 旗 掲揚 、示 威 運 動 等 ニ依 リ民 心 ヲ

ヘシト ノ秘 密内 規 ア リ ト

朝鮮 独 立 運動 ヲ關 始 セ ント ス ル ニ当 リ大略 左 ノ如 キ運 動方 法 ヲ講 ス

第 一運 動

学 生 ヲ煽 動 ス ヘク方成洽 外 ノ十名 ハ鮮 内 地 ニ三名 ハ露 領 方 面 ニ五名

ト﹂ ヲ決 議 シ三 ケ 月以 前 ニ北米 法政 大 学卒 業 生 鮮 人 李 文成 ハ東 京留

生 ハ朝 鮮 独 立 運 動 ヲ開 始 シ両 者相 提 携 シテ夫 々目 的貫 徹 ニ努 ム ル コ

朝鮮 歩 兵隊 、鮮 人 警 察 官 及憲 兵 補 助員 等 ヲ煽 動 シ各 所属 隊 内 ノ武

鮮 内 地及 露 支 領 ニ於 ケ ル旧韓国 時 代 ノ解 散 軍人 ノ召集 、

煽 動 スル コト

器 ヲ奪 取 セ シメ旧 韓 国 時代 ノ軍 人 及暴 徒 派 ト相 聯 絡 シ日本 軍ニ 対

ハ吉 林方 面 ニ向ヘ ル モノ ナ リト

第 二運 動

抗 スル コト同 時 ニ露 国 帰化 鮮 人軍 人 モ奮 起 シテ鮮 内 地ニ 進 入 ス ル

(二) 間 島 ニ於 ケ ル独 立 宣言 示 威 運 動 ト秘 密 結 社 及 其 ノ他 ノ状況

三 月十 三 日間 島 竜 井村 ニ於 ケ ル韓 族 独 立宣 言 示 威 運動 ノ首 謀 者

(イ) 秘 密 結 社

ハ既 報 ノ通 ナ ル カ該 示 威 運動 ノ急 先鋒 ト シテ最 不 逞 ナ ル思 想 ヲ抱

記)

三月 十 三 日支 那 軍 隊 ノ発 砲 ス ルヤ之等 武器 携 帯 学 生等 ハ之 ニ

( 註

竜

団

吉 林省 城 ニ白 竜 団 ト称 スル支 那 人 ノ組 織 セ ル排 日団 体 ア リ団

白

対抗 セ ント シタ ル モ同 運 動 首謀 者 等 ハ之 ヲ差 止 メ タ ル事 実 ア リ 附

長 ハ北 京 法 政 大 学卒 業 生 王 某 ナ ル者 ニシ テ同 人 ハ大 正 七年 秋 北

キ該 運 動 ニ参 加 シ熱 心ニ 行動 シタ ル ハ明東 耶 蘇 学 校 及 正東 学 校 、 延 吉 道 立 中学 校 生 徒 職 員 等 ニ シテ之等 職 員 生 徒 間 ニ ハ最 危 険 ナ ル

京 ヨリ吉 林 ニ帰 還 シタ ル者 ナ リト

三 月 十 三 日間 島 延 吉県 二道 溝 (頭道 溝 管 内 ) ニ於 テ鮮 人 男 女 七

(ロ) 二道溝 ニ於 ケ ル朝鮮 独 立 祝 賀 会

和 会 議 ニ提 出 スル目的 ナ リ ト

結 シ同胞 団 ナ ル モ ノヲ組 織 シ相提 携 以 テ各種 ノ問題 ヲ首 唱 シ講

団長 王 ハ仏 国 ニ於 ケ ル講 和 会議 開 催 以 来 在 北 京支 那 学 生 ト団

秘 密 結 社 ヲ組 織 シテ密 ニ排 日思 想 ノ涵 養 ニ努 メ事 ア ル毎 ニ不 穏 行

烈

隊

動 ヲ逞 フ セ ント ス ル モノ ノ如 シ今 之 等 秘 密結 社 ニ関 シ諜 知 シ得 タ

(1) 忠

ル処 左 ノ如 シ

明 東 学 校及 正東 学 校 職 員 生徒 ヲ中 心 ト シテ組 織 セ ル モノ ユシ

百 余 名 集合 シ太極 旗 ヲ飜 シ朝 鮮 独 立 ノ祝 賀 会 ヲ開 キタ リ同 日多 数

テ隊 員 総 数 三百 二十 名 ニ達 シ現 在 ノ首領 金 学洙 ナ リ、同 隊 ハ本 年 一月 吉 林 ニ於 ケ ル支 那 人 排 日団 白 竜 団 ヨリ機 関 銃 一挺 ヲ購 入

衛

団

前 報 ト同 ジ

鉄嶺 ニ於 テ三 月 二 十 日頃 鮮 人 秘密 会 ヲ催 セ リ又奉 天 ニテ ハ二十 一

鴨 緑 江 方面

大 正 八 年 三 月 廿 七 日 朝憲機第 一五八号 独立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外第 十 三報 )

発送 先

村 附 近 ノ鮮 人 元某 ノ宅 ナ リ卜

延 吉 県 勧 学 所長 宅 ニシ テ東盛 湧 ニ在 テ ハ同 地私 立 鮮 人学 校 或 ハ同

間 島 ニ於 ケ ル韓 族 独 立運 動 議 事 部 ノ集 会場 所 ハ局 子街 ニ於 テ ハ

(ハ) 独 立 運 動 議事 部 ノ集 会場 所

ノ支 那 人 ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ祝 スル為 参 加 シタ リト

三月 十 三 日 ニ於 ケ ル独 立 宣 言 示威 運 動 ニ際 シテ全 員 悉 ク之 ニ

シ明東 学 校附 近 ニ蔵 匿 シア リト

参 加 シ其 ノ過 半 ハ拳銃 ヲ所 持 シ居 リ タ リト 又 当 日支 那 軍隊 ノ弾

(2) 自

丸 ニ斃 レタ ル モ ノノ中 ニ ハ隊員 一名 ア リ

千 一百余 名 ニ達 シ現 在 ノ団 長

在 局 子 街支 那道 立 中 学 校 鮮 人学 生 及 卒業 生 ヲ中 堅 ト シテ組 織

ハ崔経 浩 ナ ル モ ノナ リ同 団 ハ目 下 五連 発銃 四 十余 挺 ヲ蔵 シ居 レ

セラ レタ ル モ ノ ニ シテ団 員 実ニ 一

三 月 十 三 日独 立宣 言 運動 ニ際 シ同 団 員 中 ニ拳銃 ヲ所 持 シ タ ル

リト

者 三十 余 名 ア リ 卜

仍 頭 山 ヨ リ撫 松 県 西 大嶺 ニ亘 ル地 方 ニ根拠 ヲ概 キ広 ク同 志 ヲ嘯集 シ

ヲ受 ク ルノ虞 レ ア リ同 志 ノ糾 合 銃 器 ノ蒐 集 上等 不利 ナ リト シ安 図 県

ニ移 ラ ント スル ヤ ノ諜 報 ア リ露 領琿 春 及 間島 地方 ハ日支 官憲 ノ取 締

哈 爾 賓 ニ於 ケ ル鮮 人 ハ従 来 不逞 ノ徒 影 ヲ潜 メ平 穏 ナ リシ カ同 地遼

軍 隊 ヲ組 織 シ朝 鮮 国 境 ニ進 出 スル ノ企画 ヲ進 メ ツ ツア リ ト又 一面 間

日頃 朝鮮 人 会 ヲ催 シタ ル モ来 会 者 少数 ナ リ シト

東 報 ノ煽 動 的記 事 ト北 満 地 方 不逞 鮮 人 等 ノ教 唆 ト ニ依 リ漸 次擡 頭 ノ

(二) 茂 山 対 岸合 化 社 耶蘇 教 徒中 ニ ハ支那 官 憲 ノ許可 ヲ得 テ所持 スル

シ事 ヲ挙 クヘ シト謂 フ

島 及琿 春 県 ノ奥 地 羅 子溝 附 近 ニ モ 一部 隊 ヲ組織 シ安 図 県 方 面 ト策 応

形 情 ア リ近 ク何 等 カ事 ヲ挙 ケ ント企 画 シ ツツ ア リト 又這 般 ノ鮮 人 ノ運 動ニ 関 シ長 春 地方 ノ鮮 人 ハ主 ト シ テ米 国 人 ノ煽

銃 器 拾 数 挺 アリ這 回 ノ運 動 ニ使 用 スル目 的 ニテ同 地教 徒 朴 雲善 外 一

動 ニ基 ク モノナ リト公 言 シ在 リ且米 人 等 ノ煽 動 状 態 ニ関 シ同 地鮮 人 間 ノ風説 ニ依 レ ハ英 米 人 等 ハ這 回 ノ騒 擾 ヲ是 非 三月 二十 八 日頃 迄 継

名 ハ近 日火 薬購 入 ノ為 頭 道溝 地方 ニ出 向 シタ リト

三月 )三 二 十 一日不 逞 鮮 人 金躍 淵 ハ韓 ア レキ サ ンド ル、崔 ニ コラ イ

ヘシト 前報ト同ジ

境 ヲ襲 ヒ可 成 速 ニ成 鏡 北 道 若 ハ間 島 ニ韓 国 共 和 仮 政府 ヲ組 織 ス ルノ

ニ入込 ムヘ ク同示 威 運 動 ニ引続 キ他 ノ 一隊 約 五 千 名 ハ武 力 ヲ以 テ国

ノ 者 ト共 同 シ約 五千 名 ノ 一隊 ハ示 威 運動 ノ目 的 ニテ国境 ヲ越ヘ 京城

ノ両 名 ヲ伴 ヒ露 領 ヨリ局 子街 ニ皈来 セ リ露領 不 逞 鮮 人 ハ間 島 及琿 春

(

続 セ ヨト命 令 シ在 リテ 三月 下 旬 ニ ハ英 米 人 数 名之 カ実 況 視察 ヲ為 ス

発送先 大 正 八 年 三 月 廿 八 日 朝憲 機第 一六〇号 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 第十 四報 )

既報 ( 国 外 第 十 一報 参 照 ) 局 子 街 ニ於 テ 二十 六 日 ヲ期 シ独 立祝 賀

図〓 江 方 面

メ ツツ ア リ テ某国 ヨリ モ援 助 ヲ受 ク ル内 約 ア リト而 シテ本 行 動 ハ最

後 ノ モノ ニシ テ重 ナ ル目 的 ハ講 和 会 議 ノ問 題 タ ラ シ ム ル ニ在 リト謂

計 画 ニテ目 下 露領 方 面 ニ於 テ大 々的 ニ寄附 金 ノ募 集銃 器 ノ蒐 集 ニ努

タ リ シ カ当 日支 那 軍警 二 百余 名 出 動 シ厳 戒 ヲ加ヘ タ ルト 一面 首謀 者

会 ヲ開催 スル筈 ニシテ前 日来 同 地 附 近ニ 集 合 セ ル者 約 二千 名 ニ達 シ

発送先

前 報 ト同 ジ

老 人 ヲ悉 ク団結 セ ント ス ル ニア リト

団 趣 意 書 ニ依 レ ハ韓国 ノ独 立 ヲ目 的 ト シ在 外鮮 人 ノ 六十 五歳 以 上 ノ

挙 ケ団長 ニ金 致 宝 ヲ理事 員 ニ洪範 道 、 劉 尚敦 等 十 六名 ヲ選 挙 セリ同

ト 又 浦潮 ニ於 ケ ル老 人同 盟 会 ハ三 月 二十 六 日金 致 宝 方 ニテ発 会 式 ヲ

フ京城 地方 ヨリ ノ連 絡 者 ハ襲 ニ露 領 ニ入 込 ミ タ ル金 河 錫 ト同 行 セ リ

前 報 ト同 ジ

間 ニ内訌 起 リ タ ル為 遂 ニ祝 賀 会 ヲ中 止 セリ 発送先

独立運動 ニ関 ルス件 ( 国外第十五報)

大 正 八 年 三月 二 十 九 日 朝憲 機 第 一六 一号

図〓江方面 ( 間島情報 ) (一)韓族独立計画 ハ既 ニ第 一期 タル示威運動 ヲ終 リ第 二期武力運動

大 正 八 年 三 月 三 十 日 朝憲機第 一六四号 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (第 十 六報 )

独 立 運動 ニ関 スル件 (国外 第 十 七報 ) 図〓 江 方 面

(一) 間 島 局 子 街 ニテ ハ元 米 国 留 学 生 金永 学 ナ ル者 会 長 ト ナ リ朝鮮 国

ニ依 レ ハ同街 道 上要 所 ニ銃 器 ヲ携 帯 セ ル朝 鮮 人 ア リテ 一般 ノ旅 行 極

(二) 最 近 三岔 口方 面 ヨリ江清 県羅 子 溝 ヲ経 テ間 島 ニ帰来 セ ル者 ノ談

キ モ江 岸 厳 重 警 戒中

三百 名 ノ群 衆 旧韓 国 旗 ヲ立 テ示威 運 動 ヲ為 セリ未 タ朝鮮 側 ニ影響 ナ

(一)咸 鏡 北 道 柔遠 鎮 対 岸 ﹁クウ ド ウ サ ン﹂ ニ於 テ三 月 三十 日 鮮 人約

民 議事 会 ナ ル モ ノ ヲ組 織 シ朝 鮮 独 立新 聞 ヲ発行 シ極 力 民 心 ノ煽 惑 ニ

図〓 江方 面

努 メ居 レリ ト又 三道 溝 地 方 ニ ハ武器 ヲ携 帯 セ ル不逞 鮮 人 二 十余 名 ア

先

際

部

メテ危 険 ナ リト

春

交

(三) 間 島 ニ於 ケ ル這 回 ノ韓 族 独 立 運 動 ニ関 シテ ハ左記 ノ如 キ機 関 ヲ 組 織 シ在 リト

具

編

部 

リテ漸 次 増 加 ノ模 様 アリ尚 太 拉 子 地 方 ニ ハ既 ニ五十 名 ノ決 死隊 ヲ募

二十 九 日竜 井村 ヨ リ会 寧 ニ送 ルヘ キ鮮 人 三名 ニ憲 兵 ヲ附 シ押 送 途

部 

輯

リタ リ ト ノ説 ア リ。

政

会 長 

財

大 韓 独 立 期成 総 会 

部 

部

中 三屯 (高嶺 鎮 対 岸 約 一里 ) ニ於 テ支 那 巡 警 一、 不逞 鮮 人 二 ノ為 ニ

事

衛

総 会 ノ下 ニ左 ノ 六部 ヲ置 ク

警

議

部 

交渉 ア リ シ筈

通

被 告 一ヲ奪 取 セラ レタ ル モ取 返 シタ リ本 件 ニ就 テ ハ領 事 ヨリ道 労 ニ

交

鴨緑江方面

ヲ各 地 ニ置 ク

総 会 本 部 ハ当 分 局 子 街〓 湾 子 ニ置 ク将来 分 会 ヲ各 県 所 在 地 ニ支 会

(二) 間 島 太 拉 子 ニ於 テ二 十 八 日行 フ筈 ナ リ シ宣 言 運 動 ハ支 那官 憲 ノ

(三) 二十 七 日 延吉 道 歩 ハ我 官 憲 ニ対 シ支 那 側 ニ於 テ モ這 回 ノ運 動 首

(一) 鉄嶺 方 面 ヨリ其 ノ筋ヘ ノ来 電 ニ依 レ ハ柳 河県 地方 在 住鮮 人 ノ運

禁 止 ニ依 リ遂 ニ中 止 スル ニ至 レ リ

(四) 今 般 吉 林 ヨリ増 遣 セ ル警 察隊 ( 巡 警 ) 百 二十 名 ハ三 十 日竜 井 村

ハ既 ニ鎮 静 シ本 月 十 六日 以来 各 戸 ニ掲 ケ居 リ シ旧韓 国 々旗 モ亦 知 事

動 ハ支 那 側 ノ力 ニ依 リ解散 セ シメ同 県 三源 浦 其 ノ他 主 ナ ル鮮 人部 落

謀 者 ノ逮 捕 ニ努 ム ル旨 通 告 シ来 レ リ

着 ノ筈 ナ ル カ曩 ニ増 遣 ノ軍隊 ハ之 ト交 代 撤去 スヘ シト

セリト

内 部 落 ニ集合 セリ ト ノ聞込 ミ ア リ警 戒 解散 方 領 事 ヨ リ支 那側 ニ交 渉

ノ件 ハ遂 ニ成 立 セ ス唯 三源 浦 等 ニテ集 会 ヲ禁 セラ レ シ鮮 人等 藍 山 川

ノ説 諭 ニテ撤去 セ リ既 報 ( 国 外 第 八報 参 照 ) ノ鮮 人朝 鮮ヘ 向 ケ出 発

(五) 琿 春 ハ目 下表 面 平 穏 ナ ル モ首 謀 者 等 ヲ逮捕 ス ル ニア ラサ レ ハ機

前 報 ト同 ジ

会 アラ ハ騒擾 スヘ キ形 情 ア リト 発送先

大 正 八 年 三 月卅 一 日 朝憲機第 一六七号

リ再 ヒ不 穏 ノ形勢 アリ首 謀 者等寄 々密議 ヲ凝 ラ シ居 リ シ カ廿 八 日 ニ

(二)哈 爾 賓 地 方在 住 ノ鮮 人 等 ハ過 般 浦 潮 方 面 ノ鮮 人 団 卜呼応 シ不 穏

奔 走 中 ナ ル カ応 募者 多 数 ナ リ ト

ニ於 ケ ル暴 民 死傷 者 ノ慰藉 金 及 独 立運 動 費 ニ充 ツヘ ク寄 附 金 募集 ニ

下 三峯 対 岸 間 島 三開 社屯 長 姜 煕 玉 ナ ル モ ノ発 起 ト ナリ過 般 竜井 村

年 日

朝憲機第 一六九号

積 載 シ煙兎 拉 子 ニ運 搬 シ来 リ 一挺 ニ付露 貨 三 百留 ヲ受 ケ売 却 シ タ リ

二、 鮮 人 一、 露 国式 五連 発 銃 二百 挺同 弾 丸 二 万発 ヲ支 那馬 車 三 台 ニ

持 続 シ ツツ ア リ三 月 十 四 日沿 海 州 ﹁シジ ミ村 ﹂ ヨリ氏 名 不詳 ノ露 人

琿 春 ハ二十 三 日 以来 表 面 小康 ヲ保 チ ツ ツ ア ル モ形 勢 不穏 ノ状 態 ヲ

三、 慶 源対 岸 ノ状 況

敢 行 シ任意 解 散 状タ ル モ爾 来 不 穏 ノ状 況 ニアリ

ア リ シ カ突 如 三 月 二十 五 日沙 器 洞 ニ於 テ百 五十 名 ノ群衆 独 立 運動 ヲ

其 ノ他 会 寧 対 岸 地 方 ハ会 寧 守 備隊 等 ノ威 力 ニ依 リ小康 ヲ保 チ ツツ

ノ形 勢 ア リ我官 憲 ノ慰 撫 ニ依 リ 一時 平穏 ノ状 態 ニ在 リ シ カ数 日前 ヨ

至 リ形 勢 益 険 悪 ヲ加ヘ 近 日何等 カ事 ヲ挙 ケ ント スル ノ情 アリ我 官 憲

八 一

前 報 ト同 ジ

極 力慰 撫 ニ努 メ居 レリ ト

正 月

発送 先 大 四

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国外 第 十 八報 )

一、茂 山 対 岸 ノ状 況

図〓 江方 面

ト 琿 春 県搭 頭 溝 地 人 ノ排 日鮮 人 ( 同 地方 ハ全 部 耶蘇 教 徒 ︶ ハ近 時 露

三 月十 三 日下 社 地 対岸 東 京 台 支那 守 備 隊 朗排 長 ハ同 地 排 日鮮 人 李 某 方 数名 ノ有 力 者 ニ対 シ今 回朝 鮮 ハ英 米 両 国 ノ後 援 ニ依 リ独 立 セン

領 ヨリ銃器 ヲ購 入 シ其 ノ数 一千挺 ト号 シ居 レ リ

持 セル モノ ヲ収 集 シ タ ル モノ ニシ テ中 ニ ハ日 本騎 銃 モ混 入 シ居 レ リ

叙 上 銃器 ハ主ト シ テ露領 ニ於 ケ ル解散 、皈還 兵 其 ノ他 不逞輩 ノ所

ト シ目下 朝 鮮 全 道 ニ於 テ ハ独 立 運動 ノ旺 ナ ル ハ賞 讃 ス ル所 ニ シテ鮮

住 民 ト呼 応 シ 一致 団 結 シテ江岸 日 本官 憲 ヲ襲撃 シ兵 器 ヲ獲 テ更 ニ新

モノ ニシテ琿 春 ハ表 面 一先鎮静シ タ ルカ如 キ モ彼 等 不逞輩 ハ露 支 領

之等 銃 器 ノ代 償 ハ露 支 領 同志 其 ノ他 鮮人 ヨリ寄附 金 ヲ受 ケ支 弁 セ ル

人 ノ活動 時 機 ナ リ当 合 化社 内 ニモ数 千 名 ノ居住 鮮 人 ア リ此際 鮮 内 地

活 動 ヲ執 テ ハ朝 鮮 ノ独 立 ハ容 易 ナ ルヘ ク吾 人 モ大 ニ助 勢 スヘ シト煽

四 、慶 興 対岸 ノ状 況

ア ラ サ ルカ ト思 料 シ厳 重 ニ警 戒 中

ノ同 志 ト相 呼 応 シ テ武 力 的第 二 ノ行動 ヲ敢 行 セ ント企 劃 セ ル モノ ニ

動 的 勧誘 シタ ル結 果 之 ニ勢 ヲ得 タ ル鮮 人 等 ハ遂 ニ三月 十 五日 ( 電報 ノ通 ︶之 カ実 行 ヲ試 ミ ン卜 シ テ企 劃 スル ニ至 リ シ モノ ナ リ卜 三 月十 八 日間島 青 山 里 ニ於 ケ ル耶 蘇 教 徒 金 河範 檀 君 教 徒金 賢 黙 等 首 謀 ト ナ リ同 地 方 教徒 及 天 道 教徒 其 ノ他 学 生 ヲ合 シ約 九 百 名 同 地 ニ

居 ル モ琿春 地方 ノ同 志 ト気 脈 ヲ通 シ居 ル ハ事 実 ト認 ム ヘク 対岸 各 地

対 岸 地方 ハ南 部 烏 蘇 里 ニ於 ケ ル我 軍 ノ駐 屯 ニ依 リ表 面 平穏 ヲ装 ヒ

セ シ メ使 用 セル旧 韓 国旗 ハ巡 警 ニ依 リ全 部 押 収 セラ レタ リ

学 生 ノ多数 及 耶 蘇 教 徒 其 ノ他排 日鮮 人 ハ三 月 十 九 日何 レ モ其 ノ住 所

集 合 シ独 立 運 動 ヲ敢 行 シタ ル モ武 装 セル支 那 巡警 十 三名 ニ依 リ解 散

二 、 会寧 対岸 ノ状 況

シ

暴 挙企 画 説 ニ関 シテ ハ厳 重 警 戒 中 ナ ル モ急 挙事 ヲ為 スカ如 キ徴 候 ナ

ヲ出 発 シ琿 春 ニ向 ヒタ ル モ其 ノ後皈 来 セ ス臥 峯 ニ於 ケ ル不 逞鮮 人 ノ

知 ス ル ニ難 カ ラ ス

撫 ノ処置ニ 出 テ タ ル等 ヨリ推 ス ル ニ在 間 島支 那 官 憲 当初 ノ目 的 ヲ察

京 台 支 那 守備 隊 ノ咸 朴 洞 民ニ 対 ス ル行 動 ノ如 キ ヲ執 リ十 七 日断 然鎮

然 レ ト モ遠隔 ノ地 ニ ハ未 タ第 二 ノ訓 告 徹底 セサ ル為 メ三月 十 五 日東

許ニ 集 リ宣 言 書 ヲ掲 示 シ或 ハ配 布 セ ント シ ツ ツア リ支 那 巡警 局 長 ハ

対岸 八道 溝 ニテ三 月 二十 九 日 移住 鮮 人 二百 名金 冠 戒 朴 サ イ コク ノ

七 、厚 昌 分隊 対 岸

五 、流 言 浮 説 対岸 支 那 人 間 ニ ハ今 ヤ諸 種 ノ流 言 浮説 旺 ニシテ朝 鮮 ハ既 ニ独 立 シ

巴 里 ニ於 テ決 定 シ近 ク国政 ヲ処 理 ス ル ニ至 ルヘ シト唱ヘ 或 ハ朝 鮮 ハ

内 訓ニ 基 キ之 カ制 止ニ 努 メ ア リ金冠 戒 ハ自 ラ韓 国 独 立 隊長 ト ナ リ四

日本 軍隊官 憲 ハ日 ナ ラ スシ テ撤 退 スヘ シ朝 鮮ニ 於 ケ ル臨 時 大 統 領 ハ

今 後 十 ケ年 間 列 国 監 視 ノ下 ニ独 立 政 治 ヲ行 ヒ充 分 独 立 ノ素 質 ヲ有 セ

ヘク告 ケ移 住 鮮 人 ヲ煽 動 シ ア リ尚曩 ニ厚 昌 郡守 ハ出 張 中同 地ニ 立 寄

月 一日 ヲ期 シ鮮 地ニ 入 リ韓 国 独 立 ス ルト称 シ経 費 一人 二 円宛 出 金 ス

リタ ル ニ彼 等 ハ之 ヲ捕ヘ 独 立 万歳 ヲ唱 フヘ シト脅 迫 スル等 ノ不 穏 ノ

尚 明東 学 校 学 生 三 十名 ハ三 月 十 三 日 左手 無 名指 ノ断 指 同盟 ヲ結 ヒ

行動 ア リ シ ヲ以 テ郡 守 ハ直 ニ鮮 地ニ 引 帰 リ タ リ目 下 厚昌 分 隊 長 ハ巡

サ ル ニ於 テ ハ日本 ノ属 国 タ ルヘ シ等蜚 語 シ民 心 益 々動 揺 シツ ツ ア リ

ノアリ

独 立 ノ目的 ヲ達 ス ル為 メ即 日出 発 浦潮 経 由 渡 米 セ リ卜 ノ説 ヲ為 ス モ

警 局長 ト連 繋 シ解散 ニ努 メ行 動 ヲ内偵 シ渡 鮮 ノ有 無 内 査警 戒 中

シ居 ル摸 様 ニシ テ対岸 一般 各 地 共動 揺 ノ兆 ア リト ノ聞 込 ミ ア リ警 戒

リ万歳 ヲ唱ヘ ント計 劃 シタ ル モ扶 民団 総 李 始 栄 ノ言ニ 依 リ 一時 中 止

三月 十 七日 柳 河県 三源 浦 附 近 学 生扶 民団 員等 約 一千 名朝 鮮 側ニ 渡

八 、楚 山 分隊 対 岸

六 、支 那官 憲 ノ行 動 間島 地方 今 回 ノ騒擾 事 件 ニ関 シ テ ハ支 那 官 憲 モ予 メ勃 発 ヲ察 知 シ

ノ内意 アリ シ モノ ノ如 ク現 ニ三月 九 日延 吉 道尹 カ各 県 知 事ニ 宛 内 牒

居 タ ル モノ ノ如 ク初 メ支 那 官 憲 ハ騒擾 ヲ傍 観 シ陰 ニ助長 セン ト ス ル

セ シ モ ノナ リ ト云 フ ニ依 レ ハ ﹁今 回 朝鮮 ノ独 立宣 言 ニ関 シテ ハ在 間

柳河 県 三源 浦 ヨ リ耶 蘇 教 徒 六 輯安 県 致 和堡〓 石岔ニ 来 リ耶蘇 教 徒

ヲ厳 ニ シ状 況 内 査 中

ヲ煽動 シタ ル結 果約 六 十名 ハ韓 国 独 立 万歳 ヲ高唱 シ民 団支 部 ノ撤 廃

九 、渭 原 分 遣 所 対岸

入 ス ル コト ア ラ ハ鮮 人 ト共 同 シ之 ヲ撃退 ス ルノ覚 悟 ヲ要 スル モ鮮 人

ヲ迫 リ尚 鮮 地ニ 押 シ寄 セ ント ノ諜 報 ア リ警 戒 中

島 鮮 人 モ相 当 活 動スヘシ 其 ノ際 官 憲 ハ彼 等 ニ相 当 ノ援 助 ヲ為 シ 一面

ノ集 合 運動 ハ之 ヲ阻 止 ス ルノ要 ナ シ﹂ ト命 シタ リト然 ル ニ道尹 ハ我

軍 隊警 察 ハ動 員 ノ計 画 ヲ為 シ万 一運動 鎮 定ニ 名 ヲ藉 リ日本 軍 隊 ノ侵

領 事 官 憲 ノ交 渉 ニ依 リ吉林督 軍 ニ急 電請 訓 ノ結 果 反 対 ニ鎮 圧 スヘ シ

一〇、 厚州 古 邑 分 遣 所 対岸

三 月 二十 五 日 対岸 鮮 人間ニ 独 立 宣 言 書 ヲ配 付 シ其 後 人 心動 揺 ノ兆

ト ノ命 ニ接 シ逐 ニ曩 ノ命令 ヲ飜 シ武 力鎮 定 ヲ決 行 ス ルト共ニ一 面 各 県 知 事 及各 学 校 責 任 者 ニモ徒 ラ ニ軽 挙妄 動 セサ ル様 戒 メタ リ ト云 フ

︹マ マ︺

前報 ト同シ

ア リ巌察警 戒 中 発送先

( 所 見 忠烈 隊 ノ編 成 ハ児戯 ニ類 ス ル モノヽ如 シ)

(五) 間島 韓 族 独 立 運動 議 事 部 ヨリ各 地方ニ 人 ヲ派 シ日 本領 事 館ニ 訴

訟 其 他申 告 等 ヲナ スベ カ ラ サ ル コト及 間 島 時報 ノ購 読 ヲ止 メ朝 鮮 独

明 東 学 校出 発咸 北 経 由 京 城 ニ向 ヒタリ

立 新 聞 ヲ購 読 スヘ キ コト ヲ告 達 シ タリ

(七︶ 二 月廿 一日光 復 団加 入勧 誘寄 附 金募 集 ノ為咸 鏡 北 道 地 方ニ 赴 キ

(六︶ 間島 韓 族 独 立 運 動者 李 鳳 雨 ハ朝鮮 独 立 新 聞 ヲ携 帯 シ三 月十 七 日

図們江方面

正 八 年 月 二 日 朝憲機第 一七〇号

(一︶情報ニ依 レバ琿春県黒項子附近ニ於 テ排 日鮮人韓馨権首謀 トナ

セリ

タ ル姜 竜極 ハ輸 城 ニ於 ケ ル独立 宣 言 行動ニ 参 加 シ数 日前 間 島ニ 帰 来

大 四

リ決死隊 ヲ募 リ其 ノ人員約四百名ニ達 スト又同県荒溝居住 ノ梁 河亀

独立運動ニ関 スル件 (国外第十九報)

首謀者 トナリ決 死隊 ヲ組織 シ孰レモ近 々鮮内地襲撃 ノ計画 ヲ為 シ在

(八) 間 島 ニ於 ケ ル独 立 運 動幹 部 ニ於 テ ハ最 近 秘密 決議 ヲ為 シ タリ ト

密ヲ加 ヘント ス ルノ情 勢 ニアリ遂 ニ ハ吾 人居 住 ノ安定 ヲ モ保 チ難 キ

其 ノ内 容 ヲ探 ル ニ ﹁吾 等 同 志 ニ対 スル日支 官 憲 ノ取締 ハ今 後 益 々厳

リト 既 報 (国外第十七号参照)咸北柔遠鎮対岸 ノ群衆 ハ三十日朝柔遠

行 シ会 スル者約 一千名 ニ達 シタルカ何等騒擾等 ナク終 レリ卜

(九︶ 最 近 朴 東轅 、金 精 及 李 興 三 ノ三名 ハ銃 器調 達 ノ任 務 ヲ帯 ヒテ愛

ニアリ

ハ最 後 ノ手 段ニ 出 ツ ル モ敢 テ辞 セサ ル覚 悟 ナ カ ルヘ カラ ス﹂ ト言フ

論セ ス結 束 シテ初 志 ノ貫 徹 ニ奮 闘 シ今 後 ノ情 勢 ノ進 展如 何ニ 依 リテ

境 遇ニ 陥 ル ニ至 ル ヘシ此 際 吾 等 同志 ハ益 意志 ヲ強 固 ニシ事 ノ成 否 ヲ

鎮 ノ北方 二里 ノ地点ニ集合 シ居 レリ図們江 ハ目下解氷増水 シ渡航不 可能 ナ ルモ守備隊ト連 絡 ヲ密 ニシ警戒中

(三︶羅子溝地方鮮人 ハ武器ヲ集 メ琿春 地方 ノ同志 ト共同 シ間島及国

(二︶三月 二十六日汪清 県百草溝商埠 地外ニ於 テ独立宣言祝賀会 ヲ挙

境地方 ヲ襲繋 スヘシ卜ノ諜報 アルモ其具体的事実不明 ナリ

琿 地 方ニ 赴 クヘ シト 、 又最 後 ノ手 段 ニ出 ツ ル ハ来 ル四 、 五 月草 木 ノ

轅 等 ハ該 銃 器 ヲ東 三岔 口 ニ運搬 シ置 カ ント スル計 画 ナ リ ト

集 シタ ル銃 器 類 ハ之 ヲ愛 輝 地方ニ 隠匿 シ置 ケ ル モノ ナ リ ト今 回朴 東

日鮮 人李 剛 ハ独墺 俘 虜 ト結 託 シテ 日本軍ニ 抵 抗 セ ント シ テ果 サ ス蒐

ト該 銃器 類 ハ過 般 日 本 軍 西伯 利 出 動ニ 際 シ当 時 ﹁チ タ﹂ ニア リ シ排

愛 琿古 惨 洞 ニ ハ劉 松憲 、 徐永賛 等 ア リ テ銃 器 五千 挺 ヲ隠匿 シア リ

繁 茂 セ ル好 時 ヲ選 ヒ第 一ニ琿 春 ヲ屠 リ逐 次 朝鮮 国 境 ヲ襲撃 スヘ シト

宇

朝鮮独立運動忠烈隊法務部司令部

鎮

セル明東学校生姜鎮宇 (十九年) ヲ取押ヘ携帯品 ヲ取調ヘタル ニ左

日

姜

(四︶三月二十 一日間島 日本総領事館警察署ニ於 テ竜井村旅館ニ滞在 ノ如 キ辞令書 ヲ所持 シアルヲ発見 セリ

月

忠烈隊第 二聯隊副団長 ヲ命 ス 年

生徒 生徒 生徒 生徒 生徒

生徒 生徒

二十三

十

二十六 三 三十五 二十五

八 十 七 十 三 十

三十 一

二

青木洞居住民

一

(一三 〇月 )十三日間島竜井村 ニ於 ケル韓国独立宣言 ノ発表当 日附近 ヨ (一)鐘城対岸 一 二 一 三 一

二 二

生徒

生徒

住民

リ竜井村 ニ参集 シタ ル学校教師生徒及住民 ノ数 ハ左 ノ如 シ

教師

湖 川街清湖学校

教師

養 正 私立学校

教師

三洞浦私立学校

教師

厚洞 私立学校

教師

四光社北〓洞私立学校 同 同 同 同 (二)下三峯 対岸 教師

三開 社 子洞 正東 学校

教師

四光社下泉坪養 正学校

一

三開社後望峯東興学校 教師 (三)高嶺鎮対岸 三 承珠洞普興学校

教師

四茂 社松〓洞学生学校 同

同

教師

二

二

江 域 洞 学 校 教師

生徒

生徒

十

一

九

以 上 ノ外 三開 社 ヨリ耶 蘇 教 徒 三 十名 及地 方 住 民 三十 五名 茂 社 天道

教 徒 六 十 五名 地方 住 民 二十 七 名 ナリ 卜

(二) 三 月 十 二 日間島 竜 井 村 ニ於 テ行 ハレタ ル韓 国 独 立 運動 ニ参 加 シ

支 那 兵 ノ発 砲 ニ依 リ死 傷 シ タ ル モノ ニ寄 贈 スヘ ク太 拉 子及 東 盛 湧 地

前 報 ト同 ジ

年 日 朝憲 機 第 一七 一号

以上

方ニ 於 テ ハ義捐 金 ヲ募 集 シ ツ ツ アリ テ本 月 十 七 日迄ニ 応募 シタ ル金

発送先

額 ハ約 二 千円ニ 達 シタ リ ト 

八 三

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第 二十報)

大 正 四 月

情報ニ依 レ ハ琿春県煙筒拉 子附近ニ元露国軍人 タリシ鮮人約二百

図們江方面

銃 器 ヲ携ヘ集合 シ在 リト又琿春 ノ支那人 ハ曩ノ琿春事件ニ含 ム処ア

八 年 四 日 朝憲機第 一七三号

四月三 日浦潮新韓村 ノ鮮 人数百名三月二十九 日発行大阪朝日新聞

領

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第 二十 一報)

大 正 四 月

発送 先 前報ト同 ジ

キモ県農会長支那人彰仕蘭作製 セル形跡 アリト

リ今回ノ鮮人 ノ暴挙ニ対 シ同情 的態度 ヲ執 ル情 アリ独立宣言書 ノ如

露

所載 ﹁米 国 飛 行機 総 督 府ニ 爆 弾投 下﹂ 云 々ト ノ記 事 ヲ見 テ之 ヲ事 実

募 集 シタ ル 一万名 ノ同 志 ヲ二手ニ 分 チ第 一隊 五千 名 ハ先 発

而 シ テ本示 威 運 動 実 行 ノ方 法ニ 二説 ア リ 第 一説

隊 ト シテ武 器 ヲ携 帯 セ ス図們 江 国境 ヨリ咸 北道ニ 侵 入 シ各 自 太極

ト誤 信 シ万歳 ヲ叫 ヘ ル事 実 アリ 又最 近 無旅 券 ニテ入露 ス ル鮮 人 中 朝 鮮 内 ノ情 況 ヲ誇 大ニ 吹 聴 スル者 ア リ之等 新聞 記 事 等 ノ悪 影 響 頗 ル甚

レ逮 捕 或 ハ引 致 セラ ル ル者 ハ其ノ儘 ト シ其 ノ残 余 ハ京 城ニ 向 ツ テ

驀 進 ス ヘク 一面後 方第二 隊 五 千名 ハ武 器 ヲ携帯 シテ間島 及琿 春 各

旗 ヲ打 振 リ万 歳 ヲ唱 ヘツ ツ京 城 ニ進 出 ス途 中 日本 官 憲ニ 阻 止 セラ

地 方 ヨリ咸 北 国境 ヲ襲 撃 シ 一地 ヲ占 領 シ韓 族共 和 仮 政府ノ 所在 地

ダシト

間 島 明東学 校 長金 躍 淵 ハ三 月廿一 日局 子街ニ皈 来 ス ル ハ既 報 (三

図們 江 方 面

月廿 九 日国 外第 十 五報 第 三 参照 ) ノ通 ナ ルカ同 人 ハ露 国皈 化 鮮 人 ニ

同 志 一万 名 ハ 一団 卜 ナリ テ武 器 ヲ携 行 シ咸鏡 北道 ヲ襲撃 シ

ト為 スカ或 ハ間島 ニ於 テ仮 政 府 ヲ組 織 スル コト

而 シテ第 一説 及第 二説 ヲ唱 フ ル モノ共ニ 日 本軍 警ニ 対抗 シ其 ノ勝

セ シ メ日本 軍警ニ 対抗 スル コト

テ 一地 ヲ占 領 シ韓 族 共和 政 府 ヲ設 ケ同 時ニ 朝鮮 各 地ニ 義 兵 ヲ蜂 起

第 二説

シ テ過 激 派ニ 属 ス ル ﹁韓ア レキ サ ンド ル﹂ 及 ﹁崔ニ コラ イ﹂ ノ両 名 ヲ同 行 シ又曩 ニ金 躍 淵 ト露 領ニ 同 伴 セ ル局 子街 臥 竜 洞学 校 教 師鄭基

ヒ来 レ ル裏面 ノ消 息 及 之 ニ関聯 シテ露領 方面ニ 於 ケ ル不逞 鮮 人 ノ韓

永 モ亦 同行 帰 来 セリ金 躍 淵 カ韓 及崔 両名 ノ露 国 帰 化 鮮 人 ヲ間島ニ 伴

族 独 立 運動 今 後 ノ計 画 等ニ 関 シ内 査 シタ ル所 左 ノ如 シ

待 スル処 ノ モノ ハ朝 鮮各 地 ヲ兵 乱 ノ巷 ト化 サ シメ米国其 ノ他 列強 ノ

敗 ノ決 ス ル所 明 ナ ル ハ之 ヲ覚 悟 シツ ツ ア ル モノノ如 キ モ彼 等 ノ只期

三 月初旬 京 城 ヨリ露 領ニ 赴 キ タ ル金夏 錫 ハ爾 来 浦 潮及 ﹁ニ コリ ス

一、 金 夏錫 ノ活動

ク﹂韓 族会 ト相 聯 絡 、 韓族 独 立 期 成 会 ナ ル モノ ヲ組 織 シ本運 動ニ 活

ア リト

干 渉 ヲ誘 致 シ以 テ韓 族 自 決 ノ問 題 ヲ講 和 会 議 ノ議 題ニ 上 ラ シ ム ル ニ

三 、本 計 画 ノ進 渉 ト同 志 ノ聯 絡 関係

動中ナリ

金夏 錫 ハ京 城 ヨリ露 領 ニ同 行 セ ル数 名 ノ同 志 ト共ニ 韓族 会 ト協 力

二 、在 露 領 不 逞 鮮 人 ノ計 画 金 夏 錫カ 在 露 不 逞 鮮 人 ト聯 絡 シ テ策 立 シタ ル韓族 独立 運 動 計 画 ハ

シ テ本計 画遂 行 ノ為ニ 義 兵 ノ糾 合義捐 金 ノ募 集 及武 器 類 ノ蒐 集ニ努 メ ツツ ア ルカ其 ノ状 況 ハ

﹁ 露 領 東 清 鉄 道 沿線 地方 、間 島 、 琿春 及 西間 島 地 方ニ 散 在 ス ル同 志 中 ヨリ 一万 名 ヲ募 リ テ鮮 内 地ニ 侵 入シ武 力 示威 運 動 ヲ開 始 ス ル

ク﹂居 住 金 仁洙 ノ両 名 専 ラ之 ヲ担 当 スト

(1) 露 国 帰 化 鮮 人軍 人 派 ノ糾 合 ハ煙 秋 居 住崔 才亨 及 ﹁ハバ ロフ ス

ツ アリ テ銃 器 ハ 一戸 一銃 ヲ提 供 ス ル コト ト シ若 銃 器 ヲ得 ル能 ハサ

(2) 露 領 在 住 鮮 人 ハ大 々的ニ 軍資 金 ノ募 集 及銃 器 ノ蒐集ニ 努 メ ツ

コト而 シ テ本 運動 ハ吾 等 同 志 最 後 ノ手 段 ニシ テ其 ノ目 的 ト ス ル所

ニ在 リ﹂

ハ、韓 族 自 決 運 動 ヲ仏 国ニ 於 ケ ル万 国講 和 会 議 ノ問 題 タ ラ シ ム ル

ト 云 フ ニ在 リ

ル モ ノ ハ代 金 ヲ納 メ居 レリト

ム ル コト ニナリ居 レ リト

撫 松 県 方 面ニ 密使 ヲ派 シ テ旧 配 下 ノ糾 合 ニ努 メツ ツ ア リ旧 暴徒 等

京 城 ヨリ鮮 人牧 師 四名 ヲ露 領ニ 派 シ其 ノ実行 方 ヲ慫慂 シツ ツ ア ル モ

府 ハ先 ツ露 領 ニ設 ケ状 況 ヲ観 テ鮮 内 地ニ 進 出 スル ヲ得 策 ナ リ ト説 キ

画ニ 助 力 シ ツツ ア ル モノ ノ如 ク米 国 宣 教 師側 ノ意 見 ハ韓 族 共 和 仮 政

而 シ テ今 回 韓族 独 立 運動 ノ黒 幕 ト モ疑 ハルル米 国宣 教 師 等 モ本 計

ハ年 来 ノ宿 怨 ヲ報 ユ ルノ時 来 レリ ト称 シ意 気 頗 ル旺 カ ンナ ル モノ

軍 人 派 及 義 兵 派 ハ先 ツ咸 鏡 北道 ノ 一地 ヲ占領 シ仮 政府 ノ所 在 地 タラ

(3) 旧暴 徒 派 ノ集 合 ニ ハ首魁 李 範 允 之 ニ当 リ間 島 、琿 春 及 安 図県 、

アリ テ各 所 ヨリ蜂 起 セ ント ス ルノ情 勢 ニ在 リ ト而 シ テ之等 旧暴 徒

シ ム ルカ或 ハ間 島 ニ置 ク ヲ可 ト ス ル旨 ヲ力 説 シ テ譲 ラ スト

ニ 属 ス ル砲 手 ハ大半 銃 器 ヲ準 備 シア リ ト 金躍淵 カ ﹁ 韓 ア レ キサ ンド ル﹂ 及 ﹁崔 ニ コライ ﹂ ノ両 名 ヲ伴

四 月 一日朝 憲 機 第 一六 九号 ( 国 外 第 十 八報 ) 所 報 二十 九 日臨 江県

一、 厚 昌憲 兵 分隊 管 内 対 岸

八道 溝ニ 集 会 セシ 二百 名 ノ移 住 鮮 人 ハ支 那官 憲 ノ圧迫 ヲ受 ケ 一時 解

鴨緑江方面

有 スル モノナ ルカ如 シ、 局子 街 李 弘俊 ︵間島 韓 族 独 立 期成 総 会 警

ヒ間 島ニ 帰来 セ ル理 由 ハ間島 ノ情 勢 ヲ観 ルト共 ニ露 領 ニ於 ケ ル今

衛 部 長 ) ハ羅 子 溝 及 茂 山 、間 島 方 面ニ 赴 キ義 兵 ノ集 合 ニ努 メ シ ム

散 セ シ モ三 十 一日午 前 十 一時 再 ヒ八 道溝 移 住 鮮 人学 校ニ 約 三 百名 集

後 ノ独 立 運動 計 画ニ 関 シ在間 島 同 志 ト聯 絡 義 兵 ノ糾 合 等 ノ任 務 ヲ

ヘシト 而 シテ ﹁韓 ア レ キサ ンド ル﹂ 及 ﹁崔ニ コラ イ﹂ ハ近 日間島

合 シ旧 韓 国 々旗 ヲ掲 ケ独立 万歳 ヲ唱ヘ 不穏 ノ情 態 ナ ルヲ以 テ支 那官

者 金 冠 戒 、趙 面 長 、 朴 サ イ コク、ニ 対 シ其 ノ行為 ヲ責 メ解 散 ヲ命 シ

憲ニ 通知 セ シ所 同 地 警察 区官 以 下 ハ部 下 十名 ヲ率 ヒ現 場ニ 臨 ミ首 謀

応 セサ レ ハ武 力 ニ訴 フ卜告 ケ タ ル ニ集 会 鮮 人 ハ上 、下 流 及 八道 溝 奥

地 方 ノ状 況 ヲ齎 ラ シ メ露 領 ニ帰 リ露 領 方 面 ノ義 兵 ト聯 絡 シ愈 々本

因ニ 琿 春 県 東 溝 、内 塔 頭 溝 、荒 溝 及汪 清 県 羅 子溝 地 方ニ 於 テ ハ

計 画決 行ニ 出 ツ ルノ予定 ナ リ 卜

既ニ 武 器 ヲ集 メ時 機 ノ到 来 ヲ待 チ蹶起 セント ス ルノ準 備 成 レ リト

地ニ 逃走 セリ区 官 ハ主謀 者ニ 対 シ訓 戒 シ再 ヒ同 一行 為ニ 出 ツ レ ハ厳

桓 仁 県 ニ於 ケ ル移 住 鮮 人約 数 十名 兵 器 ヲ持 チ東 洋 河 ヲ経 テ鮮 地ニ

ヲ唱ヘ タ リ ト尚 同 地在 住 ノ移住 鮮 人 ハ語 リ テ曰 ク近 日中ニ 通 化 、

週間 前ニ 同 県 長陰 子附 近 ノ移 住鮮 人約 百 名同 所ニ 集 合 シ独 立 万 歳

一、 三月 廿 九 日寛甸 県 二 道 溝移 住 鮮 人 金 某 ノ言ニ 依 レ ハ今 ヨリ 一

二 、義 州憲 兵 分 隊 管 内 対岸

内偵 中

罰ニ 処 スヘ シ ト告 ケ タ リ ト尚 金 ハ八道 溝ニ 在 ル ヲ以 テ其 ノ後 ノ行 動

ノ情 報 アリ

本 計 画 ハ初 メ鮮 内 地代 表 者 李 鍾浩 、露 領 代表 者 李 東 輝 、及 南 満代

四 、 鮮内 地 ト ノ聯 絡 及米 国 人 ノ黒 幕

表 者金 躍 淵 ノ間ニ 聯 絡 ヲ執 リ テ企 劃 セラ レ タ ル モノ ニ シテ三 月初 旬

テ愈 々本 計 画ニ 着 手 セ シメ タ ル モ ノナ リト

李 鍾 浩 ハ鮮 内 地 ノ情 勢ニ 鑑 ミ金夏 錫 以 下 数 名 ノ同 志 ヲ露 領ニ 派遣 シ

而 シテ本 計 画 ハ鮮 内 地 各 所 ノ有 力 排 日 鮮 人ニ 密 使 ヲ送 リ密 ニ聯 絡 ヲ執 リ、 露 領 及間 島 派 ノ鮮 内 地侵 入 ト同時ニ 各 所ニ 義 兵 ヲ蜂 起 セシ

朝鮮 人 ノ革 命 運動 ハ同 情 セサ ル ニア ラサ ル モ未 タ時 機 早 キ ニ

失 セリ 目下全 世 界各 国 講 和 会議 中 ナ ルカ平 和 会 議 終 了後 之 ヲ実

来 襲 ス ヘシト 一、長甸 河 口支 郡 巡 警 局ニ 於 テ ハ目 下各 所ニ 巡 警 ヲ派 シ移 住 鮮 人

行 セ ハ多 少 ノ犠 牲者 ヲ出 スヘ シ其 ノ際 各 国 ノ同 情 ニ訴ヘ 国 際 的

大 四

前 報ト同 シ

八 年 五 日 朝憲機第一七四号

独立 運 動ニ 関 ス ル件 (国 外第 二十 二 報)

正 月

発送先

謀 ナリ云々

仲 裁 ヲ受 ク ル時 ハ完 全ニ 独 立 ス ル コト ヲ得ヘ シ鮮 人 ハ無 計 画 無

銃 器 携 帯ニ 付厳 重 取 締 中 ナ リ 三 、恵 山 鎮 憲 兵 分隊 管 内 対 岸 三月 十 七 日午 後 七時 半 ヨリ長 白 在 住 耶蘇 教 徒 及 長 白 県 内各 区 面 長 其ノ他 有 力 者約 三十 五 、 六 名長 白 府 李 昌 云宅ニ 集 会 セ リ其 ノ議 事 内 容 左 ノ如 シ 一、本 会 ハ独 立運 動 会 議 ナ リ ト テ李昌 云 ハ席 上ニ 於 テ 大要 次 ノ宣

本 会 ハ韓国 ノ過 去 及 将 来 ヲ思 ヒ同胞 ノ祖 先 及 子 孫 ヲ考ヘ 今 回 平

言 ヲ為 セ リ

対岸 支那 領 各 地ニ 於 テ ハ漸 ク独 立思 想瀰 蔓 シ三月 二十 日琿 春ニ 於

一、 慶 興 分隊 管 内 対 岸

図們 江 方 面

テ行 ハレタ ル独 立 宣 言式ニ 参 加 セ ル者 数百 名ニ 達 シ昨 二十 一日 各 帰

素 ノ抱 負 ヲ実 現 セ ント ス 時 恰 モ各 国 ハ講 和 会 議ニ 於 テ世 界 ノ平 和 ヲ永 遠ニ 保持 セ ンカ為

村 セ ルカ対 岸 金 塘 村 ( 慶 興 北 方 二 里) ヨリ琿春 ニ赴 キ タ ル 一団 ハ帰

村ニ 際 シ大 極 旗 ヲ押 立 テ鯨 波 ノ声 ヲ揚 ケ ツ ツ村 ニ入 ラ ント ス ル ヤ同

ノ 一分 子 タ ル者 国 家 ノ為 奮起 シ太 極旗 ヲ飜 シ国 権恢 復 ヲ計 ル空 前 絶 後 ノ好 機 ナ リ既ニ 鮮 内 地 ノ同 胞 ハ獗起 セ リ又 各 地在 外 同 志 モ行

シ ツ ツ村 ニ入リ 解 散 セリ其 ノ他 各 地ニ 於 テ モ朝 鮮 ハ独 立 セル モノ卜

洞 民 ハ男女 老 若 悉 ク之 ヲ出 迎 ヒ頗 ル熱 狂 ノ態度 ニテ独 立 万歳 ヲ連 呼

主 ト シ テ人道 主義ニ 基 キ永久 持 平 ノ決 議 ヲ為 サ ント セリ大 韓 国 民

二 、同 志 ヲ募 リ行 動 ヲ開 始 シテ大 韓 独 立 ヲ期 ス、 ト 一同 異 議 ナク

動ニ 着 手 シタ リ長 白 県 在 住同 胞豈 黙 視 ス ルヲ得 ン ヤ云 々

速 断 シ早晩 日本 官 憲カ 撤 退 スル如 ク噂 シ人 心 ノ動 揺 甚 シト

シ テ視察 中 ノ者 ナ ル カ今 回琿 春ニ 於 ケ ル独 立宣 言 式ニ 参 加 シ悲 壮慷

二 、 対 岸九 沙 坪 ( 慶 興北 方 一里) 居 住 鮮 人 任基甸 ハ今 尚排 日鮮 人 ト

右 集 会 ノ諜 報ニ 接 シ本職 ハ長 白憲 兵 ヲシ テ長 白 巡警 局 長ニ慫慂

慨 的 ノ演 説 ヲ試 ミ タ ル ニ群 衆 ハ大ニ 感 動 シ流涕 シ謹 聴 シタ リ ト同 人

三 、右ニ 対 ス ル処 置

決議 セリ

セシ メ彼 官憲 ノ手ニ 依 リ午前 十 二時 解散 ス ル コト ヲ得 タ ル モ鮮 人

ノ演 説 ニ際 シ黄 丙 吉 ハ支 那 官 憲 ニ通 スヘ ク自 ラ通 訳 ノ労 ヲ執 リ之 カ

如シ

為 支 那官 憲 ノ感 情 ヲ柔 ケ彼 等 ヲ シテ追 々同 情 ノ念 ヲ起 サ シメ タ ルカ

等 ハ何 時 行動 ヲ関 始 ス ル ヤ モ難 計厳 重注 意 中 尚 三 月 十 六 日鮮 人 天 道 教徒 ノ対 岸長 白 府ニ 於 ケ ル独立 運 動ニ 対 シ同 地 官 民 ハ左 ノ如 ク評 シ居 レリ

好 意 的ニ 出 ツ ル モ ノ ニ シテ決 シ テ諸 君 ヲ圧 迫 ス ル モノ ニア ラ ス寧 ロ

現ニ 支 那 巡 警 ノ 一名 カ演 壇ニ 登リ 吾 人カ 今 日群 衆 ノ取 締 ヲ為 ス ハ

レ ハ今 日 迄 ノ入会 者 約 百 四十 名 ア リ二 十 七 日総会 ヲ開 キ会 長 以 下 ノ

ニ 会 員 募 集ニ 尽 力 シ ツツ ア リ三 月 二十 五 日李崙ヨ リ直 聞 ス ル所ニ 依

洪 範 道 モ三 月 二十 三 日来 浦 シ ︵白 仁 健方 滞 在 )李崙 其 ノ他 ノ者 ト共

起人 ト ナ リ 入会 金 七 留 ト シテ会 員 ヲ募集 シ居 レリ 比 ノ時ニ 当リ 恰 モ

役 員 ヲ選 定 シ大 体 ノ取 極 ヲ為 ス予 定 ニテ会 長 ニ ハ崔竹 亭 ヲ推 ス コト

諸 君 ノ此 ノ挙ニ 同情 ス ル モノ ナ リ曩 ニ伊藤 博 文カ哈 爾 賓ニ 於 テ暗 殺

カ 伊 藤 ヲ暗 殺 セ シ為 間島 モ安 キ ヲ得 タリ 諸君 ノ成 功 ヲ衷 心 ヨリ祈 ル

﹁ニ コリ スク﹂ ヨリ下 浦 セリ尚 老 人 団ニ 直 接 ノ関 係 ア ル ニ ハア ラサ

ニ内 定 シ居 レリ ( 崔 ハ目下 病 臥 中 ) 之カ 為ニ 朴殷 植 モ三 月 二十 三 日

セ ラ レサ リ セ ハ我 間 島 モ既ニ 日本 ノ毒 牙ニ 罹リ 居 リ シナ ラ ン安 重根

モノ ナリ ト述 ヘタ リト

ヘシト ノ説 アリ李 東 輝 ト常ニ 行 動 ヲ共 ニシ先般 嘗 テ我 軍 ノ為ニ 捕ヘ

ルヘ キ モ兎ニ 角 一般ニ 独 立 運動ニ 関 シ協 議 ノ為 李 東輝 モ近 々出 浦 ス

三 、 当 日 宣言 式 ヲ了 シ タ ル後 各 地代 表 有 力者 等カ 決 死 隊 ヲ組 織 シ機 ヲ見 テ事 ヲ挙 ク ル コト ヲ決 議 セリ ト右 決 議ニ 際 シ黄 丙 吉 ハ武 器 ハ自

安 ノ念 ヲ感 シ タリ伹 シ此 ノ比 ヨリ在住 日本 人 間 ニ ハ朝 鮮 人カ 日本 人

語 ル所ニ 依 レ ハ当 地 ノ青 年 等 ハ独 立 運 動 費 ト シテ 二百 五 十 五万 留 ヲ

ヒ タ ルカ是 独 立 運動 費醵 集 ノ為 ナリ ト 又李 東煥 ノ子 李 陽禄カ 本 官ニ

会 長 タ ル朴 昌 淳 ノ母外 一人 ハ二十 日 ノ便 船 ニテ ﹁ポ シェ ツ ト﹂ ニ向

独 立運 動 費 ノ醵集 等ニ 努 メ ツツ ア リ婦 女 連ニ 於 テ モ既電 ノ如 ク婦 人

金 震 ノ如 キ青年 輩 ハ当 地 又 ハ地 方 ヲ遊 歴 シテ盛ニ 示 威 運動 ノ煽 動 及

ノ 子金 光 国 方 )独 立 運 動ニ 就 テ活 動 シ ツツ ア リ此 ノ他 金 夏 錫 、 池 健 、

ラ レ汽 車 中 ヨリ逃 亡 セ ル金 立 モ来 浦 シ (ト ム スカ ヤ街 二番 地 金 有 鳴

分カ 責 任 ヲ以 テ準 備 スヘ キ コト ヲ誓 ヒタ リト 以 上 ノ状 況 ニ シテ対 岸 各 地 共 人 心動 揺 ノ兆 ア ル モ未 タ具 体的 不穏 行 動 ナ キ カ如 シ警 戒 中 領

ノ首ニ 懸 賞 シ テ危害 ヲ企 図 シ ツ ツア リ ト ノ流 言 伝 ハリ タ レ ハ浦 潮 日

醵 集 セ ント テ尽 力 シツ ツ ア リト ノ コト ニテ其 ノ成 否 ハ予 定 シ難 シト

露

報 ヲ通 シテ之カ 打 消 ニ努 メシ ニ 今 ハ漸 ク其 ノ説 モ消 散 シタ ル モノ ノ

雖兎ニ 角 老 人婦 女 青 年 ヲ問 ハ ス 一般ニ 独 立 運 動 ナ ル モノ ニ没 頭 シ他

︹マ マ︺

浦 潮 在 住 鮮 人 ハ十九 日ニ 至リ 市 中ニ 出 掛 ク ル者 常 態ニ 復 シ多 少 不

如 シ然 ル ニ在 住 鮮 人 一般 ノ気 風 ハ其 ノ外 面 ノ平 静 ト反 比例ニ 漸 ク険

老 人 同 盟 団 ハ長 文 ノ主 旨 書 ヲ発布 シ今 盛ニ 会 員 募 集 中 ナ リ、 主 旨

那 領 ノ鮮 人 ハ朝 鮮 内 地 ノ鮮 人 ト 日 ヲ期 シ テ相 呼 応 シテ起 チ大 々的 騒

島 方 面 及 朝 鮮内 地 ト モ其 ノ連 絡 ヲ保 チ居リ 其 ノ最 後 ノ目 的 ハ露 領 支

シテ是 非 独 立運 動 ヲ物 ニセ ント テ東 奔 西走 シ ツ ツ ア ル モノ ニシテ間

叙 上 ノ如 ク在 露 領鮮 人等 ハ今 ヤ ﹁ニ コリ スク﹂ 及浦 潮 ヲ根 拠 地 ト

又 文昌 範 モ二十 二 日更ニ 下 浦 シ之亦 市 内 ニテ醵 金 ヲ ナ セリ ト 云 フ

ヲ顧 ミ ル ノ余 念 ナ キ モノ ノ如 シ

悪 ノ傾 向 ア リ啻ニ 青年 鮮 人等カ 各 種 暗中 飛 躍 ヲ企 図 ス ル外 老 人 輩 ニ テ モ大ニ 奮 起 シ テ老 人 同 盟 団 ナ ル モノ ヲ組 織 シ男 女 ヲ問 ハ ス四 十 六 才 以 上 ノ老 人相 集リ 此 ノ際所 謂 国 事ニ 奔走 スル青年 輩ニ 多 大 ノ声援

書 ハ ﹁ニ コリ スク﹂ 朴殷 植 ノ手ニ 成 リ シ モノ ニシ テ崔秉〓 (竹 亭 )、

ヲ与 ヘント ス ルノ計 画 ナ リ

金 致 宝 、 朴殷 植 、李 得 万 (李 万戸 )、尹 金 玉 ( 在 ニ コ リ ス ク) 等 発

シ得ヘ シ ト ハ之 ヲ信 シ居 ラ サ ル モ依 テ以 テ平 和 会 議 ノ注意 ヲ喚 起 シ

擾 ヲ惹 起セ シメ ント ス ル モノ ニシテ如 此 ニ シテ直ニ 独 立 ノ目 的 ヲ達

朝 鮮 人等 モ露 領 内ニ 於 テ ハ到 底 思 ハシク活 動 シ難 キ ヲ自 覚 シ居 リ単

面 上 我要 求ニ 喜 ン テ応 シ相 当 ノ取 締 ハ之 ヲ為 スカ如 キ風 ア ルヲ以 テ

露 国官 憲 ノ態 度 ハ常ニ 明瞭 ヲ欠 ク モノ ア リト雖 兎角 今 日 ノ所 ハ表

震 

崔

李

金

治

健 

武 

剛 

球 

張

ワ シ リ ー 薫

鄭

韓 在

容 寛 

憲  李

趙璋

李

錫

基 

金

立 

昌

元 禄 林

範

前報ト同ジ

正 八 年 月 七 日 朝憲機第 一七五号 独 立 運 動ニ関 ス ル件 (国 外第 二十 三報 )

シ ム ル計 画 ナ リト尚 銃 器 百 二 十挺ヲ 蔵 匿 シ在 リ ト ノ説 ア ル ニ付 精査

月 廿 九 日迄ニ 募 集 セ シ隊 員 五 十名ニ 達 シ四 月十 日 頃 ニ ハ百 名ニ 達 セ

東 学 校内ニ 置 キ同 校教 師 姜 鳳 羽 外氏 名 不詳 ノ鮮 人 三名 首 謀 ト ナ リ三

一、諜 報ニ 依 レ ハ間 島 明洞ニ 於 テ組 織 シ ツツ ア ル決死 隊 ハ本 部 ヲ明

図們 江方 面

大 四

発送先

岸 ノ取締 ハ従 テ益 々厳 重 ニ スル ノ要 ア ルヘ シ

ヲ間 島 又 ハ琿 春 方 面ニ 置 カ ント スト ノ説 ス ラ伝 ハリ居 レリ図們 江 沿

鮮 内 地ニ 向 テ進 入 ノ計 画 ヲ為 ス モノノ如 シ故ニ 鮮 人 間 ニ ハ臨 時 政 府

ニ 露 領 ニテ ハ資 金 ヲ集 メ其 ノ他 ノ準 備 ヲ整ヘ 間 島 方 面ニ 根 拠 ヲ移 シ

朝 鮮問 題 ヲ同 会 ノ議 題ニ 上 ホサ ン コト ヲ期 ス ル ニ外 ナ ラサ ルナ リ 彼 等カ 騒擾 ヲ惹 起 セ ント ス ル日取ニ 就 テ ハ未 タ確 定 セサ ル モ四 月

雲 

池

陽

浦 潮 ニテ目下 活 動 シ ツ ツ ア ル不逞 鮮 人 ヲ挙 ク レ ハ左 ノ如 シ

一日前 後 ヲ以 テ期 日 ト予 定 シ居 ルヤ ノ説 モア リ精 査 中 ナ リ

一 

金秉

河

興

善 

金 李 鍾

宝 

成

李 永

李崙

致

永 

呉

基

金

道 

文

右 ハ重 ナ ル者 ニシ テ此 ノ外 集金 其 ノ他ニ 就 テ ハ前 述 ノ如 ク殆 ト 皆 ノ鮮 人カ 関 係 セサ ル ハ無 之 状 態 ナ リ

範

且目 下 来浦 中 ノ重 ナ ル不逞 鮮 人 ヲ挙 ク レ ハ 洪

等 ニ シテ文昌 範 ハ常ニ ﹁ニ コリ スク﹂浦 潮 間 ヲ往 復 シ居 レリ

二 、穏 城 郡 穏 城居 住 穏 城 郡 参事 任 都 俊 ハ琿春 黄 丙 吉 、安 泰 国 、 梁 河

中

ノ議員 等 ハ不 相 変 活 動 シ ツ ツア ル モ ノノ如 シ本 月 十 七 日示 威 運動 ノ

﹁ニ コリ スク﹂ニ 於 テ ハ所謂 議 会 ナ ル モノ ハ閉 鎖 サ レタ ル モ同 会

際 拘 引 セ ラレ タ ル学 生 等 四名 ハ今ニ 放免 セ ラ レサ ル為ニ 抗 議 ノ意味

テ目下 鍾 城 邑 内 ニテ独 立 宣 言書 印 刷 中 ナ リト任 都俊 ハ三月 中 琿 春 ニ

赴 キ黄 丙 吉 等 ト会 合 シ帰 来 後 ハ穏 城 、 鍾 城郡 各 面 長等 ト共 同 シ盛 ニ

亀 等 ト聯 絡 ヲ執 リ穏 城 及 鍾 城ニ 於 テ独 立宣 言 示 威 運動 ヲ行 フ計 画 ニ

リ シト テ更 ニ露 領 ヲ通 シ テ同 盟 休 校 ヲ計 画 セ ント スト ノ説 モアリ浦

ニ 於 テ朝 鮮学 生 ハ各 学 校 ヲ通 シテ同盟 休 校 ヲ為 シタ ル モ其 ノ効 ナ カ

民 心 ヲ煽 動 シ居 レリ ト而 シテ鍾 城 ハ四 月 九 日穏 城 ハ同 十 五 日 独 立宣

況 ナリ

言 示威 運 動 ヲ挙 クヘ シト 同 運動 ニハ間 島 在住 鮮 人 モ多 数 参 加 ス ル状

潮 ニテ モ学 生 間ニ 相 談 中 ナ ルカ如 シ ﹁ニ コリ スク﹂ ﹁スパ ー スカ ヤ﹂ ノ外 ﹁ラズ ド リ ノ ー エ﹂ニ 於 テ モ示 威 運動 ノ企 画 ヲ ナ セ シ趣 ナ ル モ其 ノ後 ノ成 行 ハ未 タ明 ナ ラ ス

三、間島沙器洞 ( 会寧対岸)私立学校教師金秉徳 (元土地調査局技

々準 備 ヲ為 セ ル モノ ノ如 キ モ常ニ 住 所 ヲ替ヘ 巧ニ 官 憲 ノ目 ヲ晦 マ

(五︶ 黄 丙 吉 ノ行動

十 二日現住所出発朝鮮経由東京ニ向 ヒタリ上京ノ目的 ヲ聞ク ニ現在

ル者 ナ カ リ キ尚 当 日丙 吉 ハ集 合前 ヨリ解 散 ニ至 ル迄 数 名 ノ密 偵 ヲ

シ居 レ ル カ市民 ノ大 半 ハ之 ヲ知 リ居 レ リト 云 フ モ我 官 憲ニ 申 告 ス

丙 吉 ハ三月 十 六日来 琿 春 市 街ニ 入 リ込 ミ夫

手) ハ三月初旬局子街ニ於 ケ ル間島独立運動幹部 ト協議 ヲ遂ケ三月

ヲ帯 ヒ居 ルモノノ如 シ

東京早稲 田大学生タ ル友人李明根 ノ通信 ニ依リ本運動ニ関 スル用務

大正八年三月二十 日午前八時

溝烟 筒磊 子 地 方 ノ鮮 人約 三 百 五十 名 一団 ニナ リ学 生 六 十 名 二列 縦

頃車 大 人溝 (琿 春 ノ東 方 約 二 十 丁 ノ処 ) ニ於 テ会 合 セ ル東 溝、 荒

午 前 六時 三 十 分頃 市街 居 住 鮮 人 ノ多 ク ハ太極 旗 ヲ掲 揚 ス同 八時

(六︶ 集 合 当 時 ノ状 況 及群 衆 ノ行動

日 本 人側 ノ状 況 ヲ内偵 セシ モノ ノ如 シ

使 用 シ西 門 外 殊ニ 日本 領 事 分 館附 近ニ 行 動 セ シメ 日本 領 事 分館 及

(一)集合 ノ日時

四、琿春ニ於 ケル独立宣言運動 同年同月同日午前十時 約 六百人 (他 ノ群衆 ヲ加 フレ ハ二千ニ上 ルヘ

春市街東 門 ヨリ西門ニ通 スル道路

(二)解散 ノ日時 (四)集合 ノ人員

(三)集合 ノ場所琿

ヨリ 先来琿 セ ル黄 丙吉 外 数 名 ハ該集 団 ヲ迎ヘ テ城 内ニ 入 リ路傍 ノ

ノ) ヲ手 ニシ之ニ 続 キ頻 リ ニ韓国 万歳 ヲ絶叫 シツ ツ東 門ニ 着 ス之

喇叭ヲ吹 奏 シ太 鼓 ヲ打 チ唱 歌 ヲ唱ヘ 群 衆 一同 旧韓 国 旗 (紙製 ノ モ

隊 ヲ作 リ テ先 頭ニ 立 チ韓 国 独 立 万歳 ト書 シタ ル長 旗 一旒ヲ飜ヘ シ

黄丙吉、盧宗煥 、外烟筒磊子光東学校長 以 下同 校 教 師 三名

支鮮 人ニ 対 シ漢 文 及鮮 文 ニテ印刷 セ ル宣 言書 ( 別 紙 省 略 ) ヲ散布

(1)首領 ト目 ス ヘキ者

シ)

李 明順 、羅正和 (以上南別里)

(氏名 不詳)(以上烟筒磊子)

シ ツツ西 門 外 ノ広揚ニ 出 テ テ円陣 ヲ作 ルヤ市 街 居 住 鮮 人 其 ノ他 前

日来 集 リ居 リ タ ル地 方鮮 人 馳 セ集 マリ其 ノ数約 六百 余 名 見 物 ノ群

梁 河亀 (当日病気 ノ為会合 セスト云 フ)、梁河雲 、外荒溝北 一

衆 ヲ合 セ約 二千ニ 達 ス此 ノ時 洋装 セ ル黄 丙 吉中 央ニ 立 ツ テ左 ノ要

中学校教師三名 (氏名 不明)(以上荒溝) 呉鐘煥、外七名 ( 氏名 不明)(以上東溝)

旨 ノ演 説 ヲ為 シタ リ ( 黄 丙 吉 当 日 ノ服 装 ハ黄色 羅 紗 ノ背 広 服 ヲ着

シ黒 ノ防 寒 帽 ヲ冠 リ編 上靴 ヲ穿 ツ)

朴根永、呉周賢 、崔能完、文秉浩 (以上琿春市街 及市街近村) (2)学 生六十名 ( 荒溝北 一中学校、東溝永生学校、黒頂子学校 、

来 上 、 太皇 帝 ヨリ下 同胞 万 民 惨憺 悲悽 ナ ル月 日 ヲ閲 シ来 リ シカ亦

﹁我カ 大 韓 国 ハ十年 前ニ 於 テ横 暴 極 リ ナ キ日 本ニ 併 合 セ ラ レ以

(3婦 )人ノ数八名 ( 琿春西門外金炳謙長男妻 (氏名不明)同金

煙筒磊子光東学校、外電信村某学校等 ノ生徒 ト云フ)

タ天 ハ我 ヲ捨 テ ス今 回 ノ講 和 会 議 ハ端 シナ ク モ韓 国独 立 ノ機 会 ヲ

与 ヘタ リ故ニ 此際 我 民族 ハ 一致 団 結 シテ仮 令 行 手ニ 山 又川 横 ハル

明浩妻 (氏名不詳)同韓 斗替妻 (氏名不詳)同東門内鄭用河妻 (氏名不詳)外 二名

ノ為 能 ク身 命 ヲ抛 ツ ノ決 心 ヲ有 スル諸 君 ハ挙 手 ヲ乞フ云 々﹂

命 ヲ惜 マ ス多 年 ノ素 志 ヲ貫 徹 セ サ ルヘ カ ラ ス今余 ノ述ヘ タ ル大 義

ト モ否強 敵 ア リ テ銃 火 ノ前ニ 空 拳 ヲ振 ルノ止 ムナ キ ニ至 ルト モ身

残留 セ ル者 ハ老 若男 女 ヲ問 ハス 是天 ノ命 ナリ ト称 シ斉 シク万 歳 ヲ

キ感 動ニ 打 タ レタ ル モノ ノ如 ク観 察 セ ラ ル聞 ク所ニ 依 レ ハ家 庭ニ

テ感 想 ヲ叩 キ同感 ト答 ヘラ ル ルヤ有 難 フト謝 ス ル者 ア リ 一般ニ 深

意 ヲ表 セリ 次 テ盧 宗煥 、崔 東 文 、 金貞 奎 ノ三名 モ丙 吉ニ 類 似 セ ル

館 新 庁 舎建 築 工事ニ 従業 セ ル職 人 等 ヲ シテ 一隊 ヲ編 成 セ シメ急 変

(九) 応 急準 備 ト シ テ居 留 日本 人 男 三 十七 名 ヲ四隊ニ 編 成 シ別ニ 分

憐 ミ落 涙 ス ル者 ア リ シト

唱ヘ タ リ ト 云 フ又警 戒 勤 務ニ 服 セ ル支 那 巡警 ニシ テ彼等 ノ行 動 ヲ

言 ヲ弄 シ了 ル ヤ丙 吉 ハ次 ノ予定 モア レ ハ今 ヨリ引 返 サ ン卜 ノ挨 拶

ニ備 フ

ト結 フ ヤ群 衆 一同 ハ脱 帽 シテ両 手 ヲ高 ク揚 ケ万 歳 ヲ唱ヘ 賛 成 ノ

春川畔ニ 到 リ市 民 派 ト別 レ ヲ惜 ム モノ ノ如 ク再 ヒ円 陣 ヲ作 リ学 生

ヲ スレ ハ群衆 ハ再 ヒ東 門ニ 向 ヒテ行 進 シ更ニ 街 端 ヲ距 ル数 町 ノ琿

ハ音 楽 ヲ奏 シ群 衆 ハ万 歳 ヲ唱ヘ ツ ツ数 回 廻 リ テ停 止 シ丙 吉左 ノ挨

三 月十 九 日

(一〇 支) 那 軍 隊 巡警 等 ノ警 戒 ノ状 況

(1) 午 後 九 時頃 ヨリ琿春 西 門 外 ノ警戒 ニ任 ス其 ノ兵 力 及 配置 、

拶 ヲ為 シ市 民 派 ハ隊 ヲ解 キ三 々伍 々解 散 セ リ丙吉 ハ学 生 以 下 三百 余 名 ノ 一隊 ヲ率 ヒ東砲 台 方面ニ 向 ヒテ 去 レ リ

警 戒 方 左 ノ如 シ

)

丙 吉 ノ市 民 派ニ 対 ス ル別 辞ニ曰 ク ﹁ 本 日ハ何 等 ノ支 障 モ生 セ ス諸

軍 隊 九 十 二名 ノ内 六 十名 ヲ予 備 ト シ西門 外 支那 人問 屋 及 同

(ロ) 配置 及警 戒 方 法

料 理店ニ三 十名 宛 屯営 セ シ メ将 校 一、 兵十 二、巡 官 一、 巡警

警中ニ ハ巡防隊 (イ)兵数九十 二名及巡警全員(巡 ヲ含 ム、人員不詳

ハ深 望 ノ下ニ 忍 耐 ヲ旨 ト シ若事 発 生 セ ハ同志ニ 諮 リ テ憂 苦 ヲ頒 タ

ヲ自 覚 セサ ルヘ カ ラ ス此 ノ点ニ 就 テ ハ実ニ 同 情ニ 堪ヘ サ ル モ希 ク

十 二名 位 宛 ヲ市街 地 巡 察ニ 出 シ当 時 勤 務 ノ兵 三 十 二名 ノ内 将

ナ リ然 レト モ市 街 在住 ノ諸 君 ハ自 今 一層日 本 官憲 ノ圧 迫 劇烈 ナ ル

レ ヨ云 々﹂ 卜而 シ テ東 砲 台方 面ニ 於 テ解 散 セ リ丙吉 一派 ノ群衆 解

ラ シメ 又須 要 地点 ニ兵 及 巡警 ノ複 歩 哨 ヲ配 置シ 夜間 中 ハ居 留

校 一、 兵 十二 ト巡 官 一、巡 警 十 二名 ノ二隊 ヲ領事 館 護 衛ニ 当

君 卜共ニ 予 定 ノ行 動 ヲ充 分ニ 為 シ得 タ ル ハ誠ニ 愉 快ニ 堪ヘ サ ル処

散 後琿 春ニ皈 還 セ ル人 員 約 百余 名 ナリ キ

メ ツ ツ ア ルヲ認 メタ リ

内 地 人家屋 一戸ニ 対 シ兵 及 巡警 二、 三 名宛 ヲ附 シ テ警 戒 セ シ

(七) 当 日 市 街 ノ状 況 支 那 人 側 ハ閉 店 スル モノナ ク 一種 ノ興味 ヲ以 テ鮮 人 ノ行 動 ヲ見

(2) 十 九 日夜 巡 警 ハ東 門 外 支 那 人宿 屋ニ 於 テ黄 丙 吉 等カ 密 カ ニ

物 セリ鮮 人 ハ凡 テ門 戸 ヲ閉鎖 シ業 ヲ休 ミ群衆 解 散 後 モ門戸 ヲ開 カ ス終 日休 業 シ該 行 動 以 外ニ 市 中 ノ遊 歩 往 来 ス ル者 ナ カ リキ

フ (琿 春 普 通学 校 教員 ノ発 見ニ 因 ル)

携 行 セ ル銃 器 (露 国式 歩 兵 銃 ) 二挺 弾 薬 六 十発 ヲ押 収 セリ ト云

群衆 中 ノ鮮 人 ニシ テ感 極 マリ落 涙 スル者或 ハ他 人ニ 握 手 ヲ求 メ

(八) 該 運 動 前後ニ 於 ケ ル支 鮮 人 ノ態 度

兵 力 、配 置 方及 警 戒 ノ状 況前 十 九 日 同 断

三月二十日

一、本 月 二十 一日 海竜 県署 交 渉 員 ヨリ柳 河 県 知事ニ 宛 テタ ル書 翰ニ

ラス

ヲ重 ネ居 タ ル関 係 上之 等 主 謀 者 ト気 脈 ヲ通 シ取締 上 遺 憾 ノ点尠 ナ カ

依 レ ハ三源 浦 居 佳 独 立 運動 者 主 領 王 三徳 ヲ拘 引 スヘ キ旨 ナリ シ モ目

但 シ前 日ニ 比 シ交 通 遮 断厳 重 ニシ テ密 偵其 ノ他公 務 者 ト雖 通 行 ヲ許 サ サ ル ニ依 リ領 事 分 館 ニ於 テ所 要 ノ通 行 標 ヲ請 求 シ之 等

下 同 人 ハ安 東 県ニ 赴 キ居 リ帰 宅 次 弟 拘 引 スト ノ コト ナ ル モ同 人 ハ殊

以 上 ノ状 況 ニシテ 一般ニ 目 下独 立 運 動 ノ成 行 如 何 ヲ待 チ ツツ ア ル

ル疑 ハシキ 点 アリ

ニ三 源 浦鄒 区官 ト多 少 縁故 ヲ有 シ居 ル ヲ以 テ之 ヲ拘 引 スル ヤ否 ヤ頗

勤 務 者ニ 交 付 セ リ 鴨緑 江 方 面

ノ模 様 ナ レ ハ或 ハ独 立運 動カ 不成 功ニ 帰 シ タ ル暁 ニ ハ多 少 動 揺 ス ル

一、 三 月 二 十 六 日柳 河 県 五道 溝及 三源 浦 地 方 ヨリ帰 来 セ ル者 ノ語 ル 所ニ 依 レ ハ同 人 ハ本 月 十 九 日 柳 河出 発 五 道 溝 、大 荒 溝 、 小荒 溝 、小

八 年 七 日 朝憲機第 一七六号

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第 二十四報)

正 月

前 報 ト同 シ

通溝 、 大 花 斜 、 三源 浦 地 方 ヲ経 碗 口街ニ 出 テ帰 来 セ ルカ同 地 方 一帯

大 四

発送先

ハ予期 スル ニ難 カラ スト思 料 セラ ル

一、 一鮮 人 ノ言ニ 依 レ ハ韓 国 独 立 運 動ニ 関 シ テ ハ警察 署 等 ヲ襲 撃 ス

ノ鮮 人 ハ各 戸 屋 上ニ 旧韓 国 旗 ヲ掲 揚 シ独 立 ノ気 勢 ヲ示 シツ ツ ア リト

ル カ如 キ軽 挙 ノ行 動 ハ禁 止 シア ル モ若韓 国カ 独 立カ 不能ニ 帰 シ タ ル 場 合 ハ大挙 蜂 起 スヘ ク尚 三源 浦 扶 民 団 ノ検 察 員 ヲ増 加 シ 一部 ハ柳 河

一、三月廿六日正午百草溝北方畑地 (商埠地外) ニ於 テ鮮人約 一千

図們江方面

地 方ニ 一 部 ハ鴨 緑 江 方 面ニ 派 遣 シ朝 鮮 内 地 ト連 絡 ヲ取 ラ シ ム ル コト ニナ リ居 レ リ而 シ テ三 源 浦 ノ学 校 ハ通 化 県哈〓 河 及 孤 山 子 ノ両 校ニ

金

子

錫

三百 五十名

益

活 ( 桂和)

九

二百余名 ノ群衆 ハ各自太極旗 ヲ打振 リツツ韓族独立宣言祝賀会 ヲ挙

引揚 ク ヘク決 定 シ居 レ リ ト

桂

一、 大 沙 灘 地 方ニ 派 遣 セ ル密偵 ノ報 告 ニ依 レ ハ同 地方 ニテ ハ鮮 人 ノ

清 

ナク午後 三時解散 セリ当 日ノ演説者 ハ 河 

行 セリ群衆独立万歳 ヲ連呼 シ且左 ノ三名 ノ演説 アリタル後何等騒擾 大汪

有 力 者 南 尚 福 及 朱鐘 敬、 海 竜 県 五 人班 ニテ ハ李奎 東等 主 唱 ト ナ リ 一

柳

般 居 住 鮮 人ニ 対 シ独 立運 動 費 ヲ強 要 シ又 ハ独 立 運 動 ヲ勧 誘 シ居 ル由 ニテ 地方 淳 朴 ナ ル農 民 ハ頗 ル迷 惑 ヲ来 シツ ツ アリ ト 又 二十 二 日頃 大

具 私立学校生徒 

ノ三名 ニシテ群衆 ヲ区別 スレ ハ

哈蟆塘 

樹

沙 灘鮮 人 学 校 内ニ 同 地鮮 人集 合 シ独 立宣 言 祝 賀 会 ヲ開 催 シタ ル ニ碗 口街 第 一区 巡警 局 ヨリ解 散 セシ メ タリ 一、 朝鮮 人取 締ニ 付 テ ハ柳 河県 下 中 三 源 浦 ヲ最 厳 重 取 締 ノ要 ア ル モ 同 地 区官鄒炳 辰 ハ三 源 浦 排 日鮮 人 ノ贈 物 ヲ受 ケ且 平 素 親 密 ナ ル交 情

耶 蘇 教 徒 

檀 君 教 徒 

二

三

三

百

百

百

名

名

名

名

時頃楊子橋 子 ニ於 テ朝鮮独立 万歳 ヲ唱ヘタリト云フ

等 首謀者 ト為 リ附近耶蘇教徒約百七十名 ヲ集合三月廿 一日午後 一

(一︶輯安県楊子橋 子居住耶蘇教助事鮮人李永哲、耶蘇教徒林任豊

一、楚山憲兵分隊管内対岸

他  十

ナ リキ当 日 日本 官憲 ハ表 面上 何 等 取締 ヲ為 サ ス密 偵 等 ヲ派 シテ群 衆

シ三月廿 一日午後 一時頃朝鮮 独立万歳ヲ唱ヘ タリト

不詳)当四十 八年首謀者トナリ附近耶蘇教徒及其 ノ他約百名集合

(二︶輯安 県韮菜園子居住扶民団員林載豊 ( 原籍京畿道坡州郡以下

ノ 五

其 人 

ノ行動 ヲ査察 シタ ル ノ ミ ニシテ之カ 取締ハ 支 那 官 憲ニ 委 シ タリ支 那

婦

軍 警 ハ当 日群 衆 ノ埠 内ニ 侵 入 スル ヲ防遏 シタ リ

道教弓 乙旗 一ヲ押樹 テ輯安県楡樹林子街北端同地保甲局裏広揚ニ

潼郡〓時面)首謀者 ト為 リ天道教徒約六十名 ヲ集 メ太極旗 一、天

(三︶輯安県致和堡大檜溝居住 天道教区長金忠益 ( 原籍平安北道碧

ニ於 テ為 シ ツ ツ ア ル モノ ノ如 ク印刷 部 数 約 一千 五 百部 ニシ テ其 ノ経

街ニ入ラ ントセシ際保甲局長張羽軒 ハ部下七名ト共ニ之 ヲ制止解

於 テ三月廿五日午后 三時頃朝鮮独立 万歳 ヲ唱ヘ終ニ行列 ヲ作 リ市

朝 鮮 独 立新 聞 ノ主筆 ハ柳 河天 ニシ テ印刷 ハ明東 学 校 、 正 東学 校 等

二 、朝 鮮 独 立新 聞

三 、間 島 地 方 騒 乱 ノ首 謀 者 ハ約 二十 名 内 外 ニシ テ内 五名 ハ間 島 総領

費 ハ寄 附 金 ヲ以 テ当 テ居 レ リ卜

散セシメタリ

(四︶安東憲兵分隊長通報 ニ依 レ ハ沈鳳城県知事ハ三月三十日午后

事 館 ニ於 テ逮 捕 シ タ ル所之 ヲ同 館 ニ留置 ス ル ニ於 テ ハ奪 取 ヲ企 ツ ル 恐 ア ルヲ以 テ 二十 五 日 二名 ヲ会 寧憲 兵 分隊 ニ送 リ続 テ二十 九 日三 名

零時 同県下石頭城駐在巡警局第二区 々官 ヨリ左ノ報告 ニ接 セリ

鳳城寛甸両県界温寳城石頭城附近ノ鮮人 一千名集合 シ韓国旗

ヲ同憲 兵 隊ニ 押 送 ノ途 中 和 竜 県 ニ於 テ多 数 ノ不逞 鮮 人之 ヲ奪 取 セ ン

ヲ押立 テ暴動不穏 ノ兆アリ

ト シ テ示威 運 助 ヲ試 ミ タ ル モ漸 ク ニシテ 三十 日会 寧ニ 押送 ス ルヲ得

右報告ニ接 セル鳳城県知事 ハ薫警務局長ニ命 シ区官賀長清以下

巡警三十名 ヲ引率午後五時温寳城、石頭城附近ニ向 ケ出発 セリ

タ リ右 押 送 ノ際 ハ和 竜 県支 那 巡 警 ノ態 度 頗 ル曖 昧 ニシテ却 テ不 逞 鮮

四、 三月 廿 七 日安 図 県 城 ニ於 テ独 立 宣言 祝 賀 会 ヲ挙 行 セリ集 会 者 四

人 側ニ 便 利 ヲ与 フ ル如 キ疑 アリ目 下 調 査中 ナ リ ト

発送先 前報 ト同 ジ

八 年 朝憲機第 一七七号 八 日

図們江方面

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第 二十五報)

大 正 四 月

百名 ナ リ シト 五、 局 子街 孟 団 長 ノ談 ニ依 レ ハ今般 ﹁ボ ク ラ ニー チ ナ ヤ﹂ 駐 屯 支 那 軍 隊 ノ 一部 ヲ分 ケ琿春 県 黄溝 、汪 清 県 羅 子溝 、駱 駄 拉 子ニ 分屯 セシ ム ヘク既ニ 出 発 セ リ ト、吉 林 ヨリ派遣 ノ警 察 隊 ハ三 日局 子街ニ 着 ス 鴨緑江方面

支

那

領

一、汪 清 県 羅 子溝 ニ於 テ 三月 二十 八 日鮮 人独 立 宣 言祝 賀 会 ヲ挙 行 セ

露

領

リ会 衆約 千 名 ニ達 シタ リ ト

輯 安 県移 住 鮮 人 中 耶 蘇教 及天 道 教 徒 ハ既ニ 奥 地 排 日鮮 人 ト気脉 ヲ

二、 高 山鎮 分遣 所 管 内 対岸

通 シ奥 地 ヨ リ同志 ノ押 寄 セ来 ルヲ待 チ之 ニ合 ス ル準 備 ヲ了 シ昨 今 耶

蘇 及 天 道教 徒 以下 ノ 一般移 住 鮮 人ニ 対 シ独 立運 動ノ 加 入及 費 用 ノ醵

一、 在露 李 東輝 ハ四月 四 日 夜金 致 宝 等 ト浦 潮 ニ於 テ密 会 シ翌 五 日直

ノ家ニ 避 難 ス ル者 多 キ ヲ以 テ対 岸 及 鮮 地 共 多少 人 心ニ動 揺 ヲ来 シタ

キ ハ四、 五 十銭 ヲ出 金 シ タ ル後 累 ノ身ニ 及 ホ ス コト ヲ恐 レ鮮 地 親類

ル状 ア リ厳 重 警 戒 中

出 ヲ強 要 シ ツツ ア リ テ何 レ モ自 己 ノ財 産 ニ応 シ多 キ ハ二 、三 十 円 少

シ毛 帽 子 ヲ冠 リ柳 行 李 一手 提鞄 一ヲ携 フ他ニ 同 行 者 二名 ア ル モ氏 名

三 、移 住 鮮 人 ノ感 想

ニ 鉄 路 満 州 ヲ経 テ上 海ニ 向ヘ リ同 人 ハ朝 鮮 服 ノ長 キ鼠 色 ノ周衣 ヲ着

等 不詳 又上 海 ニ ハ李 東 寧 其ノ 他 排 日鮮 人 ノ重 ナ ル者 集 合 シ臨時 政府

外岔 溝 朝 鮮 人組 合 支 部 管 内移 住 鮮 人 中 其 ノ過 半 ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ密

的 ノ機 関 ヲ設 置 セ ント スル ヤ ノ情 報 ア リ 鴨 緑 江方 面

如 キ旅 費 ヲ調 達 シ京城 ニ赴 キ暴 動ニ 参 加 セント シ三月 十 日住 所 地 出

ニ希望 シ ア ル状 況 ニシ テ小陽岔 天道 教 徒 要 視察 人 乙金秉 七外 三名 ノ

輯 安 県 致 和堡 拉石岔 及 同 県 融 和堡 楡 樹 林 子 ニ於 ケ ル天 道 教 徒 及耶

ナ ル ヲ悟 リ テ カ直 ニ住所 地ニ 引 返 シタ ル事 実 アリ

発 楚 山ニ 来 リ シ モ天 道教 主 孫秉凞 ノ逮 捕 セラ レタ ルヲ聞 知 シ其 ノ非

一、渭 原 分 遣 所管 内 対 岸

蘇 教徒 等 ノ暴 動 情 況 ハ既 報 (四 月 一日国 外 第 十 八報 参 照 ) ノ通 ナ ル

ヲ命 シ其 ノ行 動 ニ妨 害 ヲ試 ミ タ ル結果 彼 等 教 徒 モ 一時 勢 力 挫 折 シ頻

目 下 朝鮮 内 地ニ 騒擾 事件 惹 起 シア ル モ吾 管 内 ニ於 テ ハ斯 ル軽 挙 妄 動

外岔 溝 朝 鮮 人 組 合 支部 長 元 鼎 三 ハ三月 二十 日管 内移 住 鮮 人ニ 対 シ

四 、朝 鮮 人 組 合 支 部 長 ノ態 度

カ彼 等 ハ 一挙ニ 鮮 地ニ 押 寄 セ ン ト ノ計 画 ナ リ シ モ輯 安 県 致 和堡 斜溝

リ ニ支 那 官 憲 ノ無 情ニ 不平 ヲ鳴 ラ シツ ツ ア リ而 シ テ現今 ノ情 態 ニテ

ヲ為 ササル ハ勿 論 朝 鮮内 地 ニ赴 キ之 等 ニ参 加 スルカ如 キ ハ不可 ナ リ

岺 保 甲局 及 同 県 楡 樹林 子 巡 警 局 同堡 甲 局員 総 出 トナ リ極力 之 カ解散

推 移 セ ハ対岸 附 近 ヨリ ハ鮮 地 ニ押 渡 ル コト ハ不 能 ナ リト思 料 セラ ル

宜 シ ク各 自 其 ノ生 業ニ 従 事 スヘ キ旨 公 文 ヲ発 シ警 告 スル処 ア リ タ リ

二十五報以降浦塩派遣軍参謀長、浦 潮憲兵隊司令官、奉天総領事、安東領事 宛が付加される。

編者註

ト 発 送 先 、前 報 ト同 ジ

ル モ柳 河県 三源 浦 及其 ノ他 ノ地 方 ヨリ同 志 入 リ来 ラ ハ又 々情 況 一変 ス ル ヤ モ計 ラ レ ス 輯 安 県 致和堡 斜 溝岺 朝 鮮 人 組 合 支部 モ 一時 撤 廃 ヲ強 要 セラ レ頗 ル 恐 怖 シ ア リ シカ同 地 支 那 保甲 局 ノ保 護 ニ依 リ目 下 ノ処 無難 ナ ル モ同 支 部 長 ハ彼 等 ノ脅 迫 ニ生気 ヲ失 ヒ戦慄 シツ ツ ア ル ハ同 情 ニ堪ヘ ス尚 引 続 キ情 況 内査 中

大 正 四 月

八 年 九 日 朝憲機第 一七九号

独 立 運 動ニ関 ス ル件 (国 外第 二十 六報 ) 図們江 方 面 領

支

那

領

一、諜 報 ニ依 レ ハ三 月 十 七 日東 寧 県 三岔 口 ニテ独 立宣言 運動 挙行 群

衆 四千 名 首 謀者 ハ秦 学 新 ナリ ト秦 ハ琿春 県界ヘ 向 フ呉 周赫 (甲 号名

簿 ) 及 黄 丙吉 ト連 絡 ヲ執 リ露 支 地方 ノ旧 暴徒 ヲ集 メ独 立軍 ヲ組 織 シ

琿 春 県ニ 通 ス ル山 道 ヨリ琿春 太平 溝 ニ出 テ琿 春 ノ同志 ト合 シ朝 鮮ニ

那

一、 四 月 七 日孟 吉 林督 軍カ 某 者ニ 対 シ語 ル処 ニ依 レ ハ最 近 浦 潮 方面

支

ヨリ二 万 ノ鮮 人 海岸 ニ沿 ヒ鮮 地ニ 入 ラ ン ト ス ルヤ ノ風 説 ア リ事実 ナ

二 、間 島 地 方韓 族 独立 運 動幹 部 金永 学 、 柳讃煕 、 朴 敬喆 、襄 亨裵 ハ

三 月 二十 五 日 臥竜 洞 ニ於 テ局 子街 分 館 警 察 官 ノ逮 捕 ヲ免 レ其 ノ後 巧

侵 入 ノ計 画 中 ナ リ ト

ア リ タ ル ニ依 リ当 方 ヨリ鮮 人 武 装 セサ ル ニ於 テ ハ通過 セシ ム ル ノ外

ニ 所在 ヲ晦 シ居 リタ ルカ三 月 二 十 九 日露 領 地 方 ノ同 志 ト聯 絡 ノ目 的

ル ニ於 テ ハ右 ニ対 シ如 何 ナ ル措 置 ヲ取 リ可 然 ヤト延 吉 官 憲 ヨリ請 訓

無 カ ルヘ キ モ武 装 セ ル際 ハ兵 力 ヲ以 テ之 ヲ阻 止 スヘ キ旨 回訓 セリ 云

而 シテ 一行 中 ノ所 持 金 ハ金永 学約 千 円、 柳讃 煕 約 二万 円 ナ リ

ニテ局 子 街 附 近出 発 琿 春 ヲ経 テ露 領ニ 向 ヒ タ ル形 跡 ア リ

二 、 支 那警 察 隊 四十 名 ハ八 日夕 間 島 竜井 村 ニ到 著 セ ルカ軍 隊 ハ之 ト

々ト

稍 疑 ハシキ点 ア リ内 査 中

伹シ金 永 学 、柳 讃 煕 、 朴 敬喆 、裵 亨湜 ノ露 領ニ 赴 ケリ ト ノ情 報 ハ

ハ今 回 ノ事件 調 査 ノ為 七 日竜井 村ニ 来着 セリ ト

交 代 シテ局 子 街ニ 引 揚 ク ル筈 ナ リト 又支 那 新 聞吉 長 日報 支 那 人 記 者

鴨緑江方面

シ ア ル疑 ヒア リ

三 、柳 河天 、 李 弘俊 、 劉 孔 均 ハ局 子街 南 営 元 延吉 勧 学 所長 宅ニ 潜伏

四 、咸 鏡 北道 地 方 本運 動 振 作 ノ為 三 月 二十 日間島 ヨリ左記 ノ者ヲ 派

一、 八 日 鮮 人約 二百 名 輯 安 県 通溝 朝 鮮 人組 合 総 支 部 ヲ襲 フ目 的 ニテ

ヒツ ツ ア ルヲ支 那 官 憲 ニ於 テ其 ノ下 流約二 十 丁 ノ地 点ニ 於 テ之 ヲ阻

茂山郡ヘ  馬晋  植 

外

学 尹貞

韓

一 名

弼

)

旧韓 国 旗 ヲ押 立 テ独 立 万 歳 ヲ高 唱 シ ツツ同 県 麻 線 溝 ヲ経 テ通 溝 ニ向

秀

山分隊長 (茂 ヘ電報 スミ

遣 セリ ト

止 シア ルカ尚 続 々集 合 ス ル模 様 ア リ平安 北 道渭 原憲 兵 分遣 所ニ 於 テ

権

昌燮

附 近 厳 重警 戒 中

鍾城郡ヘ  韓

(鏡城憲兵隊長ヘ通報済)

通溝 ニ於 ケル ︵四月九 日朝憲機第 一七九号国外第 二十六報参照)

鴨緑江方面

右 ノ外慶源、慶興 ニ ハ琿春 ヨリ派遣 スル筈

穏 城郡ヘ  曹

年 日 朝憲機第 一八〇号

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第二十七報)

正 八 月 十

発 送 先  前 報 ト同 ジ 大 四

図們江方面

群衆 ハ主 トシテ天道教徒 ニシテ八日午後四時支那官憲ニ於 テ解散 セ

ニ依 リ 日本 総 領 事 館ニ 木 藤 ヲ往 訪 セ サ ル可 ラ サ ル立場ニ 在 リ甚 タ迷

レ ハ李 陽 禄 ハ韓 容 憲其 ノ他 ノ者 ノ居 合 セタ ル中 ニテ自 分 ハ父 ノ強 制

ニ 成年ニ 達 シ学 生 ト シ テ相 当 ノ見識 モ有 ス父 ハ父 ナ リ爾 ハ爾 ナ リ豈

惑 ナリ ト ノ意 味 ヲ語 リ タル ニ之 ヲ聞 キ タ ル韓 容憲 ハ李 ニ向 ヒ爾 モ既

シメタリ首謀者五名ヲ通溝ニ連行領事館警察 官駐在 所巡査之 ヲ懇諭 発送 先 前報 ト同ジ

ノ上放遣 セリ其 ノ後 平穏 ナリ

敢 テ父 ノ命 ニ盲 従 ス ルノ要 ア ラ ン ヤ若 総 領 事 館 ニ木 藤 ヲ訪 ハ ハ宜 敷

セ スト強 ク弾 ネ付 ケ置 ク ヘ シト勧 告 セ リト ノ コト ナ リシ カ本 官 カ李

自 覚 ア ル韓 国 民 ト シ テノ行 動ニ 対 シ テ公等 カ敢 テ干 渉 容喙 ス ル ヲ要

二、 三 月 二十 八 日金 致 宝 ヲ 二十 九 日金秉哈 ヲ露 国 官 憲 ( 第 四警察 ナ

ニ 対 シ テ此 ノ事 ヲ尋 ネ タ ル ニ決 シ テ左 様 ノ コト ナ シト答ヘ タ リ

大 正 八 年 朝憲機第 一八三号 四 月 十 一日 独 立 運動ニ 関 スル件 ( 国 外 第 二 十 八報 ) 図們 江 方 面

リ ト︶ ハ召喚 シ民 会 ニ関 ス ル従 前 ヨリ ノ情 況 ヲ聞 キ 取 リ タ ル由 ナ ル

︹マ マ︺

一、 三 月 三 十 一日午 後 李東煥 ノ二 男 李 陽禄 ハ李 鍾 浩 ノ末 弟 李 鍾 一ヲ

関 ス二 書 類 ハ露 国 官 憲 ノ机 上ニ 堆 リ積 ミ上 ケ ラ レ ア リ各 種 不法 ノ行

カ韓 容憲 ハ民 会 ノ解 禁 ニ関 シテ頻 リ ニ尽力 シツ ツ ア ル モノ ノ如 ク 三

為 ニ就 テ モ免 ルヘ カ ラ サ ル証 跡 ア ル モノノ如 ク且 日 本官 憲 ノ交 渉厳

伴 ヒ総 領 事 館ニ 当部 派 遣員 ヲ訪 ヒ懇 談 約 二時 間ニ 亘 レ リ蓋 シ李 陽 禄

李 陽 禄 ハ当年 二十 歳 、李 鍾 一 ハ十 八 歳 ニシテ鍾 一ハ露 国 中学 校 第

重 ナ ル様 子 ナ レ ハ解 禁 ニ就 テ ハ当 分 望 ミナ キ モノ ノ如 ク 又 日本 官 憲

月 二十 日韓カ 民 会 関 係 者間ニ 於 テ語 ル所 ナ リ ト 云 フ ニ依 レ ハ民 会ニ

六 年 級 ナ リ両 人 ハ交 々純粋ニ 学生 ト シ テ行動ニ 参 与 セ シ外 政治 上及

ハ吾 等 鮮 人 二 百余 名 ノ逮 捕 ヲ要 求 シア リト ノ コト ナ ルカ吾 等 ノ逮捕

カ 父 李 東煥 ノ命 ニ余 儀 ナ クサ レ本 官 ヲ訪問 ス ル ニ当 リ他 ノ疑 惑 ヲ避

社 会 上 ノ運 動ニ 干与 スル ノ意 ナキ所 以 ヲ弁 解 シ三月 十 七 日 ノ示威 運

ハ敢 テ意 ト セサ ル モ吾 人 ノ後 ヲ継 キ テ事 ヲ成 ス モノ ナキ ニ至 ラ ン コ

ケ ンカ為 ニ故 ラ ニ李 鍾 一ヲ同伴 シタ ル モノ ナ リ

動 ニ ハ両 人 ハ同 一自 動 車ニ 乗 リ合 セ居 タ ル ニ鍾 一ト同 乗 者 ナ ル方 元炳

ト ヲ虞 ル云 々ト 歎声 ヲ洩 セ リト 云 フ

(二十 二歳 ) ノ両 人 ノ ミ露 国官 憲ニ 一 時 引 致 サ レ翌 朝 四時ニ 解放 サ レタ ルカ彼 等 カ本 運 動ニ 参 加 シタ ル ハ単ニ 韓 国独 立 ト言 ヘル言 辞

一、高 山 鎮 憲 兵 分遣 所 管 内 対岸

鴨緑江方面

密 偵 ノ報 告 ニ依 レ ハ三月 二 十 六 日通 化 県 七 道溝 扶 民 団支 部 ニ於 テ

ニ 鼓 動 セラ レ タ ル本 能 的 愛 国 心カ 一時ニ 激 発 シタ ル発 作 的 行為ニ 過

吾 人 ハ飽 迄 学 生 ト シテ ノ本 分 ヲ越 ヘサ ル範 囲 内 ニ於 テ行 動 ス ル覚 悟

本 ヲ準 備 シ独 立 運動 費 用 ト シ テ 一戸ニ 一等 二円 、 二等 一円 八十 銭 、

役 員 及 地 方 有 力 者 二 十余 名 集 合 シ男 子ハ 一人ニ 付 必 ス旧韓 国 々旗 一

キ ス何 人 モ吾 人 ヲ強 ヒ又 ハ勧 メ テ参 加 セ シ メ タ ル訳 ニ モア ラ ス云 々

ナ リ吾 等ニ 対 シ テ各 種 ノ悪 評 ヲ貴 官ニ 伝 フ ルト モ決 シテ之 ヲ信 ス ル

三 等 一円 五十 銭 ヲ醵出 スル コト ヲ決 議 シ此 ノ旨移 住 鮮 人 各 戸ニ 通 告

コト ナ ク将 来 事 アラ ハ何 時 ニテ モ出 頭 ス ヘキ ニ付直 接吾 等ニ 就 テ聴 取 シ又 ハ戒 諭 ヲ加ヘ ラ レタ シ云 々 ト頻 リ ニ弁 解 ニ勉 メタ リ情 報ニ 依

記 名 捺 印 ヲ強 要 シ多 数 ノ団員 ヲ勧 募 シテ鮮 地ニ 渡 リ 一大 示 威運 動 ヲ

対 シ該 団 ニ加 入 ヲ勧 メ若拒 ム者 ハ殺害 ス ヘシト脅迫 シテ同 志名 簿ニ

三月 二 十 六 日柳 河県 三 源 浦扶民 団 ヨリ派 シタ ル密偵 二名 (本 籍 平

一部 鮮人 ハ各 自 兵 器 ヲ携 帯 シ四月 十 日ト 十 五 日 ヲ期 シ 一斉ニ 鮮 地各

為 スヘ ク目 下 盛 ニ奔 走 中 ナ リ ト支 那 寛甸 県 小雅 河 不良 鮮 人 ト桓 仁 県

セリ

北 定 州 一名 平 安南 道 安 州 一名 氏名 不詳 ) ハ輯 安県 老 嶺ニ 来 リ七道 溝

朝 鮮カ 独 立 セ ル今 日迄 日本 官 憲 ノ保 護 下ニ 成 レ ル組 合 ノ事務 ヲ取 扱

ツ小 不 太遠 朝 鮮 人 組 合支 部ニ 殺到 シ支 部 長 李 燦 奉 ニ向 ヒ汝 等 ハ既ニ

依 レ ハ四月 一日同 地附 近鮮 人 約 百名 集 合 シ朝鮮 独立 万 歳 ヲ高 唱 シ ツ

寛甸 県 小 不太 遠在 住 鮮 人 池 白奎 ナ ル者 分遣 所 密 偵ニ 語 リ タ ル言ニ

所 ヲ襲 撃 ス ル準備 中 ナ リ 卜ノ情 報 ア リ

扶 民 団員 ト連 絡 ヲ取 リ目 下 三源 浦ニ 鮮 人 六 千余 名 集 合 何 レ モ武 器 ノ 購 入及 同 志 ノ糾 合ニ 努 メ ツ ツ ア ル結 果 日 々同 志 ノ集来 スル者 増 加 シ 之 等 群衆 ハ何 レ モ自 己 ノ財産 ヲ二束 三文ニ 放 売 シ運動 費ニ 当 テ居 ル

右 対岸 排 日鮮 人 ノ群衆 ハ上 ハ帽 児 山 ヨリ下 ハ義 州迄 鴨緑 江 全 部 ノ

状 況 ヲ語 リ前 記 七道 溝 地 方 民 ノ奮 起 ヲ促 シ在 リ ト

解 氷 ヲ俟 チ戒克 ヲ利用 シ日 ヲ期 シ場所 ヲ定 メ 一斉 ニ鮮 地 ニ押寄 ス ル

フ ハ甚 タ不 都 合 ナ リ速 ニ中 止 セ サ レ ハ殺 害 スヘ シ等 脅 迫 スル ヨ リ支

部 長 ハ其 ノ誤 解 ヲ諭 ス モ肯 カ ス各 自 携 帯 ノ棍 棒 ヲ打 振 リ益 々暴 行ニ

計 画 ニシ テ事 ノ決 行 ハ数 日 ノ後 ナ リ ト 云 フ

出 テ危 険 極 リ ナ キ ヲ以 テ其 ノ場 ヲ逃 走 避 難 セ シカ組合 員 李 鳳奎 ハ暴

対岸 移 住 鮮 人 中難 ヲ恐 レ鮮 地ニ 避 難 スル者 多 キ モ之 等 ハ後 難 ヲ恐

当 五十 年 位

当 四十 年

報 卜同 ジ

独 立運動ニ関 スル件 (国外第二十九報)

大 正 八 年 朝憲機第 一八五号 四 月 十 三 日

発 送 先前

果 漸 ク解 散 セ リ

地 輯 安 県 警 察第 二 区 々官 李 王勝 以 下武 装 巡 警 十 名 ニテ制 止 シタ ル結

極 旗 及 不穏 文字 ヲ記 シ タ ル旗 ヲ手 ニ シ市 内 ヲ練 リ歩 カ ント セ シヲ同

集 合 朝 鮮 独 立 万歳 ヲ高 唱 シ更 ニ外岔 溝 市 街ニ 入 リ午 後 二時頃 各 自 太

下 教 徒 百 二十 余 名 ハ三 月 三十 一日午 前 十 一時 頃大 陽岔 保 甲局 附 近ニ

輯 安県冲 和堡 小 陽岔 西 辺下界 天 道 教 々区 長金 呂 植 及 奉訓 金秉 七以

三 、 楚 山憲 兵 分 隊 管 内 対岸

レ テカ彼 ノ地 ニ於 ケ ル騒 擾 状 況ニ 関 シロ ヲ緘 シ テ何 事 モ語 ラ ス

慶 尚北 道 以 下 不詳

某

海

当 五十 三 年

民 ヨリ暴 行 ヲ受 ケ負傷 セリ 卜

本籍

守

鎮

官

二 、碧潼憲 兵 分 遣 所管 内 対岸

白

李

金

寛甸 県 湾 溝 (太 平哨 ヨリ三里 西 方 )

黄 海道 平 山 郡 以 下 不詳

住所

本籍

平 安 北道 博 川 郡 以 下 不詳

前 者ニ 同 シ

本籍 前 者ニ 同 シ

住所

住所

右 三名 ハ常ニ排 日思 想 ヲ鼓 吹 シツ ツ ア ル不 良 鮮 人 ナ ル カ今 回朝 鮮 独 立 運動ニ 関 シ決 死 団 ナ ル団 体 ヲ組織 シ居 住 地 及 太平哨 附 近 鮮 人ニ

及 上流 ヲ経 テ茂山 対 岸東 京台 守 備 隊ニ 来 リ翌 二十 二日東 京 台莎 草 洞 、

締警 戒ニ 任 セ シメ ツ ツア リ テ三 月 二 十 一日張排 長 ハ三道 溝 、 二道 溝

露

威磚 洞 、防 川 項等 ノ居 住 民約 百 六 十 名余 ヲ同守 備 隊 ニ集 メ諭告 文 ヲ

図們 江 方面

孟吉 林 督 軍 ノ談 話 ニ依 ル浦 潮 方 面 ヨ リ二 万 ノ朝 鮮 人 海岸 ニ沿 ヒ鮮

各 部 落ニ 配 布 シタ ル上 ﹁ 独 立 問 題ニ 関 シ軽 挙妄 動 ヲ戒 メ万 一不逞 ノ

領

地ニ 入 ラ ント ス ルヤ ノ風 説 (四月 九 日朝 憲 機第 一七 九 号国 外 第 二 十

ノ﹂ 訓 示 的 講 演 ヲ為 シ翌 二十 三 日 局 子街 ニ向 ヘリ

運 動 ノ情 況 視察 ノ為 ナ リ シト云 フ

タ ルカ右 ハ各 地鮮 人ニ 対 シ韓 族 独 立運 動 ノ無謀 ナ ルヲ戒 メ 一面 独 立

支 那 和 竜 県 署検 察 員 ハ随 員 一名 ヲ従ヘ 対 岸合 化 社 大洞 口 ニ去 来 シ

行動 ヲ敢 テ ス ル ニ於 テ ハ支 那 軍警 ハ飽 迄 武 力 ヲ以 テ強 制 スヘ キ 旨

領

六 報参 照 ) ノ件 ハ浦 潮 方 面 ニ於 テ注意 中 ナ ル カ未 タ同 地方 ニ於 テ ハ

那

何 等斯 ル形 跡 ヲ認 メ サ ル旨電 報 シ来 レリ 支

右 三月 二十 八 日局 子 街ニ 来 リ間島 地方 韓族 独 立 運動 幹 部 ト密 議 シ

一、汪 清 県 羅 子 溝 ( 過 激 不 逞鮮 人 )金東 漢

二 泊 ノ上 羅 子 溝 ニ帰 還 セ リ同 人 カ幹 部 ニ語 リタ ル処 ニ依 レ ハ羅 子溝

廃 セ シメ次 テ鮮 地 ニ渡 ル情 報 ア リ高 山 鎮 耶 蘇教 徒 中 重 ナ ル者 ハ十 一

一、 十 三 日 対岸 奥 地 ヨリ暴 民多 数 通講ニ 押寄 セ鮮 人組 合 総 支部 ヲ撤

軍資 金 ハ羅 子溝 及 三岔 口方面 ニ於 テ二 十 万吊 (一円ニ 対 シ 二 十 三

日 ヨリ閉 店或 ハ休 業 シ又内 地 人 ハ数 日前 ヨリ業 務 ヲ廃 ス ル者 多 ク不

鴨 緑 江方 面

吊 ︶ ヲ募 集 シタ リト

穏 ノ状 態 ア リ厳 戒 中

地 方 ニ於 テ ハ銃 器 二百 挺 ノ準 備 成 リ壮 丁 四 百名 ヲ嘯 集 シ得 タ リト 又

二 、 四月 五 日 局子 街 領 事 分館 ニ於 テ竜 井 村耶 蘇 教 女 子学 校 教 師 姜鳳

二、 高 山 鎮憲 兵 分 遣 所管 内 対 岸

之カ 主唱 者 ハ同 地 耶蘇 教 牧 師白 時 完 ナ リト

ヲ交 叉 シ耶 蘇 教 徒 及天 道 教徒 等 約 四百 名集 合 独 立 万歳 ヲ唱ヘ タ リ

1、 三 月 三十 一日 正午 輯 安 県太 平 溝磊 石岔 耶 蘇教 会 堂前ニ 太 極 旗

羽及 在 局 子街 李 弘 俊 ノ二 名 ヲ局 子街 市 街 地 ニ於 テ逮 捕 シ四 月 五 日間 島 総 領 事 館 ニ押 送 シ来 ル総 領 事 館 ニ於 テ ハ退 支 処 分 ノ上不 日会 寧憲

右 両 名 ハ今 回ノ 間島 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 首 謀 者 ナ ル コト ハ既 報

兵 分隊ニ 押送 ノ筈

官 憲 ノ密 偵 ナ リト称 シ捕 縛 シ三 日 ノ後 ニ之 ヲ殺 害 セ リ卜尚 同 地移

約 四百名 集 合 シ独 立万歳 ヲ唱ヘ 其 ノ際 同 地移 住鮮 人 桂成 柱 ヲ日本

2、 通 化県 金 斗〓 洛 耶蘇 教会 堂 ニ於 テ三 月十 二 日同 教徒 及其 ノ他

是 迄 日本官 憲 ニ於 テ逮 捕 シ タ ル本 運 動 首謀 者 ヲ除 キ タ ル他 ノ首 謀

ノ通

ル今 回 ノ運動 首 謀 者 ノ逮 捕 ハ 一ト先 一段 落 ヲ告 ケ タ ルノ状 況 ナリ

者 ハ多 ク露領 及 間 島 奥 地ニ 逃 走 セ シ形 跡 ア ルヲ以 テ間 島 地 方 ニ於 ケ

住 鮮 人青 年 会員 (同 会 ハ以前 ヨリ組織 シア リテ現 在会 員 約 四 百名

ア リト) ハ目 下独 立 運動 費 ト称 シ移 住鮮 人 ヨ リ金 員 ヲ強 制 徴集 シ

︹ママ︺

ツ ツア ルヲ以 テ良 民 間ニ 在 リ テ ハ同会 員 ノ行動ニ 対 シ怨嗟 ノ声 高

三、這回韓族独立運動ニ 対シ支那間島局子街営本部 ニテ ハ騎 兵排長 張奇山以下下士卒十 一名ヲ特派 シ各地 ニ於ケル之等 不穏行動者ノ取

ヲ唱ヘ 居 リ タ ル ヲ支 那 官憲 ニ於 テ解 散 ヲ命 シタ ル モ肯 セサ ル為 発

ノ 一団 体ヲ 組織 シ同 日 耶蘇 教 会 堂ニ 集 合 シ太極 旗 ヲ立 テ独 立 万歳

3 、興 京 県 旺清 門 移 住 鮮 人約 四 百 名 ハ三 月 廿 一日義勇 団 ナ ル名 称

旗 ヲ押 収 シ独立運 動 首謀 者 等 ヲ取 調中 ナリ ト

シ通化 県 支 那官 憲 ニ於 テ ハ右 ノ状 況 ニ鑑 ミ各 地 ニ巡警 ヲ派 シ太極

炳 根 ノ言 ニ曰ク吉 林 、哈 爾 賓 、長春 方 面 ニ於 ケ ル不 逞 鮮 人等 ハ独 立

四 、安 東 警 務署 長 ヨリ通 報 ニ依 レ ハ奉 天 方面 ヨリ来 安 シタ ル鮮 人尹

ニ 付 生 命保 慮 困 難 ナリ右 報 告 ス

等 ハ逃走 セ ント ス ル モ該 党 派 ノ各 地ニ 散 在 シ ア ルヲ以 テ逃 走 モ不能

本 県 各支 部ニ 該 通知 書 ヲ散 布 シ又 ハ人民 ヲ煽動 スル ヲ以 テ支部 役 員

定 シ或 者 ハ其 ノ通知 書 ヲ以 テ革 党 派召 集 ノ為其 ノ方面 ニ行 キ或 者 ハ

タ ル結果 彼 等 ハ逃 走 シ タ ル モ彼 等 不 日総 支 部役 員 等 ヲ打 殺 ス ヘク決

シ何 レ モ支 那 服 装 ト シ各 自拳 銃其 ノ他 ノ兇器 ヲ携 帯 シ 一旦安 東 附 近

計 画上 鮮 地 騒擾 ノ目 的 ヲ以 テ来 ル十 日頃 ニ約 二千 名 ノ決 死隊 ヲ組 織

ヲ備 ヘア リ ト云 フ 4 、 長白 県 排 日鮮 人数 名 通 化県ニ 来 リ独 立 運 動ニ 関 シ同 県下 移 住

砲 シ団員 即 死 者 九 名 ヲ出シ 解 散 セリ ト而 シテ該 団 ニ ハ多 数 ノ銃 器

鮮 人 諸 団 体 ト協 議 ヲ重 ネ居 レ リト

テ兵器 ヲ強 奪 ス ルノ計 画 ヲ立 テ目 下進 行 シツ ツ アリ若 右 一行カ 新 義

州 ニ於 テ目 的 ヲ達 シタ ル暁 ハ直 チ ニ旧義 州 ノ諸 官 衙 ヲ襲 ヒ漸 次ニ 南

ニ 集合 シ十 一日新 義 州 ノ諸官 衙 ヲ襲 ヒ多 数 ノ 一団 ハ守備 隊ニ 侵 入 シ

下 シ テ京城ニ 迫 ルヘ シト ノ風 説 奉 天鉄 嶺 、 長春 地方 鮮 人間 ニ専 ラ流

5 、 輯 安県 小清 溝 移 住鮮 人 ノ言 ニ依 レ ハ通 化 県真 頭 塘 ︵通 化 ヨリ

ヨリ二 十歳 以 上 三十 五歳 未 満 ノ者 約 二 百 五十 名 ヲ徴 集 シ五 、 六年

布 セ ラ レ居 レリ ト又京 城 ニ於 ケ ル密偵 ヨリ ノ情 報 ニ依 レ ハ来 ル十 一

北 方 約 六 里) ニ於 テ排 日鮮 人等 ハ二月 二十 日頃 ヨリ移 住 鮮 人毎 戸

前 独 逸 ヨリ購 入 シタ ル銃 器 ヲ所持 セ シ メ鮮 地襲 来 ノ目的 ニテ連日

印

附 記本 件 ハ信 スヘ キ筋 ノ諜 報 ナ ル ヲ以 テ厳 重ニ 内 査中

在 住鮮 人 ハ連 名請 願 書 ヲ吉 林ニ 発送 セント 目下密ニ 計 画 中 ナリ ト

右 飛檄 ハ二 、 三 日前 支那 郵 便 ニテ長 白 県官 話 研究 会 宛 来信 同 県

三省 各 県 鮮 人ニ 飛檄 シタ リ ト

手 ヲ経 テ公 式ニ 万 国講 和 会 議ニ 朝 鮮 独 立 承認 案 ヲ提 出 セ ムト シ東

ヲ樹 テ南 満 洲鮮 人 ノ請 願 書 ヲ作 リ吉 林 省孟 督 軍 ニ請 ヒ支那 政 府 ノ

一、 東 三省 韓 族 生計 会 ノ首 領鄭 安 立 、 呂準 等 ハ朝 鮮 独 立 ノ大 計 画

五 、恵 山 鎮憲 兵 分隊 管 内 対岸

道ヨ リ決 死隊 員 約 三千 来 ル十 日頃 ニ到着 スヘ シト ノ風 説 ア リ ト

日平 安 北 道 ニ於 テ 一大 独 立 運動 ヲ開 始 セ ンカ為 全羅 南 北道 及 慶 尚北

熱 心ニ 教 練 ヲ為 シ居 レ ルカ漸 次 人員 ヲ増 加 シ居 レリ ト 三 、朝 鮮 人 組 合寛甸 総 支 部長 ノ報 告

金燉

朝 鮮 人 組合 寛甸 県総 支 部 総 代

大 正 八年 四 月 一日 (大 正 八年 四 月 七日 組合 本 部 受 付)

御中

扶 民 団 派 独 立 騒擾ニ 関 スル件

安 東 領 事 館

小 不 太遠 ヨリ来 レ ル李 大 植 ノ言ニ 依 レ ハ革 党 派 一百 余 名各 自 韓 国 旗 ヲ持 チ独 立 万 歳 ヲ唱ヘ 小 不 太遠 支 部長 李 燦 奉 及評 議 員 李 鳳奎 ヲ捕 縛 乱 打 シ タ ル上 渾 江ニ 投 入 セ ント シ支部 ニ備 附 ノ民籍 簿 ヲ持 チ出 シ 人 民等ニ 各 分給 シツ ツ ア ル際 支那 保 甲孫 益 三等 来 リ極 力 之 ヲ制 止 シ

ニ人ヲ派 シ軍資金及壮士ヲ募集 シ兵器 ヲ購入 シ以 テ大韓光復軍ヲ

運動 ヲ起 サントシ在北京 不逞鮮人団 ハ支那領各地及米国並鮮内地

二、露領竝支那領在住鮮人等 ハ鮮地 ノ鮮人等 ト気脈 ヲ通 シ独立大

二 、 四月 九 日夜哈 爾 賓 ニ於 テ露 国 ﹁ホ ル ワ ツト﹂麾 下 ノ鮮 人 軍人 五

トン ( 広 東 ? ) ニ向 ヒ タリ ト ノ情報 ア リ

処鄭 安 立 ハ四 月 八 日右 運動 ノ為 仏国 船 ニテ上海 ヨリ天 津ニ 到 リ カ ン

ヲ得 ント企 画 シ在 ル件 ハ既 報 (四月 十 五 日国 外 第 二十 九報 参 照 ) ノ

︹マ マ︺

編成 シ本部 ヲ通化及撫松 ニ置キ露領竝在間島 ノ同志等ト相呼応 シ

ニ退 却逃 走 シタ ルカ此 ノ際 彼 カ遺棄 セル自動 車 二台 及 小銃 若 干 ヲ捕

判 明 セ ス而 シ テ我兵 ハ迅速 ニ武 装 ヲ整ヘ 之ニ 当 リ タ ル為彼 等 ハ直 チ

リ右ハ 我兵ニ 敵 対 ノ意 志ニ 出 テタ リ ヤ又 何 等 カ ノ行 違 ヒナ リ シヤ ハ

右ニ 就 キ北 京 鮮人 団 ハ同 地留 学 生高 竜煥 (本籍 、 北 青郡 平 山 面

十余 名 ハ同 地 我 ﹁キ ヨウド ウ タイ﹂ ︵共 同 隊 ?) ニ向 ヒ突 然 発 砲 セ

竜 田 里 ) ハ 一月 上旬 鮮 内 地ニ 派 遣 セ ラ レ奉 天 ニ至 リ夫 ヨリ平 壌 、

三、 通 化居 住 一鮮 人 ノ語 ル所 ニ依 レ ハ目下 巴 里ニ 開 会 中 ノ万 国平 和

獲 セ リト

一斉ニ 行 動 ヲ開 始 シ 一隊 ハ図 満 江 ヲ 一隊 ハ鴨緑 江 ヲ渡 リテ鮮 内 地

京 城 其 ノ他南 鮮 各 地 ヲ俳 徊 シ二 月中 旬 頃本 籍 地 親戚 某 方ヘ 立 寄 リ

ニ 突 入 セ ント ノ計画 ナ リト謂 フ モ未 タ其 ノ時 期確 定 セ スト

同 里 朱 利燮 ( 当 四十 一年 位 ) 同 郡佳 会 面 中 里韓 鐸信 (五十年 位 )

近朝 鮮 内 同 教徒 ヨリ帰還 中 止 方通 知 ニ接 シタ ルヲ以 テ漸 次見 合 セア

ルカ耶 蘇教 徒 ハ平 和 会議 ノ結 果 ヲ俟 タ ス先 発 帰還 スヘ キ計 画 ノ所 最

ル所 ナ リ若 平 和 会 議 ニ於 テ独 立 ヲ否 定 サ レタ ル場合 ハ在満 洲 同胞 十

会 議 ニ於 テ朝 鮮 独 立決 定 セ ハ在 満 洲 同胞 ハ全 部朝 鮮ニ 帰国 ノ予定 ナ

西 方約 二里 )ヘ 向 ケ出 発 セリ ト

七歳 以上 五 十歳 以 下 ノ男子蹶 起 シ最 後 ノ手段 ヲ執 ル筈 ナ リ而 シ テ朝

及同 地 ニテ長白 県 総 代金 燦 ト会 合 シ打 合 セヲ為 シ約十 日間 滞在 ノ

三 、長 白 府 居住 不逞 鮮 人劉 一優 ハ独立 運 動 資金 調 達 ノ為 ト称 シ曩

鮮独 立 ヲ左 記 三期ニ 分 チ運 動 ス ル コト ニ定 メ居 レリ 云 々

後 北 間 島 方面 ノ不 逞 鮮 人等 ト連 絡 ノ為 延 吉県 平 与 洞 ( 竜 井村 ヨリ

ニ 同 県 下有 力 者ニ 配 布 サ レタ ル独 立宣 言 書 一枚ニ 対 シ金 弐 円 五拾

コト 前 報 ト同 ジ

若 独立 後 財 政 困難 ノ為 独立 維 持 不能 ノ場 合 ニ ハ米国 ニ併 合 スル

ヨリ賠 償 セシ ム ル コト

一、第 三 期 共和 政 府 ヲ樹 立 シ日韓 併 合 ニ依 リ被 リタ ル損害 ヲ 日本

一、第 二期 在外 同 胞 ノ帰 還

一、 第 一期 独立 ヲ主 唱 シ内 外相 呼 応 シ盛 ニ之 カ運 動 ヲ為 ス コト

銭 宛 ノ徴収ニ 着 手 シタ ル カ被 徴 収 者側ニ 在 リ テ ハ彼カ 私服 セムト

前 報 ト同 ジ

スル ニアラ サ ル ヤヲ疑 ヒ 一般 出 金 ヲ躊 躇 シツ ツア リ 発送先

大 正 八 年 朝憲機第 一八七号 四 月 十 三 日

発送先

独立運動ニ関 スル件 ( 国外第 三十報) 一、東 三省韓族生計会首領吉林居住鄭安立等 カ朝鮮独立ニ関 シ在満

鴨緑江方面 鮮人 ノ請願書及支那政府 ヲ経テ公式 ニ講和会議 ニ提出 シ独立 ノ承認

大 正 八 年 四 月 十 四 日 騒密第二号 独 立 運動ニ 関 ス ル件 (国 外第 三十 一報 )

露

大 正 八 年 騒密二〇九号 四月 十 七 日 領

独 立 運動ニ 関 ス ル件 (国外 第 三 十 二報 )

一、 在露 領 鮮 人 ノ独立 運 動 ト シテ注 目 スヘ キ モノ ハ老 人同 盟 団 ノ活

領

動 ト金震 、金 夏 錫 輩 ノ宣 言 示威 運 動 煽動 並ニ 青年 会 ナ ル 一団 体 ノ蠢

那

一、 四 月十 二 日間 島 竜 井村 ニ於 テ忠烈 隊 員 (三月 廿 七 日国 外 第 十 二

動 等 ナ ルカ就 中 老 人同 盟 団 ハ現 今 尤 モ能 ク活 動 シツ ツアリ 今 之等 各

支

図們 江 方面

ハン ト セシ モ支那 巡 警 ノ取締ニ 依 リ解散 セ リ尚 注 意 中

報 参 照) 約 三 十名 及 耶 蘇女 学 生 等 主 卜 ナ リ太極 旗 ヲ配 付 シ運 動 ヲ行

運 動 ヲ各個ニ 区 別 シテ詳 述 ス レ ハ左 ノ如 シ

募 集ニ 勉 メツ ツ ア リ其 ノ中 地方 及 人名 ノ明 ナ ルモ ノ左 ノ如 シ

同 団 ニ於 テ ハ伝 団 委員 ナ ル モノ ヲ挙 ケ各 地 方ニ 派遣 シテ団員 ノ

一、 老 人同 盟 団

二 、 延吉 県 頭 道溝 支 那 商埠 局 通 訳 不逞 鮮 人 李 同春 ノ長 男李 在 明 ( 過 激 運 動者 ニシ テ或 ハ成 順 ト称 シ ア ル ヤ モ知 レ ス) 三 十 二年 ハ予 テ米 国ニ 留 学 中 ノ処這 般 ノ独 立運 動ニ 関 シ秘 密書 類 ヲ携ヘ 最 近上 海ニ 到 着 シタ ル旨 電 報 シ来 レリ同 人 ハ更ニ 実 父 ノ許ニ 帰 来 スヘ シ ト ノ説 ア

(穏城 郡 守 ノ称呼 ヲ有 ス)

李崙

( 嘗 テ李 潤 ト書 セ シ コト ア リ) 金

永

リ注意 中 本 人 ハ丈 高 ク中 肉 ニシ テ顔 長 キ方 一見 好 男 子 ナ リ

裾

三 、在 北 京 不逞 鮮 人申〓 ヨリ間島 某 鮮 人 ノ許ニ 達 シタ ル電 報ニ 依 レ

右両 人 (或 ハ外 ニ 一人合 計 三 人 ナ リ ト モ云 フ) ハ四月 四 日秋 豊

学

ハ仏 国 派 遣 ノ代表者 ハ米 国 大 統領 ニ対 シ請 願 書 ヲ出 シ同 大 統 領 ヨリ

﹁ニ コリ ス ク﹂ 方 面 ニ向 テ出 発 ス

一人 ニ擬 セラ レ ツツ ア リ)

( 新 韓 村 ノ住 人総 督 府 ニ派 泄 サ ル ヘキ委 員 ノ

之 ヲ仏 国 及英 国 委 員ニ 伝 送 シ タリ 卜 又露領 方 面 ヨリ ノ電 報ニ 依 レ ハ

有

最 近韓 族 独 立運 動 ニ関 シ朝 鮮 人軍 人 ト露国 過 激 派 卜 ノ間ニ 既ニ 連 絡

大

車

成 レリ 卜

右 蘇 城 方 而 ニ向 テ四 月 三 日発

領

( 本 名 不 詳 ﹁イ マン﹂ ニ住 ス劉 尚 敦 ト親 交 ア

露

従

崔

侍

浦 潮 発刊露 字 新聞ニ 七 日巴 里発 ﹁ロイ テ ル﹂電 報 ト シ テ ﹁ド クト ル金 (金奎 植 ナラ ン) ハ既ニ 巴 里ニ 着 シ同 地ニ 在 リ シ ﹁ア ンオニ﹂

ハ今 出 浦 中)

リ劉 ハ家族 ヲ携 ヘテ同 人 方 ニ移 リ住 ス、 劉

右 四月 三 日出 発 ﹁イ マン﹂ ニ赴 ク

ト共ニ 朝 鮮 ノ実情 及 騒 擾 ノ真 因 等ニ 関 シ平 和 会議 ニ之 ヲ陳 述 シ同 会

純

右 ハ小綏芬 及 ﹁グ ルデ コゥ﹂ 方 面 ニ向 ケ 四月 二 日出 発 シタ ル カ

〓

議 ニテ之 カ解 決 ヲ求 メ ント シツ ツ ア リ尚 亜 米 利加 ニ於 ケ ル朝 鮮 国 民

前 報 卜同 ジ

劉

発送先

擁 護 者李 承 晩 モ近 ク巴 里 ニ到着 ノ予 定 ナ ル旨掲 載 セ リ

ニセ ン ト ノ妄 想 ヲ画 キ居 レリ ト ノ コト ナ リ而 シ テ遠 カラ サ ル中 団員

ト云 フ而 シテ発 起 人等 ハ迷 信 上 七 ノ数 ヲ尚 ヒ発 起 人 ノ数 ヲ七 人 ト シ

入団 ヲ勧 誘 シ総 数 ヲ七 千 人迄ニ 達 セ シメ ント ハ発起 人 等 ノ希 望 ナ リ

右等 伝 団委 員 ナ ル モ ノ ハ各 地 方ニ 於 テ四 十 六歳 以上 ノ男 女 老人 ニ

之 ハ多 少精 査 ヲ要 ス ル点 ア リ疑 ヲ存 ス

先 ツ指 ヲ

胞 ノ無 能 ナ ル真ニ 笑 フ ニ堪ヘ タ リ 云 々当 地方 ニテ ノ人物 ヲ挙 ク レ ハ

昌 一ノ如 キ乳臭 児 ヲ我 民 族 ノ代 表 者 ナ リト シ テ選 任 シタ ル当 地 方同

般 帰 浦 早 々所謂 平 和 会 議 派 遣 ノ委 員 ナ ル モノ ニ就 テ罵 テ曰 ク平 海高

大 勢 ヲ モ多 少弁 ヘル所 ア リ性 質 豪 侃 ニシ テ能 ク人 ヲ罵 ルノ癖 ア リ今

ニ シタ ル コト ハ容 易ニ 之 ヲ忘 レ ス従 テ古 今 ノ歴 史 ニ モ略 通 シ世界 ノ

亨

入会 金 ヲ七留 宛 ト シ年齢 ヲ 四十 六歳 以 上 七十 歳 迄 ト シ総 数 ヲ七 千 人

崔才

リ李 東 輝 如 キ ヲ遣 ス モ亦 平 海 高昌 一輩ニ 優 ル コト万 々 ナリ 云 々朴殷

ニ 屈 セ サ ル ヘカ ラ ス同 人 ハ愛 国 ノ志 モ強 ク世 界 ノ事 情 ニ通 スル所 ア

老 人 団 ヨリ ハ間 島 某 地ニ 在 ル学 者崔 禹 弼 (普 通ニ崔 学 者 ト 称 ス

ナ リ シナ ラ ン ニ彼 ノ二 人 ノ如 キ果 シテ何事 ヲ ナ シ得 ル モノ ソ聞 ク所

植 ヲ顧 ミ テ曰 ク当席ニ 在 ル朴 先 生 ノ如 キ ニテ特 派 員 ト シテ尤 モ適 任

シ

総 会 ヲ開 催 シ改 メ テ団 長其 ノ他 ノ役 員 ヲ改 選 セ ン ト ス ル モ ノ ノ如

ト)ニ 書 ヲ寄 セ来 浦 ヲ求 メタ リ ト ノ説 アリ而 シ テ浦 潮 ノ車 大 有 李得

ト 之 レ固 ヨリ怪 ム ニ足 ラ サ ルナ リ元来 当 地 方 ノ所 謂 有 志 紳士 ナ ル モ

ヲ出 発 セ シカ今 ハ ﹁ウ ラ ル﹂ 山 ノ附 近 ニテ途 方ニ 暮 レ居 レリ ト ノ コ

ニ 依 レ ハ両 人 ハ僅 々 一万 五千留ノ 旅 費 ヲ給 セラ レテ ﹁ニコリ スク﹂

万 ノ両 人 及右 崔 禹 弼 ハ老 人同 盟 団 ヨリ朝鮮 総 督 府ニ 派遣 サ ルヘ キ代 表 者 ノ中ニ 擬 セラ レ居 レリ 卜 ノ コト ナリ

漸

ノ ハ日本 語ニ 通 シタ ル モノ又 ハ嘗 テ巡 査 補 又 ハ憲 兵 補 助 員 タ リ シ モ

干

ノ等 ヲ拉 ヘテ 日本 ノ探 偵 ナ リ ト テ暴虐 圧 制 ヲ加 フ ル コト ノ外 他ニ 能

朱

ハ約 三千 元 ニシテ此 内 趣 旨書 印 刷 賞 伝 団委 員 派 遣 費 等 ニテ支 出 シ タ

ナ ル モノ ヲ逸 セリ之 ヲ補 遺 ス本 団カ 四 月 五 日 比 マテ ニ集 メ タ ル金額

財 務 

既 報 本 団役 員 中ニ

ル金 額 一千 七 百余 元 ナ リト 云 フ

ニ京 城ニ 一度 足 ヲ入 レ テ ヨリ其 ノ事 ナ ク而 シ テ朴 某 ト称 ス ル 一特 務

学 万カ 京 城ニ 赴 キ タ ル際 清 津 、 城 津 、元 山 等到 ル処 調 査 激 シカ リ シ

ニ コソ各 種 ノ奉 職 ヲ モ ス レ其 ノ真 意 ハ依 然 ト シテ我 同 胞 ナ リ先年 金

無 キナ リ而 シ テ豈 計 ラ ンヤ彼 等 モ亦 吾 人 ノ同胞 ニシ テ 一時 生 活 ノ為

本 団 員 朴 殷植 ハ本 団 書 記徐 相 矩 方ニ 滞在 中 ナ ル カ四 月 四 日蜂 密 山 ヨリ出 浦 シ タ ル 万

巡 査 ハ常 ニ金 ノ行 動 ヲ視察 シ ツ ツ モ金ニ 向 テ内 々注 意 ヲ与ヘ 若 シ日

学

本 官 憲 ノ訊 問ニ 会 ハ 、斯 ク答 ヘト 一々其 ノ答 弁 ノ要 旨 ヲ教ヘ タ リ是

金

モ同 居 シ同 団 員 ノ所 謂 幹 部 ト モ称 スヘ キ モ ノ等 常ニ 徐 相矩 方ニ 集 合

ヲ証 明 セ リト 云 フ

レ同 人 モ吾 人 民族 タ ル ヲ忘 レサ ルカ故 ナ リ 云 々ト ノ実 話 ヲ以 テ自 説

シ凝議 シツ ツ ア ル ノ形 跡 ア リ 金 学 万 ハ其 ノ所 有 家 屋 ヲ売 却 セ ン為ニ 来 浦 セリ ト称 シ居 レ共 老 人 団ニ 関 係 ア ル モノ ノ如 シ金 学 万 ハ元来 無 学 ナ レ共 強 記 ニシ テ 一度 耳

徐 相 矩 方 ニ会合 スル人物 中 ニ ハ前 記 三 人 ノ外 金 舜 若 、韓 承 羽 等 ア

叙 上 ノ如 ク露 領 鮮 人 ノ独 立 運 動 ナ ル モノ ハ老 人団 ノ外 ハ稍 々下 火

ハ迷 惑 シ居 レリ ト云 フ

ト ナ リタ ル カノ観 ア レ共 人 心 ハ未 タ平静 ニ帰 シタ リ ト云 フ可 ラ ス而

リ タリ 二 、青 年 会 ナ ル モノ ノ行動 及組 織ニ 就 テ ハ未 ダ 調 査 中ニ 属 シ詳 報 ス

シ テ 一般 ニ露 国官 憲 ノ取締 ヲ惧 レ控ヘ 目 ニナ シ居 ルカ如 シ総 テ彼 等

軍

内

議

枢

事

務

部

部

部

部

東 輝 ノ上 海 行 ノ如 キ之 カ為 ナ リ

如 キ中 立 地 帯ニ 赴キ何 等 カ ノ活 動 ヲ試 ミ ント ス ル モノ ノ如 ク別報 李

ハ露 領 及間 島 ニ於 テ ハ思 ハシキ活 動 出来 サ ル コト ト諦 メ今 ヤ上海 ノ

ル ヲ得 スト雖 同 会内 ニ ハ

中

範 ヲ鮮 人 等 ハ大 統 領 ト綽 名 シ居 レ リ

等 ハ 一面 ニ常 ニ逮 捕 ヲ危 惧 シ其 ノ居 所 ヲ極 メテ秘 密 ニシ居 レリ文 昌

現 今 浦 潮 ニ ハ文昌 範 ヲ始 メ老 人 団 ノ重 ナ ル モノ等集 中 シ居 ル モ彼

評

ナ リ同 評 議 部長 崔 ハ左 ノ如 キ徽 章 ヲ胸 間ニ 帯 ヒ居 レ リト上 部 三 線 ハ

前 報 ト同 ジ

正 八

年 騒密第 三〇〇号

機会 ヲ逸 セ サラ ン事 ヲ勉 メ居 レリ就 中朝 鮮 ヨリ ノ渡 来 者 ノ言 及 日本

ノ教 唆煽 動 ノ資 ニ供 ス ル事 ヲ怠 ラ ス常 ニ細 心 ノ注意 ヲ払 ヒ テ之 等 ノ

露 領 在 住排 日鮮 人 等 ノ有 スル機 会 ヲ捕ヘ テ排 日 的思 想 及 独 立 運動

一、 朝鮮 内 地 ノ騒 擾 カ露 領 鮮 人 ニ及 ホ ス影 響 ニ関 スル件

独 立 運動 ニ関 ス ル件 (団 外 第 三十 三報 )

四 月 十 七 日

大

編者註 第三十二報以降鉄道局長、検事長、鎮海司令官、関東軍司令官、関東憲兵隊 長、北京公使、上海総領事、哈爾賓領事、長春領事宛が付加される。

発送先

等 ノ各 部 ヲ設 ケ ア リ其 ノ中 評 議 部 長 ハ崔風 基 ナ ル モノ ニシ テ前 会長

金 線 中 央 太 極 左右 梨 花 下 ノ三角 ハ赤 布 ナリ会 長 各 部 長 ハ皆 同 様 ニ シ テ普 通 会 員 ハ上部 ノ金 線 無之 モノ ナ リト 云 フ (左記 徽章 図 略 ス)密 偵 ノ言ニ 依 レ ハ青 年 会 ナ ル モノ ハ現 今 何 等 ノ活 動 ヲ ナ サ ス老 人 同盟 団 ノ行 動 ヲ観 望 シ居 ル模 様 ナ リ ト称 シ居 レ ルカ同 会 ノ内容 行 動 等精 査中ナリ 三 、金 震 、金 河 錫等 ノ行 動 情報 ニ依 レ ハ金 震 ハ先 般来 蘇 城 地方ニ 赴 キ各 部 落 ニ於 テ盛ニ 宣 言

ニ朝鮮 ハ独 立 シタ ル モノ ノ如 ク信 シツ ツ ア ルカ如 シ金 夏 錫 モ金 震 ト

示 威 運動 ヲ煽 動 シ太極 旗 ノ製 作 ヲ強 ヒツ ツ ア リテ該 地 方 ノ住 民 ハ正

モ近 日清 津 ヨリ着津 セ ル鮮 人 演 劇 興業 団 ア リ テ浦 潮 ニテ興 業 ヲナ サ

同 様 ノ行 動 ヲ ナ シツ ツ ア ル カ同 人 ハ四月 六 日 地 方 ヨリ帰 来 セ ルカ恰

挙 ク レ ハ本 月 三 日 午前 八 時 新韓 村 ノ愚 民 等 ハ三月 二十 九 日 ノ大 阪 朝

ノ体 裁 ニ至 ル迄 モ頗 ル細 心 ノ注 意 ヲ払 フヘ キ必要 ア リト信 ス 一例 ヲ

新 聞 紙 ノ記 事 ニ注意 スル事 深甚 ナ レ ハ日 本新 聞 紙 ノ記 事 ハ其 掲 載 方

為 多 数 ノ同 胞 カ身命 ヲ捧 ケ テ奮 闘 シツ ツ ア ル場 合 ニ当 テ吾 人 ハ遊 興

日新 聞 ノ記 事 中 米 国飛 行 機 カ朝 鮮 総 督 府 ニ爆 弾 投 下 云 々ノ記 事 ノ見

ン ト ス ルノ企 ヲ ナ シツ ツ ア リ シ カ金 夏 錫 ハ之 ヲ聞 キ今 日韓 国 独立 ノ

ニ耽 ルヘ キ ニア ラ スト興 業 ニ反 対 ヲ唱ヘ タ ル為 立消 ヘト ナ リ当業 者

カ我 密偵 ﹁崔奎 根 ﹂ カ金秉 皓 ト共 ニ現 場 ニ至 リ 該新 聞 ヲ朝鮮 語 ニ訳

出 シ ノミ ヲ見 テ事 実 ノ如 ク吹聴 シ数 百 人 相集 リ テ万 歳 ヲ高 唱 シタ ル

派 シテ各 社長 ヲ勧 誘 セ シメ概 ネ 其 ノ内 諾 ヲ得 タ リ ト而 シテ各 社 長 ヲ

憲 ニ逮 捕 セ ラ レタ ル モノ ア ル ヲ以 テ其 ノ補 欠 ニ間 島 各 県鮮 人 社 長 ヲ

一、間 島 ニ於 ケ ル朝 鮮独 立 期 成 総会 会 長 具 春 先 ハ同 会 役員 中 日本 官

期成 会 役 員 ニ任 命 シタ ル ハ社内 各 鮮 人 ヲ シテ本 運 動 ニ参 加 セ シ メ ン

役 員 ニ任 命 ス ヘク高 徳 勝 、 李 尚鎬 、高 平 、 池松 及金 尚鎬 等 ヲ各 地 ニ

ト スル ノ手段 ニ出 テ タ ル モノナ リ ト

リ該 記 事 ニ見 ル ニ其 ノ体 裁 如何 ニ モ排 日鮮 人 ノ好 奇 心 ヲ唆 ル カ如 キ

ノ記 事 ハ先 ツ内 容 ノ鮮 人 ノ愚 ヲ表 題 ニシ テ表 題 ノ事 実 ヲ内容 ト シ タ

又 表 題 ノ ミ ヲ見 テ ハ如 何 ニモ誤 解 ヲ招 キ易 キ体 裁 ヲ ナ シ居 レ リ如 此

語 シテ説 明 シタ ル結 果 初 メテ其 真 相 ヲ知 リ群 集 漸 ク解 散 ス ル ニ至 レ

ラ ン ニ ハ当 ニ排 日鮮 人 等 モ慚愧 スヘ キ筈 ナ リ然 ル ニ朝 日 新聞 カ故 ラ

ハ全 然 休学 シ本 運 動 ニ関 係 ス ル通 信 ノ取 継 キ勧 誘 或 ハ諜 報 勤 務 ニ服

二 、目 下 間島 ニ於 ケ ル鮮 人 私 立学 校 中 明 東 、勇 智 、〓 岩 等 ノ各 学 校

故 李雋 ノ子李 鐘 声 (或 ハ李鐘 益 ナ リ ト モ云 フ先 年 浦 潮 ヨ リ支 那 ニ

〓 東 熈 ヲ自 宅 ニ呼 ヒ寄 セ ﹁日本 領 事館 ニ留 置 中訊 問 セ ラ レタ ル状 況

ニ殴 打 セラ レテ負 傷 シタ リ ト テ両 手 ノ治 療 ノ為 耶蘇 教 牧 師英 人 徐 ハ

間 島 総 事館 ニ検 束 セ ラ レ九 日放 免 セ ラ レタ ル ガ同 人 ハ領 事 館警 察 官

シツ ツア リ

ニ排 日鮮 人 等 ノ好 奇 心 ヲ唆 ル カ如 キ体 裁 ヲ用 ヒタ ル ハ不謹 慎 ト言 ハ

赴 キ タ リ) ハ支 那 ニ入 リ テ ヨリ李 竜 ト 改 名 シ居 リ前 年 朴殷 植 ノ紹 介

及 殴 打 セラ レタ ル当 時 ノ状 況 ヲ些 細 ニ申 述ヘ ラ レタ シト﹂ ト テ〓 東

サ ルヘ カ ラ スト非 難 ス ル者 ア リ

ニテ康南 海 ( 康 有 為 ?) ノ尽力 ニ依 リ抗 州 ノ士 官 学 校 ニ入 リ卒 業 後

三、 竜 井村 鮮 人 商 務 会 会長襄 東熈 ハ本 運 動 ニ関 係 ノ嫌 疑 ヲ以 テ 一時

今 ハ少尉 ニ任官 シ居 リ シ カ今般 独 立 運 動 勃興 セ シ ニ依 リ故 国 ノ為 ニ

二、 故 李雋 ノ子李 竜 ニ関 ス ル件

座 視 ス ル ニ忍 ヒ ス上 官 ニ請 フテ漸 ク休 暇 ヲ得 一旦 上 海 ニ出 テ テ恩 人

タ リト

熈 ノ陳 述 ヲ 一々筆 記 シタ ル後 ﹁是 ハ全 部 米 国 ニ送 致 スヘ シト﹂ 語 リ

那

前 報 ト同 ジ

領

露

領

ノ計 画 ヲ為 スベ シ ト

ナ リ居 住 シ得 サ ルヲ 以 テ ﹁ニ コリ スク﹂ 地 方 ニ避 ケ 大 々的 ニ本 運動

同 人 ヨリ間 島 竜井 村 崔 周 泳 宛 ノ通信 ニ依 レ ハ浦 潮 地 方 ハ取 締 厳 密 ト

四 、在 浦 潮 李 鉄峯 (元局 子 街 普 通学 校 教 師 ) ハ本 運 動関 係 者 ナ ル カ

ル ハ疑 ノ余 地 ナ キ所 ナ リ

村 耶 蘇教 側 西 洋 人 カ本 回 ノ運 動 ノ裏 面 ニア リテ鮮 人 ヲ煽 動 シ ツ ツ ア

尚本 回 ノ事 件関 係 者 ヲ英 人 牧 師 ノ宅 ニ隠 匿 シア ル ノ疑 ア ル等 竜井

康 南 海 ニ会 シ志 ヲ語 リ タ ル ニ康 モ大 ニ之 ヲ壮 ト シ後 事 ヲ引 受 ケ タ レ ハ李 ハ勇 ムデ浦 潮 ニ渡 航 シ今 ハ趙〓 元 方 ニ滞 在 中 ナ リト李 竜 ハ本年

発送先

三 十歳 ナ リト

独立運動 ニ関 スル件 (国外第 三十 四報)

大 正 八 年 四 月 十 七 日 騒密第 三〇 一号

支

図們江方面

ニテ全世 界 ニ活 動 シツ ツ ア リ其 ノ目 的 ハ世 界 ノ総 テ ノ国 家 ヲ顛 覆 シ

﹁マツソ ン﹂ 秘密 結 社 ト称 ス ル モノ ア リ数 十年 来 最 モ巧 妙 ナ ル方 法

一、最 近浦 潮 派 遣 軍 司令 部 附某 陸 軍教 授 ノ調 査 ニ ヨレ ハ猶 太 人間 ニ

モノ ナリ ト 云 フ

又 彼 等 ノ此 ノ行 動 ハ露 領 及其 ノ他 在外 不 逞 鮮 人等 ト充 分連 絡 ア ル

同 志 ノ糾 合 ニ奔 走 シツ ツ ア ル カ彼 等 ハ近 日中 西大岑 ニ移 ルヘ シ ト

拠 地 ヲ撫 松 県西 大岑 ニ置 キ大 々的 ニ運 動 ヲ開 始 スヘ キ計 画 ヲ為 シ

ル モノ ニ シテ表 面 何 人 モ信 頼 シ易 キ人 道 正 義 博 愛 等 ヲ標 榜 シ テ社会

乗 スヘ キ機 会 ヲ利 用 シ各 国 民 ヲ煽 動 混 乱 セ シ メ国 家 ノ破 壊 ニ従事 ス

同 

同 

耶 蘇 教 

在 長 白府 天道 教 

張

富興 洞 耶 蘇 教  姜

在 長 白 県 太平 溝 天 道 教  金

同 

従浦 洞 

李

劉

子

周

絡

昌

一

軒

星

允

云 ( 在 外 不 良 鮮 人 乙号 )

優 ( 在 外 不 良 鮮 人甲 号 )

シ テ宗教 教 育 慈 善事 業 等 ニヨ リ自 然 ニ其 理 想 ニ近 ケ シメ或 ハ総 テ ノ

猶 太 人 ノ天 下 トナ ス ニア リ テ其 ノ手 段 ト シテ金 力 ヲ利 用 シ各 国 民 ヲ

主 義 ニ導 キ遂 ニ極 端 ニ至 ラ シ メ知 ラ ス々 々 ノ間 ニ国家 組 織 ヲ破 壊 セ

同 

潤 (目下 長 白 面長 )

ムト ス ル ニ ア ル由 ニ候 猶 太系 ノ人 口千 二百 万 ヲ有 ス ル亜 米 利 加 ノ如

同 

金秉

キ ハ既 ニ知 ラ ス 々々 ノ間 ニ其 ノ手 段 ニ乗 セラ レ言 論機 関 ノ約 八 割 ハ

記

際 特 ニ注 意 ス ル必 要 ア ラ ント思 料 致候 尚 近来 露 国 人 ト 称 ス ル猶 太 人

毎 ニ斯 ル時 機 ヲ巧 妙 ニ利 用 ス ル モノ ニ付猶 太 系 ノ米 国 宣 教師 ニ ハ此

ニア ラ ス ヤト モ想 像 セラ レ候 処 例 令暴 動 ノ 動機 ハ別 ト ス ル モ彼 等 ハ

師 引率 当 管 内 ヲ経 テ長 白 県 十 六 通溝 徳 水洞 ニ到 リ教主 金 中 建 ヲ訪

シタ リ ト而 シ テ日時 ハ不詳 ナ ル モ彼 等信 徒 及 生 徒 等約 五十 名 ハ教

( 部 落 名 ) ニ約 二百 名 集 合 シ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ呼 唱 シ大 祝 賀 会 ヲ催

(二) 支 那 安 団 県 地方 ニ居 往 ノ大〓 教 徒 等 ハ三 月 廿 四 日 同 県 関 地

ル点 ア ル モ注意 ヲ要 スル モノト認 ム

附

其 ノ手 ニ帰 シ経 済 問 題 モ既 ニ其 ノ左右 ス ルト コ ロト ナ リ 又欧 洲 戦争 ヲ起 サ シ メタ ル モ其 ノ 一派 ノ陰 謀 ニシテ露 国 過 激 派 ノ重 ナ ル者 モ皆 猶 太 人 系 ナ ルノ ミ ナ ラ ス今 ヤ彼 等 ハ独墺 勾 等 ニ向 ツテ其 ノ毒 手 ヲ振

カ頻 リ ニ支 那 及朝 鮮 ニ入 込 ムト ノ風 聞 モ有 之 候 露 国 人 ハ 一見 猶 太 人

以 上諜 報 ハ間島 情 報 (三 月 廿九 日国 外第 十 五 報参 照 ) ト符 合 セ

ヲ識 別 シ得 ル ノ技 能 ア ル由 ニ付 果 シテ真 ノ露 国 人 ナ リ ヤ否 ヤ ハ忠 実

(三) 臨 江 県 帽 児山 附 近 ニ於 テ ハ目下 左 記 ノ如 キ独 立宣 言 書 ヲ配 付

問 シ独立 運 動 ヲ為 ス ヘシ ト

ヒツ ツ ア リト ノ コト ニ候 故 ニ或 ハ朝鮮 人 ノ暴 動 モ此 ノ大陰 謀 ノ 一端

ナ ル露 人 ヲ シ テ鑑 定 セ シ ム レ ハ判 明 スヘ シ

吾 等 ハ茲 ニ朝 鮮 ノ独 立 、 朝 鮮 人 ノ自 主 ヲ宣 言 ス此 ヲ以 テ世 界 万

朝 鮮 独 立 宣言 書 (訳 文 )

シ独 立運 動 ヲ起 シ ツツ ア リ卜

鴨 緑 江方 面

(一) 左 記 ノ者等 主 謀 ト ナリ長 白 府 附 近 ニ於 ケ ル独 立 運 動 ハ日支 両

一、恵 山 鎮 分 隊管 内 対 岸

国 ノ厳 重 ナ ル監 視 ア ル為 行動 如 意 ナ ラ サ ルヲ 以 テ今 後 ハ運 動 ノ根

国 ニ告 ケ テ人 類 平 等 ノ大 戦 ヲ復命 シ此 ヲ以 テ子 孫 万代 ニ伝 テ民族

金秉

鄭

李

三

潤 ( 同

里 (在外不良鮮人乙号)

昌 東

錫

李

伯 (同

晋 (同

弼 ( 同

乙号)

乙号)

乙号)

乙号) 鉉

郭

李 東

李

宗

〓  麟

圭 崔

韓

自 存 ノ正権 ヲ有 セ シ ム

右発 起 人  愚  熈

田 孫秉

春 京

求 

淑  陽

用

永

尹

成 文  〓 能

具 金秉

協 ( 名簿 乙)

周

允

趙 昌 楽

栄 秀

昌

寛

声 

杰 (名簿 乙) 

鼎 鉉 

金 応

仁 植  薜

成 (名簿乙)

金

薜 官

金

李 泰

趙

世

十 八 道 溝 

呉

(四) 奉 天 省 長 ノ鮮 人 取締 方 訓電 ニ関 ス ル件 奉 天省 長 ハ各 道 尹 知事 ニ宛 テ左 ノ訓 電 ヲ発 セリ 訓 電 要 旨 移 住鮮 人 ノ朝 鮮 独 立運 動 ハ今 ヤ全省 ニ渉 リ形 勢 穏 ナ ラ ス三 月 二

世 允  韓

鎮 達 

奠

明 順 

烈  呉

万 赫 ( 名簿乙)

沈 瑞

郷  金

律  殷

東  姜

極  朴

廉

劉秉 李

尚

万  洪 載

十 七 道 溝 

元

載

十 三 日恒 仁県 ニ於 テ ハ約 四百 ノ暴 民集 団 セル カ彼 等 ハ兵 器 ヲ所 持

朴

明  朴

希

ス ル ヲ以 テ同 県 知 事 ハ兵 力 ニ訴ヘ 鎮 圧 セリ又 撫 松 県 ニ於 テ ハ約 二

十 六 道 溝  姜

俊

葉  洪

錫 胃

徳 守

屹

東  金

金 正洙

明 根  林

学 先 

孫 起

呉 済

鄭

実 李

柞  金

正 模 

黄 元

安 図 長 白 、 興京 ノ各 県 ニ於 テ モ既 ニ同 一事 件 発 生 セ ル ニ徴 シ今 後

林 守

鳴

泰  崔

九  安

姜

弓  李 竜 釜 洞 

天

尚 如 何 ナ ル挙 ニ出 ツ ル ヤ モ計 リ難 キ ヲ以 テ鮮 人 ノ移住 ス ル各 県 ニ

金 希

百 ノ鮮 人 兵 器 ノ貸 与 方 ヲ官 憲 ニ強 要 セリ其 ノ他 輯 安 、柳 河 、 通 化 、

於 テ ハ厳 重 取締 スヘ ク茲 ニ令 ス

明 (一字 不明)

致

万 煕

(五) 対岸 長 白 県管 内 居 住 者 ニ シテ目 下 独 立 運動 首 謀 者 ト モ認 ム ヘ

造  張

一 優 ( 在 外 不 良 鮮 人 甲 号)

李

洪 範

劉

愚 連 

キ者 ノ住 所 氏 名 中判 明 セ ル モ ノ左 ノ如 シ而 シテ彼 等 ハ在 外 不良 同

府 

矢

金

白

内

志 鮮 人等 卜連 絡 シ頻 リ ニ同 志 ノ糾 合 ヲ計 リ ツ ツア リ

長

乙 号)

昌

云 (同

李

朱

太極 旗 ヲ振 リ翳 シ韓 国 独 立 万 歳 ヲ高 唱 シツ ツ附 近 ヲ練 リ歩 キ群 衆

韓 国 独立 宣 言 ヲ演 述 シ終 テ愛 国歌 ヲ合 唱 シタ ル後 群衆 ハ手 ニ セ ル

ス ルヤ午 後 五時 ニ至 リ全 ク解散 セリト之 レ ヨリ先柳 河 県 三源 浦 、

寛 用

通 化県 哈 泥 河 、興 京 県 旺 清 門 地方 ノ耶蘇 、天 道 教徒 扶 民 団員 約 五

沈 至 淑

応 信

成 浩

東 植  金

道  李

金

谷  朴 永 吉 

基 沢 利 衡 

十 四 道 溝  金 宗 韓

貴  金

李

豊  朴

冠 戒 

東熈

教 特 

基 院  南

朴 東

明

基 振

スヘ ク協 議 中 同 地支 那 官 憲 ヨリ解 散 ヲ命 セラ レ シ モ応 セ サリ シタ

百 名 ハ旺清 門耶 蘇 教 会 堂 ニ集合 シ鮮 地 ニ押 渡 リ確 実 ニ独 立 ヲ決 行

ハ極 度 ニ熱 狂 シ半 ハ狂 乱 ノ体 ナ リ シ カ輯 安県 斜 溝岑 保 甲 兵 ノ出 張

金 来

崔

寛冝 

礎

金

十 三 道 溝  劉

鎬  金

道 基

劉

正

方

今 孫

メ遂 ニ衝 突 ス ル ニ至 リ九 名 ノ死 者 ヲ出 シタ ル為 志気 俄 ニ阻喪 シテ

趙

致 俊 

溝  崔

テ彼 等 ハ近 来支 那 官 憲 カ此種 取 締 ニ対 シ倍 々厳 重 ヲ加ヘ 来 レル ヨ

解 散 シ内 六十名 ハ前 述 拉 石岔 教 会 堂 ニ来 リ シ モノナ リト 謂 フ而 シ

八

前 報 ト同 ジ

大 正 八 年 四 月 十 八 日 騒密第三八三号 独 立 運動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 第 三 十 五報 )

発 送先

リ憤 怨 ノ声 ヲ 放チ居 レ リト

竜 沢

機

金

長

基 花  得  姜

仁

李

心  徐

成 道  趙 啓 浩 

春 記 鳳 道  根

元 道

金 鄭 一 喜 

盧

十 二 道 溝  金 八 道

七 道 溝  枝 葉  洪

八

秋

兪 西

田

朴 浩  姜

韓 根

一、 四月 十 二 日間 島 竜 井村 市 日 ニ多 数 ノ鮮 人 集合 シタ ル ヲ利 用 シ示

図們 江 方 面

威 運 動 ヲ為 サ ント セ ル者 ア リ領 事 館 警察 署 ニテ首 謀 者 六名 ヲ引 致 シ

(一)三月三十日義憲機第二九 三号所報柳河県三源浦 、通化県哈泥 日輯安県拉石岔 ヲ出発 セシ同地居住李殷燁、金万碩外九名 ハ同月

円 ヲ調 達 シ在 京 城 独 立 運動 幹 部 宛 送 付 スヘ ク該金 ハ日本 ヲ経 テ京 城

河興京県旺清門 地方 ヨリ到来 スル同志出迎 ノ為ト称 シ三月 二十七

権東鎮、崔瑳 、梁漢點、外 六十名ト共 ニ拉石岔 耶蘇教会堂 ニ立戻

ニ送 付 セ ラ ル ル筈 ナ リ ト ノ通 信 米 団 ヨリ上 海露 領 ヲ経 テ最 近 間島 ニ

二、 桑 港 及 布哇 韓 人 民会 ハ華 盛 頓 米 人実 業 界 ノ補 助 ヲ受 ケ金 弐 億 万

リタレ ハ附近耶蘇、天道教徒 ハ勿論楡樹林子地方 ヨリ耶蘇信徒続

達 セ リ右 ハ彼 等 カ気 勢 ヲ挙 ク ル手段 ナ ル ヤ モ知 レサ ル モ相 当 注意 ヲ

解 散 セ シ メタ リ

々拉石岔 教会堂 ニ繰 込ミ三十 一日午前十時頃約 六百名 ヲ算 スルニ

要 スヘ シ

二十九日夕刻前記三源浦 地方 ノ耶蘇 、天道教、扶 民団員林優 泰、

至 レリ就中百余名 ノ鮮婦人 サヘ交 リ正午同地耶蘇教領袖高鐘鎬 ハ

三 、 吉 林 省 ヨリ警 備 隊 営 長 以 下 十七 名 騎 馬 ニテ 四月 十 三 日竜 井 村ニ

(羅子溝)及同県駱駝〓子ニ屯在 セシムル コトヽナリ右軍隊 ハ既 ニ

一部 ヲ分 ケ琿春県荒溝 ( 現在連本部及 一排駐屯)汪清県綏芬大甸子

到着内四十名 ハ四月八日竜井村ニ配置 セラレ支那軍隊 ハ之 ト交代撤

吉林 ヨリ間島地方ニ増派 ノ警察隊約百二十名 ハ四月三日局子街ニ

ボ クラ ニーチナヤヲ出発 セリト

到着 セリ 四 、﹁チ タ﹂ 地方 在 留 鮮 人 ノ多 ク ハ排 日鮮 人 ナ ル ハ事 実 ナ ル カ 今 日

入 リ込 ミ ツ ツ ア リ彼 等 ハ各自 拳 銃 等 ヲ携ヘ 居 ル模 様 アリ警 戒 中 ナ リ

退 ノ筈 二 、米人通信員 ノ行動

迄 ノ所 別ニ 不 穏 ノ挙 動 ナ カリ シカ最 近 浦 潮 方面 ヨリ多 数 ノ不 逞 鮮 人

ト

一、輯安 県 地 方 一般 移 住 朝鮮 人 ノ思 想 一変 シ内 地 人 及憲 兵 補 助 員 等

街徐成根、張元俊 ノ二名 ハ右 通信員ニ面会ノ為 四月四日吉林ニ向ヘ

状 況調査 ノ為吉林ニ来 タルヘシト間島本運動幹部ニ消息アリ尚局子

在北京米人通信員某 ハ南満洲地方ニ於 ケル韓族独立運動ニ関 スル

鴨緑江方面

ア ル情 況 アリ

リ

ニ 対 ス ル態度 俄ニ 傲 慢 ト ナ リ動 モス レ ハ侮 蔑 迫 害 ヲ加 ヘ ント ス ル者

三、羅子溝 ノ独立宣言運動

他

三月二十八日汪清県羅 子溝ニ於 テ独 立宣言祝賀会挙行参会者約千

ノ

名ニ達 シタリト本祝賀会 ニハ間島独立運動幹部金永学、柳讃煕等 モ

一、米 国 来 電ニ 依 レ ハ本 月七 日華 盛頓 ニ於 テ朝 鮮臨 時 政 府 外 務大 臣 ノ名 ヲ以 テ朝 鮮 ハ来 国 ノ制 度竝 同 一精 神 ノ許ニ 基 督 教 独 立 国 ヲ建 設

参加 シタリト

其

ハ十 四 日 ヨリ三 日 間 ﹁フイ ラデ ルフ イ ヤ﹂ ニ於 テ会 議 ヲ開 カ ムト ス

四、百草溝独立宣言祝賀会ニ支那官吏参列説、三月二十六日百草溝

スト ノ宣 言 書 ヲ発 表 セ ル者 ア リ尚米 国 及 布 哇ニ 在 ル朝 鮮 人 ノ代 表 者

ト伝ヘ ラ ル旨 其 ノ筋 ヨリ通 牒 アリ

ニ於 ケ ル独立宣言祝賀会ニ同地汪清県公署巡警 局長及書記参列巡警

達 シ得 サリ シト

登 リ演説 ヲ為サ ムトシタルモ出動中 ノ巡警ニ制止 セラレ其 ノ目的ヲ

入 シ二道溝 巡警局長支那人王某 ノ妾鮮婦人某 ハ婦人 ヲ代表 シ高処ニ

国独立万歳 ヲ高唱 シ解散 シタルカ群衆中 ニハ同 地耶蘇教徒婦人等混

一、三月十七日延吉県守信社二道溝市場ニ約 四千名 ノ鮮 人集合 シ韓

茂山 対岸地方 ノ状況

局長 ハ群衆ニ対 シ煽動的 ノ言辞 ヲナシタリト ノ説 アリ

前報卜同ジ

発送先

大 正 八 年 四 月 十 八 日 騒密第三八二号

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第三十六報) 那 領

図們江方面 支

一、支那軍隊警察隊 ノ配置 在局子街孟陸軍団 長ノ談 ニ依 レ ハボ クラ ニチナヤ駐屯支那軍隊 ノ

一、 三月 二十 八 日 対岸 支 那領 守信 社 九沙 坪 (慶 興北 方 一里) ニ於 テ

慶 興 対岸 支 那 領 ニ於 ケ ル状 況

タ ル モノ ナ リ ト ノ説 ア リ

ト告 ゲ午 後 七 時 頃 解散 シ タ ル カ右 行 動 ハ同 地 支那 巡 警 局 ノ黙許 ヲ得

金 河範 カ三月 十 五 日 世界 各 国 ヨリ朝 鮮 独 立 ヲ承認 シタ ル旨 入電 ア リ

鮮 人集 合 シ各 自 太極 旗 ヲ手 ニシテ独 立 万歳 ヲ高唱 シ首 謀 者玄 圭 日、

二 、 三 月 二十 三 日 延吉 県 寿 山 里同 義 合 ( 市 場 所在 地) ニ千 数百 名 ノ

シ示 威 運 動 ヲ決 行 スヘ ク目 下企 画 中 ナリ ト

三 、尚 対 岸露 支領ニ 於 ケ ル鮮 人等 ハ多衆 団 結 ノ上 慶 源 及慶 興ヘ 渡 江

会 シタ ル カ支 那官 憲 ハ何 等 ノ取 締 ヲ為 ササ リ シ

太 極 旗 ヲ掲 ケ 独 立 万歳 ヲ連 呼 シツ ツ豆満 江 岸 ヲ練 リ歩 キ午 後 四時 散

独 立 宣 言 式 ハ大 ニ豆 満 江 ヲ隔 テ ル母 国 同胞ニ 見 ス ル ノ必要 ア リト テ

是 又群 集 一般 ハ太極 旗 ヲ掲 ケ独 立 万 歳 ヲ高 唱 シ終 リ テ此 ノ盛 大 ナ ル

権 、任 基甸 、 金基 玉 等 交 々同 様 独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シタ ル ニ対 シ

下 オ ムス ク、 ハバ ロスク 、哈 爾 賓 、吉 林地 方ニ 於 テ ハ既 ニ露 国ヘ 皈

一、奉 天 在 住 ノ鮮 人 間 ニ於 テ目 下 義 勇 隊組 織 云 々 ノ風 説 ア リ即 チ目

化 シ タ ル鮮 人 及元 韓 国 時 代 ノ軍 人 ニシテ併 合 後 各 地ヘ 散 在 セ ル鮮 人

鴨緑江方面

同 地 方鮮 人 等 約 四 千名 ニ達 シ就中 各 学 校 生 徒 ノ如 キ ハ手 ニ手 ニ太 極

等 集 団 シ義 勇 隊 ノ組 織 計 画中 ナ リ ト

独 立宣 言 式 ヲ行 ヒタ ルガ当 日 参集 セ ル地方 ハ琿 春 以南〓〓 登、 金 塘

旗 ヲ持 チ喇 叭 ヲ吹奏 シツ ツ集 合 シタ リ 三月 二十 八 日式 場 タ ル九 沙 坪

村 、初 沼 尾 、 連 花洞 、 六道 泡 子 、玉 泉 洞 、 黒 項 子各 学 校 教 師 生徒竝

学 校 前 ニ ハ太 極 旗 ヲ交 叉 シ集 合者 ハ何 レ モ紙 製 ノ太 極 旗 ヲ所持 シ尚

而 シ テ之 レガ 目的 ハ鮮 内 地ニ 於 ケ ル暴 動 モ遂ニ 其 ノ効 ヲ奏 ス ル ニ

︹マ マ ︺

大 韓 ノ独 立 ヲ謀 ラ サ ル ヘカ ラ サ ル ヲ以 テ義 勇 隊 組織 ノ必要 アリ依 テ

宣言 式 ノ首 謀 者 タ ル琿 春 居 住 天道 教 主 務 長 英 河当 三十 二年 ハ数 日前

之 レ カ要 員募 集 ノ為 メ各 地ニ 人 ヲ派 シ運動 中 ナ リト 云 ヘル カ昨 今 奉

ノ挙ニ 出ヅベ ク若 シ日本 ニ シテ之 ヲ阻 害 スル ト キ ハ武 力 ニ訴ヘ テ モ

ノト内 容 同 一ナリ)

至 ラ サ リ シ ヲ以 テ今 回 ハ日本ニ 対 シ所 謂 正 義 人 道 ヲ踏 ンテ独 立宣 言

二 、同 集 会 式 場 ニ於 テ首 謀 者 ト認 ム ル李 河 英 ハ ﹁ 吾 人 二 千 万同 胞 カ

天 ニ モ之 等 ノ 一派 侵 入 シタ ル モノ ノ如 ク本 月 七日同 地十 間 房 満鮮 旅

ヨリ対 岸 金 塘 村 (九沙 坪 北 方 半 里) ニ於 テ熾 ニ別 紙 独 立宣 言書 ヲ印

十 年 前 ニ日 本 ニ併呑 セラ レ今 日迄 屈 辱 的 圧 迫 ヲ受 ケ之 ニ忍 ヒ ス シテ

﹁オ前 方 ニ日本 密 偵 宿 泊 シ居 ラ サ ル ヤ﹂ 卜尋 ネ タ ル ニ同 旅 館 主人 ハ

館ヘ 紺 セ ル脊 広 洋 服 ヲ着 セ ル年 齢 二 十 八年 位 ノ鮮 人他 ニ三名 入来 リ

刷 シ当 日式 場 ニ於 テ参 集 者 ニ配 付 シタ リ (京 城 ニ於 テ発 表 シタ ル モ

ケ ル万国 講 和 会議 ニ於 テ米 国大 統 領 ﹁ウ ィ ルソ ン﹂ 氏 ノ提 唱 ニ係 ハ

他 国 ニ流 浪 シ辛苦艱 難 ヲ甞 メ機 ノ到 ルヲ待 チ居 タ ル ニ今 回仏 国 ニ於

カ此 ノ地ニ 身 体 強 壮 ニシテ労 働ニ 堪ヘ 得 ル人 物 ナ キ ヤ否 ヤト問 ヒタ

ル後 旅 館 ヲ立 出 テ タリ ト 云 フ之 等 ハ自 ラ義 勇 軍 云 々 ハロ ニセサ ル モ

然 ラ サ ル旨 答 ヘタ ル ニ自 分等 ハ奥 地 ヨリ移 民 募 集 ニ来 リ タ ル者 ナ ル

其 ノ言 語態 度 等 ヨリ察 ス ル ニ或 ハ同 一派 ノ モノ ニアラ サ ル ヤト思 料

ル自 決 主 義 ニ基 キ愈 々母 国 ヲ独 立 シ得 ル コト ト ナ リ近 ク吾 人 モ母 国

タ ル ニ対 シ 一般 集 合 ハ太極 旗 ヲ翳 シ独 立 万歳 ヲ高 唱 シ続 イ テ回 竜 峯 、

内 ニ渡 江 シ得 ルカ如 キ ハ各 自 愛 国 心 ノ旺 盛 ナ リ シ ニ基 因 ス﹂ ト 述ヘ

朴亨 奎 、 金塘 村 、 呉 寿鉱 兄 弟 及 同 村 申禹 汝 、朴 春 根 、九 沙 坪 、 金 秉

白

宗殷 

二十 五 年位

即 時 解 散 ヲ命 シ若 シ応 セサ レ ハ武 力 ニ訴 フル旨 ヲ告 ケ タ ル ニ暴 民

金 冠 戒 、趙 機 樹 (移 住鮮 人 酋 長 ) 及 朴済 国 ニ対 シ其 ノ行 為 ヲ責 メ

警 告 セ シメ タ ル処 区 官羅 福元 ハ部 下 十名 ヲ率 ヒ現場 ニ臨 ミ首 謀 者

以 テ葡 三駐 在 所 長 ニ命 シテ対 岸 八 道溝 警 察 第 四 区 ニ通 報 シ解 散 方

ノ暴 民集 合 シ旧 韓 国 旗 ヲ押 樹 テ独 立 万歳 ヲ唱ヘ 不穏 ノ状 態 ナ ル ヲ

午 前十 一時 再 ビ 八 道溝 移 住 鮮 人 学 校 ( 第 七正蒙 学校 ) ニ約 三 百 名

日 国外 第 二十 一報 参 照) 解 散 命 令 ニ依 リ 一時 解散 シタ ル モ三 十 日

1 、 三 月 二十 九 日 八道 溝 ニ集 合 セ シ約 二百 名 ノ移 住 鮮 人 (四 月 四

教会 長 老 白 時 溶 ニ勧 誘 シ来 リ シカ同 時 ニ加 入者 ハ各 自金 三十 円 乃

織 ヲ計 画 シ タ ル モノ ノ如 ク該 派加 入方 輯安 県 楡 樹 林 子揚 子 溝 耶蘇

門 同 呉大 奎 等 ト相 謀 リ 日本 人 駆逐 ヲ目 的 ト ス ル急 進 派 ナ ル団 体組

三 、謂 原 分 遣 所 管 内対岸 (謂 原 分遣 所 長 報 告) ︹ 不明︺ 1 、諜 報 ニ依 レ ハ通 化 県 □ 当帽 子 耶 蘇 教牧 師 崔 奉 錫 ハ興 京 県 旺清

約 四十 名 ノ志 願 者 ヲ募 リ柳 河 県 三源 浦 方 面 ニ向 ヒ タ リト 云 フ

ト ニ定 メ タ レ ハ此 際 進 ン テ志 願 スル カ利益 ナ リ 卜称 シ同 地 方 ヨリ

制 度 ヲ設 ケ 十 八歳 ヨリ四 十歳 迄 ノ者 ヲ毎戸 ヨリ 一人宛 募 集 ス ル コ

ト共 ニ総 督 府 ハ撤 廃 シ日 本 ニ引 揚 ク ル筈 ナ レ ハ吾 人 ハ今 ヨリ徴兵

ク韓 国 ハ既 ニ独 立 セ リ就 テ ハ来 ル六 月 巴 里 ニ於 ケ ル講 和 会議 終 了

右 両 名 ハ三月 二十 九 日輯 安県 大 清 溝 ニ来 リ移 住鮮 人 ニ語 リテ 曰

ハ直 ニ上 下流 及 八 道 溝奥 地 ニ向 ヒ退 散 シタ ル ヲ以 テ羅 区官 ハ首 謀

至 五十 円 ヲ用 意 シ命 令 一下 鮮 地 ヲ襲 撃 スヘ キ旨 ヲ附 記 シ来 レ リ卜

一、原 昌 分隊 管 内 対岸 ( 原 昌 分 隊長 報 告 )

セラ ル

ニ処 スト 戒 告 セリ

住所  通 化 県哈 泥 河

本 籍  平 安南 道 平 壌

三 十 五年 位

住 所  柳 河 県 三源 浦

金

李

金

陽

秉

基

杰

俊

河

2 、本 籍  京 畿 道楊 州 郡 以 下 不詳

謂フ

者 ニ対 シ厳 重 ナ ル訓 戒 ヲ与ヘ 再 ヒ同 一行為 ヲ繰 返 ス ニ於 テ ハ厳 罰

二十 九 日集 合 セ ル暴 民 ハ二百 名 内 外 ノ処 三十 日約 三百 名 ニ増 加 シ タ ル ハ恰 モ三十 日 ハ八道 溝 市 日 ニ相 当 セシ カ為 ナ リ又首 謀 者 ハ 今 尚 八 道 溝 ニ在 ルヲ以 テ彼 等 ノ行 動 内 偵 中 二、 高 山 鎮 分 遣 所管 内 対岸 ( 高 山 鎮 分 遣 所 長 報告 )

住 所  柳 河 県 三源 浦

1 、 四月 三 日輯 安 県 西 聚 堡 花 田子 居 住 耶蘇 教 徒 崔 錫俊 、李 尚 根 外 六名 ハ致 和 堡 双岔 河 田俊 杰 方 ニ来 リ今 回韓 国独 立 シ タ ル ヲ以 テ吾

福 

本籍  京 畿 道 以下 不 詳

等 移 住 鮮 人 ハ韓族 会 ヲ組 織 シテ団 結 ヲ計 ル計 画 ニ付加 入 セラ レ度 シト告 ケ附 近 鮮 人 二十 数 名 ヲ同 家 ニ集 メ同会 ニ加 入 方 ヲ勧 誘 シ タ

住 所 通化 県 高麗 墓 子 宗

ル後 独 立 万 歳 ヲ唱ヘ 四月 四 日 花甸 子方 面 ニ引揚 ケ タ リト 云 フ 2 、本 籍 不詳

白

四 月 三 日午 前 十 時 我 カ扶 民 団員 三十 三 名 ヲ雙 岔 河 ニ派 シ大 韓 国

発送 先

リ 前報ト同ジ

ル等 一時 不 穏 ノ状 態 ナ リ シ カ薄 暮 ニ及 ヒ自 然 解 散 シ目下 ノ処 平 静 ナ

後 四時 同 県 石 桂 子 ( 江 岸 ヨリ 一里) ニ集合 シ朝 鮮 独 立万 歳 ヲ高 唱 ス

寛 旬 県 大 、 小 不太 遠 及 同 県 下漏 河 附 近 ノ鮮 人約 三 百名 四月 十 日午

五、 碧 潼 分遣 所管 内 対 岸 ( 碧潼 分 遣 所 長報 告 )

タシ

独 立 万 歳 ヲ唱 フ ル ニ付貴 管 内 組 合 員 ヲ可 成 多 数集 合 セ シ メ置 カ レ 甫

同

日

同 韓

本籍  右

同

彪

住 所  右

本籍  右 住 所  通 化県 七道溝 金秉

右 ハ各 自 拳 銃 ヲ携 帯 シ各 地移 住 鮮 人 ヲ歴 訪 独 立 運動 費 ト シテ其 資

ス ト脅迫 徴 金 シ居 レ リ卜

力 ニ応 シ十 円 乃 至 二十 円 ノ出金 ヲ強 要 シ若 シ応 セ サ ル ニ於 テ ハ射 殺

ヲ襲 ヒ兵器 弾 薬 ヲ奪取 ノ上 一気 京城 ニ突 入 スヘ シ ト傲 語 シ同 志 糾

名 簿 乙黄 菊 甫 等 ト相通 シ東 西相 呼 応 シ テ鴨緑 江岸 配 置 ノ警 務 官 憲

道 善等 中 堅 ト為 リ忠義 社 ナ ル秘 密結 社 ヲ組 織 シ穆 稜 県 八 面道 居 住

送 途 中 ヲ邀 撃 シ タ ル首 魁 亡李 鎮 竜 ノ 一味 趙孟 善 及 大 正 七年 一月 梨 ︹ 不明︺ 山 駐在 所 監 督 補 助員 ヲ殺 害 セ ル李 鎮 竜 ノ旧部 下 申 鳳 □ 不良 鮮 人 車

配 布 中 (十 四 日 入手 ス) 本 宣言 書 ハ鮮 内 地及 東 京 等 ニ送 付 シ タ ル形

領 ョリ該宣 言 書 一千 余 枚 ヲ局 子街 ニ送 付 シ来 リ タリ 目下 間島 各 地 ニ

各 地 ニ配 布 シ婦 人 ノ独 立 示威 運動 参 加 ヲ煽 動 シ ツ ツア リ 四月 八 日露

組 織 シ其 重 立者 八名 ハ連 署 ヲ以 テ大 韓 独立 女 子 宣 言書 ナ ル印刷 物 ヲ

一、 米 国 及露 支 在 留 排 日 鮮 婦 人 ハ相 呼応 シテ時 局 ニ対 スル婦 人会 ヲ

図們江方面

大 正 八 年 四 月 十 八 日 騒密第 三九 一号 独立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 第 三十 七 報 )

合 ト兵 器 ノ入 手 ニ奔走 中 ナ ル カ既 ニ二百 名 ノ加 入者 ア リト謂 フ

跡 アリ

1 、暴 徒 派 ニ属 シ而 カ モ大 正 五年 十 月 平 北雲 山金 鉱 会 社 ノ金 塊 輸

四 、楚 山 分 隊 管 内 対岸 ( 楚 山 分隊 長 報 告 )

2 、 四 月 三、 四 日 ノ両 日 ニ亘 リ寛甸 県 下 漏 河草 荒 溝 耶 蘇 教 、 天道

二、 四月 四 日 樺 田社 樺 田 子 ニ於 テ独 立 宣言 祝 賀 会 ヲ挙行 シタ ル カ参

領

教 ヲ中 心 ト ス ル移 住鮮 人約 二 百余 名 同 地 耶 蘇 教会 堂 ニ集 合 大 極旗

集者 約 一千 五 百名 ( 内 学 校 生徒 約 二百 名) ニシ テ数 名 ノ独 立 宣 言祝

那

ヲ振 リ翳 シ韓 国 独 立 万歳 ヲ高 唱 シ鮮 地 ニ押 寄 スヘ シ ト ノ説 盛 ナ リ

賀 ニ関 ス ル演 説 ア リ タ ル後 万歳 ヲ三 唱 シテ解 散 セ リ

当 日 ノ首 謀 者 ハ樺 田社 明 堂〓 三成 学 校 長金 在 範 同 教師 趙 彬 及 池 松

支

シ モ其 ノ事 ナ ク目 下 平穏 ニ帰 セ ル状 況 ナ リ

ノ報告 ア リ支 部 長 ハ其 ノ処 置 ニ窮 シ居 レリト

3 、最 近 扶 民 団 員 ヨリ輯 安 県雙岔 河朝 鮮 人 組合 支 部 長 金 利奎 宛 左

(本 運動 役員 ) ナリ

県 哈 泥 河 ノ三 地 点 ニ参 集 セ シ メツ ツ ア リ其 ノ目 的 ハ韓 国独 立 ヲ援 助

其

他

一、鮮 人 密 偵 ノ内報 ニ依 レ ハ桑 港鮮 人 国 民 会長閔 商 鎬 (閔賛 鎬 カ或

ノ

(一) 朝 鮮 ノ 一角 ヲ占領 シ仮 政 府 ヲ組 織 セバ外 国 ノ借款 ニ依 リ軍 資

ハ安 昌 浩 ノ誤 ナラ ン) ハ独 立 運 動 ノ為 上 海 ニ赴 クヘ ク書記 五名 ヲ伴

スル ニア リト右 情 報 ニ ヨリ 我 官憲 支 那 官 憲 ト措 置 方 考 究中

金 ヲ得 ル コト難 事 ニアラ ス云 々

ヒ桑港 ヨリ ﹁マニラ﹂ 行 米 船 ﹁サ ンタ ク ス﹂ ニ乗 船 四月 九 日 ﹁ホ ノ

三 、間 島 地方 ニテ韓 族 独立 運 動 ニ関 シ左 ノ如 キ謡 言 盛 ンナ リ

(二) 支 那 名士 梁 啓 超 ハ韓 族 独立 運 動 ニ関 シ有力 ナ ル後 援者 ナ リ同

前 報 ト同 ジ

行 ノ方 法 及 時 日等 ニ付 テ ハ諜 知 ス ル ヲ得 サ リ シ モ清 津及 雄 基 地 方 ノ

キ旨 ノ通 知 ア リト テ之 カ実 行 方法 期 日等 ニ付 協 議 ヲナ セリ而 シテ実

四十 名 ハ同 校 ニ集合 シ煙 秋 鮮 人自 治 団 ヨリ朝 鮮 独 立宣 言 式 挙行 ス ヘ

一、 四月 三 日 土 里 対岸 鹿 島 露 語 学校 生徒 及 父 兄 其 ノ他 鹿 島 有 力者 約

セ ラ レ タ リト ノ情 報 ヲ得 テ 一時 転 心 湖 ニ集 合 シ タ ル暴 民 等 ハ各自 空

企 テ密 偵 ヲ派 シ テ状 況 ヲ探 ラ シ メタ ル ニ金 河〓 ハ既 ニ鮮 内 地 ニ押 送

シ毎 戸 一名 ノ壮 丁 ヲ出 シ頭 道 溝 分 館 ヲ襲 撃 シ テ金 河〓 ヲ奪 取 セ ント

(長 老 )鄭 明珠 、李 某 ナ ル モノ首謀 ト ナ リ通 知書 ヲ鮮 人 各 戸 ニ配 布

ハ金 河秀 ) ノ逮 捕 セラ ル ルヤ平崗 上 里社 三 道 溝 転 心 湖 耶 蘇 教 牧 師

一、間 島 頭 道 溝 ニ於 ケ ル独 立 宣 言祝 賀 会 ノ首 謀 者 タ リシ金 河〓 (或

領

独 立 運動 者 ト相 呼応 シテ実 行 ス ル コト ト シ解 散 シ タリ ト

シ ク解 散 セ ル事 実 ア リ

那

二 、土 里対 岸 露 国税 関 監 吏 カ土 里 分遣 所 配 属 阿 部 通 訳生 ニ洩 シ タ ル

二、 四 月 六 日 三道 溝 転 心湖 耶 蘇 教学 校 内 ニ村 民 協 議 会 ヲ開 キ集合 ス

支

図們 江 方 面

大 正 八 年 四 月 十 九 日 騒密第 四七 一号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外第 三十 八 報 )

発送 先

ル ル﹂ 寄港 即 日 出 発 セリ ト

氏 ハ韓 族 独 立 ハ過 激 主義 喧 伝 ノ趣 旨 ニ於 テ賛 成 スル モ ノナ リ云 々 又 上 海救 国報 ハ韓 族 独 立 運動 ニ声 援 ヲ与ヘ 居 レリト (三) 侍 天 教 宋秉畯 ハ韓 族 独 立運 動 者 ノ為 ニ除外 セラ レ居 リ タ ルカ 耶 蘇 教 、 天道 教 一部 ノ者 ハ本 回 ノ運 動 ハ韓 族 挙 リ テ努 力 スヘ キ問 題 ナ リト 称 シ侍 天 教 ノ参 加 ヲ慫 慂 シタ ル結 果 本 回其 ノ目 的 ヲ達 シ タ リ ト ノ消 息 ア リ侍 天 教 ノ起 ツ ノ 日遠 キ ニアラ ザ ルベ シト ノ説 ア リ

所 ニ依 レ ハ不 日該 地鮮 人 ハ大 挙 シ テ土 里 分遣 所 ヲ襲 撃 セ ント計 画 シ

ル モノ附 近各 村 有 力 者 三十 余 名 及 該 校 生徒 四十 余 名 ニシテ該 項 記載

領

ツ ツア リ ト警 戒 中

ノ鄭 明 珠 ハ左 ノ要 領 ヲ以 テ演 説 シ タ リ

露

一、海 竜 地方 ニテ ハ扶 民団 員 等 ハ各 鮮 人部 落 ニ至 リ 一戸 ニ付 青 年 男

(1) 集 合 ノ有 力者 ハ其 洞 民 ヲ勧 誘 シ独 立運 動 ニ尽 力 セ シ ムル コト

鴨緑 江 方面

子 一人宛 ヲ選 ヒ四月 八 日 ヨリ海 竜 県 下 四 八 且 、柳 河 県 三源 浦 及 通 化

(5) 集 合 ノ有 力 者 ハ朝 鮮 独 立新 聞 記 事 ヲ村 民 ニ周 知 セ シ ム ル コト

(4) 寄 附 金 募 集 ノ際 ハ悉 ク之 ニ応 セサ ルヘ カラ サ ル コト

テ抵 抗 ス ル コト

(3) 領 事 館 カ本 運 動 ニ関 シ鮮 人 ヲ逮 捕 セ ント スル ト キ ハ暴 力 ヲ以

(2) 日本 領 事 館 ニ訴 願 類 ノ提 出 ヲ厳禁 スル コト

シト確 信 ス ル モノ ナ リ

旨 ヲ齎 ラ セ リサ レ ハ将 来 本運 動 者 ハ決 シテ武 力 手段 ニ出 テ サ ル ヘ

最 近露 領 ヨリ帰 来 セル金 躍 淵 モ亦 在 露 領 同志 モ吾等 ト同 意 思 ナ ル

縦 者 ノ不 熟 練等 到 底 日本 軍警 ニ及 フ ヘク モア ラズ本 件 ニ関 シテ ハ

武 器 ノ蒐 集 困難 、第 二武 器蒐 集 上巨 額 ノ費用 ヲ要 ス、 第 三 武 器 操

思 ナ シ如 何 ト ナ レ ハ武 力 手段 ハ言 ヒ易 ク行 ヒ難 キ事 ニ属 ス、第 一

テ露 領 同 胞 ト 間島 在 住 者 ト合 併 シタ ル兵 隊 一万 名 以上 ヲ募 リ鮮 内

最 近 露 領 ヨリ林 炳 浩 ナ ル者 同 地 ニ於 ケ ル重 ナ ル同 志 ノ意 ヲ受 ケ

(6) 各 人 ハ自 分 ノ知 レ サ ル旅 客 ニ対 シ本 運 動 ニ関 ス ル 一切 ノ秘 密

地 ニ侵 入京 城 ニ驀進 シテ ハ如 何 ニト ア リ シ モ吾 等幹 部 ニ於 テ ハ支

ヲ厳 守 スル コト 以 上 ノ演 説 ニ対 シ集 合 有 力 者 ハ全部 賛 意 ヲ表 シテ解 散 シタ リ

具

( 平崗

一 ( 局 子 街 )  高

均 (八道 溝 )  金秉

躍

鳳

九禹

淵 (明

雨 (哈蟆 塘 )

組 織 シタ ル ハ事実 ニシテ其 役 割 ハ次 ノ如 シト申 立 テタ リ

姜 鳳 羽及 李 弘 俊 ニ就 キ韓 族 独 立期 成 会 ナ ル モノ ノ存 否 ヲ質 ス ニ其

五 、韓 族 独 立 期 成 会

返 シタ リ

那 軍警 ノ取 締厳 ナ ル間 島 ヨリ 一層 警 戒 厳 重 ナ ル鮮 内 地 ニ侵 入 ス ル

容

三 、 目下 左 記 二 名 ノ モノ ハ茂 山 間島 地方 及 三道 溝 地 方 一帯 ニ亘 リ本

斗

俊

カ如 キ ハ到 底 不可 能 ナ ル ヲ主 張 シタ ル結 果林 炳 浩 モ其 儘 露 領 ニ引 鄭

相

運 動 ニ関 スル寄附 金 ヲ募 集 シ居 レ ル カ到 処 好 ンテ勧 誘 ニ応 シ ツツ ア

茂 山 間 島 方 面  東 良 上 里 社 華 田洞 居 住  三道 溝 青岩 村 

玄

リト

三道 溝 方 面 

尚茂 山 間 島 及 三道 溝 地 方 ニ於 テ ハ独 立新 聞 及 ﹁ 吾 人 ノ手紙 ﹂( 独 立 新 聞 ニ類 スル モ ノ ニシ テ号 ヲ逐 ウ テ発 布 ス) ハ村 民 ニ依 リ転 読 セ

馬 礼

( 赤岩 坪 )  李

シ

先 ( 哈蟆 塘 )

会

元

文 (一両 溝 )  金

ラ レツ ツ ア ル状 況 ナ リ

副 会 長 

劉

台〓

明 )  鄭

)  姜

晋 (太拉 子 ) 議 事 部 員 

崔

舜

春

〃 

李

長 

〃 裵

金

目 下間 島 日本 総領 事 館ニ 検束 中 ナ ル姜 鳳 羽 及 李弘 俊 ノ談片 左 ノ如

(1) 間 島 ニ於 ケ ル独 立 運 動 卜巴 里講 和会 議 ト ハ未 タ何 等 ノ聯 絡 ナ

〃 

徳 (不

四 、姜 鳳 羽及 李 弘 俊 ノ談 片

シ今 回 ノ運 動 ハ単 ニ在 住 鮮 人 ノ熱望 ヲ世 界 ニ知 ラ シ メ以 テ其 同情

〃 

明

載冕

)

(竜 井村 )

東)

(局 子街 )

煥 (平崗

洽 (両 口 河)

ヲ請 フ卜共 ニ日 本 ノ覚 醒 ヲ促 サ ント スル ノ趣 旨 ニ外 ナラ ス

申

竜

(2) 我 同 志 中 ノ過激 派 ハ今 後 武 力 手段 ニ訴 フベ シ ト首 唱 ス ル モノ

〃 

亨湜

ア レト モ吾 等 幹部 ニ於 テ ハ最初 ヨリ斯 ル過 激 ノ行 動 ニ出 ツ ルノ意

財 務部 員 

〃 

〃  朴

金

容

張夾咸

柳

河

讃

貞

信

浩 (小 営 子)

天 ( 竜 井 村 )  崔

煥 ( 平崗

煕 ( 局 子 街 )  徐

勲 ( 平崗

根 ( 竜 井 村 )  崔

起

享湜

( 竜 井 村 )  ) 裵

俊 (局 子街 )  姜

精 (竜井 村 ) 

)  崔 明)  張禹

雄

東)

範 (東盛 湧 )

烈 (明月 溝 )

奎 (局子 街 )

鶴 (明

( 竜 井村 )

前報 ト同 ジ

太拉 子 、 南 陽 坪 、湖 川 街等 ニ配 置 シ犯 人 ノ押 送 途 中 ヲ要 シ奪 取 セ ン

哇 有 力 鮮 人李 承 晩 一派 ノ援 助連 絡 ヲ以 テ樹 立 シ故 李 太 王 ノ位 牌 ヲ奉

一、 四 月 二 日浦 潮斯 徳 ニ於 テ大 韓 国 政府 ヲ建 設 シタ リト該 政 府 ハ布

露領 ( 間 島 電 報)

図們 江 方面

大 正 八 年 四 月 十 九 日 騒密第四七六号 独 立 運 動 ニ関 スル件 ( 国 外 第 三十 九報 )

発送 先

十 ハ局 子 街 ニ帰還 交 代 セ リ

巡警 三十 七名 ハ四月 八 日竜 井 村 ニ到 着 之 ト同 時 ニ駐 屯 セ ル支 那 兵 五

鮮 人 騒擾 警 備 ノ為 吉 林 ヨリ派遣 セラ レタ ル巡官 一名 、 巡長 二名 、

八、 支 那軍 警 ノ動 静

ナリト

近 日来 京 スヘ シト聞 込 ア リ) ニ朝 鮮 国 民 ノ意 思 ヲ表 示 ス ル為 ノ モノ

城 ニ来 ル仏 国 里 昂大 学 教 授 モ リス ク リ ン (本 人 ハ未 タ来京 セサ ル モ

尚 李 弘 俊 ノ申 立 ニ ヨレ ハ ﹁吾 人 ノ手 紙 ﹂ ハ是 迄 同 人 ノ手 ニ依 リ テ

ヒテ約 十 日前 吉 林 ニ向ヘ リ ト同 人 ハ尚 上海 ニ モ至 ル ヘシト

〃  高

弘

勲 (平崗

益 ( 鳳 林 河)

交 渉 部 員  柳

尚

成 (不

支

編 輯 部 員 

李

金

貞

発行 セラ レ タ ル モノ ナ ルカ之 ハ這 回特 ニ独 立 運動 ノ状 況視 察 ノ為 京

〃 

金

春

) 

通 信 部 員 

朴

権 (局 子街 )

〃 

李

成

警 衛 部 員 

伯

〃 

間 島 ニ於 ケ ル独 立 運動 首 謀者 姜 鳳 羽 、 李弘 俊 等 日本 官 憲 ニ逮 捕 セ

六 、逮 捕首謀 者 奪 取 計 画説

ラ レ タ ル為 局子 街 自 衛 団員 三 十名 ( 多 ク道 立中 学 校 鮮 人生 徒 ナリ ト

ト企 テ昼 夜 数 名 ノ見 張 ヲ為 シ居 レ リト現 ニ七道 溝 ニ ハ数名 ノ学 生見

ス ル ニ在 リト

シ彼 等 間知 名 ノ者 ヲ以 テ各 部 大臣 ト シ独 立 運 動 ノ総 指揮 ヲ為 サ ント

云 フ) ヲ派 遣 シ明東 学 校 生数 十 名 ト共 ニ会寧 及鐘 城 街道 中 七 道溝 、

張 シテ行 人 ヲ物 色 シ居 ル ヲ認 メ タ ル モノ ア リ而 シ テ是 等配 置 員 ハ多

ノ先 発隊 ト シテ百 五十 名 ノ決 死 隊 ヲ組 織 シ現 ニ琿 春附 近 ニ集合 シ ツ

会 員 ヲ募 集 シ各戸 一名 宛 加盟 ノ コト ニ定 メ更 ニ会員 中 ヨリ示威 運 動

一、最 近 琿 春 地方 ニ於 テ ハ不逞鮮 人黄 丙吉 外 同志 ノ者 等 大韓 国 民 会

支 那 領 (間島 電 報 )

少 ノ拳 銃 ヲ用 意 シ居 レリト 云 フ 七 、 独 立 運動 ノ行動 柳 河 天 ハ局 子 街 ヲ去 ル 一里 ナ ル李 花洞 黄 関 世 方 ニ潜 伏 シ新 聞 発 行

牧 師裵 亨植 ハ間鳥 ヲ代 表 シ巴 里派 遣 代表 者 ニ通 信 スヘ キ任 務 ヲ帯

ニ従 事 シ張錫咸 ハ目 下 明東 学 校 内 ニ潜 伏 シア リト

ツ ア リ ト該会 ハ前 記在 浦 潮 大韓 国政 府 ノ支 部 ト シテ其 ノ指揮 ニ依 リ 支 那 領 (間島 情 報 )

図們 江 方 面

今 回 ノ韓 族 独 立 運 動 ハ首 謀 者 ノ逮 捕 等 ニ依 リ表 面 稍鎮 静 ノ状態 ニ

行 動 スル筈 ナ リ ト而 シ テ黄 丙吉 カ琿 春 地方 ニテ本会 ノ費 用 ト シ テ募 集 シタ ル金額 ハ既 ニ二万 円 ニ達 セリ ト尚大 韓 国 政府 、大韓 国 民会 ノ

人 ノ思 想 ハ益 々変 調 ヲ来 シ良 民 ノ心情 モ亦動 揺 シツ ツ ア ル ハ掩 フヘ

ニシテ果 シテ 不逞 ノ行動 ノ実 現 セラ ルヘ キ ヤ否 ヤ保 シ難 キ モ 一般鮮

二 、米 領 露 支 領在 留 鮮 人 ヲ通 シ最有 力 ナ ル不逞 鮮 人 在布 哇 李 承晩 以

カラ サ ル所 ナ リト ス特 ニ露 領 方 面 ノ不 逞 鮮 人 ニ煽 動 セ ラ レ過 激 ナ ル

在 リト雖 裏 面 ニ於 テ ハ危 険 性 ヲ帯 フル ニ至 リ タ ル ハ諸情 況 ノ示 ス所

下 三 十 九名 ノ署 名 ヲ以 テ発 シタ ル大 韓 独 立 宣言 書 最 近露 領 ヨリ間 島

一、間 島 在 住 鮮 人 ノ有 力 者間 ニ左 ノ如 キ説 ヲ為 ス者 ア リ

言動 ヲ弄 ス ル者 ア ル ニ至 レリ其 ノ言 動 ヲ輯 録 ス レ ハ左 ノ如 シ

団体 的 示 威 運動 ハ琿春経 由 陸 路 京城 ニ侵 入 ス ル計 画 ニシ テ之 カ運 動

ニ送 付 シ来 リ目 下各 所 ニ配 付 中 右 宣言 書 ハ朝 鮮内 地 及 東京 方 面 ニ モ

開始 ハ浦 潮 方面 ト連 絡 ノ上 四 月 二十 日頃決 行 スベ シト謂 フ

送 付 シ タ ル形 跡 ア リ手 配中

﹁ 朝 鮮 ハ独 立 シ得 ヘキ ヤ﹂ ﹁朝 鮮人 ハ日本 人 ト同 化 シ得ヘ キ ヤ﹂

ノ同 化問 題 ニ至 リ テ至難 ノ事 ニ属 スヘ シ夫 レ各 民族 ハ互 ニ相 容 レサ

今 回 ノ韓 族 自 決 運 動 ハ我 民 族 ノ独 立 運 動 ノ第 一声 ニ過 キ ス今後 我 民

ル尊 キ歴史 ヲ有 スルノ ミ ナ ラ ス言 語 風俗 習 慣等 到 底 同 化 シ得ヘ カラ

一、 目 下 寛甸 県 大平 哨 ニ於 テ鉱 山 試 掘 中 ノ米 人 ﹁ウ ィ リア ム﹂ ノ動

鴨緑江方面 ( 義 州隊 報 告)

人 ニ対 シ朝鮮 ハ近 ク独 立 スル筈 ニ付 速 ニ離婚 シ我同 胞 ト婚 姻 スヘ シ

静 ヲ内 査 ス ル ニ同 人 ハ現 ニ支 那 人 ト合 同金 山 ヲ経 営 シ鮮婦 人 ヲ妻 ト

ト脅 迫 セ シ事 実 ア リ ﹁ウ ィ リ ア ム﹂ 帰 宅後 之 ヲ聞 キ大 ニ憤 怒 シ江 岸

サ ル モノ ア ル ニア ラ ス ヤ況 ヤ今 日同 一民族 間 ニ於 テ ス ラ民本 主 義 、

ハ強 チ朝 鮮 ノ独 立 ハ不可 能 ト ナ スヘカ ラ サ ル モ我 民 族 ト 日本 民族 ト

日 本憲 兵 ニ告 訴 スヘ シト敦 囲 キ居 レリ同 人 ハ這回 ノ独 立 運 動 ニ関 シ

ヲ見 ル ニ他 民族 ニ併 呑 セラ レ タ ル後 幾 多 ノ辛 惨 ヲ甞 メ テ其 ノ覊 絆 ヲ

共 産主 義 等 ヲ唱道 セラ ル ル ニ至 リタ ル ニ於 テ ヲ ヤ、古 今 東 西 ノ歴 史

族 ハ機会 ア ル毎ニ 其 ノ声 ヲ大 ニシ本 運動 ヲ繰返 シ努 力如 何 ニ依 リ テ

何 等関 係 シ ア ラサ ルカ如 シ

シ居 レルカ本 年 三 月下 旬 某方 面 ニ出 張 不 在中 附 近 ノ不 良 鮮 人等 右 婦

二 、柳 河県 方 面 ニ於 ケ ル不 逞 鮮 人等 ハ最 近決 死 隊 ヲ組 織 シ兵 器 ヲ携

カ支 那 人 ニ同 化 シタ ル ノ外其 ノ例 ヲ見 サ ルナ リ之 ニ由 リ テ観 ル モ今

レサ ル ニ モセ ヨ児童 ノ父 兄 ハ祖 国 ノ歴 史 ヲ口授 スヘ シ、 サ レ ハ東 国

ニ出 テ タ ル モノ ナ ルヲ証 スル適 例 ナラ スヤ譬ヘ 学 校 ニ於 テ教授 セラ

二、 鮮 人児 童 ニ朝 鮮歴 史 ヲ教育 セ サ ルカ如 キ ハ日本 ノ教 育 ハ政 略 的

回 ノ行動 ハ決 シ テ軽 挙妄 動 ニア ラサ ルヘ シ云 々

脱 シ更 ニ独 立 シ得 タ ル民族 ア ル モ全 然 同 民族 ト同 化 シタ ル ハ満 洲 人

前 報 ト同 ジ

帯 シ テ鴨 緑 江 岸鮮 地 ヲ襲 フヘ シト ノ風 説 寛甸 附近 ニテ専 ラ ナ ルカ支

発送先

那 巡 警 ノ警 戒 厳 重 ナ ル ヲ以 テ実 行 困 難 ナ ルヘ シト

独立運動 ニ関 スル件 (国外第四十報)

大 正 八 年 四 月 十 九 日 騒密第五〇五号

モノ ナ ラ ス ヤ

テ講 和 会 議 ニ人 種 無 差 別問 題 ヲ提 起 スルカ如 キ是自 家 撞 着 ノ甚 シ キ

テ顧 サ ル如 キ ハ吾 人 ノ怪訝 ニ堪ヘ サ ル所 ナ リ而 カ モ日本 ハ 一面 ニ於

ル処 ナ シ然 ル ニ日本 ハ同 国 人 タ ル我 等 ニ差 別 的 待遇 ヲ施 シテ恬 ト シ

三、露 国 及支 那 共 ニ鮮 人官 吏 ヲ採 用 シ之 ヲ遇 スル ニ本 国 人 ト何 等渝

過 キサ レト モ日本 ノ教 育 ノ誠 意 ナ キ ヲ認 ムル ノ外 ナ シ云 々

史 ハ永 遠 ニ鮮 人 ノ脳 裡 ヨリ消 除 スル コト能 ハサ ルヘ シ是 等 ハ 一例 ニ

シ是 当 ヲ得 サ ルノ甚 シキ モノ ニシテ我 等今 回 ノ運動 ノ如 キ ハ人 智 ノ

七 、 我民 族 今 回 ノ運 動 ハ背 恩 的 行動 ナ リト ノ讒謗 ヲ為 ス者 ア ル カ如

来 ヲ想 ハ ハ転 タ憂 慮 ニ堪 ヘサ ル モノ ア リ云 々

其 ノ殖 民 地 ニ於 ケ ル統 治 政 策 ヲ立 テ換 エル ニ至 ルヘ シ朝鮮 民 族 ノ将

共 ニ利 益 ヲ得 タ ル モ ノ卜謂 フ ヘシ然 レト モ日本 ハ今 回 ノ経 験 ニ鑑 ミ

知 ノ学 問 ヲ為 シタ ル理 ナ リ サ レ ハ今 回 ノ独 立 運 動 ハ朝 鮮 人 モ日本 モ

ヘカ ラ サ ル不 幸 ヲ見 タ リ シ ナ ル ヘ シ日本 ハ今 回殖 民政 策 ニ関 ス ル未

タ ル ニ促 サ レタ ル モノ ニ シテ我 民族 ノ文 化進 歩 ノ結 果 ニ因 ル モノナ

向 上 ト共 ニ当然 起 ルヘ キ問 題 ニシテ偶 々民族 自 決主 義 ノ唱 道 セ ラ レ

ル ハ何 人 ト雖否 定 ス ヘカ ラ サ ルナ リ吾 等 ノ韓 族 自決 運 動 ハ春 風 到来

四 、吾 人 聞 ク所 ニ依 レ ハ会 寧 憲 兵分 隊 ニ於 テ引 致 シタ ル鮮 人児 童 ハ

兵 ハ之 ヲ殴 打 シテ懲 ラ シメ タ ル ニ ﹁ 万 歳 ﹂ ヲ唱ヘ タリ ト之 ヲ以 テ ス

官 憲 ノ訓 戒 ニ服 セ ス自 己 ノ行 為 ニ就 キ改悛 ノ意 ヲ表 セサ ル ヲ以 テ憲

木 芽 ノ萠 ユル ニ モ譬 フ ヘク時 勢 ノ推 移 ノ然 ラ シ ム ル所 ニシテ天 運 卜

ヤ即 チ日本 側 ニ於 テ ハ事 毎 ニ我 等同 胞 ヲ差 別的 取 扱 ヲ為 サ ント スル

シテ今 日 ニ至 ラ シ ム ルノ已 ムナ キ ニ導 ケ ル モ ノ ハ日 本 ノ罪 ニア ラ ス

ス ル モノ ニア ラ ス又特 ニ日本 人 ニ反意 ヲ有 ス ル モノ ニア ラ ス吾 人 ヲ

五 、 我 民族 ハ日韓併 合 ノ事 ヲ以 テ必 ス シ モ天 ヲ共 ニ戴 カ サ ル仇 敵 ト

ト見 ル ハ片 腹 痛 シ云 々

九 、 昨 年朝 鮮 人判 任 官 ノ俸給 令 ヲ改 正 シタ ル ハ給 与 上 ノ待 遇 ヲ向 上

ナ リ云 々

ナ リ同 化 ハ強 要 スヘ キ モ ノ ニア ラ ス シテ同 化 スヘ ク指 導 ス ヘキ モノ

如 ク指導 セ サ レ ハ日本 ノ朝 鮮 統 治 ハ失 敗 ニ帰 スル ヤ疑 ヲ容 レサ ル所

以 上 我等 ヲ シ テ自 ラ進 ン テ同 化 セサ ル ヘカラ サ ル立場 ニ至 ラ シ ム ル

短 日 月 ヲ以 テ同化 シ得ヘ キ モノ ニア ラ ス日本 カ朝鮮 人 ノ同 化 ヲ冀 フ

八 、 日本 ハ我 民族 ニ対 シテ同 化 ヲ強 要 スル モ日本 カ期 待 ス ルカ如 キ

謂 フヘ シ云 々

ル モ今 ヤ吾 人 民 族 ノ 心理 状態 ノ変 化 セサ ル ヲ知 ルヘ シ

ノ傾 向 ア リ、曰 ク普 通 学 校曰 ク鮮 人居 留 民 会曰 ク官吏 ノ待 遇是 皆 日

セ シム ル趣 旨 ナ ルヘ ケ レト モ従 来 ノ等給 ヲ引 下 ク ルカ如 キ ハ同 意 シ

吾等 民 族 ハ日 本官 憲 ノ圧迫 ニ対 シ ﹁哀 号 ﹂ ノ弱 音 ノミ ヲ吐 ク弱 虫

日本 ニ対 ス ル感 情 ヲ融 和 セ シメ得ヘ キ ヤ云 々

本 カ鮮 人 ニ対 ス ル差 別 的 待遇 ニアラ ス シテ何 ンソ ヤ之 ヲ以 テ吾 人 ノ

ス内 地 人 ト ノ無差 別的 待 遇 ヲ要求 スル モノ ナ リ云 々

一〇、 日韓 併 合後 米 国 宣 教 師 ノ 一部 カ我民 族 性 ヲ利 用 シ隠 然 排 日的

得 サ ル所 ナ リ朝鮮 人 ハ決 シ テ給 与 ノ増加 ノ ミ ニ満 足 ス ル モノ ニア ラ

行 動 ヲ煽 動 シ アリ シ ハ事 実 ニシテ今 回 ニ於 ケ ル韓 族 自決 運 動 ヲ起 ス

六 、今 回 ノ韓 族 独 立運 動 ハ我 民族 ノ存 在 ヲ世界 ニ知 ラ シメ タ ルト又

ラ ス又 日 本側 ヨリ ス ル時 ハ日本 カ国 家有 事 ニ際 シ今 回 ノ如 キ不 測 ノ

思 想 ノ向 上 ヲ促 進 シタ ル上 ニ於 テ ハ成功 シ タ ル モノ卜 言 ハサ ルヘ カ

問 題 ノ勃 発 シ タ ラ ン ニ ハ日本 ハ其 ノ有 スル軍 隊 ヲ朝 鮮 ニ分 割 セサ ル

一 一、 安 重根 ノ伊藤 公 暗 殺 ヲ以 テ義士 烈 士 ト喝 仰 スル モノ ア ル モ当

皮 相 的 ニシテ自 惚 心 ノ強 キ ハ驚 ク ニ堪ヘ タ リ云 々

総 督 政 治 ヲ謳 歌 シテ鮮 人馭 シ易 シト高 ヲ括 リタ ル如 キ日本 政 治 家 ノ

ニ至 リ シ遠 因 モ亦 米国 宣 教 師 ノ言 動 ニア リ此 ノ間ニ 於 テ日本 ハ自 ラ

一 三、 日本 新 聞紙 上 或 ハ日本 人 間 ニ論 セ ラ レツ ツア ル ﹁ 将 来 ニ於 ケ

ビ不 結果 ニ終 ル ヘシ云 々

人 ニ対 スル施 政 ノ方 針 ヲ改 定 スル モ其 ノ効 ヲ奏 ス ル ニ難 カ ルヘ ク再

解 シ同情 セ ント スル者 ナキ ヲ知 レ リ果 シテ然 リト セ ハ将来 日本 カ鮮

日本 人 ノ真 意 ヲ窺 フ ニ難事 ナ ルト 共 ニ日本 ノ識 者 スラ我 民族 性 ヲ理

ル朝 鮮統 治 方針 ﹂ ハ或 ハ武 断 ヲ以 テ臨 ムヘ シト謂 ヒ或 ハ懐 柔策 ヲ用

ラ ス安 重根 ノ行 為 ハ自 己 一身 ノ名 誉 心 ニ出 テタ ル モノ ニシ テ日 韓併 合 促 進 シ禍 根 ヲ永遠 ニ残 シ我民 族 ノ不利 ヲ招 キタ ル ニ過 キ ス然 ル ニ

フヘ シ卜論 ス ル者 ア ル カ如 シ

尚 立 タ シ ム ルノ慨 ア リ其 ノ義 烈 ハ安 重根 ト同 一視 ス ヘカラ ス今 ヤ二

徹 頭 徹 尾身 ヲ殺 シテ我 民 族 ノ将 来 ヲ思 ヒタ ル行 為 ニシ テ懦夫 ヲ シテ

モノ ナ リ豈懐 柔策 ニ甘 ン セ ンヤ今 回 ノ独 立運 動 ノ如 キ ハ此 ノ種 ノ懐

モノ ナ ルヲ以 テ吾 人 ハ寧 ロ武 断 的施 政 ノ下 ニ斃 レ ン コト ヲ快 ト ス ル

タ ル不徹 底 ノ懐 柔策 ハ朝鮮 人 ヲ シ テ自 滅 ス ルノ外 ナ キ ニ至 ラ シ ムル

ヨリ易 々タ ル所 ナ ルヘ シ懐 柔 政 策 亦可 ナ ル ヘシ然 レト モ将来 行 ハレ

想 フ ニ武 断 的政 策 ノ実行 ヲ以 テ朝 鮮 人 ニ臨 マ ハ赤 子 ノ首 ヲ捻ス ル

海 牙 ニ於 ケ ル万 国平 和 会 議開 催 ニ当 リ日本 ノ非 理 ヲ挙 ケ テ朝 鮮 ノ独

千 万 同胞 韓 族 独 立 ヲ絶 叫 セ ント スル ニ至 リ今昔 ノ感 ニ堪ヘ サ ル モ ノ

柔 策 ニ憤懣 ノ情 ノ 一部 ヲ吐 キ之 ニ反抗 セ ント スル運 動 ナ ル ヲ識 ラ サ

立 ヲ請願 シ事 成 ラサ ルヲ見 テ自仭 シタ ル李儁 先生 ノ行為 ニ至 リ テ ハ

一二、韓 族 自 決 運動 ニ対 シ日本 人 ハ言 動 ニ或 ハ新 聞 紙 上 ニ於 テ軽 挙

アリ

妄 動 ナ リト甚 シク讒謗 的 言動 ヲ弄 ス ル モノ ア ル モ人 類 ニシテ家 ヲ愛

ナ リ朝 ニ 一法 令出 テ夕 ニ又新 法 令 現 ハレ矢 ノ如 キ制 令 発 布 ノ煩 累 ニ

一四、 我民 族 ハ乞食 ト化 ス ル モ自 由 ノ天 地 ニ活 キ ン コト ヲ望 ム モノ

日本 ニ併 合 セラ ル ル ヲ歓 ハサ ル ハ日本 ニ於 テ モ諒 ト スル処 ナ ルヘ シ

追 ハレ人類 ノ自 由 ヲ モ束 縛 ス ルカ如 キ八ケ 間敷 官 憲 ノ干 渉 ヲ受 ケ テ

ルヤ

今 仮 ニ日 本人 ニシテ吾 等 ノ立場 ニア ラ シメ ヨ彼等 ハ吾 等 カ今 日執 レ

キ自 由 ノ独 立国 タラ ン コト ヲ希 望 スル モノ ナ リ云 々

迄 モ富 マン コト ヲ冀 フ モノ ニア ラ ス世界 ニ於 ケ ル貧 弱 国 ト シ テ モ貴

セ サ ル モ ノナ ク国 家 ヲ思 ハサ ル モノナ カ ル ヘシ吾 等 カ国 家 ヲ失 ヒ テ

ル幼 稚 ニシテ手 緩 キ自 決 運 動 ノ如 キ ノミ ヲ以 テ満 足 スル モ ノ ニテ ハ

前 報 ト同 ジ

図們 江 方 面

独 立運 動 ニ関 スル件 (国外 第 四十 一報)

大正八年四月十九日 騒密 第 四九 八 号

発送先

ア ラ サ ル ヘシ 日本 人 ハ今 少 シク吾 人 今 回 ノ行 動 ニ対 シテ同情 ノ目 ヲ 以 テ観 ン コト ヲ望 ムヤ切 ナ リ 最 近 日 本新 聞 紙 上 ニ掲 載 セラ ルル日 本大 官 連 ノ意 見 ノ如 キ ハ概 ネ 鮮 人 ヲ飽迄 モ没 情 漢 ト シ徒 ニ日本 ノ立 場 ヲ根拠 ト ス ル皮 相 ノ観 察 ヲ

ル モノ ナキ ヲ惜 ム殊 ニ其 ノ論 調 区 々 ニ シテ統 一セサ ル カ如 キ吾 人 ハ

為 シ真 ニ吾 人 絶 叫 ノ声 ヲ了 解 セ ス 一人 ト シ テ民族 的 立 場 ヨリ論 及 ス

力者 黄 丙 吉 首 謀 者 ト ナ リ群衆 約 二千 独 立 万歳 ヲ唱ヘ 運動 ヲ為 シ又 シ

支那領 ( 鏡 城 隊長 電 報 ) ︹一 字不明︺ 一、 四月 一日琿 春県 □ 道 溝 ( 琿 春 北 方 約 十 五 里) ニ於 テ不 逞 鮮 人有

一里) ニ来 リ同 地鮮 人 数 十 名 ヲ集 メ独 立 運動 ニ関 ス ル過 激 ナ ル演 説

一、 三月 三 十 日 不逞 鮮 人 有 力者 黄 丙 吉 ハ琿 春 県 漢徳 子 (琿春 ノ南 方

図們 江方 面

ヲ為 シ尚 同 胞 ハ普 ク耶 蘇 教徒 タ ラ ン コト ヲ勧 誘 シタ ル後 韓 国独 立 万

支那 領 (鏡 城隊 長 報 告 )

ヤタ イ ジ ン溝 ニ於 テ モ同 様 ノ運動 ヲ行 ヒタ ルカ彼 等 ハ進 ンテ鮮 内 地

四 月 十 七 日夜 間 島 普 通学 校 構 内 ニ職 員 生徒

二 、間 島 派 遣 員 電 報

シ居 レ リト

歳 ヲ高 唱 シ解 散 シタ リ ト彼 ハ露 支 国 境 地 方 ヲ俳 徊 シ独 立 運 動 ニ熱 中

ヘ押 シ寄 ス ヘシ卜 称 シ在 リ厳重 警 戒 中

ニ対 ス ル脅 迫 文 ヲ貼 付 シ タ ル者 ア リ為 ニ十 八 日登 校 シタ ル生 徒 ハ教

二、 三月 二十 九 日和 竜 県 善 化社 江長 洞 ニ於 テ ハ同 社社 長崔 錫奎 首 謀

リト

師 ノ諭 示 ニ従 ハス全部 退 校 ス ル ニ至 レ リ該 犯 人 ハ同 校卒 業 者 中 ノ不

他

者 卜ナ リ約 百 名 ノ部 落 民 集 合 シ韓 国 独 立 万歳 ヲ高 唱 シタ ル後 解散 セ

ノ

良輩 ノ所為 ナ ル疑 ア リ厳 探 中 其

一、慶 興 郡 古 邑 対岸 香 山 洞 ニ於 テ ハ各 学校 生 徒 中堅 ト ナ リ独 立運 動

露 領 (鏡 城 隊長 報告 )

ニ送 リ同 地 ヨリ電 報 シ来 リ タ ル虐 殺 事 情 ト シテ当 港 朝 鮮国 民 協 会 カ

挙 行 ノ計 画 中 ニシテ之カ 実行 ノ費 用 ニ充 ツ ル為 香山 洞 居 住金秉 完 外

一、 米 国桑 港 ヨリ其 ノ筋 ヘノ著電 ニ依 レ ハ京 畿 ヨリ使 者 ヲ以 テ上 海

四 月 十 二 日夕 刊 新 聞 ニ発表 セ シ報 道 次 ノ如 シト

二 、露 領 煙 秋 居住 元 某 ︵当 三十 五年 通 称 元将 軍 原籍咸 北 慶源 郡官 柳

二 名 (孰レ モ元露 国 軍 人 ) ハ寄 附 金 募集 ニ従 事 シツ ツ ア リト

ニ武 器 ヲ有 セサ ル 一千名 ノ人 民 ヲ殺 セ リ日 本 ハ軍 隊 消防 隊 及 文官 ニ

日 本 ハ朝 鮮 ニ於 テ虐 殺 ヲ始 メ三月 二十 八 日 京城 ニ於 テ ハ三時 間 内

命 シ朝 鮮 全 道ニ亘 リテ朝 鮮 人 ヲ殴打 拘 禁 及 銃 殺 セシ メタ リ又 二 十 七

ハ今 回鮮 内 地ニ 於 ケ ル騒 擾事 件 ヲ聞知 ス ルヤ年来 ノ目 的 ヲ達 成 スル

洞 ) ハ激 烈 ナ ル排 日鮮 人 ニシテ相 当 ノ資 産 勢 力 ヲ有 ス ル者 ナ ルカ彼

ハ此 ノ機 ニ在 リト為 シ露 支領 地方 ニ散 在 スル数 千名 ノ同 志 ヲ糾 合 シ

日以 来 殺害 セラ レタ ル者 ハ数 千名 ニ上 リ寺 院 学校 及 頭 目 ノ住 宅 ハ破 壊 セラ レ婦 女 殊 ニ頭 目 ノ妻 女 ハ裸 体 ト シ テ群衆 ノ前 ニ殴打 セラ レ被

一面図們 江 ノ渡 渉 ヲ便 ス ル為 木 船 ヲ造 ラ シメ準備 ノ完 了 ヲ待 チ 一斉

シ旧韓 国 旗 ヲ打 振 リ独 立 万歳 ヲ高 唱 シ ツツ鴨 緑 江 岸 ヲ 練 リ歩 キ シ

一、十 八 日 午後 二時 頃 輯 安県 祥 和堡 移 住鮮 人 約 二 百名〓 波溝 ニ集合

鴨 緑 江方 面 (義 州隊 長 報 告)

船 シ且銃 器 ヲ携 帯 セ ル同 志約 一千 名 ヲ得 タ リ ト

拘 禁 者 ハ拷 問 セ ラ レ医師 ハ負 傷 者 ニ接 ス ル ヲ許 サ ス外国 赤 十 字 ノ救

前 報 ト同 ジ

ニ鮮内 地 ヲ襲撃 ス ヘク目 下計 画 中 ニシ テ既 ニ琿 春 県内 ニ於 テ三隻 造

発送 先

助 ヲ要 ス ルヤ切 ナ リ云 々

大正四 八月 年二十日  騒密 第 五 五 一号 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国外 第 四十 二 報)

カ同 三時頃 養 毛甸 子 支 那官 憲 ニ於 テ之 ヲ解 散 セ シメ タ リ我 江岸 警 戒

ハ上 海 ニ止 マリ居 レリ ト︶ 上 海 滞在 中 孫 逸 仙 、孫 洪 伊 ニ面 会 シ各 方

面 ヨリ ノ紹 介 状 ヲ持 チ来 レル由ニ テ来 遊 ノ目 的 ハ此 ノ際 ニ於 テ朝鮮

独 立 案 ヲ巴 里平 和 会議 ニ提 出 スヘ キ コト ヲ期 ス ル ニ在 ル由 鄭 ハ馮自

中

由 ノ紹 介 ヲ以 テ国 会議 員 側 ニ運 動 セ シ モ国 会 側 ニテ ハ四月 十 二 日秘

密 談 話 会 ニ於 テ之 カ提 出 ヲ否 決 セ ル趣 ニテ彼 ハ目 下 更 ニ各 新 聞 ニ運

ニ対 シ左 ノ電 訓 ヲ発 セ リト

動 シツ ツア ル趣 ナリ今 日迄 ノ処 新 聞 ニ於 テ ハ未 タ何 等 ノ変 化 ヲ見 ス

二、 四月 十 三 日東 辺 道尹 ハ鮮 人 ノ独 立運 動 取 締 ニ関 シ管 下各 県 知 事

密 偵 ノ報 告 ニ依 レ ハ朝鮮 内 ノ動 乱 ハ益 猛 烈 ヲ加ヘ 通 化 、柳 河 、輯

尚 同人 ハ吉 林支 那 官吏 ノ護 照 ヲ有 シ帰化 支 那 人 ト称 シ居 ル由 ナリ 前 報 ト同 ジ

四 十報 参 照 ) ノ所 同月 十 九 日同 校 ニ於 テ父 兄会 ヲ開 催 シタ ル ニ来 会

登 校 生全 部 退 学 シタ ル件 ハ既報 (四月 十 九 日騒 密 第 四 九 八号 国 外第

界 ニ於 テ露 支 領 及朝 鮮 内 地 ヨリ来 ルヘ キ同 志 ト共 ニ米 国 人 某 ト会 見

走 シ行衛 不 明 ナリ シカ最 近 吉 林 ヨリ間島 同志 宛 近 日 支那 上 海米 国 租

一、 間島 ニ於 ケ ル独 立 運 動 ノ首 謀 者 不逞 鮮 人柳 讃 煕 ハ曩 ニ間島 ヲ逃

支 那領 ( 間 島電 報 )

図們江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第四十 四報)

大 正 八 年 四 月 廿 二 日 騒密第六七二号

編者註 四十三報は台湾憲兵隊司令官、台湾警務総長宛が付加される。

発送先

ル ヤノ形 勢 ア リ該 県 知 事 ハ警 察 官 ヲ派遣 シ厳 密 防 備 ニ任 スヘ シ云 々 前 報 ト同 ジ

安 、臨 江 、長 白 地方 ニ ハ移 住鮮 人 等 日 々増 加 シ妄動 ヲ企 図 セ ント ス

発送 先

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第四十三報)

大 正 八 年 四 月 二十 一日 騒密第五八八号

図們江方面 支 那領 (間島 電 報 )

者 五十 名協議 ノ結果 其 レ等 ノ者 ノ 子弟 ハ登校 ス ル コト ニ決 シ来 ル二

ノ為 上海 ニ赴 ク旨 通信 シ来 レリ ト

一、 四月 十 七 日 夜間 島 普 通 学校 構 内 ニ脅迫 文 ヲ貼 付 シタ ル者 ア リテ

十一 日 ヨリ開 校 ス ル筈 其 ノ他 ノ者 ノ意 向 ハ未 ダ不 明 其 ノ他 東 三 省韓

﹁自 由 ノ鐘 ﹂ 頭道 溝 附 近 ニテ ﹁太極 旗 ﹂ ナ ル不 穏 印刷 物 ヲ発 行 シ盛

レ ル カ其 ノ第 二号 ヲ間 島 地 方 ニ送 付 シ来 レリ 又 間 島 明 東 学 校 ニ テ

ニ配 付 シ居 レリ

二 、在 吉 林 不 逞鮮 人 ﹁朴 サ ン ユク﹂ ハ這 般 朝 鮮 独 立新 聞 ヲ発行 シ居

ノ筋 ニ致 セ ル電 報 ニ依 レ ハ鄭安 立 ハ自 ラ尊 明党 ノ代表 者 ト称 シ ( 同

族 生計 会 首 領 鄭 安 立等 ノ行 動 ニ関 シテ ハ既 報 シタ ル所 (四月 十 三 日

人 カ或 ル支 那 人 ニ語 ル処 ニ依 レ ハ尊 明 党 ハ明朝 ニ起 リ現 ニ東 三 省 及

ハ表 面余 リ目 立 サ ル モ地 方 各 地 ニ亘リ引 続 キ少 集 団 ヲ為 シ万歳 ヲ唱

三 、琿 春 領 事 分館 側 ノ情 報

朝 憲 機 第 一八 七 号国 外 第 三 十報 参 照 ) ナ ルカ最 近 広東 総 領 事 ヨリ其

西 比 利亜 ニ在 ル党 員 ハ約 四万 ニ シテ目 下 資金 六十 万 元 ア リ今 回 代表

其 ノ後 当 地 方 ニ於 ケ ル鮮 人 独 立運 動

者 五名 ヲ上 海 ニ派 出 鄭 一人 広東 ニ来 遊 シ 一人 ハ朝 鮮 内 地 ニ入 リ三 人

警 戒 ア レ ハ到 底 、 渡 江 ノ目 的 ヲ達 ス ルヲ得 サ ルヘ キ モ其 ノ結 果 ハ当

呼 応 シテ起 ツヘ キ模 様 ア リ然 シテ図們 江 対 岸 ニ ハ我 軍 隊 ノ厳 重 ナ ル

ハ度 々当 地 支 那 兵 営 ニ出 入 シ居 レ ル形 跡 アリ 又 上流 方 面 ニテ モ之 ニ

名 ノ同 志 ヲ作 リ銃 器 モ露 領 方面 ヨリ ノ供 給 ニ依 リ準 備 シア リ ト尚 黄

方 ニ於 ケ ル首謀 者 不逞 鮮 人黄 丙 吉 ハ三 月 末 以後 奔 走 ノ結 果 一千 二百

等 ハ旧 暦 四 月 二 日 ヲ期 シテ三 々伍 々渡 江 セ ント ス ル モ ノノ如 ク同 地

ヲ信 シ居 リ シ モ最 近 ニ至 リ稍根 拠 ア ル説 ノ如 ク疑 ハル ル ニ至 レ リ彼

専 ニシ テ当初 ハ当 館 ニ於 テ モ如 此 無謀 ノ計 画 ノ到 底 実 現 セ サ ルヘ キ

呼 シ居 レ ル処 近 来 暴 徒 等 カ大 挙 シテ鮮 内 地 ニ入込 マント ス ル ノ風 説

シ ン﹂ 器 械 一台 ヲ九 十 円 ニテ購 入 ノ上快 当 帽 子 ニ運 送 セ シ カ彼 等

ル等 ノ行動 ヲ為 シア リト

被 服 調製 等 ニ奔 走 シ余 暇 ニ ハ軍 隊 式 教練 ヲ行 ヒ独立 万 歳 ヲ高 唱 ス

(三) 通 化県 快 当 帽 子 及 金 斗〓 洛 ニ扶 民 団員 多数 集 合 シ銃 器 ノ購 入

画 ナリ ト

表 面 ノ日取 ニシ テ実際 ハ之 ト異 ル日 ニ進 出 シ朝 鮮 側 ノ虚 ヲ衝 ク計

出 ノ際提 携 スヘ キ鴨緑 江岸 諸 団 体 ニ其 ノ日 取 ヲ通 知 スヘ キ モ斯 ハ

勧 誘 シ朝 鮮 人 組 合 ヲ撤 廃 セ シメ協力 事 ヲ挙 クヘ ク又 鴨緑 江岸 ニ進

ル モノ ヲ設 ケ 各 方 面 ニ檄文 ヲ飛 シ傍 各 県 ニ委 員 ヲ派 シ独 立運 動 ヲ

(二) 通 化 県 哈 泥 河 ニ大 韓 軍 政 府 柳 河県 三源浦 ニ大 韓 独 立総 団 所 ナ

ノ言 ナ リト 云 フヲ聞 ク ニ銃 器 ハ略 予 定 ノ数 ヲ得 タ ル モ被 服 不 足 ナ

(四) 四 月 六 日扶 民 団 員 二名輯 安 県 双岔 河 ニ来 リ支那 人某 ヨリ ﹁ミ

ルヲ以 テ尚 七 百組 調 製 セ ハ直 ニ事 ヲ挙 ク ル計 画 ナリ 云 々ト

地 方 ノ騒 擾 ヲ再 現 スヘ キヤ ヲ憂ヘ ラ ル

ノ際 可 成 多数 ノ鮮 人 ヲ露 国軍 隊 ニ入隊 セ シメ以 テ露 領 ニ於 ケ ル鮮 人

四 、最 近露 領 鮮 人 ヨリ間島 在 住 鮮 人 ニ宛 タ ル通 信 ニ依 レ ハ彼 等 ハ此

ノ勢 力 ヲ強 ク シ機 ヲ見 テ過激 派 ト通 シ独 立 ノ目 的 ヲ達 ス ル計 画 ナ リ

四 月十 五 日東 辺道尹 公 署 ヨリ在 鳳 城 馬 鎮守 使 宛 鮮 人 ノ行 動 取 締 方

ハ全 ク誠意 ナ シ云 々ト依 テ該 県 知 事 ニ飛 電 シ移 住 鮮 人 ノ暴挙 ヲ再 ヒ

タ リト ノ情 報 ニ依 リ調 査員 ヲ派 遣 シ該 県 知 事 ニ面 談 シ タ ル モ該 知 事

百 名 ハ独 立 ヲ企 図 シ並組 合 会 長 (朝鮮 人 組合 ナ リ) 及 財 物 ヲ劫 掠 シ

本 日 日本 領 事 ハ本官 ニ面 談 シ テ曰 ク輯 安 県城 内 外 移 住 鮮人 二、 三

ニ関 シ左 ノ公 文 ヲ発 セリ ト

云々ト 鴨緑江方面 ( 義 州隊 長 報 告)

通 化 及 柳 河 方 面 ニ於 ケ ル排 日鮮 人 ノ独 立運 動 ニ関 ス ル言 動 左 ノ如

一、 高 山 鎮 分 遣 所管 内 対岸

シ

傍 観 シ若 厳 重防 禦 ヲ為 サ サ ル ニ於 テ ハ呈請 処 分 ヲ行 フヘ キ ヲ電 告 シ

(一) 扶 民 団 員 其 ノ他 排 日鮮 人 ノ主 ナ ル者 協 議 ノ上 此 ノ際 極 力独 立 運 動 ヲ継 続 シ宿 志 ヲ達 セ ス ン ハ他 日 ノ悔 ア ル ヘシト為 シ熾 ニ同 志

レ ン コト ヲ請 フ云 々

タ ル モ尚貴 鎮 守 使 ョリ駐輯 安 防 営 一般 ニ命 シ協 同鎮 圧 解 散 セ シメ ラ

一、在 北 京 申〓 ハ南 京 支 那 革命 党 員 ト謀 リ党 員 六名 ヲ台 湾 ニ送 レリ

其 ノ他 (間 島電 報 )

ノ糾 合 ニ努 メ独 立 運 動遂 行 上 死 ヲ期 ス ル者尠 ラ スト而 シ テ移 住 鮮

動 費 ニ充 テ居 レ ルカ農 期 ニ入 ル モ耕耘 ニ従 事 セ ス運 動 ヲ継 続 ス ヘ

人 各 戸 ヨリ現 金 ノ徴 収 ハ勿 論 牛馬 ニ至 ル迄 徴 収 シ之 ヲ金 ニ替ヘ 運

シ ト放 語 シ居 レリ ト

ト

ト ス ル共 済 会 ナ ル秘密 結 社 (会員 ハ同 会 ヲ革 命党 ト称 ス) ヲ組 織

ノ首 領 陳 其 美 ニ愛 セラ レ タ ル コト ア リ上 海 ニ於 テ国 権恢 復 ヲ目 的

海 ニ奔 リ常 ニ排 日思 想 ノ鼓 吹 ニ努 メ支 那 語 ニ巧 ニシ テ支 那 革 命 党

学校 ヲ卒 業 シ陸 軍副 尉 タ リ シカ軍 隊 解 散 後排 日 ヲ首 唱 シ後 支 那 上

(註 ) 申〓 ハ 一名申 誠 又 ハ申 圭 植 ト称 シ年 四十 一歳 曾 テ韓 国 武官

事館警察署 ニテ二十九名 (内四名女等) ヲ引致 シ取調 ノ結果大部 ヲ

衆 ニ対 シ解散 ヲ命 シ示威運動首謀者 ノ逮捕 ニ努 メタル結果当日中領

二、前項 ノ情況急報 ニ依 リ領事館警察官及支那巡警出動 シ市場 ノ群

セリ

場 取締 ノ領事館巡査及支那巡警 ノ制止 スル処トナリ彼等 ハ直 ニ解散

市場 ニ侵入 スル計画 ニテ午後 四時 ヲ合図 ニ事 ヲ挙ケ ント シタ ルモ市

予期 ノ如 ク示威運動 ヲ開始 スルニ至ラ ハ之 ニ応 シ 一斉 ニ気勢 ヲ揚 ケ

シ テ其 ノ理事 長 タリ 同年 二月東 京 ニ於 テ行 ハレ シ朝 鮮 独 立運 動 並

放遣 シタ ルモ尚左 ノ六名 ハ検束取調中

 李

敏

恒

徽 

 当 三十二年

 当 十 八 年

当二十 一年

雑貨商

在

烈

同県同社明東学校生徒

安

翼

 当 二 十 年

 当四十八年

 韓

師

万秉

教

 姜

善

和  当 二十六年 商

明

敬 飴

延吉県勇智社土城浦 同 同 同県同社新村

 金

穀物商  池

和竜県智新社七道溝

三月 以 来朝 鮮 各 地 ニ於 テ行 ハル ル独 立運 動 ニ付 彼 ハ東 京 ニ同会 員 趙〓 雲 、朝 鮮 ニ同 鮮 干〓 ナ ル者 ヲ派遣 シテ共 ニ独 立運 動 ヲ煽 動 セ シメ又 其 ノ運 動 ノ情 況 通報 ノ任 務 ヲ以 テ東 京 並 朝 鮮 ニ張 徳 秀 ( 京

前 報 ニ同 ジ

ノ元 凶 タ ル者 ナリ

城 ニテ逮 捕 取 調中 ) ナ ル者 ヲ派 遣 セ シ者ニ テ実 ニ今 回 ノ独 立 運動

発送 先 大 正 八 年 騒密第 六七 三号 四月 二十三 日

独立運動 ニ関 スル件 (国外第 四十 五報) 図們江方面 支那領 ( 間島情報) 一、 四 月 十 二 日午 後 四時 竜 井 村 市場 ニ於 テ 明東 耶 蘇学 校 職 員 生徒 ヲ 中 心 ト シテ組 織 シ タ ル忠 烈 隊 及 竜井 村 新 村 永 新 学 校 生徒 等 ノ企 ヲ以

永新学校教師 ノ妻

ト テ約 三 十名 ノ者 ハ竜 井市 場 ニ入 込 ミ多 数 ノ民衆 ニ示威 運動 ノ参 加

セス官憲 ノ出動 セルヲ知 ルヤ直 ニ各方面 ニ逃散 セリ

三、土城浦 ニ潜伏中 ノ多数 ノ者 ハ竜井村市場 ニ於 ケル示威運動成功

彼 等 ノ同志 二百 余 名 ハ当 日竜 井 村 市 日 ヲ利 用 シ示威 運 動 ヲ為 サ ン

テ独 立 示 威 運動 ヲ起 サ ント シタ ル状 況 左 ノ如 シ

ヲ勧 誘 シ又他 ノ者 ハ市 場 ヲ距 ル約 八 丁 ノ土 城浦 ニ潜伏 シ市 場 ニ於 テ

人有 力者 柳 東 説 、曹 成煥 、朴殷 植 、申 采 浩 、金 夏 錫 等 集合 シ朝 鮮 独

最 近有 力 ナ ル朝鮮 人 ノ密 報ニ 依 レ ハ ﹁ニコリ ス ク﹂ニ 於 テ不 逞 鮮

露

約 四百 名 ニ シテ韓 国 仮 政府 ヲ組 織 シ在住 鮮 人 ハ 一般 之 ヲ援 助 シ同 地

以 テ密 カ ニ身 ヲ以 テ逃 走 帰 来 シタ ル モノ ナ リ目下 上 海 ノ不逞 鮮 人 ハ

ノ資 金 ヲ調 達 スヘ シト テ屡 々脅迫 シ暗ニ 監 視 抑留 スル ノ気 配 ア ル ヲ

ノ甘 言 ヲ以 テ誘 引 セラ レ上 海ニ 到 リ タ ル ニ彼等 不 逞 鮮 人 ハ独 立 運動

領

立 運 動ニ 関 シ密 議 ヲ凝 ラ シ諸 方 面 ト連 絡 ヲ通 シ大 運 動 ヲ為 スト同 時

シ同 地 日本 領事カ 支 那 官 憲ニ 交 渉 シ圧 迫 的 行動ニ出 ツ ルカ如 キ コト

米国 領 事 モ亦 暗ニ 之 ヲ援 助 シ居 レ ル傾 向 アリ彼 等 ハ之 等 ノ計画ニ 対

アラ ハ直ニ 領 事 ヲ暗 殺 スヘ シト称 シ居 レ リト尹 ハ本 月十 四日原 籍 地

ニ 館 国 過激 派ニ 通 シ成 行ニ 依 リ テ ハ日本ニ 反 抗 シ武 力ニ 訴ヘ サ ルヘ

ニ 向 ケ南 行 セ リト

カ ラ スト 称 シ目 下 盛ニ 無 頼漢 ノ募 集ニ 努 メ ツ ツ アリ ト

一、碧潼 地 方 対 岸

前 報 ト同 ジ

者 李 東輝 ハ露 領 ヨリ来 リ協 議 スヘ シト文曩ニ 東 京ニ 赴 ケ ル金秉 徳 ハ

面 ヨリ琿 春ニ 向ヘ リ琿 春ニ 国 民議 会 ヲ置 ク コトニ 関 シ不逞 鮮 人有力

一、 不逞 鮮 人 具春 先 、 金秉 治 、姜 伯奎 、高 平 等 ハ四月 十 九 日露 領方

支 那 領 (間島 電 報 )

図們 江方 面

独 立運動ニ関スル件(国外第四十六報)

大 正 八 年 四 月 廿 四 日 騒密第 七四七号

編者註 台湾宛削除。再び四十二報と同じになる。

発送先

鴨 緑江 方 面 ( 義 州隊 長 報 告 )

寛甸 県 石 柱 子 不逞 鮮 人 李 万煕 、金 貞 禄 等首 謀 者 ト ナ リ 左 ノ如 キ盟 約 ヲ為 シ各 自 署 名 捺印 ノ上 更ニ 日 ヲ期 シ多衆 ヲ集 メ独 立運 動 ヲ開 始

一、 日本 憲 兵 ノ密偵 ハ発 見 次 第直ニ 殺 害 ス ル コト又 之 等密 偵 ヲ宿

ス ル計 画 ナ リ ト

泊 セ シ メタ ル者 ハ同 シク殺 害 ス ル コト 二、 今 後 如何 ナ ル場 合ヨ 問 ハス集 合 ノ通知 ヲ受 ケ タ ル時 ハ迅 速ニ 集 合 シ何 レ モ生死 ヲ共 ニス ル コト 云 々 二 、安 東 警 察 署長 通牒

鮮 地 ノ独 立 運 動 者等 ト連 繋 シ独 立後ニ 於 ケ ル計 画 ト シテ本 月 二日頃

留 学 生 卜共ニ 浦 潮ニ 渡 リ更ニ 四 月十 九 日単 身間 島 和 竜 県 三開 社 正東

本 月 十 二日 天 津 ヨリ ノ情 報ニ 依 レ ハ上海ニ 在 住 ス ル不逞 鮮 人 等 ハ

韓 国臨 時 政 府 ヲ上 海ニ 設 置 シ在米 鮮 人 等 ノ同 意 ヲ求 ム ル為 布哇 在 住

ノ資 金 ヲ得 タ ル モノ ノ如 ク露 領 及 東寧 県 方 向 ヨリ ノ出 動 者 ヲ俟 チ四

二、 琿 春 地方ニ 於 ケ ル朝 鮮 侵 入 ノ隊 員 ハ既ニ 一千 五百 名ニ 達 シ多数

月 三十 日 頃 三 々伍 々美占 、慶 源 、 竜洞 、下 汝 坪ニ 侵 入 シ穏 城及 鍾城

学 校ニ 帰還 シタ ル カ再 ヒ浦 潮ニ 赴 ク筈 ナ リト

又 本 月 十 四 日上 海 ヨリ ノ帰 途 来 安 シタ ル忠 清 北道 永 同 郡楊 山 面 馬

有 力者 李 承 晩 等ニ 対 シ電 報 ヲ以 テ之 ヲ通 告 セリ ト尚 目 下右 役 員 詮 議

台 里居 住尹 順 吉 ノ語 ル処ニ 依 レ ハ ﹁ 自 分 ハ郷 里ニ 於 テ相 当資 産 ヲ有

ニ 集 合 シ別 ノ 一隊 ハ茂 山 方 面ニ 侵 入 シ羅南ニ 出 テ各方 面 一斉ニ 運動

中 ナ リト

スル商 人 ナ ル カ上海 在 住 不逞 鮮 人 等 ヨリ商 業上 上海 ハ最 有 望 ナ リ ト

ナ リト 尚黄 丙 吉 及 間 島 ヨリ赴 ケ ル金 東 漢 、 劉 礼均 等 ハ琿 春 支那 軍 隊

十 円 ヲ携ヘ 武 器 ハ 一切携 帯 セ ス正義 人道 ヲ守 リ運 動 ヲ継 続 ス ル計 画

ヲ起 シ日本 官 憲ニ 対 シ韓 国 ノ独 立 ヲ要 求 スヘ シト侵 入者 ハ 一名 約 五

三、参 謀 本部 ヨリ左 ノ要旨 ノ電 報 アリ

旨回答 シ来 レリ ト

那警 察 官 署ニ 対 シ取 締 方 交渉 セ シ所 三 日内ニ 同 地 ヲ退 去 セ シ ム ヘキ

南 一学 校長 朴 時 鍾 ハ独 立 軍募 集ニ 著 手 シ既ニ 五 十名 ヲ募 集 シ且武 器

三、 最 近樺甸 県 地 方 ヨリ帰 来 シタ ル者 ノ談ニ 依 レ ハ樺甸 県頭 道 河 子

タ ル モノ ノ如 シト

ヲ進 行 中 ニテ其 ノ設 立 後 ハ平 和 会議 其 ノ他 各国ニ 通 告 シ テ其 ノ承

々上 海 ニテ仮 政 府 ヲ設 立 セ ント ス ルノ陰 謀 ヲ有 シ内 密ニ其 ノ運 動

︵一︶ 在 上海 ノ重 ナ ル朝鮮 人 ト常ニ 来 往 シ在 ル 一印 度 ノ ﹁シヤ リ ス ト リ ー﹂ ノ内 話 ト シ テ報 ス ル所ニ 依 レ ハ朝 鮮独 立 運 動 主 脳者 ハ近

ニ 宿 泊 シ其 ノ間ニ 於 テ営 長 及 知事 等 ト本 運 動 実 行ニ 関 シ打 合 ヲ為 シ

購 入費 数 万 吊 ヲ得 タ リト

期 シ露 国 人蒙 古 人 支 那 人 朝 鮮 人等 ヨリ成 ル約 二 千 ノ兵 ヲ以 テ外 部

スク﹂ 附 近 ノ某 地 点 ニテ目 下憲 法 草 案起 草 中 ナ ル由 又 本年 夏 頃 ヲ

認 ヲ求 ムヘ ク運 動 ヲ起 シ之 ト同 時ニ 予 メ西 比利 亜 ﹁ニ コラ イ エフ

某 長 春ニ 来 リ主 ナ ル朝 鮮 人 ト密 会 シ今 回 ノ独 立 運 動ニ 関 シ長春ニ 於

ヨリ朝 鮮 ヲ突 カ ント ス ル計 画 ヲ有 ス ルカ如 シト

三月 二十 日頃 露 国 過 激 派 ト関 係 ア ル鮮 人

ケ ル挙 事 計 画 ヲ密 議 シタ ル モ長 春 ニ ハ鮮 人 少数 ニシテ武 器 ヲ有 セ ス

ヤ﹂ニ 於 ケ ル朝 鮮 人 会 議 ハ去 ル十 六 日開 会 シ参 会者 約 八 十 名 ニ シ

(二) 四月 十 八 日国 外 第 三 十 五報 ニテ既 報 セ シ ﹁フ イ ラ デ ル フ イ

四、 関 東憲 兵隊 長 情 報

コト ニ決 シ タリ ト 三月 下 旬某 鮮 婦 人 ハ邦 人某ニ 対 シ拳 銃 及 弾 薬 ノ購

テ ( 在 朝 鮮宣 教師 ト関 係 ア ル米 国 宣 教師 ノ後 援 アリ ト) 独 立宣 言

且官 憲 ノ取 締 厳 重 ナ ル ヲ以 テ堅 実 ナ ル基礎 ヲ作 ル ニ至 ル迄 中 止 ス ル

入方 ヲ依 頼 セ ル ヨリ邦 人 ハ相当 官 憲 ノ許 可 ヲ要 スル旨 告 ケ タ ル ニ官

書 ヲ朗 読 シ且 巴 里ニ 於 ケ ル聯合 与 国 代表 者ニ 対 シ独 立 請 願 書 ヲ発

セ ル由 ナ リ尚同 団 体 ハ米 国 赤 十字 社ニ 対 シテ モ日 本官 憲 ノ惨虐 ヲ

憲 ノ許 可 ヲ得 ル程 ニア ラ スト密 売 ノ意味 ヲ漏 シタ ル ニ依 リ邦 人 ハ之

目 下鮮 内 地 及 浦潮 方 面 ハ官憲 ノ取 締 厳 重 ナ ルヲ以 テ更ニ 支 那 国 内

ヲ拒 絶 セリ ト

ニ 帰 レ ル加奈 陀 (プ レスビ テリ ア ン)伝 道 教 会 書 記 (ア ムスト ロ

リ ツ ク﹂カ在 紐育 日本 総 領 事ニ 語 ル所ニ 依 レ ハ最 近朝 鮮 ヨリ 同 地

訴ヘ 救 護 ヲ求 メタ リ ト米 国基 督 教 聯 合 同盟 会 ノ ﹁ド ク ト ルギ ユー

ング) ハ朝 鮮 騒擾 ニ対 スル 日本 ノ鎮 圧 方針 ハ最 苛 酷 ヲ極 メ人 道 及

ニ 於 テ事 ヲ挙 ク ル ノ計画 ヲ為 ス ニ至 レ ル モ ノノ如 シト 其

文 明 ノ立 場 ョリ殆 ト黙 視 シ難 キ モ ノア ル カ故ニ 一

他

一、 上海 領 事 ノ発電ニ 依 レ ハ上海ニ 於 ケ ル主 ナ ル鮮 人中 曹煜 、 申 采

ノ

浩 、 呂運 弘 ノ三 名 ハ仮政 府 ノ委 員 ト シ テ独 立運 動ニ 関 ス ル軍 政 府 ノ

切 ノ事 実 ヲ新 聞

援 助 ヲ求 ム ル為 広 東ニ 向 ヘリト

リ 前 報 ト同 ジ

ニ 発 表 シ大ニ 米 国 ノ輿 論 ヲ喚 起 セサ ルヘ カラ スト主 張 シ アル由 ナ

発送先

二 、 広東 総 領 事 ノ電 報ニ 依 レ ハ曩ニ独 立 運 動 ノ為 広 東ニ 赴 キ タ ル鄭 安 立 (四月 二十 一日 国外 第 四十 三報 参 照 )ニ 関 シ総 領 事 ヨリ同 地支

大 正 八 年 騒密第八四八号 四 月 二十 五 日 独 立 運動ニ 関 ス ル件 ( 国 外 第 四 十 七報 ) 図們 江方 面 支那 領 ( 鏡 城 隊長 報 告 )

一、間 島 局 子 街 ニテ大〓 教 徒 ヨリ成 レル自 由 公 団 ナ ル秘密 団 体 ヲ

一、会 寧 対 岸 地 方 ノ状 況

組 織 シ団 員 一万 五千 ニ達 シ団 長 徐 一 (大〓 教 東 道 司 教 ノ職 ニ在 ル

者 ) ハ近 ク局 子 街 ニテ総 会 ヲ開 クヘ シト会 ノ目的 ハ韓 国 ノ独 立 ニ

在 リ而 シ今後 ノ計 画 費 ト シテ月 一人 一円宛 ヲ会員 ヨリ徴 収 シ居 レ

アリ ト称 ス ル不 穏印 刷 物 (間 島 情報 中 吾 人 ノ手紙 ) ハ今 ヤ対 岸 一般

間島 和 竜 県 六道溝 附 近 ニ於 テ耶蘇 教 徒 ニ依 リ密 ニ発 行 セラ レツ ツ

司 ノ意 ヲ体 シ爾 今 鮮 人 ノ暴 動 形 勢 ヲ知 リ タ ルト キ ハ速 ニ本職 ニ報

鮮 人 ノ不 穏 行動 ニ対 シ テ ハ極 力 鎮 圧 ス ル方 針 ナ ル ヲ以 テ各 位 ハ上

支 那 人 等 二十 名 ヲ県 署 ニ招 致 シ中 央 政 府 ノ命 ナリ ト テ在 間 島 不逞

二、 間島 和竜 県 知 事 毛鴻 勲 ハ四月 十 日 太拉 子 各官 衙 長 官 及 有 力者

リト

ニ分 布 セラ レ又従来 比較 的 穏 健 ナ ル行 動 ヲ執 リ来 リ シ孔 教 会 員 ノ如

告 シ指 揮 ヲ受 クベ シト訓 告 セリ

一、茂 山 対岸 地 方 ノ状 況

キ モ近時 大 ニ排 日行動 ヲ敢 行 ス ル ニ至 リ対 岸 各 地 ノ同 会 役 員 中 ニ ハ

支 那 装 セ ル鮮 人 六名 投 宿 シタ ルカ彼 等 カ舎 主 ニ漏 シ タ ル言 ニ依 レ

四 月 十 一日和 竜 県 太 拉 子 ノ東 約 一里 ナ ル松 田洞 居鮮 入李 某 方 ニ

独 立 宣 言 書 ノ趣 旨 ヲ吹聴 シ民 心 ノ煽 動 ニ努 ムル モ ノ ア ル等 ニ依 リ愚 民 等 ノ之 ニ誘 惑 セ ラ ル ル モノ多 数 ナリ間 島 ニ於 ケ ル同会 員 ハ五 万 ト

ハ支 那 式 軍 刀 ヲ所 持 シ居 リタ リ ト ノ情 報 ニ依 リ豆 満 江渡 河点 警 戒

ハ朝 鮮 独 立 運動 ノ為 琿 春 ニ赴 ク旨 ヲ告 ケ 一行 中 四 名 ハ拳 銃 ヲ 二名

称 セラ ル 局 子 街 韓 族独 立 期 成 会財 務 部 員 三 名 ( 氏 名 不 詳 ) ハ三月 三 十 一日

者 ニ注 意 方 ヲ命 シタ リ

和 竜 県 明 新 社 三道 溝 及 延吉 県 守 信 社 二道溝 地方 ニ来 リ耶 蘇 教 礼 拝堂 ニ教 徒 ヲ集 メ決 死 隊 組 織 ノ目 的 及 韓 族 独 立代 表 者 仏 国 派遣 ノ理 由 ヲ

一、慶 源 対岸 地 方 ノ状 況

江 岸 ニ於 ケ ル支 那 軍 警 ハ近時 挙 動 不 審 ノ旅 行者 ニ対 シテ ハ身 体 検

内査 ニ努 メツツアリ又同県春芳社大洞居住 鮮 人張 南 俊 (当 二 十 五

謀者 ノ 一人ナ ルカ同人 ハ琿春地方 ノ同志 ト連絡 シ鮮内 地官憲 ノ動声

十 年) ハ三 月 三十日 空 山洞 ニ於 テ独 立 示威 運 動 ヲ挙 行 シタ ル際 ノ首

汪清 県 春華 社 鳳 梧 洞 ( 柔 遠 鎮 ノ北 方 三里 ) 居住 鮮 人 馬 英煥 ( 当四

説 明 シ此 ノ際 同胞 ノ愛 国 心 ニ訴ヘ 応 分 ノ出 費 ヲ乞 フ ト テ出 金 方 ヲ勧

査 ヲ行 フ等 取 締 益 々厳 密 ヲ加 フ ル ニ至 レ リ現 ニ四月 五日 局 子街 ヨリ

誘 シ四月 三 日 局 子街 ニ向 ヒ出 発 シタ ル カ即 座 ニ出 金 シタ ル者 ナ シ

派遣 セラ レ タ リト称 スル支 那 将校 以下 二十 五 名 ハ対 岸 合 化 社下 広 方

年) ハ四月三日柔遠鎮憩城間 豆満江渡河点 ノ状況 ヲ調査 シ同日午後

︹マ マ ︺

地方 ニ来 リ同 部 落民 ノ殆 ト全 家宅 捜 索 ヲ行 ヒ銃 器 火薬 ノ有無 ヲ取 調

領

二時頃立去リタリト云 フ警戒中 露

ヘ 一面 部 民 ヲ集 メ不穏 行 動 ノ絶 対 不可 ナ ル コト ヲ戒 メ 六日頭 道 溝 方 面 ニ向 ヒタ リ

最 近 浦 潮 地 方 ヨリ金 、李 某 ノ両 名 鹿 島 地 方 ニ来 リ独 立運 動 ノ勧 誘

一、慶 興 対 岸 地方 ノ状 況

中 ナ リ シ カ四月 七 日 ヲ期 シ鹿 島 ニ於 テ運 動 ヲ挙 行 ス ル コト ニ決 定 シ

万

昌

謙 

範 

金

金喆

世

河

仁

球

訓

三 月 二十 日 頃浦 潮 新 韓 村 不逞 鮮 人咸 世 仁 方 ニ於 テ

一、 露 領 鮮 人 間 ニ於 ケ ル過 激 思想 ノ感 染 (浦潮 派 遣 員報 告 )

文

両 人 ハ六 日 乗馬 ニテ各部 落 ノ有 力 者 及各 学校 ニ宣 言書 ヲ配 付 シ同 日 金

鹿 島附 近 ノ住 民 ハ太 極旗 ヲ掲 ケ大 ニ気勢 ヲ昂 メ就 中学 生等 ハ熱 狂 的

憲 咸

韓

霧 国 人 ﹁ミ ー チ ング ﹂ (東洋 学 院 学 生 ニ シテ猶 太人 ナ リ)

容

態 度ニテ 奔 走 シ同 日午後 ヨリ露 支 領 各 地 方 ヨリ学 生等 ノ集 合 ス ル者

指 揮 シ喇叭 ヲ吹 奏 シ万歳 ヲ高 唱 シ ツ ツ集 合 シ民 心 ヲ撹 乱 シ タ ル カ午

等密 カ ニ会 合 シ何 事 カ協 議 ヲ為 シタ ル カ右 ﹁ミ ー チ ング ﹂ ハ元来 熱

多 数 ニシ テ此 ノ 日支 那領 防 川 洞 書 堂 教 師 ノ如 キ ハ約 三十 名 ノ生 徒 ヲ

後 三時 頃鹿 島 附 近 高 地 ニ約 千 名 群 集 シ韓 国独 立 万 歳 ヲ高 唱 シタ ル後

烈 ナ ル過 激 主義 崇 拝 者 ニシ テ夙 ニ米 国 軍籍 ニ入 リ現 今米 国 ノ軍 人 ナ

四月 九 日 対岸 九 沙 坪居 住 鮮 人 有 力 者 李 甲長 ナ ル者 ノ還 暦 祭 ニ近 郷

解散 セリ

派 ト ノ連 絡 等 ニ関 ス ル協 議 ニア ラ サ レ ハ米 国 軍 ト ノ間 ニ何 等 力連 絡

右 会 合 ノ内容 ハ未 詳 ナ ル モ浦 潮 地 方 ノ朝 鮮 人 等 ハ之 ヲ目 シテ過 激

リ

ノ如 ク酔 ヲ帯 フ ル ニ従 ヒ大 韓 独 立 万 歳 ヲ連呼 シ宛 然 独 立祭 ノ如 キ感

ヨリ約 二 百 名集 合 シタ ル カ彼 等 ノ心 裡 ハ何 レ モ独 立 ヲ期 待 セ ル モ ノ

ヲ 呈 シ同 夕 解散 シ タ リ

動 ニ対 シ テ モ何 等 手 ヲ下 サ サ ル ノ ミナ ラ ス反 テ暴 挙 ヲ煽 動 セ ント ス

ラ サ ル モノ ト ノ間 ニ於 テ常 ニ反 目 ノ状 態 ニア ル為 之等 鮮 人 ノ不 穏 行

見 テ多 クノ者 ハ不 遠 ﹁ホ ル ワツ ト﹂政 府 顛覆 シ過激 派 ニ対 シ近 通 セ

者 多 シ特 ニ近 日黒 竜 州 沿 海 州 ノ各 地 方 ニ於 ケ ル過激 派 ノ蠢動 ス ル ヲ

ル ﹁ホ ル ワツ ト﹂ ニ対 シ同情 ス ル者尠 ク寧 ロ過 激 派 ニ対 シ同情 ス ル

又露 国 帰 化鮮 人 中 ニ ハ社会 革 命 党 ニ属 ス ル者 多 ク非 社 会 主義 者 ナ

スヘ ク協 議 ヲ遂 ケ タ ル モノ ナ ルヘ シ 卜信 シ居 レ リ

ル有 様 ナ リ之 カ為 青 年鮮 人 ノ不 穏 思 想 ハ漸 次 興 奮 シ来 リ決 死隊 ヲ組

ント ス ル傾 向 ア リ然 レト モ露 国 人 ノ多 数 及 一部 ノ鮮 人 等 ハ日本 軍 隊

対 岸露 領 ニ於 ケ ル露 国税 関 官 吏 中 ニ ハ過激 派 ニ属 ス ル者 ア リ テ然

織 シ日本 官 憲 ヲ襲 撃 ス ヘシト傲 語 シ危 険 過激 ノ情 勢漸 次 増 進 シ ツツ

前 報 ニ同 ジ

ノ在 ル以 上到 底 過 激 派カ 勢 力 ヲ挽 回 ス ル コト能 ハサ ル ハ明 カ ナ リト

発 送先

前 報 ト同 シ

大 正 八 年 四 月 二十 五 日 騒密第八七七号

発送先

テ 日本 軍隊 ノ声 価 ヲ認 識 シ居 レ リ

ア リ厳 ニ警 戒 中

大 正 八 年 四 月 二 十 五 日 騒密第八六七号

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外第 四十八報)

独 立 運動ニ 関 ス ル件 ( 国 外 第 四 十 九報 )

一、 四月 十 五 日 吉 林新 共 和 報ニ 高 麗 臨 時 政 府 ノ組 織 成 リ李 東 輝 総統 、

図們 江 方 面 (間島 電報 )

李 承 晩 国 務 総 理 、 安 昌浩 内 務 、 金 圭植 外 務 、 李 始 栄財 務 、文 昌 範 ヲ

シ之ニ 応 セサ ル コト 判 明 セリ 又 明東 学校 生徒 ハ独 立運 動ニ 熱 中 シ最

発送先

前 報 ト同 シ

近休 校 ノ状 態ニ 在 リ ト

独 立 運動ニ関 ス ル件(国外第 五十報)

大 正 八 年 四 月 二 十 五 日 騒密第八七八号

鴨 緑 江 方面

ル等 ノ記事 アリ本 記 事 ニヨリ間 島 地 方 ノ支 那 人 ハ鮮 人 ヲ煽 動 シツ ツ

交 通ニ 任 命 シ並 韓 人 ノ政 事 犯 人 ヲ日本ニ 引 渡 ス ハ条約 ノ手 続 ヲ誤 レ

アリ ︹ママ︺ 二、 李東 輝 、李 範 允 及 三岔 口 ニ於 ケ ル秦 学 新 ハ四 月 十 四 日琿 春 県 塔

ハ左 ノ如 シ

名 、 四 八 且 三十 六 戸約 百 五十 人 、 四馬 溝 二十 一戸 約 百 人 、到 太溝

北 山城 子ニ 現 在 十 一戸 約 八 十 人 、横 道 河 子附 近 六十 七 戸約 四 百

最 近鉄苓 領 事 館 管 内海 竜 県 北 山 城 子駐 在 官ヨ リ ノ情 報 ヲ綜 合 スレ

道 溝ニ 来 リ同地ニ 大 韓 国 民議 会 支 部 ヲ置 キ鮮 地進 入 ノ計 画 ヲ為 シ ツ

ニ 関 ス ル協 議 ヲ為 ス筈 又 十 七 日間 島 ノ同 志ニ 対 シ右 計 画ニ 参 加 方特

十 二 戸約 七十 人 ア リ右 地方 ハ執 レモ柳 河県 三源 浦 地 方 ヨリ ノ煽 動

ツ ア リ同 月二 十 四 日同 地ニ 於 テ間 島 東 寧 県 地方 ノ同 志 会 合 ノ上 実行

使 ニテ勧 誘 シ来 レリ 四月 十 五 日 以来 三 盆 口羅 子溝 方 面 ノ者 多 数 琿春

ア リ テ日 曜 日等 ニ ハ各 戸 旧韓 国 旗 ヲ掲 ケ居 レ リ殊ニ 大 荒 溝 ノ如 キ

ハ最 近 同 地 方ニ 入 込 ム者 著 シク増 加 シ ツツ ア リ同 地百 家 長 金 尚鎔 、

等 ヲ受 ケ 独 立運 動 ヲ為 サ ント シ或 ハ全然 独立 セ リト信 シ居 ル者等

副 百 家 長 李 永寿 、同 何 再 寅 、長 老 池 花 吉 、学 校 教 師金 鶴鎔 、 牧 師

及 間島 地 方ニ 入 リ込 ミ ツ ツ アリ十 九 日柳 河 天 、金秉 徳 、崔 キガ ク外

入 ル者多 ク既ニ 二 名 ハ李 東 輝 ノ秘 書役 ト シ テ塔 道溝ニ 在 リ ト又 間島

二 名 ハ琿 春ニ 向ヘ リ尚 米 国 留学 生 中本 月 初 旬 以 来 上海 ヲ経 テ露 領ニ

地 方ニ 於 ケ ル本 運 動ニ 対 スル寄 附 金 ハ二万 円 ニ達 シ塔 道 溝 ノ国 民議

ナ リ ト) 等 頻 リ ニ奔 走 中 ニシ テ本月 二 日 ノ如 キ ハ同 地 教会 堂ニ 約

金 益 珠 (金 益 珠 ハ四月 九 日鮮 内 地 ヨリ派 遣 セラ レ タ ル英 国 系 牧 師

三 百名 集 会 シ三源 浦 扶 民 団 ノ通 知ニ 依 リ銃 器 購 入費 支 出 ノ協 議 ヲ

会 ニ送金 セリ ト

支 派 ニシ テ激 烈 ナ ル排 日 思想 ヲ有 シ同 地 方ニ 於 ケ ル有 力者 ナ リ) ハ

ヲ携ヘ 扶 民団ニ 納 入 ノ為出 発 セリト 又 日曜 日 ニ ハ教 会 堂 ヲ礼 拝 ヲ

為 シ各 人 ヨリ応 分 ( 金 額 不明 ) ノ醵出 ヲ為 シ翌 三 日前 記池 花 吉 之

三、 鏡 城 隊長 報 告ニ 依 レ ハ間 島 和 竜 県 太拉 子 居 住 排 日 鮮人 馬 晋 (親

地ニ 侵 入 セ ン コト ヲ企 テ之カ 実行 ノ用ニ 供 ス ル目 的 ニテ天 宝 山鉱 業

為 シ終 テ壮 丁 約 七 十名 ハ棍 棒 ヲ銃ニ 擬 シ支 那楽 隊 ヲ加ヘ 兵 式 様 ノ

購 和 会 議 ノ成行 如 何ニ 依 リ明東 学 校 ヲ中 心 ト スル決 死 隊 ヲ率 ヒ鮮 内

用 ノ爆 発 物 ヲ窃 取 スヘ ク企 テ アリ ト又 同 人 ハ三月 二十 三 日会 寧 居 住

操 練 ヲ為 シ居 レリト

右 ノ如 クニ シ テ同 地方 一帯ニ 独 立 ノ気 勢瀰 蔓 セ ル ハ事 実 ナ ル モ

ノ ﹁キ ンウ コウ﹂ ナ ル者 ト親 交 ア ル ヲ奇 貨 ト シ鮮 内 地 ヨリ銃 器 ノ購 入 方 ヲ依 頼 シタ ル事 実 ア ル カ ﹁キ ンウ コウ﹂ ハ其 ノ不 可 ナ ル旨 ヲ諭

ラ レ且 追 々農 繁 期ニ 向 フ等 ノ関 係 上 彼 等 ノ独 立 ノ気 分 ハ漸 次 緩 和

ニ出 没 シ居 ル約 四百 名 ノ賊 団 中 ニ ハ多 数 ノ鮮 人 混 入 シ居 ル ト 云

テ銃器 ヲ手 ニ入 レ事 ヲ挙 ケ ント ノ計 画 ニシテ県 ノ東 方孤 山 子 地 方

フ

支那 官 憲 ノ之ニ 対 スル取締 警 戒 厳 重 ナ ル為 大ニ 彼 等 ノ行 動 阻 止 セ

(四) 同  出 張 所 詰 巡 捕 ノ聞 込 ミ ニ依 レ ハ孤 山 子 地 方 ハ独 立 運動 費 ト

レ ニカ出 発 セ リ其 ノ後 任 ハ排 日 ノ頭 目 ナ ル朴 致 悦 ナリ ト

(五)  月本十 三 日 大沙 灘 普 興 学 校 教員 任泰 浩 ハ去 月末 日運 動 ノ為 何

亦 二円 ヲ徴 収 セラ レタ リ ト語 レリ ト

フ仙 人 溝 居住 鮮 人尹 学 東 モ同 地方 ニ於 テ モ全 戸 ヨリ徴 収 シ本 人 モ

シテ 一戸 二十 円、 十 円 、 八 円 、五 円 ノ割 ニ全 戸 ヨリ徴 収 セリ ト 云

セラ ル ル ニ至 ルヘ シ ト尚前 記 操 練 ノ取 締ニ 就 テ ハ其 ノ筋 ヨリ支 那

前 報 卜同 シ

官 憲ニ 交渉 ノ筈 ナリ ト 発送先 大正 八 年 四 月 二十 六 日 騒密第九六四号 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国 外 第 五 十 一報 )

一、鉄岺 領 事 館管 内 柳 河 県出 張 所 巡 査 ノ齎 セ ル同 地 方 ノ状 況 左 ノ如

鴨緑 江 方 面

カ今 回独 立 運 動 ノ為 三源 浦 扶 民 団 ヨリ強 要 セラ レ本 月 八 日加 盟 シ 役 員 ノ選 挙 ヲ行 ヒタ リ

︵六) 柳  河 県 向 陽 鎮 地 方居 住 鮮 人 ハ従 来 扶 民 団 ニ加 入 シ居 ラ サ リ シ

︵一) 三  源 浦 地 方鮮 入 ハ独 立運 動 ノ為 朝 鮮 ニ入 込 ム能 ハサ ル ヨリ各

︵七) 朝  鮮 人 ノ取 締 ニ就 テ ハ支 那 官憲 ニ於 テ モ極力 取 締 リ居 ル モ多

シト

数 鮮 人 ノ居 住 ス ル孤 山 子 、 五道 溝 、 三源 浦 等 ニ駐 在 スル区 官 巡官

二 、奉 天 ニ鮮 人 ( 貧 民救 護 所 設置 計 画 ノ件 )

等 ハ朝 鮮 人非 常 ニ恐 レ居 レリ

地 ヨリ 二 三名 宛密 カ ニ北 間島 ニ向 フ モノ ノ如 ク此 ノ間島 ニ於 テ ハ

曩 ニ朝鮮 ニ至 ラ ント シ テ入 込 ム能 ハス帰 来 シタル 大 部 分 ハ再 ヒ

目 下 各 地 ノ鮮 人 募 集中 ニシ テ何事 カ画 策 シ居 ルト云 フ

北 間島 ニ向 ヒタ ル モノ ノ如 ク其 ノ数 ハ柳 河 県 下 大 沙灘 地 方 百余 名

鄭

民

和

奉 天 小 西 辺 門 外居 住

和

要 視 察 鮮 人 乙 号 

弼

三 源 浦 及孤 山子 地 方 七百 余 名 海 竜 県 下 五人 班 、 大荒 溝 、減 水 河 子 、

鄭

四 八 且 等 ヨリ 三百余 名 ア リト 而 シテ其 ノ多 ク ハ十 五歳 以 上 四 十歳 迄 ノ男 子 ニシテ出 動 ヲ強 制 セ ラ ル ル為中 ニ ハ農 業 ニ従 事 ス ル能 ハ

右 両 名 ハ孰 レ モ秘密 団体 タ ル東 三省 韓 族 生 計会 ノ 一員 ナ ルカ今 回

ノ目 的 方 法等 左 ノ如 シ

奉 天 ニ鮮 人貧 民 救 護 所 ノ設置 ヲ計 画 シ奉 天総 領事 ニ出 願 中 ナ ルカ其

ス他 ニ逃走 スル者 モ多 数 ナ リト

カ生 計 豊 カ ナ ル者 ハ率 先 シテ之 ニ応 ス ル為其 ノ成 績 良好 ニシ テ多

的

今 回鮮 内 地 ノ暴 動者 ハ支那 ニ移 住 シ衣 食 ヲ求 メ ツ ツ ア ル モ未 タ

１、目

(二) 三  源 浦 ニ於 テ ハ目下 独 立 運 動 費 ト シ テ義捐 金 ヲ募 集 シ居 レ ル

額 ニ上 ル ナラ ント 云 フ (三) 目  下 独 立 運動 ノ主 脳者 ハ柳 河 県 下 ニ跋扈 ス ル馬 賊 団 ヲ利 用 シ

組合 支部 中 ニ ハ扶 民団 員 ノ脅 迫ニ 堪ヘ ス支 部 ノ事 務 ヲ廃 シ扶 民団 事

内 外鮮 人 ノ独 立運 動 勃 発 スル ヤ桓 仁 、輯 安 県 内 ニ散 在 ス ル朝 鮮 人

務 ニ従事 スル支 部 アリ 又従 来 多 少 親 日的 傾 向 アリ シ移 住 鮮 人等 モ日

ラ ス之 等 ヲ放 任 セ ンカ

馬 賊 強 盗 等 ト化 シ支 那 人 ヨリ嫌 忌排 斥 セラ ル ル ニ至 リ鮮 人 一般 ノ

本 官憲 又 ハ朝 鮮 人組 合 ヲロ ニス ル者 ナク 日本 官 民 及 日本 官 憲 ニ使 用

一定 ノ職 業 ニ就 ク能 ハス徒 食 スル ノ輩尠

信 用 ヲ失 墜 ス ル ニ至 ラ ン依 テ之等 無 職 ノ徒 ニ職 業 ヲ与ヘ 漸 次 自 活

三、 鮮 人独 立 運 動 ニ対 ス ル支 那官 憲 ノ態度

セ ラ レ ア ル鮮 人 等 ノ地 方旅 行 ハ頗 ル危 険 ナ リ ト

ノ途 ヲ講 セ シ メ ント スル ニア リ 法

通 化 県 二密 地 方鮮 人等 ハ近 来 処 々 ニ集 合 大言 壮 語 シテ独 立問 題 ヲ

奉 天 ニ資 本 金 五 千 円 ヲ 以 テ貧 民 救護 所 ヲ設 置 シ前 記 不逞 無 職 ノ

2 、 方 

議 シ或 ハ万歳 ヲ高 唱 ス ル等 ノ愚 ヲ演 シ既 ニ朝 鮮 ヨリ許 多 ノ武器 ヲ密

モ多 少 警戒 ス ル所 アリ 四月 十 一日 二密 巡警 局 ニ於 テ ハ附 近 鮮 人 ノ家

輩 ヲ収 容 シ柳 行 李 、縄 カ マ ス等 ノ製造 ニ従 事 セ シ メ之 等 ノ収 益 ヲ

宅 捜 索 ヲ為 シタ ル モ韓 国独 立 万歳 ト記 セ ル韓 国 旗 二旒 ヲ発 見 シタ ル

輸 入 シ来 レリ等 ノ流言 ヲ放 チ民 心 動 揺 ノ兆 ア ル ヨリ支 那 官 憲 ニ於 テ 右 ニ対 シ 一部 鮮 人 ノ評 ス ル所 ニ依 レ ハ目 的 方 法 等 最適 切 ナ ル考

以 テ救 護 所 ヲ維 持 シ尚 剰 余 金 ア ラ ハ鮮 人 ノ救 済 事 業ニ 投 ス ヘ シ

案 ナ ル モ之 レ カ出 資 ヲ何 レ ニ求 ムル ヤ最 困難 ト ス ル処 ナ ルヘ ク到

外 何 等 発見 セサ リ シ モノ ノ如 シ

ト

底 目 的 ヲ達 ス ル能 ハサ ルヘ シ本 問 題 ハ発起 者 自 身 カ生 計 ノ資 ト ナ

四、 鮮 人取 締 ニ関 ス ル張 巡閲 使 ノ訓 令

シ テ大 局 ヲ擾 乱 セ ント 図 リ 且 同志 ヲ上 海 ニ密 派 シ某 洋行 ヨリ銃 器弾

組 織 シ尚 我国 馬 賊 及 蒙 匪若 干 人 ト連 絡 ノ上勢 ニ乗 シ不軌 ヲ企 テ共同

鮮 人 ノ独 立運 動 ハ未 タ終熄 セサ ルノ ミナ ラ ス前 日決 死隊 ナ ル モ ノヲ

黒 竜 江省 飽 督 軍 ヨリ ノ電 報 ニ依 レ ハ吉 林 黒 竜 江省 内 ニ於 ケ ル移 住

四 月 二十 日張 巡 閲使 発東 辺道尹 宛

シ且 ツ日 本 官憲 ノ歓 心 ヲ得 ル為 ノ計 画 ニシテ鮮 人間 ニ ハ之 力実 現

前 報 ト同 シ

ヲ期 待 シ居 ラ ス云 々ト 発送先 大 正 八 年 四 月 廿 六 日 騒密第九七 一号

薬 ヲ購 入 シ水 路 輸 入 ヲ為 シ決 死隊 ノ用 ニ備 フル情 報 ア リ就 テ ハ 一般

独立運動 ニ関 スル件 (国外第五十二報) 鴨緑江方面 ( 義州隊長報告)

前 報 ト同 シ

大 正 八 年 四 月 二 十 六 日 騒密第九七二号

発送先

厳 重検 査 ヲ加 フ ヘシ切 ニ此 ニ令 ス

ニ分〓 ス ル ノ外 該 道尹 ハ各海 関 ニ転 令 シ テ入港 帆 、 汽船 ニ対 シ テ ハ

目下通化県哈泥 河居住排日鮮 人有力者李始栄及呂準等 ノ組織 セル

一、鮮人暴動団ノ行動 ニ関 シ次 ノ如 キ風説盛 ニ行 ハレ在 リ警戒中

シ朝鮮 ニ渡 リ暴動 ヲ為 ス計画 ヲ為 シ在 リ卜

暴動団員約五百名 ハ近 日安東 ニ来 リ同地方 ニ於 テ更 ニ若干名 ヲ募集 二、朝鮮人組合支部扶 民団 ニ投 ス

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 第 五十 三報 )

露領 ( 浦潮情報)

図們 江 方面

左 記書 面 ハ最 近 我軍 ニ於 テ入 手 シタ ル モノ ナ ルカ其 ノ内 容 ニ依 レ

一、 不逞 鮮 人 ト露 国 官 憲 ト ノ関 係

アラ ハ小生宛至急打電被下度直 ニ交渉 ヲ開始可致候偶 々遠東報 (ハ

ルピン排 日支那新聞)主筆 カ浦潮出 張中 ノ処今夜哈爾賓 ニ帰還 スル

都合 ニ付明 日交渉可致候右 ハ当然出来得 ル事 ニ候間贅言 不致候明後 ニ就 クヘク候

万 々歳

日小生 ハ貴通信 ヲ見 テ別事 ナカリ セハ早速遠東報社ト契約 ノ上帰途

図們 江方 面

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 五 十 四報 )

大 正 八 年 四 月 廿 七 日 騒密第九八五号

発送先 前報ト同 シ

韓永観 ハ或韓容憲又 ハ韓馨権 ノ両 人ノ中 ナルヘク韓馨権 ハ

ハ彼 等 不逞 鮮 人 ハ露 国官 憲 ヨリ独 立運 動 ノ後 援 ヲ受 ケ ント運 動 シ露

発

哈爾賓 ニ在 リ

記

観

備考

左

永

国 官 憲 ニ於 テ モ多 少 之 ニ同情 セ ルモ ノト疑 ハルル節 アリ

哈 爾 賓 道裡 外 国 八 道 街 五号 房

浦 潮 金 白 濃宛 ( 金 優 錫 ノ コト ニテ白濃 ハ号 ナ リ)

韓

ニ コリ ス ク停 車 場 ニテ分袂 後 無 事 ﹁ハルピ ン﹂ ニ到 着 致候 本 日午

一、 上海 蘇 東 進 徐 日輔 ( 南 京 支 那 陸軍 連 長 )鮮 人蔡 極 ハ吉林 ヲ経 テ

支 那領 ( 間島電報)

シク同 六時 拙宅 ニ於 テ交 渉 致候 ﹁ホ ル ワツ ト﹂ 氏 明 後 早朝 浦 潮 出 発

間 島 ニ来 リ 二十 二 日 琿春 ニ向ヘ リ又 目下 上 海 ニ ハ露 領 、 米領 及 鮮 内

後 二時崑 氏 (ゴ ンダ ツ チ将 軍 ノ コト) ノ事 務 所 ヲ訪 問 セ シ モ都 合 悪

ニ言及 致 ス可 候爾 今特 別 ノ援 助 ヲ受 ク ルモ形 式 上 之 ヲ表 示 ス ル コト

当 地 ニ向 フト ノ事 ニ候 間朝 鮮諸 般 ノ事 項 及吾 等 ノ行 動 方 針等 ハ詳 細

ト連 絡 シ画策 中 ナ ル旨 同志 ニ通 信 アリ

地 ノ韓族 独立 運 動 有 力者 四十 名 集 合 シ居 レリ米 国 領 事 及 支那 革 命 派

鴨緑江方面

能 ハサ ル次 第 ハ吾 等 モ諒 知 ス ル所 ニ候ヘ ト モ可成 大 韓 国 民議 会 ノ信 仰 ニ背 カ サ ル様 尽 力 シテ呉 レ ト ノ崑氏 ノ言 葉 ニ対 シ ﹁ホ ル ワツ ト﹂

一、 在 奉天 鮮 人 ノ動 静 及 一般 ノ傾 向 ニ関 シ同 地総 領 事 ヨリ其 ノ筋 ヘ

目 下 奉 天 ニ定 住 セ ル鮮 人 ノ数 ハ七 百名 ニ過 キサ ルカ此 ノ外 来 往 滞

ノ通 牒 左 ノ如 シ

在 セル者約 一千 人 アリ之 等 ノ内 ニ ハ農 業 ノ目的 ヲ以 テ来 満 シタ ル モ

氏 ハ心中 助 ケ タ キ モ実 力 ト事 情 上 不可 能 ノ事 ニ侯 故 ニ明 後 日 ノ事 ニ

カ故 ニ到 底 露 国 官 憲 ノ応 援 ナ ト ハ思 モ寄 ラ ヌ コト ニテ候 然 シ当 日 ノ

容 易 ニ土 地 ヲ得 ル コト能 ハス所 持 ノ旅 費 ハ空 シ ク消 費 シ藁 仕事抔 シ

就 テ モ彼 ノ 日本 カ心 ノ儘 人 衆 ヲ解散 シ首 領 ヲ捕 縛 ス ル勢 力 ヲ有 ス ル

ツト﹂ 氏 ト面 談 スヘ シト ノ保 証 有之 申 候 (中 略 )当 日 ノ形 勢 ニ於 テ

テ漸 ク糊 口 ヲ凌 キ居 レ ル者 多 ク中 ニ ハ全 ク衣食 ニ窮 シ乞 食 ニ等 シキ

事 ハ当 日 ノ事 ナ リ将来 ハ内 容 上 賛成 シ呉 レ ル事 ハ崑氏 自 ラ ﹁ホ ルワ

彼 ノ日本 カ心 ノ マ、 ノ行 動 ヲ取 ト カ或 ハ露 国 官 庁方 面 ヨリ何 カ反 抗

察中

コト ヲ憚 リ之 ヲ遠 慮 ス ルカ如 キ傾 向 ヲ生 シタ ルノ感 ア リ尚引 続 キ視

前 報 ノ通

生活 ヲ為 シ居 レ ル者 約 五 十 名 アリ之 等 ニ対 シテ ハ鮮 人 会 ヲ シ テ相 当

図們 江 方面

大 正 八 年 四 月 二 十 八 日 騒密第 一〇 五〇号 独 立 運 動ニ 関 ス ル件 (国 外 日報 第 五 十 五号 )

発送先

ノ方 法 ヲ講 セ シ ム ル筈 ナ リ又 中 ニ ハ多 少 ノ旅費 ヲ所 持 シ幾 分 教育 ア ル所 謂 遊 民 ニ属 ス ル者 約 二百 名 アリ漫 然 滞 在 シ テ何 等 為 ス コト モナ ク遊 食 シ居 レ ル ヲ以 テ之 等 ノ徒 ニ対 シテ ハ絶 エス其 ノ動 静 ニ注意 警 戒 シ挙 動 不 審 ト認 ム ル者ニ 対 シ テ ハ諭 旨 帰 鮮 セ シ メツ ツ アリ 近来 之

致 シテ独 立 ヲ宣 言 セ ハ国 際 法 上 万 国 ハ之 ヲ承 認 ス ルノ例 規 ア リ今 ヤ

等 鮮 人間 ニ流 布 サ ル ル謡 言 ヲ聞 ク ニ ﹁三十 万 人 以 上 ノ基 督 教 徒 カ 一

独 立 ス ル ニ至 ルヘ シ又鮮 人 ノ代 表 者 ト シテ目 下 仏 国 ニ於 ケ ル講 和会

地 方 ニ出 張 セ ル朝鮮 人 巡査 一名彼 等 ヨリ暴 行 ヲ受 ケ重 傷 ヲ負ヘ リ警

一、 四 月 二十 三 日琿 春 県 黄 溝 北 一学 校 ニ於 ケ ル示 威 運 動 視察 ノ為 同

支 那領 ( 間島電報)

議 ニ独 立 運 動 ノ為 赴 キ居 レ ル者 二 千 三百 余 ニ達 シ之等 ノ運 動 ニ依 リ

シ来 リ呂 ハ領 事 分館 ニ引 渡 シタ ル モ梁 ハ引 渡 サ ス目 下 引 渡 方交 渉 中

戒 ノ支 那 兵 ハ首 謀 犯 人梁 河 亀 、 呂宋煥 ヲ逮 捕 シ二十 四日 琿春 ニ護 送

朝 鮮 ハ百 万 人 以 上 ノ教徒 団 結 シ テ独 立運 動 ニ熱 中 セリ故 ニ遠 カラ ス

テ当 地定 住 者 ニテ皮 永 俊 、 鄭 弼 和 、鄭 民 和 、李 浩 然 、権 重 洛 、洪 成

確 実 ニ独 立 ヲ承 認 セラ ル ル筈 ナ リ云 々﹂ 杯 ノ謡 言 伝 ハリ居 レリ而 シ

ニ来 往 連 絡 シ居 レ ルヤノ 聞 ア リ注 意 中 ナ ルカ同 人 等 ハ何 レ モ相 当 ノ

カ同 人等 方 ニ ハ時 々朝 鮮 、 西 伯 利 、上 海其 ノ他 各 方面 ノ注 意 人 物密

鴨 緑 江 方面 (義 州 隊 長報 告 )

嗾 シ運 動 費 ノ募 集 及 不穏 文 書 印刷 配 付 ヲ為 シ居 レリ ト

金 勝浩 外 三名 ハ目下 太拉 子 馬 晋 ノ宅 ニ潜 伏 シ在 リ明 東 学 校 生徒 ヲ使

ニ、間 島 韓 族 独 立 運動 幹 部 中 曩 ニ琿春 地 方 ニ赴 キ タ ル以 外 ノ金 精 、

北 一学 校 ニ ハ目 下朝 鮮 侵 入 隊 員集 合 シ準 備 ヲ整ヘ 在 リト

生業 ヲ営 ミ居 レ ル為 我官 憲 ヨリ注 目 セラ ルル コト ヲ非 常 ニ懸 念 シ表

麟 、金 友 石 等 ハ精 米 業 又 ハ旅 館 業 ヲ営 ミ相 当 ニ生 活 シ居 レル者 ナ ル

面 上勉 メテ鮮 人 ノ来 訪 ヲ避 ケ居 レ ル模 様 ア リ尚 当 地 一般 鮮 人 ノ意嚮

ノ為逮 捕 セラ レ同 時 ニ支 部 ノ事 務 廃 セラ レタ リ

1 、輯 安 県 朝 鮮 人組 合 大 荒 溝 支部 長 呉 道 逸 ハ四月 十 二日扶 民団 員

一、高 山鎮 分遣 所 管 内 対岸

意 セ ル模 様 ナ カリ シ カ爾 来 騒 擾 月余 ニ及 ヒ鮮 境 ノ満 洲各 地ニ 於 テ モ

ヲ偵 察 ス ル ニ客 月 上 旬朝 鮮 内 地 騒擾 当時 ハ 一時 的 暴動 ト シテ格 別介

独 立 運動 ヲ開 始 シ通信 又 ハ鮮 人 ノ来 往連 絡 等 ニ依 リ今 ヤ 一般 ニ独 立

ニ対 シ脅 迫 的 ニ入 団 ヲ強 フ ル ヲ以 テ通 溝 ヨリ下 流 方 面 ノ各 支 部 員

ハ殆 ト扶 民 団 ニ入 リ 同時 ニ朝 鮮 人組 合 支 部 ヲ撤 廃 シ朝 鮮 独立 運 動

2 、 通溝 朝 鮮 人組 合 総支 部 管 内各 地 ニ扶 民 団員 多 数 入 込 ミ組 合 員

ニ熱 狂 ス ル ヨリ通 溝 駐在 日本 巡 査 ハ此儘 放 任 ス ル ニ於 テ ハ各 支 部

ヲ希 望 セ ル モノ ノ如 ク又斯 ル形 勢 推 移 ス ル内 ニ ハ必 ス独 立 ノ目 的 ヲ

浸 潤 セ ル独 立的 思 想 ニ幾 分同 化 セ ル傾 キ ア リ従 テ領事 館 或 ハ我 警察

達 シ 得 ル モノ ノ如 ク思惟 シ従 来 親 日的態 度 ヲ持 シ居 レ ル者 モ全 般 ニ

官 署 ニ出 入 セ ハ親 日派 又 ハ反 独 立 者 ト シテ 一般 鮮 人 ニ嫉 視 セ ラ レ ン

共 再 ヒ挽 回 ス ル コト能 ハサ ル ニ至 ル ヲ憂 慮 シ支 那官 憲 ニ対 シ扶 民

本 ノ支配 権 ヲ承 認 セ ス茲 ニ独 立 ヲ宣 言 シ臨 時 政府 ヲ樹 立 シ中 外 ニ宣

ニ服 従 ス ヘカ ラ ス云 々

ヲ以 テ ス ル モ租 税 ヲ納 ムヘ カ ラ ス、 第 二、 日 本 ノ裁 判 所 及 警察 命 令

布 告第 一、 吾 等 ヲ奴 隷 ヨリ モ甚 タ シク虐 使 ス ル日本 ニ対 シテ ハ死

明 ス云 々

ノ趣 ヲ上 司 ニ報 告 シタ ル ヲ以 テ警 察署 長 ニ対 シ四 月十 日以 来 数 回

二、 三名 ヲシ テ捜 査 セ シ メツ ツ ア ル モ其 ノ効 ナ キ ニ ヨリ巡 査 ハ其

団 員 ノ首 謀 者 逮 捕 方 ヲ交 渉 シタ ル ニ表 面 承 諾 ヲ装 ヒ申 訳 的 ニ巡 警

長 文 電 報 ヲ以 テ報 告 シ尚 十数 名 ノ応 援 者 ヲ請 求 シタ リ領 事 ハ道尹 ニ 対 シ朝鮮 独立 運 動 者 ヲ厳 重 取 締 ラ レ度 若 シ厳 重 ナ ル取 締 ヲ為 サ

一、 浦 潮派 遣 員 ノ電 報 ニ依 レ ハ目 下 李東 輝 ハ金 立 ト共 ニ三 岳 口 ト琿

図們 江 方 面

画 策 中 ナ ル カ如 シ

春 ト ノ中 間 ナ ル四道 子 一名 ﹁ス ウ ガ チ ヨレザ ﹂ ニ在 リ テ何事 カ謀 議

サ ル ニ於 テ ハ勢 ヒ朝 鮮 総督 ニ交 渉 シ憲 兵 及軍 隊 ヲ出 動 セシ ムヘ シ

前 報 ニ同 シ

ト交 渉 セ リト 発送先

一、 楚 山 分 隊 管内 対 岸

鴨緑江方面 ( 義 州 隊 長 報 告)

通 化 県 哈 泥 河不 良 鮮 人 郭鍾 錫 ハ去 ル四 月 五 日頃 桓 仁 県 上漏 河 二道

ル者 ト何 事 カ密議 ヲ凝 シ タ ル上韓 国 独 立 万歳 ヲ高 唱 シタ リ尚 郭 鍾 錫

陽岔 桓 東 学 校 ニ来 リ 四月 十 日附 近同 志 等 百余 名 ヲ集 メ其 ノ上 立 チタ

大 正 八 年 騒密第二 二 一六号 四 月二十九日 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 五 十 六号 )

一、 間島 派遣 員 ノ電 報 ニ依 レ ハ上海 仏 租 界 在 留鮮 人 田承 黙 ヨリ在 間

上 海 方 面

シ等 放 語 シ居 レリ ト又 同 県 裡岔 溝 鮮 人組 合 支部 長 公 青 松 及 同書 記 李

承 甲 ハ上漏 河 不 良鮮 人等 ヨリ暴 虐 ヲ受 ケ ツ ツ アリ ト

総大 将 ト ナ リ約 千名 ヲ率 ヒ不 日鴨 緑 江岸 ヲ衝 キ 日本 憲 兵 ヲ虐 殺 スヘ

二 、 謂 原 分遣 所 管 内 対岸

ニ在 リ這 般 独 立 運 動 ノ為 組 織 シ タ ル自 由 公 団 々長 ) 宛 通 信 ニ依 レ ハ 目 下 上 海仏 米 租 界 ニ各 方面 ノ韓 族 独 立運 動 者 三 百名 集 合 シ ア リ支那

島 不 逞 鮮 人徐 一 (別 名〓 学 、 号 白 圃 卜称 ス) (大〓 教 東 道 司 教 ノ職

官 民 有 力 者 ノ後 援 ヲ受 ケ南 満 洲 地 方 ノ同志 ヲ集 メ琿春 地方 ト モ連繋

ヲ有 ス ル者 多 シ) 鴨 緑 江 岸 配 置 ノ憲兵 ヲ襲撃 スヘ ク 四月 十 日頃 輯

( )一 通化 県 金 斗〓 洛 排 日鮮 人 呉 成 範 以下 百 七 十名 ノ 一団 ハ ( 銃器

(二) 通化 県 快 当 帽 子居 住

江 岸 ノ動 静 ヲ窺 ハシ メ頻 リ ニ襲 撃 方法 画 策 中 ナ リ ト

安 県 東聚堡 黒 沙 子溝 ( 楡 樹 林 子 北 方十 一里 ) ニ来 リ諜 者 ヲ放 チ テ

ヲ取 リ安東 県附 近 ヨリ朝鮮 ニ侵 入 シ正義 人道 ヲ守 リ 示威 運 動 ヲ為 ス

二 、上 海 総 領事 ヨリ共 ノ筋 ニ致 セル電 報 ニ依 レ ハ四 月 二 十 二 日発 行

ノ計 画 中 ナ リト右指 揮 者 ハ李 起 進 ナ ル モ ノナ リ ト

上 海 各 英 字 新 聞 ハ北 京 ルータ ー電 報 ト シ テ朝 鮮 臨 時 政 府 宣言 書 及 同

宣 言 、 日本 軍隊 ハ我 邦 土 ヲ僭竊蹂躙 シ タ ル モ自 由 ニ生 ル吾 等 ハ日

政 府布 告 ナ ル モ ノヲ掲 載 セ ル カ其 ノ要 旨 左 ノ如 シト

名簿甲 尹 同県旺清門居住

徳

培

林淳 基 ヲ首領ニ 朝鮮 独 立 運 動 中 ナ リ又 安 図県 青 石 河居 住鮮 人宋 昌

〓 ハ林 淳 基 ノ義弟 ナ ルカ林 ト連 絡 ヲ保 チ青 石河 附 近 同志 約 百 名 ヲ

募 リ独 立 運 動 中 ナ ルカ宋 昌〓 ハ陰 二月 二十 日頃 弾 薬 材料 購 入 ノ為

現 住 所 ヲ由 出発 シ吉 林ニ 向ヘ リ ト 云 フ

(三) 四月 十 日 長白 県 居住 不 逞 鮮 人 劉 一優 、 李昌 雲 、金 桑 潤 等 ノ企

東

図ニ 依 リ恵 山 鎮ニ 於 テ独 立 運 動 ヲ為 スヘ シ卜 ノ情 報ニ 接 シ直ニ 警

弼

右 ハ同 志約 六百 (武器携行者多 シ)名 ト共 ニ四月十 二日頃 輯安

林

県雲芝溝 (通溝 ノ北方十三里)附近 ニ来 リ機 ヲ見 テ通溝 ニ進 入鮮

戒 中 同 日午 前 十 一時 三 十分 頃 天 道 教徒 耶蘇 教徒 及学 校 生 徒 其 ノ他

鎮ニ 侵 入 スヘ シト テ対 岸 ヲ三 々伍 々上流ニ 向 ヒタ リ依 テ分 隊 員 ヲ

人組合総支部及駐在日本巡査及江岸憲兵 ヲ襲 フ目的 ニテ準備中 ナ

数 組ニ 分 チ江岸 ヲ警 戒 シ絶 対ニ 越 江 侵 入 ヲ許 サ サ ル手 段 ヲ採 リ警

一里 半普 恵 面 松 峰 里ニ 渡 来 シ此 処 ニテ鮮 内地 同 志 卜勢 ヲ合 セ恵 山

立 運動 ヲ有効ナラ シムル目的 ニテ義勇団青年会 ヲ組織 シ本部 ヲ拉

ニテ約 七十 名 長 白 府 ヲ出 発 シ直 接 恵 山鎮ニ 来 ラ ス シテ恵 山 鎮 上流

石岔 ニ置 キ会員 ノ加入ヲ強要 シツツアリ而 シテ同地耶蘇教長老許

戒 セリ然 ル ニ夜ニ 入 レ ル モ更ニ 侵 入 ノ模 様 ナ ク逐 次 江岸 ヨリ影 ヲ

リト

善 弘 ヲ総長 ニ推薦 スヘク協議纏 レリト云 フ尚 三月七日同地崔京奉

ル特 務 班 ヲ シテ 特 別捜 索 ヲ為 サ シ メタ ルカ何 等 得 ル処 ナ ク経 過 セ

没 シタ リ 一方鮮 内 地ニ 於 ケ ル同 志 ノ輩 ヲ検 挙 スヘ ク予 テ編 成 シア

(三輯 )安  県太平溝耶蘇教及天道教徒 ハ扶民団 ト気脈 ヲ通 シ韓国独

シタリト

ナ ル者之 ニ加入 セサリ シ為拉石岔耶蘇教会堂 ニ引致 シ笞三十 ニ処

更ニ 再 挙 ヲ計 ルヘ シ卜揚 言 シ居 レリ ト 云 フ

戒 厳 重 ニ シテ到底 目的 ヲ達 シ得 サ ル事 ヲ自覚 セ シ ニ因 ル モ近 日中

ト云 フ而 シテ彼 等 ハ十 日 ノ計 画 ヲ実施 セサリ シ バ恵 山 鎮 憲兵 ノ警

リ 十 一日朝ニ 至 リ前 記 対 岸 不 逞 者等 ハ三 々伍 々各 自 宅ヘ皈 来 セリ

韓独立万歳 ヲ呼唱 シテ長白市中 ヲ行列 シツツアルヲ現認 シ長白

発送先

︵一長 ︶白  地方 (咸興隊長報告) (イ四 )月  八日午後五時 ヨリ長白第 一正蒙学校生徒 二十五名 ハ大 憲兵 ハ同地巡警局長 ニ通知 シ解散 セシメタリ

露領 ( 浦 潮 電報 )

図們 江方 面

独 立 運動ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 五 十 七号 ︶

四 月 三 十 日

大 正 八 年 騒密第一二七〇号

前 報ニ 同 シ

︵ロ在 )長  白排 日鮮人李昌雲、劉 一優 、金乗潤等 ノ発起 ニヨリ長 白県各社郷約 ︵ 面長)七名 ハ大韓独立 ニ関 シテ ハ鮮内地並南満 洲各地鮮人ト行動 ヲ共 ニスヘク結托 シ曩 ニ配付 ノ独立宣言書 ニ 依 リ各 々隠密 ニ人心収攬 ニ努 メ熾 ニ同志 ヲ糾合 シツツアリト 撫松県露水河附近移 住鮮人 ハ目下百 五十名結党 シ同地居住鮮人

(二撫 )  松 地方

集 会 シ上海 ノ臨 時政 府 承 認 問 題 ヲ討 議 シ其 ノ結 果 仮 承 認 ノ体 ト シ同

金喆 訓 仮 議 長 ノ下 ニ崔才 亨 、 文昌 範 以下 二 十 一名 ノ主 ナ ル排 日鮮 人

出張 シタルニ同地正東 学校 ( 同校 ハ教師学生悉 ク朝鮮人 ニシテ平素

岸状況視察 ヲ兼ネ物資購 入 ノ為私服 ニテ四月二十四日湖川街 地方ニ

一、咸鏡 北道会寧憲兵 分隊防垣鎮憲兵駐在所憲兵補助員金奎煥 ハ対

支那領 ( 間島電報)

政 府 カ露 領 ニ移 転 ノ後 ニ於 テ初 メテ 一致 行 動 ヲ為 スヘ シト 云 フ ニ決

排 日ヲ鼓吹 シ在 リ)生徒 等十数名 ノ為 日本 ノ犬ナリトテ麻縄 ニテ捕

一、 四月 二十 九 日午 後 五時 ヨリ同 八時 迄 浦 潮 新韓 村 韓 民 学校 ニ於 テ

シ タ ルガ該 政 府 ナ ル モノ ハ日 本 軍 カ西 伯 利 撤 退 ノ後 露 領 ニ移 ル予 定

ラ シメ同校内ニ監禁 シ二十六日迄毎日反覆暴虐 ヲ加 ヘラレタルカニ

十 六日ニ至 リ附近鮮人之 ヲ発見 シ下泉坪支那巡警局ニ急報 シタレハ

縛 セラレ同校ニ引致 シ天 井 ニ吊 リ下ゲ或 ハ殴打 シ 一時人事不省ニ陥

巡警数名出張関係者ト共ニ同局ニ引致取調 ノ上和竜県署ニ護送 セリ

ナ リト尚 李 東 輝 ハ金 立 ト共 ニ琿 春 県奥 地 四道 子 (四 月 二十 九 日国 外

来 レ ル教官 ヲ シ テ各 部 落ニ 分 レ調練 中 ナ ル カ其 ノ数既ニ 三

依 テ直ニ我総領事 ヨリ支那官憲ニ交渉 ノ上 二十九日被害補助員 ヲ引

日報 第 五十 六号 参 照) ニ至リ デ盛ニ 壮 丁 ヲ集 メ間島 方 面 其 ノ他 ヨリ

ニ 達 シ武 器 モ過 激派 等 ヨリ買 収 セ シ モノ多 数 アリ ト尚 各 地 方 ニテ醵

取 リ竜井村病院ニ入院 セシメタリ補助員 ハ無数殴打 サ レタル為足部

千 人以 上

集 シ タ ル独 立 運 動 費 ハ之 ヲ財 務 部ニ 集 メタ ル上 之 ヲ軍 部 ノ費 用ニ 充

等著 シク腫張 シアル モ 一週間 ヲ経 ハ治癒 ノ見込 ミ本件ニ関 シ総領事

ハ更 ニ支那官憲ニ対 シ加害者 ノ逮捕及学校 ノ閉鎖等厳 重交渉 シタ ル

二、 四 月 二十 九 日浦 潮ニ 於 テ独 立 新 聞第 一号 ヲ発 行 セリ記 事 ハ全 部 激 越 ナ ル排 日記 事 ヲ以 テ充 タ サ ル同紙 ハ騰 写 版 摺半 紙 大 ニシ テ約 五

カ四月三十日道 サヘ和竜県知事ニ対 シ加害者 ノ逮補同学校 ノ閉鎖ヲ

当 ス ル計 画 ナ リ ト

上海 方 面 ( 同地発電)

千 枚 ヲ印刷 セリ領 事ニ 於 テ相 当 手 配 ヲ為 ス筈

二十九 日支那官憲 ノ手ニ逮捕 セラレタリ同人引渡 方支那官憲ニ対 シ

二、琿春地方ニ於 ケル這般 ノ独立運動首謀者不逞鮮 人黄丙吉 ハ四月

命令 セリ尚同学校長 ハ二十九日知竜県署ニ留置 セリ

セラ レタ ル者 彼 等 不逞 者間 ノ有 力 者) ハ曩ニ 巴 里ニ 渡 航 シ講 和委 員

領事 ヨリ目下交渉中

金 奎 植 (四月 二十 五 日国 外 第 四 十 九報 、高 麗 臨 時 政府 ノ外 務ニ 擬

ニ 対 シ運動 ノ結 果 朝 鮮問 題 ハ好 都 合ニ 運 ビ ツ ・ア ル ニ付 金 五 万 円至

予テ米国桑港ニ在 リシ不逞 鮮入白玉甫 ハ三月下旬 上海ニ来 リ仏国

上海方面 (間島電報)

前 報 ニ同 シ

旬吉林 ヲ経 テ間島ニ来 ルヘキ旨間島同志ノ許ニ通信 シ来 レリト

租界ニ在 リタ ル処彼 ハ独立運動 ノ為同志鄭載冕外七名 ト共ニ七月中 独立運動ニ関 スル件 (国外日報第 五十八号︶

正 八 年 月 一 日 騒密第 一三八七号

発 発送 先

急送金 方数 日前在上 海 仮政 府 ニ電 請 シ来 レリ ト

大 五

一、楚山分隊管内対岸

鴨緑江方面 ( 義 州隊長報告)

図們江方面

︵１四 )月  十九日午後 四時頃輯安県馬蹄溝附近不良鮮人約 七百名 ハ

運動 ヲ起 ス ハ最適 切 ナ ル好機 会 ナ リ 云 々﹂ ト煽 動 シタ ル ハ是 抑 今 回

差 別 問 題 ヲ提 出 ス ル ニ至 レリ故 ニ諸 君 (鮮 人留 学 生 ) ハ此 ノ際 独立

ヤ講 和 会 議 開催 ニ当 リ民族 自 決 主 義 ノ宣 伝 ゼヲ ン日 本政 府 亦 人種 無

朝鮮 民族 カ本 運動 ノ火 ノ手 ヲ揚 ケ タ ル導 火 線 ト ハ成 レ ル モノ ナ リ、

同県横路 ( 雲海川対岸東北方約三里 ノ地点)ニ集合 シ鮮地ニ押 シ セシムル様警告 セシ ニ支那官憲 ハ即時同地駐在右路巡防十名巡警

ニ於 テ誤 レ ルヲ指 摘 シ居 ル ニ非 ス ヤ又憲 政 会 ノ重鎮 加 藤 総 理 ハ憲 政

見ヨ 日 本内 地 ノ各 新 聞 ハ挙 テ朝鮮 総 督 政 治 ヲ非 難 シ其 ノ根 本 的 方針

寄 スル協議中 ナル情報 ヲ得 タ ル雲海 川駐在所長 ハ支那官憲ニ 解散 五名水上警察 巡警五名 ヲ現場ニ急派 シ解散 セシメタリ

ヲ為 セ ル住 民 カ他 国 ノ従 属 的 関 係 ヨリ脱 セ ント ス ル ヨリ生 シタ ル騒

会 大 会 ニ於 テ ハ明 ニ朝 鮮 民 族 今 回 ノ運 動 ニ多 大 ノ同 情 ヲ寄 セ ﹁一国

︵２)月  二 四十 日午前七時頃外岔溝下流約五丁 ノ鴨緑 江岸樹木上ニ 無 数ノ旧韓国小旗 ヲ掲ゲ アルヲ雲海川駐在所ニ於 テ発見支那側ニ

ハ朝 鮮 民族 ニ対 シ自 治制 ヲ承 認 セ サ ルヘ カ ラ ス﹂ ト喝 破 セ ル ニア ラ

擾 ハ世 界歴 史 ノ事 例 ニ依 リ テ明 ナ ル所 ナ リ﹂ ト 称 シ ﹁結 局 日本 政 府

通告 ノ上撤去 セシメタリ ︵３四 )月  二十一日以来対岸一般不穏 ノ空気漂 ヒ民心動揺 ノ兆 アリ

密 ニ鮮 人社 長 等 ト モ聯 絡 ヲ取 リ運 動費 ヲ募 集 シ又 不穏 文 書 ヲ印 刷 配

馬 晋 宅 ニ潜 伏 シ在 リテ 明東 学 校 生徒 ヲ シテ自 己 ノ身 辺 ヲ警戒 セシ メ

鎬 、 正東 学 校 教 師白 楡 晶 及 池松 等 ハ目 下 和 竜 県 太拉 子 居 住本 運 動 者

二 、間 島 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 幹 部 中 編 輯 部員 金 精 、 通 信部 員 金 尚

ナ ル ヲ知 ル故 ニ本 運 動 ハ必 ス奏 功 ス ヘシ云 々

要 スル ニ吾 人朝 鮮 民 族今 回 ノ運 動 ハ日 本国 亦 之 ヲ認 容 スル ノ問 題

スヤ

江岸 一般ニ厳戒中

正 八 年 騒密第 一四七三号 月 三 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国外 日報 第 五十 九 号)

発送先 前報ニ同ジ 大 五 図們 江 方 面

付 シツ ツ アリ 又情 報 ニ依 レ ハ京 城 医学 専 門 学 校 生徒 李 鳳 秀 外 二名 か

支那 領 (間島 派遣 員 報 告 ) 一、這 般 ノ独 立 運動 勃 発 ノ動 機 ニ関 シ間 島 地方 有 力 鮮 人 ノ間 ニ左 ノ

三 、鏡 城 隊 長 ノ報 告 ニ依 レ ハ目 下 輝 春 地 方鮮 人 間 ニ左 ノ風 説 アリ

ル ﹁ダ イ ナ マイ ト﹂ ニ予爆 裂 弾 ヲ製 造 シ ツツ ア リト

間 島 ニ入 リ 込 ミ目 下 明東 学 校 ニ潜 伏 シ在 リ テ吉 林 方面 鮮 人 ノ携 来 セ

言 説 アリ 日本 内 地 ニ於 ケ ル政 友 会 内 閣 反 対党 ノ位 置 ニア ル者 ハ東 京留 学 生 (鮮 人) ニ対 シ ﹁日韓 併 合 ハ日本 軍閥 ノ 一部 野 心家 ニ依 リ テ行 ハレ

利 ニ帰 ス ル コト多 カ リ シ モ独 立 運 動 挙 行 以来 日本領 事 館 警 察 ハ甚

︵一) 従  来 鮮 支 人間 ノ係 争事 件 ハ日本 領 事館 ノ保 護 ニ依 リ鮮 人 ノ有

タ ル モ ノ ニ シテ今 回 仏 国 ニ於 ケ ル講 和 会 議 ニ際 シ日本 ハ甚 シ ク不 利 ノ立 場 ニ在 リ 又朝 鮮 カ財 政 ノ独 立 ヲ為 シタ リ ト称 ス ル モ尚 日 本政 府

シク其 ノ威 信 ヲ失 墜 シ支 那官 民 ノ鮮 人 ニ対 ス ル態 度悉 ク侮 蔑 的 ト

ハ国 防 上 多額 ノ経 費 ヲ支 出 セサ ルヘ カ ラサ レ ハ我等 ハ政 府 ニ対 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ承認 スル ノ有 利 ナ ルヲ説 明 スト雖 現 政 府 ハ之 ヲ容 レ ス今

淡 ト ナ ルヘ シト テ 一般 民 ハ将 来 ヲ憂 慮 シツ ツ ア リ

ナ ル ニ至 レリ加 之 日本 領事 館 ノ鮮 人 ニ対 ス ル態 度 亦前 日 ニ比 シ冷

者 鄭 安 立 ナ ル者同 志 数 名 ヲ伴 ヒ拳 銃 及 弾薬 ヲ携 帯 シテ省 内 ニ入 リ

ヘキ旨再四 訓 令 シ置 キ タ ルカ今 回吉 林省 長 ヨリ現 ニ韓 国 独 立代 表

(二)四 月 八 日慶 源 ヨリ 守 備 隊将 校 以 下 十名 南 部 烏 蘇 利派 遣 隊 ト連

テ弾 圧 セシ メタ ル ニ依 リ該 党 員等 ハ已 ニ解 散 シタ ルカ或 ハ奉 天省

シ テ騒擾 ヲ煽 動 ス ルノ挙 動 アリ タ ル ニ付本 省 長 ハ即刻 軍 警 ヲ派 シ

込 ミ已 ニ巴 里 ニ於 テ国 際 聯 盟会議 ヲ経 タ リ ト称 シ暗 中 独 立 ヲ名 ト

内 ニ竄入 シタ ル ヤ モ計 リ難 キ旨 通知 シ来 レリ思 フ ニ奉天 省 ハ朝 鮮

絡 ノ為琿 春 ニ到 リ タ ル ニ対 シ鮮 人 等 ハ今 後 日本 軍 隊 及憲 兵 多 数 入 琿 シ排 日鮮 人 ヲ逮 捕 処 分 ス ルナ ラ ン而 シテ其 ノ際 良 民等 モ勢 ヒ多

ト 国境 相 連 ナ ルヲ以 テ受 ク ル所 ノ影 響 ハ甚 大 ナ ラ サ ルヲ得 ス右 ノ

次 第 ナ ル ニ付 貴官 ハ所 属 各 県 知事 ニ対 シ 一層 厳 重 ニ防 範 スヘ キ様

ト (三) 昨  報 (五月 一日国 外 日報 第 五 十 八号 参 照 ) 黄 丙吉 力支 那官 憲

転 達 ス ヘ シ此 ニ令 ス

少 ノ迷惑 ヲ蒙 ル ヘシト テ妄 動 ノ主 謀者 黄 丙 吉 等 ヲ攻撃 スル者 多 シ

ニ逮 捕 セラ レタ ル件 ハ事 実 ニア ラ ス支 那官 憲 力黄 丙吉 逮 捕 方 ヲ下

報 ニ同 シ

発 送 先前

正 八 年 騒密第 一四八八号 月 三 日 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 六十号 )

支那領 ( 間 島 派遣 員 報 告 )

図們 江 方 面

大 五

命 シ タ ル ヲ誤 伝 シタ ル モノノ如 シ

﹁ハバ ロフ スク﹂ 青 年 会長 呉成 黙 ( 排 日 不逞 鮮 人 中 ノ有 力 者) ハ

露領 ( 烏 蘇 里派 遣 憲 兵 長 通 報)

韓 族 独 立 ニ関 シ鮮 人 決 死 隊 ヲ組 織 セ ント奔 走 中 ノ 処 三 月 二 十 七 日 ﹁ラズ ド リ ノ エ﹂ ニ来 リ同 地韓 族 会 事 務室 ニ鮮 人 青 年 三十 余 名 ヲ集 メ決 死 隊 ニ加 入 ヲ勧 誘 シ ﹁呉 ハ自 ラ全露 青 年決 死団長 ト ナ リ以 テ愛

一、露 領 方 面ヨ リ李 東 輝 、 李 範 允 及 三岔 口 ヨリ秦 学 新 等琿 春 県 塔道

︹マ マ︺

国 ノ赤 誠 ヲ発 揚 スヘ シ﹂ 云 々ト ノ ロ演 ヲ為 シタ ル カ青年 等 ハ之 ニ感

溝 (一名 塔 子 溝 ) ニ来 リ大 韓 国 民議 会 支部 ヲ設 置 シ朝 鮮侵 入 ニ関 シ

二 、右 行 動 ハ執 政 官 タ ル李 東 輝 ノ命 令 ニ依 リ各 方面 同 時 ニ決行 ス

直 ニ決 行 ノ コト

於 テ韓 族 独 立 運動 ハ 一部 鮮 人 ノ妄 動 ナリ ト テ顧 ミ ラ レ サ ル場合 ニ

一、朝 鮮 侵 入 運動 ハ仏 国 派 遣 代表 者 ノ電 報 ヲ俟 チ若 シ講 和 会議 ニ

決 議 ヲ為 セリ ト

月 二 十 四 日 ヨリ同 二十 六 日 ニ亘 ル三 日間 ニ於 テ会議 ヲ開 キ次 ノ如 ク

企 画 シツ ツ ア ル件 ハ四月 二十 五 日国 外 第 四十 九 報 既 報 ノ処 彼 等 ハ四

動 シ直 ニ加 入 セ シ者 多 数 アリ テ其 ノ後 同 地 ニテ加 入 セ シ者 ヲ加 ヘテ 約 四百 名 ニ達 シ彼 等 ハ 一令 ノ下 ニ直 ニ応 召 スヘ シト誓ヘ リ ト呉 ハ翌 二十 八 日浦 潮 ニ向 ケ出 発 セリ ト 鴨 緑 江 方面 (関 東 隊 長 通報 ) 鮮 人 ノ妄 動 取 締 方 ニ関 シ(四月 十 七 日東 三省 巡 閲使 ハ管 下 道尹 ニ次 ノ訓 令 ヲ下 セ リ ト 鮮 人 カ独 立 ヲ首 唱 シ騒 擾 ヲ惹 起 シタ ル為 我 国商 民 ノ生 命財 産 ヲ 傷害 ス ルノ虞 ア ル ニ付貴 官 ニ対 シ厳 重 取 締 方 ヲ所 属 各 県 ニ伝 逮 ス

ル コト 三 、朝 鮮内 地 ノ同志 ト連 絡 シ日本 側 密偵 等 ノ暗 殺 ヲ為 ス コト

(一) 銃  器準備状況

羅 子 溝 居住 鮮 人 ニ シテ猟 銃 及護 身 用 ト シテ銃 器 ヲ所持 ス ル者 約

金

洛

汝 

朴

一 男

ルル者 ノ中 五連 発軍 銃 ヲ購 入 セ シ者 約 十名 ア リ其 ノ判 明 セ ル氏 名

世 

万 

百 余 名 ナ ル カ本年 三月 中 特 ニ本運 動 ニ関聯 シテ求 メタ リ ト認 メ ラ

横

成

四 、 運 動費 及 隊 員 ノ募 集 ニ努 ムル コト

京

左 ノ如 シ

学

金

而 シ テ右会 議 後 李 東輝 ハ 一先 煙 秋 北 方 ﹁カ ンノネ イ ワ﹂ ニ引 揚 ケ 同 地 ニ右 本部 ヲ設 ク ル筈 又間 島 ヨリ曩 ニ塔 道 溝 ニ赴 キタ ル具春 先 及

兪

高 平 ハ四 月 三十 日局 子街 ニ帰 来 シ更 ニ汪清 県 百 草 溝 ノ北 方 蛤蟆 塘 方 面 ニ向ヘ リ

黄

ニ露 国 式 軍 銃 六十 挺 ヲ搬 入 ス ルヲ目 撃 セ ル者 ア リ ト

二 、 四月 十 四 日露 領 煙 秋 方面 ヨリ琿 春 県 煙 兎磊 子 (一名烟 筒 拉 子 )

︵二) 秘  密 団 体 ノ状況

六 月 ニ至 ラ ハ講 和 会 議 ハ終 了 スヘ ク本 運動 ニ関 ス ル結 果 ハ露 領

セ ント スル モノ ニ シテ目 下 隊 員約 百 名 ニ達 シ居 レリ

ルヘ キ モノト 思惟 シ居 レ リ決 死的 ニ日本 ニ反 抗 シ其 ノ素 志 ヲ貫 徹

ニ於 ケ ル本 問題 ノ成 行 如 何 ニ拘ハ ラ ス (同 方面 ノ 一般鮮 人 ハ今 回

同 方 面 ノ本 運動 者 ハ忠 烈 隊 (一名過 激 派) ヲ組 織 シ テ講 和 会 議

発送先

ノ運 動 ハ講 和 会議 ノ問 題 ト シ テ既 ニ提 出 セラ レ或 ハ特 ニ提 出 セ ラ

前 報 ニ同 シ

大 正 八 年 騒密第 一六 一六号 五 月 五 日 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 六 十 一号 ) 図們 江 方 面 (間島 派 遣 員 報 告)

(一) 五月 三 日 午後 十 一時 竜 井村 ニ於 ケ ル東 洋 拓 殖 会 社 所 有 建 物

一、間 島 竜 井 村 ニ於 ケ ル火災

隊 ノ根 拠 地 及 其 ノ首 魁 ニシ テ判 明 セ ル者 左 ノ如 シ

合 ニ於 テ ハ愈 々鮮 内 地 ニ侵 入 武 力 示威 運 動 ニ訴 フヘ シト而 シテ本

ヨリ通 知 ア ル ヘキ筈 ナ ル ヲ以 テ若 モ鮮 人 ノ素 志 到 達 セラ レサ ル場

火 セリ原 因 未 詳 ナ ル モ放 火 ノ疑 ヒア リ

(以前 警 察 官 ノ官 舎 ナ リ シ モノ) ヨリ出 火 一棟 全 焼 同 十 二時半 鎮

(二) 五 月 四 日午前 三時 半 竜 井 村総 領 事 館 接 続建 物 ( 救済会事務所

︵一) 東  寧 県 三岔 口 

黄

秦

丙

学

吉

新

及宿 直 室 並 小 使室 ト シテ使 用 ノ モ ノ) ヨリ出 火 シ総 領 事 本 館 ニ延 焼 ノ虞 ア リ シ モ接 続 建 物 ノ ミ全焼 シテ同 五 時半 消 止 メタ ル カ其 ノ

(二) 琿  春 県 塔 頭溝 

(三) 独  立運 動 機 関 ノ状 況

際救 済 会 ノ書 類 ハ大 部 分 焼 失 セ リ出 火 ノ原 因 ハ未 ダ詳 カ ナラ サ ル モ排 日鮮 人 カ石油 置 場 ニ放 火 シタ ル モノ ナ ラ ント 認 メラ ル 二 、 汪清 県羅 子 溝 方 面 ノ情 況 左 ノ如 シ

島 ヨリ入 込 メ ル本 運 動 者 ハ露 領 ニ赴 クト称 シ テ三月 二十 一日羅 子

説 ヲ為 シ群集 ニ多 大 ノ感動 ヲ与ヘ タ リ而 シテ金永 学 、具 春 先等 間

セリ同日金永学 、具春先、張漢鳳、金利雲等朝鮮独立ニ関スル演

ノヲ組織 シテ諸般協議 ヲ為 シツツアリ共 ノ役員氏名 ノ判明 セルモ

羅子溝方面 ニ於 テ韓族独立運動 ノ中央機関ト シテ議事部ナ ルモ ノ左 ノ如 シ

化  三十 二年位

俊 

宗 植  三十五年

六十 年位

(六) 支  那 軍警 ノ態 度

居 レル事 実 ア リ其 ノ後 ノ行 動 不明 ナ リ

溝 ヲ出 発 セリ ト称 セ ラ レツ ツ ア ル モ四月 七 日 迄尚 羅 子溝 ニ滞 在 シ

三道河子居住  金 昌 汝

長 

部 永 四十 五年位

所 ナ リ) 襲撃 ノ風 説 ア リ同 地 三道 河 子 支那 巡 警 局 ニ於 テ ハ直 ニ之

三月 二十 八 日頃 羅 子 溝韓 人決 死 隊 、 百草 溝 日 本領 事 分 館 ( 出張

同 洛

同

カ防遏 ニ努 メ三道 河 子 居 住 朴昌 俊 方 ノ家宅 捜 査 ヲ為 シ銃 器 十余 挺

モ朴 昌 俊 ハ地 方有 力 者 ニシ テ且支 那 官 憲側 ト モ親 密 ナ ルヲ以 テ結

ヲ発 見 押 収 シ且 ツ朴 ニ対 シ テ ハ説 諭 ス ル処 ア リタ リ ト伝 ヘラ ル ル

局押 収 ノ銃 器 類 ハ返 還 セ ラ レタ リ ト

四十五年 四十五年位

︵七) 地  方 民 心 ノ状況

四十年位 四十 二年位

雲  甫 

五十二年位

国  烈 

汝

金 天 汝 

正

李 成

太 平 溝 居 住  金 河 東 村 居 住  呉 伯

三道河子居住  崔

右  朴

財務兼総務  右  金

員 

事 

老母猪溝居住  南

幹 同  評 議 同  廠 溝 居 住  石 建 坪 居 住 

記 〓 務 員 

同  書

ア ル ハ事 実 ナリ ト難 一般 普 通農 民 ハ本 運動 ニシ テ今 後益 進 展 シ事

財 (四運 )動  費募集ノ状況

本運 動 カ羅 子 溝方 面 ニ波 及 シテ以 来 民 心常 ニ穏 カナ ラ サ ル モノ

本運動 ニ関 スル寄付金 ハ在住鮮人 ニシテ 一人 モ応 セサルモノナク

リ在住 鮮 人 ハ其 ノ馬蹄 ニ蹂躙 セラ レント 恐怖 シ居 レ リ殊 ニ質 朴 ナ

ル純農 民 ハ今 ヤ春季 耕 農 ノ期 ニ入 リ タ ル ヲ以 テ総 テ家業 ニ従 事 ス

態 重 大 ト ナ ル ニ至 ラ ハ間 島 及琿 春 地 方 ニ ハ直 ニ日 本 軍隊 進 入 シ来

方人民 ハ進 ンテ寄附金募集 ニ応 シツツアリ殊 ニ朴昌俊 ノ 一千円金

ル ニ至 リ寧 ロ将 来事 件 ノ拡 大 セサ ラ ン コト ヲ内 心 希 望 シ居 ル向尠

今日 マデ募集 シ得 タル金額明ナラサレト モ決 シテ僅少 ニアラス地 汝雲 、李成烈ノ各 五百円 ノ如 キ ハ最高寄附額 ニシテ是等募集 シ得

カラス

上 海 方 面

敢 行 ス ルヤ測 リ難 シ警 戒 ヲ要 スヘ シ

子 ノ現在 ス ル ハ事実 ニシテ将 来事 件 ノ進 展 ニ伴 ヒ如 何 ナ ル コト ヲ

要 ス ル ニ羅 子 溝 方 面 ハ従 来 危険 区域 ト看做 サ レ且 排 日的 過 激分

タ ル金 ハ講和会議 ニ赴 ク派遣員 ノ旅費及運動費 ニ充 ツヘシト (五間 )島   ニ於 ケ ル独立運動者 ノ入込状況 三月下旬 間島 ニ於 ケル独立運動者金永学、具春先、張漢鳳、鄭 賢 尚外十二名 ハ羅子溝三道 河子金利根及崔正国方 ニ至リ独立宣言 書 ヲ配布 シ三月二十八日頃在住鮮人約千名集合独立祝賀会 ヲ挙行

(一︶ 四月 二十 四日 上海 ヨリ帰 来 セ ル現 住 所長 春 新 市 街崔 丙〓 カ語 レ ル同 地 ノ状 況 左 ノ如 シ

厳 村 ニ在 リ) 附 近 ニ ハ韓 族 独 立 運動 者 幹 部集 合 シ不逞 行 動 ヲ敢 テ セ

右 ノ状 況 ニ鑑 ミ鈴木 領 事 ハ軍隊 ノ出 動ニ 依 リ不逞 鮮 人 ノ鎮 圧及 在

スト ス ル ノ状 況 ア リ

ハ最 考 慮 ヲ要 ス ル モノ ア ル ニ付出 動軍 隊 ニ ハ全 部 朝鮮 総 督 府 警察 官

留 民保 護 ヲ行 フ コト ヲ決 心 セ ル モ此 ノ際 軍隊 ヲ支 那 地 ニ入 ル ル コト

( 安 東 分 隊長 通報 ) 近 来 上 海 仏国 租 界 ニ於 テ ハ常 ニ排 日鮮 人集 団 シ時 々万歳 ヲ叫 ヒ

ノ服 装 ヲ為 サ シメ領 事 館 警察 官 ト シテ勤 務 セ シ ムル ノ形 式 ニ拠 リ間

或 ハ独 立 運 動 ニ関 ス ル講 演 ヲ為 ス等 ノ コトア リ 四月 十 七 日 ノ如 キ ハ現 住所 上 海北 四川 路 呂 運亨 ト称 ス ル者 首 謀者 ト ナ リ同 地基 督 教

ニ之 ヲ電 請 セ リ

島 ニ約 百 名 琿春 ニ約 五 十 名 ヲ出 動 セ シ ム ルノ案 ヲ具 シ四 日外 務 大臣

前 報 ニ同 シ

一、間 島 竜井 村 ニ於 ケ ル鮮 人 警察 官 ニ対 ス ル不 逞鮮 人等 ノ脅 迫 等 益

支 那 領 (間島 派 遣 員電 報 )

図們 江 方 面

大 正 八 年 五 月 六 旧 騒密 一七四 三 号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 六十 三 号)

発送 先

ヲ挙 ケ ント画 策 シ居 レリ ト江岸 地方厳 戒中

人 等 ハ同 志 二 、 三名 宛 ヲ逐 次朝 鮮 内 地 ニ侵 入 セ シメ置 キ機 ヲ見 テ事

リ﹂ 云 々ト ノ風 説 ヲ流 布 シ盛 ニ独 立 ノ気 勢 ヲ昂 メツ ツア リ又 排 日鮮

数 隻 ヲ仁 川 ニ回航 シ韓 族 ノ独立 ヲ決 行 セ シメ ン ト 援 助 ノ 姿 勢 ニ在

二 、鏡 城 隊 長 報告 ニ依 レ ハ最 近 琿 春 地方 ノ朝鮮 人間 ニ ﹁米 国 ハ軍艦

青 年 会場 ニ鮮 人約 千 名 ヲ集 メ此 ノ千載 一遇 ノ好 期 ニ際 シ吾 人 ハ共

報 ニ同 シ

同 一致租 国 ノ復 興 ヲ計 ラサ ルヘ カ ラ ス云 々ト テ大 ニ激 励 的講 演 ヲ 為 シタ リ ト 発 送 先前 大 五

正 八 年 騒密 第 一六七七号 月 五 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国外 日報第 六十 二 号)

図們 江 方 面 支 那 領 (間島 派 遣 員電 報 ) 一、 五月 三 日 間島 竜 井村 東 洋 拓殖 会 社 所 有建 物 (元 警察 官 々舎) ニ 火災 ア リ越ヘ テ同 月 四 日総 領 事 館 ノ 一部 亦 火災 (五月 五 日国 外 日報 第 六 十 一報 参 照) ヲ生 シ其 ノ原 因 共 ニ放 火 ナ ルカ如 ク同 地 方 ノ状 態

加 ハリ竜 井村 ノ鮮 人 特 務 巡査 中 三名 ハ五月 五 日辞表 ヲ提 出 セリ其 ノ

漸 次 悪化 シ来 レ ル モノト被 認然 ル ニ領 事 館 ノ警 察 力 不 足 ニシテ竜 井 村 ニ在 ル普通学 校 、病 院 、 郵便 局 ニ於 テ ハ職員自 ラ警 戒ニ 努 メッ ツ

二 、鏡 城 隊 長 報告 本 籍咸 鏡北 道 鏡 城 郡朱 北 面会 文 洞 張弘 烈 ナ ル者独

官 ニモ波 及 セ ン ト ス ルノ情 ア リ テ鮮 人官 吏 ノ不安 甚 タ シ

他 ノ者 モ全 部 辞職 セ ント ス ルノ形勢 ア リ尚領 事 分館 所 在 地 々方警 察

会 、 憲 政 会 、国 民党 本部 ニ対 シ出 兵 ニ関 ス ル請願 ヲ電 報 セリ 又商 埠

四 日 日 本居 留 民会 ニテ ハ内閣 総 理 大臣 、外 務 、陸 軍 各 大 臣 及政 友

ア ル モ尚 危 険 ノ状態 ニ在 リ 一般 人 民 亦 不安 ノ念 ニ駆 ラ レ在 リ

地 外 ニ在 ル不逞 鮮 人 ノ検 挙 ハ殆 ト行 ハレ ス現 ニ明東 学 校 (和竜 県 竜

立 巡 動 ニ使 用 ノ目的 ニテ浦 潮附 近 在住 鮮 人 某 ト共謀 シ浦 潮 ヨリ輸 入

立団 ナ ル モノ ヲ組織 シ総 団 長 趙 孟善 等 ハ委 員 孟憲奎 等 三十 余 名 ヲ各

官 憲 ヨリ制 止 解 散 セ シ メタ ル モ屈 セ ス同 方 面 ノ排 日鮮 人等 ハ大韓 独

鮮 人組 合 支部 員 ヲ モ脅迫 シテ之 ヲ撤 廃 セ シメ且 双岔 河 大荒 溝 ノ支部

煽 動 シテ団 ニ投 入 セ シ メ又 太 子溝 及 双岔 河 、 楡樹 林 子 及 小盤岔 ノ各

方面 ニ派遣 シ天 道 教 耶蘇 教 徒 等 其 ノ他 一般 鮮 人 ヲ モ拳 銃 ヲ以 テ脅迫

ノ 明太魚 中 ニ小 銃 実包 数 百 発 ヲ隠 匿密 輸 入 シ清 津 方面 ヨリ駄 燭 ニテ

又最 近 和竜 県 太 拉 子 明東 学校 鮮 人 女 教師 某 ハ茂 山 対岸 間島 東 良 社

茂 山 ヲ経 テ間 島 ニ輸送 セ リト ノ聞 込 ミ ア リ厳 重 調 査警 戒 中

地 方 ニ独 立 宣言 書 ヲ携 帯 シ来 リ各 戸 ニ頒 布 シ大 ニ煽動 ニ努 メツ ツ ア

長 ヲ拉 去 シ支 部 ヲ扶 民 団 ト改 メ区長 評 議員 ノ如 キ役 員 ヲ置 キ軍 費 卜

間 島 ニ於 ケ ル支 那官 憲 ノ不逞 鮮 人 ニ対 ス ル取

引致 シ夜 間密 カ ニ之 ヲ銃 殺 シ ツツ ア リト 云 フ又是 等 関 係 ナ キ者 ト 雖

若 シ日本官 憲 ニ使 用 セラ レ又 ハ密 偵 ト思 料 ス ルヤ直 ニ 一定 ノ場 所 ニ

シ又検 察委 員 ト称 ス ル者 ハ通 行 日鮮 人 ノ身 体検 査 ヲ ナ シ鮮 人 ニシテ

巡防 兵 類似 ノ鼠 色洋 服 ヲ調 製着 用 セ シメ目 下尚 盛 ニ調 製中 ナ ル カ如

下 ノ移 住鮮 人 ニシテ十 七歳 以 上 四十歳 迄 ノ健 康 体 ノ男 子 ヲ選 ヒ之 ニ

彼 等 ノ為 ス カ儘 ニ放 任 セ ラ レ勢 益猖獗 ヲ極 メ柳 河 、 通化 、 興 京 三県

テ組 合 支 部 ノ撤廃 ヲ喜 ヒ居 ル模 様 ニテ何等 鎮 圧 ヲ為 サ サ ル結 果各 地

リ 尚局 子 街 地方 各 学 校鮮 人生 徒 ハ明東 学 校 生徒 ト気脈 ヲ通 シ独 立運

前報 ニ同 シ

称 シテ鮮 人 各戸 ヨリ 一円 五十 銭 宛 ヲ徴 発 シツ ツ ア ル モ支 那 官憲 ハ反

発送 先

動 ニ関 シ何 等 カ企 画 シ在 リ ト江岸 警 戒 中

領

大 正 八 年 騒 密 第 一 八 五 五号 五 月 八 日 独 立運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 日報 第 六 十 四 号)

那

図們 江 方面 支

附 近鮮 人ト 一面 識 ナ キ者 ハ所 持金 ヲ強 奪 シ或 ハ殴打 スル等意 ノ如 ク

間 島 派 遣員 電 報

締 ハ全 ク表 面的 ニシ テ裏 面 ニ於 テ却 テ煽 動 シ裡 ル疑 アリ不逞 鮮 人等

シ而 シテ通 溝 西方 二里 半 ナ ル小盤岔 ニ入 込 ミ タ ル独 立団 委 員 孟憲 奎

交 通 ス ル コト能 ハス シ テ中 途 通 溝附 近 ニ引 返 ス モ ノ尠 カ ラ サ ルカ如

外 九 名 ハ支 部 長書 記 区長評 議 員 ヲ煽 動 シ去 ル九 日 独 立 ニ関 ス ル密議

ハ脅迫 スル ニ鮮 人官 吏 ニ対 シ テ ハ辞 職 ヲ以 テ シ有 資 産者 ユ対 シテ ハ

セ リ又本 月 十 日頃 露 領 ニ於 ケ ル新国 民 大 会参 列 ノ為 ト称 シ数 日前 ヨ

シタ ル ヲ以 テ同支 部 長 ハ身 ヲ以 テ通溝 ニ遁 レ来 レ ル カ如 キ状 況 ニ在

ヲ ナ シ各 区 長 ヲ検 察 ニ評議 員 白 竜起 ヲ総 務 ニ内 命 シ組 合 事 務 ヲ厳 禁

寄 附金 ノ強 要 ヲ以 テ ス ル ニ至 リ鮮 人官 吏 及 良 民 ノ恐 怖 愈其 ノ極 ニ達

ニ達 セリ又 京 城 地方 ノ者 ニシテ間島 経 由 落 ハ安奉 線 ニ依 リ露 領 ニ向

リ間島 地方 ノ不逞 鮮 人 有 力者 等 ニシテ露 領 ニ向 ヒ出 発 セ ル者 ニ百名

リ而 シテ彼 等 目 下 ノ本 拠 地 ハ不明 ナ ル モ附 近 ノ地 ヲ中 心 ト シテ盛 ニ

発送 先

前 報 ニ同 シ

数回 ニ渉 リ 又那 官憲 ニ対 シ厳 重 之 レカ防 圧 方 交渉 中 ナ リ

フ者尠 カラ スト ノ情 報 アリ

三月 下旬 以降 柳 河 、興 京 、通 化 方 面 ニ

各 地 ト聯絡 結 束 シ形 勢甚 不 穏 ナ リ以 上 ノ如 キ状態 ナ ル ヲ以 テ領事 ハ

輯 安 県 地方 鮮 人 ノ情 況

鴨 緑 江 方面 (関東 庁 民 政 部長 通報 )

於 ケ ル排 日独 立 団 ハ漸 次 其 ノ勢 ヲ増 シ各 地 ニ独 立 万歳 ヲ称呼 シ支 那

大 正 八 年 騒密第 一九 三七号 五 月 九 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 六 十 五号 ) 図們江 方 面 支 那領 ( 間 島派 遣 員 報 告) 領 事 舘警 察 署鮮 人特 務 巡 査 二名 曩 ニ職 務 ヲ抛棄 シタ ルカ独 立運 動 ニ加 担 シタ ル疑 アリ尚 ホ最 近 間島 地方親 日側 鮮 人 中 不逞 鮮 人 ヨリ暴 行 ヲ加 ヘラ ル ル者多 キニ至 レリ 延 吉 県 局 子街 小営 子鮮 人 私 立 学校 教 師 金尚 鎬 ハ四 月 二十 七 日和 竜 県 明東 学 校 ニ赴 キ同 校鮮 入 生 徒 十 五名 、 正東 学 校 鮮 人 生徒 十 名 局 子 街 支 那 道 立 学校 鮮 人 生徒 三名 樺 田 社 明堂 帽培 英 学 校 鮮 人生 徒 二 名 ヲ

其 ノ本部 ヲ柳 河 眼 三源 浦 ニ置 キ各 地 ニ支部 ヲ配 置 シ常 ニ排 日行 動

鴨緑江方面 ( 義 州 隊長 報 告 )

ヲ逞 フシ ア リ シ扶 民 国 ハ這 般 独 立 団 ト改 称 シ各 地 ニ支 団 ヲ設 ケ 且従

ニ加 入 セ シ メ多 数 ノ団員 ヲ得 準 備 ヲ整 へ 一斉 ニ朝 鮮側 ヲ襲 撃 ス ル計

来 日本 側 指 導 ノ許 ニ設置 セル朝 鮮 人組 合 各 支部 等 ヲ脅 迫 シ テ独 立団

前報 ニ同 シ

画 中 ナ リ 卜 ノ情 報 ア リ警 戒 中 発送 先

独 立運 動 ニ関 スル件 ( 国 外 日報 第 六十 六 号)

騒密 第 二〇 四 二 号

図們 江 方 面

加 入 ヲ強 ヒ各自 ニ署 名捺 印 セ シ メタ リ而 シテ暗 殺 隊 ハ琿春 ニ於 ケ ル

ハ益 々濃 厚 ヲ加 へツ ツ ア リ今 後 支 那 官 民 ノ排 日運動 ニ伴 ヒ間 島 及 琿

対 スル支 那官 民 ノ排 日気 勢漸 次高 マリ延 テ韓 族 独立 運 動 援 助 ノ程度

一、 不 逞鮮 人 ハ我警 察 力 ヲ侮 リ跳 梁 ヲ逞 フ シア ル ニ際 シ山東 問 題 ニ

支 那領 ( 間 島 派遣 員 電 報)

朝 鮮 侵 入 決 死隊 ニ隷 属 ス ル モノ ニシテ間 島忠 烈 隊 (三 月 二十 七 日 国

集 メ琿 春 国 民議 会 ノ命令 ナ リト テ暗 殺 隊 ヲ組 織 ス ヘシト称 シ彼 等 ニ

外 第 十 二報 参 照) 員 中 二十 歳 以 上 ノ青 年 ヲ選出 ジタ ル モノ ニシ テ隊

春 地方 鮮 人 ノ妄 動 ハ 一層 拡 大 セラ ルル ニ至 ル へシ

李東 輝 ハ金 立呉 周 嚇等 ノ所 謂 幕僚 ヲ随 ヘテ三岔 口 ト土 門 子 ト ノ中

一、不 逞 鮮 人李 東 輝 等 ニ関 ス ル件

露 領 (浦潮 派 遣 員報 告 )

長 ニハ金 尚 鎬 之 ニ当 リ同暗 殺 隊 員 ハ四月 二 十八 日三 々伍 々局 子 街 ニ 向 ヒ出 発 セ リ中 五名 ハ竜井 村 ヲ通 過 シタ ル事 実 ア リ尚 ホ彼 等 ハ爆 烈 弾 ヲ所 持 シ居 レリ ト右暗 殺 隊 ノ目 的 ハ日本 人 ニア ラ ス シテ 日本 側 ニ 属 ス ル鮮 人 密偵 及 巡 査 等 ヲ暗 殺 スル ニ在 リト

メ之 ヲ附 近各 部落 ニ分宿 セ シメ間島 方面 ヨリ来 レ ル軍事 教 育 ア ル モ

ニ在 ( 国 外 日報 第 五 十 六 号参 照 ) リテ各 方 面 ヨリ来投 スル壮 丁 ヲ集

ノ ヲ シテ調 練 ヲ施 サ シ メツ ツ ア リ テ壮 丁数 既 ニ三千 人余 ニ達 セリ ト

間 ニア ル ﹁ス ーガ チ ヨ ンザ ﹂ 又 ハ四道崗 子 ト称 ス ル山 谷 ノ鮮 人部 落

ヲ経 テ五月 六日浦 潮 ニ到 着 セ リ同 人 ハ途 中 ﹁タ ア ヂ ヤ ゴウ ﹂迄 学 生

而 シ テ李 ハ三 月 始 メ ニ於 ケ ル国 民 議 会 ノ決 議 ニ基 キ宣 伝部 長 ト シテ

露領 ( 浦 潮 派遣 員 電報 )

五 十 名 ヲ伴 ヒシカ同 地 ニテ李東 輝 ニ会 シ同 地 ヨリ前 記 五名 ノ学 生 ヲ

独 立運 動 有 力者 朴 東轅 ハ学 生 五名 ヲ引 連 レ間 島 ヨリ汪 清 県羅 子 溝

連 レ浦潮 ニ入 レ リト尚 行 動 等厳 密 内 査中

ノ職 務 ヲ執 行 シ ツツ ア ル モノ ユ シテ露 領 及 支 那領 ノ各 方 面 ヨリ ハ金

意 ヲ喚 起 ス ル位 力関 ノ山 ナ ル可 シ如 此 程度 ニテ ハ未 タ 以 テ吾 人 ノ目

テ認 メ ラ ル ル ニ過 キ ス其 ノ齎 ス所 ノ効 果 ハ僅 カ ニ巴 里平 和 会議 ノ注

セサ ル群 集 ノ暴 動 ニ過 キ ス外 国 ヨリ之 ヲ見 レ ハ単 ニ国 内 ノ擾 乱 ト シ

的 タ ル独 立復 興 ヲ達 成 ス ルノ途 遠 シ因 テ吾 人 ハ今後 一層 大 々的 ニ武

リ投 ス ル者 頗 ル多 ク特 ニ近 来露 国 カ三十 五 年未 満 ノ壮 丁 ニ対 スル動 員 令 ヲ発 スル ヤ予 テ排 日思 想 ヲ抱 ケ ル者 ハ勿論 社 会 主 義 ニカブ レ就

ニ漕 キ付 ケ サ ル可 ラ ス然 ラ ハ即 チ吾 人 ノ目的 ノ大半 ヲ達 セ ル モノ ト

器 ヲ執 テ日 本 ニ対 戦 シ列 国 ヨリ 一ノ交 戦 団体 ト シテ承 認 セラ ルル迄

震 、 金 河錫 其 ノ他 ノ煽脚 動 ニ依 テ所 謂 独立 軍 ナ ル モノ ニ参 加 セ ン為 来

ニ服 セ シ ヨリ ハ寧 ロ母 国 復 興 ノ為 ニ仇 敵 日本 ト戦 ハント テ兵 役 ヲ忌

云 フ可 キナ リ云 々之 ニ依 テ見 レ ハ国 民 議 会 ナ ルモノ カ李 東 輝 ヲシ テ

中 過 激派 ニ同情 シ在 リ シ鮮 人等 ハ此 ノ際 過 激派 ト戦 ハン カ為 ニ兵 役

避 シ テ逃 ケ テ李東 輝 ノ麾 下 ニ奔 リ投 スル モノ尠 ラ スト 云 フ現 ニ新 韓

又 李 東 輝 ノ有 スル武 器 モ可 ナリ多 数 ニ達 シ居 リ尚 続 々過 激派 元 軍

ツツ ア ル所 以 モ亦 自 ラ 明瞭 ナ ル モ ノア リ

人等 ヨリ買 ヒ集 メ ツ ツ アリ又 最 近李 東 輝 ハ其 ノ部 下 タ ラ ン コト ヲ念

兵員 ヲ養 成 セ シメ各種 団体 カ独 立運 動 費 ト シテ盛 ニ寄 附 金 ヲ醵集 シ

イ ンナ ケ ンチ エウ ヰ チ﹂ 金 及同 シク ﹁ヂ オ エツ ス、 フ エオド ローウ

願 ス ル モノ ハ各 銃 一挺 ツツ ヲ携 帯 シ来 ルヘ シト ノ布告 ヲ発 シタ リ

村 ニ ハ兵 役 ヲ忌避 シテ潜 伏 シ居 ル鮮 人 三 四十名 ア リ四 月 二十 七 日 露

ヰ チ﹂金 ノ両 人等 友 人 等 ニ公言 シテ曰 ク若 シ露国 官 憲 カ強 テ吾 人 ヲ

国 官 憲 カ偶 々鮮 人適 齢 者 ノ調 査 ヲ ナ ス ヤ同 適齢 者 ノ 一人 タ ル ﹁ルカ

召 集 セ ント セ ハ直 ニ奔 テ李 東輝 ノ部 下 ニ属 シテ 日本 軍 ト 戦 ハン卜如

一、上 海総領 事 ヨリ其 ノ筋ヘ ノ電 報

二 日 ノ上 海各 英 字 新 聞 ニ朝 鮮 ノ仮 憲 法 ト称 スル ﹁ルウ タア﹂ 経 由

上 海 方 面

北京 電 報 ヲ掲 載 セ ル カ右 ハ大 韓 民国 ト称 ス ル コト 帝室 ヲ優遇 ス ル コ

ス ク﹂旅 行 中 同 地 ニテ商 店 ヲ有 スル鮮 人 具 弓 八 (二十 四歳 ) 同 シ ク 金 成基 ナ ル モノ ノ子 某 ︵二十 五 歳 位) 外 六 名 モ李 東輝 ノ許 ニ赴 ケ リ

ト死 刑 答 刑 公娼 廃 止 ノ条 項 ヲ附 加 シ居 リ尚 ホ新 政府 方 針 ト シ テ各 人

此 主 張 ノ下 ニ李 ノ配 下 ニ属 ス ル モノ漸 次 多 ク我 カ密 偵 カ ﹁ハバ ロフ

ト ノ事 実 ヲ聞知 セリ其 ノ他秋 豊 方 面 ヨリ ハ地形 ノ関係 上李 ノ部 下 ニ

ルヘ キ諸 条約 ヲ厳 守 ス ル コト仮 政府 ノ命 令 ニ違 反 ス ル者 ハ大韓 共 和

及各 国 家 ノ国 権 外 国 人 生命 財 産 ノ尊 重 政 治 犯 人 ノ解放 将 来 締結 セラ

投 ス ル者 多 シト 以 テ彼 等鮮 人 ノ意 向 一班 ヲ知 ル ニ足 ルヘ シ 此 ノ外 李 東輝 ノ軍 資 金 ト シ テ ハ先般 来露 領 各 地 ニ於 テ所 謂 独 立 運

前 報 ニ同 シ

大 正 八 年 五 月 十 二 日 騒密 第 二 一二八 号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外日 報 第 六十 七号)

発送先

国 ノ敵 ト見做 ス コト等 ナ ル旨 ヲ公表 セ リ

動 費 ト シ テ醵集 シ タ ル金額 凡 ソ三 十万 留 ニ達 スト ノ説 ア リ軍 資 金 ニ

右 ハ崔才亨 、 呉 昌煥 、金 学 万 等 カ 四月 二 十八 日 夜厳 仁〓 方 ニテ会

ハ不足 ヲ告 ケサ ル モノ ノ如 シ

食 ノ際 ニ談 話 セ ル モノ ヲ綜 合 シ タ ル モノナ ルカ尚金 河 錫 カ李東 輝 ノ 行 動 ニ関聯 シテ友 人 間 ニ語 レ ル所 ナ リト 云 フ ニ依 レ ハ今 回 朝鮮 内 地 ノ騒 擾 ハ 一般 ニ各 地 方 ニ蔓 延 シ大 ハ即 チ大 ナ リ シト雖元 々武 器 ヲ有

最近当部 日リ特 二同地 二情 況視察等ノ為特派 タレ 上海 方面情報(者 ノ情報ボス但 シ本件 ハ外部 二絶対衡秘ヲ要 ス

(四月 二十 九 日上 海発 )

)

国 官憲 ヨリ内 示 セラ ルル ヲ以 テ奄 モ憂 慮 スル ニ足 ラ ス今 回仮 政 府組

キ モ仏 国 官憲 ノ後 援 ア レ ハ安 シテ之 ヲ遂 行 スル コト ヲ得 ヘク要 ス ル

織 及 国 民会 開 催 ニ対 シ日本政 府 ハ外 交 手 段 ニ依 リ多 少 ノ干渉 ア ル ヘ

ニ仏 租 界 ハ安 全 地 帯 ナ リ ト称 シ居 レリ ト謂 フ

一、 上海 在 住鮮 人 ハ従来 約 百 名 計 ニシテ今 回 ノ独 立 運 動勃 発 以 来 ハ

四 、今 日 迄 ニ知 リ得 タ ル在 上海 不逞 鮮 人 ノ主 ナ ル者 ヲ挙 ク レ ハ左 ノ

呂

運

亨

鮮 内 地満 洲 其 ノ他 各 方 面 ヨリ来 集 ス ル者 俄 ニ増 加 シツ ツ アリ テ現 在

鮮

干〓 )

東県方面 (安 ヘ旅行中 )

南洙

李

韓

栄 

寧 

始

東

李

病気 中

浩 

叙

一、本 年 六月 米 国 ニ於 テ耶蘇 長 老 派 ノ大 会 ヲ開 ク筈 ニテ本 会 議 ニ ハ

光洙

上 海 仮 政府 ヨリ代表 者 参 列 シ独 立 運 動鎮 定 ニ際 シ 日本 官憲 ハ九 会堂

弘

玄

可 能 ト ナ リ毎 日討 論 ノミ ヲ重 ネ毫 モ纒 ルト コロナ ク結 局布 畦 ヨリ安

ヲ焼 キ人 民 ヲ虐 殺 シタ ル事実 ヲ訴 ヘント シ テ目 下其 ノ人撰 中 ナ ルガ

洪冕熹 

昌 浩 ヲ招 来 ス ル コトト ナ リ同 人 ハ四月 二十 八 日愈 布 畦 出発 ノ電 報 ア

近来 呂 運 亨 ガ外 国渡 航 ノ コト ヲ企 劃 中 ノ趣 ナ レ ハ多 分 本 人代 表 ト シ

李

道 

リ タ ル次第 ナ リ安 到 着 ノ上政 府 ノ方針 ヲ定 メ更 ニ活 動 ス ル コトト シ

テ参 列 ス ヘシト思 考 セラ ル

金

貞

来 集 者 ハ先 ツ之 ヲ道 別 ト シ各 道 毎 ニ委 員 三名 ヲ択 ヒ五 月 一日道 委 員

二、 京 城 セブ ラ ン ス病 院 ニ入院 中 ノ米 国 人 ガイ ル ス ハ入院 者 ノ負傷

楯  曹煌 

孫

如シ

采

謹

愚 

約 五 百名 ヲ下 ラ スト謂 フ

申

申〓︵ 尹愿

三 

二 、 不逞 鮮 人 ノ仮 政 府 卜称 ス ル ハ表 面鮮 人民 団 役 所 ト シ仏 租界 長 安 里 二百 六 十 七号 ニ鮮 人郭 潤 秀 ナ ル者 ノ名 儀 ヲ以 テ 一家 ヲ借 入 レ之 ヲ

所 ヲ中 心 ト シ其 ノ他各 所 ニ於 テ日 々種 々 ノ協 議 会 ヲ開 キ討 論 シ居 レ

崔

事 務 所 ニ充 当 シ二階 ハ外 来 同志 者 ノ宿泊 所 ニ充 テ居 レリ来 集者 ハ同

ルカ鮮 人 ノ党 派 争 ハ当地 ニ於 テ モ同 様 ニシテ従 来 申〓 ヲ中 心 ト シ万

会 ヲ開 キ 共和 的議 決 機 関 ト ナ スヘ ク現在 各 道 別 ニ委 員 ノ撰定 協 議 会

状況 ヲ撮 影 シ之 ヲ仮 政府 員 ニ送 付 シツ ツ アリ テ政府 ニ於 テ ハ之 ヲ複

(以 下 五月 一日 上海 発)

事 統 一シ来 リシ モ同 入 ガ近 来 神経 衰 弱 症 ニ罹 リ全 ク議 ニ与 ル コホ能 ハサ ル ニ至 リシ後 ハ西間 島 ヨリ来 リ シ李始 栄、 李 東寧 等 之 ニ代 リ統

ヲ開 キツ ツ ア リ而 シテ目 下 有力 ナ ル ハ平 安 道 、黄 海 道 等 ナリ又 従 来

一シツ ツ ア ル モ既 ニ各 地 ヨリ自 称志 士 多 数 集 リ同 人等 ニテ ハ統 一不

上 海 ニ居 住 セ ル鮮 人等 ノ組 織 セ ル独 立青 年 会 ナ ル モノ ア リ仮 政 府 ヲ

ル コト ヲ公 表 セ シメ ント シ ツ ツ アリ

写 シ各 地 不逞 者 並 米 国新 聞 雑 誌 社等 ニ頒 布 シ以 テ日本 官 憲 ノ惨 虐 ナ

三 、仮 政 府 ノ総 予算 ハ最 初 三 百 万 円 ト計 上 セ シ モ最 近 八百 万 円 ニ増

擁 護 スル ヲ以 テ目 的 ト セ ル モ ノナ リ又彼 等 ハ安 昌 浩 ノ来 着確 実 トナ

テ借 受 ケ之 ニ仮 政 府 ノ事 務 所 ヲ移 転 スル コト ト ナ レ リ

額 セ リ而 シ テ其 ノ収 入 ハ悉 ク同 胞有 志 ノ醵 金 ニ仰 ク予定 ナ リ四月 初

リタ ルヲ以 テ仏 租 界商 乃 依 路 第十 一号 地 ノ家 屋 ヲ月 三百 円 ノ家 賃 ニ

三 、 不逞 鮮 人等 ハ日本 領 事 ヨリ仏 国領 事 ニ何 事 力交渉 ア レ ハ直 ニ仏

財部 長総  

交 通部 総 長 

崔

文

在

昌

亨 

九 

次 長 

次 長 

李

鮮

載崗

干〓

六名 乃 至 八名 ノ事 務執 行 委 員 アリ ト

里 運動 員 ニ送 付 シ現 在 ノ資 金 甚 タ乏 シク依 テ朝 鮮 内地 ニ人 ヲ派 遣 シ

右 ノ外各 部

約 一万 円 ノ資 金 ア リ シ モ内 四 千 円 ヲ四 月 十 八日救 国 会 ノ名 ヲ以 テ巴

資 金募 集 ニ着 手 セ シ メ ント シ テ四 月 三十 日 上海 ヲ出 発 セ シ メタ リ 又 一面 各道 資 産 家 ヨリ官 憲 ノ土 地所 有 権 ノ証 明書 ヲ送 付 セ シ メ上

東 益

畿

○︵不一字明)

江 原 道 李〓 李 春

海

洪原 鍵(二 四)

定平) 塾(三 〇

京城 ) 大鎬 (二 八

州︶ 東〓 (尚三 一

清 (山 二八)

金

容〓

( 鉄原)

朴

洪

(信 川)

)

興) 濤(咸 二五

致皎

来(吉四州一 李

林 鳳

咸鏡南北道 ( 併合撰挙) 康 偉

洲( 長洲)

寧 希

黄

平 安 南 道

道 甫

金

楯 佑

鄭

宋

白

李

永平 道 成(二 五

世

大 南 圭( 邱二八

命 教

)

竜仁 ︶ 善(二 七歳

張

斗煥

(殷 栗)

)

浩( 平昌)

孫

呉 義

シ議 院 法 汗依 リ四 月 二十 九 日代 議 院 ヲ撰 挙 セ リ其 ノ氏 名 左 ノ如 シ

京

道

錫

二、 政 府 ヲ援 助 シ議 決 機 関 ト シテ大 韓 民国 議 政院 法 ナ ル モノ ヲ制 定

申

城 雨(京 二六歳)

根

ト変名 ス平 熹(鎮 壌ノ□□□ )申〓

忠清南北道 (併合撰挙)

)

城 竜(京 三五

海 米 国領 事 ノ手 ヲ経 テ外債 ヲ募 集 セ ント ノ議 ア ル モ未 タ纏 ラ ス、 日

次長  申

衡

柳璟煥

慶尚南北道 ( 併合撰挙)

兪 政

洪冕

李

起

本 政府 ハ支 那南 方 派 ト ハ反 目 ノ状 態 ニア ルヲ以 テ南方 排 日者 ヨリ出 資 方 運動 セント協 議 セ ル モ之 亦 何 等決 定 ヲ見 ル ニ至 ラ ス 四、 四 月 二十 日頃 北 間 島 代表 者 ト称 ス ル徐 世袁 (支那帰化鮮人 ニシ)牧師裵 テ年三十八歳位 南人 亨湜 年平 四十位 )上海 ニ到 着 シ殆 ト毎 日電 報 又 ハ書 面 ヲ以 テ北 間 島 方 面 ニ通信 シツ ツ ア リ又来 海 ノ際多 額 ノ金員 ヲ携ヘ 来 レ ルガ如 シ其 ノ 他 在 露 領鮮 人 ノ代 表者 一名 来 レリ ト謂 フ内 偵 中 四月 十 九 日京 城 不逞 鮮 人 ノ組 織 ニ係 ル愛 国 婦 人会 ヨリ金元 慶 (京城 梨花 学 堂卒業生 ナ ル者 来 リ仮 政 府 ニ対 シ金 員 ヲ交 付 セ ル事 実 ア ル モ其 ノ 年 二十 一 )

善山) 金 正 黙︵三 三

額不明ナリ 五、平壌 ノ耶蘇教牧師李奎昉 ハ平壌弁護 士洪冕熹ト同伴 シ上海 ニ来

次長  玄

星州) 淑(四 二

金 昌

(以下五月二日上海発)

レリ

浩 

次長  南

晩  代理  李 植 

承

一、在上海不逞鮮人等 ハ政府閣員 トシテ総理以下左ノ通推挙 セリ 理  李

昌

衡 

総

奎

長  安

内部

時

次 長 曹成煥

外 部 総 長  金

李東輝 

司法部総長  李 軍 部 総長 

歳

孫 貞

平壌 道(三 七︶

平安 北道 金 乗祚

義州) (四 三

支那領 (中領) 定

本名曹︶ (煜 四八

露門 領 ( 美俄領)

未

曹 聖〓 米

元

金鉉軾

浩( 四〇)

州 翼(義 三五)

平壌) (三 四

李 公

黄

李 喜〓

順川 (三 〇

李 光洙︵

定州 二八

)

)

ス ル ニ左 ノ如 シ

Rhee

Kyusik 金

Chngho 安

圭

昌

承

植

浩

晩

朝 鮮 共 和国 仮 政 府組 織 ノ布 告 相 Dr.

Ahn

Sugman李  

首

相 Mr.Kimu

Tongh李 uii  東

暉

Chiaihyung 崔在 亨

相 Mr.

相 Mr.Choi

内

相 Mr.

外 蔵

(一) 朝鮮 共和 国 ハ北米 合 衆 国 ニ倣 ヒ民 主的 政 治 ( 政 府 ) ヲ採 用 ス

朝 鮮 共 和国 仮 憲 法

Rheei

陸

朝 鮮 民 団 役所 ト ア リ) ニ於 テ四 月 三十 日夜 議 長 ニ孫貞 道 副議 長 ニ申

リ 区別 ヲ設 ク ル コトナ ク平 等 タ ル ヘシ

(二) 朝鮮 共 和 国 ノ人 民 ハ男 女 ノ別 、 社会 上 ノ地位 、或 ハ財産 ニ ヨ

三、 前 項 当撰 者 ハ仏 租界愷 自 爾 路長 安 里 ノ仮 政 府事 務 所 内 ( 表面 ハ

〓ヲ撰 定 シ更 ニ五月 一日 二十 二名集 合 午後 三時 二 十 分 ヨリ六時 二十

ヲ有 ス

︵四) 朝 鮮 共 和国 ノ人 民 ハ公 民 タ ル以上 凡 テ選 挙 、 及官 吏 タ ル ノ権

ヘシ

) (三 朝鮮 共和 国 ノ人 民 ハ信 教 、 言論 、集 会 、結 社 ノ自 由 ヲ享 有 ス

五分 迄 会 議 ヲ催 シ左 ノ件 ヲ議 決 セリ ︵1) 資 金 ノ収 入方 法 ト シテ救 国義 務 金募 集 ノ コト其 ノ手段 ト シ テ 不 日上 海集 合 者 金 員 ヲ集 メ演 説 シテ出 金 ヲ求 メ又朝 鮮 内 地 ノ資 産 家 ニ賦 課 命令 書 ヲ発 シ人 ヲ特 派 シテ徴 収 ス ル コト ︵2) 外 国 並外 国 人 ト ノ交 渉 及 接触 ヲ 一層拡 張 密接 ナ ラ シ ム ル コト

政

根 

金

甫

淵

朝 鮮 共 和国 第 一年 四 月十 日

国 民 会 議 ハ議 会 ガ召 集 セラ ル ル迄 ハ議 会 ヲ代 行 ス ヘシ

(七) 国 民 会 議 及仮 政 府 ハ版 図 ガ完全 ニ回復 サ レタ ル後 一ケ年 内 ニ 議 会 ヲ召 集 スベ シ

神意ニ一 致 ス ル コト ヲ表 明 ス

︵五) 朝 鮮 共 和国 ハ世 界 ノ平 和 ト 文 明 ヲ期 ス ル国 際 同盟 ニ加盟 ス ヘ シ

兪

朝 鮮 内各 戸 ニ税 金 ヲ賦 課 シ以 テ 日本 政府 ニ納 税 セ シメ サ ル コ

煥 

︵3) ト

聖

︵六) 朝 鮮 共 和国 ハ之 ニ依 リ テ共 和国 ガ建設 サ レタ ル国 民 的 理想 ガ

曹

︵4) 財 政審 査 員 ヲ撰 定 シテ左 ノ三名 当撰 ス

︵5) 法 律 及請 願 審 査員 ヲ撰 挙 シテ左 ノ三名 当 撰 ス 洪冕熹  呉 義 善  孫 斗煥 四、 五 月 三 日更 ニ代表 議 員 会 ヲ開催 ノ筈 ナリ 五、 仮 政 府 ノ定 メ タ ル所謂 仮 憲 法 ( 英 文 ) ナ ル モノ 一財 入手 シ飜訳

(以下 五 月 三 日上 海発 ) 当 地 不逞 鮮 人 呂 運 亨 ノ実 弟 呂 運 一ハ仮政 府 ノ旨 ヲ承 ケ約 三 週間 前

団 ﹂ ノ名 ヲ以 テ総領 事 館 勤 務 朝鮮 人 警部 ニ対 シ来 ル五 月十 日迄 ニ他

二、 曩 ニ間島ヨ リ東 京 ニ赴 キ更ニ 浦 潮 経由 間 島 ニ帰 来 シタ ル金秉 徳

ヘシ ト脅 迫 セリ

ノ鮮 人 警 察官 ト共 ニ辞 職 ヲ実 行 ス ル ニアラ サ レ ハ最 後 ノ手段 ヲ執 ル

浦 潮ニ 於 テ ハ万 事 好都 合 ニ運 ヒタ リ ト称 シ居 レリ此 ノ点 ヨリ推 測

ハ四月 上 旬琿 春 ニ赴 キ同 地 同 志 ト連 絡 ヲ執 リ四 月 二十 三日琿 春 県 塔

出 発浦 潮 ニ密 行 シ露 国 過激 派 ト会 見 シ本月 一日帰 海 シ タリ

ス ルト キ ハ彼 ガ浦 潮 行 ハ露 国 過 激 派 ト連 絡 ノ目 的 ヲ達 シタ ル モノノ

上海ヨ リ来 リ同 ク琿 春 支部 総 会ニ 参 列 シタ ル徐 日甫 及蔡 極 ト共 ニ間

道 溝 ニ於 ケ ル大 韓 国民 議 会 琿 春 支部 第 一回総 会 ニ参 列 シ四 月 三十 日

島ニ 帰 来 シ タ ルカ正東 及 明東 学 校 ニ立 寄 リ 五月 二 日竜 井 村 耶蘇 教 病

本 月 二 日午後 不逞 鮮 人 等 ノ主 ナ ル モノ即 チ呂運 亨、 呂 運 一、 李 某

如シ

等 ハ当 地 ホ テ ル ニ於 テ晩餐 会 ヲ開 催 シ当 地 居 住露 国 人過 激 派 ﹁ジ ヨ

院ニ 一 泊 シタ ル上翌 三 日 局子 街 ニ向 ヒ出発 セリ

同 人等 ノ言 ニ依 レ ハ五 月十 日迄 ニ巴 里 ニ派 遣 シ タ ル委 員 ヨリ電 報

ン ロザ ルウ ヰ チ﹂ ヲ招 待 シ諸種 ノ協 議 ヲ為 シ其 ノ結 果 李 某 ヲ今 明 日 中 ニ浦 潮 ニ急 派 セ シム ル コト ニ決 定 シタ リ李 某 ハ早稲 田大 学出 身 者

鮮 人 集 団場 所 タ ル民 団 車 務 所 二階 ニ日本 人 杉本 某 ︵三十 五、六年 )

シ テ武 力 示威 運 動開 始 ノ際 ニ ハ第 一軍 ハ李範 允 ノ揮 下 ニ朝 鮮 侵 入 ヲ

隊 員 ノ募集 中 ニシテ募 集 シタ ル決 死隊 員 ハ露 領 煙 秋 ニ集合 シ アリ而

運 命 ヲ決 ス ル予 定 ナ リ ト又 目下間 島 及琿春 其 ノ他 ノ地 方 ニ於 テ決 死

ア ル筈 ナ ルカ其 ノ結 果ニ 依 リ テ武 力示 威 運動 ヲ開 始 シ以 テ韓 民族 ノ

ナ ル者 一名 同居 シ不逞 鮮 人 ノ信 用 最 モ厚 ク多 分社 会 主 義者 ト認 メラ

決 行 ス ヘク第 二軍 ハ金 夏 錫 之 ヲ率 ヒテ第 一軍 ノ後 ニ続 クヘ ク隊員 ハ

ト称 ス ル ヲ以 テ多 分李 光洙 ナ ラ ント思 料 セラ ルル モ極 力内 偵中

ル ル点 ア ルヲ以 テ是 又内 偵 中 ナリ而 シテ鮮 人 等 ノ噂 サ ニ依 レ ハ内 地

一、独 立 運 動開 始 以 来 一般 排 日鮮 人 ノ気風 著 シ ク悪 化 シ日 本 語 ヲ解

露 領 (浦 潮 派遣 員 報 告)

テ ハ延 吉 道 尹 ノ指 令 アリ タ レ ハ逮 捕 ニ着手 スヘ シト 明言 セリ

三、 琿 春 県 知事 ハ琿春 分館 副領 事 ニ対 シ韓 族 独立 運 動 首 謀者 ニ対 シ

ニ入 リ更 ニ煙秋 地 方 ニ赴 ク ヘシト 云 フ

尚 金秉 徳 一行 ハ局 子街 ヨリ汪清 地 方 ノ同 志 ト連 絡 ヲ執 リ再 ヒ琿春

ト認 メ銃 殺 ス ヘシト

ニ 対 シ妨害 セ ント ス ル者 ハ同胞 タ ルト外 国 人 タ ルト ヲ問 ハス之 ヲ敵

︹マ マ︺

人 ニシテ独 立運 動ニ 同情 シ援 助 セ ル モノ四 五十 名 ア リト 云 フ是 等 ハ

騒密第 二 一七五号

前報 ニ同 シ

全 部 二十歳 以上 ノ学 生及 元 暴徒 派 ニ属 セル モノナ リ ト又彼 等 ハ彼 等

発送先

何 レ モ当 地 居住 者 ニアラ サ ルヲ以 テ 日本 各 地 ノ社 会 主義 者 ナラ ン

大正 八 年 五 月 十 三 日

独立運動ニ関スル件(国外日報第六十八号) 図們江方面 支那領 (間島派遣員報告) 一、間島 ニ於ケ ル韓族独立運動者 ハ領事館警察署勤務 ノ鮮人警察官 ニ対 シ屡々不穏 文書 ヲ送 リ脅迫 ヲ為 ス者 ア リ シカ 五月 四 日 ﹁猛虎

ル ニ至 ルヘ シト語 レリト 、同 補 助員 ハ之 ニ対 シ何 等 意 思 ノ変 化 ナ キ

(補 助員 ) 現 ニ最 下 級 倭族 ノ奴 隷 ヲ以 テ甘 ス ルヤ大 ニ此 ノ際南 鮮 補

カ如 キ モ注 意 中尚 他 地 方 ニ於 テ モ此 ノ種 ノ言辞 ヲ以 テ鮮 人 官吏 ヲ誘

ス ル者 又 ハ親 日 者 ト認 ム ル者 ニ対 スル態度 漸 ク兇 暴 ト ナリ動 モス レ

金 竜 海 ナ ル者 ハ前 年 久 シ ク当 地ニ 住 シ多 ク其 ノ名 ヲ知 ラ レタ ル者

惑 セ ント ス ル者多 シト聞 ク 一層警 戒 ヲ厳 ニシツ ツ ア リ

シ先 ツ各 所 属 所 ノ兵 器 ヲ奪 取 逃 走 スヘ シ然 ラ ハ最 速 ニ独 立 ノ日 ヲ見

ナ ルカ今 回憲 兵 補 助員 ト シ テ着 浦 シ間 モナ ク 一憲 兵 ト共ニ 新 韓村 ナ

二、撫 松 県 地 方 ニ派 遣 シタ ル諜 者 ノ報 告 ニ依 レ ハ同 県 西大岺 韓僑 保

助員 ニ見 習 ヒ改 心 シ監 督補 助員 タ ルノ職 権 ヲ以 テ 一般補 助 員 ヲ指 揮

ル義 兄 ( 姉 婿 ナ リ卜) ノ許 ニ遊 ヒ飲 酒 シタ ル ニ不逞 ノ徒 等 之 ヲ嗅 キ

衛 団 ハ目 下 其 ノ人員 約 八 十名 ヲ有 シ団 員 ハ過半 銃 器 (火縄 銃 、露 式

ハ危害 ヲ加 ヘント ス ル傾 向 ア リ最 近 侮 辱迫 害 的 行 為 ハ頻 リ ニ事 実 ト

付 ケ直 ニ現場 ニ至 リ両 人 ヲ打 殺 サ ント騒 キ立 テタ ルカ両 人 ハ直ニ 現

シテ出 現 ス ル ニ至 レリ其 ノ実 例 ヲ挙 ク レ ハ

場 ヲ逃 レ事 ナ キ ヲ得 タ ルカ其 ノ後 ニテ義 兄 ナ ル者 ハ国 賊 ノ兄 弟 分 ナ

同 地義 兵 団 員 ニ加 入 セ ル ヲ以 テ事 実上 両 団 ハ同 一団 体 ヲ形 成 シ雙方

ト シ撫 松 県 知事 ニ之 カ補 給方 ヲ申 請 セリ 卜謂 フ而 シ テ本 団 員 ハ過半

三 連 発銃 ) ヲ所持 セル カ弾薬 欠 乏 シタ ル為 夏季 馬 賊警 戒 上 必要 ナ リ

︹ママ︺

リ ト テ乱打 セラ レ タ リト

軍衙 ノ用達 ヲ為 シ居 ル者 ノ由 ナ ルカ 四月 十 八 日午 前 二時 頃 新 韓村 ナ

ヲ合 シ目 下 約 三 百名 銃 器 約 七十 挺 ヲ有 シ而 モ団員 ハ日韓 併 合 当時 北

又姜 俊秀 洪 原 人 三 十 五、 六 ナ ル者 ハ ﹁エゲ ル シ エリド ﹂ ニ在 ル我

ル同 人 宿 舎 ニ十 数 名 ノ悪 漢闖 入 シ燈 ヲ消 シ暗 黒 ト為 シタ ル上 同 人 ヲ

目 下西 大岑 ニ於 ケ ル独 立 団体 ハ最優 勢 ニシテ各 地 方鮮 人 ノ同 地ニ

ニ着 手 シア リト

鮮 地 方 ニ於 ケ ル暴徒 ノ輩多 ク孰 レモ排 日思 想 ヲ抱 持 シ陰 ニ独 立 運動

又我 密偵 某鮮 人 ハ四 月 二十 七日 旧友 某 ト某 酒 店 ニテ会 合 シタ ル ニ

民会 ニ引 摺 リ行 キ 日探 ナ リ ト責 メ暴行 ヲ加ヘ タ ル コト ア リ

金 河錫 、 池健 、徐 日範 、李 栄等 ノ不逞 ノ徒 先 ニ在 リ テ大 ニ暴 行 ヲ加

八年 ハ四 月 八日居 所 ヲ出 発 シテ西 大岑 ニ赴 キ独立 団 ニ加盟 セ リ卜

集 合 ス ル者 多 ク長 白 十 八 道溝 大 除 奇洞 居 元 暴徒 タ リ シ安 日成 当 三十

前 報 ニ同 シ

ヘタ ル コト アリ ト

発送先

鴨緑 江方 面 ( 咸 興 隊 長 報告 ) 一、在 長 白 排 日不 逞 鮮 人劉 一優 、 李昌 云、 金秉 潤 、 鄭 三星 ノ四 名 ハ

シ南鮮 ニ於 テ ハ憲 兵 補 助員 、 巡査 補 其 ノ他 朝 鮮官 憲 ノ過半 ハ制 服 ヲ

四 月 二十 一日前 記 李 昌 云宅 ニテ長 白 日本 憲 兵駐 在 所 監督 補 助 員 ニ対

大 正 八 年 騒密第 二二 一九号 五 月 十 三 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国外 日報 第 六十 九 号)

( 五 月 十 二 日国 外 日報 第 六十 七号 続 報)

一、上 海 鮮 人仮 政 府 ヨリ仏 国 巴 里 ニ派 遣 シタ ル金 奎植 (仮政 府 外 務

上海 方 面 (当部 密 派遣 員 情 報 )

ノ思 想 一変 セ リト聞 ク当 地 方 ハ僻陬 ニシテ補 助員 其 ノ他 一般 鮮 人 カ

脱 シ独 立運 動 ニ参 加 シ或 ハ海 外 ニ逃走 ス ル等 随意 ノ行動 ニ出 テ旧 来

ハ独 立 運動 ニ功績 アリ シ者 ヨリ順 序 ニ栄職 ニ就 ク ヲ 得ヘ シ 君 等 ハ

吾 国 ノ実況 ヲ解 セ ス寧 ロ憫 ム ヘキ ナ リ近 キ将 来 ニ於 テ大韓 独 立 ノ暁

ン) 外 一名 カ万事 後 援 シ顧 問弁 護 士 モ雇 入 アリ ト唱ヘ 居 レ ルガ今 日

ノ際 同情 シタ ル当 時 黄 海 道信 川群 ニ在 住 セ シ ﹁ウ イ ルヘ ル ム﹂ ナ ラ

ヲ為 シ与ヘ タ ル モノ ナ リト 又 巴里 ニ於 テ ハ仏 人洪 神 父 ( 安重 根 事件

命 派 某 ノ婦 人 専 ラ周 旋 ニ尽 力 シ乗 船券 ノ購 入 及支 那 人 従 者 ノ雇 入等

リ ト而 シテ同 人 ノ渡 航 ニ当 リテ ハ当時 帰 国 中 ナ リ シ巴 里居 住 支 那革

総 長 ) カ上 海 ヲ出 発 シタ ル ハ三月 上 旬 ニシ テ支那 人 ニ装 ヒ渡 航 シタ

濠 州 政 府 ニ人 ヲ派 遣 シ朝 鮮 独 立 ノ援 助 ヲ懇 請 ス ル コト ハ最 モ機 宜 ニ

題 ノ成 行 ヲ見 テ濠 州政 府 ノ日本 ニ好意 ヲ有 セザ ルヲ察 シ此機 ニ乗 ジ

四 、上海 不逞 鮮 人等 ハ講 和 会議 ニ於 ケ ル日本政 府 ノ人種 差 別 撤 廃問

ト種 々計 画 シ居 レリ尚 鮮 内 各 地方 ヨリ続 々来集 スル状 況 アリ

セ ス傍 観 ノ姿 ニア ル モノ ノ如 シ而 シ テ仮 政 府側 ハ之 ヲ出 金 セ シ メ ン

ニ濠 州 渡航 方 ヲ交 渉 シタ ル モ体 ヨク拒 絶 セラ レタ ル ヲ以 テ更 ニ鮮人

適 シタ ル措 置 ニシ テ多 大 ノ好果 ヲ奏 スベ シト為 シ懇 親 ナ ル某 外 国 人

五 、〓 ニ報 告 (国 外 日報 第 二十 七号) シタ ル女 学 生金 元 慶 ナ ル者 近

聞込 アリ

中 ノ有 力者 ヲ選 定 シテ濠 洲 ニ派 遣 セ ント企 画 シ目 下 人 選中 ナ リト ノ

迄 巴 里 ニ送 金 セ シ額 ハ合 計 八 千 円 ナリ ト支 那 革命 派 ト仮 政府 ト ノ関 二、 上海 仮 政 府 ハ同 地 在 住 仏 国人 弁 護士

係内偵中 ヲ月 七百 円 ノ報 酬 ニテ顧 問

ク世 界 ノ諸愛 姉 ニ訴 フ ト云 フカ如 キ意 味 ニテ朝 鮮 ノ過去 及 現 在 ヲ記

ト シ テ雇 入居 レリ (氏 名 内偵 中) 又 外字 新 聞 ヲ機 関 ト シ テ上海 ﹁ デ リ ー ニウ ス﹂ ニ月 三百 円 ヲ支払 ヒ共 ノ 一欄 ヲ借受 ケ掲 載 ス ル コト ト

六 、 在 上海 不逞 鮮 人 ノ巨 頭連 ハ所 謂 閣議 ノ場合 ハ会合 ス ル コト ア ル

テ其 ノ英 訳 ハ某 印度 人 之 ニ当 ルベ シト

モ是 甚 タ稀 ニ行 ハルル モノ ニシ テ常 ニ ハ各宿 所 ニ必要 ナ ル書 類 ヲ廻

述 シタ ル論 文 ヲ上海 其 ノ他 ノ外 字 新聞 ニ掲 載 スベ ク目 下起 草 中 ニシ

良 牧 師 ﹁ト レイ ン﹂ ノ紹 介 ニ係 ル モノ ナ リト

送 セ シ メ居 ル カ如 シ又 代 議院 ト称 ス ル会 議 ニモ閣 員全 部 出 席 ス ルガ

為 シ居 レ ルガ之 カ契 約 ノ斡旋 者 ハ目 下京 城 旅 行 中 ノ 米 人 ﹁ガ イ ル

三 、 最 近上 海 仮政 府 ニ対 シ送 金 シ来 レル モノ ハ米 国 ヨリ 四千 弗 (四

ス﹂ ニシテ又 ﹁ガ イ ルス﹂ ト仮 政 府側 ノ結 付 ケ ハ在 北 京 万国 風 俗改

月 十 三 日) 平安 北 道 教 会 ヨリ 八千 円其 ノ他両 道 ノ姓 名 不詳 個 人 ヨリ

如 キコ ト ナ ク関 係 ア ル者 ノミ出 席 シテ演 説 ヲ為 シ又 ハ必要 ノ措 置 ヲ

其 ノ家屋 ヲ転貸 シ更ニ 新 ナ ル家 屋 ヲ索 メ之 ニ移 転 ス ルヲ例 ト セリ

二千 円等 ナリ其 ノ他 各 方 面 ヨリ送金 シ来 レ ル額 ハ約 十 万 円 ナ ル モ出

七 、 四月 二十 三 日京 城 ニ於 テ定 メタ ル臨 時 政府 組 織宣 布 文 及 閣員 ノ

ニ ハ極 メテ秘密 ニ附 シ四 、 五 日乃 至 、 一週間 ヲ経 過 セ ハ部 下 ノ者 ニ

一千名 ニ達 セリ ( 前 報 上海 居 住 朝鮮 人 五百 名 卜 セ シ モ其 ノ後 増加 )

選 定 ハ上 海 仮 政府 ハ之 ヲ認 メズ 五 月 三 日会議 ノ結 果別 紙 訳 文 ノ如 キ

執 リ任務 終 ラバ忽 チ帰宿 セリ而 シ テ其 ノ宿 所 ハ閣 員関 係 者 以 外 ノ者

而 シテ此 等 ノ人 物 ハ何 レ モ 一地 方 又 ハ団体 ヲ代 表 ス ルカ然 ラサ レバ

臨 時 政府 成 立 ニ関 スル印刷 物 (内 容総 理 ノ人名 中 国外 日報 第 六十 七

資 多 ク シ テ現在 余 裕 ナ キ モノ ノ如 シ然 レト モ現 ニ独 立 ヲ信 ジ游覧 ヲ

多 少余 裕 ア ル者 ニシ テ相 当 ノ金額 ヲ携 帯 シ居 ル由 ニテ現 ニ慶 尚北 道

号 ト相違 ノ点 ア ル モ此 ノ印刷 ヲ正 シト ス) ヲ朝 鮮 内 ニ送 付 ス ル為 不

兼 ネ其 ノ状勢 ヲ視 察 ス ルノ目 的 ヲ以 テ上海 ニ集 来 セ ル者 ハ其 ノ数 約

モ仮 政 府 ノ行 動 ノ誠 意 ノ有 無 独 立 ノ確 否等 ヲ認 メザ レ ハ容 易 ニ出 金

慶州 富 家羅 俊 ノ弟崔浣 ノ如 キ ハ二万 円 ノ現 金 ヲ携 帯 シ居 レリ然 レド

用 ス ル モノ ナ ルモ軍 務 部 ハ吉 林 ニ移 シタ ルヲ以 テ同 部 ノ引 当 テト シ

右 会議 席 上 曹 成煥 ハ ﹁北間 島 及露 領 ノ金 ハ等 シク仮 政府 ニ於 テ使

当 地 ニ ハ送 金 セサ ル コト ヲ了 知 セラ レタ シト述ヘ 猶 独 立 団 ニ ハ軍隊

日人 ヲ朝 鮮内 ニ差 遣 ス ルノ準備 中 ナ リ

国 務 院 総 理李 承 晩 ノ下 ニ趙 院 九 、趙鎬 段 、洪 濤 、李 春 塾

八 、当 地 臨 時政 府 員 ト シ テ五 月 三 日会 議 ノ結 果 決 定 シタ ル ハ

ノ存 在 ヲ必要 ト ス ル ヲ以 テ上 海 ニ来 レ ル青 年 ハ吉 林 ニ引越 スヲ可 ト

ノ権 限 ニ属 セサ ル ヲ以 テ他 ノ有力 者 ニ於 テ処 理 シ人 目 ヲ避 ケ数 名 ツ

スト述 ヘ﹂ 更 ニ吉 林 ニ青年 ヲ送リ 軍 務 ニ従事 セ シ ム ル コト ハ議 員会

内 務 部 安 昌浩 ノ下 ニ申 益 (翼 ) 煕 、尹 顕 振 、徐 丙 浩 、韓 偉 健 、趙

外務 部 金 奎 植 ノ下 ニ玄 楯 、張 運 相 、李 光洙 、白 雲 薫 、 李光

東 珍、裵 亨湜 、金 亀 、崔 謹愚 、金 大 地 、朴 承 業

一〇、同 三 日午 後 八 時 ヨリ青 年 団員 約 二 十 五名 集 合団 員 李康 煕 渡鮮 ︹一 字不明︺ ノ状 況 ヲ報 告 シ青 年 ノ吉林 露 領方 面 ニ行 ク コト ニ付曹 成煥□ 話 ス ル

ツ行 ク コト ニ致 シタ シト希 望 ヲ述 ヘタ リ

コト等 ヲ報 告 シ尚 日本 官憲 ノ密偵 入込 ミ アリ ト ノ説 アレ ハ警 戒 ヲ厳

財 務 部崔 在亨 ノ下 ニ金 教 、金 応〓 、 宋 世浩 、 具栄 弼、 (〓陽 )、徐

法 務 部 李始 栄 ノ下 ニ南 亨 佐 、金 応〓 、韓 基 岳

成権 ( 間 島 )、 崔浣 (慶 州 )、金 弘 権 ( 慶 南 )、韓 南洙

軍 務 部 李東 輝 ノ下 ニ曹 成煥 、金 栄〓 、 申徹 、 金忠 一、 朴 栄秉

重 ニス ル コト ヲ注 意 セリ

一 一、仮 政 府 ニ於 テ幹 部 カ来 集 者 ニ漏 ス処 ニ依 レバ露 国 過 激派 ヨリ

交 通 部 文昌 範 ノ下 ニ〓干〓 、梁濬 明 、 李範 教、 李 京 瑛 、 尹愿 三、 金璟 原 、 李泳 賛 、 李鳳洙 、 申 国権 、林 玄

一二 、従 来 上 海在 住 ノ女学 生 ハ十名 内 外 ナ リ シ ニ近 来約 五 十名 ニ達

ベ シト 云 フ

シ テ入所 セ シ メ居 レリ尚墨 国 ヨリ飛 行 学 校 ヲ卒 業 シタ ル吉 林 ニ来 ル

タ ル者 ノ ミ入場 セシ ム ル コト ト シ十 一名 入場 シ タリ議 長 ハ孫貞 道 ニ

シ何 レ モ華 美 ノ装 ヲ為 シ或 ハ洋 装 ヲ為 シ在 リ又前 報 金元 慶 (女子 高

兵器 十万 ヲ送 ルヘ キ内 約 ア リ又支 那 ノ兵 器製 造 所 ニ ハ青 年 ヲ見 習 ト

シテ前 回 ノ決 議 ニ基 キ先 ツ各道 委 員 ヨリ全員 徴 収方 法 ニ付意 見 ヲ徴

等 普 通学 校 卒 業 生 ナ リト 云 フ) ハ婦 人会 員 ト称 シ同 志 ヲ募 リ仮 政 府

九 、各 道 代議 員 会 ハ五月 三 日午 後 三 時 ヨリ民 団 役所 内 ニテ開催 午 後

シ討 議 協 議 ノ結 果 仮政 府 側 ヨリ提 議 シタ ル(人 1) 口税 ノ名 目 ニテ鮮 内

七時 閉 会 セリ出 席 者 二十 二人 ニシテ今 回 ノ傍 聴 者 ハ特 ニ許 可 ヲ受 ケ

一般 民 ニ税金 賦 課 、 (義 2) 務 金 ト シテ金 円 徴収 、 (内 3債 )募集 ( 債券発

ヲ補 助 スベ シ等 吹聴 シ居 レリ

ト 、(ハ 各) 道 ヨリ更 ニ三人 ヲ選 ヒ鮮 内 地 ニ差遣 スル カ又 ハ其 ノ三 人 ノ

残 シ全 部 提供 ノ コト 、(ロ 各) 道 ヨリ ノ来 集 者 ヲ集 メ各 別 ニ募 集 スル コ

事 務所 ニ於 テ鮮 人 ノ重 ナ ル者 約 百余 名 ヲ集 メ韓人 ノ独立 運 動 ハ有 望

居 リ シ由 ナ ル ガ五月 二日夜 ハ仏 国租 界 鮮 人 民 団役 所 ナ ル所 謂 仮政 府

来 リ各 国 新 聞 社及 米 国 領事 等 ヲ訪 問 シ朝 鮮 独 立運 動 ノ状 況 ヲ吹聴 シ

一三 、京 城 居 住米 国 人医 師 ﹁ハー ン﹂ 鮮 名 韓 大衛 ハ四月 下 旬 上海 ニ

行 ) (外 4) 債 募集 ノ四項 ニ対 シ

名 儀 ヲ以 テ募 集 ス ル コト、︵ニ 人) 口税 及 内 外債 募 集問 題 ハ仮 政 府 ニ於

ナ リ熱 心 ニ運 動 セ ヨ自 分 ハ米 国 人 ニシテ米 人 ニア ラ ス朝 鮮 人 ナ リ朝

(義 1) 務 金募 集 ハ(議 イ) 員 及 閣 員 ハ携 帯 金 ノ内 三 ケ月間 位 ノ生 活費 ヲ

テ決 定 発 表 ス ル コト ニ決 議 シタ リ

牛 乳配 達 人其 ノ牛 乳 瓶 ニ牛 乳 ノ十 分充 タ サ ル為 之 ガ補 ヒ ニ水 ヲ入 レ

鮮 ハ国 体 ヨリ 云 フ モ独立 可 能 ナ リ故 ニ熱 心 ニ努 力 セ ヨ西 洋 ニ於 テ 一

評

員 

財 務 部 長 

通 信 部 長 

羅

康炳

盧

文

呉

泰

白

益

然

奎

豹

議

ント川 流 ニ瓶 ヲ差 入 レタ ル ニ二匹 ノ蛙 子 瓶 中 ニ流 レ込 ミ 一匹 ハ頻 リ 同 

善

瑚

弼

同 

東

康炳

左 ノ如 シ

軍 部 兼警 務 部長 

甲 

部 

奎

密

李

秘

豹

震 

益 朴

呉 部 

弼

康

泰

柄

然

弼 

右 軍 部 、警 務 部 、秘密 部 ハ其 ノ目 的主 ト シ テ青年 団 内 ノ警 保ニ 任

刷

シ青 年 ヲ吉 林 ニ派 遣 シ軍 人 ヲ養 成 セ ント ス ル モ ノナ リ又印 刷部ニ ア

印

一四 、在 上海 鮮 人 青 年 会 内 ニ更 ニ青 年 団 ナ ル モノ アリ テ各 別 ノ行 動

盧

尚庶 務 部 ニ更 ニ軍 部 警務 部 、 秘密 部 、印 刷部 ノ四 部 ヲ置 ク係 員 ハ

同 裵

基

ニ瓶 外 ニ脱 セ ント努 力 シ必死 ノ力 ヲ尽 シ遂 ニ飛 ヒ出 テタ ル モ他 ノ 一

ニ二名 ノ死 者 ヲ出

匹 ハ之 ヲ脱 出 セ ン ト セ ス遂ニ 瓶 中 ニテ死 滅 シタ リ総 テ物 事 ハ努 力 ヲ 要ス努 力 セバ必 ス成功 ス へシ水 原 ニ於 テ ハ日本 側 シタ リト テ 火 ヲ放 チテ教 会 ヲ焼 キ三十余 名 ヲ焼 死 セ シ メ其 ノ惨 状名 状 ス へカラ ス最 早 活動 写真 ハ出 来 サ ル モ幻燈 ヲ以 テ諸君 ニ見 ス ルノ 期 ア ル へシト述 へ自 分 ハ来 週 火 曜 日出 発 帰鮮 スル カ日本 政 府 力退去 ヲ命 ズ レバ喜 ン テ退 去 スベ シト悲 憤 ノ色 ヲ顕 ハシ 一同 ヲ シ テ感 動 セ シ メ聴衆 者 中 ニ ハ切歯扼 腕 ス ル者 アリ シカ尚 一同 ニ向 ヒ (1) 三月 一日京 城 ニ在 リ シ者 ハ挙 手 スベ シト 四 人挙 手 ス (2) 日本 ノ探 偵 ハ幾 人 アリ ヤ挙 手 ス へシ挙 手者 ナ シ

ヲ為 シタ ル モ之 ヲ合 併 シテ統 一ス へク本 月 四 日午 後 八時 ヨリ青年 会

シタ リ

(3) 英 語 ヲ解 ス ル者 ハ挙 手 スベ シ等 試 問 シタ ルカ白南 七之 ヲ通 訳

事 務 所 ニ関 係 者 約 三 十名 集 合 シ協 議 ノ結 果愈 之 ヲ合 併 シ名 称 ヲ青 年

基

開 キ巴 里 派遣 員ニ 電 報 ヲ発 シ又金 員 徴収 ニ就 キ相談 セ ルガ電報 ノ内

長 昌 路 四 二 九号 (新聞 事 務 所及 道 代議 員 会 事 務 所) ニ集 合協 議会 ヲ

一六、 五 月 四 日午 後 八時 ヨリ朝 鮮 ヨリ来 レ ル鮮 人牧 師 長 老等 仏 租界

分間 演 説 セリ

鮮 人多 数 集 合 京城 米 人 医師 ﹁ハー ン﹂ (韓 大衛 ) ハ此 ノ 日 亦 約 十 五

一五 、 五月 四 日午 後 二時 ヨリ北 京路 第 十 八号 米 人 経営 耶 蘇教 会 堂 ニ

金

甲

穆

ハ青 年報 ヲ発 行 ス五月 四 日謄 写版 ニテ其 ノ第 一号 ヲ発行 セリ

長 

韓炳 奎

鼎

団 ト シ左 ノ役 員 ヲ挙 ケ仮 政 府 内閣 ヲ援 助 ス ル コト ニ決 定 シ午後 十 二 時 解 散 シタ リ

長 

団 副

李

団

庶 務 部 長 

一七 、 五 月 五 日午 後 二時 ヨリ道 代 議 員 会 ヲ開 ク筈 ナ リ シ モ当 日恰 モ

容不明

委 員 ハ政 府 ヨリ直 接 辞 令 ヲ交付 スル カ又 ハロ達 セサ レ ハ委 員 タ ル資

各 道 ヨリ 三 名 ノ委 員 ヲ挙 グ ル コト ニ決 定 セ シカ我 平安 北 道 方 面 ニ該

合 者 十 九名 ナ リ シ ガ平 安 北道 代 議 員金秉祚 ハ過 日 資金 募 集 者 ト シテ

意 ) ア ル ヲ以 テ 現金 携 帯 者 ト雖 モ出金 ヲ肯 セ スト述ベ 種 々議 論 ノ末

帝 国 海 軍 兵 上陸 多 数 散 歩 セ ルヲ事 件 関 係 者逮 捕 ノ為 上 陸 セ ル モノ ノ

傍 聴 ヲ禁 止 シ秘 密 会 議 ヲ催 シ其 ノ不良 分 子 ナ ル者 ヲ詮議 シタ ル処 忠

ヤ ト反問 シタ ルニ更ニ 他 ノ議員 ハ委員中ニ 不 良 分 子 ( 官 憲 ノ密 偵 ノ

一八、 京 城 居 住 米 人 医師 ﹁ハー ン﹂ ハ五 月 六 日正 午 朝 鮮 ニ向 ケ上 海

清 道 議 員 洪冕憙 、李 命 教 カ不 良 分 子 タ ルベ シト ノ目 途 付 キ其 ノ取 調

格 ナ キ慣 習 アリ各 議 員 如 何 ト提 議 シタ ルニ一 議 員 ハ何 故 ニ斯 ク謂 フ

ヲ出 発 セ ルカ鮮 人青 年 団 員 十 八名 ハ彼 ヲ仏 租界 大 東 旅 舎 ニ招 待 シテ

サ リ シ為 流 会 卜ナ レリ

送 別 ノ宴 ヲ開 ケ リ席 上 ﹁ハー ン﹂ ハ演 説 セ ル ガ其 ノ要 旨 ハ ﹁朝 鮮 及

リト

委 員 ニ兪 政 根 、李 光洙 、申 錫 雨 ノ三名 ヲ選定 シ六 日 夜 以来 取 調 中 ナ

如 ク風 説 ス ル者 ア リ危 険 ヲ感 シ集 合 者 少 ク僅ニ 八 名 ノ ミ定 数 ニ充 タ

当 地方 ト ハ平 素 通 信 ヲ交 換 セ ラ レタ シ又 自 己 ハ死亡 スル迄 朝 鮮 ノ為

二 二 、露 領 ヨリ 李東 輝 ノ密 使 某 ︵氏名 不 詳 ) 先般 上 海 ニ来 リ上 海 仮

活 動 スヘ シ故 ニ諸 君 ハ益 々熱 心 ニ努 力 セ ヨ﹂ ト尚 青 年 団 ノ主 ナ ル者 ノ 写真 ヲ送 ラ レ タ シト希 望 ヲ述ヘ タ リ同 人 ノ帰 鮮 ニ付 テ ハ当 地 ニ於

悪感 ヲ買 ヒツ ツ ア リ又李 東 寧 ハ上 海仮 政 府 ハロ舌 ノ士 多 ク到 底 目 的

政 府 ノ悪 口 ヲ浦 潮 方面 ニ通 信 シタ ル コト上 海 仮政 府 員 ニ発見 セラ レ

ヲ達 ス ル コト能 ハサ ル ヘシト嘆 息 シタ リ ト云 フ又同 人 ハ浦潮哈 爾 賓

テ 発行 セ ル不 穏 文 書 其 ノ他 ヲ取 纏 メ行 李 中 ニ納 メ持 帰 リ シ筈 ナリ 同

西 北間 島 地 方 各 学 校 ニ於 テ生 徒 ニ対 シ専 ラ兵式 教 練 ヲ施 シ之 等 ハ軍

地 ノ鮮 人 ヨリ鮮 内 地 ノ同 志 者 ニ伝達 ノ為 ナ リ ト 一九 、 ﹁ハー ン﹂ 力某 ニ語 リ タ ル処 ニ依 レ ハ本 人 上 海 ニ至 リ タ ル 際

洩 シタ リ ト 云 フ

北 京 ニ立 寄 リ タ ル処 北京 米 人 ﹁ア ヤ ント マ ン﹂ 等 ノ談 ニ依 レ ハ鮮 人

二三 、支 那 国 民 党 員 ハ由 来我 帝 国 ニ対 シ好 意 ヲ有 セ ス排 日 的言 動尠

ハ兵 器 ヲ執 テ起 ツヘ キ者 十 万 ア リ自己 ハ近 ク上 海 ヲ去 ルベ キ コト ヲ

派 遣 ス ル コト ニ協 議決 定 シ遂 ニ金 圭 植 カ巴 里ニ 渡 航 セ ル モ ノ ナ リ

カ ラサ ルヲ奇 化 ト シ不 逞 鮮人 等 ハ之 ト交 渉 シ何 等 カ ノ便 宜 ヲ得 ント

人 ト シテ使 用 ス ル コト ヲ得 ヘク現 在軍 人 ヲ合 セ 一朝 事 ア ル ニ当 リ テ

ト

金奎 植 巴 里 ニ出 発 前 金 圭植 、 玄 楯 外 一名 ハ北 京 駐 在 米 国 大 使 及 牧

二〇 、 五 月 五 日巴 里 金 圭 植 ヨリ至 急 金 三万 円 及 書 記 一名 ヲ送 レ ト ノ

ス ル ノ傾 向 ア リ シ カ今 回 山東 問 題 ノ決 定 ハ日本 ノ有 利 ト ナリ タ ルヲ

師 ﹁ト レイ ン﹂ ﹁ア ヤ ント マン﹂ ノ三名 ト協 議 ノ上 金圭 植 ヲ 巴 里ニ

電 報 アリ仮 政 府 ニ於 テ ハ両 三 日中 ニ不 取敢 一万 円 ヲ送 ラ ント シ目 下

アリ

以 テ痛 ク党 員 ヲ刺 戟 シ タ ル折 柄 鮮 人等 ハ益 々交渉 ノ度 ヲ進 ム ル兆候

報 ニ同 シ

シ得 タリ ト

発 送 先前

在 留 者 一般 ニ対 シ出 金 方 極 力勧 誘 中 ナ ルガ 六 日中 ニ約 八百 円 ヲ集 金

二 一、 五 月 六 日午 後 三 時 ヨリ民 団 役 所 内 ニ各 道 代 議 員 会 ヲ開 ケ リ集

第 七条

第六条

大韓民国 ハ神 ノ意思ニ依 リテ建国 ノ精神 ヲ世界ニ発揮 シ進

大韓 民国 ノ人民 ハ教育納税及兵役 ノ義務 ヲ有 ス

ンテ人類 ノ文化及平和ニ貢献 センカ為国際聯盟ニ加入ス

臨時議政院議長

李

東

寧

植

晩

栄

浩

奎

亨

承

内務総長  安

始

輝

昌

外務総長  金

在

範

李

法務総長  李

東

臨時政府国務総理

日

大韓民国 ハ旧皇室 ヲ優待 ス

本紙 ハ朝鮮文 三号活字 ニテ縦 六寸五分 別紙訳文(横 一尺四寸ノ洋紙一枚ニ印刷シアリ

大韓民国臨時政府 ノ成立 承 植

大韓民国元年四月

生命刑身体刑 及公娼制 ヲ全廃 ス

昌 栄

第九条

安

国務総理  李

亨

第 八条

内務総長  奎

輝

晩

外務総長  金 在

始

範

浩

法務総長  李 東

臨時政府 ハ国土恢復後満 一箇年内ニ国会 ヲ召集 ス

財務総長  崔 昌

第十条

文

軍務総長  李

財務総長  崔

昌

交 通総長 

神 人 一致 シ中外協応 シテ漢城ニ義 ヲ起 セシ以来 三十有日平和的独

軍務総長  李

大韓民国臨時憲章宣布文 立 ヲ三百余州ニ光復 シ茲ニ国民ノ信任 ヲ以テ完全ニ組織 セン臨時政

交通総長  文 文

府 ハ恒久完全ナ ル自主独立 ノ福利 ヲ我子孫黎民ニ世伝 センカ為臨時 宣 誓

尊敬 シ熱愛 スル所 ノ我二千万同胞国民 ヨ民国元年三月 一日我大韓

政院 ノ決議 ヲ以テ臨時憲章 ヲ宣布 ス 大韓民国臨時憲章 第 一条 大韓民國 ハ民主共和制 ト ス 第二条 大韓民国 ハ臨時政府カ臨時議政院 ノ決議ニ依 リテ此 ヲ統治

テ公明ニ極 メテ忍辱ニ我民族ノ独立 ト自由 ヲ渇望 スル実思 ト正義 ト

ス 一致団結 シテ東洋 ノ独逸タ ル日本 ノ非 人道的暴行 ノ下ニ於 テ極 メ

民族 カ独立 ヲ宣言 シテ ヨリ男女老少凡 テノ階級 ト凡テ ノ宗派 ヲ論 セ

大 韓 民 国 ノ人民 ハ男 女貴賤 及 貧富 ノ階 級 ナ ク 一切平 等 ス

ス 第三条

人道 ヲ愛好 スル国 民性 ヲ表現 セリ今世界 ノ同情 ハ翕然ト シテ我国民

法卜国際道徳 ノ命 スル処 ヲ遵守 シテ国土光復ト邦基確国 ノ大使命 ヲ

セラ レタリ本政府 ハ全国民 ヨリ受 ケタル使命 ヲ専心戮力 シテ臨時憲

ニ集中 セリトス此 ノ時ニ当 リテ本政府 ハ全国民ノ委任 ヲ受 ケテ組織

大 韓 民 国 ノ人 民 ハ信 教 、言 論 、著 作 、出 版 、結 社 、集 会 、

信 書 、住 所 移 転 、身 体 及 所 有 ノ自由 ヲ享 有 ス

第四条

大 韓 民 国 ノ人 民 ニシ テ公 民 ノ資 格 ア ル モノ ハ選 挙 権 及被 選

挙 権 ヲ有 ス

第五条

)

果 サ ン コト ヲ茲 ニ宣誓 ス 同 胞 国 民 ヨ奮 起 スヘ シ我 々 ノ流 ス 一滴 ノ血 ハ子孫 万 代 ノ自 由 ト福

吾 人 ハ此 ノ際鎮 撫 ト主 謀 者逮 捕 ニ努 メ其 ノ目 的 ヲ貫徹 シ日支 親善 ノ 実 ヲ挙 ケ サ ル ヘカ ラ スト 露 領 (浦 潮派 遣 員 電 報 )

一、老 人 団 代表 者 ト シテ次 ノ七 名 五 日当 地 ヲ発 シ鉄 路 京城 ニ向 ヘル

楽 ノ価 ナ リ神 ノ国 ノ建 設 ノ貴 キ基礎 ナ リ我 々 ノ人道 ハ恰 モ日 本 ノ野

形跡 アリ

金

李

大

学

承

車錫甫 ノ 人(妻 ナラン

有 

金穏城郡守 永(ノ 称呼 アリ

東輝) 喬(李 ノ父

万 留 ヲ携 行 セ リト

車

夫

)

車

)

尹

致

泰

容

允

安重根 ) 順(ノ 叔父

尹 召史 玉(ト 謂 フ

)

鄭

安

天皇 陛 下及 総 督 宛 上書 二通 ト老 人 団趣 意 書 数 百枚 旅 費 一

蛮 ヲ教 化 ス ヘク我 々ノ主 義 ハ亦 日 ( ノ暴 力 二勝 ツ ヘ シ同 胞 ヨ起 テ最

綱

後 ノ 一人 マテ闘 フ ヘ シ

政 一、 民族 平等 、 国 家 平等 及人 類 平 等 ノ大 義 ヲ宣 伝 ス

三、 一切 ノ政 治 犯 人 ヲ特赦 ス

二 、 外 国 人 ノ生 命財 産 ヲ保 護 ス

一、長 白 地 方 ノ妄 説 (恵 山鎮 分 隊 長 報 告 )

鴨緑江方面

セ ス為 ニ朝 鮮 総 督 ハ遂ニ 我 李 太 王 ヲ暗 殺 セ リ

ニ狼狽 シ今 回 李 太 王殿 下 ニ併 合 承認 書 ヲ強 要 シタ ル モ李太 王 之 ヲ諾

然 ル ニ日本 ハ強 制 的 ニ韓 国 ヲ併 合 シタ ルヲ以 テ韓 国 王 ノ承 認 書 無 キ

否 ラ サ レ ハ旧韓 国 王 ノ承 認書 ヲ講 和 会 議 ニ提 出 ス ヘシト要 求 シタ リ

ハ韓 族 ニ同 情 シ日本 委 員 ニ対 シテ韓 国 ヲ独 立 セシ ム ヘシト命 シ若 シ

員 ニ対 シ独 立 承認 方 ヲ請願 ス ル コト十 数 回 ニ及ヘ リ之 ガ為 各 国 委員

長 白 地 方 移住 鮮 人等 ノ風説 ニ依 レ ハ巴 里派 遣 韓 族 代表 者 ハ各 国委

四、 外 国 ニ対 ス ル権 利 義 務 ハ民 国政 府 ト締 結 ノ条 約 ニ依 ル

大 韓 民 国 臨 時 政府

五 、絶 対 独 立 ヲ誓 図 ス

日

六 、臨 時 政 府 ノ法 令 ニ違 越 ス ル者 ハ敵 ト認 ム 大 韓 民 国 元 年 四月

大 正 八 年 騒密第二三二 一号 五 月 十 四 日

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第七十号)

以上 日本 ノ悪 辣 非道 ノ行 為 発 覚 シ二千 万 韓 族 ハ遂ニ一 挙 シテ独 立

シ タ ル ニ各 国 委 員 ハ大 ニ同 情 シ今 回韓 半 島 ニ出 兵 シ日本 民族 ヲ悉 ク

運 動 ヲ開 始 スルト 同時 ニ其 ノ顛 末 ヲ講 和 会 議 ニ於 テ各 国委 員 ニ報 告

支那領 ( 鏡城憲兵隊長電報)

図們江方面 一、会寧対岸間島沙器洞支 那憲兵分遣所長 ハ局子街憲兵第 三連 ノ管

名 ノ軍隊 ヲ既 ニ派 遣 セリ 又米 国 ハ軍 艦 六隻 ヲ近 々朝 鮮 ニ派遣 シ元 山

殺 害 ス ル コト ニ決 定 シタ リ之 カ為 支 那 ハ北 間 島 ヨリ咸 鏡 北道ヘ 二千

内排長署長会議 ニ参列 シ五月 一日帰署 シ直 ニ部下 一同 ニ対 シ左記要 旨 ノ訓示 ヲ為 シタリ 中央政府 ハ断然鮮人 ノ暴挙 ヲ鎮 圧 スヘク延吉道尹 ヲ経 テ電訓 アリ

二、 撫 松 方 面義 兵 団 ノ優 勢 ( 同上)

ヨリ軍 隊 ヲ上陸 セ シム ル計 画 ナ リ其 ノ他 各 国 ハ漸 次出 兵 ス云 々

以 テ 一網 打 尽ニ 之 ヲ亡 ボ ス コト ヲ得ヘ ク次 テ独 立 モ亦容 易 ナリ如 何

新 シ憲 共ニ 代 ユル ニ巡 査 ヲ以 テ スヘ シ然 ルト キ ハ巡 査 ハ我 等 ノ力 ヲ

ト ナ レ ハ巡 査 ハ軍隊 ノ後 援 ナ キ以 上 其 ノ戦 闘 力 頗 ル微 弱 ニシテ攻撃 最 モ容 易 ナ レ ハナ リ

西 大岑ニ 於 ケ ル義 兵 団 ハ益 優 勢 ニシテ 近 々鴨緑 江岸ニ 進 出 セ ント 計 画 シ同 団 ハ各 地 排 日鮮 人 ト連 絡 ノ傍 ラ絶 ヘス国 境 地方 日本 官 憲 ノ

五 、江 岸 移 住 鮮 人 ノ独 立 運 動 ( 高 山 鎮 憲 兵 分遣 所 長 報告 )

四 月二 十 五 日 外岔 溝 朝 鮮 人組 合 支 部 長 ヨリ 通溝 総 支部ニ 左 記要 旨

警 備 状 況 ヲ窺 ヒツ ツ ア リト謂 フ

ノ報 告 ア リ

利

淳

日解散 ス

紅 石磊 子ニ 於 テ移 住鮮 人 約 四百 名 集 合 シ韓 国独 立 万歳 ヲ高 唱 シ同

(1) 四月 十 七 日管 内 九 区 長崔 錫 ト八 区長 李 昌 徳 等 発起 ト ナ リ同 地 崔

名 (氏 名年 齢 不 詳 )

当二 十 七年

而 シテ四 月二 十 四 日同 国 ノ密 偵 ナ ル左記二 名 長 白ニ 来 リ恵 山 鎮 地

撫松県露水河

一

方ニ 入 リ込 ミタ リ ト ノ諜 報 アリ精 探 中 住所

外

(2) 四月 十二 日皮 条溝 七区 長金 洛 九 ハ鮮 人二 百 余 名 ヲ集 合 セ シ メ

合 独 立万 歳 ヲ唱ヘ 同 日解 散 セリ

(3) 四月 十 九 日 拉 子溝 六 区 長金 吉 甫 ハ同 地 鮮 人二 百 五 十余 名 ヲ集

独 立 万歳 ヲ高 唱 シ即 時解 散 セ リ

使 用 セル カ秘 密 ノ漏 洩 ヲ虞 レ多 ク ハ暗 号 或 ハ隠 語 ヲ以 テ認 メタ ル書

(4) 四月 十 九 日 古 馬嶺 大 陽岔ニ 於 テ十 区 長 金 廷俊 ハ同 地鮮 人 約 三

騒 擾 以 来 天 道教 徒 及 不 逞 鮮 人 ハ同 志 間連 絡 ノ具ハト シ テ専 ラ僧 侶 ヲ

三 、不 逞 鮮 人 ノ連 絡 方 法 (同上 )

翰 ヲ携 帯 セ シ メ簡 単 ナ ル モノ ハ口頭 ヲ以 テ伝ヘ シメ居 レ リト 云 フ

(5) 四 月二 十 日横 浮 子溝ニ 於 テ十 一区 長 金 河竜 ハ鮮 人 三 百余 名 ヲ

百 名集 合 独 立 万 歳 ヲ高 唱 シ即 日解 散 セ リ

四 、 不逞 鮮 人 ノ言 動 ( 厚 昌 分 隊長 報 告 ) 三 月二 十 九 日 八道 溝ニ 於 ケ ル騒 擾事 件 ノ首謀 者 タ ル第 七 正蒙 学校 教 師金 冠 海 及 移 住鮮 人面 長 趙 機 樹 並長 白 県 官話 研究 会 員 李 昌 東 ノ三

(6) 四 月二 十二 日 老荒 地居 住 ノ鮮 人数 名 六 区 長金 亨 珍 方ニ 到 リ 日

集 合 セ シ メ独立 万 歳 ヲ高 唱 シ同 日 解散 セ リ

ク韓 国 独 立 団員 ハ独 立 万歳 ヲ唱 ヘサ ル者 ハ独 立団 ノ反 対 者 ナ ルヲ

名 ハ四月 下 旬 厚 昌 対 岸 八道 溝 鮮 人飲 食 店ニ 会飲 シ朝 鮮 独 立 問 題ニ 付

我 ガ韓 国 独 立 問 題 ハ漸 次 不振ニ 傾 キ ツ ツ ア ル モ敢 テ悲 観 ス ル ニ及

種 々議 論 シタ ル ガ金 冠海 ハ左 ノ談 ヲ為 セリト謂 フ

ヘシ ト テ鮮 人約 百 名 集 合 シ共ニ 大 陽岔ニ 向 フ途 次支 那 人 百家 長 劉

老 七之 ヲ発 見阻 止 セント スル モ肯 セサ ル ニ ヨリ支 那 人 徐 被化 、関

以 テ暗 殺 ス ヘシト脅 迫 シツ ツ ア ル由ニ 付 当 地 方 モ独 立 万歳 ヲ唱 フ

増 合 、 王 老 五 、外二 十余 名 ニテ極 力 解散ニ 努 メ首 謀者 ト認 ム ル鮮

ハス今 回鮮 内 各 地ニ 於 テ我 同 胞ニ 多数 ノ死 傷 者 ヲ出 セ シ モ之 レ決 シ

紙 ノ論 調 ヲ見 ヨ盛ニ 朝鮮 ノ軍 閥 政 治 ヲ非 難 攻 撃 シア ル ニア ラ スヤ故

テ犬 死 ニア ラ ス独 立 ノ実 現 ハ遠 カ ラ ス其 ノ機 ア ルヲ信 ス日本 大 新 聞

ニ 将 来 日本 政 府 ハ輿 論ニ 抗 スル能 ハス シテ早 晩 朝鮮 ノ警 察 制 度 ヲ革

ニ依 リ放遺 セシ カ鮮 人 一同 ハ別 ニ万歳 ヲ唱 フ ル コト ナ ク即 日解 散

人 七 名 ヲ逮 捕 シ支 那官 憲 ニ押 送 セ ント シタ モル区長 金亨 珍 ノ哀願

人 ニ於 テ保 管 シ若 シ保 管 者 ガ妄 リ ニ鮮 人 ニ銃 器 ヲ貸 与 シタ ル場 合

同 意 ヲ表 シ即 時 管 下在 住 鮮 人 ノ所持 銃 器 ハ悉 ク地方 有 力者 ノ支 那

ス ル旨 在 外岔 溝 輯安 県 々佐 李 煕光 ニ警 告 セ シ ニ李 県 佐 ハ快 ク之 ニ

ハ厳 罰 ニ処 ス ル旨 ヲ四 月 二十 四 日 ヨリ管 下 各 保甲 局 ニ言 渡 シ之 カ

セ リ ト謂 フ ︵7) 右  六 ケ所 ノ騒擾 ノ原 因 ハ柳 河 県 三源 浦 ヨリ自 称 大韓 国 独 立 総

(2)前 項 県佐 李 煕 光 ハ管 内 ニ於 ケ ル朝 鮮 独 立 運動 ハ容 易 ニ根絶 セ

引 揚 方 命 令 セリ

サ ル ヨリ根 本 的 鎮 圧 ヲ期 ス ル為 四 月 二 十六 日 ヨリ 四 日間 ノ予 定 ヲ

団 召 募 委 員 孟憲 奎 以 下 五名 カ桓 仁 県 程岔 溝 附 近 ニ来 リ各 自 拳 銃 ヲ

此 ノ騒 擾 ヲ為 シタ ル モノナ リ

シテ出 動 セ シメ タ リ

以 テ同 地 駐在 巡 防 兵 二 十 五名 、 巡 警 十 五名 計 四 十 名 ヲ示 威 行 軍 ト

携 帯 シ独 立 団 ニ加 入 セ サ ル者 ハ殺 害 スヘ シト脅 迫 スル旨 ヲ伝 聞 シ

(8) 孟  憲 奎 等 五名 ハ目 下 外岔 溝 ノ下 流 老 骨〓 位子 及 楊 木 林 子 ニ来 リ

団 ニ通告 スト ア リ団 長等 ノ氏 名 等記 載 ナ ク如 何 ナ ル程 度 ニ進 捗 シ居

ニ置 クト記 シ又 同 第 十 八条 ニ ハ全満 総 会 開 会 ノ位 置 及 期 日 ハ追 テ各

手 ス全 文 二十 二条 ヨリ成 リ其 ノ第 三条 ニ ハ同 団 ヲ臨 時 柳 河県 三源浦

高 山 鎮 憲 兵 分遣 所長 ノ密 偵 ハ南 満 洲 大 韓 独 立 団規 則 ナ ル モノ ヲ入

九 、南 満 洲 大 韓 独 立 団 ノ件 ( 高 山鎮 分 遣 所 長報 告 )

十 六銭 ヲ徴 収 シ京 城天 道 教 中央 総 部 ニ送 金 セ シ形 跡 ア リ

首 謀 ノ下 ニ四 月 上 旬独 立 運動 費 ト シ テ教 徒 六十 九 名 ヨリ 四百 三 円 六

関 係 者 ノ陳述 ス ル処 ニ依 レ ハ対岸 輯 安 県 太平 溝 天 道 教区 長 金 忠益

八 、対 岸 天 道 教徒 ト独 立 運動 費 ノ徴 収 (謂原 分 遣 所 長 報告 )

同 地 ノ山 上 ニ旧韓 国 旗 ヲ多 数 樹立 シ尚 外岔 溝朝 鮮 人 組 合 支部 長 ヲ 殺 害 スヘ シト放 言 シ ア ル モ支 那官 憲 及 鮮 地 憲兵 隊 ノ保 護 ニ依 リ今 日迄 無 事 ナ リ然 レト モ目 下 旅 行 ハ危 険 ニ付 支部 長 ハ総 支 部 ニ出 頭 ス ル コト能 ハス卜 六 、臨 時 政府 ノ宣 言書 配 達 (同 上) 安東 ニ本部 ヲ有 ス ル東 辺 道 教 育会 ハ数 日前 安東 郵 政 局 ヨリ韓 国臨 時 政 府 ノ名儀 ヲ使 用 セ ル宣 言 書 ノ配 達 ヲ受 ケ タ ル趣 ナ ルカ其 ノ内 容

韓 国 独 立 ノ事 ニ関 シ テ ハ曩 ニ代 表 者 ヲ巴 里 ニ簡 派 シ聯 盟 会 議ニ 対

左 ノ如 シト

シ熱 心 ニ運 動 セシ メ タ ルカ愈 列 強 ノ承 認 ス ル所 ト為 リタ ル ニ付 此 ニ

前 報 ニ同 シ

ル モノナ ルヤ不 明 ナ リ

露領方面 (浦潮派遣員報告)

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外日報第七十 一号)

大 正 八 年 騒密第二四三九号 五 月 十 六 日

発送先

大 韓 国 臨 時 政府 ヲ組 織 シ臨 時 憲 法 ヲ頒 布 シタ リ就 テ ハ貴 国 当 局 者ニ 於 テ モ此 ノ始 末 ヲ 一般 民衆 ニ知 悉 セ メ シ以 テ誤 解 ヲ免 レ シ メタ リ右 貴 会 ノ援 助 斡旋 ヲ切 望 ス云 々 七 、支 那 官 憲 ノ態度 (楚 山 分 隊長 報 告 ) (1) 対岸 移 住 鮮 人 ノ銃 器 所 持制 限 ハ刻 下 ノ急務 ナ ル ヲ認 メ楚 山 分 隊 雲 海川 駐 在 所長 ハ日支 両 国 沿 岸 ノ治 安 維 持 上 相 当 ノ配 意 ヲ希 望

ヤ ゴウ ﹂ ニ在 リ ﹁タア ヂ ヤゴ ウ﹂ ハ ﹁ニコリ ス ク﹂ ヲ西 ニ距 ル約 十

一、 李東 輝 ハ目 下 露 支国 境 ニ接 シ タ ル支 那領 ナ ル鮮 人部 落 ﹁タ ア ヂ

立 運 動 ヲ為 ス状 況 左 ノ如 シ

及 国 民議 会 モ之 カ後 援 タ ルノ有 様 ナリ而 シテ李 東 輝 ヲ中 心 ト シ テ独

下 最 活動 セ ル ハ国 民議 会 ノ 一員 タ ル元 暴 徒 派 ノ李東 輝 ニシ テ青 年 団

露 領 在 住 鮮 人 ノ独 立運 動 ハ老 人 団青 年団 反 国 民議 会 ニシ テ就 中 目

フ

全 一ハ ﹁ニ コリ ス ク﹂ ヨリ 一万 五千 留 ヲ携ヘ 行 キ李 ニ交 付 セ リト 云

三 、李 東 輝 ハ四月 五 日浦 潮 ヲ発 ス ル ニ臨 ミ八 千留 ヲ携 行 シタ ル カ後

テ働 キ居 レリ ト 云 フ

ハ毎 日 一定 ノ時 間 調練 ヲ ナ シ其 ノ余 ノ時 間 ハ農 業 其 ノ他 ニ孜 々ト シ

シ或 ル家 ノ如 キ ハ 一家 ニ七 十 人 ヲ収 容 シ ア リト ノ コト ナ リ シ カ彼 等

二 、 許瑾 ︵ 許 営 将 ︶ ハ五 月 三 日 ﹁タ アヂ ヤゴ ウ﹂ 方面 ヨリ帰 浦 シ タ

ツ アリ而 シテ国 民 議 会 ナ ル モノ ハ挙 ケ テ李 東 輝 ノ後 援 ニシテ文 昌 範

ノ他 ノ輩 ハ各 部 暑 ヲ定 メ テ地 方 ヲ遊 説 シ醵金 卜壮 丁募 集 ト ニ努 メ ツ

メ テ暴挙 ヲ計 リ其 ノ 一味 ニ属 ス ル青 年 者 流 ノ金 震 、金夏 錫 、全 一其

叙 上 ノ如 ク李 東 輝 ハ ﹁タ アヂ ヤ ゴ ウ﹂ ニ在 リ テ頻 リ ニ、壮 丁 ヲ集

ル ガ同 人 ハ最 近 数 月 間満 洲 里駅 ニ在 リ テ大 工職 ニ従事 中 近来 独 立 運

始 メ所 謂軍 資 金 ノ供 給 ニ汲 々タ ル モノ ア ルカ如 シ 一例 ヲ挙 ク レ ハ四

一里 ﹁スー ガ ヂ ンチ ヤ﹂ 又 ﹁ス ー ド カ ンザ﹂ ノ 一部 落 ナ ルベ シ

﹁タ アヂ ヤゴ ウ﹂ ニ立寄 リ李 東 輝 ニ モ面 会 シテ帰 浦 シタ ル由 ニテ其

動 ノ熾 ナ ル ヲ聞 キ黙 止 ス ル ニ忍 ヒス同 地 ヲ引 上 ゲ 小綏芬 三岔 口 及

シタ ル ニ此 比ニ 至 リ文 ハ右 ノ内 三 千元 ヲ学 校 費 ニ三千 元 ハ独立 運 動

誘 シ崔 ハ 一千留 ﹁モ﹂ ハ五千 留合 計 六千 留 ヲ得 テ之 ヲ文 昌範 ニ交 付

ウ ヰ チ︶ 及其 ノ同 業 者露 人 ﹁モ ー ル スキ ー﹂ ナ ル モノ ニ寄附 金 ヲ勧

ニ之 ヲ有 シ居 レリ ト李 東輝 ハ許 ニ対 シ満 洲 ニア ル武 装 シタ ル兵 員 一

費 ニ提 供 シタ リ ト報 告 シタ レ ハ崔才 亨 ハ頗 ル之 ヲ不満 ト シテ文 ヲ誹

月 初崔 才 亨 ハ鮮 人 師 範学 校 維 持 費 ト シテ女 婿 崔 万 学 (レ フぺ ト ロー

万 人 ニ達 ス ルヲ以 テ敢 テ意 ヲ労 スル勿 レト語 リ速 ニ帰 浦 ノ上 同 志 ヲ

難 シタ ル 一事 ア リ

ノ許 謹 ノ言 ナ リ ト 云 フ ニ依 レ ハ李 東 輝 ノ許 ニ ハ各 方 面 ヨリ来 集 セ ル

人宛 ノ長 ヲ置 キ

壮 丁 煩 ル多 ク執 レ モ鮮 人部 落 ニ収 容 シ操練 ヲ施 サ レ武 器 弾薬 モ相 当

促 シ壮 丁 ノ募 集 ニ勉 メ続 テ当方 ニ送 ル ヘシ十 人ニ 一

︹マ マ︺

此 ノ十 人長 ヲ自 分 (李 ) ノ許 ニ遣 ハサ ハ自 分 ハ之 ヲ各 部落 ニ分 配 シ

四、 又 国 民議 会 カ何 故 ニ斯 カ ル李東 輝 ノ後 援 ニ熱 中 シツ ツア ルカ ニ

以 テ如 何 ニ文 カ軍 資 金 調達 ニ勉 メツ ツ ア ルカ ヲ見 ルヘ シ

就 テ ハ初 メ国 民議 会 ナ ル モノ ハ露 領 在 住 鮮 人 中 重 ニ北 派 鮮 人 ヲ以 テ

テ収 容 シ直 ニ教 練 セ シ ム可 シト激 励 ス ル所 ア リ タリ ト テ許瑾 ハ帰 浦 以 来 李崙其 ノ他 旧 暴 徒 派 ノ モノ ニ対 シ公 等 此 ノ際 何 故 ニ悠 々ト シ テ

組 織 シ可 成 京派 及 平 派 ノ人物 ヲ容 ル ルヲ避 ケ北 派 人士 ノ ミ ユテ韓 国

独 立 ノ功績 ヲ挙 ケ ント勉 メ巴 里 平 和 会議ヘ ノ派 遣員 ニ モ此 派鮮 人 タ

無 為 ニ其 ノ日 ヲ空 過 ス ル ヤ何 ソ速 ニ旧 部 下 ヲ促 シ テ李 東 輝 ノ麾下 ニ

又 秋 豊 在 住 ﹁マリ ヤ﹂ 李 ナ ル鮮 女 ノ我 密偵 ニ語 レ ル所 ナ リ ト 云 フ

ル平 海 、高 昌 一ノ両 人 ヲ挙 ケ平 派 ノ反 対 ヲ モ顧 ミ ス京 派 ノ者等 ニ ハ

合 セザ ル ヤト自 ラ意 気 軒〓 タ ル モノ ア リ

ニ依 レ ハ同 女 ハ近 日 ﹁タ アヂ ヤゴ ウ﹂ ニ阿片 購 入 ノ為 ニ赴 キ タ ル所

敢 テ相 談 ヲ モナ サザ リ シ程 ニテ其 ノ後 ニ至 テ京 派 ノ李 東 寧 ハ突 然 北

︹マ マ ︺

同 地方 ノ鮮 人 家屋 ハ到 ル処 朝鮮 官 兵 ニテ (女 ノ言 ノ儘 ヲ記 ス) 充 満

京 ヨリ上 海ニ 出 現 シ先 ツ京 人 金 圭 植 ヲ巴 里ニ 派 遣 ス ル コトト ナ リ同

有 様 ナ レ ハ此 ノ事 情 北 派 鮮 人間ニ 知 悉 セラ ル ル ニ至 テ此派 鮮 人 ノ反

発 ス ル ニ当 リ テ何 等 国 民 議会ニ 語 ル所 ナ ク全 ク同 会 ヲ出 シ抜 キ タ ル

長 ト シテ ハ李 東 寧 之ニ 当 リ居 リ而 シ テ李 東 寧 ハ ﹁ニ コリ スク﹂ ヲ出

次 テ最 近ニ 至 リ テ ハ上海ニ 於 テ臨時 政 府 ナ ルモ ノ組 織 サ レ其 ノ議

ノ懸 念 ナ キ ニア ラ ス反 之 在 上海 ノ臨 時 政 府 ナ ル モノ ハ在 露 領 鮮 人 ト

リ此 ノ関 係 上李 東 輝 ノ行 動 ハ 一層 急 進 的危 険 性 ヲ帯 フ ル ニ至 ラ スヤ

問 題 ナ ル モノ ニ於 テ モ今 ヤ党 派 的 争闘 ハ漸 ク明瞭 ナ ラ ント ス ル ニ至

人 等 ハ李 東 輝 ヲ シ テ大ニ 実 力 ヲ養 成 セ シ ムル モ ノ ニ シテ今 日 ノ独 立

ス ル モノ ナ リト 云 フ ヘシ如 此 ノ関 係上 国 民 議会 ヲ中 心 ト ス ル北 派 鮮

ス ル ノ覚 悟 ヲ為 スヘ キ ナ リ ト言ヘ ルカ如 キ ハ正ニ 北 派 ノ意 見 ヲ代 表

悉 ク応 召 シ此 ノ機 会ニ 於 テ戦 法 ヲ学 ヒ以 テ万 一ノ際ニ 母 国 ノ為ニ 殉

感〓 甚 シク上 海ニ 臨 時 政 府 組 織 ノ報 伝 ハルト 同時ニ 俄ニ 浦潮ニ 国 民

ノ聯 絡 頗 ル疑 ハシク且 同 政 府 力露 領 又 ハ間島 其 ノ他 朝鮮 卜接 壌 ノ地

人 ハ既ニ 巴 里ニ 着 シタ ル コト ハ事 実 ナ ルカ如 シ

議 会 ヲ開 会 シ同 政 府 承認 問 題 ヲ議 シテ明 カ ニ表 示 セサ ル モ略 不承 認

ツ少 キ モノ ト見 ルヲ得 ヘク且 過激 派 ト ノ聯絡 ノ如 キ ハ其 ノ目 的 若 シ

軍 事 的行 動 ニアリ ト セ ハ少 クト モ露 領ニ 在 ル北 派 鮮 人 ノ仲介 其 ノ他

方ニ 移 転 シ来 ラ サ ル以 上 ハ何等 実 力 ヲ有 セ ス随 テ実 際 上 ノ危 険 ハ先

援 助 ヲ得 サ レ ハ殆 ト不 可 能 ノ コト ナ リ若 シ過 激思 想 ヲ朝 鮮 内 地ニ 宣

ノ事ニ 決 シタ リ之 レ北 派鮮 人 当 初 ノ予 期ニ 反 シ京派ニ 其 ノ功 ヲ奪 ハ

ク曩ニ 金 河錫 来 浦 後 其 ノ勧 メ ニ依 テ国 民議 会 常 設 委 員 中ニ 平 安 派 ヨ

派 鮮 人 ハ 一層 国 民 議 会 ノ勢 力 維 持ニ 尽瘁 セ ント決 心 シタ ル モノ ノ如

伝 シ テ朝 鮮ニ 革 命 ヲ惹 起 セ シメ ント ス ル ニア リト セ ハ夫 ハ必 スシ モ

ル ル ノ観 ア ル ヲ以 テ上 海 政府 ナ ル モ ノヲ喜 ハサ ルナ リ之 ト同 時ニ 北

リ 五名 (金致 甫 、金 理 直 、 鄭在 寛 、 李 剛 、安 定 根 ) 京 派 ヨ リ 五 名

露 領 ト ノ関 係 ヲ要 セ ス朝 鮮 内 地ニ 在 ル耶蘇 教 徒 ト聯 繋 シテ事 ヲ計 ル ノ便 利 ナ ル モノ ア ル ヲ認 ムヘ シ

( 李 東 寧 、 趙 完 九 、趙 昇煥 外二 名) ツ ツ ヲ加ヘ タ ル モ最 近 ノ浦 潮 会 議 ニテ李 東 寧 、 趙完 九 ハ之 ヲ除 名 シ金 理 直 ハ自 ラ解 職 シタ ル等 ノ事

平 派 ト京 派 卜 ノ関 係 ハ尚 ホ京 派 ト北 派 ト ノ関 係 ノ如 ク到底 一致 スヘ

政 府 ノ一 派 ト ノ連 合 尤 モ容 易 ナ ルカ如 キ観 ナ キ ニア ラ サ ル モ其 ノ実

当 地ニ 在 住 ス ル平 派 ノ鮮 人 ハ耶 蘇 教 徒 タ ルノ関係 上李 剛 等 ノ如 キ

五 、 五 月 一日朝 崔 才 亨 力出 発 帰 去 ス ル ニ当 テ厳 仁變 方ニ 集 リタ ル韓

カ ラサ ル古 キ感 情 ノ横 ハルア レ ハ其 ノ合 同 ハ是 亦 望 ム可 カラ ス畢竟

実 ハ正ニ 北 派 鮮 人 ノ跋扈 横 暴 ヲ示 ス モノ ニシ テ之ニ 対 シ テ ハ平 派 モ

容 憲 、金 少尉 (救 金 徳 智 ノ子 ) 金 ミ ハイ ル、 ミ ハイ ロウ ヰ ツ チ准 尉

ス ル ニ彼 等 ハ終ニ 永 久ニ 党 派 的 争闘 ノ為ニ 大業 ヲ成 ス コト能 ハサ ル

ル コト ハ同 人 ノ書 面 等ニ 徴 シテ 明 ナ ル コト ナ ルカ此 ノ 一派 コソ上海

韓 ﹁ニコラ イ 、 マルケ ロー ウ ヰ チ﹂等 会 合 ノ席 上 金 少尉 カ大ニ 気〓

ベ シ此 ノ間ニ 在 リ テ独 リ北派 鮮 人 ハ間島 以 北 満 洲及 露 領ニ 亘 リ数 十

親 米 派 ノ鮮 人卒 先 シテ米 国 人ニ 接 近 シ其 ノ援 助 ヲ得 ン コト ニ汲 々タ

ヲ吐 キ上 海 政府ニ 対 抗 ノ気 勢 ヲ示 シ高 言 シテ上 海 政 府 ト国 民 議 会 ト

当 初 ヨリ (巴 里 派遣 員 選 挙 ノ当 時 ヨリ) 不尠 不平 ヲ抱 キ居 ル模 様 ナ

何 レ カ勢 力 ア リ ヤ ハ今 後 実 際 ヲ見 テ知 ルヘ シ幸 ヒ今 日露 国 政 府 ハ三

万 ノ同胞 ヲ有 シ且 従 来 幾 十年 間 露 領ニ 移住 シ其 ノ子 弟 ハ露 語ニ 精 通

リ

十 五 歳 以 下 ノ壮 丁ニ 対 シ動 員 令 ヲ下 シタ レ ハ鮮 人 中 ノ適 齢 者 ハ進 テ

ス ル者 多 ク 又前 述 ノ如 ク露 国 軍 人 ト シ テ兵 役ニ 召 集 セラ レ今 後 召 集 セ ラ ル ル者 モ不尠 レ ハ彼 等 ノ向 背 ハ頗 ル注意 ヲ要 スヘ キ モノ ア リ就

支 那領 ( 間 島 派 遣 員 報告 )

明 東 学校 職 員 生 徒 ハ同校 附 近ニ 監 視者 ヲ配 置 シ往 来 鮮 人 ノ所 持 品

一、 明東学 校 職 員 生 徒 ノ不法 行 為

ノ検 査 ヲ行 ヒ密 偵 等 疑 ヒア ル モノ ハ之 ヲ同 校ニ 拘 禁 シ拷 問 ヲ敢 テ シ

中 過 激 派 ト ノ交 渉 ノ如 キ モ革 命 以 来 屡 々報 セラ レ タ ル カ如 ク彼 等 ノ 間ニ 於 テ絶 無 ト云 フ可 ラ ス情 報ニ 依 レ ハ韓 容 憲 、 ヤ ー コプ金 、 ヂオ

ア ル ノ事実 ア リ

五 月 九 日 国 外 日報 第 六 十 五 号 ヲ以 テ報 告 シタ ル小営 子 光 成 学 校 教

ニ、 竜 井 村 ニ於 ケ ル放 火事 件

師 金 尚鎬 ハ忠 烈隊ニ 属 ス ル明東 学 校 生徒 、 正東 学 校 生徒 等 ヲ指揮 シ

ニツ ス金 、 (ク ンス ト ノ番頭 ) ﹁ルカ、 イ ンナ ケ ンチ エウ サチ﹂ 金 等

回韓 族 総会 ( 大 正 七年 陰 五 月五 日︶ニ 於テ選 ハレテ過 激 派 ノ極東 委

竜 非 村 及 局 子 街 附 近ニ 出 張 シ日本 領 事 館 及 官民 ノ住 宅ニ 放 火 セ ント

ノ如 キ ハ正ニ 過激 派 思 想 ヲ抱 ク モノ ナ リト 云 フ韓 容 憲 ノ如 キ ハ第二

コト ニナ リ将ニ 出 発 セ ント ス ル ニ当 テ恰 モ ﹁チ ェック﹂ 軍 ノ蹶起 卜

員 長 ﹁ク ラ ス ノ シチ ヨー コウ﹂ ノ許ニ 外 交 委員 ト シ テ派 遣 セラ ル ル

企 テツツアリ

焼 失 及 五月 四 日総 領事 館 本 館 接続 建 物 ノ出 火焼 失 ハ右 金 尚鎬 ノ配 下

五 月二 日ニ 於 ケ ル竜井 村 総領 事 館 附 属建 物 ( 救 済 会管 理) ノ出 火

ナ リ遂ニ 過 激 派 ノ顛覆 卜 ナ リテ果 サ サ リ シ バ当時 既 報 ノ通 ナ レ ハ此

有 リ得ヘ キ事 ナリ ト信 ス従 テ北 派 ノ勢 力ニ 将 来 過激 派 ノ勢 援 ヲ加 フ

三 、露 領 鮮 人 ノ南 満鮮 人 誘 引 ノ件 (関 東 庁 通報 )

ニ 風 ス ル者 ノ所 為 ナ ル疑 ア リ厳 探 中

徒 輩 ハ今 後 機 会 アラ ハ露 国 過 激派ニ 通 シテ我ニ 害 ヲ加 ヘン ト ス ル ハ

ル事 ナ キ ニア ラ ス又情 報ニ 依 レ ハ賊 魁 洪 範 図 モ近来 旧 部 下 ヲ蒐 集 シ

記

三 月二 十 一日朝 憲機 第 一五〇 号 国外 第 七報 中 三月二 十 日暴 民約

旨 記 述 シタ ル所 其 ノ後 事 実無 根 ナ ル コト判 明 セ リ茲ニ 訂 正 ス

七 百琿 春領 事 分館ニ 到 リ万歳 ヲ唱ヘ 国 旗 ヲ引 卸 シ之 ヲ持 去 リタ ル

附

ヤト思 料 セラ ル節 ア リ厳 探 中

書 ヲ秘密ニ 配 付 セ シモ ノア リ右 ハ文 昌範 ノ乎 ヨリ出 タ ル ニ ハ非 サ ル

客 月二 十 九 日午 後 七時 頃 当 附 属 地 居住 鮮 人 中 ノ重立 タ ル者ニ宣 言

付 ヲ為 サ シメ居 ル模 様 ア リ ト云 フ

民会 長 洪 仁 国 ナ ル者ニ 対 シ密ニ 独 立 宣言 書 ナ ル モ ノヲ郵 送 シ其 ノ配

文 昌 範 ハ目 下哈 爾賓 及南 満 地 方 ノ鮮 人 ヲ誘 引 ス ヘク現哈 爾 賓 朝 鮮

李 ノ麾 下ニ 加 ハラ ント シテ秋 豊 方 面ニ 活 動 シツ ツア リ ト 云 フ 六 、 五 月 一日韓 エ コリ ( 君 明) ハ蘇 城 方面 ヨリ帰 来 シタ ルカ独 立運

尚 ホ同 人 ハ蘇 城各 鮮 入 部 落 六 千五 百余 戸 ニ対 シ各 戸二 十 元 宛 分配

動 費 ト シ テ現 金 三千 六百 留 ヲ醵 集 持参 セリ ト云 フ

課 金 シ該 地方 ニテ選 定 シタ ル蒐 集 委員 カ至 急 此 ノ金 額 ヲ醵 集 シ取 リ

前 報ニ 同 シ

纏 メ テ持 参 ス ル コト ニ話 ヲ纏 メ置 キタ ル旨 報 告 セリ 卜 云 フ 発 送先

大 正 八 年 騒密第二 六二一号 五 月 十 九 日

独 立運動 ユ関 スル件 ( 国外日報第七十二号) 図們江方面

発送先 前報 ニ同 シ

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第 七十三号)

大 正 八 年 騒密第 二七六四号 五 月 二十 二日

図們江方面

会

長

徐 允

李

黙

明 淳

書

都財 務

副会 長

呉 玄

孔教会 朴 貫 一(代 表者

呉 宗煥

京

務

正 化

記

総

呂 南燮

羅

正 化

記

丙 吉

羅

書

黄

地方連絡係長 交 渉 係

)

( 但 シ事 ヲ挙ケ ントスル場合 団体 ノ指揮者 ハ黄丙吉 ニ 一任 ス

洙

冤

惣

財

察

務

副 団 長

李

韓

( 欠

仁

京 瑞

員)

ルコト ニナリ居 レリ︶

支那領(間島派遺員報告)

金 圭

渉

一、琿春県地方 ニ於ケ ル韓族独立運動機 関及運動者 ニ関 シ調査 シタ

李 存

俊

長

団

朴 在

(ロ大 )韓  新民団

︵一独 )立  運動機関

経 理局長

李 元

ル処

記

二、間島 ヨリ露領新国民大会 ニ参列 ス ヘク出発 セル重立 チタルモノ

察 左ノ如 シ

惣

日リ 来 曰 輔(北レ京ル モ )蔡 ノ

書

乗 徳

春化郷草帽項子 ニ在リ

(イ大 ︶韓  国民議会支部  春化郷南 別里 ニ在 リ (ロ大 )韓  新民団 

(イ大 )韓  国民議会支部 ハ春 化郷南別里 ヲ中 心トシテ蘭家〓子及

徐

乗

(二運 )動   ノ範囲 大六道 溝以西全部、崇礼郷、徳恵郷、勇智郷各郷 ノ金部 ニ亘 ル

金

沿

崔

基 学

白瑜

高

晶

平

姜 伯

徐

奎

一

爾京 日リ来 極(レ ル 愚ノ

(ロ大 )韓  新 民団 ハ草帽項子 ヲ根拠 トシテ春化郷中蘭家〓子 ヲ除

金

先

キ大六道溝以東 ノ春化郷全部敬信郷 ノ金部 ニ亘 ル

錫

具 春

︵附︶興仁郷及首 善郷 ニハ以上二機関夫 々入リ込 ミアリ

張

三、竜井村耶蘇教外人宜教師及附 属病院外人医師等 ハ陰 ニ本運動 ニ

威

松

(イ大 )韓  国民議会支部 ハ間島竜井村加奈佗長老派耶蘇教会 ニ属

助勢 シツツアル ハ瞭 カナ ル所 ニシテ明東学校、正東学校及局子街方

池

スル基督教信者 ヲ中堅ト シ最近孔教会 モ参加 スルニ至 レリ

シ同病院 ハ宛然本運動 ノ聯絡機関 タルノ観 アリ

面 トノ聯絡上竜井村通過 ノ モノ ハ必 ス竜井村東 山耶蘇教病院 ニ宿泊

(三運 )動  機関 ノ系 統

(ロ大 )韓  新民団 ハ金圭晃 一派 ノ大韓基督教 (聖理教︶信徒 ノ団

活動中 ナリ

殊 ニ神戸神学校生徒方遠成 ノ如 キ ハ目下同病院小使宿舎 ニ在 リテ

結 セルモノナリ (イ大 )韓  国 民議会支部

(四運 )動  機関 ノ幹部

)

又 間島 各 地 ニ ハ耶 蘇 教 ノ伝道 区域 ナ ルモ ノア リ テ 一区 毎 ニ区 長 ヲ

タリ ト

竜 、許 麟 、禹 周翊 、盧 相 烈 等 約 二 十名 ハ汪清県 羅 子 溝 太平 溝 ニ向 ヒ

琿 春 県 荒 溝 ニ在 リ タ ル不 逞 鮮 人 ニシ テ本運 動 者 タ ル朴 仁 黙 、 千 吉

多 数 集合 シ居 レ リ

募 集 ノ任 等 ニ当 リ居 レリ

配 置 シア ルガ是 等 区 長 ハ本 運動 ニ関 ス ル不穏 刊 行 物 ノ取 次及 寄 附 金

四 、琿 春 県 黄 丙 吉 ハチ タ居 住露 国 過激 派 軍陸 軍 少 尉 李 綱 、 呉成 黙 、

シテ之 ヲ各 地 ニ配 布 ス ル如 キ殊 ニ五 月 二 日及 四 日 ノ両 度 竜 井村 ニ於

行 為 ヲ敢 テ シ、流言蜚 語 ヲ発 シ テ人 心 ヲ撹 乱 シ或 ハ不 穏 文 書 ヲ刊 行

ノ職 員 生徒 ノ行 動 不逞 ヲ極 ムル モ ノア リ例ヘ バ行 人 旅 客 ニ対 シ不 法

〓ハ琿 春県 東 溝荅磨 溝 ( 東 土 門 子 ノ東 方〓 馬 溝 ナラ ント推 測 セラ ル

ケ ル放 火事 件 、 日本 官憲 在 勤 ノ鮮 人 官吏 及 資 産 階 級 ニ属 ス ル鮮 人良

七 、 最 近 明東 学 校 ハ間島 ニ於 ケ ル韓 族独 立 運 動 機関 タ ル ノ観 ア リ其

同 地 ハ琿春 ヨリ 二十 里露 領 バ ラ バ シ ヨリ 六里 ノ地点 ニア リ) 地 方 ニ

洪 分 通等 ヨリ銃 器 類 ノ供 給 ヲ受 ク ル約 束 ニテ露 貨 二十 万 留 ヲ携ヘ 四

出 没 シ テ部 下約 一千 二 百名 ヲ集 合 セ シ メ居 レ リト其 ノ後 黄 丙 吉 ハ同

ル処 ナ リ

民 ニ対 ス ル脅 迫等 ハ同 校 職員 生 徒 等 ノ行為 ナ ル ハ殆 ンド疑 ヲ容 レサ

月 二十 七 日出 発 露 領 ニ赴 ケ リ ト伝ヘ ラ レタ リ シカ同 人 ハ旧 四 月 二 日

ニ去 レ リト 云 フ モ同 人 ノ目的 ハ荅磨 溝 方面 ヨリ羅 子溝 ニ至 リ同 地 ニ

五 、北 一学 校 ニ於 ケ ル鮮 人 巡 査傷 害事 件 ノ首 謀 者 タ ル梁 河亀 ノ 一族

為 スヘ シト)

附 金 募 集 係 、 通信 係 、 調 査 隊 ニ分 タ レ各 其 ノ任 務 ニ服 シ ツツ ア ルカ

以 上 ノ学 生約 百 名 集 合 シ居 リ同 校 職員 及本運 動 幹部 ノ指 揮 ノ下 ニ寄

小 営 子 、臥 竜 洞 、 東 盛 湧等 ノ各 私 立学 校 ヨリ集 マリ来 レ ル十 八九 歳

行 ヲ加ヘ テ憚 ラ サ ル モノ ア リ而 シテ目 下 同 校 生徒 及 明 月溝 、 五道 溝 、

別 ナ ク厳 重 ニ行 ハレ旅 行 者 ニ対 シ 一々物 色 取調 ヲ為 シ或 ハ是 等 ニ暴

明東 学 校 附 近 ノ警 戒 ハ同 校 生徒 職員 及 其 ノ他 ノ同志 ニ依 リ昼 夜 ノ

人 逮 捕 ノ タ メ日支 軍警 琿 春 ヲ発 セリ ト ノ風 説 ヲ聞 キ 旧 四月 三 日露領

於 ケ ル同 志 ト 共 ニ企 図 ス ル所 ア ラ ント ス ル ニア ル モ ノ ノ如 シ

梁 河 斗 (河亀 ノ従 弟)、南 斗 盛 (河亀 ノ外 戚 )、梁 河 清 、梁 在煥 、梁

(尚 一説 ニ依 レ ハ同 人 ハ今 度汪 清 県 、 羅子 溝 、 太 平溝 ヲ根 拠 地 ト

河 麟 等 ハ梁 河 亀 ガ日本 官 憲 ニ逮 捕 セラ レタ ル ヲ憤 リ之 ガ復讎 ト シテ

街〓 湾 子 ニ集 マレ ル間 島韓 族独 立 運 動 幹 部 ハ京 城 ヨリ来 レ ル李東 万

八 、露 領 ニ於 ケ ル仮 政 府 新 国 民大 会 ニ参 列 スヘ ク五月 中 旬 間 島 局 子

等 ト共 ニ露 領 ニ赴 ク筈 ナ リ シ ガ恰 モ露 領 ヨリ ﹁幹 部 ハ露 領 ニ来 ル必

如 シ

尚 梁 河亀 ハ当 時 支 那官 憲 ニ交 渉 ノ結 果 引 渡 ヲ受 ケ同 犯 者盧 宋煥 ト

琿 春 分館 々員 ヲ殺害 セ ント ノ風 説 アリ同 人等 ハ琿 春 在 住 文秉 浩 、金

共 ニ四 月 二十 六日 夕 慶 源 分隊 ニ押 送 シ爾来 拘 禁 中 ナ リ シガ慮 ハ五 月

遂 行 ス ヘシ﹂ ト ノ意味 ノ通信 ア リタ ル為 今 後 幹 部等 ハ間 島各 地 ニ停

要 ナ シ是 迄 通 リ ニ寄 附 金 ノ募 集 、新 聞 ノ発刊 及決 死 隊員 等 ノ任 務 ヲ

漢 益 等 ト頻 繁 ニ交 通 シツ ツ ア リ

十 五日琿 春領 事 ノ申 込 ニ依 リ同 日領 事 ニ引 渡 シ梁 ハ今 尚 慶 源 分 隊 ニ

リ同 任務 ニ服 スベ シト

在リ 六 、琿 春 県 草帽 項 子 ニ ハ姜秉 一、韓 京 錫等 ヲ主 ト シ テ独 立 運動 者 等

九 、猛 虎 団 ノ状 況 ( 国 外 日報 第 六八 号 参 照 ) 鮮 人 警 察 官 ヲ脅 迫 シ或 ハ其 ノ他 ノ過 激 行 動 ヲ敢 テ シア ル猛虎 団 ニ

巡 査 ハ独 立 運 動 幹 部 ヨリ各 二百 五 十 円余 ヲ受 ケタ ルノ形跡 ア リ目

ル コト ヲ確 メ得 タ リ而 シテ五 月 十 日猛 虎 団 ノ名 ヲ以 テ 一鮮 人 警察 官

領 事 ニ協 議 ノ上 強 テ辞 職 ノ決 心 ヲ飜 サ シ メ総 領 事 館 ニ起 臥 セ シ ム

派 遣 警 視 ヲ通 シ今 後 ノ身 ノ処 置 方 ヲ願 出 テ タ リ シ ヲ以 テ直 ニ鈴木

ルカ之 亦 拳 銃 ヲ以 テ威 嚇 セラ レ辞 職 ノ決 心 ヲ為 ス ニ至 リ同 日夜 間

五 月 十 日総 領 事 館 警 部玄 時 建 ハ猛 虎 団 ヨリ呼出 ヲ受 ケ会 見 シタ

下 本運 動 ニ加 担 シ タ ル ハ確 実 ナリ

ユ面会 ヲ求 メ来 リ シ ヲ以 テ該 警 察官 ハ指 定 セラ レタ ル竜 井 村 東 方 半

関 シ内 偵 シタ ル結 果 ニ依 レ ハ同 団 ハ過 激 分 子 ニ依 リ テ組 織 セ ラ レア

町 ナ ル 一小 丘 ニ至 リ彼 等 ト面 会 ヲ遂 ゲ タ リ団 員 六 名 ニシテ全 部拳 銃

ル コト ト セリ

ツツアリ

(四) 局  子 街分 館 警 部 李 庚 在 ハ屡 辞 職 勧 告 ノ脅 迫 ヲ受 ケ 心中 動揺 シ

応 セ サ レ ハ最 後 ノ手 段 ニ出 ズ ベ シ ト脅 迫 シ来 リ シカ十 日面 会 ノ結 果

ニ在 ル方 達 成 (本書 第 三項 神 戸神 学 校 生 徒 ︶ ヨリ同 病院 ニ於 テ面

(五) 五  月 十 一日総 領 事 館 巡 査 安昌鎬 ハ竜井 村 東 山 耶 蘇教 病 院 構 内

曩ニ猛 虎 団 ノ名 ヲ以 テ鮮 人 警 察 官 ニ対 シ辞 職 ノ勧 告 状 ヲ送 リ之 ニ

ヲ所持 シ居 レリ

尚 三日 間 猶 予 スヘ ク若 シ之 ニ応 セス ンバ唯 最 後 ノ 一撃 ア ル ノミ ト放

(六)一   般 鮮 人 警 察官 ハ恐怖 心 ニ駆 ラ レ戦 々兢 々ト シテ職務 ノ執 行

セラ レタ リ

談 方 申 来 リ シ ヲ以 テ之 ニ応 シタ ル ニ脅 迫 的 言 辞 ヲ 以 テ辞職 ヲ強 要

言 セ リト 尚 同 団 ノ不穏 行動 ハ近 時漸 ク露 骨 ト ナ リ全 ク日本 官 憲 ヲ憚 ラ サ ル

殆 ント行 ハレ ス状 況 ヲ観 テ辞 職 セ ント準 備 シツツ ア リ

ノ状 態 ニア リ概 況左 ノ如 シ (一) 猛  虎 団 ノ機 関 ハ竜 井村 、 局子 街 、頭 道 溝附 近 ニア リ其 ノ人員

ケ ル示 威運 動 ニ際 シ韓 人 ヲ殺 害 シタ ル件 ニ付〓 鮮 人 ヨリ脅追 状 ヲ

(七) 局  子街 支 那 陸 軍 孟 団長 ニ対 シテ ハ去 ル三月 十 三 日竜井 村 ニ於

ハ 一ケ所 毎 ニ約 十数 名 ヨリ成 リ各 自 拳 銃 ヲ所持 ス

送 ラ レ目下 身 辺警 戒 中 ナ リ

猛 虎 団ハ 明 東学 校 、正 東 学 校其 ノ他 ノ私 立 学 校 生徒 及 露 領 ヨリ 来 レ ル二十 歳 以 上 ノ青 年 ヨリ成 ル

鴨緑江方面

(二) 猛  虎 団 ノ目 的 ハ日本 側 建 物 及官 舎 ニ対 シ放 火 ス ル コト、 日 本 側鮮 人官 吏 ノ辞 職 勧告 及 脅 迫 、 資産 ヲ有 ス ル鮮 人 ニ対 シテ ハ寄 附

ヲ教ヘ 熾 ニ独 立 思想 ヲ鼓 吹 シ ツツ ア リ

長 白 県 内各 鮮 人学 校 ニ於 テ ハ目下 朝 鮮 独 立唱 歌 ヲ作製 シ生 徒 ニ之

一、長白 県 ノ独 立 思 想 鼓 吹 ( 恵 山 鎮 分 隊長 報 告 )

二 、安 図 県 ノ独 立運 動

︵三 間) 島 日 在本 総 領 事館 警 部 玄 時 建 、 巡 査 安仁 鍾 、 趙祺煥 外 鮮 人

金 ノ要 求及 脅 迫 等 ナ リ

巡 査 二 名 ハ再 三辞 職 ニ関 シ脅 迫 状 ヲ受 ケ 安 及趙 ノ 二巡 査 ハ拳 銃 ヲ

安図 県 外 山 島 居住 農 金 柄禹 (当 三十 二年 ) ノ言 ニ依 レ ハ安 図 県 居

以 テ威 嚇 セラ レ五 月 五 日其 ノ生 命 ノ危 険 ヲ虞 レ領 事 及警 察 署 長 ノ 勧 告 ニ応 セ ス職 ヲ放 棄 シ太拉 子 方 面 ニ向 ヒ其 ノ所 在 ヲ晦 マ セリ両

立 万歳 ヲ高 唱 シ現 今 ニ於 テ ハ稼 業 ヲ抛棄 シ独 立 運 動 ヲ為 シツ ツ ア ル

住 不逞 鮮 人 二百 五 十余 名 ト共 ニ狂 気 ノ如 ク 日 々諸 々 ヲ 俳徊 シ朝 鮮 独

(当 五 十 一年 ) ノ三 名 ヲ取 押ヘ 楡 樹 林 子巡 警 分局 ニ拉致 シ外岔 溝 県

四月 二 十 日首 謀 者 朴 永 河 ( 当 三十 年 ) 田宝 用 (当 二 十 七年 )金 子 仁

能 ハサ ル現 況 ナ ル ヨリ 不逞 鮮 人 等 ヲ駆 逐 シ良 民 ヲ救 済 スヘ シト為 シ

ル カ目 下 四 千 七百 余 円 ニ達 シタ リ ト依 テ劉 雄 秀 、 洪 春 化 ノ二名 ハ同

三名 ノ身 柄引 渡 方 交 渉 セ シ モ目下 奉 天 省長 ニ処 分 方禀 申 中 ナ レ ハ何

右 ニ付 在 通溝 派 遣 巡 査 ハ五 月 一日輯 安県 警 察 所 ニ至 リ拘 留 中 ノ右

佐 ヲ経 テ四 月 二十 七 日 午後 七時 通 溝 警 察 所 ニ押 送 シ来 レリ

輩多数アリト

志 鮮 人 若 干名 ヲ引 連 レ四 月 十 五 日出 発銃 器購 入 ノ為露 領 浦 潮方 面 ニ

ヨリ処 分 スヘ キ モノ ニア ラ ス直 ニ釈 放 スヘ シト ノ電 命 ア リ シ趣 ニテ

分 ノ命 ア ル迄 回答 シ難 シ ト拒 絶 シ要 求 ニ応 セサ リ シカ五月 三 日省 長

而 シテ前 記 主 謀 者 等 ハ同 地方 不 逞 者等 ヨリ寄 附 金 ヲ募 集 シツ ツ ア

赴 ケリト

茲ニ於 テ通 溝領 事 館 派 遣 巡 査 及 登鎮 駐 在 所 員 ハ協 力 捜 査苦 心 ノ結

派遣 巡査 ニ ハ何等 ノ通 知 ナ ク五 月 五 日放 遣 セリ

三 、韓 族 会 ノ軍政 府 組 織 (義 州憲 兵 隊 長 報 告) 去 ル四月 初 旬韓 族 会 ニ於 テ ハ会 員 中 有 為 ノ青 年 ニ対 シ軍 事 的 訓練

果漸 右 三名 ヲ逮捕 シ安 東 警 務 署長 卜協 議 ノ上 憲兵 ニ於 テ取調 中

ヲ施 シ事 ヲ挙 ク ル ノ準 備 ヲ整ヘ 一方 在 柳 河 県 三 八石 自 新楔 ト合 併 シ テ単 ニ軍事 ノ ミ ヲ司掌 ス ル軍 政 府 ヲ組 織 シ之 ヲ韓 族 会 ニ隷 属 セ シメ

其

最 近 吉林 方 面 ヨリ長 春 ニ帰 来 シ タ ル鮮 人ノ 語 ル処 ヲ聞 ク ニ吉 林 省

他

其 ノ本 部 ヲ同 県 孤 山 子 ニ澱 ク事 ニ協 定左 ノ役 員 ヲ任命 セ シカ該 軍 政

一、吉 林省 義 勇 軍講 習所 ノ教 練 (関東 庁 事 務 総 長 通報 )

ノ

府 組織 ニ当 リ在 満 独 立 団 (五月 九 日 国外 日報 第 六 五報 末 項 、 同 十 四 日 第 七 〇号 九 項 参 照 ) ニ対 シ合 併 ノ上共 ニ国 事 ニ奔走 セ シ事 ヲ申 込

ル モノ ヲ設 置 シ鮮 人 農 民中 ヨリ 二十歳 以上 三十 歳 以 下 ノ壮 丁約 四百

名 ヲ強 制募 集 シ毎 日 兵 式教 練 ヲ為 シ居 ル由 ニテ壮 丁 中機 敏 ナ ル モノ

管 内 樺甸 県 居 住 排 日 鮮 人朴 世宗 (当 四十 歳 ) ハ同 地 ニ義 軍講 習 所 ナ

又 最 近 ニ至 リ テ ハ自 新楔 員 中 ニ モ吾楔 ハ五千 元 ノ基 本 金 ヲ有 スル

シ陸 行 セ シ メタ ル ヤ ノ噂 アリ ト 又講 習所 教 官 ハ姜 応 浩 (当 三 十 五

十 数 名 ヲ選 抜 シ各 拳 銃 ヲ携 帯 セ シメ テ朝 鮮 内 地 ノ現 況内 査 ノ為 ト称

ミタ ル モ同 団 ニテ ハ韓族 会 員 ノ如 キ優 柔 不 断 ノ輩 ハ共 ニ事 ヲ為 ス ニ

ニ モ不 拘 無 資産 ノ韓 族 会 ト合併 セ シ ハ 一代 ノ失 策 ナ リ速 ニ分 離 スヘ

足 ラ スト無 気 ニ拒 絶 セ リト

シ等 ト唱 フ ル者 ア リ テ紛 糾 絶ヘ 間 ナ シト多 分瓦 解 ヲ免 レ サ ルヘ シト

通根 ハ金 百 円其 ノ他 寄 附 ノ強 請 ヲ受 ケ提 供 セ ル モノ アリ ト 云 フ而 シ

年 ) 及 金丈 三 (年 齢 不 詳 ) ノ両名 ニシ テ講 習所 ニ要 ス ル経 費 ハ寄 附

テ同 地 移 住 鮮 人 ハ現 在 約 七 八 百戸 ア ル モ壮 丁 ニ徴 収 サ ル ルヲ以 テ目

金 ヲ以 テ充 テ居 ル モノ ノ如 ク同 地 ノ開 業 医 金永 哲 ハ金 二百 円農 民金

輯 安 県 楡 樹 林子 四道 溝 地 方 ニ於 テ ハ支 那 地主 二十 余 名 協議 ノ上 現

下農 繁 季 ニ際 シ何 レ モ恐 慌 ヲ来 シ家 族 ヲ引 纏 メ他 ニ移住 ヲ企 ツ ル モ

四 、独 立 運 動 主謀 者 逮 捕 (高山 鎮 分 遣 所 長報 告 )

ニ其 ノ小 作 人 タ ル鮮 人 等 カ不逞 鮮 人 ノ為 ニ多額 ノ独 立 団 費 ヲ強 徴 セ

観 測 セラ ル

ラ レ且屡 次 種 々 ノ強 迫 ヲ受 ケ テ農 繁 期 ニ入 ル モ安 堵 耕耘ニ 従事 ス ル

ノ或 ハ帰 国 ス ル者尠 カ ラ スト云 フ

集 合 韓 族独 立 ノ宣 伝寄 附 金 ノ募 集 日 本側 密 偵 ノ暗 殺 、鮮 人官 吏辞 職

領

勧 告 及 鮮 人居 留 民 会 ノ解散 勧 告方 法 ヲ決議 セ リ

引渡 ス事 不 可能 ナ ル モ他 日機 会 ヲ見 テ売買 ス ヘシト ノ約 束 ノミ ヲナ

渉 ヲ為 シタ ル ニ右 武 器 、市 外 ノ某 部 落 ニ搬 出 蔵 匿 シア ルヲ以 テ即 時

軍銃 若 干 ノ購 入方 ヲ依 頼 セラ レ同 時ニ 金 一万 留 ノ交 附 ヲ受 ケ直 ニ交

ノ ハ文 昌範 ヨリ 一番 川 前臨 時 工場 ノ過 激派 カ隠 匿 シタ ル機関 銃 一、

露 領 帰 化鮮 人 ﹁イ ワ ン フ エオド ロ ー ウ ヰ チ﹂ (三十 三年 ) ナ ル モ

露

発送先

一、武 器購 入 ト過 激 派 ( 浦 潮 派遣 員 報 告)

前 報ニ 同 シ

大 正 八 年 騒密第 二九四九号 五月 二 十 二 日

独 立運 動ニ 関 ス ル件 ( 国 外 日 報 第 七十 四 報) 図們 江 方 面

一、仮 政 府 軍 務総 長 李東 輝 ハ李範 允 以 下 ノ旧暴 徒 派ニ 属 ス ル モノ約

シタ ルカ朴 ハ右 金 額 中 若 干 ヲ賭 博ニ 浪 費 シタ ルヲ某 鮮 人 知得 シ其 ノ

支 那 領 (間島 特 派 員報 告 )

ニシテ羅 子 溝 ニ於 テ ハ李東 輝 来 羅 ノ通 知ニ 接 シ同 人 ノ身 辺警 戒 ノ為

数 十名 ヲ率 ヒ露 領 ヨリ琿春 県 ヲ経 テ羅 子 溝ニ 五月 八 日到 着 ス ル予定

ウヰ チ﹂ 金 少尉 等 ハ右 誹難 者 ヲ慰撫 シ世 間ニ 吹聴 セサ ル様 切願 セ リ

不都 合 ヲ誹 難 シタ ル ニ関係 者 タ ル金喆 訓 及 ﹁ミ ハイ ル、 ミ ハイ ロー

ト ﹁イ ワ ン﹂朴 ハ蘇 城 シ ニヨシゴ ウ (ニコラ エフカ) ノ産 ニシ テ同

地 方 人 民 ヲ調 査 シ疑 ハシキ他 地 方 人 ヲ羅 子 溝 ヨリ放 逐 シツ ツ ア ルカ

セリ ト 又東 寧 県 東 三岔 口 ヨリ モ同志 多 数 羅 子溝 ニ集 合 ス ヘシト ノ説

李 東輝 一派 ノ先 発隊 ナ リト称 ス ル 一団 数 十 名 ハ五月 六 日同 地 ニ到着

地 ニテ学 校 教 師 タ リ シカ目 下浦 潮ニ 在 リ テ師範 学 校ニ 通 学 シツ ツ ア

一般ニ 予 測 セラ レツ ツ アリ

和 会 議 ノ形 勢 如 何ニ 依 リテ ハ間 島 ヲ経 テ鮮 内 地侵 入 ヲ決 行 スヘ シト

意 ナ ル由 ナ ル カ某 ハ過 激 派転 覆 後烏 蘇 里 鉄 道 沿 線 ノ ﹁シ マー コ ウ

致 シタ ル コト アリ 又同 人 ハ元 一番 川 ノ過激 派 ノ代 官某 ナ ルモノ ト懇

者 ト シテ著 名 ナリ) ノ子某 ヲ反 過激 派 ト シテ捕 縛 シ浦 潮 労 兵会 ニ送

リ同 人 ハ蘇 城 在住 中 過 激 派全 盛 ノ当 時 金 公 心 (蘇 城 地方 ニテノ有 力

アリ

二、 李 興 三 ハ目 下露 領 多 子溝ニ 於 テ部 下 多 数 ヲ率 ヰ琿 春県 黄 丙 吉 及

モノ等 ヨリ報 復 的暴 行 ヲ受 ケ ン コト ヲ恐 レ避 難旁 々出浦 シ居 ル モノ

カ﹂ 村ニ 偽 名ニテ 隠 レ住 シ朴 ハ蘇 城ニ 於 テ過 激派 ノ圧迫 ヲ受 ケ タ ル

李東 輝 ハ羅 子溝 ヲ以 テ今 後 ノ根拠 地 ト為 シ準備 ノ整 フト同 時ニ 講

入リ 糧 食 運搬 ノ方 法 ヲ講 シ然 ル後漸 次羅 子 溝 方 面ニ 至 リ李 東 輝 等 ト

ナ リト 云 フ

露 国 軍 人 元 ミ ハ エル 一派 ト モ相 連絡 シ先 ツ東 寧 県東 三岔 口溝 地 方 ニ

合 スル計 画 ナ ルカ如 シ同 一派 ハ露 国 過激 派 ヨリ銃 器 弾 丸等 ノ供 給 ヲ

於 テ宿 屋営 業 ヲ営 ミ居 ル排 日鮮 人 ナ ルカ本 人 ハ浦 塩 及 支那 間 島 地方

咸 鏡 北道 鏡 城 郡 以 下 不詳 李 成伯 当 四 十 二年 ハ露 領 ﹁ポ セツト﹂ニ

二、 不逞 鮮 人 ノ不 穏 文書 頒 布 ( 鏡 城 隊長 報 告 )

現在 地 露 領多 子 溝 ヲ発足 ス ヘシト ノ説 アリ

受 ク ル 準備整 ヒ居 レ ルカ五 月十 五日頃 黄 丙 吉 一派 卜連 絡 ヲ保 チツ ツ

三 、五 月 十 七 日国 民議 会 支部 長 具 春 先 以下 ノ幹 部 二十 名 明東 学 校 ニ

一、 五月 十 日延 吉道 尹 ハ各 県 知事 及 各商 埠 分 局 長 ニ対 シ左記 意味 ノ

支那領 ( 間 島 派 遣 員報 告 )

内訓 ヲ発 シタ リ ト

在 住 排 日鮮 人 ト気 脈 ヲ通 シ韓 国 国権 恢復ニ 努 力 中 ノ者 ニシテ最 近 露 支 領 排 日 鮮 人団 ヨリ送 付 ヲ受 ケ タ ル李東 輝 ノ宣 布 文大 韓 国 独 立新 民

堵 ニ安 セス自 ラ 生業 ニ励 マサ ル モ ノア ル カ如 シ当 局 ハ治 安 維持 ノ責

延 吉 道 管 下在 留 韓 人 ハ祖 国 回復 運 動 開始 以来 民 心恟 々ト シテ其 ノ

団趣 意 書 及大 韓 国 民議 会 宣 布 文 ヲ自 家ニ 投 宿 セル旅 客ニ 頒 布 シ排 日

任 上 警備 ヲ為 シ来 リ シ モ遂 ニ日本 総領 事 館 放 火事 件 ヲ未 然 ニ防 遏 ス

鼓吹 及 独 立運 動 ノ気 勢 ヲ同 族 民 間ニ 高 唱 セ シ メツ ツ アリ ト 満 洲 方 面

ル ヲ得 サ リ シ ハ民国 警 備 ノ不完 全 ナ ル ニ帰 セサ ルヘ カラ ス曩 ニ本 運

一、反 独 立 団組 織 (奉 天 分隊 長 通報 )

動 開 始 当初 各 官 ニ内 訓 ス ル ニ当 局 ノ趣旨 ハ商 埠 外 ニ於 ケ ル韓 人 ノ示

ノ事 アリ甚 タ遺憾 ト ス ル処 ナ リ爾 今益 々奮 励 シ日本官 民 ノ生命 財 産

曩ニ 鮮 内 地ニ 於 ケ ル独 立運 動 勃 発 ス ルヤ従 来通 化 、 懐仁 、 興 京 、

保 護 上遺 漏 ナ カラ ン コト ヲ期 セ ラ レタ シ但 シ曩 ニ モ内訓 シタ ル如 ク

威 運 動 ニ対 シテ ハ傍 観的 態 度 ヲ示 シ埠 内 ノ運 動 ハ絶 対 ニ之 ヲ禁 シ又

数 不逞 鮮 人 ヲ指 揮 シ該 地在 住 鮮 人ニ 強 制 的出 金 ヲ命 ス ル等 ノ悪辣 ノ

韓 人 ノ犯罪 者 ハ可成 我 官 憲 ニ於 テ之 ヲ処 罰 シ日 本側 ニ引渡 ササ ル様

柳 河 ノ四県 ヲ以 テ区 域 ト シテ該 地 移 住鮮 人 ヲ以 テ成 レル挾 民団 (自

手 段 日ニ 増長 シ 一般 農 民 ノ困 苦 切迫 スル ニ至 リ為 之 従来 ノ独 立鼓 吹

機 敏 ノ行動 ヲ執 リ又 一面 ニ於 テ ハ 一般 墾 民 ノ悪感 ヲ招 致 セサ ル様 特

治 団 体 )員 ハ独 立運 動 ヲ籍 名 シ該 団 ノ名称 ヲ爾来 義 用 団 卜改 称 シ盛

者 モ生活 上 ヨリ之ニ 反 対 シ所 謂 反 独立 団 (日 支両 官 憲ニ 関 係 ナ シ)

ニ留 意 スヘ シ地 方 ニ於 ケ ル韓 人 ノ運 動 ハ危 険 状 態 ニア ラ サ ル限 リ之

シテ ハ殊 ニ警戒 取 締 厳 ナ ラ ン コト ヲ以 テ セリ然 ル ニ日本 領事 館 放 火

ナ ル モノ ヲ組 織 シ独 立 団 ト 対抗 シ ツツ ア ル状 態 ナ リ因ニ 以 上四 県 下

ヲ傍 観 シテ可 ナ ル ヘシ云 々

商 埠 内 外 ヲ問 ハス日 本 人 ノ生 命財 産 ニ危 害 ヲ加 ヘント ス ル行動 ニ対

ニ各 一団 ヲ設 置 シ通化 ヲ以 テ本 部 ト ナ シ 一団 ニ ハ裁 判 所長 、検 事 、

二 、 五月 九 日頭 道 溝 商埠 局巡 警 三名 ハ五 道溝 (延 吉県 平 崗永 南 社 )

ニ 愚 民 ヲ煽 動 シ独 立 ヲ熱 叫 シ寄附 金 (軍資 金 ) ヲ強 要 シ就 中在 通 化

警 察 署 長 、巡 査 、刑 事 其 ノ他 教育 機 関 ト シテ学 校 ヲ設 置 シ 一方 税 金

県哈 爾 賓挾 民団 総 長李 卓 (京 城ニ 於 ケ ル暗 殺 団 主謀 者 ) ノ如 キ ハ多

ノ徴 集 ニ関 シテ ハ千 家長 百 宗 長 ヲ置 キ之 カ任 ニ充 テ所 謂 一家 ノ自 治

取 戻 サ ント シ支 那 巡警 亦 多 数 駈 ケ付 ケ 口論 ノ結 果衝 突 シ遂 ニ入 リ乱

溝 分館 日 本警 察 官 ニ於 テ目 撃 シ十 数 名 ニテ頭 道 溝市 街 路 ニ於 テ之 ヲ

人 李 某 ヲ鶴洞 (平 崗永 北 社 ) ヨリ故 ナ ク逮 捕 引 致 セント ス ル ヲ頭 道

ラ レタ リ 、更 ニ五 月十 五 日支 那 巡 警 ハ元 頭 道 溝 分館 ノ密 偵 タリ シ鮮

日本側 ニ引 渡 サ シメ ント シ小 衝 突 ノ上 遂 ニ該 犯人 ハ支 那側 ニ引 致 セ

居 住鮮 人 李 某 ヲ逮 捕 シ引 致 セ ント シタ ル際頭 道 溝 分 館警 察官 ハ之 ヲ

発送 先  前 報 ニ同 シ

団 体 ヲ組 織 シ之 ニ伴 フ法 律 規 則 等 モ制 定 シ居 ル模 様 ナ リ

大 正 八 年 騒密第二九六〇号

独立運動 ニ関 ス ル件 ( 国外 日報第 七十五号)

五月二十 四日

図們江方面

以 来頭 道 溝 ニ於 ケ ル日 支警 察 官 ハ常 ニ相 反 目 ノ状 態 ニア リ

レテ 相 闘 殴 シ タ リ シカ結 局 犯人 ハ領 事 館 ニ引 渡 ス コト トナ レリト

三、 五 月 十四 日 会寧 出 発 竜井 村 ニ向ヘ ル天 宝 山居 住 日本 人某 ハ鶴城 (高岺 鎮 対岸 ) ニ於 テ棍棒 ヲ所 持 セ ル約 二十 名 ノ鮮 人 学生 ニ暴 行 ヲ 加 ヘラ レント シ逃 走 漸 ク難 ヲ免 カ レタ リ

原 籍  京畿 道 水 原 郡 住 所  前 同

同  検 察長  原 籍  平 安 北 道 鉄 山郡 住所

金

士

鴻

允 

培 

五 十 年

三十 六年

以 下 財務 員 二、書 記 一、 (此 ノ三 名 ハ元 鮮 人 組 合支 部 長 以 下 ノ 役

高

員 ナ リ)召 集 員 一、 区総 務長 七、 参議 二 、外 交員 二、 通信 員 五 、検

同  財 務 長 

ハ何 等 危 害 ヲ加ヘ サ リ シ モ領 事 館放 火 事 件 以来 兇 暴漸 ク其 ノ度 ヲ高

明東 、正 東 両学 校 及 其 ノ他 排 日学 校 生 徒 等 ハ従 来 日本 人 ニ対 シテ

メ在 住 民 等 ヲ モ使嗾 シテ 一般 旅 行者 ハ悉 ク之 ヲ検 問脅 迫 乃 至 監禁 シ

察 一五 ノ役 員 ヲ選 定 シ アリ

シキ紙 幣 ハ受 領 セ スト拒 絶 シ支 那 貨 ヲ要求 セシ ニ付朝 鮮 独立 ハ虚 報

宿 泊 シ宿 泊料 支 払 ニ際 シ朝 鮮 銀行 一円 紙幣 ヲ差 出 シタ ル ニ反 古 ニ等

ノ他 ニ使 用 セ ス現 ニ五 月十 一日 我密 偵 カ不 太遠 児 ニ於 テ鮮 人宿屋 ニ

鮮 独立 ヲ妄 信 シ朝 鮮 銀 行券 ハ無価 物 ニ等 シ キ モノ ナリ ト テ商 取引 其

寛 甸 県 不 太遠 児 桓 仁 県沙 尖 子 、馬 圏 子 附 近移 住 鮮 人中 ニ ハ今尚 朝

二 、移 住 鮮 人 朝鮮 銀 行 券排 斥 、 (碧潼 分遣 所 長報 告 )

行 人 ノ危 険言 外 ナ ル ノミ ナ ラ ス近来 内 地 人 ノ生 命財 産 ニ対 シテ モ容 赦 ナ ク危 害 ヲ加ヘ ムト スル ノ傾 向 ヲ示 シ来 レ ルヲ以 テ我 総領 事 代 理 ハ支 那 官 憲 ニ対 シ旅 行者 保 護 方 ヲ交 渉 シタ ル結 果支 那 側 ハ厳 ニ取 締 ヲ励 行 ス ヘシト申 出 タ リ

一、大 韓 独立 支 団組 織 (楚山 分隊 長 報告 )

鴨緑江方面

式 

四十 五年

四十 二年

正 八

年 騒密第三二〇七号

支那領 ( 間島派遣員電報) 一、不逞鮮人 ノ親日派鮮人拉去

図們江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外日報第七十六号)

五 月 二十 八 日

大

発 送 先  前 報 ニ同 シ

ナ ル コト朝 鮮 銀 行券 ノ通 用 効 力 ハ従 来 ト何 等 異 ラザ ル コト ヲ力 説 ノ

柳 河県 三源 浦 ニ総 部 ヲ有 ス ル大 韓 独立 団 ノ召集 員 孟憲 奎 ノ運 動 ニ

允

(一名 白 演 均 )

嶺 

依 リ四 月下 旬 桓 仁県 夾 皮 溝 ニ同 支 団 ヲ組 織 セ シカ支 団長 以下 重 ナ ル

李

雲

役 員 ノ氏 名 左 ノ如 シ

務 

白

上漸 ク承 諾 セ シメ タ ル事 実 アリ

原 籍  平 安 北道 義 州 郡 住 所  支 那桓 仁 県 夾皮 溝

総

独 立支 団 長 

原 籍  慶 南道 蔚 山 郡 住 所  前 者 ニ同 シ 同

間 島 竜 井 村朝 鮮 人 民 会長 李 熈 悳 ( 親 日派 有力 者 ) ハ五月 二 十 日夜 以来 行 衛 不 明 ノ所 同 人 ハ二十 日 夜 竜井 村 耶 蘇教 病 院附 近 ニ於 テ 独立

現住所

興 京 県永 臨 街 阿伏 洛

燦

外 三名

当 四 十 七年

右 ノ者孰 レ モ五年 乃 至 十年 前 ヨリ現 住 所 ニ移 住 シ専 心農業 ニ従 事

成

シ現 今 多少 ノ資 財 ヲ有 セ ル モノ ノ由 ニテ同 人等 ハ近 時該 地 ニ於 ケ ル

金

ニ拉去 セ ラ レ同 校 ニ監禁 二十 五 日羅 子溝 方 面 ニ送 ラ ルヘ シト ノ コト

不逞 鮮 人 ノ横 暴 ヲ怖 レ目 下鮮 人 旅 館 上省 館 ニ滞在 中 ニシテ同 人等ヨ

農

ヲ確 メ本 日 領事 ハ支 那 官憲 ニ交 渉 シタ ル ニ支那 官 憲 ハ責 任 ヲ以 テ 取

リ嘆 訴 的 ニ聞 ク処 ニ依 レ ハ該 県 下居 住 鮮 人 中 各所 ニ扶 民団 ナ ル モノ

運動 幹 部 数 名 及 明東 学 校 生徒 等 約 二十 名 ノ為 ニ暴 力 ヲ以 テ明東 学 校

リ尚 日本 警 察 官 ヲ モ派 遣 セリ独 立 運動 者 ハ各 地朝 鮮 人 会長 及 鮮 人警

返 スヘ キ旨 ヲ述ヘ 二十 五 日午 後 二時警 察 官 ヲ明東 学 校其 他 ニ派 遣 セ

ヲ設 ケ日 支官 憲 ノ視 線 ヲ潜 リ専 ラ排 日思 想 ヲ鼓 吹 シ 一面強 制的 ニ入

シ若 シ之 レニ応 セサ レ ハ暴 行 ヲ加ヘ 或 ハ無 根 ノ罪状 ヲ並ヘ テ之 ヲ拘

団 ヲ勧 メ名 ヲ朝 鮮 独 立運 動費 ニ籍 リ団員 其 ノ他 ヨリ紊 ニ金 品 ヲ強 制

部 ニ辞職 ヲ強要 シ応 セ サ レ ハ殺 害 スヘ シト脅迫 シツツ ア リ 昨 日会 寧 ニ赴 ケ ル内 地 人 一行 ハ又復 鮮 人 学 生 ニ脅迫 セラ ル支 那官 憲 ノ本運 動 ニ対 ス ル取 締 ハ全 ク行 ハレサ ル情 況 ナ リ

竜 井村 会 寧 間 ニ於 テ頻 発 ( 国 外 日報 第 七十 五報 参 照 ) セ シ対 日本

住 李元 起 (当 三十 八 年) 会 長 ノ下 ニ李種 薫 (年 齢 不詳 )総 務 ニ李炳

十銭 ニ換 算徴 収 ヲ行 ヒツ ツ アリ ト而 シテ前 記 現 住 地 ニ於 テ モ同 所居

禁 シ五十 乃至 百 ノ笞刑 ヲ執 行 シ有 資 力者 ニ対 シテ ハ 一笞ノ刑 ヲ金 五

人 排 日鮮 人 不穏 行 動 ニ関 シ領事 ヨリ厳 重交 渉 ノ結 果 局 子 街営 長 、憲

ク至 ラ サ ルナ キ暴 逆 ヲ敢 テ シ本 月初 旬 前記 四名 ヲ団長 ノ下 ニ招 致 シ

奎 ( 年 齢 不詳 ) 区域 長 ト ナ リ其 ノ他 数 名 ノ団 務 役員 ヲ設 ケ前 記 ノ如

二、 支那 官 憲 ノ不逞 鮮 人 取 締声 明 (軍 司令 部 宛 間島 発電 )

兵 隊 長 及竜 井 村 営 長等 ハ我 領事 ヲ訪 問 シ道 尹 ノ旨 ヲ伝ヘ 従来 和 竜 県

独 立 運動 費 ト シテ各 五 十 円宛 ノ現金 ヲ徴 取 シ尚 五 十 円宛後 納 スヘ ク

ニ於 ケ ル取締 不充 分 ナ ルヲ陳謝 シタ ル後 和竜 県 知 事 ハ罷 免若 ク ハ他 ニ転 セ シ ムヘ ク爾 後 該取 締 ハ地 方 巡警 ニ任 ス ル コト ナ ク警備 隊 ヲ以

証 書 ヲ作 製 セ シメ タ リト

前報 ニ同 シ

ヲ寧 ス ル能 ハス シテ 日 々不安 ノ念 ニ在 リ ト前記 四名 ハ此 ノ上 ニ尚 如

如 上 ノ状 態 ニシテ官 憲 保護 ノ乏 シキ同 地 ニ於 テ ハ多 ク ノ鮮 人 中 居

テ各 区 域 ヲ分 チ厳 重 警 戒 セシ メ明 東学 校 ニ対 シテ ハ厳 重 ナ ル処 置 ヲ

発送 先

取 ルヘ キ旨 ヲ誓ヘ リ

地 ニ避 難 シ今 後 ノ方 法 ヲ講 シツ ツア リ ト

何 ナ ル災 難 ヲ被 ム ルナ ラ ンカ ト何 レ モ同 地 ニ妻 子 ヲ残 セ ル儘 一時 当

図們 江 方面

五月 二十 六 日支 那官 憲 ハ間島 明 東 学 校教 師 三名 ヲ逮捕 シ同時 ニ同

支那領 ( 間 島 派遣 員 電 報 )

独立運動ニ関 スル件 ( 国外日報第 七十七号)

大 正 八 年 五月 二 十 八 日 騒密第三二〇八号

一、排 日不逞鮮人ノ横暴

鴨緑江方面 (関東庁通報)

発送先

前報 ニ同 シ

校 ノ閉 鎖 ヲ命 セリ

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外日報第七十八号)

大 正 八 年 騒密第三二六六号 五月 二十九日

下 広 浦 (茂山 間 島 )

右 原 稿 ヲ受 ケ タ ル所 ニ於 テ ハ直 ニ印 刷 ニ附 シ学 校 生徒 ヲ シテ附 近

五 、編 輯 部 員 金 精 ハ目下 天 宝 山 入 口西 溝 私 立学 校 内 ニ潜 伏 シ独 立 新

部 落 ニ配 布 セ シ メ居 レリ

聞 記 事原 稿 ヲ草 シ之 ヲ 左記 各 所ニ 送 付 シ印 刷 シ学 生 等 ヲ シテ附 近 各

南陽 学 校 (一両 溝社 九竜 坪 )

明 月溝 (門 楼 溝 社 )

局 子 街 臥竜 洞 、

局 子 街 赤岩 坪 、

哈 蟆塘

〓 呀河

村 ニ配布 セ シメ ツ ツア リ

汪清 檀 君教 学 校

支 那領 ( 間島派遣員報告)

図們江方面 一、盧伯麟 ハ五月初旬頃東寧県三岔 口附近 ニ来 リ〓学新等 ト共 ニ韓

関 係 ヨリ本 運 動ニ 対 ス ル民 心稍 々下火 ト ナ リタ ルノ観 ヲ呈 シ来 レル

六、 韓族 独 立 運 動 ノ前途 ニ関 シ悲 観的 報 道 ノ伝ヘ ラ ル ルト生計 上 ノ

因 ニ竜 井 村 ハ目 下 警戒 厳 密 ノ為 新聞 配達 ヲ中 止 シ居 レ リ

族 独立運動 ニ活動 シ居 ル旨在羅 子溝本運動幹部 ヨリ在明東学校幹部 二、明東学校内 ニハ現在本運動幹部 、同校学生及間島各地私立学校

ニ内信 アリ シト 生徒等集合 シア ル者約 三百余名ナ ルカ十数名 ヲ 一団 トシテ逐 次露領

ノ状 アリ

五 月 二 十 日夜 竜 井 村 興業 会 社 (鮮 人経 営 ) ニ於 テ金 演洙 、安 昌 万 、

ニ赴 ク ヘク準備 ヲ為 シツツアリ第 一回トシテ五月二十五日幹部及学

李 昌 采 、李 義 順 等 ノ発起 ニ依 リ商 業 ニ従 事 ス ル青 年 十 数 名集 会 ヲ催

生十数名出発 ノ筈 ナリト其 ノ目的 ハ未詳 ナルモ露領方面 ニ於 テ独立 軍 ヲ編成 スル為 ナリ卜称 シ居 レリト

シ左 ノ如 キ相 談 ヲ為 シタ リ

三 、商 務 会 ノ改 善 ヲ図 ル コト (商 務 会 ハ独 立 運 動 ニ関 係 アリ)

二、 独 立 運動ニ 対 ス ル竜 井 村 商 人側 ノ態 度 ヲ決 ス ル コト

一、 朝 鮮 人 ノ軽 挙妄 動 ヲ戎 ム ル コト

三、間島大韓国民議会支部長具春先 ハ五月二十日明東学校出発哈蟆 羅子溝 ニ向 ヒタリ

四 、朝 鮮 人居 留 民 会 ノ改 善 ヲ図 ル コト (民 会 長 李煕 雲 ハ民意 ノ上

塘 (百草溝奥地) ニ向 ヒ劉礼均、池松 ノ両名 ハ同日出発竜井村経由

シ大韓 独立新聞記事 ヲ草稿 シ居 レリ而 シテ原稿 ハ左記各所 ニ送付 シ 正東学校 豊楽洞 (太拉子裏谷)

培英学校

本 会 ヲ催 ス ニ至 リ タ ル ハ前途 光 明 ナ キ独立 運 動 カ徒 ニ継 続 セラ ル

達 ヲ図 ラ ス且不 謹 慎 ナ ル行 動 ア リト非 難 ス ルモ ノ多 シ)

四、編 輯部員柳河天 ハ目下和竜県太拉 子居住南世極方裏部屋 ニ潜伏

明東耶蘇教学校

テ印刷 発行 セシメツツアリト

ル ニ於 テ ハ鮮 人 一般 ノ不 利 益 ヲ嵩 ネ殊ニ 商 人側 ノ打 撃 甚大 ナ ル モノ

ア リ 此 ノ際 態度 ヲ決 ス ルノ要 ア ルヲ認 メ タ ル ニ依 ル モ ノノ如 シ

明新学 三道溝耶蘇教学校 (平崗上 里社)

(樺四社明堂帽) 恩成学校 ( 東良上里社楊木頂 子) 校 (平崗水南社 三道溝)

林 子 朝 鮮 人組 合 支 部 事 務室 破 壊 ノ目 的 ニテ同 地 ニ殺 到 セシ モ同 地 警

一、 通 化 地方 ヨリ潜 来 セ ル不 逞 鮮 人 二 十名 ハ去 ル五 月 四 日同 県 楡 樹

鴨 緑 江 方面 (義 州 隊 長 報告 )

察 所 ニ押 送 シ来 リ目 下 同所 ニ拘禁 中 ナ ル カ同 警察 所 ニ於 テ ハ白時 官

日楡 樹 林 子 巡 警 分 駐所 ニ命 シ逮捕 セシ メ同 十 三 日午 後 八時 輯 安 県警

本 官憲 ニ於 テ窃 ニ逮 捕 ス ルカ如 キ コト ナ キ ヲ保 シ難 シト テ 五月 十 二

ヲ逮 捕 (国 外 日 報第 七十 三 号参 照 ) シ タ ル ヲ以 テ前 記白 時 官 モ亦 日

星 

当 四十 四 年

ハ他 ノ移 住 鮮 人 ト争 闘 セ シ ニ付 引致 シタ ル モ ノナ リ トテ独 立 運 動首

春

謀 者 タ ル事 実 ヲ否 認 シ居 レリ 権

慶 尚北 道 安 東

在 外 不良 鮮 人 名 簿 乙 

通 化県 大 石 棚 子

察 第 二区 分駐 所巡 警 ノ為 阻 止 セ ラ レ其 ノ目 的 ヲ達 セ ス解 散 セ リ ト 二、 本 籍 住所

韓 人肇 乱 以来 韓 人 ノ本 県 管 内 ニ入込 ム者 日 一日 ト増 加 シ来 レ ル

四、 五 月 十 五 日東 辺 道 署著 興 京 県知事 発 報 告 左 ノ如 シ

ヲ以 テ本 官 ハ巡 防 及 巡 警 ヲ派 シ絶 ヘス厳 重 取 締 ヲ行 ハセ居 ル為 幸

右 ハ常 ニ各 地 ヲ徘徊 シ排 日 思想 ヲ鼓 吹 ス ル不良 鮮 人 ナ ルカ 四月 二 十 八 日輯 安 県 楡樹 林 子 移 住鮮 人鄭 得 水 方 ニ来 リ鄭 ニ語 リタ ル処 左 ノ

内 (通 化 県 ノ誤 リ ナ ル ヘシ) 哈泥 河 地方 ニ ハ移 住鮮 人 非 常 ニ多 ク

ニ未 タ事 ヲ肇 ム ル ニ至 ラ サ ルカ警 察 所 長 ノ報 告 ニ依 レ ハ柳 河県 管

西 間 島 在 住 ノ我同 志 ハ朝 鮮独 立 ノ意 志 ヲ貫 徹 ス ル為 今 回決 死 団

独 立 総 長李 世 栄 ナ ル者 七 十余 人 ヲ部 下 ニ集 メ小 銃 ヲ携 帯 セ シメ テ

如 シ

及 義 勇 兵 ヲ組織 シ決 死 団 ハ朝鮮 総 督 ヲ暗 殺 ノ上京 釜 、 京義 鉄 道 線

ラ ント シツ ツ ア リ ト

紅 屋 子 、 旺 清 門等 ノ地 方 ニ居 住 ス ル韓 人等 ト連 絡 ヲ取 リ大 挙 ヲ計

之 ト同 時 ニ密 偵 ノ報 告 ニ依 レ ハ旺 清門 ニ於 テ ハ韓人 等 ハ義 勇 団

ヲ破 壊 シ交 通 ヲ杜 絶 セ シ ム ルヲ目 的 ト シ義 勇 兵 ハ決 死 団 ノ行動 開

ナ ル モノ ヲ組 織 シ金喆 培 ナ ル者 ヲ団 長 ニ戴 キ時 々集会 シ以 テ本 国

始 ト 共ニ 二手 ニ分 レ 一派 ハ図們 江 ヨリ 一派 ハ鴨緑 江 ヨリ不意 ニ朝

ル モノ ニ シテ其 ノ日時 ハ未 確 定 ナ ル モ多 分 大 正 九年 一二月 ノ交 ナ

鮮 官 憲 ヲ襲 撃 ス ル計画 ナ リ本件 ハ在 米 国 李 承 晩 ノ命 ニ依 リ 実 行 ス

ニ於 ケ ル韓 人 同志 ト気 脈 ヲ通 シ居 レ リ卜本 官 ハ右 ノ報 告 ニ接 ス ル

報告ス

シ並韓 犯 (本 件 ニ関 係 ア ル犯人 ) ヲ逮 捕 シ之 ヲ拘 禁 シ置 キ タ リ右

簿 ) 各 種 独 立 ニ関 ス ル書 類 及旗 幟 等 ヲ発 見 シタ ルヲ以 テ之 ヲ押 収

ヤ即 時 巡 警 ヲ派 シ捜 査 ヲ行 ハシメ タ ル処 募 捐 人 名 簿 ( 寄 附金 名

ラン 此 ノ際 露 領 在 住 ノ同 胞 モ加 担 ス ル手筈 ト ナ リ居 レ ハ朝 鮮 ノ独 立

輯 安 県 融 和堡 楡 樹 林 子

モ左 程 困難 ナ カ ラ ン云 々 三、住所

官

五、 五 月 二十 五日 昌 城 分隊 長 ノ電 報 々告 ニ依 レ ハ同 二十 三 日桓 仁 県

時

大 雅 河 ニ鮮 人 三十 三 名 支那 人 四十 八名 ノ混 成 馬賊 現 ハレ盛 ニ掠 奪 ヲ

白

右 ハ這 回 ノ朝鮮 独 立 運動 ニ関 ス ル煽 動 者 ナ ルカ支 那 官憲 ニ於 テ ハ

行 ヒ ツ ツア リ ト ノ報 ニ接 セ シ寛甸 県 知 事 ハ兵 警 二 百 三十 名 ノ討 伐 隊

耶 蘇 教 長老 鮮 人 

日本 巡 査 カ支 那官 憲 ノ放 遣 ヲ待 チ何 等 ノ通 告 ヲ為 サ ス朴 英 河外 四名

従 来 之 等 煽 動 者 ヲ拘 束 ス ル コト ナ ク放 任 シ アリ シ モ過 般 通溝 ニ在 ル

ル手段 ナ ルカ如 キ モ引 続 キ内 査 中

本 件 ハ鮮 人 一流 ノ誇 大 妄 想 ノ言 辞 ヲ以 テ排 日気 勢 ヲ昂 ケ ント ス

発送 先

ヲ急 派 セ リト時 節 柄 鮮 人 馬 賊 ハ頗 ル注 目 ノ値 ア リ或 ハ政 治 的意 味 ヲ 含 メ ル ニア ラ サ ルカ 江岸 警 戒 ト共 ニ内 探 中

支那領 ( 間 島 派 遣 員 報告 )

図們江方面

独 立運 動ニ 関 ス ル件 (国 外 日報第 七十 九 号)

大 症 八 年 五 月 三 十 日 騒密 第三三二七号

前 報 ニ同 シ

六 、 五月 二十 五 日碧潼 分 遣 所 長 電 報 ニ依 レ ハ鮮 支 人 ヨリ成 ル馬賊 ハ 寛 甸県 大 平 哨 ヲ衝 ク ト ノ情 報 ア リテ大 平 哨 民 ハ寛 甸県 知 事 ニ討 伐 兵 請 求 中 ナ リト江 岸 警 戒 中 (咸 興 隊長 報 告 ) 七 、 五 月 三 日夜 長 白 府 排 日 鮮 人劉 一優 、李 昌 云、 金 東 潤 、朴 基 潤 其 ノ他 重 立 者 数 名 ハ李 昌 云方 ニ集 合 会 食 セ ルカ同 席 上 ニ於 テ劉 一優 カ

後 ノ手 段 ト シ テ武 力的 行 動 ヲ採 ラサ ルヘ カ ラ ス然 レト モ二 千 万同

テ 同校 生 徒 十 五名 宛 毎 日湖 川 街 ニ出 張 通 行 人 ノ見 張 ヲ為 シ又満 真 洞

新 入学 生 六十 名 ニ達 セリ ト同 校 ニ於 テ モ明 東学 校 ト同 ク警 戒 厳 ニシ

命 ス、国 外 日 報第 五 八号 参 照 ) ハ数 日前 ヨリ開 校 授 業 ヲ始 メ タ ルカ

正東学校 ( 曩 ニ同 校 生徒 ノ対補 助 員 暴 虐事 件 ノ為 支那 官 憲 閉 鎖 ヲ

一、 正 東 学 校 ノ状 況

胞 ハ随 所 ニ散 居 シ統 一ナ キ ヲ以 テ 一斉 ニ気 勢 ヲ揚 ク ル コト 能 ハサ

講 和 会 議 ニ於 テ大 韓 独 立 承 認 セラ レ サ ルト キ ハ二千 万韓 族 ハ最

語 リタ ル要 旨 下 ノ如 シ

リ シカ今 回其 ノ統 一ヲ計 ル為 五 区 ニ別 チ第 一区 京 城 第 二区 米 国桑

キ者 ニ ハ湖 川 街 マテ尾 行 シ同 地 見 張 リ学 生 ニ引 継 キ ヲ為 シタ ル上 正

東 学 校 ニ拉 致 取 調 ヲ為 シツ ツ ア リ (支 那官 憲 ノ命 セシ学 校 ノ閉 鎖 ハ

門 岩 ニモ二名 ノ学 生 ヲ見 張 ト シ テ竜 井 村 ヨリ来 ル旅 客 ヲ物 色 シ怪 シ

行 ハレサ ルカ如 シ事 実取 調 ノ上 相 当 処置 ノ筈 )曩ニ 憲 兵 補 助員 金 奎

港 第 三哈 爾 賓 第 四 区浦 潮 第 五区 上海 ノ各 地 ニ連 絡 機 関 ヲ設 置 セ リ

募 集 機 関 ニ シテ各 受 持 区 内 人士 ヨリ寄 附 金 ヲ募 集 シ之 ヲ以 テ露 国

煥 ニ凌 虐 ヲ加ヘ タ ル正 東学 校 生 徒 朴 海 観外 一名 ハ太拉 子 支 那 巡警 局

本 機 関 ハ単 ニ連 絡 統 一ノミ ヲ目 的 ト ス ル モノ ニ非 ス 一面 独 立 資 金

及 支 那 等 ヨ リ兵 器 ヲ購 入 スヘ キ大 計 画 ニ シテ目 下 夫 レ夫 レ着 手 セ

ニ引 致 セ ラ レタ ル カ目 下保 釈 セラ レ同 地旅 宿ニ 滞在 シ自 由 ニ独 立運

二 、竜 井 村 耶蘇 教 病 院 内 ノ不逞 行 動

動 ニ加 担 シ ツツ ア リ ト

而 シ テ哈爾 賓 受 持 区 内 ハ満 洲 一円 ニシテ哈 爾 賓 、 局 子街 、興 京

リ

ノ三箇 所 ニ支 部 ヲ設 ケ タ レ ハ長白 県 、 延 吉 県 ハ局 子 街 ニ連 絡 ス ル

記

屋 内 ニ於 テ ハ方達 成 、李 翼 燦 等 主 筆 ト シテ独立 新 聞 ヲ発 刊配 付 シツ

伏 シ アリ テ各 地同 志 ノ連 絡 宿 泊 所 タ ル観 ア リ又同 病 院 構 内 ノ鮮 人 家

竜 井 村 東 山 耶蘇 教 済 昌 病 院 ニ ハ方 達 成 、李 翼 燦 等 ノ独 立運 動 者 潜

コト ト ナ レ リ依 テ近 々独 立 資 金 募集 方 通 告 有 ル筈 ニ付其 ノ際 自 分 (劉 ) ハ財 産 全 部 ヲ売 却 シ寄 附 スヘ キ考 ナ リ諸 君 モ宜 シク努 メテ

附

多 額 ノ寄附 ヲ醵出 セ ラ レ ヨ云 々

居 住 鮮 人有 力者 耶 蘇 教 信徒 間 ニ伝ヘ ラ レタ ル ニ萠 芽 シタ ル モノ ナ リ、

講 和 会議 ニ列 席 ス ル ヲ許 可 セラ レタ リ﹂ ト ノ通信 ア リ タ ル旨 竜 井村

ユリ ー﹂ (南 一良 ) 等 数 名 ヲ招 待 シテ茶話 会 ヲ催 シタ リ シ カ席 上 同

ツ ア ル事 実 ア リ最 近方 達 成 等 ハ元 間 島 時 報 社 々員 タ リ シ金 徳 漢 ヲ手

病 院 長 ハ本 国 ( 加 奈 陀 ) ヨリノ通 報 ナ リト テ ﹁欧 州戦 争 終 熄 シ世 界

更 ニ大 正 七年 十 二月 十 五 日在 竜 井 村 東阜 北 長 老 派経 営 ニ係 ル済 昌 病

在 竜井 村 鮮 人 商 人中 青 年 派 ハ五 月 二十 一日夜 同地 興 業 会 社ニ 発起

ニ入 レ同 社 鮮 人職 工 二名 ヲ買収 シタ ル上 同 社 ノ印 刷 器 械 ヲ利 用 シテ

者 集 合協 議 ヲ遂 ケ反 独 立運 動 ノ目 的遂 行 ニ意 見 一致 シタ ル件 ハ既報

ノ宗 教 ハ統 一セラ ル ヘキ機 運 ニ到 達 シ既 ニ耶 蘇 教 信徒 ハ宗 教 ノ統 一

院 長 英 人 医 師 ハ外 人宣 教 師 、鮮 人 牧 師 及竜 井 村 天主 教 神 父 仏 人 ﹁キ

(国 外 日報 第 七十 八 号参 照 ) シ タ ルカ同 人等 ハ三 月 二十 五 日 迄 ニ会

必 ス ヤ人 類 ノ自 由平 等 主 義 宣 伝 セラ ルヘ ク英 国 ニ於 ケ ル朝 鮮 問 題 ノ

運 動 ニ着 手 シタ リ是 吾 人 ノ最欣 快 ト ス ル処 ニシ テ講 和 会 議 ニ於 テ ハ

窃 ニ独立 新 聞 ヲ印 刷 セ ント計 画 シ在 ル事 実 ア リ

員 ノ大募 集 ヲ為 シ同 日 夜会 員 ノ総 会 ヲ開 キ実 行 方 法其 ノ他 ニ就 キ協

三 、在 竜 井 村 鮮 人 商 人反 独 立 運 動

議 スヘ シト 聞 ク所 ニ依 レ ハ発 起 者 側 ノ意 志 ハ極 メテ 鞏固 ナ ル モノ ノ

テ在 間 島 鮮 人 耶 蘇 教徒 ハ朝 鮮 民族 自 決 問 題 ハ講 和 会議 ノ問 題 ト シテ

如 キ モ亦 自 然 解 決 セラ ル ル ニ至 ル ヘシ﹂ ト発 表 セ リ、斯 ノ如 ク ニシ

爾 来 民族 自 決 主 義 ノ宣 伝 ニ伴 ヒ露 領 及 朝 鮮 内 地 ニ於 ケ ル韓 族 自 決

議 セラ ルヘ キ モノト信 シタ リ キ

運 動 ハ暗 々裡 ノ中 ニ進 行 セラ レ殊 ニ日本 官 憲 ノ取締 厳 密 ナラ サ ル露

在 間 島 加 奈 陀北 長 老 派 英 人宜 教 師 等 ト

如 ク目 的 ノ貫徹 ニ努 ムヘ シト称 シ居 レ リ 四 、間 島 地 方 韓族 独 立 運 動

間 島 地 方 ニ於 ケ ル韓 族 独立 運 動 ノ発 端 ハ大 正 七年 十 一月中 旬 在 間

ノ関 係

島 竜井 村 加 奈 陀 北 長老 派 英 人 宣 教師 富 斗 一ヲ主脳 ト シテ其 ノ配 下 竜

領 及 間島 地 方 ト ノ本 運 動 ノ聯 絡 関 係 ハ着 々ト シテ進 捗 セ ラ レタ リ

其 ノ間 ニ於 テ竜 井 村 東 阜 ニ居 住 ス ル北 長 老 派宣 教 師 加 奈陀 人富 斗

井 村居 住 耶 蘇 教 鮮 人牧 師裵 東植 及在 琿 春 耶 蘇 教伝 道 師 朴 兌 恒等 ノ琿

経 営 済 昌 病 院 ノ如 キ ハ本 運 動 ニ関 ス ル聯絡 機 関 タ ルノ状 態 ヲ示 シツ

一 ﹁ス コツト﹂ ( 徐 ) 牧 師 及英 人医 師 等 ハ宗 教 宣布 ノ本 旨 ニ悖 リ 政

ツ ア リ テ在 間島 日本 総 領 事 館 ト ハ指 呼 ノ間 ニ在 ル英 人 ノ居 住 地域 内

教 師 ヲ中 心 ト シ テ十 二月 二十 五 日 ﹁ク リ ス マス﹂ ノ当 日 ヲ期 シテ間

春 県下 ニ於 ケ ル教 勢拡 張 ニ活動 シ又 一面 間 島 竜井 村 ニ於 テ ハ外 人宣

種 差別 的 待 遇 、 不 対等 条 約 或 ハ領 土侵 略 主 義 ノ如 キ ハ総テ掃 蕩 セラ

タ ル病 院 及 其 ノ附 属 家 屋 ハ韓族 独 立 運 動者 ノ集 会 場 タ リ或 ハ本 運動

ル ハ彼 等 ノ行動 ニ徴 シ瞭 ナ ル処 ナ リ然 リ而 シ テ最 近 ニ於 ケ ル耶蘇 教

レ共同 親 愛 主 義 ノ将 ニ実 現 セ ント ス ル ハ是 自 由 平等 博 愛 ヲ主 義 ト ス

連 絡 者 ノ宿 泊 所 タ リ或 ハ不 穏 文書 ノ発 行 所 タ ルカ如 キ ハ日夜彼 等 不

治 ニ容 喙 シ或 ハ危 険 言 動 ヲ為 シ或 ハ暗 ニ耶 蘇 教信 徒 ヲ煽 動声 援 シタ

ル基督 ノ深 キ恵 ナ ラ サ ルヘ カ ラ ス﹂ ト言 フ ニア リキ其 ノ後 北 長 老 派

逞 鮮 人 ノ警 戒 取 締 ヲ為 シツ ツ ア ル総 領 事 館 ト相 対 照 シテ甚 タ奇 観 ト

島 在住 鮮 人 耶 蘇 教 信徒 ノ聯 合 祈祷 大 会 開 催 ノ計 画 ヲ為 シ タ リ シカ其

英 人 宣教 師富 斗 一ニ対 シ在 米 鮮 人某 ヨ リ ﹁今 回 講和 会 議 開 催 ニ当 リ

ノ理由 ト ス ル所 ハ ﹁五星 霜ニ亘 ル欧 州 戦 乱 終熄 シ全 世 界 ニ於 ケ ル人

在 米鮮 人 ハ米 国 政 府 ニ嘆 願 シ代 表者 ヲ米 国 講 和 使節 ノ随 行 員 ト シテ

ス ルノ状 況 ナリ 今 間 島 派遣 員ニ 於 テ内 査 シタ ル在 竜井 村 北 長 老 派英 人 等 ノ言動 ニ

ルカ北 京 長 老 派英 人 宣 教 師 及 医師 等 ハ直 ニ死 傷 者 全部 ヲ其 ノ経営

ク モ支 那 軍隊 ノ発 砲 ヲ余儀 ナ ク セ シカ遂 ニ多 数 ノ死傷 者 ヲ出 シタ

行 シ同 月 下旬 帰 来 シタ ル竜 井 村 耶 蘇教 学 校 教 師 姜鳳 羽 ハ帰 還 ノ途

(一) 間島 ニ於 ケ ル韓族 独 立 運 動 ノ機漸 ク熟 シ 二月中 旬 鮮 内 地 ヲ旅

ニ死者 中 既 ニ遺 族 ニ依 リ テ運 ヒ去 ラ レ タ ル屍 体 ヲ モ殊 ニ耶 蘇 教 病

同病 院 ニ詰 メ掛 ケ タ ル示 威 運動 者 ヲ暗 ニ激 励 ス ル ノ言 辞 ヲ弄 シ殊

同情 ヲ寄 ス ル旨 ヲ仄 カ シ死 者 ハ大 韓 国 最初 ノ犠 牲 者 ナ リ ト讃 美 シ

ス ル済 昌 病 院 ニ収 容 シ手 厚 キ治 療 ヲ施 スト共 ニ是 等 ニ対 シ満 腔 ノ

次 会 寧 ニ立寄 リ元 竜 井村 北長 老 派 英 人宣 教 師 ﹁バ ー ガ ー﹂ (朴)

送 付 スヘ シト言 ヒ又死 者 ノ遺 族 ニ対 シ テ ハ死 者 ノ 合 葬 ヲ説 キ 且

院 ニ持 チ運 ハシ メ死 傷 者 全部 ヲ撮 影 シ之 ハ本 国 (加 奈陀 ) 教 会 ニ

関 シ其 ノ事 実 ヲ摘 録 ス レ ハ左 ノ如 シ

ハ絶 好 ノ機 会 ナ リ諸 子 ニシテ意 思 ノ渝 ル処 ナ カ ラ ンカ余 ハ之 ニ賛

ニ面 会 シ本運 動 ニ関 ス ル意 見 ヲ交 換 シタ ルガ ﹁バ ーガ ー﹂ハ﹁今 回

(二) 三 月 十 三 日竜 井村 ニ於 テ韓 族 独 立宣 言 示 威 運 動 ヲ決 行 ス ヘク

(五) 三 月十 三日 竜井 村 ニ於 ケ ル示威 運 動 ニ際 シ支 那 軍隊 ノ発 砲 ニ

立 ノ成功 ヲ暗 示 シタ ル事 実 アリ

遺 骨 ヲ持 帰 リ テ懇 ニ弔 フ ヘキ時 期 到 来 スヘ シ﹂ ト将 来 ニ於 ケ ル独

﹁今 日 一地 ニ合葬 セラ ルルト雖 近 キ将 来 ニ於 テ ハ必 ス ヤ各 自 其 ノ

三月 十 日 本運 動 主 謀 者 等密 議 決 定 セ シ カ三月 十 二日 竜井 村 居 住 鮮

依 リ斃 レタ ル死 者 十 四名 ノ葬儀 ハ済 昌 病 院構 内 ニ於 テ英 人宣 教 師

同 ス ル モノナ リ﹂ ト ノ意 味 ヲ述ヘ 暗ニ 煽 動 シタ ル事 実 ア リ

ト﹂ (徐 )牧 師 ヲ訪 問 シ三 月十 三 日韓 族 ノ独 立 ヲ宣 言 ス ル ト 共 ニ

人 耶 蘇 教 牧師 朴 礼 献 ハ竜井 村 東 阜 北 長 老 派 英 人 宣 教 師 ﹁ス コツ

為 シ式 終 リ

テ同 宣 教師 ニ導 カ レ十 四箇 ノ喪〓 ハ埋 葬 場 タ ル竜 井 村 東 南方 約 十

司 会 ノ下 ニ営 マレ同 宣教 師 ハ死者 ノ為 ニ懇 ナ ル祈祷

五 町 ナ ル合 成 裕 山 岳麓 ニ至 リ再 ヒ同 宣 教 師 ノ祈 祷 ノ後 埋葬 ヲ了 セ

北 京 駐 在 米 国 公使 及 在 上 海外 人 耶 蘇 教 牧 師団 ニ対 シ打 電 通 報 方 ヲ

ニ ハ書 面 ヲ以 テ通 報 ス ヘキヲ承 諾 シタ リ

依 頼 シタ ル ニ対 シ ﹁ス コツト﹂ ハ牧 師 団 ニ ハ電 報 ヲ以 テ米 国 公 使

ル ニ余 ア ル モノ ア リキ

リ葬 儀 ノ際 ニ於 テ 一英人 宣 教 師 ハ紀 念 ノ撮 影 ト シテ状 況 ヲ ﹁カ メ

(六) 竜井 村 居 住 耶 蘇 教伝 道 師裵 東熙 ( 元 竜 井村 総 務 会 総 務) ハ韓

ラ﹂ ニ収 ム ル等 北 長 老派 英 人 ノ態度 ハ全 ク鮮 人 ノ歓 心 ヲ買 ハント

ル ヤ此 ノ馬 鹿者 ヨ﹂ ト ノ言辞 ヲ吐 キタ ル事 実 ア リ三 月 十 三 日 ニ於

族 独 立運 動 ニ関 係 ノ嫌疑 ヲ以 テ 一時 間 島 総 領事 館 ニ検 束 セラ レ四

(三) 三 月 十 三 日竜 井 村ニ 於 テ示 威 運 動 挙 行 セラ ル ル ヤ状 況 視 察 ノ

ケ ル示 威 運 動 ノ群 衆 中ニ 入 リ込 ミ彼 等 ト 行動 ヲ共 ニシタ ル英 人 ア

月 九 日放 免 セラ レタ ル者 ナ ル カ同 人 ハ領 事 館 ニ検 束 セ ラ レ訊 問 取

ス ル カ或 ハ独 立 運 動 ニ絶 対 的 同 情 ヲ有 ス ルモ ノナ ル コト ヲ表 現 ス

リ シヲ認 メタ リ

﹁ 汝 等 ハ何 カ故 ニ鮮 人 ノ自由 運 動 ヲ阻 止 シ日本 側 ヲ援 助 セ ント ス

(四) 三月 十 三 日竜 井 村 ニ於 ケ ル独 立 宣言 示威 運 動 ニ際 シ群 衆 中 ノ

調 ヲ受 ケ タ ル際 日 本警 察 官 ニ殴打 セラ レ テ負傷 シタ リト 称 シ耶 蘇

英 人宣 教 師 ハ竜 井 村 市 内 ニ於 テ警 戒 ノ支 那 巡警 ニ対 シ鮮 語 ヲ以 テ

過 激 ノ徒 ハ支 那軍 警 ノ制 止 ヲ肯 セス商埠 地内 ニ闖 入 セ ント シ端 ナ

ニ向 ヒ出 発 シタ ル事 実 ア リ

竜 井村 ニ到 着 同夜 ハ耶 蘇 教 済昌 病 院 ニ宿 泊 シ翌 三 日局 子 街 方 面

(3) 竜井 村 東南 約 一里 ノ地 点 ニア ル大 仏 洞居 住 崔 東俊 ハ居 住 地

教 済 昌 病 院 英 人 医師 ニ両 手 ノ治 療 ヲ受 ケ タ ル カ 宣 教 師 ﹁ス コ ツ

セラ レタ ル状 況 及 殴打 セ ラ レタ ル当 時 ノ状 況 ヲ詳 細 ニ述 ヘラ レタ

ニ前 記 耶蘇 教 済 昌 病院 ニ入 リ込 ミ同 構 内 ニア ル不 逞 鮮 人方 達 成 、

附 近 ノ耶蘇 教 伝 道 区長 ナ ルカ同 人 ハ竜 井 村 ニ近 キ ヲ利 用 シ テ常

ト﹂( 徐 )牧 師 ハ同 人 ヲ自 宅 ニ呼 ヒ寄 セ ﹁日本 領 事 館 ニ留 置 中 訊 問

シト テ裵 東熙 ノ陳 述 ヲ 一々筆 記 シタ ル後 ﹁ 之 ハ全 部 米 国某 所 ニ送

リ ト称 セ ラ ル

李 翼 燦 等 ト会 合 シタリ同 人 ハ金 尚鎬 ノ組 織 セ ル暗 殺 隊 ノ参 謀 ナ

致 スヘ シ﹂ ト語 リタ ル事 実 アリ ︵七) 四月 十 一日 ﹁ス コツ ト﹂ (徐 )牧 師 ハ更 ニ裵東熙 、 尹容 賢 、

(4) 五 月 十 一日総 領 事館 鮮 人 警 部 及 巡 査 ハ外 人居 宅 構 内 ニ居 住

金 仲 甫外 二名 (孰レ モ独 立 運 動 関 係 ノ嫌 疑 ヲ以 テ 日本 官 憲 ニ引 致 取 調 ヲ受 ケ タ ル モ証拠 不十 分 ノ為 放免 シタ ル モノ) ヲ自 宅 ニ呼 ヒ

ニテ面 会 スヘ ク申 込 マレタ ルヲ以 テ之 ニ応 シタ ル ニ脅 迫 的言 辞

ス ル未 知 ノ方達 成 (神 戸 神学 校 生 徒 ) ナ ル者 ヨリ前 記 済 昌病 院

ヲ以 テ辞 職 ヲ勧 告 セラ レ タ ル事 実 ア リ

寄 セ ﹁諸 子 ハ今 回 ノ韓 族 独 立 運 動 ノ功 労 者 ナ リ﹂ ト称 賛 シ紀 念 ノ

シ卜 テ 一葉 ノ写真 ヲ撮 リタ ル事 実 ア リ

シタ ル招 兵 宣〓 文 ヲ携 ヘテ五 月 十四 日 竜 井村 東 阜 耶蘇 教 済 昌病

(5) 大韓 仮 政 府国 民議 会 間島 支 部 長 具 春 先 ハ仮 政府 軍 務 部 ノ発

為 諸 子 ヲ撮 影 シ今 回 ノ独 立 ノ経 過 報 告 ト 共 ニ米 国某 所 ニ送 付 スヘ

(八) 竜 井 村 東阜 耶蘇 教 英 人宣 教 師 宿 舎 構 内 ニ於 テ ハ韓 族 独 立 運 動

︵九) 最 近 竜 井 村 ニ於 ケ ル日支 軍警 ノ警 戒 厳 密 ト ナ リ独 立 運動 者 ノ

レ事 件 ヲ拡 大 ス ル ニ至 リタ ル モノ ニシテ在 間 島 北 長老 派 英 人 ハ支 那

発端 ヲ起 シ続 キ テ露 領 及鮮 内 地 ニ於 ケ ル独 立 運 動 ニ依 リテ 助長 セラ

北 長 老 派 耶蘇 教英 人 宣 教師 及同 教 経 営病 院 英 人 医 師等 ノ煽 動 ニ其 ノ

以 上 述 ヘタ ルカ如 ク間島 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 ハ在 竜井 村 加 奈 陀 、

院 ニ 一泊 シ翌 十 五 日 明東 学 校 ニ向 ヒ出 発 シタ ル事 実 ア リ

者 朴 承 賛 、 李翼 燦 及 方 達 成 ( 神 戸 神学 校 生徒 ) 等 宿 泊 シア リ テ大 韓 独立 新 報 ナ ル不穏 刊 行 物 ヲ発 行 配 布 シ ツツ ア ル ヲ確 メ得 タ ル事

市 内宿 泊 或 ハ集 会 等甚 タ危 険 ナ ル ヨリ目 下 耶蘇 教 済 昌 病院 ヲ以 テ

実 アリ

其 ノ宿 泊 所 或 ハ集 会場 ト為 シ外 人 宣教 師 ニ掩 護 セラ レ不逞 行 動 ヲ 敢 テ シテ憚 ラ サ ル モ ノア リ共 ノ事 実 ヲ挙 ク レ ハ左 ノ如 シ

(2) 間島 韓 族 独 立 運動 者 ニ シテ事 件 勃発 後 東 京 、浦 潮 、琿 春 等

街 方 面 ヨリ来 リテ 同病 院 ニ宿 泊 ノ上 翌 日明 東 学校 ニ赴 ケ リ

謂 破落 戸 肌 ノ人物 多 シト間島 ニ於 ケ ル彼 等 ノ言 動 ヲ見 レ ハ実 ニ然 ル

師 ノ如 キ ハ何 レ モ某 国 政 治 上 ノ傀 儡 ト シテ利 用 セ ラ ル ル者 ニシテ所

聞 ス ル所 ニ依 レ ハ加 奈 陀 北長 老 派 耶 蘇 教 ノ東 洋 方 面 ニ派 遣 ス ル宣 教

テ隠 然 排 日思 想 ヲ鮮 人 教徒 間 ニ鼓 吹 シ彼 等 ノ運 動 ニ助勢 シ タリ尚仄

領 土 ニ於 ケ ル治外 法 権 ノ陰 影 ニ隠 レ教勢 ヲ拡 張 セ ント ス ル手段 ト シ

ヲ経 由 シテ各 地 ノ同 志 ト連 絡 ヲ執 リ タ ル金 秉 徳 ハ同 志 徐 日輔 及

カ如 シ

(1) 三 月 二十 五 日夜 韓 族 独 立 運動 幹 部 金 精 、池 松 ノ両 名 ハ局 子

蔡 極 ヲ同 行 シ間 島 ニ帰 来 シ正東 及 明 東学 校 等 ニ立寄 リ 五月 二日

五 、黄 丙 吉 ノ行 動 ( 軍 司 令部 著 報 ) 黄 丙 吉 ハ ﹁ニ コリ スク﹂ 方 面 ヨリ帰 還 シ最 近琿 春 及 煙 秋附 近 ヲ往 復 セ ン コト確 実 ト ナ レリ彼 ノ逮 捕 ニ関 シ テ ハ目 下研 究 中 ナリ 密 偵 ノ報 告 ニ依 レ ハ上 門 子東 方分 水 嶺 北 方附 近山 中 ニ仮 小屋 ヲ建

一、在 哈 爾賓 佐 藤 総 領 事 来電

元参 議 官 ﹁ 李 セウ シ ヨ﹂ ハ随 員 二名 ト 共 ニ十 四 日 当 地通 過 ﹁オ ム

スク﹂ ニ向 ヘリ右 ハ在 ﹁ニ コリ スク﹂ 朝 鮮仮 政 府 設 立 ノ承 認 ヲ ﹁オ

ム スク﹂ 政 府 ヨリ受 ケ ン ト ス ル モノ ニテ李 ハ仮 政 府 ノ全 権 委 員 ナ リ

参 謀 次 長 通報 最 近 巴 里 ニ於 テ朝鮮 人 ﹁ゼ ー キ モウジ ツ ク﹂ 及 ﹁エ

一、巴 里 情 報

ス、 キ ン ム﹂ ナ ル者 朝 鮮 人 代表 者 ト称 シ密 ニ仏 国 政府 及有 力 者 ニ対

ト ノ コト ナ リ

六 、 不逞 鮮 人 ニ拉 去 セラ レタ ル竜井 村 居 留 民 会長 李熙 悳 (国 外 日報

シ朝 鮮 独 立 運動 ヲ為 シ日 本 ヲ中 傷 スル書 類 ヲ分 配 シ ツ ツア リ然 レト

テ銃 器 ヲ携 帯 セ ル鮮 人 ノ集 団 アリ ト真 偽 疑 ハシキ モ上門 子 方面 ニ於

第 七 十 六号 参 照 ) ハ拘 禁 中 不逞 者 ニ暴 行 セ ラ レ其 ノ際 民 会 ノ解散 宣

テ何等 カ画 策 シア ル モノ ノ如 ク判 断 セ ラ ル

告 文 ニ捺 印 ヲ余 儀 ナ ク セラ レ彼 等 ノ手 ニテ配 布 セラ ルル ニ至 レリ但

正

三

八 年

独 立 運動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 日報 第 八十 一号 )

騒密第三五 一七号

前報 ニ同 シ 大

月

日

六

発送先

モ真 面 目 ニ之 ヲ顧 ル者 ナ カ ルヘ シ

日

年 騒密第 三四三四号

前 報 ニ同 シ 八

発送 先

民 会解 散 ハ領 事 ノ権 内 ナ ル ヲ以 テ認 メ ラ レ ス

大 正 二

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 八 十 号)

月

六

組 織 セ ル韓 国 臨 時 軍 司令 部 ハ這 回巴 里出 張 員 ヨリ独 立 運 動 ハ愈 々失

動 卜 ヲ関 聯 セ シ メ激 烈 ナ ル演 説 ヲ為 シタ リ

支 那 セ ン コウジ ヨ ニ於 テ多 数 ノ支 那 人 会 合 シ山 東 問 題 ト韓 族 独 立運

救 国 団 ト連 絡 シ排 日 ノ気 勢 ヲ揚 クヘ ク通 知 ア リ 又五 月 二 十 日局 子街

一、在 吉 林 朴讃 翊 ヨリ曩 ニ上海 ヨリ間島 ニ来 レ ル徐 日輔 ニ対 シ支那

支 那 領 (間島 派 遣 員 報 告 )

敗 ニ終 リ タ ル旨 ノ報 ニ接 シ到底 目的 ノ達 成 困 難 ナ ル ヲ自 覚 シ不 日解

安東 分隊 長 ノ通 報 ニ依 レ ハ露 領 浦 潮 並 ﹁ハバ ロ フ スク﹂等 ニ於 テ

一、露 領 情 報

散 ス ヘク該 団 員 各 所出 張 員 ニ対 シ此 ノ旨 通 知 セリ ト 云 フ又 仏 国 巴 里

二 、既 報 (五 月 一日国 外 日 報 第 五 十八 号 参照 )

日 吾 人運 動 者 ハ如 何 ニシテ在 世 ス ル コト ヲ得 ルヤ依 テ今 一度 最後 ノ

李 東 輝 卜共 ニ独 立 運動 ニ関 シ奔 走 シツ ツ アリ ト 又同 人 ハ五月 十 五 日

伴 シ上海 出 発 吉林 経 由 五月 十 日 汪清 県 羅 子溝 ニ著 シ目 下 同 地 ニア ル

米 領 桑 港 ヨリ 上海 ニ渡 航 シ来 リタ ル白 玉甫 ハ其 ノ後 同志 五名 ヲ同

ニ出 向 セ シ韓 国 独 立運 動 代 表 者 李鳳 煥 ヨリ五 月 二 十 一日 ﹁ハバ ロ フ

運 動 ヲ試 ミ ント欲 ス故 ニ之 カ運 動費 ト シテ至 急 金 五 万弗 ヲ送 付 セラ

羅 子溝 ヨリ同志 ノ通信 ヲ齎 ラ セ ル朴永 彬 ヲ シテ 明東 学 校 附 近 ニ在 ル

ス ク﹂ 韓 国 臨 時 軍 司 令部 宛 独 立 運動 ハ将 ニ失 敗 ニ終 ラ ント ス ルノ今

レ度 シト ノ通 信 ヲ為 シ来 レ リト

白 玉甫 一行 ノ五名 中 文 斌 成 外 二名 ハ西 間 島 ニ赴 キ平 安 北 道 江界 対

白 ノ実家 及 明東 学 校 教師 崔 基学 ニ書 信 ヲ持 参 セ シ メタ ル事 実 アリ

シ義 兵 団 ニ投 ス ヘク対岸 ニ走 リ シ疑 ヒア ル者 数 名 ア リ目 下極 力諭 示 取締中

ト称 シ通化 、 柳 河 地方 ニ赴 ク者 多 ク成洛喆 、 金 成竜 (学 校 教師 ) 等

ノ如 キ目下 柳 河 県 三源 浦 ニア リ ト

二 、撫 松 県 内 不 良 鮮 人 ノ 一部 ハ同 県 内 ニ於 テ事 ヲ挙 ク ル ハ不利 ナ リ

三 、最 近 通化 ヨリ帽児 山 ニ来 リ タ ル支 那人 某 カ我密 偵 ニ語 リ タ ル通

岸 ニ於 テ決 死 隊 ヲ組 織 スヘ ク奉 天 ニ於 テ白 一行 ト 分 離 セリ 卜

那 官 民 ノ間 ニ活 躍 シ朴 讃 翊 ハ吉 林 ニ於 ケ ル支 那 官 民 ニ親 交 ヲ結 ヒ仮

化 附 近 不 良鮮 人 ノ状 況 左 ノ如 シ

三 、吉 林 ニ於 ケ ル朴 讃 翊 及 鄭 安 立 ノ両 名 ハ仮 政 府 外交 部 員 ト シテ支

シ テ朝 鮮 独立 ニ関 ス ル記 事 ヲ針 小 棒大 的 ニ掲 載 セ シ ム ル コト ニ尽 力

政 府 ニ対 ス ル同 情 ヲ喚 起 セ シ ム ル ニ努 メ又 吉 林 支 那 新聞 記 者 ヲ買 収

五 月 八 日通 化 附 近 ニテ支 那 保 甲 隊員 ノ服 装 ニ類似 セル服 ヲ着 シ銃

ニ於 テ発 見 一時 之 ヲ抑 留 シタ ル モ結 局 一名 ヨリ三 十 円宛 収 賄 シ間 モ

器 ヲ携 ヘタ ル十 五 名 ノ鮮 人団 柳 河 県 三源 浦 方 面 ニ向 フ途 中 支 那官 憲

シ鄭 安 立 ハ南 京 地 方 ニ於 ケ ル支 那 官 民 ノ間 ニ同 様 ノ尽 力 ヲ為 シ ツ ツ ア リト

大

月

正

前 報 ニ同 シ

四

日

八 年 騒密第三五八八号

一、国民議会支部員等 ノ密議

支那領 ( 間島派遣員報告)

図們江方面

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外日報第八十 二号)

六

発送先

ナ ク釈 放 シタ リ多 分 無 障 目的 地 ニ達 シ タ ルナ ラ ント

四 、 哈 爾 賓佐 藤 総 領 事 ヨリ 左 ノ電 報 アリ 真 偽 保 シ難 キ モ東 清 沿線 掖 河 附 近 ニ於 テ募 集 シ タ ル鮮 人義 勇 兵 ノ 一団 各 自 銃器 携 帯 五 月 二十 七 日同 地出 発 吉 林 省 内 ヲ経 テ間 島 ニ出 テ 長 満 江 ヲ渡 リ テ朝 鮮 内 地 ニ向 ヒタ リト ノ風 聞 ア リ其 ノ指 揮 者 ハ鄭 ピ

右 ニ対 シ当 部 間 島 派 遣員 ヨリ ノ電 報 ニ依 レ ハ東 清 沿線 ヨリ鮮 人出

ヨト ル及 全副 尉 ナ リト謂 フ

動 シ タ リト ス レ ハ羅 子溝 方 面ニ 向 ヒタ ル モノ ナ ラ ン同 地方 ニ ハ多 数 ノ不 逞 鮮 人集 合 シ在 リト ノ情 報 ア リ然 レト モ未 タ行動 ヲ起 シタ ル模 様 ナ シ以 上 ノ如 クナ ル モ万 一ヲ顧 慮 シ江岸 地 方 警 戒 中

一、撫 松 県 東崗 排 日鮮 人李 晩 悟 等 ハ同 地附 近ニ一 心 会 ナ ル秘 密 団 体

十 四日竜井村東山耶蘇教病院ニ一泊明東学校 ニ向 ヒ又其 ノ他 ノ幹部

ニ送付 アリ支部長具春先 ハ哈蟆塘 (百草溝西方六里) ヲ出発 シ五月

今般仮政府軍務部 ヨリ別紙 ノ如キ招兵宣〓文 ヲ間 島国民議会支部

ヲ組 織 シ盛 ニ義 兵 ヲ募 集 シ居 レル カ人員 五 百 名 ニ達 セ ハ通 化 地 方 同

スル所 アリ其 ノ状況左 ノ如 シ

連 モ明東学校 ニ集合 シツツアリシカ五月十 七日同校 ニ於 テ会合協議

鴨緑江方面 ( 義 州隊 長 報 告 )

ハ顕 官 ニ登用 スル等 ト 称 シア ル風 説 中 江鎮 附 近 ニ喧 伝 セラ ルル ヤ平

一、列席者氏名

志 ト 呼応 シ 一挙 鮮 地 ヲ衝 キ倭 奴 ヲ追 放 シ目 的 達 成 ノ暁 ハ義 兵 応募 者

素 日 本 官憲 ニ対 シ テ不平 ヲ抱 キ或 ハ思慮 浅 薄 ナ ル若 年輩 等 ハ之 ヲ信

具 世

春 極  金

先  劉 元

礼 昂  張

均  柳 錫

河 天 

馬

晋

精  蔡 奎

池 伍

松

具春先 活(ト 同行

鎬  奎

秉 治 

姜 伯

咸  桂

南

河  金

金 尚

学  金

錫  図

東 煥 

崔 基

楊 万 春先 斌(具 ト同 行  高 )

崔 尚鏞 

馬

徐 外氏 名 不 詳 数 名 及各 地耶 蘇 教 婦 人信 徒 十 数 名 二、決 議 事 項

)

本 会議 ハ明東 学 校 ニ於 テ 五月 十 七 日午 後 ヨリ公然 開催 セラ レタ刻 解 散 シ タ ルカ其 ノ決 議 シタ ル事 項 左 ノ如 シ (一) 仮 政府 憲 章 条 文 印 刷物 ハ広 ク之 ヲ配 布 シテ 一般 ニ周知 セ シ ム ル コト (二) 寄 附 金 募 集 ハ各 社 長 、屯 長 及 各 村 ノ有 力者 ヲ督 励 シ テ 一般 ニ

寄 附 募 集 ニ応 セ サ ル者 ニ対 シテ ハ本 運 動 ノ背 後 ニ ハ暗 殺 団 ノ存

応 募 セシ ムル コト

在 ス ルヲ暗 示 シ テ利 害 ヲ説 ク コト (三) 独 立 新 聞 ハ今 後 各村 部 落 ニ 一冊 宛 ヲ配 付 シ交 互 ニ回 覧 閲読 セ シ ム ル コト

シ引揚 ケ シ ムル コト

殺隊 ノ名 義 ヲ以 テ脅 迫 状 ヲ送 ル コト尚 南 陽坪 駐 在 鮮 人 巡査 ヲ威 嚇

(六) 耶蘇 教婦 人 信 徒 ハ伝道 隊 ヲ組 織 シ各 地 ヲ巡 回 シ婦 人 ヲ独 立運 動 ニ参 加 セ シ ムル コト

五 月十 四 日夜 和 竜 県 太 拉 子 南 世 極居 宅 ニ於 テ南 世 極 、馬 晋 、 柳 河

二、 新 国 民 団組 織

天 、 劉礼 均 、崔 基 学 、池 松 、 金秉 治外 数 名 集 会決 議 シタ ル コト左 ノ

(一) 国 民議 会 間島 支 部 ノ補 助 機 関 ト シテ間 島 ニ新 国 民 団組 織 ノ コ

如 シ

ト

(二) 新 国 民団 ニ団長 及自 治 委 員 ヲ設 ケ間 島 在 住韓 民族 間 ノ係 争 事

但 シ重 大事 件 ハ官 憲 ノ裁 断 ヲ要 ス ル如 キ事 件 発 生 ノ場 合 ハ之 ヲ

件 ハ自 治委 員 ニ於 テ調 査 ノ上 仲 裁 スル コト

支 那 官 憲 ニ訴 訟 ヲ提 出 シ 一切 日本 官 憲 ニ訴 訟 セ サ ル コト

ス

(三) 自 治 委員 ト間 島 各 地 ノ有 力者 中 ヨリ支 那 語 ニ堪能 ナ ル者 ヲ任

(四)新国民団 々長 以下各委員 ニハ国民議会間島支部 ヨリ委任状 ヲ 交付 スルコト

(五)自治委員 ハ常 ニ受持管内 ヲ巡視 シ係争事件ヲ日本官憲 ニ提訴

特 別 購読 希 望 者 ヨリ ハ料 金 ヲ徴 ス ル コト、 太 極 旗 、自 由 鐘 等 ノ 文 書 ハ多 数 散 布 ス ル モ可 ナ リ

スルヲ禁 シ公平 ニ之 カ仲裁 ノ労 ヲ執 ルコト

間島 ニ於ケ ル韓族独立運動幹部 ノ 一員タ ル局子街居住朴敬喆 ハ三

三、独立運動者 ノ行動

名未詳

右決議 ノ上団長 ニ馬晋 ヲ推選 シ以下自治委員 ヲ任命 シタ ルモ氏

(四) 日 本 側密 偵 ヲ発 見 シ証 拠充 分 ナ ル者 ハ之 ヲ殺 害 ス ル コト (密 偵 ハ大 略知 得 シア ル ヲ以 テ其 ノ氏 名 ハ後 日暗 殺隊 ニ通 知 ス ヘシト称 セ リト ) (五) 日本 側 鮮 人 官吏 ( 警 察 官 、学 校 教 員 ) 及朝 鮮 人居 留 民会 ニ対 シ テ ハ勧 告 ス ル ニ辞 職或 ハ解 散 ヲ以 テ シ応 セサ ル者 ニ対 シ テ ハ暗

カ最 近 同 人 ハ露 領 ヨリ琿春 県 経 由 五 月 八 日李 東 輝 ト共 ニ汪 清 県 羅 子

来 鮮 内 地 ニ活 動 中 ノ密 偵 数 十 名 ノ帰来 ヲ待 チ倭 奴 ヲ駆 逐 シ独立 ヲ

ニ於 テ モ他 地 方 同 様 戦備 金 ヲ徴 収 シ以 テ益 団結 ヲ鞏 固 ニシテ過 般

サ ル者 ハ独 立 団 規 則 ニ照 シ各 処 分 スヘ シ依 テ若 シ不同 意 ノ者 ハ其

月 中 旬 竜井 村 ニ於 ケ ル示威 運 動 後露 領 ニ赴 ケ ル コト ハ既 報 ノ通 ナ ル

ノ氏 名 ヲ報 告 ス ヘ シ

(2) 飽 ク迄 支 部 員 タ ル ヲ固 執 ス ル者 ハ殺 害 ス ヘシ又軍 用 金 ヲ出 サ

帰 来 シ 一泊 ノ上李 東 輝 外 数名 ノ密 書 ヲ携 帯 シテ五 月 十 六 日 明東 学 校

(3) 右 ニ対 シ大 紅 流 鮮 人等 ハ独 立 運 動 ハ支 那 官憲 ニ於 テ厳 重 取締

達 成 セ ント スル ニア リ云 々

ニ赴 キ之 ヲ間 島幹 部 等 ニ伝 達 シタ ル上 五 月 十 八 日局 子 街 ニ帰還 セリ

容 易 ニ目 的 ヲ達 シ得 サ ル ニアラ スヤト借 問 セ シ ニ趙 千守 ハ曰 ク支

溝 ニ来 リタ リ ト朴 敬喆 ノ長 男 朴 永 彬 ハ四月 中 旬 実 父 ノ跡 ヲ追 ヒテ露

四 、被 拉 去 鮮 人李熙悳 ノ所 在 著見 (国 外 日 報第 七十 六 号 参 照) 曩 ニ

那 官 憲 ノ取締 ハ目 的 ナ キ騒 擾 ヲ中 止 セ シ ム ル ニ過 キ ス シテ正 義 ノ

領 ニ赴 キ シ カ五月 十 五 日各 地学 生 団 ト共 ニ羅 子 溝 経 由 局 子街 自 宅 ニ

排 日鮮 人 ノ為 ニ拉去 セラ レ タ ル李熙悳 ハ五 月 三十 一日大 平 溝 ( 銅仏

独 立 運 動 中 止 ノ意 ニア ラ ス現 ニ吾 今 ハ公然 武 器 ヲ携帯 シ大 道 ヲ闊

人 ヲ保 護 ス ヘク護 照 ヲ与 ヘタ リ云 々

歩 ス ル モ支 那官 憲 ハ何 等 ノ取締 ヲ為 サ ス奉 天省 長 ノ如 キ ハ却 テ吾

シ来 リ我領 事 館 ニ引 渡 ス筈 )

寺 附 近 ) ニ於 テ支 那警 察 官 所 在 発見 六月 二 日局 子街 道 尹公 署 ニ護 送

城憲兵分遣所長報告五月十 鴨緑江方面(慈 四日国外日報第七十号参 照

分 遣 所長 所 見

右 ハ自 称 独 立 団 召募 員 孟 憲 奎 ノ疑 ヒア リ内 査手 配 中

自 称 柳 河 県 三源 浦 大 和余 大 韓 独 立 団中 央 検 察 員 趙 千 守 (四 十 年

一、 南 満 大韓 独立 団 員 ノ横 行

発送先

我 等 韓 人 ハ本 年 三月 一日 独 立 ヲ宣 言 シタ ル以 来 少 シ モ退 縮 ス ル コ

招 兵 宣〓 文

前 報 ニ同 シ

五月 十 日 義 憲 機 騒密 第 三 四 号既 報 大 韓独 立 団規 則 ヲ示 シタ ル後 韓 国

位 ) 外 四 名 ハ五月 十 四日輯 安 県 三 道 溝大 紅 流 ニ来 リ同 地住 民 ニ対 シ

独 立 計 画 ヲ語 リ戦 備 費 ノ募 集 ヲ命 シ之 ニ応 セサ ル者 ハ殺 害 ス ヘ シト

五 日帽 児 山 方 面 ニ立去 リ シカ彼 等 ノ語 リ シ独 立計 画 ナ ル モノ ハ大 要

各 自 携 帯 セ ル拳銃 ヲ取 出 シ威嚇 シ八日 後 更 ニ集 金 ニ来 ルヘ シト テ十

徒 ニ今尚 倭奴 ノ後 援 ニ成 ル組 合 支部 ノ存 続 ヲ希 望 シ殊 ニ数 回 ノ警

ル ニ何 故 ニカ鴨 緑 江岸 附 近 ニ於 テ ハ此 ノ愉 快 ナ ル大 企 画 ヲ知 ラ ス

(1) 大 韓 独 立 団 ニ於 テ ハ既 ニ巨 万 ノ軍 資 金 ヲ得 戦 備 ヲ完 了 セリ然

前 途 ハ未 測 ナ レ ハ我等 本 臨 時 政 府 軍務 部 ハ巴 里会 議 ノ形 成 如何 ニ依

ノ下 サ レタ ル恩徳 ナ リ何 ソ 一時 的偶 然 之 事 ナ ラ ンヤ然 シ未 タ我 等 ノ

ス ル様 成 リ シ コト ハ吾 人 ノ積 年欝 々 シタ ル鉄 血 誠 心 カ天 聴 ニ及 ヒ神

条 ヲ発 表 シテ請 願 書 ヲ巴 里 会 議ヘ 提 出 シテ大 韓 民 国 臨時 政 府 ヲ承 認

ト無 ク積 極 進 行 シテ臨 時 政 府 ヲ組 織 シ臨 時 議 政 院 ヲ成 シ臨 時 憲章 十

告 ニ対 シ亳 モ軍 資 金 ヲ醵 出 セ サ ル者 ア ルヲ以 テ組合 支 部 ヲ撤 廃 シ

リ テ 反 対 ノ気 色 カ有 レ ハ武 力 ニ依 リテ進 ミ武力 ニ依 リ テ戦 ヒ武 力 ニ

左 ノ如 シ

独 立 団 ニ加盟 セ シム ル為今 回 特 ニ出 張 シ来 レ ル所 以 ナ リ故 ニ支部

依 リ テ目 的 ヲ達 セ ント ス ル準 備 ヲ以 テ今 ヤ決 死 隊 員 ヲ募 集 シタ レ ハ

ハ支 那 県 知事 ニ対 シ厳 談中 ナ ルモ支 那官 憲 ハ其 ノ事 実 ヲ否 認 シツ ツ

力 ニ対 シ危 害 ヲ加ヘ タ ル事 実 ハ帝国 ノ威 信 ヲ傷 ク ル モノナ リ ト領 事

必 要 ヲ認 メ此 ノ旨 外務 大 臣 ニ電 請 セリ。 同 日 支那 警 備部 隊 カ我 警備

六

八 年

騒密三六七四号

独立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日 報第 八十 三 号)

領 六 月 四 日琿 春 発 朝鮮 軍 司 令部ヘ 来 電

予 期 シ六 月 一日午 前 六時 孟 団 長 ハ部 下 六〇 名 ヲ率 ヒ竜 井村 ニ入 リ シ

支 那官 憲 ニテ ハ六月 二日 端 午 ノ節 句 ニ相 当 ス ルヲ以 テ鮮 人 騒擾 ヲ

間 島 発朝 鮮 軍 司令 部 ヘノ来 電

四 、端 午 節 句 当 日支 那 官憲 ノ取締

ト其 ノ後 旅 行 ヲ禁 止 セ ル事 実 ナ シ

置 ヲ執 リ可然 モノ ト思 料 シ禁 止 シ タ ル モ ノ ニテ何等 他 ニ理 由 ナ シ﹂

シタ ルヲ指摘 シタ ル モ ノナ ラ ン) タ ル事 実 ア ル ニ依 リ之 ト同 様 ノ措

於 テ朝 鮮 人 ノ旅 行 ヲ禁 止 ( 旅 行 ヲ禁 止 シタ ル事 実 ナ キ モ取締 ヲ励 行

ル事 実 アリ良 民 ノ迷 惑 不尠 ニ付 其 ノ理由 等 ヲ訊 シタ ル ニ ﹁日本 側 ニ

リ証 明書 ヲ与ヘ 渡航 ヲ許 シ タ ル鮮 人 ニ対 シ支 那 地 ノ旅 行 ヲ禁 止 シタ

会 寧 対岸 支 那 間島 沙 器 洞 支 那憲 兵 及 巡 警 ハ三月 二十 七 日鮮 内 地 ヨ

三 、間 島 沙 器 洞 支那 憲 兵 等 ノ朝 鮮 人 旅 行 禁 止 ( 鏡 城 隊長 報 告 )

校 生徒 多 数 集 合 シ在 リ テ露領 方 面 ト連 絡 シ何事 カ企 ツツ ア リト

諜 報 ニ依 レ ハ安 図 県 二 道溝 附 近 ニ元暴徒 派 及 通 化県 哈 泥 河 私立 学

二 、不 逞 鮮 人 ノ安 図 県 内 集合 (間 島 派 遣員 報 告 )

アリト

我等 同 胞 ハ猛 起 セ ヨ束 縛 ノ生 ヨリ ハ自 由 ノ死 カ栄 光 ナリ身 ヲ投 チ テ

正

大韓民国元年四月八日

死 ヲ決 セ ヨ我 同 胞 最後 ノ 一人 マテ

大 月

日

六

那

図們 江 方 面 支 一、 琿 春 支 那 兵等 ノ暴 行

六月 二 日午 後 四時 半 頃 琿 春 城 内 ニ於 テ支 那 人間ニ 争闘 ヲ生 シ鮮 人

一分 隊 ) 及 巡 警 若 干 ハ彼 等 ニ対 シ解散 ヲ実 行 セ シ ムル 口実 ノ許 ニ暴

六名 支 那 人 三 名負 傷 セリ同 地 ニ来 リ シ支 那 軍隊 (将 校 ノ指 揮 ス ル約

行 ヲナ シ我 鮮 人 巡 査 ( 洋 服 ヲ着 ス) 二名 負 傷 シ 一名 ハ重 傷 ヲ負 ヘリ 領事 ハ本 件 ニ関 シ支 那県 知 事 ト交 渉 中 ナ リ近 来 当 地支 那 人 ハ日本 人 ニ対 シ稍 々不遜 ノ態 度 ニ出 ル コト多 ク或 ハ山 東 問題 ノ影 響 ス ル所 ナ ラ ン ヤト思 考 ス 六 月 五 日続 電

モ何 等 騒擾 ナ カ リ シ

前 電 ノ如 ク二 日琿 春 城 内 ニ於 ケ ル鮮 支 人 ノ衝 突 ニ際 シ之 ヲ鎮 定 ス

和 竜 県 知事 ハ吉 林 省 ニ招 致 セ ラ レ後 任和 竜 県 知事 ハ東〓 県知 事 曹

五、 和 竜 県知 事 ノ更 迭 ( 間 島 ヨリ朝 鮮軍 司 令 部ヘ 着 電 )

セ シ コト ハ確 実 ナ リ ) ハ誠 実 ニ之 ヲ実 行 セ サ ル ノミ ナ ラ ス寧 ロ暴 行

本 人 ノ被 害 ア ルヲ叱 責 シタ ル ニ対 シ道 尹 ハ日本 人 ハ単 ニ身 体検 査 ヲ

某 任 命 サ レタ リ ト又 吉 林省 長 ハ張 道 尹 ニ対 シ鮮 人 取締 充 分 ナラ ス日

ヘク集 合 セ シ支那 警 備 部 隊 (巡警 及軍 隊 等 ヲ合 シ 一〇 〇名 以 上 ニ達

ニ加 ハリ テ多 数 ノ負 傷者 ヲ生 セ ル如 キ ハ支 那警 備 力 ノ信 頼 ス ヘカ ラ

セリ ト云 ヒ或 ハ三 〇 名位 ナ リト モ云 ヒ明 カナ ラ サ ル モ呉営 長 カ臨 場

サ ル コト ヲ証明 ス ル モ ノト シテ秋 洲副 領 事 ハ我警 備力 ヲ増 加 ス ルノ

受 ケ タ ル ニ止 マリ其 ノ他 被 害 ナ シ尚 取 締 ヲ厳 ニ スル為 巡警 一〇 名 ノ

ハ学 生 ニアラ ス ト モ勇気 ア ル者 ハ国 民議 会 支 部 ノ証 明 ヲ受 ケ露 領 ニ

シ五 月上 旬 該 金 ハ金 世 弘 所 持 ノ上 大拉 子 馬 晋 ニ交 附 セ リ初 メ会 寧 間

附 金 及 四対 社 新場 附 近 ニ於 テ募 集 シ得 タ ル金額 ハ約 一千 八百 円 ニ達

︹マ マ︺

委 員 ノ名 ヲ以 テ 一般 人 民 ヲ勧 誘 シテ寄 附金 ヲ徴 収 シ ツ ツ ア ルカ鶴 城

前 記 金 徳賢 鶴 城 池 文 極 、 金 世 弘 及 四対 社金 尹 根 等 ハ会寧 間 島 財 務

三 、寄 附 金 ノ募集

ト

日鶴 城 ヨリ 生徒 八 名 明 東学 校 ニ赴 キ同 校 生徒 ト共 ニ露 領ニ 出 発 セリ

赴 クヘ シ我等 ノ血 戦 ス ル時 期 ハ面 前 ニ迫 マレリ云 々﹂ ト 又五 月 十 三

日

前 報 ニ同 シ

増 加 ヲ乞 フ旨 五 月 二十 八 日電 請 セリ 卜 発送先

七

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 八 十 四号 )

月

大 正 八 年 騒密第 三六九三号 六

図們 江方 面 支 那領 (間 島 派 遣員 報 告 ) 一、旅 行 者 ニ対 ス ル危 害

臨 時 政府 ハ各 国 ノ承 認 ヲ得 タ レト モ独 リ 日本 ノミ未 タ承 認 ス ル ニ至

カ最 近仮 政 府 成 立 シ憲 章 ヲ発 布 ス ル ニ至 リ独 立運 動 幹 部 ﹁ 大韓共和

ラ サ ル ヲ以 テ此 ノ際 熾 ニ運 動 ヲ継 続 セサ ルヘ カラ ス﹂ ト煽動 シツ ツ

島 方 面 ノ民 心 ハ独 立運 動 ノ成 否 ヲ疑 ヒ寄 附 金 ニ応 募 ス ル者尠 カ リ シ

生 徒 中十 五歳 以上 ノ者 十 八名 ヲ選 抜 シテ旅 行 者 及 同村 附 近 部 落 ニ宿

ア リ シ ヲ以 テ民 心 漸 ク独 立 成功 ヲ信 ス ル ニ至 レ ル モノ ノ如 ク寄 附 金

会 寧間 島 鶴 城 (松 堰 ) 私立 学 成 学校 教 師 崔 奎 煥 及金 煥 ノ両 名 ハ同

泊 ス ル旅 客 ヲ物 色 シ取 調 ヲ為 シ多 少 タリ ト モ怪 シ キ者 ニ対 シ テ ハ暴

地 方 一般 民 心 ヲ煽 動 シ排 日思 想 ヲ鼓 吹 シツ ツ ア ルト 同時 ニ最 近 同 校

行 ヲ為 シツ ツ ア ルカ近 来 益 々狂 暴 ヲ極 メ日本 内 地人 ニ対 シテ ハ宿 泊

四 、鮮 内 地 ト ノ聯 絡 方法

等 モ以前 ニ比 シ成 績 良 好 ナ ルカ如 シ

朝 鮮 人旅 行 取 締 規 則 ノ結 果図 們 江 ノ往 来 自 由 ナラ ス鮮 内 地 ト ノ聯

ヲ拒 絶 セ シメ鮮 人旅 行 者ニ 対 シテ ハ身 体検 査 ヲ行 フ等旅 行 者 ノ危 害

五月 十 八 日咸 北 鍾 城 郡 行 営居 住 鮮 人 金 某外 三名 ハ商 用 ノ為 同 地 ニ

ニ止 マリ同 地耶 蘇 教 信 者 ノ雇 入 ノ如 ク装 ヒ会 寧 ヨリ間 島 ニ渡 江農 耕

絡 甚 タ困 難 ナ ル ヨリ京 城 方 面 ヨリ間 島 ニ入 ラ ント ス ル者 ハ 一旦 会寧

ヲ蒙 ル者 頻 々タ ル状 況 ナ リ

二、 決 死 隊員 ノ募 集

彼 等 カ青 年 ヲ教 唆 シテ 曰 ク ﹁ 露 領 ニ於 テ ハ金 夏 錫 カ決 死隊 ノ隊 長 ト

前 記松 堰 学校 ニ通報 セ シ メ タ ル事 実 ア リト

テ ﹁会 寧 憲 兵 分隊 ニ留 置 中 ノ姜鳳 羽外 数 名 ハ感 興 ニ送 ラ レタ リ﹂ ト

五月 二 十 日頃 会 寧 耶 蘇 教徒 ハ間島鶴城 地方 ニ渡 来農 耕 ス ル者 ヲ シ

ヲ伝 達 セ シ ム ルノ方 法 ヲ執 リ居 レリ ト

ス ルカ如 ク ニ シテ巧 ニ図 們 江 ヲ往 来 ス ル者 或 ハ渡 江農 夫 ヲ シ テ通信

来 リ シ カ同 校生 徒 十 八名 ノ取調 ヲ受 ケ遂ニ 殴打 セ ラ レタ ル事 実 ア リ

四茂 社 郷長 金 徳 賢 、 鶴 城 池 宣川 及 四 対 社居 住 金 河 鎮 ノ両名 ハ学 校

シテ学 生 団 一万名 ノ募 集 中 ナ ルカ間 島 地 方 ヨリ露 領 ニ赴 キタ ル生 徒

入 学 生 徒 募 集 ト 称 シテ十 八歳 ヨリ 三十 歳 迄 ノ壮 丁 ヲ募 集 シツ ツ ア リ

約 六百 余 名 ニ達 セ シ モ未 タ定員 ニ達 セ サ ル ヲ以 テ元 学 生 タ リ シ者 或

韓族 独 立運 動 決 死隊 ニ応募 シ露 領 ニ赴 キ最 近間 島 ニ帰来 シタ ル元

五 、決 死 隊 員 ノ集 合 地等

(一) 決 死隊 ノ集 合 地点

局 子 街 小営 子 光 成 学校 生 徒 ノ齎 セル処 左 ノ如 シ

先 般 以来 露 領 間島 及 其 ノ他 各 方 面 ヨリ募 集 シタ ル決 死隊 員 ハ多 ク学 生 ニシテ其 ノ集合 地 ハ左 ノ三 箇 所 ナ リ

領 ニ赴 ケ ル朴 東轅 ハ外交 部 員 ト テ シ朴 敬喆 ハ財 務部 員 ト シテ盛ニ 活 動 シ居 レリ

巨 魁李 範 允 一派 ハ其 ノ配 下 タ ル元 暴徒 ノ糾合 ニ奔走 シ東 寧県 三

(五) 旧 暴徒 派 ノ集合

ニ於 テ旧暴 徒 及 不逞 労 働 者 ヲ集 合 セ シメ ツ ツア リ又 琿春 県 黄 丙吉

岔 口及 汪清 県 羅 子溝 方 面 ニ集 合 シ洪範 図 、 車道 善 一派亦 露 領各 地

〃

〃 大 地安 子鮮 人学 校

四 個頂 子鮮 人学 校

集 中 ニシテ応 募 シタ ル者 ハ三盆 口奥 地 ニ集 合 セ シメ居 レリ

県 三盆 口 ニ至 リ同 地秦 学 新 一派 ト連 絡 シ旧 暴徒 及 不逞 労 働 者 ノ募

ハ五月 十 八 日頃 琿春 県 太 平溝 ヨリ呉 周〓 以 下 三十 余 名 ト共 ニ東 寧

〃

露 領 秋 豊 内 桃花 洞 鮮 人学 校

〃

琿 春 及間 島 方 面 ヨリ露 領 秋豊 ニ赴 ク決 死 隊応 募 者 タ ル学 生 等 ハ

レ ル者 ハ黄 丙 吉 夫 々各 出 発 地 ニ於 ケ ル国 民 議 会支 部 (間島 ニ於 テ

三岔 口附 近 ニ於 テ間島 方 面 ヨリ来 レ ル者 ハ金永 学 琿 春 方面 ヨリ来

(二) 集 合 人員 ト其 ノ行 動 前 記 三箇 所 ノ集 合 地点 ヲ合 シテ十 八歳 ヨリ三 十歳 迄 ノ鮮 人 青 年

ニ出 発 セ シ メラ レツツ ア リ ト

支 部 長 李 明淳 ) ヨリ下附 セ ラ レタ ル身 元証 明書 ニ査 証 ヲ為 シ露 領

ハ明東 学校 ニア リテ支 部 長 具春 先 、 琿春 ニ於 テ ハ南 別 里 ニア リテ

既 ニ三 千名 ニ達 シ尚 引続 キ各 地 ヨリ参 集 中 ナ リ、彼 等 ハ日 々兵 式 教 練 ヲ施 サ レツ ツ ア リ 三 千 名 ノ決 死 隊 員 中約 三 分 ノ二 ハ殆 ト自 費 ヲ以 テ衣 食 ヲ弁 シ居 リ約 三分 ノ 一ハ仮 政 府財 務 部 ヨリ 一個 月 一人 当 リ露 貨 十 五留 ノ食

嘗 テ間 島 局 子街 ニ在 リ テ支 那官 吏 タ リ過激 排 日 思想 抱 持者 タ リ シ

六 、過 激 鮮 人 林虎 ノ行 動

林 虎 ハ五月 二 十 四 日露 領 ヨリ間島 局 子 街 ニ入 リ込 メリ

永

仁

善 

洙 

南

金

公

夏

善 

錫 

崔 ワシレエ

李

崔 以鵬 外 数 名 ノ韓 族 独 立運 動 者 ト集 会 密 議 ヲ遂 ケ決 死隊 員募 集 ニ関

溝 居住 金 東 烈 、小 営 子 居住 金 尚鎬 、銅 仏 寺居 住 尹東 盛 、 臥 竜洞 居 住

林虎 ハ五 月 二十 六 日 局子 街 赤岩 坪 ニ於 テ天 宝 山居 住 李 完鎬 、依 蘭

呉

金

三 一 

東

烈 

尹

東

盛 

金

(イ) 局子 街 以北 地方 決 死隊 募 集 担 当員

シ左 ノ如 ク役 割 ヲ定 メタ リ

金

秉洽

杓 

興

費 ヲ支 給 セラ レツ ツ アリ彼 等 ハ全 部 集 合 地点 附 近 ノ在 住鮮 人民 家 ニ合 宿 シ居 レリ ︵三) 決 死 隊 ノ教官

君

決 死 隊 ニ兵 式 教 練 ヲ施 シ ツ ツア ル教 官 左 ノ如 シ 洪 金

仮 政 府 財 務部 員 ハ露 領 各 地 ヲ巡 回 シテ寄 附 金 ノ募 集 ニ奔走 シ外

(四) 幹 部 ノ活 動

交 員 ハ露 国 過 激派 ト連 絡 シ武 器 ノ供 給 ヲ仰 キ ツ ツ アリ間 島 ヨリ露

以 鵬 

姜 伯 奎

(ロ)局子街以南地方決死隊募集 担当員 崔 李完鎬之 カ受持 トシテ鉱山用爆発物 ヲ窃取 シ決死隊 ニ参加セシ

(ハ)天宝山鉱山鮮人工夫ノ煽動 ムルコト 猛虎団長金尚鎬 ハ特別隊 トシテ暗殺隊 ヲ引率 シ鮮人官史 ノ辞職

(ニ)特 別 隊

︹ママ︺

化 社 方面ニ 向 ヒタ リ又 五 月十 八 日 和竜 県 合 化社 中 庸村 方面 ヨリ 二名

ノ鮮 婦 人 (何 レ モ三十 年 前後 ) 東 京台 ニ来 リ是 又不 穏 ノ言 動 ヲ為 シ 同 社 下 広浦 方 面 ニ向 ヒタ リ 鴨 緑 江 方面 (義 州隊 長 報 告 )

対岸 通 化 、桓 仁 、柳 河 、輯 安各 県 下 ニ於 ケ ル独 立団 員 ト称 ス ル不

一、移 住鮮 人 ノ独 立団 員 排 斥

逞 鮮 人 等 ノ横 暴 行 為 ハ従 来 屡 次報 告 セ シ処 ナ ル カ通化 附 近 ニ於 ケ ル

彼 等 ノ行 為 ハ全 ク悪 性 化 シ移 住 鮮 人 ニ対 シ其 ノ財 産 ノ全 部 又 ハ半 ヲ

リ支那 官 憲 ニ於 テ モ最 近厳 重 ニ取 締 ヲ為 ス ニ至 リ同 県 二密 地方 ニ於

強要 シ或 ハ牛馬 其 ノ他 ノ家畜 ヲ強要 ス ル等 強盗 ト何 等選 フ処 ナ キ ヨ

勧告、日本密偵 ニ対 スル迫害 ニ努ムルコト 而 シテ林 虎 ハ露 領 ヨリ派遣 セラ レ タ ル間 島 決 死隊 募 委員 ニシ テ

寛甸 県 不 太遠 地 方 不良 鮮 人 等 ハ這 回 同 地 ニ扶 民 会 ( 扶 民 団 ニアラ

二 、寛 甸 県 不太 遠 ニ扶 民会 設 立

ラ レ度 旨 通化 領 事 分館 ニ出 願 スヘ ク目 下寄 々協 議 中 ナ リト謂 フ

ナ ル ハ速 ニ独 立 団員 ニ対 シ退去 処 分 ヲ為 シ且 良 民 ノ保 護 ヲ充 分 ニセ

惑 一方 ナ ラ ス為之 独 立 運 動 ハ吾 人 ノ生 命 財 産 ノ安 泰 ヲ害 ス ル不 詳事

テ ハ移 住 鮮 人 ニ退 去 ヲ要 求 ス ル傾 向 ア ル為真 摯 ナ ル移 住鮮 人 等 ノ迷

大 ニ決 死隊 ノ募 集 ヲ決 行 スヘ ク応 募 者 ハ 一応 哈 蟆 塘 ニ集 合 シ点 呼 ノ上 林 虎 ト 共 ニ本 部 ニ赴 クヘ シト 因 ニ本部 ノ所 在 地 ニ就 キテ ハ露 領 ナ リト言 ヒ或 ハ敦 化 県沙 河 江 ナ リ 卜言 ヒ同志 ニ対 シテ モ極 秘 ニ附 シ居 レリ 七 、 独立 運 動 者 ノ敦 化 行 竜井 村 耶 蘇 教病 院 内 ニ在 リ テ日 本領 事 館 鮮 人警 察 官 ヲ脅 迫 シ テ辞

ス) ヲ組 織 シ別 紙 会 則 ヲ設 ケ テ独立 運 動 費 ノ募 集 ニ奔走 シツ ツア リ

職 ヲ勧告 シ或 ハ不穏 文 書 ヲ印刷 頒 布 シ居 タ ル独 立 運動 者 ハ五月 二 十 六 日密 ニ竜 井 村 ヲ出 発明 東 学校 附 近 ニ在 リ シ同 志 ト共 ニ敦 化県 沙 河

四百 名 アリ ト謂 フ引 続 キ注意 内 偵 中

尚 当時 ニ備 フ ル モノナ リト称 シ銃 器 購 入 ノ協 議 中 ナ ル カ現 会員 数 約

前 報ニ 同 シ

江 ニ向 ヒタ リ ト ノ説 ア リ 一行 ハ約 三十名 ニ シテ彼 等 ニ脅 迫 セラ レ テ

ヲ置 ク

一、 本 会 ヲ扶 民 会 ト称 ス、 寛甸 県大 不 太遠 白 背 溝金 羽英 方 ニ事 務 所

扶 民 会 則

発送先

巡 査 ヲ辞職 シタ ル安 仁鍾 、趙棋 煥 モ 一行 ニ加 ハリ タ ル モノノ如 シ 八 、間島 地 方鮮 婦 人 ノ遊 説 間 島 地 方 ニ ハ独 立 運動 ニ関 与 セ ル鮮 婦 人 ノ各 地 ヲ遊 説 シ鮮 人 ノ気 勢 ヲ高 メ ント ス ル者 尠 カラ サ ル モ ノノ如 ク五 月十 一日和 竜 県合 化 社 桶 田洞 ニ三 十年 位 ノ 一鮮 婦 人 来 リ同 民 ヲ集 メ時 局 ニ関 ス ル不穏 ノ言 動 ヲ為 シ極 力独 立 運 動 ヲ継 続 シ目 的 ヲ貫 徹 スヘ シト ノ講話 ヲ為 シ合

五 、本 会 ノ会 費 ハ会員 扶 担 シ常 会 ノ際 支出 ス ル コト

四 、会長 及其 ノ他 ノ役 員 ハ会員 ノ選 挙 ニ依 リ定 ム ル コト

三、 通常 会 ハ 一月 三十 日 及 八月 三十 日 ノ二回 ト定 ム

二、 会員 ハ同 集会 ニ出 席 セサ ル場 合 ハ其 理 由 ヲ申 告 スヘ シ

(二)明東学校及其 ノ附 近 ニ在 リシ韓族独立運動幹部柳河天 、張錫

領 ニ赴 クト称 シ居 レリト

テ五月二十 二日明東学校出発竜井村経由局子街 ニ向ヘリ彼等 ハ露

(一)明東耶蘇学校 ニ集 リ居 リ シ私立学校学生十九名 ハ一団 トナリ

子 東 北 地 区 、局 子街 西 北 約 二 十 八里 ) ニ韓 族 独 立運 動 者集 合 シア リ

信 スヘ キ課 報 ニ依 レ ハ敦 化 県 沙 河 江 ( 哈 爾 巴嶺 北 方 谷地 、 凉 水泉

︹マ マ︺

二、韓族 独立運動者 ノ沙河江地方集合

ス ヘシト

成等数名及学生十数名 ハ決死隊応募 ノ為五月 二十五日同地 ヲ出発

分 ス ル コト

六 、会 員 中 重罪 ヲ犯 ス者 ハ各 役員 之 ヲ審 査 シ本 会 ニ提 出 ノ上合 議 処

七 、 必要 事 項発 生 ノ場 合 ハ臨 時 会 ヲ開 催 シ 一同 集 合 ス ル コト

テ過 激 ナ ル行 動 ヲ企 画 シア ル カ如 シ其 ノ状 況 左 ノ如 シ

八 、本 会 員 中 ニ不法 ナ ル者 ア ルト キ ハ相 当 処罰 スル モ ノト ス

一〇 、吾 等 同胞 ハ相 互 ニ救 助 シ生 死 ヲ倶 ニス ル コト

運 搬 セラ レ アリ

自 所 持 シ来 リ糧 食 タ ル玉 蜀 黍粉 ハ羅 子 溝 、銅 仏寺 及 敦 化 地方 ヨリ

三岔 口方 面 ヨリ羅 子溝 ヲ経 テ小路 (馬 ノ通 過 ヲ許 スト) ニ依 リ各

リ来 リタ ル過 激鮮 人 ハ既 ニ五百 余 名 ニ達 シ武器 ハ主 ト シテ露 領 及

本 年 三月 以 来安 図 県露 領 、 三岔 口及羅 子 溝 地方 ヨリ沙 河 江 ニ集

(二) 沙 河 江 ニ集合 セ ル過 激鮮 人

年 耕 作物 ハ主 ト シテ玉 蜀黍 及 馬 鈴 薯 ナ リ ト

招 致 シ無 償 ニテ土 地 ヲ貸 与 シ多 数 ノ鮮 人 家屋 ヲ建 築 セシ メタ リ本

ハ大 正八 年 三月 以 来 旧暴 徒 及 間島 哈 蟆 塘 、 明月溝 地方 ヨリ同 志 ヲ

人 ト 八戸 ノ鮮 人居 住 者 ア リ シ ノミ ナ リ シ カ崔 炳学 、方 雨 竜 ノ両 名

一帯 ニ亘 ル荒 蕪 地 ノ払 下 ヲ受 ケ タ リ当時 同 地 方 ニ ハ十余 戸 ノ支 那

宣 言 署 名者 ) 及 方 雨竜 ノ二 名 大正 七 年 秋支 那 官憲 ヨリ沙 河江 流 域

間 島 竜井 村 地 方主 人 (鮮 人 土 地所 有 名儀 人 )崔 炳 学 ( 大韓独立

(一) 沙 河 江在 住 鮮 人

九 、 日本 官 吏 カ侵 入 シタ ルト キ ハ 一斉 ニ集 会処 分 ス ル モ ノト ス

日

(了)

十 一、 日本 官 憲 ノ密 偵 ヲ発 見 セ ハ本 会 ニ急 報 シ或 ハ急 速 処分 ト シテ

九

殺 害 ス ル コト

月

大 正 八 年 騒密第 三七九 一号 六

独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 八十 五 号 ) 図們 江 方 面 支那 領 (間島 派 遣 員 報 告) 一、決 死 隊 員 ノ応 募 間島 及琿 春 地 方 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 幹 部 及 私立 学 校 生徒 ニシテ 露 領 方 面 ニ向 ヒ出 発 シア ル状 況 ハ既 報 ( 国 外 日報 第 七 十 四号 及 同第 七十 八 号参 照 ) ノ通 ナ ルカ最 近 ニ至 リ続 々出 発 セ ント ス ル ノ状 勢 ニ

ノ形 跡 ア リ其 ノ目 的 ハ李 東 輝 、 柳東 説 、 盧伯 麟 等 ノ計 画 シ アリ ト称

ア リ、 彼 等 ハ露 領 ニ赴 ク ト称 ス ル モ事 実 ハ汪 清 県羅 子 溝 方 面 ニ向 フ

セラ ル ル独 立軍 決 死 隊 ニ応 募 ノ為 ナ ルカ如 シ最 近 ノ状 況 左 ノ如 シ

集 合 者 ノ服 装 ハ支 那 製 青 灰色 ノ木 綿 ノ洋 服 形 ノ物 ヲ着 シ頭 ハ三 尺 余 ノ白 色 木 綿 ヲ以 テ包覆 シア リト 羅 子溝 地方 ニ来 レ ル李 東輝 一行 ハ五 月 二十 二日頃 沙 河 江 ニ来 著 セ リト ノ説 ア リ卜

於 テ ハ既 ニ同 地仏 国 租 界 内 ニ潜 伏 シ ア ル韓 族 独立 運 動者 ト モ相提 携

本 運動 ニ従 事 ス ル コトト ナ レリ ト茲 ニ於 テ在 上海 韓族 独 立 運 動者 数

名 ハ救 国 団 員 ト共 ニ五 月初 旬 相 携ヘ テ古 林 ニ来 リ同 地鮮 人 学 生 ト支 那 学 生 ト ヲ相結 ヒ付 ケタ リ ト

支 人提 携 ニ関 ス ル通 信 ヲ寄 セ来 リ シ ヲ以 テ徐 日輔 ハ五月 二 十 日頃 吉

来 リ更 ニ間島 及琿 春 地 方 ニ於 テ活 動 中 ナ リ シ徐 日輔 及蔡 極 ニ対 シ鮮

在 吉 林 韓族 独立 運 動 者朴 讃 翊 ハ曩 ニ南 京 及北 京 地方 ヲ経 テ吉林 ニ

(1) 安 図 県 三道 江 地方 ニ集 合 シ ア ル旧暴 徒 ト ノ連 絡

林 ニ赴 ケ リ卜

(三) 在 沙河 江 過 激鮮 人 ト各 地 ノ連 絡

(3)羅 子溝 地 方 ノ旧暴徒 卜 ノ連 絡

ニ在 ル露 国将 校 タ ル金 仁 洙 ノ指 揮 ス

)

及 朝鮮 独 立 ニ関 ス ル記 事等 ノミ ヲ記載 シ 一般 民 心 ノ煽 動 ニ努 メ ア リ

救 国 団 ノ機 関 報 タ ル上海 救 国 報 及吉 林 共和 報 ハ最 近山 東 問題 反 対

排 日 行動 ヲ執 ラ ント ス ル ノ情 勢 ニ在 リ

跡 アリ韓 族 独 立運 動 者 亦 好機 逸 スヘ カラ スト為 シ益 々声 ヲ大 ニ シテ

救 国 団 員 支 那人 二名 ハ最 近局 子 街 ニ来 リ同 地学 生 ヲ煽 動 シタ ル形

(2) 問島 韓 族 独 立運 動 者 ト ノ連 絡

スク

(4) 秋 豊 大 地 安 子地 方 ニ在 ル学 生 団 ノ指 揮 者 タ ル金 夏錫 ト ノ連 絡

(5露 )領酒芬店 ( ニ コリ 附近ナリト

ト

ル露 国 帰 化 鮮 人軍 人 ト ノ連 絡 (6) 京城 方 面 ノ同 志 ト ノ連 絡

四 、排 日鮮 人李 東 輝 等 ノ行 動 (慶 興憲 兵 分隊 長 報 告)

為 シタ ル ハ既報 (六月 二 日国 外 日報 第 八 十 二号参 照 ) ノ如 シ

三月 二十 日局 子 街 ニ於 テ多 数 ノ支鮮 人 集会 シ激烈 ナ ル排 日演 説 ヲ

以 上 ノ連 絡 ハ支那 語 ニ熟 達 セル鮮 人 ヲ支 那 苦 力風 ニ粧 ハシメ特 使 ヲ出 シア リ ト (四) 沙 河 江過 激 鮮 人 ノ行動 同 地 ハ間 島 及 朝鮮 内 地 ヨリ遁竄 セ ル避 難 地 ニ シテ同 地集 合 者 ハ

ヤ ン府 ) ( 蜂 密 山 ナ ラ ン?) ニ韓国 武 官 学校 ヲ設立 シ自 ラ 韓 国 軍

近 ニ住 セ シカ今 回 秋 豊附 近 ナ ル (ハン カ湖 ) 沿岸 支 那領 (ミ ンジ

(一) 諜 報 ニ依 レ ハ排 日鮮 人 首魁 李 東 輝 ハ従 来 ﹁ニ コリ スク﹂ 市附

国境 ヲ通過 シ (国境 通 過後 ハ鮮 装 ニ更 フ ル者 アリ ト) 朝鮮 内 ニ潜

ト ナ シ在 露 支 領 不逞 鮮 人 ノ子弟 ニ シテ高 等 小学 校 又 ハ中 学 卒 業 者

部 大 臣兼 同 校 長 ト ナ リ其 ノ部 下 旧韓 国軍 将 校 タ リ シ者 ヲ シテ教 官

本 年 五月 八 日頃 同 地 集合 者 中 約 五 十名 ハ支 那服 ヲ着 シ間 島 ヨリ

機 会 ヲ窺 ヒ過 激 行動 ヲ行 ハント企 画 シア ル モノノ如 シ

ノ過激 行 動 ヲ敢 行 ス ル ニア リ ト

シテ之 ニ要 スル武 器 ハ李 東 輝 人 ヲ浦 潮 ニ派 シ露 国 過 激派 ノ手 ヲ経

ヲ糾 合 シテ其 ノ数 千 五百 名 ニ達 シ戦 術 及射 撃 ヲ教 授 シツ ツ ア リ而

行 シタ ル形 跡 アリ其 ノ目的 ハ鮮 内 地同 志 ト連 絡 ヲ執 リ放 火 暗 殺等

三 、支 那 救 国 団 ト韓 族 独 立運 動 ト ノ連 絡 支那 救 国 団 ハ排 日運 動 ヲ熾 烈 ナ ラ シ ムル ノ目的 ヲ以 テ上海 本 部 ニ

ト相 提 携 シ沿 黒両 州 各 地 ニ潜伏 セ ル隠 険 人物 ト共 ニ日 本 軍 ヲ西 比

設 置 シ東 西 一挙秘 密 ニ事 ヲ挙 ケ ント画 策 シ 一面 彼 等 ハ露 国過 激 派

(二) 在 上 海 韓 国臨 時 政 府 ハ支 那領 吉 林 及 奉 天 ニ韓 国 臨 時 軍務 部 ヲ

義 金 ト シテ 日貨 三 千 六百 円 ヲ得尚 目 下 続 々募 集 中 ナ リ ト云 フ

其 ノ他 ノ資 金 ヲ提 供 セ シ ムル コト ト ナ リ既 ニ露 領 非 帰 化 鮮 人 ヨリ

ニ対 シ 一戸 ニ付 金 二 十円 ツ ツ ヲ醵 金 セ シ メ其 ノ他 ノ農 夫 ニ ハ穀 物

頗 ル多 ク之 ニ要 ス ル軍 資 金 ハ露 支領 ニ住 ス ル不逞 鮮 人 六千 五 百戸

エフ スク﹂ 及 ﹁バ ラ バ ン﹂ 並 支 那領 三 岔 口 ヲ経 テ蜂 密 山 ニ赴 ク者

子 ニ召 集 令 ヲ発 セ ルカ受 令 鮮 人 ノ陸 路 支 那 地 ヲ経 テ露 領 ﹁ノオ キ

東 輝 ハ露 支 領 居 住 ノ非帰 化 鮮 人 ニシテ満 二十歳 以 上 五十 歳 迄 ノ男

千留 乃至 千 五、 六 百留 ) ヲ購 入 シ蜂 密 山 ニ送 付 セ ル形 跡 ア リ尚 李

テ同 地 一番 川 ニ於 テ数 回 ニ歩 兵 銃 及拳 銃 一万 五 千挺 (一挺 露 貨 弐

(二) 朝 鮮 独 立 万 歳 ハ団 総 ノ命 令 ト称 シ之 ヲ高 唱 セ サ ル者 ハ国 賊 ト

流 ス カ如 キ観 ア リ

人 ハ扶 民団 ニ税 金 ヲ納 メ支 那 人 ニ一年 ノ収穫 ヲ奪 ハル ル為 ニ汗 ヲ

例ト ス ( 拾 円 ニ対 シテ ハ米 四斗 ヲ利 子 ト ス ルカ如 シ)恰 モ移 住 鮮

利 ニテ 支那 人 ヨリ借 金 シ税 金 ヲ納 メ利子 ハ穀 類 ヲ以 テ仕払 フヲ常

以 テ鮮 人疲 弊 シ余 裕 貯 蓄等 ヲ有 ス ル者稀 ニシテ多 ク ハ年 九 割 ノ高

ト キ ハ家財 道 具 ヲ没 収 公売 ニ附 ス ル等横 暴 ヲ極 ム斯 ノ如 クナ ルヲ

リ五 円 迄 ノ間 ニ於 テ徴 収 シ之 ヲ団 総 ニ納 メ若 シ納 税 不 能 ノ者 ア ル

鮮 人 ニ ハ貧 富 ノ程 度 ニ依 リ等 級 ヲ付 シ税 金 ヲ賦課 シ 一円 五 十銭 ヨ

逮 捕 シ其 ノ他幾 多 ノ凌 辱 ヲ加 フ ル等 旧韓 国 時 代 ノ官 吏 ノ如 ク移 住

其 ノ圧 迫 ニ堪 ヘ ス而 シテ同団 ハ司 法 、 行政 権 ヲ擅 ニシ徒 ニ鮮 人 ヲ

フ ル モノ ナ ラ ント思 ヒ居 リ タ ル者 モア リ シト謂 フ然 レト モ同 団 員

シ為 ニ殴打 セ ラ レタ ル婦 人 ア リ或 ハ本 年 ノ農 耕 ヲ祈 ル為 万 歳 ヲ唱

罵 ラ レ為 ニ老 若 男 女叫 ハサ ル者 ナ シ中 ニ ハ直 ニ命 ニ従 ヒ叫 ハサ リ

ア リ ト云 フ

利 亜 地 帯 ヨリ駆 逐 シ以 テ其 ノ政 権 ヲ掌 握 セ ント ノ計 画 ヲ為 シツ ツ

(三) 扶 民 団 総 (李始 栄 ナ ラ ン カ) ハ騒 擾 勃発 ト同 時 ニ税 金 全 部 ヲ

以外 ニ ハ殆 ント排 日的 色 彩 ナ シ

﹁サ ルバ マーリ ( 同 地 ハ鮮 人炭 屋 五 六 戸 ア リ ト云 フ) 居 親 族 黄 某

拐帯 シ吉 林 方 面 ニ逃 走 シ今 ニ行 方 不 明 ナ ル カ同 人 ハ上海 方 面 ニア

(三) 黄 丙 吉 ハ琿春 県 内 ニ於 テ身 ヲ容 ル ル所 ナ ク 窃 ニ露 領 中 煙 秋

方 ニ身 ヲ寄 セ隠 レ居 タ ル カ五月 四五 日頃 李 東 輝 ノ招 キ ニ依 リ支 那

八年

前 報 ニ同 シ

リ ト ノ説 ア リ税 金 再 度 徴 収 ノ コト ナ キ ヤ 一同 憂 慮 シ居 レリ ト

正

露領 (浦潮派遣員報告)

図們江方面

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第八十六号)

六 月 十 二 日 騒密第 四〇〇二号

大

発送 先

領 三 岔 口 ヲ経 テ峰 密 山 ニ赴 ケ リ ト 鴨緑江方面 ( 義 州 隊 長 報告 ) 一、扶 民 団 ノ横 暴 最 近支 那 通化 県 ヨリ帰来 シタ ル 一鮮 人 ノ同 地 方 ニ於 ケ ル状 況談 左 ノ如 シ (一) 通 化県 地 方 移 住鮮 人 ハ今 秋 ノ収穫 終 ラ ハ帰鮮 ス ル者 多 カ ルヘ ク、 ソハ 同 地 方 ニ於 ケ ル扶 民 団 ( 現 韓 族 会 ) ノ跋 扈 甚 タ シ ク殆 ト

一、老 人 団 ノ行 動

ハ大 ニ激 昂 シ二十 五 日評 議員 会 ヲ開 キ団長 金 致 宝 ヲ排 斥 シテ新 ニ

浦 潮 老 人 団 代表 者 七名 ノ 一行 ハ 一名 五 百乃 至 七 百留 ノ団 費 ヲ受

辞 職 ヲ期 待 セ シ ニ金 ハ予 テ此 ノ挙 ア ルヲ探 知 シ味 方 ノ委 員 数 名 ヲ

常 会 ヲ開 キ該 席 上 ニテ朴 殷植 以 下 ノ委員 ハ辞 表 ヲ提 出 シ金 致 宝 ノ

団 長 ヲ挙 ケ上 書提 出 総 代 ヲ モ更 ニ選 任 ス ル コト ニ決 シ二十 六 日 通

ケ 五月 二十 日 浦潮 出 発 鉄路 安 東 着 内 二名 ハ病 気其 他 ノ事 故 ア リ テ

ト金 致 宝 ト ハ互 ニ腕 力 ニ訴 ヘテ相争 フ ニ至 リ之 カ為 通常 会 モ有 耶

語 ラ ヒテ出 席 シ論議 ノ結 果 遂 ニ双方 一大論 戦 ト ナリ終 ニ ハ徐 相 矩

(1) 老 人 団 代 表者 京 城 ニ着 ス (五 月 十 四日 国 外 日 報 第 七〇 号 )

引返 シタ ル モ左記 五名 ハ江岸 ノ警 戒 至厳 ナ ル ヨリ 二里余 ノ下 流 ヲ

ヲ団長 ニ挙 ケ ント寄 々協 議 中 ナリ ト尚 同 会評 議 員 ハ併 合当 時 声 明

無 耶 ニ解 散 シ何 等決 定 ヲ見 サ リ シカ金 致 宝反 対者 側 ニテ ハ金 学 満

迂 回 シ支 那 戒 克 ニテ渡 江新 義 州 ヲ経 テ五 月 三十 一日 朝 入京 鍾 路 普

一名 ハ自 ラ咽 喉部 ヲ切 リ出 血 ノ儘 運 動 ニ加 リ在 リ シ為 通 行鮮 人 百

信 閣前 ニ於 テ各自 携 ヘタ ル旧韓 国 旗 ヲ翳 シ万歳 ヲ唱 ヘタリ シカ内

余 名群 集 セ シモ万歳 ヲ和唱 ス ル者 ナ ク代 表 者 五名 ハ直 ニ逮 捕 シ目

ヲ総代 ニ張発 ヲ通 訳 ト シテ 日本 総領 事 館 ニ出 頭 セ シメタ ル当時 ノ

大

致

尹余

純

輪

允

玉

発

(四十 八年 )

(六 十 年 )

(七 十 五年 )

(五 十 九年 )

(七十 一年 )

如 シ金 致 宝 カ天 皇 陛 下 ノ文字 ニ藉 口 シテ上 書 ヲ引 キ裂 キ タ ルカ如

総 領 事 館 ニテ何 等 カ ノ措置 ヲ取 ル ニア ラ スヤト危 惧 シ居 ル モノ ノ

語 リタ レ ハ皆 頗 ル安 堵 ノ思 ヲナ セ ルカ如 シ蓋 シ上書 提 出 者 ニ対 シ

総 領事 館 ニテ ハ何 等 ノ異状 ナ ク上書 ヲ提 出 シ無 事 ニ引 取 リ タ リ ト

状 況 ヲ知 ラ ン為 メ 張発 ヲ招 致 シ当 時 ノ事 情 ヲ聴取 セ シ ニ張 ハ当時

鄭 車

泰

二 、第 二 回朝 鮮 独 立騒 擾 企 画 (六月 八 日 朝鮮 軍 司令 部ヘ 着 電 )

ヤト察 セラ レサ ル ニア ラ ス本 件尚 引 続 キ調 査 中

キ モ或 ハ自 ラ之 ヲ携 ヘ行 ク コト ニ就 テ危 惧 ヲ蔵 ス ルカ故 ニアラ ス

安

李

会 カ主 ト ナ リ併 合反 対 ノ請 願 書 ヲ天 皇 陛 下 ニ提 出 セ ン為 ニ李 範 錫

李 東 輝 ノ父 承喬 事 

下取調中ナリ

安 重 根 ノ伯 父 

(2) 浦 潮 ニテ老 人 団 ハ請 願 書 ヲ日本 領 事 館 ニ提出 セ ント ス ︹ママ︺

老 人 団 ニテ ハ予 テ韓 国 独 立 ノ請 願 書 ヲ天 皇 陛 下 ニ捧 呈 ス ル企 画 ア リ シカ 五 月十 九 日金 致 宝 、 朴 煕平 、韓 承 羽 ノ三 人 ヲ総 代 ト シ朴

哈 爾賓 鮮 人傭 兵 ノ言 ニ依 レ ハ朝 鮮 独 立

ス ル者 多 ク既 ニ約 三千 ニ達 シ其 ノ内 二日 本留 学 生 (李 、崔 ) 外 数 十

運 動第 二 回騒 動 ヲ起 サ ント スル計画 ノ下 ニ最 近 朝 鮮 内 地 ヨリ モ渡満

在 哈 爾 賓 石 坂 少将 ノ通 牒

ニ決 定 シタ ルカ恰 モ団長 金 致 宝 ハ共 嗣子 ノ結 婚 式 日 ニ当 リ多 忙 ナ

殷 植 ノ執 筆 ニ係 ル上書 ナ ル モノ ヲ日本 総 領 事 館 ヲ経 テ提 出 ス ル事

リ シ為 之 ヲ同 二十 四 日 ニ延 期 シタ ルカ其 中 金 致 宝 ハ該 上書 中 ニ天

要 ナ シト シ該 上書 ナ ル モ ノ ヲ引 裂 キタ レ ハ二十 四 日 モ遂 ニ総 領 事

皇 陛 下 ノ文 字 ア ル ニ藉口 シ仇 敵 ノ国 土 ニ対 シ如 此 尊称 ヲ用 フ ル ノ

ト称 シ其 ノ 一団 ハ李副 尉 之 ヲ指 揮 シ通化 県 ヨリ局 子 街 附 近 ヲ経 テ図

陸 行 シテ東 清 線 沿 線掖 河附 近 ニ来 ル モ ノ多 シト而 シテ彼等 ハ義 勇 兵

人 アリ ト彼 等 ハ朝 鮮内 地 ヨリ吉 林附 近迄 ハ汽 車 ニ乗 シ同地 附 近 ヨリ

︹マ マ︺

館 ニ出 頭 ス ル ニ至 ラ ス シテ已 ミ タ ルカ 此事 ヲ聞 キ込 ミ タ ル団 員 等

鴨緑 江 方面

們 江 ヲ渉 リ朝 鮮 ニ向 フ計 画 ヲ有 スト

シアリト謂 フ

﹁哈泥 河私立学校生徒等﹂多数集合 シアリテ露領方面ト聯絡行動

(3)警察官増加後 ノ状況

ハ六月四日局子 街 ニ帰還 セリ

六月 一日局子街 ヨリ竜井村 ニ出 動 セシ歩兵四十 四名騎兵十四名

(2)支那軍警 ノ行動

ヲ奉 シ警防 中 ナ ルカ近来 本 県 下 一体 移住 鮮 人 ハ日 ニ増 加 シツ ツ アリ

朝 鮮 擾 乱 発生 以 来 時 々奉 天 省 長 公 署 ヨリ ノ之 カ取 締 ニ関 ス ル訓令

一、 鮮 人 ノ独 立 運 動 ニ関 ス ル長 白 県 知事 ノ道 尹 ニ致 セ ル報 告

頭 目 在 長白 李 昌 元 ハ之等 鮮 人中 不 良 者多 数 ヲ集 メ独 立運 動 ヲ煽 動 シ

昂 リタ ル状 アリ特 ニ鮮人警察官 ニ於 テ然 カルヲ見 ル之 カ為竜井村

朝鮮総督府 ヨリ応援 ノ警蔡官到着後 ハ日本側警察官 ノ意気大ニ

附近 ノ韓族独立運動者 ハ声 ヲ潜 メ 一般鮮人 ハ言動 ヲ慎 ムニ至 レル

タ ル ヲ以 テ警 察 長 ハ直 ニ部 下 ヲ率 ヒ現場 ニ急 行 頭 目 李昌 元 ノ家 宅 ヲ

一、 参 謀 次長 ヨリ ノ巴 里情 報 (六月二 日国 外 日報 第 八〇 号 既 報 ト 同

捜 索 シ宣 言書 及 不 穏 印刷 物 ヲ押 収 シ李 ヲ逮 捕 シ擾 乱 警備 中 ナ リト

ノ状顕著 ナリ

(1)安昌浩上海渡来説 ( 義州分隊 長報告)

鴨緑江方面

情報 ニ依 レハ李東輝 ハ目下新韓村 ニ潜居 シ居 ル模様ナリ

二、露領 ( 浦潮派遣員電報)

人 ト認 メ ラ ル) 巴 里 ニ於 テ朝 鮮 代 表者 ト称 ス ル金 某 (ジ オ ン、 キ ン、 シツ ク。 ツ

史 ヲ略 述 シ日本 ノ朝 鮮統 治 ヲ悪 罵 シタ ル覚 書 ヲ提 出 シ講 和 会 議 ニ是

オ 、 ホウ 、 キ ン ム) ナ ル者 五月 十 日講 和 会 議 書 記 局 ニ対 シ朝 鮮 ノ歴

非 共 朝 鮮 独立 恢 復 ニ尽力 アリ タ キ旨 申出 タ リ之 ニ対 シ日本 全 権 ハ純

在 米国桑港安昌浩 ハ時局 ニ関 スル重要務 ヲ帯 ヒ上海 ニ来 リ同地不

支那領 ( 鏡城憲兵隊長報告)

図們江方面

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第八十八号)

大 正 八 年 騒密第 四 一五〇号 六 月 十 六日

発送先 前報 ニ同 シ

伝 セラ レアリ風説 ノ根拠内偵中

執 ラス必 ス独立 ノ実 現疑 ヒナシ等 ト ノ風説最近義州対岸鮮 人間 ニ喧

逞鮮人 ノ組織 セル仮政府 ニ入 レリ同人カ上海到着独立運動 ノ指揮 ヲ

前 報 ニ同 シ

然 タ ル内 政問 題 ニシ テ講 和 会 議 ニ於 テ本 件 ヲ取 上 クヘ キ性 質 ノ モノ

発送先

ニア ラ スト述ヘ 書 記 局 ニ於 テ モ之 ニ対 シ何 等 措 置 セサ ル事 ニ決 セリ

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外 日報第 八十七号)

大 正 八 年 騒密第四〇八 一号 六 月 十 四 日

図們江方面 ︹マ マ︺

一、支那領 ( 間島派遣員報告) 諜報 ニ依 レハ安図県娘 々庫西方二道 江附 近 ニ旧 暴徒 及 通 化 県

(1)不逞鮮人二道江附 近集合

ノ密 偵 ナ リト テ 八名 ノ鮮 人 ヨリ殴 打 取 調 ヲ受 ケ 放免 セ ラ レタ ルカ其

ノ際 元 富 寧 郡庁 ノ書 記 タリ シ李 某 ト自 称 スル者 ア リ タ リト 云 フ

茂 山 対岸 地 方 状 況

四 、 明東 学 校学 生 二 名 ハ対岸 鶴 城 巡 警 ト気 脈 ヲ通 シ五月 二 十 日頃 ヨ

戒 ノ我 憲 兵 及守 備 兵 ヲ望 見 シテ茶 褐 服 モ変 色 ノ時 機 近 ケ リト放 言 シ

一、間 島 和 竜 県 下広 浦 住 独 立 仮政 府 民 情 視 察員 汪 承 俊 カ五 月 二十 一

本 年 七月 頃 ニ至 ラ ハ米 支 同盟 成 立 シ日 本 ヲ攻 撃 全滅 セ シ ムヘ シト テ

リ 江岸 警 戒 ニ従 事 シツ ツア リ高 嶺 鎮 対 岸 四茂 社 地方 鮮 人 等 ハ江岸 警

シ銃 器 モ殆 ト完 成 シ朝 鮮 ヘノ侵 入 ハ最 早 時 機 ノ問 題 ノ ミ ニシテ茂 山

排 日気 勢 ヲ昂 メツ ツ アリ

ニ依 レ ハ目 下 露 支領 ニテ独 立 義軍 ニ参 加 ス ル兵数 ハ 一万 六 千名 ニ達

侵 入 軍 ハ根 拠 地 ヲ下 広 浦 ニ置 ク予定 ナ リ然 ル ニ目 下 ノ状 況 ヲ見 ル ニ

日其 ノ自 宅 ニ於 テ排 日鮮 人 池 明 三 、黄 鳳 三 外 数名 ト会 シ語 リ タ ル処

日 本 ノ豆満 江 岸 警戒 ハ頗 ル厳 重 ニシテ侵撃 覚束 ナ シ云 々

慶 源 対岸 地 方 ノ状 況

一、 五月 十 八 日午 後 三時 頃 学 生 体 ノ鮮 人約 百 五 十名 ノ 一団 太極 旗 三

二 、 五 月十 八 日 鮮内 地侵 入 軍 先発 隊 ト自 称 ス ル隊 長 趙 応 順 ( 名簿 甲 ) ハ部 下 十 八 名 ( 銃 八挺 ) ヲ率 ヒ頭 道 溝 方 面 ヨリ間 島 東 梁社 別 樹

旗 ヲ翳 シ汪 清 県 汪清 方 面 ヨリ穏 城 対 岸 涼水 泉 子 ニ来 リ約 二時 間休 憩

込 杖 ヲ所 持 シ居 タ リ彼 等 ハ暴 徒 加入 ノ志願 者 ナラ ント思 料 セラ ル

各 自鞋 一、 二足宛 ヲ携 帯 シ団 中 首 脳 者 ト認 ムヘ キ モノ 三、 四 名 ハ仕

テ周 衣等 ヲ改 造 シタ ル洋 服 及巻 脚 袢 ヲ着 シ約 半 数 ハ毛 布 ヲ背 負 ヒ尚

後 琿春 方 面 ニ出 発 セ ル カ年齢 ハ三十 四 、 五歳 以 下 二十 歳 位 ノ者 ニ シ

洞 (下 社 里対 岸 ) ニ来 リ 一泊 十 九 日 下広 浦 方 向 ニ向 ヒタ リ ト 尚 同 日銃 器 ヲ携 帯 セ ル猟 師 体 ノ鮮 人 四十 二 名 ハ間 島 徳 化 社 孟哥 洞

一、 間 島和 竜 県 太 拉 子 独立 運 動 者 幹部 馬 晋 ノ専 掌 ニ係 ル運 動 資金 募

ヲ経 テ安図 県 方 面 ニ向 ヒタ リ

集 額 標 準 ハ 一定 シ居 ラサ ル モノ ノ如 ク対 岸 四対 社 地 方 ハ五円 以 上 十

慶 興 対岸 地 方 ノ状 況

露 領 北 青 地 方鮮 人 ハ今 尚独 立 運 動 ニ熱 中 シアリ テ内 地 人 ハ勿 論 親

一、 五 月十 八日 支 那 領 中 琿春 ニ於 テ住 所氏 名 等 不詳 ノ内 地 人 一、鮮

円 以 下 三道 溝 地方 ハ五 十銭 以上 三 十 円以 下 ヲ予約 募 集 シツ ツ アリ応

日 鮮 人等 ノ迫 害 ヲ蒙 ル者 尠 カ ラ ス又 同 地 ニ ハ近 時米 国 士 官 一名 屡 々

人 二名 ハ同 地 不 逞鮮 人 ノ為拳 銃 ニテ射 殺 セラ レタ リ ト

二、 在 間島 明東 学 校 学 生 ヲ中 心 ト セ ル暗 殺 隊 、放 火隊 、放 毒隊 ノ三

募 者 ハ太拉 子居 住 鮮 人 富農 南 君 必 ノ二千 円 ヲ筆頭 ニ排 日鮮 人 ノ申 込

隊 ハ各 其 ノ目 的 ニ向 ツテ行 動 ヲ進 行 シツ ツ ア ル カ放 毒 隊 ハ毒薬 ノ蒐

者 多 数 ナ ル モ良 民 ニ ハ皆無 ノ状 態 ナリ ト

集 ニ腐 心 シ居 レリ而 シテ同 隊 ハ近 時 朝鮮 侵 入 ヲ企 画 シ越 境 耕作 ノ農

前 報 ニ同 シ

独立運動 ニ関 スル件 ( 国 外日報第八十九号)

大 正 八 年 騒密第四二二二号 六 月 十 七 日

発送 先

往 来 シ資 金 ヲ供給 シ独 立 運動 ヲ助成 セ シメ居 レリ ト ノ風 説 アリ

ト充 分 警 戒 注意 ヲ要 ス

船 ニ依 リ潜 入会 寧 ニ或 ハ羅 南 地方 ノ水源 地 ヲ侵 スヘ ク画 策 シ居 レリ

三 、鏡 城 郡 竜 城面 輸 城 崔 元 一 (元 憲 兵補 助員 ナ リト ) ハ五月 十 九 日 所 要 ノ為 間島 竜井 村 ニ旅 行 ノ帰 途 高嶺 鎮 対岸 四 茂 社 三屯 ニ於 テ日 本

図們江方面 支那領 ( 関東庁通報) 一、 間 島 不逞 鮮 人等 朝 鮮襲 撃企 画 説 奉 天 ヨリ ノ情 報 ニ依 レ ハ張 巡閲 使 ハ最 近密 偵 ヨリ左 ノ情 報 ヲ得 タ リト 間 島 延 吉 県 地 方居 留 鮮 人等 ハ今 尚 依 然 ト シテ独 立 運 動 ヲ企 テ目 下 東 辺 道 管 内 柳 河 、撫 松 、 臨 江 、通 化 、 桓 仁各 県 内 鮮 人等 ト通謀 シ在 リ テ 六月 二 日頃 間 島 ニ秘 密 会議 ヲ開 キ資金 ヲ募 集 シテ銃 器 弾薬 ヲ購 入 シ来 ル八 月 一日 ヲ期 シ事 ヲ挙 ケ ント決議 セリ ト 二、 安 図 県 地 方 ニ於 ケ ル韓 族 独立 運 動 (間島 派遣 員 報 告 )

ニ於 ケ ル在 住 鮮 人 ノ思 想 日 ニ悪 化 シ其 ノ身 ニ危 険 ノ及 フヘ キヲ慮

(五) 安 図 県 娘 々庫 ニ居 住 シア リタ ル内 地 人 山 本末 八 ナ ル者 同 地方

シ五 月上 旬 同 地 ヲ引 揚 ケ間 島 竜井 村 ニ来 リタ ルカ同 人 ノ言 ニ依 レ

ハ三 月上 旬 頃 露 国 装 ヲ為 シタ ル鮮 人 数名 入 込 ミ来 リ韓 族 独 立 ニ関

ス ル運動 ヲ開 始 シ寄 附 金 ハ其 ノ所 有 資産 ノ 二分 ノ 一ヲ提 供 ス ヘシ

ヘ シト脅迫 セリ ト

慮 セ サ ル ニ於 テ ハ大 韓 独立 ノ上 ハ家 屋 ヲ焼 払 ヒ家族 ハ死 刑 ニ処 ス

露 領 (関 東 庁 通報 )

最 近 在 哈爾 賓 憲 兵 隊 本 部 ニ左記 情 報 達 セリ ト

一、不 逞 鮮 人 ノ挙事 企 画

ニ組 織 セ ル仮 政 府 ト連 繋 ヲ執 リ密 ニ応 援 ヲ米 国 並 支 那 ニ求 メ ツツ

(一) 露 領 ﹁ニ コリ スク﹂ ヲ中 心 ト セ ル聯合 排 日 鮮 人等 ハ既 ニ上海

熾 ニ独 立 運動 ヲ鼓 吹 シツ ツ アリ ト其 ノ衝 ニ当 ル李 光洙 、 曹 成 慎 、

(一) 四月 中旬 以来 西 間島 地 方 ニ於 ケ ル鮮 人 学生 及不 良 青 年 輩 ハ安

示 威 運 動 ヲ開 始 セ ント企 画 中 ニシテ首 謀 者 ハ目 下 上海 ニア ル李 始

リ、 徐 当 弼 、李 承 晩 モ東 京 語 学校 出 身 者 ニシテ主 ト シテ米 国 側ニ

河相 斉 ハ何 レ モ東 京 語 学 校出 身者 ニシ テ支 那 側 ニ対 ス ル運 動 者 ナ

図 県 内 ニ集 合 シ朝 鮮 独 立 運 動 ニ関 シ露 領 方 面 ト モ連 絡 ヲ執 リ武 力

栄 ナ リト

ニ於 テ ハ主 ト シテ露 国 側 ニ運 動 ヲ為 ス等 各方 面 ヨリ応援 ヲ求 メ ツ

対 ス ル運 動 者 ナ リ ト謂 フ、更 ニ露 領 方 面 ニ於 ケ ル韓 族中 央 総 会 員

︹マ マ ︺

(二) 五月 中 旬 安 図県 公署 所 在 地娘 々庫 ニ於 テ ハ本 運動 者 多 数 集 合 セ ント シタ ル カ同県 知 事 ハ奉 天督 軍 ノ命 ナ リト シテ主 謀 者 ノ立 退

逞 行 為 ヲ為 シツ ツ アリ ト殊 ニ二道 江 地方 ニ散 在 スル旧 暴徒 ニ属 セ

(四) 目 下安 図 県 下各 地 ニ ハ不 逞 鮮 人等 支 那 馬 賊 ト気脈 ヲ通 シテ不

道 江 ノ二部 落 ニ集 合介 在 シア リト

シ各 地 ニ募 集 員 ヲ派 遣 シ義 勇 兵 ヲ募 集 シ応 募者 ハ朝 鮮 内 地 ニ送 リ

リ ス ク﹂ ﹁ク ロデ ュウ オ﹂ 附 近 ヲ中 心 ト シ テ排 日鮮 人 ト気 脈 ヲ 通

(二) 露 領 ﹁ク ロデ ュウ オ﹂ 鮮 人 民会 長崔 泰 一ナ ル者 ハ浦 潮 ﹁ニ コ

ノ計 画 ヲ進 メ時機 ヲ窺 ヒ居 ル模 様 ナ リ

ツ ア ル結 果 現在 露 国 銃 二、 三 万挺 並弾 薬 多数 ヲ手 ニ入 レ独 立挙 事

︹ママ︺

ヲ厳 命 シ取 締 ヲ励 行 シ居 ル為 市街 地 ニ侵 入 セ ス同 市外 各 山 村 及 二

シ徒 輩 ハ支 那 馬 賊 ト共 ニ山 間 僻 地 ヲ横 行 シツ ツ同 類 ノ糾 合 ニ努 メ

募 集 方 法 ハ老 年 ヨリ逐 次少 年 ニ及 ホ シ仮 令 如 何 ナ ル障 害 事 ア ル モ

以 テ独 立運 動 ヲ為 サ ム計 画 ヲ企 テ ツツ ア リ ト ノ説 専 ラ ナ リト其 ノ

今 ヤ其 ノ数 三、 四百 名 ニ達 スヘ シト 而 シ テ之 等 不 逞 鮮 人 ハ 一見 猟 夫 ノ装 ヲ為 シ総 テ銃 器 ヲ携 帯 シ露 領 方 面 ヨリ ノ命 令 ヲ得 テ鮮 内 地 ニ侵 入 ス ルノ計 画 ア リト

目 的 ヲ貫 徹 スヘ シト傲 語 シ居 レリト 云 フ 上 海 方 面 (朝鮮 軍 司 令部 通報 )

万 ニ堪ヘ サ ルナ リ今 後吾 等 ノ目 的 遂行 益 々困難 ナ ル ハ勿 論学 校 ノ

李 範 允 、李 東 輝 等 ハ既 ニ義 勇 兵 一万 名 ヲ羅子 溝 、 哈 蟆 塘 ﹁ポ セ

封 鎖 ニ基 ク子弟 ノ教 育上 憂 慮 ニ堪ヘ ス

ツ ト﹂ 方 面 ニ集 中 シ銃 器 亦 約 一万 余挺 ヲ得 テ今 ヤ活 動 ノ気運 ニ到

諜 報 ニ依 レ ハ在 上 海朝 鮮 人 ハ講 和会 議 ニテ独 立絶 望 ト ナ レ ハ決 死 隊 ハ戒克 船 ニテ渡 航 シ朝 鮮 各 地 ニ大騒 擾 ヲ起 シ 一面 日本 内 地 ノ大 工

ヲ以 テ何 人 カ ヲ軍 資金 醵 集 ノ目 的 ニテ間 島 地方 ニ派 ス ヘキ旨 ノ通

達 シタリ ト雖 遺 憾 ナ カ ラ軍 資 金 不足 ノ為 糧 食 ノ供 給 甚 タ困難 ナ ル

曩 ニ支 那 官 憲 ノ封 鎖 セ ル明東 学 校 ハ依然 ト シ テ生徒 其 ノ他 ノ出

(三) 明東 学 校 ノ近 況

意中

ハ柳 河天 等 ト共 ニ前 記 東 溝 村 ニ潜 伏 シ ア ル ニア ラ ス ヤト疑 ハル注

馬 晋 ハ目 下 何 レ ニカ逃 走 其 ノ行 衛 ヲ晦 マセ リ ト称 セラ ル ル モ或

聞 ﹂ ト称 シ六月 七 日第 八 号 ヲ発 行 シ頒 布 セ ル事 実 アリ

シ ツ ツア リ ト柳 河天 カ目 下 編輯 発行 シ ツ ツ ア ル新 聞 ハ ﹁一民新

ク柳 河 天 ハ時 々天主 教 村 徳 興 学校ニ 往 来 シテ印 刷 物 ノ発行 ニ従 事

柳 河 天 、張 錫 成 ノ両 君 ハ目下 明東 東 溝 村 ニ潜 伏 シ ア ル モノ ノ如

(二) 柳 河 天 、張 錫 成 、馬 晋 ノ言 動

ス ル ハ多 大 ノ困 難 ヲ伴 フヘ キ ヲ憂 フ云 々

身 分 資 産 ニ応 シ テ相 当寄 附 ヲ為 シタ ルヲ以 テ此 ノ上 寄附 金 ヲ募 集

信 ア リタ リ然 レト モ太拉 子 ヲ中 心 ト ス ル当 地方 ニ於 テ ハ之 迄 其 ノ

場 ヲ破 壊 ス ル為 爆 裂 弾 ヲ製 造 ス ル ノ決 議 ヲ為 シ連 判 帳ニ 記 名 セ ル者

前 報ニ 同 シ

多 シト 発送先 大 正 八 年 六 月 十 八 日 騒密第 四三二六号 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 九 十 号 ) 図們江方面 支那領 ( 間 島 派 遣 員報 告 )

間 島 和 竜県 太 拉 子 地方 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 者 ノ動 静 ヲ内 査 シタ

一、 大 拉 子 地方 独 立 運動 者 ノ状 況

ル所 左 ノ如 シ (一) 南 世極 ノ言 動 南世 極 ハ目 下 太 拉子 社 事務 所 ナ ル自 宅 ニ在 リ テ諜 者 ニ対 シテ語

吾等 ハ李 煕悳 ニ欺 カ レ却 テ彼 ヲシ テ我 党 ノ内 容 ヲ探 知 ス ルノ便

ル所 左 ノ如 シ

因 ニ支 那 官 憲 ハ六月 七 日 和竜 県 七道溝 中 村 鮮 人 私立 学 校 ノ閉鎖

入 ス ル モノ ナ シ明東 学 校 生徒 四名 ハ義勇 兵 ト シ テ六月 八 日、 六 、

ヲ命 シ生 徒 四十名 ヲ解 散 セ シ メタ リ支 那側 ハ今 後 鮮 人 ノ多 衆 集 合

ヲ与ヘ タ ル ハ遺 憾 ナ リ彼 ハ依 然 日本 ノ走 狗 タ リ此 ノ儘 生存 セ シメ

日本 官 憲カ 吾等ニ 圧 迫 ヲ加 ヘント ス ル ハ是 当 然 ノ コト ナ ル モ最

ノ機 会 ヲ与ヘ サ ル方 針 ヲ執 ル コト ト ナ レリ ト

七 名 ハ九 日露 領 ニ向 ケ出 発 セリ ト

近 支那 側 ノ態 度 一変 シテ取締 峻 厳 ヲ極 ハム ル ニ至 リ関東 其 ノ他 ノ

置 ク人物 ニアラ ス

諸 学校 ヲ閉 鎖 解散 セ シメ或 ハ同 志 ノ逮 捕 ニ努 ムル カ如 キ ハ心 外 千

(四) 和 竜 県支 那 官 吏 ノ動 静 和 竜 県知 事 毛 鴻 勲 ハ今 回転 勤 ノ命 ニ接 シ鶴 城 巡警 区 官 ハ免 職 ト

目 下 間 島 各 地 ニ於 テ盛 ニ寄 附 金 ヲ募 集 中 ナ ル カ耶蘇 教 堂 或 ハ排 日

学校 所 在 附 近 ノ者 ハ寄 附 ニ応 シツ ツ ア ル モ以外 ノ地 ニ於 テ ハ近来 寄

附 ヲ拒 絶 スル者 ハ漸 次 多 キ ヲ加ヘ ツ ツ ア ル カ如 シ

露 領 (浦 潮 派遣 軍 憲 兵 隊 司令 部 通 報 )

ナ レ ル カ其 ノ理 由 ハ知 事 ハ正 東 学 校 ニ於 ケ ル日 本憲 兵 補 助員 ノ凌 虐 事 件 ニ対 シ巡 警 区官 ハ鶴 城 方 面 ニ於 ケ ル不 逞 鮮 人 ノ旅 行 者 加害

浦 潮 附 近 ニ於 ケ ル独 立運 動 ハ過 ク ル三 月十 七日大 韓 国 民 議 会 ( 首

領 文 昌 範 ) ノ宣 言 書 配 布 以来 老 人 同 盟 団 ( 首 領 金 致 宝 、洪 範 図 )青

事 件 ニ対 スル不 取 締 ニ因 ル モノ ナリ ト 二、 間 島 地 方決 死 隊 員 募 集 状況

頭 道 溝 ニ出 ツ ル予 定 ナ リ ト又 同 人 ト共 ニ露 領 ヨリ来 リ シ林丙 烈 ハ

東 輝 、 李 範 允等 ノ武 人 派 ニ属 シテ壮 丁 ヲ集 メ軍隊 教練 ヲ為 シツ ツ ア

ノ請 願 ヲ為 サ ント シ青 年会 ハ武 器 弾 楽 ノ蒐 集ニ 努 ム ルト共 ニ 一方 李

老 人会 ハ李 承喬 外 七名 ノ代 表 者 ヲ朝 鮮 ニ派 遣 シ政 府 ニ対 シ国 権恢 復

ヲ通 シ特 ニ間島 方面 ト ハ頻 繁 ニ往 復 シ種 々画策 ヲ廻 シツ ツ アリ最 近

六 月 五 日延 吉 県 九松 墟 社 八道 溝 下 坪 ニ至 リ同 地附 近 土 門 子 地方 財

年同志会 ( 首 領 金 夏 錫 、金 震 ) 新 ニ組 織 セラ レ各 地 方 ノ同 志 ト気脉

務委員 ( 寄 附 金 募 集 者) 徐 南 徳 等 数名 ト協 議 シ寄附 金 募 集 ニ努 メ

リト報 セラ ル又韓 人 新報 、 自 由 報 ハ盛 ニ大 言 壮語 シ騒 擾 事件 ノ為 ニ

(一) 決 死隊 募 集 ノ用務 ヲ帯 ヒ来 レ ルト称 セ ラ ル ル林 虎 ハ六 月 五 日

ツ ツア リ ト

生命 財 産 ヲ犠 牲 ニ供 スヘ シ等 称 シ ツ ツア リ

多 大 ノ死 傷 者 ヲ出 シタ ルヲ憤 慨 ス ル ノ記事 ヲ連 載 シ復 讐 ノ為 宜 シク

竜 井 村経 由 明東 ニ赴 ケ ル カ同 人 ハ明東 ヨリ図們 江上 流 地 方 ヲ廻 リ

(二) 決 死隊 応 募 者 ト称 セラ ル ル旧 暴徒 或 ハ青 年学 生 ニ シテ敦 化県

来 屡 々過 激派 奥 味 ノ 一派 ト往 復 シ或 ハ兵役 ノ義務 ア ル ヲ利 用 シテ朝

セサ ル ヲ悟 ルヤ漸 ク悪 性 ヲ帯 ヒ危 険 ナ ル傾 向 ヲ生 シツ ツア リ即 チ近

乗 シ放 恣 放縦 極 端 ナ ル自 由 主 義 ヲ謳 歌 シツ ツ アリ テ独 立 運 動 ノ成 功

彼 等 ハ多 ク近 代 思 想 ニ感 染 シ殊 ニ露 国革 命 以来 上 下 秩 序 ノ紊乱 ニ

ケ タ ル者 亦尠 カ ラ ス

由 来 本 地 方 ノ鮮 人 ハ帰化 シタ ル者多 ク青 年 者 流 ニ ハ露 国 教育 ヲ受

沙河江 ( 支 那 人 ハ沙 河 沿 ト 云 フ) ニ向 フ者 今尚 絶 タ ス 六 月 一日竜 井 村 ニ来 リ シ孟 陸 軍 団長 ニ対 シ沙 河江 地 方 ニ不逞 鮮 人 集 合 ノ状 況 ヲ談 シタ ルニ同 団長 ハ軍 警 ヲ派 遣 シ調 査 ノ上 取締 ヲ 行 フヘ シト述ヘ タ リ

林虎 ト共 ニ間 島 ニ来 リ シ林 丙 烈 ハ主 ト シ テ寄 附 金 募 集 ニ従事 シア

鮮 大 隊 ノ組織 ヲ策 シ或 ハ支 那 人 ノ排 日 的行 動 ヲ利 用 シ日貨 非 買 ヲ決

三 、 独 立運 動 者 寄 附 金募 集 状 況

ル カ募 集金 ハ在 露 決 死隊 ノ経 費 ニ充 ツ ル モノ ニ シテ其 ノ予 定額 ハ間

文 昌範 、全詰 訓 、金 河球 、 韓 容憲 等 ハ米 国 ニ帰 化 シタ ル露 国 過 激

(実 例 )

議 ス ル等 即 チ是 ナリ

︹マ マ︺

島 ヲ通 シ約 五千 円 ナリ ト 間 島 地方 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運 動寄 附 金 ハ 一回 ハ約 三 万 円第 二 回 ハ 七 千 円 ニ シテ内 五 千 円 ハ上 海 ニ二千 円 ハ吉 林本 運 動 幹部 ニ送 リ タ リ ト

派 ﹁ミ ーチ ング﹂ ナ ル者 ト屡 々会 合 ス 上 海 ニ於 テ呂 運 亨 ハ露 国 過激 派 ﹁ジ ヨ ン ロザ ルウ イ ツ チ﹂ ト 会見

五 月 十 一日 ﹁ニ コリ スク﹂ ニ於 テ鮮 人 四名 俘 虜 墺 太利 兵 ﹁ジョ セ

シタ ル後浦 潮 ニ来 リ五 月 二 日同 志 ト会合 ス

フノ イ コル フ﹂ ニ爆 裂 弾 ノ製 造 ヲ依頼 ス 露 国カ 壮 丁 ニ対 シ動員 令 ヲ下 シタ ル時 帰 化 鮮 人 中過 激 派 ニ同情 ヲ 有 スル者 ハ寧 ロ日 本 ト戦 フ ニ如 カ スト テ李 東 輝 ノ下 ニ奔 リ投 ス ル者 尠 カ ラ スト 云 フ 五月 十 四 日 ﹁ニ コリ ス ク﹂ 朝 鮮 人 将校 六名 ハ ﹁コルチ ヤ ツ ク﹂執

露 領 (間島 派遣 員 報 告 )

最 近不 逞 鮮 人林 虎 (国 外 日 報第 九 十 号参 照 ) ト共 ニ間 島 ニ来 リ タ

ル不 逞 鮮 人 林 丙 烈 ( 元 一両 溝 私 立学 校 教師 )カ 同 志 ニ語 リ タ ル処 ニ

依 レ ハ露 領 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 者 ハ露 国 帰 化 軍 人 及労 働 者 ト 団結

シ代 表 者 ト シテ 二十 余 名 ヲ選 ヒ露 国 過 激派 首 領 ニ面接 セ シメ聯 絡 ヲ

ナリ 又本 運 動 ニ ハ在 露 支 那 人 労働 者 モ加 入 スル コト ト ナ レリト

執 リ タ ルカ同 代表 者 ハ既 ニ過激 宣 言 書 ヲ発 布 シ在 露 鮮 人 間ニ 宣 伝中

鮮 人秘 密 団 体 ノ組 織

上 海 方面 ( 関 東 隊長 通報 )

東 並 鮮 内各 要 地 ニ支 部 ヲ置 キ之カ 募 集 員 ヲ派 遣 シ募 金 ノ傍 ラ各 地 諸

上海 救 国 情 友 会 ト称 ス ル団 体 ヲ組 織 シ吉林 、長 春 、浦 潮 、奉 天 、安

目 下上 海 ニ於 テ ハ韓 国 独 立 運 動費 募 集 ノ目的 ヲ以 テ新 高 麗 共 和 国

五月 四 日新 韓 村 韓 良 五 方 ニ於 テ青 年同 志 会 ヲ開 催 シ銃 器 ノ購 入 ヲ

政 官 宛 ﹁ニ コリ スク﹂ 市 中 ニ朝 鮮 人 大隊 編 成 ノ許 可 ヲ出 願 ス

決 議 シタリ 依 テ 五月 二十 五 日金 元 煕 ハ ﹁ニ コリ スク﹂附 近 ニ於 テ支

前 報 ニ同 シ

般 ノ内 状 ヲ探 知 蒐 集 スヘ キ目 的 ノ下 ニ精 々奔走 中 ナ リト 云 フ

騒密第 四八 一五号

団 長金 圭 冕 ハ五 月初 旬 露 領 ﹁ニコリ ス ク﹂ 附 近 ニ至 リ李 東 輝 ト

(一) 団幹 部 ノ動 静

運 動 機 関大 韓 新 民 団 ノ近況 ニ関 シ諜者 ノ齎 ラ ス所 左 ノ如 シ

琿 春 県春 化 社 草帽 頂 子 ニ本 部 ヲ置 キ金 圭 冕 ヲ団 長 ト ス ル韓 族 独 立

一、 大 韓新 民団 ノ現 況 (五 月 二十 三 日国 外 日報 第 七十 三 号参 照 )

支 那領 ( 間 島 派遣 員 報 告 )

図們江方面

独立 運 動 ニ 関ス ル件 (国 外日報 第 九 十 二号 )

大 正 八 年 六月 二十六日

発送先

那 人 ヨリ機 関 銃 一挺 及 弾 丸 若干 ヲ九 千留 ニテ 又韓 人 ヨリ歩 兵 銃 十 六

ナリ

挺 及弾 丸 若 干 ヲ 三千 六百 留 ニテ購 入 シ ﹁ナ ジ ヤ コウ﹂ 山中 ニ隠 匿 中

五月 七 日新 韓 村 小 学 校 内 ニ青年 会 ヲ開 キ 日本 品 非 買 ノ決 議 ヲ為 シ 来 会 員 六十余 名 之 ニ賛 成 ス

騒密第四四五九号

前 報 ニ同 シ

中 華 商報 ( 浦潮)遠東報 ( 哈 市 ) ト連 絡 シ折 々排 日 文 ヲ掲 載 セ シ

発送先

ム

大 正 八 年 六 月 二 十 一日

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外 日報第 九十 一号) 図們江方面

会 見 シ種 々意 見 ヲ交 換 シタ ル後 最 近 支 那領 ニ於 テ ハ韓 族 独 立 運 動

右買 収 シ得 タ ル兵 器 類 ノ運搬 ニ関 シ苦 心中 ニシ テ浦 潮 ヨリ海路

尚 目下 爆 弾 三 百個 ヲ調 達 中 ナ リ ト

発 見 ノ虞 ア リ其 ノ運 搬 方 法 ニ困 難 シア リト或 ハ露 西亜 軍 衛戍 司令

南 部 烏 蘇 里沿 岸 ニ輸 送 スル ノ途 ナ ケ レ ハ陸 路 運 搬 ノ外 ナ キ モ是 亦

ニ対 ス ル支 那官 憲 ノ取 締 厳 重 ニ シテ同 志 ノ支 那 領 居 住甚 タ不 安 ナ ル モノ ア ル ヲ以 テ新 民 団 本部 ヲ モ浦 潮 新 韓村 ニ移 転 セ シム ル コト

国 人 ヨリ モ武 器購 入方 運 動 中 ナ リ ト

官 ヲ買 収 シテ露支 国 境 迄 搬 出 シ草 帽 頂 子 ニ送 致 セ ント協 議 中尚 米

ト セリ其 ノ理由 ト ス ル所 ハ露 領 ニ於 テ ハ日本 官 憲 カ鮮 人逮 捕 ノ権 利 ナ キ モノナ リ ト言 フ ニアリ ト而 シ テ金 圭冕 ハ目 下新 韓 村 ニ居 ヲ

間島 鮮 人 等 ノ民 心稍 動 揺 ノ兆 ア リ

六月 三日 発 行 ノ吉 林 新 共 和報 ノ電 文 欄 ニ左 ノ如 キ記事 ア リト テ在

二、 吉 林 新 共 和 報 ノ記 事

構ヘ 団 経 理 局長 李 存 洙 ト共 ト会 務 ヲ処 理 シツ ツ ア リ 羅 子 溝 方 面 ニ於 ケ ル新 民団 議 事 部 長 李 春範 ハ金 圭 冕 ノ命 ニ依 リ

モ両 者 ノ意 見合 致 セ サリ シヲ以 テ李 春範 ハ善 後 策協 議 ノ為 五 月 二

テ李 東 輝 一派 ト共 ニ羅 子溝 地 方 ニ武 官 学校 ヲ設 立 セ ント企 テ タ ル

(二) 団 員 及寄 附 金 ノ募 集 状 況

ト ヲ許 可 セラ レタ ルカ日本 講 和 委員 ハ朝 鮮 民 族 ハ欧 州 戦 争 ニ参 戦 セ

ト セ ラ レ臨 時 仮政 府 外 交総 長 金 奎 植 氏 大会 ニ出席 発言 権 ヲ有 ス ル コ

五月 三十 日講 和会 議 ニ於 テ韓 国 ノ独 立請 願 ハ当 ヲ得 タ ル モノナ リ

新 民 団 ハ他 ノ独 立 運動 機 関 ニ比 較 シ基 礎稍 々鞏 固 ニ シテ運動 計 画

サ ルヲ以 テ講 和 会 議 ニ列 席 シ又 ハ独 立 ヲ要 求 ス ル権 利 ナ シト抗 弁 シ

十 八日 草 帽頂 子 経 由 浦潮 新 韓 村 金 圭 冕 ノ下 ニ赴 キタ リ

ノ実 行 方 法等 ニ於 テ モ著 実 ナ ル モ ノア リ ト セ ラ レ 一般 ニ好評 ア リ

ヲ与 フ ルト同 時 ニ独 立 ヲ承 認 スヘク審 議 中 ナリ ( 巴 里特電 )

極 力 反 対 シタ ル モ結 局各 国 委 員 ハ之 ヲ拒 ケ朝 鮮代 表 者 ニ出 席 発言 権

露

団 員 及 寄附 金 ノ募 集等 ハ好 成 績 ヲ挙 ケ ツ ツ アリ ト而 シ テ団員 既 ニ

浦 潮 ニ於 ケ ル容 疑 外 人 ノ言 動 ( 間 島 派 遣 員 ノ報 告 )

領

称 セラ ル琿 春 県 東溝 地 方 ニ於 テ ハ今 尚 団 員 及寄 附 金 ノ募 集継 続 セ

三 万 ニ達 シ結 束 甚 タ確 ク寄 附 金 ハ六十 万 留 ノ多 キ ニ達 シ居 レリ ト

ラ レツ ツ ア リ

五 月 二 十 五、 六日頃 浦 潮 新 韓 村居 住 ノ新 民 団長 金 圭 冕 方 ニ露 領 在

住 文 昌 範 及琿 春 県 黒 頂 子方 面 ヨリ義 捐 金 十 五 万留 ヲ募 リ来 レ ル黒 頂

(三) 武 器 ノ準 備 状 況

為 シ タ ル後 本 運 動 ノ中絶 セ サ ラ ン コト ヲ希 望 シテ機 ノ熟 ス ヲ待 ツ ヘ

子 地 方有 力鮮 人 申 禹汝 及兪 某 等 会 見 中米 国 領 事 ナ リ ト称 ス ル 一外 人

二挺

新 民団 ハ露 領 ﹁バ ラ バ シ﹂居 住 露 国 帰 化鮮 人韓 某 ( 露名 サカリ

銃 

ハ鮮 人 通 訳 一名 ヲ伴 ヒテ金 圭 冕 ヲ訪 問 シ韓 族 独立 運 動 ニ関 シ会 談 ヲ

関

ハ米 国 ニ於 テ之 ヲ供給 スヘ シト附 言 シ韓 民 族 ノ壮 挙 ヲ賞讃 シテ帰 還

シト慫慂 シ本 運 動 同 志間 ノ団 結 鞏固 ナ ル ニ於 テ ハ武 器 及資 金 ノ如 キ

ー)其 ノ息 韓 光 沢 ( 露 名 ミ ツサ ー) ヲ仲 介 ト シテ浦 潮露 国兵 器 廠

機

四個

六 十挺

ヨ リ買収 シ得 タ ル兵 器 類 次 ノ如 シト

弾 

小銃 (五連 発 )  爆

セリ ト 発送 先

前 報 ニ同 シ

大 正 八 年 六 月 二十 七 日 騒密第四八三三号 独 立運 動ニ 関 ス ル件 (国外 日報 九 十 三号) 図 們 江 方面

四 、 明東 学 校閉 鎖後 議 事 部 員 及 生徒 等 ハ 一時 局 子 街 臥 竜洞 ニ集合 シ

タ リ シカ取 締 更 ニ厳 重 ナ ル ヲ以 テ遂 ニ羅 子溝 地 方 ニ引揚 ケ タ リ不穏

文書 ﹁ 吾 等 ノ消息 ﹂ ト称 ス ル モノ ハ目 下各 地 ヲ排 徊 シツ ツ ア ル明東

学 校 生徒 ニ依 リ テ発 刊 配 布 セラ レ大 韓 独立 新 聞 ハ太拉 子或 ハ明 月溝

方 面 ニ於 テ発 刊配 布 セ ラ レ ツツ ア リ ト

五 、明 東 学 校附 近村 落 ノ鮮 人 ハ同 校 解 散後 寄 附 金 ノ募集 ニ応 ス ル者

ル行 動 ヲ非 難 シツ ツ ア リト

ナ ク従 来 明東 学 校 ニ集 合 シ居 リ タ ル独 立運 動 者 及 同校 生徒 ノ執 リ タ

六、 六月 初 旬 以来 延 吉 県 内居 住 鮮 人 ノ所有 銃 器 ハ支 那 官 憲 ノ証明 ニ

支那領 ( 間 島 派 遣員 報 告 )

警 蔡 官 ノ増 加 等 ニ依 リ 明東 学 校閉 鎖 以後 表 面 稍 平静 ノ状 態 ニア リ テ

モ不 逞 ノ徒 ハ之 ヲ隠 置 ス ルカ或 ハ密 ニ他 地 方 ニ転送 シツ ツ アリ ト

依 リ 一時 支 那宮 憲 ニ預 ケ 入 ル ル コト トナ リ良 民 ハ 一々提 出 シ居 レ ト

現 下 間島 地 方ニ 於 ケ ル韓 族 独 立 運動 ノ形 勢 ハ支 那 官 憲 ノ取締 日 本

リ来 レ ル徒 輩 ハ間島 奥 地 タ ル蛤蟆 塘 、 羅 子 溝 地方 或 ハ安 図県 地 方 或

寄 附 金 ノ募 集 等 モ意 ノ如 ク ナ ラサ ル モノ ノ如 ク従来 不 逞 ノ行 動 ヲ執

七、 局 子 街支 那 人 間 ニ ハ上海 発 行 ノ救 国報 配 布 セラ レテ排 日思 想 ヲ

露 国 ﹁オ ム スク﹂ 政府 ニ頼 ラ ント ス ル モノ ナリ ト公 言 シ ツ ツ ア ル モ

煽 ラ ント シツ ツ ア リテ 不逞 鮮 人等 モ之 ニ雷同 セ ント シツ ツ ア ル モ支

実 ハ同 国 過激 派 ト通 シテ本 年 九 月 頃 迄 ニ ハ是 非 ト モ決 死 隊 ノ活 動 ヲ

ハ遠 ク露 領 地 方 ニ赴 ク者 多 ク 一部 ノ幹 部 及 学 生等 カ僅 ニ独立 新 聞 ノ

募 集 ニ奔 走中 ナ ル モノ ノ如 シ

実 現 セ シ ムヘ キ計 画 ナ リ ト目 下 不逞 鮮 人 ノ集 団 ハ支 那 領 ノ何 レカ ノ

那 官 憲 ノ警戒 取 締 厳 重 ニ シテ目 下 ノ処 格 別 ノ言 動 ヲ聞 カ ス殊 ニ道 立

二 、林 虎 ト共 ニ露 領 ヨリ来 間 セ ル林 丙 烈 ハ目下 依 蘭 溝 ニ滞 在 シテ各

発 刊配 布 及 寄 附 金 ノ募 集 ニ従 事 シ居 ル モノ ノ如 シ今 諜 知 シ得 タ ル間

地 ニ人 ヲ派 シテ寄 附 金 ヲ募 集 セ シメ ツツ ア ル モ在 住 鮮 人 ハ形 勢 ノ甚

地 方 ニア ルヘ シト観測 スル モノ ナ リ

島 内 ニ於 ケ ル独 立運 動 者 ノ行 動 及 民心 ノ状 況 等 ヲ摘 録 ス レ ハ左 ノ如

タ振 ハサ ルヲ観 テ之 ニ応 募 ス ル者 甚 タ少 ナ キ状 態 ナ リ

九 、 在 米 安昌 浩 ハ六 月 二 、 三 日頃 米 国 ヨリ上 海 ニ渡 航 シ来 リ同 地 ニ

中 学 校 鮮 人学 生 ハ同 校寄 宿 舎ヨ リ外出 ヲ禁 シ ラ レア リ ト

三、 局 子 街居 住 王 今 鵬 ノ母金 姓 女 、 琿 春居 住 韓 国 城 妻王 姓 女 及 局 子

於 ケ ル同志 ノ熱 誠 ナ ル歓 迎 ヲ受 ケタ リ同 人 ハ韓 国 ノ独 立 有望 ナ ル ヲ

八 、 間 島 及其 ノ他 各 地方 ヨリ露 領 ニ赴 ク鮮 人 多 数 ナ ルカ是 等 ハ表 面

街 居 住 鄭柱 恒 ノ三 女 ハ相 連 絡 シ五 月初 旬 以来 寄 附 金 募集 ニ関 ス ル宣

以 テ臨 時 政府 ニ出 頭 ス ヘク渡 航 セ ル モノ ナ リト ノ通 信 吉 林 ヨリ間 島

一、露 領 ヨリ来 間 セ ル林虎 ハ目下 茂 山 間島 地 方 ヲ俳 徊 シ決 死 隊員 ノ

布 文 ヲ配 布 シテ寄 附 金 ヲ募 集 シ約 四 百余 円 ヲ調 達 シ得 タ リ シカ最 近

同 志 者 ニアリ タ リト

シ

ニ至 リ之 ニ応 募 ス ル者 ナ ク目 下 中 止 ノ姿 ナ リ ト

査 安 仁 鍾 、 同趙 祺 煥 、 同金 昌 国 及 李 徳俊 ハ明東 学 校 学 生 等 ト 共ニ 六

十 、 曩 ニ職 ヲ放 棄 シ韓 族 独立 運 動 ニ参 加 シタ リ ト認 メラ レタ ル元 巡

ニ出 来 ス鮮 人 ニ シテ断 髪 者 ナ ト ノ旅 行 ス ル者 ア レ ハ日本 官 憲 ノ走 狗

子 溝 方 面 ハ不逞 鮮 人 ノ巣 窟 ニ シテ同 地 方 ハ危 険 ニシテ旅 行 等 ハ絶 対

三 、 汪清 県 羅 子 溝 方 面 ヨリ最 近 帰来 シタ ル鮮 人 ノ語 ル所 ニ依 レ ハ羅

ヨリ不逞 鮮 人 ノ入込 ム者 夥 シク 目 下同 地ニ ハ管 理 兵 ト称 スル農 民 兵

ナ リ トテ捕ヘ 拷 責 スル事 珍 シカ ラ ス而 シ テ同 地方 ニ ハ近来 浦 潮 方 面

月 上旬 浦 潮 新 韓 村ニ 滞 在 中 ナ ル ヲ目 撃 シ タ ル者 ア リ 以 上 ノ如 ク ニ シテ間 島 地方 ニ於 ケ ル韓 族 独立 運 動 ハ現 下 ノ情 勢 稍

ノ組 織 ア リ テ頭 目 文 某 ト称 シ本 年 三月 浦 潮 方面 ヨリ多 数 ノ兵 器 ヲ輸

下 火 ニシ テ間島 地方 不 逞 行 動 者 ハ目 下 ノ処 露領 及 上海 方 面ニ 於 ケ ル 最 後 ノ活 躍 ノ期 ヲ望 ミ ツ ツ沈 黙 ヲ守 リ ツ ツ アリ

入 セ リト

ニ対 シテ ハ既 ニ強制徴収 ヲ為 シツツ アリト云 フ

リ シト尚現 ニ本年 収穫期迄糧食 ヲ支ヘ剰余 ヲ生 スヘキ見込 アルモノ

食料 ヲ控除 シタル残額全部 ヲ強制徴収 スヘク既ニ部民 一般ニ通達 ア

目的 ハ他日義軍トナリテ鮮内地ニ侵入 シ我官理兵 ノ軍用金ニ充当 セ ンカ万同地方居住者 ヨリ本年 ノ収穫期 ニ於 テ毎戸 ヨリ家族 一ケ年 ノ

︹マ マ︺

右 管 理 兵 ナ ル モノ ハ常ニ 部 落 ニア リ テ農業 ニ従 事 ス ル モ事 ア ル場

発送先

合 ハ命 令 一下直 ニ集 合 シ銃 剣 ヲ執 リ軍 務 ニ服 ス ル モノ ニシテ同 兵 ノ

前報 ニ同 シ

大 正 八 年 騒密第 四八六三号 六月 二十七日

独立運動ニ関 スル件 (国外日報第九十四号) 図們江方面 支 那領 (鏡城隊長報告)

鴨 緑江方面 (義州隊長報告)

一、在間島帝国総領事館警察署 ハ支那軍警 ノ援助 ヲ受 ケ去 ル五月二 タ ルカ当時同校生徒 ノ間島各地 ニ四散 シタ ルモノ尠 カラサリシカ五

十 七日和竜県太拉子明東学校 ノ大捜索 ヲ行 ヒ首謀者 ヲ逮捕 シ引揚 ケ

同県沖和堡涼水泉子朝鮮人組合涼水泉子支部第五区長金永洙方ニ来

大正八年 六月 一日輯安県沖和堡揚子溝独立支団員朴昌洙外二名 ハ

リ洞 民ノ重 ナル者十六名 ヲ集 メ独立団 ノ組織 ヲ強要 シ事務所 ノ急設

一、大韓独立団組織強要ニ関 スル件

為 シツツアリト又同校 生徒十数名 ハ其 ノ後和竜県四茂社内大宗教徒

ヲ命 シ左記役員 ヲ指名 シテ朝鮮人組合涼水泉子支部管内第五第六区

月三十日同校生徒ナリト自称 スル青年約 三十名 ハ対岸和竜県合化社

宅ニ潜伏 シ何事カ謀議 シ且彼等 ハ会寧竜井村間 ノ電 線 ヲ切断 シ日人

南坪洞ニ来 リ同地耶蘇 教徒宅ニ合宿 シ独立運動 ニ関 スル不穏言動 ヲ

タル通行者特 ニ郵便逓送人 ヲ殺害 スヘシト称ヘ居 レリト

ハ爾今揚 子溝独立支団 ニ於 テ之ニ当 ルヘキ旨 ヲ告ケ翌 二日立去 リタ

ヲ其ノ管轄 地域 ト為 シ且従来鮮人組合支部 ニ於 テ執 リ来 リタ ル事務

ルカ其ノ後 六月五日前記朴昌洙 ヨリ涼水泉子移住鮮 人崔致穆宛一 戸

二、和竜県三道溝方面 ニ於 ケ ル民間 ノ風説ニ 曰ク露 国西比利亜 ニ於

ニ付団費 一円五拾銭宛 ヲ徴収送付方通報 シ来 リタリト

テ成立 セル鮮 人同盟血戦隊 ハ過激派 ト共同 シ勢頗 ル盛 ニシテ曩 ニ米 ツツアリト

国軍 ヨリ精鋭 ナ ル兵器 ヲ入手 シ同隊 ハ将ニ間島 ニ入 リ活躍 セムトシ

原籍

左

記

平安北道謂原郡西泰面蓮豊洞

原籍 右ニ同

不明 洙

穆

永

致

財務員  金

沙

善

三

鳳

金

検察員  安

総務員  崔

住所 支那輯安県沖和堡涼水泉子

住所 右ニ同 右 ニ同 同 

輯安県沖和堡小陽岔天道教奉訓金秉七 ハ朝鮮 人組合外岔溝支部長

二、愛国 会組織 ニ関 スル件 元鼎 三ト相語 リ横着極 マル鮮 人独立団 ヲ打破 シ不逞徒輩 ヲ根絶 スル

名

記 原

籍

平北楚山郡南 長 面 化豊洞

輯安県沖和堡 小陽岔

住

金 秉

氏

七

四五

四四

名 年齢

三六

三 済

四〇

元 粛 金〓

淳

同 同

崔 碩

同

所

目的 ヲ以テ六月五日首標愛国会 ヲ組織 シ事務所 ヲ輯安県沖和堡小陽

会

岔 ニ設 ケ左 ノ職員 ヲ任命 セリ 職

総 総 庶 務 長

同郡東面

同

長

査

平北義州郡以 下不詳

察

小 陽 岔 第 一区支会長

外 岔 溝 第 二区支会長 七 千 亭 子 第三区支会長 通 天 溝 第四区支会長 黒 皓 子 第五区支会長 藁 子 溝 第六区支会長 桑 葉 甸 子 第七区支会長 古 馬 嶺 第八区支会長

方

昇

炳 菱

四 一

六二

四五

同県沖和堡外 李 定 泰 五八 岔溝

泰 汝

六五

金

国 与

同

同沖和堡黒皓 李 子〓

同薛

小藁子 金

窩子 車 豊面

同

平北楚山郡楚 山面 平北碧潼 郡以 下不詳 平北楚山郡楚 山面 同

西面

官 淳

致

車

飛〓子 洪

古馬嶺

四三

周 三九

同

平北義州郡 以 同 下不詳 平北楚山郡楚 同 山面 発送先 前報ニ同 シ

大 正 八 年 騒密第 四八八三号 六 月 二十 八 日 独 立 運 動ニ 関 ス ル件 (国 外 日報 九 十 五号 )

一、対 岸 不 逞 鮮 人等 ノ脅 迫 状 ニ関 スル件

鴨緑 江 方 面 (義 州隊 長 報 告 )

一、 六月 七 日 平 安北道 中 江 鎮 分 隊憲 兵 補 助員 金 光 秋 ハ別 紙 訳 文 ノ如

キ脅 迫 ヲ受 ケ タ ル旨 分 隊 長ニ 届出 タ ル カ他 ニ モ右類 似 ノ脅 迫 ヲ受 ケ

居 ル者 ア ル ヤ ノ疑ヒ ア リ依 テ管 下 一般 補助 員 ニ対 シ極 力 訓 諭 シ軽 挙

因ニ 右 脅迫 状ニ 署 名 セ ル辺 善君 ナ ル者 ハ臨 江 県頭 道 溝ニ 居 住 シ騒

ヲ誡 メ居 レリ

擾 勃発 以 来各 地 ヲ横 行 シ義 兵募 集 ヲ標榜 シ寄 附 金 ヲ徴 収 シ テ私服 ヲ 肥 シツ ツ ア ル不逞 漢 ナ リト

(別 紙 ) 訳

文

姓カ 金 ニテ名 ヲ光 秋 ト呼 フ人物 ハ日 本 人 ノ犬 ト ナ リ種 々ノ事 ヲ探 偵 シア リ汝 モ韓 人 ナ ラ ス ヤ当 今韓 人 一般 ハ寝 食 ヲ忘 レ汝 ヲ怨 ミ居 ル

幸ニ 精 神 アラ ハ支 那 頭 道溝 ノ辺昌 根 ノ家ニ 来 レ喰 セテ モ遣 ル生 命

ナリ

大韓 民国 万 歳 万歳 万 々歳

既報 (国 外 日 報 第九 十 号参 照 )

二、 間 島 ニ於 ケ ル独立 運 動 寄附 金募 集 状 況

林虎 ト共ニ 露 領 ヨリ来 リ寄 附 金募 集 中 ノ林丙 烈 ハ銅 仏寺 細 鱗 河 地

方 ヲ巡 回 シ寄 附 金 募集ニ 努 メ ツ ツア ル モ応 募者 尠 ク今 日迄 僅ニ 七 百 円 余 ヲ得 タ ルノ ミナ リ ト

三 、新 韓 村ニ 軍 事 本部 設 置 其 ノ他ニ 関 スル件 上海 滞 在 中 ナ リ シ韓 族

記

露 領ニ 於 テ ハ浦 潮新 韓 村 ヲ策 源 地 ト為 シ露 領 一帯ニ 亘リ同 志 ヲ統

ナ リト

ト シ支 那 救 国 団 及 馬賊 ト連絡 ヲ執 リ テ不 逞 ノ行動ニ 出 ツヘ ク計 画 中

源 地 ヲ吉 林 ト シ額穆 県 敦 化 県 及 東寧 県 ノ三 箇 所 ヲ決 死 隊 ノ集 合 地 点

院 院 長 ト称 ス ル李東 寧 等 近 ク吉 林ニ 来 リ支 那領 ニ於 ケ ル本 運 動 ノ策

ヲ置 ク ノ ミ ニテ上海 滞 在 ノ韓 族 独立 運 動 者 ノ大 部 分 及 臨時 政 府 議 政

軍 事本 部 ヲ設 ケ同志 ノ糾 合ニ 努 ムヘ ク上 海 ニ ハ在 米 同 志 ト連 絡 機 関

以 テ排 日 ノ気 勢 ヲ掲 ケ独 立 運動 ノ歩 ヲ進 メ 一面露 領 浦 潮新 韓 村 ニ ハ

シト ノ報 ア リ同 人等 ハ支 那有 力 政 治 家 等 ト モ深 交 ア リ鮮 支 人 同 盟 シ

在 朴讃 翊 ト共 ニ支 那革 命 派 及 救 国 団 ト連 絡 ヲ執 リ独 立 運動ニ 努 ム ヘ

独 立運 動 者 任〓 、 呂準 、 朴 殷植 外数 名 ハ六 月 十 日吉 林 ニ来 リ同 地 滞

昌

川〓

モ保 護 シテ モ遣 ル若 之ニ 応 セ サ ルト キ ハ汝 ノ家 族 諸 共 殺害 シ家 屋 ハ

趙

辺

根

焼 キ払 フヘ シ依 テ茲 ニ深 ク考 慮 スヘ シ

元年六月二日

図 們 江方 面 支 那 領 (間島 派 遣 員 報 告) 一、 不逞 文 書 配 付 ノ件 既 報 (国外 日報 第 九 十 三号 第 四項 参 照 )

左

韓 族 独 立 運 動 者 ハ左 ノ如 キ文書 ヲ頒 布 シテ 民心 ヲ煽動 シツ ツ アリ

我 ノ消 息

轄 シ ﹁ニ コリ ス ク﹂秋 豊 地 方 ヲ以 テ其 ノ集 合 地点 ト スヘ シト露 領 韓

大 韓 民 国 元年 六月 一日 五 月 三十 一日 巴 里電

族 独立 運 動 者 ハ表 面 ﹁オ ム ス ク﹂政 府 ニ接 近 シ同 政 府 ノ傭 兵 ト ナリ

又 一面過 激 派 思 想 ノ宣伝ニ 努 メ朝鮮 半 島ニ 大 擾乱 ヲ惹 起 セ シ メ ント

裏 面窃ニ 過 激 派ニ 通 シ支 那 領 同 志 ト相 提 携 シ朝鮮 国 境 侵 入 ヲ決 行 シ

巴 里講 和 会議 ニ於 テ我 等 ノ外交 総 長 金 奎 植 氏 ノ大 韓 民国 全 権 大 使

巴 里講 和 会 議 ニテ ハ我 等 ノ外交 総 長 金 奎 植 氏 ヲ完 全 ナ ル我 ノ全 権

ク吉 林 ニ来 リ上 海 方 面 ヨリ来 レ ル同志 ト会 見 シ吉 林ニ 滞在 シ露 支 領

計 画 シツ ツ ア リ ト又露 支 国 境 方 面ニ 於 ケ ル武 断派 ノ首 領李 東 輝 ハ近

タ ル ヲ承 認 ス

ル ノ言 権 ヲ与ヘ タ リ ト

大 使 ト シテ承 認 シ大 韓 民 国 ノ凡 テ ノ事 情 ヲ平和 会 席 上ニ 於 テ発 表 ス

一般 ノ決死 隊 ヲ統 轄指 揮 シテ最 後 ノ武力 示 威 運 動 ノ準 備 ヲ為 ス ヘ シ 使 ヲ派 遣 スト 云 フ

李 東 輝 ハ不足 兵 器 ヲ上 海 ニ於 テ米 国 ヨリ購 入 ノ計画 ニテ近 キ中ニ 特

李 東 輝 ハ自 ラ独 立 軍 司 令官 ト称 シ本年 結 氷 前ニ 軍 ノ編 成其 ノ他 ノ

ト

当 三十 一年

発送 先

前 報 ノ外青 島 民 政長 官

準 備 ヲ整ヘ 結 氷 ト同 時ニ 行動 開 始 ノ計 画 ナ リ ト劉 睦 ハ之カ 大隊 長 ヲ

日本 大学 卒 業 鮮 人 劉 睦 ノ言 動 (咸 興隊 長 報 告 )

睦 

本 籍  京 城 府 以 下 不 詳

劉

命 セラ レタ リ ト謂 フ

日本 大 学 卒 業 生 

住 所  不定 ( 長 白 府 居住 不逞 鮮 人 劉 一優 長 男 )

右 者 京 城ニ 在 リ テ同 地 耶蘇 教 会 ノ重要 職 ニア リ シカ大 正 六年 末頃

独立運動ニ関 スル件 (国外日報第九十六号)

大 正 八 年 騒密第四九九五号 六 月 三 十 日

鴨緑江方面 ( 義 州隊長報告)

ハ大 正 七年 三 月安 東 ヨリ哈爾 賓 ヲ経 テ浦 潮 ニ赴 キ後 ﹁ハバ ロ フ ス

突然 行 衛 不 明 ト ナ リ シ カ数 日前 突 然 実 父 劉 一優 方 ニ来 レリ其 ノ間彼

ク﹂ 某 鮮 人 学 校 ニテ教 鞭 ヲ執 リ ツ ツ アリ シカ 日本 軍 同 地ニ 上陸 ト同

本籍 東京市以下 不詳

一、不良鮮人 ノ為日本 人負傷 ノ件

ヲ以 テ其 ノ後 同 地方ニ 於 テ活動 中 ナ リ シ カ李東 輝 ノ秘密 命 令 ヲ帯 ヒ

時ニ 遁 レ テ東 寧県 三岔 口 ニ来 リ徒 食 シ ツ ツア ル内 今 回 ノ騒擾 起 リ シ

議ニ 於 テ却 下 セラ レ之カ 為各 地韓 民 ノ失望 甚 シ露 領 ニ於 テ ハ最 後 ノ

在 米 韓 族 代 表者 等カ 講 和 会議ニ 請 願 シタ ル韓 国 独 立 承 認案 ハ同 会

不良鮮人二十余 名 ノ為両名共重傷 ヲ蒙 リ目下双岔河警察第 三区分駐

ノ為通化方面ヘ旅行途中 六月 一日輯安県東咸巨堡双岔河ニ於 テ同地

右者五月 二十九日同 地支那人某 ヲ傭 ヒ若干 ノ薬品 ヲ背負 ハセ行商

売薬商  新 美 吉 次 郎

住所輯 安県沖和堡外岔溝

手段 ト シ テ武 力的 行 動 ヲ計 画 シ目 下 独 立 軍 編成 ニ尽 瘁 セリ其 ノ策 源

ス ル言 動 下 ノ如 シ

局 子街ニ 来 リ其 ノ序ニ 父 ヲ訪 タ ル モノナ ル カ同 人 カ実 父 及知 人 ニ対

地 ハ三岔 口八 面屯 小綏芬 附 近 ニ シテ李 東 輝 、趙 璋 元 等 ノ配 下 ハ既 ニ

ヲ派 シ加害者 ノ検挙ニ努 メタ ルモ何 レニカ逃走 シ所在不明ナリト

所 ノ保護 ヲ受 ケツツアリト而 シテ双岔河警察 ニ於 テ ハ直 ニ巡警数名 図們江方面

数 万 ニ達 シ尚 各 地方 ヨリ之 ニ赴 ク者 倍 々多 シ然 レト モ李東 輝 ノ最 モ 苦 心 スル処 ハ軍資 金 ニシ テ兵 器亦 然 リ目 下 之カ 募 集 及蒐 集 ニ腐 心 シ

支那領 (朝鮮軍司令部通報)

(一)羅 子溝ニ於ケ ル鮮人所有銃器 ハ総数 二百余 ヲ算 シ本年旧七月

一、羅子溝方面不良鮮 人ノ状況

独立運動最後 ノ活動 ニ使用 スル目的 ニシテ此ノ銃器 ハ何 レモ厳重

ニ金 十万 元 ヲ携帯 セ シメ兵 器購 入 ノ為 露 本 国ヘ 派 遣 セ リト 又在 上 海 卞 用 万 、朴 某 等 ヨリ李 東 輝ニ 寄 セタ ル書 信 ニ依 レ ハ上 海ニ 於 テ支 那

アリ而 シ テ李 東輝 ハ三月 下 旬配 下 中 ノ露 国 通金 佑 斗 及 呉 永善 ノ両 名

人 ノ手 ヲ経 ハ兵器 購 入容 易 ナ ル ヲ以 テ資 金 送 付方 要 求 シ来 レリ依 テ

ニ保 管 シア リ ト

印 刷 物 ヲ某 鮮 人 ヨリ送 付 シ来 レリ其 ノ氏 名詳 ナ ラ ス目 下内 偵 中 ナ リ

大 正

二

八

日

年 騒密第五〇三七号

高

尹

昌

一

海

独 立 運 動ニ 関 ス ル件 (国 外 日報 第 九十 七号 )

排 日鮮 人 

露領 ( 浦 潮 派 遣 員報 告 )

七

月

発送 先  前 報ニ 同 シ

(二) 黄 丙吉 、 李 鳳 三 、 三安 洞 荒 溝教 師 金東 奎 、韓 東 斌 及 金 像 等 ハ 五 月 以 来 羅子 溝 地 方 ニ出 入 シ独 立 運動 ニ関 シ画 策 シツ ツ ア リ (三) 李 東輝 ハ五 月初 旬羅 子 溝 ニ来 リ数 日間 滞在 シ独立 運 動 ニ関 シ 計 画 ス ル所 ア リ再 ヒ露 領ニ 去 レ ル カ其 ノ行 動 ハ明 カナ ラ ス (四) 羅 子溝 鮮 人 ハ 一意 韓 族 ノ独 立 ヲ期 シ之ニ 狂 呼 ス ルノ状 ア ル ヲ

同 

以 テ彼 等カ 予 定 シ ツ ツア ル旧 七 月 ニ ハ事 ヲ挙 ケ ント ス ル気 分漲 リ 壮 者 ハ露 領 ト ノ連 絡 策応 ニ腐 心 シ 一部 農 業 ヲ廃 ス ル者 ア リ

国 民 議 会 ハ三月閉 鎖後 何 等 具 体 的 ノ活 動 ヲ為 サ ス上海 、 吉 林 等 ノ

六 七号 ヲ以 テ既報 シ タ ル所 ナ ル カ其 ノ後 偵知 ス ル所 ニ依 レ ハ右 両名

国 巴 里媾 和 会 議ニ 派遣 セラ レタ ル件ニ 関 シテ ハ二月 十 一日朝 憲 機第

右両 名 ハ曩ニ 露 領 ﹁ニ コリ ス ク﹂ 韓 族 中央 会 ヨリ代表 者 ト シテ仏

露 領 (浦 潮派 遣 員 報 告)

仮 政 府 ト ハ何 等 ノ連 絡 ナ シ李 東輝 ノ行動 ハ取 ル ニ足 ラ ス独 立 運 動 ノ

ハ遂 ニ目 的 地 ニ達 スル能 ハス目 下 ﹁モス コウ﹂ニ 滞 在 中 ニシ テ彼 等

一、 在 浦 潮 不逞 鮮 人 文 昌範 ノ言 動

直 ニ成功 セサ ル コト ハ之 ヲ承 知 スト雖 唯 此 ノ機 会 ニ於 テ黙 視 ス ル ハ

ハ過 激 派 主 脳 者等ニ 交 渉 シ他 日 西伯 利 ノ地 ヨリ聯 合 軍引 揚 ケ 過 激派

セ シ ムヘ シト ノ密 約 ヲ結 ヘリ ト

勢 力 ヲ得 ル ニ至 ラハ 過 激 派政 府 ハ鮮 人 ヲ援 助 シ テ独 立 ノ目 的 ヲ達 成

鮮 ノ独 立 ヲ許 シ親 善 ノ隣 国 ヲ得 テ東 洋 ノ覇 ヲ唱 フ ヘキナ リ濫 ニ鮮 人

一、不 逞 鮮 人 移住 鮮 人 ヨリ独 立 運 動 費 強 徴

鴨 緑 江 方 面 (義 州憲 兵 隊 長報 告 )

ス世 界 ノ大勢ニ 抗 シ難 ク民 主 主 義 ノ国 家ニ 至 ル ヘシ之 ニ鑑 ミ速 ニ朝

官 吏等 ヲ薄 遇 スル ハ悪 感 ノ原 因 ナ リ ト今 日迄 露領 ニ於 テ集 メ タ ル義

国 民 ノ義ニ 非 ス我 ハ我物 我ニ 返 セト要 求 ス ルモ ノナ リ 日本 ハ遠 カラ

捐 金約 十 万留 ナ ル モ露 領 ノ鮮 人 ハ孰 レ モ貧 ニシテ未 タ百 万 留 ヲ モ集

ヲ 一組 ト ス ル鮮 人 ハ輯 安 県各 地方 ヲ緋 徊 シテ移 住鮮 人ニ 対 シ独 立運

大 正 八年 六 月 上旬 以 来 独立 団中 央 総 部員 ト自 称 ス ル三名 乃 至 五名

因 ニ文 ハ今 小 包 ニテ商 品 ヲ西 比利 内 地ニ 送 リ居 レリ ト

メ難 シ資 金 ナ ク テ ハ何 事 モ成 シ難 シト喞 テ リ

動 費 ト称 シ金員 強 要 中 ナ ルカ輯 安 県 東 聚 大梨 樹 溝移 住 鮮 人 金 敬 善 ハ

請 セラ レタ ルヲ以 テ家 族 十名 ヲ連 レ同 月十 七 日鮮 地ニ 逃 走 六 月 二十

尚 楡 樹 林 子 五道 溝 移 住 鮮 人元 貞 必 ハ六 月十 五 日金 千 円 ノ提 供 ヲ強

金 七百 円 同 梁枝 一ハ金 参 拾 円 ヲ強 徴 セラ レタ リト

奉天 情 報 (奉 天憲 兵 分 隊 長 通 報)

在 上海 大韓 独 立仮 政 府 ヨリ印 刷物 ヲ配 布 シ来 レリ ト テ六 月 十 六 日

一、在 上海 大 韓 独立 仮 政 府 ヨリ徴 税 印 刷 物 配 布 ノ件

朝 奉天 総 領 事 館 警察 署 早 川 刑 事 宛同 政 府 ノ発 行 シタ ル徴 税ニ 関 ス ル

五 、 六 月 五 日本 会 々同 ノ際 楡 樹 林 子頭 道 溝 移住 鮮 人 朴 応憐 ハ二百 円 、

ト謂 フ

三

八 年

発送 先 正

騒密第五 一二七号

独 立 運 動ニ 関 スル件 ( 国 外 日 報第 九十 八 号)

日

大

月

前 報ニ 同 シ

日高山鎮ニ避難 シ来 レル事実 アリ 平安北道義州郡以下不詳 渉  当 四十三年

同 江 清溝 移 住 鮮 人 元貞 憐 ハ五 百 円 ヲ本 会ニ 対 シ夫 々寄附 ヲ為 シタ リ

本籍 輯安県融和堡朱清 永

二、鮮 人独立団 ノ組織 住所 移住鮮 人  崔 右 ハ大正八年 五月二十日独立団設立ニ関 シ協議 ノ為 通化及柳河県 七

露 領 (間 島 派遣 員 報 告 )

三源浦ヘ赴 キシカ六月三日帰宅 シ同七日融和堡朱清溝移住鮮人韓応 昌方 ニ於 テ附 近鮮人約 八十名 ヲ会合 シ独立団設立ニ関 シ次 ノ如ク協

元

リ

ノ職権 ヲ有 スル コト ト シ其他 団 幹 部 ハ自 己 ノ親 近者 ヲ任 命 シ居 レ

自 ラ義 捐 金 ノ整 理ト 団 員 ノ結 束ニ 努 メ居 レリ 又結 社 ハ兎 角 内訌 起

俊

渉

(一) 金 圭冕 ハ目 下浦潮 新 韓 村 ノ団本 部 ニ於 テ事 務 ヲ掌握 シ ア ルカ

ニ関 シ諜 知 ス ル処 左 ノ如 シ

金 圭 冕 ヲ団長 ト シ本部 ヲ浦 潮 新 韓村ニ 置 ク大韓 新 民 団幹 部 ノ行動

定 セリ ︹マ マ︺

一、 大韓 新 民 団 ノ運 動 状 況 (国 外 日報 第 九 十 二 号参 照 )

永

大正八年 六月七日輯安県融和堡朱溝ニ設立

一、設立年月 日及場所

総務長  崔

二、職 員 氏 名

李 炳

鳳

リ易 キ ニ鑑 ミ経 理局 長 李 存 洙 ニ参 謀 部 長 ノ地位 ヲ与 ヘ自 己 ト同等

許 京

元 永 基 

宋 伊

金 昌 昌 咸

応 済 

検察員  国

国 賢 

記  李

書 韓

七  朴

ノ実 権 団 長金 圭 冕ニ 劣 ラ サ ル モノ アリ ト雖 能 ク金 圭 冕 ノ命 ヲ承 ケ

団 ノ会 計事 務 ヲ司 リ居 レリ同 人 ハ相 当 ノ資 産 ヲ有 シ団 員 ノ信 用 厚

洙

シト

ノ命 ヲ承 ケ各 地 ヲ巡 回 シ伝道 ニ努 ムルト 共ニ 排 日思想 ノ鼓 吹 ニ尽

金 昌

源 

益

正 輯  李 昌

車

応 渉 

通信員  韓 崔 珍

交渉員  崔 俊 黄

(二) 李 存 洙 ハ前 項 ノ如 ク本 団 ノ経 理 局長 タ リ又 参謀 部 長 ト シテ其

検 督  三 守 

検察員  三、団 員 ノ 数

四、前記書記李国昌 ハ元楡樹林子朝鮮人組合支部書記ナリシ モ同組

力 シ最 近東 寧 県 下 ヲ 一巡 シ来 リ莫 大 ノ寄 附金 ヲ募 リ来 レリト

(三) 李 仁 ハ金 圭 冕 ノ後 継 者 ト モ称 スヘ キ耶蘇 教 教 師 ニシテ金 圭 冕

合カ不良鮮人等 ノ暴行破壊 ヲ受 ケタル後 ハ糊 口 ニ窮 シ遂ニ不良鮮人

(四) 金 俊 根 ハ李 存 洙 ト共ニ 穏 健 派ニ 属 シ常ニ 新 民団 ノ枢 機 ニ参 与

輯安県融和堡朱清溝附近移住鮮人約 二百名

等 ノ群ニ入 リタ ルモノナリ

族ニ 当 リ耶 蘇 教 牧師 ト シテ相 当 ノ声 望 ア リト

シ間 島 方 面 ヲ巡 回 シテ多 数 ノ団 員 ヲ募 集 シタ リ同 人 ハ金 圭冕 ノ 一

鴨緑 江方 面 ( 義 州 隊 長報 告 )

ノ両名 ハ六 月 十九 日 浦 潮 ニ帰 着 セリ ト其 ノ後 ノ言動 注 意中

ニ附 シ六月 十 四 日放 遣 シ他 ノ三 名 ハ〓留 目下 取 調中 尚 李発 、 鄭 致允

十 以 上 ノ老 年ニ 達 シ且 改俊 ノ状 アリ シヲ以 テ検 事ニ 於 テ不 起 訴 処分

平 安 南 道 平壌 府

(五) 李 春範 、 李 春甫 及 李 元俊 等 ハ金俊 根 ノ部 下 ニ シテ汪清 県 羅 子

臨 江県 帽児 山

溝 方 面 ニ於 ケ ル同派 ノ牛 耳 ヲ執 リ団員 ノ結 束 ニ努 メ曩ニ 五連発 銃

原

若 干 ヲ購 入 シ テ羅 子溝ニ 隠 匿 シア リト

現住 所

丹

一、独 立 運 動勧 誘 者 ノ言 動

︵六) 朴 在渉 ハ記 録係 ト シテ 目下琿 春 県下 草帽 頂 子 ナ ル団経 理出 納

籍

ル寄 附 金 ノ整 理 団員 名 簿 ノ整 理等 ヲ為 シ居 レリ ト

役 タ ル韓 京 瑞 (同人 ハ目 下浦 潮 ニアリ ト) 方 ニ於 テ支 那領 ニ於 ケ

鄭

平 安 北 道慈 城 郡 間 延 面中 上 洞

右 者 朝 鮮独 立 運動 勧 誘ニ 関 シ同志ト 打 合 セ ノ為 長 白府 ニ赴 ク途 中

要 注 意 鮮 人 

元住所

シ居 ル状 況 ナ リ本 団 ノ目 的 タ ルヤ勿 論韓 族 ノ独立 ニア リト雖 無 謀 ナ

長 白 県 薬 水洞 (長白 府 ヨリ下 方約 三里 ノ地点 ) ニ立 寄 リ同 地移 住 鮮

以 上 ノ如 ク新 民 団幹 部 ハ執 レ モ真 面 目 ニ各 其 ノ任 務ニ 依 リ テ活 動

ル計 画 ヲ立 テ テ之カ 実 行ニ 当 ラ ント ス ル ハ甚 タ難 事 ト ス ル所 ナ ル ヲ

人学 校 ニ於 テ生 徒 ニ左 ノ如 キ講 演 ヲ試 ミ タ リ

吾 人 ノ独 立 運動 ハ刻 々ト シテ有 利 ナ ル形勢 ヲ示 シツ ツア ル コト

以 テ米 国 、支 那等 ノ援 助 ヲ受 ケ露 国 過激 派 ノ勢 力 ヲ藉 リテ鮮 内 地ニ

ハ諸 氏 ノ既ニ 承知 ス ル処 ナ ルヘ ク此 ノ千歳 一遇 ノ好 機 ヲ逸 セ ス死

侵 入 スヘ ク計 画 シ其 ノ第 一著 ト シテ団員 ノ募集 ヲ完 全 ニシテ寄 附 金 ヲ多 額ニ 募 集 シ武 官 学 校 ノ如 キ ヲ設 ケ テ団 員 ノ軍 事 教練 ヲ行 ハント

力 ヲ竭 シテ活 躍 セ ハ神 ハ吾 等 ノ衷 心 ヲ憫 ミ庇 護 シ給 フヘ シ而 シテ

吾 等カ 太極 旗 ノ下 ニテ日月 ヲ拝 ス ル モ遠 キ ニ非 サ ルヘ シ云 々

為 シツ ツ ア リ 武 器 ノ調 達ニ 関 シテ ハ米 国領 事 ノ援 助 ア ルノ外 浦 潮露 国軍 隊 ノ司

ト述 ヘタ ル ニ同生 徒 等 ハ大 ニ感 奮 シ其 ノ挙 ニ賛 ス ル者 多 カリ シカ生

入 セ シ メ旅 費 ヲ与ヘ 同 加 入者 中 年長 者 ニシテ独 立運 動 ニ熱 心 ナ ル趙

徒 中 身 体強 健 ニシテ意 志 ノ鞏 固 ナ ル者 二十 八名 ヲ選 ミ テ義兵 団ニ 加

平 燐 ヲ引 率 者 ト シテ六 月 五日 同 地 ヲ出 発 シ同 七日十 二道溝ニ 到 着 シ

ツ ツア リト 要 ス ル ニ露 国 過激 派 ト韓族 独 立 運動 者 ト ノ接 近 ハ最 近稍 進 捗 シタ ルモ ノ ノ如 ク同派 ノ勢 力東 漸 ト共ニ 新 民 田 ヲ始 メ ト シ本 独

移 住鮮 人 面 長金 致 俊 方 ニ宿 泊 シ翌 八 日臨 江県 ニ向 ケ出発 セリ ト

令 官 中 ニ モ過 激派ニ 通 ス ル者 ア ル ヤ ニテ是 等 ノ後 援 ヲ モ仰 カ ント シ

立 運 動者 ハ其 ノ後 援 ニ依 リ テ益 々不逞 ノ行 動ニ 出 テ ント計 画 ス ル ニ

カ加盟 者 ノ住所 氏 名 及行 動 ニ就 テ ハ目 下 内偵 中

ハ之 ヲ壮 ト シ自 ラ鄭 丹 ノ許 可 ヲ得 不 日臨 江県 ニ向 ケ出 発 ス ル由 ナ ル

右 生徒 一行 ノ盛 ナ ル意 気 ヲ見 タ ル十 二道溝 第 六正 蒙 学校 生 徒 三名

至 ルヘ シ 二 、老 人 団 ノ行 動 (国 外 日報 第 八 十 六号 参 照) 露 領 老 人 団代 表 者 李発 、鄭 致 允等 五 名 ハ五月 二 十 一日京 城 ニ来 リ 不穏 ノ行 動 アリ直ニ 逮捕 シ取 調 中 ノ処 李 発 、鄭 致允 ノ両 名 ハ既 ニ七

右 趙 平 燐カ 十 二道溝 移 住鮮 人面 長 宅 ニ宿 泊 中 同面 長ニ 対 シ左 ノ言

鄭丹 ハ帽 児山 在 住 中 中 江鎮 憲 兵分 隊 管 内補 助 員等ニ 力 説 シタ ル ニ

ヲ洩 シタ リト

数 名ノ 有 力 ナ ル加盟 者 ヲ得 タ ルカ尚 続 々同志 ノ加 入 ア ル筈 ナ リ貴 下 ニ於 テ対岸 憲 兵補 助 員 中昵 懇 者 アラ ハ密 ニ力説 シ入盟 方 努 メラ レタ

銭 上 ノ困 難 実ニ 甚 タ シク巴 里ニ 電 報 一通 モ送 ル能 ハサ ル状 況 ニ候 乍

弟

金

光

併 吾等 ノ深 ク喜 フ ヘキ消息 ハ金奎 植 氏 ハ朝 鮮 代表 者 ノ承認 ヲ得 李 承

先生

独 立運 動ニ 関 ス ル件 (国外 日 報第 九 十 九号 )

日

年 騒密第五二一四号

前 報ニ 同 シ

海

晩 氏 ハ米 国 ヨリ公 領 事 ノ待 遇 ヲ受 ケ タリ ト ノ書翰 モ来 リ候 余 為 此不 備

南

六 月十 六日

孔

シト依頼 セラ レタ ル モ自 分 ニ ハ知 己 ナ ケ レ ハ勧 誘 ニ困 難 ヲ 感 ス云

発送先

正 八

々

一、 上 海 排 日鮮 人等 ノ窮 状 ( 諜報) 大

月

四

七

上海 方 面 ( 義 州隊 長 報 告 )

目 下 上 海ニ 在 ル排 日鮮 人 ハ頗 ル窮境 ニ陥 リ郷 里 ノ父 兄ニ 送 金 ヲ仰

露 領 (浦潮 派 遣 員報 告 )

キ又 親 友 知己ニ 対 シ救 済 ヲ求 ムル現 状 ナ ルカ彼 等 ノ所 謂仮 政 府 ノ窮 状 ハ今 ヤ其 ノ極ニ 達 シ目 下 巴 里逗 留 中 ノ金 奎 植宛ニ 打 電 ス ル料 金 ニ

一 鮮 人 ト米 人 ト ノ関 係

フ ニ依 レ ハ米 国 人 (軍人 又 ハ宣教 師 ナ ルカ ヲ明 ニセ ス) ハ排 日鮮 人

﹁ア ンド レイ、 アブ ラ モ ーウ ヰ チ﹂韓 カ我密 偵ニ 語 ル所 ナ リト 云

スラ窮 シ居 ル趣 ニテ本 月 十 六 日上 海 金光 ナ ル者 ヨリ安東 県 旧 市 街怡 隆 洋 行 内 ニ潜 伏 中 ナ ル孔 南 海 ニ致 セ ル左記 通信ニ 依 リ其 ノ 一端 ヲ窺

ノ実 状 ヲ詳 細ニ 説 明 シタ ル冊 子 ヲ発行 シ以 テ鮮人ニ 了 解 セ シメ其 ノ

等ニ 頗 ル深 キ同 情 ヲ寄 セ又露 国過 激 派 ニ モ同 情 ス ル ニ露 国 内 各 政党

知 スル ニ難 カ ラ サ ルヘ シ 而 シ テ青年 団 ハ更ニ 方 針 ヲ換ヘ 檄 文 ヲ配 布 ス ルト同 時 ニ寄 附 金 ヲ

︹マ マ︺

去就 ヲ謀 ラ サラ シム ル必要 アリ ト 云 フ ヲ以 テ シタ リ ト、米 国 人 ハ殆

強 要 シ若 応 セサ レ ハ武 器 ヲ以 テ之ニ 当 ラ ント ス ル計 画 ナ ル モノ ノ如 シ

ト排 日親 鮮 主 義者 ト モ云 フ ヘク前 年 李範 允 等 モ暴 徒 ヲ起 ス ニ当 テ武

ノ希 望ニ 応 シ持合 セノ銃 ヲ売 リ尚 必要 アラ ハ輸 入需 ニ応 スヘ シト告

器 ヲ集 ム ル際 ニモ在 浦 唯 一ノ銃 砲商 米 人 ﹁スミ ツト﹂ ハ喜 ンテ彼 等

前 略 目 下 当 地ニ 於 ケ ル状 況 ハ支那人 ノ日貨 排 斥熱 甚 タ シ ク或 ハ罷

ハ今 ニ之 ヲ非 常 ノ好 意 ト シテ記 憶 シ居 レリ

ケ タ ル コト ア リト 云 フ固 ヨリ商 業 的見 地 ヨリ ノ申 分 ナ ラ ン モ鮮 人 等

記 (訳 文 )

右ニ 付 管 下 ニ対 シ此 ノ点ニ 厳密 注 意 セ シメ アリ

市 シ或 ハ日 人 ヲ殴 打 シ吾同 胞 モ彼等 ノ為 辱 カ シメラ レタ ル コト ハ 一

二、 鮮 人 ノ舟 遊 会 ノ状 況 ( 在 哈 石 坂 少将 報 )

再 ナ ラ ス是 彼等 カ玉 石 ヲ解 セ サ ル ノ故 ニ候 政 府 ニテ ハ今 ニ至 ル モ意 見 区 々 ニ シテ其 ノ 一致 ヲ見 ス加 フ ル ニ金

六月 二十 九 日午 後 一時 ヨリ同 九時 迄 ( 松 花 江 ) ニ於 テ当 地 鮮 人遊

府 ニ托送 額 ヲ通知 シ其 ノ著否 ヲ照 会 スル ニ前記 ノ状 況 ナ ルヨリ該 金

ニ過 キ ス然 ル ニ朝 鮮 ニ於 テ ハ該 金 托送 者 ヨリ 又 ハ寄附 者 ヨリ直 接 政

ノ寄 附者 ハ其 ノ不真 面 目 ナ ルヲ憤 リ当 今 ニ於 テ ハ寄附 スル者甚 シ ク

至 リテ亦 其 ノ半額 ヲ消 費 シ結 局 該 政府 ニ交 附 ス ル ハ漸 ク 四分 ノ 一位

定 求 外 六名来 哈 シ今 回朝 鮮 内 地及 其 ノ他 各 地 ニ於 テ鮮 人 ノ独 立運 動

減 少 シタ ルヨリ該 政 府 ハ方針 ヲ変 ヘ上 海 朝鮮 間 ノ現金 携 行 者 ニ ハ婦

船 会 開 催 セラ レタリ其 ノ趣 旨 ハ長 春 ヨリ鮮 人有 産 階級 ノ玄 京 仁 、金

ニ関 スル騒擾 ア リ シ ニ係ハ ラ ス長 春 、 哈爾 賓 両 市 ハ無 事 ナ ルヲ得 尚

女 子 ヲ専 任 シ目下 二名 ノ婦 人 之 カ衝 ニ当 リ居 レ リト謂 フ真 偽内 査 中 記 ( 訳文)

日本 帝 国官 憲 ノ保護 下ニ 在 リ テ逐 次 各 種職 業 ノ発 展 ヲ来 シ大 ナ ル幸

左

福 ヲ得 タリ故 ニ之カ 感 謝 ノ意 ヲ表 シ祝 賀 ヲ為 シ且将 来 益 々我等 ハ親 睦 ヲ計 ル ヲ要 スト 云 フ ニアリ該 会 出 席 者 ハ有 産 者 三十 余 名 ナ リ

﹁ホ ノ ル ル﹂ ヨリ ノ報 ニ依 レ ハ在 布 哇朝 鮮 人 国 民会 ハ ﹁サ ンフ ラ

テ安 全 ニ潜伏 シ得 ル ヤ否 ヤ御知 ラ セ被 下度 候 金 兄 ノ上 海 ニ来 リタ ル

致 居候 当 地ニ 於 テ進 行 セ ント ス ル事 ハ全 力 不足 ノ感 有 之 侯貴 地 ニ於

此 ノ節 御機 嫌 良 ク被在 候 由祝 ン申 上 侯 小 生等 御蔭 ヲ以 テ無事 消光

︹ママ︺

御 手紙 拝 見致 シ喜 悦至 極ニ 候

ン シ ス コ﹂ 中 央 総会 特 派員 黄 土容 及 姜 永 昭 ノ布哇 ニ来 ル ヲ機 ト シ十

布哇方面 ( 参 謀 次長 通報 )

五 日 ﹁ホ ノ ル ル﹂ ノ劇 揚 ニ於 テ大 集 会 ヲ催 シ独立 遂 行 及米 国 、墨 西

石

後 何 レ ノ方 向ニ 金 円 ヲ渡 シ タ ルヤ小 生 ハ不明 ナ レト モ間違 ナ ク渡 シ

海

哥 、露 国 、 満 州等 各 地ニ 日貨 排 斥 ノ断 行及 李 承晩 ヲ首相 ト スル臨時

余不備 六 月 二十 四 日

月

日

騒密第 五二五 一号

前報ニ 同 シ

五

八年

独立運動 ニ関 スル件 (国外 日報第百号) 支那領 ( 間島派遣員報告)

図們江方面

七

大正

発 送先

来 信 配達 後 該 洋行 支 那 人 カ本 人 ノ居 所 ニ届 ケ ツ ツ アリ ト云 フ

右 ニ付 内 査 シタ ル ニ本 人 ハ怡隆洋 行 ニ ハ居 ラ ス他ニ 潜 伏 シ居 リテ

孫

タ ル モノト存 候

文

弟

政府 ノ承 認 ヲ議 決 セ リ

敏

一、安 東 ニ於 ケ ル排 日鮮 人 潜 伏 場所 等ニ 関 ス ル件

鴨緑 江方 面 ( 義 州 隊 長 報告 )

安 東 県 興隆 街怡 隆 洋行 内 孫

右 者 独 立 騒擾 事件 ノ煽 動者 ニシテ常 ニ在 上海排 日鮮 人 ト気 脈 ヲ通 シ肩 書 ノ所 ニ潜 伏 シテ朝 鮮 上海 露 領 方 面 ニ於 ケ ル往 復 又 ハ逃 走 者 等 ノ潜 伏 場 所 ヲ周 旋 シ兼 テ種 々 ノ状 況 ヲ通信 シ居 ル者 ナ ル カ六月 二十 六日 在 上 海孫 海 石 ナ ル者 ヨリ 左記 ノ如 ク照 会 シ来 レリ引続 キ注 意 中 又 探 聞 スル所 ニ依 レ ハ朝鮮 方 面 ヨリ在 上 海 仮 政府 ニ送付 スヘキ募 集 金 円 送達 方 法 ハ重 ニ現 金 ヲ携 行 セ シ メツ ツ ア ルカ其 ノ携 行 者 ハ先 ツ安東 ニ於 テ同志 ノ連 絡 者 ト其 ノ半額 ヲ酒 色 其 ノ他ニ 消費 シ上 海ニ

一、南 公 善 、李 東 輝等 ノ行 動 (六月 二十 八 日国 外 日報 第 九 十 五号 参 姓 名 等 調査 中

李 承喬 、鄭 致允 ノ代 リ二名 ヲ数 日前 極 秘 ニテ鉄路 京 城ニ 派 遣 セリ ト

露領 ニ帰 還 スヘ シト

ニ扮 装 シ鮮 地ニ 向 ケ出 発 セリ其 ノ目的 ハ各 個ニ 鮮 地ニ 入 込 ミ京 城

金 炳 模 ノ三名 ハ仮 政 府 ヨリ撰 抜 セラ レ六 月十 八 日同 地出 発 支 那 人

(一) 上海青 年団 員 タ ル咸 鏡 南 道 生朴 炳 吾 、京 城 生朴 範 吉 及京 城 生

ノ如 シ

六 月 二十 五 日上 海 ヨリ達 シタ ル情 報ニ 依 レ ハ同 地仮 政府 ノ近 況 左

上海方面 ( 安 東県 警 務 署長 通 報 )

照) (一) 六月 十 五日 頃南 公善 、金 一外 数 名 ハ ﹁ニ コリ スク﹂ ヨリ羅 子 溝 ニ到着 同 地 ニ在 ル金 義 根 、 張基 永 、 具春 先 、劉 礼 均 等 ト 会合 間 島 地方 ニ於 ケ ル韓 族 独 立遜 動 議事 部 及 新 聞発 行 機 関 ハ羅 子 溝ニ 移

(二) 李 東 輝 ハ既 ニ吉 林ニ 到着 シタ ル モノ ノ如 ク同 人 ハ露 領 三岔 口、

ニ於 テ集 合 シ予 メ連 絡 シ ア ル同志 ト密 会 シ同 地 ニ於 テ約 十名 ノ団

ス コト ニ決 シ間 島 地 方 ヲ旅 行 中 ノ林 虎 ノ羅 子 溝ニ 到 着 ヲ待 テ共 ニ

羅 子溝 及 間島 地方 代 表 者 二十 名 ヲ同 行 吉 林 ニ赴 キ同 地救 国 団 支部

体 ヲ組織 シ之 ヲ二部 ニ分 チ 一ハ仁 川 ヨリ海 路ニ 依 リ 一ハ鉄路 下 ノ

ハ既 ニ 一万 人ニ 達 シ タ ル ヲ以 テ李東 輝 ハ吉 林 ニ於 テ上海 代 表 者任

(二) 曩 ニ京 城 ニ入 レル李昌 吉 、金 勲 植 等 ハ其 ノ後 李 ノ名 義 ヲ以 テ

立 寄 ル ヘキ模 様 アリト

関 ニ分 レテ上 京 ノ筈 ニシテ滞 京 中 ハ米 国 大使 館 又 ハ支 那 公使 館ニ

︹マ マ︺

ノ保護 ヲ受 ケ滞 在 中 ナリ ト

〓 等 ト会 見協 議 ノ上 七 月 下旬 ヲ期 シ朝 鮮 内 地侵 入 ノ計画 ヲ立 テ血

ノ模 様 ナ リ ト

財 務 総長 崔 在亨 ニ宛 テ金 七 千 六百 円 ヲ送 付 シ尚 引続 キ基 金 募集 中

彼 等 ノ唱 フ ル所 ニ依 レ ハ露 領 及支 那 領 ヨリ募 集 シ タ ル決 死 隊員

戦 布 告文 ヲ作 リ各 地ニ 配 付 スヘ シト

ハ事 不 成功 ニ終 ラハ 自 殺 セ ンノ ミト称ヘ 居 レル モ軟化 派 ニ就 キ憂

長 ハ辞職 ノ上 独 立行 動 ヲ採 ルヘ キ筈 ナ リト 過激 主 義 ヲ持 セ ル 一派

リト 認 メ覚 醒 ス ル者 ア ル ニ至 リ為ニ 仮 政府 ハ亀 裂 ヲ生 シ李 軍務 総

(三) 仮政 府 員 中軍 務 総 長 李 東輝 派 ノ 一部 ハ韓 国 独 立運 動 ヲ不利 ナ

露領 ( 浦 潮 派遣 員 報 告 ) 一、 老 人 団員 ノ行 動

泰 純 ト訂 正 セ シ モ依 然 鄭 致 允 ナ リ シト ノ コト ナ リ) ノ両 人歓 迎 会ニ

慮 シ居 レ ル模 様 ナリ

老 人 団 ニ於 テ ハ六月 二十 日夜 評 議員 会 ヲ開 キ李承 喬 吸鄭 致 允 ( 安

関 ス ル件及 巴 里講 和 会 議 ニ韓 国独 立 ノ請 願 書 ヲ提 出 ス ル コト講 願書

(四) 過 般発 布 シ タ ル大 韓 国 臨時 憲 章 ハ不 備 ノ点 ア リト シ之カ 訂 正

ノ為 米 国 総領 事 ノ斡 旋 ニテ某 米 国 文学 博 士 目下 草 案中 ナ リト

ハ上 海 ニ送 リ同 地 ニテ之 ヲ仏 文 ニ訳 シ更 ニ巴 里 ニ転 送 ス ル コト ニ決

リ ト此 ノ外

カ為 現 金 七 千円 ヲ携 帯 出 発 シタ ル儘其 ノ後更ニ 消 息 ナ シト

(五) 仮 政 府員 金 東徳 外 二名 ハ五月 初旬 露 国 過激 派 ト連 絡 ヲ執 ラ ン

定 シ歓迎 会 ハ爾 余 ノ三 人 共 帰浦 ノ上 ニテ之 ヲ挙 行 ス ル コト ニ決 定 セ

ヲ派 遣 ス ル筈 ナ ルカ姜 宅 煕 ( 前 副 尉 ) ノ如 キ自 費 ヲ以 テ特 派 員 ノ選

天 皇 陛 下ニ 請願 書 ヲ捧 呈 スル コト ヲ モ協 議決 定 シ特使

ニ当 リタ キ希望 ヲ有 シ居 レ リト 又採 聞 ス ル所 ニ依 レ ハ老 人団 ニテ ハ

一、独立運動首謀者朴英河等 ノ処分

鴨緑江方面 ( 義州隊長報告) ノ説 アリ

報 アリ右 ハ露国官憲 及在西伯利日本軍隊 ノ取締ニ依 ルモノノ如 シト

一、独立団員 ノ支那官民買収

鴨緑江方面 ( 義州隊長報告)

輯安県楡樹林子独立支団総務長崔 永渉 ハ支那官 民 ヲ買収 セントシ

曩ニ輯安県楡林子附 近ニ於 テ独立運動 ヲ為 シタル首謀者 トシテ平

去 ル六月十二日 ( 時刻 不詳)楡樹林 子官衙支那料 理店張永明方ニ附

安北道高山鎮憲兵分遣所ニ於 テ検挙 シタ ル朴英河外四名 (外 四名 ハ 証拠不充分不起訴) ハ大正八年四月八日支那輯安県融和堡 双岔河林

近支那官 民約 二十名 ヲ招待 シ盛宴 ヲ開張 セリ席上崔 ハ挨拶 シテ曰ク

最近楡樹林子ニ独立支団事務所 ヲ設立 セシカ其 ノ目的 ハ韓国復興 ニ

テ独立団 ヲ組織 シ従来 ノ朝鮮人組合支部ニ代ヘ サルヘカラスト ノ強 制勧誘ニ依 リ双岔河独立団総務召集員ト為 リ同四月移住鮮人 ノ民籍

ハ何等具体的答辞 ヲ為 サス有耶無耶 ノ中ニ終宴 セシカ当日 ノ参集者

アルヲ以テ之 カ遂行 ニハ特別 ノ援助 ヲ願度云 々ト之ニ対 シ支 那官民

士道方ニ於 テ柳河県三源浦居住孟憲奎カ朝鮮 ハ既ニ独立 シタルヲ以

整理 ヲ為 シ及団費 トシテ各戸 ヨリ 一円五十銭宛 ヲ集金 シ同 四月二十

輯安県楡林子朱清溝独立支団総務長崔永渉 ハ其 ノ隷下各検察ニ発

ニシテ独立団関係者 ハ崔永渉以下四十名 ナリシト云 フ

五日輯安県融和堡楡林子ニ於 テ暴動 シ安寧秩序 ヲ妨害 シタリト云 フ

シ日本官憲 ノ密偵補 助員 ヲ逮捕 セシ検察員 ニハ一名ニ付百五十円宛

二、鮮 地憲兵補助員 ノ逮捕懸賞

林子金 沢捻方ニ於テ李 雨春ニ対 シ日本官憲 ノ密偵 ヲ為 シ独立団 ノ事

ヲ賞与 スル旨示達 セシカ目下金銭ニ窮 スル検察員等 ハ唯賞金 ヲ得 ン

モ審 理 ノ結果多数共同 シテ安寧秩序 ヲ妨害 シタ ル事 実ナク従 テ政治

情 ヲ日本官憲ニ報告 シアリト称 シ棒 ヲ以 テ殴打 シ傷害 ヲ与ヘタ ル事

カ為昼夜各方面 ヲ捜索 シ補助員 ノ逮捕ニ奔走 シ居 レリト

犯成 立 セス唯同人 ハ大 正八年四月二十 二日午後三時頃支那輯安県楡

実 アルヲ以テ傷害罪ト シテ大正八年 六月十 六日起訴 セラレ同日江界

シ所在不明トナ レリト

佐 ハ即時巡警二名 ヲ派遣 セシカ金 ハ早 クモ之 ヲ察知 シ目下姿 ヲ晦 マ

リ輯安県外岔溝佐李煕光ニ金河竜ノ逮捕処罰方報告 シタ ル結果同県

ニ影響 スル処尠 カラサ ルヲ以 テ六月十四日同 地有力支那人張王美 ヨ

ト称 シ金銭 ヲ強徴 シタ ル為鮮人 ノ迷惑 一方ナラス従 テ ハ地主支那人

同地独立団総務長ニ任命 セラレシ以来附近移住鮮人 ヨリ独立運動費

輯安県沖和堡古馬岺移住鮮人金河竜 (四十五年) ハ去 ル四月下旬

三、支那官憲独立団員 ヲ逮捕 セントス

支庁ニ於 テ懲役八ケ月ノ宣告 ヲ受 ケ確定 セリ

年 騒密第五 二七八号 日

前報ニ同シ 八 七

独立運動ニ関 スル件 (国外 日報第百 一号)

正 月

発送先 大 七

露支国境方面 (間島派遣員報告)

図們 江方面 曩ニ露領秋豊地方ニ決死隊 ト称 スル多数 ノ不逞 鮮人集合 シツツア リシカ彼等 ハ最近逐次東寧県及額穆 県地方ニ退散 ヲ開始 シタルノ情

六月 二十 七 日在 安 東 一般 市 民ニ 講 和 条 約 調印 ニ付 祝 意 ヲ表 ス ヘク

団 ヨリ帝 国 政 府ニ 奉 呈 ス ヘキ独 立請 願 書 ナ ル モノ ヲ提出 シ之 ヲ我 政

請 願 ノ用 向 ニテ数 回総 領 事 館 ニモ出 頭 シタ ル コト ア リ) ノ両 人 老 人

干 ノ代 表 者 ヲ選 出 シ日本 政 府 ニ特派 シ右 請 願書 ヲ直 接 提出 シ願 意 ノ

府 ニ取 次 カ レ ン コト ヲ請 ヘリ尚 老 人団ニ 於 テ ハ都 合ニ 依 リ進 ンテ若

四、 講 和 条約 調 印 ニ関 シ在 安東 不逞 鮮 人 ノ感想 等 (関 東 隊 長通 報 )

其 ノ筋 ヨリ告 達 ア ル ヤ在 留 鮮 人 ノ多 ク ハ表 面 日本 人等ニ 対 シテ ハ祝

其 ノ後 ノ情 報 ニ依 レ ハ彼 等 ハ総 領 事 館 ニ願 書 ヲ提出 ス ルト同 時 ニ

達成 ヲ計 ラ ント ノ協 議 モ進 行 中 ナ リ ト

王観 彬 並李 明煥 ノ四 人 カ旧 市 街海 関 宿 舎ニ 集合 シ時 局ニ 関 ス ル会 議

ト ノ コト ナ レ ハ総領 事 館ニ 於 テ ハ新 聞 掲載 ヲ撤 回 セ シ ム ル予定 ナリ

当 地 ニテ発 行 ス ル支 那新 聞 中 華商 報 ニ モ 一部 ヲ送 リ掲載 ヲ求 メ タリ

講 和 条 約 調 印 ヲ聞 ク ヤ在 安 東 不逞 鮮 人 支 那 海関 吏 鄭 潤 僑 、金 永 弼、

意 ヲ表 セ ル如 ク ナ ル モ内 心 不快 ノ情 ア リ左 ノ如 シ

ヲ為 シ居 ル ヲ立聞 キ シタ ル者 ノ言 ヲ聞 ク ニ其 ノ身 ヲ犠 牲 ト シテ上 海

三各 教 派各 団 体 ヲ統 率 ス ル コト等 ノ細 目 ヲ挙 ケ 五名 ノ署 名 者 ア リ

会 ノ宣 言 シタ ル独 立 ノ目的 ヲ達 成 ス ル迄 死 ヲ決 シテ決 戦 ス ル コト第

一祖 国興 復 ノ為 ニ忠義 ノ西 伯 利亜 青 年 決 死 団 ヲ結 フ コト第 二国 民 議

七 月 五 日浦 潮ニ 於 テ大 韓 少 年 独 立団 趣意 書 ナ ル モノ ヲ発表 セリ第

二 、 少年 独 立 団 趣 意 書 発表

ニ 於 テ独 立 運 動 ニ奔 走 シ タ ル鮮 人 同胞 ハ約 四 千 名 ニ近 シ之 等 四 千名 カ寝 食 ヲ忘 レ テ奔 走 シタ ル独 立 運 動 ハ今 日水 泡 ニ帰 シタ リ今二 、 三 月 延 期 ス ル時 ハ必 ス 一大 運 動 ヲ試 ミ ル処 ナ リ シ ニ実ニ 残 念 ナ リ事 茲 ニ至 レ ハ他ニ 何事 カ ノ方 針 ヲ立 ツ ルノ外 ナ シ云 々ト

ノ独 逸 ト シテ環視 シ居 ルヲ以 テ近 キ将来ニ 於 テ我 四千 万 ノ同胞 モ愁

鴨緑 江 方面 (義 州 隊 長報 告 )

又 鄭 潤僑 ハ今 日 日本 カ講 和 会 議 ニ成 功 セ シト 雖 世界 ハ日本 ヲ第 二

眉 ヲ開 ク ノ好 機到 来 ス ヘキ ニ付 決 シテ悲 観 ス ル ニ及 ハス云 々ト話 シ

1 、 六 月 三 日国 外 日報 第 八十 一号 既 報 撫松 県附 近 ノ秘 密 団体 一心

一、 独 立 運動 ノ為 対 岸ニ 奔 リ タ ル元補 助 員 等 ノ後 悔

ニ 投 ス ル為 中 江 鎮 附 近 ヨリ対 岸ニ 逃 走 セ シ若 年 輩 中 最 近ニ 至 リ其

前 報ニ 同 シ

ノ経 挙 ヲ悔 ヒ帰 鮮 ノ途 ニア ル者 ア ル モ今 俄ニ 鮮 地 ニ入 ル時 ハ日本

会 及柳 河県 三源 浦 地 方 不逞 鮮 人等ニ 於 テ募 集中 ナ リ ト称 ス ル義 兵

独立運動ニ関 スル件 (国外日報第百 二号)

ツ ア ル者 又既ニ 実 家 ニ帰 来 シ タ ル者 ア ル カ彼 等 ハ自 己 ノ思慮 浅 薄

官 憲 ヨリ逮 捕 セ ラ ル ヘ シト杞憂 シ鴨 緑 江岸 附 近 ヲ排 徊 機 ヲ窺 ヒツ

正 八 年 騒密第 五三五〇号 月 八 日

発送先

居 レ リト

大 七

露領 ( 浦潮派遣員報告)

図們江方面

兵 補 助員 タ リ シ金 炳浩 ノ如 キ悔 悟 ノ情 顕 著 ニシテ其 ノ父 兄 又 ハ妻

ニシ テ不良 輩ノ詐 術 ヲ看 破 シ得 サリ シ無 能 ヲ後 悔 シ居 レ リ就 中 憲

六月二十五日老人団 ノ代表者姜宅煕、姜文伯及延秉佑 (本人 ハ労

子 ヲ屡 々帽 児 山 ニ呼 寄 セ善 後策 ヲ講 シ加 之 中江 鎮 憲 兵 分 隊長ニ 対

一、老人団 ノ独立ニ関 スル請願書提出 働 又 ハ請負等 ノ業 ヲ授 ケラ レン事 ヲ我軍司令部 ニモ請願 シ其 ノ他ノ

シ謝 罪 的意 味 ノ信書 ヲ送 リ タ ルヲ始 メト シ他 ノ輩 又 元奉 職 シタ ル

ニ運動中 ニシテ既 ニ下 ノ如ク其 ノ醵 金 ニ着手 セルカ其 ノ内容 ハ極

会 ナルモノヲ組織 シ不逞 鮮人李昌云、劉 一優、金秉潤等 ハ目下盛

(一︶長白府及附近居住不逞鮮人 ハ独立資金調達 ノ目的 ヲ以テ商務

メテ秘密 ト シ支那官憲 ノ注目 ヲ避 クル為長白市場 ノ繁盛 ヲ図リ恵

各 官 公 衙 其 ノ他 ノ旧 主 ニ対 シ同 様 ノ文 書 ヲ寄 セ救 済 ヲ訴 ヘツ ツ ア

山鎮市場 ニ対抗 セムトスル目的 ナリト称 シツツアリ而 シテ醵 集金

リ 2、 五 月 二十 一日平 安 北道 長 城 憲 兵 駐 在所 ヲ逃 走 シタ ル元 憲 兵 補

円 ハ之 ヲ商務会員 ニ貸付ケ置 キ其 ノ利子 ヲ李東輝 ノ率 ユル独立軍 ハ全部 ヲ送金 ス ヘシト

総部 ヘ送付 ス ヘシト又何時 ニテ モ其 ノ必要 ニ応 シ醵集金 ノ 一部又

ル長 城 洞 住 民崔 元 儕 (二 十 一年 ) ハ彼 ノ地 ニ於 ケ ル所遇 鮮 地 ニ於 テ聞 キ タ ル状 況 ト ハ雲 泥 ノ差 ア ル ヨリ不 平 ヲ起 シ五月 二 十 八 日臨

助 員 タ リ シ五名 ト行 動 ヲ共 ニシ義 兵 ニ投 スヘ ク対 岸 奥 地 ニ逃 走 セ

江県 紅 土崖 ヨリ逃 ケ帰 リ六 月 五 日帰 宅 セ シ カ逃 走 前 ニ於 ケ ル勧 誘

会 長 

崔

景

鎮

衡 

泰 

国 

書

財

記  趙

務  金

副会長  金

洛

秉

允

潤

本会役員氏名

カ同 人 ノ言 ニ依 レ ハ右 同 行 補 助 員 モ今更 後 悔 シア ル モ帰 鮮 ス ル ヲ

秉

者 ノ虚 言 ヲ憤 リ且其 ノ詐 言 ヲ過 信妄 挙 ニ出 テタ ル ヲ後 悔 シ居 レリ

徐

二十株  金

正

秉

秉

軒

浩 

甫 

衡 

潤 

二十株 

黄

十五株  李

二十株  徐

二十株  金

信

喜

景

洛

徳

在

泰

允

昌 云 外 四名

勲

金

賛成員  李

総 務 

優 

財 務 

一

アリ ト

劉

応 募 者 モ亦慈 城 郡 ノ 一部 長 土 面 ヲ中 心 ト セ ル 一小 区 域 ナ ルカ如 シ

二十株  安

二十株  金

竜

現下資金醵集額及応募人名

賛成長 

得 サ レ ハト テ近 ク家族 ヲ支 那 地 ニ呼 寄 セ永 久 的移 住 ノ計 画 ヲ為 シ

以 上 ノ状 況 ニシテ 中 江鎮 対岸 附 近 ニ於 ケ ル義 兵勧 誘員 ノ称 ス ル 義 兵 団 ハ左程 有 力 ナ ル団体 ニア ラ サ ル ノミ ナ ラ ス其 ノ募 集 区 域 モ

而 シテ其 ノ主謀 者 ト認 ム ル者 左記 ノ如 ク彼 等 ハ他 日其 ノ帰 来 ヲ待

子

甚 タ広 カラ ス只 中 江 鎮附 近 二 三里 ノ狭 区域 ニ過 キ サ ルカ如 ク従 テ

チ検 挙 ノ筈

株  李

記 鎬

右 ハ第 一回応募者 ニシテ彼 等 ハ役員 ヲ長白県管内各部落 ニ派 シ

十

左

煩

丹

典

各里長其 ノ他有力者 ヲ始 メ 一般鮮 人 ニ対 シ強制的勧誘 ノ筈 ニシテ

八道溝 ニ同会支部設置 ノ計画 ナリト

(株金 ハ一株 五円 トス)

基

根

株  張

鄭 昌

十

(

帽児山在住 

辺

前 長 土 面長 ( 現 面 長 ヨリ 三 代前 )  金 騒擾 当 時 他 ヨリ脅 迫 セ )  李 ラ レ辞 職 逃走 セ シ者

同 

帽児山頭道溝 ( 元学校教師)  二、長白県地方 ノ状 況 (咸興隊長報告)

徒 ) ハ六月 二十 日 二年 生 以上 ノ生徒ニ 対 シ下 ノ如 キ要 旨 ノ講話 ヲ

(三) 対 岸十 六道 溝 内 矢 弓第 三正 蒙 学 校ニ 於 テ教 師李 東 白 (耶 蘇 教

ヘシ トテ本 月 十 六 日 頃長 白 ヲ出 発 セリ

二十 一年 ) 外 五名 ハ西 大岺 ニ於 テ義 兵 募 集 中 ナ ル ヲ以 テ之 ニ応 ス

︵二) 長 白 県 第 一正蒙 学校 ( 旧 官 語 学校 ) 生 徒 中 上級 生李 竜 煕 (当

声 ヲ洩 ス者尠 シ

就 中 二十 一道 溝 ノ教 徒 ハ殆 ト脱 教 セ ル状況 ニ シテ随 テ独 立 云 々ノ

教 ヲ脱 教 ス ル ニ如 カ ス ト為 シ毎 月 一戸 二十 銭 宛 ノ誠 米 代 ヲ納 メ ス

テ モ使 用 セラ レ ンカ生 命 身 体 ハ実 ニ危 険 ナ リ シナリ 此 ノ上 ハ天道

ルヲ以 テ如 斯 暴 挙 ニ出 テ タ ル モ万 一支 那 人 ハ日本 軍隊 ニテ兵 器 ニ

事 ノ効 果 ナキ ヲ見 テ多 少 後 悔 ノ色 ア リ而 シテ天 道 教ニ 帰依 シ居 タ

三 、撫 松 県 地 方 ノ状 況 (咸興 隊長 報 告 )

戒

右 者大 韓 独 立 団 ノ首 魁 趙 孟 善 、呂 準 等 ノ 一味 ニシ テ 頻リ ニ運 動 中

金

ノ者 ナ ルカ同 人 カ最 近長 白 府 李昌 云 ヘノ通信ニ 依 レ ハ目 下撫 松 県 西

長 白 県 第 七 正蒙 学 校 教 師

士 志 士 タ ル同 胞 ハ寝 食 ヲ忘 レテ独 立 運動ニ 奔 走 サ レツ ツ ア リ依 テ

大岺 義 兵 団 員 ハ約 五千 名 ニ達 シ目 下吉 林 方 面 ヨリ兵 器 運 搬中 ニシテ

冠

為 シ生 徒 ヲ煽 動 シ痛 ク感 動 セシ メ タリ ト 我 等 ハ故 郷 タ ル大 韓 江山 三千 里 ヲ倭賊 ノ為 ニ奪 ハレ爾 来 今 日ニ 及 ヒ我 同胞 二 千万 ハ彼 倭賊 ノ為 有 ラ ン限 リ ノ辱 ヲ受 ケ蹂 躙 セ ラ レ

近 キ将 来 ニ独 立 スル ハ疑 ヒナ キ事 実 ナ レ ハ学 生 タ ル者 此 ノ秋ニ 当

血 涙 ヲ呑 ミツ ツ ア リ サ レ ハ我 等 韓 族 此 ノ境 涯 ヨリ脱 ス ヘク爰ニ 義

リ テ安 閑 ト シテ平 凡 ノ月 日 ヲ過 コス ヘカ ラ ス宜 シ ク起 ツ テ 一致 団

庸

前 報 ニ同 シ

海ニ現 ハレ右書類 ヲ安昌浩ニ交付 セリ彼等女学 生 ハ支那婦人式 ノ髪

六月十四日朝鮮女学生 八名 ハ在鮮宣教師 ノ密書及地図ヲ携帯 シ上

一、朝鮮婦人等変 装 シテ上海方面 ニ行動 ス

上海方面 (朝鮮軍司令部通報)

独立運動ニ関 スル件 (国外 日報第百三号)

大 正 八 年 七 月 九 日 騒密第 五三五八号

発 送先

シア ル ハ事 実 ナ ルカ如 シ

為 シタ ル モ ノナ ラ ムト思 料 ス ル モ西 大岺 方面 ニ ハ不逞 者多 数 集合

本件 ハ独立 気 勢 ヲ旺 盛 ナ ラ シ ム ル為 殊 更ニ 誇 大 ノ通 信 ヲ

近 々ノ内 準 備 整 フ ヘシ云 々ト

東

本 人 等 ハ党 派 的関 係 ヨリ趙 孟善 等 ノ麾 下ニ 集 ラ ムト ス ル

附記

結 倭 賊 ノ手 ヨリ三 千 里 江山 ヲ奪 還 ス ル為 尽力 セ サ ル ヘカ ラ ス

尹

︵四) 住所 ( 自 称 )咸 鏡 南道 洪 原 郡 景 浦 面 左 上里 一八 五番 地

外十名 ( 氏名等不詳) 右 ノ者等 ハ六月 十 三 日午 後 六時 頃 長白 府 方 面 ヨリ 十 六道 溝 方 面 ニ 来 リ同所 附 近 一泊 シタ ルカ同 人 等 ノ言 ニ依 レ ハ独 立運 動 ノ為 柳 河 県ニ 赴 ク ヘシト テ翌 十 四 日早 朝出 発 セリ ト而 シテ彼 等 ノ出 発 後 間 モナ ク長 白 県 寺 洞 居 天道 教 徒 金 起 万 ノ実 父 某 外 三名 右 尹東 庸 等

附記

ヲ尋 ネ来 リ出 発 後 ナ ル コト ヲ聞 キ直ニ 跡 ヲ追 フ テ出 発 セリ ト

者 ニアラ サ ルヤト 思料 セラ ル ︵五) 対 岸 地方一 部 天道 教徒 間 ニ於 テハ 三月 十 六 日長 白 府 暴 挙後 何

ヲ結 ヒ汚 穢 セ ル衣服 ヲ着 シ顔 ヲ洗 ハスシ テ殆 ト乞 食 ノ如 ク装 ヘリ満

カ同人 ハ六月二日頃敦化出発同月十 日頃吉林ニ到着 シタ ル間島竜

月中旬間島竜井村ニ来 リ杢商店 ヨリ商品 ヲ仕入 レ敦化 ニ去 リタル

又 六月 十 五 日鮮 人 五 名 ハ安 ノ命 ニ依 リ朝 鮮ニ 赴 ク ニ際 シテ モ支 那

向フ ヘキ旨間島 韓族独立運動者ニ通信 アリト方振声 ハ商品売物代

井村居住耶蘇伝道師朴興俊 ト同道韓族独立運動 ノ目的 ニテ上海ニ

購入ニ従事 シ傍ラ敦化 ニ於 テ日本雑貨 ヲ商 ヒ居 リタル方振声 ハ五

人 ラ シキ顔 ヲ有 ス ル者 ヨリ 選 抜 シ是 亦 汚 レ タ ル支 那 服 ヲ着 シ其 ノ密

洲 ニ入 リ タ ル後 斯 ノ如 ク変 装 シタ ル モノ ノ如 シ

書 ハ背 中 ノ首 襟 ノ下 ニ当 ル所 ニ二 重 ノ物 入 レ ヲ作 リテ入 レ アリ ト

(二)諜報 ニ依 レ ハ間島奥地 ( 吉林街道)甕声〓子及廟溝 地方 ニハ

金等千円余 ヲ所持 シ居 ルモノノ如 シ

間島地方独立運動者潜伏 シアリテ支那馬賊ト連絡 シアル形跡 アリ

彼 等 カ鴨 緑 江 ヲ渡 ル ニ ハ夜 間 渡 船 ス ルヲ常 ト シ汽 車ニ 乗 セ ス右 五

海 ニ於 テ能 ク分 明 シ得 ル モノ ノ如 シト

名 ノ者 ハ各 地所 在 ノ秘 密 機 関 ト聯絡 通信 セ ルヲ以 テ各 地 ノ状 況 ハ上

図們江方面

最近興京県旺清門 ヨリ帰来 セル 一鮮人 ノ語 ル処ニ依 レ ハ同地韓族

一、興京県旺清門韓族会 ノ近況

鴨 緑江方面 (義州隊長報告)

一、間 島 英 人 宣 教師 ノ言 動 (五 月 三 十 日国 外 日報 第 七十 九 号 参照 )

ノ外貧富 ノ程度ニ依リ五級ニ分チ運動費ト シテ 一円 ヨリ五円迄 ヲ徴

会ニ於 テ ハ移住鮮 人 ヨリ会費ト シテ 一戸 一円五十銭宛 ヲ徴収 シアル

支 那領 ( 間 島 派遣 員 報 告 )

在 間 島 竜井 村 英 人宣 教 師 ﹁ス コツト﹂ ハ六月 二十 日竜井 村出 発 元

加 フル為同地移住 鮮人 (氏名不詳)約 三十名 ハ五月中同県署ニ出頭

ノ上命令違反又 ハ不忠者 ナリトノ理由 ノ下ニ不法監禁 ヲ行 ヒ圧迫 ヲ

収 シ尚寄附金 ヲ募 集 シ若之ニ応 セス滞納 スル者 ア ルトキ ハ直ニ〓引

山 ニ向 ヒタ ル カ同宣 教 師 ハ出 発前 日在 間 島 日 本総 領 事 代 理 ヲ訪 問 シ 次 ノ如 ク述 ヘタ リ

ハ自 分 ノ全 ク与 リ知 ラ サ ル処 ナ ル モ耶 蘇 教 管 理 ノ建 物 内ニ 於 テ如 斯

ニ派遣 シ同会員 七十余名 (氏名 不詳) ヲ喚問知事自 ラ取調 ノ結果八

シ前記韓族会 ノ状 況ヲ陳情 シタ ル結果同県知事 ハ巡警十名 ヲ旺清門

二 、 三 ノ朝 鮮 人 ハ耶 蘇 教病 院 ニ在 リ テ不 穏 ノ行 動 ヲ敢 テ シタ ル件

行 動 ヲ見 タ ル ハ基 タ遺 憾 ト ス ル所 ニシテ恐 縮 ノ至 ナ リ我 等 宣 教師 ハ

名 ノミヲ〓禁 シ他 ハ放遣 シタリト

教 徒 ニ対 シ飽 迄 憐愛 ヲ以 テ臨 ム ヘキ ハ勿 論 ナ ル モ独 立 運 動ニ 対 シ援 助 ヲ与 フカ如 キ ハ断 シテ行 ハサ レ ハ其 ノ点 ハ日本 官 憲 ノ諒 解 ヲ願 ヒ

二、寛甸県郷約党員 ノ横暴

寛甸県下〓河車荒溝移住鮮人金昌竜 ハ去 ル六月中旬密偵 ト シテ侵

タ シ尚 日本 警 察 官 ハ鮮 人 ヲ殴打 ス ル等 粗 暴 ノ行為 ア リ ト聞 ク其 点ニ 就 テ ハ考 慮 ヲ希 望 ス ル処 ナ リ

以テ小不太遠郷約党総務所 ニ呼出 サレタルカ総務宋義奄 ハ曰ク汝 ハ

入 セル楚山分隊下内淵駐在所補助員金錫周 ヲ宿泊 セシメタ ルノ故 ヲ

(一) 間 島 竜井 村 杢 茂 一郎 ノ出 資 ニテ金 信 振 ( 曩 ニ退 支 処 分 ヲ受 ケ

何故ニ倭奴 ノ走狗 トナリ犬鷹 ノ如キ補助員 ヲ宿泊 セシメ加之同席飲

二 、不 逞 鮮 人 方 振声 等 ノ上 海 行 等

朝 鮮 ニ於 テ居 住 制 限 ヲ命 セラ レタ ル者 ) ト 共同 シ敦 化 地 方 ノ土 地

酒 セ シヤ彼 等 補 助員 等 カ侵 入 シ来 リ タ ル際 ハ当事 務 所 ニ密 報 ス ヘキ

二 、間 島 朝 鮮 間連 絡 者 ノ件

由 上海 ニ向 ヒ同校 生徒 中 ノ年 長 者 数 名 ハ露 領 方 面ニ 赴 キタ リト

之 ニ参 加 ス ル ニア ル モ ノノ如 シ其 ノ内容 ハ目 下 内 査中

名 捺 印 ヲ求 メツ ツ アリ同 団 ノ目 的 ハ韓 族 独 立 武 力示 威 運 動開 始 ノ際

地 方 民 ニ対 シ ﹁義 兄弟 団 ﹂ ト称 ス ル結 社 ニ加 入 ヲ勧 誘 シ誓 約 書ニ 署

延 吉県 朝 陽 河 大 西溝 在 住 者 李 子成 、韓 学 周 ノ二名 ハ六月初 旬 以 来

三 、義 兄弟 団 ナ ル秘密 結 社 組 織 ノ件

ニ 赴 キ タ ルカ同 人 ハ間 島 天道 教 ト連 絡 ノ任 ニ当 リ居 ル モノ ノ如 シ

間 島竜 井 村 天 道 教師 申 明 徳 ハ五月 中 旬 頃間 島 出 発 京 城天 道 教 本部

カ当 然 ナ ル ニ何 等 其 ノ挙 ニ出 テ サ ル ハ不都 合 ナリ ト テ激 怒 シ乱 打 負

年 日 騒密第五四 一〇号

前 報 ニ同 シ

重態 ナ リト謂 フ

傷 セ シメタ ル上 放 免 セリ金 昌 竜 ハ目 下自 宅 ニ於 ア静 養 中 ナ ル モ頗 ル

発送 先 大 正 八 七 月 十

鴨緑江方面 ( 義 州隊 長 報 告 )

独 立 運 動 ニ関 スル件 (国外 日報 第 百 四号 )

一、 華 盛頓 ニテ朝鮮 独 立 講 演 会開 催 説

(一) 探 聞 ス ル処ニ 依 レ ハ在 上海 排 日 鮮 人 ノ組 織 セ ル臨 時 政府 ノ通

一、排 日鮮 人等 安 東 、 上 海間 連 絡 機 関 ノ件

米 領 方 面 (朝 鮮 軍司 令 部 通 牒 )

本 年 十月 華 盛 頓 ニテ朝 鮮 独 立講 演 会 ヲ開 ク、排 日鮮 人 ハ其 ノ時 朝

信 及 其 ノ他 一切 ノ連 絡 機 関 ト シテ ノ鮮 人 五名 、 在 西 間島 軍 政部 ノ

鮮 統 治 ヲ亜 米 利 加 ニ委 任 サ レタ キ旨 ヲ国 際 同 盟 ニ請 願 ス ル計 画 ニテ 請 願 書 ニ多 数 ノ調 印 ヲ採 リ ツ ツ アリ

支那 人義 盛 福 方 及怡 隆 洋 行 等 ニ潜 伏 シ居 リ シ モ六月 十 一日其 ノ 一

連 絡 機 関 ト シ テ ノ鮮 人 七 名 ハ初 メ安 東 県 旧 市街 貿 易 商 ( 牛 皮業 )

ハ旧 市街 元 宝 山 麓 ニア ル丁 秣 病院 牧 師 方 ニ潜伏 シ尚 一二 ノ者 ハ義

員 金 聚 坤 カ新 義 州警 察 署 ノ手ニ 逮 捕 セ ラ ル ル ヤ直ニ 四散 シ首領 等

在 ﹁ホ ノ ル ル﹂ 鮮 人 国 民会 ハ桑 港 中央 総 会 特 派員 ト シ テ黄 士容 並

二 、﹁ホ ノ ル ル﹂ニ 於 テ鮮 人 大 会 開催 ( 外 務 省 通報 )

姜 永 昭両 人 ノ来着 ヲ機 ト シ本 月 十 五 日同 地 ﹁リ ミ ーチ ー﹂ 劇場 ニ大

盛 福 方 ニ残 留 シ居 レ ルカ 一定 シテ 止宿 セ サ ル ヲ常 ト セリ然 レト モ

会 ヲ 催シ朝鮮 独立 ノ遂 行 及米 、露 、 墨 、満 等 各 地ニ 於 テ 日貨 排 斥 ヲ 断 行 ス ヘク且 李承 晩 ヲ首 相 ト ス ル臨 時 政府 信 任 方 ヲ決 議 セリ

上 海 及露 領 方面 ヨリ ハ今 尚 怡 隆 洋 行 及該 支 那 人 方ニ 通 信 シ居 レ

地 天 道 教支 区 長 文東 春 等 ト共ニ 韓 族 独 立 運 動開 始 以来 寄附 金 ノ募 集

和 竜県霽 霞 社石 建 坪 私 立 英 成学 校 教 師 李 仁伯 及 趙 権 植 ノ二名 ハ同

リト 云 フ

長 兼交 民 会 長 ニシテ元 平 安 北 道書 記 高 一清 ハ在 上海 鮮 人 民団 長 ナ

主堂 街 四三 号 海松 洋 行ニ 居 ル由 ナ ルカ目 下臨 時 政 府 ノ臨 時 警察 局

(二) 義 州 ヨ リ上海ニ 赴 キタ ル元 義 州 郡書 記 李 裕 弼 ハ上海 仏 租界 天

リ

図們 江方 面

及 露 領 地方ニ 送 ル ヘキ決 死 隊 員 応 募勧 誘 等 ニ努 メタ ル者 ナ ル カ李 、

支 那領 (間島 派 遣 員 報 告)

趙 ノ二 教師 ハ六月 十 日頃 寄 付 金 中 ヨリ 五百 円 ヲ携 ヘ同 地 出 発吉 林 経

発送先 前報ニ同 シ

名 ヲ藉 リ役 員 ノ 今後 ノ生活 費 ヲ得 ント スル ニア リ

(四) 資 金 募 集

総

〃 

〃 

張 健 杓 

申 益 煕 

委員 長  趙 〓 元 

〃 

〃 

李 光洙

尹 顕 振

明 内 務 総 長  安 昌 浩 

員 

委 員  不

外 務 総 長  金 奎 植 

欠

徹 

交通総長 文 昌 範 

軍部総長 李 東 輝 

〃 

〃 

鮮 于〓 

曹 成煥 

〃  不

〃  申

明

徹

理  李 承 晩 

司法総長 南 亨 依 〃 

金

レ更 ニ仏国 官 憲 ノ取 調厳 重 トナ リ加 之 資 金 欠 乏 シ高 額 ノ借 家料 ヲ

議政院委員長 孫 貞 道

〃  色 応〓 韓 基岳 崔 院 〃  呉 栄似 財務総長 崔 在 亨  〃 

ニ代 ヘタ リ幹 部 ノ氏 名 左 ノ如 シ

従 来 総 理 ノ下 ニ次長 ヲ置 キ タ ル ニ今 回次長 ヲ廃 シ委 員 ヲ以 テ之

(五) 仮 政 府 ノ組 織変 更

ノ威 信 中 外 ニ振 ヘル如 ク装 ヒ真 相 ヲ発見 セ サ ル内ニ 独 立 資金 ノ美

前 顕 ノ如 ク仮 政 府 ノ余 命 既 ニ迫 レ ル モ之 ヲ発表 セス シテ未 タ其 大 正 八 年 騒密第五四六二号 七 月 十 一日 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 百 五 号) 上 海 方 面 一、 最 近 上海 方 面 ヨリ朝鮮 内ニ 入 リ込 ミ タ ル上 海臨 時 政 府 派 遣財 政 委 員 ト称 ス ル韓 南洙 及裵 炳 憲 ノ両 名 ヲ平 壌 署 ニテ逮 捕 シ取 調 中 ナ ル カ其 ノ申 立事 項 中 上 海 仮政 府 ノ状 況 等 ニ関 スル分 左 ノ如 シ

元 仏 租界 真 勒 路 ニ電 燈 料 ヲ合 シ 一箇 月 家 賃 三 百 円 ノ家 ヲ借 リ毎

(一) 上 海仮 政 府 ノ近 状

日 所謂 政府 員 並 代 議員 数 名 ヲ筆頭ニ 各 地 ノ代表 的 人物 六百 名 余出 入 盛ニ 凝 議 シタ リ而 シテ仮 政 府 ノ命 ヲ受 ケ テ活 動 シタ ル団 体 ニ高

支出 ス ル コト能 ハス遂 ニ愷爾 路 長安 里高 麗 僑 民親 睦 会 事 務 所 ニ仮

僑民親睦会長 高 一清

麗 僑 民親 睦 会 ナ ル モ ノア リ然 ル ニ五月 中 申 錫雨 、尹 愿 三 検 挙 セラ

政 府 ヲ移 転 シ目 下 数脚 ノ卓 椅 子 ヲ設備 シタ ル ノミ ニテ実 ニ寂寥 タ

掲載 セシメ又仏国人弁護士 ヲ傭聘 シ支那官憲 タル工部局 ト接触 ニ

上海英字新聞滬報 ヲ月参百 円 ニテ買収 シ運動者ニ有利 ノ記事 ヲ

︵六)運 動 方 法

ル モ ノナ リ

仮 政 府 員 中 権 力 ノ争 奪 盛 ニ行 ハレ特 ニ平 安南 北 派 ト慶 尚 道派 ト

努 メシメ居 レリ尚在上海米国宣教師 ﹁ピッチ﹂ ヨリ後援 ヲ仰 キ英

(二) 役 員 ノ脱 退

ハ確 執 シテ解 ケ ス常ニ 平 安 道 派優 勢 ニシ テ司法 部 総 長 李 時 栄 及軍

字新聞記者 ヲ買収 シ 一面鄭安立 ヲシテ広東政府 ヲ動 カシ朝鮮 ヲ永 ︵七)安昌浩 ノ動静

世中立国タラ シメ ント巴里講和会議 ヘ提議 セシメタリ

部 次長 李 東 寧 ハ露 領ニ 走 リ李 東輝 ノ 一派ニ 通 セリ

李 東 輝 、文 昌 範 、崔 在 亨 等 ハ上海 仮 政 府 ノ総 長ニ 擬 セ ラ レ居 ル

(三) 役 員 ノ空 名

モ承 諾 ヲ得 タ ル モ ノ ニア ラ ス全 ク関 係 ナ シ

鴨緑 江方 面 (義 州 隊長 報 告 )

米 国 ヨリ買 入 レタ ル カ既 ニ到 着 セリ ト

ヲ為 シ居 レリ同 人 ハ洪 某 及鄭 某 ヲ米 国 ヨリ随 伴 セリ何 レ モ二十 一

英 租 界 赤 十字 病 院 ニ入院 中 ナ ルカ入 口 ハ印 度 巡 査厳 重 ナ ル警 戒

二才 ノ青年 ナ リ

ハ過 激 思 想 宣 伝者 ノ疑 ア ル モ年 少 無 識 者 ナ ル モノ ノ如 ク途 中 長 崎ニ

六月 二 十 四 日浦 潮 ヨリ十 五名 ノ排 日 鮮 人海 路 上 海 ニ来 レリ該 鮮 人

而 シテ同 地 及 上 漏溝 郵 便 取扱 所 ヲ利 用 シ在 外 排 日鮮 人ト 気 脈 ヲ通 シ

地 ヨリ遁 レ排 日 鮮 人等 又此 ノ地 ニ止 マリ 目 下約 八十 名潜 伏 シア リト

リ テ何 レ モ耶 蘇 教信 者 ナ ル カ宏 荘 ナ ル耶蘇 教 会 堂 ヲ有 シ騒 擾 当 時 各

ニ付 其 ノ状 況 ヲ内 査 シタ ル処牛 毛 甸 子 ニ ハ目 下移 住 鮮 人約 四十 戸 ア

行 衛 不 明 ノ処 捜 査 ノ結 果 寛 甸 県牛 毛 甸 子 ニ潜 伏 シア ル コト判 明 セ ル

義 州郡 水 鎮 面 大 水洞 金 斗 万 (乙要 視 察 人 ) ハ当時 支 那 地ニ 遁 鼠 以 来

本 年 四月 二 日義 州 郡水 鎮 面 事務 所 附 近 ニ起 リ シ騒 擾 事件 ノ首 謀 者

一、寛 甸 県 牛 毛 甸 子ニ 於 ケ ル排 日鮮 人 ノ状 況

連 絡 ノ為朝 鮮ニ 出 入 スル者 ハ安 東 県 ニテ変 装 ス ルヲ普 通 ト ス同

︵八) 連 絡 機 関及 入 鮮者 ノ変 装

地 ニ於 テ支 那 服ト 鮮服 又 ハ洋 服 ニ着 替 ヘ旅 行 ス ル方 法 ヲ執 レ リ

於 テ水 上警 察 署 ノ取 調 ヲ受 ケ シ モ支 那 人 ト 称 シ纔ニ免 カ ルル ヲ得 タ

何 等 カ ヲ画策 シツ ツ ア ル モ ノノ如 ク金 斗 万 ハ常 ニ表 徳福 (水 鎮 面 騒

二 、 不 逞 鮮 人浦 潮 ヨリ上海 ニ入 ル (朝 鮮 軍 司令 部 通報 )

リト

ノ如 シ 左

記

而 シテ牛 毛 甸 子 ニ集 合 セ ル排 日 鮮 人 ニ シテ氏 名 ノ判 明 セ ル モノ左

ヲ有 シ何 レ モ排 日派ニ 傾 キツ ツ ア リト 云 フ

ア リ テ各 官衙 ノ長 ハ何 レ モ山 東 問 題 ノ勃 発 以 来 鮮 人ニ 対 シ頗 ル好 感

而 シ テ牛 毛 甸 子 、及 上 漏溝 ニ ハ寛 甸 県警 察 区保 甲 局 、国 民 学校 等

ヲ往 復 シ各 地 ノ移住 鮮 人 ヲ訪 問 シツ ツア リ ト

擾 首 謀 者 )張 尚俊 、崔 秉 祖 ヲ従 ヘ上 漏 溝 、牛 毛 甸 子 鳳凰 城 、 安 東 間

大韓 共和 国 財 政 総長 崔 ノ名 ニテ政 府命 令 ヲ発 シ在 米 在 布 及 在 支 ノ

三 、 独 立運 動 費 財 源 及機 関 新 聞 (朝 鮮 軍 司令 部 通報 )

鮮 人 ハ勿 論 鮮 内 鮮 人 ヨリ モ人 頭 税 ヲ徴 収 スル旨 布告 セ リ同 布 告ニ 曰

1 、 人頭 税 ハ男 女 共 二十 歳 ニ至 レ ハ納 税 ノ義 務 ア リ

ク

2 、毎 年 二 回六 月末 及 十 二 月末 ヲ納 期 ト ス 3 、本 年ニ 限 リ八月 末迄 ニ金 額 ヲ徴 収 ス ル モノ ト ス 前 条 煽 動 者 ハ又右 人 頭 税ニ 関 ス ル使 命 ヲ帯 ヒ朝 鮮 内 地 ニ於 テ或 ハ

金

執

斗

仲

万

義 州 郡水 鎮 面 大 水 洞 

張

同 

耶 蘇 教 

富 者 ヲ脅 迫 シ或 ハ同 志 者 ヨリ募 集 ス ル等 ノ事 ア ル ヘク彼 等 カ 八月 迄

祖

俊

ニ 多 額 ノ金員 ヲ集 メント ス ル ハ彼 等 ノ所 謂 絶望 的 最 後 ノ勇 気 ヲ奮 ハ

秉

耶 蘇 教 

尚

同 

福

崔

同 

得

︹マ マ︺

張

ント ス ル ニア ルカ如 シ又米 国 人 ハ彼 等 ニ対 シ 一万 五 千弗 ヲ与 ヘタ リ

耶蘇教  表

加 山 面楸 洞 

該 金 員 ハ慎 昌 洋行 及 煙 草会 社 ヨリ支 出 セ ル モノ ノ如 シ

同  水鎮面梨花洞 

彼 等 ハ上海ニ 於 テ鮮字 機 関 新 聞 発 行 ノ企 図 ヲ有 シ既ニ 印 刷 機 械 ヲ

同 

同 

同 

同 

同 

〃 

〃 

水 口洞  〃 

崔

耶蘇教  鄭

〃 

張

義州郡水鎮面梨花洞  耶蘇教  白

同 

大水道  無宗教  耳

朴

天道教  朴

天

奉

必

楽

允

致

元

模

善

坤

賢

植

碩

碩

発送先

前報ニ同 シ

大 正 八 年 騒密第五五五九号 七 月 十 四 日 独 立 運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 百 六号)

露領 ( 間 島 派 遣員 報 告 )

図 們 江方 面

一、在 露 鮮 人 間ニ 過 激 思 想 宣 伝 ノ件

シ テ同思 想 宣 伝 運 動 ハ支 那 領 ニモ波 及 セ ント ス ル ノ情 勢 ニアリ ト之

思 想 ノ宣伝ニ 依 リテ更ニ 其 ノ地 歩 ヲ進 メ ント ス ル形 跡 ア ル カ如 シ而

露領 南 部 烏 蘇 里 地 方 ニ東 漸 シ ﹁バ ラ バ ン﹂ ヲ中 心 ト シ テ宣伝 セ ラ

永

レア ル疑 ヒア ル過激 思 想 ハ今 ヤ同 地方 在 住 鮮 人間ニ 感 染 セラ レツ ツ

成

応

ア ル ハ掩 フ ヘカ ラサ ル所 ニシ テ韓族 独立ニ 心 酔 シタ ル妄 動者 ハ過 激

致

明

昌

徳

姜

善

尹

致

雲

〃 

賢

尹

白

大水洞  仁

スル理 想 ヲ標 榜 シ以 テ自 由 平 等 主 義ニ 基 キ韓 民 族 ノ団結 ヲ図 ラ ン コ

局 ニ関 ス ル 協 議ノ 際露 国 ﹁ト ロツ キ ー﹂ 及 ﹁レ ニン﹂ 等 ノ革命 ニ関

一、 大 正 七年 六月露 領 ﹁ニ コリ ス ク﹂ニ 於 ケ ル全 露 韓 族 代表 者 ノ時

カ状 況 ニ関 シ探 知 シタ ル所 左 ノ如 シ

廉

高

雲川洞 

〃 

耶蘇教 

同  同  同 

同  同  昌城郡以下不詳 

独立団 ニ投 スヘク鮮地側就中中江鎮地方 ノ青年者 ニシテ対岸 ニ奔

ト ヲ議 セリ越 ヘテ同年 八月 中 旬 ﹁ニ コリ スク﹂韓 族 会 本 部 ヨリ各 地

二、中江鎮地方 ノ青年続 々対岸ニ逃走 ス ル者毎 日四十余 ヲ算 シ彼等 ハ七道溝ニ於 テ旅行券 ヲ受ケ奥 地ニ向 ヒ

其 ノ権 利 ヲ主 張 ス ル コト

(一) 領 土権ニ 関 シテ ハ露 国 帰 化 手 続 未了 ノ者 モ均 シク韓族 ト シ テ

支 部 ニ通達 セラ レ タ ル韓 族 会 ノ実 行 事項 ノ内 容 ハ

予定 ナリト

(二) 共和 政 治 ノ実 行 方 ヲ運 動 ス ル コト

独立煽動者 ハ朝鮮側憲兵補助員巡査補其 ノ他 ノ官吏約 百名買収 ノ

アリ

一、支那 ノ排日鮮 人取締決議

ノ三 箇 条 ニ シテ露 領 各 地 ノ韓族 会 支 部 ハ相 連 絡 シ テ運 動ニ 着 手 セ ン

発 展 ヲ期 ス ル コト

(三) 青 年 ノ思 想 ハ旧韓 国 当 時 ノ陋 習 ヲ打 破 シ民 主 主義ニ 基 キ向 上

其 ノ他 (青島来電) 六月五日ノ北京閣議 ニ於 テ奉天、吉林ニ居住 スル朝鮮人ノ排 日運 動 ヲ政治暴動 トシテ取締 ノ便法 ヲ議決 シ満洲各部 ニ其 ノ実行方 ヲ密 電 セリ

ト シ南 部烏 蘇 里 地方ニ 於 テ モ該 運 動 ヲ開始 シ韓 族 ヨリ成 ル軍 隊 ヲ編

ノ理想 ナ リ﹄ ト 口外 シテ憚 ラサ ル モノ アリ ト

殆 ト過 激 思想ニ 感 染 シ日 常 ノ会 話 ニスラ ﹃ポ ルシュ ウ イ ツ ク ハ吾 等

所ニ 依 レ ハ ﹁オ ム スク﹂ 政 府 及 ﹁ホ ル ワツ ト﹂ 軍 ニシテ元 露 国陸 軍

大 正八 年 六 月 三 日 ﹁バラ バ ン﹂ 居 住 鮮 人等 ハ集 合 協議 ヲ遂 ケ タ ル

成 シタ リ シ カ聯 合 軍 ノ西伯 利 出 兵 ニ次 ク ニ日本 軍隊 亦 威 容 堂 々ト シ

不 逞 鮮 人 ハ声 ヲ潜 ムル ニ至 リ シ カ大 正 七年 末 欧 州戦 乱 終 熄 シ講 和 会

ニ 籍 ヲ置 ケ ル鮮 人 ノ召 集 ヲ強 要 ス ル ニ於 テ ハ過 激 派 ト相 連 絡 シ過 激

テ西 伯 利ニ 出 動 スル ヤ在露 鮮 人 ノ自 由 行 動甚 タ困難 ナ ル ニ至 リ 一時

議 ノ開 催 セラ ル ルヤ在 外鮮 人 ハ民 族 自 決 主義 ニ依 リ テ祖 国 恢 復 ヲ企

ニ過 激 思 想 ニ感染 シタ ル程 度 ニ至 ラ サ リ シ カ大 正 八年 三 月中 旬 ﹁ニ

申 某 等ト 共 謀 シテ支 那鎮 方 面 ニモ過 激 思 想 ヲ宣 伝 セ ント企 画 シツ ツ

ー﹂ ノ両 名 ハ同 地 韓族 独 立 運 動 首謀 者 金 重 華 及 ﹁シジ ミ﹂ 韓 族 会 長

﹁バ ラ バ ン﹂ 居 住露 国 帰 化 鮮 人 韓 兄 弟 ﹁サ カ リ ー﹂ 及 ﹁ミ ツ サ

思 想 ノ宣伝ニ 関 シ大ニ 活 動 ス ヘシト決 議 セ リト

コリ スク﹂ニ 於 ケ ル韓 族 独 立 運動 者 ハ ﹁日本 ニシ テ韓族 ノ自 決 ヲ承

当 時 彼 等 不 逞鮮 人 ノ思 想 ハ韓 族 独 立 ヲ絶 叫 スル ニ急 ニ シテ未 タ直

図 シ露 領 在 住 鮮 人 ハ茲 ニ再 ヒ活動 ヲ開 始 ス ル ニ至 レリ

認 セサ ル ニ於 テ ハ吾 等 ハ過 激 ナ ル行 動 ヲ執 ルノ外 ナ カ ル ヘシ而 シテ

二 、爾 来 韓 族 独 立 運 動 ハ鮮 内 地 、米 領 、支 那領 等 相 連 絡 シテ 一時 熾

等 ハ過激 思 想 ノ宣 伝 ニ依 リ テ目 的 ヲ到達 セン﹂ ト協 議 セ リト

二 、青 年 鮮 人支 那領 ヨリ露 領 ニ渡 航 ノ件

唱 ヘ ント ス ル彼 等 最 後 ノ手 段 ニ出 テ ツツ ア ルモ ノト観 ル ヲ得 ヘ シ

ヲ継 続 シツ ツ ア ル所 以 ノ モノ ハ是 過激 思 想 ノ宣 伝 ニ依 リ国権 恢 復 ヲ

頓 挫 ヲ来 セ ル ニ自 覚 セ ル露 領 及 琿 春 方面 ノ不 逞 鮮 人 ニシテ今 尚 活 動

民 族 自決 主 義ニ 基 ク韓族 独 立 示 威 運動 ノ講 和 会議 ノ終 了期ニ 至 リ

アリト

烈 ナ ラ ント セ シ モ情 勢 頓ニ 彼 等 ノ不 利ニ 陥 リ到 底 万 歳 ノ絶 叫 不穏 文

吾等 韓 民族 カ独 立 運動 ニ関 シ外 国 政府 ノ援 助 ヲ求 ムル得 サラ ンカ吾

書 ノ頒 布等 ニ依 リ テ目的 到 達 ノ不 可 能 ナ ルヲ覚 ルト共 ニ露 領 方 面 ノ

韓 国 々権恢 復ニ 心 酔 シ居 ル支 那 琿 春 県下ニ 於 ケ ル鮮 人 金 圭 冕ハ 新

(南部 烏 蘇 里 派遣 憲 兵 通報 )

亦 最 近 ノ形 勢 ハ 一ノ夢想 タ ル ニ過 キサ ラ ント ス茲 ニ於 テ在 露 鮮 人等

民団 ト称 シ決 死 団 ヲ組 織 シ熾 烈 ナ ル排 日運 動 ヲ行 ヒ ツツ ア リ シ処 支

不 逞 分 子 ハ武 力示 威 運動 ヲ敢 行 セ ント密 ニ企 画 セ ル所 ア リタ ル モ之

ハ過 激 思想 ノ宣 伝 ニヨリ テ最 後 ノ運 命 ヲ定 メ ント シ全 露 韓 民青 年 聯

且排 日機 関 ト 目 セラ レタ ル結 果益 彼 等 ニ反 感 ヲ来 セ リ然 レト モ間 島

那官 憲 及 間島 日 本総 領 事 分 館等ニ 於 ケ ル取締 漸 次 厳 重 ヲ加 ヘタ ルト

之ニ 加 フ ル ニ露 領 ニ於 ケ ル露 国 過 激派 ノ活 動 ハ表 面 上 軍 隊 ノ鎮 圧

合 会 ナ ル モ ノヲ ﹁ニ コリ スク﹂ニ 設 ケ テ其 ノ機関 タ ラ シ メタ リト

リ今 回〓 古 里 斯克 地方 ニ於 テ排 日鮮 人 李 東輝 及文 昌 範等 ノ企 図ニ 係

地 方ニ 於 テ ハ自 由 ヲ束 縛 セ ラ レ到 底 運 動 ノ余 地 ナ キ ヲ自 覚 ス ル ニ至

ル決 死 青 年 団ニ 加 入 シ再 挙 ヲ謀 ル ヘク決 シ近 時浦 潮 及〓 古 里 斯克 方

ニ 依 リテ閉 熄 シタ リ ト雖 裏 面 思 想 ノ宣 伝 ハ依 然 ト シテ潜 勢 力 ヲ有 ス

ナ ル ニ徴 シテ モ瞭 ナ ル所 ナ リ而 シテ浦 潮 ﹁スラ ブ ヤ ン カ﹂ ﹁バ ラバ

面ニ ﹁ポ セ ツト ﹂ ヨリ渡 航 ス ル者 多 ク最 近 其 ノ判 明 セ ル者 次 ノ通 ニ

ル ハ動 モス レ ハ突 発 的 騒擾 事 件 ノ各 地ニ 演 出 セ ラ レ其 ノ掃 蕩 ノ困 難

ン﹂ ﹁シ ジ ミ﹂ ﹁カ ンフ ォ ージ ャ﹂ 等ニ 居 住 ス ル露 鮮 人 ノ 三分 ノ 二 ハ

同胞 カ寝食 ヲ忘 レ只管母国国権恢復 ニ努力中ナ ルコト ハ周知 ノ事実

本年三月以来鮮内地、露領 、支那領各地在住同胞就中日本留学 ノ

リ万 一是 等 ノ人 物 ニ依 リ韓 族 自 決 ノ目 的 ヲ達 成 セ ンカ我 民族 ハ是等

セ ント ス ル者 多 ク真 ニ我韓 族 ノ為 力 ヲ竭 サ ント ス ル者 ハ極 メテ稀 ナ

力 上 ノ争 ヨリ内 訌 絶 ヘス又韓 族 独 立運 動 ヲ利 用 シ不正 ノ利益 ヲ獲 得

上 海ニ 到着 後 韓 族 独 立 運動 者 ノ行動 ヲ視 ル ニ運 動 幹 部 連 ハ互ニ 勢

島 竜井 村 曹 喜 林 ヨリ最 近間 島 在 住知 人 ニ宛 通信 ノ要 旨 左 ノ如 シ

ナ ルニ之等愛国ノ志士 ハ其 ノ大半仇敵倭奴 ノ為拘禁 セラ レ過酷 ナル

ノ者 ノ喰 物 ト ナ リ自滅 ス ルノ悲 境ニ 陥 ル ヘシ此 ノ際 一部野 心家 ニ利

シテ旅行途中次ノ如 キ不穏 言動 ヲ洩 シタル者 アリ

罪名 ノ許 ニ呻吟 セリ又我間島 明東学校 モ間島 ニ於 ケル安寧秩序 ノ妨

鳳

俊  当 二十七年

相  当 三十四年

鴨緑江方面 (義州隊長報告) 安東県大和橋通 一丁目三番地

一、独 立運動者 ノ行動

鳳

浩 

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第百七号)

大 正 八 年 七 月 十 七 日 騒密第 五七〇八号

前 報ニ 同 シ

害機関 ナリトノ汚名 ノ許 ニ閉 鎖 ヲ余儀 ナクセラ レ其 ノ他吾 人同胞 ヲ

鳳

者 韓

発送先

用 セラ ル ル コト ナ ク自 重 ス ルヲ得策 ト ス云 々

ス依 テ吾人 ハ今回〓古里斯克青年団ニ加入 シ来 ル露暦六月二十五日

航

韓

大同運輸 公司内  金

右者前記公司 ノ者 二三名 ト共謀 ニテ独立運動開始以来浦潮地方ノ

当二十八年

不法拘禁 スル等枚挙 ニ遑 アラス支那居住同胞 ハ之等圧制 ヲ忍 フ能 ハ 開催 セラル ヘキ青年団及老年忠誠団 ノ会議ニ列席 シ今後 ノ行動 ヲ議 渡

決 スヘキ考 ナリ云 々

支那琿春県金塘村 

六月 七日渡航者 右実弟 

煥  当 二十三年

六地坪 

礼

県 

金

同

李

李

尚

基

一  当 十 八 年

春  当 二 十 年

俊  当 三十二年

二、不穏団体韓僑公会 ノ設立

以 テ目下厳重内偵 中

立運動 ニ関 スル書類 ヲ隠匿 シテ之 カ取次 ヲ為 シ居 ルヤノ形跡 アルヲ

排日鮮 人団 ト鮮内地独 立運動者トノ連絡機関 トナリ輸送貨物中ニ独

間島明東学校事務員 

文

三

六月十 一日渡航者

右 ノ外金塘村 不良鮮人及間島明東学生二十三名

支那琿春 

金

春 

各地 ニ壮丁調査員 ヲ派遣 シ壮 丁ヲ応募 シ応募者 ハ許士有 ノ下 ニ集

会員及寄附金募集ニ奔走中 ニシテ目下応募金額約二千円ニ達 シ尚

仁県余永溝 ニ置 キ同 地許士有ナ ル者首領トナリ朝鮮独立 ヲ標榜 シ

︵一)桓仁県移住鮮人等 ハ今般韓僑公会ナ ル団体 ヲ設立 シ本部 ヲ桓

〃 

朴

当 十 七年

間島竜井村  右 ノ外明東学校生徒九名

李太王殿下 ノ葬儀ニ参列後 上海ニ赴 キ同地仏国租界 ニ滞在中 ノ間

上海方面 (間島派遣員報告)

合 セ シ メ居 レリ六 月 二十 五 日寛 甸 県 牛 毛塢 ニ調 査員 金 元 俊 ナ ル者

変 遷 シ西 欧 ハ戦 局 ヲ結 ヒ和平 ヲ講 論 シ所謂 智 力 強 権 ハ打 破 セラ レ

族 ノ精 神 ハ断 絶 セ サ ルヲ以 テ臥 薪甞 胆 茲 ニ十 年ニ 至 ルノ今 日時 機

用

産 業ニ 着 手 ス ル モ亦 吾 人 ナ リ唯 我 父老 兄 弟 姉 妹ニ 対 ス ル相当 ノ義

勉 メ ヨ同 胞 ヨ新 天 地 ヲ創 造 ス ル モ亦 吾 人 ナ リ新 文 明 ノ進歩 或 ハ新

復 シ祖 霊 ヲ尊 ヒ子孫 ヲ シテ幸福 ナ ラ シメ ント ス ル我 々 ニ非 サ ル カ

呈 セ シ所 ナ リ嗚 呼同 胞 ヨ覚 醒 シテ奮 闘 セ ヨ人義 ヲ共〓 シ旧業 ヲ回

今 日内 外 地 方 ノ吾 民族 ノ万歳 ノ声 ハ天 地 ヲ動 シ世 界 各国 ノ賞 讃 ヲ

レ七忠 四侠 ノ精 霊 カ 二千 万 同胞 ヲ指 導 シ自 由 ノ始 ニ登 ラ ント ス ル

人 道 正 義 ヲ主唱 シ世 界 ニ平 等 自 由 ヲ許 ス時 代 ナ リ天霊 祖 霊 黙〓 サ

来 リ テ応募 壮 丁 五 名 ヲ得 タ リ ト

平安 北 道 亀 城郡 以 下不 詳

有

百 円 以 上 ノ寄附 金 ヲ為 シタ ル者 ノ中知 リ得 タ ル モノ左 ノ如 シ 原籍

士

桓 仁県 余 永 溝 許

当時 千 円 

金

大

原 籍  平 安北 道 昌 城 郡祐 面 玉渓 洞

百 円 

当 時  桓 仁県 小恩 堡 地

ヲ及 ホ ス者 ニシテ新 国 民 ノ羞 恥 ヲ免 カ レ サ ルナ リ茲ニ 消 息 ス ルヲ

達 ス レト モ尚 如何 ナ ル方針 ナ キ者 ハ時 勢 ニ容 レ ラ レ ス且 他 方ニ 累

シ生 活 ノ前 途 ヲ研 究 ス ヘシ桓 仁 一境ニ 在 留 スル同胞 ハ五 六十戸ニ

務 ニシ テ又 相当 ノ責 任 ナ レ ハ満 洲各 地方ニ 移 住 ス ル我 々同胞 ハ各

達

原籍  不 詳

先

々地 方 団 体 ヲ結 束 シ独 立的 国 民 ノ資 格 ヲ研 究 シ祖 国 ノ栄 光 ヲ伸 張

百 円 裵

当 時  桓 仁 県蒲 長 溝

(二) 韓 僑 公会 趣 旨書 及会 則 等 ハ左 記 訳文 ノ如 シ

以 テ有 志 諸 氏 カ奮 起 シ境 内 同胞 ヲ シテ将 来 ヲ共 謀 シ居留 民 公 会 制

文

惟 我 天 祖檀 君 大 東 山 河 ヲ開 拓 シ万 世 ノ基 業 ヲ遺 サ レ神 聖 ナ ル子

度 ヲ採 リ規 則 ヲ定 メ申 告 ス ルヲ 以 テ各 自 勉励 シ時 機 ノ変 遷 ニ応 シ

訳

孫 之 ヲ継 承 シ忠 義 ト考悌 ヲ奨励 シ礼 楽 文物 ヲ尚 ヒ異族 ヲ征 服 シ祖

紀 元 四千 二百 五 十 二年

天命 ヲ順 愛 シ人 道 ノ大 義ニ 従 ヒ幸 福 ヲ共ニ 享 ケ ヨ

目

目 的 ハ桓 仁 県 ニ居 住 ス ル韓 人 ノ生 命財 産 ヲ保 護 シ安 寧 秩

第 一章

桓 仁 県 韓 僑 公会 規 則

第 二条

名 称 位 置

桓 仁 県韓 僑 公 会 ト称 ス

第 二章

序 ヲ維持 シ韓 国 人 間 ノ親 信 ヲ増 ス ニ在 リ

第 一条

的

業 ヲ盛 ニシ青邱ニ 主 人 ト ナ レ ル我 々大 韓 民族 ニアラ サ ルカ盖 壬 辰 倭 乱 (豊 公 ノ朝 鮮 征 伐 ヲ指 ス) ヨリ爾 後 三百 年 間 ハ安 楽ニ 親 ミ惰

人 カ ノ手 中ニ 委 任 シ酔 生 夢 死 ト 過 セシ ヲ以 テ頃 日合 併 ノ恥 辱 ヲ受

怠 ニ耽 リ国 家思 想 ノ進 取 ハ勿 論 一切 ヲ等 閑 ニ附 シ禍 福 ヲ政堂 ノ幾

ケ タ ルナ リ嗚呼 彼 ノ異 族 ノ毒 手 ヲ試 ミ三 千 里版 図ニ 網 ヲ張 リ国 内 各 地ニ 陥 穿 機 ヲ設 ケ手 ヲ挙 ク レ ハ之 ニ罹 リ足 ヲ動 カ セ ハ之 ニ陥 リ

ハ天ニ 叫 ヒ地 ニ叫 フ モ其 ノ意 ヲ得 サリ シカ志〓〓 血 誠 ハ休 マス民

我 々ノ努 力 ヲ牛 馬 ニ任 シ生 命 ヲ魚 肉 ト シ欲 死 不得 欲 生 不 得 ノ苦 痛

一人  評 議 員 若干人

総

員 一人 

職

一人  副 会 長  二人  書

第 三章

第 三条 本会 ノ事務所位置 ハ桓仁県ト定 ム

二人  評 議 長 

二人

長  二人  検 察 員 

務 

会 務  二人

財 記 各 一人  各洞座上 各 一人

記 

交 渉 員  地方部長 各 一人  書 会長及副会長 ハ総会 ヲ開 キ多数票ニ従 ヒ選挙 ス

職員選 挙

第四条 総務又 ハ財務 ハ総会 ニテ此 ヲ定 ム

第四章 第 五条 第六条 評議長、評議員 ヲ満期総会 ニテ選挙ス

書記 ハ会長自ラ選定 ス

但 シ事故 アル時 ハ此 ノ限 ニアラ ス 第七条 第八条

地方書記 ハ本会 ノ承認 ヲ得 タル後該部長之ヲ選命 スヘシ

地方部長 ハ地方会 ニテ選挙 シ本会 ノ承認 ヲ得 ヘシ

但 シ事故 アル時 ハ此 ノ限 リ ニアラス 第九条 告ス

第十条 座上 ハ該同胞 ノ選挙ヲ受ケ地方部長之 ヲ任命 シ本会 ニ報

会長 ハ全会 ヲ代表 シ会中全体 ノ機関 ヲ管理 ス

務

副会長 ハ会長 ヲ補佐 シ会長 ノ事故ア ル時 ハ会長 ノ事務

職

第十 一条

第五章 第十二条

財務 ハ会長 ノ指揮命令 ヲ承 ケ財政ヲ管理 ス

総務 ハ会中事務 ヲ総察 シ会長以下 ノ職員ニ其 ノ職 ヲ命

ヲ代理 ス 第十三条 令ス 第十四条

評議長 ハ会長重要ナル事件 アル時 ハ臨時評議会 ヲ開催

シ事由 ヲ提出 ス

第十五条

評議員 ハ評議長 ノ指揮ニ服従 シ意見 ヲ提出 シ専 ラ会ノ

進歩 ヲ研究 シ 一般職員 ノ弾劾権 ヲ有 ス

第十六条

︹不

検察員 ハ民情 ヲ検察 シ衛生ヲ保護 シ私闘 ヲ禁 止シ秩序

第 十七条 交渉員 ハ本会 一切 ノ交渉事務 ヲ掌 ル 第 十八条 明︺

ヲ維持 シ本会 ノ体面ヲ整 ヘ規則ニ違反 スル時 ハ会長ニ報告 シ□

□スル ヲ管 理 ス ︹ 不明︺ 地方 部 長 ハ本 会 ノ指 揮命 令 ヲ承 ケ各洞 座 上 ヲ指揮 □ 束

シ安 寧 秩序 ヲ保 存 シ賞 罰 ノ処 置 シ難 キ モノ ア ル場 合 ハ本会ニ 報

第 二十 条

座 上 ハ地 方 部長 ノ命 ヲ承 ケ各 同胞ニ 国 民 ノ義 務 及 同

地方 書 記 ハ該 部 長 ノ命 令 ヲ受 ケ文簿 ヲ処 理 ス

告 ス ヘシ 第 二十 一条

職 員 ノ期 限

満 期 ハ 一ケ年 ト定 ム レト モ若 シ過 失 ア ル時 ハ此 ノ限

第 六章

会 員 ハ行 為 ヲ方 正 ニシ国 民 ノ資 格 ヲ遵 守 ス ヘ シ

族 間 ノ親 睦 ヲ勧 諭 ス

第 二十 二条

第 二十 三条

第 二十 四条

第八章

公 文 規 則

賞 罰 規 則

公牒 、公 報 、 諭 示、 請願 、 題旨 等 ノ五項 ヲ以 テ通用

第 七章

ニアラ ス尚 衆望ニ 依 ル重 任 ヲ認 ム

第 二十 五条 ス

第 二十 六条 国 家 ノ為 其 ノ身 ヲ忘 ル ル者 誠 心誠 意 義務 ニ尽 力 ス ル ︹ 不明︺ 者 敏 □幹 事 ヲ為 シ模 範 的 タ ル者 ハ其 ノ軽 重 ニ随 ヒテ表 彰 ス

人 ヲ略 取 売 買 ス ル者 ハ各処 罰 ス

不孝 、 不 悌 及 少年 ニシテ長 者 ニ対 シ無 礼 ナ ル者 ハ処

第 二十 八条 狂 酒 、雑 技 者 ( 賭 博 人) ハ各 処 罰 ス

罰ス

第 二十 七条

第 二 十九 条

大 正 八 年 騒密第五八五八号 七 月 二十 三 日 独 立運 動 に関 す る件 ( 国 外 日報第 百 八号)

露 領 (浦 潮派 遣 員 報告 )

図們江方面

一、過 激 派 ト朝 鮮 人 ノ関 係

最 近蘇 城 方面 ニ於 テ ハ過 激 派 ノ跳 梁跋 扈 甚 シ ク討 伐 隊 ハ頗 ル苦 境

秩 序 ヲ紊 乱 シ風 俗 ヲ乱 ス者 ハ各 処 罰 ス

末 書 、細 則 ハ追 後 研究 ス

第 三 十条

ニ 陥 レ ルヤ ノ説 スラ伝 ヘラ レツ ツア ル カ情 報 ニ依 レ ハ同 地 方中 ﹁ニ

コラ エフカ﹂ (シ ニヨ ンゴ ウ) ﹁ウ ノヂ ミ ロ、 ア レ キ サ ン ド ロ ー フ

三、 支 那官 憲 ノ韓 族 会 員 取締 状 況 (一) 興京 県 旺清 門 居 住 不 良 鮮人 韓珎 碩 ヲ長 ト スル韓族 会 支 部 ハ附

ノヲ編 成 シ軍銃 約 五 百挺 ヲ集 メ居 リ尚 附 近 部落 住 民 中 ヨリ武 器 ヲ提

供 セシ メ且 壮 丁 ノ志 願者 ヲ募 リ ツ ツア リ其 ノ重 ナ ル尽 力者 ハ ﹁イ ワ

カ﹂ 及大 烏 吉 密 等 ノ鮮 人 等 ハ過 激 派 ト連 絡 シ朝 鮮 人 国 民部 隊 ナ ルモ

ン フ エオド ローウ ヰ チ﹂朴 (五月 二十 四 日国 外 日報 第 七 四号 参 照)

近移 住 鮮 人 ニ対 シ加 入 ヲ強 制勧 誘 シ 一般 ニ韓国 独 立 義 捐金 ト称 シ

加 フル等 其 ノ横 暴甚 シク附 近移 住 鮮 人 ハ其 ノ迫 害 ニ堪 ヘ兼 ネ遂 ニ

テ 一戸ニ 金 一円 五十 銭 宛 ヲ賦課 シ若 シ之 ニ応 セサ ル者 ニ ハ暴 行 ヲ

結 束 シテ旺清 門 巡警 局 ニ救 助 方哀 願 シ タ ル ニ同 局長 ハ之 ヲ快 諾 シ

ニシテ同 人 ハ今 右 地方 ニ入 リ込 ミ盛ニ 活動 シツ ツア リト

而 シテ之 ト関 係 ア リ ヤ否 ヤ ハ未 タ明 ナ ラ サ レト モ趙 璋 元 モ過 日 来

即時 警 士 ヲ派 シ テ韓珎 碩 ヲ逮 捕 拘禁 シ部下 ニ解 散 ヲ命 シタリト 然 ル ニ韓 ノ部 下 ハ表 面 解 散 ヲ装 ヒア ル モ尚 内 密 不逞 鮮 人 ヲ糾 合

リ且 金 立 モ昨 今 新 韓村ニ 其 ノ姿 ヲ認 メサ ル ニ至 リ シ カ或 ハ同 人 モ蘇

蘇 城 地 方 ニ赴 キ居 リ 七月 六 日帰 浦 シ金 震 モ亦 同 蘇 城方 面 ニ旅 行 中 ナ

城 又 ハ ﹁ニ コリ ス ク﹂方 面ニ 現 今 活動 ツ シ ツア ル過激 派 ト ノ連 絡 ノ

シツ ツア リト

人 ニ対 シ韓 族 会本 部 ノ指 示 ニ基 クト称 シ 一戸 金 一円 五 十銭 ヲ強制

ノ行動 既ニ 如 此 ナ リト スレ ハ李 東 輝 ノ動 静 益 々怪 ム ヘキ モノ ナ ク ン

為ニ 該 地 方ニ 赴 キ タ ル ニア ラ スヤト ノ疑 アリ李 東 輝 ノ参 謀 タ ル金 立

(二) 桓 仁県 城 内韓 族 会 支部 長 孫 秉 憲 同副 部長 尹世 昌 ハ附 近移 住鮮

ニ桓 仁 県 蒲長 溝 居住裵 先 達 ナ ル者 同 地附 近 ニ於 ケ ル相 当財 産 家 ニ

ヱン コ﹂ (?) ト最 モ密 接 ナ ル連 繋 ヲ保 チ居 レリ ト

言 シ居 レリ ト尚 蘇城 地方 鮮 人等 ハ同 地 方 ノ過 激 派 ノ首 領 ﹁シュ プ チ

ハ蘇城 方 面 ノ鮮 人過 激 派 ハ討 伐 中特 ニ日 本軍 人 ノミ ヲ敵 ト ス ル旨 公

尚前 述 ノ通 蘇 城 ヨリ帰 来 シ タ ル趙 璋 元 カ我 密 偵ニ 語 レル所ニ 依 レ

ハア ラ ス尚 精 査 中 ナ リ

的 徴 収 シ徴 収 金 ハ全 部 柳 河県 三源 浦 本部 ニ送 金 シツ ツ アリ シカ曩

独 立運 動 費 ト称 シ金 百 円 ヲ賦 課 セシ カ同 人 ハ再 三 ノ徴 収 ニ堪 ヘス 此 ノ旨 桓 仁県 知 事ニ 取 締 方 ヲ請願 シタ ル ニ同 知 事 ハ直 ニ孫 秉憲 及

前 報 ニ同 シ

尹 世昌 ヲ県署 ニ抑 留 シ同 時ニ 同会 ノ徴 収 金 二千 円 ヲ モ押 収 セリ ト 発送先

ノ番頭 ) ﹁ルカ、 イ ンナ ケ ン チ エウ ヰチ﹂ 金 ノ両 人 ハ常ニ 在 浦 過 激

在 浦 潮 ﹁ヂ オ ニ ッシー、 フ エオド ローウ ヰ チ﹂金 (﹁ク レ スト ﹂

其 ノ目的 ハ独 立戦 争 ノ準備 ナ リ ト而 シテ聖 教徒 ハ間 島ニ 根 拠 ヲ有 シ

会ニ 加 入 ス ル モノ ハ 一戸 ニ付 一挺宛 ノ銃 器 ヲ準備 ス ヘキ規 約 ニ シテ

アラ サ ル ハ察 知 ス ル ニ難 カ ラ ス金 圭冕 カ我密 偵 ニ語 ル所ニ 依 レ ハ本

本 会 ノ行動 ハ極 メ テ秘密 ニシ テ今 日迄 殆 ト外 間 ニ漏洩 セサリ シカ

レ金 圭冕 ハ前 年 来 常ニ 本会 ノ為 ニ奔 走 シ タ リト 云 フ

各 地 方 ノ耶蘇 教徒ニ 連 絡 ス ル モノ ニシテ日 韓 併合 後 間 モナ ク創 設 サ

︹マ マ ︺

派 露 国 人 ト交 渉 シツ ツ ア リト 蘇 城 方 面 ノ各 鮮 人部 隊 ハ糧 食殆 ト欠 乏 シ居 リ之 カ輪 入 ハ露 国官 憲

二、大 韓 独立 新 民 団 ノ宣 言書 発 布

取 締 厳 重 ナ ル ニ依 リ意 ノ如 クナ ラ ス皆 頗 ル苦 境ニ 在 ル モノ ノ如 シ ト

ス ル ニ至 リ シカ ハ金 圭 冕 ハ其 ノ事 ヲ誇 大ニ 吹 聴 シ某者 ニ対 シ国 民 議

シテ 一種 不快 ノ感 ヲ抱 キ寧 ロ猜疑 ノ眼 ヲ以 テ之ニ 臨 ミ金 圭 冕 ヲ嫉 視

ル ニ至 リ国 民議 会 ノ如 キ モ最 近 ニ至 リ漸 ク之 ヲ知 リ タ レ ハ本会ニ 対

認 ノ コト 、 二、 巴 里 ノ平 和会 議ニ 派 遣 サ ル代 表 者金 奎 植ニ 対 スル費

会 ハ自 分 ( 金 ) ノ暗 殺 ヲ企 テ タ ル コト アリ ト語 レリ而 シ テ所謂 新 民

今 般 独立 運 動 開始 以 来 ノ本 会 ノ行動 ハ稍 露 骨 ト ナ リ遂ニ 外 間ニ 伝 ハ

用 援 助等 ヲ重 ナ ル目的 ト ス ル モ ノノ如 シ本国 ハ重 ニ元長 老派 牧 師 金

七 月 六 日付 ヲ以 テ大 韓 独 立新 民団 宣 言書 ナ ル モ ノヲ更ニ 発 布 シ タ

圭 冕 等耶 蘇 教 系 統 ノ者 ヨリ成 リ其 ノ人員 既 ニ数 十 万人 ト称 ス ル モ未

団側 ヨリ モ国 民 議 会 ヲ悪 ミ民 団側 ノ者 ハ其 ノ友 人 知 己ニ 対 シテ決 シ

ル モノア リ該 宣 言 書 ノ内 容特 別 ノ コトナ キ モ 一、 上海 ノ臨時 政 府 承

タ確 カナ ラ ス金 圭 冕 ナ ル者 ハ慶 興 ノ産 元長 老 派 ノ牧 師 ニシテ 一名 金

テ国 民議 会 ニ加 入 ス ヘカ ラ ト勧 説 シ居 レリト 云 フ

黄 丙 吉 ハ 一説ニ 李 東 輝 ノ許 ニ赴 ケ リト伝 ヘラ レ シ モ其 実烟 兎 拉 子

︹マ マ︺

周 冕 ト称 ス (三 十 八歳 ) 大正 六年 二 月頃 羅 子 溝 小綏 芬 等 ノ地 ヲ経 テ

ノ自 宅 附 近 ニ潜 伏 シ居 リ新 民 団 ノ為ニ 奔走 尽 力 中 ナ リト

間 島 ヨリ 入浦 頻 リ ニ李 鍾 浩 ノ行 衛 等 ヲ探 究 シ タ ル コト アリ所 謂 愛 国 者 間 ノ消 息 ニ精 通 シ居 リ当時 我密 偵 ハ同 人 ヲ以 テ日本 政 府 ノ諜 者 ナ

三 、上 海仮 政 府 ト西 伯 利 国 民 議会 ト ノ紛擾

ヲ組 織 セ ンカ為 主 脳者 連 ハ種 々協 議 セ シ モ上 海仮 政 府ト 西 伯 利亜 国

近時 朝鮮 独 立 問 題 ノ為 鮮 人 間 ニ交 通 頻繁 ヲ加 ヘ近 ク 一地ニ 仮 政府

( 浦 潮 派 遣憲 兵 隊 長 通報 )

ル ヘシト ノ疑 ヲ容 レタ ル コト スラ アリ タ リ同 人 ハ同 年 五 月泰 平 洋 書

衛 ヲ晦 マシタ リ シカ独 立 運動 開 始 ト同時 ニ五 月 下旬 更ニ 間島 琿 春 方

民議 会 ト ノ間ニ 反 対起 リ両 者各 譲 歩 セ ス目 下 紛議 中 ナ リト両 派 ノ主

院 ナ ル モ ノヲ設 立 スト称 シ露 貨 一千 留 ヲ金 成 老 ナ ル者 ヨリ詐 取 シ行

ノ ノ支 会 ヲ設 置 シ会 員 ノ募集 ニ尽 力 中 ナ リ シ カ今 回愈 其 ノ宣 言 書 ナ

面 ヲ経 テ来 浦 シ当 地耶 蘇 教徒 中 ノ有 志 者 ヲ語 ラ ヒ所 謂 聖 理教 ナ ル モ

張 左 ノ如 シ

主 権及 ハス我 等 ノ便 利 多 ク且好 適 地 ナ ル コト

(イ︶ 上海 仮 政府 ハ上海 ノ仏租 界ニ 在 リ外 国 地 ナ ルヲ以 テ日本 ノ

(一︶ 上 海仮 政 府 ノ主 張

ル モノ ヲ発 表 ス ル ニ至 リ シ モノ ナ リ 浦潮 ニテ ハ趙 璋 元等 重ニ 本 会 ノ為 ニ尽力 シ ツ ツア ル ハ事 実 ナ ル カ 尚 当 地 並間 島 方 面 ノ耶 蘇 教徒 ハ殆 ト皆 之ニ 賛 同 シ居 リ其 ノ数 彼 等 ノ 言 ニ依 レ ハ二三 十 万 ト称 ス ル モ固 ヨリ誇 張 ノ言 タ ル ヘシ但 シ少 数ニ

(ハ) 西伯 利 亜 ニ移 住 シア ル鮮 人 ハ重 ニ咸 鏡 南 北道 ナ ル ヲ以 テ朝

以 テ西 伯 利 亜 ニ仮 政 府 ヲ設 クル ニ不適 当 ナ ル コト

(ロ) 露 国 ノ現 況 ハ目 下 日 本 ノ援 助 ニ依 リ維 持 セラ レ ツツ ア ルヲ

校 ノ大 部 ハ韓 族 独 立 運動 ニ加 担 シア リト

(三) 露 国軍 隊 ノ解散 ニ依 ル在 郷朝 鮮 人軍 人 ハ約 三千 名 ニシテ内将

立運 動 者側 ト連 絡 シ ア ル者 アリト

ノ人 夫 ト ナ リ ア ル者 約 二千名 ニシテ 日本 軍隊 ノ人 夫 中 ニ ハ韓 族 独

(イ) 西 伯 利亜 ハ鮮 人 ノ多 数 ナ ル コト

リ支 那領ニ 退散 シタ リト

二 千名 ナリ シカ其 ノ 一部 ハ過 激 派軍 隊ニ 投 シ 一部 ハ三岔 口方面 ヨ

(四) 露 国 及支 那 地 ヨリ露 領 秋 豊 、水 青 地方ニ 集 合 シタ ル学 生 ハ約

鮮 全 道 ヲ支 配 ス ル コト不 可 ナ リ

(ロ) 西 伯 利 亜 ハ支 那 領 ト接 近 シア リ且 鮮 地 ト モ近 キヲ以 テ交 通

テ内 十名 ハ間島 地方 ヨリ赴 キタ ル モノ ナ リト

(五) 鮮 人 婦 女 ニ シテ米 国 赤 十字 病院 ノ看 護 婦 タ ル者 約 五十 名 ニシ

(二) 西 伯 利亜 国 民議 会 ノ主 張

連 絡 ノ便 利 ナ ル コト

曩ニ 米 国 ヨリ上 海 ニ渡 航 シ タ ル安 昌 浩 ハ ﹁ニ コリ スク﹂派 文 昌範

五 、安 昌浩 、李 東 輝等 ノ行 動 (間島 派 遣員 報 告)

(ハ) 上海 ハ仏 租 界 ナ ル ヲ以 テ総 テ ニ不便 ナ ル コト (ニ) 行動 上 ニ便 利 ナ ルト 共 ニ鮮 人 ノ操 縦 ニ利益 多 キ コト

ト暴徒 派 李東 輝 ト ノ確 執融 和 ノ為 露領 ニ向 ヒタ リ ト又曩ニ 吉 林 ニ赴

以 上 ノ如 キ理由 ニ基 キ紛議 中 ナリ何 レ ニ決 定 ス ル ヤ未 定 ナ ル モ西 伯 利 亜 ニ決 定 セ ハ浦 潮 新 韓村 ニ設 ク ル由 ナリ ト 云 フ

キ タ ル李 東 輝 ハ露 領 ニ帰 還 シ目 下 ﹁ニ コリ スク﹂ 或 ハ浦 潮 附 近ニ 在

韓 族 琿春 地方 派遣 警備 隊 ノ移動

一、 間島 琿 春 地 方 派 遣警 備 隊 ノ移 動

支 那領 ( 間 島 派遣 員 報 告 )

ル モノノ如 シ

四、 西伯 利 地 方 不逞 鮮 人 ノ状 況 (間島 派 遣員 報 告 ) 最 近 三岔 口 ﹁ニ コリ スク﹂浦 潮 ヲ経 由 シ帰 来 シタ ル諜 者 ノ報 告要

(一) 韓 族独 立 運 動者 側ニ 於 テ本 年 五 月 二 十 日頃 露 国 水 青 ( ﹁ノ ウ

韓 族 独 立運 動 取 締 ノ為 吉 林 ヨリ臨 時 派遣 中 ノ警備 隊 ノ移動 左 ノ如

旨 左 ノ如 シ

ニコラ ヱフ カ﹂ 附 近 ) ニ士 官 講習 所 ヲ設 ケ将 校 生徒 約 百 名 ヲ教 育

警備 隊 中 左 ノ如 ク帰 還 ス ル コト ニ決 定間 島 地 方 ノ モノ ハ十 一日

(一) 吉 林 帰 還

シ

シア リト 朝 鮮 人 ニシテ西 伯 利 地方 露 国軍 隊ニ 入 隊 シ ア ル者 約 千 二 百 名 ﹁チ エ ック﹂軍 傭 兵 約 四百 名 ニシテ孰 レ モ韓 族 独 立 運動 者 側 ニ連

和竜 県 太 拉 子 ヨリ

琿 春 県 ヨリ

四十 名

二百 名

局 子街 出 発 吉林 ニ向 ヒ帰 還 ノ途 ニ就 ク

者 側 ト密 接 ナ ル連 絡 ヲ執 リ行 動 シ アリ ト

露 国過 激 派 軍隊 ニ服 務中 ノ鮮 人 ハ千 五 百 名 ニシ テ韓族 独 立 運 動

絡 ヲ通 シ居 レリ ト

(二) 在露 鮮 人 ニシ テ露 国 ﹁チ エ ック﹂米 国 、 日本 其 ノ他各 国軍 隊

延吉県局子街 ヨリ 

リ而 シテ同人等 カ独 立団 ニ於テ徴収 シタル団費及独立費百五十元五

ノ軽挙 ヲ悔 ミテ七月 一日外岔溝朝鮮人組合支部ニ来 リ帰服ヲ誓 ヒタ

スル寄附金募集 ニ奔 走中 ノ処今回講和成立 セシコトヲ聞知 スルヤ其

二十名

同  銅仏寺 ヨリ  四十名

角 ハ同組合支部ニ納 入 スヘキ旨申出 タルモ外岔 口支部長元鼎 三 ハ該

金 ハ人民ニ返還 ス ヘク命 シ右楊鳳冑 ヲ楡 樹林子 河口朝鮮人組合区域

三百名 六十名

二、外岔溝朝鮮人組合支部 ノ現況

長 ニ命 シ管 内人民全部 ノ帰服 ヲ勧誘 シ居 ル状況 ナリ

計  延吉県竜井村  二十名

(二)帰還後 現在ニ於ケ ル配置 同  局子街  二十名 二十名

スト同時 ニ韓族会並独立団 ノ勢力 ヲ打破 シ且其 ノ職員逮捕 ノ目的 ヲ

鼎三 ノ兼任管轄 ニ太平溝 ヨリ上流 ノ各支部 ヲ李完 求 ノ兼任管轄ト為

求ト協力 シ同組合 ノ復興 ヲ計 画 シ楡樹 林子支部並凉水泉子支部 ヲ元

外岔溝朝鮮 人組合支部長元鼎 三 ハ輯安県朝鮮人組合総支部長李完

汪清県汪清  二十名 ( 乗馬)

同  四十名

三屯 

和 竜県〓鴿〓子 (七道溝)  琿春県  百 八十名

支那輯安県沖和堡外岔溝

平安南道价川郡徳安面杏上洞

三十三歳

平安北道昌城郡城面坪芦洞 五三 一番地

炳  原籍

載

以テ同支部内ニ巡視員十名 ヲ置 ク コト ニ決定 シ六月二十九日既 ニ左

計 

原籍

二十八歳

支那輯安県沖和堡外岔溝

十九 歳

住所

平安北道碧潼郡碧潼 面以下不詳

勲  原籍

支那輯 安県沖和堡外岔溝

泰 住所

平安北道昌城郡田倉 面新坪洞三三三番地

住所 支那輯安県沖和堡外岔溝

巡視員 

金

巡視員  姜

原籍

四十歳

鴨緑 江方面 (義州隊長報告)

住所 松 

四十 一歳

四十 二歳

成 

記四名 ヲ採用 シ六名 ハ目下募集中ナリト

楚山郡楚山面雲海川洞

孤

雲 

冑 

俊

一、独立団員朝鮮 人組合ニ帰服 ノ件 原籍 輯安県融和堡楡樹林子河口

楚山郡楚山面城西洞 元

鳳

巡視長  洪

住所

原籍

輯安県融和堡楡樹林子河 口

独

︹マ マ︺

楡樹林子独立団第 五区総務員 ( 楡樹林子河口)

住所

渭原郡西泰面以下不詳

趙

輯安県融和堡楡樹 林子河 口

同財務員  原籍

楊

住所

同検察員 

右 ハ同地 ニ独立団組織以来移住鮮人 ヲ凌 辱シテ団費及独立費 ト称

巡視員 

沢 

三十八歳 訳

文

報 ノ処該請願書訳文次 ノ如 シ

在露領大韓 国民老人同盟謹 ンテ大日本帝国 政府大臣閣下 ニ瀝血祷

鎮

輯安県沖 和堡保甲局長韓寿郷 ハ六月二十六日小陽岔愛国会会長金

民 ハ独立 ヲ血争 シテ大ニ惨劇 ヲ演 ス異国 ノ各族亦皆之 ヲ驚 テ注目 ス

衷 ス生等国 ヲ失 ヒ異域ニ淪落 シ衰朽〓疾甘 シテ填壑 ス然 ルニ弊国 人

朴

秉七 ノ願ニ依リ同 日甲丁八名ヲ同堡桑葉甸及拉子溝地方 ニ派遣 シ同

三、桑葉甸拉 子溝独立団 ノ状 況

地独立団 ヲ解放 セシメタルカ其 ノ際甲丁等 カ発砲 シタル結果桑葉甸

就 カ シメ傍 観 ス ル ヲ得 ンヤ即 チ同 盟 宣 誓 ス ル所 次 ナ リ顧 ル ニ敝 国青

况 ヤ吾等父老親族ノ関係 アル者 ニシテ其 ノ我青年子弟 ヲ独リ死地ニ

ス只 血誠 以 テ国 民 ノ幸 福 ヲ謀 ル モ ノナ リ故ニ 吾等 モ亦 徒 死 セサ ル ヲ

年 ハ甘 シテ白 刃 ヲ冒 シテ出ツ 此 ノ者 豈 専 ラ死 ヲ以 テ快 ト ス ル ニアラ

︹マ マ︺

カ拉子溝独立団検察長朴昌洙 ヲ逮捕 ノ上説諭放遣 シタリ

総務長崔碩源、拉子溝総務長金洛亀 以下十余名 ハ逃走所在不明ナル 而 シテ当時発射 シタ ル弾薬 ハ四十発 ニシテ 一発 ニ対 シテ支那貨 五

ナ レ ハ仮 ヘ 一時 強 ニ合 スト雖 終 ニ分離 シテ独 立 ス ル ハ各 国 ノ慣 例 ナ

人 種 ノ資 格 ニ至 リテ宗 教歴 史 言 語 文字 等 国 性 ノ伝 守 ス ル処 ア ル モノ

ラ サ ル モノ ア ル乎 、夫 レ強 大 ヲ以 テ弱 国 ヲ併 呑 ス各 国 之 ヲ蔑 ス其 ノ

ハ固 ク揚 言 シテ曰 ク我 已ニ 韓 人 ヲ服 シ韓 人 ヲ同 化 スト其 ノ内情 ノ然

覇 タリ敝 国 ヲ合 併 ス ル ニ当 リ沛然 ト シテ碍 ク ル モ ノナ シ則 チ貴 政 府

持 シ人 民 ノ幸 福 ヲ増 進 ス ルヲ得 ン ヤ即 チ其 ノ趣旨ニ 反 ス政策 ノ得 失 ︹ 不明︺ ハ亦 □者 ノ如 キ モ ノナ リ貴 国 ハ戦 ヲ以 テ清 露 ノ威 ニ勝 チ独 リ東 亜ニ

シ屡 々天 下ニ 声 明 シナ カ ラ竟ニ 之 ヲ破 壊 シ テ合 併 ス豈 東 洋平 和 ヲ維

テ昧 ヲ冒 シ仰 陳 ス伏 シテ無 察 ヲ乞 フ盖 シ貴 国 ハ素 敝 国 ノ独 立 ヲ主 張

︹マ マ︺

栄 ト為 ス而 シ テ両国 ノ利 害 関 係ニ 就 テ ハ略 ホ研 究 ス ル所 アリ茲 ニ敢

角宛及甲丁出張旅費 ト シテ 一名二元宛 ノ計算 ニテ三十 六元 ヲ独立団 ヨリ強徴 シタリト 発送先 前報 ニ同 シ 大 正 八 年 騒密第 五九四〇号 七 月二十六日

独立運動ニ関 スル件 (国外日報第百九号) 図們江方面 支那領 ( 間島派遣員報告) 安図県 ニ在 ル日本人 ノ報 ニ依 レ ハ鮮人 ﹁テウピケチ﹂ ナル者 ハ露

リ敝 国 ヲ以 テ之 ヲ言 ハ ハ貴 国 ノ政 治 ノ維 新 時 代 ニシテ教 育 ノ発 達 挙

一、鮮人ノ銃器輸送説等

ヲ了シタリト又安図県及西間島地方 ニ於 テ義勇軍 ノ組織ニ着手 シ鮮

国過激派 ノ援 助 ニ依 リ銃器 三五〇〇挺 ヲ得既 ニ柳河県 三源浦ニ輸送

国 人 民大 ニ振 作 ノ日 ニア リ乃 チ旧 習 ヲ謬 守 セ ハ自 ラ優 勝 劣 敗 ヲ免 レ

因 テ請 フ試ニ 之 ヲ陳 ヘン人種 ノ資 格 ハ弊 国 人 種 決 シテ他 族 ニ劣 ラ ス

大 局 ノ関係 、 時 勢 ノ動 機 、皆 均 シ ク合併 ノ原 因 タ ル ヘカ ラ サ ルア リ

ス人 種 ノ資 格 、 歴 史 ノ根 基 、宗 教 ノ勢 力 、 文 学 ノ普 及 、労 農 ノ発 展 、

人壮丁募集中 ナリト 露領 ( 浦潮派遣員報告) 一、老人団 ノ独立 ニ関 スル請願書提出 首題 ノ件ニ関 シ七月八日騒密第五三五〇号国外日報第 一〇二号既

リ天 賦 ノ国 性 ハ文 字 ニ依 ラ ス シテ立 ツ モノ アリ貴 政 府 ハ教 育 ニ依 リ

固 ク発 源 已 ニ長 シ言 語 風 俗 皆 其 ノ精 神 ヲ含 育 ス其 ノ声 光 允 チ血気 ア

ノ歴 史 ヲ有 シ世界 ノ古 国 タリ 人文 夙 開 倫 理修 明 忠 義 道 徳 ノ根 本 已 ニ

ヘカ ラ サ ル 一ナ リ其 ノ歴 史 ノ根 基 ヲ言 ハ ハ則 チ敝 国 ハ四 千 二百 余 年

カ ス此 ノ人種 ニシ テ其 ノ終 リ ヲ人 ノ奴隷 タ ルヲ甘 セ ン ヤ此 レ合 併 ス

ノ亀 船 創 造 ニ至 リ テ ハ世界 鉄 艦 ノ鼻 祖 ト為 ス貴 国 将 家之 ヲ誦 シテ置

王 日槍 ノ物 品 李 朝 李 滉 ノ道 学 倶 ニ貴 国人 民 ノ紀 念 ト為 ス其 ノ李 舜 臣

新 ノ兵 学 、 観 勒 ノ天 文 歴 誌 、 高 句麗 慧灌 ノ仏 経 、毛 治 ノ医 学 、 新 羅

貴 国 ハ 一千 年前 文物 悉 ク敝 国 ニ出 ツ之 ヲ略 説 セ ハ百 済 王 仁 ノ文 学 日

随 所 ニ見 ル是 労 農 ノ力 ナ リ夫 労農 ノ発 展 如 何個 性 ヲ保守 ス ル ハ是ニ

ニア ル者 殆ト 一万 ニ達 ス而 シテ忽 辛 耐 苦 能 ク事 業 ヲ為 シ教 堂 学 塾 ハ

ク赤 身 披 荊 斬棘 新 地 ニ移 住 シ中露 ノ領 域 ニア ル モノ其 ノ数 百 万 米 領

者 ハ皆 政 府 ノ用 武 糜 財 ニヨリ テ為 スト雖 敝 国 ノ人 民 ハ毫 モ藉 ル処 ナ

出 テ沛 然 ト シテ過 ク ヘカラ サ ル モノ ア リ他国 人 民 ノ外国 ニ移 住 ス ル

ニ居 シ万 般 ノ事 業 日 ニ退縮 ヲ見 ル而 シテ労 農 ノ発 展 ヲ念 フ ニ天 演ニ

風 潮 ヲ醸 出 シ直ニ 新 界 ヲ開 拓 ス ルノ状 況 ニア リ敝 国 ハ貴 国 束 縛 ノ下

労 農 ノ多 ク ハ不 平 ノ余 リ政 治 思 想 漸 次 其 ノ脳ニ 入 リ因 テ以 テ革命 ノ

想 ナ キカ故ニ 上 流 地 位 ノ者 ハ馴 良 使 ヒ易 シ世 運愈 位 シ民 智 愈闢 ケ テ

農 ノ力 大 ニシ テ侮 ル可 カラ サ ル モノ アリ盖 シ昔 ノ労 農 社 会 ハ政治 思

︹マ マ︺

テ之 ヲ毀 棄 シ新 ニ改 造 シ民 脳 ヲ変 易 スル ノ方針 ヲ為 サ ント欲 ス是 効

セ ンヤ此 レ合 併 ス ヘカ ラ サ ル ノ五 ナ リ大 局 ノ関 係 ヲ以 テ之 ヲ言 ハン

千 万均 シク政 治 思想 ア リ ト云 フ可 キ ナ リ豈 治 ヲ人 ニ受 ク ル ヲ楽 ミト

カ現時 白 人 ノ勢 力全 球 ヲ占 ム貴 国 独 リ東 洋 ノ保 障 ニ任 シ其 ノ唇 歯 ト

ヲ為 シ難 キ問 題 ナ リ大 抵 国 体 ハ毀ツ ト雖 国 魂滅 セサ レ ハ必 ス復 活 ノ

ナ ル モノ ハ其 ノ敝 国 ノ如 キ ハナ シ両 国 ノ人 民相 互 提 携 セ ハ敢 テ当 ル

日 ア リ此 レ合 併 ス ヘカラ サ ル ノ二 ナ リ宗 教 ハ則 チ大宗 教 ニシ テ古 代 ヨリ国 祖 ヲ信 念 シ儒 仏 二教 千 五 百年 ノ歴 史 アリ保 守ニ 篤 シ而 シ テ天

教力 ノ能 ク征 服 ス ル処 ニア ラ ス是 合併 ス ヘカラ サ ル者 ノ 三 ナ リ文 学

集 リ何 教 ヲ論 セ ス均 シク政 治 思 想 アリ テ日 新 月盛 甚 シク発 達 シ貴 国

信 徒 ノ脳 髄ニ 深 印 シ且年 来 敝 国 ノ人士 ハ政 治 社会 ナ キ カ故ニ 教 会 ニ

性 質 ア リ基 督 教 ハ米 洲 ヨリ来 リテ 宣布 米 化 シテ華 盛 頓 ノ独 立 歴 史 ヲ

天意 ノ自 然 人 道 ノ大 同 ナ リ敝 国 民 豈 独 リ牢 獄 生 活ニ 安 シテ自 由平 等

風 潮新 世界 ヲ作 ラ ムト ス大 勢 ノ駆 ル処孰 レカ能 ク制 止 セ ン此 レ即 チ

言 ハ ハ今 全 球 ノ人類 ノ思 想 皆 鼻 例 ヲ憎 悪 シ強 権 ヲ嫉 視 シ自 由平 等 ノ

蕭墻 ノ禍 ア リ此 レ合 併 ス ヘカ ラサ ル ノ六 ナ リ時 勢 ノ動 機 ヲ以 テ之 ヲ

モ ノナ シ然 ル ニ敝 国 人 民 ヲ シ テ苦 痛 ヲ抱 カ シ メ不 平 ヲ惹 起 セ シメ ハ

︹マ マ︺

道 教 ナ ル モノ近 代 ニ発 生 シ性 冒 険 ヲ喜 ヒ生 ヲ軽 ン シ死 ヲ楽 ム革 命 ノ

則敝 国 ノ文 字 ハ極 メ テ簡 便 国 民 ノ字 ヲ知 ル モノ殆 ト全 数 ヲ占 ム国 文

ノ幸 福 ヲ求 メサ ラ ン ヤ此 レ合 併 ス ヘカラ サ ル ノ七 ナ リ

独 立 ヲ奮呼 ス ルヲ怒 テ直ニ 強 圧政 策 ヲ以 テ殺 戮 ヲ惨 施 セ ハ半 島 江 山

ン貴 国政 府 モ亦二 思 シテ改 図 ス ル ノ外 ナ シ今 貴 国政 府 ハ敝 国 人 民 ノ

以 上 ノ各 種 関 係 ハ皆 実際 ニ シテ毫 モ虚 飾 ナ シ其 ノ結 果 ヤ必 スア ラ

︹マ マ︺

書籍 人能 ク読 ム苟 モ新式 ノ教 育 ヲ受 ケ タ ル モノ ハ世界 文 明 ノ族 ト聯

ヘカラ サ ル理 由 ノ四 ナリ労 農 ノ発 展 ヲ言 ハハ弊 国 ハ農 業 国 ナ リ 工商

熱 血 天ニ 漲 リ 一時 ノ怙 然 ヲ得 ルト雖 人 心 ノ服 セ サ ル此ニ 由 リ テ益 々

武 併駕 ス ルヲ得 ヘク是 独立 ノ思 想 自 然普 及 ス ル所 以 ニシテ亦 合 併 ス

ハサ ル ニアラ ス而 シテ勤倹 質 朴 国 性 ヲ保 守 セ ハ余 ア リ况 ン ヤ現 世 労

ノ程 度 ハ遠 ク他 国ニ 遜 ル カ故ニ 敏 活 ニ利 ヲ逐 フ テ物質 ヲ発 明 セ ハ及

府 ハ朝 鮮 カ現 ニ実 力 ナク シテ若 シ其 ノ独 立 ヲ許 サ ハ必 ス他 強 国 ニ転

世界ニ 播 ヒテ禍〓 ヲ無窮ニ 檀ニ 生等 愚 陋 ノ知 ル所 ナ リ窃ニ 聞 ク貴 政

甚 シク其 ノ父 兄 ヲ殺 シテ其 ノ子弟 ヲ親 シム モ ノア ラ ンヤ徒 ニ悪 声 ヲ

リ吾 人 ノ計 画 ヲ彼等 ニ密 告 ス ル ハ不 都 合 ナ ル売 国 奴 ナリ今 後 日 本 官

源 浦 地方 ヨリ入 リ込 ミ来 リ タ ル不 良 輩 ハ楡 樹 林 子 附 近 同志 ト相 通 シ

カ辞 任 後 同 地ニ 於 テ宿 屋 業 ヲ営 ミ今 日ニ 及 ヘリ然 ル ニ頃 者 柳 河 県 三

右 者 大 正 七 年 十月 頃 迄 輯 安 県楡 樹 林 子朝 鮮 人組 合 支部 書 記 タリ シ

憲 ノ密 偵 及 官 公 吏 ヲ宿 泊 セ シ メタ ルヲ見 聞 セ ハ厳 罰 ニ処 ス ヘシ等 ノ

元ニ 対 シ汝 ハ朝 鮮 民族 ニアリ ナ カ ラ鮮 地 日本 官 憲 ノ密偵 ト連 絡 ヲ執

脅迫 ヲ加 ヘ時 ニ酒 肴 ヲ強 要 スル ヲ以 テ元 モ其 ノ暴 虐ニ 堪 ヘ兼 ネ七 月

依 シ東 洋 平 和 ヲ保 シ難 シト 云 フ此 レ只既 往 ニヨ ル言 ノ ミ今 敝 国 民 智

ア リ テ ハ当 局 政 権 ヲ貪 ル モノ外 国 ノ勢 力 ヲ要 シテ其 ノ位 地 ヲ固 フ セ

語 ス ルカ如 キ コト ナ シ亦 能 ク大 勢 ヲ講 究 ス ヘキ ナ リ昔 時 牽 制 時 代 ニ

二 日家 族 ヲ引纒 メ本 籍 地ニ 帰 還 セリ

ノ程度 曩 日 ノ比 ニア ラ ス必 ス既 得 ノ独 立 ヲ以 テ他ニ 移 援 シ覆 轍 ヲ復

シ カ故 ニ朝 紊 蕃 楚 其 ノ方 行 ヲ恣 ニシ国之 ヲ誤 ル モノ アリ シナ リ今 国

二 、楡 樹 林 子 独 立 団 都 総務 長 ノ行動

(一) 七 月 五 日 ヨリ同 七 日迄 延吉 県 尚義 郷 馬 鹿 溝 ニ於 テ吉 林 方 面 ヨ

探 知 シ タ ル状 況 左 ノ如 シ

者 ハ韓 族 独立 ニ関 スル造 言蜚 語 ヲ流 布 シ民 心 ヲ煽 動 シツ ツ アリ其 ノ

間 島 地方 ノ民 心 ハ日 々平 穏 ニ向 ヒツ ツ ア ルカ尚 不 逞思 想 ヲ有 ス ル

一、 間島 地方 ニ於 ケ ル不 逞鮮 人 ノ造 言蜚 語

支 那 領 (間島 派 遣 員 報 告 )

図們江方面

大 正 八 年 騒密第五九五八号 七 月 二十 八 日 独 立運 動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 百 十 号 )

告 ナ ル モノ ヲ発 シ戸 口調 査簿 ノ調 製 団費 徴 収 方ニ 努 メ ツ ツ アリ

輯 安 県楡 樹 林子 独 立 都総 務 長崔 永 渉 ハ管 内 各総 務 員 ニ対 シ屡 々訓

ア リテ 治 ヲナ ス モノ ハ必 ス輿 論 ヲ合 シ テ国 是 ト ナ ス ヲ以 テ国 際 交 渉 ハ当 ニ大 局 ヲ以 テ重 シト 為 シ国 家 ノ利害 ヲ以 テ決 案 ト為 ス豈 私 ヲ容

ハ敝 国 ハ明 日 ヲ以 テ握 手 シ永 ク好 交 ヲ ナ サ ン是 人 民 ノ 一般 心 理 ナ リ

レ テ国 交 ヲ顛 倒 ス ル モノ アラ ンヤ貴 国 ハ今 日ニ 於 テ我ニ 独 立 ヲ逸 セ

但 シ自 主 ヲ獲 ス シテ覊 絆 ニ厄 キ カ故ニ 皆 脱 離 ヲ思 ヒ決 死 血争 ス貴 政

ク独 立 ヲ得 ト セ ハ何 ンソ今之 ヲ言 ハン ヤ必 ス此 ノ挙 ヲ認 メ断 々乎 ト

府 ハ此 ヲ指 シテ排 日行 動 ト為 シ其 ノ真 ヲ知 ラ ス敝 国 人 民 徒 手奮 テ能

シテ正 義 ニ出 スヘ キナ リ神 人等 喜 ンテ山 河 重 シ新 光 四 方 ヲ照 シ沢 ハ 万 世ニ 流 レ テ休 マ ス豈 盛 ナラ スヤ早 ク廟 英 ヲ施 スヲ乞 フ大 局ニ 幸 ヲ

開 国 紀 元 四 千 二 百五 十 二年 六月 二 十 四 日

与 ヘ我 同 胞 ヲ禍 セ シメ ラ レ ン コト ヲ祈 祝 ス

鴨緑江方面 ( 義 州 隊 長 報 告) 一、元 朝 鮮 人 組合 支 部 書 記 ノ避 難

レ ル金 一 ( 確 実 ナ ラ ス)外 二名 ハ同 地方 人 民 ヲ集 メ ﹁ 露 領 地 方ニ

リ入 間 セ ル正義 団 員 ト称 ス ル洪 某 、尹 某 ナ ル者 及露 領 方 面 ヨリ来

於 ケ ル武 力 示威 運 動 ノ準 備既 ニ成 レリ来 ル九 月 ヲ以 テ義 旗 ヲ国 境

平 安 北道 亀 城 郡 以下 不 詳

植

輯 安 県融 和 堡 楡 樹 林子 弘

本籍

元

住所

移 住 鮮 人 

地方 ニ飜 ス筈 ナ ルヲ以 テ進 テ軍 資 金 ヲ寄 附 シ我 韓 族独 立 ノ為ニ 努

対岸支那領金塘村居住排日鮮人呉寿鉉、申禹汝及朴某ナ ル者朝鮮

大 九 月 海 雲 開 ﹂ ト ノ記 事 アリ大 正 八 年 九 月 ニ ハ韓 族独 立 ノ義 軍 起

鴨緑江方面 (義州隊長報告)

送付 ノ予定 ニテ準備整 ヒ居 レリト云 フ

附金露貨 五千留 ヲ ﹁ポ セツト﹂発ノ便船 アリ次第 ﹁ニコリ スク﹂ニ

ク﹂ニ送 付 シタル由ナ ルカ今回更 ニ金塘村及四竜峯居住民 ヨリノ寄

独立 ニ要 スル軍資金 ノ募集 ニ努 メ曩 ニ露貨 一万四千留 ヲ ﹁ニコリ ス

ルヘ シト ノ説 盛ニ 流 布 セ ラ レア リ

鄭 勘 録 中ニ ﹁我 朝 四年 李花 落 ﹂ (隆熙 四年 日 韓 併 合 行 ハ ル) ﹁八

力 セラ レタ シ﹂ 云 々ト説 明 シタ リ ト

(二) 韓 族 独 立 運動 ハ日本 ノ武力ニ 依 リ 一時 沈 黙 ヲ装 ヒア ル モ我 韓

一、対岸 不逞鮮人憲兵補助員等ニ勧誘状送付

( 住所不明元中江鎮憲兵分隊憲兵補助員金炳浩 ヨリ厚昌分隊監

族 独 立ニ 関 ス ル準 備 ハ着 々進捗 セラ レ且 日米 及 其 ノ他 各 国 ノ後 援 ニ 依 リ既 ニ二 百万 円 ノ軍 資 金 ヲ得 タ レ ハ再起ニ 就 キ機 会 ヲ待 チ ツ

レリ

督憲兵補助員輯承武宛別紙甲号写ノ如 キ脅迫的勧誘状ヲ送付 シ来

(二)目下住所不定不良鮮人朴斉国 ハ去 ル三月下旬葡三駐在所対岸

ツ ア リ云 々ト謡 言 ヲ放 ツ者 アリ

長白県 八道溝ニ於 テ同地居住排 日鮮人第七正蒙学校教師金寇戒等

(三) 支 那講 和委 員カ 山東 問 題ニ 関 シ講 和条 約ニ 調 印 ヲ拒 絶 シ タ ル ハ ﹁ウイ ルソ ン﹂ 大 統領 ノ意 図 ニ依 ル モノ ニテ支 那 ハ米 国 ノ援 助

ル者 ナ ルカ其 ノ後支那官憲 ノ取締厳重 ヲ加 フルト共 ニ目的 ノ貫徹

ト独立運動首謀 者トナリ附 近移住鮮人 ヲ煽動騒擾 ヲ惹起 セシメタ

不能 ナ ルヲ悟 リ同志金益讃ト共ニ臨江県帽児山ニ走リ シカ其ノ後

ニ日支 ノ戦端 開 カ ル ル ハ近 将来 ニア ルヘ ク軈 テ東 洋 ノ大 擾 乱 ヲ惹 起 ス ル ハ欧 州 ノ戦 乱 ノ如 クナ ルヘ シ其 ノ戦 乱 ノ終 結 ハ大 韓 国 ハ共

同地附 近ニ於 テ独立運動ニ奔走中 ナ ルモノノ如 ク六月二十七日附

ニ 依 リ日本 ニ対 シ武 力 ヲ以 テ対 抗 セ ント画 策 シ ツ ツア ルカ如 シ故

セラ レア リ

和 国 ト シテ 独 立 シ日本 ノ末 路 ハ独 逸 ノ如 クナ ルヘ シト ノ蜚 語流 布

管下下葡三駐在所補助員及八道溝移住鮮人 ノ主 ナル者ニ宛 テ別紙

( 別紙) 甲

号 写

シ其 ノ言動ニ厳 重ナ ル監督 ヲ加ヘ居 レリ

騒擾勃発以来 特 ニ不逞輩 ノ煽動 ニ誘惑 セラレサル如 ク屡次訓示

分隊長 ノ処置

乙号写ノ如 キ脅迫状 ヲ送達 シ来 レリ

露 領 (鏡 城 隊長 報 告 ) 一、慶 興 対 岸 地 方 ノ状 況 露 領 ﹁ニ コリ ス ク﹂ 排 日鮮 人 ノ主 謀 者崔 才 亨 、 文 昌範 、 韓 亨 権 、 金 喜 明 等 ハ韓 国 独立 軍 ノ募 集 ニ努 メ ツ ツ アリ シ処 現 今既 ニ兵 員 三 千 名ニ 達 シ之ニ 要 ス ル軍 器 ハ米 国人 ヨリ購 入 セリ ト テ何 レ モ精 鋭 ナ ル

七月 支 那 領 三岔 口 ヲ経 テ鮮 内 地ニ 襲 撃 スヘ シト新 阿 山 対岸 葛 洞 居 住

武 器 ヲ所 持 シ アリ テ間 島 地 方 ニ於 ケ ル排 日鮮 人 等 ト連 絡 ヲ執 リ旧 暦

姜 在 律 ナ ル者 本件ニ 関 係 シ アリ ト 云 フ注意 警 戒 中

汝 ハ倭 奴 ノ奴 隷 ニナ ル コト カ其 ンナ ニ善 イ ノ カ現 今 世界 ノ状 況 ハ

如 何 ニナ ル モ倭 漢 ノ手 中 ニ眼 ヲ開 ケ テ居 テ盲 日 ノ様 ニシテ其 ノ儘 居

︹マ マ︺

監督 様 視〓 気 躰大 安 ナ ル ヤ伏 慕 且 祝 了 小生 ハ以 前 風説 ノ如 ク世〓

レル モ ノ哉 汝 カ其 ノ儘 居 リ テ ハ生命 ニ危 険 ア ル ニ付 速 ニ渡 江 ス ヘシ

︹マ マ︺

快哉今日 ハ今 日 之 大勢 ヲ承 リ満 洲 中央 ヨリ俄 領 迄今 日我 大 韓 国独 立 運 動 ヲ視

シ可 成 四千 年 歴 史カ 分 明 ナ ル民族 ト ナ ルヘ キ ヲ考ヘ 遅 クテ モ出 テ来

ヨリ幾 何 程 往 キ シ カ ヲ知 リ居 レ ルカ倭 人 ノ勢 ハ数 ケ月ニ 過 キ サ ル ヘ

イ漢沛 公 モ弱 キ勢 ニテ力 山 ヲ抜 ク項 羽 ヲ破 リ テ天下 ヲ独 立 セ シメ タ

汝 ノ同 志 ヲ幾 何 ニモ運 動 セ ヨ中 江鎮 胡 苗 ( 湖 下駐 在 所 々在 地) 長 城

ヘシ兵 士 ヲ養 成 ス快 哉 今 日 独 立万 歳 ハ不遠 座 下 ニ至 ルヘ シ監 督 様 座

リ汝 ハ弱 キ モノ 卜計 リ知 リ居 レ ルカ倭 漢 ニ化 セリ倭 漢 ニ化 シ居 レ ハ

察 セ シ結 果其 ノ大 旨 ハ則 チ我独 立 ノ進 就 カ確 実 ナ ル ハ臨 時 政 府 カ上

下 ニ我 ハ直接 教授 ヲ受 ケ種 々忠 告 ヲ受 クヘ シ今 日 ノ国 民之 義 務 及 国

吾カ 銃 丸 ア ル ノ ミ以 上数 言 ハ情 志 ニ因 リ弄 諭 ヲ以 テ語 ヲ為 シタ ル モ

海 ニ在 リ我 独 立 軍 ハ十 万 名 以 上 ニ達 シ其 ノ軍 隊 編 成 ハ世 界 ニ屈 指 ス

一ナリ青 年界 模 範 ハ人 皆 可知 今 日之 大 勢 ニ乗 シ力 ヲ用 フ ル ハ完 全 ナ

キ ニ在 ラ ス現 時 我青 年 ノ本 分 ハ只復 国 ノ二 字 ヲ以 テ命 ヲ棄 テ テ渡 江

兄 及 弟 ハ誼 ト シ テ ハ朋 友 ニシ テ同気 ヲ結 承 シ居 レ ルヲ以 テ何 ソ念 ナ

土 恢 復 ノ先 軍 ハ此亦 監 督 様之 責 任 ナ レ ハ監督 様 ハ厚 昌高 等 人物 ノ第

ル高 等 人 格 ナ リ今 日 ヲ利 用 セサ レ ハ不 日 生命 損 害 有 ル模 様 ナ レ ハ私

シタ ル者 其 ノ数 ヲ知 ラ ス汝 ニ如 斯 血誠 カ 世界 ニ及 ヒ称 讃 仔 々タ ル中

モ本是 監督 座 下 ノ高 恩 ヲ今 日迄 承 ケ シ結果 今 日 此 ノ時 勢 ヲ通 知 ス ル

新 政府 ニ対 ス ル各 国 ノ歓 迎 盛 ナ ルヲ 以 テ何 ソ張 ラ サ ルヘ ケ ンヤ吾 先

記

在 布哇 朝 鮮 人 カ 一同結 束 シテ独立 運 動 ニ熱 狂 ス ル コト益激 甚 ノ程

左

ス ル状 況 ハ左 記 ノ通 ニ有 之 候 条 御参考 ノ為 此 ノ段及 申 報候 也

乗 組高 級 船 員 ヨリ聞 ク所 ニ依 レ ハ在 布 哇 朝 鮮 人 ノ朝 鮮 独立 運 動 ニ関

本 月 六 日桑 港 ヨリ当 港 ニ入 港 セル東 洋 汽船 会 社汽 船 サイ ベ リ ヤ丸

一、 布哇 在 留 朝 鮮 人 ノ行 動

布 哇 方面 (神 奈 川 県知 事 通 報 )

逢 フヘ シ

亦 安 寧 ニ御 座 候 哉 謹 テ伺 候 、 弟 ハ去 処 定 マラ ス公 カ渡 江 ス レ ハ自 然

ヲ以 テ至 急 諸 兄 ヲ指 揮 シ速 ニ入隊 ナ サ ル ヘシ隊 ハ則 チ鴨 緑 江 ヲ越ヘ

浩印

早々

サ レ ヨ此 ヲ虚 ト思ヘ ハ害 ハ目前 ニ至 ル ヘシ速 ニ行 動 セラ レ ヨ私 ハ只

炳

ハ如 斯 承知 ノ上 多 ク ノ同志 ヲ得 テ速 ニ渡 江 セ ラ レ ン コト ヲ望 ム日 清

様

写

金

戦 争 モ迫 リ過 激 軍 モ迫 ル好 機 ハ再 ヒ来 ラ ス父 親 様御 健 壮 ニ シテ渾 家

督

号

世〓

厚 昌 ノ故 郷 ヲ認 定 シ将 来禍 ヲ受 ク ル ヲ通知 スル ヲ以 テ深 ク 三思 ナ サ

乙

監 

大 韓 民国 元年 五 月 十 九 日

ルヘ ク途 中 ニテ 上書 ス

韓

(別紙 )

補 助員 宛 無事 ニ居 リ マス カ

ヲ加ヘ 来 レリ ト云 フ 客 月中 旬 ﹁ホ ノ ル ル﹂ 在 住 朝 鮮 人 及他 島 ヨリ派 遣 セラ レ タ ル代 表 者 ﹁ホノ ル ルバネ イ ﹂劇 場 ニ大 会 ヲ開 キ タ リ其 ノ目的 ハ独 立運 動 ヲ

米 国 ハ自 由 ヲ尚 フ朝 鮮 人 カ本 国 鮮 人 ト其 ノ意 思 ヲ同 一ニシ独 立国

旗 ヲ手 ニシ行 列 ヲ為 ス ハ何等 差支 ナ キ コト ナ リ之 ヲ云為 ス ル ハ畢 竟

対 シテ ハ独 立 国旗 ヲ携ヘ シ メス ト約 言 セリ且 日米 親 善 ヲ思 フ者 ハ朝

然 ル ニ在 留本 邦 人 カ米国 祭 礼 委 員 ニ交 渉 セ シ際 同委 員 ハ朝鮮 人ニ

米 国 ノ自 由 精 神 ヲ知 ラ サ ル ニ因 ル モノナ リ ト論 シツ ツ ア リ

五 百余 名 ニ達 セ シ模 様 ナ リ大 会ニ 於 テ ハ朝 鮮国 民協 会 首 領 ノ激 越 ナ

鮮 人 ニ対 シ善 意 ノ忠 告 ヲ為 ス コト 当然 ナ リ若 シ布 哇 土 人 カ東 京ニ 於

更 ニ徹 底 的 ニ行 フヘ ク会 員 間 ノ結束 ヲ鞏 固 ニス ル ニア リ テ出 席 者 千

ル独立 鼓 吹 演 説 アリ後 三 ケ条 ノ決 議 案 ヲ採 用 ス

テ独 立運 動 ヲ為 サ ンカ 日本 政 府 モ国 民 モ必 ス布 哇 土 人ニ 善 意 ノ忠 告

国 政 府 ノ大 統 領 ニ選 ハレタ ル李 承 晩 博 士 ハ各 国 政府ニ 向 テ仮 政府 ノ

憤 慨 シ居 タ リ朝 鮮 独立 運 動ニ 伴 ヒ今 回成 立 セリト報 セラ ルル仮 共和

ニ事 爰ニ 出 テ サ ル米 国 政 府 ノ行動 ハ甚 タ不穏 当 ナ リ ト在 留 本 邦 人 ハ

ヲ与ヘ 之 ヲ抑 止 ス ル ニ努 メ ン之 レ日米 両 国 ノ国 交 ヲ思ヘ ハナ リ然 ル

第 一、 朝 鮮 独 立カ 平 和 会 議 ノ承 認 ヲ得 サ ル場 合 ハ日本政 府 ノ暴 政 及 虐 政 ヲ排 除 シテ朝 鮮 人 ノ自由 ヲ得 ル コト 第 二、 此 ノ目的 ヲ達 ス ル手段 ト シテ朝鮮 以外 ノ各 地 ニア ル鮮 人 カ日 本 製 品 ヲ絶 対 ニ排 斥 ス ル コト ︹マ マ︺

ト云 フ ニア リ

第三、新ニ設立セ ラ レタ ル李 承 晩 ヲ大 統 領 ト ス ル仮内 地 ヲ承 認 ス ル

ニ独 立 運 動完 成 ノ為 飽 迄奮 闘 シテ最 後 ノ目 的 ヲ達 シ講 和 会 議 々員 ヲ

説 伏 セ ヨト ノ激 励 電 報 ヲ発 シタ ル由 ノ通報 李博 士 ヨリ在 布哇 朝 鮮 人

承 認 方 要 求 ノ電 報 ヲ発 シ同時 ニ巴 里 ニ代 表 者 ト シテ出 発 中 ノ同国 人

祭 ノ行列ニ 朝 鮮 人 ノ団 体 ハ何 レ モ断固 独 立 国 旗 ヲ携ヘ 或 ハ独立 万 歳

又客 月中 挙 行 セ シ ﹁ホ ノ ルル﹂年 中 行 事 ノ 一タ ル ﹁カ メ ハメ ハ﹂

ト大 書 セ ル国 旗 ヲ手 ニ シテ各 国 人行 列ニ 参 加 シタ ル ニ対 シ在 留 邦 人

発 送 先  前 報ニ 同 シ

団 体ニ 到 着 セリ ト 云 フ

ニド ゼ ニブ ﹂ ト称 スル朝 鮮 人過 激 派 団組 織 セ ラ レア リ ト云 フ該 団 首

﹁ニ コリ ス ク、 ウ ス リ ス キー﹂ 郡 ﹁フツ エ ロフカ﹂ 村ニ 於 テ ﹁セ

一、排 日鮮 人 ノ過激 団 組 織

露領 ( 浦 潮 派 遣員 報 告 )

図 們 江方 面

大 正 八 年 七 月 二十 九 日 騒密第 六〇〇 一号 独 立 運 動ニ 関 ス ル件 (国 外 日報 第 百十 一号 )

ハ之 ヲ不 穏 当 ト シ其 ノ取 締 失 態 ヲ攻 繋 ス ル者盛 ナ リ シ カ同 地外 字 新 聞 ﹁ア ド バ タイ ザ ー﹂ 及 ﹁スタ ーヴ レ チ ン﹂ ノ両 紙 ハ之ニ 対 シ朝 鮮 人 ニ同 情 シ次 ノ論 議 ヲ掲 ケ反 対 セリ 朝 鮮 人カ 独 立国 旗 ヲ手 ニシ行 列 ヲ為 スト モ米 国 ハ之ニ 対 シ干 渉 セ サ ルヘ シ盖 シ朝 鮮 人 ノ自 由意 思 ヲ拘 束 ス ル コト能 ハサ ルカ故 ナ リ米 国 ノ六 十 九聯 隊 カ仏 国 戦場 ヨリ凱 旋 ス ル ヤ紐 育 市 民 ハ之 ヲ歓 迎 セリ 其 ノ際 愛蘭 人 ハ愛 蘭 ノ国旗 ヲ振 リ廻 シ歓 迎 団ニ 加 ハリ ヌ 米 国 ハ此 ノ際ニ 於 テ何等 干 渉 セ サリ シ蓋 シ愛 蘭 人 ノ自 由 意 思 ヲ束 縛 シ能 ハサ レ ハナ リ

一、大韓民国臨時仮政府 ヲ承認 ス

七箇条 ハ左 ノ如 シ

二、金奎植氏カ大韓民国特命全権委員タ ルヲ承認 ス

領 ハ﹁リ タ ン ハイ﹂﹁キ ン ニプ﹂﹁キ ム イ フネ ン﹂﹁ドジ エ ンリ﹂ ( 本籍 不 明) ノ四名 ニ シテ ﹁キ ムイ フ ネ ン﹂ ﹁ド ジ エン リ﹂ノ両 名 ハ ﹁ク ラ

三、大韓民国特命全権委員金奎植氏 ハ平和会議ニ出席権 アリ ス

四、大韓民国特命全権委員金奎植氏 ハ平和会議 ニ於テ発言権 ヲ有

該 団 体 ハ過 激 思 想 宣 伝 ノ為 各 所ヘ 代 表 者 ヲ派 遣 シ アリ ト而 シテ 哈

スノ シ チ ヨ コ フ﹂ ノ命ニ 依 リ過 激 派 ノ為ニ 鮮 人 間ニ 活躍 シ居 レリ ト

爾賓ニ 在 ル朝 鮮 人大 隊ヘ ハ既 ニ煽 動 者 二名 ヲ出 セ リト 云 フ モ其 ノ氏

七 、大 韓 民国 ハ完全 ナ ル独 立 国 タ ルヲ承 認 ス

六 、 日本ニ 対 ス ル大 韓 民 国 ノ国債 ハ賠償 ノ理由 ナ キ コト ヲ弁 明 ス

他 諸般 ノ事 ヲ公 開演 説 スル コト ヲ承 認 ス

五 、 日韓 合 併 当時 ノ顛 末 及 其 以来 日本 ノ朝鮮ニ 対 ス ル政 策 ト其 ノ

名 詳 カ ナ ラ ス同 団 体 ハ鮮 人間 ニ非 常 ナ ル同 情 ヲ以 テ迎ヘ ラ レ居 ル模 様 ニ シテ既ニ 八 万留 ノ寄 附金 ヲ得 タ リ ト云 フ ﹁リ タ ン ハイ﹂ ハ旧 朝 鮮 ノ陸 軍 中 佐 ニシテ千 九 百 十 六年 頃 ヨリ 独 逸 ノ間 諜 勤 務 ヲ為 シ居 タ ル由 ニテ千 九 百 十 七年 浦 潮 ニテ逮 捕 セラ レ ﹁ア レキ セ ー フ スク﹂ ニ追放 セラ レタ ル モ各 種 鮮 人 団 体 ノ熱 心 ナ ル

河清 ( 梁 河亀 ノ三寸 ) 韓 応 圭 ( 本 籍 慶 源 郡宮 柳 洞 ノ者 ニシ テ数年

カ打 合 セヲ為 シ六 月 十 三日 塔道 溝ニ 帰 来 シ同 地ニ 待 チ合 セ タ ル梁

(一) 黄 丙 吉 ハ六 月十 一、 二 日頃 窃ニ 琿 春北 営 孟 団長 ヲ訪 問 シ何 事

二、 琿春 県 地 方 不 逞鮮 人 ノ情 況 ( 鏡 城 隊 長報 告 )

在 新 韓 村排 日鮮 人 朴 敬喆 、金 承 学 、 張基 永 、呉 昌煥 、韓 ヤ コポ ー

二 、排 日鮮 人 ノ行動

斡 旋ニ 依 リ放 免 セラ レタ ル者 ナ リ ト云 フ

シテ列 席 シ且 先 般浦 潮 老 人 団代 表 者 ト シテ朝 鮮 京 城ニ 赴 キ目 下 同 地

五 名 ハ近 日 ﹁ニコリ ス ク﹂ニ 於 テ開 催 ス ル同 志 会ニ 新 韓村 代 表 者 ト

前 ヨリ琿 春 地 方 ニ流 浪 シ目 下黄 等 ノ家 丁 ヲ為 シ居 ル疑 ヒア ル者 )

外 二名 ヲ引 連 レ翌 十 四 日羅 子溝ニ 行 ク ト称 シ出 発 セ ルカ朝 鮮 侵 入

︹マ マ︺

領

テ 不成 功ニ 帰 シ米 国 上 海 等 ノ計 画 モ是 亦 成 功 覚 束 ナ キ模 様 ニシテ

朝鮮 全 道 及 間 島 地方 ニテ決 行 セル独 立運 動 モ幾多 ノ犠 牲 ヲ払 ヒ

タ ル処 左 ノ如 シ

フ途 次 六 月 十 六 日塔 道 溝ニ 於 テ 不逞 鮮 人朴 弘 世ニ 出 会 セ シ際 洩 シ

(二) 露 領 秋 風 居 住不 逞 鮮 人朴 任 允 ハ黄 丙吉ニ 附 随 シテ羅 子溝 ニ向

謀 議 ノ為 ナ リ ト

ニ囚監 セ ラ レ ア ル三人 ノ家族 救 済 方 法ニ 就 テ協 議 ス ル為 六月 二十 七

那

日 浦潮 発 汽 車 ニテ ﹁ニ コリ ス ク﹂ ニ向 ヒタ リ 支

最 近上 海 韓 族 独立 運 動 者 ヨリ 左記 写 ノ如 キ印 刷 物 ヲ間島 地方ニ 送

一、大 韓 独 立承 認ニ 関 ス ル印 刷 物 配 付 ( 間 島 派 遣 員報 告 )

記

我 等同 志 ノ痛 嘆ニ 堪ヘ サ ル処 ナ リ然 レト モ我等 ハ之 ヲ以 テ意 思 ノ

左

付 シ来 リ之 ヲ更ニ 印 刷 ニ附 シ間 島 地方 広 ク配布ニ 努 メツ ツ ア リ

大韓独立承認

変 化 ヲ来 ス カ如 キ コト ナ シ今後 我等 ノ執 ルヘ キ道 ハ只 正義 ノ矛 ヲ

巴 里電 (六 月 二十 三 日)

大 韓 民 国 独 立ニ 関 ス ル条件 十 二条 中 講和 会 議 ニ於 テ 承認 セ ラ レ シ

及琿春県内居住鮮人等 ノ所持 スル銃 器約 四百挺塔道溝東民学校 ニ

リ決死 ノ鮮人壮丁 一千名 ヲ募 リ ( 之 ニ要 スル兵器 ハ東溝 ノ保衛 団

リテ未 タ 一決 セサ レト モ黄丙吉 ノ意思 トシテ ハ露領及間島地方 ヨ

執 リテ日本ト戦 ハサ ルヘカラス之ニ関 シテ ハ同志 ノ意見区 々ニ渉

テ当 ラ ハ敢 テ意 ト ス ル ニ足 ラ スト 云 フ ニア リ

応 呼 シテ軍 ヲ起 ス コト 必定 ニシテ 如何 ニ日 本強 シト雖露 支 聯 合 シ

ナ ハ固 ヨリ支 那 ハ日本 ノ専 横 ヲ憤 リ居 ル折 柄 ナ レ ハ必 ス我軍 ト相

テ先 ツ西 伯 利 ヨリ 日本 軍 ヲ駆 逐 シ続 テ鮮露 両 軍 ヲ以 テ朝 鮮 ヲ攻 メ

(四) 朝 鮮 侵 入ニ 関 シ李 東 輝 等 ノ意 見 ト シテ ハ露 領 過 激派 ト協 力 シ

支 那寛 甸 県 青 山 溝

官

平 安北 道 義 州 郡 以 下 不詳

致

当時

張

禄

原籍

一、独 立 団 員 ノ言 動

鴨緑江方面 ( 義 州 隊 長 報 告)

以 上 ノ状 況 ニシ テ会 合 ノ内 容ニ 就 テ ハ目 下 極力 内 偵 中

テ露 領 ヨリ ハ金 道 鉉 其 ノ他 十数 名 来 会 ス ル筈 ナ リ ト

今 回黄 丙 吉 羅 子 溝 旅 行 ハ前 二件 ノ採 否ニ 付 会合 密 議 ス ル為 ニシ

隠匿 シア ル元朝鮮鎮営隊解散 ノ際李範允配下 ノ者 ノ所持 シ来 リシ 銃百五十挺露国革命後昨冬迄同志等 ノ購 入 セル銃器百五十挺 アリ

ハ其 ノ数 数百 数 名 ニシテ頗 ル義

劉 タ ン ツ リ ハ馬 賊 ノ ( 首 魁 名 ニシ テ先 年 死

テ塔道溝崔吉竜 ( 本籍元山年齢 三十七) 及東民学校教師金丙洛之 ヲ隠匿 シ居 レリ)

)

一方 目 下琿 春 県 内ニ 跳 梁 ス ル ﹁劉 タ ンツ リ兵 ﹂ 亡 シ現 在 跳 梁 シ 居 ル者 ハ其 ノ配 下ニ シテ之 等 ヲ称 シテ 劉 タ ン ツ リ兵 ト 云 フ モノ ナ リ ト

侠ニ 富 ミ且 勇 敢 ナ ルヲ以 テ之 ト相 提 携 シ テ事 ヲ挙 ク ル目 的 ニテ黄

独立 団 都 検察 

海

ハ先 般 彼 等 ト 会見 シ応 援 方 ヲ依頼 シ且 目 的達 成 ノ暁 ハ彼 等 ヲ相 当

尚

不詳

錫

原籍

崔

ノ地位ニ 任 用 シ且 一地画 ノ土 地 ヲ与 フル コト ヲ以 テ シ タ ル ニ彼 等

金

右ニ 同 シ

平 安 北 道義 州

ハ早速 快 諾 シ尚 従 来 各 地 ニテ奪 取 セル多 量 ノ糧 食 ハ荒 溝 ノ奥 地ニ

第 一主 務 

独 立団 百 家 長 

原籍

右ニ 同

同

住所

住所

ノ 挙ニ賛 同 シツ ツ アリ

レ ハ本 年 ノ夏 期 豆 満 江 ノ減 水 期 ヲ待 テ鮮 人 壮 丁 及 馬賊 等 ヲ全 部羅

蔵 匿 シ居 レ ハ之 ヲ全 部独 立 軍 ノ糧 食ニ 提 供 スヘ シト テ大 ニ独 立軍

(三) 前 記 独 立 軍 ノ朝 鮮侵 入 ノ時 機 目的ニ 関 シ朴 任 允 ノ語 ル処ニ 依

子 溝 附 近 ノ森 林ニ 集 合 セ シ メ行 動 ヲ開 始 シ先 ツ会 寧附 近 ノ渡 渉 場

健

右 者 肩 書 現住 地ニ 於 テ各 頭 書 ノ役 割ニ 当 リ独 立運 動ニ 熱 狂 シツ ツ

義

羅 南 ヨリ ノ日本 応 援 軍 ヲ阻 止 シ大ニ 之 ヲ邀 撃 セ ハ鮮 内 地及 間 島 地

ア リ張 致 官 ハ其 ノ子 枝 蒼 ヲ太平 哨ニ 派 遣滞 在 セ シ メ同 地 同 志 ト気 脈

金

方 ノ同 志 ハ挙 テ 我カ 独 立 軍ニ 加 担 ス ル コト言 ヲ俟 タ サ ル処 ニシ テ

一般 移 住 鮮 人 ヨリ毎 戸 金 一円 二十 銭 宛 ヲ徴 収 シ ツツ ア リ金 義 健 ハ今

ヲ通 シ障 害 者 ニ付警 戒 ヲ為 シツ ツ ア リ崔尚 禄 金 錫 河 ハ軍 用 金 ト シテ

第 一交 通 長 

北 道 ヲ攻 略 セ ハ先 ツ朝 鮮 ノ独 立 ハ殆 ト成 立 セ シ モノト解 シテ可 ナ

ヲ渡 リテ 一挙 会 寧 守 備 隊 ヲ襲撃 シ 一方偵 察 隊 ヲ シテ鉄 道 ヲ破 壊 シ

リト テ黄 ハ本 計 画 実 行 ノ為 奔 走 シ居 レリ

障 害 人物 処 分 ニ付協 議 ノ要 アリ ト テ通 化 県 哈泥 河 ナ ル総 長 ( 氏名不

連 絡 ア リ テ吾 人 ノ行 動 ヲ逐 一密 報 スル不 都合 ノ者 ナ リ差 当 リ此 等 ノ

ノ障 害 物 ニシ テ殊ニ 太 平 哨総 支 部 長 金 燉 ハ在 義 州 警 務 部長 ト書 信 ノ

ヨリ 二十 日 以 前移 住 鮮 人 組 合 支部 ノ存 置 ハ吾 人 ノ行 動 ニ対 スル唯 一

ル在 リ 又復 七 月 六 日 以来 中 江 鎮附 近部 落 ヨリ十 数 名 ノ若 年 輩 ニシテ

諭 示 ノ結 果 一時 其跡 ヲ絶 チ タ ル状 況 ナ リ シカ尚 不 良輩 ノ脅 迫 煽 動 ス

憲 機騒 密 第 八 四 号既 報 ノ通 ナ ルカ其 後 我官 憲 ノ取 締厳 重 ナ ルト極 力

ル鮮 人中 所 謂 彼 等 ノ称 ス ル義 兵ニ 投 スル者 ア ル件 ハ五月 二十 九 日義

中 江 鎮 附 近 若 輩 ニ シテ平 素 日本 官 憲ニ 不平 ヲ抱 キ或 ハ思 慮 浅薄 ナ

寛甸県関門〓子 ( 陽 平 駐 在 所 対岸 ) 独 立 団支 団長 韓 善 信 同総 察 金

詳 ) ヲ尋 ヌ ヘク同 地 ニ向 ケ出 発 セリ ト

ヘク臨 江県 二道 溝 奥 地 ニ向 ヒタ ル形 跡 アリ而 シテ其 ノ逃走 ノ方 法 ハ

帽 児 山ニ 買 物 ニ行 ク如 ク装 ヒ両 三 名宛 分 離 渡 航 シタ ル モ ノナ リ

突 如姿 ヲ没 セ シ者 アリ其 ノ行 動 等 内偵 シタ ル処 多 ク ハ義 兵 団ニ 投 ス

シ軍 用 金 ト称 シ毎 戸 一円 二十 銭 宛 徴 収中 ナ リト

禹 英 ハ関 門 〓 子地 方ニ 於 テ独 立 運 動 ニ熱 狂 奔走 シ附 近 移 住 鮮 人ニ 対

民 ニ対 シ対岸 ニ於 ケ ル自 称義 兵 団 ハ独 立 ヲ標 榜 ス ル詐 欺 師 ナ ル コト

心 ノ動 揺 ヲ来 サ ント ス ル ノ恐 レ アリ中 江 鎮 分 隊 ニ於 テ ハ管 内 一般 部

右 状 況ニ 付 逃 走 者 ノ家族 ハ何 レ モ共 ノ安 否 ヲ憂 慮 シ ア ルカ 一般 民

近 来 独 立 煽 動者 ハ鮮 人 ノ旅 行 者 又 ハ日本 宮 憲 ノ密 偵 ニ対 シ益 々深

二、 独 立 運 動 者 ノ横 暴

キ注 意 ヲ払 フ ニ至 リ朝鮮 側 ヨリ情 況 内偵 ノ為 対 岸 ニ入 リ タ ル憲 兵 ヲ

ヲ諭 示 シ極 力 取締 リ ツ ツ アリ

何 等 成 算 ナ キ団 体ニ 投 ス ル モ他 日 必 ス悔 悟 ス ル時 機 ニ逢 着 ス ル事 等

金

二、 在 北 京鮮 人青 年 団 卜其 ノ連 絡 者 ノ件 安 東 県 新 柳 街警 第 七〇 号

(別紙 第 一号)

ルヤ不 明 ナ リ尚 行 動 引 続 注意 中

(一号 )訳 文 ノ如 キ依 頼 ヲ受 ケ目 下 出発 ノ準 備中 ナ ル カ何時 出 発 ス

助 シ居 ル モノ ナ ル カ今 回在 北 京 青 年 団貝 李 月 山 事 李 祁 鎬 ヨ リ 別 紙

匿 シ極 力之 ヲ庇 護 シ間島 露 領 上 海 北 京等 ノ各 地ニ 紹 介 シテ逃 走 ヲ幇

シ テ朝鮮 方 面 ヨリ逃 走 来安 スル者 等 ニ対 シテ ハ知 己 ノ支 鮮 人方 ニ隠

人 ニ対 シテ ハ能 フ限 リ便 宜 ヲ与ヘ 殊ニ 独 立運 動騒 擾 事件 ノ関 係 者 ニ

右 者 排 日思 想 抱持 者 ト シテ内外 同 志 間ニ 相 当 知 ラ レ従 ツ テ此 種鮮

益

逮 捕 シタ ル者 ハ百 円 、 同補 助員 ヲ逮 捕 シタ ル者 ハ五十 円 ヲ賞 与 スト

輯 安 県 薀 和 堡 小清 溝 移 住鮮 人 金 用 洙 ハ七 月三 日 綿布 行 商 ノ為 同 県

前 報ニ 同 シ

思

称 シ密 偵ニ 対 シテ ハ 一層 警 戒 ヲ厳 ニシ居 レリ

民聚 堡〓 蟻 河 ニ至 リ シ際 独 立 団員 ノ為 逮 捕 セラ レ葦 沙 河 独立 支 団 ニ 連 行中 金 用 洙 ハ窃ニ 逃 走 セ ント シタ ル ニ独 立支 団 員 之 ヲ追 跡 再 ヒ逮 捕 シ逃 走 ヲ企 ツ ル ヨリ察 ス ル ニ汝 ハ正 シ ク日本 官 憲 ノ密 偵 ナ ラ ント

発送先

テ 其 ノ場ニ 於 テ拳銃 ヲ以 テ射 殺 セリ ト云 フ

独立運動 ニ関 スル件 (国外日報第百十二号)

大 正 八 年 騒密第 六〇二〇号 七 月 三 十 一日

一、対岸不逞団体 ニ投入 スル鮮人 ノ件

鴨緑江方面 ( 義州隊長報告)

訳

文

リ午前 十時 四 十 分北 京 直 行 ニ乗 リ其 翌 日午前 十時 二十 分北 京 正陽 門

後 九時 二 十分 発 ニテ奉 天 ニ ハ其 ノ翌 日午 前 六時 何 分ニ 下車 シ奉天 ヨ

ル容貌 ノ人 ガ下 車 ス ルト御 知 セ下 サ レ度 候 一番 ヨイ ノ ハ安 東 ヨリ午

京 正陽 門ニ 何時 ノ列 車 デ 服 装 ハ何 々所 持 品 ハ何 々 ノ物 ヲ持 チ如何 ナ

ラス候惜 別後幾日其 間御変 リ モナク金様 モ某地 ニテ返リヲ待 チツツ

四十日間滞在中 ハ特 別ノ御愛顧 ヲ蒙 リ シ御恩 ハ死 スル前 ハ忘却仕 アリ私 ハ汽車中無事 一日二晩 ニテ当地 ニ到着致候間御安神被下度候

ル カ為 メ ニ候 亦 汽車 ノ中 ニ於 テ行李 ヲ二三度 検 査 シ正 陽門ニ 下車 シ

ス ルト 一日前 ニ通知 下 サ レ度 当 地 ヲ知 ツ テ居 ツテ モ尋 ネ ル ニ困難 ナ

テ モ検 査致 候 間 予 メ御 承 知 下 サ レ度 候 然 シナ カ ラ全 ク安全 ニ御座 候

ニ 下車 致 候 故 之 ヲ参 考 卜為 シ正 陽門ニ 何 日 ノ午 前 十 時 二 十分ニ 下車

ノ書信 一ハ誰 ノ名 モ記サ ス単ニ御話 シ申上候 ノミナレバ或 ハ御忘 レ

此 書 信 ヲ御 覧 ノ上 ハ直 ク様 葉 書 ニテ其 旨 御 返事 下 サ レ度候 急 キ認 メ

出発 ノ際特ニ御頼 ミ申 置キ候手紙 (別紙第 二号 ヲ指 ス)成 ルベク貴

ナサレシヤモ知 ラズ候故詳 シク申上候間参考 卜セラレ其 ノ書信 ヲ携

下 ガ直接御携帯 ノ上速カ ニ内 地 ニ向 ヒ被下度候皆面談 シタル通リ其

帯 シテ最初親 シク御存ジノ栄州郡栄州邑内金晋栄兄 ヲ訪問 シテ伝達

侯 間 乱 筆候 御 判 読 下 サ レ度 候 

早々

シタル後金様 ト共ニ安東邑内ニ行 キ李宗熙 、柳鎮河両氏 ヲ訪問 シテ

七月十二日 思

益

殿 

生李 月 山 上

金

伝達 シテ下サ レ度右三氏 ノ外ニ幾人 モ有之候ヘ共右三氏ガ亦相互ニ 通知致候故御承知相成度候 人事 ハ予測 シ難 ク候故若 シ右 三人共皆逢

追 同 封 ノ書 信 ハ封 セズ ニ置 キ候 間 一度 御 覧 ノ上 封 シテ携 行 下 サ レ

(別 紙 第 二号 )

度侯

ヘザ ル時 ハ安東郡陶山面宣村洞李均鎬、同面士僕洞李曾鎬 、同郡礼 安面浮浦洞李源赫、同郡邑内白南商会柳 周熙四氏 ノ内何 レヘカ伝達 下 サレ度前三氏 ト逢 ヘハ後 ノ四人及其他 ノ諸氏 ハ自然判 明致侯時ニ

祁 鎬 ハ出発 後 第 三 日 ニ無 事 渡 江 ( 鴨 緑 江 ) シ北 支 那 及 南支 那 ノ状

文

況 ヲ知 リ兼 テ内 地 ヨリ何等 カ ノ消 息 有 ラ ンカ ト思 ヒ四十 日 モ当 地ニ

訳

速ニ御知 ラセ下 サレ度候旅費 モ送 ラス斯 ル御苦労 ヲ御願申上恐縮ニ

滞 在 シ タ ル上 漸 ク北 京ニ 向 ヒ候 大 概 平紊 何 々先 生 ト 云 ハル ル人 ヲ モ

幾 日カヲ滞在 セラルルト モ同行下 サレ度然 ラサ ル時 ハ其旨手紙 ニテ 候当地 ノ状況 ハ甚ダ真正 ニシテ着実ニ進行 セル ハ事実ニ候如何 ナル

其 場ニ 臨 ミ失 敗 多 ク又 目前 涙 ヲ流 ス志 士 ノ中 ニモ真 正 ナ ル者 少 ナ キ

ノ歎 有 之 候間 他 人 ノ言 ヲ何 誰 様 モ信 ス ル コト ナ ク独 立独 行 速ニ 一度

上候如 ク指定 シテ送 リ被下候 但 シ目的 モナ ク渡江 スル青年等ニ対 シ

御 逢 申 候 ハズ ヤ断 乎 ト シテ全 ク事 ヲ処 ス ル者 ノ成績 ハ羨 シイ程 進 行

青年 ト雖 モ資格 ヲ詮衡 シ相当 ニ指導 スル機関有之候間御別 レノ節申

ニハ北京後門裡東板橋神廟第九号李月仙 ヲ尋ネ ル様 ナシ被 下度候其

テノ事ニ候東三省 ト上海 ノ中間 ニ在 リテ確 実 ニ指導致候 人ヲ送 ル時

言 外 ノ意 ハ御 推 察 被 下 度候 亦 此地 方 ニ詳 シ ク御 尋 ネ被 下 度 渡 江 スル

シツ ツ ア ル状 況ニ 候 実 際 ノ消 息 ヲ御 伝ヘ 申 上 候 為 メ主 人 ヲ送 リ候 間

処 カ即 チ青年団 ノ機関 ニ候 然 シナガラ人カ出発 ノ 一日前ニ手紙 ニテ詳細ニ通知下サ レ度候北

ニ旅行証明ダ ノ何 ノトスル事 ナク此方 ニ方法 ヲ御尋 ネ下 サレ度候出

一、凉水泉 子 支 部長 金 昌熙 ヲ通 溝 総 支部 ヨリ支部 住 民ニ 対 シ何 分 ノ

記

十 六 名会 合 ノ上 支部 復 活ニ 関 シ左 記事 項 ヲ決 議 セリ

通 知 ア ル迄 支 部 長 ト 認 メサ ル コト ( 支 部 長 金 昌熙 ハ曩ニ 独 立 団 ヨリ

来 ル限 リ相当ニ準備 シテ皆様カ直接御出被 下度候亦或外国人ニ頼 ン テ信 用サル ヽ程度迄通知デ キルナラバ実行下 サレ度 江ヲ渡 ツテ来 タ

総 務員 ニ任 シタ ル結 果 支 部 住 民 ヨリ総 支 部ヘ 支部 長 排 斥 運動 ヲ為 シ

三、 支 部長ニ 代 リ当 分 都 区長 ヲ置 キ他 区長 ヲ指 揮 監 督 スル コト

二、凉 水泉 子 支 部 ハ臨 時廃 止 シ当 分 外 岔満 支 部 ニ隷 属 スル コト

金円 ハ大凡 二百万円以上ナ ルカ実際 ニハ二千万円未満 ヨリ外目的地

上

迄到着 セス候御参考 ノ為 メ申上侯ヘ共書面又 ハ口伝ヘナリト御返事

鎬

タ ルガタ メナ リ)

李 祁

至急ニ願上候 七月八日

四、 従 来 ノ凉水 泉 子 支 部事 務 所 ヲ当 分閉 鎖 シ都 区 長 宅 ニ仮 事 務所 ヲ 設 ケ事 務 執 行 ノ コト

五、 従 来 ノ支 部 区 域 六 区 ヲ三 区 ニ改 メ各 区ニ 区長 一名 ヲ置 キ区長 ハ

桓仁県懐仁城内不良鮮人崔 己彬 (当二十 七年) ハ平壌耶蘇学校出

三、対岸不逞鮮人 ノ行動 身者 ナルカ本年 二月 二十三日以来独立運動煽動 ノ目的 ニテ附近不良

四区 ヲ 二区 ニ第 五、 六 区 ヲ三 区ニ 改 ムル コト

各 区 住 民 ヨリ撰 定 ス ル コト 、而 シテ従 来 ノ第 一、二区 ヲ 一区ニ 第 三、

口調査 ヲ行 ヒ富豪移住鮮人ニ対 シテ ハ百円以上其他 ニハ 一円五十銭

里)移住鮮 人呉究衆方ニ来 リ同家 ニ義兵事務所 ヲ置 キ附近鮮 人ノ戸

務 ス ル コト 尚 巡察 ハ常 ニ黒 支 那服 ヲ着 シ独 立 団員 ノ所轄 内ニ 侵 入 ス

名 ノ内 一名 ハ都 区長 ノ仮 事 務 所 ニテ服 務 シ二 名 ハ外 岔満 支 部 ニテ服

六 、凉 水 泉 子ニ 巡察 三名 ヲ新 設 シ巡 察 ニ ハ毎 月給 料 十 五 円 ヲ与ヘ 三

︹マ マ︺

カ七月二十五日寛甸県不大遠大干満 (三西駐在 所 ヲ去 ル西 北 方 九

輩 ト気脈 ヲ通ジ各地 ヲ排徊 シテ盛 ニ運動資金 ノ徴収ニ奔走中 ナリシ

宛 ノ運動費 ヲ強制的 ニ徴収 シ 一方検査員ナ ル者 ヲ任命 シテ寛甸県 小

尚 又同 日 役員 ヲ左 ノ如 ク新 任 セリ

ル ヲ防 ギ 且 ツ之 ヲ逮 捕 ス ル コト

四、涼水泉 子朝鮮 人組合支部 ノ復活計画

大不大遠、関門〓 子等 ニ配置 シ義兵事務 ヲ幇助 セシメ居 レリ卜

貞

五

範

錫

八

英

与

基

基

安

永

金

咸

李

泰 

朴

第 三 区長 

基 

第 一区 長 

昌

晟 

官 

雲

浩 

金

海

奉

白

応

炳璉 

金

金

竜 

金

権 

都 区 長 

基

第 二区 長 

玉

伊

楚山郡央 土対岸凉水泉子朝鮮人組合支部 ハ一時独立団員 ノ跋扈ニ

咸

善

依 リ自然廃止 ノ状態 ニアリシカ附 近移住鮮人中 ニハ横暴 ナル独立団

咸

雲

評 議 員 

シ外岔満支部長 元鼎 三ニ会見叙上 ノ趣旨 ヲ告ゲ協議 ノ結果七月 一日

厚ノ度 ヲ加ヘ居 ル折柄今 回同地移住鮮人金応浩 ナ ルモノ同志 ヲ代表

高

員 ノ行為 ニ支部 ノ復活 ヲ希望 スル者多 ク最 近ニ至 リテ其旗色 一層濃

凉水泉子長 興洞 ( 鮮 人ノ附 シタ ル地名)移住鮮 人金興律方ニ同志 二

巡

察 

朴

振

沢 

以 下 二名 未 詳

一、誓 約 ヲ必践

一、良 民 ヲ勿 侵

一、命 令 ヲ必遵

見

所

一、他 団 ヲ勿 渉

今 回凉 水 泉 子 支部 ヲ当 分外 岔満 支 部 ニ併合 セ シ バ外岔 満 ハ支 那 官

一、規 律 ヲ必 守

︹マ マ︺

一、誓約書 ト同号ノ証券 ニアラサレ ハ団員 卜認定 セサ ル事

一、団長 ノ召集命令 ニ依テ屈期集合 スル事

事

一、 団長 ノ印 証 又 ハ証 券 ノ号数 ア ル ニア ラサ レ ハ聴 従 ス ヘカラ サ ル

三 大 符 信

一、妄 言 ヲ勿 作

一、役 務 ヲ必 担

憲 ノ保護 充 分 ナ ル モ凉水 泉 子 ニ ハ支 那 官 憲 ノ駐 屯 ナ ク保 護 ヲ受 ク ル

前 報 ニ同 ジ 八 年 騒密第六〇八〇号 二 日

独立運動 ニ関 スル件 ( 国外日報第百十三号)

正 月

発送先

コト至難 ナ ル ヲ以 テ独 立 団員 ノ圧迫 ヲ蒙 リタ ル ニ因 ル モノ ノ如 シ

大 八

那 領

図們江方面 支

秘密 ニスル事

但 シ証券 ヲ闕失 セシ時 ハ保証連署 ニテ請願 ス又本註券 ノ号数ヲ 露

間島地方 ニ於ケ ル正義団 ハ吉林本部 ト連絡 シ大〓教徒中堅 トナリ

一、正義団 ニ関 スル件 (間島派遣員報告) 団員 ノ加入勧誘 ニ活動 シツツアリ団員 ハ支那領露領 ヲ通 シテ千六百

北安東 人) ハ附 近 ヨリ鮮人青年 ヲ募集 シ 一人 ニ付旅費 七円宛 ヲ給 シ

桓仁県城内東昌旅館〓宗河方及孫基賢方 ニ宿泊中 ナル孫極璋 ( 慶

一、桓仁県内鮮 人青年募集状況 ( 義州隊長報告)

鴨緑江方面

増加 ノ傾向アリ 一部 鮮人 ハ之 カ為 ニ 一種 ノ脅威ヲ感 シツツアリ

近来在浦鮮人子弟 ニシテ許可ナク各種拳銃 ヲ購得所蔵 スル者漸次

一、鮮人青年等拳銃 所持 ニ関 スル件 ( 浦潮派遣員報告)

領

余名 ニ達 セリト 正義団 ノ目的 ハ武力示威運動 ニアルモノノ如 シ 正義団四大綱領、七大約章、三大符信次ノ如 シ 正 義 団 四大 綱領 一、正大 ナル義理 ノ闡揚

通化県哈泥河地方ヘ送 リツツ該応募青年 ハ哈泥河 ニ於 テ両三ケ月軍

一、正当 ナル義務 ノ履行 一、正順 ナル義挙 ノ賛同

事教練修業後吉 林省樺甸県地方ヘ送 ルモノナリト謂 フ

一、正直 ナル義務 ノ奨励 七大 約章

三 、移 住 鮮 人朝 鮮 人組 合 ニ帰 服 ノ件

用 ス ル計 画 ア リ ト

鮮 人 首 領 ト協 約 ヲ結 ヒ募 集 中 ノ鮮 人青 年 多 数 ヲ吉林 ニ送 リ軍 兵 ニ使

桓 仁 県 地方 支 那 人間 ニ伝 フ ル風 聞 ニ依 レ ハ吉 林督 軍 孟恩 遠 ハ不逞

金

洪熙

金

金

朴

賛

応

利

翊

若

致

善 

煥 

淳 

冑 

済 

浩 

鳳 

金

崔

玄

朴

金

李

崔

泰

明

国

利

文

成

昌

汝

律

甫

淳

京

国

俊

二、 吉 林 督軍 鮮 人 ヲ軍 兵 ニ使 用計 画

輯 安 県 沖和 堡 躍 子溝 附 近 移 住鮮 人 等 ハ輯 安 県 外岔 溝 朝 鮮 人組 合支

桂 ︹マ マ︺

シテ唯 農 業 ヲ知 リ世 界 ノ形 勢 ヲ知 ラ ス然 ル ニ至厳 ノ令 飾 ナリ ト テ速

独 立 ヲ唱 設 ノ後 役 員 組織 ヲ諸 々 ニ推 任 セ シ メ草 野患 生等 ハ隠 居 団 囲

県 大夾 皮 溝境 内 ニ支 団 ヲ設 立 シ朴 昌 守段 ハ召 募 委員 ナ リト テ派 送 シ

︹マ マ︺

陰 三月中朴昌守他出幾 日後 ニ匪巣而岑内 不良輩聚群作党 シテ桓仁

本区内金洛九、卓常弼被罪 ノ事件

外岔溝支 部長 殿

雲上面陽子洞等状

金

告

大正八年首七日

部 ニ対 シ独 立運 動 員 ノ横 暴 ニ心 ナ ラ ス モ盲 従 シタ ル趣 ヲ訴ヘ 別 紙 ノ

尚 輯 安 県沖 和 堡 移 住 鮮 人十 六名 ハ連 署 ノ上是 又 独 立団 撲滅 ノ為 組

如 キ帰服 書 ヲ提 出 セリ

報

前 報 ニ同 シ

ヲ提 出 セリ

織 セラ レタ ル同 県 沖和 堡 小陽 岔愛 国 会長 金 秉 七宛 同 一意 味 ノ帰 服 書

発送先

民

右 民報 ノ事 由 ハ独 立 団組 織 ニ対 シテ暗昧 ノ衆 民 ハ墻 壁 ヲ知 ラ サ ル

李

泰

允

瑞

成 

雲 

青 

運 

文

李

李

金

瑞

成

昌

公

奉 

飽 

根 

連 

李

李

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李

昌

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宅

徳 

青 

洲 

根 

朴

金

金

元

万

陽

進

鎮

淳

瑞

坤

梧

日督 促 スル ヲ以 テ本 区 内 民等 ハ何 レカ曲 折 ナ ル カ精 神 ヲ覚 ラ ス金 洛

朴

官

九 、卓 常 弼 ノ両人 ハ曖 昧誠 池 セリ 此 レ所 謂城 門 ニ火 ヲ失 シ殃池 焦 ニ

黄

ニ朴 昌守カ 去 ル三月 中 嶺 内 ニ来 リ各 処 ノ独立 確 定 セ シカ ハ該 区域 ニ

李

テ モ独立 ニ従 ハサ レ ハ厳 律ニ 処 置 スト云 フ ヲ以 テ強 制 ニ不 勝施 行 セ

珍

及 フ モノ ナ リ後 日更 ニ不良 ノ事 件 アラ ハ在 記 ノ者 等 カ罰 セ ラ レン コ

︹マ マ︺

基

シハ農 民カ 亦 是牽 中 ト等 シク施 行 セ シモ ノ ニ シテ必 不在 ナリ其 ノ金

張

ト ヲ茲 ニ納 拱 ス

義

奉 

洛 九 、卓 尚 必 ノ両 モ指令 ニ堪ヘ ス施 行 セリ支 部 侵 殿 ハ恵 愛 ヲ以 テ処

長

己未 六 月 初 六 日 部

座下

分 セラ レン コト ヲ千 万伏 望 ス

支

金

本 里頭 員

大 八

正 八 年 月 五 日 騒密第六 一二六号 独 立 運動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 日報 第 百 十 四号 )

図們 江 方 面

ル新 民報 ト称 ス ル新 聞 第 一号 ニ新 民 団問 答 ナ ル モノ ヲ掲 ケ ア リ之ニ

依 テ同 団 ノ趣旨 目的 及 沿革 等 ヲ略 知 ルヲ得 其 ノ訳 文 左 ノ如 シ

尚 情 報ニ 依 レ ハ金 立 ハ金 圭 冕 ノ助役 ト シ テ同 団 ノ為 ニ大ニ 尽力 ス

宣

言

書

ル所 ア リ国 民議 会ニ 対 シテ頗 ル冷淡 ト ナ レリ ト云 フ

大 韓 国 独 立新 民団 ハ我 二千 万 同胞 ノ前ニ 我時 局ニ 対 ス ル決 議 案 ヲ

七 月十 六 日永 ク安 図 県 ニ滞在 シ居 タ ル日人 ノ報ニ 依 レ バ吉 林 方 面

一、安 図 県 地 方ニ 於 ケ ル韓 族独 立 計画 (間 島 派遣 員 報 告 )

ヨリ 不逞 鮮 人黄 某 外 十 数 名 入 リ込 ミ目下 娘 々庫 ヲ中 心 ト シテ独 身 壮

レ ハ共 ノ完成 不能 ナ ル事 情ニ 依 リ茲ニ 団 ノ名 義 ヲ発 表 ス

宣言 ス本 ヨリ本 団 ハ秘 密 裡ニ 進 行 セ シ モ現在 政 見 ヲ表 面ニ 発 表 セ サ

即 チ本 団 綱領 ハ第 一ニ誓 テ祖 国 ノ完 全 独 立 ヲ計 ル コト

丁者 ヲ強 制 シテ義 勇 軍ニ 応 セ シメ署名 捺 印 ヲ徴 シツ ツ アリ 一行 ハ既

第 二 ニ民族 ノ大 同主 義 ヲ提 唱 シ円満 ナ ル団体 ノ組 織 ヲ計 ル コト ナ

ニ 西間 島 方 面ニ 於 テ約 三 十名 ノ応 募 アリ 且兵器 弾 薬 ハ浦 潮方 面 ヨリ 露 国過 激 派 ノ首 領 某 ト同 派 鮮人 ﹁張 ピチ ケ﹂ ナ ル者 ト款 ヲ通 シ之 ヨ

一先 ツ吉 林ニ 引揚 ケ各 方 面 ノ同 志 ト聯 絡 シ第 一著 ト シ テ満洲 方 面ニ

リ得 タ ル小 銃約 三千 五 百挺 ハ既ニ 柳 河県 三源浦ニ 到 着 シ居 レリ近 ク

議ニ 於 テ吾 人 ノ代表 金 奎 植 氏前 往 シテ独 立 ニ運 動中 ナ レ ハ大 韓 国 民

時政 府 ノ成 立 ハ吾 人 民族 ト シ テ当然 承 認 スヘ キ モ ノナ リ巴 里平 和 会

吾 人 ノ時 局 ヲ注 視 ス ル ニ京城 ニ於 ケ ル独立 宣 言後 上海ニ 於 ケ ル臨

リ

ヘシト揚 言 シツ ツ ア リ支 那 官 民 ハ目 下時 局ニ 関 シ排 日 ノ気勢 動 キツ

於 ケ ル日本 官 衙 ヲ襲 撃 シ次 テ結 氷 期 ヲ待 テ準 備 ヲ整ヘ 鮮 地 ニ侵 入 ス

ツ ア ル ニ乗 シ巧 ニ彼 等 ハ県 知事 其 ノ他 ヲ籠 絡 シ居 レ ル ヲ以 テ何 等 之

タ ル吾 人 ハ巴 里 ニ旅 費 ヲ送 リ運 動 力 ヲ助 ク ル コト当 然 ノ義 務 ナ ル ニ

洩 レン事 ヲ防 止 ス ル為 間島 ト ノ通路 ナ ル窩 集 嶺 ニ ハ数 人 ノ見 張 ヲ配

尚 彼 等 ハ馬賊 ノ 一部 ト連 絡 シ居 レ ルカ如 シ同 志 鮮 人 ハ此 ノ情 況 ノ

一、 上 海 政府 ヲ承認 シ援 助 ス ル コト ヲ 一般 国 民 ト共ニ 協 同 実 行 ス ル

碍 ト ナ ル茲 ニ於 テ前 ニ等 シキ決 議 案 ヲ宣言 ス

ニ違 反 ナリ第 二ニ 民族 大 同団 結ニ 有 害 ナリ第 三ニ 吾 人 独立 完 成ニ 障

今ニ 至 ル モ本 団 ヨリ之 ヲ実行 スル コト能 ハサ リ シ バ第 一ニ本 団 綱領

︹マ マ︺

カ運 動ニ 干 渉 セス

置 シ去 来 鮮 人 ノ身 体 検 査 ヲ行 フ等厳 重 ナ ル警 戒 ヲ為 シ 一部 ノ交 通 ハ

日発 行 摘 訳

大 韓 民国 元 年 七月 六 日

新 民 団報 第 一号 七月

大 韓 独立 新 民 団

二、 巴 里代 表 ニ独立 運 動 費 ヲ出 来 得 ル限 リ発 送 ス ル コト

コト

為 ニ杜 絶 シ居 レリ安 図 県城 ニ於 テ最 近 竜 井 村方 面 ヨリ 入込 ミタ ル 一

領

鮮 人 ハ日 探 ノ嫌 疑 ニヨリ暗 殺 セ ラ レタ リト ノ噂 専 ラナ リ 露

一、 大 韓 独 立新 聞ニ 関 ス ル件 (浦潮 派 遣員 報 告 ) (七 月 二 十 三 日 国

本 件 ニ関 シテ ハ其 ノ後 同 団 ノ宣 言書 ヲ入 手 シ且 同団 ニテ発行 シタ

外 日報 第 百 八号 参 照 )

新 民 団問 答 問  新 民団 ハ何 ノ目的 ニテ成立 セ シヤ

問  然 ラ バ新 民団 ハ義 勇 兵 ニ限 ラ レタ リヤ

募集 ノ ミ ニ限 ラ レタ ル ニ非 ス本団 ノ名義 ヲ以 テ吾 人 民 族全 体 ノ大

答  否 新 民 団 ハ勿 論 軍 人 ト ナ ル義務 ア ル モ元 来 新 民団 ノ趣旨 ハ軍 人

合 セ独立 成 功 前 ニ於 テ ハ独 立成 功 ス ル迄 全カ ヲ尽 シ独 立 成功 後 ニ

在 リテ商 業 ニ従事 セ ラ ル ル兄 弟 モ知 ル モ知 ラ ヌ モ誠 意 ヲ集 メ力 ヲ

同 団結 ニ尽 ス モノ ユシテ村 落 ニ在 リ テ労働 セラ ル ル父 兄 モ大 道 ニ

問  新 民 団成 立 シ テ何 ケ 月 トナ ルヤ

於 テ ハ在 野 政 党 ト シテ野 心 政客 ヲ攻撲 シ正義 卜誘 導 ヲ主 掌 シ 一般

成 セ シメ ン ト ス ル モノ ナリ

答  然 リ新 民 団 ハ吾 人 民 族 ノ精 神 ヲ団 結 シカ ヲ合 セ テ大 韓 独 立 ヲ完

ル前 ヨリ 我国 愛 国 家 ハ先進 諸氏 等 新 民会 ナ ル秘密 機 関 ヲ組 織 シ大

答  新 民 団 ノ歴 史 ヲ悉 ク語 ルヘ シ我 国 ノ来 タ日 本 ノ奸 計抑 圧 ヲ受 ク

問  然 ラ ハ独 立 以後 ニ於 テ モ新 民団 ハ継続 セ ラ ル ルヤ

国 民 ノ自由 ト平 等 ヲ擁 護 セ ント ス ル モノ ナ リ

答  勿 論 ナ リ億 万 年永 久 ニ新 民 団 ハ継 続結 束 セサ ルヘ カラ ス

韓 十 三 道 各州 及 海 外 ニテ ハ米国 、 中 国 、露 国 ハ勿 論 吾 人同 胞 ノ居 留 セル地 方毎 ニ新 民 会 員 ヲ募 集 シ会 員 十名 以上 ヲ有 スル所 毎 ニ秘

ヲ有 ス ル者 ヲ撲 滅 セサ ルヘ カ ラ ス独立 事 業 ニ対 シ自 己 ノ私 益 ヲ考

独 立運 動 ニ金 銭 ヲ寄附 セサ ルヘ カ ラ ス独 立 運 動 ヲ為 ス 一方 野 心

答  勿 論 独 立戦 争 ニ銃 ヲ担 キ出 テ倭 奴 ト戦 ハサ ルヘ カ ラ ス

問  新 民団 々員 ノ貴 任 ハ何 々ナリ ヤ

密機 関 ヲ設 置 セリ 之 ヨリ此 ノ機 関 ヲ運 転 シ前 年 我国 京 城 ニテ起 レ ル朝 鮮 総督 寺 内 暗殺 事 件 生 シ共 ノ時 新 民会 ノ秘密 書 類 日 人 ノ手 中 ニ入 リ百 八 人 ハ

フ ル カ如 キ者 ヲ征 伐 セ サ ルヘ カ ラ ス

新 民会 員 ト シ テ苦痛 ヲ受 ケ タ ルナ リ 間  此 ノ新 民 会 ハ何時 新 民 団 ト ナリ シヤ

問  独 立運 動 ニ直 ニ出 ル能 ハサ ル状 態 ナ レ ハ新民 団 員 ハ如 何 ナ ル事

答  新 民団 ト改 名 セ シ ハ本年 大 韓 独立 運 動 ノ始 マリ シ時 ヨリナ リ 問  何故 ニ会 ヲ改 メ団 ト セ シ ヤ

答  新 民 団員 ハ前 ニ云ヘ ル カ如 ク単 ニ単 一ナ ル義 務 ノ ミ ニ限 ラ ス独

業 ヲ為 サ ス

民 族 団合 ヲ目 的 ト シ平 凡 二会 ト称 セ シ モ現 在 ハ事 ア ル時 ナ リ此 ノ

立 戦 争 ヲ開 始 ス ル ニ至 ラ バ勿 論 戦 争 ス ヘク万 一機 会 ノ速 ニ来 ラ ス

答  以前 平 時 ニ於 テ ハ此 ノ団 ノ名 ニ依 リ テ精 神 ノ団 結 ニ全力 ヲ尽 シ

団 ノ名義 ヲ以 テ軍事 行動 ヲ モ為 サ ント シ交 戦 団体 ノ行 動 ヲ モ取 ラ

シテ独 立 ニ数 年 ヲ要 ス ルト モ吾 人 ハ平端 ナ ル心 ヲ以 テ農 商 工 ノ実

答  諸 君 モ既 ニ聞 カ レ シナ ラ ン我国 宗 教 会 ニ最 モ有名 ニシテ海 外 宗

問  新 民 会 ヲ改 称 シ新 民 団 ト称 シテ活動 ヲ始 メ シ ハ何 人 等 ナ リ ヤ

ニ服従 シ 一般風 俗 習 慣 ヲ改良 シ他 日新 国 家 ノ国 民 ト ナ ル資 格 ヲ準

ラ シメ団 員 十人 以上 住 メ ル地方 毎 ニ団 体 ヲ組 織 シ吾 人 ハ其 ノ団 体

ニ モ団 合 シテ行 ヒ産 業 ヲ盛 ニシ吾 団 員 中 ニ ハ遊 ヒ食 フ者 ナ キ ニ至

業 ニ努 メ金 銭 ヲ貯 蓄 シ子 弟 ヲ充 分 ニ教育 シ団員 間 互 ニ団結 シ何事

︹マ マ︺

ント ス レ ハ会 ト称 ス ル ヨリ モ団 ト 称 スル方 有 力 ナ リ

リ本 春 独 立 運動 ノ時 機 ヲ作 リ新 民 団 ノ名 ヲ以 テ義 勇隊 ヲ募 集 セリ

教 独 立 ヲ宣 言 セル聖 理 教 ニテ既 ニ教徒 数 万人 ヲ集 メ シカ主 体 ト ナ

備 セラ ルベ シ

者 ハ強 ニ至 ラ ン コト ヲ要 求 ス ル状態 ニ在 リ テ高 ハ下 ニ流 レ下 ハ高 ニ

這 般 浦 潮 ニ於 テ 一世 党 ト称 ス ル秘 密 党 ヲ設 ケ別 紙 訳 文 ノ如 キ主 義

得 ル コト ヲ得ヘ キ此 ノ活濶 タ ル宇 宙間 只 一人 ノ万能 的 人 物 ア リテ乾

動 ハ不満 足 ノ基 因 タ ル コト明 白 ニ シテ何 ソ能 ク無 限 的 欲望 ヲ無 限 ニ

昇 ル現 状 ヲ指 称 スル対流 作 用 ナ リ然 ラ ハ即 チ強 弱 ノ区別 ト侵 奪 ノ行

及決 議 案 声 言 ナ ル不穏 印 刷 物 ヲ配 付 シ同 志 ノ募集 ニ努 メ ア リ因 ニ同

ト モ十 七 億 万衆 ヲ有 ス ルヲ如 何 セ ン

坤 万 般 ノ物皆 自 己 ニ帰 シ然 ル後 対 他 的 関係 ナ ケ レ ハ即 チ可 ナ リ然 レ

二 、 一世 党 設 立 ニ関 ス ル件 (浦 淵派 遣 員 報 出口)

党 設 立 ノ目 的 ハ先 ツ過激 思 想 的声 言 ヲ以 テ鮮 人 ノ思 想 ヲ試 験 シ若 シ

一、高 下 ヲ無 ニ シ対 流 ト波瀾 ノ作 用 ヲ生 セサ ラ シ ム

多 数 ノ同 志 ヲ得 ハ過 激 派 ノ援 助 ノ許 ニ同 派 ト同 一行 動 ヲ取 リ ツ ツ兵 器 ノ供 給 ヲ受 ケ然 ル後 秘 密 裡 ニ独 立軍 ヲ組 織 シ鮮 地 ニ渡 リ独立 運 動

一、彼 ト我 ヲ分 タ ス普 ク天下 ノ人 士 ヲ以 テ 万能 ノ 一身 ヲ作 ル

然 ラ ハ即 チ右 ヲ遣 セ ント セ ハ強 時 ニ在 リ テ彼 ノ弱 ヲ忘 ル ルナ ク我

非 ス ヤ是 実 ニ人類 最 大 ノ目的 永 遠 ノ処 タ リ

得 ハ善 悪 何 処 ニ在 リ ヤ喜怒 哀 楽 何 処 ニ在 リ ヤ是 天 堂極 楽 的 ノ世界 ニ

喜 哉 笑 声大 呼 シテ 日 ク波 瀾 ナ キ 一世浩 海 ニ万 能 ノ 一身 閑 在 ス ルヲ

ヲ試 ミ ムト スル ニ在 リ ト 云 フ其 ノ関 係 者 ノ主 ナ ル者 ハ南 公 善 、金 鍾 現 、朴 東 俗 、 金 立 、池 相 漢 、 金 学 九等 ナ リト ( 別紙訳文) 一世 党主 義 及決 議 案声 言 夫 レ人 生 ノ最 大 目的 ハ安 寧 幸福 ニ非 ス ヤ然 ラ ハ即 チ人 ハ安寧 ヲ要

シテ利 ス ルナ ク公 平 ヲ重 ン シ汎 愛 一身 ヲ期 シ人 生最 大 ノ直 正 的安 楽

ヲ利 ス ル時彼 ノ害 ヲ忘 ル ル勿 レ彼 ヲ認 メ スシ テ侵 スナ ク我 ヲ認 メス

ヲ作 成 ス レ ハ天 下 ノ幸 甚 之 ニ過 ク ル莫 シト 武 フ可 シ故 ニ今 本 党 ハ以

ノ物 ト無 窮 ノ栄 ヲ要 スル コト事 実 ナ ル ニ終 ニ其 ノ目 的 ヲ得 ス シテ九

上 ノ主義 ニ依 リ世 界 万般 ノ事 ヲ運 行 セ ント シ先 ツ此度 大 勢 平 和 ニ対

求 シテ生 キ享 福 ヲ増 殖 セ ント シテ活 動 ス共 ノ目的 希 望 ト程 度 ニ無 限

諸氏 ヨ吾 人 ノ目 的 上大 敵 タ ル患難 苦 痛 貧 弱 ハ何 ニ由 リ テ来 リ何 ニ由

泉 ノ地 下 ニ後 悔 ノ遣 恨 ヲ徒 作 ス ル ハ何 故 ナ リ ヤ嘘 呼 天 下 ノ紳 士 淑 女

スル決 議案 ヲ天 下 万 国 ニ声 言 ス ︹マ マ ︺

楽 ヲ期 図 ス ル コト 一千 九百 十 九 年 七 月 八日

世

党

モ図 上 不 明 ) 近傍 ニ ハ鮮 人約 四百 戸 ア リ孰 レ モ露 国 ニ帰 化 シ ア ル モ

﹁ザ マン﹂( 黒 竜 江 沿 岸 ニテ武 市 ヨリ航 行 二 日行程 ノ地 ナ リト 云 フ

三、 ﹁ザ マ ン﹂地 方 ノ独 立運 動 (浦 潮派 遣 軍 憲 兵 隊 司令 官 通 報 )

一

軍 国 主 義 強権 主 義 侵 略 主義 ヲ撃 破 シ人 ト人 社 卜社 団 卜国 ノ共 同安

リ テ発 動 ス ルヤ其 ノ来 発 ス ル直接 ニ ハ戦 争 ト掠奪 間 接 ニ ハ強権 ト侵

ヲ作 リ幾 干 万 饑 餓流 離 ヲ現 出 ス今 其 ノ苦 痛 衰 恨 セ ル者 ニ代 リ テ掠 奪

略 ニ非 ス シテ何 ノ鳴 呼 共 ノ影 響 ハ即 チ破 弾 腥 風 ニ幾 億 万 枯骨 ノ狼 籍

ント シ弱 者 ハ強 ヲ得 ント ス強 弱 ノ名 詞 ハ要 ス ル ニ比 較 的 ニシテ 三分

侵 略 的 世 弊 ヲ論 セ ン ニ強 弱 ノ 二大 関 係 ニ外 ナラ ス強 者 ハ弱 者 ヲ避 ケ

ヲ有 ス ルノ甲 力二 分 ノ 乙 ニ対 シテ 云 フ甲 ハ強 ク 乙 ハ弱 シト若 シ乙 カ

シテ 不満 ノ心 ヲ有 シ弱 者 モ不 満 ノ心 ヲ有 シ強 者 ハ最 強 タ ラ ント シ弱

四 分 ニ至 ルノ時 ハ即 チ強 弱 ノ名 詞 ハ反 覆 セ サ ル ヲ得 ス故 ニ強者 モ応

ノ ノ如 ク以前 該 部 落 民 ハ 一般 ニ新 来 ノ鮮 人 ヲ嘲 笑 シツ ツ アリ シ傾 向

支

那

領

ヲ為 シタ ル形 跡 ア リ シ モ武 市憲 兵 分 隊 ノ視 察 厳 重 ナリ シト在住 鮮 人

ン﹂ ヨリ男 女各 一名 ノ代 表者 武 市 地 方 ニ入 リ込 ミ独 立運 動 費 ノ募 集

セラ レタ ル等 ノ為 殆 ド解散 ノ状 態 ニアリ シカ今 回更 ニ琿 春 県知 事 ハ

一中 学 校 ハ其 ノ後 校 主 梁 河亀 ノ日本 官 憲 ニ就 縛 セラ レ退 支 処 分 ニ附

曩 ニ琿 春領 事 分館 勤 務 ノ鮮 人 巡 査 ニ暴行 ヲ加 ヘタ ル琿春 県荒 溝 北

一、荒 溝 北 一中 単 校 ノ解 散 ( 間 島 派 遣 員報 告 )

ノ応 募 者 少 ク殊 ニ民 会 長 朴 昌会 等 ノ全然 不賛 成 ナ リ シ為 僅 ニ支 那 領

ナ ル モ現今 ハ著 シク排 日 思 想 ヲ有 シ居 ル モノ ノ如 シ六月 下 旬 ﹁ザ マ

黒 河 ニ於 テ百 二 、 三十 留 ノ集 金 ヲ見 タ ル模 様 ナ リ最 初彼 等 ノ計 画 ハ

領

人 ノ同 地 ニ入 込 ム者 多 数 アリ共 ノ目 的 タ ルヤ彼 等 ハ今 回 ノ騒擾 ヲ

方 ニ於 ケ ル吉奉 両 軍 ノ風 雲 危険 ニ迫 リ ツ ツ ア ル ニ際 シ在 満 不 逞 鮮

(一) 七月 二 十 一日在 哈 爾 賓 一鮮 人 ノ情 報 ユ依 レ ハ長春 、哈爾 賓 地

サ ル態 度 ヲ文 昌範 大 二批 難 シ茲 ニ大 論 戦 ヲ惹 起 シ会 議 ハ遂 ニ其儘 散

際 金立 カ最 近 金 圭冕 ト結 托 シテ新 民 団 ノ為 ニ尽 力 シ国 民議 会 ヲ顧 ミ

経 営 ニ就 テ乎 ヲ引 キ之 ヲ生徒 ノ父兄 ニ 一任 ス ル コト ニ決 シ タ ルカ共

実 行 ヲ期 待 ス ル事 能 ハサ ル ヲ以 テ此 際 国 民議 会 ニテ ハ該 師 範 学校 ノ

國官 憲 カ当初 約 束 シタ ル国庫 補 助 モ共 ノ財 政 ノ現 状 ニ鑑 ミ到底 之 カ

ク﹂師 範 学 校 ノ経 営 ハ経 費 不足 ノ為 ニ困難 ニ陥 リタ ルノ ミ ナラ ス露

国 民議 会 ノ幹 部 ハ七 月 十 四 日韓 民 学 校 ニ会 議 ヲ開 キ ﹁在 ニコリ ス

一、 国 民議 会 ニ関 スル件 (浦 潮 派遣 員 報告 )

露

同 校 ニ対 シ解 散 ヲ命 シ タリ

少 クト モ二 、 三千 留 ヲ募 集 シ運 動 員 一名 ヲ上 海 ニ派遣 セ ント ノ計 画 ナ リ シ如 キ モ応募 金 意 ノ如 クナ ラ サ リ シ為 遂 ニ中 絶 ノ姿 ト ナリ シ状 況ナリ

利 用 シ同 地 方 ニ於 ケ ル鮮 人 ヨリ上 海 仮 政府 ノ基 金 ヲ募 集 セ ント ス

会 ス ル ニ至 リタ リ ト 云 フ

四 、哈 爾 賓 地 方 不逞 鮮 人 ノ状 況 ( 義 州隊 長 報 告 )

ル モノ ノ如 ク各 方 面 ニ ハ募 集員 ヲ派 遣 シ共 ノ件 ニ当 リ ツ ツ ア リト

然 ル ニ近 日 ニ至 リ国 民 議 会 ハ遂 ニ解 散 セ ント ス ル ノ議 ア リト ノ説

云フ (二) 上 海 仮 政府 軍 務総 長 李 東輝 ハ在 吉 林鮮 人 保 護 ノ為 自 己 ノ傭 兵

リ約 十 五 万留 ノ義金 ヲ醵 集 シ タ ルカ其 ノ内 五 万留 ヲ巴 里派 遣 員 ニ名

伝 ハル共 ノ原 因 ナ リ ト 云 フ ニ依 レ ハ該 会 ハ独 立 運 動 費 ト シテ当初 ヨ

帰 浦 ノ旅費 又 ハ少 クト モ之 ヲ募 集送 金 ス ル ノ要 ア ルヘ ク従 テ今 日直

ル ニ至 リ シト ノ コト ナ ルガ先 般 文昌 範 ノ言 明 ニ依 ル モ巴 里派 遣 員 ノ

何 等 ノ行動 ヲ ナ ス事 能 ハサ ル ニ至 リ シヲ以 テ遂 ニ解 散 ノ己 ム ヲ得 ザ

費 用 ニ費消 シ尽 シ近来 ニ至 ツ テ ハ義 金 ノ応 募 者 モ少 ク財源 涸 渇 シテ

ノ旅 費 ニ与ヘ 二 万留 ヲ任 員 ノ洋 服代 二消 費 シ残 余 ハ旅 費共 他 諸般 ノ

ト 称 スル鮮 人 二 千 名 ヲ率 ヒ近 々吉 林 ニ入 リ込 ムヘ シト ノ風 説 アリ

前 報 二同 シ

ト云 フ 発送先

独立 運 動 ニ閾 ス ル件 (國 外 日報 第 百 十 五号 )

大 正 八 年 騒密第 六 一三七号 八 月 六 日 図 們 江 方面

ニ解散 ト マテ ハ至 ル マ シク モ兎 ニ角 同 会 ノ宋 路 モ久 カ ラ ス ト見 テ差

結ス

第 五条

大韓国新民団団員 ハ献身秘密 ヲ守 リ正当ナ ル事業 ノ為ニ無

大韓国新民団 々員 ハ必要 ト認 メタ ル時 ニ ハ生命財産 ヲ供献

大韓国新民団 々員 ハ祖国光復 ノ挙 ヲ積極的 ニ実行 シ進 ンテ

スル義務 ヲ有 ス

第 四条

条件服従 スル者 ニ限 ル

第 三条

リト 云 フ モ是 レ党 派 的関 係 ニ於 テ国 民議 会 側 ヨリ進 テ合 併 ヲ申 込 ム

支 ナ カ ルヘ シ 一説 ニ ハ国 民 議 会 ハ上海 政 府 ト合 併 セ ント ス ル ノ意 ア

カ如 キ コト ハ可 無之 ト察 セラ ル但 上海 政 府 ナ ル モ ノガ其 閣 員 ニ名 ヲ

ル ノ策 ヲ取 ラ ハ必 ス シ モ不可 能 事 ニア ラ サ ルベ シト察 セラ ル

列 ネ ル文昌 範 、 崔 才亨 両 人 ヲ利 用 シ在 露 鮮 人 ノ勢 カ ヲ操 縦 セ ント ス

大韓国新民団 々員 ハ相互導敬親愛 ノ正路 ヲ実践 ス

世界的新民 ノ生活 ヲ計画 ス 第 六条

大韓 国新民団 々員 ハ右 ノ義務 ヲ実行 スル為 メ果敢、勤勉 、

又 国 民議 会 ト新 民 団 ト ノ関 係 ニ於 テ ハ金 圭 冕等 浦 潮 乗 リ込 ミ以来 国 民議 会側 ノ活 動 家 金 立其 他 ノ モ ノ ヲ若 干 味 方 ニ引 キ入 レ タ ル為 ニ

第 七条

宣 誓

文

儲蓄、殖産 、興業、衛生、教育 ニ事力 ス

国 民議 会 会 長 文 昌 範 ノ感 情 ヲ害 ス ル コト甚 シ キ モ ノア リ新 民 団側 ニ テ モ国 民議 会 ヲ排 斥 ス ルノ傾 向 ア ル ニ依 リ旁 々到 底 一致 ノ行動 ヲ取 ル コト能 ハサ ル可 シ

大皇祖 四千二百五十二年三月 一日我大韓民族独立ヲ宣言 シテヨリ

尊敬 シ熱愛 スル我 二千万同胞国民 ヨ

七 月 二十 三 日 国 外 日報 第 一〇 八号 ヲ以 テ大 韓 独 立新 民 団 ノ宣言 書

男女老少 ヲ問 ハズ 一致団結 シ人道正義 ノ怨讎 タル日本 ノ暴行撲滅ニ

二 、新 民団 憲 章 、 宣布 文ニ 関 ス ル件 (浦 潮 派 遣員 報 告 )

発 布 ノ件 既 報 シタ ル処 更ニ 最 近 同団 機 関 紙 新 民界ニ 掲 載 セ ル同団 憲

着手 セシガ尚本団 ハ全国民ノ血誠 ヲ代表 シ専心戮力祖国 ノ国土光復 綱 一、祖国 ノ完全独立 ヲ誓 図 ス

団

ト民権自立 ヲ茲 ニ宣誓 ス同胞国民 ヨ奮起 セヨ

章 宣布 文 左 ノ如 シ 大 韓 国新 民団 憲 章 宣布 文

立 ノ精 神 ノ大 発 輝 シタ ル光 明 ハ即 チ今 日 大 韓 独立 宣 言 ノ偉 挙 ト ナ レ

二、民族 ノ大同主義 ヲ提唱 シ局部的党派ト不公平的野心 ヲ撲滅 ス

神 人 一致 シ中 外協 応 シテ今 団 ノ成 立 シタ ル コト爾 来 年 有 リ自 主 独

リ今 ヤ完 全 ナ ル独立 ト自 由 ノ福 利 ヲ我 民 族 ノ子孫ニ 世 伝 セ シガ為 本

大皇祖四千 二百五十二年 三月十二日

三、団 ノ紀綱 ヲ紊乱 シ神聖 ヲ堕落 セシムル者 ハ敵 ト認 ム

鴨緑江方面 ( 義州隊長報告) 一、長 白県地方 ノ独立運動

大韓独立新民団

団 ノ憲 章 ヲ制 定 宣布 スル モノナ リ 大 韓 民国 新 民 団 憲章 大 韓 国新 民団 ハ民 主 制 ニ依 リ独 立 国 ヲ建 設 シ尚 永遠 保 全 ス

大 韓 国新 民 団 ハ海 ノ内外 ヲ問 ハズ平 等 自 決 ノ精 神 ヲ以 テ団

ル コト ヲ自 任 ス

第 一条

第 二条

七 月 一日当 対岸 長 白 県 入道 溝 移 住 鮮 人 面長 趙〓 樹 方 及同 地移 住 鮮 入学 校 二不良 鮮 人 集 合 シ尚 入道 溝 奥 地 三 里 ノ大 富 穴 ニ ハ約 百 二十名

大 正 八 年 騒密第六 一六〇号 八 月 八 日 独 立 運 動 ユ関 ス ル件 (國 外 日報 第 百 十 六号 ) 図們 江 方 面 (鏡 城隊 長 報 告 )

ニ達 ス ル不 良 者 集 合 シ独立 運 動 ニ奔 走 中 ナ ル情 報 ニ接 シ直 二密 偵 ヲ

乙金 冠 戒等 ノ加 入 シ居 ルヲ入 道 溝 居住 鮮 人李 鏡 煥 現 認 帰来 シタ リ

派 シ諸 種 ノ状 況 内 偵 ニ努 メ タ ル所 該 独立 運 動 団 中 ユ ハ不良 鮮 人名 簿

以 テ分隊 長 ハ入 道 溝 支 那官 憲 ニ交 渉 シ主 謀 者 逮 捕 並 二不良 者 ノ解散

シ テ何 レ モ翌 十 三 日 入 道溝 ヲ出 発 シ撫 松 方 面 ニ向 ヘリ右 状 況 ナ ル ヲ

関 係 者 ヲ督 励 シ募 集 ニ努 メ居 レ ルカ慶 興 対岸 ニ於 テ任基 甸 、 呉 徳鉉 、

兵 ヲ開 始 セ リト而 シテ右 義勇 兵 ノ募 集 ハ軍資 金 ノ募 集 卜相 侯 テ各 地

ヲ決 議 シ露 領 水 青 ニ於 テ既 ニ其 ノ編 成 二着 手 シ李 東 輝 統卒 ノ下 ニ練

義 勇 軍 ヲ組 織 シ機 ヲ見 テ鮮 内 地 二侵 入 シ独 立 ノ目 的 ヲ達 成 セ ン コト

露 支 領 不 逞 鮮 人等 ハ ﹁ニ コリ スク﹂ 文 昌範 及 李 東 輝 等首 謀 ノ下 二

一、義 勇 兵 募 集 状況

ニ努 メタ ル モ対 岸 ノ コト ト テ充 分 ノ効 果 ヲ得 ス目 下 撫松 県 界 花開 山

而 シテ該 独 立 運 動 団 ハ多 少 ノ武 器 ( 数 不詳 ) ヲ携 帯 シア ル状 況 ニ

地 方 二集合 シア リ ト共後 ノ状 況 引続 内 偵 中

厳 生徒 ヲ勧 誘 シタ ル結 果 金 塘 村 、樟 足 登 九 沙坪 ノ各 書堂 生 徒 中 五 六

名 引率 シ水 青 ニ向 ケ出 発 セ リ尚 任 基 甸 等 ハ少 年 団 組 織 ニ関 シ各 地轡

岸地方 ニ於 テ募 集 シタ ル軍 資 金 五千 溜 ヲ携 行 シ七 月 十 四 日右 二十 二

鄭 周鶴 等 主 トナ リ募 兵 ニ努 メ二十 二名 ノ募 集 ヲ為 シ任基 甸 ハ慶 照ハ 対

ハ支 那 巡防 兵 ノ服 装 ヲナ シ銃 及拳 銃 ヲ所 持 スト ) 同 県涼 水 泉 子朝 鮮

名 宛 ノ応 募 者 アリ テ今 回共 ニ引卒 セ ント シタ リ シ カ各 父兄 ノ反 対 二

七 月 十 四 日午 前 二時 頃 斬 安 県楡 樹 林 子 独 立 団 員 四 十名 ハ ( 内 七名

二、 不 逞鮮 人 等 独 立 運 動反 対 者 ヲ拉 去 ス

ス ル同 地金 基 鼎 、 洪 基楽 及 共 実 子等 ヲ拉 シ何 レ ニカ立 去 リ シカ被 拉

依 リ同 行 ス ル ヲ得 ザ リ シ モ任 ノ実 弟 任 元載 之 ニ代 バリ熱 心父 兄 ヲ説

人 組 合 区域 長 金 応 浩 方 ニ来 リ家 宅 ヲ捜 索 シタ ル後 平素 独 立 団 二反 対

去 者 ハ回下 生 死 不 明 ノ状 況 ニアリ而 シテ本 件 ヲ聞 知 セ シ外 盈溝 梨 佐

権 

安 

高

金

俊

讐

徳 

同 

申

金炳

坪 海

沙

徳

九

キ ツ ツ ア ル ヲ以 テ或 ハ之 等 ニ モ募 集 ス ル ニ至 ルヤ モ計 ラ レス ト

シ右 不逞 鮮 人 ノ検 挙 ニ努 メ ツツ ア リ ト

金

守

俊

李熙 光 ハ同 日午 前 十 一時 外 盆溝 警 察 区 官 李 王 勝 以 下巡 警 三 名 ヲ派 遣

任

光

万 

緑

兼 

申

永

端

官 高

金

鳳

基

桓 仁 県 樺 皮 甸 子 独立 団 総 筋員 姜 渭 済 ハ同 地 支那 人有 力 者 百家 長 曲

三 、独 立団 検 察 ニ銃 器 分与

金

柄 

官 

致

文

金

兪

世 

権 

元

金炳

呉

汝 

ニ配員 シテ鮮 地 ヨリ侵 入 ス ル密 偵 ヲ物 色 シツツ アリ ト

村

載

鉱

塘 偶

緑 

金

守

前 報 ニ同 シ

金

奎 ニ交 渉 シ同 人 ノ尽 カ ニ ヨリ支那 民間 ヨリ銃 器 二十 挺 ヲ借 リ 入 レ七

申

月 七 日同 団 検 察 員 二分与 シ同 県裡 盆 溝 掛 牌 苓 及拉 子溝 砒 子嶺 両 通 路

呉

発送先

竜

峯 朴

六字沼 洞

化 

面 金 致 鄭

辰 権  周 鶴

朴 仁

権  韓

永 権

一、出張員 趙郷長 力郷約長金禎禄 ニ命 シタル事項 左ノ如 シ

一、石桂 子移住鮮人ノ戸 口ヲ速 ニ調査 シ各戸 ヨリ 一円宛 ヲ徴収 シ

運動費及銃器購入費 ニ充 ツル コト

二、石桂 子移住鮮人 ニシテ銃器所持者 ハ全部取 上ケ郷約事務所 ニ 集 メ置 ク コト

承 完 

三、石桂 子郷約事務所 ニテ銃器八挺 ヲ購 入スルコト但 シ弾薬数 ハ

鄭 一、石桂子 ニ郷約党支部設立

称  同 

寛旬県石桂 子郷約事務所

用

崔

輯安県楡樹林子独立支 団交渉員

源 

三十二年

正行為 ヲナス コトヲ聞知 シ七月十 一日浅見巡査及総支部長李完求

人巡査 ハ崔永渉 力移住鮮人 二対 シ朝鮮独立運動 二名 ヲ籍 リ種 々不

カラ在通溝日人巡査 ニハ何等 ノ通知 ナク直 ニ之 ヲ放遣 シタル処日

一、支那官憲 ニ於 テ ハ婁 ニ楡樹林子支団都総督崔 永渉 ヲ逮捕 シナ

ナ ルカ其状況内偵 スルニ左 ノ如 シ

右者 七月十五日支那官憲 ニ於 テ逮捕 シ目下輯安県警察所 二留置 中

俊

レ ハ目下不大遠、下漏河地方 ニ於 テ二百余挺 ノ銃器 ヲ備付 クヘク計

銃 ヲ取上ケ郷約事務所 二保管中 ナリト尚宋義奄 力他 人 ニ洩 ス処 ニ依

テ寛旬県下漏 河 ニテ ハ二十余挺不大遠 ニテ ハ十余挺 ノ火縄銃及雷管

事務所 二移 住鮮人所持銃器 ヲ収集 スヘキ旨各事務所 ニ命 シタルヲ以

韓国独立運動目的貫徹 ノ為寛甸県不大遠郷約党総務宋義奄 ハ郷約

二、郷約党 ノ銃器収集

四、銃器 ハ支那式火縄銃 ニテ足 ル コト

指定 セサ ルモ 一挺 ニ対 シ約百発 ノ準備 ヲ為 ス コト

鴨緑江方面 ( 義州隊長報告) 七月十七日寛旬県 不大遠郷約党総領事務 所 ヨリ幹事趙郷長、検察 金昌禄及李某 ノ三名 ハ極秘密裡 二陽平駐在所対岸石桂子 ニ来 リ附近 不良鮮人二十七名 ヲ呼集 ノ上石桂子 ニ不大遠郷約党 ノ支部 ヲ設立 ス

一、名 置 

左

ル事 二協定 セリ其役員及場所其他 ノ状況左ノ如 シ

一、位 員

下西谷鄭漢鎮方

一、役

浩 貞

三、支那官憲 ノ独立運動首謀者逮捕

基

官

画中 ナリト謂 フ

泰

沢

元

禄

事  金

金

某

察  金

洙 金

禎

幹 永

宝 

趙

郷約長  金

検 記  朴

渉 

直 員

書

京

貞

応 致

金 趙

通信員  金 総 首

統首伍長等未定 ナリ尚検察 ハ数名 ヲ置 ク コト ニナリアル モ金泰浩 ノ外未定

︵二) 団 体 ノ名 称及 組 織 ノ目 的内 容

対岸 居 住 鮮 民 ヨリ資 金 ヲ募 集韓 族 ノ独立 ヲ期 ス ル為

一、 口 的

ハ輯 安 県 公署 ニ成 知 事 ヲ訪 ヒ崔 永渉 ハ不逞 鮮 人 ナ ルヲ 以 テ再 ヒ逮 捕 ノ上厳 罰 ニ処 セラ レタ キ旨 交 渉 シタ ル ニ之 ヲ承諾 セリト

二、 内 容

努 力 ス ル ヲ以 テ目 的 ト ス

等 力如 何 二運動 ス ル モ資 金 ノ欠 乏 一般 民 ノ後 援 等 不足 ナ ル為 到

本 団 ハ間島 地 方 ニ於 テ明東 学 校 生 徒其 ノ他 青 年有 志

ント シタ ル ニ雄 永 渉 ハ之 ヲ聞 知 シタ ルノ カ桓 仁 県内 ニ逃 走 シタ ル

二、 依 テ 成知 事 ハ楡 樹 林 子巡 警 分駐 所 ニ命 シ崔 永渉 ヲ逮 捕 セ シメ

ヲ以 テ其 代 人 ト シテ前 記崔 俊 源 ヲ逮 捕 シタ ル モノナ リ ト云 フ共 ノ

長 新 聞 ニ依 リ報 セ ラ ル ル ヤ対 岸 居 住支 那 人 中 不穏 ノ書 動 ヲ弄 スル

講 和会 議 ニ於 ケ ル山 東 問 題 ノ趨 勢支 那 ノ為 不利 ト ナリ タ ル旨 吉

︵三) 地 方守 備 隊 及 支 那 人 ト ノ連 絡 関係 ノ内 容

シテ独 立 運 動 ヲ永続 セ ムト ス ル ニア ル モノ ノ如 シ

底 素 ノ貫 徹 ヲ期 シ得 ザ ル状 況 ニ鑑 ミ有 力鮮 人 団 結 シ資 金 ヲ調 達

前 報 ニ同 シ

後 ノ状 況 尚 内 査中 発送先

編者註 日付及騒密〇〇〇〇号の頭書なし。

者 ア ル ニ乗 シ救 済 団員 ハ之 ヲ利 用 セ ムト シ六 月十 五 日頃 東 京守 備

独 立 運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 日報 第 百十 七号 )

隊 排 長 郎 芝 金 ヲ始 メ合 化 社 、対 白 社 、東 梁 社 ノ支 那 人 ヲ訪問 シ頻

リ ニ排 日 的 言動 ヲ弄 シ テ鮮 民族 ノ独 立後 援 ヲ哀 援 シ団 員 ハ六 月 十

図 們 江方 面

︵一) 団 体 所 在 及 役員 氏名

一、 茂山 対 岸 ニ秘 密 団 体設 立 ノ件 ( 鏡 城 隊長 報 告 )

心

伯 原籍

原籍

黄 海 道 安岳 郡 長 連 面

平 壌 府 以 下 不詳

盧

周

泰

正

学

亨 

立 

洙 

当 二十 四年 位

当 二十 六年 位

当 四十 二 年 位

〓 隆 洋行 ノ汽 船 ニテ来 安 目 下 旧 市 街興 隆 街 ニア ル該 洋 行宿 舎 二滞 在

右 ハ在 上 海 韓 国 政府 員 ナ ル カ去 ル七月 二十 日頃 上 海 ヨリ窃 二安 東

李

一、排 日鮮 人 ノ来 安 ノ件 (義 州隊 長 報 告 )

鴨 緑 江方 面

ス ル者 アリ テ金 品 ヲ寄附 シタ ル者 ア リト 云 フ

春

猶

奎

八 日第 一回 会議 ヲ開 催 ノ際郎 排 長 臨 席 シ其 ノ他支 那 人 中 ニモ同情

李

鎮

道

一、所 在 和 竜 県合 化社 咸 博 洞

長 

合 化 社咸 博 洞 李

孫

対白 社大 蘇 洞 事 

東 梁 社 西作 洞 卓

南

二 、役 員 ノ住 所 氏名

幹

副 団長 

団

和 竜 県 対白 社西 来 洞

同

同

同

同 

外 二団員 二十 五 六 名 ア リ

ハ共 ノ証 明書 ( 受 領 証 ) ニ依 リ其 ノ額 ノ如 何 ニ拘 ラ ス支 払 フ ヘ シト

入証 明書 ヲ与ヘ 尚 学 識 ア ル者 ヲ勧 誘 員 ト シテ使 用 シ之 ニ要 セ シ費 用

為 之 厚 昌 郡 内 壮年 者 ハ韓 地 ニアリ テ労 働 ニ従 事 ス ル ヨリ支 那側 二渡

潜 伏 中 ナ ル カ来 安 後 ノ行 動 ヲ内 偵 セシ処 該 鮮 人等 ハ鮮 内 各 地 二政 府

シ ツ ツ ア リト

税 等 ノ名 目 下 ニ金 銭 ヲ徴 収 シ以 テ〓隆 洋 行 ノ汽船 ニ托 シ上 海 二送 金

リ独 立 団 二加 入 セ ハ直 一 二 円 六十 銭 ノ支 給 ヲ受 ケ其 ノ後 ニア リ テ モ

金 儲 ケ多 カ ルベ ク若 又 幸 ニシテ独 立 ノ目 的 ヲ貫 徹 セ ハ相 当 ノ官 職 ヲ

因 二周 学 洙 ハ曾 テ米 国 ニ留学 シタ ル コトア リ テ米 国 博 士号 ヲ有 ス ル者 ナ リ ト云 フ

獲 得 スル ナ ラ ント ノ夢 想 ヲ抱 ク ニ至 リ地 方 一般 思 想 界 ニ 一大 変 調 ヲ

ノ市 場 開 催 日 ヲ利 用 シ家 人 ヲ欺 キ渡 航 シ タ ル儘 今 二帰 来 セ ス察 ス ル

来 シ民 心 稍 々動揺 ノ徴 ア リ既 工左 記 十 三 名 ハ本 月 十 六 日 対岸 八 道 溝

二 、支 那 官 憲 独立 運 動 首 謀 者釈 放 ノ件 輯 安 県 楡 樹 林子 独 立 支 団 交渉 員 崔 俊 源 ヲ支那 官 憲 ニ於 テ逮 捕 シタ

記

走 セ シ モノ卜 認 メ ラ ル 左

厚 昌 郡東 新 面 葡 三 洞 七統 一戸

百 杜 芝 洞 三統 二戸

同面

金

金

永

宗

海 

洙 

当 二 十 年

当 十 八年

当 二 十 五年

同郡

根 

当 二十 八 年

当 十 七 年

台 

当 十 八 年

稷 

金喆

鎮

淳 

永

元補 助 員 

兪

享

厚昌 面 厚 昌 邑

代 書 業 

朴

同郡

同

同

同

同

金

処 彼 等 ハ対 岸 不逞 箪 ノ勧誘 ニ応 シ独 立 団 二加担 ス ル目的 ヲ持 シ テ逃

ル件 ハ八 月 八 日国 外 日報 第 百 十 六号 ヲ以 テ既報 ノ処 七月 二十 七 日崔

輯 安 県 警察 所 ニ於 テ崔 俊 源 ヲ取 調 タ ル処 同 人 ノ申 立 ニ依 レ ハ本 人

俊 源 ハ保 証 人 ヲ立 テ 一時 放 還 セラ レタ リ其 ノ状 況 左 ノ如 シ

ハ支 那 語 ニ巧 ナ ル ヲ以 テ 独 立団 員 等 ハ崔 俊 源 ヲ交 渉員 二強 制 選 定 シ

劉 某 ヲ逮捕 シタ ル (劉 ハ日支 語 ニ巧 ニシテ 日本 探 偵 ナ リト テ 七月

タ ル モノ ニシテ何 事 モ首領 ノ命 シタ ル コト ナ リ

八 日逮 捕 セ ラ レタ ル コト アリ) 件 ハ毫 モ之 ヲ知 ラ ス ト答 タ ル ニ依 リ

樹

ハ 一時 放 還 スル コト ニナ リ 通溝 城 内 移 住鮮 人金 用 云 ヲ保 証 ト シ七 月

警 察 署 ニ於 テ モ崔 永 渉 ヲ逮 捕 セサ レ ハ事 ノ真 相 判 明 セ スト テ崔 俊 源

二十 七 日 午前 十 一時 放 還 シタ リ

趙〓

三、 対 岸 不 逞 鮮 人独 立 団 員勧 誘 ノ件 長 白 県 八道 溝 移 住 鮮 人 面長 

右 者 不逞 鮮 人金 冠 戒 、鄭 丹 等 ト共 ニ朝 鮮 独立 運 動 勧 誘中 ノ者 ナ ル

ニ全 力 ヲ傾倒 スヘ シ又 鮮 内 地 ヨリ窃 ニ支 那 地 ニ渡 来 シ独 立団 ニ加 入

カ揚 言 シ テ日 ク移 住 鮮 人 ノ約 束 ハ最 早 充 分 ナ リ向 後 ハ鮮 内地 ノ勧 誘

ス ル者 ニ対 シテ ハ 一人 ニ対 シ 一円 六 十銭 ヲ給 スル外 趙 面長 ニ於 テ加

同 同 同 同 同 同

当 二十四年

島 ニ向 ヒタ ル モ図們 江 ノ警 戒 厳 重 ナ リ シ為 空 シク引 返 シ再 役 シタ ル

二、 朝 鮮 人 ノ不 逞 行動 ニ関 スル件 ( 義 州 隊 長 報告 )

華 当十 七年

成 洙

朴 栄

次 悪 化 シ八 月 八日帽 児 山 ニテ中 江 鎮 ヨリ行 タ ル鮮 人 二名 ハ右 鮮 人 二

モノ ナ リト謂 フ

金 当 二十 一年

八 月十 三 日朝 憲 機 第 二 六三 号 ニ同 シ

一、間 島 地 方 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 ノ状 況 ( 間 島 派 遣員 報 告 )

図們 江 方面

独 立 運 動 ニ関 スル件 (国 外 日報 第 百 十九 号)

大 正 八 年 朝 憲 機 第 二 六 七号・ 八 月 十 六 日

綱者註 朝憲機第二六三号の発送先は不明。以下百二十二報迄同様。

発送先

ラ レタ ル モ支 那官 憲 ニ救 ヒ出 サ レタ リト

捕ヘ ラ レ又 九 日中 江 鎮 憲兵 分隊 補 助 員 金 コウ セウ モ帽 児 山 ニテ捕ヘ

中 江 鎮 分隊 長 ノ報 告 ニ依 レ ハ臨 江 県帽 児 山 附 近不 逞鮮 人 ノ行 動漸

元面書記 灘  当 二十 一年

栄 海 

金 栄 包 

当 十八年

芝

当 十五年

李

恰

律  当 二十二年

東 

宗

韓

崔

金

郡庁雇員

発送先 前報 ニ同 シ

間 島 方面 ニ於 ケ ル韓 族 独 立 運動 ハ今 ヤ表 面 ニ於 テ ハ全 ク沈 静 ノ状

如何 ニ依 リ テ ハ露 領 及 吉 林 方 面 ノ決 死隊 員 ハ兪 々武 力 示威 運 動 ヲ決

ハ韓 族 民 ニ関 シ問 題 ニ上 ルヘ シト信 シツ ツ ア ル モノ多 ク共 ノ結 果 ノ

況 ニアリ ト難 尚今 年 十 月 米 国 二開 催 セ ラ ルヘ キ国 際 聯盟 会 議 ニ於 テ

行 ス ル ニ至 ルヘ シト ノ迷 想 ヲ抱 ク者 ア リ テ人 心 ノ帰 趨未 タ定 マラ ス

大 正 八 年 六 四号 八 月 十 三 日 朝 憲 機 第 一一 独 立運 動 ニ関 ス ル件 ( 国 外 日報第 百十 八 号 ) 図們江方面 ( 哈 爾 賓 情 報)

東 清 鉄 道披 河 (ユウ ホ︶ 駅 ニ於 ケ ル ﹁ホ ル ワ ット ﹂軍 備 兵 朝 鮮 人

一、 ホ ル ワ ット軍 備 兵 鮮 人等 ノ我 軍攻 蟹 計 画

吉 林 方 面 ニ向 ヒ某 地 点 ニ集 合 シ居 レリ ト 云 フ兵 ノ目 的 ハ馬 賊 ト通 シ

運 動 ニ対 ス ル取締 状 況 ヲ内 偵 ス ル卜 共 二間 島各 地 ノ運 動者 ト連 絡 ヲ

局 子 街 ニ来 リ支 那 人旅 人 宿 ニ滞 在 シ間島 方 面 ニ於 ケ ル日本 官 憲 ノ本

一、 七 月 二十 四 日露 領 ヨリ労喆 、黄 河敬 外 五名 ハ韓 族 独立 運 動 ノ為

ル ノ情 勢 ニア リ之 力状 況 二関 シ内 査 シ得 タ ル所 左 ノ如 シ

加之 露 領 及 吉 林 方面 ト ノ連 絡 ニ依 リ テ不 逞 者 ノ妄 想 ハ遽 ニ消 印 セ サ

吉 林 軍 ニ投 シ南 満 我 駐 屯 軍 ニ対 シ或 ル計 画 ヲ遂 行 ス ル ニア リ ト 云 フ

一千 名 内 外吉 、 奉 両 軍 ノ形 勢 切迫 ヲ見 テ自 ラ解 散 シ全 某 之 ヲ指揮 シ

該 傭 兵 ノ 一団 ハ本 年 五 月 下 旬朝 鮮 内 地 進 撃 ノ目 的 ヲ以 テ披 河 ヨリ間

動 ニ努 メ ツ ツア リ

関 係 断 絶 シ戦端 開 カ ルヘ シ韓 族 ノ独立 ハ此 ノ機 ニア リ等ト 人心 ノ煽

東 説 之カ 監督 者 タ リ安 昌 浩 ハ軍事 及 外交 ヲ司 ル コト トナ レリ ト同 軍

テ今 後 血 戦宣 怖 ノ発 表 ト共 ニ各 地 ニ蜂起 シ武 力 示威 運 動 ヲ決 行 ス ヘ

政 治 部 ハ仮 政 府 ノ指揮 ヲ受 ケ ス目下 安 昌浩 自 ラ北京 、 天津 、吉 林 方

執 リ ツ ツア リ同 人 等 ハ露 領 方 面 ニ於 ケ ル武 力 示 威 運動 決 死 隊員 ニシ

因 ニ尹喆 ハ本 年 五月 間 島頭 道 溝 ニ於 テ韓 族 独 立運 動 関 係者 ト シテ

四、 吉 林 ニ本部 ヲ置 キタ ル韓 族軍 政 事 務 ハ上 海 仮政 府 ヨリ 分離 シ柳

逮 捕 セラ レ退 支 処 分 ヲ受 ケ タ ルモ ノナ ルカ原籍 地咸 鏡 南道 安 辺 郡 ニ

シト同 志 ニ洩 シタリト

於 テ所 在 ヲ晦 マシ遂 ニ浦 潮 ニ渡 航 同 地 ニ於 ケ ル独 立 運 動幹 部 ノ命 ヲ

一、 対 岸支 那 地 ニ於 ケ ル不 逞 鮮人 ノ跋扈 跳 梁 ニ関 スル件 ( 義 州 隊長

面 ノ有 力 ナ ル支 那 人 ト連 絡 シ武器 ノ購 入策 ヲ講 シツ ツ アリト

対 岸 ニ於 ケ ル不良 鮮 人 団 ハ近来 益 々跋扈 シ移住 鮮 人 ヲ脅 迫 シ金 品

報告)

尚 尹喆 、黄 河敬 一行 ハ各 自 支 那 装 ヲ為 シ拳 銃 ヲ所 持 シ居 リ八 月 四

ヲ強 奪 ス ル等 其 ノ横 暴 甚 シク為 ニ人 心恟 々ト シテ安住 ス ル コト能 ハ

ヘシ

受 ケ間 島 方 面 ト連 絡 ノ為 同志 ト共 ニ再 ヒ間 島 ニ入リ 込 メ ル モノナ ル

日和 竜 県 太 拉 子方 面 ニ向 ケ局 子 街 ヲ出 発 セリ ト 又同 人 等 ハ間島 ヨリ

ス難 ヲ鮮 地 ニ避 ケ ン為 転 住 ヲ企 ツ ル者 多 シト其 ノ状 況左 ノ如 シ

︵一) 八月 三 日寛甸 県 移住 鮮 人 李永 敏 外 三 名 ヨリ私倉 憲 兵 駐 在所 補

︹マ マ ︺

朝 鮮 ニ入 リ込 マント ノ意 思 ア ル カ如 シ 二 、間 島 ニ於 ケ ル独 立運 動 鎮 静後 幹 部 ト 称 スル モ ノ ノ大 部 分 ハ露 領

辞 別後 既 ニ数 年 ヲ過 シ只 今 御見 舞 申 上候 、 貴 下御 健 康 ノ段 慶 賀

(別 紙 )

助員 許 承 泰 ニ宛 テ不 良 団ヨ リ救出 セラ レ度 旨 別紙 ノ通 信 アリ

ハ目 下甕 声〓 子 附 近 ニ在 リ テ小数 ノ団 体 ヲ成 シ露 領 及吉 林 方 面 ト連

或 ハ吉 林 、 上海 方 面 ニ逃 レタ ル如 ク ナ ルカ金 精 、 姜伯 奎 外 数 名 ノ者

絡 ヲ執 リ居 レ ルカ最 近露 領 及 吉 林方 面ヨ リ ノ命 ヲ受 ケ 目下 間島 内 ニ

甕 声〓 子 ニ送 付 シ来 リ更 ニ間 島 各 地 ニ配 布 セ ラ ル ル モノ ナリト

暦 六 月 二十 日午後 九時 頃 鮮 人十 一名カ 六連 発銃 又 棍 棒 ヲ携 帯 シ突

説 各 所 ニ在 リ シ モ当 地 ハ特 ニ安 定 ニシテ何 事 モ無 カリ シ モ去 ル陰

テ毎 戸 一円 二十銭 又資 産 家 ハ全 資 産 ノ半 分 ヲ徴 収 スヘ シト 云 フ風

ラ独 立 団 、韓 僑 会 、 郷約 団ト 称 シ強 制的 戸口 ヲ調 査 シ義捐 金 ト シ

候 小生 ハ御 蔭 様 ニテ無事 在 罷 候乍 然 不 良鮮 人 等 ノ処 々 ニ跋 扈 シ自

三、琿 春 県南 別 里 及荒 溝 地 方 ニ ハ露領 決 死隊 員 ヨリ成 ル調 査局 ヲ置

然 吾 々 ノ住 所 ニ闖 入 シ来 リ吾 々ヲ逮 捕 シ同 夜 不大 遠 独 立支 団 所 ニ

又 上 海 ニ於 テ発 刊 セラ ル ル ﹁吾 人 ノ消 息﹂ 其 ノ他 ノ印 刷物モ 一旦

在 ル独 立 運動 ニ関 係 ス ル同志 ヲ訓 査 シテ 通報 シ ツ ツア リト

キ 日本側 ノ状 況 及琿 春 間 島 方面 ノ地 理 ヲ調査 シ ツツ ア リト其 ノ目的

押 送 シ支 団 長 ハ彼 等 ハ日 本 人 ノ統 治 下 ニ属 ス ル モノナ レ ハ死 刑 ニ

処 ス ヘシト云 フ ヲ聞 キ命 丈 ケ ハ助 ケテ呉 レル様 願 ヒタ ル ニ支 団長

ハ地 図 ヲ作 製 シ テ武力 示 威運 動 ノ機熟 シ兪 々朝鮮 国 境 侵 入 ヲ決 行 ス

主 ト シテ大〓 教徒 ニ依 リテ組 織 セラ レア ル正義 団 ナ ル モノ最 近局

ハ然 ラ ハ義損 金 ト シテ百 円 ヲ納 付 ス ヘシ然 ルト キ ハ放免 ス ヘシト

ル場 合 ニ於 ケ ル準 備 ノ為 ナリト

子 街 及 鍾城 間 島 方 面 ニ活 動 シア リテ米 、 支 同盟 成 立 セ ハ日支 ノ国際

ヘキ ニ依 リ援 助 スヘ シ ト命 セラ レ タリ

ノ事 ナ ル ニ就 キ不得 止 金 百 円 ヲ納 メ且当 地 附 近 ノ民籍 簿 ヲ調 製 ス

(三) 更 ニ同 地移 住 鮮 人 中 ノ富 豪 金 生燁 ニ ハ四十 円 、金 燦 京 ニ ハ五

吾 人 ニ提 供 シ得 ル如 ク備ヘ 置 クヘ シト厳 達 シタ リ

︵四) 七月 二十 六 日鮮 人僧 侶 李 応 視当 二十 七年 外 一名 ハ対 岸黄 柏甸

八 月 六 日持 来 スヘ シト 云 ヒ遺 シ何処 ヘカ立去 リ タリ ト謂 フ

シテ 八 月六 日 迄 ニ吾 人ニ 納 付 スヘ シト命 シ各 承 諾 ノ証 ヲ徴 シ来 ル

メ団 ノ正義 ヲ説 明 ノ上入 団 ヲ命 シ 一々捺 印 セ シ メ忽 チ各 種 ノ役 員

十 五 円 、安 基 日 ニ ハ五 十円 、崔秉 浩 ニ ハ三十 円宛 各 特 別 義捐 金 ト

ヲ任 命 シ事 務 所 ヲ設 置 シタ リ シカ其 ノ際 吾 々 モ役 員 ヲ命 セラ レ シ

ニ語 レリ

子 ニ到 リ托 鉢 中韓 族 会 員 ヨリ暴 行 ヲ受 ケタ リト テ左 ノ如 ク我密 偵

右 ノ方 法 ニ依 リ放 免 セ ラ レタ ル後 支 団 長 崔 士述 、書 記朴 禎 祚 、

カ生 命保 護 ノ関 係 上 不得 止 其 ノ役 ニ服 シタ ル モ之カ 為 小 生等 ノ生

検 察 長金 普 兄 外 三名 ハ吾 々ト帯 同 住 所附 近 ニ来 リ住 民 ヲ集 合 セ シ

活 上 大 困難 ヲ来 シ侯 条 此 ノ旨所 長 殿 ニ報 告 シ何 等 カノ方 法 ヲ以 テ

ニ支 那服 ヲ着 セ ル鮮 人 六名 (一名 ハ拳 銃 ヲ所 持 ス) ニ出 会 シ取 調

会 シ共 ニ托 鉢 ノ為 陰 三 月十 五 日 頃 通化 県 六道 溝 附 近 ニ到 着 シタ ル

本年 陰 三月長 白 府 ニ於 テ李 応 視 ハ僧 侶 金応洙 (二十 三 年) ト出

此 ノ手紙 ハ御 覧 ノ上 ハ御 返 辞 ノ要 無 之 万 一此 ノ事発 覚 ス レ ハ小

現在 ノ苦境 ヨリ救 出 ヲ遂 ケ被下 度 願 上 候

生等 ノ生命 ニ関 係 ヲ及ホ スヘ ク候ヘ ハ此 ノ手 紙 ニ関 スル流 説 ノ起

韓

李

李

用

前

永

永

後

信

河

敏

(五) 輯 安 県 藁 子溝 医 業 金賛 国 ハ所要 ノ為 同 県 石 灰 溝 ( 慈 城 郡対

リ ト云 フ

セ ス逮 捕 シ五 日間 拘 禁 セラ レシ モ漸 ク放 免 サ レ九死ニ一 生 ヲ得 タ

以 テ射 殺 セ リ而 シテ李応 視 ハ托 鉢 ノ為 来 リ シ旨 答 ヘタ ル モ之 ヲ信

岸 ) ニ赴 キ タ ル カ七 月 二 十六 日韓 族会 検 察団員 李 徳 陽 ﹁三十 年位 ﹂

韓

ヲ受 ケ タ リ金 応洙 ハ耶 蘇 教 信 者 ナリト 虚 偽 ヲ答ヘ タ ル ニ彼等 ハ日

殿

本 ノ密 偵 ナリ ト疑 ヒ路 傍 ヨリ約 五丁 ノ独 立家 屋 ニ連 レ行 キ拳 銃 ヲ

泰

陰七月二日

承

ラ ヌ様 御願 上候

許

ニ投 セ ント スル刹 那 同 地 保甲 隊 員 来 会其 ノ援 助 ヲ受 ケ幸 ニシテ 一

金 昌 煕 、 金某 ノ三名 来 リ日本 官 憲 ノ密 偵 ナリ ト テ乱打 ノ上 鴨 緑 江

命 ヲ得 直 チ ニ筏 便 ニ依 リ七 月 二十 七 日帰 宅 セリ 云 々事 実本 人 ハ全

(二︶ 七月 三 十 一日 寛甸 県 老 人溝 ( 雪 頭里 対岸 北 方 三 里)ニ 住所 氏

シ同 地移 住 鮮 人朴 洞 首 ニ独 立賛 議 員 ヲ李 允 哲 ニ ハ検 察 ヲ李 竜 植 ニ

身 ニ重 傷 ヲ負 ヒ歩 行困 難 ナリ

名 不詳 ノ支 那服 ヲ着 セ ル鮮 人 三名 鮮 服 ヲ着 セ ル者 四名 計 七名出 現

露

一、不 逞 鮮 人鮮 地侵 入策 密 議 ノ件 ( 朝 鮮 軍司 令 部情 報 )

領

一般 ヨリ戸 税 ト シテ毎 戸 一円 五 十銭 宛 ヲ徴 ス ヘク命 シ賛 議 員 朴洞

ハ統首 ヲ夫々 口頭 ヲ以 テ任 命 シ更 ニ検 察 及統 首 ニ ハ同 地在 住鮮 人

首 ニ ハ之 ヲ八 月 六 日迄 ニ取 纒 メ住 所 ニ存 置 シ同 日 以後 何時 ニテ モ

一、 七 月 二十 日李 東輝 、黄 丙 吉 、文 昌 範 、金 立 、呉永 善 其 ノ他 二百 余 名 ノ同 志 ハ浦 潮 新 韓村 新 韓 民 会所 ニ集合 シ同 日 午前 十 一時 ヨリ午 後 八時 迄 九 時間 ニ亘 リ鮮 地侵 入 策 ニ付密 議 ノ結 果 左 ノ如 ク決議 セリ ト ︹マ マ︺

曩 ニ巴 里講 和 会 議 ニ於 テ各 国 ト モ朝鮮 独立 ヲ承認 シタ ル ハ巴 里金

前 報 ニ同 シ

朝憲機第二六九号

正 八 年八月十九日

発送先

ナ リ引 率 者 ハ洪 範 図 、張 鳳煥 ナリ ト

大

独立 運 動 ニ関 スル件 (国 外 日報 第 百 二十 一号) 図 們 江 方面

奎 植 氏竝 米 国桑 港 ニ於 ケ ル朝 鮮仮 政 府 公 司舘 ノ通報 ニ依 リ 明 治 ス ル 所 ナ リ然 ル ニ日本 政府 ハ今 尚 朝 鮮総 督府 及軍 隊 ノ引 揚 ヲ為 サ サ ル ノ

現 ハレタ ル約 二百 名 ノ馬 賊 ノ集 団 中不 逞 鮮 人多 数 加 ハリア リ ト

ヲ行ヒ ア リト、 八 月 十 日頃汪 清 県駱 駝 羅 子 (百 草溝 北 方 八 里) ニ

(一) 羅子 溝 地 方 ニ ハ今 尚決 死 隊員 ト シテ応募 セ ル壮 丁 集 マリ操 練

一、 不逞 鮮 人 ノ行動 ニ関 ス ル件 (間島 派 遣 員電 報 )

政府 ノ行 動 ニ対抗 シ以 テ朝 鮮 独 立 ノ目 的 ヲ貫 徹 セ サ ル可 ラ ス先 ツ鮮

(二) 八月 八 日鄭 安 立 、白 玉甫 外 三 名 ハ上 海 ヨリ吉 林経 由 局 子街 ニ

ツア ル ハ悉 ク憤 慨 ニ堪ヘ サ ル ナリ故 ニ我同 志 ハ 一日 モ早 ク前 記 日本

ミ ナ ラ ス朝鮮 民 ニ対 シ 一層 圧 迫 的手 段 ヲ以 テ強 硬 ナ ル施 政 ヲ為 シツ

地 侵 入 ト シ テ七 月 二十 二日 浦 潮 斯徳 ﹁ニコリ スク﹂水 清 ( 蘇城)地

来 リ同志 ト連絡 ノ上 十 八 日頃 露 領 ニ赴 クヘ シト

︹マ マ ︺

方 ヨリ老 人決 死 隊 及 青 年団 中 ヨリ 四百 五 十名 ヲ選抜 シ東 清鉄 道 ニ ヨ

(三) 八月 十 三 日露 領 ヨリ決 死 隊 員 四 十五 名琿 春 県 南別 里 ニ来 リ内

領

八月 十 三 日朝 憲 機 第 二六 三 号 ニ同 シ

領

一、国 際 聯 盟 会議 ニ大韓 仮 政 府 ヨリ請 願 等 ニ関 ス ル件 ( 間 島 派 遣員

那

電 報)

支

図們 江方 面

大 正 八 年 朝憲機第 二七二号 八 月 十 九 日 独 立 運動 ニ関 ス ル件 (国 外 日報 第 百二 十 二号 )

発送先

聞 島 ニ来 リ何 事カ 画策 中

八 月九 日平壌 及京 城 ヨリ韓 族 独 立運 動 者黄 文 三 、金 万 善外 八 名

十 六 名 ハ十 三 日間 島 ニ入 リ尚 引 続 キ入込 ミ来 ル ヘシト

リ哈 爾 賓 ヲ経 テ吉 林 ニ到 適 宜 十 名乃 至 二 十名 ヲ以 テ 一組 ト シ鮮 地侵

八 月 十 三 日朝憲 機 第 二六 三号 ニ同 シ

右 ハ真 偽 頗 ル疑 ハシ キ モ参 考ノ為 記 ス

入 ヲ謀 リ血 戦 ノ目的 ヲ達 スヘ シ

発送 先

大 正 八 年 八 月 十 六 日 朝憲機第二六八号 独 立 運 動 ニ関 スル件 ( 国 外 日報 第 百 二十 号)

露

図們江方面

一、 不逞 鮮人 暴 動企 画 ニ関 ス ル件 ( 浦 潮 派遣 員 電 報 )

ヘリ同 地 ニテ約 四百 名 ト合 シ三岔 口方面 ニ向 フ筈 茂 山 、甲 山 等 ヲ根

八 月 十 三日 新 民団 ノ募 集 ニ依 ル義 兵 約 百 名浦 潮 発 ニコリ ス ク ニ向

拠 ト シ平 安咸 鏡南 北 道 ト連絡 シ国 際聯 盟 ノ結 果 ニ ヨリ暴動 ヲ起 ス為

ニ請願 シタ ル十 二箇 条 ノ内 八箇 状 ハ承 認 ノ コト ニ内 定 シタ リ トノ説

族 自決 主 義 ト欧洲 各 弱邦 ノ独 立 熱 ニ伴 ヒ朝 鮮 ノ独立 ヲ回復 スル ノ希

住 朝 鮮人 ト相 計 リ ﹁ウィ ルソ ン﹂大 統領 ノ媾 和綱 領 十 四 箇条 中 ノ民

紐 育市 在 住 朝鮮 人 ハ昨 年 末 ﹁新 朝鮮 協 会﹂ ヲ組 織 シ太 平 洋沿 岸 在

一、米 国 ニ於 ケ ル朝 鮮 人 ノ独 立 運動

伝ハ リ本 月 十 六 日延 吉 県甕声 拉 子 ( 会 寧 西 北方 約 二十 五里 ) ニ多 数

米 国 ニ開 カ ルヘ キ国 際 聯盟 会 議 ニ於 テ大 韓 仮政 府 ヨリ米 国 大統 領

鮮 人集 合 祝 賀 会 ヲ開 キ タ ル筈 同 地 ニ ハ独 立運 動 幹 部 集合 シ不穏 印 刷

部

(一) 米国 政 府及 平 和 会議 委 員 ニ対 シ朝鮮 ノ

表 者 ト連 絡 シ引 続 キ之カ 運 動 ヲ継 続 シア リ シ カ四月 中 旬費 府 ニ各 地

巴里ニ ハ朝 鮮 、上 海 、 浦 潮 シ ト雖 ( 等ヨ リ代表者到着 セル由) 朝鮮 竝 布哇 、 支 那各 地 ノ鮮 人及 巴 里代

国 ヨリ三名 ノ代 表 者 ヲ派 遣 セ ント セ シ モ米 国 ハ之カ 出 国 ヲ許 サ サリ

巴 里平 和会 議 ニ代 表者 ヲ差 遣 シ国権 回復運 動 ヲ為 ス ニ決 シ布哇 及米

平 和 会 議 ノ際朝 鮮 ノ独 立 ヲ承 認 ス ル様 尽力 方 ヲ請 願 スルト共 ニ直 接

更 ニ布哇 、露 国 、 支 那在 住 朝 鮮 人 ト協同 シ 一月十 八 日 上院 ニ対 シ

而 シテ右 陳 述書 ハ之 ヲ上院 外 交委 員 其 他 ニ提 出 セリ

員 竝媾 和 委 員 ニ提出 ス ル コト

単 具 体 的 ナ ル ﹁ス テ ー ト メ ン ト ﹂︵本 ﹁ステ ート メ ン ト﹂ ハ十 二箇 条 ヨリ成 リ日本 ヲ誹謗 シ朝 鮮 ハ日 本 ノ強 圧 ニ依 リ 余儀 ナ ク其 主権 ヲ 日本 ニ譲 リ タ ル コト、 日 本 ハ各種 自由 ヲ剥 奪 セ ル コト 等 ヲ列記 シ 米 国 人 ノ感 情ニ 訴ヘ 朝 鮮 ヲ シテ 他 ノ弱 小 国 ト 均 シ ク民 族自 決権 及 自由 ナ ル政 治 的 存 立 ヲ 附 与 セ ラ レ ン コト ヲ ヲ準 備 シ之 ヲ米国 大 統 領及 上 、 下両 院 ノ外 交 委 希望 セ ル モ ノナ リ)

如 何 ナ ル モノ ヤ ヲ示 ス コト 、(二) 朝 鮮 ノ不平 及 現状 ニ関 ス ル簡

不 平 ヲ披 瀝 シ強隣 日本 ニ依 リ テ朝 鮮 ニ加 ヘラ レタ ル損 害 及 不 正 ノ

右 ノ理由 ニ依 リ

ノ自 決 権 主義 ヲ裏 書 シタ リ

タ ル同 盟 国 ハ大 統 領 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂ ニ依 リ唱道 セ ラ レタ ル弱 小国

服 国 民 ト同列 ニセラ レタ ル ハ違 法 不 正 ナ リ、(二) 米 国 ト協 力 シ

(一) 朝鮮 ノ国 土カ 強 制 的 ニ日本 ニ併 合 セラ レ朝 鮮国 民カ 被 征

望 ヲ懐 キ昨 年 十 一月末 紐 育 ニ秘密 会 議 ヲ開 キ左記 要 領 ノ決 議 ヲ為 セ

謀 本

リ

物 ヲ頒 布 シ民 心 ヲ煽 動 シア リ 近来 露 領 ヨリ 不逞 鮮 人 入込 ミ来 リ軍 資金 ノ募 集 ニ努 メ ツ ツア リ 七月 中 旬洪 鍾淳 ハ銃 器 ヲ有 ス ル配 下 五 十名 ヲ率 ヒ安 図 県 ヲ経 テ柳

八月 十 三 日 朝憲 機 第 二六 三 号 ニ同 シ

河 県 三源 浦 ニ向 ヒタ リト ノ報 アリ 発送先

六報 )の国 外 編 であ る 。国 内編 が 四月 十 三 日 の第 四十 六 報 ま で ﹁髙﹂印 、即 ち髙

編 者 註  原 本 は ガリ 版 、 日文 、秘 印、 第 一巻 収 録 (﹁独 立 運 動 に関 ス ル 件 ﹂第 一∼ 六

等 課 の符 号が 付 さ れ て いる の と同 様 に国 外編 でも 四 月 十 三 日第 三 十号 迄 は ﹁朝 憲機﹂印 ( 朝 鮮 憲 兵 隊機 密 の略 で あ ろ う) で三 一号 以後 八月 八 日第 百 十 六 号 ま

ニ開 ス ル件 ﹂ 国 外 の統 一件 題は 終 り以 後 単 な る 図 外情 報 とな る 。記 号 の変 化 は

でが ﹁騒密 ﹂ 印 とな り 、再 び朝憲 機 に復 帰 し 、 百 二 十 二号 を も って ﹁独 立 運 動

た こと を反 映 す るも ので あ る。資 料 の出 所 は い ず れ も旧警 務 局 、拓 殖局 文書 で

恐 ら く 四 月 に三 ・ 一運動関 係 の情 報 を統 轄 す る 専 門部 局 が総督 府 内 に設置 さ れ

国 外 編 の 一号 から 終 り の 一二二迄 完 全 に揃 った も の であ る。各 文書 は いず れも 、

( 防 衛 庁 所 管 ) に は 一∼ 二 一、 二 三∼ 三 八 、 四〇∼

警 務 局 、拓 殖 局 内 の担当 部 課 が 廻状 にし 、 閲 了 の印 が押 さ れ て い る。 原本 は編 者 所有 。 な お旧 陸 軍省 文書

参

六 八 、七 〇 ∼ 七 三 、七 六∼ 七 八号 の各 資 料 が保 存 され て い る。 参 照 さ れ た い。

三 在米朝鮮人 ノ独立運動

欧米第八十五号

大正八年六月十八日 参謀特報

米国 ニ於 ケ ル朝鮮人ノ独立運動

スル同 情 的演 説 ア リ タ ル後 朝 鮮 女 学 生 ﹁ミ ス、 ノ ヂ ー、 キ ム﹂ ハ日

ル モノ ト ス次 ニ米 人 ﹁ミ ルラ ー﹂ 及 ﹁シ ョ ット﹂ ノ朝 鮮 ノ独 立 ニ対

︹マ マ︺

レ ハ左 ノ如 シ

吾 人 米 国 及 布哇 ニア ル朝 鮮 人 ハ吾 人 ノ自 由 ニ対 シ精 神 的 、物 質

後 ハ討 議 ヲ為 シタ ル後 左 ノ決 議 ヲ為 セリ

本 ハ東 洋 ノ普 魯 西 ニシ テ朝 鮮 ハ東 洋 ノ白耳 義 ナ リト ノ演 説 ヲ為 シ午

代表 者 会 議 ヲ開催 シ朝 鮮 ノ独 立 ニ関 シ決 議 セリ該 会 議 ノ模 様 ヲ記 ス

該 会 議 ハ四月 十 四 日 ヨリ十 六 日 ニ至 ル三 日間 開 会 セラ レ特 ニ費 府 ヲ選 定 シタ ル ハ該 市カ 米 国 独 立 ノ発 祥 地 ナ ル ニ因 ル来 会 者 ハ米 本 土 及 布哇 ニ在 住 ス ル約 千人 ヨリ代表 者 ト シ テ派遣 セラ レタ ル モノ約 四

ル迄 運 動 ヲ休 止 セサ ルヘ ク吾 人 ハ世 界 ニ日本 人カ 朝鮮 人 ニ対 ス ル

的 及 肉 体 的犠 牲 ヲ貢 献 スヘ ク吾 人 ハ朝鮮 人 ノ権 利 ヲ十 分 ニ確保 ス

朝 鮮 政 府 ハ民意 ニ依 リ テ組 織 セ ラ レ且 民意 ヲ主 ト スル政 治 ヲ行

如 シ

第 二日 ニ ハ朝 鮮 独 立 政府 ノ憲 法 ヲ討 議 シ可 決 セ シ モノ ノ要 旨左 ノ

ヲ採 ラ ン コト ヲ乞 フ旨 電報 セリ

尚 米 国 赤 十字 社 ニ対 シ在 朝 鮮 独 立 運 動 者 ノ被 害 ニ対 シ救 護 ノ方法

暴 政 ノ真情 ヲ発表 スヘ ク決 議 ス

十名 、其 他 費 府附 近在 住 者 約 四 十名 、合 計 約 八十 名 ニシテ 内若 干 ノ

会 議 ノ綜 理 ハ朝 鮮 人 ニシ テ今 回設 立 セ ラ レタ ル臨 時 政 府 ノ国 務 卿

婦 人 ヲ含 有 ス ︹マ マ ︺

タ ル神 学 博 士 李勝 父 ナ リ座 長 ニ ハ元 朝 鮮 政 府顧 問 ニシ テ現 今費 府 ニ 住 ス ル米 人 ﹁ヒイ リ ップ 、 ヂ エソー ン﹂ 之 ニ任 セリ尚 該 会議 ニ参 列 セ シ他 ノ米 人 ヲ挙 ク レ ハ左 ノ如 シ ﹁ホ ー リ ー 、 ト リ ニ チー ﹂ (教 会 ノ主 宰 牧 師 )

(

ヲ奨 励 ス而 シテ中 央 集権 ノ画 策 ヲ要 ス 一般 人 民 ハ 一般 的 訓 練 ヲ為

)

﹁ミ ラ ー ﹂

﹁ト ム キ ン﹂

(前露国駐在者)

フ、 吾 人 ハ政 府 ノ新 組織 ヲ為 ス ニ当 リ米 国 ノ様 式 ニ則 リ 一般教 育

﹁シ ョッ ト ﹂

﹁ピ (﹁ルヒララノデバル﹂ヒ大ヤ学﹂ノニ総ア長ルナ リ

﹁オベ ルソ ー ﹂大 学 ノ教 授 ナ リ

﹁デ イ ー ン﹂

)

﹁デ ニ ン グ ﹂

ヲ採 用 シ衛 生 ヲ奨 励 シ言論 ノ自 由 ヲ尊 重 ス吾人 ハ総 テ ノ行 為 ニ就

吾 人 ハ信 教 ノ自 由 ヲ認 メ諸 外 国 ト通 商 ノ自 由 ヲ有 シ 一般 教 育法

商 ス ルノ機 能 ヲ有 ス

ル、 大 統 領 ハ内 閣 員 其他 諸 外 国 使 節 ヲ任命 ス大 統 領 ハ諸 外 国 ト協

行 政 部 ハ大統 領 、 副大 統 領 及 内 閣 員 ヨリ成 リ大 統領 ハ民 選 ニ依

ス ヘシ立 法 、 司法 、 行政 権 ハ代 議 政 ニ依 リ テ之 ヲ定 ム

夫 ハ朝 鮮 ﹁セベ ラ ン ス﹂) 病 院 附 属 ノ宣 教 師 ナ リ

(

城 ﹁ユナ イ テ ツド 、 メソ ヂ ス ト﹂ 神 学 校 ニ ) (京 ア ル宣 教 師ニ シ テ京 城 ヨリ来 リ シモ ノナ リ

﹁クッ ク ﹂ 夫 人 

毎 日開 会 ニ先 チ祈祷 ヲ為 シ第 一日 ニ ハ綜 理 李勝 父開 会 ノ辞 ヲ述 ヘ タ ル後 在 巴 里朝鮮 人代 表 者 顧 元 金 ヨリ発 送 シ タ ル朝 鮮 ノ独 立 ハ 一般

紐 育在 住朝 鮮 人 ﹁ヘンリ ー、 チ ヤ ン﹂ ナ ルモ ノ日本カ 朝 鮮 ノ独 立 ヲ

ヲ侵 害 セ ス

キ自 由 ヲ有 シ而 シテ自 己 ノ権 利 ヲ侵 害 セ ラ レサ ル如 ク他 人 ノ権利

ニ同 情 ヲ以 テ迎 ヘラ ルル ヲ以 テ成功 ヲ望 ム旨 ノ電 報 ヲ朗 読 セリ 次 ニ

ヘン コト ヲ乞 ヘリ李 勝 父 及 ﹁ヘンリ ー、 チ ヤ ン﹂ ノ両 人 ハ共 ニ巴 里

尚 同 日華 盛 頓 及在 仏 国 各国 代 表 者 宛 独 立 承 認請 願 書 ノ起 草 ヲ委 員

奪 ヒタ ル後 秕 政 ヲ行 ヒタ ル コト ヲ述 ヘ米 国カ 朝鮮 ノ独 立 ニ援 助 ヲ与

平 和 会 議ニ 臨 席 セ ント セ シ モノ ナ ル モ米 国 々務省 ヨリ差 止 メラ レタ

     

モ ノ ニ シテ朝 鮮 ニア ル宣 教 師 ト関 係 ア ル モノ ニ属 ス故 ニ該 会 議 ノ成

ヲ受 ケ タ ル青 年男 女 ニシ テ米 人 ノ参 列 セ シ モノ ハ主 ト シテ宗 教界 ノ

第 三 日午 前 ニ ハ米 人 ノ演 説 ア リ ﹁ デ イ ー ン﹂ ハ独立 運 動 ノ効 果 ヲ

セ シ独 立運 動 ト気 脈 ヲ通 シア ル モ ノタ ル ヲ断 言 スル ニ憚ラ ス而 シテ

立 ハ主 ト シテ朝鮮 人 ニ関 係 ア ル宣 教師 ノ後 援 ニ出テ 朝鮮 ニ於 テ発 生

三人 ニ依托 セリ

論 シタ ル後 米 人 ハ後 援 ヲ与 フヘ キ ヲ述ヘ ﹁ク ック﹂夫 人 モ米 人カ 援

ス故 ニ今 回 ノ独 立運 動 ハ米 国 宣 教 師 ノ使嗾 ト不 満 ナ ル朝 鮮人カ 彼 等

其 経 費 ノ大 部 モ是 等 宣 教 師 ノ支出 ニ出 テ シハ疑 フヘ カラ サ ル コトト

助 ヲ与 フヘ キ ヲ述ヘ ﹁デ ニング ﹂ ハ在 朝 鮮 宣 教 師カ 同 情 ヲ表 シア ル ヲ述ヘ 自 己 ノ全 力 ヲ傾 注 スヘ キ ヲ述ヘ タ リ

ノ後 援 ニ依 リ耶 蘇教 ノ勢 力 ニ依 リ愚 民 ヲ煽 動 シタ ル結 果 ニシ テ其 中

午 後 ハ会 議 ニ移 リ該 運 動 ヲ永 久 ニ継続 ス ル コトト為 シ午 後 四時 ヨ リ朝 鮮 人 ヲ以 テ編 成 シタ ル楽隊 ヲ先 頭 ト シ各 朝 鮮 国旗 ヲ携ヘ 市 中 ヲ

ノ感 化 ト米 国 ニ於 ケ ル 一般 状 態 ノ刺戟 ヲ受 ケ互 ニ連 絡 ヲ維 持 シ独 立

心カ 米 国 ニア ル カ朝 鮮 ニア ルカハ 明 ナ ラ サ レト モ在 米朝 鮮 人カ 彼 等

運 動 ノ 一部 ニ参 加 セ ルヤ明 ナ リ桑 港 ニ於 テ ハ朝 鮮 人 ノ独 立期 成 同 盟

巡 行 シ米 国自 由 警 鐘 ヲ保 存 シア ル自 由 閣 ニ至 リ左 ノ独 立宣 言 書 ヲ朗

吾 人 朝鮮 人 二千 万 ノ代 表者 ハ朝 鮮 人 民 ノ独 立 及 自由 ヲ宣 言 ス而

ト 云 フ又朝 鮮 人 ハ各 地 ノ新 聞 紙 ニ投 書 ヲ為 シ独 立運 動 ヲ継 続 シ尚 在

会 ノ本 部 ヲ有 シ去 月 ヨリ ﹁自 由ト 正 義﹂ ナ ル月刊 雑 誌 ヲ発 行 シア リ

読 セリ

シテ吾 人 ハ世 界 万国 ノ平 等 ト其 不可 侵 害 ノ利 権 保障 ヲ宣言 ス過 去

求 ハ亡 ヒ タ ル朝 鮮 ノ再 興 ニアリ現 今 吾 人 ハ日本 ノ暴 政 ニ苦 ミ ツ ツ

等 ハ独 立 ヲ要 求 ス ル モ自 治 ノ能力 ヲ十 分 ニ備ヘ スト 云 フニ 一 致 セリ

ハ日本 ノ統治 ニ入 リ テ ヨリ 以来 却 テ幸福 ノ状 態 ニア ルノ ミナ ラ ス彼

大 ナ ラ ス新 聞雑 誌 中 評論 ヲ掲 ケ タ ル モ ノ二、 三 アリ ト雖 寧 ロ朝 鮮 人

在 米 朝 鮮 人 ハ斯 ノ如 ク独 立 運 動 ヲ試 ミ ア リト雖 其 反 響 ハ目下 未 タ

米 朝 鮮 人 ハ日本 品 ノ非買 同 盟 ヲ約 セシト伝 ヘラ ル

数 千年 ノ歴 史 ヲ有 ス ル吾 人 ハ十 四年 ニ亙 リ外 国 ノ侵 害 ヲ受 ケ思 想 ノ自 由 ハ妨害 セラ レ以 テ進歩 ヲ不 可 能 ナラ シメ タ リ固 ヨリ吾 人 ハ

ア ルヲ以 テ 一日 モ早 ク真 理 ノ曙 光 ニ接 セサ ルヘ カ ラ ス斯 ク シテ自

日 本ニ 復 讐 セ ント スル モノ ニ非 ス、 サ レト吾 人 現 今 ノ熱 心 ナ ル要

由 ト幸 福 ト ヲ期 待 ス茲 ニ斯 ノ希 望 ノ下 ニ左 ノ誓 約 ヲ為 ス

但 シ朝 鮮 ニ於 ケ ル日 本 官憲 殊 ニ軍 隊 及憲 兵カ 朝 鮮 人 ノ独 立 運 動 ニ対

下カ 教会 堂 内 ニ耶 蘇教 徒 二十 余 名 ヲ容 レ焼 殺 シタ リト ノ記 事 モ聯 合

シテ深 ク慙愧 セ シメ ツ ツ ア ル ハ事 実 ナ リ安 城附 近 ニ於 ケ ル我 将 校 以

シ家 宅 ヲ捜 索 セラ レ遂 ニ逮 捕 セラ レタ リト ノ記 事 ニ関 シテ ハ米 人 ヲ

ル ノ感 ヲ抱 カ シメ ア ル カ如 シ然 レト モ米 国 宣教 師カ 独立 運 動 ニ参 加

リ伝ヘ ラ レ米 人 一般 ノ耳 目 ニ ハ日本カ 非 常 ニ強 圧 手段 ヲ講 シ ツ ツア

シ暴 虐 ヲ加ヘ タ リ ト ノ記 事 ハ上海 、天津 及京 城 ニア ル聯 合 通信 ニ依

一、吾 人 ノ行 動 ハ常 ニ真 理 、 正義 及 自 由 ノ上 ニ立 チ何 等 ノ暴 政 ヲ 許 サス 二 、万 事 尽 ク単 純 ナ ルヲ要 シ其目 的 ハ名誉 、公 道 ノ上 ニ樹 立 スヘ シ

然 ル後 李 勝 父 ハ臨 時 政 府 承 認 ヲ巴 里 ニア ル代表 者 及 米 国政 府 ニ電

右 ノ如 ク ニシテ会 議 ハ終 了 セ シ カ来 会 者 ノ多 ク ハ米 国 ニ於 テ教 育

報 セ シ旨 報 告 シ会 議 ヲ終 了 セリ

通信 ニ依 リ伝 ヘラ レタ リ ト雖 一部 ノ新聞 ノミ ニ掲 ケ ラ レ 一般 ノ注 意

省 ノ必要 ア リ ト思 考 セラ ル

ル時 ハ独 立 運 動 ハ毫 モ休 止 ヲ 見 サ ルヘ ク 帝 国 官 憲竝 在 留 民 ハ共ニ 猛

中国 での情報が最 も多 い。拓殖局文書。

部 の調書である。参謀本部は世界各地 につきそれぞれ の調査報告をしているが、

編者註 原本 は活版、日文、︿朝鮮人 ノ動静調ヘ﹀なる項目 に入 っている陸軍 参 謀 本

ヲ惹 ク ニ至 ラ サリ シハ実 ニ多 幸 ナ リ ト謂 フヘ シ但 シ将 来 朝 鮮 ニ於 ケ ル統 治竝 軍 事 行 動 ハ列 国 監 視 ノ下 ニ於 ケ ル 一問題 タ ル ヘキ ヲ以 テ大 ニ注 意 ヲ要 ス ルノ ミ ナ ラ ス軍隊 ノ行 動 中 過 般 安城 附 近 ニ於 テ実 現 セ

ヲ尊 重 セ サ ル モノナ リ ト ノ汚 名 ヲ受 ケ シ ム ル ニ至 ルヘ キ ノ ミナ ラ ス

ラ レ タ ル事 実 ノ如 キ ハ厳 ニ之 ヲ戒 ム ル ニ非 サ レ ハ我 国 民 ヲ シテ 人道

我 軍 隊 ノ威 信 ヲ失 墜 ス ルニ至 ルナ ル ヘシ 在 米 朝 鮮 人 ノ斯 カ ル運動 ヲ為 ス ニ ハ米 国 政府 ニ於 テ何 等カ 取 締 ヲ

レ ハ米 国 ノ法 律 ハ米 国 ノ独 立 其 他 法 律 規則 ヲ妨 害 セ ント ス ルノ行 為

為 ス ハ友 邦 ニ対 ス ル義 務 ニ非 スヤト ノ問 ニ対 シ米 人 法 律 家 ノ言 ニ依

ハ之 ニ制 裁 ヲ与 フヘ シト雖 外 国 ニ対 ス ル モノ ハ米 国 ノ治 安 ニ妨 ケナ キ ヲ以 テ奈 何 ト モ ス ル能 ハス独 リ朝 鮮 人 ノ運 動 ノミ ナ ラ ス去 ル千 九 百 十 八年 九 月 ニ於 テ ハ中 欧 十 二 箇国 ノ代 表 者 ハ米 国 ニ於 テ会 議 ヲ開 キ シ コト ア リ其後 猶 太 人 及愛 爾 蘭 人 モ亦 政 治 的会 議 ヲ開 キ シ モ毫 モ 干 渉 ス ル コトナ カリ シト、斯 カ ル法 律 ノ見 地 ヨリ ス レ ハ朝 鮮 人 ノ独

ハ適 当 ナ ラ サ ルヘ シ故 ニ朝 鮮 人 ヲ シ テ斯 カ ル運 動 ヲ為 サ シ メサ ル ノ

立 運 動 ニ対 シ米 国 政 府カ 之 ヲ看 過 シ援 助 ヲ与 フ ルカ如 キ観 察 ヲ下 ス

方 法 ヲ講 ス ルノ外 ナ シ今 在 米 朝 鮮 人 一般 ノ情 況 ヲ見 ル ニ彼 等 ハ財 産 ナ ク地位 ナ ク名 誉 ナ キ亡 国 ノ民 ニシテ 日本 人 ナ リト雖 日本 人 ヨリ ハ 金 ク度 外視 セラ レ彼等 ノ信 頼 ス ル モ ノ ハ 一ニ米 国 宣教 師 ナ リ是 レ彼 等 ヲ シテ益 々日 本 ヲ離 レ米 国 殊 ニ宣教 師 ト親 和 ス ルノ感 想 ヲ抱 カ シ ︹マ マ︺

ム ル所 以 ナ リ故 ニ彼 等 ノ独 立 運 動 ヲ予 防 ス ル ニ ハ帝 国 官 憲 ハ勿 論 在

ヲ名 誉 ト為 ス ニ至 ラ シ ム ル コト 必要 ニシ テ将 来 現今 ノ状 態ニ 放 任 ス

留 日本 人 ノ如 キ ハ進 ンテ彼等 ト触 接 シ彼 等 ヲ シテ 日本 人 トナ リ タ ル

四

三 ・ 一運 動 月 間 報 告一

鮮内外 一般 ノ状況

朝特報第 四十 一号 大正八年 九月 六日 自 八 月 一日 至 八 月 卅 一日

朝鮮軍 参謀部

ル 一般 的 気 風 ハ漸 次其 ノ度 ヲ高 メツ ツ アリ同 時 ニ鮮内 ニ於 テ モ事 ヲ

ノ煽 動 ハ爾 後 依 然 継続 セ ラ ルヘ ク又西 鮮 地方 殊 ニ黄海 、 京 畿 道 方面

挙 ケ 世界 ノ視 聴 ヲ聚 メ ント企 図 シツ ツ アリ テ上 海 方面 ヨリ ス ル不断

ノ早 魃 ハ或 ハ農 民 ニ自 暴 自 棄 的危 険 性 ヲ与ヘ 更 ニ騒擾 ヲ惹 起 ス ルカ

如 キ コト ナ キ ヤ ヲ恐 ル要 スル ニ目 下 ノ状 況 ハ尚 大 ニ警 戒 ヲ要 ス ル モ

本 期 間 京城 ニ於 テ ハ表 面 一般 ニ静穏 ナ ル モ陰 険忌 ム ヘキ劃 策 ハ依

ノ ト認 ム

シ騒 擾 ヲ惹起 スヘ シト ノ噂 ア リ二 十 八 日夜 ニ至 リ テ ハ 一般 不穏 ノ形

然 裏 面 ニ於 テ行 ハレ ツツ ア ルカ如 ク八 月 二十 九 日 ノ併 合 紀念 日 ヲ期

鮮 内 状 況 本 期 間 鮮 内 一般 静 穏 ニシテ 民 心 ハ漸 次 鎮 静 ニ帰 シ ツツ ア ル感 ア ル

勢 ヲ呈 セ シ ヲ以 テ警 備 部 隊 ヲ増 加 シ警 務官 憲 ト協力 警 戒 シ警 務 官 憲

モ之 レ表面 的 観察 ニシ テ騒擾 突 発 以 来 民 心 ニ与ヘ タ ル変 化 ハ容 易 ニ

ハ不穏 文 書 ヲ携 帯 セ ル不 逞鮮 人 五名 ヲ検挙 セリ 二十 九 日 ハ朝 来 市 内

穏 文 書 ノ配 布 及 不穏 行 動 ノ計 画 アリ シ カ如 キ モ至 厳 ナ ル警 備 ニ依 リ

消磨 セ ス機 会 タ ニア ラハ 爆 発 セ ント ス ル潜在 的 危 険 性 ハ各 所 ニ伏 在

表 面 静 穏 ニ経 過 セリ三 十 日 ニ ハ鮮 人 商 店 ノ約 半 部 ハ開 店 シ 一方降 雨

鮮 人商 店 ノ大部 ハ閉 鎖 シ テ市内 一般 ニ不 安 ノ状 アリ裏 面 ニ於 テ ハ不

一部 不穏 ノ言 辞 ヲ弄 シ又 ハ流 言 ヲ放 ツ モノ尠 カラ ス (今 回 ノ総 督 府

烈 シク静 穏 ニ経 過 セリ市 中 一般ニ 九 月 二日新 総 督 到着 ノ時 ヲ利 用 シ

ヘク警 戒 ヲ要 ス ル モノ ト認 ム今 迄 ニ得 タ ル諸情 報 ヲ綜 合 ス ル ニ已 ニ

編 制 改 正 ニ伴 フ民 心 ニ及 ホ セ ル状 況 ニ就 テ ハ更 ニ稿 ヲ改 テ詳 細報 告

更 ニ騒擾 ヲ惹 起 ス ルト ノ噂 ア リタ リ

シア リ テ今 回 ノ憲 兵 制 度 撤廃 ニ伴 ヒテ モ若 干 民 心 ノ動 揺 ハ免 レサ ル

ニ請 願 書 ヲ提 出 シ米 国輿 論 ノ後 援 ヲ得 テ目 的 ノ貫 徹 ニ努 力 セ ント ス

ス ル処 ア ルヘ シ) 又来 ル十 月 華 府 ニ於 テ開 催 サ ルヘ キ国 際 聯 盟会 議

鮮 外 情 報 豆満 江 対 岸 方 面 間 島 及 琿 春 方 面共 ニ引 続 キ 一般 ニ静 穏 ニシテ馬 賊 ノ横行 、 支 那 人

一、竜 井 村 支 那税 関 吏 二等 供事 鮮 人、 延 秉煥 ハ独 立運 動 ニ加 担 シタ

ル嫌 疑 ニ ヨリ曩 ニ我官 憲 家 宅捜 索 ヲ行 ヒタ ル ニ阿 片 塊 ヲ発 見 シ タ ル

方 面 ニ於 テ ハ依 然 ト シテ露 領 方 面 ト連 絡 シ企劃 ヲ進 メ ツツ ア ル モノ

命 セラ レタ リ

用 ノ窮迫 ニ依 リ維持 困難 ナ ル折 柄 遂ニ 七月 中旬 支 那 官憲 ヨリ解 散 ヲ

県綏 岔大甸 子 (鮮 名羅 子 溝 ) 武 官 学校 ハ支 那官 憲 ノ監 視厳 ナ ルト費

一、今 春 以来 排 日 鮮 人李 東 輝 一派 ノ企 図 実 行策 ト シ テ設 立 セ シ汪 清

ヲ以 テ間 島 総 領 事 館 ニ於 テ ハ二箇 月 ノ処 罰 ニ附 セ リ

ノ如 ク鮮 内 状 況 ニ於 テ述ヘ シ十 月国 際 聯 盟 開催 ノ時 期 ニ ハ特 ニ注 意

一、 七 月 二十 日 李 東輝 、黄 丙 吉 、 文昌 範 、金 立 、呉 永 善其 ノ他 二百

ノ排 日貨 行 動 ノ外直 接 騒 擾 事 件 ニ関 係 ア ル出 来 事 ナ キ モ奥 地羅 子 溝

ヲ要 スヘ キ モノト認 ム本 期 間 得 タ ル此 ノ方 面 ノ状 況 ヲ述 フ レ ハ左 ノ

余 名 ノ同 志 ハ浦 潮 新韓 民会 所 ニ集 合 シ九 時 間 ニ亙 リ鮮 地侵 入 策 ニツ

如シ

一、 李東 輝 ヲ中 心 ト ス ル独 立 団 ハ文昌 範 一派 ト主 義 ノ団結 成 リ来 ル

キ密 議 セリ ト

排 日鮮人 ノ状 況 一、目 下 間 島 地 方 ニ於 ケ ル韓 族 独立 運 動 ハ表 面全 ク沈 静 ニ帰 シタ ル

其 ノ結 果 ノ如 何 ニ依 リ テ ハ露 領 及吉 林 方 面 ノ同志 ト結 束 シ事 ヲ挙 ケ

本 情 報 ハ遽 ニ信 ヲ措 キ難 キ モ裏 面 ニ於 テ劃 策 ヲ廻 ラ シ ツツ ア ル ハ窺

就 任 ニ関 シ琿 春 及 山 東 方面 ニ於 テ多 数鮮 人 ノ連 判 状 ヲ徴 シツ ツ アリ

武 力 ヲ以 テ鮮 内 地 進 襲 ヲ実施 シ又 聯盟 会 議 ニ派遣 スヘ キ総代 表 者 ノ

十 月 聯盟 会 議 ニ際 シ輿 論 及 同 情 ヲ喚起 セ ンカ為 九月 ニ於 テ大 々的 ニ

ヤ ノ観 ア リ ト雖 モ 一派 鮮 人 ハ隠 然之ニ 執 着 シ本 年 十 月 米 国 ニ開催 セ

ント ス ル企 劃 ア ル カ如 シ七 月 二十 四 日露 領 ヨリ尹喆 、黄 河 敬 外 五名

ラ ルヘ キ国 際 聯 盟 会議 ニ於 テ韓 族独 立問 題 ニ関 ス ル議 ノ再燃 ヲ信 シ

ノ鮮 人 ハ韓 族 独 立 運動 ノ為 局 子 街 ニ入 リ支 那 人宿 ニ滞 在 シ日 本官 憲

鮮 人及 耶 蘇 教徒 約 八 十 名集 会 ヲ催 シ各 自 亡国 紀 念 ト書 シタ ル旧韓 国

一、 八 月 二 十九 日樺 田社 ( 竜 井 村 東 方約 五里 ) 培栄 学 校 ニ於 テ排 日

旗 ヲ手 ニシ独立 万 歳 ヲ唱ヘ 当 日午 後 四 時 頃解 散 セリ該 集 会 ニ於 テ校

知 スル ヲ得

拉 子 ニ送 付 シ来 リ更 ニ間島 各 地 ノ同 志 ニ配 布 シ煽 動 ニ努 メ ツ ツ ア

長 金 雲 甫 ハ排 日的 演 説 ヲ ナ セリ

ノ本 運動 ニ関 スル取 締 状況 ヲ内 偵 シ之 ヲ同 志 ニ通 シ互 ニ連 絡 シツ ツ

リ

一、大 拉 子 在 住 ノ排 日鮮 人南 某 ハ過 般 浦 潮 ヨリ帰来 シ海 外鮮 人赤 十

ア リ又 上 海 ニテ発 刊 セ ル ﹁吾 人 ノ消 息 ﹂ 其 ノ他 ノ印 刷 物 ハ 一旦甕 声

一、 本 年 四 月我 鮮 人 巡 査殴 打 事 件 ニ関連 シ排 日鮮 人 ノ養 成 所 タリ シ

リ本 行 動 ノ目 的 ハ従 来 日本赤 十字 社 員 タ ル鮮 人 ヲ誘 惑 脱 会 セ シ メ ン

字 社 支 部 ヲ山 東 方面 ニ設 置 ス ル為 社 員 募 集中 ニテ該 本部 ハ上 海 ニア

ト ス ル排 日行 動 ナ ルカ如 シ

況 ニシ テ北 一学 校 ハ其 ノ後 財 政 困 難 ノ為 維持 ノ方 法 ニ窮 シツ ツ アリ シカ遂 ニ琿 春 県勧 学 所 ノ所管 ト ナ リ琿 春 県立 第 六 国 民学 校 ト命 名 シ

荒 溝 北 一学校 長 梁 河 亀 ノ逮 捕 セラ レ シ以来 同 地附 近 ハ頗 ル平 静 ノ情

開校 セリ

琿 春 奥 地 露 支 国境 方 面 及駱 駝〓 子 (蛤蟆 塘 北方 約 四里) 附 近森 林

従 前 ノ通 リ朝 鮮 人 組 合支 部 ノ復 活 ニ着 手 セ リ

独 立 団 ノ印 鑑 、 事 務 用 諸残 品 ヲ在 通溝 朝 鮮 人組 合 総支 部 長 ニ呈 出 シ

逮 捕 セラ ル之 等 ノ検挙 ハ排 日 者 ノ気 勢 ヲ挫 キ爾 後 輯安 県 内 ニ於 テ ハ

団 長崔 永 渉 ノ両 名 ハ七月 下旬 桓 仁県 大 夾 皮溝 ニ於 テ支 那 官憲 ノ為 ニ

地帯 ハ依然 ト シ テ馬 賊 ノ横 行 甚 シク過 般 吉 、 春両 督 軍 ノ抗争 以来 官

一、 西 間島 韓 族 会 ニ於 テ ハ今 回 新 ニ ﹁韓 族 新報 ﹂ ヲ創 刊 シ其 ノ第 一

一、馬 賊 ノ状 況

兵 ノ多 ク ハ吉 林 方面 ニ招 致 セ ラ レタ ル結 果 夫 レ以来 一層 ノ猖獗 ヲ来

人 二名 ヲ拉去 セ ル馬 賊 ノ 一団 ハ支 那官 憲 ニ対 シ多 額 ノ賠 身 料 ヲ要 求

一、輯 安 県 内 大 平溝 ( 通 溝 西 方 三 里) 小盤 岔 (通溝 西 北 五 里 )雙 岔

重 ナ ル モノ三 名 ハ八 月 二十 一日 通溝 日 本巡 査 ニ依 リ逮 捕 セラ ル

一、〓 蛾 河 (通 溝西 北 方 約 十 里 ) ニテ暴行 掠 奪 ヲナ セ ル独 立 団員 ノ

号 ハ六 月 二十 四 日 ヲ以 テ発刊 セ リ

シ タ ル カ如 シ

シ支 那 官 憲 ハ之カ 調 達 ニ苦 ミ兵 力 ヲ以 テ之 ヲ包 囲 ス ルト共 ニ 一方懐

七 月 十 八 日 八道 溝 (局子 街 西 北 方約 六里 ) ヲ襲 ヒ邦 人 巡 査 一及鮮

柔策 ヲ講 シ遂 ニ近藤 巡 査 及 鮮 人 一名 ハ支 那官 憲 ノ救 出 ス ル処 ト ナ リ

以 上 ノ如 ク此 ノ方 面馬 賊 ノ横行 甚 シキ モ目下 ノ処 排 日 鮮 人 ト ハ関

ル分 子 ノ漸 ク独 立運 動 ノ徒 労 ナ リ シ ヲ知 ル ニ及 ヒ近 時 更 ニ従 前 ノ如

支 那 官 憲 ノ圧 迫 漸 ク加ハ リ其 ノ主 謀者 若 干 ハ逮 捕 セ ラ レ且 ツ善 良 ナ

又 ハ独 立団 支 部 ヲ設置 シ排 日鮮 人 ノ勢 力 範 囲 団 ニ属 シア リ シ カ近 時

︹マ マ︺

河 (通溝 西 北 九 里 )等 ハ時局 突 発 以来 韓 族会 (排 日鮮 人結 社 )支 部

係 ナ キ カ如 シ却 テ三 岔 口附 近 ニ於 テ其 ノ勢 力 旺 ナ ル劉 林 一派 ノ馬 賊

ク朝 鮮 人 組 合 支 部 ヲ復 活 シ我 ニ好 意 ヲ表 ス ル ニ至 レリ

八 月 二 十 六 日局 子街 ニ帰 来 セリ

ハ排 日鮮 人 ヲ圧迫 シ ア ル景 況 ア リ

シ独 立 団 ト ハ相 反 目 シア リ) モ目 下 大 ナ ル活動 ヲ認 メ ス近 ク騒 擾 ヲ

韓族 会 ( 排 日鮮 人 ノ結 社 ナ ル モ独 立 団 ニ比 ス レ ハ穏 建 ナ ル思 想 ヲ有

時 稍 統 一ヲ欠 キ仮 政 府 ノ主 脳 ト称 ス ル モノ ノ徴 集 シ得 タ ル資 金 ヲ以

今 後 特ニ 注 意 ヲ要 ス ル ハ此 方 面 ノ鮮 人 ト ス然 レト モ裏面 ニ於 テ ハ近

書 ノ起 草 及 米 国輿 論 ノ喚 起 ニ資 スヘ キ材 料 ノ蒐 集 ニ努 メ ツ ツ ア リテ

カ ルヘ キ国 際 聯 盟 会議 ニ独 立 問題 ヲ提 議 ス ルヲ第 一ノ目 標 ト シ請 願

此方 面 排 日 者 ノ劃 策 ハ依 然 ト シテ継 続 シ米 国 方 面 ト連 絡 シ十 月開

上海 方 面 ノ状 況

鴨緑江対岸方面 奥 地通 化 方 面 ニ於 テ 一時 横 暴 ヲ逞 セ シ独 立 団 (排 日鮮 人結 社 ) ハ

惹 起 スヘ シト ハ判 断 セラ レス江岸 附 近 ニ於 テ ハ 一時 排 日 者 ノ脅 迫 ニ

テ美 衣 美食 贅 沢 ヲ尽 セ ル ニ対 シ下 層 者 ノ反 感 ヲ招 キ ツツ ア リ又 首 謀

昨 今其 ノ勢力 ヲ失 墜 セ シ モ尚 金員 ノ強 徴 ヲ依然 継 続 シ ア ルカ如 シ又

依 リ朝 鮮 人組 合 ヲ廃 セ シ モノ モ逐 次之 ヲ再 興 ス ルノ状 況 ニアリ此 方

株 ト認 ムヘ キ モノ ノ中 ニアリ テ モ若 干勢 力 争 ノ傾 向 ヲ呈 シ来 レリ此

機 ニ於 テ彼 等 ヲ離 間 セシ メ其 ノ勢 力 ヲ微 弱 ナ ラ シ ムル ヲ必要 ト ス以

一興 京 県 旺 清 辺門 ノ独 立 団長 李 某 外 六 名 ハ興 京 駐 在 所 日 本 巡 査 ニ

上 ノ如 ク目 下 彼等 相 互 ノ間 ニ若干 意 思 ノ疎 隔 ヲ来 シツ ツ ア ルカ如 キ

面 本 期 間 得 タ ル情 報 ノ主 ナ ル モノ左 ノ如 シ

一、桓 仁 県 独 立 団大 夾 皮 溝 支 団長 白 雲 嶺 及輯 安 県 独 立 団楡 樹 林 子支

逮 捕 セラ レ タリ ト

五 、排 日 鮮 人間 ニ大 韓 共和 国 臨 時 政 府 ノ政綱 ヲ発 表 シ各 国 ノ同 情 ヲ

起 ス ル ハ不利 益 ナ リ ト ノ反 対 ア リ暫 ク之 ヲ見 合 ス コト ニ決 定 セ リ

ハ目 下 仏 国 主 権 ノ保 護 下 ニ在 リ隠 ニ運 動 ス ル ハ差 支 ナ シト ス ル モ政

蒐 ム ルノ計 ト ス ヘク首 領 間 ニ交 渉 スル所 アリ タ ル モ現在 ノ臨時 政 府

モ各 方面 ヨリ徴 集 シツ ツ ア ル資 金 モ稍 々充 実 セ ルカ如 ク近時 一般 ニ

一、在 上海 鮮 人 仮 政府 ハ米 国 国 会 及 十 月 ニ開 カ ルヘ キ ﹁ワ シ ント

活 気 ヲ呈 シ来 レリ 本 期間 得 タ ル主 ナ ル状 況 ヲ述 フ レ ハ左 ノ如 シ

ン﹂ ニ於 ケ ル国 際 聯 盟委 員 会 ニ提出 スヘ キ独 立請 願 ノ陳 述 書 ヲ起 草

ノ交 渉 ト ナ リ遂 ニ種 々困難 ナ ル事 故 生 ス ル ニ至 ルヘ シト躊 躇 ス ル モ

綱 ヲ公 然 発 表 シテ政 府 ノ所在 ヲ公 ニス ルト キ ハ自 然 日本 ヨリ仏国ヘ

ノ アリ

中 ニシテ草 稿 ハ、 三 十 二頁 ヨリ成 リ白 南 士 ナ ル者 ( 仏 租 界 霞 飛路 C

二、 李 東 輝挙 兵 ノ事 ハ着 々進 行 セ ル由 ナ ル モ李 時 栄 ハ大 ニ之 ニ反 対

リ支 那 人胡 漢 民孫 洪 伊 等 モ之 ニ加 ハリ テ秘 密会 議 ヲ開 ケ リ会 議 ノ内

六 、北 京 政 府 ニ奉 職 セル鮮 人 及在 北 京 ノ鮮 人中 主 ナ ル モノ上 海 ニ来

三百 五 十 八 号住 ) 編 輯 主 任 ト シテ畧 完 成 セリ ト云 フ

シ桑 港 ヨリ布哇 ニ来 レ ル盧 伯 麟 ノ上海 ニ来 ルヲ待 チ共 ニ北 満 ニ赴 キ

七、 上 海仮 政 府 ニ向 ヒ米 国 ヨリ 不 日 四拾 万 弗 ノ金 員 ヲ送 リ来 ル ヘキ

容 ハ不 明 ナ ルモ何 等カ 排 日的 事項 ニ関 シ協 議 シタ ル モノト推 セ ラ ル

李 ヲ説 服 セ ント ス ル モノ ノ如 シ 三 、金 復 ハ上海 鮮 人 ヲ両 分 スヘ キ計 画 ヲ実行 セリ之カ 為彼 等 ノ間 ニ

報 道 アリ タ ル為彼 等 ノ間 ニ ハ頗 ル活気 ヲ生 シ各 部 ノ次長 ヲ定 メ各 方

ハ安 昌 浩 ニ反対 ス ル モ ノ ヲ生 シ現 ニ安 ハ内 務 総 長 ニシテ国 務 総 理 代 理 ヲ兼 ネ ア リ シカ其 ノ書 記 官長 ヲ派 遣 シ総 理代 理 ヲ金 復 ニ譲 ラ ント

ニ至 レリ 又頃 来 米 国 及仏 国 在 留 ノ委 員等 ヨリ多 大 ノ同 情 者 ヲ得 タ ル

旨 電 報 ア リ独 立愈 々有 望 ナ リ ト シ大 ニ興奮 シア リ

面 ニ於 テ 一層 努 力 ヲナ ス ニ決 シ支 那側 ト ノ連 絡 ニ就 キ協議 ヲ進 ム ル

八 、北 京 政 府 ニ奉 職 セ ル鮮 人及 在 北 京 ノ鮮 人中 主 ナ ル モノ上海 ニ来

交 渉 セ シ メタ ル ニ金 復 ハ自 ラ其 ノ任 ニ非 ラ スト シ辞 退 シタ リ

大ニ 同情 ヲ表 シ之 カ為 米 国 ハ日 本 ト開 戦 ヲ辞 セ スト ノ論 者 モア リ ト

リ支 那 人 胡 漢 民孫 洪 伊 等 モ之 ニ加 ハリ テ秘 密 会 議 ヲ開 ケ リ従 来朝 鮮

四 、在 ﹁ワ シ ント ン﹂ 李 承 晩 ヨリ米 国 上 院 ノ形 勢 ハ朝 鮮 独 立 ニ対 シ

ノ通信 ニ接 シ タ ル在 上 海 排 日 鮮 人 ハ既 ニ独 立 ヲ夢 想 シ現 在 ノ仮 政 府

人 ハ山 東 問 題 ニテ支 那 人 ノ為 ニ尽 力 シ支 那 人 ハ朝 鮮 人 ノ為 ニ尽力 シ

ノ間 ニ於 テ既 ニ猟 官運 動 ヲ生 セ リ 又 同人 ヨリ書 信 ニ依 レ ハ米 国 国 務院カ 朝 鮮 独 立 ニ対 シ他 国 ハ如 何

大 運動 ヲ ナ シ欧 洲 ニ於 テ ハ努 メテ広 ク同 情 者 ヲ求 メ米 国 ニ於 テ ハ各

ニ朝 鮮 ノ虐 政 云 々ノ例 ヲ挙 ク ルヲ常 ト ス今 回 ノ協 議 ハ 一歩 ヲ進 メテ

州 ニ輿 論 ヲ起 スヘ ク力 ヲ尽 ス ノ計 画 ナ ル モノ ノ如 ク而 シテ鮮 人 宣 教

現 ニ上海 ノ各 新聞 ハ山 東 ニ於 ケ ル日本 人 ノ行動 ヲ論 ス ル場 合 ニ ハ毎

ニ至 ラ スト雖 モ已 ニ此事 実 ヲ認 メ居 ルヲ 以 テ夫 ヲ代 表 スル国 務 総 理

ナ ル意 志 ヲ有 ス ル ヤ未 タ明 瞭 ナ ラサ ル モ米 国 ハ飽 ク迄 朝 鮮 ノ独 立 ヲ

即 貴 下 ノ宿 所 ニ韓 国旗 ヲ 樹ツ ル コト ハ差 支 ナ シト ノ意 ナ リ シ故 之 ヲ

ノ間 ニ奔 走 シアリ

師 孫 禎還 ナ ル者 ( 仏 国租 界愷 自爾 路 二百 六 十 三号 住 )米 国 宣 教 師 ト

援 助 ス ル コト ニ内 定 シア リ大 韓 臨 時政 府 ハ未 タ正式 ニ認 ム ル ノ程度

ニ此 ノ国旗 ヲ掲 クヘ シト ノ議 論 ア リ シ モ之カ 為 ニ困難 ナ ル問 題 ヲ惹

掲 ケ 居 レリ ト此 ノ報 ヲ得 タ ル在 上 海鮮 人 ハ彼 等 ノ所謂 臨 時 政 府 モ直

収 八 月 一日 ニ於 テ ハ分 散 配 置 部 隊 ハ国 境 守備 隊 ヲ合 シ二 百 八十 数 箇

下 士 上等 兵 ヲ長 ト ス ル小 分 遣 隊 ハ地方 状 況 ノ許 ス限 リ逐 次 之 ヲ撤

分 散 配置 部 隊 ノ状況

日 ノ間 ニ得 ヘキ形 勢 ニ シテ已 ニ議 会 ニ於 テ ス ラ開戦 ヲ辞 セス ト ノ議

ア ラ ス ヤト思 考 セ ラ ル

論 アリ 民間 ニ於 ケ ル輿 論 ノ激 昂 自 ラ察 知 ス ル ニ足 ル ヘシ最 近鮮 地 ニ

所ニ 減 少 シ (最 モ分散 配 置 部 隊 数 ノ多 キ時 機 ニ ハ五 百数 十箇 所 ニ分

九 、在 華盛 頓 李 承 晩 ハ上海 臨 時 仮 政 府 ニ対 シ米 国 ニ於 ケ ル韓 国 独 立

於 ケ ル日 本軍 警カ 為 シタ ル暴 行 虐 待 等 ノ事 実 ハ此際 詳 細 電 報 ヲ以 テ

鮮 内 ノ状 況 ハ已 ニ述 ヘ シ如 ク尚 警 戒 ヲ要 ス ヘク且 ツ地 方 ニ依 リ永 ク

散 シア リ タ リ)爾 後 引 続 キ小 分 遣 隊 ノ兵 力 ノ集 結 ヲ続 行 セリ此 ノ間

運 動 ハ益 々深 厚 トナ リ 公債 ノ如 キ愈 々募 集 ノ暁 ニ ハ数 百 万弗 ヲ短 時

一〇 、 上 海 ニ於 ケ ル鮮 人 、支 那 人 、 及米 国 人 ハ合 弁 銀 行 ヲ起 シ将 来

部 隊 ノ駐 屯 ヲ希 望 ス ル地 点尠 カ ラ サ ル モ 一方駐 屯 久 シ キ ニ従 ヒ分 散

報 道 セヨ 云 々ト通 信 シ来 レリ

三民 族 ノ経済 提 携 ヲ鞏 ク シ日貨 排 斥 ノ基礎 ヲ立 ツ ル考 案 ヨリ目 下 米

シ集 結 ニ着 手 セ シメ次 テ満 洲 方 面 虎疫 ノ猖 獗 甚 タ シ ク鮮 内 ニ モ逐 次

テ之 ヲ中隊 ニ集 結 ス ルヲ有 利 ト認 メ八 月廿 一日之 ニ関 ス ル命 令 ヲ下

蔓 延 ノ徴 ヲ呈 シ来 リ又鮮 内 ノ状 況 モ集結 ヲ続 行 ス ル モ大 ナ ル顧 慮 ヲ

配 置 部隊 数 ノ多 キ ハ軍 紀 、風 紀 、 教育 、衛 生 上 不利尠 カラ サ ルヲ以

一 一、 在 上海 鮮 人等 ハ従 来発 刊 セ ル ﹁我等 ノ消 息 ﹂ ヲ発刊 シ新 ニ日

国 人 ヲ中 心 ト シ支 那 人 朝 鮮 人 ハ同 地 英 大 馬路 ノ泥 城 ﹁クラブ ﹂ ニ会

刊 独立 新 聞 ナ ル モノ ヲ発 行 ス

要 セサ ル ヲ認 メ更 ニ兵 力 ヲ集 結 スル ニ決 シ八 月廿 八 日両 師 団長 ニ対

合 シ種 々 ノ協 議 ヲ進 メ ツツ ア リ

一二、 米 商 鎮 昌 洋行 支 配 人 今 回 帰米 スル ニ就 キ八 月 廿 二 日 支 那 人及

一、両 師 団 ハ爾 後 別 紙 要 図 ニ示 ス如 ク部隊 ヲ配 置 シ管 内 守 備 ニ任 ス

ヘシ但 シ宿 舎 ノ関 係 上 中 隊 ニ集 結 シ得 サ ル モノ ハ将 校 ノ指 揮 ス ル部

シ左記 命 令 ヲ下 セリ

隊 ヲ分駐 セ シ ム ル コト ヲ得

名 ノ出 席 者 ア リ彼 ハ是 レ迄 支 鮮 人 ノ排 日運 動ニ 助力 シタ ル者 ナ ルカ

一三 、在 米 排 日 鮮 人 ハ今 回米 貨 一万弗 ヲ醵 集 シ上海 臨 時 政 府 ノ経費

帰 米 ノ後 尚 山 東問 題 及 朝 鮮 独 立 問 題 ニ尽 力 ス ヘキ ヲ誓 ヒタ リト 云 フ

二 、両 師 団 守 備管 区 ヲ左 ノ如 ク変 更 ス

朝 鮮 人 ノ送別会 ヲ 一品 香ト 称 ス ル支 那 旅 館 兼料 理店ニ 開 催 シ八十 余

補 助 ト シテ 送 リ来 レリ

平 安 南 北道 

鏡 南北 道 

黄

江

畿

海

原

道

道

第 十 九 師 団 咸

京

第 二十 師 団 

慶 尚 南北 道

一四 、排 日鮮 人 幹部 ニテ ハ過 激 派 ニ入 ル時 ハ独 立運 動ニ 種 々 ノ障 碍

忠 清 南 北 道 

ヲ生 ス ヘシト テ相警 戒 シ居 レル モ青年 側 ニテ ハ此思 想ニ 感 染 セ ル モ

全 羅 南 北道 

第 二師 団 派 遣歩 兵 大 隊

道

ノ尠 カラ ス已 ニ窃 ニ人 ヲ露 領 ニ派 シ鮮 人 ニシ テ露 国 過激 派 ノ為 ニ働

第 十 九師 団 

三 、 両師 団 配 属 部隊 ヲ左 ノ如 ク変更 ス

キ ツ ツ ア ル モノ ヲ招 致 スヘ ク計 画 ヲ進 行 シ委 員 両名 ハ八月 廿 日 前後 出 発 セ ル事 実 ア リ又 八 月 廿 一日張 某 以 下 八名 ノ鮮 人 自 ラ決 死 隊 ト称 シ安 東 県 ヲ経 テ 入鮮 セ リト ノ報 ア リ或 ハ前 述 過 激 派 ニ属 ス ル モノ ニ

第 二十師 団 

臨 時 派 遣歩 兵 第 一大隊 第 八 、第 九 、第 十 、第 十 三 師 団派 遣歩 兵大 隊

四 、交 代 ハ両 師団 協議 ノ上 実 施 ス ヘ シ 五 、 分散 配 置 部隊 ハ特 ニ 示ス モノノ外 臨 時派 遣 部 隊 ヲ使 用 ス ヘシ 六 、新 配置 ハ九 月廿 日迄ニ 完 了 シ配 置 完 了 セ ハ速 カ ニ報 告 ス ヘシ 之 ニ依 リ鮮 内 分散 部 隊 ノ大部 ハ臨 時 派 遣 大 隊 ヲ以 テ守備 ニ任 シ在 来 ノ在 鮮 部隊 ハ概 ネ各 固 有 衛戍 地 ニ集結 スル コト ト ナ レリ 八月 卅 一 日 ニ於 ケ ル分散 配 置 ノ状 況 及 八月 廿 八 日命 令 ニ基 ク予 想 配置 ( 九月 廿 日頃 ) ハ別紙 要 図 第 一第 二 ノ如 シ 永 久 分屯 部 隊兵 営 修 築 ノ状 況 七 月 十 一日附 西 発 第 七 二 八号 ヲ以 テ達 セラ レタ ル鮮 内 治 安 維持 ニ 任 ス ル軍隊 ノ 冬営 工事 ハ左記 部 局 ニ於 テ担 任実 施 中 ニシテ何 レ モ十 月 尽 日 (一部 ハ十 一月 尽 日) 迄 ニ竣 成 セ シ ム ル予 定 ナリ目 下其 ノ工

軍

担

任

程 三、 四歩 ノ進 捗 ナ リ

中 隊 設備 位 置 江 陵 、公 州 、 原州 、 全 州 、水 原 、光 州 、 忠 州 、順 天 、安 東 、 晋 州 、清 州 、 釜山 第 十 九師 団 担任 中隊 設 備 位置

古邑

鍾 城 、 明 川、 慶源 、城 津 、北 青 、 長 津 、元 山 、 (二中隊 ) 高 城

羅暖堡 、 普天 堡 、 新乾 原

小 隊 設備 位 置

第 二十 師 団担 任

朝鮮 軍参謀 部

図省 略

定 州 、 熈 川 、徳 川 、成 川 、 遂 安、 載 寧 、海 州 、開 城 、金 化 、

中 隊 設 備 位置

春川 小隊 設備 位 置 慈 城 、宣 川

二

鮮内外 一般 ノ情 況

大 正 八年 十 月 九 日

朝 特報 第 五十 七号

自 九 月 一日 至九 月三十日

一、 八 月 二十 九 日 併合 記 念 日 ニ当 リ京 城市 内 一般鮮 人 商 店閉 店 シ同

三十 日 約 半 数開 店 シ三十 一日 ニ至 リ テ ハ 一般 ニ開店 セ シ モ新 総 督 ノ

ク 一般 ノ人 心緊 張 シ不安 ヲ感 セ シヲ以 テ特 ニ釜 山 守備 隊 ヨリ将 校 ノ

着 任 ニ当 リテ ハ此 ニ危 害 ヲ加 ヘ若 ク ハ騒擾 ヲ惹 起 ス ヘシ ト ノ風 説 高

在 地 ニ在 リ テ ハ 一部 隊 ヲ停 車 場 ニ出 シ警 戒 セ シメ タリ京 城 ニ於 テ モ

指 揮 スル 二十名 ヲ総 督 一行 ノ列 車 ニ同 車 セ シメ大邱 、太 田等 軍隊 所

京 城警 備 部 隊 ニ兵 力 ヲ増 加 シ警 務 官憲 ト協 力警 戒 ニ任 セ シカ遂 ニ南

(当 時 ノ状 況 ニ就 テ ハ朝 参 密第 八七 九 号 及同 第 八 八 四号 ヲ以 テ詳報

大 門 ニ於 テ爆 弾事 件 ヲ惹 起 ス ル ニ至 リ シ ハ頗 ル遺 憾 ト ス ル所 ナ リ

爾 後 鮮 内 ヲ通 シ大 ナ ル事 故 ナ キ モ民 心 ハ 一般 ニ安 定 ヲ欠 キ近時 日

セシ ニ付 茲 ニ略 ス)

擾 ヲ惹 起 シ世 界 ノ視 聴 ヲ集 メ之 カ同 情 ニ訴 ヘテ独 立 運 動 ニ資 セ ント

際 聯 盟 会議 ノ際 ヲ利 用 シ此 ニ独 立 ノ請願 ヲナ スト共 ニ 一方鮮 内 ニ騒

ヲ追 テ険 悪 ニ赴 キ ツ ツア リ テ各 種 ノ流 言 蜚語 盛 ナ リ殊 ニ来 ル十月 国

ヒラ ル ル所 ハ自 己 ノ地位 ヲ失 フ ニ帰 着 ス ルト シ意気 消 沈 セ ル モノ ア

般 来 ノ騒 擾 ニ際 シテ モ最 善 ノ努 力 ヲ尽 シテ之 カ鎮 圧 ニ従 事 セ シ ニ報

依 リ其 地位 ヲ失 ヒタ ル モノ ノ感 想 ハ多 年 朝鮮 ノ治 安維 持 ニ貢献 シ先

移民 政策 上忌 ム ヘキ影 響 ヲ与 ヘツ ツ アリ 一方憲 兵 殊 ニ今 回 ノ改革 ニ

リ之 ニ関 シテ ハ極 力志 気 ノ振 興 ニ努 メ ツツ ア ルモ尚 旧態 ニ復 セス又

ス ル計 画 ハ陰 ニ進 捗 シ ツツ ア ルカ如 ク各 種 煽動 者 ノ入 込 ム モノ多 ク 民 心 ヲ煽 リ独 立運 動 費 ニ充 当 セ ント ス ル資 金 ノ徴 集 モ案 外 ニ多額 ノ

ノ民度 ト事情 ニ慣 レサ ル為警 務機 関 ノ運 用 ニ 一大渋 滞 ヲ来 シツ ツ ア

警 察 官 ノ補 充意 ノ如 ク迅 速 ナ ラ ス加 フ ル ニ新 来 ノ警 察 官 ハ未 タ朝 鮮

総督 ノ更 迭 及憲 兵 制 度 ノ撤 廃 ニ伴 フ民心 ニ及 ホ ス影響 ニ就 テ ハ已

ルカ如 シ固 ヨリ制 度 ノ改 変 ニ各 種 ノ困 難 ノ伴 フ ハ数 ノ免 レサ ル処 ナ

モノ ヲ得 ツ ツア ルカ如 シ

ニ朝 特第 四 六号 ヲ以 テ其 一般 ヲ報 告 ス ル所 アリ シカ総 督 ノ更 迭 ハ下

リ ト雖 モ目 下時 機 斯 ノ如 キ状態 ニア ル ハ憂 慮 ス ヘキ現 象 ト ス

上 旬 ヨリ中旬 ニ至 ル期 間 ハ最 モ注 意 ヲ要 スル時 期 ナ ラ ン

用 シ鮮 内 外相 応 シテ再 ヒ騒擾 ヲ惹 起 ス ヘシト ノ噂高 シ要 ス ル ニ十 月

十 月 八 日 ハ陰 暦 八月 十 五 日 ニ シテ朝鮮 ノ節句 ニ相 当 シ此時 機 ヲ利

級 無智 ノ徒 ニ ハ何 等 影響 ヲ与 ヘ居 ラサ ルカ如 ク有 識 者 ノ感 想 ト シテ ハ新 総 督 ノ施 政 ニ依 リ鮮 人官 吏 待 遇ノ改 善 及其 ノ進 路 ヲ開 カ ル ヘキ ヲ期 待 シ ア ル モノ ア ル モ 一部 ニ於 テ ハ総 督 ハ文 官 ナラ ント予 期 セ シ ニ武 官 ヲ以 テ セシ ハ吾 人 ノ冀 望 ニ反 ス ト称 シ若 ク ハ吾 人 ノ目 的 ハ独 立 ニア リ総 督更 迭 ノ如 キ問 フ所 ニアラ ス文 武何 レ ヲ以 テ スル モ独 立

︵1) 八 月 三十 一日夜 来 鎮海 要 港 部修 理 工場 職 工約 二百名 ハ賃 金値

日平 安 南 道平 壌 安 州成 川 ニ於 テ不穏 ノ計画 ア リト

︵4) 歩 兵 第 三十 九旅 団 長 ノ報 告 ニ ヨレ ハ九 月 二十九 日又 ハ十 月 一

戒 セ シカ平穏ニ 経 過 セリ

教 師 ノ密 告 ニ ヨリ警 備 部 隊 ニ兵 力 ヲ増 加 シ警 務 官憲 ト協 力厳 ニ警

︵3) 京 城 ニ於 テ九 月 二十 九 日 不穏 行 動 ア ル ヘシト ノ某 親 日米 国 宣

川 及南 市 ニ於 テ モ亦裏 面 ノ状 況 険悪 ナ ル モノ アリ

逞 鮮 人各 戸 ニツキ脅 迫 シア リ シ カ如 キ事 ナ ク経 過 セリ平 安 北 道宣

︵2) 平 安 北 道義 州 ニ於 テ九 月 十 日夕 万歳 ヲ唱 ヘン為数 日前 ヨリ不

部参 謀 長 ノ懇 諭 ニ ヨリ九月 二 日 ヨリ全 部 従業 セリ

上 ノ問 題 ニ関 シ同 盟 罷業 ヲ計 画 シ九月 一日 ヨリ罷 業 セ シカ同 要港

本 期 間 得 タ ル鮮 内情 況 ノ主 ナ ル モノ左 ノ如 シ

要 スル ニ総 督 ノ更 迭 ハ彼 等 ノ脳 裡 ニ浸 潤 シア ル危 険 ナ ル思想 ヲ緩

運 動 ハ中 絶 セラ ル ヘキ モノ ニアラ スト シ頑 迷 度 シ難 キ モノ アリ

和 スル ニ大 ナ ル効 果 ナ キ モ ノノ如 シ 近 時 民 心 ノ益 々険 悪 ニ趣 キツ ツ ア ル ヲ以 テ モ之 ヲ証 ス ル ヲ得 ヘシ 憲 兵 制度 ノ撤廃 ニ就 テ ハ鮮 人 一般 ニ喜 悦 ノ情 ヲ以 テ迎 ヘツ ツ ア ル カ如 シ然 レト モ此 喜 悦 タ ルヤ今 迄 ノ厳格 ナ ル取締 ヨリ免 レ自 由 ノ天 地 ニ開放 サ レ所謂 放 縦 我儘 ナ ル生 活 ヲナ シ得 ヘ シト期 待 シア ル カ如 シ 一部 不 逞 ノ徒 ハ次 ニ来 ル ヘキ騒擾 ニ ハ従来 ニ比 シ取締 緩 ナ ル可 ク 行動 ニ便 ナリ ト公 言 ス ル モノ アリ内 地人 側ニ 於 テ ハ撤廃 ヲ喜 フ モノ 殆 ト ナ ク 一般 ニ不 安 ヲ感 シツ ツ アリ殊 ニ僻遠 ノ地 ニア ル モノ ニア リ テ ハ不 安 ヲ感 シ投 資 ヲ手 控 シ家 族 ヲ内 地 ニ還送 ス ル モ ノア リ テ将 来

海仮 政 府 ニ通知 セシ ニ安昌 浩 ヨリ時 期 尚 早 ナ レ ハ十 一月 迄 延期 セ

隊 二千 五 百 ヲ率 ヒ近 ク茂 山 ヨリ鮮 内 地 ニ侵 入 セ ント企 テ此旨 ヲ上

ヨト返 電 ニ接 シタ リト 又本 運 動 ニ関 シ在 浦塩 米 人 某 ハ銃 器 五 百弾

︵5) 平 安北 道 従浦 鎮 駐 在所 鮮 人巡 査 田竜 昇 、 田石 圭 及 江界 郡 吏 西

薬 五万 発 ヲ与 フ ル コト ヲ約 シタ リト

面 書 記 等計 五名 ハ九 月 六 日共 謀 ノ上 支那 地 ニ逃走 シタ ル疑 アリ右 ノ外 江 界 地方 ニ於 ケ ル元憲 兵補 助 員 ノ履 歴 ア ル者 其 ノ他青 年 等 続

鮮 外 情 況

百名 ハ撫 松 県 ニ在 リ相 団結 シテ武 力示 威 運動 ニ参 加 ス ル筈 ナ ル モ

ツア リ不 完 全 ナ ル銃 器 ヲ有 ス ル モノ ノ如 シ又車 道 善 一派 ノ者 約 五

︵ヘ) 安 図 県 少砂 河及 西 北岔 ニ決 死 隊員 各 数十 名 集 合教 練 ヲ行 ヒツ

々対岸 ニ逃 走 ノ傾 向 ア リ

八 月 ニ入 リ テ ヨリ鮮 地侵 入 ニ関 ス ル情報 漸 ク多 キ ヲ加 ヘツ ツ ア リ

二、 豆 満 江 対岸 方 面

︵ト) 安 図 県 方面 ニア ル李 晋 配 下 ノ決 死 隊員 約 五十 名 ハ黄 龍起 之 ヲ

引率 シ頭 道溝 西 南 約 五 里 二道溝 附 近 ニ来 リ同 地 方 ノ有 力 者 ニ対 シ

銃 器 ノ準 備 ハナ シト

城東 北 方 約九 里大 坎 子及 琿 春 北門 外 支 那 写真 館 ニ於 テ鮮 地侵 襲 ニ関

脅 迫 状 ヲ送 リ軍 資 金 ノ強 要 ヲ ナ シツ ツ アリ シカ我頭 道 溝 領事 分 館

シカ九 月 ニ入 リ テ ハ之 ニ関 ス ル情 報 頻 々ト シテ至 リ綏芬 大甸 子、 安

ス ル協 議 ヲナ セリ等情 況刻 々危 険 ニ瀕 シツ ツ ア ル ヲ報 シ来 リ シカ其

三 十名 ヲ逮 捕 セリ其 ノ自 白 ニ依 レ ハ該 地 方 ニ集 合 シア リ シ鮮 人 ハ

警 察 ハ九 月 十 四 日竜井 村 領 事 館 ヨリ増 援 ヲ得 其 ノ首 魁 李撥 哲 以 下

図県 、撫 松県 若 ク ハ甕 声〓 子附 近 ニ鮮 人 ノ集 合 セ ル モノア リ或 ハ穏

ノ実 際 ノ状 況 ヲ内 査 ス ル ニ及 ヒ事徃 々風 説 ニ止 マリ或 ハ大 袈裟 ニ伝

約 百名 内 外 ナ ルカ如 シ

︹マ マ︺

ヘラ レ タ ル感 ア リ然 レト モ八 月末 頃 ヨリ露 人 等 ノ主 ナ ル用 務 ハ来 ル

︵チ) 李 東 輝 ノ 一団 ハ琿 春 方 面 ヨリ文 昌 範 ノ 一団 ハ穏 城 方 面 ヨリ李

範 允 ノ 一団 ハ茂 山 又 ハ長 白 県 方 面 ヨリ侵 入 ヲ企 図 シア ル カ如 シ李

十月 米 国 ニ於 テ開 催 ス ヘキ聯 盟 会議 ヲ機 ト シ韓 族 独立 運 動 ヲ策 セ ン

︵ハ) 李 東 輝 ハ朝 鮮 独 立問 題カ 講 和 会 議 ノ議 ニ上 ラ サ ル ニヨリ仮 政

ト ス ル モノ ニ シテ露 領鮮 人 ト モ気 脈 ヲ通 ス ル前 提 用件 ナ ル カ如 シ

派遣 セリト 伝 ヘラ ル

範 允 ハ八 月 初旬 部 下 四 五十 名 ヲ撫 松 県 ニ若 干 名 ヲ茂 山 間島 ニ先 発

︵リ) 穏 城 東 北方 約 九 里大 坎 子 ニ於 テ ハ排 日鮮 人 毎夜 集 合密 議 ヲ凝

府 ノ実 力無 キ ヲ観 取 シ断 然 同 政府 ノ軍 務総 長 ヲ辞 シ独力 ヲ以 テ独

進 行 シツ ツ ア リ

シ ツツ ア リ又浦 塩 方 面 ニア ル不 逞鮮 人 約 三千 ハ安 図県 方 面 ヨリ咸

立 軍 ヲ編成 シ本 秋 結氷 前 ニ於 テ鮮 地 侵 入 ノ計 画 ヲ立 テ夫 々準 備 ヲ

(ニ) 露 領 及琿 春 地 方排 日鮮 人 ヨリ成 ル決 死隊 ト称 スル二 十名 ハ各

ト ノ噂 百 草 溝附 近 ニ於 テ熾 ナ リ

鏡 南道 甲 山 方面 ニ侵 入 ス ヘク九 月 二十 一日頃 該 地 方 ヲ出 発 ス ヘシ

シ間島 方 面 ニ向 ヘリト ス挑 日鮮 人 約 二百 ハ九 月 十 六 日頃露 領 方 面

︵ヌ) 李 範 允 、洪 範 図 一派 ノ排 日鮮 人約 百 七 十 ハ九 月 七 日露領 ヲ発

自 拳 銃 ヲ携 行 シ総 督 、総 監 暗 殺 ノ目 的 ニテ陸 路 間島 ヲ経 テ鮮 地 ニ

︵ホ) 九 月 上旬 不 逞 鮮 人李 範 允 、洪 範 図 、黄 丙 吉 等 カ互 ニ連 絡 シ白

侵 入 ス ルト ノ説 アリ

頭 山 附 近 ニ根 拠 ヲ置 キ鮮 内 地 襲撃 ノ計 画成 レリト 又洪 範 図 ハ決 死

ヨリ廟溝 ( 位 置 不 明 ナ ル モ局 子 街 西北 方 甕 声〓 子 附 近 ナ ラ ン) 附

ニ勢 力 ヲ得 ハ騒 擾 ヲ惹起 ス ヘキ可能 性 充 分 ニシ テ大 ナ ル武 力 ヲ以 テ

団員 ト称 ス ル浮 浪 ノ徒 ノ跋 扈 ハ予想 外 ニシテ多 ク ノ危 険 性潜 在 シ更

ス ル侵襲 ハ困難 ナ ラ ン モ小集 団 ヲ以 テ江 岸警 備 薄 弱 ナ ル憲 兵若 ク ハ

近 ニ到着 セリト ︵ル) 羅 子溝 方 面 ニテ ハ同 地排 日鮮 人 首領 全 義 根 同 地附 近 ニ於 テ編

警 察 官駐 在 所 ヲ襲 フカ如 キ ハ有 リ得 ヘキ コト ト覚 悟 セサ ル ヘカラ ス

(朝 特報 第 五二 号接 壌 地 方 排 日鮮 人 ノ行 動 ニ対 ス ル状 況 判 断 及巻 末

成 セ ル 一部 隊 ヲ指 揮 シ李 東 輝 ノ指 揮 下 ニ属 シ武 力侵 入 ニ際 シテ ハ 西 間 島 方 面 ニ出動 スト云 フ

本 期 間 此 方面 ニ於 テ得 タ ル主 ナ ル情 況 左 ノ如 シ

武 力 侵襲 ニ関 ス ル情 報 要 図 参照 )

人組 合 支 部 ノ復 活 セ ル為 独 立気 勢 ノ衰 ヘ ン コト ヲ 恐 レ 独 立 団 員

︵イ) 輯 安 県覇 王 槽 ( 通 溝 西 北 方約 十 五 里) 及洪 大 潤 江岸 地方 朝 鮮

方 面 ニ出 発 ス ヘク謡 言 シツ ツ アリ又 安 図 県 方面 不 逞 鮮 人 三百 ハ九

︵ヲ) 大坎 子附 近 ニア ル檀 君 教徒 ニ属 ス ル不逞 鮮 人 ハ九 月 末 西間 島

月 末頭 道 溝 及竜 井 村 領事 館 ヲ襲 撃 ス ヘキ説熾 ナ リ近時 大 拉 子 及竜

員 ニ配 布 セリ ト 云 フ

アリ且 ツ九 月 二 日 ヲ期 シ大 挙 シテ通 化 及通 溝 ヲ襲 フト ノ通牒 ヲ団

( 排 日鮮 人結 社 ) ハ輯 安 県 北 部各 地 方 ニ奔 走 シテ煽 動 ニ努 メツ ツ

井 村 附近 ニ密 カ ニ排 日鮮 人 ノ入 込 ム モノ漸 次多 キ ヲ加 ヘ極 メテ秘 密 ニ金 穀 ノ徴 集 行 ハレツ ツア リ

(ロ)〓 蟻 河 (通溝 西 北 約 十 里) ニテ暴 行掠 奪 ヲナ セ ル独 立 団員 ノ

︵ワ) 安 図県 方 面 ニア ル不 逞 鮮人 団 ハ露 領 方 面 ヨリ 入 リ込 ミタ ル黄 龍 起 ノ部 下 五百 李 某 ノ部 下 七 百汪 清 県 方面 ヨリ入 込 ミ タ ル不 逞 鮮

ミ ニシテ間島 方 面 ノ如 ク武 力 侵 襲 ノ企 図 ヲ以 テ活 動 シツ ツ ア ル モノ

ル情 報 アリ シ モ之 ヲ除 キ テ ハ武 器蒐 集 等 ニ関 スル若 千 ノ情 報 ア ルノ

方 面 ニ於 テ ハ上 流 安 図県 及 撫松 県 ニ接 近 セ ル地 方 ニ於 テ ハ之 ニ関 ス

リ テ モ間島 方 面 ヨリ ハ武 力 侵襲 ニ関 ス ル情 況 瀕 々ト シテ至 リ シカ此

立 団ョ リ脱 シテ朝 鮮 人組 合 ノ復 興 セ ル地点 ア ル状 況 ニシ テ本月 ニ入

ハサ レタ ル鮮 人 ノ嫌 忌 ス ル処 ト ナ リ江岸 ニ接 近 セ ル地 方 ニ於 テ ハ独

墜セ シ モ資 金 ノ強 徴 ハ依 然 ト シテ継 続 サ レ為 ニ 一旦彼 等 ノ甘 言 ニ迷

一時兇 暴 ヲ逞 セ シ独 立 団 モ其 ノ後 民 心 ノ平静 ニ伴 ヒ逐 次勢 力 ヲ失

日)ヨ リ内 外 同胞 ハ結 束 シテ独 立 運動 ヲ再挙 シ以 テ最 後 ノ目 的 ヲ

ヲ勧誘 スル ノ ミナ ラ ス金員 ヲ徴 集 シ来 ル陰 八 日八 日 ( 陽歴十月 一

強 徴 シツ ツ アリ現 ニ長甸 、永甸 、蘇甸 地 方 ニ於 テ ハ独 立 団 ニ加 盟

(ニ) 寛甸 県 全般 ニ亘 リ独立 団 員俳 徊 シ移 住 鮮 人資 力 ニ応 シ金 銭 ヲ

面 ニテ ハ独立 団 誅 求 ヲ逞 シ ツ ツア リト

児 山 及 右 ノ支 部 ヲ経 テ柳 河 県 三源 浦 ニ送 ラ レツ ツ ア リ又柳 河 県 方

独 立 団 支部 ア リ目下 平 安 北 道慈 城 洞 口方 面 ヨリ募 リタ ル壮 丁 ハ帽

(ハ) 帽児 山 ノ西 北十 五里 ノ林干 頭其 ノ西 方 六里 ノ八道 溝 ニ ハ共 ニ

主 ナ ル モノ三 名 ハ八 月 二十 一日在 通溝 日本 巡 査 ノ為 逮 捕 セ ラ ル

人 団約 二 十 五土 着 在来 ノ モノ二百 ナ リト 云 フ

ト ハ認 メ難 シ然 リ ト雖 モ江 岸 附 近勤 務 ノ憲 兵補 若 ク ハ面書 記 等 ニシ

一蹴 シ進 ンテ鮮 内 地 ニ突 入 スヘ シト傲語 シ居 レリ尚 義 州郡 青 水憲

達 ス ヘク之 ニ要 ス ル軍 資 金 及銃 器 ハ既 ニ整 理 シア レ ハ江 岸 憲 兵 ヲ

三 、鴨 緑 江 対 岸方 面

テ対 岸 ニ脱 走 セ ル モノ アリ加 フ ル ニ奥 地 柳 河附 近 ニ於 ケ ル所 謂 独 立

兵 駐 在 所 対岸 寛甸 県 三岔 子附 近 ニ ハ数 十 挺 ノ銃 器 ヲ準 備 シ水 口鎮

四 、上 海 方 面

所 謂 純 粋 ノ独 立派 ト飽 ク迄 米国 ノ援 助 ニ依 リ已 ムナ ク ン ハ其 ノ管 理

ハ依 然 ト シテ進 捗 シツ ツ ア ルカ如 シ然 レト モ前 報 ニモ記 述 セ シ如 ク

国 際 聯 盟会 議 ニ対 ス ル請 願 及 米 国輿 論 ノ喚 起 ニ努 メ ント ス ル劃 策

旬)

ノ下ニ モ甘 ン セ ント ス ル米 国崇 拝 ノ安 昌浩 一派 ト ノ間ニ 生 シ タ ル勢

対 岸 ニ ハ既 ニ八百 名 ノ不 逞鮮 人集 合 シ タ リ ト ノ 説 ア リ (九 月中

(ホ) 九 月 十 五 日武 器 ヲ携 帯 セ ル鮮 人 二十 余 名平 安 北 道 義州 郡 玉江

力争 奪 ハ

一派 ノ勢 力 失 墜 ヲ表 現 セ リ其 ノ後 彼 ハ所 謂 仮政 府 ノ国 務総 理 代 理 ト

然 タ ル状 況 ニシテ其 ノ後 閣 員 ノ改選 ヲ行 ヒ シ結 果 安 昌浩

タリト

鎮 対岸ョ リ鮮 地 ニ渡 ラ ント セ シ モ防 疫 監 視 員 ニ発 見 セラ レ引 返 シ

ナ リ シ モ 一度 失墜 シタ ル安 昌浩 一派 ノ勢 力 ハ未 タ金 ク回復 セ ラ レサ

ルカ如 シ要 ス ル ニ彼 等 ノ間 ニ於 テ互 ニ勢 力 ノ伸 張 ヲ計 ラ ント争 ヒツ

ツ ア リ ト ノ情 報 アリ

ツ ア ル ハ事 実 ニ シテ 一方閣 員 ナ ル モノ ノ徒 ラ ニ金 銭 ヲ浪 費 シ贅 沢 ヲ

(ヘ) 九 月 十 三 日平 安 北 道 昌城 北 方廟 洞 対 岸 ニ鮮 人 銃 器 ヲ蒐 集 シツ

︵ト) 通 溝 西 方 三 里 ノ大 平 溝 及其 ノ西 方 楡 樹 林 子 ハ独 立 団 ノ第 二次

尽 シツ ツ ア ルヲ目 撃 セ ル 一般 鮮 民 ハ之 ニ対 シ反 感 ヲ懐 キツ ツ アリ 目

以 上 ノ如 ク彼 等 ノ間 ニ内訌 アリ ト云ヘ 独 立 運動 ニ対 ス ル予 定 ノ行

ヲ信 ス

下 此 ノ機 ヲ利 用 シ彼 等 首 領間 ノ離 間 策 ヲ講 セ ハ大 ナ ル効 果 ア ルヘ キ

シテ出 金 セ ス又 一部 ハ同 盟 シテ 独立 ニ反 対 シア リ 記

資 金 徴 集 ニ対 シ 一部 ハ出 金 シタ ル モ大 部 ハ表 面 ノ ミ独 立 団 ニ加 担

附

1、 九 月 十 五 日奉 天 小 南 門内 支 那 旅 館 天 成旅 館 ニ於 テ製 造 中 ノ爆

動 ハ進 捗 シツツ ア ルカ如 ク鮮内 地及 在 外 鮮 人 ヨリ ス ル寄 附 金 等 モ多

弾 破 裂 シ製 造 ニ従事 シツツ アリ シ朝 鮮 人 一名 即死 シ既 製 爆弾 百 三

額 ニ上 リ又暗 殺 団 ノ往 々鮮 内 地 ニ向 フ モノ ア ルカ如 シ

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 ヲ示 セ ハ左 ノ如 シ

ル モノ ニシ テ本 事件 ハ支 那 官 憲 ニ於 テ ハ始 メ張 督 軍 ニ危 害 ヲ加 ヘ ント ス ル 一派 ノ モ ノ ニア ラ ス ヤト ノ疑 ノ許 ニ厳 重 ニ調 査 シ ツツ ア

対 シ他 国 ハ如 何 ナ ル意 思 ヲ有 ス ルヤ未 タ明 瞭 ナ ラ サ ル モ米 国 ハ飽

(イ) 在 華 盛 頓 李 承晩 ヨリ ノ書信 ニ依 レ ハ米 国 国務 院 カ朝鮮 独 立 ニ

十 四個 ヲ押 収 セリ該 朝 鮮 人 ハ田 一 ( 或 ハ田 誠 忍 ト モ云 フ) ト称 ス

リ シカ死 者 ノ鮮 人 ナ ル コト明 瞭 ナ ル ニ及 ヒ朝 鮮 ニ関 係 ア ル コト 明

式 ニ認 ム ルノ程 度 ニ至 ラ スト雖 モ其 存 在 ヲ認 メ居 ルヲ以 テ夫 レヲ

迄 朝 鮮 ノ独 立 ヲ援 助 ス ル コト ニ内 定 シア リ大 韓臨 時 政 府 ハ未 タ正

ト ナ リ支 那 側 ニ於 テ モ我 ニ好 意 ヲ以 テ 調査 ニ便 ヲ与ヘ シ モ果 シテ

2 、 上海 ヨリ暗 殺 者陸 路 朝 鮮 ニ向 フト ノ情 報 ニ依 リ奉 天 憲 兵 隊 及

代 表 ス ル国 務 総 理 即貴 下 ノ宿 所 ニ韓 国 旗 ヲ樹 ツ ル コト ハ差 支 ナ シ

南 大門 事 件 ト関 係 ヲ有 スル ヤ否 ヤ ハ不 明 ナ リ

同 領事 館 警 察 及 警 務 所 ハ共 ニ京 奉線 瀋 陽 、姑 古 屯 及奉 天 ノ三 駅 ヲ

此報 ヲ得 タ ル在 上海 鮮 人 ハ彼 等 ノ所 謂 臨 時 政府 モ直 ニ此 ノ国 旗

ト ノ意 見 ナ リ シ故 之 ヲ掲 ケ居 レリ ト

ル ヲ支 那警 察 発 見 セリ但 シ遺 棄 者 ノ誰 ナ ルヤ ハ判 明 セス

警 戒中 九 月 二十 一日夜 藩 陽 駅 ニ於 テ列 車 内 ニ八個 ノ爆 弾 遺 棄 シ ア

為 ニ働 キツ ツ ア ル モノ ヲ招 致 ス ヘク計 画 ヲ進 行 シ委 員 両 名 ハ八月

ル モノ少 カラ ス已 ニ窃 ニ人 ヲ露 領 ニ派 シ鮮 人 ニシ テ露 国 過激 派 ノ

ヲ生 ス ヘシト テ相 警 戒 シ居 レ ル モ青 年側 ニテ ハ此 ノ思想 ニ感 染 セ

︵ロ) 排 日鮮 人 幹 部 ニテ ハ過 激 派 ニ入 ル時 ハ独 立 運 動 ニ種 々ノ障 害

不 利 益 ナ リ ト ノ反 対論 ア リ暫 ク之 ヲ見合 ス コト ニ決 定 セリ

ヲ掲 ク ヘシト ノ議 論 ア リ シ モ之 カ為 ニ困 難 ナ ル問 題 ヲ惹 起 ス ル ハ

倚 ツ テ独 立 ス ヘ シト 主 張 セ ル安 派 ノ失 意 ト 云 フ ヲ得 ヘシ又 一面彼

改 革 ハ将 ニ分 裂 セ ント ス ル文 武 両 派 ヲ調 停 セ ル結 果 ナ ル モ米 国 ニ

東〓 、金 奎 植 等 ノ順 序 ニテ安 昌 浩 ハ第 六 位 ニ坐 ス ル ニ至 レリ 此 ノ

勢 カ ヲ得 ル コト ト ナ レリ即 総 理 ト シテ李 承 晩其 ノ次 ニ李東 輝 、李

ノ結果 彼 ノ労 働 部 総長ト ナ リ其 勢力 失 墜 ヲ実 現 ス ル ニ至 リ武 断 派

モ改革 ヲ主 張 シ ツツ ア リ シ カ八 月 三十 一日所 謂 臨 時 政 府閣 員 改 選

管 内外 人 ニ媚 ル ノ醜 態 ヲ攻 撃 ス ル モノ アリ彼 等 排 日者 ノ間 ニ於 テ

ナ リ上 海 ニ於 テ モ彼 カ無 能 ニシテ而 モ其 ノ地位 ヲ維持 セ ンカ為 只

大 統 領 タ ル ヲ辞 退 セ ル ヨリ之 ヲ機 ト シテ安 ノ地 位 回復 ヲ策 シ議 政

二十 日前 後出 発 セ シ事 実 ア リ又 八月 二十 一日張 某 以下 八 名 ノ鮮 人

院 ニ於 テ李 承晩 ノ辞 退 ヲ認 メ更 ニ大 統 領 ノ選 挙 ヲ行 フ ニ決 シ候 補

自 ラ決 死 隊 ト 称 シ安 東 県 ヲ経 テ入 鮮 セリ ト ノ報 ア リ或 ハ前 述 過激

ア リ彼 等 ハ其 ノ勢 力 ノ復活 ヲ謀 ル ニ汲 々タ ル モ陸 栄 廷 ノ態 度 一変

者 三名 ヲ選 挙 セ ル ニ安 昌 浩 、 孫真 道 、 申翼 熈 ノ三 人 当選 セ ル モ安

地位 甚 シ ク低 落 セル ニ就 キ不平 ヲ懐 キ ツツ ア リ シ カ今 回李 承 晩 ノ

以 来 到底 彼 等 ノ頽 勢 ヲ挽 回 ス ル ニ由 ナク別 ニ何 等 ノ計 画 スル所 ア

ハ直 ニ辞 シ申 翼 熈取 消 サ レ再 選 ノ結 果 矢張 リ安 昌 浩 当 選 セリ彼 レ

等 鮮 人 間 勢 力争 奪 ノ結 果 ト 云 フヲ得 ヘシ共 ノ後 安 昌浩 一派 ハ安 ノ

ルヘ シト ハ 一般 ノ推 測 ス ル所 ニ シテ彼 等 ハ朝 鮮 人 安 根生 ( 仏租界

ハ自 ラ身 ヲ以 テ国家 ニ尽 ス モノナ レ ハ地 位 ノ如 何 ハ問 フ所 ニア ラ

派 ニ属 スル モノ ニア ラ ス ヤ ト思考 セラ ル

大 安 里 住)日 本 人 松 本 三郎 ( 中 背 中 肉短 髪 丸 顔 ニシ テ近 眼年 約 三

ス予 ハ労 働 局 総 長 ニテ充 分 ナ レ ハ大 統 領 ノ職 ニ就 カ ス唯李 承 晩 氏

(ハ) 孫 文、 孫 洪 伊等 一派 カ支 那 政 治界 ニ於 テ殆 ント絶 望 ノ地 位 ニ

日夜 松 本 ハ孫 文 ヲ訪 ヒ共 産党 組 織 ノ協議 ヲナ シ其 際 松 本 ハ先 ツ刀

ト シテ完 全 ナ ル モ ノ ニア ラ ス暫 ク臨 時 大 統 領 代 理 ト シテ政 務 ヲ執

之 ヲ辞 シ議 政 院 カ其 ノ辞 退 ヲ許 シタ ル以 上 ハ大統 領 ナ ク ン ハ政府

十 余 方 ) ト共 ニ仏 租 界 淮 河路 三十 二 号 ニ機 関 ヲ設 置 シ八 月 二十 五

田次 郎 ナ ル モノ ヲ東 京 ニ派 遣 シ共 産 党 ノ機 関 ヲ設 ケ松 本 モ皈国 ノ

ル ヘシト 云 ヒ議 政院 之 ヲ認 メタ リ

上帝 国 ノ革 命 ヲ実 行 ス ル コト ヲ誓 ヒ支 那 ニ対 シテ ハ国 民 的真 正 ノ 親 善 ヲ ナ シ朝 鮮 ノ独 立 ニ対 シテ ハ飽 ク迄努 力 ス ヘ シト談 シ其 ノ夜

国 租 界 怡 楽 里 ニ居 住 セ ル支 那 人、 王 吉 人 ナ ル モノ爆 裂 弾 ノ製 造 ニ

モノ多 ク上海 ニ ハ九 月 上 旬約 二百 名 ノ過激 派 入 込 ム ヘ シト云 フ仏

永 キ経 験 アリ過 激 派 鮮 人 ハ同 人 ニ托 シ爆裂 弾 ヲ 製造 セ シ ムト云 フ

(ホ) 李東 輝 ハ過 激 派 ト 通 シ露 領 及 北満 派 ハ彼 ノ武 力 革 命 ニ投 ス ル

アリ

又淮 河 路 ノ事 務 所 ニ於 テ松 本 及安 等 三十余 名 秘 密 会 議 ヲ開 キ前 述

(ニ) 朝 鮮 内 地 ニ於 ケ ル独 立 陰 謀 者等 ノ多 数 ハ安 昌 浩 ニ反 対 ス ル モ

(ヘ) 鮮 人 過 激 主義 者 安 根 生 ハ北京 、 天 津 ニ於 ケ ル学 生 ノ盲 動 ヲ利

孫 文 ト ノ協 議 ヲ実 行 ス ヘキ種 々 ノ方 法 ニ就 キ協 議 ヲ遂 ケ タ ル事 実

ノ多 ク露 領 及 北満 ノ排 日鮮 人 等 モ彼 ニ快 カ ラサ ル モノ漸 ク多 数 ト

ニ従 事 シ アリ) ハ尚 上海 ニア リ テ安 ノ不在 中 ハ申 韓 ナ ル モノ其 ノ

ニテ陸 路 天津 ニ赴 キ日本 人 松 本 三 郎 ( 鮮 人 ト協 同 過 激 主 義 ノ宣 伝

用 シ過 激 主義 ノ宣 伝運 動 ヲ為 サ ン カ為 九 月 五 日午 後 十 一時 発汽 車

開 キ之 ヲ審 議 シ ツツ ア リ会 議 ハ秘 密 会 ト ナ シ厳 重 ニ漏洩 ヲ防 キ米

既 ニ起 草 ヲ終 リ 一部 ハ仏 国 巴 里 ニ送 リ上 海 ニ於 テ ハ臨時 議政 院 ヲ

(ヌ) 国 際 聯 盟 ニ提 出 ス ヘキ所 謂臨 時 大 韓 政 府 ノ請 願 書 ハ九月 下旬

ス ル松 本 ト往復 シツ ツ ア リ

国 ニ於 ケ ル運 動 上 ノ都 合 ニ依 リ 一旦大 統 領 ノ職 ヲ辞 シタ ル李 承 晩

事 務 ヲ代 理 シ松 本 及金 聖 道 (香 港 過 激 主義 排 日 鮮 人) ト ノ協議 ヲ

ハ再 ヒ大 統 領 ニ就職 ヲ承 諾 シ安昌 浩 ハ労 働 局 総長 ニシ テ内 務 総 長

ノ結 果 ニ ヨル モノト判 断 セ ラ ル

引 受 ク ル筈 ナ リ安 ノ此 ノ行 ハ勿 論 孫 逸仙 及載 天 仇 ト モ協 議 ノ結 果

(ヲ) 彼 等 ノ京 城 ニア リ ト称 ス ル韓 城 政 府 ヨリ李承 恩 ナ ル モ ノ派 遣

代 理及 国 務 総 理 代 理 ヲ兼 ヌ ル コト ト ナ レ リ

セラ レ安 根 生 ノ 一類 申 韓 金炎 等 四十 余 名 九 月 十 五 日午前 一時 仏 国

ニ シテ孫 逸 仙 ハ其 ノ住宅 ニ於 テ餞 別 ノ為 安 ヲ饗 応 セリ ト

ツアリ

止 ニ努 メ尚 進 ンテ支 那政 府 ノ機 関 ヲ利 用 シテ便 宜 ヲ得 ント努 メ ツ

租界 明 徳 里 ニ於 テ歓 迎 会 ヲ開 キ韓 城 政 府 ノ報 告 ヲ聞 キ タリ ト 云 フ

(ト) 北 京 及 天津 間 ニ過激 思 想 愈 々其 ノ勢 ヲ得 来 リタ ル ヨリ所謂 臨

(チ) 新 総 督 ニ対 スル暴挙 ニ就 キ上 海 鮮 人間 及孫 逸 仙等 ヲ探 査 セ ル

而 シテ其 ノ報 告 ヲ聞 キタ ル後 重要 ノ人物 ノ ミ居残 リ更 ニ三十 余 名

(ル) 安 昌 浩 ノ部 下 ニテ最 モ文筆 ニ巧 ナ ル白 南 七 ハ今 回排 日鮮 人 ノ

ニ主 動 者 ハ在 仏国 代 表請 願 団 中 ノ金 瑞 道 ( 金 奎 植 ノ別 名 ナ ラ ン

ノ暗 殺 団 ヲ送 リ テ如 何 ニ モシ テ暗 殺 ノ目 的 ヲ達 ス ル ノ 決 議 ヲ ナ

時 政 府 ノ法 務 総長 申 奎植 ハ北 京 ニ滞 在 シ過 激 派 ノ運動 者 ト聯 絡 ヲ

カ) ニシ テ彼 レノ主 張 ニ ヨリ朝 鮮 人 及 北満 ニ於 ケ ル老 人 会 ニ於 テ

シ九 月十 六 、 十 七 両 日内ニ 出 発 セ シ メ陸 路 京 城 ニ向 フ コト ト ナ レ

ヲ掌 リ居 ル モノ ニテ安 ノ部 下 ヲ漸 次 失 ハシ メ ント ス ル金 復 ノ懇 諭

計 画 セラ レ兇 行者 ハ安根 生 ノ部 下 ノ者 ナリ ト云 フ而 シテ其 ノ爆 裂

リ

群 ヲ脱 スル コトト ナ レリ彼 ハ国際 聯 盟 ニ提出 ス ヘキ請願 書 ノ起 草

弾 ノ供 給 者 ハ日本 ニ留学 セ ル支 那 人 張某 ︵ 名不詳)ナリト

採 リ学 生 等 ト モ暗 々裡 ニ交 通 シ排 日 ノ気 運 ヲ煽 リ ツツ ア リ而 シテ

(リ) 日本 社 会 党高 島 一郎 ト称 ス ル者 明 治大 学 学 生 支那 人、 韓 国 棟

アリ テ或 ハ東 京 ニ赴 ク ヘシト云 フ而 シテ其 ノ大連 ニ在 ル第 一ノ要

(ワ) 安 根 生 ハ天 津 ヨリ奉 天 ニ趣 キ夫 レ ヨリ大 連 ニ至 リ目 下 大連 ニ

支 那 政 府 ノ各 機関 カ独 立運 動 ニ妨 害 ヲ加 フ ルノ虞 ア ル時 ハ之 カ防

等 数 人 ト共 ニ服装 ヲ変 シテ上 海 ニ来 リ現 ニ仏 国 租 界環 竜 路 四 十 四

ト聯 絡 ヲ通 ス ル為 ナ リト 云 フ

務 ハ爆 裂 弾 ノ材 料 買 入 ニ シテ第 二 ノ要 務 ハ山 東 ニ在 ル彼 等 ノ同 志

︹マ マ︺

号 ニ居 住 シ九 月十 日孫逸 仙 ニ面 会 シ軍 閥 ヲ倒 シテ共和 政 府 ヲ日 本 ニ設 立 ス ル コト ニ就 キ先 ツ日支 親 善 ヲ唱 ヘ暗 殺 団 ヲ組 織 シ軍 閥 重

八 月 二 十 八 日発 令 ノ兵 力集 結 ニ関 ス ル命 令 ニ基 キ軍 隊 ハ逐 次兵 力

五、兵 力 ノ移 動 及 軍 隊 ノ状 況 ニ就 テ

要 人 物 ヲ倒 シ過激 的 主張 ヲ以 テ東 京 ヲ攪 乱 セ ハ 一挙 成功 ニ難 カ ラ スト述 ヘ既 ニ軍隊 ニ対 シテ 発 シタ ル檄文 ハ其 ノ効 力 少 カラ サ リ シ ト説 ケ リ ト ノ コト ニテ其 ノ後 孫 ト密 談 ヲ ナ セリ彼 ハ安根 生 ト同 居

ヲ集 結 シ九 月 十 七 日 ヲ以 テ新 配 備 ヲ完 了 セリ九 月 二 十 日 ニ於 ケ ル配 置 ハ別 紙要 図 第 二 ノ如 シ 八 月 下旬 ヨリ不逞 鮮 人 ノ鮮 内 地 侵 襲 ニ関 スル情報 漸 ク多 キ ヲ加 ヘ シ ヲ以 テ万 一ノ場合 ヲ顧 慮 シ之 ニ関 ス ル作 戦 準 備 ヲ整 備 シ置 ク ノ必 要 ヲ認 メ九 月 十 二 日 左記 要 旨 ノ訓 令 ヲ下 セ リ 対 不 逞鮮 人作 戦 ニ関 ス ル訓 令

二 百 発 ヲ増 加 ス ヘシ 右補 充 ハ追 テ命 令 ス

長

宛

軍

司

令

宮

師 団長 ハ江 岸 ヲ越 ヘテ進 入 ス ル不逞 鮮 人 ニ対 ス ル作 戦 及鮮 内 地 ニ

団

大 正 八年 九 月十 二 日

於 ケ ル騒 擾 鎮 圧 ニ関 ス ル計 画 ヲ立案 シ速 ニ本 職 ニ呈出 ス ヘシ

師

( 備考)

一、 不逞 鮮 人 ハ国際 聯 盟 会 議 ニ於 ケ ル独 立 運 動 ニ策 応 ス ル為 一面 ニ 於 テ武 器 ヲ携 帯 シ江 ヲ越 ヘテ鮮内 地 ニ進 入 ヲ企 ツ ルト同 時 ニ鮮 内 地

( 前 記 訓令 二 ノ第 二項 追撃 ノ為江 ヲ越 エテ進 出 シ得 ル コト ニ関 シ

テ ハ其 ノ時 機 ノ選 定 ニ就 テ疑 義 ヲ生 セ サ ル ヤノ虞 ア ルヲ以 テ九 月

ニモ騒擾 ヲ惹 起 セ ント ス ル モ ノノ如 シ 二 、鮮 外 ヨリ武 力進 入 ヲ企 図 ス ル不 逞 鮮 人 団 ニ対 シテ ハ之 ニ殲 滅 的

二十 六 日更 ニ左記 要 旨 ノ通 牒 ヲ隷 下 一般 ニ発 ス

訓 令第 二 項中 追 撃 ノ為鮮 外 ニ進 出 ス ル ヲ得 ル場 合 ハ鮮 外 ヨリ侵

打撃 ヲ加 フ ヘシ 追撃 ノ為 要 ス レ ハ鮮 外 ニ進 出 ス ルヲ得

合 ニ限 ル意 ナ リ)

入 ヲ企 図 セ ル武 装 セ ル暴徒 ヲ撃 攘 シ直 接 之 ニ尾 シ テ渡 江 シ得 ル場

本 訓 令 ニ基 キ両 師 団 長 ハ之 ニ関 ス ル計画 ヲ定 メ出 動準 備 ヲ完 了 ス

鮮 内 ノ騒 擾 ニ際 シテ ハ軍 隊 ノ出 動 ヲ要 ス ル場合 ニア リテ ハ其 ノ初

三 、第 二十 師 団長 ハ江 岸方 面 ニ於 ケ ル対 不逞 鮮 人 作 戦 及鮮 内 地 騒 擾

期 ニ於 テ迅 速 ニ鎮 圧 ノ目的 ヲ達 成 ス ル ニ努 ム ヘシ

岸 守 備隊 ニ兵 力 増 加 ノ必 要 ヲ認 メ九 月 十 八 日 ヨリ同 二十 六 日 ニ亙 リ

キ ヲ加 ヘ 一般 ニ活 気 ヲ呈 シ来 リ タ ル ヲ以 テ第 十 九師 団守 備 官 区内 江

間島 方 面 ノ状 況 ハ九 月 ニ入 リ テ ヨリ鮮 人 ノ間 島 ニ入 リ込 ム モノ多

ラ シ ムル如 ク計 画 シ置 ク ヘシ

鎮 圧 ノ初 期 ニ於 テ歩 兵 三大 隊 騎 兵 一小 隊 ヲ竜 山 ニ残 置 シ予 ノ直 轄 タ

歩 兵 第 七十 九聯 隊 ノ機 関 銃 隊 ( 六 銃 編 成) ハ第 十 九師 団 長 ノ使 用

予 定計 画 ニ基 キ兵 力 ヲ増 加 シ又 一般 ニ咸 鏡 北 道 方 面 ノ兵 力 増 加 ノ必

要 ヲ認 メ第 二十 師 団 歩 兵第 七十 九 聯 隊 ヨリ歩 兵 一大隊 機 関銃 一隊 ヲ

ニ供 シ得 ル ノ準備 ニア ル ヘシ 編 成 其 ノ他 ノ細 部 ニ関 シテ ハ別 ニ指 示 ス

羅 南 ニ派 遣 シ第 十 九 師 団長 ノ隷 下 ニ属 セ シメ タ リ該 大 隊 ハ九 月 二十

歩 兵 一小 隊 ヲ江 界 ニ増 加 シ高 山 鎮 、渭 原 ニ新 三 部隊 ヲ配 置 シ上 流 江

鴨緑 江方 面 ニ於 テ モ予定 計 画 ニ基 キ平 壌 ヨリ歩 兵 一中 隊 熈川 ヨリ

七 日夜京 城 発 二十 九 日 羅 南 ニ到 着 セリ

豆 満 江岸 守 備 歩 兵部 隊 ニ羅 南 部 隊 警 備用 弾 薬 ヲ以 テ 一銃 ニ付 五 十 発 ヲ増 加 ス ヘ シ但 シ在 会 寧 守 備 隊 ノ為 ニ ハ演 習 用 弾薬 ヲ 一時 使 用 ス ル如 ク計画 シ置 ク ヘシ 鴨 緑 江岸 守 備 隊 ニ ハ咸興 及 竜 山部 隊 警 備 用 弾 藥 ヲ以 テ 一銃 ニツ キ

シカ警 務 官 憲 ノ警 告 ニ依 リ午 前 九時 半 頃 ヨリ逐 次開 店 シ平 常 ノ状 態

処 アリ シニ係ハ ラ ス当 日主 要 ナ ル通路 ノ鮮 人 商店 ハ朝 来 開店 セサ リ

以 上 ノ如 ク若 干 ノ事 故 ハア リ シ モ表 面 ハ大 体 ニ於 テ静 穏 ニ経 過 セ

所 ニ於 テ二 、 三十 名 宛 万 歳 ヲ唱 ヘタ リ

園 遊 会 モ無 事 終 了 シ京 城 ハ静穏 ナ リ シ モ平壌 ニ於 テ ハ当 日府 内 三個

ニ於 テ不 穏 行動 ヲ ナ ス ヘシト ノ風 説 ア リ厳 ニ警 戒 ノ結 果 総 督 主 催 ノ

シ爾 後 引 続 キ 一般 ニ平 穏 ナリ シカ十 月 三 十 一日天 長 節祝 日当 日京 城

説 専 ラ ナ リ シ ヲ以 テ特 ニ注 意警 戒 シツ ツ アリ シカ当 日 ハ静 穏 ニ経 過

五 日 ニ相 当 シ当 日 ヲ期 シ鮮 内 外 相 呼応 シテ騒擾 ヲ惹 起 ス ヘ シト ノ風

ノ不 穏 行 為 アリ シ モ大 ナ ル事故 ナ ク経 過 セリ 十月 八日 ハ陰 暦 八月 十

金 化及 元 山 ニ於 テ或 ハ旧韓 国 旗 ヲ掲 揚 シ又 ハ不穏 文 書 ヲ配布 スル等

ニ復 スル ニ至 レ リ其 ノ他 十 月 三 日 ヨリ十 月 五 日 ニ亘 リ義 州、 江 原 道

岸 一帯固有守備隊 ニ若干兵力 ノ増加 ヲ行 ヒタリ十月 一日 ニ於ケ ル軍

朝 鮮軍 参謀部

以下図省略

隊配置 ハ別紙 要図第 三ノ如 シ

三 大正八年十 一月八日 朝特報第七十三号 鮮 内外 一般 ノ状況

次

自 十 月 一日 至 十 月 三十 一日

目 一、鮮 内 状 況

リ但 シ裏 面 ニ於 ケ ル排 日 的気 勢 ハ未 タ緩 和 セラ ル ルニ至 ラ ス即 チ差

二 、鮮 外 状 況 (1) 豆 満 江 対岸 方 面

シ意 気揚 々タ ル モノ アリ テ甚 シキ ハ騒擾 ヲ繰 返 ス ニ於 テ ハ更 ニ大 ナ

ル改 革 ヲ予 期 シ得 ヘシト ナ シ不 穏 ノ言 辞 ヲ弄 ス ル者 ア リ又 内 地 人 ニ

別 待 遇 ノ改 善 墓 地 規 則 ノ改 正、 憲 兵 制度 ノ撤 廃 等 ハ騒 擾 ノ賜 ナ リト

対 ス ル態 度 ハ 一般 不 遜 ト ナ リ或 ハ之 ニ経 済 的 圧 迫 ヲ加 ヘント シ僻 遠

(2) 鴨 緑 江 対岸 方 面

(4) ニ コリ スク方 面

(3) 吉 林 方 面

(5) 上 海 方 面 三、 軍 隊 ノ状 況

ハ已ニ 安 全 ナ ル都 会 地 ニ引 揚 ケ タ ル者 ア リ目 下 ノ状 況 上 警 務機 関 ノ

ノ地 ニア ル内 地 人 ニシテ 不安 ヲ感 シ ツツ ア ル モノ尠 カ ラ ス其 内 一部

無 智 ノ徒 ノ ミ ナ ラ ス智識 階 級 ニ於 テ モ同 一ノ状 況 ニア リ テ陰 ニ独立

惟 シ朝鮮 ハ遠 カ ラ ス独 立 ス ル モノ ト信 ス ル モノ多 ク此 ノ景 況 ハ下 層

迅 速 ナ ル充 実 ハ極 メテ 必要 ナ リ其 他 上海 仮 政 府 ヲ実 力 ア ル モ ノト思

十 月 一日 ハ始 政 紀念 日 ニ相 当 シ当 日京 城 ニ於 テ ハ鮮 人商 店 ハ全 部

一、 鮮 内 状 況

ア リ シ ヲ以 テ京 城警 備 部 隊 ヲ増 加 シ警 戒 ヲ厳 ニシ警務 官 憲 ニ於 テ モ

閉 鎖 シ太 極 旗 ヲ掲 ケ若 ク ハ主 要 各 官 公 衙 ニ爆 弾 ヲ投 ス ヘ シト ノ風 説

ツ ア ルカ如 シ

派 ニ秋 波 ヲ送 リ仮 政 府 ナ ル モノ ノ資金 徴 収 モ案 外多 額 ノ モ ノヲ得 ツ

厳 重警 戒 ス ルト 共 ニ前 夜 有力 ナ ル商 店 主 五十 四名 ヲ招 致 シ警 告 ス ル

要 ス ル ニ目 下 表 面 小康 ヲ得 ツツ ア ルカ如 キ モ民 心 ハ未 タ安定 ノ域

ア ル ヘキ ヲ顧 慮 シ斯 ル機 会 ニ於 テ殱 滅 的打 撃 ヲ加 ヘンカ為 メ九月 下

若 ク ハ警 察 官 駐 在 所 ヲ襲 ヒ或 ハ交 通 機 関 ノ破 壊 等 ヲ実 施 ス ヘキ場 合

ヲ以 テ国 境 ヲ襲 フカ如 キ ハ不可 能 ナラ ン モ警 備 薄弱 ナ ル方 面 ノ憲 兵

旬 以 来 国境 ノ兵 力 ヲ増 加 シテ警 備 ヲ厳 ニ シ十 月 ニ入 リ テ ハ更 ニ恵 山

ニ至 ラ ス而 モ在 外鮮 人ヨ リ ス ル煽 動 ト脅 迫 ト ハ断 ヘス行 ハレ鮮 内 民

之 ニ生 命 財 産 ノ安 固 ヲ与ヘ 一方到 底 救 済 ノ見 込 ナ キ不 逞 分 子 ノ芟 除

メ備 フ ル処 ア リ シカ侵 襲 ノ噂熾 ナ リ シ十月 上 旬 ハ無 事 ニ経 過 シ中 旬

鎮 、 茂 山 、会 寧 、鐘 城 及 穏 城 ノ守 備 隊 ヲ増 加 シ 一層警 備 ヲ厳 ニシ予

心 ノ安 定 ヲ破 ル コト大 ナ ル モ ノア リ故 ニ手 ヲ在外 鮮 人 ノ対策 ニ染 メ

ニ努 力 ス ルヲ目 下 ノ急 務 ト ス本 期 間 発 生 セ シ主 ナ ル出 来 事 ヲ示 セ ハ

一、 十月 一日京 城 ニ於 テ ハ鮮 人商 店 ハ全 部 閉 鎖 シ太極 旗 ヲ揚 ケ若 シ

左 ノ如 シ

(綏芬大甸 子) 方面 ニ撤 退 ス ル モノ ア ルカ如 キ情 況 ヲ呈 シ武 力 侵 襲

(咸鏡 北道 ) 西 北 方 大 坎 子附 近 ニ集 合 シア リ シ不 逞 者 中奥 地 羅 子溝

ハ結 氷 期 又 ハ来 年春 季 ニ延 期 セリ ト ノ噂 ヲナ ス モノ ア ル ニ至 リ我 国

ニ入 リテ ハ彼 等 ノ気 勢 ハ漸 次 下降 ノ状 勢 ヲ示 シ江 岸 附 近 殊 ニ穏 城

ノ鮮 人商 店 ハ朝 来 閉 店 シア リ シカ警 務 官 憲 ノ警 告 ニ依 リ午 前 九時 半

境 警 備 ノ厳 ヲ加 ヘシト予 期 セ シ聯盟 会 議 ノ実 施 セ ラ レサ ルト 一方 我

ク ハ主要 各 官 公 衙 ニ爆 弾 ヲ投 ス ヘ シト ノ風 説 アリ当 日主 要 ナ ル通路

一、 十 月 三 日 ヨリ五 日 ニ亘 リ義 州 及 江原 道 金 化 、 元山 等 ニ於 テ太 極

頃 ヨリ逐 次開 店 シ平 常 ノ状 態ニ 復 セリ

旗 ヲ掲 ケ不 穏 文 書 ヲ貼 付 シ若 ク ハ不穏 ノ風 説 ア リ

一頓 挫 ヲ来 セ シ モ ノト判 断 セ ラ ル十月 下 旬 ニ得 タ ル情 報 ニ依 レ ハ大

坎子附 近不 逞 鮮 人 ハ離 散 シ羅 子 溝附 近 ニ集 マリ シ モノ モ離 散 生 業 ニ

要 求 ニ基 ク支 那官 憲 ノ取 締 モ若 干厳 ヲ加 ヘシト ニ依 リ彼等 ノ企 図 ニ

セ シ鮮 人 ア リ 又会 寧 北 方約 三里高 嶺 鎮 対岸 ノ不 逞 鮮 人 ハ同 地 ニ集 積

就 キ長 白 県 方 面 モ亦 振 ハス離 散 ス ル モノ多 シト乍 併 大 坎 子 、蛤蟆 塘 、

一、 十 月 十 日会 寧 東 北 方約 五 里 行営 ニ於 テ軍 用 馬 糧 ( 干 草 )ニ 放 火

シ ア ル軽鉄 用 ﹁ ダ イ ナ マイ ト﹂ ヲ掠 奪 ス ヘシト ノ風 説熾 ニ行 ハレ同

員 ノ徴 集 行 ハレ ツ ツ アリ テ裏 面 ニ於 ケ ル彼 等 ノ運 動 ハ継 続 シツ ツ ア

ルカ 如 シ将 来 聯 盟 会議 開催 時 機 ノ決 定 ト共 ニ更 ニ気 勢 ヲ揚 ケ騒 擾 ヲ

廟溝 ( 局 子 街 西 北 方 鮮 称 明月 溝 )附 近 ニ於 テ ハ依 然 ト シ テ掠 奪 及 金

惹 起 ス ル虞 ア リ

一、 十 月 三 十 一日天 長 節祝 日 ニ当 リ京城 ニ於 テ ハ不 穏 行動 ニ出 ツ ヘ シト ノ風 説 アリ厳 ニ警 戒 セ シカ事 故 ナ ク静穏 ニ経 過 シ鮮 人側 ニ於 テ

地 附 近 形 勢 不 穏 ノ状 アリ共 ニ会 寧 ヨリ 一部 隊 ヲ派 遣 セリ

モ国 旗 ヲ掲 揚 シタ ル者 多 シ

一、 安 図県 方 面 ニ於 ケ ル企 図 ハ全 ク挫折 セ ル モ ノ ノ如 ク (九 月下 旬

本期 間 此方 面 ヨリ得 タ ル主 ナ ル情 況 左 ノ如 シ

黄 竜起 、李撥哲 等 ノ逮 捕 以来 ) 露 領 ヨリ局 子 街 西北 方 土 門 子附 近 ニ

一、 同 日平 壌 ニ於 テ ハ正 午頃 府 内 三個 所 ニ於 テ男 女 学 生 ラ シキ者 騒

二、 鮮 外 情 況

一、 琿 春 ヨリ ノ報 ニ依 レ ハ第 一回 鮮 内 地侵 入 ハ陰 暦 八月 十 五 日 ノ予

集 合 セ シ約 百 名 ノ鮮 人 ハ羅 子溝 方 面 ニ帰 レリ

擾 シ国 旗 ヲ破 棄 セ ル モノア リ

(1) 豆 満 江 対 岸方 面 八 月 以来 武 力 侵襲 ニ関 ス ル情 報 頻 々ト シ テ至 リ固 ヨリ大 ナ ル武力

定 ナリ シ モ国 際 聯 盟会 議 ノ延 期 ト共 ニ変 更 スル ニ至 レリ ト

時 踪 跡 ヲ晦 マセ シカ附 近 部 落 ニ於 テ資 金 ヲ徴集 シ再 ヒ大 坎子 ニ帰 レ

一、十 月 三 十 一日天 長 節 祝 日 当 日間 島 方 面 ハ 一般 静 穏 ニシテ竜 井村

リト云フ

ニテ ハ領 事 ノ主 催 ニテ祝賀 会 ヲ催 シ道尹 、 団長 等 モ局 子 街 ヨリ来 リ

一、 明 月溝 ( 局 子 街西 方 小廟 溝 ) ニ於 テ 九 日 二十 六 、 二十 七 両 日 敦

テ之 ニ列 シ竜井 市 内 ノ鮮 人 ハ大 部 国旗 ヲ掲 ケ祝 意 ヲ表 セリ

化 方 面 ヨリ 不逞 鮮 人 十 数名 宛 同 地 ニ来 リ在 住 鮮 人 ノ歓 迎 ヲ受 ケ宿 泊

一、 排 日 鮮 人約 百 五 十 名 (小銃 約 百 ヲ有 シ主 ト シテ支 那服 ヲ着 ス)

シ頭 道 溝 方 面 ニ去 レ リ総 員 百 数 十 名 ニシテ武 器若 干 ヲ有 セリ ト

(2) 鴨緑江対岸方面

行 ヒツ ツ ア ル ハ依 然 タ ル状 況 ニシテ江 岸 一帯 ノ民心 ニ不 安 ヲ与 ヘタ

張 ニ亙 ル事 項 ナリ シ モ然 レト モ対 岸 一帯 ニ亙 リ 不逞 者 ノ金員 強 徴 ヲ

此方 面 ニ於 テ モ武 力 ヲ以 テ国境 ヲ襲 ヒシト ノ情 報 ア リ事多 ク ハ誇

ハ塔 溝 子 方 面 ヨリ頭 道 溝 (琿春 東 北 方 約 四 里) ヲ経 テ十月 六 日東 砲

一、 大 坎 子 ( 穏 城 西 北 方 約 九 里 )附 近排 日 鮮 人 団隊 正 義 団 ハ 一時 仮

頂 子 方 面 ナラ ンカ) 方 面 ニ向 ケ出 発 セリト

一帯 ノ兵 力 ヲ増 加 シ厳 ニ警 戒 セ シカ大 ナ ル事故 ナ ク静 穏 ニ経 過 セ リ

ル コト尠 カ ラ ス万 一ノ場 合 ヲ顧 慮 シ九 月 末 ヨリ 十月 上 旬 ニ亙 リ江 岸

台 (琿春 東 南方 約 二里 ) ニ来 リ テ 一泊 翌 七 日其 ノ主 力 ハ五 家 子 ( 黒

政 府 ノ命 ニ反 シ挙 兵 ヲ声 言 セ シ モ中 止 シ附 近 部落 ニ分 宿 シ資 金 募 集

一、羅 子 溝 ニ ハ決 死隊 ト称 ス ル モノ約 二百 名 アリ テ九 月 下 旬 西間 島

人 ノ生命 財 産 ヲ安 固 ニ シ生 計 ニ保 障 ヲ与ヘ 善 良 ナ ル分 子 ヲ保 護 シ頑

煩 ニ堪 ヘ ス之 ヲ嫌 忌 ス ルノ傾 向 アリ テ間 島 方 面 ト相俟 ツテ在 満 洲 鮮

ル状 況 ナ ル モ所謂 独立 運 動 ナ ル モノ ニ携 ハラ サ ル モノ ハ資金 提 供 ノ

上述 ノ如 ク内 部 ニ於 テ不 逞 者 ノ資金 徴 集 ニ努 メツ ツ ア ル ハ依 然 タ

中 ニ シテ同 団長 徐 一ハ支 那 人 ノ生命 財 産ニ 危 害 ヲ加 ヘサ ル ヲ以 テ独

ニ向 ヒタ ル洪範 図 ニ続 行 ス ヘク準備 セ シ モ連 盟 会議 終 了 迄 中 止 シ各

立 運 動 ヲ放 任 セラ レタ キ旨請 願 書 ヲ呈 出 セ リト

自 生 業 ニ就 ケ リ ト 又十 月 一日 北 京武 官 学 校 卒 業 生 ト称 ス ル モノ約 四

迷 不 逞 ノ徒 ヲ根 絶 ス ル ハ目 下 ノ急 務 ト ス

一、 通化 県 七道 溝 ( 通 溝 ノ北 十 八 里︶ 韓 族会 地 方総 監 権秉 武 ハ通化

本 期間 此方 面 ヨリ得 タ ル主 ナ ル情報 左 ノ如 シ

十 羅 子 溝 ニ来 レリ之 ハ独 立 運 動 ノ幹 部 タ ル者 ナリ ト

及 刀 ヲ携 帯 セ ル鮮 人 三、 四十 名 現 ハレ某 鮮 人 富豪 ニ対 シ金 三 千 円 ノ

一、 独立 団 ノ勢 力復 活 ニ努 力 シ ツ ツ アリ シ独 立 団 ノ首 領 株 タ ル通化

領 事 ノ交 渉 ニ依 リ 一旦支 那 官 憲 ニテ逮 捕 セル モ逃亡 シテ帰 還 セリ

一、十 月 十 七 日午 後 九 時 南 陽 坪 (鍾城 対岸 、 五 里) 附 近 ニ於 テ銃 器

提 出 ヲ強 要 シ支 那 巡警 逮 捕 ニ向 ヒ シ モ逃 走 セリ

同 志 ハ長 白 山 下 森 林内 ニ蟄 居 シ アリ シカ十 月 初 メ暴 風 雨 ニテ多大 ノ

一、咸 鏡 南 道 恵 山鎮 憲 兵 分隊 ニ於 テ ハ対岸 長 白 県支 那 官 憲 ト交 渉 シ

(支 那 巡警 援 助 ス) ノ為逮 捕 セラ ル

県 三 源浦 孟 憲 奎 ハ十 五 日夜 通 溝 西 方 四 里〓 石 溝 嶺 ニ於 テ 日 本 巡 査

一、十 月 十 四 日長 白 県 方 面 ヨリ武 装 セ シ鮮 人 二 十 四名 明 月 溝 (局 子

損 害 ヲ蒙 リ且 時漸 ク寒 ク困 難 シ アリ ト

其 同意 ヲ得 (軍 司令 官 ノ承 認 ヲ受 ク) 十 月 三日 ヨリ 二 日間 ニ亘 リ対

街 西 方 小廟 溝 ) ニ来 リ宿 泊 シ露 領 方面 ニ去 レ リ其 ノ言 ニ依 レ ハ彼 等

一、大 坎 子 附 近排 日鮮 人 首 魁 徐 一及張 鳳 漢 ハ支 那側 ノ検 挙 ヲ恐 レ 一

ノ侵 入 ヲ許 サ ス従 来之カ 偵 察 ニ多 大 ノ困 難 ヲ感 シア リ シカ 此 ノ部 落

尼 市西 方 一帯 秋 豊附 近 ハ排 日 鮮 人 ノ部 落 多 ク日本 人 ハ固 ヨリ密 偵

注 意 者 十 二名 ヲ捕ヘ 長 白 ニ於 テ協 同 取 調 ヲ ナ セリ

中 ニ小峯 苓 ナ ル 一部落 ア リ此 ノ部落 ノ住 民 ハ近時 親 日的 傾向 ヲ有 シ

岸 ニ対 シ日支 協 同 捜 査 ヲ実 施 シ (朝 参密 第 一〇 一五号 報 告 参 照 )要

(3) 吉 林 方 面

リ免 レ ント企 図 シ ツツ ア リ之 ヲ助長 ス ル ハ偵 察 上多 大 ノ便 ア ルノ ミ

ナ ラ ス他 ノ排 日部 落住 民 ヲ懐 柔 ス ル ニ利 益 多 キ ヲ認 ム

普信 総会 ナ ル モノ ヲ組 織 シ他 ノ排 日者ト 対 抗 シ不逞 者 ノ脅迫 ノ手 ヨ

(5) 上 海 方 面

此 ノ方 面 ニ於 ケ ル排 日的 気 勢 ハ接 壌 地方 ノ如 ク濃 厚 ナ ラ サ ル モ上

東 方 約 十 五 里吉 林︱ 額 穆 索道 上 新站 ニ於 テ ハ所 在排 日鮮 人 集 合 シ上

海 及 浦 塩 方 面 ト気 息 相 通 シ陰 ニ活 躍 シ ツツ ア ル カ如 ク十月 一日吉 林

海 方 面 ヨリ モ田栄 化 、 張 徳慶 ノ二名 之 ニ参 加 シ会 議 ヲ開 キ其 ノ議 題

所 謂在 上 海 仮 政 府 ナ ル モノ ハ其 ノ後 米 国 在 留 鮮人 ト気 脈 ヲ通 シ活

ル在 留鮮 人 ノ調 査 ヲ始 メタ ル ヲ以 テ排 日鮮 人 等 ハ大 恐惶 ヲ来 シ他 ノ

動 シツ ツ ア リ シ カ十 月十 七 、 八 日 頃 ヨリ仏 国 総領 事 ハ仏 租界 内 ニア

ノ主 要 ナ ル モ ノ ハ米 国 人 ヨリ ス ル借 款 問題 ナ リ シ カ如 シ 此 ノ方 面 ニ於 テ最 モ勢 力 ア ル ハ鄭 安 立 ニシテ彼 ハ固 ヨリ独 立 ヲ夢

シ爆 弾 ノ所 有 者 ハ之カ 隠 匿 ニ努 メ シ カ其 ノ後 同 領事 ハ十 月 二 十 四 日

租 界 内 ニ移 転 ス ル者 布哇 、北 満 等 ニ行 ケ ル モノ アリ独 立 新聞 ハ休 刊

想 シア ル モ其理想 ト ス ル処 ハ現在 ノ朝 鮮 ノ独立 ニアラ ス シテ吉 林 方 面 在 住 ノ鮮 人 張督 軍 ニ快 カラ サ ル支 那 人 ヲ合 シ支 鮮 合 同 ノ 一国 家 ヲ

(4) ニ コリ ス ク方面

リト

ヲ開 キ将来 各 部 毎 ニ極 メ テ秘 密 裡 ニ独 立運 動 ヲ継続 ス ヘキ ヲ決 議 セ

迄 ニ仮 政府 ノ立 退 ヲ命 シ遂 ニ之 ヲ閉 鎖 ス ル ニ至 レリ彼 等 幹 部 ハ会 議

組 織 シ支 那 ニ対 シ独 立 ヲ宣言 セ ント企 図 シ ア ル モノ ノ如 シ

露 領 方 面 ニ於 テ武 力 侵 入 ノ主唱 者 タ ル李東 輝 ハ目下 上 海 ニア リ文

此 ノ所謂 仮 政 府 ナ ル モ ノノ閉 鎖 ヲ命 セラ レシ ハ彼 等 ノ為 一大打撃

昌 範 ハ依 然 ﹁ニコリ ス ク﹂附 近 ニア リ テ排 日 的行 動 ノ劃策 ニ腐 心 シ ア リ由 来 ﹁ニ コリ ス ク﹂ ヲ中 心 ト ス ル其 ノ西 方 秋 豊 附 近 ハ浦 塩新 韓

シタ ル疑 ナ キ能 ハサ ル モ該仮 政 府 ナ ル モノ ノ唯 名 ア ルノ ミ ニシテ実

力 ナ ク仏 国官 憲 ノ 一繋 ニ逢 フヤ直 チ ニ解散 ノ止 ムナ キ ニ至 リ決 シテ

ナ リ ト信 ス固 ヨリ此 ノ事 タ ルヤ仏 国官 憲 ノ単 ニ形式 的 申 訳 的 ニ実 施

有 力 ナ ル モ ノ ニア ラ サ ル コト ヲ 一般 ニ知 ラ シメ殊 ニ鮮 内 地 ニ於 テ該

村 ト相俟 テ排 日 ノ策源 地 ナ リ文 昌範 ハ ﹁ニ コリ ス ク﹂ ニ妾 宅 ヲ有 シ

宅 、青 年 会 及東 興学 校 ヲ襲 ヒ文 昌 範 逮 捕 ノ目的 ヲ以 テ家 宅捜 索 ヲ実

之 ヲ探 知 シ タ ル同地 憲 兵 ハ守 備 隊ト 協 力 十 月 六 日払 暁 ヲ期 シ其 ノ妾

施 セ シカ遺 憾 ナカ ラ之 ヲ逸 セリ文 ハ当 日窃 ニ尼 市 ヨリ逃走 セリ但 シ

政 府 ヲ信 用 シツ ツ ア リ シ徒輩 ニ与 ヘタ ル影響 ハ大 ナ ル ヘキ ヲ信 ス本

五 日) ニ依 レ ハ金 奎 植 ハ巴 里 ヨリ米 国 ニ赴 キ已 ニ華 盛頓 ニ到 著 シ李

一、華 盛 頓 ヨリ上 海 ノ所 謂大 韓 臨 時 政 府 ニ達 シタ ル電 報 ( 九月二十

期 間 此 ノ方 面 ヨリ得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

本 家宅 捜 索 ハ排 日者 間 ニ大 恐慌 ヲ来 シ彼 等 ノ心胆 ヲ寒 カラ シ メタ リ 当 日押 収 セ ル書 類其 他 ニ依 リ 調 査 スル ニ文昌 範 ハ極 力 軍資 金 ノ募 集 中 ニ シテ十 月 十 五 日頃 ヲ以 テ武力 侵 入 ヲ実施 セ ン ト ノ計 画 アリ シ カ如 シ

一、 法 務 総長 申奎 植 ノ巴 里 ニ赴 ク コト ハ彼カ 健 康 未 タ充 分 回復 セ サ

発 ノ電 報 ニ接 シ該 議 員 ニ対 シ感 謝 ノ電 報 ヲ発 シタ リ ト

ルト所 謂 大 統 領 李承 晩 当 地 ニ来 ル ニ就 テ ハ尚充 分 ノ協議 ヲ遂 ク ヘキ

承 晩 ハ遠 カ ラ ス上 海ニ 来 ル ヘシト之 レ彼 等 ノ予 メ決 定 セ ル如 ク国 務

臨 時 総 統 ノ代 理 ト シテ ハ徐 載 弼其 ノ任 ニ当 リ ツ ツ ア リ

ノ駐 在 員 ハ目 下華 盛 頓 ニ滞 在 シア ル呂 運 弘 ト ナ ル ヘシト 云 フ

事 項 少 カラ スト ノ理 由 ノ許 ニ巴 里 ニ赴 ク コト ハ見 合 セト ナ レリ巴 里

院 会 議 ヲ開 キ其 ノ将 来 執 ル ヘキ方 針 ヲ決 ス ル モノ ト察 セラ ル目 下 李

一、 四 年前 ヨリ北 満 方 面 ニ於 テ排 日 運動 ヲ ナ シ煽 動 演説 ニ妙 ヲ得 タ

三 、軍 隊 ノ状 況

リ ト称 セラ ル ル尹昌 浩 ハ ( 早 大 出 身 二 十 八歳 ) 上 海ニ 来 リ青 年 団 ニ 於 テ十 月 八 日夜 煽 動 演 説 ヲ ナ シ満 洲 一帯 ニ ハ数 万 ノ健児 ヲ結 束 シ得

九 月 下 旬 以 来 ノ間 島 及 鴨 緑 江 対岸 方 面 ノ状況 ニ鑑 ミ豆満 江方 面 ニ

兵 力 ヲ増 加 シ平 安 北 道 厚 州古 邑及 倉 坪 ( 共 ニ中 江鎮 上流 ) ニ新 ニ 一

( 会 寧 東 方) 及高岺 鎮 ニ増 加 シ鴨 緑 江 方 面 ニ於 テ ハ恵山 鎮 及 義 州 ニ

於 テ ハ茂 山 、会 寧 、 穏 城 及 鍾 城 ニ兵 力 ヲ増 加 シ 新 ニ 一部 隊 ヲ 行 営

一、 所 謂 臨 時 政府 ノ機 関新 聞 タ ル ﹁独 立﹂ ノ外 今 回 更 ニ 一新 聞 発 行

ニア リト語 レリト 云 フ

タ リ唯 不快 ニ感 セ シ ハ今 回北 京 ニ於 テ屡 々独 立 反 対 ノ説 ヲ聞 キ タ ル

ノ計 画 アリ 十月 十 日 前後 第 一号 ヲ刊 行 セ シ筈 此 ノ新 聞 ハ李 東 輝 ノ主

十 月 三十 一日 天長 節 祝 日当 日平壌 ニ於 テ男 女学 生 騒 擾 セ シカ引 続

朝 鮮軍参 謀部

キ十 一月 一日及 同 三 日 両 回高 等 普 通学 校 生 徒 ノ若 干 騒 擾 シ十 一月十

鮮内外 一般 ノ状況

図省略

張 ス ル武 力 手段 ニ依 ル独立 ニ反 対 シ自 治 ヲ得 テ而 シ テ後 独立 ニ至 ラ

自 十 一月 一日 至 十 一月 三 十 日

大 正 八年 十 二月 三 日

朝 特 報 第 七十 九 号

四

部 隊 ヲ配 置 セリ十 月 三 十 一日 ニ於 ケ ル軍隊 ノ配 置 ハ別紙 要 図 ノ如 シ

ント ノ漸 進 主 義 ノ モノ ニ シテ申 奎植 ノ弟 某 等 之 ヲ企 図 シ鮮 人 一富豪 ノ出 資 ニ係 ル モノ ト ス而 シテ此 ノ新 聞発 行 セラ ル ル ニ至 ラ ハ自 然 自 治派 ト 独立 派 ト ノ軋 轢 ヲ生 ス ル コト ト ナ リ所 謂 臨時 政府 基 礎 動 揺 ノ

一、仏 国 総 領 事 ハ十 月 十七 、 八 日頃 ヨリ租 界 在留 排 日鮮 人 ヲ調 査 シ

原 因 ト ナ ル ヘシト予 期 セラ ル

ニ行 ケ ル モノ アリ 、独 立 新 聞 ハ休 刊 シ爆 裂 弾 所有 者 ハ之カ 隠匿 ニ努

始 メタ ル為 排 日鮮 人 ハ大 恐 惶 ヲ起 シ他 ニ移 転 ス ル モ ノ布 哇 、 北満 等

一、 排 日鮮 人 仮 政府 ハ十 月 二 十 四 日迄 ニ仏 国 総領 事 ヨリ立 退 ヲ命 セ

六 日 ニ ハ黄 海 道 載寧 ニ於 テ約 三十名 ノ鮮 人 万歳 ヲ唱ヘ 騒 擾 セ シカ近

鮮 内状 況

ラ ル ヘキ内 報 ニ接 シ政 府 員 ハ上 海市 内各 所 ニ転 居 セリ幹 部 会 議 ハ将

時 一般 民 ノ之 ニ附和 雷 同 ス ル コト尠 シ葢 シ三 月 以来 ノ騒 擾 ニ鑑 ミ何

メツ ツ ア リ

一、 所 謂 臨 時 政 府 ハ米 国 加 州 選出 上 院 議 員カ 韓園 独 立 ノ正 当 ナ ルヲ

等 利益 ナ キ ヲ悟 リタ ル結 果 ナ ル カ如 シ之 レ 一面 ニ於 テ ハ喜 フ ヘキ現

来 極 メ テ秘 密 裡 ニ独 立運 動 ヲ継続 ス ル ニ決 セリ

認 メ之 ヲ援 助 ス ヘキ決 議案 ヲ上院 ニ提 出 シタ リ ト ノ十 月 七 日華 盛 頓

象 ナ リ ト ス然 リト雖 裏 面 ニ於 ケ ル煽 動資 金 ノ徴 収 流 言 蜚 語 ハ今 尚熾

シ如 ク同 日 市 内 ニ於 テ旧韓 國 旗 、 太極 旗 及 檀 君 紀念 云 々ト記 セ ル旗

力 捜 査 ノ結 果 十 一月 十 一日 安 東 ニテ汽車 ヨリ下 車 セラ レ シ処 ヲ取押

申 出 テ耶 蘇教 南 監 理 派 経営 ノ培 花 女学 校 寄 宿 生 全 部 四十 余 名 ハ無 断

等 普 通 学 校 生徒 ハ教 師 ニ対 シ午 後 ノ授 業 ヲ廃 シ帰宅 ヲ許 サ レ ン事 ヲ

旦登 校 シ二時 間 ノ授 業 ヲ終 ルヤ生 徒 ノ大 部 分 ハ無断 退 校 シ又 女子 高

等 若 干 ヲ発 見 セ シカ 二十 七 日 ニ至 リ天道 派 経 営 ノ普 成学 校 生 徒 ハ 一

ヘ 一旦 新義 州 鉄 道 ホテ ル ニ同 行 次 テ京城 ニ帰 還 総督 官 邸 内 玉泉 邸 ニ

シテ示 威 運 動決 行 ノ兆 アリ シカ警 務機 関 ノ活 動 ニヨリ彼 等 ノ企 画 ハ

寄 宿 舎 ヲ脱出 シ各 種 ノ不穏 文 書 ヲ発 見 ス ル等 不穏 ノ情 況 稍 々濃厚 ニ

李〓 公殿 下 十 一月 九 日夜 ヨリ 行衛 不明ト ナ リ警 務 官 憲 及 憲 兵隊 協

ニシ テ注意 警 戒 ヲ要 ス ル モノト 認 ム

ノ詳 細 ニ就 テ ハ朝 参 密第 一 一六 一号 ヲ以 テ報 告 済 )右 ノ外 本 期 間 ニ

入 レリ近 ク徳 寿 宮 内 ノ修 築 完 了 ヲ待 ツ テ該 宮 内 ニ移 ス筈 ナリ (本 件

一、十 一月 二 十 八 日午 後 四時 半 頃 京 城府 安 国 道 路 広場 ニ於 テ太極 旗

全然 失 敗 ニ帰 セリ

ヲ打 振 リ独 立 万歳 ヲ高 唱 セ ント シ約 二 百名 群 集 セ シカ機 ヲ逸 セ ス解

一、 十 一月 一日朝 来平 壌 府 内 二箇 所 ニ於 テ群 集 約 二百 名 万 歳 ヲ高 唱

敬 ヲ命 シ事 ナ キ ヲ得 タ リ

於 ケ ル主 ナ ル出 来 事 左 ノ如 シ

一、 十 一月 三 日平 壌高 等 普 通学 校 生 徒 (三 月 ノ騒擾 ニ於 ケ ル有 力 ナ

シ警 察 ニテ解散 セ シ ム

鮮 外 状 況

然 レト モ再 ヒ数 団ト ナリ府 内 ヲ練 リ行 キ シカ此 不 穏行 為 ハ耶 蘇 教 徒

由ト ナ ル ニ至 ラ ハ江岸 ヲ襲 ヒ馬 賊 的 行 為 ヲナ ス ハ絶 無 ヲ保 シ難 ク大

起 ス ル コト無 キ カ如 キ形 勢 ニア リ然 レト モ結 氷 ニ伴 ヒ江 上 ノ来往 自

ル モノ減 少 シ 一般平 静 ニ帰 シツ ツ ア ルカ如 ク武 力 侵 襲 又 ハ騒 擾 ヲ惹

金 穀 ノ徴 収 及 流言蜚 語 ハ今尚 跡 ヲ絶 タ サ ル モ近 来 不逞 者 ノ往来 ス

豆満 江対岸 方 面

ル主 謀 者 ) 約 二十 五 名 登校 セシ モ授 業 ヲ受 ケ サ ル ノミ ナ ラ ス教 師 ノ 訓 戒 ヲ肯 セ ス退校 シ門前 ニ於 テ予 テ準 備 シア リ シ太極 旗 ヲ打 振リ 万

ト何 等 カ ノ連 絡 ア リ シ カ如 シ又 女 子 高 等普 通学 校 生徒 モ亦 崇 実 女 学

歳 ヲ唱 ヘ将 ニ市街 ニ出 テ示 威 運 動 ヲ為 サ ント セ シ ヲ解 散 セシ メ タリ

校 生 徒 ノ誘 惑 ヲ受 ケ十 一月 四、 五 日 ノ両 日 ニ亘 リ休校 セリ

ナ ル警 戒 ヲ要 ス ル モ ノト認 ム

旗 ヲ路 上 ニ散 布 セリ憲 兵警 察 官 ノ現 場 ニ到 リ シト キ ハ已 ニ解 散 シタ

派 ハ逃 走 シ テ逮 捕 シ得 サ リ シ旨汪 清 県 知 県 ヨリ百 草 溝領 事 ニ通 報 ア

索 ヲナ シ露 国 式 小銃 三 、支 那 式小 銃 二 ヲ押収 セ シカ徐 一、張 鳳 漢 一

一、十 月 二十 八 日支 那 巡 防隊 ハ大 坎 子 及汪 清 附 近 鮮 人部 落 ノ家 宅捜

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

一、十 一月 十 四 日午 後黄 海 道 載 寧 邑 内 ニ於 テ鮮 人 約 三十 名 数 回 ニ亘

ル後 ナ リ キ当 日 ハ市 日 ニシテ出 市 人 員 壱 万 数千 名 ニ達 シア リ シ モ雷

リ万 歳 ヲ唱 ヘ内 一名 ノ青 年 ハ不 穏 文 書 ヲ朗読 シ他 ノ二名 ハ旧 韓 国 々

一、京 城 府 ニ於 テ 不逞 鮮 人 ハ檀 君 教 ノ建 国 紀念 日 ( 陰 暦 十月 三 日 陽

同 ス ル モノ ナ カリ キ

一、 不逞 鮮 人 巨 魁 鄭載 冕 竝 在露 領尹 俊凞 、 李 翼燦 、 李 豪 班 、鄭 基 善

リ

暦 十 一月 二十 五 日) ヲ期 シ市 民 ヲ煽 動 シテ 騒擾 ヲ惹起 セ ント企 画 セ

背

嚢 

一八 

喇

叭 

二

小銃 ハ他 ニ転 送 セ シ モノ ノ如 ク所在 不明 ナ リ此等 不逞 鮮 人 ハ四 散

等 ハ十 月 二十 九 日 竜井 村 ニ来 リ米 人 経営 耶 蘇 病 院 構 内 ニ集 合 シ資 金 募 集 ニ従事 セ シカ我 官憲 ニテ ハ之 カ逮 捕 方 ヲ手 配 シ四 日尹 俊凞 ノ構

逸 走 シ三名 ヲ逮 捕 セリ同 地 ニ在 リ シ不逞 鮮 人 ハ約 五十 ニシテ 中隊 ニ

一、 十 一月 二十 五 日即 檀君 紀 元 節 ヲ期 シ間 島 鮮 人市 街 ニ於 テ排 日鮮

編 成 シ アリ シカ如 シ

人 万歳 ヲ唱 ヘント セ シ モ日支 官 憲 ノ取 締 ノ為 解 散 セリ然 レト モ鮮 人

シ排 日鮮 人 一ヲ逮 捕 セ リ 一、 十 一月中 旬 大 坎 子 附 近 ニ ハ不 逞 鮮 人 ノ集 団 ナ ク徐 一等 ハ附 近 村

商 店 ハ悉 ク閉 店 セリ 此 日鮮 人 ノ同 地 ニ入 リ シ者 約 三百 ニシテ支 那 軍

外 ニ出 テ シヲ知 リ之 ヲ逮捕 セ ント セ シ モ之 ヲ逸 シ五 日夜 構 外 ニ出 テ

一、 一時 露 領 方 面 ニ逃 避 シ在 リ シ間島 地方 不逞 鮮 人 首領 馬 晋 、 南 世

落 ニ潜伏 シア ルカ如 シ

隊 ノ出 動 セシ モノ約 四 十 ナ リ

所在 不逞 者 ノ掠 奪 及 通行 鮮 人 ニ対 ス ル取 締 及親 日鮮 人 ノ拉去 等 ハ

極 、 具 春 先 、崔 起 鶴 、 金錫 寛 等 ハ間島 ニ帰 来 シ明 東 村 太拉 子 附 近 ニ

一、 間島 ニ於 ケ ル独 立 機 関 タ ル国 民 会 ハ間 島 ヲ五 部 ニ分 チ北 部 ヲ蛤

シ テ ハ支 那 側 モ相 当 ノ好 意 ヲ表 シア ルカ如 ク 一般 静 穏 ニシテ武 力 侵

行 ハレツ ツ ア ル カ如 キ モ集 団 ト認 ム ヘキ モノナ ク不 逞 者 ノ逮 捕 ニ関

鴨 緑 江 対岸 方 面

蟆 塘 方 面 中央 部 ヲ局 子 街附 近東 部 ヲ鍾 城間 島 方 面 西 部 ヲ明 月 溝 附 近

潜 伏 シ ア ル モノ ノ如 シ

南 部 ヲ茂 山間 島 及 竜 井 村附 近 ト シ各 支 部 ヲ設 置 ス ヘク汪清 県 方 面 ハ 依 然 正義 団 ノ根 拠ト ナ スカ如 シ

ニ伴 ヒ江 岸 在 住 民 ニ対 シ馬 賊 的 行為 ヲ ナ ス コト ハ絶 無 ヲ保 シ難 ク警

襲 等 近 ク実 現 ス ル コト ナ カ ル ヘシ然 レト モ豆満 江方 面 ト同 シク結 氷

一、独 立 団 首脳 者 孟 憲 奎 ハ支 那 官憲 之 ヲ逮 捕 シ通溝 輯 安県 警 察 署 ニ

本期 間 此 ノ方 面 ヨリ得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

戒 ヲ要 ス ル モノト 認 ム

一、十 一月中 旬 ニ至 リテ安 図 県 内 ニテ ハ支 那 官憲 ノ厳 重 ナ ル取 締 ニ ヨリ 不逞 鮮 人 ノ独 立 運 動跡 ヲ絶 チタ ルカ如 ク又汪 清 県、 延 吉 県 、和 竜 県内 ニ ハ処 々二、 三 十名 ノ不 逞 鮮 人跳 梁 シ ア ル外 集団 ナ ク明 月溝 (局 子街 西 方 小廟 溝 附 近) 附 近 ニ於 テ モ十 月 三 十 一日数 人 ノ排 日鮮

拘 禁支 那 官 憲 ニテ取 調 中 ナ ル カ独 立団 ニテ ハ同 人 ノ釈 放 ヲ熱 望 シ請

一、輯 安 県 覇 王槽 独立 団 有 力 者 承英 俊 ハ十 一月 一日 通 化県 八道 溝 ヨ

願 書 ヲ警 察 所長 ニ出 シ運 動 中 ナ リ

人金 穀 ヲ強 要 セ シ外 其 ノ後 同 地 ヲ通 過 シ西 間 島 ニ向 ヒ シ モノナ ク平

一、露 領 ヨリ局 子 街 北 方約 四里 ナ ル 一両 溝 ニ入 リ込 ミ タ ル不 逞鮮 人

穏 ナリ

ニ至 リ九 月 九 日頃 十 五 組 ヨリ成 ル寄 附 金 募集 団 ヲ組 織 シ撫 松 、長 白 、

リ輯安 県 三道溝 ( 帽 児 山 ノ西 南 十 三里 ) ニ来 リ独 立 団 ノ設 置 ヲ勧誘

二〇

シ ツツ ア リ

服 

ノ案 内 ニ ヨリ支 那 巡警 約 五十 我 警官 二 、 一両 溝 ニ到 リ全 村 ノ家宅 捜

軍

約 七十 名 ア リ シ カ内 二名 十 一月 二 十 一日間 島 総領 事 館 ニ自 首 セリ其

二 六 

一、撫 松 県 独 立団 ハ資 金 欠 乏 シ団 ノ壮 丁 ハ 一時 解 散 ノ止 ムナ キ状 況 帽 

索 ヲ ナ シ次 ノ品員 ヲ押 収 セ リ 軍

樺甸 ノ各 県 ニ派遣 セリ ト

シテ大 ナ ル注意 ヲ要 ス此際 之 ニ徹底 的 打撃 ヲ与 フ ル必 要 アラ ン懐 柔

脱 出 事 件 ノ如 キ彼 等 ノ画 策 ニナリ シ ハ明 ニ シテ排 日 行 動 ノ策 源 地 ト

離 間固 ヨリ可 ナ リト雖 モ頑 迷 度 シ難 キ輩 ニ対 シテ ハ寧 ロ辛 辣 ナ ル手

柳 河県 三 源 浦及 通 化 県哈 泥 河韓 族 会 ニ於 テ モ資 金 募 集 意 ノ如 クナ ラ ス窮 乏 ヲ告 ケ 又屡 次 ノ資 金 徴 集 ハ 一般 民 ノ反感 ヲ買 ヒ同 情 ヲ失 ヒ

段 ヲ取 リ彼 等 ヲ震駭 セ シ ム ルヲ可 ト セン

一、 三岔 口方 面 ニ於 テ ハ排 日鮮 人 其 爪 牙 ヲ磨 ク コト意 ノ如 ク ナ ラ ス

刑 ニ処 ス ヘシト ノ激 論 者 サ ヘア リ シ カ結 局 呂 帰 来 セ ハ其 ノ事 情 調 査

亨 査 弁 ノ会議 ヲ開 キ呂 帰 来 セ ハ警 務 総長 ノ手 ニテ之 ヲ捕 縛 シ直 ニ死

リ シカ之 ニ関 シテ ハ彼 等 一派 ノ反 対熾 ニシ テ十 一月 十 七日 ニ ハ呂 運

呂 運亨 上京 一件 ニ就 テ ハ朝 参 密 第 一 一六 九 号 ヲ 以 テ報 告 ス ル処 ア

ツ ツア リ

漸 次 西 南 方 ノ支 那 領 土 ニ向 ヒ十 一月 上 旬 王 八〓 子 ニ集 合 シツ ツ ア ル

﹁ニ コリ スク﹂ 方面

者約百五十名アリ

ノ上 其 ノ罪 ヲ問 フ コト ニ決 定 セリ ト謂 フ

ノ住 所 ヲ変 ス ル者多 ク相 互 ノ間 ニスラ之 ヲ秘 密 ニス ル ノ有 様 ニテ当

一、 十 月 下 旬行 ハレ シ仏 国 官 憲 ノ仮 政 府解 散 ノ処 置 ニ伴 ヒ彼 等 鮮 人

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

一、羅 子 溝 方 面 ニア リ テ ハ近時 支 那 当 局 ノ排 日鮮 人 取 締 漸 ク厳 重 ヲ

シ十 一月 上 旬 其 ノ数 約 百 名 ニ上 レリ在 奉 天 城 内貴 金属 商 金 面保 ナ ル

加 ヘ為 ニ彼 等 ノ大 部 ハ三岔 口西北 方 約 十 一里 八 里平 金 鉱 附 近 ニ集 合

者巨 万 ノ富 ヲ傾 ケ テ馬 賊 ヲ買 収 シ武 器 ヲ蒐 集 シ熾 ン ニ排 日鮮 人 ヲ煽

去 ス ル ル モノ上 海附 近 ノ蘇 州 、 杭 州其 ノ他 ノ地 ニ移 転 ス ル モノ各 国

共 同 租界 ニ転 住 ス ル モノ等 一時 ハ混 雑 セ リ此 騒擾 中 申 奎 植 、李 東 暉

時 彼 等 ハ仏 国 領 事 館 ヨリ ノ内 報 ニヨリ遽 カ ニ狼 狽 シ布 哇 北満 等 ニ転

及閔 始 栄等 五人 上 海 旧 米 国租 界 楊 樹浦 、 新唐 里 、 工界 志 成 会 ニ於 テ

動 シ ツツ ア リ ト謂 フ

ク﹂ 排 日鮮 人 ト熾 ン ニ交 通 シア リ シ如 ク又 再 ヒ上 海 ニ逸 走 セ リ ト ノ

会 議 ヲ ナ シ今 回 ノ事 ハ仏 国 領事 館 カ外間 ヨリ迫 ラ レ已 ムヲ得 ス シテ

一、 文 昌範 ハ十 一月 三 日上 海 ヨリ帰 リ浦 潮 新 韓 村 ニ潜 ミ ﹁ニ コリ ス

一、 ﹁ニ コリ スク﹂東 方 約 五里 ﹁ラ コフカ﹂ 附 近 ニ ハ排 日 鮮 人 約 二

モノ ニアラ ス此際 何 等 反 抗 ノ態 度 ヲ執 ラ ス従 順 ヲ旨 ト シテ同 情 ヲ博

行 ヘル 一時 的 ノ モノ ニシテ素 ヨリ独 立運 動 ヲ絶 対 ニ禁 止 セン ト ス ル

報 アリ

百 名 アリ テ 小銃 約 百 ヲ蒐 集 シ十 二月 末或 ハ旧正 月 頃 武 力侵 入 ヲ実 行

ス ル ニ如 カ ス独立 運 動 ハ従 来 ノ方 針 ニ随 テ同 志 ヲ督 励 シ更 ニ 一層 ノ

セ ント計 画 シツ ツ ア ル モノ ノ如 シ我 官憲 ノ取締 厳 重 ト ナ リ シ為 此 ノ 如 キ森 林 地帯 ニ潜 ミ事 ヲ計 ル ニ至 リ シ モ ノナ ラ ン

努 力 ヲ ナ シ各 国人 ノ笑 ヲ招 ク ヘカ ラ ス唯 此事 件 ニ ヨリ 朝鮮 内 地 ヨリ

李 東 輝 等 ハ在 仏 巴 里 ノ鮮 人 ニ対 シ至 急 同 地滞 在 ノ支 那 及 米国 ノ委

ヨリ ノ送 金 ヲ急 カ シ ム ヘ シト決 議 セリ ト云 フ

ノ送 金 ハ従 来 ノ如 クナ ラ サ ル ヘケ レ ハ此際 至 急 金 奎 植 ニ打 電 シ米 国

上 海 方 面 十 月 下 旬 仏国 官 憲 ヨリ仮 政府 ノ閉 鎖 ヲ命 セラ レシ ハ確 ニ彼 等 ノ 一

一時 解 散 ノ形 ヲナ セシ モ尚 随 所 ニ運 動 ヲ続 ケ ツツ ア リ今 回 ノ李〓 公

大 打 撃 ナ リ シ ニ相 違 ナ キ モ仏国 官 憲 ノ処 置 ハ徹 底 的 ナ ラ ス仮 政 府 ハ

シ裏 面 ノ運 動 ヲ ナ シ ツツ ア リ

此 ノ派 ハ未 タ表 面 ヨリ之 ヲ主 張 セス唯 李承 晩 ノ提 議 ニ同 意 ヲ表

ルカ如 キ過 激手 段 ニ出 ツ ル モ ノ ニ非 ス唯 隠 レタ ル内 情 ヲ宣 伝 シ テ世

員 ニ請 ヒ仏 国政 府 ニ対 シ在 上海 ノ独 立 運 動者 ハ決 シテ平 和 ヲ破 壊 ス

(二) 兵力独立派

安昌 浩

西 比利 亜 、 北満 等 ニア ル モノ其 ノ後 援 タリ金 嘉 鎮 来 リテ 一層 気

李 東 輝 (国 務 総 理)

界 ノ同 情 ヲ得 ント ス ル ニ過 キ ス同 情 ア ル処置 ヲ採 ル コト ヲ領 事 ニ訓

勢 ヲ昂 メタ リ

令 スベ キ ヲ懇求 セ ヨト ノ電 報 ヲ発 シ又 支 那南 方 側 ノ上 海 ニ在 ル者 及 各 省 ノ同 情 者 ニ対 シ此 際 特 ニ援 助 サ レ タ シト ノ依 頼 状 数十 通 ヲ発 シ

(三) 宣 伝 独立 派

宣伝 ニ ヨリ テ外 国 ノ同 情 ヲ得 国際 同 盟 ニヨリ テ独 立 ヲ得 ルヲ可

彼 等 ハ各 方 面 ニ対 ス ル専 任者 ヲ定 メ支 那 側 ハ申 奎 植 、 朝鮮 内 地 ニ ハ

トス

李 剛 、仏 国 ニ ハ李 東 輝 、米 国 ニハ金 錫 鉱 、 我国 ニ対 シテ ハ金 公 済 ヲ 主任 トセリ

自 治 主張 者 ハ 一時 其 ノ主 張 ヲ撤 回 シ従 来 ノ如 ク兵 力 ヲ用 ユヘキ好 機

三 派均 シク熱 心 ニ議 論 ヲ闘 ハシ ツツ ア リ兵 力独 立 派 ニテ ハ過 激 主

会 ア レ ハ之 レ ニ乗 シ兵 力 ヲ用 フ ヘク絶 エス宣伝 運 動 ニ従事 ス ル コト

一、朝 鮮 男 爵金 嘉 鎮 父 子 ハ十 一月初 メ上 海 ニ来 リ現 ニ仏国 租 界 霞 飛

メ得 ル コト ヲ断 言 シ虐 政 ノ下 ニ奴 隷 的 生 活 ヲ ナ サ ン ヨリ ハ独 立 軍 旗

ニ大 勢傾 キ ア リ議 政 院 ハ多 分 十 一月 八 日 ヨリ開 会 シ此 大勢 ニ随 テ決

シ タ ル程 ニテ ( 但 シ此企 テ ハ申 等 ノ勧 説 ニヨリ中 止 シ タリ) 之 カ為

ノ下 ニ潔 ク死 ス ル ニ如 カ スト只 管 煽 動 的 言辞 ヲ弄 シ ツツ ア リ ト云 フ

議 ス ヘシト信 セラ ル李 始 栄 モ北 満 ヨリ来 リ専 ラ 三派 ノ衝 突 セサ ル様

義 者 ヲ煽 動 シ決 死 団 ヲ作 リ テ他 ノ主張 者 ヲ殺戮 セ ント ノ計画 マテナ

今 回 ノ李〓 公脱 出 事 件 モ金嘉 鎮 ト連 絡 ア ル ニア ラ ス ヤト ノ疑 ア リ

緩 和 ニ奔 走 シツツ ア リ

路 支 那 郵 便 支 局 ノ二階 ニ寓居 シア リ テ臨 時政 府 ノ者 ト協 議 シツ ツ ア

一、 十 一月 四 日夜 七十 余 名 ノ男 女 排 日 鮮 人 ハ仏 国 租 界漁 陽 里 二号 ノ

リ彼 ハ既 ニ三万 ノ青 年 ヲ糾合 シツ ツ アリ テ 一令 ノ下 ニ彼 等 ヲ起 タ シ

鮮 人 小 学 校 ニ会 合 シ国 民 総会 ノ名 ノ下 ニ飽 迄 独 立 運 動 ヲ継 続 ス ル コ

謂 禁 止 ニ対 シ顔 ヲ立 テ タ ルモ ノ ニテ元 来 此 新聞 ハ禁 止 以前 ニ休 刊 シ

ニテ唯 新 聞 ノ二字 ヲ加 ヘ ﹁独 立 新 聞﹂ ト ナ シタ リ之 レ仏国 官 憲 ノ所

休刊 セ ル ﹁独 立﹂ ハ休 刊 十 日 間 ニテ再 ヒ発行 シ記 事 ハ従来 ノ如 ク

一、 独立 新 聞 ノ発行

ル コト 不 可能 ナ レ ハ第 一階梯 ト シテ先 ツ自 治 ヲ得 ル ノ策 ニ出 ツ ル ヲ

タ ル モノ ニテ仏国 官 憲 ト彼 等 ト ノ関 係 ハ此 ノ 一事 ヲ以 テ モ察 知 シ得

一、 在 布鮮 人及 在 ﹁ワ シ ント ン﹂ 李 承 晩 ヨリ此 際 一気 呵 成 ニ独 立 ス

ト ヲ決 議 セリ

ス将 来 独 立 ノ目 的 ヲ以 テ自 治 ヲ要 求 ス ル コト ニ改 ム ヘシト ノ問 題 ヲ

賢 ナ リト シ自 治 獲 得 運 動 ト ス レ ハ米 人 ヨリ ノ援 助 更 ニ大 ナ ル ヲ疑 ハ

ノ仮 政府 閉 鎖 ヲ命 セ シ以 前 ヨリ モ二 新 聞 ヲ増 セ リ 唯 月刊 ﹁自 由 ノ

其 ノ外 新 韓 日報 及 新 大 韓 (朝 鮮 文) ノ 二新聞 発 行 セ ラ レ仏 国 官憲

ラル

申奎植 ( 法部総長)

ニ議 論 三 派 ニ分 レツ ツ アリ

提 出 シ在 布哇 盧 伯 麟 之 カ為 ニ上 海 ニ来 レリ茲 ニ於 テ上 海 在 留 鮮 人間

(一) 自治 派

モ李東 輝 一派激 烈 派 ノ 為 ニ左右 セラ レ最 近東 京 及京 城 ニ於 テ ハ爆裂

一、安 昌 浩 ハ従来 穏 和 手 段 ニ依 リ目 的 ヲ達 ス ヘク主 張 シツ ツ ア リ シ

血 ﹂ ハ廃 刊 セ リ

戍病院長 、支那駐屯軍司令官、会寧衛戍病院 長

浦潮派遣軍参謀長、咸 興衛戍病院長 、青島守備軍参謀長、羅南衛

湾要塞司令官、平壌衛戍病院長、関東軍参謀長、大邱衛戍病院長、

附属庁舎栗原大佐、鎮 海湾重砲兵大隊長、竜山衛戌病院長 、永興

長、第 二十師団参謀長 、竜山兵器支廠長、鎮海湾要塞司令官 、軍

朝 鮮軍参謀 部

図省略

弾 手段 ヲ取 ル コト ニ決 セ シ旨 声 明 セリ又 李東 輝 一派 ノ過激 主 義 宣 伝

ニ至 レリ ト

五

大正九年 一月十日

朝特報第二号 自 十 二 月 一日 至 十 二月 三 十 一日

鮮内外 一般 ノ状況

ノ結 果 在 上 海 朝鮮 人 青 年 約 二 百名 中 四、 五 十名 ハ已 ニ過激 派 化 ス ル

軍隊 ノ行 動 一、新 築 若 ハ修 築中 ナ リ シ仮 兵 営 ハ十 一月中 旬 迄 ニ概 ネ完 成 シ分 散

一、嚮 ニ豆 満 江 及鴨 緑 江 上 流 方 面 ニ増 加 セ シ騎 兵 ハ十 一月 二十 日前

部 隊 ハ全 部 新 兵 営 ニ入 レリ

虎 疫 ノ関 係 上 一時 開 城 移 転 ヲ見合 セア リ シ新幕 中 隊 ハ十 一月 十 一

後 全部 原 隊 ニ復 帰 セリ

鮮 内 情 況

セ シ歩 兵 一大隊 機 関 銃 一隊 ハ該 方面 ノ状 況鎮 静 ニ帰 シ不逞 者 ノ企 図

一、九 月 末 第 二 十師 団 歩 兵 第 七 十九 連 隊 ヨリ第 十 九 師 団 方面 ニ派 遣

事 業 ニ従事 シツ ツ ア ル内 地 人 ハ不安 ヲ感 シ続 々之 レヲ中 止 ス ル モノ

尚 全 鮮 ヲ掩 ヒツ ツ ア リ目 下 ノ状 態 ニシテ永 続 セ ンカ単 身 僻 遠 ノ地 ニ

鮮 人 ノ通有 性 タ ル陰 謀 画 策 ハ依 然 ト シテ所 在 ニ行 ハレ不 安 ノ空 気 ハ

本 期 間若 干 ノ事 故 ハアリ シ モ 一般 ニ静 穏 ニ経 過 セリ然 リト雖 彼 等

モ頓 挫 セシ状 況 ナ ルヲ以 テ十 二 月上 旬 之 ヲ帰 還 セ シム ル ニ決 シ帰還

ヲ生 ス ヘク半 島 開 発 上 一大頓 挫 ヲ来 スナ キ ヤ ヲ虞 ル既 ニ前 号 ニ於 テ

十 一月 三十 日 ニ於 ケ ル軍 隊 配備 ハ別 紙要 図 ノ如 シ

日 開城 ニ移 転 セリ

準 備中 ナ リ該 部隊 ハ十 二月 五 日 清津 乗 船 六 日 元山 上 陸 竜 山 ニ帰 還 ス

総督 府 村 田 少将 、 奉 天 町 野 中 佐 、朝 鮮 総 督府 内 務 局 長 、奉 天 鈴 木

参 謀 次 長 、 哈爾 賓 石 坂 少 将 、陸 軍 次官 、 支 那公 使 館 附 武官 、朝 鮮

ル モ世 界 ノ大勢 ヲ了 解 シ経 済的 其 ノ他 ノ関 係 上 親 日行 為 ヲ ナ ス モ ノ

テ戦慄 セ シ ム ル コト必 要 ナリ 一方 衷 心親 日思 想 ヲ有 ス ル モノ然 ラ サ

シ若 ク ハ行 動 ヲナ ス モノ ニ対 シテ ハ峻 烈 ナ ル制 裁 ヲ加 ヘ不 逞輩 ヲ シ

同 化 懐 柔 一視 同 仁 固 ヨリ根 本主 義 ニ於 テ可 ナ ル モ不逞 ノ言 辞 ヲ弄

モ述 ヘシ如 ク警 務 機 関 ノ内容 充 実 ハ目 下 ノ急 務 ト ス

少佐 、朝 鮮 総督 府 警 務 局 長 、 南部 烏 蘇 里 派遣 隊 長 、 朝 鮮憲 兵 隊 司

ニ対 シテ ハ大 ナ ル庇 護 ヲ与 フ ル必要 ア リ此際 根 本的 悪 思 想 ヲ有 ス ル

本書発送先

ル予定 ナ リ

令 官 、陸 軍運 輸 部 釜 山 支 部 長 、第 十 九 師 団参 謀 長 、 朝 鮮陸 軍倉 庫

徒 輩 ノ懐 柔 ニ苦 心 ス ル ヨリ モ親 日 者 ノ庇 護 ニ力 ヲ尽 シ親 日 ノ勢 ヲ助

ヲ加 ヘラ ル ヘキ ヲ顧 慮 シ我官 憲 ニ於 テ調 査 スル モ脅迫 ヲ受 ケ タ ル事

テ彼 等良 民 ハ此 事 実 ヲ我 官憲 ニ訴 ヘ ンカ不逞 輩 ノ為 更 ニ大 ナ ル暴 虐

下旬 警 務 官 憲 ハ之 レカ首 脳 者 ヲ検 挙 セリ

為 シ常 ニ各 秘 密 結 社 ノ首 脳 者 等 ト会合 謀 議 ヲ凝 シ居 タ リ シカ十 一月

ル ヘシト ノ情 報 ヲ得 タ ル モ遂ニ 所 在 ヲ知 ルヲ得 サリ シカ如 キ之 ナリ

蟆 塘 方面 ノ首 魁 具 春 先 ノ十 二月 十 日頃 局 子街 西 南 方〓 湾 子 附 近 ニ来

於 テ趙英 外 一名 ヲ逮 捕 ス ルヲ得 タ ル モ首 魁 池 松 ヲ逸 シタ ルカ如 キ蛤

モ銃 器 ノ所 在 ヲ発 見 ス ル ヲ得 ス又 十 二月 一日樺 田社 ニ於 ケ ル検 挙 ニ

十 一月 二十 四 日 一両溝 ニ於 ケ ル検 挙 ニ於 テ被 服 若干 ヲ獲 得 シ タ ル

ノ検 挙 ノ手 ヨリ免 レツ ツ ア リ

不 逞輩 ノ隠 顕 出 没 及各 相 互 ノ連 繋 ハ極 メテ巧 妙 ニシテ巧 ニ我 官憲

実 ヲ隠 蔽 ス ルノ傾 向 著 シ

長 スル ヲ寧 ロ得 策 ト セ ン 本 期 間 ニ得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ 一、 平 壌 ニ上海 仮政 府 交 通 部 関 西 支部 ヲ設 置 シ上海 仮政 府 ノ命 令 、 情 報 ノ伝 達 、 機 関紙 ﹁独 立 ﹂ ノ取 次 、鮮 内 地 ノ状 況 ヲ上海 ニ通 報 ス

一、楚 山 附 近鮮 人 間 ニ国 際 連 盟 開 会 当 日再 ヒ万 歳 ヲ高 唱 セ ント ノ噂

之 レ領 事 警 察 ノ微 力 ナ ル固 ヨリ其 ノ 一原 因 ナ リ ト雖彼 等カ 如 何 ニ其

ル外 諸 般 ノ陰 謀 ヲ画策 シ不穏 文 書 ノ作 製 、配 布 、運 動費 ノ募 集 等 ヲ

祈祷 ヲ始 メ表 面 ハ騒擾 事 件 ニ因 リ引 致 セラ レ タ ル モ ノ ノ解 放 ヲ祈 ル

高 ク又同 地 附 近 ノ天道 、耶 蘇 両 教 徒 ハ十 一月 十 七 日 頃 ヨリ毎 日盛 ニ

ノ踪 跡 ヲ晦 ス ニ苦 心 シ ツツ ア ルカ ヲ窺 知 ス ルヲ得 ヘシ

樺 田社 ニ於 ケ ル軍 用被 服 ノ所 在 ヲ密 告 セ ル池 雲 ノ自白 等 ヨリ判 断

ト 称 ス ル モ裏 面 ニ ハ三 月 ノ事 件 ト同 シ ク祈 祷 ノ開 始 ヨリ百 一日目 ニ

ス ル ニ九 月 下 旬 ヨリ十 月初 旬 ニ亘 リ露 領 方面 ヨリ銃 器 ヲ携 帯 セ ル不

騒擾 ノ勃 発 ヲ期 待 ス ル モ ノノ如 シ

逞輩 ( 総 員 一千 五 百 名 ト 称 ス ル モ疑 ハシ) ノ羅 子 溝 、綏芬 大甸 子 附

近 ヲ経 テ侵 入 シ来 リ シ コト ハ確 実 ナ ル カ如 ク之 等 ノ不 逞輩 ハ今 ヤ解

一、 十 二月 十 二日 黄海 道 延白 郡 白 川 耶蘇 学校 生 徒 約 十 五名 ハ旧韓 国

鮮 外 情 報

旗 ヲ打 振 リ 独立 万 歳 ヲ高 唱 セ リ

散 シ テ各 地 ヲ横 行 シ此 ノ他 従来 各 地 ニ散 在 シア リ シ不 良 分子 ハ共 ニ

実 現 サ ル ヘキ モノ ニア ラ サ ル モ彼 等カ 従 来唱 ヘタ ル武 力 侵襲 ナ ル主

情 況 以 上 ノ如 ク ナ ル ヲ以 テ武 力 ヲ以 テ我 国境 ヲ襲 フ カ如 キ ハ近 ク

今 ヤ糊 口 ニ窮 シ所 在 馬 賊 的 行動 ヲ続 ケ ツ ツア リ

レ タ ル武 力 侵 襲 ノ如 キ近 ク実 現 サ ル ヘキ モノ ト認 メ難 シ然 リ ト雖 モ

張 ニ顧 ミ且 ツ爾 後 ニ於 ケ ル金 穀 徴 集 ヲ容 易 ナ ラ シム ル為 結氷 期 間 江

表 面静 穏 ニ シテ各 方 面 共 ニ団 体 的 行 動 ヲナ ス モノ ナ ク 一時 喧 伝 サ

豆 満 江対 岸 方 面

ル ル コト甚 タ シキ カ如 シ領 事 館 所 在 地 若 ハ我警 察 官 所 在 地附 近 ニ於

ヲ越 ヘテ警 備薄 弱 ナ ル、 憲 兵 若 ハ駐 在 所 ヲ襲 ヒ馬 賊 的 行 為 ヲナ ス ハ

所 在 不逞 輩 ノ横 行 ハ尚 依然 タ ル状 況 ニシテ金 穀 ノ徴 収 及脅 迫 ノ行 ハ

テ ハ其 ノ被 害尠 キ モ我 官 憲 ノ威 力及 ハサ ル地 方 ニ在 リ テ ハ之 ニ悩 マ

絶 無 ヲ保 シ難 ク警 戒 ヲ要 スル モノト認 ム

現 在 ニ於 ケ ル支 那 側 ノ態 度 ヲ見 ル ニ間 島 方面 ニ於 ケ ル兵力 ヲ増 加

サ ル ル モ ノ尠 カ ラ ス 一般 良 民 ハ之 ヲ嫌 忌 シ ア ルカ如 キ モ後 難 ヲ恐 レ テ或 程度 迄 ハ其 ノ要 求 ニ応 シ金 穀 ノ提 供 ヲナ シツ ツ ア ル カ如 シ而 シ

( 歩 兵 二営 工兵 一営 ヲ増 加 シアリ) シ其 ノ警 備 ヲ厳 ニ シテ不 逞 輩 ノ

頗 ル疑 ハシ又 支 那 側 ト シテ ハ我 国 ノ為 不逞 輩 ニ対 シ徹 底 的 取 締 ヲ励

方 約 一里) 附 近 ヲ排 徊 セリ ト其 ノ目 的 ハ不 明 ナ ル モ金 員 強 徴 ノ為 ナ

器 携 帯者 ハ其 ノ約 半 数 ) ハ洪 範 図 ノ部 下 ナ リ ト称 シ笠 峯 (傑 満洞 北

一、 十 二月 十 四 日 軍 服 ヲ着 用 シ銃 器 ヲ携 帯 セ ル約 三 十名 ノ鮮 人 ( 銃

リト 云 フ モ其 ノ後 ノ行 動 共 ニ不 明 ナリ

行 ス ル ハ墾 民政 策 上 厭 フ所 ナ ル ヘク彼 ノ兵 力 増 加 ノ如 キ我国 境 ニ兵

一、 十 二 月十 六 日鶴 洞 ( 竜 井 村 西 方約 一里 半 ) ニ於 テ十 四、 五名 ノ

ラン

取締 ニ任 シツ ツ ア ル カ如 キ モ果 シテ真 面 目 ニ取 締 ニ任 シツ ツ ア ル ヤ

力 ヲ増 加 セ シ関 係 上 之 ニ対抗 ス ル意 味 ニ於 テ増 兵 セ ル モノ ト見 ル ヲ

ニシ テ韓族 独 立 ヲ企 図 ス ル決 死隊 員 ナリ韓 族 独 立 ノ業 ハ至 難 ナ リト

不逞鮮人 ( 軍 服 ヲ着 用 シア リ) ハ洞 民 ヲ集 メ ﹁ 吾 等 ハ洪 範 図 ノ部下

至 当 ト ス ヘシ 本 期 間 此方 面 ヨリ得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

雖之 カ目 的 ノ達 成 ニ ハ大 ナ ル犠 牲 ヲ要 ス我 等 ハ其 ノ急先 鋒 ニシ テ結

一、 十 二月 四 日六 、 七 十名 ノ鮮 人 ハ宗哥 洞 ( 鍾 城 対 岸) ニ於 テ寄 附 金 一千 五 百 円 ノ強 要 ヲ ナ シ同 村 金 主 事 ヲ乱打 シ遂 ニ現 金参 百 円 ヲ受

モノ ナ リ﹂ ト慷 慨 的 演 説 ヲ ナ シ運 動 費 ト シテ千 五 百 円 ノ提 供 ヲ強 要

氷 期 ヲ利 用 シ死 ヲ睹 シ鮮 地 ニ侵 入 シ独 立血 戦 ノ大義 ニ殪 レ ント ス ル

シ若 シ之 ニ応 セサ レ ハ最 後 ノ手段ニ 訴 フ ルノ外 ナ シト脅 迫 シ洞 民 ハ

領 シ尚 残 金 ノ調達 ヲ命 シ立去 レリ又 十 二 月 五 日約 百 名 ノ不逞 鮮 人 ハ

一、 十 二月 六 日金秉 徳 (別 名金 星 ) ヲ首 魁 ト ス ル約 三 十 名 ノ鮮 人 ハ

一、 十 二月 二 十 日局 子 街 西 北 方約 二里 臥竜 洞 ニ於 テ鮮 人青 年 約 二 十

之 ニ対 シ数 日間 ノ延 期 ヲ乞 ヒ彼等 ノ 一行 ハ同 地 ヲ引 揚 ケ タ リ ト

同 地 ニ於 テ寄 附金 ノ強 要 ヲ ナ シ引 揚 ケ タ リ

リ同 部 落 ヲ包 囲 シ村 民 ノ逃 走 ヲ防 キ軍 資 金 一千 円 ノ提 供 ヲ要 求 シ村

名 集 合 シテ 不穏 印刷 物 ノ調 製 ニ従 事 セ ル事 実 ア リ本 印刷 物 ハ年 末 ニ

茶 褐 色 軍 服 ヲ着 用 シ銃 器 ヲ携 ヘ三山 洞 (竜 井村 西 方 約 一里 半) ニ来

際 シ之 ヲ配布 ス ルノ計 画 ナ ル カ如 シト云 フ

此 方 面 ノ状 況 モ豆 満 江 対 岸 方面 ト大差 ナ ク表 面 静 穏 ニ シテ目 下 ノ

民 ハ時 日 ヲ定 メ該 金 ノ調 達 ヲ応 諾 セル ヲ以 テ引 揚 ケ タ リ又 同 日金 浩

状 況 ハ近 ク武 力侵 襲 ノ如 キ実 現 ス ヘキ モ ノト ハ判 断 セラ レ ス然 レト

鴨 緑 江 対 岸方 面

一、 十 二月 九 日 梁 道憲 洪 圭〓 、許令 将 等 若 干 名 ノ鮮 人 ハ傑 満洞 (局

モ所 謂 独 立派 ハ資 金 ニ窮 シ強 盗 的 行 為 ヲ以 テ金穀 ノ徴 集 ヲ依 然行 ヒ

俊 ヲ首 魁 ト セ ル不逞 鮮 人 四 名 ハ細 鱗 河 大 会 洞 ( 銅 仏寺 南 方 約 一里)

子街 東 方 約 六 里) ニ於 テ同 地排 日鮮 人 曹 権 植 、崔 光浩 等 ト結 托 シ寄

ツ ツ ア リテ窮 余 或 ハ警 備薄 弱 ナ ル江 岸 ノ憲 兵 若 ハ駐 在 所 ヲ襲 フナ キ

ニ於 テ村 民 ヲ脅迫 シ金 五百 円 ヲ提 供 セ シ メ タリ

遇 ヒ遁 走 シテ鍾 城 対岸 子 洞 (一名 正 東 ) 方 面 ニ至 リ更 ニ軍 資金 ノ徴

附 金 ヲ強 要 シ約 七 、 八百 円 ヲ募 集 セ シ カ馬 牌駐 在 支 那 官 憲 ノ出 動 ニ

ヲ保 セ サ ルヲ以 テ厳 ニ警戒 シツ ツ アリ

一、 輯 安 県 内 ニ於 テ ハ排 日 的 行動 近 来 著 シク沈 静 シ鮮 人中 独 立 派 ト

本 期 間 得 タ ル此 方 面 主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

集 ヲナ セ リ ト 一、 十 二月 初 旬 正義 団首 領 徐 一 ハ約 二百 名 ヲ率 ヒ安 図 県 ヘ向 ケ出 発 セリト 洪 範 囲 ハ約 百 五十 名 ヲ率 ヒ蛤 蟆 塘 ヲ出 発 シ安図 県 方 面 ニ向 ヘ

反 独 立 派 ト互 ニ抗 争 ス ル モ ノヲ生 ス ル ニ至 レリ

解 ヲ解 ク為 メ十 二月 十 二 日仏 国 租 界 康 寧 里民 団 事務 所 ニ於 テ報 告 演

呂 運亨 帰 来 後 ノ情 況 ハ彼 ハ所 謂 仮政 府 首 脳 部 ト ノ間 ニ生 シタ ル誤

シ ア ル モ漸 次 困 窮 ノ度 ヲ加 ヘツ ツア ルカ如 シ

カ久 シカ ラ ス シテ放 還 セ ラ レタ リ爾 来 独 立 団ニ 反 対 シ九月 下 旬 頃 ヨ

ヲ唱 ヘタ ル 一派 ハ尚 半 信 半疑 ニシ テ其 ノ誤 解 ヲ解 ク ニ至 ラ ス呂 ハ猜

説 ヲ試 ミ自 己 ノ立 場 ヲ説 明 ス ル ニ努 メタ ル モ彼カ 渡 日 ノ際 絶 対反 対

一、 元 桓 仁 県 独 立団 ノ支 団長 白 雲岺 ハ 一度 支 那官 憲 ニ逮 捕 セラ レ シ

リ青 林 教 ト称 ス ル 一教 派 ヲ樹 テ韓 族 会 ニ接 近 シ桓 仁 県 東南 端 地方 ニ

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 況 左 ノ如 シ

疑 ノ眼 ヲ以 テ見 ラ レツ ツ アリ

於 テ其 ノ勢 力 ノ拡張 ヲ図 リ ツ ツア リ テ鮮 内 地 ノ賛 同 者 ヲ合 シ目 下 三

一、韓 族 会 ハ左 ノ学 校 ヲ設 立 シ毎 日木 銃 ヲ以 テ操 練 及 兵 学 ヲ教 授 シ

千 人 ノ配 下 ヲ有 スト称 セ ラ ル ル モ真 偽 詳 ナ ラ ス

生 徒  九 十 七名

生 徒 約 百 二 十名

運 動等 ヲ新 聞 ニ発 表 セリ

ヲ利 用 セ ント ス ルカ如 ク国務 院 中ニ 情 報局 ヲ設 ケ 平壌 ニ於 ケ ル示威

一、上 海 仮 政府 ハ今 回 ﹁政府 公報 ﹂ ヲ発行 ス ル ニ決 シ益 々言 論 ノ力

新 興 学 校 

新 興 学 校 

アリ生 徒 ハ多 ク ハ誘 惑 者 ニシ テ進 ンテ勉 学 ス ル者 極 メ テ小 数 ナ リ

通 化県 哈 泥 河 

一、金 嘉 鎮 ノ勧 告 ニ ヨリテ就 任 シタ ル交 通総 長 文 昌 範 ハ又 々之 ヲ辞

柳 河県 孤 山 子 

名

シ其 ノ後 政府 ノ公 文 ニ尚 彼 レ ヲ交 通 総 長ト 記 載 シア リタ ル ニ就 キ詰

百

問 的 抗 議 ヲ政府 ニ提 出 シ在留 鮮 人注 目 ノ焦 点 ト ナ レ リ彼 ハ現 政 府 ト

生徒約

一、独 立団 及 韓 族 会 ノ幹 部 ハ 一月 五 日 ヲ期 シ鮮 内 地 ヲ襲 撃 シ若 シ目

其 ノ目 的 ヲ同 フ ス ル モ其 ノ手段 ニ同 意 ス ル能 ハスト 言 明 シタ ル為青

新 興 学 校 

的 ノ達 成 不能 ナ ルト キ ハ更 ニ同 年 三 月再 挙 セ ン コト ヲ決 議 セリ ト伝

年 団 ヨリ其 ノ理由 ノ説 明 ヲ求 メラ レ タ ル モ之 ニ応 セ ス李 東 輝 一派ト

柳 河県 快 当 帽 子 

一、輯 安 、 通 化 、桓 仁 、興 京 方 面 ヨリ済 愚 教 徒 千 七 百名 ノ総代 七名

フ

一、福 建 事 件 ノ為 近時 再 ヒ排 日 ノ風 潮 起 リタ ル為 支 那 語 ヲ解 ス ル鮮

頗 ル感 情 ノ衝突 ヲ生 シ居 レリ

人 ハ多 数 学 生 ノ間 ニ入 リ煽 動 シ居 レリ今 回安 昌 浩 、 申奎 植 、 李 東輝

奉 天 ニ来 リ 我総 領 事 ニ対 シ不 逞 鮮 人 ノ横 暴ニ 対 抗 ス ル為 保 民会 ナ ル

内 地 人 ヲ派 遣 スル事 会 費 ノ徴集 ハ監 督若 ク ハ領事 ノ承認 ヲ経 ル コト

ノ三人 仏 租 界 協平 里 ニテ鳩 首協 議 シ此 機 会 利 用 ノ計 画 ヲ定 メタ リト

新 団 体 ノ組 織 ノ認 可 及 保護 ヲ出 願 セリ総 領 事 ハ右 団 体 ノ監 督 ト シテ

会 成 立 セ ハ総 領 事 ヨリ張 作 霖 ノ保 護 ヲ要 求 スル コト ヲ以 テ答 ヘ会 則

一、十 二月 八 日 在 ﹁ワ シント ン﹂李 承 晩 ヨリ自 治 主 張 ノ前 説 ヲ取 消

シ絶 対 ニ独 立 ヲ主張 ス ル コト ヲ申 出 テ 且彼 ハ上海 政 府 ニ名 ヲ列 スル

ノ情報 ア リ

ヲ好 マ ス自 己 ハ韓城 政府ニ 属 ス ル モ ノナ リ ト声 明 シ来 レ リ是 レ上 海

ニ附 シ タ ル請 願 書 ノ提出 ヲ命 セ リ

所 謂 仮 政 府 ハ引 続 キ種 々 ノ画策 ニ努 メ ア ルカ如 キ モ近時 漸 ク内訌

上 海 方 面 ノ状 況

繁 キ ヲ加 ヘ李 承晩 及 文 昌範ト 対仮 政 府 主 脳者 ト ノ関 係 モ円満 ヲ欠 キ

政 府 ヨリ政 府 員 ハ必 ラ ス上 海 ニ来 リ テ実 務ニ 当 ルヘ シト ノ督 促 ニ対

︹マ マ︺

且 ツ資 金 ノ徴集 意 ノ如 クナ ラ ス公 債 ノ発 行 ニ阿 片 ノ密売ニ 種 々苦 心

ム モノ ニテ既ニ 米 国 及 布哇 ニ送 リ テ之 ヲ募 集 セ シ ム ル事 トナ リ 又朝

円、 五 百 円 、 千円 ノ三種 ニ シテ応 募 者 ハ二箇 年 ニテ其 ノ金 額 ヲ払 込

一、 大 韓 民国 元 年 八 釐 公 債 五百 万 円 印刷 済 ト ナ リ発行 セ リ額 面 ハ百

ノ 円満 ヲ欠 キ居 ル モノト察 セラ ル

シ回答 シタ ル モノ ト信 セラ ル要 ス ル ニ彼 ト上 海 政 府ト ノ間 ニ ハ感 情

モ ノナ リ東 亜 ノ各 国 民 ハ此 ノ責 任 ヲ有 ス ル ニ モ拘ハ ラ ス日本 ハ常 ニ

テ維 持 セラ ル ルヲ遺 憾 ト ス東 亜 ノ平 和 ハ当 然 東 亜 国 民 ノ維 持 スヘ キ

ヲ与ヘ ラ レタ ル ハ深 謝 ニ堪ヘ ス予 ハ常ニ 東 亜 ノ平 和カ 欧 米 人 ニヨリ

場 ノ演 説 ヲナ セリ其 ノ要 旨 ハ吾等 ノ独 立運 動 開 始 以 来有 力 ナ ル後 援

ムヘ キ ハ此 ノ平 和 ノ攪 乱 者 ナリ支 那 及 大韓 両 国 ハ歴 史上 相 互救 援 ノ

ス ルカ故 ニ遂 ニ欧米 人 ヲ シ テ代 テ平 和 ヲ維 持 セ シ ム ル ニ至 ル実 ニ憎

東亜 ノ平 和 ヲ破 ルヘ キ侵 略 主義 軍 国 主義 ヲ奉 シ屡 々自 ラ平 和 ヲ攪乱

ト李 承 晩 ト ノ間ニ 意 見 ノ相違 ヲ来 シタ ル以来 米国 及布 哇 ヨリ ノ送 金

事 跡 アリ今 日 ニ於 テ ハ特 ニ相 聯盟 シテ此 ノ不正 ノ主 義 ヲ懐 ケ ル東 亜

鮮 内 地 ニモ之 ヲ送 リ テ各 道 ヨリ募 集 ス ル コト ニ決 セリ上 海 臨時 政府

少 ナ ク朝鮮 内 地 ヨリ モ集 金思 ハシ カラ ス遂 ニ阿 片 売買 ニ依 リ テ 巨 利

平 和 ハ敵 ニ当 ル ノ必要 ア リト確 信 ス尚 諸 君 ノ大 教 ヲ乞 フ云 々

債 募 集 ニ ハ全 力 ヲ尽 ス コトト ナ ル ヘシ

カ売 買 ヲナ サ シ メ政 費 ノ 一部 ニ充 テ居 ルノ情 況 ナ ルヲ以 テ今 回 ノ公

シ第 十 九師 団 方 面 ニ於 テ江 岸 ニ増 加 配 置 シタ ル部 隊 ハ豆満 江 岸 ニ機

一、 九 月下旬 ヨリ十 月 上 旬 ニ亘 リ喧 伝 サ レタ ル武 力 侵襲 ノ企 図 ニ対

一大隊 機 関 銃 一隊 ハ十 二月 五 日清 津 乗 船 同 七 日無 事 竜 山 ニ帰 着 セリ

一、 九 月下 旬 第 二十 師 団 歩 兵 第 七十 九 聯隊 ヨリ羅 南ニ 派 遣 セ シ歩 兵

軍 隊 ノ行 動

ヲ博 ス ル ノ計 画 ヲ樹 テ仏 国租 界 巨 籟 達路 楽 善 里 ノ大家 屋 ヲ借 受 ケ 之

一、十 二 月 十 二 日呂 運亨 ハ仏 国 租 界 康寧 里 民団 事 務所 ニ於 テ報 告 演

関銃 一隊 、鴨 緑 江上 流 方 面 ニ大隊 本 部 ト歩 兵 一中 隊 ヲ残 置 シ其 ノ他

ヲ倉 庫 ト シテ多 量 ノ阿 片 ヲ蓄 積 シ四 、 五名 ノ専 務 者 ヲ シテ密 カ ニ之

ハ演 説 シ テ曰 ク一 身 ヲ朝 鮮 独立 ニ捧 ケ タ レ ハ コソ其 ノ敵 国 ト モ思 ヘ

説 ヲナ セ リ此 際演 説 妨 害 ノ目的 ニテ入場 シタ ル モノ多 数 アリ シ カ呂

ル所 ニ入 リ其 ノ理由 ノ ア ル所 ヲ宣 伝 シ毫 モ憚 ル所 ナ カ リ シナ リ然 ル

一、 十 二月 三 十 一日 ニ於 ケ ル配備 ハ別 紙要 図 ノ如 ク ニ シテ状 況ニ 大

ハ全部 十 二 月 上 旬固 有 衛戍 地 ニ帰 着 セリ

ナ ル変 化 ナ キ限 リ冬 期間 本 姿 勢 ヲ以 テ経 過 ス ル予 定 ナリ

六

鮮内外 一般 ノ状況

大 正九 年 二 月 五 日

朝 特報 第 八 号

自 一月 一 日 至 一月 三 十 一日

図 省略

ニ上 海 ニ於 テ却 テ意 外 ノ非難 ア リ国 民大 会 マテ カ予 ノ行 動 ヲ非 難 ス ル ハ其ノ至 誠 ノ未 タ透 徹 セサ ル カ為 ナ ラ ント声 ヲ放 チ テ泣 キタ ル為 反 対者 モ遂 ニ之 ヲ妨 害 ス ル コト能 ハス彼 ニ対 ス ル反感 ハ稍 々薄 ラ キ タ ル モ彼カ 従来 ノ信 用 ヲ取返 ス コト ハ到 底 不可 能 ナ ルヘ ク結 局疑 惑 中 ノ人 物 ト シテ依 然 反 対者 ノ注 意 ヲ惹 キ 万事 ニ不 便多 カ ルヘ ク思 考

一、李 東 輝 ノ新聞 記 者 招 待

セラ ル

十 二月 十 六 日鮮 人 ハ支 那新 聞 記 者 十余 名 ヲ招 待 シ李 東 輝 ハ席 上 一

鮮 内 状 況

朝 鮮軍参 謀部

本 期 間鮮 内 全 道 ヲ通 シ 一般 ニ静 穏 ナ リ シト雖 民 心 ハ尚 依 然 ト シテ

牲 者 タ ル ニ至 ラ シメ シハ遺 憾 ナ リ ト ス

要 ス ル ニ排 日気 流 ハ近 時滔 々ト シテ悪 化 ノ傾 向 ヲ顕 ハシ多 ク ノ無

員 シテ有 力 ノ モノタ ラ シメ分 散 的配 置 ヲ取 リテ其 ノ威 力 ヲ奥 地 ニ迄

ニシテ支 那 警 察カ 又依 頼 ス ル ニ足 ラ サ ル現 状 ナ レ ハ領 事 館 警 察 ヲ増

由 来 間 島 方 面 ニ於 ケ ル警 察 官 ハ百 五十 名 内外 ニシ テ其 ノ威 力微 弱

智 鮮 人 ハ尚 独 立 ノ可 能 ヲ妄 信 シ険 悪 ノ状 益 々濃 厚 ト ナリ ツ ツ アリ

ノ 一団 万 歳 ヲ唱 ヘ咸 鏡 北 道 地 方 ニ於 テ ハ銃 器 其 ノ他 兇器 ヲ携 ヘタ ル

及 ホ シ内鮮 人 ノ生命 財 産 ノ安 固 ヲ期 ス ル ハ目 下 ノ急 務 ナ リ ト信 ス会

安 定 ナ ラ ス即 黄 海 道 安 岳 邑 内市 日 ニ天道 教 徒 ヲ中 心 ト セ ル約 五 百 名

不逞 鮮 人 数 百 円 ヲ強 奪 セ ル アリ 又騒 擾 勃 発 ノ 一周 紀 念 日 タ ル三月 一

万 円 ヲ強奪 セリ

ニ里余 ノ地 ニ於 テ護 衛 警 官 ヲ射 殺 シテ朝 鮮 銀行 出 張 所 ノ現 送 金 拾 五

一、 一月 四 日竜 井 村︱ 会 寧道 上而 カ モ間島 総 領 事 館 所在 地 ヲ距 ル僅

ノ尠 ク他 ノ地 ニ於 テ ハ韓 国 ノ賀 節 ト シテ旧韓 国 旗 ヲ掲 ケ タ リ

一、 新 年 ノ賀 節 ニ際 シ我官 憲 所在 地 ニ於 テ モ我 国旗 ヲ掲 揚 シタ ル モ

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

ス ニ至 ラ ン

件 ノ繰 リ返 サ ル ル コト ア ラ ンカ此 ノ方面 邦 人 ノ発 展 上 一大 頓 挫 ヲ来

寧︱ 竜 井村 道 ノ如 キ邦 人 ノ往 復 頻 繁 ナ ル本 道 上 ニ於 テ今 回 ノ如 キ事

日 ヲ期 シ更 ニ騒擾 ヲ企 テ ント ス ル等 ノ風 説 ア ルカ如 キ尚 大 ニ警 戒 ヲ

鮮 外 状 況

要 ス ル モノ ト認 ム

豆満 江 対岸 方 面 本 期 ニ入 リ テ銃 器 其 ノ他 ノ武 器 ヲ携 帯 セル鮮 人 団 ( 数 名 多 キ ハ数 百 名 ヨリ成 ル) 横 行 シ軍 資 金 ノ強要 稍露 骨 トナ レリ 武 器 ヲ携 帯 セ ル数 団 ノ鮮 人露 領 方 面 ヨリ琿 春 県 王 八勃 子 若 ク ハ三

モ之 ニ類 ス ル情 報 ハ各 面 ヨリ来 レ ル ヲ以 テ之 ヲ綜 合判 断 ス ル ニ若 干

岔 口附 近 ヲ経 テ羅 子 溝 方面 ニ向 ヘリト ノ情 報 アリ俄 ニ信 ヲ措 キ難 キ

銃 器 ヲ携 帯 セ ル モノ カ露 領 方面 ヨリ羅 子溝 方 面 ニ向 ヘル モノ ト信 セ

一、義 勇軍 ト称 ス ル三 百 五十 名 ノ 一団 ハ軍 服 ヲ着 シ何 レ モ露 式 軍 銃

リ 又 独立 団 ト称 ス ル モノ ノ内 ニモ事 ノ到 底 成 スヘ カ ラサ ルヲ知 リ帰

ツ ア ルカ如 シ然 レト モ 一方 良 民 ノ之 ヲ厭 忌 ス ル傾 向 ハ増 加 シツ ツ ア

此 ノ方 面 ノ形 勢 ハ大 ナ ル変 化 ナ ク金 穀 ノ強 徴 ハ尚 ホ依 然 行 ハレツ

鴨緑 江対 岸 方 面

ル金 額 ハ弐拾 余 万 円 ニ上 リ其 ノ成 績 甚 タ良 好 ナリ ト

一、 一月 五 六 日頃 迄 ニ延吉 、 和 竜 両 県 下 ニ於 テ正義 団員 ノ募集 シタ

ヲ携 帯 シ羅 子 溝 ヲ経 テ 一月 五 日東 寧 県 北 三岔 口 ニ到 着 セ リト

ラル 奥 地 方 面 ニ於 ケ ル金 穀 ノ強徴 ハ依 然 ト シテ行 ハレ過激 的 思 想 ヲ有 ス ル徐 一 一派 ニ属 ス ル正 義 団最 モ暴 威 ヲ逞 フ シツ ツ ア ルカ如 シ 一月 四 日会 寧︱ 竜 井 村 道 上 七道 溝 附 近 ニ於 テ起 レ ル朝 鮮 銀 行 券 十 五万 円 ノ被 害 事 件 ノ如 キ未 タ真 犯人 ヲ逮 捕 ス ル ニ至 ラ サ ル モ不 逞鮮 人 ノ行

ヲ受 ケ タ ル コト ハ数 回 ア リ シ モ邦 人 ニ危 害 ヲ加 ヘ殺 害 シ タ ルカ如 キ

為 ナ リ ト認 メラ ル昨 年騒 擾 勃 発 以来 邦 人 ニシテ彼 等 不 逞 輩 ノ為脅 迫

コト ナ カ リ シ ニ今 回 ノ事 変 ニ依 リ護 衛 巡 査 、長 友某 ヲ シテ最 初 ノ犠

ノ形 勢 ハ幾 分緩 和 サ レツ ツ ア ル カ如 シ

順 ヲ願 ヒ出 ツ ル モノ ヲ生 セリ之 等 ノ事 実 ニ依 リ判断 ス ル ニ此 ノ方面

一、呂 運亨 渡 日問 題 ノ攻 撃 ニ関 シ酷 烈 派 ト温 和 派 ト アリ相 反 目 ス

李東 輝 一派 ノ反 対 ヲ招 キ内 部 ノ分裂 ヲ恐 レテ之 ヲ取 消 セリ

一、李 承 晩 ハ独 立 ノ楷 梯 ト シテ 先 ツ自 治 ヲ得 ント ス ル主義 ナ リ シ カ

モ ノ ノ根 柢 ニ動 揺 ヲ来 シタ ル感 アリ 此 ノ際 徹 底 的手 段 ニ依 リ彼 等 ヲ

権 力争 奪 ノ傾 向 ハ近 来 一層 其 ノ度 ノ増 シタ ル カ如 ク所 謂 仮 政府 ナ ル

携 ハ今 ヤ明 瞭 トナ レリ東 部 西 伯利 ニ於 ケ ル過 激 派 ノ盛 衰 ハ朝 鮮 ニ甚

果然 今 回尼 市 ヲ占 領 セル過 激 派軍 中 ニ ハ多 数 ノ鮮 人 交 リ テ両 者 ノ提

梁 意 ノ如 ク ナ ラサ リ シ モ予 テ過激 派 ト声 息相 通 ス ル カ如 キ形 跡 アリ

親 日団 体 漸 次 発達 シツ ツ アリ 且我 軍隊 駐 在 スル アリ テ不 逞 団 ノ跳

尼 市 方 面

上 海 方 面 武 断派 ニ属 ス ル李東 輝 一派 ト 文治 派 ニ属 ス ル安 昌 浩 一派 ト ノ確 執

分離 セ シ メ其 ノ根柢 ヲ覆 ス ハ目 下 ノ時 機 最 モ適 当 ナ リ ト ス軋 轢 ノ原

大 ナ ル影響 ヲ与ヘ 延 テ我 国 防 ニ大 関 係 ヲ有 スル ヲ以 テ深 ク注 意 スヘ

ハ依 然 タ ル状 況 ニシテ其 ノ他各 個 人間 ニ於 テ モ其 ノ国 民 性 ヲ発 揮 シ

因 ハ頗 ル複 雑 セ ル モ二 、 三 ノ主 因 ハ左 ノ如 シ

朝鮮 ニ革 命 ヲ起 シ其 ノ独 立 ヲ謀 ル為 露 国 内 ニ朝 鮮 人 同 盟会 ヲ編 成 セ

一、露 国 過 激 派 政府 ハ朝 鮮 革 命団 ノ使嗾 ニ努 メツ ツ ア ル モノ ノ如 ク

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

キ問 題 ナ リ ト ス

2 、宣 伝 運 動 ヲ継 続 ス ル コト

1 、示 威 運 動 ヲ継 続施 行 ス ル コト

一、安 昌 浩 ノ主 張 左 ノ如 シ

3 、外 交 手 段 ニ依 リ外力 ヲ藉 リ国際 聯 盟 中 ノ過半 数 ノ国 ニ運 動 シ

リ朝 鮮 革命 党 ハ過激 派軍 ニ投 シ朝 鮮 人 軍隊 ヲ編 成 シ在露 朝 鮮 労 働 者

ヨリ駆 逐 セ ント ス

ハ蹶起 シ テ労 農 政府 ト連 絡 シ過激 派 ト協 同 シテ日 本 人 ヲ浦 潮 、 朝鮮

聯 盟会 ニ於 テ独 立 ヲ承 認 セ シ ム ル コト

1 、民 族 ノ自 力 ヲ以 テ最 後 ノ 一人 ト ナ ル迄 奮闘 ス ル コト

一、 一月 二 十 六 日尼 市 ヲ占 領 シタ ル過激 派 約 千 五 百 名 ノ中 約 二 百名

一、李 東 輝 ノ主 張 左 ノ如 シ

2 、 日支 又 ハ日露 ノ開 戦 ハ避 ク ヘカ ラ ス此 ノ際 日本 ノ敵国 ト結 ヒ

七

ノ鮮 人 アリ

朝 特 報 第 十 三号

鮮 内 外 一般 ノ状 況

大 正 九年 三 月 六 日 自 二 月 一 日 至 二月 二十 九 日

朝鮮 軍 参 謀 部

目的 ヲ遂 ク ル コト 3 、独 立 ニ必要 ナ ル 一切 ノ設 備 ヲ整 フ ル コト 一、 申 奎 植 ハ忠清 南 道 ニ於 ケ ル首 領 ト シ テ崇拝 セ ラ レ支 那人 ノ利 用 ハ悉 ク彼 ノ手 ヲ経 ル モノナ リ安 昌 浩 ニ対 シテ ハ好 感 ヲ有 セサ ル モ強 テ排 斥 ス ル コト ナ シ 一、 文 昌 範 ハ全羅 南 北 道 ヲ率 ヒ名 利 ヲ争 ハス其 ノ主義 ハ寧 ロ李 東 輝 ニ近 ク臨 時 仮 政府 中 公 平 ナ ル人 物 ナ リ

鮮 内 状 況 表 面 静 穏 ヲ保 持 シ ツツ ア ルカ如 キ モ民 心 ハ依然 タ ル状 況 ニシテ未 タ安 定 ヲ得 ル ニ至 ラ サ ルノ ミ ナラ ス益 悪 化 ノ傾 向 ア リ而 モ彼等 ノ画

ハ益 々其 ノ処 ヲ得 テ跋扈 跳 梁 ヲ逞 フ スル ニ至 ル虞 ア リ厳 ニ警 戒 ヲ要 ス

与ヘ 主 要 交 通 路 タ ル会 寧︱ 竜弁 道 ノ安 全 ヲ保 障 ス ルコ トニ 就 テ ハ間

一月 上旬 竜 井南 方 ニ於 ケ ル鮮 銀 掠 奪 事 件 ハ間島 方 面邦 人 ニ不安 ヲ

豆満 江 対岸 方 面

サ レ ツツ ア リ過 般 来 噂高 カ リ シ来 三 月 一日 ヲ期 シ騒 擾 ヲ惹 起 ス ヘシ

ノ兵 員 ヲ増 加 配置 セ シ外何 等 ノ施 設 ア リ シ ヲ聞 カ ス此際 支 那 側ニ 其

島 在 留 民及 会 寧 住民 ノ切望 ス ル処 ナ ル モ支 那 側 ニ於 テ本 道 上 ニ若 干

策 ハ時 日 ノ経 過 ト共 ニ訓 練 ヲ経 テ漸 次巧 妙 トナ リ 且 ツ系 統 的 ニ実 施

ト ハ単 ニ風 説 ニ止 マリ或 ハ大 ナ ル事 故 ナ ク経過 スヘ シ ト雖 モ之 ヲ以

ハ其 根 底益 々深 ク独 立 ヲ得 ント ス ル決 心 ハ鞏 固 ヲ加ヘ 万 歳 騒 キ ノ如

テ民 心 ノ漸 次安 定 ニ帰 セ ル結 果 ナリ ト速 断 ス ル ハ誤 レ リ彼 等 ノ計 画

方面 ノ状 況 ニ鑑 ミ ル ト キ ハ更 ニ将 来 斯 ノ如 キ不祥 事 件 ヲ繰 返 ス コト

交 通 ノ安 全 ヲ要 求 スル モ従来 ノ状 況 ニ照 シ之 ヲ確 保 ス ル ハ難 シ間 島

西 比 利 亜 方 面 ノ政 変 ニ伴 ヒ過 激 派 勢 力 ノ増 進 ハ排 日鮮 人 ノ気勢 ヲ

ナ キ ヤ ヲ虞 ル

キ ハ効 果 ノ尠 キ ヲ知 リ漸 次 言 論 ニ依 ル親 日鮮 人 ノ誘 惑 並 経 済 上 ノ圧

モノ アリ故 ニ此 際 我 ニ倚 ラ ント ス ル モノ ハ徹 底 的 ニ之 ヲ庇 護 シテ排

ヨリ モ之 ヲ得 ルノ便 ヲ得間 島 方 面 ニ搬 入 サ レツツ ア ル ハ事 実 ニ シテ

添ヘ 近 時 露 国方 面 ヨリ間島 方 面 ニ入 込 ム モノ多 ク兵 器 ノ如 キ モ従 来

迫 等 巧 妙 ナ ル手 段 ヲ運 ラ ス ニ至 リ万歳 騒 キ ヨリ モ却 テ将 来 恐 ルヘ キ

日 者ニ 圧迫 ヲ加ヘ 諸施 設 ハ民 度 ヲ顧 慮 シテ漸進 的 ニ実 施 シ急 激 ナ ル

ス ル ニ目下 ノ形勢 ヲ以 テ昨 年 騒擾 時 ニ比 シ民 心 ノ安 定 ヲ得 ツ ツ ア リ

蛤 蟆 塘 附 近 ニ来 リ国 民会 長 具 春 先 ト会 見 シ何 等カ 計 画 ヲ ナ セリ ト云

一、 露 領 ニ引 揚 タ リト称 セ シ洪 範 図 ハ 一月 末 頃部 下 約 七十 名 ヲ率 ヒ

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

ト云 フ ヲ得 ヘシ

武 力 侵 襲 ノ噂熾 ナ リ シ昨 年 十 月 前 後 ヨリ モ 一層危 険 性 ヲ帯ヘ ル モノ

変 化 ヲ避 ケ 一方在 外鮮 人ニ 対 ス ル施 設 ヲ積 極的 ニ実 施 ス ルヲ要 ス要

ト ス ル ハ誤 レ リ 鮮 外 状 況

近時 在 外 鮮 人 ノ状 況 ハ全 般 ヲ通 シ益 悪 化 ノ傾 向 アリ即 チ上 海 ニ於

一般 ニ就 テ

テ ハ彼 等 一部 間 ニ ハ主 義 ノ相 違権 勢 ノ争 奪 ヨリ 一致 ヲ欠 ク モノ ア ル

一、 昨 年 末来 琿 春 県荒 溝 ニア リ シ急 進 排 日派 正義 団 ニ属 ス ル張 鳳 漢

ハ二 月 七 日部 下 六 、 七 名 ト共 ニ北 三岔 口 ( 蛤 蟆塘 北 方 ) ニ向 ヒ出 発

フ

定 メテ各 方 面 ト ノ連 繋 ヲ密 ニシ多 数 ノ不穏 文 書 ヲ鮮 内 ニ頒 布 シ テ民

一、露 領 方面 ヨリ来 レ ル義 勇 軍 ト 称 ス ル約 二百名 ハ老 黒 山 ヲ経 テ羅

セリ二 月 中旬 北 三岔 口 ニ集 合 セ ル壮 丁 ハ約 四百名 ニ達 セ リト

カ如 キ モ飽 ク迄 独 立 ヲ得 ント スル決 心 ハ牢 乎 タ ル モノア リ聯 通 制 ヲ

心 ヲ煽 動 シ又 爆弾 ヲ調 製 シ暗 殺団 ヲ送 レ ル形 跡 ア リ満洲 方 面 ニテ ハ

子 溝 方 面 ニ前 進 中 積 雪深 キ為 メ行 進 自由 ナ ラ ス凍 傷 者 続 出 セ ル為 メ

大 ナ ル変 化 ナ キ モ露 領 及 間島 方面 ニテ ハ西 比 利 亜 ノ現状 殊 ニ過 激 派 勢 力 ノ加 ハル ニ従 ヒ之 レト結 託 シテ事 ヲ挙 ケ ン ト ス ル モノ多 ク彼 等

已 ナ ク道 ヲ南 方 ニ採 リ杜 荒 子 (琿 春東 北 約 十 里) ニ来 リ シカ 二 月十

一月 下旬 行 ハ レタ ル尼市 革 命 ノ際排 日鮮 人 ノ革 命 軍 中ニ 加 ハリ ア

尼 市 方 面

シ排 日者 ハ過 激 派 ノ勢 力 ヲ利 用 シ之 ト通 シテ我 ヲ苦 メ ント企 画 シア

リ シハ既報 ノ如 シ爾 後 過 激 派勢 力 ノ増大 ス ル ニ従 ヒ従来 蟄 伏 シア リ

五 日 約 七 十名 ノ支 那 馬賊 ニ襲 撃 セ ラ レ馬 賊 側 ニ死者 二、 鮮 人側 死傷 者 数 名 ヲ出 シ鮮 人団 ハ馬 賊 ノ再 来 ト支 那官 憲 ノ注 目 ヲ恐 レ十 六 日北

一、 二月 十 六 日 具春 先 ノ部 下 十名 ハ小 銃 約 百 ヲ牛 車ニ 積 載 露 領 方 面

着 セリ ト

手 ヨリ得 ツ ツ ア ル カ如 シ

面 ニ銃 器移 入 ノ情 報 頻 々タ リ彼等 排 日鮮 人 ハ其 銃 器 弾 薬 ヲ過 激 派 ノ

其 事 ノ実 行 サ ルヘ キ ヤ否 ヤ ハ頗 ル疑 問 ト ス近時 露 領 方 面 ヨリ間島 方

ヲ含マ シメサ ル コト ニ関 シ テ交 渉 シ其応 諾 ヲ得 タ リト 云 フ モ果 シテ

ルカ如 ク尼 市 駐在 ノ我 守 備隊 司令 官 ハ革 命 軍 ニ対 シ革 命 軍 中ニ 鮮 人

ヨ リ蛤 蟆 塘 ニ来 リ シカ其 後 ノ状 況 不 明 ナ リ

上 海 方 面 ノ情 況

過 激 派 ニ投 シア リ シ排 日鮮 人 約 百 二 十名 ハ二月 七 日草 帽 頂 子ニ 到

三岔 口 ニ向 ヒ出 発 セリ

一、 竜井 村 ニテ ハ三 月 一日 ヲ期 シ騒擾 ヲ ナ ス目的 ニテ二 月 二十 九 日

心 ハ鞏固 ニシテ其 企 画 モ漸 次系 統 的 ニ実 施 サ レ ツ ツア ル傾 向 ア リ即

ナ キ ニアラ サ ル モ反 面彼 等 首 脳 部 李東 輝 、安 昌浩 等 ノ排 日 独立 ノ決

彼 等 一部 ノ間 ニ於 ケ ル勢 力 ノ争 ハ依 然 タ ル状 況 ニシ テ分裂 ノ状 態

韓 国 旗 ヲ配布 セ シ モ ノア リ又 二月 二十 九 日夜 局子 街 ニテ ハ同 地領 事 分 館 ニ放 火 セ シ モノ アリ

一時 横 暴 ヲ極 メシ独 立 団 ノ勢 力 ハ日 ヲ追 テ失 墜 シ 一月 中 旬柳 河県

チ聯 通制 ノ制 定 ニ連 絡 、 煽 動者 ノ派 遣 ニ ヨリ鮮 内 地 ト密 接 ナ ル連繋

鴨緑江対岸方面

三源 浦 独 立 団本 部 ニ対 シ解散 ヲ命 セ シ支 那側 ノ処置 ハ更 ニ彼 等 ニ 一

轢 ヨリ国 民 大 会 ヲ開 キ シ モ新 大韓 発 行 禁 止 ノ事 行 ハレサ リ シカ為 独

一、 上海 在 留 不 逞 鮮 人 ノ機 関 タ ル ﹁独 立 ﹂ 及 ﹁ 新 大 韓 ﹂ 二新 聞 ノ軋

本 期間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

ノ保 持 ニ腐 心 シア リ

ニ我 ヲ徳 ト シ帰順 ノ意 ヲ表 ス ル モノ ニ ハアラ サ ルヘ キ モ此 機 ヲ利 用

ツ ル モノ ア ル如 キ其 一般 ヲ推 察 スル ヲ得 ヘ シ固 ヨリ此 形 勢 タ ル ヤ真

大 打 撃 ヲ与 ヘタ ルカ如 シ近時 興 京 附 近 ノ鮮人 ニシテ 我 ニ帰 順 ヲ願出

本期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

シ積極 的 施 設 ヲ施 スヲ目 下 ノ急務 ト ス

ノ許 ニ印 刷 ヲ拒 絶 セ シ メタ ル ヨリ新 大 韓 ハ其後 休 刊 ノ已 ムヲ得 サ ル

日本人 ナ レ ハ排 日 ヲ決 行 セル当 工場 ニテ ハ之 ヲ印 刷 シ難 シト ノ口 実

立 側 ハ暗 ニ姦 策 ヲ廻 ラ シ新 大 韓 ノ印 刷 所 ニ秘 密交 渉 ヲ ナ シ朝 鮮 人 ハ

ヲ命 シ翌 十 五 日 韓 族新 報 社 及 孤 山 子 (柳 河 ノ東 八里 )東 興 学 校 ヲ閉

一、 排 日鮮 人等 ハ予 テ爆 裂 弾 製 造 中 ナ リ シカ二 月 八 日午 後 一時 頃 製

ニ至 リタ リ之 レ申 奎 植派 安 昌 浩 派暗 闘 ノ結 果 ナ リ ト ス

一、支 那 官 憲 ニテ ハ 一月十 四 日 三源 浦 ノ韓 族会 反 独 立 団本 部 ノ解 散

鎖 セ シ メ以上 各 部 ノ書 類 、 印 刷 器械 、図 書 其 他 ノ材 料 等 ヲ没 収 セ リ

造 中 ノ爆 弾 破 裂 シ鮮 人 全 、 王 二名 ハ仏 国 警 察 ニ拘 置 セラ レタ ル モ仏

之カ 為 韓 族 会 ニ於 テ ハ二月 十 一日大 会 ヲ開 キ爾 後 ノ処 置 ニ就 キ協 議 シ代 表者二 名 ヲ上 海 ニ送 リ協 議 中 ナ リ

シ ト声 明 シタ ル コト ア ルヲ 以 テ此 事 ヲ秘 密 ニ附 セ ント セ リ

ク之 ヲ該 官 憲 ニ委 ネ尚 其 ノ目 的 ノ達 セサ ルト キ ハ憲 兵 又 ハ補 助憲

域 ニ達 シ ツツ ア ル ヲ以 テ自 今 騒 擾 ノ勃 発 ニ際 シ其 ノ鎮 圧 ハ成 ル ヘ

兵 ヲ シテ之 ニ協力 セ シム ル如 ク シ兵 力 ノ出動 ハ条 例 及守 備 勤 務規

国 警察 ハ甞テ日 本領 事 ニ対 シ租 界 内 ニ斯 ル危 険物 ヲ製 造 シタ ル事 ナ

一、 内 務総 長 李 東 寧 ハ仏国 官 憲 ニ対 シ租 界 内 鮮 人 中 ニ ハ決 シテ危 険

ヲ要 ス然 レト モ緊 急 且必 要 ノ場合 ニ於 テ ハ敏 速 果 断 ナ ル処 置 ニ出

定 ノ指 示 スル処ニ 従 ヒ成 ルヘ ク地方 官 憲 ノ請 求 ヲ待 チテ実 施 ス ル

付図 省 略

物 製 造 等 ノ悪 事 ヲ ナ ス モ ノナ シ ト証 言 シ居 タ ル関 係 上 二月 九 日其 職

朝 特 報 第 二十 一号

八

テ時 機 ヲ失 セ サ ル如 クス ル ハ勿論 ナ リ ト ス

ヲ辞 シタリ ト 云 フ鮮 人 政府 員 等 ハ何 レ モ之カ 為 恐惶 ヲ来 シ其 住所 ヲ

一、米 国 ﹁カ ンサ ス﹂ 市 ニ韓 国独 立 後援 会 組 織 セラ レ宣 伝 局 総 弁徐

移 転 シツ ツ アリ

載 弼及 欧 米委 員 ニ任 セラ レタ ル学 務 総長 金 奎 植 ノ 二人其 大 会 ニ出席 シテ演 説 ヲ ナ シ非 常 ナ ル喝 采 ヲ博 シタリ ト ノ電 報 上 海 ニ達 セ リ

大 正 九年 四月 五 日

守 備 勤 務 一、 騒 擾 ニ対 スル軍 隊 、憲 兵 、警 務 機 関 ノ職 域 ヲ明 カ ニシ兵 力 使 用

鮮内外 一般 ノ状況

ニ関 スル準繩 ヲ指 示 シ置 ク ノ必要 ヲ認 メ二 月十 七 日附 録 第 一ノ如 キ

朝 鮮軍参謀 部

ラ ルル モ警 戒 ノ厳 ナ リ シ為 メ大 ナ ル騒擾 ヲ惹 起 セ ス僅 カ ニ京 城 、平

起 セ ント ノ風 説 高 ク実 際裏 面 ニ於 テ ハ若 干 ノ計 画 アリ シ如 ク判断 セ

騒 擾 勃 発 紀念 日 タ ル三 月 一日 ヲ期 シ鮮 内 各 地 ニ於 テ更 ニ騒擾 ヲ惹

鮮 内 状 況

自 三 月 一日 至 三 月 三十 一日

兵 力使 用 ニ関 ス ル指 示 ヲ与 フ 二 、補 助 憲 兵 教育 ニ関 ス ル陸 密第 二号 陸 軍 次官 通牒 ニ基 キ三月 一日 騒擾 ヲ惹 起 ス ル噂 高 キ現 況 ニ鑑 ミ二月 中 旬 ヨリ之 カ教 育 ヲ開 始 シ京

補 助憲 兵 教 育規 定 ヲ附 録 第 二 ノ如 ク定 ム

城其 他各 衛戍 地 共 二 月末 迄 ニ概 ネ第 一回 ノ教育 ヲ終 レ リ

ニ経 過 セリ斯 ノ如 ク表 面静 穏ニ 経 過 セ シト雖 之 レ警 戒 ノ厳 ナ ルト万

ノ各 地 ニ於 テ万 歳 騒 キ ヲナ セ シ ニ過 キ ス其 以 後 ニ於 テ モ概 シテ静 穏

壌 、 宣 川 ノ耶 蘇 学 校 及黄 海 道 信 川 、載 寧、 黄 州 、松 禾 、 長 淵 、長 連

(朝 鮮 軍司 令 部 )

歳 騒 キ ノ如 キ其 ノ効 果 ノ大 ナ ラ サ ル ヲ知 悉 セ シ為 ニ シテ裏 面 ニ於 ケ

振 ヒツ ツ ア リ而 モ近 来其 手段 露 骨 ト ナリ シ感 アリ 三 月十 五 日 平安 北

者 ノ脅 迫 ニ資金 ノ強 徴ニ 不逞 者 ハ依 然 ト シテ隠微 ノ間 ニ其 ノ魔 手 ヲ

ル民 心 ノ推 移 ハ決 シ テ鎮静 ニ帰 シ ツ ツア ル モノト断 スル ヲ得 ス親 日

大 正 九年 二月 十 七 日

三 、守 備 部 隊 ノ配 置 ハ前 月 末 ニ同 シ (附 図 第 一参 照 )

附録第 一 兵 力 使 用ニ 関 ス ル指 示 事項 

地 方 ニ於 ケ ル安 寧 秩 序 保 持 ノ為 兵力 使 用 ニ関 シ此 ノ際 将 来ニ 亘リ 之カ 実 行 上特 ニ注意 スヘ キ事 項 ヲ左 ニ指 示 ス 朝 鮮総 督 府 官 制 改 正後 ニ於 ケ ル警 務 官 憲 ハ其 ノ内 容 逐 次充実 ノ

如 キ ハ繰 返 サ ルヘ シト予 期 セラ ル

ル如 キ コト ナ カラ ン モ以 上 ノ如 キ親 日者ニ 対 ス ル脅迫 及爆 弾 事 件 ノ

ノ如 キ之 ヲ証 シテ余 リ ア リ爾後 万歳騒 キ ノ如 キ ハ大 袈裟 ニ演 セラ ル

刑 事傷 害 事 件 及 三 月 二十 四日義 州 郡水 鎮 面 ニ於 ケ ル道 獣 医殺 傷 事 件

鮮 人 刑事 銃 殺 事件 三月 二十 日義 州 郡古 館 面 居住 元 新 義 州警 察 署 鮮 人

道 宣 川郡 台 山 面 役所 ニ於 ケ ル面長 及面 書 記 銃殺 事 件 同 日義 州 警 察 ヤ

五 、 平 安北 道 第 三 部附 江 口獣 医 ハ出 張 ノ途 中 三月 二十 四 日午 後 平 安

下 十 四 名 ヲ該 地 ニ派 遣 ス

ヲ拉 去 セリ知 事 ノ請 求 ニ基 キ光 州臨 時 派 遣 歩 兵第 二大隊 ヨリ将 校 以

社ニ 貸 下 ケ植 樹 中 、 地元 住 人 鮮 人 約 千名 長 興 郡庁 ニ押寄 セ会 社 主 任

四、 三 月 二 十 三日 全羅 南 道 長 興 郡府 東 面 ニ於 テ国 有 林 ヲ朝 鮮 農 林会

鮮 外 状 況

ノ所 為 ト認 メラ ル

北 道 義 州 郡水 鎮 面 雲 川洞 ニ於 テ銃 殺 サ レ居 レ ルヲ発 見 セリ 不逞 鮮 人

以 上傷 害事 件 ノ犯人 ハ未 タ逮 捕 セラ ル ル ニ至 ラ ス平 安道 方 面 親 日 鮮 人 ハ戦 々兢 々タ ル状 況 ニシテ面 役 場 ノ事 務 ヲ中 止 シ鮮 人巡 査 ニシ

図 們 江 対岸 方 面

  露 領 方 面政 変 ノ結 果 過激 派 勢 力 ノ増 大 ニ伴 ヒ銃 器 購 入 ノ便 ヲ得 タ

ル ト共ニ 思 想 悪 化 ノ傾 向 ア リ間島 及琿 春 奥 地 方面 ノ現 況 ハ昨 年 十 月

本 期間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

テ其 職 ヲ辞 ス ル モノ ア リ テ憂 慮 スヘ キ状 態 ニア リ

一、 三月 一日 京城 ニ於 テ ハ培材 学 校 、女 子 進 明学 校附 属学 校 ノ生 徒

頃 ノ当 時 ニ比 シ却 ツテ多 ク ノ危 険性 ヲ帯ヘ ル モノ ト判断 セラ ル

モノ ナ リ図 們 江 ノ解氷 ニ伴 ヒ江 ヲ超ヘ テ ス ル彼 等 ノ行動 ハ不 便 ト ナ

於 テ対 岸 ヨリ数 十 名 ノ不逞 者 侵 入 シ来 リ シ カ如 キ其 一端 ヲ曝露 セ ル

三 月 十 五 日 ヨリ十 八 日 ニ亘 リ咸鏡 北 道 穏 城 郡 ノ内 美 占 外数 箇 所 ニ

万歳 騒 キ ヲ ナ シ商 店 ハ正 午 頃迄 大 部 閉 鎖 セリ其 他 平 壌 及 宣川 耶 蘇 学

三 十 乃至 五 十 名 万歳 騒 キ ヲ ナ セリ

校 生徒 及 黄 海 道信 川 、 黄 州 、松 禾 、長 淵 、載 寧 、 長連 ノ各 所 ニ於 テ

二 、 三月 十 五 日午 前 十 時 頃 平安 北 道 宣 川 郡 台山 面 事 務 所 ニ三名 ノ不

シ拳 銃 ニテ面 長 及面 書 記 ヲ射 殺逃 走 セ リ又 同 日午 後 七時 半 頃 一名 ノ

在 テ ハ表面 上 警 戒 ヲ厳ニ シア ル カ如 キ モ 一度 奥 地 ニ入 レ ハ不逞 者 ノ

返 サ ルヘ シ而 シ テ不逞 者 ニ対 ス ル支 那 側 ノ取締 ハ我 領事 館 所 在 地 ニ

ルヘ キ モ馬 賊 的 行 為 ヲ以 テ江 岸警 備薄 弱 ナ ル部 ヲ襲 フ カ如 キ ハ尚繰

不逞 鮮 人 義 州警 察 署 金 刑 事 巡査 宅 ヲ襲 ヒ居 室 ノ障 子 ヲ開 クヤ直 ニ金

逞 鮮 人来 リ面 長 ノ親 日 ヲ詰 リ金 庫 ヲ開 扉 セ シ メ在 庫 金 八 百 円 ヲ強 奪

巡 査及 其妻 ヲ拳銃 ヲ以 テ狙撃 逃 走 セリ金 巡 査 ハ翌 十 六 日午 前 零 時 死

本 状 況 ヲ以 テ推移 セ シカ遠 カラ ス シテ 良民 モ不 逞 者 ノ脅 迫 ト金 品

ヲ望 ム モ其 効 果 極 メテ尠 シ

ノ強 徴 ニ堪ヘ ス自暴 自 棄 ノ結 果 不逞 輩 ノ群 ニ投 ス ル虞 ア リ此 際 対鮮

跋 扈 跳 梁 ハ意 ノ儘 ニシテ従 来 ノ状 況 ニ徴 ス ル ニ支 那 側 ノ取 締 ニ多 キ

三 、 三月 二 十 日午 前 三時 半頃 平 安 北 道 義 州 郡古 館 面 居住 元 新 義 州 警

人施 設 ヲ積 極 的 ニ実 施 シ領 事 警察 ヲ威 力 ア ル モノ タ ラ シメ其 能力 ヲ

亡 、妻 ハ左 腕 骨折 セ ル モ生 命 ニ異 状 ナ シ

シ ﹁モーゼ ル﹂十 二連 発 拳銃 ヲ 以 テ狙 撃 シ重傷 ヲ負 ハ シ メ 逃 走 セ

発 揮 ス ルノ方 法 ヲ講 スル ヲ必 要 ト ス

察 署 刑 事 巡 査洪 世 憲 方 ニ二 名 ノ鮮 人 入 リ来 リ同 人 ノ油 断 セル隙 ニ乗

リ

ヲ得 サ リ シ カ如 キ モ各 派 ノ意 志疏 通 ス ル ニ於 テ効 果 ア リ シ モノト認

民 主 政 治 ヲ主張 スル他 派 ト主 義 ニ於 テ相反 ス ル モノ アリ予 期 ノ効果

ヲ蛤蟆 塘 ニ会 シ統 一ヲ計 レリ此 会 合 ハ復 僻 ヲ企 図 セ ル光復 団 一派 ト

尚 排 日 者 等 ハ個 々 ニ運 動 ス ルノ不利 ヲ認 メ三 月 上 旬各 方 面 ノ首 領

六 、 三 月 二 十六 日 午 後 八時 二十 分 頃兵 力 不明 ノ不逞 鮮 人咸 鏡 北道 穏

面 長 ノ母 ハ殺 サ レ タリ 不逞 鮮 人 側 ニモ死 傷 アリ

後 之 ヲ撃 退 セシ カ此 際美 占 ニ於 テ ハ我憲 兵 補 一名 重傷 ヲ受 ケ 又同 地

カ如 シ) 対 岸 ヨリ侵 入 シ来 リ警 戒 ニ任 セ シ憲 兵及 警 務 官 憲 ハ交 戦 ノ

們江岸 ) ニ於 テ ハ銃 器 ヲ携 帯 セ ル不逞 鮮 人 ( 各 五、 六 十 名内 外 ナ ル

撃 ノ火 光 及 土 人 ノ言 ヲ綜 合 ス レ ハ不 逞 鮮 人 ノ兵 力 約 五 十 ニ シテ露 国

リ同 地 派 遣 ノ守 備 隊 ハ憲 兵警 察 ト協 力 之 ヲ撃 退 セリ 我ニ 損 害 ナ シ射

城 郡 上 灘附 近 ノ氷 上 ヲ通 過侵 入 シ下 灘憲 兵監 視 所 ヲ射 撃 シ タ ル ニ ヨ

メラ ル 本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ (江 岸ニ接 近 セル鮮 地 ノ情 報 ヲ

一、竜 井 村 ニ於 テ ハ二月二 十 八 日 以来 国 民 会長 具春 先 ノ名 ヲ以 テ檄

含 ム)

七 、 三月 八 、 九 、十 ノ三 日 間蛤蟆 塘 上 村 ニ於 テ北 間 島 東 部 、西 間島 、

琿 春東 部 、 露 領 ノ 一部 ニ於 ケ ル各 団 体 ノ代表 者 会 合 会 議 ヲ開 催 セリ

式 五連 発 ヲ有 ス ル モノ ノ如 シト

其 来 会者 ノ主 ナ ル モノ ハ洪 範 図 、具 春 先 、李 範 允 、 金 光 国 、洪 林 、

文 ヲ撒 布 シ三月 一日 ヲ期 シ不 穏 行動ニ 出 ツヘ キ形勢 アリ シ カ同 日支

シ厳 重 警 戒 ノ結 果 耶蘇 学 校 ニ於 テ万歳 騒 キ ヲ ナ セ シ外静 穏ニ 経 過 セ

徐 成 権 、黄 丙 吉 、 全義 根 、其 他 約 四 十名 ナリ

那 軍 隊 約 五 十名 局 子街 ヨリ派 遣 警 戒 シ領 事 館 ニ於 テ ハ不審 者 ヲ検 挙

リ竜 井 村 以 外 一両 溝 及 四道 溝 、 五道 溝 ニ於 テ ハ数 百 名 ノ鮮 人 集合 万

会 議 ノ目的 ハ各 団 体 ノ統 一ニアリ シカ光 復団 長 李 範 允 及洪 林 、徐

歳 ヲ唱ヘ タリ

成 権 等 反 対 ヲ唱ヘ タ ル為 各 団 体 統 一ノ企 図 モ茲ニ挫 折 スル ノ已 ムヲ

ト確 実 ナ リ

二 、三 月 五 日午 後 十 二時 頃咸 鏡 北 道 穏 城 面深 浦 洞ニ 銃 器 ヲ携 帯 セ ル

八 、 本 期 間得 タ ル情 報中 概 ネ信 ヲ置 ク ニ足 ルヘ キ モノ ヲ蒐 集 ス ル ハ

得 サ ル ニ至 レリ然 レト モ本 会 議 ニ於 テ各 団 相互 間 ノ意 志 疏 通 セ ル コ

日迄 ノ間 ニ持 参 スヘ シ ト ノ脅 迫 文 ヲ送 附 シ来 レリ

セサ リ シ為 同洞 鮮 人 朴 丈 三 外 一名 ヲ拉 去 シ金 千円 ヲ三 月 六 日 ヨリ十

三 、 三月 十 一日午 後 八 時 四 十 分頃 穏 城 郡 柔浦 面香棠 洞ニ 不逞 鮮 人 ト

要 図第一

鮮 人十 名 侵 入 シ洞 民 ヨリ金 三 千 円 ヲ提 供 スヘ ク脅 迫 シタ ル モ之 ニ応

思料 ス ヘキ賊 徒 ︵人員 詳 カ ナ ラ ス︶ 鮮 人 二名 ヨリ現 金 六 十 三 円 ヲ強

鴨 緑江 対 岸 方 面

此方 面 ハ其後 大 ナ ル変 化 ナ シ柳 河 県 三 源 浦 独 立 団本 部 及 軍 政府

ニ示ス如 シ

奪 対岸ニ 逃 走 セ リ 四 、 三 月 十五 日 午後 十時 穏 城 郡 柔浦 面 豊 利 洞ニ 武 装 セル不逞 鮮 人 侵

興 ヲ期 ス ル為 更 ニ二月 五 日 ヨリ 五 日間 西 間島 方 面 首領 ノ会 合 ヲ催 シ

(旧韓 族 会 ) ノ支 那官 憲 ノ為 一月中 旬 解 散 ヲ命 セ ラ レ シ以 来 之 カ復

敵 ニ モ多 少 ノ死 傷 者 ア ルカ如 シ

善 後策 ヲ講 セ リ支 那官 憲 ノ彼 等ニ 対 ス ル態 度 ハ誠 意 ヲ以 テ取 締 ヲ励

入 シタ ル ヲ以 テ警 戒員 之 ヲ対 岸 ニ撃退 シタ ル カ警 戒員 一名 即 死 セリ

五 、 三 月 十 七日 夜咸 鏡 北道 穏 城 郡 内 月坡 、 美 占 、長 徳 外 二箇 所 ( 図

興 京 ニ新 ニ領事 分館 ヲ設 置 セ ラ レ此附 近 ハ 一般 ニ親 日 的傾 向 ヲ帯

行 シ ア ル モノ ト ハ認 メ難 シ

ヒ来 レ ルト形 式 ニ過 キ スト ハ云ヘ 一月中 旬 三源浦 ニ於 ケ ル本 部 ノ解

小 銃 三 、拳 銃 一、木 印 一、 捕繩 八 、旗 四、其 他 多 数 ノ書類 ヲ押 収 セ

リ諸 情 報 ヲ綜 合 ス ル ニ彼 等 ノ中 心 地 ハ今 ヤ桓 仁、 通 化 、 輯安 方 面 ニ

一、全 羅 南 道 済州 島 及 慶尚 北 道盈 徳 守備 小 隊 ハ現況 之 ヲ必 要 ト認 メ

分 散 配 置 部 隊 ニ就 テ

移 レ ル モノ ノ如 シ

ザ ル ヲ以 テ三 月下 旬 ヨリ四月 上 旬 ニ亘 リ撤 収 セ シ ム

散 ト ハ此方 面 ニ於 ケ ル不逞 者 ノ行 動 ニ不 便 ヲ与ヘ 今 ヤ彼 等 ハ桓 仁 県

ツ ア ルカ如 シ

本 官憲 ノ監 督 、内 地人 ノ顧 問 ノ下 ニ保 民 会 ( 親 日団 体 ) ノ設 立 ヲ見

中 隊 長 以 下 四十 名 ヲ穏 城 守 備 隊 ニ増 加 シ江 岸美 占 、 柔遠 鎮 、下灘 洞

会 寧 守 備隊 ヨリ中隊 長 以下 六 十 五名 ヲ鍾 城 守備 隊 ニ鍾城 守 備 隊 ヨリ

三 、 三 月十 五 日 ヨリ十 八 日 ニ亘 リ図們 江岸 形 勢 不穏 ヲ呈 セ シ ヲ以 テ

シ三 月 十 二 日所 属隊 ニ復 帰 ス

二 、会 寧 及 穏 城 ニ派 遣 シア リ シ機 関 銃 隊及 蒼 坪派遣 部 隊 ハ之 ヲ撤 収

及 寛甸 県 ノ奥 地 方 面 ニ於 テ魔 手 ヲ振 ヒ親 日者ニ 種 々ノ迫 害 ヲ加ヘ ツ

本 期 間 得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

ル ニ至 レリ

一、興 京 県 新 兵堡 (興 京 ) ニ於 テ ハ金 天 乙 、崔 晶 圭 ノ首 唱 ニ依 リ日

二 、 韓族 会 ハ 一月中 旬 支 那 官 憲 ヨリ解 散 ヲ命 セラ レ タ ル ヲ以 テ 二月

四、 第 二十師 団 守 備 管 区内 鴨 緑 江 方 面 ニ昨 年 十月 以 来 臨時 配 置 シア

下 社 地 ノ各 所 ニ各 一小部 隊 ヲ配 置 ス

リ シ部 隊 ハ義 州 ニ 一小 隊 ヲ残 置 セ シ外 全 部 之 ヲ撤 収 セ リ ( 固有守備

中 旬 国 民大 会 ト 称 シテ之 ニ対 ス ル善後 策 ヲ講 シタ ル カ表 面 上 従来 ノ

三、 柳 河県 三源 浦 独 立 団本 部 ニテ ハ本 年 一月 中 旬支 那 官憲 ヨリ解 散

隊 ハ其 儘 ト ス︶

如 ク独 立 ヲ標榜 ス ル コト ヲ控ヘ 会 名 ヲ ﹁中 興 団 ﹂ ト改 メ タ ルカ如 シ

ヲ命 セラ レタ ル ヲ以 テ之 カ善 後 策 ヲ講 ス ル為 三 月 五 日 ヨリ五 日間 総

鮮内外 一般 ノ状況

朝鮮 軍参謀部

附図略

五 、 三月 二 十 一日 ニ於 ケ ル配 置 別 紙 要図 第 二 ノ如 シ

鮮内情 況

自 四 月 一日 至四月 三十日

大 正九 年 五 月十 三 日

朝 特報 第 二十 六号

九

会 ヲ催 セリ集 会 者 、桓 仁 、寛甸 、 各県 ヨリ支 団長 以上 ノ幹 部 全員 其 他 有 力者 ヲ勧 誘 シ上 海 、西 比利 亜 、京 城 、平 壌 ヨリ モ代 表者 出 席 シ 其 総 数 ハ約 四百 六 十 名 ニ上 レリ総 会 ノ目的 ハ意 志 ノ疎 通 組 織 ノ変更 等 ニアリ タ ルカ如 シ会 期中 李 太 王 ノ追 悼 式 ヲ モ行ヘ リ 本 総 会 ノ挙 行 ニ就 テ ハ支 那官 憲 ノ諒 解 ヲ経 ア リタ ルカ如 ク何 等 ノ 制 裁 ヲ モ加 フ ル コトナ カリ シ

一日興 京 県 駐在 巡 査 ノ密 偵 八名 巡査 十 名 之 ニ向 ヒ発砲 ノ結 果 朴 長浩 、

四 、韓 族 会 及独 立 団 員 約 八 百名 ハ輯 安 県覇 王 槽 ニ合同 集 会 中 三 月 十

趙 孟善 以 下 三 百余 名 ハ迯走 シ残余 四百 五 十名 ハ帰 順 ヲ申 出 テ遺 留 品 、

ノ 一般 ヲ窺 フ ル ニ足 ル又 去 月平 安 北 道 義 州 郡 及宣 川 郡 内 ニ於 テ行 ハ

頗 ル多 キ ト耶 蘇 天道 両 教 徒 ノ近時 其 ノ数 ヲ増 加 シツ ツ ア ル カ如 キ其

ノ アリ即 チ排 日 的色 彩 ヲ帯ヘ ル東 亜 日報 ノ如 キ新 刊 行 新 聞 ノ購 読 者

リ然 リ 卜雖 裏 面 ニ於 ケ ル民 心 ノ推 移 ニ就 テ ハ大 ナ ル注 意 ヲ要 ス ル モ

世 子殿 下 ノ御 結 婚 ニ当 リ騒 擾 スヘ シト ノ風 説 アリ シ モ静 穏 ニ経過 セ

為 押 送 ノ途 中車 ハ遂 ニ死 亡 セ リ

之 ヲ追 跡 シ約 一丁余 ニ シテ彼 ヲ逮 捕 シタ ルカ 我射 弾 命 中 シ居 リタ ル

囲逮 捕 セ ント セ シ ニ車 ハ拳銃 ヲ発射 シ逃 走 ヲ企 テ タ ル ヨリ警 察 官 ハ

民家 ニ潜 伏 シ居 ルヲ探 知 シ四 月 七 日早 朝 新義 州 警 察 署員 該 家 屋 ヲ包

ト認 ムヘ キ車鎮 夏 ハ三道 浪 頭 (安東 下 流 ) ヨリ 六、 七 丁 ヲ隔 リ タ ル

五 、三 月 十 五 日 平 安北 道 宣 川 郡 台山 面 長 面書 記 ヲ銃 殺 シタ ル首 謀 者

ナシ

レ シ面 長 、鮮 人刑 事 及 道 獣 医 ノ殺 害 事 件 以来 該 方 面 殊 ニ義 州 、昌 城

六 、四 月 十 日午 前 七時 ヨリ同 九時 ノ間 ニ於 テ京 畿 道第 三部 長 官 舎庭

本 期 間 鮮 内 一般 ヲ通 シ大 ナ ル事 故 ナ ク経 過 セリ 四月 二 十 八 日李 王

及 宣川 、竜 川 郡 内鮮 人 官 公吏 ニ不安 ノ念 ヲ与ヘ 面 事 務 所 ニ於 テ其 ノ

ニ粘 著 シア ル布 片 ヲ投 入 セ シ モノ アリ

七 、四 月 十 四 日午 後 二時 二 十 分頃 平 壌 府 内南 門 通 ニ於 テ不 逞 鮮 人 万

内 ニ不 穏 血 書 ヲ認 メ且 ツ食 指 ノ第 一関 節 ヨリ 切断 シ タ ル モノ ヲ 一隅

歳 ヲ高 唱 セ シ ニ市 日 ナ リ シ為 附 近 ノ鮮 人 約 七百 集 合 シ其 ノ 一部 ハ雷

ニ及ヘ リ其 ノ他鮮 人 警 察 官 ニシテ辞 職 ヲ願 ヒ出 ツ ル モノ アリ 又該 方 面 居住 内 地 人 ニ於 テ モ多 大 ノ不安 ヲ感 シ義 州 ヨリ上 流 ニ向 ツ テ ス ル

同 シ警 戒 ノ為駈 付 ケ タ ル警察 官 ニ投 石 セリ主 謀 者 二 名 ヲ逮 捕 シ午後

事 務 ヲ廃 棄 シ ア ル モノ多 ク竜 川郡 内 ニテ ハ十 一箇 面 ノ内 八 面 ノ多 キ

単 独 旅 行 ハ中 絶 ノ状 況 ニア リ従 テ之 カ施 政 上 ニ及 ホ ス影響 大 ナ リ速

ヲ中 心 ト ス ル約 百 名 ノ鮮 人 太極 旗 ヲ手 ニ シ万 歳 ヲ唱ヘ 騒擾 セリ

一、 平 安 北道 竜 川 郡 揚 市 ニ於 テ三 月 二 十 五 日午 後 八時 同 地耶 蘇 教 徒

ノ ヲ含 ム)

百 名 集 合各 自 旧韓 国 旗 ヲ打 振 リ万 歳 ヲ高 唱 セ シ ヲ以 テ警 察 官 直 ニ解

九 、 四 月 二 十 三 日午 後 九時 頃 全 羅 南 道 海 南郡 右 水営 ニ於 テ鮮 人 約 五

独 立 軍 資金 ニ供 スト称 シ運搬 途 中 ノ郵 便 物 ヲ強 奪 シ去 レリ

八 、 四 月 十 八 日午 後 一時 頃鮮 人 二、 平 安 北道 慈 城 郡自 作 嶺 ニ現 ハレ

三時 三 十 分頃 解 散 セ シメ タリ

カ ニ此 ノ不 安 ノ空 気 ヲ 一掃 ス ルヲ必 要 ト ス

二、 三 月 廿 六 日午 後 六時 頃全 羅 南 道咸 平 郡 公 立 普 通 学 校 生徒 ハ咸平

ナ ク威嚇 ノ為 拳 銃 ヲ発 射 シ解散 セ シメ タリ

散 ヲ命 シタ ル モ彼 等 ハ衆 ヲ持 シテ喧噪 シ容易 ニ肯 セ サ ルヲ以 テ止 ム

本 期 間 ニ於 ケ ル主 ナ ル出 来 事左 ノ如 シ (三月 月 報 ニ記載 セサ ル モ

市 場 ニ於 テ太 極 旗 ヲ飜 シ万歳 ヲ唱ヘ 騒擾 セリ

タ ル状 況 ニシテ動 モス レ ハ江岸 警 備 薄 弱 ナ ル部 分 ヲ侵 襲 セ ント スル

穏 城 対岸汪 精 県 鳳 儀 洞 、傑 満 洞 附 近 ニ於 ケ ル不 逞者 ノ横 行 ハ依然

豆 満 江 対岸 方面

鮮 外 情 況

三 、 四 月 七 日午 前 零時 頃 竜 川 郡 竜 川警 察 署 駐 在 所 ハ不逞 鮮 人 ノ為 放 火 全 焼 セ ラ レタ リ 四 、 四 月 八 日午 前 清津 発歩 兵 第 七 十 三聯 隊 ニ編 入 スヘ キ初 年 兵 輸 送 列 車 カ羅 南 東 北 方 約 二 哩油 坂 附 近 運 行 中爆 音 ヲ発 セ シカ調 査 ノ結 果 軌 条 ニ爆薬 様 ノ モノ ヲ装 置 シア リタ ルカ如 シ但 シ列 車 ニ ハ何 等 異 状

逞者 ノ横 行 近時 多 キ ヲ加ヘ 来 リ タ ル カ如 ク商 埠 地 内 鮮 人 ニ対 シテ モ

警 戒 厳 重 ナ ル ヲ以 テ其 ノ跳梁 ヲ見 ル コト ナ キ モ附 近 村落 ニ於 テ ハ不

形 勢 ア リ竜井 村 附 近 ニ於 テ モ商 埠 地 内 ニ於 テ ハ我 警 察 及支 那 軍 警 ノ

逞 者 ノ為 六 日間 該 地 ニ拘 禁 サ レタ リト 云 フ

三 日南 陽 坪 ヲ経 テ鍾 城 ニ赴 カ ント シ同 日午 前 南 陽坪 附 近 ヲ通 過中 不

三 、天 宝 山在 住 日本 人 左 官 大久 保 鎮 雄 (四十 歳 ) ハ所 用 ヲ帯 ヒ三月

文 ハ三 月 十 五 日頃 ヨリ頻 々ト シテ琿 春市 在 住 鮮 人 ニ配 布 セ ラ ル

二、 黄 丙 吉 一派 ノ資金 募 集 ノ為 ニス ル警 告 文 、訓 令 勧 誘 状 等 ノ脅 迫

四 、黄 丙 吉 ハ煙 秋 下 別 里 ニテ病 ヲ得 三 月 二十 七 日煙 筒 拉 子 ニ帰還 シ

江 口常 作 (鮮 名安 大 和 ) 不 逞 者 ノ為 殺 害 サ レ南陽 坪 ニ於 テ ハ邦 人 ニ

タ リ帰 還 後屡 々吐 血 シ身 体 著 シク衰 弱 セリ ト

脅 迫 状 ヲ送 付 シ来 ル モノ ア リ又頭 道 溝 西 南 、 二道 溝 ニ於 テ ハ日本 人

シテ拘 禁 迫 害 サ レタ ル モノ アリ要 スル ニ此 方 面険 悪 ノ度 ハ近時 一層

之 ニ対 ス ル支 那官 憲 ノ態 度 ハ表 面 取 締 ノ励 行 ヲ声言 スル モ其 ノ実

濃 厚 ノ度 ヲ加 ヘツ ツ ア ル カ如 シ

ニア リ シ カ四 月上 旬 西 大 浦 (地点 不 明 ナ ル モ北 三岔 口東 方 地 区 ナ ラ ン) ニ移 転 セリ ト 云 フ

五 、間 島 方 面 ニ於 テ彼 等 ノ所 謂 軍 政 署 ト称 ス ル モ ノ ハ本 部 北 三岔 口

ス ル モ其 ノ効 果 ハ徴 々タ ル モノ ニシテ我 ヨリ積極 的 ニ之 カ取締 ヲ行

行 ハ之 ニ伴 ハス既 ニ屡 々述ヘ シ如 ク此 際 支 那 側 ニ取 締 ノ励 行 ヲ希望

六 、 四月 二日 延吉 道尹 ハ琿 春知 事 ニ対 シ左 ノ要 旨 ノ密 令 ヲ下 セリ

従来 一般 軍警 ニ対 シ官 民 ノ独 立運 動 取締 告 諭 ヲ発 セ ルカ右 ハ日本

ヒ良 民 ノ保 護 ヲナ ス コト必 要 ナリ之 カ為 該 方 面領 事 警 察 力 ノ増 加 ヲ

ノ交渉 ニ対 ス ル表 面 上 ノ策 略 ニシテ実 際 ニ逮 捕 スヘ シト ノ意 味 ニア

計 リ分散 的 配置 ヲ取 ルヲ目 下 ノ急務 ト ス岩 シ現 状 ヲ以 テ推 移 セ ンカ 良 民 モ不逞 者 ノ脅迫 ニ堪ヘ ス自暴 自 棄 ノ結 果 不 良 ノ徒 ト化 ス ル遠 キ

挫 ヲ来 ス ヘシト判 断 セラ ル然 レト モ 一方 浦 潮 尼 市 方 面 ヨリ逐 ハレタ

フ所多 カ リ シト云 フ

ナ ル情 報 ヲ齎 ラ シ現 ニ昨 年 八 月 黄 竜起 事 件 ノ如 キ ハ同 人 ノ内偵 ニ負

正 四年 頃 迄 三、 四年 間 頭 道 溝 領 事 分館 ノ通 訳 若 ク ハ密 偵 ニ従 ヒ有 益

本 人 ハ幼 少 ノ頃渡 鮮 シ間 島 ニ移 住 シタ ル ハ明治 四十 三 年 ニシテ大

三 月 二 十 八日 夜 不逞 鮮 人 ノ為 ニ殺 害 サ レ タ リ

一、支 那 間 島 二道溝 ( 頭 道 溝 西 南) 居 住 江 口常 作 (鮮 名 安大 和 ) ハ

ラ ス依 テ将 来 此 ノ方針 ニ依 ル ヘシ

四 月 五 日浦 潮 尼市 及南 部 烏 蘇 里 方 面 ニ於 ケ ル武 装 解除 ノ影 響 カ間

ニア ラサ ル ヘシ

島 方 面 不逞 者 ニ及 ホ セ シ影 響 ニ就 テ ハ未 タ詳 細 ノ状 況 ハ明 カナ ラ サ

ル不 逞 者 ハ遁 避 所 ヲ間島 方面 ニ求 メ此方 面 ニ入 ル モ ノ尠 カ ラ サ ルカ

ル モ浦 潮及 尼 市 ニ於 ケ ル彼 等 不逞 者策 源 地 ノ掃 蕩 ハ彼 等 ノ行 動 ニ頓

如シ

一、 三 月 二十 七日 午 後 八時 三十 分頃 不逞 鮮 人 約 三 十 名咸 鏡 北 道 穏城

ヲ受 ケ 郵便 物 全 部 ヲ奪 取セ ラ ル

逓 送 人 、 母鹿 溝 ( 竜 井 西 方 約 二里) 附 近 ニテ不逞 鮮 人 ニ襲 ハレ重 傷

二 、 四 月 十六 日 間島 竜 井 村 天 宝 山礦 業 事 務 所 ヨリ天 宝 山礦 山行 郵 便

郡 南 陽 ニ侵 入 セ ント シタ ルカ憲 兵 、守 備 隊 、 警 察官 ノ出 動 ヲ見 テ退

三 、 不 逞者 ハ竜 井 村在 住鮮 人 ニ対 シ寄 附 金 要 求 ノ脅 迫 状 ヲ送 リ タ ル

本 期 間得 タ ル主 ナ ル情 報 左 ノ如 シ

却 セリ其 ノ後 彼 等 ハ対 岸各 所 ニ散 在 シ時 々我 ニ向 ヒ射 撃 セリ

近 ノ周 囲 ヲ参 々伍 々徘 徊 シ市 日 ニ竜 井 村 ニ集 フ鮮 人 ヲ途 中 ニ阻 止 シ

的 ヲ達 セ ント努 メ ツ ツ ア リ其 ノ手 段 ト シテ ハ不 逞 鮮 人等 ハ竜 井 村 附

モ之 ニ応 セサ ル ヨリ経 済 的 ニ苦 痛 ヲ之等 鮮 人 ニ与ヘ 飽 マテ強 要 ノ目

与ヘ 其 ノ他 物 資 ノ補 給 、衛 生 等 積 極 的施 設 ヲ施 ス ヲ必要 ト ス

一方 親 日者 及然 ラ サ ル モ不逞 行 動 ニ関係 ナ キ者 ノ生 命 財 産 ニ保 障 ヲ

於 テ大 ナ ル効 果 ア リ シ ヲ信 ス此 際 徹 底的 ニ不 逞 者 ヲ掃 蕩 ス ルト共ニ

特 ニ浦潮 新 韓 村 及 尼 市 ニ於 ケ ル不 逞 者 ニ対 ス ル掃 蕩 ハ禍 根 ヲ断 ツ ニ

ニ紛 レ逃走 セ ルカ如 シ

蔡 聖 河 、宋 明会 、 金 千錫 、咸 在 仁 其 ノ他 ノ排 日 首 領等 ハ多 ク混 雑

ノ如 シ

力 不 逞 者 ヲ捜 査 シ不 逞 鮮 人 五 十 四名 ヲ逮 捕 セリ主要 ナ ル逮 捕 人名 左

一、 四 月 五 日浦 潮 新 韓 村 ニ対 シ浦 潮 憲 兵 分隊 ノ主 力 及歩 兵 一中 隊 協

ス レ ハ左 ノ如 シ

四月 五 日 ニ於 ケ ル戦 闘行 為 前 後 ニ於 ケ ル鮮 人 ニ関 ス ル事 項 ヲ摘 記

市 日 ノ売 買 ヲ不可 能 ナ ラ シ メ為 ニ穀 類 ノ出 廻 ハリ減 少 シ相場 変 動 ノ

頭 道 溝 及 局 子街 ニ於 テ モ概 ネ前 同 様 ノ状 態 ニア リ

兆 ヲ現 ハス ニ至 レリ

此 方面 其 ノ後 依然 大 ナ ル変 化 ナ シ三月 十 一旦 覇 王槽 ニ於 テ韓 族 会

鴨 緑 江対 岸 方 面

及 独 立団 ノ集 会 ニ際 シ支 那 巡 警 及済 愚 教 徒 崔 昌 圭 一派 ノ為 解 散 セラ レ タ ル後 此 方 面 ニ於 テ ハ集 団 ト 認 ムヘ キ モノナ ク隠 密 ノ間 不逞 輩 ノ 横 行 ハ依 然 タ ル モ間 島 方 面 ノ如 ク甚 タ シカ ラ ス従 テ危 険 性 モ尠 シ興

融 通 ニ、学 校 、 衛 生 ノ施 設 ニ速 ニ積極 的 施 設 ヲ実 施 シ彼 等 ノ懐 柔 ニ

監 視 ス ルヲ必 要 ト ス其 外 已 ニ屡 述 セ シ如 ク此 方 面 ニ対 シ低 利 資 金 ノ

シ) 善良 ナ ル分 子 ノ生命 財 産 ノ保 護 ニ任 スル ト共 ニ不 逞 者 ノ行 動 ヲ

置シ ( 目 下 柳 河 鎮 ニ ハ 一名 ノ警 察 官駐 在 シア ル モ微 力 何 等 ノ効 果 ナ

ル モノト思 考 セラ ル尚 桓 仁 、 寛甸 、柳 河 鎮 等 主要 地点 ニ警 察 官 ヲ配

軍 ヲ援 助 ス ル為室 内 或 ハ板 屏 等 ノ蔭 ニ潜 伏 シ拳 銃 又 ハ小銃 ヲ以 テ狙

十箇 所 ニ於 テ我軍 隊 ヲ狙 撃 ス ル モノ ア リ捜 査 ノ結 果 排 日鮮 人 カ革 命

三 、尼 市 ニ於 テ ハ四月 五 日 我 軍 ト革 命 軍 ト ノ戦 闘 勃 発 ス ルヤ市 内 数

ナ リ シヲ以 テ其 ノ首 魁 ト認 ムヘ キ露 鮮 人 十 五名 ヲ逮 捕 セリ

ル ヤ附 近 ノ排 日露 鮮 人団 各 地 ニ集 合 シ露 軍 ニ協 力 セ ント スル ノ状 況

二 、同 日 ﹁ノウ キ ヱフ ス コ エ﹂ ニ於 テ ハ我 軍 ト過 軍 ト ノ間 ニ戦 闘起

此 際 韓 人 新 報社 及 韓 民学 校 ハ火災 ヲ起 シ焼 失 セ リ

努 力 ス ル ヲ目 下 ノ急 務 ト ス現 状 ノ儘放 置 セ ンカ低 能 ナ ル此 方 面 鮮 人

ヨリ 六 日 ニ亘 リ排 日鮮 人 ノ家 宅捜 索 ヲ行 ヒ崔才 亨 以下 七 十 六名 ヲ逮

撃 シタ ル コト判 明 セリ依 テ我 憲兵 ハ同 地 守 備 ノ歩 兵 隊 ト協 力 シ五 日

京 ニ新 ニ領 事 分 館 ヲ設置 セラ レタ ル ハ該 地 附 近鮮 人 ニ好 影響 ヲ与 フ

ノ全 部 ハ排 日者 ト化 ス ル ニ至 ルヘ シ

我軍 ノ過 激 派 ニ対 ス ル断 乎 タ ル処 置 ハ 一月 ノ政 変 以 来陰 ニ過 激 派 ト

ハ上 海 仮政 府 ノ財 務総 長 タ リ且 ツ同 人 ハ尼 市 副 市長 ノ位 置 ニア ルヲ

﹁ 崔 才 亨 ﹂ ノ四 名 ハ元 来 排 日 鮮 人 ノ有力 ナ ル首 領 ニシ テ殊 ニ崔才 亨

捕 シ取 調ヘ タ ル ニ ﹁金 利稷 ﹂ ﹁黄 景〓 ﹂ (一名黄 カ ピ ト ン) ﹁ 厳 周〓 ﹂

通 シ之 ヨリ武器 及 弾 薬 ノ補 給 ヲ受 ケ又 ハ過 激 派 ニ投 シ其 ノ走 狗 トナ

奇 貨 ト シ以 下 三 名 ト相 謀 リ革 命 軍 援 助 ノ首 領 者 ト ナ リ テ排 日鮮 人 ノ

四月 四 日夜 ヨリ五 日 ニ亘 リ浦 潮 尼 市及 南 部 鳥 蘇 里 方面 ニテ行 レ シ

浦 潮 及 尼 市 方面 ノ状 況

リ 我軍 ニ対 シ反 抗 的 気 勢 ヲ揚 ケ ツ ツ アリ シ不 逞 輩ニ 一 大 打 撃 ヲ与ヘ

ヘキ 第 二 、 第 八 、 第 九 、 第 十 師 団 ノ 派 遣 大 隊 ハ四 月 二 十 三 日 及 二 十

リ 十 一日 ニ亘 リ 釜 山 及 元 山 ニ上 陸 シ 各 守 備 地 ニ就 キ之 ト 交 代 帰 還 ス

二 、 四 月 三 十 日 ニ於 ケ ル 配 備 別 紙 要 図 ノ如 シ

歩 兵 第 一、 第 二 大 隊 ノ 一部 交 代 ス

原本はガリ版 、日文、朝鮮軍参謀部 の秘密報告 であ る。朝特報印 は ﹁鮮内民

二号関係。

紙数を調整するため割愛 した。又朝特報 一九 二〇年五月十三日付第二十 六号以 降は ﹁鮮内外 一般ノ状況﹂の件題 はなくな っている。旧陸軍省文書、密第 一〇

日至七月三十 一日の三点は所収資料と日次、内容 の点で重複箇所が多いので、

て整理した。たゞし朝特報第 二十二号、大正八年自 六月 一日至六月二十日、同 第二十七号、同年自六月二十 一日至七月十日、同第三十 二号、同年自七月十 一

点が多 い。そのため朝特報印 のうち ﹁鮮内外 一般 ノ状況﹂を採り月間報告とし

も のであるが、所収 の ﹁独立運動 ニ関 スル件﹂国内 、外編、そ の他と重複する

心 一般ノ趨向 ニ就 テ﹂ とか ﹁上海方面 ノ情況﹂とかいう件題で情報を集成した

編者註

付図省略

四 日 釜 山 及 元 山 ヨ リ 各 乗 船 、 所 属 師 団 ニ復 帰 ス 之 ト 同 時 ニ臨 時 派 遣

煽 動 ニ出 テ タ ル事 実 明瞭 ナ ル ニ依 リ引 続 キ留 置 調査 シ前 記 四名 ノ外

憑モナ ク改 心 ノ情 ア リト 認 メタ ル ヲ以 テ将 来 ヲ厳 戒 シ放 還 セリ然 ル

ハ純 然 タ ル排 日鮮 人 ト認 メラ ル ル有力 者 ニアラ ス且 ツ捕 捉 スヘ キ証

ニ四月 七 日 黒竜 憲 兵 隊 本 部 及 ﹁ニ コリ スク﹂ 憲 兵 分隊 ノ庁 舎 移 転 ニ 際 シ同 日 午 後 六時 頃崔 才 亨 、金 利稷 、黄 景〓 、 厳 周〓 ノ四名 ヲ新庁 舎 ニ押 送 中 護 送 者 ノ隙 ヲ窺 ヒ逃 走 シ タ ル ニ依 リ追 跡 シ尼市 西 南 方 ニ 在 ル野 砲 兵 舎 南 方 (日本 人 火葬 場 附 近 )迄 急 追 シ逮 捕 セ ント努 メタ ル モ彼 等 ハ地 形 ヲ熟知 シア リ且 ツ憲 兵 ノ視界 ヲ脱 逸 セ ント シタ ル ヲ

四、 三月 尼 港 ニ於 テ 我軍 及 在 留 邦人 ヲ虐 殺 セ シ赤 衛 軍 中 ニ ハ朝 鮮 人

以 テ止 ムナ ク之 ヲ射殺 セリ

混 入 シア リ タ ル カ如 ク三 月末 ニ於 テ ハ赤 衛 軍中 ニ 一千 ノ朝鮮 人 ア リ タ リト 云 フ 上海方面 所 謂 臨時 政 府 部 内 ニ於 テ飽 迄 此際 武 力 ヲ以 テ事 ヲ決 セ ント ス ル外 務 総長 朴 容 万 及国 務 総 理 李東 輝 一派 ニ属 ス ル モノト米 国 ヲ背 景 ト シ 其 ノ力 ニ依 リテ事 ヲ ナ サ ント スル安 昌浩 一派 ト ノ暗 闘 ハ尚 激 烈 ニシ テ相反 目 シ ア ルカ如 シ尚 過激 思 想 ヲ有 ス ル安 根 生 一派 ハ直 接 臨 時 政

四月 二十 九 日仏 租 界 内 、 鮮 人金 声 根 宅 ニ於 テ爆 弾 破 裂 シ多 数 ノ負

府 ト関 係 ナ ク該 地無 政 府 党 員 ト提 携 シ活動 シア リ

タ リ之 等 ノ事 項 ニ依 テ見 ルト キ ハ彼 等 ノ間 ニ如 何 ニ多 ク ノ危 険 分 子

傷 者 ヲ生 シ又 総 督府 派 遣 員 ノ使 用 セル密偵 ハ四月 三 十 日暗 殺 セ ラ レ

守 備勤 務 ニ就 テ

ノ存在 セ ルヤ ヲ窺 知 ス ル ニ足 ル

一、 新 ニ派 遣 サ レ タ ル臨 時 派 遣 歩兵 第 三 乃 至第 六大 隊 ハ四 月 三 日 ヨ

大 正 八年 四月 一日

附

録

二

五  三 ・ 一運 動 に お け る 弾 圧 経 過 を 示 す 文 書

一 日本 政 府 の報告 、説 明 書一

軍 司令 官 ノ希 望事 項 要 旨

隷

下

一 般

一時猖獗 ヲ逞 フセ シ全道 ノ騒 擾 モ今 ヤ殆 ト終熄 ヲ告 ク ル ニ至 リ シ

示

コト ハ本 職 ノ深 ク満 足 ス ル所 ナ リ是 レ軍 隊 カ殆 ト六旬 ニ亘 リ不 眠不

訓

ヲ慎 ムヘ キ ハ勿 論 ナ レト モ騒 擾 月 余 ニ亘 リ テ終熄 セ サ ルノ ミ ナ ラ ス

休 警 務 諸 機 関等 ト相 待 ツテ熱 心 警 備 鎮 圧 ニ従 事 セ シ結 果 ニシテ其 ノ

曩ニ三 月十 二日 訓 示及 希 望 事 項 ト シテ指 示 シタ ル如 ク兵 器 ノ使 用

漸 次危 険 性 ヲ帯 フ ル ニ至 レリ此 際 軍 隊 ノ行 動 慎 重 ニ過 ク ルト キ ハ彼

間 労 苦 ノ多 大 ナ リ シ ハ亦本 職 ノ確 諏 ス ル所 ナ リ今 ヤ全 道 ハ至 厳 ナ ル

配 置 ト警 戒 ト ニ依 リ表 面 上静 穏 ニ帰 セ リト雖 裏 面 ニ於 ケ ル暗 流 ハ尚

ス場合 ハ勿 論 或 ハ頑 冥 我 カ命 ニ抗 シ或 ハ騒 擾 ヲ反覆 ス ル等 ノ如 キ場 合 ニ在 テ ハ軍 隊 ハ断然 所 要 ノ強 圧 手段 ヲ用 ヰ彼 等 ヲ シテ畏 服 屏 息 セ

容 易 ニ鎮 静 セサ ルヲ以 テ軽 微 ナ ル動 機 モ俄然 大 ナ ル事 件 ヲ勃 発 ス ル

等 暴 民 ヲ シテ却 テ増長 セ シム ル ヤ ノ虞 アリ故 ニ彼 等 ニシテ暴 行 ヲ為

シ ム ルト同 時ニ一 般 民衆 ヲ シテ相誡 メ シ ム ル所 アラ シ メ以 テ速 カ ニ

ノ虞 無 キ ニアラ ス之 カ為 民 心兢 々ト シ テ未 タ其 ノ堵 ニ安 ン セサ ル ノ

之 ヲ鎮 圧 シ得 ル ヲ要 ス

シ周到 ナ ル出 動 準 備 ヲ整ヘ 以 テ如 何 ナ ル突 発事 件 ニ対 シテ モ迅 速 ニ

関等 ト相 協 力 シ テ民 心 ノ安 定 ニ努 ム ルト共 ニ 一方 峻 厳 ナ ル態 度 ヲ持

状 ア リ此 ノ際 軍 隊 ハ地方 人 民 ニ対 シテ ニ温情 ヲ 以 テ之 ニ接 シ瞥 務 機

鎮 圧 平 定 ノ功 ヲ挙 ケ ン コト肝 要 ナ リ 此 際 速 ニ右 ノ趣 旨 ヲ部 下 一般 ニ徹 底 セ シ メ寛 厳 宜 キ ヲ得 ル様 各 官 ノ注 意 ヲ希望 ス 編者註 原本は活版。三月十二日訓示については第 一 巻所収三 ・一運動日次報告資料 番号七八、七九 (一一 九∼一二〇頁)を参照されたい。

騒擾 鎮 定 シ静 穏 ノ時 日永 続 スル ニ従 ヒ動 モス レ ハ軍 紀 上 忌 ム ヘキ

大 正 八年 五 月 十 二日

一 殿

朝鮮 憲 兵 隊 司令 官  陸軍大臣

義

別 紙 ノ通訓 示致 候 ニ付 及 報 告 候也

中

ニ之 ヲ撤 去 シ得 サ ル ノ状 況 ニア リ此 際 特 ニ軍 紀 ヲ振粛 シ操 行 ヲ慎 ミ

田

老 幼 婦女 子 ヲ労 リ断 シ テ軽 侮凌 辱 等 ノ事 無 キ ハ勿 論苟 モ破 廉 恥 ニ亘

朝 鮮 総督 府 警 務 総 監部 内 訓 乙 第 八 一号

事 件 ヲ惹 起 スル ハ各 官 ノ已 ニ熟 知 セ ル所 ナ リ然 ル ニ分 散 配 置 ハ今俄

ルカ如 キ行 為 ハ各 級 幹 部 ノ周到 ナ ル監 督 ト僚 友 相 互 ノ戒飭 ニ ヨリ絶 対 ニ之 ヲ防 止 シ軍 ノ威 容 ニ毫末 ノ汚 点 ヲ印 セサ ル コト ニ注意 スル ヲ

兵

隊

長

長

児 島 惣 次 郎

憲

部

全 道 ニ瀰蔓 シタ ル騒擾 ハ各 官 ノ努 力 ト軍 隊 ノ威 武 ト ニ依 リ今 ヤ漸

務

ク鎮 静 ニ帰 セ ムト ス茲 ニ深 ク各 官 ノ労 ヲ多 ト シ就 中其 ノ機 先 ヲ制 シ

警

在 リテ ハ本 職 ハ厳 ニ法 ヲ正 シ テ秋毫 モ仮 借 ス ル コト ナ カ ルヘ シ特 ニ

要 ス若 夫 レ此 ノ趣 旨 ニ反 スル カ如 キ行 為 ヲ敢 テ ス ル モノ ア ル場 合 ニ

将 校 以下 部 下 一般 ノ戒 心 ヲ要 望 ス要 ハ軍 ノ欣 慕 スヘ キ徳 風 ト峻 厳 侵

テ衛 生 設備 ノ不 完 全 ナ ル地 方 ニ在 リテ ハ不測 ノ疾 患 ニ犯 サ ル ル虞多

ヲ俟 タ ス殊 ニ国 外 ニ於 ケ ル鮮 人 ノ妄 動 ハ愈 々熾 烈 ナ ルモ ノア リ加 フ

シ従 テ表 面 上 ノ平 穏 ヲ 以 テ直 ニ民 心 ノ帰 向 ヲ推 断 スル能 ハサ ル ヤ言

惟 フ ニ今 回 ノ騒擾 ハ思 想 界 ノ変 調 ニ発 シ其 ノ因 由 ス ル所 深 ク且遠

リ

之 ヲ未 然 ニ防遏 シタ ル地 方 ノ尠 カ ラ サリ シ ハ本 職 ノ最 モ喜 フ所 ナ

シ故 ニ勤 務 ノ余 暇 努 メ テ運 動 ヲ実 施 シ 常 ニ旺盛 ナ ル志 気 ト健 全 ナ ル

駐 屯 久 シキ ニ従 ヒ個 人 衛 生 上種 々 ノ欠 陥 ヲ生 シ易 ク殊 ニ僻 遠 ニシ

シ難 キ威 容 ト ヲ示 シ彼 等 ヲ シテ敬 慕 ノ念 ヲ喚 起 セ シ ム ル ニア リ

体 躯 ヲ保 持 シ ア ルヲ要 ス而 シ テ個 人 衛 生 ノミ ナ ラ ス広 ク 一般 衛 生 ニ

ル ニ世 界 ヲ風 靡 セ ムト ス ル過 激 思 想 ノ伝 播 ハ益 々威 ナ ル ヲ以 テ奸 悪

ト キ ハ自 ラ其 ノ趣ヲ 異 ニス ル所 ナ カ ルヘ カラ ス徒 ラ ニ検 挙 ノ多 数 ヲ

シ モ躊躇 ス ヘキ ニア ラ ス ト雖 モ平 静 ニ向 ヒタ ル現 時 ノ状 態 ニ鑑 ミ ル

テ暴 挙 ヲ敢 テ ス ルカ如 キ時 ニ際 シテ ハ高 圧 的 ナ ル臨機 ノ措置 モ亦 必

犯 人 ノ検 挙 ハ固 ヨリ 一般 ノ情勢 ニ順 応 セサ ルヘ カ ラ ス民心 険 悪 ニシ

既 往 数 次 ニ亙 リ主 任 課 長 ヲ シテ通 牒 セ シメ タ ル如 ク騒 擾 ノ鎮 圧 並

ル ヲ要 ス

査察 ヲ周 密 ニシ禍 根 ノ艾 除 ヲ期 ス ルト共 ニ応 変 ノ警備 ヲ完 カ ラ シム

茲ニ於 テ カ職 ニ治 安 ノ重責 ニ任 ス ル者 ハ毫 モ緩怠 ア ルヲ許 サ ス益 々

︹ママ︺

留 意 シ衛 生 部員 ハ余 力 ヲ 以 テ地 方内 鮮 人 ニ対 シテ モ 一視 同仁 事 情 ノ

不 逞 ノ輩 ハ何 時 如 何 ナ ル手段 方 法 ヲ以 テ再 挙 ヲ企 図 ス ルヤ計 リ難 シ

宇 都 宮 太 郎

許 ス限 リ懇 ニ診 療 ヲ実施 シ間 接 ニ軍 ノ保 健 ニ資 シ併 セテ我 帝国 軍 ノ 真 意 ヲ了 解 セ シ ム ルヲ要 ス

大 正 八年 五月 二日

右訓 示 ス

朝 鮮 軍 司令 官 

編者註 原本は活版、半紙二枚。一、二ともに旧陸軍省文書。 三 訓 示 ノ件 報 告

以 テ其 ノ実績 ヲ挙 ケ タ ル モノト ナ シ単 ニ附 和 雷同 セ シ者 又 ハ既 ニ悔 悟 謹 慎 セ ル者 ニ対 シ尚 且之 レ ヲ検 索 糺 弾 セム ト ス ルカ如 キ ハ却 テ民 心 ノ不 安 ヲ醸 ス所 以 ナ ルヲ以 テ深 ク戒 ムヘ キ コト ト ス 要 ス ル ニ兇 害 ヲ排 除 シ民衆 ヲ保護 シ社 会 ノ善 導 ニ任 ス ル 警 務 ノ本 義 ニ〓ヘ 此 際 専 ラ民 心 ノ慰 撫 ニ努 メ以 テ寛 厳 宜 シ キヲ得 ル ノ実 ヲ挙 ケサ ル可 カ ラス 今 回 ノ騒擾 ニ際 シ基 督 教 徒 ノ参 与 セ シ者尠 シト セ ス然 レト モ是 レ 宗 教 ノ罪 ニア ラ ス シテ専 ラ妄 動者 ノ所 為 ニ属 ス従 テ此 ノ公 認 ノ宗 教 ニ対 シ濫 リ ニ干 渉 ヲ敢 テ シ是 非 ヲ云為 ス ルカ如 キ コト ア ラ ムカ終 ニ ハ信 教 ノ自 由 ヲ拘 束 ス ルカ如 キ結 果 ヲ来 スノ ミナ ラ ス時 ニ或 ハ累 ヲ

四

児嶋 惣 次郎

月十六日と記 され、大臣以下閲覧者の印がある。旧陸軍省 文書。

騒密 第 七 四 五 号 大 正 八 年 四 月 二十 三 日

朝 鮮 憲 兵隊 司令 官 朝鮮総督府警務総長

特 別 検 挙班 ノ行 動 ニ関 ス ル件 報 告 (通牒 )

京 畿 道 水 原 、安 城 地 方騒 擾 ニ際 シ特 別 検挙 班 ヲ派 遣 シ鎮 撫検 挙 ニ

従事 セシ メタ ル状 況 別 紙 ノ通 ニ有之 候 条 及報 告 (通牒 ) 候 也

今 ヤ軍隊 ノ配 置 ハ都 鄙 ニ普 ク警 務 機 関 ト共 ニ専 ラ治 安 ノ維持 ニ任

擾 ニ対 ス ル制 圧其 ノ度 ヲ加 フ ル ヤ検 挙 ニ洩 レタ ル不逞 ノ徒 ハ警 備 薄

三月 中 旬 ヨリ下 旬 ニ亘 リ警 察 力充 実 軍 隊 ノ出 動 ニ依 リ京 城府 内 騒

一、 一般 ノ状況

京 畿 道水 原 安 城 地方 特 別 検挙 班 ノ行動

ス ル ヲ以 テ適 宜 ニ査察 ノ結 果 ヲ通報 シ彼 我 ノ連 絡 ヲ密 ニシ警 備 上 遺

弱 ナ ル郡 部 ノ攪乱 ヲ企 図 シ各 地 ニ擾 乱 ヲ起 サ シメ其 ノ性質 著 シク険

国 交 ニ及 ホ スノ虞 ナ シト セ ス深 ク戒 メサ ル可 カラ ズ

憾 ナ キ ヲ期 ス ルト 同時 ニ軍 隊 ノ駐 屯 ニ関 スル諸般 ノ施 設 ト物 資 ノ調

(一) 三月 二十 八日 沙 江 ( 水 原 ノ西 方 約 八 里) ニ於 テ ハ暴 民約 四百

悪 ナ ル ニ至 レリ其 ノ概 要左 ノ如 シ

名 盛 ニ投 石其 ノ他 ノ暴行 ヲ極 メ同 地 警察 官 駐 在所 (内 地 人 巡査 部

騒 擾 ノ鎮定 ニ伴 ヒ社 会 ノ耳 目 ハ漸 ク警 務 機 関 ノ行 動 ニ傾注 セラ レ

弁 ト ニ対 シ常 ニ其 ノ利 便 ヲ謀 リ 一致融 和 ノ実 ヲ完 フ スヘ シ

ムト ス ル モノ ア リ従 テ動 モス レ ハ機 宜 ノ処 置 モ或 ハ世 人 ノ誤 解 ヲ招

ルヲ以 テ警 察 官 六名 歩兵 四名 急行 セシ モ曩 ニ水原 警 察 署 ヨリ赴 援

長 一、 同 巡 査 一、 鮮 人巡 査 補 三) ヲ襲 撃 シ窓 戸器 具 等 ヲ破壊 シタ

一時 解 散 セ シメ タ ル モ再 ヒ同 地警 察 官 駐 在所 (内 地 人巡 査 二、 鮮

ニ ハ暴 民 約 八 百名 運 動 ヲ開 始 シ憲 兵 歩 兵協 力 首謀 者 十 名 ヲ逮 捕 シ

屋 二戸 外 九 戸 ヲ類 焼 シ損 害 二万 二千 余 円放 火 ノ疑 アリ翌 二 十九 日

(二) 同 二 十 八 日午 後 一時 烏 山 金融 組 合 ノ裏 手 ヨリ発 火 シ内 地人 家

セ ル野 口巡 査部 長 ハ終 ニ暴 民 ノ為殺 害 セラ レタ リ

ク虞 ナ シ ト セス故 ニ此際 部 下 ニ対 シ周密 ナ ル指導 監 督 ヲ加ヘ 特 ニ官

児 島 惣 次郎

紀 ヲ緊 粛 シ其 ノ言 動 ヲ慎 重 ニシ職 務 ノ執 行 ニ於 テ秋 毫 ノ遺 憾 ナ キ ヲ 期 セ シムヘ シ

朝 鮮 憲兵 隊 司 令 官 朝鮮総督府警務総長

原本 は コン ニ ャク版 。 頭 初 に 密第 一〇二其 二 六六 、朝 憲 密常 第 一〇八号 、 五

大 正 八 年 五月 十 日

右訓示 ス

編者註

漸 ク解 散 セ シ メタ リ

行 ヒ転 シテ烏 山 駅 ヲ襲 ハント シタ ルヲ以 テ歩 兵 警 察官 協 力 発 砲 シ

郵 便所 及 内 地 人 家屋 十 一戸 ニ投 石 シ電 話 機戸 障 子 器 具 ノ大 破壊 ヲ

然 ル ニ暴 民 等 ハ三度 勢 ニ乗 シ凱 歌 ヲ奏 シツ ツ駐 在 所 、面 事 務所 、

強 圧 ヲ加 フ ル ノ寧 ロ不 利 ナ ルヲ慮 リ鎮 撫 ノ方 便 上 一時 解 散 シタ リ

人 巡査 補 七 ) ニ迫 リ被 逮捕 者 ノ開放 ヲ迫 リ形 勢 益 不穏 ナ ル ヲ以 テ

(六) 四 月 三 日暴 民約 一千 名長 安 雨汀 両 面 事務 所 ヲ破壊 シ書 類全 部

応 援 ヲ得 テ解 散 セ シメ タリ

ニ於 テ運 動 ヲ開 始 シ形 勢 不穏 ト ナリ警 察官 ハ歩 兵 将校 以 下 六名 ノ

(五) 三 月 三十 一日安 城 ニ於 テ ハ午後 五時 約 一千 名 ノ群 集 安 城 邑内

全 焼 セ シメ タリ

ム ナ キ ニ至 レリ尚 群 衆 ノ 一隊 ハ新 築 ニ係 ル元 谷 面事 務 所 ニ放 火 シ

ヲ焼 棄 シ面 長 ヲ拉去 シ更 ニ其 数 ヲ増 加 シ約 二千 名 トナ リ花 樹警 察

惨 酷 ヲ極 メ更 ニ駐在 所 ニ放 火 シ兵 器 ヲ奪 取 シ引 上 ケタ リ

官 駐 在所 (内 地 人 巡査 一、鮮 人 巡 査補 三 ) ( 水 原 西 南 方 八 里) ヲ

同 地居 住 内 地 人 ハ如 上 ノ状 況 ニ遭 遇 シ テ大 ニ憤 慨 シ終 ニ武 装的

上 述 ノ如 ク各 地 暴動 益 々甚 シク三 十 一日 迄 ノ情 報 (其 ノ 一乃 至 五

自 衛 団 ヲ造 リ自 衛 ノ策 ヲ講 ス ル ニ至 レリ

シ内 地 人小 学 校 ニ放 火 シ火 ノ手 ヲ見 テ万 歳 ヲ高 唱 シタ ル モ居 住 民

項) ヲ得 ル ヤ道 長 官 郡守 等 ヨリ モ切 リ ニ軍 隊 ノ増 遣 ヲ要求 セシ モ当

(三) 三 月 三十 一日発 安 場 ( 水 原 西南 方 五里) 市 日 ニ際 シ暴 民 約 一

ニ於 テ漸 ク消 シ止 メタ リ翌 一日晩 ヨリ発 安 場 周囲 ノ山 上 八十 有余

時 軍 隊 ハ各 方 面 ノ警 戒 ニ兵 力 ノ不 足 ヲ訴ヘ 到底 増 援 急 派 ノ余 力 ヲ存

ノ死 体 ニ ハ五十 一個 所 ノ創 痕 ヲ残 シ耳 鼻 ヲ殺 キ陰具 ヲ切断 ス ル等

箇 所 ニ篝火 ヲ焚 キテ示 威 運動 ヲナ シ内 地 人 ノ退 去 ヲ迫 リ為 ニ居住

襲 ヒ川 端 巡 査 発 砲抗 拒 シタ ル モ弾 尽 キ終 ニ惨殺 セ ラ レタ リ同 巡査

民 ハ婦 人小 児 四 十 三名 ヲ幾多 ノ危 険 ト困 難 ヲ排 シテ三 里余 ヲ距 ツ

セ ス故 ニ四 月 二 日 ヲ以 テ京 畿 道警 務 部長 ハ鎮 圧 ヲ兼 ネ検挙 ノ為 メ特

千 名 太極 旗 ヲ押 立 テ路 傍 ニ演 説 ヲナ シ万 歳 ヲ高 唱 シ ツツ暴 行投 石

ル三渓 里 ニ避 難 セ シ メ小 学 校教 師 ヲ始 メ ト シ男子 九 名 ハ何 レモ武

ニ人員 ヲ派 遣 ス ル ニ決 セリ

二 、第 一回検 挙 班 ノ派 遣

装 シ巡 査 (内 地 人 巡査 二鮮 人巡 査 補 四) 及 歩 兵 四名 ト共 ニ連 夜徹 宵警 戒 ヲ連 続 ス ル ノ止 ム ナ キ ニ至 リ尚 ホ家 屋 ヲ焼 払 フ等 ノ揚言 盛

具 ヲ取 出 シ焼 却 セ ル ハ家 ニ放 火 ス レ ハ隣 家 ナ ル鮮 人 家 屋 ニ類 焼 ス

面 事務 所 ノ書類 器具 及 内 地 人 二戸 ノ器 物 全 部 ヲ焼 却 (此 ノ如 ク家

(内 地 人巡 査 一、鮮 人巡 査補 二) ヲ襲 ヒ放 火 全焼 セシ メ郵 便 所 及

(四) 三月三 十 一日夜陽 城 ニ於テ ハ暴 民約 二千 名同 地警察官 駐 在 所

至 ル当時 安 城附 近 一般 ニ再 ヒ不穏 ニシテ内 地 人 男 子 ハ全 部武 装 シ女

テ陽 城 ニ至 リ沿道 ノ首 魁者 以 下 ノ検 挙 ヲ行 ヒ翌 三 日押 送 シ安城 署 ニ

尚 ホ恰 モ同 地 ニ待 チ合 セタ ル郵便 所 員 三名 ヲ同行 シ夜 半元 谷 面 ヲ経

メタ リ大 尉 ハ同夜 十時 平 沢 ニ下車 シ歩 兵上 等 兵 以下 四名 ノ増 援 ヲ得

憲兵 巡 査 十 一名 ヨリ成 ル 一隊 ヲ午 後 五時 京 城 発陽 城 方 面 ニ出動 セ シ

四月 二日 京畿 道警 務部 長 ハ副官 長 谷部 大 尉 ヲ長 ト シ書記 其 ノ他 ノ

ル ヲ顧 慮 シタ ル如 シ) シ電 柱 三本 ヲ倒 シテ焼 キ横 暴 ヲ恣 ニ シ駐 在

子等 ハ 一家 ニ集 リ人 心恟 々タ リ故 ニ部 下 四名 ヲ安 城 ニ残 シテ 四月 四

ニシテ 人心 極 メテ恟 々タリ

巡 査 ハ弾 丸 終 ニ尽 キ居 住 民 ヲ保 護 シツ ツ 一時 山 上 ニ退 却 ス ルノ止

日帰 隊 ノ途 ニ就 カ ント セ シ ニ発 安 場 方面 不穏 ノ情 報 所 轄 水原 署 長 ヨ

金 光 植 以下 六十 三名 ヲ検挙 シ翌 十 日 午前 中 ニ右被 告 ヲ水原 警 察署 ニ

更 ニ四 月十 日午前 四時 ヨリ烏 山 ノ再検 挙 ヲ続 行 シ主 謀者 耶 蘇 教牧 師

午 後 二時 ヨリ同 七時 三十 分迄 其 ノ附 近 ノ部 落 八 ケ里 ノ大 検 挙 ヲ行 ヒ

悪 ナ ル鮮 民 ノ居村 花 樹 ヲ中 心 ト シテ附 近 ノ部落 雨 汀 長安 両 面 内 二十

リ頻 々ト シテ来 リ殊 ニ既 述 四 月 三日 ニ於 ケ ル花 樹 方 面 兇 暴甚 シク且

五 ケ 里 ヲ捜 査 シテ主 謀 者 以下 二百 四名 ヲ検 挙 シ有 力 ナ ル証 拠 品 ヲ押

四月 五 日 ノ市 日 ヲ期 シ大 挙 発 安場 ヲ襲 ハント ス ルノ状 勢 ヲ呈 シ暴 民

当 時 同 方面 ノ暴 民 ハ事 前 ニ家族 ヲ他 ニ避 難 セ シ ムル等 決意 ノ頗 ル

収 シ翌 十 二 日南陽 ニ急 行十 三 日 ハ午 前 三時 ヨリ八 灘 面下 楮 里 附 近 ノ

押 送 シ直 ニ発 安場 ニ急 行 シ同 夜 ハ徹宵 翌 十 一日午 後 五時 迄 引 続 キ猛

堅 キ モ ノア ル ヲ示 セリ仍 テ出 動中 ノ長 谷部 大 尉 ヲ更 ニ此 ノ方面 ニ派

部落 四 ケ里 ヲ日出 迄 ニ包囲 捜 査 シ主 謀 者 以 下 五名 ヲ検挙 セ リ此 ノ日

ノ数 一万 二千 ト称 セラ レ タリ

遣 シ歩 兵 ト協 力 シテ鎮 圧 ニ従事 セシ メタ リ同 大尉 ハ四 月 四 日午 後 六

我 ニ反 抗 セ シ モノ数 名 ア リ シ モ我 ニ損 害 ナ ク翌 十 四 日 ハ午 前 六時 ヨ

リ午 後 五時迄 沙 江里 ヲ中 心 ト シテ其 ノ附 近松 山 面 麻 道面 西 新 面 ノ部

日 一部隊 ヲ派 シテ曩 ニ三 渓 里 ニ避 難 セ ル内 地 人婦 人 小 児 四十 三 名 ヲ

落 二十 ケ里 ノ大検 挙 ヲ行 ヒ有 力 ナ ル主 謀 者 以下 百 七 十五 名 ヲ検 挙 シ

時 発 安場 ニ着 シ徹 宵 同 地 ヲ警 戒 シ 一面花 樹 方 面 ノ情 況 ヲ捜 索 シ翌 五

発 安 場 ニ収 容 シタ ル後 同 地掩 護 ノ目的 ヲ以 テ憲 兵 警 察 官 九名 及 歩兵

証 拠 品 数 点 ヲ押収 シ尚 ホ此 ノ間厳 重 ニ訓 戒 ヲ加ヘ 暴挙 ヲ再 ヒ セサ ル

旨 ノ誓 約 書 ヲ徴 シ署 名捺 印 セ シ メタ ル モノ千 二百 二 名 ニ及 ヒ 一面 捜

(主謀 者 所 在 地) ヲ包 囲 検挙 セ ムト セ シ ニ暗 夜 暴民 ノ抵 抗 ニ ヨリ格

査行 動 中 小 閑 ヲ利 用 シ里長 以 下部 落 ノ人 民 ヲ集 メテ 騒擾 ノ誤 解 ニ出

五 名 ヲ率 ヒ四 月 六 日午 前 一時 半 出 発 発 安 場 ノ西 方二 里 ナ ル水 村 里

闘 騎銃 一巡 査用 刀 一ノ折 損 ヲ来 タ シ漸 ク六名 ヲ検 挙 ノ後 水 原 ヲ経 テ

的 ヲ以 テ放 火 シタ ル モノア ル カ如 シ要 ス ル ニ同地 方 混 乱 ノ近 因 ハ煽

タ ルト 一部 不 逞 者 ニ於 テ検 挙 ヲ困 難 ナ ラ シ メ同志 ヲ逃走 セシ ム ル目

サ レ ハ不在 勝 ニテ検 挙 困難 ナ ル為 メ) 混雑 ノ際逃 走 ノ為 メ火 ヲ発 シ

ハ夜 間 ノ行 動 多 ク ( 鮮 人 ハ平 素 ニ於 テ ハ深 夜 若 ハ払 暁 就寝 中 ヲ襲 ハ

況 ハ附 表 並 ニ附 図 ノ如 シ此 ノ損 害 中 各 地火 災 ノ多 発 ハ其 ノ原 因 多 ク

以 上 検挙 班 ノ行動 中 ニ於 ケ ル検 挙 部 落検 挙 人員 死 傷 其 他損 害 ノ状

四 、検挙 ノ結 果

持 ス ル ニ至 レリ

上午 後 五時 帰任 セ リ之 ニ依 リ始 メテ両 半島 ノ秩 序 ヲ回復 シ治安 ヲ維

シ コト ヲ懇 諭 了解 ニ努 メ十 六 日 ハ水 原 支 庁 ノ検 事 ト打 合 ヲナ シタ ル

帰 京 セリ 三 、第 二回 検挙 班 (三 班) ノ派遣 其 ノ後 発 安場 附 近 ノ暴 民 ハ検 挙班 引 上 後更 ニ横 暴 ノ態 ヲ更 メ ス業 務 ヲ放擲 シ鎮 静 ニ至 ラ サ ルノ ミナ ラ ス群 集 ノ勢 ヲ以 テ各 地 方 ヲ襲 撃 シ内 地 人 家屋 及 駐 在 所 ヲ全 焼 セ シメ ムト ス ル揚 言 甚 シク地 方 ノ秩 序

レリ依 テ四月 九 日 更 ニ津 村 憲 兵特 務 曹長 ヲ長 ト シテ下 士 以下 六名 警

混 乱 シ警 察官 モ集 団 ス ル ニア ラサ レ ハ交 通 スル能 ハサ ル ノ情 態 ニ陥

察 官 四 名 ヲ附 シ 一面古 屋 水 原警 察 署 長 以 下七 名 歩兵 十 五 名 ト協 力 シ 之 ヲ三 班 ニ編 成 シ威 圧 的 大 検挙 ノ為烏 山花 樹 半島 及沙 江 半島ヘ 出 動 セ シメタ リ 検 挙班 ハ四月九 日午 前 十時 ヨリ同 日午 後 一時 迄 烏 山 ノ部 落 内 ヲ又

動 ノ方 法 悪辣 過 激 ナリ シト又 一ハ当 初 鎮圧 ノ処 置緩 慢 ニ失 シ為 ニ暴 民 ノ気 勢 ヲ高 メタ ル ニ胚 胎 ス ル カ如 キ モ検 挙 班 ノ行 動 ハ軍隊 ノ協 力 ニ依 リ昼 夜兼 行 随 所臨 機 ノ処 置 ヲ執 リ能 ク任 務 ヲ遂 行 シ之 カ為 一時 混 乱 ニ陥 リ シ同 地 方 モ全 ク秩 序 回復 シ其 ノ効 果 大 ニ見 ルヘ キ モノ ア リ唯前 述 ノ如 ク各 地 火災 ヲ頻 発 シ多 数 ノ民家 ヲ烏 有 ニ帰 セ シ メ良 民 ヲ シテ少 カラ サ ル損害 ヲ蒙 ラ シ メ且 ツ外人 ニ批難 ノ好 餌 ヲ与ヘ タ ル カ如 キ ハ真 ニ遺 憾 ト ス ル所 ナリ然 レト モ当 時 同 地方 乱 民 ノ暴 状 ハ今 回 ノ事件 中稀 ニ見 ル処 ニシ テ危 急 切迫 シ在 住 内 地人 ノ憤 怒 又其 ノ極 ニ達 シ検 挙班 員 又 期 セ スシ テ意 気 激 昂 シ稍 々強 烈 ノ手 段 ヲ執 リ シ モ

参

考

ノア ル ハ勢 已 ヲ得 サ ル ニ出 テ シ所 ト ス

特 別検 挙 班 責 任者 処 分

塩

夫

沢 義

水原 、 安城 地方 特 別検 挙 班 ノ行動 中 適 切 ナ ラサ ル措 置 アリ シ廉 ヲ

挙

里洞

シ 地 方

焼 失 戸 数

死

傷

検挙ノ際起リ シ損害

水原安城地方検挙及損害 一覧表 セ 面

検挙 人員

勇

巌 村

長 谷 部

京 城 憲 兵 隊 附  津

京 城 憲 兵隊長 京畿道警務部長 京城憲兵隊副官 京畿道警務部警視

以 テ左 ノ通責 任 者 ヲ処 分 ス

責  重謹慎十五 日  重謹慎 五日 

検

以上 ノ外検挙班長タリシ警 部二名 ニ対シテ ハ懲戒手続中

郡

安 城 郡

水

原

郡

陽

城

面

東 旧場 石 徳峯

恒

江 智

谷

川

八二

六

三

花

山

加

沙 陽

七

馬

一 校 一 歌 山 尊 松 門

外

冠〓六 六 面 二 鳳 文 三 中 長

谷

面

白

谷

谷

蘇 海 門 仲澗

元

面

三三

二

二

七

三三

四七

一四

道

面

山

麻

新

松

西

物

谷 谷 谷 安

漆 智 前 尚 水村

伊

三

一

三

三

四

三六 一

一七五

水

原

郡

陽 石 野 浦 広 二

漁 柿 衣 谷

亭 安 多 浪 麒麟 隠 木

一〇

一

陽 田

錦 沙 谷 〓裕 巌

二

珠

山

閑

樹 安

角

一

一

三

一

一九

一

一二

朝

花 元

楮 楮 安 谷

山

下 上 発 昌

山

花

馬

密 花 薪 面 篤 長 徳 沙

面

汀 面

長 安

雨

八 灘

烏 園

一

一

五

二

二〇四

水

原

郡

面

桂

錦 水 細 紙

谷

香

岩 清 橋 串

闕

面

金

城 湖

正 南

面

六四

灘

東

計

二七六

名 捺 印 セシ メ タ ル モノ 一、 二〇 二名

一〇

一九

六三

八〇三

児島 惣 次郎

備 考 一、 本 表 ノ外 厳 重 ニ訓 戒 ヲ加 ヘ暴 挙 ヲ再 ヒセ サ ル旨 誓 約 書 ヲ徴 シ署

五

二、 本 表 ハ四月 二 十 日 ノ調 査 ニ依 ル

騒密第七七〇号

大正八年 四月 二十四日 朝 鮮 憲 兵 隊 司令 官 朝鮮総督府警務総長 殿

堤岩 里騒擾事件 ニ関 スル報告 (通牒)

堤岩里騒擾事件 ニ関 シ取調 ヘ候処其 ノ顛末別紙 ノ通 ニ有之候条此 段及報告 (通牒)候也

追 テ 一部外国人間 ニ於 テ時局 ノ重大問題視 シ種 々調査 ヲ重ヌル 状況有之候 ニ付申添候 別 紙

ノ景 況 ヲ 見 ル ヤ 鮮 人 全 部 ハ暴 行 ノ 態 度 ニ出 テ 其 ノ 一部 ハ木 片 又 ハ腰

セ ル ニ他 ノ 一名 ト 共 ニ打 掛 リ 来 リ シ ヲ 以 テ 直 チ ニ之 ヲ 斬 棄 テ タ リ 此

歩 兵第 七十 九聯 隊 附 中尉 有 田俊 夫 ハ京畿 道 水 原 郡 発安 場 ノ守 備 ヲ

ト 全 部 ヲ 射 殺 ス ル ニ至 レ リ 、 此 混 乱 中 西 側 隣 家 ヨ リ 火 ヲ 発 シ 暴 風 ノ

掛 等 ヲ 以 テ 反 抗 シ来 リ シ ヲ 以 テ 直 チ ニ出 テ テ兵 卒 ニ射撃 ヲ 命 シ殆 ン

堤 岩 里 騒擾 事 件

命 セラ レ四月 十 三 日同 地 ニ到著 セリ当 時 発 安場 地 方 ハ騒擾 ノ余禍 ヲ

要 ス ル ニ有 田 中 尉 ノ行 動 ハ強 烈 ニ過 キ タ ル ヲ 免 レ ス ト雖 当 時 ノ 実

ハ兵 二 名 ヲ 以 テ 背 後 ノ山 上 ニ到 リ 警 戒 ヲ為 セ リ

中 尉 ハ兵 ヲ 二 分 シ当 地 人 民 ノ避 難 及 家 財 ノ 運 搬 ニ従事 セ シ メ 自 ラ

為 メ直 チ ニ教 会 堂 ニ延 焼 シ 遂 ニ二 十 余 戸 ヲ 焼 失 ス ル ニ至 レ リ

受 ケ未 タ 民 心 ノ安 定 ヲ見 ル ニ至 ラ ス即 チ三 月 下旬 ヨリ四 月初 旬 ニ亘 リ同 地方 ニ於 テ ハ官 公署 ノ破 壊焼 却 セラ レタ ル モ ノ尠 カ ラ ス殊 ニ花 樹 沙 江 ノ両 地 ニ於 テ ハ巡 査 ヲ虐殺 シ且其 ノ死 屍 ヲ凌 辱 セリ其 ノ他 所 在 内 地人 ノ被害 頻 々ト シテ起 リ民 心 ノ恐慌 憤 怨 一時其 ノ極 ニ達 セリ 発安 場 ニ於 テ ハ三月 三十 一日市 日 ニ際 シ約 一千 名 ノ暴 民太 極旗 ヲ押

原本は コンニャク版。頭初に ﹁官秘第 一四九号、大正八年四月二十 八日、朝

鮮総督府政務総監山県伊三郎、拓殖局長官古賀廉造殿﹂とあり、山県が ﹁京畿 道水原、安城地方騒擾 ニ対 スル特別検挙班 ノ行動 及堤岩里騒擾事件 ニ関スル件、

編者註

情 之 ヲ然 ラ シ メ タ ル モ ノ ア リ タ ル カ 如 シ

本件ニ関スル児島警務総長報告第七七〇号及第 七四五号各 一通御参考迄及送付

シテ万歳 ヲ高 唱 ス ル等 ノ横 暴 ヲ逞 フ シ翌 四 月 一日晩 ヨリ発 安 場 周囲

立 テ路 上演 説 ヲ為 シ内 地 人 家屋 ニ投 石 暴 行 シ終 ニ白 昼 小学 校 ニ放 火

ノ山 上 八十 余 箇 所 ニ篝火 ヲ焚 キ示 威 以 テ内 地 人 ノ退 去 ヲ迫 リ為 ニ内

異がある。

同 

六

後六、三一

京 城 発  大 正 八 年 四 月 廿 二 日 後 一、 五 〇

本局着

原総 理大 臣 ( 拓 殖 局長 官 )

長 谷 川 総 督

候也﹂と記し、欄外に古賀 が︽発安場焼殺事件ノ報告 アリ︾と書込んでいる。 近藤釼 一編、万歳騒擾事件所収 ﹁京畿道水原安城地方騒擾ノ状況﹂とは多少相

地 人婦 女 子 四十 三 名 ハ幾 多 ノ危 険 、 困難 ヲ排 シ三 里 ヲ隔 ツ ル三 渓 里 ニ避 難 セ リ 一面 居 住 民男 子 九名 ハ孰レ モ武 装 シ駐 在 巡 査 一 ( 内地人 二鮮 人 四) 及歩兵 四名 ト共 ニ連夜 徹 宵警 戒 ニ努 メ恰 モ敵 中 ニ在 ルヲ 感 セ シメ タ リ而 シテ兵 力 ノ増 加 ニ伴 ヒ漸 ク避 難 民 ノ復 帰 ヲ見 タ ル カ 如 キ実況 ニアリ タ リ 一般 ノ情 況斯 ノ如 ク シテ 諸種 ノ流 言 飛 語尚 其 ノ跡 ヲ絶 タ ス此 ノ時 ニ当 リ有 田中 尉 ハ同 地 方 騒擾 ノ根源 ハ堤岩 里 ニ於 ケ ル天 道 教徒 並基

三 月下 旬 京畿 道 水 原安 城 両 郡 地方 ニ暴 民盛 ニ暴 行 シ官 公署 及 ビ 民

督 教 徒 ナ ル コト ヲ聞 キ之 カ検 挙 威 圧 ノ目 的 ヲ以 テ部 下 十 一名 ヲ率 ヒ 四月 十 五 日午 後 三時 半 発 安 場出 発 巡査 及 巡 査補 ト同 行 シ途 中 暴 民 ノ

サ ル惨 殺 ヲ加 ヘラ レタ リ 此地 方 暴 民 ニ対 ス ル威 圧 ト犯 人 検挙 ノ為 メ

家 ヲ破壊 焼 棄 シ日本 人 巡 査 二名 殺害 セラ レ殊 ニ内 一人 ハ言 フ ニ忍 ビ

稍 有 力 ナ ル検 挙班 ヲ派 遣 シ四月 二日 ヨリ同 月十 四 日 ニ至 ル間 六十 四

メ堤 岩 里 ニ到 着 ス ルヤ巡 査 補 ヲ シテ天 道 教徒 及 耶 蘇 教 徒 二十 有 余名 ヲ耶 蘇 教会 堂 ニ集 合 セ シメ先 回 ノ騒擾 及 将 来 ノ覚 悟 ニ関 シ二、 三質

逃 亡 ニ備 フル為 巡 査 ニ兵 二名 ヲ附 シ小 隊 主 力 ノ反 対方 面 ニ行 動 セシ

問 ヲ試 ミツ ツ ア リ シ間 一名 ノ モノ ハ逃 亡 セ ント セ シ ニ ヨリ之 ヲ防止

部 落 ニ亘 リ大検 挙 ヲ行 ヒ約 八百 ヲ検挙 シタ リ此 検 挙中 暴 民 死 十 傷十 九 ヲ生 ジ 火災 発 生 十 七部 落 焼 失 戸 数 二 百 七十 六 ニ及 ベ リ又 之 ト同時

雨 花 朝 閑

面

隠 亭 谷 浦

里 里 里 里

山 里 部 安 面 村 里

汀 面 樹 里 岩 里 角 里

里 名

七

焼 失戸数

死 亡 者

一

三

一

一

一

一

二 七

一二

一

二 五

一

四

︹マ マ︺

一

負 傷 者

一

一

四

一

五

一

一

一

三

一

八

一

四

二三

一

二八

一

一

一

五〇

二

一

二

三三

一一一三五

一

二二

備

考

四 月 六 日 ヨリ十 七 日 ニ至 ル間 各 地 ニ於 テ犯人 検 挙 カ行 ハレ シ カ其

花 面 長 水

安

里 部 面 里 里 里

ニ該 地 方 ニ兵力 ヲ分 散 シ前 記 検 挙 ニ協 力 ス ルト コ ロアリ シガ偶 々水

漁 篤 砂 石

灘 川 洲 下

レ ハ左 ノ如 シ

長 面 八 箕 古 路

里 里

ノ際各 所 ニ火 起 リ且 死傷 者 ノ出 テ タ ル モノ ア リ今其 ノ数 等 ヲ表 記 ス

佳 才 下楮

里 部 面 里

原 郡 発 安 場 ニ派 遣 セラ レタ ル歩 兵 中尉 以 下十 二名 ハ四 月 十五 日附 近

昌 谷 面 郷 南 堤 巌

駐 在 巡 査 ヲ同行 シ、 堤 岩 里基 督 教 会堂 ニ基 督 、 天 道 両 教徒 約 二十 五 名 ヲ集 メ訊 問訓 戒 ヲ加 ヘント シタ ル際 教徒 等 反 抗 セ シタ メ殆 ンド全 部 ヲ射 殺 シ火 ヲ放 チ タ ル ニ強 風 ナ リ シ為 二十 八戸 ヲ焼 失 シタ ル事 実 アリ ︹ママ︺ 前 述 検 挙 班コウナコウ地 方 ニ於 テ 火災 ヲ生 セ シ ハ取 調 ノ結 果 一部 ハ夜 間 混 雑 ノ結 果 失 火 シタ ル モ ノナ ルモ他 ノ 一部 ハ暴 民 ノ獰 悪 ナ ル行 為 殊 ニ巡査 二名 ノ惨 殺 ニ報 復 心 ヲ起 シ居 タ ル検 挙 班 員 ノ放 火 ナ ル事 ヲ 確 メタ リ又 提 岩 里 ノ殺 生 及 ビ放 火 ハ嚮 ニ発安 場 (堤 岩 里 ヨリ半 里 ノ 距 離) ニ於 テ同 地 小学 校 ヲ焼 キ暴 行 ヲ為 シタ ル モノ ハ堤 岩 里基 督 天 道 両教 徒 ナ ル旨同 村 内 地 民 ヨリ訴 ニ接 シ且彼 等 ヲ掃 滅 セラ レタ シト 部落 民 ノ懇 請 ヲ受 ケ前 述 ノ処 置 ニ出 デ タ ル ニ却 テ反 抗 シタ ルタ メ斯 ノ如 キ行 為 ニ出 デ タ ル モノ ノ如 シ以 上 検 挙班 員 及 軍 隊 ノ行 為 ハ遺 憾 ︹マ マ ︺

ナ ガラ暴 戻 ニ渡 リ且 ツ放 火 ノ如 キ ハ明 カ ニ刑事 上 ノ犯 罪 ヲ構 成 スル モ今 日 ノ場 合 正 等 ノ行 為 ヲ公 認 ス ル ハ軍 隊 並 ビ ニ警 察 ノ威 信 ニ関 シ 鎮 圧 上 不利 ナ ル ノ ミナ ラズ 外 国 人 ニ対 ス ル思 惑 モア レ ハ放 火 ハ凡 テ 検 挙 ノ混 雑 ノ際 ニ生 ジ タ ル失 火 ト認 定 シ当 事 者 ニ対 シテ ハ孰 レ モ其 手 段 方法 ヲ得 ザ ル廉 ニ ヨリ其 指 揮官 ヲ行 政 処 分 ニ附 ス ル事 ト セリ 堤 岩 里附 近 ノ状 況 ハ京 城 在 住 ノ外国 人間 ニ喧 伝 セラ レ英 国 総 領事

編者駐 原本はコンニヤク版。小番号四、五、六とも旧拓殖局文書。

代 理 米 国領 事 及 ビ 外 国宣 教 師 一部 現状 ヲ視 察 シ タリ御 参 考 迄

三〇 四七 四〇 一

四

一

一

一

八一

面 里 里 里 里 一

山 江 一 歌 尊

松 沙 六 鳳 三 里 里 二

一七

二

六

一一一

四五

二〇〇

二 四 七 三二八

負 傷 者 ハ本 書 記載 ノ外 拘 束 中 ノ モノ多 数 アリ テ慈 恵 医院 ノ治 療

計

部 新 面 谷 里 安 里 部 面 里 道 門

中 松 馬 山 面 西 前 尚 面 麻 海 総 備考

焼 失 戸 数 、 死傷 者等 精 確 ト ハ相信 シ候 ヘ共仍 今 後 些少 ノ異 動 ヲ

ヲ受 ク ル モ其 面 里 別 ハ調 査 中 ナリ 発 見 スル コト ナ キ ヲ保 シ難 ク候 是 レ面 長 、 面 書 記 、 区 長 ノ拘 束若

籾

給 数

配

八

給与 人員

一斗落 耕作 平均給 平均給 斗落 与量 与量

付 表 与 量

摘

要

京畿道

ハ死 亡 、行 方 不 明 等 アリ テ而 カ モ民籍 簿 始 メ 一切 ノ面 書類 及 簿 冊 ノ焼 却 セル モノ迄 有 之 調 査資 料 ナ キ ニ因 ル

罹災 戸数

種

編者註 原本 ガリ版、京畿道郡 の罫紙使用。警務局文書。

画名

松山

麻道

二〇〇

七

三

合 一、六〇〇

六三

一五五 六三、一五〇 二、三八四

二三九

外基督教会堂 一戸

合 合 罹災者ノ内三戸 ハ半 五三〇 二五四 焼一 戸 ハ引出 シタ ル 為種物ヲ所持 セリ 罹災者ノ内商 一八戸 無職二戸不明 二三戸 四〇〇 二六四 ハ引出 シタル為所持 ス 罹災者 ノ内 二戸 ハ行 衛不明

四六 五五 〇 一、一 〇

四

三〇六

二

西新

五〇〇 〇 一、五〇〇

四五 〇

二五八

水村里基督教会堂 一 五一〇 二六一 漁隠天道教会党 一 四戸 ハ種物 ヲ引出 シ 所持 ス

四九 三

一 三、 〇〇〇

九七五

八灘

二五

二五、五 〇〇

六〇八

二四九 三二六

五〇

一四 五、〇〇

五二〇

郷南

五二

二九

五二二

長安

三 三

平均 二斗落 ヲ以 テ 一反歩ト ス 種籾配付標準

二六七 一二 〇、三 五 〇 四、六四七

二三八

雨汀

三 二五

五〇〇

合計 備考

五斗落以下 一斗五升 十斗落以下三斗 十斗落以上 ハ五斗落 ヲ増 ス毎 ニ 一斗 ヲ加 フ但 シ三斗落 以下 ノ端

朝 鮮 駐剳

軍

数 ハ切捨 トス ( 例 ハ十 一斗落十二斗落十三斗落 ハ十斗落分ヲ給 シ 十四斗落十五斗落 ニ至 リ初メテ十 五斗落分即チ四斗 ヲ給 スル コト ､セリ) 京畿道

編者註 原本ガリ版、京畿道郡の罫紙使用。警務局文書。 九

有 田中 尉 軍法 会 議 審 理 ノ件

大臣 ヨリ総理大臣ヘ報告案 (陸軍) 四月十三日朝鮮水原郡堤岩里 ニ於テ騒擾暴徒鎮圧 ニ従事 シタル陸 軍歩兵中尉 有田俊夫 ノ行為 ハ職務執行上穏当 ナラサ ルモノアリト シ 不取敢行政処分 ニ附 シタ ル処其 ノ後事件 ノ調査 ニ伴 ヒ更 ニ審理 ノ必

務 局

長

宛 

陸密第 二二四号 七月十九日

発信者  朝 鮮 軍 参 謀 長

午後五時三十分発 電報訳 七月十七日 午 後九時 二 分着

一Ｏ

要 ヲ認 メ同事件 ヲ七月十七日軍法会議 ノ審判 ニ附 シ候条及報告候也

軍 朝特第二〇 一号

朝鮮 軍司令 官

第七五号

有田中尉事件 ハ本日師団副官 ニ於テ検察処分ヲ了 リ具申 アリタル ヲ以 テ直 ニ軍法会議 ノ審判 ニ附 セラ ル 一 一

九月四日

発信者 

二〇分発 一六分着

︹マ マ︺

九月三日午前後八時

臣 宛 

電報訳

密受第 一〇 二号 其 四〇五 大 朝 四八

堤岩 里事件 ニ関 シ浄法寺師団長 、内野旅団長、大野軍参謀長、富 塚聯隊長 ヨリ提出 シタル進退伺 ハ小官 ノ手許 ニ保留中 ノ処今般返付 セシニ付報告 ス 一二

密第 一〇 二号其 二九三

田

中 義

一 殿

朝鮮軍司令官 

不逞鮮人傷害致死ノ件報告 陸軍大臣 

宇都 宮 太 郎

五月二十 二日朝特第 一四五号 ヲ以テ電報報告致置侯瑞山守備隊長 不

逞鮮 人傷害致死 ニ関 シ其 ノ詳細別紙 ノ通及報告候也

瑞山守備隊長 ノ不逞鮮 人傷害致死 ニ関 スル件

川 正

源

雄

当三十八年

潤

追 テ守備隊長 ノ行為 ハ正当防禦 ト認 メ候 ニ付申添候 一、加害者官氏名 歩兵第八十聯隊附

忠清南道瑞山守備隊長

無職  明

陸軍歩兵中尉  瀬 忠清南道瑞山郡端山面邑内里

二、被害者住所氏名

三、発 生年月 日時 所

大正八年 五月十八日午後七時 四、場

忠清南道瑞山郡瑞山守備隊営庭 五、加害者 ノ当時 ニ於 ケル病状

加害者瀬川中尉 ハ五月十四日夜 ヨリ胃膓性 インフルエンツア ニ罹

リ下痢数 回体温 一時 三十九度 七分 ニ昇 リ身体衰弱 シタル為医療 ヲ受 ケ専 ラ安静加養中 ニァリタリ

ヘ引 渡 ス ヘキ旨 ヲ告 ケ巡 査補 ヲ警察 署 ニ帰 ラ シ メ自 ラ ハ明 潤源 ヲ同

素 傲 慢 遊惰 ニ シテ巡 査 補 退職 後 ハ其 ノ経 歴 ヲ利 用 シ無智 ノ人 民 ニ強

ヘラ レタ ル モ毫 モ改悛 セ ス遂 ニ大 正 六年 八月 諭 示 解 職 ト ナ リ タリ平

職 権 ヲ濫 用 シ屡 々人 民 ヲ殴打 シ為 ニ譴責 処 分 ヲ受 ケ 且数 回訓 戒 ヲ加

ニ勤 務 セ シカ酒 色 ニ耽 リ 多額 ノ借 財 ヲ為 シ素 行 不 良 ナ ルノ ミナ ラ ス

ナ シ殺 ス ナラ殺 セ等 ノ罵詈讒謗 ヲ極 メ剰 サ ヘ椽側下 ニ置 キ在 リ タ ル

隊 ハ何 ニカ、朝 鮮 ハ既 ニ独立 シタ レ ハ日本 軍 隊 ノ干 渉 ヲ受 ケ ルノ要

サ ル旨 強 弁 シ其 ノ間 態 度 頗 ル傲 慢 不遜 ヲ極 メ タ ルノ ミ ナ ラ ス日本 軍

ヲ晴 ラ サ ント企 テ タ ル不 都合 ヲ咎 メタ ル処 同 人 カ不実 ノ申 告 ニア ラ

庭 ニ起 立 セ ル明潤 源 ニ対 シ虚 偽 ノ密 告 ヲ為 シ守 備隊 ヲ利 用 シテ私 怨

当 時 病 気 ノ為臥 床 中 ナ ル中 尉 ハ起 キテ室 外椽 側 ニ立出 テ椽側 前 ノ

伴 帰隊 シ顛 末 ヲ瀬 川 中 尉 ニ復 命 シ タ リ

要 シテ金員 ヲ借 受 ケ又 妻 子 ア ル ニ拘 ラ ス情 婦 ヲ作 リ酒色 ニノミ耽 ル

松 割 木 ヲ以 テ 不法 ニ モ突 然中 尉 ニ打 掛 リ タ ル ヨリ中 尉 ハ此急 迫 ナ ル

被 害 者 明潤 源 ハ明 治 四 十 四年 三 月 以来 巡 査 補 ヲ拝命 シ瑞 山警 察 署

六 、被 害 者 ノ性 行

ニ於 テ ハ準 視 察 人 ト シテ注意 中 ノ者 ナリ

為 世 人 一般 ヨリ蛇蝎 視 セラ レ殊 ニ排 日思 想 ヲ有 ス ル ヲ以 テ警察 官 憲

侵 害 ヲ排 除 セ ン カ為 已 ムナ ク突嗟 ニ背 後 ノ自 室 入 口ニ 懸 ケ在 リ タ ル

ケ 飛 ヒ刀 身 カ同 人 ノ左 頸 部 ニ斬 リ込 ミ タ ル為 同 人 ハ逃 走 シテ約 二十

軍 刀 ヲ取 上 ケ鞘 ノ儘 ニテ明潤 源ニ一 撃 ヲ加 ヘタ ル処 意 外 ニモ鞘 ハ抜

七 、傷 害 致 死 ノ状 況 五月 十 八 日午 後 五時 三 十 分頃 内 地 語 ニ熟 達 セ ル 一鮮 人 (被 害者 明

当時 守 備 隊 ニ ハ前 記 細 川 上等 兵 外 一名 ノ兵 卒 カ兵 室ニテ 食 事 中 其

歩 ノ地点 ニ到 リ打 倒 レタ リ

潤 源 ) 瑞 山守 備 隊 ニ来 リ只今 瑞 山 邑 内 三仙 庵 (寺 ) ニ於 テ鮮 人約 二 十 余 名 集 合 シ不穏 ノ密 議 中 ナ ル旨 申 告 シタ レ ハ申 告 ヲ受 ケ タ ル兵 卒

ノ他 ハ間 稽 古 ノ為 他出 不 在中 ナ リ シ ヨリ中 尉 ハ直 ニ在 隊 兵 卒 二名 ヲ

ハ病 臥 中 ノ守 備 隊 長 瀬 川 中 尉 ニ報 告 シタ ル処 中 尉 ハ直 ニ細 川 上等 兵 外 兵 卒 一名 ニ命 シ之 ニ警察 署 ト交 渉 シテ巡 査 補 一名 ヲ附 シ右 鮮 人集

置

被 害 者 ノ死 休 ハ警 察署 長検 視 ヲ為 シ同 夜 遺 族 ニ引 渡 シタ リ

ノ為 間 モナ ク絶 命 シタ リ

人 ハ左 頸 軟 部 ヲ頸動 静 脈 ト 共 ニ切断 セラ レ大 血 管 ノ損 傷 ニ因 リ出 血

呼 ヒ寄 セ瑞 山警 察 署 長 及 公 医 ニ通報 シ被 害 者 ニ手当 ヲ加 ヘタ ル モ同

細 川 上 等 兵 ノ 一行 三仙 庵 ニ到 リ タ ル処 瑞 山 面 長 、 郡書記 等鮮 人有

合 ノ現 場 ヲ偵 察 セ シメ タ リ

力 者 カ某者 送 別 ノ為 開 宴中ニテ 何 等 不穏 ノ事 実 ナ ク守備 隊 ヘノ密告 者 ハ明 潤源 ト称 シ同 人 モ初 メ宴 席 ニ在 リ タ ル処 宴 ニ侍 セル同 人 ノ情 婦 ニ対 シ列 席 者 ノ某 カ歌唱 ヲ要 求 シ或 ハ戯 レ タ ル ヲ嫉 妬 シ某 ヲ殴打

隊 ニ密 告 シテ復 讐 ス ル所 ア ル ヘシト放 言 シ其 ノ席 ヲ立去 リ タ ル モノ

詈讒謗ヲ加 ヘ現 場 ニ ハ病 気 ノ中 尉 以 外 人 ナ キ ニ乗 シ松 割 木 ヲ 以 テ暴

ヲ利 用 シ テ私 怨 ヲ晴 ラ サ ン コト ヲ企 テ事 ノ成 ラサ ルヤ中 尉 ニ対 シ罵

本 件 ハ排 日思 想 ヲ有 ス ル無 頼 漢 明潤 源 カ虚 偽 ノ密 告 ヲ為 シ守 備 隊

八 、処

ナ ル コト判 明 シタ リ依 テ上 等 兵 ノ 一行 帰 途 ニ就 キタ ル ニ途 中明 潤 源

行 ヲ加 ヘタ ル為 中 尉 ハ此 急迫 不 法 ノ侵 害 ヲ排 除 セ ンカ為 鞘 ノ儘 ナ ル

シ タ ル ニ他 ノ列 席 者 ニ支 ヘラ レ且 嘲笑 セ ラ レタ ル ヲ含 ミ之 ヨリ守 備

ニ出 会 シタ ル ヨリ 上 等 兵 ハ巡 査補 ニ 一応 明 潤 源 ヲ同 行 復 命 ノ上警 察

軍 刀 ヲ以 テ一撃 ヲ加 ヘタ ル処 突嗟 ノ場合 軍 刀 ヲ握 リ タ ル際 押 釦 ヲ圧 シタ ル為カ 意 外 ニ鞘 ハ抜 ケ飛 ヒ タ ル為 刀身 カ明潤 源 ノ左 頸 部 ヲ斬 リ 込 ミ遂 ニ死 ニ至 ラ シ メタ ル モノナ リ故 ニ中 尉 ノ右 行 為 ハ自 己 ノ生 命 身 体 ニ対 スル急迫 不正 ノ侵 害 ヲ排 除 ス ル為 已 ムヲ得 サ ル ニ出 テ タ ル 加害 行 為 ニシ テ刑 法 第 三十 六 条 第 一項 ノ正 当防 衛 ナ リ ト認 ム 九 、本 件 ニ対 ス ル内 鮮 人 側 ノ風 評

行 シタ リ

一 殿

宇 都 宮 太 郎

編者註 原本はガリ版、陸軍の罫紙、密第一〇二号其二九三。旧陸軍省文書。 一三

義

朝 鮮 軍 司 令 官 

朝 鮮 騒 擾 事 件 ニ於 ケ ル死 傷 数 ノ件 報 告

中

大 正 八年 九 月 二 十九 日

田

陸軍大臣

被 害 者 明 潤 源 ノ性 行 ハ前 掲 六記 載 ノ通 ニテ無 頼 漢 ノ ミ ナラ ス今 回 ノ騒 擾 事 件 ニ就 テ モ陰 ニ煽 動 シタ ルヤ ノ疑 ア ル者 ナ レ ハ同 人 ノ死 亡

朝 鮮 騒 擾 事 件 ニ於 テ軍隊 カ鎮 圧 ニ従 事 セ ル際 ニ於 ケ ル彼 我 ノ死 傷

所

歩 七 七

ニ申添候

摘

シヲ 以 テ其 ノ報 告 ノ人員 ト本 表 ト 異 ル所 ハ憲 兵 隊 司令 部 ノ調 査 人員 正確 ト 信 ス

傷

軍隊側死傷 数 死

暴民 ノ投石 ニ依 ル ( 兵卒)

要

確 ナ ル調 査 ヲ ナ シ得 サ ル所 ア リ之 ニ反 シ朝 鮮 憲 兵 隊司 令 部 ハ死 傷 人名 簿 ヲ徴 シテ調 査 セ

傷

鮮人側死傷数 死

同

協

三

一 二

力 二五

一四〇

同

軍 隊独 立 ニテ ナ セシ ャ警 務 官 憲 ト協 力 シ テナセシャ

一一

同

四三

八

鎮定 ニ従事 セシ人員 将校 以下 同

同一

歩 七 七 同

歩 七 七

部 隊号

注 意  本 表 人員 ハ現 状 ノ観 察ニョ リ テ調 査 シ其 ノ後 再 参 調査 セ シ モ守 備隊 交 代 、 移 動 等 ノ為 正

朝 鮮 騒 擾 事 件 中 軍隊 ノ鎮 圧 ニ従事 セ ル時 ノ彼 我死 傷 表

場

原

追 テ死 傷 者 比較 的 多数 ナ リ シ事 件 ニ於 ケ ル其 ノ真 相 ハ別紙 ノ通

別表 ノ通 及 報 告 候也

ニ付 官 憲 並 内 地人 ハ毫 モ同情 ス ルト コ ロナ ク中 尉 ノ行 為 ヲ正当 ト認 メ寧 ロ其 ノ死 ヲ喜 ヒ居 レリ鮮 人側 ニ在 リテ ハ平 素 同 人 ヲ蛇蝎 視 シ居 タ ル コトト テ同 人 ノ死 ヲ非 常 ニ喜 ヒ同情 ス ル者 ナ ク因 果 応 報 天 罰 ナ

日

リト 評 シ其 ノ葬 儀 ノ如 キ モ会 葬 ス ル者全 ク ナ ク遺 族 ノ ミ ニテ漸 ク執

月

平安南道 平 壌

平安南道 祥

宣 川 日

同

平安北道 二

日

日

〃

三

三 月一

〃

日

二三

協 三

二五

二四 同

二

力

将校 以下 四四 同

成 川

八

平安南道 同

六

日屏里

成

川

同

下士以下

宣 車輦館

平安北道

東 林

歩 七 七

同

平安南道

温井里

歩 七 七

歩 七 七

同

二

二

一

九

一

三

同

重 七 軽四九 女 一 一四

六

一

二四

同

同

六

八

一

下士以下

同

同

同一

同

将校 以下

同

同

歩 七 七

同

同 鉄

川

平安北道 宣 川

山

同

一〇

三〇

同

将校以下

三八

歩 七 七

一五

寧 遠

一三

平安南道

五四

日

同

〃九

一〇

歩 七 七

同

孟 山

三

同

同

一

一

軍隊到着前憲兵分隊長重傷後 死亡鮮人 ノ内 二 ハ皈宅後死亡

内 一ハ重傷後死亡

一

憲兵上等 兵死亡補助員負傷

憲兵軍曹負傷

重傷七 ハ危篤

一

死 三 、 傷 九ニ ハ憲 兵側 ノ火 器 ニ依 リ死傷 セシ モ ノヲ含 ム

一三

九 二 下士以下

男 女

騎 二 七

協

五 四

一八 一七 一

上記 ノ外内地人一流弾 ニテ死 一二 鮮人 ノ内女及死者二名 ハ暴徒 ニアラサルモ流弾ニテ死傷

不心得 ヲ説得 スル際殴打死傷 人員 ハ見込数

四

花台洞

日

立 一五

同 立

逮捕 ノ際抵抗 セリ

独 同

一〇

独

力

不心得 ヲ説得 ノ際殴打死傷人 員 ハ見込数 一六 歩 七 七

下 士以下

一六

協

女

三

将校 以下

大 館

歩 八〇

同

二〇

二〇 一

四

歩 七 四

平安北道 礼

歩 七 四

将校 以下

同

新

慶尚北道

居 山

歩 八〇

三

力

咸 鏡南道

安 東

上等兵以下

安

慶尚北道

同

同

盈 徳

咸 鏡南道

十 五 日 咸 鏡北道 十 六 日

十七 日

〃十 八 日

十 九 日

同

北

女

昌

十

七

六日

〃五 日

三 月 四日

〃

〃 〃 〃

〃

〃

特務曹長以下 一六

郡

鎮海湾重 砲兵大隊 慶尚南道

一

〃

二十日

二十一 日

二十二日

〃

〃

二十 三 日

二十 七 日

〃

〃

二十 九 日

三 十 一日

〃

〃

協

三

八

四

協

二

同

二

二

二

八

力

卒

上等兵以下

六〇

歩 八〇

一〇

洞

一

景

同

八

新 四

同

同

江

上等兵以下

三

五

忠清南道

同

同

慶 尚北道

渓

同

女一

城

二〇

旨

草

山

五

泉

丹

同

七

同 慶尚南道

竜

歩 八〇 同

五

一五

力

慶尚南道 同

同

歩 八〇

同

二

四〇

三 嘉 二八

同

同

二

七

同 将校以下 〇

六

一五

同

同

九九

三

二

同

五

同

同

一三

同 立

三

東 同一

五

市

将校以下

歩 七 七 下士以下

六

独

力

安

下士以下

四八

州

下士以下

五

同

協

慶尚北道

歩 八〇 同

新

城

七

州 院 歩 七 七

朔

市

将校以下

六

義

州

同

亀

同

平安北道 伊

州

一

義

一

忠清北道

定

同

南

歩 七 九

下士以下

歩 七 七

平安北道

同

軍浦場

歩 七 七

同

五

三

同

市

碧潼

一五

同

二七 一

京 畿 道

南

将校以下

二〇

将校以下

同

女

平安北道

市

同

同

同

新

州

四

三

一

一二

同

義

六

同

外人一軽傷 セリ

鮮 人負傷三見込数 ナリ

六

重傷後死亡 セシモノト ス兵卒 二憲兵 二負傷鮮人 ノ投石 ニ依 ル

憲 兵 ノ負 傷 ト ス

軽傷者五十八名 ヲ含 ム

四

四 月

〃

〃

日

日

一 日

二

三

同

同

碧潼

朔

亀 州

城

九竜浦

同

同

将校以下

下士 以下

二六

一一

一五

九

同

同

同

六

二

一

一 二

六

歩 七 七

同

昌 城

同

同

同

六

一五

八 同

一 二

同

二

一八

四

四三

六

二四

三〇

同 同

川

泰 川

同

七

同

同

丙内面

協

忠清南道竝 同

歩 七 九

京 畿 道 一〇

力

下士以下

同

横 城

一六

江 原 道

同

二二

歩 八〇

将校 以下

広亭里

一三

三

五

三

同 一

陽

忠清南道 広亭里 慶尚南道咸

陽

五

五

一

一

一

一四

一四

四

四

同

一

上等兵以下

三

一

三

同

同

四八

田

同 大楡洞 歩 七 七 同

大

平安北道 楚

忠清南道

同 竹山 里

同

同

歩 七九

同

川

一六

同

彦

女

同

京 畿 道 洪

特務曹長以下三〇

将校以下

一一

山

江 原 道

上等兵以下

四

歩 八〇

同

同

七

五

七

同

三

忠清北道広恵院里

一

同

歩 七 九

同

四

竹山里

二五

同

京 畿 道

陽城面

将校以下

五 同

死者 ハ重傷後死亡

憲兵負傷

憲兵補助員負傷

一

傷 者 一モ多 分 死 亡 セ シ モノ ナ ラン

二

一

日暮 ナ リ シ ヲ以 テ確 実 ナ ラズ 本 表 ハ其 ノ後 面事 務 所 ニ於 テ 調 査 シ タ ル モノ ナ リ

一 同

〃

〃

〃四

五

日

日

六 日

六

五

同

同

同

同

四

四

一

二

一

一二

五

二

二

五

同

七

六

五

二五

同

同

州

歩 八〇

五

下士以下

七

同

七

四

七

山

一一

同

三

一二

鋤 同

一六六

同

一

忠清北道

同

一六

一〇

同

五

五

歩 八〇

七

同

五

山

同

下士以下

七

同

同

青

光城面

上等兵以下

六

同

同

同

八

将 校以 下

景

下士以下

州

永

同

大川里

同

仙堂里

江

里

朔

忠清北道

原

平安北道

忠清南道

裡

忠 清南道

同

南

歩 七 七

同羅北道

九

二

二

同新義

同

将校以下二

九

同

二

二三

八

鎮

下士以下

同

六

二

二 同

平 安北道 北

同

五

同

一

歩 七 七

三

同

一

鶴松洞

五

同

二

青竜洞

上等兵以下

四

同

同

同

同

一五

同

同

歩 八〇

下士以下

三

古県面

舟 橋

平安北道 大 館 慶 尚南道

伽泉面

七

一

五

同

将校以下

六

慶尚南道 蔚山郡兵営

忠清南道 洪東面 歩 七 七

上等兵以下 安心里

歩 八〇

同

忠清南道

慶 尚北道

二

軍隊到着前鮮人死約三〇、傷 約 六〇 アリタ ルモノノ如 シ

〃

〃

七

八

日

日

同

忠清南道

平安北道

江 原 道

富長里

調琴里

山陽里

江

庫 界

歩 八〇

歩 八〇

歩 八〇

歩 七 七

底 歩 七 九

下士以下

同

同

同

上等兵以下

将校 以下

下士以下

二

五

六

五

五

四六

六

独

同

同

同

同

同

同

一

二

一〇

同

同

協

力

立

上等兵 以下

七

同

四

同 歩 七 九

将校以下

一一

一〇

同

一

二九

一

一

九

箕士門里 光徳里

上等兵 以下

江原道

西炭 面

将 校 以下

日

忠清北道

楽 安

九

京 畿 道

堤岩里 歩 七 九

〃

全羅南道

西新面

歩 七 九

京 畿 道

日

十 三 日

京 畿 道

十

〃 十 五 日

匹

〃

〃

十 六 日

歩 八〇

〃

一

立

立

力 独

独

派歩七 一 将校以下

七

協 下士以下

四

川

歩 八〇

力

二三

州

立

下士以下

晋

協

歩 八〇

慶尚南道

独

二洞里

十 七 日

四

三〇

堤

十 八 日

下士以下

忠清北道

〃

同

慶尚南道

〃

歩 七 九

一

歩 七 九

一

頭

力

陽城面

協

竜

八

同

京 畿 道

将校以下

三六

同

歩 八〇

下士以下

十 九日 四 日

道

歩 七 九

〃 月

慶尚北道 清

五 七

京 畿 道

日

〃

一 日

歩

歩

歩

七

七

七

八

七

四

六九

一四 八

陽城面

六 月

部

女

七

二

二

一二 四

一

一

一

六

女一

八

五 一

五〇七

一

一

二

一五

一

一

鮮人側傷者不明兵卒 一軽傷

其ノ他傷者若干 アル見込

傷者不明

犯人検挙応援 ノ際転倒肩胛骨 脱臼

七

別

隊

計

合 紙

歩

七

七

大

二

八〇 歩

重

歩 派 騎

鎮 計

七

一

二 一

三

四

八四

七六

一八

二一 二

九六

一二

二

二

九

隊

三三

九〇三

二

四〇 五

派遣 隊 ハ憲 兵 ト共 ニ彼 等 ヲ制 止 シ解 散 ニ勉 メタ ル モ之 ニ耳 ヲカ サ

シ約 三十 名 ノ天道 教 徒 ハ狂 乱 シテ監 視 線 ヲ破 リ暴 徒 ノ群集 ニ投 ス

ヘキ由 ナ ク憲 兵 ト協 力 シ遂 ニ発砲 シ漸 ク暴 徒 ヲ退 散 セ シメタ リ

ス益 々勢 ヲ得 テ憲 兵 分 隊 ニ闖入 シ窓 硝 子 等 ヲ破 壊 シ今 ハ之 ヲ制 止 ス

三 月 三 日平 安 南 道祥 原 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 圧情 況 一、 三 月 三 日 午後 二時 ニ昨 二 日天道 教 区 室 ニ留置 セ シ鮮 人 ヲ奪 還 セ

開始 シ憲 兵 隊 ヲ襲 ハント セ リ是 ニ於 テ寧遠 東 門 ニ配 置 シア リ シ斥 候

同 日 午後 一時 約 百 名 ノ天 道 教 徒 ハ寧 遠 面 永寧 里 ニ集 合 シ示威 運 動 ヲ

民 集 合 シ午 後 三時 ヲ期 シ運 動 ヲ開始 ス ルノ計 画 ナ ル ニ依 リ行 動 開始

午 前 九時 二十 分 孟 山 ニ到 着 セ リ然 ル ニ孟 山 ニ於 テ ハ同 日約 百 名 ノ暴

七十 七聯 隊 長 ハ井 上中 尉 以下 十 名 ヲ孟 山 ニ派 遣 ス該 部 隊 ハ三月 十 日

一、 三 月 六日 頃 ヨリ平 安 南 道 孟 山郡 孟 山 ニ騒擾 起 リ シ ヲ以 テ歩 兵 第

三 月十 日 平 安南 道 孟山 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 圧情 況

寧 遠 ニ於 ケ ル暴 民中 ニ ハ寧 遠 邑 内 ノ者 一名 モ加 入 シ アラ ス

直 ニ繃帯 包 ヲ使 用 シ手 当 ヲ施 シ天 道 教 区室 ニ収 容 ス

死 者 十 五名 負 傷 者 三 十 八名 ニシ テ三 十名 逮 捕 ス負 傷 者 ニ対 シテ ハ

三 、暴 民 ノ死 傷 及 之 ニ対 ス ル処 置

三八 式 実包 六十 八 発 拳 銃実 包 若 干 射耗 ス

憲 兵 側 ニ於 テ ハ憲 兵 軍 曹中 西 弥 三 郎 ハ盲 管 銃 創 ノ為 生 命危 篤 ナ リ

鎮 圧 行 動 ニ従 事 セ シ軍 隊 ニ ハ死 傷 者 ナ シ

二 、我 死 傷 及射 耗 弾

ント テ暴 民約 百 二、 三 十名 蜂 起 シ監 視 中 ノ歩 哨 ヲ凌 辱 シ暴 行 ヲ加ヘ 剰ヘ 制 止 ヲ聞 カ ス同 教 区室 ニ闖入 セ ント セ シ為憲 兵 及 警 官 ト協 力 シ 空 包 ヲ発射 シ又 銃 剣 ヲ使 用 シ暴 民 四十 三 名 ヲ逮 捕 シ解 散 セ シ メタ リ

銃 床 ヲ折 損 セル他 我 ニ傷 害 ナ シ

二、彼 我 ノ損 傷

三 月 九 日平 安 南 道寧 遠 ニ於 ケ ル騒擾 鎮 圧情 況

暴 民 ニ重傷 四名 極 軽傷 三十 九名 計 四十 三 名 生命ニ 別 条 ナ シ

一、 三 月 七 日 ヨリ平 安南 道 寧 遠郡 寧 遠 不 穏 ノ徴 ア リ シ ヲ以 テ歩 兵 第 七 十 七 聯隊 長 ハ三 月 八 日徳 川 守備 隊 ニ対 シ下 士以 下 十 名 ヲ寧 遠 ニ急

ハ呼 笛 ヲ以 テ憲 兵 分隊ヘ 警報 ス ルヤ暴徒 ハ 一時 ニ万歳 ヲ高 唱 シ同 斥

派 ス ヘク電 命 セリ同 下 士以 下 ハ三月 九 日 午 前 一時 寧 遠 ニ着 ス然 ル ニ

候 ヲ突 破 シ憲 兵 分隊 ニ殺 到 セリ之 ト同時 ニ天 道 教 区室 ニ拘 禁 シ アリ

一

ル ヲ虞 レ主 謀 者 ヲ検 挙 セ ント セリ依 テ午 後 二時 井 尻憲 兵 伍 長 以 下 ヲ

ニ先 チ憲 兵 分 遣 所長 ハ市 場 ニ集 合 ヲ ナ セ ハ部 民 中 彼等 ニ誘 引 セ ラ ル

ニ依 リ佐 藤 上等 兵 ハ胸 部 ニ貫 通 銃 創 ヲ受 ケ補 助員 監 督 ハ臀部 ニ同銃

迫 セ ルヲ以 テ勿 論憲 兵 ハ全員 室 外 ニ出 テ タ ルモ ノト信 シ発射 シタ ル

遂 ニ身 体 ノ自由 ヲ失 ヒタ ルト同 時 ニ時 機猶 予 ス ヘカ ラ サ ル程 度 ニ切

三 八発 (歩 兵)

創 ヲ受 ク ル ニ至 レリ

シ テ天 道 教 徒 約 百名 ヲ孟 山 公立 普 通 学校 門 前 ニ集 合 セ シ メ解 散 ヲ命

三 八式 歩 兵 銃 実包 

兵器 ノ損 傷 ナ シ

一〇発 (憲 兵)

シ主 謀者 四名 ヲ憲 兵 分 遣 所 ニ引 致 セント セシ メ彼 等 一同 ハ飽 迄 頑 強

ノ暴 行 ヲ演 出 シツ ツ分 遣 所 ニ打 寄 リ窓 硝 子 ヲ破 壊 シ盛 ニ投 石 ヲ為 シ

二 八発 (憲 兵)

三 、兵 器 ノ損 傷 及費 消 弾薬

留 置 セ ント シツ ツア ル主 謀 者 四名 ヲ奪 還 セ ント シ テ暴 徒 一同 分 遣 所

二十 六 年 式 拳銃 実 包 

同 

ニ 抵 抗 シ憲 兵 伍長 以下 五名 ヲ包 囲 シ拳 ヲ以 テ殴 打 シ或 ハ投 石 ス ル等

セ シ ニ ヨリ井 上 中尉 ハ時 機 猶 予 スヘ カラ サ ルヲ察 知 シ下 士 以下 及 憲

事 務 室 内 ニ闖入 ス憲 兵 一同 ハ之 ヲ制 止 セ ント ス ル モ更 ニ暴 行 ヲ敢 テ

兵 ヲ指揮 シ裏 庭 ヨリ事 務 室 ニア ル暴 徒 ニ対 シ射 撃 ヲ命 シ タリ然 ル ニ

モノ 五十 一名 ニシテ負 傷 後逃 走 シ途 中 ニ於 テ死 亡 セ ルモ ノ三 名死 者

暴 徒 ノ死 傷 ハ事 務 室 ノ内 及其 ノ前 ニ於 テ銃 弾 ニ命 中 シ即 死 シタ ル

四 、暴 徒 ノ死 傷 及其 ノ状 況

シ ニ佐藤 憲 兵 上 等 兵戦 死 補 助員 監 督 負 傷 シア リ シヲ以 テ之 ヲ裏 庭 ニ

ル四名 ハ何 レ モ分遣 所 事 務 室 内 ニ於 テ即 死 セリ

総数 五十 四名 負 傷者 十 三名 ニシテ負 傷 者 ハ受 傷 後 逃走 セ リ主 謀者 タ

憲 兵 上 等 兵 一名 及 補 助員 監 督 一名 不在 ナ ル ヲ知 リ 一時 射 撃 ヲ中 止 セ

出 セリ然 レト モ暴 徒 ハ尚 暴 行 ヲ行 フ ニ依 リ再 ヒ射 撃 ヲ行 ヒ之 ヲ解 散

五 、暴 徒 死 傷 者 ニ対 スル所 置

セ シム而 シテ射 撃 時 間約 三分 ニシテ射 撃 停 止後 ハ歩 兵 ハ分遣 所 内 外 ノ警 戒 ニ任 シ憲 兵 ハ死体 ノ検 査 ヲ為 ス

監視 者 ヲ置 キ遺 族 ノ申 出 ニ依 リ引 渡 ヲ ナ シタ ル ニ全部 遺 族 ヨリ申 出

暴 徒 ノ死 体 ハ孟 山 面長ヘ 引渡 シ同 地共 同墓 地 ニ部 民 ヲ シ テ運搬 シ

鎮 圧 行 動 ニ従 事 セ シ軍 隊 ニ於 テ ハ死 傷 者 ナ シ

アリ タ リ

二 、我 死 傷 者及 其 ノ状 況

警 務 官憲 ニ在 リテ ハ憲 兵 上等 兵 一名 即 死 及補 助員 監 督 一名 負 傷 セ

下 十騎 ヲ率 ヒ同 地 ニ出 動 不在 中 明 川 郡 下 加 面花 台 ニ於 テ モ朝 来約 五

三月 十 五 日 小 隊長 平 井 中尉 ハ東 海 面 竜原 ノ急 ヲ聞 キテ早 朝 下士 以

三月 十 五 日咸 鏡 北 道 吉 州附 近 騒 擾 鎮 圧 ノ状 況

負 傷 者 ハ逃 走 後 所在 不明 ノ者多 シ

ヲ留 置 場 ニ拘 束 セ ント セ シ際 暴徒 ヨリ抵 抗 ヲ受 ケ佐 藤 憲 兵 上等 兵 ハ

佐 藤 憲 兵 上等 兵 ノ戦死 及 補 助員 監 督 ノ負傷 原 因 ハ両 名 ニテ主 謀 者

リ

レ其 ノ場 ニ気 絶 シ タ ルヲ補 助員 監 督 之 ヲ認 メ同 上 等兵 ヲ抱 キ起 シ之

之 ヲ防衛 セ ント シ格 闘中 暴 徒 ノ手 ニセ ル石 ヲ以 テ前 頭 部 ヲ強 打 セラ

シ メタ ル モ其 ノ後 ノ状 況 極 メテ 不穏 ニシテ吉 州 憲 兵 分隊 ニ向 ヒ増 援

千 ノ暴 徒 集 合 シ同 地憲 兵 分 遣 所 ヲ襲 ヒ憲 兵 ハ発砲 ニ依 リ 一時 解散 セ

ヲ扶 ケ出 サ ント ス ル時 多 衆 ノ暴 徒 ニ押 倒 サ レ其 ノ下 敷 ト ナリ タ ル為

ヲ乞 フ ノ内 地人 ( 在 郷軍 人) ノ急 報 アリ シカ ハ在 吉 州残 留 指揮 官 森

ト協 力 シ在 住 内 地 人 ( 約 二 十名 ) ヲ安 全 ニシ暴 動 ヲ鎮 圧 ス ル ニ ハ多

テ騎 兵 ノ来 着 ニヨリ決 行 ヲ躊 躇 セ シ モノ ノ如 シ夜 ニ入 ルモ鮮 人 ハ山

少 ノ犠牲 者 ヲ出 ス モ止 ム ヲ得 サ ル モノ ト自 覚 シ生 命 ニ危 険 ヲ及 ホ ス

地 ニ集 合 シ人 心自 ラ騒 然 ト シテ再 挙 ノ虞 ナ シト セ ス依 テ騎 兵 ハ憲 兵

銃 器 ノ使 用 ハ之 ヲ禁 シ脅威 ヲ主 ト シテ軍 刀 ヲ用 ヒ タ ル モノ ニシ テ状

本 騎 兵 軍曹 ハ憲 兵 分隊 長 ノ協 議 ニ応 シ馬 速 ヲ利用 シテ同 日午 後十 時

焼 キ払 ヒ勢猖獗 ニシテ在住 内 地 人約 二十 名 ハ憲 兵 分遣 所 内 ニ避難 シ

況 前 記 ノ如 ク止 ムヲ得 サ リ シ モ ノト認 ム

花 台 ニ到着 ス既 ニシテ暴徒 ハ面長 ヲ殴 打 シ面事 務 所 、面 長 私 宅等 ヲ

ノ如 ク急 ナ ル ヲ以 テ軍 曹 ハ憲 兵 ト協 力 シ多少 ノ犠 牲 ヲ払 フト モ高 圧

軍 刀 拳銃 等 ヲ各自 携 帯 シテ将 ニ大暴 動 ノ突 発 セ ン状 況 ナ リ キ状況 斯

昌 私 塾 庭 内 ニ約 三 十 名 ノ暴 民集 合 シ独立 万歳 ヲ高 唱 セ シ ヲ以 テ郡北

三 月 二十 日午 前 九時 頃 慶 尚南 道咸 安郡 郡 北 面徳垈 里 南端 東 村 里新

三 月 十九 日 慶 尚南 道咸 安 郡 郡 北 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 圧情 況

宅 ヲ焼 払 ヒタ ル三月 十 五 日夜 )騎 兵 ハ装鞍 ノ儘歩 哨 ヲ出 シテ警 戒 中

手 段 ニ依 ラ サ レ ハ鎮 圧 不可 能 ナ ルヲ認 メタ リ同 夜 ( 面 事 務 所面 長 私

勢 ニ乗 シタ ル暴 民 中 主魁 ラ シ キ 一名 ノ鮮 人 ハ内 地 人 ノ集 合 シア ル憲

ル ニ正午 頃 同 警察 官 駐 在 所東 側 附 近 ニ暴 民 群衆 シ午 後 一時 頃 ニ ハ約

兵 分遣 所 裏 ニ潜 入 シ状 況 ヲ窺 ヒ放 火 セ ン様 子 ナリ シヲ憲 兵発 見 セ シ

ヲ威 嚇 ス ル為 刀背 ヲ以 テ頭 部 ヲ叩 キ シ ニ約 一寸 ノ傷 ヲ生 セリ然 ル ニ

二千 名 ヲ算 ス ル ニ至 リ警 察 官 ノ要 求 ニ依 リ出 援 シ解 散 ニ努 メタ ル モ

ハ警 察 官 ノ要 求 ニ依 リ出 動 シテ警 察 官 ト協 力之 ヲ解 散 セ シメ タリ然

面事 務 所 等 ヲ焼 キ払 ヒシ暴 徒 中 更 ニ面事 務 員 ノ私 宅 ニ放 火 セ シ三人

之 ヲ肯 セス此 ノ際 酒 気 ヲ帯 ヒタ ル 一鮮 人甚 タ喧噪 セ ルヲ以 テ兵 卒 ニ

警 察 官 駐 在所 ニ派遣 セ シ鎮 海湾 重 砲 兵大 隊 泰間 特 務 曹長 以下 十 六名

ノ婦 人 ハ他 ノ鮮 人 カ之 ヲ消 火 セント スル ヲ反 テ防 止 セ シノ ミナ ラ ス

命 シ之 ヲ群 衆 中 ヨリ出 サ ント シテ押 サ シ メタ ル ニ鮮 人 ハ酩酊 ノ為 転

カ ハ騎 兵 四 ハ直 ニ之 ヲ逮 捕連 行 セ シ ニ途 中 逃 走 セ シ ニヨリ追 及 シ之

騎 兵 カ之 ヲ博 セ ント セシ ニ兇 器 ( 鮮 人 使 用 ノ長 サ約 二十 珊 ノ庖 丁 )

倒 シ指 尖 ニ擦 過傷 ヲ負 ヒタ ルヲ以 テ奮 然 ト シテ起 キ上 リ同兵 卒 ノ軍

曹 長 ノ胸 部 ヲ掴 ミ テ暴言 ヲ吐 キ シヲ以 テ同 特 務曹 長 ハ其 ノ手 ヲ引 キ

ヲ振 リ翳 シテ反 抗 セ シヲ 以 テ 止 ム ヲ 得 ス其 ノ二人 ヲ傷 ケ タリ (関

放 チ穏 カ ニ去 ラ シム ル コト数 回 ナ リ シ モ是 カ為特 務 曹 長 ハ上 衣 ヲ若

帽 ヲ奪 取 シ更 ニ格 闘 セ ント セリ加 之 尚狂 暴 セル 一鮮 人 モ亦泰 間 特務

花 台 洞 ノ鮮 人 ハ昨 十 六 日来 皆 北方 高 地 ニ集 合 シ アリ シ ヲ以 テ之 ヲ

干 引割 カ レ タリ

係 者 騎 兵 上等 兵 一、同 卒 一、憲 兵 一)

ノ 一集 団 中 二 、 三十 名 ノ壮 者 ハ傲 然 ト構ヘ 且其 ノ 一人 ハ斥候 ニ向 ヒ

解 散 セ シ ムル目 的 ヲ以 テ斥 候 ヲ各 集 団 ニ向 ハシメ シ ニ其 ノ内約 二百

斯 ク ノ如 ク群 衆 ノ態 度 益 々強暴 ヲ加 ヘタ ルヲ以 テ遂 ニ威 嚇 ノ為 四、

ル モ其 ノ空 砲 ナ ル ヲ知 ルヤ再挙 シ午 後 二時 過 ニ ハ約 三千 五 百 ノ多 キ

五名 ノ兵 卒 ヲ シテ空包 ヲ発 射 セ シメ タ ル ニ其 ノ附 近 ノ者 ハ四散 シタ

投 石 セ シヲ以 テ群 中 ニ飛込 ミ其 ノ臀部 ヲ刺 シタ リ 要 ス ル ニ花 台 洞 ニ於 テ ハ吉 州附 近 ヲ通 シ暴 動 最 モ甚 シク面 長 面事

ニ達 シ遂 ニ駐在 所 ニ押 寄 セ之 ニ投 石 シテ硝 子 戸 ヲ破 壊 シ又 ハ壁 ヲ破

務員 ヲ殴 打 シ面 事 務 所 、面 長 私宅 ヲ焼 キ払 ヒ其 ノ数 約 五 千 ニ達 シ勢 猛烈 ト ナ リ最 後 ニ憲 兵内 地 人 ニ モ危 害 ヲ及 サ ン状 況 ナ リ シ モ幸 ニシ

卒 ア リ シ ヲ以 テ已 ムナ ク実 包 射 撃 ヲ開 始 シ又 近接 シテ暴 行 ヲ為 ス者

タ ル モ之 ヲ軽 侮 シ愈 々暴行 ノ度 ヲ高 メ暴 民 ノ投 石 ニヨリ負 傷 ス ル兵

リ警 戒 セ ル兵 卒 ヲ傷 ク ル等 益 々暴 威 ヲ逞 セリ依 テ再 ヒ空 包 ヲ発 射 シ

ヲ発 射 シタ ルモ何 等 鎮 静 セス却 テ山上 ヨリ数 発拳 銃発 射 ノ如 キ銃 声

棍 棒 ノ如 キ モノ ヲ以 テ銃 器 ヲ擲 キ落 サ ント セ シ ニヨリ空 包約 三 十 発

進 入 シ来 ルヲ以 テ各 歩哨 ハ之 ヲ制 止 シタ ル ニ銃 器 ヲ奪 ハント シ或 ハ

午 後 八時 三 十 分上 述 ノ警 戒 配 備 ヲ完 了 シタ ル ニ集 団 一時 ニ邑 内 ニ

計 三千 五百 余 名 各 々手 ニ韓 国 旗 ヲ携ヘ 大 韓 国独 立 国旗 ヲ先頭 ニ押 シ

ニ向 ヒ蝟 集 シ来 リ午 後 二時 ト ナ ル ヤ各 方 面 ヨリ集 合 シ来 リ其 ノ数 合

ルヲ見 ルヤ次 第 ニ四面山 上 ニ集 合 シ始 メ午後 一時 三十 分頃 ヨリ定 州

一、 三月 三十 一日正 午定 州 東 方約 一里 附 近 ノ高 地 上 ニ鮮 人 ノ集 合 ス

三 月 三十 一日平 安 北 道定 州 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 圧情 況

義 城 守 備 隊 ハ翌 二十 四日 午前 九時 発 自 動車ニテ 任 地 ニ帰 還 ス

ノ守備 ニ任 セ シ ム

ハ部 下 六名 ヲ率 ヒ自動 車 ニテ午 後 十 時 三十 分 急援 シ来 レリ依 テ南 門

二 、右 ノ騒擾 ヲ義 城警 察 署長 ヨリ耳 ニシタ ル義城 守 備隊 長 坂 元少 尉

ア リ タ ル ヲ以 テ之 カ始 末 ハ警 察署 ニ於 テ ナ セリ

傷 者 ヲ収 容 シツ ツ午 後 十 一時 退 散 セ シ ニ放 棄 シア リタ ル死 者 十 五名

ヲ聞 ク ニ及 ヒ止 ムヲ得 ス各 所 ニ於 テ実 包 九 十 一発 ヲ発射 シタ ル ニ死

ハ銃 剣 ヲ振 テ之 ヲ刺 セリ 然 ル ニ暴 民 ハ群衆 中殪 ル ル者 ア ル ヲ見 ル ヤ之 ニ驚 キテ 四散 ス ル ニ

而 シテ此 騒擾 ニ於 テ鮮 人 婦 人 一ハ流 弾 ノ為 死亡 シ 一名 ハ重 傷 ヲ負

至 レリ

ヘリ 死 傷者 中 負傷 者 ハ殆 ント逃 走 セ ルモ現状ニ 重傷 者 三名 死者 二十 一 名 ア リ シヲ以 テ重 傷 者 ニ ハ応 急 手当 ヲ加ヘ 死 者 ハ検 案 後警 察 官 ニ於 テ処 置 セリ 軍 隊側 ハ概 シテ軽 傷 ニシテ其 ノ数 十 二名 ナ リ 尚 其 ノ後 調 査 ノ結 果鮮 人 ノ死 男 二十 、 女 一負傷 男 十 七 女 一内 地 人 死 一ア ルヲ知 レリ而 シテ内 地人 ハ流 弾 ノ為 死亡 セ ル モノ ト ス

一、 三月 二十 三 日午 後 八時 頃 各 面 ノ暴民 ラ シキ モノ邑外 周 囲 一体 ノ

入 セ ン ト シタ リ此 ノ時 恰 モ邑内 民 約 百名 之 ニ呼 応 シテ該 運 動 ニ参 加

立 テ斧 、鎌 等 ノ兇器 ヲ手 ニ シ大 韓 国独 立 万歳 ヲ高 唱 シツ ツ邑 内 ニ侵

三 月 二十 三 日慶 尚 北道 安 東 ニ於 ケ ル騒擾 鎮 圧 ノ状 況

山 上並 各 所 ニ二、 三百 ノ集 団 約 七 、 八箇 所 ニ来 襲 シ米国 耶 蘇宣 教 師

シ憲 兵 其 ノ他 ノ制 止 ヲ聞 カ ス郵 便 局 ニ迫 リ制 止 ヲ聴 カ サル ノミ カ反

居宅 附 近 ヨリ ノ点 火 ヲ合 図 ニ大 韓 国 独立 万 歳 ヲ連 呼 ス ルヲ以 テ大 騒 擾 ノ勃 発 ヲ慮 リ直 ニ安 東 警 察署 長 ト協議 ノ上 左 ノ如 ク配備 ヲ為 セリ

先頭 ニア リ シ 一鮮 人 ハ独 立 団旗 ヲ守 備 隊長 飛 田中尉 ノ面前 ニ翳 シテ

テ 守備 隊 ハ憲 兵 ト協力 之 ヲ解 散 セシ メ ント シタ ル モ之 ヲ肯 セ ス却 テ

万 歳 ヲ叫 フ ト共 ニ他 ノ 一名 ハ鎌 ヲ振 リ上 ケ飛 田中尉 ノ頭 上目 カ ケテ

抗 的態 度 ニ出 テ多 数者 兇 器 ヲ打 振 リ或 ハ投 石 ヲ為 ス等 暴行 セ シ ヲ以

3 、安 東 在留 内 地 人 ヨリ成 ル自 衛 団 ハ郡 庁 、裁 判 所 、 病院 並 内 地

1 、守 備隊 ハ邑 内 ニ入 ル各道 路 ヲ警戒 シ暴 民 ノ進 入 ヲ防 止 ス

人 居住 地 ノ警 戒 ニ任 ス

来 リ シカ ハ止 ム ヲ得 ス軍 刀 ヲ以 テ先 ツ其 ノ 一名 ヲ斬 ル此 時早 ク又 モ

2 、警 官 ハ当 時 留 置者 満 員 ナ ルヲ以 テ警 察 署 ノ自 衛 ニ任 ス

4 、内 地 人 タ ル老 幼婦 女 ハ守備 隊 内 ニ収 容 ス

ヤ兇 器 ヲ持ッ テ飛 田中 尉 ノ背 後 ニ迫 リ シ者 アリ シヲ以 テ再 ヒ之 ヲ斬

ヒ 一時 四散 シタ ル モ尚 暴動 ヲ為 シ危 険 ニ頻 シア ル ノ報 ニ接 シ直 ニ当

止 ヲ肯 セ ス憲 兵 ハ不 得 止格 闘 ヲ開始 ス ル ニ至 リ衆寡 敵 セ ス発 砲 ニ及

手 ニ シ万 歳 ヲ高 唱 シ大 ニ騒 擾 シ ツツ遂 ニ憲 兵 駐 在 所 ニ押 寄 セ来 リ制

時 天安 鉄 道 掩護 隊 長 タリ シ甲 大尉 以下 六 名 ハ自 動車 ニ乗 シ同 地 ニ急

ル此 時迄 銃 器 ヲ使 用 セサ リ シ モ暴 民 ハ憲 兵 隊 郡 庁 方面 ニ於 ケ ル銃 声

ニ出 テ ント シタ ルヲ以 テ遂 ニ部下 ニ 一発宛 ノ発 射 ヲ命 ス此 銃声 ト共

ヲ聞 キ 且 二名 ノ惨 状 ヲ見 ル ヤ各 々兇 器 ヲ振 リ翳 シテ益 々抵 抗 ノ態 度

行 セリ

ミ ナ ラ ス暴行 シ隙 ア レ ハ襲 ハント ス ル ノ形 勢 ナリ此 ニ於 テ出 動 兵卒

シア リ尚 暴動 鮮 民 ハ群 衆 シテ駐 在 所 ヲ包 囲 シ敢 テ制 止 ヲ肯 セ サ ル ノ

午 後 四時 頃同 地到着 ノ際 鮮 民 ハ未 タ四散 セ ス市場 附 近 ハ大 ニ雑 沓

ニ数 名 血 ヲ流 シテ仆 ル ルヲ見 ルヤ其 ノ気 ヲ挫カ レ遁 走 ヲ始 メタ ルヲ

エタ リ 此間 郡 庁 憲 兵隊 方 面 ニ於 テ尚 モ銃 声 ヲ聞 キ シカ午後 三時 三 十

以 テ憲 兵 、消 防 隊 ト 共 ニ協 力 シテ首 謀者 ノ逮 捕 ニ努 メ約 三 十名 ヲ捕

分概 ネ鎮 静 ス

傷

者

一、 四月 三 日 ハ恰 モ広 恵院 里 ノ市 日 ニシテ多 数 鮮 人 ノ出 市 ヲ顧 慮 シ

四月 三 日忠 清 北 道広 恵 院 里 ニ於 ケ ル騒擾 鎮 圧情 況

大 部分 ハ甲 大尉 到 著 前 地方 官 憲 ニ於 テ死傷 者 ヲ生 セ シメア リ

鮮 人 六十 一名 、内 十 八 名 ハ負 傷 後死 亡 セリ

負

壊 セラ レア リ

郵 便所 附 近 ニ於 テ電 話 線 ヲ切 断 シア リ面 事務 所 ノ戸障 子 ハ若 干 破

ハ垣 ハ全 ク破 壊 サ レヌ留 置 場 ノ裏 壁 ハ鍬 ヲ以 テ破 壊 シア リ

憲 兵駐 在 所 ハ構 内 一面 ニ小石 ヲ投 シ窓 硝 子 ヲ破 損 シ周囲 ノ鉄 条 網

被 害 ノ景 況

射耗弾 ( 派 遣 兵卒 ノ ミ) 実包 十 四発

ヲ残 留 シ憲 兵 ト協 力警 戒 ニ当 ラ シメ他 ハ天 安 ニ引 揚〓 還 セリ

シ押 寄 ス ルノ形 勢 ナ キ ニ至 リ 日没 後 天安 ヨリ増 援 ノ上等 兵 以 下 五名

セ シメ得 タ リ然 レト モ尚 附 近高 地 上 ニ ハ点 々散 在 シ ア ル モ更 ニ群 集

ヲ シテ之 ニ対 シ兵 器 ヲ使 ヒ極力 鎮 圧 ニ努 メ漸 ク ニシテ 同所 ヨリ四散

弾 )

内 地人 消防 夫 中 打 撲傷 ヲ蒙 レ ル モノ数 名

二 、彼 我 ノ損 傷 及射 耗 弾

耗

1 、軍 隊 側 異状 ナ シ 2、射 五発 ハ守備隊長ノ指命 ニョル十 軍隊十五発(発 ハ憲兵ノ援助 ニ赴 ケルモノ

3 、鮮 人 死 二八 (内 女 一) 傷 九 九 定 州 邑 内 ニ万歳 ヲ高 唱 シツ ツ押 シ寄 セ シ暴 民中 ニ ハ女 モ混 シア リ シ為 暴 民 ニ対 シ射 撃 セ シ際 女 ニモ亦 命 中 シ鎮 圧 後 女 ノ死歿 セ ル ヲ発 見 セ ル モノ ニシテ殊 更 女子 ニ対 シ射 撃 セ シ モノ ニアラ ス鎮 圧 当時 守

四月 一日京 畿 道 天安 郡 並 川 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 圧情 況

備 隊 長 ハ之 ヲ知 ラ ス後 日 ニ至 リ憲 兵 ヨリ 通報 ヲ得 テ始 メ テ之 ヲ了 知 ス

天 安 郡 並 川 ハ騒 擾 当 日 (四 月 一日) 数 日前 ヨリ夜 毎 邑 内 周 囲 ノ高 地 ニ於 テ焚 火 ヲナ シ万歳 ヲ高唱 シ又 種 々 ノ流 言蜚 語 ヲ放 チ形 勢 不穏

甚 シク雑 沓 シ頗 ル不 穏 ノ形 勢 ト ナ リ憲 兵等 大 ニ警 戒中 午 後 二 時頃 群

警 務官 憲 ニ於 テ モ予 メ充 分 ナ ル警 戒 ヲ為 シツ ツ アリ シ カ正午 前 後 ヨ

ナ リ シ カ四 月 一日 ハ市 日 ニ該 当 シ朝 来 著 シク多 数 ノ鮮 人 入 込 ミ市 場

集 約 三 千 名 ハ市 場 ニ於 テ韓 国 大国 旗 ヲ先頭 ニ五、 六 百個 ノ韓 国旗 ヲ

リ陰 城 、 竹 山 方面 ヨリ続 々集 団 ヲ為 セ ル煽 動 者 ノ来 レル為 益 々不 穏 ノ形 勢 ヲ表 シ遂 ニ千余 名 ノ群 衆 ハ大 挙 シテ面 事 務 所 ヲ襲 ヒ投 石 破壊 シ更 ニ余 勢 ヲ以 テ憲 兵駐 在 所 ニ向 ヒ同所 附 近 ノ磧 ニ集 合 シ多 数 石礫

大 正 八 年 五月 一日

水 原 守 備大 隊 附陸 軍 一等 軍 医 

平

川

竜

造

シ憲 兵 ト協 力 シテ解散 セ シメ ント セ シ モ毫 モ之 ニ応 セ サ ル ノミナ ラ

二、 折 柄鎮 川 分遣 隊 ヨリ派 遣 セ シ上 等 兵 以下 五 名 到着 シ警 戒 中 ナリ

ト共 ニ同 日午 後 ヨリ翌午 前ニ亘 リ テ二竹 面 附 近 ニ於 ケ ル傷 者 ヲ二十

水 原出 発 平 沢 ヲ経 テ安城 ニ至 リ守 備中 隊 長 、看 護 卒 及 安城 警 察官 憲

数 アリ四 月 二十 七日出 張 救 護 スヘ キ命 令 ニ依 リ軍 医 ハ四 月 二十 八 日

京畿 道 安 城郡 内 ニ於 テ 四月 上旬 ニ於 ケ ル騒擾 ノ為 負傷 セル モノ多

一、救 護 地 域 及其 日時

ス益 々反 抗 ノ気 勢 ヲ示 シ遂 ニ憲 兵 駐 在 所 ニ向 ヒ暴 行 ヲ開 始 セシ ニョ

シ同 日午 後 九時 帰 着 ス

九 日午 後 安城 附 近 ノ傷 者 ヲ三 十 日陽城 及 元 谷 面附 近傷者 ノ救 護 ニ任

ヲ集 メ将 ニ暴 行 ニ及 ハ ント シツ ツ ア リ

リ遂 ニ射 撃 シタ リ

二 、負 傷 者 ノ状 況

三 、当 日 ノ鮮 人側 死傷 者 ハ主 ト シテ他 面 ヨリ来 レ ル モノナ リ シト死 傷 者 発 生時 刻 已 ニ日暮 ナ リ シ ニ依 リ死傷 者 ハ総 テ鮮 人 ニ収 容 セラ レ

受 診 者 ハ総 数 十 九名 ニシテ其 ノ病名 、 症 状及 処 置 ハ別 表 ノ如 ク負

ル病 症 ニアル モ ノ或 ハ重 症 ナ ルヲ自 覚 シ受診 スル ニ至 リ シ モ ノ ニシ

リ シモ ノ多 シ故 ニ其 ノ多 ク ハ所 謂民 間 治 療 ヲ以 テ シテ尚 ホ堪 ヘ得サ

傷 者 ノ診療 、救 護 ニ任 スル趣旨 ヲ説 明 セラ ル ル ニ及 ヒ受 診 ス ル ニ至

容 易 ニ其 ノ実 数 ヲ得 ス地 方 官憲 ヨリ軍 医 ノ遠 ク派 遣 セ ラ レテ特 ニ

ノ数 尚 ホ多 カ リ シ モ平 穏 ニ帰 セ ル現状 ニ在 リ テ モ尚 ホ隠 匿 セ ルタ メ

リ 卜 イ フ而 シテ地 方官 憲 ノ調 査 ニ依 ル其 ノ当時 ニ於 ケ ル負 傷 者 ハ其

ノ ハ軍 隊 ニョリ元 谷 面附 近 ノ モノ ハ警 務 官 憲 ニョ リ受 傷 セル モ ノナ

タ ルヲ以 テ確 実 ナ ル数 ヲ挙 ク ル コト能 ハス依 テ其 ノ後 面事 務 所 ニ於

五月 十 五 日

傷 者 ノ全 部 ハ四月 三 日 ニ於 ケ ル受 傷 ニ シテ主 ト シテ二竹 面 附 近 ノモ

一四 其 二六 四

宇 都 宮 太 郎

テ調 査 セ シ結 果 ニ依 リ死 傷者 約十 一名 ナ リ シヲ知 リ得 タ ル モノナ リ

密 第 一〇二号 朝 参 密第 五 七七 号

一 殿

朝鮮 軍 司 令 官 

騒擾 事 件 負傷 鮮 人 救護 ニ関 ス ル件 報 告 大 正 八年 五月 十 一日

義

ン モ、或 ハ病 竈 ノ潜 在 セ ルヤ ヲ憂 ヒ受 診 ス ル ニ至 リタ ル モ ノ ニ属 ス

中

テ然 ラサ ル モノ ニ アリ テ モ既 ニ創 面 結 痂 シ恐 ラ ク全治 セ ル モノ ナ ラ

田

或 ハ 一刺 創 ニョ ル比較 的軽 症 者 モ甚 シ ク化膿 乃 至 腐敗 ノ タ メ他 部 ニ

民 間 ニ於 ケ ル膏 薬 類 ノ貼 用 ヲ以 テ経 過 セ ルタ メ受 傷当 時 僅 カニ一 弾

創 傷 ハ既 ニ三旬 全 ク医 治 ヲ受 ク ル コト ナ ク放 置 セ ル モノ或 ハ只僅 ニ

陸 軍 大臣 

紙 (第 二十 師 団長 ノ報告 )

首 題 ノ件 別 紙 ノ通 ニ候 条 及報 告 候也 別

騒擾 事 件 ニ依 ル負傷 者 救護 報 告

続 発的 尖 症 ヲ来 セ ル モノ アリ或 ハ之 ニ反 シ往 々骨 幹 部 ノ骨 折 ノ如 キ 四 、救 護 ノ効 果

ハ能 ク各 自 ノ創 傷 ニ適 応 シ注 意 スヘ キ事 項 ヲ説 明了 解 セ シ メタ リ

年齢

ト其 ノ恩 恵 ノ深 キ コト ヲ益 々感 セ シメ タ ル コト大 ナ ル ヲ認 ム

軍 隊 ヨリ軍 医 ヲ派 遣 セヲ レタ ル好 意 衷 心 感謝 ス ルト共 ニ軍 隊 ノ尊信

救 護 ノ該 地 方鮮 人 一般 殊 ニ傷 者 ニ与ヘ タ ル感 動 ハ偉 大 ニシテ 特 ニ

モノ ニシ テ民 間 治療 ニ ョリ甚 シク折 端 ノ重 畳彎 曲 セ ル儘 既 ニ骨 端 癒 合 セ ル モノ ア ル カ如 シ

携 行 セル衛 生 材 料 ヲ以 テ努 メテ制 腐 、防 腐 的処 置 ヲ施 シ受 診者 十

三 、傷 者 ノ処 置

名

四月 二十八日於安城郡二竹面唐木里診療者

職業

二五

氏 住

玉

二 一

所

受傷月 日

重

福

一六

要

四四

大

原

二六

柳

永

成

二一

ノ

聖

武

朴

寿

五

二一

置

文

敬

農

金

昇

鳳

処

農

徐

二竹面唐木 里

農

辛

長

及

二 竹面唐木里

農

二 竹 面徳 山 里

農

崔

状

四月三日

同

四月三日

内康里

農

症

受傷 部 位 三箇 所 ニアリ各 射 入 口 ハ既 ニ結痂 シ ア ル モ射 出 口 ハ尚 ホ僅 ニ化 膿 ス防腐 帯 ヲ施 ス

四月三日

深部筋層 ニ亘リ化膿 シ且 ツ高熱 ヲ示セリ防腐帯ヲ施 シ 水原慈恵医院 ニ依托 ス

四月三日

同

同

者

右臀 部 軟 部 貫 通 銃 創

拇指頭 大ノ射 入出口アルモ既 ニ結痂 シ僅カ ニ化膿 ス沃 丁塗布

同農

病

刺 創

四月三日

左大腿骨折肓管銃創兼大 腿軟部貫 通銃創

栄 養 大 ニ衰 エ羸痩 シ高 熱 アリ受 傷 部 ハ殆 ント 全部 化 膿 シ加 フ ル ニ褪瘡 ア リ防 腐 帯 ヲ施 シ水 原 慈 恵 医 院 ニ依 托 ス

四月 三日

同

部

右 肩胛

射 入出 口 ハ共ニ 小 指頭 大 ノ痂 叉 ヲ呈 セ ル モ下 方 ニ ハ小 化 膿竈 ア リ防 腐 帯 ヲ施 ス

傷

九 名中 比 較 的 重 症 ナ ル者 四名 ヲ水原 慈 恵 医 院 ニ依 托 シ其 他 ニ対 シテ

番号 1

2

右大 腿 軟部 貫通 銃創

頭部刺創 左腰部貫通銃創 及左膝関節部貫通銃創兼 当陰部刺創

左前膊上三分ノ 一部 ニ於 テ辺縁不正不潔肉芽 ヲ以テ被 ハレ挫滅 セル骨折端 ヲ露出 セル創面アリ為 ニ上膊中央 ニ亘 リ尖症 ノ波 及 スルヲ見 ル防腐帯ヲ施 シ水原慈恵医 院 ニ依托 ス

四月三日

公立学校診療者 四月 二十九日於安城郡 二竹面竹山 里普 通

左前膊 骨 折 貫 通 銃 創

銃 丸 四 ケ所 ニ射 入 セ ラ レ数 ケ所 ノ創 口 ニ ハ結痂 シ殆 ン ト治 療 ス

4

6

臀部 軟 部 貫 通 銃 創

5

7

同

同

農

朴

満

一 二〇

二四

四月三日

華

二三

創 面 ハ既 ニ肉 芽 ヲ以 テ被 ハル硼 膏 ヲ貼 用 ス

竜

二三

創

成

周

五五

刺

左 肩胛

顕

熈

四四

部

8

金

世

伝

柳〓

農

黄

九

四四

農

邑内 面場基里

農

崔

観燮

春

同

四月三日

邑 内 面 西 里

農

崔

令

九

同

韓

勢 弱キ霰弾 ヲ受ケ シモ着衣ト共 ニ弾 子射入 シ受傷当初 摘出 ス現今創面化膿 シアリ防腐帯ヲ施 ス

四月 三 日

元 谷 面艾 文 里

農

皮

伊

二二

四月三日

農

一見 創面 結 痂 セ ル モ尚 ホ化 膿竈 ヲ存 ス防 腐 帯 ヲ施 ス

四月 三 日

元谷面外加川里

農

童

玉

三八

創 面 ハ小 肉 芽 面 ヲ存 スル ノ ミ ユシテ殆 ン ト結痂 ス防 腐 帯 ヲ施 ス

二竹面内 康里

上膊中央部 ニ刀剣 ニ依リ受傷 セル二銭銅貨大 ノ創面ア リ不潔肉芽 ヲ以 テ被 ハレ深部 ニ亘 ル蜂〓織炎 アリ化膿 腐敗甚 シク防腐帯 ヲ施 シ水原慈恵医院ニ依托 ス

四月 三 日

元谷面外加川里

河

昌

鎮

二五

創

四月三日

左

上膊骨 々折 ハ既 ニ不完全 ニモ接合 セラレ現今骨折部ノ 滑瘤ヲ触 レ肘関節部 ノ不全強制 ヲ貽ス温浴按摩 ヲ可ト シ其方法 ヲ指示 ス

四月 三日

農

崔

恒

円

刺

右 創 面 ハ殆 ント 結 痂 シ全治 ニ近 ク単 ニ沃 丁 ヲ塗 布 シ繃帯 ヲナス

左上膊刺 創 後 機 能 障 碍

一般 ニ腫 張 シ 一部筋 肉 ニ硬 結 ア リ前膊ニ 浮 腫 ヲ呈 ス湿 性罨 法 ヲ施 ス

元谷面外加川里

農

崔

用

腿 部

9

右足 背軟 部貫 通 銃創

13

挫 傷

四月 三日

元谷面外加川里

農

李

下

10

14

左

関 節 部 ハ 一般 ニ腫 張 シ運動 制 限 セ ラ レ疳痛 ア リ湿 性罨 法 ヲ施 ス

四月 三 日

元 谷 面 箱 里

農

1 1

左臀軟部盲管銃創及右前 膊軟部貫通銃創

右臀

左

上膊

上 臆

部

部

挫 傷

刺 創

四月 三十日於安城郡元谷面内加川里面事務所診療者 部

17

左

部

18

上膊

上膊

12

部 盲 管 銃 創

四月 二十九日於安城郡邑内面面事務所診療者

15

左上膊部挫傷右肘関節炎

筋 肉 ニ鶏 卵 大 ノ硬 結 ヲ存 シ前膊 ニ溢 血斑 ア リ沃 丁 塗 布 ス

四月 三日

元谷面外加川里

四

二二

16

挫 傷

腫 張 ア ル モ軽 度 ノ疼 痛 ア ルノ ミ沃 丁 塗布 ス

四月 三 日

部

二個ノ長 サ約十仙米 ノ挫創面 アリ創緑癒着 シ肉芽 ノ発 傷 生 ヲ見 ル防腐帯 ヲ施 ス

頭

挫 19

本 町警 察 署 ヨリ警 官 ニ呼 ヒ止 メラ レ警 官 ハ脅 嚇 的 ノ言 ヲナ シ且 ツ極

者 ハ甚 タ重態 ナ ルヲ以 テ若干 距 離 ア ル日本 病 院 ニ収 容 セ ント シテ時

力 患 者 ヲ外国 人 ノ病 院 ニ搬送 ス ル コト ヲ妨 害 セ ント セリ鮮 人等 ハ患

機 ヲ失 セ ハ必 ス患 者 ノ命 ヲ失 ハント抗 論 シテ通 過 ヲ許 サ レタ リ隔 離

−五 英 国大 使 館 附 武官 ヨリ大 臣 ニ内 報 ノ

右 ハ鮮 人貝 洛 書 (二十 二年 ) ノ死 ニ関 スル コト ヲ述ヘ タ ル モノ

( 説明)

ハ切断 セ ラ レ衣 服 ハ血 ニ塗 ミ レテ忘 ル能 ハサ ル光景 ナ リキ

ス彼 ノ死 骸 ハ最 モ無 惨 ノ有様 ヲ 呈 シタ リ数 多 ノ刀傷 ニテ彼 ノ頭 及 手

死亡 シタ リ シ コト分 レ リ彼 カ果 シテ何時 絶 命 セ シャ ハ確 言 ス ル能 ハ

病院 ニ到 着 シテ 医師 カ検 査 シタ ル (注 射 ナ ト シテ) 結 果 青年 ハ既 ニ

記 録事 項 並 之 ニ対 ス ル説 明 (記 録 ) ﹁ロイ ド﹂ 氏 ノ備忘 録 ニ同 封書 隔 離 病院 ニ入 レラ レタ ル後 死亡 セ ル ﹁コーナ ク ソ ー｣ ノ談 千 九 百 十 九年 三月 廿 七 日午 後 九 時 頃 多 数 ノ 青 年 京 城 ノ ﹁ア ンド ン﹂ ニ集 合 シテ ﹁マ ンサ イ﹂ ( 朝 鮮 万歳 ) ヲ叫 ヒタ リ其 ノ 叫 ヒ ハ数

此 青 年 (談 話 ヲ ナ セ シ モノ︶ ハ狭 キ通 リ ヲ歩 キ独 リ穏 ニ帰 宅 シツ

分間 続 キ シ カ巡査 憲 兵 及兵 士 等 多 数 到着 シテ群 衆 ヲ解散 セ シ メタ リ

ノ 一人 ニシテ即 チ警 察 官 ト格 闘 ニ際 シ其 抜 刀 ニ触 レテ負 傷 シ自 宅

モノ ノ如 ク ア ル モ右 ハ斉 洞 警 察 官 派出 所 ヲ襲 撃 シ破 壊 シタ ル暴 民

ル ニ適 ス ル地迄 尾 行 シ来 リ タ ル モ ノナ リ青 年 ヲ地 上 ニ衝 キ倒 シタ ル

ニ向ケ逃走 ノ途中安 国 洞九 十 四番地 地先 (斉洞ヲ距ル 五 丁) ニ打

ト認 メ ラ ル該 記 述 ニ依 レ ハ恰 モ警 察 官 カ故 ナ ク良 民 ヲ惨 殺 シタ ル

後 巡 査 ハ刀 ヲ抜 キ テ恰 モ樵 夫 カ堅 キ古樫 ヲ 切 ル如 ク無茶 苦 茶 ニ切 リ

倒 レ居 リ シヲ 二時 間 有 余経 過 ノ後 発 見 シ ﹁セ フラ ス﹂病 院 ニ入院

ツ ア リ シ ニ背 後 ヨリ何 者 ニカ甚 シ ク突 キ倒 サ レタ リ 此青 年 ヲ攻 撃 セ

附 ケ タ リ青 年 ハ頭 蓋 骨 ヲ切 リ破 ラ レ タ ルヲ 以 テ脳 漿 現 ハレ タリ之 カ

シ モノ ニ シテ巡 査 ノ暴 民 ニ対 ス ル抜 剣 斬 撃 ハ当時 ノ状況 上当 然 ナ

セ シ メ タ ル モ出 血 多 量 ノ為 メ同 日 午 後 十 一時 遂 ニ死 亡 ス ル ニ至 リ

シ ハ 一名 ノ巡 査 ナ リ キ此巡 査 ハ此 青年 群 集 ヲ認 メ其 ノ後 彼 ヲ攻撃 ス

為 ニ ハ 一箇 所或 ハ其 附 近 ニ少 ク モ三 太刀 斬 込 ミタ ル モノ ナリ彼 ノ両

リ シ ヲ以 テ直 ニ担 架 ニ載 セ隔 離 病院 ニ向 ケ出 発 シタ リ当時 彼 等 ハ青

ヲ最 近 ノ土 地 ノ病 院 (タ ツ ク チ ヤ病院 ) ニ搬 ヒタ ル モ手 当 ノ術 ナ カ

リ去 レリ青 年 ハ数 分 ノ後 絶 息 セリ 通 リ掛 リ タ ル二 、 三 ノ鮮 人 ハ青 年

残 忍 ナ ル攻 撃 ヲ加ヘ タ ル後 将 校 ハ戦慄 スヘ キ青 年 ノ苦 悶 ヲ顧 ミ ス走

ハ十箇 所現 ハルル ノ ミナ リ身 ニ寸 鉄 ヲ帯 ヒ サ ル青 年 ニ対 シ此 ノ如 キ

実 見 シタ ル者 ノ談 ニ依 レ ハ二十箇 ノ刀傷 ア リタ リ ト然 レ卜 モ写真 ニ

国 病 院ヘ 搬送 ス ルヲ妨 害 シタ ルカ如 キ事 実 ナ シ

撫 ニ従 事 シタ ル事 実 ナ シ其 他 警 官 カ徒 ニ威 嚇 的言 ヲ弄 シ患 編 ヲ外

構 ノ言 ニシテ将 校 ハ勿 論憲 兵 及 兵 卒 ハ 一入 モ斉 洞 派 出所 騒 擾 ノ鎮

地迄 尾 行 云 々又 将 校 ハ戦慄 ス ヘキ青 年 ノ苦 悶 ヲ顧 ミ ス等 ハ全 然 虚

リ当 然 ノ結 果 ニシ テ何 等怪 ム ニ足 ラ ス而 シテ巡査 カ攻撃 ニ適 ス ル

ラ ス従 テ傷 者 ニ対 シ適 当 ナ ル保 護 ヲ加 フル コト能 ハサリ シ ハ固 ヨ

ル職 務 執行 ノ範 囲 ニ属 シ且混 雑 ノ際其 何 人 ヲ斬撃 シタ ル ヤ ハ明 ナ

︹マ マ︺

手 モ甚 シ ク斬 ラ レ彼 ノ左 ノ手 頭 モ亦 骨 ニ達 スル迄 切 ラ レタリ死 骸 ヲ

年 ノ生命 ヲ尚 取 止 メ得ヘ シト思 惟 シタ リ隔 離 病院 ニ急 ク途 中彼 等 ハ

( 記 録 ) 日本 警 官 、 憲兵 及 兵 士 ノ大 残 忍

アリ テ正気 ニ復 ス レ ハ殴打 シテ喪 心 セ シメ ラ ル ル コト八 回 乃至 十 回

彼 自 身 縛 ラ レテ苦 悶 中彼 ハ 一ノ天 道 教徒 カ打擲 セラ レテ 喪 心 シ稍

余 カ指 ニテ触 ルル度 ニ此青 年 縮 ミ上 レリ

シテ逮 捕 セラ レ タリ彼 ハ繩 セラ レ殴 打 セ ラ レ遂 ニ止 ム ヲ得 ス若 干 ノ

ニ及ヘ ルヲ見 タ リ彼 ハ又 一ノ青 年 カ床 上 ニ打 倒 サ レ遂 ニ喪 心 ス ル迄

我 女学 校 長 ハ檄文印 刷 ニ学 校 ノ謄 写版 ノ使 用 ヲ許 シ タ ル ノ嫌 疑 ニ

生徒 ニ謄 写版 ヲ与ヘ 且独 立 運 動 ニ参 加 シタ ル ニ対 シ ﹁モーリ ー﹂ 氏

一時 間 半 ニ亘 リ反 覆 踏 ミ付 ケ ラ ル ル ヲ見 タ リ

彼 ハ 一日激 シキ殴 打 ノ為 頻 死 ニ陥 レリ ト報 セラ レタ リ而 シテ是 ハ

ヨ リ金員 ヲ受 ケ タリ ト ノ虚 偽 ノ自 白 ヲ ナ シ タリ彼 ハ間 口十 四呎 奥 行

ヲ病 院 ニ見舞 ヒテ検 査 セ シ ニ赤 熱 ノ鉄 棒 ニテ傷 ケ ラ レ シ部 分 ニ長 サ

其 後 事 実 ト シテ証 明 セ ラ レタ リ何 卜 ナ レ ハ其 ノ後 ﹁ダ リ ス﹂嬢 カ彼

六呎ノ 一小 室 ニ六 十名 ノ者 ト 共 ニ七 日間 留 置 セラ レシ カ終 始立 チ通 シ ニテ踞 座 或 ハ横 臥 ス ルヲ 得 ス食事 睡 眠 共 相 互 ニ相倚 掛 リツ ツ行 ヒ

約 五 吋 ノ傷 痕 四個 ヲ発 見 セ シヲ以 テ ナ リ嬢 ハ殴打 セラ レタ ル為 彼 ノ

タ リ総 テ ノ自 然 ノ不 足此 小 室 内 ノ九 十人 ノ人 民 ニョリ テ処 置 セラ レ タ リ十 六 日間 ノ監 禁 後彼 ハ無 罪 ト シテ釈 放 セ ラ レタ リ

ハ打 タ レテ遂 ニ喪 心 ス レ ハ水 ヲ飲 マ セラ レ裸皮 膚 ニ水 ヲ注 キ テ正 気

手 カ蚯蚓 腫 シテ平 素 ノ 二倍 ニ腫 レ上 リ タ ル ヲ見 タ リ彼 ハ其 蹴 ラ レ或

ニ復 セ シメ ラ レテ再 ヒ詰問 ニ攻 メ立 テ ラ レ且 ツ更 ニ失 心 ス ル迄 竹 ノ

右 ハ平壌耶蘇 教 長老 派 所属 崇 義 女学 校 ニ於 テ 三月 一日 ノ独 立 運

(説明)

動 ニ使 用 シタ ル旧 韓国 旗 及 独立 ノ唱 歌 ヲ作 成印 刷 シタ ル事 実 ア リ

示 威 運 動 ハ耶 蘇 長 老 派所 属祟 実 大 中学 生 徒 悉 ク其 ノ主動 者 タ リ シ

右 ハ三 月 一日以 降 平壌 ヲ中 心 ト シテ平 安 南道 ニ行 ハレタ ル独 立

( 説明)

棒 ヲ以 テ殴打 セラ レ タ ル状 ヲ語 レリ

シ タ ル コト ヲ指 称 スル モノナ ラ ン歟同 校 長 ハ米 国 婦 人 ナ ルカ逮 捕

テ 所轄 検 事 ニ於 テ平 壌 警 察署 員 援 助 ノ下 ニ同校 及 其寄 宿 舎 ヲ捜 索

ハ勿 論 取 調 ヲ モ為 シタ ル事 実 ナ シ但 シ同 校 鮮 人女 教 師 朴忠 愛 ハ独 立 唱 歌作 成 者 ニシテ検 事 ノ令状 ニ依 リ拘 引 シタ ル事 実 アリ

一名 ノ大学 生 ハ自 宅 ニテ逮 捕 セラ レ廿 日 間警 察 署 ニ留 置 セラ レ タ

然 レト モ彼 等 学 生 中笞 刑 ニ対 シ不 服 ヲ唱 ヘタ ル者 ハアリ シ モ其 ノ

テ拘 引或 ハ笞刑 処 分 セラ レタ ル件 ニ関 シ述ヘ タ ル モノト認 メ ラ ル

カ故 ニ其 ノ犯状 ニ依 リ或 ハ検 事 ニ送 致 セ ラ レ又 ハ平 壌警 察 署 ニ於

リ彼 カ釈 放 セラ レ シ時 余 ハ彼 ヲ訪 ヒタ ル ニ彼 ノ肩 及 腕 ハ其 ノ上 ヲ繩

諱ス ル事 ナ カ リ シ為拷 問 ヲ為 シタ ル事 実 ナ シ平 壌 附 近外 人 宣 教 師

取 調 ニ当 リ テ ハ何 レ モ罪 状 ヲ供述 スル ニ寧 ロ得 意 然 ト シテ毫 モ隠

(記 録 )

ヲ 以 テ胞 骨 前 方 ニ突 キ出 テ殆 ント呼 吸 カ止 ム程 堅 ク締 メラ レタ ル ヲ

血 セサ ル如 ク而 カ モ皮 膚 下 ニ打 撲 傷 ヲ及 ホ ス如 ク紙 ヲ被 セラ レタ リ

テ肩 及腕 ヲ打 タ レタ ル為 意識 ヲ失 ヒタ リ其 ノ竹 ノ棒 ハ皮 膚 ヲ破 リ出

ノ通信 ニ依 リ掲 載 セラ レ タ ル英字 新 聞 中基 督 教 徒 タ ル被 告 ヲ十字

署 ニ於 テ行 フ笞 刑 ヲ 一種 ノ私 刑 ノ如 ク考ヘ 居 ルカ如 シ現 ニ宣 教 師

間ニ於 テ ハ警 察署 ニテ行 フ即 決処 分中笞 刑 処分 ニ対 シ誤 解 シ警 察

︹マ マ︺

以 テ繩 ノ当 リ タ ル部 分 ハ紅 ク皮膚 ニ繩 ノ跡 残 リ タ リ彼 ハ竹 ノ棒 ヲ以

殴打 数 日後 ニ於 テ指 ヲ以 テ軽 ク触 レテ モ此 等打 撲 傷 ハ疼痛 ニ堪ヘ ス

ル竹 棒 ト ハ即 チ笞 ヲ云 フ モ ノ ニ シテ 一般 ニ彼 等 ハ笞刑 ヲ以 テ 一種

ト為 ス ハ即 チ笞刑 台 ナリ 又前 記 皮 膚 ヲ破 ラ サ ル如 ク紙 ニテ巻 キタ

架 ニ転 シ甚 シ キ凌 虐 ノ行 為 ア リ タ ルカ如 キ記事 アリ彼 等 ノ十 字 架

ント シ タ ル ニ金 大俊 ハ棍棒 ヲ執 テ打 チ懸 リ タ ルヲ以 テ巡査 補 ハ門

援 助 ヲ受 ケ首 謀 者 タ ル牧 師高 士英 ノ潜 伏 セ ル金大 俊 ノ家 ニ侵 入 セ

運 動 アリ シヲ以 テ其 ノ翌 日所 轄 石 岩 里 警官 駐 在所 ニ於 テ ハ歩 兵 ノ

ニ於 テ耶蘇 教 徒 及 天道 教 徒 ヲ主動 者 卜 セ ル千 二百余 名 ノ独 立示 威

前 ニ待 タ セタ ル歩兵 ニ援 助 ヲ求 ム金 大 俊大 声 里 民 ヲ呼 集 ス此 ノ際

ノ拷 問 ノ如 ク思 惟 シア ル カ如 シ

牧 師 ヲ訪 ヒ来 レリ牧 師 不 在 ナ リ シカ ハ彼 等 ハ同 学 校教 師 ヲ捕 ヘ刀 ヲ

ナ シ右長 老 卜 ハ前記 五名 ノ負 傷 者 ノ 一名高 益 英 ノ事 ニシテ彼 ハ歩

﹁長 老 一名 ハ刀 ヲ以 テ腕 及 側腹 ヲ刺 サ レタ リ﹂ 卜 ア ル モ斯 ル事実

リ タ ル ヲ以 テ発 砲 シ五名 ノ負 傷 者 ヲ出 シタ リ而 シ テ 本 項 ニ所 謂

歩 兵 ノ銃 剣 ニテ金 大俊 創傷 ヲ負 フ斯 ク ス ル内 里民 百 余 名鎌 、鍬 、

以 テ 二回其 頭 部 ヲ撲 チ且 ツ胚 ヲ二 回刀 ヲ以 テ刺 シタ リ教会 ノ長 老 立

兵 射撃 ニ依 ル銃 剣 ヲ受 ケタ ル モノ ナ ル コト ハ ﹁セブ ンスデ ー アド

三月 七 日 ﹁ペ ン ヤ ン﹂ ( 平 壌 ) ノ北 方 約 廿 五 哩 ノ ﹁ポ ーパ イ ク﹂

( 記録)

出 テ 、其 ノ暴 行 ニ対 シ抗 弁 セ ント ス ル ヤ 一日本兵 士 ハ刀 ヲ以 テ腕 及

ウ エン チ スト﹂ 病院 長 ノ診 断 簿 ニ依 ル ニ明 ナリ尚 金 大俊 ノ創 傷 ハ

ク 一時 退却 シタ ルカ暴 民 ハ飽 迄 追 及 シ投石 シ テ止 マス危険 身 ニ迫

側 腹 ヲ刺 シタ リ両負 傷 者 ハ人事 不省 ニナ リ テ倒 レタ リ鮮 人巡 査 ハ之

頗 ル軽 傷 ニ シテ繃帯 ヲ施 シタ ル儘 逮捕 ヲ虞 レ病院 ヨリ逃 走 シ今尚

棍 棒 等 ヲ携 ヘ巡 査補 及歩 兵 ヲ包 囲 シ殺 セ 々ト迫 リ来 リ シカ ハ止 ナ

ヲ見 ル ヤ驚 キ テ逃 走 セ リ然 ル後 兵 士 等 ハ牧 師 ヲ発 見 セ ンカ為 教 会 堂

所在不明ナリ

及 ﹁サ ウ カ ム﹂ ニ於 テ独 立 ノ示威 運 動起 レリ該 運 動 ニ ハ事 実 上 此 等

内 ヲ捜索 セ シカ彼 等 モ亦 驚 惧 ノ念 ヲ生 シテ逃 走 セリ是 ニ於 テ若 干 ノ

村 落 ノ全 人 民参 加 セリ翌 日 四名 ノ兵 士 ト 一名 ノ鮮 人巡 査 同 地教 会 ノ

青 年 石 ヲ拾 ヒテ兵 士 等 ニ投 付 ケ タ リ兵士 等 ハ向 キ直 リテ銃 ヲ発 射 シ

其 ノ後 四 月 四日 本憲 兵 及警 官 等 来 リ若 干 ノ婦 人 ニ其 ノ夫 ノ所 在 ヲ

( 記録)

問 ヒタ リ兵士 等 ハ其 ノ所 在 ヲ白 状 セ シ ム ル為 ニ遂 ニ五 名 ノ婦 人 ヲ棍

ー アド リ ウ エンチ ス卜﹂病 院 ニ行 キタ ルカ僅 々数日 ノ後稍 快 方 ニ向 ヒタ ル ヲ以 テ病院 ヲ去 レリ蓋 シ彼 等 カ退 院 シ得 ル ニ至 ル ヤ直 ニ逮 捕

ル迄 打 タ レタ リ

棒 及銃 ヲ以 テ殴 打 シ 一長 老 ノ婦 人 ハ全身 ニ大 ナ ル紅 ノ打 撲傷 ヲ生 ス

四 名 ニ負 傷 セシ メタ リ此等 負 傷 者 ハ ﹁ソ ー ン ア ン﹂ ノ ﹁セブ ン スデ

ハ間 モナ ク自 宅 ニ於 テ兵 士 等 ニ発 見 セ ラ レ逮 捕 セ ラ レ目 下 平 壌

兵 カ銃 ヲ以 テ人 ヲ殴打 ス ル如 キ ハ兵 器 尊 重 ノ観念 ヨリ ス ル モ到底

人 ヲ糺 問 シ又 ハ殴打 シタ ル事 実 ナ シ殊 ニ銃 ヲ自己 ノ生命 ト セ ル歩

所 轄 警察署 員 又 ハ応 援 歩兵 カ時 々該 里 ヲ巡察 シタ ル事 ア ル モ婦

( 説明)

セ ン トテ兵 士 等 カ終 始 病院 ニ来 レル ヲ恐 レ シカ為 ナ リ四名 ノ中 二 名

(? ) ノ獄中 ニアリ 三月 八 日及 九 日 ノ両 日教 会 ノ牧 師 及役 員 捜 索 ノ

(説 明 )

為 兵 士 及警 官 来 リ十九 日 及 廿 四 日 ニ ハ警 官 来 レリ

三 月 七 日順 安警 察 署 管 内平 原 郡 石 岩 里 (﹁サ ワカ ム﹂ ニ該 当)

有 リ得ヘ カ ラ サ ルナ リ

四月十 六 日同 村 ノ下 級 民 ハ脅 嚇 ヲ受 ケ教 会 堂 ノ鐘 楼 ヲ毀壊 シ翌 日

(記 録 )

憲 兵 其結 果 ヲ見 ニ来 レリ

孚白 里元 区 長 金炳〓 ハ平 素 里 内 ニ於 ケ ル耶蘇 教 徒 ノ跋扈 ニ憤慨

(説 明)

其 ノ夜平 素 教 会 ヲ憎 ミタ ル二人 ノ酒商 人 (姓名 判 明 シア リ) ニ引

日払 暁 ハ家族 ヲ其 ノ家 ヨリ駆 逐 セ リ而 シテ此 等 家族 ハ皆 基 督 教徒 ナ

率 セ ラ レタ ル多 数 ノ半 酔 漢 ハ基 督 教徒 家 屋 ノ戸 、窓 等 ヲ破 壊 シ十 九

ニ送 ル ヘキ報 告 ニ署 名 セ シ メタ リ此 報告 カ憲 兵 ニ達 シタ ルト キ彼 等

リ然 ル後 彼 等 ハ村 民 ヲ強 制 シテ基 督 教徒 ハ総 テ駆 逐 シタ リト ノ憲 兵

両名 ハ憲 兵 ニ褒 メラ レタ リ駆 逐 セ ラ レタ ル家 族 ノ中 ニ ハ牧 師 、長 老

執事 及 教 師 ノ家 族 アリ テ婦 人 及 子供 ハ其 ノ夜 及 朝駆 逐 セラ レタ リ

平 安 南道 平 原 郡栗 頭 面 孚 白 里 ニ於 テ ハ三月 七 日耶 蘇 教徒 ヲ中 心

( 説明)

セ ル 一人 ナ ル カ偶 同 里 ニ在 リ シ住 所 氏名 不 詳 ノ内 地 人 工夫 二名 ニ

ニ起 因 セ ル モノ ニ シテ 一般 良 民 ハ頗 ル迷 惑 ヲ感 セル旨 ヲ語 リ タ ル

対 シ這 般 ノ騒 擾 ハ 一般 朝 鮮人 ノ意 思 ニアラ ス 一部 耶 蘇 教徒 ノ煽 動

力 ニテ倒 ス事 容 易 ナ リ) ヲ押 シ倒 シタ ル事 実 アリ所轄警 察 ニ於 テ

ク爾 来 同 教徒 等 ト衝突 ス ル コト数 次 ニ及 ヒ シカ孚 白 里 区長 以下 四

クテ ハ将来 生活 上 ノ安 固 ヲ保 シ難 シ トテ同 教 徒 ヲ排 斥 ス ルノ念 深

非 耶 蘇 教徒 等 ハ之 レ全 ク耶蘇 教徒 ノ暴挙 煽 動 ニ依 ルモ ノ ニシテ斯

ニ右 二 名 ノ内 地 人 工夫 ハ四月 十 六日 夜 酔余 該 里 ノ教 会 堂 ニ到 リ鐘

ハ四 月 十 九 日之 ヲ探 知 シ現場 調 査 ノ結 果該 工夫等 ノ行 為 ハ犯情 重

十 七名 ハ遂 ニ彼 等 ニ退去 ヲ要 求 シタ ル結 果 四月 十 八 日夜 左記 人 名

ヲ生 シ暴 民側 ニ数 名 ノ負 傷 者 ヲ出 シタ ル事 実 アリ シカ同 里民 中 ノ

カ ラ サ レト モ刑 事訴 追 ヲ要 ス ル モノト認 メタ ルヲ以 テ直 ニ捜 査 ニ

ト ス ル約 一千 名 ノ騒擾 ア リテ軍 隊 警 察官 ト暴 民 ト ノ間 ニ 一大 衝突

着 手 シタ ル モ既ニ 何 レ ニカ立 去 リ所 在 不 明 ニ付 引続 キ捜 査中 ナ リ

地警 察署 ニ於 テ ハ爾 来 手配 中 ノ者 ニ属 シ発 見 ス レ ハ逮 捕 スヘ キ者

楼 (柱 四 本 ヲ以 テ櫓 卜 ナ シタ ル簡 単 ナ ル構 造 ナ ルヲ以 テ二人 ノ人

( 記録) 十 八 日憲 兵 (?)再 ヒ来 リ通訳 ヲ介 シ テ人 民 ニ演説 シタ リ曰 ク ﹃基 日 本 人 督 教 徒 ハ ﹁西 洋 ノ悪魔 ﹂ ニ欺 カ レ居 レリ彼等 ハ無 学文盲 ノ下 層 民 ナ

ニシテ本 項 記載 ノ如 ク此等 ノ者 ヲ警 察 官 ニ於 テ教 唆退 去 セ シメ タ

信徒

一、長 老 派 牧師

石

高

高

永〓 

賛

益

士

憐 

英 

英 

一、 同

一、 同崔

一、 同卞

一、 長 老派 信徒

徳

錫

賛

海

奄

福

在燁 一、同

石

馬

一、同

平壌隊

士 英 及馬 山 燦 ノ 二名 ハ三月 七日 騒擾 ノ際 ニ於 ケ ル首 謀 者 ニシテ同

ノ者 ハ家 族 ト共 ニ何 レヘ カ移 居 シタ ル事 実 ア リ而 シテ 一行 ノ中高

リ彼 等 ヲ駆 逐 シテ以 テ彼 等 ヲ堕 落 腐 敗 セ シ メタ ル亜 米 利 加 人 ト共 ニ

ル カ如 キ事 実 ハ断 シテナ シ 

ニ若 シ人 民 カ彼 等 ヲ駆 逐 セス シテ 依然 相 共 ニ生活 ス ル時 ハ射 殺 セラ

一、同

アラ ス全 基 督教 徒 ヲ滅 ス為 メ騎 兵 四千 人 歩 兵 三千 人来 リ ツツ アリ故

住 マ シムヘ シ聖 書 ニ ハ独立 及 ﹁マンセイ ﹂ ヲ唱 フ ル コト ハ何 等 教 ヘ

ルヘ シ﹄ ト 又彼 ハ二日 以内 ニ殺 サ ルヘ シト脅 嚇 シテ基 督 教徒 ヲ駆 逐

金

スヘ ク人 民 ニ命 令 シタ リ

(記 録 )

然 ル後 教会 ノ名 簿 ヲ要 求 シテ村 内 ノ基 督教 徒 ノ名 ヲ取 リ外 シ戸 毎

同 様 ニ殴 打 セリ

督 教 徒 野 郎 ﹂ ト答ヘ ツ 、 一層厳 シク殴 打 シタ リ検 査官 ハ今 一人 ヲ モ

四基 督 教徒 逮 捕 以 前 此等 家 族 ノ子 女 ニ立 退 ヲ命 シ村 老 ヲ シテ彼 等 ノ

齢 ヲ顧 ミ ス男女 子 供 ヲ殴打 シ或 家 ニ於 テ ハ婦 人 ヲ起 立 セシ メテ 殴打

ニ 基 督 教 徒 ノ家 ニ到 リ掃 除 ヲ行 ヒタ ルヤ否 ヤ ヲ検 査 ス ル コト ナ ク年

然 レト モ此憲 兵 隊長 ハ三 月 七 日 ﹁サウ キ ム﹂ ニ於 ケ ル示 威運 動 及

ニ避 難 セ

家 具 ヲ平価 ニ売 却 シテ直 ニ出 発 セ シ メタ リ而 シテ 此等 十 二 ノ基 督 教

シ 一名 ノ老 婦人 ハ其 以来 病 気 ナ リ村 民 ハ其飼 犬 ヲ犬殺 ヨリ保 護 セ ン

徒 ノ家 族 ハ男 子 ハ投 獄 セラ レタ ル儘 家 ヲ逐 ハレテ思 ヒ〓 シ メ ラ レタ リ以 上 ハ多 ク ノ独 立 セ ル目撃 者 ノ証 明 ニョル事 実 ニシテ

ト シテ匿 シタ ル モ犬 殺 ハ捜 索 シテ約 十 匹 ノ犬 ヲ殺 シテ他 村 ノ人 民 ニ

売却 セリ蓋 シ犬 殺 等 ハ往 路 其 ノ村 民 ニ若 干 ノ犬 ヲ売 ラ ン コト ヲ約 シ

事 実 ノ真 相 ヲ語 ル モ ノナ リ

如 斯 事 実 ナ シ耶 蘇教徒 ノ家族 ニシテ其 ノ夫 カ逮 捕 セラ レ平 壌 ニ

(説 明)

キ蓋 シ長 老 ハ再 ヒ殴打 セラ ルル コト ナ カ ル ヘシト 考 ヘ居 残 リタ ル ヤ

警 官 カ前 記長 老 ノ家 ニ来 リ シ時 ハ其 ノ家族 ハ立去 リ長 老 一人 ナ リ

タ ル モノ ニシテ 一匹 約 弐 円 ニテ売 却 セリ

西 間島 地方 ニ移住 シタ ル者 ア リ此等 ヲ指 称 ス ル モノ ナラ ン

押 送 セラ レタ ル為 差 入等 ノ用 弁 ノ為 平 壌 ニ移居 シ又 ハ逮 捕 ヲ慮 リ

(記 録 )

テ其 ノ子 ヲ殴打 セ リ警 官 等 ハ此 家 ヲ去 ル ヤ隣 家 ニ至 リ戸 ノ表 札 ノ姓

タ ル長 老 ノ子傍 観 ス ル ニ忍 ヒス家 ニ入 リ来 ルヤ警 官等 カ老 人 ヲ捨 テ

然 ル ニ警 官 ハ又 彼 ノ全身 ヲ殴 打 シタ ルヲ以 テ遠 ク ョリ成 行 ヲ眺 メ居

ノ報 村 ニ伝 ハリタ リ尚 基督 教 徒ニ ハ大 難 儀 ヲ覚悟 スヘ シト ノ予 告 ア

名 ヲ眺 メ基 督教 徒 ノ家 ナ ラ サ ル ヲ知 ルヤ急 キ更 ニ隣 ノ基 督 教徒 ノ家

四 月 二十 七日掃 除 検 査 ノ為 地方警 察 署 ヨリ警官 村 ニ出 張 スヘ シト

リ タ リ村 民 ハ頗 ル念 ヲ入 レテ家 ノ掃除 ヲ ナ シタ リ教 会 ノ畳 ハ総 テ取

人 巡 査 二名 及 犬 殺 二名 町 ニ入 ルヲ見 タ リ彼 等 ハ教 会 ニ到 リ教 会 ノ二

モ恰 カ モ彼 カ教 会 ニ行 カ ント 家 ヲ出 テ ント ス ル時 主任 ノ日 本人 、 鮮

其 ノ成 績 ハ騒 擾 後警 察 ノ威 令 行 ハ レサ ル傾 向 ア ル折 柄 ナ レ ハ充 分

大 清 潔 法 ハ各 地 共 ニ四月 上 旬 ヨリ五 月 中 ニ於 テ行 ハレ タリ而 シテ

本 項 ハ何 レノ地 方 ノ事 柄 ナ ル ヤ判 然 シ難 キ モ管内 ニ於 ケ ル春 期

平壌 隊

ニ到 リ テ家 族 ヲ殴 打 シ始 メタ リ

長 老 ヲ集 メタ リ検 査官 等 ハ壇 上 ニアリ シカ日 本検 査官 下 リ来 リ テ指

ノ希 望 ヲ達 シ難 キ ヲ予期 セ シ ニ却ッ テ例年 ヨリ モ執 行 容易 ニシテ

(説 明 ) 

出 シテ 叩 キ テ塵 ヲ払 ヒ床 ハ箒 雑 巾 ヲカ ケ演 壇 ハ塵 ヲ払 ヒタ リ長 老 ハ

ヲ以 テ床 ヲ触 リ タ ル後 ﹁此 塵 ヲ見 ヨ﹂ ト言 ヒ乍 ラ指 ヲ前 ニ差 出 シ タ

ハ大 難 儀 ヲ 覚悟 ス ヘシト ノ予 告 云 々﹂ ト ハ左 ノ如 キ事 ヲ意 味 ス ル

各 地共 克 ク命 ヲ守 リ 予期 以 上 ノ効 果 ヲ見 タ リ然 ルニ ﹁基督 教 徒 ニ

警 官 ノ来 ル前 ユ礼 拝 カ終 ル如 ク早 ク集 合 スル様全 教徒 ニ命 シタ リ シ

リ彼 ハ長 老 ヲ床 上 ニ座 セ シ メタ ル後連 枷 ニ用 フ ル如 キ重 キ棒 ヲ取 リ

モノ ナ ラ ン

テ 一人 ノ老 人 ノ肩 ヲ打 始 メタ リ老 人怒 リ テ ﹁何 ダ汝 ハ七 十 ノ老 人 ヲ 此 ノ如 ク殴打 ス ル ヤ﹂ ト叫 ヒタ ル ニ日 本 人 ハ ﹁七 十歳 ガ何 ダ 此 ノ基

ノ如 キ事 ヲ予 告 スル筈 ナ キ ハ勿論 ニ シテ捜査 ノ結 果 旧韓 国旗 ヲ蔵

清潔 検査 ニ際 シ騒 擾 犯 人未 検 挙者 ノ逮 捕 、 旧韓 国旗 其 ノ他証 拠

間 ハ全 然 展 望 ヲ許 サ サ ル如 キ モ ノア リ故 ニ兵 士 等 ハ此 等 村落 ニ放 火

哩 アリ村 落 中 ニ ハ峡 谷 、峻 山 等 天 然 ノ境 界 ニョリ数 部 ニ分 レ谷部 分

此 等 ノ町 ハ全 部或 ハ 一部焼 払 ハレタ リ町 ト町 ト ノ最 大 距 離 ハ二十

スル ニ方 リ単 ニ長 遠 ナ ル距 離 ヲ跋 渉 セサ ル ヘカ ラサ リ シノ ミナ ラ ス

物 件 ノ発 見等 ヲ励 行 シタ ル モ元 来 極秘 ヲ厳守 セサ レ ハ効 果 ナ キ斯

匿 セ ル モ ノ及 騒擾 犯 人 ヲ発見 シ タ ル モノ多 シ之 カ為耶 蘇 教 徒等 ニ

其 目的 ヲ達 成 セ ンカ為 ニ蔭 蔽 錯 雑 セ ル局 地 ニ於 テ ハ頗 ル苦労 シタリ

シ者約 千 六百 人 、 三十 九名 殺 サ レタ リ此 外 ﹁ケ ンタ リ｣ ニテ 日本 巡

此 地方 ニ於 テ焼 払 ハレタ ル家 屋 ノ総 数 約 三百 十 七棟 、 居宅 ヲ失 ヒ

住者ナカリキ

仏 像 ヲ安置 セ シ 一小 建 物残 レ リ而 シテ此 村 ニ ハ 一名 モ基 督教 徒 ノ居

リ此村 ヨリ約 半 哩距 テタ ル丘 上 ニア リ シ仏 教 ノ寺 院 モ焼 払 ハ レ僅 ニ

此 町 ニ於 テ焼 払 ハレ タ ル家 屋 二十 三棟 ニシテ殺 サ レタ ル モノ三 名 ア

ノ 二階 建 ヲ有 セ シカ其屋 敷 ニ附 属 セ シ門 ノ外 ニ ハ何 物 モ残 ラ サ リ キ

十 七 ﹁カ ング ﹂ ︵一 ﹁カ ング﹂ ハ八呎 平 方) ノ建物 及十 七 ﹁カ ング ﹂

﹁ワー チ ユ里 ﹂ 町 ニ於 テ 一金 満 家 ノ大 家屋 焼 払 ハレタ リ此家 ハ三

民 家 及 寺院 焼 カ ル

特 ニ散 在 セ ル農 家 ヲ焼 キ シ際 ニ於 テ然 リ

ハ大 恐慌 ヲ来 シタ ル モ ノナ ル ヘシ 野 犬撲 殺 ハ騒擾 発 生前鵞 口瘡 予防 ノ目 的 ニテ実 行 シタ ル地 方 ア リ シ モ其 ノ後 ニ於 テ ハ斯 ノ如 キ事 ヲ行 フ余裕 ナ カリ キ ( 記録) 六月 四 日 ﹁ジ ャパ ン ・ア ドヴ ァータ イザ ー｣ 所 載 記事 ノ抜抄

兵 士 ノ家 屋焼 払 並 ニ恐 怖 ニ満 テ ル婦 女射 殺 ニ

鮮 民 鎮 圧 ニ関 ス ル戦慄 ス ヘキ実 話

関 シ目撃 者 ノ談 朝 鮮 ニ於 ケ ル救 済 員 ハ長 谷 川 総督 ノ許 可 ヲ受 ケ遭 難鮮 民 ニ討 シ野 外 ニ於 テ必需 品 ノ分配 ニ従事 シ忙 殺 セラ レ ツヽ ア リ、本 救 済会 委 員 ハ ﹁フ レ ー﹂ 嬢 、 ﹁マー カー﹂ 嬢 、 ﹁コ ル ウ イ ン、 テ ー ラ ー﹂氏 及 ﹁ダ ブ リ ユ、 エー、 ノ ーブ ル﹂ 氏 ヲ以 テ編 成 セラ ル其救 済 ノ範 囲 ハ ﹁スヲウ｣ 停 車 場西 方 二十 一哩 ニァ ル ﹁ケ ンタ リ﹂ 町及 其 周 囲 ノ部

ヲ叫 ヒタ ル鮮 人 ノ群 中 ニ発 砲 シ其 一名 ヲ殺 セシ ニ在 リ之 カ為 メ群衆

査 一名 投 石 ノ為 メ殺 サ レタ リ投 石 セ シ原 因 ハ該 巡 査 カ ﹁マンサ イ﹂

質著 シク兇 悪 ニシ テ官 公署 ハ勿論 内 地 人家 屋 ニ放火 破 壊 ヲ ナ スノ

三月 中 旬 ヨリ同 下 旬 ニ亘 リ京 城南 方 水 原安 城 附 近 ニ騒 擾頻 発 シ性

右 ニ関 シテ ハ外 間 ニ対 シ頗 ル誇 大 ニ風説 セ ラ ル ル所 ナ ルカ右 ハ

( 説明)

哩 強 ノ地 ニアリ

ハ巡査 ニ殺 到 セリ此 町 ハ日本 兵 士 カ最 大 残慮 ヲ犯 シタ ル村 ヨリ十 四

落 ニ亘 リ其 間 ユ ハ ﹁チ ヤイ ア ム﹂、 ﹁スー チ ョ ン﹂、 ﹁ホ ワ チ ユリ﹂ 等

本 委員 ハ京 城 ニ於 ケ ル外 人 総会 ニ於 テ任 命 セラ レ五月 末 日迄 ニ家

ノ町 ニ数 多 ノ部落 及散 在 セ ル農家 アリ

屋 ナ キ鮮 民救 済 ノ為 五千 円以 上 ノ寄 附 ヲ ナ セリ 本 事業 及 其 遭遇 セル状 況 ニ関 シ ﹁ヂ ヤ パ ン、 ア ド ヴ ア ー タ イ ザ ー｣ ニ報 シテ曰 ク 町 村 ノ焼払 ヒ

ミ ナ ラ ス花 樹 沙 江 ノ両 地 ニ於 テ ハ巡 査 ヲ虐 殺 シ花 樹駐 在 巡 査 ノ如

ニ仕 フ ヘキ コト及 天 ノ最後 ノ報 酬 ヲ教ヘ タリ ト答ヘ タ リ中 尉 ハ之 ニ

中 ノ重 立 チ タ ル者聖 書 ハ人 間 相 互 ニ親 交 ヲ保 ツ ヘキ コト神 ヲ敬 ヒ神

対 シ基督 教 徒 ノ行 為 ハ其 教 義 ニ悖 レリ ナド 卜答ヘ 最 後 ニ教 会 堂 ヨリ

キ ハ其 屍 ヲ検 ス ル ニ五 十 余 個所 ノ創 痕 ヲ残 シ耳 鼻 ヲ殺 キ陰 具 ヲ切 断 ス ル等 残 虐 至 ラ サ ルナ ク内鮮 良 民 ヲ シ テ恰 モ敵 中 ニ在 ル ノ感 ア 出 テ行 キ タ リ

一同 飛 ヒ上 ル

ラ シメ為 ニ人 心恟 々タ ル ヲ以 テ京 畿 道 警 務部 ニ於 テ ハ憲兵 巡 査 ヲ 以 テ特 別 検 挙 班 ヲ組 織 シ四月 二 日 ヨリ同 十 五 日ニ亘 リ同 地附 近 ノ

三度 ヒ鋭 キ号令 ノ聞 ユル ヤ入口 ニア リ シ兵士 等 ハ教会 堂 内 ニ向 ヒ

射 シア リ テ人 民 ハ恐 怖 ノ為ニ 倒 レツ ツ ア リト思 ヒ タリ彼 ハ説 教壇 ノ

犯 人捜 査 ヲ行 ヒ八 百 三名 ヲ検挙 シタ ル カ此際 抵 抗 シタ ル者 ア リ テ

背 後 ニ隠 レベ ンチ ノ下 ニ匐 ヒ込 ミ タ リ間 モナ ク室 内 ニ ハ煙 充 満 シタ

ハ人民 ハ実弾 ヲ以 テ射撃 セ ラ レア ルヲ知 ラ ス シテ兵 士等 ハ空 砲 ヲ発

ルヲ 以 テ ﹁ホ ン﹂ 某 ト 云 フ者 ト共 ニ説 教 壇 上 ノ窓 ヨリ匐 ヒ出 テテ走

発射 セリ床 上 ニ座 セ シ人 民 ハ飛 ヒ上 リ又 倒 レタ リ然 レト モ此 目撃者

テ二 百 七十 六戸 ヲ焼 失 セリ当 時 ノ真 相 右 ノ如 シト雖 多 数 火災 ヲ 生

際 失 火 又 ハ犯 人 ノ逃走 ヲ便 ニス ル為 ノ放 火 ニ依 リ 六十 四 箇村 ニ於

レリ ﹁ホ ン﹂ ハ此所 マテ危 害 ヲ免 レ其 自 宅 ニ向 ヒ村 内 ノ道 路 ヲ走 リ

暴 民 ニ死 者 十 傷 者 十九 名 ヲ出 セリ而 シテ該検 挙 班 ノ行 動 ハ隠 密 ノ

ス ル ニ至 リ タ ル ハ検 挙 時 ノ注 意 周到 ナ ラ サリ シ ニ因 ス ル モ ノ アル

シ カ村 外 ツ レ テ射 殺 セラ レ タ リ教 会 堂 ヲ脱 レタ ル此 談話 者 ハ火 煙 ニ

内 ニ目的 ヲ達 ス ル為其 多 ク ハ夜 間 ニ行 動 シ タ ル為混 雑 ヲ惹起 セ ル

﹁チ ヤイ ア ム﹂ ニ於 ケ ル虐 殺

婦 人 ハ首 ヲ斬 ラ ル

ヒ発射 セ シモ命 中 セ ス彼 ハ山 ノ頂 ニ達 シ遂 ニ免 レタ リ

包 マ レタ ル村 ノ後 ナ ル木 立 ア ル小山 ニ向 ヒ走 リ タ リ 一兵士カ 彼 ニ向

ヲ以 テ警 察 部 長 以 下 ノ責 任 者 ヲ行政 処 分 ヲ以 テ 戒飭 セ リ

左 ノ事 実 ハ ﹁チ ヤイ ア ム﹂ ニ於 ケ ル日 本兵 ノ虐 殺 ニ関 ス ル諸種 ノ 独 立 セ ル情 報 ( 筋 ヨリ) 蒐 集 セ ル モノ ナ リ 此虐 殺 ハ四月 十 五 日 正午 後 間 モナ ク起 レ リ其 村 ハ長 サ約 五 百碼 幅

教 会 堂 内 ニ召集 セラ レタ ル者 ノ中 ニ ﹁カ ン﹂ ト呼 フ青 年 ア リタ リ

ノ名 義 ノ下 ニ二十 三 名 ノ村 民 ヲ教 会 堂 ニ入 ル コト ヲ命 シタリ其 命 ニ

此 日 日本 ノ 一中 尉 ハ 一隊 ノ兵 士 ヲ率 ヒ町 ニ現 ハレテ訓 戒 ヲ与 フル

カ リ シ故 容 易 ニ学生 ト見 誤 ラ レタ リ彼 女 ハ荷 物 ヲ卸 シテ 土壁 ノ後 ニ

ノ後 ニ走 リ タリ彼 女 ハ清 楚 ナ ル袴 ヲ穿 チ鮮 ナ ル上 衣 ヲ着 テ若 ク美 シ

ツア ル時 彼 ノ妻 ハ猛 火 中 ノ自 宅 ヨリ寝 具 ヲ抱 キ テ村 ノ縁 端 ナ ル土壁

彼 ハ祖 母、 母 、伯 母及 妻 ノ唯 一ノ支 持 者 タリ キ村カ 火煙 ニ包 マレツ

服 シタ ル人 民 ノ中ニ 十 一名 ノ基 督 教徒 ア リ タ リ其 他 ハ殆 ント総 テ天

ヲ眺 メ ツツ ア リ シ時 不 意 ニ 一兵 士彼 女 ヲ目 カケ テ山 ヲ下 リ来 レリ彼

立 チ土壁 ノ破 レ目 ヨリ夫 ノ射 撃 セラ ルル所 及燃 エツ ツア ル彼 女 ノ家

一目 撃者 ノ談

約 百 六 十碼 ニテ家 屋 約 四十 及 基 督 教会 堂 一アリ タ リ

道 教 徒 ナ リ シカ如 シ基督 教 徒 中 ノ 一青 年 ハ教 会 堂カ 火 ヲ放 タ レタ ル

女 ハ兵士 ノ方 ニ向 キ弁 護 セ ン カ為 メ唇 ヲ開 カ ント セ シ時 既 ニ兵 士 ハ

後 逃 レテ其 殺戮 談 ヲ ナ セリ彼 ノ談 ニ依 レ ハ中 尉 ハ其 召集 シタ ル人 民 ニ訓 戒 ヲ始 メ遂 ニ人 民 ニ基 督 教 ノ教 旨 ヲ試 問 セリ 、安 ト称 ス ル人 民

及 天 道教 徒 二十 余 名 ヲ同 地 耶 蘇 教会 堂 及 其附 近ニ 集 メ部 下 ニ命 シ

此 ノ話 ハ同 シ ク壁 ノ後 ニ避 難 シ数碼 ヲ距 テ テ立 チ居 タ ル年 増 ノ女

刀 ヲ カ サ シテ 二打 ニテ彼 女 ノ首 ヲ斬 リ放 チ タ リ

タ ル教徒 ノ妻 女 一名 ヲ斬 殺 シ部 下 ヲ シテ前記 教 会 堂 並 天道 教 会 堂

射 殺 又 ハ刺 殺 セ シ メ且自 ラ内 一名 及附 近 ニ在 リ テ反 抗 ノ意 ヲ示 シ

ト認 ム ル民 家 及 教 徒 ノ 一家 屋 ニ放 火 セ シ メ シカ延 焼 ノ結 果 村 落 ノ

ノ語 リ タ ル所 ナ リ兵 士 ハ寝 具 及 他 ノ家 ヨリ運 ヒ出 シタ ル毛 布 並 ニ手 近 ニア リ シ藁 堆 ヲ 以 テ死 骸 ヲ掩 ヒタ ル後 之 ニ火 ヲ附 ケ タリ

大 部 ヲ焼 ク ニ至 レリ中 尉 ハ鎮 圧 ノ手段 当 ヲ得 サ ルモ ノ ア ルヲ以 テ

先 行 政処 分 (重 謹 慎 三 十 日︶ ニ処 シ尚 之 ヲ軍 法 会 議 ニ附 シタ ル モ

逃 走 中 ノ婦 人 ヲ射 撃 ﹁ホ ン﹂ 某 ノ妻 ハ銃 声 ヲ聞 ク ヤ村 ニ駈 ケ込 ンテ教 会 堂 ニ走 リ行 キ

審 理 ノ結 果 中 尉 ノ行為 ハ自 己 ノ任 務遂 行 上 必要 ノ手 段 ニシテ当 然

議長

宣 教 師 の記録 及 そ の関 連 文書 一

議 長 、 私 は 朝 鮮 で の残 虐行 為 に関 す る米 国 キ

異 議 あ りま せん か 。異 議 なし と認 めま す 。 そ の様 に決 定 さ

の同 意 を 求 め ます 。

リ スト教会 連 合 協 議 会 の報 告 を記 録 に編 入す る事 に つ い て万場 一致

マツ コー ミ ツ ク氏

朝 鮮 の状 況 に関 す る報 告

二

キ行 為 ト シテ無 罪 卜ナ ル

為 ス ヘキ コト ナ リト ノ確 信 ニ出 テタ ル モノ ニシテ罪 ヲ犯 スノ意 ナ

タ ル モ全 村 火 中 ニナ レ ル ヲ知 ル ヤ又急 キ家 ノ方 ニ引 返 シタリ彼 女 カ 村 ヲ離 レ ント ス ルヤ 一兵 士 ニ ヨリ二 回 狙撃 セ ラ レタ リ後 ニ彼 女 ノ二

此 日昼 間 ニ於 テ 此村 ヲ僅 カ ニ隔 テタ ル 一小 部 落 ニテ基 督 教 徒 タ ル

子 ニ ヨリ家 ニ搬 ハレタ ル モ其 夜 遂 ニ死亡 シタ リ

六 人 ノ村 民 自 宅 ヨリ召 集 セラ レテ射 殺 セラ レ タ リ ﹁チ ヤ イ ア ム﹂ ノ西 方 約 二十 里 ナ ル ﹁ア チ ヤ ム﹂ 村 ニモ兵 士等 来 リ テ村 ヲ焼 キタ リ 一婦人逃 走 セ シ ニ兵 士 等 ハ 一哩 以上 追 跡 シタ ル後 彼 女 ヲ射撃 シ弾 丸 ハ首 ノ後 部 ニ命 中 シテ喉 ヲ貫 通 シ彼 女 ハ 一言ヲ発 ス ル能 ス シテ 死 セリ

右 ハ前 述 水原 安 城 地 方特 別 検 挙班 ノ行 動 卜 共 ニ批 難 セラ ル ル所

(説 明 )

ナ ル カ前 述 水原 及 安 城 地方 騒 擾 ノ余 禍 ヲ受 ケ未 タ民 心 安 定 ヲ見 サ

れ ま した 。

事 件 は 以 下 の様 な も の であ る。

ルノ時 ニ際 シ有 田中 尉 ハ水 原 郡 発 安城 ノ守 備 ヲ命 セラ レ同 地 ニ到 着 シ該 地 方暴 民特種 ノ暴 虐 ヲ耳 ニシ著 シ ク血 気 ノ青 年 将 校 ノ心性

朝 鮮 の状 況 に関 す る報 告

東 洋 と の関 係 に つい て、委 員 会 の序 文

原 首 相 から の海 外 電 報

目次

ヲ刺 激 ス ル ヤ彼 ハ此 際 寧 ロ進 ンテ主 謀 者 タ ル耶蘇 教 徒 及 天 道 教徒 ヲ剿 滅 シ且其 根 拠 巣 窟 卜認 ム ヘキ モ ノヲ覆 シ禍 根 ヲ絶 ツ ヲ以 テ極 メテ必 要 ナ リ ト ノ判 断 ニ基 キ 四月 十 五 日午 後出 動 発 安 里 以 西 ノ咽 喉 部 タ ル堤岩 里及 古 州 里 ノ暴 徒 中最 モ悪 性 ノ者 ト認 メ タ ル耶蘇 教

証 拠書 類ⅩⅩ H ・H ・ア ンダ ーウ ツ ド ( Underwo )o のd 陳述、

各 村 落 で の大虐 殺 と放 火焼 失

キ リ スト教徒 で あ る理 由 か ら焼 かれ た堤 巌 里 ( chayamm) -ni

朝鮮 における騒擾 (証拠書類Ⅰ)革命 運動 の歴史的背景

非革 命 的 デ モ、 全信 徒 教 会 で殺 さ る。

委員会 による朝鮮 の事態 の 一般的概観 ( 証拠書類Ⅱ) ︵a)暴動 の勃 発

タ イザ ( JapaA ndvert) iの s論 e説 r )、残 虐 行 為 に関 し宣 教 師

の訪 問 、焼 失 村 落 九 ケ所 、 長 谷川 総 督 の許 可 (ヂ ヤパ ンア ドバ

証 拠 書類ⅩⅩⅡ 堤巌里 ( chayanm )のn 焼i失、 米 国 領 事 館 員 一行

︵b) キリスト教徒 の果した役割 ︵c) 日本人 による排外煽動 ( 証拠書類Ⅲ参照 のこと)

の当 局 への報 告

︵d)宣教師 に対する不当な取扱 い 個人的、現場目撃者 による陳述

個人 の書簡 ( 証拠書類ⅩⅩⅦ∼Ⅷ∼Ⅸ︶

(六 週間 で死 者 三 六 一、負 傷 者 八六〇 )

鎮 圧 の方法 (証抛書類Ⅹ) ⅩⅥ教会 に対 す る総 督 府 の姿 勢、概観

証拠書類Ⅳ咸 興 (Hamheu )n でg の残虐行為 証拠書類Ⅴ 遂安 (Sua )n 孟山 ( Manu) g安 s州 an( Anz)u班 ⋮ に依 る陳述

石 (Ｐan ) s江 u西 k( Keng )sで yの o 残虐行為 資料Ⅵ⋮

し革命家や婦人 に対する残虐行為 を示す書簡

証拠書類ⅩⅩⅩ朝鮮 に於 てはキリスト教徒迫害 が少 かった事 、しか 証拠書類ⅩⅩ朝 Ⅹ鮮 Ⅰから の書簡

ゼヴラ ンス病院 の二二人 の朝鮮人負傷者 の話

朝鮮 に於ける日本帝国主義の失敗 (証拠書類ⅩⅩ) ⅩⅡ

証拠書類Ⅶ

証拠書 類Ⅸ 具洛書 ( Koo ＮakSo) hと いう若者 の死

朝鮮人 に対す る差別 を示す大学 の統計

十二 の個人会見談 ( 証拠書類ⅩⅦ参照 のこと)

証拠書類Ⅹ 負傷者 の殺害、拷問 の話 ( 証拠書類ⅩⅦ参照 のこと)

朝鮮 人 の苦情を要約 し、日本人に提示された文 書 (証拠書類Ⅹ) ⅩⅩⅢ

証拠書類Ⅷ

証拠書類ⅩⅠ警察 に逮捕 された 一朝鮮 人少女 の経験

文

実 を 公 正 に見 る用意 が あ る。 私 が種 々の機 会 に述 べ た様 に、約 十年

非常 に真 剣 な 注意 を払 って いる事 を あな た方 に確 言 し た い。 私 は事

に於 け る 日本 政府 の機 関 によ って犯 され た虐 待 行為 の報 告 に対 し て

臣 であ る T ・原 閣 下 から 以下 の海 外電 報 を 受 け 取 った。 ﹁私 は朝 鮮

こ の小 冊 子 を印 刷 に回 そう とし た丁 度 そ の時 、 日本 の内 閣 総理大

重要 な海 外電 報

序

証拠書類ⅩⅡ出獄 した女囚人の話 ︹マ マ︺

証拠書類ⅩⅢ大邱 (Tai) kに uおけ る残虐 行 為、五 月下 旬 発覚 照Ⅵ の こと ) (証拠書類Ⅹ参 ⅩⅩ

ソウ ル新聞 の宣教師無罪を主張 する論説 (証拠書類Ⅹ) ⅠⅤ 東昌 ( Tong chai) nの g示 威 運動 、婦 人 裸 にさ れ 、殴 打 さ る (証 拠書 類ⅩⅤ )

類ⅩⅤ )Ⅰ

警 察 の手段 、宣 教 師 宅 の捜 索 、 モウリ ー ( Mour )y事 件 (証拠 書

前 、朝 鮮 併 合 以来 始 めら れ た行 政 制 度 は 現在 、事 態 の変 更 に即 応 す

来 、 私 は朝 鮮 に必要 な行 政 改革 草 案 の作 成 に没 頭 し てき た。 行 政 改

う と特 別 調 査 の最 中 であ る 。 し か しも し諸 外 国 の新 聞 が こ の時 点 で

深 い関 心 を も って いた 。彼 は現 在 これら の改革実 施 の最 善策 を得 よ

﹁原 首 相 は こ こし ば ら く の間 、 朝鮮 の政 治改 革 を実 施 す る こと に

日当 委 員会 に手渡 し た。

革 案 の包 括 的 計 画 はす で に検討 中 であ る。 不幸 にし て半 島 各 地 で発

べ く実 質 的 修 正 が要 求 され て い る。 昨年 九月 、 現 内 閣 が成 立 し て以

生 した騒 乱 に直 面 し、 明 白 な 理由 から これ 迄 、 そ れを す ぐ実 施 にま

軽 率 に興奮 を誘 発 す るな ら ば、 こ れら の改 革 は そ の実 現 を 妨害 され 、

熟 慮 さ れた 改革 は無 事 導 入 さ れ、 そ れ を決 定 的 な も のとす る法 的 必

く感 謝 し て いる こと を伝 え る様 訓 令 す る 。又 も し事 件 が適 切 に扱 わ

問 題 に対 し て行 動 を起 し た彼 ら の親 切 で友 情 あ ふ れ る精 神 に私 が深

そ れ故 右 に述 べた状 況 を連 合 協 議会 委 員 に説 明 し、 同 時 に現下 の

実 施 困難 と な る で あろ う 。

要 事 項 が完 全 と な れ ば直 ち に実 施 さ れ る であ ろ う 。当 計 画 を よ り完

﹁し か し な がら 、最 近 の事態 の改 善 に かん が み、 私 見 で は、 こ の

で進 め る ことは出 来 なく な って し ま った。

全 な形 で表 明 す る事 は 当 分 の間出 来 な いが 、我 々と同 族 であ る朝 鮮

の注 意 を喚 起 し 、分 別 と 節 度 あ る態 度 を持 ち 続 け る こと を彼 ら に要

れ て いな いな ら ば、 あな た が全 事 件 の重 大 性 に つ いて更 に 一層彼 ら

朝 鮮 から の訴 え に応 じ て熱 心 に活 動 し て いる そ の熱 意 を 伝 え て いる。

これら の海 外 電 報 は当 委員 会 、 矢 田総 領 事 、及 び日 本 の首 相 自 ら

求 す るよう 、 正 に首 相 は 希 望 し て いる 。 ﹂

人 の永 続 的 な福 祉 を助 成 し 、 そし てそ の国内 の状 態 の確 実 な改 善 を

さ れ、 曲 解 さ れ る事 は な いで あ ろう 。﹂

保 証 す る為 に私 や同 僚 が努 力 し て いる 、 そ の断 乎 た る決 意 が、 誤解

委員 会 に より 一九 一九 年 六 月 二十 六 日彼 に送 ら れ た以 下 の様 な海 外

原 首 相 及 び そ の周 辺 の人 々が不 正 を矯 正す べ く 全力 を あげ 、朝 鮮 の

前 述 の海 外 通信 は 七月 十 日受 信 さ れ たも のだ が、 これ は東 洋関 係

電 報 の回 答 と し て打電 さ れ たも ので あ る。 ﹁朝 鮮虐 待 に つ い て の憂

シド ニー ・Ｌ ・グ リ ック ＳidneＬ y. Ｇulick.

ウィ リ ア ム ・I ・ヘブ ンW.M.I.Haven.

新 時 代 を 迎 え んと 全 力 を傾 注 し て いる こと は疑 いな い事実 で あ る。 議長

慮 す べ き世 論 は 益 々深 刻 なも のと な り、 親 善 関係 を危 く し て いま す 。

書記

事実 を隠 す こと は出 来 ま せん 。虐 待 は停 止 さ れ 現在 合 理 的 な行 政 改

教 会 連合 協 議 会 東

こ の趣 旨 に つ い て電 報 を打 って 下 さ い。 宛 先︱

三 月初 め上海 ( Ｓhang) hや a天 i津 (Ｔient )s かiら nの電 報 は朝 鮮

日本領 朝 鮮 の情 勢

革 が進 め られ て いる と公 式 声 明 を出 す 事 が目 下 の急 務 と思 います 。

洋 関 係委 員 会 。﹂

(Ｙad) a総 領 事 か ら東 京 の外務 大臣 内 田 子 爵 に送 ら れ た 。矢 田 氏

で の独立 を求 め る注 目 す べき蜂 起 を伝 え始 め た。 そ し て これ を 日本

それ よ り早 く 四 月 二十 日、 朝 鮮 の状 態 に 関 す る 海 外 電 報 が矢 田

は そ の回答 とし て次 の通 信 を受 け取 り、 これ を 一九 一九年 五月 十 五

政府 が非 常 な 残 虐 さ で鎮 圧 し て いる こと が確 認 され て いる。 四 月 に

対 策 を協 議 す る 為 十 二 回 にも わ たっ て開 か れ た。 そ の会 合 のう ち 二

た 。 この 日以来 委 員 会 は こ の問 題 を研究 す る為 のみ なら ず 、賢 明 な

そ の ため の教 会 連 合 協 議会 東 洋関 係委 員 会 は 四月 十 六 日 召集 され

協 議 会 で扱 わ れ る の が最 善 で あ ろう と いう 結 論 に達 し た。

し始 め た。 これ ら の書 簡 や 報告 は厳 し い検 閲 を逃 れ る た め多 く の間

度 、 ニ ュー ヨ ー ク在 住 の枢要 な 地位 にあ る 日本 人 の 一団 が招 か れ、

は電 送 ニ ュー ス の真 実 性 を 証 明し 、 そ の詳 細 を知 ら せ る書 簡 が到 着

送 ら れ て来 た。 米 国 に住 む 友 人 や親 類 に出 さ れ た伝 道者 から の手紙

日本 へ送 ら れた 。

そ し て これら 日本 人 の友 人 た ち から の緊 急 か つ詳細 な電 報 が直 ち に

接 的 経 路 を通 り 、 そ し て朝 鮮 に布 教 団 を持 つ外 国 伝 道委 員 会 書 記 宛

の写 し も ま た、 彼 ら によっ て これら 伝 道委 員 会 書 記 へ転 送 され て い

委 員 会 は これ ら の穏 や かで 友好 的 な 手段 によ り 、実 際 的 な効 果 を

る。

保 証す る力 が発 揮 され る事 を期 待 し た のであ る 。朝 鮮 から急 速 に集

に取 り上 げ る事 は公 平 で正 し い方 法 と 思 わ れた 。 そし て これ は既 に

これ ら書 類 の全 ては残 忍 か つ非 人 道 的処 置 に容 赦 な く隷 属 さ せら

な さ れ た。 委員 会 は今 や保持 し て い る詳細 か つ正確 な情 報 が 一般 に

ま りつつ あ る資 料 を新 聞 に発 表 す る前 に、問 題 を最 初 に日本 人 と共

四 月中 旬 、 朝 鮮 の情 勢 に ついて自 ら 得 た 知識 を たず さ え、 朝 鮮 よ

利 用 さ れ るべ き時 期 が到 来 し た と判 断 し て い る。

れ て いる朝 鮮 人 を救 出 す る ため 、米 国 に於 て何 等 か の活 動 が為 され

り直 接 ニ ュー ヨー ク に帰っ て来 た最 初 の人 は カ ナダ のプ レ スビ テ リ

るよ う訴 え て いる 。

ア ン 教 会海 外 伝 道 委員 会 書 記 、A ・E ・ア ー ム スト ロング師 (A.Ｅ.

横 浜 から米 国 へ帰 ろ う と し た丁度 そ の時 、 たゞ ち に朝 鮮 を再 訪 問 せ

北 部 (満洲 )、朝 鮮 、 日本 等 にあ る彼 の委 員 会 の伝 道 基 地 を訪 問 し、

署 名 の入っ た宣 誓 口述 書 で あ る。 も し手 も と の資 料 を全 部 を出 版 す

書 であ り 、 いく つか は個 人 の書 簡 で あ り、 ま た いく つか は目 撃 者 の

が参 加 し た。 文 書 の いく つかは 委員 会 によっ て慎 重 に作 ら れ た報 告

考 え て いる。 そ の作 成 に は朝 鮮 に いる三 十人 以 上 の米 国人 や英 国 人

以 下 の頁 に印 刷 さ れ た文 書 を委 員 会 は全面 的 に信 頼 し得 るも のと

よと の電報 を受 け取っ た 。彼 は三 月 十 六 日 ソウ ル に着 き 、 そ こに 三

Ａrmstr) on でg あっ た 。彼 は極東 に十 ケ月 滞 在 し、 中 国 、中 国 東

日間 滞 在 し て種 々の団 体 と協 議 し 、多 く の正 確 な情 報 を得 た。 ニ ュ

れ ば 、約 千頁 の本 が出 来 る であ ろう 。

報告 の 一つは活 字 のぎつ し り詰 ま った一 一四 頁 も の大部 であ る。

ー ヨー ク に帰っ た彼 は、 す ぐ合 衆 国 プ レ スビ テ リ ア ン教 会 海 外 伝 道 委 員 会 書記 ア ーサ ー ・J ・ブ ラ ウ ン博 士 (Ａrthur ＢJ r. o  w )、 n合 衆 国 メ ソデ ィ スト監 理 教 会 外国 伝 道 委 員 会 書 記 フ ラ ン ク ・メ イ ソ

い極 端 な声 明 は注意 し て接 受 され な け れば な らな い。多 く の誇張 さ

多 く の地域 で動 揺 や政 治 的 動 乱 の起っ て いる今 日 では 実証 さ れ得 な

れ た情 報 が流 布 され て いる。 し かし 以 下 に記 さ れ た事 実 は そ れ自 身

I.) と協 議 し 、 こ の

ィ リ ア ム ・I ・ヘブ ン博 士 (ＷiH la lv ie an m

真 実 を語っ て いる の であ る。

ン ・ノ ー ス博 士 (Ｆrank Ｍason 、 Nア or メt リh カ) 聖 書 協 会書 記 ウ

問 題 は そ の性質 上伝 道 委 員 会 よ り もむ し ろ 米国 のキ リ スト教 会 連 合

れ る様 に努 力 し て い る日 本 の進 歩 的 、反 軍 国 主 義 的 な力 を強 め る た

集 さ れ る よう願 う から であ り、 第 二 に、朝 鮮 で正義 と公 平 が保 証 さ

な限 り の全 影響 力 が非 人道 的 取 扱 いと 不正 から 朝鮮 人 を守 る為 に結

委 員 会 は こ の資 料 を 主 に二 つ の理由 から 公 開 す る。 第 一に、可 能

更 に多 数 か つ、強 力 な 、 官 僚 主義 的 ・軍 国 主 義 的 な政 敵 が、倒 閣 の

根 拠 があ る 。 だ が騒 擾 が そ の計 画 を中止 さ せて し まっ た。 そ し て、

朝 鮮 の行政 改 革 と いう 難 問 に熱 心 に取 り組 んで いた と信 じ る確 か な

軍 国 主 義的 な政 策 や 手段 を引 き 継 いで いる 。騒 擾 以前 、 こ の内 閣 は

機 会 を虎 視 耽 々と ね ら って いる 。

認 めら れ るべ き か否 か は 、委 員 会 が審 判 す べ く求 めら れ て いる問 題

い る ので は な い事 を明 確 に表 明 し て おき た い。朝 鮮 が政治 的 独 立 を

か つ独 裁的 勢 力 と 、 現在 前 面 に出て 来 た新 し い自 由 主 義 的 な政 策 や

去 に於 て 日本 の政 策 や指 導 者 をあ ま り に大 きく 支 配 し て いた反 動 的

前 述 し た様 に、 日 本 政府 や国 民 を 一ま と め に非 難 す る の でなく 、 過

的 支 持 を与 え る べ き で あ る。 我 々は こ の支 援 を、 特 に こ の場 合 には

米 国人 は 日 本 の進 歩 的 で反 軍国 主 義的 な勢 力 に可能 な限 り の精 神

め に米 国 内 の健 全 で啓 発 され た世 論 が必 要 と さ れ る から であ る。

で はな い。 む し ろ当委 員 会 は 、 野獣 的 行 為 や拷 問 、非 人 間的 取 扱 い、

指 導 者 を識 別す る事 によっ て 、成 し得 る の であ る 。朝 鮮 や中国 の、

当委 員 会 は 朝 鮮 独立 運 動 の政 治 的 問 題 に 一委 員 会 と し て関 わっ て

と す る正 し い精 神 を持 つ全 て の人 々 に関 心 を持 つも ので あ る。朝 鮮

そ し て全 世 界 の希望 は 、 全 て の地 域 におけ る と 同 様 日本 の軍 国主 義

宗 教 的 迫 害 、 大虐 殺 な ど が ど こ に於 ても決 し て許 さ れ ては な ら な い

でそ の様 な行為 が拡 大 し つ つあ ると いう事 が次 第 に確 認 され つ つあ

を打 倒 し、 あ ら ゆ る地 域 の人 々 の市 民的 自 由 と 人 民 の権 利 を 確 立す

議長

シドニー ・Ｌ ・グ リ ック Sid Ｌn .eyGulick

ウィ リ ア ム ・I ・ ヘブ ン ＷilliH aa mve In .

る点 にか かっ て いる。

る。

書記

こ の状 況 に対 処 し、 日本 を批 判 す る為 には 、 一方 に反動 的 軍 国 主

る、 正 確 な情 報 に基 づ く公 正 な 世論 が必 要 であ る。 健 全 で公 正 な 批

米 国 キリ ス ト教 会連 合 協 議 会 東 洋関 係 委員 会

証拠 書 類Ⅰ

によ る)

現在 の朝 鮮 は 又別 のブ ライ ス (Ｂry) ce 調 査 委 員 会 必要 を 感 じ さ

朝鮮 に おけ る騒擾

せる ほ ど であ る 。時 代 の波 が朝鮮 に打 ち寄 せ、 人 々を し て自 由 を要

一九 一九年 三 月 二十 一日

(︱

義 勢 力 が あ り他 方 に自 由 主 義 的 で進 歩 的 な 勢 力 が あ る事 を識 別 出 来

判 は軍国 主義 の精 神 と そ の実 行 を通 じ て世 界 を被っ て来 た大 きな 不

いる。 し か し 日本 にも 他 の地 域 と 同 様 に、 人 道 的 か つ進 歩 的 な人 々

幸 の認 識 を可 能 にす る だ ろう 。 日木 も ま た、 そ のわ な にお ち 入っ て

に指 導 され た自 由 主 義 的 、反 軍 国 主義 的 な運 動 があ る 。朝 鮮 で行 わ れ て い る事 に対 し て米 国 に住 む 彼 ら の友 人 が 心 に感 じ て い る苦悩 を、

首 相 と いう責 任 の重 い地位 に初 め て ﹁ 平 民﹂ を 得 た現在 の内 閣 は

日本 に いる彼 ら も分 ち 合っ て いる と我 々は信 じ て いる 。

そ れ自 身 自由 主 義的 であ る にも か かわ らず 、 以前 の内 閣 の災 い多 い

求 さ せ る こと に なっ た ので 、 日本 軍 部 は 三月 一日 以来 、 プ ロシ ャ式

自 由 、 言 論 の自 由 、 出 版 の自 由 は全 く 失 わ れ た。逮 捕 さ れ る こと な

義 体 制 を支 え る ため に強大 な スパ イ組 織 が存 在 し 、 この結 果集 会 の

う機 会 を持 つ事 は出 来 な いと申 し立 てら れ て いる 。 ま た人 身 保護 令

機 構 そ つく り の ことを 続 け て いる︱ これ は ヨー ロッパ で は最 近 粉砕

は全 然 知 ら れ てい な い。 国 家 は刑 事 被 告 人 を法 廷 に出 す 前 に、 二 週

こと が出 来 な い のであ る 。法 廷 に於 ては朝 鮮 人 は 日本 人 と 訴訟 を争

置 所 と監 獄 に入っ て おり 、 し か も おそ ら く この数 字 は事実 を 下 回 る

間 ま た はそ れ 以上 被 告 を拘 留 す る権 利 を持 ち、 ま た望 む な ら ば任 意

く苦 情 を請 願 す る権 利 は皆 無 に等 し い。 人 々は 実 際自 治 に参 加 す る

だ ろ う。 より多 く の自 由 を 求 め る動 き は 全国 的 に拡 が り 、 そ の宣 伝

に十 日間 の延 長 を得 て刑事 被 告 人 を法 廷 に出 さな いで い る事 が出 来

さ れ てし まっ た も の であ る が︱ 。 ベ ルギ ーで行 わ れ た多 く の残 虐行

者 には キ リ スト教 徒 、 天 道 教徒 、仏 教 徒 を含 ん で いる 。 公立 学 校 の

る 。刑 事 被 告 人 は弁 護 士 と 相談 す る こと も友 人 と会 う こと も許 さ れ

為 が朝 鮮 では倍 加 さ れ て いる 。新 聞 に よれ ば六 千 の朝 鮮 人 が現 在拘

学 生 は ミッ ショ ン スク ー ル の学 生 と同 様 、行 動 を共 にし て いる。 一

前 行 政組 織 は混 乱 し て い たが 、 日本 人 は き び し い強 制 によっ て平 静

れ が首 府 から 地 方 へと広 が り つ つあ る。朝 鮮 人 民 への不当 な圧 迫 を

落 させ る様 な こと が故 意 にな さ れ 、商業 化 し た売 春 が流 行 し て、 そ

者 にとっ て朝 鮮 は正 に天 国 であ る 。政 府 官吏 に よっ て朝 鮮青 年 を堕

務員 の他 の部 門 で の朝 鮮 人 職員 は非 常 に限 ら れ て いる 。 日本人 求 職

有給 の職 場 が沢山 あ る。 朝鮮 人 の警 官 や憲兵 は いく ら か いる が、 公

し て扱 わ れ る。 ま た、 こ の政 府 の下 では 朝鮮 人 が享受 を許 され な い

な い。拷 問 は自由 に行 な わ れ 、人 は無 罪 が証 明 され る ま で は有 罪 と

一九〇五年十月乙巳条約以後 を保護国とみ

々行 わ れ て いる 。

編者註

(

方、﹁ 法 と秩 序 ﹂ の名 のも と に人 間 性 に 対 す る無 数 の攻 撃 は毎 日 々

日本 の植 民地体制 日本 は朝鮮を 一九〇八年

る のが 一般 であ る 。 一九〇 八 年 に保 護 国 化 を 規 定 す

る条約等 はみられない 保 護 国 と し 、 一九 一〇年 正式 に 併 合 し た。 併 合

と 秩 序 を も たら し 、国 の天 然 資 源 を開 発 し 、 司法 組 織 を作 り、 基 本

表 明 し た声 明 書 が独 立 委 員 会 によっ て発 行 さ れ て いる 。 さら にま た、

)

的 教 育 体系 を発 展 させ 、交 通 機 関 を改 良 し衛 生法 を普 及 さ せ た 。多

か ら誤 植 であ ろう 。

く の改良 が 日本 人 の主 導 下 に遂 行 さ れ た こと は疑 いな い事実 であ る

朝 鮮 人 に強 い衝 撃 を与 え た別 の圧迫 は、 学 校 から 朝鮮 語 の使 用 を禁

の国 々に よ る教 訓 は 日本 人 にな ん の効 き目 も無 い様 だ 。 一方 、 比較

が、 し か し朝 鮮 統 治 に用 いら れ た手 段 は人 心 を収攬 す る こと が出 来

的 温 暖 な 地 方 であ る朝 鮮 南 部 で、 そ こ の朝 鮮 人 から 土 地 を奪 取 し 、

であ ると規 定 す る 布告 は一 九 二〇 年 に実 施 さ れ る。 ポ ーラ ンド や 他

つい ては そ の模 範 と し て英 国 より も プ ロシ ャ の方 法 を とっ て いる。

止 す る と いう 日本 人 の決 定 であ った 。教 育 上 の唯 一の言 語 は日 本 語

剣 は権 威 の象 徴 であ る 。軍 、憲兵 隊 や警 官 のみ なら ず 、 文官 勤 務 の

い る様 に思 わ れる 。朝 鮮 人 の土 地 所有 者 や不動 産 所 有 者 に対 し てそ

彼 ら を 無 理矢 理満 洲 へ移 住 させ よ う とす る計 画的 な試 みが な さ れ て

な かっ た 。 日本 人 は 、 そ の特 性 と し て独 裁 的 な 体系 に魅 力 を か んじ

一般 人 ま で が着 剣 し た 。全 て の男 子学 校 教 師 は帯 剣 し 、 ま た事 実 、

る。 日本 人 の警 察 体系 は生 粋 のド イ ツ式 で、 そ の植 民 地 支配 形 態 に

政 務 に携 わ る人 々は ほ と ん ど が権 威 の象 徴 と し て着 剣 し た 。軍 国 主

る。 そ し て 日本 人 移 住者 が朝鮮 人 に取っ て代 る。 こ の政 策 は半官 半

り、彼 や そ の家 族 は新 し い家 を築 く ため に北 へ旅 立 って行 く の であ

れら を売 る様 な圧 力 が かけ ら れ、 し かも そ れ は普 通 不利 な値 段 であ

の こと から考 え て 日本 帝 国 の心 臓 部 には民 主 主義 が徐 々 に進 行 し つ

正 案 を出 し 、衆 議 院 を 通 過 さ せ た ので選 挙 権 は非 常 に普 及し た。 こ

普 通選 挙権 を要 求 し た 。 原内閣 は二 、三 日後 電 撃 的 な 早 さ で選挙 改

で いる。 つい で に言 及 す る と、 三 月 一日大規 模 なデ モが東 京 で起 り、

つあ り、 そ の成 り行 き から植 民 地 には輝 かし い日 々 への希 望 があ る

民 団 体 であ る東 洋 拓殖 会 社 によっ て推 進 され て いる が、 そ の会 社 は 政 府 から有 利 な特 権 を 許 さ れ て いる 。 一人 の老練 な伝 道者 は かっ て

︹ 彼 は 政府 が次 の様 な 情報 を得 て いると述 べ た。 す な わち 、 朝鮮

( 編 下者 イタ 註リ 原 ック 文体 は以)

話 は朝 鮮総 督 府 内 務 部長 官 が宣 教師 の代表 者 達 に語っ たも の であ る。

た 。事 件 の発端 は平 和 会 議 と 民 族自 決 主義 の伝 播 で あっ た 。 以下 の

そ の間発 生 し た 一連 の事 件 は 、朝 鮮 に急転 直 下 、危 機 を も た らし

朝 鮮独 立 運 動 の発 生

か の様 に思 わ れ た 。

教育 を奨 励 し 、 そ し て衛 生学 を 理 解 す る これら の人間 は 、 そ れ でも

次 の様 な言 葉 で事 情 を鋭 く 要 約 し た 。﹁鉄 道 を敷 き道 路 を 建 設 し 、

日本 改 革 に向 う

な お 、結 局 侵 入者 で し かな い。﹂ と 。

一口で言 えば 、 日 本帝 国 の全支 配 体 系 は 次 の点 でド イ ツ式 形 態 を

人がパ リ へ出 立 前 のウ ィ ルソ ン大統 領 と会 見 し て、 会 議 の席 上 朝鮮

反 映 し て い る。 す な わち 、 そ れ は政 府 の文官 の権 力 が軍 隊 に支 配 さ れ て いる点 で あ る。昨 年 九 月 、官 僚 主 義 的 な寺 内 伯 爵 の内 閣 が倒 れ

問 題 を議 題 にす る か どう か質 問 し た。伝 えら れ る と ころ によ ると 、

に平和 だっ た国 を特 に取 り 上 げ る事 は出 来 な いと答 え た。会 見 者 は

て原 内 閣 が成 立し た。新 し い内閣 は 日本 の新聞 に よっ て最 初 の民 主

そこ で、 も し朝 鮮 が不 満 を持っ て いる こと が明 ら か に され た場 合 、

大 統領 は こ の会 議 は 戦 禍 を受 け た諸 国 の問 題 のみ取 扱 い、朝 鮮 の様

の植 民地 政 策 は いか にあ る ベき かと いう 問 に対 し て、 政 府 は勅 令 に

平 和会 議 に於 て朝 鮮 の問 題 が討 議 され る か どう か を質 問 し た 。報 告

と も思 わ れ た 。国 会 が開 か れ て間 も なく 、 新 大臣 の一人 が 、新 内 閣

よっ て植 民 地 支配 を続 け る事 は も は や不 可 能 であ る こと を知っ た の

に よれば 、 これ に対 し て大 統領 は、 それ は あ り得 な いこと で はな い

政 府 であ ると 歓呼 し て迎 えら れ 、事実 そ の行動 か ら そ の名 に値 す る

で 、現 在 新 し い方 法 を考慮 中 であ る と答 え た。 そ の大 臣 は 、 そ の方

と答 え た。︺ 他 の経 路 から の情 報 に よれ ば これは いか にも あ り そ う

な話 であ る。 西 欧 、 ハワイ、 シベ リ ア、中 国 には 多 く の朝 鮮 人 が い

す る と ころ によ れば 、 政府 内 部 で論 争 が あ り、 民間 分 子 が朝 鮮 の武 断 統 治 を 文官 行 政 に改 革 す る こと を 一応 要 求 し 、軍 国 主 義 者 が この

ので ある 。

る が、彼 ら の居 住 す る す べ て の中 心 地 で独立 運 動 が急 速 に拡 ま った

法 が いつ実 施 さ れ る か明 ら か にし な かっ た が、 そ の後 の新 聞 の言 及

あ る 。現 在 、 軍 国 主義 分 子 は 日刊 新 聞紙 上 で、 徴 兵廃 止 に つ い て の

平 和 会 議 の進 行 は 事 件 の連 鎖 の中 にもう 一つの輪 を 入 れ た。国 際

種 の いかな る変革 にも反 対 であ ると 主張 し た こと は明 ら かな よ う で

平和 会 議 日本 代表 の行 為 は 日本 と し て批 准 す る事 は出 来 な いと叫 ん

連 盟 、 小 数 民族 の自決 主義 、戦 争 によっ て自 由 と な った被 圧迫 民族

次第 に状 況 は緊 張 の度 を増 し て いっ た。明 ら か に日本 当 局 は 何 か

与 え よ と訓 示 され た か ら だ。 こ こで、 二月中 、 日本 の各 大 学 に留学

堂 に呼び 出され 、在 日留学 生 の行 動 に影 響 さ れな い様 学 生 に警 告 を

事 件 が起 き る のを 予感 し て いた 。と いう のは、 各 学校 の校 長 は 公会

次 に 一層身 近 かな 事件 が朝 鮮 の民 族感 情 に火 を つけ た。 一月 二 十

し て いる朝 鮮 人学 生 が朝 鮮自 決 運 動 を開 始 し 、多 数 が投 獄 さ れた事

国 家 の復 活 、 これら 全 てが教 養 あ る朝 鮮 人 の想 像 力 を触 発 し た 。

者註 高宗薨去 は朴殷植、韓国独立運動之血史其 日元 朝 鮮 皇 帝 が死 ん だ が 、(編 他 の文 献 に依 れば 一月 二十 二 日午 前 三 時 であ る 。 ま 日 に 予定 さ れ て いた 。恐 らく 聞 き ち が い で あ ろう。

ソ ウ ル市 街 に貼 ら れ 、 ま た 三十 三 人 の署 名 入 り の印 刷 さ れ た独 立 宜

三月 一日 土曜 日、 パ ゴダ 公 園 で大 衆 集 会 が開 か れ ると いう掲 示 が

を つけ 加 え て お かね ば なら な い。

た李王世子李垠と梨本宮方子と の結婚式は 一月二十五)そ の日 は彼 の息 子 が日 本

の王 女 と結 婚 す る 日 だっ た。 公式 に は元 皇 帝 の死 因 は卒 中 で あ ると

皇 帝 は 、 日本 統 治 の下 で朝 鮮 人 が満 足 し て いる と述 べた 文書 に署 名

人 が朝 鮮 ホテ ルに集 ま り 、 日本 当 局 に電 話 を かけ て国 家 の独 立 を宣

言 書 が配 布 さ れ た。 正 午少 し 過 ぎ 、 こ の宣 言 書 に署 名 し た多 く の人

発 表 さ れ た が、 彼 の死 は自 殺 か毒 殺 だと いう 噂 が広 まっ て行 った。

す る こと を拒 否 し た た め に殺 され た のだ、 と も言 い伝 え ら れ た。 元

て いく つも の大 通 りを 整 然 と行 進 し 、 腕 を高 く 上 げ て民 族 の叫 び で

一方 、 多 く の学 生 を 含 む民 衆 の 一団 は 公園 に結 集 し た後 そ こを出

杯 し て い たと 新 聞 に発 表 し た 。

警察 は、彼 ら が食 堂 で首謀 者 を囲 みな がら 陰 謀 の成 功 を 祈 り 、乾

した。

言 し、 彼 ら が ど こに居 るか を伝 え た 。 日本 当 局 は直 ち に彼 等 を逮捕

皇 帝 に対 し て そ の様 な 文書 が提 出 さ れ た事 は公 式 には否 定 さ れ 、彼 の死 はし ば らく の間 隠 蔽 さ れ て いた 。 葬 式 の準 備 が行 な わ れ た 。東 京 の国会 は葬 儀 の費 用と し て十 万 円 を議 決 し た後 、哀 悼 の意 を表 し て休 会 し た 。元 皇 帝 夫人 は 一八九 四 年 暗 殺 され 、 ソウ ル東 門 か ら程 近 い場 所 に埋め ら れ て いた が、朝 鮮 で は国 王 は ソウ ルの町 か ら約 十 七 マイ ル の所 に埋 葬 さ れ る事 が決 ま

あ る ﹁マン セイ﹂︱ ﹁一万年 ﹂ と いう 意味︱ の叫 びを あげ た。警 察

って お り、 ま た慣 例 によっ て皇 后 は 彼 の隣 に埋 め ら れ ねば なら な か った 。 そ の ため皇 后 の遺 体 は掘 り出 され 、 二月 十 二日朝 鮮 人 が 全費

署 や各 国 領 事 館 な ど 公的 な 建物 の前 で は歩 み を止 め て帽 子 を取 り 、

場 所 で馬 に乗 った憲兵 が群 集 に向っ て突 撃 し 、人 々にサ ーベ ル で怪

渡 さ れ た 。暴 力 行為 は何 一つ行 わ れ な かっ た にも か かわ らず 、 あ る

それ を振っ て ﹁マン セイ﹂ を叫 ん だ。 領 事館 では 文 書 や宜 言 書 が手

用 を負 担 し て これ見 よ がし の再 埋葬 の儀 式 が行 わ れた 。

三 月 三 日 が元 皇 帝 の葬 儀 の 日と定 め ら れ、 市 内 で の儀 式 は 日本 側 が、

こ の 一連 の事件 は朝 鮮 人 に痛 切 に民 族 的屈 辱 の記 憶 を呼 び戻 し た 。

市 外 では朝 鮮 側 が 担 当す ると 決定 さ れ た が、葬 儀 に日 本 担 当部 分 を

の日 曜 日 、デ モに関 係 し た疑 い で沢 山 の人 が自 宅 で次 々 に逮 捕 され

我 を 負 わ せ た 。警 察 は 手当 り次 第逮 捕 し はじ め 、 一日 の夜 と次 の日

て いっ た 。 三 十 三人 の署名 者 のう ち 十 五人 は天道 教 徒 、 十 五 人 は キ

入 れ ると いう 決 定 は 、朝 鮮 人 の心 か ら の賛 同 を得 たも の でな か った

デ モの開 始

のは 言 う ま で もな い。

た他 の 一人 は セヴ ラ ン ス病 院 の関 係 者 だ った。 そ の日 以後 逮 捕 は連

リ スト教徒 、 三 人 は仏 教徒 だ っ た。 キリ スト教 徒 の多 く は 教 会 の牧

宮 殿 前 の大 き な広場 で警 察 は隊 列 を整 え 、 群集 に サ ーべ ルを抜 いて

は 明ら か に不 意 を つ かれ 、デ モは阻 止 され る ま で半 マイ ルも走 った。

ど 学 生 だけ で組 織 さ れ、進 む に つれ て女 子 高校 生 も加 わ った。警 察

に扱 われ 、殴 ら れ 、 そ し て多 数 の女 子学 生 を含 む数 百 人 が逮 捕 さ れ

突撃 し 、多 数 に怪 我 を さ せ た。 男 女 の別 は省 みら れず 、少 女 は 乱暴

師 で、 大 部 分大 学 卒 業 者 であ り 、 一人 は Y ・M ・C ・A の書記 、 ま

日行 わ れ 、 現在 で は市 の教 会 で牧 師 の投 獄 さ れ て いな いと ころ は ほ

た 。学 生達 は決 し て暴 力 に訴 え よう と はし な か った。 そ の目 的 は 明

と んど な く な った。 三月 二 日 、 日曜 日、 ソウ ル では デ モは全 く 起 ら な か った 。 次 の日

ら か に示威 行 進 を す る事 のみ にあ り 、検 束 され る事 は 彼 ら にと って

は群 集 が通過 し た時 す ぐ 外 へ飛 び出 し た。 彼 女 ら は包 帯 を持 ち 、救

祖 国 に対 す る名 誉 であ った 。 セヴ ラ ンス病 院 の看 護 学 生 のほと ん ど

急 看 護 の用意 をし て事 に備 え て いた 。看 護 学 生 のう ち 十 四人 が逮 捕

一定 の場 所 が割 り当 てら れ た。 し か し 公 立 、私 立 、 ミ ッショ ン スク ー ルを 問 は ず ど の上級 学 校 も教 授 団 によ って代 表 さ れ た にす ぎ な い。

は元 皇 帝 の葬 儀 の日 であ った。 日 本側 儀 式 の行 進 にそ つて、学 校 は

学 生 は儀 式 を完 全 に無 視 し た。 儀 式 は 軍隊 の見 世物 だ け で、最 初 の

の幹 部 (伝道 者 達 ) に命 じ ら れ た かどう かを執 拗 に尋 問 さ れ た。検

さ れ 、午後 ま で瞥 察 署 に拘 留 さ れた 。彼 女 ら はデ モに出 る事 を病 院

束 さ れ た若 い女 学 生 たち の場 合 は そう簡 単 では な か った 。 ほと ん ど

部 分 は海 軍 と陸 軍 の分 遣 隊 だ った。 これ は 一地 点 を 通過 す る の に十

が拘 禁 され 、多 く は これ か ら牢 獄 の苦 痛 を 味 わ ね ばな ら ぬ と宣 告 さ

八分 も か か った 。 二番 目 は神 主 、 棺 架 、 政府 代 表 、役 人を 含 み 、 そ れ程 長 く は な か った。 第 三 の部 分 は 騎 兵 中隊 と水 兵 の列 で、 先 頭部

れ る だろ う 。

ほ か にも様 々な 示 威 行 為 が発 生 し た。 市 街電 車 の労 働者 は抗 議 の

分 と同 様 に長 か った。 次 の日、 ソウ ルは 平静 で、市 外 では 朝 鮮 人 に

為 に数 日 間 罷業 を 続 け た 。朝 鮮 人 の商店 主 は鎧 戸 を閉 め て 三週間 以

よ る儀 式 が行 わ れ た。 こ の二 日間 学 校 は 休 み で あ った 。 次 の日 の三 月 五 日 に は上級 学 校 では 一人 の学 生 も 登校 し な か った

上 も店 を開 け な か っ た。学 者 達 は キリ ス ト教師 と非 キリ スト教者 を

察 に渡 され る ベき も のだ と告 げ た。彼 等 が警察 に行 け ば 、 ただ ち に

し 、国 の独 立 が確 立す るま で はも は や 学 生 は 一人 も 登校 し な いだ ろ

逮 捕 さ れ た ことは 言 う ま でも な い。 こ こで注意 し て お かな けれ ば な

う と いう 噂 が学 校 の幹 部連 に伝 わ っ て来 た 。 以後 一ケ 月近 く 、 上級

三月 五 日 、水 曜 日、 朝 九時 丁 度 に鉄 道 駅前 の大 通 り で騒 ぎ が起 っ

通 じ て の総 督 宛 の請 願 書 を準 備 し たが、 総 督府 は そ の種 の書類 は警

た 。青 年達 が商 店 や路 地 から 大 勢 出 て駅 の方 へ向 い、彼 ら の民 族 の

がな され 、 さ ら に朝 鮮 人 の上 に精 神 的 ﹁ 恐 怖 政治 ﹂ を 布 いたも の に

ら な いこと は 、独 立 宣言 書 や学 者 の請願 書 は 共 に格 調 高 い言 葉使 い

学 校 は 一つと し て開 校 す る事 が出 来 な い。

の方 へ通 り を 上 り 、群 集 に囲 ま れ両腕 を さ し あげ 、赤 い流 し を持 っ

対 す る愛 の精 神 に よ っ て貫 か れ て いた こと で あ る。 ( 後 に、併合 後

叫 び を 口 々 に叫 ん だ。 そ の直 後 、 人 力 車 に乗 った 一人 の男 が南 大門

て門 を 通 り 、宮 殿 へ向 う古 い町 に入 っ て行 った。 こ のデ モは ほ と ん

朝 鮮 は 日本 と条 約 を結 び、西 欧 に向 って門 戸 を開 く べき で あ ると 上

た こと を述 べて お かな け れ ば なら な い。朝 鮮 には 中途 半 端 な 政府 は

ら の個 人 的 な財 産 に警 察 の周期 的 な会 計 検査 を受 け る よう 強制 さ れ

日本 人 に よ って授 爵 さ れ た者 達 に よ っ ても別 の請 願 書 が準 備 され た 。 た声 明 書 に署名 さ せら れ よ う とし た。彼 ら は それ を拒 ん だた め に、 編者註 一八七)、朝鮮 国 王 に対し て 数 日間 圧 力 を 加 えら れ た 。 此 の点 を明 ら かにす るた め資 産 家達 は彼 彼 ら のう ち 一人 は、 一八 六 六年 (六 年 の誤りか

奏 し た人 物 であ つた。 こ の人 は 八十 歳 を過 ぎ て おり 、 べ ッド から起

も は や存 在 し な か つた。

地 を持 つて いた が、 平壌 と 同 じ様 な場 面 が演 じら れ た 。消 防 団 や棍

東 海 岸 の地 、咸 興 (Hamheu )nで gは カナダ 人 の長 老 が 伝 道 基

き る事 も出 来 な いほ ど衰 弱 し て いた の で逮 捕 は さ れな か つた が彼 の

棒 で武装 し た苦 力達 が人 々に暴 有 を加 え た 。我 々 の手 元 に は宣 教師

縁 者 の男 子 は全 て拘 禁 さ れ、彼 の家 のま わ り には兵 士 の歩 哨 線 が張 ら れ た 。 もう 一人 の請 願 者 は す ぐ逮 捕 され た 。彼 ら 二人 は子 爵 であ

を し た 。群 集 は射 た れ、 死 者 が出 た 。発 砲 によ る怪 我 のう ち 二人 の

が非常 に少 な く 、警 官 は法 の名 の下 に多 く の場 所 で極 悪 な残 虐 行 為

中 心 を外 れ た地 域 で はど のよ う な事 が行 わ れ た か目 撃 でき る外 国 人

で起 った。 ソウ ル のデ モと 同 様彼 等 は秩 序整 然 とし て いた 。 し かし 、

は それ を は ね つけ 、外 国 人 にふ り か か る被 害 はす べ て警 察 署 長 の責

ト教 徒 た ち が命 を 狙 って いる と言 つて脅 迫 し よう と し た が 、外 国 人

揮 下 にあ る こと は疑 いな い。警 察 署長 は外 国 人 に対 し て 、非 キ リ ス

構 内 か ら出 発 し よ うと 合 図 を待 つて い た。 これら の人 々が警 察 の指

持 った消 防 団 や棍 棒 で武 装 し た苦 力達 が いて 、群 集 を攻 撃 し に警察

モ の時 に警 察 署 へ行 く 機 会 が あ った が、 警察 の テ ント の中 に鳶 口を

が伝 道者 の病 院 で取 り扱 わ れ る こと を拒 否 し た。 某 氏 は たま たまデ

某 によ る目 撃 の陳 述 があ る。当 局 は そ れら怪 我 を負 わ せ ら れ た人 々

る 。) 首 都 以 外 で のデ モ

場 合 が北 部 のあ ると ころ から セヴ ラ ンス病院 へ送 ら れた 。大 中 心 地

ソ ウ ルで のデ モ の勃 発 と 同時 に、 同 様 な デ モが国 中 の地方 中 心 地

の 一つで あ る平壌 (Pyengy )aで nは g群集 は多 勢 の消 防 団員 に攻 撃

任 であ る と言 い返 し た 。

こ の様 な時 期 に、各 地 で起 っ た騒動 の全 部 を詳 細 に わた って記 録

さ れ た 。 か れら は燃 え さ か るわ ら屋 根 を引 き落 す た め の鳶 口 で武 装

で あ る。何 が起 った のか を記 録 す る 外国 人 の いな か つた土 地 での事

す る事 は 不 可能 であ る が 、以 上 は 国 中 で起 った出 来 事 の公 正 な実 例

し て いた と外 人 観察 者 は報 告 し て いる 。群 集 の多 く が ひど い怪 我 を 負 わ せ ら れ、 五 人 は銃 弾 の傷 で病院 で死 亡 し た が 、 これ に対 し て当

教 会 は見 境 もな く破 壊 さ れ た。 多 く の場 合 、 警察 は デ モ隊 員 を 訊問

者 であ ると 明 ら さま に非 難 し て い る が、 そ れ は主 に非 常 に多 く のキ

御 用 新 聞 のう ち 特 に初 期 に出 され た も のは、宣 教 師 を運 動 の煽 動

件 に つい ても 、結 局 は真 実 が明 ら か にな る であ ろう 。

局 は銃 弾 傷 が死 因 で あ ると 報 告 し て は なら な いと命 令 し た と の事 で

し キリ スト教 徒 と認 め たも の のみ を逮 捕 し た。 二 十 四人 の朝 鮮 人資

リ スト教 徒 が運 動 に加 わ った と いう 事 実 が利 用 さ れ た のであ る 。運

あ る 。北 部 で は キリ スト教 徒 を 有罪 とす る こと に決 定 し た模様 で、

産 家 に対 し て、 あ の三十 三 人 の署 名者 は低 級 な 人間 で あ ると 記 さ れ

スト 教学 校 を 利 用 し て 、官 立 学校 や仏 教 学 校 が参 加 し た事 実 を ご ま

け 小 さ く見 積 ろう と す る あら ゆ る 努 力 が な され 、警 察 の報 道 は キ リ

動 の中 でキ リ スト教 徒 以外 の人 々 によ ってな さ れ た部 分 を 出来 る だ

て いた。

失 な い、 気 が つ いた時 には横 にな って いて 、傷 口 には軟 膏 が ぬら れ

ま 先立 ち にな る ま で、彼 の体 は引 き 上 げ ら れ た。 そ のうち 彼 は気 を

の中指 を縛 ら れ た。 そ れ から ひ も は、 天井 のかぎ に通 さ れ、 彼 が つ

彼 女 達 は 、 そ れ ぞ れ の警 察署 に拘 留 され て いた。確 認 さ れ た限 り に

娘 達 は、 も つと ひど い目 にあ った。 逮捕 さ れ てか ら最 初 の数 日間 、

ば な ら な か つた 。

彼 は手 を腫 れ あ がら せ て刑務 所 を で たが 、手 は た だ ち に手 術 せ ね

かし た 。米 国 領 事 の要 求 に よ つて 、 日本 政 府 は 、宣 教 師 が煽動 し た と いう話 は信 じ な いが 、警 察 記 録 や そ の地 の新聞 には今 な お そ の様

警 察 の残虐 行 為

な 事 が報 道 さ れ て いる 、 と の公 式声 明 を発 表 し た 。

朝 鮮 で は殴 打 と拷 問 が警 官 の使 用 す る方 法 の根 本 方 針 であ る 。逮

か ら数 時 間後 に役 人 の前 に引 き だ され 、尋 問 を 受 け た 。彼 に顔 、肩 、

た 。釈 放 され た あ る娘 の話 の主 な点 は 次 の通 り であ る 。逮 捕 され て

た 。も ち ろ ん娘 達 が親 類 、 友 人達 と連 絡 を と る こと は許 さ れな か つ

於 て、 これ ら の警 蔡 署 には婦 人看 守 は 一人 も職 務 に つ いて いな か つ

警 官 に襲 わ れ て いる のに気 が つ いた 。彼 は 、 彼女 を助 け に行 つた が、

足 を殴 ら れ た。 次 の日 、同 じ事 が別 の役 人 の前 でく り返 され た 。 三

三 月 五 日 のデ モ の際 、 あ る学 生 は彼 の婚 約 し て いる娘 が 、数 人 の

捕 され た犠 牲 者 は常 に数 人 の警官 に殴打 さ れ、足 蹴 に さ れる 。

で に三 週間 も 拘 留 さ れ て い る が、 ま だ釈 放 され て いな い。

た ち ま ち数 人 の警官 に襲 わ れ、 ひ どく 殴 ら れ た 。彼 は逮 捕 さ れ 、す

日目 には 、彼 女 はま た 別 の役 人 の前 に引 き だ され た 。彼 は彼 女 を卑

﹁私 達 の腹 を さ い て調 べ た ら どう 。﹂ と彼 女 は 言 い返 し た。彼 は、

しく 罵 り 、彼 女 も 他 の女 囚達 も姙 娠 し て い る だろ う と あ て こす つた。

平 服 の日 本 人 が 、警 察 の前 でデ モをし て いる人 を逮捕 し 、彼 等 を

ソウ ル (Seo) uと l同 様 に、 平壌 や他 の場 所 か ら も、 伝 わ っ て 来 て

に は罪 な き人 は裸 であ る と教 え てあ る と言 い、彼 女 に衣 服 を と る よ

アダ ムと イブ に つ いて の若 干 下 品 な引 用 の つも り で あ ろう が 、聖 書

猥 り が まし く 取扱 う 、 と いう場 合 も少 な く は な い。 こ のよ う な話 が

釈 放 され た囚 人 の口 から 、 残虐 と拷 問 の話 が 、今 や いた る所 で聞

いる 。

か れ る 。あ る学 生 は 、指 導 者 は誰 か言 え と 問 わ れ、 爪 を指 先 から 引

ネ ジ でし ま る よ う にな つ て いて、 ネ ジが 回 る と 四面 が縮 ま り、 圧 力

れ た。 ま た 別 の人は 直 立 の締 め道 具 にか け ら れ た。 そ れ は裏 側 から

伸 ば し て支 え ると いう こと だ つた 。腕 が ふ るえ る と、 彼 女 は ま た殴

彼 女 の受 け た拷 問 の 一つは床 に ひざ まず き 、 一時 間 も 重 い板 を腕 を

四日 目 、別 の役 人 の前 でま た彼 女 は尋 問 され 、 さら に殴 ら れ た。

彼 女 が 泣 き叫 んだ ので これ は強要 さ れ な か つた が再 び殴打 さ れ た。

う に命 じ た 。

が強 ま る に つれ て尋問 が続 け ら れ る。 ま さ に情 報 の搾 り出 し方 法 で

ら れ た 。娘 達 は 、便 所 へ行 く 時 は常 に監 視 つき で あ った。 五 日目 に、

き は が され た 記 憶 を た ど る。 別 の囚 人 は 、 同 じ目 的 で、指 先を 焼 か

あ る。 こ の拷 問 を受 け た ば か り では な い。 この人 は強 い ひも で右 手

の娘 が 、役 人 の前 に呼 ば れた 。 二 人 の仲 間 が入 つて いる間 彼 女 は外

彼 女 は 、西 大 門 (west ) g刑 a務 t所 e へ移 さ れ た 。彼 女 と 別 の 二 人

を歩 く こと を許 さ れ ただ け であ る。

そ の上 姿 勢 を くず せば 殴 ら れ た 。彼 女達 は毎 日朝 食 後 十 五 分 、 戸外

も許 されず 、非 常 にめ ん ど う な正 座 を 一日中 し て いなけ れば な らず 、

P )rは e朝 s鮮 s 人 は大 そ れ たう そ つき だ、 残 虐 行為 の

屈 辱 を あ たえ る こと以 外 に明 ら かな 目 的 は な か つた と い つて よ い。

は まず 婦 人 看守 に よ っ て髪 を解 きほ ぐ さ れ た が、 こ の要 求 は彼 女 に

答 え た 。別 の外 人 が こ の社 説 に つ いて そ の新聞 の編 集長 と討 論 した

れ て以来 、 拷 問 さ れ な か つた事 を 示す の が目的 な のだ 、 と愚 直 にも

こ の社説 を日 本 人 に見 せ たと ころ 、 そ れは彼 ら があ る刑 務 所 へ送 ら

と 明確 に語 つた 、 と指 摘 し た二 つ の社 説 を掲 載 し た。 あ る宣 教 師 が

話 は 調査 さ れた が刑 務 所 当 局 は 我 々に、拷 問 が行 わ れ た こと は な い

レ ス (Seoul

囚 人 に対 す る拷 問 と残虐 の話 が 、伝 道 団 体 に伝 わ る と 、 ソ ウ ルプ

で待 つよう に言 わ れ た。 しば ら く し て さき の二 人 が髪 を背 中 にお ろ し 全 裸 のまゝ 着 物 を束 にし て持 つて出 てく る のを見 た 。そ の後 彼 女 が呼 び 入 れ ら れ た。 そ こに は、 二 人 の日本 人 婦 人看 守 と役 人 が いた。 役 人 に尋 問 さ れ た後 、婦 人看 守 に着物 を脱 ぐ よ う命 ぜ ら れ た。 いく

着 物 を脱 いで数 分 間 たた され た後 、彼 女 は 一人 の婦 人 看守 の後 に つ

の社 説 を書 く に際 し て は た だ、 ﹃公式 的 に﹄ のべ た の であ る 。 ﹂と答

と き 、編 集 長 は 、 ﹁ 私 は残 虐 な 行 為 が あ った事 は 知 つて いる が、 あ

ら か抵 抗 し た が、 脅 され た ので命 令 に従 わ ねば な ら な か つた。彼 女

いてく る よう言 わ れ た。彼 女 は 、 ス カ ート で身 をく る み、残 り の着

え た。

が通 りを歩 いて い ると き 、銃 床 で突 かれ た。 二 人 の宣 教 師 は 、警 官

伝 道 団 体 に被 害 が無 か つた わ け では な い。 平壌 で は、 二人 の婦 人

宣 教 師 に対 す る 不当 な取 扱 い

物 を持 つ て廊下 を通 つ て独房 へ歩 い て行 つた。 そ こ には 、 二人 の娘 が いた。 独 房 への途 中 、彼 女 は刑 務 所 の男 子 職 員 数 人 と す れち が つ た 。 そ の次 の日 、彼 女 は婦 人看 守 に連 れ ら れ て 、非 常 に若 い日本 人 医師 の いる部 屋 に連 れ て い かれ 、身 体 検 査 のた め に再 び衣 服 をと る

と で保 護 し よう とし た た め に逮 捕 され 、警 察 に暫 時 留 置 され て から

隊 が検 束 せ ん と し て いた たゞ 一群 の朝 鮮 婦人 を 、 現場 に立 ち 合 う こ

よ う命 ぜ ら れ た 長 い口論 の末 、彼 女 は下 着 だ け は、 取 ら な いで おく こと が許 さ れ

の 一人 は スタ ンシ ー ・エ ル ・ロバ ーツ師 (Stancy

兵 隊 の監 視 付 き で市 街 を歩 き廻 ら され 、 そ の 後 釈 放 さ れ た 。 彼 ら

た 。 医者 は彼 女 の胸 を と んと ん と た たく だ け で 、彼 女 の健 康 に つい ては何 の質 問 も し な か つた。 そ し て彼 女 は 当然 の順 序 通 り に、独 房

つ て来 て、彼 女 に胴着 を取 る よう に命 じ、彼 女 の背 中 や胸 を 検査 し、

のイ ー ・ダ ブ リ ュ ・スウ イ ン ク師 (E .W.Thwin )g であ つた。 朝

り 、 もう 一人 は 、阿 片 追 放 運 動 で世 界 的 な 人物 と な つて い る、 北京

L. )R でo あberts

へ連 れ戻 さ れ た。 数 日後 、金 モー ルを つけ た 役 人 が彼 女 の独房 へ入

独 房 を 出 て行 つた。 こ の後 す ぐ に、彼 女 と 他 の数 人 の娘 達 は 釈放 さ

鮮 の南 方 では 、 オ ー スト ラ リ ア のプ レ スビ テ リ ア ン派 (Austrn alia

Ｐresbyt) er のi 伝a 道n 団 の二人 の婦 人 が逮 捕 さ れ、 後 に釈 放 さ れ た。

れ、 む かえ に来 るよ う に通知 さ れ て いた親 類 や学校 長 に引 き 渡 さ れ た。 彼 女 達 は独 房 に い る時 は いつも 婦 人看 守 に監 視 され 、話 す こと

S) oの c宣 i教 e師 ty ジョ ン ・ト ー マス師 (John

Tho s行 )使 され 、多 く の人 が負 傷 し た。 沢山 の人 が殺 さ れ たと いう 武m 力aが

三 月 二十 日 、 オ リ エ ンタ ル ・ミ ッショ ナ リ ー ・ソサ エ テ ィ (Orient市 aの l数 ケ所 でデ モが勃 発 し た 。東 大 門 (East ) Gで at はe 無 差別 に

報 告 は ひき も き ら な い。 市中 は兵 隊 がパ ト ロー ルし て お り、事 実上

Ｍissionary は 、江 景 (Kok) eで i兵 隊 に襲 わ れ 、 ひ どく 殴 ら れ た 。彼 が

現段 階 では結 果 がど う な る か予 測 す る には 早 すぎ る。 朝 鮮 人 が完

全 独立 と逆 に、自 分達 の立場 を弱 め る よう にな るか 、 あ る いは消 極

は 戒厳 令 下 にあ る 。三 月 一日 以来 ず つと こう いう 状 態 な のであ る。

的抵 抗 政 策 を最 後 ま で追 求す る か、 あ る いは 彼 ら が根 本 的 な改 革 の

イギ リ ス のパ スポ ート を示 し たと ころ 、旅 券 は地 面 に たた き つけ ら

あ つた。 一連 の事 件 は全 部 領 事 の活 動 を含 む も のと なり 、直 ち に行

れ、 踏 み にじ ら れた 。 当局 から 手交 さ れ て い た伝 道 許 可 証 も 同様 で

動 が お こさ れ た 。宣 川 ( Syench )u でn は、デ モが始 ま つ てま も なく 、

計 画 を受 け 入 れ る か、 予 言 す る こと は で きな い。 これ ま で の運 動 に

し て い る。 これ はま ぎ れ も な い ルネ ッサ ン ス であ る 。多 く の日本 人

M dれ iた c組 al 示eさ 織能 力 を見 て、朝 鮮 人 を知 つて い る者 は皆 、驚 き 、感 嘆

宣 教 師 達 の家 が捜索 さ れ た。 三 月 十 七 日、 検 事 に引 率 され た警 官 隊 が セヴ ラ ン ス ・ユ ニオ ン ・医 科 大 学 (Severance

Union

Ｃoll) eg をe 襲 い、 門 と いう 門 、構 内 のそ こ かし こに監 視 を 置 き 大

と を覚 り、 よ り良 い状 態 を達 成 し よう と 心 から 望 ん で いる。 日 本 の

は 、自 分 達 の植 民地 支 配 の方 法 が目的 を達 成 し 得 な か つたと いう こ

咸 興 (Hamheu )n 事g件 に関連 し てす で に述 べ た よ う に、当 局

学 の各 建 物 を捜 索 し た 。

は外 国 人 保護 の責 任 を 回避 し よう と し て い た の であ る。 あ る領 事 は、

リ ス式 では な か つた。 そ れ は 、 一国 民 を搾 取 し 、同 時 に裨 益 さ せよ

植 民地 支 配 の方法 は誤 つ て いた。 す な わ ち ドイ ツ式 で あ つ て、 イギ

う と の努 力 でも あ つた。 そ し て 一国 民 の希 望 に反 し 、彼 等 自身 の文

﹁貴 下 の同胞 に外出 す る なと 警 告 せ よ 、我 々は彼 等 の保 護 を 保 証 で きな い から﹂ と要 求 さ れ たと いわ れ て い る。 と ころ が そ の領事 は 、

事 実 を公 開 す る こと が 日本 、朝 鮮 の双 方 が より 高度 の文 明 の域 に達

化 を押 し つけ よ う とす る努力 で あ つた 。 や が て、結 果 は どう で あれ 、

す る こと に役 立 つで あろ う 。

﹁私 は そ のよ う な警 告 を出 す つも り は な い。 も し 我 が国 民 が被 害 を

あ る。 二 、 三 日前 、首 都 に おけ る指 導 的 な新 聞 は 、 あ る筋 から の内

証拠書類Ⅱ

朝 鮮 の事 態 の 一般 的 概 観

事 態 の 一般 的梗 概 を伝 え よう 。 し ば ら く前 、 日本 政 府 は李 王 世子

一九 一九 年 四月 七 日

( 委 員 会 によ る)

受 け た場 合 、当 局 は そ の責 任 を 負 わ ね ば なら な い﹂ と答 え た そ う で

意 を 受 け た社 説 の中 で、宣 教 師 達 に事 件 を終 了 さ せ る最 良 の方法 に 関 し 、 当 局 と協 議 す る よう 要 請 し た 。 そし てあ る有 力 な 日 本 人 も、 宣 教 団 体 の提 案 を こ ころま ち にし て い る。 これ が現 時 点 にお け る事 件 の状 況 で あ る。 三 月 二十 二 日土 曜 日 に、 ソ ウ ルで ま た別 のデ モが行 な わ れ た。 デ モは 直 ち に阻 止 され 、多 く の検 束者 が出 た。 翌 日曜 日 の夕刻 に も 、

日 と決 めら れ、 準備 が さ れ て いた のであ る が 、 一月 二十 二 日 に 、皇

婚 を 両 国 民 の融 合 の象 徴 とし よう と計 画 し た。 そ の日は 一月 二十 五

と よ ば れ る、 若 い朝 鮮 の皇 太 子 と 、日 本 の王 女 を結 婚 させ 、 そ の結

尊 重 さ れ、 日 本 人及 び他 の外国 人 の安 全 は絶 対 に保 証 さ れ ると 。 こ

更 に次 の声 明 が為 さ れ た。 こ の運 動 は無 抵 抗 の抵抗 で あり 、財 産 は

仏 教 徒 であ れ 、 ま つた く個 人 と し て活動 し て いる と表 明 し た 。 ま た

デ モにお いて 、参 加 者 は 、 キ リ スト教 徒 であ れ 、天 道 教 徒 であ れ、

時 刻 に、同 様 のデ モが朝 鮮 の他 の七 、 八 の都 市 で起 つた。 これら の

のデ モの性 格 は 、警 察 の報告 で は反 対 で あ る が、後 で述 べる よう な

の ため に結 婚 は延 期 にな つた。 こ の時 以 来 、 明 ら か に朝 鮮 では 、人

特殊 な場 合 を 除 いて現 在 ま でず つと維 持 さ れ て いる 。独 立 宣 言 が読

太 子 の父 で あ る前 王 が、 この異 常 な情 況 の中 で死 ん だ。 も ち ろ ん こ

に も ﹁民族 自 決 の原 則 ﹂ が適 応 でき る と朝 鮮 人 は 引 き つけ ら れ た 。

ま れ た後 、朝 鮮 の国 旗 がデ モ隊 に渡 され た 。彼 ら は 立 ち 上 り、旗 を

心 が動 搖 し は じめ た。 ま た平 和 会議 が パ リ で開催 さ れ 、自 分達 の国

海 外 の、 中 国 、 ハワ イ、 ア メリ カ に住 む朝 鮮 人 も ま た祖 国 の解 放 の

振り、﹁ 朝 鮮 の独 立 万歳 ﹂ と叫 ん だ 。

京城 で は こ の日 、多 く の人 々が前 王 の葬 式 に集 ま り 、波 打 つよ う

た め に何 か 役 にた つ機 会 を待 ち望 み つ つ、 明 ら か に朝鮮 内 の指 導者

に通 り を埋 め た多 く の群 衆 は 独 立 万歳 を叫 ん で い たが 、 し かし そ れ

と連 絡 を も つ て いた。 一連 のす べ て の影 響 が、 相 互 にど のよう に作

だけ で あ つて彼 ら は紀 律 正 し く 振 ま つて いた 。平 壌 や他 の都 市 でも

た にも か か わら ず 、暴 動 は起 ら な か つた。翌 日 の日 曜 日 は 、 いく つ

用 し あ つた か 、我 々は詳 し く は知 ら な い。 し かし 、彼 ら の相互 作 用

か の都 市 で礼 拝 が禁 じ ら れ た が、平 穏 であ つた。 三 日 の月 曜 日 には 、

ま た、 外 人 がデ モを 目撃 し た限 り では、 多 く の人 々 がデ モ に参 加 し

全 国 から 集 ま つた 三十 三 人 の代 表 者 は 、 宣言 文 を 書 いて署 名 し 、

同 様 のデ モが多 く の場 所 で行 な わ れ た にも か か わら ず 、 京城 で は朝

一日 を皮 切 り に起 つたデ モ であ つた。

そ れ を何 千 枚 も印 刷 し た。 こ の内 の十 五 人 は天 道 教 の指導 者 であ つ

鮮 人 が前 国王 の名 誉 にお い て そ の葬 式 を傷 つけ ま いと し た ので、 平

が招 来 し た のは 、前 王 の葬 式 日 と決 め ら れ て い た日 の二 日前 、 三 月

た 。天 道 教 は 東学 、 一進 会 運 動 を永 続 化 し 、 日本 の朝 鮮占 領 と 併 合

る のを意 識 し な がら も、宣 教 師 達 も 総 督府 の秘密 警 察 も何 が起 ろう

運 動 は極 め て秘密 裏 に組 織 され た ので、情 勢 が非 常 に緊張 し て い

穏 で あ った 。

の時 期 及 び そ の直 前 に盛 ん であ つた。 他 の十 五人 は キ リ スト教 徒 で C) hや u Chun) P 等a がi 含k まれてい

あ り 、 我 々 の最 も 有 名 な牧 師 、 平 壌 の吉 善 宙 (KiS lun 宣 川 (Syencn h )uの梁 甸伯 (Yang

た 。他 の三 人 は仏 教 徒 で あ ると言 わ れ て いた 。天 道 教 の指 導者 が最

三月 一日 、 これ ら 三十 三 人 は まず 京 城 に集 ま り、 そ れ か ら彼 ら の

運 動 は 国 中 のあら ゆ る場 所 、 は る か離 れ た山 間 の谷 ま でも 拡 が つた。

効 果 的 な組 織 力 があ る こと は明 白 で あ る。 ほ ん の数 日 の内 に、 この

と し て いる の か理 解 でき な か つた 。 ま た こ の運 動 を指 導 す る極 め て

一人 一人 が町 の公園 の 一つ 一つに行 き 、 集 ま った群 衆 に対 し て独 立

警 察 と憲 兵 と兵 隊 が、 群衆 を追 い散 ら し、 指 導者 を逮 捕 す るた め に、

初 に署 名 し 吉 牧 師 が 次 に署 名 し た 。

宣 言 を読 み、 署名 者 全 員 が、 そ の後 警 察 に自 首 し た。 同 じ 日、 同 じ

ら れ な か つた 。 し かし そ れ 以後 、特 に僻 遠 地 区 では 最 も野 蛮 な 方法

全 国的 に召集 さ れ た。 最 初 の日 あ たり は 、 そ れ ほど 手荒 な方 法 は取

な る のは明 ら かで あ る。

る報 復 行 為 が、 ( 彼 ら は武 器 を持 たな い にも か かわ ら ず ) 避 け 難 く

て いる 。し かし 、苛 酷 な 鎮 圧 が続 けら れ る なら 、 一部 の朝 鮮 人 によ

が あ る の では な く 、 キ リ スト 教会 に責 任 が あ る﹂ と断 を下 し た。 い

デ モ鎮 圧 に際 し 、当 局 は、﹁単 に キ リ スト教 徒 個 々人 にデ モの責 任

が 取 ら れ た。男 女 子 供 は 、 く り か えし 足 蹴 に さ れ、 拳骨 や銃 床 で殴

く つか の場 所 では 地方 教 会 の役員 が逮捕 さ れ、 民 衆 を 恐怖 の中 に落

ら れ 、銃 剣 で突 か れ、 サ ーベ ルで切 ら れ 、撃 た れ、 つ いには 我 々の 教 会 の病 院 と、 もし 報 告 が 正 し け れば 、政 府 や他 の私 立 の病院 も ま

し こみ 、礼 拝 の妨 げ と な るよ う な 一連 の行動 が、 そ の月 の間 ず つと

勿 論 、我 々 の ミ ッ ショ ン スク ー ルも、最 初 から かか わ り合 いを持

た負 傷 者 で 一ぱ い にな つた 。 セヴ ラ ン ス病 院 で はベ ッド を、 利 用 で

つ て いて、 若 い男 女学 生 達 は こ の運 動 の熱 烈 な支持 者 だ つた。 こ の

き る場 所 全 部 、廊 下 にま で置 いて いる 。 これら の負傷 者 から 得 ら れ

し て いる。 あ る 地方 では 、 発砲 さ れ た後 群衆 が憲 兵 を お そ い、 四人

当然 の結 果 と し て、成 功 は覚 束 な いなが ら開 校 の努 力 を続 け て いる

続 け ら れ た。 これ は 、 ピョ ン ヤ ン南 部 の田舎 に お いて特 にはな は だ

を 殺 し た。 ま た数 ケ所 の田 舎 町 で は、憲 兵分 署 が破 壊 さ れ たと 言 わ

た 証言 のす べ て は、 攻 撃 さ れ る ま で、デ モ の群 衆 は何 等 の力 も 使 わ

れ て いる。 多 く の場 合 、憲 兵 や兵 隊 は 検 束 し よう と せず 、警 告 な し

ェワ .学堂 (Ewa

し か つた。

に発 砲 し、 し ば しば 見 境 も な く喚 声 のあ が る方 向 に発砲 し て いた 。

ので は な か つ た。 と いう のは 、総 督 府 と し ては 、朝 鮮 内 が非常 時 の

月 一日 以降 閉 鎖 さ れ て いる 。 これ は、 実際 は総 督 府 の命 令 によ る も

ず ただ独 立 を叫 ん だ の み で発砲 さ れ たり 襲撃 さ れた り し た点 で 一致

乙れ に加 え て、婦 人 でさ え 野外 で衣 服 を剥 ぎ とら れ 、烈 しく打 擲 さ

Hakt )a をn 除g き 、全 ミ ッショ ン ス クー ルが 三

れ た のであ る 。軍 人 ・憲 兵 ・警 官 達 は 家 の中 に おし 入 つて来 て、目 指 す男 を発 見 で き な いと 、 女子 供 に至 る ま で を髪 の毛 を掴 ん で引 き

数 の学 生 ・教 官 が既 に逮 捕 さ れ て い て、他 方 残 り の学 生 の大多 数 が、

た りす る のは 好 ま しく な か った から であ る。 学 校閉 鎖 の真 因 は 、多

火 を使 って 一人 の男 に拷 問 を加 え た。 こ のド イ ツ的 野蛮 行 為 は 我 々

デ モ の目 的 が達成 さ れ る迄 、勉 学 を拒 否 し て いる事 に あ る。 これ は

様 相 を 呈し て いる よう に見 え た り、 不 安定 な情 勢 にあ る よう に見 え

全 員 を憤 激 さ せ、 単 な る検 束 だと 思 って いた人 々を 、少 な からず 恐

非 常 に深 刻 な 事態 で ある 。 こ の機 に乗 じ て、 総督 府 は ﹁学 校 で必須

ず り ま わし た り、 殴 打 を 加 わ え た りし た 。少 なく と も 一度 な ど は、

怖 さ せ た。 し かし 、 人 々は生 命 を 守 る為 、デ モや抗 議 の方 法 こそ変

課 程 の履 修 が継 続 し て行 な わ れ て いな い﹂ と の技 術 的 理 由 によ る閉

の旨 が通 告 さ れ て い る。 も し こう いう事 にな れ ば 、同 様 な 状態 にあ

よう な事 態 が お こ つて いる 。既 に現 実 に、 少 な く と も 二校 に対し こ

鎖 命 令 を出 し てお り、 我 々 の学 校 が永 久 に閉 鎖 さ れ る かも 知 れ な い

え る よう にな つたが 、 そ の決 意 は ひる が え さな いで い る。例 えば 特 に ソウ ルや ピ ョン ヤ ン の都 市 では 、人 々は事業 を殆 んど 一月間 近 く も閉 鎖 し て いると か、彼 ら が、 あ ら ゆ る方 面 で のボ イ コット や スト ラ イ キを開 始 し 、税 金 の不払 いを始 め よう と し て いるな ど と言 われ

りな が ら、 一方 、教 官 が会 合 を開 いた り毎 日何 と な く顔 を出 し て い

ま もな く言 及 す る) と の会 談 で 、あ る著 名 な役 人 が、 こ のデ モに暴

非 暴 力 の手 段 を とる事 にな つた。 総督 府 の役 人達 ( 彼 ら に つ いては

す るよう 主張 し、最 終 的 に採 択 され た妥 協案 では、 独 立 の宣言 及 び

力的 色 彩 のな い のは、 キリ スト 教徒 の参加 によ るも のだと いう 事 を

る こと で、 公 立学 校 が ﹁ 公 け に﹂ 閉鎖 を免 れ て いる のは、非 常 に不

以上 の文 を読 め ば 、独 立 運動 の大 部 分 は、 キリ ス ト教徒 と 天道 教

公平 と いわ なけ れ ば なら な い。

こ の騒動 の後 、宣 教 師達 が全 運動 の教唆 煽 動 をし た と いう非 難︱

全員 が認識 しな け れば な ら な い ことを 認 めた のであ る。

のは、当 然 不可 避 の事 であ つた。 我 々は、半 島 で 二番 目 に著 名 な 日

現 地 の新 聞 が こう いう 非難 を強 く支 持 し てい た のであ る︱ が起 つた

は こ の二団 体 に限 ら れ たも の ではな い。 独 立運 動 に対し て、 す ぐ に

徒 の支 持 によ つてな さ れ て いる様 に思 われ る かも知 れな い が、運 動

一般 の人 々から の反 応 が あ つた。 実際 にあ る地域 では、 キリ スト教

に貴 族 に列 せら れ た人達 ま でが、 総督 府 に独立 請願 書 を提 出 し、 そ

齢 の学 者 達 や 、日 本 によ る併 合以 来 の親 日的 貢 献 を認 め ら れ て新 た

た攻 撃 を既 に聞 かれ た事 であ ろう 。彼 は、デ モを煽 動 し た米 国 人 だ

は、 東洋 伝 道協 会 会員 、 イギ リ ス人 ジョ ン ・トー マス師 に加 え ら れ

カ人 に対 し て向 け ら れた のは、 当然 の成 り行 き であ る。き つと読 者

地 は言 う に及 ばず 、朝 鮮各 地 で現 わ れた 。排 外感 情 が 、特 にア メリ

語 新 聞 から 切 り抜 いた か かる記 事 を 一部 同封 す る 。朝 鮮駐 在 の米国

徒 は 一人 も参 加 せず に、非 キ リ スト教徒 達 だけ が運 動 に加 わ って い

の為 に、即 刻 逮捕 さ れた 。事 実 、 この内 の 一人 は、 一八 六 六年 に朝

と思 われ て、 軍人 や警官 から 攻撃 を受 け、暴 行 を 加 えら れ た。 日本

た 。 そ の筋 から の内意 を受 け た新聞 が伝 え るよう な ﹁ 運 動 の起 つ て

鮮 王 に日本 と の条 約 締 結 や 、西 洋 に対 し て の開国 をすす め た 人物 で

人 が何 人 か の宣教 師 達 を襲 おう と し て いると いう 情報 もあ つたし 、

後 にな つて公 式 に取 り下げ ら れ た が、 し かし同 様 の論 説 は 、 日本 内

あ り、 現 在 ま でず つと親 日派 であ つて、 日本 帝国 天 皇 により 子爵 に

実際 、棍 棒 や ナイ フを持 つた日本 人暗 殺者 達 が、 馬 に乗 った憲 兵 を

総 領 事 は 、 この種 記 事 に つい て当 局 に抗 議 し た。 特定 の こ の記 事 は

叙 せ ら れ た者 で あ る。 つい には総督 府 ま で 、民衆 のあら ゆ る階層 が

先 頭 に立 てて、 ソウ ル の街 頭 で大行 進 を く りひ ろげ た。 これ ら の日

いる のは 一地方 だ け だ﹂ と いう 事実 はな く、 こ の運 動 は、 全 国殆 ん

こ の運 動 を支持 し て いる事 を やむ なく 認 め る よう になる ま で、 この

ど の地域 と す べ て の階層 に広 が つ て来 た 。更 に此 の二週間 には 、高

種 の請 願 は、相 次 いで提 出 され る だろう と 伝 えら れ て いる。

不正 事業 に加 わ る為 に連 れ て来 ら れた の であ る。 日本 人役 人 は 、外

く、 当局 が こう し た混乱 時 には黙 認 し た方 が賢 明 だ と考 え るよう な

国 人 に関 し ては、 次 のよう に記 者 達 に伝 え た。 ﹁ 夜、火 の ついた煙

本 人 は、 朝鮮 人 を 威嚇 し た り激 し い混 乱 を引 起 す た め ば か り で な

先 立 つ協議 会 の席 で、 天道 教 の メ ンバ ーは、 独立 宣 言 と、 必要 に応

草 をく わ え て いれば 、 日本 人 に宣 教 師 と間 違 われ な い から 安全 だ﹂

キリ スト教徒 の果 し た役 割 に関 し て は、. 我 々の所 にもた ら され た

じ て の暴 力 の使 用 を主 張 し た が、 一方 、 キ リ スト教 徒 の指 導者 達 は、

最 も権 威 あ る次 の報 告 を特 に強 調 しな け れば な らな い。 こ のデ モに

残 虐行 為 や不正 を やめ る こと、 政府 の改革 等 を非 暴 力 の方 法 で請 願

と。 ホ ールド ク ロフト氏 (HOldcr )は of 、t 夜 駅 に行 く途 中 で、 棍 棒

いな い のであ る が、京 城 の米 国総 領事 館 で記 述 さ れ た宣誓 陳 述書 の

る ため作 られ た も ので は なく 、 また中 国 で の利用 は全 く考 えら れ て

この朝 鮮 内 の運 動 の、 教会 に対す る最 終的 効 果 は全 く 疑問 であ る。

裏 づ け も あ つて、 事 件 の真 実性 は、 かな り信 頼 で き るも のであ る。

を持 つた二人 の男 に誰 何 さ れ て、国 籍 、職 業 、行 き 先等 を訊問 され

読 者 は、中 国 の 新 聞 、 特 に、 ペ キ ン ・チ エン チ ン ・タ イ ム ス

た。

る厳 重 な制 限 が待 ち う け て い る ことを覚 悟 し て、慎 重 に こ の運 動 に

(Ｐeking-Tiets) i 、nノ ー Ti スm ・e チs ャ イ ナ ・ス タ ー (North指 導 者達 は、彼 ら の努 力 が失 敗 す れば 、迫 害 や、 教会 の権 限 に対 す

参 加し た 。 し かし彼 ら は 、 そ の問題 に ついて神 に祈 り通 し た し、 彼

Pr ) がe 、s 平s壌 、宣 川

( Syen-c )h そiの n他 の宣教 師 の証 言 によ る日 本兵 の蛮 行 の報 告 に

Ｃhina ) S 、tチ aャ rイ ナ ・プ レ ス (China

自 由 のみな らず 、信 仰 の自由 を も獲得 す る のは 、神 の意 志 に かなう

論及 し て い る のを、 読 ま れ た ことと思 う。 これ ら の ニ ュー スは、発

て いる宣 教師 達 が関 係 し て い る。名 前 、 日付 、場 所 は 明示 さ れ て い

も の であ ると語 つ て いる。 我 々は こ の事 を ﹁全朝 鮮 人 集 会﹂ と 他 の

か に これら の自 由 を確 保 し て いる この時代 に、単 な る 公 民と し て の

な い。 こ の ニ ュー スは、デ モの最初 の二 週間 朝鮮 に いた、 我 々の支

集 会 の間 の仲 裁者 から 、デ モが起 つて から 、彼 や他 の人 々が逮 捕 さ

ら が 、世 界 の歴 史 の こ の特 別 な時代 、 世界 の多 く の少数 民族 が 明ら

部 と は無 関係 の北中 国 出 身 の軽 率 な 一宣教 師 によ つて、個 々人 から

スト教 会 の規 模 を ホボ 半 分 に縮 小す る と声 明 し たと伝 えら れ て いる。

れ る迄 の間 に教 えら れ た。 当 局 は、 天道 教 を全 面的 に抑 圧 し、 キリ

表す る意 図 で取材 され た のでは な か つたし 、 明 ら か に反 日活 動 を し

に伝 え ると いう 了 解 のもと に彼 にゆ だ ねら れ た のだ が、こ の男 は、

集 め ら れた も のであ つた。資 料 の大 部 分 は、 ア メリ カ にい る友 人達

も し 民政 移管 や政 治改 革 が 行 なわ れ た場合 は、反 キ リ スト教 運動 は

行 政 当局 が過去 九年 間 明 ら か に失 敗 し て いる こと から 考 え て、将 来

国 境 を越 え る が早 いか逐 次 発表 し 、署 名 入 り で発表 す る こと さえ も

の立 場 が ど の程 度 危 険 に な つてき たか を認 識 し、 又 この事件 が、宣

今 日程 攻撃 的 ではな いか もし れ な いが、 我 々と し て は やは り、 布教

の展望 は確 か にひ どく 暗 く な る。 又他 方、 国 民 を掌 握 す るこ と に、

教 師 排 斥感 情 をど れだ け刺 激 す るも のかを 悟 つて いる 。し か し、今

活 動 が非 常 な制 約 を受 け る こと を予想 し て いな け れば な ら な い。教

も し武 断政 権 が朝鮮 に存在 し つづ け て今 の運動 が壊滅 す れば 、未 来

と な つては勿 論 もう 遅 い。 ア メリ カ総領 帯 が、 地方 新 聞 や日本 人 に

会 が特 に目 立 つ地域 のキ リ スト教 徒 に対 し てデ モ の厳 重 な抑 圧 が と

主 張 し た。 我 々は こ の事 件 に関 し て非 常 な 怒 りを覚 え てお り、 我 々

いる 以上 、我 々は宣 教 師 が暴 行 を加 え ら れ る こと はな いだろ う と期

ら れ た のは、 極 め て明 ら かな こと であ る。北 部 にお い ては 、多 数 の

よ る これ 以上 の米 人 への攻 撃 を防 ぐ よ う、 日 本当 局 に圧力 を かけ て

待 し て いる。 一般 に我 々宣 教 師 は、 静 か に家 にひ き こも り教 区 の巡

授 けら れ た暗 殺者 達 によ つて窓 ・家 具 ・鐘 ・聖 書 な ど が破 壊 さ れ、

回 を すら 控 え、 ま た やむ を得 ぬ時 以外 は 、夜 間 外出 をも憚 つて いる。 ︱ 信 頼 す べ き報 によ れば 15 の︱教会 にお い て、憲 兵 や軍 人 や権 限 を 中 国 の新 聞 に掲載 さ れ た上述 の レポ ート は、 本来 このよう に公表 す

教 信仰 を騒乱 の最 大 の因 子 と見 な し てお り、 以前 の キリ ス ト教 に対

差 別待 遇 を受 け て いる。疑 いも な く、 総督 府 は相 変 わ らず キリ スト

全域 の検 束 が行 な わ れ て いる多 く の部 落 で は、 キ リ スト教 徒 は常 に

ブ ル (Nob) l 、e シ ャー ロック (Sharro )c 等kの s 師 や ベ ル ン ハイ ゼ

ゲ ー ル (Ga) l 、eアヴ イソ ン (Avis )、 oハ nーデ ィー (Har) d 、y ノー

会 議 が開 か れた 。第 一回 の時 は 、字 佐 美 氏 によ り、 一連 の宣教 師︱

ヒ ュー (Hug )h 、 ミラ ー (Mil) lの e各 r氏︱ が呼 ば れ て、 暴動 の原

ル (Bernh) e、 iバ se ンカ lー (Bunk )e 、r ガ ーデ ィ ン (Gerd) i 、ne

運 動 の伝 道 事 業 に及 ぼ す影 響 も同 様 に疑 問 で あ る。何 故 な ら総 督

す る嫌 疑 が的 中 し たと の想 定 の下 に行 動 し て いる ので あ る。

衣 を着 せず に武断 統 治 の失 敗 を指 摘 でき る よう にな つて いる人 物 )

の中 でも殊 にゲ ー ル師 ( 長 年親 日的 努 力 をし て き た ので、 今 や歯 に

は、 こ の九 年間 、朝 鮮 人 は恐怖 政 治 下 で あえ い で来 た と宇 佐美 氏 に

因 に つ いて意 見 を求 め ら れ た。非 常 に率直 に意 見 が出 され た が、 そ

宣教 師 団 体 にな す り つけ よう と し て囚 人 を訊問 す る こと に全 力を 傾

述 べた 。第 二回 は渡 辺高 等 法院 長 、 関屋 学 務局 長 、 ソウ ル ・プ レ ス

府 は、 公式 には 、宣 教 師達 は こ の叛 乱 に直 接責 任 は なく 、 こ の謀 反

け て い るよう に思 われ る から であ る。 これは 、逮捕 さ れ、後 釈 放 さ

は総 督 府 も宣 教師 も同 様 に驚 か せ た のだ と声 明し ていな が ら 、罪 を

れ た人 々に よ つて何 度 も伝 えら れ たが 、し かし訊 問 さ れ る朝鮮 人達

ェット師 (Moff )、 eウ tt ィ ット モア氏 (Whittm )、 oヴ re エルチ司

の山 縣氏 、 丹 羽氏 、 数人 の文官 、 前述 の宣 教師 の大 部 分 、及 び モフ

教 (Wel) c︹ h三回 目 の時 に は、 これ に加 え て ェグ バ ー ト ・ス ミ ス

は 、伝 道師 達 は こ の運動 に関 係 し て いな いと 一致 し て主 張 し て いる 。

師 (Egbert ) S ︺m がi 出t 席hし た。 日本 人 達 の主 張 の要旨 は、暴 動

つい で に付 け加 え ると 、訊 問 は屡 々、 一九 一二年 の ﹁陰 謀 事件 ﹂ の 時 に試験 済 み の方 法 で行 な われ て いる よう だ。 し か し 状 勢 は や は

鎮 圧 の為 に、宣 教 師達 が総督 府 に協 力す べ き だと いう こと であ つた。

ヴ ェルチ司 教 は、 前 以 て宣 教師 達 によ つて合 意 に達 した点 から 、絶

り、 容易 ならざ る も ので あ る。 た った今 、 ピョ ン ヤ ンの モ ーリ ー氏

捕 され た と の知 ら せが来 た。 我 々には 、氏 の逮 捕 の背 後 の理由 を想

対 中 立 の立 場以 外 は と れな いと述 べ 、次 の三 つ の理由 を説 明 し た。

(Ｍowr) yが、邸 内 で煽 動 的印 刷 物 を作 る こと を許可 し た か ど で逮

像 す る し かな い。 氏 が翻 訳 中 の独 立 宣言 書 や新 聞 が 、家 で見付 か つ

に、 そ んな事 を やろう も のなら 、反 感 を招 き、 我 々の勢 力 の破壌 の

第 一に、 我 々が運動 を中 止 さ せよ う とし ても無 理 な こと だし 、第 二

も と にな るだろ う 、第 三 に は、 そ う いう行 為 は 、本 国政 府 によ っ て

た のか も知 れ な いし 、地 域 デ モに関 す る通知 書 を作 成 す る為 に、書

見 当 の つけ よう が な い。 二 人 の濠 洲 人女 性宣 教 師 が逮捕 さ れ、 二 日

に半 官 半 民 のソウ ル ・プ レスを 通 じ て)、技 術上 の正 し い立 場 な ど

禁 じ られ て いるか ら であ る と。 そ れ にも拘 わらず 、 日本 人達 は (特

記 が氏 の知 ら ぬう ち に謄 写 版 を使 つた の かも知 れ な い。 そ の他 には

れ出 す為 に行 つた のに、 デ モに参 加 し たか ど で逮 捕 され た の であ る。

微妙 さ や困難 さは 、説 明 し なく と も おわ か り頂 け ると思 う 。 こ の会

は捨 て て、 現実 的協 力 を す るよ う要 請 し た。 読者 には 、 こ の立 場 の

間 拘留 され た。 二 人 は、 自 分達 の学校 の女 生徒達 をデ モ の中 から連

こう いう 例 は、 現 状 況 の危 機 的 性格 を示 し て いる。 ソウ ル では、 少 な くと も 三度 、高 級 官吏 や文官 代 表 によ る非 公式

談 に際 し て、 現 実 に行 な わ れ て いる残虐 行 為 が 取 り上 げ ら れた 。 モ

新 聞 にあ る と おり 存在 しな か つた事 にな つて いる と語 つた。 引 き続

一連 の残虐 行 為 が実 際 行 な わ れた と信 じ て い る が、 ﹁公 式 ﹂ に は 、

私 的な 会話 の際 に、山 縣 氏 (ソウ ル ・プ レス の編 集 長 ) は、 自 分 は

ト教 の伝 道 に関 し ても私 立 学校 で のキ リ スト教 教育 にお いても存 在

読 者 も す で に気 づ かれ た よう に、 過去 にそ の よう な自由 は、 キリ ス

保 す る ため に凡 ゆ る可 能 な圧 力 を然 る べき筋 に加 えね ば なら な い。

行 政 改革 が許 され るなら ば 、 そ の時 は朝鮮 に於 け る宗教 の自由 を確

我 々が未 来 を展 望 す る なら ば次 の事 は指 摘 す る ま でも な い。若 し

日常茶 飯 事 のよう に起 る のを知 る ことは憤 まん遣 る かたな い。

いて の会 見 で、 関 屋氏 は、 アヴ イ ソン師 とヴ ェルチ司 教 に、現 在 と

証 拠書 類Ⅲ

し な か つた。

フ ェ ット師 は、 目撃 し た個 人的 な経 験 を語 つた 。 モフ ェット師 と の

られている ﹁ 寛 大 な﹂ 鎮 圧 法 は、 近 い将 来厳 し い手段 と 換 え る予 定

Sh) in のm 最u 近n 版 の社 説 の訳 文 を 次 に 掲 げ よ

現 地 の日本 語新 聞 が 、 この情 勢 をどう 取扱 つたか の見本 とし て朝

であ る と言 明 し た。ヴ ェルチ司 教 は関 谷 氏 に、 そ の関 係 で多 数 の流

鮮 新聞 ( Shosen

血 事件 が起 れ ば、 西洋 諸 国 の共 感 はな く な る 一方 だ ろう と断 言 し た。 宣 教師 達 は、 こう いう会 談 は いく ら続 け ても得 る所 はな く 、我 々 の

で は、殆 んど考 えら れ な いが) でも な いかぎ り、 総督 府 の改革 が若

功 の望 み はな いよう だ。 と いう の は、国 際 的 な干 渉 ( 今 の国際 状 勢

万朝 鮮 基督 教徒 の大 部 分 は 日韓 併合 を好 ま ず 、自 由到 来 の機 会 を 狙

多数 おり 、朝 鮮 人 の心 を惑 わ せ、民 主主 義 の種 をま いて いる 。三 十

宣 教師 が検 束 さ れ取 調 べ を受 け て いる 。宣 教師 の中 に は軽 率 な者 が

暴動 を起 した のは彼 ら で あ る。暴 動原 因 の調査 のた め、 二 、 三人 の

﹁朝 鮮 人 の心 を煽動 し た のは アメリ カ の宣教 師 の罪 であ る。 こ の

う。

干 行 な わ れ る か、将 来 あ る程 度迄 の自 治 を許 さ れ るか ぐら いが、 獲

独 立運 動 の成 否 に つ いて の我 々の抱 い て いる私 的 な判 断 で は、 成

立 場 を 切 り崩 す為 に行 な われ て い ると考 え て いる。

得 でき る最 大 限度 であ る 。日 本 が自 治 を許 可 す る可能 性 は、彼 ら が

つて い る。

る。彼 等 は ︿民族 自 決 ﹀ に関 す るウィ ル ソン の声 明 を た て に、宗 教

徒 の学 校 に入 り さ えす れ ば朝 鮮 人 が言 いた い放 題 自由 だ と考 え て い

宣 教 師 の連 中 は古 い朝鮮 と現在 の朝鮮 を同 じ よう に考 え 、基 督 教

全 く心 を 入れ か え 、日 本軍 部 が打 倒 さ れな いかぎ り 、皆 無 に等 し い。 そ し て勿 論 、 反 乱 が起 つても 、 そ れは完 全 に失 敗 に帰 し、 得 る所 は 何 もな く終 るだ ろう 。 こう し て考 え て いく と 、我 々は失望 す る。 我 々は 、政 治 に干 渉 す

宣教 師 は他 の国 の自 由 な習 慣 を 、ま だ完 全 に文 明 化 し て いな い朝

のかく れ み のを使 つて民 衆 を煽 動 す る のであ る 。

人 々が 、残 虐 に、乱 暴 に扱 わ れ た り、無 差 別 に射 殺 さ れ たり す る の

の騒擾 に参 加 し た こと は、運 動 が宣 教 師 に由 来 し て いる こと の証 明

鮮 の民 衆 にあ ては め よう と し た。 キ リ スト教 学校 の女学 生 ま で が こ

スト教 徒 達 を 弁護 する いわれ も な い。け れど も 、無防 備 、 無抵 抗 の

る意志 は毛 頭持 つて いな いし 、革 命煽 動 計 画 に故 意 に参 加 し た キ リ

を傍 観 し て いな け れば な ら な いと か、 こう いう事 件 が 、全 国各 地 で

であ る 。 暴動 の陰 に、指 揮 棒 を 振 つて いる幽 霊 が 見 え る。 こ の幽霊 は実 際

そ れ は宣 教 師達 と天 道 教 の首領 で あ る。 これ ら宣 教 師

が い て、彼 等 は多 数逮 捕 さ れ た。 こ の日 は日 本 の消 防 夫 が、 鳶 口を

三 月 四 日 午後 十 二時 三 十分 頃 、 朝鮮 人 は再 び大 き な万 歳 の叫 びを

持 つて現 れ た が、 だれ も ひ ど いけ が は し な か つた 。

れな のか ?

憎 む べ き悪 意 にあ ふ れ、 凶悪 であ る。 黒 衣 を ま と った こ の幽 霊 はだ

し用 鳶 口を持 ち 、 又 あ る者 は鉄 棒 、 あ る者 は 固 い木 や松 の棒 を 、あ

れ こん で い つた 。幾 人 かは つるは し の柄 を持 ち 、他 の人 は長 い火 消

る者 は 柄 の短 いかぎ 棒 を持 つて いた 。彼 等 は 群衆 の中 に突進 し 、棍

発 し た 。喚 声 を聞 いた 日本 人 消 防 隊 は 、棍 棒 を持 つて群 衆 の中 へ暴

料 のた め に身 売 り し た のだ 。 そ し て へび のよ う に腹 ば い にな つて朝

棒 でデ モ隊 の頭 を打 ち つけ、 あ ち こち で鳶 口 でひ つかけ て 、 たち ま

達 は アメ リ カ から来 て いる 。彼 等 は年 俸 三 〇 〇 円 ほど のわず か な給

鮮 には い広 が つ て いる 。彼 等 の知 識 ・性 格 ・気 質 に つい てよ い事 は

Ky )u とsい a うeあ る若

い学 生 が いた 。 そ の兄 は警 官 であ つた 。彼 は非 常 に痛 そう な悲 鳴 を

こん な 目 に あ つた人 の中 に崔 奎 瑞 (Chai

隊 に より 警察 に連 行 され た 。

ち のう ち に多 数 の人 が負 傷 し、 血 が〓 を伝 つて流 れ落 ち るま ま消 防

何 も 言 わ れ て いな い。 これ ら神 の使 徒達 は た だ金 に餓 え 、腹 い つぱ い食 べ て、自 分達 の 家 の周 辺 にす わり こん で い る ので あ る。 世 界 の悪 事 はす べ て こ のよ

あげ て いた 。頭 は左 側 の恐 し い傷 のた め 一方 の側 に ぶら 下 が り 、血

う な 人間 の屑 から始 ま る の であ る 。彼 等 は こ の卑 劣 な事 件 を計 画 し 天 道 教 と 同盟 を結 ん だ 。 これ ら の事 す べ てを 考 え る と、 宣教 師 達 は

によ る陳 述)

ず られ て い つた。 頭 部 の横 に猛 烈 な 裂撲 の跡 があ り 、顔 は 一げ き に

もう 一人 の男 は、 二 人 の日本 人 消防 夫 に よ っ て警 蔡 署 の方 へ引 き

家 に帰 され た 。

は顔 を 伝 つて流 れ落 ち て いた。 こ の学 生 は 二、 三 日し て危篤 状 態 で

皆 憎 む べ き畜 生 であ る 。 何 故 新 聞 に公 に謝 罪 文 を 出 さな い のか。 ジ ョン ・ト ー マス(Jon h Ｔhoma )s が あ の よう に残 酷 に襲 撃 さ れ た のも 無 理 は な い。 だ が 彼

(︱

等 は決 し て彼 を悪 い奴 と は信 じ な い のであ る。 ﹂ 証 拠 書 類Ⅳ

や りと ぶ ら 下 が つて いた 。彼 も又 、 そ の痛 み にう め い て いた 。 この

一九 一九年 三月 二 日 の夜 と 三 月 三 日 の早 朝 、咸 興 (Hamheu )ng よ って左 側 が形 を失 な い、 そ こから 血 が流 れ て いた。 左 足 も ぐ ん に の町 で何 一つデ モが起 き な いう ち に、基 督 教 学校 の幾 人 か の学生 と

学 生 で朴〓 珍 (Fak

HaKu )s とuい nつ gた。

Yi) ch とi いnう 。彼 の頭 骸 骨 は相 当 ひど く砕

警 察 署 に引 き ず ら れ て行 つた もう 一人 は 、非 基 督 教 学校 から 来 た

名 は蔡 学 聖 (Chai

受 け た後 、 罪 科 を被 せ る こと は でき ず 、警 察 から 釈放 さ れ た。彼 の

男 は キ リ スト教 徒 で、 年 は 五十 歳 位 だ つた。 数 日間 、病 院 で手 当 を

三 日 の月 曜 日、 商 店 街 は警 察 から閉 店 を強 要 さ れ た と いう 。 こ の

先 生 一人 が逮 捕 され 、警 察 署 に連 行 さ れ た。

た め たく さ ん の人 々が 本通 り に集 ま つた 。群 衆 の中 のだ れ かが ラ ッ パ を吹 い た。 す ると これ に答 え て群 衆 は ﹁ 朝 鮮 独 立 のた め に万歳 三 唱 ﹂ と叫 び、朝 鮮 の旗 を振 った。 町 の方 々 の学 校 から集 ま つた 学 生

こ の同 じ日 、少 く とも 七 人 の朝 鮮 人 の男 と幾 人 か の女 が負 傷 し 、

か れ、 二、 三 日後 に明ら か に瀕 死 の状態 で友 人 の家 に送 ら れた 。

痛 ま し い状 態 で警 察 署 に連 行 さ れ た。 こ のよう な 暴 行 が演 ぜら れ て いる時 、警 官 と憲 兵 は逮 捕 に加 わ ら な いよう に見 受 け ら れ た。 そし て た だ日 本 人 消防 隊 が棍棒 を ふ る い、

た婦 人 が いた。 死 ん だ人 達 や傷 つ いた人達 が血 を 流 し のたう ち ま わ

る のを 見 て、 朝 鮮 人 は非 常 に怒 り 、憲 兵 に石 を投 げ つけ た。

四 人 の朝 鮮 人 が 咸 興 の 近 く の崇 徳 ( Sungd) oで k殺 され た と報

こ の数 日 の間 に逮 捕 さ れ た人 々は相 当 な 数 に の ぼ つた が、 そ の中

告 さ れた 。

に は、 かな り たく さ ん の指 導 的 キ リ スト 教徒 が は い つて いた。 これ

は、 三 月 十 五 日ま で に咸 興 と そ の近 辺 で起 つた事 の要約 で あ る。

私 は上 に述 べ た こと のう ち、 三 月 四日 の目 撃者 でし た 。

見 た所 、朝 鮮 人 の抵抗 は何 も な か った。彼 等 は棒 切 れ を持 ち 上 げ

朝 鮮 人 を逮 捕 す る のを護 衛 し て いる だけ だ つた 。

証 拠 書類Ⅴ

残 虐 行 為 に関 す る公表

る事 も、自 分達 を 守 る た め に石 を投 げ つけ る事 も しな か つた し、 日

三月 六 日 、咸 興 (Hamheu )nの g店 はま だ 閉 ざ さ れ た ま ま で、

本 人 に対 し て悪 態 を つく こと さえ し な か つた 。

兵 分遣 所 を 訪 ね て、 朝 鮮 は独 立 を 宣 言 し た、 だ か ら

)

三月 のデ モ の最 初 の頃 に、二 、 三 百人 の群 衆 が黄 海 道 (Whanghai)

、原 文 は (Suna ) Uと bあ る が該 当 す 遂安(編る者地註名 な し 、恐 らく 遂 安 邑 の誤 植 であ ろ う

(︱ によ り署 名 され た原 文)

そ のため非 常 に たく さ ん の人 々が通 り に出 て いた 。家 畜 市場 の近 く

の遂安 憲

で 万歳 の声 が再 び お こ つた 。す ると 、 こ れを 聞 いた 日本 人 消防 隊 が、 又棍 棒 を持 つて突 進 し た 。幾 人 かは棒 で打 た れ逮 捕 さ れ たが 、 そ の

き み ら は出 て行 つてく れ 、 と 告げ た 。憲 兵 は、 も ち ろ ん朝 鮮 が独 立

彼等 に発 砲 し 、 五人 を 殺 し た 。他 の幾 人 か は傷 つき 、牢 獄 に投 げ込

を獲 得 し たな ら出 てゆ く が 、 し かし そ の前 に ソウ ルから 命 令 を受 け

ま れ た 。あ と で 一人 の老 人 が朝 鮮 人 に対す るや り 方 に対 し て抗 議 に

Eung ) Kが wa いnた。 彼 は棍 棒 で後頭 部 を打

二 、 三日 後 、信 頼 す べ き情 報 に よる と 、咸 興 から 十 マイ ルば か り

行 つた 。 こ の老 人 を憲 兵 は 射 殺 し た。彼 の妻 がや つて来 て死 体 を見

た れ 、瀕 死 の状 態 のま ま 、警 察 に連行 さ れ た。 こ の時 も 朝 鮮 人 は、

の所 で、 市 の日 に、 朝 鮮 人 は咸 興 でし た よう な デ モ の喚 声 を あ げ

つけ 、 そ の側 に坐 り泣 き 悲 し ん だ。 これ は朝 鮮 の習 慣 な のだ。彼 女

中 に辺 応観 (Pyon

た と言 う 。彼 等 は警 官 に邪魔 さ れず に万 歳 を 叫 ん だ。 警 官 は 二、

は 静 かにす る よう言 わ れた が、従 わな か つた の で、彼 女 も 又殺 さ れ

る 必要 があ る と答 え た。群 衆 は こ れ に満 足 し て去 つた。 お よそ 二時

三 親 切 な言 葉 を語 り かけ 、 皆無 事 家 に帰 つ た。 三 月 十 三 日 、新 興

た 。 そ の日 かあ る いは そ の次 の日 の朝 、 こ の夫 婦 の娘 が分 遣 所 に行

石 も棍 棒 も持 た な か つた し悪 態 を つく様 子 さえ な か つた。数 日後 辺

(Sinhe) un のg 朝 鮮 人 が市 の日 に祖国 のた め に万歳 を叫 んだ と も

間後 に、も う 一つ別 の群衆 が来 て、 同 じ要 求 を し た 。今 度 は憲 兵 は

報 告 さ れ た。警 官 は無 防 備 の群 衆 に向 つて発 砲 し、 四 人殺 さ れ 四人

つた が こんど は滅 多 切り に され た。 負傷 し牢 獄 に投 げ こま れた 人達

は無 実 と な つて、 し かも包 帯す ら されず 家 に帰 さ れ た。

傷 ついた。 殺 さ れ た中 には 、 そ の時頭 に水 がめ を乗 せ て通 り か か つ

の た め恐 し い渇 き から自 分 の尿 を飲 んだ と言 つ て いる 。 二 日後 に彼

は 、水 は 一滴 も与 えら れず 、少 量 の米 だ け で 二 日間 留 置 さ れ た。 そ

人 は 七 本 の歯 を へし折 ら れた 。 あ る傷 つ いた 男 の母 は警 官 に向 い、

な いと し ば しば 女 達 を打 ち 、 髪 を持 つて引 きず り 回 した 。 一人 の婦

を受 け な か つた の で脱 疽 が始 ま つた。 一人 の男 は 太 も も に脱 疽 のひ

の遂 安・ 鉱 山 会 社 の病院 に連 れ て行 かれ た 。彼 等 の傷 は適 切 な処 置

め た 。歯 を打 ち 折 ら れ た婦 人 は 、 そ の加 害 者 が誰 で ある か指 し 示 す

息 子 を再 び刺 した 。 人 々が知 事 に抗 議 す ると 、知 事 は遺 憾 の点 を 認

め、 こ の警 官 は彼 女 の家 に行 き 、負 傷 し部 屋 に ね て い る の に、 こ の

等 は憲 兵 に連 れ出 され て 、幾 人 かは ト ゥ ルミ チ ャ ン (Tulmich )anも gし 彼 女 の息 子 が死 ん だら 、 息 子 のか た き はき つと取 ると 言 つたた

ど い傷 があ つた。 も う 一人 は傷 を受 け た後 ほ つ てお いた ので毒 がた

斑石 ( Pan

こと が で き た。 S) uに kて

て い かれ た 人達 のう ち 、 一人 は 三 十 九歳 位 、 残 り は 六十 歳 以 上 だ つ

ま り 、 腕 を肩 から 切 つて も ら わな く ては なら な か つた 。病 院 に連 れ

つて死 体 の山 から は い出 す事 が でき た 。彼 等 が果 し て 生 き残 つ たか

た。 五 十 六 人 のう ち 五 十 三人 が殺 され た 。 そし て三 人 だ け、 後 にな

そ れ から彼 等 の側 に行 き 、 ま だ生 き て いる者 を 全 部銃 剣 で突 き 刺 し

内 に 入 ると 、憲 兵 は 門 を閉 め塀 の上 に のぼ つて、 皆 を射 ち倒 し た。

が憲 兵 分 遣 所 に来 るよ う いわ れ て でか け た。 彼 等 全員 が憲 兵 隊 の構

三 月 の上 旬 、孟 山 で民衆 が独 立 万 歳 を叫 んだ 後 、 五十 六 人 の人 々

孟 山 (Maungs )aに nて

に壊 さ れ 、衣 類 は焼 か れた 。 数 人 が逮 捕 さ れた 。 五 十 ∼六 十歳 位 の

学 校 の先 生 の家 も 押 し 入ら れ、 衣類 の入 つて いる タ ンスは こなご な

て、銃 や棍 棒 で打 た れ た。 一人 の男 は マ ッチで や け どを さ せ ら れた 。

書 ・讃 美 歌 集 を壊 し た 。五 人 の男 と 一人 の女 が着 物 を全 部脱 が され

ど 全部 割 つてし ま つた 。又 、 ラ ンプ や説 教 壇 を 破 壊 し す べ て の 聖

の二 十 な いし 二十 三︱ 五 の窓 のガ ラ スのう ち 、 三枚 を残 し て ほと ん

き倒 し 鐘 を壊 した 。彼 ら は鐘 の舌 や 又 そ の他 の方法 を用 いて 、建 物

る。 三 月七 日 に独 立 を要 求 す るデ モがあ つた 。兵 隊 がき て鐘 楼 を 引

る斑 石 を訪 ねた 。 お よ そ五 十軒 ば か り の村 はず れ に教 会兼 学 校 があ

今 日 、 一九 一九年 三月 二 十 九 日 、私 は 平 壌 の東 方 十 六 マイ ルにあ

ど う かは 知 ら れ て いな い。信 用 あ るキ リ スト教 徒 の婦 人 が数 日 の旅

た。

行 を し た 後 、外 国 の友達 の所 に行 つて以 上 の よう な陳 述 をし た。 そ

され 三 月 二 十 六日 頃 に死 ん だ。 三 月 二十 四 日、兵 隊 が教 会 のあ る長

編g 者註 Pyen Ya)に ng あ る男 は平 壌 (Kyeny) a( n 連 行 さ れ 、打 擲 の誤 植 と思 わ れる

み る から に 明 る そう な顔 をし た 彼 の妻 を連 れ て行 つた。 兵 隊達 は 二

老 を 探 し に 近 く の村 にや つて来 た 。 だ が彼 を発 見 できず 三 十歳 位 の

安 州 (Anj )uにて

の真 実 性 は疑 う べく も な い。

三月〇 日 の夜 、 人 々は 独立 を求 め万歳 を叫 ん だ が何 等 暴 力 は 使 わ

せ よう と し た 。 が、彼 女 は言 わ な か つた 。教 会 の指 導 者 達 が逃 げ て

歳 の幼 児 を抱 いた 彼 女 を近 く の森 に 誘 い、夫 がど こに いる のか 言 わ

な か つた。 し か し警 官 と憲 兵 は彼 等 に発 砲 し、 七 人 殺 し 沢山 の人 を

は 町 のす べ て の家 を廻 り 、デ モに参 加 し た 人達 を 探 し た 。発 見 でき

傷 つけた 。 これら の人達 は 地方 病 院 に運 ば れた 。 後 にな つて、 警 官

女 を ま る裸 にし て容 し やな く打 ち す え た 。今 日私 は そ の婦 人 と会 つ

し ま つた の で彼 女 が知 ら なか つた の は無 理 も な い。 し か し兵 隊 は彼

つ て来 た。 彼 等 は我 々を つかま え て打 ち 、情 け容 し や なく けり 、説

と 、 ライ フ ル銃 を かか え た兵 隊 四人 が、 数 人 の警 官 を 従 え て駈 け寄

明 には 耳 を か さず警 察 署 に連 行 し た 。途 中 で私 は、 私 を ひ きず り 回

け ら れ た。 そ の上 傍観 し て いた たく さん の日本 人 や 朝鮮 人 の群 衆 の

し ま つた。 私 はそ れ を拾 おう と努 力 した が、顔 をな ぐ ら れ 、打 た れ、

し て いる警 官 に、 私 の通 行 証 と 今 月 十七 日 ソウ ル警 察 で発 行 され た

た が 、打 た れ て体 が こわ ば り 、 いま だ に痛 み を訴 え て いた。

等 の言 に依 れば 、 ﹁非 常 に険 悪 な情 勢 ﹂ だ つた そう だ 。人 々は午 後 、

許 可 証 を見 せた が 、彼 は それ を調 べ る かわ り、 地 面 に た た き つけ て

宣 教 師 達 の到 着 を 待 つて いた の で はな く 、午 前 十 一時 に 日曜 学 校 に

中 か ら 一人 の日 本 人 が出 て来 て 、人 の腕 程 も 太 い

一九 一九 年 三 月 三 十 日 、 日曜 日 に︱師 と︱ 嬢 は江西 に行 つた 。彼

集 ま つた だ け だ つた 。 二 十 五人 位 で祈 り を捧 げ て いる と兵 隊 が入 つ

一人 は顔 を なぐ ら れ 、傷 が でき 血 が流 れ て いた。 警 察署 に着 いた時 、

私 を打 ちす え た 。 私 の二人 の朝鮮 人助 手 は 、非 常 に残酷 に打 た れ 、

江西 (Keng ) Sに yo て

て き て四枚 の窓 ガ ラ スに銃 を突 き 刺 し 、管 理 人 を打 ち 、 四人 の男 と

長 い重 た い棒 で

三人 の女 を逮 捕 し た 。 これ ら逮 捕 され た者 は、 だ れ 一人 役 員 では な か つた。 な ぜ な ら役 員 は す べ て逮 捕 され る か、 と つく に逃 げ てし ま

から 一人 で別 室 に連 れ て行 か れ た。 私 は警 官 と おぼ し き 一人 の朝 鮮

私 は警 官 が再 び私 の助手 を 平 手打 ち にし 、 け る のを 見 た。 私 は そ れ

人 に抗 議 し、 私 の通 行証 は見 つか る だろ う か と たず ね た。 それ は 五

つて いる か だ つた から で あ る。

一九 一九 年 三 月 十 九 日 、水 曜 日 、私 は江 景 (Kok) eの i朝 鮮 人 宣

証 拠 書類Ⅵ

て来 て 、私 は朝鮮 人警 官 の通 訳 で話 を し た 。署 長 は私 に山 ほど の質

時 三 十 分頃 持 つ て来 てく れた 。 そ れ から警 察 署 長 (日本 人 ) が 入 つ

(︱ に よ る陳 述 )

教 師 に、次 の日 江 景 に行 く 予定 で、東 洋伝 導 協 会 の私 が監 督 し て い

せ る朝鮮 人 の助 手 と 共 に 、私 は江 景 に着 いた 。 そ こ の宣 教 師 は 予定

一九 一九 年 三 月 二 十 日 、木 曜 日 、午 後 三時 頃 、 日本語 を 自由 に話

た 。朝 鮮 人 警 官 は 、五 人 の青 年 はす でに取 調 べ ら れ 、外 人 が 町 に い

て いた側 を た だ走 り過 ぎ て行 つた青 年達 と私 と は 関係 がな いと言 つ

ま だ群 衆 が外 に いる の で、 私 は こ れを拒 ん だ。 私 は署 長 に私 の立 つ

問 を し 、 そ れ から悪 か つた と わ び て、私 に ホ テ ル に帰 る よう頼 ん だ。

され て いた私 の訪 問 を 、す でに警 察 に通 知 し てあ つた 。 我 々は 日本

た事 さえ知 ら な か つた と言 つて い ると話 し た。

る財 産 を見 てき た い旨 、電 報 を打 つた。

人 の ホテ ルでお茶 を飲 み 、午 後 六時 三十 分 に夕食 を持 つ てき て く れ

ホ テ ル から 運 ば れた 袋 入 の食 物 を 食 べ た後 、 八時 十 五 分 に警 察 署

で書 か れた 二枚 の書 類 を持 つて来 て、私 に署 名 し てく れ と頼 ん だ。

長 は再 び悪 か つた とあ や ま り、 間 違 いだ つた と言 つた。彼 は 日本 語

と頼 ん だ。 そし て四時 頃 、 私 は 宣 教師 の家 と教 会 を調 べ に行 つた。 そ し て少 し ば か り の改 造 を し よ う と戸 外 に立 ち 地所 を 調 べ て いる時 、

私 は何 の書類 か わ から な か つた の で、 そ れ を拒 ん だ。 私 の助手 はす

若 い青 年 が五 人 ば か り ﹁万 歳 ﹂ を叫 びな がら丘 を駈 け降 り て ゆく の を 見 た。 我 々は そ れ以 上 の事 を考 え な か つた 。し かし 二 、 三 分 す る

五 分位 、 彼 等 は私 にそう す るよ う さ んざ ん勧 め た が 、私 は署 名 は絶

釈 放 し てく れ る のだ と言 つて、私 に署 名 す るよう 頼 んだ 。 お よ そ十

で に書 類 に署 名 し 終 つて、 私 の方 に や つて来 て 、署 名 し た ら警 官 は

て いな か つた。 彼 は三月 五 日 に病 院 に来 てす ぐ 治療 を受 け た。

宗 教的 信 仰 は持 つて いず 、 国内 国 外 を 問 わず 、 ど この教会 に も属 し

分 を逮 捕 し更 に虐 待 す る のが こ わ い のだ と答 え た。 こ の男 も特 別 な

壌 病 院 に行 かな い のか とたず ねら れ ると 、 そ こに居 る日本 人 が 、自

こ の男 も や はり 脚 を撃 た れ た が、 それ は右 足 だ つた。彼 は、 何故 平

Nam )S 。an

二台 の人 力 車 を呼 び にや り、 二 人 の警 官 に護 衛 さ れ て駅 に行 き、 太

(3) 坡 州 (Pai )j かu ら来 た 二十 七歳 の金 南山 (Kim

対 に いや だと言 つて拒 ん だ。 そ の後 、列車 が八時 四 十分 に出 る の で、

田 (Taid )e ゆnき の列車 を つかま え、 そ の地 で私 は夜 を あ か し た。

て倒 れた 。朝 鮮 人 は暴 力 を用 いな か つた し、 武器 は棒 切 れも 石 も も

人殺 し 三 人傷 つけ た。 彼 は他 の人 達 と逃 げた が 、弾 丸 が肩 にあ た つ

け ると 、 日本 人 は何 回と なく 発 砲 し 、 ( 彼 の知 つて い る 限 り で) 四

隊 が現 れ た。 日 本 人 だけ が ライ フ ル銃 を持 つて いた 。群 衆 が叫 び続

を 上 げ て いた 。 ま もな く 六人 の日 本人 と 二人 の朝 鮮 人 から な る憲 兵

U )n 地g 方 の市 に多 く の隣

り衆 と出 かけ た 。 そ こに は 一千 人位 の群 衆 が集 ま り独 立 万歳 の叫 び

彼 は市 の日 に村 から コン ・ウ ン (Kong

セヴ ラ ン ス (Sever) a病 n院 ce の二十 二人 の朝 鮮 人

証 拠書 類Ⅶ

In ) はO 左k

負 傷者 の話 (︱ によ る訪 問 ) 一九 一九年 三 月 二 十九 日 (1) 安 州 (Anj )u から来 た十 九歳 の学 生李 仁 玉 (Ri

だ。 そし て憲 兵 分遣 所 に近 づ いた時 、中 から 七人 ほど憲 兵 が現 れ群

共 に、 多 分 四千 人位 だ つた ろう 、あ る群 衆 に加 わり 独 立 万歳 を 叫 ん

た な か つた。 こ の男 は宗 教的 信 仰 は全 く なく 、 い かな る教 会 にも協

の脚 に弾丸 を受 け負 傷 し て いた。 三 月 二日 、彼 は他 の多 く の学 生 と

衆 に発 砲 を し始 め た 。何 回 か発 砲 され て、 八 人 の朝 鮮 人 は殺 され 二

知事 庁 舎 の前 で 、大声 で独 立 万歳 を叫 んだ 。 こ れを聞 いて、憲 兵 や

彼 は 三月 二十 三 日 に知 事 の いる 町 に行 き 、数 百 人 の群 衆 に加 わ って 、

Myen )Mは a黄 n海 道 に住 ん で いる。

会 に も出 席 し て いな か つた 。

た 。 こ の若者 は地 方 の朝 鮮 人 病院 に行 つた が、 形 ば かり の治療 の後 、

警 官 が棍 棒 ・剣 ・銃 を持 つ て現 れ た。 彼 等 は群 衆 を目 がけ て突 進 し 、

(4) 二十 五歳 の高冕 満 (Ko

十 人 は傷 つ いた 。 ラ イ フ ル銃 は群 衆 を解 散 させ た。 だ が彼 等 は何 の

ソウ ルの キリ ス ト教 病院 に行 く よう に勧 め られ た 。彼 は そ こで適 切

暴 力 も用 いな か つた し 、石 や棒 は おろ か いかな る武 器 も も た な か つ

に着 き、 す ぐ に 入院 を許 さ れ、 レヂ の外 科 医 の手 術 を受 けた が そ れ

な 治療 を受 け る事 が出来 、弾 丸 は摘 出 され た。 彼 は 三月 五 日 ソウ ル

二十 人 あ る いは そ れ以 上傷 つけ た ので群 衆 は逃 げ散 つた。 こ の男 は

棍 棒 や剣 で沢 山 の人 を打 ち倒 し 、 ラ イ フ ル銃 で少 く と も三 人 は殺 し 、

日本 人病 院 に行 く こと を拒 み、 他 方 の朝 鮮 人病 院 に行 つた が、 医者

は彼 に何 も し て やれ な か つた。 医 者 は彼 に セヴ ラ ン ス病 院 に行 く よ

(2) 安 州 (Anj )u 郊 外 に住 ん で いる 六十 一歳 の農 夫 盧 正 允 (No

は 成功 だ つた 。彼 は宗 教 的 な信 仰 は全 然 持 つて いな い。

Cｈong

う に勧 め た。 彼 は 三月 二十 四 日 こち ら に来 てす ぐ に治療 を受 け 、現

Y )uは n上 に述 べ た 学 生と 同 じ群 衆 の中 に い た 。質 問 は 別

々 にな さ れた のに 、彼 の陳 述 は上 の学 生 の陳述 と ぴ つた り 一致 す る。

在 回 復 に向 つ て いる。 彼 は脚 の上 部 に弾 丸 の傷 を受 け た。 彼 は宗教

(1頭 0) に ひど いけ がを し た男 。彼 は事 件 に つ いて何 も話 が出 来 な

(11 ソ) ウ ルより 八 ∼九 マイ ルば かり 離 れ た高 陽 (Koya) n 出g身 、

か つた 。彼 は半 分意 識 不 明 の容 態 で寝 て いる 。

三十 六歳 に な る車 五健 (Cha

To) lは Sa

の憲 兵 (日本 人) によ り開 店 を命 ぜら れ た。 彼等 は これ を拒 み翌 日 .

(5)〓 島 (Duks )aか nら来 た 二十 三歳 の李 突釗 (Ri

的 信 仰 は持 たず 、 ど この教会 に も出席 し て いな い。

次 の よう に言 つて いる。 . 夕 方 、 三百 人位 の村 人 が集 ま り 、独 立 万歳 を叫 びな が ら そ の近 辺 をま わ った。 彼 等 は憲 兵 分遣 所 に来 て、暴 力

K )yは a左 m腕 の下部 に負 傷 し て

は全 然 用 いず に、 そ の前 で立 ち叫 び、 朝鮮 の旗 を振 った。憲 兵 は、

一人 の日本 人 と 一人 の朝 鮮 人 が現 れ て、 日本 人 が発 砲 し た 。 そし て

七 十 人 の青 年達 が村 の裏 山 に登 り独 立 万歳 を叫 ん だ。 地 方 の憲 兵 、

Oh

朝 鮮 人通 訳 を 通 し て、彼 等 に立 ち去 ってく れ と頼 ん だ。 こ の話 が続

この男 は足 に負 傷 を し た。彼 は、 朝 鮮 人憲 兵 も銃 を 持 つて いた がそ

に向 つ て発 砲 し た 。彼 の知 る限 り では 一人 殺 さ れ十 二 人 が傷 つ いた 。

乗 せた自 動 車 が到着 し た 。 そ し て突然 十五 人位 の憲 兵 が現 れ、 民衆

か な る教会 にも い かな る宗 派 に も属 し て いな か つた 。 た だ昔 天道 教

男 は、 以前 は地 方 の憲 兵 は 公正 で親 切 だ つた と言 つて いた。彼 は い

つたし 、朝 鮮 の旗 一∼二 本 の他 は石 も棒 切 れ も持 た な か つた 。 こ の

こ の男 が撃 たれ 、残 りは逃 げ去 った。 朝 鮮 人 は何 の暴 力 も 用 いな か

いた。 村 の店 は独 立 の希 望 に賛 意 を 示 し て閉 じ ら れ て いた が、 地 方

い て いる時 、 ソウ ル (三 ∼ 四 マイ ル離 れ て いる) か ら幾 人 か憲兵 を

れ で撃 つた か どう か わ から な いと言 つて いた 。群 衆 のす べ て は労 働

の集 会 に参 加 し て いた が、 最 近 は出 席 し て いな か つた 。 三月 二 十 八

Yang ) K出 o身 on の 五 十 四 歳 の 安 東 完 (An

A )n は鞘 付 の剣 で腕 を打 た れ、 地 面 に倒 れ ると 棍 棒 で打 たれ

も も たな か つた。 彼 は 三月 二十 八 日 に病院 にき て、す ぐ に治 療 を受

後 に起 つた 。朝 鮮 人 は暴 力 は 全然 用 いな か つた し、 棒 切 れ も石 ころ

解散 を 命 じ た が、 デ モ隊 はそ ん な おど し は こわ く な いと答 え た そ の

衆 を目 が け て突 進 し て き た。 これ は、憲 兵 が拳 銃 でお ど しデ モ隊 に

警 官 と 五 人 の銃 を持 つた憲 兵 と 二十人 の平 服 の者 ( 私 服 警 官) が群

そう 見 え た) がそ こに平 服 で たむ ろ し て いて、 す ぐ さ ま五 人 の騎 馬

兵 分 遣所 の前 で独 立 の叫 び を上 げ た。 幾 人 か の日本 人 憲 兵 ( 彼 には

た。彼 は次 のよ う に述 べ た 。近 辺 の者 五 百 人程 集 ま つて行進 し 、憲

Ｔong

︵12 高) 陽 郡 (Ko

者階 級 だ つた 。彼 は 入院 し、 翌朝 (三 月 二十 六 日) す ぐ に治 療 を受

Kai ) Tは o、 n病 g棟 が異 つて いる に も

日病 院 へ来 てす ぐ 治 療 を受 け た 。

(6) 同 じ村 の李 開 東 (Ri

け た。 こ の男 は ど んな 教会 にも ど んな 宗派 に も属 し て いな い。

C) hは a同 nじ g証書

Yunk)。P 彼aは k上唇 を

Tok

か かわ らず 、 上 の陳 述 を確 証 し た 。 この男 は脚 を 撃 た れ た。 (7) 同 じ 村 の三十 五 歳 の廉 篤 昌 (Yum

をし た 。彼 は腕 と脇 腹 を 撃 た れた 。無 宗 教 。 (8)同 じ村 の二十 一歳 の宋 栄 伯 ( Song

な い。 Yon )g 三十 I六 e歳 は至 近距 離 で撃 た れ重 傷

撃 ち ぬか れ て おり 、同 様 に上 の陳 述 を裏 書 き し た。 宗教 は信 じ て い

(9) 康容 礼 (Kang

を負 い、脚 を粉 々 に砕 か れ て いた。 彼 は 上 と同 じ報 告 を し た。 無 宗 教 。〓 島 出 身 。

棒 で ひ どく打 たれ てお り、傷 の細 部 に つ いて彼 か ら何 も報 告 を得 る

(17 十) 六歳 の成 永 (Sung

Yo )n はgヒ ュム ・ス ン ・里 (Hyum

(︱ に よ つて取 材 さ れ た陳 述 )

時 に死 ん だ。

事 は で きな か つた。 三 月 二十 九 日 の土 曜 日 に入院 し、 日曜 の午後 一 Kuang ) Un

Ch) an のg 市 に行 き 、多 分 五 百人 か六百 人 位 の人 達 と

︵13 安) 岳 (Ana )k 出 身 で七 十 二歳 の金 光 彦 (Kum

けた 。彼 は宗 教 的 信 仰 は何 も 持 つて いな い。

は温 井 (On 共 に ﹁万歳 ﹂ を叫 んだ 。憲 兵 隊 の隊 長 は彼等 に解 散 を勧 告 、数 人 を 打 ち 、罵 詈雑 言 を あ び せて彼 等 を侮 辱 した 。 これを 見 た群 衆 が押 し

大 部 分 は霧 散 し た 。 この若 者 は遅 れ てし ま い、 先 頭 の兵 隊 の銃 剣 で

歩 い て行 つた。 二 十人 の兵 隊 が彼 等 を散 ら し に や っ て来 た。群 衆 の

この少年 は、 男 や少 年 達 から な る群 衆 と 共 に、﹁万歳 ﹂を 叫 び な がら .

解散 し よう とし な か つた ので 、 二人 の日本 人憲 兵 と 二人 の朝 鮮 人憲

傷 を負 つた 。 それ か ら次 の兵 隊 が後 から 近 づ い て、 こ の若 者 の腹 に

Sun ) Li の川 のほ と り に住 ん で いた。 三 月 二十 三 日 の夜 十 時 頃 、

兵 が現 れて発 砲 し、 三人 殺 し 、沢 山 の人達︱ 多 分 二十 人位 だ つた ろ

銃 剣 を突 き刺 した 。右 腹 部 の切り傷 の深 さは 四 ∼五 イ ンチ もあ つた 。

寄 せ、何 の理由 が あ つて人 を殴 る のだ と たず ね、 逮 捕 さ れた 人 も数

う︱ を傷 つけた 。 そ れ で朝 鮮 人 は いき り立 ち 、 分遣 所 に石 を投 げ た。

彼 は フ ー ン ・サ ン (Huun San) g学校 三年 の学 生 だ つ た。 彼 に は

人 いた ので、 憲 兵分 遣 所 に彼 等 を釈放 し てく れ と要 求 し た。 群 衆 が

に行 こう と し た が鎮 南 浦 (Chinna) mで p捕 oえ ら れ、 手 を縛 ら れ 、

憲兵 は塀 の後 から撃 ち続 け た 。 この男 は肩 を撃 た れ た。彼 は ソウ ル

Ki

Moo )内 n のA 者n 。

Han ) D 。oソ mウ ル東 小 門 (East

S) eo のu セl ー ・キ ・モン ・ア ン ( See

(18 三) 十 二歳 の李 漢 東 (Yi

ん の二、 三 回行 つた だ けだ つた。 そし て母 は信 者 で はな か つた 。

長 老 教 会 に出 席 し て いる祖 母 が 一人 あ つた。 だ が彼 自身 は そ こに ほ

Ryung で も U起 bき た 。 だ が彼

打 た れ て侮辱 さ れ、 だ れ が セヴ ラ ンス に行 けと 言 つた かに つ いて質 問 され た。 これ と同 じ 事 が Chai

が日 本 人病院 に行 く よ う言 われ た あ と、憲 兵 たち は彼 が おど し に の

Yun ) P 。o 〓k 島 出 身 二十 一歳 。彼 は 顔 を 撃

Syum

M) y。 uト nゥ gク ム

( Tukum) で約 五 百人 の群 衆 と共 に武 器 を持 たず に出 かけ た 。﹁万

(19 精) 米 屋 で 三十 三歳 の馬 善 明 (Mi

た つた。 彼 は多 分片 目 が失 明 す る だ ろう 。

﹁万歳 ﹂ と叫 ん だ。 軍 人 が や つて き て彼 等 に発 砲 し 、 一つが彼 にあ

三 月 二十 二日頃 、 数 百人 の人 々が石 も棒 切 れも 持 た ず に出 か け て

らな い事 を 知 つて彼 を 釈放 し た。彼 は ソウ ルに来 てすぐ 助 け ら れた 。 Ｇate

(14 宋) 潤福 ( Song

彼 は長 老教 会員 であ る。

た れた 。弾 丸 の半 分 が上 あご 骨 の後部 から と り だ され た。〓 島 出 身

Nak )S はa手 w足 をも ぎ取 ら れ 、全 く ひど い

歳 ﹂ を叫 ぶ。 す る と 四人 の憲 兵 が そ の場 に現 れ て発 砲 し、 一人 殺 し

︵15 具) 洛 書 (Koo

の他 の者 と同 じ 証言 を し て いる。

状態 で入院 し、 二時 間 後 に死 ん だ。 彼 か ら は詳細 な説 明 は得 て いな

の会 員 でも なく 、 又天 道 教 の会 員 でも な い。彼 は 一発 の弾 丸 で両 足

そ の他 八 人 を傷 つけ た。 そ の中 の 一人 が彼 であ つた 。彼 はど の教 会 Nam )K はe 棍e

い。 (16 坡) 州 (Pa) j出 u身 で 二十 二歳 の李南 基 (Ri

を撃 ち ぬ かれ た。

に群 衆 の喚 声 に加 わ った。無 宗 教 。

Chun

に行 つた 。無 宗教 。

Yang

Kun,,Chi

(4)朴 雲 楽 ( Pak (Ko

San

Myen

S) y出 en 身 Tal

to ) Mの y人 eで n四 ,面 To (t Sa ang M) yK ei n

︹マ マ ︺

Yun ) Nは ak 二十 五歳 で高 陽郡 知 道 面 土堂 里

こ の男 は脚 を撃 たれ た が、 かろ うじ て、 ひ そ かに セヴ ラ ンス病 院

向 け て発 砲 し た 。九 人 が殺 され 沢 山 の人 が傷 ついた。

わ な か つた。朝 鮮 人憲 兵 は空 に向 け て発 砲 し、 日本 人 憲 兵 は群 衆 に

Sye) nはN ソa ルn モ (Solm )oの o 市 の

の二十 七歳 の安 善南 (San

(3) 宝 川山 面 先達 里 (Po

日 に そ の市 に行 き 他 の二百 人 の人 達 と 共 に ﹁万歳 ﹂ を 叫 ん だ。憲 兵

Yung)H はe 坡u 州i 郡 に住 ん で

いる。 三月 二 十八 日 午 後 一時 、﹁万歳 ﹂ を叫 ぶ 四 百 人 の群 衆 が日本

が出 てき て警告 を発 し 、市 に入 る な、 と 人 々に叫 んだ 。 だ が群 衆 は

(20 三) 十 四歳 の鄭 永 煕 (Chung

人憲 兵 に ぶ つ かり、 憲 兵 の発砲 によ つて八 人 が殺 され た 。彼 等 は何

ど ん ど ん進 ん で行 つた 。彼 等 は棒 切れ も石 も持 たず 、暴 力 は全 く 使 Yung )K はuソ nウ ルより 六十 五 キ

等 暴 力 を用 いな か つたし 、 石 で武 装 す る事 さえ しな か つた 。 こ の男

(21 四) 十 二歳 の兪 永 健 (Yu Sa) n長 老 Le 教e 会 の指 導 者 で あ つ

は首 を撃 ち ぬ かれ た。

ロ離 れ た坡 州郡 の新 山 里 (Sin

た。 一千 人程 の群 衆 で、素 手 で ﹁万歳 ﹂ を叫 ん だ 。彼 は 日本 人 の憲 兵 に撃 た れた 。彼 等 は追 い、 走 り な がら 撃 つた。 三 人殺 さ れ三 人傷 ついた 。 こ の男 は首 す じ を撃 ち ぬ かれ た。

教 会 の信 徒 であ つた。 彼 は 三月 末 に多 く の村 民 と共 に 、暴 力 に訴 え

Ju ) でU 三b 十四

Chun ) Mは y五 u∼ n六 百 人 の群 衆 と 共 に

歳 の農 夫 、具 銓冕 (Koo

(22 三) 月 二十 七 日 の午 後 一時 に広 州 邑 (Kwan

出 かけ た 。憲 兵 は発 砲 し 、 こ の男 はあご を撃 た れ、 あ ご骨 は大 部 分

か尋問 し た。 こ の人 は ﹁は い、叫 びま し た。 し か し あな た方 の命 令

sて i、一 戸 一戸訪 ね、 居住 者 が先 日 の 一件 で ﹁万歳 ﹂ と 叫 ん だ かど う

も 紛糾 もな か ったが 、 五 日後 に ソウ ルか ら沢 山 の憲 兵達 が や っ て来

す る よう 命 じ た。村 民達 は命 令 に従 つた 。 そ の日 は、 何 の暴 力 行為

て ソウ ル から派 遣 さ れ、 村 民 に万歳 の呼号 と デ モを やめ て解 散 帰宅

Ch) u出 n 身 で 四 十 七歳 の 宋 始 雄 (Song

一九 一九年 四月 一∼五 日

十 二 の個 人 会 見 談 (︱ に よる)

ず に ﹁万歳 ﹂ を叫 び な がら行 進 した 。数 人 の騎 馬 憲兵 が これ を追 っ

証拠 書 類Ⅷ

撃 ちく だ か れ てし ま った。 ほか に 三人 が殺 され た。

(1)ポ チ ュン ( Po

Ung ) は前 者 と同 じ 証言 を し て いる。 (第 一集 の十 六 番 を 見 よ) こ

で では な いと い つて いる) 彼 と 他 の多 く の者 は、引 き出 さ れ笞 刑 に

他 の多 く の者 が逮 捕 さ れ ソウ ルに連 行 され た。 総督 府 で ( 彼 は牢獄

の人 は頭 骸 骨 の頂 部 を撃 た れた 。 弾丸 は ラ ド ロウ 博 士 (Ludl) ow が あ った時 、 そ れを 止 め家 に帰 りま し た 。 ﹂ と答 え た。 こ の人 及 び

Mye) nは g脚N をi

撃 たれ 、 ラ ド ロウ博 士 によ つて手 術 され た 。 こ の男 は意 識 が 正常 で

に三 十 、計 六 十打 たれ た 。他 の多 く のも のも似 たよう な扱 いを受 け

処 さ れ た。 私 は彼 の体 にあ る打 傷 を見 た。彼 は十 二時 に三 十、 二時

(2)〓 島 出 身 で 三十 二歳 の成 明 理 (Syung

に よ つて摘 出 さ れた 。無 宗 教 。

な く、詳 細 に調 べ る事 が出 来 な か つた。 上 に述 べた 人達 と同 じ よう

Li

た。 彼 は今 も病 院 に いて治 療 を待 つて いる。 次 にあ げ る若 い男 たち も全 く 同 じ 証言 をし て いる。 即 ち Hung )P 十o六 n歳 g

Chu )S 二a 十i一歳

(5) 鄭興鳳 ( Chung (6) 李 田瑞 ( Ri Oo ) 二S十 a四 n歳

Cha )K はw 四o十 一歳 で利 川 邑 (E.Chun

(7) 張 祐 相 (Chang (8) 朴車古 ( Pak

(11 同) じ 村 の四十 四歳 の朴 聖均 (Pak

Syung) は K、 o発 o砲 n騒

Pok )Y はu二 n十 六歳 。 水 原 (Suw) on の人 だ

ぎ に つい て似 た話 を し た。 こ の男 は散 弾 で撃 た れ た 。彼 は数箇 所 に

(12 李) 福 潤 (Ri

亘 つて打 た れ て いた 。

が、 三月 末 近 所 の三 百 から 三 百 五十 人 の村 民 のデ モ に加 わ った と述

べ, た 。彼 ら は村 の中 を 行進 し面 事 務 所 (Myen )S まoで 来 た 。面 Ub

う け 、命 を とり と め た。 彼 は他 の人 たち と 市 の日 に万 歳 を叫 ん だ。

病 院 にき た が、頸 に悪 化 し た弾 傷 をう け て いた。 彼 は直 ち に治 療 を

いる 。﹂ と言 つた。 少 し行 つた所 で、突 然 日本 兵 がデ モ隊 に近づ き 、

あ る。 行 つて万 歳 を 叫 ん で く れ。 私 は我 々が 独立 す る こと を望 ん で

あな た 方 に加 わ る こと は で き な い。 し かし 私 の心 は あな た方 と共 に

官 が出 て き て、 ﹁私 は総 督 に雇 わ れ た警 官 で制 服 を 着 て い る から 、

Mye) nの ,人 Pa でn 四g 月 三K日 oに Ri長 もデ モに加 わ った 。デ モ隊 は警 察 署 ま で行 つた 。 担 当 の朝 鮮 人警

非 常 に多 く の群 衆 が 集ま つたが暴 力 沙 汰 はな か つた。 夕 方彼 ら は日

発 砲 し 、 二人 が負 傷 し て倒 れ た。 他 のデ モ隊員 は逃 げ 去 った が、 二

Moon,Umnai

本 人 憲 兵 に襲 われ 、多 数 が殺 さ れ 、負 傷 し た 。 この男 の頸 の傷 は極

Ｒ ｉ Chung

め て ひど か った の でほ と んど話 す こと が できず 、 多 く の証 言 をす る

人 の隣 人 が負 傷 し て いる のを みる や 、 四、 五 十人 が ひき 返 し た。 こ

の のち 四十 から九 十 の笞刑 を受 け家 に帰 さ れた 。 二 人 の負 傷 者 も家

署 ま で連 行 さ れ た。 彼 ら は警 察 に 二日間 拘 置 さ れ 、身 体 検 査 、尋 問

れら の人 々は 、直 ち に威嚇 さ れ逮 捕 さ れ、 水原 (Suwo )n の警 察 本

こと は でき な か つた 。

三 歳 ) の少年 で忠 清 道 (choong

に帰 さ れ た。 そ の間 日本 人 医 師 は負 傷 者 を診 察 し 、 弾傷 をう け た脚

Cho )n のg 者だ Dが o父 に背 負 わ

れ て病 院 に つれ て こら れ た 。彼 は腿 と 二 の腕 を 撃 ち ぬ か れ て いた。

を脱 脂 綿 で包 帯 し た。 彼 は セヴ ラ ンス病院 に四 月 四 日 に来 た。群 衆

T) uは n十 g五 歳 (西 洋流 に数 え れ ば十

父 は次 の よう な話 しを し た 。 そ の小 さ な村 は、 かね て の打 合 わ せ の

は暴 力 を使 わな か つた。 唯 朝 鮮 の国 旗 を ふ り、 独 立 の叫 び をあ げ た

Kum

通 り 、 四月 一日 の夕 方 に灯 を消 し ﹁万歳 ﹂ を叫 んだ 。真 夜 中 頃 火 が

(9) 金 錦童 (Kim

丘 の上 に た かれ 、叫 び声 は 高 ま って い った が、 暴 力 行 為 は な か つた 。

具 洛 書 (Koo

証 拠 書類Ⅸ

だ け だ 、 と彼 は主 張 し て いる。

Choo) n は、H脚 oを

ン洞 (Andong ) に 集 り ﹁万歳 ﹂ を 叫 ん だ。万 歳 は、 数 分間 続 い た

Si三 k月 二十 七 日、 午 後 九時 頃 、 若 い人達 の大 き な集 団 が ソウ ルの ア

Nak) と So いh う 若 者 の死

や が て 八人 の日本 人憲 兵 が あ ら わ れ、 二 十 人 ば かり の大 人 と少 年 の

(10 右) と同 じ村 の二十 五歳 の方 準 浩 (Pang

一団 に発 砲 した 。 そ の結 果 、 一人 が死 に十 三 人 が負 傷 し た。

Si) n

二十 一歳 は脚 と 腕 等多 く の箇 所 を 撃 た れ、彼 の兄 は死 亡 し た 。

撃 れた が、 同 じ よ う な証 言 を し た 。彼 の弟 方新 植 (Pang

の名 の若 い男 は 、他 の者 達 と 同 じ よう に、平 静 の内 に 一人 で帰 り途

が 、 そ の時 憲 兵 と兵 士 の大 部 隊 が到 着 し 、彼 ら をけ ち ら し た。 上述

血 のり が つ いて い た︱

を 呈 し て いた 。無 数 の剣 の傷 が頭 や手 に あり 、衣 服 には べ つと りと

だ つた か、精 確 な時 間 は不 明 だ が、彼 の死 体 は極 め てみ じ め な様 相

勿 論 こ の光景 を忘 れる ことは でき な い。

の小 さな 通 りを歩 いて い た。突 然 誰 か が彼 の背 中 を 狂 暴 に押 し 、彼

愛 し て いた遺 体 から 引 き離 す こと は で きな か つた。 又 一つ の命 が朝

体 公 示 所 にお か れ た彼 の死 体 を じ つと眺 め て いた。 だ れ も彼 女 を 、

が死

鮮 の自 由 の た め に犠 牲 に され た。 ﹁我 々は 、我 々 の哀 れ な 国 を見 給

ミ ッ シ ョン スク ー ルの生徒︱

た の であ った。警 官 は彼 を 地 面 になげ倒 し た後 、 剣 を抜 き、 文 字 通

衆 の中 に いた彼 に目 を つけ 、襲 う のに適 当 と思 う 場 所 ま で つけ てき

う 偉 大 な る神 が ほど な く来 給 い、 正義 と公 平 に於 い て裁 き給 わん こ

次 の日 、彼 の小 さな 従妹︱

り ﹁き こり が固 いかし の老 木 を て がけ る﹂時 のよう に彼 を め った 切

を よろ め か せて顛 倒 さ せ た。彼 を襲 った のは警 官 で、 そ の警 官 は群

り 口が 、同 じ場 所 か互 に近 く の場 所 に集 中 し た ため に こう な つた の

り にし た。 彼 の頭 蓋 骨 は 割 ら れ脳 が見 え た 。少 く と も 三 つの剣 の切

の数 は 約 六 千 で あ る。 民衆 は 一丁 のラ イ フ ルも剣 も持 つて いな い。

(Nこ oれ tま eで . の所 、死 者 は 千 人 と推 定 さ れ 、 一方獄 に あ る者

と を望 む 。﹂

れ て いた 。死 体 を見 た者 は 、 二 十 の切 口 があ る と語 つた が 、写 真 に

彼 ら は 空 の手 を あげ 、神 と 、凡 そ神 が正 義 と 公平 を愛 し給 う こと を

で ある 。彼 の手 は恐 ろ し い程 に切 ら れ、 彼 の左 手 首 は 骨 迄 切 り込 ま

は十 個所 みら れ る。 武 器 を 持 た ぬ こ の無 防備 の青 年 に対 し て残 忍 な

四 月 十 日 の午 前 、 H ・井 上 (H.Ino )u とeいう 憲 兵 軍曹 が事 務 所

四月 十 日 (︱ によ る)

セヴ ラ ン ス病 院 から の負 傷 者 を 移動 さ せ る件 に関 す る 証言

証 拠 書類Ⅹ

知 っ て いる す べ て の人 に向 って呼 び かけ て いる 。 )

る青 年 を お きざ り にし て逃 げ去 った。 通 り合 わ せ た数 人 の朝 鮮 人 は 、

仕 打 ち を し た後 、 この警 官 は激 し い苦 悶 の末 、数 分 後 に息 を ひき と

が、 殆 ど手 の施 し よう がな か つた 。彼 ら は、 ま だ彼 の命 が 助 か るか

彼 を最寄 り の同国 人 の国 際 病院 (Kuckc病 ha 院i ) に つれ て いつた

も し れ な いと思 つて彼 を 担 架 に乗 せ、 セヴ ラ ン ス病 院 に向 け出 発 し

い の で、 そ れ ら の者 を 大和 町 (yamadom) a憲 ch 兵i 隊 迄 、移 す よ

た 。 セヴ ラ ンス病院 に急 いで い る途中 、 彼 ら は本 町 (Hommac )hi を 訪 れ、警 察 は病 院 に いる負 傷 者 のうち 特 定 の いく 人 かを尋 問 し た

に連 れ て いく こと を妨 げ よ う と し た。 彼 ら は患 者 は 危 篤 な ので、少

警 察 署 の警 官 に停 止 させ ら れ た 。警 官 はな ん と かし て外 国 人 の病院

し た。 日本 人達 は、 勿 論 、 こ のよ う な患 者 が外 国 人 に みら れ る こと

問 を 行 う 方 がよく はな いか と言 つた 。憲 兵 達 は 、尋 問 が個室 で行 わ

ば な ら な い、 そ し て負傷 者 を移 動 の危 険 に さら す より は 、病 院 で尋

者 の移 送 は 外科 医 の ラド ロウ博 士 (Ludl) oに wよ っ て判 断 さ れね

こ の要 求 が アヴ ィ ソ ン博 士 (Avis )o にn 報 告 さ れ た時 、彼 は負 傷

う にと 要 求 し た。

を 望 ま な か つた。 セヴ ラ ン ス病 院 に着 い て医学 的 な 検 査 を受 け た結

し 遠 方 の日本 人 の病 院 ま で運 ん でい っ た ので は手 遅 れ にな る と抗議

果 、 この男 は既 に死 ん で いる こと が明 ら か に な った。 彼 の死 が い っ

李 開 東 (Yi

Yon) g

Y大 iきく も ぎ とら れた腿 部 の銃 創

Kai ) Dong右 腿 と 左膝 に銃 創

れ る こと を条 件 と し て、 同 意 し た 。彼 ら は、 尋問 が各 人 に つき 一時

康 容 礼 (Kang

Soon ) M両 y腿 u部 n銃 g創

ll )Nam 両 腿 部 と〓 の銃 創

歳 ﹂ を叫 ん で いた 。私 はデ モが始 ま った時 、 た ま たま そ の附 近 にお

発し て南 大 門 へ向 い、 そ れを 通 過 し た。 デ モ隊 は走 り な が ら 、 ﹁万

一九 一九 年 三 月 一日 九時 にデ モが始 り、 デ モ隊 は南大 門 駅 から出

釈 放 さ れ た男 によ る拷 問 の話

柳 順 明 (Ryoo

金 一男 (Kim

間 か かる と考 え て いた 。 そ の日 の午 後 、 憲 兵軍 曹 、H ・長 瀬 (H.Naga )sが e九 人 の憲 兵 を つれ て病 院 に や つ て来 た。 そし て自 分 の名 刺 と 尋問 さ れ る べき 七 人 の リ スト を提 出 し た。 患 者 を 病 室 か ら尋 問 室 迄 移動 す る こと が で き る かど う か判 断 す る

り 、愛 国 的 な 衝 動 にか り た てら れ群 衆 に加 わ り 、彼 ら と共 にし ば ら

た め ラド ロウ博 士 が呼 ば れ た。 移 動 可能 な者 は尋 問室 で 、不 可 能 な 者 は病 床 で尋問 が行 わ れ た 。尋 問 は予期 さ れ た より も 、ず っと 短 時

の額 と頸 の汗 に気 付 づ くと デ モ隊 員 と見 なし て逮 捕 し た 。 これら の

く行 進 し た。 そ れ か ら私 は停 車場 の傍 に戻 った が 、数 人 の警 官 が私

間 で終 了 し た 。 五時 半 頃 には終 って いた と 私 は思 う 。 長 瀬 軍曹 は 、 より 精 し い尋 問 の ため に五名 を 連 行 し 、残 り の 二名

日本憲 兵 は私 を警 察 署 に連 行 し、 私 は そ の夜 を 独房 で過 し た。 翌 朝

は、 我 々 が彼 ら の退 院 す る 二十 四 時 間前 に警 察 に通告 す る と いう 条 件 のもと に病 院 に残 す と 言 つた。 アヴ ィ ソ ン博 士 は ラ ド ロウ博 士 を

のか 。 ﹂ と問 わ れ た ので、 ﹁私 は朝 鮮 の独 立 を 聞 いて非常 にう れ し か

十時 頃 、署 長 の前 に呼 ば れ尋 問 をう け た。 私 は ﹁ 何 故 万歳 と叫 ん だ

つた ので呼 号 に加 わ った の です 。﹂ と答 えた 。 ﹁ 誰 が そう し ろと 教 え

ウ博 士 は 、彼 等 の内 のど の 一人 も今 のと ころ は移 動 す べ き でな いと 述 べ た。 軍 曹 は 、警 察 にも 手当 をす る医 者 が い ると言 つた が、 ラド

﹁こ のよう な 場 合 、 お前 は治 安 を 犯 し た暴 徒 と し て罰 せ ら れ ねば な

た の か﹂ ﹁教 え た人 は誰 で もあ り ま せ ん、 自発 的 に や った のです 。﹂

呼 ん で、 これ ら の患 者 が安全 に移 動 でき る か どう か尋 ね た。 ラド ロ

ロウ博 士 は 、 特 に 五人 の内 三人 の移 動 に反 対し た。 し ば らく し てか

い て彼 に話 し た。 彼 がそ の手 紙 を 見 た いと い つた ので見 せた と こ ろ、

夕 食 を 共 に し た。 私 は ア メリ カ に い る友 人 から 受 け と つた 手紙 に つ

私 が釈放 さ れ て 二日 後 、 一人 の友 人 が私 の家 を訪 ね て来 て、 私 と

二晩 監 禁 さ れ 、三 日 目 の午 前 十 一時 頃 、訓 戒 され た後 釈 放 さ れ た。

そう です 。 ﹂ と 答 え た 。 そ の後 、 私 は奥 の方 へ連 れ て行 か れ て 二 日

す。﹂ と答 え た。 ﹁お 前 は ク リ ス チ ャ ンか。﹂ と質 問し た ので ﹁は い、

らな い、判 る だろ う 。 ﹂ ﹁あ な たは 、法 に従 つて私 を罰 し ても結 構 で

ら 彼 等 は 、 三 人 の内 の 一人 を残 す こと に同意 し た。 な お話 し合 い の

Myung) S腹 u部 kと 腕 の銃 創

後 、 もう 一名 の残 留 に同意 し 、次 の三 名 が連 行 さ れ て い った。 廉 明植 (Yun

Yung ) P顔 o面 k銃 創 、弾 丸 摘 出 Myung)K鼠 e蹊 u部 i と 腿 の銃 創

宋 潤 福 (Song 李 明奎 (Yee

四時 間 前 に警 察 に通告 す るよ う指 示 さ れ て いた 。彼 等 は 次 の人 々で

四 人 の者 は婦 長 エ ステブ 嬢 (Est) ee の責 b 任 と なり 、退 院 の二十

ある。

い る程度 ま で ヒ モを ひ つぱ っ た。 私 は次 第 に意 識 を失 な い、気 が つ

天 井 の板 に通 し て私 の体 を吊 り下 げ 、足 指 の先 だ け が床 に接 触 し て

い た時 は床 の上 に横 た わ って い た ので、 ど れ く ら い長 く 吊 さ れ て い

﹁も し君 が これ を貸 し てく れ る なら 、 私 は 、 Y ・M・ C ・A の工 業

た の かわ か らな い。額 に さ わ っ てみ ると 汗 で濡 れ てお り 、体 を 動 か

彼 はそ れ を借 し て く れ と希 望 し た が、 私 は断 わ った。 す る と彼 は、

学 校 で学 生 達 を鼓舞 す る ため に これを読 もう 。 私 は 数 千 人 の人 々 に

す こと は殆 んど でき な か つたが 、私 は でき る限 り楽 にな る よう に努

め た 。翌 朝 十 一時 頃 、私 は 再 び尋 問 のた め に連 れ出 さ れ、 訓 戒 さ れ

いる。 私 はタ バ コ工場 に雇 わ れ て いる 人達 に接 す る こと も で き る。 私 は こ の手 紙 を、 独 立 運 動 に資 す るた め に役 立 てる こと が でき る 。 ﹂

の証拠 も あ が っ て いな い。 私 の手 は腫 れあ が つて いた ので、 朝 鮮 人

た 後 二度 目 の釈放 を許 さ れ た。 私 の家 は捜 査 さ れた が 、 ど んな 種類

接 す る こと が で き る。 そ の学 校 の学 生 は 、 い た ると ころ に雇 われ て

に帰 つて貰 った。 翌 朝 十時 頃 、 二人 の憲 兵 が私 を逮 捕 す る た め にや

病 院 に数 日 間 通 つた が、 大 し た効 果 が得 ら れ なか つた ので、 セヴ ラ

と い つた。 私 は、 残 念 な がら そ れを渡 す こと は でき な いと答 え、彼

つ て来 た。 私 は連 行 され て警 察 署 に留置 さ れ た。 三 時 間後 、私 は 取

証拠 書 類ⅩⅠ 警 察 に逮 捕 され た 一朝 鮮 少 女 の経 験

ン ス病 院 を訪 れ て外 科治 療 を受 け た。

る か。﹂ と 尋 ね た。 ﹁い いえ 、 わ かり ま せ ん。﹂彼 は 怒 つて ﹁お前 は 、

調 官 の前 に連 れ出 され た 。検 事 は、 ﹁お 前 は 、 自 分 の罪 を知 つて い

三 月 五 日 の こと で し た。 私達 は愛 す る祖 国 の自 由 のた め に南 大門

(︱ に よ る供述 )

さ なけ れ ば拷 問 す るぞ 。 ﹂﹁ 私 は、 そ ん な こと には 全 く関 係 あり ま せ

(South ) Gで a列 tを e つく り 、自 由 のた め に自 か ら の血 を 流 す 覚

ア メ リ カ に いる友 達 と 交 し た文 通 に つ いて話 さな け れ ば なら ぬ。話

ん。 ﹂ こ の時 私 の傍 に立 つて いた憲 兵 が私 の顔 を 殴 った ので私 は憤

いま し た。 私達 は ﹁バ ンザ イ ( Mans) e ﹂i と励 ま し あ い、 叫 び な が

ら 駅 から 鍾 路 (Chong )n にo 向 って行進 し て いま し た。 私 達 が徳 寿

悟 を し て い るし る し とし て、腕 に赤 いべ ルト や赤 いバ ンドを つけ て

が傍 にお か れ、 や がて私 は、 直 立 の姿 勢 で圧 搾 機 の間 に立 た され た。

宮 (Dok-su

慨 し、 何度 も彼 ら を 蹴 つと ば し た。 こ のため 憲 兵 は 、私 を はげ し く

機 械 は 、後 にあ る車 が ま わ る に つれ てち ぢ ま っ てき た 。私 は 本 当 の

打 擲 し た 。検 事 は つか み あ いを やめ さ せ、 私 を 監禁 し た。 拷 問 器具

事 を白状 す る様 にと 云 わ れ た。 私 は無 実 を 主 張 し つづ け た 。私 は

き つけ ら れ ま し た。 警 官 は残 酷 に何 回 も私 をけ と ばし ま し た。 この

警 官 が後 から 私 の髪 を つか みま し た。 そ し て私 は乱 暴 に地 面 に た た

を ご ろ つき だと の のし り、 私 を殺 すと さ え嚇 し た。 こ の後彼 ら は、

い にな った。 そ れ で も私 は終 り ま で無 実 を主 張 し た の で、彼 ら は私

非 常 に強 くし め つけら れ、 殆 んど 息 をす る こと が で き なく な るく ら

足 蹴 にし ま し た。 そ の上 剣 で ひ つぱ た い たり 、顔 をな ぐ った りし ま

人 あ る いは も つと 多 数 の日本 人 警 官 が 一列 に立 ち並 び、 私 を嘲 笑 し

せ き立 て、鍾 路 警 察 署 に連 行 しま し た 。 そ の警 察 署 の入 口 に、 二十

た め に私 は殆 ん ど気 を失 つてし ま いま し た。 そ れ から 髪 を つか ん で

P )aに l近 aづ cき e つ つあ る と き、突 然 ひと り の日本 人

﹁私 を殺 し た いな ら殺 せ﹂ と 抗議 し た。 再 び 圧搾 機 の中 に入 れ ら れ

私 の右手 の中指 を お さえ て強 い ヒ モを ま き つけ、 ヒ モの 一方 の端 を

し た。 そ れ があ ま り に残酷 だ つた ので 、時 々彼 等 が私 を ぶ つて いる

し た。 あま り何 度 も な ぐ ら れ た ので殆 んど 気絶 し てし まう と ころ で

う か。 そ れ から 彼 は 次 のよう に言 いま し た。 ﹁お前 は独 立 を 望 ん で

けま し た。 これ に比 す る非 人間 的 な扱 い方 が 一体 ど こ にあ りま し よ

ま し た。 そ れ から 私 に襲 いか か り、胸 元 を つか ん で激 しく な ぐ り つ

官 は 大声 で怒 り ま し た。 そ し て前 と同 じ よう にひざ まず けと命 令 し

め ら れた ら お前 は独 立 でき るだ ろう 。 お前 の命 は この剣 の 一振 り で

の か他 の人 をぶ って い る のか わ から な く なり ま し た。 手足 から は ひ

消 え てし ま う ん だ。﹂ そ し て私 の髪 を 持 って激 し く振 り ま わ し 、耳

どく 血 が流 れ、身 体 は彼等 の強 打 のた め に青 黒 く な ってし ま いま し

私 は あ る部 屋 に連 れ て行 か れ、 こ こで もま た前 のよう に残 酷 に扱

を引 っぱ り まし た。 し かし 彼 は こん な こと では 一向 に満 足 せず 、無

いる のだ ろう 。 え 、 そう だ ろう 。 途 方 も な い考 え だ。監 獄 に閉 じ込

わ れま し た。 彼 等 は私 を床 の上 で ひきず り、 顔 を た たき 、剣 でひ っ

慈 悲 にも杖 で私 の頭 を た たき ま し た。彼 等 は両 手 で重 い椅 子 を 支 え

た。

そ こ で完全 に気 を失 つてし ま いま し た 。 そ の ため 、私 は そ の後 何 が

さ せま し た 。 そし て椅 子 を 落 す と杖 で私 の肘 を た たき ま し た。彼 は

ぱ た き ま し た。 そ れ から 私 は 、 そ の部屋 の隅 に私 を投 げ つけら れ 、

起 つたか記 憶 し て いま せん 。

ら れ る のを見 て私 は胸 がは り さけ そう で し た。 し ばら く し て私 達 は

ん で した 。 私 の後 から つい てく る彼 等 の間 諜 の 一人 の助 け を受 け て

れ が続 き ま し た。 私 は完 全 に疲 れ 切 っ て いて、 歩 く こと が でき ま せ

な ぐ つた で し よう 。階 下 へお り て行 け と言 わ れ るま で、 一時 間 程 こ

た 。 もし椅 子 が下 が つた り窓枠 に触 れ た り し たら 、彼 は や つて来 て

一人 ず つ警 察 官 に詰 問 され ま し た。 こ の詰 問 がど ん な にひ ど か った

椅 子 をさ し あげ たま ま前 と 同様 に窓 の近 く に私 を ひざ まず か せま し

か を伝 え る こと は私 の能 力 を こえ て いま す。 私 は足 を縛 ら れ たま ま

さえ 、 や つと の こと で床 を這 え る だけ でし た。 私 は立 ち 上 が つ て階

気 が つ いたと き 、私 は若 い男 女 と 一緒 に 一室 に詰 め込 ま れ て いる

ひざ ま ず か され 、 ひ と つひ と つ の質 問 と答 には かわ る がわ る の び ん

い、階 段 の下ま で ころ がり 落 ちま し た 。 そ し て再 び意 識 を失 いま し

下 へ行 こう と試 みま し た。 私 の力 は階 段 の最 初 の 一段 で尽 き てし ま

の に気 づ き まし た。 そ の人達 の何 人 かが非 常 に残酷 に扱 わ れ 、な ぐ

た が伴 いま し た。彼 等 は顔 に つば を吐 き か け、最 も たち の悪 い悪 口

ら れま し た。彼 等 は 私 の指 を 束 ね て縛 り 、 そ の指 を激 し く ひ つぱ り

はぞ つと さ せ られ る よう な あ ら ゆ る種 類 の非 人 間 的 な言 葉 を浴 び せ

がし ま し た。 イ エスは、高 い所 から私 を非 常 に慰 めてく れま し た。

た。 そ こで私 は神 に祈 り ま し た。 イ エ ス ・キ リ ストを見 たよう な気

る のを見 て大変 お もし ろ が り、 私 のみじ め さ を見 て大 声 で笑 いま し

し た。 そ の室 の看 守 であ る警 官 は 、私 が這 って室 に入 ろう と し て い

意 識 がも ど る と、 私 は ひと つ の室 に這 って 入 る ことを 強 いら れま

た。

と毒 舌 を は きま し た。 彼 は ﹁お前 は 売 笑婦 だ、 下劣 なや つだ 、妊 娠 し て い る娘 だ !﹂ と言 いま し た。 胸 を は だ く よう にと命 令 さ れま し

ね じま げ ま し た。 そ のため 私 は指 が手 か ら引 き裂 か れ たか のよう に

た が私 が拒 ん だ ので 、彼 等 は 私 の上 衣 を引 き裂 き ま し た。 そ し て私

感 じ まし た。私 は 眼 を とじ 床 に倒 れ まし た 。す ると すぐ にそ の取 調

G拘 ) at 置e 所 に送 ら れ ま し た。 そ こで私 は ま る裸 にさ せら

私 は こ の警 察署 で合 計 五 日 を 過 ご し ま し た。 そ れ か ら 西 大 門

私 は 、イ エ スが こ の時 与 え てく れ た慰 め に対 し て神 に感 謝 し ます 。

ど う か 、 キ リ スト教信 者 か どう かを尋 ねま し た。 十 二人 の メソ ジ ス

て いま し た。警 察 官 達 は 私達 がた ば こを 吸 う か どう か 、酒 を飲 む か

れ、警 察 署 に連 行 され ま し た。 そ こに はた く さ ん の男 女 が逮 捕 され

程 ののし ら れ、 のろ わ れま し た 。 この部屋 には 私 と同 じ よう な人 達

あ る部 屋 に連 れ て行 か れ まし た 。私 は私 の力 では如 実 に表 わ せ な い

れ 、人 目 に曝 され ま し た。 それ か ら私 は着 物 を着 る こと を 許 さ れ、

主義 者 でし た 。警 察官 達 は大 勢 の男 の眼 前 で そ の三人 の婦 人 の着 物

る こと なく 釈放 さ れま し た。 メ ソジ スト教信 者 のう ち の三 人 は聖 書

者 の婦 人を 除 いたも のは すベ てす ぐ に、 殆 ん ど ある いは全然 罰 され

ト教信 者 の婦 人 と、 二 人 の長 老 派 教会 信 者 の男 と、 一人 の天 道 教 信

(West

が 十 六人 いまし た 。 こ の部 屋 は あ まり大 きく な く私 達 はぎ っしり と

﹁マ ンセイ ﹂ と叫 ば な か った ら 、私 を 罪 に おと し いれ る こと はな か

った でし よう。 彼 等 は私 の身 体中 から 汗 が吹 き出 る ま で私 を た たき

を剥 ぎ 取 り 裸 にし てしま いま し た。 警 察官 達 は 私 が 道 路 に立 つ て

ま し た。 それ から ﹁お前 の身 体 は何 て熱 いん だ。 ﹂ と言 つ て裸 の私

か れ てあ り まし た 。 こ の部 屋 は大 変 不潔 で 、ブ タ に さえ 適 さ な い程 で し た。食 物 は豆 と 塩 でし た。私 達 が食 べ て いる間 、時 々誰 か が の

詰 め込 ま れ て いま し た。 便 器 が 丁度 ブ タ 小屋 のよ う に部 屋 の中 に置

ぞ き こん で ﹁お前 ら は犬 だ。﹂ ﹁お前 ら はブ タだ 。﹂ な ど の あ り と あ

そし て又 冷 た い水 を か け ら れま し た。 それ か ら私 が冷 た いと君 う と 、

そ れ から 再 び 汗 で私 の身 体 がび っし より にな るま で た た かれ まし た 。

に冷 た い水 を かけ ま し た。 私 は し つかり と 後 ろ手 に縛 ら れまし た 。

二 日目 にあ る人 が警 察 医 を呼び まし た 。 医者 は数 人 の者 と 入 つて

ら ゆ る罵 詈雑 言 を 浴 びせ まし た 。

来 て、 私 を素 つ裸 にし 、目 方 を は か りま し た。 又彼 等 は の のし り、 私 に つば を かけ ま し た。 時 々私 は看 守 に 、﹁お 前 は公 に裁 判 を 受 け

(あ る人 達 は熱 い アイ ロ ンを押 し つけ ら れま し た 。 ) 私 の 罪 は、 旗

彼 等 はた ば こ の火 の つ いて いる 端 を私 の身 体 に 押 し つけ ま し た 。

を 作 った り 、朝 鮮 独 立運 動 に参 加 し て い る人 々に較 べ れば非 常 に微

る こと にな る だろ う 。 ﹂ と言 わ れ まし た。 私 は大 きな 慰 め を も つて、 そ うな る ことを楽 し み に待 つて いま し た。 そう な れば 、 私 は遠 慮 な

か し だめ でし た 。裁 判 もな し に 、私 の罪 状 も あ る いは実 際 に法 的 犯

る のを拒 絶 し まし た 。警 察 官達 は彼 女 の着 物 を 引 き裂 き 、 この上 な

い婦 人 は丁 度 月経 の時 に あた つ ていま し た。 彼 女 は着 物 を脱 が され

々た るも ので した 。 あ る人 達 は気 を失 う ま で ぶた れ ま した 。 あ る若

罪 が あ った かどう か も告 げ ら れ な いまま で、 私 は あ る日 釈放 され ま

く ひ どく 彼 女 をな ぐ り ま した 。 し かし 冷 た い水 は かけ ま せ ん でし た。

し に私 の実 情 を弁 明 す る機 会 が持 て るだ ろう と思 つた から です 。 し

し た。 証 拠 書類Ⅶ

一部屋 に閉 じ こめら れ ま した 。 あ る 日 一人 の老 人 は なぐ ら れ て死 ん

四 日後 私 達 は刑 務 所 に連 れ て行 か れま し た。 こ こで男 も女 も 一緒 に

(︱ によ る報 告)

本 日は 一九 一九年 三月 二十 八 日。 二十 一歳 位 のあ る娘 が 我 々 の家

でし ま いま し た。 聖書 主 義 者 の婦 人 の 一人 は そ の老 人 の死体 のす ぐ

出獄 し た女 囚 人 の話

に来 て次 のよう に語 り まし た 。 ﹁ 私 は 三 月三 日 に平 壌 の街 で 逮 捕 さ

め さ せら れ て いま し た 。彼 等 は 私達 の聖 書 を取 り あ げ 、話 を し た り

書 主 義 者 の婦人 の 一人 は、 手 を 縛 ら れ て いる だけ で なく 足 かせ を は

達 は 一晩 中 そ の死 体 を見 つめ て いる こと を彼 女 に強 制 しま し た 。聖

そば に いま した 。彼 女 は他 に移 し ても ら おう と し まし た が、警 察 官

なく 悲 鳴 を あ げ る のを聞 き ま した 。﹂ 釈放 さ れ た 時 も 彼 は ま だ頭 の

屋 の鉄 鍵 で頭 をな ぐ る こと で す が、 そ の痛 み のた め に、彼 が何度 と

し て いる 。 ﹁ 獄 中 で加 えら れ た乱 暴 な 仕 打 ち 、 そ れは 大抵 はそ の部

は、 と な り の部 屋 に いて同時 に釈 放 さ れた 目 撃者 が次 のよう に証言

こ の青年 は 二週間 監 獄 に放 り こま れ て いた 。 そ の獄中 の間 のこと

すご く 痛 み 、頭 の片 側半 分 が ま る つき り な く な って しま う よう に感

痛 みを 訴 え て いた 。 釈放 後 二 、三 日し て彼 は病 気 になり 、頭 がも の

祈 った りす る こと さえ許 しま せん でし た。彼 等 は私達 に、 下 劣 で下

され ま し た。 そ の部 屋 には朝 鮮人 警 官 も いま し た が、彼 等 は なぐ る

ん と言 って いた かを知 ろう と し まし た 。 そし て宣 教 師 と 一緒 にいた

れ て い る者 が い るか どう か尋 ね まし た 。彼 等 は 何 よ りも 外 国 人 がな

私 は彼 の身 体 、首 、 下 頭部 が変色 し て黒ず ん で いる のを見 た 。彼 は

た 。彼 を診察 し た医 師 は、彼 の死 因 は頭 部打 撲 であ る と言 つて いる。

と で ﹁私 は 無罪 だ。警 察 官 の仕 打 ち はひ ど す ぎ る。﹂ と抗 議 し て い

にな って から 十 日程 で死 ん でし ま った。彼 が死 んだ夜 、 彼 はう わご

じ ら れ ると 訴 え て いた 。次 に彼 はう わご と を言 う よ う にな り、 病 気

品 な言 葉 を浴 び せ かけ ま し た。 これ ら のす べ て は日本 人 に よ つ てな

こと や 下劣 な こと はし ま せ ん で した 。 日本 人達 は聖 書 を 知 つて いま

者 、あ る いは伝 道 学 校 で教 え た 者 に対 し て、 最 も下 劣 で残酷 で した 。

の父 は ま だ監 獄 に お り、 家族 のも う 一人 はま さ に死 に瀕 し て いる。

日 本 人弁 護 士 の秘 書 を し て い て、 そ の町 では よく 知 ら れ て いる 。彼

す 。 そ し てキ リ スト の名 を冒 〓 し、 サ ウ ルの名 によ つ て投 獄 さ せら

娘 達 の あ る者 は非 常 に変 わ ってし ま い、 人間 の よう に は見 え ま せ ん

Cit) y のC 長h 老uの r 助c手 hの息 子 で あ り、 そ の

な い人 に発 砲 す る と はどう いう つも りな のか と尋 ね た。 す る と 一人

私達 にそ の場 を離 れろ と命 令 し た。 私 の兄 は罪 も な い、 武器 も 持 た

屋 の前 に立 つて い ると 、 三人 の日本 兵 と 八 人 の警 官 が や って来 て、

た 。夕 方 遅 く な つて、私 と十 五人 位 の人達 が 一人 の負 傷 者 のい る宿

聞 いた。 ﹁夕方 ま だ明 か る い頃 デ モが あ り、 いく 人 か の逮 捕 者 が出

う 。 負 傷者 のう ち の 一人 に会 つて、 そ の人 から直 接 次 のよう な話 を

さ れ、 沢山 の人 が負 傷 し 、 四十 名 から 五十 名 の人 が投 獄 さ れた と い

こ こ の近く の道 庁 所 在 地 の町 では 、示 威 運 動者 のう ち 三人 が射 殺

でした。 ﹂ そ の後 、上述 の婦 人 の 一人 は獄中 で死 にまし た 。 (こ の こ と は 確

大邱 ( Taik )uにお け る残虐 行 為

証さ れ て いま せ ん。) 証拠 書 類Ⅷ

(︱ によ る報 告 )

Yong ) とNい aう i若 い青年 は

の兵隊 が鉄 砲 で兄 を なぐ り つけ た 。 こ の よう に扱 われ て いる兄 を見

三 月 八 日、 こ の地 でデ モが起 り、 大勢 の人 が逮 捕 され た。 第 三 教

日本 人 警 官 に捕 え ら れ、 地 面 に投 げ と ば さ れ、倒 れ て いる間 中 、 頭

教 会 の正 規会 員 であ る金 鎔 海 (Kim

て私 が抗 議 す る と、 いき な り発 砲 さ れ、脇 腹 に命 中 し傷 口 から血 が

Third

や首 の後 を数 回蹴 と ば さ れた 。 警察 署 に連 行 され た時 、青 年 は ひど

会 (The

く血 を流 し て いた。 上述 の こと は私 が目 撃者 から聞 いた こと であ る。

流 れ てき た。 私 の兄 が再 びそ のよう な扱 いに対 し て抗 議 す る と、 兄

の事 件 の調 査 の結 果 、 これ ら の噂 が全く 事 実無 根 であ る と決 定 され

この騒動 を煽 動 し た根 跡 は 全く な いと いう こと に満 足 し て いる。 外

た 。当 局 は この事件 に関 し て十 分 且 つ厳 密 な調 査 を行 い、 外国 人 が

般 に信 じ ら れ ても 不思 議 は な い。 し かし 当 局 に よ つて行 な わ れた そ

も十 人 の正 規 の警官 が居 合 せ 、 お よそ 十五 人 程 の人 が集 ま つて いた

は首 を うち 抜 かれ る こと で報 いら れ た 。 こ の第 二 の発砲 は少 な く と

とき に、 あ る 日本 人 地方 商 人 に よ つ て為 され た の で あ る 。 ﹂私 は二

く の は感 心出 来 な い。ま し て新 聞 によ つ て外国 人 に対す る偽 り の報

を援 助 し た証 拠 も な い。 正 当な 根拠 も なく 外国 人 に対 し て疑 惑 を抱

告 、 根拠 のな い非難 を広 め た り、単 な る疑 惑 か ら そ のよう な報 告 、

国 人 が こ の騒 動 の発 生を 事前 に知 つて いた 証拠 もな け れば 、暴 徒 達

私 は釈 放 され た囚 人 から 別 の個 人 的証 言 を得 た。 そ れ は先 を縛 っ

非 難 を偽 造 す る こと は責 め ら れ るべ き であ る。 こ のよう な行 為 は日

い る のを 知 った 。

た指 と指 の間 に鍵 を さし 込 み 、腕 を麻 痺 さ せるま で鍵 を 回転 させ る

人 の日本 の民 間 人 が あ の日 のす べ て の発 砲 を なし 、 そ れ を自 慢 し て

よう に鍵 を使 う こと で あ る。 これは この種 の拷 問 の目撃 者 のう ち の

得 る。騒 乱 煽 動 、 も しく は類 似 の犯 罪 が発 覚 し た場 合 に は、当 局 は

本 に対 す る外 国 人 の感 情 を悪 化 さ せ 、国 際 関係 に難問 題 を 引き 起 し

私達 が耳 にし た射 殺 され た 人達 に つい て の報 告 は すベ て控 え 目 に

の騒 動 に干 与 し て いる者 が 一人 も 見当 ら な い以 上、 一般 市 民 は外 国

外 国 人 を起 訴 す る ことを 躊躇 し な い。 し かし 、外 国 人 のう ち で最 近

第 二番 目 の証 言 で あ る。

私 は 四月 十 一日 、 七十 歳 すぎ の数 人 の キリ スト教 信者 の裁 判 に出

述 べ ら れ て いる 。 そし て死 者 の記 録 も な いし 、埋 葬 も さ れ て いな い。

席 し 、裁 判 所 で 一日 をす ご し た。彼 等 のあ る者 は、単 に群 衆 の中 に

Ch) ai のn 町g には 三百 軒 程 の家 があ る。 こ の地 の青

Ch) ai にn おg け る示威 運 動

証 拠書 類ⅩⅤ

人 に対 し て今 な お抱 い て いる い かな る疑 いを も捨 て去 るべ き であ る。

東昌 ( Tong

いた だ け で何 も 叫ば な か つた と証 言 し た にも か かわ らず 、 六 ケ月 の 刑 を言 い渡 され た。 す べ て のこと が最 大 限 に厳 し く解 釈 され る よう

東 昌 (Tong

年 は 以前 から い つかデ モ行 進 を し た いと望 ん で いた 。し か し教 会 の

であ る。

一九 一九年 三月 十 四 日

証 拠 書 類ⅩⅣ

て いた。 と いう のは程 遠 から ぬ鉱 山 に、 こ の機 をと らえ て警 察 に反

長 老 で あ る韓 (Ha) n氏 と他 の教会 の人 達 が そ れを思 いと どま ら せ

から 市 に や つて来 て おり 、何 人 か の子 供達 がデ モを始 め た。 こ のデ

し かし 三 月 二十 九 日 、当 日が市 日 であ ったた め 、沢 山 の人 が 地方

が生ず る こと を 恐 れ たか ら であ る。

抗 す る かも 知 れ な い五 百 人 から の抗 夫 が いる ため 、デ モ隊側 に暴 力

宣 教 師 の身 の証 を 立 てる ソウ ル新 聞 の記事 外 国 人 宣教 師 が こ の騒動 を 煽 動 し て いる と か、少 なく と も そ の暴 徒 に同 情 を示 し て いる と いう 噂 は 、 こ のと ころ 盛 ん に広 ま つて い る。 これら の噂 は 、す べ て そ の暴 徒 の指 導 者 の中 にキ リ スト教牧 師 、 伝 道 学 校 の学生 が いる と いう 事 実 に源 を 発 し て いる。 だ から そ れ が 一

モに他 の人 達 が加 わ って つ いに 四百 人 から 五百 人 の人達 が ﹁マ ンセ

つた にも拘 らず 、彼 女 の腕 は脱 臼 す る程 ね じ あげ ら れ た。 調ベ 室 に

加 し 、警 官 に逮 捕 され た 。署 へ連 行 さ れ る途 中 、彼 女 は抵 抗 し な か

ひき 込 ま れ る と 、警 官 は彼 女 の顔 を 殴 り つけ、 正 座 を強 制 し た ま ま、

イ﹂ と叫 びな が ら 町 の中 を 行 進 し だし た 。 このデ モ行進 は全 く 平 穏 で 、石 を投 げ る こと もな く 、 警官 に 対す る抵抗 も試 みら れ な か つた。

そ の後 起 立 さ せ 、衣 服 をと る よう に命 じ た 。彼 女 は、上 着 を 脱 いだ

頭 を 蹴 った 。 ここ で彼 女 は転 倒 し た が、足 蹴 は やめ ら れ な か つた。

が下 着 は付 け た まま で いた 。再 び下 着 を脱 ぐ よう に命令 さ れた が拒

と ころ が警 官 が来 て 十七 人 が 逮捕 さ れ た。逮 捕 さ れた 半 分 あ る いは

否 し た。 警 官 達 の仕 打 ち が こ こま で進 ん だ と き、 街 路 でもう 一つ の

そ れ 以 上 が キ リ スト教 信 者 で、 そ の中 に は五 人 の婦 人 も 含 ま れ て い た 。 そ の後 更 に逮 捕 者 が出 、 警 察 署 に連 行 され た 。 こ こ から こ の記

部屋 に移 され た 。彼 女 は そ の部屋 に 一晩 拘 置 さ れ、 翌 朝 次 に述 べ る

い つた。 そ こ で彼 女 は着 衣 を許 さ れ、 検 束 者 が留 置 され て いる次 の

歓 声 が起 つた た め そ の仕 打 ち は中 断 され た 。多 く の警官 が外 に出 て

三 十 一歳 ( 朝 鮮 式 の数 え方 で)、 一人 の子供 が いた。 彼 女 は 群 衆 の

婦 人 と共 に釈 放 さ れ た。 上 記 二 人 は朝 鮮 の中 流階 級 に属 し て おり 、

Cha )i にn 住gん で いた寡 婦 で あ る。 彼 女 は

中 に入 つて 万歳 と 叫 ん だ た め日 本 人警 官 に検 挙 さ れ た。 彼 女 は警 察

又聡 明 で教 養 あ る婦 人 であ る 。両 名 とも 何 学 期 も聖 書 学校 に出 席 し

は東 昌 ( Tong

に連 行 さ れ 、警 官 に下着 をむ し り と ら れ た の で抵 抗 し抗 議 し た 。 そ

︱

事 は 主 に これら の婦 人 のう ち の三 人 の経 験 にし ぼ ら れ る。

のた め 警官 は 、彼 女 の顔 が青 黒 く な る ま で殴 打 し た。 し かし 彼 女 は、

でし ば ら く教 師 を し て い た。

彼 女 は非 常 に聡 明 で且 つ教 養 が あ った。 彼 女 に は 四歳 にな る子 供

の妻 であ る。彼 女 は︱

があ り 、又 恐 ら く 二度 目 の妊 娠 二、 三 ケ月 の身 重 で あ った。 彼 女 は 、

は︱

て いた 。

だ い ぶ殴 った後 、 警 官達 は お茶 を 飲 み菓 子 を食 べ な が ら、 裸 のま ま

︱

下 着 を 放 さ な か つた ので、 警 官 は木 製 のカ イを 肌 にさ し込 み、 そ れ

座 ら され て いる そ の婦 人 を か ら か いつづ け た。 し かも 、 そ の部 屋 に

の家 へそ の母親 を な ぐ さめ に い つて いた。 と いう のは表 学順 が逮 捕

極 く短 い時 間 デ モに参 加 し、 表 学順 (Pyo

を 挺 子 にし て下 着 を は ぎ と り、 さら にそ のカイ で故 意 に打 ち す え た。

は多 く の男 が い た の であ る。 一時 間 後 、彼 女 は着 服 を許 さ れ隣 の部

タ 方 灯 が つ いた頃 、 彼 女 は再 び調 べ室 に呼 ば れ、 あ る年 配 の夫 婦 に

る こと を知 つて おり 、 学校 に彼 女 を探 し に行 つ てき た と ころ で あ つ

き た時 数 人 の警 官 と 兵隊 が庭 に入 つて き た。 彼 ら は彼 女 が教 師 であ

され て 母親 が悲 し ん で いた から で あ る。 彼 女 が表 学 順 の家 から 出 て

Hak )と Su いn う女 生 徒

屋 に移 さ れ た 。 そ の部屋 には逮 捕 され た多 く の人 が留 置 さ れ て いた 。

あず け ら れた 。 た だし条 件 とし て、 彼 女 に対し て責 任 を持 つこと 、

た。彼 ら は彼 女 が隠 れ よう とし た こと を責 めた ので 、彼 女 は そ れを

又 召 喚 があ った と き は彼 女 を差 出 す こと を言 い渡 され た 。 そ の後 一

否 認 し た 。彼 ら は、彼 女 に万 歳 と叫 ん だ か どう か を尋 ねた ので、 彼

女 は 叫 ん だ と答 え た。彼 ら は背 中 にお ぶ つて い る子供 を お いて、 彼

た。 は 三十 四歳 の寡 婦 で二 人 の子 供 があ った。 彼 女 も 又デ モに参

週 間 、彼 女 はほ と ん ど寝 た き り で、 ま つた く歩 く こと も で き な か つ

︱

は 足 で彼 女 の顔 を踏 み つけ 、 次 に無 理 やり 立 ち上 ら せ、何 度 も頭 と

中 に倒 れ こ ん だ。彼 女 がな かば 気 を失 っ て横 た わ って いる と、 警 官

ま で来 た時 、 警 官 が背 後 から 烈 し く蹴 りあ げ た ため 、彼 女 は部 屋 の

女 に同 行 す る よ う命 じ た。彼 女 は命 令 に従 つた。彼 女 が警 察 の入口

二人 の婦 人 は別 の室 に送 りも ど さ れ、 そ の部屋 で他 の囚人達 と共 に

放 し 、表 学 順 と李 孝 順 (Ri

い るか どう か質問 さ れ た。 官憲 は そ の五 人 の婦 人達 の内 、 三 人 を釈

あ ると今 や痛 感 し た か どう か 、 又 そ の企 てを く り かえ そう と思 って

が再 び調 べ室 に呼 ば れ た。彼 女 等 は、 万歳 と叫 ぶ こと は悪 い乙 と で

蹴 り、 彼 女 が朝 鮮 の子 供 に反 日感 情 を う え つけ た と責 め な が ら 、彼

や カイ で打 ち す え た 。警 官 は彼 女 の下着 を む し り と ると彼 女 の胸 を

や如 何 な る不法 行 為 にも反 対 し た 。結 局 冷 静 な協 議 をす ると いう案

婦 人 達 の虐 待 に復 讐 し よ うと し た 。 し かし 長 老 の韓 は、 暴力 の使 用

内 に約 五 百 人 の群 衆 が集 った 。彼 等 の あ る者 は 、警 察 署 を襲 っ て、

の間 に婦 人達 のう け た仕 打 に関 す る ニ ュー スが村 中 に広 まり 、 朝 の

翌 朝 、検 束 者 の審 問 が始 っ て、数 人 の男 が始 め に質 問 され た 。 そ

S )yを u引 n続 gき拘 留 した 。 この

顔 を 殴 り つけ た 。警 官 は彼 女 の服 の結 び ヒ モを ひ っぱり 、着 衣 を と

そ の夜 を すご し た。

Hyo

る よう命 じ た。彼 女 が ため ら つ て いる と、 警官 は強 制 的 に着 物 を ひ

女 を殴 り 殺 し て や ると 叫 ん だ。 彼 女 は 、 はぎ と ら れ た下 着 を も って

が そ の場 を 支配 し、 抗 議 をす るた め に 二 人 の代 表 を警 察 に送 る こと

きち ぎ った が、 そ の間 中 も彼 女 を蹴 ったり な ぐ った りし 、 又 重 い杖

り こも う と し た が、 たえず 蹴 ら れ杖 で打 た れ て、起 立 し て いる こと

裸 体 を 隠 そ う と し た が、 下着 は ひ った く ら れ てし ま った。 彼 女 は座

を強 制 され た 。彼 女 は、部 屋 に いた多 く の男 達 の視線 を避 け るた め

で待 つて いた 。彼 ら は婦 人 の衣 服 を は ぎ と る のは不法 であ る と抗 議

一人 は 日本 語 を話 す こと ができ た 。 二 人 は警 察 署 に行 き、群 衆 は外

し た。 し かし警 察署 長 は、 あ な た方 は 誤 解 し て いる 、 それ は 日本 の

を決 めた 。 二 人 の男 が選 ば れ た。 二 人 と も ク リ スチ ャンで は なく 、

制 さ れ た。彼 女 は手 と腕 で、自 分 を護 ろ う と した が 、打 擲 と足 蹴 が

法律 で は許 され て いる の だと いい、 我 々は 不法 書類 を探 索 し た の だ

背 を向 け よう と し た が、 そ のた び に男 達 の方 へ向 く よう 、重 ね て強

で体 を かく す ことす ら 不 可能 にし た。 彼 女 は全 身 を 乱打 さ れ、 苦 痛

い方 を裸 にし 年 配 者 は そう し な か つた のか 、何 故 彼 女達 は裸 にさ れ

と も い った 。 そ こで代 表 は、 そ れ では 何 故 あ なた 方 は婦 人 のう ち若

続 いて いる間 中 、 一人 の男 が彼 女 の腕 を ね じ って背 中 へま わし 、 手

のあ ま り無 感 覚 と な り意 識 を 失 い始 めた 。彼 女 の顔 は は れ上 り 、 体

た 後打 擲 さ れた のか 、何 故 女 ば かり が裸 にさ れ 、男 は そう さ れ な か

は変 色 した が、体 を支 え お こさ れ な がら の虐 待 は続 け ら れ た。 そ の 後 警官 達 は よう や く 止 め て、彼 女 を部 屋 のす み に置 き 、暫 時 そ のま

に関 す る陳述 の中 で述 べた 昼食 をと った 。 そ の後彼 女 は、 衣 服

も 検 束者 全員 が釈 放 さ れ る か、自 分 達 が投 獄 さ れ る か のど ち ら か を

た 。抗 議 は な お続 け ら れ 、代表 者 は断 固 と し て退 かな か つた 。 群衆

のl か) を知 り た いと いつた 。警 察 署 長 は答 え る こと が でき な か つ Chungつた Yu

を着 る よう に命 ぜ ら れ 、他 の者 た ち と共 に、 次 の部 屋 に移 さ れ た。

要 求 し 、 ま すま す 不穏 に な っ て い った 。 警察 署長 はと う とう 譲歩 さ

ま にし て お いた 。彼 等 は チ ュン ・チ ュン ・ユル (Chung

午 後 九時 頃 上 述 の三 人 の婦 人 と 共 に逮 捕 され て いた他 の二 人 の婦 人

は釈 放 され た とき 両 側 か ら の支 え を 必要 と

せら れ 、 四人 の被 検束 者 を除 い て全 員 を釈 放 す る こ と に同 意 し た。 上 に述 べ た寡 婦 の︱

親 愛 な る Mr.︱

私 達 は休 暇 後 、 大 学 と学 院 の新 学 期 を 四 月 四

日 にはじ め る計 画 でし た。 学 生達 は予 想 し た より 早 く学 校 を追 わ れ、

与 え ら れ た の です。 と いう のは、 そ の前 の晩 真 夜 中 すぎ に、 学寮 に

休 暇 は三 月 五 日 に始 ま りま し た。 そし て卒 業 証 書 は卒 業 試験 な し に

は男 に背 負 わ れ ねば な ら な か つた 。 婦 人達 が こん な状 態

し た。︱

留 され て います 。警 察 署 長 から 、 我 々 の同僚 で ある 日 本 人教 授 の 一

のあ る者 は殴 ら れ 、 あ る者 は す ぐ放 免 され 、又 あ る者 は いま だ に拘

棍 棒 を持 った消防 団員 が おし かけ 、数 名 の学 生 を 引 きず り出 し て殴

で連 れ出 さ れ てき た のを見 て、 憐 憫 の波 が全 群 衆 に広 が った 。群 衆

人 に伝 え ら れた 言 葉 は次 のよう な も の でし た 。新 学 期 に入学 す る学

は 一斉 にわ っと泣 き出 し 、す す り泣 いた。 あ る者 は ﹁こ んな 虐待 の

を説 得 し て暴 力行 為 を 一切思 いとど ま ら せ、 よう や く彼 らを 解 散 さ

強 い意 見 がも ち 上 つた 。 し か し長 老韓 と他 の賢 明 な指 導者 達 が彼 ら

生 は、 まず 警 察 署 に送 ら れ、 そ こで審 問 を受 け なけ れ ば な りま せん 。

査 が あ り、 ミ ッショ ン スク ー ル の学 生 た ち は逮 捕 さ れ ま した 。 彼 ら

せ る こと が でき た。 一日 か二 日後 に、 六百 人 の坑 夫 の代表 が程 近 い

打 し た から です 。 四月 二 日と 三 日 に、 町 の人達 に対 す る組 織 的 な調

鉱 山 から 長 老 韓 のも と に来 て、事 件 の詳細 を尋 ねた 。鉱 夫達 は い つ

こ のよ う な逮 捕 が、 通常 、素 行 調 査 や審 査 の前 に殴 る蹴 る の虐 待 を

も と で生 き て いる より 死 ん だ方 が ま し だ。﹂ と 叫 ん だ 。 そし て警 察

た 。 こん な残 虐 に耐 え る こと は で きな い、 我 々は、 警 察 を襲 い復 讐

と は不 可能 です 。 学院 に つい て いう と 、 二人 の︱

伴 う こと は誰 の心 にも わ か つ て いる ので、学 生 の登 録 を 期待 す る こ

署 を素 手 で襲 い、警 察 署 長 を捕 え、彼 を裸 に し て殴 り殺 そう と いう

す る こと に決 め た と。 韓 は 彼 等 と しば ら く論 争 し た。 彼 ら の内 、 少

ね に来 た監 督 と そ の通 訳 が あら われ る と 、姿 を 消 し てし ま いま し た。

一人 は 新 し い︱

一人 は前 から の、

く と も 一人は酔 って お り、 彼 は 長老 の態 度 に憤 慨 し て、彼 の鼠 蹊 部 を 打 つた 。 し かし 長 老 は、 警 察 に拘 留 さ れ て いる ク リ ス チ ャン達 が、

学 生 が 来 まし た が 、授 業 開 始 の見 通 し に つ いて尋

釈 放 さ れ る か他 の場 所 へ送 ら れ るま で は少 く と も待 つよう に 、 と い

す ぐ にた ち 去 り ま し た。 これ が学 校 の開 始 を妨 げ る た め に企 てら れ

大 学 にも 一人 の学 生 が来 ま し た が、警 察 署 長 が云 った こと を聞 く と

隊 は、 家宅 捜 索 をは じ め まし た 。私 達 は、 そ のう ち のあ る家 から 、

と 憲 兵隊 の警 戒 線 が私 達 の屋敷 の周 囲 に張 ら れ 、検 事 と警 官 と憲 兵

(Mrs.Hold) cr の家 of にt 祈祷 会 のため に集 って いま し た が、 警察

四 月 四 日 の午 後 三時 半 頃 、 大 部分 の宣 教師 は ホ ルド クラ フ ト夫 人

な い こと を説 明 す る こと は でき る でし よう。

た こと かど う か私 は知 りま せ ん が、 少 く とも これ で学 生 が登 録 を し

う のは クリ スチ ャ ンは 、ど の よう な暴 力 にも ま き こま れ る こと を望

そ の後 、 もう 一度 デ モが行 われ 、少 く とも 二名 が射 た れ たと報 告

まな い から だ 、 と遂 に説得 し た。

され て いる 。し かし そ れ は、 上 に部 分的 に述 べ た ことと 特 別 の関 係

一九 一九年 四月 七 日

がな い の で、 ここ に詳 細 を のベ る必 要 は あ るま い。 証 拠 書 類ⅩⅥ

への手 紙 ) 

警 察 の処 理 に関 す る証言 (︱

っ てお り、 憲 兵 が見 張 り に 立 つて いま し た 。 二十 人 ば か り の警 官 と

か らデ モに加 つた 人 の数 を朝 鮮 語 で書 いた紙 片 。

二、安 州 (Anj )uで殺 さ れた 者 の数 と安 州 及 近 辺 の いく つ か の 村

私 は、 右 に記 し た も のは いず れも 以 前 に見 た こと が なく 、検 事 の

電 話 で連 絡 をう け た の です 。す ぐ に帰 宅 し て み ると 、屋 敷 の門 は閉

通訳 も 後 で私 に、私 の秘書 も前 の二 つは しら な か つた と い つた と語

三 、 切手 、 消 印 付 で神 学 校 あ て に郵 送 さ れ た封 筒 、 独立 新 聞 が 五部

いま した 。 私 が隊 長 に捜 査 令 状 があ る か とき く と 、彼 は ﹁持 って い

つて いま し た 。 母屋 の捜査 を終 ると 、彼 ら は離 れ 、客 室 、 及 び屋 敷

入 って いる。 これ は私 が ソウ ルに行 つた留 守 に来 た も の で、私 の朝

な い。 必 要 では な い。 ﹂ と答 えま し た 。 私 が ﹁捜 査 に同 意 を 与 え る

の下 にあ る空 屋 に な って いる朝 鮮風 の家屋 を捜 査 し まし た 。 そ こ に

憲 兵 が屋 敷 に哨戒 線 を張 つて お りま し た 。家 の中 に入 つて み ると 、

こと は でき な い。﹂ と いうと 、 彼 は 名 刺 をく れ ま し た。 私 は ﹁当然 、

は、 私 の聖 書 朗 読婦 と彼 女 の息 子 の私 の秘 書 が以 前数 年 間 住 ん だ こ

鮮語 の手 紙 を しま ってあ る秘 書 の机 のな か にあ った。

あ な た方 は 強制 的 に捜査 で き よう が、私 は同 意 し て い な い。﹂ と 念

す でに検 事 と そ の通 訳 の指 揮 の下 に約 十 六 乃至 二十 人 の憲 兵 、 警 官

を お し てお き まし た 。彼 は 、 そ れ でも よ いと い い ま し た。 (私 は彼

の正 面 の戸 を 開 け よう と し て いると 、私 の秘 書 が後 の戸 か ら出 てき

と が あ り、彼 ら は再 び そ こに住 む 許 し を得 て いま し た。 私達 が客室

及 刑 事 達 が、 三部 屋 を捜 査 し て おり 、妻 と子 供 達 が そ れ を見 守 って

が検 事 な の で、私 の同意 な し にも 捜 査 す る合 法 的権 利 を持 つ て いる

彼 ら は粗 野 でも 無 礼 で も あり ま せん で し た。 一人 は こ んな仕 事 は

ので、 秘 書 は鼻 血 を出 し て いま し た 。 一人 がさ ら に短 い鞭 で彼 の頬

が) 目 撃 し た私 の二人 の息 子 の話 によ る と、 秘書 を殴 り蹴 り あげ た

と は知 り ま せ ん でし た。 ) 官 憲 は、 秘書 を捕 縛 し 、 ( 私 は 見 な か つた

ま し た。 そ の部屋 に彼 は数 夜 泊 った よ う に み え ま し た 。 ( 私 は、 彼

好 ま な い のだ が命 ぜ ら れ た の でや ら な け れば な ら な いと い つて いま

を打 ち す え ま し た。 前 にも言 つた朝 鮮風 の家 で、彼 ら は朝 鮮 語 で書

モ フ ェ ット 夫 人 (MrsM .off )eの t寝 室 で は、 机 、 ひ き 出 し 、 た ん

も のと判 断 し ま した 。 ) 彼 ら は、 家 中 を さ が し ま わ り、 私 の書 斎 と

し た。 し か し結 局 は何 も発 見 でき な い のに、 二 十人 の役 人 、憲 兵 、

か れた 謄 写印 刷 の掲 示 を 二部 見 つけ ま し た。 それ は薄 い紙 で でき て

が、昔 住 ん で いた朝 鮮 風 の家 屋 、 つま り屋 敷 の下 の方 にあ る家 に再

警 官 、 刑事 に あら ゆ る も のを 勝 手 にさ れ る侮 辱 に耐 え る こと は 、決

居 住 す る こと を 二月 以 来許 可 し て いた が、 こ の部屋 を使 って いた こ

し て愉 快 な も の では あ りま せん 。私 の書 斎 の、秘 書 の机 の引 き出 し

いて、 小 さ く ま る め て投 げす てら れ て いま し た 。刑 事 は 、数 人 の者

す 、書 類 、書 簡 等 、 私 の財 産証 書 や金庫 さ えも 徹底 的 に捜 査 し ま し

に あ った書 類 の中 に、彼 ら は次 のよ う な些 細 な も のを 見 つけ ま し た。

の少 年 が白状 し た と私 に言 いま し た 。私 は、 勿論 そ れ に つ いて何 も

が私 の謄 写板 を書 斎 から持 ち 出 し 、 この空 屋 で印 刷 し た こと を 一人

た。

一、 李 王 世 子 の記 念式 典 と三 月 一日 の独 立 式 典 に関 す るイ ンク で か

知 りま せん でし た が、 も し そ れが事 実 で あ るな ら 、 それ は多 分 、 私

即ち、

か れ た朝 鮮 語 のプ ログ ラ ムの写 し 。

が ソウ ルに行 つ て九 日間 留 守 を し た間 、 即 ち 三月 十 七 日 から 二十 五

士 の秘 書 を し て いる ひ と り の大 学 生 を逮 捕 し ま し た。

は数 回彼 の頭 を け と ば しま し た 。 ベ ア ード博 士 宅 では 、彼 等 は 、博

た 。ベ ッツ嬢 ( Miss

B) eは t、 t彼 s ら が令 状 をも つて お ら ぬ こと か

士 (Ｄr.Bai )r のd 家 及 外国 人 の学 校 の宿 舎 が同 様 に捜 査 さ れ ま し

ー氏 (Mr.Mcmur) t 、rラ iイ eナ ー氏 (Mr.Rei) n 、e ベr ア ード博

ウ リ ー氏 (Mr.Mow) r 、yギ リ ス氏 ( Mr.Gil )、 li マs ック マー ト リ

と去 り 、神 学 校 の寄 宿 舎 に入 つて もう 一台 の謄 写版 を押 収 し ま し た。

し た が 、彼 を捕 え は しま せ ん でし た。彼 等 は、 検 束者 を連 れ て揚 々

隠 れ て逮 捕 を逃 れ よう と し た のです 。彼 等 は私 の コツ ク をも探 し ま

た ので、 彼 等 のう ち のあ る者 は、 警 官 が や ってく る のを 見 た時 に、

す。 し かし すベ て の住 民 は 、不 法 な 乱打 を受 け る お そ れが あ り まし

に は何 の罪 も なく 、 し か も これら の人 は大 て い常 時 雇 れ て いる の で

私 の知 る限 り では 、 こ の人 達 の誰 に せ よ私達 の建 物 内 に いた こと

日 の間 に行 な わ れた と思 います 。

ら 家宅 捜 索 に同意 を拒 み、 又検 事 が不足 し て い て、捜 査 隊 の 一行 に

そ の後 南 部 長 老 教会 の教 員 宿 舎 の二 つの窓 を壊 し て押 し 入 り、 そ こ

S) n 、o モok

検 事 が加 わ って いな か つた ので 、彼 女 の家 の捜 査 は差 控 え た よう で

に潜 ん で い た ひと り の男 を捕 え た と聞 き ま し た。 三 人 の男 が引 き 返

私 の家 が捜査 さ れ て いる間 に も 、 ス ヌ ーク嬢 (Miss

す 。 ス ノ ック嬢 の家 では 、彼 ら は料 理 女 の家 政 婦 及 び サ ー ル モン嬢

し て校 長 で ある彼 に会 い に来 て、 丁度 捜 査隊 とす れち が いに家 を出

時 の間 に、 モウ リ ー氏 か ら電 話 が かか り 、警 察 か ら使 い の者 が き て、

彼 等 は、 翌 日警 察 へ来 れ ば渡 す 、 と 言 いまし た 。 そ の晩 七時 から 八

を 求 め ま し た。 私 は そ れ を認 め ま し た が、 受領 証 を 要 求 し まし たら 、

し てき て、 私 の書 斎 から 二台 の謄 写版 を押 収 す る こと に対 し て同意

Sa) lの m秘 o書 n で あ る青 年 を逮 捕 し 、 サー ル モ ン嬢 の部 屋

(Miss

よ う と し た 町 の教会 学 校 の先 生 が 、監 獄 から釈 放 され た ば か り で モ

は念 入 り に捜 査 さ れま し た。 モウ リー 氏 の家 で は、 そ の日開 校 に関

ウ リ ー氏 のもと へそ れ を報 告 に来 て い た学 生 と 一緒 に逮 捕 さ れ まし

つて 、 一緒 に出 頭 し まし た 。私 たち は 三 人 の警 官 の いる小 さ な 部屋

氏 と私 の出頭 を求 め て いる と の こと で し た。 私 は彼 等 と 門 の所 で会

に案 内 さ れま し た 。腰 を 下 ろ し て、 まず モウ リ ー氏 が尋 問 のた め に

た。 私 の考 え で は、 そ の場 でも う 一人 の少 年 が連 行 さ れた ら し い。

が わ かり ま し た。 ギ リ ス氏 の家 では 、彼 等 は、 氏 の家 の庭 仕 事 を 二

で語 し合 つて いま し た。 そ の時 警 官 の ひと り が、 ﹁お 前 ら は 話 す の

呼 び出 さ れ るま で 三十 五 分待 ち まし た 。待 つて いる間 、私 達 は 英語

そし て彼 等 が、 モウリ ー氏 の秘 書 を 発見 でき な いで失 望 し て いる の

週間 ほど し て いた少 年 と 、 ち よう ど 居合 せ た地 方出 身 の神 学 生 と 、

私 た ち は検 束 さ れ て い る のか ね。﹂ と 。彼 はあ わ

を 禁 じ ら れ て いる 。 ﹂ と言 い ま し た。 私 は驚 いて こう言 い返 し ま し

以前 ここ の学 生 で あ り、 ソウ ルから 来 てい た医 学 生 と を捕 えま し た 。 こ の三人 は、 あ き ら か に、 ギ リ ス氏 が祈 とう 会 から 帰 つてく る前 に、

て て飛 び 上 り ﹁ち よ っと待 て。﹂ と い つて出 て行 き ま し た 。彼 は じ

た。﹁ 何 だ つて? 屋敷内

屋敷 に隠 れ て いた の でし た。 ライ ナ ー氏 の家 の庭 では 、︱

き に戻 って き て、 ﹁心 配 す るな 。話 し て よ い。 ﹂ と言 いま し た 。私 は

に いて逃 げ よう と し て いた某 は 、憲 兵 に降 参 し た の です が 、憲 兵 は そ のま ま彼 を な ぐ り 、頭 を 殴 打 し てな ぐ り倒 し まし た。 そ し て彼 等

﹁あ た り前 だ。 ﹂ と やり返 し て会 話 を続 け まし た。 モウ リ ー 氏 が 呼

て停 止 を命 ぜら れ た こと があ り 、外 国 人 にと って夜間 出 歩 く こと は 、

師 は 、夜 停 車 場 へ通ず る道 で棍 棒 で武 装 し た ふ たり の日本 人 によ つ

要 求 しま し た。 な ぜ な らす で に十 二時 近 か つたし 、最 近 一人 の宣 教

危 険 だ つた から です 。彼 等 は何 ら危 険 はな いと い いま し た が、 私 は 、

ば れ て から 、 私 は更 に 一時 間 待 た され ま し た。 そ れ か ら私 は、 私 の

書 記 も ひ と り いま し た。 質問 の間 し ば ら く 、 もう ひと り年 輩 の事 務

は、 私達 に 対し て非常 な憎 悪 を持 つて い ると いう 事 実 に対し て、彼

日 本 の新 聞 は私 達 に対 す る悪 罵 記事 を掲 載 し て おり 、下 層 の日 本 人

家 を捜 索 し た検 事 と そ の通 訳 の前 に尋 問 のた め に呼 び出 さ れま し た 。

官 が いま し た。彼 等 の質 問 は非 常 に丁 寧 で、 且 つ鋭 いも ので し た。

等 の注意 を喚 起 し ま し た。 彼 等 は警 官 を ひと り派 遣 す る こと に同意

彼 等 は 三 月 一日 の独 立 集 会 に関 す る私 の知 識 や、 関 係 に つ いて詳 し く 尋 ね ま し た。 私 の秘 書 の こと や、 彼 が私 の家 に い る こと に つい て、

与 え た か否 か も質問 し まし た 。彼 等 は私 の書 斎内 の秘 書 の机 か ら発

謄 写版 に つ いて は、 そ の用 途 を 私 が知 つて いた か、 ま た使 用許 可 を

を させ ても ら え な い かと頼 みま し た が、 許 可 さ れま せん でし た。 二

士 の翻 訳 者 が床 の片 隅 に坐 って いる のを見 ま し た。 私 は彼 等 に話 し

捕 され た 一群 の学 生 、 秘書 たち や 、前 の晩 に逮 捕 さ れた ベ ア ード博

o) ff へ案 ic 内e され ま し た。 そ こで 、私 は 今 日 の午 後 に逮

見 さ れ た三枚 の新 聞 に つい てと 、私 が ソ ウ ルを留 守 にし た こと に対

を ひと り つけ て や ろう と言 いま し た。 私 は モウ リ ー氏 を待 つて はど

十 分 位 待 って から 、検事 と彼 の通 訳 が や っ てき て、 私 に家 ま で警 官

(main

し ま し た 。私 は少 し 待 つよう にと 言 われ て、警 察 署 の中 央 執 務 室

し て質問 し ま し た。 私 の聖 書 朗 読 婦 と秘 書 の給料 や、 私 自 身 の経 済

にそ の鍵 を使 う こと が でき た か どう か に つ いて、 そ し て ま た 、私 の

彼 の使 用 し て いた 家 の鍵 に つ いて 、 そ れ から 、彼 が私 の知 ら な い間

状 態 も 聞 き質 し まし た 。 そし て、 私 が たく さ ん 土 地 を持 つ て いる為

先 に帰 つた 方 が良 いと 言 いまし た 。 そ こで私 は 、 モウ リー氏 に会 わ

せ てく れ る よ う に頼 みま し た。 と いう のは、 私 が先 に帰 る こと を 知

う かと言 いま し た が、彼 等 は氏 の尋問 はま だ終 って いな いし 、 私 が

ら せ、 同 時 に、 これ から 氏 の夫 人 に会 つて、 氏 は もう 少 し た つたら

つて、 彼 等 は 次 の よう な こと を 知 り ま し た。 つま り 、私 は 何 にも知 ら な いし 、 何 にも同 意 し て いな い こと 、私 の事務 所 で私 の謄 写版 を

警 官 に送 ら れ て帰 つてく る故 安 心 す る よう に、 と告 げ る つもり であ

に、 非 常 に裕 福 だと 思 わ れ て いる と言 いま し た 。 一時 間 の質 問 によ

い 一切 の こと に つい て、何 も 知 らず 、 又関 係 な い ことを (秘 書 は秘

使 って、 私 の秘 書 か、 あ る い は他 の人 に よ つて為 さ れた かも 知 れ な

て いると ころ だ か ら私 が彼 に伝 え よ う 。 ﹂ と 言 いまし た ので 、私 は

る ことを 言 つ てお き た か つた のです 。 ひ と り が、 ﹁ 彼 は今 尋 問 さ れ

朝鮮 人 の警 官 に付 き添 わ れ て帰 つてき ま し た。 た だ 、 モウ リ ー夫 人

書 の任 務 の故 に い つでも謄 写版 に自 由 に 近づ け た か ら )、 又 、 私 は

う こと 、更 に私名 義 の土 地 は、 教 団 と 教会 と学 校 の財 産 だと いう こ

病 院 で妻 と 子 供 を看 護 す る た め に、 ソウ ルに滞 在 し て い た のだ と い

を起 こす こと が でき な か つた ので、 そ のま ま家 に帰 りま し た 。私 は

よ く眠 れず 、 朝 にな つて ひど い頭 痛 が し た ので、床 に ついて いまし

と で す。 彼 等 は尋 問 を終 り ま した 。 そ の時 、 私 は 警官 に、 私 と モウ リ ー氏 を家 ま で送 って行 く よ う に

求 し て 、氏 に食物 を届 け て はど う か と提 案 し ま し た。 そ の後 に起 つ

あ な た にす ぐ 電報 を打 つこと 、 そ れと モウ リー 氏 に会 わ せ る よう 要

る こと、 もし モウ リ ー氏 が捕 わ れ て いた ら 、 そ の容 疑 の真相 をき き 、

ハイ ゼ ル氏 (Bermhe) i をs 誘eっ lてす ぐ警 察 へ行 き 、事 態 を確 かめ

し た。 マク マー ト リ ー氏 は 私 に会 い にき ま し た。 私 は彼 に、 ベ ル ン

氏 はま だ 家 に帰 ら な いが 、私 が帰 宅 し て いる か どう か を尋 ね てき ま

た。 七 時頃 モウ リ ー夫 人 が マク マート リ ー氏 に電 話 を か け てき て 、

な か つた の で逮 捕 を免 れ た のです 。

ま し た。金 曜 日 に警 官 がや ってき た時 には 、彼 は 隠 れ てし ま って居

めま し た が 、私 は、 彼 に自 分 自 身 で決 心 し なけ れ ば いけ な いと言 い

の秘 書 は 、自発 的 意 志 によ つて自 首 し た のです 。彼 は私 に助言 を求

ト リ ー氏 が自 動 車 に乗 って、 警 察 ま で彼 と刑 事 に同行 し ま し た。 氏

達 は彼 が途 中 でな ぐ ら れ た り しな いよう にし よ う と考 え 、 マク マー

Po

刑 事 を連 れ て帰 つ てき まし た。彼 は モウ リ ー氏 の秘 書 李 福 植 (Yi 

ず です 。私 はあ ま り に こまご ま と 書 きす ぎ た かも し れま せ ん 。 でも 、

け れ ど も私 と し て は 、 モウ リ ー氏 がな にか法 に触 れる よう な ことを

柄 です 。 後 ほ ど ま た あな た に、情 勢 を 手紙 で お知 ら せ しま し よう 。

以上 が、 私 が今 のと ころ お知 ら せし な け れば な ら な いす べ て の事

S) ik は マク マート リ ー氏 の家 か ら出 て来 て自 首 し ま し た。 私

た こと がら に関 し ては、ベ ル ン ハイ ゼ ル氏 が あ な た に手 紙 を書 く は

あ な た が熱 心 に知 り た が つて おら れ る事 柄 に触 れ な いでお く よ り は、

し た な どと は信 じ な いと いう こと を、申 し 上げ て おき た いと 思 いま

証拠 書 類ⅩⅦ ( 編者註 証拠書類Ⅹと重複)

す。

つま ら な い こと のよ う に見 え るか も し れ な い いく つか の事実 で も、

すなわち、ス

書 い てお く 方 が よ いと思 わ れま す 。 四 月 五 日 の土 曜 日 の午 後 、逮 捕 者 のう ち の五 人︱

ヌ ー ク嬢 の女料 理 人 、 サ モ ン嬢 の秘書 、市 立 学 校 の教員 、 ギ リ ス氏

四 月 十 日 の午 前 、 H ・井 上 と いう 憲 兵 軍曹 が、 事 務所 へ電 話 を か

( 院 長 O ・R ・アヴ ィソ ン博 士 に よ る)

け てき て、 警 察 が 私達 の病 院 に収 容 し て い る負 傷 者 達 の 一部 を 尋問

セヴ ラ ンス病院 か ら負 傷 者 を移 動 させ る こと に関 す る証 言

翻 訳 者 は 、自 分 はな ぐ ら れ な か つた け れ ど も、 他 の人 々は、 尋 問 の

し た く 、 つい ては そ れら の負 傷者 達 を、 ヤ マト 町 の憲 兵隊 へ移 す よ

が釈 放 さ れ まし た 。 次 い

間 許 し がた い打 擲 を受 け て い ると 報告 し まし た。 土 曜 日 の午後 、 こ

の庭 働 き の少 年 、ベ ア ード博 士 の秘書︱

の三月 に大 学 を出 た モウ リ ー氏 の秘書 が 、 マク マート リ ー氏 のと こ

は、 負傷 者 の移 送 の可否 は外 科 医 のラ ド ロウ博 士 に よ つて判 断 さ れ

う にと要 求 し た。 こ の要 求 が アヴ ィソ ン博 士 に報 告 され た とき 、彼

で日 曜 日 の朝 に は、ベ ア ー ド博 士 の翻 訳 者 が釈 放 さ れ まし た 。 そ の

ろ に や っ てき て、 逃 げ よ う と せず に、自 首 し た方 が い いと思 う と言

で尋 問 を や っては ど う か と提 案 し た 。彼 等 は これ に同 意 し て 、尋 問

な け れ ば なら な いが 、 そ れら の人 々を輸 送 の危 険 にさら す より 病院

いま し た 。 そ こで私 達 はベ ル ン ハイ ゼ ル氏 が警 察 へ行 く こと 、 そ し て ムー ア博 士 が彼 を車 で つれ て行 く こと 、 そ し て警 察 が もし 人 を よ

が個 人 的 に行 え る よう な個 室 を 手 配 す る よう に要 求 し た。彼 等 は尋

こせば 彼 の秘 書 が自 首 す る 用意 があ る と知 ら せ る手 筈 を整 え ま し た 。 ムー ア博 士 は自 動 車 で、 す べ て の学 生 を知 って い ると いう ひと り の

康 一 男 

容

両 腿部 と頬 の銃 創

大 き く もぎ と ら れ た腿 部 の銃 創

礼 

金

両 腿 部銃 創

そ の日 の午 後 、憲 兵 軍曹 H ・長 瀬 が九 名 の憲 兵 を連 れ てや って き

問 が各 人 に付 一時 間 かか る と考 え て いた。

明 

柳

順

た 。 そし て自 分 の名 刺 と 、尋 問 され る べ き七 人 のリ スト を提 出 し た。 ラ ド ロウ 博士 が、 患 者 を病 室 から 尋 問室 ま で移 動 す る こと が でき る

証 拠 書 類ⅩⅧ

に会 いた いと い いまし た 。私 は主 人 は 地 方 へ行 って い て今 いな いと

か どう かを判 断 す るた め に呼 ば れた 。移 動 可 能 な者 は尋 問 室 で、 不

答 え まし た。私 は 、直 ち に主 人 に電 報 を打 つて、 警察 がす ぐ会 いた

四 月 一日 に日本 人警官 と刑 事 が私 共 の店 へや って きま し て、 店 主

長 瀬 軍 曹 は 、 より 詳 細 な尋 問 のた め に、五 名 を連 行 し、 残 り の二

いと要 求 し て いる と知 ら せ る よう に命 じ ら れま し た 。 それ から 、 そ

朝 鮮 人 店 員 の陳 述

名 は我 々が彼 等 の退 院 す る 二 十 四時間 前 に 、警 察 へ通 告 す る と いう

の警 官 は、 私 に彼 等 と 同 行 し て警 察 分署 へ行 かな け れば な ら な いと

可 能 な者 は病 床 で尋 問 が 行 わ れ た。尋 問 は予 期 さ れ た よ りず つと短

条 件 のも と に、病 院 に残 す と言 つた。 アヴ ィソ ン博 士 は 、 ラ ド ロウ

申 し 渡 し ま した 。私 は彼 等 に お先 にど う ぞ 、私 はす ぐ後 から行 きま

時 間 で完 了 し 、 五時 半 頃 には終 え て いた と思 う 。

ね た。 ラ ド ロウ博 士 は、彼 等 は ま だ治 療 が必 要 な の で、誰 ひ とり と

す と答 えま し た 。 これ に対 し て彼 等 は 、 ﹁我 々と 同 行 し な け れ ば い

博 士 を呼 んで 、 これら の患者 達 が、 安 全 に移 動 でき るか どう かを 尋

し て今 病 院 か ら動 かす べき で は な いと 述 べ た。 軍曹 は 、警 察 にも包

け な い。 ﹂ と答 え まし た。

交番 へ着く と すぐ 、 そ の警 官 は 、ど こか へ電 話 を か けま し た。 主

帯 し た り、 治療 のめ ん どう を 見 る医 者 が いる と い つた が 、 ラ ド ロウ 博 士 は、 特 に五 人 のう ち の三 人 の移 動 に反 対し た 。 し ばら く し て彼

顔 面 銃 創 、弾 丸 摘 出

腹 部 と 腕 の銃 創

か け ら れ 、 そし てよく 読 む よう に と告 知 文 を配 ら れ ま し た。私 達 は

警 察 分署 の中 へ入 ると す ぐ 多数 の商 店 主 が見 えま し た。 私達 は話 し

人 は出 か け て い て留 守 な ので 、使 用 人 のひ と りを連 行 す るが そ れ で

錫 

等 は 、 そ の三 人 のう ち のひ と り を残 す こと を同 意 し た 。尚 話 し あ い

福 

さ ら に 、私 達 が法 を犯 し て いる こと、 そ し て ま るま る 一ケ月 も店 を

よ いか どう かと いう 内容 で し た。 ﹁よろ し い。 ﹂ と いう 返 事 で し た。

明

鼠 蹊 部 と 腿 部 の銃 創

の のち彼 等 は も う ひ とり 残 す こと に同意 し た。 そ の結 果 次 の三 名 が

潤 奎 

そ れ から 私 は、 これら の警 官 に よ つ て、警 察 分 署 へ護 送 され ま した 。

宋

廉

明

連 行 さ れ た。

李

閉 じ て おく こと は非 常 によ く な いが、 今度 だけ は許 す と告 げ ら れま

東 

右 腿 と 左膝 の銃 創

な いと いう 違 法行 為 を し た ら 、 そ の時 は法 律 に よ つて厳 し く罰 せら

し た 。 け れ ども 、 もし 今度 の特 別 の眼 こぼ し の後 で 、再 び店 を開 け

次 の四人 は 、婦 長 、 エステ ーブ 嬢 が責 任 を持 ち 、退 院 の二十 四時

開

間 前 に、警 察 に通告 す るよ う に指 示 され た。 李

け て下 さ る な らば 、 私達 は直 ち に開店 致 し ま す 。﹂ 私 達 がも し この

署 名 す る こと を要 求 され ま した 。 ﹁も し貴 殿 が援 助 と 防 衛 を引 き受

れ る だろ う と言 わ れま し た。 それ から私 達 は、 次 のよう な誓 約 書 に

ては いけな いと い いま し た。 そ し て それ には 、私 は 午前 八時 と 九時

ら れ は しま せ ん で し た。 そ の警 官 は私 に、 もう 一枚 書類 を書 か な く

よう 命 じ ら れ ま し た。 私 は も う 一度 こご とを 言 わ れ ま し た が、 なぐ

た のか。﹂ と い いま し た。 私 が言 い訳 を し ます と 、再 び交 番 へく る

証拠 書 類ⅩⅨ

起 こり ま せん でし た 。

四 月 四 日は 、 午前 八時 から 九時 の間 に開店 し た の で、 め んど う は

り ま し た。

の間 に開 店 し ても よ いが、 それ よ り遅 れ ては なら な い、 と書 いて あ

書 類 に署名 す る こと を拒 め ば、 私 達 は釈 放 され な いだ ろう と 言 わ れ ま し た 。私 の知 る限 りで は 、全 員 が署名 し まし た。 ひ と り の スパイ が、店 ま で私 に つ いてき て、 も し私 が店 を開 け な け れば 、警 察 へ連 れ戻 すぞ と いっ てお ど し まし た。 私 は やむ を えず 店 を 開 け ま し た。 す ると間 もな く 、 日本 人 と朝 鮮 人 の スパイ が ひ と

一九 一九 年 四月 二日 、私 は朝 遅 く ま で店 に出 ま せ ん でし た 。私 が

り ず つや つて来 て、 閉店 時 刻 ま で店 の周 囲 をう ろ つ いて おり ま し た。

あ な たは 朝 鮮 人 の反 乱 に つ いて、 お聞 き及 び の こと と思 います 。

親 愛 な る某 氏 へ 

一九 一九 年 四 月 一〇日

店 に着 いて み ます と 、錠 前 がも ぎ と ら れ て 、受 け 金 は壊 され 、戸 が

私 信 (カ ナダ 人宛 )

あ け ら れ る よう にな って いま し た 。朝 鮮 人 の警 官 が や ってき て 、私

テ ロと怒 号 です 。彼 等 は、事 件 の責 任 を宣 教 師 達 にな す り つけ よう

私達 は皆 そ のあ り さ ま を直 接 に見聞 き し てお り、 宣 教活 動 もお ち お

と懸 命 にな っ て いま す。 し かし幸 いな こと に は、 私 がま ち が って い

に ク リガ イ (Kuri) gの a交 i番 へ出 頭 し なけ れば な ら な いと 告 げ た

ぜ 早 く開 店 し な か つた のか と聞 か れ まし た。 私 は 、 あ る特 別 な用 事

な け れば 、 今 度 の蜂 起 は官 憲 にと ってと同 様 、宣 教 師 に と っても寝

て います 。 日 本 人 は彼 等 の い つも のやり 方 を用 いま し た。 す な わ ち

があ った ので そう す る こと が でき な か つ た、 と 答 え まし た。 日本 人

耳 に水 だ つた ので す 。 そ れは さ て お き、 私 が手 紙 を 書 く 理由 を申 し

ち で きま せ ん 。私 達 は でき る だ け紛 争 にか か わり な いよう 強 いら れ

の警 官 は こ の返 事 を き いて、 私 の顔 に平 手 打 ち を食 わ せま し た 。店

あげ まし よ う 。 私 は若 い朝 鮮 人達 の精 神 を正 直 に理 解 し よう と努 力

のは 、 私 が出 勤 し てま だ間 もな いと き でし た。 私 が警 官 と 一緒 に道

主 の息 子 も何 度 も何 度 も び んた を く いま し た。 私 は数 回 なぐ ら れ た

し ま し た。 そ し て私 の調 査 の結 果 を印 刷 いた し まし た。 そ の写 し を

を歩 いて いる と、 店 主 の息 子 が私 達 に つ いてき ま し た。 私 達 は 、 な

だ け でし た。 警 官 の ひと り が 紙 切 れ に、 ﹁私 は 、午 前 八 時頃 に開 店

一部 お送 り し ま す。 今 にな っ て明 白 に朝鮮 に於 け る日本 帝 国 主義 の

失敗 が わ か りま し た 。 そ こで私 は この論 文 に この大 げ さ な表 題 を つ

す る こと を誓 いま す 。﹂ と書 きま し た。 そ れ に私 は捺 印 し な け れ ば

四 月 三 日 、私 は九 時 に店 に出 て開 店 し ま し た。 し ば らく す る と警

け た のです 。 幸福 で 、感 謝 に満 ち た富 め る 人 民 こそ、 ま さ に成功 し

な りま せ ん で し た。

官 がや って き て、 ﹁な ぜ お前 は 誓 約 し た通 り 朝 八時 に開 店 し な か っ

そ の こと を体 験 し た筈 です 。 朝 鮮 で の旅 行 があ な た に と って頭 の痛

た統 治 の証拠 です 。 朝鮮 は この ど の項 目 にも 属 し ま せ ん 。あ な た も 、

ころ が大 学 の寄宿 舎 に い ると ころ を 日本 兵 に み つか つた のです 。彼

ら は 、デ モに参加 し ては いま せ ん でし た 。彼 等 は神 学 生 でし た 。 と

り ま す 。デ モの最 初 の日 に四 人 の若 者 が や って き まし た 。 し かし彼

等 は た だち に木 の十 字 架 に縛 ら れ 、鞭 で三 十九 回打 た れ 、 キ リ スト

は 、 一昨 日 日本 か ら

私 の手 紙 か ら想 像 でき る で し よう 。 旧師 の︱

が十 字 架 の上 で苦 し ん だよ う に 、 そ れと 同 じ こと を され る の にふ さ

か ったも ので あ った と は いえ、 今 日 では全 く それ 以 上 で あ る こと が

戻 りま し た 。先 生 は 、彼 の行 く 先 ざ き ど んな場 所 で も、 自 分 の来訪

に違 いな いで あろ う と いわ れ た のです 。

さ て 、私 は支離 滅 裂 な 以 上 の文 章 を書 い てき ま した が 、 それ を貫

わ し いと い われ ま し た。 ま た彼 等 は、 キリ スト教 徒 であ る から悪 者

た後 に、 何 の容 疑 も み つか ら ぬ まま 釈放 さ れま し た 。 あ る愚 鈍 な憲

ぬ く考 え は充 分 に明白 な も のが あ りま す 、 私 は あ なた に現 にな にが

が先 に電 報 で知 ら され て お り、 尾 行者 が待 つ て いる こと を知 り ま し

兵 は、 彼 が神 学 の哲 理 を研 究 す る の では なく 農 業 を し ま す と いう内

た。 な ん と いう から く り で し よう 。 先 生 は 二度 拘 引 さ れ 、鞭 打 た れ

容 の書 類 に署名 さ せよう と しま し た 。朝 鮮 では 人 々が毎 日拘 引 され、

か ら も話 し を お聞 き にな る でし よう が、 し か し聞 き 過 ぎ る こと は あ

り ま す ま い。 日本 は東 洋 の野蛮 国 で ある こと を示 し て います 。 そ れ

起 き て い る かを 理解 し て いた だ き た い ので す。 あ な た は他 の宣 教師

に地 方 の領 事 館 から 来 た 二人 の人 と会 いまし た 。 一人 は 四日 前 に釈

は 、 いか な る報復 も なし 得 ぬ も のを攻 撃 す る大 変 な 暴 れ者 です 。朝

訊 問 前 に二 イ ンチ角 の鞭 で打 た れま す 。今 日、 博 士 と 私 は、 数 日前

放 さ れな が ら今 日始 め て家 から 外 へ出 た のです が 、酷 く 殴ら れ負 傷

も し あ な た に、掛 り合 いな し に 、 こ の手紙 を発 表 す る こと が でき る

鮮 人 は 大 い に自制 し てき ま し た。 し かし こ の手 紙 を 読 ん でく だ さ い。

も 野 蛮 な種 類 の拷 問 が用 いら れ、 そ の上手 の込 ん だ細 工 が加 え ら れ

し て いま し た。 二人 の肩 は、 恐 し い様相 を呈 し て いま し た。 も つと

ま し た。例 えば 、 基督 教 学 校 の先 生 の 一人 が、昨 日私 に語 つた と こ

な ど と は笑 止 千 万 、 日本 は まず 己 れを 正 す こと から 始 め な けれ ば な

の朝 鮮 に於 け る姿 を知 るべ き です 。 ﹁いか な る民 族 も差 別 さ れ ぬ﹂

り ま す ま い。 も し あ なた が こ の手 紙 を発 表 す るな ら 某 と いう 名 か 、

な ら そう し て下 さ い。 カナ ダ は、 他 の国 の人 々と 同 じ よう に、 日本

に失 敗 す る と、 二本 の人 指 し 指 を 縛 って、 そ の間 に ペ ンを通 す ので

無記 名 で発 表 し て 下 さ い。 そ のまま発 表 でき な いな ら 、少 く と も気

ろ に よれ ば 、鞭 打 つ こと に よ つ て日本 人 の望 む情 報 を引 き出 す こと

い痛 みを与 え、 し かも不 具 には な ら な い方 法 を 見 つけ る こ の悪虐 非

の毒 な朝 鮮 人 の苦 境 の事 実 を な ん ら か の方法 で カ ナダ 人 に知 ら せ て

す 。 ど ん な感 じ かち よ つと や っ てご ら んな さ い。神 経 に非 常 に激 し

道 をな ん と呼 ぶべ き で し よう か、 ド イ ツ的 と でも いう のでし よ う か。

ベき で あ る こと を知 って いま す。 し かし 私達 は 、自 分 で事 件 を 直 視

く だ さ い。 私 は、私 達 が可 能 な限 り政 治 色 を帯 びな いよう に努 力 す

朝 鮮 よ永 遠 な れ﹂

こ れら の人 々の罪 は 、朝 鮮 の旗 を ふり 、﹁万 歳 !

し 、私 達 の宗 教 には暗 闇 の彼 方 に白 光 を 放 つ権 利 が認 め ら れ な いも

と 叫 ん だ ことな の です。 このよ う な話 を いく ら お伝 え し ても 、 あ な た には殆 ど信 じ ら れ な い でし よ う 。例 えば 、 こ こに こう いう話 が あ

の かど う か自 問 す る必要 が あ り まし よう 。私 達 が為 し得 る のは 、事

何 人 か の人 が寄 り集 ま らな け れば 万歳 を叫 ん だ り は し な い で し よ

は キリ スト教 徒 です か ?﹂ 農 夫 ﹁い いえ 、 こ こに は キ リ スト教 徒 は

う 。﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁こ の村 に兵 隊 が来 た こと があ り ます か ? 君

に い る我 々は、 朝 鮮 に いる人 達 より 、

実 を公 表 す る こと以 外 の何 も のでも な いし 、 そ れ こそ彼 等 が私 達 に 期 待 す るす べ て な の です 。︱

Ni ︹Cheam ︺) n 。 ﹂ i私 は同 じ 村 で、 もう 一人 の男 を み つけ た 。

Ａmm

いま せ ん 。 ﹂ア ンダ ーウ ッド ﹁こ の村 の名 は ?﹂農 夫 ﹁ 堤 巌 里 (Chay

証 拠 書 類XX

そ の機 会 に恵 ま れ て いま す 。私 は これを 中国 の郵 便 で送 りま す 。

こ つ て いる か を知 る こと は困 難 で あ る。 最 後 の市 の日 には 、市 のた

えら れ た 。当 地 には旅 行 者 は殆 ん ど いな い か皆無 であ っ て、何 がお

そし て同様 の質 問 を し 、同 様 の答 を得 た結 果 、 次 のよう な情 報 が加 ︹マ マ︺

T )a附 n近

村 の焼 討 と 大虐 殺 に関 す る最 初 の報 告 京 畿 道 (Kyong )k 水i 原 (Suw) on 郡 の発安 場 (Pal を 視 察 し た際 の ア ンダ ーウ ッド (H.H. Underw) oo の陳 d 述 、四月

つた。発 安到 着 の約 二 マイ ル前 で、 向 う の低 い丘 の陰 か ら、 大 きな

行 程 四 十 六 マイ ル余 の距離 の水 原 と烏 山 (Os) aを n経 て発 安 場 へ向

ん で いた。 我 々が 通過 し よう と す る と、 日本 人警 官 が出 て来 て我 々

所 に位 置 し て いた 。第 七十 八 連 隊 の兵 隊 が列 を なし て警察 の外 に並

前 を 歩 いて通 つた が 、 そ れは 、 二 つ の主 要 道 路 が町 の集 会 所 に入 る

流 れ を横 切 る こと が 不可 能 だ つた ので車 を 降 り た 。我 々は警 察 署 の

昼 食後 、 我 々は 町 へ向 って自 動車 を走 ら せた が 、町 の入 口 にあ る

め に人 が集 ま る こと は許 可 され て いな か つた と いう こと であ る。

煙 の塊 の上 る のが見 ら れ た 。 こ こで昼食 のた め に車 を 止 めた 。 そ し

の行先 を尋 ね、 警察 に 入 る よう命 じ た。 我 々が 入 ると同 時 に、 日本

午 前 九時 半頃 一行 は筆 者 の自 動 車 で ソ ウ ルを出発 し た 。 そし て全

十六日付。

て筆 者 は、 近 く の家 の密 集 し た 方 へ歩 い て行 き、 農 夫 を見 つけ て話

い憲 章 を つけ て いた 。 それ は 、曹 長 の階 級 章 で あ ると教 えら れ た 。

の将 校 が 二人 立 ち 上 つて出 て行 つた。 彼 等 は 、 三 つの星 の ついた赤

我 々を警 察 に呼 び 入 れ た警 官 は 、銃 を か つ いで将 校 に従 つて出 て い

ッド ﹁あ の煙 は何 です か? ﹂農 夫 ﹁あ れ は 村 が焼 かれ て いる の です よ。 ﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁そ れ は い つ焼 か れ た の かね ?﹂農 夫 ﹁ 昨 日で

を し た 。 ち よ っと し た前 置 の後 、次 の会 話 が交 さ れた 。 ア ンダ ーウ

す 。﹂ア ンダ ー ウ ッド ﹁ど ん な ふう に焼 か れ た の です か ?﹂農 夫 ﹁(恐

つた 。 我 々は彼 等 が警 官 に先 導 され て 南 陽 (Namya) nへ g の道 を

の です か ?﹂農 夫 ﹁い いえ 、し かし あ れ は 、キ リ スト教 徒 の村 です 。 ﹂

理解 で きた 。道 路 や橋 や ソウ ルの両 人 の知 己等 に つ いて話 し あ った

本語 を話 せ な いが、 多 少知 つて いた ので 、 そ こ で の話 し の大 部 分 は

カ ー チ ス氏 は 、名 刺 を差 し出 し て将 校 と 日本 語 で話 し た。 私 は 日

歩 いて行 く のを 見 た。

ア ンダ ー ウ ッド ﹁では こ こで は独 立 を叫 ぶ声 は 、 ひ と つも な か った

住 民 が独 立 のた め に暴 動 を起 し たり 万 歳 を叫 んだ り し た

ろ し そ う に 周囲 を 見 て) 兵隊 が や った の です 。 ﹂ア ンダ ーウ ッド ﹁ど

の です か ?﹂農 夫 ﹁以 前 、市 場 で市 の日 に あり ま し た よ。﹂ ア ンダ ー

後 、 カ ー チ ス氏 は火 事 に つ いて質 問 し た 。署 長 は、 ボ ヤ が広 が つた

う し て?

ウ ッド ﹁し かし あ の村 で は な か つた と いう の です か ?﹂ 農 夫 ﹁え え、

も の で大 火事 で は な い と云 った 。暴 動 に つ いて尋 ね る と 、 こ の地 方

さ め の言 葉 を述 べ 、何 時 頃 火 事 が起 った のか と尋 ね た 。彼 は云 った。

﹁き のう の今頃 ( 午 后 二時 )。﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁ど のよう にし て起

﹁ 多 く の人 が 、焼 か れた り傷 つけ ら れ たり し た のです か?﹂ 朝 鮮 人

った のです か ?﹂ 朝 鮮 人 ﹁兵隊 が や った の です 。 ﹂ ア ンダ ー ウ ッド

で小 さ な暴 動 は あ った が、 す で に鎮定 さ れ たと 云 った 。 と り と め のな い話 を し ば らく 続 け た後 、 カ ー チ ス氏 は、散 歩 し が

﹁兵 隊 は教 会 に いた キリ スト教徒 全員 を 殺 し ま し た。﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁ 彼 ら は何 のた め に火 曜 の午后 に教 会 に いた の です か ?﹂朝 鮮

てら 火事 を みた い のだ が 、 町 で人 力車 が雇 え な いか と尋 ね た 。署 長 は 、 ど の火 事 です かと尋 ね た。 カー チ ス氏 は 、 近 く の だ が、 し か し 我 々は 田舎 を 三 、 四 マイ ル程 、走 って みた い のだ と云 った 。署 長 は 少 し驚 いた よ う だ つた が、 よろ し いと い い、警 官 に人 力車 乗 り場 迄

いえ 、女 達 は 来 な いよう に いわ れ まし た 。 ﹂ア ンダ ーウ ッド ﹁で は、

です 。 ﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁女 達 も教 会 に いた のです か?﹂朝 鮮 人 ﹁い

キリ スト教徒 が教 会 に集 め ら れ た後 に、何 が起 った のです か?﹂ 朝

人 ﹁兵隊 が や っ て来 て、全 キ リ スト教 徒 に教会 へ集 るよう 命 じ た の

上 る村 は 、 町 か ら 一マイ ルも離 れ て いな い ので、 少 し乗 って から 人

鮮人 ﹁ 兵 隊 は 、彼 ら に発 砲 し 、銃 剣 も 使用 し、教 会 に火 を 放 った の で

我 々を案 内 さ せ た 。 我 々は 人力 車 を三 台 雇 って出 掛 け た 。煙 の立 ち

力 車 を 降 り 、 丘 のふ もと を 歩 き 回 つた 。 丘 の側 面 に我 々 の見 た 村 が

す。 ﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁他 の家 は 、ど の よ う に し て 火 が つ いた の

あ った 。 村 は 約 四十 戸 から 成 り 、離 れ て立 つて いる四 、 五戸 を除 い てす べ

か ?﹂ 朝 鮮 人 ﹁教 会 から 飛 び 火し た も のも あ るし 、風 上 の家 には 、

我 々は、 村 の先端 ま で歩 いた が 、約 半 分程 の所 で酷 く焼 け こげ た

鮮人 ﹁ 離 れ の 一軒 屋 です から 。﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁ 教 会 で大 体何 人 殺

ド ﹁し か し、二、三 の家 が残 っ て いる が、あ れ はど う し た の か?﹂朝

のか?﹂朝 鮮 人 ﹁ほ ら 、あ そ こ に焼 け跡 が。 ( 指 さす )﹂ア ンダ ーウ ッ

集 るよ う命 じら れ た か ら です 。﹂ア ンダ ー ウ ッド ﹁君 の家 も焼 かれ た

か ?﹂ 朝鮮 人 ﹁私 は キリ スト教 徒 では な いし 、 キ リ スト教 徒 だけ が

兵 隊 が火 を つけ た 。﹂ ア ンダ ー ウ ッド ﹁君 はど う し て生 き 延 び た の

て焼 失 し た と いう 朝 鮮 人 の陳 述 と我 々 の見 積 り は 一致 す る。 いま だ にあ ち こち に〓 が 見 え 、村 はお お か たく す ぶ り続 け る灰 の山 に な つ て いた。 我 々は 、 女 、子 供 、 老 人達 の 一団 が 、村 の上 方 の丘 の側 面

若 者 の死 体 を見 た 。 そ れ は、 我 々が後 に知 つた と ころ で は 、教 会 の

に座 り 、絶 望 的 な沈 黙 と共 に廃墟 を見 つめ て いる のを 見 た 。

のま ま 写真 に お さ めら れ た 。村 の端 ま で行 つて から 、我 々は丘 の斜

建 物 があ った と いう そ のす ぐ外 に ころ が つて いた 。 こ の死 体 は 、 そ

私 は、 こ の男 から 離 れ て別 の 一団 へと歩 い て行 つた。 こ こには 数

され た の か?﹂ 朝 鮮 人 ﹁約 三十 人 です 。 ﹂

人 の若 い女 が胸 に赤 子 を抱 いて おり 、老 婆 と少 年 が十 九 人 か 二十 人

面 に沿 って戻 った 。 そ し て 、先 に挙 げ た 一団 の中 に座 つ て いた男 を 呼 ん だ 。私 は彼 に質 問 を し た が、 恐怖 と衝 撃 が 、彼 を無 力 に追 いや

いた。

こ の人達 は キ リ スト教 徒 で、 N ・メソジ スト宣 教 師 団 のノ ーブ ル

っ て いる こと に気 づ いた 。彼 は頭 を か かえ 、彼 の持 つ て いた物 全 て と 、長 年 の苦 労 の結 晶 全部 が消 え去 った 、 と い つた。 私 は彼 にな ぐ

が教会 の火 のく す ぶ る廃墟 の下 で殺 さ れ 、埋 ま つ て いる のを 知 つた

め に出 掛 け て お り、 夜 にな って帰 つて み る と、 友 達 全員 と親 類 の者

る若者 に どう し て生 き 延 び た の かを 尋 ね た と ころ 、彼 は丘 へ木 を 集

方 な ど に つ いて、 同 じ 又 は類 似 の質 問 を し、 同 じ答 を得 た。 私 は あ

た ので あ る。 私 は、事 件 の起 った時 刻 や方 法 、死 者 の数 、 火 の付 け

博士 ( Dr.Nob )lを e知 つて いた。前 記 の教 会 は博 士 の教 区 内 だ つ

よう に自 動 車 で五 時 半頃 ソ ウ ルに戻 った。

場 所 で行 わ れ たと 主張 し て い る。 私 は警 察 に別 れ を告 げ 、来 た時 の

行 われ た と いう 非 難は全 く も聞 かれ な か つた。警 察 は、 暴行 は他 の

暫 く前 に終 ったと 報 告 し て いた。 我 々が訪 れた こ の村 でも 、暴 行 が

た のだ が 、 そ の際 に最初 の村 が焼 か れ た の だ。警 察 署 長 は 、騒 動 は

た報告 と 一致 し た 。軍 隊 は約 二週間 か ら十 日 前 に自 動 車 で導 入 さ れ

だ した 。 そ れ は他 の噂 や 、 ソ ウ ル のそ の地 区 管轄 の宣 教 師達 に届 い

き る。 し かし 日 本 語 の会 話 の場 合 は 、 とぎ れと ぎ れ に判 る だ け であ

は おわ か り いた だ け る と思 う 。 ま し てや この目 で見 たも のは確 信 で

私 が朝 鮮 で生 れ 、朝 鮮 人 と の会 話 が完 全 に理 解 で き ると いう こと

と 云 った 。 この人 達 は 、教 会 の建 つて いた所 を示 し てく れ た。 我 々 は 歩 き な が ら もう ひ と つ の死 体 を み つけ 、 そ れも 写真 に撮 った 。 他

人 々は完 全 に衣 食 に窮 し て おり 、 そ こ ここ に、 火 の中 から 運 びだ

る。 た と えば 、 ﹁火 事 、暴 動 、小 さ い、 い いえ 、 は い、橋 、道 、自 動

の死 体 は 、 ま だ教 会 の廃墟 の下 にあ った 。

し て来 た若 干 の家 財 道 具 が あ った 。 し か し、 こ の人達 は生 存 者 全 員

車 ﹂ な ど にす ぎ な い。

ソ ウ ル発 四 月 二十 五

︹ジ ヤパ ン ・アド バ タ イザ ー、 一九 一九 年 四 月 二十 七 日︺

(ジ ヤパ ン ・アド バ タ イザ ー への特 電 )

朝鮮 総 督 は彼 の部 下 に よ つて行 な わ れ た厳 し い弾 圧︱ そ の 一部 は 、

日

長 谷川 総 督 の容 認

証拠 書 類ⅩⅩⅠ

分 の茶 椀 一杯 の米 、 雑 穀 以 上 のも のは持 た な か つた 。 そし て彼 ら の 大 部 分 は 、穀 物 、 翌 年 に備 え た種 子 、 大 いに頼 り にし て いた 家 畜 な

こ の人達 に別 れを 告 げ 、村 を通 つ て残 った家 の ひと つ へ向 って行 つ

ど を含 む すベ てを 失 つた と 云 って いた 。写 真 を 撮 った後 、 我 々は 、

た。 そ こに は この家 の所有 者 であ る老 人 が いた が 、老 人 は、 自 分 の 家 が た だ 一軒 屋 であ った ので類 焼 を免 れ 、放 火 も さ れ な か つた 、 そ

れ たと 正 式 に通 告 し た 。

最 も悪 質 な残 虐 行 為 で あ った︱ に対 す る適 当 な 処罰 は、 既 に実 行 さ

れは自 分 が キ リ ス ト教 徒 で は な い から だ と 云 った 。彼 の話 の詳 細 は あら ゆ る 面 に於 いて他 の人 々 の話 と ピタ リ 一致 し た 。彼 も又 、 何 人

昨 日朝 鮮 総 督 は、 兵隊 に よ つて今 月中 に焼 かれ た朝 鮮 の村 を視 察

殺 され た か は は つき りし な か つた が、約 三十 人 と いう こと だ つた 。 再 び 写真 を撮 った 後 、 人力 車 に戻 り 町 に帰 つた 。 人力 車 夫 は 、 数

に我 々を連 れ て行 こう と申 し出 た 。狩 川 で は約 十 五 ケ所 が焼 か

で あ ると答 え た。

聞 いた後 、総 督 は彼 等 の述 べ た事 実 は真 実 であ り 、悲 しむ べ き こと

日前 に同 じ よう な こと が起 つて い る約 三 マイ ル彼 方 の狩 川 (Suchonし eた )著 名 な教 会 代 表 者 の訪問 を受 け た 。代 表 の言 を詳 細 に注意 深 く

れ、 そ の殆 ん ど が キ リ スト教 徒 の集 り で あ ったと 自 分 の方 から 話 し

責 任 者 は処 罰 さ れ、 こ の種 の行 動 を これ 以上 繰 り返 す こと を禁 ず

され 、多 く の者 が敗 血症 に な って い る。

丘 の避 難 者 の中 に は傷 つい た者 も いた が 、 な ん の手 当 も され ず放 置

る こと を恐 れ て いる 。食 糧 は おろ か、 夜霧 を防 ぐ も のも な か った 。

者 、婦 女 子 等 村 民 は 丘 の陰 に かく れ て いて 、 以前 家 のあ った所 に帰

る厳 命 が半 島 中 に伝 達 され た。 彼 は、 こ の種 の でき事 が再 発 す る事

再 び繰 り返 す な

は な いと彼 等 が確 信 し、 ま た他 の外 人 に確 信 さ せ ても ら いた いと 述

総 督 は教会 に 対 し、 重 要 な問 題 は い つで も個 人 的 に話 す用 意 が あ

読 み あげ ら れ る か ら教 会 の会 合 に参 加 す る よう に、 と村 民 を 召 集 し

な 教会 のあ る村 に入 つた。 憲 兵 と兵 士 が村 に進 入し て来 て、 命令 が

そ の調 査 の途 中 、当 調 査 団 は順 路 にお いて 、火 で破壊 さ れた 小 さ

一網 打 尽 の犠 牲 者

る と つけ 加 え た 。 ま た、 一連 の厳 し い弾 圧 手段 を部 下 の将 校 が取 る

た のだ。 教 会 には 五 十 人ば かり の人 が集 った。 全 員 が 一ケ所 に集 め

ベた。

こと は これ か ら は決 し て許 さ れ な いだ ろ う と総 督 が確 言 し た こと は 、

た。村 の生 き 残 つた婦 人 たち が宣 教 師 に語 る と ころ では 、兵 士 た ち

負傷 でう め く 人 々で床 の上 が 一杯 にな る ま で 、 一斉 射撃 は続 け ら れ

ら れ る と、 彼 等 は建 物 を包 囲 し 、開 いた窓 越 し に発 砲 し た。 死者 と

外 国 団 体 の代表 者 会 議 に よ つて定 め ら れ た委 員 会 は 、最 近 の騒 擾

罹 災 者 への援 助

最 も満 足 すベ き こと で あ る。

の罹 災 者 を 救 助 す る こと が でき る かど う かを確 か め る為 に、松 永 知

いた と いう 。 ま た 、自 分 の夫 の運 命 を知 ろう と建 物 に近 づ いた 二 人

は徹 底 を期 す る た め 、建 物 に入 つて射 殺 で き な か つた者 を銃 剣 で突

の女性 も同 様 に銃剣 で突 か れ、男 達 の死体 の中 に放 り 込 ま れた 。 そ

事 を訪 れた 。 知事 は総 督 府 の救 助 の概 略 を 述ベ 、 ま た日 本 人 の個 人

外 国 の寄 附 を 受 け 、 そ れ を彼 が分 配 し て個 人的 に責 任 を と ろう と つ

の のち 、燈 油 が死 体 に注 が れ、教 会 と共 に焼 き 尽 さ れた 。調 査 団 の

的 寄 附 が既 にな さ れ て い る こと に つい て述 べ た。 彼 はま た 、喜 ん で

け加 え た。 知 事 に謝 し た後 、委 員 会 は中 央 委員 会 へ報 告 す る た め退

証 拠 書類ⅩⅩⅡ

調 査 団 が総 督 に提 出 し た報 告 の 一部 であ る。

いた 。他 の者 は〓 き 集 め ら れ、見 え ぬ所 に処 理 さ れ て いた。 これ が 、

先 発 隊 が こ こ に到着 し た時 には 、 ま だ廃墟 の中 に 二遺 体 が残 さ れ て 第 一級 の残 虐行 為

出 し た。

総 督 に報 告 さ れ 、 ソ ウ ル特 派員 か らジ ャパ ン ・ア ド バ タイ ザ ー へ の先 の特 電 の中 でふ れ た事 実 は 、第 一級 の残虐 行 為 に該 当 す る も の

大 虐殺 と村 の焼 討

四月 二十 日付 、 アド バ タ イ ザ ー記 者 によ る

︹一九 一九 年 四月 二 十 九 日、 ジ ャパ ン ・アド バ タイ ザ ー への通 信︺

で あ り、 そ の詳 細 は東 京 に達 し て いる。 調 査 し た宣 教 師 は 十名 から な る 一行 で、 彼 等 は 日本 の憲兵 と兵 士 によ つて焼 か れた 、幾 つか の

堤巌里 ( Cheam) ni の焼 討

村 を訪 ね た。 村 人 は 家 か ら追 い出 さ れ、 め ぼ し いも の はな に も持 ち 出 す こと が許 され な か つた。彼 等 の持 物 は 総 て壊 さ れ、 老 人、 幼 少

完 全 に村 が焼 か れ、 大 な り 小 なり 住 民 が掃 討 さ れ たと いう 根 強 い

た。 そ の町 は 我 々の推 定 で は発 安 場 ( Ｐarang

C) hと an いg う 市場

C) hは o、 nそ こ から 三 マ

イ ル彼 方 にあ った 。 ア ンダ ーウ ッド は 、 我 々の推測 が正 し い かどう

町 の筈 であ り 、我 々の目 的 地 狩 川 (Soo

か 、狩 川 の焼 失 に何 か て がか り が得 ら れる か どう か を知 ろう と 、 近

噂 を、 私 はし ば らく 前 から聞 いて いた 。最 近 これ に関 す る報 道 が、

マイ ルに あ る地 方 か ら伝 わ っ て来 た。 焼 かれ た と い われ る場 所 の正

は警 察 署 があ る 、 そし て、 三 マイ ル彼 方 の狩 川 は焼 け た と言 った 。

く の 農家 部落 にで かけ た。 農民 は、 こ の町 は発 安 場 であ り、 そ こ に

京 釜 線 の途 上 の水 原 (Suig) eと nいう 大 き な 町 の西 方 十 五 か ら 二十

確 な名 称 は しば ら く わ から な か った の だ が、 軍隊 に よ って掃 討 さ れ

ア メリ カ領 事 館 の カ ーチ ス氏 は 、 この真 偽 、特 に狩 川 村 に っ いて

いう村 です 。 堤 巌 里 は昨 日 の昼 過 ぎ に軍 隊 によ って焼 かれ ま し た。﹂

て 、我 々は ﹁あ れ は な ん です か ?﹂ と尋 ね た。 ﹁あ れ は 、堤 巌 里 と

こ の町 から 一マイ ル程 離 れた 丘 の後 方 からう つす ら と 登 る煙 を指 し

C) h村 en の地方 から 来 た人 達 から 、 そ の名 を 知 ら さ

た狩 川 (Soo

の真 実 を 見出 す ため の自動 車 の 一行 に参 加 し な いか と 、私 に尋 ね た 。

スト教 徒 が沢 山 いた か ら だと 述 べ た 。質 問 に対 し て農 民 は答 え た、

と 答 え た 。焼 かれ た 理由 を尋 ね ると 、 そ の村 には教 会 があ り 、 キ リ

れ た ので あ る。

朝 鮮 で生 ま れ た宣 教 師 のア ンダ ーウ ット氏 は朝 鮮 語 の研 究 に深 い造

てく れ た 。 し かし 彼 と そ の周 囲 の人達 は 、罹 災 者 に対 し て同 情 し て

自 分 は キリ ス ト教 徒 では な いと 。 そ し て噂 に聞 いた事 を我 々 に話 し

詣 を も ち 、朝 鮮 語 を 大 変流 暢 に話 す が 、彼 は 、我 々を そ こ へ連 れ て 行 く 為 に自動 車 を運 転 し 、 一行 の通 訳 と し て活 躍 し た。 ま た、 機 械

い る の では な い かと疑 わ れ る こ とを 心配 し て、 家 か ら外 へ出 な か っ

工兼 事 故 の際 の助手 とし て、中 国 人 運 転 手 を同 行 し た。 我 々は 四月 十 六日 水 曜 日 に領 事 館 を出 発 し 、鉄 道 と 平 行 し て いる ソウ ルか ら水

の町 に来 るま で我 々は こ の街 道 を走 り続 け たが 、 こ こで我 々は南 下

海 道 に比 較 し 得 る も のがあ った 。鉄 道 駅 のあ る烏 山 (Uoa ︹n Ooa ︺) n

彼 等 は最 初 はと やか く言 わず に我 々 の通 過 を 許 し た が、 す ぐ に後 を

兵 士 が約 十 六 人 程 の分隊 で立 って お り、 下 士官 に指 揮 さ れ て い た。

た 。 そ れ はち よ う ど そ の道 の片 側 に あ っ て、正 面 に第 七十 八 連 隊 の

の橋 が車 に耐 え ら れな い のを知 り、 警 察 署 のわき を 通 って歩 き始 め

簡 単 な 昼 食 の後 、 我 々は 市場 町 へ行 った が、 町 に行 く た った 一つ

た。

を や め 、真 西 へ向 か った。 三 級道 路 とし て地 図 に記 さ れ て いる こ の

々は古 い街 道 を走 り続 け た が、 そ の歴 史 的 興 味 と景 観 は、 日本 の東

原 に達 す る幹 線 道路 を進 んだ 。古 い城 壁 に囲 ま れ た町 を 通 って 、我

道 は 、我 々 の想 像 以 上 にひ ど か った 。自 動 車 を 乗 棄 て て人 力 車 に乗

追 っ て来 て警 察 に連 れ て い った。

言 った 。 カ ー チ ス氏 は受 持 の警 官 と 話 し た が、 こう いう 場 合 のあ り

警察 署 の担 当 官 は カ ーチ ス氏 の名 刺 を受 け 取 り 、腰 かけ る よう に

現 在 は総 て静 穏

るま で の十 五 マイ ルは 、狭 く て朽 ち た橋 や、 上 手 な 運軽 に よ っ てか ろう じ て通過 でき る場 所 の連 続 だ った。 煙 は ま だ の ぼ って いる 昼 頃 、 我 々は丘 の中 復 にた ち どま った 。丘 の麓 に大 き な 町 が あ っ

た ので はな い かと いう 質 問 に対し て、 少 し 前 に発 安 場 の市場 町 で騒

う 我 々の希 望 に話 題 をも っ て い った。 警 官 は こ の地方 で騒擾 が あ っ

ふ れ た世 間 話 から始 め て、 人 力車 を雇 って狩 川 に行 っ て みた いと い

虐 殺 の為 に集 め ら れ た キ リ スト教 徒

劇 と 絶望 で弛 緩 し た無 感覚 さ に沈 ん で い た。

他 は胸 に赤 児 を抱 い た若 い母親 であ った。 彼 等 の総 ては、 惨 め な悲

にち ぢ こま って いた 。 彼等 は殆 ん ど 婦 人 で あ り、 幾 人 か は老 婆 で 、

朝 鮮 語 で同 情 をもっ て話 し た の で、 ア ンダ ーウ ッド氏 は す ぐ に数

人 の信 頼 を得 、 いろ ん な 人達 から事 件 に関 す る話 を聞 き 出 し た が、

い て聞 くと 、 昨 日起 ったボ ヤであ ると 答 え た 。

擾 が あ った が、今 は総 て静 穏 で あ ると 答 え 、 ま た丘 から 登 る煙 に つ

我 々が狩 川 への途 上 、 そ の地を 訪 れる か も知 れ な いと言 った こと

よう命 じ た。 我 々 の情 報提 供 者 によ れ ば大 体 三 十名 程 だが 、彼 等 を

っと過 ぎ に兵 隊 が村 に来 て 、男 の キリ ス ト教 徒 全員 に教 会 へ集 ま る

集 合 さ せ た後 兵 隊 は 発 砲 し、 続 いて教 会 に入っ て銃 剣 で突 き 、皆 殺

彼 等 のど の話 の場 合 も 本質 的 事 実 は 一致 し て いた。 一昨 日 、 昼ち よ

の意 味 は先 にな って はる か に深 長 と な る 。朝 鮮 人 警 官 は 我 々を 町 ま

し にし た。 こ の後 、 彼 等 は教 会 に放 火 し た が、中 央 に位 す る教 会 が

に は何 の異 議 も唱 えら れ な か った が、 ﹁偉 い人達 ﹂ が小 さ な 火事 光

で送 ってく れ た。我 々は彼 が雇 っ てく れ た 人力 車 に乗 り 、 小 さな 隊

景 を わざ わ ざ 見 に行 こう と し て い る こと に対す る驚 き が あ った。 こ

我 々は人 力車 を棄 て て歩 く こと にし た。

列 を組 ん で、 煙 の立 つ寒村 への約 一マイ ル の道 を走 った 。 そ れ以 後

に個 別 に放 火 し 、 し ば らく し て帰っ た ので あ る。 人 力 車 に戻 る為 に

風 向 の関 係 で風 上 の家 に火 がつ く のを阻 ん だ ので、 兵 隊 は風 上 の家

低 い丘 の陰 に約 四十 戸程 の家 があ り 、 我 々が着 いた時 は、 村 は わ

方 角 から戻 って来 た と き、 私 は 二番 目 の死 体 を 見 つけ た。 それ は あ

こ こ が教会 で あ った こと を、 我 々は後 にな って知 った。 帰 途 、 別 の

の ひど く焼 け こげ た、 ね じ れ た死 体 を見 つけ た のは 、 ここ であ った。

れ、 一面 にな おく す ぶ って い る灰 の中 の屋 敷 に出 く わ し た。男 か女

て いる小道 を歩 いた が、 そ の途 中 ま で来 る と、 焼 け た ポ プ ラ に囲 ま

彼 は進 ん で申 し出 た。 それ ば か り でな く 、 ほ ん の十 里 (三 マイ ル)

て しま い、自 分 は この町 の車 夫 だ が、 今迄 の話 は全 部 ほ んと う だ と

々 の後 に つ い て来 た のを知っ た 。気 む ず か し い遠 慮 はど こか へ行っ

話 と正 確 に 一致 し た。 我 々は 、人 力 車 夫 が 通 り に車 を 放 り出 し て我

かっ た から 生 き 延 び た と言っ た 。事 件 にっ い ての詳 細 は 、他 の人 の

ら だ 。彼 は キ リ スト教 徒 でな か ったし 、 教 会 への集 合 も命 ぜら れな

を し た。 彼 の家 が無 事 な のは、 少 し離 れ て い て風 が気 紛 れ だっ た か

ず か 四、 五 戸 の家 が立 ち残 さ れ て い る のが見 え るだ け だ った。 あ る

き ら か に男 で あ った が 、矢 張 り ひ ど く焼 け てお り 、教 会 の建物 の外

離 れ た狩 川 の町 へ、人 力 車 で我 々をつ れ て行っ ても よ いと言っ た 。

いる家 を見 付 け た 。 そ し て全 く 老 いさら ば え た この家 の主 人 と 話 し

にな げ だ さ れ て いた 。教会 の近 く の焼 死 体 の臭 いは 、全 く ひど いも

廃墟 と なっ た 村 を 通っ た とき 、 我 々は村 はず れ に無 傷 のまま 残っ て

のだ った。 我 々は村 の外 れ ま で歩 き 、丘 に登 った。 そ こ には人 々の

そ こ は、 我 々 が直接 見 た通 り 、疑 いもな く焼 かれ たも のであっ た 。

の は た だく す ぶ る廃墟 だ け であ った 。 我 々は村 の前 面 に沿 っ て伸 び

幾 つか の集 団 が、僅 か な哀 れ な身 廻 品 を持 って 、小 さな 藁 小屋 の下

そ し て彼 等 が話 した と ころ に よれ ば、 そ の地方 では更 に多 数 の町 が 焼 か れ 、彼 等 の聞 き 知 って い ると ころ では そ の数 は合 計 十 五 に のぼ

自 動 車 の 一行 は 、英 国領 事 ロイ ド氏 、 カナダ の宣 教師 ハーデ ィ ー

も 同 行 さ せ た いと述 べた 。

博 士 、 ゲ イ ル博士 、私 、 そし て臨 時 の運転 手 から 成っ て いた 。自 動

ング師 、 ベ ック師 、 そし て メ ソデ ィスト 教 会 の朝 鮮 に おけ る日本 人

には こ の地 方 の伝 道 の監督 であ る ノーブ ル博 士 、 ケ イブ ル師 、ビ リ

車 に加 え て、 サ イ ド カー の つ いた 二台 のオ ート バ イ が つ いた。 そ れ

我 々は こ の地方 を源 とし て ソウ ルに流 れ て いた 噂 の総 てを確 認 す

の伝 道 を監 督 し て いる へロ ン〓 スミ ス師 が乗っ た 。

死 者 の埋 葬 を す ら〓 る

るに充 分 、 見 、聞 き 、 嗅 いだ。 我 々は危 険 な道 を 通 ってや つと の こ

った。

と で幹 線 道 路 にお い てあ る重 い自 動 車 を取 り 、安 心 し て市場 町 に戻

方 へ歩 い て いっ た。 署 の前 に数 人 の警 官 が いた が 、我 々 に何 も 言 わ

Ｃhan )gの町 に着 いた。警 察 署 の正 面 に駐 車 し 、す ぐ に堤 巌 里 の

我 々は橋 の状 態 が少 し よ い別 の道 を通 り、昼頃 に発 安場 (ｐarｇ an

野営 し て いる哀 れな 人達 を思 い、悲 し み苦 し ん だ。 我 々は初 め に会

な かっ た。 し か し明 ら か に我 々 の来 訪 を警 戒 す る よう いわ れ て いた

った。 そし て丘 の側 面 で身 内 の死体 の許 へ行 く こと す ら怖 れ な がら

った警 官 と警 察 署 の前 で会 った ので 、人 力車 は オ ンボ ロのう え、 道

ス氏 の外 交 と 相 ま って、我 々は軍 の迫 害 の方法 の結果 を見 た り、 干

急 速 に進 めら れ て い て、月 初 め に破 壊 され た村 と 我 々が遅 れ て訪問

夫 を見 付 け た 。総 て の焼 死 体 は片 付 けら れ 、そ の場 所 の跡片 付 け は

こ こで我 々は 、家 を再 建 す る前 に、焼 跡 を片 づ け て い る多 数 の人

破 壊 物 の片 づ け

と み え 、焼 け た村 ま で我 々に つ いて きた 。

は悪 く、 暗 く も な った ので、 す ぐ に ソ ウ ル へ帰 ると 告 げた 。 こ の警 察 署 には、電 話 も電 信 も無 く、 そ し て交 通 も便 が悪 い。 そ

渉無 し に人 々と話 す 特 権 を与 えら れ た のだ った。 我 々が最 も異 常 だ

こ へ我 々が大 き な車 に乗 って、突 然 現 われ た こと の驚 きが 、 カ ー チ

に会 った のみ で あり 、 家 のご く 近 く の畑 を 除 いては 、 わず か の仕 事

と 思 った のは 、幹 線 道 路 を往 復 す る途 中 、 た だ 一組 の朝 鮮 人旅 行 者

朝鮮 人 に話 し か け始 め ると い つも警 官 が 近 よ って き て、朝 鮮 人 は が

我 々は妨 害 さ れ る事 なく 、自 由 に写真 を と った 。 し かし 、我 々が

し た村 は は つき り とし た対 照 を 示 し て いた 。

る。 そ れ は、 一年 の こ の時 期 にお いて は異 常 な こと であり 、幹 線 道

し か為 さ れ てお らず 、 離 れ た畑 は荒 れ たま ま だ った と いう こと であ

ら り と態 度 を か え てし まう のだ った。 我 々 の目 の前 では 、何 も 言 わ

った ので、 いく つか に分 れ て多方 面 に行 き 、朝鮮 語 に たん のう な も

ぱ い になっ て いた の であ る。 し か し なが ら 、我 々 の 一行 は大 人数 だ

で いっ た いど ん な事 がお こ るだ ろう かと いう お そ れ で、 彼 ら は いっ

れ な か った が、 し かし 、我 々 に話 し かけ て いる のを みら れ たら 、後

路 に沿 った状 態 ら し から ぬ こと であ った。 イギ リ ス領 事 の訪 問

イ ギ リ ス領 事 は堤 巌 里 (Cheam )nへ iの最 初 の旅 の後 総督 府 を訪

四 月 二十 四 日 、同 じ記者 によ る記事 。

ね、 我 々の調 査 の結 果 を挙 げ て、同 時 に、 伝道 事 業 に熱 心 な 同国 人

村 にで かけ て い った。 そ こで は四 つか五 つ の家 が焼 か れ て いた。

れな か った。 我 々はさ ら に、 丁度 丘を 越 え た所 にあ ると て も小 さ な

RoK no gl )l に いく よ

う に私 にた の んだ 。 そ の村 で は十 九 の戸 数 の内十 七 が焼 かれ た と い

れ たと ころ にあ る ケ イ ・ロン ・コー ル (Kei

人 の朝鮮 人 が突然 横 道 から あら わ れ て、 五 里 (一・五 マイ ル) はな

我 々が帰 途 に つ いた 時 、私 は いく分 後 方 を歩 いて いた のだ が、 一

のは 、多 く の会 見 談 を え た。 会見 談 のすべ て は、男 達 を 教会 に あ つ

て、読 者 に送 った最 初 の報 道 を確 認 し た。

め 、彼 等 を 皆殺 し にし て から 村 に火 を つけ た そ の時 刻 と 方 法 に つい

こ の村 から 引越 し たあ る家 で、数 人 の婦 人 に注意 ぶ かく質 問 し て

った。 これ ら の男 達 の名 前 は確 認 され て い る。 そし て、 これ に加 え

て いる こと も あ っ て、 これは私 に はで き な い事 だ った 。私 は警 察 の

う事 だ った 。日 が暮 れ つつあ ったし 、私 達 の 一行 はか なり 先 に行 っ

み ると 、殺 され た キ リ スト教 徒 の男 達 の数 は 十 二人 で あ る事 が わ か

も殺 さ れ て いた。 我 々

い。 この推 量 は 、死 体 が廃墟 の外 に あ った事 から し てあ り う る事 で

が最 初 の日 に教 会 の外 で みた 死体 は こ の人達 であ った のか もし れな

と め、堤 巌 里 に関 し ても 、特 に時 刻 に つ いて 、我 々が聞 いた事 が正

事 を知 ってお り 、朝 鮮 語 を話 す 事 が でき ると知 って、 彼 は それ を み

彼 は そ んな 場所 はし ら な いと 言 った が、 私 が それ に ついてす べ て の

スパ イと し て私 達 の 一行 を つけ て きた 一人 の朝鮮 人 に追 い つ いた。

︱ 一人 は 四 十す ぎ でもう 一人 は十 九歳︱

て 、自 分達 の夫 の身 の上 にお こ った こと を知 ろう とし た二 人 の婦 人

あ る 。教 会 で殺 さ れた他 の男 達 は天 道 教 の教 徒 達 で あ っ て、 二十 五

さ れる のを避 け よう と し た朝 鮮 人 達 が ラ ンプ を ひ つく り かえ し た事

し いと み とめ た 。 こ れは非 常 に重 要 で あ る。 と いう のは、夜 分 逮 捕

人 と 言 わ れ て いた。 占拠 され焼 かれ た家

から 火災 にな った の だと いう 情 報 が 、町 の日本 人 の間 に あ った から

我 々は次 に三 マイ ルは な れた狩 川 へと 歩 き だし た 。 そ の村 は 、私 の最 初 の訪 問 の目的 地 であ った。 我 々は、 こ の村 が 五 日 の夜 か 六 日

我 々は 、近 く の高 台 から九 つの焼 け た村 が見 られ る と いう、 こ の

であ る。

地 方 のあ る場 所 の事 を き いた 。 我 々は前 に受 け取 った報 告 を確 か め

そ の夜 、人 々が自 分達 の家 に火 が つい て いる のを 発見 し て飛 び起

の朝 に焼 か れ た事 を知 った 。

き、 外 に走 り でる や いな や 、 いき な り 刀剣 や銃 剣 でき り つけ ら れ 、

るに十 分 な だ け目 撃 し た の で、 ソウ ル に戻 った 。

がひ ら か れ、役 人を 訪 問 す る委 員達 が任 命 さ れた 。彼 等 か ら感 謝 が

救援 活 動 を 行う 事 が可能 かど う かを 調べ る ため に外 国 人達 の会合

の憤 り と驚 き を示 し 、被 害 者 に対す る速 や か な救援 を約 した 。

総 督 府 の官 吏 は、領 事 館 員 に対し 、 こ の野 蛮 行為 に対 す る最 大級

射 た れた と いう 話 を 我 々 の 一行 は聞 いた。 死者 は出 な か った が数 人 が傷 つ いて いた。 我 々は刀 で腕 を き り さ か れた男 をみ た 。彼 は治 療

た 。 こ の村 では教 会 と約 三十軒 程 の家 が焼 か れた が、 事 件 が今 月 初

領 事 は町 の警察 から 彼 を水 原 ( Suig) eの n病 院 に送 ると の約 束 を 得

示 さ れ 、事 は 役 所 の手 ですす み つ つあ る。 た く さん の官 吏 が そ の地

が充 分 でな いの で菌感 染 で死 ぬ かも 知 れ な か った。 後 で、 イギ リ ス

旬 に起 った にも か かわ らず 、 これ は今 も って片 付 けら れよ う と も さ

る事 を信 じ て い る。私 は、 堤 巌 里 で起 った事 を白 日 のも と に さら す

他 の多 く が負 傷 し た。

リ ス ト教徒 に よる示 威 運 動 が あ った が 、そ の場 で六 人 が射 殺 さ れ、

門 ま で ゆき 、 そ こで ﹁マン セイ﹂ を全 身 の力 を こめ て叫 ん だ。 そ こ

一九 一九年 三月 一日 の二時 に、私 達 は パ ゴダ 公園 を出 発 し、 大漢

XXI V サ ーベ ルで斬 ら れ た公 立学 校 の女 生徒 の話

証拠書類

方 、特 に堤 巌 里 を 訪 れ た。 私 は活 発 な救 援 措置 が そ こで とら れて い

証拠 書 類 XXⅢ

事 が 、 こ の種 の弾 圧 を停 止 させ る に最 も効 果 的 と 思う 。

北 朝 鮮 の 一件 一九 一九 年 四 月 二十 日 、 日 曜 日 の午 後 、 黄 海 道 新 渓 郡 竜 徳 村

かT らu 私k 達 は光 化 (Kangw) h 門aま で や って き て再 び叫 び、西 門 を ぬ Province,Sinkai ) Cで o、 u 次nの tよ yう ,な Nong

ンセイ﹂ を 叫 ん だ。

け て フラ ン ス領 事 館 と ア メ リ カ領 事 館 にゆ き、 そ こでも う 一度 ﹁マ

( Whanghai 事 がお こ った 。 日本 人 の面長 (町長 ) が 、 二人 の朝鮮 人 の警 官 を つ

Chang )の S家 lに iい kった。

れ て面 から 五 里離 れ た村 にや ってき た。 彼 ら は、 こ の区域 を受 持 と し て いる地 方 伝道 師 の宋 昌植 (S ong

った 憲 兵 が や ってき て私達 の行 進 を と めよ う とし た が、 私達 は前 方

署 があ る半 井洞 (Ｐan

のあ る裕 福 な 家 庭 の出 の優秀 な青 年 で あ る。彼 は三 月 一日 に他 の場

し た。 こ の教 会 の受 持 宣 教 師 は、 ソウ ルのバ イブ ル学校 に通 った事

お ど かし 、水 いれ や 皿 や家 具 を こわ し 、彼 の書 籍 をめ ち やめ ち や に

でう ち た おさ れ た私 の頭 を 、彼 に靴 で ふみ つけ ら れ 、私 は約 二十 分

背 中 を き り つけ られ 、長 さ三 吋 に 及 ぶ傷 を負 わせ ら れ た。 そ の打撃

吏 が刀 を持 って出 てき て、 示 威 行進 をす る人 々に き り つけ た。 私 は

に おし すす み、総 督 府 中央 政 庁 舎 ま で い った。 そ こで はあ る高 級官

Chung )Tに oい nっ gた。 そ のと き 馬 に 乗

し かし 、彼 と 彼 の妻 は、 イ ー ス ター祭 の ため に、 そ の区域 の他 の教

西 の小門 から中 に入 り、 再 び 大漢 門 にゆ き、 そ こから 私達 は警察

会 に行 っ て留 守 だ った。 役 人達 は彼 の老 母 を打 ち、 七 人 の子供 達 を

所 で逮捕 さ れ て いた が、 役 人達 は今度 は彼 の家 に行 って、 彼 の祖 父

び る が破裂 し て切 れ、 全身 血 だら け に な っ て いた 。肩 は三 イ ンチ程

間 程意 識 不 明 にな った 。起 き 上 って み ると 、私 は歯 が折 れ 、鼻 と 口

定 州 の囚 人達 に対 す る残 虐 な拷 問 は 、 ア フ リカ の未 開人 や野蛮 人

スト教 徒 は 、消 火 のた め に中 に 入 る事 を阻 止 さ れた 。

郭 山 教会 は昨 日 の朝 (一九 一九 年 四 月 二十 五 日) 放 火 さ れ、 キ リ

郭 山 (Kwaks )aと n定 州 (Tyung )ju

証 拠 書類 XXV

切 れ てお り、 足 は何 回も の打 撲 で青 黒 く はれ あ が って いた 。

を打 ち 、頭 に裂傷 を負 わ せた。 彼 等 は 又、 週 日学 校 の教師 を打 ち 、

は教 会 のす べ て の窓 を ラ ンプ や スト ーブ と共 に打 ち こわ し、 書 見台 、

他 の キリ スト教 徒 の家 で は、家 財 道具 を粉 々 に打 ち く だ いた。彼 ら

聖 書 、 賛 美歌 集 を 教会 の庭 にもち 出 し 、 そ こ で燃 やし てしま った 。

の地方 から残 ら ず 追 いだ され る だろう と言 った 。 こ の村 で は示 威運

彼 らは 、 キ リ ス ト教徒 のよう な下 劣 な 人間 は 生 き る権 利 がな く 、 そ

ら な か っ た。 数 日 前 、 キ リ スト教 徒 の いな い面 役場 所 在 地 で、非 キ

動 はな く 、 こ こ のキ リ ス ト教 徒 は誰 も他 の地域 で の独 立運 動 に加 わ

証拠 書 類X XVI

に匹 敵 す る も ので あ る。

広 範 に亙 る報 告 書 の 一部

(はじ め はさ や に おさ ま った ま ま だ った が、 そ のうち む き だし にな

り 、 血 ま みれ に な った)、棍 棒 や鳶 口 (これ は ぞ つ と す る よう な傷

を おわ せた ) を もち いた。 示 威 運動 が続 く に つれ 、刀 剣 や銃 剣 が自

由 に つか われ 、 そし て 、最 初 の日 以後 は 、示 威 運動 の波 が国 のす み

ず みに広 が って いった ので、 兵 士 や憲 兵 は警 告 な し に群 集 に向 け て

一九 一九年 四月 二十 四 日

以 下 の章 は、 民族 主 義 的 な示 威 運動 の弾 圧 に用 いら れ た手段 の概

銃 を う ち、 ﹁マンセイ ﹂ の叫 びが あ が った時 に は 見 境 いなく そ の方

弾 圧 の手 段 

要 であ る。 陳 述 は す べ て アメ リ カ合 衆 国 政府 の下院 議 員 に依 託 さ れ、

こ る のは避 け ら れ な い事 だ った 。憲 兵 隊 の窓 は打 ち や ぶら れ、 憲 兵

向 に向 け て射撃 し、 め く ら め つぽ う に人 を殺 し 傷 つけ た 。報 復 がお

A

は地 域 に よ って いく ら か異 ってお り 、事 件 の経 過 は 必ず し も同 じ で

これ に関 連 し て、 朝 鮮憲 兵 隊 副 司令 の地位 にあ った前 田大 佐 は次

追 跡 し 、逆 に四人 を殺 し た の だ。

兵 が人 の群 が った市場 に銃 撃 し 、 数人 を 殺 し た ので、 群 集 は憲 兵 を

が殺 さ れ た。注 目 す べ き事 件 が モラ ック (Mor) aで k お こ った 。憲

署 名 され た宣 誓 口述 書 によ って確 認 さ れ て いる。 これ は当 然 、情 況

はな か った の で、 これは 概要 の域 を出 るも ので はな い。 示 威 運動 が朝 鮮 人 の側 から は いか な る暴 力 も用 いら れず に始 ま っ た事 を 、 まず 忘 れ てはな ら な い。 運動 は、 発表 され た よう に、 民意 の平 和 で秩 序 あ る表 現 にな る はず だ った 。 そ し て最 初 の大 衆 集会 に

憲 兵 が武 力 を 行使 した のは 三十 八 ケ所 であ る と指 摘 し てお り 、更 に、

のよう に主 張 し て い る。 三月 三十 日 ま で に、警 察 の報 告 は 、警 官 と

指 令 が回送 され た ので ある 。示 威 運動 は、 実際 数 千 の人 々を擁 し た

これら のすべ て の場 合 に、暴 行 を は じ め た のは朝 鮮 人 で あ った こと 、

お い て暴 力 は特 に禁 じら れ 、後 でも 、暴 力 の使 用 を 警戒 し て特 別 の

こと から み ても 、自 制 の いちじ るし い現 わ れ であ る。後 で、 群集 が 警 察 の暴 力 に激怒 し た時 、数 件 のあ る種 の報 復 があ った とし ても 、

四人 であ る にす ぎ な か った の で、彼 等 自 身 と政 府 の財 産 を破 壊 から

警 宮 と憲 兵 は 数 が少 な く 、大 抵 数 百人 乃 至数 千 人 の朝 鮮 人 に対 し三 、

最初 の爆 発 に際 し ては 、警 官 は 、活 気 にあ ふ れた デ モ参 加 者 のあ

そ れは全 く自 然 の こと であ る。

いな いと いう のが彼 の言 い分 で あ った。 これ に対 す る答 と し て は、

守 る必要 があ った のだ と 。す なわ ち、 必 要 以上 の暴力 は用 いら れ て

外 国 人 の目撃 し た場 合 に関す る限 り す べ て、朝 鮮 人 の示 威者 達 は、

き ら か に野 放 図 な大 胆 さに 対し て、為 す す べを 知 ら な いよう で あ っ た 。最 初 の 日 には数 ケ所 で 、群 集 と警 官 が 冗談 さえ 言 いあ った と言 わ れ て いる。 し か し、 人 々が永 久 に解 散 さ れ る のを こば ん だ時 、役

か え て いた こと 、 そし て、朝 鮮 人 の示威 運動 が終 り 、群 集 が散 って

し ま っ て、暴 力 的 な手 段 を用 いる必要 性 が全 く無 く な った最 近 でさ

警 官 ので たら め な残 虐 行為 に激 怒 さ せら れるま では 、暴 力 を さし ひ

し 始 め、 警 官 、憲 兵 、 兵 士 それ に消 防 夫 (と び 口 で武装 し て いた)

え 、村 々 の焼 打 ち や村 民 の大殺 戮 が行 な われ たと いう こと を述 べれ

人達 の気 分 は焦燥 と憤 怒 に かわ り 、彼 ら は たけ り 狂 った残 虐 行為 を

は 、男 女 子 供 達 の見 境 も なく 、 け り、 殴 り 、た た いた 。銃 床 や 、剣

ば充 分 で あ ろう 。警 察 は これ を懲 罰 と 見 な す か も し れな いが、 必 要 、 いの であ る。

警察 の報 告 は常 に誤 って い て、信 用 し が た い。我 々はそ れ故 、 他 の

警察 と外 国 人 が同 じ事 件 に つ いて同 時 に報 告 し て いる事件 の場 合 、

え んし て いる中 で、逮 捕 の意 図 など な し に、 又説 明 や取 調 べ も せず 、

逮 捕 され た人 々を 虐待 し 殴打 す る事 だ け では な い。 こ のテ ロがま ん

を与 え る のは、 警 官 の全 く 理由 の無 い獣 的 行 為 で あ る。 そ れ は単 に、

ち なも の であ る。 し か し 、当 地 で目 撃 し て いる 人達 に最 も強 い印 象

騒 ぎ や混 乱 時 の逮捕 の際 に は、 ど ん な時 でも多 少 の暴 力 は伴 いが

事件 の経 過 に つ い て の彼 等 の声明 に関 し ても 、全 く信 用 す る事 が で

自 己防 衛 など の口実 のもと に これを 正 当 化 す る事 は でき な い。 更 に、

き な い。

あ る。朝 鮮 人 側 の苦情 や諫 言 はも つと ひど い虐待 や、 射 殺 さ え も意

街 頭 で であ った 人 を 、 め った や たら に 殴打 す る 人 々の行 為 の事 でも

味 し て いる。 日 本 人市 民 も警 察 の奨 励 をう け て 、同 じ よう に この仕

警 察 署 に対 し て朝 鮮 人 が攻 撃 を かけ てき た と いう 警 察 の弁 明 に根

ださ れ る。 朝 鮮 人達 は射 た れ てそ のま ま 、市 中 の いたる と ころ に死

拠 が な いと いう 証拠 は 、少 な く と も そ の 一例 が次 の事 実 の中 に見 い

事 に加 わ った。

警察 のやり 方 の特 に いまわ し い特 色 は彼 等 の婦 人 の扱 い方 で ある 。

体 と な って横 た わ って いた が 、 それ ら は ど れ ひと つと し て憲 兵 隊 の 近 く に あ った ので は なく 、抵 抗 し な か った 一団 の群 集 と共 に歓 呼 し

の怒 り を かき た てる も ので、 彼 等 の ﹁野 蛮 人﹂ と いう 呪 い の言 葉 は

婦 人 の上 に お かれ た彼 ら の乱 暴 な手 は、 も つと も ひ んぱ ん に朝 鮮 人

こ れら の行 為 から ひ き だ さ れた ので あ る。婦 人達 は 裸 にさ れ、 警察

て いた そ の時 に射 た れ、 従 っ てそ のあ た り に あ ったと いう のだ 。安

死者 は 三十 人 で、宣 教 師 が そ の地 方 で射 撃 のあ った 十 四時 間 後 に、

東 (Ando) nの g場 合 には 、これを 立 証す る 写真 があ る が 、こ こ では

市 中 で、 遠 く は な れ ば なれ に おき ざ り に さ れ てあ った 七 つの死 体 を

たた か れ、 い つも無 法 に いや し め や はず か し め を、 そ れ も単 に、警

署 、彼 女等 自 身 の家 、野 外 な ど で取 り調 べ を受 け る前 にむち で打 ち

官 や兵 士 の獣 的 な 欲望 を満 足 さ せ る た めだ け にう け た ので あ る。教

数 え て いる。 三月 一日 から 四月 十 一日 ま で の官 庁 の記 録 には 、 九 人 の警 官 と憲

ぎ ず 、 暗 い村 道 で の見 境 いな い射 撃 で死 傷 し た人 々を含 め ては いな

全 然 少 な いし 、死 傷 し たと 公的 に知 ら れ た も のを 記 録 し て いる に す

報 告 は疑 いな く正 し いが、朝 鮮 人 の死 傷 者 数 の ほう は 、実 情 に比 べ

真 力 を与 え て いる。 こ れ に関 し警 察 に対 し て苦 情 が出 さ れ た が、単

あ いま って、 た と え そ れ が信 用 す る に足 ら な いも ので あ っても 、迫

又 この種 の報告 が最 近 急 にあ ら わ れ た事 は、 新 し い指 令 が出 た事 と

ま す ます 多 く来 る よう にな った 。過 去 にお いて こ の形 の暴 行 がな く、

が と ら れ るよう に な っ て、兵 士 に よ る婦 人 の凌 辱 に関 す る報 告 は、

政 府 が発 表 し た よう に、新 し い部 隊 が入 り、 更 にひ ど い弾 圧 手段

育 のあ る若 い婦 人 が受 け た扱 いは付 属 の文書 に みら れ る 。

い。 政 府 の新 聞 に報 告 され た個 々人 を合 計 す ると 、 六百 人 以 上 が殺

れ 、八 百 六 十 人 が傷 を負 った と記 さ れ て い る。 警 察 側 の死 傷 者数 の

兵 が殺 され 、 百 九人 が傷 を負 い、 一方朝 鮮 人 は三 百 六十 一人 が 殺 さ

さ れ た事 にな る。 し かも 、 これら はご く 最 近 の射 撃 を含 ん では いな

に打 擲 と、 こ の種 の責 め は政 府 の官吏 に与 えら れ るべ き も の では な いと いう 言 明 が返 ってき た のみ で あ った 。

前 述 のと おり 、棍 棒 や鳶 口 で武 装 し た消 防 夫 達 は 、多 く の場所 で

棍 棒 や 手鉤 で武 装 し 、気 ま ま に朝鮮 人 にお そ いか か った 。 これら の

が 、 あ る所 では 、 明ら か に民間 人 が (多 分、 在 郷 軍 人 で も あろ う)、

自 由 に彼 等 の思 う ま ま に群集 を打 ち たた き 、追 い散 ら し、 虐 待 し た

院 に行 く事 を許 さ れ な か った 。伝 道 病 院 に運 ば れ た人 々も しば し ば

にと め てお く べ き であ る。 警 察 は 、武 装 し た暴漢 達 の 一団 に ( 朝鮮

朝 鮮 人達 は九 年 前 に武 装 解 除 さ れ て お り、 非武 装 であ る事 を常 に心

負 傷 者 に対 す る扱 いは 非常 に残 酷 だ った 。多 く の場合 、彼 等 は病

彼 ら の友人 達 に よ って、 ひ そか に つれ こま れ た のであ った 。我 々の

服 を きた 日本 人) 抵 抗 す れば どう な る かを 示 す た め に、 街頭 を ねり

医 者 は 、負 傷 者 達 が 病院 から つれ だ さ れ て打 ち た た か れ、 あ る いは、

あ る か せた 。宣 教 師 達 が彼 ら に殴 ら れ る のだ、 と いう風 聞 が乱 れと

ん だ 。政 府 の官吏 達 は ある新 聞 記 者 と アメ リ カ の官 吏 に、 もし夜 に

医 者 から直 つたと し て退 院 を許 さ れ る前 に、病 院 から つれだ さ れ て

平 壌 にあ る伝道 病 院 では 、医 者 達 は 、患 者 は射 撃 の傷 に よ っ て死

ろう か ら、 いわれ のな い迷 惑 を受 け な いだ ろ う と伝 え た 。 一方 あ る

彼 ら が火 を つけ た タ バ コを も って歩 けば 、宣 教 師 と 間違 わ れな いだ

監 獄 に入 れ ら れ た と いう事 実 を 証 言 す る事 が でき る。

牢 獄 は もち ろ ん最 初 の日 から人 があ ふれ て いた。 囚 人 た ち は、 特

こ れら の暴漢 たち は 、 ア メ リ カ総 領 事 の抗 議 によ ってそ の後 引 つ こ

宣 教 師 は親 し い官 吏 か ら、 夜 は街 路 へでな いよう にと 警告 さ れた 。

ん だ ので はな く 、自 然 死 し た のだ と報 告 す る よう に言 わ れ て いた 。

別 の例 外 は あ った け れ ど も、 ほ と ん どが 残 酷 な扱 いを う け た。 大 規

終熄 し た。 し かし、 地 方 に いる兵 士 はま す ます 凶 暴 に な り、銃 や剣

朝 鮮 人 の示 威 運動 は 一ケ 月 以上 も つづ き、 現 在 は ほ と んど完 全 に

め ら れ た。

模 な逮捕 が最 初 の暴 動 以来 続 いた 。取 調 べは でき る限 りす み や か に

た。 あ る場 合 に は、 婦 女 子 は親 切 な扱 いをう け た が、 全 く 逆 の場 合

を使 って民 衆 を お び や かし て いる。

行 な われ 、相 当 多 く の人 々が、 一日 か ら 六週 間 の拘留 の後 放 免 さ れ

も あ っ た。 例 え ば、 ソウ ルで つかま った娘 たち は 一様 に女 看 守 や警

蜂 起 鎮 圧 に際 し、 キ リ スト教 教会 に対 す る政 府

を 否 認 し な か った事 以外 は い かな る行 為 に つ い ても彼 ら は 無罪 で あ

そ し て多 分 キ リ スト教 徒 も 、同 じ反 乱 にま き こま れた他 の市 民 と同

公式 的 に は、 教会 に対 す る 政府 の態 度 は 、良 心 的 な寛 容 さを持 ち、

政 府 の態 度 に つ いて話 す場 合 我 々は、 いつも推 測 に頼 って いる。

B

官 の残 酷 さを 訴 え て い る。 全逮 捕 者 数 は 、報 告 によ って 一万 から 四

日 本 の法 律 によ る審 理 は こ こ数 週間 にわ た って つづ け ら れ て いる

万 と いう 開 き が あ る。

る と主 張 し た。 そ の結 果 六 ケ月 から 三年 の重 労働 が判 決 と し て課 さ

様 の扱 いを受 け るはず であ る。 し かし 政府 の本 当 の態 度 は、 実 際 上､

の態 度

れ、 又 一方 で は非 常 に多 く の場 合 十 五 回 から 十 九 回 の ムチ打 ち (こ

が 、 朝鮮 人 は ほと ん ど な ん の弁 明 も せず 、 独 立 に対 す る彼 ら の希 望

れ は 日本 人 には法 律 上 、 執行 す る事 が でき な い) が 執 行 さ れ た。

日 本 が朝 鮮 半 島 を支 配 し は じ めた時 か らず つと 、 プ ロテ スタ ント教

官 僚、役 人 、 警 官 、憲 兵 、 軍 隊 の行 動 から推 定 し な け れば な ら な い。

最 も 大 き く最 も徹 底的 に組 織 され た団 体 の メ ンバ ー が、同 時 に国 民

こと も で きず 、 ただ基 督 教 を お それ る当 政 権 は、当 然 憂 慮 と 共 に、

評 価 す る事 が でき な い。 又 そ の団結 の精 神 的 目 的 を正 し く評 価 す る

持 つ。 力 強 い信 仰 の身 近 な 共感 に よ っ て互 い に結 ば れ た人 々は 、例

のイギ リ ス ・ロー マン ・カ ソリ ック の場 合 の よう に 、確 実 な根 拠 を

ので あ る。時 によ っ て、 そ れ は エリザ ベ スや ジ ェー ムズ 一世 の時 代

る ば かり でな く、 ロー マ時 代 以来 、 非 キリ スト教 的政 府 に特有 な も

﹁キ リ スト教 徒 の集 団 に よ って ひき お こさ れ る疑 惑 は、 当然 で あ

議 ﹄ 二 一ペ ージ)

さ れ た、 ブ ラ ウ ン博 士 への手 紙 の中 で、 こう言 って いる。 ( ﹃共 同 謀

マ ハン (Maha )n 海 軍 大 将 は、前 出 の パ ン フ レ ット の 中 に 引 用

る と いう事 実 を みた のだ った。

の中 で最 も啓 発 され た最 も進 歩 的 な部 分 を、 政 略的 にも 網羅 し て い

会 の存 在 は政 府 にと っ て問 題 とな って い た。 理 由 を 探 す のは困 難 では な い。 一つは、 キ リ スト教 の起 源 以 来 、 教 会 が 独裁 的 な支 配 者 にと って問 題 と な った、 そ の同 じ問 題 で あ り 、

そ の問 題 は、 こ こ朝 鮮 にお いては 特 に際 立 っ て現 わ れ た。 と いう

ロー マ時 代 にも存 在 し た も ので あ る。

のは こ こで は 、侵 略 国 が支 配 し、 国 民 性 を奪 い、 同 化 し よう と し て いるそ の国 民 の中 で、 教会 が最 も 強 い組織 者 であ ると いう 事 実 が あ

A ・J ・ブ ラ ウ ン博 士 は 、﹃共 同 謀 議 ﹄ (一九 一二 年出 版 ) の七 ぺ

る から であ る 。

﹁日本 人 は 、 外国 人実 業 家 が身 をも って知 った よう に、彼 等 の領

ー ジ で、 次 のよ う に言 っ て いる。

教会 組 織 の力 に関 す る総 督府 の理 解 は 、組 合 派 教 会 のキ リ スト教

え ば愛 国 な ど の目 的 のた め に協 力 し て行動 し やす い状 態 にあ る ⋮ 。 ﹂

布教 に対 し て与 えら れ る援 助 の中 に、 は つき りと 見 る事 が でき る 。

地内 のす べ てを統 制 す る事 を 欲 し て いる 。﹂特 に朝 鮮 の場 合 、 こ の

べ から ざ る も のな ので ある 。 し か し いま で は 、 日本 人 は 、朝 鮮 の教

こ の教 会 は統 一と統 合 を欠 き 、 そ れ故 、 よ り支 配 さ れやす い組 織 形

地 は 、 日本 人 が全能 の支 配 者 と な る ため の計劃 にと っ て、 必要 欠 く

会 の中 に、 か れら の支 配 の及 ば な い数 多 く の強力 な組 織 が あ る こと

態 を持 つて い て、完 全 に日 本 人 の支 配 下 にあ る。

自治 と統 一を そ な え たプ レ スビ テ リ ア ン の組 織 と 、統 一と大 き な

を認 め て い る。

朝 鮮 の教 会 に対 す る政 府 の疑 惑 のもう 一つ の理 由 は、 そ こで外 国

力 を も ち 、外 国 の教 会 組 織 と の つな が りを 備 え た メ ソデ ィ スト組 織

キ リ ス ト教 徒 に は (特 に我 々 のと るよ う な教 会 政 策 の形態 のも と

の影響 力 が大 き な力 を ふ る っ て いる と いう 事 実 で あ る。 ( 技術的 に

と は 、 と も に政 府 にと って嫌 悪 すべ き も の であ る。

会 に対す る政 府 の態 度 は、 全 体 と し て は こ の統 一と団 結 の認識 に よ

は自 治形 態 を取 って いな がら 、 朝鮮 人教 会 が長 い間 、 外 国 の勢 力 に

では)、 キ リ スト 教徒 自 身 高 く評 価 し、 政 府 の明 ら か な 心 配 の種 と

って条 件 づ け ら れ て いる。 軍 事 政権 は キ リ スト教 に つ い て経 験 上 の

な って き た "団 結 " と いう も のが あ る。 こ の現在 の危 機 にお け る教

知 識 を持 たず 、 そ の精 神 力 とそ れ に付 随 す る要素 の持 つ力 を正 当 に

よ って支配 さ れ て い たと いう事 実 は 認 め ら れ な け れば な らな い。 し

を強 要 し つ つあ る。 公開 審 判 の際 、モー リ ー氏 (Mowr )y を起 訴 し

持 たな いよう にと忠 告 し た。 警 察 官吏 達 は いた る と ころ で、同 じ事

た検 事 は、﹁ 事 件 に際 し 、キリ ス ト教 徒 を疑 わな いで い る事 は 不可 能

か し 、教 会 は 急速 に独立 の方 向 にむ か い、 そ の総 会 に お いて も、 時 には得 票 で外 国 人達 に勝 ち 、 あ る いは勝 と う と し た。 そ し て ま さ に

で あ る。﹂ と い った。

いも なく障 害 物 で あり 、余 計 な いら だ ち の種 だ った。前 総 監 は 、﹁我

日 本 化 を目 的 と す る時 の権 力 にと って、 こ の外 国 勢力 の存 在 は 、疑

挙 に お いて は、多 く の場 合 、デ モが起 る前 でさ え、 キ リ スト教 徒 が

無差 別 に行 な わ れ た が、 各 地 方 にわ た って続 け て行 な わ れ た 一斉 検

々 の逮 捕 と、 そ の場 に居 合 わせ た と いう 理由 に よ る逮捕 は 、当 然 、

他 のど の階 級 の役 割 より も 注 意 を払 った 。デ モに実 際 に加 わ った人

デ モの最初 の日 から す で に、役 人 達 は キ リ スト教 徒 の役 割 に対 し 、

こ の年 、 宣 教 師達 は 、教 会 の総会 におけ る諮 問 の役割 以外 、事 実 上

々は、 宣教 師 が こ の地 で、 朝鮮 人 を 小 さ な ア メ リ カ人 に変 え よ う と

あ ら ゆ る役 割 から 手 を 引 き た いと し て、 そ の為 の運動 を開始 し た 。 )

す る事 は許 せ な い。 ﹂ と い った と報 告 され て いる。 この言 葉 を 正 当

目 星 を つけ ら れ て区 別 さ れ 、 ひ き ださ れ た。

認 され 、深 ま った こと であ る。 それ が ど ん な意 味 にお いても純 粋 の

直 接 の結 果 は、 キリ スト教 に対 し て 、す で に存 在 し て いた 不審 が確

現在 の混 乱 、 す な わ ち キ リ スト教 徒 が顕 著 な 役割 を占 め た混 乱 の

かな る弁 明 も 許 さ れ な い。 我 々は 、単 に キリ スト教 徒 であ る と いう

い る。 もち ろ ん 、結 果 を覚 悟 の上 、求 め て蜂 起 に加 わ った も のは い

加 し て いな い人 の場 合 で さえ 、 六 ケ月 から 三年 の懲役 を課 せら れ て

放 免 され た 。 そ の他 に対 す る判 決 は毎 日発 表 さ れ て おり 、 デ モ に参

捕 し始 めた 。 これら の人 々 の 一部 は、 数 週間 投 獄 さ れ、 取 調 べ の後

警 察 は 全国 的 規 模 でた だ ち に牧 師 や長 老 やそ の他 の教 会 役員 を逮

化 す る事 はで き な いが、 これ は ま た十 分 に政 府 の考 え方 を示 し て い

キリ ス ト教 の反 乱 で はな か った と いう 事 実 と 、更 に それ が完 全 にキ

る。

リ スト教 徒 か ら発 生 し たも ので はな いと いう 事 実 を も ってし ても 、

であ る。 あ る所 では 、村 の男 女 が共 に呼 ばれ 、自 ら キ リ スト 教徒 で

理 由 で、無 差 別 に逮 捕 さ れ 、打 擲 され て いる事 実 を強 調 し て いる の

あ る と認 め たも の はす べ て虐 待 さ れ逮 捕 され 、 他 のも のは迫 い出 さ

キ リ スト教 が自 ら 、政 府 と敵 対 す る事 を は つき り と証 明 し た と いう

の解 釈 は 、教 会 の現在 の扱 い方 の説 明 とし て考 え ら れ なけ れ ば なら

考 え方 を相 殺 し は し な いだろ う 。政 府 の側 にお け る キ リ スト教 の こ

れ た。 兵 隊 や憲 兵 に出 合 っ た通 行者 は、 キリ ス ト教徒 か どう かと尋

れ た。村 に残 っ て いる朝 鮮 人 は地 方警 官 や憲 兵 から あら ゆ る種 類 の

Ch問 uさ -れ、 キ リ スト教 徒 で あ る こと を認 め ると 、打 ち たた か れ虐 得 さ

通 知 をう け た。彼 ら は 、 キ リ ス ト教 は根 だや し にさ れ るはず で あ る、

な い。当 然 、 政 府 は こ れ に関 し て何 も述 べ て いな いが、 役 人 の行 為

ｎg ) の副 知 事 の日 本 人 、 し た が って 、 こ の地 方 の実 際上 の長 官 は 、

す べ て の キリ ス ト教徒 は 射殺 さ れ る、 集会 は禁 止 さ れ るな ど と伝 え

は政 府 の声 明 よ りず つと 雄弁 に語 って いる。 忠 清 道 (Choong

に向 い、 西 洋 の宗 教 で あり 東 洋 に は適 当 でな いキ リ スト教 に関 係 を

数 人 の キリ スト教 徒 を含 む著 名 な朝 鮮 人 を呼 び、 公 的 な席 上 で人 々

脅 迫 キ ャ ンペ ー ンの 一部 で あ る。 そ れら が根 拠 の な い言 明 で は な い

ろ ん、 これ ら の通 達 には な ん ら統 一性 がな いが 、す べ ては 明 ら か に

の大 き さに 、法 的 拘 束 に よ って縮 小 され ると声 明 され て いた 。 も ち

ス ト教 は外 国 と提 携 し て いる た め廃 止 さ れ な い。 し かし 現在 の半 分

ら れ た。 天 道 教 は 土着 の宗 教 であ る から 完 全 に廃 止 さ れ るが 、 キ リ

う こ の村 で は、 兵 隊 が村 人 を呼 びだ し 、 メ ソデ ィ スト教 会 の中 に 四

それ は つ い 一日前 に焼 か れ た も のだ った。 堤 巌 里 (Claym )m とiい

一行 は焼 か れ た村 を見 に行 き、 ま だ くす ぶ って いる村 に出 会 った 。

ソウ ル に届 いてか ら 二 週間 た って 、外 国 人 達 の調 査隊 が派 遣 さ れ た。

一群 の村 の出 来 事 であ る。 村 が焼 かれ た事 に つ い て の最 初 の報 告 が

こ こ に書 か れ よう と し て い る事 柄 は 、主 に首 府 か ら 五十 マイ ル弱 の

の際 、 し ば しば 伴 な った よう な、 村 全体 の焼 尽 を意 味 し て いる。 今

十 戸 か ら な る村 の約 三 十人 の男達 を集 め た。 キリ スト教 徒 も そう で

れ、 ベ ル、家 具 、 聖 書 、 そ し て賛 美 歌 集 が こわ さ れた り焼 か れ た り

な いも のも共 に いた 。 そ れ から 兵 隊 は 、信 徒 の疑 い のあ るも のを皆

事 は、 十 九 の教 会 が部 分 的 にあ る いは全 体 的 に兵 隊 によ って破 壊 さ

し た事 実 か ら明 ら か であ る 。 そ の他 七ケ 所 の教 会 が焼 け お ち た 。我

殺 し にす る ため に、 そ こ に い る人 々め が け て発 砲 し 、そ れ か ら死 傷

て逃 げ よう と し た が、 外 で銃 剣 で刺 し殺 さ れた 。夫 と い つし よ だ っ

者 の頭 上 で教 会 の建 物 を焼 い た。 六 人 が燃 え て いる建 物 の壁 を破 っ

々 は以 下 に記 さ れ て いる事 実 を除 いて、 他 の伝 道 団 の教 会 の記 録 は

こ の仕打 の結 果 は地 方 ご と に異 な っ て いる 。 あ る所 では礼 拝 が中

も っ て いな い。

止 され 、逮 捕 さ れ て いな い教会 役 員 はか く れ て お り、会 衆 はち りぢ

ギ リ ス愛 国者 同 盟 の メ ンバ ー によ って体 験 的 に証 明 さ れ て いる 。廃

事 実 は 、 イギ リ スや ア メ リ カ の領 事 館 の代 表 、赤 十字 社 や海 外 イ

た二 人 の婦 人 も他 の人 々と いつし よ に射 殺 され た 。村 は そ れか ら焼

査 や ス パイ が同 席 し て いる 。 又 、 あ る所 では妨 害 が集 会 に何 の効 果

墟 や 、焼 か れ て銃剣 で さ さ れ た死 体 の写真 がと ら れ た。 これ ら の暴

け おち た。

も お よ ぼさず 、多 く の新 し い求道 者 が、 疑 いも な く キ リ スト教 徒 が

り にな って いる。 あ る所 では 教会 の集 会 が禁 止 さ れ た が、祈 り が続

得 た愛 国 心 のう わ さ にひ か れて 、出 席 し て いる 。地 方 官吏 達 は 、教

あ っ たそ の日 ま で続 け ら れ た。 こ の地 方 で は他 に廃 墟 と帰 し た 四 つ

虐 は 二 週間 も続 き 、特 に こ の地 方 で は外 国 人 達 によ る不 意 の調 査 の

けら れ て いる所 も あ る。 し かし そ こでは 、参 席 者 は少 な く な り 、 巡

会財 産 の破 壊 に つ いて、 キ リ スト教 徒 が信 仰 を捨 て た事 を 示 す た め

し て いる。 こ れら の部隊 は 、﹁厳 し い手 段 を用 いる事 ﹂ を 許 さ れ て

日 本 か ら さら に軍 隊 が増 派 さ れ て以来 、事 態 は信 じ が た い程 悪 化

官 の敵 意 は キリ ス ト教 徒 に向 けら れ て いる 。 こ れら の荒 廃 した 地域

信 じら れな いと いう 事 は 何 も な い。 す べ て の場 合 、 兵隊 、憲 兵 、警

ば 、 と ても信 じ が た いか も知 れな いが 、 こ こに至 って は恐 ろ し く て

方 から も 同様 の報 告 が来 て いる。 これ ら の報 告 は、境 遇 を異 にす れ

の村 が訪問 さ れ、 十 一の他 の村 から も報 告 が届 いた 。朝 鮮 の他 の地

に教 会 を焼 いた と か 、 キ リ スト 教徒 でな いも のが敵 意 から や った の

乗 り 込 ん で お り、 これ は具 体 的 には 、大 が かり な 銃 火 と剣 と 破 壊 、

だ と いう ば かげ た説 明 を常 に用意 し て い ると も 言 え る。

又 は 、 フ ン族 や ト ル コ民族 が最 も さ か ん に や った 住 人 の大 量 殺 り く

夜 中 に頭 の上 で火 を つけ ら れ、 大量 殺 りく を 受 け る か もし れ な い村

ろう と言 わ れ、 広 範 囲 にわ た っ て、人 々が丘 に寝起 き し て いる 。真

に接 し て いる地 方 では 、 キリ ス ト教徒 は 、彼 等 にも 同 じ事 が起 る だ

聞 く よう に召集 さ れ、 彼 等 が逃 げ る際 にラ ンプ を蹴 倒 し た ため に大

合 には何 も 為 さ れ て いな い。 日本 側 の釈 明 によ れ ば 、住 民 は指 示 を

も講 じ ら れな か った であ ろ う 。 二 週間 前 に同 様 に荒 ら さ れ た村 の場

でき な いし 、 外国 人 が公 憤 の嵐 を わ き起 さ な か った な らば 何 の手 段

我 々は こ の報 告 では 更 に詳 細 な部 分 に立 ち 入 る余 裕 がな い ので、

日本 人警 察 の通常 の説 明 の見 本 にす ぎ な い。

火 が生 じた と いう こと であ る 。 こ れは 大虐 殺 の説 明 から は 程遠 く、

に、 敢 え て留 ま っ て いる事 は でき な いから であ る。 一つの村 では キ リ スト教 徒 は教 会 の建 物 を 破壊 す る事 を命 じら れ 、 も し彼 ら が キリ スト 教徒 で はな いと いう 同 意書 に署名 し な け れ ば反

同 封 の文書 を精 読 し て いた だ き た い。暴 動 鎮 圧 の口実 の下 で、 キ リ

乱 者 と し て逮 捕 され る だ ろう と告 げら れ た。 キ リ スト教 徒 で あ ると 認 め る こと は 、革 命 の意 図 を白 状 した に等 し いと解 され て い る のだ 。

老 人 や幼 児 を中傷 し た り虐 待 し たりす る こと 、武 装 し た警 官 や人

々に よ って会 合 を 解 散 さ せ る こと 、 無差 別 な逮 捕 、 これ ら の逮 捕 や

スト教 に対 す る反 対 運 動 が遂 行 され て いる こと は疑 う 余 地 が な い。

脅 迫 虐 殺 の条 件 下 で の獣 じ み た行 為 、 これら全 て が キリ スト教 信 者

最 近 ア メ リカ で 発 行 さ れ たあ る教 会 雑 誌 に、 日本 人 は アメ リ カ人

た 。 こ の記 事 の筆 者 は、 現 在 の朝 鮮 総督 府 の下 で 二、 三 ケ月 生 活 し 、

に対 し て崇 拝 に似 た尊 敬 の念 を抱 いて い ると いう 趣 旨 の声 明 があ っ

総 督 府 が ア メリ カ 人 や キ リ スト教 徒 を ど う 見 て い る かを知 るべ き で

の精 神 を打 ち く だ き 、 キ リ ス ト教 の拡 大 を阻 む ため に行 わ れ つつあ

会 話 な ど が根 拠 に な って い る。

一九 一九年 四月 二十 四 日

る の であ る。 尚 こ の文 章 は、 写 真 、署 名 入 り の声 明 、書 類 に され た

ある。 恐 怖 統治 の維 持 さ れ て いる この国 の諸 地域 では 、 人 々は射 撃 さ れ る恐 れな し に あ る村 から 別 の村 へ行 く こと も、 又 畑仕 事 す ら も で き

展望 

現 在 の騒 乱 の結 末 に関 し ては 、朝 鮮 総 督府 内 の文官連 や帝 国 政 府

な い。 恐怖 は ま だ他 にも あ る。 村 人達 は狩 り だ され て射 殺 す る為 に

のだ 。 た とえ 農 民 が実際 には撃 た れ なく と も、 こ のよう な場 合 に は

整 列 さ せ ら れ、 結 局 は別 の日ま で釈放 さ れ て、 これ が繰 り返 さ れ る

かな く な っ て いる。 調 査 者 は 、軍 事 政 権 の愚 策 と し て これを 早 く か

ら批 判 し、 他 方 、 日本 の主 要 新聞 も抗 議 に参 加 し て いる が、 これ は

内 の自 由 党 派 内 に総 督 府 批 判 が出 て いる こと から 、 一層 見 通 し が つ

実 と な る か知 る由 も な い。 そし て 日本 人 の怨恨 は常 に キ リ スト教 徒

貧弱 な報 道 の提 供 の域 を出 な い。月 刊 誌 ﹁ 半島﹂( 朝鮮 人を 対象 と

目 前 に大 虐 殺 や略 奪 の場 面 を見 る わ け で、 彼 等 は そ の脅 し が何 時 事

に向 け ら れ て いる の であ る。

総督 の事 態 収拾 を批 判 する 長 い社 説 を載 せ た かど で没 収 さ れ、更 に

す る 日本 人 にる編 集 。 京 城 で朝鮮 語 で発 行 さ れ て いる) の四 月 号 は、

の住 民 に救 い の手 を差 し のべ、農 民 に対 す る援 助 と農 具 、種 子 類 の

発禁 処 分を受 け て編 集 者 は 逮 捕 さ れ た。

これら 首 都 近郊 で の暴 行 が公開 さ れる に及 ん で 、政 府 は この 四村

供給 を約 束 し た。 し か し これら は死 んだ 農 民 を 生 き返 ら せ る こと は

日本 の学 生 が朝鮮 人 の独 立 を 支持 し始 め て いる と いう う わ さ を除 き 、 又比 較 的 革 新的 な加 藤 子爵 のよう に自 治 に好 意 を抱 く 人 を除 け

総 督 は 最 近東 京 への出 張 旅 行 から戻 ってき た 。彼 の帰 還 によ って

な問 題 が ひか え て い る。

た。 し か し事 実 は逆 で、当 局 は ﹁過去 にお い て取ら れ た ﹃ 寛 大 な﹄

和 解 方 法 に関 す る声 明 が発 表 さ れる ので はな いか と いう 期待 が あ っ

方 法 は極 度 に厳 し いも のに変 化 し 、 政治 の変 革 を意 図 し て平 和 を乱

ば 、朝 鮮 人 の独 立 を望 む 日本 人 は 一人 も いな い。 た だ大多 数 の日 本

は植 民 地 政 策 で失 敗 した と感 じ て い る。前 に示唆 し たと お り 、日 本

によ って 公布 さ れ るで あ ろう 。﹂ と いう 意 味 の声 明 を 発表 し て おり 、

す 者 には 十年 の懲 役 を課 す こと が でき る と いう新 し い法 律 が 、総 督

人 は 、軍 事 政 権 は将 来 文 民 政 府 と交 代 しな け れば なら ず 、 又 、軍 政

の良 心的 な人 々は朝 鮮 にお け る政 府 の過 激 な 手段 に首 肯 す る こと を

総督 府 が取 って いる現 在 の過酷 な政 策 の結果 は推 測 す る ことし か

これ が統 治 下 の外 人 を含 む と いう こと に特 別 の意 味 があ る 。

せず 、 何 ら か の変 化 が起 る こと を望 ん で いる。 政 体 の改革 は起 り う る こと で あ る。 総監 の山 県 氏 は 最 近 ﹁政 治 の

でき な いが、 神 は滅 さ んと 欲 す る 人 をま ず狂 人 たら し め る と いう陳

改 革 が間 近 い こ の時 に煽 動 は嘆 かわ し い。 ﹂ と いう よ う な 意 味 の声 明 を 発 表 し た が、 し かし全 官 僚 の意 見 は 、現 在 の蜂 起 を粉 砕 し て始

証拠 書 類

腐 な格 言 を引 用 す る こと が こ の際 正 し いと感 じ る人 は 少 なく な い。

信

な ら な い。 一昨 日 、 日本 人 の運 転す る 二台 の自 動 車 が京 城 市内 の道

出 され る前 にす ら 起 りう る のだ と いう 現 状 を 我 々は認 識 し な け れば

瞭 然 た るも ので あり 、 重大 事 件 が い つでも 、 こ の報 告 が委 員 会 に提

自由 主 義 的 傾 向 は 全世 界 に お いて のみな らず 日本 帝 国 内 でも 一目

︱

いま す 。 いろ いろ な事 が悪 い形 を と って表 われ て います 。 私 自身 も

教 は余 り にも民 主 主 義 的 な のです 。 我 々宣教 師 の 一人 は投 獄 さ れ て

は全 体 と し てキ リ スト 教 に好 意 を抱 こう と はし ま せ ん︱

る のです 。 宣 教師 も キ リ スト教 徒 も非 常 に苦 し ん で いま す 。 日本 人

が極 度 に混 乱 し て いま す 。 こ の国 は、 ま だ革 命 の陣 痛 の さな か にあ

様 。 私 には何 を 書 いた ら よ い のか わ かり ま せ ん。 す べ て

路を ﹁ デ モク ラ シー 万歳 ﹂ と 叫 び な がら 走 っ て いた。 六 十数 人 の逮

編 集 長 は そ のた め危 く停 刊 処 分 をく ら う と ころ でし た。 そ し て政 府

私

捕 者 は そ のデ モと関 係 があ った 人達 であ った 。多 く の矛盾 し た諸 勢

は 後 日彼 を出 頭 させ る と述 べ て いま す 。 日本 と朝 鮮 では 、 いか なる

拝 啓︱

XXVⅡ

め て政 治 改革 が実 施さ れ う る と いう 点 で 一致 し て いる よう だ。 一方 朝 鮮 の現 状 に関 す る 内閣 で の質 議 は 、 この動 揺 の底 に潜 む 原 因 の発 見 やそ の是 正 を 示唆 す る と いう より 、 むし ろ 朝 鮮半 島 で の秩 序 を保

力 が朝 鮮 に おけ る と同 様 日本 でも活 動 中 であ る 。し かし 、 も し、 政

新 聞 も 政 府 の監 督 下 にお か れ て い る のです 。

つ事 に失 敗 し た行 政 に対 す る批 判 であ る よう に思 わ れ る。

府 の政 策 やそ の行 政 の性 格 、或 いは そ の両 方 に お い て著 し い変 化 が

貧 し い朝 鮮 の人 々は非 常 に苦 し ん で いま す 。私 の推 測 で は 六千 人

新 聞掲 載 の論 文 のた め にブ ラ ックリ スト に名 前 が挙 って います 。

キ リ スト

み ら れな けれ ば 、朝 鮮 で の伝 道 活 動 が非 常 に大 きな 制 限 と困 難 な 時 代 に直 面 す る と いう 事 実 を我 々は忘 れ ては な ら な い。 前途 に は重大

が 殺害 さ れ、何 千人 も の人 が 、畜 生 扱 い の鞭 で六十 回 か ら九 十 回 も 打 た れ まし た 。 彼等 が や った こと は た だ ﹁朝 鮮 万歳 ﹂ と叫 ん だ だけ の ことな の です 。 いく つか の地域 で は、投 石等 の暴 動 が起 き まし た が、初 め は そう では な か った 。 現在 に至 るま で政 府 は何 一つ手 を 打 たず 、 た だ人 民 を撃 ったり 不具 にし たり す る だ け です 。 も ち ろん そ れ を中 止す る こと は命 じま し た 。 が、 こ の恐 ろ し い事 態 を中 止 さ せ る 方法 を協 議 す る た め 、政 府 が指 導 者 と折 衝 す る と いう こと は決 し てあ り ま せ ん。 私 は 政府 役 人 に ( 私 の論 文 でも )進 歩 的 な改 革 を 信 奉 す る と言 った こと か ら不 興 を か って いま す 。私 は即 時 独立 は信 じ

私 は この手 紙 を 上海 経 由 で送 ろう と思 いま す 。当 今 こう いう こと

て いま せ ん。

は 漏 ら せ な い の です 。我 々が全 く ド イ ツと 同 じ よ う な武断 政治 の支 配 下 に いる こと を忘 れ な い で下 さ い。 私 は 日 曜 日 に数 人 の兵 隊 に捕 え ら れ ま し た。 す ぐ 釈放 さ れま し た が 、 そ れは 私 が警 官 にひ どく 打 た れ た人 に会 い に行 こう と し た か ら で し た。 地 方 へ出 掛 け る など と

日

日本 の最 良

我 々から み れば 当 然 の事 な のだ が︱

いう こと は命 がけ です よ。 あ あ 、 日本 は何 て残虐 だ ！ のキ リ スト教 徒 でさ え︱

本 帝国 に背 を 向 け て いる の です か ら 。私 は今 や日本 と いう国 が わ か り ま し た。侵 略 的 な国民 、 目 的 の た め には 手 段 を選 ば な い のです 。 つま り、 もし キ リ スト教 と 友愛 が彼 等 の目 的 と 一致 す れ ば 、彼 等 は そ れ を利 用 す る でし よう し 、 も し マキ ャヴ ェリ の不 正 な手 段 が入 用

のです 。 私 は 日本 が わ かり ま し た。 が 、 そ れ には 二年 か か っ た の で

と あ れば 、 そ れ を用 い る でし よう 。 全 てが 笑顔 の嘘 で被 わ れ て い る

す。

私

証 拠書 類

拝 啓︱

XXVⅢ

様 。︱

信

一九 一九 年 四 月 三十 日

へ送 検 さ れ る投

では非 常 に平 穏 で何 事 も あ りま せ んが 、ま だ至

る所 で騒動 が あり ま す 。 ほ と んど 毎 日 地方 から︱

獄 者 の群 を 我 々は見 か け ます 。 無 数 の教 会 が軍 の手 で焼 か れ まし た 。

北 の長 老 教会 は少 なく と も 七個 の教 会建 築 物 と 一つ の大 き な学 校 が

ま し た。高 等 教 育 を受 け て いる学 生達 は、 こ れ迄 のと ころ学 園 に復

破 壊 され 、南 の メ ソデ ィ スト派 や他 の教 会 も 同 じ よう な 被害 を被 り

から︱

マイ ル離 れ た︱

で起 りま し た 。 そ こ

帰 し て いま せ ん。 私 と 関 係 のあ る二 つ の大 学 の学 生数 人は ま だ投 獄

恐 ろし い事 が︱

さ れ たま ま な の です 。

の村 では 、兵 隊 達 が火 曜 日 の午 後 、 む り や り男 子 を教 会 に行 か せま

し た。 十 二 人程 のキ リ スト教 徒 と二 十数 人 の天 道教 の教 徒 が命 令 に

従 いま し た 。彼 等 が教会 内 に いる時兵 隊 はそ の人 々を殺 傷 し よう と

の半 分 に拡 が り、 更 に兵 隊 は残 り の半 分 にも 火 を放 ち ま し た 。 三軒

窓 から 発 砲 し まし た。 そ れ から 教 会 は放 火 され ま し た。 炎 は そ の村

残 った だ け で村 は丸焼 け です 。 これ は 一人 の憲 兵殺 害 に対 す る報 復

だ と彼 等 は主 張 し て いま す が、 我 々 の見 出 した 限 り で は、 そ の憲 兵

は この地 区 と は全 く 別 の所 で殺 害 され た の です 。 我 々は、 当 局 が犯

た。

XXIX

罪 者 を 処 罰 し、 賠 償 と し て村 を再 建 し は じめ た と いう 事 を聞 きま し

証 拠 書類

私

信 一九 一九年 四月 二十 三 日

於東京

様 。 モ ーリ ー氏 が四 月 四 日逮 捕 さ れ、 今 月 十 九 日ま で拘

両 人 は、 十 四 日 の午 後 二時 ま で 、裁 判 に つ いて何 も知 らさ れず 、 そ

の時 から では 京城 市 内 の最 も 近 く に在 住 す る弁 護 士 を利 用 す るに も

頼 む だ け の時 間 が な か った ので す。 この よう な状 態 で裁 判 は十 五 日

午 前十 時 に始 ま りま し た。 従 って裁 判 は弁護 士 な し で行 わ れま し た 。

拝 啓︱

検事 は前 述 の判決︱

に モ ーリ ー氏 或 いは モフ ェ ット博 士 の邸 宅 で煽 動 的 文 書 を 用意 す る

モ ーリ ー氏 に対 す る罪 状 は 五 人 の朝 鮮 人 の犯 罪 者 を 保護 し、 彼 等

保 釈 金 三 百円 で釈放 さ れ た の です 。

久 保某 氏 を雇 い、上 告 が正 式 に記録 さ れ て認 めら れ 、 モー リ ー氏 は

た 。 こ の時 ま で に、 モフ ェ ット博 士 は モーリ ー氏 の代 理人 と し て大

し た 。判 事 は こ の件 を十 九 日 迄 協議 し 、求 刑 通 り の判 決 を 下 し ま し

を要求しま

留 さ れ て 六 ケ月 の強 制 労 働 の懲役 を申 し 渡 さ れ まし た が 、 そ の後 保

こと を許 し た と いう も のでし た 。 これら の朝鮮 人 のう ち 一人 は モー

二年 の懲 役或 いは罰金 二百 円︱

釈 さ れ 、上 訴 中 です 。

リ ー氏 の秘 書 、残 り は多 分 全 員 彼 の学 生 で、 そ のう ち の 一人 は平 壌

月 十 日 、鵜 沢 博 士 が或 る事 件 を 引 き受 け て いた長 崎 に向 け て東 京 を

氏は四

氏 と 私 は 鵜 沢博 士 を 雇 おう と し て いま し た 。

たち 、 そ の地 で博 士 と仮 契 約 を 結 び ま した 。 この二 人 の弁 護 士 は 刑

彼 は 大逆 事 件 を 花井 博 士 とと も に担 当 し て いた人 です 。︱

で聖 職 に あ り、 独 立声 明書 の署 名 者 の 一人 であ る 吉 善 宙 (c Kh io lo sun- 一方 日本 では 、︱

つ彼 の家 に泊 った こと が あ ると いう こと は 承認 し まし た。 し かし 、

事 訴訟 に関 し て は日本 で 一番 腕 き き だ と言 わ れ、 御 存 じ の通 り鵜 沢

)氏 の子 息 でし た 。 モー リ ー氏 は法 廷 で、前 述 の五 人 が 一人 ず

て い る こと 、彼 等 が逃亡 中 であ る こと は知 ら な か った 、 と 否認 しま

五 人 の中 の或 る者 を 疑 って いた こと は確 かだ が 、彼 等 を 警 察 が探 し

し た 。 モー リ ー氏 が こ こ数 年 、 習慣 とし て彼 の家 で 朝 鮮 人 の友 人

五日 帰 京 し、 私 はそ の日と 、 昨 日 二 十 二 日、 別件 から帰 った彼 と も

博 士 は キ リ ス ト教徒 で 、植 村 博 士 の教 会 の 一員 です 。鵜 沢 博 士 は 十

う 一度 会 いま し た 。 二度 目 の会 見 で私 は朝 鮮 から の指 示 に基 き 、 大

学 生 や そ の他 の人 々︱

を接 待 し て おり 、 以前 に五 人 の中 の何

︱

人 かを 接待 し た と いう こと は推 測 でき ます 。 し か し モー リ ー氏 は、

まし た 。鵜 沢博 士 は 五 月中 旬 以 前 に朝 鮮 に行 け ると 考 え て お り、 昨

久 保 氏 と 共 に事 件 を担 当 し ても ら う よ う博 士 と最 終 的 に契 約 を結 び

日大 久 保某 氏 に、裁 判 を五 月 十 二 日 に定 め ても らう よう努 力 し て ほ

警 察 は彼等 を探 し て いる な どと は誰 に も告 示 し な か ったし 、 又警 官

し いと の電 報 を送 り ま し た 。私 とし ては鵜 沢 博 士 に、 でき る だ け早

が彼 等 を探 し て いる こと を私 が知 ら な け れば 、 そ れ が違 法 であ る と か 、違 法 にな る か もし れ な いと考 え る こと は でき な いと述 べ ま し た。

見 て お い てほ し いと 頼 み ま し た。 私 は彼 と非 常 に率 直 に話 し 会 い、

く そち ら に行 き、 でき る だ け長 く 滞 在 し て、 現 地 の状 況 を彼 自 身 で

個 人 的 に目撃 し た事 件 を いく つか彼 に告 げま し た 。彼 は 何 も のに も

こ のと ころ 、 朝鮮 人 は キ リ スト教 徒 であ る と いう だ け で、 警 察 に逮

裁 判 は四 月 十 五 日 に始 り ま し た。 が 、終 始 こ の件 か ら目 を 離 す ま

捕 さ れ尋 問 さ れ る と いう単 純 な事 実 を 、 我 々は銘 記 す べ き です 。

いと努 力 し て いた に も か かわ らず 、 モ ーリ ー氏 と モ フ ェット博 士 の

と ら わ れ な い心 境 で朝 鮮 に行 き 、 で き る かぎ り のも のを 見 た いと言

氏 は長 崎 で鵜 沢博 士 と 会 った後 、 朝 鮮 に渡 り まし た 。 し かし 、

いま し た 。 ︱

氏 と︱

伯 爵 と︱

一九 一九 年 四 月 二 十 六 日

博 士 に会 いま し た 。 日本 平

氏 も同 席 し ま し た。 我 々 は 約 二 時 間 話 し 合

前 述 のと お り私 は 昨 日︱

い、 そ の際 私 は朝 鮮 で何 が お こ っ て いる か非常 に率 直 に彼 等 に話 し

和 協 会 の︱

の派 遣 団 が送 ら れ るべ き だ と思 う と言 いま し た。︱

まし た 。彼 等 は終 り 迄興 味 を示 し 、 政府 関 係者 以外 の日本 の学 識 者

誰 かが残 って鵜 沢 博 士 と の契 約 を完 了 さ せな け れ ば なら ず 、 又ブ ラ ゥ ン氏 (F ･L･Brow )nが東 京 世界 日曜 学 校 会 議 の準 備 のた め当 地

よう な 派遣 団 を でき るだ け早 く 送 るよう 力 説 し ま した 。 こ の二人 の

氏 と私 は こ の

に こら れ る の で、 私 は行 けま せ ん 。最 初 の頃 は有力 な 日本 人 に接 近 す る道 は 閉 ざ さ れ て い るよう に思 わ れ ま し た。 と ころ が既 に先 週 の

の多 く の有 識 者 の中 にも 、検 閲 制 に よ って事 件 の真 相 が知 ら さ れ て

) から の切 り抜 き がそ れ を示 し て いま す。 こ れ に よ っ て 日 本

府 は恐 ら く事 実 の公 表 に激 怒 す る であ ろう が、 これ が現 在 の状 況 を

々は事 実 を世 界 中 に知 ら せ る義 務 があ る と いう事 でし た 。彼 は、 政

全 面 的 に同情 し て い て、 次 の三点 を 強調 しま し た 。 そ の第 一は、 我

一時 間 程 話 し合 いま し た 。彼 は より 大 な る自由 を求 め る朝鮮 人民 に

氏 と会 い、 約

紳 士 は朝鮮 で行 わ れ て いる事 に つ いて は全 然知 ら な か った ので、 私

いな い の では な いか と いう疑 念 を 抱 き始 め た人 が いま す。 又 朝 鮮 か

是 正 す る唯 一の道 で ある と 言 いま し た 。第 二点 は 、 これ ら の事 実 の

の話 し合 いは有益 だ った と思 いま す。 今 朝 私 は︱ Advと er

う ち に、朝 鮮 で の事 件 に関 す る非 常 に多 く の真 実 が 日本 にま で伝 わ

ら来 た宣 教 師達 が東 京 に いると いう事 が伝 えら れ、 そ のた め 私 の所

り 始 め ま し た。 例 え ば 、ジ ャパ ン ・アド バ タイ ザ ー t (i Js ae pr an

に 、我 々 の見 地 か ら みた情 勢 を会 って話 し ても ら いた いと の招 待 が

た 。第 三 は 、可 能 な ら ば米 英 政 府 と 接触 し て、 これら の新 聞社 と緊

o u、 r日 c本 he さf せ 、C 更hに がs それ を変 革 す るよう 要 請 さ せ ると いう こと でし

公表 に関連 し て、 ニ ュー ヨーク、 パリ、 ロンド ンの各 新 聞 に 、 こ の

Counc) il

来 始 め て いま す 。私 は承 諾 し て いま す 。何 故 な ら、 こ の恐 ろ し い現

Federated

よう な事態 が軍 事 政 権 に よ って もた ら さ れた も のであ る こと を指 摘

か ら です 。 教会 連 合 議 会 (The

状 を改 善 し よ う と し て いる今 、 我 々が持 ち得 る唯 一の手 段 だと 思う

氏 博 士 は 、現

密 に連 絡 を 取 り、 前 述 の観 点 で の 日本 の政 策 の変 化 に圧 力 を か け さ

と︱

は既 に朝 鮮 に二 人 の人 を派遣 す る こと を決 め ま した 。 一人 は︱ に決 ま っ て いま す が もう 一人 は未 定 で す 。 又︱

せ る こと だ と言 いま した 。彼 は私 に︱

に会 っ て話 をす るよう に と

状 に関 し て二 十 五 日 に話 を聞 き た いと私 に要 請 され 、自 分 達 も 数 名

日 本 の世 論 も 変 化 し つ つある と いう 希望 的 な徴 候 が数多 く 見 え は じ

こ のよう な わ け で、今 ま で虚 偽 の報 告 や 記事 ば かり 与 え ら れ てき た

利 を 当然 に持 つも ので あ ると いう 我 々 の気 持 を 明 ら か に しよ う と努

入 し て いる ので は な い こと を 明確 にし 、 同時 に人道 に立 って話 す権

治 的側 面 を 話 し過 ぎ るき ら いが あ りま し た 。そ こで我 々が政治 に介

の国会 議 員 を含 む 調査 団 を派 遣 す る かも し れ な い、 と言 わ れま し た 。 熱 心 に説 き ま し た。 我 々 の こ のよう な話 し合 い では 、常 に問題 の政

め ま し た。

私 の来 日 は、他 の面 で も報 いら れ て いま す。 多 数 の日本 人 の正 義

彼 の政 府内 で の立場 の為 に、 政 府 の政策 に関 し て詳 し く聞 く ことは

し た。 彼 は と て も懇 切 で理 解 あ る態 度 を示 し てく れ まし たが 、 た だ

政 府 のあ る要 人 と の会 見 は、 非 常 に興 味 深 く 又満 足 す べ き も ので

と 公 正 の士 に接 し て 、私 は 全体 と し て彼 等 の性 格 を より 正当 に評 価

でき ま せん で し た。 し か し彼 は大 変 明瞭 に朝 鮮 に関 す る そ の政 策 が

め て いま す。

でき る よう にな った から です 。 も し 日本 が 軍国 主 義 を 放棄 す れば 、

日 と 二十 九 日付 のジ ャパ ン ・ア ド バタ イ ザ ー の切 り抜 き を送 り ま す。

た 残虐 行 為 を認 め た こと です 。私 は ほ か の物 と 一緒 に、 四月 二十 七

ぶ ん多 く の事 件 が起 こり ま し た 。第 一は 、長 谷 川 伯 爵 が朝 鮮 で起 き

二 十 三 日 と二 十 六 日 にあ な た に手 紙 を書 いて から 、 短 い間 にず い

ま れ た と考 え られ る状 況 があ る こと から 、 双 方 に色 々と 誤解 が生 じ

差 別 す る意 図 は全 く な い の だ が、 特 にキ リ スト教 徒 が困 難 に ま き こ

こと を 述 べ ま した 。即 ち、 政 府 は キ リ スト教 徒 と非 キ リ スト者 とを

い て の憂慮 を こち ら が 示 し た こと に対 し︱

運 動 に参加 し た潜在 的 理由 、 及 び 朝鮮 に於 け る将 来 の宗 教活 動 に つ

の見 解 の根 拠 をまず 述 べ る こと から始 ま りま し た。 キ リ スト教 徒 が

を抑 え る為 に 不当 な抑 圧 が キ リ スト教 に加 えら れ て い ると いう 我 々

何 であ る か を指 摘 し てく れま し た 。 この会 見 は 、朝 鮮 にお いて煽 動

そ れ を御 覧 にな れ ば説 明 し な く と もお わ かり に な る でし よう 。 な お

た ので あ ろう 。朝 鮮 に騒 動 が起 き た のは 、 日本 政 府 がま さ に改 革 を

一九 一九 年 四 月 三十 日

日 本 の将 来 は非常 に希 望 に満 ち た も の にな る で し よう 。

付 言 す る なら ば 、信 頼 す べ き朝 鮮 人 から の報 告 に よる と 、 こ れら の

氏 は次 の よう な意 味 の

記 事 に見 ら れる類 の事 件 は朝 鮮 の他 の地域 でも 何 回 と なく 起 こ って

す 。 これら は ほ ん の 一例 と は言 う も の の、我 々 の知 りう る限 り で最

て聖 書 を読 み歩 く 、信 頼 す る に足 る女 の人 から も た ら さ れた も ので

に は キ リ スト教会 が あ り、 こ の報 告 は 、 我 々の知 人 で、家 々を 廻 っ

sa) nと いう 町 で起 き た事件 の報 告 を そ のま ま 同封 し ま す 。 こ の 町

度 を と れ な か った 。事 態 が平 静 に復 し た暁 には、 彼 ら は当 然 懲 罰 を

し ば政 府 の方 針 を軽 んじ 、 政府 の命 令 を 運 用 す る にあ た り正 し い態

反 キ リ スト教 的 偏向 を決 し て持 って いな いが 、下 級 官吏 連 中 はし ば

も そ の改革 に ついて は詳 し く 語 る自 由 は持 って いな い。 又 、政 府 は

も な く 、 そ の後 で政 府 は断 乎 た る改 革 を 意 図 し て いる のだ。 も つと

い る ので す。 私 は 平壌 から 約 一一〇 マイ ル北 に あ る 孟 山 (Moing実 行 せ ん と し て いた時 だ った 。現 在 は こ れを鎮 圧 す る以外 為 す す べ

悪 の事 件 です 。 も つと規 模 は 小 さく な り ま す が、 同 じ よう な 事 は数

加 え ら れ る であ ろう 。 朝鮮 人 が全 て の権 利 に お い て、本 国 にお け る

ち ら で は、 日 本 人 と朝 鮮 人 と は起 源 的 に同 じ種 族 であ り、 窮 極 には

な る 。 つま り あ ちら では英 国 人 は そ こ で統 治権 を持 つ外 人 だが 、 こ

﹁一足 跳 び﹂ には実 現 でき な い。 朝 鮮 は エジ プ トと も イ ンドと も異

日 本 人 と同 等 に扱 わ れ なけ れ ば な ら な いと いう のは 理 想 で はあ るが 、

多 く の村 で起 こ って いま す 。 日本 の有 識 者 と会 う 方 法 や 、朝 鮮 の実 情 の彼 等 への示 し方 な ど で 私 は幾 分 進 歩 しま し た。彼 等 が、 事 実 を知 れば 誰 でも心 から憤 り 、 恐 れ る のを 見 る に つけ 、私 は勇 気 づ けら れ る恩 いが しま す 。 神戸 、 一九 一九年 五月 十 七 日

平 等 な待 遇 が与 えら れ な け れば な ら な い のだ。 た だ世 界 中 いた る と

又前 述 の政府 の声 明 によ れ ば、 政 府 は決 し て反 キ リ ス ト教 的偏 向 を

長 谷 川 総 督 は 四月 二十 七 日 、残 虐 行 為 は終 り を告 げ よう と確 約 し、

です 。

な に簡 単 に解 決 で きる問 題 で はな い。続 け て彼 は 、教 育 に関 し て は、

ころ に、 も ち ろ ん パリ にお い て さえ も 人種 差 別 が あ る。 これ は そ ん

日 本 人 と朝 鮮 人 には 全 く差 はな いと言 いま し た 。多 分 、 彼 の述 べ た

は いま だ に教会 が焼 かれ続 け て いま す 。政 府 が反 キ リ スト 教的 偏 向

を持 って いる に せよ いな い に せよ 、 下級 官 吏 の こ のよう な行 為 は キ

持 って いな いと いう こと です の に、 私 が神 戸 に着 いて以 来 、朝 鮮 で

は、 日本 本 土 に於 け る と同 様 聖 書 や宗 教 を教 え る完 全 な 自由 が なけ

リ ス ト教 に対 し明 ら か に悪 意 をも った偏 向 の表 わ れ であ る ことを 認

こ と で最 も意 味 深 く 大 切 と思 わ れ る のは、 朝鮮 に於 け る 私 立学 校 に

れ ば いけ な いと いう こと です 。 す ぐ お わ かり のよう に、 過虫 数 年 間

信

めざ る を得 ま せ ん。

私

証 拠 書 類 XXX

親愛なる父上

私 は こ の今 の状 況 に関 す る私 な り の評 価 を 、 あ なた にお送 りし ま

一九 一九 年 四 月 三十 日

の我 々 の困 難 な 教 育 問題 は これ にか か っ て いた のです 。 従 って、 彼 は 朝 鮮政 府 の教 育 政策 に反 対 です。 私 達 は 新教 育 条 令 の公布 以 来 、 こ の政策 と執 拗 に闘 ってき ま し た。 彼 は 結 論 とし て、宗 教 は朝 鮮 に お いても 日本 にお け ると 同 様自 由 でな け れ ば いけ な いと述べ 、 我 々 が朝 鮮 人 に本 当 の改 革 が起 る と伝 え る こと に対 し 、保 証 を与 え てく れ ま し た。 し か し そ れ に対 し て 我 々は遺 憾 な がら 、 ど のよう な声 明 で あ ろう と 、 た と え それ が 我 々から 出 さ れ たも の であ っても 、 朝 鮮

から の電 送 ニ ュー スは今 ま で必ず しも 信頼

す 。 も し今 ま で に誤 解 が あ れば 、 これ は そ れを こと ご と く正 す の に 役 立 つ事 でし よう 。︱

し 得 る も の では なく 、又 多 数 ので た らめ な う わ さ が流 れ て いた 可能

人 は それ を信 じ な い だろ う し、 ど んな種 類 の活 動 にせ よ委 し ては く れ な いだ ろ う と言 わざ る を得 な か った 。︱

氏 (もう 一人 の政府 の

重 要 メ ンバ ー) に対 し ては 、我 々は 彼 が 明白 に是認 し て いる 程度 の

セ ン スです 。 た い て い の場 合 、我 々は何 が な され て いた の か、事 が

独 立 を求 め る蜂 起 に宣 教 師 が参 加 し て いる と いう のは全 く のナ ン

性 も あ りま す 。

わ れ て いる煽 動 の いく つか の理 由 に関 し て概 説 し た報 告 書 を 手渡 し

自 由 がた だ ち に実 現 され る こと を希 求 し て いる こと を伝 え 、 現在 行

ま し た 。 そ の報 告 書 の写 し は前便 で送 達 し た と お り です 。

人 が来 て、 こ のよう な 事態 の下 で教 会 の職 員 と し て は い か に振舞 う

起 き る ま で知 る事 さえ な か った の です 。私 達 の所 へもず い分 沢山 の

日 本 の連 合 教 会 会議 が、 フ レ ンド教 会 のギ ルバ ー ト ・バウ ル ス氏

べき か に つき 助言 を求 め ら れ まし た が、私 達 の為 し えた 事 と いえば 、

我 々は こ の事 件 には 参 加 し な いと いう 事 、運 動 に於 け る教 会 破壊 の

Bの o同 w行 le でs 、) 二 人 の日本 人 牧 師 を 近 く 朝鮮 に派

遣 し 、直 接 情 報 を 入 手 さ せ ると聞 け ば、 あ な た は興 味 を お持 ち に な

危 険 、 又 独 立 への彼 ら の訴 え が生 命 の損失 と圧制 の強 化 を き た す公

(Gilbert

る でし よう 。 こ の二 人 の紳 士 は 五月 二十 一日頃 京 城 に到着 す る予 定

かれ れ ば 、 た だち に前 進 す る用 意 のあ る人 間 が い る の です 。教 会 は

て来 ま し た。 我 々 のな か に は、 物 事 を大 規 模 にや り得 る、 又道 が開

ると いう 考 え は、 も し キ リ ス ト教 徒 が成 長 し て いな けれ ば決 し て国

々が キ リ ス ト教社 会 の機 構 と 活動 の中 に創 造 し て来 た影響 力 と そ の

満 洲 と境 を接 す る地域 に於 て最 も 強 力 です 。 そし て そ の為 に 、中 国

中 を 席 巻 し は し な か った で し よう 。 キリ スト教徒 こそは 、 あ ら ゆ る

経路 が充 分 に組織 さ れ たも ので あ る こと を 、単 に実 証 し て いる にす

に避難 し た政 治 的煽 動 者 の勢 力 が最 も早 く 到達 し て いる ので す。 こ

算 が 大 き い、 と いう ことな ど に つい て率直 に話 す こと でし か な か っ

ぎ な いの です 。 こ の教 会 の組 織 は、 私 が聞 き及 ぶ範 囲 内 では決 し て

れ ら全 て が結 合 し て キ リ ス ト教 指導 者 は こ の独立 運 動 の指 導 的 地 位

た ので す。 牧 師達 が指 導 者 と し て こ の運 動 に大 挙 し てと び込 ん で行

公的 に利 用 され た のでは あ り ま せ ん でし た。 教 会 の職員 が自 分 達 の

に置 かれ る に至 り ま し た。 し かし彼 等 は、 教会 に知 ら せず に 、運 動

スト 教徒 は自 分 達 の存在 が正 義 を 促 進 す る 一つ の勢 力 であ る と感 じ

事 務 所 や教 会 の正 規 の会 合 を 政治 的 な宣 伝 のた め に使 った と いう 例

に突 入 し た の であ り 、示 威 運 動 が行 わ れる 迄 は彼 等 の最 も 近 い伝 道

希 望 の根絶 に対 し ても 恐 れ を抱 かな か った唯 一人 のも の です 。 キ リ

を私 は ただ の 一つも聞 いた こと がな い。 そ れ にも かか わ らず 、 国 中

協 力者 た る私 たち す ら聾 桟 敷 にと り残 され て いた の です 。 い かな る

った と いう 事 実 は 、役 人 達 には あ た かも 我 々が、 何 ら か の形 で そ の

の キ リ スト 教徒 の相 互 の信 頼 と知 己 の間 柄 が、 独 立 運動 が キ リ スト

あ と押 しを し て いた か のよう に思 わ せ て いる が、 し かし そ れ は、 我

教指 導 者 の信 頼 を勝 ち 得 た現 在 、 最 も強 大 且 つ効 果 的 な政 治 的 工作

な く し て は、 世界 最 強 の軍 隊 の 一つを攻 撃 す る程 の確信 や無 鉄 砲 さ

は持 た な か った で し よう 。朝 鮮 人達 は明 ら か に現 在 のま ま生 き続 け

宣 教師 も剣 、銃 、財 政 的 な支 援 、 そし て信頼 に価 す る 政治 上 の友 人

る よ り は死 ん だ 方 がま し だ と 心 に決 め、 そ れ だ から こそ 、 日本 の玄

の経 路 を提 供 し て来 て いる のです 。最 初 の宣 言 の牧 師 の︱、︱ 、︱ 、

を そ の運 動 に向 け さ せた のです 。 彼 ら の人 間 と し て の影 響 力 は 役 人

関 の上 り 口 で抗議 し、 東 洋 独 特 の方 法 で自殺 しよ う と し て いる の で

︱、 と いう名 前 は他 の何 も のにも 勝 って、 国 中 の キリ スト教 徒 の心

と精 神 と術 策 に於 て朝 鮮 人 の運 動 な のです 。

こと によ って、 少 数 民 族 の民 族 自決 の原 理 が 、 こ の戦 略 的 な時 期 に

そ の影響 を世 に示 し て いる 明ら かな証 拠 です 。国 際 状 勢 と 接触 す る

又 著 名 な キ リ スト教 徒 達多 数 が現 在 投獄 さ れ て いる と いう 事 実 は 、

農 夫 の大 部 分 は穀 物 の種 を ま く のを拒 絶 し て いま す 。商 人達 は毎 日

無 理 や り引 き 戻 さ れ て いま す が 、勉 強 は殆 ん ど みせ か け だ け です 。

し ま し た。 わ ず か に、 警 官 の専 制 の手 で つか まえ ら れ た生 徒 だけ が 、

一番 難 し い場 所 が選 ん で用 いら れ ま す。 国中 の生 徒 が スト ラ イ キを

日 夜起 って おり 、市 の日 で、特 に何 千 と いう人 々が集 ま り、 逮 捕 が

運 動 の広 がり と いう 点 に関 し て は 二 つ の見 解 があ り ま す。 蜂 起 は

す 。﹁自 決 か、自 滅 か﹂ は こ の運 動 の精 神 な のです 。

達 に無 視 さ れ 、伝 道 の影響 のみ が疑 わ れ て いる の です 。 これは 方法

キ リ スト教 会 がま さ に この運 動 の直 中 にあ る と いう こと は誰 も否

彼 ら の場 合 に も適 用 され得 た と いう事 を認 識 し て いる の は、 キ リ ス

定 し な い でし よう 。 我 々 の最 も影響 力 のあ る牧 師 や長 老 や学 生達 、

ト 教徒 のみ な の です 。 訴 え と抗 議 と騒 ぎ は 銃 と同 じ くら い強 力 であ

さ な寒 村 も 多 か れ少 な か れ巻 き 込 ま れ て い る のが わ か りま す 。村 の

ケ月 後 の今 日 、 日 々続 々と入 獄 し て来 る囚 人 達 を見 れば 、 ど ん な小

つ つあ る のか確 か める こと が でき ま せ ん が、 た え まな い蜂起 から 二

を 拒 絶 し て います 。 通信 が絶 た れ て いる の で私達 は現 在 何 が進 行 し

毎 日銃 剣 を 突 き つけ ら れ て店 を開 け る こ とを 強制 さ れ るま で 、 それ

農 作 業 に帰 れる と 云 われ て来 まし た。 し か し彼 ら は しば し ば例 のよ

れ て いま す 。多 数 の農 民達 はむ ち 打 た れ て後 放免 さ れ て、 自 分達 の

す 。 妻 達 は 、 夫達 を連 れ出 す ため に同様 にむ ち打 た れ獄 に投 げ込 ま

ら の息 子 、 孫 、又 隣 の人達 の代 り に捕 わ れ、 む ち打 た れ て いる の で

せ ん。 老 人達 は運 動 の指 導 者 で、逮 捕 をま ぬが れ、 逃 走 し て いる彼

す が、 し かし憶 え のな い行 為 をも って し て罰 す る のは 正 し く あ りま

そし て こ の前 提 から 、無 差 別 な 刑罰 が制 限 な く加 え ら れ て いる の で

き き出 す た め の拷 問 は当 り 前 の こと のよ う に見 え ま す。 一体 幾 人 の

若 者 を あ る定 め ら れた 日 に中 央 市 場 へ送 り込 む と いう のが 地 区 の村

人 が 一気 に殺 され た のか誰 も概 算 す る こと すら でき ま せ ん。 こ の地

人 達 が普 通 と る手 段 です 。皆 大 挙 し て役 場 ま で行 き 、 のど を か ら せ

め る者 も貧 し い者 も、 キリ スト教 徒 、 仏 教徒 、儒 教徒 、 ミ ッシ ョン

方 には キ リ スト教 徒 の指 導 者 が 沢山 いま す が 、 そ の大部 分 は発 砲 と

な い のです 。 強姦 の話 は今 ではし ば し ば耳 にす る こと で、 情 報 を聞

ス クー ル、 日 本 の公立 学 校 も皆 区 別 な く デ モに参 加 し 、自 分 自 身 は

いう 手段 が とら れ る 以前 にす でに投 獄 され て いる よう に思 わ れま す 。

う に残 忍 に九 十 回 も打 た れ 、担 架 に乗 って家 に運 ば れ なけ れば な ら

お ろ か家 族 を 守 る ことも せず 、自 ら 進 んで死 、投 獄 、或 いはむ ち打

こ の市 で殺 さ れ た唯 一人 の キリ スト教 徒 は 、逮 捕 され る際 首 のう し

て ﹁朝 鮮 万 歳 ﹂ と叫 び続 け る の です 。 全 土 を通 じ て ど の地 域 でも 、

ち に敢 然 と立 ち 向 か った の です 。ど う にか し て抑 圧 さ れ た者 の声 が

ろ を け ら れ て殺 され た のです 。彼 の葬 式 は 、 こ の市 では か って な い

ほ と ん ど の大 き な市 場 でデ モが行 わ れ 、身 分 の高 い者 も低 い者 も富

を 受 け た いと いう 希望 を誰 も が抱 い て いま す 。

慈 悲 深 い神 の耳 に届 き、 自由 と 正義 のた め に捧 げら れ る世 界 の援 助

現 在 行 わ れ て いる こと を説 明 す る適 語 であ ろ う 。逮 捕 の際 には棍 棒 、

段 のむ ご さ の故 に現在 の規 模 に拡大 し た の で し よ う 。 ﹁脅 迫 ﹂ こそ

実 際 こ の運動 は大 部 分 、 それ を粉 砕 し よう と し て役 人 達 が用 いた 手

五人 の キ リ スト教 徒 が 教会 の中 にと じ こめら れ 、射 殺 され 、 次 いで

暴 虐 が充 分 に証 明 され て いる例 は︱

は、 あ ち こち で大 きな 教会 が焼 かれ た否 定 でき な い証 拠 があ り ます 。

この村 の教 会 は ど れ 一つと し て焼 か れ な か った が、 更 に北 の地方 で

歌 を う た いな がら 重 装備 の軍 隊 に監視 さ れ て 一緒 に歩 いた ので す。

盛 大 な も ので、 非 キリ スト教 徒 の人 々が、 キ リ ス ト教徒 と共 に讃 美

剣 、銃 、 こぶ し、 鞭 等 で なぐ り つけ ら れ る の です。 群 衆 が あ ま り に

建 物 ご と 焼 かれ て しま った のです 。 これ は最 近到 着 し た新 し い兵 士

反 乱 を鎮 圧 す るた め に用 いら れ た手 段 は情 容 赦 のな いも のでし た 。

も険 悪 に見 え る場 合 には 、有 罪 無罪 の斟 酌 なく 群衆 の中 へ無差 別 に

達 によ って為 され た の だと 云 わ れ て いま す。 朝 鮮 の婦 人 達 は 地 方 の

風 俗 に反 し て道端 にそ の裸 体 を さら す よ り は、 死 ん だ方 がま し だ と

で あり 、 そ こ では 二十 ∼ 二十

で す。 裁 判 は有 名 無 実 で、デ モに参 加 し て いた か否 か に かか わ らず

発 砲 し て彼 ら を追 い散 ら し て い る ので す。 逮 捕 後 の取 り扱 いも苛 酷

警 官 に なぐ ら れ て いま す 。疑 いも な く 万人 が運 動 に共 鳴 し て いま す。

思っ て いま す 。 し かし 今 では婦 人 の キリ スト教 徒達 を裸 に し てむ ち

な理 由 か ら拒 絶 し 続 け て い た充 実 し た宗 教 生 活 に対 し ても 心 の準 備

し ても 、 又彼 ら が何年 間 も唯 一つ の真 実 の人 生態 度 と知 り つ つ色 々

が でき て います 。 教会 の参 集 者 が各 地 で倍 加 し て い ると いう 報 告 が、

打 ち 、 恥 か し め る こと は、堕 落 し た当 局 のご く あ り ふ れ た楽 し み の よう に見 え ま す 。当 局 は これ を 、検 査 の 一過 程 にす ぎ な いと主 張 す

が礼 拝 に行く こと は 不可 能 であ る にも か かわ らず 、 概 し て福 音 の仕

が 入獄 し てい る いく つか の教 会 は事 実 上閉 鎖 し て いる が、宣 教 師 達

事 は順 調 に進 ん で いる のです 。 あ る所 で 一人 の警 官 が そ の地 区 の教

悲 しむ べき警 察 の監視 の真 只 中 で益 々多 く な り まし た。指 導 者 全 員

役 人 の 一部 や大 部 分 の半 官 的新 聞 が、 こ の騒 ぎ の責 任 を宣 教 師 達

会 の探 索 を 一任 され ま し た。 彼 は今 こそ全 員 がキ リ スト教 徒 にな る

です。

にお し つけ よう と し て い る こと は明 ら か です が、 そ のた く ら み は種

る かも 知 れ ま せ ん が 、結 果 的 には朝 鮮 人 民 大衆 を 激 怒 さ せ て い る の

氏の

も 又次 のよう なも の でし た。 近 く のデ モの 一っで朝 鮮 人 の警 官 が日

時 がき た 、 と人 々 に教 え ま わっ た の です。 昨 日 届 いたも う 一つの話

々様 々な形 を と り 、 いく つ か の結 果 をも た ら し て いま す 。︱ 逮捕 は国 中 に同 情 を引 き起 し ま し た。 古 い︱

共 同 体 の最 も保 守 的

な派 で さえ も 、 お そ らく そ れま で に起っ た ど ん な事 件 にも ま し て憂

に向っ て発砲 し た の で、遂 に そ の銃 を こん棒 と し て使 えと命 令 さ れ

本 人 の憲 兵 に銃 を与 え ら れ、 発 砲 す るよ う に命 令 さ れ たが 、彼 は空

ま し た。 彼 は銃 をか か げ 、気 狂 い のよ う に駆 け て無 防 禦 無抵 抗 の年

の愛 国 的 な 独 立 運動 と関 連 のあ る こ のよう な迫 害 から 、 我 々は非 常

老 いた おば あ さ ん の所 ま で行 き 、彼 女 のそば の石壁 に、 そ れ を し た

慮 し て いま す 。彼 ら は宣 教 師 達 のやっ て いる事 を知っ てお り、 彼 ら

に不本 意 な がら こ の運 動 に関 係 す る こと になっ た の です 。宣 教 師 達

一部 に は蜂 起 が正 当 であっ た か否 かと いう 疑 問 を発 す る人 が いる

た か叩 き つけ た。 銃 床 は 割 れ 、銃 は こわ れ てし ま いま した 。

か も知 れま せ ん。 日 本 人 は朝 鮮 人 に過 去 十年 間 、彼 ら だけ では とう

は、全 く見 当 違 いも は な は だし く 、朝 鮮 人 を こ のた び の闘争 と流 血 に追 い込 ん だ のは 、全 面的 に ア メリ カ宣 教 師 の責 任 だと 主張 し て い

は し ば しば む ち打 た れ 、屈 辱 的 な 方法 で扱 わ れ て来 て いま す 。新 聞

る ので す。 し かし な が ら予 期 され る よう に、 こ のよう な 記 事 はデ モ

て い百 年 かかっ ても 到 達 でき な い或 る目 ざ め を与 え続 け て来 た と い

法 廷 と信 頼 し得 る法 律 、 こう いっ たも のが 日本 によっ て 一日 にし て

を貫 徹 し て い る人 々を欺 く こ とは で きま せん 。宣 教 師 た ち の真 の立

朝 鮮 に与 えら れ た の です 。宣 教 事業 と日 本 の侵 略 と は国 民 を 覚 醒 さ

い商 企 業 、 鉄道 、自 動 車 道路 、郵 便 事 業 、電 報 、 新聞 、公 立 学校 、

せる こと にお いて は結 び つ いて いま す が、 し かし 今 や 、参 政 権 のな

う事 に は誰 し も同 意 す るで し よう 。 信 頼 し得 る清潔 な政 府 、 よ り よ

ろん 大 部分 政 治 的 に では あ る が、 現在 で は国 民 は キ リ ス ト教精 神 、

地 す べ り が、 教 会 を め が け て起 こっ て い る よう に思 わ れま す 。 も ち

い課税 を拒 絶 し 、 い かな る警 察 に よ る家 族 又 は家 宅 捜 索 に も反 対 し 、

々が具 現す る正 義 のた め のも のな のです 。 今 や あ た かも 最 大規 模 の

或 いは教 会 の何 た る か を知っ て いま す。 そし て 入来 し て来 る 人達 の

場 は 、 以前 に も増 し て恐 らく こ の国 に つ い て の論 議 を盛 ん にし 、我

大 部 分 は 、彼 ら の同胞 のキ リ ス ト教徒 の愛 国 的 な指 導 者 の地位 に対

は 、国 民 の貞 節 の根 底 を危 く し て い るあ の半 官 組 織 が、 ど ん な共 同

れ てしま う こと に対 し て憤 り を感 じ る、 そ の時 が来 た ので す。 彼 ら

いわ ゆ る信 じ る に足 る清 潔 な政 府 が、 日本 の利益 が伴 な う た め に崩

の手 により 代償 なく 行 なわ れ る こ と に対 し て抗 議 し 、 さ ら に は又 、

裁 判 なく 叩 かれ る事 、又 道 路建 設 を目 的 と し た土 地 の没 収 が、 政 府

の船 倉 の奴隷 達 に とっ ては 耐 え が た い苦 痛 となっ て い る の です 。

り、 船 は波 上高 く 揚 々と乗 り だ し て います 。 し かし それ は ガリ ー船

倍 であ り 、 し かも 税 金 を払 う のは朝 鮮 人 な の です。 進 歩 は 結構 で あ

府 機 関 を 通 じ て、 同 じ 仕事 で 日本 人 の給 料 は朝鮮 人 のも ら う額 の二

は、 拒 否 さ れ て い る こと は 不法 で あ ると的 確 に感 じ て いま す 。全 政

と が、東 京 で 日本 人 の後 見 の下 に保護 さ れ る限ら れた 人数 を除 い て

制 限 さ れ 、最 も優 秀 な 息子 達 に教 育 を受 け さ せ る ため 外 国 へや る こ

人達 は、 朝 鮮 人 の子 供 達 が日 本 を賛 美 し 、 か つ又朝 鮮 の かっ て の栄

った競 争 は不 可能 のよう に思 わ れ ます 。 公 立学 校 は大 変 少 な い。 役

す。 昨 日、 ソウ ル在 住 の全 ヨー ロッパ人代 表 委 員会 が あ り、 明 日 の

ん 。政 府 は現 在 、も つと も ひど かっ た地域 の救 済事 業 を始 め て いま

最 近 こ の地 方 で は、 も う新 し く村 が焼 け るよ う な こ と は あり ま せ

親 愛 な る︱

一九 一九 年 四 月 三 十 日

は 調 べら れ、 ど ん な小 さな 口実 で でも差 し押 え ら れま す 。商 企 業 は

私

証 拠 書 類ⅩⅩⅩⅠ

体 にも強 制 す る公 開 告 訴 の シ ステ ムを憎 悪 し て いま す 。彼 ら の手 紙

繁 栄 し て い るが 、但 し そ れも 、朝 鮮 人 を希 望 も なく 日 本 の侵 略 者 の

光 を無 視 す る歴史 を学 ぶ方 向 に教 科 書 を 変 え ま し た。 父 親達 は自 分

た め に、 全 外 国 人 の大 会 議 を 招 集 し まし た 。場 所 は ア メ リ カ合 衆 国

信 

商 業 奴隷 とす る よう な条 件 の下 で のこと で す 。公 平 な 基 礎 の上 に立

の子供 達 を 、 自 分達 が嘘 だ と思 う事 柄 を 憎 む べ き言 葉 で学 ば せ る為

先生

に日 本 の学 校 へ送 り込 ま ねば な ら な いと こぼ し 、 こ ぶ し を握 り し め

は米 は持っ て いる が、 そ れ を食 べ る の に使 う スプ ー ンや調 理す る皿

領 事 館 で、 政 府 の援 助 を 補 足 す べ く計 画 を立 てる た め で し た。 彼 ら

を持っ て いま せ ん。 寝 具 類 や 衣類 も なく 、大 虐 殺 の際 着 のみ着 のま

て く やし が りま す 。 キ リ ス ト教 の学 校 も 非 キ リ スト教 の学 校 も破 壊

ま で燃 え さ かる家 から 逃 げ た時 のまま です 。 血 のた ぎ る思 い です 。

さ れ 、聖 書 が ミ ッ ショ ンス ク ー ルから 追 放 さ れ て さ え いま す 。新 聞 は 男 子 た るも の編 集 稼 業 を捨 てた くな る ので は な かろ う かと疑 いた

北 方 のP ・Y の︱

(名 前 は 挙 げ な い方 が良 いと思 います ) にあ る

いま す。 時 の権力 の命 令 に よる と いう 事 を 認 め る にし ろ、 一体 ど ん

く な る程 政 府 によっ て で つち あ げ られ 、検 閲 さ れ た記 事 で埋 まっ て

な 理知 的 な 人 間 が自 分 達 の新聞 の中 で これ程 事 実 を曲 げ る こと が で

よう と し た所 、許 され ま せ ん でし た 。恐 ら く 一万 ド ル以 上 の損 害 で

教 会 は先 日 の夜 焼 か れま し た が 、 キ リ スト教 徒 達 が 火事 を消 し 止 め

又何 週 間 も 何 ら暴 力 も な く 、 発砲 さえ あ りま せ ん のに、 こ こ ソウ ル

今 春 は授 業 は あ り ま せ ん が、 私 には やる べき 事 が 沢山 あ りま す 。

し よう 。 ﹁い つま で、 お お主 よ 、 い つま で待 つので し よう か。﹂

新 し い道 路 は り つぱ で す。 し かし 朝 鮮 人達 は、

き る でし よ う か ?

相 応 の報 酬 も なく 、 刀 を つき つけら れ 、強 制 労 働 の大 集 団 と し てそ れ ら を建 設 し た ので あり 、 そ の恩 恵 には 浴 し て いな い。 朝 鮮 人達 は 、高 等 学 校 より も程 度 の高 い学 校 を持 つ権 利 を 日本 に

で は よ り多 く の兵 士 達 が到着 し 、市 全 体 を警 備 し て いま す。

及力 を持つ と いう こと を意 味 し て いま す 。 この法 律 が 四月 十 五 日 に

の 、公 共 の秩序 を乱 す と 十年 の投 獄 を 課 す と いう 新 し い法 律 が 、遡

い渡 さ れた と報 じ て いま す 。 そ れは あ な た が写 し を 持っ て い る、 あ

動 者 を指 導 し 、交 番 に石 を投 げ つけ た か ど で、 懲 役 五年 の判 決 を 言

抗 のそ れ であ り 、彼 ら は暴 力 には訴 えな かっ た。 国 土 の東 西 南 北隅

よっ て送 ら れ、 デ モ の日 に間 に合っ た。 次 のよう な 方 法 は受 動 的抵

近 く の地 区 に は飛脚 によっ て流 布 さ れ たが 、遠 方 には 日本 の郵 便 に

上 り 、 日本 の役 人達 に不 意打 ち をく わ せた 。彼 ら の ﹁独立 宣 言 ﹂ は

にも か か わら ず 、 二千 万 の人 々が 二、 三 日 の間 に自 然 発生 的 に立 ち

そ のも の の性 質 と方 法 の故 に であ る。 日 本警 察 の常 軌 を逸 し た詮索

と いう のは日 本 帝国 統 治 の容赦 のな い告 発 のため の みな らず 、革 命

公布 さ れた 時 、 そ れ が発効 す る 日付 は与 え ら れな かっ た のです 。 し

々ま で 、古 い社 会 体制 時 代 の朝 鮮 の旗 を ふ り、 ﹁マン セイ﹂ と 叫 び

今 日 の ソウ ル・プ レ スは 、 一人 の朝 鮮 人 が 三月 二十 六 日 一団 の煽

か し そ の時 、 現行 法 下 では最 高 刑 は 二年 であ る と述 べら れ まし た の

な が ら 、 人 々は独 立 に賛 成 す る演 説 だけ で満 足 し て いた。

宣言 に署 名 し た 三十 三人 の男 達 は 一日 ソウ ルに集 ま り、 宣 言 を読

で 、 この こと から 考 える と 、現 在 裁 判中 の訴 訟 に は新 し い法 律 が適 用 さ れ る計 画 だ と いう こと にな り ます 。

スト教 徒 にな る こと から始 め る べき です 。 そ れ から 新 し い出 発 が得

れ ば なら な いか。﹂ と 尋 ね る と、 彼 は ﹁あ な た方 日 本 人全 て が キ リ

調 べら れま し た が、 彼 ら が ﹁物 事 を 丸 く収 め る には 何 がな され な け

が り を持っ た願 いで あ る政治 的 独 立 を 世界 に知 ら し め る こと であっ

公言 し た目 的 は 、 日本 の統治 に 対し て抗議 し 、朝 鮮 人 民 の国 民的 広

到 に接 し、 前途 に容 易 な ら ざ る事 態 が生 じ た こと を 知っ た。 デ モの

の大 き な中 心 地 にお け るデ モ の発 生 を 告 げ る、 地 方 から の電 報 の殺

て自 ら進 ん で逮 捕 さ れ た。警 察 は驚 き 、 了解 した が 、間 も な く 全 て

み上 げ晩 さ ん で独立 を祝っ た のち、 静 か に日本 の警 察 に電 話 を かけ

ら れ る の です 。 ﹂ と答 え た 。私 は こ の手 紙 を彼 ら の答 で汚 し た く あ

た 。 日本 の官 憲 は全 く 驚 き 、武 力 以 外 には鎮 圧 の方法 を考 えつ く事

氏 は先 日 取

り ま せ ん。彼 は刑 務 所 の独房 へ幸 福 な気 持 で帰っ て行 き まし た 。何

が で き な かっ た 。軍 人 は 数 日間 大 破 壊 を引 き起 し な が ら あば れ回っ

朝 鮮 の教 会 の態 度 はり つぱ です 。 あ る 有名 な老 人︱

か ら です 。 こう言 え る のは 、私 とし ても う れし い のです が、彼 ら は

故っ て彼 は ﹁イ エス ・キ リ スト の ため に 一言 の良 い言葉 を﹂言っ た

国 民 の同 盟 にお け る主 要 な要 因 の 一つを構 成 す る力︱

両

へと完 全 に

った 。 そ の布 告 の中 で彼 は ﹁日 本 と朝 鮮 と は 一つ の偉 大 な力︱

中 に引 き起 し た 憎 し み は総督 の布 告 に よっ て は軽 減 さ れ そう も な か

合 のみ 、暴 力 で報復 し た。 こ のよう な 求 めざ る暴虐 が朝 鮮 人 の心 の

義 的 な忍 耐 でそ れ を こと ご と く耐 え、 た だ非 常 に例 外 的な 事 情 の場

た 。 し か しな が ら朝 鮮 人 は前 もっ て準 備 さ れ た計 画 ど お り、 克 己主

先 ず は と り急 ぎ

彼 を む ち打っ ては いま せん 。 た だ稀 な る例 外 で はあ り ます 。

証 拠 書 類ⅩⅩⅩⅡ

(英国 人 に よ る)

朝 鮮 にお け る日 本 帝 国主 義 の失 敗

こ の年 の三 月 一日朝 鮮 では注 目 す べき革 命 が起っ た 。注 目 す べ き

の調和 のと れ た統 一と 整 合 のた め に努 力 す る よう に。 ﹂ と訴 え た の

な 勢力 の 一つと し て、 人 間性 と正 義 の偉 大 な仕 事 を 共 にす べく 両国

統 合 さ れ て いる。﹂ と 言 明 し 、全 朝 鮮 人 民 に対 し て ﹁ 世 界 の指 導 的

う 誇 り を持っ て い る。朝 鮮 は偉 大 な中国 を打 ち破 る事 に成 功 し た将

は事 実 で あ る。し かし朝 鮮 は そ の期 間 を通 し て自 治 を維 持 し た と い

この東 洋 文 化 の偉 大 な中 心 地 から そ の文 明 の大部 分 を摂 取 し た こと

進 歩 を忘 れな い。 又 日 本 が そ の文 化 の大部 分 を 共 通 の中 国 の源 から

精 神 を打 ち こわし てし ま う 以前 に、 独自 に作 り出 し た美 術 や科 学 の

軍 の思 い出 を 大 切 にし て いる。 中 国 文 化 に対 す る献 身 が朝 鮮固 有 の

そ し て こ こ白日 のも と に全 く新 し い 一つ の事 柄 、 即 ち非 暴 力革 命

だ。

が 生 じ た の であ る 。そ れ は思 慮 あ る人 の注 意 を ひく に充 分 際 立っ て

の学 者 で あり 、僧 侶 は日 本 に仏 教 を伝 え た。 日 本 の官 吏 の服 が朝 鮮

ご く自 然 な こと で あ る。最 初 に 日本 に中 国 の古典 を教 え た のは朝 鮮

の型 を模 範 とし て作 ら れ た と いう 事 も 又信 じら れ て いる。 更 に日本

受 け継 いだ時 、朝 鮮 の仲 立 ち を介 した と いう 事 を記 憶 に止 め る のも

る少数 民 族 の権 利 のた め に立 ち 、 さら に軍 政 を否 定 し平 和 な 統 治 の

の陶 工 の技 術 が古 代 朝 鮮 から直 接 借 り て来 られ た と いう 事 は疑 いの

い る。 二 つの偉 大 な ア ング ロ ・サ ク ソ ン民族 が 一緒 になっ て、自 由

要 求 に支 持 を 与 え て い る こ の時 点 に お いて 、 二千 万 の朝 鮮 人 民 は真

と ナ シ ヨナリ ズ ムのた め に、条 約 の尊 重 と そ れ によっ て保 護 され得

剣 に正 に これ ら の点 を こ そ、特 に こ の二民 族 に訴 え る のであ る。彼

な い こと であ る 。

利 己 的 な暴 君 で人民 を おし つぶ し 、抑 圧 と強 奪 の組 織 のも と で無 知

数 世紀 の間 朝鮮 は 二 つ の偉 大 な隣 国 のあ とを歩 いて いた。官 吏 は

ら の独 立 し た 国 民 生活 は 、条 約 に よっ て保 障 さ れ て いた に も かか わ

は 軍事 政 府 の下 に お か れた 。 そ の軍 事 政府 は全 て の創 意 を破 壊 し 、

と 無能 の誘 因 と なっ た。 若 い朝 鮮 人は鋭 い恥 辱 の感 覚 と、 過去 の時

ら ず 、十 年 前 に日本 に よっ て抑 圧 され てし まっ た のだ 。十 年 間 彼 ら

い つか太 陽 の下 で再 び地 位 を得 よう と いう希 望 を ほと ん ど追 い散 ら

こ の時代 を語っ て いる。 彼 の憤懣 は、 朝鮮 が四 千年 間 維 持 し た自 治

代 の罪 が彼 等 の上 に加 え ら れ て いる こと への抑 制 し た憤懣 を持っ て

︱

し てし まっ た よう に、 こ の国 の為 を 思 う 者 に は映 る 。 日本 人 は 、彼

文 明 の大 部 分 を 朝鮮 を仲 介 と し て吸入 し 、 又 そ の近代 化 とや ら も朝

がつ いに、 そ の古 代

だ く こと に成功 す る と信 じ る 理由 があっ た 。 し かし 確 かに 日本 の政

鮮 のそ れ よ りも たっ た 二十 ∼三 十年 し か進 ん で いな い国 民 によっ て

偉 大 な中 国 で さ えも 尊 敬 し て いる自 治︱

治 家 の最 も 楽天 的 な人 で さえ 、﹁同本 と朝 鮮 は 一つ の偉 大 な 国 民 と

も ぎ と ら れ てし まっ た の だと いう事 に考 え が及 ぶ時 、 ます ま す真 実

ら の軍 事 統 治 と 帝国 教 育 の政策 が最 終 的 には全 人 民 的熱 望 を打 ち く

し て完 全 に結合 し て い る。﹂ と いう 嘘 は信 じ ら れま い。連 合 は 精 神

朝 鮮 が 日本 に併合 さ れ た経 過 は 良 く知 ら れ て い ると お り であ る 。

味 を おび て来 る ので あ る。

日 清 戦争 は 、日 本 を東 洋 の覇 者 と し 、日 本 は 、自 己 の安 全 の ため に

の問題 であ り 、 日本 の朝 鮮 にお け る精 神 のな い政 治 は 、朝 鮮 を し て

朝鮮 は そ の歴 史 を忘 れ る こと は でき な い。 お よ そ四 千年 間 ず つと

離 心 さ せ、 陰 う つな、 決 し て忘 れ去 ら れな いも のと なっ た。

独 立 国 であっ た こと を忘 れ得 な い。 朝 鮮 は長 く中 国 の藩辱 と なり 、

朝 鮮 が絶 対中 立 を維 持 し 、中 国 の冊 封義 務 を持 た な い国 と な るよ う

は 大 いに効 果 を あげ た面 もあ る 。 日本 は世界 か ら認 め ら れ る こと に

フタ は段 々はず れ て、〓 酵 は 既 に始 まっ て いる。 日本 の朝 鮮 統 治 に

日本 は 、開 発 のた め の進 歩 的 な 計 画 を非 常 にう まく 設 定 し、 遂 行 し

要 求 し た。 し かし 、危 険 は 別 の所 から 起 き て きた 。 と いう のは、 ロ

た。 高速 道 路 、鉄 道 、 港 、通 信 な ど が 局外 者 の賛 辞 と 、 現 地人 の感

よく ま と め ら れ た年鑑 を出 版 し 、 毎年 、発 表 用 の材 料 が 見出 さ れた 。

持 と いう 目 的 のも と に 日露 戦争 が勃 発 し た 。 そ の結 果 、 日 本 が朝 鮮

謝 に値 す る に 十分 な程 、 そ の数 と効 果 を増 し て いる。 地 方統 治 、 税

汲 々とし 、九 年 の間 、総 督 は英 語 で朝 鮮 の改革 と進 歩 に つい て の、

の外 交 権 を移 譲 され 、朝 鮮 の保 護国 と化 し た 。 これ に対 し 、秘 密 の

シア が、 あま り にも自 国 の政 治 権 力 を南 下 さ せ たた め 、 日本 の心 情

反 日 運 動 が朝 鮮 国 王 によっ て試 み ら れ た が、 一九〇 七年 ハーグ で の

は振 興 され た 。病 院 の数 は増 加 し 、警 察 の衛 生 取締 り は衛 生状 態 を

金 徴 収 、 裁 判所 に おけ る弊 害 は、 取 り除 かれ た 。農 業 、 貿易 、 工業

が穏 や か でな く なっ た から で あ る。 そ の結 果 、表 面 は朝鮮 の独 立 維

会 議 で朝 鮮 国 王 が 日本 の干 渉 を秘 か に訴 え た こと によ り、 現 国 王 は

安定 し た 基 礎 の上 に置 かれ 、流 通 機 構 の弊 害 が改善 さ れた 。 この よ

改 善 し た 。 教育 組 織 が拡 張 さ れ、 統 一さ れ た。 ま た、 財 政 は 、 よ り

廃 位 を 招 来 し 、朝 鮮 に対 す る鉄 鎖 が強 め ら れ る こと と なっ た。 ハル ピ ンで の朝鮮 人 に よ る伊藤 博 文 暗 殺 と朝 鮮 に おけ る あ い つぐ 叛 乱 に

う な改 革 によ り 、朝 鮮 は日本 に対 し て恩義 があ る のだと いう認 識 を

よ り、 日本 は 一九 一〇 年 、朝 鮮 併 合 の ﹁必然 的 ﹂ 口実 を得 た。 朝鮮 は東 洋 の争 い の焦 点 であっ て、 朝 鮮 が独 立 を維 持 し 、 へた に自 国 を

持 たざ る を得 な かっ た。

り 、 甘 くす る ため 砂糖 を十 分 加 え 、保 存 し 、 外部 の影 響 から守 る た

る にふ さ わし いも のに過 ぎ な かっ た。 主 婦 は 、果 物 を幹 か ら もぎ 取

婦 が夏 果 物 をジ ャ ムに し て保存 す る と いう よ う な家 庭 的直 喩 を用 い

支 配 の十年 間 、 日 本 は首 尾 よ く平 和 を保 持 し た が、 それ は た だ、 主

合 併 に よっ て、 新 し い役 割 を引 き受 け る事 になっ た ので あ る。 日 本

満 足 を 与 え てく れる ﹁そ の 日﹂ に、 そ の希 望 をつ な がせ た の であ る 。

れら は 、心 あ る朝 鮮 人 の胸 を痛 め 、彼 ら の ﹁ 国 民的熱 望 ﹂ が最 高 の

居 留者 のため に朝 鮮 を開 発 し よ う とす る明 ら か な統 治 の目 的︱

を か き た てた の であっ た。 軍事 的 占 領 、 軍事 的 支 配 、 日本 と 日 本 人

仮 面 の下 に植 え つけ 、機 会 の片 鱗 が現 わ れ る や爆 発 し た国 民 的 熱望

よ う とす る他 の面 が あ る。 そ れ は朝 鮮 人 に憎 し みを政 治 的 無 関 心 の

し かし 、 日 本 の支配 には 、愛 国 的 朝 鮮 人 に、 より大 きな恩 を き せ

統 治 し て いる間 、東 洋 の平 和 は脅 か され て いたと し て、 日本 は ロシ

め固 く コ ルク栓 を す る のであ る。 そ れ は十 分 完全 に見 え 、 将来 の消

は、警 察 や、 憲 兵 の糺 問 的 監 視 のも と にあっ た 。す べ て の集 会 や、

軍 政 は 、朝 鮮 人 に寸亳 の自 由 す ら 与 え な かっ た 。す べ て の人 の動 き

ヤに 対す る勝 利 の勢 いに乗っ て、 東 洋 の平和 の保 護 者 と な り、 朝 鮮

費 者 の為 に、十 分 約 束 さ れ て いる よ う に見 え た が 、 いっ た ん表 面 が

い外 観 を 呈 さ な かっ た し、 砂 糖 を惜 し ん だり も し な かっ た 。 し か し、

集 会 を開 く こと は不 可 能 で あっ た。 民 主主 義 的 な意 見 はす な わち 官

社 会 的組 織 は法 に よっ て統 制 さ れた 。世 界 の情勢 を議 論 す る ため に

こ

いた む と 、醗 酵 が始 ま る。 日本 は 、 ビ ン詰 の過程 に お い て、見 苦 し

誰 が究 極 の消 費 者 であ る か に つ い ては寸 毫 の疑 いも持 たな かっ た為、

これ ら のう ち 、最 初 に あげ た目 的 を遂 行 す る ため に、公 立 小 学校 に

に重点 を置 く 。 し か し、 (三 朝) 鮮 人 に は、高 等 普 通 教育 を委 任 し な い。

お け る カ リ キ ュラ ムの主 な 科 目 は 、 日本語 と なっ て いる。 他 のど ん

即 ち 、(一 朝) 鮮 人 は 日本 人 に造 り か えら れ る べき であ る。 (二 技) 術 教育

発 表 をし た と いう 理 由 で逮 捕 さ れ、該 大 学 の文 学 集 団 は強 制 的 に解

憲 と の衝 突 を意 味 す る も のであっ た 。言 論 の自 由 は な い。 二 年 前、

散 さ せら れ た程 で あ る。出 版 物 の自由 が なく なっ た こと は言 う ま で

では な い。 他 の全 て の教 科 が、朝 鮮 文字 以 外 は 日本 語 によっ て教 え

な 二 科 目 を合 せた よ りも 日本 語 に多 く の時 間 が割 かれ て いるば か り

平 壌 キ リ スト教 大学 の三 人 の学 生 が 、卒 業 告 別 演 説 で自 由 主義 的 な

氏 は 、発 行 禁 止 を

も な い。 進 歩的 な朝 鮮 青年 達 は、 自 分達 の考 え を表 現 す る手 段 を全 く 持っ て いな い。 朝 鮮 青 年 の中 で最 も聡 明 な︱

の子 供 が も し母 国 語 を 理解 し て いて も、 それ は彼 の受 け た教 育 には

関 係 がな い。 朝 鮮 の歴 史 を教 え る こと は禁 じ ら れ て いた 。 イギ リ ス

ら れ る ので あ る。朝 鮮 文 字 は、 一日 おき に二 回し かな い ので、朝 鮮

朝 鮮 人 によ る雑 誌 で、朝 鮮 語 によ るも のは わず か 一つ か二 つし かな

の歴 史 の教 科 書 に植 民 地 の歴 史 が述 べら れ て いる よう に、朝 鮮 の歴

く う そ の後 から 、代 わ る代 わ る五 つ の雑 誌 を発 行 す る事 に功 のあっ

く 、 在 日 の留 学 生 によっ て出版 さ れ て い るも のが 四 、五 種類 あ る。

で あ る。 日本 の愛 国 歌 が、 国 民 精神 を教 化 す る目 的 で用 いられ 、 日

史 がと ころ ど ころ に散 ら ばっ て いる 、 日本 の歴 史 がとっ て代っ た の

た 人 で あ る。彼 は今 、 独 立 宣言 書 を書 いた と いう 罪 で入獄 し て いる 。

セ ンジ ャ ー紙 の場 合 でさ え、朝 鮮 人主 筆 は、 世界 情 勢 に つ いて記 事

時 には着 剣 によっ て、 幼 い

の は、多 分軍事 組 織 の先 天 的 欠 陥 のみ に よ るも ので あ る。 し か し、

で あ る。 し か し、 そ れ が現 実 に単 な る純 粋 な 教育 の目 的 であっ ては、

い。 朝 鮮 人 は 、労 働 の尊 厳 と いう も のを教 え ら れ る事 が極 め て必 要

技 術 教育 に重 点 を置 く と いう 二 番 目 の目 的 は そ れ自 体 で は害 がな

心 に植 え つけ ら れ る ので あ る。

本 の軍 人 の武 勇 が 日本 人 教 師 の勲章︱

朝 鮮 の新 聞 はす べ て日本 人 によっ て発 行 され 、 クリ ス チ ャ ン ・メ ッ

を 載 せ る こと は許 さ れ な い。 宗 教 の自 由 は 日本 の憲 法 で保障 さ れ、 合 併 の盟約 に より 、朝 鮮 に

彼 等 は こ の干 渉 を 特 に地方 にお いて行 なっ た 。 行政 当 局 は 仏 教 を国

朝 鮮 人 に、 日本 は自 分達 を木 こ り や水く み にし よう と し て いる のだ

対 し ても保 障 さ れ て いた。 下 級 官吏 が こ れす ら 干渉 す る傾向 に あ る

教 とし て奨 励 し てお り 、 キ リ スト教 信 者 や キ リ スト教 宣 教 師 に対 す

と いう 考 え を 与 え る こと は避 け難 い。

の 一般 教育 と手 に手 を携 え て行 かな け れ ばな ら な い。 し かし 正 に こ

こ のよ う な教 育 が、無 条 件 に賛 辞 を勝 ち 得 る た め には 、 よ り高 度

る こ のた び の反 乱後 の叫喊 は 、偏 見 が深 く 根 を お ろ し て いる 乙と の

の点 で、朝 鮮 の教 育 は何 と いっ ても 不完 全 であ る。 朝 鮮 が最 新 の情

徴 候 であ る 。現 在 、 凡 て のキ リ スト教 信 者 は 疑 わ れ て おり 、非 キ リ ス ト教 信者 は、 自 分 が キ リ スト 教 徒 で あ ると 認 め る ことは そ のまま

朝 鮮 にお け る 日本 帝国 の支 配 の原 則 は、 そ の教育 組 織 に、 よ く例

この ため に支 配 者 達 は、徹 底 的 な高 等普 通 教 育 を 恐 れ た ので あ る。

勢 に対 し て無知 で あ る事 は 、 日本 帝 国主 義 にとっ て は思 う壼 で あ る。

官 憲 の不 興 を買 う こと で ある と 知っ て い る。

示 され て いる。 そ の思 想 には 、 三 つの確 固 と し た原 則 が見出 さ れ る。

三 つの専 門 学 校︱

法 律 学校 、医 学 校 、 工業 学 校 の他 に は、 総督 府

によっ て設 置 さ れ た高 等 学校 も、 専 門 学校 も 、大 学 も な かっ た。 合 併 の前 にあっ た高 等 学 校 は廃 止 さ れ、 も つと水 準 の低 い、高 等 小 学 校 に置 き かえ ら れ た 。

学

中 女

校

の 種 小学 学 学

類 校 校 校

数

生 徒

数

二、 一二 五

二 二、 五 四 二

学 校

一七

二五〇

一、 三 五 二

六〇 一

四

一四

六 〇 二、 八 八 八円

( 専門学校)

○ 朝 鮮 人 の為 の学 校

一七 、 五 〇 〇、〇〇〇 人

学

口

政 府補 助金

大

ず 、 人 口 に対 す る学 校 の数 の不 足 に つ いて であ り、 特 に、 朝鮮 在 住

人

朝 鮮 人 が、 行 政 当 局 を批 難 す る のは、 教 育組 織 に お い て のみ なら

の日 本 人 に有 利 で あ ると いう 差 別 待 遇 の点 であっ た 。次 にあ げ る表

学

校 数

志願者数

一八 七

二 、六 五 一

六 七 、六 二 九 一六 四

三 〇 〇 、〇〇〇 人

三 三 九 、 六六 〇 円

三〇 〇 、〇〇〇 人

し

口

口

な

政 府 補 助金 人

○ キリ ス ト学 校

人

政府補助金

こ の表 によ る と、 政府 は朝 鮮 の人 口 一七 五 〇万 人 に対し 、 四 四 七

の学 校 し か設 置 し てお らず 、 人 口 の〇 ・三 パ ーセ ント の六 七 、 六 二

九人 の学 生 し か収 容 し てい な い。 これ に比 べ 、 日本 人居 住 者 三 〇 万

人 に対 し ては 、 三 二四 の学 校 があ り 、人 口 の九分 の 一の三 四、 一〇

〇 人 の学 生 を収 容 し て いる 。 これ は 、朝 鮮 人 が自 分 の子弟 を教 育 さ

せ た がら な いと いう 事 を意 味 す るも ので はな い。総 督 は 、約 五十 万

人 の子供 達 に基 礎教 育 を与 え る、 二 一、 八〇〇 の旧式 の村 塾 学 校 が

八 四四

五三七 二七七

生 徒 数

三七五

いた のは 、 よ り上 級 の学 校 組 織 で あ る。 朝 鮮 に おけ る 日本 人 子弟 は 、

四二 人 の子 供 が加 え ら れ る。 し か し、 朝 鮮 人 から 最 も非 難 を受 け て

五二六 九 一

あ る と報 告 し て いる 。 これ に、 ミ ッショ ン スク ー ルに通 う 二 二、 五

三 四 、 一〇 〇

○日本 人 の為 の学 校

は 一九 一六年 の、 政 府 の年 間 報 告 の統計 に、 プ ロテ ス タ ント ・ミ ッ

類

朝 鮮 人 の為 の公 立 学校 の 種 校

四 四七 三 二 三

学 校 数 三二四 三 二

生 徒

(ミッションスクー ルの統計 を含める)

校 学

校

類

日本人 の為 の公立学校 の種 小学

学 校 学 校 ( 専門学校)

ル

数

朝 鮮 にお け る朝 鮮 人 、 日本 人 に対 す る学 校 の比較 統 計

ショ ンス ク ー ル の比 較 を 添 え たも の であ る。

学 小

校

高 等 小 学 校 女 学 校 大 学 (専門学校)

学

中 女 大 学

ミ ッ シ ョ ン ス クー

九

り 十分 な設 備 が為 され て いた。 三 つ の専 門 学 校 を含 め て、 公 立 小学

朝 鮮 人 より 高度 の教 育 を受 け て いる だ け でな く 、 そ の数 に対 し て よ

は 、 それ と は反 対 のも ので あっ た。 一九 一六年 に は、 十 三 人 の道 知

鮮 人 が甘 く 考 え て いた 点 も あっ た。 し か し、 日本 の政策 と そ の実 践

統 治 のも と で教 育 を 受 け れ ば 、 より 商級 の官職 に就 け る だ ろう と 朝

事 のう ち 六 人 が朝 鮮 人 であっ た の が、今 は たっ た三 人 になっ て い る。

校 の上 に は、朝 鮮 人 のた め に は わず か 七 つ の 学 校 し か な く 、 (編者註 て いな いの であ る 。

人 に渡 され た裁 判 官 職 の数 も非 常 に少 なく 、 す べ て の学 校長 は 日本

当 時 は、 郡守 はす べ て朝 鮮 人 に よっ て占 めら れ て いた のが 、今 では

原 文 は 七 とあ るが ﹁ 表﹂ か )九 七 八 人 の生 徒 し か収 容 し ら み て ﹁八﹂ の誤 り か ?

人 で あ る。 こ の種 の事 は す べ て の公 的 分野 に見 ら れ る。 し か し 、差

こ れ に対 し、 日本 の子 供 達 の為 には 十 四校 が あ り、 九 九 二人 の生徒

も のだ と いう 批難 を招 く 。 これ も又 、朝 鮮 人 が高 等 教 育 に無 関 心 で

別 が現 わ れ た のは、 公 職 の地位 に お いて だけ で なく 、 更 に権 威 や報

が 収容 さ れ て いる 。 こ れ は確 か に、 行 政当 局 が差 別待 遇 の方 向 に、

あ ると いう 事 では な い。 一九 一六 年 には 、定 員 九 七 八 人 に対 し 、 三 、

酬 の点 でも 見 ら れ た。 同 じ 階級 の官 職 で も、 日本 人 は朝 鮮 人 よ り も

お り、 所 によっ て は、 面長 す ら も 日本 人 の手 に移 行 し て いる。 朝 鮮

六 八 二 人 の応 募 者 が あっ た ので あ る。誹 謗 さ れ 、悪 意 を持 たれ て い

主 な地 方 のう ち少 く と も 七 分 の 一は 日本 の郡守 に よっ て統 治 さ れ て

る 教会 は 、進 ん で難 局 に立 ち 、 そ の三 十 一の高 等 学 校 と 、 四 つの大

の手 当 が加 え ら れ て いた 。 これ は、 同 じ学 校 を卒 業 した 人 々 の場 合

四 〇 パ ー セ ント も多 く 給 料 を も らっ てお り、更 に植 民 地勤 務 と し て

ま た朝 鮮 人 に高等 教 育 を受 け さ せま いと す る方 向 に持っ て い かせ た

学 に、毎 年 、 四 、〇〇〇 人 の生徒 を 収容 し た。 もし 総 督府 が朝 鮮 の

に起っ た のだ 。言 う ま でも な く 、 日本 人 が自 分自 身 を優 越 し た人 種

青 年 に、 日本 で高等 教 育 を受 け る よう 奨励 す る事 が論 じ ら れ たと し ても 、 そ の答 は 、殆 ん ど の青 年 にとっ てそ の費 用 が甚 だ高 額 であ り 、

の間 で も、 同 じ よう に現 わ れ て いた。 いち ばん 威厳 の あ る朝鮮 人役

と 見 な し て いた か ら であ る。 これ は、知 識 階 級 の間 で も、 下層 階 級

人 でさ え、 い つも見 知 ら ぬ 日本 人 に会っ た時 、 相 手 が 一種 の優 越 感

の で、 これ は無 駄 と いう こと にな る。 総 督府 が 公債 によっ て原 地 朝 鮮 人 のた め に、 日 本人 居 留 者 に対す ると 同様 に、公 正 に設 備 を つく

の朝 鮮人 部 下 に対 す る高 飛 車 な 態度 は通 り が かり の人 にも 、 は つき

を持っ て い る のを意 識 す る程 であ り、 同 じ事 務 所 の中 でも 、 日本 人

朝 鮮青 年 に適 用 す る も の は等 し く日 本 人 居留 者 の子 弟 にも適 用 す る

ら な い限 り、 日 本 は 、自 国 領 土内 にお け る ﹁人種 差 別 ﹂ の汚 名 を 免

い かな る点 から 政治 のや り かた を見 ても 、朝 鮮 を 日本 の官 僚 の領

り と わ か る ほど で あ る。

れ 得 な いで あろ う 。 こ の ﹁人 種 差 別 ﹂ のもう 一つ の例 は 、 日本 の官 吏 登 用制 度 に お い て みら れ る。 これ は 日本 の軍事 政 策 の当 然 の結 果 で あり 、教 育 制 度 が そ の継 続 を 保 証 し て い る。 前制 度 に おけ る 朝鮮 人官 吏 の無 知 と無

いう 日 本 人 のね ら いは 、 明 々白 々た る も のが あ る。大 き な港 に行っ

分 と し 、日 本 及 び朝 鮮 へ植 民 し て来 た 日本 人 の ため に利 用 し よう と

て見 れば 、波 止 場 に直 ぐ と な りあっ て い る土 地 が 日本 人 にひと り 占

能 は、高 級 官 吏 職 に日本 人 を 全面 的 に つか せ る 口実 と なっ た 。時 が た つ に つれ、 彼 等 の内 の有 力 な者 が より 多 く の経 験 を つみ 、 日本 の

め さ れ てお り 、朝 鮮 人 は 日本 人 区 画 内 に家 を建 て る権 利 も 認 め ら れ

った ので あ る。 そ の階 層 と いう のは 、

別 の 一つの階 層 が自 ら 加 わ り 、朝 鮮 全 体 を こ の動 き に巻 き込 ん で い

し て非 難 を浴 び せて いる が、 そ の宗 派 の信 仰箇 条 は、 二 行 の言 葉 か

︵A) 日本 人 は ﹁天道 教 会 ﹂ と 呼 ば れ て いる 一派 を暴 動 の主 謀 者 と

て いな い事 が わ か る。永 久 的 借 地 取 り決 め で、朝 鮮 人 が何 世 代 にも

に ほ と んど 独占 的 に売 ら れ て来 た の であ る。 こう し た 理由 から 満 洲

わ たっ て耕 し て来 た王 家 の土 地 は、 政 府 に よっ て、移 住 し た日 本 人

ら なっ て いる簡 単 な も ので、 し かも意 味 深 長 な も のであ る。

神 に仕 え る人 は 、 みな 神 の力 を発 揮 す る 。

へ の移 民 は年 と と も に増 え て いる。 朝 鮮 半島 の銀 行 組織 は た い へん 大 き く なり 、 改 良 さ れ、 現 地 の朝 鮮 人 にも恩 恵 を与 え て いる こと は

す べ て の事 を忘 れ てし ま わ な い人 は義 人 と な る。

いっ た い何 を忘 れ る と いう の だろ う か。 信 者 にとっ ては こ の言 葉

わ か る。 し かし 、漢 城 (Kanj )o 銀 行 のよう な例 外 を 除 き 、経 営 者

は宗 教 的意 味 以上 の実際 的 意 味 を持っ て い る ので あ る。 そ れ はと も

三 日続 く 祭 り の日 には お び た だし い人 び と が首 都 や国 中 いた る と こ

は 一人 残 ら ず 、 又銀 行 員 の十 人 のう ち九 人 ま で が日 本 人 で占 めら れ

ろ で集 ま り 、神 をあ がめ る が、 実 際 には愛 国 の精神 を永 久 不変 の確

て いる のは、 まっ た く朝 鮮 にとっ て は不 運 な こと と いえ よ う。 最 近

から 現 に こ のよう な こと が生 じた と いう こと は 、ご く ひ かえ 目 に見

固 た る も の にし 、﹁そ の日﹂ が来 た時 に気 運 を 結 集 し て行 動 す る た

いう こと は全 く無 意 味 で あ る。 そ の会 員 は 一〇〇万人 を越 え て おり 、

ても 日 本 人 の誠 実 さ を 疑 わ し め る に充分 であ る 。 日本 人 と 朝鮮 人 の

め の組 織 を 、 付随 的 に作っ た ので あ る。 こ の宗 派 は 、公 然 と そ の政

かく 、 日 本 と朝 鮮 の併 合 以後 、 こ の宗 教 が こ の名 で存 在 し て来 たと

差 別 は 、 日 本 のあ ら ゆ る帝 国 主 義 的 政策 に及 び 、私 企 業 、 教育 制 度

治 性 を ふり かざ し て おり 、最 近 の示 威 運動 に おけ る彼 等 の活 躍 ぶ り

別 であ る。 人 種 差 別 を し な いと いう政 策 を おお いに掲 げ て いる国 民

にま で適 用 さ れ て い て、 こう し た差 別 を永 久 的 な も の にし て いる の

爆 発 し た不 満 を か も し だし た のは 外 なら ぬ この朝 鮮 青 年 の全面 的 差

であ る。 と いう の は、 日本 人 児 童 と朝鮮 人児 童 と は学 校 に よっ て 分

は 簡単 に説 明 が つく の であ る 。

朝 鮮 のキ リ スト 教信 者 は現 実 の世 の中 には 望 み を持っ て いな かっ た 。

︵B) これは 朝鮮 人 の キリ スト教 会 には 通用 し な い。何 年 も の間 、

けら れ て いる ば かり でな く 、前 者 に対 す る教 育水 準 のほう が高 度 な の で あ る。 独 立 の為 の現在 の示 威 運動 の そ も そも の始 ま り は 、辛 抱 強 い朝 鮮

が再 び この世 に現 わ れ ると いう こと で あっ た 。 日本 人 自身 も また 、

キ リ スト教 徒 の集 団 が宗 教 以 外 の世 俗 的 な こと に係 わ る こと をき び

彼 等 の政 治 的 関 心 は余 り に少 な く 、信 仰 上 の主 た る教 義 は キ リ スト

述 べ る よう に直 接 的 原 因 が あ り 、間 違っ た種 々 の情 報 にも とづ い て

一致 で国 の政 治 的 問題 に取 り組 み は じ め た こと は 、役 人 にとっ ても

し く批 判 し て来 た。故 に教 会 が無 関 心 な態 度 を か なぐ り 捨 てて満 場

人 の気 質 、 彼 等 の屈 辱 感 、 さ ら に現 在 の行 政 の害 悪 や 諸 々の欠 陥 の

二、 三 の人 がけ し かけ た 、 一時 的 な愛 国 心 の復 活 と いう よう な も の

公 正 な評 価 な ど の中 に見出 す こと が出来 よう 。 こ の運動 に はあ と に

で は決 し てな い。 この運 動 には主 とし て三 つの階 層 が あ る が、 更 に

を 軽 べ つし て来 た のだ。 そ し てあ ら ゆ る創 意 を打 ちく だく のが 日本

つき 、 や り遂 げ たと 考 え よう と は し な かっ た 。彼 等 は朝 鮮 人 の能 力

本 人 は、 朝 鮮 人 が 外国 の宣 教 師 の助 け を借 り な いで こ の運 動 を 思 い

こ の現象 に た いす る解 釈 は通 り い つぺ ん の役 人的 解 釈 であっ た 。 日

又 外 国 の宣 教 師 にとっ て も、劣 ら ぬ驚 き だっ た のであ る。 日本 人 の

何 にも知 ら な い水呑 み百 姓 も こ の示 威 運 動 に加 わっ た 。禁 じら れ て

分 であっ た と いう事 実 から 、始 め て説 明 が つく の であ る。 年 寄 り も 、

た 。 これ は、 一見 不活 発 な 国 民精 神 を高 め る のに、 う わ さ の み で充

か か わ らず 、 地 方 の人 びと は全 朝 鮮 にわ たっ て自 発 的 に立 ち 上 がっ

日本 の新 聞 によ る検 閲 が、多 く の地 方 を 完 全 に孤 立 さ せ て いた にも

か し 、 そう し た抗 議 はた だ 教育 あ る階層 か ら出 た だ け では な かっ た。

Jumg と Pa いｌ う 五N百 yum”

の政 策 と なっ てき た ので あ る。 こ こ にも キ リ スト教 徒 に対 す る気 狂

Ka

年 前 の予言 が 、今 や ﹁三年 間 のみ 日本 人 の王 ﹂ の意 味 に解 釈 さ れた

Nyunm

り (一九〇 七年 から 一九 一〇 年 ま で の保 護 国 の意 )、 ﹁カイ ンに よ る

Sam

に 入っ て い る証 拠 とな るあ り さま であ る 。朝 鮮 人 は独 力 で主 体 的 に

八 年 間 ﹂ (カ イ ンは現 在 の皇 帝 、 今年 は彼 の八 年 目 の 支 配 ) と解 釈

Wang

いた 神託 や占 いが過 去 を た どっ て 呼 び さ ま さ れ、論 議 さ れ た 。

考 え 、行 動 す る能 力 が無 いと さ れ て い る のだ。 こ の暴 動 で キ リ スト

“Wai

い じ みた 怒 り が由 来 し て いる。 キ リ スト教 信 仰 を 告白 す る こと は 、

教 徒 に よっ て演 じ ら れ た極 め て す ぐ れ た役割 は、 た だ 大 いに頭 脳 明

さ れ たり し て いる。 神 託 は水 呑 百 姓 達 が共 通 に知っ て い るも ので 、

憎 む べき 罪 で あ り、 信者 で あ る こ と が日本 に反 対 す る外 国 人 の組 織

せ き で 、感 情 的 にもす ぐ れた 人 が教 会 の内部 に いると いう証 拠 に過

イ﹂ の叫 び が響 き わ たっ て いる。 日 本 の旗 と古 い朝 鮮 の旗 の奇 妙 の

の 周 囲 の岡 で は 目 に み え な い 大 軍 の ﹁マ ン セ

組 み合 せ が報 告 さ れ 、吉 兆 と解 さ れ た。 わ れ わ れは そ ん な迷 信 を 笑

る 。 このと ころ 、︱

老 人 にとっ ては聖 典 であ る。吉 兆 と か凶 兆 と か が熱 心 に捜 さ れ て い

に ついて いる朝 鮮 人 は 現在 の世 界 の動 き の影 響 を受 けず には いら れ

人 であ る 。 日本 、 シナ 、 ア メ リ カ に いる学 生 、 そし て、 実 際 の仕 事

かな こと を根 拠 と し て呼 び起 こさ れ たと いう事 実 は述 べ なけ れ ば な

う こと も でき る。 し かし 国 家全 体 に わた る 大規 模 な革 命 が こん な 僅

︵C) 日本 に対 し て のろ しを 上 げ た 三番 目 の階層 は外 国 に いる朝 鮮

ぎ な い。

な い。平 和 会 議 の問題 は彼 等 自 身 の問題 な の であ る。 彼 等 の大 部 分

ら な い。 日本 人 の圧政 的 支 配 か ら の救 済 に つな がり そう な機 会 は ど

は 日本 の支 配 に対 す る抗 議 と し て朝 鮮 を去っ た。 そう し て朝 鮮 の友 人 と文 通 す る こと によ り 、我 慢 強 く 、絶 え間 なく ﹁ 来 た る べき 日﹂

信 者 の中 に いる。 こ のた び暴 動 の中 で、仏 教 信 者 が果 たし た役 割 に

て いる。 日本 が朝 鮮 を占 領 し て から 、既 に時 代 は変 わっ て いる。 朝

当 な民族 意 識 を よ みが え さ せ る新 た な機 会 の到 来 を 迎 え た と 思っ

し て い こう と いう 朝 鮮 の理想 であ る。 朝 鮮 人 は 、全 世界 は つい に正

こ の反 乱 の直 接 の原因 となっ た のは、 民 族自 決 原 理 を実 際 に採 用

ん な 小 さ いも の でも懸 命 に つか ま え ら れ た。

ついては ほ と ん ど言 及 さ れ て いな いが 、指 導 的 立場 に あ る僧 侶 のう

教育 あ る朝 鮮 人 は 右 に述 べ た何 れ か の階 層 か 、 も しく は仏 教

へ の期 待 を 育 む こと になっ た のであ る。

ち 二人 が 独 立宣 言 に署 名 し 、沢 山 の僧 院 で示 威 運 動 が起 こっ た。 し

化 し え な いし、 又可 能 でも な いと感 じ て いる 。現 在 の運 動 が開 始 さ

めち や にす るよ う な政 府 によっ て は極 東 の平 和 の維 持 は も は や正 当

鮮 人 は、 二 千 万 人 の人 間 の心 か ら な るあ ら ゆ る正 当 な要 求 を めち や

一、二 の スト ラ イ キ があ り 、店 舗 の開 店 の拒 否 、学 校 の閉鎖 が あ り、

出 られ な い程 なぐ ら れ 、打 撲 傷 を負っ て警 察 から出 て来 た 。首 都 で

ら れた 。例 のご と く 残 忍 な捜 査 方法 が とら れ 、 人 び と は数 日仕 事 に

教 会 は破 壊 され 、 人 々は些 細 な 抗議 を した だ け で即 座 に監 獄 に入 れ

そ し て独 立 に賛 成す る たび た び のデ モが あっ たが 、暴 動 は そ の域 を

れ た のは 、世 界 中 に朝鮮 の実 状 を 知っ ても ら い、 パ リ に集 まっ て い

出 な かっ た。何 千人 も の人 が監 獄 に入っ て いるが 、 し かし そ れよ り

も更 に多 く の人 が 、組 織 者 の始 め た仕 事 を遂 行 し て いる。 改 革 に関

る政 治 家達 に も、 願 わ くば 知っ ても ら いた いと いう希 望 から であっ

革 命 は三 十 三人 の指 導者 会 議 に よっ て組 織 され 、 同会 議 の宣 言書

に思 わ れ る。 残 念 な こと に日 本 人 は 、 こ の暴 動 を 力 と お ど し によっ

す る何 ら か の約 束 が与 え ら れ る ま で は、 あ き らめ る気 配 は な いよ う

た。

は朝 鮮 人 に、 いた る と ころ で団 結 し 、 そ の目 的 を 示 し 、平 和 的 手 段

結 果 は 無政 府 主 義 にな る か、 共 産主 義 にな ると いう 危 惧 が表 明 され

常 に重要 に なっ て来 た 。 もし 今 日 日本 が朝 鮮 か ら手 を 引 いた なら ば 、

朝 鮮 の国 民 が自 ら国 を治 め る適性 が あ る かどう かと いう 問 題 が非

るだ け で あ る。

て押 え つけ る決 心 を か ため た 。 あ と は最 後 に誰 が勝 つか の間 題 が残

を用 いる よう 呼 び か けた 。 ︵1) 国 民 と し て我 々が望 む のは、 正義 、人 間 と し て の権 利 、 人 生 に 対す る機 会 の平 等 、正 当 な る 理想 を追 求 す る自 由 であ る 。 ︵2) 我 々は我 々国 民 の魂 から で た こ の気 高 い宣 言 を 最 後 の 一人 ま

︵3) 我 々は何 び と も妨 害 せず に 、財 産 を 尊重 し な がら 秩序 正 しく

で 、最 後 の 一秒 に至 るま で、 一生懸 命 に世界 に伝 え る こと を誓 う 。

(朝 鮮 万才 ) の叫 びを 上 げ る だけ であっ た。 こ の運動 は朝 鮮 人 の側

組織 し た 。彼 等 は 小 さ な朝 鮮 の国 旗 以外 何 も手 に持 たず 、 マン セイ

こ の政 策 を遂 行 す る ため に、朝 鮮 のデ モ参加 者 は無 抵 抗 の革 命 を

を被 せ ると いう の は明 ら か に 正し く な い。時 代 は変 わっ て いる 。高

に走 る こと な ど考 え ら れ な い。 新 し い朝鮮 に以前 の専 制 政 体 の欠 陥

し かし 朝 鮮 人 の平 和 愛 好的 性 格 を知っ て る人 にとっ て、 彼 等 が極 端

んな に古 い歴 史 を持 つ世界 に お い て党 派 のな い国 な どあ り え な い。

てき て いる。 党 派 が あ る こと は だ れ も否 定 し な いだろ う 。第 一、 こ

に暴 力 のな かっ た こと で注 目 に値 す る。 朝 鮮 人達 は武 器 を全 く 持っ

い地位 とす ぐ れ た能 力 を持っ た朝 鮮 人 は 日本 や ア メリ カ で教 育 を受

行動 す る よ う注 意 し た い。

て いな かっ た 。 もし 彼 ら が暴 力 に訴 え て い たら 、 日本 軍 の為 す が ま

いる 。 日本 の制 度 か ら は大 き な人 物 は生 ま れ な かっ た が有 能 な 人 間

け て お り、 ア メリ カ の宣 教師 を通 じ て ア メリ カ的 理想 を学 ん で来 て

にち がう が、 根 本的 な能 力 の点 で は同 じ であ ろう 。 も し教 会 の役 員

は確 か にい る。 一つ の教 会 を 治 め て行 く こと は、 国 の政 治 と は大 い

ま に なっ た であ ろう が、驚 く べ き こと に彼 ら は最 観 ま で この態 度 を

み た残 忍 な行 為 に報 復 す ら し な かっ た ので あ る。 日 本 人 の兵 士 た ち

持 ち こたえ た 。 そし て政府 が こ の混 乱 を鎮 め るた め に とっ た 動 物 じ

は そ ここ こ で放任 さ れ、 全 く罪 のな い人達 のな か で乱暴 を働 いた 。

出 来 な いよ う な 地位 はな く す る べき で あ る。 これ ら のこと が 日本 の

制 的 な抗 議 に答 え るか どう か に か かっ て いる。 日 本 が お のが 門 口で、

と し て の朝鮮 キリ スト 教徒 の能 力 を 基 準 に す るな ら ば 、国 家 行 政 に

敵 に いどむ 為 の気 勢 を上 げ て いる と いう 兆候 が少 な か らず あ る のだ。

こ の こと は いま 日本 が、 時代 の流 れ にそっ て朝 鮮 人 民 の理 性 的 で抑

の であ る。 そし て朝 鮮 国 中 のあ ら ゆ る階 層 の人 が そ の指導 者 会 議 の

朝 鮮 半島 から の撤 退 を意 味 す る こと にな る かど う か は予 想 でき な い。

指 導 の下 に確 固 た る統 一を達 成 し た ことは 、 めざ ま し いほ ど の団 結

世 界 と 小 さ な朝 鮮 は そ の結 果 を待っ て い る。今 のと ころ 、大 日本 帝

お いて も彼 ら は 成功 し得 る ので は な い か。 こ のたび の暴 動 で示 され

力 と 進 ん で自 国 の人 に指 導 され る こと を望 む 気持 の現 れ な ので あ る。

り せず に、 今 ま で にな く遠 く に離 れ て し まっ てお り、 我 々は これ に

国 軍 隊 によ る朝 鮮 支 配 は非 難 さ れ、 こ の二国 家 は完 全 に結 合 さ れ た

た能 力 と勇 気 は 、 そ れ自 体朝 鮮 人 の能 力 を は つき り と 証拠 だ て るも

朝 鮮 人 は政 治 の目 的 に関 し て意 見 が 分 か れ て いる。 あ る者 は イギ リ

満 足 し て い る。

朝 鮮 のあ る委 員会 に より東 京 の 日本 要 人

証拠 書 類ⅩⅩⅩⅢ

︱ 朝鮮 における現在 の動揺 と

に提 出 さ れ た文書 の写し

そ の理 由︱

一九 一九 年 五 月 十 日

ス の自 治 領 の方 法 にな ら い、 日本 を 宗 主国 とし て そ の下 で の自治 形 態 を欲 し て いる 。他 の者 は 、 日本 と朝 鮮 と は異 な る国 民意 識 を持 つ

め の欠 く こと の出 来 な い機 会 を得 る こと が出 来 ると 主張 し て い る。

全 く別 の二 つ の人種 であ り 、完 全 な自 治 を得 て始 め て国 家 発 展 の為

朝鮮 人 は自 分 達 が 日本 人 と 同 じ程 度 に能 力 を 発揮 でき る と信 じ て お り 、今 年 は 八百 人 ほ ど にな る在 日朝 鮮学 生 は、 日本 語 を 使 う と いう 不 利 な 条件 に も か かわ らず 、自 分 達 は 日本 の学生 に伍 し て勝 る と も

朝 鮮 人 に よっ て発表 さ れ た宣 言 、請 願 、 告 示 等様 々な 形式 で現 わ れ

思 わ れ る も のを 、要 約 し て述 べ た も の です 。 そ の理由 のす べ ては 、

次 の文 書 は 、 朝鮮 に おけ る 現在 の動 揺 の原 因 のう ち で最 も重要 と

こ る前 のよ う に はも は や絶 対 に い かな いと いう こと で あ る。結 果 は

物事 は暴 動 が起

ど う あ ろう と 、朝 鮮 人 には自 国 の方 法 で発展 し て行 く た め の機 会 を

たも の です 。従っ て これ は、 朝 鮮 人 の意 見 を 表 明 し たも のと し て受

何 はと も あ れ、 一っだ け確 かな こと が あ る。︱

劣 ら な いと明 言 し て いる。

も つと多 く 与 え ら る べき で あ ろう 。 朝 鮮 の歴 史 は侵 さ れ て はな ら な

け取っ て いた だ き た い のです 。

自 決 の思想 、海 外 朝 鮮 人 の活 動 、 朝 鮮前 皇 帝 の死 と いう よう な こ の

ま た これ は、 平和 会 議 の仕 事 と関 連 し た 流 言 、流 行 し て いる民 族

も重 要 と思 わ れ る も の のみ を内 容 と し た も のです 。

こ の陳 述 は 、根 元 的 な原 因 のう ち 、 日本 と朝 鮮 の友人 にとっ て最

いし 、朝 鮮 語 は尊 重 さ れな け れ ば な らな い。憲 兵 制 度 を保 持 す る軍 政 は廃 止 さ れ 、万 人 に基 本 的 人 権 が保 証 さ れな け れば なら な い。教 育 組 織 を改 良 し、 朝 鮮 の若 者 達 の成 績 を 向上 させ る た め の最 良 の機 会 を作 るよ う にし て、 も つと高 い地 位 に朝 鮮 人 も つけ る と いう こと が励 みと な るよう にす る のだ。 窮 極 的 には 朝鮮 の青 年達 が望 む 事 も

層 階 級 の朝鮮 人︱

は ど こに でも いま す。 誰 も 、何 時 、 ど ん な形 で、

騒 擾 の直 接 的 原因 を具 体 的 に示 そう とす る も の でな いと いう 事 も付

全 く 無 害 の言動 ま で も が官 憲 に報 告 され る のかを知 りま せん 。

れ た と いう事 に よっ て更 に強 めら れ て いま す。 一九 一八年 七 月 に、

う 大 き な原 因 と なっ て いま す 。政 府 内 部 でも言 語 問 題 に は頭 を 痛 め

(2) 学 校 、 法 廷 、法 文 書 から の朝 鮮 語 の排 除 は、 人 々の激 怒 を買

朝 鮮 人 を 日本 人 に改 造 し よう と す る企 てが あ る よう に見 えま す 。

朝 鮮 人 の日 本 に 対 す る忠 誠 を得 よう と す る組 織 だっ た企 ては な く、

わ れ ま す。

新 し い他 国 のも のに、 それ を 換 え る こと を目 的 と し て い る よう に思

民族 です 。 現 在 の統 治 は、朝 鮮 の多 く の伝 統 的 な も のを 取 り除 き 、

(1) 朝 鮮 人 は 、異っ た歴史 、伝 統 、 理想 、倫 理 、習 慣 を 持っ た異

(Ⅲ) 国 民性 の強 奪

いう ことを 信 じ こま せ る結 果 と な りま し た 。

な ど持っ て いる ので はな く 、 た だ服 従 さ せ よう と し て い るだ け だ と

(6) この制度 は 人 々に、 行 政当 局 は、彼 ら朝 鮮 人 を指 導 す る考 え

を増 しま し た 。 公官 吏 、ま た 学校 長 ま でも が帯 剣 し て いる ので す。

︵5) す べ て の場 合 に おけ る権 力 の見 せ び ら かし は 、人 びと の激 怒

し ま し た。

(4) これ ら の逮 捕 者 に対 す る処 置 は、警 察 への恐 れと 憎 し み を増

け加 え て おき ま す 。 ︵Ⅰ) 独 立 の要 求 異 国 人種 の同化 は 、最 良 の場 合 で も困 難 な仕 事 であ る こと 、 ま た 今度 の場 合 、 朝鮮 人 が 一国 家 と し て 、内 心 では決 し て合 併 に甘 ん じ て いな いと いう事 実 に よ り、 これ が 一層 難 し いと いう 事 を 記憶 し て お かな け れ ば なり ま せ ん。 ︵Ⅱ) 軍 事 的 支配 の苛 酷 さ に つ いて 朝 鮮 人 は 、民 政 にな る と いう こと が どう いう こと か知 ら な い ので す。 彼 ら の帝 国 統 治 に対 す る考 え は 、 軍事 支 配 の経験 から のみ引 き出 さ れ たも のな のです 。 ︵1) 警察 が司 法 に お いて憲 兵 と軍 隊 と結 託 し て いる と いう事 実 は、 朝 鮮 人 に警 察 を恐 れ させ 、警 察 を 、 民衆 の奉 仕者 、保 護 者 と し てで な く 抑 圧 者 と し て見 なさ せ て いま す 。

総 督 に よっ て発表 さ れ た報 告 に は 、﹁警 察 即決 裁 判 ﹂ に処 さ れ た 八

て いる と いう こと が 認 め ら れま す が 、現 在 の政 策 が朝鮮 人 に与 え る

(2) こ の印象 は、 法 行 政 が 、苛 酷 な 、差 別待 遇 的 な や り方 で行 わ

二 、 一二 一人 の犯罪 者 のう ち 、 九 五 二人 が赦 免 さ れ、 八 一、 一三 九

精 神 的 影響 は、 軽 減 さ れ得 な い でし よう 。

も正 確 でも な いと感 じ て いる の です 。

朝 鮮 人 は 、現 在 の朝 鮮史 の扱 いが 、 そ の本 来 の重 要性 か ら考 え て

一つと なっ て いま す 。

(3) 朝鮮 の歴 史 を 学校 の課 程 から取 り除 いた ことも激 怒 の原 因 の

人 が宣 告 を 受 け 、 わず か三 〇 人 が、 そ の無実 を証 明 さ れ た と いう こ と が述 べら れ て いま す。 こ のよ う な制 度 の必然 的 結 果 と し て、 生 来

いま す。 普通、下

平 和 で穏 や かな 心 を持っ た国 民 が 、今 では常 に恐 怖 の中 で生 活 し て

(3) スパ イ組織 は 人 々 の恐 怖 を増 しま し た 。 スパイ︱

(Ⅳ) 朝 鮮 人は 、 自 国 の政 治 に、 立法 的 に も行 政 的 に

ま せん 。

も真 に参 与 し て いず 、 こ れを 獲得 す る希 望 も あ り

(1) いく 人 か の朝 鮮 人 は官職 に つい て います が、 そ れも ごく 少 数 で、 これ ら の場 合 も、 彼 等 は 普 通 、 より 低 い階 級 の 日本 人官 吏 に支 配 さ れ て いる のです 。 (2) 朝 鮮 人生 徒 に与 え ら れ る程 度 の低 い教 育 は 、彼 等 から 、 将来 の競 争 能 力 に よっ て地 位 を確 保 す る希 望 を奪っ て いま す。 ︵V)朝 鮮 人 に対 す る 差 別待 遇 (1) 政 府 機 関 、商 館 、 労働 に おけ る同 じ勤 務 に対 し て報 酬 の差 別 が あ り ま す。 (2) 公立学 校 で は、 そ の課 程 が、 日本 人 と朝 鮮 人 と で異っ て いま

︵Ⅵ) 言 論 、出 版 、集 会 の不自 由

(あ る キ リ ス ト教徒 の朝 鮮 人達 が 、精 神的 復 活 を 祈っ て い たと こ

ろ 、 当 局 に これ を聞 かれ 、 そ れ が政治 的 復 活 を意 味 し た も のと し て、

︵Ⅶ) 宗 教 の自由 の制 限

こ の人 達 は逮 捕 さ れま し た 。 )

(1) 政 府 の改訂 さ れた 教育 条 例 は、私 立 学 校 と 公立 学 校 と の差 を

ん。

認 め て いな い ので、 従っ て、私 立学 校 で宗 教 を 教 え る事 は 出来 ま せ

(2) キ リ スト教 の場 合 、 一九 一五年 以降 開 校 の私 立校 に お い ては

学 校 でも 教 え る事 が出 来 な く なり ま し た。

聖 書 を教 え る事 が出 来 ま せ ん。 そ し て 一九 二 五年 以後 は 、 いか なる

(3) 朝鮮 人 に とっ て 、 良 心 の侵 害 で あ る よう な儀 式 が命 ぜ ら れ て

す る努 力 の よう に 我 々に は思 わ れ ます 。

って い る人 々を常 に、 脅 迫 し て います 。 これは 、 キ リ ス ト教 を 邪魔

︵4) 地 方 官吏 は 、 キ リ スト教 徒 や、 キ リ ス ト教徒 に なり た いと願

いま す 。

週 に二 時間 し かな いの に対 し 、 日本人 は五 年間 、 一週 に四日 あ り ま

で も が学 びた いと 思っ て いる英 語 に つ いても 、朝 鮮 人 が 二年 間 、 一

す 。 後者 は、 前 者 よ り も 二年 から 三年 、 課程 が短 く なっ てお り、 誰

す 。 こ のよう な教 育 の便 宜 に おけ る 差 は、 政 府 が ま だ十 分 な課 程 を

︵1) 朝 鮮 人 は 、 日本 の発 展 が明治 初 期 及 び そ の後 の外国 研 究 に帰

︵Ⅷ) 朝 鮮 人 の海 外 留 学 及 び旅 行 の実 質 的 禁 止

因 す る も のであ る こと を知っ てお り、 進 歩 のた め に、自 分達 も 同 じ

設置 す る能力 がな いと いう事 で説 明 さ れ る かも し れ ま せ ん が、 そ れ

(3) 体 刑 は朝 鮮 人 に対 し て のみ、 それ も合 法 的 に加 え ら れ て いま

て い る の で、自 分 の受 け た教育 を適 当 に利用 出 来 な い有 様 です 。

(2) 日本 で教育 を受 け た者 でさえ 、 帰 国す ると常 時 警 察 が見 張っ

許 され て いま せ ん。

外 国 へ行 く事 を許 され てお らず 、 外国 で教 育 を受 け た 者 は 、帰 国 が

機 会 を得 た いと望 ん で いる の です 。特 別 な場 合 を除 い て、朝 鮮 人は

に し ても これ は明 ら か な 圧制 で あり 、朝 鮮 人 を 憤 慨 さ せ て いま す 。

(4) 外 見 上 些細 でも 実 は 重要 な事 柄 に、多 く の場 合 差 別 が あり ま

す。

す。 例 え ば朝 鮮 人 は、 汽 車 のボ ーイ即 ち 赤帽 と し て雇 わ れ る こと さえ 稀 です が 、日 本 の車 夫 は、 駅 で最 も良 い地位 を与 え ら れ ま す 。

(Ⅸ) 王 室 御 料 地 の徴 収 朝 鮮 の王 領 地 の大 部 分 は 、適 当 な小 作 料 を基 礎 とし て朝 鮮 人 が保 有 し 、耕 作 し て いま し た 。多 く の場 合 、 これ ら の土 地 の租 借 権 は、 完 全 な所 有 に匹敵 す る価 値 が あ った の です が 、 そ れ にも か かわ らず 、 東 洋 拓 殖 会 社 に譲 ら れた 上 、前 の占 有 者 は 非常 に高額 の地代 を 支 払 う 事 を要 求 され 、政 府 の援 助 の下 にあ る日 本 人居 留 者 に都 合 の い い よう に、 土 地 を放 棄 す る こと を強 制 さ れた のです 。 (Ⅹ) 新 た に生 じ た 風紀紊 乱 (1) 全 都 市 に公 娼 が認 め ら れ た こと が こ の種 の不道 徳 を 一層 開放 的 に、 又 近 づ き易 いも のと し、 こ の国 の青 年 に、 よ り広 範 な 影響 と 、 風 紀 の乱 れを 生 じ て いま す 。 (2) モ ル ヒネ注 射 の販 売 は、 多 く の地 区 で永 続 的 に許 可 さ れ て い ます。 (ⅩⅠ)満洲 への強 制 的 移 住 日本 人 の朝鮮 中 部 、南 部 へ の広 範 囲 な移 民 と彼 等 の不当 な 土 地確

の地 方 へ移 住 さ せら れま し た．

保 占 有 によっ て、 数 千 人 の朝 鮮 人 は強 制 的 に、 好 ま ざ る未 開 の満 洲

(ⅩⅡ 多) く の改 善 は 、朝 鮮 人 より も 日本 人 に有 利 (1) 工 業 。例 え ば 、 材木 工業 は大 規 模 に発展 し た に も か かわ らず 、 朝 鮮 人 には 利益 を も た ら し ま せ ん でし た 。事 実 、材 木 の値 段 は 以前

(2) 商 業 。朝 鮮 の商 人 は 近代 的 な 事業 の修 練 、経 験 に欠 け て いる

よ り も高 く なっ て いま す 。

た め、 日 本 の商 人 と の自 由 競 争 に立 ち 向 う こと が困難 です 。 (3) 多 く の場 合 、 官 許 さ れ た独 占 は 、朝 鮮 人 にと って大 き な 圧 力

と な ってお り 、怒 りを 買っ て いま す 。例 えば 、 宜 川 (Sen ) Sに en

お け る木綿 の独占 、 肥 料 の独占 があ り ま す 。

の文書は在紐育総領事代理領事富井周が同地 ﹁基督教会聯合同盟会ョリ発行 ス

編者註 原 文は英文活版。拓殖局長官より朝鮮総督府政務総監宛公文書類によれば こ

ベキ朝鮮騒擾記事出版物 ノ印刷原稿同会ョリ入手致候趣 ヲ以 テ送付致越候ニ付

又同文書は欄外に ﹁拓殖局←追 テ朝鮮総督府 ヘモ右印刷物二 部送 付 致 置 候

右 二部 (内務省 ヘハ 一部)及御送付候也﹂ とあ る。

也﹂﹁ 御送付附属印刷物大臣 ノ 一覧 ニ供 シ置クコト﹂とある。 尚富井 の拓殖局宛送付 は七月十四日で、総督府が送付 を受けた のは八月十四

又此の報告は米国 キリ スト教聯合協議会 の決議書 で、米国議会上院 にも提出

日である。

Bald 氏w ょiり n借 用、訳

された。上院議員 マッコーミツク氏 の紹介動議を経 て 一致可決され、上院第六

十 六回議事録に記録 されている。 米国議会議事録 は米国 コロンビ ア大学Frank

の過程 で対照 した。訳 について多く の方 の協力 、助言を受け、特 に義兄張洛書

の校閲を受 けたが、訳責は編者 にあ る。固有名詞 は原則として音訳 にした。た

又三四三頁 の目次表題と各証拠書類 の表題とが必ずしも同 一でないが原文の

だ し朴殷植著 ﹁韓国独立運動之血史﹂等参照にした。

まⅩ まⅦで  あ Ⅹる Ⅷ  。Ⅹ 証Ⅰ 拠Ⅹ 書 類 ⅩⅩⅠⅩⅩⅢ ⅩⅩⅠⅤ ⅩⅩⅤ ⅩⅩの Ⅴ目 Ⅲ  次Ⅹ がⅩ 欠Ⅰ落 Ⅹし て い る

のも原文のままである。 内容的に第 一巻所収の簡単な日本官憲の弾圧殺傷記録に比し、残虐行為の具 体例を知ることができる。後掲関連資料参照のこと。旧拓殖局文書。

二

国 分 三亥 手 記

独 立 運動 事 件 ニ関 シ意 思 ノ疏 通 ヲ図 ル為 催 サ レ タ ル外 国 人 宣教 師 ト ノ会 合 ノ〓 末

渡 辺高 等 法 院 長 、片 山 朝 鮮 銀行 理事 ヨリ茶 菓 饗 応 ノ為 去 二十 二 日

午 後 二時 朝 鮮 ホテ ル ニ招 待 セラ レ出 席 シタ ル ニ来 会 者 ハ日本 人側 ハ

寛 、山 県 五 十雄 、星 野 徳 治 ( 朝 鮮 銀 行員 ) 川端 三次 郎 (朝 鮮皮 革 会

主 人 二氏 及 小官 ノ外関 屋 掌 務 局 長 、坂 出 技 師 、丹 羽 清 次 郎 、松 本正

ヘテ 曰 ク朝 鮮 人 ニ対 ス ル適 当 ナ ル態度 ハ公 平 ナ ル取扱 ヲ為 ス コト ヲ

ム所 ナ レ ハナ リ曾 テ徳 富 国 民 新 聞 社長 カ余 ニ対 シテ日本 ト シ テ ノ朝

最 必 要 ト ス差 別 的待 遇 ヲ与 フ ル コト ハ厳 ニ之 ヲ避 ケ サ ル ヘカ ラ ス此

鮮 人 ニ対 ス ル適 当 ナ ル態 度 方 法 ヲ問 ヘ ル コトア リ其 ノ時 余 ハ之 ニ答

ト ( 在 平壌 )同 ウイ ット モア (在 宣 川) 監 理派 ノーブ ル、 同 バ ンカ

社 員 ) 外 国 人側 ハ監 理派 監 督 ウ ェルチ 、長 老派 ゲ ー ル、 同 モ フ ェ ッ

ノ如 ク ニシテ初 メ テ彼 等 ハ精 神 上 ノ満 足 ヲ覚 ユヘ シ朝鮮 人 ハ物質 的

ハーデ ー氏 曰 ク伊 藤 公 甞 テ余 ニ告 ケ テ曰 ク我 等 ハ政治 的 ニ朝 鮮 人

ー 、南 監 理 派 ハーデ ー 、南 長 老 派 ジ ャアダ イ ン、 セブ ラ ン ス病 院 長

ヲ開 発 ス故 ニ〓等 ハ道 徳 的 ニ朝 鮮 人 ヲ開 発 セム コト ヲ望 ムト余 ハ深

ノ慾 望 ヲ与ヘ タ ル ノ ミ ニテ ハ到底 満 足 スヘ キ モノ ニア ラ ス ト而 シテ

渡 辺 高 等法 院 長 ハ先 ツ起 チ テ招 待 ノ挨 拶 ヲ述 ヘタ ル後 此 ノ度 ノ騒

ク此 ノ知言 ニ感 シタ リ爾 来 朝 鮮 人 ハ政 治 的 ニ モ道 徳 的 ニ モ漸 次 発展

余 ハ今 ニ至 ル モ斯 ク信 シテ疑 ハサ ル モノ ナリ ト

擾 事 件 ニ付 テ外 国 宣教 師 諸 氏 ト ノ間 ニ意 思 ノ疏 通 ヲ図 リ度 本 日 ノ会

シ タ リ其 ノ結 果 朝鮮 人 ハ自 覚 心 ヲ起 シタリ自 覚 心 既 ニ生 ス レ ハ其 ノ

ヱビ ソ ン、青 年会 ブ ロ ック マン ノ各 十名 ナリ其 ノ席 上 ニ於 ケ ル談 話

合 ヲ催 シ タ ル旨 ヲ附 言 シ尚 語 ヲ続 ケ テ此 ノ度 ノ騒 擾 事 件 ハ朝 鮮 人 ト

自 覚 ヲ外部 ノ行 動 ニ現 ハス ハ当然 ノ結 果 ナ リ ト信 ス朝 鮮 人 ハ力 ヲ以

ノ大 要 左 ノ如 シ

モ此 ノ差 別的 待 遇 ハ自 然 ノ歴 史 上 ヨリ出 テタ ル モノ ニシテ殊 更 ニ与

内 地人 ト ノ間 ニ差 別的 待 遇 ヲ与 フ ル コト其 ノ 一原 因 ナ ル ヘシ然 レ ト

心 服 セ シ ム ル ニ ハ取 扱 上 ニ公 平 ナ ル ヲ要 ス又彼 等 ヲ遇 ス ル ニ同 情 ヲ

テ征 服 シ得ヘ キ モ ノ ニア ラ ス必 ス彼 等 ヲ心服 セシ ム ルヲ要 ス而 シテ

ノ ーブ ル氏 ハ朝鮮 ハ由 来 特 有 ノ文 明 ア リ精 神 界 ニ於 ケ ル文 明 ハ我

フ ル モノ ニア ラ スト ノ意 味 ヲ述 ヘ次 ニ

等 ト毫 モ異 ナ ラ ス寧 ロ或 ル点 ハ優 レ ル モノ ア ルカ如 ク思 惟 セラ ル然

ル所 ア ルカ如 シ兎 角 其 ノ政 治 ハ朝 鮮 人 ノ感情 思 想 ヲ無 視 シテ専 ラ之

教 ニ付 テ兎 角猜 疑 ノ眼 ヲ以 テ下級 官 吏 カ監 視 的 ノ行 動 ヲ執 ル コト ナ

ル コト ノ 二 ア リ其 ノ 一ハ教 育 ニ付 テ ノ当路 者 ノ干 渉 ナ リ其 ノ二 ハ宗

ウ イ ット モア氏 ( 宣 川 ) 曰 ク総 督 政 治 ニ付 テ ハ我等 ニ不 快 ヲ感 ス

的ニアリ ト信 スト

以 テ セサ ル ヘカラ ス故 ニ朝 鮮 人 ヲ救 フ ノ道 ハ物 質 的 ニ非 ス シテ精 神

ヲ自 己 ノ物 ト ナサ ン コト ニ努 ム ル ノ観 ア リ之 レ失 敗 ノ原 因 ニア ラサ

リ 之 レ ハ我 等 ノ不快 ニ堪 ヘサ ル所 ニシテ 又朝 鮮 人 ノ最 厭 フ所 ナ リ ト

ルニ ユ日 本 ノ政 治 ハ朝 鮮 ノ精 神 界 ノ文 明 ヲ助長 ス ル点 ニ於 テ大 ニ欠 ク

ル ナ キカ朝 鮮 人 ハ何 処 迄 モ朝 鮮 人 ト シテ其 ノ特 色 ヲ毀 損 セ ス シテ之

︹マ マ︺

ヲ完 全 ナ ラ シ ム ル コト ハ政 治 ノ要 諦 ニシテ 必要 ナ ル ヘシト思 惟 スト

モフ ェット氏 (平 壌 ) 曰 ク余 ハ三十 年間 朝 鮮ニ 在住 シ朝鮮 人 ノ誠

甚 タ悲 ムヘ キ事 ナ リ 一日 モ速 ニ此 ノ事 ノ鎮 定 ヲ望 ム コト ハ満場 ノ諸

国 分 曰 ク此 ノ度 ノ出 来 事 ハ帝国 ノ為 ニ ハ勿 論 朝 鮮 ノ人 民 ノ為 ニ モ

実 ナ ル友 ナ ル コト ヲ確 信 ス余 ハ朝 鮮 ノ教育 ハ重 キ ヲ霊 的道 徳 的 ノ向

ル カ如 シ然 レ ト モ余 ハ其 ノ然 ラ サ ルヲ望 ミ又其 ノ然 ラ サ ル コト ヲ信

君 モ皆 同 一ナ ラ ン此 ノ出 来 事 ノ裏 面 ニ宣 教師 ア リト ノ疑 ヲ懐 ク者 ア

述フ

上 ニ置 カ サ ル ヘカ ラ スト 思 惟 ス是 レ彼 等 ノ長 所 ニシテ 又其 ノ最 モ望

ヲ懐 ク者 ア ル ハ宣 教 師 ノ態 度 カ鮮 明 ヲ欠 キ居 ル結 果 ニ ハア ラサ ルカ

ス ル者 ナ リ夫 故 ニ前 日此 ノ事 ニ関 シ京 城 日 報 記者 ニ対 シ宣 教師 ハ何

最 必要 ナリ ト信 ス彼 等 ハ仕事 ヲ与 ヘサ レ ハ只 俸 給 ヲ貰 フ ノミ ニテ ハ

バ ンカ ー氏 曰 ク余 ノ経験 ニ依 レ ハ朝 鮮 人 ニ ハ仕 事 ヲ与 フ ル コト ヲ

次ニ

ノ感 多 シ故 ニ彼 等 ニ対 シ公 平 ニ且相 当 ニ仕 事 ヲ与 フ ル コト ハ最 モ彼

満 足 セ ス彼 等 ハ実 際 的 ニ又想 像 的 ニ不 公平 ノ待 遇 ヲ受 ケ ツツ ア リ 卜

等関 係 ノ有 セサ ル コト ヲ述ヘ 置 キタ リ併 シ ナカ ラ世 間 ニ此 ノ如 キ疑

宣 教 師 諸 君 ハ傍 観 ノ態度 ヲ執 ラ ス シテ積 極 的 ニ進 ムテ此 ノ暴 挙 ヲ訓

リ次 ノ月 曜 日 (二十 四 日) 午 後 七時 更 ニ会 合 ス ル コト ニ決 シ ﹁エビ

続 研究 ノ必 要 ア ルヲ 以 テ今 一回会 合 シ タ シト ノ丹 羽 氏 ノ動 議 提出 ア

以 上意 見 ノ交 換 ハ午 後 六 時 三十 分 ニ終 レリ而 シテ 尚 此 ノ問 題 ハ継

成 ルヘ ク鮮 人 ヲ シテ先 ンシテ働 カ シ ム ル コト 必要 ナ リト

ブ ロ ック マ ン氏 日 ク青 年会 ノ経 験 ニ依 レ ハ日鮮 共 同 シテ相 働 キ 且

等 ノ感 情 ヲ緩 和 ス ル途 ナ リト信 ス ル

誡シ且 鎮 遏 ス ルコ ト ニ努 力 セラ ル ルコ 卜 ハ出 来 ナ イ ノ テ ア ル カ此 ノ 度 ノ出 来 事 ハ国法 ニ背 キ秩 序 ヲ紊 リ居 ル ヲ以 テ事 ノ悪 テ ア ル コト ハ 勿 論 ノ コト又 愚挙 テ ア ル コト ハ 一点 ノ疑 フヘ キ余 地 ナ シ宣 教 師 諸 君 ハ何 故 ニ此 ノ愚挙 曲 事 ノ鎮 定 ニ向 ツ テ 一挙 手 一投 足 ノ労 ヲ吝 マル ル

ノ ーブ ル氏 曰 ク聖 書 中 ニ国法 ニ従 ヒ秩 序 ヲ保 ツ コト ヲ モ教 ヘ居 レ

テ ア ラ ウ カ幸 ニ指 教 ヲ吝 ム勿 レ

リ故 ニ国 法 ニ背 キ秩 序 ヲ紊 ル コト ノ悪 事 ナ ル コト ハ勿 論 ナ リ余 ノ監

当 日 ノ来 会 者 ハ日 本 人側 ハ前 回 ノ来 会 者 中 渡 辺高 等 法 院長 病 気 ノ為

本 月 二十 四 日 午後 七時 朝 鮮 ホテ ル ニ於 テ第 二 回 ノ会 合 ヲ開 キ タリ

ソン﹂ ﹁ウ ヱル チ﹂ 両氏 主 人 ト 為 リ来会 者 一同 ヲ招 ク コト ト為 レリ

欠 席 シ斎藤 音 作 氏 新 ニ来 リ加 ハレリ 又外 国 人 側 ハ前 回来会 者 ノ外 ス

ニ シテ今 回 ノ騒擾ニ 加 ハリタ ル者 ナ キ ヲ多 幸 ト ス余 ハ最 近宇 佐 美 長

督 ス ル所 ノ教 会 百 、学 校 四 ニ及ヘ ル モ是 等 ノ教 会 又 ハ学 校 ノ関 係 者

ニ自 己 ノ ミ ナ ラ ス子 々孫 々 ニ至 ル マテ望 ナ キ コト ヲ悲 観 セリ故 ニ朝

官 ニ面 会 シタ ル節 朝鮮 人 ハ 一般 ニ其 ノ将 来 ノ絶 望 ナ ル ニ悲観 セリ啻

ミ ス氏 (外遊 客 ) ヲ 加ヘ タ リ

此 ノ度 ノ問 題 ニ付 テ ハ余 ハ深 キ注意 ト興 味 ト ヲ感 シ居 レト モ傍 観

開 会劈 頭 ウ ヱ ルチ氏 先 ツ起 立 シ

鮮 人 ヲ シテ将 来 ニ望 ヲ有 セ シ ム ル コト ハ現 下 ノ急 務 ナ ル コト ヲ語 レ

大 スヘ キ ニアラ ス ヤ ト思 惟 ス余 ハ昨 日 地方 ヨリ出 テ来 リ タ ル人 ニ対

ノ問 題 ニ加 入 シ居 ラ ス而 シテ此 ノ事 件 ニ関 係 セ ル者 ハ基 督 教徒 ノ ミ

的態 度 ヲ執 ル ノ已 ムヲ得 サ ル立 場 ニ在 リ申 ス マテ モナ ク宣 教師 ハ此

リ若 今 後 現 状 ヲ改 メ ス ム ハ此 ノ騒擾 ハ容 易 ニ静 止 セサ ルヘ シ否 益 増

シ騒 擾 ニ加 ハルヘ カ ラサ ル コト ヲ戒 メ尚 他 人 ニモ其 ノ趣 旨 ヲ伝ヘ ム

ナラ ス其 ノ以 外 ノ者 亦 頗 ル多 シ故 ニ余 ノ理解 ス ル所 ニ依 レ ハ此 ノ事

コト ヲ望 ミ置 ケ リ惟 フ ニ此 ノ訓 言 ハ必 ス遵 守 セ ラ ル ルナ ラ ムト信 ス

シテ ハ外 国 人 タ ル者 ハ朝 鮮 人 ニ対 シ テ モ又 日本 政 府 ニ対 シテ モ此 ノ

件 ハ朝 鮮 全 体 卜 日本 政 府 ト ノ政 治 上 ノ争 ナ リ此 ノ如 キ両 者 ノ争 ニ対

ト 次 ニ

如 ク為 セ又 此 ノ如 ク為 サ サ レ ト言 フ ハ甚 タ適 当 ナ ラ サ ル コトナ リ 又

関 屋 局 長 ハ総督 府 ノ学制 ノ大 要 ヲ述ヘ 朝鮮 人 ノ希望 及感 情 ノ ミ ヲ 基 礎 ト シテ制 度 ヲ布 ク コト能 ハサ ル事 情 ニ関 シ説 明 アリ

松 本 正寛 氏 曰 ク此 ノ度 ノ争 ハ名 ハ独 立 運 動 ト称 スレ ト モ其 ノ実 ハ

ヲ為 シタ ル ニ過 キ サ ル者 ヲ罰 ス ル コト カ或 ハ国情 ノ異 ナ ル外 国 人 ヨ

遂 行 ス ル約 徹 底 セ ス シテ暴 行 ヲ逞 フ シタ ル者 甚 タ多 シ単 ニ示威 運 動

ニ暴 行 ニ出 ツ ル者 比 々皆 之 ナ リ其 ノ他 田舎 ニ ハ此 ノ運 動 ヲ平 和 的 ニ

ニ触 ル ル モノ ナ リ従 テ警 察 官 ハ之ニ 解 散 ヲ命 シ及 犯人 ヲ逮 捕 セサ ル

日鮮 人 間 ノ差 別 的 待遇 ヲ除 去 ス ヘシト云 フ朝 鮮 人 ノ声 ナ ル コト ヲ信

リ見 レ ハ奇 異 ノ感 ヲ懐 ク ヤ モ知 レ サ レト モ朝鮮 ニ於 テ ハ治安 ノ維 持

ヲ得 サ ルナ リ之 ニ抵 抗 シ若 シ ハ逮 捕 シタ ル犯 人 ヲ奪 取 セ ムト シ テ遂

ス而 シテ其 ノ差 別 的待 遇 ノ除 去 ハ極 メテ必 要 ノ コト ナ リ卜唯 之 ハ相

上之 ヲ禁 遏 ス ルノ 必要 アリ テ国 法 ニ於 テ之 ヲ禁 セリ既 ニ国法 ニ於 テ

宣 教 師 ハ人道 的 ノ問 題 ニ付 テ ハ関係 ヲ有 ス ル モ政 治 問 題 ニ付 テ ハ関

互 ノ コト ニテ ナ カナ カ 困難 ナ ル問 題 ナ リ然 ル ニ此 ノ度 ノ出 来事 ハ将

之 ヲ禁 スル以 上 ハ之 ヲ犯 ス者 ニ対 シ テ ハ国 法 ノ権 威 上科 罰 ス ルノ必

係 ヲ有 セサ ルナ リト述 フ

来 差 別 的待 遇 ヲ除 去 ス ル コト ニ付 テ ハ却 テ力 アリ タ リ ト思 惟 シ此 ノ

サ ル ニ於 テ ヲ ヤ此 ノ如 ク朝 鮮 人 ハ既 ニ国法 ヲ犯 セ リ故 ニ本 件 ハ政 治

要 アリ法 律 ハ法 律 ナ リ悪 法 ト雖 厳 守 セサ ルヘ カラ ス况 ンヤ悪 法 ナラ

出 来 事 ヲ悲観 シ居 ラ スト 関 屋 局 長 ハ先 ツ差 別 的待 遇 ヲ除 去 ス ル コト ノ困難 ナ ル事 例 ヲ挙 ケ

シ テ正 ニ就 カ シ ム ル コト ヲ得 サ ルカ是 レ余 ノ了 解 ニ苦 ム所 ニシテ重

問 題 ヲ超 エテ道 徳 問 題 ニ入 レリ何 故 ニ彼 等 ニ国 法 ノ遵 守 スヘ キヲ諭

テ 必 シ モ内 地 人 ノ ミ ヲ責 ム ル ヲ得 サ ル コト ヲ述 ヘ且 此 ノ度 ノ出 来事 カ政治 問 題 ナ ルカ故 ニ宣 教師 ハ之 ニ対 シテ干 渉 セ スト ノ話 ア レト モ

一昨 年 中 ニ合 衆 国 ノ内 務大 臣 ノ発 シタ ル訓 令 ニ ハ如 何 ナ ル外国 ニ

ル所 ナ ルヘ シ

ニ関 係 ス ル コト ハ政 府 ノ好 マサ ル所 ナ ルノ ミナ ラ ス彼 等 モ亦望 マサ

三 ハ宣 教師 ハ政 治 ノ問 題 ニ関 係 セサ ル コト ナ リ宣 教 師 カ政 治 問題

任 卜 ア ルカ為 ナ リ故 ニ同 情 、 信 任 ヲ失 フ ハ我等 ノ堪 フ ル所 ニ非 ス

宣 教師 ノ彼 等 ニ教 ヲ説 ク上 ニ於 テ彼 等 ノ之 ヲ聴 ク ハ其 ノ同 情 ト信

セ ハ徒 ニ彼 等 ノ怒 ヲ増 スノ ミ ナリ

二 ハ彼 等 ハ勧 告 ヲ受 ケ サ ル ノミ ナ ラ ス強 テ之 ニ向 ツテ勧 告 セ ムト

サ ル決 心 ヲ有 ス レ ハナ リ

一ハ効 ナ キ コト ナ リ各 信 者 ハ此 ノ事 ニ関 シテ宣 教師 ノ勧 告 ヲ受 ケ

ウ ヱルチ氏 曰 ク余 カ 此 ノ事 ニ関係 セ サ ル三 ノ理 由 アリ

ネ テ教 ヲ諦 フ所 以 ナ リ

既 ニ国法 ヲ乱 リ タ ル以 上 ハ之 ニ対 シテ宣教 師 カ相 当 訓 戒 ヲ加 フ ル コ ト ハ出 来 サ ル コト ニアラ サ ルヘ キ旨 ヲ説 キ テ北ハノ意 見 ヲ問ヘ リ ウ ヱルチ氏 曰 ク関 屋 氏 ノ問 ニ対 シテ答 フ ル以 前 ニ此 ノ度 ノ事 件 ノ 事 実 ヲ承 知 シタ シ判 断 ハ事 実 ニ基礎 ヲ置 カ サ ルヲ得 サ レ ハナ リ余 ノ 解 ス ル所 ニ依 レ ハ此 ノ度 ノ運 動 ハ単 ニ示威 ニ過 キ ス何 等 ノ武 器 ヲ有 ス ル コト ナ ク又従 テ暴 動 ヲ為 シタ ル コト ナ シ唯 官 吏 其 ノ他 ノ暴 行 ヲ 受 ク ル ニ当 ツ テ已 ムナ ク抵 抗 シタ ル ニ過 キサ ル モノ ノ如 ク考 フ事 実

関 屋 局長 答ヘ テ曰 ク成 程 単 ニ示威 運 動 ニ過 キサ ル モノナ キ ニア ラ

果 シテ如 何 ト

ス然 レト モ中 ニハ暴 行 ヲ敢 テ ス ル者 亦尠 カラ ス或 ハ駐 在所 ヲ襲 ヒ或 ハ面 事 務所 ヲ襲 ヒタ ル モノ等 ノ類尠 シ卜 セ ス 国 分 曰 ク都 会 地 ニ行 ハレ タ ル モ ノ ハ多 ク其 ノ始 ハ示 威 運動 ニ過 キ サ ルカ如 シ併 シ其 ノ示威 運 動 其 ノ事 カ治 安 ヲ害 ス ル モノ ニシテ国 法

難 ヲ自 国 政 府 ニ与 フ ル コト ヲ避 クヘ シト言ヘ リ ソ レ故 ニ余 ハ中 立 的

在 ル モ合 衆 国 ノ忠 良 ナ ル臣 民 ハ其 ノ国 ノ政 治 ニ関係 シテ国 際 上 ノ困

令 ニ覊 束 セラ ル ル コト ナ ク忌憚 ナ ク胸 憶 ヲ吐 露 ス ヘシ世 界 ノ大 戦 ハ

エビ ソ ン氏 日 ク余 ハ英 国加 奈 陀 ノ人 ナリ故 ニ合衆 国内 務 大 臣 ノ訓

ノ下 ニ立 テ ル ニ非 ス ヤ余 ハ今 人 間 ノ自 由 ニ含 マレ タ ル二 三 ノ事 ヲ述

人 間 ノ自 由 ヲ確 保 ス ル ニ在 リテ 日本 モ五 大 国 ノ 一ト シテ此 ノ大 主義

一ノ大 ナ ル主義 主張 ア リ即 チ人間 ノ自 由 ナ リ而 シテ 国 際聯 盟 ハ此 ノ

ジ ャアダ イ ン氏 曰 ク余 ハ併 合前 伊 藤 公 ヨリ宣 教 師 ハ政 治 問 題 ニ関

態 度 ヲ執 リ 一国 内 ノ政 治 問 題 ニ関 係 セ サ ルナ リ 卜

係 スヘ カ ラ スト言 ハレタ リ余 ハ今 ニ至 ル モ伊藤 公 ノ此 ノ言 ヲ認 憶 シ

一ハ国 民 精 神 ノ力 ナ リ加 奈 陀 ニ ハ英 国 人 モ仏 国 人 モアリ加 奈 陀 ノ

ヘン

首 相 ハ仏 国 人 ナ リ此 ノ人 カ議 会 ニ於 テ為 シ タ ル演 説 ノ始 ニ余 ハ仏蘭

山 県 五十 雄 氏 曰 ク宣 川 ノ宣 教師 カ匿 名 ニテ北京 タ イ ム ス ニ投 書 シ

且 服膺 シ居 レリト

西 人 ナ リ余 ハ仏 蘭 西 人 ナ ル コト ヲ誇 リ ト ス然 レト モ余 ノ精 神 ハ加奈

二 ハ自 分 ノ母 ヨリ受 ケ タ ル言 語 ヲ自 由 ニ話 シ得 ル コト ハ自 己 ノ最

其 ノ国 ニ尽 ス コト ニヨツ テ其 ノ国力 ハ強 キナ リ

陀 ニテ養 ハレ タ リト 曰 ヘリ外 国 ヨリ来 リ加奈 陀 ノ国 民 的精 神 ヲ有 シ

総督 ヲ誹 謗 セリ而 モ其 ノ事 実 ハ無 根 ノ コト ナリ之 レ甚 タ不都 合 ナ リ

モ フ ヱ ット氏 曰 ク余 ハ排 日 ト シテ従 来 注 目 セラ レ居 ル者 ナ リ今 此

ト

ニ語 ラ サ ルヲ得 ス国 分 氏 ノ言 ニ法律 ハ法 律 ナリ法 律 ノ権 威 ハ飽 ク マ

ノ事 ヲ語 ラ ハ更 ニ其 ノ名 ヲ受 ク ル ヤ モ知 レス然 レト モ事 実 ナ ルカ故

人 ノ為 ニハ其 ノ国 ノ語 ヲ教ヘ ル コト ヲ少 シ モ禁 止 セ ス而 モ之 カ為 ニ

愉 快 ト ス ル所 ニシテ 又自 己 ノ権 利 ナ リ加 奈 陀 ニハ仏 国 人多 シ此 ノ人

加奈 陀 ノ国 力 ヲ弱 メ タ ル コト ナ シ又言 論 ノ自由 ハ人 ノ最尊 重 スル所

テ保持 セサ ルヘ カ ラ スト ア リ タリ之 ニ対 シ余 ハ何 等 ノ異 議 ヲ有 セ ス

ヲ述 フ ル コト ヲ頗 ル不 快 ト シ躊 躇 ス ル モノ ナリ而 モ尚 余 ハ忌 憚 ナ ク

併 シ余 ノ目 撃 シタ ル事 ハ法 ニ背 キ人道 ニ反 ス ル事 柄 ナ リ余 ハ此 ノ事

ナ リ之 ヲ抑 圧 セ ハ遂 ニ爆 発 スヘ シ次 ニ ハ著 作 出版 ノ自 由 ナ リ 此 ノ自

加奈 陀 ヲ合 衆 国 ニ併 合 スヘ シト ノ説 ヲ唱ヘ テ遊 説 セ ル コト アリ加 奈

由 モ亦貴 重 ナ リ集 会 ノ自由 亦 然 リ加奈 陀 ノ神 学 校 ノ教 授 ノ或 一人 カ

陀 ニ ハ併 合論 ト独 立 論 ト現状 維 持 論 卜 ノ三 ア リテ互 ニ議 論 ヲ闘 ハシ

ハ之 ヲ蹴 リ 又銃 剣 ヲ以 テ何 等 運 動 ニ関係 ナ イ紳 士 ヲ モ殴 打 セリ 此 ノ 事 ハ余 ノ同伴 セ シ日 本 ノ紳 士 山 田 視 学 モ目 撃 シテ憤 慨 セリ又 余 カ学

居 レト モ英 国政 府 ハ是 等 ニ対 シテ何 等 ノ干 渉 ヲ加ヘ ス

之 ヲ述ヘ サ ル ヲ得 ス兵 士憲 兵 等 カ朝 鮮 人 ヲ捉ヘ テ或 ハ之 ヲ殴打 シ或

校 ニ還ヘ ル途 次学 校 ノ門 前 ニ在 ル所 ノ三 人 ノ小 供 ト 一人 ノ大 人 ト ヲ

ク之 ヲ厭 フ劔 ヲ携ヘ タ ル人 ハ其 ノ恐 ルヘ キヲ知 ル ノ ミ誰 カ之 ヲ愛 ス

余 ノ平 素 最 モ不快 ナ ル ハ朝 鮮 ハ劔 ヲ以 テ標 ト ス ル コト ナ リ余 ハ深

政 治 ニ参 与 シ其 ノ政 治 ニ発 言 権 ヲ有 シテ始 メテ満 足 ス ルナ リ

如何 ナ ル善 政 モ人 ハ其 ノ支配 ヲ受 ク ル ノミ ヲ以 テ ハ満 足 セ ス其 ノ

捕 縛 シテ 二三 十人 ノ兵 士 ノ集 団 中 ニ連 レ行 キ兵 士 ハ之 ヲ蹴 リ又 ハ打 チ惨 酷 ヲ極 メ タリ又 一人 ノ消 防 夫 ハ鳶 口 ヲ 以 テ前 後 左右 ニ振 リ回 シ 人 ヲ殴 打 セ リ是 等 ハ法 ニ背 キ人道 ニ反 ス ル事 ナ ル ヘシ終 ニ 一言 ス ヘ

ノ是 非 善 悪 ニ付 テ ハ論 セサ ルヘ シト

キ ハ此 ノ運 動 ニ加 ハリ タ ル鮮 人 ハ鮮 人 中 最優 良 ナ ル人物 ナ リ但 シ事

九 名 集 会協 議 シ今回 ノ事件 ニ関 シ検 挙 セラ レタ ル学 生等 ノ無 罪 ヲ学

校 当 局 ニ交 渉 ス ル コトト シ之 カ代表 者 ニ ﹁ウ ェ ルチ﹂博 士 (北監 理

ル者 アラ ン 右 ハ余 ノ自由 ナ ル意 思 ノ表 示 ナリ 卜

教 管 理 者) ヲ選 定 セ リト尚 今 回 ノ事 件 ニ関 シ日本 人 カ外国 人 ヲ攻繋

ス ル余 リ ニ甚 シキ ヲ以 テ之 ニ対 ス ル将 来 ノ方針 ヲ決 定 スヘ ク後 日再

午 後 十 一時閉 会 、 本 日 及前日 ノ談話 ハ 一切 秘密 ト為 ス コト ヲ約 シ テ 散会 セリ

ニ ハ全 鮮 ノ宣 教 師 参 会 スヘ ク而 シテ会 議 ノ内容 ハ秘 密事 項 ト ナ ス コ

会 ヲ約 シ開 会 ノ 日時 場 所 ハ追 テ通報 ス ル コト ト シ閉 会 シタ ル カ同会

壌

ト云 フ尚 ﹁モ ヘット﹂ ハ三 月 九 日及 十 六 日 ノ日 曜 礼 拝 日 ニ旧約 全 書

部 地 方 ニ於 テ ハ最 モ甚 シク吾 人教 徒 ノ為 忍 ヒ難 キ モノ アリ ト語 レリ

ル取 締 ハ甚 タ酷 ニシテ帰 ス ル処 我耶 蘇 教徒 ニ対 ス ル迫害 ナ リ殊 ニ郡

始 セ シ状況 ハ頗 ル巧 妙 ニ シテ誠 ニ賞 讃 ニ値 ス然 ル ニ官憲 ノ之 ニ対 ス

朝 鮮 人 カ暴 挙 ニ出 ツ ル コト ナ ク宣 言 書 ヲ配 布 シ堂 々ト 示威 運 動 ヲ開

(一) 平 壌居 北 長 老 派 宣教 師 米 国 人 ﹁モ ヘ ット﹂ ハ這 回 ノ事 件 ニ関 シ

平

ト ヲ決 定 セリ ト云 フ

大 正 八年 三 月 二十 五 日 用 。国 分 氏 は編者 の質 問 に答 え て 、 ﹁宣教 師 問 題 が や か ま し か った お り か ら 談

編 者 註  原 本 は ガ リ版 、 た だ し編 者 が 旧 総 督府官 吏 某 氏 よ り借 用 、筆 写 し た も の を使

話 会 で メ モし た も の を まと めた こ と が あ る。 朝 鮮 の騷擾 は これ よ り 半永 久 的 に な り ま し た。 随 分殺 し ま した 。﹂ と述 べ て いる 。 前掲 宣 教 師 の ﹁朝 鮮 の 状 況 に 関 す る報 告 ﹂ 証拠書 類Ⅱ に いう ﹁ソ ウ ル で は少 く と も 三度 高 級 官 吏 や 文官 代 表 に よ る非 公 式 会 談 が開 か れた ﹂ そ の第 二、 第 三 の会 談 に該 当 す る も ので あ る。 (三 五 七頁 参 照 ) 尚 国 分氏 は当 時 法 務局 長 であ った 。

三 大 正 八年 三 月 二 十 五日 報 告

ノ 一節 ヲ引 例 シ ﹁目 下吾 教 ノ牧師 長 老等 ハ獄 中 ニ呻吟 シ居 ル モ神 ノ

(一) 十 八 日検 事 ノ指揮 ニ依 リ貞 洞 及承 洞 耶 蘇 教 会 堂 並 ﹁ゼ ブ ラ ン

(二) 平 壌 崇 実 学 校 (耶蘇 教 経 営) 中 学部 学監 米 人 ﹁ラ イ ナ ー﹂ ハ今

動 ヲ継続 セ ハ必 ス成 功 スヘ シ﹂ ト ノ念 ヲ感 セシ メ タリ ト 云 フ

全 ナ ル礼 拝 ヲ為 スヘ キ機 会 到 来 スヘ シト述ヘ 聴 者 ヲ シテ ﹁今 回 ノ運

存 在 ス ルア リ敢 テ落 胆 ス ル ナ ク信 仰 ヲ進 メ テ大 胆 ナ ルヘ シサ レ ハ安

ス﹂ 病 院 ノ家宅 捜 索 ヲ為 シタ ル ニ対 シ外 人等 ハ斯 ク ノ如 キ ハ未 タ曾

朝 鮮 警 務総 監 部

テ世 界 ニアラ サ ル事 実 ナ リ之 ヲ 一面 ヨリ観 レ ハ耶 蘇 教 伝道 事 業 及 宣

回 ノ事 件 ニ関 シ日本 官 憲 カ朝 鮮 人多 数 ノ愬 フル不 平 ノ声 ニ毫 モ耳 ヲ

城

教 師 ヲ排 斥 セ ント ス ル モノ ナリ若 シ今 後 ニ於 テ宣 教 師 個 人 ノ家 宅捜

籍 サ ス専 ラ之 ヲ制 限 スル時 ハ朝鮮 人 ノ同 化 ハ勿 論 却 テ排 日 ノ気 勢 ヲ

京

索 ヲ為 スガ如 キ コト ア ラ ハ吾 人宣 教 師 ハ伝道 本 部 ニ請 ヒ全部 帰 国 ス

宣 教師 自 ラ各 地 ニ至 リ騒 擾 ニ関 スル被害 ノ状 況 並官 憲 ノ措 置行 動 等

(三) 前 記 ﹁モ ヘ ット﹂ 其 ノ他 ノ宣 教 師 ハ受 持 鮮 人 布 教者 ニ依 リ又 ハ

助 長 セ シム ル モ ノナ リ ト

シ居 レリ ト 云 フ

ヘシト 称 シ各 自 領事 ヲ訪 問 シ斯 ル行 為 ヲ再 ヒナ カ ラ シ ム ルヘ ク運動

(二) 三 月 二十 一日英 国 聖 書 公会 ニ朝 鮮 各 地方 学 校 外 人管 理者 等 八 、

ヲ調 査 シツ 、ア ル模 様 ナ ルカ現 ニ北 長 老 派宣 教 師米 人 ﹁ホ ー ルド ク ロフ ト﹂ ハ大同 郡 東 部 地 方 ニ至 リ被 検 挙者 ノ数 其 ノ他 ノ事 項 ヲ調 査 シツ ツ ア リ 四 大 正 八年 四月 十 二 日接 受 高第 一〇 四 六 二号 大 正 八年 四月 七 日 朝鮮 総 督 府 警 務 総長

ニ ハ教会 所 属 学 校 生徒 ノ示 威 運 動 ヲ指揮 シ又是 ニ附 随 シテ市 中 ヲ練

リ廻 リ若 ハ独立 運 動 ニ関 ス ル不 穏 文書 ノ印 刷 頒 布 ニ干 与 シタ ル疑 ア

ル者 ア リ其 ノ他 今 回 ノ事 件 ニ付 鮮 人 ノ行動 ハ人 類 ノ特 権 ニ基 ク意 思

表 示 ニシ テ官憲 カ之 ヲ圧迫 ス ル ハ不 法 ナ リ 又今 回鮮 人 ノ挙 ハ真 ニ天

况ニ徴 シ明 カナ リ 又宣 教 師等 ハ騒 擾 者 ニ追随 シ警 察官 憲 又 ハ内 地人

ノ時 ナ リ等 同情 的言 辞 ヲ弄 シ暗 々裡 ニ彼 等 ヲ煽 動 シ ア ル ハ諸 般 ノ情

等 ノ行 為 ニ深 キ 注意 ヲ払 フ モ ノ ノ如 ク苟 モ暇瑾 ア ラ ハ直 ニ取 テ以 テ

何 等 カ ノ資 料 ニ供 セ ムト ス ル ニ似 タ リ延 イ テ米 国 領 事 ノ如 キ モ我警

察 官 ノ措 置 ニ対 シ事 毎 ニ抗議 的 照会 ヲ為 シ現 ニ司 法 官 又 ハ警 察 官 ノ

行 ヒタ ル家 宅 捜 索 ニ対 シテ モ 一々其 ノ理 由 ヲ照 会 シ来 ル等 頗 ル円満

(拓 殖 局長 官 ) 殿

原 総 理 大 臣

ナ ラサ ル モノ ア リ

ニ入 手 シタ ル私 簡 ニ由 ル モ各 地 騒擾 状 況 ヲ互 ニ通報 シア ルカ如 ク又

宣 教師 カ各 地 ニ発 ス ル通 信 ハ 一々是 ヲ点 検 ス ル ニ由 ナキ モ秘密 裡

今 回 ノ騒擾 事 件 ニ関 シ朝 鮮 在 住 外 国 宣 教師 ノ行動 ニ就 テ今 日 迄 実

ニ附 シタ ル モ ノ モ有 之 候得 共 其 ノ多 ク ハ法 ノ不備 ノ結 果 処 分 ノ途 ナ

チ ャイ ナデ ー リ ー ニ ユー ス﹂ ニ掲 載 セラ レタ ル宣教 師 委 員会 ノ名 ヲ

其 ノ通 信 ハ概 シテ誇 大 又 ハ〓造 ニ係 ル モノ多 キカ如 シ彼 ノ ﹁ノー ス

際 不穏 当 ト見 ルヘ キ事 実 モ不尠 中 ニ ハ其 ノ証 蹟 明 カ ニ シテ刑 事 訴 追

ク不得 已看 過 セサ ルヲ 得サ ル モ ノ並 ニ何 等捕 捉 ス ヘキ証憑 ナ キ モノ

地同 様 ニシテ為 ニ自 然 彼 等宣 教 師 ノ畏 怖 心 ヲ惹 起 セ シメ現 ニ咸鏡 南

今 回 ノ騒擾 ニ関 シ外 国 人 ニ対 ス ル 一般 内 地 人 ノ憤 慨 激 昂 ハ殆 ト各

以 テ シ タ ル通信 ノ如 キ ハ其 ノ最 タ ル モ ノナ リ

有之 候ヘ 共 何 レ ニス ル モ彼 等 ノ行 動 ハ大 ニ注意 ヲ要 ス ル モ ノト被 認

騒擾 事 件 ニ対 ス ル外 国 宣 教 師 ノ言 動 ニ就 テ

候 ニ就 テ ハ今 日迄 ニ見 聞 シ タ ル各 種 ノ状 況 別 冊 御 参 考 迄 供 御 内 覧 候

リト傅ヘ ラ ル又 当京 城 ニ於 ケ ル米 国 領 事 ハ総 督 府 ニ照会 シテ曰 ク 近

道咸 興 ニ於 ケ ル宣 教 師 ノ如 キ ハ一時 夜 中電 燈 ヲ滅 シ 一室 ニ籠 居 シタ

生 ス ル モノ ニ シテ其 ノ何 故 ニ如 此 畏怖 スル ヤ ニ想 到 セ ハ思 ヒ半 ニ過

ルモ畢竟 鮮 人 ニ対 ス ル自 衛 ニ出 テ タ ル ニ外 ナラ ス皆 自 ラ疑 心暗 鬼 ヲ

而 シテ右 ノ事 実 ハ敢 テ絶 無 ニアラ ス時 々少 数 ノ該 当 者 ナ キ ニアラ サ

時 内 地 人 ニシ テ夜間 太 キ杖 ヲ携ヘ 歩 行 ス ル者 多 ク甚 タ危 険 ヲ感 スト

今 回 ノ騒 擾 事 件 ニ関 シ各 地 居 住 外 国人 殊 ニ英米 宣 教 師 ノ態度 ニ就

コト尠 キ モ其 ノ行 動 ハ少 ク モ暴 民 ニ同情 ヲ有 ス ルカ ノ感 ヲ 一般 ニ懐

テ ハ稍怪〓 ニ堪ヘ サ ル モ ノア リ元 ヨリ法 ニ触 ル ルカ如 キ証 跡 ヲ遺 ス

カ シ メ タ ル ハ掩 フヘ カラ サ ルノ事 実 ナリ ト ス即 チ外 国人 居 住 地 ニ於 ケ ル騒 擾 ニ際 シ現 場 ニ彼等 ノ影 ヲ見 サ ルナ ク且 現 状 殊 ニ故 ラ ニ捕 縛 者 又 ハ負 傷 者 ヲ撮 影 スル等 ハ各 地全 ク其 ノ軌 ヲ 一ニス ル所 ニ シテ中

ク ル モノ ア ラ ン

﹁ダ ビ ス﹂ 及 鮮 人 女 教 師朱 敬 愛 ハ教 師 一同 ニ対 シ各 地 ニ於 テ独 立 運

徒 ハ之 ニ和 シ万 歳 ヲ唱ヘ 示 威 運動 ヲ為 シ タ ル事 実 ア リ 又 先 之 校 長

テ此 ノ旨 ヲ生 徒 ニ傅ヘ 三月 十 日夜 同校 高 等 科 生徒 十 一名 ハ同校寄 宿

動 ヲ開 始 セ シヲ以 テ我 校 ニ於 テ モ挙 行 スヘ シト提 議 シ 一同之 ニ賛 シ

内 地人 ノ宣 教師 ニ対 ス ル悪 感 ハ叙 上 ノ如 ク畢竟 宣教 師 ノ行 動 不穏 当 且 不謹 慎 ナ ル ニ基 因 ス ル ハ明 カ ナ リト雖 彼 等 宣 教 師 ノ経 営 ニ係 ル

立 ニ依 リ釜 山 警察署員 ハ

舎 ニ於 テ運 動 ニ用 フ ル旧韓国 々旗 五 十 ヲ製 作 シ之 ヲ同 校 寄宿 舎 監 督

学 校在 学 生 及 基督 教 徒 カ殆 ト今 回 ノ運 動 ノ中 心 ヲ為 シ タ ル観 ア ルト

ハ知 ラサ ル旨 陳 述 セ シモ追 究 ノ結 果 旗竿 三十 一本 ヲ提 供 セ シ コト及

各 地基 督 教 会 堂 ハ往 々 ニシ テ不逞 者 ノ会 合 所 ト ナ リ現 ニ京 城 貞洞 ニ

タ ル独立 新 聞 其 ノ他 ノ秘 密 出版 物 及之 ニ使 用 シタ ル謄 写版 並 ニ原 稿

旗 ヲ焼 棄 テ タ ル コト ヲ自白 セリ依 テ家宅 ヲ捜 索 セ シ ニ同 人 ノ居 室 及

﹁メ ンゼ ス﹂ ノ家 宅 ニ臨 ミ調査 セ シ ニ始 メ

等 ヲ発見 シ其 ノ他 各 地 ニ此 ノ類 ヲ見 タ ル等 ノ事 実 ア リ為 ニ基督 教徒

附 近 ニテ ハ発 見 セサ リ シ モ寄 宿 舎 ノ傍 ナ ル籾 穀 中 ヨリ国 旗 一ヲ発 見

﹁メ ンゼ ス﹂ ニ渡 シ タ ル旨 同 校 鮮 人 女教 師 林 末 伊 及同 校 生 徒等 ノ申

ニ対 ス ル憎 悪 ノ念 ヲ生 シタ ル ハ宣 教師 ニ対 シ 一種 ノ悪 感 ヲ有 ス ル ニ

於 ケ ル米 国 北 監 理 派礼 拝 堂 ニ対 シ家宅 捜 索 ヲ行 ヒタ ル際 不穏 出 版 物

至 リタ ル 一ノ原 因 ト 見 ルヘ シ

ス﹂ ノ所 為 ハ証拠湮 滅 罪 ヲ構 成 ス ルモ検 事 ニ於 テ将 来 ヲ戒 メ釈 放 セ

﹁ホ ッキ ング﹂ ノ両 名 ハ釜 山警 察 署 長 ニ於 テ説 諭 放 遣 シ又 ﹁メ ンゼ

リ

セリ同 地 ノ騒 擾 ハ間 モナ ク鎮 静 シ被 害 ナ カ リ シ ヲ以 テ ﹁ダ ビ ス﹂ 及

地 殆 ト同 様 ナ ル ニ徴 シ単 ニ宣 教 師 等 ノ意 思 ト ノミ見 ル ヘカ ラ ス殊 ニ

叙 上英 米 宣 教 師 ノ態度 甚 タ穏 当 ナラ サ ル ハ其 ノ理由 果 シテ 那 辺 ニ

彼 等 カ多 年 熱 心 ニ経 営 セ ル学 校 生 徒 ノ殆 ト全 部 カ此 ノ暴 挙 ニ参 シ学

(2)  鏡咸 北 道 城津 加 奈 陀 長 老 派英 人 宣 教 師 ﹁グ レー ソ ン﹂ ハ三 月 十

ア リ ヤ今 俄 ニ断 定 シ難 シト雖 其 ノ言動 或 一、 二 人 ニ止 マラ ス シ テ各

校 ハ全然 閉 鎖 シ生 徒 ノ多 数 囹圄 ニ在 リ而 モ平 然 何等 ノ措 置 タ ニナ ク

ヲ謄 写版 ニテ 印刷 シ多 数 配 布 セ シメ タ ル疑 アリ被 告 鮮 人 ノ陳 述 ニ依

日 以降 ノ同 地 騒擾 前 同地 済 東 病院 ニ於 テ 自 ラ独 立 宣 言書 及 独 立 新 聞

レ ハ同 人 ハ三 月 七 日夜 自 宅 ニ於 テ今 回 同 地 ニ於 ケ ル騒擾 事 件 ノ首 諜

恰 モ予 期 セ ルカ如 キ態度 ハ決 シ テ誠意 ト見 ル ヘカラ サ ル ハ勿 論 宣教

キ ハ或 ハ宣 教 師 ノ背 後 ニ更 ニ偉 大 ナ ル何 物 カ ノ潜在 シア ル ニア ラ ス

ル ヤ之 ニ賛 成 シ今 回 ノ独 立 運動 ハ新 聞 ニ現 ハ レ媾和 会議 列 席 ノ各 国

者十 三名 カ会 合 シ京 城 ノ騒擾 情 況 視 察 ノ為 人 ヲ密 派 ス ル コト ヲ議 ス

師 ト シテ 正 ニ多 大 ノ犠 牲 ヲ払 ヒツ ツ ア ル モノ ナ ル ニ斯 ク平 然 タ ル如

ヤ ト ノ感 想 ハ専 ラ 一般内 地人 ニ傅ヘ ラ ル ル所 ナリ 左 ニ宣 教 師 ノ行動

ハ証 人 ト シテ 取調 ニ着 手 セリ

委員 ハ之 ヲ声 援 ス ルヤ モ知 レ スト述ヘ 騒擾 ヲ煽 動 シタ リ ト云 フ本 人

中稍 具 体 的 ノ実 例 数 種 ヲ掲 ケ テ 一般 ヲ窺 フ ニ便 セ ムト ス 一、 騒 擾 事件 ト外 国 人 ノ言 動

ス﹂ 病 院 長 米 人 ﹁エビ ソ ン﹂ ハ基 督 教 ノ最高学府 タ ル京城市外高陽

(3) 長  老 、 監 理 六派 合 同 経 営 ニ係 ル京 城 南 大 門 外 所 在 ﹁セブ ラ ン

(1) 三  月十 一日慶 尚 南道 釜 山 鎮 ニ於 ケ ル騒 擾 ノ際 同 地 濠 州 長 老 派経

ハ ︿フリ シ ヨ﹀ ︵万歳 ヲ唱 ヘ ヨト ノ意 ) ト高 唱 シテ生 徒 ヲ指 揮 シ 生

営 日進 女学 校 々長 英 人 女宣 教 師 ﹁ダ ビ ス﹂及 同 校 教師 ﹁ホ ッキ ング﹂

城 府 所 在 ﹁セブ ラ ン ス﹂ 病院 内 ニ於 テ ﹁マ ッキ ュー ン﹂ ト会 シタ ル

璧ハ運 動決 行 ノ可 否 ニ付煩 悶 シツツ アリ シカ 一月 二十 八 、 九 日頃 京

ヨリ同 人 ニ対 シ米 国 ニ於 ケ ル朝 鮮 入 ノ情 態 並 ニ米 国 人 ノ朝 鮮 人 ニ対

独 立 運動 事 件 ノ学 生 側 首謀 者 ナ ル基督 教 経 営 延禧 専 門学 校 生徒 金 元

ノ首 謀 者 タ ル咸台永 、 李 甲 成 ノ徒 ヲ出 シ同 病院 附 属 医 学 専 門学 校 ヨ

ス ル感 情 ヲ問 ヒタ ル ニ同 人 ハ同 情 云 々 ニ就 テ ハ米 国 人 ハ餘 リ考ヘ 居

郡 延 禧 面 所 在 延禧 専 門 学 校 々長 ナ ルカ同 校 ヨリ ハ今 回 ノ騒擾 事 件 ノ

リ モ事 件 関 係 者 ヲ出 シタ ル カ同病 院 医師 ﹁ス コ フ ィルド ﹂ ハ今 回 ノ

学 生側 ノ首 謀 者 タ ル金 元璧 其 ノ他 ヲ出 シ又 同病 院 ヨリ ハ今 回 ノ事 件

事 件 ニ付最 鮮 人 ニ同情 ヲ表 セ ル 一人 ト認 メ ラ レ朝 鮮 人 ニ逢 フ毎 ニ賛

ラ ス自 己 ノ運 命 ハ自 己 ニ於 テ開 拓 スヘ キ モノ ナリ ﹁チ ェック ス ロバ

他 国 ハ其 ノ後 ニ於 テ同 情 セ シ モノ ナ リ故 ニ鮮 人 モ自 己 ノ事 ハ自 己 ニ

ック﹂ ニセ ヨ ﹁ポ ー ラ ンド ﹂ ニセ ヨ自 分自 ラ独 立 シ ア ル モノ ニ シテ

辞 ヲ呈 シツ ツ ア リ卜 云 フ

ノ群 衆 騒擾 ヲ惹 起 セ シ際 此 ノ群衆 中 前 記 病 院 鮮 人 看護 婦 十 一名 ハ繃

スト答ヘ タ ル ヨリ遂 ニ運 動 ヲ企 図 ス ル コト ヲ決 意 セ シ旨 自 白 セ シカ

於 テ処 理 ス ヘク唯 考 フ ルノミ ニテ ハ不 可 ナ リ進 ンテ 行 ハサ ルヘ カ ラ

三 月 五 日南 大 門 停車 場 前 広 場ニ 於 テ学 生 ヲ中 心 ト ス ル四、 五 千名

帯 ヲ携 帯 シテ混 シ居 タ ルカ同 院 ニ於 テ ハ予 メ当 日 ノ騒擾 ヲ知 リ看 護

セ シ コト ハ想 像 ス ル ニ難 カラ ス

当時 ﹁マ ッキ ュー ン﹂ カ金元璧 ノ陳 述 以 上 ニ今 回 ノ運動 ニ関 シ煽 動

婦 ヲ派 遣 シタ ル コト ハ明 カ ニシテ 又 当 日 ﹁ス コフ ィ ルド﹂ 及 聯合 通 信 嘱 託 米 人 ﹁テ ー ラ ー﹂ ハ騒 擾 ノ情 況 ヲ視 察 シ居 タ リ 三月 十 八 日同

(5) 全  羅 北 道 沃溝 郡 開 井 面亀 岩 里南 長 老 派経 営 永 明 学校 ニ於 テ旧韓

病 院 家 宅 捜索 ノ上 差 押ヘ タ ル物 件 中 騒擾 ノ情 況 ヲ記載 セ ル ﹁タイ プ ライ タ ー﹂摺 ノ印 刷 物 一枚 ヲ発 見 セ シカ右 ハ本 国 ニ報 告 シタ ル モ ノ

ト ン﹂ 宅 及 校 舎 内外 、教 会 並 ニ同 校 教 員宅 ヲ捜 索 シ教会 内 ヨリ二千

枚 ノ独 立 宣 言 書 ヲ発見 セシ カ右 ハ京 城 ヨリ配 布 ヲ受 ケ タ ル モノ ヲ謄

国 々旗 及 独 立 宣言 書 ヲ作 製 セ ルヲ探 知 シ三月 五日 同 校長 米 人 ﹁リ ン

権 ニ依 リ執 行 セリ

ント ン﹂ ハ本 件 ニ関 シ何 等 知 ル処 ナ シト語 リ ツ ツ ア ル モ三月 五日群

写 セ シ モノ ニテ既 ニ若 干 ハ附 近 ノ教 会ヘ 配布 セシ形 跡 アリ校 長 ﹁リ

ト察 セ ラ ル尚 当 日家 宅 捜索 執 行 ニ際 シ同 院 長 ﹁エビ ソ ン﹂ ハ英 、米

(4) 平  安 北 道 宜川 居 住 米 人宣 教 師 ﹁マ ツキ ュー ン﹂ ハ著 名 ノ排 日 者

両 国 人 ノ為 ニ家宅 捜 索 ヲ拒 ムト称 シ反抗 的態 度 ヲ示 セ ル モ検 事 ハ職

ニ シテ明 治 四 十 三年 朝 鮮総 督 暗 殺 陰 謀 事件 ノ際 ハ之ニ 干 与 セ シ人 物

山 ニ帰 来 セ シ者 ノ語 ル処 ニ依 レ ハ三月 三 日以 来 ノ同 地 騒擾 ノ際 同 校

(6)京 畿 道 開 城 所 在 監 理派 経 営好 寿 敦 女 学 校在 学 生 徒 中咸 鏡 南 道 元

セ シ疑 アリ

十 一日 上海 ﹁チ ャイ ナプ レ ス﹂及 三月 二 十 二 日上 海 ﹁ノ ー スチ ャイ

生 徒 ヲ指 揮 セ シ モ校 長 米人 ﹁ワグ ナ ー﹂ ニシテ 又同 派 経 営松 都 高 等

山 ニ於 ケ ル騒 擾 ハ同 人 及教 師 ﹁ ブ ー ル﹂ ﹁ハリ ソ ン﹂等 カ 教 唆 煽 動

ナ デ ーリ ー ニ ユー ス﹂ ハ帝 国 ノ朝 鮮 統 治 ヲ論難 セ ル記 事 ヲ掲 ケ タ ル

普 通 学 校 生徒 ヲ指 揮 セ シ ハ同 校 々長 米 人 ﹁ワ ッソ ン﹂ ナ リト 云 フ而

シ北 京 ノ外 字 新 聞 ニ通信 セリ ト ノ説 ア リ シ ヲ以 テ注 意 中 ノ処 三月 二

事 実 ヲ発 見 セリ右 ハ ﹁マ ッキ ュー ン﹂ カ執 筆 シ曩 ニ来 鮮 中 ナ リ シ北

ナ ルカ最 近 総 督府 ノ施 政 並ニ 今 日 ノ騒擾 ニ対 ス ル官 憲 ノ措 置 ヲ批 難

京 万 国 風 俗改 良 会 幹事 ﹁ス ヰ ング ﹂ カ携 行 セ シ モ ノノ如 シ又今 回 ノ

議 ニ於 テ我 米国 ノ提 議 ニ依 リ朝 鮮 ハ独 立国 ト ナ ルカ故 ニ此 ノ機 ヲ失

シテ女 学 生 等 カ騒 擾 ニ参 加 セ シ ハ校長 ﹁ワグ ナ ー﹂ カ今 回 ノ媾和 会

ノ内 朴牧 師 及金 牧 師 モ加 リ居 候 可愛 ナ ル吉 (吉善 宙 ヲ指 ス) ハ他

居 候 三十 三名 ノ内 少 クト モ十 五 名多 分 十 六名 ハ基 督 教 信者 ニテ其

致 サ バ京 城 ニ ハ多 数 ノ学 生 有 之候 故 大 変 ナ ル事 件 可 有 之 ト存 候

期 ノ残 リ 二、 三週 間 ハ閉 校 ス ヘク候 サ レト 若 シ彼 等 ノ目 的 ヲ保持

逮 捕 スヘ シ﹂ ト故 ニ彼 モ亦 逮捕 致 サ レ候 学 校︱ 全 部 ノ学校 ハ本 学

﹁若 シ三 十 二名 ヲ逮 捕 ス ル理 由 アラ ハ予 モ其 ノ 一人 ナ レ ハ予 モ亦

ヲ敷愆 シ 一般 鮮 人 ヲ覚 醒 シ目 的 ノ遂行 ニ努 力 セサ ルヘ カラ スト告 ケ

道 ニ渉 リ独 立運 動 ヲ企 ツ ル ヲ以 テ 帰 郷後 ハ女 子 卜雖 独 立 宣言 ノ趣 旨

日 我等 ノ領 事 ﹁ベ ルグ ホ ル ツ﹂氏 ト面 会 致 シ警 官 カ聖書 学 院 (？)

ノ者 カ逮 捕 サ レタ ル後 到着 致 候故 ニ彼 ハ獄 舎 ニ行 キ而 シテ語 リ候

タ リ 卜云 フ

及 病院 (？) ニ押 入 リ シ事 柄 ニ付 尋 ネ侯 処 氏 ハ本 事 件 ニ関 シ テ取

セ ス独 立 運動 ヲ ナ シ我米 国 ノ提 議 ヲ声 援 ス ヘシト煽 動 セ シ ニ依 ル モ

(7) 京  城 駐 在米 国 総 領事 ﹁ベ ルグ ホ ルツ﹂ ハ鮮 人 カ自 己 ノ意 見 ヲ公

ノ ニシ テ又 学生 等 カ帰郷 ニ際 シ同 校長 ハ三月 十 五 日 ヨリ更 ニ朝 鮮 全

表 シ民 族 自決 主 義 ヲ唱 フル ハ人 類 ノ特 権 ニシテ彼 等 ノ主張 ニ耳 ヲ借

事 ヲ委 シク書 キ紀 シ或 ハ起 リ得ヘ キ事柄 ヲ認 メ充 分御 注 意 被下 度

ラ ハ氏 ハ此 ヲ公 式 ニ交 渉 致 スヘ シト約束 致 サ レ侯 就 テ ハ其 ノ出 米

候 本件 ノ起 リ タ ル時 ハ何 卒 御 通知 願 度然 ラ バ当 方 ニ於 テ モ御 通知

調ヘ 警 官 ノ行 動誤 ア ル時 ハ其 ノ旨 書 面 ヲ以 テ氏 ニ報 告致 スヘ シ然

ルカ如 キ場 合 ア ルト キ ハ官 憲 ト交 渉 シ充 分 保護 ス ヘシト語 リ タ ル由

可申 候 明 日 ハ汽車 ノ発 車 無 之 ト ノ噂 有之 当 市 ハ全 ク文 字 通 ニ云 ヘ

サ ス猥 リ ニ高 圧 手 段 ヲ執 ル ハ当 ヲ失 セリ ト ノ意 見 ヲ懐 キ間 接 鮮 人 等

ニテ宣教 師 等 ハ意 ヲ安 ン シ総 領 事 ニ信 頼 シ騒擾 ニ対 ス ル我官憲 ノ態

ヲ援 助 シ且米 国 宣 教師 等 ニ対 シテ モ若 シ警 察 カ彼 等 ノ権 利 ヲ侵 害 ス

度 ヲ探 リ ツ ツ アリ ト ノ聞 込 アリ シカ其 ノ後 米 人間ニ 左 ノ如 キ信 書 ヲ

訳

文

全然 不思 議 ニテ有 之侯

ハ人 ヲ以 テ埋 マリ居 候 彼 等 カ何 処 ニ寝 ル ヤ又食 物 ヲ取 ルカ吾等 ハ

記 京 城 セブ ラ ン ス病 院 内 シ ャ ロ ック

一九 一九 年 三 月 五日

ク御礼 申 上 候本 日京 城 ハ平 穏 ナ ル日 ニテ候 明 日 ヨリ葬 式 始 マルヘ

ノ余 人 ハ武 装 シ居 ラ ス彼 等 ハ時 々投 石 シタ ルヤ モ知 レス ト雖実 際

ス ル無 益 ナ ル惨酷 ノ措置 ヲ取 リ シ事 ニ対 シ抗 議 ヲ 申上 度 存 侯此 等

拝 啓 小 生 ハ米 国 市 民 ト シテ 三日 間 ノ擾 乱 ノ間 日 本兵 カ余 人 ニ対

平壌 監 理教 会 ジョ ン・ ムア ー

往 復 セ シ事 実 ヲ偵 知 セ リ ﹁ベ ルグ ホ ル ツ﹂ ノ言 ハ事 実 ト認 メ ラ ル

文)

イ ンガ ー ソ ン宛

(三 月 二 日発信 )

(訳

平 安北 道 宜 川

ク又聞 ク処 ニ依 レ ハ明 日 ハ示 威 運 動 無 之 内 一部 ノ者 ハ火 曜 日 カ重

彼 等 ハ暴 力 ニ訴 フ ルカ如 キ コト無 之候

京 城 米 国 総 領事 ベ ルグ ホ ルツ殿

大 ナ ル日 ト云 ヒ又 他 ノ者 ハ水 曜 日迄 大 変 面白 キ日 ハ延 ハサ ルヘ シ

﹁ベ ス ト﹂嬢 ノ御 通知 被 下 候 如 キ昨 日 ノ事 柄 ヲ御 通知 下 サ レ深

ト 語 リ候 総 督府 ニ提出 セ シ宣 言 書 ノ署 名 者 三十 三名 ハ拘 留 致 サ レ

日本 兵 等 ハ武 装 ナ キ者ニ 対 シテ発 砲 シ其 ノ剣 ヲ以 テ 此 ノ示 威 運

ル如 ク感 セシ メ タリ

﹁ヤ ング﹂ ノ経 営 ニ係 ル永 生学 校 ノ鮮 人教 師 及 生徒 其 ノ中 心 ト ナ リ

(9)  鏡咸 南 道咸 興 ニ於 ケ ル三 月 三 日 以来 ノ騒擾 ハ加 奈 陀 人 宣 教 師

居 タ ル カ ﹁ヤ ング ﹂ ハ騒擾 前 同 校 生徒 ニ対 シ世界 ノ大 勢 ハ民族 自 決

動 ニ何 等 加 担 セサ ル見 物 人 ヲ斬 リ大 人 小 児 モ等 シク殴打 シ米 国 人

ハ全 然 日本 人 ノ掌 中 ニ有 之 候 故 此 ノ種 類 ノ待遇 ハ此 ヲ惨酷 ナ ル コ

サヘ モ彼 等 ノ銃 台 ニテ打 タ レ候 腕 力 ノ関 ス ル範 囲 ニ於 テ ハ余 人 等

人宣 教 師 ﹁マグ レー﹂ モ生徒 ニ対 シ ﹁ポ ー ラ ンド﹂ 其 ノ他 ノ 民族カ

ノ機 運 ニア ル コト ヲ告 ケ 鮮人 ノ奮起 ヲ促 スヘ キ講 演 ヲ為 シ又 加奈 陀

一部 ノ米 国 市 民 ハ当 地 平 壌 ニ於 ケ ル日 本 官憲 ニ対 シテ直 接 抗 議

ト卜 セ ス ハ只 無 益 ナ ルノ ミ ナラ ス又滑 稽 事 ニテ有 之候

六 日 ノ騒 擾 ノ際 現 場 ニアリ テ鮮 人 ヲ煽 動 セシ疑 アリ 又同 人 ハ騒擾 ノ

独 立 セ シ コト ヲ語 リ生 徒 ヲ煽 動 セ シ形 跡 ア ル カ ﹁マグ レ ー﹂ ハ三月

実 況 ヲ撮 影 セ シ疑 ア リ

ヲ提 出 ス ル筈 ト ノ由 ナ ル モ小 生 ハ米 国 政 府 ノ代 表 者 タ ル貴 官 ニ直

レリ 日本 人 ハ此 ノ事 ハ承 知 致 居 ルヘ キ事 ト存候

接 此 ノ抗 議 ヲ申 述 フ ルカ最 善 ノ事 卜考ヘ 候 独逸 方式 ノ日 ハ既 ニ去

(10 三) 月  八 日慶 尚 北 道 大邱 ニ於 ケ ル騒擾 ノ際 耶蘇 教 経 営 新 明 女学 校

タ ル事 実 アリ又 米 人宣 教師 ﹁エルド マン﹂ ﹁ ブ レ エイ ア﹂ 、騒 擾前 後

教 師 米 人 ﹁バ ー グ マン﹂ ハ同 校 生徒 五 十名 ノ示 威運 動 団 ニ随 行 シ居

敬具 (8) 平  安 南 道 平 壌 府居 住 米 人 宣 教師 ﹁モ ヘ ット﹂ ハ朝 鮮 人カ 暴 挙 ニ

ニ於 テ自 転車 ニ乗 リ市 中 ヲ視 察 シ ﹁ブ ルー エン﹂ ﹁ウ イ ン﹂ 及 看 護

(11 京) 城  居住 米 人 宣 教 師 ﹁ビ リ ング ス﹂ ハ今 回 ノ騒 擾 事 件 ニ付事 実

ニシテ賞 讃 ニ値 ス之 ニ対 ス ル日本官 憲 ノ取 締 ハ甚 タ酷 ニシ テ耶 蘇 教

出 テ ス宣 言 書 ヲ発表 シテ堂 々ト示威 運 動 ヲ開 始 セ シ状 況 ハ頗 ル巧 妙

ヲ〓 造 シ日本 官 憲 ハ耶 蘇 教 人 ヲ首 謀 者 ト ナ シ平 壌 ニテ ハ教 人 五、 六

師中 騒 擾 状 況 ヲ耶 蘇 教 附 属病 院 ノ階 上 ヨリ撮 影 セ シ モノ ア リト 云 フ

ト﹂ ヲ大 同 郡 ニ派遣 シ情 況 ヲ調 査 セ シメ ツ ツ アリ尚 各 地 ノ情 況 ハ鮮

人 ヲ十 字 架 ニ縛 シ ﹁十 字 架 ノ昧 如 何 ﹂ ト教 人 ヲ凌辱 シ又十 三 、 四歳

婦 ﹁ベ キ ン ス﹂ 等 ハ騒擾 後 ニ於 テ市中 ヲ俳 徊 視察 シ又当 日米 国宣 教

人 布 教者 ヨリ同 人 ニ報 告 シ ツ ツ アリ 又同 人 ハ三 月 九 日章台〓 教 会 堂

ノ女 子 ニ罰金 ヲ科 シ タ リ斯 ノ如 キ不法 ハ世 界 ニ於 テ始 メ テ見 ル処 ナ

ニ対 ス ル迫害 ナリ ト称 シ騒 擾 ニ対 ス ル官 憲 ノ措置 ヲ調 査 スヘ シト ノ

ニ於 テ ﹁騒擾 ニ関 ス ル被 拘 禁 者 ノ無 事 ヲ〓 リ且 目下 全世 界 ノ裁 判 中

説 アリ シカ其 ノ後 三 月 十六 日同 派 所属 米 人 宣 教 師 ﹁ホ ー ルド ク ロフ

ニ在 レ ハ不安 ノ状態 ニ在ル多 ク ノ兄 弟 姉 妹 モ神 ノ権 能 ニ依 リ安 穏 ニ

ス﹂其 ノ他 数名 調 査 委 員 ト ナ リ材 料 ヲ蒐 集 シ ﹁耶蘇 教 圧 迫 論 ﹂ ナ ル

生 活 シ得 ル様 ニセラ レ度 シ﹂ ト祈〓 シ三月 十 六 日 ノ日曜 礼 拝 ニ於 テ

モノ ヲ編 纂 スヘ ク計 画 セリ ト云 フ

﹁ク ン ス﹂ ﹁ア ンダ ーウ ッド﹂ ﹁ク ラ ム﹂ ﹁ス コフイ ルド﹂ ﹁ビ リ ング

敢 テ落 胆 ス ル勿 レ信 仰 ヲ進 メ テ大胆 ナ ルヘ シ、 サ レ ハ安 全 ナ ル礼 拝

︵12 京) 城  駐在 米 国 総 領 事 ﹁ベ ルグ ホ ル ツ﹂ ハ三 月 五 日 ノ騒 擾 ノ際 附

リ吾 等 ハ日本 官 憲 ノ耶 蘇 教 圧迫 ヲ世 界ニ 公 表 セサ ル ヘカ ラ スト称 シ

ヲ為 シ 得ヘ キ機 会 到 来 スヘ シ﹂ ト述ヘ 聴 者 ヲ シ テ ﹁ 神 ノ後 援 アリ屈

ハ ﹁目 下我 教 ノ牧 師 長老 等 ハ獄 中ニ呻 吟 シ居 ル モ神 ノ現 在 ス ルア リ

ス ル コト ナ ク這 般 ノ運 動 ヲ続 行 セ ヨ必 ス成 功 スヘ シト ノ意 味 ヲ含 メ

人 ヲ隠 匿 セ ル事実 ヲ探 知 シ家宅 捜 索 ノ結 果 隠匿 犯 人 十 名 ヲ逮 捕 シ謄

耶 蘇 教附 属 崇 義女 学 校寄 宿 舎 内 ニ騒 擾 犯 人 並 ニ騒 擾関 係 不 穏 出 版 犯

(13 平) 安  南 道 平壌 府 居 住 米 人宣 教 師 ﹁モウリ ー﹂ 同 ﹁モ ヘ ット﹂ 及

其 ノ情 況 ヲ視察 セ ルモノ多 シ

騒 擾 ノ状 況 ヲ視察 シ アリ シカ此 ノ他 騒擾 毎 ニ外 人 ノ自 動 車 ヲ駆 リテ

ト プ レ ス﹂ 社 長 ﹁ ブ イ ・ エス ・マ ック ク ラ ン﹂ モ当 日自 動 車 ヲ駆 リ

近ニ 停 立 シ テ情 況 ヲ視察 シ又朝 鮮 ホ テ ル滞 在中 ノ米国 ﹁サ ク ラ メ ン

シ テ出 頭 シ頻 リ ニ朴 仁 徳 カ事 件 ニ関係 ナ キ コト ヲ弁 疏 シ引取 リ タ ル

務 総 監 部 ニ出 頭 ヲ命 シタ ル処 同校 長 米 人 女 ﹁フラ イ﹂ ハ本 人 ヲ同 行

ル ル監 理派 経 営 京 城 梨花 学 堂 鮮 人女 教 師 朴 仁徳 ニ対 シ三月 十 二 日警

(3) 京 城 ニ於 ケ ル騒擾事 件 ニ付 女学 生 側 ヲ煽 動 セシ首謀 者 ト認 メラ

キ旨 回答 セリ此 ノ事 実 ノ内 容 ハ別 項 ニ記載 ス

令 ニ依 リ検 束 ヲ加ヘ タ ル コト及有 罪 ナ ル コト ヲ申 聞 カ セタ ル事 実 ナ

ス ル際 有 罪 ナ ル コト ヲ申 聞 セタ ル理 由 ニ付 照会 セシ ヲ以 テ行 政執 行

ヘタ ル処 之 ニ対 シ京城 駐 在 英 国総 領 事 ヨリ逮 捕 ノ事由 及 両 名 ヲ釈 放

カ取 調 ノ結 果 関 係 ノ事 実 明瞭

写版 其 ノ他 ノ証拠 物 件 ヲ押 収 シ ﹁モウ リー ﹂ ハ犯人 蔵 匿 罪 ト シテ拘

京 城 駐 在米 国総 領 事 ハ本件 ニ関 シ警 官 カ令 状 ヲ示 サ ス又逮 捕 ノ権 ヲ

ナリ シヲ以 テ検事 ニ送 致 セリ然 ル ニ

留 シ又 ﹁モ ヘ ット ﹂方 庭 内 同 人 居 宅 以外 ノ建物 内 ヨリ 独 立 新聞 其 ノ

附 与 セ ラ レタ ル書 類 又 ハ証拠 ヲ携 帯 セ ス同 人 ヲ逮 捕 セ シ ハ不法 ト認

ム ル ニ付 説 明 ヲ求 ムト ノ意 味 ノ抗 議 的照 会 ヲ為 シ来 リ シ ヲ以 テ右 ハ

ヲ保 管 シ其 ノ出 入 ニ関 シ テ ハ ﹁モ ヘット﹂ ハ全 ク関 係 ナ ク且何 等 関

適 法 ノ処 分 ナ ル旨 回答 セ リ

他 ノ印刷 物 並 ニ謄 写版 ヲ発 見 セ シ モ同建 物 ノ鍵 ハ同 人 使 用 ノ 小使 之

知 セサ ル旨 申立 タ ルヲ以 テ更 ニ犯 人 ヲ 取調 フ ル ニア ラ サ レ ハ確 ナ ル

大正 八年 四月 十 二 日接 受 大 正 八 年 高第 一〇三七〇号 四 月 八 日

証 拠 ナキ ヲ以 テ 一応 釈放 セシ カ同 人 カ 之 ニ干 与 セ ル疑 ハ充 分 ナ リ

二 、騒擾 事件 ニ関 ス ル家 宅 捜 索其 ノ他 ニ関 スル外 国 公 館 ヨリ総 督 府 外 事 課 ニ対 シ発 シタ ル照 会

宅 捜 索 ヲ為 シタ ル ニ対 シ京 城 駐 在 米 国 総領 事 ハ同署 長 カ職 権 ナ ク シ

(1) 三  月 二 日京城鍾 路警 察 署長 カ京 城鍾 路中央 基督 教 青 年 会 館 ノ家

同 

右崇実女学校教師

右崇実学校中学部教師

同RalphOliverReiner

同 右SamueｌAMoffett 北長老派及北監理派 聯 合 経 営崇実学校教師 同AWGillis 同 右RobertMMcmartrie

北長老派宣教師

同VelmaLeeSnook

米国人EleMMowry

ハ適 法 ナ ル職権 ノ行 使 ナ ル旨 回答 セ リ

同 

米国人家宅捜索 ニ関 スル件

(2) 三  月 十 一日慶 尚 南道 釜 山 鎮 ニ於 ケ ル騒擾 ノ際 同 地濠 州 長 老 派 経

同AnnaGittins

及 之 ニ対 スル 回答

営 日進 女 学 校 々長 英 人 女宣 教 師 ﹁ダビ ス﹂及 女 教 師 ﹁ホ ッキ ング ﹂

外国人小学校教師

テ家 宅 捜 索 ヲ為 シタ ル モノ ノ如 ク抗 議 的 照会 ヲ為 シ来 リ シ ヲ以 テ右

ハ同 校 生 徒 ヲ指 揮 セシ事 実 ア リ シ ヲ以 テ釜山 警 察署 ニ於 テ検 束 ヲ加

ラ レタ ル モ該建 物 ハ鮮 人 学僕 其 ノ鍵 ヲ保管 シ居 ルヲ以 テ其 ノ出 入 ニ

同WilｌiamMBaird

北 長 老派 宣 教師

付テ全 ク関 係 ナ ク且自 家 ニ出 入 スル鮮 人等 ノ行為 ニ付 テ モ全 然関 係

緒

別

表

職

独 立新 聞 発 行 及騒 擾 事件 逮 捕 者 氏名 場

所

犯 人

・ギ リ ス

潜 伏 エイ ・ダ ブ リュー 同

同

業

崇実中学校生徒 京城 医学専門学校三年 生 中和海鴨面長、 長老教会助事 崇実中学校生徒

崇実大学校生徒 崇実中学校生徒 崇実中学校教師 崇実大学校生徒

エリ ー ・ エ ム ・ モ ー リ ー

同

崇実大学校 生徒

同

サ ム エ ル ・ エー ・ モ ヘ ット

同

ウ イ リ ヤ ム ・エ ム ・ベ ヤ ー ド

氏

仁燁 鼎 相 能祚 基 福 泰 述 仁 善

名

金 永 淳 李 謙 浩 朴 亨 竜

洪 金 呉 朴 金 李

編者註 三、四はいずれもガリ版。前掲宣教師による ﹁ 朝鮮の状況に関する報告﹂に 対応するものである。日本官憲が如何に神経を鋭がらせていたかを知ることが できる。次の別表は高第 一〇四六二号の続きである。共に旧拓殖局文書。

海 要港 部 司令 官 、各 道 部長 (間島 、浦 潮派 遣 員 )

拓 殖局 長 官 、内 務 次 官 、外 務 次官 、 警 視総 監 、 関東 警 務 総長 、 鎮

総 長 、軍 司令 官 、師 団 長 、関 東 都督 、 憲 兵司 令 官 、内 閣 書記 官 長 、

総 督 、政 務 総 監 、各 部 長官 、 総 務局 長 、 検事 正 、陸 軍 大 臣 、参 謀

発送先

憑ナ キヲ 以 テ 一先 釈放 セリ

セサ ル旨 申立 ツ ル ニ ヨリ鮮 人 犯 人取 調 ノ上 ニアラ サ レ ハ適 確 ナ ル証

今 回 ノ独 立 運動 事 件 ニ関 シ四月 四 日平 壌 ニ於 テ前 記 米国 人 ノ家宅

一、端

捜 索 ヲ為 シタ ル状 況 左 ノ如 シ

前 記 米国 人 等 ハ平 壌 ニ於 ケ ル今 回 ノ運 動 ニ関係 セル疑 ア ルヲ以 テ 平 安 南 道警 務 部 ニ於 テ厳密 内偵 中 ノ処今 回 ﹁モー リ ー﹂ 及 ﹁モ ヘッ ト ﹂ 方 ニ平 壌 ニテ発 行 セ ル独 立 新聞 発 行 者 及官 民 ヲ脅迫 セ シ犯 人等 潜伏 シ居 ル コト ヲ探 知 シタ ルヲ以 テ平 壌 地 方法 院 検事 正 ニ家 宅捜 索

一、 実 行 ノ状 況

及 犯 人逮 捕 方 ヲ請 求 シ四 日午 後 四時 ヲ期 シ之 カ実 行 ニ着 手 セリ

検 事 三 名 ニテ先 ツ ﹁モー リ ー﹂ 及 ﹁モ ヘット﹂ 方 ヲ同 時 ニ着 手 シ 憲 兵 警 察官 四十 名 ヲ必要 ノ箇 所 ニ配 置 シ犯 人 ノ逃 走 ヲ防 キ 又検 事 ニ 数 名 ノ警察 官 ヲ補 助 セシ メ家 宅捜 索 ニ着 手 スル旨 ヲ告 ケ タ ル ニ何 レ モ米 国 総領 事 ノ承 認書 提 示 方 ヲ要 求 セ シ ニ付 検事 ハ相 当法 規 ニ基 キ 行 フ旨 ヲ告 ケ捜 索 ヲ行 ヒ タ ル結 果 前記 ﹁ ギ リ ス﹂ 以 下 六名 方 ニ犯人 ノ潜伏 及右 二戸 捜索 ノ際 犯 人逃 込 ミタ ル形 跡 ア ル ニ ヨリ検事 ハ更 ニ 六戸 ニ就 キ捜 索 為 シ別 表 ノ如 ク犯 人 及証 拠 物件 ヲ発 見 セリ 尚 ﹁モヘ ット﹂ 方 ニ潜伏 セシ独 立新 聞 発行 関 係 ノ首謀 者 タ ル李 輔 植 ハ警 戒 線 ヲ突 破逃 走 セ シ ニ ヨリ直 ニ追 跡 セ シメ タ ル モ未 タ縛 ニ就 カス 一、取 調 ノ状 況 検 事 ハ捜 索処 分終 了 後夜 ニ入 リ ﹁モ ヘット﹂ 及 ﹁モーリ ー﹂ ノ両 名 ヲ呼 出 シ取 調 ノ結 果 ﹁モー リー﹂ ハ犯 人蔵 匿 罪 ト シテ平 壌 監 獄 ニ 拘 留 シ ﹁モ ヘット﹂ ハ自宅 構 内 ノ別 棟 建物 内 ヨリ証 拠 物 件 ヲ発 見 セ

崇義女中学校寄宿舎 同

崇義 女 中 学 校 教師 サ ル モ ン ノ女 中 (女 ) 康 義 女 中 学校 傭 人 (女)

右事件押収 シタル証拠物件

呉 鳳

金 泰 順

勲

所

○襟 平 揖

右同

延禧 農 園 、梨 花 女 宣教 師 、 及 ﹁ビ リ ング ス﹂ ヨリ

右 同 人 ヨリ月五 円

﹁ジ ャアダ イ ン﹂ ヨリ月 五 円

○除 洸 〓

○金 相 徳

○李 秉 周

﹁エビ ソ ン﹂ ヨリ

場

崔 奎 南

ノ

﹁ルーイ ス﹂ ヨリ

﹁ルーイ ス﹂ ヨリ

匿

金 ミリム

○ 全瑪 利 亜

蔵 崇 義 女中 学 校 寄宿 舎 (モ ヘ ット 所有 )

女某 宜 教 師 ヨリ

名 一台

女某 宣 教 師 ヨリ

品

数通

白 子 ク

女貞 信 女 学校 舎 監

版

謄 モ ヘ ット方 邸 内 空屋 (印 刷 ヲ為 シタ ル家屋 )

白 南〓

写

休 校 宣 言 書 同

金 英 順 ○朴 仁 徳

女 ﹁フ ライ﹂ ヨリ

︹マ マ ︺

二台 同

版 一

同

写

独 立 新 聞 (京城 ニテ発 行 ノ モノ) 一

謄

騒 擾 事 件 情報 (定 州 ヨリ、 モ ヘ ット ニ送 付 ノ モノ)

﹁ク ン スト﹂ 貞信 女 学校 ヨリ

某 宜教 師 ヨリ

仁 川 ﹁ベ ルオバ ー マン﹂ ヨリ

女右同人

○魚 允 姫

金 烱 三

○林 忠 実

○李 愛 主

*

︵14 今) 回  ノ騒 擾 事件 ニ関 シ京 城 ニ於 テ検 挙 セ シ鮮 人 学 生 ニ付 調 査 セ シ処 今 日迄 判 明 セ シ宣 教師 ヨリ学 資 ヲ給 セラ レツ ツ ア ル学 生 ハ左記

(15 京︶ 城 府 南 大門 外 所 在耶 蘇 教 六派 聯合 経 営 ニ係 ル ﹁セブ ラ ンス﹂

ノ通 ニシテ就 中 ○印 ヲ附 セ シハ今 回 ノ事 件 ニ干与 シ検挙 セラ レタ ル モノ ナ ル コト偶 然 ニモ判 明 セリ以 テ事 件 ト宣 教師 等 トノ関 係 ノ 一端

病院 外人 職 員 ハ最 近自 動車 ヲ駆 リ テ京 城市 外 高 陽 郡 ノ各 部落 ニ赴 キ

今 回 ノ事 件 ニ干 与 シ答 刑 ニ処 セラ レ ル者ニ 対 シ入院 ヲ勧誘 シ入 院 者

騒擾 鎮 撫 ノ際 ニ於 ケ ル憲 兵 ノ行動 及 負傷 者 ノ有 無等 詳 細 ニ調査 シ又

ニ付答 刑 ヲ受 ケ シ箇 所 ヲ検 シ之 ヲ 写真 ニ撮 ル等頻 リ ニ我宮 憲 ニ不 利

ヲ窺 フ ニ足 ル モノ アリ

大 正 八年 一月 ヨリ ﹁ウ エルチ﹂ ヨリ 一〇円

ナ ル通信 材 料 ヲ蒐 集 シ ツツ ア ル事 実 アリ

記 ○金 漢 永

大正 七 年九 月 ヨリも〓 新 学校 ノ教師 ヨリ、其 前 ﹁ア ン

発 送先

ダ ー ウ ッド﹂ ヨリ 京城 延禧 専 門 学 校 ニテ月 五、 六 円

拓殖 局 長 官 、 内務 次 官 、 外務 次官 、 内 閣書 記 官 長

総 督 、政 務 総 監 、内 務 部長 官 、外 事 課長 、 陸 軍 次宮 、 参謀 次 長 、

○金 元 壁

○河 泰 興

延禧 専 門 学校 ヨリ

公 州 ﹁ウイ リ ヤ ム﹂ ヨリ月 一〇 円

李炳秉

○金 聖 万

タ ル事情 ア リ目 下検 事 局 ニテ取 調 中 ナ ル由 ニ付其 旨 一応 同 大使 ニ回 答 セリ

四月 四 日平 壌ニ 於 テ米 国宣 教師 ﹁モ ヘ ット﹂及 ﹁モーリ ー﹂両 名

三、 平 壌ニ 於 ケ ル米 国 宣 教 師 家宅 捜索 事 件

ノ家 宅 捜索 ヲ行 ヒ出 版 法 及 保安 法 違 反 犯人 六 名 ヲ取 押ヘ 両 名 ハ現 行

犯 ト シ テ引 致 取 調 ノ上 ﹁モヘ ツト﹂ ハ帰宅 ヲ許 シ ﹁モーリ ー﹂ ハ事 実 明確ニ 付拘 留 セリ

四 、京 城 及城 津ニ 於 ケ ル家 宅捜 索 事 件

三月 十 七 日京 城 ニ於 テ ﹁セブ ラ ン ス﹂病 院 ( 院 長 英 国 人)ノ家宅 捜

索 ヲ行 フ右 ハ同 院事 務 員 タ ル朝 鮮 人二 名 カ今 回 ノ事 件ニ 付 重 要 ナ ル

ノ両名 ヲ取 調ヘ タ リ右 ハ同 人 等 カ鮮 人 信徒ニ 対 シ暴 動 ヲ教 唆 セリ ト

三 月二 十二 日城 津ニ 於 テ英 国宣 教 師 ﹁グ レ ー ソ ン﹂ 及 ﹁ローズ﹂

警 務 総 長

編者注 *印箇所に左の如き内容の紙片貼布あり。 別紙 ハ四月七日高第一〇四六二号 ﹁ 騒擾事件ユ対スル外国宣教師ノ言動 ニ就 テ﹂ノ添付漏ニ付及追送候也

五

朝 鮮 騒擾ニ 関 聯 ス ル渉 外事 件 経 過 要 領 *

三月二 十 日忠 清 南 道 江景ニ 於 ケ ル騒 擾 ノ際 河 田 巡査 ノ英国 宣 教 師

ノ嫌疑ニ 基 ク モノナ リ シ カ司 法警 察 官ニ 於 テ ハ検 事 ノ指揮ニ 依 リ事

嫌疑 者 タ ルカ為 ニシテ捜 索 ノ結 果 有 力 ナ ル多 数証 拠 書類 ヲ発 見 セリ

﹁ジ ヨン・ホ ー マス﹂ニ対 ス ル取 扱 方穏 当 ヲ欠 ク モ ノア リ、且 ツ群 衆 カ

件 ヲ送 致 セサ ル コト ニ決 定 ス

一 、江 景ニ 於 ケ ル英 国宣 教 師 殴打 事 件

同 宣教 師 ヲ殴打 ス ルヲ制 止 シ能 ハサ リ シ不都 合 アリ シ為 同巡 査 ハ罰

同 府 ノ調 査ニ 依 レ ハ右 様 ノ事 実 ナ ク重 ネ テ被 害者ニ 就 キ事 実 ヲ質 シ

レ タ ル趣 ヲ以 テ在 京 城米 国 領 事 ヨリ総 督府ニ 理由 ヲ訊 ス所 アリ シ カ

平壌ニ 於 テ米 国 婦 人宣 教 師 カ日本 兵 士 ノ為 銃 ノ台 尻 ヲ以 テ殴打 サ

五 、平 壌ニ 於 ケ ル米 国婦 人 宣 教師 殴 打 事件

俸ニ 処 セラレ引 続 キ検 事 局ニ 於 テ殴 打 行 為者 ト共ニ 取 調 進行 中 ナリ 本件ニ 関 シ在 京 城 英 国総 領 事 代 理 ヨリ ハ総 督 府 外事 課 長ニ 又 東 京 英 国高 使 ヨリ ハ外 務 省ニ 夫 々照 会 ノ次 第 アリ目 下其 ノ善 後措 置ニ 付

ニ 、仏 国 領 事 館雇 鮮 人 通 訳拘 禁 事件

考 慮中 ナ リ

タ ル ニ右 ハ騒擾 ノ際 兵士 カ銃 ヲ以 テ通 行 ヲ阻 止 セ ムト セ シヲ誤 解 セ

ル コト 明瞭 ト ナ リ其 旨 米国 領 事ニ 回答 セリ

三 月ニ 十六 日 京城ニ 於 ケ ル騒 擾 ノ際 仏 国領 事 館 雇鮮 人 通訳 、群 衆 ニ 混 シ捕 縛 セラ レ且 ツ負傷 セ ル趣 ニテ東 京仏 国 大使 ヨリ至急 取 調 ノ

山

上 釈 放 方 依頼 ア リタ ル ニ依 リ総 督府 ニ照 会 セ ル所 本件 ハ稍 々入込 ミ 釜

職

業

氏

名

マガ レ ツ エ ・デ ヰ ス

宣 教

日進女学校 校長

同校学生監 督

師

デ ジ ー ・ホ ツ キ ン イ サベ ラ ・ メ ンヂ エス

師

国

籍

オー スト ラ リ ア

〃

アイ ル ラ ンド

国

籍

場

付

日

〃

〃

釜 山 東

自

三 月十 一日 〃

三 月十 二 日

月

所

宅

行為

処

分

名

罪

起 訴

〃

不

〃

起訴猶予

保安法違反 〃

証 拠湮 滅

日進女学校職員生徒 ノ 示威運動 ヲ引率 ス

示威 運 動 ニ供 用 ス ル為 作 成 セ ラ レタ ル旧韓 国 国 旗 ヲ廃 棄 ス 〃

〃

分

処

〃

名

〃

為

罪 行

第 一審懲役 六ケ月控訴

〃

〃

所

犯 人蔵 匿

〃

〃

〃

〃

場

平壌独立運動主謀者李輔 植外数名 ヲ情ヲ知リ テ蔵匿 シタリ

〃

〃

宅

〃

〃

〃

自

〃

〃

〃

三月四

〃

〃

〃

米国

〃

〃

〃

〃

〃

〃

証憑 ナ シ 不 起 訴

〃

〃

〃

〃

犯 人蔵 匿 出版法違犯

﹁メ ンジ エス﹂ ハ六 十 二歳 ノ老 女 ニシ テ ﹁サ ム アツ グ エー﹂ ハ渡 鮮 日尚 浅 ク共 ニ再 犯 ノ虞 ナ キ ニ因 ル

保 安法 ハ外 国 人 ニ適 用 ナ キ ニ因 ル

壌

教師

職業 ー

学校設立者

平壌独立運動主謀者李謙浩外数名 ヲ蔵匿出版 法違反 ノ幇助行為

〃

〃

〃

犯人蔵匿証拠物件存在 ノ疑 アリ

〃

〃

師

ー

ド

〃

〃

教

ー

〃

証憑ナ シ 検 挙

ー

不

〃

〃

〃

〃

〃

〃

〃

ス

〃

女学校校長

ス

ト

名

リ

ン

教

宣

ト

ナ

カ

ー

ッ

ジ ャン ク スリ ・ サ ム ア ツ グ エー

不起 訴 理由

ー

ヤ

リ

平

コ

イ

ー

ー

起 訴 猶 予 理由

氏 モ

モヘ

ギ ベ パ ラ マッ

チ

ウ イ ユ ル ス ヌ リ ー

ギッ

〓 ーリ ゛

氏 ハ ーバ

名 ブ レ ーア

・

大邱

ー ト

ヘ ン リ ー ・ブ ル エ ン

職 宣

米

業 国 教 師

〃

〃

籍 国

日

時 ︹ママ︺

四 月初 頃 ?

〃

場 自

ソ

職 宣

教

家 宅 捜 索  津 名 ン

所

籍

三 月 七 日 〃 九 日

日

自 礼 拝

場

宅 堂

所

得 ル処 ナ シ

業 国

国

師

英

︹ママ︺

宅?

宣 川 ニ於 テ兵 士 カ午 前 一時頃 米 国 宣 教 師 ノ邸 宅 ヲ捜索 シ婦 人 ノ寝

六 、宣 川 ニ於 ケ ル米 国 宣 教 師 宅捜 索 事 件

城

ー

時

ル ニ付 取 調 ノ結 果右 ハ事 実 無 根 ナ ル コト判 明 セ ル ニ付其 旨 同 領事 ニ

室 ニ闖 入 セ ル趣 ヲ以 テ在 京 城 領事 ヨリ総 督 府 ニ対 シ其 不法 ヲ訊 シタ

回答 セリ 尚 四月 八 日

レ

長 老 派 教 会 堂 

氏 グ

朝 鮮 総 督府 警 務 総 長

紐育

編者註 原本はペン書。*印箇所に ﹁( 拓殖局長官)原総理大臣宛﹂の捺印あり。

六

内 田 外 務 大 臣 

矢 田 総 領 事

行

為

〃

罪

〃

名

︹ママ︺

大邱府内 不穏文書配布 ニ関係 アリ ( 四月八日 保安法違反 家宅捜索得 ル所 ナシ) 出版法 ? 〃

(四 月 八 日 、九 日 家宅 捜 索 得 ル処 ナ シ)

〃

米人宣教師 ノ家宅捜索後 ノ状況

啓聖学校校舎

処

分

証拠 ナシ 不 検 挙

大邱 検 事 正報 舎 司発補 一六三 二号摘記

大邱 署 長 ノ情 報 ニ依 レ ハ其 ノ後 朝鮮 人官 吏 、有 力者 及 商 店 ニ脅迫

処

分

罪

名

的 不 穏 文 書 ヲ投 ス ル コト更 ニナ ク全 ク平 静 ニ帰 セリ右 ハ彼 等 外人宣

為

証拠 ナシ 不 検 挙

( 大 正 八 年 四 月 十九 日着 )

保安法違反

教 師 ノ関 係 又 ハ連 絡 ヲ有 セシ モノ卜推 測 セラ ル

行

姜 鶴 麟等 ノ 三月 十 日 城津 ニ於 ケ ル騒擾 ヲ煽 動 シタ リ

第七八号

米 国 墓 督教 会 聯 合 同 盟会 ノ ﹁ド クト ル ・ギ ユリ ック﹂ 氏 朝鮮 騒擾

事 件 ニ関 シ重要 ナ ル報 道 ニ接 シタ ル ニ付 面 話 シタ シト テ本官 ニ面 会

シタ ル ニ氏 ノ 云 フ処 ハ最 近朝 鮮 ヨリ帰 リ目 下 滞 紐 中 ナ ル ﹁セク レタ

ム スト ロング﹂ ガ親 シ ク齎 シタ ル報 道 ニ依 レ ハ今 回 ノ朝 鮮 事件 ニ関

リ ー ・カナ ダ ス ・プ レ スビ タ リ ヤ ン ・ミ ッシ ョ ン ・ボ ー ド ﹂﹁ア ー

ニ発 表 シ日本 ノ対 朝鮮 武 断 政 策 ヲ痛 撃 シ大 ニ米 国 ノ与 論 ヲ喚 起 セ ン

ノ方 針最 モ苛酷 ヲ極 メ人 道 及 文 明 ノ立 場 ヨリ殆 ント黙 視 シ難 キ モ ノ

シ テ ハ日本 政 府 ニ二派 ア リ文治 派 ハ遂 ニ武断 派 ニ圧 セラ レ騒擾 鎮 圧

方 防遏 ノ 方法 ヲ講 ス ル必要 ア リ右様 ノ次 第 ニ付申 ス迄 モ無 キ コト乍

対 日反感 ヲ激 成 ス ル コト益 々甚 シキ モノ ア ル ヘキ ガ故 夫 レ丈 ケ ハ百

フ ル時 ハ宗 教 ノ勢 力尚 頗 ル強 大 ナ ル米 国 ニアリ テ殊 ニ目下 ノ時期 ニ

ル ・カウ ンシ ル﹂ ニ於 テ然 ニ本件 ヲ新 聞 ニ発表 シ米 国 人 ノ感情 ニ訴

ラ帝 国 政 府 ニ於 テ本 件 ニ慎 重 ナ ル熟 慮 ヲ加 ヘラ レ朝 鮮 ニ於 テ モ宣 教

ア リ ﹁アー ム スト ロ ング ﹂ ハ帰 来荐 リ ニ其有 ス ル 一切 ノ材 料 ヲ新 聞

ト主 張 シ居 ルモ聯 合同 盟 会 中 比較 的 日本 ニ好 情 ヲ有 ス ル モノ等 ヨリ

日 本官 初 メ在 当市 代 表 的 日 本人 約 十 名 及 目 下当 市 滞 在 ノ尾 崎 、望 月

、 コト切 要 ト信 ス ﹁フ ェデ ラ ル ・カウ ン シル﹂ ニ於 テ ハ尚 来 ル土 曜

氏 等 ヲ午 餐 ニ招 キ朝 鮮 事 件 ニ関 シ ﹁フリ ー ・デ ィ スカ ッショ ン﹂ ヲ

師 及基 督 教 徒 ニ対 スル取扱 振 ニ付 テ此上 一層 慎 重 ナ ル態 度 ヲ執 ラ ル

タ ル モ ﹁ギ ユーリ ック﹂ ハ平 生 日本 ノ為 メ ニ好 意 ヲ有 スル ニ似 合 ハ

次 第 ナ リ トノ事 ニ付 テ ハ過般 来 御 来電 ノ趣 旨 ニ依 リ弁 明 スル処 アリ

為 サ ント テ招 待 ヲナ シ来 レ リ又 ﹁ア ー ム スト ロ ング ﹂ ハ種 々ノ書 類

ヲ 改 メ サ ル ヲ見 タ ル上 ニテ如 何 様 ト モ為 スヘ シト テ是 ヲ差控ヘ 居 ル

ズ ﹁ア ー ム スト ロング﹂ ノ所 言 ヲ過 信 ス ル傾 向 ア リ且 曰 ク ﹁ア ー ム

ハ総 テ朝鮮ニ 残 シ来 レリト云 フ本電 在 米 大 使在 仏 大 使 在 桑港 総 領事

ヲ持 チ来 ラ ント欲 シタ ル モ出 国 ノ際 検 閲 ノ結 果 逮 捕 ヲ恐 レ是等書 類

是 ヲ慰 諭 シ今 少 シ ク形 勢 ヲ観 望 シタ ル後 愈 々日本 ニ於 テ其苛 酷 政 策

スト ロング﹂ ガ日 本 ニ於 テ原 首 相 ニ面 会 シ備 ニ朝 鮮 ニ於 ケ ル武 断 政

矢 田 総 領 事

在 紐育

ヘ特電 セリ

七

服 セ シ ム ル道 ニ非 ルノ ミ ナ ラ ス信 ヲ世 界 ニ失 ス ル所 以 ナ ルヲ痛 論 シ

第 六〇 号

臣

タ ル ニ付 本官 ハ是 ニ対 シ故 伊 藤 統 監 以来 ノ政 策 ヲ縷 陳 シ相 当 ノ弁 明

総 理 大 臣 ヨリ 左 ノ通

大

ヲ ナ シ タ ル モ ﹁ギ ューリ ック﹂ ハ説 明 ハ余 リ効力 ア ル モノ ニ非 ス要

貴 電 第 七 八 号 ニ関 シ基 督教 聯 合 会 ハ ﹁ア ー ム スト ロ ング﹂ ノ使命

田

ハ武 断 的 方針 ノ改 善 ノ外何 物 モ無 シト 云ヘ リ氏 ハ更 ニ語 ヲ更 メ テ

ニ関 シ高 峰 、 瀬 古等 在 貴 地邦 人有 志 ニ相談 ニ及 ヒ タ ル趣 ニテ右 有 志

内

府 ノ措置 及其 ノ野蛮 極 ル鎮 圧 振 ニ関 シ陳 述 ス ル処 ア リ タ ル ニ首 相 ハ 斯 ル事 ニ付 テ知 ル処 ナ シト テ直 ニ其 取 訓 ヲ命 スヘ キ旨 答 ヘラ レタ リ

ヲ禁遏 シ日 本語 ノ教 育 ヲ強制 ス ル コト朝鮮 人 ニ封建 時 代 ノ拷 問 ヲ加

ト ﹁ギ ユーリ ック﹂ ハ又 朝鮮 ニ於 テ普 通教 育 ニ日本 カ朝 鮮 語 ノ学 習

フ ル コト通 信 検 閲 ノ苛 酷 ニ失 ス ル コト及 一般 朝 鮮 人 ノ自 由 検 束 ノ不

﹁フ ェデ ラ ル ・カ ウ ンシ ル﹂ 及在 朝 鮮 宣教 師 ハ 一斉 ニ此 際 ニ於 ケ ル

当 ニ甚 シキ コト等 ヲ列 挙 シ斯 ノ如 キ武 断 的 方法 ハ決 シテ朝 鮮 人 ヲ帰

朝 鮮 ノ独 立 ニ対 シテ ハ反 対 ナ ル モ唯 日 本 ノ処置 振 ニ就 テ不 平 ヲ抱 ク

八 名 ヨリ総 理 大 臣宛 直 接 電 報 アリ タ ル処 今 回 ノ騒擾 事 件 ニ対 シ憲 兵

宛

モ ノナ リ ト明 言 セリ以 上 ハ本 官会 見 談 ノ要 領 ナ ル ガ答 モ ﹁フ ェデ ラ

キ モ ﹁ア﹂ 氏 ノ所 持 ス ル材 料 カ実 情 ニ照 シ果 シテ公 正 無 私 ノ観 察 ニ

警 察 ノ執 リ タ ル鎮 圧 方法 ニ ハ遺 憾 ナ カラ論 議 スヘ キ点 ナ キ ヲ保 シ難

シ真 ノ目 的 ヲ達 シ カ タカ ラ ント ノ故 ヲ以 テ右 宗教 団 体 ハア ー ム スト

好 マシ カラ サ ル記 事 ︵不 明) ノ際 ト テ斯 ク テ ハ徒 ニ誤 解 ノ ミヲ惹 起

ニ於 テ (不明 ) ノ排 日 運動 ノ行 ハレ之 ナ ク ト モ新 聞 紙 上 日 本 ニ関 シ

ロ ング ヲ説 得 シ新 聞 掲 載 ヲ 一時 中 止 セシ メ 一方当 地在 留 重 立 タ ル日

基 ツ ク モノ ナ リ ヤ明 カ ナ ラ サ ルノ ミ ナ ラ ス仮 リ ニ然 リト ス ル モ此 際 之 ヲ公表 ス ル ハ徒 ニ人 心 ヲ刺 激 シ対 日悪 感 ヲ煽 ル ニ止 マリ ﹁ア﹂ 氏

本 人 ニ対 シ何 ト カ適 当 ノ方 法 ナ キ ヤト相 談 ヲ申込 ミ タ リ

ス又 本 件 ニ関 スル帝 国 政府 朝 鮮 総督 府 文 官 側 ノ施 設 ニ不 服 ヲ唱 フ ル

彼 等 希望 ノ要 点 ハ彼 等 ハ朝 鮮 ノ独 立運 動 ニ毫 モ同 情 ス ル モノ ニ非

自 身 ノ目 的 ト ス ル所 ニ モ悖 ル ノ結 果 ヲ招 クノ虞 アリ特 ニ朝 鮮 統 治 改

法 ニ付 目 下折 角 考 慮 中 ナ ル折 柄 外国 新 聞 等 ニ於 テ余 リ騒 キ立 テ ラ ル

ル モノ ア ルヲ遺 憾 ト スト 云 フ ニアリ

訳 ニ ハ非 ス唯 警 察 及 ヒ軍隊 方 面 カ朝 鮮 人 ニ対 ス ル取 扱 方 苛酷 ニ過 ク

善 ニ関 シテ ハ予 テ ヨリ原 首 相 ニ於 テ深 ク思 ヲ致 ス所 ア リ右実 現 ノ方

、時 ハ徒 ラ ニ事 ヲ困難 ナ ラ シ ム ルノ ミ ナ ル ニ付 貴 官 ハ高 峰 等 ノ尽 力

戸 孝

︹マ マ ︺

之

三井 物 産支 店 長

右 先 方 ノ申 条 ア リ ノ マ 、御 参 考 マデ ニ電 報仕 リ候

紐 育 在 留 日 本 人有 志

瀬

雄

吉 

五

男

譲

日本 銀 行 浜 岡

幸

雄

峰

生 糸 合 名 会 社  新 井 領 一 郎 

住友銀行 今 村

貞

高

正 金 銀 行 支 店 長  一 宮 鈴 太 郎 

台湾銀行 武 藤

一

彦 

郵 船 会 社  亀 井

資料六、七 はとも に毛筆。六は頭初 に ﹁ 参考﹂とあり、七は大臣、次官のサ

八

インと︽総理閲 了︾、︽写総理ヘ︾、︽総理大臣 ハ面会 セシコ卜ナシ︾ の書込がある。 本書三四四頁の叙述 に対応する資料 である。旧拓殖局文書。

編者注

助

ニ対 シ首 相 ノ誠 意 ヲ伝ヘ ラ ル 、ト共 ニ同 氏 等 ニ於 テ基 督 教聯 合 会 員 等 ニ叙 上 ノ趣 旨 ヲ可然 懇 説 シ事 ノ影 響 ス ル所極 メ テ重 大 ナ ル モノ ア ル ニ顧 ミ右 等 米 人 側 ヲ シ テ慎 重 ナ ル態 度 ヲ持 続 セシ ム ル様 引 続 キ配 慮 セ シ ム コト首 相 ニ於 テ モ希望 ス ル所 ナ ル旨 ヲ併 セ伝 ヘラ レタ シ 尚 前 記 貴 電 第 七 八 号中 ﹁ア ー ム スト ロング﹂ 総 理 大臣 ニ面 会 云 々

紐育発

大 正 八 年 五月 七 日発 電

ト ア ル モ総 理 大 臣 ハ同 人 ニ面会 セラ レタ ル コト ナ シ

総 理大 臣 宛 電 文 

加 奈 陀 プ レ スビ テ リ ア ン教会 幹 事 アー ム スト ロング ナ ル者 京城 在 留 米 人 一般 ノ委嘱 ヲ受 ケ 三 月十 七 日京城 ヲ出 発 シ今 回 ノ朝 鮮 独 立 ニ 際 シ警 察 及 ヒ軍隊 ノ手 ニ ヨリ朝 鮮 人 民 カ被 レル苛 酷 ノ取 扱 ア リタ リ ト テ之 ニ関 ス ル材 料 ヲ携 帯 シ当 地 ニ来 リ米 国 三 十 一ケ ノ宗 教 団 ニテ 組 織 セ ル亜 米 利 加基 督 教 会 聯合 会 議 東洋 関 係 委 員 ニ訴 フ ル所 アリ 同 人 ハ本 邦 経由 ノ際 閣 下ヘ モ陳 情 ス ル所 ア リ シ趣 初 メ同 人 ハ当国 其 他 ニ於 テ広 ク新 聞紙 上 ニ於 テ該 書 類 ヲ掲載 シ輿 論 ニ訴ヘ 苛 酷 手段 ノ廃 止 ヲ期 待 セ ント ノ考ヘ ノ由 ナ リ シ カ目 下当 国

加 藤 Ｋ様 一〇 三

交換 教員 機 関 イ リ ノイ 州

一九 一九年 六月 二 日

日本 に よ る軍 国主 義 的 統 制 も、 一般大 衆 の意 見 を 抑 制 し、 そ れ か

み であ りま す 。

ら 遠 く離 れ るな ら ば 、他 国 の場合 のそ れ と何 等 変 ると ころ がな い こ と は 明白 で あり ま す 。

心 の広 い 一般 の日 本人 が、 も し現 在何 が行 わ れ つ つあ る かを看 取

し た な らば 、 在 朝鮮 のア メ リカ人 な ら び に英 国 人 同 様 、恐 怖 にうち

シカゴ

親 愛 な る加 藤 様

ひし が れ、 我 が身 を責 め ると 思 う のです 。

私 は、 ト ムキ ンス博 士 に手 紙 を 差 し上 げ てあ り 、近 く お 目 に か か っ

も な おさず 、 日本 の 一般大 衆 が情 報 を得 る き っか け にも な る の では

メ リ カに お け る公 開 キ ャ ンペ ー ン以外 には な いと いう こと は、 と り

れま す が、 無 制 限 な テ ロ行 為 の続 行 から朝 鮮 を救 う 唯 一の道 は 、 ア

朝 鮮 に おけ る外 国 人居 住 者 の間 には 、全 般 的 な意 見 の 一致 が見 ら

二 十 七 日付 の御 手紙 拝 受 致 し ま し た。 私 も朝 鮮 友 愛連 盟 設 立 の件

た上 、 こ の件 に就 いて お話 を し た いと思 っ てお りま す 。 ア ジ ア関 係

な いでし よ う か。 続 々と到 着 し つ つあ る資 料 の 一例 とし て、 リ テラ

に就 き ま し ては 、 大変 関 心 を持 って い ると ころ であ り ま す。 既 に、

り ます 。旅 行 者 や、宣 教 師 によ って 、数 多 く の資料 が直 接朝 鮮 よ り

委 員 会 は 、 こ のと ころ朝 鮮 にお け る政 情 を つ ぶさ に研 究 し て来 て お

います 。

と ころ で、貴 方 に対 す るお願 いな のです が、 日 本 人学 生 を連 絡 機

リ ー ・ダ イ ジ ェスト五 月 三 十 一日 付資 料 の三 五頁 に言 及 し た いと 思

関 と し て用 い、 日本 軍 国 主義 の蛮 行 を明 示 し、 阻 止 す る こと が でき

も たら さ れ 、現 在 我 々 の手 中 にあ り ま す 。我 々は 、 日本 人警 察 、官

た こと を 知 って いま す 。 この こと は いう ま で もな く 、目 下 の政 情 に

憲 、な ら び に兵 士 の言 語道 断 な 野 蛮 行為 が、 実 に数 多 く 行 わ れ て来

は あ りま せ ん。 し かし な が ら、 私 の印 象 を言 わし て も らう な ら ば 、

関 し て の当 局 の如 何 な る発表 を も っ てし て も、 正 当 化出 来 る も の で

日本 に対 す る真 の友 好 的 態度 を米 国内 で進 展 さ せ て行く 唯 一の可

な いも の でし よ う か 。

能 性 は、 こ の犯 罪 を 犯 し た日本 人指 導者 が、 そ の恥 ず べ き行 為 と蛮

心広 く 且 つ自由 の民 であ る 日本 人 が、 朝 鮮 に起 こり つ つあ る実 情 実 態 に っい て、 アメ リ カ人 よ り も知 ら され て いな い点 が あ ると 恩 う の

日 本人 の皆 様 が団 結 し て軍 国主 義 的統 制 を支 持 す るな らば 、 日本

つあ る のだ と いう 点 を、 素 直 に認 める か ど う か に か か って おり ま す。

に対 す る ア メ リ カ人 の意 見 は、 丁度 且 てド イ ツ が責 めら れ た時 と同

行 によ って自繩 自 縛 に な る、即 ち、自 ら 日本 の政 治 的 生命 を 失 いつ

の意 志 であ る 独 立 への期 待 に同 情 す る内 容 のも のは あ り ま せ ん。 秩

様 、 貴国 全 体 を非 難 す る方 向 に傾 く であ り ま し よう 。

で す。 こ こ我 々 の事 務 室 には、 何 が起 こ った か を詳 細 に記 載 し た 幾

序 維持 の命 令 の下 に、 助 け手 のな い無 防 備 な 人 々に下 さ れ た当 局 の

百頁 にも およ ぶ 手紙 や、 文書 の数 々があ り ま す。 た だ し、 朝 鮮 人 民

蛮 行、 虐 待 お よ び 不道 徳 的行 為 に対 す る深 い怒 りが 記 さ れ て い る の

個 人的 な意 見 です が、 ド イ ツ国 民 は起 った事 件 の数 々を評 価 す る

軍 国主 義 的 統 制 は 、 ド イ ツ 一般国 民 を無知 蒙 昧 にと ど め た の で、

な ど と いう こと は でき な い も のと思 いま す 。

非 行 を 敢 行 し た こと は 世界 中 に知 れ渡 っ て いな がら 、 当 のド イ ツ国 民 には 全 く知 ら され て いな か った のです 。 朝 鮮 にお け る 日本 の軍国 主 義 は 、寄 る ぺな い幾 千 と いう朝 鮮 人 民 を十 字 架 に く く り っけ 、棒 で背 中 の皮 がむ け るま で、 む ち打 った こ と に示 さ れ て お り、 敵意 と憎 悪 と軽 蔑 を引 き お こす 以 外 の何 も ので

責 任 あ る指 導 者 が 、 一般 大 衆 の意 見 に よ って これら を 止 め さ せ る

もな か つた ので あり ま す。

こと が 、 西側 世 界 諸 国 の日本 に対 す る態 度 を 変 え さ せ る効 果 的 な方 法 では な いで し よう か。 私 個 人 と し て は、 日 本 の国 民 全 体 が若 し 実 情 を知 った な ら 、決 し

の国 民 は知 ら な い の であ り 、 この点 が問 題 な のです 。

て こ の様 な方 法 を取 ら な か った であ ろう と 信 じ ます 。 し か し 、 日本

これ ら の ステ ー ト メ ント が出 さ れ る時 、 き ま って 日本 の指 導 者 に よ って、 これ が虚 偽 だと レツ テ ルを は ら れ る こと も 一因 です 。 し か し我 々 の手中 に あ る証 拠 は 、全 く も って争 う 余 地 のな いも のです 。 真 実 の認識 に根 ざ し た いとす る日本 国 民 を 、 こ の件 に就 いて真 の

編者注 原本は英文、タイプ版。グリックは ﹁ 朝鮮の状況に関する報告﹂をなした米

九

田

康

米

哉

殿

特 命 全 権大 使 子 爵 

在

石 井 菊 次 郎

国キリスト教協議会書記である。K加藤がなにものかはいまのところわからな い。旧拓殖局文書、訳責編者。

機密 第 三 四号

内

大 正 八年 六月 弐 日

＊

外 務 大 臣 子爵 

朝 鮮 問 題 ニ関 ス ル ﹁ギ ウ リ ック﹂ 博 士 ノ談 話 報 告 ノ件

五月 冊 日 ﹁ギ ウ リ ック﹂ 博 士 本 使 ヲ来 訪 シ過般 ノ朝 鮮 暴動 事 件 ニ

﹁ギ ウ リ ック﹂ 博 士 談 話 要 領

関 シ大 要 別紙 記 述 ノ如 キ談 話 ヲ為 シタ ル ニ付御 参 考 ノ為 右報 告 申進 候也

朝 鮮 問題 ニ関 シ目 下 世上 ニ各 種 ノ報 道 伝 ハリ米 国 ノ民 論 モ漸 次該

我 教 会 ニ対 シ過 去 一ケ 月半 ノ間 達 シタ ル在 朝 鮮、 英 、 米 ノ宣 教 師

問 題 ニ注意 ヲ惹 ク ニ至 レリ

紐 育 ニ於 ケ ル主 ナ ル在 留 日本 人 即 チ矢 内 原領 衷 ヲ初 メ 一ノ宮 正金 銀

益 々世 論 ヲ激昂 スル ノ結 果来 サ ル事 ヲ虞 レ我 カ教会 ハ去 ル四月 下 旬

其 他在 留 者 ノ報 道 ハ夥 シキ数 ニ上 リ之 ヲ 一々世 上 ニ伝 播 ス ルト キ、 敬具

知 識 に導 いて行 く 為 に、加 藤 様 の御協 力 を お願 い出 来 な いも ので し よう か。

シ ド ニー ・エ ル ・グ リ ック

行 支 店 長 、瀬 古 三井 支 店 長 、高 峰 博 士 等 及偶 々紐育 滞 在 中 ノ尾 崎 、

本件 ニ関 ス ル原総 理 ノ意 見 ヲ伺 ヒ度 シト希 望 シ置 キタ ル処 其 ノ後 三

著 ナ ル事 実 ヲ列挙 シ彼 等 ノ意 見 ヲ叩 キ併 セテ矢 田総 領事 ニ対 シ テ ハ

望 月 、 田川 三 代議 士 ヲ モ招請 シ彼 等 ニ向 ツ テ忌 揮 ナ ク右 等 報 告 ノ顕

現 在 ノ態 度 ハ右 ニテ 御 承知 ア リ度 シ (終 )

的 交渉 ヲ モ断 念 セ シ メタ ル位 ナ レ ハ在 日本 及 朝 鮮 ニ於 ケ ル米 国官 民

大 使 ハ 一切我 カ宣教 師 ノ該 問 題 ニ関 スル運 動 ヲ制 止 ス ルノ余 リ右 私

氏 外 著名 ノ士 ト私 的交 渉 ヲ為 サ ント スル コト ア リ シ カ ﹁モー リ ス﹂

三

大 日本 平 和 協 会 に よ る調 査報 告

幣

原

次

官

編者注 *印箇所に次のような書込みあり。芳沢謙吉殿 ﹁ 広田秘書官ヲ通シ以前ノ関 係上総理大臣ニモ写送付方可然六月二十五日送付候也﹂ 旧拓殖局文書。

週間 ヲ経 テ同 総 領事 ヨリ原 総 理 ノ意 見 ナ ル モ ノ 、内 示 ヲ得 タ ル カ右 意 見 ハ何 分 ニモ余 リ ニ概 括 的 ニ シテ我 等 ノ手許 ニア ル的確 ナ ル報 道

其 後 同 種 類 ノ報告 ハ陸 続 到達 シ我 教 会 ニ於 テ モ無 限 ニ之 ヲ握 リ潰

ヲ否 認 スル ニ至 ラ サ ル モノ ナリ シヲ遺 憾 ト ス

シ置 ク コト モ相 成 ラ スサ リ トテ今 之 ヲ発 表 セ ハ前 述 ノ如 キ憂 フヘ キ

キ左 ノ件 々御 承 知置 キア リ度 シ

結 果 ヲ来 サ ム事 ヲ虞 レ殆 ント去就 ニ迷 フ場 合 ニ在 リ、 右 等報 告 ニ就

電 送 第 四六三 一号暗

一

(二) 右  等私 信 ハ之 レ之 レノ点 ハ復 聞 キ ニ シテ其 正否 ヲ断 言 ス ル限 リ

大 正 八年 五 月 十九 日午 後 八時 三十 分発

︵一) 右  等 私 信 ハ主 ト シテ寧 ロ日本 ニ友 好 的 ニシテ朝 鮮 独 立 ハ此際 ニ ︹ママ︺︹一字不明︺ 於 テ モ無暴 ノ□ ナ リト為 ス モノ ヨリ 来 リ シ コト

ニ非 ス又之 レ之 レ ノ点 ハ誰 カ ノ目 撃実 見 セ ルト コロ ニシ テ其 ノ正 確 ハ疑 フノ余 地 ナ シト各報 道 ノ由 来 ヲ区別 シテ懇 切 丁寧 ニ記 述 シ在 ル

第 七 五号

朝 鮮 総 督 府 山県 政 務 総 監 宛

米 国 フレ ンド協 会 派 遣 員 ニシテ大 日 本平 和 協 会 理 事 タ ルギ ルバ ー

カ故 ニ吾 人 ヲ シテ之 レ ヲ疑 フ コホ ヲ得 サ ラ シ ム ル カ如 キ性 貿 ノ モノ

(三) 在  朝鮮 米 国 人 ハ前述 ノ如 ク朝 鮮 独 立 ヲ補 助 ス ルカ如 キ意 向 無 キ

ハ日 本側 ト外 国 宣教 師 側 ト ノ間 ニ意 思 疎 通 ヲ欠 キ宣 教師 側 ニモ誤 解

ト ・ボ ウ ル ス (GilbertB )o 十w九 l日 e来 s訪 朝 鮮 騒擾 事 件 ニ関 シテ

ナリ

ハ之 等 ノ輩 ヨリ来 レル報 道 ヲ概 括 的 ニ無 限 又 ハ誇 大 ナ リ ト シ テ排 斥

ノ ミ ナラ ス朝 鮮 人 ハ今 日 ニ於 テ独 立 ノ資 格 無 キ モノト信 スル輩 ナ レ

ア ル様 見受 ケ ラ ル 、 ニ付 テ ハ自 分 ハ今 回渡 鮮 ノ上 親 ク日米 両 方面 ノ ︹ 三字不明︺ 友 人 ト モ懇 談 シ□ □ □ ノ如 キ誤 解 ヲ除 キ相 互 ノ調 和 ヲ計 ル目 的 ヲ以

シ去 ラ ムト ス ル ハ日本 ノ為 メ ニ不 得 策 ナ リ、 日本 政府 ハ寧 ロ事 実 ヲ

ン ハ米 国 国 論 ハ勿 論 吾 人 モ衷 心 ヨリ日 本 ノ断定 ヲ信 ス ル コト ヲ エス

打 チ明 ケ テ 之 等報 道 ノ無 根 又 ハ誇 大 ナ ル所 以 ヲ説 明 立 テ ラ ル 、 ニ非

就 テ ハ同 氏 ヨリ依 頼 アリ タ ル ニ因 ル次 第 ニアラ サ ル モ同氏 ハ多 年

テ明 二十 日当 地 出 発 渡 鮮 ス ル旨 申出 タ リ

過 般 在 朝 鮮 米 国宣 教 師 ノ代 表者 東 京 ニ赴 キ親 シク 日本 宣 教師 海 老 名

鮮 人 ノ短 所 、弱 点 ヲ指 摘 シ宣 教 師 ハ鮮 人 ノ美 点 ヲ賞 揚 シ テ弱 点 ヲ看

︹マ マ︺

本 邦 ニ於 テ平 和 事業 ニ尽瘁 シ内 外 ノ信 用 ヲ有 ス ル人 物 ニモ有 之 来 ル

過 スノ傾 向 アリ、 鮮 人 ノ言 フ所 ヲ察 ス ル ニ我 等 従来 ノ措 置 ニ於 テ大

一、併 合 ノ利 益 カ相 互 的 ナ ル事 ヲ充 分 ニ了 解 シ若 ク ハ鮮 人 ヲ シテ其

今 此等 ノ意 見 ヲ比 較 綜 合 シテ 騒擾 ノ原 因 ヲ探 究 ス ル ニ

リ モ ヨリ以 上 ノ悪 感 ヲ抱 ク ニ至 レ ル モノ ナ シト セ ス

イ ニ覚 醒 ス ヘキ モノ ア ルト同 時 ニ彼 等 ハ其 ノ実 際 ニ受 ケ居 ル損害 ヨ

同 氏 ノ努 力 ニ対 シ直 接 、 間 接 ニ相 当 ノ便 宣 ヲ与ヘ ラ レ其 ノ平 和 的 目 的 ヲ達 ス ル様 御 配 慮 願 タ シ

二

五月 二十 日 ヨリ六月 十 一日迄 前 後 往 復 三 週間

果 武 断 的政 治 ノ援 助 ヲ カ ラ サ ル ヲ得 サ ルカ如 キ感 ヲ 一般 ニ与ヘ タ ル

習 慣 等 ヲ蹂躪 ス ルカ如 キ感 ヲ与ヘ 十数 年 間 ニ其 ノ成 果 ヲ期 待 セ シ結

ノ意 ヲ徹 底 セ シ ム ル コト能 ハス徒 ニ功 ヲ急 キ タ ル為 、歴 史 、 言 語、

踏 査 日程

釜 山 、 大邱 、 京 城 、開 城 、平 壌 、 盤 石 、砂 川 、 宣 川 、

鮮 人 騒擾 地踏 査 梗 概 報告

歴訪各地

事。

二、 日常 鮮 人 ト直接 交 渉 ス ル下 級官 ノ人選 其 当 ヲ得 サ ル事

定 州 、郭 山 会 見 シテ意 見 ヲ徴 セ シ人 々

四、 鮮 人 ニ対 スル差 別 的待 遇

人

三 、 鮮 人 留学 生 ニ対 ス ル内 地 人 ノ不注 意

地

一、内

人

師

七、 併 合 ノ為 一時 鎮 圧 サ レ ント セ シ対 日歴 史 的 反感 カ近 代 思想 ニ依

六 、 言 論 集会 ノ拘 束 不平 不 満 ヲ訴 フ ヘキ機 関 ノ欠 如 シタ ル事

五、 朝 鮮 民族 性 ニ対 ス ル深 キ研 究 ナキ 所 ヨリ生 ス ル誤 解

二、内 地人 基督 教者

教

三 、諸 官 吏 (総督 府 、裁 判 所 、道 庁 、憲 兵隊 、警 察 署等 ヲ含 ム) 四 、宣 五 、鮮

リ テ新 ニ意識 サ レ タ ル事

八、 国 家 思 想 ノ発 生 、 主 ト シテ不 平 不 満 ヨリ出 立 シテ歴 史 ノ探 究 ニ

以 上 ハ各 地歴 訪 毎 ニ採 リ シ大 体 ノ方針 ニシテ或 ハ同 一種 類 ノ人 々 ト数 回面会 ヲ重 ネ タ ル コト ア リ、鮮 人 ト ノ直接 談 話 ハ言 語 不 通 ノ為

入 リ 近代 思 想 ニ接 触 ス ル所 ヨリ シテ誘 起 サ レタ ル モノ

ラ レサ ル モ ノア リ、 我 等 一行 カ各 地 ニ於 テ数 十 ノ鮮 人男 女 ト胸 襟 ヲ

ハ冒 険 的 ノ事 ニ シテ其 為後 日 一身 上 ニ如 何 ナ ル面 倒 ヲ惹 起 ス ルカ測

内 地 人 ノ為 ニ其 ノ地位 カ蚕 食 サ レテ前 途 望 ミナ ク ナ リタ ルカ如 キ感

望 ヲ断 絶 セ シ メ殊 ニ青 年 ハ官 吏 タ ルヲ以 テ無 上 ノ栄 ト考ヘ 来 リ シ ニ

一、知 識 階 級 ノ失望 、 差 別 的 教育 ノ結 果鮮 人 ヲ シ テ将来 ニ対 ス ル希

鮮 人 悪感 情 醸 成 ノ例

実 際 不 可能 ナ ル ハ勿 論 ニシテ、 ヨシ直接 、 語 ヲ交 ル便 宜 ア ルト スル

開 キ テ語 ル事 ヲ得 タ ル ハ全 ク宣 教 師 ノ保 証 斡 旋 ニ由 ル モノ也 、 騒擾

ヲ抱 ク ニ至 リ シ事

モ到 底 彼 等 ノ心底 ヲ窺 フ事 ハ頗 ル困 難 ナ ルノ ミ ナラ ス鮮 人 ニト リ テ

ニ対 スル管 見 ノ相 違 ノ甚 シ キ事 各 人 各様 ナ リ、 在 留 内 地人 ノ多 ク ハ

ハ、 煽動 ノ有 力 ナ ル地位 ヲ占 ム ルカ如 シト雖 モ基 督 教徒 ト シテ之 ニ

督 教 ニ関 係 ア ルカ如 ク見 ユル ハ皮 相 ノ見 解 ニ シテ之 ヲ結 果 ヨリ見 レ

参 加 セ シ ニア ラ ス シテ鮮 人 ト シテ参 加 シ タ ル モノ ト見 ルヲ以 ツテ肯

二 、農民 ノ不 安 、 一般 農民 ハ近来 米 価 暴 騰 ト之 ニ伴 フ土 地価 格 ノ向

ハ内 地 人 ノ為 ニ蚕 食 サ ル ヘキ素 地 ヲ作 ル モ ノナ リト ノ感 ヲ抱 ク ニ至

上 ノ為 ニ生 活 潤 沢 ニナ り来 レ ルカ コレ モ此処 数 ケ年 ノ事 ニ シテ後 ニ

核 ヲ得 タ ル モノト 云 ワ ント欲 ス

一、 大 都会 ニ於 テ ハ騒擾 前 卜異 ル コト ナ ク集会 シ居 レリ、 只 四 割 乃

騒擾 地 ニ於 ケ ル基 督 教 徒 集会 ノ状 況

ラ シ メ シ事 、然 モ毎 日 ( 或 時 期 ) ニ於 テ幾 百 人 ノ鮮 人 カ 一団 卜 ナ リ テ満 洲 地 方 ニ移 転 シ去 ル光 景 ヲ目撃 シテ更 ニ此感 ヲ深 ク ス ル モノ ア ルカ如 シ

策 ニ因 ル所 大 ナ リ ト雖 モ又武 断 政 治 ノ弊 、諸 規 則 、登 記 法 等 ノ繁雑

ル ニ教 育 制度 並 ニ官 吏 任 用制 度 ノ欠陥 、東 洋 拓殖 会 社 ノ不 自 然 的政

依 ル モ宣 教 師 ノ語 ル処 ニ依 レ ハ 一旦官 憲 ノ許 可 ヲ得 テ集会 ス ル モ宣

キ観 ア リ、 此 ノ 一ツ ニ ハ教 会 堂 破 壊 又 ハ燃 焼 サ レテ集 会 シ得 サ ル ニ

二、 地 方 ノ諸教 会 ニ至 リテ ハ騒 擾 後殆 ント集 会 ノ自 由 ヲ得 サ ル カ如

様 ハ以 前 ト異 ル所 ナ シ

至 五割 減 ニナ リ居 ル処 アリ、 巡 査 、密 偵 等 カ教 会 ノ内 外 ニ監 視 ス ル

並 ニ官 憲 干 渉 ノ甚 シキ事 、鮮 人在 来 ノ風 俗 、 習 慣 ヲ度 外 視 ス ルカ如

ヒル カ エツ テ鮮 人 ヲ シテ斯 ル悪 感 ヲ抱 ク ニ至 ラ シメ タ ル原 因 ヲ見

キ行 為 或 ハ墓 地制 度 改 良 ノ為 ニ鮮 人 ノ良 心 ニ堪 ユヘカ ラ サ ル 一種 ノ

ニ半 殺 ノ命 ニ逢 フ ニ由 ルト 云 フ、 我 等 一行 ノ実 見 シタ ル所 ニ依 レ ハ

郭山 教 会 ノ小 使 カ我 等 ト談話 シタ リト 云 フ為 ニ憲 兵 補 助 員 ノ為 ニ肋

教師 カ其 地 ヲ退 去 スルト 同時 ニ集 会 シタ ル鮮 人 ハ憲 兵 、 巡査 等 ノ為

骨 ヲ折 ラ ル 、程甚 シク ケ ラ レ、 翌 日宣 川 ノ病 院 ニ入院 シ タ ル事 ヲ記

苦痛 ヲ感 セ シ メタ ルカ如 キ、皆 此 ノ感 ヲ深 ク サ ル モ ノナ ラ ン、 憲兵 、

良 民 ノ保 護 タ ル ニアラ スシテ却 テ憲 兵 、 兵隊 ノ力 ヲ借 リ テ人 民 ヲ圧

憶ス

警 察制 度 ノ弊 ニョリ テ ハ其 ノ及 ス害 更 ニ甚 シク鮮 人 ヲ シテ警 察 官 カ

倒 強迫 セ ント ス ル者 ニア ラサ ル ヤノ感 ヲ与ヘ 為 ニ鮮 人 ハ不 安 ノ内 ニ

五 月 二十 二日朝

ハ便宜 上 各 人 ノ管 見 ノ特 徴 ノ ミヲ記 セ ン

騒擾 ニ対 ス ル管 見 ハ各 人 各様 ナ レト モ重複 スル カ故 ニ特 ニ此処ニ

ナ レ ハ特 ニ記 シテ出 処 ヲ明 瞭 ニセ ン

ク、其 材 料 ヲ以 下記 載 セ ント ス ル会 見談 中 ヨリ比較 綜合 シタ ル モノ

別葉朝鮮騒擾 地踏 査報告 中 ニ記 セ ル騒擾 ノ原 因 ニ関 ス ル意 見 ハ多

朝 鮮 騒 擾 地巡 回 日誌

其 ノ日 ヲ過 サ サ ルナ シ之 ニ伴 フ密 偵 制 度 ハ鮮 人 ヲ シテ 恐怖 ノ念 ヲ起 サ シ ム ル モノ ア リ、殊 ニ騒擾 後 犯 人捜 索 ノ峻 厳 ナ ル方 法 ハ憲 兵 並 ニ 憲 兵補 助 員 、 巡 査 、補 助員 等 ノ横 暴 ト相俟 チテ鮮 人 ノ不平 、 不満 ヲ 益 々助長 セ シメ、 ヤ カテ恐 怖 ト憤 怒 ニ転 化 シ行 ク傾 向 ア ルカ如 シ 要 之今 回騒 擾 ノ原因 ハ鮮 人 ノ 一般 的 不 平 、 不満 (事 実 ノ正 確 ナ ル ヤ否 ヤ ハ別 ト シテ) カ素 地 ヲ作 リ テ之 ニ知 識階 級 ノ受 ケ タ ル世 界 思 想 カ点 火 シタ ル モノ 、如 ク観 察 セラ ル 然 モ今 日 ハ先 ニ列 挙 セ ル恐 怖 ト憤 怒 ハ陽 性 ヨリ陰 性 ニ転 セ ント ス ルカ如 キ憂 ア ル ハ頗 ル重大 ナ ル事 ナ リ ト云 ハサ ルヘ カ ラ ス、 特 ニ基

釜山着

ル能 ハサ ル ニ至 レリ、彼 等 カ列 ヲ作 リ テ行 ク後 ヲ逐 ヒ カケ テ大 声ニ

ニ 彼 等 ノ行 カ ント ス ルヲ予 メ知 ツテ大 ニ防 止 セ シカ遂 ニ大勢 ニ抗 ス

止 メタ ル ニ巡 査憲 兵 其 他 ノ人 々 ハ是 ヲ見 テ甚 タ 不届 ナ リ ト云 ヒ彼 ノ

一、釜 山 ニ於 テ初 メテ会 見 セ シ ハ同 地 ニ二 十年 以 上滞在 シ而 モ朝 鮮 人 ヲ最 モ ヨク理 解 セリ ト云 フ内 地 人 (写 真 業) ニ シテ氏 ノ言 ニ依 レ

ル誤 解大 概 如 斯 シト

二 、 日本 語 ニ巧 ミ ナ ル 一鮮 人彼 ハ予 メ万歳 運動 ニ加盟 シタ ル カ加盟

宣教 師 ハ万 歳 運動 ニ彼 等 女 生徒 ヲ引 率 セリ ト言ヘ リ 、宣 教 師 ニ対 ス

密約 方 法 ノ如 何 ニ厳 重 ニ シテ如何 ニ秘 密 裡 ニ行 ハレタ ルカ ヲ説 キ現

ハ日 本 ノ官 憲 カ道 路 ヲ開 キ学 校 ヲ設 置 シ タ ル等 ノ恩 恵 ニ対 シテ ハ鮮

ヲ有 シ居 ル モノ ノ如 シ、 道 路 ノ改 善、 学 校 ノ設 置其 他 総 督 府 ノ アラ

ニ自 己 ノ妻 モ如斯 運動 ノ進 行 シツ ツ ア リ シ事 ヲ知 ラサ リ シ程 ナ リキ

人 ハ聊カ モ感 謝 ノ意 ヲ表 セサ ル ノ ミナ ラ ス、却 テ 日本 ニ対 シテ敵 意

ユ ル設 置 ハ我等 鮮 人 ノ為 ニア ラ ス シテ 日本 人 ニノ ミ利 益 ヲ与 ヘンカ

今 日迄幾 多 日本 人 基督 教 徒 ト親 交 ヲ結 ヒタリ ト雖 モ 一度 日本 政 府

盟 ス ル コト能 ハサ リ キ

此 鮮 人 ハ万 歳 運 動 暴 発 ノ当 時 如何 ナ ル都 合 ア リ テ カ此 ノ運動 ニ加

ホ

為ニ ナ セ ル モ ノノ如 シト 写真 師 ハ結論 シテ曰 ク如 斯 ナ レ ハ鮮 人 ヲ遇 ス ル唯 一ノ道 ハ武 力 ニ 在 リト 二 、某 新 聞 通 信員 ノ意 見 ニ依 レ ハ東 洋 拓殖 会 社 カ地 主 及 百姓 等 ノ土

ル能 ハス ト ( 鮮 人 ノ日 本 政府 ト ハ主 ト シテ巡 査憲 兵 ヲ意 味 ス)

カ鮮 人 ヲ如 何 ニ遇 ス ル カヲ目 撃 ス ル ニ及 ンテ到 底 此 ノ状 態 ヲ支 持 ス

地 ヲ強 買 スル代 リ ニ荒 蕪 地 ヲ開 キ テ之 ヲ開 拓 セ ンカ朝 鮮 ニ貢 献 セ シ 事 実 ニ絶 大 ナ リ シト ス ルヘ シ、然 ル ニ会 社 カ之 ヲ少 モ為 シ得 サ リ シ

二 十 三 日午 後 二 時

動 静 ヲ窺 ヒ居 ル為 ニ彼 等 ハ 一日 ト シテ安 閑 ノ 日 ヲ送 ル能 ハスト

生 キ不 安 ノ中 ニ生 息 シ ツ ツ ア ルカ ヲ見 、 地方 官 憲 カ鮮 人 基 督 教徒 ノ

三 、文 才 ア ル 一鮮 人基 督 教 ノ言 ニ ヨレ ハ如 何 ニ鮮 人等 カ今 日苦 痛 ニ

ハ主 ト シテ資 本 ノ不足 ニ依 ル モ ノナ ルヘ シト雖 モ今 日会 社 ノ政 策 ハ 鮮 人 ヲ シテ 不安 懐 疑 ニ陥 ラ シム ル ノミ ナ リ 午 後 吾 等 一行 ハ外 国 宣 教師 並 ニ鮮 人 ト会 見 シ テ其 ノ意 見 ヲ徴 シタ リ

大邱 着

一、宣 教 師 ハ今 回騒 擾 中 殺戮 セラ レタ ル鮮 人 数 ハ官 憲 ノ報 告 ニヨ レ ハ約 四百 名 ナリ ト雖 是 レ主 ト シテ死 亡 証 明書 ノ ミ ニ ヨリテ作 成 セラ

氏 ハ其 理 由 ト シテ

運 動 ニ関 係 ア ルカ如 ク思 ヒ居 レリ ト

官 民 カ宣 教 師 ニ対 シテ誤 解 ヲ抱 キ甚 タ シキ ニ至 テ ハ宣 教師 カ独 立

日本 長 老 教 会 牧師 ノ談

レタ ル モノ ニシテ宣 教 師 等 ノ報 告 ヲ綜 合 ス ル ニ死 亡 証 明書 又 ハ何等 ノ手続 ナ ク葬 ラ レタ ル モノ多 数 ニ シテ氏 名 ノ分 明 ナ ルモ ノ ノミニテ 其 数 二千 ヲ超 ユヘ シト 云 フ更 ニ氏 ハ宣 教 師 カ官 憲 等 ニ誤 解 セラ ル ル 実 例 ヲ挙 ケ テ 云 フ ニ釜 山 鎮 女 学 校 ニ於 ケ ル ﹁オー スト ラ リ ヤ﹂ 婦 人 伝 道 者 ハ自 己 ノ監 督 セ ル女 生 徒 ヲ騒擾 渦 巻 キ ニ巻 キ込 マレ サラ ン為

写 真 ニ取 リタ リ 卜、 元 来 家宅 捜 索 ニ行 ケ ル検 事 モ憲 兵 モ皆自 ラ好 ン

一、宣 教 師 カ家 宅 捜 索 ヲ受 ケ タ ル際 ニ宣 教 師 ハ非常 ニ憤 慨 シ実 状 ヲ

ル モノ ア ル可 シ

ノ精 神 ニ関 ス ル説 教 ノ如 キ ハ確 カニ 一

二、 宣教 師 ハ当 騒 擾 ニ何 等 関 係 ナキ モノ ノ如 シ而 モ彼 等 ノ犠 牲 献身

今 ヨリ予 測 スル ニ 難カ ラ サ ル可 シ

般 民 衆 ニ対 シ影 響 ノ少 カ ラサ

ノ感 情 ハ興奮 シ居 ル際 ナ レ ハ写 真 ヲ取 ル如 キ ハ 一般 ノ誤 解 ヲ受 ク ル

テ 此 ノ如 キ事 ヲ為 ス ニ非 ス上 官 ノ命 ニヨリ テ赴 ケ ル モノ ニシ テ彼 等

一、 基督 教徒 、 仏 教 徒 、天 道 教 徒 、或 ハ学 生 等 カ当 騒 擾 問題 ニ煽 動

検 事 長 談

二、家 宅 捜 索 ヲ為 セ ル検 事 ハ鮮 人 ノ通 訳 ニヨリ テ質問 ヲ為 セ ル ニ宣

当 然 ノ事 ニシ テ宣教 師 ハ寧 ロ謹 慎 ヲ要 スト

教 師等 ハ日曜 毎 ニ数 百人 ノ人 々ヲ集 合 セ シ メ堂 々ト説 教 ヲ ナ セ ル ニ

ニ非 スシ テ只単 ニ鮮 人 ト シテ此 ノ騒 動 ニ加盟 セ シ ニ過 キ ス卜

ノ 地位 ニアリ タ ル如 キ モ彼 等 ハ各 教徒 ト シテ此 ノ運動 ニ加盟 シ タ ル

二 、基 督 教 徒 、天 道 教 徒 ノ智 識 ノ差 ハ甚 ダ シ ク是 ヲ 以 テ見 ル モ天 道

モ係 ラ ス鮮 語 ヲ話 ス能 ハサ ルノ故 ヲ以 テ之 カ質 問 ニ答 フ ルヲ得 サ リ キ

教徒 丈 ニテ今 回 騒擾 ノ煽 動者 タ ル コト能 ハサ リ シナ ル可 シ

スル恐 レア ルヲ以 テ見 物 ノ如 キ ハ遠 慮 ス可 キ ナリ ト

ハ宣 教 師 ニ対 シテ彼 等 ハ如 斯 騒 擾中 其 姿 ヲ表 ハス如 キ ハ事 件 ヲ拡 大

能 ハス况 シテ鮮 人 カ如 何 ニ思 ヒ如 何 ニ感 セ ルカ ヲ知 ル コト不 可能 ナ

再 ヒ釜山 ヲ去 ル迄 彼等 ニ付 キ纒 ハル ル関 係上 到 底 実情 ヲ究 ム ルコ ト

テ偶 々朝 鮮 ニ来訪 セラ ルル人 ア リ ト雖 モ釜 山 ヨリ官憲 ノ出 迎 ヲ受 ケ

一、 従来 日本 ノ諸 名士 カ朝 鮮研究ヲ 怠 リ シ ハ甚 タ遺憾 ナ ル コト ニシ

大邱 ニ於 テ鮮 人 ト ノ会 見 米 穀商 ( 仏 教 徒 )其 ノ他 八名

三、 宣 教師 等 ハ同 地覆 審 院 法院 長夫 人 ノ招 待 ニ ヨリ テ雛 祭 ノ見 物 ニ

四、 一女 学校 ノ婦 人 教 師 ハ警 察 ニ赴 キ同 校 ノ学 生 カ幾 名 拘引 セ ラ レ

出 掛 ケ タ ルカ計 ラ ス モ途 上 万歳 運 動 騒 擾 ニ出 会 シ タ リ、官 民 側 ニテ

タ ルカ ヲ尋 ネ タ ル ニ官 憲 ニテ ハ之 ヲ以 テ直 ニ万 歳 運動 ニ関 係 ア ル モ

ル ヘシ

セ ル処大 ナ リ、 日本 ノ官 憲 ハ鮮 人 ヲ劣 等 者 ト シテ遇 ス ルト雖 モ過去

朝 鮮 ハ由 来 五 千 年 ノ歴 史 ヲ有 シ美 術 、 文化 共 ニ発達 シ日本 ニ貢 献

ノノ如 ク誤解 セル ニ至 レリ、 小 林 氏 ハ最 後 ニ宣 教師 ニ対 ス ル私 見 ヲ

テ ハ中 立 ノ態 度 ヲ取 ラサ ル可 カ ラ スト言ヘ ト諸 外 国 ト ノ通 信 報道 ニ

述ヘ テ今 日 宣 教師 ハ謹慎 ノ態 度 ヲ取 レリ而 モ彼 等 ハ政 治 問 題 ニ関 シ

思 フ ニ日本 今 日 ノ文 明 ハ東 西 文 明 ヨリ成 立 ス ル モノ ニシテ過 去 五

ル可 シ

ノ歴 史 ヲ滅 却 ス ル能 ハス、况 ヤ鮮 人 カ人 間 ナ ル事 ヲ抹 殺 スル能 ハサ

一、今 回 ノ騒擾 ハ甚 タ迷 惑 ナ ル出 来 事 ナ リ ト雖 モ或 ハ日本 ノ将来 ニ

モ若 シ西 洋 文 明 ニ接 触 ス ル余 裕 アリ シナ ラ ン ニ ハ決 シ テ鮮人 ハ日本

十年 間 ニ西 洋文 明 ヲ吸 収 シ而 シ テ日本 人 ハ覚 醒 セリ、 要 之鮮 人 ト雖

大邱覆 審 法院 長 談

ヨリ テ見 レ ハ決 シテ中 立 ノ態 度 ヲ取 レ ル モノ ニ非 ス

カ各 自 覚 醒 シ テ此 ニ必 要 ナ ル改 革 ヲ施 ス ニ至 ル可 キ ヲ以 テ ナリ 、今

人 ニ勝 ルト モ劣 ル コト アラ サ ル可 シ、 然 ル ニ今 日官 憲 ノ態度 ヲ見 ル

取 テ ハ却 テ幸 福 ノ結 果 ヲ生 ス ル ニ至 ル可 シ、何 ト ナ レ ハ内 地 ノ人 々

十 年後 レテ此 ノ事件 ノ暴 発 ヲ見 ンカ其 ノ危 険性 ノ如 何 ニ大 ナ ルカ ハ

テ見 ル モ今 回 ノ独 立 運 動 ハ二三 煽動 者 ノ力 ニヨ ル モノ ニ非 ス シテ全

ニ全 国探 偵 政 治 ヲ施 シ鮮 人 ヲ シテ恰 モ奴 隷 ノ如 ク取扱ヘ リ、是 ニ依

ア ルヲ閑 却 セ ル モノ ノ如 シ

ヲ我 等 ニ与 フ ルノ ミ ニシテ而 モ鮮 人 カ崇高 幽 遠 ナ ル対 ニ

日迄 取 レル方針 ハ朝 鮮 人 ハ 一ニ衣 、 食 、住 ニ狎 ル ル者 ナ リ ト ノ印 象

師 ノ館 ヲ訪 レ然 ラ サ ル モノ ハ其 ノ不平 不 満 ヲ心 中 ニ圧 搾 シテ 恐怖 ト

記 事 ヲ読 ミ非 常 ニ感 謝 シテ鮮 人 ノ多 ク ハ神 ノ助 ケ ヲ得 ント シテ宣 教

二、 彼 ハ日本 ノ新 聞 雑誌 等 ヲ熟 読 シ吉 野 博 士 其 ノ他 ノ朝 鮮 同 情者 ノ

朝 鮮 ニ鮮 人 ノ為 ニ一ノ中 学 校 ナ ク高 等普 通 学校 ハ中 学 校 二 年終 了

難 等 ヲ思ヘ ハ教育 制 度 ノ欠 陥 ノ如 何 ニ大 ナ ルカヲ察 知 スル ニ足 ラ ン

ニ シテ内 地 ニ渡 航 ス ルヲ得 タ リ ト スル モ青 年 カ高 等 諸学 校 ニ入 ル困

ス、 更 ニ鮮 人 青年 カ内 地 ニ渡航 ス ル処 ノ困難 、費 用 ノ莫 大 、 更 ニ幸

朝 鮮 ニ於 ケ ル教 育 制 度 ヲ見 ヨ鮮 人 青 年 ヲ シ テ将 来 向 上 ノ道 ヲ与ヘ

ル 、精 神

︹マ マ︺

民 族 ノ要求 ヲ表 現 シ タ ル モノ ト言 フ可 シ

ナ リト (此 ノ鮮 人 ハ我 等 一行 カ去 ラ ント スル時 特 ニ川 上 氏 ヲ木 蔭 ニ

者 ト同 等 程度 ナ ルヲ以 テ如 何 ニシ テ鮮 人 ハ内 地 ノ諸学 校 ニ入 ルヲ得

不 安 トヲ無 言 ノ中 ニ埋 リ去 リ シ結 果遂 ニ今 日 ノ騒擾 ヲ醸 ス ニ至 リ シ

呼 ヒ是 非卿 等 一行 ノ斡旋 同情 ニ ヨリ内 地 ノ方 々 カ我 々ノ不 安 ト苦 痛

ンヤ

シテ遇 ス ル事 ハ諸 官 庁 、郵 便 局 、 劇 場 等其 他 在留 内 地人 ニ依 テ至 ル

併 合 ハ要 ス ル ニ両 者 平等 ノ結 合 ナ リ然 ル ニ日本 ハ鮮 人 ヲ劣 等者 ト

ニ対 シテ充 分 ニ了 解 シ得 ル様 願 ハレタ シ ト 二千 万 ノ鮮 民 ノ涙 、 心情

処 ニ繰 リ返 サ レ居 レ リ

ニ日 常接 ス ル自 分 ハ御 一行 ニ対 シテ非 常 ニ期待 ス ル所 ア リト遂 ニ涙

ハ騒擾 事 件 ノ嫌 疑 ニヨリ収 監 セラ レタ リト云 フ)

セラ レ タリ ト言 フ カ如 キ ハ悲 痛 ニシ テ侮 辱 ノ極 ト言 フ可 シ

一部 落 ニ於 テ ハ 一婦 人 カ憲 兵 ノ為 ニ銃 先 ヲ陰 部 ニ突 キ刺 サ レテ惨 殺

ノ如 キ ハ世 人 ノ既 ニ知 悉 セ ル処 ナ レ ト モ大邱 ヨリ約 十里 ヲ隔 リ タ ル

更 ニ鮮 人 ニ対 スル惨 酷 ナ ル行 為 ハ到底 筆 紙 ニ尽 ス能 ハス水 原事 件

溢 レ テ 一語 モ発 スル能 ハサ ル ニ至 リ堅 ク握 手 シテ 別 レタ リ ( 其後彼

大邱 地 方 ニ於 ケ ル鮮 人 名 望 家 ノ談 (基督 教会 長 老 ) 氏 ハ同 地方 ニ於 テ勢 力 ア ル実 際 家 ナ レ ハ先 ツ意 見 ヲ述 フ ル ニ当 テ 次 ノ如 キ 二 ツ ノ質 問 ヲナ セリ 一、 諸 君 ト此 処 ニ於 テ会 談 スル コト果 シ テ効 果 アリ ヤ

一、 当 会 議 ニ於 テ力 説 セラ レタ ル諸 点 ヲ挙 レ ハ当 地方 裁 判 所 検事 正

朝 鮮 ハ先 ツ支 那 ノ勢力 下 ニ置 カ レ次 テ日 本 ノ併 合 ス ル所 ト ナ リ タ

二 、 諸君 ハ朝 鮮 ノ改 革 ヲ為 シ得 ル力 ア リ ヤ

就 テ深 ク論 及 ス レ ハ政治 上 ノ問 題 ニ触 レ サ ルヲ得 サ ルヲ以 テ今 暫 ク

ハ公 判 廷 ニ於 テ被 告 人 並 ニ其 ノ父 兄 ヲ前 ニ置 キ訓 話 ヲ ナ シ テ曰 ク、

大邱 米 国 宣 教 師 ト ノ会 見

譲 リ テ先 ツ朝 鮮 一般 ニ付 テ私 見 ヲ述 ヘン ニ人 生 ハ二方 面 ヨリ成 立 ス

ル コト モ知 ラ サ ル可 カラ スト

子弟 ヲ如 斯 学校 ニ送 レ ハ甚 タ 不都 合 ニシテ諸 君 ハ他 ニ ヨキ学 校 ノ ア

五 月 二十 四 日午 前 (土曜 日)

ル モノ ニシ テ 一 ハ物 質 ノ満 足 ニシテ、精 神 的希 望 向上 而 モ進歩 ト発

リ 、朝 鮮 ハ元 来 独 立 ヲ以 テ無 上 ノ光 栄 ト ナ ス所 ナ レト モ今 此 ノ点 ニ

達 ノ機 会 溢 レタ ル精 神 上 ノ希 望 之 レ二 ツ ナ リ、然 ル ニ日本 官憲 ノ今

当 日引 キ出 サ レ タ ル被 告 ノ多 ク ハ ﹁ミツ ショ ン スク ー ル﹂ ノ学 生

一、 日本 人基 督 教 青 年 会幹 事 丹 羽 清 二郎 氏 談

考ヘ ノ為 ニ鮮 人 カ収 監 セラ ル或 ハ生 命 ヲ失ヘ ル ニ何 カ故 ニ彼等 ヲ静

氏 ハ特 ニ宣 教師 ノ態 度 ニ付 キ憤 慨 ノ意 ヲ洩 シ宣教 師 ハ日 々誤 レル

穏 ナ ラ シ メサ ルカ朝 鮮 ト 日本 ト ハ到 底避 ク可 ラサ ル モノ ナ ル事 恰 モ

ナ リ シヲ 以 テ如 斯 単 校 ト ハ勿 論 ﹁ミツ ショ ン ス クー ル﹂ ヲ指 セ ルナ

二、 基 督 教信 者 ハ実 際 上差 別 ヲ受 ク ル モノ ナ ル カ如 ク騒 擾 以後 警 官

ル可 シ

部 分 ト シ テ朝 鮮 ヲ保 留 セ ンカ為 ニ ハ何事 ヲ モ犠 牲 ニ供 セサ ル可 ラ ス、

宣教 師 ハ此 ノ関係 ヲ充 分ニ 了 解 スル必要 ア ルト同時 ニ徹 頭 徹尾 朝 鮮

米 国 南 北 戦 争 ニ於 ケ ル ﹁リ ン コ ルン﹂ ノ意 見 ノ如 シ日本 ハ帝国 ノ 一

政府 ヲ援 助 セ サ ル可 ラ ス

ハ鮮 人 ヲ捕ヘ テ汝 ハ基 督 教信 者 ナ リヤ ト尋 ネ 若 シ然 リ ト答 フ レ ハ直

三 、官 憲 ハ人 民ニ 自 制 団 ナ ル モノ ノ組 織 ヲ強 要 シ其 ノ規 則 方 針 等ニ

二 、 メ ソ ヂ ス ト ・ミツ ショ ン スク ー ル教 師 曾 田 氏

ニ 拘 引 サ レ否 ト答 フレ ハ釈放 サ ル

ル様勧 告 スル コト、 以 上 ハ自制 団 ノ中 心 点 ナ ルカ如 ク此ニ 人 民 ハ無

関 シ説 明 ヲ為 サ ン為ニ 各 所ニ 集 合 シ、今 後 万 歳 運 動ニ 加盟 セ シ メサ

ハ重 大 ナ ル モ宣 教師 ノ態 度 其 ノ他 ニ対 シ現在 ヨリ以 上 ニ要 求 ス ル事

氏 ハ朝 鮮 ニア ル コト十 数年 ヨリ朝 鮮 ノ事 情 ヲ解 セリ、 宣 教 師問題

ハ正 ニ其 ノ当 ヲ失 セサ ル ヤ ハ恰 モ丹 羽 氏 ノ論 議 ヲ駁 セ ルカ如 シ

理ニ 捺 印 署 名 ヲ強 ラ レ若 シ否 マ ンカ彼 等 ハ劇 シ ク打擲 セラ レ タ リト イフ

ヲ得 シ ナ ラ ン

四 、 万歳 運 動 ハ若 シ官 憲 カ武 力的 干 渉 ヲ為 サ サ リ シ ナラ ハ無事 ナ ル

五 月 二 十 五 日、 (日曜 日) 午 前

一、頭 本氏 、 宣 教 師中 ノ或 ル者 ハ今 日朝 鮮独 立 ノ可 能 ナ ルヲ信 ス ル

頭 本 元貞 氏 、宇 都宮 大 将 、 関 屋貞 三郎 氏 ト ノ会 見

者 アリ ト尚 丹 羽清 二 郎氏 ノ宣 教 師 ノ態 度 ニ対 ス ル意 見 ニ賛 成 スルト

五 、 旧教 徒 中 万 歳 運動ニ 参 加 セ シ モノ僅 少 ナ リ シ ト言 フ、之 レ同 教

リ ト雖 モ又 同 教徒 カ参 加 勧 誘 ヲ受 ケ タ ル時ニ 勧 誘 者ニ 金銭 ヲ与 ヘテ

会 ノ制 度 カ僧 侶ニ 絶 対権 ヲ与ヘ 其 ノ命 令 ハ必 ス遵 奉 セ ラ ル ル モノナ

刑ニ 処 セラ レ タ ル モノ アリ ト言 フ又 終 夜両 手 ヲ縛 シ高 ク天 井 ニツ

其 難 ヲ逃 レタ ル ニモ依 ルナ ルヘ シ ︵ 其 後 大邱 監 獄 署ニ 於 テ 一旧 徒 ノ

セ ラ レ シナ ラ ハ恐 ラ ク不 必要 ナ ル惨虐 ノ行 為 ハ行 ハレ サ リ シナ ラ ン

ル軍 令 ヲ甚 タ シ ク称賛 ス ル事 実 アリ 、若 シ如斯 訓 令 ニシ テ充分 徹 底

朝 鮮 全 道 ニア ル四 百 ノ宣 教 師 ハ宇 都 宮 大 将 カ騒 擾 後 駐 屯 軍 ニ発 セ

報 告 セラ レタ シ ト希 望 セラ レタ リ

二 、宇 都宮 大 将 ハ慇懃 ニ我 等 ヲ招 シ我 等 一行 カ各 地 視 察後 同大 将 ニ

更セ サ ル可 ラ スト

同 時 ニ武断 政 治 主義 ヲ排 斥 シ朝 鮮 ニ於 テ最 モ民 意 ニ叶ヘ ル政 治 ニ変

ラ レ拷 問 セラ レタ ル者 ア リ シト 云 フ︶

五 月ニ 十 四日 午後 八 時 (土曜 日) 京城 着 不知 火 旅 館ニ 於 テ同 地 日 本 人基 督 教徒 ノ 一部 ト会 シ特 ニ宣 教 師問 題ニ 付懇 談 ス ル所 アリ タ リ

ト ハ宣 教 師 ノ異 口同 音ニ 答 フ ル処 ナリ 1、 午 前 十時 京城 日本 人組 合 教 会 、出 席 一 、信 徒カ 熱 誠 ア ル祈〓 ヲ為 セ ル 一節ニ ﹁ 今 ヤ朝鮮 半 島 ハ暗 雲 全 土

ス ル吾 人 ノ義 務カ 何 辺 ニア ルカ ヲ知悉 シ之 ヲ内地 人 一般ニ 普 及 セシ

三 、此 際 特ニ 必要 ナ ル ハ内 地 ヨリ更ニ 視察 者 ノ来 訪 セラ レ鮮 人 ニ対

ム ル事 ナ リ 1 、午 後 四時 三 十 分

宣 教 師 合 同教 会 ニテ多 数 ノ宣教 師 ト会見 ス

︵一) 午  後 七 時 ゲ ー ル博 士 ヲ自 宅ニ 訪 ヒ其 ノ意 見 ヲ徴 ス

ヲ蔽 フテ平和 ナ シ此 レ実ニ 我 等 相互 ノ双 肩ニ 負 ハサ ル可 ラ サ ル大責

一、 日鮮 両 人 ノ間 ハ非常ニ 間隔 ア リ如 何 ニシ テ両 者 ヲ結合 セ シ ム可

キ カ ハ到 底 吾 人 ノ想像 タ モ及 ハサ ル処 ナ リ、 而 モ朝 鮮 人 ノ信 用厚 キ

任 ナ ル コト 一般ニ 了 解 セシ メ而 シテ吾 等ニ 受 難 ノ精 神 ヲ与ヘ ヨ﹂ ト、

1、 午 前 十時

五 六 ノ 日本 人カ ﹁例ヘ ハ吉 野作 造 博 士 、川 上 昌保 氏 ﹂ 等カ 朝 鮮人 ノ

此 ノ祈 リ ハ吾 等 ヲ シ テ大ニ 感 憤 セシ ム ル処 ア リ タリ

ゲ ー ル博 士 ノ鮮 人 教 会 堂 ヲ訪 フ

代表 者 ト会 見 シタ ル効 果 ハ決 シテ僅 少ニ 非 サ ル可 シ、 之 レ正 義人 道

五 月 二十 六 日 (月 曜 日) 午 前 九時

教 青年 会 理 事某 老 鮮 人 ノ宗 教 的信 念ニ 付激 賞 セラ レタリ

シ力説 シ基 督教 徒 ノ信念 厚 キ ヲ述ヘ 特ニ 数 日前拘 引 セラ レタ ル基 督

二 、 ゲ ー ル博 士 ハ特ニ 高 級 鮮 人等 ノ尊 敬 ナ スヘキ人 々ナ ル コト ニ関

或 ハ同胞 相融 和 ノ建 設的 道 程 ノ第 一段 ト モナ ル可 キ モノ ナ ラ ン

婦 人席 ハ満 員 ノ盛 席 ナリ シ モ男子 席 ハ約 三分 ノ 一ニ モ満 タ ス特ニ 青 年 ト学 生 ト ハ皆 無 ナ リシ如 ク見受 ラ ル是 レ彼 等カ 主 ト シテ教 会 ノ 帰 路拘 引 セ ラ ル ルヲ恐 レテ出 席 セサ ル ノ故 ナ ル可 シ

五 月 二 十五 日 (日曜 日 )午 後二 時

総督 府 ヲ訪問 シ教 育 局長 関 屋貞 三郎 氏 ト会 見 シタ リ

高 等 法 院 渡 辺暢 氏 ヲ官 邸ニ 訪 問 ス 一、朝 鮮 騒擾ニ 関 スル責 任 ハ主 トシ テ吾 等在 留 内 地 人 ノ負 フヘ キ モ

セ ハ各 々其 ノ美 点 ヲ捕ヘ 帰国 後 或 ハ米 国 カ フ レトナ リ独 逸 カ フレト

二、朝 鮮 政 府 ハ朝 鮮 語 ノ廃 滅 ヲ企 ツ ル ニ非 ス主 ト シテ日本 語 ノ研 究

サ ル可 ラ ス

一、憲 兵 制 度 ノ廃 止 ハ朝 鮮 問 題 ヲ永 遠ニ 解 決 セ ン為 ニ ハ正ニ 実行 セ

ノナ レト モ又東 京 人 士 ノ責 任 モ大 ナ リ

ナ ル ハ通弊 ナ リ然 ル ニ朝 鮮学 生 ニシテ 一度 帰国 セ ンカ激 烈 ナ ル排 日

ヲ奨 励 ス ルカ故ニ一 方 遂 ニ如 斯誤 解 ヲ招 キ シモノ ナ リ

日本 人 ニシテ 一度 米 国ニ 趣 キ或 ハ英 国 、独 逸 其 他 ノ諸 外 国ニ 留 学

ト化 ス ル ニ於 テ ハ東 京 人 士 ノ責 任 重大 ナ リト言 ハサ ル可 ラ ス

ナ ラサ ル可 ラ スト ノ意 ハ会 話 ノ知 識 ヲ要求 スルノ ミ ニシテ教 授 ハ凡

三 、 新法 令 中 特 殊学 校 ︵ミツ シ ヨ ン スクー ル)教 師 ハ日本 語ニ 堪 能

テ日 本 語 ニテ為 ス可 シト ノ意ニ 非 ス

二、朝 鮮 ノ独 立 会計 制 度 ハ聊カ早計ニ 失 シ タ ルカ如 シ今 日朝鮮 ノ教

ンヤ其 他 ノ改 善 ノ責 任 ヲ鮮 人ニ 課 セ ンカ到 底 堪 ユ ルト コ ロ ニ非 ス

育 制度 ノ発達 ノ ミヲ計 ルモ尚 内 地 ノ補 助 ヲ受 ク ル コト大 ナ ル可 シ况

四、 旧 教並ニ 監督 派 諸 教 会 ハ他 ノ新教 諸 団 体ニ 比 シテ監 督 其 ノ宜 シ

五、 前 総督 府技 師 佐 藤氏 ハ新 義 州ニ 於 ケ ル総 督 府 工場 ノ実験 談 ヲ語

生 命 ヲ献 ク ルテ フ精 神 ノ 発揮ニ 待 タ サ ルヘ カ ラ ス

ル、 氏 ハ同 工場ニ 長 ト シテ赴 任 セラ ルル以前 ハ鮮 人労 働 者 ハ取扱 困

キ ヲ得 旧教 徒 中 今 回 ノ騒擾ニ 加 ハリ シ モノ殆 ト ナ ク監督 教 会 派婦 人 宣 教 師 ハ己 ノ意 志ニ 反 キ テ騒擾ニ 加 ハリ シ女 生徒 等 ヲ皆 各 家 庭ニ 追

難 ニシ テ怠 惰 ナリ トイ フ 口実 ノ下 ニ之 ヲ解雇 シ テ之 ヲ代 フ ル ニ多 数

ベ ル氏 ハ夫 人並ニ 友 人夫 妻 ヲ伴 ヒ自動 車 ニテ京城 ヨリ其 任 地ニ 帰

ス ル ニ至 レリ、 数 年後 氏カ 同 地 ヲ辞 セ ント ス ルヤ労働 者 並ニ 其 家 族

ニ彼 等 ハ理 想的 労働 者 ナ ルヲ証 明 シ前ニ 雇 用 セ ル支那 人 ヲ全部 解 雇

然 ル ニ同 氏赴 任 スル ニ及 ヒテ鮮 人労 働 者 ヲ親 身 ヲ以 テ取扱 ヒタ ル

ノ支 那 人 ヲ以 テ セリ

ヒ返 セリ而 シテ自 己 ノ事業 ガ全然 失 敗ニ 終 レリ ト嘆 シタ リ キト 1、 零時 三十 分

任 シツ ツ ア ル途 中 汽 車 ト衝 突 シ、 ベ ル氏夫 人 及 友 人 ノ夫 人 ハ即 死 シ

ハ氏 ノ身 辺ニ 囲 集 シ或 ハ手 ヲ抑ヘ袂 ヲ捕ヘ テ惜 別 ノ情ニ 堪 エス遂 ニ

宣 教 師 ベ ル氏 ノ公 判 ヲ傍 聴 ス

友 人 ハ大 負 傷 ヲ負 フ ニ至 レリ之ニ 依 テベ ル氏 ハ過 失 致死 罪 ト シ テ起

タ ル カヲ語 ラ レタ ルカ、 当 時 新義 州 ハ内 地人 等 ノ経 営 ス ル料 理 店 、

佐藤 氏 ハ更ニ 語 ヲ続 ケ テ鮮 人労 働 者カ 如何ニ 同氏 ノ親 切ニ 感銘 シ

彼 ヲ父 ト称 フ ニ至 レリ ト

居 酒 屋 等 ハ非 常ニ 盛 況 ヲ極 メ来 リ シカ氏カ 赴 任 以 来第 一ニ花 客 ナ ル

リ

訴 サ レタ ル ニヨリ宣 教 師 ノ多 ク ハ此 レ ヲ迫 害 ナ リ ト テ 憤 慨 シ居 レ

1、午 後 七時

同 氏 監 督 配下 ノ労 働 者 以前 ノ如 ク青楼ニ 痛飲 セサ ル ニ至 リ シカ ハ料

在 鮮 日本 人基 督 教徒 ノ催 セ ル我 等一 行 ノ歓迎 会 (基督 教 青 年 会倶

ヲ為 シ、 スト ライ キ煽 動 ヲナ セシ モ 一人 ト シテ之ニ 応 スル モノ ナカ

理店 経 営 業者 ハ 一斉ニ 酒 樽 ヲ積 ミテ労 働 者 ヲ買 収 シ同 氏 排斥 ノ運 動

楽部) 一、綜 合基 督 教 大 学 教授 山 県貞二 郎 氏 ハ主 ト シテ宣 教 師問 題 ヲ論 シ

リキ

日本 ハ自 ラ省 テ改 善 ス可 キ モノ ア ル ニ非 スヤ、今 日宣 教 師 ガ斯 クノ 態度 ヲ取 リ斯 々ノ考 アリ テ フ事 ハ大ニ 研 究 ヲ要 ス ル コト ニシ テ寧 ロ

六 、 通訳 官某 氏 ノ談

他 要件 ヲ述 フ ル ニ当 テ非 常ニ 興奮 ノ態 度ニ 出 ラ ル事 多 シト

某 氏 ハ宣 教師カ 偶 々横 暴 我儘 ナ ル コト ヲ指 摘 シ官 庁ニ 来 テ請 願 其

其 ノ責 任 ハ日本ニ 在 ルト言 ハサ ル可 ラ ス 二 、丹 羽 清 次郎 氏 ハ再 ヒ宣 教 師ニ 関 ス ル意 見 ヲ述ヘ テ宣 教師 ハ政 府 ヲ援 助 シ鮮 人 ノ騒 擾 ヲ救 フヘ キ義 務 ヲ有 セリ ト 三 、曾 田氏 ハ日本 ハ宣 教師 ノ使 命 ヲ更ニ 了 解 スル必要 ア ラサ ルカ

セヴ ラ ン ス病院 ヲ訪問 シ鮮 人 医員汪 氏 並ニ 内 地 人 医員 岡 氏 ト会談

1 、 五 月二 十 七 日 (火 曜 日) 正 午

ス

四、 秋月 氏 ハ鮮 人 ノ為ニ 真 ノ愛 ヲ注 キ犠牲 ノ精 神 ヲ発 揮 スル者 ノ少

朝 鮮問 題 ノ解決 ハ主 ト シテ 日本 人カ 真ニ 朝 鮮 入 ヲ愛 シ彼 等 ノ為ニ

キ ヲ嘆 シ自 己 ノ 心情 ヲ猛 省 シテ転 タ其 ノ感 ヲ深 ク セリ ト

一、汪 氏 ト岡 氏 ト ハ非 常ニ 親 密 ナ ル如 ク友情 躍如 ト表 シ真ニ 日鮮 融

2、 責 任 ア ル軍 人 ヲ処 罰 ス ル コト

1、 教 会 ヲ焼 棄 シ其 ノ他 惨 殺等 ヲ停 止 スル コト

3、 放 火 セラ レ タ ル鮮 人ニ 対 シテ ハ救 助 ノ途 ヲ講 ス ル コト

合 ノ実 ヲ見 ルカ 如シ 汪 氏 ハ主 ト シ テ教育 制 度 ノ不公 平ニ 付 テ論 及 セラ レ鮮 人 カ普 通学

1、 五 月二 十八 日 ( 水 曜 日) 午 前

校 並ニ 高 等普 通 学校 ノ終 了年 限 ハ合 計 八年 ナ ル ニ比 シ内地 人 ハ小学 、 中 学 校 合 計十 一年 ヲ終 了 シテ専 門 学 校ニ 入 学 ス ル以 上 日鮮 両 人 ノ頭

一、 氏 ハ併 合 ノ意 ヲ説 明 シ両 民族 ノ平等 ヲ説 キ政 府 ハ今 月 迄 此 ノ精

総 督 府 内 務部 長官 宇 佐 美 氏 ヲ自 宅ニ 訪 問 セリ

扱 ヒ ス ル ハ甚 タ慨嘆ニ 堪 エサ ル処 ナリ従 テ医 学専 門 学校ニ 於 テ モ鮮

脳 ノ差 ハ非常 ナ ル モノ アリ 、然 ル ニ専 門 学 校 ノ教師 カ鮮 人 ヲ低 能者

人 ハ二十 歳 ニシ テ医師 トナ リ得 可 キ ニ内 地 人 ハ最 年 少者 ニシ テ二十

一、 氏 ハ今 回 ノ騒擾ニ 対 シ官 憲 ノ取 レ ル過 度 ノ鎮 圧 方法 ヲ憂 ヒ而 モ

政 務 総 監山 県 伊 三郎 閣 下訪 問

1 、 午前 十時

神ニ 依 テ施 政 シ来 リ シ事 ヲ力説 セ リ

二 若 シ ク ハ二十 三 ニテ医 師 ト ナ ル此実ニ 鮮 人 医師 ノ開業ニ 堪 ヘス、

モ社会ニ 取 テ ハ非常ニ 危 険 ナ リ、鮮 人青 年 ハ医学 校ニ 入学 ス ル以前

二、 宣 教師 ハ現状ニ 於 テ ハ鮮 人ニ 同情 スル ハ当 然 ニシテ自然 ノ事 ト

自 ラ之 ヲ軍 人諸 官ニ 命 令 ス ルノ権 ヲ有 セサ ル コト ヲ嘆 セ リ

只 薬 ヲ売 リ辛 フ シテ生 活 ヲナ ス原因 ト ナ レリ 、偶 々開業 スル者 ア ル

少 クト モ二 ケ年 ノ準 備 ヲ要 ス、 氏 ハ最 後ニ 内 地人 ノ基 督 教徒 ハ鮮 人 二 、米 人 看護 婦

信 徒ニ 真 ノ愛 ヲ注 キ同 胞 相提 携 ス ル ノ実 ヲ挙 ケ ン コト ヲ希 望 セリ

長 谷 川総 督 閣 下訪 問

1 、 午前 十 一時 半

云 フ可 シ

ル コト能 ハサ ル ノ理由 ヲ述ヘ 日本 人 カ甚 タ我儘 ニシ テ又甚 タ猥褻 ナ

1 、午 前 十 一時 半

同 女 ハ曾 テ地 方病 院 ニアリ タ ル時 日本 人 ノ看 護 ヲ鮮 人婦 人ニ 委 ス

ル事 ヲ力 説 セ リ、而 モ同 女 ハ鮮 人男 子 カ病 院ニ 於 テ婦 人ニ 対 シ如 斯

長 谷 川総 督 閣 下 ト会 見 セリ

1 、午 後 四時

振 舞ニ 出 テ タ ル ヲ見 スト

京 城 セヴ ラ ン ス病 院 訪問 、 騒擾 中 重 傷 ヲ負ヘ ル鮮 人 ヲ見舞 フ

1 、 五月二 十 八 日 (水曜 日) 午 前

1 、 午後 一時

スミ ス氏 ヲ自 宅ニ 訪 問 ス 一、同 氏 ハ朝 鮮問 題ニ 関 ス ル意 見 ヲ発 表 シ改 セサ ル可 ラ サ ル諸 点 ヲ

一、鮮 人 ハ由 来国 家ニ 貢献 セ ント ス ル ニ ハ先 ツ宮吏 タ ル ニ如 ス ト信

尹 致昊 氏 ト ノ会 見

挙ケラ ル 水原 事 件 起 ル ヤ スミ ス氏並 ニ ノーブ ル氏 ハ直ニ 総督 ヲ訪 問 シ三ケ 条 ヲ提 出 シ退 出 セリ ト云 フ

十 二時

1 、 午前 八時 

一、 憲 兵並 ニ巡 査補 員 ノ総 数 ハ八 千人 ニシテ 日本 人憲 兵 ハ五千 人 ナ

警 務 総監 陸 軍中将 児 島 惣 次郎 氏 ト ノ会 見

ラ シ メタ リ

リ、 其 人選 ハ極 メテ厳 正 ニ行 フ ト雖尚 如 斯多 数 ノ人 員 ヲ募 集 スル コ

セリ、外 国 ヨリ帰 来 セ ル青年 等 ハ先 ツ官 吏 タ ラ ン コト ヲ欲 ス ル卜雖

二、東 洋 拓殖 会社 方 今 ノ政策 ハ遂 ニ鮮 人 ヲ シテ祖 父伝 来 ノ土 地 ヲ放

ル可 シ

ト ナ レ ハ中 ニ ハ或 ハ如 何 ハシキ人 ノ混 合 セ ル ハ止 ム ヲ得 サ ル コトナ

現 今 政府 ノ政 策 ハ鮮 人 一般 ニ対 シテ官 吏 タ ル能 ハスト ノ印象 ヲ深 カ

棄 セサ ル可 ラサ ル ニ ハ非 ルカ ト ノ懐 疑 ヲ 深 ク スル ニ至 レリ

キ ヲ異 ニシ種 々要 務 アリ、 只 単 ニ治 安其 他 ノ件 ノ ミ ナラ ス進 テ行 政

三 、朝 鮮 ニ於 ケ ル警 察 官 (憲兵 、 巡 査) ハ日 本 ノ警 察 官 ト甚 タ其 趣

二 、今 回 ノ騒擾 以後 補 助 員 其 他 ノ増 員 ヲ ナ セリ

︹マ マ ︺

三、 下級 官 吏 ノ横 暴 ヲ改 メサ ル可 ラ ス

官 庁 ニ於 ル手 続 ノ複 雑 ナ ル コト 一画 一点 ノ真 違 ヒト雖 直 ニ却 下 シテ

ノ 一部教 育 ニ迄 関 係 シ随 テ人 民 ト接 触 ス ル機 会多 シ、 収税 ノ成績 良

彼 等 ノ不 親 切 ナ ル行 為 ハ鮮 人 ヲ極 度 ニ憤 慨 セ シム ル モノ ニシテ其

シ之 ヲ却 下 シ遂 ニ ハ鮮 人 ハ如 何 ニスヘ キ カ ニ迷 フ

何 等 説 明 ヲ与ヘ ス鮮 人 ハ再 ヒ訂 正 ヲ願 出 レ ハ又 何等 カ ノ欠 点 ヲ見 出

テ為 ニ恨 ハ如 斯方 面 ヨリ モ憲 兵 巡 査 ニカ カ ル コト多 シ

四、朝 鮮 全 道 四百 ノ外国宣 教 師 中嫌 疑 者 ト シテ今 日認 メラ ルモ ノ約

好 ナ ル ハ憲 兵 及巡 査 等 カ予 メ之 レ ニ対 ス ル用 意 ヲ為 シ置 ク結 果 ニシ

十 名 アリ然 ル ニ何 等 証拠 ナ キ ヲ以 テ捕 縛 ス ル能 ハス ( 次 回 ノ会 見 ニ

四、 韓 国政 府 時 代 ノ登紀 法 ハ極 メ テ簡単 ニ シテ粗略 ナ リ シ モ尚 曾 テ

モ登記 甚 タ間 違 多 ク現 ニ余 モ二三 ノ山 ヲ登 記 後 何 等 ノ 理由 ナ ク無 有

今 日 ノ登 記法 ハ鮮 人 ニ取 リ テ到底 理 解 ス ル能 ハサ ル程 複 雑 ニ シテ然

間違 等 ヲ起 シタ ル事 少 ク 一般 ニ其 権 利 ヲ神 聖 視 セラ レ居 タリ然 ル ニ

ニ帰 ス ル ニ至 レリ

五、 基 督教 或 ハ宣 教 師 ヲ騒擾 ニ関 係 ア ル如 ク見 ナ ス ハ何 等 ノ理 由 ナ キ事 ナリ

於 テ ハ此件 ニ関 シ少 シ ク取消 サ レタ ルカ如 キ 口吻 アリ タ リ)

テ之 ヲ訴 フ ル術 ナ ク何 処 ニ同 情 ノ耳 ヲ貸 ス モノ ナ ク人 民 ハ斯 ク シ テ

六 、水 原事 件 ニツキ総 監 ハ詳 細 ニ渉 リ我 等 一行 ニ説 明 アリ タリ

五、如 斯 人 民 一般 ニ不 安 ト悲 哀 卜 ヲ心 底 ニ充 満 シ来 リ シ モ何 人 ニ向

指 導者 ノ表 レ ン コト ヲ希望 シ居 タ ル際 今 回 ノ如 キ全般 ニ渉 ル騒 擾 ノ

１、 五 月 二十 九 日 (木 曜 日) 午 前

セヴ ラ ン ス病院 ヲ再 ヒ訪問 シ医 師 ウ ード ロー氏 トノ会 見

1 、咸 興監 理派 耶 蘇 学校 鮮 人 教授 ト ノ会 見

惹 起 ヲ見 タ ル ハ実 ニ故 アリ ト 云 フ可 シ

一、朝 鮮 ハ由 来 過去ニ 永 キ歴 史 ヲ有 シ国 民的 精 神 ハ俄 然 覚 醒 スル ニ

キ ハ臀肉 ノ大部 分 ヲ 切取 ス ル如 キ大 手術 ヲ施 スノ止 ムナ キ状態 ニテ

過去 数 年間 本 病院 ニ於 テ笞刑 セラ レタ ル者 ヲ取 扱 ヒタ ル ニ甚 タ シ

二、政 府 ハ鮮 人 ニ何 等 将 来望 ミ ヲ与ヘ サリ シ ハ甚 タ遺 憾 ニシテ斯 ク

アリ キ

至 レリ

ア リ シナ ラ ン ニハ今 日 ノ騒擾 ヲ見 ル ニ至 ラ サ リ シ ナラ ン

1 、午 前 十 一時

一、朝 鮮 鉄 道 ニ於 テ ハ多 数 ノ鮮 人 ヲ使 役 シ得 ル モ日本 人使 役 人 ノ俸

惜 マサ ル人 士 出 テ正義 人道 ニ訴ヘ 鮮 人 ヲ悩 ミノ禍 中 ヨリ救 済 セサ ル

四 、 サ レ ハ日本 人 中 万事 ヲ放 棄 シ万難 ヲ排 シ只鮮 人 ノ為 ニ其 生 命 ヲ

リ

ス ル日本 人 ヲ求 メ又如 斯 日本 人 ニ対 シ テ非常 ナ ル期 待 ヲナ シ ツ ツ ア

三 、是 ヲ為 シ得 ル ハ只 日本 人 ニ シテ鮮 人 ハ今 日彼 等 ノ為 ニ働 カ ント

給 ノ 七掛 ケ ヲ支 払 ヒ居 レリ即 チ日本 人 駅 夫 ノ日給 ハ 一円 ナ ル ニ鮮 人

可 ラス

朝 鮮 鉄 道 局 長 久保 要 蔵 氏 訪問

ニ ハ七 十 銭ヲ与ヘ 居 レリ

ル ニ至 ル ヘシ

如 斯 日本 人出 テ ンカ鮮 人 ノ心 ハ直 ニ転 回 シ真 ニ日本 ノ治 下 ニ服 ス

二 、今 後 日給 ハ人種 的関 係 ニ依 ラ ス能 率 ヲ根 底 ト シ テ支 払 ハサ ルヘ

三 、本 鉄 道 ハ今 回 ノ 騒擾 ニテ何 等損 害 ヲ受 ケ ス又 鮮 人 従業 者 中 罷 業

五 、朝 鮮 全 道 ヨリ鮮 人 ニ対 ス ル惨怛 タ ル殺戮 行 為 ニ関 ス ル報 道 ハ宣

カラ ス

セ ル モノ ナ カ リ キ

ニ依 テ行 ハル ル モノ ニシ テ警察 署 ニ於 ケ ル拷 問 等 ハ到 底 中 央 政 府 ノ

中枢 ニ ハ知 ル機 会 ヲ与ヘ サ ル可 ク其 他 警 察署 、 監 獄 署 ニテ行 ハル ル

教 師 ノ手 中 ニ頻 々ト シ テ至 ル ( 現 在 ノ惨怛 タ ル蛮 行 ハ多 ク巡 査 憲 兵

笞 刑 ノ残 忍 ナ ル到 底鮮 人 ノ忍 フ能 ハサ ル所 ナ ル可 シ)

四 、鮮 人 今 回 ノ要求 ニ何 時 満 足 ヲ与 フ ル カ ハ甚 タ困 難 ナ ル問 題 ニシ

勃 発 ヲ見 ル コト明 ナ リ、 而 モ政 府 ハ絶 ス人 民 ト ノ接 触 ヲ保 チ人 民 カ

テ 今彼 等 ニ満 足 ヲ与ヘ ンカ再 ヒ ヨリ以 上 ノ満 足 ヲ得 ンカ為 ニ騒 擾 ノ

何 ヲ要 求 セ ント ス ルカ ヲ深 ク研究 スル ヲ要 ス、 騒 擾 勃 発 以前 ニ鮮 人

六 、基 督 教 徒 ハ今 回特 ニ嫌 疑 ヲ受 ケ タ リ シ結 果 其 ノ苦 痛 ノ大 ナ ル言

リ

語 ニ尽 ス能 ハ ス従 テ基 督 教 ノ事 業 モ又 甚 タ シク阻 碍 セラ ルル ニ至 レ

ノ要求 ス ル処 ノ モノ ヲ与 フ ル ハ正 ニ然 ルヘ キ コト ナ リ シナ ラ ン 1、 午 後 二時

ル方 法 ト ハ聊カ相 違 シテ更 ニ適 切 ナ ル方 法 ニ依 テ改 善 ヲ速 カ ナ ラ シ

シ得 ル人 々 ハ決 シ テ皆 無 ニ非 ス只其 運 動 方法 ノ欧 米 等 ノ輿 論 ニ訴 フ

一、 内 地 ニ於 テ ハ朝鮮 問 題 ノ重大 ナ ル ヲ認 メ居 レリ 正義 人道 ニ共鳴

1 、 一行 側 ヨリ宣教 師 団 ニ回答 セ シ件

京城 在 留 宣 教 師 団 ト ノ会 見 一、 日本 人 ハ先 鮮 人 カ 日本 人 ヲ憎 悪 シ ツツ ア ル事 ヲ知 ラ サ ル可 ラ ス、

( 右 ハ 一宣 教 師 ノ説 ナ レト モ大体 ニ於 テ宣 教 師 団 ノ認 ム ル論 議 ナ

メ ント シツ ツ ア リ従 テ其 改 善 ハ静謐 中 ニ行 ハル ルモ ノ ニシ テ外 観 ヨ

朝 鮮問 題 ニ付 内 鮮 ノ有 力 者 等 ハ此 ノ消 息 ヲ充 分 ニ極 メ サ ル可 ラ ス

モ如斯 境 遇 ノ中 ニ鮮 人基 督 教 信 者 ハ尚 ヨク寛 容 ト愛 ノ精神 ニ生 キ彼

ハ迅 速 ニ此 ノ改 善 ヲ招 致 セント セ ハ宣 教 師 諸君 モ日 本 人 ヲ盲 目 的 タ

リ観 レ ハ何 等 ナ ス コト ナ キ カ如 キ モ清 流 各処 ニ涌 出 ス ルヲ見 ンサ レ

ルカ如 ク今 日鮮 人 ハ 一帯 不 安 ノ恐怖 ト苦痛 ノ中 ニ呻吟 シツ ツ ア リ而

等 ニ悩 ミヲ与 ヘント ス ル者 ノ為 ニ祈〓 シ ツ ツ アリ ト)

ラ シ ム ルカ如 キ行 為 ニ ハ慎 重 ノ注 意 ヲ要 ス

二、宣 教師 ハ到 底朝 鮮 問 題 ヲ解 決 ス ル地 位 ニ非 ス、 且又 力 ヲ モ有 セ ス、或 ハ鮮 人 ヲ シテ 日 本 ニ信 頼 セ シ ムル様 強制 ス ル実 力 ヲ有 セ ス

徒 ラ ニ外 国 ニ通 信 ス ル ヨリ寧 ロ内 地 ニ於 ケ ル正 義 人 道 ノ士 ト相提

リ ード氏 ノ紹 介 ニヨリ 一鮮 人牧 師 ト会 見 シタ ルカ氏 ハ永 ク米 国 ニ

遺 憾 ナリ キ

セ シ ム ル事 ハ不可 能 ノ事 ナリ

モノ ハ斯 ク ア リタ キ モノ ナリ

携 スル方 安 全 ニシテ 且 又確 実 ナ ル方 法 ト言 フ可 ク真 ニ鮮 人 ヲ愛 ス ル

二 、鮮 人子 弟 ニ歴 史 若 ク ハ倫 理 ヲ教 フ ル目 的 ハ若 シ子弟 ヲ 日本 人 タ

一、鮮 人 ヲ根 絶 ス ル能 ハサ ル ハ勿 論 ニシテ 又其 歴 史 的祖 先 等 ヲ忘 却

a、即 座 ニ大 改 善 ヲ実 行 シ得 ラ ル ル モノ ニ非 ス要 ハ内 地 ノ正義 人

ラ シ メ ント ス ル ニア ラ ハ徒 労 ニ終 ル可 シ、 然 ル ニ今 日学 校 ニ採 用 セ

遊 学 シ我等 寺 ニ対 ス ル友情 真 ニ溢 ル ルカ如 シ

道 ノ士 ヲ信用 ス ル ニア リ此等 ノ人 々 ハ過 去 数 十 年 間自 由 思 想 ノ発

ラ ル ル教 科 書 ハ此 ノ目 的 ヲ以 テ選 定 サ ル ルカ如 シ

二、宣 教 師 諸 君 ハ予 メ忍 耐 ヲ要 ス

1 、午 後 七時

露 ニ ヨリ種 々ノ改 善 ヲ ナ セ ル事 実 ヲ深 ク研 究 スル コト必 要 ナ リ

本 会 合 ニ於 ル主 要 点 ハ京 城 ニ於 ル基 督 教 徒 カ此 際 卒 先 シテ宣 教 師

教授 スル必 要 アラ ン

ルカ故 ニ鮮人 子弟 ヲ シ テ嫌 悪 セ シ メサ ル様 ナ ル方法 ニテ懇切叮 寧 ニ

而 モ日本 語 ノ研 究 ハ鮮 人 子弟 ニ取 テ ハ 一日 モ忘 ル能 ハサ ル モノ ナ

ルカ 如 キ モノ ニシテ只 子弟 ニ強 制 的 ニ教ヘ 込 マント ス ル モノナ リ

三 、 従来 日本 語教 授 ノ方 法 ハ鮮 人 ヲ シテ徒 ラ ニ日本 語 ヲ嫌 悪 セ シム (崇 徳 高 等普 通女 学校 )

日本 人 組 合教 会 役 員 ト ノ会見

ニ対 スル誤 解疑 惑 ヲ去 リ既 ニ警 務 総監 部 ニ於 テ宣 教師 ハ本事 件 ト関

1 、午 後 四時

係 シ居 ラ スト発 表 セ ル際 ナ レ ハ公 開状 ニ依 リ テ 一般 ノ誤 解 ヲ去 リ宣 教 師 カ今 回 ノ騒 擾 ノ 煽動 者 ニア ラ サ ル コト

開 城 警 察 署長 訪 問

一、 当 地 ニ於 テ ハ万 歳 運動 頻 々 ト シテ起 リタ ルカ部 下 ニ命 シテ鮮 人

基 督 教 カ何 等 ノ関 係 ナ キ事 ヲ発 表 セラ レテ ハ奈 何 、斯 ク ス ル ハ在 鮮 内 地 人信 徒 ノ義 務 ニシテ今 後 宣 教師 ト提 携 シ日鮮 融 合 ノ道 ヲ講 ス

ヲ シテ暴 行等 ニ出 テサ ル様 慎 重 ノ注意 ヲ為 スヘ キ ヲ以 テ セリ

々ノ傾 向 ヲ認 メタ リ シカ ハ各 駐在 所 ノ巡 査等 ハ本 署 ニ電 話 ヲ以 テ抜

偶 々暴 民 中唯 一ノ武 器 タ ル投 石 ヲ始 メ或 ハ暴 行 ニ出 テ ント ス ル種

ル第 一歩 ナ ラ スヤ、 右 ハ何 等 ノ決 定 ニ至 ラ ス再 議 ニ附 セ ラ レタ ルカ

ノ面 ヲ犯 ス如 ク或 ハ政府 ニ反 抗 ス ルカ如 キ感 アリ甚 タ シ ク困 難 ナ ル

剣 ノ許 可 ヲ願 ヒ来リ タ ル モ本 官 ハ唯 隠 忍 セ ヨト 回答 セリ 、其 中群 衆

如 斯 公開 状 ヲ発 表 ス ル コト、 在 鮮 内地 人 基 督 教徒 ニ取 テ ハ恰 モ国 民

カ如 ク見 受 ケ ラ レタ リ

ラ ン﹂

ク無 事 ニ終 リ タ ル ニ非 スシ テ頑固 ナ ル煽 動者 ノ開 城 ニアラ サ リ シナ

﹁児 島総 監 ノ説 明 ニ依 レ ハ右 ハ警 察 署長 ノ適 当 ナ ル処置 躍 ニ依 テ斯

ハ四散 シ唯 数 名 負傷 者 ア リ シ ニ過 キ ス

開 城監 理 派 耶蘇 病院 訪 問

1 、 五月 三 十 日 ( 金 曜 日)午 前 七時 京 城 発

宣 教師 ハ全 部 地 方 ニ旅 行 中 ニ シテ意 見 ヲ徴 ス ル コト能 ハサ リ シ ハ

一、騒 擾 被 告 人 等 ノ答 弁 余 リ ニ大胆 ニ シテ傍 若 無 人 ナ リ シカ ハ傍聴

可 シ我等 一行 並 ニ平壌 宣 教 師 モ特 ニ傍 聴 ヲ許 可 サ レタ リ

当 日 ハ特 ニ判 決 日 ナ リ シ カ ハ被 告 人 父 兄 二 十名 ヲ限 リテ傍 聴 ヲ許

タ ル如 キ印象 ヲ受 ケ タ リ、 如 斯 穏 当 ナ ル処 置 ニヨリ テ忌 々 シキ結 果

人 ニ及 ホ ス効 果 ヲ憂 ヒ当 日 迄 公 開 セサ リ シト

余 等 一行 ハ開 城 署 長 ハ騒 擾 ニ対 シテ極 メテ賢 明 ナ ル処 置 ヲ取 ラ レ

ヲ見 ル ニ至 ラ サ リ シ地 方 五 六 ア リ現 ニ宣 川 郭 山等 ニ於 テ ハ鮮 人中 一

ル有様 実 ニ凄 惨 ヲ極 ム老 母 アリ 幼児 ヲ負 ヘル妻 女 ア リ顔 面 蒼 白 ニシ

二 、門 前 ニ ハ数 百 ノ被 告 人 関 係 者相 集 ヒテ我 先 ニト傍聴 席 ニ侵 入 ス

名 モ傷 キタ ル モノ ナ ク唯 万歳 ヲ称 ヘテ 四散 セ リト イ フ 1、 午 後 七時

三 、被 告 人 ハ予 メ公判 廷 ニ数 十 名 一団 ト ナリ テ留 置 セラ レ傍 聴 人 ノ

テ父 ヤ夫 ヤ孫 ノ安危 ヲ気 遣 ヒ合ヘ ル等 憂 慮 ノ気 一体 ニ満 チ タ リ

開 城 内 地 人基 督 教 徒 トノ会 見

席 定 マ ル ニ及 ヒテ直 ニ判 決 セラ ル刑 期 ハ最短 ヲ六 ケ 月 ト シ最 長 ハ二

岡 本 氏 (同氏 夫 人 ハ鮮 人 ニシテ永 ク朝鮮 ニ住 シ商業 ニ従 事 セリ) 一、 政 府 ハ今 日迄 鮮 人 ニ余 リ温 和 ナ ル手段 ヲ取 リ過 タ ルカ騒 擾 ノ原

年 数 ケ月 ナ リ、 群衆 ニ向ッ テ煽 動演 説 ヲ為 シタ ル者 独 立宣 言 書 ヲ謄

キ ハ自 然 ノ数 ト言 フ可 シ

写 シタ ル モノ等 ハ刑 期 永 ク只 万歳 運 動 ニ加 入 シタ ル モノ ノ刑 期短 カ

鮮 人 ハ由来 不 可 解 ナ ル性 格 ノ所 有 者 ニ シテ武 力 ヲ以 テ威 圧 セサ ル

因 モ此 処 ニア ル可 シ

二、 我 等 ノ 一行 ハ同 氏 ノ意 見 ニ就 テ更 ニ質 問 ヲナ シタ ル ニ氏 ノ武 力

鞭 ハ其芯 青 竹 ニシ テ麻 糸 ヲ以 テ外部 ヲ被 ヒタ ル モ

一、笞 刑 ニ関 ス ル種 々 ノ談 話 ア リ諸 規 則 ヲ朗 読 セ ルカ笞 刑 用鞭 ヲ吾

覆 審 法 院 検 事長 訪 問

1､ 午 前 十 一時

極 メテ薄 弱 ニシテ多 ク ハ却 下 セラ ルル ト云 フ

本 判 決 終 了 後被 告 人 ハ 一斉 ニ控 訴 セ リト言 フ、其 控 訴 及 上 告 理由

可 ラスト

ト ハ愛 ノ精神 ヨリ発 露 シタ ル モノナ リ ト ノ意 ナ ルカ如 ケ レト モ氏 ノ 議 論 ノ根 拠何 処 ニア ル ヤ ハ遂 ニ不 可能 ニ終 レ リ、特 ニ鮮 人 ト直 接 交 通 ヲ為 セ ル在 留 内 地 人 中如 斯 同 氏 ノ意 見 ヲ同 フ ス ル人 々甚 タ多 キ ハ

小田代氏 ( 開 城 耶蘇 学校 教 師 )

聯 カ奇 異 ニ感 セ ラ レタ リ

ノ ナ リ笞

等 ニ示 サ レタ リ

ヲ 以 テ左 手 ヲ腰 部 ニ当 テ右 手 ヲ以 テ鞭 ヲ持 チ其 中央 部 ハ執 行者 ノ帽

刑規 則 ハ極 メテ緻 密 ニシ テ刑 ノ執 行 者 ハ先 ツ直 立 ノ姿 勢

一、 同 氏 ノ学 校 ニ於 テ ハ宣 教 師 ハ学 生等 カ万 歳 運動 ニ加 入 ス ルヲ極

シ テ武 力 ヲ以 テ之 ニ当 ラ サ ル可 ラ ス

力 防 止 シタ ル カ遂 ニ何 等 ノ功 ヲ見 サ リ キ、 サ レ ハ鮮 人 ニ情 ハ無 用 ニ

サ ル可 ラ ス、斯 クス レ ハ皮 膚 ノ破 ル ル事 ナ ク打擲 後 直 ニ歩 行 シテ帰

而 シテ同 一ノ速 力 ト同 一ノ力 ヲ以 テ被 告人 ノ臀部 ヲ直 角 ニ打擲 セ

子 ニ接 触 セ サ ル ヘカ ラ ス

平壌 着 、 午前 十時

宅 スル ヲ得 ルト イ フ、笞 刑 ハ年 齢 十 六 歳 ヨリ六 十歳 迄 ノ男 子 ニ加ヘ

1 、 五 月三 十 一日朝

覆 審 法 院 訪問

聞カ ス

査 ヲ救 ヒ群 衆 ニ向 ヒ我 ハ此 子 ノ叔 父 ナ リ我 ハ此 ノ巡 査 ヲ神 ノ御 名 ニ

昂 シ警 官 ヲ殺 サ ント シテ集 団 シ来 リ シカ上 記 ノ信徒 ハ突進 シ来 リ巡

騒 擾 中警 官 ハ短 銃 ヲ 以 テ 一信 者 ノ甥 ヲ射 殺 シ タ ルカ群衆 ハ甚 シ ク激

一、 宣 教師 管 下 ノ信 者 等 ハ信 念 厚 ク教徒 ト シ テ称 讃 ス可 キ人 々多 シ、

二 、笞 刑 ハ韓 国政 府 時 代 ヨリ ノ遺 物 ニシテ罪 人 ノ撰 択 ニ委 セタ リ 、

ラル可 キ モ ノ ニシテ今 日 マテ曾 テ之 カ為 ニ生命 ヲ失 ヘル モノ ア ル ヲ

即 チ 三十打ツ ハ罰 金 三十 円 、若 ハ禁錮 三十 日 ニ相 当 シ、 九 十打 ハ禁

ルヲ得 タ リ、信 徒 ノ寛 容 ナ ル大 概斯 ノ如 シト

依 テ許 スカ故 ニ諸君 モ亦 静謐 タ レト 、此 ニ於 テ群 衆 ハ四散 シ無事 ナ

独 立 宣言 書署 名者 三 十 三名 中 平壌 中 央 教 会 牧師 カ加 ハリ居 レ ル等

望シ今 回 独立 運 動 ニ加盟 ス ルノ止 ムナ キ ニ至 リ シ モノナ ラ ン

受 ケ密 偵 ニ付 ラ レ殆 ント心 肉 ノ静 マ ルト キ ナ ク遂 ニ彼等 ハ甚 シ ク失

二、 鮮 人牧 師 ノ多 ク ハ今 日迄 官 憲 ノ為 ニ絶 エス圧 迫 セラ レ、 嫌 疑 ヲ

錮三 ケ月 ニ相 当 ス、 鮮 人 ハ喫 煙 、 飲 酒 ノ癖 甚 タ シ ク加 フ ル ニ彼 等 日

ナ レ ハ多 ク笞刑 ヲ撰 択 スト言 フ

常 ノ生 活 ハ不規 則 ナ ルヲ以 テ監 獄 内 ニ数 ケ 月座 居 ス ル事 ハ甚 タ苦 痛

知 識 階級 ノ鮮 人 ノ言 ニ ヨレ ハ笞刑 ハ韓 国 時 代 ノ遺 物 ナ レト モ文 明

ルナ ラ ント期 待 シタ リ シト 云 フ

ナ ル日本 ト併 合 セラ レタ ル以上 如 斯 野蛮 ナ ル刑 罰 ハ全部 廃 棄 セラ ル

モ此 間 ノ消 息 ヲ語 ル モ ノ ニシ テ畢竟 彼 カ過 去 数年 間 苦 悶苦 闘竟 ニ日

本 人 ニ対 シテ全 ク希 望ヲ 放 棄 セ シ モノ ナ ラ ン

既 ニ独 立 セ ル モノト シテ万歳 ヲ称ヘ タ ル モ ノ ハ之 ヲ無 罪 ト シ

a

三、 万 歳 運動 ニ加 入 シタ ル被 告 ヲ 二階級 ニ分 チ

平 壌崇 徳 大 学 前総 長 某 宣 教 師 ハ騒 擾 数 ケ月 前朝 鮮 ニ於 ル伝 道 事 業

テ釈 放 シ 独 立 ヲ企 テ ント シテ万 歳 ヲ叫 ヒ シ者 ハ之 ヲ有 罪 ト シテ処 刑 セ

三 、 (極秘 )

リ

b

四 、組 合 教 会 ノ伝道 方 法 ノ為 ニ宣教 師 等 ハ甚 タ迷 惑 ヲ感 スル者多 ク

チ居 レリ

スル ニ及 ンテ暫 ク之 ヲ中 止 シ テ改善 ノ曙 光 ヲ見 ル コト ヲ得 ン カト待

ノ全 ク望 ナ キ ニ失望 シ故 郷 ニ帰 ラ ント計 企 シ ツツ ア リ シカ騒 擾爆 発

将 来 ニ結 果 ヲ持 チ来 ス ニ過 キ サ ル ヤ モ知 レ ス、政 治 犯 ノ大 赦統 治 方

教 会 ヲ無 断 ニテ使 用 シ、 信 徒 ハ信 念 ヲ破 壊 シ其 他 面 白 カ ラ サ ル コト

四、 武 力 ニ依 テ威 圧 シ処 刑 スル現 在 ノ方 法 ハ甚 タ疑 問 ニ シテ鮮 人 ノ

針 ノ根本 的 改 革 等 ハ更 ニ大 ナ ル好 果 アル ヤ モ知 レ ス

頻 々ト シテ起 ルト 云 フ

1 、午 後 四時笞 刑 ニ処 セ ラ レタ ル鮮 人 ヲ問 フ

︹マ マ︺

ニ モ死 体 ヲ埋 葬 ス ト言 ツ ツ墓 地 取締 規 則 ノ発 布 ハ鮮 人 ノ心 理 ニ ハ由

五、 鮮 人 ハ墓 地 ニ対 シ甚 タ シキ迷 信 ヲ有 シ方 角 ヲ 重 シ占 者 等 ノ言 処

鮮 人 (医 業 )

一、彼 ハ万歳 運動 ニ加 盟 シ、 数 日前笞 刑 ヲ受 ケ釈 放 セラ レ タ ル モ ノ

々敷大 事 ニ シテ或 ハ今 回 ノ騒 擾 ノ重大 ナ ル原 因 ノ 一ト シ テ数 フヲ得

1 、午 後 二時

ナ ルカ臀 部 黒青 色 ヲ呈 スレト モ皮 膚 破 レ ス座隅 直 立 ニ何 等 差 支 ナ ク

可キカ

平壌 宣 教 師 団 ト ノ会 見

極 メテ軽 微 ナ リキ 二 、 メソ ヂ スト教会 執 事 (宣 教 師病 院 入 院 、年 齢 五十 八 ) 彼 ハ同 シク万歳 運 動 ニ加 盟 セ シ為笞 刑 九 十打 ヲ受 ケ数 日前 釈 放 セ ラ レタ リ 、左 側臀 部 ハ皮 膚 全 部 剥離 シ約 直 径 三 イ ンチ ニ亙 テ脂 肪 及

一、 辺渡 牧師

︹マ マ ︺

政 府 ハ宣 教師 ヲ 一層 了 解 シ内 地基 督 教 徒 ハ政府 ヲ シテ之 ヲ了 解 セ シ ム ル様 尽 力 セサ ル可 ラ ス 一、 樽橋 氏 ( 崇 徳 大 学 教授 )

(一) 併 合 当時 総 督 府側 ニ二説 アリ

コト

1 、鮮 人 ニ対 ス ル施 設 其 他 ニ関 シ宣 教 師 ヲ相 談 ト シテ善 用 ス ル

贅 肉露 出 シ周 囲 ハ全 部 腫 起 甚 タ シ ク苦 痛状 態 ニア ルカ如 シ、右 側臀 部 ハ僅 カ ニ直 径 一イ ンチ ノ皮 膚 ノ剥 離 ヲ見 タリ

ハ斯 ク ノ如 ク宣教 師 ノ経験 等 ヲ利 用 ス ル ハ政 府 ノ威 厳 ニ

(二) 総 督 府教 育 方 針 ハ大 概 人 格 ニ重 キ ヲ置 ク ニ非 ス シテ却 テ之 ヲ

関 ス ト、遂 ニ後 者 ノ勝 ヲ占 ム ル処 卜 ナ レリ

2、

︹マ マ︺

三 、 同 病 院 ニ騒 擾 中銃 傷 、 刃 傷 ヲ受 ケ タ ル者 四名 ア ルヲ見 タリ、 彼 等 ハ受 傷 後腕 部 若 ハ足 部 ヲ切 断 ス ル ノ止 ムナ キ ニ至 レリ

疎 外 セ ント ス ル傾 向 アリ

1 、 午 前 八時 平 壌 内 地 人基 督 教徒 ト ノ会 見

ハ鮮 人 ノ心 ヲ 旧韓 国 皇帝 、 祖 先 偉 人 ニ対 スル忠 義 ト誤 解 セ シム

(三) 日 本 人教 師 カ鮮 人 子弟 ニ対 シ忠 義 ノ講 義 ヲ為 サ ンカ 、其 結 果

組 合 教 会牧 師 渡 辺 氏 一、 同 氏 ハ政 府 ハ最 近 政府 ノ用 具 ト シテ組 合 教会 伝道 者 等 ヲ利用 ス

出 席 数 ハ騒擾 以前 ニ比 較 シテ約 二割 減 ナ リ ト言 フ、 巡査 、 探 偵等

1 、其 他 数 種 教 会

1 、監 理 派 教 会

1 、南 大 門 教 会

八 十名 ハ出 席 アリ キ

会 生 ス ル ニ至 レリ ト言 フ、婦 人 聖 書 研 究 会開 催 中 ナ リ シカ殆 ト 四百

此 ノ教 会 ハ平壌 ニ於 ル最古 ノ教 会 ニシテ此 処 ヲ中 心 ト シテ他 ノ教

1 、中 央 長 老 教会

数 種 鮮 人 教 会堂 訪 問

1、 六 月 一日 (日曜 日)午 前

ル傾 向 アリ ト 一、 森 岡 氏 ( 弁護士) 氏 ハ基 督 教徒 迫 害 ノ実際 ニ行 ハレ居 ルヲ認 メ少 クト モ鮮 人 基督 教 徒 ハ他 ノ鮮 人 ヨリ モ多 ク ノ苦 痛 ヲ受 ケ タ リ ト、拷 問 ハ内 鮮 ヲ問 ハス

日本 ノ法 律 制度 ハ欧 米 諸国 ニ比較 ス レ ハ遙 ニ下 位 ニア ルカ如 シ

未 タ履 行 セ ラ レツ ツ ア ルカ如 キ ハ甚 タ痛 恨 ニ堪 エサ ル所 ニシテ 元来

一、 二十 年 来在 留 セ ル 一信 徒 ノ話

貴 族 中 、特 殊 ノ恩 恵 特 典 ヲ与ヘ ラ レタ ル モノ ハ総督 府 政 治 ニ

氏 ハ朝 鮮 ﹁ヤ ンバ ン﹂ ノ多 クカ統 治 ニ信 服 セ ル例 証 ヲ挙 ケラ レタ

註

リ

心服 セリト言 フ モ多 ク ハ統 治 ニ満 足 ス ル モノ ナ ク只自 己 ノ地位 ヲ省 ミ テ不 平 不満 ヲ発 表 セサ ルナリ ト

１ 、午 後 二時

カ処 々 ニ配 置 セラ レ居 ル コト騒 擾 以前 ト何 等 相 違 ア ル コト ナ シ

同 女 ノ拘 引 セラ レタ ル ハ独立 運 動 ニ其 運動 費 ト シテ金 員 ヲ提 出 シ

レ、為 ニ睡 眠 ス ル能 ハサ リ シト 云 フ

タ リト ノ コトナ レト モ彼 女 ハ遂 ニ是 等 ヲ是 認 セサリ キ、 一子 ハ獄 中

リト

病 ヲ得命 旦夕 ニ迫 リ シ カ ハ乞 テ保 釈 ヲ免 サ レ目 下 自宅 ニテ療養 中 ナ

内 地人 ト ノ会 見 (一行 滞在 旅 館 ) 一、主 ト シテ鮮 人 基督 教 徒 ノ弱 点 欠 点 等 ヲ論 及 セ ラ レタ リ、 之 ニ反

年齢六十歳

来 リ テ銃 ノ台 尻 ニテ両 人 ヲ叩 キ付 ケ彼 女 ハ二 ケ 月後 漸 ク ニシテ歩 行

騒 擾 中夫 ト共 ニ戸外 ニ出 テ騒擾 ノ模 様 ヲ見守 居 タ ルニ兵 士 不意 ニ

一、 老 母

シ宣 教師 等 ハ鮮 人 基督 教 徒 ノ美 点 長 所 ヲ掲 ク ル ニ敏 ナ ル ハ不 可 思議 ノ現象 ト言 フ可 シ １、午 後 八 時

ス ルヲ得 ル ニ至 レリ 、 以後 数 回 兵 士 ハ彼 女 ノ寝 室 ニ無断 ニテ突 入 シ

朝 鮮婦 人 卜 ノ会 見 一、 朝 鮮婦 人 等 ハ吾等 一行 ノ来 訪 ト目 的 ヲ知 リ、特 ニ宣 教師 ノ斡 旋

来 ル コト アリ ト

在 留 内 地 人 ヨリ聞 ク処 ニ拠 レ ハ鮮 人 ノ多 ク ハ涙 ニ脆 ク哀号 シ テ他

ニ依 リテ吾 等 ニ会 見 ヲ求 メタリ 、集 ル者 ノ中 看 護婦 ア リ、女 学 生 ア

人 ノ同情 ヲ巧 ミ ニ利 用 シテ 正真 是 非 ヲ曲 ク ル ニ巧妙 ナ リト イ ウ コト

リ 、前 京城 市 長 未 亡 人 アリ、 老 母 アリ殆 ンド 鮮 人 ノ各 階 級 ヲ代 表 セ ルカ如 キ観 ア リ

ナ リ 、我 等 一行 モ婦 人 ハ涙 脆 キ モノナ レ ハ或 ハ斯 ク モアラ ント期待

レ語 ラ ント シテ言 葉 支 フ レト モ理路 正 直 ナ リ シ ニ ハ聊カ奇異 ノ観 ア

セ シ ニ集 ル鮮婦 人中 流 涕 ス ル モノ ア レ卜号 叫 スル モノ ナ ク、 真 情 溢

一、看 護婦 ( 年 齢 十 九歳 耶蘇 病院 ) 此 ノ婦 人 ハ万 歳 運 動 ニ加盟 セ リト ノ嫌 疑 ヲ以 テ警 察 署 ニ拘引 セラ

1 、午 後 十 時

リ タリ

鮮 人男 子 ト ノ会 見 (約 十 五 分)

擲セラ レ、腰 巻 ヲ残 シ テ他 ハ全 部裸 体 ト セ ラ レ、殆 ント侮 辱 的拷 問

レタ ルカ騒擾 以前 ヨリ絶ヘ ス附 キ纒ヘ ル探偵 中 村某 ノ為 ニ甚 シク打

ヲ受 ケ タリ

b

a 鮮 人 ヲ日本 人 タ ラ シ ム ル事 ハ不 可 能 ナ リ

一、 鮮 人牧 師 ノ談

一、前 市 長未 亡 人

ナ ルカ本 年 十 九歳 ノ 一子 アリ、 嫌 疑 アリ テ病 中 拘 引 セラ レ又 自 ラ モ

同女 ハ平壌 ニ於 テ ハ有 数 ナ ル資 産 家 ニ シテ 又高 等 ノ教養 ア ル婦 人

警 察署 ニ同 行 セラ レ只 下 衣 ヲ残 スノ ミ ニテ全 部 裸 体 トナ リ、 鞭 ニテ

c

思 フ ニ又余 リ ア リ

d

鮮 人憲 兵 、 巡 査 等 ハ鮮 人 中 最 悪 ナ ル モノ ヲ選 択 シ タ ル モノナ

教 育制 度 ハ鮮 人 ニ対 シ テ将 来 向上 発 展 ノ希 望 ヲ ナサ ス

基 督 教 ハ爾 来迫 害 セラ レ タ ルカ今 回騒擾 以後 鮮 人信 徒 ノ不安

コト ハ彼 女 ノ生 涯中 未 タ曾 テア ラ サ リ シ コト ナ リ ト)

甚 シ ク打擲 セ ラ レ他 人 男子 等 ト同 室 ニ監禁 セラ レタ リト 云 フ ︵如斯

更 ニ男 女 同 室 ナ ル ヲ具 申 シタ ル ニ寒 気 激 シ キ ニ不 係 露台 ニ引 出 サ

日本 人 ハ鮮 人 ヲ動 物 ノ如 ク虐 待 ス

リ e

一、 一老 母 ノ談

耕 作 ニ従 事 スルト言 フ

一憲 兵 来 リ老 母 ヲ後 庭 ニ引 連 レ作男 ハ未 タ帰 ラ サ ル ヤト尋 ネ タ ル

カ老 母 ハ其 後 何 処 ニ行 キ シカ ヲ知 ラ スト答ヘ タ ル ニ憲 兵 ハ老 母 ヲ裸

鮮 人婦 人 ニ対 ス ル侮 辱 的 行為 即 チ警 察 署 ニ於 テ衣 ヲ剥 キ之 ヲ

拷問 シ或 ハ婦 人 ノ寝 室 ニ無 断 侵 入 スル等 ハ鮮 人 一般 到底 堪 ユ ル能

f

体 ニシ此 レ ヲ打擲 シ烈 シク脛 ヲ蹴 リタ リ 、班 痕 尚歴 然 タリ

撃 シ集 会 カ殆 ント不 可 能 ニシテ何 等 為 ス能 ハサ ル ヲ説 キ組 合 協 会伝

甚 タ シ ク蹴 ラ レ数 週間 立 居 ニ差 支 ユル程 ノ負 傷 ヲナ セリ

尋 ネ タ ルカ 一ケ 月前 ヨリ何 処 ニ行 キ タ ル カ未 タ帰 ラ スト答 ヘタ ル ニ

憲 兵 来 リ此 ノ婦 人 ヲ裸 体 ニ為 シ ﹁貴 様 ノ夫 ハ何 処 ニ行 キ シ ヤ﹂ ト

二、 乳 児 ヲ抱 ケ ル鮮 婦 人 ノ談

ハサ ル処 ナ リ 一、 鮮 人 巡 回伝 導 師 ノ話

導 者 等 カ憲 兵 巡 査等 ノ威 力 ヲ用 ヒ各 教 会 ヲ無 断 ニテ使 用 シ居 レ ル コ

三 、吾 等 一行 カ自 動 車 ニテ此村 落 ヲ去 ラ ント シ タ ルト キ 一鮮 婦 人 一

騒 擾 後 諸 地方 ヲ巡 回 伝 道中 信 徒 カ到 ル処 ニ於 テ迫 害 セ ラ ル ル ヲ目

ト ヲ語 レリ

行 ヲ止 メ激 シ ク憲 兵 ニ打擲 セラ レタ ル様 ヲ語 レリ

教 会 ヲ訪 ネ タ ル ニ窓 硝 子 ハ全 部 破壊 セラ レ説 教 壇 ハ何 処 ニカ持 チ

不 幸 ニシテ騒 擾 中 殺戮 セラ ル ル ニ至 リ シ ト言 フ

一、 同村 ノ万歳 運 動 ハ激 烈 ナ リ シ モノ ニシテ憲 兵竝 ニ鮮 人 補 助 員 ハ

１ 、砂 川

一、鮮 人 耶蘇 学校 教 師 現行 教 育 制 度 ハ朝 鮮 青 年 登 竜 ノ道 ヲ塞 クカ如 ク 一ノ中 学校 ナ ク専 門 学校 ヲ除 キ タ ル以外 ノ高 等 教 育機 関 ナ シ 而 モ此 ノ専 門 学 校 タ ルヤ鮮 人 青年 ヲ シテ将 来 向 上 発 展 セ シ メ社 会

会 ヲ距 ル約 十間 ノ地 ニ其 痕 跡 ア リ

教 会 内 ノ床 板 ヲ此 等憲 兵 ノ死 骸 ヲ焼棄 ス ル燃 料 ニ用 ヒ タ ルカ如 ク教

運 ハレ タ ルカ如 ク其影 タ ニ見 ル能 ハス聞 ク処 ニヨレ ハ憲 兵 兵 士 等 ハ １ 、 六 月 二 日 (月 曜 日) 午 前 八 時

ノ指 導 者 タ ラ シ ム ル如 キ智 的 教 育 ヲ授 ク ル処 ニ非 ス

自 動 車 ニテ磐 石 、 砂 川 地方 ノ被 害 地 ヲ訪 フ

二 、憲 兵 分 隊 ヲ訪 問

同 分 隊 ノ前庭 ハ騒 擾 中 最 モ激 烈 ナ リ シカ如 ク憲兵 等 ハ万歳 ヲ叫 ヒ

磐 石 ハ平壌 ヲ距 ル約 七 哩 ノ地 ニアリ テ戸 数 僅 カ ニ六十 戸 ノ 一小村

ニ至 リ シカ ハ血 ヲ見 タ ル鮮 人等 ハ急 ニ態 度 ヲ変 シ憲兵 隊 ニ突 進 シ憲

ナ カラ前 回 ノ山麓 ヨリ突 進 シ来 ル群 衆 ニ発砲 シ遂 ニ数 名 ヲ射 殺 ス ル

落 ニ シテ村端 ニ教 会 堂 アリ 、内 部 、 窓硝 子 其 ノ他 甚 タ シク破 壊 セラ レ残 ル ハ只 形骸 ノミ、 本村 ノ男 子 等 ハ万歳 運 動 当 時 多 ク隣 村 ニ赴 キ

三 、鮮 人群 衆 カ山麓 ヨリ万 歳 ヲ叫 ヒツ ツ下 ル途 中 射 殺 セラ レ タ ル個

兵 等 ノ逃 ルヲ追 ヒテ之 ヲ殺戮 ス ル ニ至 レリト言 フ

万歳 ヲ称ヘ タ リト言 フ 其 後 兵士 来 リ教 会堂 内 部 ヲ破壊 シタ ル モ ノナ リ ト言 フ、同 村 ニ殆 ト男 子 ノ影 ヲ見 ス、農 作 其 他 ノ コト ハ全 部婦 人自 ラ牛 馬 ヲ使 用 シ テ

徒 等 ハ此 ノ運動 コソ真 ニ神 ノ御 旨 ナ レ ハ我 等 ハ活躍 セサ ル可 ラ スト 固 ク信 シ居 タリ

宣 川着

我儘 ナ ルカ如 ク吾等 ニ印象 ヲ与ヘ タ ル ハ甚 タ遺 憾 ニシテ 一ニ ハ吾等

１ 、 午前 七時

所 ヲ視 察 セリ

カ英 米 ノ習 慣 其 他 ヲ了 解 セサ リ シ ニ依 ル可 シト雖 又宣 教 師 ハ今後 充

三、 宣 教 師 カ騒擾 ノ前 後 ヲ問 ハ ス今 日迄或 ハ不 遜 ノ態 度 ニ出 テ傲 慢

一、 鮮 人基 督 教 徒 ノ被 レ ル損 害 ハ甚 シ ク テ万歳 運動 ニ全 然 加盟 セサ

宣 教 師団 卜 ノ会 見

ル信 徒 等 ト雖 憲 兵 巡 査等 ハ基 督 教徒 タ ル故 ヲ以 テ直 ニ嫌 疑 ヲ カケ タ

定州

分慎 重 セラ レ ン コト ヲ乞 フト

ニア ル小 丘 ニ ハ記念 碑 アリ 、宣 川 ヲ去 ル コト鉄 路 約 一時 間 ノ里 程 ナ

定 州 ハ曾 テ日 露戦 争 ノ火 蓋 、始 メテ開 カ レタ ル処 ニ シテ街 ノ入 口

１、 午 前 十時

リト 二、 北 韓 ノ信 徒 等 ハ南韓 地 方 ニ比 シテ万 歳 運 動 ニ加盟 セ ルモ ノ多 シ、

リ

之 レ主 ト シテ北 韓 ノ基督 教徒 カ南 韓鮮 人 ニ比 シ今 日迄 嫌 疑 ノ結 果 圧

三、 宣 教 師 ハ鮮 人 信 徒 ノ信 念 性 格 其 他 ニ付 激 賞 シ決 シテ世 間 ニ喧伝

迫 苦 痛 ヲ受 ケ タ ル ニ由 ル ナ ル可 シ

定 州 ハ当 地 方 ニ於 ル中 心 ニシテ人 口密 ニ商 業 繁 盛 ヲ極 ム万 歳 運 動

ニ因 ルナ ル可 シト言 フモ当 時 殺戮 セラ レ タ ル者 百 三 十 ヲ数 フル ヲ以

モ亦 順 テ激 シ カリ シト云 フ、官 憲 ノ態 度 モ甚 シク威 圧的 ニ出 テ タ ル

セラ ルル如 キ モノ ニ非 サ ル ヲ以 テ シ 一々例 証 ヲ挙 テ説 明 ア リ タリ 更 ニ鮮 人 一般 特 ニ基 督 教徒 ノ特 ニ憲 兵 巡 査 等 ヨリ受 ケ タ ル苦痛 ヲ

ニ出 テタ リ 、 二 日目 ニ ハ署 長自 ラ出動 シ群 衆 中 ニ分 ケ 入 リ テ静 カ ニ

水 ヲ充 満 セ ル桶 ヲ備ヘ 置 ク可 シト ノ命 アリ タ リ、 其後 教 会 堂 付 近 ニ

ニ憲 兵 隊 ヨリ各 戸 ニ通告 シ テ、夜 ハ七時 ニ門 戸 ヲ閉 シ往 来 ニ ハ必 ス

宣 教師 ニ聞 ク処 ニ拠 レ ハ (鮮 人側 ョリ聴 取) 教 会 堂 ノ火 災 三 日 前

黒 変 セ ル柱 石 ノ佗 シ ク残 レ ル ア ルノ ミ

我等 一行 ハ定 州 教会 堂 焼失 ノ光 景 ヲ目撃 シタ リ、焼 跡 ヲ見 レ ハ只

一、教 会 ノ焼 跡

テ モ 如何 ニ当 時 ノ実 況 ヲ忍 フ ヲ得 ン

摘 示 シ更 ニ信 徒 等 ガ寛 容 ノ精 神 ニ充 溢 ス ルヲ説 キ己等 ニ苦 痛 ヲ持 チ 来 ス モノ ノ為 ニ絶ヘ ス祈 ル事 ヲ物 語 レリ

１ 、六 月 三日 ︵ 月 曜 日)午 前 警 察 署 長 ヲ訪 フ

散 会 方 ヲ勧 告 シタ リ、 当 時 四面 ノ山 々 ハ白 衣 ヲ着 タ ル鮮 人 ヲ以 テ充

レリ 、 翌夜 同 シ ク兵 士 ノ靴 音烈 シク教 会 堂 付 近 ニ響 キ居 タ ルヲ耳 ニ

兵 士巡 羅 シ、 一夜 石油 ヲ注 キ テ教 会 堂 ヲ焼 却 セ ント セ シ モ失 敗 ニ終

一、 万 歳 運動 初 日 ハ殆 ント負 傷 者 出 テ ス警 察 側 ハ極 メテ慎 重 ノ態 度

四散 セ シ メタ リ ト 云 フ

１ 、憲 兵 隊 長 ノ談 (定 州 )

シ、 翌朝 ニ至 リテ見 レ ハ教 会 堂 ハ既 ニ全 ク烏 有ニ 帰 シ居 タ リ

満 セ リト イ フ、而 モ署 長 ノ賢 明 ナ ル方法 ハ遂 ニ群集 ヲ何 等 為 スナ ク

二、 宣 教 師 カ今 回 ノ騒擾 ニ特 種 ノ関係 ア リ ト思 ハレサ ル モ宣 教師 ノ 管 下 ニア ル鮮 人牧 師 其後 信 徒 等 カ騒擾 中 活 躍 セ ル ハ事 実 ナ リ鮮 人信

一、 耶蘇 教会 堂 ノ火災 ハ思 フ ニ鮮 人 ノ放 火 セ ル モノ ナ ル可 ク元来 キ 為 ス能 ハス

二、 サ レ ハ官 憲 側 カ信 徒 等 ノ集 会 ヲ許 ス モ実 際 ニ ハ鮮 人等 ハ何 事 モ

宣 教 師 等 カ教 会 焼 失後 頻 々ト シ テ来 ル ハ同 教会 ヲ管 理 セ ル牧 師 カ

リ スト 教徒 ナ ラサ ル鮮 人 ハ信 徒 ニ対 シ テ甚 タ シ キ反 感 ヲ抱 キ、 特 ニ

ナ キ有 様 ニテ教 会 政治 ノ組 織 上 勿論 定 州 ノ独 立教 会 ナ レト モ責 任 ハ

捕 縛 セ ラ ル ルヲ恐 レテ何 処 カ ニ逃走 シタ レ ハ教会 ヲ守 ル モノ何 人 モ

基 督 教 徒 カ惹 起 セ ル這 般 ノ独 立 運動 ノ為 ニ 一般 鮮 人 等 カ種 々ノ苦 痛

ン

当 然 宣 教 師 ニ掛 レ ルカ故 ニ日 曜 毎 ニ当 地 ニ来 ルナ リ 卜

ヲ受 ケ タ ル結 果 信徒 ニ対 ス ル反 感憎 悪 ノ念 ハ 一層 膨 大 セ ル モノ ナ ラ

(上 記鮮 人 ノ反感 ニ対 シ テ鮮 人 並 ニ宣 教師 ノ言 処 ヲ綜 合 ス レ ハ鮮

モノナ ル コト固 ク信 シ居 レ リ

三 、鮮 人 信徒 等 ハ日本 ノ消 防 手 兵 士若 ク ハ憲 兵 カ教 会 ニ放 火 シ タ ル

１ 、午 後 四時

人 一般 ハ今 日迄 信徒 ニ悪 意 ヲ挾 シタ ル事 ナ ク騒 擾 以 後 卜雖何 等 ノ変

吾等 一行 ハ定 州 ヲ去 リ テ鉄 路 郭山 ニ来 レリ

郭山

二、 目 下教 会 ノ放 火 犯 人厳 探 中 ナ リ

所 ナ ク、却 テ独 立 運動 テ フ同 一目的 ノ為 ニ接 近 セ ル観 アリ) ト

三 、憲 法 ニ於 テ既 ニ認 ム ル如 ク信 徒 ハ自由 ニシ テ吾 等 ハ基 督 教 徒 ノ

定州 ニ於 ケ ル鮮 人等 ハ恐 レ テ吾等 一行 ニ近 ク コト ヲ為 サ サ リ シ モ

ル ヲ得 タ リ

郭 山信 徒 等 ハ喜 色満 面 ニ溢 レ宣 教師 ヲ囲 集 シ吾 等 一行 ト モ又 快 談 ス

集 ヲ 一切妨 ケ ス

ロ便 宜 ヲ与 ヘツツ ア ル事 ハ著 シク現 ニ組合 教 会 ノ伝 導師 ニ ハ特 ニ本

郭山 憲 兵 隊 長 ノ言 処 ニヨ レ ハ騒 擾 当 地 ニモ勃 発 シタ ルカ当隊 ニテ

ヲ免 レ目 下 小 使室 ニ於 テ説 教其 他 ノ コト ヲ司 セリト言 フ

此処 ニ モ又 教 会堂 ノ火災 ニ会ヘ ルア リ、 小使 室 ノミ漸 ク其 ノ災 害

四 、吾 等 カ基 督 教徒 ニ対 シ テ何等 干 渉 的 ニ出 テ サ ル ノミ ナ ラ ス、 寧

部 ヨリ命 令 ア リタ ル ニ依 レ ル カ部 下 憲 兵 ヲ シ テ信 徒 ノ各 戸 ヲ訪 問 シ

五 、宣 教 師 等 ハ騒擾 前 、 即 チ教会 焼 失 前約 一年 間 ニ於 テ当 地 ニ 一回

尚 基 督 教 徒 ハ自 由 ニ集 会 ス ルヲ許 可 シ居 レリ、然 ル ニ宣 教 師 ノ言

ハ極 メテ穏 ナ ル態 度 ニ出 テ シカ ハ負 傷 者 一人 ヲ モ出 サ ス事 ヲ得 タ リ

集会 方 ヲ勧 誘 シ居 ル程 ナ リ

モ来 ラ ス焼 失後 頻 々ト シ テ来 リ甚 タ不 遜 ナ ル態度 ニ出 テ何 等 証拠 モ

師 ノ退 出 後 憲 兵補 助員 等 宣教 師 等 ハ何 ヲ述 タ ル カト激 シキ質 問 ヲ受

ニヨ レ ハ殆 ント集 会 ハ不 可能 ニ帰 シ若 シ集 マ ルモノ ア ルト キ ハ宣 教

ナ ク兵 士 等 ニ放 火 ノ罪 ヲ課 セ ント スルカ如 キ ハ甚 タ遺 憾 ト スル所 ナ

1、 宣 教 師側 ノ言 フ処 ニ拠 レ ハ

リ云 々

ケ タ ル モノ アリ

我等 一行 カ目撃 シ タ ル処 ニ ヨ レ ハ小使 カ吾 等 一行 ト談 話 ヲナ シ曾

当 地 教 会 ノ牧 師 ハ恐怖 ニ堪 ヘ ス何 処ヘ カ逃 走 セリ ホ言 フ

一、 宣 教 師 カ騒 擾 後 定 州 ニ来 リ偶 々鮮 人等 ト談合 ス レ ハ宣 教 師 カ 一 旦同 地 ヲ去 リタ ル後 鮮 人 ハ直 ニ憲 兵 ニ捕ヘ ラ レ外国 人 ハ汝 ニ何 ヲ 云

停 車 場 迄 見 送 リ タ ル結 果激 シク憲 兵 ニ打擲 セラ レ翌 日宣 川美 東 病 院

イ タ ルカト詰 問 セ ラ レ殆 ント半 殺 ニナ ル程 打擲 セラ ル、 サ レ ハ何 人 モ集 会 スル ヲ恐 レサ ルモ ノナ シ

宣川

ノ床 上 ニ吟呻 シツ ツア ルヲ見 タ リ １ 、 午後 八時 鮮 人 基督 教 徒 ト ノ会見 (六 名)

1 、鮮 人 教 育 家 ノ談

彼 ハ熱 狂 的 ニシテ談 偶 々日本 ノ威 圧 的政 策 ニ及 ヘ ハ語 、 詰 リ テ 一 声 モ発 ス ル能 ハサリ キ

ヲ京 城 ニ運 ヒ全 部 焼却 シタ ル如 キ ハ甚 タ無 道 ノ行 為 ト シテ其 ノ誹 リ

一、 併 合 当時 巡 査憲 兵 等 カ各 戸 ヲ捜 索 シ朝 鮮 ノ古典 全部 ヲ押 収 シ之

ヲ免 レ ス

教 会 牧師 ノ談 一、 日清戦 争 ニ依 テ日 本 ハ朝 鮮 ノ独立 ヲ確 保 シ清 人 ヲ国 外 ニ追 放 セ

鮮 婦 人 数 名 ト ノ会 合

１、 六 月 八 日 ( 水 曜 日) 午 前 九 時

ル モノ ニシテ到 底 吾 人 ノ忍 フ能 ハサ ル処 ナ リ

二、 現 今 教 育制 度 ハ鮮 人 ヲ シ テ地 平線 下 ニ保 留 シタ ルヲ 目的 ト シタ

リ 又 日露 戦 争 当時 同 地 ニ於 テ ハ日 本兵 ノ通 過 ス ルヲ見 テ大 ニ感 激 シ

牧 師 モ又 其 一人 ナ リ キ当時 人 民 ハ日本 ハ再朝 鮮 独 立 ノ為 ニ露 人 ヲ

卵 子 其 他 馬車 等 ヲ運 ヒ テ日本 ノ好 意 ニ感 謝 セリ

降 テ 日韓 併 合 当時 ハ勿 論 不平 不 満 ヲ抱 キ シ モ ノ皆 無 ナ リ シ ニ ハ非

討 テ リ ト固 ク信 シタ リ キ

婦 人 宣 教 会 会長 (年 齢 約 四 十歳 )

卜言 フ

満 洲 地方 ニ数 名 ノ伝道 師 ヲ派 遣 シ朝鮮 婦 人 中稀 ニ見 ル活動 家 ナ リ

一、 十数 年 間 未 タ曾 テ 日本 ノ信 徒 或 ハ吾等 一行 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル

サ ル モ多 ク ハ併合 ハ朝 鮮 ノ幸福 卜 ナリ得 可 シ 卜確 ク信 シテ却 テ歓 喜

不 満 ヲ助 長 スル種 々ノ印 象 ヲ受 ケ タ ルヲ 以 テ今 日 鮮 人 ハ失 望 落 胆 ノ

人 々ト快 談 スル機 会 ヲ得 サ リ シ ハ甚 タ遺憾 ナ リ今 其 機 ヲ得 胸襟 ヲ開

セ リ、然 ル ニ其後 鮮 人等 ハ統治 ニ満 足 シ得 サ ル ノミ ナ ラ ス却 テ不平

二、 前韓 国 政 府 時 代 ニ ハ基 督 教 ノ宣 伝 今 日程 ニ ハ拘 束 セ ラ レ サ リ

キテ 万事 ヲ忌憚 ナ ク打 明 ク ル コト ヲ得 ル ハ誠 ニ感謝 ニ堪ヘ ス

境 ニアリ

キ

二、 鉄 山 地方 ニ於 ケ ル騒擾 ノ状 況

日本 兵士 カ剣 ヲ以 テ鮮 少 年 ノ頭 骸 骨 ヲ打 砕 スル ヲ目撃 セ リ、 又姙

三 、 現行 教 育 制 度 ハ鮮 人青 年 ニ殆 ント向 上 発展 ノ機 会 ヲ与ヘ サ ル カ

婦 ノ腹 部 ニ剣 ヲ突 キ刺 セ ルヲ目撃 セリ

如 ク将 来官 吏 タ ル可 キ道 ヲ切 断 サ レタ ル カ如 シ 四 、 万歳 運動 ニ加 リタ ル鮮 人 ノ多数 ハ日 本 ハ巴 里 講 和 会 議 ニ於 テ五

々鮮 人 ノ殺戮 セラ レタ ル光 景 ヲ物 語 ル ニ当ッ テ語 極ッ テ遂 ニ号 泣 セ

止 メ ヨ﹂ ト ノ一言 ノ モト ニ集 会 ヲ停 止 セ リト言 フ (此婦 人 ハ談 中偶

一巡 査 室中 ニ突 入 シ来 リ彼 女 ノ頭 部 ヲ激 打 シ ﹁貴 様 ハ何 ヲ ナ セ ル カ

三、 騒擾 後 自 宅 ニテ祈〓 会 ヲ開 キ 予 メ官 憲 側 ノ許 可 ヲ得 居 タ ル ニ、

シタリ シ カ豈計 ラ ン ヤ銃 剣 、 銃 丸 ヲ以 テ見 舞 ハレタ ル ハ鮮 人 カ深 ク

而 シテ鮮 人 ノ独 立 ニ対 シテ ハ日 本 ノ大 ニ歓迎 スル所 ナ ル可 シト信

大 国 ノ 一ト シテ活 躍 シ民族 自 決 主義 ニ賛 成 セ シ モノ ト確 信 シタ リ

慨 嘆 ニ堪ヘ サ ル所 ナリ

1、宣 川美 東 病 院 訪問

ル モ脱 疽 ノ兆 ヲ呈 セリ

一、数 日前 新 義 州監 獄 ニテ笞 刑 ニ処 セラ レタ ル六名 当 院 ニ入院 シタ

笞 刑 ニ処 セラ レタ ル四 名 ノ鮮 人 ヲ見 舞 ス

ル婦 人 ナ リキ

二 、直 ニ手 術 ヲ施 シ腐 敗 部 分 ヲ切 取 シタ リ、 不 幸 ニ シテ内 二名 ハ手

１ 、 耶蘇 高 等 普 通 女 学校 教 授 夫 人 ノ談

リ)

一、 同 女 ハ万歳 運 動 ニ加盟 シ現 ニ朝 鮮 ハ独 立 シ タ ル モノ ト思 ヒ歓 喜

術 後死 亡 セ リ

医員 ノ話

ノ余 リ万 歳 ヲ称ヘ タ ルモ ノナ リ ト言 フ

同 女 ハ宣 川耶 蘇 女 学 校卒 業 生 ニシ テ齢 凡 ソ三 十 、 二子 ア リ慇懃 ナ

二、 其 後 同 女 ノ 一友 警 察 ニ拘 引 セラ ル ルヲ見 其 後 ヨリ打 見 守 リ居 シ

( 注 ) 我 等 一行 ノ見 タ ル四名 ノ患 者 ハ皆 直 径 四 イ ンチ ニ亘 リテ皮

ア リ遙 カ背部 ニ挿 入 シア ル ガ ーゼ ヲ引 キ出 セ ハ肉 ヨリ血液 中

膚 剥 離 シ右側臀 肉 突出 セリ、 上 端 ニ手 頭 全 部 ヲ挿 入 シ得 ル穴

ニ直 チ ニ捕ヘ ラ レテ警 察 署 ニ引卒 セラ レタ リ 三、 警 察 署 ニ於 テ ハ警 察 官 ハ種 々ノ尋 問 ヲナ シ タ ル モ堅 ク 口 ヲ閉 シ

ニ濃 汁 ノ混 入 シタ ル モノ濁 々 卜 シテ出 ス 一行中 二名 ハ遂 ニ定

テ 一語 ヲ モ発 セサ リ シ カ ハ同女 ノ襟 ヲ両腕 ヲ以 テ抑ヘ姙 娠 八 ケ 月 ナ ル同 女 ノ腹 部 ヲ靴 ニテ強 圧 セリ ト言 、 此 処 ニ至 テ同 女 ハ遂 ニ語 ル能

レタ リ

視 ス ル能 ハス シテ頭痛 ヲ覚ヘ 出 テ冷 水 ヲ求 メ漸 ク其 苦 痛 ヲ免

１、 老 母 ノ談

ハ スシ テ号 泣 セリ

彼 女 ノ言 処 ヲ聞 ケ ハ我 等 老 人 等 カ今 日受 タ ル苦 痛 ハ止 ムヲ得 サ ルト

シ テ死 ニ至 リ タ ル モノ ト ナ セリ

当 リ其 原 因 ヲ同 地 ノ警 察 医 ト相談 ノ結 果 答刑 ノ結 果 遂 ニ脱 疽 ヲ誘 致

リト言 フ、前 日本院 々長 ハ上 記 死亡 セ ル二名 ノ検 案 書 ヲ作 成 ス ル ニ

医員 ノ言 処 ニヨ レ ハ上 記 四 名 ハ結 果 良好 ニ シテ回 復 ノ見 込 十 分 ア

ス ル モ願 ク ハ 一行 ノ尽 力 ニ ヨリ テ我 等 ノ子 ニ孫 ニ ハ如斯 苦 痛 ヨリ逃

老 母 ハ我 等 一行 ノ来 訪 ヲ甚 タ シク歓 迎 シ極 度 ニ歓 喜 ノ様 ヲ示 セリ、

レ シ メ ヨ、 願 ク ハ彼 等 ニ幸 福 ナ ル将 来 ヲ与ヘ ラ レ ン コト ヲ ト

タ リト ノ検 案 ナ ル カ上記 死 亡 者 カ笞 刑 後 直 ニ鮮 人 医 師 ノ診 察 ヲ受 ケ

１、 検 事 ハ院 長 ニ前 記 二名 ノ死亡 者 ノ原 因 ハ笞刑 ノ結 果脱 疽 ヲ起 シ

然 ル ニ新義 州 検 事 局 ハ同 院 長 ニ出 頭 ヲ命 シ

一、曾 テ横 浜 ニ学ヘ ル時 、 内 地 人 カ甚 タ親 切 ニテ故 郷 ヨリ来 ル音 信

タ ル処 ニヨ レ ハ流 行性 感 冒 ニカカ リ居 レ リト言 フ院 長 ノ意 見 如何

1 、本 年 四月迄 横 浜 英 和 女 学校 ニ学ヘ ル 一女学 生 ノ談

中 ニ騒擾 後 鮮 人 カ苦 痛 迫 害 ヲ受 ケ タ ル事 ヲ記載 シア リ シ モ到 底 之 ヲ

1、院 長 答 、上 記 両 名 カ当 院 ニ入院 シタ ル時 ニ ハ勿 論 感冒 ノ兆 ナ カ

リ シ モ上 記両 名 カ其 以前 ニ感 冒 ニ冒 サ レ居 シ ヤ否 ニ付 テ ハ関 知 セ

ト ヲ為 スヲ得 可 キ ト確 信 シ タリ シ ニ今 回 家事 上 ノ都 合 ニヨリ テ宣 川 ニ帰 ルヤ鮮 人 ノ日本 警 官 ノ為 メ ニ牛 馬 ノ如 ク卑 メラ レ ア ル蛮 行 ヲ目

ス

信 ス ル コト能 ハス シテ如 斯 親 切 ナ ル日本 人 カ如 何 ニシテ其 様 ナ ル コ

撃 シテ実 ニ遺憾 ニ堪ヘ スト

1 、検 事 、 鮮 人 医師 既 ニ証 明 ス ル処 モ ア リ貴 下 ハ上 記 両名 ノ死 亡 診

スル能 ハサ ル宣 教師 二名 ア リ タリ

シ キ カ如 ク現 ニ我 等 一行 カ別 ル ル ニ望 ミ目 ニ涙 ヲ漂 ヘテ 一言 ヲ モ発

１ 、 宣 川郡 庁 訪問

断 書 ヲ変 更 セラ ルル意 ナキ ヤ 1 、院 長 答 、死 亡 診 断 書 ハ当 医 ノ判 定 ニシテ診 断 書 ハ変 更 スル コト

鮮 人 郡守 、当 郡守 ハ永 ク日 本 ニ遊 学 シ 日語 ニ巧 ナ リキ

一、 一般鮮 人等 ハ自 分 カ総 督 府 ノ官 吏 ナ ル カ故 ニ嫌 悪 スル カ故 ニ鮮

ヲ得 ス

フ、 病 床 ニ入 レ ハ全 身繃 帯 ヲ以 テ被 ハレ苦 痛 甚 敷 カ如 シ医師 ノ言 処

１ 、同 日 郭 山 ニテ我 等 一行 ヲ慇懃 ニ招 シタ ル教 会 ノ小使 ノ病 床 ヲ訪

国 民 中 ニ漲 レル不平 、 不満 、 不安 、恐 怖 等 此 レ実 ニ最 大 原 因 ト言 フ

二、 今 回 ノ騒 擾 ハ特 種 煽 動 者 ニ依 テ ノ ミ起 リ タ ル モノ ニ非 ス シテ全

可シ

人 等 カ今 日何 ヲ考ヘ 何 ヲ企 テ居 ル ヤ ニ付 テ ハ正 確 ニ知 ル能 ハス

サ レ ハ判 明 セス、 本 人 並 ニ本 人 ヲ病 院 ニ連 レ来 リ タ ル同 人 ノ娘 ヨリ

三 、本 部 ヨリ ノ命 ニ ヨリ組 合 教会 伝 道 者 来 リ タ ル際 ハ学 校其 他 ヲ開

ニ ヨ レ ハ当 人 ハ肋 骨 ノ 一部脱 臼 セ リト言ヘ リ、 未 タ十分 検 診 ヲ施 サ

聞 ク処 ニヨ レ ハ我 等 一行 カ郭 山 停 車 場 ヲ去 ル ト同 時 ニ憲 兵 補 助員 ハ

当 時 朝鮮 服 ヲ纒 フ ル 一日本 憲 兵 ハ現場 ニ来 リ補 助員 ヲ制 止 シナ カ

外 国 人 等 ハ汝 ニ何 ヲ語 リ タ ルカ ト詰 問 シ遂 ニ靴 ニテ蹴 ラ レタリ

ニヨ レ ハ当 郡 守 一子 ハ京 城 ニ於 テ万 歳 運動 ニ加 リ活 躍 セ ル為 メ拘 引

放 シ集 会 ニ便 シ加 ヘテ集 会者 ヲ勧 誘 セシ メ居 レリ ︵ 後 日聞知 ス ル処

セラ レタ リ ト言 フ、 郡 守 ハ之 ヲ聞 テ愚 子 ニ対 ス ル監 督 不 行届 ナ リ シ

ラ同 時 ニ靴 ヲ以 テ此 ノ鮮 人 ヲ数 回 蹴 飛 シ遂 ニ憲 兵隊 ニ拘 引 シタ リ 翌 日葡匐 シ テ漸 ク停 車 場 ニ来 リ当院 ニ入院 セ リト

ヲ遺 憾 ナ リ ト言 ヘリ)

時ニ一 鮮 人来 リ 一行 ニ会 見 ヲ求 メタ ルカ同鮮 人 ハ当 地 ニ於 ル有 力

ニ外 国 人 ノ走 狗 トナ ル ヤ、 汝 ハ国 賊 ニ非 ス ヤト ノ侮 辱 ヲ受 ケ タ リ

氏 ハ騒 擾後 暫 ク警 察 署 ニ出 頭 ヲ命 セラ レタ ルカ署 長 ハ彼 ニ何 カ故

同 地 ニ於 ケ ル耶 蘇 学 校教 師 日本 人 ト会見

１、 午 後 七 時

１ 、午 後 四時 宣 川 宣教 師 団 ト再 会見 当 日 ハ主 ト シテ吾 人 一行 カ宣 教 師 団 ニ日本 ノ現 状 其 他 ニ付 テ充 分 宣 教 師 ノ了 解 ヲ求 メ ン為 ニ話 シ タ ル モノ ニテ日鮮 融 和 ノ実 カ必 ス近 キ 将 来 ニ挙 ケ ラ ル可 キ ヲ力 説 シタ リ 此処 ニ吾 等 カ奇 異 ヲ感 シ タ ル ハ宣 教 師 ノ慇懃 ナ ル態 度 ニシ テ我 等

ク川 上 ノ双手 ヲ握 リ テ 一言 ヲ モ発 ス ル能 ハス熱 涙 頬ヘ 伝 テ流 ル、最

フ、 川 上 ハ同 人 ヲ 一室 ニ招 シ其 ノ言 フ処 ヲ聞 カ ント ス レ ハ鮮 人 ハ固

者 ニシテ 今 回 ノ騒擾 ニ必 ス煽 動 的 地位 ニア ル可 キ筈 ノ人 ナ リ キト言

キ 元来 当 地 方宣 教 師 ハ併 合 以 来官 憲 側 ヨリ懐 疑 ノ眼 ヲ以 テ見 ラ レ又

後 ニ至 リ彼 ハ ﹁鮮人 ノ為 ニ御願 シ マ ス﹂ ト ノ 一言 ヲ残 シテ暗 中 ニ去

一行 ノ来 訪 ヲ深 ク感 謝 シ且 又 内 地有 力 者 ヲ深 ク信 頼 シ タ ル コトナ リ

テ助 長 セラ レタ リト 言 フ、然 ル ニ彼 等 ノ態 度 ハ恰 モ 一変 セル如 ク日

レリ

朝 鮮 全 道 ノ宣 教 師 ノ 日本 人 ニ対 ス ル反感 ハ多 ク此 ノ地 ノ宣 教 師 ニ依

本 ノ事 情 ヲ深 ク知 ラ ント ス ル希 望 、 日本 人ヘ 融 合 セ ント スル願 ハ著

我等 一行 カ同 夜 京 城 ニ向 ハ ント シテ停 車場 ニ赴 キ タ ル ニ遠 ク離 レ

１ 、同 夜 京 城 ニ帰 ル

テ 一行 ヲ見 送 ル ハ将 ニ此 ノ 一鮮 人 ナ リ キ

二、 発 安場 附 近 ニ於 テ焼 却 セラ レタ ル家 屋 三 百 二十 七戸

三、 同 地附 近 ノ十 七 ケ村 (六十 六 ケ部 落 ) ハ全 部 烏 有 ニ帰 セリ

四、 長 谷川 総 督 ハ千 五百 円 ノ私 財 ヲ投 シ テ焼 却 セ ラ レタ ル教 会 ノ再 建 ヲ望 メリ

朝 鮮 ホ テ ル ニ於 ル午 餐 会

六月 五 日

五、道 長 官 ハ恩 賜金 ノ利 子 一万 円 ヲ慈 善 ノ意 ニテ分 与 ス ル口約 ヲ ナ

求道 者 ナ リ シ カ憲 兵 巡 査等 ノ干渉 ヲ受 ク ルヲ以 テ遂 ニ恐怖 シテ以 来

ノ ーブ ル博 士 ハ咋 年 中鮮 人 信 者 ヲ失 フ コト約 一万人 ナリ キ多 ク ハ

鮮 人 ノ為 ニセ ラ レタ ル地方 ヨリ約十 哩 ヲ隔ツ

︹マ マ ︺

教 会 ニ於 テ鮮 人 二十 三名 カ惨 殺 セラ レタ ル地 ハ憲兵 並 ニ巡 査等 カ

六 、外 国 宣 教 師 等 ハ三千 六百 円 ヲ醵 出 シ テ当座 ノ急 ヲ救 ヘリ

セリ

総 督 府 官 吏 宇 佐美 、 関 屋両 氏 ノ招待 ニ ヨリ吾 等 一行 並 ニ丹 羽清 次 郎 氏午 餐 会 ニノ ソメ リ、話 題 ハ主 ト シテ朝 鮮 一般 ノ情 況 ニシ テ吾等 一行 ノ各 地 ニ於 ケ ル見 聞 ヲ熱 心 ニ聴取 セリ １ 、午 後 八時

一、当 夜 ハ主 ト シテ宣 教 師並 ニ内 地人 信 徒 ノ融 和 ヲ計 ラ ント シテ吾

何 人 モ来 ラ ス

宣 教 師 団 並 ニ在 留 内 地 人基 督 教 団 ノ代 表 者 ト会 見

等 一行 カ特 ニ所 望 シタ ル会 合 ナ リキ、 集 マル モノ各 派 ヲ代 表 シテ 日

当夜 、 ノ ーブ ル博 士 ハ併 合 当 時 以来 未 タ 一人 ノ宣 教師 カ公 私 ヲ問

西 大 門 監 獄 署 ヲ訪 フ

1、 午 後 二時

ト申 出 ラ レタ リ

同 氏 ハ宣 教 師並 ニ日 本人 耶 蘇 教徒 カ融 和結 合 ニ関 シ極 力 尽力 セ ン

スミ ス氏 ト会 見

1 、午 前 十時

本 側 ヨリ八 名 、外 国 人 側 ヨリ五 名 ナ リ キ

ハス鮮 人 ニ独 立思 想 ヲ奨 励 セ ル コト ヲ聞 カ ス、ノー ブ ル博 士 ハ更 ニ

リ、勿 論 何 人 モ反 対 ス ル モノ ナ ク内 地 人 宣教 師 団 ノ聯 合ニ テ開 始 セ

朝鮮 ノ現 状 ヲ省 ミ テ此 ニ朝 鮮 事情 通信 機 関 ノ設 立 ノ急務 ヲ説 カ レタ

ン コト ヲ議 決 セリ、 詳細 ハ翌 日開催 セ ラ ル可 キ 日本 人信 徒 大会 ノ議 ニ付 サ ル ル コト ト ナ シタ リ

典 獄 卜会談 シタ リ シカ同 氏 ハ罪 人 取扱 ニ関 シテ ハ極 メテ寛 容 ニシ テ獄 中 又 清 潔 ナ リ キ

シテ終 日 ヲ待 テ ル如 シ

１ 、 六月 六 日 ( 金 曜 日) 午 前 八 時

二、 既 ニ宣告 ヲ受 ケ タ ル罪 人 ハ 一帯 ニ健 康 ノ気溢 シ喜 々ト シ テ業 務

一、 罪 人 中宣 告 ヲ待 テ ルモノ ハ未 タ工作 ニ従 事 セシ メラ レス、 座隅

一、 発 安場 教 会 ニ於 テ殺戮 セラ レタ ル ハ二十 三名 ニシテ内 基督 教 徒

ヲ知 ル コト ヲ得 タ リ

ニ従 事 ス ルカ如 シ

ノ ーブ ル博 士 ヲ訪 問 シ水 原 事 件 ニ付 テ同 氏 ヨリ詳細 ニ当時 ノ情 況

九 名 アリ タ リ

注 意 ヲ払 ヒ鮮 人中 彼 等 ト談 合 ス ル モノ アラ ハ後刻 彼 ヲ捕 ヘテ何事カ

地 方 ノ役 人 ハ宣 教 師 其他 ノ姿 ヲ見 レ ハ又 何事 カ起 ラ ント言 ヒ絶ヘ ス

三、 天道 教 主 孫秉 煕 氏 ハ独房 ニ在 リ威 容 堂 々タ リ キ

四、憲 兵 其 他 一般 ノ更迭 ヲ行 フ ハ現場 救 済 ノ方 法 タ ル可 シ

聞 出 サ ント ス ル ハ自 衛自 守 ニシ テ止 ムヲ得 サ ル コト ナ ル可 シ

獄 中技 術 ヲ修得 シ出 獄後 ハ非 常 ニ生 計 ヲ助 ク ル コト多 シト言 フ

四、 金 マリ ヤ、金 女 ハ全 ク独房 ニ在 リ テ元 女 子学 院 ノ生徒 ニシテ二

１ 、 六月 七日午

前

月ニ 朝鮮 ニ帰 国 シ今 回独 立 運動 中婦 人側 ノ牛 耳 ヲ取 リ シト言 フ (同

総 督 府訪 問

女 ハ曾 テ親 日的 ニシ テ 日本 人 ノ親 切 ナ ル コト 口ヲ極 メテ賞 揚 シタ ル 一人 ナリ シ カ 一度 警 察 庁 ニ引致 セ ラ レテ以 来 甚敷 排 日ト ナ リ シ卜言

山 県 政務 総 監 、宇 佐 美 内務 部 長 宮 、其 他 ニ告 別 ノ辞 ヲ述 フ

フ)

一 、 ボ ー ルズ氏カ 宣教 師 中鮮 人迫 害 ノ報 告 ヲ拠 集 ス ル ニ活 躍 セ ル 一

宣 教師 ト会合 シタ ルカ同宣 教師 ノ言 処 ニ ヨレ ハ鮮 人等 ハ最 近同 氏 ノ

1、 午後 五時

一、組 合 教会 ノ朝鮮 ニ於 ル伝 道 ノ発 端 並 ニ伝 道 ノ方法 ニ付 テ説 明 ヲ

宅 ヲ訪 フ モノ多 ク同氏 ハ常 ニ極力 独 立 運動 ノ絶望 ナ ル コト ヲ訓 戒 シ

組 合 教 会本 部 員 諸 氏 ト ノ晩 餐 会

聞ケリ

二 、郭 山 ニ於 ケ ル 一件 及 実 見 シタ ル事 件等 ヲ物 語 リ タ ル ニ 一同基 督

シ真偽 ヲ我等 ニ問ヘ リ

渡 辺 氏 ハ地 方 ニ於 ル耶蘇 教 徒 ニ対 ス ル差 別的 態 度 並 ニ迫 害 等 ニ関

渡 辺 高 等法 院 長 主催 セ リ

一 、 青 年 会倶 楽 部 ニ於 ル日本 人 耶 蘇 教徒 卜 ノ会 見

１、 午 後 二時

ル可 シト言ヘ リ

ノ現 状 並 ニ宮 憲 ノ取 レ ル手 段 方 法 等 ニ関 シテ知 悉 セシ ム ル方 法 トナ

カ斯 ク ス レ ハ本問 題 ハ国民 一般 知 ル処 トナ リ又 国 民 一般 ヲ シ テ朝 鮮

総 督 府 ヲ被 告 ト シテ今 回 ノ惨 虐 ナ ル行 為 ニ付 告 訴 ス ルモ ノ非 ラサ ル

他 ノ 一宣 教師 ハボ ー ルズ 氏 ニ問 フ ニ内 地 ノ有力 ナ ル弁護 士 カ朝鮮

居 レリ 卜言フ

氏 ハ朝 鮮 ニ於 ル有 数 ノ数 学 者 ニシテ永 ク日本 ニ学 ヒ鮮 人間 ニ於 ル

二 、組 合 教 会伝 道本 部 参事 柳 一宣氏 ト会見

勢 力 ハ騒 擾 以 前偉大 ナ リキ ト言 フ １ 、午 後 八時 児 島警 務 総 監訪 問

擲セラレ タ ル鮮人 ノ件 ニ付取 調 方 ヲ乞 フ

一、吾 等 一行カ 地方 ニ於 テ視察 セ ル逐 一ヲ報告 シ特 ニ郭 山 ニ於 テ打

二、 総監 ハ定 州 地方 ニ於 ル耶 蘇 教徒 ノ実 情 ヲ 一行 ヨリ聞 キ何等カ 救 済 ノ道 ヲ講 ス可 キ ヲ約 セリ

ル諸 地 方 ニ赴 ク コト ハ諸 地 方 ノ役 人 ヲ シテ神 経衰 弱 ニ陥 ラ シ ム ル ニ

教 徒 ハ公然 ニ ハ自 由 ナ ルモ実 際 ニ ハ迫 害 セラ レ居 ル コト ニ同 意 セリ

三、 宣教 師 等カ 火 災其 他 破壊 セラ レタ ル教 会或 ハ鮮 人惨 殺 セラ レタ

ニ訴 フ ルカ故 ニ総 監 ハ直 ニ電報 ニテ当 地方 ノ役 人 ヲ譴 責 ス ル ニ依 テ

充 分 ナリ、 宣 教師 等 ハ帰 来 後直 ニ何 事 カ ヲ領事 ニ報 告 シ領 事 ハ総 監

其 理由 ト シ テ

揚 シ現 在殖 産 銀 行 ニ勤 務 シ居 レ リ、 民 間 ニ於 テ ハ鮮 人 ニ如斯 待 遇 ヲ

初 メ テ味 フ コト ヲ得 ヘシ

与 フ ル コト ハ鮮 人 ヲ シテ遂 ニ心服 セ シ ム ルモノ ニシテ併 合 ノ利 益 ヲ

五 、言 論 ノ自 由 ハ絶 対的 必要 ニシ テ啻 ニ鮮 人 ノミ ナラ ス延 イ テ在 留

1、官 憲 ハ基督 教 徒 ヲ理解 セ ス 2 、基 督 教 徒中 今 回 騒擾 ニ煽 動 者 タ ルモ ノ多 キ コト ( 尤 モ信徒 カ

内 地 人 ニ迄 及 ホ ス ヘキ モノ ナリ

午 前 七時

煽 動 者 タ リ シ ハ基 督 信 者 ナ リ シ カ為 ニ非 ス シテ鮮 人 ナ リ シ カ為 ナ

1、 六 月 八 日

リ) 3 、 京 城基 督 教会 同 盟 ヲ組 織 シ、委 員 ヲ置 キ朝 鮮 ニ於 ケ ル宣 教師

1、 十 二時

関 屋 貞 三郎 氏訪 問

朝 鮮 青 年 会 主事

1、 午 後 八時

ト合 同 シテ実 情調 査 ノ コト ニ当 ラ シ ム ル コト ニ議 決 セリ

京 城 内 地 人実 業 家 ト ノ会見

ブ ロク マン氏 訪 問

弁護 士 松本 正 寛 氏 主催 セラ ル

1、 午 後 三時

1、 午 後 六時

宇 佐 美 内 務 部長 官 訪問

同 銀 行 ニ於 テ ハ鮮 人 日本 人 ノ区別 ナ ク給 料 ハ同額 ナ リ鮮 人 中 内 地

一、 朝 鮮 殖産 銀 行 理事 ノ談

ノ大 学 ヲ卒業 セル モノ ニ ハ内 地 人中 大 学 ヲ卒 業 セ ル モノト同 額 ノ給

1、 午 後 七時 半

児 島 警 務 総監 訪 問

料 ヲ与 フ、 今 回 ノ騒 擾 ノ為 鮮 人雇 員中 一名 モ欠席 シタ ル モノ ナキ ハ 不思 議 ナ リ

ヘタ ル コト ヲ遺 憾 ト ス

議 文 を可 決 し 各方 面 の御同 意 を得 て之 が実 行 を 期 せ んと欲 す る次第

査 せ し め た る結 果 に依 り 七月 三 日本 会評 議 員 会 を開 催 別紙 の如 き決

せ る騒 擾 事 件 に関 し 本会 は視察 員 を特 派 し て其情 況 を親 し く視察 調

拝 啓 益 々御 清祥 の段奉 賀 候陳 者 本 年 三月 一日 以来 朝鮮 に於 て勃 発

三

夜 行 ニテ釜 山 ニ向 フ

二、 朝 鮮 銀 行副 総 裁 ノ談 同 銀 行 ニ於 テ ハ内 鮮両 人 ト モ同額 ノ給料 ナ レト モ内 地 人 ニ ハ特 ニ

鮮 人中 内 地其 他 満 洲方 面 ノ支 店 ニ在勤 ヲ命 セラ レタ ル モノ ニ ハ同

滞在 手 当 ヲ給 ス

シク滞 在 手 当 ヲ与 フ コト朝 鮮 ニア ル内 地 人雇 員 卜同 額 ナリ

四 、騒 擾 以 後 鮮 人 ノ態度 一変 シ待 遇 法 ノ変 更 ヲ要求 スル モノ多 シ、

三 、内 地 一般 ニ商 業 其他 社 会 上 ノ方 面 ニ於 テ鮮 人 ニ差 別 的待 遇 ヲ与

松 本氏 ハ自 宅 ニ書 生 ト シテ預 ル 一鮮 人 青年 ノ忠 実 ナ ル執 務 振 リ ヲ賞

副 会 長男爵法学博士阪

大日本 平 和協 会

殿

谷

芳

郎

敬具

に御 座 候就 て は御参 考 の為 め同 封 決議 文 を御 送附 申 上 候間 何 分 の御

大 正 八年 七月 十 日

原

敬

配 慮 に預 り度 此段 得貴 意 候 

総 理大 臣 

四

顧 ミ ル ニ在 鮮 内 地人 殊 ニ日夜 最 モ多 ク鮮 人 ニ接 触 ス ル所 ノ 一般 下

ヅ其 ノ根本 ニ溯 リテ之 ヲ解決 セザ ル可 カ ラズ

層 ニア ル内 地人 等 ガ鮮 人 ニ対 ス ル態 度 ヲ視 ル ニ不断 鮮 人 ノ感 触 ヲ害

翻 テ内 地 ニ在 ル吾 人内 地 人 ハ鮮 人 ニ対 シテ如 何 ナ ル態度 感 想諒 解

シ彼 等 ノ不平 不 満 ヲ醸 成 スル コト決 シテ僅 少 ナラ ザ ルナ リ

英 米 諸 国 ニ留 学 ス ル日本 人 ガ帰 朝 后或 ハ米 国贔 屓 トナ リ或 ハ独逸

及ビ 交 渉 ヲ有 シ居 ル乎考 慮 スベ キ余 地 ナ シト セズ

痣レト ナ ル ニ反 シ テ曾 テ内 地 ( 殊 ニ東 京 ) ニ留 学 セル鮮 人学 生 等カ

極 端 ナ ル排 日 家 ト ナ ル所 以 ハ果 シテ何 ニ起因 スルカ惟 フ ニ是 レ内 地

リ シテ何 等 特 別 ノ意 味 ア ル ニア ラザ ル モ無意 識 的 ニ鮮 人 ニ不快 ノ念

年 ノ今 日 不幸 ナ ル椿事 ヲ各 地 ニ演出 ス ル ニ至 リ タ ル ハ吾 人 ノ最 モ遺

浸 潤 シ ツ 、ア ル ニ非ザ ル カ例ヘ バ 歴史 教育 資料 中 ノ神功 皇 后 ノ 三韓

教 育 ニ発 ス ルガ如 キ疑 ア リ、 下 ハ幼稚 園 ヨリ此 ノ種 ノ病 弊 ガ心底 ニ

今 翻ッ テ斯 ル因 襲 的 観 念 ヲ起 ス ニ至 レル原因 ヲ尋 ヌ ル ニ其根 底 ヲ

献 スル所尠 カ ラザ ルベ キ カ

的 観念 ヲ今 日 ニ於 テ根 絶ス ル コソ日鮮 融 和 ノ実 ヲ挙 グ ル上 ニ於 テ貢

ヲ与ヘ 居 ル ニ因 ル ニ ハ非 ザ ル カ、若 シ之 レ有 リ ト セバ斯 ノ如 キ因 襲

人 一般 ガ鮮 人 ニ対 スル根 本 観 念 ニ於 テ正 確 ナ ル モノ ヲ有 セザ ル所 ヨ

文

大 日本 平 和 協会 ハ大正 八年 七 月 三 日評 議 員会 ヲ開 キ 三月 一日以 来

議

朝 鮮 各 地 ニ於 テ爆 発 セル騒擾 ヲ実 地視 察 ノ結果 決 議 ス ル コト 左 ノ如 シ 決

憾 ト スル所 ナ リ、 今 回騒 擾 ノ原 因 ハ複 雑 多 様 ニシテ現 一括 シ テ謂 フ

朝 鮮 今 回 ノ暴 動 ハ実 ニ昭 代 ニ於 ケ ル 一大不祥事 ニシテ合 邦 殆 ト 十

能 ハズ ト雖 モ畢竟 併合 ノ精 神 ガ十 分 ニ徹 底 セ サ ル コト モ其 一因 ナ ル

ノ歴 史 ヲ児 童 ニ教ヘ 之 ヲ以 テ国民性 ノ涵養 ニ資 セ ント スル ニ何 等 異

存 ナ シ ト雖 モ此 等 ノ資 料 ヲバ実 際 ニ取扱フ 教 育 者 ノ観 念 ガ若 シ因 襲

征 伐 、 豊 太閤 ノ征 韓等 ノ如 キ ニ就 テ之 ヲ見 ル ニ過去 ノ光 栄 ア ル帝 国

的 旧習 慣 ニ捕 ハレ居 タ ラ ン ニ ハ児 童 ノ心 理上 ニ如 何 ナ ル影 響 ト結 果

ベク総 督 府 ノ施 政 方針 亦宜 シカ ラ サ ル モノ ア ル事 モ其原因 タ ル可 シ

ベキ ハ勿 論 其 改 革 ハ自 ラ政 治家 ノ双 肩 ニ担 フベ キ モノト ス、 然 レ共

ト ヲ及 ボ スベ キ カ、依 然 ト シテ朝 鮮 ヲ敵国 視 スル観 念 ヲ彼 等 児 童 ノ

是 等 ハ政 治 上 ノ問 題 ト シ テ政府 並 ニ為 政 家 ニ於 テ深 甚 ノ注 意 ヲ要 ス

政治 上 ノ改革 ハ今 後 如何 ニ完全 ニ実 現 サ ル 、モ ノト ス ル モ単 ニ其 レ

今 回 ノ騒擾 ハ主 ト シ テ鮮 人 一般 ノ不平 不満 ニ根 底 シ近代 思 想 (正

朝 鮮 ハ被 征服 地 ナリ之 ニ圧 迫 ヲ加 フ ル モ不可 ナ シ、 鮮民 族 ハ劣弱

胸裡ニ 扶 植 ス ル ニ至 ラ ザ ル カ

ノ ミ ニテ日 鮮間 ノ問 題 ガ解 決 サ レタ リト観 ルベキ モノ ニアラズ

否 ハ別 ト シテ) ノ誘 導 ニ依 リテ点 火 セラ レタ ル モノ ナ レバ吾 人 ハ先

徒 ニ遠 キ征 韓 ノ出 師 近 キ明治 五年 ノ征韓 論 或 ハ近時 ノ併 合 ノ ミ ニ着

由 来 日韓 両 民族 ハ人 種 ヲ同 ウ シ思 想 ヲ偕 ニシ文化 ノ根柢 ヲ斉 ウ セ ル

ナ リ 、吾 人 ノ与 ニ談 ズ ル ニ足 ラ ザ ル者 ナリ ト言 フ ガ如 キ観 念 ヲバ 無

広 ク社 会 教 育 上 ヨリ視 ル モ例 ヘバ 講 談 、落 語 、 遊 戯 、 五月 人 形等

同胞 兄弟 ナ リ徒 ラ ニ益 ナ キ過 去 ノ事 実 ヲ究 尽 シ或 ハ短 ヲ覓 メ テ峻厳

眼 シ朝鮮 人 ヲ被 征 服 者 視 ス ル ハ大 ナ ル謬 見 ナ リト謂 ハザ ルベ カ ラズ。

ニ於 テ若 シ此 等歴 史 ノ資 料 ニ年 長 者 ガ旧習 慣 ニ捕 ハレタ ル頭 脳 ヲ以

意 識裡 ニ馴致 セ シ ム ル ニ ハ非 ザ ルカ

テ誤 用 スル ガ如 キ コト アラ バ多 ク ノ児 童 ノ脳 裡 ニ果 シテ上 記 ノ如 キ

志 ヲ疎 隔 シ却 テ併 合 ノ目 的 ヲ達 セザ ル ニ至 ル コト アラ ンカ其 責 果 シ

テ何 レ ニ在 リ ヤ吾 人 ハ宜 シ ク静 慮 熟 考 シ テ公 平 ノ心 ヲ 以 テ躬 ラ鮮 人

指 摘 シ導 カ ズ シ テ瞋 リ諭 サズ シテ懲 ラ シ為 メ ニ両 民族 益 々相 互 ニ意

ト ナ リ ツ、 ア ル コト ナ キ カ、 是 ニ於 テ吾 人 ハ日 鮮両 民族 ノ了 解融 和

ニ対 シ日 常 ノ言 行 ヲ慎 ミ誠 心誠 意 其 ノ誘 導 ノ任 ニ当 リ誤 解 ノ再 ビ生

誤 レ ル観 念 ヲ養 成 シ或 ハ之 ヲ助 成 セ シ ム ル媒 介 ト シテ有 力 ナ ル モノ

ヲ障 碍 ス ル顕 著 ナ ル原因 ヲ以 テ全 ク是 等 日常 ノ事 ニ存 ス ル モノ ト為

ゼ ザ ラ ン コト ニ尽 力 スベ キナ リ

先 キ ニ米 国 ガ英 国 卜 ノ親 善 ヲ計 ラ ント企 ツ ル ヤ米 国 ノ独 立戦 争 以

シ 一般 教 育家 ニ対 シ殊 ニ社 会 的 教育 家 ニ対 シ大 ニ其 ノ猛 省 ヲ促 サ ン

ハ進 ンデ 大 ニ教 育 其 他 ニ努 力 ス ル所 アリ其 効 果 ノ這 次 欧 洲 ノ大 戦 ニ

来 英 人 ニ対 ス ル米 国 人 ノ因 襲 的 悪 感 ヲ除去 セ ンガ為 メ米 国 ノ有 力 者

ト欲 ス ル モノ ナ リ

下 ノ赤 子 ニシテ鮮 人 モ亦 内 地人 ト同 ジ

日鮮 両 土 ハ何 レ モ帝 国 版 図ノ 一部 ニシテ其 間 ニ何 等 区 別等 差 ア ル

ク 一旦緩 急 ア ラバ義 勇 公 ニ奉 ジ 以 テ力 ヲ国 土 ノ安 寧 ニ竭 スベ キ ニア

ベ キ筈 ナ シ日鮮 人 ハ共 ニ陛

鮮 人 ニ直 接 接触 交 渉 スル 一般 官 吏 労 働 者及 其 他 内 地 人 ノ彼 等 ニ対

ニ改善 シ、 以 テ成 スベ キ ノ多大 ナ ル現 下 及 将来 ニ対 シテ融 和 シ真 ニ

ル日鮮 両 民 族 ニ在 テ 一朝 従 来 ノ感 情 上 ノ衝 突 ヲ 一掃 シ共 ニ提 携 シ倶

国 家 ヲ異 ニ セ ル英 米 ニ於 テ スラ 尚斯 ノ如 シ況 ヤ同 一版 図 内 ニ於 ケ

於 テ著 シ ク顕 ハレタ ル ハ吾 人 ノ斉 シ ク知 ル所 ナ リ

ス ル行 為 言 動 ガ重積 シ不知 不 識 ノ間 ニ誤 解 ノ原 因 ヲ醸 成 シ 一歩 ノ径

コト呶 々ヲ要 セザ ルナ リ

兄弟 ノ親 情 ヲ其 間 ニ交 歓 ス ル ニ至 ラ バ雙 方 ノ利 益 幸福 ノ甚 大 ナラ ン

ラ ザ ルカ

庭 能 ク十 万 里 ノ差 ヲ生 ジ今 日忌 マワ シキ騒 擾 ヲ耳 ニ シ遽 ニ躊躇 シテ

ノ如 ク ナ ラバ 我国 民 ハ啻 ニ外 ニ対 シ テ大義 ヲ明 ニス ルノ ミナ ラ ズ内

是 実 ニ併 合 ノ真 髄 ニシ テ又東 洋 永 遠 ノ平和 ヲ確 保 ス ル モノ苟 モ斯

策 ニ出ヅ ル所 ヲ知 ラズ応 急 附 会 為 メ ニ事 態 益 々紛糾 シテ両族 相互 間 ノ了 解 融 和 ヲ不可 能 ナラ シム ル恐 レア ル ハ決 シテ策 ノ得 タ ル モノ ニ

是 レ吾 人 ガ今 日 慎 重 ノ態 度 ヲ以 テ朝 鮮 問題 ヲ研 究 スル所 以 ナ リ、

ア ラズ熟 々其 結 果 ヲ思 フト キ吾 人豈慄 然 タラ ザ ルヲ得 ン ヤ

親 シ ク視察 セ シメ之 ヲ解 ク コト ニ微 力 ヲ致 サ ント シタ ル モノ他 意 ア

本 協 会 ガ今 回 人 ヲ派 シテ 日鮮 両 民 族 ノ間 ニ介 在 セル誤 解 ノ原 因 ヲ

至 尊 ニ対 シ能 ク臣 子 ノ分 ヲ尽 シ テ叡 慮 ヲ安 ズ ル モ ノナ リ

職 ト シテ過 去 ニ於 テ朝 鮮 ヲ通 シテ東 洋 文 明 ヲ輸 入 シ以 テ 文明 ノ素 地

ル ニアラ ズ茲 ニ決 議 文 ヲ発 表 シ以 テ憂 国 愛 民 ノ有 志 ノ注意 ヲ促 シ世

我 国 ガ今 日西 洋ノ 文 明 ヲ輸 入 シテ非 常 ナ ル発 達 ヲ来 ス ニ至 リ タ ル ハ

ヲ築 キ上 ケ タ ル ニ由 ル モノ ニシテ吾 人 ノ朝鮮 ニ負 フ所尠 少 ニア ラズ 、

上 ノ公 論 ニ訴ヘ 倶 ニ朝 鮮 民族 ノ開 発 ニ貢 献 セ ント 欲 ス ル モノナ リ

五

日 本組 合 基 督 教 会 ノ対 時 局運 動

ニ勤 勉 セシ ム ル事

三 、遊隋 荒廃 ノ空 気 ヲ 一掃 シ学 生 青 年 ヲ シテ其 ノ本 分 ヲ守 リ学事

四、農 事 ヲ怠 リ テ盲 動 スル者 ヲ訓 戒 シ其 ノ常 業 ニ励 マシ ム ル事

五、 一般 社会 ヲ シ テ秩 序 ヲ守 リ公徳 ヲ重 ンジ 商 工業 者 ヲ シテ其 ノ 業 務 ニ精 励 セ シム ル事

而 シテ目 的 ヲ達 ス ル為 メ左 ノ方法 ヲ実 行 ス ル事 ト シタ リ

一、 小冊 子 及 印刷 物 ヲ発 行 分 配 ス ル事

任 シテ之 レ ヲ傍 観 スル ガ如 キ、

二、教 会 ヲ増 設 シ内鮮 人 ノ教徒 者 ヲ増 加 シ 一層 布 教 伝道 ニ努 力 シ

朝 鮮 半島 ノ教 化 ヲ外 国宣 教 師ニ 一 併 合 前 ニ於 テ モ先進 者 タ ル日本 宗 教 家 ノ責 任 ノ閑 却 ト 云 フベ ク况 ン

師 ト協 力 シ会 員并 ニ一般 民衆 ヲ導 ク事

三、 本 部 ノ幹 事 巡 回 教 師 ヲ シ テ 一層 繁 ク地 方 ヲ巡 回 セ シメ 地方 教

各 種 ノ集会 ヲ開 催 ス ル事

ヤ併合 後 ニ於 テ ハ忍 フベカ ラ ザ ル ノ怠 慢ナ リ ト シ日 本組 合 教 会 カ其

ノ確 立 ニ内鮮一 体 ノ埋想実 現 ノ為 メ ニ努 力 スル ニ至 リ シ ハ実 ニ明 治

斯 ク テ相 当 ノ準備 ヲ整 フ ル ヲ得 タ ル ヲ以 テ愈 々来 ル十 四 日 西鮮 方

ノ微 力 ヲ顧 ミ ル ノ暇 ナ ク、断 然 布 教 伝 道 ヲ開 始 シ醇 正 健 全 ナ ル信 仰

四拾 四年 六 月 ニシ テ爾 来九 星 霜幾 多 ノ困 難 ト迫 害 ニ遭 遇 シ タ ル モ幸

四月 十 四 日 ヨリ開始

面 ヨ リ運動 ヲ開 始 ス ル事 ト シタ ルガ其 ノ大 体 ノ部 署 左 ノ如 シ 西 鮮 方面 

鷹

義

雄

清

蔵

ヒ ニ日 一日信 徒 ノ教 ヲ増加 シ今 ヤ慶 南 卜咸 北 ヲ除 キ他 十 一道 ニ於 テ ハ大 小 ノ教 会 ナキ ハ無 ク約 二百 ノ教 会 二 万有 余 ノ会 員 ヲ有 シ相 当 ノ 地 歩 ヲ占 ム ル ニ至 レリ

橋

高

運 動 区域  黄 海 道 平安 南 北 ノ三道

主 任 者  日本 組 合 教会 朝 鮮 巡 回 教師 

今 回ノ騒擾 勃発 ス ル ハ期 セ ス シテ中 央 地 方 一斉 ニ蹶起 シ詭激 極 端 ナ ル思 想 行動 ニ反 抗 シ幾 多 ノ威嚇 誹謗 ト戦 ヒ誘 惑欺瞞 ニ抗 シ全 鮮 ニ

鮮于〓

間

参 加 員  箕 城 教 会 伝 道師 

本

亘 レ ル怒 濤涵 湧 ノ間 ニ立 チ テ幸 ヒ ニ歩 調 ヲ乱 サ ス平生 ノ主 張 ニ殉 シ

四 月 十 八 日 ヨリ開 始

中 和 及 黄 州 教会 伝 道 師 

田

同  東 鮮 方 面 

運動 区域  慶 尚南 北両 道

金〓

上

ツ 、聊カ邦 家 人道 ニ貢献 ス ルヲ得 タリ而 カ モ消 極 的自 衛 ノ位 地 ニ満

主 任 者  大邱 達 城教 会 牧 師 

足 スベ キ ニ非 ルヲ 以 テ去 ル三月 二十 日 以来 愈 々積 極 的 ニ対時 局 特 別 運 動 ヲ開 始 スルノ方 針 ヲ定 メ左 ノ運 動 方針 ヲ決 定 シ直 チ ニ其 ノ準 備

伝 道 師 

四月 十 八 日 ヨリ開 始

運 動 区域  忠 南 及 全 南 北 三道

湖 南 方 面 

参 加 員  同

ニ着 手 シタ リ 一、各 般 ニ 亘レ ル健 全 ナ ル思 想 ヲ確 立 シ詭激 極 端 ナ ル傾 向 ヲ矯 正 スル事 二 、偏 狭 頑迷 ナ ル信 仰 ヲ排 シ醇 正健 全 ナ ル信 仰 ヲ培 養 ス ル事

同  江景 内 地 人 教会 牧 師 

井 邑 教 会牧 師 

参 加 員  全 州 教 会牧 師 

主 任 者  巡 回教 師 

宮 川 友 之 助

申

車

柳

明

学

一

均

淵

宣

の手 のあ が る のを み て衾 で身 体 を つ つみ墻 下 に隠 れた が 、兵 士 達 は

堂 内 に いた洪 某 氏 は窓 から 逃 げ ん と し て射 殺 さ れた 。康 某 の妻 は 火

全員 ほ とん ど死 傷 し た頃 、兵 士 は教 会 に放 火 した 。負 傷 し たま ま

し た が、 兵 士達 は 子供 の頭 を 突 き刺 し た。

同 

洪 夫 人 は消 火 にき て銃 殺 され た が 、 母親 に跟 いてき た 二人 の子 供

銃 剣 で突 き殺 し衾 に放 火 した 。

も同 じ 運命 とな った。 ま たあ る若 い婦 人 は 夫 を さ がし にき て射 殺 さ

タ ル所 ヲ実 行 スル事 ト シ各 蓄音 器 、 幻 燈 、活 動 写 真 等 ヲ モ携 帯 シ、

等 ニ シテ、 其 ノ運動 ハ説 教 、講 和 、 慰 問 、訪 問 等 其 ノ方 面 ニ適 当 シ

印刷 物 ヲ配 布 スル卜共 ニ各 種 ノ集 会 ヲ催 ホ シ大 ニ内 鮮 人 ノ融 和 ト精

れ た。

あ る も のは草木 を し と ね に雨露 を し のぐ 場所 もな く 、 そ の苦 痛 は言

あ る も の は血 痕 の付 着 し た 衣 服 をま と い、 あ るも のは岩 穴 に かく れ、

男 女 老 幼村 民 は山 野 に避難 し 、天 を 仰 ぎ 地を た た いて慟哭 し た。

人 に の ぼ った 。

日 近隣 の村落 で も銃 撃 、放 火 、 殴 打 の蛮 行 が重 ね ら れ、 死 者 は千 余

十 五部 落 三百 十 七 戸 に延 焼 し、 死 者 は 三十 九 名 に達 し た。同 様 に連

ま た 日 本兵 は采 岩 里 の民家 三十 一戸 に放 火 し た が、 火 は附 近 八面

が 六人 に達 し た。 死 体 は焼燼 さ れ た。

かく て教 会 内 で殺 さ れ た も の 二十 二人 、 教会 の構 内 で殺 さ れ た者

神界 ノ開 拓 ト ニ尽 シ、 一層 信 仰 ノ上 進 、 思想 ノ健 全 ナ ル発達 ヲ計 ル 筈ナリ 因 ニ今 後 東 京 ニ於 ケ ル留 学 生 ノ為 メ ニ ハ朝 鮮 伝 道 副 主 任 山本 忠 美 同 東 京 方面 参 与 池 田常 太郎 ノ両 氏専 ラ尽 力 ス ル事 ト ナ レリ

書。

編者註 原本は一毛筆、 二ガリ版、 三活版、 四ガリ版、 五はガリ版。いずれも旧拓殖局文

四  朝 鮮 人 側 記 録 の 一例 水 原 堤巌 里 の虐 殺

老 母 を負 い避 難 し た あ る少 女 は 、老 母 が草 上 に病 に倒 れ、 飢 渇 を

語 に絶 す る も のが あ った。

の地 を 視 察 し た外 国 人 が草 苞 に置 かれ た嬰 児 の悲 惨 な姿 を 写真 に収

訴 え た ので やむ な く磁 器 の かけ ら で草 がゆ を つく った例 も あ る。 こ

四月 十五 日午後 、 日本 軍 一中尉 の指 揮 す る 一隊 が、水 原 郡 南 方 堤 巌 里 に出 現 、 村 民 に対す る諭 示訓 戒 を 口実 に基 督 教徒 を 教会 に集 合

涙 を た たえ て曰 く、 私 は七 十 一歳 、 妻 は 七 十歳 にな る。 三 人 の息 子 、

同 郡 竜洙 里居 住 のあ る老 夫 婦 は西 洋 の医師 に逢 った際 肩 を落 し、

め て い る。

を閉 め 一斉 射 撃 を 開始 し た ので あ る。 堂 内 にあ った 一婦 人 は幼 児 を

て いる と 、同 中 尉 の命 令 一下 突然 兵 士 が礼拝 堂 を包 囲 し 、 ド ア や窓

せ し め た 。 三十 二 名 のも の が教会 堂 に集 り 、何 事 が起 るか と訝 か っ

窓 外 に出 し 、﹁私 は殺 さ れ ても こ の子 供 は助命 し て欲 し い。﹂ と歎 願

さ れ よう と し て いるで は あ りま せん か 。私 達 夫 婦 は 地 に伏 し千 万 の

や孫 を捕 縛 、連 行 し た 。私 が つい て行 って み ると息 子達 はま さ に殺

三 人 の孫 が いた が 四月 中 旬 の あ る日 、 日本 兵 が突然 家 に闖 入 し息 子

も な か った。 私 の部落 が こん な惨 禍 を受 け る の は痛痕 の極 み であ る。

し 私 の部 落 は分 遣 所 か ら 二十余 キ ロも離 れ 、 そ の事件 には何 の関係

激 怒 し た人 々は巡 査 を撲 殺 し 分遣 所 を焼毀 し た こと が あ った。 し か

な か った。 し かし 日本 警 官 が 朝鮮 人 を射 殺 す る事 件 が群 衆 を刺 戟 し 、

三 月 三 十 一日 の市 日 を利 用 し て定 州 邑 民 が 示威 運 動 を開 始 す る計

定 州 の虐 殺

助 命 を 懇 願 し た があゝ 無 情 な る彼等 には何 の効 果 も あ りま せ ん でし た。 私 達 二人 は追 い払 わ れ、 息 子 、孫 は 六人 が六 人 共腹 部 と喉 部 を

いま し た が、聞 き 入れ ら れま せ ん でし た 。屍 体 は葉 を か ぶ せ て火 を

画 を 日本 官 憲 が探 知 し た 。彼 ら は機 先 を制 し て基 督 教牧 師 以下 諸 職

刺 され 、 殺 さ れ まし た 。 も は や生 き る 甲斐 もな い、私 達 も殺 せと い

つ け、 き れ い に骨 にな ってし ま いま し た。 老 人 は こ こま で語 っ て、

員 を捕 縛 し 、殴 打 と 血 の弾 圧 を 加 え た。 こ のた め民 心 は激昂 し、 当

示 威 運動 参 加 の群 衆 五 十余 人 、佇 立傍 観 の者 七 十余 人 が 殺戮 さ れ た。

日 集 合 し た群 衆 三万 五 千 が、 銃 火 を冒 し て万歳 を高 唱 し た。 この際

息 を つま ら せ絶 句 し た 。 狩 川 と花 樹 里 の惨変

市 内 のキ リ スト教 会 、天 道 教 会 と 学校 は放 火 さ れ て焼 失 し 、李 昇薰 、

李 明 竜 、 趙衡 均 等 の家屋 は破 壊 され た。 五山学 堂 も 又 放 火 さ れ て焼

四月 六 日未 明 、 日本 兵 は水 原 郡 狩 川 地 方 に侵 入 し 、 発砲 を 重 ね つ つ放 火 、 教 会 及 び民 家 三 十 四戸 を焼毀 し た 。消 火 に従 事 し た村 民 で

失 し 、各 種 備品 の破壊 によ る損 害 は約 一万 五 千 円 に達 し た 。

孟 山郡 は天 道 教 徒 が多 か った が、独 立 示 威 運動 に際 し て は キ リ ス

孟 山 の虐 殺

射 殺 さ れ たも の 一名 、 負傷 者 は そ の数 を知 る こと が でき な いほど 多 い。

様 に発 砲 し つ つ放 火 し た 。老 幼 男 女 は 山 に難 を避 け た が、 日本 軍 に

ト教 徒 も参 加 し た。 し か し朝 鮮 人補 助憲 兵 が示威 運 動 に干渉 し な か

四月 二十 一日朝 食 前 、 日本 憲 兵警 官 は水 原 郡 花樹 里 に乱 入 し、 同

射 殺 さ れ たも のも多 数 に及 ん だ。 同村 は富 裕 な 村 で あ る が穀 物 全 部

教 師 の名 義 に よ る そ の集 会 の指 導者 を逮 捕 し 、憲 兵 分遣 所 に留 置 し

っ た ので運 動 は無 事 に終 了 し た。 だ が数 日後 日本 兵 が到着 し 、 あ る

同 地 を 視察 し たあ る 宣教 師 が村 民 か ら聴 取 し た話 は 次 の通 り であ

が灰 尽 に帰 し餓 死 者 す ら 生ず る ほど で あ った。

本 兵 は群 衆 を分 遣 所 の内 庭 に入 れ て門 を閉 め 、 一斉 射撃 に よ って 一

激 怒 し た群 衆 は指導 者 の釈 放 を要 求 し、 分遣 所 に押 し か け た。 日

て拷 問 を 加 え る と いう こと が起 った 。

こ の前 の市 日 に市 場 に集 ま って万歳 を高 唱 し た こと が あ る。 そ の部

気 に六十 余 人 を射 殺 し た 。な か には 、気 息 掩 々な がら ま だ命 あ る者

私 の村 では万 歳 の高 唱 は 一件 も な か った が、最 近 近隣 部 落 の人 が

る。

落 は基 督教 徒 が多 く 万歳 示 威 の際 にも秩 序 整 然 と し て少 し の混 乱 も

を銃 剣 でと ど め を刺 す も のもあ った 。 この中 三 人 が辛 う じ て脱 出 し

主 謀 者 であ った。 示威 運動 の当 日 、宣 言 書 を 朗読 し て いる時 に日 本

密 陽 では 示威 運 動 参加 者 は 一万 三千 五百 人 にの ぼ った が死 者 も 又

密 陽 の虐殺

を現 出 し た 。 父子 は倶 に入 獄 し 、数 日 なら ず し て殉 死 し た 。

の狼藉 を 阻 止 し たた め 、 日本 兵 は剣 を 以 て鎔 海 を突 き刺 し 血 河 の巷

兵 が突 入 し 、鎔 海 の父 を殴 打 し た 。鎔 海 は素 手 で父 をか ば い日本 兵

事 件 後 日 本 は キ リ スト教 徒 に対 し ては キ リ スト崇 拝 を やめ よ 、天

た。

道 教 徒 にも信 仰 を放 棄 せ よ と迫 り、 信迎 の自由 を抑 圧 し た。 江 西 の虐 殺 江 西 郡 星 台 面沃 川 教会 で は 一九 一九年 三月 二 日 示威 運 動 が展 開 さ れ、 教 徒 六 名 が逮 捕 さ れ た。 翌 日 大 同郡 院 場 教 会 の示 威 群 衆 二 千余

同 郡 のあ る山 峡 部落 、 そ こは 馬蹄 のよう な 地形 で 一本 の道 路 が 通

百 五十 人 を こえ た。

じ て いる のみ で あ った が、 日 本 兵 は 此 地を扼 し て乱 撃 を加 え、老 幼

人 が沃 川 面事 務 所 に押 し寄 せた 。 と ころ が 日本憲 兵 補 助 員 三 名 が突 然 姿 を あ ら わ し、尹 寛 道 、 玄 景黙 等 六人 を銃殺 し 、多 数 の人 を負 傷

男 女 皆 殺 し の惨 を演 じ た。

た。

独 立 宣言 集 会 を も った。

た。同 月 十九 日 には同 郡 大井 面 の紳 士 と労働 者 が古 県 市場 に集結 し、

最 後 に発砲 す る に至 った。 こ の際 三人 が即 死 し、 数 人 が重 傷 を負 っ

運 動 を開 始 し たが、 日本 警官 は まず 鉄 棒 で乱 打 し 、 次 に鳶 口 で突 き、

一九 一九年 三 月 十 八 日陜 川 郡 江陽 面 の市場 に集 合 し た群 衆 は示威

陜川 の虐 殺

兵 は 一族 を包 囲 し て乱 射 を加 え 、 一門 七 十余 人 が枕 を 並 べ て殺 さ れ

に銃 殺 さ れ た。 趙氏 の 一族 は憤 激 し示 威 運 動 を再 開 し た ので、 日本

咸 安 郡緑 東 面 居 住 の趙 声 根 は 示威 運動 の主謀 者 であ った が 日本兵

趙 氏 一門 の虐 殺

さ せ た 。群 衆 は激怒 し て空 手 空 挙 で格 闘 し、憲 兵 と補 助員 を撲 殺 し た 。 こ の際 朝 鮮 人側 の即 死 四 十 三名 、重 傷 者 二 十余 人 に達 し た。 病 院 に入院 加 療 中 死去 し た も のは 二 十余 人 であ る 。 同 郡甑 山 面 斗満 里耶 蘇 教 会 で は婦 人布 教 師 と 十 六歳 にな る そ の孫 が 日 本 人 に よ り 一刀両 断 に斬 殺 さ れ る事 件 が あ った。 大邱 の虐 殺 大邱 の示 威 運動 は参 加 群 衆 一万 三千 に達 し た が 日本 兵 の発 砲 に依

死 者 の親 族 が屍 体 を収 容 し 埋葬 せ んと 欲 し た が、 日本 兵 は常 に こ

り射 殺 さ れ た者 も 百 二十 二 人 、負 傷 者 は八 十 七人 に達 し た 。

れ を妨 害 し 、 死 体 を収 容 す る こと も でき な いあ り さま で あ った。 陳 某 と いう 医師 は、 ﹁負 傷者 の救 療 活 動 を す る者 にも 日 本 兵 は 銃 を突 き つけ逮 捕 す る あり さ ま だ った。﹂ と語 って い る。 デ モ隊 員 金鎔 海 は剛 直気 骨 の人 で あ った が、 そ の父 は 示威 運 動 の

導 者 は 誰 一人 と し て顔 色 一つかえ ず群 衆 を かえ り み て 曰く ﹁我 々が

じ な か った 。指 導 者 五人 が逮 捕 され て晋 州 法院 に押 送 され た が 、指

日 本警 官 は解 散 を命 じ、 抜 剣 し て突 進 して き た が群 衆 は解 散 に応

べ、 家 庭 を守 った。 遠 近 の人 々は こ の挙 に深 く感 動 し た 。

光 栄 です 。私 は当 然 死者 の ため 父 母 に終 生 孝 養 を 尽 し ま す 。﹂ と 述

を 以 て慰 め て 曰く ﹁人 は皆 一度 は死 にます 。国事 に死 す る は男 子 の

つく し た 。老 いた 父 母 が悲 し みと怒 り で死 を欲 し たが 、鄭 氏 は至 誠

﹁我 々 の運 動 は絶 対 に平和 的 に推 進 さ れ なけ れ ばな ら な いし 、少 し

展 開 し 、 三 万余 人 の大 群衆 とな った 。数 人 の 青 年 が 宣 言 す る に、

盟 辞 職 後 、 植 林 に名 を借 り て大 衆 を動員 し 、数 万 人 にな った と ころ

は 此 日 に独 立 運動 を挙 行 す べく 他 の 一九 の面 長 に事 前 に通 報 し 、同

四月 三 日 は 日本 の所謂 植樹 記 念 日 であ る 。南 原 郡徳 果 面 長李〓 器

南 原 の義 士 、 烈 婦 、慈 母 同 日殉 死

熱 烈 に独 立 を要 求 し て いる、 今 日死所 を得 た のは衷 心 から願 った と ころ であ る。﹂ と。

の混 乱 も許 さ れ な い。﹂ と 。群 衆 は 申 し合 せ に従 い、行 動 は徹 頭 徹

で 太極 旗 を揚 げ独 立 万 歳 を高 唱 し た。 日本 官 憲 が自 動 車 で駆 け つけ

.二十 二日 に は上 柏 、柏 山 、 佳 会 、 三嘉 等 五 面 の民 衆 が再 び 運 動 を

尾 整 然 た る秩序 が保 た れ て いた。 し かる に 日本 兵 七名 が突 然 発 砲 し

沿道 三十 キ ロに は人 々が 雲集 し て いた 。 日本 憲 兵 は応 援 隊 を請 求 し

て発砲 し 、 即 死者 十 一名 、 重傷 者 、 瀕 死 の者 はそ の数 を知 る こと が

主 謀 者 を逮 捕 し た が、 群衆 は動 揺 もせず 隊 列 を 整 え て町 に入 った 。

で き な い ほど で あ った。 そ の際 房 某 一人 も死 去 し た が そ の妻 は夫 の

た た め死 傷 者 が路 傍 に散 乱 し 、腥 風 血 雨 の光 景 は惨 た る も のと な っ

翌 日 日本 兵 三 十余 名 が 各所 に横 行 し 、 人 を みれ ば無 差 別 に発 砲 し

た。

て 殴打 を加 え た 。 こ のた め即 死 者 四 十 二 名、 重 傷者 は 百余 人 に達 し

死 を聞 き棍 棒 を持 って日 本軍 と闘 い、 つ いに逮 捕 され て小 刀 で自 決

天 安 の惨 変

慰 め た い、 と い い つ つ自 決 し た 。

か 、同 胞 よ、 忠 勇 以 て奮 闘 し 、独 立 を恢 復 し よう 、吾 子吾 嫁 の魂 を

し た 。 そ の老 母 は この報 告 を聞 いて仰 天 し 、天 よ天 よ な んた る こと

た。 又同 日草 渓 面 にては 儒 者 、学 生八 千 余 人 の示 威 運動 が展 開 され 、 日 本兵 の発 砲 によ り即 死 者 五名 、重 傷 者 十数 人 を数 え た。 治爐 面 の人 々は海 印 寺 の僧 侶 と共 に同 月 十 六 日示威 運動 を行 な っ た が 、参 加 者 は 万余 人 に及 び 、主 謀 者 十 余 人 が逮捕 さ れ た。 この際 上 柏面 の六十 三 歳 の老 人 儒 生孔 四謙 は銃 弾 にあ た っ て倒 れ た。 そ の

同郡 佳 会 面 亀 坪 里尹 少 君 は 十 五 六 の少 年 で あ るが 、 運動 に参 加 し

の腹 部 を突 き刺 し て惨 殺 し た。

を受 けと め た た め流 血淋漓 た る状 景 を 呈 し た。酷 薄 な日 本兵 は旗 手

際 、 日本兵 はデ モ隊 の旗 手 を突 き 刺 そ う とし た 。旗 手 は素 手 で白 刃

一九 一九 年 陰 三 月 一日天 安 郡 民 が並 川 市 場 に示 威 運動 を展 開 し た

て弾丸 に当 り 一命 を失 な った 。彼 の妻 鄭 氏 は 時 に十 八 歳 、結 婚 後 わ

子 文濠 は逮 捕 され 、晋 州 法院 で八 ケ月 の懲役 刑 を受 け た 。

ず か数 ケ月 にし て こ の難 にあ った 。怨 恨 を 心 中 に秘 め 、葬 儀 に力 を

指 導 者 金求 応 が日 本 警 官 に抗 議 す ると 、警 官 は理 に窮 し 、突 然 金 求応 を銃 殺 し た 。金 氏 は脳 を打 ち く だ かれ 、 四肢 は乱 刺 さ れ て いた。 金 の老 母蔡 氏 は こ の消 息 を 聞 き遺 体 を見 て昏倒 し た が、 日本 警 官 は こ の老 母 を も突 き殺 し た。 こ の外 金 尚 憲 、 金 致寛 、柳 重 権 ( 柳寛

京 城 の 日本 キ リ スト教 会 堂 に留 置 し た 。 そ し て多 数 の十字 架 を 並 べ、

捕 縛 し た男 女 を 十字 架 上 に吊 り 上げ て前 後 に兵 士 が並 び滅 多 打 にし た 。死 傷 者 は甚 だ多 か った。

行 され、 六人 が日 本兵 に射 殺 さ れ た。 六人 の親 族 は遺 体 を憲 兵 分遣

一九 一九 年 三 月 二十 九 日義 州 郡 古 寧 面 永山 市 場 に て示威 運 動 が挙

義 州 の虐 殺

朴 尚 圭 、朴 栄 学 、朴 有福 、 朴 俊 圭 、徐秉 淳 、 申 乙 雨 、尹 泰 泳 、尹 煕

順 の父 )、李 女 史 (柳寛 順 の母 )、柳 重 五、 李 成〓 、方 致 成 、 朴炳 浩 、

処 、 趙 仁 元 、韓 相 弼 が 惨殺 さ れ、 女 学 生柳 寛 順 は逮 捕 さ れ て服役 中

所 に移 し 、悲 し み のな か にも 、 独立 の成 就 ま で は遺 体 の埋葬 をし な

いと の決 意 を示 し た と ころ、 日 本兵 は この遺 族 た ち を惨酷 に乱 打 し 、

獄 死 し た。

平 壌 神 学校 生 徒 朱夏 竜 は独 立 宣 言書 を携 帯 し て 江界 郡 に行 き、 鄭

追 い払 った。

儁 、韓 奉 民 、金 京 河 等 と 共 に 四月 八 日 示威 運 動 を 開始 し た。 群衆 は

柳 寛 順 の惨 死 柳 寛 順 は 忠南 天 安 郡 木 川女 学 生 で年 齢 十 六歳 。 三 ・ 一運 動 当 時 日

趙仁 九､ 金 求 応等 の同 志 を 得 、再 び燕 岐 、 清 州 、鎮 川 等各 地 の教

地 の会 葬 者 多 数 が列 席 し 、或 者 は鄭 氏 の妻 を慰 め 、 或 者 は思 い余 っ

国 、金 明 河 は拷 問 に月 余 の間呻 吟 し た 。 ま た鄭 氏 の葬 儀 には 遠 近各

夫 人等 に発砲 し て即 死 さ せ、 三十 余 人 を捕 縛 し て拷 問 を加 え 、卓 昌

男 女 数 千 に達 し た が、 軍隊 が駆 け つけ 、鄭儁 、 金秉 賛 、孫 周根 、 韓

本 総 督 の命 令 に依 り学 校 は休 校 に な った 。彼 女 は従 姉 と 共 に数 ケ所

会 と儒 林 界 を 訪 ね 、儒 者 代 表 李伯 夏 の賛 同 を 得 た 。 そ の のち陰 三月

て 号泣 し たが妻 女 曰く ﹁国事 に殉 ず るは男 子 の任 務 です。 吾 夫 は死

の教 会 と青 新 学 校 を歴 訪 し 、 独立 運 動 への参 加 を力 説 し た 。

一日 並 川市 場 に数 千 人 の群 衆 を集 め て独 立 宣 言式 を挙 行 し 、群 衆 を

人 、 こ の内 苛 酷 な拷 問 で死 亡 し た も の が大 半 に及 ん だ。 キ リ スト教

体 で あ る朴 志 協 は 日本 人 に撲 殺 さ れ た。警 察 に逮 捕 され た者 は百余

平北 郭 山 では 同年 三月 六 日 示威 運 動 を開 始 し た が、 五 十余 歳 の老

郭 山 の虐 殺

を 感動 さ せた 。

所 を得 た の です 。私 はな にを悲 し みま し よ う。﹂ と 語 り 、聞 く も の

指 導 し た。 父 重 権氏 と母 李 氏 は運 動 の途 中 に殺 さ れ、 寛 順 も各 地 を 廻 り万 歳 を高 唱 し た が、 主謀 者 と し て検 挙 さ れ公 州 検 事 局 に送 ら れ た と ころ、 そ こ で同様 に逮 捕 さ れ た兄 と逢 った が、 これと い った事 実 も な し に 懲 役 七 年 の刑 に処 せ ら れ、 服 役 中 万歳 を叫 ん で打 ち殺 され た。 京城 十 字 架事 件 一九 一九年 三月 九 日 、 日本 警 察 は キ リ スト教 徒 男 女多 数 を捕 縛 し、

会 堂 焼 失 の 損 害 額 は 一万 六 千 円 に達 し た 。 日 本 兵 は 亜 鉛 弾 を 発 射 し た が 、 更 に 所 謂 鹿 児 島 派 な る 凶 悪 無 類 の 一派 を 消 防 団 員 に利 用 し 、 鳶 口 で群 衆 を 撲殺 し た。 京 城 、竹 山 、 竜 仁 、安 城 、平 沢 、 平壌 、義 ︹ママ︺ 州 等 各 地 でも 鳶 口 が使 用 され 、数 千 の群 衆 が撲 殺 さ れ た。

原本は愛國同志援護会編 ﹁韓国独立運動史﹂ である。訳責編者。 この種の記

録は朝鮮で出版される三 ・一関係資料 にはほとんど収録 されていると いってよ

編者註 い。その嚆矢 は恐 らく 一九 一九年七月在上海 の安昌浩 、李光洙等が発起した臨 時史料編纂会 による ﹁韓日関係史料﹂( 全四冊、朝鮮文 ガリ版) のうち の第 四 編 ﹁独立運動事件﹂ であろう。該 書編纂会 の人事構成は、総裁安昌浩、主任李 光洙、幹事金弘叙、委員金科奉、金秉祚、李元益、金翰 、金輿済、朴賢煥、朴 泳根 で、同年九月 二十三 日に完成したという。そ の後 一九二〇年 一月上海発行 の ﹁韓国青年﹂誌、朴殷植編 ﹁韓国独立運動之血史﹂等 に主要部分が再録 され、 解放 に至 ったものと考え られる。

ノ学校 ニ 一千 人集 合 シ鎮 南浦 ニ於 テ ハ耶蘇 教 会 堂 ニ百 三 十人 集 合 シ

義 州 ニ於 テ ハ同 月 二 日三 百 人 ノ耶 蘇 教 徒 同教 会 堂 ニ集会 シ城 津 ニ於

タ ルカ如 キ其 ノ著 シキ事 例 ナ リ宣 教 師 其 ノ他 欧 米 人 中 ニハ是 等 ノ運

テ ハ約 七百 人 ノ同 教 徒 同 教 経営 ノ病 院 ニ集合 シテ夫 々運動 ヲ開 始 シ

在 鮮 外 国 人 ニ関 スル モノ

煽 動 ス ル カ如 キ素 振 ヲ為 シタ ル ヲ目撃 セラ レ又 ハ運 動 傍 観 中嫌 疑 ヲ

機 ヲ以 テ鎮 撫 ノ模 様 ヲ撮 影 シ タ ル者 アリ又 往 々 ニ シテ暗 ニ運動 者 ヲ

列 ニ附随 傍 観 シ或 ハ自 動 車 ヲ乗 リ廻 シテ其 ノ状 況 ヲ視 察 シ或 ハ写真

動 ヲ阻 止 スル ノ措 置 ニ出 テサ リ シカ如 ク ナ ルノ ミ ナ ラ ス或 ハ其 ノ行

在 鮮 外 国 人 ノ数 ハ最 近 ノ統 計 ニ拠 レ ハ総 計 一万 九 千 百十 人 ニシテ

朝 鮮 総 督 府

六  三 ・ 一運 動 の 諸 影 響一

大 正 八年 四月 二 十 日 騒 擾 事件 報 告 

支 那 人其 ノ九割 強 ヲ占 メ 一万 七 千九 百 六 十 七 人 ヲ算 ス其 ノ他 ノ外 国

モ甚 シ キ ハ宣教 師 ニシテ自 己 邸 内 ノ建 物 又自 己 所 管 ノ学 校 又 ハ教会

招 ク カ如 キ挙動 ニ出 テテ 引致 セラ レタ ル者 ナ キ ニ非 ス而 シ テ其 ノ最

騒 擾 ノ影 響

一人、 独 逸 人 五 十 一人 、 露 国 人 十 七人 、 伊 太利 人 、 諾 威 人各 十 一人 、

ハ情 ヲ知 リテ便 宜 ヲ与ヘ 或 ハ運 動 ノ主 謀 者 又 ハ連 累 者 ヲ隠 匿 シテ之

堂 附 属 建 物 ノ 一部 カ独 立 運動 ノ画 策 地 ニ供 セラ ル ル ヲ不問 ニ附 シ若

人 ノ国 籍 別 ハ米 国人 七百 九 人 、英 国 人 二百 三 十八 人 、 仏蘭 西 人 八 十

希臘 人 九人 等 ニシテ合 計 一千 百 四十 三人 ニ過 キ ス此 ノ内欧 米 宣 教 師

宅 捜 索 ヲ受 ケ タ ル モノ尠 カ ラ ス京城 ニ於 テ ハ主 ト シテ米 国 宣教 師 ノ

為 リ宣教 師 ノ邸 宅 、其 ノ関 係 セ ル学 校 、 病院 、青 年 会 館等 ニ シテ家

ニ食物 ヲ給 シタ ル者 ア リ是 等 ノ事 実 ハ被 検 挙 者 ノ自 白 ニ由 リ明 白 ト

男 約 二 百 六十 人 、 女約 百 四 十 人 、鉱 業 家 約 二百 三 十人 アリ其 ノ他 ハ

騒 擾 事 件勃 発 ニ際 シ宣教 師 ノ関 係 セ ル学 校 、 教 会堂 又 ハ病院 ニ シ

関 係 セ ル朝 鮮 中 央 基 督青 年 会 館 ハ同 会朝 鮮 人 役 員 中 本事 件 ニ干与 セ

宣 教 師 ノ家族 、 商 業 家 、官 吏 等 ニシテ宣 教 師 ハ米 国 人 最 多 シ

ラ ス三月 一日 平壌 ニ於 テ ハ監 理派 所 属 ノ学 校 ニ八 百 人 、長 老 派 所 属

テ多 数 集 会 ノ便 宜 又 ハ機会 ヲ与ヘ 若 ハ与 ヘタ リ ト認 ム ヘキ モノ尠 カ

テ本件 ニ関 スル秘 密 文 書 ヲ作 成 発 行 又 ハ蔵匿 ノ事実 ア ル ニア ラサ ル

書 三 百枚 ヲ他 ノ朝 鮮 人 ニ交 付 シタ ル者 ヲ出 シ タ ル ニ依 リ同 院 内 ニ於

ニ提 出 スヘ キ朝 鮮 独 立 援 助 ノ請 願 書 発送 ノ任 務 ニ当 リ又 ハ独 立宣 言

エヴ イソ ン院 長 ヨリ) ハ其 ノ朝 鮮 人事 務 員 中米 国大 統 領 並 講利 会 議

捜 索 ヲ受 ケ 又 北長 老 派 ノ経 営 ニ属 ス ル ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 病 院 ( 英国人

内 ニ於 テ犯罪 ノ謀 議 ヲ為 シタ ル形跡 ア リ ト ノ故 ヲ以 テ三 月 一日家 宅

ル者 ア ルノ ミ ナ ラ ス独立宣言 書 ニ署 名 セル カ如 キ首 謀 者 ヲ出 シ且館

一及同 学 校 四 校 ノ捜 索 ヲ行 ヒタ リ

日本 件 ニ関 聯 シテ北 長 老 派米 国宣 教 師 二名 ノ家宅 、同 派 所属 教 会 堂

ト シ テ不 穏 文書檄 文 等 ノ原 稿 全 部 ヲ押 収 セリ又大 邸 ニ於 テ ハ四月 八

月 四 日及 七 日 ノ両 回 ニ同校 校 舎 及 寄 宿 舎 ノ家 屋捜 索 ヲ行 ヒ証 拠 物 件

レ同 地 ノ不穏 文 書 、 太極 旗 其 ノ他 有 ラ ユ ル檄文等 ハ全 部同 校 内 ニ於 ︹ママ︺ テ印 刷 製 造 シタ ル モ ノナ ル コト被 告 ノ自 白 ニ由 リ明 瞭 セ シヲ以 テ三

示 威 運 動 ノ発 源 地 ヲ為 シ同 地 ノ大 衆 運動 ハ殆 ト皆 同 学 校 ヨリ繰 出 サ

ニ家 宅 捜索 ヲ受 ケタ リ 又宣 川 ニ於 テ ハ米 国宣 教 師 ノ所管 ノ学 校 常 ニ

山鎮 ニ於 テ ハ三 月 十 一日被 告 人 タ ル同 地 耶蘇 教 濠洲 長 老 派 経営 女学

証 セ ル モノ ニ非 サ レト モ更 ニ其ノ犯 跡 ノ明白 ナ ル モノ ヲ挙 ク レ ハ釜

以 上 ノ事 実 ハ宣教 師 其 ノ他 欧米 人カ 直接 本 件 ニ干 与 セ ル コト ヲ実

カ ノ嫌 疑 ヲ以 テ 三月 十 七 日 家宅 捜 索 ヲ受 ケ有 力 ナ ル文書 ヲ発 見 セラ

ニ値 ヒ スヘ シ又府 内 勝 洞 及貞 洞所 在 ノ朝 鮮 人伝 道 師 所管基 督 教 会 堂

ノ援 助 ヲ請 フ旨 ヲ記 述 シ タ ル英 文 ノ文 書 ノ 一片 ヲ発 見 シタ ル ハ注目

レ タ リ就 中 在 支 那朝 鮮 人 ヨリ北 京駐 紮 米 国 公使 ニ提出 シテ朝 鮮 独 立

ニ於 テ ハ本 年 二 月二十 一日頃 及 同 二十六 日 ノ両 回在京 城六 専 門学 校

ル ニ同 人 ハ旗 竿 三 十 一本 ヲ生 徒 ニ提供 シタ ル コト ヲ自 白 シ尚 同校 家

校 鮮 人教 師 及 生 徒 ノ供 述 ニ依 リ同 校 関 係 女宣 教 師 一名 ヲ引 致 取 調 タ

宅 捜索 ノ結 果 寄 宿舎 附 近 ヨリ旧韓 国 国 旗 ヲ発見 シ且旗 ヲ製 作 ス ル ニ

学 生 代表 者 相 会 シテ独 立 運 動 ノ密議 ヲ為 シ尚右 貞 洞 教会堂 ニ於 テ ハ 前 記 ノ如 ク ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 病 院 ニ於 テ独 立 宣言書 参 千 枚 ノ交 付 ヲ受

シ行 政 検束 ヲ受 ケ タリ平 壌 ニ於 テ ハ四月 四日 北長 老 派米 国 宣 教 師 三

名 及 崇実 大 学 米 国 人教 師 五名 ノ家 宅 ヲ同 時 ニ捜 索 シ有力 ナ ル証拠 物

用 ヒタ ル筆其 ノ他 ヲ発 見 押 収 セリ 又同 校 校 長 タ ル宣 教師 ハ本 件 ニ関

実 判 明 セ シ ニ依 リ三 月 十 七 日 ヲ以 テ両 会 堂 ニ対 シ家 宅捜 索 ヲ行 ヒ有

件 ヲ押 収 シタ ルノ ミナ ラ ス内 四名 ハ本 件 ノ犯 人 タ ル朝鮮 人十 余 名 ヲ

ケ タ ル朝 鮮 人同 月 二 十 八 日学 生 団 ノ群 衆 ニ対 シ該宣 言 書 ヲ配 付 シ又

力 ナ ル証 拠書 類 及 印刷器具 ヲ押 収 セリ就 中 本 件 ニ重要 ナ ル被 告 人 ヨ

﹁エリー ・エ ム ・モ ーリ ー﹂ ハ犯 人蔵 匿 罪 ト シテ直 ニ平 壌 監 獄 ニ収

隠 匿 シ居 タ ル コト ヲ発 見 シ取 調 ノ結 果其 ノ内 犯 跡 著 明 ナ ル宣 教 師

一名 ノ朝 鮮 人基 督 教 伝道 師 種 々ノ不穏 ナ ル檄文 ヲ印 刷 作 製 シタ ル事

ヘキ旨 ヲ通 知 シタ ル通知 書 ノ原 稿 ヲ発 見 シ殊 ニ ﹁経済 的 公 報 ﹂ ト題

リ各 専 門 学 校 ノ学 生 ニ対 シ 一月 二十 五 日 ヲ以 テ 勝洞 教 会 堂 ニ集 会 ス

監 シ既 ニ第 一回公 判 ヲ開 キ係 検 事 ハ同 人 ニ対 シ懲 役 六 ケ 月 ヲ求 刑 セ

陰 ニ陽 ニ本 件 ノ運 動 ニ便宜 ヲ供 シ又 ハ声 援 ヲ与ヘ 若 ク ハ供 与 シ タ

リ

リ ト 認 メ ラ ル ル事 実 ノ特 ニ米 国 人 ニ多 キ ハ叙 上 ノ事 実 及 次項 ニ於 テ

ス ル文書 ノ如 キ ハ自 今 何 事 ヲ論 セ ス総督 府 ノ命 令 ニ ハ服 従 スヘ カ ラ

ノ文書 ヲ記 載 シタ ルモ ノト ス又米 国 宣教 師 経 営 培 材高 等 普 通 学 校 、

サ ル コト、 独 立 ノ成 功 ニ至 ル迄 ハ店 舗 ヲ閉 鎖 ス ヘキ コト等 最 モ不穏

梨 花 学堂 、 延禧 専 門 学 校 、 中央 学 校 及 中央 礼 拝 堂 ハ四月 十 四 日 同時

記 述 ス ル外 国 人 ノ言 動 ニ徴 シ テ明白 ナ ル所 ナ ルカ尚 米 国 総領 事 ノ如

等 ノ措 置 ヲ受 ケタ ル場 合 ニ ハ概 ネ事 毎 ニ本 府 ニ抗 議 ヲ提 出 スル ヲ怠

ヲ侵 害 ス ルカ如 キ コト アラ ハ官 憲 ト交 渉 シテ十 分 ナ ル保 護 ヲ加 フヘ ︹ママ︺ キ旨 ヲ伝 ヘタ リト言 フサ レ ハニヤ同 領 事 ハ米 国 人 ノ拘引 、 家宅 捜 索

加 フ ル ハ不 可 ナリ ト語 リ 又宣 教 師 ニ対 シテ ハ若 シ警 察 カ彼 等 ノ権利

人 カ民 族 自 決 主義 ヲ公 唱 ス ル ハ人 類 ノ特 権 ナ レ ハ猥リ ニ之 ニ圧迫 ヲ

報 ヲ発 シ タ リト答ヘ タリ ト ノ風 説 アリ 又同 総 領事 ハ往 訪 者 ニ対 シ鮮

今 日 ノ市 内 ノ状 況 ハ自 動車 ヲ乗 廻 ハシ自 身 視 察 セ シヲ以 テ其 ノ旨 電

ノ状 況 ヲ巴 里 ニ於 ケ ル講 和 会 議 ニ打電 セ ム コト ヲ依 頼 シ タ ル ニ対 シ

写配 付 シタ ル疑 ア ル者 ニテ同 地 良 民 ニ ハ騒擾 惹 起 ノ責 任者 ト シテ同

騒 擾事 件 ニ際 シ耶蘇 教 病 院 内 ニ於 テ独 立 宣言 書 及 独 立 新聞 ヲ多数 謄

人 ノ告 白 ニ依 リ明白 ナ ル所 ナ リト ス又 右 ﹁グ リ ー ア ソ ン﹂ ハ同 地 ノ

宜 ヲ図 レリ両 宣 教師 ハ刑 事 訴追 ヲ免 レ タ ル モ騒 擾 教唆 ノ事 実 ハ被 告

ヲ与ヘ 当 日同 地 居住 英 人 宣 教師 ﹁ロー ス﹂ モ近 々各 地 方 ヨリ信徒 ヲ

日 曜礼 拝 堂 ノ会衆 ニ対 シ ﹁ノ ア﹂ 大洪 水 ノ故 事 ヲ引例 シ神 ノ力 ニ依 ︹ママ︺ リ諸士 頭 上 ノ黒 雲 ヲ払 ハサ ル ヘカ ラ スト説 キ テ暗 ニ独立 運 動 ニ刺 撃

シ且独 立 運動 ハ講 和 会 議 ノ問 題 トナ ル ヤ モ知 レ ス ト奨 励 シ又 同九 日

謀 者 十 三 人 ヲ自 宅 ニ会 合 セ シメ其 ノ席 上京 城ヘ 密 使 派 遣 ノ議 ニ賛 成

在 城 津 加奈 陀 長 老 派 英 人 医師 ﹁グ リ ー ア ソ ン﹂ ハ三月 七 日鮮 人 首

タリ ト

ラ ス殊 ニ本 府 ニ於 テ京 城 駐 在各 国 領 事 官 ニ対 シ不 慮 ノ傷 害 又 ハ無 実

人 ヲ殺害 ス ヘシ ト憤 慨 セル者 アリ ト ナ リ

キ モ事 件 勃 発 ノ当 日 示威 運 動 者 ノ 一人同 領 事 館 ニ到 リ民 族 自決 運 動

ノ誤 解 ヲ避 ク ル為 騒擾 中 成 ル ヘク群 衆 ニ接 近 セサ ル様各 所 属 国 人 ニ

既 ニ其 ノ措 置 ヲ了 シタ ル旨 ノ回報 ヲ為 セ シ向 モ アリ シ ニ反 シ独 リ米

人 ハ今 回 ノ事 件 ニ付米 国人 宣 教 師其 ノ他 ノ外 国 人 ニ対 シ甚 シク悪 感

京 城駐 在 米 国 総領 事館 書 記 ﹁エスバ ス ク﹂ ハ某 鮮 人 ニ語 リ テ日 本

招 集 シテ施 行 ス ヘキ定 例 査 経 会 ヲ無 期 延期 ス ル旨 通 告 シ テ運 動 ノ便

注意 方 ヲ便 宜 ノ為 特 ニ依 頼 シタ ル ニ夫 々快 諾 又 ハ黙 諾 ヲ与ヘ 中ニハ

国 総領 事 カ筋 道 違 ヘリト ノ趣 ヲ以 テ之 ヲ拒 絶 シ来 レル ハ注意 ス ヘキ

ヲ抱 キ居 レ ルカ故 ニ吾 人 モ之 ニ報復 スル為 露 骨 ニ亘 ラサ ル様 朝 鮮 人

自 由 平 等 主 義 ヲ避 ケ テ英 ノ保 守 主 義 ニ傚 ヒ鮮 人 ニ自 由 ヲ与 ヘス又平

自 決 主 義 ヨリ出 テ タ ル今 次 ノ独 立 運 動 ハ当 然 ノ成 行 ナ リ日 本 ハ米 ノ

月 日等 ヲ尋 ネ 且何 故 多 数同 胞 ノ反 対 ス ル職 ニ就 ケ ル ヤナト反 問 シ尚

既 ニ成 レリ ト称 シ テ之 ヲ煽 動 シ又 路 上 巡査 補 ニ遭 遇 セ ハ氏名 奉 職 年

宅 ニ到 リ負傷 ノ顛 末 ヲ聴取 慰 安 シ故 ラ ニ内 地 人官 民 ヲ痛罵 シ独 立 ハ

ハ同 日自 転車 ヲ駆 リ テ騒擾 ノ現 状 ヲ撮 影 シ鮮 人負 傷 者 ニ追 随 シ テ自

京 城 ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 医学 専 門 学 校教 師 英 国 人 ﹁ス コフ ィ ー ルド﹂

ヲ援 助 ス ヘ シト 曰 ヘリト 云 フ

事 項 ナリ 在 鮮 外 人 ノ言 動 中 注目 スヘキ モノ ヲ挙 ク レ ハ左 ノ如 シ

等 ノ待 遇 ヲ与 ヘ ス遂 ニ今 日 ノ事 態 ヲ惹起 セ ル ハ怪 シ ム ニ足 ラ ス耶 蘇

元 山 居 住南 美 以 派 米国 宣 教 師 ﹁ゴ ラ ンナ ン﹂ ハ往 訪 者 ニ対 シ民 族

教 徒 カ独 立 運 動 ヲ為 ス ハ其 ノ自 由 意 思 ナ リ吾 等 宣 教師 ハ信 徒 ニ対 シ

種 々無 稽 ノ言 ヲ弄 シテ熾 ニ煽 動 シ居 レリ ト云 フ

基 督 教 徒中 偶 多 数 ノ犯罪 者 ヲ出 シ官 憲 ノ為 ニ逮 捕 拘 禁 セラ ル 、ヤ

何 等 制 止 方 法 ヲ執 ルノ意 ナ シ日 本 ハ鮮 人 ノ輿 論 ヲ尊重 シ其 ノ独 立運 動 ヲ不 穏 視 ス ヘカ ラ ス是 レ人 類 自 然 ソ要 求 ナ レ ハナリ ト ノ意 ヲ語 リ

在 鮮 宣教 師 等 ハ之 ヲ以 テ直 ニ基 督 教自 体 ヲ圧迫 ス ル モノ 、如 ク思 惟 シ盛 ニ非 難 攻 撃 ノ声 ヲ揚 ク ル ハ先年 ノ陰 謀 事件 当 時 ニ於 テ実 験 セシ 所 ナ ルカ今 回亦其 ノ例 ニ漏 レ ス平 壌 居 住 北 長老 派 米 人 宣 教師 ﹁モ ヘ ット ﹂宣 川 居 住同 派 同 国 人 宣教 師 ﹁マ ッキ ュー ン﹂ 京城 居住 同 派 同 国 人 宣教 師 ﹁ク ー ン ス﹂ 同 南美 以派 米 人 宣 教師 ﹁ジ ャーダ イ ン﹂ 同 北美 以派 米 人 宣教 師 ﹁ビ リ ング ス﹂ 等 ハ委 員 ヲ選 定 シテ今 回 ノ事 件

大 正 八年 四月 二十 日

騒 擾 ノ影 響

朝 鮮 総 督 府

騒 擾 以 来 万 一ヲ慮 リ鉄 道 掩 護 隊 ノ外 保 線係 員

騒 擾 事件 報 告 旬報 第 二 

交 通 ニ関 スル モノ 鉄 道局 一、 鉄道 線 路 及 列車

ニ依 リ線路 ヲ警 戒 セ シカ鮮 人 一般 ニ鉄 道 ノ妨害 ハ自 他 ノ不利 益 ナ リ

ト ノ観念 ヲ懐 ク為 ニヤ二 三 回列車 ニ投 石 シ或 ハ線 路 ニ障 害 物 ヲ置 キ

ニ関 スル憲 兵警 察 官 ノ動 静 ヲ探 知 シ之 ヲ資料 ト シ テ目 下基 督 教 圧 迫 論 ノ起 草 中 ナリ 卜彼 等 ハ尚京 城 及 地 方 ノ他 ノ宣 教 師 又 ハ鮮 人 牧 師 等

タ ル モノ ヲ除 ク ノ外 幸 ニ大 ナ ル事 態 ノ発 生 ヲ見 サ リキ

挙動 ナシ

シト ノ風 説 アリ タ ルヤ ニテ 京城 管 理 局 ニテ ハ同 日 非番 ノ守衛 及鉄 道

ハ鮮 人同 盟 罷 業 ヲ為 スト ノ噂 アリ又 九 日 ニ ハ鉄 道 ノ建 物 ヲ焼 払 フ ヘ

二、竜 山 鉄 道 工 場

三月 六 、 七 日頃 種 々ノ流 説 行 ハレ竜 山 鉄 道 工場

鉄 道 従業 員 ハ竜 山鉄 道 工場 鮮 人職 工 ノ欠 勤 アリ タ ル外別 ニ不穏 ノ

ニ依 頼 シテ情 報 ヲ徴 シ居 レ ル由 ナ ルカ是 等 ノ情 報 中 ニ ハ憲 兵警 察 ニ 対 ス ル荒 唐 無 稽 ノ証 言 多 シト 云 フ 平 壌 居 住 米 人宣 教 師 北 長 老派 米 人 宣 教師 ﹁ホ ー ルド ク ロフ ト﹂ 同 派 同国 人 宣 教 師 ﹁フィリ ップ ス﹂ 宣 川居 住 同 派 同 国 人宣 教 師 ﹁ホヰ ツト モー カ﹂ ノ 三人 ハ今 回 ノ騒 擾 ノ結 果基 督 教 カ官憲 ノ圧 迫 ヲ被 ラ ム コト ヲ虞 レ其 ノ対 策 ト シテ独 立 運 動 ニ対 スル日 本官 憲 ノ措 置 ヲ吹

従 業員 ヨリ成 ル消 防 隊 員 ヲ召 集 シテ徹 夜警 戒 ニ努 メタ リ シ カ別 ニ何

ル ニ付 警 務官 患 ト打 合 セ其 ノ防 止 ニ力 メタ リ シ モ鮮 人 職 工 九百 二十

等異 状 ナ カリ キ 、後 二十 五 日 ニ至 リ鮮 人職 工 ノ同 盟 罷業 ノ噂 ア リ タ

聴 非 難 シ東 京 駐在 米 国 大使 ニ訴ヘ 帝 国政 府 ノ意 見 ヲ聞 キ且 各 国 ト同 一歩 調 ヲ執 ルノ趣 旨 ヲ以 テ在 京 城 ノ同国 領 事 及 宣 教師 等 ト協議 ヲ遂

官 

各 部 局 ノ長 

臨 時 報 告係

秘 書 課 長

配付先

両

三 月 九 日学 生 風 ノ者 多 数 恐 喝 的文 書 ヲ配 付 シ且 ツ電

朝 ハ電 車 数 十 九台 ( 平 常 ハ約 四十 九台 ) ニ減 シタ リ シ ヲ以 テ会 社 ニ

リ続 々欠 勤 者 ヲ生 シ八時 ニ至 リ全部 ノ欠勤 ヲ見 ル ニ至 レリ、 翌 十 日

車 ニ乗 込 ミ従 業 員 ノ欠 勤 ヲ強 迫 ス ル者 ア リタ ル為 同 日 午後 三時頃 ヨ

三、 京 城電 車

ト平 時 ノ状態 ニ復 シ タ リ

ノ少 数 ナリ シヲ以 テ極 力之 カ静 撫 ニ力 メ タ ル結 果 三十 一日 ヨリ殆 ン

余 名 ノ中 二 十 七 日 ノ出 勤 者 百名 内 外 ニ減 少 シ翌 二 十 八日 ニ ハ十 五 名

ケ ムカ為 メ 一同京 城 ニ旅 行 シタ リ ト云 フ

政 務 総 監 

武

外 事 課 長 

督 

総

逓信局長官

四月 二十 八 日

警 務 総 長 

首 席参 事 官  臨 時 新聞 係 

二 密 第 一〇二号其 二三 二

人 ハ帰途 暴 民 三名 ノ為 殴 打 セラ ル

四、 黒橋

三 月 十 一日夜 九 時 半竜 関 里 方 面 ニ別 便 配達 電 報 アリ集 配

於 テ ハ臨 機 ノ処 置 ト シテ内 勤 社 員 ヲ シテ 一時 運 転 ニ当 ラ シメ 四十 八 、

五 、 江東

ヨリ平 常 ヨリ モ欠 勤者 ハ三十 名 増 加 シ同 夜 ノ被 害 者 数 二十輛 ニ達 シ

メ益 警 戒 ヲ厳 ニシ タ ル モ又 々脅 迫 状 ヲ配 付 シ タ ル者 アリ テ 二十 六日

ニ投 石 シ窓硝 子 ヲ破壊 或 ハ従 業 員 ヲ殴打 スル モノ ア ル ニ至 リ タ ル為

ニ近時 衛 戌 ノ為約 五 十名 ノ兵士 駐 屯 シ金浦 吾 、羅 里 、通 津 等 ノ派 兵

七、 江華

六 、 大楡 洞 三 月 三 十 一日 以 来騒 擾 シ其 ノ前 日雇 員 ハ病 気 ト称 シ テ ︹ママ︺ 帰 郷 シ又傭 人 ハ辞 職 ヲ願 出 タ ル モ懇 説 留 職 セシ メ タリ

ヲ受 ケ ムト シ タ ル モ無 事 帰 所 ス ルヲ得 タリ

三 月 三 十 一日午 後 三時 頃 暴 徒 騒擾 ノ際 服務 集 配 人 カ脅 迫

日平 常 ニ復 シタ リ、然 ル ニ二十 三 日夜 ニ至 リ鮮 人 多 数 集合 シテ電 車

九 台 ヲ運 転 シ、 十 一日 ハ五十 二 台 、 十 二 日 ハ五 十五 台 ヲ運 転 シ十 三

更 ニ二 十 七 日 ハ欠 勤 者 五十 名 ニ上 リ会 社 ハ已 ムヲ得 ス内勤 社 員 及 見

里 線 、 医 院線 ノ運 転 ヲ休 止 ス ル ニ至 リ タ リ爾後 二十 八 日 モ此 ノ状 態

八、金化

ル旨 ヲ以 テ定 員 外雇 員 採 用 方 申請 シ来 レリ

ニ対 シ警 備 電 話 ニテ指 撫 命 令 ス ル等 殆 ン卜昼 夜 兼 行服 務 ノ状 態 ニ在

騒 擾事 件 発 生 以 来電 信 電 話 ノ時間 外 取 扱数 漸 次 増加 シ殊

習 ヲ乗 務 セ シメ テ四 十 九台 ヲ運 転 シ、 一時麻 浦 線 、 清 涼 里線 、 往 十

ニ在 リ シ カ恐喝 者 ニ対 ス ル警察 ノ取締 励 行 ト 派遣 兵 員 ノ充分 ナ ル警

備 電 話交 換 度 数 割増 シ現 在 定員 ニテ ハ負 担 カ過 重 卜 ナ リ殊 ニ今 回金

騒 擾事 件 発 生 以 来電 信 事 務 七割 ノ増 加 ヲ来 タ シ同 時 ニ警

戒 保 護 ニ依 リ 二十 九 日 以後 出勤 者 増加 シ平 常 ノ状態 ニ復 シタ リ

ノ途 中暴 徒 約 六 百 ニ遭 遇 シ危 険 ヲ慮 カ リ 一時 郵 便 行〓 ヲ預 ケ置 キ タ

一、瓮 津 四月 三 日瓮 津 翠 野 場 間 郵便 荷 量 二十 八貫 八 百 五十 匁 ア リ ︹ ママ︺ 逓 送 人 ハ郵便 物 交 換 地 タ ル翠 野 場 ニ於 テ過 人 夫傭 上 ノ為 民家 ニ赴 ク

民 約 三 十余 名 ニ抑 留 セラ レタ ル モ約 一時 間 経 過後 ニ於 テ釈 放 セ ラ ル

九 、青 陽

増 加 ヲ来 タ ス ヘシ、此 際 特 ニ定 員 外 雇員 差 遣 方 申請 シ来 レリ

化 ニ三 百五 十 名 ノ軍 隊 駐 屯附 近各 地 ニ分駐 スル由 ナ レ ハ 一層 事 務 ノ

ル駐 在 所 ニ引返 シ郵便 行〓 保 護 中 同駐 在 所 ハ暴 徒 ノ襲 撃 ヲ受 ケ タ ル

一〇、江 界

郵 便物 等 ニ被 害 ナ シ

郵 信 局 (四月 十 四 日以 後 報 告 到着 ノ分 )

モ郵 便 物 ニハ被 害 ナ シ、 但 シ情 勢 此 ノ如 クナ ルヲ以 テ人 夫傭 上 不能

キ ヲ得 タ ル モ在 支 帰 化 鮮 人 ニシ テ危 険思 想 ヲ抱懐 スル者密 ニ多 数 入

ツ頭 部 ヲ殴 打 セラ レタ ル モ辛 フ シ テ 一里余 ヲ遁 ケ延 ヒ幸 ニ シテ事 ナ

逓 送 人服 務 途 中暴 民 ニ出会 シ黄 色 洋 服 ヲ着 用 ス ル者 ハ殺 スト言 ヒ ツ

四 月 八 日約 七 百名 ノ暴 民騒 擾 シ之 カ為 江 界高 山 鎮 間便

四 月 五 日公 州洪 城 間 往 便 逓送 途 中 ニ於 テ同 所逓 送 人 カ暴

ト ナ レ ル ニ依 リ郵 便行〓 卜共 ニ内 地人 民 家 ニ避 難 シ翌 四 日出 発 セリ 、 尚 同 逓送 人 ハ暴 徒 ニ殴打 セラ ル 暴 徒 ノ為途 中 ノ危 険 ヲ慮 カ リ左 記逓 送 便 ヲ欠 便 セ リ

︵月 1︶ 二四 日 鳥 致院 、公 州間 人 夫送 便

二、 公州

込 ミタ ル形跡 アリ テ今 後 益猖獗 ノ兆 アリ鎮 静 ニ至 ル迄 ニ ハ尚 幾 多 ノ

日 子 ヲ要 ス ヘク其 ノ間 逓送 集 配 上 ノ被 害 ナ キ ヲ保 シ難 シ

三月 七 日遂 安 方 面騒 擾 ノ為 危 険 ニ付 新 幕 、遂 安 便 ヲ差 立

三 、新 幕

一一、 陽 城 ( 出 張 員 復 命書 ノ要 領 )

︵2︶ 四 月 四日 公 州 、論 山 間逓 送 便

テ 一時 見 合 セ タリ但 シ後 憲 兵護 衛 ノ上 差 立 タ リ

一四、 草渓

ニ繩 ヲ結 ヒ付 ケ動 揺 セ シ メタ ル モノ ノ如 シ

以 テ所 長 所 有 ノ朝 鮮 家 屋 ヲ事 務 室 ニ充 テ執 務 ス ル コト ト シ四 月 二 日

一五、 三嘉陜 川 間

砕 セリ

四 月 一日暴 民 ノ為 焼 払 ハレタ ル所 舎 ハ当 分 修 繕 ノ見 込 立 タサ ルヲ

ヨ リ 一部 ノ事務 ヲ開 始 シ同 月十 二日 ニ至 リ全 部 ノ事 務 ヲ取扱 フ ニ至

ニ転 倒 シ第 四十 三 、 四十 七及 四 十 八号 柱 ヲ傾 斜 セ シメ 四十 八 乃至 五

第 四十 五、 四 十 六号 ノ架 渉 線 ヲ切断 両 柱 ヲ地 上

郵 便 所 引込 線 ヲ切断 シ室 内 線 ヲ寸 断 シ公衆 電 話機 ヲ粉

レリ ︵1) 備 品 及 消耗 品

一六、 勧彬 高 霊 間

十号 柱 ノ碍 子 ヲ毀 損 セリ

焼 跡捜 査 ノ結 果 小包 用 尺 度 、 一回線 試験 盤 ハ

電 話 機 二個 発見 シ タ ル モ電 話 機 ハ破壊 セラ レ アリ 又消 耗 品 ハ全 部

配付先

一七 、 永同

前 報 ニ同 ジ

朝 鮮 総 督 府

鋤 山 里駐 在 所 ノ警 備電 話 機 破壊 セ リ

メ架 渉 線 ヲ 切断 セ リ

第 百 七号 柱 取 付 ノ支 線 ヲ切 リテ本 柱 ヲ転倒 セ シ

焼 失 セ リ尚重 錘 、捍 湧 錘 、 皿、 ペ ンチ等 ハ残 留 セサ ル ヲ以 テ竊 取

三 月 三十 一日 為替 貯 金 受 払残 高 ハ十 五銭 五厘

セラ レ タ ルカ如 シ金 庫 ハ修 繕 ノ見 込 ナ シ (2) 現 金 出納 関 係

ニシ テ四 月 一日 ノ現 金 出納 ハ所 長 ノ記 憶 漠 然 ト シテ全 ク正確 ヲ欠

三 大 正 八年 四月 二 十 一日

ク即 チ為 替振 出 三 口、貯 金 預 入五 、 六 口当 日現金 残 高 二十 七 八 円 ナ ル カ如 シト又 受 払請 求 者 ノ氏 名 ハ記 憶 ニ存 セ ス内 地 人 側 帰 来 ニ 就 ︹ママ︺ キ調 査 シタ ルモ判 明 セ ス朝 鮮 人側 ニ干 今 帰 邑 セ ス

騒 擾 事件 報 告 旬報 第 二  騒擾 ノ影響

所長 ノ記 憶 正 確 ナ ラ サ ル モ小包 九 個 (内 二個 ハ

(3)焼 失 郵便 物 代 引 ) 書 留 十 三箇 等 ナ ルカ如 シ

一、 生徒 募 集 状 況

教 育 ニ関 スル モノ

京畿道

焼 却 セ ラ レタ ル電 柱 三 本 ハ四 月 十 三 日建 設 シ

︵4)各 種 報告 材 料 及帳 簿 類 ハ殆 ント総 テ焼 却 セラ ル

機 械等 ノ装 置 ハ翌 十 四 日完 了 セリ

ル モ翌 日 ニ至 リ不良 学 生 ノ圧 迫 ヲ受 ケ遂 ニ試 験 中 止 ノ已 ムナ キ ニ至

応 募 者 アリ而 シテ 三 月 二十 六 日試 験 第 一日 ハ二五 人 ノ出 席 者 ア リ タ

︵5)電 信 電 話 工事

︵6)雇 員 金 相 建 ハ帰 所 セ ス目 下行 衛 捜 索中 参 照

京 城 公 立農 業学 校 ニ於 テ ハ募 集 定数 五〇 人 ニ対 シ三 三人 ノ

本 府 工藤 事 務 官 ハ被 害 郵 便 所舎 ノ現 場 ヲ視 察 シ其 ノ現状 ヲ撮 影 セ

所 内 装置 ノ電 話機 ヲ室 外 ニ搬出 シ石 ヲ以 テ毀 損 セ リ

ニ減 シタ ル モ安城 ニ於 テ ハ反 テ例 年 ニ倍 シ 殊 ニ中 流 以上 ノ家庭 ヨリ

リ 一二、咸 安

第 十 四、 十 五 号間 ノ電 線 ヲ切断 シ第 十 四号 柱 取 付 ケ ノ

郡 部 ノ公 立 普 通 学校 入学 者 ハ何 レ モ定 数 ノ 三分 ノ 一乃 至 三分 ノ 二

一 三、陜 川

入学 セ ル者 多 キ ヲ加 ヘタ ルノ特 例 アリ

レリ

支 線 ヲ脱 出 セ シ メ ム卜図 リ支 線 地 際 ニ径 二、 三寸 ノ 穴 ヲ穿 チ又 支線

忠 北 、忠 南 、 全 北 、 全南 ノ各道 予 定 ニ達 ス ル見 込 アリ

多 少 ノ影響 ヲ受 ケタ ル モ何 レ モ

京 城 高等 普 通 学 校 私 立 セヴ ラ ンス

三

五

二

三

三

聯合医学専門学校 私 立 延禧 専 門学 校

一

公 立 普 通 学校 ヲ通 シ募 集 人 員 二 、 三七 六 人此 ノ応 募 者 一、

三

一

慶尚北道

私立培 材 高 等 普 通 学校

一

六 五 四 人 ニシ テ七 二 二人 ノ不足 ヲ生 セ リ就 中 青 松 、真 宝 ノ ニ校 ハ応

私立徹 文 高 等 普 通学 校

公 立 普 通学 校 入学 者 皆 無咸 陽 、安 義 、 十名 未 満 、 草渓 、

募者 皆 無 ナ リ

一

一

一

慶尚南道

堂

校

校一

九

五

二二

四

一

九

七

一

三

四

一

二

二

一五

一

学年 不明 三

二

二

二

四

二

二

五

一

一

五

授業中 止 授業開 始

八

一六

六

二

学 校名

三 月 五 日

七

館"

一

考

三

五

備

校"

校"

八

山 清 、 昆 陽 、冝 寧 、珍 島 、 二十 名 未満 、 三嘉 、陜 川 、三 千 浦 、梁 山

学

学

学

学

央 学 及

一

私立普 成 高 等 普 通学 校

信

花

教 中

梨

仏

貞

女

私立梨花女子 高等普 通学校

私立普 成 法律 商 業 学 校

公 立普 通学 校 一割 簡 易 農 工各 三割 減 ナ ル モ増 加 ノ見 込 ア リ

学 校 ニ於 テ ハ予 定 数 七 五人 ニ対 シ入学 者 二

平壌 、鎮 南 浦 ニテ ハ前年 ニ比 シ四 割減 ナ ルモ学 級 編成 ニ

公 立 簡 易実

語 普

〓新 国

学

一

等 ナ ル モ増 加 ノ見 込 ア リ 黄海道 平安南道 支障ナ シ 平安北道

三 人 、普 通学 校 ヲ通 シ二、 五 八〇 人 ニ対 シ 一、 六 七 一人 ノ 入学 者 ア リ前者 ハ五 二人 後 者 ハ九〇 九 人 ノ不 足 ナ ル モ増 加 ノ見 込 ア リ 二 、拘 禁 学 生数 調

東

六

中

私 立 朝 鮮 薬 学 校

五

在 京 城 中 等 程 度 以上 ノ学校 生徒 ニシ テ騒擾 参 加 ノ為拘 禁 セラ レタ ル数 ハ四月 一日 現在 ニ於 テ官 立 七十 九 人 私立 八十 八人 計 百 六 十 七人

校

学

京城専 修学校

三、官立学校授業状況

私 立善 隣 商 業学 校 一

中 央

私 立

一四

三一

一二

計

ニシ テ此 ノ内訳 左 ノ如 シ

七

一学年 二学年 三学年 四学年 三

学年別数

五

学 校 別

四

校

五

学

九

一

専 修

一〇

九

城

京 城 医 学専 門 学 校

四

京

京 城 工業専 門 学 校

京城 工業 専門学校 三 月 四 日

〃

〃

水原農林 専門学校 三 月 五 日

京城医学 専門学校

京城高等 普通学校

大邱高等 普通学校 三 月 四 日

三 月 十日

平壌高等 普通学校

咸 興高等 普通学校

三 月 五 日

三 月 五 日 三 月 二一日

同 附属 普 通学校 三 月 四 日

京城女子高 等普通学校

平壌女 子高 等普 通学校

〃三 月 十 日 三月廿五日

三月十 七日

三 月 十 日 三 月 七 日

上

内地人生徒 ニ対 シテ ハ授業継 続 同

附属普通学校及附設臨時教員 養成所内地人生徒 ニハ授業継 続 師範科 ハ授業継続 (実習 ) 四月十 一日新学年授業開始 四月一日新学年授業開始但 シ 二年 以上 ハ未定

三 月十 七 日授業 ヲ開 始 セ シ モ 出 席 者 約 三分 ノ 一ナ リ シ ヲ以 テ 三 月 二十 一日休 止

四月十 一日新学年授業開始

全羅南道

全羅北道

寧海 、大邱農業

光州

礪山

山商業

慶 尚北道

慶 尚 南 道釜

海州農業

道

黄 海

会 寧 、琿 春 、明 川 、 吉州 、 局 子街 (間島 ) □ □

横 城 、杆 城 、春 川 、平康 、 原 州 、 火 幕 、洪 川 、 金 化

安 州 農 業 、平 壌 農 業 、寧 遠 、 □ □ 、 三 登、 徳 川 、院 島 、 □□

道

平安南道

江 原

咸鏡 南 道 咸鏡 北 道

江 華 、〓 十 里 、始 興 、平 沢 、 楊 州 、 仁 川 、纛 島 、纛 島 簡 易農業

公立学校 (ル 地名 ハ普 ノ通 ミ学 ヲ校 記 セ)

立

学

校

昌信学校、義信学校 ( 西欧若教師 ノミ参加)

明徳学校

私

五 、 生徒騒 擾 ニ参 加 シ タ ル モ授 業 ヲ継 続 シタ ル学 校 学校別

畿 道

道 別 京

忠清北道 槐 山

唐 津 、〓 川 、温 陽 、 牙 山

校

忠 清 南 道

学

茂 長 、 泰 仁 、茂 朱 、 群 山 、 万頃

立

全羅北道

光州業 農 、務安、海南

私

公立学校 (ル ハ普通学校

全 羅 南道

)

北義 洞 、 仁〓 、水 下 洞 、 貞 洞 、梅 洞 、漢 洞 、麻 洞 、 竜 京城養正高等普 通学校 山 、嶺 洞 、昌 信 、京 城 女 子 、 校洞 、斉 洞 、京 城 農 業

地名 ノ ミ ヲ記 セ

四、 授 業 休 止其 ノ他機宜 ノ方 法 ヲ採 リ騒 擾 ヲ免 カ レタ ル学 校

道

学校別 道 名

京 畿

尚 州 、月 城 、 仁 同 、礼 安 、 比安 、 新 寧

青 州 、 長 淵 、毀 栗

慶尚 北道

道

晋 州 、 宣 寧 、霊 山、密 陽 、 亀 浦 、 三 千 浦 、 河東

海

慶尚 南道 黄

平安南道 徳 川 平安北道 慈 城

咸鏡 南 道

江 原

城華、臨溟、頭道溝 ( 間島) 清津

利原

通川、三渉

道

咸鏡 北 道

公 立学 (ル ハ普通学校

地名 ノ ミ ヲ記 セ )

東美高等普通学校 、日進女 学校

校

日新学校 、光明学校、義明 学校、崇義英義 ( 順安)〓 義学校、英成学校

立

学

聞明学校、永生学校

私

六 、 生 徒多 数 騒 擾 ニ参 加 シ且授 業 ヲ休 止 シ タ ル学 校

道

学 校別 道 名

畿

京

延 明、 淑 明 、好 寿 敦 、 各 女 子高 等 普 通 学 校 、 普 成 徽 文 、 培 材 、松 都 、各 高 等 普 通学 校 、延禧 、 セヴ ラ ン ス 各 専 門 学 校 、善 隣 商 業 学 校 、 中 央学 校 、 梨 花 学 校

光林学校 ( 教師参加生徒 ハ 一名)鳳陽学校

諸聖学校 、館明学校、海星 学校

崇 一学校 、須比亜学校

永明学校 霊光

全羅 北道 全羅南道

晋州農業

慶尚北道 陶 山 慶 尚 南道

道

長連

海

黄

清州農業

明進学校、懿昌学校

光成高等普 通学校、崇実学 校、崇徳学校、崇義女学校

崇学校、維新学校

、正 進 学校 、崇 賢 女 学校 、 三

慕賢学校、錦湖学校

普 興学校、普信学校

六 表 ノ私 立学 校 中 ニ ハ騒 擾 ニ参 加 セ ル為 メ休 校 セ シ モノ ナ ル カ

間島、間島簡易農業

興農業

鉄原、鉄原簡易農業

忠清北 道

道

平安南道

江 原

咸鏡 南 道咸

備考

咸鏡 北 道

アリ

前 報 ト同 ジ

朝 鮮 総 督 府

或 ハ形 勢険 悪 ナ リ シ為 便 宜 授 業 ヲ休 止 セ シ モノ ナ ル カ不 明 ノ モノ

配付先

四 大 正八 年 四 月 二十 日 騒 擾 事 件 報告 旬 報 第 二  騒 擾 ノ影 響

一、 産 業 ニ関 スル モ ノ (四月 二十 二 日農 商 工 部報 告 )

農 商 工 部鉱 務 課 各 地出 張 所 及 平 壌鉱 業 所 ノ状 況左 ノ如 シ

テ警 戒中 同 二十 三 日尚 州 邑 内 ニ騒 擾 ア リタ ルヲ以 テ茲 ニ所 員 ノ夜

(一) 尚 州出 張 所 ニ於 テ ハ三 月 十 八 日 ヨリ憲 兵 二名 ノ臨時 配 置 ヲ得

カ更 ニ同 二十 八 日軍 隊 ヲ派 遣 セラ ル 、アリ尚 鮮 人 坑夫 及 人 夫等 ニ

警 ヲ設 ケ憲 兵 ト協 力 シテ火 薬 庫及 事 務 所附 近 ノ警 戒 ニ怠 ラ サリ シ

校

ルヲ以 テ農 商 工部 ニ於 テ ハ四 月七 日鮮 人職 員 ヲ長 官 室 ニ集 メ青 木 長

前 報 ト同 ジ

対 シ訓 戒 ヲ加ヘ 且其 ノ出 入行 動 ニ関 シ充分 ナ ル監視 ヲ為 シ ツ 、ア

配 付先

五 其 二三五

四 月 二十 八 日

官代 理 ヨリ懇 諭 ヲ加 ヘタ ル結果 何 等 ノ異 状 ナ シ

密 第 一〇二号

大 正 八年 四月 廿 五 日 騒 擾事 件 報 告 臨 時 報第 八  騒擾 ノ影 響 一、 地 方行 政 ニ関 ス ル モノ 黄

朝 鮮 総 督 府

ル ヲ以 テ毫 モ不 穏 ノ虞 ナ シ ︵二) 義 州出 張 所 ニ於 テ ハ三 月 十 五 日本 所附 近 ニ於 テ多 数 ノ暴 民 騒 擾 シ憲 兵 補 助 員 、 巡査 補 各 一名 負傷 スル ニ至 リタ ルカ為 翌 十 六 日 憲 兵 及 軍 隊 ヲ派 遣 セラ レ協 力警 戒中 ナ リ尚 当所 ヲ距 ツ ル二里 ナ ル 中 台 谷探 鉱 所 附 近 ノ形 勢 険 悪 ナ ルヲ以 テ四 月 二日探 鉱作 業 ヲ 一時 中 止 シ本 所 ニ引 揚 ケ タ リ (三) 新 興 出張 所 ニ於 テ ハ本 所 並 ニ各 探 鉱 所 共 ニ所 貝 ヲ以 テ厳 重 ニ 警 戒 ニ従 事中 ニシ テ無事 ナ リ

夫 役 ノ出役 減 退 シ又 ハ其 ノ能 率 低 減 シ或 ハ天 道 教 徒 ニシテ総 督 府

︵四) 平 壌 鉱 業所 ニ於 テ ハ三月 一日 平壌 警 察 署 長 ヨリ平 壌 ニ於 テ鮮 人不 穏 ノ挙 動 アリ特 ニ火薬 庫 ヲ厳 重 ニ警 戒 方 急報 ニ接 シ タ ルヲ 以

施 設 道 路 ノ修 理 ニ出 動 ス ルノ要 ナ シト シテ全 ク出 役 セ サ ル モノ ア ル

道

テ寺 洞 、 高 坊 山 及貞 柏 里 ニ於 ケ ル火薬 庫 及 庁舎 、各 坑 所 ノ警 戒 ヲ

等 ノ為 道 路 工 事著 シク遅 延 シ又 ハ予 定 ノ起 工 ヲ為 シ能 ハサ ル モノ少

海

戒中 同 三 日平 壌署 ニ於 テ逮 捕 セシ李 徳鏞 ナ ル者 ハ以前 当 所 ニ助 手

開 始 シ 一方 坑 内 ニ於 ケ ル爆 発 薬 ノ使 用 ヲ禁 シ鮮 人鉱 夫 ノ出 入 ヲ警

カラ ス

サ ル モノ ア リ尚之 カ共 同 購 入代 金 取 集 困難 ナ ル ヘシト認 メラ ル 、部

桑 苗 ノ植 付 ヲ肯 セ ス又 ハ之 カ受 領 ヲ拒 ミ予 定 計 画 ノ実 行 ヲ為 シ得

ト シテ勤 務 シ当 所 ノ事 情 ニ精 通 セ ル者 ナ ルカ同 人 ノ家宅 捜 索 ノ結

落多 シ

果 ﹁ダ イ ナ マイ ト﹂ 及 雷管 ヲ発 見 シ且 同 人 ノ自 白 ニ依 リ当 所 ノ建 設 物 ヲ焼 キ事 ヲ挙 ク ルノ計 画 ナ リ シ事 発覚 シ当 所 ニ使 役 セ ル鮮 人

全羅北道 ( 道長官報告)

メテ困 難 ヲ感 シツ ツ ア リ

遂 行 困難 ナ ル ニ依 リ退 職願 出 ノ者 アリ而 シテ是 等 ノ補 充 ハ此 ノ際 極

面 職員 ニ シテ身 辺 ノ安 固 ヲ図 ラ ムカ為 将 又威 令 行 ハレ難 キ為職 務

リ ト ノ暴 言 ヲ放 チ容 易 ニ説 諭 ニ服 セサ ル者 アリ

鳶 口瘡 検 疫 ニ際 シ何故擅 ニ畜 牛 ヲ検 査 ス ルヤ治 療 ハ畜 主 ノ随 意 ナ

中 ニモ内 通者 ア ル ヤ モ計 リ難 キ ニ付 一層瞥 戒 ス ヘク同 署 長 ヨリ警 告 アリ 次 テ平 安 南 道第 一部 長 ヨリ モ亦 同 様 ノ通報 ニ接 シタ ル モ警 官 不 足 ノ為 来 援 ヲ得 サ リ シ ヲ以 テ所 員 ヲ シ テ昼夜 警 戒 ニ従事 セ シ メ ツ ツ アリ シカ四 月 五 日軍 隊 並 ニ警 察 官 ノ来援 ヲ得 尚協 力 警 戒 中 ナリ 二 、其 ノ他 ニ関 ス ルモ ノ (四月 二十 二 日農 商 工 部報 告 ) 本府 在 勤 鮮 人 職員 間 ニ同盟 退 職 並 ニ独立 請 願 参加 ノ風 説 伝 ハリ タ

面 吏 員 ニシテ辞 職 申出 ノ者 アリ 又 一般 ニ浮 腰 ノ状 態 ニ在 リ

慶尚北道 ( 道 長 官報 告 )

リ為 ニ各 市場 共 取 引緩 漫 ニシ テ浦項 ニ於 ケ ル卸 売 商 人 ノ如 キ著 シ ク

迎 日郡 内 ニ於 テ ハ騒 擾 ノ為 成 ルヘ ク市場 ニ出 ツ ル ヲ避 ク ルノ風 ア

ヘカラ サ ル ニ至 レ ル モノ ア リ

リ又鰊 ノ価 格 暴 落 シ鮮 人側 仲 買 商 ノ蒙 レ ル損 失 多 大 ナリ 、綿 糸 ノ如

萎 靡 ノ状態 ニ在 リ殊 ニ各 地 ト ノ取引 ヲ為 ス者 ニ在 リ テ ハ大打 撃 ヲ蒙

道 路 工事 出 役歩 合 不良ニシ テ 工事 遅 延 シ為 ニ翌 年 度 ニ繰 越 サ サ ル

平 安 南道 ( 道 長 官 報告 )

市場 閉 鎖 ノ為 地方 農 民 ハ穀 物其 ノ他 ノ生産 物 ヲ売 却 ス ル コト ヲ得

平 安 北道 ( 本 府 視察 員 報 告 )

キ内 地相 場 ニ比 シ 一梱 ニ付 二 円 内外 下 鞘 ナ ル ニ至 レ リ

平 壌 府 内 道 路 工事ニ 付 独 立成 就 ノ暁 ハ府 庁 ノ命令 ヲ遵 奉 ス ルノ義 務 ナ シト称 シ敷 地 買 収価格 ノ協定 困難 ナ ルノ ミナ ラ ス呼出 ニ応 セサ

大 同 外 三郡 ニ於 テ ハ蚕 種 優 良種 ノ購 入希 望 者 ヲ減 シ夫役 ノ出 動等

ル者 ア リ

ス又 先般 大 正 水 利組 合 ニ於 ケ ル工事 ニ際 シ労 働 者 及 荷 車 ヲ得 ス或 ハ

賃 銀 ノ増 加 ヲ要 求 ス ル等 ノ為 ニ工事 ノ進捗 上 支 障 ヲ生 シタ ル コト ア リ

面 職 員中 不安 ヲ感 シ其 ノ職 ニ専 ナ ルヲ得 ス予算 ノ編 成遅 レ民 籍申

ヲ回 避 セ ムト ス ルノ傾 向 ア リ

告 ヲ怠 ル者 ア リ又 成 川郡 ノ 一部 ニ於 テ ハ戸 税納 税 告 知書ノ 受 領 ヲ拒

割 五分 ノ奔 騰 ヲ見 ル ニ至 レリ 又満 洲 商 人 ハ資 金 ノ 回収 等 ニ多 大 ノ困

延 安 邑 ハ資 金 供 給 ノ為 ニ ス ル外 来 者皆 無 ナ ルカ為 小商 人 ノ金利 二

黄 海 道 (道 長官 報 告 )

ス ル モノ ニアラ ス ト モ云 フ

右 ハ目 下 酒税 納 期 農 事 肥料 等 購 入 ノ時期 ナ ルカ為 ニシテ騒 擾 ニ関

状 況 ニ在 リ

拘預 金 ハ昨 年ョ リ減 シ又 学 校 生徒 ノ貯 金半 減 シ尚 続 々全払 ヲ為 スノ

騒 擾 以 来預 金 ノ引 出 ヲ為 ス者 多 ク金 融組 合 ハ組合 員 増 加 セ ル ニ不

京畿 道 (本 府出 張 員 報 告 )

三 、金 融 ニ関 ス ル モノ

平 安 北道 竜 川 郡 (本社 視 察 員報 告 )

メ ル者 ア リ

郡 事 務 ニ直 接大 ナ ル影 響 ヲ及 ホ セ ル ハ土 地台 帳 謄 本申 請 絶 無 ナ ル

又 面 民共 同 苗 圃 ハ醵出 金 ノ徴収 困 難 ナ ル為面 職 員 ニ於 テ個 人名 義

ト 学 校 建築 費 ノ寄附 金 及 金 銭 徴収 事 務 ナ リ

ヲ以 テ他 ヨリ融 通 ヲ受 ケ播 種 及床 替 ヲ了ヘ 面模 範 林 ハ面 民 ノ夫役 ニ 依 リ植樹 ス ル コト ヲ遂 ケ面 経 費 ノ範 囲 内 ニ於 テ植 林 ヲ了 セ リ 水 稲優 良 種 子 ノ交換 千 九 百 三十 七 石 ノ内 三百 五 十 七石 ハ或 ハ交 換

市場 税 屠 場 税屠 畜 税 ハ著 シク打 撃 ヲ受 ケ タ リ

ノ見 込 ナ キ ヤ ノ懸 念 ア リ

前 報 ト同 ジ

難 ヲ感 シ居 レリ 配 付先

面 事 務 ニ在 リテ ハ独 立 ヲ誤 信 シ テ現 行法 規 ヲ遵 奉 セ ス民 籍印 鑑 等 ハ全 ク之 ヲ閑 却 シテ申 告 セ サ ルノ傾 向 アリ 二 、産 業 経 済 ニ関 ス ル モノ

六 大 正 八 年 四月 三 十 日 騒 擾 事 件 報告 旬 報 第 四  騒 擾 ノ影 響

朝 鮮 総 督 府

ダ ム ス﹂﹁マツ キ ュー ン﹂ ノ連署 ヲ以 テ米 国伝 道 本 部 ニ提 出 ス ル コ

代 表 者 ﹁ノ ーブ ル﹂ ﹁ア ンダ ーウツ ド ﹂ ﹁ワツ ソ ン﹂ ﹁ベ ア ード ﹂﹁ア

ト ニ決 定 セリ ト云 フ

(1) 独 立運 動 ハ全 国 民 ノ自 発 ニ依 ルモ ノ ニシ テ其 ノ首 魁 ハ天道 教

セ ムト ス ル モノ ニシテ国 際 公 法 上 ノ違 反 ナリ

主 ナ ル ニ拘 ラ ス日 本 人 ハ基 督 教 ノ ミヲ圧 迫 セリ是 レ基 督 教 ヲ撲 滅

(2) 各 国宣 教師 中 特 ニ米 国 人 ニ対 シ嫌 疑 ノ念 ヲ挾 ミ家 宅捜 索 、 招

在 鮮外 人 ノ状 況 一、 宣教 師 ノ動 静

(3) 内 鮮 各 日字 新 聞 ノ米 国 宣教 師 ニ対 ス ル攻撃 甚 シ ク、〓 造 紀 事

ヲ掲 ケ テ米 鮮 人間 ヲ離 間 セ ムト スル モノ多 シ又 日本 官憲 ハ密 偵 ヲ

致 取調 等 ノ措置 ヲ為 セ ル ハ明 ニ米 国 人 ヲ排 斥 セ ムト ス ル モノ ナ リ

放 チテ宣 教 師 ト往 来 シ又 ハ親 交 ア ル鮮 人 ヲ取 調ヘ 共 ノ来 往 ヲ困 難

︵一) 其 ノ会 合

善 後 策 ヲ講 ス ルノ趣 旨 ヲ以 テ〓 次 会合 スル所 アリ シカ如 ク南 北 監 理

米 国 人宣 教 師 ハ時 局 ニ伴 フ宣 教事 業 ノ打撃尠 カラ サ ルヲ認 メ之 カ

派 同 国 人 宣教 師 ﹁ノーブ ル﹂、 ﹁ケ ーブ ル﹂、 ﹁バ ンカ ー﹂等 二十 名 ハ

ナ ラ シ ム是 レ宣教 及 交 通 ヲ妨害 ス ルモノ ナ リ

朝 鮮宣 教 開 始 以来 四十 年 未 タ曾 斯 ノ如 キ困 難 ニ遭 逢 セシ コト ナ

四月 十 五 日京 城 市 内聖 径 学 院 ニ会 合 シ学 校 教 会堂 等 ノ家 宅捜 索 ニ対

シ是 レ世 界 ノ歴史 ニ類例 ヲ見 サ ル所 ナリ仍 テ茲 ニ代表 委 員 ノ派 遣

シ善 後 策 ヲ協 議 シ結 局 在 鮮 宣 教 師 全部 連 名 ニテ木国 政 府 ニ請 願 書 ヲ 差 出 ス コト ニ定 メ席 上何 レ モ現 状 ノ儘 ニテ ハ到底 在 鮮 ス ル コト能 ハ

ニ先 チ共 ノ大 要 ヲ録送 ス云 々

衣 食 ヲ給 シテ人 心 ヲ収攪 セム コト ヲ協 議 シ近 ク実 行 ヲ開 始 スヘ シ

尚 京城 及各 地 方 宣教 師 等 ハ騒擾 ニ因 ル鮮 人死 傷 者 及其 ノ家 族 ニ

スト揚 言 シ平 壌宣 教師 ﹁モー リ ー﹂ ノ有 罪 判 決 ニ付 テ ハ宣教 師 カ信

無 罪 タラ シ ムヘ シト協 議 セリ 卜云 フ又南 北 監 理 及長 老 三派 ニ属 ス ル

ス﹂ ハ同 地 方騒 擾 鮮 人 ノ遺 族 ニ物 ヲ贈 リ テ入教 ヲ勧 誘 シ其 ノ他 ニ

ト云 フ ソ レカ ア ラ スカ慶 尚 北 道 安東 居 住 長 老 派 女 宣 教 師 ﹁ス ミ

徒 ヲ自 家 ニ宿 泊 セ シ ム ル ハ怪 ム ニ足 ラ スト称 シ如 何 ニ モシテ同 人 ヲ

京 城 及 地 方 居住 ノ宣 教師 十八 名 ハ本 月 十 六、 十 七 ノ両 日京 城貞 洞 梨

モ同 様 ノ手 段 ニ出 ツ ル モノ ア リ シカ如 シ

花 学堂 内 ニ於 テ協 議 会 ヲ開 キ時 局 ニ対 ス ル善 後策 ニ付 協 議 シタ ルカ 何 等 決 定 ニ至 ラ スシテ 解散 セリ ト云 フ又米 国宣 教師 聯 合 会 ニテ ハ特

︵二) 家 宅 捜 索 ニ関 ス ル感 想

カ ー ク﹂ ハ基 督 教経 営 学 校 病院 等 ノ家 宅捜 索 ニ対 シ痛 ク憤 慨 シ朝 鮮

﹁セヴ ラ ン ス﹂病 院 医 師 兼北 監 理 派 宣教 師 米 国 人 ﹁ヴ ァン ・バ ス

別委 員 ヲ選 定 シ四月 十 七 日午 後 八 時ョ リ京 城 居 住宣 教 師 ﹁ビ リ ング

ノ状 況 ヲ詳 細 調 査 ノ上委 員 一名 ヲ本 国 ニ派 シ伝 道本 部 ニ之 ヲ報 告 セ

ニ於 テ ハ到 底 報 復 ヲ図 ルノ余 地 ナ キ カ故 ニ本 国 ニ帰還 シテ排 日的 輿

ス﹂方 ニ於 テ秘 密 会 ヲ開 キ伝 道 ノ打撃 共 ノ他 騒 擾事 件 ニ関 ス ル種 々

シ ム ル コト ニ決 定 シ尚 之 ニ先 チ左 ノ如 キ請 願 書 ヲ全 鮮 米 国 人宣 教 師

論 ノ喚 起 ニ全 力 ヲ注 キ日本 ノ対米 外 交ニ一 大痛 棒 ヲ加 フ ヘシト テ 近 ク帰 国 ス ル筈 ナリ ト 云 フ延禧 専 門 学 校 単 監 北 監理 派 米国 人 ﹁エー・ エ ル・ベツ カ ー﹂ ハ四 月 二十 三 日賜 暇 帰 国 ノ途 ニ就 キタ ルカ同 人 ハ

北 監 理 派米 国 人 宣 教 師 ﹁デ ミ ング﹂ カ他 ノ米 人宣 教 師 ノ説 ト シテ

語 ル所 ニ依 レ ハ米 国 ノ朝 鮮 伝 道 ハ開始 以来 四 十年 間ニ三 回 ノ迫 害 ニ

ノ ナ ル ニ拘 ラ ス日本 人 ハ宣 教 師 ヲ教 唆 若 ハ煽 動 ノ嫌 疑 者 ト シテ熾 ニ

リ就 中 今 回 ノ事 件 ハ朝 鮮 カ天 意 ニ従 ヒ自 動 的 ニ運動 ヲ開 始 シタ ルモ

遭 遇 セ リ即 チ大 院 君 当時 、総 督 暗 殺陰 謀 事 件 、 独立 運 動 事件 是 レナ

限 リ雪 辱 的報 復 乎 段 ニ出 ツヘ シト揚言 シ居 タ リト 云 フ又 同校 校 長 北

見 ス寧 ロ此 ノ悪 政 ヲ脱 シテ帰 国 ス ル ニ如 カ スト 曰ヘ リ ト ナリ

排 斥 セ リト伝ヘ 更 ニ附 言 シ テ斯 ノ如 キ迫 害 ハ朝鮮 以 外 世 界 ニ類例 ヲ

同 校 其 ノ他 ノ家 宅 捜 索等 ノ処 置 ニ対 シ不 満 ニ堪ヘ ス婦米 ノ上 ハ力 ノ

長 老 派 英 国 人 ﹁エヴ ヰソ ン﹂ (﹁セヴ ラ ン ス﹂ 病院 及 医 学専 門 学 校 ノ

宣 教 師 ノ家宅 捜 索 及 検挙 ニ付 テ ハ鮮 人耶 蘇 教 徒 中米 国 人 ト雖 法 ノ

告 書 ヲ示 シ且在鮮 英 人 宣 教師 ハ京 城総 領 事 ニ又在 満 洲 宣 教 師 ハ奉 天

国総 領 事 ニ報 告 シ又 ハ送 付 シ居 レリ同 人 ハ往訪 ノ憲兵 カ隊長 ニ該 報

被 拘 禁 者 ノ氏 名 年 齢 入員 、処 刑竝 騒擾 ノ状 況 及 写真 等 ヲ逐 次京 城 英

煽 動 ノ疑 ア ル者 ナ ル カ同 人 ハ騒 擾 事件 関 与 者 ノ人員 、職 業 死傷 者 及

咸 鏡 北 道 会寧 居 住 加奈 陀 長 老 派 英 国 人宣 教 師 ﹁バ ー カ ー﹂ ハ教 徒

長 ヲ兼 ヌ) ハ日本 官 憲カ 何 等 得 ル所 ナ キ ニ学 校 ノ家宅 捜 索 ヲ行 ヒシ ハ之 ニ藉口 シテ外 国 人 ノ経 営 セ ル朝 鮮 人 教 育 ヲ根 底 ョリ覆 サ ムト ス

前 ニ ハ如 何 ト モ ス ル能 ハサ ルヲ知 リ平素 巧 言 ニ欺 カ レテ其 ノ勢 力 ヲ

ル モノ ナ リ シト称 シ非 常 ニ憤 慨 シ居 レリ ト 云 フ

過 信 シタ ル モ米国 人亦 信 頼 ス ル ニ足 ラ スト称 シ脱 教 セ シ モノ アリ ト

長 老 派 米国 人宣 教 師 ﹁モ フ ェツト﹂ 等 カ平 壌 記者 団 ノ会 見申 込 ニ

総領 事 ニ騒擾 事 件 ノ報 告 ヲ為 ス コト ニナ リ居 レリ 卜語 リ タリ 動

ノ念 ヲ 一層 深 カラ シメ タリ若 シ会 見 ノ要求 ニ応 セ ハ米 鮮 人 間 ノ感 情

付 語 ル所 ニ拠 レ ハ今 回 ノ事件 ハ吾 人 ノ日本 人 ニ対 ス ル平 素 ノ不信 用

︵三) 言

云フ

江 原道 春 川 居住 南 監 理 派 米 国人 宣 教 師 ﹁スト ー ク ス﹂ ハ騒擾 事 件

ヲ害 ス ル如 何 ナ ル〓造 記 事 ヲ掲 載 セ ラ ル ルヤ モ料 シ難 シト称 シ居 レ

ニ対 ス ル米 国 人 宣教 師 殊 ニ長 老派 宣 教 師 ノ態 度 ヲ評 シ彼 等 カ今 後 尚 国 法 ヲ犯 シテ迄 朝 鮮 人 ニ同 情 ス ルヤ否 ヤ ハ予 ノ関 知 セサ ル所 ナ レト

リト云 フ

テ当 局 ノ聞 込 ミタ ル モノ ノ内 ニ ハ或 ハ朝鮮 人 ニシ テ真 ニ独 立 ノ目的

独 立運 動 ヲ煽 動 又 ハ激 励 シタ ル モノ ト疑 ハル ル宣 教 師 ノ言 説 ト シ

モ現 状 ヲ以 テ推 移 セ ハ米 国 人 ノ伝 道 事 業 ハ根底 ヨリ崩潰 シ過 去 三 十

ヲ貫 徹 セム ト願 セ ハ死 ヲ決 シテ騒 擾 ヲ為 ス ニ非 サ レ ハ講 和 会 議 ノ問

年 ノ犠 牲 モ画 餅 ニ帰 ス ル ニ至 ルヘ シ ト曰ヘ リト 云 フ 北 監 理 派監 督 米 国 人 ﹁ウ エルチ ュ﹂ ハ其ノ 監 督 タ ル職 責 上種 々宣

ハ痛 心 ノ要 ナ シ宜 シク信 仰 ノ力 ニ依 リ神 ノ前 ニ進 行 スヘ シト語 リ或

題 ト為 ス コト ス ラ困難 ナ リト云 ヒ或 ハ説 教中 騒 擾 ノ為 ニ苦 シ ム教 徒

ハ自 国 人 ノ国 内 旅 行 ニ証 明 ヲ要 ス ルカ如 キ国家 ナ シ故 ニ今 回 ノ鮮 人

ト ス ル傾 向 ア ルト ニ鑑 ミテ宣 教 師 攻〓 ニ対 ス ル対抗 運 動 ノ渦 中 ニ引 入 レラ ルル ノ羽目 ト為 ラ ム コト ヲ慮 リ本 月 二十 三 日発 内 地 ヘ旅 行 セ

教 師 ノ協 議 ニ与 ラ サ ルヲ得 サ ル事 情 ア ルト 一部 ニ同 監督 ヲ利 用 セ ム

リト云フ

旅 行 取締 ハ朝 鮮 ノ 独 立 ヲ認 メ日本 ヲ国 外 ト シタ ル結 果 ナ リ ト説 キタ ル モノ ア リ是 等 ハ騒 擾 後 ノ言説 ニ係 ルモ ノナ ルカ本 月十 八 日 全 州監 獄 分 監 入監 中 ノ本 件 被 告 耶蘇 教 女 学 校 女 教員 及 生 徒 カ本 府 視 学 官 ノ 訓誡 ニ対 シ我 等 ハ神 ノ援 助 ニ依 リ独 立 運 動 ヲ企 図 セ ル モノ ニシテ身 命 ヲ失 フト モ之 ヲ中 止 ス ル能 ハスト自 若 ト シテ答 ヘタ ル事 実 ア ル ニ 徴 ス レ ハ彼 等 カ少 クト モ宗 教 上 ニ於 テ平 素 如何 ニ誤 レ ル信 念 ヲ注 入

配付先 前報ド同 ジ 七 大正八年五月十 二日 騒擾 ノ影響

騒擾事件報告臨時報第十八 

騒擾 ニ因 ル被害官 公署数 (内務部調査)

庁

朝鮮 総 督府

騒擾勃発以来四月廿五日迄 ニ於 テ損害 ヲ受 ケタ ル宮公署左記ノ如

ヴ イ ソ ン﹂ ハ朝鮮 及支 那 地 方 ニ於 ケ ル日 米 国交 ノ近 況就 中 今 次 ノ米

一、 郡

シ

(日米 開 戦 説 ) 長 老派 宣 教師 兼 ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 病 院 長英 国 人 ﹁エ

セ ラ レ居 タ ルカ ヲ見 ルヲ得ヘ シ

国 人 宣教 師 圧 迫 ハ日 本軍 人 中 日米 開 戦 ヲ熱 望 ス ル者 ア リテ 日本 人 ノ 敵愾 心米 国 人 ノ反 感 ト ヲ挑撥 セ ムト ス ルノ手段 ニ外 ナラ ス米 国 軍 人

五箇所 ( 楊 平 、広 州 、槐 山 、咸 安 、 南 海郡 )

所

何 レ モ窓 硝 子 ヲ破壊 セラ ル

被 害 状況

被 害 状況

五 、黄 海 二、平 南 一、 平 北 二、江 原 二 、咸 北 一)

四十 七箇所 (京畿 一九、 忠 北 五 、忠 南 一、全 北 一、 慶北 八、慶 南

一、 面 事務

ト雖 俄 ノ欧 洲 休 戦 ノ為縮 小 ノ已 ムナ キ ニ至 リ タ ル折 角 ノ軍 備 ヲ永 ク

仏 国 人天 主 教 宣 教 師 ハ 一般 ニ慎 重 ノ態 度 ヲ執 リ中 ニ ハ所属 信 徒 ヲ

維 持 セ ムカ為 日米 開 戦 ヲ主 張 ス ル者尠 カ ラ スト 語 リ タ リト 云 フ

訓誡 シ テ其 ノ妄 動 ヲ自制 セシ メ タ ル者 ア リト 云 フ

京 城 駐 在米 国 総 領 事 ハ同 国 新 聞 記者 ニ対 シ日 本宮 憲 ハ朝鮮 人 カ併

二 、領 事官 ノ言 動

放火 五 ニシテ其 ノ他 ハ屋根 柱 ヲ余 スノ ミ全 部 破壊 セラ レ書 類

北 二、 江 原 一、咸 北 一)

全 壊 十九箇 所 (京畿 四、 忠 北 二 、全 北 一、慶 北 四、慶 南 四 、平

真 ニ同 化 シツ ツ ア ルモノ ト信 シ テ疑 ハサ リ シ結 果今 回 ノ如 キ騒 擾 ヲ

器物 ハ多 ク焼 棄 セラ ル

合 以来 常 ニ其 ノ反 感 ヲ忍 ヒ表 面 無 事 ヲ装 ヒテ機 会 ノ到 来 ヲ待 テ ルヲ

惹 起 ス ル ニ至 レ ル意 味 ノ談 話 ヲ為 シタ リ ト云 フ又京 城 駐 在米 国 副 領

棄 セラ ル

投 石 等 ニ依 リ窓 硝 子 ヲ破壊 シ又 ハ器物 書 類 等 ヲ焼 却 若 ク ハ破

南 一、 黄 海 二 、 平南 一、 江原 一)

一部破 壊 二十 八箇 所 ( 京 畿 一五、 忠 北 三 、忠 南 一、慶 北 四 、慶

カ為 同 地 鮮 人中 朝 鮮 ノ独 立 モ難 事 ナラ サ ルカ如 ク思 惟 セ ル者 ア リタ

地 ニ於 ケ ル騒 擾 鎮 定 後 ノ状 況 ヲ視察 シ種 々調 査 ノ 上同 日帰 京 セリ之

事 外 二名 ノ外 人 ハ四 月 十 六 日京 畿 道水 原 郡 発 安場 及 堤 巌 里 ニ到 リ該

リト云フ

畿 北

名

京 忠 北

南

道

全

南

忠

全

全

官 郡 一

二

公

部

一

署 面

被

一 部

害

内

一 部

警 察 官 署 全

四 五

全

四一 五二 二 三 一

四

四

訳

二

一

三 一

二九

一

一

一六

一

四 一

三

五

四

一二 一

四 一

四

一

二

二

海

南

南

北

黄 二

慶

平 北

一

慶

平 原

二八

一

江

一九

一

南 咸北 計

五

咸

総

小

表 普 通 学 校

全

一

三

二

一

部

全

一一

一

学

一

二

校 一 部

一

ノ

一 部

他

大 正 八 年 四 月 廿五 日

其

全

計

三

一一六

一

一

六

五

七

六

一八 一

一 八

二

三〇 一 二

一

一〇

一

一

一

九

一一

一

部

郵 便 局 所 全

一

一一

一

二

四十 五箇 所 (京 畿 六 、忠 北 五 、忠 南 七 、全 北 一、 慶 北 七 、慶 南 五 、

一、警 察 官 署

憲兵分隊 一 同分遣所 一 同駐在所 一〇

{

警察署 四 警察官駐在所二九

黄 海 三 、平 南 六 、平 北 二、 江原 二、咸 南 一)

内訳

全 壊 十 六箇 所 (京 畿 二 、忠 南 二 、全 北 一、 慶北 三、 慶南 四 、平

被害状況

南 二、平 北 一、 江 原 一) 放 火 一ニシテ其 ノ他 ハ建 物 、 器物 、書 類 全 部破毀 セラ ル 一部 破 壊 二十 九 箇 所 ( 京 畿 五、忠 北 五、 忠 南 五 、慶 北 四 、慶 南 一、 黄海 三 、平 南 四 、平 北 一、 江原 一、咸 南 一) 投 石 等 ニ依 リ窓 硝 子 、戸 壁 ノ類 ヲ破壊 セラ ル 一、 公立 普 通 学校

︹ママ ︺

四箇 所 ( 忠 南 新 昌 、慶 南咸 安 、南 海 、 慶 北寧 海 ) 被害 状 況 全壊 一箇 所 (寧海 )

校舎附属建物器物及薄全部破壊 ス 一部破壊 三箇所 (新昌、南海、咸安) 投石 ニ依 リ窓硝子 ヲ破壊 セラ ル 二箇所 ( 慶北寧海、慶 南咸安)

一、公立尋常小学校

投石又 ハ棍棒 ヲ以テ校舎器物書類全部 ヲ粉砕 セラ ル

全壊 二箇所 一、郵 便 局 所

江原 二)

十 一箇 所 (京畿 三、 忠 北 一、忠 南 一、 、慶 北 一、慶 南 二、黄 海 一、

被 害 状況

投 石 又 ハ棍 棒 等 ニ依 リ全 部 破壊 セ ラ ル

全壊 二箇 所 ( 慶 南 草 渓 、江 原庫 底 )

川 、慶 北 寧海 、慶 南咸 安 、黄 海 夢 金浦 、 江 原 昌 道)

一部破 壊 九箇 所 ( 京 畿 、陽 城 、鳥 山 、広 州 、 忠 北清 安 、忠南 端

投 石等 ニ依 リ窓 硝 子 ヲ破 壊 シ電 話 機電 柱 ヲ倒 セ リ

一箇 所 ( 慶 南咸 安 )

一、地 方 法院 出 張 所

被 害 状 況  窓 硝 子 及 器 物書 類 ヲ破棄 セラ ル

一箇所 (新義 州 上流 一里 中之 島 所 在)

一、税 関 監 祝 所

被 害 状 況  建 物 ヲ破 壊 シ器 物 ヲ焼棄 ス 配 付 先  前 報 卜 同 ジ

編者註原   本はいずれもガリ版、騒擾事件報告旬報のうち ﹁ 騒擾ノ影響﹂と題するも のを集めたものである。資料小番号 一は旧総督府警務局文書、二、三、四は旧 陸軍省文書、密第 一〇二号其二三二、五は同じく旧陸軍省文書、密第 一〇 二号 共二三五、六、七は総督府警務局文書である。騒擾事件報告句報は統計報告が 多く、この種の調査は少ない。

七

三 ・ 一運 動 裁 判 記 録

一 騒擾犯人予審終結 ニ関 スル件

田 中

朝鮮憲兵隊司令官  児 島 惣 次 郎 義 一 殿

大 正八年八月十八日 陸軍大臣

京畿道水原郡長安面雨汀面地方 (発安場附 近) ニ於ケ ル騒擾犯人 予審終結 ノ結果別紙 写ノ通 ニ有之其 ノ重ナ ル者 ハ内乱罪 トシテ高等 法院 ノ管轄 ニ移 サレ候条堤巌 里事件等 ヲ惹起 スルニ至リタ ル当時ノ

麟

黙

泳

三十四歳

賢

情況ノ 一端 ヲ推想 スル資料タ ルヘシ卜被存候 ニ付御参考迄 ニ及提出 候也 京畿道水原郡長安面錦衣里二百 二十八番地

予審終結決定

呉

元長安面長  金 同道同郡雨汀面花樹里朴永春方 元朝鮮総督府巡査補 

同道同郡長安面水村里六百九十 二番地 農

同道同郡同面石浦 里五百三十七番地 農

同道 同郡同面同里五百 二十二番地 農

同道同郡同面同 里 農

同道 同郡同面水村 里 農

車

車炳

車炳

李

金

二十五歳

範

十八歳

仁

赫

三十 一歳

漢

三十五歳

永釗

二十 一歳

三

三十八歳

興

同道同郡同面同里五百七十 三番地 農

農

同道同郡同面同 里千五十六番地 農 及酒屋

同道同郡同面同 里 農

同道同郡同面同 里六十八番地

同道同郡同面長安里千百七十 七番地 農

同道同郡同面同 里千二百七十 一番地 農

農

同道同郡同面同 里千七百七十 六番地農

同道同郡同面同 里千百四番地

金

李

白

金

金

金

安

朴

徳

三

西

四十四歳 鶴

益

三十八歳 順

学

十八歳 鍾

文

二十九歳 善

春

四十五歳 汝

徳

五十二歳 敬

模

三十六歳 景

四十 一歳

同道同郡同面同 里千百五十二番地 農

同道同郡同面同 里百六十七番地 農

同道同郡同面同 里七十五番地 農

同道同郡同面同 里千百六十番地 農

同道同郡同面同 里 農

金

崔

金

鄭殷

鄭

正

杓

八

五十歳

敬

培

四十四歳

致

三十五歳

山

二十三歳

業

良

二十二歳

順

善

万

二十九歳

寿

三十三歳

友

二十五歳歳

印

明

宋

同道同郡同面同 里千百八十番地 農及大 工職

同道同郡同面石浦 里四百十七番地 農

同道同郡同面水村 里七十三番地 農

金

同道同郡同面同里五百八十四番地 農

同道同郡同面同里五百七十七番地

同道同郡同面同里百二十 一番地 農

同道同郡同面同里七十二番地 農

同道同郡同面同 里二百二十 七番地 農

同道同郡同面長安里千二百 八番地 農

同道同郡同面水村里 農

同道同郡同面長安里 農

金

金

金

金

金

趙

金

金

五

四十九歳

応

根

教 哲 ︹一字不明︺ 四十□歳 汝

植

三十三歳 応

雲

四十歳 黄

舜

二十九歳 教

根

三十四歳 徳

三十 一歳 万 二十六歳

三

同道同郡同面石浦里 農

同道同郡同面長安里千二百九番 地 農

同道同郡同面砂谷里 農

同道同郡同面長安里 農

同道同郡雨汀面梅香里九百四十七番 地 農

同道同郡長安面篤亭里百二十三番地 農

同道同郡長安面石浦里 農

同道同郡雨汀面珠谷里 農

金

秀

寛

善

植

二十五歳

尹永

柳

福

杓

圭

五十歳

九

鎮

三十四歳

詔

三十九歳

聖

禹英

三十六歳

南

二十九歳

竜

三十歳

山

二十六歳

朴

白

厳

鳳来事  張

致徳事  金

同道同郡同面同 里八十三番 地 農

同道同郡同面同 里五十三番地 農

文

順明若 クハ順命事  張 同道同郡同面同 里二百四十 二番地 農

同道同郡同面石川里百五番地 農

李

在粛事  金 同道同郡長安面水村 里六十九番 地 農

同道同郡雨汀面珠谷里八十 一番 地 農 鳳習若ク ハ奉習事  車 同道同郡長安面〓祐里 農 朴 同道同郡同面沙浪 里百七十五番地 農及塩焼 鄭

興

植

三十七歳 済悳

実

三十八歳 春

植

四十 一歳 善

模

三十三歳 順

植

二十七歳 喜

四十四歳

同道 同 郡 雨汀 面乕 谷 里

︹ 不明︺ □□□番地

農

同道 同 郡 長安 面 錦 衣 里 二百 四 十 六番 地

同 道 同 郡雨 汀 面 珠 谷 里 七十 九番 地

農

農

農

農

長 宮 事 

同 道 同 郡長 安 面 水村 里 六百 八 十 一番 地

同 道 同 郡雨 汀 面 花樹 里

主

文

聖

昌

寿

黙

四十 一歳

金

佐

車

金

淳

長〓

五 十 二歳

栄

五十 一歳

黙

四十 八歳

鄭

崔

二十八 歳

右 騒 擾 殺 人放 火 被 告事 件 ノ予審 ヲ終結 シ決 定 ス ル コト左 ノ如 シ

被 告 金賢 黙 、車 仁範 、車炳 赫 、車炳 漢 、車 喜 植 、李 永釗 、金 興 三 、

根 、 金 応植 、 金 黄 雲 、金 徳 根 、尹 永 善 、柳 秀 山 、 張韶 鎮 、 金興 植 、

金 徳 三 、白 順 益 、 金 鍾学 、 印 寿 万、 金 明友 、金 応 五 、金 教哲 、 金 汝

張 済悳 、鄭 淳 栄 、李 順 模 、 鄭 瑞聖 及崔 長〓 ニ対 ス ル本 件 ヲ管 轄 違 ト

金 致 培 、鄭殷 山 、鄭 順 業 、 宋 善良 、 趙教 舜 、 金 三 万 、金 寛植 、 安敬

被 告 呉麟 泳 、李 鶴 西 、 金 善 文 、金 汝春 、朴 景 模 、金 正 杓 、崔 敬 八 、

ス但 右 被告 等 ニ発 シタ ル勾 留 状 ヲ存 ス

聖燁

聖

三十六歳 瑞

二十三歳

車 聖 寿 、金 佐 黙 、金 昌黙 ヲ免 訴 シ且放 免 ス

徳 、朴 福 竜 、 白南 杓 、禹 英 圭 、厳 聖 九 、 文春 実 、 金 善植 、朴 聖燁 、

数 刻 々増 加 シ愈 々勢 ヲ得 テ同 山 ヲ南 方 ニ下 リ山 下 ニ来 合 ハセタ ル水

歳 ヲ連 呼 シ若 ク ハ過 激 ナ ル言 辞 ヲ弄 シ居 ル内 使 ニ応 シテ馳参 セ ル人

正 午 頃長 安 雨 汀 両面 事 務 所 ノ中 間 ニ位 ス ル双 峰山 ニ登 リ盛 ニ独 立 万

村 里 方面 ノ群 衆 ト合 シ茲 ニ右 被 告 二十 七 名外 千 余 ノ暴 民 ハ 一団 ト ナ

由

理

リ内 谷 里朝 岩 里 逸院 里 ヲ経 テ午 后 三時 頃 雨汀 面 事 務所 ニ殺 到 シ独 立

被 告 金賢 黙 、車 仁 範 、車炳 赫 、車炳 漢 、李 永釗 、 金 興 三 、金 徳 三 、 白 順 益 、金 鍾 学 、 印 寿 万 、金 明 友 、金 応 五 、金 教 哲 、 金 汝根 、金 応

リ同 所 ョリ 二手 ニ分 レ 一部 ハ右 折 シ松 丘 ヲ踰ヘ 一部 ハ左折 シ板井 里

ノ右 方 ヲ経 テ各 花 樹 里 ニ向 ヒ何 レ モ其 途 次更 ニ人 数 ヲ増 加 シ同 里警

万 歳 ヲ高 叫 シ ツ ツ前 同 様 之 ヲ破 壊 シ書 類 ヲ焼燬 シタ ル上 閑 角 里 ニ到

察 官 駐 在 所附 近 ニ於 テ合 シテ 二千 余 ノ暴 民 一団 トナ リ勢 猛 ニ駐在 所

植 、 金 黄雲 、金 徳 根 、尹 永 善 、 柳秀 山 、 張韶 鎮 、金 興 植 、張 済悳 、

ク ハ雨 汀 面 ノ住 民 ナ ルト コロ天 道教 主 孫秉 熙 外数 十名 カ帝 国領 土 ノ

シ遂 ニ火 ヲ放 ツ テ同 所建 物 ヲ全 焼 セ シメ且同 所 在 勤 巡 査川 端 豊 太郎

車 喜 植 、鄭 淳 栄 、 李 順模 、鄭 瑞 聖 、崔 長〓 ハ京 畿 道 水 原 郡 長安 面 若

一部 タ ル朝 鮮 ヲ シ テ帝 国 ノ統 治 ヨリ離 脱 セ シ メ其 地域 ニ於 テ 一独 立

カ防 止 ノ術 尽 キ逃 走 セ ルヲ追 跡 シ駐 在 所 ヲ距 ル東 北 方約 八十 間 ノ 地

ニ殺 到 シ独 立万 歳 ヲ高 叫 シツヽ 投 石 シ若 ク ハ棒 ヲ振 ツテ狂 暴 ヲ逞 フ

ント シテ 生 正 八年 三 月 一日京 城 府 内 ニ於 テ朝鮮 民族 独 立 ノ宣言 ヲ発

国 ヲ建 設 セ ン コト ヲ企 テ各 地 ニ朝 鮮 独 立 ノ示 威 運 動 ヲナ サ シ メ遂 ニ ︹ママ︺ 化 シテ暴 動 ニ至 ル可 キ ヲ予期 シ各 種 ノ行 動 ト相待 チ其 目 的 ヲ遂 行 セ

シ且宣 言 書 ヲ配 付 シ若 ク ハ人 ヲ特 派 シテ各 地 ニ其合 図 ラ 宣 伝 セ シメ

当 シ朝 鮮 総督 府 裁 判 所令 第 三 条 第 三項 ニ依 リ高 等 法院 ノ特 別権 限 ニ

以 上 事 実 ノ証憑 十 分 ニシ テ右 被告 等 ノ所 為 ハ刑 法 第 七十 七 条 ニ該

点 ニ包 囲 シテ棍 棒 及 石 ヲ以 テ乱 打惨 殺 シタ ル モノナ リ

右 被 告 等 モ亦孫秉 熙 一派 ノ朝 鮮 独 立 ノ挙 ニ賛 シ同 一ノ目 的 ヲ以 テ右

属 ス ル事 案 ナ ルヲ以 テ刑 事 訴 訟 法 第 百 六十 四条 ニ則 リ管 轄 違 ヲ宣 ス

タ ル ヨリ 一波 万波 朝 鮮 全 道 挙 テ擾 乱 ノ巷 ト化 シ物 情 騒 然 タ ル ニ際 シ

被 告 等 中 ノ 一部 其 他 数 多 キ群 衆 ハ長 安 雨 汀 両面 事 務所 並 花 樹 里警 察

可ク

告 金 賢 黙 ハ群 衆 ニ対 シ銃声 ヲ聞 キテ逃 走 スルカ如 ク ン ハ寧 ロ為 サ 、

徳 、 朴 福 竜 、白 南 杓 、禹 英 圭 、 厳 聖 九 、文春 実 、 金 善 植、 朴 聖燁 、

金 致 培 、 鄭殷 山 、 鄭 順業 、 宋 善 良 、 趙教 舜 、金 三 万 、 金寛 植 、安 敬

被 告 呉 麟泳 、李 鶴 西 、金 善 文 、金 汝 春 、朴 景 模 、 金 正杓 、 崔敬 八、

官 駐 在 所 ヲ襲 撃破 壊 ス ル等 ノ暴 行 ヲナ ス為 メ大 正 八年 四 月 三 日午 前

ルノ勝 レ ル ニ如 カ ス苟 モ事 ヲ挙 ク宜 シク決 死 ノ覚 悟 ナ カ ル可 カ ラ サ

中 一部 ハ棍 棒 ヲ携ヘ 長 安面 事 務 所 ニ集 合 シ朝鮮 独 立万 歳 ヲ高 叫 シ被

ル旨 煽 動 的 演説 ヲ為 シ テ之 ヲ激 励 シ茲 ニ暴 動 ヲ開 始 シ暴 民 等 ノ擲 石

ョリ刑 事 訴 訟法 第 百 六 十 五条 第 一号 ニ従 ヒ免 訴 且 放 免 ス可 キ モノ ト ス

車 聖 寿 、 金佐 黙 、 金 昌黙 ニ対 スル公訴 事 実 ハ其 証憑 十 分 ナ ラ サ ル ニ

リ タ ル書 類 什 器全 部 ヲ持 出 シテ之 ヲ焼燬 シ同時 ニ長 安 面 雨 汀面 住 民

仍テ主 文 ノ如 ク決 定 セリ

棍 棒 等 ヲ以 テ同面 事 務 所 外 壁硝 子 窓 等 ヲ破 壊 シ且 事務 室 ニ備 付 ケ ア

戸 毎ニ一 名 乃 至数 名 必 ス棍 棒 ヲ携ヘ 集来 ス可 キ旨 使 ヲ派 シ置 キ同 日

大正八年八月七日 予審掛朝鮮総督府判事 

京城地方法院

二 独立宣言文署名者公判始末書

西山 久 二郎

住 所 ハ 京城府斎洞 六十八番地

本 籍 ハ咸 鏡南道咸興郡咸興面荷西里四十 五番地 鎮

出生地 ハ 同道同郡咸興 東

年 齢 ハ 十 一月十三日生六十年

答 氏名 ハ 権

住 所 ハ 京城府敦義洞 七十六番地

職 業 ハ 天道教道師

孫秉熙外四十七人保安法違反等被告事件 ニ付大正九年九月二十 日午

公判始末書 (第 一回) 前 九時京城覆審法院法廷 ニ於 テ

ハ 七 月十五日生五十七年

昌 ハ 天道教道師

世 年齢

本 籍 ハ 同

所

住 所 ハ 京城府敦義洞 四十五番地

職業

答 氏名 ハ 呉

本籍及出生地 ハ同所

同

武 雄

井胖

裁判長朝鮮総督府判事  塚 原 友 太 郎 朝 鮮 総 督 府 判 事  新 浦

佐 山 嘉

朝 鮮 総 督 府 判 事  杉 朝鮮総督府裁判所書 記 列 席 朝鮮総督府検事水野重功立会弁論 ヲ公開 ス

天道教道 師

ハ 七月十九日生 五十六年

禮煥

出生地 ハ 同府水標橋 町 年齢

答 氏名 ハ 林

ク シテ出頭 シタリ

職業ハ

被告人孫秉熙 ハ出頭 セス其他 ノ被 告人 ハ身体 ノ拘束 ヲ受 クル コトナ 弁護人金雨英 、大久保雅彦、木尾虎之助、崔鎮、許憲、鄭求昌出頭

住 所 ハ 平壌府上需 里六十八番地

本 籍 ハ 同府鏡斉 里九十九番 地

シタリ共他 ノ弁護人 ハ出頭 セス 裁判長 ハ被告人 ニ対 シ訊問 スル コト左 ノ如 シ

出 生地 ハ 平安南道中和郡東頭面竜山洞 麟

問 氏名 、年齢、族称、職業、住所、本籍及出生地 ハ如何 答 氏名 ハ 崔

職 業 ハ 天道教道師

年 齢 ハ 四月二十 五日生五十 三年

答 氏名 ハ 権秉悳

族称 ハ 無

住 所 ハ 京城府斎洞 三十六番地

年 齢 ハ一 月二十五日生四十 三年 職 業 ハ 普成高等普通学校長

本 籍 ハ 同

所

出生 地 ハ 忠清北道清州郡米院面聖化洞 一

答 氏名 ハ 羅

竜煥

年 齢 ハ八 月 七日生五十 七年 職 業 ハ 天 道 教道師

住 所 ハ 京城府諫洞六十 二番地

鍾

年 齢 ハ 十 一月六 日生六十 三年

答 氏名 ハ 李

本 籍 ハ 平安南道中和郡昌原面〓頂里四百五十番 地 勲

職 業 ハ 天道教月報課長

鍾

出 生地 ハ 同道 成川郡崇仁 面興仁里

ハ 天 道 教長老

住 所 ハ 京城府苑洞百五十九番地

職業

年 齢 ハ 二月二十 日生六十五年

答 氏名 ハ 李

住 所 ハ 京城府慶雲洞七十八番地 本籍 ハ 同 所 協

出生地 ハ 抱川郡南 面楸洞 仁

本 籍 ハ 同

年 齢 ハ 十月八日生四十九年

答 氏名 ハ 羅

出生地 ハ 広州郡実村 面抑余里

所

職 業 ハ 天道教道師

職 業 ハ 天道 教長老

年 齢 ハ 十 一月八日生五十 二年

答 氏名 ハ 洪秉

箕

住 所 ハ 平壌府塩店里五十四番地 本 籍 ハ 平壌府陸路里二十五番地 兆

住 所 ハ 京城府昭格洞百 二十二番地

基

出生地 ハ 平安南道宣川郡陵中面梨洞里

本籍 ハ 同 所

答 氏名 ハ 洪 年 齢 ハ 十二月十九日生五十六年

出生 地 ハ驪 州郡金砂面梨浦 里 承

住 所 ハ 平安南道竜岡郡吾新面葭陽 里

準 職 業 ハ 天道教道師

年 齢 ハ 十 一月 二十四日生五十五年

答 氏名 ハ 朴

職 業 ハ 天道教道師 本籍 、出生地 ハ同所 圭

住 所 ハ 全羅北道任実郡青雄面南山里六百二番地

年 齢 ハ 七月九日生 四十四年

答 氏名 ハ 金完

本籍、出生地 ハ同所 李 寅煥

職 業 ハ 無 職

答 氏名 ハ 昇薫事

住 所 ハ 京城府蓮池洞百七番地 本籍、出 生地 ハ同所

職 業 ハ 基督教長老派牧師

年 齢 ハ 三月十日生五十 一年

住 所 ハ 平安北道宣川郡宣川面川北洞百九十 一番地

年 齢 ハ ニ月十八日生五十 六年 職業

本 籍 ハ 同 所

ハ 基督教長老派長老

住 所 ハ 平安北道定州郡〓山面益城里九百四十番地

竜

本籍 ハ 同 所

明

出 生地 ハ 義州郡古舘面上古里 答 氏名 ハ 李

年 齢 ハ 八月 二日生四十八年

道

職 業 ハ 農、基 督 教長老派長老

熙

出生地 ハ 同郡邑内 年 齢 ハ 八月十 一日生三十一年

住 所 ハ 平安 北道定州郡徳達面徳星里千八百二十六番地

答 氏名 ハ 朴 職業業 ハ 中央基督教青年会幹事

車輦舘柳洞里

住 所 ハ 京城府寿松洞 二百二十九番地

所

本 籍 ハ 同

善

宙

山 生地 ハ 同道鉄山郡 站面

所 模

本籍 ハ 同 聖

年 齢 ハ 二月二日生 五十二年

答 氏名 ハ吉

出生地 ハ 海州郡海州面東栄町三十六番地 答名  氏 ハ崔 一同月九 日 生 四 十 七年

職 業 ハ 基督教長老派牧師

ハ

職 業 ハ 基督教北監理派牧師

住 所 ハ 平壌府上水 口里三十二番地

年 齢

住 所 ハ 黄海道海州郡海州面本町百八十六番地

本 籍 ハ 同府舘後 里六十 一番 地 成

年 齢 ハ 十月 二十三日生三十二年 ︹ママ︺ 職業業 ハ セプ ランス聯合医学専門学 校附属病院事務員

甲

住 所 ハ 京城府南大 門通五丁目十五番地

答 氏名 ハ 李

本籍 ハ 同 所 植

出生地 ハ 平安北道安州郡邑内

洪

山生 地 ハ 京城府安国洞 答 氏名 ハ 申

職 業 ハ 基督教北監理派牧師

本 籍 ハ 大邱府寿町七十 二番地

年 齢 ハ 三月 一日生四十 九年 住 所 ハ 平壌府水曲里三百三十 一番地

俊

出 生地 ハ 同 所 答 氏名 ハ 金昌

本 籍 ハ 同府大察里 二十八番地 ノ 一 伯

出生地 ハ 清州郡義東面垈 一里 答 氏名 ハ 梁甸

職 業 ハ 基督教北監理派伝道師

住 所 ハ 元山府南村洞百二十八番 地

職 業 ハ 基督教南監理派牧師

年 齢 ハ 二月十 一日生四十五年

住 所 ハ 京城府需昌洞 八十七番 地

本 籍 ハ 同

年 齢 ハ 五月 二十三日生三十 一年

本 籍 ハ 平壌府水玉里百 六番地

所

出生地 ハ 平安南道江西郡甑山面歌堂里五番地

錫

九

出生地 ハ 清州郡徳仁面斗山里 年 齢 ハ 五月三日生四十六年

答 氏名 ハ 申 職業

柱

年 齢 ハ 十 一月九日生 五十二年

住 所 ハ 京城府水標 町六十五番地

弼

職 業 ハ 基督教北監理派牧師

答 氏名 ハ 李

住 所 ハ 京城府貞洞三十四番地

本籍 ハ 同

所

ハ基 督教南監 理派牧師

本 籍 ハ 高陽郡漢芝面往 十里五百六十九番地

出 生地 ハ 清州郡山東面介洞里 竜雲

年 齢 ハ 七月十 二日生四十 二年

答 氏名 ハ 韓

年 齢 ハ 四月 五日生四十 一年

職 業 ハ 僧

出生 地 ハ京 城府南山洞 答 氏名 ハ 呉 華 英 職 業 ハ 基督 教南監 理派牧師

住 所 ハ 京城府桂洞十三番地 ノ 一

侶

住 所 ハ京 城府都染洞三十二番地

本 籍 ハ 江原道襄陽郡道川面〓頂 里二百 一番地 奎

出生地 ハ 洪城郡洪城面玉洞

所

白 相

本 籍 ハ 同 東完

出生地 ハ 黄海道平山郡金岩面垈村洞 答 氏名 ハ 朴

職 業 ハ 元海印寺僧侶無職

年 齢 ハ 八月八日生五十七年

答 氏名 ハ 竜城事

職 業 ハ 基督教新報社書記

住 所 ハ 京城府嘉 会洞 二百十 一番地

年 齢 ハ 十月二十七日生三十五年 住 所 ハ 京城府體府洞百二十 一番地

桓

本 籍 ハ 同府鳳翼洞 一番地 世

出生地 ハ 全羅北道長水郡〓岩面竹林里 答 氏名 ハ 安

本 籍 ハ 同府楼下洞 二百十四番地 春洙

出生地 ハ 楊平郡西四面陶谷里 答 氏名 ハ 鄭

職 業 ハ 基督教長老派長老休職判事

年 齢 ハ 十月二十 二日生四十八年

住 所 ハ 京城府天然洞四十 一番地

ハ 平壌基督 教書院会総務

職業

本 籍 ハ京 城府崇三洞 百五番地

年 齢 ハ 七月二日生 三十三年 住 所 ハ 平安南道平原郡順安〓蒲井里二十六番地

出生 地 ハ咸 鏡北道茂山郡 邑内 鎮禹 職 業 ハ 元中央学校長

年 齢 ハ 五月八日生三十 一年

答 氏名 ハ 宋

本 籍 ハ 同道同郡同面上里四十六番 地 圭

出 生地 ハ 同 所 答 氏名 ハ 林 職 業 ハ 無 職

住 所 ハ 全羅南道丹陽郡水北面南山里四百三十二番 地

年 齢 ハ 九月二十 三日生五十四年 住所 ハ 京城府 苑洞 六十 一番地

盤渓面盤渓里

住 所 ハ 京城府 水下町三番地鮮于全方

職 業 ハ 無 職

年 齢 ハ 十 一月 二十九日生三十年

魯湜

本籍 、出生地 ハ同所

智煥

答  氏名 ハ 鄭

本 籍 ハ 金羅北道益山郡五山面松鶴 里 氏名 ハ 金

山生生地 ハ 同郡金馬面東占静里 答 ハ 基督 教南監 理派伝道師

年 齢 ハ 二月二十 二日生二十九年 職業

本 籍 ハ全羅

北道金堤 郡

往 所 ハ 京畿道開 城郡松都面北本町七百六十 一番地

允 職 業 ハ 元京城中央学校教師

年 齢 ハ 六月十八日生二十八年

相

出生地 ハ 同道大仁郡

善

答  氏名 ハ 玄

本 籍 ハ 同道同郡同面京 町百九十九番地 ノ二 南

出生地 ハ 平安北道定州郡〓山面臥麓里 答 氏名 ハ崔

職業 ハ 農

年 齢 ハ 十 一月二十 一日生四十五年

景燮

住 所 ハ 平安北道定州郡南 面南陽里九百 一番地

年 齢 ハ 三月八日生 三十 一年

永

答  氏名 ハ 李

職業業 ハ 書籍出版業 所

本籍、出 生地 ハ同所

本籍 ハ 同

住 所 ハ 京 城府三角 町二十 一番地

台

出生地 ハ 同府旧上梨洞 答 氏名 ハ咸

所

住 所 ハ 黄海道谷山郡谷山面赤城里六十七番 地 本 籍 ハ 同 出生地 ハ 同郡下図面鳴灘 里 益

本 籍 ハ 同

所 容

出生地 ハ 忠清南道元徳山郡楳村面幕中洞 里 憲

年 齢 ハ 九月 一日生 五十三年

答 氏名 ハ 盧

職 戦 業 ハ天 道 教金融 観長

住 所 ハ 京城府花洞八十七番地

年 齢 ハ 三月十日生二十五年

答 氏名 ハ 韓秉

本 籍 ハ 同所

ハ 糀製造販売業

世煥

年 齢 ハ 十 一月十八日生三十 二年

答 氏名 ハ 金

出 生地 ハ 黄 海道谷山郡谷山面赤城里

職業 所

住 所 ハ 黄海道遂安郡遂安面石橋里三百二十 一番地 本 籍 ハ 同 奎

出生地 ハ 江原道伊川郡伊川面松山里 弘

職 業 ハ 水原三 一女学校教師

答 氏名 ハ 金 十 一月 三 日生 四十 五年

住 所 ハ 京畿道水原郡水原面南水里二百四十二番地

ハ

年 齢

徳

本籍 、出生地 ハ同所 基

専 門学校 三年生

住 所 ハ 京城府安 国洞 三十四番地朴熙容方止宿

職 業 ハ普 成法律商 業

年 齢 ハ 五月十四日生三十 一年

答 氏名 ハ 康

職 業 ハ 普成社工場監督

泰

住 所 ハ 京城府嘉会洞 二百十六番地 ノ 一 本 籍 ハ 同 所 出生 地 ハ 同府貞洞 道

九 月十 一日生 二十九 年

答 氏名 ハ 金 ハ

本 籍 ハ咸 鏡南道徳原郡赤田面堂上里十二番地

年 齢

璧

職 業 ハ 無 職

所

出生地 ハ 同

年 齢 ハ 六月 二十四日生 二十七年

答 氏名 ハ 金元

住 所 ハ 平 安北道定州郡阿耳浦面大山洞 五百二十八番地 浩

職 業 ハ 延禧専門学校三年生

寅

本 籍 、出 生 地 ハ同 所

住 所 ハ 京城府観 水洞百 二十五番地権寧旭方

答 氏名 ハ 朴 年 齢

本 籍 ハ 黄海道安岳 郡大遠面橋洞

二 月 一日生 六 十 六年

職 業 ハ 天道教大道主

ハ

住 所 ハ 京城府嘉会洞二十七番地

出 生 地 ハ 同道殷 栗 郡 二道 面 別岐 里

ニ付審 理 ヲ開始 スト告 ケ タ リ

ハ 基 督 教長 老 派 牧 師

ハ 十 二月生十 日生 四十 二年

問  位 記 勲章 年 金等 ハナ キ カ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 ハナ キ カ

○ 被 告崔 麟 ニ

年齢

ハ 平 安 北 道義 州 郡 義 州 面弘 西 洞 三百 四十 三 番 地

答  有 リ マセ ヌ

大

職 業

問  其 方 ハ天道 教経 営 ノ普 成高 等 普 通 学校 長 カ

如

住 所 ハ 同所

答  氏 名 ハ 劉

本 籍

答

問  其 方 ハ日 韓 併合 ニ付 テ ハ如 何 ナ ル感想 ヲ持 ツ テ居 ツ タ カ

答  左 様 テ ス

問 其 方 ハ天 道 教 ノ信 者 カ

答  今ヨ リ十 年 前 カラ テ ス

問  何時 カ ラ校 長 ヲ シテ オ ル カ

答  左 様 テ ス

出生 地 ハ 同郡 同 面 西湖 洞 問  其 方 等 ハ本 年 八 月 九 日京 城 地 方法 院 ニ於 テ保 安 法 違 反 等事 件 ニ 付 公訴 不 受 理 ノ判 決 ヲ受 ケ タ カ

検 都 ハ高 等 法院 特 別 刑事 部 決 定 書 記載 犯 罪 事 実 ノ通 リ公 訴事 実 ヲ陳

答  反 対 ノ考ヘ カ有 リ マ シタ

各被告人

述 シ原 審 ニ於 テ公 訴 不 受 理 ノ判 決 ヲ為 シタ ル ハ失 当 ナ ルヲ以 テ当 院

左様 テ ス

ニテ 公訴 ヲ受 理 シ本 案 ニ入 リ審 理 ノ上 正当 ナ ル裁 判 ア リ タ キ旨控 訴

問  ソ コテ其 方 ハ爾 来 朝 鮮 ヲ独 立 サ セタ イ ト云 フ考ヘ カ充 分 アッ タ

答  私 ハ日韓 併 合 ニ付 テ ハ余 リ面白 ク思 ツ テ居 リ マ セヌ テ シ タ カ元

訳カ

ノ理由 ヲ陳 述 シタ リ弁 護 人崔 鎮 ハ本 件 公訴 ハ受 理 セラ ルヘ キ モ ノ ニ ア ラ スト申 立 テ其 理由 ハ原 審 ニ於 テ提出 シタ ル大 正 九年 七月 十 二 日 付 公 訴 不受 理 ノ申 立書 記 載 ノ通 リ陳 述 シタ リ

シ タ カラ個 人 ト シテ ハ不 平 カ有 リ マシタ ケ レト モ自 カ ラ為 サ レタ

ル モノテ有 ツ テ大 勢 ハ如 何 ント モ為 ス コト能 ハス当時 仕 方 カナ イ

来 併 合 ナ ル モノ ハ朝 鮮 人 カ為 シタ ル罪 テア ルト 云 フ自 覚 カ有 リ マ

ト考ヘ テ居 リ マシ タ而 シテ十 年 後 ノ今 日 ニ至 リ テ ハ総督 政 治 ノ苛

リ控 訴 ノ申 立 ア リタ ル モノ ナ レ ハ先 ツ公訴 ヲ受 理 スヘ キ ヤ否 ヤ ヲ判

ル 、場 合 ニ ハ被 告 ニ上訴 権 ア ル ヲ以 テ此点 ニ付 判 決 アリ度 旨 申 立 タ

断 シタ ル上 本 案 ノ審 理 ヲ為 スヘ キ モノナ リ仮 リ ニ本 件 公 訴受 理 セラ

マ スカ ラ総督 政 治 ノ下 ニ居 ル コト ヲ面 白 カラ ス考ヘ 生 存権 ト シ テ

酷 虐 待 ヲ極 ム ルヲ以 テ非 常 ニ怨 ミ ヲ有 シ併 合 当 時 ト ハ時 勢 モ違 ヒ

弁 護 人許 憲 ハ本件 ハ原 審 ニ於 テ 公訴 不受 理申 立 ヲ採 用 セラ レ検事 ョ

リ

自 カラ政 治 ヲ為 ス要 求 ヲ シタ イ ト云 フ考ヘ カ起 リ マシ タ

検 事 ハ右 弁 護 人 ノ申 立 ハ何 レ モ理由 ナ キ旨 意 見 ヲ述ヘ タリ裁 判 長 ハ 合 議 ノ上各 弁 護 人 ノ申立 ニ付 テ ハ本 案 ト同時 ニ裁 判 ス ト宣言 シ本 案

答  独 立宣 言 ヲ発 表 シ ヨウ ト云 フ事 テ シタ

問  夫 レ ハ如 何 ナ ル事 ヲ シ ヨウト 云 フ話 テ有 ッ タ カ

ン﹂ カ講 和 基 礎 条 件 ト シテ十 四 ケ条 ヲ提 唱 シ敵 国 ニ征 服 セラ レタ

云 フ コト カ世 界 各 国 ニ判 ル様 ナ 方法 ヲ取 ル卜 云 フ考ヘ テ有 ッタ カ

問  詰 リ朝 鮮 独 立 ノ宣言 書 ヲ発表 シ朝 鮮 人 カ独立 ヲ希望 シテ オ ルト

問  其 方 ハ欧 洲 戦 争 ノ終 局 ヲ告 ケ ント ス ル際米 国 大 統領 ﹁ウ ィ ルソ

ル世 界 ノ小弱 国 ハ民族 自 決 主 義 ニヨリ独 立 ス ル コト カ出 来 ルト 云

シタ

テ ハ何 ニモ申 シ マセ ヌ私 共 カ御 尋 ネ ノ様 ナ方法 ヲ採 ル事ニ 致 シ マ

答  孫 秉熙 ハ唯 独 立 ノ意 思 ヲ発表 ス ルト 云 フ話 ニ シタ丈 テ方 法ニ 付

フ様 ナ事 テ有ッ タ カラ 朝鮮 人 モ独 立 ノ希 望 ヲ発 表 シ ヨウト 云 フ事

答  左様 テ ス

テ独 立 ノ計 画 ヲ シタト 云 フ コト テ ア ル カ相 違 ナキ カ

問  ソ コテ天道 教ニ 於 テ ハ其 方 ト権 東 鎮 、呉 世 昌 、孫 秉 熙 ノ 四人集

アッタカ

問  サ ウ ス ルト 四人 相 談 ノ上方 法 ハ其 方 ニ 一任 ス ルト云 フ様 ナ訳 テ

答  左様 テ ス

独 立 ヲ希 望 シテ オ ルト云 フ意 思 ヲ発 表 シ講 和 会 議 ニ於 テ有 利 ナ ル

合 シテ民 族 自決 主 義 ノ下ニ 朝鮮 ノ独 立 宣言 ヲ為 シ朝鮮 人 カ朝 鮮 ノ

方 法 ヲ得 タイ ト 云 フ様 ナ協 議 ヲ シタ ト云 フ コトテ ア ルカ相 違 ナ キ

問  ソ コテ其 方 ハ大 正 八年 二 月上 旬 夜 中央 学 校 長 宋鎮 禹 、 同校 教 師

問  其 方等 四人 ノ間ニ 於 テ ハ誰 レ カ先 キ ニ言 ヒ出 シタ カ

国時 代 ノ大 臣等 ニモ交 渉 シテ仲 間 ニ入 レ ルト云 フ様 ナ事 テ各 担 当

丈 テ ハイ カ ヌト 云 フ事 テ耶 蘇 教 、 仏 教 、教 育 者 ノ方面 及 貴族 旧韓

レ モ之 レ ニ賛同 シ其 後右 四 人相 談 ノ上 全 体 テ ヤ ラナ ケ レ ハ天 道 教

玄 相 允 、 歴 史専 攻 者 崔南 善 ト会 合 シテ 独立 ノ計 画 ヲ告 ケ タ ル所 何

カ

答  私 ハ権 東 鎮 、 呉 世昌 ト ハ親 シキ間 柄 テ常ニ 往 来 シテ居 リ マシタ

者 ヲ定 メ タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

答  左様 テ ス

カラ 三 人 ノ間ニ 話 シ合ッ タ事 カ有 リ マス カ誰 レカ話 シ出 シタ ト云

答  左 様 テ ス

フ コト ハ判 リ マセ ヌ兎 ニ角 私 共 三人 ノ間ニ 話 シカ有ッ テ之 レ ハ孫 秉 熙 ニ話 シテ定 メ ヨウ ト 云 フ事 ニナ リ同 人 ニ対 シ私 共 ノ意 見 ヲ述

於 テ交渉 シ耶 蘇 教側 ニ ハ崔 南善 カ交 渉 ス ル事 ニ担 当 シ四人 ハ耶蘇

問  而 シテ貴 族 及 旧韓 国 時 代 ノ大 臣 等ヘ ハ其 方 ト崔 南善 及 宋 鎮 禹ニ

教 側 ノ同志 ヲ求 ムル為 メ李 昇薰 及李 寅 煥ニ 交 渉 スル計 画 テ アッ タ

ヘ マシ タ所孫 秉 熙 ハ新 聞紙 等 ノ報 道 ニヨレ ハ大 戦 モ終 リ ヲ告 ケ世

カ

界 永 遠 ノ平 和 ヲ計 ルタ メ講 和 会 議組 織 セ ラ レ米 国 大 統 領 ﹁ウ ヰ ル ソ ン﹂ ハ講 和 基 礎 条件 ト シテ十 四 ケ条 ヲ提 唱 シ其 中 従 来 圧 制 セラ

答  左 様 テ ス

レタ ル小 弱国 ハ民 族 自 決主 義 ニ ヨリ独 立 カ出 来 ルト 云 フ コト カ有 リ列 強 国 及 日本 政 府 モ之 レ ニ賛 成 シ テオ ルカ ラ此時 機ニ 当 リ極 メ

問  独 立 宣 言書 等 ハ崔南善 カ起 草 ヲ引受 ケ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキカ

テ平 和 的 ニシテ穏 当 ナ ル方法 ヲ以 テ朝鮮 人カ 独 立 ヲ希 望 シ テオ ル ト 云 フ コト ヲ発表 シ ヨウト 云 フ話 カ有ッ タ次 第 テ ス

答  左様 テ ス

シテ運 動 ヲ ヤラ ウ ト申 シタ所李 寅 煥 ハ相 談 ノ上 挨拶 ス ルト申 シテ

問  併 シ請 願 書 ヲ出 シテ ア ル カ如 何

居 リ マ シタ然 ル ニ其 後 咸 台 永ヨ リ日 本 政府ヘ 独 立 ノ請 願 ヲ ス ルト

答  夫 レ ハ後 チ ニ請 願 ス ル コト ニナ ッタ ノテ ス

云 フ話 カ有 リ マシタ カ請 願 ハ自 決 テ ハナ イ カ ラ宣言 セナ ケ レ ハナ

ヲ京 城 ニ呼寄 セ宋 鎮 禹 ヲ シテ独 立 ノ計 画 ヲ告 ケ 且 ツ同 志 糾 合 ノ事

問  耶 蘇 教 ノ方 テ ハ同 志 カ集 マッテ運動 方法 ヲ定 メタ ノ カ

問  崔 南 善 ハ金 允 植 、尹 用求 等 ニ交 渉 シタ ル モ思 ハシ カラ ス耶 蘇教

ヲ託 シタ ル所 李 寅 煥 ハ直 チ ニ之 ヲ承 諾 シ 一旦 帰宅 シテ平 安 道 ニ於

答  両 方 ノ同 志 カ集ッ テ ヤッ タ ト思 ヒ マス

ラ ヌト 云 フ事 テ宣 言 ヲ発 表 ス ル コト ニナ リ マ シタ

テ同 志 ヲ募 ル コト ヽシ耶蘇 教 ニテ モ運 動 ス ル コト ト ナ リ其 後其 方

問  天 道 教 側 ト耶蘇 教 側 ト ノ会見 ニ付 テ ハ李 寅 煥 及咸 台 永 カ関 係 シ

徒 ノ同 志 ヲ求 ム ル為 メ平安 北 道 定 州郡 基 督 教 長老 派 ノ長 老 李 昇薰

ト会 合 シ天 道 教 ト耶 蘇 教 ト合 体 シテ 一団 ト ナリ運 動 スル コト ニナ

事 李 寅 煥 ニ交 渉 ヲ試 ミ ル コト ヽシ五山 学 校 経 営 ノ事 ニ託 シ テ同 人

ツ タ訳 カ

答  左様 テ ス

タ訳 カ

問  李 寅 煥 、 咸台 永 ハ耶 蘇 教側 ノ代 表 者 ト 云 フ訳 テ アッ タ カ

答  私 ハ崔 南 善 カ李 寅 煥ニ 対 シテ如何 ナ ル交 渉 シタ カ判 リ マセ ヌカ 崔 南 善 ノ紹 介 ニヨ リ李 寅煥ニ 会 見 シ マ シタ カ其際 四 人 ハ耶蘇 教 ヲ

ヒタ イ ト 云 フ書 面 ヲ送 リ米 国 大 統領 及 列 国講 和 会 議 代 表者 ニ ハ朝

ノ宣言 ヲ発 表 シ尚 日 本 政府 及 帝 国議 会 ニ ハ朝鮮 ノ独 立 ヲ許 シテ貰

方 ト モ併 セ テ用 ユル所 ノ運 動 方 法 ヲ取 ルト云 フ事 ニナ リ朝 鮮 独 立

カッ タ カ結 局 朝 鮮 独 立 ノ問 題 テ宗教 ノ問 題 テナ イ ト 云 フ所 カ ラ両

言 ヲ発表 ス ル運 動 方 法 ヲ取 ルト云 フ事 テ双 方自 説 ヲ取ッ テ下 ラ ナ

米 国 大統 領 及 列 国 講和 会 議 ノ代 表 者ニ 対 シテ ハ朝 鮮 人 ハ独立 ヲ希

府 及 帝 国議 会 ニ対 シテ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 リ

鮮 人 カ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルト 云 フ独 立 宣言 ヲ発 表 シ日本 政

問  天 道 教側 テ ハ其 方 、 耶蘇 教側 テ ハ李 寅 煥 、咸 台 永 カ会 見 シテ朝

答  左 様 テ ス耶蘇 教 ノ重要 ナ ル人 テ ア ルト思 ヒ マシタ

問  併 シ右 両 人 カ耶 蘇 教 側 ノ重 ナ ル人 卜 云 フ考ヘ テ ア ッ タ カ

私 ハ朝 鮮 独 立ニ 付 同 志 者 ノ 一人 テ ア ルト思ッ テ居 リ マ シタ

答  夫 レ ハ判 リ マセ ヌ同 人等 ハ別 ニ耶蘇 教 側 代 表者 ト ハ申 シ マ セヌ

纏 メ ルト申 シテ居 リ マシタ私 ハ夫 レ迄 ノ関 係 ハ知 リ マセ ヌ 問  耶蘇 教 側ニ 於 テ ハ日 本政 府 及 帝国 議 会ニ 対 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ許 シ

鮮 人 ハ朝 鮮 独 立 ノ希 望 ヲ発 表 シタ カ ラ独 立 ノ為 メ ニ尽 力 シテ貰 ヒ

テ呉 レト 云 フ請 願 ヲ為 ス運 動 方 法 ヲ取 リ天 道 教側ニ 於 テ ハ独 立宣

度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 リ テ運 動 ス ル卜云 フ コト ニナ ッ タカ

答  左 様 テ ス

ヲ送 ル事ニ 協 議 シタ訳 カ

望 シ独 立 ヲ宣 言 シタ カラ独 立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ度 イト 云 フ書 面

ヌ李 寅 煥 ハ耶 蘇 教 側 テ モ独立 ノ運 動 ヲ ス ルト 云 フ事 テ共 ニ朝 鮮 ヲ

問  夫 レ ハ天 道 教 側 ト耶 蘇 教 側 ト各 自 説 ヲ固守 シテ下 ラナ カッ タ カ

答  私 ハ耶 蘇 教側 テ 日本 政 府 等 ニ請 願 ス ルト 云 フ様 ナ話 ハ聞 キ マセ

独 立 セ シ メタ イ ト 云 フ希 望 ハ同 様 テ ア ルカ ラ同 一民 族 ト シテ合 体

問  其 方 ハ孫 秉熙 、権東 鎮 、呉世 昌 卜共 ニ天 道 教 ノ有 志 者ニ 対 シ独

答  同人 ハ相 当 ノ同 志 者 ア ラ ハ共ニ 参 加 ス ルト申 シテ居 リ マシ タ

フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

答  左 様 テ ハ有 リ マセヌ

ラ双 方 ノ運 動 方法 ヲ併 用 シタ ト云 フ訳 テ ハナ イ カ

問  ト コロカ耶 蘇教 側 ニ於 テ ハ金 カ無 ク寄 附 金 ヲ募 集 ス ル ニシテ モ

立 運動 ニ参 加 スヘ キ コト ヲ勧 メ其 結 果 同志 カ十 五 人 ニ達 シタ ト云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キカ

間ニ合 ハヌト云 フ所 カ ラ天道 教 ノ方 ヨリ五 千 円貸 シテ呉 レト云 フ

答  左様 テ ス

問  ソ ンナ風 テ天 道 教 側 ノ同 志 カ十 四五 人 ト ナ リ耶蘇 教 側 ノ同 志 カ

シ五千 円貸 ス事 ニナッ テ貸 与 シタ ト云 フ事 テア ルカ相違 ナ キ カ

事 ヲ其 方 ニ申 込 ミ其 方 ハ権 東 鎮 、 呉 世昌 ト相談 ノ上 孫秉 熙 ニ協 議

答  夫 レ ハ天 道 教 及耶 蘇 教 ノ各 重 立 チタ ル人 カ併 合 シテ ヤ ルト云 フ

テ独 立宣 言 書 ヲ作 成 シ之 レヲ秘密ニ 印 刷 シテ 一般ニ 配 布 シ又 ハ之

十 五 六人 テ仏 教側 カ加 リ都 合 三 十 三人 カ独立 運 動 ノ主 動 者 ト ナ リ

ヲ朗読 シ日本 政府 及 帝国 議 会 ニ ハ独 立 ヲ許 シテ呉 レト云 フ書 面 ヲ

コト テ宗 教 上 ノ関係 テ ナ ク個 人 ト シテ ヤ ル事 テ李 寅煥 ハ耶 蘇 教 ノ

シテ 呉 レト私 個 人ニ 対 シ テ話 カ有 リ マ シタ カラ孫 秉 熙 ニ話 シテ貸

同 志 ト話 シテ金 ノ融 通 ス ル時機 カ ナイ カ ラ五千 円 カ三千 円 カ融 通

送 リ又米 国 大統 領 、列国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ニ尽 力 シテ貰

申 シ マセ ヌテ シタ カ崔 南善 カ作ッ タ草 案 ヲ孫 秉 熙 、権 東 鎮 、呉 世

スル様 正 々堂 々タ ル趣 旨 テ起 案 シテ呉 レト申 シ別ニ 内 容ニ 付 テ ハ

イ カ ヌカ ラ先ツ 世 界 ノ大 勢ニ 応 シ民族 自 決主 義 ニ基 キ独 立宣 言 ヲ

答  宣言 書 ハ私 カ崔 南 善ニ 対 シ趣旨 ヲ告 ケ マ シタ夫 レ ハ感 情的 テ ハ

モノテ ア ルカ

善 ニ於 テ起 草 ス ル コト ヽナ リ同 人 ハ自 カラ意 見 ヲ付 シテ起 草 シタ

問  宣言 書 ハ其 方及 孫 秉熙 、権 東鎮 、呉 世 昌 ノ 四人 カ相 談 ノ上崔 南

答  左 様 テ ス

ヒ タイ ト 云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ コト ニナッ タ訳 カ

ス コト ニナッ タ ノ テ ス 問  其 五千 円 ヲ貸 シタ ノ ハ孫 秉熙 ノ賛 成 ヲ得 テ天 道 教ョ リ耶 蘇教 ニ 貸 シタ訳 カ 答  左 様 テ ハ有 リ マセ ヌ 問  耶蘇 教 側 ノ人ョ リ五千 円 貸 セ ハ 一緒 ニ運 動 ヲ ヤ ルト 云 フ話 テ ア ッタ カ 答  左 様 ナ事 ハ有 リ マセ ヌ 問  其 以前 仏 教側 ノ韓 竜 雲 ニ対 シ朝 鮮 独 立宣 言 ノ発表 ヲ ス ル計 画 ア ル コト ヲ告 ケ其 賛 成 ヲ求 メタ卜 云 フ事 テア ルカ相違 ナ キ カ

昌 等ニ 示 シ其 同意 ヲ得 自 分等 ハ名 義 ヲ出 ス事 ニナッ タ次 第 テ ス

答  韓 竜雲 ハ懇意 ノ間 柄 テ互 ニ往来 シテ居 リ マシ タカ同 人 ハ世 界 ノ

問  其 方 等 四人 相 談 ノ上 崔 南善 ニ宣 言書 ノ趣旨 ヲ伝ヘ タ訳 テ ハナイ

大 体 ノ事 ハ四人 相談 シ私 ヨリ崔 南善 ニ詳 シク話 シタ次 第 テ ス

カ

大 勢 カ変ッ タ カ独 立 ノ計画 テ モ ア ルカ如何 カ ト申 シ マス カラ私 ハ

答

希 望 ア ル旨 ヲ述ヘ 其 後 独立 運 動 ノ事 ヲ話 シ マス ト同人 ハ自 カ ラ進 ンテ賛 成 シタ モ ノテ別ニ 私 カ勧 メタ訳 テ ハ有 リ マセヌ 問  其 方 ハ韓 竜 雲ニ 対 シ同志 募 集 方 ヲ託 シ同 人 ハ之 レ ニ応 シタ ト云

問  日本 政 府 及議 会 、朝鮮 総 督 府 ニ送 ル書 面及 米 国 大統 領 、列 国 講

教側ョ リ二 人都 合 三 十 三人 ノ者 カ各 々署 名 シ又其 他 ノ書面 ニモ三

ナイ ト 云 フ コト テ天道 教 側 ノ者 カ十 五 人耶 蘇 教側 ノ者 カ十 六 人仏

十 三人 ノ者 カ署 名 捺 印 スル事 ニナ ッ タト 云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ

和 会議 ノ代 表者 ニ送 ル書 面 モ崔南 善 カ起 草 ス ル事 ニナッ タ カ 答  左様 テ ス キカ 答  左様 テ ス

問  其書 面 ノ趣旨 ハ崔 南善 ニ ハ誰 レカ話 シ タカ 答  夫 レ モ私 カ話 シ マシタ併 シ詳 シキ内 容 ノ事 ハ申 シ マセ ヌ

問  宣 言 書 ハ秘 密 ニ印刷 シテ頒 布 ス ルト云 フ事 トナ リ其 印刷 ハ天 道

言 シ朝 鮮 ハ独立 国 テ ア ル朝 鮮 人 ハ自 主 民 テア ル朝 鮮人 ハ独立 ノ為

問  起 章 、頒 布 ニ付 テ モ同様 カ

答  左様 テ ス

問  右 印 刷 ス ル ニ付 テ ハ官 庁 ノ許 可 ハナイ訳 カ

答  左 様 テ ス

ケ タ ト 云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キカ

教 ノ印 刷 所普 成 社 ニ於 テ ス ルト 云 フ事 テ同 社 長 タ ル李 鍾萬 か引受

︵マ マ︶

問  日本 政府 其 他ヘ 発 送 ス ル書 面 ノ趣 旨 ハ耶蘇 教 側 ョリ申出 テ タ所 ニョッ テ起 草 シタ訳 テ ハナイ カ 答  左様 テ ス話 カ アッ タ ト思 ヒ マ スカ記 憶 シテ居 リ マ セヌ

メ最 後 ノ 一人最 後 ノ 一刻 ニ至 ル迄 奮 闘 努 力 シ民 族 正当 ノ意 思 ヲ発

答  左様 テ ス

問  宣言 書 ノ趣 旨 ハ三 十 三人 ノ モ ノカ代 表 者 ト シ テ朝鮮 ノ独立 ヲ宣

テ アル カ相違 ナ キ カ

表 シ独 立 運動 ヲセ ナケ レ ハナラ ヌト云 フ様 ナ事 テアッ タト 云 フ事

答  左 様 テ ス

呉華 英 、 金昌 俊 等 カ担 当 シ京 城市 内 及朝 鮮 全 道 ノ枢 要 ナ ル所 ニ配

独立 宣 伝 書 二万 一千枚 ヲ刷 リ上 ケ其 頒 布方 ハ三 十 三人 ノ内 李 甲成 、

問  李 鍾 一ハ普 成 社 工場 監 督 金 弘奎 ニ命 シ同 人 ハ職 工申 永求 ヲ シテ

目的 ヲ以 テ其 宣 言 ヲ発表 シタ カ ラ世 界 ノ人道 ニ ヨッテ朝鮮 ノ独 立

問  米 国大 統 領 、 列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ対 ス ル書 面 ハ朝鮮 独 立 ノ

布 ス ルト云 フ コ卜 テ アッ タ カ

ト 云 フ様 ナ話 ハ有 リ マ セヌ テ シタ

答  宣 言 書 ハ広 ク配 布 ス ルト云 フ事 テ シタ カ誰 レカ何 処 ニ配 布 ス ル

ニ尽 力 シテ貰 ヒタイ ト 云 フ様 ナ趣 旨 テ アッ タ カ 答  左 様 テ ス

云 フ様 ナ趣 旨 テ ア ッタ カ

問  帝 国政 府 及 議 会 ニ送 ル書 面 ニ ハ朝鮮 ノ独 立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト

答

左様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  併 シ三 十 三人 ノ内 テ配 布 方 ニ付 担 当 スルト 云 フ事 ハ相違 ナイ カ

問  宣 言書 其 他 ノ書 面 ハ崔 南善 カ起草 シタ ルモ ノヲ其 方 カ受 取 リ孫

答  夫 レ ハ記 憶 シ マセヌ

カ

問  宣 言 書 ヲ印 刷 ス ル事 ハ崔南 善 カ全部担 当 ス ルト 云 フ事 テ アッ タ

秉 熙 、権 東 鎮 、 呉世 昌 等 ニ示 シ其 賛同 ヲ得 タ ル上之 レ ヲ咸 台 永 ニ 交 附 シ耶 蘇 教側 有 志 ノ同意 ヲ得 夫 レカ ラ仏 教側 ノ韓 竜 雲 モ異議 カ

問  其 方 ト崔 南 善 ト ノ間ニ 於 テ宣言 書 ノ版 組 ヲ普 成 社 ニ托 ス ルト漏

他 ノ同志 ハ大 部 分 明月 館 支店 大 華 館ニ 集 リ各 自 ニ独立 宣 言 書 ノ配

問  三 月 一日午 後 二時 ニ至 リ 耶蘇 教 側 ノ モノ三 四人 欠席 シタ ル外 其

布 ヲ終 リ韓 竜 雲 ハ無 事ニ 独 立 ノ宣 言 ヲ終 リタ ル ハ喜 ハシキ事 テ ア

ル諸 君 ハ尚 一層 独 立 ノ為 メ努 力 セ ナケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様 ナ意 味

サ シメ只 タ刷 ル丈 ニス ルト 云 フ話 カ有 ッタ訳 テ ハナイ カ

洩 ノ恐 レ カ有 ルト云 フ事 テ崔 南善 ノ信 用 ア ル職 工 ヲ シテ組 立 ヲ為

ノ演 説 ヲ為 シ 一同朝 鮮 独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱ヘ 式 ヲ終 ッ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

答  左様 ナ記憶 ハ有 リ マス

ニ 渡 シテ印刷 セシ メ タ訳 カ

問  崔 南 善 ノ方 テ活 字 ヲ組 立 テ テ之 レヲ其 方ニ 渡 シ其 方 カ ラ李 鍾 一

答  宣 言書 ノ発 表ニ 付 テ ハ別ニ 形 式 ハナ ク各自ニ 宣 言書 ヲ配 リ韓 竜

シ タカ自 分 等 一同共 ニ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ唱ヘ タ ル事 実 ハ其 通 リ相 違

雲 カ御尋 ネ ノ如 キ趣 旨 ノ挨 拶 ヲ為 シ其 時 ハ巡査 モ沢山 来 テ居 リ マ

答  ソウ イ フ様ニ 思 ヒ マスカ確ニ 判 リ マセ ヌ

面 ヲ持ッ テ東京ニ 赴 キ提 出 スル コト ト シ米 国 大 統 領 及列 国 講 和会

問  独 立 宣 言 書 ハ各 所ニ 配布 シ帝 国 政府 及議 会ニ 対 シ テ ハ林 奎 カ書

有 リマセヌ

等 ニ於 テ独 立運 動 ノ計 画 ヲナ シ崔 南 善 ノ同 意 ヲ得 其 後 韓 竜 雲及 李

問  サ ウ ス ルト 一月末 カ二月 上 旬頃 孫 秉 熙 、権 東 鎮 、呉 世 昌 及其 方

議代 表 者ニ 対 ス ル書 面 ハ独 立 宣 言書 ト共ニ 支 那 安 東 県ニ 持 チ行 キ 同 所 ヨリ上 海 ノ玄 楯 ノ許ニ 郵 送 シ同 人 ヲ シテ送 付 セ シメ朝 鮮 総督

刷 リ上 ケ之 ヲ配 布 シ三 月 一日ニ 宣 言 ヲ発 表 シタト 云 フ様 ナ訳 ニナ

ル コト ト シ同 月 二十 五 日頃 印 刷 ス ル コト ニナ リテ 二十 八 日ニ 之 ヲ

寅 煥 等 カ賛 同 シ二月 十 六 日頃 ヨリ屡 々会合 シ テ宣言 書等 ヲ発表 ス

府 ニ ハ李 甲 成 ヲシ テ提 出 セ シム ル手 筈 テ アッ タ ト云 フカ相 違 ナ キ カ 答  左様 ナ事 実 ニナッ テ居 リ マス 問  宣 言書 ハ二 月 二十 八 日朝 刷 リ了 リ テ各 所 ニ配 布 シ同夜 天 道 教 、

答  大 体其 通 リテ ス

ル ノカ

問  咸 台 永 ハ耶蘇 教 ノ重 立 チ タ ル人 テ ア ルカ如 何 ナ ル理 由 テ宣言 書

耶 蘇教 、仏 教 ノ同 志 中顔 ヲ見 タ コト モナイ 人 カ有 ル カラ顔〓 キヲ ス ルト 云 フ様 ナ事 テ 一同孫 秉 熙 方ニ 集 合 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相

ニ 署 名 セナ カ ッタ カ

違 ナ キカ 答  左 様 テ ス

タ カ独立 運 動 ニ ハ賛 成 ヲ為 シ尽 力 ス ル考ヘ テ ア ルカ同 志 カ逮 捕 セ

答  当 時咸 台 永 ハ官 途 ヲ辞 メ宗 教 生活 ヲ ス ルト云 フ コト テ有 リ マシ

ラ レタ ル場 合ニ 其 家 族 ノ世 話 ヲ ス ル モノ カ無 イ カラ名 ヲ顕 ハス コ

シ テ発表 ス ルト 云 フ計 画 テ ア ッ タカ之 レ ハ悪 イ ト 云 フ事 テ明 月館

ト ヲ欲 セ ヌ卜云 フ事 テ シタ カ ラ私 モ之 レ ニ賛 成 シタ次 第 テ ス

問  而 シテ宣 言 書 ハ三月 一日午 後 二時 ヲ期 シパ コダ 公 園ニ 於 テ朗読

ア ル カ相違 ナ キカ

問  崔 南善 カ宣 言 書 ニ署 名 セナ カ ッタ ノ ハ如何

支 店 ノ大華 館ニ 於 テ発 表 シ祝 宴 ヲ開 ク コト ニ変 更 シ タ卜 云 フ事 テ

答  左 様 テ ス

答  有 リ マセ ヌ

問  位 記 勲 章 年 金等 ハナキ カ

答  有 リ マセ ヌ

マシタ カ ラ名 前 ヲ出 セト申 シ マシタ ケ レト モ同 人 ハ学 者 ト シテ生

問  其 方 ハ何 時 カラ天 道 教 ノ道 師 ヲ シ テオ ルカ

答  同人 ニ ハ私 カ勧 誘 シタ ル事 モ有 リ相 談 シテ宣 言書 ヲ起 草 セ シメ

活 シタ イ考ヘ テ政 治 ニ ハ趣 味 カナ イ カ ラ名前 ヲ出 ス ノ ハ面白 ク ナ

国 ニ対 シ独 立 ヲ許 スト云 フ様 ナ事 ヲ発 表 シタ ノテ朝 鮮 モ同 様 民族

箇条 ヲ提 唱 シ民族 自 決 主義 ノ下 ニ於 テ敵国 ニ征服 セラ レタ ル弱 小

問  其 方 ハ大 戦 終局 ニ近 ッ キ米 国大 統 領 カ講 和 基礎 条 件 ト シテ十 四

答  左様 テ ス

持ッ テ オ ッ タ カ

問  其 方 ハ日 韓 併合 ニ ハ反対 テ朝 鮮 ヲ独 立 セ シメタ イ ト云 フ考ヘ ヲ

答  十 五六 年 前 カ ラ テ ス

イト 云 フ事 テ有 リ マシ タ 問  詰 リ裏 面 ニ於 テ運 動 ヲ為 シ表 面 ニ ハ名 前 ヲ出 サ ヌ卜 云 フ訳 ニナ ルノカ 答  左様 ナ風 ニナ ルノ テ ス 問  独 立運 動 ニ付 テ ハ公 私立 ノ学 校生 徒 モ参 加 セシ ム ル コト ニナッ テ オッ タ カ

問  其 方等 ハ明 月館 支 店 ニ於 テ独 立 宣言 ノ発表 ヲ為 シパ コダ 公園 ニ

カ独立 ノ意 思 ヲ発 表 ス ル所 ノ示威 運 動 ヲ為 ス計 画 ヲ シタ ト 云 フ事

自 決 主 義 ニヨリ独 立 ヲ許 サ レ ル モノ テ ア ルト云 フ考 ヲ以 テ朝 鮮 人

答  私 ハ夫 レ ハ判 リ マセ ヌ

於 テ ハ数 千 ノ群 衆 カ示 威運 動 ヲ催 ホ シタ様 テ ア ル カ何 ニカ関 係 カ

問  夫 レカ ラ天 道教 ノ同 志 ヲ説 キ夫 レ丈 テ ハイ カ ヌ卜 云 フ コト テ崔

答  左様 テ ス

違 ナ キカ

上穏 和 ニ独 立 ノ宣言 ヲ発表 スルト 云 フ計 画 ヲシタ ト 云 フ コト モ相

問  其 結 果 一切 ノ運 動 方 法 ハ崔 麟 ニ於 テ講 ス ル コト ト シ四 人相 談 ノ

答  左様 テ ス

ナキカ

ノ形 式 ニ於 テ運動 ヲ開 始 スル コト ニナ ッタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相違

問  レソ ヲ其 方 ハ崔 麟 、 呉世 昌 ト相 談 ノ上 孫秉熙 ノ賛 同 ヲ得 テ宣 言

答  左 様 テ ス

テ ア ルカ相 違 ナキ カ

有 ル訳 テ ハナイ カ 答  夫 レ ハ全 ク関係 ハ有 リ マセ ヌ

メ テ オ ル様 テ ア ルカ ラ関 係 シテ オ ルト思 ハル ルカ如 何

問  独 立運 動 ニ付 テ ハ大 計 画 ヲ為 シ宣 言 書 ハ学 生 等 ヲ シテ配 布 セシ

答  一寸 サ ウイ ウ風 ニ見ヘ マスケ レト モ何 等関 係 ハ有 リ マセ ヌ私 共 ハ民 族自 決 主 義 ニヨ リ独 立 ノ意 思 ヲ発 表 スル丈 テ ス カラ将 来 アル 学 生 ニ対 シ運動 セヨト 云 フ様 ナ事 ハ申 シ マセヌ 問  独 立宣 言 書 ヲ各 所 テ配 布 サ レ騒擾 ヲ起 シ殺 人 傷 害 等 生 シ タ ル ハ 如 何 ニ思 フ カ 答  左様 ナ事 実 ニナ ッ タ事 ハ甚 タ不幸 テ アッ タ ト思 ヒ マ ス

問科  前ハナ キカ

○ 被 告権 東 鎮 ニ

事ニ 協 定 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ 答  左 様 テ ス

南 善 ヲ仲 間 ニ加ヘ 亦 タ耶 蘇 教 、 仏教 方 面 ノ人 ノ賛 同 ヲ求 メ且 ツ貴 族 及 旧韓 国 時 代 ノ大 臣 等 ニ モ交 渉 シ共 ニ宣言 ヲ発 表 スルト 云 フ コ

問  夫 レ ハ二 月 二十 八 日同 志 三十 三 人 ノ者 カ孫 秉熙 方ニ 集 リ テ変 更

志 三 十余 人 明 月 館支 店 大 華 館ニ 集 リ各 自 ニ宣言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲

問  而 シテ 三月 一日 午後 二時 耶 蘇 教 側 ノ モノ三 四人 欠 席 シタ ル外 同

答  左 様 テ ス

ノ協 議 ヲ為 シタ ル訳 カ

ト ニナ ッ タ カ 答  左様 テ ス 問  所 カ耶 蘇 教 側 ニ於 テ ハ運 動 ノ費用 カ ナイ ト 云 フ ノ テ孫 秉 熙 ト相 談 ノ上 天 道 教 テ五千 円 ノ運 動 費 ヲ貸 与 ス ル コト ニナ ッタ カ

一層 独立 ノ為 メ尽力 セ ラ レタ シト 云 フ様 ナ意 味 ノ演 説 ヲ為 シ独 立

ハ無 事 ニ独 立 宣 言書 ヲ発 表 シタ ル ハ目 出 度 イ コトテ ア ル諸 君 ハ尚

答  左様 テ ス

人 ノ相 談 ノ結 果 ニナ リタ ル モ ノヲ崔 南善 カ起 草 シ耶蘇 教及 仏 教 側

モ御 尋 ノ趣 旨 ノ如 ク自 分等 ハ宣 言 書 ノ配 布 ヲ受 ケ韓 竜 雲 カ独 立 宣

答  別ニ 宣 言 式 ト 云 フ訳 テ ハ有 リ マセ ヌカ同 志 一同 集 ッ タ丈 テ ス尤

カ

ノ為 メ 一同 万歳 ヲ唱ヘ テ式 ヲ終 ッ タ ト云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キ

問  宣 言 書 ノ趣 旨 ハ民 族 自 決 主義ニ 基 キ独立 宣 言 ヲ為 ス等其 方 等 四

ノ同 志 ニ見 セ其 同 意 ヲ得 タ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

問  宣言 書 ハ秘 密ニ 印刷 シ 一般ニ 配 布 シ帝 国 政 府 及議 会 ニ対 シ テ ハ

言 シタト 云 フ挨 拶 ヲ為 シ自 分 等 一同 独 立 万歳 ヲ唱ヘ タ ル コト ハ相

答  左 様 テ ス自 分 モ之 ヲ見 我意 ヲ得 タ ル モノ ト シ名義 ヲ出 シ マシタ

朝 鮮 ノ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ米国 大 統 領 及 列国

問  左 様 ナ事 ヲ シテ オ ル時 ニ巡 査 カ来 テ逮 捕 セラ レ タ ル訳 カ

講 和会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立ニ 付 尽力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送

答  左 様 テ ス

違 ア リ マセ ヌ

答  左様 テ ス

ル計画 テ アッタ カ

答  左様 テ ス

問  帝 国 政 府 其 他ヘ 送 ル書 面 モ崔 南善 カ起 草 ス ル事 ニナッ タ訳 カ

問  天 道 教側 ノ同 志 ハ勧 誘 ノ結 果 十 五 人 ノ賛 成者 テ アッ タ カ

タ

答  夫 レ等 ノ事 ハ崔 麟 カ ャッ タ コト テ スカ後 テ左様 ナ話 ヲ聞 キ マ シ

ヨリ テ送 付 ス ルト 云 フ事 テ アッ タ カ

者 ニ ハ安 東 県 ヨリ上 海 ノ玄 楯ニ 書 面 ヲ送 付 シ同 人 ヨリ外 国 郵便 ニ

ヲ持ッ テ東 京ニ 赴 キ之 ヲ提 出 シ米 国 大 統 領 及列 国講 和 会 議 ノ代表

問  独 立 宣 言 書 ハ之 ヲ各 所 ニ配布 シ帝 国 政 府 及議 会 ニ ハ林 奎 カ書 面

ニ 交 付 シ タト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

問  而 シ テ崔 南善 ハ独 立 宣 言書 及其 他 ノ各 書 面 ヲ起 草 シ之 レヲ崔 麟

答  左 様 テ ス 問  其 後 同志 者 会 合 シ独 立 宣言 書 ハパ コダ 公 園ニ 於 テ朗 読 シ テ発表 ス ル卜 云 フ方 法 テ アッ タ ケ レト モ都合 カ悪 イ ト 云 フ ノ テ三 月 一日 午 後 二時 ヲ期 シ明 月館 支 店 大 華 館 ニ於 テ発表 シ祝 宴 ヲ開 クト 云 フ

答  左様 テ ス 問  独立 運 動 ニ付 テ ハ学 生 等 ト連 絡 シタ ト 云 フ事 ハ如 何 答  判 リ マセ ヌ尤 モ私 ハ学 生 ヲ関 係 セ シ ムル考ヘ ハ有 リ マセ ヌテ シ タ

ト共 ニ運 動 ス ル卜云 フ コト ニナッ テ左 様 ニナ ッ タ訳 カ

問  初 メ ハ独 立 ノ宣 言 書 ヲ発 布 ス ルト 云 フ計 画 テ ア ッタ カ耶 蘇 教 側

答  結 果 カ左 様 ニナ ッタ 次第 テ ス

問  前 科 ハナ キ カ

宣 言書 ニ ハ民 族 自決 主 義 ニ ヨリ独 立 宣 言 ヲ為 ス様 ニシ崔 南 善 カ之

ルト 云 フ事 テ何 レ モ其 方 及 崔麟 等 其 各 書 面 ノ趣 旨 ヲ協 議 シタ ル上

ノ代表 者 ニ対 シ テ ハ独 立 ノ為 メ尽力 シテ貰 ヒ度 イト 云 フ書 面 ヲ送

立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 リ米 国大 統 領 及列 国 講 和 会議

問  独 立 ノ宣 言 書 ハ之 ヲ各 所 ニ配 布 シ帝 国 政 府及 議 会 ニ対 シテ ハ独

答  有 リ マセ ヌ

○被告呉世昌 ニ

問  位 記 勲章 年 金 等 ハナ キカ

レ ヲ起 草 スル コト ト ナ ッ タ コト ハ相 違 ナ キカ

ニ於 テ配 布 シ帝 国 政府 及 議 会 ニ対 スル書面 ハ林奎 カ東 京 ニ持ッ テ

問  独 立 宣 言 書 ハ官 庁 ノ許 可 ヲ得 ス シテ秘密 ニ之 ヲ印 刷 シ各 担当 者

ニナ リ マ シタ

答  左様 テ ス而 シテ其 後 出 来 上 リ シ モノ ヲ見 同意 シ名 義 ヲ出 ス コト

答  有 リ マセ ヌ 問  其 方 ハ何 時 カ ラ天 道 教 ノ道 師 ヲ シテ オ ル カ

年前テ ス

答  私 カ天 道 教 ヲ信 シタ ル ハ十 五 六年 前 テ スカ道 師 ニナ ッタ ノ ハ六

問  其方 ハ昨 年 一月 末 カ 二月 上 旬頃 ヨリ朝 鮮独 立 ノ宣 言 連動 ヲ計 画

行ッ テ提 出 シ米 国大 統 領 及 列国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 スル書面 ハ

ス ルト 云 フ事 テ ア ッタ カ

安 東 県 ヨリ上 海 ノ玄 楯 ニ送 リ同 人ヨ リ更 ニ外 国 郵便 ニヨ リテ送 付

シタト 云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キ カ 答  左様 テ ス私 ハ崔 麟及 権 東 鎮 カ申 立 タ ル所 ト同 様 テ ス

ヘヲ持ッ テ オ ッタ所 米 国 大 統領 ﹁ウイ ル ソ ン﹂ カ請 和基 礎 条 件 ト

問  崔麟 及 権 東 鎮 等 ハ予 テ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ日韓 併 合 ニ反 対 ノ考

問  印 刷 シタ ル宣 言 書 ハ配 布 ス ルト 云 フ話 テア ッ タ カ

事 ニ付 テ ハ後 テ知 リ マ シタ

答  私 ハ印 刷 スルト 云 フ話 ハ聞 イ テ居 リ マシタケ レト モ書 面 ヲ送 ル

義 ニヨ リ独 立 ヲ許 スト 云 フ様 ナ事 テ ア ッタ カ ラ朝 鮮 人 モ独 立 ヲ希

答  左様 テ ス

シ テ十 四箇 条 ヲ提 唱 シ敵 国 ニ征 服 セ ラ レタ ル弱 小 国 ハ民族 自 決 主

望 スル意 思 ヲ発表 シテ独 立運 動 ヲ ス ル計 画 ヲ為 シタ ト 云 フ事 テア

問  印 刷 スル ニ付 テ ハ官 庁 ノ許可 ナ ク窃 カ ニヤ ッタ訳 カ

タ ル結 果 テ ア ルカ

問  天 道 教 側 ョリ 宣言 書 ニ署 名 シタ ル十 五 人 ノ者 ハ其 方 等 カ勧 誘 シ

答  左 様 テ ス

ル カ相 違 ナ キ カ

ニ ハ反 対 テ有 リ マシ タ カラ平 和 会 議開 催 ニ付 米 国大 統 領 ニ書 面 ヲ

答  初 メ ハ左 様 テ ハ有 リ マセ ヌテ シタ カ詰 リ朝 鮮 人 ト シテ 日韓 併 合

送 ルト云 フ様 ナ結 果 左 様 ナ事 ニナ ッタ 次第 テ ス

ン テ賛 成 ノ上 名 ヲ出 シタ モノ テ ス

答  別 ニ勧 誘 シタ ト 云 フ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ其 話 ヲ為 シタ ル ニ各 自 進

問  金 完 圭 、梁 漢 黙 ハ其方 カ勧 誘 シタ ト 云 フ事 テ ハナ イ カ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オ ル訳 カ 答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ昨 年 二月 中孫 秉 熙 、 崔麟 、権 東 鎮 、呉 世 昌 等 ヨリ民 族自

モ出 来 ルト 云 フ様 ナ事 テ勧 誘 ヲ受 ケ テ賛 成 シタ ト云 フ事 テ ア ルカ

決 主 義 ノ下 ニ朝 鮮 人 カ独立 ノ希 望 ヲ発 表 ス レ ハ朝 鮮 カ独 立 スル事

相 違 ナ キカ

答  左 様 テ ナ ク自 分 カラ申 出 タ モノテ ス

答  左 様 テ ス

問  二 月 二 十八 日 朝 宣 言書 ノ印 刷 ヲ終 リ テ之 レ カ配 布 ノ手 筈 ヲ為 シ

ト云 フ事 テアッ タ カ都合 カ悪 イ ト云 フ ノ テ明 月 館 支店 大 華 館 ニ於

同 夜 孫 秉 熙方 ニ同 志 ノ者 会 合 シ宣 言書 ノ発 表 ハパ コダ公 園 テ ス ル

府 及 議 会 ニ対 シテ ハ独 立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ米 国

問  同 人 等 ハ其 方 法 ト シテ宣 言 書 ヲ印刷 シテ各 所 ニ配 布 シ又帝 国 政

大 統 領 及 列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独立 ノ為 メ尽 力 シ テ貰 ヒ度 イ

テ三 月 一日午 後 二時 ヲ期 シ発 表 スルト 云 フ事 ニ変 更 ノ協 議 ヲ為 シ

ッ テ宣 言 書 ヲ各 自 ニ配 布 シ韓 竜 雲 カ独 立 ニ関 スル演説 ヲ為 シタ ル

同 日耶 蘇 教側 ノ同 志 四 五 人 欠席 シタ ル外 其 方 及 三 十余 人 ノ者 カ集

ト 云 フ様 ナ書 面 ヲ送 ル計 画 テ ア ル ト云 フ事 ヲ告 ケ タ カ

得 ス其 出 版 方 頒布 方 ヲ担 当 シ マ シタ カ其 他 ハ御尋 ネ ノ通 リ 相違 有

テ之 レヲ崔 麟 カ普 成 社 ニ持 ッ テ来 テ渡 シタ ル故自 分 ハ官 ノ許 可 ヲ

答  呉 世 昌 カ持ッ テ来 タ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ崔 南 善 ノ方 テ活字 ヲ組 立

字 等 ヲ使 用 シ二万 一千 枚刷 上 ケ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ イ カ

稿 ヲ普 成 社 ニ持 ッ テ来 テ其 方 ニ渡 シ其方 カ之 ヲ金 弘 奎 ニ命 シテ活

問  独 立 宣 言 書 ハ普 成 社 ニ於 テ印 刷 ス ルト 云 フ事 テ呉 世 昌 カ其 ノ原

事 ト考 ヘテ居 リ マ シタ尤 モ後 ニ至 リ左様 ナ話 ヲ聞 キ マシタ

答  私 ハ詳 シ キ事 ハ聞 キ マセ ヌ唯 タ有力 者 ノ ス ル事 テ ア ルカ ラ良 イ

上 独 立 ノ為 メ 一同 万 歳 ヲ唱 ヘタ ト云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キ カ 答  事 実 ハ其 通 リ相 違 有 リ マセヌ ○ 被 告 李 鍾 一ニ 問  前 科 ハナ キカ 答  有 リ マセ ヌ 問  位 記 勲 章 年 金等 ハナ キ カ 答  有 リ マセ ヌ

リ マ セヌ

問  其 方 ハ天 道教 月報 課 長 テ普成 社 ノ監督 テ ア ル カ 答  左様 普 成 社 ノ社長 テ ス

問  印刷 ハ二月 二十 七 日 ニ始 メテ 二十 八 日 ニ二万 一千枚 刷 リ上 ケ タ

ト 云 フ話 ヲ致 シ マシタ

答  同 人 ハ崔 南 善 ノ方 テ活 字 ヲ組 立 テ ル カラ印 刷 セナ ケ レ ハナ ラ ヌ

問  呉 世昌 カ ラ其方 ニ対 シ テ印刷 シテ呉 レト 云 フ話 カ有ッ タ カ

問  普 成 社 ノ組織 ハ如 何 答  天 道 教 ノ月報 其 他 ノ印 刷 ヲ ス ルモ ノテ要 スル ニ天道 教 中 央 総 部 ノ財 産 ト 云 フ事 ニナ リ マス 問  普 成社 ハ寿 松 洞 ノ四十 四 番 地 ニア ルカ 答  左様 テ ス

訳カ 答  左 様 テ ス二十 七 日 ノ晩 子 ノ刻 ヨリ始 メ マ シタ

テ ヤ リ マシタ

問  金 昌 俊 カ九 百枚 韓 竜雲 カ 三千 枚 ヲ持 チ行 キ百枚 許 リ ハ明月 館 支

問  三 月 二 十 八 日 ノ晩 孫秉 熙 方 ニ同志 一同 集 会 シ宣 言 書 発表 ノ場 所

答  私 ハ持ッ テ行ッ タ人 ハ記 憶 シ マセ ヌ

店 テ配 布 シ タト 云 フ事 テア ル カ如 何

答  呉 世 昌 ノ話 ヲ聞 キ同 人 ニ印 ヲ預 ケ マシタ

問  其 方 ハ 一面 ニ於 テ ハ各 所 ニ送 ル書 面 ニ署名 捺 印 シタ カ

問  其方 ハ独 立 宣言 書 ハ能 ク見 テ其趣 旨 ニ賛 成 シタ訳 カ

ニ其 方 及 同志 三十余 人集 リ テ各 人 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜雲 ハ独 立

ヲ明 月 館 支 店大 華 館 ニ変 更 ス ル協 議 ヲ為 シ三 月 一日 ニ ハ午 後 二時

ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ共 ニ朝 鮮 独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱 ヘタト 云

ル宣 言 書 ト思 ヒ賛成 シテ名 ヲ 出 シ マ シタ

答  私 ハ宣言 書 ヲ見 ル間 モ有 リ マセ ヌテ シタ カ学 者 カ作 ッタ立 派 ナ

問  宣 言 書 ノ趣 旨 ハ崔 麟 等 ニ尋 ネ タ様 ナ事 テ アッ タ カ

フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キカ

ニ渡 シテ呉 レト 云 ヒ マ シタ而 シテ青 イ 紙 ヲ持ッ テ受 取 リ ニ来 タ モ

問  位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 ハナ キカ

○ 被 告 林 禮煥 ニ

有 リ マセ ヌ

答  私 ハ孫 秉 熙方 ノ集 会 ニ ハ参 リ マセヌ カ其 他 ハ御 尋 ネ ノ通 リ相違

答  左 様 テ ス 問  呉 世昌 ハ普 成 社 ニ青 イ紙 ヲ渡 シ之 レト同様 ナ紙 ヲ持ッ テ来 タ者 ニ宣 言書 ヲ渡 シテ 呉 レト依 頼 シ タ コト カ有 ルカ

ノ モ有 リ 又持ッ テ来 ナ イ者 モ有 リ マシ タカ間 違 ナイ ト云 フ人 ニ ハ

答  私 カ誰 レ ニ渡 サ ウ カ ト申 シタ所 呉 世 昌 ハ青 イ紙 ヲ持ッ テ来 タ人

渡 シテ ヤリ マシタ

問  其 方 ハ何 時 カラ 天道 教 ノ道 師 ヲ シテオ ルカ

答  有 リ マ セヌ

答  八 年前 カ ラ テ ス

問  夫 レ ハ二月 二十 八 日 ノ朝 カ ラ晩 迄 ノ間 カ 答  左様 テ ス

忠 清北 道 方 面ヘ 配 布 ス ル為 メ安 尚悳 ト云 フ者 ニ二千枚 之 レ ハ江 原

問  宣言 書 ヲ渡 シタ者 ハ印 宗 益 ト 云 フ者 ニ二千 枚 之 レ ハ全 羅 北 道 及

昌 、権 東 鎮 ニ面 会 シ朝 鮮 ノ独立 宣 言 運 動 ニ参 加 ス ル様 勧 誘 セラ レ

問  其 方 ハ昨 年 二 月 二十 四 日京 城 ニ来 リ天道 教 中 央総 部 ニ於 テ 呉世

タ ル所 予 テ日 韓併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ居ッ タ ノ テ直 チ ニ

道 及咸 鏡 道 方 面ヘ 配 布 ス ル為 メ金 洪 烈 ト 云 フ者 ニ三 千枚 之 レ ハ平 安 道 方 面ヘ 配布 スル為 メ ニ渡 シ五十枚 ハ李 〓 ニ交 付 シタ ト云 フ コ

答  私 ハ二月 二十 五 日京 城 ニ来 テ天 道 教中 央 総 部 ニテ権 東 鎮 、 呉 世

参 加 シタ ト 云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キ カ

答  左様 テ ス夫 レ等 ハ自 分 カ自 宅 ニ於 テ其 ノ如 ク命 シテ渡 シ其 外名

昌 ニ会 ヒ権 東 鎮 ヨリ独 立 宣言 運 動 ノ話 ヲ聞 キ マシタ カ別 ニ勧誘 セ

ト テ ア ル カ相 違 ナ キカ

前 ヲ知 ラ ヌ人 モ持ッ テ行 キ マ シタ カ私 ハ呉 レ ト云 ヒ マスカ ラ渡 シ

ラ レ タ訳 テナ ク私 ハ併合 反対 テ独立 ヲ希 望 シ居 ル故 進 ン テ参 加 シ タ 次第 テ ス 問  権 東 鎮 、呉 世 昌 ハ米 国大 統 領 カ提 唱 シタ ル民 族自 決 主 義 ニヨリ

シ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

卜云 フ事 テ明 月 館支 店 ニ於 テ静 カ ニヤ ラウ ト云 フ話 テ シタ

答  左 様 テ ス公 園 テ発表 スレ ハ人 カ集 リ又 官吏 カ妨 害 シテ ハイ カ ヌ

シ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 スル演 説 ヲ為 シ 一同独

問  三 月 一日午 後 二時 明月 館 支店 大 華 館 ニ其方 及 同 志 三十 余 人集 合

立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱 ヘタ ト 云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キカ

朝 鮮 人 カ独 立 ノ希 望 ヲ発 表 スレ ハ独 立 カ出 来 ルト 云 フ事 テ 一面独

ト 云 フ書 面 ヲ送 リ又米 国 大 統 領 及列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シ独

立 ノ宣 言 ヲ為 シ 一面 帝国 政府 及 議会 ニ対 シ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒタ イ

答  左 様 テ ス ○ 被 告 羅仁 協 ニ

立 ノ為 メ尽力 シテ貰 ヒタ イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ルト 云 フ事 テ アッ タ カ 答  左 様 ナ事 ハ初 メ ニ ハ聞 キ マセ ヌ

問  前 科 ハナ キカ

問  其 方 ハ何 時 カ ラ天 道 教 道師 ヲ シ テオ ルカ

答  有 リ マセ ヌ

問  位 紀 勲 章 年 金等 ハナ キ カ

答  有 リ マセ ヌ

問  独 立 宣 言書 ニ ハ崔麟 等 ニ尋 ネ タ様 ナ事 カ書 イ テ ア ル コト ハ知ッ テ オッ タ カ 答  私 ハ内 容 ハ見 マセ ヌ独 立 ノ為 メ正 当 ナ ル宣 言 テ ア ルト思 ヒ衷 心 カ ラ賛 成 シテ参 加 シタ訳 テ ス 問  宣言 書 其 他 ノ書 面 ニ ハ崔 麟 等 カ申 シタ様 ナ事 カ書 イ テ ア ルノ ヲ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテオッ タ カ

答  十 五年 ニナリ マ ス

答  私 ハ話 モ聞 カ ス亦 宣 言 書 モ読 ンテ見 マセヌ

見 タカ

問  宣言 書 ヲ渡 サ レタ コト ハ相違 ナイ カ

ア ル コト ヲ発 表 ス ル宣言 運 動 ヲ ス ルト 云 フ事 ヲ勧 誘 セラ レ直 チ ニ

米 国 大 統領 カ提 唱 シ タ ル民族 自 決 主義 ニ ヨリ朝 鮮 人 力独 立 ノ希望

問  其 方 ハ二 月 二十 四 日京 城 ニ来 リ二 十五 日 権東 鎮 、 呉 世昌 ニ会 ヒ

問  夫 レ ハ明 月 館支 店 テ受 取 ッタ カ

答  受 取 リ マシタ ケ レ ト モ見 マ セヌテ シタ

答  左様 テ ス

答  左 様 テ ス

参 加 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

答  左様 テ ス

問  宣 言 書 ノ趣旨 ハ前 カ ラ賛成 テ アッ タ カ

問  宣 言 書 ハ最初 パ コダ 公園 ニ於 テ朗読 シテ発 表 ス ル様 ニナ ッテ オ

ヒ度 イ 卜 云 フ書 面 ヲ送 リ米 国 大統 領 及 列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ

問  独 立 宣言 書 ハ 一般 ニ発 表 シ帝 国政 府 及 議 会 ニ ハ独 立 ヲ許 シテ貰

独 立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒタ イト 云 フ書 面 ヲ送 ルト 云 フ事 テ有ッ タ

ッタ所 都 合 カ悪 イ ト云 フ ノテ 二月 二十 八 日 晩 孫 秉熙 方 ニ会合 シ三 月 一日 午 後 二時 ヲ期 シ明 月館 支 店大 華 館 ニ於 テ発 表 ス ル事 ニ変 更

応 シタ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

答  左 様 テ ス尤 モ日 ハ二 十 四 日 テ ス

カ 答  左 様 ナ話 ヲ聞 キ マ シタ

列 国 講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ニ尽 力 シテ貰 ヒタ イ ト云 フ書 面 ヲ

議 会 ニ ハ独 立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ 又米 国大 統 領 及

問  其 運 動 方 法 ハ宣 言 書 ヲ秘 密 ニ印 刷 シテ各 所 ニ配 布 シ帝 国政 府 及

送 ルト 云 フ話 テ ア ッタ カ

コト ヲ承知 シテオ ッ タ カ

問  宣 言書其 他 ノ書 面 ノ趣 旨 ハ崔 麟 等 カ申 シタ様 ナ事 カ書 イ テ ア ル

答  私 ハ見 ナ イ カ ラ判 リ マセ ヌ カ大 体 左 様 ナ書 面 テ有 リ マ シタ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ書 面 ヲ示 サ レテ調 印 シタ訳 テ ハナ イ カ

答  左 様 テ ス

問  宣 言 書 其他 ノ書 面 ノ趣 旨 ハ崔 麟 等 カ申 シタ通 リ カ

発 表 ス ルト 云 フ事 テ ア ッ タケ レト モ都 合 カ悪 イ ト云 フ ノテ 三月 一

問  二 月 二十 八 日晩 孫 秉 熙 方 ニ集 合 シ耶蘇 教 及 仏 教側 ニ於 テ ハ前 ニ

答  名 前 ヲ書 イ タ丈 テ ス

日 午 後 二時 ヲ期 シ明月 館 支 店 大華 館 ニ於 テ発 表 ス ル コト ニ変 更 シ

レ ハ都 合 カ悪 イ ト 云 フ ノテ 明月 館 支店 大 華 館 ニ於 テ発 表 ス ル コト

パ コダ公 園 ニ於 テ宣 言 書 ヲ発表 スルト 云 フ事 テ アッ タ ケ レト モ之

問  二 月 二 十八 日 晩孫 秉 熙 方 ニ集 合 シ公 園 ニ於 テ宣 言 書 ヲ朗 読 シテ

シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘ

同 日 午 後 二時 其 方 及同 志 三 十余 人同 所 ニ集 リ各 自 ニ宣 言書 ヲ配 布

各自 ニ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 スル演説 ヲ為 シ 一同 ハ朝 鮮 独立 ノ

ニ変 更 シ三月 一日午 後 二時 其方 及 同 志 一同 同 所 ニ会 合 シ宣 言書 ヲ

答  左 様 テ ス

カ

為 メ万歳 ヲ唱 ヘテ独立 宣 言 式 ヲ終 ッ タト 云 フ事 テア ルカ相違 ナ キ

タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

○ 被 告洪 基 兆 ニ

答  私 ハ二 十八 日 ノ晩 ニ ハ孫 秉 熙方 ニ ハ参 リ マセ ヌ三月 一日 ノ事 ハ

問  前 科 並位 記 勲章 年 金 等 ハナ キカ 答  有 リ マセ ヌ

答  見 タ丈 テ読 ミ マセ ヌテ シタ

問  其 方 ハ独 立宣 言 書 ヲ見 タ カ

御 尋 ネ ノ通 リ相 違 有 リ マセ ヌ

答  十 五 六年 ニナ リ マ ス

問  宣 言 書 ノ趣 旨 ニ ハ賛 成 テ有 ッタ カ

問  其 方 ハ何 時 カ ラ天 道 教 道 師 ヲ シテ オ ルカ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オ ッ タ カ

答  左 様 テ ス ○被告金完圭 ニ

答  左 様 テ ス

問  前 科 並 位 記勲 章 年金 等 ハナ キ カ

問  其 方 ハ二月 二十 五 日京 城 ニ来 リ権 東 鎮 、 呉 世昌 ニ会 ヒ米 国 大 統

ト 云 フ事 ヲ発 表 シテ 示 威運 動 ヲ起 スト 云 フ事 テ勧 誘 ヲ受 ケ之 レ ニ

領 カ提 唱 シタ ル民 族自 決 主 義 ニ ヨリ朝 鮮 人 カ独立 ヲ希 望 シテ オ ル

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ天 道 教 ノ典 制 観 長 ヲ シタ事 カ有 ルカ

答  有 リ マセ ヌ

問  其 方 ハ宣 言 書 其 他 ノ書 面 ニ署名 シ又 ハ署 名 捺印 スル事 ヲ承 認 シ

答  左 様 テ ス

問  宣 言 書其 他 ノ書 面 ノ趣 旨 ハ崔 麟等 カ申 シタ通 リ ノ事 テ アッ タ カ

答  左 様 テ ス

テ署 名 捺印 シタ カ

問  其 方 ハ二 月 二十 七 日金 相 奎 宅 ニ集 合 シテ宣 言書 等 ノ草 案 ヲ見 亦

問  其 方 ハ日 韓 併合 ニ ハ反 対 テ独 立 ノ希 望 ヲ持 ッ テ オ ッタ カ 答  左 様 テ ス

大 華 館 ニ変 更 ス ル協 議 ヲ為 シタト 云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナキ カ

二十 八 日晩 ニ ハ孫 秉 熙 方ヘ 集 合 シ宣言 書 発 表 ノ場 所 ヲ明 月館 支 店

問  其 方 ハ二月 二十 四 五日頃 孫秉 熙 宅 ニ於 テ朝鮮 ノ独 立 宣 言運 動 ヲ ヤ ルト云 フ話 ヲ聞 キ其 趣 旨 ニ賛 成 シタ カ 答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

ニ集 リ各自 宣言 書 ヲ発 表 シテ配 布 ヲ受 ケ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 スル演

問  而 シ テ三月 一日 午 後 二時 其 方 及 同志 三十 余 人 明 月館 支店 大 華 館

問  列 国 講 和 会 議開 催 セ ラ レ米 国大 統 領 カ民 族自 決 主 義 ニ ョリ敵 国 ニ征 服 セ ラ レタ ル弱 小国 ハ独 立 カ出 来 ル ト云 フ様 ナ事 ヲ提 唱 シタ

キカ

説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱 ヘタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ

ノ テ朝 鮮 人 モ独立 ノ希 望 ヲ発表 シテ示 威 運 動 ヲ スル ト云 フ事 テ宣 言 書 ヲ秘 密 ニ印刷 シテ配 布 シ帝 国 政 府 及 議 会 ニ ハ独 立 ヲ許 シテ貰

答  左 様 テ ス

ヒタ イ ト云 フ書面 ヲ送 リ米 国大 統 領 及 列 国 講和 会 議 代 表 者 ニ ハ独 立 ニ尽 力 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ話 テ ア ッタ カ

○ 被 告羅 竜煥 ニ

問  其 方 ハ何 時 カ ラ天道 教 道 師 ヲ シテ オ ル カ

問  前 科 及位 記 勲 章年 金 等 ハナ キカ

答  十 一年 前 カ ラ テ ス

示 威 運 動 ノ話 ハ聞 キ マセ ヌ尤 モ帝 国 政 府 及 議会 並 列 国講 和 会 議 ノ

答  世 界 ノ小 国 カ独 立 カ出 来 ル卜 云 フ事 ハ新 聞紙 テ見 マシタ カ別 ニ

問  宣 言 書 ハ印刷 シテ配 布 ス ルト 云 フ話 テ ハナ カ ッ タカ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテオ ッ タ カ

答  有 リ マ セヌ

答  夫 レ ハ聞 キ マ セヌ

答  左様 テ ス

委 員 ニ書 面 ヲ送 ルト 云 フ話 ハ聞 キ マシ タ

問  請 願 書 ヲ各 地 ニ配 布 ス ルト 云 フ事 ヲ聞 イ タ カ

書 ヲ秘密 ニ印 刷 シ テ各 所 ニ配 布 シ帝 国 政 府 及 議 会 ニ ハ独立 ヲ許 シ

カ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルト云 フ意思 ヲ発 表 シテ宣言 運 動 ヲ起 シ宣 言

問  其 方 ハ二月 二十 六 日孫 秉 熙 方 ニ集 リ民 族 自 決主 義 ニ ヨリ朝 鮮 人

答  印 刷 ス ルト 云 フ話 ハ有 リ マ シタ カ配 布 ス ルト 云 フ事 ハ聞 キ マセ

問  宣 言 書 ヲ印刷 シテ配 布 シタ ル事 実 ハ承 知 シテ オ ルカ

ヌ

答  印 刷 シ タ事 ハ知 ッ テ居 リ マ スカ配 布 シタ事 ハ知 リ マセヌ

ニ ハ独立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ タイ ト云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ話 ヲ聞

テ貰 ヒタ イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ米 国大 統 領 及 列国 講 和 会 議 ノ代 表 者

テ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ事 テ ア ッタ カ

答  私 ハ左 様 ナ詳 シ キ話 ハ聞 キ マセ ヌ宣言 書 ハ三月 一日発 表 セラ レ

答  左様 テ ス

答  夫 レ ハ三月 一日 ノ朝 聞 キ マシタ

問  宣 言 書 ヲ印 刷 シ テ配 布 ス ル ト云 フ話 ハ聞 イ タ訳 テ ハナ イ カ

タ ル時 受 取 ッ タ丈 テ ス

問  宣 言書 等 ノ趣旨 ハ崔 麟 等 カ申 シタ通 リ ノ モノ テ ア ッタ カ

キ同 志 ニ参 加 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ

答  左様 テ ス

問  宣 言 書 ハ印 刷 シテ京 城 其 他 ノ各 所 ニ配 布 シパ コダ 公園 ニ於 テ 発

支 店 テ配布 ス ル時始 メテ聞 イ タ次第 テ ス

答  左 様 ナ事 ハ申 シ マセヌ実 ハ印刷 シテ配 布 シタ ト云 フ事 ハ明 月館

何

問  運 動 方法 ト シ テ印刷 ノ上 配 布 ス ルト云 フ コト ヲ申 シテ居 ル カ如

テ ヤ ルト云 フ コト テ 三月 一日午 後 二時 其 方 及同 志 三十余 人同 所 ニ

問  二 十八 日 孫 秉熙 方 ニ会 合 シテ 宣言 書 ノ発表 ハ明 月 館 支店 大 華 館

集 リ各 自 宣 言 書 ノ配 布 ヲ受 ケ韓 竜雲 ハ独 立 ニ関 スル演 説 ヲ為 シ 一 同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘタ卜 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

○ 被 告李 鍾 勲 ニ

問  其 方 ハ二十 八 日 呉 世昌 ヨリ捺印 セ ヨト言 ハレ テ調 印 シタ カ

答  夫 レ ハ違 ヒ マス

表 シ尚 総督 府 ヘモ送 ルト云 フ様 ナ事 ヲ申 シ テオ ル カ如何

問  前 科 並 位 記勲 章 年 金 等 ハナキ カ

答  左様 テ ス

答  有 リ マセ ヌ

問  三 月 一日 午 後 二時 頃 其 方 ハ明月 館 支 店大 華 館 ニ赴 キ同 志 三 十余

イ テ参 リ マシ タ

答  私 ハ三月 一日 途中 テ権 秉悳 カラ明 月 館 支店 ニ集 ルト 云 フ話 ヲ聞

ト テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

ト云 フ事 テ明 月 館支 店 大 華 館 テ発 表 ス ル コト ニ変 更 シタ ト云 フ コ

問  パ コダ公 園 テ宣言 書 ヲ発 表 ス ルト 云 フ事 テ ア ッ タ カ都 合 カ悪 イ

シ マスカ ラ私 ハ自 分 カ行 ク モ同様 ト思 フ テ印 章 ヲ預 ケ マ シタ

答  私 カ中央 総 部 ニオ ッ タ時 ニ呉 世昌 カ独 立 宣言 書 ニ印 ヲ押 セト申

問  其 方 ハ天道 教 長 老 カ 答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 ヲ希 望 シテ オ ルカ 答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ二 月 二十 五 日 権東 鎮 、呉 世 昌等 ョリ民 族 自決 主 義 ニ ヨリ 朝 鮮 人 カ独 立 ヲ希 望 シ オ ル意 思 ヲ発 表 ス ル宣 言 運 動 ヲ起 スト云 フ

人 ト共 ニ宣 言 書 ノ配 布 ヲ受 ケ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一

話 ヲ聞 キ其勧 誘 ニ応 シ テ賛 成 シタ ト云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キカ 答  左 様 テ ス

答 左様テス

同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相違 ナ キ カ

書 ヲ送 リ米 国 大 統 領 及 列 国講 和 会 議 代表 者 ニ ハ独 立 ニ付 テ尽 力 シ

問  而 シテ 宣言 書 ハ秘 密 ニ印刷 シテ配 布 シ帝 国 政 府 及議 会 ニ ハ請願

問  其 方 ハ天 道教 ノ長 老 カ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 及 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

○被 告 洪 秉 箕 ニ

答  沢山 ノ人 カ居 ッテ見 ル間 ハ有 リ マセ ヌテ シタ カ ラ唯 タ印 丈 押 シ

問  二月 二十 七 日 金 相奎 方 ニ於 テ宣 言 書 ヲ示 サ レテ署 名 シタ カ

答  左様 テ ス

問  宣言 運 動 ニ ハ耶蘇 教 及 仏 教 側 モ参 加 ス ルト 云 フ事 テア ッ タ カ

答  夫 レ ハ知 リ マセ ヌ

ルト 云 フ事 テ ア ッタ カ都 合 カ悪 イ ト 云 フ ノテ 明月 館 支 店大 華 館 ニ

問  二 月 二 十八 日孫 秉 熙方 ニ会 合 シパ コダ 公 園 ニテ宣 言 書 ヲ発 表 ス

マシタ

答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ併 合 ニ ハ反 対 テ ア ッ タカ 答  左様 テ ス 問  其 方 ハ新 聞 紙等 ニョリ テ米 国大 統 領 カ講 和基 礎 条 件 ト シテ十 四

答  左 様 ナ話 カ有 リ マシタ

於 テ 発表 ス ル事 ニ変 更 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キカ

立 ス ル コト カ出 来 ルト云 フ様 ナ コト テ ア ルカ ラ朝 鮮 人 モ民族 自 決

ケ条 ヲ提 唱 シ敵 国 ニ征 服 サ レタ ル弱 小 国 ハ民族 自 決 主義 ニョリ独

主義 ニヨリ独 立 ノ計 画 ヲ シ テ ハ如 何 ト云 フ様 ナ事 ヲ権東 鎮 ニ話 シ

同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘル ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キカ

人 集 リ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一

問  而 シテ 三月 一日午 後 二時 明 月 館支 店 大 華 館 テ其 方 及 同志 三十 余

タカ

答  左 様 テ ス

答  左様 テ ス

○被告朴準承 ニ

答  有 リ マセ ヌ

問  夫 レ ハ昨 年 一月中 ノ事 カ

問  其 方 ハ何時 カ ラ天 道 教道 師 ヲ シテ オ ルカ

答  其 頃 卜思 ヒ マスカ能 ク覚 ヘマ セ ヌ

ノ計 画 ヲ為 シ宣 言書 ヲ秘 密 ニ印刷 シテ配 布 シ帝 国 政 府 及 議 会 ニ対

答  六 年 ニナ リ マス

問  前 科 並位 記 勲 章 年 金 等 ハナ キカ

シ テ ハ独立 ヲ許 シテ 呉 レト云 フ書 面 ヲ送 リ米国 大 統 領 及 ヒ列国 講

問  其 方 ハ朝鮮 ノ独 立 ヲ希望 シ併 合 ニ ハ反 対 カ

問  然 ル ニ権 東 鎮 ハ吾 々 ハ民 族 自決 主 義 ニ ヨリ朝 鮮 ノ独 立 宣言 運 動

ヲ送 ル コト ニス ル積 リ テ ア ル カラ賛 成 セ ヨト云 フ勧 誘 ヲ受 ケ賛 成

和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シテ ハ独 立 ニ付 尽力 シ テ貰 ヒタイ ト云 フ書 面

答  左 様 テ ス

シ帝 国 政 府 及 議 会 ニ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ米

朝 鮮 ノ独 立 宣 言 運動 ヲ計 画 シ窃 カ ニ宣 言 書 ヲ印 刷 シ テ各 所 ニ配布

問  其 方 ハ二 月 二 十 四 日京城 ニ来 リ権 東 鎮 ヨリ民 族 自決 主 義 ニヨリ

シ タト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ 答  左 様 テ ス 問  宣 言 書 ノ印 刷 ハ李 鍾 一カ引 受 ケ テ普 成 社 テ印 刷 スル 卜云 フ事 テ ア ッ タカ

イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ル事 ニナ ッテ オ ル カ ラ参 加 セ ヨト勧誘 セラ レテ

国大 統 領 及列 国 講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ度

問  其 方 ハ二 月 二十

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ併 合 ニ ハ反 対 カ

答  崔 麟 カ持 ッ テ来 タ ノ ヲ見 タ丈 テ印 ヲ押 シ マシ タ

名捺 印 ス ル事 ヲ承 諾 シタ カ

問  其 方 ハ其 後金 相 奎 方 ニ集 会 シ宣 言 書 ノ草 案 ヲ示 サ レ署 名 又 ハ署

答  左様 テ ス

ナ キカ

書 面 ヲ送 ルト 云 フ事 テ勧 誘 ヲ受 ケ賛 成 シタ ト云 フ事 テ有 ルカ相 違

及 列 国 講 和 会議 ノ代表 者 ニ ハ独 立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト云 フ

府 及 議 会 ニハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 リ米国 大 統 領

立 宣 言 運 動 ヲ スルト 云 フ事 テ宣 言書 ヲ作 リテ各 所 ニ配 布 シ帝 国 政

日孫 秉熙 方 ニ於 テ民 族 自決 主 義 ニヨリ朝 鮮 独

参 加 シタ カ

シ二十 七 日 金相 奎 方 ニ

答  私 ハ左様 ナ詳 シキ話 ハ聞 キ マ セヌ カ権東 鎮 カ独 立 宣 言運 動 ヲ ヤ ルト 云 フ話 テ シタ カ ラ私 モ参 加 スル コト 行 ッテ白 紙 ニ印 ヲ二 ツ押 シ マシタ 問  宣 言書 ハ印 刷 シテ配 布 シ其 他 ノ書 面 ハ発 送 ス ルト 云 フ事 ハ承 知 シテ参 加 シタ訳 カ 答  宣 言 書 ヲ印 刷 シ テ配 布 ス ルト云 フ事 ハ聞 キ マセ ヌカ帝 国 政府 其 他ヘ 書 面 ヲ送 ルト云 フ事 ハ聞 キ マシタ

問  夫 レ ハ賛 成 ノ上 調印 シタ訳 カ

問  其 方 ハ宣言 書 ノ配 布 ヲ受 ケ タ カ 答  受 取 リ マ シタ

ニ赴 キ同 志 三十 余 人集 リ テ各 自 宣言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関

問  而 シテ三 月 一日午 後 二時 其 方 ハ孫 秉熙 ト共 ニ明月 館 支店 大 華 館

答  左 様 テ ス

タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

ハ都 合 カ悪 イ ト云 フノ テ明 月 館 支店 テ発 表 ス ルト云 フ事 ニ変 更 シ

問  二十 八 日孫秉 熙 方 ニ集 リパ コダ公 園 ニ於 テ宣 言 書 ニ発表 ス ルノ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ二十 七 日 ニ ハ金相 奎 方 ニ二 十 八 日 ニ ハ孫 秉熙 方 ニ集 リ テ 独立 宣 言 書 発表 運 動 実 行 ノ事 ニ賛 成 シタ 訳 カ 答  左様 テ ス 問  三月 一日午 後 二時 明 月 館 支店 大 華 館 ニ其 方及 同 志 三 十余 人 集 合 シ各 方 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ 独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘタ カ 答  左 様 テ ス

ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘタト 云 フ事 テア ルカ

○ 被 告 権 秉悳 ニ 問  前 科 並位 記 勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

答  左様 テ ス

相違 ナキカ

問  其 方 ハ何 時 カ ラ天 道 教道 師 ヲ シテ オ ルカ

○ 被 告李 景 燮 ニ

答  有 リ マ セヌ

答  五年 ニナ リ マス

ニ赴 キ朴 棟 周 ニ七百 五 十枚 ヲ交 付 シ夫 レカ ラ遂 安 ニ赴 キ安 鳳 河、

答  左 様 テ ス

金 承 万 、 韓 清 一、洪 錫 禎 等 ニ二百 五 十枚 ヲ交 付 シ其 ノ半 ヲ遂 安 ニ

問  其 方 ハ宣 言 書 ヲ受 取 リ二十 八 日汽 車 テ新 幕 ニ行 キ 三月 一日瑞 興

問  其 方 ハ天 道 教 ノ奉 訓 カ

配 布 シ他 ノ半 ヲ谷山 ニ配 布 ス ル様 ニ依 頼 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ相

答  有 リ マセ ヌ

答  左様 テ ス

問  前 科 及 位 記 勲章 年 金 等 ハナ キカ

問  其 方 ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ併 合 ニ ハ反 対 テア ッ タ カ

違 ナキカ

歳 ヲ唱 ヘル カ ラ之 レ ニ倣 ヒ宣 言書 ヲ配 布 シテ万 歳 ヲ唱ヘ ル様 ニセ

問  其 宣 言 書 ヲ各 交付 スル際 ニ ハ京 城 ニ於 テ モ宣 言 書 ヲ配 布 シ テ万

半 分 ハ谷 山 ニ配 布 シテ呉 レト申 シ マシタ

答  左様 テ ス瑞 興 テ七百 五 十枚 ヲ交 付 シ遂 安 テ洪 錫禎 ニ残 部 ヲ渡 シ

答  左 様 テ ス

途 中 韓 桂 天 方 ニ於 テ羅 竜煥 、洪 基 兆 ニ会 ッ タ カ

問  其 方 ハニ 月 二十 七 日京 城 ニ来 リ天 道 教 中 央 総 部 ヨリ斎 洞 ニ行 ク

答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ同 人等 ヨリ孫 秉熙 等 カ独 立 宣 言運 動 ノ計 画 ヲ為 シ其 方 法

ヨト伝 達 シタ カ 答  左様 テ ス

ト シテ宣 言 書 ヲ印 刷 シテ各 所 ニ配 布 ス ルト 云 フ事 テ其 方 ハ配 布 方 ヲ担 当 シテ呉 レト 云 ハレ直 チ ニ之 レ ニ応 シタ ト 云 フ コト テ ア ル カ

問  詰 リ其 方 ハ万 歳 ヲ唱ヘ ル様 ニ勧 誘 シテ歩 イ タ訳 カ

答  張基 漣 カ申 シタ カラ其 通 リ致 シ マ シタ

相違 ナキカ

ヤ其 方 モ共 ニ独 立 万 歳 ヲ唱 ヘテ練 リ歩 イ タト 云 フ事 テア ルカ相 違

問  其結 果 同 月 三 日谷 山松 頂 里 ニ数 千 ノ群 衆 カ集 リ独 立 運動 ヲ為 ス

ナキカ

ト ヽナ リ マシ タ其 他 ハ御 尋 ノ通 リ テ ス

答  別 ニ担 当 シ テ呉 レト云 フ話 ハ有 リ マセ ヌカ私 カ配 布 シテ ヤ ル コ

問  其 方 ハ二十 八 日 正午 頃 李 鍾 一ヨリ宣 言 書 ヲ千枚 許 リ受 取 ッ タ カ

答  左 様 テ ス

答  左様 テ ス 問  其 宣 言書 ノ趣 旨 ハ崔 麟 等 カ申 シタ ル通 リ テ ア ルカ

問  韓 秉 益 ヲ知 ッ テ オ ル カ 答  知 ッ テ居 リ マ ス

答  夫 レ ハ知 リ マセ ヌ

問  韓 秉 益 ノ父 ハ韓清 一ト云 フ者 カ

ン テ ヤッ タ訳 テ ス

答  私 ハ無識 テ ス カラ判 リ マセ ヌ カ独 立 スル ト云 フ事 テ シタ カラ悦

問  朝 鮮 ヲ独 立 セ シ メタ イ ト 云 フ事 カ書 イ テ ア ッタ事 ハ相 違 ナ イ カ

ヲ唱ヘ 鉄 砲 テ打 タ レテ韓 清 一ハ死 亡 シタト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ

問  其 方 カ万 歳 ヲ唱 ヘヨト勧 メタ カ ラ韓 秉益 父子 ハ群衆 ト共 ニ万歳

答  左 様 テ ス 問  尚 朝 鮮 人 ハ独立 ノ為 メ ニ奮 闘 努 力 シナ ケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様 ナ 事 モ書 イ テ アッ タ カ

問  其 方 ハ天 道 教 信 者 ノ由 ナ ルカ何 時 ヨリ信 者 ニナ リ居 ルカ

問  其 方 ノ実 父 ハ韓 清 一ト 云 ヒテ其 方 ト同 様 天 道 教信 者 ノ由 ナ ル カ

答  十 年 前 ヨリ天 道 教 信 者 ニナ リ居 タ リ

キカ 答 判 リマセヌ

モノ ニア ラ ス ヤ

問  韓 清 一ハ天 道 教 ニ関 シ其 方 ノ地 方 ニテ ハ重 ナ ル仕 事 ヲ為 シ居 ル

答  左様

如何

裁判長 ハ続 行期 日ヲ来 ル九月 二十 一日午前九時 ト指定 シ同日時出頭 ヲ命 シタリ 朝鮮総督府裁判所通訳官 清永三男 本件 ノ通訳 ヲ為 シタリ 大正九年九月 二十日 同

答  伝 道 師 ヲ為 シ居 タ リ

嘉

朝鮮 総督府裁判所書記  佐 山

京城覆審法院刑事部

問  大 正 八年 三月 一日 若 ク ハ同 月 二 日頃 其 方 地 方 ナ ル黄海 道 遂 安郡

月二十 一日午前九時京城覆審法院 法廷 ニ於 テ第 一回公判始末書 ニ記

孫秉熙外四十七名保安法違反出版法違反等被告事件 ニ付大正九年九

問  其 方 モ朝 鮮 独立 宣 言 書 ヲ見 テ該 宣 言 書 ノ趣 旨 ニ賛 成 シ タ ルノ カ

答  李 景 燮 カ持 チ来 リ シ モ ノナ リ

問  誰 カ持 チ来 リ シノ カ

答  左 様 ノ事 ア リ タ リ

遂 安 面 石橋 里 ニ朝 鮮 独立 宣 言 書 カ 入 リ来 リ シ由 ナ ルカ 如何

裁判長朝鮮総督府判事  塚 原 友 太 郎

載 シタルト同 一ノ判事朝鮮総督府裁判所書記岩山徳兵衛列席 ノ上朝

公判始末書 ( 第 二回)

鮮総督府検事水野重功立会弁論 ヲ公開 ス

答  其 宣 言 書 ハ見 サリ シ モ宣 言書 記 載 ノ事 柄 ヲ聞 キテ趣 旨 ニ賛 成 シ

答  左 様

問  然 ラ ハ其 方 ハ日 韓併 合 ニ反 対 ニテ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希望 シ居 リ シカ

タリ

被告人 ハ身体ノ拘束 ヲ受 ク ルコトナクシテ出頭 シタリ但 シ被告孫秉 弁護人 トシテ大久保雅彦 、朴勝彬、鄭求昌 、許憲、崔鎮 、金雨英出

問  朝 鮮 独立 宣 言 書 ニ ハ朝 鮮 民 族 ハ自 主 民 ナ ル ヲ以 テ最 後 ノ 一人最

熙出頭 セス 頭 シタリ

モノ ヽ由 ナ ルカ如 何

後 ノ 一刻 ニ至 ル迄 朝 鮮 独立 ノ趣旨 ヲ発 表 セ ヨト ノ事 カ記載 シ ア ル

裁判長 ハ本件被告事件 ヲ前回 ニ引続 キ審 理 スル旨 ヲ告ケ ○被 告韓秉益 ニ対 シ

問  其 独 立 宣 言書 ハ各 地 ニ人 カ集 リ テ朝鮮 ノ独 立 ヲ宣 言 シテ朝 鮮 独

旨 ノ モノ カ知 ラ ス

答  私 ハ其 宣 言書 ハ見 ス又其 記 載 ア ル事 柄 モ聞 カサ ル故 如何 ナ ル趣

問 前科 ハ如何 答 無 シ 答 有 セス

問 位記勲章年金恩給等 ヲ有 セサ ルカ

答  私 共 ノ方 ヨリ憲 兵 ニ対 シ乱 暴 シタ ル モノ ニアラ ス人 民 カ朝 鮮 独

シ且 抜 剣 シテ私 共 ノ仲 間中 二十 人 許 リ ニ負 傷 セ シメ タ ル モノナ リ

立 万歳 ヲ唱 ヘテ憲 兵 隊 前 ニ到 リ シ ニ憲 兵 ハ不法 ニモ之 ニ対 シ発 砲

立 万歳 ヲ高 唱 セ ヨト ノ趣 旨 ノ モ ノ ニアラ ス ヤ 答  左様 ナ リ

天 道教 区 室 ニ集 リ テ朝鮮 独立 万 歳 ヲ高 唱 シ夫 レヨリ多 衆 ト共 ニ遂

問  其 方 ハ其趣 旨 ニ賛 同 シ大 正 八 年 三月 二日 正午 過頃 地方 人 ト 共 ニ

答  其 ノ為 メ父 ハ殺 サ レタリ

問  其 際 其 方 ノ父 韓清 一モ負 傷 シタ ル カ

ント シテ居 ル処 ニ其方 モ加 ハリ テ共 ニ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ高 唱 シテ独

同 所 ニ行 ク途 中 遂 安 郡松 項 里 ニ於 テ多 数 人 カ朝鮮 独 立 万歳 ヲ唱 ヘ

問  其 事 ヲ其 方 ハ谷 山 地方 ニ行 キ居 ル李景 燮 ニ通知 セ ント シテ同 日

安 憲兵 分 隊 ニ押 掛 ケ同 所 ニ於 テ モ多 衆 ト共 ニ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ高 唱 シタ ル由 ナ ルカ如 何

立 示威 運 動 ヲ為 シタ ル由 ナ ルカ如 何

答  夫 レ ハ大 正 八年 三月 三 日 ノ事 ニシテ午 後 一時 頃 朝鮮 独 立 ノ宣 言

メ ニ朝鮮 独 立 万歳 ヲ多 衆 ト 共 ニ唱ヘ テ夫 レ ヨリ遂 安 憲 兵分 隊 前 ニ

答  其 通 リ ノ事 実 ア リ シ ニ相 違 無 シ

書 ヲ発表 シ テ独 立示 威 運 動 ヲ為 スト 聞 キ甚 タ喜 ハシ ク感 シタ ル為

到 リ同 所 ニ於 テ モ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ唱ヘ テ示 威 運 動 ヲ為 シタ ル モノ

問  其 時 旗 抔 ヲ押立 テ行 キ シ モノ モア リ シ由 ナ ル カ如 何 答  左様 ノ事 アリ タ リ

ナリ 問  然 ラ ハ天 道 教 区室 前 ヨリ遂 安 憲 兵 分隊 前 マテ多 衆 ト共 ニ練 リ歩

答  左 様

問  其 時 使 用 シタ ル旗 ハ原 審 ニ於 テ 示 サ レ本件 押 収 ノ旗 ナリ シヤ

○ 被 告 金弘 奎 ニ対 シ

キ テ朝 鮮 独立 万 歳 ヲ高 唱 シ テ示 威運 動 ヲ為 シタ ルノ カ 答  左 様 ナリ其 時 ノ人数 ハ約 百 名位 ナ リ

問  前 科 ハ如 何 答  無 シ

ノカ

問  其 時 其 方 ノ父韓 清 一モ行 動 ヲ共 ニ シテ独立 示 威運 動 ヲ為 シタ ル

答  左様

答  有 セ ス

問  位 記勲 章 年 金 恩 給等 ハ有 セサ ル カ

カ聞 クカ シ テ其 趣 旨 ニ賛成 シ其 結 果多 衆 ト 共 ニ朝 鮮 独 立万 歳 ヲ唱

問  ソ レ ハ李 景燮 カ独 立 宣言 書 ヲ持 チ来 リ シ ョリ其 記載 事 項 ヲ見 ル

答  左 様 私 ハ同社 工場監 督 ニシテ印 刷 係 ヲ為 シ居 リ タリ

問  其 方 ハ京 城 府 寿 松洞 普 成 社 ノ印 刷 係 ヲ為 シ居 ル由 ナ ルカ如何

問  普 成 社 ヲ経営 シ居 リ テ天 道教 ニ関 係 シ居 ル人 々カ大 正 八年 二月

ヘテ独 立 ノ示 威 運動 ヲ為 シタ ル ニアラ ス ヤ 答  左 様 ナリ

答  其 通 リ相 違無 シ私 ハ普 成 社 ニテ独 立 宣言 書 ヲ印 刷 ス ル ニ至 リ シ

頃 朝 鮮 独 立 運動 ヲ為 シタ ル由 ナ ルカ如 何

問  其 方 等 ノ仲 間 ノ者 カ遂 安憲 兵 分 隊 前 ヲ押 歩 キ シト キ憲 兵 ニ乱暴 ヲ為 シタ ル ョリ憲兵 ハ之 ヲ制 止 シ タ ル等 ノ事 ニテ多 数 ノ負 傷 者 ヲ 出 シタ ル由 ナ ルカ如何

ト キ天道 教 ノ関係 者 カ朝 鮮 独立 運 動 ヲ為 シ居 ル事 ヲ知 リ タ リ 問  独 立 宣言 書 ノ印刷 方 ハ誰 ョリ命 セ ラ レ シカ 答  同 社 長 ノ李 鍾 一ョリ命 セ ラ レ シ モノ ニ シテ私 ハ其 命 ニ従 ヒ多 数 ノ職 工 ト共 ニ該 宣 言 書 ヲ印 刷 シタ リ 問  其 印 刷 ハ秘密 出 版 ニシテ当 該官 憲 ノ許 可 ヲ受 ケ シ モノ ニアラ サ ル由 ナ ルカ如 何 答  左 様 問  其 印刷 ニ付 テ ハ独 立 宣 言書 ノ版 組 ヲ崔 南 善方 ヨリ持 チ来 リ シ由 ナ ル カ如 何 答  普 成 社 ノ社 長 李 鍾 一ョリ版 組 ハ崔 麟 方 ニア ル故 持 チ来 レト云 ハ レテ崔 麟 方 ヨリ持 チ来 リ シ モ ノナ リ 問  其 版 組 ヲ組 ミ直 シタ ル由 ナ ルカ如 何 答  左様 名 前 及順 序 抔 カ違 ヒ居 リ シ ニ付 同 一活 字 ヲ用 ヰ テ二度 許 リ 版 ヲ組 ミ直 シタ リ 問  然 ラ ハ其 版 組 ハ崔 南 善 方 ヨリ出 テタ ル モノ ニシ テ其 レヲ崔 麟 方 ョリ持 チ来 リ テ姓 名 ノ順 序等 ヲ組 ミ直 シテ其儘 印 刷 ニ使 用 シタ ト

テ ニ全部 印 刷 ヲ終 リ タリ

問  多 数印 刷 シタ ルカ故 其 独 立宣 言書 ハ如 何 ニスル モノ 卜云 フ事 ハ 能 ク知 リ居 リ シナ ラ ン

答  方 法 ハ知 ラ サ ル モ各 方 面 ニ配 布 ス ル モノト思 ヒタリ

問  然 ラ ハ其 独 立 宣 言書 ハ配 布 スル為 メ ニ印 刷 ス ルモノ ニシテ秘 密

能 ク知 リ居 リ シ カ

出 版 ニシ テ朝 鮮 独 立運 動 ヲ煽 動 スル タ メ ニ印 刷 スル文書 ナ ル事 ハ

答  左 様

問  其 翌 日李 鍾 一ョリ命 セラ レ テ朝 鮮 独 立 新聞 ヲ 一万枚許 リ印刷 シ タ ルカ

問  是 亦多 数印 刷 シタ ル事 故各 所 ニ配布 スル モノ ニシテ当 該官 憲 ノ

答  左 様其 レ ハ大 正 八年 三 月 一日 ナリ

許可 無 ク秘密 ニ出 版 ス ルモ ノナ ル コト ヲ知 リ ツツ印刷 シタ ルノ カ 答  左様

問  其 独 立 新 聞 ハ朝 鮮 独立 宣 言 ニ関 ス ル文書 ナ ル コト モ能 ク知 リ ツ ツ印刷 シタ ル ノカ 答  左 様 ○ 被 告 朴寅 浩 ニ対 シ

云 フノ カ 答  左 様

答  無 シ

問  前 科 ハ如何

問  位 記 勲章 年 金 恩 給等 ヲ有 セ サ ルカ

ニ渡 シ タ ル由 ナ ル カ如 何

問  而 シ テ二 万 一千 枚 ノ独 立 宣言 書 ヲ印刷 シ該 宣言 書 ヲ李 鍾 一ノ方

答  有 セス

答  左 様

問  其 方 ハ天道 教 ノ大 道 主 ヲ為 シ居 リ シ由 ナ ルカ如何

答  左様 ニ為 シタ リ

ニ印刷 ヲ終 リ シ由 ナ ル カ如何

問  其 印 刷 ヲ始 メタ ル ハ同年 二月 廿 一日午 後十 一時 頃 ニ シテ翌 日迄

答  印刷 ノ時 間 ハ同 月 二十 七 日午 後 五時 頃 ヨリ始 メ同夜 十 一時 頃 マ

万 人許 リ ナ リ其等 ノ信 者 ハ 一人 ニ付 朝 夕 ノ飯米 ョリ 一匙 ツ ツヲ天

道 教 ノ納 米 ト シテ取 リテ貯 ヘ置 ク モノ ニシ テ之 ヲ誠 米 ト 云 ヒ毎 月

ヲ教 区室 ノ費 用 ニ充 テ残 分 ヲ京 城 ノ天道 教 本部 ニ送 金 シ来 ル モノ

末 ニ各所 属 ノ教 区長 カ之 ヲ各 信 者 ョリ集 メ之 ヲ現 金 ニ換 ヘテ半 分

テ ノ実 権 ヲ掌 握 シ居 ル モノ ナ ルヤ

問  大 道 主 ト 云 フ ハ天 道 教 ニ於 テ第 一番 ノ上 席 ニテ同 教 ニ関 ス ル総

答  左様

万 円許 リ ハ本部 ニ送 付 シ来 リ居 レリ

レ ハ十 万 円位 ニナ リ其 内 約 五 万 円 ヲ地 方教 区室 ノ費用 ニ充 テ残 五

答  米 ノ時 価 ニ依 リ テ金 額 ハ 一定 シ居 ラ サ ル モ多 分 ハ誠 米 ヲ金 ニ換

シ来 ルノ カ

問  然 ラ ハ全 部 ノ教 区室 ョリ 一箇 年 幾 何位 ノ誠米 換 金 カ本部 ヘ送 付

ナリ

問  大 道 主 タ ル其 方 ト孫 秉熙 ト ノ関係 ハ如 何 答  子弟 ノ間 柄 ニシテ私 ハ孫 秉 熙 ノ弟 子 ナ リ而 シテ孫 秉 熙 ハ天 道教 第 三 世 ノ教 主 ニシテ私 ハ其 下 位 ニ居 ル大 道 主 ナ リ 問  大 正 八年 二月頃 ニ於 ケ ル両 人 間 ノ関 係 ハ如 何 ナ リ シカ 答  只 今 申 シ述 ヘシト同 様 ノ関 係 ナ リ 問  夫 レ ハ内 部 ニ於 ケ ル関 係 ニシテ外 部 ニ対 シ テ ハ其 方 カ天 道 教 ニ

答  天道 教 ニテ経 営 シ居 ル高 等 普 通学 校 、 女 学校 、 普 通学 校 、専 門

問  其 送 付 シ来 リ シ現 金 ハ本 部 ニテ如 何 ニス ルノ カ

答  私 ハ天道 教 ニ関 ス ル総 テ ノ事 柄 ヲ教 主孫 秉 熙 ト相談 ノ上 決行 シ

ニナリ 居 レリ

学 校 ノ費 用 及役 員 給 与其 他慈 善 費 用 ニ充 テ残金 ハ貯蓄 シ置 ク コト

ヤ

於 テ第 一番 ノ上 席者 ニシ テ孫 秉熙 ハ謂 ハ ハ隠 居 ト 云 フ訳 ニアラ ス

居 リ シ モノ ニ シテ外 部 ニ対 シ テ ハ私 ノ名義 ニテ万 事 行 ヒ居 ル モノ

之 ヲ現 金 ニ換 ヘ地 方教 区 室 ニテ差 引 カ ス ニ其金 額 ヲ京 城 ノ本 部 ニ

前 ニ供 ヘテ祈 祷 ヲ為 シ其 米 ヲ貯 蓄 シ置 キ毎 年 四 月 及十 月 ノ二期 ニ

信 者 中 ノ有志 カ毎 日曜 日 ニ 一軒 ノ家 ニテ 五合 ノ米 ヲ紙 ニ包 ミ テ神

答  普 通 誠米 ハ只 今申 シ述 ヘシ通 リ ニシテ特 別 誠米 カ年 誠米 ニシテ

其 等 ハ如何 ニ取 立 テ如 何 ニ為 スノ カ

問  各 信者 ノ納 ム ヘキ誠 米 ニ ハ普 通 米 及年 誠 米 ノ区 別 ア ル由 ナ ルカ

ナリ 問  其 方 ハ東 学党 以 来 天 道教 ニ関係 シ居 ル モ ノナ リ ヤ 答  左様 天 道 教 ニ入 リ シ ハ三十 九年 前 ニシ テ大 道 主 ニナリ テ既 ニ十 二年 ニナ ル モノナ リ

カ如 何

問  天道 教 ニ対 シテ ハ信 者 ハ誠 米 ヲ献 ス ル コト ニナ リ居 リ シ由 ナ ル

答  左 様 ナ リ

送 付 シ来 ル モノ ニシテ 一箇 年 七 八万 円 ニ達 セ リ

答  普 通 誠 米 金 ト同 様 ノ方 法 ニテ使 用 シ居 ル モノ ナリ

問  其 金 ハ本 部 ニ於 テ如 何 ニ使 用 スル ノ カ

問  誠 米 ヲ出 ス信 者 及誠 米 ヲ出 ス割 合 等 ハ如 何

レヲ持 チ居 ル者 カ同教 ノ信 者 ト 云 フ事 ニナ リ居 ル モノ ニシテ教 憑

問  其 等 ノ金 ノ保 管 方 法 及保 管 者 ハ如 何

答  初 メ教主 孫 秉 熙 カ教 憑 三 百 万枚 ヲ作 リ テ天 道 教信 者 ニ分 配 シ其

ヲ持 チ居 ル者 ハ朝 鮮全 道 ヲ通 シテ約 百 万 人許 リ ア ル故 信 者 ハ約 百

答  天道 教 本 部 ニ ハ金融 観 ナ ル会 計 事務 ヲ取扱 フ係 アリ其 係ニ 於 テ 之 ヲ保 管 シ居 リ テ出納 ヲ為 シ居 ル モノ ニシテ現 金 ハ常ニ 同 係ニ 於 テ私 ノ名 義 ヲ以 テ銀 行ニ 預 ケ置 ク コト ニ為 シ居 レリ 問  然 ラ ハ其 金 ヲ使 フ ニ ハ其 方 ノ命 ヲ受 ケ テ金 融 観 長 カ取扱 フ ノ カ 又 ハ金 融 観 長 カ独断 ニテ其 取計 ヲ為 ス ノカ

ヲ為 シテ使 用 ス ル モノ ナ リ

答  各観 ノ観 長 カ其 使 途ニ 付相 談 ヲ為 シタ ル上 教主 孫 秉 熙 ニ モ相 談

ラスヤ

問  孫 秉熙 及其 方 ハ其 等 ノ金 ハ自 由 ニ使 用出 来 ル事 ニナ リ居 ル ニア

答  決 シテ左様 ナ訳 ニア ラ ス若 シ孫秉 熙 ナリ私 ナ リカ 必要 アリ テ金 ヲ使 用 シ タ ルト キ ハ月末 ニ至 リテ金 融 観 長 ノ承 諾 ヲ受 ク ル コト ニ ナ リ居 レリ 問  大 正 八年 二月 頃 孫 秉 熙 カ朝 鮮 独 立運 動 ヲ計 劃 シ テ天 道 教 ノ幹 部 ト相談 シタ ル由 ナ ル カ如 何

ヲ渡 ス ヘク申 遣 リ タ ル ニ同 人 ハ其 金 ヲ崔 麟ニ 渡 シタ ル由 ヲ聞知 シ

タ ル モ其 金 ノ使 途ニ 付 テ ハ知 ラ ス

問  其 金 ハ基 督 教 徒 ノ朝 鮮 独 立運 動 費 ニ使 用 スル為 メ ニ渡 シタ ル モ

ノ 、由 ナ ルカ其 方 ハ其 事 ヲ知 リ ツ ヽ融 通 シタ ル ニアラ ス ヤ

答  左 様 ノ訳 ニアラ ス其 金 ノ使途 ハ知 ラ ス

問  孫 秉 熙 一人 カ其 金 ノ使 途 ヲ云 ハス ニ使 フ コト能 ハサ ル様 ナ ルカ

其方 カ其 金 ノ使 途 ヲ知 ラ サ ル筈 無 シト思 ハル ヽカ如 何

無 ク月末ニ 至 リテ単ニ 使 用 シ タ ル コト ヲ聞 ク丈 ニテ同 人 カ使 フ金

答  孫 秉 熙 ノ使 フ金 ニ付 テ ハ使 フ前 ニ 一々其使 途 ヲ尋 ヌル様 ノ事 ハ

ニ 付 テ ハ私 共 ハ何 等 彼 是 云 ハサ ル コト ニナ リ居 レリ故ニ 其 金 ノ使 途 ハ知 ラ サ ルモ ノナ リ

問  同 年 二 月 二十 八 日孫 秉 熙 ハ其 方 ニ諭書 ヲ送 リ シ由 ナ ル カ如 何 答  左 様 訓 諭 ヲ受 ケタ リ

問  訓 諭 ト云 フ ハ何 ニカ其 方ニ 教 ヘシノカ

答  左 様 孫 秉 熙 ノ方 ニテ ハ自 分 ハ今 ノ時 機 ニ於 テ国民 ノ義 務 ト シテ

メ ニ尽力 シ呉 レト ノ趣 旨 ニシテ其 時 始 メ テ朝 鮮 独立 運 動 ノ事 ヲ知

朝 鮮 独 立 運 動 ヲ為 サネ ハナラ ヌ御 前 ハ天道 教 総部 ニ居 リ テ教 ノ為

答  左 様 ナ事 ハ知 ラ ス 問  其 相談 ノ結 果天 道 教 ニ於 テ経 営 シ居 ル学 校 ノ校 長 及 其他 天 道 教

答  左 様 ノ事 ハ聞 カ ス

カ如 何

問  其 際 権東 鎮 ハ朝鮮 独 立運 動 費ニ 使 フ モノ ナリ ト話 シタ ル由 ナ ル

答  左 様 ノ事 無 シ

ニ為 シタ ルカト テ其 使途 ヲ尋 ネ シ由 ナ ル カ如何

問  其 方 ハ五千 円 ノ金 ヲ渡 シタ ル翌 日頃 権 東 鎮 ニ対 シ彼 ノ金 ハ如 何

リ シ モノ ナ リ

朝 鮮 独 立 ノ運 動 ヲ為 シ居 ル様 ナ ル

カ大 道 主 タ ル其 方 カ其 事 ヲ知 ラ ヌ筈 無 キ様ニ 思 ハルヽ カ如 何

ニ 於 ケ ル重 ナ ル人 々カ夫 レ〓

答  教 卜政 治 ト ハ別 ナ リ他 ノ人 々カ朝 鮮 独立 運 動 ヲ為 シタ ル カ ハ知 ラ サ ル モ私 ハ教 ノミ ニ関 係 シ居 リ テ独 立運 動 ノ事 ハ少 シ モ知 ラ ス 問  大 正 八 年 二月 二 十 一日頃 大 道 主 タ ル其 方保 管ニ 係 ル金 円 中 五千 円丈 カ基 督 教徒 ノ朝 鮮 独立 運 動 費 ニ流 用 シ ア ル由 ナ ルカ如 何

ト云 フ ヨリ私 ハ手 紙 ヲ以 テ金 融 観 長 ノ盧 憲 容ニ 権 東 鎮 ニ金 五千 円

答  日 ハ覚 ェ無 シ大 正 八年 二月 中 孫 秉熙 カ権東 鎮ニ 金 五 千円 ヲ渡 セ

問  其 前 後ニ 於 テ同 年 二月中 其 方 ハ金 相 奎 ニ天 道 教 ノ金 ノ内 六 万円 ヲ出 シタ ル由 ナ ルカ如 何

答  左 様 ノ供 述 ヲ為 サ ス ○ 被 告 盧憲 容ニ 対 シ 問  前 科 ハ如 何 答  無 シ

答  左 様 ノ事 ア リ タリ其 レ ハ同 人 カ支 那 方 面ニ 行 キ テ粟抔 ヲ買 入 レ

問  位 記 勲章 年 金 恩 給等 ヲ有 セサ ルカ 答  有 セ ス

テ商 売 ス ルト ノ コト ニテ天 道 教 ノ金 ノ内 ヨリ六万 円 ヲ渡 シタ ル モ

問  金 相 奎 ハ如 何 ナ ル関 係 ア ル モノ カ

答  左 様 今ョ リ五 年前 ョリ金 融観 長 ヲ為 シ居 レリ

問  其 方 ハ天 道 教 ノ金 融 観 長 ヲ為 シ居 ル ノカ

ノ ニシ テ天 道 教 カ同 人 ノ為 メ ニ資 本 ヲ供 給 シタ ル モノナ リ

答  孫 秉 熙 ノ為 メ ニ代筆 等 ヲ為 シ居 リ シ人 ナ リ

答  左様

問  然 ラ ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 ニテ朝 鮮 独立 ヲ希望 シ居 リ シノ カ

答  朝 鮮 カ独立 国 ニナ レ ハ善 イ ト ノ考 ハナ キ ニア ラ ス

問  其 方 ハ朝 鮮 ノ独 立ニ 関 シ何 ニカ考 ヘ居 リ シ事 ア ルカ

問  其 金 ハ孫 秉熙 一人 カ金 相 奎 ニ渡 セト 云 ヒ シ ノカ 又 ハ各 観 長 協議 ノ上支 出 シ タ ルノ カ 答  孫 秉 熙 カ出 シテ遣 レ卜云 ヒ シ モノ ニ シテ観 長 ニ ハ相 談 セ ス

係 シタ ル由 ナ ルカ如 何

問  同 年 三 月 一日朝 鮮 独立 運 動 ニ関 ス ル独 立 新 聞 ノ発 行 ニ其 方 モ関

問  大 正 八年 二月頃 天道 教 主 孫 秉熙 カ朝鮮 独 立運 動 ヲ起 シタ ル事 ア

答  左様 ノ事 アリ夫 レ ハ同年 二月 二 十 二日 ノ事 ニシテ朴 寅浩 ヨリ手

シタ ル事 ア ル由 ナ ル カ如 何

リ金 五千 円 ヲ銀 行 ヨリ引 出 シテ権東 鎮 ニ渡 シ同 人 カ更 ニ崔 麟ニ 渡

問  同年 二月 二十 一日頃 其 方 ハ金融 観 長 ト シテ保管 シ居 ル金 ノ内 ヨ

ノ事 ハ知 ラ ス

ル様 ナ ル カ其 事 ヲ知 リ居 ルカ

答  何等 関 係 セ ス

答  私 ハ其 当時 天 道 教総 部ニ 居 リ テ事 務 ヲ執 リ居 リ シ為 メ独立 運 動

該 新 聞 ヲ見 テ此 レ ニ ハ発行 人 ノ氏 名 記 載 ナ キ故 其 記載 ヲ為 ス ヘシ

問  独 立 新 聞 ヲ発 行 ス ル コト ニナ リ他 ノ人 々 ハ夫 レ〓 朝 鮮 独 立 運 ( ？) 動ニ 着 手 シ李 鍾 麟 カ独立 新 聞 ヲ 印刷 シテ其 方ニ 示 シタ ル ニ其 方 ハ

ト云 ヒ シ由 ナ ル カ如 何 答  左 様 ノ事 無 シ

カ 云 ヒ シ事 柄 ヲ話 シタ ル ニ尹益 善 ハ其 方ニ 従 ヒ独 立 新聞 ノ社長 ト

問  李 鍾麟 ハ印 刷 セ ル独 立新 聞 ノ原稿 ヲ尹 益善 方ニ 持 チ行 キ テ其 方

紙 ヲ以 テ権 東鎮ニ 五千 円 ヲ渡 シ呉 レト申 シ来 リ シ ニ付 金 融観 ニ於

ニ同 人 ハ崔 麟ニ 其 金 ヲ渡 シ呉 レト ノ事 ナ リ シ ニ付 更ニ 崔 麟 方ニ 持

テ保 管 シ居 ル天道 教 ノ金 ノ内 ヨリ五千 円 ヲ権 東 鎮 方ニ 持 チ行 キ シ

シテ署 名 ス ル事 ニナ リ シ由 ナ ル カ如 何 答  左 様 ノ事 ハ知 ラ ス

チ行 キテ同 人ニ 渡 シ其 事 ヲ朴 寅 浩 ニ話 シタリ

問  其 方 ハ予審 廷ニ 於 テ ハ李 鍾麟 ニ対 シ独 立 新聞 ノ事ニ 付 誰 カ名 義 ヲ出 ス方 ョカ ル ヘシト 云 ヒ シ旨 供述 シ居 ル様 ナ ルカ如何

問  其 金 ハ如 何 ニス ルノ カ 答  無 シ

問  前 科 ハ如何

問  位 記 勲章 年 金 恩 給等 ハ有 セサ ルカ

答  其 使途 ハ知 ラ ス大 教 主 ノ朴 寅 浩 カ渡 セ ト命 スル故 月末 ニ至 リ其 使 途 ヲ見 レ ハ分 ルト思 ヒ其 時 ハ何 ニモ聞 カ ス ニ支 出 シタ ル モノナ 答  有 セ ス

問  其 方 ハ中 央 学 校 ノ校 長 ヲ為 シ居 ル由 ナ ル カ如 何

リ 問  基 督 教徒 卜合 シテ朝 鮮 独 立運 動 ヲ為 ス事 ニナ リ其 結果 基 督 教側

答  金 基 俊 ナ ル モノナ リ

問  同 校 々主 ハ如 何

答  左 様大 正 七年 四 月 ョリ引続 キ其 ノ校 長 ヲ為 シ居 レリ

答  左 様 ノ事 情 ハ知 ラ ス

ノ運 動費 用 ト シテ 一時 流 用 シタ ル モノ ニアラ ス ヤ

問  併 シ其 方 ハ金融 観 長 ノ要 職 ニ在 ル モノ ニシテ同 教 ノ幹 部 カ朝鮮

問  同 校 ノ経 費 ハ同 人 ョリ出 シ居 ル ノカ

問  同校 ノ教 師 ノ数 ハ如 何

ノ独 立 運動 ヲ為 シテ金 ヲ支 出 ス ル モノ故 其 方 ハ少 ナク ト モ朝 鮮 独

答  十 七 八名 ナ リ

答  左様 其 額 ハ 一ケ年 四千 円許 リ ナリ

答  全 ク其 事 情 ヲ知 ラ ス ニ支出 シタ ル モノ ナリ

立 運 動 費 ニ充 ツ ル モノ ナ ル事 ヲ知 リ 居 ル筈 ト思 フカ如何

問  其 前後 ニ於 テ天 道 教 ノ金 ヲ六 万 円金 相 奎 ニ渡 シタ ル由 ナ ルカ如

問  生徒 ノ総 数 ハ如 何 答  三 百 五十 人 許 リナ リ

何 ナ ル訳 ニテ支出 シタ ルカ

問  其 ノ方 ノ信 教 ハ如何

問  其 ノ方 ハ日 韓 併合 ニ反 対 ニテ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ居 リ シカ

テ孫 秉熙 ョリ金相 奎 ノ生 活 ノ道 ヲ講 シテ遣 レト 云 ハレタ ル ニ付金

答  左様

答  朴 寅浩 ョリ金相 奎 ハ孫 秉熙 方 ニ数年 居 リテ功 労 ノア ル モノ ニ シ

問  左 様 ノ事 情 ニテ出 ス金 ト スレ ハ金 額 カ余 リ多 過 キ ル ニア ラ スヤ

答  無 シ

答  商売 ノ資 本 ト シテ ハ別 ニ大 金 ニア ラ ス

セ ル民 族 自 決 主義 ニ基 キ朝 鮮 モ日本 ョリ独立 シ テ ハ如 何 ナ ル モノ

問  大 正 八年 一月頃 崔 麟 方 ニ至 リ米 国 大 統 領 ﹁ウィ ルソ ン﹂ カ提 唱

ヲ出 シテ遣 レト 云 ハレテ支 出 シ タ ル次第 ナリ

メテ金 ニ換 ヘタ ル モノ ニシ テ其 レ等 ノ事 ヲ思 ヘ ハ六 万円 卜 云 フ ハ

族 自 決 主 義 ヲ適 用 ス ルノ可 否 ハ如 何 卜 ノ問 題 ニ付攻 究 シタ ル事 ア

問  夫 レ ヨリ 崔南 善 ノ意 見 ヲ聴 ク事 ニナリ テ同 人方 ニ至 リ朝 鮮 ニ民

答  左様 ノ話 ハ為 サ ス

カト ノ事 ニ付相 談 シタ ル由 ナ ルカ如 何

問  併 シ其 ノ金 ハ天 道 教 ノ信 者 各自 カ誠 米 一匙 ツ ツ ヲ出 シ其 レヲ集

大 金 ニア ラ スヤ

シ為 メ其 ノ命 ニ従ッ テ支 出 シタ ル モノナ リ

答  左様 ノ訳 ニナ ル ヤ モ知 レサ ルカ私 ハ孫 秉 熙 ヨリ出 セト 命 セラ レ

○被 告 宋 鎮 禹 ニ対 シ

リシ ニア ラ ス ヤ 答  別 ニ崔 南 善 ノミ ニ相 談 シタ ル訳 ニア ラ サ ル モ其 ノ当時 世 界 ノ事

タ ルョ リ特 ニ朝 鮮 ニ関 シタ ル訳 ニ ハア ラ サ リ シ モ民 族 自決 主 義 ノ

情 カ新 聞紙 上 ニテ報 道 サ レ其 ノ中 ニ民族 自 決 主義 ト云 フ事 モアリ

事 ニ付 話 ヲ為 シタ リ 問  朝 鮮 ニ関 セサ ル事 ナ ラ ハ別 ニ相 談 ノ必要 モナカ リ シナ ルヘシ 如 何 答  崔 南 善 及崔 麟 ト ハ親密 ノ間 柄 ナ リ シ ニ付崔 南 善 ト共 ニ崔 麟 方 ニ 行 キ シト キ民族 自 決 主義 ニ関 ス ル話 カ アリ シ モノナ リ

タ ル モノ ニアラ スヤ

問  其 方 ハ崔 麟 ト崔 南 善 ト ノ間 ニ入 リ テ朝鮮 独 立 ニ関 スル話 ヲ為 シ

答  左様 ニアラ ス

又崔 麟 ニ モ同 趣旨 ノ話 ヲ為 シタ ル モノ ニアラ ス ヤ

問  崔 南 善 方 ニテ ハ天 道 教 ニ於 テ朝 鮮 独 立 運動 ヲ為 ス事 ノ話 ヲ為 シ

答  左様 ノ話 ヲ為 シタ ル事 ハ相 違無 シ

如 何 ナ ル考 ヲ持 チ シカ

問  天 道 教 カ朝 鮮 独立 運 動 ヲ為 ス事 ヲ知 リ テ其 方及 崔南 善 及 崔 麟 ハ

答  至 極賛 成 ノ意 ヲ表 シタリ 問  然 ラ ハ其 方 ハ天道 教 ニ至 リ テ朝鮮 独立 運 動 ヲ計 劃 シタ ル事 ア ル ニア ラ ス ヤ 答  崔 南 善等 ト話 ヲ為 シタ ル日 ノ夕 方 天道 教 ノ方 ニテ朝鮮 独 立 運 動 ヲ為 スト ノ コト ニテ外 ノ方 ニテ モ賛 成 シタ ラ ハョカ ラ ント ノ コト ニテ賛 成 シタ ル カ崔 麟 ョリ朝 鮮 独 立 ニ関 スル意 見 書 及 独立 宣 言 書 ヲ作 ルト ノ話 ヲ聞 キタ リ

ヤ

問  崔 南善 及 其 方 ハ其 意 見 書 ニ名 義 ヲ書 ク コト ニ為 シタ ル ニアラ ス

答  其 日私 ニモ名 義 ヲ書 ク カ トウ カ ト ノ話 ヲ受 ケ テ私 ハ之 ヲ承諾 シ タリ

運 動 ノ事 ヲ話 ス コト ニ為 シタ ル ニアラ ス ヤ

問  其 日其 方 ハ兪 道 参 与官 同 道 参 与官 ノ紹介 ニテ朴 泳 孝 ニ朝 鮮 独 立

答  左様 ノ事 無 シ

問  併 シ其 事 実 ノ ア ル コト ハ其 方 ハ以前 供述 シ居 ル ニア ラ スヤ

答  左様 ノ供述 ヲ為 シタ ル事 ナ シ

ニ話 シ更 ニ同人 ノ紹 介 ヲ受 ケ テ朴 泳 孝 ニ対 シ朝 鮮 独立 運 動 ノ話 ヲ

問  其 方 ハ予審 ニ於 テ民 族自 決 主 義 ニ基 ク朝 鮮 独 立 ノ話 ヲ道参 与 官

為 シタ ル モ要 領 ヲ得 サリ シ旨 供述 シ居 ル様 ナ ルカ如 何 答  左 様 ノ事 無 シ

問  崔 南 善 カ独立 宣 言 書 ヲ起 草 シ其 方等 カ署 名 ス ル ユト ニナリ タ ル 由 ナ ルカ如 何

ノ供 述 ヲ参 酌 サ レタ シ

答  永 キ月 日 ヲ経 タ ル事 故其 点 ハ如 何 ナ リ シカ記 憶 シ居 ラ ス崔 南 善

其 方 ノ名義 ヲ出 サ サ ル コト ニナ リ シ由 ナ ルカ如 何

問  独 立宣 言 書 ニ其 方 モ名義 ヲ出 ス コト ニナリ シ モ其後 ニ至 リ結 局

答  如 何 ナ リ シ カ記 憶 ニ存 セ ス

問  然 ラ ハ独 立 宣 言 書 ニ其 方 ノ名 義 カ記載 無 キ ハ如 何 ナ ル訳 カ

校 ノ関 係 ア ルタ メ ニ名義 ヲ出 ササ リ シ モノ ナ リ

答  私 ハ独立 宣 言 書 ヲ作 ル コト ニ ハ賛 成 シ居 リ シ モノ ナ ルカ私 ハ学

問  其 以 前李 昇 薫 事 李寅 煥 ヲ呼 寄 セタ ル事 ニ モ関 係 シ居 ル ニアラ ス

問  李 昇薫 ト ハ如 何

答  親 友 ナ リ

答  同 郷 ノ関係 ア リ

ヤ 答  関 係 セ ス

ニ付 此機 会 ニ在 ッ テ歴 史 上 ノ欠 陥 ヲ補 ヒ人道 正義 ニ従 ヒ独立 ノ出

答  其 当 時 独 逸 ト ノ戦 争 カ終 リ テ講 和 会議 ヲ開 キ居 リ シト キ ナ リ シ

事 ニ付 如 何 ナ ル考 ヲ持 チ居 リ シカ

問  大 正 八年 二 月頃 ョリ 民族 自 決主 義 ノ話 ア リ シ様 ナ ルカ其 方 ハ其

答  左様

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ反 対シ テ朝 鮮 独 立 ヲ希望 シ居 リ シノ カ

問  李 寅煥 ハ崔 南 善 ノ招 キ ニ応 シ テ京城 ニ来 リ シト キ其 方 ハ崔 南善 ニ代 リ テ李寅 煥 ト応接 シタ ル ニア ラ ス ヤ 答  左様 ノ事 ハア リ シ様 ナ ル モ確 カ ナ ル記 憶 ハ無 シ李 昇 薫 カ京 城 ニ 来 リ シ事 ハ玄相 允 ョリ 通知 ヲ受 ケ テ知 リ シ モノ ニシテ別 ニ崔 南 善

セ タ ル ニ同 人 ハ基 督 教 側 卜連 絡 ヲ取 リテ朝 鮮 独 立 ノ運 動 ヲ為 シ呉

来 ル国 ハ独 立 セ ハ宜 敷 カラ ント ノ事 ニテ世 界 ノ名 士 カ議論 ヲ為 シ

及 崔麟 ヨリ聞 キ シ ニアラ ス私 ハ李 昇 薫 ノ 来リ シ事 ヲ崔 南 善 ニ知 ラ

レト云 フ ニョリ私 ハ李昇 薫 ニ面 会 シテ右 ニ関 ス ル話 ヲ為 シタ ル モ

スル意 思 ヲ発 表 ス ルト ノ話 アリ タ リ

ソン﹂ ノ提唱 セ ル十 四箇 条 ノ講 和 基礎 条 件 ニ基 キ朝鮮 民 族 カ独 立

答  具 体 的 ノ話 ハナカ リ シモ天 道 教 主孫 秉 熙 ハ米 国 大統 領 ﹁ウィ ル

付 テ独 立 宣言 書 ヲ配 布 スルト ノ話 ヲ為 シタ ル由 ナ ルカ如 何

問  其 方 ハ宋 鎮 禹 方 ニ行 キ天道 教 主孫 秉 熙 カ朝 鮮 独 立運 動 ヲ為 ス ニ

タ シト思 ヒタ リ

居 ル故 我朝 鮮 モ其 例 ニ做 ヒテ独 立 ノ出 来 ル コト ナラ ハ独 立 セ シメ

ノナリ 問  李 昇薫 ハ之 ニ賛 成 シ テ平 安道 ニ帰 リ同 志 ヲ糾 合 ス ルト 云 フテ帰 リ シ由 ナ ルカ如 何 答  左様 ノ事 ハ聞 カ ス 問  然 ラ ハ李昇 薫 ト ノ会 見 ノ結 果 ハ如 何 ニナ リ シカ 答  同 人 ハ同 志 ヲ糾 合 シテ見 ルト 云 ヒ シ モ平 安 道 ト ノ事 ハ云 ハス

タ ルカ

問  其 後 其 方 ハ朝 鮮 独立 運 動 ヲ計 劃 セ シ者 共 ト如 何 ナ ル関係 ヲ為 シ

ノ李 昇 薫 ヲ呼 ヒ寄 セ ョ卜 ノ話 ヲ為 シタ ル由 ナ ルカ如 何

交 渉 ハ崔 南善 カ担当 シ其 後崔 南 善 ハ平 安 北 道定 州 郡基 督 教 長 老 派

問  朝 鮮 独 立運 動 ヲ為 ス ニ付基 督 教 側 ト モ提 携 スルト ノ事 ニナリ其

○ 被 告玄 相 允 ニ対 シ

答  私 ハ学 校 関係 ア リ シ故 其 後 左様 ノ運動 ノ事 ニ ハ 一切 関 係 セス

問  前科 ハ如 何

答  左 様 其 当時 李 昇薫 ハ五山 学 校 ヲ経 営 シ居 リ シカ財 政 上 ノ困 難 ョ

シカ私 ハ崔 南善 ョリ其 学 校 ノ事 ニ付 李昇 薫 ニ面 会 シタ シト頼 マレ

リ学 校 ノ維持 ニ窮 シ居 リ シ処 ョリ崔 南善 モ其事 ヲ心 配 シ居 リ タリ

答  無 シ 問  位記 勲 章 年金 等 ヲ有 セサ ル カ

テ李 昇 薫 方 ニ行 ク途 中 他 ニ用 事 出来 シ タ ル ニ付其 旨 ヲ崔南 善 ニ告

答  有 セス 問  崔 南 善 、 崔麟 ト ハ如何 ナ ル関係 ア リ ヤ

薫 ヲ呼 フ タ メ出 掛 ケ シ モ他 ニ用 事 カ出 来 テ自 分 ハ行 ケ ヌ故 御 前 カ

方 ニ行 キ同 人 ニ対 シ崔 南善 カ李 昇 薫 ニ逢 ヒタ シ ト ノ コト ニ付 李 昇

ケ ント シテ同 人方 ニ行 キ シ モ不 在 ニテ話 カ出 来 ス夫 レ ョリ鄭 魯湜

リ

何 時 カ我朝 鮮 人 ノ希 望 ス ル通 リ朝鮮 カ独 立 ス ル モノ ト思 ヒ居 リ タ

テ ハ非 常 ニ悲 シク思 ヒ居 リ 此併 合 ハ永 久 継 続 ス ヘキ モノ ニアラ ス

答  左 様 世界 ノ大 勢 ョリ観 テ 日韓 併 合 ハ詮 方 ナ キ モ私 ハ其 併 合 ニ付

カ

問  其 方 ハ崔 麟 ヲ東 京 留 学中 ニ知 リ李 昇 薫 ヲ七 八年 前ョ リ知 リ シ ノ

此 事 ヲ崔 南 善 ニ話 シ呉 レト頼 ミ タ リ

教 側 ノ結 束 ヲ取計 ハシ ム ル為 メ ニ崔 南善 カ李 昇 薫 ヲ呼寄 スル コト

問  実 ハ朝 鮮 ノ独立 運 動 ヲ為 ス ニ付 基 督 教信 者 ト連 絡 ヲ取 リ テ基 督

問  宋 鎮 禹 ハ如 何

答  左 様

答  左 様 ノ考 ハ幾 分 アリ シ様 ナ リ シ

答  親 密 ノ間 柄 ナ リ

ニナ リ シ ニアラ スヤ

問  其 方 ハ其後 朝鮮 独立 運 動 ニ関 係 シタ ルカ

問  大 正 八年 一月 中 央 学校 ニ於 テ宋 鎮禹 ョリ朝 鮮 独立 ニ関 ス ル話 ヲ

麟 ニ モ面会 セネ ハナ ラ ヌト ノ話 ア リ シ由 ナ ル カ如 何

問  其 当時 朝 鮮 独 立 運 動 ニ付 キ天 道 教 ニ於 テ モ計劃 アリ其 レ ニ付 崔

タリ

ス就 テ ハ我 朝 鮮 モ独 立 ノ方 針 ヲ執 ラ サ ル ヘカラ サ ル等 ノ話 ヲ聞 キ

答  聞 キ タ リ夫 レ ハ朝 鮮 人 モ民 族自 決 主 義 ニ基 キ生 存 セサ ル ヘカ ラ

聞 キシカ

答  関 係 セ ス又其 事 ニ付何 事 ヲ モ聞 カ ス 問  其 方 ノ親 友若 ク ハ先 輩 ノ者 等 ノ間 ニ朝 鮮 独立 運 動 ノ話 ア リ シ事 故 其 方 ハ其 後 モ関 係 シ タ ル ニア ラ ス ヤ 答  何 等 関 係 セ ス ○ 被 告 崔南 善 ニ対 シ 問  前 科 ハ如 何

答  左 様 ノ話 アリ タ リ

答  無 シ 問  位 記 勲 章 年 金恩 給 等 ヲ有 セサ ル カ

問  其 後崔 麟 ト面 会 シ テ民族 自 決 主 義 ニ基 キ朝 鮮 ヲ独立 セ シ メ ン卜

問  其 独 立 宣言 書 ニ ハ大 体 右 相談 ノ如 キ事 ヲ書 ク コトト シ冒 頭 ニ ハ

答  左 様

カ ラ ス ト ノ話 モ アリ シカ

問  就 テ ハ朝 鮮 独立 ヲ宣 言 ス ル要 ア ル ニ付 独 立 宣 言 書 ヲ作 ラ サ ル ヘ

答  左 様 ノ事 アリ タ リ

ノ相 談 ヲ為 シタ ルノ カ

答  有 セス 問  其 方 ハ書 籍 ノ出 版 ヲ業 ト 為 シ居 ル由 ナ ルカ如 何

フ モノ ヲ発 行 シ タ ル モノ ニシテ右 ハ朝 鮮 青年 ノ読 物 ト シテ出 シタ

答  左 様 書 籍 及 雑誌 ヲ発 刊 シ居 レリ雑 誌 ハ大 正 七年 中 迄 ハ青 春 ト云

ル モノ ナ リ 問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ反 対 ニテ朝 鮮 独 立 ヲ希 望 シ居 リ シ由 ナ ルカ如 何

朝 鮮 カ独 立 シタ シト ノ事 ヲ書 キ次 ニ独 立 ヲ計 ル ニ付 テ ハ朝 鮮 人 ノ 努 力 ヲ要 スル旨 ヲ書 ク コト ニシタ ルノ カ

感 情 ニ走 ラ サ ル様 ニ書 キ貰 ヒ タ シト ノ事 ニテ宣 言書 ノ趣 旨 ハ只 今

答  宣 言書 ノ内 容 ノ詳 細 ニ付 テ ハ別 ニ話 シテ無 ク極 メテ穏 当 ニ シテ

申 シ聞 ケ ラ レシ様 ノ事 モ包 含 セ シ メテ書 キ貰 ヒタ シト ノ事 ナ リ シ

取 リ テ ハ如 何 カ ト話 シタ ル ニ同 人 モ之 ニ賛 成 シ同志 ヲ糾 合 ス ル為

問  李 昇 薫 ニ対 シ朝 鮮 独 立運 動 ヲ為 ス ニ付 基 督 教 及天 道 教 ト連 絡 ヲ

メ即 日京 城 ヲ去 リ テ平 安 北道 ノ宣 川 ニ赴 キシ由 ナ ルカ如 何

答  左 様 李 昇薫 ニ対 シテ ハ宋 鎮 禹 カ話 ヲ為 シタ ル モノ ニ シテ其 話 ノ 趣 ヲ宋 鎮 禹 ヨリ聞 知 シ タリ

答  左 様

協 議 セ シメ タ ルノ カ

問  其 事 ハ其 方 カ予 メ宋鎮 禹 ト相 談 シ置 キ同 人 ヲ シテ李 昇 薫 ニ面 会

答  左 様 尚 ホ其 レ ニ付 テ ハ多 少 自 分 ノ意 見 ヲ モ加 ヘ起 草 シタ リ

熙 外 三十 二名名 義 ノ朝 鮮 民族 ヲ代 表 シ朝 鮮 ハ独 立 国 ナ リ朝 鮮 人 ハ

問  其 方 ハ夫 レ ョリ独 立 宣言 書 ノ起 草 ニ従 事 シ居 リ自 宅 ニ於 テ孫 秉

ト ニシ タ ルノ カ

問  然 ラ ハ独立 宣 言 書 ハ大 体 ノ趣 旨 ハ崔 麟 卜相 談 ノ上其 方 カ書 ク コ

ヲ モ加 ヘ出来 得 ヘク ン ハ朝 鮮 貴 族 ヲ モ説 キ テ其 仲間 ニ入 ル ヽコト

自 主 民 タ ル事 ヲ宣 言 シ タ ル ニ依 リ朝鮮 人 ハ其 独 立 ノ為 メ ニ奮 起 シ

問  朝 鮮 独 立 運動 ニ付 テ ハ天 道 教ノミ ニテ ハ効 力 カ薄 キ故 基 督 教側

最 後 ノ 一人 最後 ノ 一刻 ニ至 ル マテ独 立 ノ意 思 ヲ発表 シ互 ニ奮 励 努

独 立運 動 ニ関 ス ル協 議 ヲ為 シタ ル由 ナ ル カ如 何

ニ投 宿 シ其 方 ト画 会 シ其 方 ハ崔 麟 ヲ同 人 ニ紹 介 シテ 三人 ニテ朝 鮮

問  其 後 同 年 二月十 七日 頃 李昇 薫 カ再 ヒ京 城 ニ来 リ昭格 洞 金 昇 熙 方

答  左様

立 運 動 ヲ鼓 吹 ス ル趣 旨 ノ モノ ヽ由 ナ ルカ 如何

問  且 ツ其 宣 言書 ハ各 人 ハ朝 鮮 独 立 運動 ニ働 ケト ノ事 ヲ モ書 キテ独

答  其 通 リ相 違無 シ

力 驀 進 セ サ ル ヘカ ラ スト ノ趣 旨 ノ宣言 書 ヲ作 リ シ由 ナ ル カ如 何

ト シ基 督 教側 ハ同 教 ニ勢 力 ア ル李昇 薫 ヲ説 ク コト ト シ其 方 カ基 督

交

教 及朝 鮮 貴 族 ヲ説 ク コト ニナ リ シ由 ナ ルカ如 何 答  左様

渉 ヲ試 ミ シ由 ナ ルカ如 何

問  其 後 其 方 ハ朝 鮮 独 立 運動 ニ付 金允 植 、尹 用 求 ニ対 シ夫 レ〓

答  左様 其 交渉 ヲ為 シ タ ル モ同 意 ヲ得 ル能 ハサ リ シ

経 営 上 ニ付協 議 スル ト云 フ事 ニシ テ同 人 ヲ京 城 ニ呼 寄 セタ ル由 ナ

問  夫 レ ョリ李 昇 薫 ヲ説 ク コト ニナリ テ 人 ヲ介 シ表 面 上 ハ五 山 学校

ルカ如 何

答  其 通 リ相 違 無 シ

答  其 通 リ相 違無 シ 問  而 シテ宋鎮 禹 ヲシ テ李 昇薫 ニ面 会 セ シ メタ ル由 ナ ルカ如 何

問  三 人協 議 ノ上愈 々朝 鮮 独 立運 動 ニ関 ス ル方 針 ヲ定 メテ帝 国 政府 、

ル意 見書 ヲ提 出 シ又米 国 大 統 領 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂ ニ朝 鮮 独 立 ニ関 シ

貴 衆 両議 院 、 朝 鮮 総督 府 、 講 和会 議 ノ列 国委 員 ニ朝 鮮 独 立 ニ関 ス

答  左様 問  何 故 其 方 カ自 ラ李 昇 薫 ニ面 会 セ サリ シノ カ 答  別 ニ理由 ハ無 シ

尽 力 ヲ乞 フ旨 ノ請 願 書 ヲ提 出 ス ル コト ニシテ其 起 草 ヲ其 方 カ担 当 答  無 シ

問  前 科 ハ如 何

問  位 記 勲 章 年 金 恩 給等 ヲ有 セ サリ シカ

シタ ル由 ナ ルカ 如何

答  有 セス 問  其 ノ方 ノ信 教 ハ如 何

答  其 事 ハ最初 ョリ 左様 ノ事 ニナ リ居 リ シ モノ ナ リ

シ貰 ヒ タ シト ノ趣 旨 ニテ又政 府 、 貴衆 両議 院 及 朝 鮮 総督 府 ニ対 シ

問  然 ラ ハ米 国大 統 領 及請 和 会 議 委 員 ニ対 シテ ハ朝 鮮 ノ独立 ニ尽 力

答  基 督 教 長 老 派 ノ信 者 ナ リ

問  其 方 ハ雑 誌 新 生 活 ヲ発 刊 経 営 シ居 リ シ ノカ

テ ハ朝 鮮 ノ独 立 ヲ許 シ貰 ヒタ シ ト ノ趣 旨 ノ モノ ナリ シカ 答  左 様

答  左 様 ナ ル モ未 タ 一度 モ発 刊 ス ル ニ至 ラ ス

答  左 様

問  金 道 泰 ハ其 方 ト共 ニ其 ノ雑誌 発刊 ニ従 事 シタ ル ノカ

問  其 方 モ日韓 併 合 ニ反 対 シ テ朝 鮮 独立 ヲ希 望 シ居 リ シカ

ノ書 面 ハ同 月 廿 五六 日頃 作 リ同 日 頃之 ヲ同 人 ニ交 付 シタ リ シ カ

問  独 立 宣 言 書 ハ同 月十 日頃 書 上 ケ同 月 十 五 六 日頃崔 麟 ニ渡 シ其 他

答  左 様

答  知 リ居 タリ

問  其 ノ当 時 其 方 ハ新 生 活 発 刊 経営 ニ付 同 人 ト始 終 往 復 ヲ為 シタ ル

答  初 メ京 城 ニテ 同 人 ヲ知 リ其 ノ後 東 京 ニテ モ逢 ヒタリ

問  崔 南 善 卜 ハ東 京 ニ於 テ知 合 ニナ リ シカ

答  左様

問  独 立 宣 言 書 ヲ印 刷 ス ル ニ付 テ ハ其 方 カ活 字 ヲ組 ミ シ ノカ

リ シ モ ノナ ル ヘ シ如何

問  独 立 宣 言 書 ハ印 刷 ノ上頒 布 ス ヘキ モ ノナ ル コト ハ能 ク承 知 シ居

答  左 様 私 ノ印 刷 所 ニ於 テ版 組 ヲ為 シテ崔 麟 方 ヘ渡 ス コト ニセ リ

ニア ラ ス ヤ 答  左様

問  校 正 ハ其 方 カ為 シタ ル ノカ 答  左 様

問  大 正八 年 一月 十 日頃 東 京 女 医 学校 ニ居 ル宋福 喜 カ其 方 ニ面 会 ヲ

答  李 一ナ ル人 カ私 方 ニ来 リ テ東 京 ノ女 学 生 カ御 前 ニ面 会 シタ シト

用 件 ニテ其 方 ニ面 会 ヲ求 メ来 リ シ モノ ノ由 ナ ルカ如 何

問  同 人 ハ民 族 自 決 主義 ニ基 キ巴 里 ノ講 和 会 議 ニ代 表 者 ヲ送 ル事 ノ

ラス

答  左様 ノ事 ア リ シ モ面会 セ ス先 方 ハ女 学 生 ト ノ ミ知 リテ姓 名 ハ知

求 メ シ ョリ同 人 ニ逢 ヒ シ由 ナ ル カ如何

問  印 刷 及 頒 布 ハ秘 密 ニシテ別 ニ所 轄官 庁 ノ許 可 ヲ受 ケ サ リ シノ カ 答  印 刷 及 頒 布 ニ付 官 庁 ノ許 可 ヲ受 ケ ス 問  結 局 其 方 ハ朝 鮮 独 立運 動 ニ付 テ ハ独 立宣 言 書 及其 他 ノ文 書 ノ起 草 印 刷 ヲ為 シ又朝 鮮 貴 族 ニ対 シ朝 鮮 独 立運 動 ニ付交 渉 シ李 昇 薫 ヲ 崔 麟 等 ニ紹介 シタ ル ノ カ 答  左 様 ○ 被 告 鄭 魯湜 ニ対 シ

種 々協 議 シタ ルノ カ

答  別 ニ協 議 シタ ル ニア ラ ス単 ニ其 ノ話 丈 ヲ為 シ タ ル モノナ リ

テ来 リ タ リ其 ノ用 件 ハ民 族自 決 主義 ニ基 キ朝 鮮 独 立 ヲ決 行 シ度 ク 夫 レ ニ付 テ ハ東 京 ニ居 ル学 生等 モ其 ノ運 動 ヲ為 シタ シ又 講 和会 議

問  其 方 ハ崔 南 善 ニ対 シ東 京 ニ於 ケ ル朝 鮮 独 立 運 動 ハ斯 様 ナ ルカ当

ヤ

問  崔 南善 ョリ其 ノ電 報 ヲ出 シテ呉 レト 云 ハレ テ出 シタ ル ニア ラ ス

ノ ニシテ 二 十日 ト云 フ事 ハ崔 南 善 ョリ聞 キタ リ

答  左 様 ノ事 ア リ タ リ夫 レ ハ私 カ自 分 ノ考 丈 ニテ電 報 ヲ出 シタ ル モ

事 ニテ同 月 二十 日 迄 延 期 セ ョト ノ電 報 ヲ発 シ タ ル由 ナ ルカ如何

問  東 京 ニ於 テ 二月 八 日 ニ独 立 運 動 ノ事 ヲ発 表 シ テ ハ都 合 悪 シト ノ

答  其 ノ話 ヲ為 シタ リ

カ遅 クナ ル様 ニテ ハ都 合悪 シト ノ話 ヲ為 シ タ ル モノ ニアラ スヤ

方 ノ独 立運 動 ハ如 何 ニナ リ シカ東 京 ハ早 ク独 立 宣言 ヲ発 表 シ当 方

ニ代表 者 ヲ送 リ度 シト 云 ヒ居 ルカ同 女 ト面 会 セサ ルカト ノ話 ヲ受 ケ タ ル モ私 ハ拒 絶 シテ面 会 セサ リ シ モノ ナ リ 問  又慶 応 義 塾 ノ学生 呉 翼 根ョ リ モ民 族 自 決 主 義 ニ因 リ朝鮮 独 立運 動 ヲ為 ス事 ニ付 面会 ヲ求 メラ レ シ由 ナ ル カ如 何 答  女学 生 ノ面 会 話 ノ以前 ニ李 一カ来 テ其 ノ話 アリ タ リ其 ノ学 生 ニ 面 会 シタ ル モ別 ニ独 立 運 動 ニ関 ス ル話 ハナ カ リ シ 問  又早 稲 田大 学 生宋 継 白 ト モ面 会 シタ ル カ 答  左様 ノ事 ア リタ リ其 ノ時民 族 自 決 主 義 ノ下 ニ巴 里 ニ於 テ請 和 会 議 ヲ開 キ米 国 大統 領 ﹁ウィ ルソ ン﹂ ノ十 四 箇 条 ノ講 和 基礎 条 件 ニ 基 キ会 議 ヲ為 シ民族 自 決 ノ事 モ発 表 シ タリ 此度 ノ講 和 会議 ハ世 界 改 造 ノ時 機 ニ遭 遇 シ テ居 ル ニ付 此 ノ好 機 会 ニ朝 鮮 ヲ独 立 セ シメ サ

マテ東京 ニ於 ケ ル独 立宣 言 ヲ延 期 ス レ ハ宜 敷 キ ヤヲ聞 キタ リ

答  左 様 ニア ラ ス私 ノ考 ニテ出 シタ ル モノ ナ ル カ崔 南 善 ニ対 シ何 時

答  左 様玄 相 允 カ私 宅 ニ来 リ テ崔 南 善 カ五 山学 校 経 営 者 李昇 薫 ニ面

其 ノ紹介 ヲ引 受 ケ シ由 ナ ルカ如 何

問  夫 レ ョリ崔南 善 カ李 昇 薫 ニ面 会 シタ シ ト ノ事 ナ ルョ リ其 ノ方 ハ

答  左 様

ヲ発 シタ ルノ カ

問  夫 レ ハ崔 南 善 等 カ計劃 シ居 ル朝鮮 独 立 運 動 ヲ助 ケ ル為 メ ニ電 報

ル ヘカ ラ ス其 ノ運 動 方 法 ハ帝 国 政 府 、 貴 衆 両議 院 ニ書 面 ヲ送 リ又 独 立宣 言 書 ヲ作 リ テ名 前 ヲ発 表 シ且 ツ巴 里 ニ代 表 者 ヲ送 リ テ独 立 運 動 ヲ ス ルト ノ話 ア リ私 ハ大 ニ之 ニ賛 成 シタ リ

ルカ

問  其 ノ時 其 方 ハ其 ノ事 ニ付 テ ハ自 分 モ計 劃 シ居 ルト ノ話 ヲ為 シ タ

答  左様 ノ事 ハ話 サ ス 問  又東 京 ノ学 生 ニテ光 州 ノ鄭 光 好 ナ ル モノ カ来 リテ朝 鮮 独 立 運 動

会 シテ相 談 シタ キ故 李 昇 薫 ニ上京 スル様 ニト頼 マレ タ ルカ行 ケ ヌ

故 途 中 ョリ引 返 シテ其 ノ事 ヲ崔 南 善 ニ告 ケ ント シタ ル モ同 人 ハ不

ニ関 ス ル話 ア リ シ カ

ニテ ハ二月 二 日 ニ朝鮮 独 立宣 言 書 ヲ発 表 ス ル ト ノ話 ヲ聞 キタ リ

答  私 カ中 央 学 校 ノ宋鎮 禹 方 ニ行 キ居 リ シト キ鄭 光好 カ来 リテ 東京

呉 レト頼 マレ翌 日私 ハ崔 南 善 ニ対 シ玄 相允 カ李 昇 薫 ノ処 ヘ行 ケ ヌ

在 ナ リ シ為 メ話 ス事 出 来 サ ル故 御 前 カ崔 南 善 ニ会 フテ其 事 ヲ伝 ヘ

問  然 ラ ハ東 京 留 学 中 ノ学 生 ト其 方等 ハ朝 鮮 独 立 運動 ノ計 劃 ニ関 シ

答  左 様

問  其 ノ方 ハ基 督 教 長 老派 ノ信 者 ナ リ ヤ

ト ノ事 ヲ話 シタ リ 問  李 昇 薫 ヲ京城 ニ呼 フ用 向 ハ如 何

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ反 対 ニテ朝鮮 独 立 ヲ希 望 シ居 リ シノ カ

答  左 様

答  左 様

答  朝 鮮 独 立運 動 ニ関 ス ル相 談 ノ為 メ ニシテ李 昇 薫 カ京 城 ニ来 レ ハ

ニ頼 ミ同 人 ヲシ テ李 昇薫 方 ニ遣 リテ呼 寄 セタ ル モノ ニシ テ金 道 泰

中 央 学 校 ニテ玄 相 允 ニ面会 シ呉 レ ト ノ話 アリ私 カ其 ノ事 ヲ金道 泰

問  其 方 ハ鄭 魯湜 ニ頼 マレ テ李昇 薫 ニ京 城 ヘ来 ル様 伝言 ノ為 五山 学 校 マテ行 キ シカ

ヲ遣 ル事 ハ私 カ頼 ミ シ モノ ナ リ 問  然 ラ ハ其 方 ハ朝 鮮 独立 運 動 ヲ助 ケ ント シテ李昇 薫 ヲ呼 ヒテ崔 南

問  如 何 ナ ル用 向 ニテ李 昇 薫 ヲ呼 ハント シタ ルノ カ

答  左 様

答  五山 学 校 ノ経 営 上 ニ付崔 南善 カ相 談 シタ シ ト ノ事 ニテ李 昇 薫 ヲ

善 等 ト独 立運 動 ヲ為 サ ント シ タ ル ノカ 答  左 様

ニ不 在 ニシテ面 会 ス ル能 ハサ ルヨリ知 人 ナ ル五山 学 校 教師 朴 寅 煥

ニ李 昇 薫 ノ出 京 方 伝 言 ヲ頼 マ レシ モ ノナ リ私 ハ李 昇 薫 方 ニ行 キ シ

答  左 様 私 カ定 州 ニ行 キ シ ハ他 ニ自 分 ノ用 事 ア リ シ モノ ニ シテ其 序

頼 ミ シノ カ

ノ五山 学 校 ニ行 キ同 校 教師 朴 寅 煥 ニ遇 ヒテ李 昇薫 ニ対 ス ル伝 言 ヲ

問  大 正 八 年 二 月 八 日頃 其 方 ハ京 城 ヲ出 発 シ途 中 一泊 ノ上 翌 日定 州

答  如 何 カ其 辺 ノ事 ハ知 ラ ス

メ ニア ラ ス ヤ

問  夫 レ ハ表 面 上 ノ 理由 ニシテ実 ハ朝 鮮 独立 運 動 ニ関 スル相 談 ノ為

呼 フ事 ヲ頼 マレ シ モノ ナ リ

問  其 ノ後 其 方 ハ如 何 ナ ル事 ヲ為 シタ ルカ

能 ク行 フ人 々ナ ル ヲ以 テ私 カ参 加 ス ル必 要 ナ カ リ シ ニ付単 ニ同 人

答  其 ノ後 ハ何 等 関 係 セ ス朝 鮮 独 立運 動 ニ付 テ ハ崔 麟 及崔 南善 等 ハ

等 ノ行動 ヲ助 ケ タ ル丈 ナ リ

ノカ

問  其 方 ハ中 途 ニテ 独立 運 動 ヲ止 メ シノ カ又 ハ先 方 ョリ除 外 サ レ シ

答  私 カ李 昇 薫 ヲ紹介 シタ ル丈 ニテ用 事 カ済 ミ シ ニ付自 ラ其 ノ後 関 係 セサ ル事 ニ為 シタ ル モノ ニ シテ除 外 サ レ シ モノ ニア ラ ス

問  前 科 ハ如 何

○ 被 告 金 道 泰 ニ対 シ

答  無 シ

問  其 後 崔 麟 、崔 南 善 等 カ計 劃 シ居 ル朝 鮮独 立 運動 ノ事 ハ聞 キ シヤ

ニ其 伝 言 ヲ頼 ミ シ モノ ナリ

答  定 州 ニ行 ク前 ニ孫 秉 熙 、崔 麟 等 カ民 族自 決 主義 ニ基 キ朝 鮮 独 立

問  位 記 勲 章 年金 等 ヲ有 セ サ ルカ 答  有 セス

運動 ヲ為 スト ノ事 ヲ聞 キタ リ

問  其 ノ方 ハ鄭 魯湜 ノ経 営 セ ル新 生 活 ノ雑誌 社 ノ記 者 ニナ リ シ由 ナ ル カ如 何

問  其 方 ハ其 趣 旨 ニ賛 成 シテ同 一行 動 ヲ執 ラ ント シタ ルノ カ

朝 鮮 ヲ独 立 国 タ ラ シメ タ シ卜 ノ話 ヲ為 シタ ル事 ア リ ヤ

云 フ事 ヲ知 リ朝鮮 モ其 主 義ニ 基 キ独 立 ス ルト思 ヒ天 帝 ノ恵ニ 依 リ

ョリ帰 リ自 分 カ金 道 泰ョ リ頼 マ レテ来 タ 卜 ノ話 ヲ受 ケ テ其 方 ハ直

テ御前 ヲ上 京 セ シ ムル様 伝 言 ヲ頼 マレテ来 リ シ モ用事 ア リテ途 中

問  大正 八 年 二 月十 日頃 朴 寅 煥 カ来 リテ金 道 泰 カ崔 南 善 カラ頼 マ レ

答  京 城 ニ来 ル前 ニ左 様 ノ話 ヲ為 シタ ル事 ア リタ リ

答  朝 鮮 独 立 運 動 ノ趣 旨 ニ ハ賛 成 ナ リ シ モ其 運 動 ニ参 加 スル意 思 ハ 無 カリ シ

答  無 シ

問  其 他 朝 鮮 独 立 運 動 ニ関 係 シタ ル事 ハ如 何

○ 被 告 李 寅 煥ニ 対 シ

答  左 様 ナ リ其 時京 城 ニ行 キ テ玄相 允 ヲ訪 ネ ョト云 ハレタ リ

チ ニ平 壌 ヲ出 発 シテ京 城 ニ来 リ シ由 ナ ルカ如 何

問  京 城 ニ来 リテ咸 台 永ニ 面 会 シテ崔 南善ニ 会 フ為 メ ニ来 タリ シト

問  其 方 ハ李 昇 薫 ト モ称 ス ルカ

問  前 科 ハ如 何

答  左様

答  左 様

話 シ其結 果 宋 鎮 禹ニ 面会 シタ ル由 ナ ル カ如 何

問  宋 鎮禹 ハ自 分 ハ崔 南善ニ 代 リテ話 ス カ今 回天 道 教 カ 旧朝 鮮 ノ大

大 正 二年 十月 九 日 高等 法 院ニ 於 テ謀 殺 未 遂 罪 ニ依 リ懲 役 六年ニ 処 セ ラ レ同 三年 五 月 二 十 四 日勅 令 第 百 四 号 ニョリ懲 役 四年 七 月 十 五

ルト ノ事 ニナ リ シ ニ付平 安 南 北 道ニ 於 ケ ル基 督 教 側 ト協 議 シ テ同

官 卜合同 シ場 合 ニ依 リ テ ハ基 督 教側 ト提携 シテ朝 鮮独 立 運 動 ヲ ス

日 ニ減 刑 セラ レ同 四年 二月 十 三 日特 典 ヲ以 テ其 刑 ノ執 行 ヲ免 除 セ ラ レタ リ

志 ヲ糾合 シ貰 ヒ タ シト ノ話 ヲ受 ケ其 方 ハ之 レヲ承 諾 シ即 時 平 安 北

問  位記 勲 章 等 ヲ有 セサ ルカ 答  有 セ ス

道 宣 川 ニ帰 リ シ由 ナ ルカ如 何

問  宣 川 ニ帰 ル前 京 城 ノ咸 台 永ニ 対 シ宋 鎮 禹 ョリ聞 キ シ朝 鮮 独 立 運

答  相 違 無 シ

問  其 方 ハ日韓 併 合ニ 反 対 シ朝 鮮 独立 ヲ希 望 シ居 リ シカ

ノ ニシテ 別ニ 日本 ニ反 対 ス ル意 味 ニテ ハ無 シ尤 モ日韓 ノ併 合 ハ神

ルカ如 何

動 ノ事 ヲ話 シタ ル ニ同 人 モ賛 成 シ テ其 計 画ニ 加 ハルト 云 ヒシ由 ナ

答  左様 ナ リ併 シ朝 鮮 独立 ニ関 シテ ハ祖 国 ヲ愛 ス ル点 ョリ出 テ シ モ

意 ニ出 テ シ モノ ニシテ 別ニ 其 レ ニ対 シ反 対 ハ無 キ訳 ナ ル モ併 合 ニ

劉 如大 、 金 秉祚 等 ト出 会 シ京 城 ニ行 キテ宋 鎮 禹 ョリ聴 キ タ ル朝 鮮

問  其 方 ハ夫 レ ョリ宣 川ニ 帰 リ テ基 督 教長 老 派 牧師 梁甸 伯 及李 明竜 、

キ モ会 ヒ タ ル モノ ナ リ

答  相 違 無 シ咸 台 永 ト ハ京 城 ニ来 リ シト キ モ会 ヒ又平 安 道ニ 帰 ルト

ナ リ シ ハ自 分等 ノ罪 ノ為 メ ナ ル故罪 ヲ悔 ヒ改 ム レ ハ神 ハ我朝 鮮 ヲ 再 ヒ独 立 国 タ ラ シ ムル モノ ト思 ヒタ ルカ是 亦 神 意 ニ出 テサ レ ハ叶 ハサ ル事 ナ リ 問  大 正 七 年 冬頃 新 聞 紙 上等 ニテ米 国大 統 領 ﹁ウィ ルソ ン﹂ カ以前 敵 国 ノ為 メ ニ併 合 ニナリ シ小 国 モ民族 自 決 主 義 ニ基 キ独 立 ス ル卜

洪 植 等 ト モ面 会 シテ朝 鮮 独 立 運動 計 劃 ノ事 ヲ話 シテ賛 成 ヲ求 メテ

壌 起 笏病 院 ニ入 院中 基 督 教 長 老派 牧 師 吉善 宙 、同 教 監 理派 牧 師 申

独 立運 動 ノ計劃 ヲ話 シテ賛成 ヲ求 メ テ承諾 ヲ得 又 同 月 十 四 日頃平

既 ニ宋鎮 禹 、崔 南 善等 ョリ聞 キ居 リ シ ニ付 私 ハ其 レ ニ賛 成 シ居 リ

午 前 ニ崔 麟 ニ面 会 シ同 入 カ朝 鮮 独 立運 動 ノ計劃 ヲ為 シ居 ル コト ハ

云 フ事 ニナ リ テ人 ヲ各 所 ニ派 遣 シテ同 志 ヲ糾 合 スル コト ト シ翌 日

ル モ其可 否 決 定 ニ至 ラ ス兎 ニ角 、同 志 ヲ多 ク糾 合 ス ル必要 ア リト

居 リ シ モ ノ ニ シテ基 督 教側 ニテ ハ適 当 ナ ル人物 ヲ派 遣 ス ル事 ヲ世

答  左 様 ニアラ ス其 事 ハ天 道 教 側 ニテ崔 麟 及崔 南 善 等 ノ方 ニテ定 メ

ニア ラ ス ヤ

問  其 書 面 ヲ送 ルト 云 フ事 ハ基 督 教 側 ニテ予 メ協 議 シテ纏 メア リ シ

ニ書 面 ヲ送 ルト 云 フ事 ヲ聞 キ タ リ

シ モノ ニシテ其 時 崔麟 ヨリ朝 鮮 独 立 ニ関 シ米 国 大 統 領 及 講和 会 議

承 諾 ヲ得 タ ル由 ナ ルカ如 何 答  相 違 無 シ 問  同 志 ノ者 ハ其 方 ノ注 意 ニ依 リ京城 ニ来 リ テ独 立運 動 ノ協 議 ニ加 ハル事 ト シ其 後 其 方 ハ同 月 十 七 日頃 再 ヒ京 城 ニ来 リ テ宋 鎮禹 及崔 南 善 ニ会 ヒ シ由 ナ ル カ如 何 答  左 様 問  同 月 二十 日頃 朴 熙 道 ニ会 ヒ朝 鮮 独 立 運動 ニ付 基督 教 側 ノ同 志 ニ

問  帝 国 政 府 ニ書 面 ヲ送 ル コト ハ如 何 ナ リ シカ

話 スル コト ニ為 シタ ル モ ノナ リ

答  左様 ナ ル事 モ崔 麟 及崔 南善 等 カ予 メ計 劃 シ居 リ シ モノ ニシテ基

会 見 シタ シト申 入 レ同夜 頃 同 人 方 ニテ 基督 教 南 監 理派 牧 師 呉華 英 、

独 立運 動 ニ関 シ協 議 ヲ為 シタ ル由 ナ ルカ如 何

督 教側 ニ於 テ ハソ レ ニ同 意 シタ ル丈 ナリ

同 牧 師 鄭 春 洙 、同 北 監 理派 牧 師 呉 箕 善 、並 ニ申洪 植 等 ト共 ニ朝 鮮

答  其 通 リ ノ事 実 ニ相 違 無 シ

多 少躊 躇 シタ ル様 ナ ルカ如 何

問  独立 宣 言 書 発表 ニ関 シ天道 教 側 ノ意 向 ニ対 シ基 督教 側 ニ於 テ ハ

ノ人 々ト会 合協 議 シタ ル ト キ呉 基 善 カ日 本政 府 ニ請願 書 ヲ出 スト

答  其 後 李 甲 成 方 ニテ同 人 及朴 熙 道 、 呉 基 善 、呉 華 英 、咸 台 永 其 他

基 督 教 側 ニ於 テ独立 運 動 ヲ為 ス事 ニ協 議 ヲ遂 ケ シ事 ヲ話 シタ ル由

問  其 翌 日其 方 ハ崔 南 善 ト共 ニ崔 麟 方 ニ行 キテ同 人 ト会 見 シテ前夜

ナ ルカ如 何

独立 運 動 ヲ為 ス ヘキ協 議 纏 リ シ事 ハ相 違 無 キ ヤ

国 政 府 、貴 衆 両 議 院 、朝 鮮 総 督 府 、米 国 大統 領 等 ニ書 面 ヲ送 リテ

議 ノ上 相 合同 シテ独 立宣 言 書 ヲ秘 密 ニ出 版 シ之 ヲ頒 布 シ発 表 シ帝

問  其 時 其 方 ト咸 台 永 ト カ運 動 方 法 一切 ヲ引受 ケ天 道 教 側 ニ至 リ協

様 ナリシ

ノ話 アリ シ モ其 協 議 カ纏 マラ ス結 局 独 立 宣言 書 発 表 ノ事 ニナリ シ

答  相 違 無 シ 問  崔 麟 ハ独 立 宣 言書 ヲ発 表 セ ント シタ ル モ朴 熙 道 等 ハ宣 言 書 ヲ発 表 ス ル ヨリ モ帝 国政 府 、 貴衆 両議 院 及 米 国 大統 領 ニ書 面 ヲ送 リテ 朝 鮮 ヲ独立 セ シ メ貰 フ方 宜 敷 カ ル ヘ シト ノ話 ヲ為 シタ ル由 ナ ル カ 如何 答  崔 麟 ニ会 フ前 日朴 熙 道 、 呉 華英 等 ト協 議 シタ ルト キ呉箕 善 カ朝 鮮 独 立 ニ関 シ日本 政府 ニ対 シ願 書 ヲ提 出 セ ハ如 何 カ ト云 ヒ出 シ タ

答  相 違 無 シ 答  左様

上 リ居 リ テ之 ヲ各 地 枢 要 ナ ル所 ニ配 布 シテ朝 鮮 独立 運 動 ノ宣 言 ヲ

問  其 前 日 二十 七 日貞 洞 礼拝 堂 ニ集 リ シト キ ハ既 ニ独 立 宣言 書 出 来

千 円 ヲ支出 シテ運 動者 ノ旅 費 等 ニ充 テ シ由 ナ ルカ如 何

問  尚 ホ基 督 教 側 ニ於 テ独 立 運 動費 ヲ要 スル ヨリ天 道 教 側 ニテ金 五

答  左様 ナ リ

発表 ス ル コト ニ為 シ タリ ト 云 フカ如 何

カ所持 金 ノ百 円 ヲ出 シ崔 麟 、 朴 熙道 ニ対 シ基 督教 側 ハ金 無 キ ニ付

答  独 立 運動 ニ関 シ各 所 ニ人 ヲ派 ス ル費 用 無 シト ノ コトナ ル ヨリ私

三 千 円 ナ リ 五千 円 ナ リ出 シ テ貰 ヒ度 シト自 分 ノ考 ヲ話 シタ ル次 第

タ ルノ カ

ニテ引 受 ケ其 配 布 ハ天 道 教側 及 基督 教側 ニ於 テ担当 ス ル コト ニシ

問  独 立 宣 言書 及 其 他 ノ書 面 ノ起 草 及秘 密 出 版 等 ノ仕 事 ハ天 道 教 側

ナリ 問  其 方 ト咸 台 永 ト カ天道 教 側 ト基督 教側 ト ノ仲 ニ入 リテ種 々協 議

問  基 督 教 側 ニアリ テ ハ誰 カ其 配 布 ノ任 ニ当 ル コト ニシ タ ルノ カ

答  左様

答  李 甲 成 、金 昌 俊 等 数 名 ノ者 ナ リ

ヲ為 シタ ルノ カ 答  左 様

聖 模 、 李 弼柱 、咸 台 永 、金 昌 俊 、 申 錫九 、朴 東完 等 ト相 会 シ咸 台

問  同 月 二十 七 日頃 京 城貞 洞 ノ教 会 ニ朴熙 道 、 李甲 成 、呉 華 英 、崔

テ独立 宣 言書 ヲ発 表 ス ル コト ニシタ ル モ更 ニ明 月館 支 店 ナ ル大 華

問  孫 秉 熙 方 ニ集 会 シタ ルト キ ハ既 ニ準備 整 ヒ愈 明 日 パ コダ公 園 ニ

ル ヘキ文 書 ヲ持 チ来 リテ名 前 ヲ書 ク ヘキ者 ヲ取極 メシ由 ナ ルカ如

永 ハ天 道 教 側 ニテ作 リ シ独 立 宣 言 書 及帝 国 政 府 、貴 衆 両 議 院 ニ送

ルカ如 何 答  左様

館 ニ変 更 シ同年 三月 一日 午後 二時 発表 ス ル コト ニ協 議 纏 リ シ由 ナ

答  其 ノ通 リ相 違 無 シ

何

問  集 会 シタ ル者 ハ全 部 其記 載 趣 旨 ヲ諒解 シテ各署 名 ス ル コト ニ為

リ相 違 無 キ ヤ

問  独立 宣 言書 ノ趣 旨 及 各 所 ヘ発 送 乎続 等 ニ付 テ ハ崔 南 善供 述 ノ通

答  相 違 無 シ

シ タ ル ノカ 答  左 様

問  同 年 三 月 一日午 後 二時 頃 其 方 及同 志 者 即 チ天道 教 、基 督 教 、 仏

キ来 会 者 ノ閲 覧 ニ供 シ且 ツ之 ヲ各自 ニ配 布 シ韓 竜 雲 ハ起 ッ テ無 事

督 府 ニ意 見書 ヲ提 出 セ シメ李 鍾 一 ハ独立 宣 言 書約 百 枚 ヲ卓 上 ニ置

シ外 二十 九名 カ 明月 館 支店 ナ ル大華 館 ニ会 合 シ李 甲 成 ニ ハ朝 鮮 総

教 側 ノ人 々 ノ内 、吉 善宙 、劉 如 大 、金 秉 祚 、 鄭春 洙 ノ四名 ヲ除 キ

問  其 時 集 リ シ人 々 ハ天道 教 側 ト同 一歩 調 ヲ取 ルト ノ コト ニ付協 議 纏 リ居 リ シカ 答  左 様 問  同 月 二 十 八 日基 督 教側 ノ有 志 一同 ハ天 道 教 側 ノ者 ト互 ニ顔 ヲ知 ル タ メ ニ 一同 孫 秉 熙宅 ニ集 リ シ由 ナ ルカ如 何

如何

時 期 切迫 シ タ ル ニ依 リ京 城ニ 来 レト ノ書面 ヲ寄越 シタ ル由 ナ ルカ

刷 シテ 配 布 ス ル話 アリ シ カ

問  其 運動ニ 付 テ ハ朝 鮮 独 立希 望 ノ趣旨 ヲ印刷 セ ル独立 宣 言 書 ヲ印

ルト聞 キ タ リ

答  天 道 教 ノ ミナ ラ ス貴族 其 他 一般 ノ社 会 ニ於 ケ ル同 志 者カ 沢 山 ア

教側 ト合 同 シテ其 運 動 ヲ為 ス コト ノ話 ハ未 タ無 カ リ シカ

問  李 昇薫カ 其 方 宅ニ 於 テ朝 鮮 独立 運 動 ノ事 ヲ話 シタ ルト キ ハ天 道

答  左 様 ノ書 面 ヲ受 取 リ タ リ

ニ独 立 宣言 書 ノ発表 ヲ為 シ喜 ハシク尚 ホ 一層 努 力 ヲ望 ム旨 一場 ノ

モナ ク警察 官 ノ為 メ ニ 一同取 押 ヘラ レ シ由 ナ ルカ如 何

挨 拶 ヲ為 シ 一同 朝鮮 独 立 万歳 ヲ三唱 シ之 ヲ以 テ独 立 宣言 終 了 シ間

答  相 違 無 シ ○ 被告 梁甸 伯 ニ対 シ 問  前 科 ハ如 何 答  無 シ 問  位 記 勲章 年 金 等 ハ有 セサ ルカ 答  有 セ ス

問  同 年 二 月 二十 八 日京 城ニ 来 リ 三月 一日咸 台永 方 ニテ同 人 ニ面会

答  初 メ ハ左様 ノ話 ハ聞 カ ス後 ニ至 リテ其 事 ヲ聞 キ タリ

シタ ルト キ独 立 宣 言書 ヲ発 表 配布 ス ル コト ニ為 シタリ ト テ独 立宣

問  其 方 ハ基督 教 長 老 派 ノ牧 師 ナ リ ヤ

言書 ヲ示 サ レ シ由 ナ ルカ如 何

答  左様 十 三 年前 ョリ牧師 ヲ為 シ居 タ リ 問  其 方 ハ日 韓 併合ニ 反 対 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希 望 シ居 リ シカ

答  左様 ニ思 ヒタ リ

ノ意 ヲ得 タ ル モノ ト思 ヒ シカ

問  其方 ノ名 前カ 独 立 宣言 書 ニ記 載 ア ルカ其 方 ハ其 記 載 趣 旨カ 自 分

答  左様 ノ事 アリ タ リ

答  左 様 問  米 国大 統 領 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂カ 発 表 セ ル民族 自 決 主義ニ 基 キ運 動 ス レ ハ朝 鮮 ハ独 立 スル モ ノト思 ヒ シカ 答  左 様

答  左 様

問  然 ラ ハ独 立 宣言 書 ノ趣 旨 ニ対 シテ ハ無 論賛 成 ナ ルヤ

問  大 正 八 年 二月 十 二 日李 昇薫カ 京 城ョ リ帰 リ来 リ テ李 明竜 、劉 如 大 、金 秉 祚 等 ト会 合 シタ ルト キ李 昇薫 ハ ﹁ウ ィ ルソ ン﹂ ノ民 族自

答  左様 出 席 セリ

発表 式 ヲ挙行 ス ル故列 席 セ ョト ノ通 知 ヲ受 ケ テ出 席 シタ ル カ

問  同 年 三 月 一日 午 後 二時 頃 明 月館 支店 ノ大 華館 ニ於 テ独 立 宣 言書

決 主義ニ 基 キ朝 鮮 独 立運 動 ノ計 画 ア ル故 之ニ 賛 同 シテ加 入 セ ョト 勧 誘 シ何 レモ之 ニ賛 成 シタ ル由 ナ ルカ如 何

問  同所ニ 行 クト同 志 二 十九 名 相 会 シ各 自 ニ独 立宣 言 書 ノ配付 ヲ受

答  左 様 ノ事 アリ シ事 ハ相 違 無 キ モ李 昇薫 ョリ勧 メラ レタ ル訳 ニア ラ ス自 分等 ハ同 人 ョリ其 話 ヲ聞 キ自 ラ進 ンテ賛 成 シテ同 志 者 ニナ

ケ仏 教側 ノ韓竜 雲カ 無 事ニ 独 立 宣言 書 ノ発表 ヲ為 シテ喜 ハシク 一

リ シモ ノナ リ 問  其 後 李 昇薫カ 再 ヒ京 城ニ 来 リ同年 二月 末 其方 ニ対 シ独 立 運動 ノ

層努 力 ヲ望 ム旨 ノ演説 ヲ為 シ 一同 朝 鮮 独立 万歳 ヲ三唱 シタ ル由 如 何 答  相 違 無 シ

ヲ聞 キ其 運 動ニ 賛 成 シ同年 十 五 日頃 京 城 ニ来 リ シ由 ナ ルカ如 何 答  左 様其 通 リ相 違無 シ

答  相 違 ナ シ

ヲ為 ス コト ニナ リ居 リ其方 モ加 入 シ タ ル由 ナ ルカ如 何

問  京城 ニ来 リタ ル ニ基督 教 徒 及天 道 教 徒カ 連 絡 シテ朝 鮮独 立 運 動

答  左様

問  而 シテ間 モ無 ク警 察官 ノ為 メ ニ 一同 取 押 ヘラ レシ ノカ

問  其 方 ハ右取 調 ヘシ以 外 独立 運 動 ニ付関 係 シタ ル コト無 キ カ

問  其 方カ 京 城 ニ来 リ シ後 独 立 運動 ノ話カ 進 ミ各 派合 同 ノ上 朝 鮮 独

答  左様

何

問  朴 熙 道ニ 対 シテ ハ其 方 ヨリ其 運動 ノ事 ヲ知 ラ セタ ル由 ナ ルカ如

答  他 ニ ハ関係 セス ○被 告李 明 竜ニ 対 シ 問  前 科 ハ如何 答  無 シ

ニナ リ シ由 ナ ルカ如 何

立 運動 ヲ為 ス コト ニナリ独 立 宣言 書 及請 願 書 等ニ 名 義 ヲ出 ス コト

園ニ 於 テ朝 鮮 独 立 ノ宣 言書 ヲ発表 ス ル コト ニナリ シ モ其場 所カ 明

問  同年 二月 二 十 七八 日 頃 ニ至 リ李 昇 薫 ョリ愈 々三月 一日 パ コダ 公

答  左様

問  独 立宣 言 書 ノ趣 旨 ニ賛 成 シ テ其 運 動 ノ仲 間ニ 入 リ シ カ

答  左様 而 シ テ私 ハ独 立 運動 ノ事 ハ 一切 李昇 薫ニ 頼 ミ置 キタ リ

問  位 記 勲 章年 金 等 ヲ有 セサ ルカ 答  有 セ ス 問  其 方 ハ基督 教 長 老派 ノ信 者 ナ リ ヤ 答  左 様 問  其 方 ハ日韓 併 合ニ 反 対 シテ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希望 シ居 リ シカ 答  左 様

月 館支 店 大 華 館ニ 変 更 シタ リ トノ コト ヲ聞 キ シカ 答  聞 キ タ リ

問  新 聞 紙 上及 其 他 ノ事 ニテ仏 国 巴 里 ノ平 和 会議ニ 於 テ民 族 自決 主

ヲ独 立 国 タ ラ シ メ ント シ其 独 立 運 動ニ 関 シ宣川 地 方 ノ人 々ト相 談

義 ニ基 キ以前 併 合 ニナ リ シ小 国 ハ独立 シ得 ルト ノ コト ヲ知 リ朝 鮮

答  其 通 リ ノ事 実ニ 相 違 無 シ

シ由 ナ ルカ如 何

ヲ三唱 シテ式 ヲ閉 チ間 モ無 ク 一同警 察 官 ノ為 メ逮捕 サ ル ル ニ至 リ

言 ヲ祝 福 シ尚 ホ 一層 ノ努力 ヲ要 ス ル旨 ヲ云 ヒ 一同 ハ朝 鮮独 立 万 歳

会 合 シ独 立 宣 言書 ノ配 付 ヲ受 ケ席 上 韓竜 雲カ 演 説 ヲ為 シテ独 立 宣

問  依 テ 三月 一日午 後 二時頃其 方外 二十 八名カ 明 月館 支 店大 華 館 ニ

シタ ル由 ナ ルカ如 何 答  相 違 無 シ 問  大 正 八年 二月 十 二日頃 李 昇 薫カ 京 城ョ リ帰 リ来 ッテ同 人 ョリ京 城ニ 於 テ ハ天 道教 及 基督 教カ 合 同 シテ民 族自 決 主 義ニ 基 キ朝 鮮 ノ 独 立 運動 ヲ計 劃 シ独 立宣 言 書 ヲ発表 セラ ル コト ニナ リ タ リト ノ事

○被 告 吉 善 宙 ニ対 シ 問  前 科 ハ如 何 答  無 シ 問  位 記 勲 章年 金 等 ヲ有 セサ ルカ 答  有 セ ス 問  其 方 ハ基 督 教 長 老 派 ノ牧 師カ 答  左 様 問  大 正 八年 二 月十 四日 頃李 昇 薫カ 平 壌 起 笏病 院ニ 其 方 ヲ見舞 ヒシ コト ア リ ヤ 答  左様 ノ事 アリ タ リ

ス コト ニナリ其 代 表 者 ヲ募 集 中 ナ ルカ加 入 セョ ト勧誘 サ レ テ之ニ

問  其 時 李 昇薫 ハ近頃 京 城ニ 行 キ シ ニ孫 秉 熙等カ 朝 鮮 独立 運 動 ヲ為

賛同 加 入 シタ ル由 ナ ルカ如 何

呉 レ ル故 左 様 ニ セ ョト命 シテ私 ハ黄 海 道長 淵 郡 ノ教 会 ニ行 キ シ モ

答  私 ハ家 人ニ 対 シ自 分 ノ印 ヲ彫 刻 シテ安世 桓ニ 渡 セ ハ京 城ニ 送 リ

ノ ナリ

ハ朝 鮮独 立 ノ運 動 中 ナ ル ニ付 早 ク帰 レト云 ヒ来 リ シ由 ナ ルカ如 何

問  李昇 薫 ハ京城ニ 来 リ後 チ帰 リ テ其 方ニ 使 者 ヲ遣 ハシ テ京 城 ニテ

警 察 官ニ 逮 捕 サ レ シト聞 キ テ其 儘 ニナ リタ リ

答  左 様 ノ使 者 ヲ受 ケ テ帰 リ 三月 一日京 城ニ 来 リタ ル ニ既ニ 同志 ハ

裁 判 長 ハ本 日 ノ審 理 ハ是 迄 ト為 シテ続 行 スト告 ケ次 回期 日 ヲ明 二十

二 日午前 九 時 ト指 定 シテ出 廷 ス ヘキヲ命 シタ リ

朝 鮮 総 督府 通 訳官 清 永 三 男 通 訳 ヲ為 シタ リ

朝 鮮総 督 府 裁 判所 書 記 

塚 原 友 太 郎

岩 山 徳 兵 衛

京城 覆 審 法院 刑事 部

大 正 九年 九 月 二十 一日

裁 判長 朝 鮮 総 督府 判 事 

孫 秉 熙 外 四十 七 人保 安 法 違 反 等被 告 事件ニ 付 大正 九 年 九月 二十 二 日

公判 始 末書 (第 三 回 )

独 立 運動 ニ賛 成 シテ独 立宣 言 書ニ 押 捺 ス ヘキ私 ノ印 ヲ彫 刻 ノ上李

同 一ノ判 事書 記 列席 ノ上

午 前 九 時京 城 覆審 法 院 法 廷ニ 於 テ第 一回公 判始 末 書 ニ記 載 シタ ルト

書 研究 ノ用 事 アリ テ自 ラ独 立 運 動 ニ参 加 ス ル コト能 ハサ リ ショリ

答  左様 其 当 時 私 ハ眼カ 不自 由 ニシテ出 入ニ 不便 ナ ル ノミ ナ ラ ス聖

昇薫 ニ交 付 ス ヘキ様 家 人ニ 命 シタ リ故ニ 其後 多 分 其 通 リ計 ヒ シ コ

被 告 人 孫 秉熙 ハ出 頭 セ ス其 他 ノ被 告 人 ハ身 体 ノ拘 束 ヲ受 ク ル コト ナ

朝 鮮 総 督 府検 事 水 野 重功 立 会 弁論 ヲ公開 ス

ト ト思 ヒ居 レリ 問  其 方 ハ安 世 桓 ニ其 当 時面 会 シテ李 昇 薫ニ 面会 ス ル コト ヲ勧 メ シ 由 ナ ルカ如 何

頭 シタリ其 他 ノ弁護 人 ハ出 頭 セ ス

ク シテ出頭 シタリ 弁護 人 許 憲 、金 亨 淑 、鄭 求 昌 、金 雨 英 、朴 勝彬 出

裁 判 長 ハ前 回ニ 引続 キ審 理 スト告 ケ

答  李 昇 薫ョ リ安世 桓ニ 面会 シタキ ニ付 同 人ニ 其 旨 ヲ話 シ呉 レト頼 マレタ ルタ メ私 ハ安 世 桓 ニ会 ヒ シト キ其 事 ヲ告 ケ且 ツ朝 鮮 独 立運

○被 告 安 世桓ニ

動 ノ話 ヲ モ為 シタ リ 問  安 世 桓カ 其 方 ノ印 ヲ彫刻 ス ル コト ヲ承 諾 シタ ル ニアラ ス ヤ

問  其 方 ハ其 後基 督教 書 院ニ 都 寅 権 、黄 賛永 、尹 恵 三等 ヲ集 メ朝 鮮

ルト 云 フ コト テ京 城 ニ来 タ カ

独 立 ノ運動 ヲ起 ス協 議 ヲ為 シ其 方 ハ京 城ニ 於 ケ ル運 動 ノ模 様 ヲ見

問  前 科 並 位 記 、勲 章 、年 金 等 ハナ キ カ 答  有 リ マ セヌ

書ヲ 送 ッ テ来 ル筈 テ ア ル カラ同 日 ハ李 太 王殿 下 ノ奉悼 式 ヲ催 フ シ

発 表 シテ運 動 ス ル計 画 テ ア ルカ ラ平壌ニ 於 テ モ三 月 一日 ニ ハ宣 言

日ニ 宣 言 書 ヲ発表 シテ朝鮮 人カ 独 立 ヲ希望 シテオ ルト 云 フ意 思 ヲ

善等 ヲ集 メ京 城ニ 於 テ ハ天 道 教 、耶 蘇 教 ノ同 志カ 合 同 シテ 三月 一

問  夫 レカ ラ其 方 ハ二 月二十 六 日平 壌 ニ帰 リ尹 恵三 、 黄 賛永 、鄭 一

シタ

答  左 様 テ ス而 シテ李 寅 煥 等 ト独立 宣 言書 発 表等 ノ運 動 ヲ協 議 シ マ

問 其方 ハ平壌基督教書院会総務カ 答  左 様 テ ス 問  基 督 教 ノ何 派 ニ属 ス ル カ 答  長 老 派 テ ス 問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ朝 鮮 ヲ独 立 セ シメ様 ト 云 フ希望 ヲ持

問  其 方 ハ大正 七 年末 頃 欧 洲戦 役 終 局 ヲ告 ケ米 国大 統 領 ﹁ウィ ルソ

答  左 様 テ ス

フ ヘ シト云 フ様 ナ事 ヲ話 シタ事 ハ相 違 ナ キ カ

引 続 キ独 立宣 言 書 ヲ配布 シテ独立 運 動 ヲ為 シ熾 ン ニ独 立 万歳 ヲ唱

ッテ オ ッ タ カ

ン﹂カ 講 和基 礎 条 件 ト シテ十 四 ケ条 ヲ提唱 シ敵 國ニ 征 服 セラ レタ

答  左様 テ ス

ル小国 ハ民族 自 決 主義 ニ ヨリ独 立國 ト為 リ得 ヘキ コト ヲ発 表 シタ ノテ朝 鮮 モ同 一ノ運 命ニ 浴 ス ヘキ モノ ト考 ヘ朝 鮮 人カ 挙 ッテ独 立

問  ソ コテ皆 ナ賛 成 ヲ為 シ其 方 ハ尹恵 三ニ 対 シテ平 壌 ノ中 心 人物 ト ナ ッ テ働 イ テ呉 レ卜申 シタ カ

ヲ希 望 シテ オ ルト云 フ意 思 ヲ発 表 ス レ ハ独 立カ 出 来 ルカ ラ運動 ヲ

答  左 様 ナ事 ハ記憶 シ マセ ヌ

試 ミ様 ト 云 フ風 ニ思 ッタ カ 答  左 様 テ ス

問  左 様 ナ話 ハ平壌 南 山〓 ノ耶蘇 教 礼拝 堂 テ シタ訳カ

問  其 時 ニ ハ咸 台 永 モ共ニ 行 キ同 人 モ同様 ナ話 ヲ シタ訳カ

答  基 督 教書 院 テ ア ッタ様ニ 思 ヒ マス

問  然 ラ ハ何 処 テ話 シタ カ

答  夫 レ モ記 憶 シ マセ ヌ

問  其 方 ハ昨 年 二月十 七 日頃 吉 善 宙 ノ所 カ ラ使カ 来 テ行 ッ タ所 同人 ハ李 昇薫カ 其 方ニ 会 ヒタイ ト 云 フ事 テア ルト申 シタ カ 答  左 様 ナ事カ 有 リ マ シタ 問  ソ コテ其 方カ 李昇 薫 ヲ紀 笏病 院ニ 訪 問 シタ所同 人 ハ既ニ 立 チ去

答  同 人 モ居 リ マ シタ カ同様 ナ話 ヲ シタ カ怎 ウ カ記 憶 シ マセヌ

ッタ ト 云 フ事 テ其 方カ 停 車 場ニ 行 ッ テ見 ルト同 人 ハ停 車場 ニ居 ッ タ ケ レト モ巡査カ 居 ルノ テ近 寄 ッ テ話 ヲ ス ル事カ 出 来 ス其 儘引 キ

問  其 方 ハ左 様 ナ話 ヲ シテ カ ラ直 チ ニ京城ニ 来 タノ カ 答  左 様 テ ス

返 シタ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ 答  左様 テ ス

問  然 ル ニ京 城ニ 於 ケ ル同 志 ハ漸 時 運動 ノ計 画 ヲ進 メ独 立宣 言 書 並

シテ奮 闘 セナ ケ レ ハナラ ヌト 云 フ様 ナ事 テ ア ッタ カ

コト ヲ宣言 シ朝 鮮 ハ最後 ノ 一人 最 後 ノ 一刻 マテ独 立 ノ意 思 ヲ発 表

問  独 立 宣言 書 ノ趣 旨 ハ朝 鮮 ハ独 立 国 タ ル コト 朝鮮 人 ハ自 主 民 タ ル

答  左 様 テ ス

帝 国政 府 及 議 会 又 ハ米 国 大 統 領 及列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 等ニ 送 ル

議 会 ニ対 ス ル書 面 ハ林圭カ 東 京ニ 持 参 シテ提出 シ米 国 大 統領 及 列

人等 ハ三 月 一日李 太 王 殿下 ノ奉 悼 式 ヲ行 ヒ直 チ ニ独立 宣 言 式 ヲ為

問  其 方カ 平壌 ニ行 キ尹 恵 三等ニ 独 立 運動 ノ話 ヲ為 シタ ル ニヨリ同

書 面 モ出 来 上 リ宣 言 書 ハ秘 密ニ 印 刷 ノ上 各 所 ニ配 布 シ帝 国政 府 及

国 講 和会 議 ノ代 表 者 ニ対 ス ル書 面 ハ安 東 県 ニ持 チ行 キ テ上海 ノ玄

シ警 視 総 監 ニ対 シ独 立 ニ関 ス ル陳 情 ヲ為 シタ ト云 フ丈カ

問  要 ス ル ニ其方カ 関 係 シタ ル事 ハ平 壌 、京 城 、 東 京 等 ニ往 復 奔走

答  左様 ナ事 ハ聞 キ マ セヌ

シタ ト 云 フ話 ヲ聞 イ タ カ

シ讃 美 歌 ヲ唱 ヘ祈祷 又 ハ演 説 ヲ為 シ テ宣 言 書 ヲ配 布 シ示 威 運動 ヲ

楯 ニ送 リ同 人 ョリ更 ラ ニ外 国 郵便 ヲ以 テ送 付 ス ル手 筈 ニナツ テ オ ッタト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ 答  私 ハ左様 ナ書 面ニ 関 ス ル事 ハ判 リ マ セ ヌ私 ハ林 圭カ 東 京ニ 行 ク 前ニ 東京 ニ行 ク コト ニナ ッ テ居 リ マ シタ 問  其 方 ハ如 何 ナ ル用 事 テ東 京 ニ行 ク コト ニナ ッタ カ 答  独 立 サ セテ貰 ヒ タイ ト 云 フ事 ヲ申 ス為 メテ ス

問  前 科 ハナ キ カ

○ 被 告咸 台 永 ニ

答  左 様 テ ス

基 督 教青 年 会 館ニ 行 キ白 南 薫ニ 会 ヒ駿 河台 甲 賀 町竜 明 館ニ 宿 泊 シ

問  其 方 ハ朴 熙 道 ョリ旅 費 ト シテ五 百 円 ヲ受 取 リ東 京 ニ行 キ朝鮮 人

内 務 大 臣 ニ面会 セ ント シタ ル モ其 意 ヲ果 サ ス警 視 総監 ニ面 会 シテ

問  位 記 、勲 章 、年 金 等 ハ如 何

答  有 リ マセ ヌ

答  従 六位 ニ叙 セラ レ尚 嘉礼 記 念 章 、 日 韓併 合 記 念 章 、今 上 陛 下御

色 々ノ話 ヲ シタ ト 云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キ カ 答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ朝 鮮 総督 府 休 職 判 事 テ ア ルカ

即 位式 記 念 章 ヲ有 シテ居 リ マス

問  其 方 ハ東 京 ニ行 ク前 ニ独 立 宣 言 書 ヲ見 タ カ 答  見 タ事 ハ有 リ マセ ヌ 問  其 方カ 東 京 ヘ出 発 シタ ル ハ二月 二十 七 日 テ ア ルカ ラ出 来 上 ッ テ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ基 督 教長 老 派 ノ長 老カ

オ ッ タ宣 言 書 ヲ見 ヌ訳 ハナ イ様ニ 思 ハル ヽカ如 何 答  私 ハ見 マ セヌ テ シタ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ ﹁セヴ ラ ンス﹂ 礼拝 堂 ノ助 事 テ ア ルカ

問  其 方カ 東 京ニ 行 ク前 ニ独立 宣 言 書 ヲ発 布 ス ルト 云 フ コト ハ定 ッ テ オ ッタ カ 答  左 様 ナ話 ハ有 リ マシタ

答  基 督 教 会 ニ属 ス ル家 屋ニ 居 住 シテ居 リ マス

問  其 方 ハ ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 病 院 ノ構 内 ニ居 住 シテォ ルカ

フ事 テ別ニ 私共カ 耶 蘇 教 側 ノ代 表 者 ト云 フ名 義 テ ハ有 リ マセ ヌ

カ 集 ッテ話 ス事 ハ出 来 ナイ カラ私 ト李寅 煥 ノ両 人 テ交 渉 ス ルト 云

フ前ニ 先 ツ天道 教 側 ノ運 動 方法 ヲ聞 キ交渉 ス ル ニ付 テ ハ沢 山 ノ人

草 案 ヲ作 リ秘密 ニ印 刷 シ テ京城 其 他 全 道枢 要 ノ地ニ 配 布 シ之 ヲ発

問  天 道 教 側 ト相 談 ノ末 合 同 シテ運 動 ス ル コトヽ ナ リ独 立 宣 言 書 ハ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ノ希 望 ヲ持 ッテ ォ ッ タ カ 答  左 様 テ ス

ヒ度 イ 卜云 フ書 面 ヲ送 リ米 国大 統 領 及 列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ対

表 シ宣 言 式 ヲ行 ヒ 一方 帝 国 政府 及 議 会 ニ対 シテ ハ独立 ヲ許 シ テ貰

問  昨 年 二 月上 旬 李 昇薫 事 李 寅 煥 ハ其知 人 タ ル崔 南善 ノ通 知 ニヨリ 上 京 シ世界 ノ大 勢 上 民族 自 決 主 義 ニヨリ朝 鮮 ヲ独立 セ シメタ イ ト

シテ ハ独 立 ノ為 メ尽 力 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 リ 又総 督府ヘ

云 フ事 テ 独立 運 動 ノ計 画ニ 付 話カ 有 ッ タ カ 答  左 様 テ ス

教 側 ト耶 蘇 教 側 テ ヤ ルト云 フ コト ニ定 メ各 所 ニ送 付 ス ル書 面 モ双

問  宣 言 書 其 他 ノ書 面 ハ天 道 教 側 ニ於 テ印 刷 ヲ担 当 シ其 配 布 ハ天 道

マセ ヌ

答  大 体 ハ其 通 リ テ スカ宣 言 式 ヲ ヤ ルト云 フ事ニ 定 メタ訳 テ ハ有 リ

モ書 面 ヲ提出 ス ル事ニ 仕 様 ト云 フ事 ニナ ッタ ノ カ

天 道 教 側 ニ於 テ独 立宣 言 運 動 ヲ催 フ ス計 画カ 有 ルカ ラ耶 蘇 教 側 ニ

問  李 寅煥 ハ崔 南 善 ニ面 会 セス同 人 ノ代 人 タ ル宋 鎮禹 ニ面 会 シ タ所

於 テ モ同志 ヲ募 リ テ同 一ノ運 動 ヲ シテ ハ如 何 ン卜 云 フ様 ナ話カ 有 ッタ ノテ李 寅 煥 ハ之 ヲ承 諾 シ宣 川ニ 赴 キテ同 志 ヲ集 メ ルト云 フ事 テ其 方 ニモ其 旨 ヲ話 シ賛 成 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

ッテ行 ッ テ提出 シ米 国 大 統 領 及 列国 講 和 会議 ノ代 表者 ニ送 ル書 面

ハ安東 県 ニ持 チ行 キ 上海 ノ玄 楯ニ 送 リ テ同 人 ヨリ更 ラ ニ外 国 郵 便

方 テ担 当 シテ ヤ ルト 云 フ事 テ帝 国 政府 及 議 会 ニ ハ林 圭カ 書 面 ヲ持

ニテ送 付 ス ル コト ニ シ総 督 府 ニ ハ李 甲 成カ 提 出 ス ルト 云 フ事 ニナ

答  左 様 ナ話カ 有 リ自 分 モ夫 レ ニ賛 成 シ マシ タ

タ ル所 同 人 ヨリ天 道教 側ニ 於 テ ハ孫 秉 熙 以下 十 数 人 ノ者カ 独 立 運

ッタ カ

問  李 寅煥 ハ 一旦平 安道 ニ帰 リ 二月 十 五 日頃 上 京 シ崔 南 善 ニ面 会 シ

テ ハ ﹁怎 ウ 云 フ﹂ モ ノテ ア ロウ カト 云 フ様 ナ話カ 有 ッ タ カ

答  結 局左 様 ニナ リ マ シタ

動 ノ計 画 ヲ シテオ ルカ ラ耶 蘇 教 側 テ モ同 志 ヲ集 メ共ニ 運 動 ヲ ヤッ

答  左 様 テ ス

民 タ ル コト ヲ宣言 シ朝 鮮 人 ハ奮 起 シ最 後 ノ 一人最 後 ノ 一刻 マテ独

問  宣 言 書 ハ朝 鮮 民 族 ヲ代 表 シ朝 鮮 ハ独 立 国 タ ル コト朝 鮮 人 ハ自 主

立 ノ意 思 ヲ発 表 シテ進 メ ト 云 フ趣 旨 ヲ書 キ米国 大 統 領 及 列国 講 和

話カ 進 行 シ耶 蘇 教 側ニ 於 テ ハ同 志 ヲ集 メ協 議 ノ末

天 道 教 ノ運動 方 法 ヲ聞 キ合 同 シ テ運動 ス ルト云 フ事 テ李 寅 煥 ト其

会 議 ノ代 表 者 ニ送 ル書 面 ニ ハ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ目 的 ヲ以 テ奮起 シタ

問  其 後 タ ン〓

方カ 耶蘇 教側 ヲ代 表 シ天道 教 側 ト交渉 シ合 同 ス ル様 ナ話 ニナ ッタ

カラ 正義 人 道 ノ為 メ尽力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ様 ナ趣 旨ラ 書 キ帝 国

訳カ 答  大 体 御 尋 ネ ノ通 リテ スカ天 道 教 ト耶 蘇 教 ト合 同 シテ ヤ ロウ ト云

貰 ヒ度 イト 云 フ様 ナ趣 旨 ヲ書 イ テ有 ツ タト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ

政 府 及 議 会 並総 督 府 ニ対 シテ ハ時 勢 ニ応 シテ朝 鮮 ノ独立 ヲ許 シテ

問  其 方 カ名 前 ヲ出 サ ナ カ ツ タ ノ ハ上 海 ト関係 ノア ル為 メテ ハナイ

答  私 ヨリ モ外 ニ相 当 ノ人 カ有 ツタ カ ラ テ別 ニ理由 ハ有 リ マセ ヌ

問  其 方 ハ何 故 ニ名前 ヲ出 サ ナ カツ タ カ

ト 云 フ ノテ名 前 ヲ出 サ ナカ ツ タ訳 テ ハナ イ カ

問  其 方 ハ逮 捕 セラ レ タ ル同 志 ノ家 族 ヲ世 話 ス ル モノ カ ナ クテ困 ル

答  左 様 テ ハ有 リ マセ ヌ

ナ カ ツタ カ

問  上 海 ト連 絡 ヲ付 ケ ル為 メ其 方 カ逮 捕 サ レ テ ハ困 ルト云 フ訳 テ ハ

答  左 様 ナ事 ハ有 リ マセ ヌ

カ

キカ 答  左 様 テ ス 問  天 道 教 ト耶 蘇教 ト合 同 シテ 独立 運 動 ヲ ス ル ニ付 耶 蘇 教側 ニ於 テ ハ資 金 カ ナイ ト云 フノ テ天道 教側 ニ対 シ テ五 千 円 カ三 千 円 カ借 シ テ呉 レト 云 フ申 込 ヲ為 シ之 レヲ以 テ運 動 費 、旅 費 、 各 家 族 ノ扶 助 料 ニ充 テ ルト云 フ事 テ ア ツタ カ 答  五 千 円借 ル事 ハ耶蘇 教 側 ニ於 テ相 談 ノ上 申 込 ミタ ル訳 テナ ク李

モ セナ ケ レ ハナ ラ ヌ ト云 フ事 ニナ ツタ ノ テ ス尚署 名 者 ハ十 五 人 ト

答  左 様 テ ハ有 リ マセ ヌ私 カ名前 ヲ出 サナ カ ツ タカ ラ家 族 ノ世話 テ

寅 煥 カ崔 麟 ニ対 シ李寅 煥 ニ ハ金 カ無 イ ト 云 フ事 ヲ知 ツ テ居 リ マ ス カ ラ個 人 関係 ト シ テ借 リ度 イ ト申 シタ モノ ト思 ヒ マ ス詰 リ運動 ニ

ト云 フ事 テ其 方 ハ配 布 方 ヲ担 当 シ二月 二 十 八 日李 鍾 一ヨリ独 立宣

問  宣 言 書 ハ秘 密 ニ印 刷 シ タ ル上天 道 教 、耶 蘇 教 ノ両 方 テ配 布 ス ル

タ ノテ ス

云 フ事 テ シ タカ 一人 増 シ マシタ カ ラ私 カ名 前 ヲ出 ス必要 モナカ ツ

付 金 カ要 ルカ ラ使 用 ス ル考ヘ テ申 込 ミ タ ル モノ テ相談 ノ結 果 耶蘇 教 側 テ借 リ タ モノ テ ハ有 リ マセ ヌ 問  二月 二 十 七 日其 方 及 ヒ李 寅煥 、 朴熙 道 、李 甲 成 、呉 華 英 、崔 聖 模 、 李 弼 柱 、金 昌 俊 、申 錫 九、 朴 東 完 等 カ李 弼 柱 方 ニ於 テ会 合 シ

言書 ヲ受 取 リ テ若干 ハ平 壌 ニ送 リ若 干 ハ金 昌 俊 ニ送 付 シ京 城 ニ於

タ ト 云 フ事 テア ルカ相 違 ナ キ カ 答  李 弼柱 ハ不 在 テ シタ カ会 合 シタ事 ハ相 違 有 リ マセ ヌ

答  名 前 ハ判 リ マセ ヌ カ二 十 八 日私 方 テ六七 百 枚渡 シ マシ タ

問  平 壌 カラ取 リ ニ来 タ ノ ハ誰 レ テ何時 何 枚 渡 シタ カ

マ スカ ラ渡 シタ次 第 テ ス

ラ取 リ ニ来 マシ タ カラ渡 シ亦 金 昌俊 ハ地 方 ニ送 ル所 カ有 ルト申 シ

答  私 ハ宣言 書 ノ配 布 方 ヲ担 当 シ タ訳 テ ハ有 リ マ セヌ カ平壌 ノ方 カ

云 フ様 ナ事 ヲ申 シテ ヤツ タ カ

テ ハ三 月 一日発 表 ス ルカ ラ同 時 ニ発表 シ テ運動 シ タ ラ宜 カ ロウト

署 名 者 ハ耶 蘇 教 側 ヨリ誰 々 ヲ ス ルト云 フ協 議 ノ為 メ ニ集会 シ タ モ

問  夫 レ ハ天 道 教側 テ作 成 シタ ル宣 言 書 其 他 ノ書 面 ヲ見 ル為 メ テ尚

ノ テ宣 言 書 等 ノ草 稿 ヲ受 取 リテ之 レヲ皆 ノ者 ニ示 シ署 名 者 ヲ十 六 人 ニ定 メ タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

問  然 ル ニ皆 ナ賛 成 シテ名 前 ヲ出 ス事 ニナ ツタ 訳 カ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

答  二十 八 日頃 私 方 ニテ六 七百 枚 渡 シ マ シタ故 結 局配 布 ヲ担 当 シタ

問  金 昌俊 ニハ何 時 何 枚渡 シタ カ

問  其 方 ハ宣 言 書 以外 ノ書 面 ニ捺 印 シタ カ

答  同 人 ニ ハ会 ッタ カ怎 ウ カ記 憶 シ マセ ヌ

答  李 鍾 一宅 カ ラ ト思 ヒ マ ス

問  其 独 立宣 言 書 ハ何 処 カ ラ持 ッ テ来 タ カ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科及 位 記 勲章 年 金 等 ハナキ カ

○ 被 告朴 熙 道 ニ

答  未 タ清 書 カ出 米テ居 リ マセ ヌテ シタ カラ罫 紙 ニ印 ヲ押 シ マシタ

問  其 方 カ配 布 シタ ル モ ノ ハ其 他 ニ ハ無 イ カ

問  其 方 ハ中 央 基督 教 青 年会 幹事 カ

コ卜 ニナ リ マ ス

答  有 リ マ セヌ

答  左 様 テ ス

答  使 ヒ ノ者 テ シ タ カ ラ左様 ナ事 ハ申 シ マセ ヌ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 ノ併合 ニ ハ反 対 テ独 立 ノ希望 ヲ持 ッ テ オッ タ カ

答  左 様 テ ス北 監 理 派 ノ信 者 テ ス

問  其 方 ハ基 督 教 ノ信 者 カ

問  其 方 ハ二 月 二十 四五 日頃 平 壌 ニ行 ッタ カ

タカ

問  京 城 テ ハ三月 一日発表 スル カラ 平壌 ニ於 テ モ同時 ニヤ レ卜申 シ

答  教 会 ノ用 事 テ 二 十四 日 ニ参 リ マシタ

問  平 壌 ニテ ハ同 志 者 ヲ南 山〓 基 督 教 礼 拝 堂 ニ集 メ テ京城 テ ハ三 月

答  左 様 テ ス

テ オッ タ カ

族 自 決 主義 ニ ヨリ独 立運 動 ノ好 機 会 テ ア ルト 云 フ様 ナ考ヘ ヲ持 ッ

問  其 方 ハ欧 洲 ノ大戦 カ終 局 ヲ告 ケ講 和 会 議 カ開 催 セ ラ レタ ノ テ民

一日李 太 王 殿 下 ノ奉悼 式 ヲ行 ヒ引 続 キ独 立 宣言 書 ヲ発表 ス ルカ ラ

答  左様 テ ス

問  安 世 桓 ト 一緒 ニ行 ッタ カ

平 壌 ニテ モ其 通 リ セ ヨト申 シタ カ

聞 キ尋 ネ テ行ッ テ意 見 ヲ交 換 シ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ

問  其 方 ハ昨 年 二月 十 八 日 李 明竜 ヨリ李 寅 煥 カ来 テ オ ルト云 フ事 ヲ

答  私 ハ同 志 ノ者 ト同席 シタ事 ハ有 リ マセ ヌ カ ラ左様 ナ話 ハ致 シ マ

答  李 明 竜 テ ナ ク申 洪 植 カラ李 寅 煥 カ独 立 運 動 ノ為 メ来 テ オ ル コト

ヲ聞 イ テ面会 シ タ ル事 カ有 リ マ ス而 シテ同 志 ノ者 カ集ッ テ独 立 運

セヌ 問  安 世桓 カ耶 蘇 教 書院 ニ於 テ左 様 ナ話 ヲ シタ カ

動 ニ関 スル話 カ有 リ マシ タカ 別 ニ具 体的 ノ話 ハ有 リ マ セヌテ シタ

問  其 時 ハ誰 レカ集ッ テ如 何 ナ ル話 カ有ッ タ カ

答  私 ハ同 所 ニ ハ参 リ マ セヌ カラ判 リ マセ ヌ 問  其 方 ハ平 壌 ノ同 志 者金 善 斗 、 丁 一善ニ 話 シ タ訳 テ ハナイ カ

答  呉基 善 、 呉華 英 、 鄭 春洙 、申 洪 植 、李 寅煥 及 私 テ スカ独 立 運動

ヲ為 ス ニ付 テ ハ時 勢 ニ適 応 ス ル運動 ヲ セナ ケ レ ハナ ラ ヌト云 フノ

答  金 善 斗 ニ ハ話 シ マシタ カ丁一 善 ニ ハ話 シ マセ ヌ 問  姜 奎 燦 ニ話 シタ事 ハナイ カ

テ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ請 願 ヲ為 シ穏 和 ナ ル手段 ニ ヨリテ

付 テ ハ費 用カ 要 ルト云 フ コト ヲ李寅 煥カ 崔 麟 ニ話 シテ借 リ タト 云

同 一テア ルト云 フ所 カ ラ天 道 教側 ト合 同 シテ ヤ ル事 ニナ リ夫 レ ニ

問  其 金員 ノ支 出 方 法 ハ如 何

フ事 テ私 ニ渡 シ マシタ

運 動 ス ル 卜云 フ話 テ有 リ マ シタ

シタカ

問  李 寅 煥 ハ天道 教 側 テ ハ独立 宣 言 ヲ発 表 スルト 云 フ事 テ ア ルト申

カ

問  安 東 県 ニ書面 ヲ持ッ テ 行 ク費 用 ト シテ咸 台永 ニ金 五 十 円渡 シ タ

答  左 様 テ ス尤 モ李 甲 成 ニ渡 シタ金 高 ハ能 ク覚 ヘ マセ ヌ

百 八十 円 渡 シタ カ

シテ七 百 円 、李 甲 成カ 宣 言書 ヲ持ッ テ行 ク費用 ト シテ 二 回 ニ金 二

問  玄 楯カ 上海 ニ行 ク為 メ ニ金 二千 円 、安 世桓カ 東 京 ニ行 ク費 用 ト

タ

答  一々記 憶 シ マセ ヌ カ詰 リ運 動 ニ必要 ナ ル費 用 ト シテ支 出 シ マシ

ノ話 テ ハ宣 言書 ヲ発 表 ス ル コト ニナッ テ オ ルト 云 フ話 ヲ致 シ マシ

答  其 時 テ ハ有 リ マセ ヌ カ李甲 成 方 ニ会 合 シタ トキ ニ崔 麟 及崔 南 善

タ

リ宣 言 書 ヲ発表 シ請 願 書 モ出 スト云 フ様 ナ事 ニナッ タ訳 カ

問  夫 レ カ ラ天道 教 側 ト耶蘇 教 側 ト合 同 シテ運 動 ス ルト云 フ事 ニナ

シテ運 動 ス ル ニ付 テ ハ先 方 ノ運 動 方法 ヲ知 ラ ネ ハナ ラ ヌ ト云 フ訳

答  李 寅 煥カ 共 ニ ヤッ タ ラ怎 ウ カ ト云 フ事 ヲ申 シタ ノテ兎 ニ角 合同

テ李 寅煥 ト咸 台永 ノ両 人 ニ於 テ交 渉 ス ル ロト ニナリ マシ タ

問  平 安 北 道 ニ人 ヲ遣 ル費 用 ト シテ李 昇薫 ニ五 十 円、 呉 華 英カ 開 城

答  左 様 テ ス

印 刷 シテ配 布 シ帝国 政 府 及 議会ニ 対 シ テ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ

方 面 ニ同 志募 集 ニ行 ク費 用 ト シ テ四 十 円、 鄭春洙カ 咸 鏡道 方 面ニ

問  ソ コテ其 両 人カ 天 道 教 側 ニ交 渉 シタ ル結 果 独 立宣 言 書 ヲ秘 密ニ

ト 云 フ害 面 ヲ送 リ米 国 大 統領 及 列 国 講 和会 議 ノ代 表者 ニ ハ独 立 ノ

タ為 メ四十 円渡 シタ カ

同志 募 集 ニ行 ク費 用 ト シ テ金 四 十円 、崔 聖 模カ 同志 募 集 ニ従 事 シ

答  左 様 テ ス

ルト 云 フ方 法 ヲ取 ル事 ニナッ タ訳カ

問  尚宣 言 書 ニ署 名 シテ逮 捕 セラ レタ ル者 ノ家 族扶 助料 ト シテ李 弼

為 メ尽力 シテ貰 ヒ度 イ 卜云 フ書 面 ヲ送 リ総 督 府ヘ モ書 面 ヲ提 出 ス

答  左様 テ ス

柱 ニ七十 円 、朴 東 完 ニ百 円 、申 錫 九 ニ百 円、 李甲 成 ニ八 十 円、 呉

問  宣言 書 ノ趣 旨 ハ咸 台 永 カ申 シタ ル様 ナ コト テ アッ タ カ

華 英 ニ八十 円 、其 方 カ百 円 、金 昌 俊 ニ八 十円 ヲ渡 シタ カ 答  左様 テ ス

答  左様 テ ス

側 ヨリ 五千 円 ヲ持ッ テ来 テ其 方 ニ交 付 シ其 方 ハ独 立 運動 ニ付 会 計

問  天道 教側 ト合 同 シテ運 動 ス ル コト ニナッ タ ノ テ李 寅煥 カ天 道 教

問  宣 言書 配 布 ニ入 用 ト 云 フ事 テ咸 台 永 ニ四十 円 渡 シタ カ 答  左 様 テ ス

ヲ担 当 シタ訳 カ 答  私 共 ノ考ヘ テ ハ早 急 ニヤ ル積 リ テ ハ有 リ マセ ヌテ シタ カ 目的カ

問  同様 ノ 理由 テ金 昌俊 ニ百 円渡 シ タ カ

答  左様 テ ス

問  其 方 ハ宣 言 書 ノ配布 係 テ ハナイ カ

シ タ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ

答  学 生等 カ配 布 シタ カ急 ウ カ知 リ マセ ヌカ私 ハ別 ニ配 布 方 ヲ依 頼

テ ハナ イ カ

問  紳 士側 ノ発 表 ス ル独 立 宣 言 書 ヲ学 生側 ニ配 布 サ セ ル事 ニシタ訳

シ タ丈 テ ス

生 側 ノ運 動 ヲ止 メタ ラ急 ウ カト 云 フ コト ヲ個 人 ト シ テ金 元璧 ニ話

答  左様 テ ス私 ハ別 ニ学 生 側 ニ援 助 セ ヨト云 フ事 ハ申 シ マセ ヌカ学

様 ニ奔 走 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ イ カ

学 生側 ノ運 動 ヲ中 止 シ テ其 方等 即 チ紳 士 側 ノ運動 ヲ援 助 セ シ ムル

一ノ運 動 ニ付 二ツ ノ宣 言 ヲ為 スト云 フ コト ハ面 白 ク ナイ カラ 一時

問  其 方 ハ学 生側 ニ於 テ モ独 立宣 言 運動 ノ計 画 カ ア ル ト云 フノ テ同

ッタ訳 テ ス

答  左様 テ ス詰 リ夫等 ノ金 ハ費 用 カ要 ルト 云 フテ請 求 カ有 レ ハ支 払

問  其方 ハ予 審 ニ於 テ ハ咸 台永 、 金 昌 俊 ハ宣 言 書 ノ配 布 ヲ担 当 シタ カラ 四 十 円 ト百 円 ヲ渡 シタト申 シ テ オ ルカ如 何 答  夫 レ ハ判 事 カ ラ左様 ナ御尋 ネ カ有 リ マシタ カ ラ私 ハ費 用 ト シテ 支 出 シタ ト申 立 テ タ次第 テ ス 問  二月 二 十七 日李 弼柱 方 ニ李 寅 煥 、 李 甲 成 、 呉華 英 、崔 聖 模 、金

タ独 立 宣 言書 ノ草 稿 ヲ見 テ署 名 者 ヲ 十 六人 ト定 メタ ト云 フ コト テ

昌 俊 、申 錫 九 、 朴 東完 、咸 台永 及其 方 等 会 合 シ咸 台 永 カ持ッ テ来

ア ルカ相 違 ナ キ カ

答  左 様 テ ハ有 リ マセ ヌ出 納 係 テ ス

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  皆 ナ其 趣 旨 ニ賛 成 シ タ訳 カ

○被告李甲成 ニ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 並 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

問  二月 二十 八 日 ノ晩 ニ ハ同 志 ノ顔繋 キ ト 云 フ様 ナ事 テ孫秉 熙方 ニ 会合 シ宣 言 書 発表 ノ場 所 ヲ 明月 館 支 店 大華 館 ニ変 更 ノ協 議 ヲ為 シ

答  左様 テ ス長老 派 テ有 リ マス

問  其 方 ハ耶蘇 教 ノ信 者 カ

三 月 一日午 後 二時其 方 及 同志 三十 余 人 同所 ニ集 リテ各 自 宣 言書 ヲ 配 布 シ韓 竜雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ

問  其 方 ハ学 生 ニ多 数 ノ知 合 カ有 ルカ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ不 満 テ独 立 ヲ希 望 シ テ オッ タ カ

答  左様 テ ス

カ

問  其 方 ハ ﹁セヴ ラ ン ス﹂ 聯合 医学 専門 学 校附 属 病 院 事 務 員 テ ア ル

唱ヘ タ ト云 フ事 テ ア ルカ相違 ナ キ カ 答  大 体 ハ其 通 リテ スカ前 ニパ コダ 公 園 ニ於 テ発 表 ス ルト云 フ事 ハ

答  左 様 テ ス

個 人間 ノ話 テ別 ニ変 更 シ タト 云 フ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ

問  金 元璧 、康 基 徳 ト交際 シ テ オ ルカ

ニ ヨリ独 立 ス ル コト カ出来 ルト 云 フ様 ナ コト ヲ発 表 シタ ノ テ朝 鮮

問  其 方 ハ米 国 大統 領 カ敵国 ニ征 服 セ ラ レタ ル小 国 ハ民族 自 決 主義

モ独 立 カ出 来 ルト 云 フ考 ヘヲ起 シタ カ 答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ二月 十 七 八 日頃 咸 台 永 方 ニ於 テ李 昇 薫 ニ会 ヒ同 人 ノ話 ヲ

答  左様 テ ス

問  宣 言 書 ハ天 道 教側 ニ於 テ官 ノ許 可 ヲ得 スシ テ起草 印 刷 シ其 配布

ハ天道 教側 ト耶 蘇 教側 ト両 方 テ ヤ ルト云 フ事 テ金昌 俊 、呉 華 英 及 其 方 等 カ引 受 ケ ル事 ニ定 メ タ カ

答  私 共 カ引受 ケ テ ヤ ルト 云 フ定 メテ ハ有 リ マ セヌ カ事 実 ハ ソウ ユ

ト 云 フ事 テ ア ルカ耶 蘇 教側 ニ於 テ ハ帝 国 政府 及 議 会 並総 督 府 ニ請

教 側 ニ於 テ モ同 様 ノ計 画 ヲ為 シ宣 言 書 ヲ発 表 ス ル運動 方 法 ヲ取 ル

問  二月 二十 一日頃 李 昇薫 及咸 台 永 等 カ独 立 運 動 ノ計 画 ヲ為 シ天道

答  左 様 テ ス

相違 ナキカ

答  左様 テ ス

相違 ナキカ

山 ノ朴 連 世 事朴 淵 世 ニ送 付 セシ メテ 配布 サ セタ ト云 フ事 テ ア ルカ

交 付 スヘ キ旨 ヲ命 シ残 リ 二百 枚 ハ金 炳洙 ニ交 付 シ同 人 ニ命 シテ群

同 入 ヲ シ テ其 内 二百 枚 ヲ大 邱 ノ李萬 集 ニ二 百枚 ヲ馬 山 ノ任 学〓 ニ

リ其 内 四 五枚 ヲ李 容〓 ニ交 付 シ三 月 一日四 百枚 ヲ李 容 祥 ニ交 付 シ

問  其 方 ハ二月 二十 八 日金 昌 俊 ノ手 ヲ経 テ独 立宣 言 書 六 百枚 ヲ受 取

ウ事 ニナ リ マ シタ

願 シテ独 立 ヲ許 シテ貰 フ様 ナ 運動 方 法 ヲ取 ルト云 フ事 テ有 ッ タ カ

聞 キ其 方 ノ考 ヘト 一致 ス ルト云 フ事 テ賛 成 シタ 卜 云 フ事 テ ア ルカ

咸 台 永 及 李 昇 薫 ノ両 人 カ耶 蘇 教側 ノ代 表 者 ト シ テ天 道 教 ニ交 渉 シ

問  尚 其 方 ハ同 日頃 李 鍾 一ヨリ宣 言 書 千 五百 枚 ヲ受 取 リ金 成 国 ノ手

答  左 様 テ ス以 上 秘密 出 版 物 ハ何 レ モ自 宅 ニテ渡 シ マシタ

ナキ カ

ヲ経 テ康 基 徳 ニ交付 シ市 内 ニ配 布 セ シ メタ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違

テ双 方 ノ運 動 方 法 ヲ用 ヒ テ ヤ ルト 云 フ事 ニ纏 ッ タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

出 来 ナ イ カ ラ独 立 宣言 ヲ発 表 シテ独 立 運 動 ヲ ス ルト云 フ事 テ シタ

問  二 月 二 十八 日 ノ晩 同 志 ノ者 カ顔〓 キ ト云 フ様 ナ事 テ孫 秉 熙 方 ニ

答  左様 テ ス詰 リ天道 教 側 テ ハ日韓 併 合 以 来 十年 間 ノ政 策 ハ信 用 カ

カ 私 共 ノ方 テ ハ穏 和 ナ ル手 段 ヲ以 テ好 意 上 独立 ヲ許 シ テ貰 フ様 ニ

会 合 シパ コダ 公 園 ニ於 テ宣 言書 ヲ発 表 ス ルノ ハ都合 カ悪 イ ト云 フ

発 表 シ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一

ノ天 道 教 、耶 蘇 教 、 仏 教側 ノ同 志 三十 余 人会 合 シ テ独 立宣 言 書 ヲ

問  三 月 一日午 後 二時 耶蘇 教 側 ノ同志 四 五人欠 席 ヲ為 シ其 方 及 其 他

答  左 様 テ ス

ノテ 明 月館 支 店 大華 館 ニ於 テ発 表 ス ル事 ニ変 更 シタ カ

請願 ス ル考 ヘテ シ タカ交 渉 ノ結 果合 同 シ テ ヤ ル事 ニナ ッタ ノ テ ス 問  宣 言 書等 ノ趣 旨 、 秘密 出 版 頒 布 発表 等 ハ咸台 永 カ申 シ タ通 リ ナ ルカ 答  左 様 テ ス

署 名 又 ハ署 名捺 印 スル事 ニナ ッ タ訳 カ

問  宣 言 書 等 ハ二月 二十 七 日李 弼 柱 方 ニ同 志 者 カ会 合 シ テ見 タ 上 テ

答  左 様 テ ス

問  何時 カ ラ参 加 ス ル事 ニナッ タカ

答  左 様 ナ話 カ有 リ マ シタ

カ

問  其 方 ハ其 以前 慶 尚南 北 道 ニ誘 説 ニ出 掛 ケタ カ

答  二月 二十 六 日頃 ト思 ヒ マス

同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱ヘ タ ト云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ二月 二 十七 日頃 李 弼 柱方 ニ同 志会 合 シ独 立 宣言 書 其 他 ノ

印 章 ハ咸台 永 ニ預 ケ テ置 キ マシ タ

併 シ相 当 ノ人 カ ヤ ル コト テ スカラ私 ハ異議 ナ ク調 印 ス ル事 ニシテ

答  宣 言書 ハ其 際 見 マ シタ カ其 他 ノ書 面 ハ出 来 テ居 リ マ セヌ テ シタ

書 面 ヲ示 サ レ之 レ ニ署 名 又 ハ署名 捺 印 ス ル事 ニナッ タ カ

問  何 ノ為 メ ニ出 掛 ケ タ カ 答  私 宅 ニ集ッ タ時 各 自為 ス ヘキ 仕 事 ヲ引 受 ケ ル事 ニ定 メ マシ タ カ ラ私 ハ同志 募 集 ノ為 メ ニ行ッ タ次 第 テ ス 問  其 結 果 ハ如 何

答  左様 テ ス

問  独 立 宣言 書 ノ趣 旨 ハ咸 台 永 カ申 シタ ル通 リ相違 ナ キカ

答  尽 力 ス ルト 云 フ事 テ シタ カ ラ宣 言書 ヲ送ッ テ ヤリ マシタ 問  其 方 ハ朴 熙道 ヨリ二 回 ニ金 二百 八 十 円 卜外 ニ八十 円 受 取ッ タ カ

宣 言 書 ヲ配 布 ス ル費 用 ニ使 ヒ マシ タ

問 二 月 二十 八 日 ノ晩 同 志 ノ顔〓 キト 云 フ様 ナ事 テ孫 秉 熙 方 ニ会合

答  左様 承 諾 シ マシ タ

問  其 方 ハ独 立 宣 言 書 ニ署名 スル コト ヲ承 諾 シタ カ

答  百 四 十 円受 取 リ マシタ カ其 内 八 十 円 ハ家 族 ノ扶 助料 テ ス其 他 ハ

○ 被 告 崔 聖模 ニ 問  前 科 並 位 記勲 章 年 金等 ハナ キ カ

答  左様 テ ス

シ宣 言 書 発表 ノ事 ニ付 協 議 シタ カ

問  夫 レ ハパ コダ公 園 テ発表 ス ル卜云 フ事 テ アッ タ カ都 合 カ悪 イ ト

答  有 リ マセ ヌ

答  左様 テ ス

問  而 シテ三 月 一日午 後 二時 明 月館 支店 大 華 館 ニ其 方及 同 志 三十 余

第 テス

ヤ ル ヨリ モ明 月館 支 店 テ発表 ス ルノカ ヨイ ト云 フ事 テ決 定 シタ次

メ タ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ二 十 八 日 ニ孫 秉熙 方 ニ会合 シタ時 ニ公園 テ

答  最 初 公 園 テ 発表 ス ルト云 フ事 ハ個 人間 ニ話 カ アッ タ丈 テ 別 ニ定

ス ル事 ニ変 更 シタ訳 カ

云 フノ テ明 月館 支 店 大 華 館 ニ於 テ三 月 一日午 後 二時 ヲ期 シテ発 表

問  其 方 ハ日 韓併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルカ

ニ基 キ朝 鮮 人 カ独 立 ヲ希 望 シ テ オ ルト 云 フ事 ヲ世界 ニ発 表 シ朝 鮮

問  其 方 ハ朴 熙道 カ ラ天 道 教側 ト耶 蘇 教側 ト合 同 シテ民 族 自決 主 義

ヲ独 立 セ シ ム ル宣 言 運 動 ヲ催 フ スト云 フ事 テ勧 誘 ヲ受 ケ参 加 シタ ト 云 フ事 テ有 ルカ相 違 ナ キ カ 答  私 ハ勧 誘 ヲ受 ケ タ訳 テ ハ有 リ マセ ヌカ朴 熙 道 ヨリ独 立 運動 ノ話 ヲ聞 キ悦 ンテ自 ラ進 ンテ参 加 シ タ次 第 テ ス 問  其 方 ハ独 立運 動 ニ参 加 シタ ル意 味 合 ハ只今 尋 ネ ル様 ナ事 テ ア ル

人集 合 シテ宣 言書 ノ発 表 ヲ為 シ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独

ア ルカ相 違 ナイ カ

立 ニ関 ス ル演説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱ヘ タ 卜 云 フ事 テ

答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ独 立 宣 言 書 ヲ配 布 シタ カ 答  私 ハ配 布 ス ル暇 ハ有 リ マセ ヌ

オッ タ カ

問  独 立宣 言 書 ハ秘 密 ニ印 刷 シテ各 所 ニ配 布 スル ト云 フ事 ハ知ッ テ

問  其 後 李 寅煥 ハ京 城 ニ来 リ其 方 モ亦京 城 ニ来 テ貞 洞 基督 教 礼 拝 堂 ノ李 弼 柱 方 ニ滞 在 シ タ カ 答  左 様 テ ス

合 シ タカ

問  而 シテ其 方 ハ李 弼 柱 方 、朴熙 道 方 及李 甲 成 方等 ニ於 テ同 志 ト会

答  別 ニ話 ハ有 リ マセ ヌテ シタ カ朴熙 道方 カラ呼 ヒ ニ来 マ シタ カ李

寅 煥 モ来 テ居 ルト 云 フ事 ヲ聞 キ マシ タ

問  諸 所 ニ会 合 シタ ル結 果 運 動計 画 カ進行 シ天 道教 側 ト耶蘇 教側 ト

フ意 思 ヲ発 表 ス ル為 メ独 立宣 言 書 ヲ秘密 ニ印刷 シ テ各 所 ニ配布 シ

合 同 シテ運 動 ス ル事 ニナリ第 一朝 鮮 人 カ独 立 ヲ希 望 シ テ オ ルト 云

帝国 政 府 及 議 会並 ニ総 督 府 ニ対 シ テ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云

答  左 様 ナ考 ヘ ハ有 リ マセ ヌ

答  私 ハ話 モ聞 キ マセ ヌ

フ請 願 書 ヲ提 出 シ米 国 大統 領 及列 国 講和 会 議 代表 者 ニ対 シ テ ハ独

問  左 様 ナ話 ヲ聞 イ タ訳 テ ハナ イ カ

○ 被 告 申洪 植 ニ

立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ル事 ニ協 議 カ整ツ タ ト

答  左様 テ ス

云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

問  位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

答  左様 ナ事 ハ有 リ マセ ヌ私 ハ其 後 京 城 ニ来 テ話 ノ纏ッ タ事 ヲ聞 キ

問  ソ コテ其 方 ハ平 壌 ニ帰 リテ同 志 ノ者 ニ運 動 ノ計 画 ヲ告 ケ タカ

問  前 科 ハナ キ カ

答  有 リ マ セヌ

答  有 リ マ セヌ

問  其 方 ハ基 督 教 北 監 理派 ノ牧 師 カ

問  其 方 カ再 度 京城 ニ来 タ ノ ハ何 時 カ

マシタ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ハ希 望 シテ オッ タ カ

答  二 月 二十 八 日朝 四時 汽 車 ニ乗 リ九 時 ニ京 城 ニ着 キ マシ タ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

ニ会 合 シ三 月 一日午 後 二時 明 月館 支 店 大華 館 ニ於 テ宣 言 書 ヲ発 表

問  其 方 ハ二月 二十 八 日 ノ晩 同 志 ノ顔繋 キ ト云 フ様 ナ事 テ孫 秉熙 方

答  左様 テ ス

問  二十 八日 ニ計画 ノ 一切 カ判ッ タ カ

独 立 宣言 運 動 ノ計 画 ア ル事 ヲ聞 キ之 レ ニ賛 同 シタ ト云 フ事 テ ア ル

問  其 方 ハ二月 十 五 日李 寅 煥 カ平壌 ニ同 志 ノ募 集 ニ赴 キ タ ル際 朝 鮮

カ相 違 ナ キ カ 答  左 様 テ ス

ス ルト云 フ事 ヲ協 議 シタ カ 答  左 様 テ ス

集 合 シ独 立 宣 言書 ヲ発 表 シ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓竜 雲 ハ独 立 ニ

問  三月 一日 午後 二時 ニ ハ明月 館 支 店 大華 館 ニ其 方 及同 志 三 十余 人

答  左 様 テ ス

問  其 時 集合 シタ ル同 志 一同 ニ対 シ咸 台 永 カ独 立 宣 言 書其 他 ノ書面

ニナッ タ カ

ノ草 稿 ヲ示 シ皆 ナ其 趣 旨 ニ賛 同 シ其 方 モ署 名 又 ハ署 名捺 印 スル事

○ 被 告 金 昌俊ニ

答  左 様 テ ス

和 会 議 ノ代 表 者ヘ 書 面 ヲ送 ルト云 フ様 ナ話 ハ聞 キ マセ ヌ印 章 ハ咸

者 カ ス ル コト テ ス カラ宜 イ 卜思 ヒ承 諾 ノ意 思 ヲ告 ケ マ シタ列 国講

書 ヲ見 マ シテ之 レ ヲ発布 ス ルト 云 フ事 ヲ聞 キ マシ タ併 シ私 ハ有 力

請 願 書 ヲ出 ス モ ノト思ッ テ居 リ マシ タ然 ル ニ二 十 七 同 ニ至 リ宣 言

参 加 セ ヨト申 シ マ スカ ラ承 諾 シタ次第 テ ス私 ハ其 時 ハ日 本 政府 ニ

答  二十 六 日 ニハ朴 熙 道 ハ宣 言 書 ノ話 ハ致 シ マセヌ唯 タ独 立運 動 ニ

問  前 科 及 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

台 永 ニ預 ケ テ押 サ セ マシタ

カ相 違 ナ キ カ

関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱ヘ タ卜 云 フ事 テ ア ル

答  有 リ マセ ヌ

問  官 庁 ノ許 可 ヲ受 ケ ス シテ印刷 ス ルト 云 フ事 ハ知ッ テ オッ タ カ

云 フ事 ハ考ヘ ル暇 カ有 リ マセ ヌテ シタ

答  署 名 ス ル事 ハ承 諾 シ マシ タケ レト モ秘 密 ニ印刷 シテ配 布 ス ルト

ト 云 フ事 ヲ承 知 シテ署 名 者 ノ 一人 ト ナッ タ事 ニ相 違 ナイ カ

問  其 方 ハ二 十 七 日 ニ宣 言書 ヲ見 テ之 レヲ秘密 ニ印 刷 シテ配 布 ス ル

問  其 方 ハ基 督 教 北 監理 派 ノ伝 道 師 カ 答  左様 テ ス 問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ 答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ二月 二十 六 日朴 熙 道 ニ面会 シ同 人 ヨリ朝 鮮 独 立運 動 ノ計

答  秘 密 ニ ヤ ルト思ッ テ居 リ マシタ カ許 可 ノ事 ハ考ヘ マ セ ヌテ シタ

画 ア ル事 ヲ聞 キ加 担 ス ル事 ニナッ タ カ 答  左様 テ ス

問  秘 密 ニヤ ルト 云 フ事 ヲ知ッ テ オッ タ ナ ラ ハ許 可 ヲ受 ケ ヌト云 フ

問  其 方 ハ宣 言 書 ヲ見 タ カ

答  他 人 カ ヤ ル事 テ スカ ラ私 ハ何 ニモ考ヘ マセ ヌテ シ タ

事 モ判ッ テ オッ タ訳 テ ハナイ カ

問  其 運 動 方 法 ハ民族 自 決 主義 ニ ヨリ朝 鮮 人 カ独 立 ヲ希 望 シテ オ ル

及 議 会 並総 督 府 ニ対 シテ ハ独 立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ請 願 書 ヲ

答  見 マ シタ

ト云 フ事 ヲ発 表 シ宣 言 書 ヲ秘 密 ニ印 刷 シ各 所 ニ配 布 シ又帝 国 政府

ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ事 テ アッ タ カ

ア ルカラ官 庁 テ許 可 ス ル事 ハナイ ト思 ハル ルカ如 何

問  宣 言書 ニ ハ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ為 メ奮 起 セ ヨト 云 フ様 ナ事 カ書 イ テ

提 出 シ米 国大 統 領 及列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ニ尽力 シテ貰

答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ二 十 七 日李 弼柱 方 ニ集 会 シタ カ

答  夫 レ ハ其 通 リテ スカ私 ハ当時 左 様 ナ事 ニ付 テ ハ考ヘ マ セヌ テ シ タ 問  印 刷 シテ広 ク頒 布 ス ル ニ ハ官 庁 ノ許 可 ヲ受 ク可 キ モ ノテ ア ル カ

問  而 シテ 三月 一日午 後 二時 其 方 及 同志 三十余 人 明 月 館支 店 大 華館

ニ集 合 シ独立 宣 言書 ヲ発 表 シ各 自 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立

ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱ヘ タ ト 云 フ事 テア

○ 被 告李 弼柱 ニ

答  左 様 テ ス

ルカ相 違 ナ キ カ

答  結 局 左様 ナ事 ニナッ テ居 リ マ ス

許 可 ヲ受 ケ ス ニヤッ タ ト云 フ事 ニナ ル訳 カ

問  其 方 ハ平 壌 宣 川 方面 ニ於 ケ ル独 立 宣言 書 ノ配 布 方 ヲ引受 ケ タ カ

答  有 リ マ セヌ

問  前 科 並位 記 勲 章年 金 等 ハナ キカ

シテ ヤ ルト申 出 タ 次第 テ ス宣 川 ノ方 ハ使 カ来 テ呉 レト申 シ マ スカ

問  其 方 ハ基 督 教 北監 理派 ノ牧 師 カ

答  私 カ引 受 ケ タ訳 テ ハ有 リ マセヌ カ平壌 ハ私 ノ故 郷 テ スカ ラ配 布

ラ宣 川 ニ配 布 シテ呉 レト申 シ二十 八 日自 宅 ニ於 テ李 桂 昌 ニ三百 枚

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ不 満 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ

答  左 様 テ ス

問  最 初 宣 言 書 ハ六百 枚 其 方 宅 ニ持ッ テ来 タ カ

答  左 様 テ ス

渡 シ マシ タ

問  其 外 ニ同 数 位 ノ宣 言 書 カ アッ タ カ

答  枚 数 ハ判 リ マ セヌ カ李 桂 昌ヘ 三百 枚渡 シ マシ タ

参 加 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ イ カ

問  其方 ハ二月 二 十五 日頃 崔 聖模 ヨリ独 立運 動 ノ計画 ア ル事 ヲ聞 キ

答  左様 テ ス私 モ独立 ノ希 望 ヲ持ッ テ オ リ マシ タカ ラ同 意 シ マシタ

答  左 様 テ ス 問  夫 レ ハ咸 台 永 カ配 布 ス ルト 云 フ コト テ同 人 ニ返 シタ ト云 フ訳 カ

問  米 国 大 統 領 ﹁ウ ィ ルソ ン﹂ カ講 和 基 礎条 件 ト シテ十 四箇 条 ヲ提

唱 シタ ノ テ民 族自 決 主 義 カ朝 鮮 ニ モ適 用 セラ レ朝 鮮 人 カ独 立 ヲ希

答  左 様 テ ス 問  夫 レ ハ二十 八日 ノ事 カ

訳カ

望 シテ オ ルト 云 フ意 思 ヲ世界 ニ発 表 ス レ ハ独 立 カ出 来 ルト 考ヘ タ

答  左様ニ 信 シ マ シタ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

ヲ印 刷 配 布 シ又帝 国 政 府 及議 会 並総 督 府 ニ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度

問  而 シ テ其 運動 方 法 ハ朝 鮮 人 カ独 立 ノ希 望 ヲ発表 シ窃 カ ニ宣 言 書

問  其 方 ハ二 十 八 日 ノ晩 孫 秉 熙 方 ニ会 合 シタ カ

月 一日午 後 二時 ヲ期 シ テ明 月館 支 店 大華 館 ト ス ル コト ニ協 議 シタ

ノ為 メ ニ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ル計 画 テ ア ルト 云 フ事

イ ト 云 フ請 願 ヲ為 シ米 国 大統 領 及 列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独立

問  其 時 同 志 ノ顔〓 キ ト云 フ様 ナ事 テ会合 シ宣 言 書 ノ発 表 場 所 ヲ 三

ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ イ カ 答  左 様 テ ス

ヲ承 知 ノ上 加 担 シタ訳 カ

カ相違 ナ キ カ

○ 被 告呉 華 英 ニ

答  左様 テ ス

問  前科 並位 記 勲 章年 金 等 ハナ キカ

答  私 ハ最初 左 様 ナ計 画 ノ ア ル コト ハ知 リ マセヌ テ シ タ カ唯 タ独 立 運 動 ヲ ス ルト 云 フ話 ヲ聞 キ同 志 ニ加 リ 二十 八 日孫 秉 熙 方 ニ集ッ タ

答  有 リ マセヌ

時 宣 言 書 ヲ発 表 シ又各 所 ニ請 願 書等 ヲ送 ルト 云 フ事 ヲ聞 キ マ シタ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ基 督 教 南 監 理 派 ノ牧 師 カ

問  其 方 ハ独 立宣 言 書 ノ原 稿 ヲ見 タ カ

ト ヲ聞 イ テ 同意 シ タト 云 フ訳 カ

問  然 ラ ハ二 十 八日 孫 秉熙 方 ニ於 テ左様 ナ運 動 方法 テ ア ルト云 フ コ

答  原 稿 ハ見 マセヌ 二十 八 日 ニ印 刷 シタ モノ ヲ見 マ シタ

答  左様 テ ス

事 テ ア ルカ相 違 ナイ カ

問  其 方 ハ同 志 ヲ募集 ス ル卜云 フ コト テ開城 方面 ヲ担 当 シタ ト云 フ

ニ運 動 ニ関 ス ル話 ハ致 シ マセ ヌテ シタ

答  二 十 日朴 熙 道 方 ニ集 リ タ ル トキ李 寅 煥 モ居 リ マシタ カ同 人 ハ別

カ ラ朴 熙 道 方 テ李寅 煥 ニ会 ヒ独 立運 動 ニ付計 画 上 ノ話 ヲ聞 イ タカ

問  其 方 ハ朴 熙 道 ヨリ独 立 運 動 ノ話 ヲ聞 イ テ参 加 ス ル事 ニナ リ夫 レ

ラ同意 セヌ カ ト云 フ話 カ有 リ之 ニ参 加 シ マ シタ

云 フ様 ナ話 ハ致 シ マセ ヌ テ シタ朴 熙 道 ハ独 立 運 動 ノ計 画 カ有 ルカ

フ話 ヲ致 シ マシタ カ耶 蘇 教 側 テ モ運 動 ヲ ヤッ テ ハ怎 ウ タ ロウ カ ト

答  二月 十 六 日 鄭春洙 カ私 方 ニ来 テ天 道 教側 テ独 立 運動 ヲ ヤ ルト 云

聞 キ賛 同 ス ル事 ニナッ タカ

運 動 ノ計 画 カ有 ルカ ラ耶蘇 教側 テ モ同様 ナ運 動 ヲ ヤ ルト云 フ話 ヲ

問  其 方 ハ二 月十 六日 頃 鄭春洙 及 朴 熙道 等 ヨリ天道 教 側 テ朝 鮮 独立

答  二 十七 日 カ二十 八 日 ニ書 面 ニ印 ヲ押 ス必要 カ有 ルト 云 フ事 テ シ

問  其 方 ノ名 前 カ宣 言書 其 他 ノ書 面 ニ記載 シテ ア ル カ如 何

タ カラ咸 台 永 ニ印 章 ヲ渡 シテ押 サ セ マ シタ

シ タ訳 テ ハナイ カ

問  二 十七 日 ノ晩其 方 宅 ニ於 テ同 志 ノ者 カ集 合 シ宣 言 書 ヲ見 テ署 名

テ シタ カ私 ハ当 時 不在 テ帰 宅 シタ ト キ崔 聖模 ニ会 ヒ マシタ ケ レト

答  其 時咸 台 永 、崔 聖 模 、李 寅 煥 其 他 ノ同 志 カ私 方 ニ集 ルト 云 フ話

モ話 ヲ ス ル暇 ハ有 リ マセ ヌテ シタ

ヲ為 シ三月 一日 午後 二時 ヲ期 シ明月 館 支 店 大華 館 ニ於 テ宣 言 書 ヲ

問  二十 八 日 ノ晩孫 秉 熙 方 ニ於 テ同 志 ノ顔〓 キ ト云 フ様 ナ事 テ集 会

発 表 ス ルト 云 フ協 議 ヲ シ タ コト ハ相 違 ナイ カ 答  左 様 テ ス

問  同 志 者 カ協 議 シタ ル末 天 道 教側 ト耶 蘇 教側 ト合 同 シテ運 動 ス ル

問  而 シテ 三月 一日午 後 二時 明 月館 支 店 大 華館 ニ於 テ其 方 及同 志 三

ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱ヘ テ式 ヲ終ッ タ ト云 フ事 テ ア ル

十 余 人 集 リ各 自 ニ宣 言 書 ノ配 布 ヲ為 シ韓 竜 雲 カ独 立 ニ関 ス ル演 説

コト トナ リ其 方 法 ハ宣 言 書 ヲ秘密 ニ印 刷 シテ各 所 ニ配 布 シ独 立 ノ

答  左 様 テ ス李 敬 重 カ居 ラ ナケ レ ハ姜 助 遠 ニ渡 シテ 呉 レ卜云 フテ ヤ

問  夫 レ ハ何 処 ノ者 テ何 枚 渡 シ タカ

リ マシ タ

答  京 城 ノ者 テ スカ名 前 ハ知 リ マ セ ヌ其 者 ハ紫 教 会 ノ信 者 テ大 工 ヲ

意 思 ヲ人 民 ニ発 表 セ シ ム ル事 亦 帝国 政 府 及 議会 並 総 督 府 ニ対 シ テ ハ独 立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト 云 フ請願 書 ヲ提 出 シ米 国 大 統領 及 列 国

(マ マ)

答  左 様 テ ハ有 リ マ セヌ私 ヨリ朴 熙 淑 ニ其事 ヲ伝ヘ 同 人 ヲ シ テ渡 サ

問  夫 レ ハ其 方 カ宣 言 書 ヲ受 取ッ テ郭 明 理 ニ渡 シ タ訳 カ

シ マシタ ノ テ同 人 ヲ シ テ宣 言 書 ヲ送 付 シタ訳 テ ス

呉 レ 卜申 シタ カ私 カ郭 明 理 ニ会ッ テ話 シ マ シタ所 同 人 カ行 クト申

答  夫 レ ハ朴 熙 淑 カ元山 ニ宣 言 書 ヲ送 ル ニ付人 カ無 イ カラ心 配 シテ

問  其 方 ハ元 山 方 面 ニ モ尽 力 シ タカ

枚 位 テ シタ

シ テ オ リ マ スカ知 人 テ信 用 ア ル人 テ スカ ラ渡 シ タ ノテ ス枚 数 ハ百

講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ノ為 メ ニ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ル コト ニナ ッ タト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ 答  結 局 左様 ニナ リ マシタ

ヲ示 サ レ署 名 又 ハ署 名捺 印 スル事 ヲ承 諾 シタ カ

問  二月 二十 七 日 貞 洞 ノ李 弼柱 方 ニ集 会 シ宣 言書 其 他 ノ書 面 ノ草 案

答  宣 言 書其 他 ノ害 面 ハ見 マシ タ カ其 内 容 ハ見 ル事 カ出 来 マ セヌ テ シ タ併 シ相 当 ノ人 カ作ッ タ モノ テ スカ ラ署 名 又 ハ捺 印 ス ル コト ヲ 承 諾 シ マシタ 問  宣 言書 ノ趣 旨 ハ咸 台永 カ申 シタ ル通 リ相 違 ナ イ カ

セ マシタ

問  其 方 カ木 工 ニ百枚 許 リ渡 シ タノ ハ何 時 何 処 テ アッ タカ

答  左 様 テ ス 問  宣 言 書 ハ秘 密 ニ印刷 シテ各 所 ニ配布 スルト 云 フ事 テ アッ タ カ

発 表 ス ルト 云 フ事 ヲ協 議 シタ カ

シ独 立 宣言 書 ハ三月 一日午 後 二時 ヲ期 シ明月 館 支 店 大華 館 ニ於 テ

問  二月 二十 八 日 ノ晩 同 志 ノ顔〓 キ ト云 フ様 ナ事 テ孫 秉熙 方 ニ集会

答  二 十 八 日 ノ朝 私宅 テ シ タ

ヘキ モ ノテ ナイ ト思 ヒ マ シタ

答  独 立 ニ関 ス ル モノテ スカ ラ許 可 ヲ受 ケ ス亦 宣言 テ ス カラ唯 置 ク

問  宣 言 書 ノ起 草 及 印刷 ハ天 道 教 側 テ担 当 シ其 配布 ハ天 道 教側 ト耶

問  而 シ テ三月 一日午 後 二時 其 方 及同 志 三 十余 人 明 月 館支 店 大 華館

答  左 様 テ ス

答  天 道 教 テ印 刷 ス ルト云 フ事 ハ聞 キ マ セヌ唯崔 麟 カ ヤ ルト 云 フ話

一同 ハ独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱 ヘタト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

ニ集 リ各自 宣 言 書 ノ配 布 ヲ為 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 スル演 説 ヲ為 シ

タカ

蘇 教 側 ト 双方 テ ヤ ルト 云 フ事 テ其 方 ハ開 城 方 面 ニ送 ル事 ヲ引 受 ケ

テ シタ配 布 ニ付 テ ハ同 志 ノ者 カ ヤ ルト 云 フ事 テ私 ハ開 城 方面 ニ配

○ 被 告 朴 東完 ニ

答  左 様 テ ス

布 ヲ担 当 シ マシ タ 問  其 方 ハ二 十八 日氏 名 不詳 者 ニ托 シ開 城 ノ李 敬 重 、姜 助 遠 方 ニ宣 言 書 ヲ送ッ タカ

シ テ呉 レト 云 フ請 願 書 ヲ提 出 シ米 国 大統 領 及列 国 講 和会 議 ノ代 表

者 ニ ハ独立 ニ付 尽 力 シテ呉 レト 云 フ様 ナ書 面 ヲ送 リテ運 動 スル ト

密 ニ印 刷 シテ配 布 シ帝国 政 府 及 議 会 並総 督 府 ニ対 シ テ ハ独 立 ヲ許

問  其 方 ハ基 督 教 北監 理派 ノ伝 道 師 カ

カ

云 フ事 テ其 方 モ之 レ ニ賛 成 シ署 名 又 ハ署 名 捺印 スル事 ニナッ タ ノ

問  前 科 並位 記 勲 章 年金 等 ハナ キ カ

答  左 様 テ ス

答  有 リ マ セヌ

問  其 方 ハ基 督 教 新 報社 ノ書 記 カ 答  左 様 テ ス

モ其 他 ノ書 面 ハ見 マセ ヌ併 シ私 モ署 名 又 ハ捺 印 ス ル事 ニ承 諾 シテ

答  其 時 ハ具 体 的 ノ話 ハ有 リ マセ ヌ宣 言 書 ノ草 案 ハ見 マ シタ ケ レト

咸 台 永 ニ印 章 ヲ預 ケ テ書 キ マシタ カ ラ事 実 ハ御 尋 ネ ノ 通 リ ニナ リ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ 答  左 様 テ ス

マシ タ

問  宣 言 書 ノ趣 旨 ハ咸 台永 カ申 シタ 通 リ相 違 ナ キ カ 答  左 様 テ ス

社 内 ニ於 テ朴 熙 道 ニ面 会 シ当 時 ノ時局 ニ付話 シ合ッ タ事 カ有 ルカ

問  其 方 ハ二 月十 五 日頃 ヨリ四 月 二 十 日頃 迄 ノ間 ニ於 テ基督 教 新 報

答  左 様 テ ス独 立 ノ運動 ヲシ ヨウ ト 云 フ話 カ有 リ マシ タ

問  二十 八 日 ノ晩 同志 ノ顔繋 キト 云 フ様 ナ事 テ孫 秉熙 方 ニ集 リ宣言

書 発 表 ノ場 所 ヲ明 月 館支 店 大 華 館 ニスルト 云 フ協 議 ヲ シタ カ

問  夫 レ ハ如何 ナ ル方法 テ ヤ ル ト云 フ話 テ アッ タ カ

答  左 様 テ ス

答  別 ニ運 動 ノ方 法 ニ付 テ ハ話 ハナ ク思 想 上 ニ付 テ話 シ タ丈 テ ス 問  民 族 自決 主義 ニヨリ独 立 ノ運 動 ヲ起 スト云 フ話 テ ハナカッ タ カ

ニ 集リ各自 宣 言 書 ヲ配布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 スル演 説 ヲ為 シ 一同

問  而 シテ 三月 一日 午後 二時 其 方 及 同志 三 十余 人 明 月 館支 店 大 華 館

ヨウ ト云 フ事 テ シ タ

答  民 族 自 決 主義 ニ基 イ テ ヤ ル ト云 フ話 テ ハナ ク時 機 ヲ見 テ運 動 シ

ハ独 立 ノ然 メ万 歳 ヲ唱ヘ タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナキ カ 答  左 様 テ ス

問  朴熙 道 ハ如 何 ナ ル話 ヲシ テ オッ タ カ 答  独 立 運 動 ヲ計 画 シテ オ ル卜申 シテ居 リ マシタ

問  前 科 並 位記 勲 章 年 金等 ハナ キ カ

○被告申錫九 ニ

答  有 リ マセ ヌ

問  二十 七 日 ニ朴熙 道 カ来 テ独 立 運 動 ノ実 行 ニ着 手 ス ルカラ李 弼柱

フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

問  其 ハ基督 教南 監 理 派 ノ牧 師 カ

方 ニ於 テ集会 スルト話 シタ ノ テ其 方 モ之 レ ニ賛 成 シ会 合 シタ ト 云

答  左様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ反 対 テ独 立 ヲ希望 シ テ オッ タ カ

問  其 時 李寅 煥 、 朴熙 道 、李 甲 成 、 呉華 英 、崔 聖模 、 李 弼 柱 、 金 昌 俊 、申 錫 九 、咸 台 永 及 其 方等 カ集 リテ独 立 宣 言書 ヲ作 成 シ之 ヲ秘

答  左 様 テ ス 答  有 リ マセ ヌ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ基 督 教 南 監 理派 ノ伝道 師 カ

画 カ有 ルト 云 フ事 ヲ聞 キ 二十 七 日貞 洞 ノ李 弼柱 方 ニ会 合 シテ其 方

問  其 方 ハ二月 十 九 日 耶蘇 教 書 院 ニ於 テ呉 華 英 ニ会 ヒ独 立運 動 ノ計

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ

問  二月 十 四 五日 頃 鄭善洙カ 開城 ニ赴 キ其 方 ニ対 シ テ民 族 自 決主 義

答  左 様 テ ス

モ賛 成 シ テ運 動 ニ参 加 シタ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ 答  左 様 テ ス

(マ マ)

問  其 時 独 立 宣言 書 及 其 他 ノ草 稿 ヲ見 タ カ

問  其 方 ハ其 話 ヲ聞 キ賛 成 シ テ運 動 ニ参 加 ス ル事 ニナッ タ カ

答  左 様 テ ス

ニ基 キ独 立 運 動 ノ計 画 カ有 ルト 云 フ事 ヲ話 シ タ カ

問  宣 言 書 ノ趣 旨 ハ咸台 永 カ申 シ タ通 リ相 違 ナキ カ

答  左 様 ナ書面 ヲ見 タ丈 テ内 容 ハ判 リ マ セヌ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

シ京 城 ニテ ハ耶 蘇 教 側 卜天 道 教側 ト合 同 シテ独 立 宣言 運 動 ヲ為 シ

問  二月 二十 二日 呉 華 英 カ開 城 ニ来 テ支 那 料 理屋 ニ於 テ其 方 ト会 見

問  其 方 ハ其趣 旨 ニ賛成 シ独 立 宣 言書 ハ秘 密 ニ印刷 シテ各所 ニ配 布 ス ル卜云 フ コト ヲ知 リ署 名 ス ル事 ヲ承 諾 シタ訳 カ 答  左 様 テ ス

民 族 自決 主 義ニ ヨリ テ宣 言 書 ヲ発 表 シ且ッ 帝 国 政 府 及議 会 並総 督

府 等ヘ 独 立 ノ請 願 書 ヲ提 出 ス ル方法 ヲ取 ルト 云 フ話 カ有ッ タ カ 答  左 様 テ ス

ニ関 係 ハナキ カ

問  其 方 ハ宣言 書 ノ印 刷 カ出 来 上 リ之 レ ヲ窃 カ ニ各 所ニ 配布 ス ル事

答  関 係 ハ有 リ マセ ヌ

答  左 様 ナ話 ハ有 リ マセヌ

貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ルト云 フ話 カ有ッ タ カ

問  尚 米 国 大統 領 及 列 国講 和 会議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ノ為 メ尽 力 シテ

問  宣言 発 表 ノ時 機 ハ何 時 ト云 フ話 テ アッ タ カ

発 表 式 ヲ明 月館 支 店 大 華館 テ ヤ ルト 云 フ コト ニ定 メタ カ

問  二十 八 日同 志 ノ顔〓 キト 云 フ様 ナ事 テ孫 秉 熙 方 ニ集 合 シ宣言 書

答  左 様 テ ス

答  三 月 一日 ニ見 マシタ併 シ別 ニ宣 言 書 ノ趣 旨 ヲ以 前 ニ聞 イタ事 ハ

問  其 方 ハ独 立 宣 言 書 ヲ見 タ カ

計 画 テア ルト云 フ話 ヲ聞 キ マ シタ

寅 煥 ニ会 ヒ マシ タ カ同人 ヨリ三 月 一日 午後 二時 宣 言書 ヲ発 表 ス ル

答  呉 華英 ト会ッ タ後 開 城 ニ於 テ会 議 ヲ為 シ其 後 私 ハ京 城 ニ参 リ李

問  而 シ テ三 月 一日午 後 二時 其 方 及同 志 三十 余 人 明月 館 支店 大 華 館 ニ会 合 シ各 自 宣 言 書 ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一 同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ唱ヘ タ ト 云 フ事 テ ア ルカ相違 ナ キ カ

○ 被 告金 智 煥 ニ

答  左様 テ ス

問  前科 及位 記 勲 章 年金 等 ハナ キカ

有 リ マセ ヌ

ヲ発 表 セシ ムルト 云 フ事 テ有ッ タ カ

問  宣 言 書 ハ秘 密 ニ印 刷 シテ各 研 ニ配 布 シ朝 鮮 人 ヲ シテ独立 ノ意 思

答  二月 二 十 八日 ニ来 マシ タ

問  其 方 ハ李 寅 煥 ヨリ米 国 大 統領 及列 国講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ送 ル書

答  左様 テ ス

シ テ呉 レト頼 マレタ カ

面 ヲ安東 県 ノ金炳 膿 方 ニ持 チ行 キ同 人 ヨリ上 海 ノ玄 楯 ニ送 ル様 ニ

問  二 十 四 日李寅 煥 ヨリ左 様 ナ話 ヲ聞 イ タ訳 カ

答  左 様 テ ス

答  左様 テ ス

タ ルカ

問  其 方 ハ之 ヲ承 諾 シ咸台 永 ヨリ書 面 ヲ受 取 リ テ安 東 県 ニ持 チ行 キ

答  左様 テ ス

問  宣言 書 ハ各 所 ニ配 布 シタ カ 答  左様 ナ事 ヲ聞 キ マシ タ

問  其 方 ハ二月 二十 八 日出 発 シ其 後 如何 ニシタ カ

キ マシ タ カ金炳 膿 カ不在 テ シ タ カ ラ同 人 ノ子供 ニ書 面 ヲ渡 シ テ帰

答  私 ハ三 月 一日出 発 シテ 新義 州 ニ下車 シ鉄 橋 ヲ渡 リ テ安東 県 ニ行

問  其方 ハ二月 二十 五 六 日頃 開城 北 部 礼 拝堂 ニ於 テ姜 助遠 外 数 名 ト 会 合 ノ上 京 城 ニ於 ケ ル運 動 ノ方法 ヲ告 ケ開 城 ニ於 テ モ京 城 カ ラ宣

ヲ命 シ タリ

大 正九 年 九 月 二十 二日

朝 鮮 総督 府 裁 判 所 通訳 官 清 永 三男 本 件 通訳 ヲ為 シタ リ

同

佐

山

朝 鮮 総 督 府 裁 判 所書 記 

塚 原 友 太 郎

京 城 覆審 法 院 刑 事 部

裁 判 長 朝 鮮 総 督府 判 事  公 判 始末 書 (第 四 回)

孫 秉 熙 外 四 十 七人 保 安法 違 反 等 被 告事 件 ニ付 大正 九 年 九 月 二十 四 日

嘉

裁 判 長 ハ続 行 期 日 ヲ来 ル九 月 二十 四 日午 前 九時 ト指 定 シ同 日時出 頭

ニ乗 ルト キ逮 捕 サ レ マシ タ

答  三月 二 日 旧義 州 ニ行 キ 一泊 シ翌 日上 京 ノ為 メ白 馬 駅 ニ来 テ汽 車

問  其 後 ノ行 動如 何

リ マシ タ

言 書 ヲ送ッ テ来 ルカ ラ京 城 ト同 様 三 月 一日午 後 二時 ヲ期 シ テ宣言 書 ヲ発 表 シ多数 ヲ集 メ独 立 万歳 ヲ唱ヘ 運 動 セナケ レ ハナ ラ ヌト話 シタ ト 云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ 答  左様 テ ス 問  其 結 果 其時 集 合 シ タ ル者 ハ皆 ナ賛 成 シタ カ 答  賛 成 者 ハ少 数 テ不賛 成者 カ多 クア リ マシタ 問  其 方 ハ左様 ナ話 ヲ シテ カ ラ京 城 ニ来 テ運 動 ニ参 加 シ タカ 答  左 様 テ ス

テ アッ タ カ

問  開 城 ニ於 ケ ル宣 言 書 発 表 ニ付 テ ハ誰 レカ担 当 シ テ ヤ ル卜 云 フ事

答  姜 助遠 カ担 当 シテ ヤ ルト云 フ事 テ シタ 問  開城 北 部 礼拝 堂 ニ集ッ タ者 ハ何 人位 テ アッ タ カ 答  姜助 遠 外 七 八人 ト思 ヒ マ ス 問  其 方 ハ三 月 一日京 城 ニ来 タ カ

問  其 方 ハ二 月 二十 一日頃 朴熙 道 方 ニ行 キ尚 其晩 李 甲 成 方 ニ於 テ会

合 シテ多 数 ノ同 志 ヲ募 集 シ各社 会 ノ人 カ独 立 ノ希 望 ア ル コト ヲ発

午 前 九 時 京 城覆 審 法 院 法 廷 ニ於 テ第 一回 公判 始 末 書 ニ記 載 シ タ ルト 同 一ノ判 事 書 記列 席 ノ上

云 フ請願 書 ヲ提 出 シ米 国 大統 領 及 列 国講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シテ

表 シ帝 国 政 府 及議 会 並 総 督 府 ニ対 シ テ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト

ハ独 立 ノ為 メ ニ尽 力 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 ル卜云 フ話カ 有

朝 鮮 総 督 府 検 事 水野 重 功 立 会 弁論 ヲ公 開 ス

ッタ カ

被 告 人孫 秉熙 ハ出 頭 セ ス其 他 ノ被 告 人 ハ身 体 ノ拘 束 ヲ受 ク ル コト ナ ク シテ出 頭 シタ リ弁 護 人 許憲 、金 雨英 、李 基 燦 、 朴勝 彬 、 鄭 求 昌、

云 フ事 テ請願 書 ヲ提 出 ス ルト 云 フ話 ハ有 リ マシタ カ其 他 ノ話 ハ有

答  其 時 ハ同 志 ヲ多 ク集 メ意 見 ノ 一致 シタ ル者 ト合 同 シテ ヤ ロウ ト

崔 鎮 出 頭 シ其他 ノ弁 護 人 ハ出 頭 セ ス 裁 判 長 ハ前 回 ニ引 続 キ審 理 スト告 ケ ○被告金世煥 ニ

答  有 リ マセ ヌ

答  左 様 ナ話 ハ聞 キ マセ ヌ

問  当 時 独 立宣 言 書 ヲ秘密 印 刷 シ テ配布 ス ルト 云 フ話 カ有ッ タ カ

リ マセ ヌテ シタ

問  其 方 ノ宗 教 ハ如 何

問  其 方 ハ忠 清 南 道 及 京畿 道 方 面 ニ於 テ同 志 ヲ募 集 シタ カ

問  前 科 及位 記 勲 章 年 金 等 ハナ キカ

答  基督 教北 監 理 派 テ ス

答  左 様 テ ス二月 二十 二 日朝 公 州 ニ行 キ 二十 三 日 ノ晩 京城 ニ帰 リ更

問  二十 三 日 ノ晩 ハ何処 カ テ同 志 ト会 見 シ タカ

ラ ニ二十 四 日朝 水 原 ニ行ッ テ三 月 一日京 城 ニ帰ッ テ来 マ シタ

問  其 方 ハ水原 三 一女 学校 教 師カ

答  朴熙 道 方 ニ行ッ テ 同人 ニ会ッ タ丈 テ ス

答  左 様 テ ス

答  左様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ

問  其時 双方 テ運 動 ノ模 様 ニ付 話合 シタ訳 テ ハナ イ カ

問  独 立宣 言 書 ヲ秘 密 ニ出 版 シ テ配 布 スル ト云 フ話 テ ハナ カッ タ カ

マシタ

答  左 様 ナ話 ハ有 リ マセ ヌ唯 能 ク進 行 シ テ オ ルト 云 フ丈 ノ話カ 有 リ

問  其 方カ 二月 十 八 日頃 朴熙 道 方 ニ行 キ タ ル所 同 人 カ其 方 ニ対 シ近 々朝鮮 独立 ノ宣 言 ヲ 発表 シ帝 国政 府 及 議 会 並 総督 府 ニ対 シテ ハ独

答  左 様 ナ話 ハ有 リ マセ ヌ

立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ請願 書 ヲ提 出 シ米 国 大 統 領 及列 国 講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ ハ独 立 ニ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送 ル計 画

問  其 方 ハ三 月 一日何 時 頃 京 城 ニ帰ッ テ来 タ カ

答  左 三様 テ ハ有 リ マセ ヌ

問  左 様 ナ話 カ有ッ テ其 方 モ同意 シタ訳 テ ハナ イ カ

テ ア ルト 云 フ事 ヲ話 サ レタ ル事 カ有 ル カ

々 ト朝 鮮 ノ独 立 ヲ要求 シ其 請願 書 ヲ提 出 ス ルト 云 フ話 ハ有 リ マシ

答  二月 十 八 日集 会 シタ ト キ ニ ハ同 志 ヲ集 メ帝 国 政 府 ニ対 シ正 々堂

タ カ宣 言 書 ヲ発表 ス ルト 云 フ話 ハ有 リ マセ ヌテ シ タ

問  而 シ テ京城 ニ於 ケ ル同 志 ノ運 動 ノ程 度 ヲ聞 イ タ カ

答  午 前 六時 頃 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルカ

答  左 様 テ ス

動 ヲ ヤ ルト 云 フ話 カ有 リ マシ タ カラ私 モ同 一ノ考ヘ ヲ持ッ テ居ッ

答  別 ニ勧 誘 ヲ受 ケ タ訳 テ ハ有 リ マ セヌ朴熙 道ニ 会ッ タ ト キ独 立 運

カ

問  其 方 ハ朴熙 道 ノ勧誘 ニ ヨリ独 立 宣言 運 動 ニ加 入 ス ル様 ニナッ タ

答  左 様 テ ス

ニ ハ関 係 セヌ ト云 フ事 ヲ朴熙 道 ニ話 シ テ自宅 ニ帰 リ マシタ

答  私 ハ其 時 以前 ノ話 ト ハ変ッ テ居 リ マス ノテ意 見 カ違 フカ ラ運 動

問  其 方 ハ三月 一日午 後 二時 パ コダ公 園 ニ行ッ タ カ 答  話 ヲ聞 キ マシ タカ ラ見 物 ニ行 キ マシ タ 問  何 事 カ有 ルト云 フ話 テ アッ タ カ

タ ノテ進 ンテ加 入 シタ訳 テ ス

問  其 方 ハ開 城 方 面 ニ行 キ独 立 運 動 ニ付 同 志 ヲ募 集 シタ カ

答  左 様 テ ス

問  夫 レ ハ二月 十 六 日頃 ノ事 カ

問  誰 レカ ラ話 ヲ聞 イ タ カ

答  開 城 ニ参ッ タ事 ハ相 違 有 リ マセヌ カ夫 レ ハ別 ノ用事 テ同 志募 集

ア ル カト思 フ テ見物 ニ行ッ タ 次第 テ ス

答  宣 言書 ノ朗 読 カ有 ルト云 フ話 ヲ聞 キ マシタ カ ラ如 何 ナ ル模 様 テ

答  名 前 ハ知 リ マセヌ カ朴熙 道 方 ノ近 所 ノ道 路 テ話 ヲ聞 キ マシ タ

城 ニ於 ケ ル独 立 運動 ノ模 様 ヲ告 ケ各 方 面 ニ於 テ同 志 ヲ募 リ正義 人

数 ノ人 ニ一々話 ス訳 ニ ハ参 リ マセヌ カラ李 可 順 及 郭 明 理 ニ対 シ京

答  夫 レ ハ二十 日 ニ朴熙 道 方 テ相談 ヲ為 シ二十 一日 元 山 ニ帰 リテ多

対 シ独 立運 動 ノ話 ヲ シタ カ

問  其 方 ハ二十 日頃 元山 ニ帰 リテ基 督 教 ノ長 老 李 可 順 及郭 明 理等ニ

ノ為 メテ ハ有 リ マセ ヌ

問  運 動 ノ方 法 ヲ変 更 シ テ三 月 一日鍾 路 ニ於 テ独 立 宣 言書 ヲ発 表 ス ルト 云 フ事 テ アッ タ カ 答  左 様 テ ス 問  其 方 ハ如 何 ナ ル関 係 テ如 何 ナ ル事 ヲ ス ル コト ニナッ タ カ 答  私 ハ何 ニモ ヤラ ヌ決 心 テ只 タ鍾 路 ニ来 テ立ッ テ オッ タ丈 テ ス

答  沢山 ノ人 カ万歳 ヲ唱ヘ テ 日報 社 ノ方 ニ行 ク ノ ヲ見 マシタ

テ ア ルカ ト云 フ話 ヲ致 シ マシタ

道 ニ基キ独 立 運動 ヲ起 ス考ヘ テ同 志 ノ募 集 ニ来 タ カ如何 ナ ル考ヘ

問  其 日 ハ如 何 ナ ル事 カ有ッ タ カ

問  其 方 モ群 衆 ト 共 ニ騒 イテ歩 イ タ訳 テ ハナ イ カ

答  別 ニ方 法 ハ話 シ マセ ヌ只 タ同 志 ヲ沢山 集 メ タ後 具 体 的 ニ進 メ ル

問  其 運 動 方 法 ハ如 何 ニ スルト 云 フ様 ナ事 ヲ話 シ タカ

答  私 ハ唯 見 テ オッ タ丈 テ ス ○ 被 告鄭 春 洙 ニ

問  宣 言 書 ヲ発表 ス ルト カ請 願 書 ヲ提 出 ス ルト カ云 フ様 ナ話 カ有ッ

ト申 シタ丈 テ ス

問  前 科 及 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ 答  有 リ マセ ヌ 問  其 方 ハ基督 教 南 監 理 派 ノ牧 師 カ

タ訳 テ ハナイ カ

問  李 可 順 、 郭 明 理 ハ賛 成 シ タカ

答  名 前 ハ知 リ マセ ヌ カ数人 居 リ マシタ

問  進 誠 女学 校ヘ ハ李 可 順李 順 栄 外 数 人 ノ者 カ集ッ テ オッ タ カ

答  有 リ マ ス

事 カ有 ルカ

問  車 光温 カ李 可 順 、李 順 栄 ノ令 テ ア ルト云 フテ進 誠 学校ヘ 行ッ タ

答  同 人 等 モ同 様 ナ考ヘ テ有 リ マ シタ

答  左 様 ナ事 ハ有 リ マセ ヌ

問  二十 五 六 日頃 金 成 国 カ来 テ天 道 教 ト 耶蘇 教 ト合 同 シテ運 動 ス ル

問  其 方 ハ他 国 ノ圧 制 ノ下 ニア ル者 ハ民族 自 由 行動 カ出来 ル様 ニ其

ヨリ敵 国 ニ征 服 セ ラ レタ ル小 国 ハ独 国 ノ希 望 ヲ発 表 ス レ ハ独 立 ス

覊 絆 ヨリ脱 セナケ レ ハナ ラ ヌ亦国 際 聯 盟 ニ於 ケ ル民 族自 決 主 義 ニ

コト ニナッ タト申 シ タ カ

言 ス ル事 カ有 ルト 云 フ事 テ シタ カ ラ行ッ テ見 マ スト同 人 ハ天 道 教

答  日 ハ記 憶 シ マ セ ヌカ夕 方 李可 順 方 ニ京 城 ヨリ来 タト 云 フ事 ヲ伝

ル コト カ出 来 ルカラ 今 回独 立 運動 ヲ起 ス計 画 カ有ッ テ京 城 ニ本 部

後 二時 ヲ期 シ独 立 宣言 ヲ発 表 ス ル コト ニナッ テ居 ル カラ各 道 ニ於

ヲ置 キ天 道 教 、 耶 蘇 教 等 三十 三 人 ノ者 カ集 団 ヲ作ッ テ 三月 一日午

テ モ同様 ノ宣 言 ヲ為 シ多 数 ノ希 望 ア ル事 ヲ発表 セ ナケ レ ハナラ ヌ

ト耶 蘇 教 ト合 同 シテ ヤ ル様 ニナッ タ ト申 シ マシ タ其 人 ハ金 成 国 カ

問  併 シ金 某 ト申 シタ事 ハ相 違 ナ イ カ

ト云 フ様 ナ コト ヲ話 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ如 何

誰 カ知 リ マセ ヌ

答  左 様 テ ス

答  私 ハ其 訳 ハ聞 キ マセ ヌテ シタ唯 話 カ変ッ タ モ ノト考ヘ タ丈 テ ス

云 フテ来 タ カ如 何 ナ ル事 ヲ ス ルカ判 ラ ヌカ京 城 ニ行ッ テ見 ヤウ ト

京 城 ノ方 カ ラ ハ書 面 カ来 テ二 十 八 日内 ニ提 出 シ三 月 一日 ニ発 表 ト

今 日 ハ相 当 ノ時 機 テ ア ルカ ラ独立 運 動 ニ付 尽力 セ ナケ レ ハナ ラ ヌ

カ判 ラ ヌカ ラ京 城 ノ方 ノ模 様 ヲ聞 キ タイ ト 云 フ事 テ シタ カ ラ私 ハ

答  其 時 ハ七 八 名 集 リ有 識 者 許 リテ シタ カ李可 順 カ独 立運 動 ノ内容

問  夫 レ ハ二月 二十 五六 日頃 カ 答  其 頃 卜思 ヒ マ ス

問  其 頃 呉 華 英 カ ラ其 方ヘ 手紙 カ来 タカ

問  合 同 シ テ運 動 ス ル ニ付其 方法 ニ付 イ テ話 カ有ッ タ カ

答  別 ニ手 紙 ト云 フ程 ノ モノ テ ハ有 リ マ セ ヌカ二 月 二十 八 日内 ニ書

ハナ ラ ヌト云 フ様 ナ話 テ ア ルト 云 フ事 ヲ話 シタ丈 テ其 時 迄 ニ三十

三 人 ノ者 カ代 表 シテ独 立 宣言 ヲ発 表 スルト 云 フ様 ナ方 法 ハ知 リ マ

思 フ併 シ独 立 運 動 ニ付 テ ハ正義 人 道 ニ基 キ穏 当 ナ ル手 段 ヲ採 ラ ネ

セ ヌテ シ タ然 ル ニ其 夜 十時 頃 郭 明 理 カ宣言 書 ヲ百枚 許 リ持ッ テ来

面 提 出 三 月 一日発 表 ト書 イ テ来 マシタ カ ラ 二月 二 十 八 日 ニ帝 国 政

問  三 月 一日発 表 ト 云 フ事 ハ如 何 ナ ル意 味 ニ解 シタ カ

マ シタ カ ラ初 メテ見 タ様 ナ次第 テ ス

府ヘ 書 面 ヲ出 スノ カ知 レ ヌト思 ヒ マシタ

答  独 立 運 動 ス ル事 ヲ三 月 一日発 表 ス ル モノ ト思 ヒ マシ タ

問  其 宣 言 書 ハ其 方 カ受 取ッ タ カ

問  二月 二十 八 日午 後 五時 頃 車 光 温 カ其 方 宅 ニ来 タ カ 答  同 人 ハ知 ラヌ人 テ ス

ハ同 人 ニ渡 シ マシタ

答  郭 明 理 ハ百 枚 トカ申 シテ居 リ マ シタ カ私 ハ 一枚 貰ッ テ見 テ残 リ

方 ニ渡 シ タ訳 テ ハナ イ カ

問  郭 明 理 ハ呉 華英 カ其 方 ニ渡 シテ呉 レ ト申 シタ ノ テ持ッ テ来 テ其

ヲ作ッ テ 配 布 ス ル卜云 フ計画 ヲ シタ カ

問  女 学 校 ニ集会 シタ ト キ李可 順 ハ明 日運 動 ヲ始 ム ルト云 フ警 告 文

答  私 ハ知 リ マセ ヌ

問  李 可順 力警 告 書 ヲ印 刷 シテ オ ル所 ニ郭 明 理 カ宣 言 書 ヲ持ッ テ来

ア ルト思 ヒ郭 明 理 ヲ待ッ テ オッ タ訳 テ スカ同 人 カ持ッ テ来 タ宣 言

問  李 可 順 カ警 告 書 ヲ印 刷 シテ 配布 シタ事 ハ事 実 テ ア ルカ ラ其 方 カ

答  私 ハ知 リ マセ ヌ

タ カラ同 時 ニ配 布 シタ ト 云 フ コト テ ハナイ カ

書 ヲ見 テ最初 ノ相 談 ト ハ違 フカ如 何 ナ ル訳 テ ア ル カト 考ヘ マシタ

答  私 ハ其 時 ハ三 月 一日 ハ明 日 テ ア ル カラ何 ント カ消 息 カ有 ル筈 テ

ケ レト モ詰 リ同 志 ノ者 カ シタ事 テ ア ルカ ラ怪 シ ク モ思 ハ ス朴 柄、

、カ如 何

ッテ オ ル カ

配 布 シ テ ヤ レト命 シタ カ ラ同人 等 カ相 当 ノ手続 テ 配布 シ タ事 ハ知

問  其 方 カ京 城 カラ送ッ テ来 タ宣 言 書 ヲ見 テ李 可順 、郭 明 理 ニ可 然

答  私 ハ左 様 ナ事 ヲ ス ル考ヘ ハ有 リ マセ ヌテ シ タ カラ知 リ マセ ヌ

話 シタ為 メ李 可 順 カヤッ タ訳 テ ア ル カラ知 ラ ヌ訳 ハナ イ ト思 ハル

一日京 城 ニ来 タ次 第 テ ス

李 可 順 モ来 マシ タ ノ テ両 人相 談 ノ上 ヤッ テ呉 レト 云 フテ私 ハ三月

問  独 立 宣言 書 ニ其 方 ノ名前 カ記 載 サ レテ オ ル ニ付異 存 ハナ カッ タ カ 答  文 言 ニ同 意 テ スカラ 異議 ハ有 リ マ セ ヌテ シタ

答  相 当 ナ ル事 ヲ シ タト思 ヒ マス

問  其 方 カ京 城 ニ出 発 シタ ル後 李 可順 、 郭 明 理等 ハ宣 言 書 ヲ配 布 シ

教 会 ノ人 ヤ学 生 其 他 ノ者 ヲ集 合 シ楽 隊 テ囃 立 テ 、市 内 ヲ練 リ歩 キ

シ タ訳 カ

問  ソ コテ其 方 ハ郭 明 理 、李 可 順 ニ宣 言 書 ヲ配 布 シテ可 然 ヤ レト命

答  左様 テ ス

警 察 署 等ヘ 押 シ寄 セ タト 云 フ様 ナ事 ヲ聞 イ タ カ

答  左様 ナ事 ハ有 リ マセ ヌ

ヌ卜 云 フ様 ナ話 ヲ シタ ト申 立 テ 、居 ルカ如 何

後 二時 ニ宣 言 書 ノ発表 カ有 ルカ ラ元 山 テ モ同 様 ニセナ ケ レ ハナ ラ

其 方 ハ令 日 ハ独 立 運 動 ノ時 機 テ ア ルカラ京 城 ニ於 テ ハ三月 一日 午

問  李 可順 、 李 順 栄 、 車光 温 等 ハ二月 二十 八 日女 学 校 ニ集 リ タ ル際

タ

答  左 様 ナ事 ハ知 リ マセ ヌ私 ハ左 様 ナ事 ヲ セ ヨト ハ申 シ マセヌ テ シ

問  其事 ヲ命 シタ ル ハ進 誠 女 学 校 カ其 方 ノ宅 カ 答  左様 私 宅 テ教会 ノ事 務 室 テ ス 問  郭 明 理 カ宣言 書 百枚 ヲ持ッ テ来 タ ノ ハ其 方 ニ渡 ス為 メテ同 人 ハ 使 ヒヲ シ タ訳 カ 答  私 ニ渡 ス為 メ カ怎 ウ カ判 リ マセ ヌ私 ハ唯 一枚 見 タ丈 テ ス

ハ郭 明 理 ヲ シ テ其 方宅 ニ送ッ テ来 タ訳 テ ハナイ カ

問  京 城 ノ同志 ト連 絡 ヲ取ッ テ オ ル モノ ハ其 方 丈 テ ア ルカ ラ宣 言書

答  私 方 ニ持ッ テ来 マシタ

警 務 総 監 部 ニ自首 シタ訳 カ

問  其 方 ハ三 月 一日朝 京 城 ニ来 リ宣 言 書 ヲ発 表 シ テ カラ暫 ク滞 在 シ

答  左 様 テ ス ○被告劉如大 ニ 問  前 科 及 位 記 勲章 年 金 等 ハナ キ カ 答  有 リ マセ ヌ 問  其 方 ハ基 督 教長 老 派 ノ牧 師 カ

テ ハナ カッ タ カ

問  其 方 ハ京 城 ニ ハ行 カ レヌ カラ義 州 方 面 ヲ担 当 シ テ ヤ ルト 云 フ事

シタ

答  京城 ニ ハ相 当 ノ人 物 カ有 ル カラ私 ハ田舎 ノ方 テ働 カウ 卜申 シ マ

問  其 方 ハ鄭 明釆 、 金 斗 七 ニ対 シテ李 寅 煥 ヨリ聞 イ タ事 ヲ伝ヘ 同 人

等 ノ賛 成 ヲ得 タ ト云 フ事 テ ア ルカ 相違 ナ キ カ

答  当時 同 人等 ニ会ッ タ カ怎 ウ カ記 憶 シ マセ ヌカ多 数 ノ人 ニ話 シタ

答  左 様 テ ス

ト思 ヒ マ ス

事 ハ相 違有 リ マセ ヌ カラ其 後 ノ事 情 ヨリ推 セ ハ同 人 等 モ賛 成 シ タ

ラ義 州 ニテ モ京 城 ヨリ宣 言 書 ヲ送 ルカ ラ之 レヲ朗 読 シテ発 表 セ ヨ

一日 独 立宣 言 ヲ発 表 シ宣言 書 ヲ各 所ヘ 配 布 ス ルト云 フ事 テ ア ル カ

問  其 方 ハ二十 七 日頃徳 興教 会 領袖 趙衡 均 ニ会 ヒ京 城 ニ於 テ ハ三 月

問  其 方 ハ義 州 ニ居 ルノ カ

問  其 方 ハ梁甸 伯 ト懇 意 カ

ト云 フ様 ナ話 カ有ッ タ カ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

カ判 リ マ セ ヌ

答  趙 衡均 ニ会ッ タ事 ハ有 リ マスカ オ尋 ネ ノ様 ナ話 カ アッ タ カ怎 ウ

問  其 方 ハ日韓 併合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希望 シテ オ ル カ 答  左 様 テ ス

問  併 シ其 方 ハ予 審 ニテ ハ左 様 ナ事 ヲ申 シ テオ ルカ如 何

問  二月 十 日頃 宣川 ノ梁甸 伯 方 ニ於 テ朝 鮮 独 立 ノ宣 言 ヲ発 表 ス ルト 云 フ事 テ其 方 ニ対 シ テ代表 者 ノ 一人 ニナッ テ呉 レ ト云 フ話 カ有ッ

答  私 ハ趙衡 均 ニ会ッ タト申 シタ丈 テ 左様 ナ事 ハ判 ラ ヌト申 シ マシ

密 ニ謄 写 シテ配 布 ス ル コ卜 ニシタ ト 云 フ事 テ ア ル カ如何

明釆 等 ハ宣 川 ヨリ持ッ テ来 タ宣 言 書 ト同 シ様 ナ有 合 セ ノ モノ ヲ秘

問  二 月 二十 八 日 ニ京 城 ヨリ宣言 書 ヲ送ッ テ来 ナ イ ノ テ金 斗 七、鄭

答  趙 衡 均 以外 ノ人 ヨリ聞 キ マシタ

聞 イ タ ト 云 フ訳 カ

問  然 ラ ハ左 様 ナ事 ハ趙衡 均 ヨリ聞 イ タ 卜云 フノ カ又 ハ他 ノ人 ヨリ

タ

タカ 答  左 様 ナ事 カ有 リ マシタ夫 レ ハ李 寅 煥 カ京 城 ヨリ来 テ私 ニ対 シ テ 代 表 者 ニナッ テ呉 レト云 フ話 ヲ シ タ其時 ハ李 明 竜 モ居 リ マシ タ 問  其 方 ハ二月 半頃 梁甸 伯 方 ニ於 テ李 寅 煥 ノ話 ニ ヨッテ独 立 宣 言 発 表 ニ付 其 代 表 者 卜 ナ ル コト ヲ承 諾 シタ 訳 カ 答  左 様 テ ス 問  李 寅 煥 ハ其 方 ニ対 シ テ京 城 ニ来 イト 申 シタ カ 答  夫 レ ハ記 憶 シ マ セヌ

答  謄 写 シテ 配布 シタ ト云 フ事 ハ後 ト テ聞 キ マシ タ夫 レ ハ宣 川 カ ラ 来 タ モ ノテ ア ルト云 フ事 テ スラ カ私 ハ内 容 ハ知 リ マ セヌ 問  而 シテ 三 月 一日午後 二時 半 義 州 西教 会堂 ノ空 地 ニ集 リ独 立宣 言 ヲ発 表 ス ルト云 フ事 テ アッ タ カ 答  旧義 州 ノ弘西 門 テ発 表 ス ル卜 云 フ事 テ シタ

答  左 様 テ ス

小 国 ハ民族 自 決 主義 ニ ヨリ独立 カ出 来 ルト 云 フ様 ナ事 ヲ米 国大 統

問  其 方 ハ 一昨 年冬 以来 列 国講 和 会 議 ニ於 テ敵 国 ニ征服 セラ レタ ル

ヲ崔 麟 ト話 合 ヒ シタ事 カ有 ルカ

領 カ唱ヘ タ ノ テ此際 朝 鮮 モ独 立 セシ ム ル様 ニシ テ ハ如 何 ト云 フ事

問  ソ コテ昨 年 一月末 頃 ヨリ朝鮮 独 立 ニ関 ス ル話 カ崔麟 ト ノ間 ニ交

答  有 リ マ ス

シタ ル ヨリ 三月 一日 午 後 二時 三十 分宣 言 式 ヲ挙 行 シ讃 美 歌 ヲ唱 シ

レ ハナ ラ ヌ朝 鮮 ニ於 テ ハ天 道 教 カ大 キ ナ団 体 テ ア ル カラ天 道 教 カ

換 サ レ斯 様 ナ事 ハ 一人 ヤ 二人 テ ハ出 来 ヌ カラ多 数 ノ者 カ企 テナ ケ

問  其 日 ハ多 数 ノ人 カ集 ル様 ニ勧 誘 シタ ル結 果 七 八 百名 ノ者 カ集 合

祈祷 ヲ為 シ京 城 カ ラ宣 言 書 カ 二百 枚 許 リ送ッ テ来 タ ノテ之 レ ヲ配

答  左 様 テ ス

主 トナッ テ ヤッ テ ハ如 何 ト云 フ様 ナ話 カ有ッ タ カ

布 シ謄 写 シタ モノ 、配 布 ヲ見 合 セ其 方 ハ宣 言 書 ヲ朗 読 シ 一同 ト 共 ニ独立 ノ為 メ ニ万 歳 ヲ唱ヘ テ式 ヲ終ッ タ ト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キカ

問  夫 レカ ラ 二月 二十 日頃崔 麟 ハ愈 独 立 ノ運 動 ヲ起 スト 云 フノテ 独

ヲ世界 ニ発 表 シテ米 国 大 統 領及 列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シテ ハ

立 宣 言書 ヲ作 リ各 所 ニ配 布 シ人 民 カ独 立 ヲ希 望 シ テ オ ルト云 フ事

答  左様 テ ス

答  左様 テ ス

問  其 宣 言書 ノ趣 旨 ハ各 被 告等 ニ尋 ネ タ様 ナ事 ニ相違 ナ イ カ

○ 被 告韓 竜 雲 ニ

テ ハ独立 ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ書 面 ヲ送 ル様 ニ計 画 シテ オ ルト 云 フ話 カ有ッ タ カ

独 立 ニ関 シテ尽 力 シテ貰 ヒ亦帝 国 議 会 、帝 國政 府 及 総督 府 ニ対 シ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 及 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

問  其 方 ハ京 城 ニ ハ何 用 カ アッ テ来 テ オッ タ カ

会 並 総 督 府 ニ対 スル書 面 ハ持ッ テ行ッ テ提 出 シ米 国 大 統領 及 列 国

書 其 他 ノ書 面 モ出 来 上 リ独 立 宣言 書 ハ各 所 ニ配 布 シ帝 国政 府 及議

崔 麟 方 ニ於 テ天 道 教 ト耶 蘇 教 ト合 同 シ テ運 動 ス ルト云 フ事 テ宣言

答  左 様 ナ話 カ有 リ マシタ而 シテ自 分 モ夫 レ ニ賛 成 シ マ シタ

答  有信 ト云 フ雑 誌 ヲ発 表 ス ル為 メテ ス

問  其 方 ハ神 興寺 ノ僧 侶 カ

問  其 方 ハ崔 麟 ト ハ以前 カ ラ懇意 テ ア ル カ

講 和 会 議 ノ代 表 ニ対 ス ル書 面 ハ安東 県 ニ持 チ行 キ同 所 ヨリ上 海 ノ

問  而 シテ書 面 ヲ作 成 ス ル コト其 他 一切 ノ準備 カ整 ヒ二月 二十 六 日

答  東 京 テ知 合 ニナ リ マシ タ

玄 楯 ニ送 リ同 人 ヨリ更 ラ ニ外 国 郵便 テ送 ルト 云 フ事 テ其 方 ハ夫 レ

答  左様 テ ス

問  其 方 ハ日 韓 ノ併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オッ タ カ

答  賛 成 シ マシ タ

問  而 シテ其 方 モ賛 成 シタ訳カ

答  左様 ナ書 面 ヲ見 マ シタ

カ都 合 カ悪 イ ト云 フノ テ同 日午 後 二時 ヲ期 シ明 月館 支 店 大 華 館 ニ

問  三 月 一日 パ コダ公 園 ニ於 テ宣 言 書 ヲ発表 スルト 云 フ事 テ アッ タ

答  七 八 人 ト 思 ヒ マ ス

問  学 校 ノ生 徒 ハ何 人 位 テ三 千枚 ヲ配 布 シタ カ

答  左 様 テ ス尤 モ夜 配 布 シタ カ怎 ウ カ私 ハ判 リ マ セヌ

夜 京 城 市 内各 戸 ニ配 布 セ シメ タ 卜云 フ コト テア ルカ相 違 ナ キ カ

問  独 立 宣言 書 ノ趣 旨 ハ朝 鮮 民族 ヲ代表 シテ朝 鮮 ハ独立 国 ナ ル事 朝

於 テ発 表 スル事 ニ変 更 ニナッ タ ト 云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

等 書 面 ヲ一 覧 シタ ト云 フ事 テア ルカ相違 ナ キ カ

一人 最 後 ノ 一刻 迄 民 族 正 当 ノ意 思 ヲ発表 セナケ レ ハナ ラ ヌト云 フ

席 シ其 他 ノ同 志 三十 余 人 集 合 シ各 自 宣 言 書 ヲ配 布 シ其 方 ハ無 事 ニ

問  而 シ テ三 月 一日午 後 二時 宣 言書 ニ署 名 シタ ル モ ノヽ内 三 四人 欠

答  左 様 テ ス

鮮 人 ハ自 主 民 ナ ル事 ヲ宣 言 シ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ為 メ ニ奮 起 シ最 後 ノ

様 ナ事 テ アッ タ カ 答  左 様 テ ス

セナ ケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様 ナ意 味 ノ演 説 ヲ為 シ 一同朝 鮮 独 立 ノ為

独立 宣 言 書 ヲ発 表 シ目 出 度 キ事 テ ア ル尚 一層 独 立 ノ為 メ奮 闘 努 力

問  米 国 大 統 領 及列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シ テ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ為 メ奮 起 シ タ カラ正 義 人 道 ニヨリ尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ趣 旨 ノ書

問  其 方 ハ白 相 奎 ニ対 シ独 立 運 動 ノ計 画 ア ル コ卜 ヲ告 ケ タ ル所 同 人

答  左 様 テ ス

メ万 歳 ヲ唱 ヘテ式 ヲ終ッ タト 云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

面 ヲ送 ル ト云 フ事 テ有ッ タ カ 答  左 様 テ ス

ルト 云 フ事 ヲ秘 密 ニ印 刷 ス ルト 云 フ コト テ アッ タ カ

問  独 立 宣 言 書 ハ各 所 ニ配 布 シ各 人 ヲ シテ独 立 ノ意 思 ヲ発 表 セシ ム

ハ賛 成 シタ ト云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キ カ

答  二 月 二十 六 日 テ アッ タ ト思 ヒ マ スカ白 相奎 ニ会 ヒ独立 運 動 ノ計

答  秘 密 ノ印 刷 テ宣 言 テ ス カラ配 布 ノ目 的 テ ス 問  独 立 宣 言 書 ハ三月 一日 パ コダ 公園 ニ於 テ其 方 カ朗読 シテ宣 言 シ

画カ 有 ルカ ラ参 加 シテ ハ怎 ウ カト勧 メ マシタ所 同 人 ハ賛 成 シ二十

テ置 キ マ シタ カ私カ 帰 ル前 ニ同 人 ハ帰ッ テ オッ タ ノ テ其 後 ハ会 ヒ

七 日 ニ来 マ シタ カ私カ 崔 麟 方 ニ行ッ テ来 ル カラ待ッ テ居 レト申 シ

帝 国 政 府 及 議 会 ニ ハ林 圭 カ書面 ヲ持ッ テ行 ク ト云 フ事 テ アッ タ カ 答  左様 テ ス

名 シ又 ハ署 名捺 印 者 トナ ル為 メ ニ預 ケ タ訳カ

問  其 方カ 白 相 奎 ノ印章 ヲ預ッ タ ノ ハ同 人 カ宣言 書 其 他 ノ書 面 ニ署

タ丈 テ明 月館 支 店 テ会 ヒ マ シタ

マセ ヌテ シタ故 ニ内容 ノ事 ニ付 テ ハ話 マセ ヌ唯 同 人 ノ印 章 ヲ預ッ

問  独 立宣 言 書 ハ二 万枚 許 リ印 刷 ス ルト云 フ事 テ其 方 カ配 布 方 ヲ引 受 ケタカ 答  左様 テ ス

学 校 生徒 呉 沢 彦 外数 名 ニ自 宅 ニ於 テ交 付 シ同 人 等 ヲ シ テ三 月 一日

問  其 方 ハ二月 二十 八 日李 鍾 一ョリ独 立 宣 言書 三千 枚 ヲ受 取 リ中 央

思 ヒマス

マセ ヌテ シタ同 人 ハ必 要 ナ書 面 ニ押 ス モノ ト思ッ テ預 ケタ モノ ト

答  私 ノ考 ヘ ハ左 様 テ シタ カ私 ハ白 相 奎 ニ対 シテ ハ左 様 ナ話 ハ致 シ

ルト云 フ様 ナ事 テ アッ タ カ

議 ノ代表 者 ニ対 シテ ハ独 立 ニ付 尽 力 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書 面 ヲ送

シ テ ハ独 立 ヲ許 可 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ事 米 国 大統 領 及 列国 講 和 会

○ 被告 白 相 奎 ニ

問  其 方 ハ京 城 ニ ハ何 用 アッ テ来 タ カ

答  左様 テ ス

問  其 方 ハ海 印寺 ノ僧 侶カ

答  有 リ マセ ヌ

ル書 面 ニ押 スカ判 リ マセ ヌテ シタ

独 立 宣言書 及共 他 ノ書 面 ノ事 ハ聞 キ マセ ヌ故 ニ私 ノ印章 ハ如 何 ナ

イ ト思 ヒ亦 韓 竜 雲 ニ ハ再 ヒ会 フ コト カ出 来 マセ ヌテ シタ 私 ハ当 時

帰 リ マシタ詰 リ私 ハ時 間 カ無 イ カラ仏 教 側 ノ同志 ヲ集 メ ル暇 カ ナ

ラ待ッ テ居 リ マシ タケ レト モ永 ク帰ッ テ来 マセ ヌテ シタ カラ私 ハ

之 ヲ承 諾 シテ貸 シテ ヤリ マシ タ而 シテ同 人 ハ待ッ テ呉 レト 云 フカ

同 人 ハ独 立 運動 ニ参 加 ス ルカ ト云 フテ印 章 ヲ貸 セト云 ヒ マ スカ ラ

答  二十 七 日夕 方 韓 竜 雲 ノ所 カ ラ使 カ来 マシ タ ノテ行ッ テ見 マ スト

答  中 央 仏 教 堂 ヲ作 ル為 メ ニ来 マシタ

問  前 科 並 位 記勲 章 年 金 等 ハナ キ カ

問  其 方 ハ 一名 ヲ竜 城 ト モ云 フ カ 答  夫 レ ハ堂 号 テ ス

答  左 様 テ ス

方 法 ハ知 ラ ヌ ト云 フ訳カ

問  其 方 ハ詰 リ独 立 運 動 ノ ア ルト 云 フ事 ヲ聞 イ タ丈 テ賛 成 ヲ為 シ其

答  左 様 テ ス

問  共 方 ハ韓 竜雲 ト ハ懇意 ナ ル カ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シ テ オ ルカ

カ ア ルト 云 フ通 知 ヲ受 ケ タ カ

問  二 月 二十 八 日 韓 竜 雲 ョリ明 日 明月 館 支店 大華 館 ニ於 テ宣 言 発 表

答  左 様 テ ス 問  昨 年 二月中 韓 竜 雲カ 其 方 ニ対 シ テ天道 教 及 耶 蘇 教側 ニ於 テ独 立

日午 後 二時 明 月 館 支店 ニ来 イト 云 フ通 知 カ来 テ居 リ マシ タ カラ 二

ヲ配 布 シ韓 竜 雲 ハ独 立 ニ関 ス ル演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独立 ノ為 メ万歳

問  其 時 ハ宣 言書 ニ署 名 シ タ ル三十 余 人 ノ同 志カ 集 リ各 自 ニ宣 言書

時 過 キ ニ同 所 ニ行 キ マシ タ カ宣言 書 ノ事 ハ判 リ マセヌ

答  私 ハ二十 八 日 ニ ハ仁川 ニ行 キ マシ タ カ京城 ニ来 テ見 ルト三 月 一

ルカ

宣 言 運 動 ヲ行 フ計 画 テ ア ルカ ラ同 志 ニナ レ ト勧 誘 セラ レタ事カ 有

答  左 様 ナ事 カ有 リ マ シタ夫 レ ハ二月 二十 六 日 頃 ト思 ヒ マス 問  其 結某 其 方 モ同 志 ニ加ッ タ カ

ヲ唱ヘ タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナイ カ

ヲ為 シ 一同 ト 私 ト共 ニ朝鮮 ノ独 立 万歳 ヲ唱ヘ タ所逮 捕 サ レ マシタ

答  私 ハ宣 言 書 配布 ノ事 ハ知 リ マセ ヌカ宴 会 カ有ッ テ韓 竜 雲カ 演 説

答  左 様 テ ス

表 シ宣 言 書 ヲ印 刷 シテ各 所 ニ配 布 シ帝国 政府 及議 会 、 総 督府 ニ対

問  其 運 動 方 法 ハ朝 鮮 人 カ盛 ン ニ独立 ヲ希 望 シテ オ ル卜云 フ事 ヲ発

問  韓 竜 雲 カ為 シ タ ル演 説 ノ主 旨 ハ同 人 ニ尋 ネ タ通 リ相 違 ナイ カ 答  独 立 ニ関 スル話 テ シタ

金 大 羽 、 金 元璧 等 ハ二月 二十 日頃 集 会 シテ学 生 同志 ニ於 テ 宣言 書

問  而 シ テ各 学校 ノ代 表 者 ト シテ其 方 及 金炯 成 、 金性 同 、 金 文珍 、

答  左様 テ ス

ヲ作 リ独 立 宣言 運 動 ヲ ス ルト 云 フ事 ニナッ タ訳カ

答  見 マセ ヌ

問  所 カ其 頃 紳 士連 ニ於 テ モ天 道 教 、 耶蘇 教、 仏 教側 ノ重 ナ ル者カ

問  其 時 独 立宣 言 書 ヲ見 タ カ

問  独 立 ノ宣言 運 動 テ ア ルカ ラ見 ナイ事 ハナイ 様 ニ思 ハル 、カ如何

言 カ 二ッ ア ルト 云 フ事 ハ面 白 ク ナイ カラ学 生 側 ノ運 動 ヲ止 メテ自

ルト云 フ計 画 ア ル事 ヲ朴 熙道ョ リ聞 キ 尚同 人 ハ同 一ノ運 動 ニ付 宣

独 立運 動 ヲ起 シ朝 鮮 人 カ独立 ヲ希 望 シテ オ ル卜云 フ意 思 ヲ発表 ス

分 等 ノ運 動 ヲ助成 シ テ呉 レ卜 云 フ話 カ アッ タ カ

居 リ マシタ カ ラ見 ル事 カ出 来 マセ ヌテ シ タ

答  宣 言 書 ハ卓 上 ニ置 イ テ ア リ マシタ ケ レト モ警 察 官 カ取 リ巻 イ テ

○被告康基徳 ニ

答  左 様 テ ス

問  二月 二十 八 日李 甲 成カ 三月 一日午後 二時 宜 言 書 ヲ発 表 ス ルカ ラ

答  援 助 テ ハナ ク学 生側 ハ別個 ニヤ ルト 云 フ事 ヲ申 シ マシタ

訳 テ ハナ イカ

問  学 生 側 ノ宣言発 表 ヲ止 メテ紳 士 側 ノ運動 ヲ援 助 ス ル事 ニナッ タ

ト テ ヤ ルト云 フ話 ヲ致 シ マシ タ

答  左 様 テ ス紳 士側 テ運 動 ヲ ヤ ルト云 フ事 テ シ タ カラ学 生 側 テ ハ後

問  前 科 並 位記 勲 章 年 金等 ハナ キ カ 答  有 リ マセヌ 問  其 方 ハ普 成 法 律商 業 専 門 学 校 三年 生カ 答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ昨 年 二月初 メ頃 新 聞 紙 上等 ニ ョリ敵 国 ニ征 服 セラ レタ ル

タカ

之 レヲ配 布 シテ呉 レト 云 ハ レ金 文 珍 ニ頼 ンテ配 布 シテ呉 レト 云ッ

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルカ

小 国 ハ民族 自 決 主義 ニョ リ独 立 カ出 来 ル卜云 フ様 ナ事 カ提 唱 セラ

ッテ来 テ其 方 ハ金 元璧 其 他 ノ学 生 十数 人 ヲ シテ 配布 セ シ メタ訳 テ

問  二十 八 日 ノ晩 金 文 珍 カ李 甲 成 ノ所 ョリ独 立 宣言 書 千 五 百枚 ヲ持

実 行 ス ル事 ニナッ タ訳 テ ハナ イ カ

問  ソウ テナ ク其 方 ト金 元璧 ニヤッ テ 呉 レト云 ヒ金 文 珍 ト相談 ノ上

答  左 様 ナ話 カ有 リ マシタ ケ レト モ承 諾 ハ致 シ マセヌ

レ テ オ ル卜云 フ事 ヲ聞 キ朝 鮮 人 モ独立 ノ希望 ヲ発 表 スレ ハ独 立国 ト ナ ル コト カ出 来 ルト考ヘ 運 動 ノ計 画 ヲ シタ カ 答  左 様 テ ス

学 生 モ同様 ナ運 動 ヲ起 サ ナケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ所 カ ラ学 生 ヲ訪 問

ハナイ カ

問  夫 レ ハ内 地 ノ留 学 生 カ運 動 ヲ ヤ ルト 云 フ事 ヲ聞 キ朝 鮮 ニ於 ケ ル

シテ代 表 者 ヲ作 リ其 等 ノ人 カ集ッ テ運 動 方法 ヲ定 メ ルト 云 フ事 ニ

答  夫 レ ハ金 文珍 ト韓偉 健 カ分 配 シ マシタ

ナッ タ訳カ 答  左様 テ ス

丈 テ金 文珍カ 宣 言 書 ヲ持ッ テ来 テ学 生 ニ分 配 シタ ノ テ私 カ ヤッ タ

早 ク帰 ラ ネ ハナラ ヌ時 期 テ有 リ マ シタ カ貞 洞 礼 拝 堂 ニ暫 ク居ッ タ

午 後 八時 三十 分 ヲ過 ク レ ハ出 入カ 出 来 ヌ事 ニナッ テ居 リ マスノ テ

答  私 ハ当 時 ﹁セヴ ラ ンス﹂ 病院ニ 入院 中 テ シタ カ同 院 ノ規 則 テ ハ

問  其 方 モ其時 居ッ タ訳 テ ハナ イ カ

問  其 時 ハ赤 イ布 ヲ持ッ テ オッ タ訳 テ ハナ イ カ

答  左 様 テ ス

問  金 元璧 モ其 方 ト同 様 ナ事 ヲ シタ訳カ

答  南 大門 外 テ捕ヘ ラ レ マシ タ

問  其 方 ハ何 処 テ逮 捕 サ レタ カ

答  左様 テ ス

問  前科 並 位 記 勲章 年 金 等 ハナキ カ

○ 被 告金 元璧 ニ

答  左様 テ ハ有 リ マ セヌ

ッタ カ

問  学 生 側 ニ於 テ ハ紳 士 側 ノ運 動 ヲ援 助 シテ ヤ ルト 云 フ事 テ ハナ カ

答  左様 テ ス

問  要 スル ニ其 方 ヤ金 元璧 ノ両 人 ハ運 動 ノ重 ナ ル モノ カ

答  左 様 ナ計画 ハ有 リ マセヌ

訳 テ ナ ク亦 別 ニ配 布 方 ヲ李 甲 成 ョリ頼 マレ タ訳 テ モ有 リ マセ ヌ 問  其 方 ハ李 甲 成 カラ頼 マ レテ オッ タ カ ラ共 時 行ッ テ オッ タ訳 テ ハ ナイ カ 答  李 甲 成 カラ話カ 有 リ マ シタ カ ラ金 文珍 ニ配 布 シテ 呉 レト申 シ マ シタ ケ レト モ三月 五 日 ノ運 動 計 画 ヲ妨 害 スル コト ヲ 恐 レ承 諾 シ マ セヌ テ シタ 問 其 方 等 ハ三 月 五 日 ニ大 々的 ノ独 立 運動 ヲ ヤ ルト 云 フ計 画 ヲ シ タ カ

問  共 手配 ハ如 何 ニナッ テ オッ タ カ

答  夫 レ ハ知 リ マ セヌ

問  其 時 ハ何 程 位 ノ人 ヲ集 メ ル予定 テ アッ タ カ

問  其 方 ハ昨年 二月 頃 学 生 団 ヲ糾 合 シテ朝 鮮 ノ独 立示 威 運 動 ヲ起 ス

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シ テ オッ タ カ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ延禧 專 門 学 校 ノ 三年 生カ

答  有 リ マ セヌ

答  京 城 ノ学 校 生 徒 全 部カ 団 結 シテ 大規 模 ノ運動 ヲ ヤ ル積 リテ シタ

タ

答  左様 テ ス当 日南 大 門 駅 前ニ 集 リ市 内 ヲ廻 ルト云 フ事 ニ致 シ マシ

問  夫 レ ハ学 校 ノ代表 者ョ リ全 部 ノ学 生 ニ勧 メ運動 ニ応 セ シ ム ル計

答  左様 テ ス

計画 ヲ シ タト 云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナ キカ

問  其 方 ハ米 国 大 統領カ 提 唱 シタ ル民 族 自決 主 義 ニョリ朝 鮮 モ独 立

画 テ沢 山 ノ 人 ヲ集 メ万歳 ヲ唱ヘ 独 立 ヲ希 望 シテ オ ルト意 思 ヲ発表 スル大 示威 運 動 ヲ為 スト 云 フ事 テ其 方 ハ午 前 九時 頃 人力 車 ニ乗 リ

ノ希 望 ヲ発 表 ス レ ハ独 立カ 出 来 ルト考ヘ 亦東 京 ノ留 学 生 ニ於 テ モ

旗 ヲ振 リ廻 ハシ テ南 大門 駅前 ニ赴 キ群 衆 ノ先頭 ニ立 チ共 ニ独 立 万 歳 ヲ唱ヘ 南 大門 ノ方 ニ進 行 シタ ト云 フ コト テ ア ル カ相 違 ナ キ カ

独 立 運 動 ヲヤ ル ト云 フ事 テ ア ル カラ朝 鮮 ノ学 生 モ運動 ヲ起 ス様 ナ

答  朴 熙 道 ョリ配布 シテ呉 レト 云 フ様 ナ話 カ有 リ マシタ カ当 時警 察

問  中 学 程 度 ノ学 生 ニ宣 言 書 ノ配布 ヲ サ セタ事 カ有 ルカ

テ配 布 シタ カ怎 ウ カ判 リ マセ ヌケ レト モ学 生側 テ配 布 ヲ引 受 ケ タ

官 ョリ捕 ヘラ ルヽ ト 云 フ様 ナ話 ヲ聞 イ テ居 リ マ シタカ ラ個 人 ト シ

コトヽ ナッ タ訳 テ ハナ イ カ

訳 テ ハ有 リ マセ ヌ

答  内 地 ノ留 学 生 カ運 動 ヲ ヤ ルカ ラ朝鮮 ノ学 生 モヤ ルト 云 フ訳 テ ハ 有 リ マセ ヌカ当 時 世 界 ノ大 勢 上 講 和 会議 ニ人 ヲ送 ルト 云 フ様 ナ話

韓偉 健 、私 等 カ勝 洞 ノ礼 拝 堂 ニ集 リ時 機 ヲ見 テ 日時 、場 所等 ヲ通

ハ三 月 一日宣 言 運動 ヲヤ ルト云 フ事 ハ知 リ マ セ ヌテ シタ康 基 徳 、

答  事 実 ハ左 様 ニナッ テ居 リ マスカ予 メ定 メタ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ私

ヤ ルト 云 フ計 画 テ アッ タ カ

ル後 学 生側 ニ於 テ ハ同 月 五 日 南大 門 駅前 ニ於 テ大 々的 示威 運動 ヲ

問  学 生側 ノ運 動 ヲ中 止 シ三 月 一日紳 士 側 ノ独立 宣 言 運 動 ヲ為 シタ

カ団 体 ト シ テ引受 ケ タ事 ハ有 リ マ セヌ

テ居 リ マシ タ カラ個 人 ト シ テ韓偉 健 カ引受 ケ タ カ怎 カ知 リ マセ ヌ

財 政 ヲ韓 偉 健 ハ学 生 ノ代 表 者 私 ハ外 面 ノ事 ヲヤ ルト去 フ事 ニナッ

答  学 生側 ニ於 テ ハ康 基 徳 、 韓 偉健 及 私 カ重 立 チ タ ル者 テ康 基 徳 ハ

ッタ訳 テ ハナ イ カ

ノ宣言 ヲ発 表 ス ル コト ニナ リ其宣 言 書 ハ学 生 ニ配 布 サ セ ル様 ニナ

運動 ヲ ヤ ル ト云 フ事 テ ア ル カラ学 生 側 ノ宣言 発 表 ヲ中 止 シ紳 士 側

問  併 シ記 録 上 調ヘ ラ レタ人 ノ申 立 ニ ョレ ハ学 生 側 モ紳士 側 モ宣言

モ聞 キ マス シ世 界 ノ人類 ハ自 己 ノ為 メ生活 セ ナケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様 ナ老ヘ ヲ生 シ誰 レ モ運動 ヲ起 ス モノ カ有 リ マセ ヌカ ラ学 生 ノ 本 分 ヲ忘 レ テ運 動 スル事 ニナッ タ次第 テ ス 問  而 シ テ各 学校 ョリ代表 者 ヲ選 定 シテ 学 生 カ 一団 ト ナッ テ運 動 方 法 ヲ定 メ ルト 云 フ事 テ アッ タ カ 答  左 様 テ ス而 シテ私 ハ自 校 ノ代 表 者 ニナ リ マシ タ 問  学 生 側 ニ於 テ ハ示 威 運動 ヲ為 ス ニ付宣 言 書 ヲ作 リ テ之 ヲ発 表 ス ルト 云 フ事 テ宣 言 書カ 出 来 上ッ タ 卜云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナ キ カ 答  独 立 ノ宣言 ヲ スレ ハ宜 イ ノ テ別 ニ宣 言 書 ヲ作 ル必要 ナ ク事 実 ニ 現 ハル レ ハヨイ 訳 テ ス

画カ 有 ルト 云 フ事 テ学 生側 ノ運 動 ヲ中 止 スル様 ニシテ ハ怎ウ カト

問  其 当 時 天道 教 、 耶 蘇教 、 仏 教 等 合同 シテ独 立 宣 言運 動 ヲ起 ス計

云 フ様 ナ事 ヲ朴 熙 道 カ話 シタ事 カ有 ルカ 答  左 様 テ ス其 モ朝 鮮 ノ宗 教 側 テ彼 レ此 レ スル 卜云 フ訳 テ ナ ク有 力 者 ナ ル崔 麟 、李 昇 薫 等 カ宣 言 ヲ発 表 ス ルト云 フ事 テ シタ

知 ス ル事 ニナッ テ 居 リ マシ タ

問  三 月 五 日 ニヤ ルト 云 フ計 画 ハ何 時 有ッ タ訳カ

毎 日 同 所 ニ於 テ三 人 会合 シテ居 リ マ シタ カ五 日 ノ前 晩 モ会ッ テ五

答  三 月 一日以 後 ノ事 テ ス康 基 徳 カ病 院 ニ入 院 シテ居 リ マシタ カ ラ

カ

問  学 生 側 ノ運 動 ヲ申 止 シテ後 ト テ ヤッ テ呉 レ 卜申 シタ訳 テ ハナ イ

運 動 ハ何 時 テ モヤッ テ ョイ カ ラ学 生 ノ運動 ヲ止 メ ヌカ ト 云 フ話 ヲ

日 ニ決 行 ス ル コト ニシタ次 第 テ ス

答  宣 言 ハ度 々為 ス可 キ モノ テ ナ ク後 ト テ ヤ レ ハ無 効 テ アル カ示 威

シタ カ ラ後 ト テ ヤ ル事 ニナ リ マシタ

問  併 シ前 晩 位 ノ計 画 テ ハ多 数 ノ人 カ集 マル訳 ニ ハイ カ ヌ様 ニ思 ハ ル 、カ如 何 答  学 生側 ノ運 動 ハ私 等 三 人 カ伝ヘ ルト学 生等 ハ集 ル様 ニナッ テ居 リ マシタ 問  其 方等 三人カ 各 学 校 ノ代 表 ニ令 シ三 月 五 日午 前 九 時 南 大門 駅 ニ 学 生 一同 集 合 シ其 方 ハ人 カ 車 ニ乗 リ旗 ヲ振 リ廻 ハシ先 頃 ニ立 チ群

ヤッ タ ト 云 フ コト テ ア ルカ相 違 ナ キ カ

衆 ト共 ニ朝 鮮 独 立万 歳 ヲ唱ヘ 南 大門 方 面ヘ 進 行 シ 一大 示 威 運動 ヲ

答  大 体 ハ其 通 リテ ス 問  其 方 カ群 衆 ヲ指 揮 シタ訳 テ ハナイ カ 答  左 様 テ ハ有 リ マセヌ 問  其 方 ハ南 大 門 駅前 迄 行ッ タ カ又 ハ南 大 門 ョリ参 加 シタカ 答  私 ハ南 大門 駅 ノ前 ニ行 進 シ テ行 キ マシ タ 問  其 方カ 人力 車 ニ乗 リ テ奔 走 シ朝 鮮独 立 ト大 書 セ ル旗 ヲ打 チ振 リ 群 衆 ノ先頭 ニ立 チ独 立 万歳 ヲ唱 ヘタ事 ハ相 違 ナ イ カ

答  有 リ マセ ヌ 問  位記 勲章 年 金 等 ハナ キ カ 答  有 リ マ セ ヌ

問  其 方 ハ主 ト シ テ何事 ヲ シ テオ ルカ

答  以 前 学校 教 師 ヲ シテ居 リ マシタ カ 日韓 併 合後 ハ何 ニモ致 シ マセ ヌ

南 善 ノ勧誘 ニョリ独 立宣 書 運 動 ニ加担 シ仕 事 ヲ ス ル事 ニナッ タ卜

問  其 方 ハ日韓 併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ヲ希 望 シテオッ タ ト云 フ事 テ崔

云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ

勧 誘 ヲ受 ケ タ ト 云 フ訳 テ ハ有 リ マセ ヌ

答  私 ハ併 合 ニ ハ反 対 テ独 立 ハ希 望 シテ オ リ マスカ別 ニ崔 南善 ョリ

ルカ ラ参 加 セ ョト崔 南善 ョリ勧 メラ レタ訳 テ ハナ イ カ

問  其 方 ハ天道 教 、 耶蘇 教 カ合 同 シテ 独立 宣 言 運動 ヲ起 ス計 画カ 有

答  崔 南 善 ョリ御 尋 ネ ノ様 ナ話 ハ聞 キ マ シタ カ私 カ参 加 シ タ ノ ハ同

人 ヨリ聞 イ タ為 メテ ハ有 リ マセ ヌ

問  然 ラ ハ如 何 ナ ル訳 テ参 加 シタ カ

テ独 立 宣 言 運 動 ヲ ス ル ニ付 独 立 宣 言 書 ヲ作 リ テ発表 シ又 帝 国政 府

答  夫 レ ハ昨 年 二月 二十 三 日頃 崔 南 善 ョリ天 道 教 ト耶 蘇教 ト合同 シ

答  指 揮 シタ ト云 フ事 ヲ 恐 レテ否 認 ス ル様 テ ス カ実 ハ共 時 私 ハ人力 車 テ馳 ケ 付 ケ マシタ所 沢山 ノ人 カ居ッ テ下車 ス ル積 リ テ シタ ケ レ

答  私 ハ併 合 以来 十年 一日 ノ如 ク独 立 ヲ希望 シテ オ リ マ シタ カ崔 南

云 フ事 テ参 加 シタ ト 云 フ訳カ

問  東 京 ニ遣 ル人 カ有 ルト 云 フ事 テ アッ タ カ ラ其 方 ハ東 京 ニ行 ク ト

様 ナ レ ハ私 カ行 ク ト申 シ初 メテ関 係 ス ル事 ニナ リ マ シタ

人 ヲ遣 ハス カ未 タ定 メテ オ ラ ヌ ト云 フ事 ヲ申 シ マスカ ラ人 ヲ遣 ル

及 議 会 ニモ書 面 ヲ送 ル事 ニナッ テ オ ルカ之 レ ハ郵便 テ送 ルカ 又 ハ

ト モ夫 レサヘ 出 来 ナ イ ノテ私 カ先 頭 ニ立ッ テ ヤッ タ ト云 フ訳 テ ハ 有 リ マセ ヌ

シ其 方 モ共 ニ独 立 万歳 ヲ唱ヘ タ ト云 フ事 ハ相 違 ナ イ カ

問  併 シ三 月 五 日南 大門 駅前 ニ於 テ多数 ノ者 カ群集 シテ旗 ヲ振 リ廻

答  左様 テ ス ○ 被告 林 圭 ニ 問  前科 ハナ キ カ

善 ョリ独 立 運動 ノ話 ヲ聞 キ且 ツ東 京 ニヤ ル適 当 ノ人 カ無 イ ト云 フ

発 送 シタ ト 云 フ事 テ ア ルカ相違 ナ キ カ

日 ヨリ同 月 五日迄 ノ間 ニ封筒 ニ入 レテ宛 名 ヲ書 キ各 所 ニ郵 便 ニテ

問  其 方 カ清 書 シタ ル通告 文 三 通 ニ ハ各孫 秉 熙 以下 三十 三 人カ 調 印

答  左 様 テ ス

事 テ シタ カラ私 カ行 クト申 シテ参加 ス ル事 ニ定 メ マシタ故 ニ東京 ニ行 カ ヌト云 フ事 テ アッ タ ナ ラ ハ参 加 セナ カッ タ カ モ判 リ マセ ヌ

シタ ル モ ノ ヲ末 尾 ニ添付 シ清書 シタ独 立宣 言 書 ト共 ニ封 筒 ニ入 レ

方 面 ニ於 テ ハ武 富 時 敏 、尾 崎 行雄 、犬 養毅 、片 岡直 温 、 大 岡育 造

内 閣 総 理 大 臣、 貴 族 院 、衆 議 院 ニ発 送 シ謄 写版 刷 ノ通 告 文 ハ政 党

問  其 方 ハ詰 リ崔 南善 ヨリ話 ヲ聞 イ テ独 立 運 動 ニ参 加 シタ ト 云 フ訳

答  同 人 ハ別 ニ参 加 セ ヨト ハ申 シ マセ ヌ私 カ進 ンテ参 加 シタ ノテ ス

阪 朝 日新 聞 社 、雑 誌 側 ハ太陽 、 中 央 公論 、 日本 及 日本 人 等 ノ東 京

ナ者 二十 人 許 リ新 聞 社側 ハ東 京 ノ新聞 社 全 部及 大 阪時 事 新 報 、大

等 重 立ッ タ代議 士 九 十 人許 リ学者 側 ハ吉 野作 造 、安 部 磯 雄 等有 名

問  其 方 ハ独 立運 動 ニ参 加 シ東 京 ニ行 キ運動 ス ル事 ヲ担 任 シタ訳カ 答  左 様 テ ス

貴 衆 両 院 、 重 ナ ル政 治 家、 学 者 、新 聞 社 、雑 誌 社 等ヘ 送 ルト云 フ

問  其 方 ハ東 京 ニ書 面 ヲ持 チ行 キ之 ヲ謄 写 シタ ル上 内閣 総 理 大臣 、

発 行 ノ重 ナ モノ及 東 京 ノ官 私立 大 学 ニ発 送 シテ其 方 ノ任 務 ヲ終ッ

タ ト云 フ事 テ ア ル カ相 違 ナキ カ

用 向 テ アッ タ カ

答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス 問  夫 レ ハ京 城 ニ於 ケ ル独 立 運動 団 体 ノ幹 部 ョリ命 セ ラ レタ ル訳カ

問  安 世 桓 モ東 京 ニ来 ル約 束 テ アッ タ カ

答  私 ハ東 京 テ聞 キ マ シタ別 ニ連 絡 ハ有 リ マセ ヌ

答  帝 国 政府 及 貴衆 両 院ヘ ハ書 面 ヲ提 出 スル ト云 フ事 テ シタ カ政 治 家 、 学 者 、新 聞 社 、雑 誌 社 等ヘ 送ッ タ ノ ハ私 ノ考ヘ テ シタ

ッテ行ッ タ訳 テ ハナ イ カ

ッテ行ッ テ提出 シ安 世 桓 ハ口頭 テ申出 ルト 云 フ事 テ此 地 カラ話 合

答  左 様 ナ事 ハ有 リ マ セヌ

問  天道 教 側 ト耶 蘇 教 側 ト両 方 カラ行 ク ト云 フ事 テ其 方 ハ書 面 ヲ持

飜 訳 シ同 用 紙 ニ二通 ヲ認 メ二月 二十 七 日 通告 文 末 尾 ニ添 付 ス ヘキ

問  其 方 ハ崔 南 善 ョリ独 立 宣 言 書 ト通 告文 各 一通 ノ草 稿 ヲ受 取 リ宣

孫秉 熙 以下 三 十 三人 カ美 濃 罫 紙 ニ記 名 調 印 シタ ルモ ノ三通 ヲ崔 南

答  会 ヒ マセヌ

問  其 方 ハ東 京 ニ於 テ安 世 桓 ニ会ッ タ カ

言 書 ハ草 稿 ノ諺 文 ヲ仮 名 ニ直 シ美 濃 罫 紙 ニ三通 通 告 文 ハ内 地文 ニ

善 ヨリ受 取 リテ同 日午 後 八時 四十 分南 大 門 発汽 車 ニテ京 城 ヲ発 シ

問  安 世 桓 ハ東 京 ニ於 テ独 立 ニ関 シテ行 動 シタ カ

三月 一日午 後 八時 東 京 駅 ニ着 キ新 宿 角筈 電 車終 点 筋 向 ノ菓 子屋 相 馬 愛 蔵 方ヘ 滞 在 シテ仕 事 ヲ ス ル事 ト シ三月 二日神 田西 小 川 町朝 鮮

動 ヲ為 シタカ判 リ マセ ヌ

答  私 ハ同 人 カ東 京 ニ来 タ ト云 フ事 ヲ聞 イ タ丈 テ スカ ラ如何 ナ ル行

ヲ以 テ印 刷 シ三月 三 日朝 ヨリ夕 方頃 箔 ニ二百 通 許 リ ヲ作 リ上 ケ同

基 督 教 吉 年 会 ニ居 ル韓基 岳 ヲ呼 ヒ寄 セ同 人 ト共 ニ通告 文 ヲ謄 写版

無 職

ハ 京 城 府嘉 会 洞 百 七十 番 地

ハ

理 由 ヲ陳 述 シタ リ

ニテ 公訴 ヲ受 理 シ本 案 ニ入 リ審 理 ノ上 正 当 ナ ル裁 判 ア リ度 旨 控 訴 ノ

述 シ原審 ニ於 テ公訴 不 受 理 ノ判 決 ヲ為 シ タ ル ハ失当 ナ ル ヲ以 テ当院

検 事 ハ高 等 法院 特 別刑事 部 決 定 書 記載 犯 罪事 実 ノ通 リ公 訴事 実 ヲ陳

答  左 様 テ ス

公 訴 不受 理 ノ判決 ヲ受 ケ タ カ

問  共方 ハ本 年 八 月九 日京 城 地 方法 院 ニ於 テ保 安法 違 反 等 事件 ニ付

無職

住 所 ハ 同

問  其方 ハ三 月九 日迄 東 京 ニ滞在 シテ捕ヘ ラ レタ カ

本 籍

答  左様 テ ス 問  費 用 ハ如 何 ニシタ カ

出 生 地 ハ 忠 清 北道 清 州 郡清 州 邑内

長 ハ続 行 期 日 ヲ来 ル九 月 二十 五 日午 前 九時 卜指 定 シ同 日時出 頭

所

答  崔 南善 カ崔麟 ヨリ持ッ テ来 タ ト云 フ テ二 百円 渡 シテ 呉 レ マシタ 裁 ヲ命 シタリ 朝 鮮 総 督府 裁 判所 通 訳 官 清永 三男 本件 ノ通 訳 ヲ為 シ タリ

京 城 覆審 法 院 刑事 部

大 正 九年 九 月 二十 四 日

佐

同

塚 原 友 太 郎

嘉

朝 鮮 総 督 府裁 判 所書 記 

山

裁 判 長 朝鮮 総 督 府判 事  公判 始末 書 (第 五 回)

被 告 人 ハ身 体 ノ拘束 ヲ受 ク ル コト ナ ク シテ出 頭 シタ リ弁 護 人金 雨英 、

朝 鮮 総督 府 検事 水 野 重 功立 会 弁論 ヲ公 開 ス

同 一ノ判事 書 記列 席 ノ上

午 前 九時 京 城覆 蕃 法 院 法 廷 ニ於 テ第 一回 公判 始 末書 ニ記 載 シタ ルト

問  其 方 ハ其 後 天 道 教 ノ第 三 世教 主 卜ナッ タカ

答  左 様 テ ス

問  其 方 ハ元 ト東 学 党 ノ首 領 テ アッ タカ

答  有 リ マセ ヌ

問  位 記 勲 章年 金 等 ハナ キ カ

答  有 リ マセ ヌ

問  前 科 ハナキ カ

許 憲 、崔 鎮 、朴 勝 彬 、李 基 燦 、鄭 求 昌 、大 久 保雅 彦 出 頭 シ其 他 ノ弁

答  左様 テ ス

孫 秉 熙 外 四十 七人 保 安法 違 反 等 被告 事 件 ニ付 大 正 九年 九 月 二十五日

護 人 ハ出 頭 セ ス

問  天道 教 ノ信者 数 ハ何 程 テ同 教 ニ於 ケ ル 一ケ年 ノ収 入 ハ何 程 位 テ

マスケ レト モ大道 主 ノ印 ハ持ッ テ居 リ マセヌ

答  私 ハ実 権 ハ有 リ マセ ヌ他 カ ラ ハ私 カ大道 主 ノ様 ニ見 ラ レテ居 リ

ル カ同 教 ノ実 権 ハ矢 張 リ共 方 カ掌握 シ テオ ル訳 カ

問  現在 ハ天 道 教 ノ大 道 主 ハ朴 寅 浩 テ其 方 ハ隠 居 ト 云 フ様 ナ形 テ ア

熙

裁 判長 ハ前 回 ニ引続 キ審 理 スト告 ケ ○被 告 孫 秉熙 ニ 問  氏 名年 齢 職 業住 所 如 何 秉

四 月 八日 生 六十 年

答  氏 名 ハ 孫 年 齢 ハ

アルカ

国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 シテ独 立 ノ為 メ尽 力 シテ貰 ヒ度 イト 云 フ

テ ハ崔 麟 ニ 一任 ス ルト云 フ事 テ アッ タ カ

様 ナ書 面 ヲ送 ル ト云 フ事 ヲ其方 等 四 人 テ協 議 ノ上詳細 ノ方 法 ニ付

答  左様 テ ス

答  夫 レ等 ノ事 ハ責 任者 カ有 リ マ スカ ラ私 ハ判 リ マセ ヌ

議 開 催 セラ レント ス ル際 米 国 大統 領 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂カ 講 和 基 礎 条

スヘ キ者 ハ同 志 十 五名 ニ止 メ ルト 云 フ事 テ其 賛 成 ヲ得 テ同 志 ニ入

問  ソ コテ其 方等 四人 ハ天 道 教 ニ於 テ同 志 ヲ募 リ独 立宣言 書 ニ署 名

問  其 方 ハ 一昨 年 ヨリ昨 年 春 ニカ ケ欧 洲戦 争 終 局 ヲ告 ケ列 国 講 和 会

件 ト シ テ十 四 ケ条 ヲ提 唱 シ敵 国 ニ征 服 セラ レタ ル小 国 ハ民族 自 決

タ

キ事 ハ各 人 ノ心 テ決 スヘ キ事柄 テ ス カラ 思 フ様 ニセ ヨ卜申 シ マ シ

答  私 ハ別 ニ命 シ タ事 ハ有 リ マ セヌ唯 話 ヲ シタ丈 テ ス夫 レ ハ斯 ノ如

レタ事 ハ相 違 ナ キ カ

主 義 ニ ヨリ独 立 ノ希 望 ヲ発 表 ス レ ハ独 立 カ出 来 ル卜云 フ様 ナ事 カ アッ タ カラ朝 鮮 人 モ民族 自 決 主義 ニ基 キ独 立 ヲ希 望 シテ オ ルト云 フ意 思 ヲ発表 スレ ハ朝 鮮 カ独 立 ニナ ル カ モ知 レ ヌト云 フ様 ナ考 ヲ 起 シタカ 答  左 様 テ ス

答  左 様 テ ス

問  十 五 人 中 ノ十 一人 ハ其 方 等 ノ話 ニヨッ テ参 加 シテ来 タ訳カ

ニ対 シ合 同 シテ独 立運 動 ヲ ヤ ロウ ト云 フ事 ヲ申 込 ンテ其 賛 成 ヲ得

問  所カ 崔 麟 ハ天 道 教側 許 リテ ハ出 来 ヌ卜 云 フ ノテ耶 蘇 教及 仏 教側

独 立 運 動 ヲ起 シ テオ ルト云 フ事 テ其 方 ハ朴 泳 孝 及尹 致昊 等 ニ対 シ

問  其 方 ハ右 様 ナ ル考 ヲ起 シ テオ ル際 昨年 二月 初 メ東 京 ノ留 学 生カ

相 談 ヲ為 シ殊 ニ朴泳 孝 ニ対 シテ ハ東 洋平 和 ノ為 メ日本 政府ヘ 独 立

答  私 ハ耶 蘇 教側 ニ ハ知 人 ハ有 リ マセ ヌ カ合同 シ テ運動 ス ルト云 フ

テ ハナイ カ

問  然 ラ ハ其 方 ハ耶 蘇教 ト共 ニ運 動 スルト 云 フ事 ヲ知ッ テ オッ タ訳

答  左様 ナ事 カ有 リ マシタ

事 テ有 ル カ相違 ナイ カ

方 ヲ天 道 教 ニ申 込 ミ其 方 ノ命 ニ ヨリ五 千 円貸 ス事 ニナッ タ 卜云 フ

問  耶 蘇 教 側 ニ於 テ ハ独 立 運 動 ニ要 ス ル金 カ入 用 ト 云 フ事 テ其 借用

答  私 ハ夫 レ ハ知 リ マセヌ

テ共 ニ運 動 ス ル事 ニナッ タ コト ヲ知ッ テ オ ルカ

ノ請 願 ヲ仕 様 ト云 フ相 談 ヲ為 シタ ル所同 人 ノ返答 カ面白 クナイ ノ テ宋 秉畯 ニ対 シ朝鮮 ヲ自 治 卜 ス ル コト ニ付 申 込 ンタ事 カ有ッ タ カ 是 亦 返 事 カ面 白 クナ カッ タ ト云 フ様 ナ事 カ有ッ タ カ 答  尹 致 昊 ノ事 ハ知 リ マセ ヌ カ其 他 ハ相違 有 リ マ セヌ 問  其 後 天道 教 道 師権 東 鎮 、 呉 世昌 、 京城 普 成 高等 普 通 学校 長 崔 麟

ナキカ

等 ト相 談 ノ 上独 立 運動 ヲ起 ス計画 ヲ為 シタ ト云 フ事 テ ア ルカ相 違

答  左 様 テ ス

シ秘 密 ニ出 版 シテ之 ヲ各 地 ニ配 布 シ帝国 政 府 及議 会 並総 督 府 ニ対

話 ヲ聞 キ マシタ カ ラ金 ヲ出 シテ ヤリ マシ タ其 後 仏 教側 ト モ合 同 シ

問  独 立 運動 ヲ起 ス事 ニナ リテ 先 ツ同 志 ヲ募 集 シ独 立 宣言 書 ヲ著 作

シ テ ハ独 立 ヲ許 シテ貰 ヒ度 イ ト 云 フ書面 ヲ提 出 シ米 国大 統 領 及 列

運動 ス ル コト ニナリ マシ タ 問  崔 麟 カ引 受 ケ タ ト コロノ宣言 書 ノ起草カ 出 来 上ッ タ ノテ持ッ テ 来 テ見 セタ事 カ有 ルカ 答  左 様 テ ス 問  独 立 宣言 書 ノ起 草 ハ崔 麟 ニ一任 シタ カ共 前 ニ其 方寄 四 入相 談 ノ 上余 リ過激 ノ事 ヲ書 カ ス民 族 自決 主 義 ニ基 キ独 立 宣言 ヲ ス ルト云 フ様 ナ意 味 テ書 ク様 ニシタ訳 カ 答  左様 テ ス 問  独 立宣 言 書 ノ趣 旨 ハ其 方等 三 十 三人 ノ者 カ朝 鮮 民族 ノ代 表者 ト

ニ於 テ朗読 シ テ発表 スル考 ヘテ ア

ッタ所 結 局 明 月館 支 店 大華 館 ニ於 テ 三月 一日午 後 二時 ヲ期 シ同 志

書 発表 ノ場所 ヲ定 メ ス個 人〓

ノ者 カ会 合 シテ宣 言 書 ヲ発 表 シ祝 宴 ヲ開 キ独 立 宣言 書 ヲ配布 スル

事 ニ協 定 シ タト 云 フ事 テ ア ル カ相違 ナ キカ 答  左 様 テ ス

問  起草 シタ ル独 立宣 言書 ハ普 成 社 ニ於 テ印 刷 スルト 云 フ コト テ同

ヲ組 立 テ 二万 一千枚 ヲ印刷 シ テ天道 教 及 耶 蘇教 ノ有 志カ 各配 布 方

志 ノ 一人 タ ル李 鍾 一カ印 刷 ヲ引受 ケ官 庁 ノ許 可 ヲ受 ケ スシテ活 字

ヲ担 任 シ京 城 市 内及 各 道 枢要 ノ地 ニ配 布 ス ルト 云 フ事 テ之 レヲ配 布 シタ ル事 ハ相違 ナイ カ 答  左様 テ ス

ナリ朝 鮮 ハ独立 国 テ ア ル朝 鮮 人 ハ自 主 民 テア ル ト云 フ コトヲ宣 言 シタ ル ニ ヨリ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ為 メ奮 起 シ最後 ノ 一人最 後 ノ 一刻 ニ

華 館 ニ赴 キ三 十 三人 ノ代 表 者 ノ内 三 四人 欠席 シ タ ル以外 ノ同 志 ハ

問  三 月 一日其 方 ハ権 東 鎮 外 四五 人 ト共 ニ午後 二時頃 明 月 館支 店 大

全 部 会合 シ独 立 ノ宣 言 書 ヲ発 表 シ印 刷 シタ ル独 立宣言 書 ヲ各 人 ニ

至 ル迄 独 立 ノ意 思 ヲ発 表 シテ進 ミ行 カネ ハナ ラ ヌ卜 云 フ様 ナ事 ヲ

ノ目的 ヲ以 テ奮 起 シ タ カラ正 義 人道 ノ為 メ尽力 シ テ貰 ヒ度 イ ト 云

書 キ米 国 大 統領 及 列 国講 和会 議 ノ代 表 者 ニ対 シ テ ハ朝 鮮 人 ハ独 立

フ事 ヲ書 キ亦帝 国 政 府 及議 会並 総督 府 ニ対 シテ ハ時勢 ニ応 シ独 立

ル同 志 ノ者 ハ尚 一層 独 立 ノ為 メ ニ努 力 セナ ケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様

配 布 シ韓 電 雲 ハ無 事 ニ独 立宣 言 書 ヲ発 表 シタ ル ハ目出 度 キ事 テ有

私 ハ見 ラ ル 、通 リ ノ病 体 テ非 常 ニ苦痛 ヲ感 シ マスカ ラ御 斟酌 ニ預

答  左 様 テ ス

卜云 フ事 テ ア ルカ相 違 ナキ カ

ナ意 味 ノ演 説 ヲ為 シ 一同 ハ独 立 ノ為 メ万 歳 ヲ 三唱 シテ式 ヲ終ッ タ

ヲ許 シ テ貰 ヒ度 イ ト云 フ様 ナ意 味 ノ モノ テアッ タ事 ハ相 違 ナ イ カ 答  左様 ナ意 味 テ有 リ マシタ而 シテ其 後 出 来 上 リ シ モノ ヲ見 同意 シ 名義 ヲ出 ス コト ニシ マシタ

側 十五 人 、耶 蘇 教 側 十 六 人、 仏 教側 二人 テ之 レ等 ノ人 カ代 表者 ト

問  独 立 宣 言書 其 他 ノ書 面 ニ署名 又 ハ署 名捺 印 シ タ ル モノ ハ天道 教

リ度 ク私 ノ関 係 シタ ル事実 ニ付 テ ハ京 城 地 方法 院 及高 等 法院 ノ各

予 審 廷 ニ於 テ申 立 タ ル通 リ テ スカラ之 レ ニ基 キ審 理 セラ レ東 京 ヨ

ナッ タ事 ハ相 違 ナイ カ 答  左 様 テ ス

リ ノ弁 護 人出 廷 セサ ル モ本 日結 審 セラ レ ン事 ヲ希望 致 シ マス

問  独 立宣 言 書 ヲ配 布 シタ為 メ各 地 ニ於 テ暴徒 カ起 リ憲 兵 隊 、警 察

問  二月 二 十 八日 天 道 教 、耶 蘇 教 、仏 教側 ノ人 ハ互 ニ顔 モ知 ラ ヌ人 カ 有 ルト 云 フノ テ顔〓 キ ト 云 フ様 ナ事 テ其 方 宅 ニ会合 シ独 立宣 言

違反 等 事 件 記 録 中司 法 警 察官 及検 事 ノ各被 告 人 ニ対 ス ル訊問 調書 、

地方 法 院 予審 判 事 、高 等 法院 予審 判 事 ノ各 被 告 人 、 証人 及 ヒ参 考 人

第 一、 二審 公 判始 末 善 等 ヲ読 ミ聞 ケ又 当法 廷 ニ於 ケ ル共 同 被 告 人全

等 ニ対 スル各 訊問 調 書 、押 収 ニ係 ル李 可順 外 十 三 人 ニ対 ス ル保 安 法

答  左 様 ナ事 ヲ知 ル筈 ハ有 リ マセ ヌ

部 ノ供 述 シタ ル事 項 ヲ告 知 シ且 ツ押 収 ノ 証拠 品 全 部 ヲ示 シ其各 証 憑

署 等 ヲ襲 ヒ憲 兵 巡 査 等 ヲ殺 害 シ タ様 ナ次 第 テ ア ルカ其 方 等 ハ最初

問  其 方 ハ日韓 合 併 以前 ニ ハ親 日派 テ 日清 日露 ノ戦役 ニ付 テ ハ日 本

取調 ヲ終 ル毎 ニ意 見 及 弁 解 ノ有 無 ヲ問ヒ 尚 利 益 ノ証 拠 ア レ ハ提 出 シ

カ ラ左 様 ナ騒 キ カ起 ル モノ ト思ッ テ オッ タ訳 テ ハナ イ カ

リ 日本 軍 ニ好 意 ヲ表 シテ軍 資 金 壱 万 円 ヲ献 納 シ タ様 ナ事 ハ相 違 ナ

軍 隊 ニ援 助 ヲ為 シ人 夫等 ヲ供 給 シ亦鉄 道 ノ敷 設 ニ付 テ ハ工 夫 ヲ送

得ヘ キ旨 ヲ告 ケ タ リ

検事 ハ被 告 孫 秉 熙 ニ対 ス ル犯罪 ハ証 憑 充分 ニシテ 秘 密出版 ノ所 為 ハ

裁判 長 ハ被 告 孫 秉熙 ニ対 ス ル事 実 並 証 拠 調 ヲ終 ル ト告 ケ タ リ

○被 告 孫 秉 熙 ハ何 レ モ無 之 旨陳 述 シ タリ

キカ

ト スル天 道 教 ニ於 ケ ル教 堂 新 築 寄 附 金募 集 等 ニ付 キ官 庁 ヨリ中 止

出版 法 第 十 一条 第 一項 第 一号刑 事 令 第 四十 二条 明 月 館支 店 ニ於 ケ ル

各弁 護 人 ハ申 立 ナ シト述 ヘタ リ

ヲ命 セ ラ レ既 ニ信 徒 カ納 メタ寄 附 金 ハ返戻 ヲ命 セラ レタ ト云 フ様

独 立宣 言 ヲ発 表 シ万 歳 ヲ唱ヘ タ ル所為 ハ大 正 八年 制 令 第 七 号第 一条

答  左 様 テ ス

ナ事 カ ラ当 時総 督 府 ノ処 置 ニ付 キ非 常 ナ ル不 満 ヲ起 シタ様 ニ見 受

問  然 ル ニ日 韓併 合 後 ニ於 テ ハ待 遇 カ余 リ面 白 ク ナ ク又其 方 ノ生 命

ケ ラ ルヽ カ全 ク左様 ナ事 カ有ッ タ カ

ス ルヲ相 当 ト シ尚 未 決 勾 留 日数 ヲ本 刑 ニ通算 ス ヘキ モノ ト思料 スル

五十 四条 第 十条 ヲ適 用 シ出 版 法 ニ ヨリ被告 ニ対 シテ ハ懲 役 三年 ニ処

答  左 様 テ ス

ト決 定 ヲ言 渡 シ証拠 調 ヲ為 ス旨 ヲ告 ケ

旨論 告 ヲ為 シ タリ

ニ ヨリ軽 キ保 安 法第 七条 ニ従 ヒ尚 手 段結 果 ノ関 係 ア ルヲ以 テ刑 法 第

問  独 立 宣 言 書 ハ之 レ カ

各弁 護 人 ハ被 告 孫秉 熙 ニ対 シテ ハ無 罪 ノ判 決 ア リ度 旨弁 論 ヲ為 シ タ

第 一項 旧 法 ニテ ハ保 安 法 第 七条 刑 事令 第 四十 二条刑 法 第 六条 第 十 条

此 時 領 第 二八 二号 ノ 三 ヲ示 ス

裁 判 長 ハ合 議 ノ上被 告 孫 秉熙 ニ対 スル部 分 ニ付 テ ハ分 離 ノ上 審 理 ス

答  左 様 自 分 カ所 持 セ シ モノ テ ス

リ ○被 告 孫 秉 熙 ニ 問  他 ニ申 立 ツ ル事 ナ キ カ

上 申 書 等 ハ之 レ ニ相 違 ナイ カ

問  独 立 新 聞 、米 国 大 統領 及列 国 講 和 会議 ノ代 表 者 ニ対 スル書 面 及

此 時 領 第 二八 二 号 ノ 五乃 至 八 ヲ示 ス

答  被 告 ノ所 為 ハ ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂ 氏カ 提 唱 シ西 園 寺 公 モ同 意 セラ レ

シ民族 自 決 主 義 ニ共鳴 セ ル モノ ナ レ ハ罪 ト ナ ルヘ キ モノ テナ イ ト

答  左 様 テ ス 裁 判 長 ハ本 件 記録 中 ノ原審 公判 始 末 書 及 ヒ司 法 警 察官 、検 事 、 京 城

旨 ヲ告 ケ

ト 共 ニ判 決 スヘキ旨 ヲ告 ケ尚 他 ノ被 告 人 等 ニ対 シ証 拠 調 ヲ為 スヘ キ

裁 判 長 ハ被 告 孫 秉熙 ニ対 シ テ ハ結 審 シ追 テ他 ノ被 告 人 ニ対 ス ル部 分

答  左 様 テ ス

○ 被 告 一同

此時 領 第 二 八 二号 ノ六 ヲ示 ス

問  之 レ ハ米 国 大 統 領 ﹁ウ ィ ル ソ ン﹂ ニ提 出 ス ル書 面カ

答  左 様 テ ス

○ 被 告 一同

○ 被 告崔 麟 、 権東 鎮 、呉 世 昌 、李 鍾 一、 林 礼煥 、羅 仁 協 、洪 基 兆 、

思 ヒマス

金 完 圭 、羅 竜 煥 、李 鍾勲 、洪 秉 箕 、朴 準 承 、 権 秉悳 、 李 寅煥 、梁甸

○被 告 一同

此時 領 第 二八 二号 ノ 三 二二 ヲ示 ス

答  左様 テ ス

問  之 レ ハ矢 張 独立 宣 言 書 カ

奎 ニ対 シ

問  之 レ ハ帝 国 政府 及 議 会 並 ニ総 督 府ヘ 対 スル上 申書 ノ草 稿 テ ア ル

伯 、 李 明竜 、 吉善 宙 、朴 熙 道 、 李 甲成 、 崔 聖 模 、申 洪 植 、金 昌 俊 、

問  独 立 宣言 書 ハ之 レ カ

李 弼 柱 、呉 華 英 、朴 東 完 、申 錫 九 、鄭 春 洙 、 劉 如 大 、韓 竜 雲 、白 相

此 時 領 第 二 八 二号 ノ三 ヲ示 ス

問  之 レ ハ貴 族院 及衆 議 院 ニ提 出 シタ書 面 ニ相 違 ナ キ カ

答  私 ハ宣 言 書 ハ見 タ事 ハ有 リ マ セヌ唯 印 ヲ押 シタ丈 テ ス

○ 被 告朴 準 承

答  左様 テ ス

○ 被 告 一同 ( 内 被 告 朴 準 承 ヲ除 ク)

問  宣 言 書 ノ趣旨 ハ判ッ テ署名 シタ訳カ

答  左 様 テ ス

問  其 方 カ谷 山 、遂 安 等ヘ 配 布 シ タ ル モノ ハ之 レト同 様 ナ ル モノ カ

○ 被 告 李 景燮 ニ

答  私 等 ハ配 布 シ マセ ヌ

此 時 領 第 二 八 二号 ノ三 ヲ示 ス

問  其 方等 ハ之 レト同様 ナ モノヲ配 布 シ タ カ

○ 被 告 康基 徳 、金 元璧 ニ

答  左 様 テ ス

○ 被 告 一同

此 時領 第 二八 二号 ヘヘ ノ八 ヲ示 ス

カ

此 時 領第 二八 二 号 ノ 四 一九 、 四 二〇 ヲ示 ス

○ 被 告一 同

○ 被 告 一同

答  左様 テ ス

此 時 領 第 二八 二 号 ノ三 ヲ示 ス

○被 告金 弘 奎 ニ

答  左様 テ ス

此時 領 第 二 八 二号 ノ七 ヲ示 ス

問  之 レ ハ列 国 講 和 会 議 ノ代 表 者 ニ提 出 スル書 面 ノ草 稿カ

問  之 レ ハ其 方 カ印 刷 シ タ ル独立 宣 言 書 ノ 一部 分カ

問  之 レ ハ其 方 カ東 京 ニ行 キ印 刷 シタ ル上 新 聞社 、 雑誌 社ヘ 送ッ タ

問  之 レト 同様 ナ モノ ヲ地 方 ニ配 布 シタ カ

○ 被 告 韓 秉益 ニ

答  私 ハ印 刷 シタ事 ハ知 リ マセヌ カ著 作 シタ モ ノ ハ夫 レテ有 リ マス

此 時 領 第 二 八 二号 ノ三 ヲ示 ス

問  其 方 カ著作 印 刷 シ タ ル モ ノ ハ之 レト同 様 ナ ル モ ノカ

○ 被 告崔 南善ニ

答  左 様 テ ス

此時 領 第 二八 二 号 ノ七 ヲ示 ス

問  之 レ ハ其 方 カ持ッ テ オッ タ モ ノカ

○被 告 韓 竜 雲 ニ

答  左 様 テ ス

此 時領 第 二八 二号 ノ四 五〇 ヲ示 ス

問  之 レ ハ孫 秉 熙 ヨリ其 方 ニ来 タ諭 示 文カ

○ 被告 朴 寅 浩 ニ

答  左 様 テ ス

此 時領 第 二 八 二号 ノ四 二 一、 四 二二 ヲ示 ス

書面カ

此 時 領 第 二 八 二号 ノ三 ヲ示 ス

此 時 領 第 二八 二号 ノ三 ヲ示 ス

答  左 様 テ ス

此時 領 第 二八 二 号 ノ 五 ヲ示 ス

問  之 レ ハ印刷 シテ配 布 シタ ル独 立 新 聞 第 一号 カ

○ 被 告 安 世桓 ニ

此 時 領 第 二 八 二号 ノ三 ヲ示 ス

○被告李鍾 一

○被 告 李 鍾 一、朴 寅 浩 ニ

答  知ッ テ居 リ マス

答  私 ハ関 係 ハ有 リ マセ ヌ

答  左 様 テ ス

○ 被 告咸 台永 ニ

問  其 方 ハ斯 様 ナ モ ノヲ配 布 スル事情 ヲ知ッ テオッ タ カ

問  其 方 ハ斯 様 ナ宣 言書 ヲ起 草 シ印 刷 ノ上 配 布 ス ルト云 フ事 ハ知ッ

答  知ッ テ居 リ マ ス

此 時領 第 二八 二号 ノ三 ヲ示 ス

此 時 領 二八 二号 ノ 四 二 ヲ示 ス

問  之 レ ハ独立 示 威 運 動 ノ際 旗 ヲ着 ケ タ旗 竿 テ有 ルカ

○被告康基徳 ニ

答  私 ハ草 本 ハ見 マシ タ カ夫 レ ハ知 リ マセヌ

○ 被 告 朴寅 浩

○ 被告 林 圭 ニ

テ オッ タ カ

問  其 方 カ東 京 ニ行ッ テ提 出 シタ書 面 カ

答  私 カ旗 ヲ立 テ 、歩 イ タ事 ハ相 違 ア リ マセ ヌ カ其 竹 テ アッ タ カ怎 ウ カ判 リ マセ ヌ

此時 領 第 二八 二号 ノ四 一九 、 四 二〇 ヲ示 ス 答  左 様 テ ス

○ 被 告李 鍾 一、 金 弘 奎 、崔 南 善 ニ

答  左 様 テ ス

此時 領 第 二八 二号 ノ三九 ヲ示 ス

問  其 方 ノ名 刺 ニ論 示 文 ヲ書 イ タ訳カ

問 調書 謄 本 並 押 収 ニ係 ル李 可 順 外十 三人 ニ対 ス ル保 安法 違 反 等 事件

問  之 レ ハ独 立 宣 言 書 ノ鋳 形 カ

記 録中 司 法 警 察官 及 検 事 ノ各 被告 人 等 ニ対 ス ル訊 問 調書 、第 一、 二

裁 判 長 ハ本 件 記 録中 ノ司 法 警 察官 、 検 事 、京 城 地 方 法院 予 審 判事 、

答  私 ハ知 リ マセ ヌ

審 公 判始 末 書 、同 被 告 金善 斗 外 七 人 ニ対 ス ル保安 法 違 反事 件 記 録 中

此 時 領 第 二 八 二号 ノ二 五九 ノ 一、二 及 二 六〇 ヲ示 ス

○ 被 告 李 鍾 一、金 弘 奎 ニ

司 法警 察 官 、検 事 ノ各 被告 人 等 ニ対 ス ル訊 問 調書 、第 一、 二審 公 判

○ 被 告 金弘 奎 、李 鍾 一

問  之 レ ハ独 立新 聞 ノ鋳 形 カ

始 末 書 、同 被 告 吉 学 晟 ニ対 スル保 安法 違 反 事 件記 録 中 司法 警 察 官 、

原審 公 判 始 末書 、 京 城 地方 法 院 、高 等 法 院 ニ於 ケ ル各 予審 判 事 ノ訊

此時 領 第 二八 二号 ノ二六 一ヲ示 ス

検 事 ノ訊問 調 書 、 第 一審 公判 始 末書 、同 被 告 金志 雄 外 三 十 一人 ニ対

高 等 法 院 予 審 判 事 ノ各 被 告 人 、証 人 参 考 人等 ニ対 ス ル各 訊問 調書 、

○被告李鍾 一

スル保 安法 違 反事 件 記 録 中 司法 警 察官 、 検 事 ノ訊問 調 書 、第 一審 公

答  左 様 テ ス

答  私 ハ知 リ マセ ヌ

判 始 末書 等 ヲ読 ミ聞 キ且 ツ押 収 ノ証 拠品 全 部 ヲ示 シ共 各 証 憑取 調 ヲ

○ 被 告崔 南 善

○ 被 告金 弘 奎

○ 被 告 金弘 奎

答  私 カ作ッ テ ヤッ タ モノ テ ス

○ 被 告崔 南 善

答  左様 テ ス

○ 被 告李 鐘 一

此 時 領第 二 八 二号 ノ二 六二 ヲ示 ス

問  之 レ ハ独 立 宣 言 書署 名 者 ヲ組 立 タ ル活 字カ

裁 判 長 ハ合 議 ノ上右 申 請 ヲ許 可 スト決 定 ヲ言 渡 シ次 回期 日 ヲ来 ル十

各 弁 護 人 ハ延 期 ノ申 請ヲ為 シタ リ

裁 判 長 ハ合 議 ノ上右 申 請 ハ却 下 スト決定 ヲ言 渡 シタ リ

検 事 ハ右 証 人 申請 ハ必要 ナ キ旨 意 見 ヲ述ヘ タ リ

其 他 ノ弁議 人 ハ申 立 ナ シト述ヘ タ リ

鳳 ノ訊問 ヲ申 請 シタ リ

弁 護 人 崔 鎮 ハ被告 人 朴 寅 浩 、盧 憲 容 ノ為 メ証 人 卜 シテ鄭 広朝 、 金 義

各 被 告 人 ハ何 レ モ無 之 旨 申 立 タ リ

ヲ告 ケ タリ

終 ル毎 ニ意 見 弁解 ノ有 無 ヲ問 ヒ尚 利 益 ノ証 拠 ア レ ハ差 出 シ得ヘ キ旨

答  崔南善 ヨリ送ッ テ来 タ モノテ ス

ッテ崔 麟 カ ヤッ テ呉 レト 云 フ事 テ作ッ タ モ ノテ ス

答  之 レ ハ新 聞 ト 云 フ事 ハ知 リ マ セヌ カ普 成 社 ノ朴 鎮 載 ヨリ話カ 有

○ 被 告 盧憲 容 ニ

月 十 二 日午 前 九時 ト指 定 シ同 日時 出 頭 ヲ命 シタ リ

朴 熙道 、李 甲 成 、 金 昌俊 、 呉 華 英 、韓 竜 雲 、咸 台 永 ノ所 為 ハ出 版 法

麟 、権 東 鎮 、 呉 世 昌 、李 寅 煥 、崔 聖 模 、朴 東 完 、申 錫 九 、李 鍾 一、

第 四 十 二条 刑 法 第 五 十 四条 第 十 条 ヲ適 用 シ尚 ホ被 告 李 寅 煥 ハ前 科 ア

第 十 一条 第 一項 第 一号及 保 安 法 第 七条 ニ該 当 ス ルヲ以 テ朝 鮮 刑 事 令

朝鮮 総督 府 裁 判所 通訳 官 清 永 三 男本 件 ノ通 訳 ヲ為 シ タリ 大 正九 年 九 月 二十 五 日

ルヲ以 テ加 重 ヲ為 シ被 告李 鍾 一ニ対 シテ ハ出 版 法 第 十 一条 第 二項 ヲ

京 城 覆 審 法院 刑 事 部

適 用 シ同 人カ 独 立新 聞 ニ加 功 シ タ リト ノ点 ハ証 憑 充 分 ナ ラ サ ル モ連

同

佐

嘉

塚 原 友 太 郎

山

朝 鮮 総督 府 裁 判 所 書 記 

九時 京 城覆 審 法院 法 廷 ニ於 テ第 一回 公判 始 末書 ニ記 載 シタ ルト同 一

シ朝鮮 刑事 令 第 四十 二条 刑 法 第 五 十 五条 ヲ適 用 シテ懲 役 三年 ニ被 告

年 ニ被 告 金 弘奎 ノ所 為 ハ出 版 法 第 十 一条第 二項 第 一項第 一号 ニ該 当

当 シ朝 鮮 刑事 令 第 四十 二条 刑 法 第 五 十 四条 第 十 条 ヲ適 用 シ テ懲 役 三

三年 ニ被 告 崔 南 善 ノ所 為 ハ出版 法 第 十 一条 第 二項 第 一項第 一号 ニ該

続 犯 ナ ル ヲ以 テ別 ニ無 罪 ノ言 渡 ヲ為 ス必 要 ナク 以上 ノ各 被 告 ハ懲 役

裁 判 長 朝鮮 総 督 府 判 事  公判 始 末書 ( 第六回)

ノ 判 事 書記 列 席 ノ 上

崔 麟 外 四十 六人保 安 法 違 反 等 被 告事 件 ニ付 大 正九 年 十 月 十 二 日午 前

朝 鮮 総督 府 検 事 水野 重功 立 会 弁 論 ヲ公 開 ス

林 礼煥 、権 秉悳 、 羅 仁協 、 洪 基 兆 、金 完 圭 、 羅 竜煥 、李 鍾 勲 、洪 秉

条 ヲ適 用 シ各 懲 役 二年 ニ被 告 李 景燮 、康 基 徳 、金 元璧 、 劉 如大 ノ所

箕 、朴 準 承 、 申 洪 植 、梁甸 伯 、 李 明竜 、李 弼 柱 、白 相 奎 、 鄭春 洙 、

為 ハ保 安 法第 七条 ニ該 当 シ朝 鮮 刑事 令 第 四十 二条 刑 法 第 五 十 五条 ヲ

被 告 人 ハ身 体 ノ拘 束 ヲ受 ク ル コト ナ ク シ テ出 頭 シタ弁護 人 花 井 卓 蔵 、

裁 判 長 ハ前 回 ニ引続 キ弁 論 ヲ続行 スト告 ケ タ リ

適 用 シ各懲 役 二年 ニ被告 韓 秉 益、金 世 煥 ノ所 為 ハ保 安 法 第 七条 ニ該

安 世桓 、金 智 煥 ノ所 為 ハ保 安 法 第 七条 ニ該 当 シ朝 鮮 刑 事 令 第 四十 二

検事 ハ当院 ニ於 テ弁 護 人 崔 鎮 ヨリ提 出 シ タ ル公 訴 不 受 理 ノ申 立 ハ理

鄭 求 昌 、朴 勝 彬 、李 基 燦 、 出 頭 シタ リ

由 ナ キ ヲ以 テ却下 セラ ルヘ キ モ ノト思 料 ス亦原 審 ニ於 テ本 件 公 訴 不

スヘ キ モノ ナ リ而 シ テ右 被 告 中 保安 法 ニ該 当 ス ル モノ ニ対 シテ ハ刑

当 シ朝 鮮 刑 事 令 第 四 十 二条 刑 法 第 五十 五条 ヲ適 用 シ各 懲役 一年ニ 処

奥 田剛 郎 、 崔 鎮 、木 尾 虎 之 助 、大 久 保 雅 彦 、金 亨 淑 、 金 雨英 、 許 憲 、

受 理 ノ言 渡 ヲ為 シタ ル ハ失 当 ナ ルヲ以 テ原 判決 ヲ取 消 ノ上 当 審 ニ於

法 第 六条 第 十 条 ニヨリ大 正 八 年 制令 第 七号 ト比照 シ亦 未決 勾留 日数

テ 公訴 ヲ受 理 シ直 チ ニ本 案 ニ付 キ裁 判 ヲ為 ス ヘキ モノト思 料 ス而 シ テ本 案 ニ付 テ被 告 吉 善 宙 、 宋鎮禹 、 玄 相 允 、鄭 魯湜 、金 道 素 、 朴 寅

ノ ニ対 シテ ハ之 ヲ本 刑 ニ通 算 スヘ キ モノ ト思 料 ス ル ニ ヨリ相 当 ノ判 決 アリ度 旨論 告 シ タ リ

中 約 八 ケ 月間 ハ必 要 以 上 ノ拘 留 ナ ル ヲ以 テ有 罪 ノ判 決 ヲ受 ク ヘキ モ

弁 護 人花 井 卓 蔵 ハ弁 論 ヲ為 シ タリ

浩 、盧 憲 容 ニ対 シテ ハ犯 罪 ノ証 憑充 分 ナラ サ ルヲ以 テ無 罪 ノ言 渡 ヲ

ハ処 罰 スヘ キ モノ ニアラ スト 思料 スル ヲ以 テ是 亦 無 罪 ノ言 渡 ヲ為 ス

為 ス可 ク被 告 林圭 ニ対 シ テ ハ内 地 ニ於 テ処 罰 スル ハ格別 朝 鮮 ニ於 テ

ヘキ モノ ナ リ其 他 ノ各 被 告 ニ対 シテ ハ犯罪 ノ証 憑 充 分 ニシ テ被 告崔

裁判長 ハ続 行期 日 ニ来 ル十月十 三日午前九時 ト指 定 シ同 日時出頭 ヲ 命 シタリ 朝鮮総督府裁判所通訳官清永三男本件 ノ通訳 ヲ為 シタリ

裁判長朝鮮総督府判事  公判始末書 ( 第八回)

塚原 友 太郎

崔麟 外四十六人保安法違反等被告事件 ニ付大正九年十月十四日午前 ノ判事書記列席 ノ上

九時 京城覆審法院法廷 ニ於 テ第 一回公判始末書 ニ記載 シタルト同 一

朝鮮総督府検事水野重功立会弁論 ヲ公開 ス

京城覆 審法院刑事部

大正九年十月十 二日

被告人 ハ身体 ノ拘束 ヲ受 クル コトナクシテ出頭 シタリ弁護人崔鎮、

同

佐 山

嘉

朝 鮮総督府裁判所書記  塚 原友 太 郎

九時京城覆審法院法廷 ニ於 テ第 一回公判始末書 ニ記載 シタ ルト同 一

崔 麟外四十六人保安法違反等被告事件 ニ付大正九年十月十三日午前

有利 ノ弁論 ヲ為 シタリ

弁護人崔鎮 、金亨淑、木尾虎之助、李基燦、金雨英 ハ各被告 ノ為 メ

裁判長 ハ前 回 ニ引続 キ弁論 ヲ続行 スト告 ケタリ

花井卓蔵、奥 田剛郎、大久保雅彦 、鄭求昌出頭 セス

金雨英 、金亨淑、朴勝彬 、李基燦 、許憲、木尾虎之助出頭 ス弁護 人

裁 判長朝鮮総督府判事 

ノ判事書記列席 ノ上

公判始末書 ( 第七回)

朝鮮総督府検事水野重功立会弁論ヲ公開 ス

弁護人花井卓蔵、大久保雅彦、朴勝彬、鄭求昌、許憲 ハ各被告ノ為

裁判長 ハ前 回 ニ引続キ弁論 ヲ続行 スト告ケタリ

昌、李基燦 、朴勝彬出頭 ス弁護人金雨英出頭 セス

許憲、花井卓蔵、奥 田剛郎、大久保雅彦 、崔鎮、木尾虎之助、鄭求

被告人孫秉熙外四十七人保安法違反等事件 ニ付大正九年十月三十日

出頭 ヲ命 シタリ

裁判長 ハ結審 シ来 ル十月三十日午前九時判決 ヲ言渡 スト告 ケ同日時

答 別 ニ申立ツ ル事 ハ有リ マセヌ

各被告

問 他 ニ申立ツ ル事 ナキカ

被告人 ハ身体 ノ拘束 ヲ受 クル コトナク シテ出頭 シタリ弁護人金享淑、 裁判長 ハ各被 告 ニ

メ有利ナ ル弁論 ヲ為 シタリ

塚原 友 太郎

朝鮮総督府判事  杉 浦

嘉 同

武 雄

胖

朝鮮総督府裁判所書記  佐 山

朝鮮総督府判事  新井

裁判長朝鮮総督府判事 

裁判長 ハ続行期 日ヲ来 ル十月十四日午前九時 ト指定 シ同日時出頭 ヲ

同

午前 九時京城覆審法院 ノ公開 シタ ル法廷 ニ於 テ

嘉

命 シタリ

山

朝鮮総督府裁判所通訳官清永 三男本件 ノ通訳 ヲ為 シタリ 大正九年十月十三日 朝鮮総督府裁判所書記  佐

京城覆審法院刑事部

列席朝鮮総督府検事水野重功 立会 廷 シタリ

被告人孫秉熙 ハ出頭 セス其 他ノ被告人 ハ身 体ノ拘束 ヲ受 ケ スシテ出

平安南道平壌府鏡斉里在籍

天道教道師 

京畿道京城府敦義洞在籍居住

同道同府上需 里居住

弁護人崔鎮、朴勝彬 、鄭求昌、許憲、木尾虎之助、大久保雅彦、李 基燦出頭 シタリ

熙

鎮

無 職 

京畿道京城府蓮池洞在籍居住

天道教道師 

礼

昌

煥

五十七年

世

十 一月 十 三 日生  六 十 年

呉

七 月 十 五 日生 

林

秉悳

七 月 十 九 日生  五十六年

権

李

鍾

一

四 月 二 十 五 日生  五十三年

月

洪

八 日生 

羅

九

協

四十九年

兆

圭

五十六年

基

完

日生  四十 四年

金

仁

十 一 月 六 日生  六十三年

十

七 月

十 二 月 十 九 日生 

同道竜岡郡五新面葭陽里在籍居住

天道教道師 

同道同府塩店里居住

平安南道平壌府陸路里在籍

天道教月報課長 

同道同府慶雲洞在籍居住

天道教道師 

京畿道京城府 斎洞在籍居住

天道教道師 

裁判長 ハ判決 ヲ言渡 ス旨 ヲ告ケ判決主文 ノ朗読 ニ依 リ判決 ヲ言渡 シ 口頭 ヲ以テ其理由 ノ要領 ヲ告ケ且有罪 ノ言渡 ヲ受 ケタル モノ ハ此判 決 ニ対 シ三日内 ニ上告 ヲ為 シ得 ルコト及自費 ヲ以テ判決 ノ正本、謄 本又 ハ抄本 ヲ請求 シ得 ル旨 ヲ告知 シタリ 大正九年十月三十日 嘉 同

東

四十三年

麟

六十年

秉

塚原 友 太郎

孫 日生 

裁判長朝鮮総督府判事 

朝鮮総督府裁判所書記  佐

京城覆審法院刑事部

決

八

山

朝鮮総督府裁判所通訳官清永 三男本件 ノ通訳 ヲ為 シタリ

判 天道教 々主 

京畿道京城府嘉会洞在籍居住 四 月 咸鏡南道咸興郡咸興面荷西 里在籍 京畿道京城府斎洞居住 崔

権

一月 二 十 五 日生 

普成高等 普通学校長 

天道教道師 

京畿道京城府敦義洞在籍 居住

七

羅

竜

鍾

煥

勲

日生  五十七年 李

朴

秉

準

箕

承

十 一 月 八 日生  五十二年

洪

二 月 二 十 日生  六十五年

八 月

平安南道中和郡昌原面〓項里在籍 京畿道京城府諫洞居住 天道教道師  京畿道京城府苑洞在籍居住 天道教長老 

天道教長老 

同道同府 昭格洞在籍居住

天道教道師 

全羅北道任実郡青雄面南山里在籍居住

煥

十 一月 二十四日生  五十五年

崔 日生 

道

月

基督教北監理派牧師 

三

基督教長老派牧師 

月

月

申

洪

甸

植

伯

一 日生  四十九年

梁

明

竜

日生  五十 一年

李

善

昌

宙

成

俊

三十二年

甲

二 日生  五十二年

吉

二 日生  四十八年

月 十

平安北道宣川郡宜川面川北洞在籍居住

三

八

基督教長老派長老 

同道定州郡徳達面徳星里在籍居住

平安南道平壌 府館後里在籍 同道同府上水口里居住

二

基督教長老派牧師  慶尚北道大邱府寿 町在籍

京畿道京城府南大門通五丁目居住

金

セヴ ラ ン ス聯 合 医 学専 李 門学校附属病院事務員  十 月 二 十 三 日 生

平安南道平壌府水玉里在籍 京畿道京城府需昌洞居住

同道京城府貞 洞居住

京畿道高陽郡漢芝面往十里在籍

弼

柱

五 月 二 十 三 日生  三十 一年

基督教北監理派伝道師  聖

李

十 一 月 九 日生  五十二年

基督教北監理派牧師 

四十七年

模

三十 一年

熙

五十六年

昇薰 コト  李 寅

朴

二 月 十 八 日生

基督教長老派長老 

平安北道定州郡〓山面益城里在籍居住

京畿道京城府需昌洞在籍居住 中央基督教青年会幹事 

九

八 月 十 一 日生  黄海道海州郡海州面南本町在籍居住 一 月

基督教北監理派牧師  平安南道 平壌府大察里在籍 同道同府 水曲里居住

同道京城府都染洞在籍 京畿道京城府体府洞居住 基督教南監理派牧師  四 月 同道同府楼下洞在籍 同府体府洞居住

五

申 日生 

韓

月 八

九

雲

奎

七 月

安

林

世

桓

圭

二 日生  三十三年

平壌基督教書院会総務 

京畿道京城府三角町在籍居住 書籍出版業  同道同府崇 三洞在籍 同府天然洞居住

智

南

煥

善

永

禹

四十八年

台

八 日生  三十 一年

崔

二 月 二十 二 日生  二十九年

三 月

咸

鎮

三十年

魯湜

日生  三十 一年

宋

十 月 二十 二 日生 

基督教長老派長老 

月 八

全羅南道丹陽郡水北面南山里在籍居住

五

元中央学校長 

鄭

十 一月二十九日生 

全羅北道金堤郡磐渓面磐渓里在籍 京畿道京城府水下洞居住 無 職 

金

九 月 二十 三 日生  五十四年

全羅北道益山郡五山面松鶴 里在籍 職 

京畿道開城郡松都面京町在籍

無

京畿道京城府苑洞居住

同面北本町居住

相

日生  五十七年

基督教南監理派伝道師 

三十五年

竜

四十六年

錫

四十五年

春洙

東

完

呉 華 英 日生  四十 一年

朴

鄭

十 月 二十 七 日生 

基督教新報社書記 

基督教南監理派牧師 

咸鏡南道元山府南村洞在籍居住

三

二 月 十 一 日生  基督教南監理派牧師 

京畿道京城府水標町在籍居住 五 月

八

竜城 コト  白

七 月 十 二 日生  四十 二年

江原道襄陽郡道川面〓項里在籍 僧 侶 

京畿道京城府桂洞居住

京畿道京城府鳳翼洞在籍 同府嘉会洞居住 無 職  平安南道平原郡順安面上里在籍 同面蒲井里居住

平安北道定州郡南面南陽里在籍居住 元中央学校教師 

玄

李

相

景

允

燮

六 月 十 八 日生  二十八年 黄海道谷山郡谷山面赤城里在籍居住 農 

金

日生 

韓

益

奎

咸 鏡南 道徳 原 郡赤 田面 上 里在 籍

京 畿 道 京城 府 安 国洞 朴 熙容 方 居 住

康

金

五 月 十 四 日生 

普成 法 律商 業 学 校生 徒 

黄 海 道 安岳 郡 大 遠面 橋 洞在 籍

延禧 専 門 学校 生 徒 

京 畿 道 京城 府 観 水洞 権 寧旭 方 居 住

劉

六 月 二 十 四 日生 

基督 教 長 老派 牧 師 

平安 北 道 義 州郡 義 州面 弘 西洞 在 籍 居 住

十 二 月 十 日生 

基

徳

璧

三 十 一年

元

大

二十 七年

如

四十 二 年

右 四十 八 名 ニ対 ス ル保 安 法違 反 、 出 版法 違 反 、騒 擾被 告 事 件 ニ付

キ大 正九 年 八 月 九 日京 城 地方 法 院刑 事 部 ノ言 渡 シタ ル判決 ニ対 シ同

院 検事 ヨリ控 訴 ノ申 立 ヲ為 シタ ル ニヨリ 当院 ハ朝 鮮 総督 府 検 事 水野

文 原 判決 ハ之 ヲ取 消 ス

原 審 及当 審 ニ於 テ被 告 弁護 人 ヨリ為 シ タ ル公 訴 不受 理 ノ申立 ハ総 テ

竜 雲 ヲ各 懲 役 三 年 ニ処 ス、被 告 崔南 善 、 李甲 成 、金 昌 俊 、呉華 英 ヲ

被 告孫 秉 熙 、 崔 麟、 権 東鎮 、 呉 世昌 、 李 鍾 一、 李寅 煥 、 咸台 永 、韓

之 ヲ却 下 ス

憲

世

崔 聖模 、申 洪 植 、李 弼 柱 、朴 東 完 、申 錫 九 、劉 如 大 、康基 徳 、金 元

竜 煥 、 李 鍾勲 、 洪 秉箕 、 朴準 承 、権 秉悳 、 梁 甸伯 、李 明 竜 、朴 熙 道 、

各 懲役 二年 六 月 ニ処 ス、被 告 林 礼煥 、 羅 仁協 、 洪基 兆 、 金完 圭 、羅

三十二年

煥

五十三年

容

主

道

浩

重 功 関 与審 理 判 決 スル コ卜左 ノ如 シ

寅

二十九年

泰

四十五年

弘

二十五年

秉

十 一月二十 一日生  四十五年 同道遂安郡遂安面石橋里在籍居住 三 月 十

糀製造販売業  京畿道京城府嘉会洞在籍居住 普成社印刷係 

十 一 月 三 日生  金

一 日生 

盧

一 日生  六十六年

朴

九 月 十 一 日生 

平安北道定州郡阿自浦面大山洞在籍居住 無 職  京畿道京城府嘉会洞在籍居住 二 月

天道教大道主  京畿道京城府苑洞在籍居住 天道教金融観長  九 月 同道水原郡水原面南水里在籍居住

金 十 一月 十 八 日生 

三 一女学校教師 

六 月 ニ処 ス、 被 告 韓秉 益 、 金弘奎 ヲ各 懲 役 一年 ニ処 ス

璧ヲ各 懲 役 二年 ニ処 ス、 被 告李 景燮 、鄭 春 洙 、白 相 奎 ヲ各 懲 役 一年

ヲ為 シ 一面当 該 官憲 ノ許 可 ヲ得 スシ テ独立 宣 言 書 ヲ著 作 シ之 ヲ印刷

運動 ヲ起 サ ム コトヲ企 テ、前 示被 告 四 名 ハ協 議 ノ上先 ツ同 志 ノ募集

天道 教 道 師被 告 呉 世昌 ト共 ニ前 示民 族 自決 ナ ル名義 ノ下 ニ朝 鮮 独 立

等普 通 学 校長 被 告崔 麟 同 一思 想 ヲ有 ス ル天 道 教 道師 被 告権 東 鎮 、同

シ頒 布 シ発表 シ 一面 帝 国 政 府 及帝 国 議 会等 ニ対 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ許 シ

右 被 告 三十 七 名 ニ対 シ各 未決 勾 留 日数 中 三百 六十 日 ヲ前 示各 刑 期 ニ

呉 レ ル ヘキ旨 ノ文 書 、米 国 大 統領 及 媾 和会 議 、 列 国代 表 者 ニ対 シ朝

算入 ス 被 告 朴寅 浩 、盧 憲 容 、宋 鎮禹 、玄 相 允 、鄭 魯湜 、金 道 泰 、吉 善 宙 、

由

而 シテ前 示協 議 ノ結 果 ニ基 キ同志 ヲ募集 ス ル コト ト ナリ同 月 中 天

ナ ル運 動 方法 ハ之 ヲ被 告 崔 麟 ニ 一任 シ タリ

宣言 ヲ為 ス等 ノ趣 旨 ヲ記 載 ス ヘク其 内 容等 ニ付 キ談 合 ヲ遂 ケ其 詳細

トナ リ前 示宣 言 書 ニ ハ前 示 被 告 四名 ニ於 テ民 族 自決 主 義 ニ基 キ独 立

鮮 独立 ノ為 尽力 シ呉 レ ル ヘキ旨 ノ文 書 ヲ各 作 成 シ之 ヲ提 出 ス ル コト

林 圭 、 安 世桓 、 金 智煥 、金 世煥 ハ各 無 罪 押 収 物 件中 領 第 二八 二号 ノ三 ナ ル宣言 書 七 枚 ハ之 ヲ没収 ス、 其 余

理

ハ総 テ所 有者 ニ還 付 ス

被 告 孫秉 熙 ハ天 道 教第 三世 教主 ニシ テ旧韓 国 時 代親 日派 ニ属 シ日

ノ希望 ヲ有 シ居 リタ ル天 道 教 月 報課 長 ニシテ同 月 報其 他 ノ印 刷 ヲ為

道 教信 者 ニ対 シ前 示計 画 ヲ説 示 シタ ル処 予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 独 立

清 日露 両 戦 役 ノ際 ハ人 夫等 ノ供給 ヲ為 シ又鉄 道 敷 設 ニ付 キテ ハ工夫 等 ヲ送 リ次 テ軍 資 金 ノ献 納 ヲ為 シ帝 国 ニ対 シ多 少 ノ好 意 ヲ表 シタ ル

同 天 道 教道 師 被 告朴 準 承 ハ各 其 計 画 ヲ聞 キ之 ニ賛 同 シタ リ、次 テ同

師 被 告羅 竜 煥 、同 天 道 教長 老 被 告李 鍾 勲 、同 天 道 教 長老 被 告洪 秉 箕 、

道 教道 師 被 告権秉悳 、 同元 天 道 教典 制 観 長被 告 金 完 圭 、同 天道 教 道

林 礼煥 、同 天道 教 道 師被 告 羅 仁 協 、同 天 道 教道 師 被 告洪 基 兆 、同 天

ス普成 社 々長 被 告 李 鍾 一、 同 一思想 ヲ有 シ居 リ タ ル天 道 教道 師 被告

ニ拘 ラ ス併 合 以後 ノ待 遇 其 ノ当 ヲ得 サ ルモ ノト信 シ稍 不 快 ヲ感 シ ツ ツ アリ タ ル モノ ナ ル カ、大 正 七年 ヨリ同 八年 ニ亘 リ欧 州 戦争 終 局 ニ 近 ツ キ列 国 媾和 会 議 ノ開催 セ ラ レ ムト ス ル際 米 国 大統 領 ウ ィ ルソ ン 氏 ハ其 媾 和 基礎 条 件 ト シテ十 四箇 条 ノ提 唱 ヲ為 シ其 ノ内 容 ニ従 前 敵 国 ニ征 服 セラ レタ ル小 国 ハ民 族 自決 主 義 ニヨリ独 立 国 タ ラ ムト スル 希 望 ヲ表 白 ス ル ニ於 テ ハ其 承 認 ヲ為 ス ヘキ趣 旨 ノ条 項 アリタ リ ト シ、

ニ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮独 立 ノ希望 ヲ有 シ居 リ タ ル同被 告 ハ之 ニ賛

同 シ タ ル上 、 海 印寺 僧 侶 ナ ル被 告 竜城 事 白 相奎 ニ対 シ其 計 画 ヲ告 ケ

月中 被告 崔 麟 ハ神 興 寺 僧侶 ナ ル被 告韓 竜 雲 ニ対 シ其 計 画 ヲ告 ケ タ ル

タ ル ニ予 テ前 同 一思 想 ヲ有 シ居 リ タ ル同 被 告 ハ之 ニ賛 同 シ参 加 スル

此 機 ニ乗 シ朝鮮 民族 モ同 主義 ニ基 キ独 立 希望 ノ意 志 ヲ発 表 ス ル ニ於

セル天道 教 ノ教 党 新築 寄 附金 募 集 ニ付 キ当 該官 憲 ヨリ其 ノ中 止 ヲ命

テ ハ或 ハ朝 鮮 独 立 モ期 シ得 ヘシ ト思惟 シ居 リ タ ル折 柄、 其 ノ生命 ト

セラ レ次 テ既 ニ募 集済 ノ寄附 金 ハ其 返戻 方 ヲ命 セラ レタ ル コト アリ

コトヽ ナ リ タ リ

同 月 上旬 頃 被 告崔 麟 ハ書籍 雑 誌 出版 業 者 ナ ル被 告崔 南善 ト会 シ同

シ ヨリ其 処 置 ニ対 シ大 ニ不満 ヲ懐 キ同 八年 二月中 予 テ併 合 ニ反 対 シ 朝 鮮 独 立 ノ希 望 ヲ有 シ居 リタ ル天 道教 信 者 ニシテ同 教 経営 ノ普 成高

希 望 ヲ有 シ居 リ タ ル同 被 告 ハ之 ニ賛 同 シタリ 、於茲 被 告崔 麟 、 崔南

被 告 ニ対 シ天 道 教側 ニ於 ケ ル前 示 計画 ヲ告 ケ タ ル処 予 テ朝 鮮 独 立 ノ

シ居 リタ ル基督 教長 老 派 信 者 ニシ テ￢セヴ ラ ン ス﹂病 院事 務 員 被告 李

動 ニ関 ス ル協議 ヲ 為 シ次 テ被 告 咸 台 永及 被 告李 寅 煥 ヨリ同 運 動 ノ計

ル前 同 一思 想 ヲ有 セ ル基督 教 南 監 理派 牧 師被 告 呉 華英 等 ト会 シ同 運

甲 成 ト会 シ同 運 動 ニ関 ス ル協 議 ヲ為 シタ ル末被 告 李 寅煥 、咸 台 永 ハ

画 ア ル コト ヲ聞 キ之 ニ賛 成 シ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 独 立 ノ希 望 ヲ有

其交 渉 者 ト シテ同 教 ニ勢 力 ヲ有 ス ル被 告 昇 薫 事李 寅 煥 ヲ説 ク コトヽ

天道 教 側 ト交 渉 協議 ヲ遂 ケ天 道教 、 基督 教 ノ両派 合 同 シテ同 運動 ヲ

善 ハ協議 ノ上 被 告崔 南 善 ハ独 立宣 言書 ノ起 草 ヲ担 当 シ基督 教 側 ヲ シ

ナ リ タ ル ヨリ、 被 告 崔南 善 ハ同 月中 旬 人 ヲ 介 シ李寅 煥 ヲ学校 経 営 ニ

ヲ印 刷 頒 布 シ之 ヲ発表 シ 一面 帝国 政 府 、帝 国 議会 等 及 米国 大 統領 等

為 ス コト、其 運 動 方法 ト シ テ当該 官 憲 ノ許 可 ヲ得 スシテ独 立 宣言 書

テ該 運 動 ニ賛 同 参 加 セ シム ヘク同 教 側 ニ対 シ交 渉 ヲ為 ス コトヽ ナ リ

託 シ京 城 ニ招 致 シ人 ヲ介 シ前 示 天道 教 側 ニ於 ケ ル独 立 運 動 ノ計 画 ヲ

ニ対 シ文 書 ヲ発送 ス ル コト ニ 一決 シ、 次 テ同 月 二十 七 日前 示被 告李

告 ケ タ ル上基 督 教 側 ニ於 テ モ之 ト連 絡 ヲ執 ルヘ キ旨 ヲ説 カ シ メタ ル 処基 督 教 長 老派 ニシ テ予 テ併 合ニ 反 対 シ朝 鮮 独 立 ノ希 望 ヲ有 シ居 リ

寅 煥 、咸 台 永 、朴熙 道 、李 甲 成 、呉 華英 及 予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 独

告 朴熙 道 ヨリ同運 動 計 画 ア ル コトヲ聞 キ之 ニ加 担 シタ ル基 督 教 北 監

之 ニ参 加 シ タ ル基 督 教 北監 理 派 牧師 被 告崔 聖 模 、同 一思 想 ヲ有 シ被

立 ノ希 望 ヲ有 シ居 リ被告 朴熙 道 ヨリ独 立運 動 ノ計画 ア ル コト ヲ聞 キ

タ ル同 被 告 ハ直 ニ之 ニ賛 同 シ タリ

ラ ン ス﹂ 礼 拝 堂 助手 ナ ル被 告咸 台永 ニ対 シ其 計 画 ヲ告 ケ タ ル処 被 告

理 派 伝道 師 被 告金 昌 俊 、同 一思 想 ヲ有 シ被 告 呉 華英 ヨリ同 運動 計 画

而 シテ被 告李 寅 煥 ハ其後 京 城 内 ニ於 テ基 督 教 長 老 派 ニシテ ﹁セヴ

李 寅煥 ト同 一思 想 ヲ有 シ居 リ タ ル同 被 告 ハ之 ヲ賛 成 シタ ル ヨリ被 告

ル基 督 教新 報 社書 記 被 告朴 東 完 ハ相共 ニ被告 李 弼 柱 方 ( 貞 洞教 会 内 )

李 寅煥 ハ同 志 ヲ糾合 ス ヘク平 安 北道 宣 川 ニ赴 キ基 督 教 長老 派 牧師 被

ニ相 会 シ天 道 教側 ニ於 テ作 成 シ タ ル独 立 宣 言書 等 ニ代書 者 ト シテ名

一思 想 ヲ有 シ被告 朴熙 道 ヨリ独 立 運動 ア ル コト ヲ聞 キ之 ニ賛 加 シ タ

独 立 ノ希 望 ヲ有 シ居 リ タ ル同 被 告 等 ハ之 ニ賛 同 シ、 次 テ被 告 李寅 煥

義 ヲ顕 ハス コトヽ ナ リタ リ 、其 間被 告崔 麟 、崔 南 善 ハ協 議 ノ上被 告

ア ル コト ヲ聞 キ之 ニ参 加 シタ ル基 督 教 南 監 理派 牧師 被 告 申錫 九 、 同

ハ同 月 十 四 日頃 平安 南 道 平壌 府 紀 笏 病院 内 ニ於 テ基 督 教北 監 理 派牧

崔 南 善 ハ自 ラ筆 ヲ執 リ前 示被 告 孫 秉熙 、 崔 麟、 権 東 鎮 、呉 世昌 ノ協

告 梁 甸伯 、 同 劉 如大 、 同 派信 者 李 明竜 等 ト会 シ同 人 等 ニ対 シ前 示朝

師 被 告 申洪 植 ニ対 シ前 示 計 画 ヲ告 ケ其 ノ賛 成 ヲ求 メ タ ル ニ前 同 一思

鮮 独 立 運動 ノ計 画 ヲ告 ケ其賛 成 ヲ求 メタ ル ニ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮

想 ヲ有 シ居 リ タ ル同 被 告 ハ之 ニ同 意 シ直 ニ京 城 ニ出 テタ ル ヨリ被 告

シテ出 版 ス ヘキ独 立 宣言 書 ノ起 草 ニ着手 シ其 ノ自 宅 ニ於 テ被告 孫 秉

議 ノ結 果 ニ成 リタ ル趣 旨 ニ自 己 ノ意 見 ヲ加ヘ 当 該 官 憲 ノ許 可 ヲ得 ス

熙外 三十 二名 々義 ノ朝 鮮 民 族 ヲ代 表 シ ﹁ 朝 鮮 ハ独 立 国 ナ リ朝鮮 人 ハ

李 寅 煥 ハ同 月十 七 日頃 再 ヒ京城 ニ出 ア爾来 前 示被 告 申 洪植 及 同被 告

シ朝 鮮 独 立 ノ希 望 ヲ有 シ居 リタ ル中 央基 督 教 青年 会 幹 事被 告 朴熙 道 、

自 主 民 ナ ル コト ヲ宣言 シ タ ル ニ ヨリ朝鮮 人 ハ其 独 立 ノ為奮 起 シ最 後

李 寅 煥 ノ独 立 運 動 ノ為 メ上 京 シ居 リタ ル コト ヲ聞 キ予 テ併 合 ニ反 対

同 被 告 ヨリ同 運 動 ノ計画 ア ル コト ヲ聞 キ之 ニ参加 ス ル コトヽ ナ リタ

起 草 ヲ終 リ同 月 十 五 日頃 被 告崔 麟 ニ交付 シタ ル ニ同 被 告 ハ之 ヲ受 取

立 運 動 ヲ煽 動 シ国憲 ヲ紊 乱 ス ヘキ趣 旨 ノ 一文 ヲ著 作 シ同 月十 日頃 其

ノ 一人最 後 ノ 一刻 ニ至 ル迄 独立 ノ意 ヲ発 表 シ驀 進 ス ヘキ﹂ 旨朝 鮮 独

ニ於 テ平 安北 道 宣 川 ニ配 布 ス ヘク京 城府 楽 園 洞 居住 李 桂 昌 ニ同 宣言

百枚 ヲ交付 シ其 頒 布 ヲ為 シ、被 告 金 昌俊 ハ同 年 二月 二十 八 日其 自宅

城 府 内 ニ配 布 ス ヘク金 成 国 ノ手 ヲ経 テ被 告 康 基 徳 、同 宣 言書 約 千 五

配 布 ス ヘク住 所 不 詳金 炳洙 ニ同 宣 書 書約 二百枚 ヲ各 交 付 シ、 次 テ京

布 ス ヘク同 校 生 徒 李容 祥 ニ同宣 言 書約 四 百枚 、 群山 府 居 住朴 淵 世 ニ

書 約 三 百枚 ヲ交 付 シ其 頒 布 ヲ為 シ、被 告 呉 華英 ハ同 日自 宅 ニ於 テ京

リ其 ノ後 之 ヲ被告 孫 秉熙 、権 東 鎮 、 呉世 昌 ニ示 シ被 告孫 乗熙 、崔 麟 、

リ各 々其 著 作 ヲ 為 シ、次 テ被 告 崔南 善 ハ帝 国 政府 、帝 国議 会 、米 国

ヲ交 付 シ其 頒 布 ヲ為 シ、被 告咸 台 永 ハ同 日自 宅 ニ於 テ平 安南 道 平壌

畿 道 開 城 方面 ニ配 布 ス ヘク紫教 会 信 者 氏名 不 詳 者 ニ同 宣 言書 約 百枚

権 東 鎮 、 呉世 昌 ハ各 其 文 書 ニ同 意 ヲ表 シ之 ニ名義 ヲ顕 ハス コトヽ ナ

日頃 之 ヲ被 告 崔麟 ニ交 付 シ被告 崔 麟 ハ前 示各 文 書 ヲ受 取 リ其 後 前 示

ヨリ来 リタ ル氏 名 不詳 者 ニ同宣 言 書約 六百 枚 ヲ交 付 シ其頒 布 ヲ為 シ、

大 統 領 及列 国 媾 和 会議 代 表 者 ニ発 送 ス ヘキ文 書 ヲ作 成 シ同 月 二 十 五

独 立 宣言 書 ト共 ニ之 ヲ基 督教 側 同 志 ニ示 シタ ル上独 立 宣言 書 ハ之 ヲ

沢彦 外 数 名 ニ同 宣 言 書約 三千枚 ヲ交 付 シ其頒 布 ヲ為 シ

同 日天 道教 側 同 志 、基 督 教側 同 志 及 予 テ併 合 ニ不 満 ヲ懐 キ朝 鮮 ノ

被 告 韓 竜 雲 ハ同 日自宅 ニ於 テ京 城 府 内 ニ配 布 ス ヘク中 央 学校 生 徒 呉

京 城 府 寿松 洞 ナ ル普 成社 内 ニ於 テ情 ヲ知 レ ル被 告金 弘 奎 ニ命 シ活字

ル コトヽ ナ リ タ ル基督 教 北 監 理派 牧 師被 告 李 弼柱 ハ被 告 孫秉熙 ニ会

独 立 ヲ希 望 シ居 リ被告 崔 聖 模 ヨリ独 立 運動 ノ計 画 ヲ聞 キ之 ニ参 加 ス

印 刷 ニ付 ス ヘク印 刷担 当 者 ナ ル被 告 李鍾 一ニ交 付 シタ ル ニ同 被 告 ハ

ヲ使 用 シ同宣 言 書 二万 一千 枚 ︵ 領 第 二 八 二号 ノ三 ハ其 一部 ) ヲ印 刷

之 ヲ受 取 リ当該 官 憲 ノ許 可 ヲ得 スシテ其 印 刷 ヲ担 当 シ同 月 二十 七 日

セシメ

東 鎮 、呉 世 昌 、李 鍾 一、林 礼 煥 、羅 仁 協 、洪 基 兆 、金 完 圭 、羅 竜 煥 、

シ同 年 三 月 一日午 後 二時 ヲ期 シ京 城 府 仁寺 洞 ナ ル公 衆 ノ自由 ニ出 入

李 鍾勲 、洪 乗 箕 、朴 準 承 、権 秉 悳 、李 寅 煥 、梁甸 伯 、李 明 竜 、朴熙

シ得 ヘキ大 華館 事 明 月館 支 店 ニ於 テ独 立 宣言 書 ヲ発表 ス ル コト ニ協

道 方 面 ニ配 布 ス ヘク京城 府 寿松 洞 居 住 普 成 社幹 事 印宗 益 ニ同宣 言 書

道 、李 甲 成 、 崔 聖模 、 申 洪植 、 金昌 俊 、 李 弼柱 、 呉 華英 、 朴 東完 、

其 印刷 ナ ルヤ被 告李 鍾 一、李 甲 成 、金 昌 俊 、 呉華 英 、咸 台 永 、韓

約 二千 枚 、 江原 道咸 鏡道 方 面 ニ配 布 ス ヘク京 城 府 八判 洞 居住 天 道 教

申 錫 九 、韓 竜 雲 、白 相 奎 ハ前 示明 月 館支 店 ニ会 シ前 示 独 立宣 言 書 ヲ

議 一決 シ タリ 、而 シテ同 年 三 月 一日午 後 二時 被 告孫 秉熙 、崔 麟 、 権

信 者 安 商悳 ニ同 宣 言 書約 二千 枚 、平 安 道 方 面 ニ配 布 ス ヘク住所 不 詳

各 自 ニ配 布 シ タ ル上 被 告 韓竜 雲 ハ ﹁ 無 事 ニ独 立宣 言 書 ヲ発 表 ス ル コ

トヽ ナリ被 告 李 鍾 一 ハ同 月 二十 八日 其 ノ自 宅 ニ於 テ全 羅 北道 忠 清 北

金洪 烈 ニ同 宣言 書 約 三 千枚 、 京 城府 嘉 会 洞 居住 李〓 ニ同 宣 言書 約 五

竜 雲 ハ各 当該 官 憲 ノ許可 ヲ得 スシ テ同 宣言 書 ノ頒 布方 ヲ担 当 ス ル コ

ヴ ラ ン ス﹂ 医学 専 門 学 校 生徒 李容〓 ニ同 宣 言書 約 四枚 ヲ交 付 シ同 年

十 枚 ヲ各 交 付 シ其頒 布 ヲ為 シ、 被 告李 甲 成 ハ同 日其 自宅 ユ於 テ ﹁セ

シ前 示被 告 二十 八名 共 ニ朝鮮 独 立 ノ為 万歳 ヲ唱ヘ 因 テ治安 ヲ妨 害 シ

トヽ ナリ慶 賀 ノ至 ナ リ尚 一層 独 立 ノ為 努 立 ス ヘキ﹂ 趣 旨 ノ演 説 ヲ為

三 月 一日 其 自宅 ニ於 テ大 邱府 居 住李 万集 、 馬山 府 居 住任 学〓 ニ各 配

月 二十 七 日同社 長 ナ ル被 告李 鍾 一ヨリ前 示朝 鮮 独 立宣 言 書 ノ印 刷 ヲ

被 告 金弘 奎 ハ前 示普 成 社 ノ印 刷 係 ヲ為 シ居 ル モノナ ルカ、 同年 二

ヲ発表 ス ル ニ付 キ其代 表 者 トナ リ呉 レ ヘキ旨 ノ申込 ヲ受 ケ之 ニ賛同

立 ヲ希 望 シ居 リタ ルモノ ナ ルカ、同 年 二月 十 日 頃 平 安北 道 宣川 郡 宣

被 告 劉如 大 ハ基 督 教 長老 派 牧 師 ニシ テ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 ノ独

シ承諾 ノ意 ヲ表 シ同 道義 州 方 面 ニ於 テ行動 ヲ為 ス コトヽ ナ リ爾 来多

川 面 川北 洞 ナ ル被 告 梁甸 伯 方 ニ於 テ被 告李 寅 煥 ヨリ朝 鮮 独 立 ノ宣言

数 ニ対 シ其 計画 ヲ告 ケ タ ル処 、同 月 二 十七 日 頃 宣 川教 会 趙某 ヨリ京

為 ス ヘキ コト ヲ命 セラ レ其 朝 鮮 独 立運 動 ヲ煽 動 シ国憲 ヲ紊乱 ス ヘク

乍 ラ同 日午 後 五時 頃 ヨリ同 十 一時 頃 迄 ノ間 ニ同 社 内 ニ於 テ多 数 職 工

城 及各 地 ニ於 テ ハ同年 三月 一日 ヲ期 シ独立 宣 言 書 ヲ発 表 ス ル コト ニ

印 刷頒 布 ス ヘキ文 書 ニシテ官 憲 ノ許 可 ヲ得 サ ル モノ ナ ル コト ヲ知 リ

ト共 ニ活 字 ヲ使 用 シ其 印 刷 ニ従 事 シ同 書約 二万 一千枚 ノ印刷 ヲ為 シ

被告 鄭 春 洙 ハ基 督教 南 監 理 派牧 師 ニシテ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 独

ハ京 城 ヨリ送 付 シ来 ル筈 ナ ル ヲ以 テ之 ヲ朗 読 シ発表 ス ヘキ旨 ノ申込

ナリ タ ルヲ以 テ義 州 ニ於 テ モ同 日 ヲ期 シ之 ヲ行 フ ヘク而 シテ宣言 書

与ヘ 以 テ被 告李 鍾 一ノ秘 密 印 刷行 為 ヲ幇 助 シ

立 ノ希 望 ヲ有 シ居 ル モノ ナ ルカ同 年 二月 十六 日頃 京城 ニ出 テ被 告 朴

弘 西 門 ニ於 テ其 発表 ヲ為 ス コトヽ ナ リ、 多数 ヲ勧 誘 シ同 日時 同 所 ニ

ヲ受 ケ タ ル ヨリ同年 三月 一日午 後 二時 三十 分 ヲ期 シ同 道義 州 郡 義州

シ同志 ヲ募集 ス ヘク元山 府 ニ帰 リ タ ル ニ其 後 同 運動 ハ天 道教 側 ト合

前 示 ノ趣 旨 ノ記 載 ア ル独 立宣 言書約 二 百枚 ヲ配 布 シ且之 ヲ朗 読 シ 一

約 七百 名 ヲ聚 合 シ讃 美 歌 ヲ唱ヘ 祈〓 ヲ為 シ京 城 ヨリ送 付 セラ レタ ル

熙 道 ニ出 会 シ同 人 ヨリ朝 鮮 独 立 運動 ノ計 画 ア ル コト ヲ聞 キ之 ニ賛 同

同 シテ為 スヘ キ モノナ ル コト ノ通 知 ヲ受 ケ次 テ被 告 呉 華英 ヨリ二 月

同 卜共 ニ朝鮮 独 立 ノ為 メ万歳 ヲ唱ヘ 宣 言 式 ヲ挙行 シ因 テ治安 ヲ妨 害

二 十八 日 書面 提 出 三 月 一日発表 卜 ノ通信 ヲ受 ケ 同 月 二十 八 日公 衆 ノ 自 由 ニ出 入 シ得 ヘキ元 山 府 進誠 女 学 校 ニ於 テ同府 居 住 李 可順 、車 光

シ

被 告 李 景燮 ハ天 道教 奉 訓 ニシテ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ希

恩 、李 順 栄 、外 数 名 ニ対 シ ﹁目下 我 朝鮮 ハ他 国 ノ圧力 下 ニ在 リ我 々

ノ媾 和 会議 ニ於 テ民族 自 決 主義 ニ重 キ ヲ置 ク コトヽ ナ リタ ルヲ以 テ

民 族 ノ自由 行 動 不 能 ナ ルヲ以 テ之 ヲ脱 セ ント ス然 ル ニ今 回欧 洲 戦争

テ被 告 羅 竜煥 、洪基 兆 ヨリ被 告孫 秉熙 等 カ朝 鮮 独立 宣 言 運動 ノ計画

ヲ為 シ其 方法 ト シテ宣 言 書 ヲ印刷 シ各 所 ニ配 布 セ ムト ス ル ニ其 配希

望 シ居 リ タ ル者 ナ ルカ、 同 年 二 月 二十 七 日京 城 府斎 洞韓 桂天 方 ニ於

主 脳者 三 十 三名 主催 ト ナ リ独 立団 ヲ組 織 シ同 年 三月 一日午 後 二時 ヲ

ヲ為 シ呉 レ ヘキ旨 申込 ヲ受 ケ之 ヲ承 諾 シ其 配 布 ヲ為 ス コトヽ ナリ、

此 機 ヲ逸 セ ス朝 鮮 ノ独 立 ヲ図 ル ヘク京城 ニ中 央 部 ヲ置 キ朝 鮮 全 道 ノ

期 シ朝 鮮 各道 一時 ニ独 立 宣 言 ヲ為 ス ヘキ計 画 ナ ルヲ以 テ諸 君 モ独 立

同 月 二十 八 日被 告李 鍾 一ヨリ朝 鮮 人 ハ独 立 ノ為 メ奮 闘 努 力 ス ヘキ旨

ハ前示 独 立宣 言 書 約 百枚 ヲ携帯 シ被 告鄭 春洙 方 ニ来 リタ ル ヨリ同被

十 枚 ヲ交 付 シ其 半数 ヲ遂 安 ニ残 半 数 ヲ谷 山 郡 谷山 ニ配 布 シ呉 レ ヘキ

一日黄 海 道遂 安 郡遂 安 ニ赴 キ同 所 居住 洪 錫 禎 ニ対 シ同 宣言 書 二百 五

ノ記 載 ア ル前 示 独立 宣 言 書約 千 枚 ヲ受 取 リ、 同 日京 城 出 発同 年 三 月

宣 言 ヲ為 シ同運 動 ヲ為 ス ヘキ﹂旨 申 聞 カ セ間 モナ ク郭 明 理 ナ ルモノ

告 ハ某 教 会事 務室 ニ於 テ前 示李 可 順 、郭 明 理 ニ対 シ同宣 言 書 ヲ配布 シ可 然 運 動 ス ヘキ旨 申 聞 カ セ煽 動 ヲ為 シ因 テ治 安 ヲ妨 害 シ

同 道 谷 山 郡 谷 山面 松 項 里 ニ於 テ数 千 ノ群 衆相 会 シ独 立 運動 ヲ為 スヤ

ルヲ以 テ之 ニ倣 ヒ同 様 ノ運 動 ヲナ ス ヘキ旨 煽 動 シ、其 結 果 同 月 三 日

旨 依 頼 シ且同 人 ニ対 シ京城 ニ於 テ ハ右 宣言 書 ヲ配 付 シ万 歳 ヲ唱ヘ 居

行 ヲ免除 セラ レタ ル モノ ナ リ

年 七 月十 五 日 ニ減 刑 セラ レ同 四年 二月 十 三 日特典 ヲ以 テ其 ノ刑 ノ執

懲 役 六年 ニ処 セ ラ レ同 三年 五 月 二十 四 日勅 令第 百 四 号 ニ ヨリ懲役 四

被 告李 寅 煥 ハ大 正 二年 十 月九 日高等 法 院 ニ於 テ謀 殺未 遂 罪 ニ ヨリ

被 告 韓 秉 益 ハ天道 教 徒 ニシテ予 テ併 合 ニ反 対 シ朝 鮮 独立 ノ希 望 ヲ

所為 ハ犯 罪 後 ノ法 令 ニヨリ刑 ノ変 更 ア リタ ル モノナ ルヲ以 テ刑 法 第

之 ヲ法 律 ニ照 ラ ス ニ被 告 崔南 善 、咸 台 永 、金 弘奎 以 外 ノ各 被 告 ノ

( 証 拠 説 明省 略 )

被 告 李 景 燮 ハ之 ニ加 ハリ同 群 衆 ト共 ニ朝鮮 独 立万 歳 ヲ高 唱 練 行 シ独

有 シ居 ル モノ ナ ルカ前 示被 告 李 景 燮 ノ携 帯 シ来 リ タ ル独 立宣 言 書 ハ

テ被 告 林 礼 煥 、羅 仁 協 、洪 基 兆 、 金完 圭 、 羅竜 煥 、李 鍾 勲 、洪 秉 箕 、

八条 第 六 条 ニ ヨリ新 旧 二法 ヲ比 較 シ其 軽 キ モノ ヲ適 用 ス ヘク、 而 シ

立 運動 ヲ為 シ因 テ治 安 ヲ妨 害 シ

黄 海 道遂 安 郡 遂 安 面 石橋 里 ニ配 布 セラ レ同 地 同志 ハ同 年 三 月 三日 午

金文 珍 等 ト共 ニ各 所 属 学校 代 表 者 ト ナ リ朝鮮 独立 運 動計 画 中 天 道教

ル希 望 ヲ有 シ居 リ タ ル者 ナ ルカ、同 年 二 月中 被 告 康基 徳 、 金 元璧 ハ

門学 校 三 年 生 ニ シテ孰 レ モ併 合 ニ反 対 シ朝鮮 ヲ独 立 国 ト為 サ ント ス

被 告 康基 徳 ハ普 成 法律 商 業 専門 学 校 三年 生、 被 告 金元璧 ハ延禧 専

李 鍾 一、李 甲 成 、 金昌 俊 、 呉 華英 、韓 竜 雲 ノ所 為 ハ新 法 ニ依 レ ハ被

前 示 保安 法 第 七 条 ニ該 当 シ、被 告 孫 秉熙 、崔 麟 、権 東 鎮 、呉 世 昌 、

新 法 ニ依 レ ハ前 示制 令 第 一条 第 二項 第 一項 ニ該 当 シ、 旧法 ニ依 レ ハ

以 テ刑名 ヲ変 更 シタ ル保 法 安第 七条 ニ該 当 シ、被 告 鄭 春洙 ノ所 為 ハ

罰 令 第 一条 第 一項 ニ該 当 シ、旧 法 ニ依 レ ハ朝鮮 刑 事令 第 四十 二条 ヲ

康 基徳 、 金 元璧 ノ所 為 ハ新法 ニ依 レ ハ大 正 八年 制 令第 七号 政 治 犯処

朴 準承 、 権 秉悳 、李 景 燮 、韓 秉 益 、李 寅 煥 、梁甸 伯 、李 明 竜 、朴熙

後 一時 同宣 言 書 ヲ発 表 シ独 立 示威 運 動 ヲ為 ス コト ヲ聞 知 シ其 趣 旨 ニ

側基 督 教 側 ノ合同 ナ ル所謂 紳 士 側 ニ於 テ朝 鮮 独立 運 動 ヲ起 ス コト ヲ

告 孫 秉熙 、崔 麟 、 権東 鎮 、 呉 世 昌 、著 作 ノ点 ハ朝鮮 刑 事 令第 四十 二

賛 同 シ同 日同 地 天 道 教 区室 前 ヨリ遂 安憲 兵 分 隊 前 ニ至 リ約 百 名 ト共

聞 キ之 ヲ援 助 シ其 作 成 シタ ル独 立 宣言 書 ヲ配 布 ス ル コトヽ ナ リ、 同

条 ヲ以 テ刑 名ヲ 変 更 シタ ル出版 法 第 十 一条第 一項 第 一号 ニ該 当 シ、

道 、崔 聖 模 、申 洪 植 、 李 弼柱 、 朴 東完 、 申 錫 九、 劉 如大 、 白 相奎 、

月 二 十 八 日金 文珍 カ被 告 李甲 成 ヨリ受 取 リ来 リ タ ル前 示独 立 宣 言 書

ニ朝 鮮 独 立 万歳 ヲ唱ヘ 示威 運 動 ヲ為 シ因 テ治 安 ヲ妨 害 シ

約 千 五百 枚 ヲ公衆 ノ自 由 ニ出 入 シ得 ヘキ京 城 府貞 洞 礼 拝 堂 ニ於 テ同

発 行 ノ点 ハ同法 条 第 一項第 一号 ニ該当 シ、被 告 李 甲成 、 金 昌俊 、呉

華 英、 韓 竜 雲 発行 ノ点 ハ同 法 条 第 一項 第 一号 ニ該 当 シ、被 告孫 秉熙 、

被 告 李 鍾 一印刷 ノ点 ハ同 法 条 第 二項 第 一項 第 一号 ニ該 当 シ、同 被 告

ナ リ同 日午 前 九 時 被 告康 基 徳 、金 元璧 ハ同 府 南 大 門 駅前 ニ於 テ各 人

ノ治安 妨 害 ノ点 ハ前 示 制 令第 一条 第 一項 ニ該 当 シ被 告孫 秉熙 、崔 麟 、

崔 麟 、権 東 鎮 、 呉世 昌 、 李鍾 一、 李 甲成 、 金昌 俊 、 呉 華英 、 韓竜 雲

所 ニ集 合 シ居 リ タ ル多 数 学 生 ニ交 付 シ之 ヲ配 布 シ独 立 ヲ為 ス ヘキ旨

力 車 ニ乗 リ旗 ヲ振 リ群衆 ノ先頭 ニ立 チ之 ト共 ニ独 立 万歳 ヲ唱ヘ 南 大

煽 動 シタ ル上 同 年 三 月五 日 学 生全 部 ヲ会 シ大 示威 運 動 ヲ為 ス コトヽ

門 方 面 ニ向 ケ進 行 シ朝鮮 独 立 示威 運 動 ヲ為 シ因 テ治安 ヲ妨 害 シタ リ

以 テ同 法 第 五十 七 条 ヲ適 用 シ其加 重 ヲ為 ス ヘク、被 告 崔南 善 ノ所 為

ハ前 示出 版法 第 十 一条 第 一項 第 一号 ニ該当 シ、被 告咸 台永 ノ所 為 ハ

刑 ヲ選 択 シ、 被 告李 寅 煥 ハ刑 法第 五 十 六条 第 一項 ニ ヨリ再 犯 ナ ルヲ

英 、韓 竜 雲 発 行 ノ所 為 ト治安 妨 害 ノ所 為 間 ニ ハ各 手 段 結果 ノ関 係 ア

同法 条 第 一項 第 一条 ニ該 当 シ、被 告 金 弘奎 ノ所為 ハ同 法条第 二項第

権 東鎮 、 呉 世 昌著 作 ノ所為 ト治 安妨 害 ノ所為 間 、 被 告李 鍾 一印 刷 ノ

ルヲ以 テ刑 法 第五 十 四条 第 一項 後 段第 十 条 ニヨリ各 重 キ治 安 妨 害即

一項 第 一号刑 法 第 六 十 二条 第 一項 ニ該 当 シ従 犯 ナ ルヲ以 テ同 法 第 六

所 為 ト発 行 ノ所為 ト治 安妨 害 ノ所為 間 、 被告 李 甲 成 、 金昌 俊 、 呉華

制 令違 反 ノ所 為 ニ科 ス ヘキ刑 ヲ以 テ処 断 ス ヘク、旧 法 ニ依 レ ハ被告

十 三条 第 六 十 八条 第 三 号 ヲ適 用 シ其 軽減 ヲ為 ス ヘク

項 ノ刑 ヲ量 定 ス ヘク以 上各 被 各 ニ対 シテ ハ未 決 勾 留 日数 中 ノ 一部 ヲ

依 テ 以上 各被 告 ニ対 シ各 其 刑期 範 囲 内 ニ於 テ主 文第 三項 乃至 第 七

孫 秉熙 、崔 麟 、 権 東鎮 、 呉世 昌 著 作 ノ点 ハ前示出 版 法 第 十 一条 第 一

号 ニ該 当 シ同 被 告 発行 ノ点 ハ同 法 条第 二項 第 一号 ニ該 当 シ、 被 告 李

項 第 一号 ニ該 当 シ、被 告 李鍾 一印 刷 ノ点 ハ同 法 条第 二項 第 一項 第 一

甲 成 、金 昌 俊 、 呉 華英 、 韓竜 雲 発 行 ノ点 ハ同 法 条第 一項第 一号 ニ該

二月 上旬 被 告 孫秉熙 、 崔麟 等 ノ計 画 ニ成 レ ル前 示 独 立運 動 ニ賛 同 シ

被 告崔 麟 、 崔 南善 ト会 合 シ協 議 ヲ為 シ被告 宋 鎮 禹 ハ旧韓 国 要路 ノ大

前 示各 刑 期 ニ算 入 ス ルヲ相 当 ト認 メ、 同被 告 宋 鎮 禹 、玄 相 允 カ同 年

俊 、 呉 華英 、 韓 竜 雲治 安 妨害 ノ点 ハ前 示保 安 法 第 七条 ニ該 当 シ、 被

官 ニ対 シ参 加 方交 渉 ヲ試 ミ次 テ被 告李 寅煥 ト 会 シ同被 告 ニ同志 糾 合

当 シ、被 告 係秉熙 、崔 麟 、権 東 鎮 、 呉世 昌 、 李 鍾 一、 李 甲成 、 金昌

告 孫 秉熙 、崔 麟 、権 東 鎮 、 呉世 昌 著 作 ノ所 為 ト治安 妨 害 ノ所 為 間 、

シメ被 告宋 鎮 禹 ヲ シテ之 ニ会見 セ シ メ独 立 運 動 ノ協 議 ヲ為 サ シ メ同

志 糾 合 ヲ託 セ シ メ因 テ治 安 ヲ妨 害 シ、被 告 鄭魯 混 同 年 二月 七 日被 告

ヲ託 シ、被 告 玄 相允 ハ鄭 魯湜 、金道 泰 等 ヲ シテ被 告 李寅 煥 ヲ招致 セ

段 結 果 ノ関係 ア ルヲ以 テ刑 法第 五十 四 条 第 一項 後 段第 十 条 ニヨリ被

崔 南 善 、崔 麟 ニ於 テ朝 鮮 独 立 運動 ヲ企 図 シ其 同志 ヲ求 ム ヘク被告 李

被 告 李 鍾 一印 刷 ノ所為 ト発行 ノ所 為 ト治安 妨 害 ノ所 為 間 、被 告 李 甲

告 孫 秉熙 、崔 麟 、 権東 鎮 、 呉世 昌 ニ対 シテ ハ各 重 キ著 作 ノ所為 、被

寅 煥 ニ交渉 ヲ試 ム ル必要 上 同被 告 ヲ招 致 ス ルモノ ナ ル事 情 ヲ知 リ其

成 、 金 昌俊 、 呉華 英 、韓 竜 雲発 行 ノ所 為 卜治 安 妨害 ノ所 為 間 ニ ハ手

告 李 鍾 一、李 甲 成 、金 昌 俊 、 呉華 英 、 韓 竜雲 ニ対 シテ ハ各 重 キ発 行

シ平 安 北道 定 州 郡葛 山 面 益 城 里 ナ ル被 告 李 寅 煥方 ニ赴 キ同 人 ニ其伝

計 画 ノ実行 ヲ幇 助 ス ル為 メ被 告玄 相 允 ノ依 頼 ニ応 シ即 日金 道 泰 ニ対

而 シ テ之 ヲ刑 法 第 十条 第 九条 ニ ヨリ対 照 ス ル ニ以 上各 被 告 共 ニ旧

ノ所 為 ニ科 ス ヘキ刑 ヲ以 テ処断 ス ヘク

法 ノ刑 軽 キヲ以 テ以 上各 被 告 ニ対 シ前 示 旧法 ニ関 ス ル各 法 条 ヲ適 用

熙 、朴 準 承、 権 秉 悳 、李 景 燮 、韓 秉 益 、李 寅 煥 、 梁甸 伯 、 李 明竜 、

告 李 寅 煥 ニ右 伝 言 ヲ依 頼 シ同被 告 ヲ京城 ニ招 致 シ、 被告 朴 憲 浩 、盧

京 城 出 発 翌月 九 日 定 州 ニ至 リ情 ヲ知 ラ サ ル朴 賢煥 ナ ルモノ ヲ シテ被

被 告 金道 泰 カ其 事 情 ヲ知 悉 シ同 様幇 助 ノ為 メ之 ヲ承諾 シ同 月 八 日

言 ヲ為 ス ヘキ旨 依頼 シ

朴 熙 道 、崔 聖 模 、 申洪 植 、李 弼柱 、 朴東 完 、 申 錫 九 、劉 如 大 、白 相

憲 容 カ被告 孫 秉熙 等 ノ計 画 セ ル前 示 朝鮮 独 立 運動 ニ賛 同 シ其 同 志 ト

シ、被 告 林礼 煥 、 羅仁 協 、洪 基 兆 、 金完 圭 、羅 竜 煥 、李 鍾 勲 、洪 秉

奎 、鄭 春 洙 、 康 基 徳、 金 元璧 ニ対 シ テ ハ各 所 定 刑中 二年 以 下 ノ懲 役

寅 浩 、 盧 憲 容 ニ対 シ其 支 出 ヲ求 ム ルヤ其 要求 ヲ容 レ天 道 教 ノ保 管 金

同 被 告 ハ同 月 二十 一日被 告 孫 秉熙 ニ其 申 込 ヲ為 シ同被 告 ヨリ被 告 朴

ナ リ被 告李 寅 煥 ヨリ被 告 崔 麟 ニ対 シ運 動 費 ノ融 通 ヲ求 メ タ ル ヨリ、

テ米 国大 統 領 ニ送 付 ス ヘキ請 願 書 及媾 和 会議 列 国 代表 者 ニ送 付 ス ヘ

五 日頃 開 城 ニ於 テ姜 助遠 等 ニ対 シ独立 運 動 ヲ為 ス ヘキ旨 煽動 シ、 次

寅煥 ヨリ朝 鮮 独立 運 動 ノ計 画 ヲ聞 キ之 ニ賛 同 シ同 志 ト ナリ同 月二 十

ニヨリ郵 送 ス ル ニ付 支 那安 東 県 牧師 金 炳〓 方 ニ赴 キ同 人 ノ子金 泰 圭

キ意 見 書 ノ各草 案 及 独 立宣 言 書 ヲ支 那 上海 滞在 玄 楯 ノ許 ニ支 那 郵 便

ニ各 書類 ヲ交 付 シ支 那 郵便 ニ付 シ前 示玄 楯 方 ニ送 致 ス ル コト ヲ託 シ

五 千円 支 出 ノ手 続 ヲ為 シ同 月 二 十 一日之 ヲ崔 麟 ニ交付 シ因 テ治 安 ヲ

被 告 朴 寅 浩 同 月 二十 八 日当 該 宮 憲 ノ許 可 ヲ得 サ ル独立 新 聞 発刊 ニ

サ ルヲ以 テ刑 事 訴訟 法 第 二 百 五十 八条 第 一項 第 二百 三 十六 条 第 二百

因 テ治 安 ヲ妨 害 シタ リ ト ノ各 公 訴事 実 ハ之 ヲ認 ム ヘキ証憑 十 分 ナ ラ

妨害 シ

シ、被 告 安 世桓 カ同 月 中 京城 ニ於 ケ ル朝 鮮 独 立運 動 ノ模 様 ヲ見 ル ヘ

被 告 林 圭 ニ対 ス ル決 定書 後 段 記載 公訴 事 実 ハ之 ヲ認 メ得 ヘキ モ、

二十 四条 ニ ヨリ各 無 罪 ノ言 渡 ヲ為 ス ヘク

加効 シ、 被 告吉 善 宙 カ被 告 孫 秉熙 等 ノ前 示 治安 妨 害等 ノ行 為 ニ加 効

ク京城 ニ出 テ被 告 李 寅 煥 等 ト会 シ同志 卜 ナリ独 立 運 動方 法 ヲ協 議 シ 天 道教 側 ト合 同 シ独 立 宣言 ヲ為 ス コト ト ナリ次 テ宣言 書 其 他 書類 ニ

ミ ニテ ハ未 タ以 テ治 安 ヲ妨 害 シタ ル モノ ト認 メ難 ク、其 他被 告 林 圭

カ被 告崔 南 善 、孫 秉熙 等 ノ前 示 独 立 運動 ノ計 画 ヲ聞 キ且独 立宣 言 書

意 見 書若 ク ハ通告 文 及 宣言 書 等 ヲ内閣 及帝 国議 会 ニ各 郵送 シタ ルノ

其 他 書 類 ノ草 案 ヲ見其 計 画 ニ賛 同 シ同志 者 トナ リ治 安 妨害 行為 ニ加

名 義 ヲ掲 ク ヘキ基 督 教 側 ノ同 志 者 ヲ選 定 シ、被 告 ノ独立 意 見陳 述 ノ

為 ス可 キ旨 煽 動 シ、同 月 二十 七 日京城 ヲ出 発 シ同 年 三 月 一日東 京 ニ

効 シ タリ ト ノ公 訴事 実 ハ之 ヲ認 ム ヘキ証憑 十 分 ナ ラサ ルヲ以 テ前 同

為 メ東 京 ニ赴 ク コト ト ナリ 一旦平 壌府 ニ帰 リ同 志 ニ対 シ独 立 運 動 ヲ

ル コト ヲ縷 々陳 弁 シ因 テ治安 ヲ妨 害 シ

安 世 桓 、金 世 煥 、金 智 煥 、林 圭 、 韓 秉益 、康 基徳 、 金 元璧 以 外 ノ各

被 告 宋鎮 禹 、 玄相 允 、鄭 魯湜 、 金 道泰 、 朴寅 浩 、 盧憲 容 、吉 善 宙 、

一法 条 ニ ヨリ無 罪 ノ言 渡 ヲ為 ス ヘク

到 着 シ同 月四 日警 視 庁 ニ出 頭 シ警 視総 監 ニ面 会 シ朝 鮮 独立 ノ理由 ア

被 告金 世 煥 カ同年 二月 二十 一日被告 李 甲 成 方 ニ於 テ同 被 告 及 被告

ス ヘキ ヤ否 ヤ ハ先 ツ天 道 教側 ノ運 動 方 法 ヲ確 メタ ル上 可否 ヲ決 ス ヘ

被 告 ニ対 ス ル前 示 犯罪 事 実 以外 ノ公訴 事 実 ハ各之 ヲ認 ム ヘキ証憑 十

朴熙 道 其 他 数 名 卜 会 シ徹 宵協 議 ノ上 独 立運 動 ニ付 キ天 道教 側 ト合同

ク而 シテ其 事 ニ付 キ テ被 告李 寅 煥 、咸 台 永 ニ万事 一任 ス ル コト トナ

押 収 物件 中 第 二 八 二 ノ三 ナ ル宣 言 書 七枚 ハ秘密 出 版 行為 ヨリ生 シ

ノ関 係 ア ル モノナ ルヲ以 テ特 ニ主 文 ニ於 テ無 罪 ノ言 渡 ヲナ サ ス

タ ル物 ニシテ犯 人 以外 ノ者 ニ属 セ サ ル ヲ以 テ刑法 第 十 九条 第 一項 第

分 ナ ラ ス然 レト モ右 公 訴事 実 ハ前 示 犯罪 事 実 ト牽 連 犯若 ク ハ連続 犯

出 発 忠 清 南道 及 京 畿 道 水原 郡 利 川郡 ニ赴 キ同 志 募集 ニ従 事 シ三月 一

三号 第 二項 ニ ヨリ之 ヲ没 収 ス ヘク其 余 ハ没 収 ニ係 ラ サ ルヲ以 テ刑 事

リ、 独 立請 願 書 ノ提出 ニ付 同志 ヲ募 リ之 ニ添 付 ス ヘキ紙 面 ニ同 志 ノ

日京 城 ニ帰 リ同 市 内 ニ於 テ独 立 万歳 ヲ唱ヘ 練 行 シ因 テ治 安 ヲ妨 害 シ

署名 捺 印 ヲ得 ル ヘク忠 清 道 方面 ニ赴 ク コト ト ナリ同 月 二 十 二 日京 城

被 告 金 智煥 カ同 月 二 十 二日 ヨリ 二十 四 日迄 ノ間 ニ被 告 呉華 英 、 李

権 限 ニ属 セ スシ テ地 方法 院 ノ権限ニ 属 ス ル モノト認 メ同 法 第 三百 十

擾 罪 ナ ル コト ヲ述ヘ 其 罰 ス ヘキ法 条 ヲ明 示 シタ ル後 高等 法 院 ノ特 別

原 審 ニ於 テ被 告 孫 秉熙 外 二 十 三名 弁護 人許 憲 ノ本 件 ニ付 公 訴 不受

ニ送 致 ス ル云 々ト記載 シア ル ヲ以 テ主文 ト題 ス ル部 分 ニ京 城 地 方法

五条 ニ則 リ京 城 地 方 法院 ヲ本 件 ノ管 轄裁 判 所 ト指 定 シ事 件 ヲ同法 院

訴 訟 法 第 二 百 二条 ニヨリ各所 有 者 ニ還 付 ス ヘキ モノ ナ リ

理 ノ申 立 ヲ為 シ其 理由 ト シテ本 件 被 告等 ニ対 ス ル高 等 法院 特 別 刑 事

院 ヲ本件 ノ管轄 裁 判 所 ト指 定 スト ノ記載 ア ルモ理由 卜題 ス ル部 分 ニ

部 ノ決 定 主 文 ニハ単 ニ京 城 地 方 法院 ヲ本件 ノ管 轄裁 判 所 ト指 定 スト

於 テ本件 ハ地 方法 院 ノ権 限 ニ属 ス ル モノナ リ依 テ其 管 轄 裁判 所 ヲ京

城 地 方法 院 ト拍 定 シ事 件 ハ同 法 院 ニ送 致 スト ノ趣 旨 ナ ル コト ヲ認 メ

記載 ア ルノ ミ ニシ テ事件 ヲ同 法院 ニ送 致 ス ル旨 ノ記載 ナ キ ニヨリ本

刑事 訴 訟 法 第 三百 十 五条 第 二項 ノ規 定 ハ地方 法 院 (地方 裁 判所 又

件 ヲ未 タ原 審 ニ繋 属 ス ル ニ至 ラサ ル モノナ リ ト論 述 セ ルモ

次 ニ当審 ニ於 テ被 告 孫 乗熙 外 十 五 名弁 護 人崔 鎮 ハ控訴 不 受 理 ノ申

得 ヘク従 テ前 示要 件 ヲ具 備 シ事 件 ハ適 法 ニ原審 ニ〓属 セル モノ ナ ル

立 ヲ為 シ其 理由 ト シテ旧 韓 国保 安 法出 版 法 ハ日韓 併 合 ノ際 明 治 四十

ハ区裁 判 所 ニ相 当 ス) ニ於 ケ ル公 訴 ノ受 理 ニ関 シ同 法 第 二百 十 二条

ス ル モ ノト認 メ管轄 裁 判 所 ノ指 定 ヲ為 シ タ ルト キ ハ其 事件 ヲ送 致 ス

三年 八月制 令 第 一号 ニ依 リ当分 ノ内 朝鮮 総 督 ノ発 シ タ ル命 令 ト シテ

ハ却 下 ス ヘキ モ ノナ リ

ヘキ旨 ノ記 載 ナ キ モ事 件 ハ当然 其 指 定 ヲ受 ケ タ ル裁 判 所 ニ〓属 ス ヘ

ヲ以 テ主 文 ニ事件 送 致 ノ記載 ナ シト ノ理 由 ニ基 ク控 訴不 受 理 ノ申 立

キ モノナ リ仮 リ ニ同法 第 三 百十 五 条 第 二項 ハ管轄 裁 判 所 ヲ指 定 シ且

効 力 ヲ有 ス ル ニ至 リタ ル モノナ リ然 ル ニ該 制 令第 一号 ハ明治 四 十 三

及 二百 三十 五 条 ノ例 外 ヲ為 ス場 合 ナ ルヲ以 テ検 事 ヨリ適 法 ノ予審 請

之 ニ其事 件 ヲ送 致 ス ヘキ旨 ノ記 載 ヲ要 ス ル注 意 ナ リ ト ス ル モ同 法 ニ

シ テ該 緊 急 勅令 ハ其 後帝 国 議 会 ノ承 諾 ヲ得 サ リ シ ヨリ明治 四十 四年

年 八 月勅 令 第 三百 二十 四号 ノ緊急 勅 令 ニ基 キ発布 セラ レタ ル モ ノ ニ

求 アリ タ ル事 件 ニ対 シ高等 法 院 ニ於 テ同 事 件 ヲ地 方 法 院 ノ権 限 ニ属

ノ規 定 ナ ク本 決 定 ノ準則 ト ナ ル ヘキ同 法第 百 六 十九 条 ニ ハ予審 終 結

於 ケ ル決 定 ハ判 決 ト異 ナ リ主文 ト理由 ト ヲ截 然 区別 シ記職 スヘ キ旨

シ タ ルヲ以 テ該 緊 急 勅 令 ノ失 効 ト同 時 ニ制 令 第 一号 モ亦 効力 ヲ失 シ

タ ル モノ ナ リ然 ル ニ前 記勅 令 第 三十 号 ノ公布 ト同時 ニ明 治 四十 四 年

勅 令第 三十 号 ヲ以 テ該 緊急 勅 令 ノ効 力 ヲ将 来 ニ失 ハシ ム ル件 ヲ公 布

三月 法律 第 三十 号 ヲ以 テ前 記 緊 急勅 令 ト同 一ノ内 容 ヲ有 ス ル法 律 ノ

ノ決 定 ニ ハ事 実 及 法律 ニ ヨリ其 ノ理 由 ヲ付 ス ヘシ公 判 ニ付 ス ル言 渡

法律 ノ正条 ヲ明示 ス ヘシト規 定 セル ノミ ナ ルヲ以 テ本 決 定 ノ全 趣 旨

発 布 アリ タ ル ヲ以 テ 一見 恰 モ制 今 第 一号 ハ其効 力 ヲ持 続 セ ルカ如 キ

ヲ為 ス ニ ハ犯罪 ノ性質 模 様 証 憑 ノ十 分 ナ ル コト及其 ノ罪 ヲ罰 ス ヘキ

ニ於 テ前 示 ノ要 件 及 同法 第 三 百十 五条 規定 ノ要 件 ヲ具 備 シ在 ル モノ

観 ア リト雖 モ制 令 第 一号 ハ緊急 勅 令 ニ基 キ発布 セ ラ レ之 ト運命 ヲ共

ニス ヘキ モノ ニシテ法 律 第 三 十号 ニヨリ制 令第 一号 ノ効 力 ヲ認 メ之

ノト ス、 依 テ本決 定 ヲ通覧 ス ル ニ先 ツ被 告 人 ノ氏 名 ヲ列 記 シ次 テ其 犯 罪事 実 ヲ詳 記 シ其 事 実 ハ 一件 記 録 ニ徴 シ之 ヲ認 ム ル ニ足 レリ ト説

ヲ将 来 ニ持 続 セ シ ム ル コト ヲ得 ス若 シ法 律 第 三十 号 ノ発布 ニヨリ制

ト認 メ ラ ルヽ ニ於 テ ハ適 法 ニ指 定 ヲ受 ケ タ ル裁 判 所 ニ〓属 ス ヘキ モ

示 シ進 テ其 犯 罪 ノ内 乱 罪 ニア ラ ス シテ保 安 法 違反 、 出版 法 違 反 及 騒

カ又 ハ新 ナ ル経 過法 ヲ発 布 ス ルカ若 ク ハ朝 鮮 総督 ニ於 テ法 律 第 三十

令 第 一号 ノ効 力 ヲ持 続 セ ント セ ハ該 法 律 ニ於 テ特 ニ其 旨 ヲ規 定 スル

号 ノ規 定 ニ基 キ新制 令 第 一号 ト同 一内 容 ヲ有 ス ル制 令 ヲ発 布 セサ ル

ス ル同 四 十 四年 三 月 二十 九 日法 律 第 三十 号 ヲ発 布 シタ ル ハ其 後 ニ於

ケ ル制 令 発布 権 ヲ認 メ タ ル ニ過 キ サ ルヲ以 テ保 安 法 出版 法 カ既 ニ其

ル法 律 ニ ヨリ其 刑 ノ廃 止 ナ ル規定 ト同 一視 シ控訴 不 受 理 ノ判 決 アル

力 ヲ失 ヒ タリ ト シ之 ヲ以 テ刑事 訴 訟 法第 六条 第 四号 犯罪 後 発 布 シタ

効 力 ヲ失 ヒタ ル モ ノナ リ ト ノ論 旨 ハ理由 ナ ク況 ヤ保 安法 出 版 法 ハ効

ト同 時 ニ将来 ニ於 テ其 効 力 ヲ失 ヒ従 テ制令 第 一号 ニ依 リ当 分 ノ内 効

可 ラ ス然 ル ニ何 等 手続 ナ カリ シヲ以 テ制 令 第 一号 ハ緊 急勅 令 ノ失効

ヘキ モノ ナ リト ノ論 旨 ハ益 々理由 ナ ク却 下 ス ヘキ モノト ス

終 リ ニ当 審 ニ於 テ被告 孫 秉熙 外十 六名 弁護 人 許憲 ハ本 件 ハ原 審 ニ

力 ヲ有 シ タ ル保 安 法 出 版法 モ亦 当然 其 効 力 ヲ失 フ ニ至 リ タ ル モノナ

テ先 ツ公 訴受 理 不受 理 ニ付 キ判 決 ス ヘキ モノナ リ ト申立 テ直 ニ本 案

於 テ公訴 不受 理 ノ判 決 アリ検 事ヨ リ控 訴 ニ及 ハレ タ ル モノナ ルヲ以

リ然 ラ ハ既 ニ失効 ト ナリ タ ル保 安法 出 版 法 ノ違 反 事 件 ト シ テ提 起 セ

ニアラ スト論 述 セ ル モ

管 轄 違 公 訴不 受 理 ニ関 ス ル規 定 ナ ル刑 事 訴訟 法 第 百 八十 六条 第 百

ノ判 決 ヲ為 ス ヘキ モノ ニアラ サ ル モ ノヽ如 ク論 述 セ ル モ

ラ レタ ル本 件控 訴 ハ刑 事訴 訟 法 第 六条 第 四 号 ニ準 シ受 理 ス ヘキ モノ

朝 鮮 総督 府 設 置 ノ際 朝 鮮 ニ於 テ其 効 力 ヲ失 フ ヘキ帝 国 法令 及韓 国

レ ハ当審 ニ於 テ ハ同 法第 二百 六十 二条 ノ場 合 ヲ除 ク外 申 立却 下 ト同

八 十 七条 及 管轄 違 ニ関 ス ル規定 ナ ル同 法 二百 六十 二条 ノ法 意 ヲ案 ス

法 令 ハ当 分 ノ内 朝鮮 総督 ノ発 シタ ル命 令 ト シ テ尚 其効 力 ヲ有 スト規 定 セ ル明 治 四十 三 年 八 月制 令 第 一号 ハ同年 八月 勅 令第 三 百 二十 四 号

時 ニ本案 ノ判決 ヲ為 ス ヘキ モノナ ル コト 明 カ ナ ル ヲ以 テ前 示 申 立 ハ

ニ基 キ発 セ ラ レタ ル モノナ ル コト 及勅 令 第 三 百 二十 四号 カ同 四十 三 年 勅 令第 三百 二十 四号 ハ将 来 ニ向 テ其 効 力 ヲ失 フ ト規定 セル同 四十

之 ヲ採 用 セス

仍テ同 法 第 二百 六十 一条 第 二項 ニ則 リ主 文 ノ如 ク判決 ス

ナ ルヲ以 テ原 院 検 事 ノ控 訴 ハ理由 アリ

然 ラ ハ原 審 ニ於 テ本 件 ニ付 キ公 訴不 受 理 ノ言 渡 ヲ為 シタ ル ハ失 当

四 年 三 月 二十 九 日勅 令 第 三十 号 ニヨリ効 力 ヲ失 ヒタ ル モノ ナ ル コト 論 旨 ノ如 シト雖 モ右 失 効 ハ其 規 定 ノ如 ク将 来 ニ向 テ其 効 力 ヲ失 フ モ ノ ニシ テ即将 来 前 示 勅令 第 三 百 二十 四号 ニ基 キ制 令 発 布 等 ノ権 限 ナ キ ニ止 リ既 往 ニ遡 リ其効 力 ヲ失 フ モノ ニアラ サ ル ヲ以 テ該勅 令 カ効

新

山

浦

嘉

武

同

雄

京 城覆 審 法院 刑 事 部

大 正 九 年 十月 三十 日

朝 鮮 総 督 府 判 事 

裁 判 長  朝 鮮 総 督 府 判 事 

佐

杉

ハ勅 令第 三十 号 発布 以 前 ハ勿 論 其 発布 以 後 ト雖 モ依 然其 効 力 ヲ存 続

力 ヲ有 シツヽ ア ル間 ニ於 テ其 勅 令 ニ基 キ発 布 セ ラ レタ ル制 令第 一号

シ従 テ該 制 令 ニ基 キ効 力 ヲ有 ス ル前 示保 安 法 及出 版 法 モ之 カ廃 止 ヲ

朝 鮮 総 督 府 判 事 

胖

為 サヽ ル限 リ其効 力 ヲ有 ス ル モノ ナ ル コト甚 タ明 カ ナリ而 シ テ其 後

朝 鮮総 督 府 裁判 所 書 記 

井

同 法 等 ヲ廃 止 シ タ ル事 実 ナ ク又同 四 十 四年 三月 二 十九 日勅 令 第 三十

塚 原 友 太 郎

号 発 布 ト同時 ニ同 四 十 三年 八 月勅 令 第 三百 二十 四 号 卜同 一内 容 ヲ有

編者註  この記録は天道教主孫秉熙等 の保安法違反事件に対する第 二審 である京城覆 審法院刑事部 の公判始末書及判決書 の全文であ る。 し かしこの判決 に至るまでには裁判管轄権 をめぐ って紆余曲折があ った。即

裁判は国事犯として高 等法院 に移され再び予審が開かれたが 一九二〇年三月

ち 一九 一九年 八月 一日京城地方法院予審判事 は、地方法院 の管轄外の内乱罪と して 一件書類を客等法院に廻送 した。 二十二日、高等法院特別刑事部 は本件は騒擾罪を構成するも内乱罪は構成 せず 従 って高等法院の特別権限外のも ので普通保安法、又は出版法違反を以て論ず

一九二〇年七月十 二日地方法院 で第 一回公判 が開廷されたが同月十六日に至

べき で ﹁京城地方法院を本件の管轄裁判所と指定す﹂と決定 し、再び地方法院 に廻付 した。 り弁護人側 から高等 法院が本作に就きなしたる予審決定書には ﹁京城地方法院 を本件 の管轄裁判所 と指定す﹂とあるのみで ﹁本件を京城地方法院 に送致す﹂ との明文が記載されていな い。従 って本件 はいまだ高等法院 に繋属中 であり管 轄指定 を受けた のみでいまだ送致を受 けざ る地方法院が本件 を審理するは違法 である、と の主張がなされ同年八月九日地方法院刑事部は手続 に違法ありとし て公訴不受理 の判決をなした。 同月十 一日検事控訴があり、そ の結果 がこの公判始末書である。 従 って都合四回目の裁判 であるが独立宣言書発表 にいたるまでの経過を知る ことで貴重 な資料である。な お李炳憲編著三 ・一運動秘史 ( 南朝鮮出版)には これらの人 々の警察訊問調書、検事調書、予審調書等が収められている。参 照 された い。

八

山

松

寿

二 、 鮮 人 ヲ日本 人 ト 分離 シ テ各 別 ノ学 校 ニ於 テ教 育 ス ル コト ハ政 治

理 由奈 何

務 教 育制 度 ヲ採 用 ス ルノ意 志 ナ キ乎 若 其 ノ意 志 ナ シト スレ ハ其 ノ

青 少 年子 女 ヲ教育 セシ ム ル コト ナ ク善 良 ナ ル国 民 教育 ヲ施 ス為 義

三 ・ 一運 動 に 関 す る 論 策一

日 本 国会 ニ於 ケ ル論 議

小

外 二十 九 人

三 、朝 鮮 ニ於 ケ ル耶蘇 教 徒 ノ設 立 セ ル学 校 ハ朝 鮮 統 治 ノ方 針 ト相 反

乎

的 ニモ社 会 的 ニモ面 白 カ ラ サ ル感 情 ヲ誘 発 ス ルモノ ナ リ故 ニ日鮮

朝 鮮 統治 ニ関 ス ル質 問 主 意 書

一  賛 成者 

人 ヲ親 和 セシ ム ル為 従来 ノ制 度 ヲ改 メ合 一教 育 ヲ施 スノ意 志 ナ キ 道襄

大正八年三月八日 山

右 成 規 ニ拠 リ提 出 候 也

提 出 者 

平 壌 ノ大 同学 校 、 定 州 ノ 五 三学 校 等 ノ如 キ ハ修 身 作 文 翻訳 歴 史 等

︹マ マ︺

ス ル教 育 ヲ施 スモ ノ多 シ例 令 ハ宣 川 ノ明 信学 校 、 安 州 ノ安 興 学 校 、

朝 鮮 統 治 ノ方針 ハ産 業 及 制 度 ノ改 善 ヲ主 ト ス ルカ又 ハ新 附 国 民 ノ

ハ父 兄 其 ノ他 ノ群 衆 ヲ集 メテ ﹁大 韓国 独 立 万歳 ﹂ ノ綴 字競 技 ヲ ナ

ノ各 学 科 ニ於 テ総 テ韓 国独 立 思 想 ノ鼓 吹 ニ努 メ而 モ運 動会 ニ於 テ

朝 鮮 統 治 ニ関 ス ル質問 主 意 書

同 化作 用 ニ重 キ ヲ置 ク カ思 フ ニ今 回 ノ鮮 人騒 擾 事 件 ノ如 キ唯 形 式 ノ

サ シメ剰ヘ 韓 国 独 立 ノ歌 ナ ル モノ ヲ作 製 シ テ之 ヲ高 唱 セ シ ム ル等

整 備 ニ努 メ 人民 統 治 ノ根 底 ニ触 レサ ルノ結 果 ニヨラ スム ハ非 ス政 府

危 険 思 想 ノ 養成 挑 発 至 ラ サ ルナ キ コト茲 ニ十年 之 レ実 ニ今 回 ノ騒

之 ニ関 シ外 交 上執 リ タ ル経 過 及効 果 奈 何

擾 ノ原 因 タリ前 駆 タ リ政 府 ハ之 ニ対 シ取締 ヲ為 セ ル コト アリ ヤ又

ハ其 ノ善 後 策 ヲ奈 何 ニセ ムト ス ル乎然 レト モ産 業 及 制 度 ノ改 善 ハ国

ハ

民 幸 福 ノ増 進 乃 至 鮮 人 同 化作 用 ノ完成 ヲ期 ス ル手段 ニ外 ナ ラ スト セ

一、 排 日 思 想 ノ養 成 所 タ ルカ如 キ耶蘇 教 徒 ノ設 立 ニ係 ル学 校 ニ鮮 人

四 、今 回朝 鮮 人 カ北 米 合 衆 国議 会 其 ノ他 ニ民族 自 決 朝 鮮 独 立 ノ請 願 ヲ為 シタ リ ト聞 ク其 ノ結 果奈 何 又之 ニ対 シ政府 ノ執 リ タ ル手 段 及 経 過奈 何 五 、 鮮 人 ニ日 本語 ヲ習 得 セシ メ普 及 セシ メ サ レ ハ同 化 作 用 上 将 又経 済 上 政 治 上 障害 多 シ然 ル ニ日本 人 ニシテ官 署 ニ奉職 セ ムト ス ル モ ノ ニ朝 鮮 語 ノ試 験 ヲ施 スカ如 キ制 令 ヲ設 ク ル ハ統 治作 用 上 ノ矛盾 撞 著 ア ルヲ表 現 ス ルモ ノナ リ政 府 ハ斯 ル制 令 ヲ廃 ス ルノ ミ ナ ラ ス 官 用 語 ハ総 テ日 本語 ヲ以 テ統 一ス ルノ意 志 ナ キ乎 六 、 日本 人 移 民 ノ多 少 ト其 ノ地方 排 日思 想 ノ強 弱 ト ハ比 例 ス ル コト 各 地実 情 ノ証 明 ス ル所 ナ リ依 テ東 洋 拓殖 会 社 ノ移 民 其 ノ他 一般 人

ナ ル日本 人 ヲ移 住 セ シメ鮮 人 ノ実業 教 育 国 民 教育 ニ資 ス ルノ ミ ナ

移 住 ヲ奨 励 シ単 ニ移 民 ノ標 準 ヲ熟 練 ナ ル農工商 人 ト セ ス シテ優 秀

ラ ス能 力思 想 感情言語 ノ統 一増進 ヲ図 リ併 合 ノ目 的 ヲ完 成 ス ル ニ

書 差 進候

衆 議 院議 員 山 道 裏 一君 提 出 朝鮮 統 治 ニ関 ス ル

(別 紙 )

質 問 ニ対 ス ル答 弁 書

一、朝 鮮 人 子 弟 ニ対 シ義 務 教育 制 度 ヲ設 ク ル ハ未 タ其 ノ時 機 ニ非 ス

二、 現今 ニ於 テ ハ民度 及 言 語 ニ差異 ア リ 一般 的 ニ合 同 教 育 ヲ為 ス コ

ト ヲ得 ス但 シ事情 ノ許 ス限 リ希 望 ニ ヨリ便 宜 内 地 人 ヲ教 育 ス ル学

モ既 ニ内 地 人 ヲ収容 シ合 同 教 育 ヲナ シ ツ丶 アリ

校 ニモ鮮 人 ノ入 学 ヲ許 シ又 鮮 人 ヲ教 育 ス ル実 業 学 校 及専 門 学 校 ニ

サ ル教 育 ヲ施 ス モノ アリ シハ事 実 ナ リ シ モ明 治 四十 四年 私 立 学 校

三 、朝 鮮 ニ於 ケ ル学 校 ニ就 テ ハ併合 ノ当 初 朝 鮮 統治 ノ方針 ニ合 致 セ

規 則 ヲ発 布 シテ取 締 ノ方針 ヲ確 立 ス ルト同 時 ニ視 学 官吏 ヲ派 遣 シ

ス ル ニ至 レ ルモ ノ多 シ尚 定 州 五 三学 校 ハ何等 不 穏 ノ状況 ナ シ宣 川

ノ内容 大 ニ面 目 ヲ改 ム ルト同時 ニ不 健 全 ナ ル私 立学 校 ハ漸 次廃 校

ハ充 分 ナ ル注 意 ヲ加ヘ 内 地 人教 員 ノ採 用 ヲ奨 メツ、 ア リテ 近来 其

実 地 ヲ視察 セ シメ之 カ取締 ヲ行 ヒ ツゝ ア リ殊 ニ教 員 ノ採 用 ニ就 テ

七 、警 察 行 政 ニ代 フ ル ニ変 則 ナ ル憲 兵 制度 ヲ採 用 セ ル ハ 一時 已 ム能

ノ明 信 学校 平 壌 ノ安 興学 校 平 壌 ノ大同 学 校 ハ今 日存 在 セ ス

努 ム ルノ意 志 ナ キ乎

ハサ ル事 態 ニ依 リ シナ ラ ム モ果 シテ如 何 ナ ル時 期 迄 此 ノ制 度 ヲ持

六 、職 業 ノ如 何 ヲ問 ハス善 良 ナ ル内 地人 ノ移 住 ハ最 モ希 望 ス ル所 ナ

修 得 セ シ ム ル方 針 ヲ変更 スル意 思 ナ シ

サ レ ハ適 切 ナ ル行政 ヲ ナ ス コト困 難 ナ リ故 ニ官 吏 ヲシ テ朝 鮮語 ヲ

シテ之 カ指 導 啓 発 ノ任 ニ当 ルヘ キ モノ ハ朝 鮮 語 ニ精 通 ス ル ニア ラ

アリ然 レト モ朝 鮮 現 時 ノ状 況 ニ於 テ ハ官 吏 特 ニ朝 鮮 人 ト直 接 接 触

四 、未 タ何等 ノ効 果 ア リ シ ヲ聞 カ ス

敬

続 セ ムト ス ル乎 之 レ民 心 ニ影響 ス ルノ ミ ナラ ス朝 鮮 財 政 ノ独 立 ト

殿

原

五 、国 語 ヲ普 及 ス ル ハ最 モ急 務 ナ ル ヲ認 メ政 府 ハ極 力 之 ヲ努 メ ツ丶

造

内 閣 総 理 大臣 

関 係 ス ル所 大 ナ ルヲ以 テ政 府 ノ所 見 ヲ求 ム

育

右 及 質問 候 也

岡

大 正 八 年 三 月十 八 日

大

衆 議院 議 員 山 道 襄 一君 提 出 朝鮮 統 治 ニ関 ス ル質 問 ニ対 シ別紙 答 弁

衆 議 院 議 長 

リ

賛 成 者 

内閣 総 理 大 臣 

尾

原

七 、 憲兵 制 度 撤 廃 時 機 ハ現 今 ニ於 テ之 ヲ明 言 シ難 シ 右 及答 弁候 也 大正 八年 三 月 十 八 日

克 

朝 鮮事 変 ニ関 ス ル質 問 趣 意 書

川

崎

右 成 規 ニ拠 リ提 出 候 也

提 出 者 

大正 八年 三 月 八 日

朝 鮮 事 変 ニ関 ス ル質 問 趣意 書

崎

行

敬

雄

外 二十九 人

一、 曩 ニ朝 鮮 学 生 不 穏 ノ行 動 ア リ今 又朝 鮮 ニ勃 発 シタ ル暴 動 ハ其 ノ

メテ深 ク波 及 ス ル所甚 大 ナ リ是 レ朝 鮮 統 治 ノ方針 ヲ誤 リタ ル ニ基

範 囲全 道 ニ亙 リ各 地連 絡 ア ル内乱 的 騒 擾 ヲ醸 ス ニ至 リ其 ノ根 底 極

憾 ナ ク曝 露 セ ル モノ ニ シテ政 府 ハ地方 公 安 ノ維 持 上是 等 機関 ノ刷

新 ヲ企 図 ス ルノ意 思 アリ ヤ否 ヤ

ハ是 等 鮮 人優 遇 ノ途 ヲ開 キ渠 等 ヲ シテ名 実 相 伴 フノ制 度 ニ拠 ラ シ

一、 鮮 人文 武 官任 用 並 待 遇 ノ如 キ従 来 名実 相 伴 ハサ ル モノ アリ政 府

メ危〓 ノ憂 ナカ ラ シ ム ルノ要 ア リ ト思 惟 ス政 府 ノ所 見 奈 何

育

造

殿

内 閣 総 理 大臣 

シ政 府 ハ何等 カ方 案 ヲ有 ス ルヤ否 ヤ

岡

原

敬

一、 日鮮 人 和協 一致 ノ機 関 ヲ特 設 シ相 互 ノ理 解 ニ資 スヘ キ方法 ニ関

右 及質問 候 也

大

大 正 八年 三 月十 四 日

衆 議 院 議 長 

衆 議 院 議 員 川崎 克 君 提出 朝鮮 事 変 ニ関 ス ル質 問ニ 対 シ別 紙 答弁 書

( 別紙)

差進候

一、今 回 ノ騒擾 ハ所 謂 民族 自 決 ノ標 語 ヲ掲 ケ 一部 ノ者之 カ示 威運 動

ニ対 ス ル答 弁 書

ヲ為 シ タ ル ニ因 ルモノ ニ シテ 一般 人 民 ハ之 ニ関 与 セ ル モノ ニア ラ

衆 議 院 議員 川 崎 克 君提 出 朝 鮮 事 変 ニ関 ス ル質問

一、 今 回 ノ暴 動 ハ其 ノ原 因夥 多 ア ル モ之 ヲ誘 導 シタ ル ハ 一面 思 想 問

ス政 府 ニ於 テ ハ朝 鮮 内 ニ於 ケ ル是 等 一部 ノ者 ニ対 シ常 ニ深甚 ノ注

因 ス ル モ政 府 ハ何 故 ニ斯 ル重 大事 ヲ未然 ニ防 止 ス ル能 ハサ リ シヤ

題 ニ対 ス ル曲 解 ト 他面 宗 教 的運 動 ニ依 リ テ激 成 セラ レ又某 某 国 人

以 テ公 安 維 持 ノ責 任 ヲ尽 シ タリ ト為 ス哉

等 ノ煽 動 等 与 テ 力 アリ タ ル カ如 シ政 府 ハ其 ノ因 テ来 レ ル所 以 ヲ明

意 ヲ払 ヒ居 レリ

煽 動 者 首謀 者 ニ対 シ厳 重 ナ ル処 分 ヲ為 スト同時 ニ鮮 人 ノ誤解 ヲ解

迷 信 深 キ宗教 類 似 団 体之 ニ加 ハリ タ ル モノ ナ ル ヲ以 テ政 府 ハ其 ノ

一、 今 回 ノ暴 動 ハ民 族 自決 ニ対 ス ル鮮 人 ノ誤 解 ニ出 テ タ ルト同 時 ニ

ニシ思 想 問 題 ノ鮮 明 、教 育 方針 ノ徹 底 的 改 善 其 ノ他 一切 ノ疑 惑 ヲ 解 ク ヲ以 テ焦 眉 ノ急務 ナ リ ト思 惟 セ サ ルカ 一、武 断 政 治 ノ弊 害 ハ挙 テ数 フヘ カ ラ スト雖今 回 ノ暴 動 ノ如 キ予 メ 之 ヲ探 知 シ其 ノ原 因 ヲ芟 除 ス ル能 ハサ リ シ ハ憲 兵 行 政 ノ無 能 ヲ遺

ク ノ途 ヲ講 セ ムト ス ル モノ ナ リ 一、現 行警 察 制 度 ハ朝 鮮 ノ状 況 ニ照 シ適 当 ナ リ 卜認 ム ル モ地 方 治安 ノ維持 上財 政 ノ状 況 ニ鑑 ミ適 宜 措 置 ス ルノ必 要 ヲ認 メ居 レリ 一、 官吏 任 用 ニ付 テ ハ内 地 人 ト鮮 人 ト ノ間 ニ何 等 差等 ヲ設 ケ サ ルノ ミ ナラ ス鮮 人 ニ対 シテ幾 多 特 別 任用 ノ途 ヲ設 ケ居 レリ

ヲ願 ヒマ ス

○副議長 ( 浜 田国松 君 ) 許 可 致 シ マ ス ︹ 川 崎克 君 登 壇 ︺

本 月 八 日、 本 員 ハ朝 鮮 事 変 ニ関 ス ル質 問 趣 意 書 ヲ提 出

︹ 拍 手起 ル︺ ○ 川 崎克 君

致 シ テ置 キ マシタ、 之 ニ対 シテ 一昨 日答弁 書 ヲ得 タ ノデ ア リ マ ス ル

此 事 態 ヲ機 会 ア ラバ報 告 スベ キ性質 ノ モノデ アツ タ 卜思 フノデ ア ル、

置 デ ア ルト思 フノデ ア リ マ ス、是 ハ本 員 ノ説 明前 ニ当 テ 、政 府 自 ラ

ヲ政 府 自 ラ言 明 ヲ ス ルト 云 フ コト ハ、此 場 合 ニ最 モ機 宜 ヲ得 タ ル処

由 ツ テ来 ツ タ ル所 ノ原 因 ヲ明 ニシ、 又将 来 ニ対 ス ル所 ノ政 府 ノ処 置

戒 告 ヲ加 ヘナ ケ レバ ナ ラ ヌ事 デ ア ルト信 ズ ルノデ ア ル、 此場 合 ニ此

妄 動 ヲ戒 メ、 且 ツ其 暴 動 ニ対 シ テ ハ、吾々 ハ将来 ニ向 ツテ 、大 ナ ル

テ斯 ル軽 挙妄 動 ニ出 デ タ 卜 云 フ コト ニ対 シ テ ハ、寧 ロ鮮 人 ノ其 軽挙

民族 自 決 ノ声 ニ共 鳴 シテ 、似 テ非 ナ ル所 ノ民 族自 決 ヲ唱 ヘテ、 而 シ

テ居 リ マス ルケ レド モ、要 ス ル ニ朝鮮 人 ガ時 代 ノ潮 流 デ ア ル所 ノ、

フノデ アリ マ ス、 此度 ノ騒 動 ノ起 リ マ シタ ル原因 ハ、 種 々伝 ヘラ レ

タ ル コト ノナ イ国 民 ト シテ 、之 ヲ慎 重 ニ研 究 スベ キ問 題 デ ア ルト思

リ マ シテ、 吾々 ハ未 ダ 曾 テ此 植 民 政 治 ノ 上 ニ、斯 ノ如 キ経験 ヲ嘗 メ

ス、 一言 ニシテ之 ヲ言 ヘバ 、 日本 帝 国 ノ植 民 能 力 ニ関 ス ル問 題 デ ア

能 ク研 究 ヲ遂 ゲ ナケ レバ ナ ラ ヌ問 題 デ ア ルト斯様 ニ思 フ ノデ ア リ マ

スベ キ カト 云 フ コト ハ、政 党 政 派 ノ問 題 デ ナ ク、 日本 国 民 ト シテ、

ノ為 メ ニ甚 ダ悲 ムベ キ不祥 ノ事 デ ア リ マシ テ、 此問 題 ヲ如 何 ニ処 理

更 ニ質 疑 ヲ致 シタイ ノデ アリ マ ス、 大 体今 回 ノ此事 変 ハ、 我 ガ帝 国

一、 内鮮 人 ノ融 和 ヲ図 ル為 特 設 ノ機関 ヲ設 ク ル ノ必要 ヲ認 メ ス寧 ロ

敬

ガ 、其 答 弁 書 ハ、 私 ノ質問 ノ要 点 ニ触 レテ居 ナイ ノデ 、 之 ニ対 シテ

原

国 民 一般 ノ諒 解 ト協 力 ニ依 リ全 般 ノ融 和 ヲ計 ルノ 必要 アリ ト思 料 ス

右 及答 弁 侯 也 大 正 八年 三 月 十 四 日 内 閣総 理 大 臣 

三 月十 八 日 川 崎克 議 員 ノ質 問 ○ 刷議 長 (浜 田 国 松 君) 川 崎 克 君 ノ要 求 ニ係 ル、質 疑 ノ発言 ヲ許 可 致 シマス

鉄道 統 一ニ関 ス ル建 議 案 ノ委員 会 ヲ開 キタ イ ト思 ヒ

朝 鮮 事 変 ニ関 ス ル質 問 (川 崎克 君提 出 ) ○ 小 林源 蔵 君 マ スカ ラ、 御 許 ヲ願 ヒ マ ス

阿 片 法 ノ委 員会 ヲ開 キ タイ ト思 ヒ マス カラ、 御 許 可

○ 副 議 長 (浜 田国 松 君 ) 許 可致 シ マス ○ 大 口喜 六 君 ヲ願 ヒ マス

決 算 ノ第 三分 科 会 ヲ開 キ タ ウ ゴザ イ マ ス、 御 許 可

○副議長 ( 浜 田国 松 君 ) 許 可致 シ マス ○ 秋 田寅之 介 君

ス、其 範 囲 ハ京 畿 、 平安 南 北 両道 ヲ中 心 ト シテ 、各 道 ニ亙 レ ル所 ノ

起 致 シタ ト 云 フ コト ハ特 ニ注 意 スベ キ事 柄 デ ア ルト思 フ ノデ ア リ マ

一体 此 騒動 ノ起 リ マシタ 三月 朔 日 ノ午 後 二時 、恰 モ 一斉 ニ暴 徒 ガ蜂

是 レ 一ニ総督 府 ノ捜 査 機 関 ニ シテ、 十 分其 責 ヲ負 ハナ ケ レバ ナ ラ ヌ

之 ニ対 スル警 戒 ヲ加 ヘテ居 ルト 云 フ ガ如 キ ハ、何 タ ル迂 濶 デ ア ルカ、

ノ正 午 ニ起 ツ タ所 ノ騒動 ヲ、朔 日 ノ午 後 八時 諭告 文 ヲ発 シ テ置 イ テ、

ノ衝 ニ当 ラ セ テ居 リ マス ル結 果 、此 捜 査 ノ十 分 ナ ラザ ル コト ヲ致 シ

テ居 ルト 云 フ コト モ、 今 回 ノ騒動 ヲ未 然 ニ防 グ コト ノ出 来 ナ カ ツタ

ト思 フノデ ア ル、 一体 今 日 ノ総督 府 ガ憲兵 ヲ使 用 致 シ マ シテ、行 政

大 ナ ル原 因 デ ア ルト思 フ、 一体憲 兵 制 度 ナ ル モノ ハ、寺 内 伯 爵 ノ総

都 会 地 ニ、同 一時 期 ニ同 一ノ行動 ガ 現 レタ ト云 フ コト ハ、 如何 ニ彼

ト云 フ コト ヲ証 明 スルノデ ア ル、 一体 一月 ノ末 ニ李太 王 殿 下 ノ薨去

等 ガ最 初 カラ諜 合 セ タ、注 意 深 キ計 画 ニ依 テ成 立 ツタ モノデ ア ルカ

ノ事 ア リ マス ルヤ 、種 々ナ ル風 説 ヲ伝 ヘテ之 ヲ動 機 ト シテ、 天道 教

ヰ テ、 上 ハ総 督 ヨリ 下 ハ 一憲 兵 ニ至 ル マデ 、連 絡 ア ル所 ノ惟命 惟 従

督時 代 ヨリ ノ遺 物 デ ア リ マシ テ、武 官 ニ偏 重 政策 ヲ朝 鮮 ノ政治 ニ用

主 義 ニ依 ツテ政 治 ヲ行 ハント シ、 地 方官 ハ 一憲 兵 ニ対 シ テ モ之 ヲ左

ノ如 キ ハ鮮 人 ヲ迷 ハスベ キ色々 ノ浮 説 ヲ伝 ヘタ コト ガ其 一因 ト シテ 、

右 ス ル所 ノ権 能 ヲ有 セ シ ム ル如 キ政治 ヲ施 イ タ 卜 云 フ コト ガ、 今 日

他 面 ニ ハ浦 塩 及満 洲方 面 ニ移住 シ テ居 リ マ ス ル、 常 ニ日本 人 ニ対 シ テ快 カ ラ ヌ感 ジ ヲ持 ツ テ居 ル所 ノ鮮 人等 ガ同 ジ ク之 ニ共鳴 シ、 又 在

デ ナイ ノデ アツ テ、 其 範囲 ハ広 汎 デ ア ル、 行 政事 務 ニ容喙 スベ キ権

学 シテ居 リ マス ル日本 ノ留 学生 中 ニモ、 民 族自 決 ノ声 ニ共鳴 シテ、

能 ヲ有 ツ テ居 リ マス為 メ ニ、 地方 ノ道 長 官 並 ニ府尹 等 ト、 常 ニ其 権

ト呼 フ者 アリ拍 手 起 ル)而 シテ憲 兵 ハ単 ニ憲 兵警 察 事 務 ニ当 ルダ ケ

カ卜 思 バレ ルノデ アリ マ スガ、 此間 ニ於 テ政府 ハ何 等 之 ヲ知 ラ ナ カ

限 ノ上 ニ於 テ衝 突 ヲ生 ズ ベ キ コト ハ明 カデ アツ テ 、斯 ル制 度 ヲ現 在

斯 ル禍 根 ヲ生 ジ タ ル所 ノ大 原 因 デ ア ルト云 フノデ ア ル ︵﹁ヒ ヤ ヒヤ﹂

ツ タ 、総 督 府 ハ之 ヲ予知 シ得 ナ カツ タ、 此 迂濶 ト怠 慢 ト ハ、吾々 ハ

誤 レ ル斯 ル考 ヲ以 テ 、此 計 画 カ企 テラ レタ ト 云 フ コト ハ、明 カ ナ事

総 督 府 ニ対 シテ責 メナ ケ レバナ ラ ヌ点 デ アツ テ 、総 督 府 ハ之 ニ対 ス

モ見 ナ イ ノデ ア ル、 武 官 ヲ以 テ此 植 民 地 ヲ経 営 ス ル所 ノ政 策 ヲ執 ツ

置 イ テ居 ル卜 云 フ国 ハ、植 民 経営 ヲ為 シテ居 ル所 ノ何 レノ国 ニ於 テ

実 デ ア ル、 而 シ テ其 間 ノ関 係 ハ約 四十 四 五 日 、 五十 日 ニ亙 ツ テ居 ル

ル明確 ナ ル言 明 ヲ与 ヘナ ケ レバ ナ ラ ヌ ト思 フノデ ア ル、 元来 此騒 動

テ居 ル国 ト云 フ モノ ハ、 今 日 ハ殆 ド其 影 ヲ見 ナイ 、 東洋 ニ於 テ僅 ニ

ガ起 ツテ 、諭 告 文 ト云 フ モノ ヲ総督 府 ガ発 シタ ノ ハ、 本 月 ノ朔 日 ノ 午 後 八時 官 報 ヲ以 テ之 ヲ知 ラ シ メタ ノデ ア リ マス ルケ レド モ、其 時

膠州 湾 ノ 一角 ニ、独 逸 ガ軍 人 ヲ以 テ之 ヲ施 イ タ制 度 ハアリ マシ タケ

レド モ、 日独 戦争 ノ結 果 、 独 逸 ノ唯 一ノ膠州 湾 ニ在 ツタ武 官 制 度 ハ

ハ既 ニ其 午 前 一時 カ 二時 ノ間 ニ於 テ、此 騒 動 ガ行 ハレテ居 ルノデ ア リ マス、 然 ル ニ後 ノ祭 ニ等 シイ ヤウ ナ諭 告 文 ヲ与 ヘテ居 ル、 是 ハ其

マスケ レド モ、単 ニ ﹁ジ ブ ラ ルタ ル﹂ 海 峡 ノ 一角 ニ其 武 断 政治 ヲ留

撤 廃 セラ レ、 今英 吉 利 ノ如 キ ハ、 五十 四 箇国 ノ植 民 地 ヲ有 シテ居 リ

メ テ居 ル、是 ハ已 ム ヲ得 ナ イ、 海 軍 ヲ シ テ其 衝 ニ当 ラ シ メナ ケ レバ

当 時 ノ新 聞 カラ見 タ ナ ラバ 、丁 度 本 月 ノ 六 日七 日頃 マデ 新 聞 記 事 ノ

ナ状 態 ニ在 ツ タ ノデ ア リ マセウ ケ レド モ、今 日 カ ラ考 ヘル卜、 朔 日

禁 載 セラ レ テ居 リ マ シタ為 メ ニ、或 ハ騒動 ナ カ リ シ モ ノト 云 フ ヤウ

政 治ニ 依 ッ テ居 ル、朝 鮮 ノ ミナ ラ ズ、 台 湾 ノ如 キ、 関 東 州 ノ如 キ、

殆 ド 此例 ヲ倣 フ モ ノ ハ無 イ ニ拘 ラ ズ、 日 本 独 リ︱

唯々 独 リ此 武 断

ナ ラ ヌ必要 上、 留 メテ居 ルノデ アリ マス ルケ レド モ、 各 国 ノ植 民 地

ス ル学 生 ガ之ニ 加 ハツタ ト 云 フ ニ至 ツ テ ハ、 明ニ 同 化 政 策 ノ失 敗 ヲ

等 ガ中 心 ニナ ッ タ ノデ ア ッ テ、総 督 府 ガ同 化政 策 ヲ行 ヒ得 タ リ ト称

イ タ人 間 ハ学 生デ ア ル、而 モ普 通 学校 ノ学 生 、宗 教 学 校 ノ生徒 、 是

ッ タ ナ ラバ 、天 道 教 ガ中 心 ニナ ッ テ居 リ マスケ レド モ、 主 ト シ テ働

証 明 スル ニ、是 以 上 ノ モノ ハ無 カラ ウ ト思 フノデ ア リ マス、斯 ル事

武 人ニ 非 ズ ンバ政 治 ヲ治 ム ル権 能 無 シ 卜云 フガ如 キ悪 例 ヲ作 ッ テ居 ル、 而 シテ彼 等 ノ為 ス所 ヲ見 レバ 、今 日 斯 ノ如 キ事 態 ヲ醸 シテ居 ル

テ シテ ハ、到 底 困 難 デ ア ルト云 フ所 ノ言 葉 ハ、吾々 モ強 テ無 理 ノ無

ク 、同 化 政 策 卜 云 フ ヤウ ナ 地味 ナ問 題 ハ、 二年 三年 五 年 ノ日月 ヲ以

イ議 論 ト聴 クノデ ア ル、併 ナ ガ ラ同 化政 策 ヲ行 フ ニ ハ、 必 ズ シ モ学

ニ 依 ッ テ、同 化 政 策 ハ出 来 ルモ ノデ ハナイ 、成 程 総 督 府 ノ云 フガ如

ノデ アリ マス ガ、 此余 命 ヲ保 タ ント シ テ居 ル所 ノ武 人 ノ 一角 ハ、 此

ノデ アッ テ、 武 人 ハ内 地ニ 於 テ其 権 力 ヲ利用 ス ルノ時 代 ハ段 々薄 ク

機 会ニ 於 テ根 抵 ヨリ苅 取 リ、而 シテ真ニ 意義 ア ル所 ノ文 人政 治 ヲ植

ナ ッテ 、植 民地ニ 根 ヲ張 ッ テ、僅ニ 彼 処ニ 余 命 ヲ保 タ ント シテ居 ル

民 地ニ 成 立 タ セ ナケ レバ ナラ ヌト 云 フ コト ハ、是 ハ立 憲 内閣 ヲ以 テ

バ ナ ラ ヌ、其 機 関ニ 就 テ ハ何 等 手 ヲ著 ケ テ居 ラ ヌノデ ア ル、此 同 化

政 策 卜共ニ 私 ノ甚 ダ 奇怪ニ 堪 ヘナイ問 題 ハ、吾々 ハ此 朝 鮮 人ニ 対 シ

校 教 育ニ 依 ルト云 フ事 ハ不可 能 デ ア ル、 其 他種 々ナ ル機 関 ガ無 ケ レ

此 意 味ニ 於 テ現 内 閣 ハ、 此 際 総督 政治 、 武 人 ヲ廃 シ、同 時ニ 憲 兵 制

任 スル所 ノ 、原 内 閣 ノ重 大 ナ ル使 命 デ ハア ル マイ カ ト思 フノデ ア ル、

度 ノ改革 ヲ加 ヘル ト云 フ コト ニ対 シ テ、 如何 ナ ル考 ヲ持 ッテ居 ルカ、

ア ル、古 キ歴 史 ヲ忘 レ、古 キ関 係 ヲ忘 レ、 新附 ノ民 ト シ テ、 日本 ノ

国 民 ト シ テ、 文明 国 人 ノ間ニ 伍 シ テ、其 待 遇 ヲ受 ケ ルベ キ資格 ア ル

テ 、 日韓 併 合 ト同 時ニ 、新 シキ国 民 ト シテ朝鮮 人 ヲ迎 ヘテ居 ルノデ

ト モ謂 フベ キ此 同 化政 策ニ 関 ス ル問 題 デ ア リ マス、朝 鮮 ヲ治 ム ル上

テ打 立 テ ラ レナ ケ レバ ナ ラ ヌト思 フノデ ア ルガ 、焉 ゾ 知 ラ ン、普 通

者 ト シテ、 吾々 ハ迎 ヘテ居 ルノデ ア ル、同 化 政策 モ斯 様 ナ意味ニ 於

是 ガ私 ガ質 問 致 シタ イ第 一点 デ ア ル、 第 二 ニ今 回 ノ事 件 ノ根 本 問 題

ニ 於 テ、 ド ウ シ テ モ同 化 政 策 ヲ執 ラ ナ ケ レバ ナ ラ ヌト 云 フ コト ハ、

学 校 ノ教 科 書 ノ中ニ 用 ヰ テ ア ル物 ノ中 ニ ハ、祖 先崇 拝 ヲ教 ヘテ居 ル

是 ハ朝 野殆 ド 一致 シテ居 ル点 デ ア ル、総 督 府 ハ果 シテ如 何 ナ ル同 化 政 策 ヲ朝鮮ニ 用 ヰ タ カ、過 日 モ委 員会ニ 於 テ此 点ニ 就 テ政 府委 員 ノ

シ、祖 先 ノ名 誉 ヲ傷 ケ ヌト 云 フヤウ ナ文 字 ガ書 カ レテ居 ル、祖 先 ノ

ノデ ア ル、其 教科 用 書 ノ中ニ 書 カ レタ ル文 字 ヲ見 ル ニ、 祖 先 ヲ尊 敬

名 ヲ傷 ケザ ラ ント欲 ス レバ 、如 何 ニシタ ナ ラバ宜 イ ノデ ア ルカ 、朝

説 明 ヲ求 メタ ノデ アリ マ スガ、 吾々 ノ調 査 致 シタ範 囲 、想像 致 シ タ

ッ テ居 ルト 云 フノ外何 物 ヲ モ有 シテ居 ナイ 、其 ノ学 校 教 育ニ 依 ッ テ、

ト ス ル ニ至 ツテ ハ、 危 険 此 レ ヨリ甚 シイ モノ ハ無 イ ト思 フノデ ア リ

鮮 人 以外 ノ宗 教関 係 者 ハ是 等 ヲ採 ッテ 以 テ、排 日 ヲ鼓 吹 ス ルノ材 料

範 囲 以 上ニ 出 デ ナ カッ タ、 唯々 学 校教 育 ノ ミ ニ依 ッ テ同 化 政策 ヲ ヤ

果 シテ同 化 政 策 ガ行 ハレタ ル ヤ否 ヤ、 考 ヘタ ナ ラ バ、 此 総督 府 ノ同

マス、吾々 ハ此 日韓 併 合ニ 依 ッ テ、 第 一一大 紀 元 ヲ置 カ ナケ レバ ナ

化 政 策 ノ手段 ヲ裏 切 ルベ キ所 ノ事 実 ガ現 レ テ居 ルノデ ア ル、今 回 ノ 暴 動 ノ中 心 ト ナ ッ テ働 イ タ ル所 ノ人々 ハ、 如 何 ナ ル人デ ア ル カト 云

ガ、 日本 国 民 ト シ テ公 平 ナ ル司 直 ノ府 ニ於 テ裁 判 セラ ルヽ コト ガ出

係 者 一同 ヲ遇 セ ラ レテ 、今 マデ 朝鮮 人 ハ李 朝 ノ虐 政 ノ下 ニ在 ツ タ者

下 サ レタ詔 勅 並 ニ非常 ニ良 キ待 遇 ノ下 ニ、 旧 韓 国皇 帝 、 及 其 皇族 関

ラ ヌ事 ハ、明 治 天 皇 ヲ中 心 ト シテ 、 明治 天 皇 ガ此 日韓 併 合 ノ為 メ ニ

守 ツテ 、 サウ シ テ韓 語ニ 熟 達 シ テ、而 モ朝 鮮 人 ト其 居 ヲ同 ジ ク シ テ、

テ ハ六百 人 ノ亜米 利 加 人 ガ居 ル、是 等 ノ宣 教師 ハ朝鮮 ノ旧慣 ヲ能 ク

両 道ニ 亙 ツ テ ハ、殆 ド 三百 人 ノ亜米 利 加 人 ガ居 ル、 朝鮮 全 道ニ 亙 ツ

レテ居 ル、 殊ニ 多 イ ノ ハ亜 米 利 加人 デ ア リ マ シテ、 京畿 及 平 安 南北

デ ア リ マスカ ラ シ テ、 之 ヲ 一ツ ノ紀 元 ト シ テ新 シイ 民 ト ナ ツ タト 云

居 ルト 云 フ事 ハ、 大 ナ ル失 態 ト謂 ハナ ケ レバナ ラ ヌ、 外 国 人 ノ朝 鮮

ヲ著 ケ ナ イデ 、 全 ク外 国 人 ヲ シ テ自由 自 儘ニ 思 想界 ヲ占領 セ シメ テ

イ ヤウ ナ状 況 ニナ ツテ居 ル ニ拘 ラズ 、是 等 ノ事ニ 対 シ テ ハ何 等 ノ手

ト シテ ハ、朝 鮮 人 ハ外 国 人ニ 懐 イ テ、同 化 セザ ラ ント ス ル モ能 ハナ

フ自 覚 ヲ、朝 鮮 人 ニ与 ヘナ ケ レバ ナ ラ ヌ ニ拘 ラズ 、 古 キ歴 史ニ 憧 憬

成 ベ ク同 化ニ 努 メ ルト 云 フ方 針 ヲ執 リ来 ツ テ居 ルノデ ア ル、 其 結 果

レ ルト 云 フ コト ヲ教 ヘルト 云 フ事 ハ、 甚 ダ撞 著 ノ同 化政 策 デ ア ルト

人 ノ思 想ニ 与 ヘテ居 ル、其 思 想 ノ程 度 ノ深 イ コト ハ、 深 ク思想 ノ内

来 、 又産 業 ノ上 ニ於 テ ハ非 常 ナ利益 ヲ受 ケ、 鉄道 ヲ架 ケ ラ レ、港 湾

謂 ハナケ レバ ナ ラ ヌ、 総 督 府 ハ是 等 ニ対 シテ 、如 何 ナ ル考 ヲ持 ツ テ

ル、然 ルニ此 点ニ 就 テ之ニ 対 抗 的 ノ方 法 ヲ何 等 講 ジ テ居 ナイ 、而 シ

面ニ 喰 入 ツテ居 ル コト ニ至 ツ テ ハ、 実ニ 驚 クベ キ モノ ガ ア ル ノデ ア

ハ修築 セラ レ、 斯 ノ如 ク物 質 的ニ 精 神 的ニ 種 々 ナ ル利 益 ヲ受 ケ タ ノ

居 ルノデ ア ルカ 、此 教 科書 ハ自 体 斯 ノ如 キ 重大 ナ ルモ ノ ハ、文 部 大

カ否 カ バ知 ラ ナ イ ガ、 有 シテ居 ル モノデ ア ルナ ラバ 、其 材 料 ヲ摘 発

テ学 校 教 育 ノ之ニ 依 ツ テ同化 ヲ行 ハ ント ス ル モ得 ベ ケ ンヤデ ア ル、

臣 ノ許 可 ヲ受 ケ 、 又文 部 省 ノ相当 ニ審 議 スベ キ性 質 ノ モ ノデ ア ルト

シテ 、宜 シ ク之 ヲ矯 正 シナケ レバ ナ ラ ヌ、其 実 情 ヲ明ニ爰ニ 披瀝 セ

思 フノデ ア リ マスケ レド モ、 従来 ノ総 督 府 ハ、斯 ル大 切 ナ ル教 科 書

文部 省 ハ之 ニ与 リ知 ラ ナ カ ツ タノデ ア ル、 斯 ル事 ニ依 ツ テ朝鮮 人 ノ

ラ レ ン コト ヲ希 望 ス ルノデ ア ツテ 、吾々 ノ見 ル所ニ 依 レバ 、今 回 ノ

云 フ コト ニ伝 ヘラ レテ居 ル、果 シテ外 国 人 ガ其 ノ関 係 ヲ有 シ テ居 ル

教 育 ト 云 フ モノ ハ、武 人万 能 ノ教育 ヲ施 イ テ居 ツ タ結 果 ハ、 此 ニ マ

騒 動 ノ中 心 ハ、 京 畿 、平 安 南 北 両道ニ 亙 ツ テ居 ツ テ、 而 モ其 処 ニ ハ

殊ニ 今 回 ノ騒 動 ノ襄 面 ニ ハ、外 国 ノ宣 教 師 ガ其 関 係 ヲ有 シ テ居 ル卜

デ 及 ンデ 居 ルト云 フ コト ヲ証 明 シテ居 ルノデ アリ マ ス、 此 同 化政 策

外 国 宣教 師 ガ最 モ多 ク居 ヲ占 メ テ居 ルト 云 フ コト カ ラ見 テ 、外 国 宣

ヲ編 ム ニ当 ツ テ モ、総 督 府 独 断デ 以 テ之 ヲ為 シ来 タ ツ タト 云 フ事 蹟

ノ根 本 デ ア ル学 校 教 育 ノ 、更 ニ根 本 思 想 ト謂 フベ キ其 問 題 ニ就 テ、

ガ ア ルノデ ア ツテ 、吾々 ガ此 問題 ヲ調 査 ス ル ニ当 ツ テ調 ベ タ所 ガ、

現 在 ノ教 科 書 ヲ如 何 ニ改廃 スベキ カ、此 事 ニ就 テ総督 府 ノ弁 明 ヲ求

レテ居 ルヤ ウ ナ感 ジ ガ ス ルノデ ア ル、 此点ニ 就 テ政 府 ハ如 何 ナ ル調

査 ヲ シ テ居 ルノデ ア ル カ、 又調 査 ヲ シタ結 果 ハ、如 何 ナ ル結 果 ヲ見

教 師 ノ思 想 ガ此 問 題 ノ中 心 ニナ ツ テ居 ルト云 フ コト ヲ、 証拠 立 テ ラ

タ ノデ ア ルカ ト 云 フ コト ヲ、公 開 セ ラ レ ン コト ヲ希 望 ス ル ノデ ア ル、

メタ イ ノデ ア ル、 第 二 ニ此 同 化 政策 ヲ行 フ ニ就 テ、 最 モ必要 ナ ル事

ト云 ヘバ 、先 ヅ 宗 教 、 教 会 、斯 ル モノ ヲ数 ヘナ ケ レバ ナ ラ ヌ ノデ ア

ハ思 想 界 ノ中 心 ヲ握 ルト 云 フ事 デ ア ル、然 ル ニ朝 鮮 ニ於 ケ ル思 想 界

リ マス ルガ 、今 日 ノ朝 鮮 ハ、殆 ド 思 想界 ノ中 心 ハ外 国 人 ニ支 配 セ ラ

シタ ト 云 フ コトデ ア ル、併 ナガ ラ 日本 人 ハ僅 ニ三 十 三万 人 シ カ居 ラ

日韓 併 合後 十 年 ニナ リ マスケ レド モ、総 督 府 ハ年 々二 万 人宛 移 民 ヲ

レバ ナ ラ ヌ コト ハ、言 フヲ俟 タ ヌノデ ア ル、 此 移 民奨 励 ニ対 シテ モ、

同 化 政策 ノ第 三点 ト シテ ハ、 移 民 ヲ奨 励 ス ル卜云 フ コト ニ待 タ ナ ケ

体 ニ利 害 関 係 ヲ持 ツ酒 煙 草 ノ増 税 ヲ行 フテ 、其 中 カ ラ割 出 シタ ル モ

ニ僅 ニ三百 六 万 円 ノ増 税 ヲ行 ハント シテ、朝 鮮 人 千 六 百 万 ノ国 民 全

ル ガ如 キ 、他 ニ増税 ヲ行 フ途 ハ幾 ラ モア ツタ ト思 フ ノデ ア ル、然 ル

キ モ ノト謂 ハナケ レバ ナ ラ ヌ、 又本 年 ノ朝 鮮 ノ会 計 ニ増 税 ヲ行 ヒタ

ルベ キ モノ ノ中 ノ注 意 ヲ喚 起 ス ル問 題 ハ、 朝 鮮 会 計 ノ独 立 デ ア ル、

テ タ所 ノ方 針 ヲ伺 ツ テ見 タ イ ノデ アリ マ ス、次 ニ此騒 動 ノ原 因 ト見

其 他 ニ於 テ如 何 ナ ル計 画 ヲ立 テタ ノデ ア ル カ、 移 民 ニ就 テ政 府 ノ立

シ メ テ、朝 鮮 人 ヲ シテ危 惧 ノ念 ヲ深 カ ラ シ ムル ヤ ウ ナ事 ヲ シテ居 ル

ル モノナ リ ト吾々 ハ理解 致 シ テ居 ル、然 ル ニ僅 カ ナ事 ニ之 ヲ更 迭 セ

ベ ク使 用 スル ノ考 ヲ持 ツ テ居 ツ タ ノデ ア ル、 今尚 ホ其 考 ヲ持 ツ テ居

関 ス ル問 題 ノ如 キ 、元 来 政 府 ハ日韓 合 併 ノ当時 ニ於 テ、朝 鮮 人 ヲ成

治 ノ失態 ト謂 ハナ ケ レバ ナ ラ ヌ ノデ ア リ マ ス、又 更 ニ此文 官 任 用 ニ

ノ ハ僅 ニ百 八 十 七万 ニ過 ギ ナイ 、此 少 額 ノ金 ヲ得 ル為 ニ、朝 鮮 人 千

此 朝 鮮 会計 ノ独 立 ト 云 フ コト ハ、 成 程表 面 ニ於 テ ハ独 立 シタ ル ガ如

ノデ ア ル、最 初 道長 官 ハ殆 ド朝 鮮 人 デ ア ツタ 、然 ル ニ今 日 ハ如 何 カ

六 百 万 全体 ノ上 ニ係 ルヤ ウ ナ増税 ヲ行 ツタ ト 云 フ コト ハ、大 ナ ル失

キ形 ニ現 レテ居 リ マス、併 ナ ガラ似 テ非 ナ ル独 立 デ アツ テ、 朝鮮 ノ

ト云 フ卜、 日本 人 ガ 八 人デ 朝 鮮 人 ガ五人 ニナ ツ テ居 ル、是 ダ ケ朝鮮

ヌ ノデ ア ル、 朝 鮮 ノ人 口 千六 百 万 人 ニ対 シ テ、 僅 ニ三十 三万 人 ヲ以

会 計 ハ決 シテ独 立 致 シ テ居 ラ ヌ、朝 鮮 人 ハ、大 正 八年 カ ラ朝 鮮 ハ自

人 ガ少 ナ ク ナ ツテ 、 日本 人 ガ喰 込 ンデ 居 ル、 又道書 紀 ノ如 キ ハ日 本

テ、如 何 ニ同 化 政 策 ヲ実 行 セラ ルヽ ノデ ア ルカ、 唯 一ノ移 民 会 社 ト

立 自 営 ヲ為 シタ ル モノヽ如 ク思 ツ テ居 ル ケ レド モ、 又当 局 ハ、朝 鮮

人 三 百 三十 五人 アツ テ 、而 シテ朝鮮 人 ハ僅 ニ百 五人 デ ア ル、郡 守 ノ

レ ル モノデ ア ルカ ノ如 キ感 ジ ヲ懐 カ シメ ルト 云 フ コト ハ、総 督 府 政

ハ自 立 自営 ヲ為 ス ニ至 ツタ モノナ リ ト吹 聴 シ テ居 リ マ スガ、決 シテ

如 キ ハ全部 朝 鮮 人 デ アツ タ モノ ガ、昨 年 度 ト其 以 前 ト二 十 三人 モ日

態 ト謂 ハナ ケ レバ ナ ラ ヌ、 斯 ク シテ朝 鮮 人 ハ、段 々税金 ヲ重 ク取 ラ

自 立 自営 ハ致 シテ居 リ マセ ヌ、 現 在 此独 立 会計 ニナ ツタ モノ ト ス ル

本 人 ヲ入 レテ居 ル、何 ノ 必要 モナイ事 デ ア ル、斯 ル事 ハ日本 ノ希望

モ云 ハルベ キ所 ノ東 洋拓 殖 会 社 ハ、弊 害 百 出 、 殆 ト収 拾 スベ カラ ザ

ナ ラ バ、憲 兵 ノ費 用 ノ如 キ二百 五 十 万 円 ノ多 額 ノ支 出 ヲ致 シ テ居 ル、

デ ハナ ク シテ、 日本 政府 ハ決 シ テ斯 ル希 望 ヲ持 ツ テ居 ラ ヌト思 フ、

ル モ ノ ニナ ツ テ、 移 民 ノ 上 ニ於 テ ハ大 ナ ル失 敗 ヲ為 シタ ノデ ア ル、

モノデ ア ルカ ラ、 ド ウ シテ モ是 ハ朝 鮮 会 計 ノ中 カ ラ支 出 スベ キ性 質

憲 兵 ハ単 ニ警 備 ニ任 ジ テ居 ルノ ミデ ナ ク 、行 政 ノ関 係 ヲ持 ツ テ居 ル

シ タ地 位 ヲ日本 人 ガ奪 フト 云 フ ヤウ ナ感 ジ ヲ、彼 等 ニ持 タ シム ルト

然 ル ニ斯 ル枝 葉 末節 ノ問 題 デ ア ルケ レド モ、段 々今 マデ朝 鮮 人 ノ有

云 フ如 キ方 針 ヲ執 ルト 云 フ コト ハ、総 督 政 治 ノ大 失 態 ト謂 ハナ ケ レ

ノ モノデ ア ル ニ拘 ラズ 、憲 丘 ノ費 用 ノ 二百 五十 万 円 ハ、 日本 ノ困庫

テ居 ルデ ハナ イ カ、 而 シテ似 テ非 ナ ル会 計 ノ独 立 ヲ唱 ヘテ、彼 等 朝

バ ナ ラ ヌ、殊 ニ日本 ニ留 学 スル朝 鮮 人 ハ、 前途 何 等 カ ノ途 ヲ開 イ テ

カ ラ支 弁 シテ居 ルデ ハナ イ カ、 大 正 八年 度 ノ予 算 ノ上 ニ之 ヲ支 弁 シ

鮮 人 ヲ シテ会 計 ノ独 立 セ ル如 ク思 ハシメ ル事 ハ、 全 ク誤 レル ノ甚 シ

之 ヲ任 用 スル方 法 ヲ執 ル ノ ガ適 当 デ アッ テ、 斯 ル者 ニ前途 失 望 ノ念 ヲ懐 カ シ ムル ト云 フ コト ハ、非 常 ナ ル弊 害 ヲ其 間 ニ生 ジ 来 ルノデ ア ル、 以 上挙 グ ル所 ニ依 ツ テ モ、総 督 府 政治 ノ失 態 ガ今 回 ノ暴 動 ト大 ナ ル関 係 ヲ有 スル事 ハ明 カデ アリ マス、 一体 朝 鮮 ノ独立 ヲ為 スト 云 フ ガ如 キ事 ハ、 今 度 ノ戦 争 ニ依 ッ テ モ明ニ 証 明 セ ラ レテ居 ルノデ ア ッ テ、 白耳 義 ノ如 キ 立派 ナ ル国 ト雖 モ、其 財 力 ニ於 テ モ、 文 明 ノ程 度 ニ於 テ モ、立 派 ナ ル国 ト雖 モ、 一国 ト シテ存 在 シテ行 ク ノ ニ ハ、

ト ノ困 難 デ ア ル朝鮮 ノ如 キ国 ガ、 独 立 ヲ シテ陸 海 軍 ノ軍 備 ヲ充 実 シ

非 常 ナ犠牲 ヲ払 ハナケ レ バ ナラ ヌ、 而 シテ其 国 防 ヲ充 実 シ テ行 ク コ

モ及 バ ヌノデ ア ル、而 シ テ沢 山 ナ人 ヲ不 生産 的 ニ使 用 シナ ケ レバ、

ナ ケ レバ ナ ラ ヌ ト云 フ事 ニナ ルト、 年 ニ 一億 円 以 上 ノ金 ヲ支出 スル

ナ ラ ヌ、斯 ル事 ヲ朝 鮮 人 ガ考 ヘ ルト云 フ コト ハ、誤 レル モ甚 シキ モ ノデ アッ テ、 斯 ル事 ヲ根 本 的 ニ理 解 セ シ ム ルヤウ ニ努 ム ルト 云 フ コ ト ハ、 其 衝 ニ在 ル者 ノ当 ニ努 メナ ケ レバ ナ ラ ヌ事 デ ア ル ニ拘 ハラズ 、 是 等 ニ就 テ ハ何 等 ノ方法 モ執 ラ ヌノデ ア ル、殊 ニ恐 ルベ キ ハ浦 塩 ニ 在 ル朝 鮮 人、 又 満 鉄 沿線 ニ在 ル所 ノ朝鮮 人デ ア ル、満 鉄 沿 線 ニ在 ル 朝 鮮 人 ハ其 数 百 万 ヲ越 エテ居 ル、 而 シテ是 等 ハ日本 ニ好 キ考 ヲ持 ッ

ヲ開 クナ リ 、教 会 ヲ造 ル ナ リ、何 等 カ彼 等 人 心 ヲ シテ、 同 化慰 安 セ

テ居 ナイ ノデ ア ル、満 鉄 沿 線 ニ関 係 ス ル所 ノ方 面 ニ向 ツテ ハ、 病 院

シ ムル ノ方 法 ヲ執 ラ ナ ケ レバ ナ ラ ヌ ニ拘 ラズ 、是 等 ニ就 テ モ何 等 ノ

カ、 此 言 明 ヲ聴 キタ イ ノデ アリ マス ルガ 、第 一総 督 更迭 ニ関 スル問

法 策 ガ無 イ ノデ ア ル、将 来 政 府 ガ是 等 ノ問 題 ヲ如何 ニス ルノデ ア ル

ザ レバ、答 弁 が出 来 ナ イ問 題 デ ア ル ト思 ヒ マス カラ、度 支 部 長 官 及

題 、 又 憲兵 制 度 廃 止 ニ関 ス ル問 題 ハ、総 理大 臣若 ク ハ内務 大 臣 ニ非

衆 議 院 議 事 速 記 録  第 二 十 五 号

官 報 号外 大 正 八年 三 月十 九 日

之 ニ関 シ テ 拓 殖局 総 裁 ノ答 弁 ハ、 私 カ ラ 回 避 致 シ マ ス

ている。

編者註 原本は第四十 一回帝国議会議事録である。山道襄 一、川崎克両名 はともに朝 鮮と密接な関係を有 し、当時の議会 では朝鮮係 の観があるほど多くの発言をし

二

二十 三 日 には年 老 いた 且 ての皇 帝高 宗 が 、京 城 の宮 廷 で崩 御 す るに

お よん だ が、 そ の死 の情 況 た る やま こと に特 異 な も ので、巷 に流 れ

め ら れて お り、 故皇 帝 の死後 一週 間目 と も伝 え られ て いた。皇 太子

と婚 姻 関係 を結 ぶ に就 い て の こと で、結 婚式 は 一月 二 十九 日頃 に定

った自殺 だ った と いう の であ る。 即 ち、 皇 太子〓 が 日本 の王女 梨 本

た噂 さ によれ ば、 こ れは 息子 の結 婚 の成 就 を阻 止 す る為 に、自 ら 計

朝 鮮 に於 け る日 本 の支配

は 、本 来韓 国 女性 と婚 約 をと り かわ し て いた のだが 、 この婚 約 は、

平壌 宣 教 師団 の告 発状

堪 え難 い束 縛

厳 粛 な起 訴 状

皇 太 子 が数年 前 日 本 に連 れ て行 か れた時 に、 無 理 やり に破 棄 さ れ た

んだ と伝 え ら れ るが 、 これ又 非常 に特異 な情 況 の下 に、即 ち 故皇 帝

も ので あ った。 婚約 を し て いた 娘 の父親 は、 ほぼ時 を同 じく し て死

に つき そ って亡 く な った のであ り ( 所 謂 卒中 )、 そ の死 は 実 は 、 こ

N ・C ・デ イ リ ー ・ ニ ュー ス北 京 特 派員 によ れば、 朝 鮮 、平 壌 在

に そ の実 状 を伝 う べく 、 政情 に関 し声 明 書 を起 草 し た 。声 明書 は下

住 の宣 教 師 によ って構 成 さ れ る委 員 会 は、 本月 十 日、朝 鮮 外 の人 々

全 国 民 の心 を強 力 にゆ さぶ る結 果 と な り、加 う る に徳 行 厚 く名 帝 の

れま た自 殺 であ った と 報 ぜ ら れ る に至 っ て いた。 以上 の様 な情 況 は、

政情 が極 端 に深刻 にな り 、通 常 の経 路 を通 じ て それ に関 す る情 報

ほま れ高 き故皇 帝 は、 死 し て な お聖者 とし て栄 光 に輝 き、 且 つ、崇

記 の言 句 を以 て始 る。

を送 れ な い昨 今、 あ え て間接 的 経路 を以 て貴 方 が た に こ の言葉 を送

め ら れた の であ った。

た。 彼 ら の意 図 は、 ﹁非暴 力革 命 ﹂ を開 始 す る にあ った の で あ る 。

為 に、委 員 会 を組 織 し た。 彼 ら の仕 事 は穏 や か で且 つ効果 的 であ っ

これ ら の人 々の何 人 か が秘 か に朝鮮 を 訪 れ、 独 立達 成 の運 動 を起 す

ご と に、 日本 人支 配 に対抗 し て煽動 を試 み て来 た 。約 一ケ月 ほど前、

にお いて謀 反 を計 る朝 鮮 人 は 、 日本 人 によ る朝鮮 占 領 以来 機 会 あ る

既 に御存知 の通 り、 ア メ リ カ、 ハワイ、満 洲 、中 国 、 およ び 日本

﹁ 非 暴 力革 命 ﹂

り、 そ れ によ っ て、私 が書 いて い る こと が出 来 る限 り広 く公 表 さ れ る こと を期 待 し て いる。 在京 城 ア メリ カ総 領事 が 、 こ の問 題 に関 し 米 国 政府 に電 報 を 打 った が、果 し て日本 人 が これ をそ のまま 通 過 さ せ た かど う か私 と し て は極 め て疑問 に思 う。 そ の故 に、 私 は、 こ の 政情 に関 す る幾 分 長 い声 明 書 を送 ろ う と思 う の であ る。

暴 動 の原 因

三月 一日 午後 、朝 鮮 の多 く の地域 が相 呼 応 し て暴動 に突 入し たが、 奇 襲作 戦 は 、政 府 の ほと んど を手 中 に収 め る ほど 効 を奏 した。 一月

筈 であっ た 。彼 らは な ぐら れ 、投 獄 され 、 あ る いは殺 害 さえ され た

財 産 も破 壊 、 も しく は損 な われ る筈 では な かっ た 。執 拗 な 非暴 力 煽

誰 も (たと え 日本 人 でさ えも )傷 つく 筈 で はな く 、 ま た、 如何 な る

氏 が極 東 を 訪 れ、 中 国 の財 政 事情 を調 査 す ると いう記 事 が報 道 さ れ

聞 に、 ア メ リカ の銀 行利 権 の代表 で あ るジョ ン ・ジ ェイ ・アボ ット

関 し 、 た だ 一説 を の み説 明す る こと が でき る。数 週 間前 、我 々 の新

る かを知っ ても ら いた いと切 望 し て いた のであ る。 私 は こ の報 告 に

た こと が あっ た。 朝 鮮 人 は、 こ の人 こそ 平和 会議 が朝 鮮 の情 況 の調

動 が開 始 され 、続 行 さ れ、 目 的 が成 功 裡 に達 成 され る ま で行 われ る

にも か か わらず 、 そ の懲 罰 もあ え て不 平 を 云 わず に甘受 し た のであ

こ の動 き に対 し て、更 に刺 激 を 与 え た今 一つ の特 異 な 報告 があっ

査 の為 に派 遣 し た人 であ る と明 ら か に信 じ た。

た が 、 これは 二 つの部 分 から なっ て いた 。 まず第 一は、 平和 会 議 が

三 月 二十 八 日 にそ の無 期延 期 を 決定 し たと いう こと が報 ぜ ら れた事 、

第 二 に、朝 鮮 が そ の期 日 以前 に何事 か を為 す か、 又 は会 議 の回答 を

と が でき な いが 、第 二 に関 し ては 、 これが再 び誤 解 に基 づ く こと を

驚 き であ り、 私 は それ

った 。 これら の幾 多 の圧力 と受 難 を耐 え忍 び 、現 在 に至 るま で彼 ら

る。 こ のよう な朝 鮮 人 民 お よ びそ の運 動 は 、何 ら 批 難 す る点 がな か

が示 し た自 己 節制 は、 我 々にとっ て た だ〓 を 特 に強 調 した いの であ る。

認 め ざ る を得 な い。 朝鮮 人 は、 如 何 な る政 治的 ﹁ 痛 み﹂ も 世界 を覆

二っ であ る。 私 は この第 一に就 いて は、 いず れ にし ても 説 明す る こ

得 な け れば 、 そ のよう な機 会 は 二度 と訪 れ な い であ ろう と いう 事 の

平 和 会議 も 又 、現 今 の暴 動 に対 し て強 力 な影 響 力 を 有す るも の で

平和 会 議 の効 果

あっ た 。 ウィ ル ソ ン大 統領 の十 四項 目 にお よ ぶ原 則 は 、教 育 あ る朝

るも のと信 じ て いた。更 に彼 ら は 、 この平和 会 議 が 、 これ ら の全 て

の疑 問 を今 又 は永 遠 に解決 す るも ので あり 、会 議 が 延期 され た後 で

う 如 何 な る困 難 も、 こ の平 和 会 議 によっ て ﹁浄 化 ﹂ され 、矯 正 され

は 、 国 の境 界 の問 題 ある いは主 権 の問 題 も解 決 さ れ る見 通 し がな く

然彼 ら に強 く 訴 え るも のを持っ て いた。非 暴 力 反 乱 と いう 手 段 によ り 、指 導 者 達 は 、朝 鮮 は 現在 、 朝鮮 人 の欲 し 、信 ず る権 力 によっ て

な る と信 じた ので あ る。 し たがっ て この時 こそ、 あ らゆ る屈 服 を し

鮮 人 の間 では良 く知 ら れ て いた し、 こと に ﹁民族 自 決 ﹂原 則 は 、当

でき る と信 じ ていた の であ る。 即 ち彼 ら は 、非 暴 力反 乱 の手段 によ

支 配 さ れ て いな いと いう こと を 、平 和 会 議 に対し て示威 す る ことが

いら れ た民 族 にとっ て最 も重 大 な時 で あっ た。

日 本 以外 の極 東 諸 国 に居 住 す る外 国 人 は 、日 本 人 が他 国 と折 渉 す

日本 人 の方 法

って 、過 去 にお い て自 分達 が、 ﹁民族 自 決 ﹂ の恩 典 に浴 さ な かっ た と いう 点 を 示威 す る事 を意 図 し た のであ る。 同 時 に、平 和 会議 が極 東 、 こと に朝鮮 の実態 を調 査 し て平 和 会議 に報 告 す べ く、 何 ら か の 方法 で特 使 を派 遣 し た と いう情 報 が広 がっ て いた 。 そ の故 に朝 鮮 人 は そ の特 使 に、対 日 本 人感 情 が如何 に深刻 で にが にが し いも のであ

れ て いた。 不 幸 にし て十字 架 を 背負 って歩 かな け れば なら な か った

方 法 が中 国 、 台 湾 、満 洲 、朝 鮮 、 そ し て最 近 で は シベ リ ア で遂 行 さ

る方 法 に精 通 し て いた。陰 謀 、 虚 偽 、脅 迫 、 暴力 など のお定 ま り の

る 。朝 鮮 人 の数 多 く の個 人的 権 利 は否 定 され て おり 、 そ れは 次 に列

絶 対的 であ る。 こ の軍 国 主義 は、 自由 に関 す る全 て の表 現 を禁 止 す

(2朝 )  鮮 にお け る 日本 政府 は、 野獣 的 な 力 そ のも のでも あ る。 愛

挙 す ると お り であ る。

人 々は、 同 じ よ う に こ の辛 酸 を な め な け れば な らな か った ので あ る。 し かも こ の圧 迫者 は極東 見物 に来 た人 々 の目 にヴ ェー ルを かぶ せ て

わず か ば かり の反 抗 に対 し、 長 期 の投 獄 を 以 て報 ぜ られ る。 これ は

情 の片 鱗 すら 示 さ れた た め し がな い。 人 々は情 容赦 なく 銃殺 され る。

日本 によ る朝鮮 の占 領 は 、 ま さ に ﹁ 利 き足 を前 方 に出 す ﹂ と いう

諜 報 員 に探 知 さ れ 、誰 が自 由 な考 え 方 を し て いる か調 査 され て いる。

請を語 った り表 明 す る行 為 は即 叛 逆 であ った 。単 なる会 話 さえ秘密

(3) 総  督府 は、朝 鮮 人 から嘆 願 およ び請願 の権 利 を剥 奪 し た 。懇

雇 われ た秘 密諜 報 員

ま さ に、 ひと か けら の愛 情 さえ感 じ とら れ な い野獣 の支 配 であ る。

眩 惑 す る こと に実 にた く み であ った。 こ こ に住 む 我 々外 国 人 は 、 あ ま り信 用 さ れ て いな い。 と いう のも 、 こ の哀 れな虚 偽 の作為 を、 あ え て声 を 大 にし て叫 ば な いた め で あ る。 我 々は これ を非難 す るし 、 又 これま でも し て来 た け れど も 、 ただ あ ま り役 に立 たな か った 。 し

一つの長 い物 語 と で も称 す べ きも ので あ る。 日本 人 は 、公 共 建築 物 、

軽 率 な失 言 が多 く の人 々を長 期 にわ た る投 獄 に 追 い や っ た 例 も あ

か し今 、 そ の日 は来 た のだ。 我 々は 再 び語 らね ば な らな い。

に務 め た。 又 、植 林 を大規 模 に導 入 し た。 他 に 、国 の利 益 の為 に多

校 舎 お よ び道 路 を建 設 し た 。彼 ら は 、農 業 に改良 を 施 し、 そ の紹介

く の事 柄 を な し た。 これ ら の仕事 の数 々 に対 し、 彼 ら は高 く 称讃 さ

る幾 千年 の歴史 とを 所有 し て いる が、 日 本 人は そ の本 来 の言 語 さえ

(4朝 )  鮮 人 は 、同 一種 で あり 、言 語 も 一っで、 そ の文学 と権 威 あ

る。

な い。 朝鮮 人 が そ の悲憤 の数 々を目 録 にし た と いう こと を聞 かな い

れ なく ては な ら な い。 我 々は、彼 ら の為 し た事 柄 を批 判 す る ので は

し、 又 、 私 が 、 それ ら を全 て説 明 でき る わ け でも な い。 だ が下 記 に

に日朝 の間 に起 った 過去 の いき さ つを抹 殺 しよ う と試 みた の であ る。

さ ら に日 本 人 は、朝 鮮 の幾 多 の文 学 作品 を単 に語 句 、言 いま わ し、

も 、 学校 で使用 す る ことを 禁 じ た。 日 本 人 は、朝 鮮 人 の歴 史 、 こと

にも 離反 し て いる 。 これら は 、日 本 人 の朝 鮮 支配 に対 す るす さま じ

記 す 事 柄 は 、 とり わ け よく知 られ た事 で あ り、 正義 と人道 に あま り

い起 訴状 でも あ る 。

朝 鮮 の歴 史 を読 ま せ、 日本 文学 を読 ま せ研 究 さ せた のであ る。 換言

わ り に、朝 鮮 の若 い人 々 には 日本 語 のみを 話 さ せ、 日本 人 の作 った

考 え が、 日本 人 に対 し反 日 的 で あ ると いう 理由 で禁 止 し た。 そ のか

る。 そ の決 定 お よ び法 律 は、 東 京 の国 会 あ る いは皇 帝 のあ ず か り知

す るな らば 、 一方 では 日本 語 によ って朝 鮮 人 を同 化 せし め 、他 方 真

(1) こ  の国 は 、世 界 中 で最 も専制 的 な政 府 によ って支 配 され て い

ら ぬ と ころ であ る。 総督 は、 ま る で帝 政 ロシア盛時 のツ ァー同 様 、

か った の であ る 。

れ に対 し て何 等 報酬 が な い。彼 ら は流 浪 す る よ り他 にな い。

て土 地 を所 有 し て来 た朝 鮮 人 も 追 放 さ れ、 締出 され た 。 し かも 、 こ

(8朝 )  鮮 人 は 、 外国 に旅 行 す る こと を禁 じ ら れ て いる 。如 何 な る

実 の愛 の光 を 示 し て両 国 民 を自 然 に和合 さ せ る こと は 決 し て行 わ な

(5) 日  本 人 は 、朝 鮮 人 が今 では 日本 人同 様扱 わ れ て い ると言 う 。

は な いよ う に思 わ れ る。朝 鮮 は朝 鮮 人 の為 に では なく 、 征 服 者 の利

て き て い る のだ が、 総 督 府 の側 に は、 これ を是 正 し よう と いう意 図

このよ う な、 そし てそ の他 多 く の類 似 の情 況 が、 こ の十年 間続 い

て緩 慢 な 事 務手 続 が常 で あ った から 、事 実上 禁 止 と同 様 であ る。

理 由 にせ よ 、 パ ス ・ポ ート は拒 否 さ れ 、 たと え出 ると し て も き わ め

よ い例 と し て 、朝 鮮 人 は 、 日本 人 と 同 じ学 校 で勉 学 す る こと

又 人種 差 別 は全 く な いと。 だ が 、 この言葉 の如 何 に怠 慢 であ る こと か！

両 者 は 全 く質 を 異 にす る も の で、朝 鮮 の小 学 校 を卒 業 し た者 は 日本

は で き な い。 総 督 府 は 、 日本 人 朝鮮 人 にそ れ ぞ れ特 別 の学 校 を 与 え、

人 の中 学 校 に入 れな い。朝 鮮 中 学 校 を卒 業 した者 は 、 日本 人 の高 校

益 の為 に統 治 さ れ、 施 政 され て いる の であ る。 朝鮮 人 が、 あ ま り に

非 暴 力革 命 が長 く行 わ れ れば 、 これ は更 に強 力 な反抗 運 動 と な って

迎 え て い る。 二国 家 間 の憎 し み は 日 に 日 に、激 し さ を増 し て いる。

れ から も ひき つづ き起 る に相 違 な い。 合 成 、同 化 の過 程 は 、終 局 を

苛酷 で、 耐 ら れ な い ほど のく び き に あえ いで い る以 上、 暴動 は 、 こ

に進 め な か った。

日本 人 の副官 が常 にお り 、 そ の決 定 を拒 否 す る権 限 を持 って いる の

三 の重 要 な 地位 が朝 鮮 人 に与 えら れ る ことも な い では な か った が 、

行 く にち が いな い。

(6) 朝  鮮 人 は 、公 的 な仕 事 す べ てに お い て差 別 さ れ て いる。 二 、

であ る。 国 家代 表 会 議 は な い。東 京 の国会 に対 し 発 言 す る機 会 は 更

行 わ れ 、且 つ行 わ れ つ つあ る。 こ こには幾 年 と なく 荒 廃 し た ま ま の

発 起 者 は あ ら ゆ る階層 の人 々 よ りな っ ていた 。独 立 宣 言 が発 布 せら

く 、見 る〓

三 月 一日土 曜 日 の午 後 、朝 鮮 の主 要 都市 で革 命 が起 り 、野 火 の如

蜂 起 に関 す る短 い説 明

にな く 、 唯 一の道 であ る総督 の発 言 も 、す べ て自 ら の見 解 そ のま ま で し か な か った 。 実 際 的 に は、朝 鮮 人 は政 治 には 一切 口 を出 す な と い う こ と で あ る。

直 轄 領 が あ る。 朝鮮 人自 身 が支 配 し て いた時 に は、 土 地 は 人 民 に貸

れ、 三 十 三名 が これ に署 名 し た。 二月 二十八 日 、 こ れら の中 二十 九

全 国 に広 が って い った 。事 前 の計画 は 周 到 に為 され 、

し 与 え ら れ 、地 代 は 国家 の支 出 を賄 って いた 。今 日 、 こ れは総 督 府

す べく 、 と あ る レス ト ラ ンに集 り、 警 察 に電 話 し、 獄 に繋 が れ る準

名 が京 城 に会 し 、宣言 が読 ま れ た。 終 って から彼 ら は、食 事 を共 に

(7) 土  地 問 題 に関 し ては 、朝 鮮 人 に対 し て これま で大 き な不 正 が

によ っ てと って かわ ら れ た が、 権 限移 譲 の理 由 と し て 、 こ の土 地 は、

備 が でき て いる旨 通 報 し た 。 や が て自 動車 が、 彼 ら を獄 中 へと つれ

し か るべ く売 られ 、 処 分 さ れ なけ れ ば なら ぬか ら と いう 。 だ が そ の 払 下 ・貸 与 も 又、 常 に日本 人 に の みな さ れ る のだ 。幾 代 に もわ たっ

去 って行 った 。署 名 し た 人 の中 に会合 と食 事 に遅 れ て来 た人 が あ っ た が、 こ の人 もす ぐ さ ま自 首 し、 他 の人 々同 様 の扱 いを受 け る べ く

老 人 は つ い に崩 れ おれ 、 ビ ク と も動 か なく な った が、 こ の時 初 め

返 さ れ た。

きず り だ され 、毛 髪 で電 信 柱 にく く り つけ られ 、代 理 を命 ぜ ら れ た

(3) 二  人 の婦 女 が毛 髪 を つか ま れ て宣 教 病 院 に ほど近 い家 か ら引

て ﹁ 人 力 車 ﹂ に乗 せ られ 、 我 が家 へ帰 る こと が でき た。

る いは他 の外国 人 の住 む場 所 にお いて は 、大 衆 に向 って発 砲 す る こ

要 請 した と いう 。無 論 彼 の望 みは かな え ら れた 。 京城 お よび 平 壌 あ

と は控 え ら れ て いた が、 田舎 では 恐 ろ し い非 行 が行 わ れ て いた 。兵

消防 夫 に よ っ てな ぐ られ て のち に獄 に繋 が れ た例 も あ る 。

(4) 群  集 が町 並 を 示威 行 進 し て いる時 、警 官 と兵 士 は 立見 を し て

恐 る べき非 行

士 達 は国 全 体 を 恐怖 に落 し 入 れ て いた 。彼 ら は無 抵抗 な 一般 大 衆 に

教 会 の建 造 物 も 、 心 な い無 法 な守 護 者 によ って破 壊 され て い る。個

いた無 抵 抗 の人 々 に、単 に それ だ け の理 由 で武 器 を 行使 し た例 も あ

向 って発 砲 し 、数 百人 の人 々を 傷 つけ 、多 く の人 々を 殺害 し て いる 。

人 の家 屋 は犯 さ れ 、殊 に若 い男 、 女 生徒 は監獄 に連 行 さ れ、 な ぐ る

る。

(5) 長  官 の事 務 所 の前 で、 無 抵抗 な朝 鮮 人 が、 長 い鳶 口 を持 った

け る は 日常 茶 飯 事 、法 廷 に出 さ れ た のは ご く少 数 の人 々で あ った 。

二人 の消防 夫 によ っ て殺 害 され た 。 死骸 には 、鳶 口が打 ち こま れ 、

こ こ平 壌 は、 田 舎 に較 べれ ば 、人 民 の取 り 扱 いは幾 分 温和 で あ る

は銃 剣 でた め し突 き刺 さ れ た り し た。 この為 、 人 々は決 し て軍 部 に

せら れ 、消 防 夫 の鳶 口で打 た れ、警 察 署 の前 で公開笞 刑 にさ れ 、果

(6) 老  人 、女 、 子 供 は無 差 別 に虐待 さ れ、打 擲 され 、 剣 で 切 り ふ

男 共 によ って引 き ず ら れ て いった 。

が 、 私個 人 で目 撃 し た事 、あ る いは目 撃 者 から 直接 聞 いた話 な ど あ

学 生 に対 す る鞭 うち

ま り に恐 ろ し いこと が多 く、 と ても書 く こと が でき な い程 であ る。

逆 う こと は し な か った 。非 暴 力 叛 乱 と いう 表 現 は 、 こ こ では 、文 字

我 々外 国 人 は全 て を見 て知 って いる ので 、日 本 人 に と っては好 ま

通 り正 し い ので あ る。

(1) 五  人 の神 学 学 校 生徒 (男 ) が朝 平 壌 に到 着 し 、彼 ら の部 屋 で 静 か に座 って いた り、 立 って いた そ れ だ け で逮 捕 さ れ 、警 察 に連 行 さ れた 。 学 生達 は 、何 も し て いま せ ん で し た と言 って抗 議 し た が 、

れ 、つ い には歩 行 不能 とな った例 も あ る 。 そ の後 老 人 は牢 獄 へつれ

や か に解 決 す べ き で あろ う が 、 君子 危 う き に近 よ らず と いう と ころ

さ れ な いも のと も 限 らな い。 そ う いった 手合 が いれば 、政 府 はす み

国 人 も これ ら の暗 殺 団 によ って お そわ れ 、傷 つけ ら れ 、 あ る いは 殺

いる状 態 であ る 。夜 には 、 市中 に刺 客 の 一団 が横 行す る と いう 。 外

ざ る客 であ るば か り では な く 、我 々 の生命 も真 に危 険 に さら さ れ て

て行 か れ たが 、老 人 が 二〇 〇 メ ー ト ルも行 か ぬ内 に別 な隊 に ぶ つか

(2) 六  十 五歳 にな る老 人 が兵 士 に つか ま り、 な ぐ ら れ、 足 を け ら

長 い鞭 で二 十 九 回 も打 た れ た。

り 、同 じ様 な仕 打 が為 され た のであ った 。獄 中 でも 、同 じ こと が繰

で あ る 。 か く の如 く 問 題 の 多 い 今 、 我 々 外 国 人 が こ こ に残 る こ と が で き る か ど う か 、 次 第 に疑 問 に な っ て 来 つ つ あ る 。

編者註 原本はノース ・チャイナ ・デ イリ︱ ・ニユース、 一九 一九年三月二十 一日所 載 の紀事である。三 ・一運動に関 し、後掲するように多く の外国新聞が沢山 の 記事を載せているが、 この記事は最初 の詳細な報道で、以後 この種 の記事 が多 く見られるよう にな る。日本当局 もこの報道に狼狽したらしく、記事切抜 、訳 文を首相、総督府等 に送付するようにと の書類が拓殖局文書 にみられる。訳責 編者。

三 朝 鮮 騒擾 ノ原 因 第 一、憲 兵 政 治 ノ弊

今 回騒 擾 ノ原 因 数 多 ア ル モ憲 兵 政 治 ノ弊亦 与 テ力 ア ル ハ争 フノ余 地ナシ

惟 フ ニ併 合 ノ後 未 タ年 所 ヲ経 サ リ シ頃 民 心当 険悪 所 在 不 穏 ナ リ シ

当 時ニ 在 テ ハ権 宜 ノ手段 ト シテ憲 兵 政 治 亦実 際ニ 適 シタ ルナ ラ ン モ

其 後 文 化 ノ程 度 年 ト共ニ 進 ミ殊ニ 民 族 自決 小 国 独立 ノ声 盛 ナ ル今 日

ニ 於 テ尚 ホ依 然 ト シテ 此制 度 ヲ維 持 ス ル ハ実 際ニ 適 セ サ ル モノ ア リ

蓋 シ現 行制 度ニ 在 テ ハ総 督 ノ下ニ 政務 総監 其 下ニ 各 部 長 官警 務 総 長

外 事 課 長等 ア リ テ朝鮮ニ 於 ケ ル全 憲 兵 並ニ 警察 官 ハ陸 軍 将官 タ ル警

務 総 長 管掌 ノ下ニ 在 リ而 シテ警 察 官 カ無辜 ノ鮮 民 ヲ殴 打 ス ルカ如 キ

事 例 ハ枚 挙ニ遑 ア ラサ ル所 ナ ル モ憲兵ニ 至 テ ハ更 ニ甚 シキ モノ ア ル

カ如 シ曾 テ或 検 事 カ 一憲 兵 ノ不 法 行為 ヲ検 挙 シタ ル際 該 憲兵 ノ射 殺

ス ル所 ト ナ リ又某 地 ニ於 テ某 本邦 人 ノ姪ニ 懸想 シ事ニ 托 シテ該 邦 人

ヲ拘 留 シタ ル上其 店 舗 ヲ閉 鎖 シタ ル後 該 邦 人 ヲ釈 放 シ該 邦人 帰 宅 ノ

上 之 ヲ発 見 シ テ事 ノ顛 末 ヲ訴 ヘント シタ ル モ他 ノ憲 兵等 ノ遮 ル所 ト

ナ リ遂 ニ思 止 マ ル ニ至 リ タリ ト謂 フ凡 ソ是等 ハ本 邦 人ニ 対 スル憲兵

ノ態 度 ナ ル モ以 テ朝 鮮 人ニ 対 シテ ハ 一層 激烈 ナ ル モ ノ ア ルヲ想 察 ス

ル ニ足 ル ヘシ朝 鮮 人 カ憲 兵 最 モ怖 ル ヘシ 卜称 スル モ ノ蓋 シ事 実 ナラ

ン例 ヘ ハ憲 兵カ 鮮 人 ヲ殴 打 ス ル等 ノ事 ハ固 ヨリ 一々言 フ ニ足 ラ スト

蹙ニ堪 ヘサ ル モノ ア リ例 ヘ ハ水 原ニ 近 キ松 山 面 地 方ニ 於 テ憲 兵 カ検

雖 騒擾 事 件ニ 関 聯 シテ執 リタ ル各 地方ニ 於 ケ ル憲 兵 ノ措 置 ハ誠ニ 顰

焼 失家 屋 ハ凡 ソ二 百 十 一戸 ニシテ如 何ニ 憲 兵 ノ所 為 ノ残 虐 ナ リ シ ヤ

テ果 シテ尽 ク憲 兵 ノ所 為 ナ ル ヤ否 ヤ ハ確 知 シ難 キ モ同 地 方ニ 於 ケ ル

挙 ト 称 シテ幾 多 ノ家屋ニ 放 火 シタ ルカ如 キ ハ其 甚 シキ事 例 ノ 一ニシ

日鮮 人 共ニ 会 合 スル場 合 ニ ハ日本 人 相 互談 笑 シテ鮮 人 ト談 話 ヲ為 サ

尚 ホ時 ト シテ 日本 料 亭ニ 入 リ難 キ コト アリ ト云 フ又宴 会 席 上ニ 於 テ

如 キ ハ甚 タ心 ナ キ仕 打 ニシテ朝 鮮 服 ヲ着用 スル場合 ニ ハ貴 族 紳 士 モ

鮮 人ニ 対 シテ ハ上下 ノ区 別 ナ ク呼 ヒ懸 ク ル ニ ﹁ヨボ﹂ ヲ以 テ ス ルカ

ニ 下 級 日本 人 カ朝 鮮 人ニ 対 シ常ニ ﹁ヨボ﹂ ナ ル侮蔑 的 代 名 詞 ヲ用ヰ

サ ルカ如 キ又 ハ何 等 事 ア レ ハ独 リ憲 兵 巡 査 ノ ミナ ラ ス 一般 人 民 モ鮮

ヲ知 ル ニ足 ル ヘシ松 山 面ニ 於 ケ ル十 九 歳 以 上 四十 歳 以 下 ノ モノ全 部

人 ヲ殴 打 ス ル カ如 キ ハ別 段 世 間 ノ意ニ 介 セラ レサ ルカ如 キ風 ア リ如

及 ヒ他 里面 ノ者 ノ首 謀 卜目 サ ルヽ者 約 七 十 名 ヲ水 原ニ 引 致 シ其 他 ノ

コトナ ル処 右笞 ヲ加 ヘタ リ ト云 フ ハ洗 濯 棒 又 ハ丸 太 ヲ以 テ頭 又 ハ腰

ハ大 ナ ル決 心 ヲ要 ス ル コト勿 論 ナ リ彼 ノ四 月 十五 日 水原 ノ附 近 タ ル

者 ハ単ニ 煽 動ニ 附 和 セシ モノ ナ ル ニ依 リ答 ヲ加 ヘテ放 免 シ タリ 卜 ノ

堤 巌 里ニ 於 ケ ル惨事 ( 同 日午 後 四時 過 我守 備 隊 ノ隊 長 タ ル某 中 尉 兵

シテ 上下ニ 靡 漫 シ其 根柢 頗 ル深 キ モノ ア ルヲ 以 テ之 ヲ矯 正 セ ント セ

災 者 ハ多 ク他ニ 避 難 シ殊ニ 男 子 ハ検 挙 ヲ恐 レ何 処 ニカ遁 走 シ遁走 セ

士ニ 命 令 シテ耶 蘇教 徒 天 道 教 徒 タ ル村 民 二十余 名 ヲ同 村耶 蘇 教 会 堂

此 一般ニ 朝 鮮 人 ヲ待 遇 スル ニ同 等 ノ人 種 ヲ以 テ セサ ルノ風 ハ滔 々ト

サ リ シ モ ノ ハ全 部 引 致 セラ レシ ヲ以 テ唯 少 数 ノ老 幼 婦女 呆 然 焼 跡 ヲ

ヲ力 ニ委 セテ殴 打 シタ ル モノ ナ リト ノ コト ニテ 以 テ憲 兵 ノ報 告 ノ潤

彷徨 スル ノ ミ罹災 者 ハ何 レ モ父又 ハ子 ノ行 衛 ヲ気 遣 ヒ住 ム ニ家 ナ ク

ノ教 徒 数 人並ニ 逃 レ ント ス ル者 ヲ射 殺 シタ ル後 教 会 堂ニ 火 ヲ放 チ残

ニ 召 集 シ其 耶 蘇 教徒 タ ルノ理 由 ヲ訊 シタ ル際 外部 ヨリ発砲 シテ堂 内

色 多 キ ヲ知 ル ニ足 ル ヘシ又沙 江里 附 近 ノ部 落 ハ殆 ント火 災 ヲ蒙 リ罹

来 ノ営 業 (酒 店 ) モ今 回 ノ災 厄 ニテ器 具 家財 焼 失 シ為 ス所 ヲ知 ラ サ

テ力 ア リト謂 フ ヘシ而 シテ鮮 人 ノ我 官 民 ヨリ受 ク ル枉屈 侮 辱寃罪 等

殆 ト同 字 全部 ヲ焼 キ タ リ) ノ如 キ モ蓋 シ我 官 民平 素 ノ心 得 モ亦与 ツ

余 ノ教徒 全部 ヲ焚 殺 シタ ル上 更ニ 同 字各 所ニ 放火 シ テ二 十 余戸 即 チ

著 ル ニ衣 ナ ク炊〓ニ 具 ナ ク某 老婆 ノ如 キ七 十 一ニシ テ家 族皆 去 リ従

ル状 態 ナ リ ト云 フ以 テ憲 兵 放 火 ノ残 忍 ナ ル コト ヲ察 ス ヘキ ナ リ 第二 、 差 別 待 遇

従而 鮮 人 ト シテ ハ益々 其 不満 ヲ重 ヌ ル ノ結 果ニ 至 ル コト亦 不 得 已 ナ

ニ 付 テ ハ之 ヲ上級 官憲ニ 訴 フ ル モ採 用 セラ レサ ルヲ常 ト ス ルカ如 シ

朝 鮮ニ 於 ケ ル帝 国官 民 ノ鮮 人ニ 対 スル態度 ハ概 シ テ甚 感 服 シ難 シ 憲兵 巡 査等 カ鮮 人 ヲ殴打 シ蹴 ル カ如 キ ハ珍 シカ ラ サ ル ノ ミナ ラ ス同

好 成績 ヲ挙 ケ ツヽ ア ル ハ誠ニ 賀 ス ヘキ コトナ ル モ同 社 ノ移 民 政 策ニ

東 洋 拓 殖 会 社 カ孜 々ト シ テ其業 務ニ 努 メ産業 移 民等 各 方 面ニ 於 テ

リ

等 ノ官 吏 タ ル日鮮 人 ノ間ニ 俸 給額ニ 於 テ差 異 ア ル カ如 キ亦鮮 人 ノ快 ト セサ ル所 ニシテ技 能ニ 於 テ差違 ナ キ以 上俸 給 等 ノ待 遇ニ 於 テ差 別

上 ノ差 別 ヲ設 ケサ ル為 メ同 銀 行 ハ今 回 ノ騒 擾ニ 依 リ何 等 影 響 ヲ受 ケ

就 テ ハ趙重 応 、尹 致昊 両氏 ノ如 キ ハ少 シク遺 憾 ノ声 ヲ洩 シ居 タ リ蓋

第 三 、東 拓 ノ移 民

サ リ シ由 是 等 ハ差 別待 遇 ノ不 可 ナ ル コト並ニ 事 情 ノ許 ス限 リ之 ヲ廃

ヲ設 ケ サ ル ヲ可 ト ス現ニ 朝 鮮 銀 行ニ 於 テ其 行員 タ ル日鮮 人 間ニ 俸 給

止 スルノ良 策 ナ ル コト ヲ証 明 ス ル モノ ト謂 フ ヘシ将 又 一般 日 本 人 特

ル モ元 来 内 地 人 一戸 ヲ移 殖 ス レ ハ鮮 人 三戸 ヲ移 ササ ルヲ得 ス ト ノ事

シ今 回 ノ騒擾 ハ必 ス シ モ東拓 ノ移 民 事 業ニ 基 因 シ タ リト謂 フ ヲ得 サ

ノヽ 如 シ従 而 今 回 ノ騒 擾ニ 際 シテ モ外 国宣 教 師 等 ハ進 テ積 極 的ニ 騒

人 乃至 外 国 宣教 師 ト総 督 府 ト ノ間ニ 於 ケ ル意 思 ノ疏 通 アラ サ リ シ モ

カ外 国 人 ト交際 ヲ為 スカ如 キ モ余 リ好 マレサ ル ヤ ニテ平 素 ヨリ外国

モ聞 ク所ニ 拠 レ ハ現 総 督 ハ外国 人 ト ノ接 触 ヲ好 マレ ス部 下 総 督府 員

擾 ヲ幇 助 セ サ リ シ モ退 テ総督 府 ノ仕 打ニ 共鳴 シタ ル次 第ニ 非 ス若 シ

ナ ル ニ付 東 拓ニ 於 テ土 地 買 上 ノ方 法宜 ヲ得 手 続ニ 於 テ何 等 欠 ク ル コ

総 督 府ニ 於 テ徳 川幕 府 ノ政 略 ヲ学 ヒ居 タラ ン ニ ハ宣教 師 等 ヲ シ テ積

ト ナ シ ト ス ル モ移 民 ハ可 成 人為 的ニ 行 ハス シテ自 然 的ニ 行 ハルヽ ノ 形 式 ヲ執 ル ヲ得 策 ト ス趙 重応 、尹 致昊 両氏 ノ説 モ亦 此 点ニ 重 ヲ置 ク

第 四 、 外国 人 並ニ 耶蘇 教 徒 天 道 教徒 ト ノ接 触 ナ キ コト

モノヽ 如 シ

第 五 、 法律 規 則 ノ煩〓

極 的ニ 騒 擾 鎮撫 ニ尽力 セ シ ム ル ヲ得 タ ル ヘキ ヲ信 ス

総 督 府 ノ法 規 ハ雨 ノ如 ク発布 セラ レ而 モ朝 鮮 人 ニ ハ之 ヲ諒 解 セサ

天 道 教 徒 ノ数 ハ数 百 万ニ 達 シ耶 蘇 教徒 ハ二十 四 万 余 人 ア リ是 等 ハ 操 縦 宜 当 ヲ得 ハ大 体 我 政 治ニ 共 鳴 スル ノ素 質 ヲ有 ス耶蘇 教ニ 在 テ ハ

ル モノ多 シ近来ニ 至 リ納 税 額 非 常ニ 増額 シ (財 政 独 立 モ其 原 因 ナ ラ

シテ継 続 シ現ニ三 月 下 旬印 紙 税 法 ノ発 布 アリ僅ニ 二 十 五万 円 ノ収 入

ン) タ ル サ ヘ鮮 人 ヲ シテ 不平 ナ ラ シ ム ル際 法 律 規 則 ノ濫 発 、 依然 ト

ヲ得 ル為 メ印紙 税 法 ヲ発 布 シタ リ ト ノ コト ナ ル カ各 種 ノ法 律 行 為ニ

ハ治 外 法 権 ヲ享 受 シタ ルヲ以 テ鮮 民 ハ自 国 ノ虐 政 ヲ脱 スル ノ目的 ヨ リ耶 蘇 教ニ 帰依 シ外 国 宣 教師 等 亦 之 ヲ利 用 シテ信 徒 ノ増 加 ヲ計 リタ

印 紙 ヲ貼 用 ス ルカ如 キ ハ尚 ホ朝 鮮 ノ民 情ニ 適 セサ ル モノ ア ル ハ不得

元 来 外 国 宣 教師 ハ多 年 朝 鮮ニ 在 テ伝 道ニ 従事 シ殊ニ 併合 以前ニ 於 テ

ハ多 少 失 望 シタ ル モ ノ ア ル ハ事 実 ナ ラ ン乍 去 宣 教 師等ニ 於 テ ハ日本

ル モ併 合 後ニ 於 テ ハ是 等 ノ関 係 消 滅 シタ ルヲ以 テ宣 教 師 等 ノ内 心或

政 府 ト相 抗争 シテ布 教 ヲ為 スノ困難 ナ ルヲ了 解 セ ル コト勿 論 ナ ルヲ

教 師ニ 対 ス ル態 度 ハ余 リ ニ露 骨 ニシテ宣 教 師 ヲ駆 テ排 日 ナラ シ ムル

功 シタ ルナ リ然 ル ニ現 在ニ 於 テ ハ総 督 以 下 警 務 総監 部 全 体 ノ外国 宣

ル ノ事 蹟 ハ我 総 督 府ニ 於 テ モ大ニ 学 フヘ キ所 ニシテ伊 藤 公 ハ之ニ 成

シ昔 時 徳 川幕 府 カ本願 寺 ヲ優 遇 シテ 民 心 ノ収攬ニ 努 メ好 結 果 ヲ得 タ

ヲ俊 タサ ル所 ニシテ 此事 情 ハ彼 等 ト接 触 シ テ容 易ニ 看 取 ス ル ヲ得 ヘ

発 スル ノ能 力 ナ ク如 此 ニシテ如 何 ソ朝鮮 ヲ統 治 ス ル ヲ得 ン若 シ日本

通 シテ幾 何 ア ルヤ ヲ知 ラ ス 一般 行 政官 ハ憲 兵 政 治 ヲ憚 リ テ非 行 ヲ摘

カ鮮 人 ノ鷹 ヲ射 殺 シ次 テ鮮 人 ヲ射 殺 シタ ルカ如 キ事 例 ハ朝 鮮 全道 ヲ

ヲ発 シ タ ル カ如 キ ハ蓋 シ極 端 ノ事 例 ナ ル ヘキ モ水 原 附 近 ノ或 内 地人

最 大 ノ宿〓 タリ内 野 旅 団 長 カ五 人 以 上 ノ集 団ニ 発 砲 ス ヘキ旨 ノ内 訓

列 挙 シ タ ル次第 ナ ル カ元来 我官 民 共ニ 鮮 人 ヲ過 度ニ 侮 蔑 シ居 タ ル ハ

以 上 ハ従 来 又 ハ現 在 一般 朝 鮮 人 ノ有 ス ル不 安 ノ原因 ト シ テ二 三 ヲ

論

ノ嫌 ナ キ能 ハス例 ヘ ハ耶蘇 教 会 堂 ヲ焼 キ耶 蘇 教 徒ニ 対 シ テ ハ憲 兵 等

政 府 ノ方 針 ニ シテ 一千 七 百 万人 ノ朝 鮮 人 ヲ凡 テ殺 戮 ス ヘキ モ ノト ス

結

已 ト謂 フ ヘシ

カ耶 蘇 教 徒 タ ルノ不 可 ヲ説 キ聖 書 ヲ取 上 ク ル ノ事 実 ヲ耳 ニシタ ル コ

以 テ我 方ニ 於 テ彼 等ニ 対 スル態 度宜 ヲ 得 ハ喜 テ我ニ 迎 合 ス ヘキ ハ論

ト 一再 ナ ラ ス勿 論 是等 ハ今 回 ノ騒擾ニ 関 聯 シ テ発 生 シタ ル事 例 ナ ル

難 問 題 タ ル鮮 人統 御策 ノ御参 考 ト モ相 成 リ候 ハバ不 肖 ノ光 栄之 レ ニ

ニアラ ザ ルベ シト存候 、希 クバ 閣 下 ノ御 一読 ヲ得 テ現 下否 ナ将 来 ノ

田

良

平

恐 惶 謹言

ル ニ於 テ ハ論 ナ キ所 ナ ルモ如 此 馬鹿 気 タ ル コト ハ想 像 タ モ及 ハサ ル

内

所 ナ ル以 上鮮 人ニ 対 ス ル我 施 政 ノ方針 ハ根 本 的ニ 改 ムル ノ必要 ア リ

日

過 ギズ 候 。

大 正 八年 四 月

下

朝 鮮暴 動ニ 関 ス ル愚見

ハ朝 鮮 十 三道ニ〓 蔓 シ、 之 レ ガ煽動 使 嗾 ノ衝ニ 当 レ ル者 ノ間 ニ ハ互

行 動 ハ 一種 猛 烈 ナ ル示 威 運動 タ ル ニ過 ギ ザ ルガ如 キ モ其 思 想 ノ根 底

李 太王 国 葬 ノ日 ヲ以 テ爆 発 シ素 ヨリ武 器 ヲ有 セザ ルガ為 メ ニ彼等 ノ

吾 人 ガ夙ニ 憂 慮 シツ ツア リ シ朝 鮮 人 ノ我施 政ニ 対 ス ル不 平 ハ過 般

閣

則 チ現 在 ノ ﹁ミ リ タ リ ー ・ル ー ル﹂ ヲ廃 止 シ適 当 ナ ル総 督 ヲ置 キ鮮 人ニ 対 シテ モ或 程 度 迄 ノ言諭 集 会 ノ自 由 ヲ許 シ人 民 間 ノ差 別 待遇 ハ 年 ト共ニ 改 廃 ヲ期 セ サ ル ヘカ ラ サ ル モ官吏 間 ノ差 別待 遇 ハ速ニ 之 ヲ

道ニ 復 帰 スル ノ必要 ア リ

廃 止 シ可 成 中 央 並ニ 地 方 共或 種 ノ議 会 開設 ヲ許 シ以 テ漸 次政 治 ノ正

大 正 八年 五 月 十 七 日稿 編者註 原本は毛筆、日文。華者不明なるも首相宛の書類中に混入していることから 原敬に対する意見書とみられる。旧拓殖局文書。

四 朝 鮮 暴 動ニ 関 スル愚 見

ル モ時 ヲ次 ギ処 ヲ変ヘ 従 ツ テ抑 フ レバ随 テ発 シ人 ヲ シテ其 根 本 的 終

ニ 脈 絡 アリ 、 且 ツ資 源 ヲ モ有 スル モ ノヽ如 ク我官 憲 ノ威 圧 ヲ以 テ ス

熄 ヲ見 ルノ期 ナ キ ヲ虞 レ シ ム。而 シテ共暴 動 タ ル ヤ単ニ 乱 民 一揆 ノ

拝 啓 、朝 鮮 暴動 ノ勃 発ニ 付 之 レガ深 因 ノ存 ス ル所 ヲ闡 明 シテ聊 カ

ニ 掲 載 ノ考ニ 御 座 候 処其 真 相 ヲ詳 叙 ス ル ニ当 リ テ勢 ヒ日韓 併合 当時

( 中 ニ ハ女 学 生 モ交 リ テ) 等 之 レガ牛 耳 ヲ執 リ其 裏 面 ニ ハ地 位 ア ル

一時 的 暴 挙 タ ル ニ止 マラズ鮮 人 ト シテ ハ最 モ新 知 識 ヲ 有 セ ル学 生

当 局 者 ノ考 慮ニ資 セ ント存 ジ 別紙 ノ如 キ 一文 ヲ草 シ亜 細 亜時 論 誌上

ニ 溯 リ テ我 当 局者 ノ失態 ヲ摘 発 セザ ル可 カ ラザ ル モノ有 之 。斯 ク テ

鮮 人 ノミ ナ ラズ 外 人 ノ後 援 ア ル ヲ認 ム ル ニ至 ツ テ ハ事態 ハ決 シ テ軽

ハ却 ツ テ鮮 人ニ 利 器 ヲ借 スノ感 ア リ テ外 人 ヲ シテ我朝 鮮 統 治 上 ノ非 難 ヲ逞 ク セ シ ム ルノ材 料 デ モ提 供 ス ルノ姿 タ ラ ント ス ル モノ ア ルヲ

視 スベ カラ ザ ル ニ至 レリ 。

ベ キ ニアラザ レバ始 メ本 稿 ヲ雑 誌 上ニ 掲 載 ス ル予定 ノ際 ニ ハ之 レガ

ド モ亦 意 外 ノ感 アリ シナ ラ ム。而 シテ京 城ニ 於 ケ ル暴動 ノ爆 発 ハ野

然 レド モ滔 々タ ル世 間 ニ ハ所 謂 寝 耳ニ 水 ニシテ我 政 府 当 局者 ト雖

吾 人 ハ平素 ノ憂 慮 ガ遂ニ 実 現 ノ域ニ 達 シタ ル ヲ悲 シ ム者 ナ リ 。

慮 ヒ之 ヲ公 開 ス ル コト ヲ止 メテ〓 カ ニ騰 写ニ 附 シテ閣 下 ノ御 清 鑑ニ

叙 述 ヲ省 キ タ ル モノ ニ候 得 共 今 閣 下 ノ御 親 展 ヲ煩 ハスノ秘 簡 ヲ裁 ス

火 乱 飛 ノ勢 ヲ以 テ半 島 ノ全 部ニ 蔓 延 シ、 我 官憲 ガ其 ノ鎮 撫ニ 困 却 シ

供 シ候 。次ニ 末 尾 ニ 一言 セ ル之 ガ善 後 策 ノ如 キ固 ヨリ之 レ ヲ公 表 ス

ル ニ当 リテ ハ這 般 ノ遇 見 ヲ披瀝 スル コト モ亦 タ蛇足 ノ煩 ヲ学 ブ 所 以

ツ ツ ア ルヲ見 テ ハ今更 ラ ノ如 ク総 督 府 従来 ノ政 治 ニ欠 陥 アリ タ ルガ

併 合 ノ主 唱者 タ ル 一進 会 ノ残 徒 ガ何 故ニ 再 々□ 我 政治ニ 反 対 ス ル ニ

モ新 聞 紙 上ニ 伝 ヘラ レ タリ 。然 ラバ 彼 ノ孫 秉 熈 ハ何 者 ナ ルカ而 シテ

長 李 容 九 ノ股 肱 ナ リ シ権 秉悳 ナ ド モ其 巨魁 ト シテ逮 捕 セラ レタ ル由

視 シ或 ハ之 ヲ 一時 ノ発 作的 暴 動 ナ ルカ ノ如 ク ニ軽 視 シ ツ ツア ルナド

モノ ナ ル コト及 ビ 一進 会 ノ残 徒 ガ日 本 反対 ノ挙ニ 出 ヅ ル ニ至 レ ル ハ

ラザ ル ハ孫 秉熈 ナ ル モノ ハ徹 頭 徹 尾 日 本ニ 反 対 ノ思 想 ヲ抱 キ居 タ ル

至 レ ルカ ヲ知 ルノ 必要 ア リ。其 為ニ 先 ヅ簡 単ニ一 言 シ置 カザ ルベ カ

︹ママ︺

シ愚 民 ヲ煽 動 シテ事 ヲ成 サ ント ス ル モ ノナ リ ト観 察 シ或 ハ之 ヲ重 大

為 メナ リ ト諭 シ、或 ハ朝 鮮 人 中 一部 ノ策 士 ガ某 国 ノ宣 教 師等 ト結 托

ヲ重 大 視 ス ル ニ於 テ モ吾 人 ト ハ大ニ 其趣 ヲ異 ニ ス ルモ ノ ア ルガ如 シ。

ナ リ ト云 フ前 提 ナ リ ト ス。

総 督 府 ノ政治 ノ罪 ヨリ モ寧 ロ併 合 当 時 ノ大 ナ ル錯 誤ニ 因 由 ス ル モノ

世論 区 々 ニ シテ帰 一ス ル所 ヲ知 ラザ ル モ ノ アリ。 然 カ モ等 シク之 レ

吾 人 ハ劈頭ニ 述 ベ タ ルガ如 ク今 回 ノ如 キ 暴動 ガ何 時 カ ハ必 ズ爆 発

閣 下 試 ミ ニ記 憶 ヲ新 ニシ給ヘ 彼 ノ日露 戦 争 ノ起 リ タ ル当 時 天道 教

ス ル コト 疾 ク ヨリ憂 ヒツヽ ア リ シ ヲ以 テ 明 治 ノ御 世 ガ大 正 元年 ト改 マリ タ ル時 既 ニ 一篇 ノ建白 書 ヲ時 ノ朝鮮 総督 寺 内 伯ニ 呈 シテ 、今 上

モノ ニテ日清 戦 争 ノ導 火線 ト ナ レ ル東 学 党 ハ東学 ノ開 祖 崔 済 愚 ノ高

弟 ニシ テ其第 二世 教 主 タリ シ崔 時亨 門 下 ノ三傑 ト仰 ガ レタ ル全〓 準 、

主 孫 秉 熈 ハ其 同 列 ノ李 容 九 ヲ説 キ露 国 ヲ助 ケ テ日本ニ 抗 セ ント セ ル

孫 秉 熈 、 李 容 九 ガ実ニ 其 張本 人 ニシ テ其 頃 迄 ハ未 ダ天 道 教 ト呼 バ ズ

陛 下 御 即位 式ニ 際 シ詔 勅 ヲ以 テ朝 鮮 人 ニ ハ向後 或 ル年 限 ヲ期 シテ自

日 ヲ以 テ彼 等 ノ人 智 ヲ開 発 シ其 民 度 ヲ向 上 セ シメ以 テ皇 徳 ノ無 辺 ニ

治 ヲ許 スベ キ コト ヲ知 ラ シメ ラ レ彼 等鮮 人 ノ発 奮 ヲ促 シ其 期待 ノ時

シ テ先 帝 ノ朝 鮮併 合 ヲ許 容 アラ セラ レタ ル聖旨 ヲ彼 等 ニ徹底 セ シメ

シテ単ニ 東学 ト称 セ ルガ日清 戦 役 後 韓 国政 府 ガ東 学 党 討 伐ニ 苛酷 ヲ

ル モノ拾 万余 人ニ 上 リ タ ル際 孫 秉 熈 ハ辛 フジ テ支 那 ニ逃 レ後 チ日本

極 ム ルヤ崔 時亨 、全〓 準 等 ハ悉 ク死 刑ニ 処 セラ レ党 員 ノ殺 戮 セラ ル

ラ レ ン コト ヲ望 ミ タ リ キ。 然 ル ニ吾 人 ノ進 言 ハ当然 一顧 ダ モ与 ヘラ レズ シテ吾 人 ガ痛 切ニ 憂 ヒツ ツ ア リ シ暴動 ハ果 シテ今 日 ニ於 テ斯 ク ハ爆 発 セ ルナ リ。

ド モ之 レ ガ最 大原 因 ト見做 スベ キ ハ朝 鮮 併 合 ノ後 始 末 ガ頗 ル当 ヲ得

命 中 ノ費 用 ハ悉 ク李 容 九 ノ送 ル所 タ リ シ ガ日露 ノ危 機愈 々切 迫 セ ル

教 ナ ル名 称 ノ下ニ 宗 教 団 体 ト シテ盛 ン ニ布 教 ヲ開始 シ、孫 ガ日 本亡

教 徒 ヲ収 拾 シテ北 韓ニ 入 リ 明治 三 拾二 年 ノ頃 ヨリ東 学 ヲ改 メテ 天道

ニ 亡 命 セ ルガ李 容 九 ハ 一度 ビ捕 ヘラ レタ ル モ幸 ニシテ免 カ ルル ヲ得 、

ザ ル モノ ア リ シガ為 メ ナ リ。故ニ 不 肖 ガ今 回 ノ暴 動 ノ真 相 ヲ捉 ラ ヘ

頃 孫 ハ窃 カ ニ朝 鮮ニ 帰 リ李 容 九ニ 対 ツテ 此 ノ戦 争 ハ必 ズ露 国 ノ勝 利

鮮 人這 般 ノ暴動 ハ其 深 因 ト ス ル所 ハ多 端ニ 亘 ル モノ ア ルベ シト雖

リ テ ハ勢 ヒ併 合 当時 ノ秘 事 ヲ叙述 セザ ルベ カラ ズ 。否 ナ更 ラ ニ多 少

之 レガ善 後 策 ヲ講 ズ ルノ参 考 タ ラ シメ ント シテ卑 見 ヲ開 陳 ス ル ニ当

ノ志 ア リ シ ヲ以 テ 当時 日本 軍 ノ通訳 タ ル名義 ノ下ニ 帰韓 シ居 タ ル宋

ベ シト説 ケ ル ニ李 容 九 ハ孫 ト意 見 ヲ異 ニシテ 日本 ト提携 セ ント ス ル

ニ 帰 スベ キ ニツ キ我 々 ハ露 国 ヲ助 ケ之 ニ依 リ テ韓 国 ノ政 権 ヲ掌 握 ス

却 説 今 回 ノ暴動 爆 発 ト共ニ 天道 教孫 秉 熈 ナ ル者 ノ名 ガ其 主謀 者 ト

ノ年 月 ヲ遡 ツ テ日露 戦役 前 後 ノ事 実 ヲ モ畧記 セザ ルベ カ ラズ 。

シテ 内 地 人 ノ記 憶ニ 新 ニセ ラ レ朝鮮 併 合 当 時ニ 大 功労 ア リ シ 一進 会

専 ラ親 日 運動ニ 従 事 セ ル ガ程 ナ ク両 者 合併 シテ 一進 会 ト称 シ李 容 九

組 織 セシ メ宋 ハ旧 独 立協 会員 ヲ駆 ツ テ維 新 会 ヲ組 織 シ両 者呼 応 シテ

ルヲ盟 ヒ当時 李 ガ率 ユル天道 教 徒 五 拾 万 人 ヲ 以 テ進 歩 会 ナ ル モノ ヲ

ル際 ナ リ シ ヲ以 テ李 容 九 ノ来 訪 ヲ喜 ビ 相提 携 シテ 日本 ヲ援 ケ ント ス

秉畯ヲ訪 ヒ其 ノ意 見 ヲ叩 キ タ ル ニ宋 ハ大ニ 日本 ノ為 メ ニ尽 サ ント セ

シテ無 理 ニモ之 レヲ決 行 セ シメザ ルベカ ラ ズト決意 シ、 而 シテ此目

格 無 キ ノ ミナ ラズ 日韓 両国 ノ為 メ東 洋 平和 ノ為 メ ニ ハ是 非 共朝 鮮 問

彼 レノ国防 政 治経 済 等 何 レ ノ方面 ヨリ ス ル モ韓 国 ニ ハ到 底 独 立 ノ資

ノ途 ハ韓 人 ノ自 発 的 希 望ニ 待 ツ ヨリ外 ハ無 カ リ シナ リ。 併 シ不肖 ハ

ルノ ミ ナラ ズ 、伊 藤 公 ニ ハ全 ク併 合 ノ意 思 無 カリ シヲ以 テ此際 併 合

的 ヲ達 ス ルガ為 メ ニ ハ先ヅ 韓 人 ヲ シ テ日本 ト合 邦 ス ルノ利 益 ヲ知 ラ

題ニ 最 後 ノ解決 ヲ遂 ゲザ ルベ カ ラ ズ ト ノ素 論 ナリ シヲ以 テ我 当 局 ヲ

是ニ 於 テ孫 ハ自 ラ天 道 教 第 三世 ト称 シテ李 容 九 ヲ破 門 ス ル コト ヲ

シメ韓 人 側 ヨリ進 ンデ 共希 望 ヲ提 唱 セ シ ム ル ニ在 リ ト信 ジ李 容 九、

ヲ推 シテ会 長 ト セ リ。

宣 言 シタ レバ李 ノ配 下 ハ之 レ ニ対 シテ李 ヲ東学 ノ第 三世 ト為 シ更 ラ

宋 秉畯 等 ト図 リテ極 力 之 レ ガ画策ニ 従 事 セリ。

而 シテ 一進 会 百 万 ノ大 衆 及 ビ各 派 ノ韓 人 ガ合 邦ニ 賛 成 ス ル ニ至 レ

ニ侍 天教 ト改 メ東学 ノ教 ハ此ニ 二派ニ 別 レタ ルガ此 時 教 徒 ノ九 分 マ デ ハ李 容 九ニ 従 フ コト ニナ レ ルヲ以 テ孫 秉 熈 ハ〓カ ニ 一部 ノ教 徒 ヲ

ハ韓 国 皇 室 ヲ無窮 ナ ラ シ ム ル所 以 ニシ テ合 邦 ノ後 ハ韓国 々民 モ日本

国 民 卜 ナ リ日 本国 民 ト同 等 ノ地位ニ 迄 シ テ大 ナ ル幸 福 ヲ得 ルベ シト

ル理由 ハ韓 国 皇帝 ヲ シテ万 世 無窮 ノ 日本皇 室 ト存 亡 ヲ倶 ニセ シ ム ル

ス ル ニア リ テ畢竟 此等 ノ希 望 ガ彼 等 韓 人 ヲ駆 リ テ合 邦 建議 ノ挙ニ 出

率 ヰ テ雌 伏 セザ ル ヲ得 ザ ルニ至 レリ。 而 シテ 宋 秉畯 ト提 携 セ ル以来

為 メ ニ多 大 ノ努 力 ヲ為 スト共 ニ、 一面 ニ ハ韓 国 ノ政治 及 ビ風俗 ノ改

ノ李 容九 ハ百 万 ノ 一進 会 員 ヲ有 ス ル ニ至 リ日露 戦役 中 ニ ハ日本 軍 ノ

良ニ 対 シテ急 進 手段 ヲ取 リ彼 等 ノ功績 ハ大ニ 録 スベ キ モノ ア リ タ ル

ガ如 クナ ルガ此 際 彼 ノ孫 秉 熈 ハ大 勢 既ニ 熟 セ ルヲ以 テ流 石ニ 反 対 運

ノ調 印 者 ト ナ リ タ ル モ) ト大 韓 協 会 ナ リ シ コト ハ世 人 ノ洽 ク知 レ ル

動 ヲ為 スノ余 地 ヲ発 見 ス ル能 ハザ リ キ。 而 シテ合 邦 建議 ノ提出 者 ハ

デ シ メタ ルナ リ。 此時 之 レ ニ反 対 セ ル ハ李 完用 内 閣 ( 後ニ 併 合 条約

ニ準ジ テ終 始一貫 セ ル モノ ナ ル コト ヲ知 ル ニ足 ルベ シ。 次ニ 日 韓併

モ其 等 ノ事 実 ハ此ニ絮 説 ノ 必要 ナキ ヲ以 テ之 レ ヲ略 スト雖 モ叙 上 ノ

合 当 時 ノ秘 情ニ 移 ラ ン ニ日本 ハ韓 国ニ 対 シテ日 清 戦争 ノ宣 戦 詔 勅 ニ

一進 会 ナ リ シ モ少 之 レ ニ賛 成 シ来 レ ル ハ西 北学 会 、褓 負 商 団体 、 儒

経 緯 ヲ見 ル モ孫 秉熈 ガ最 初 ヨリ日 本ニ 反 抗 ノ思 想 ヲ抱 キ其 行 動 ハ之

モ日露 戦争 ノ宣 戦 詔 勅 ニ モ毎ニ 韓 国 ノ独 立 ヲ扶掖 ス ル コト ヲ宣 布 セ

ノ八 分 以 上 ハ賛 成 ノ意 志 ヲ発 表 シ来 レ ルナ リキ 。然 ル ニ当時 之 レガ

反 対 ノ声 ハ意 外 ニ モ在韓 及 ビ内 地 ノ邦 人 ヨリ続 出 シ或 ハ尚 早論 ヲ唱

生 各 団 体等 ニ シテ意 外 ニ モ耶 蘇 教 徒 ノ 一部 サ ヘ モ之 レ ニ加 ハリ韓 民

ヘ 列 国 ノ容喙 ヲ恐 レ中 ニ ハ無 遠 慮 ナ ル暴 論 ヲ為 シ ﹁日韓 合 邦 ナ ドト

ルノ ミナ ラ ズ明 治 三 拾 八年 伊 藤 公 ガ大使 ト シテ 日韓 新協 約 訂 結 ノ衝

ル ニ過 ギ ズ ト ノ言 明 ヲ繰 返 シ居 タ ル ヲ以 テ此 等 ノ成 行 上随 ツ テ日本

立 ヲ遂 グ ル ニ足 ル ノ国 力 ヲ養 ハシ ム ルガ為 メ ニ暫 ラ ク之 レヲ保 護 ス

ハ不 見 識 ナリ 。合 邦 ノ必要 アラ バ宜 シク我 ヨリ進 ンデ 之 ヲ併合 スベ

ニ 当 レ ル時 モ次 デ 統 監 ト シテ赴 任 セ ル後 モ日本 ノ対 韓 方針 ハ真ニ 独

側 ヨリ韓 国 ノ併 合 ヲ捉議 ス ル コト ハ名 分 上絶 対ニ 不 可 能 ト ナ リ居 レ

ルモ ノナ リ シナ リ。 従 来親 日 ノ行 動 ヲ為 セ ルガ為 メ排 日派 ノ勢力 ヲ

多年 ノ親 日 派 ニ シテ単ニ 親 日 ノ為 メノ ミ ニテ モ厚 キ恩賞 ヲ受 クベ キ

得 ル度 毎ニ 幾 度 カ大 虐 殺 ノ難 ニ逢 ヒ、合 邦 進言 以 来 モ具 サ ニ塗炭 ノ

キ ノ ミ、 朝 鮮側 ヨリ申出 デ タ ルガ為 メ ニ合 邦 セ ン ヨリ寧 ロ我 ヨリ進

肖 等 ノ頗 ル遺憾 ト ス ル所 ナ リ シ ガ、不 肖 等 同 志 ガ 心血 ヲ傾注 シ死 力

苦 ヲ嘗 メツ 、奮 闘 シ来 レ ル彼 等 一進 会 員等 ハ其 奮 闘 ノ結果 左ニ 右ニ

ル額 ハ僅 カ ニ拾 五万 円 ニシテ会 員 一名ニ 対 シ実ニ 金 拾 五銭ニ 足 ラザ

ヲ尽 シテ画 策 セ ル合 邦 運動 ハ漸 クニ シテ大 勢 ヲ馴致 シ、 我政 府 ヲ虎

多 年 ノ宿 望 タ ル合邦 ノ目 的 ヲ達 ス ルヤ否 ヤ即 座ニ 此 ク ノ如 ク ニシテ

功 労 ア ル 一進 会 ( 会 員 壱 百万 人 ︶ ニ ハ其 ノ解散 費 ト シテ支 給 サ レタ

背ニ 据 セ シメ其 疾 駆 ス ル ニ委 ス ルヨリ外ニ 途 ナ カラ シメ タ レバ始 メ

解 散 サ レ終 リ ヌ。是ニ 於 テ解散 後 ノ 一進会 員 等 ハ是 ヨリ如 何 ナ ル方

ニ我邦ニ 禍 ス ルカ ヲ考 慮 セザ ル浅薄 ナ ル新 聞 記者 等 ノ所業 ニ シテ不

ハ猫 ノ如 ク遠 慮 勝ニ 引 込 ミ居 タ ル我政 府 モ最 後ニ 至 リ テ ハ遂ニ 猛 然

ンデ 併 合 スベ シ﹂ ト放言 ス ルモ ノサ ヘア リテ斯 カ ル暴論 ガ将 来 如 何

ト シテ虎 ノ如 ク ニ乗 出 シ来 リ不 肖 等 同志 ノ目 的 ト セ ル合 邦 ニアラズ

シテ其責 任 ハ言 フ迄 モナ ク会 長 タ ル李 容九 ノ 一進ニ 集 マリ李 ガ 一塊

向ニ 進 ムベ キ カ彼 等 ハ実ニ 其 ノ途 方ニ 迷 ハザ ルヲ得 ザ リ シナ リ。而

ノ肉 体 ハ全 会 員 ノ生 霊ニ 当 リ散 ラ サ レ テ彼 ハ遂ニ 悶 死 ス ル ヨリ外ニ

シ テ彼 ノ忌 ムベ キ 暴論 タ リ シ併 合 ノ形 式 ヲ採 リ タ ルノ ミ ナラ ズ其 功

ニ 発 表 サ レタ ル所 ハ配 膳 ノ任ニ 当 レ ル者 ノ苦 心 ヨリ モ箸取 ル者 ノ栄

セ ルが臨終 ノ十 日 許 リ以前ニ 合邦 運 動 ノ際東 京ニ 在 リ テ終始 後 援 ノ

途 ナ カ リキ。 不 肖 等 ハ当時 須 磨ニ 病 臥 セ ル彼 レノ終 焉 迄 之 レヲ看 護

ハ 一切 ヲ挙 ゲ テ 一部 ノ彼 我 官僚 間 ノ手裡ニ 帰 セ シメ タ リ。故ニ 内 外

チ ニ其 党 派 ノ解 散 ヲ命 ゼ ラ レテ悲 惨 ナ ル最 後 ヲ遂 ゲ シメ ラ レ タ ルナ

華 トナ レ ルノ ミ ナラ ズ彼 ノ配膳 ヲナ セ ル者 等 ハ其 用 ヲ終 ルト 共ニ 直

任ニ 当 レ ル杉 山 茂 丸 氏 ガ見 舞ニ 来 レ ル コト ア リ シ ︹ 不 ガ李 ハ此 時同 氏ニ 明︺ 向 ツ テ ﹁私 ハ日本 政 府ニ 欺 カ レタ﹂ ト ノ悲痛 ナ ルロ言 ヲ発 シタ レバ

リ キ。 此 薄 恩 ナ ル所 置 ガ如 何 ナ ル結 果 ヲ来 シ タ ルカ而 シテ如 何 ナ ル禍 根

畯ト内 田 ト ノ三 人 ノ素 志 ニ シテ日 韓 ノ将 来 ヲ深 ク虞 リタ ル上 ノ大 事

業 ナ リシ ニアラ ズ ヤ然 レバ政 府 当 局 ハ寧 ロ君等ニ 強請 サ レテ之 レヲ

杉 山氏 ハ之 レ ニ答 ヘテ ﹁ 欺 カ レタ リ ト ハ何 事 ゾ 日韓 合 邦 ハ君 ト宋 秉

叙 上 ノ点ニ 就 テ尚 少 シク詳 言 セ ン ニ日 韓 併合 後 ノ論功 行 賞ニ 際 シ

ハ君 等 ガ之 レ ヲ為 スベ キ モノ ニシ テ能 フベ ク ンバ 政 府当 局 者ニ 対 シ

実 行 セ ル ニ過 ギ ズ故ニ 其 目的 ヲ達 セ ル以上 ハ 一進 会 員 ノ所 置 ノ如 キ

ルベ シ。

テ 最 モ厚 ク賞 セラ レ タ ル モノ ハ我 ガ当 路 ノ官僚 ハ勿 論 、 朝鮮 ニテ ハ

ヲ後 日ニ貽 シタ ルカ ハ今 回 ノ暴動ニ 鑑 ミ ナバ思 半 バ ニ過 グ ルモ ノア

最 初之 レ ニ反 対 セ ル李 完 用 一派 ガ特ニ 優 渥 ナ ル恩 賞ニ 浴 セリ 。然 ル

ヘ ル ニ彼 ハ流 石ニ 朝 鮮 一ノ人物 程 ア リテ能 ク其意 味 ヲ解 シ微 笑 ヲ漏

此 方 ヨリ御 褒 美 ヲ遣 ハサザ ルベ カ ラザ ル程 ナ ルニ ハアラ ズ ヤ﹂ ト言

シ ナ ガラ モ ﹁判 リ マ シタ私 ハ御 説 ヲ聞 キ テ安 心 シテ死 ンデ 行 ク コト

ニ従来 ノ政 党 ハ同 時ニ 悉 ク解 散 セ シ ム ル コト ニナ リ其 解 散費 ト シ テ

ガ出 来 マ ス﹂ ト語 リ実 際 其 不平 ノ念 ヲ去 リ テ逝 去 セ ルガ後ニ 残 リタ

支給 サ レタ ル ハ併 合ニ 反 対 セ ル大韓 協 会 ノ如 キ ハ其 会 員 ノ少 数 ナ ル

真ニ 併合 ノ提 唱 者 タリ、 且 ツ其 原 動 力 タリ 又 ハ

ニ拘 ラ ズ其 割 合 ニ ハ巨 額 ノ金 員 ヲ支給 サ レ (会 員 五 千 人 ニ テ 十 万 円 ) タ ル ニ拘 ラズ

親日 派 タリ シ 一進会 ハ斯 ク モ惨憺 タ ル措 置 ノ下ニ 我 当局 ヨリ解体 セ

今 日我 ガ政 府ニ 対 シテ如 何 ナ ル感 ヲ抱 キ ツ ツ ア ルベ キ カ由 来唯 一ノ

望 セ ル如 ク 日本 人同 様 ノ境 遇ニ 達 ス ル コト能 ハザ リ シヲ 以 テ彼 等 ハ

ル 一進 会 ノ残徒 ハ首 領 ニ ハ死 ナ レ頼 ルベ キ人 ヲ失 ヒ剰 サ ヘ彼 等 ガ希

ス ルヲ得 タ ル コト アリ。

収 セ ヨト ハ商 会 ノ内 命 ナ リト告 ゲ テ首 尾 好 ク之 レ ヲ日本 ノ手ニ 買 収

日 本 公使 ヨリ種 々苦 情 ヲ提 起 サ ルベ キ ヲ以 テ暫 ラ ク予 ガ名 義 ニテ買

挾 マザ リ シ ニアラザ レド ホー ムリ ンガ ー商会 ノ名 義 ニテ買 収 ス レバ

日 本 ノ所 有 トナ ス コト ヲ得 タ リ。 朴 ハ契 約 ノ際 少 シク之 レ ニ疑 念 ヲ

無 キ ガ為 メニ一 朝反 抗 ノ態 度ニ 出 ヅ ル ニ当 リテ ハ頗 ル深酷 ナ ル手 段

此 等 ハ親 日 ノ行動 ヲ執 リ来 レ ル モノガ其 結果ニ 於 テ何等 ノ得 ル所

ラ レタ レバ其 残 骸ニ 執 念 ノ焔 燃 エテ其 熄 ム時 ナ カ ラ ント ス。然 ル ニ

面 ヨリ米 国 ノ宣 教 師 等 ガ之 レヲ煽 動 シ且 ツ金 力 ヲ以 テ之 レガ後援 ヲ

望 ム所 ニシテ朝 鮮 人 ノ性 質 ハ始 メテ汽車 、電 車 ノ如 キ新 奇 ノ物 ヲ見

ニ 出 ヅ ルノ 一例 ト シテ我 政 府 当 局者 ガ記憶 ヲ新 タ ニセ ラ レ ン コト ヲ

従来 日本反 対 ノ耶 蘇 教徒 ノ 一派 ト孫 秉 熈 ノ 一派 ト ア リテ更 ラ ニ其 裏

為 ス ニ当 リ テ 一進 会 ノ残徒 タ ル モノ ハ原 ヨリ同宗 門 ナ ル孫 秉 熈 ノ傘

テ ハ財 産 ヲ蕩 尽 ス ル迄 幾 回 ト ナ ク同 一ノ線 路 ヲ往 復 セ ルモ ノア ルナ

下ニ 走 ツ テ進 退 ヲ共 ニス ル ニ至 ルベ キ ハ必 然 ノ勢 ニシ テ今 回 ノ暴動 ニ 李 容 九 ノ腹 心 ナ リ シ者 ガ加 担 シ居 レ ル コト モ深 ク怪 シ ム ヲ要 セザ

ド 其思 慮 ハ到底 邦 人 ノ想像 シ得 ザ ル程 痴孩 ナ ルモノ ア リ テ之 レヲ狎

レ近 カ シ ムル ハ深 ク戒 心 ヲ要 ス ルモノ ア リト雖 ド モ其 功 労 ア ル ヲ賞

ル所 ナリ 。

日露 戦争 前ニ 当 リ我 邦 ノ勢 力 ガ甚 ダ シク韓 廷 ヨリ駆 逐 セラ レ露 人

セザ ル ハ決 シ テ彼 等 ヲ 駕御 ス ルノ途 ニア ラズ 。況 ンヤ薄 恩ニ 次 グニ

是ニ 至 リ テ不 肖 ハ直 言 以 テ我 政 府 ガ従 来 朝 鮮 人ニ 対 シ テ執 リ来 レ

ハ専 横 至 ラザ ル所 無 カ リ シ際ニ 於 テ玄映 運 及 ビ其 妻 貞 夫 人 ガ我 ガ公

苛 酷 ヲ セバ彼 等 ノ怨嗟 ヲ招 カザ ルノ理 ナ シ。

テ京 釜 鉄 道敷 設 ノ際 多 大 ノ尽 力 ヲ為 シ功 労頗 ル多 カ リ シ当 時 ノ親 日

ル薄 恩 ニシテ苛 酷 ナ ル行 為 ヲ非 議 セザ ル ヲ得ズ 。 我 政府 ハ夙ニ 親 日

党 中 ノ尤 ナ リ シ彼 ノ朴琪宋 ノ如 キ ハ功 労ニ 価 ス ル報 償 ヲ得 ル能 ハザ

メ ニ得 タ ル便 宜 ハ決 シテ尠 ナ カラザ リ シガ統監 政治 ト ナ リ彼 ハ殆 ン

使 ト韓 皇 トノ間 ヲ周旋 シ、 日 本 ノ外 交 ヲ助 ケ 当時 林 公 使 ガ彼 レノ為

ノ態 度 ヲ持 シテ我 邦 ノ対 韓 策ニ 功 労尠 ナ カ ラザ リ シ釜山 ノ官史 ニシ

リ シ ヲ以 テ強 ク モ我 政府 ヲ怨 ミ当時 朴 ハ輯 ジ テ政 府ニ 入 リ鉄 道 監 理

抗 ノ態度ニ 出 ヅ ル ニ至 リ統監 政 治 トナ リ自強 会 ヲ組 織 シテ極端 ナ ル

又 タ 日清 戦 争 以前 ヨリ唯 一ノ親 日者 タ リ シ金 嘉鎮 ノ如 キ モ遂ニ 反

ド 罪 ナ ク シ テ投 獄 セ ラ レタ リ。 重 ク罰 セラ レタ リ。

ノ任ニ 在 リ タ ル ヲ以 テ日本 ノ最 モ希 望 セ ル京 仁鉄 道 ヲ秘密ニ 外 商 ホ ーム リ ンガ ー商会ニ 買 却 シテ 日本 ノ大 不利 ヲ来 サ シメ ント謀 リ タ ル

居 タ ル日本 人 某 ト交 渉 セザ ルヲ得 ザ リキ 、然 ル ニ某 ハ大ニ 驚 キ之 レ

ヤ。 亦 タ 一進 会 ノ副 会 長 タ リ シ尹始炳 ノ如 キ モ微 細 ナ ル金 銭 問題 ヲ

排 日党 ト ナ リ廃 立 ノ際 ノ如 キ大暴 動 ヲ起 ス程 ノ反 対 ヲ為 セ ル ニ非 ズ

ガ彼 ハ生憎 ク日 本 語 以外 ノ外国 語 ヲ解 セザ リ シ為 メ同 商 会ニ 雇 ハレ

ヲ商 会 ノ当事 者ニ 通 ズ ル コト ヲ為 サズ シテ直 チ ニ京城ニ 赴 キ之 レヲ

摘 発 セ ラ レ重 ク罰 セラ レタ ル モノ ノ 一人 ニシテ朝 鮮 人 ト シテ ハ此等

萩 原 書 記 官ニ 告 ゲ タ リ。 萩 原 氏 ハ大ニ 驚 キ某 ノ名 義 ニテ買 収 契 約 セ シ ムル コト ト シ之 レヲ

ヲ要 セザ ル所 ナリ 。此 等 薄恩 ノ待 遇 ハ単 リ朝 鮮 人ニ 対 シ テノ ミ ナ ラ

ノ念 ア ル者ニ 対 シテ其 ノ覆 轍 ヲ蹈 マザ ラ ン コト ヲ警 告 ス ル モ亦 怪 ム

ノ境遇ニ 際 会 シテ日 本 政府 ヲ怨 ム ハ当然 ノ事 ニシ テ爾 来 彼 等 ガ親 日

ル可 カ ラ ズ。 然 ル ニ併 合 後総 督 府 ハ親 日党ニ 対 シテ ハ前述 ノ如 キ薄

ノ点ニ 注 意 シ国 民 ヲ挙 ゲ テ排 日 ノ思 想 ニ傾 カ シ メザ ル所置 ヲ取 ラザ

ノ ト満 足 セザ ル モノ ノ両 派 ヲ生 ズ ベ キ ハ自 然 ノ理 ナ ル ヲ以 テ須 ク之

ズ ル ニ至 リ シ モノ ナ レバ併 合 後 又 タ新 タ ニ日本 ノ政事ニ 満 足 ス ルモ

タ ル ニ過 ギ ザ ル ヲ以 テ給 料 ヲ支 給 スル以外 ニ ハ別ニ 約 束無 カ リ シ ナ

ズ 彼 ノ日露 戦 役中ニ 奇 功 ヲ奏 セ シ満 州義 軍 ノ雇兵 ノ如 キ素 ヨリ雇 兵

ヲ駆 ツテ独 立 運 動 ヲ運 バ シ ム ルノ失 態 ヲ現出 ス ル ニ至 レリ 。故ニ 今

恩 ヲ加ヘ 排 日党 ヲ シテ親 日党 ヲ征 服 セ シ ム ルノ好 機 ヲ与ヘ 国 民 全部

回 ノ暴動 ガ根 底 アリ脈 絡 アリ テ充 分 ナ ル機 会 ヲ見定 メ爆 発 セル モノ

ラ ンモ其 解 散 後 ニ於 テ モ彼 等 ヲ庇 護 シテ親 日 ノ率 先 者 タ ラ シム ルノ 策 ヲ講 ズ ベ キ ハ満 州 ノ人 心 ヲ収〓 スル ニ於 テ最 モ必要 ナ リ シガ 一朝

ハ疑 フベ カ ラザ ル所 ナ リ。勿 論 彼 等 ニ ハ武 器 供給 ノ途 ナキ為 メ我官

ナ ル コト ヲ知 ル ヲ得 ル所 ニ シテ此 種 ノ暴動 ガ今 後 モ屡 々勃発 スベ キ

憲 ノ威 力 ヲ以 テ ス レバ其 都度 之 レヲ鎮 圧 ス ル コト ハ容 易 ナ ルベ キガ

彼 等 ヲ解隊 セル後 ハ弊 履 ノ如 ク ニシ テ之 レヲ顧 ミ ル コト ヲ為 サズ 満

ラズ ヤ。而 シテ最 後 ニ ハ 一進会 ノ如 キ尨 大 ナ ル団体ニ 対 シテ同 一筆

ハ今回 ノ朝 鮮 暴 動 ヲ目 シテ国 葬ニ 際 シ テ突 発 セ ル 一時 ノ現象 ト見做

彼 等 ノ思想 迄 モ圧伏 スル コト ハ決 シ テ容 易 ノ業 ニア ラズ 。故 ニ不肖

州 ノ人 気 ハ次 第ニ 悪 化 シ テ遂 ニ親 日 ノ端 ヲ開 ク能 ハザ ル ニ至 レ ルナ

元 来 我政 府 ノ対韓 人策 ハ我 ガ懐ニ 入 レ ル者ニ 酷 ニシ テ却 ツテ路 傍

法 ヲ加 フ ル ニ於 テ ハ彼 等 ガ我 政府ニ 反抗 ス ル ハ必然 ノ勢 ナ リト ス。

ツ ア リ シ コト ハ伊 藤公 ノ統 監時 代 ヨリ ノ コト ニシテ当 時 一宣教 師 ノ

スガ如 キ近視 眼 者ニ 任 スル ヲ好 マズ シ テ我朝 野 ノ識 見 ト共ニ 慎 重ニ

不埒 ヲ攻 撃 ナ シ タ ル宋 秉畯 ノ言 動 ガ端 ナク モ難問 題 ヲ惹 起 シ伊 藤 公

ノ人 否 ナ反 対 ノ態度 ヲ執 レ ル者ニ 寛 ナ ル痴 ア リ。 此 ハ之 レ ヲ近 ク バ

寛ニシテ反 対 ノ者 ニ ハ酷 ナ ルコソ自 然 ノ情 ナ ルベ キ ニ我 政 府者 ノ潔

之 レガ善 後 策 ヲ講 ゼ ント欲 ス ル者 ナ リ。 元来 朝 鮮ニ 於 ケ ル耶 蘇 教 ノ

癖ニ 出ヅ ル所 ナ ルヤ否 ヤ ヲ知 ラザ ルモ之 レヲ逆施 シテ剰 サ ヘ功 ア ル

ヲシ テ頗 ル困 却 セ シメ タ ル コト ア リ。 其後 平 壌 辺ニ 根 拠 ヲ有 スル米

宣 教 師 ガ 我邦 ノ施 政 ニ反 対 シ教 徒 ヲ使 嗾 シテ種 々ナ ル悪 戯 ヲ ナ シツ

モ之 レ ヲ賞 スル ヲ忘 ルル ハ決 シテ新 附 ノ人 民 ヲ統 治 ス ル所 以 ノ途 ニ

国 ノ宣教 師 ガ其 本国 ニ於 ケ ル留 学 生 ト 我 内地 ニ遊 学 セ ル学 生 ト ノ間

キ ガ為 メ ニ起 ル現象 ナ ルモ親 日 ノ功 ア ル者 ニ ハ罪 ア リ ト雖 モ之 レ ニ

ア ラザ ルナ リ。斯 ク論 ジ来 レバ我 政 府 ノ朝 鮮 統治 策 ハ実際ニ 於 テ根

レナ キ事 実 ニシ テ民族 自 決 ト カ門 戸 解 放 卜 カ言 フ声 ヲ喜 ブ鮮 人 学 生

ニ 巧 ミ ニ連 絡 ヲ取 リツ ツ今 回 ノ暴 動 ヲ煽 動 シツ ツア ル コト ハ最 早 隠

自 然ニ 其欠 点 ヲ知 ルノ機 会多 ク遠 ザ カ リタ ル者 ニ ハ此 等 ノ機 会尠 ナ

テ不 肖 之 レガ善後 策ニ 関 シ聊 カ卑 見 ヲ陳 シテ閣 下 ノ御 考 慮 ヲ煩 ハサ

本 的ニ 刷新 サ レザ ルベ カラ ザ ル ハ衆 口 ノ 一致 ス ル所 ナ ラ ン。是ニ 於

ト ハ彼 ノ民性 ノ然 カラ シム ル所 ナ ルト 一面 ニ ハ世界 的 風 潮 ノ刺 激 ニ

ガ他 ノ勢 カ ニ頼 リテ 我邦 ノ覊絆 ヲ脱 シ朝 鮮 ノ独 立 ヲ図 ラ ント スル コ

抑 モ朝鮮 人 ヲ シテ合 邦 ヲ提議 ス ルノ大勢 ヲ馴致 セシ メ シ所 以 ノ モ

モ因 ルナ ラ ンガ我 政府 ト シテ ハ宜 シ ク先 ヅ自 ラ顧 ミテ過 去 ノ措 置 ト

ント欲 ス。

ノ ハ親 日、 排 日 ノ両 派 ア リテ相尅 シ相争 ヒ遂 ニ国 ヲ捧 ゲ テ 日本ニ 投

其 施 政 ノ適 否 ヲ熟 慮 ス ルノ必 要 ア ルベ シ。而 シ テ今 後ニ 於 ケ ル朝 鮮

答

村 田芳 太郎

両 人同 情 表

問  朝 鮮 デ 日本 ガ発行 シツヽ ア ル毎 日申報 ト ヤラ申 ス新聞 紙 ガ記載

万 国大 勢 ヨリ興 亡 ヲ問 答

問  張 晩 (又 ハ万) 世

懐 ク者 ト漸 進 穏 和 ノ考慮 ヲ有 ス ル者 ト ノ二種 ア ル ヲ知 ラ バ彼 等 ノ漸

スラ ク万国 国 際 聯盟ニ 米 国 大 統領 ウィ ルソ ン氏 ガ万 国 ノ脅 迫 ヲ受

統 治 策 ヲ決 定 ス ル ニ当 リ テ ハ彼 等 ノ中 ニ ハ自 カ ラ急 進 過 激 ノ思想 ヲ

進 主 義 ヲ抱 ク者 ヲ庇 護 シテ其操 縦ニ 努 メ以 テ急 進 主義 者 ヲ控制 セシ

答  天 、 ウ ィ ル ソ ン氏ニ 命 ジ 天 下 ヲ平 等ニ 調 正 セ ヨト宣 セラ レタ リ

ケ テ孤 立 ノ苦 楚 ヲ嘗 メツヽ アリ ト ハ確実 ナ ル ヤ。

ハ早 晩 彼等ニ 許 ス ニ自治 ヲ以 テ スル ニア リ。唯 ダ之 レヲ許 ス ニ至 ル

何 ゾ 孤 立ニ 陥 リ苦 楚 ヲ受 ク ルノ理 アラ ンヤ。斯 ノ如 キ ハ畢 竟 悪 政

ム ルヲ以 テ手 段 ト為 サ ザ ル ベカ ラズ 。而 シテ其 統治 ノ大 方 針 ト シテ

迄 ノ期 間 ト其 道 程ニ 於 テ鮮 人 ヲ馴致 シ テ之 レ ニ達 セ シ ムル ノ方法 ヲ

問  日 本ニ 於 テ ハ各 国 ノ宗 教 ヲ破 壊 シツヽ ア リト ノ事 ナ ルガ如 何 。

党 ノ共 同民 族 ノ言 ノ ミ。

ヲ属領 ト セ ル際 ニ ハ何 レノ時代ニ 於 テ モ常ニ 共 主権 ヲサヘ 確 実ニ 掌

講 ズ ベキ ハ亦 タ我 政 府者 ノ忘 ル可 カ ラザ ル所 ナ リ。古 来 支 那 ガ朝 鮮

︹マ マ︺

答  日本 ノ悪 政 党 派 ト道 徳 滅 亡 民族 トガ官 吏 ヲ主掌 シタ ルガ為 メ ニ 斯 ル事 ハ発 生 シタ ルナ ラ ン。

握 スレバ 人 民 ハ自 由ニ 放 任 シ テ敢 テ之 レニ干 渉 セザ リ キ 。是 レ今 日 ノ言 葉 ヲ以 テ ス レバ 人 民ニ 完 全 ナ ル自 治 ヲ許 セル モ ノ ニ シテ支那 モ 亦 タ歴 代 ノ経験ョ リ シテ此 途ニ 出 デ タ ルナ リ。

朝 鮮 民 族 ハ文 明 ヲ自 択 シ自 国政 治 ヲ以 テ朝 鮮 ノ独 立 万才 ヲ主 張 シ

支 配 シタ ル後 完 全 ナ ル独 立 ヲ与 フベ シト ノ言 明 ヲ為 シタ ル ニ今 ヤ

問  日本ニ 於 テ朝鮮 ノ合 併 ト同時ニ 各 国ニ 頒 布 スラ ク朝鮮 ノ文 明 ヲ

ヲ シテ鮮 人中 ノ多 数 ヲ占 メ シ ム ル コト ヲ謀 ル ハ今 日 ノ急 務ニ シテ不

タ ル ヲ以 テ独 立 ヲ成 立 セ シ メ呉 ルヽ ガ 日本 ノ責任ニ 非 ズ ヤ。

而 シ テ自 治 ヲ許 ス ノ期ニ 達 ス ル迄 彼 ノ漸 進 穏 和 ノ態 度 ヲ有 ス ル者

肖 ハ我 朝鮮 統 治策 ガ新 タ ニ此 方針ニ 出 デ ン コト ヲ切望 セザ ル ヲ得 ザ

ノ批評 何 処 ヨリ出 デ タ ル ヤ、恐 ラ ク今 回 ハ悪 政党 ガ官史 ヲ主 張 ス

答  今 回 日本ニ 於 テ朝 鮮 独 立 ヲ与 フ コト ト信 ジ ツヽ ア リ シ ニ悪 政党

︹マ マ ︺

ルナ リ。若 シ夫 レ自 治 ヲ許 ス ニ当 リ其 方法 時 機 ノ適 否 ハ将 来ニ 於 ケ

県 政 務総 監 ノ悪政 策 ヲ承 諾 ス ル ニ至 リ シヲ以 テ斯 ル不徳 義 ナ ル事

及 ビ タ ル ヲ以 テ日本 政 府 ハ誤解 シ朝鮮 民 族 ノ文 明程 度 モ知 ラズ 山

日本 政府ニ 報 告 、朝 鮮 民 族頑 迷 ニシテ不 逞 ノ暴動 ヲ 為 ス旨 報 告 ニ

答  本 事件ニ 対 シ朝 鮮 総 督 ト協 議 ヲ為 シタ ル結 果、 山 県政 務 総 監 ガ

民 族ニ 対 シテ発砲 ヲ為 シ、多 数 ノ人 命 ヲ殺 傷 シタ ル ハ何 ゾ ヤ。

問  今 回朝 鮮 民 族 ガ自 国 ノ精 神 ヲ以 テ独立 万 才 ヲ主 唱 シタ ル ニ朝鮮

ル能 ハザ ル模 様 ナ レバ独 立 ハ成立 シタ ル モノナ リ。

ル民 心 ノ服 否ニ 最 モ重大 ナ ル関 係 ア リ。是 レ亦 タ周到 ノ用 意 ヲ要 ス ベ キ所 ノ モノ ナ リト雖 ド モ此 ニ ハ唯 ダ 騒乱 ノ深 因 ヲ究 ム ル ニ止 ムベ シ。 編者註 原本、コンニヤク版。頭初に ﹁ 首相宛内田良平氏ョリ送付アリタルモノ﹂と の付箋がついている。旧拓殖局文書。

五 万国 大 勢 よ り興 亡 を問 答

件 ハ発 生 シタ リ シナ リ。

問  安 民 保 護 ナ ラ バ何 故ニ 往 来 スル人 民ニ 銃 劔 ヤ捧 ヲ使 用 ス ルヤ。

答  朝 鮮 ノ政治 ノ行 届 カザ ル ハ日本 ノ国 民 モ知 悉 ス ル処 ナ リ。

的 ニシ テ之 ヲ罪 人 ト認 ジ刑 罰ニ 課 シ死傷 者 ノ生 ゼ シメ タ ル ハ何 事

問  今 回朝 鮮 独 立 万才 ヲ高唱 セ ル ハ全 東 洋 三国 ヲ永 遠ニ 維 持 ス ル目

問  日 本 官憲 ハ先 般 朝鮮 民 族ニ 発 砲 シ家 屋 ヲ焼 棄 シ、万 才 群中 日本 人 ハ朝 鮮 衣裳 ヲ着 ケ 万才 ヲ高 唱 シ官 庁 其 他 面役 所 ヲ破 砕 シオ キ乍

リ外 傷 者 ガ 一万 名 以 上ニ達 セ ルガ米 国 新 聞紙 上ニ 数 百人 死 セリ卜

問  四月 十 九 日 ノ新 聞紙 上ニ 虚 報 ナ リ ト記 載 セル モ三 月 一日以 後 ヨ

答  民 心即 天 心 、 朝鮮 民族ニ 対 シ 一層 悪 感 情 ヲ生 ゼ シ ム ル ニ過 ギ ズ 。

対 シ何 等 ノ利 益 ア リヤ 。

如 ク甚 ダ シ ク駆 逐 セ ンカ朝鮮 民族 ノ悪 感情 ノ ミ ヲ生 ゼ シメ同 本ニ

民族 ハ日本 国 旗 ヲ樹 テヽ ハ宜 シカ ラズ ト 信 ジ樹 テザ ル モノ ヲ此 ノ

暴動 ヲ起 ス為 ナ リト称 シ テ之 ヲ殴 打 シ拘留 シタ ル ハ何 事 カ、 朝鮮

問  各 地方ニ 於 テ日本 官 憲 ガ 日本 人 ノ国 旗 ヲ 樹テョ ト テ樹 テ サ レバ

族ニ 対 シ面 目 ナ シ。

ル政 治 ナ リ、 実 ヲ言 ヘバ世界ニ 対 シ羞 恥 ヲ感 ズ ル次 第、 東 洋 ノ民

答  日本 政 府ニ 於 テ之 ヲ悦 ラザ リシ ガ為 メナ リ朝 鮮 総督 ノ不 徳 義 ナ

ゾ。

ラ全 部 朝鮮 民族 ガ不徳 義 ナ ル事 ヲ為 シタ リ トテ各 地方 ヲ調 査 シツ ツ ア リ、然 ル ニ 一方 日本 官 憲 ト日 本 民族 ガ不徳 義 ナ ル行 動 ヲ敢 テ

ニ弁蔬 ヲ為 ス考 ナ リ ヤ。

シ タ ル根拠 続 々発覚 シツヽ ア リ、 日本 政 府 ハ後 日 之ニ 関 シ如何 様

知 ラズ ト雖 モ今 明 月ニ 政 府ニ 於 テ明 カ ナ ル政 治 ヲ以 テ改 革 ヲ為 ス

答  此 事 ハ日本 官憲 ノ悪 政 策 ナ リ、 此事 実 ハ日本 政 府ニ 於 テ詳 細ニ

根 本 ヲ有 ス ル モ実ニ 以 テ朝 鮮 民 族ニ 対 シ恥 カ シキ 次第 ナ リ。

ナ リ ト為 シ医師ニ 対 シ診 断 書 ヲ請 求 セ シメ タ リト言 フ如 何 。

問  今 回、 各 地方ニ 於 テ発 砲 ヲ為 シ即 死 シタ ル者 ヲ疾 病ニ 依 ル モノ

答  斯 ク ノ如 キ ハ実ニ 世界 ノ人 道 ト道 徳 ト ニ適 合 セザ ルノ行 為 ナリ

問  日 本 官憲 ト居 住 民 ト ガ京 城 及 各 地方ニ 於 テ午 後 七時 後ニ 来往 ス

記載 セラ レタ ル ハ虚 報 ナ リ ヤ。

ト存 ジ ツヽ アリ。

ル朝 鮮 民 族ニ 対 シ戈劔 ヤ棒 ニテ打 チ死 傷 者 為 メ ニ多 数 ヲ生 ゼ シ ム

主張 ス ル民 族 自 決 ハ西 洋以 内 ノ ミ ニ シテ東 洋 民族 ニ ハ関係 ナ シト ︹ 原文一字アキ︺ ノ事 ナ リ シガ コレ ハ中 国 陸 □ 章氏 ノ電 報 ニ ヨリ タ ル旨 記 載 セ ルガ

問  四 月 十九 日 ノ新 聞ニ 朝 鮮 ノ独 立 ハ不問 ナ リト シウ ィ ル ソ ン氏 ノ

訳 セ ル モ真 意 判 然 セズ 文字 ノ足 ラ ザ ル モノ ア ルラ ン ( 英) )

仔 細ニ 知 ラザ リ シガ為 メ ニ外 ナラズ (以 上 ノ問 答 ハ原 文 ヲ逐 ウ テ

聞 ニテ ハ京 城ニ 於 テノ ミ然 リト報 ジ タ ル ニテ新 聞 社ニ 於 テ英 書 ヲ

答 二 十 八 日朝 鮮ニ 於 テ数 百 名 ノ死 傷 者 ヲ生 ジ タ リ ト ノ事 ヲ米 国 新

ル ニ至 レ ハ如 何 。 答  此 事ニ 付 テ ハ外 国 人 ノ批 評 ニ モ多 ク上 レル ノ ミ ナラズ 政 治 上羞 恥ニ 堪ヘ ザ ルナ リ、 然 シ近頃 ハ然 ラズ ト思 フ。 問  今 般 朝 鮮 独 立万 才 発 生 以後 、全 国 ノ商 店其 門 戸 ヲ撤 閉 シタ ルガ 日本 ヨリ代議 士 ガ来 ルト同 時ニ 巴 里 ヨ リ大 学 特 使 ガ来 ルト同 時ニ 各 商 店 ノ主 人 ヲ殴 打 シ門 戸 ヲ破 壊 シ商店 ヲ開 ケ ト命 ジ遂ニ 之 ヲ開 カ シメ タ ル ハ何 事 カ。 答  此 レ ハ安 民保 護 ノ為 ニナ シタ ル モノナ ルベ シ。

日本 ニ ハ真 偽 利害 ノ関 係 ト文 明 ヲ支配 スル ノ責任 ト ヲ有 シ文 明 ノ 元祖 ナ ︹一字アキ︺ リ ト称 シツヽ ア リ、 何故ニ 中 国 陸 □ 章ニ 頼 リ テ新 聞 上ニ 記 載 セ ルカ此 ヲ以 テ見 レ ハ日 本 ノ為 メ ニ実ニ 嘆 スベ キ ニ非 ズ ヤ我 等 民 族 ハ絶 対ニ 自 国 ノ精 神 ヲ以 テ進 行 スル ノ ミナ リ 。 答  朝 鮮 ニテ発 刊 ス ル新 聞 ハ日本 人 ガ記 載 スル モノ ニシ テ朝鮮 民族 モ信 用 セズ 。又 我等ニ 於 テ モ信ゼ ザ ル所 ナ リ。 ( 漢 字 判 明 セズ) 参 事 官 ノ言ニ 朝 鮮 民 族ニ 教育 モ施 シ交 通

モ完 備 シ産 業 上 施 設 モ充 分 完 備 シ副業 亦 増 進 セ リト ア ル ニ対 シ如

問 〓〓

何 ナ レバ満 足 ス ル ヲ得 ンヤ。 精 神 的発 育 ヲ押 収 シ交 通機 関 ヲ除 キ タ ル産業 上 ノ保 全 ヲ期 シ得 ルト 為 スカ 、何 故ニ 朝 鮮 民 族 ハ今 ヤ自 ラ朝 鮮ニ 於 テ扶 持 ス ル コト能 ハス外国ニ 居 ヲ求 メテ走 ルヤ、笑 止 千 万 ノ事 ト 云 フベ シ。 答  此 ハ日本 政 府 ト朝 鮮総 督 ト ガ政 治 ヲ能 フ為 ス能 ハザ リ シ ガ為ニ 外 ナ ラズ 。 問  日本政 府 ト総督 ト言ヘ ラ ク朝 鮮 独立 運 動ニ 対 シ外 事 宣 教師 ガ参 加 シ、天 道 教 主 孫 秉熙 氏 ガ煽 動 シタ リ 云 々ト。然 レド モ之 ハ日 本 ︹ 不明︺ 政 府 ノ□ □ ニ非 ザ ルヤ、 幾 十 名 、幾 百名 ノ人 ガ如 何 ニス ルト モ斯 ク ノ如 ク朝 鮮 全 国 二 千万 ノ人 口 ガ 一時ニ 朝 鮮 独 立運 動 ヲ起 サ ン ヤ、 独 立 万才 ヲ 一時ニ 高 唱 セ ンヤ、 此 レ実ニ 嘆 ズ ベ キ ノ事ニ 非 ズ ヤ。 答  日本 政府ニ 於 テ朝 鮮 民 心 ヲ知 ラズ 且 ツ此 ノ運動 ノ原 因 ヲ知 ラザ ルガ為ニ 斯 ル不 詳 事 ハ発 生 シ タ ル モノ ナ リ。

万 国講 和会 議ニ 新政 府 成 立 ノ承 認 ヲ要 求 シタ ル ニ何 ゾ之 ヲ日本 政

府ニ 於 テ知 ラザ ルノ 理 ア ラ ン ヤ。

テ斯 クノ如 キ ノ言 ヲ為 ス モノナ リ 。

答  若 シ之 ヲ日 本 民族 ガ知 ル ニ至 ラ バ其 治 安 ヲ妨 害 ス ル ニ至 ル ヲ以

問  伊藤 博 文 氏 卜前 清 国 李 鴻 章 氏 ト ガ馬 関 条 約ニ 於 テ朝鮮 独 立 ノ保

ル ガ今 日ニ 至 テ ハ日本 ハ朝 鮮 ト清 国 ト ヲ欺 キ タ ル事ニ 成 ラズ ヤ。

障 ヲ為 シ東 洋 ノ平 和 ヲ主 掌 シ文 明 ノ進 歩 ヲ計 ラ ント ノ約 ヲ為 シタ

答  此 当時 ノ 日本政 府 ノ政 治 家 ガ現 時 ハ政 権 ヲ握 リ居 ラ ザ ルガ為 ナ リ。

問 日 清戦 争 ト日露 戦 争 トニ於 テ勝 戦 シタ ル ハ如 何 。

朝 鮮之 ヲ賛 シ 日露 戦 争 ニ ハ朝 鮮 ト清 国 ト ガ合力 シテ賛 助 シタ ル故

答  日本ニ 於 テ東洋 ノ平 和 ヲ支持 ス ル為 ナ リト称 シ是 ガ為 メ ニ先ヅ

ニ 勝 戦 シタ ルナリ 。

得 ル ノ考 ア リ ヤ、 深 ク考ヘ テ見 ルベ シ。

問  今後 日本ニ 於 テ他 国 ト戦 争 ヲ為 ス場 合 ニ ハ朝 鮮 ヤ中 国 ノ賛 成 ヲ

答  以 上 ノ事 実 ヲ以 テ見 ル ニ日 本 ヲ賛 助 ス ル考 ナ キ ハ確実 ナ リ。

問  日 本ニ 於 テ朝 鮮 合 併 ヲ為 ス ニ至 リ シ当 時ニ 官 吏 ト政 治 ト ヲ同 一

ニ 使 用 シ文 明安 楽 ヲ期 シタ ル ニ非 ザ リ シ ヤ。

答  此 レ ハ実ニ 総督 ノ失策 ナ リ シ。

問  日 本 官憲 ガ何 人 民 ニテ モ朝 鮮 民 族 ト中 国 民族 ト ヲ常ニ 虐 待 ス ル ハ何 故 ゾ 。

問  世 界 各 国 ガ同 様ニ 日 本 ヲ憎 ム ニ対 シ其 原 因 ヲ考ヘ テ見 ヨ。

答  此 レ ハ日本ニ 於 テ不徳 義 ナ ル政党 ガ政 権 ヲ握 リ居 ル ガ為 ナ リ。

モ自 己 ノ知 ザ ル事 ハ黙 シテ居 ル ニ若 カズ 。右 ノ記 事ニ 依 レバ 已ニ

答  朝 鮮 ハ合 邦 以来 不 徳 義 ナ ル政 治 ヲ行 ヒ シ為 メナ リ 、中 国 ハ馬 関

問  英 国 新 聞ニ 朝 鮮 新 政府 ノ成 立 シ タ ル旨 ノ記 事 ヲ虚 報 ナ リ ト云 フ

三 ケ年 前ニ 仮 政 府 ヲ組 織 シ朝 鮮 独 立 ヲ運動 シツヽ アリ シ ニ今 回 ノ

条 約 ヲ破 リ中 国 ヲ欺 キ シ ガ為 ナリ 、海 外 各 国 ハ日本 が不徳 義 ナ ル

朝 鮮 独 立 ノ原 因 一、朝 鮮 ハ四千 余年 ノ歴 史 ヲ有 ス

一、 朝鮮 ハ文 明 ト道徳 ハ過 激 ニシテ物 質 ハ暗 黒 ナ リ

政治 ヲ使 用 ス ルガ為 ナ リ。 問  日 本 中流 以 上 ノ民族 ハ何 故ニ 日 本 ノ政 府 ヲ憎 ムカ 。

仙

三

一、以 上 ノ各項 ヲ研究 シ朝 鮮 国 ヲ至 急 独 立 セ シ ム ル ハ是 レ皆 日本 ノ

政 府 ヲ組 織 シ東 洋 三国 ノ安 楽 ヲ目 的 ト セ ヨ

ニ不 徳 義 ナ ル政 党 ヲ改 革 シ万 国 ノ羞 恥 ヲ免 レシ メ道 徳 ト正 直 ナ ル

是 レ日本 民族ニ 対 シ哀 痛 スベ キ コト ナラ ズ ヤ。 国 民 タ ル者 ハ速

愛 心 ヲ起 サ シ メタ リ

一、 日本 国 民 ハ無 罪ニ 政 府 非 政 党 ノ失 策 ヲ以 テ シ テ各 国 民族ニ 各親

非政策 ナリ

一、 日本 政 府 以下 暗 昧 人 ハ朝 鮮 ヲ植 民 地 ト称 シ又 官 人 ヲ〓〓 スル ハ

ト ヲ差 別 シテ虐 待 スル ハ非 政 策 ナ リ

一、日 本 政 府 ト暗 味 ナ ル人 民 ハ自 己 ノ政 府 ヲ〓〓 シ朝 鮮 ト中 国 民族

ナリ

一、教 育 ニ ハ高 等 学 問 並ニ 精 神 的発 生 ノ学問 ヲ為 サズ押 収 セ ル事 実

ヲ蒙 レ リ

シムベ シト謂ヘ ル ニ拘 ラ ズ 不完 全 ナ ル政策 ヲ行 ヒ シ為 各 国 ノ非難

以 テ文 明 的進 歩 ヲ ナ サ シ メ物 質 ヲ発 達 セ シメ独 立 ヲ完 全ニ 成 立 セ

一、 鮮 日 併 合 当時 日本 ハ各 国ニ 対 シ言 明 シテ 曰 ク朝 鮮 ハ蒙 昧 ナ ルヲ

ツ テ成 立 セ ル モノナ ル ヲ以 テ東 洋 民 族 ノ同 情 頻絶 セリ

一、 鮮 日 併 合 ハ朝 鮮 売 国 奴 ノ為 ス所 ナ リ 。又 日本 政府 党 ノ誤 解ニ 因

一、 今 回 行 ハレシ朝 鮮 独 立 モ天 意 ナリ

一、 曩ニ 行 ハレシ鮮 日併 合 モ天 意 ナリ

一、朝 鮮 ハ近来 物 質進 歩 セリ

ガ為 ナ リ。

答  此 レ ハ政 府 ガ徳 義 ヲ以 テ政 治 ヲ行 ハズ不 徳 義 ヲ以 テ政 治 ヲ行 フ

問  日 本ニ 於 テ政 治 ヲ斯 ク ノ如 ク行 ヒ朝鮮 ヲ独 立 ス ル能 ハザ ル迄 妨 害 セバ 東 洋 三 国 ノ平 和 ヲ得 ル能 ハザ ル ナリ 。我 等 独 立 会員 ハ四百 万六 百 二名 ト 外国ニ 居 住 ス ル朝 鮮 民 族二 百 五十 万 七 名 ト各 教 人 四

︹マ マ︺

百 余 万 ノ人 々 ハ朝 鮮 ノ独 立 ス ル ニ至 ル マデ最 後 ノ方 針 ヲ取 ルガ如 何ニ 思 召 サ ルヽ ヤ 。

シメ ント ス ル モ ノナ リ。

答  日本ニ 於 テ ハ朝 鮮 民 族 ガ極 度ニ 過 セザ ル前ニ 朝 鮮 独 立 ヲ成立 セ

以 上 ノ問 答 ハ朝鮮 独 立 会 員 ト日本 民 会 員 卜同 情 ヲ表 シタ ル モノ ナ リ。 以 上 ヲ深 ク研 究 シテ見 ルベ キナ リ。 天 ガ愛 ヲ垂 レ給 フナ リ。

山

ナ為 メ大 部 分 ガ意 味 不

コノ文 章 ハ余 程無 学 ナ者 カ諺 文 ヲ知 ラ ヌ者 カ又 ハ田舎 者 ノ書 イ タ モ ノト見 エテ綴 字 ヤ語 句 ノ用 法 ガ メチ ヤ〓

奥

徹 底デ ス。 ソ レデ 止 ムヲ得 ズ直 訳 シテ置 キ マシタ 五月 六 日 

東 洋 三国 維持 日 本興 亡 ノ原 因

安 楽 ノ原 因 ナ リ。 万 国 ノ民 心 ヲ得 且 ツ東 洋 三 国 ガ道 徳 ヲ以 テ親密

立 万才 ヲ唱 フ ル民 族ニ 対 シ即 死 セ シメ タ ル者 一万 以 上ニ 達 シ重 傷

万 以 上 ア リ 。朝 鮮 民族 果 シテ此 ノ如 ク罪 アリ ヤ。軍 隊 ハ各 地方ニ

レ ル者 及 即 死 セ ル者合 計 四万 以 上 、尚 獄 裡ニ 留 置 セ ラ レ居 ル者 三

者 三 万以 上 、逮 捕 者 七 万以 上 、笞 刑九 十ニ 処 セラ レ半 身 不随 ト為

同 情 ヲ表 ス ル日本 国 民 ハ無罪

ト ナ リ億 千 万年 維 持 ス ルノ方 法 ナラ ズ ヤ、 速 ニ之 ヲ実 行 スベ シ 一、 以 上 各 条 ヲ尋常 ニ考ヘ⋮⋮⋮⋮ 歎 ズ ベ キ コトナ ラ ズ ヤ (コノ項 意 味 不 明 )

レ日本 政 府 ノ文 明 ナ リ ヤ。 斯 ノ如 キ文 明 ハ朝鮮 民 族 ハ受 ケ サ ル コ

於 テ朝 鮮 民 家 ヲ焼 キ無 辜 ノ良 民 ヲ山中ニ 逐 払 ツ テ困 難 セ シ ム。是

ニ 滅 亡 ニ⋮⋮⋮⋮ 一、 日本 国 民 ハ万 国 ノ大 勢 ヲ知 ラザ ル ヤ

一、 日本 軍 隊 ハ朝 鮮 民家 ヲ焼 キナ ガ ラ新 聞 ニ ハ朝 鮮 民 族 ガ逃 走 スル

タ ルカ

ト ニ決 定 シタ ル カ右 ノ外 日本 ハ果 シテ如 何 ナ ル暴 虐 ノ手段 ヲ ト リ

一、 日本 国民 ハ東 洋 ノ文 明失 覚 者 ナリ 、東 洋 ノ文 明 ヲ支 配 スル者 ナ リ 、宜 シ ク耳 目 ヲ大 ニ シテ世 界 ノ民 心 ヲ至 急 究 ムベ シ

ルカ

一、 近時 日 本政 府 党 派 ハ東 洋 民 族 ノ耳 目 ヲ暗 黒 ナラ シ ム ル モノ ニ非

ト謂 ヒ得ベ キ カ又 万才 ヲ呼 唱 ス ル民族 ヲ解 散 セ シム ルタ メ止 ムヲ

際 洋燈 ヲ覆 シ テ出 火 セ シメ タ ルナ リ ト記 載 セリ。 是 レ果 シテ新 聞

得 ズ シ テ発 砲 シタ リ ト新 聞ニ 記載 セ ルガ若 シ止 ム ヲ得 タ ラ ン ニ ハ

ズ ヤ、然 ル ニ日 鮮 併合 後 日本 新 聞 及朝 鮮 新 聞 が 世 人 ノ耳 目 ヲ開 発 スル ガ如 キ記 事 若 ク ハ壮 快 ナ ル記事 ヲ発 表 スル中 ハ忽 チ政 府 党 ハ

朝 鮮 民族全 部 ヲ討 伐 セ ント ス ルカ 、万 才 ヲ高 唱 スル群衆 中 一日本

一、 新 聞 ナ ル モノ ハ世界 民族 ノ知 ラザ ル コト ヲ知 ラ シ ムル モ ノナ ラ

之 ヲ押 収 シ民 族 ノ耳 目 ヲ暗 黒 ナ ラ シ ム是 レ文 明 国 政党 政 治 ノ行使

人 ガ朝 鮮 服 ヲ着 シ テ紛 レ込 ミ共ニ 万才 ヲ唱ヘ 官 庁 、 面 事 務所 、 日

朝 鮮 ノ統 治

朝 鮮 ノ統 治

六

一 太 郎

(塩 川 一太郎 意 見 )

塩 川

編者註 原本は朝鮮文、日訳が対照されている。張晩世 村田芳太郎がいかなる人物 か不明。旧拓殖局文書。

解 )是 等 ノ実 事 ハ証拠 十分 ナ リ

ム。是 レ果 シ テ文 明 カ (コレ ヨリ以 下 終 尾 マデ 三 四 行 意 味 不 可

本 人 家屋 等ニ 投 石 シ之 ヲ朝 鮮 人 ノ業 ナ リ ト シ銃 剣 ヲ以 テ即死 セシ

ナリヤ 一、 朝 鮮 国 民 ハ自 国精 神 ヲ以 テ自 由 独 立 ヲ完 全ニ 成 立 セシ ム ル ノ目 的 ヲ達 成 セザ ル可 ラ ズ 一、 日本 国 民 ハ文 明 ノ失 覚 者 ナ ル ヲ以 テ速 ニ活 動 シ暗 黒 ノ陥 穽 ヲ免 レシメヨ 一、 今 回 万国 講 和 会議ニ 於 テ日 本 ハ大 打 撃 ヲ蒙 リ 日本 ノ要 求 ハ 一点 モ有 利 ナ ル能 ハザ リ シハ 下 ノ原 因ニ 因 ル ニ非 ルカ 、 日本 民 族 ハ深 思 一番 スベ キ ニ非 ルカ 一、 我等 東 洋 三 国 民族 ハ平 和 ヲ主 張 シ親 愛 ナ ル心 ヲ合 シテ外 国 ノ羞 恥 ヲ免 レ万国 ノ民 心 ヲ得 ル コ卜 ヲ以 テ目 的 ト スベ キ ニ非 ズ ヤ 一、 今 回 日本 政 府 ヨリ シテ朝 鮮 国ニ 軍隊 ヲ派 遣 シ赤手 ヲ 以 テ朝 鮮独

ト同 氏 族 ナ リ ト ノ説 興 レリ、 然 ド モ此論 議 ハ日露 戦 役 前 ニ ハ之 ナ カ

一ノ業 ハ東南 隅 日本 ニ最 モ近 キ地 方 ヨリ崛 起 セ ル新 羅 ナリ 。新 羅 ノ

朝 鮮 半 島 ノ統 治 者 ハ始 メ ハ西 北 大 陸 ヨリ ノ移住 者 ナ リ シ モ半 島 統

類 ス。 近 時 伝 フ ル、

期 ナ ク シ テ止 ムヘ キ歟 。武 力 圧 迫 ヤ武 断 ヤ ハ往 々臭 キ物ニ 蓋 スル ニ

ルヽ時 其 臭 ヤ人 ヲ穢 殺 スベ シ。 蓋 ハ果 シテ未 来 永劫 開 放 セラ ルヽ ノ

臭 キ物ニ 蓋 ス ル ハ仮 令ヘ 一時 ハ其 臭 ヲ防 グ ニ足 モ早 晩 蓋 ヲ撤 セラ

一、 鮮 地 ニモ以 上ニ 運動ニ 呼 応 シ不穏 ノ挙 アリ 云 々。

一、 上 海 ニア ル鮮 人 モ亦 之ニ 応 ジ テ同 様 ノ挙 アリ 云 々。

云 々。

一、米 国在 住 ノ鮮 人 民族 自 立 ノ名 ノ下ニ 併 合 ノ撤 廃 運 動 ノ挙 アリ

始 メ ハ日 本 人 ト深 キ関 係 ヲ有 シ而 シテ 此関 係 ヨリ シテ日 本 ト 半島 民

リ シ。 仮 令ヘ 之 アリ ト ス ル モ極 メテ稀 ニ日本 人 間 ニ唱ヘ ラ レタ ル位

那 ト ノ関 係 上箕 子 ヲ介 シテ支 那 ト其 族 ヲ同 フ ス ルト 云 フ ヲ以 テ頗 ル

ノ モ ノ ニテ鮮 人 ハ夢 ニモ之 ヲ考ヘ タ ル コト ナ カリ シガ如 シ。寧 ロ支

誉 ア ル コト ト 心得ヘ 、而 テ 日本 ニ対 シテ ハ同 民族 タ ラズ ハ勿 論 倭 奴 、

一、 東 京 在住 鮮 人 留 学 生ニ 不 穏 ノ挙 アリ テ数 名 ガ検 挙 ヲ受 ケ シ者

モ吾 々 ノ間 ニ日常使 用 セラ ルヽ ﹁山 口県 人 ﹂ 若 ク ハ ﹁京 都 ノ人﹂ ナ

ソ望 マシキ次 第 ナリ 予 ハ謂 フ ﹁朝鮮 人 ﹂若 ク ハ ﹁ 鮮 人 ﹂ ナ ル語 ハ恰

メ夫 ヲ名 誉 ト 心得ヘ 他 ノ民 族 ニ誇 ラ シ ム ル底 ノ状 況 ニア ラ ン コト コ

ヅ ル臭 気 ノ 一部 卜 云 フ ニ過ギ ズ 。 予 ハ信 ズ何 人 ガ此 際 自 ラ進 デ其 蓋

ニ シテ今 更 驚 ク程 ノ意 外事 ニア ラズ 。 要 ス ル ニ蓋 ノ 間隙 ヨリ漏 レ出

以上 ノ諸 説 ハ予 ガ兼 テ ヨリ斯 モアラ ンカ ト予 想 シ憂 ヒオリ シ事 柄

一、 鮮 地 各方 面ニ 暴徒 勃 発 シ彼 我 ノ間ニ 殺 傷 多 シ云 々。

一、 外国 宣教 師右 不 穏 ノ挙ニ 関 係 アリ云 々。

ア リ云 々。

一、 李 太 王 ノ葬 儀 ニ際 シ鮮 人ニ 不穏 ノ挙 ア リ テ検 挙 セラ レタ ル者

ア リ云 々。

洋 倭 ナド ト賤 称 シ テ憚 ラザ リ シ。 同 民 族 ナ リ ト ノ説 ハ併 合 前 後 ニ起 リタ ル モノ ニテ而 カ モ日 本 人 間 ニ起 レ リ、鮮 人 ハ此 説 ニ 一向 沈 黙 ナリ シ果 シ テ同 民族 ナ リ ヤ若 シ又

ド ノ語 ト同 格 ノ語 タラ ン コト ヲ切 望 シテ已 マズ 。蓋 シ此 域 ニ達 シテ

同 民 族 タ ル ヲ要 スト セバ并 ハ鮮 人 ヲ シテ自 ラ同 民族 タ ル ヲ首 肯 セ シ

始 メ テ併 合 ノ理想 顕 実 セラ レタ リト 云 フヲ得ヘ ク此 時 コソ鮮 人 カ同

ヲ撤 去 シテ臭 気 ノ根 帯 ヲ料 理 シ未 来 永 劫 再 ビ臭 気 ヲ発 スル ノ憂 ナ カ

ノ施 政 ハ過 渡 期 ニ於 ケ ル 一時 ノ モノ ト シ論 スベ キ価 値尠 キ モ殆 ンド

ヲシ テ歓 迎 セ シムベ キ ヤ、楽 ミ従 フ ニ足 ルノ標榜 ナ リ ヤ、 併 合 当時

ベ ン。

見 ヲ述 ブ ル ハ盖予 ノ責 務 ナリ ト思 考 シ左 ノ問 題 ヲ提 シテ試 ニ之 ヲ述

事 態 ガ単 ニ 一時 的ニ 止 マラズ 、将 来 操 リ返ヘ ス恐 ヲ抱 クガ為 メ聊愚

予 ハ予 ガ兼 テ ヨリ憂 慮 セ ル事 柄 ノ発 生ニ 砂 カ ラズ感 動 セ ラ レタ ル

ク必竟 大 破 裂 ナ クテ已 マザ ルノ 地境 ニ達 ス ル ニ至 ラ ン。

ラ シム ル者 ナ カ ラ ン ニ ハ今 回 ノ如 キ臭 気 ノ漏 出 ハ将 来 度 々之 ア ルベ

民 族 ノ辞 ヲ栄 ト シ喜 ビ 酔倒 ス ルノ時 ナ ルベ シ。 只 単 ニ同 民族 ノ名 称丈 ニテ千 余 年 来彼 等 ガ養 ヒ来 リ シ言 語 ヤ風 俗

十歳 ニ近 カ ラ ント ス ル今 日 ニ迄 依 然 其 政策 ヲ継 続 ス ルト セバ 井 ハ余

ヤ習 慣 ヤ制度 ノ 一切 ヲ挙 ゲ テ弊 履 ノ如 ク捨 去 ト ノ提 議 ハ果 シテ鮮 人

リ ニ意 外 ニ、 又余 リ ニ鮮 人 ヲ軽 視 シ過 ギ タ リ ト ノ観 ナ キ能 ハズ 。

一、小 役 人 ニ日本 人 ヲ採 用 セ ル謬 見

一、外 国 宣 教師

一、高 等 教 育

一、言 論 ノ自 由

シ ト モ覚 ヘズ。 現 ニ存 在 スル ハ官報 マガ イ ニ過ギ ヌ状態 ナ リ ト云 フ。

事物 ノ発達 ハ之 アラ ン モ独 リ新聞 ノ刊 行 ニ至 リ テ ハ遅 々ト シ テ進 ミ

止 セラ レ、 爾 来 十年 ニ近 カ ラ ント ス ル今 日 ニ於 テ仮 令ヘ 他 ノ幾 多 ノ

併 合 前 ニ於 テ新 聞 ノ刊 行 セラ ル ル者 多 数 アリ シ モ併 合 当 時 一切禁

ナ ク、 又 発表 シ得 ル機 関 モナ キ訳 ナ リ。

是 ニ於 テ鮮 人 ノ有 ス ル不平 不 満 若 ア リト セバ終 ニ之 ヲ訴 フ ル便 宜 モ

之 ア ル モ万 ニ 一ア ル出 来事 ヲ常 事 ト ス ル報 告 書類 ア ル ノ ミ。紀 元 節 、

多 量 ナ リ シ モ併 合 以 後 ハ杳 ト シ テ鮮 人 ノ状 態 ヲ知 ル ニ田ナ ク、間 々

併 合 前朝 鮮 ノ出 来 事 ニシテ 日本 ノ新 聞 ニ掲 載 セラ レ タ ル者 相 応 ニ

一、 日本 ノ法律 規 則 ヲ其 儘 移 入発 布 シタ ル怠 慢

以上

一、鮮 人 ニ直接 スル モノ ハ鮮 語 ヲ解 スベ シ

一、言 論 ノ自 由

天長 節 ノ掲旗 ガ官憲 ノ催 促 ナ ル ニ モ拘 ラ ス鮮 人 皇 徳 ニ感 ス ル ノ余 リ

併 合 後 ニ於 ケ ル事 実 ノ統 治 者 ハ憲兵 警 察 官府 郡 主 事 タ ル日本 人 ヲ

旧政 時 代 ニ ハ上〓 ノ途 ア リテ 不平 不満 ヲ訴 フル ノ場 所 モ便 宜 モ機

掲旗 敬 祝 ス ト云 フノ類 タラ ンヲ恐 ル。

関 ヲ モ有 シ (仮令 弊 害 ア リ シ モ) 兎 モ角 モ下情 ノ上達 絶 体 ニ不 可能

主 ト シ夫 ニ附 従 ス ル鮮 人多 数 ノ通 訳 ト 日本 人若 干 ノ夫 ナ リト 云 フヲ

々ノ事 実 ヲ掲 ケ、 若 ク ハ論 議 ス ルノ煩 ヲ避 ケ 一言 以 テ之 ヲ云ヘ バ以

郡 守 ナド ノ如 キ ハ要 ス ル ニ机 上 若 ク ハ紙 面 ノ統 治者 タ ル ニ過 ギ ズ種

ニ ハア ラ サ リ シ文 明 ノ今 日 ニ於 テ鮮 人 ノ ミ独 リ下 情 ヲ上達 シ能 ハス

憚 ラズ 、総 督 、 総 督 府員 、憲 兵 本 部員 、警 務本 部 員 、 道 庁員 、府 尹

上列 記 ノ所 謂事 実 ノ統 治 者 ノ人 格 ハ果 シテ総 督 、 総督 府 員 等 所 謂机

テ ハ下級 行 政 機 関 ノ監督 ト モナ リ、 取締 ノ 一端 ト モナ リ而 テ最 モ有

ント欲 ス ル幾 分 ヲ云 ハシメ ン事 ヲ切望 シテ止 マズ 。他 ノ見 方 ニ依 リ

予 ハ目下 ノ急 務 ト シテ言 論 ノ自 由 ヲ今 少 ク開 放 シ彼等 ヲシ テ云 ハ

ト セバ豈 一掬 ノ同情 ナ ク シ テ止 ムベ ケ ンヤ。

現 状 ヲ想 像 シテ余 ア リ ト云 フヲ得 ベ シ。而 テ不 平 不満 ヲ訴ヘ 乃 至誤

益 ナ ル参考 ヲ統 治 者 ニ供 給 スル事 ナ ルベ シ。苟 モ此 種 雅 量 ナ ク引 続

テ劣 等 ナ ラ ヌ人格 ノ所 有 者 ナ リ ヤ 、此 問題 ノ解 結 ハ即 チ鮮 人 統 治 ノ

︹ママ︺

上 紙 面 ノ統 治者 ト同 一様 ナ ルベ キ ヤ、 及 ビ所 謂 日鮮 人 ノ 通訳カ 果 シ

ラ ルヽ鮮 人 ノ立場 ノ如 何 ニ可 憐 ナ ルカハ 思 ヒ半 ヲ過 グ ル者 ア ルベ シ。

解 ヤ意 思 ヲ疎 通 スベ キ塲 所 ト便 宜 ト機 関 ト ニ欠 ケ タ リト セ バ統 治 セ

ヲノ ミ覘 フ不 良性 領 土 ト化 セ シ ムル ニ至 ラ ンヲ恐 ル。 門 外 ニ ハ民本

キ臭 キ モ ノ ノ蓋 ヲ緊 蔽 セ ント セバ 終 ニ ハ隠 忍 ニ堪ヘ ズ シテ破 袈 ノ機

クベ キ ヤ。

民 主 ナド 称 ス ル新 キ風 ノ吹 キ廻 ル モ門 内 ノ暗 黒 終ニ 其 儘 ニテ過 ギ往

警 察官 ノ横 暴 ヲ其 警 察 署 ニ訴 ル ハ制 度 ノ上 ヨリ ハ不 可 能 ニア ラザ

隠 忍 ノ徒 ニ長 ヲ嘆 ぜ シ ム ル故 ナ シト セ ンヤ。

ル モ事 実 ノ 上 ニ ハ不可 能 ナ リ。 幾 多 ノ行 政 事 務 、収 税 事 務 ニ対 シ治

鮮 人 ハ由 来 柔順 ナ リ。 決 シテ慓 悍 ト ハ云 フベ カ ラズ 。此 柔 順 ナ ル

者 方 面 互 ニ相 連 絡 アリ ト セバ被 治 者 ノ不平 不 満 ハ終 ニ訴 フ ル塲 所 ナ キ訳 ナ リ。

人 ニ安 楽 幸 福 ヲ与 フル ハ決 シテ困 難 事 ト ハ認 メ ラ レズ 。要 ハ治 ム ル

本 将 来 ノ発 展ニ 影 響 ス ル所 ナ カ ルベ キ 歟 。陋 政ニ 長 ラク伸 吟 セ ル鮮

鮮 人ニ 不 満ニ 隠 忍 セ シ メ圧 迫 ノ下ニ 辛 フ シテ押ヘ 付 ク ル ハ果 シ テ日

シテ皇 沢 ニ浴 シ善 政ニ 謳 歌 セ シム ル ニ ハ進 テ高 等 ノ教 育 ヲ施 シ政 治 、

統 治 ノ治 術 ヲ亮 解 セシ ム ル好 箇 ノ機 関 タ ラ シ ム ル ニ異 ラ ス。鮮 人 ヲ

予 ノ見 ヲ以 テ セバ此 等 一切 ヲ与 フ ル ハ併 合 ノ意 義 ヲ理 解 セ シ メ併 合

鮮 人 ニ高 等 教 育 ヲ施 ス果 シテ不可 ナ リ ヤ ノ問題 ハ蓋 シ難 解 ナ リ。

語 ヲ覚 ヘ ヨト ノ教育 宣 言 ハ異 様 ノ感 ヲ以 テ迎 ヘシ ハ頗 フ ル事 実 ナ ル

ム ルト キ ハ併 合 ノ瞬 間急ニ 百姓 タ レ、商 売 人 タ レ、職 人 タ レ、 日本

鮮 人 ガ由 来 修 身 整 家 ヤ国 政 ノ料 理ニ 関 シ教 育 セラ レ タ ル事実ニ 鑑

柄 ナ リ。 斯 ク シ テ鮮 人 ノ得 タ ル智 識 ハ或 ハ統 治 者 ニ対 シ不 良 性 ヲ帯

求 メ若 ク ハ外 国ニ 就 テ之 ヲ求 メ ント企 ツ ル ニ至 ル ハ極 メ テ見 易 キ事

メ、与 ヘヌト テ断念 スベ シト モ思 ハレズ 、到 底 ハ之 ヲ他 ノ外 国 人ニ

育 ヤ政 治 法 律 ノ知 識 ヲ与ヘ ヌ事 ハ却 テ鮮 人 ノ欲 望 ヲ挑 発旺 盛 ナラ シ

シタ ル事 柄 ハ兎 角 ニ知 ラ ント望 ム ハ人 情ニ 変 リ ア ル事 ナ シ。 高等 教

此 ア レバ難 有 カラ ヌ モノ モ与ヘ ヌ トナ ルト盛ニ 之 ヲ得 ント求 メ秘

証 スル 一ノ資 料 タ ル ベ シト 。

ヲ以 テ併 合統 治ニ 不 便 ナ リト 云 ハバ 予 ノ疑 フ所 ハ統 治 者 ノ悪 政 ヲ立

若 モ高 等 教育 ヲ受 ケ若 ク ハ政 治 、 法 律 ノ智 識 ヲ有 スル鮮 人 ノ輩 出

法 律 ノ智 識 ヲ与 ヘテ理 解 シ易 カ ラ シ ム ル ニア リテ存 ス。

ニ法 ヲ以 テ ス ル ニア リ。徒 ニ日本 ノ法 令 ヲ移 入 スル ヲ能 事 ト スル輩

一、 高 等 教 育

ノ所 謂 法 ト ハ別 物 ナ リ。

併 合 以前 鮮 人 ハ内 容 コソ異 レ 一般ニ 忠 孝 礼 楽治 国 平 天 下 ノ教 育ニ 浴 シ来 レル者 ナリ 、今 ノ初等 、中 等 、 高 等 ノ夫ニ 匹 敵 スベ キ程 度 ノ モノ ヲ有 セ リ。 併合 ト同 時 ニ中 等 以上 ノ教 育 ハ頓ニ 廃 滅ニ 帰 セ ルノ

ガ如 シ。而 シテ高等 教 育 ハ今ニ 至 テ施 サ レズ 政事 法 律 ノ智識 ハ絶 対

ザ ル モ尚 ホ進 テ此種 教 育 ヲ与 フル ハ為 サヾ ル ノ優 ル ニ如 カザ ルベ シ。

ブ ルノ憂 ヒ絶 無 卜 ハ云 フベ カラ ズ。 時 機稍 後 レタ ル ノ感 ナ キ ニア ラ

観 アリ。

云 フベ キ ヤ。

吏 ガ続 々商 売 人 ャ職 人 タ ル ヲ恠 マス時 代 卜 ハナ リ シ モ明 治 初年 ニア

者減 少 シ、若 ク ハ学 校卒 業 者 ノ商 売 人 ヤ職 人 タ ラ ン事 ヲ好 ミ、官 公

至 レリ 。 旧政 末 期 ニ ハ帰 依 者 ノ数漸 ク多 ヲ致 セリ。 然 カ モ宗 教其 物

帰 依 ノ鮮 人 ハ外 国 ノ勢 力 ヲ自 己 ノ国 政 ニ迄 引 キ入 レ ント試 ムル ニ立

以 テ始 マレ リ、 圧迫 ヲ加 ヘラ ル 、ニ至 テ宗 教 的 色 彩漸 ク濃 厚 ヲ来 シ

邪 蘇 教 ガ朝 鮮ニ 入 リ シ ハ支 那 ニ訳 ナ リ シ教 書 ニ依 リ学 術 的 研究 ヲ

一、 外 国 宣教 師

ニ 之 ヲ与 フル ヲ拒 ムガ如 キ状 態 ハ果 シテ併 合 統治 ノ当 ヲ得 タ ル者 ト ︹マ マ︺

リ テ ハ夢 ニ モ思 ハザ リ シ事 ナ リ シト同 ジ ク鮮 人 ノ文 明程 度 未 ダ 我大

大 正 ノ今 日デ コソ商 工業 ノ学校 繁 昌 シ士 官 学校 ヤ師 範 学 校 ノ企 望

正 ノ域 ニ達 セズ ト セバ高 等 教 育 ヲ与 ヘヌ事 乃 至 政 治法 律 ノ智 識 ヲ与

ノ意 義ニ 基 ク モノ ヨリ モ官 憲 ノ横 暴 ヲ避 ク ルノ目 的 ノ下ニ 投 宗 セ ル

旧政 末 期 ニ於 ケ ル政 治 ハ最 モ腐 敗 ヲ極 メリ 。

モ ノ多 カ リ シ事 情 ハ大ニ 注 意 スベ キ事 柄 ナ リ 。

ヘヌ事 ガ如 何ニ 鮮 人 父 兄 ヤ青 年 ノ苦 慮ニ 価 スル歟 ハ想 像ニ 難 カラ ズ。 以 上 ノ状 態 ナ ル ニ付黔 首 ヲ愚 ニスト ノ説 鮮 人 ノ間 ニ起 ル或 ハ当然 ト云 フ ノ外 ナ キ ガ如 シ。

小 役 人ニ 人 格 具 備 ノ士 ヲ求 ム ル ハ云 フベ ク シテ行 ハレ難 シ。 既ニ

一、小役 人ニ 日 本 人 ヲ採 用 セ ル謬 見

人 格ニ 不満 ノ点 ア リト セバ風 俗 、 習 慣 、言 語 ヲ異 ニス ル異 邦ニ 於 テ

地 方官 憲 ノ強索 誅 求 ヲ免 ル ヽ唯 一ノ手段 ハ外 国 宣 教 師 ノ下 ニ投 ジ 其 幹 旋 ニ依 ルノ外 ナ カ リ シ。宣 教 師 ハ以 テ奇 貨 ト シ進 デ之 ヲ利 用 シ

予 ハ総 督 府 ノ幹 部 ニモ亦 大ニ 鮮 人 ヲ混 シテ国情ニ 重 ヲ措 カ ン事 ヲ

之 ヲ治 者 ト シテ使 用 ス ル ハ不明 ノ甚 シキ者 ト云 ハザ ル ヲ得 ズ。

ニ仏 国 人某 ナド ト称 シ門 標 ニ大 書 シテ憚 ラ ザ ル鮮 人 サ ヘ往 々見 当 リ

而 シ テ鮮 人 小役 人 ノ監督 者 取 締 人 ト シテ 日本 人 ヲ之ニ 宛 ツル ヲ以

望 ム モ夫 レ以 上ニ 切望 ス ル ハ小役 人 ニ 一切鮮 人 ヲ使 用 セ ン事 是 ナ リ。

テ以 テ布 教 拡 張 ノ具 ト ナ セ ルノ観 ア リ。終 ニ忌 ハシ キ事態 ヲ モ生 ジ

シ程 ナリ。 当 時予 ハ思 ヘリ鮮 人 ノ外 国 宗 教帰 依 ハ 一種 ノ悪性 ヲ有 ス

テ帰 依 ハ外 国 ニ帰 化 ス ル モ ノト ノ観 念 ヲサ ヘ抱 シ ム ル ニ至 レリ。 現

ト 。 然 レド モ予 ハ信 ゼ リ地 方行 政 ノ刷 新 ト共ニ 帰 依 者 ハ減退 スベ シ

自 ラ 此 辺 ヨリ生 ズ ベ ク而 シ テ此種 監 督 者 ト シテ相 当 ノ人 物 ヲ得 ル ハ

日本 人 ニ依 リ矯 正 セラ ル ヽ者 ト セバ 日本 人 ニ対 ス ル鮮 人 信 頼 ノ意 義

テ最 モ適 切 ナ ル制 度 ナ リト思 考 ス。 鮮 人 小役 人 ノ行 為 ノ不 当 ハ常ニ

何 ゾ料 ラ ン併合 前 後 ヨリ外 国宣 教 師 ノ地 方 ニ於 ケ ル勢 力 ハ隆 々ト

ト。

シ テ弥 々層 大 シ来 ラ ント ハ風 俗 、習 慣 、 言 語 ノ異 ル 日本 官憲 ャ人格

之 ヲ小役 人 ト シテ求 ムル ヨ リ モ容 易 ナ ルベ シ。

損 ハヤガ テ日 本 ニ対 スル信 頼 ノ薄 弱 トナ リ テ結 局鮮 人同 化 ノ大 目 的

此ニ 反 シ小 役 人 ノ鮮 人ニ 対 スル信 用 ハ兎 角 ニ毀 損 セラ レ易 ク此毀

劣 等 ナ ル所 謂 通訳 等 ノ治 下ニ 幾 多感 情 ノ齟 齬 ヤ、依 テ生 ズ ル不平 不

ニ ハ宣 教師 ニ依 ッテ感 情 ノ杆 格 ヲ柔 ゲ ラ レ不平 不満 ノ幾 分 ヲ医 セラ

満 ノ訴 ル ニ途 ナ キ モノ参 差 ト シ テ相卒 ヒテ宣教 師 ノ門ニ 入 レ リ。時

ヲ達 スル ノ故 障 タ ラ ンヲ恐 ル。

ニ 養 成 セラ レ、或 ハ米 国 ャ上 海ニ 留 学 セ シ メラ レシ者 モアラ ン。外

等 ヲ シテ宣 教 師 ノ門 ニ走 リ テ終 生 不 平 ノ鬼 ト ナ リ、支 那 、 満 洲 、西

ニ モナ リ得 ザ ル青 年 鮮 人ニ 一縷 ノ活 路 ヲ開 キ与 フ ル訳 ト モナリ 、彼

斯 ク テ多 数 ノ鮮 人 ヲ使 用 ス ル ハ農 トナ リ得 ズ 商 ト ナ リ得 ズ况 ヤ工

レ タ ル事 モア リ シナ ラ ン。 高 等 教 育 ヲ受 ケラ レ ヌ輩 、 政 治 法 律 ノ智

交 問 題 ヲ起 スノ煩 ニ耐 ヘズ ト ノ思慮 ノ下ニ 宣教 師 ノ申 分 ヲ鮮 人ニ 対

ル ニ優 ル ベ シ、 此 ノ如 ク ニシテ始 メ テ併合 ノ目 的 ヲ遂 ゲ同 化 ノ域ニ

伯利 亜 乃 至 米 国 ヘト放 浪 セ シ メテ帰 ル ニ国 ナ ク家 ナ キ ノ嘆 ニ泣 シ ム

識ニ 飢 タ ル徒 輩 ハイ ツ カ宣 教 師 ノ常識ニ 歓 喜 シ、或 者 ハ其 幹旋 ノ下

ス ル ヨ リ モ寛 大ニ 取 扱 ヒ シ治 者 モ アリ シ ナラ ン。此 等 ノ モ ノ何 レ モ

鮮 人 ノ服 従 スベ キ法 律 規 則 ハ今 ャ厖 大 ナ ル大 冊 子 ヲ結 構 セ リ。鮮

一、 日本 ノ法律 規 則 其 儘 移 入 ノ怠慢

多 々 アル ベ キ ハ固 ナ リ。

若 夫 レ移 住 者 ノ増殖ニ 至 テ ハ之 ヲ小役 人ニ 期 待 ス ル以 上他ニ 良 法

進 ム ヲ得 ル ナ リ。

皆 宣 教 師 ノ勢 力 ヲ層 大 ナ ラ シ ム ル所 以 ナ ラザ ル ハナ シ。 従 テ朝 鮮ニ 於 ケ ル各 般 ニ亘 ル事 情 ノ真 相 ヲ知 悉 スル ハ総督 府 側 ニア ラズ シテ却 テ宣 教 師側 ナ ルベ シト云 ヘリ。 近時 鮮 人 不 穏 ノ挙 ヲ伝 フル ニ宣 教師 ニ 何 等 歟関 係 ア ルカ如 キ節 ア ル ハ偶 然 ニアラ ザ ルベ シ。 予 ガ抱 持 スル各般 行 政 ノ刷 新 卜共ニ 宣 教 師 ノ勢 力 減 退 スベ シ卜 ノ 観 念 ハ今 モ尚 ホ之 ヲ主 張 セン ト欲 ス。

従 セザ ル ヲ得 ザ ル者 ト ハナ レリ。 鮮 人 ハ云 フ見 テ読 メ ズ、 読 ンデ 分

本 ニ行 ハル ヽ者 ノ多 ク ハ訳 文附 属 ト シテ 発 布 セ ラ レ、而 シテ 一切 服

人 ガ千 有 余 年 ニ亘リ テ作 リタ ル風 俗 習 慣 ハ深 ク参 酌 セラ レズ シ テ日

バザ ル場 面 ヲ顕 出 ス ル事 モ亦 珍 シカ ラ ズ。 是 ニ於 テ予 ハ通 訳 ノ撰 ニ

事 往 々之 ア リ。 甚 キ ハ意 義 全 ク 異 ル場 合 モア リテ時 ニ滑 稽 喜 劇 ト撰

掛 ルト キ ハ或 ハ奥穢 泥 ノ如 ク平 凡奇 ト ス ル ニ足 ラザ ル言 辞 ト化 ス ル

ラ ズ ト。 此 種 法律 規 則 ノ下 ニ行 動 セネ バ ナ ラ ヌ鮮 人 ハ果 シテ之 ヲ幸

某 米 国 宣教 師 ハ云 ヘリ。始 メ ハ先 ヅ 以 テ鮮 人 ニ英 語 ヲ修 得 セ シ メ

フ ヲ極 メテ大 切 ナ ル事 柄 ナ リ ト思考 ス。

ント試 ミ シ モ夫 ニテ ハ布 教 ノ範 囲 小限 セ ラ ル ルノ恐 ア リ、自 ラ鮮 語

多 ク ノ心労 ヲ費 スベ キ事 ト通 訳 ヲ介 ス ル場 合 ニ特 ニ言 葉 ニ注 意 ヲ払

日本 ヨリ来 レ ル官 吏 ハ法 律 規則 ノ制 定 及 ビ依 テ生 ズ ル繁 文 塲 裡 ニ

ヲ学 テ到 ル所 ト如何 ナ ル多 数 ニ向 テ モ自 由 自 在 ニ布 教 シ得 ルノ優 ル

福 卜 云 フベ キ歟 。

ヤ先ヅ 以 テ法 律 規 則 ノ制 定 ニ急 ナ リ。 急 グ結 果 歟 、 所謂 法 律 規 則 ハ

執 務 スル ヲ以 テ官吏 タ ル ノ職責 卜解 ス ル ガ如 キ観 ア リ。故 ニ其 来 ル

ニ如 カズ ト、 此 語 大 ニ味 合 フベ キナ リ。

︹マ マ︺

既 ニ十年 ニ モ近 カ ラ ント ス ル今 日総 督 府 ニ 一人 ノ鮮 語 ヲ解 ス ル者

者 総 督 府 ニ幾 人 ア リ ャ。

輩 ア ル ハ不心 得 卜云 フベ シ。 通 訳 ト称 スル専 門家 以 外 鮮語 ヲ解 ス ル

ヲ解 ス ルヲ 一種 ノ羞恥 ノ如 ク恰 モ国権 ヲ蹂 躪 セラ ルヽガ如 ク思 フ徒

併 合 後 日本 語 ノ普 及 ヲ図 ル ハ左 ル事 ナ レド モ同 時 ニ日本 人 ノ鮮 語

日本 ニ行 ハル ヽ者其 儘 ニテ豪 モ鮮 人 ノ風 俗 習慣 ヲ考 量 セザ リ シ。 見 識 ノ足 ラザ ル ガ為 ト ノ ミ云 ハン ヨリ ハ国 情 参酌 ノ労 ニ耐 ヘザ リ シ ト 認 ムベ キ節 ナ キ ニア ラズ 。 此 ノ如 キ ハ新附 ノ 民 ニ府 シ、併 合 統 治 ナ ル大 事 業 ニ対 シ、思 ハザ ルノ甚 キ ハ予 ノ多 言 ヲ要 セザ ルベ シ。 大 ニ国情 ニ重 ヲ置 キ 、必 要 ト 否 、及 ビ行 ハルベ キ ヤ否 ニ対 シ了 寧 考 量 ヲ悉 シタ ル上鮮 人 ニ理 解 シ

ノ点 ナ キ ヲ鮮 人 ニ知 覚 セ シ ム ル日迄 、 鮮 人 ノ智 識 吾 人 ト駢 馳 スル ニ

於 テ通 訳 ヲ介 スル場 合 ニ於 テ誤 解 ナ キヲ期 スル ハ六 ケ敷事 業 ナ リ。

ヘ誤 解 ハ往 々之 ア リ。風 俗 習 慣 ヲ異 ニス ル下 統治 者 ト鮮 人 ト ノ間 ニ

国 語 ヲ共 ニ シ教 育 ヲ共 ニ シ風 俗 習慣 ヲ共 ニス ル吾 人 ノ間 ニ在 テサ

出 来 ザ ル ハ之 ヲ奇 蹟 ト云 フ ニ躊躇 セズ 。

至 ル日迄 ニ於 ケ ル統 治 ハ最 モ注意 ヲ要 スベ キ ハ勿 論 ニシテ 日本 ニ制

此種 ノ誤 解 ニ充 サ レ而 シテ氷 解 サ レ得 ル場 合 モ便 宜 モ機 関 モ有 セザ

鮮 人 ガ皇 沢 ニ浴 ス ル事 吾 人 ト異 ナ ラ ヌ日 迄吾 人 ハ鮮 人 ニ何 等 相 違

得 ラ ル 、限 度 ニ之 ヲ改 ム ル ノ必要 ナ キ歟 。

定 セラ レ タ ル法律 規 則 ニ単 ニ訳 文 ヲ加 フ ル位 ノ簡 易 ナ ル事 ニテ其 責

者 ヲ認 メザ ル ハ盖シ他 ノ風 俗 習 慣 裡 ニ飛込 ムト否 ノ差 異 ハ有 力 ナ ル

ノ努 力 ニ ハ反 応 ア ル ガ如 キ モ仏 教 僧 侶 ノ努 力 ニ ハ余 リ ニ反応 ラ シキ

レ シ ヽ斯 ク シテ大 ナ ル同 化 ノ出 頭 セ ラ ルベ シ ト云 ハン。 外国 宣教 師

同 化 ガ極 メテ六 ケ 敷 事 ナ ル ハ何 人 モ首 肯 スベ シ。予 ハ自 ラ化 セ ラ

ル鮮 人 ニ対 シ 一種 ノ同 情 ヲ有 スル独 リ吾 人 ノ ミナ ラ ンャ。

一、鮮 人 ニ直 接 スル モ ノ ハ鮮 語 ヲ解 スベ シ

ヲ防 グ ニ足 ル ト思 ハバ統 治 者 ノ怠 慢 之 ヨリ甚 キ ハナ カ ルベ シ。

予 ハ多 ク ノ塲 合 ニ於 テ通 訳 ヲ介 スル モノ ノ其 意 ヲ通 ズ ル ハ極 メ テ 困 難 ナ ル所 以 ヲ亮 解 ス。 玲 瓏 玉 ノ如 キ修 辞 ノ妙 モ卓 越高 明 ナ ル議 論 モ 一度 ビ 通 訳 ノ舌 端 ニ

テ始 メ テ 同 化 ノ実 ヲ 挙 ケ 得 ベ シ 。 口 舌 ノ ミ ノ 同 化 ハ有 望 ト ハ認 メ ラ

は 不平 不 満 だと いふ。 こ の不平 不 満 は 、次 号 に述 べ よう 。 宣教 師 に

赤 子 と あ るを 見 て大 い に安 心 し た 。然 る に、 爾 来 十年 の統 治 を鮮 人

亀

治

快 の感 を 抱 いた者 もあ ら う 。何 事 かが起 るだ ら う と思 った者 も居 や

朝 鮮 に在 留 せ る宣 教 師 四 百名 内 外 其 の中 には 平 日官 憲 に対 し て不

新 聞 に論 じ た 。

な く 、宣 教 師 の煽 動 、 基 督 教徒 の主 唱 な りと 考 へ、甚 だし き は之 を

った から 、 平素 宣 教 師 や基 督教 徒 に不満 で あ った連 中 は官 民 の区別

道 教 、仏 教 、無 宗 教 の人 々も之 に加 は った が、 多 数 は基 督 信徒 で あ

斯 か る時 に当 り 、騒 擾 が 起 った 。そ の原 因 は、茲 に は言 は ぬ 。天

増 す と も減 じ な か った。

の不自 由 を 感 じ た 。斯 く て宣教 師 と鮮 人 と の間 に於 け る理 解同 情 は

は布 教 規 則 、教 育 規 則 等 の面倒 な法 律 が布 か れた ので、 彼 ら は種 々

理 由 ノ 一タ ル ベ シ。 鮮 語 ヲ解 シ鮮 人 ト 起 居 ヲ 共 ニ ス ル底 ノ 心 掛 ア リ

レズ 。 予 ハ故 ニ併 合 統 治 ノ 治 蹟 ヲ挙 グ ル ニ ハ尠 ク モ鮮 人 ニ直 接 ス ル モ ノ ハ鮮 語 ヲ 解 ス ベ シ ト 云 ハ ン ト ス。

坂

で、伊藤博文に従い保護条約強要 の時に裏面 に活躍した。旧拓殖局文書。

編者註 原本は コンニヤク版。塩川 一太郎とは ﹁朝鮮通商事情﹂の著者 、統監府通訳

七 朝 鮮 騒擾 事 件 を論 ず 石

予 は、 宣教 師 団 の代 表 者 、 日本融 和会 の代 表 者 と共 に、 過 日朝 鮮 騒 擾 事 件 視察 の途 に上っ た。 日 を費 す こと 往 復 あ は せ て三 週 日 、釜

又騒 擾 中 に自動 車 で現 状 を 視察 し た者 も あら う 。 現場 で写 真 を映 し

た者 もあ ら う 。 ま た本 国 へ有 様 を報 告 し た者 も あ らう 。 彼 ら の行 動

う 。或 は之 を期 待 し つ つあ る鮮 人 に対 し て同 情 を表 し た者 も あ らう 。

を巡 回し た 。内 地 人 、宣 教 師 、 官吏 、鮮 人 の男 女 に会 見 し たが 、其

に不謹 慎 であ った事 実 も あ らう 。然 し 今度 の騒擾 は宗 教 上 の信 仰 に

山 、大邱 、京 城 、 開城 、平 壌 、 盤 石 、砂 川 、 定 州 、郭 山 、 宣 川 地方

の見 聞 し た所 は予 想 の事 実 な るあ り 、或 るも のは其 れ以 上 であ る事

民 一般 の認 む る所 とな った やう で あ る。即 ち 之 は 一般 鮮 人 と し て の

関 係 す るも の では なく 、 宣 教師 の煽 動 に因 るも ので な い事 は今 日官

第 一は宣教 師 と 騒擾 と の関 係 であ る 。古 来 苛酷 な る政 治 の下 に苦

を知っ た。

め ら れ た朝鮮 人 は、宣 教 師 の来 往 に遭 う て、 生 命 と財 産 と の安 全 を

の宣 教 師 中 罪 の有 無 は別 と し て 、 よ そ目 で見 れ ば 十名 位 は疑 は しく

騒 擾 と 云 ふ べき で あ る。 位 置 あ る官 吏 の云 ふを 聞 く に 、 四百 名内 外

思 は る ゝも のあ る も、 概 し て言 は ゞ、 此度 の騒 擾 に宣 教 師 は何 等 関

得 る道 こ こに あり と信 じ 、多 く の者 が基 督 教 に帰依 し た。 宣 教師 は、

を建 築 し て、 日曜 日 の集 合 者 一千 三 四百 名 を 有 す る教 会 堂 二三 も で

多 年 かれ等 を愛 護 し 、 ま た自 由 に伝 道 を為 し 、各 地 に広 大 な る会堂

し て居 た かと問 う た所 、 多 数 は知 らな か ったと確 答 し た。 あ る者 は

係 を有 す るも ので はな いと いふ 。予 は多 く の宣 教師 に 、騒擾 を 予知

前 述 の如 く 人 心動 揺 し て居 た か ら或 は何事 か起 るか も知 れ ぬと思 ふ

き 、其 のほ か教 育 に慈 善 に多 大 の尽力 をし た 。 日韓 併 合 のと き 不平 を 抱 い て海 外 に遊 ぶ者 も あ った が、 そ の多 数 も併 合 の詔 勅 に陛 下 の

教 会 の朝 鮮 部 長 た る某 氏 の宅 に各 派 代 表 者 が相 会 した時 、右 某 氏 は

め 外 出 し よう とす る ので 、門 を鎖 じ て止 め た の も ある 。 一夕 、 我 が

︹一字不明︺ たと 答 へた も のも あ る。或 る□ 宣 教 師 は 、 女学 生 が万歳 を唱 へる た

卒 へると 中学 校 程 度 の高 等普 通 学 校 あ り 、其 の上 に工芸 、医 術 、農

を得 な い。鮮 人 の教 育 機 関 と し ては 、 小 学校 程 度 の普通 学 校 、之 を

の差 別 待 遇 が甚 だ不 平 等 であ る から 、 鮮 人 は大 い に不平 を感 ぜ ざ る

教 育 制 度 や そ の差 別 待 遇 に対 し て起っ た 。内 地人 と鮮 人 と の教育 上

た め技 芸 を修 得 し難 い。 且 っ検 定 試 験 に合 格 す れば 兎 も角 も、 日本

各 々に向っ て予知 し て居 た か と確 め たが 、何 れ も斯 かる拡 大 し た騒

内 地 の高 等 学 校 や大 学 へ入 学 す る事 は でき な い。 一般 に貧 乏 だ か ら 、

門学 校 す ら教 育 甚 だ不 完 全 で殊 に数 学 の如 き は不 完 全 だ から 、之 が

る者 あ ると 見 え 、若 し宣 教 師 と会 談 す る者 あ れ ば直 ち に取 調 べ を す

海 外 へ留 学 し て研究 す る事 は難 かし い。朝 鮮 人 は、 官吏 にな る こと

業 など の専 門 学 校 が あ るだ け で、 之 がと ま り で其 より 上 は な い。専

る 。現 に予 ら と 会合 し た鮮 人 は別 れ て のち 、直 ぐ叱 責 され 打擲 さ れ

擾 の起 る事 は知 ら な かっ た と 答 へた と聞 く 。其 席 に は有 力 な る官 吏

て 、骨 を挫 いた者 も あ る。 斯 か る状 態 だ から 、 地 方 に よっ ては教 会

て のよ い位 地 を 獲 る事 がと て も出 来 な い。 例 へ出 来 たと し ても 、 内

を非 常 な 名 誉 と し て考 へた 。然 し 日韓 併 合 の後 は、 彼 ら は官 吏 と し

も あ り た りと 云 ふ 。然 る に下級 の官 吏 に至っ て は 、尚 ほ疑 ひ を有 す

が焼 失 し破 壊 され た た め集 会 す る場 所 もな く 、或 は恐 怖 のた め集 会

地 人 と同 じ 位 地 にあ り同 じ仕 事 をし な がら 、給 料 が安 いし何 か に付

の出 来 ぬ所 も あっ て 、宣 教 師 の苦 心 も大 であ る 。 我ら は 一日 も 早 く 人 心 を安 じ て、 神 を拝 す る の日 か の地 か の人 々 の上 に在 ら ん 事 を祈

け て差 別 的 待 遇 を受 け ねば な ら ぬ。 教 育 は 行 き詰 まっ て居 るし 、 よ

あっ た 、其 時 此 の騒擾 の鎮 圧 に つき て話 が出 た 。 す ると 某 監 督 は 、

学院 に学 び、 本 多院 長 の宅 に起 臥 し た、 鮮 人 が居っ た。卒 業 し て の

の智識 階 級 は不 半 不満 を抱 く の余 儀 なき に至っ た。 併 合 以前 、 青 山

い位 地 は得 が た い、例 へ得 て も差 別 待 遇 を受 け る。 斯 う し て、 鮮 人

って 已 ま な い。

(一)我 ら は政 治 に関 係 しな い、 (二 )鎮 圧 す ると 伝 道 が でき な い (こ

た時 、彼 は近 親 一門 の人 々を連 れ て出 迎 へ、其 の父 母 は合 掌 拝跪 し

ち 、大邱 の道 庁 の長 官 に成っ た 。本 多 氏 が監 督 になっ て大邱 へ行っ

聞 く 、騒 擾 最 中 、 総督 府 の役 人 と 宣教 師 の重 な る も のと の会 見 が

れ には 隠 れ た微 妙 な 意味 が あ る)、 (三 )我 ら に は制 し得 ぬ と 言っ た

朝 鮮 併 合 当時 の詔 勅 の中 に、 鮮 人 は陛 下 の赤 子 と 呼 ば れ てあ る。

立 身出 世 の見 込 みが な い。 位 地 を辛 う じ て獲 て も 、差 別 待遇 を受 け

らず 、聞 けば 彼 は 何処 か 田舎 の小役 人 に過 ぎ ぬ と いふ。鮮 人 に は、

て、本 多 氏 に当 年 の恩 を謝 し た 。然 る に今 や、 か の鮮 人 は 大邱 に居

が 、 言 後直 ち に、 役 人 に向 ひ、 鉄 砲 を 向 け 刃を かざ さ れ て憤 慨 せ る

基 督 教 の信 仰 に よれ ば 、鮮 人 も勿 論 わ れ ら と同 じ 神 の子 であ る。 陛

る外 な い。内 地 人 と鮮 人 と に表 む き平 等 の待 遇 を与 へて居 る のは、

鮮 人 を 鎮 圧 せ よ と言 はる る は何 の意 味 か解 ら ぬと 答 へた と云 ふ。

下 の赤 子 であ り、 ま た神 の子 で あ る、朝 鮮 人 が何 ゆ ゑ今 度 の騒 擾 を

京 城 の農 商 銀 行 一ケ 所 あ る の み。

(二) 朝 鮮 に は農 民 が多 い。 そ の境 遇 は大 いに研究 す るを 要 す 。最

起 し たか 。彼 等 の言 ふ所 によ れば 、 (一) 朝 鮮 人 の智識 階 級 と で も い ふ か、 現 今 の文明 に触 れ た 人 々、 教 育 を受 け た人 達 の不平 不 満 は、

総 督 府 では 、彼 ら は自 分 の土 地 を 高 く売っ て関 東 州 辺 で安 い土 地 を

已 む を得 ず 土 地 を 売っ て 、関 東 州 や シベ リ ヤ の方 へ逃 げ る外 な い。

よ く なり し も、 土 地 の買 ひ占 め を やる 。鮮 人 は為 に仕 事 を失 ふ から 、

初 内 地か ら は乱 暴 な も の達 が入 り 込 み、後 東 洋 拓殖 会 社 が出 来 て稍

に耐 え ら れな い韓 国 時 代 に は税 は金 持 だ け に懸っ たが 今 は誰 にも か

税 を 取 り立 て る時 お さめ ず ば 、容 赦 なく鍋 釜 ま で押 収 す る。之 が実

酷 の政 治 を し 、賄 賂 をと り 、 理 も非 も分 らず に人 々を 圧制 す と 云 ふ。

日 の怨 み でも霄 らす 様 に、 同胞 の人 民 に当 る 。彼 ら は出 来 る限 り苛

韓国 政 治 時 代 に虐 め ら れ た者 の子供 が成長 し て成っ た者 だ から 、昔

か る 。憲 兵 補 、 巡査 補 たち は、残 酷 な態 度 で、昔 の仇 討 す る つも り

買 ふ のだ か ら、 喜 んで移 住 す る のだ と いふ。 東 北 へ移 る のだ か ら 、 凍 死 す る者 あ り、 途 中 で悲 惨 なめ に逢 ふ あ り、 遂 に仕 方 がな く 帰っ

で取 り 立 て る。鮮 人 には之 は実 に忍 び難 き 所 で あ る。

武 断 主義 の政 治 は高 圧手 段 で、 秘密 にす る。高 圧政 治 と 秘密 政 策 と

(四 )政治 は武 断 政治 、 サ アベ ル政 治 であ るか ら 、 こ の結 果 と な る。

て来 る者 も あ る。 総 督府 は道 路 を拵 へる に力 を 尽 し 、倒 へば 平 壌 か

強 制 的 に取 り上 げ て、彼 ら に修 築 のた め苦 役 を命 じ 、年 何 回と な く

は 、 下 々にま で及 ぶ 。下 々の者 に直 接 す る のは 、前 述 の如 き巡 査 補

ら鎮 南 浦 へは坦 々砥 の如 き道 が通 ず る 。然 し之 は 、総督 府 の土 地 を

無 報 酬 で草 を除 か せて出 来 た道 で ある 。鮮 人 は之 が 不平 で、 少 し も

と 、呟 く 。 ま た役 所 への届 書 が面 倒 な 上 に度 々剣 突 く を食 ひ、 幾 日

下 げ る。斯 か る教育 が 、現 に朝 鮮 では行 は れて居 る。 鮮 人 が之 に不

ベ ルを 下げ て威 嚇 し て教 育 す る。 女学 校 でも 、男 教 師 はサ ア ベ ルを

や憲 兵補 で あ る。普 通学 校 即 ち 小 学校 程 度 の学校 から 、教 師 は サ ア

を費 し て、 然 も容 易 にら ち が明 か な い。韓 国 時 代 の外務 大 臣 、 今 は

道 路 を有 り難 がら ぬ。 こ の道 路 は、 鮮 人 のた め でな く内 地人 の為 だ

青 年 会 主 事 の某 氏 は、 私 に其 の実 例 を 示 し た 。氏 の知 人 が、 転 居 届

が釜 山 に着 いた時 から 、探 偵 が絶 えず 尾 行 し た 。私 たち 初 め之 を知

ら な かっ た が、 京 城 で警 務 総 監 と 会 見 し たと き探 偵 の報 告 を 一見 し

平 不 満 を感 ず るは 無 理 で あら う か。探 偵 が盛 に使 用 さ れる 。私 たち

其 の原 因 は 、僅 か に点 の打 ち方 一っ であっ た と聞 く 。 地 方 の役 所 へ

て、 私 た ち が何 を 話 し た か を纏 め てあっ た の に驚 いた。 然 し其 の報

を 役場 へ持っ て行っ た が、 五 六 回 も面 倒 な交 渉 や剣 突 く が あっ た。

行 けば 、 願 書 や届 が何 度 も つき返 され る 。幾 日 も費 し 、腰 弁 当 で通

告 には 、誤 謬 の点 が多 く あっ た 。朝 鮮 人 の目 ぼ し い人 には 、 みな探

偵 が付 いて居 る。 あ る人 は、 私 の頭 の上 に は黒 い点 が つく 、何 故 な

って遠 く か ら来 る。 そ れ で も容 易 に、事 が は かど ら ぬ 。之 は鮮 人 の 忍 び難 い所 で、 非 常 に悪 い印 象 を与 へて居 る。 殊 に下級 の役 人 にな

此 等 巡 査 、憲 兵 で約 壱 万 三 千人 、 其 内 八 千人 は鮮 人 で あ る。 所 が彼

(三)朝鮮 では憲 兵 や 巡 査 の権 威 つよ く 、人 民 に直接 に接 す る のは

ら ず 内 地 人 にも不 満 を 感ず るも のも あ る。 私 ら が京 城 へ行っ たと き 、

人 信 徒 は之 も不 平 の種 で あ る。 現在 の統 治 に対 し て は、鮮 人 の みな

た 。 教 会 へは監 視 の巡 査 が来 て、 遠 慮 なく 会堂 内 で煙 草 を 吸 ふ。 鮮

行 され る のを廃 し て 呉 れ ねば 、 家 族 や教 会 の迷 惑 こ の上 な いと 言 う

ら ば 出 入 つね に探 偵 が つく から 、 と言っ た。或 る鮮 人 は、密 偵 を 尾

ら は何 れ も如 何 はし い人 間 で、 其 の人 と な り の成っ て居 な い事 は 、

る ほ ど非 道 い。

当 局者 でも多 少 認 めて居 る 。事 実 さう であ る。 巡 査補 や憲 兵 補 は、

度 は実 に怪 し か ら ぬ、 郵便 局 へ行っ て も、 局員 は他 に用事 がな い の

者 に遇 う た が、種 々の苦 痛 を訴 へた のち、 内 地 人 の鮮 人 に対す る態

ひ にし て居 ると 、嘆 いた 。大邱 の長老 教 会 で卅年 来 イ エスを信 ず る

会 見 し た 。其 のと き或 る 人 は、 内 地 人 は官 民 と も に我 ら鮮 人 を獣扱

鮮 人 中 第 一流 の牧 師 は監 獄 に 入っ た ので 、第 二流 の牧 師 や長 老 ら と

た 。斯 く て彼 ら は三 月 一日、 明月 楼 に て独 立 の祝 盃 を あげ 、総 督 府

来 の不 平 に加 ふ る に海 外 の時 代思 潮 に応 じ 、朝 鮮 人 が挙っ て示威 運

朝鮮 に あ る人 々を動 し て 、今 度 の騒 擾 と 成っ た。 卅 三名 の鮮 人 は年

義 に心う ご かさ れ、 遂 に韓 国 独 立運 動 を 志 し た。 海 外 の時 代 思潮 が

触 れ た彼 ら は、 パ リ の講和 会 議 を思っ たり ウ ヰ ルソ ン の民 族 自決 主

併合 当時 これ に不平 の人 々は、 欧米 へ逃 れ て行っ た 。時 代 思潮 に

に電 話 を か け て、 我 ら は朝 鮮 独立 を 運 動 を し たか ら捕 縛 す る なら捕

動 をす れば パ リ の会 議 を動 かす事 が でき やう と て、檄 を八 道 に飛 し

明 け さ せ、 無 理 に席 を占 領 す る。斯 んな 実例 は 日 に幾 度 もあ ると い

八道 に及 び、 各 地 にて朝 鮮 独 立 の万歳 が唱 へら れ た。 総督 府 が此 の

縛 せ よと通 じ た ので 、即 刻 か れら は捕 縛 さ れ た。彼 ら の発 し た檄 は

に取扱っ て呉 れ な い、 内 地人 が来 る と直 ぐや る が私 た ち の は毫 も顧

ふ 。昨 年 ハリ ス監 督 と私 と朝 鮮 を旅 行 し た時 、内 地 人 が 五十 計 り の

み な い、 と嘆 じ た 。満員 の電 車 のと き、 内 地 人 が鮮 人 に命 じ て席 を

鮮 人老 婆 の頭 上 の籠 を面 白 半 分 に突 き 飛 ば し て、 中 の金 が四 方 に散

は甚 だ 不思 議 であ る 。何故 か と いふ に 、何 ぞ知 ら ん。密 偵 中 我 が党

でな く て、 彼 の党 のも のが あっ た 。翌 日 は李太 王 葬 儀 の日 より 、其

陰 謀 を知っ た のは其 の前 日 であっ た 。多 く の密偵 を使 ふ当局 とし て

が終 れ る京 城 、 平壌 を初 め と し て、鮮 人 は到 る所 で万 歳 を唱 和 し て、

った。 時 す でに薄 暮 、何 う し ても見 つから ぬ 。老 婆 は遂 に泣 き出 し

く謝 し て去っ た。 鮮 人 に対 す る宣 教 師 と 内地 人 や役人 の違 ひ は、 凡

独 立 示威 運 動 が行 は れ た。斯 く て内 地人 と 衝突 し て起っ た の が、今

て了っ た。 ハリ ス監督 は、 懐中 よ り金 子 を与 へた ので、 老婆 は あっ

て斯 く の如 し 。彼 ら が 一方 を怨 み て 一方 に親 し む を、 誰 が無 理 と言

(五 )総督 府 は頻 り に鮮 人 同化 を主 張 す る様 に見 ゆ る。 然 し之 は短

へやう 。

は刀 火 に よら ず 平和 手 段 にて独 立 を計 らん と す、 諸 子 断 じ て粗暴 た

る勿 れ、 の意 を連 ね てあ る。 騒擾 に て殺 さ れ た鮮 人 は宣 教 師 の統 計

度 の騒 擾 であ る 。独 立 運動 宣 言 書 を見 る に、堂 々た る文章 で、 我ら

兵 急 に為 さ うと す る のは 、鮮 人 に悪 い印 象 を 与 へる外 な い。例 へば

では 二千 人 、総 督 府 は 四百 名 と いひ、 内 地 人 に て殺 さ れ た者 九人 で

日 月 に出 来 る事 では な い。 十年 二十年 ではと ても出 来 な い。之 を 短

朝 鮮 語 を絶 や さう とし て、京 城 にあ る各 教 派協 同 の医 学専 門 学 校 に

な る を認 め た と見 え 、個 人 の名義 で、 千 五百 円 を出 し て焼 失 し た教

ャパ ン ・アドヴ ァータ イザ ー之 を通 信 し た 。総 督府 も此 の事 の悲惨

会堂 の新 築費 に寄 附 し 、道 庁 は御 下 賜 金 の幾 分 の利 子 で殺 さ れ た鮮

あ る 。衝 突 の最 も激 し かっ た のは、 水 原 地方 に於 け る出 来 事 で、 ジ

考 へる事 が でき な いし 、伝 説 や風 習 も絶 たれ る 。鮮 人 が 日本 に同 化

人遺 族 救 助費 に当 てた 。方 々 に巡 回 し て見 聞 し た 間 に は、婦 人 にて

内 命 を下 し て、 日 本語 と英 語 の ほ か使 ふ可 からず と云 ふ が如 き 、非

し 得 る か何 う かは問 題 で、 よし 出 来 る に し ても多 年 を 要 す。 決 し て

常 な 悪 い印 象 を 与 へた。普 通 学 校 の国 史 は削 ら れ、 鮮 人 は昔 の事 を

短 日 月 で は出 来 な い。

に遇 う た と き、 此 の忍 び難 き苦 痛 を 日 本 の基 督信 者 に告げ る事 ので

重 傷 を 負 へるも の、 実 に悲惨 残 酷 な る実 例 は 数 ふ る に暇 な い。 私 ら

裸 体 にさ れ て打 た れし も の、靴 に て蹴 ら れし 老婆 、 鞭 う た れ て腰 に

ら 不 可 であ る 、 と論 ず る者 があ る。

日 の際 かか る大 変 更 を為 す は 、鮮 人 を し て自 負 心 を盛 な ら しむ る か

を し て直 ち に陛 下 の赤 子 た る の感 を 起 さ し むる事 は困 難 である 。今

は身 を犠牲 に供 す る覚悟 が無 け れば な ら ぬ。 然 う で なけ れば 、鮮 人

じ て信 頼 さ せる方 が、遙 か に優っ て居 る 。 (二)内 にあ る彼 ら の不 平

く より は、 一時 の自 負 心 を起 さす と も、彼 らを 愛 撫 し て我 ら に安 ん

(一)然 し 不平 不 満 を尚 一層 重 ね しめ て後 日或 は再 び騒 擾 の種 を蒔

き た のは 何 よ り嬉 し い、 と て泣 き伏 し た鮮 人 は 、到 る所 に幾 人 あっ

我 ら日 本 人 は又 我 ら基 督 信 者 は、 彼 ら を如 何 に見 るべ き か、 篤 く

不 満 が一 層重 なっ て、 外 にあ る鮮 人即 ち 満 洲上 海 辺 にあ る鮮 人仮 政

た か知 れ な い。

と考 へねば なら ぬ。統 治 者 又 一般 内 地 人 に若 し 基督 の愛 、神 の愛 を

て、 今度 の事 件 の材 料 を 聚 め て著述 し、 英 米 に之 を 配 布 す る者 あ る

有 て居 たな ら 、今 日 の騒擾 は決 し て起 らな かっ た筈 で あ る。 過 日知

や も計 ら れ ぬ 。若 し悲 惨 事 に伴 う て、何 か善事 が行 は れ た り改良 が

し と せぬ 。制 度 改革 は之 を防 ぐ 途 の 一つであ る 。(三 )近 き将来 に於

し 某 氏 は身 を挺 し て之 が為 め に当 ら ん と言 は れ た。斯 く の如 き慈 眼

府 が支那 の排 日者 と相 通 じ 、其 の勢 力 が朝 鮮 内 に侵 入 し来 る懼 れな

愛膓 の士 の数 多 く、 内 地 か ら起 ら ね ば 、是 れ朝鮮 の不幸 の みな らず

行 は れる な らば 、 此 ら をも 併 せ て記 入 せね ば な ら ぬか ら 、多少 償 ふ

名 の実 業 家 に招 かれ て朝 鮮 騒 擾 の視 察 談 を為 し、鮮 人同 胞 のた め に

日本 全 国 の恥 辱 であ る。朝 鮮 八道 の民 をし て心 を傷 ま しむ る勿 れ 。

は海 外 一二 の伝 道 会 社 は調 査委 員 を 派遣 す る事 あ る やも計 ら れ ぬ。

事 が出 来 や う。 (四 )此 のま ま で継 続 し て何 ら 改 む る事 な け れば 、或

進 ん で尽力 す る人 な き か と促 し た時 、座 に居 た曾っ て要 路 に居 ら れ

我 ら 日本内 地 にあ る基 督 信徒 は、 朝鮮 統 治 の任 に あ る人 々の鮮 人 に

ま た何 処 か の会 合 にて 、 日本 は非 人 道的 の行 為 を し た、 と いふ決 議

対す る態度 が改 まっ て、彼 ら を愛 す る の愛 を 基礎 と し て百 般 の事 お こな はれ 、平 和 を楽 し み親 愛 を喜 ぶ天 国 を朝 鮮 に建 設 す る 日近 かれ

はな いか。

を 為 さう も のなら 、 由 々しき 大事 であ る 。今 のう ち に改良 す べ き で

幾 ら書 いて も際 限 が な い から、 後 日に事 実 の真 相 を再 び記 す 事 と

か し と祈 る 。

従 来執 り来っ た同 化 政策 を止 め 而 し て今 の武 官 政 治制 度 を 変 更す る

後 者 は重 に政 治 に関 す る事 ゆ ゑ我 ら の嘴 を容 れ るべ き も ので な いが 、

朝 鮮 に就 て改 良 す べ き こと 、当 面 のも のと根 本的 のも のと あ る。

甚 だ尠 いと い ふ。 ま た朝 鮮 に居 る内 地人 は、彼 ら鮮 人 を我 が同 胞 、

に、 日本 内 地 に来 る鮮 人 留学 生 は帰 国 の後 、其 の厚意 を感ず るも の

遇 し な け れば な ら ぬ。 何 れ の留 学 生 も留 学中 の厚 意 を感 じて居 る の

(一)朝 鮮 お よび内 地 にあ る内 地人 が覚 醒 し て、鮮 人 の留学 生 を優

当 面 の改 良策 は左 の通 り。

事 であ る 。之 は識 者 の是認 す る所 であら う が 、勿論 実際 に於 て は文

兄 弟 姉妹 た る の感 を為 し 、彼 ら に対す る在 来 の態 度 を改 めね ばな ら

し て 、将来 改 良 す べ き こと 数 点 を挙 げ て、 一先 づ結 論 にす る 。

武 官 併 用 であ らう 。 そ し て改 良 され た以 上 、朝 鮮 政治 の局 に当 る者

我 が 教 会 の朝 鮮部 長 スミ ス氏 は、 宣 教師 に向っ て日 本 に関 す る智

識 を 与 へた り総 督府 の施 政 を説 明し 、 且 つ内 地 人 と鮮 人 と の間 に立

ぬ 。 (二)総 督府 に充 分 に宣 教 師 の精 神 や使 命 を 理 解 し 、ま た基 督教

って尽 力 し て居 ら れ る 。(五)有力 な る内 地人 の基督 教 の教 師 或 は信

には鮮 人 信徒 に内 地 の信 徒 の好 意 を伝 へ慰 籍 を与 へ、 益 々親 睦 を 厚

に関 し て智 識 を有 す る者 を採 用 し 、之 に高 き地 位 を 与 へねば な ら ぬ。

うす る事 が 必要 であ る 。朝 鮮 の信 徒 は内 地 の信 者 に優 ると いふ自 負

教 会 や宣 教 師 の使 命 を 理 解 しな いから 、誤 解 が生 ず る 。定 州 の憲 兵

が居 る か ら、 宣 教 師 は来 る に及 ば な かっ た ので あ るが 、騒 擾 の ため

心 を抱 く が 、彼 らは 我 ら ク リ スチ ャ ンには比 較 的 に 心 を打 ち 明 け る。

き 二 には 在鮮 内 地 人基 督 信 徒 と 宣教 師 間 の融 和 協同 の道 を 立 て、 三

牧 師 を 失 ひ教 会 堂 は焼 か れた か ら、 宣 教師 の責 任 とし て其処 へ度 々

過般 わ れ等 が視 察 旅 行 し た時 、 鮮 人婦 人 達 は我 ら が基 督 教 の教師 で

徒 を時 に派遣 し、 上 記宣 教 師 と呼 応 し て、 一には宣 教 師 の誤 解 を 解

来 らざ るを得 な い ので あ る。憲 兵 隊 長 には此 の理由 が解 ら な い。 ま

あ る事 を聞 いて 、喜 ん で心情 を語 り感 涙 に咽 んだ 様 を 、宣 教 師達 も

隊 長 、余 り来 た事 のな い宣教 師 が騒擾 後 度 々来 て、 色 々な申 出 でを

た検 事 は 、教 会 は犠牲 を説 く が、 暗 に思想 上 独 立 を煽 動 す る と 云 ふ。

し て困 る と訴 へた 。然 し 之 は、 定 州 の教 会 が自 給 教 会 で立派 な 牧 師

然 し鮮 人 には政 治 と宗 教 、 天道 と を 一つに考 へて 区別 せ ぬ者 が あ る。

び平 壌 に於 て宣教 師 と 内 地 人教 師 と の時 に会合 す る労 を取 り 既 に其

傍 か ら視 て驚 いた程 であ る 。ま た 我 ら は及 ばず な が ら 、過 日 京城 及

の会合 を催 し た 。ま た今度 は教 会 同盟 の主催 で焼 失 し た会 堂 建築 資

此 の点 を 同情 し て見 て やら ぬと 、何 でも無 い事 が 大変 な事 に聞 え る。

金 のた め、 謂 は ゆ る見 舞 金 を募 集 し之 を携 へて再 び慰 問 に行 かう と

(三)総 督 府 は宣 教 師 を猜 疑 の眼 を以 て見ず 、 彼 ら の朝 鮮 並 に鮮 人 に

廿 万余 の基 督教 徒 、多 く の学 校 や病 院 を 有す る宣 教師 の勢 力 は実 に

関 す る智 識 を善 用 す る道 を開 か ね ばな ら ぬ。 四 百 名内 外 の宣教 師 、

す る計 画 も あ る。

(六 ) 特 に内 地 人 、鮮 人 と 云 はず 、 一視同 仁 の伝 道 法 を執 る事 であ

盛 で あ る。 彼 ら は よく鮮 語 を解 し 、鮮 人 と親 和 す る 。彼 らを 善 用 し な け れば なら ぬ理由 は 、甚 だ明 白 で あ る。総 督 府 も 之 を認 めな が ら、

在 鮮 宣教 師 の日 本 に関 す る智 識 の欠 乏 より 生ず る誤 解 そ の他 を 防 止

(四 ) 内 地 の事情 に通 ず る宣 教 師 数名 を朝鮮 の要 所 に定住 せし め 、

今 日 は之 な き ため 上 下 通 ぜず 、 ま た東 西 の事 情 相 解 ら ぬ。 誤 解 に想

疑惑 を引 き起 す は宜 し か ら ぬ。 (七)出 版 の自 由 を 与 へる事 であ る。

か らう 。特 に鮮 人 伝 道 を標 榜 し て宣 教 師 の感 情 を害 し 一部 の鮮 人 の

て親 し む べ き であ る 。進 ん では其 の教 会 に鮮 人 の副 牧 師 を置 く も可

々に増 加す る。 内 地人 の牧 師 は彼 ら を 牧会 し、信 徒 は之 を会 員 と し

す る事 も 必要 であ る。 在 朝鮮 の宣 教師 は 日本 語 を勉 強 す る が、 日 本

像 を 重 ね つ つあ る。 其 のほ か下 級官 吏 の人 選 、鮮 人官 吏 養 成 機関 の

る。鮮 人中 多 く の者 は よく 日本 語 を憶 え 、 且 これ よ り解 す る も の年

に関 す る智 識 は 幼 稚 であ る。彼 ら は 日本 の風俗 習 慣 を 知 ら な い。例

設 立 、同 官 吏 任用 令 の改 正等 種 々あ る も、之 は後 日 に譲 らう 。

彼 ら を猜 疑 の眼 を も て見 、或 は彼 ら と親 む も の尠 いか ら 、と ても善

へば 、高 位 の官吏 に対 し て敬語 を用 ひ る事 を 知 ら ぬ者 があ る。 又 野

用 ま で に は至 ら な い。

人 に対 し て用 ふ る言語 を内 地 人 に対 し て用 ひ てを る者 も あ る。

作

造

編者註 原本は雑誌 ﹁ 護教﹂( 大正八年六月二十日、六月二十七日、七月四日号) 。 石坂はこの他 ﹁宣 教師の視たる朝鮮の騒擾﹂と題する一文がある。近藤釼一編 ﹁万歳騒擾事件﹂参照。

八 朝 鮮問 題 に就 て 野

意 志 が疏 通 し て居 な い。 我 ら の意 見 は文 官 政治 家 には反 響 があ る が、

武 官 には 没 交 渉 で あ る。朝 鮮 の実際 政 治 に当 る者 は憲兵 で、弊 害 が

小学 校 が休 ん だ り冬 の早朝 これ が為 に生 徒 を引 き 出 し たり す る 。官

多 い。内 地 人 も之 に は困っ て居 る。官 吏 を 迎 たり 送っ たり す る のに、

吏 の体 面 を 保 つ為 め に、政 府 に関係 のあ る会社 はボ ーナ スを低 く し

て、官 吏 と 同 じ俸 給 にさ せ られ る 。総 督 府 は道 路 を つく る為 に鮮 人

の土 地を 無 理 に寄 附 させ る 。印 形持 参 で呼 び寄 せ て、土 地 寄附 願 書

に印 を強 い て押 さ せ たり す る。 あ る 二月 の夜 、 道 の側 に穴 を掘っ て

吉

が 茂 る、 之 が 為 にま た使 役 を命 ぜ ら れ る。 官吏 は朝 鮮 の事 情 を研 究

朝 鮮 の教育 は、内 地人 と鮮 人 と に差 別的 で、 鮮 人 を馬鹿 にし て居

せず に、 色 々な事 を勧 め る 。満腹 の時 に無 理 に御 馳 走 を強 いる やう

自 炊 生活 せ る鮮 人 が ゐ た。何 う し た の だと 尋 ね ると 、 二里 向 に住 む

あ る。 例 へ内 地 人 と同 じ地位 に居 ても 、俸 給 は内 地 人 の三 分 の 一位

な 例 も あ る。 私 は朝 鮮 の武 人政 治 の撤 廃 を 叫 ぶ 。武 人政 治 は必要 の

る 。総 督 府 で も鮮 人 を高 等 官 にせ ぬ不 文法 あ り、判 事 の末 席 は あ る

し か取 れぬ 。私 の織 る農 学 士李 氏 は 斎藤 家 の養 子 と成っ て朝 鮮 の農

無 い のみな らず 、害 が多 い。同 化政 策 も容 易 で な いし 、之 は無 理 で

であ る。 此 ら の道 路 は軍用 だ から 、鮮 人 には 必要 でな い。 だか ら草

事 試 験 場 に務 め て居 た所 、鮮 人 の出 であ る事 が分 り、 急 に俸 給 が三

あ る 。長 年 の伝統 を忘 れ さ せ て強 いて日 本 人 にす る、之 は無 理 であ

者 だ が十 四 日 間道 路 を布 く使 役 を命 ぜら れた と答 へた 。 これは実 話

分 の 一に減 じ た。民 間 は こ の差 別 が 尚 ほ ひど い。京 城 の弁護 士 会 長

が検 事 には鮮 人 が無 い。彼 ら は教 育 を 受 け て も前途 に希望 な く、 学

に鮮 人 が 選挙 され たら 、 内 地 人 の弁 護 士 は怒っ て再 選 挙 せ ん とし 、

る 。例 へ出 来 て も 、学 校 は差 別 教育 だ から 行 は れな い。手 は乎 の働

校 を卒 へて も、 下 ら な い巡 査補 か憲 兵 補 にな る位 だ 。と いふ俗 謡 も

に依 らず 、唯 だ鮮 人 を下 に置 け よと 云 ふ差 別 観念 が働 いて居 る。 政

総 督 府 も 之 に応 援 し た。 鮮 人 が上 に居 ては いけ ぬ と彼 ら いふ 。実 力

では軍 人 の意 見 が行 は れ る。 教 育 の事 は軍 人 に話 し ても分 らな い。

の権威 が認 め ら れ て居 な い。 山 県政 務 総 監 は 飾 り物 で、十 分 の九 ま

ど 必要 な ら、 陸軍 部 を 設 け れば よ い。朝 鮮 の統治 そ のも のに、 文官

き朝 鮮 は 闇 黒 で あ る。 新聞 は みな半 官 報 で 、唯 だ 一つの鮮 語 の新 聞

に、 真 の目的 が表 れ る。言 論 の自 由 を鮮 人 に与 へよ 。言 論 の自 由 な

す 、茲 に内 地 人 と朝 鮮 人 と目 的 が同 じ う す る。 同 化 政策 を 捨 て た所

の政 治 であ る 。内 地 人 も鮮 人 も 人間 有 機 体 の協 同 的 目的 の為 め に尽

って足 の働 き せ よ と いひ 、之 が出 来 ぬと 圧制 し 排 斥 す る。 之 が朝 鮮

き足 は足 の働 き をす れば足 りる 。乎 に向っ て眼 の働 き せ よ、 眼 に向

彼 ら は宣 教 師 に安 心 さ せ ると 約 束 し な がら 、直 ぐ家 宅捜 索 をす る の

は総 督 府 の機 関新 聞 であ る。 自由 に政策 を批 評 し た も のを 東京 で印

府 は 、軍 人 でな け れば 朝鮮 の治 者 に成 れ ぬと 誤 解 し て居 る 。其 れ ほ

で、宣 教 師 は朝 鮮 の政治 は 二重 政治 だと 批難 し た。 文官 と武 官 と の

刷 す ると 、朝 鮮 に入っ て発売 禁 止 を受 け る 。文 学 雑 誌 の青 春 す ら 、

人 は米 国 人 を通 じ て、 此 の事 を知っ た 。我 が講 和使 節 はパ リで 人種

た者 も あ る 。然 る に我 ら は最 近 ま で、其 の事 を知 ら な かっ た 。 日本

雑 誌 を見 る と非 道 い事 が掲 載 さ れ、 万歳 を叫 ん だ から と て銃 殺 され

され た 。内 地 人 の多 数 ま でが 、総 督 府 には 不平 であ る。 日本 内 地 に

ら れた ら 、 何 と も答 へる事 は で きな い。私 は鮮 人 の独 立 運動 に反 対

差 別 撤廃 を 主張 す るが 、汝 ら 日本 人 が朝 鮮 に為 せ し事 は何 か と尋 ね

原 稿 のま ま検 閲 を受 け る。 鮮 語 のタ イプ ラ イ タ アは 、総 督 府 に没 収

未 だ真 の言 論 自 由 は な いが 、 せ め て内 地 ほ ど の自 由 を 朝鮮 にも与 へ

し て敵 国 た ら ん とす る の でな い、已 む な く し て独 立 し よう と す る 。

す るが 、彼 ら の身 に成っ て見 れば 無 理 も な い事 だ 。彼 らは 日 本 に対

ねば な ら ぬ。 具 体 的 に言 へば 、 内 地 で印 刷 発買 さ る も のを朝 鮮 で禁 止 し ては な ら ぬ。 内 地 人 と朝 鮮 人 と を満 足 させ る も のは 、 言 論 の自

い。朝 鮮 独 立 は 、已 む を得ず し て発 す る弱者 の声 で あ る。 我 ら が 一

善 き政 治 さ へ布 か る れば 、朝 鮮 人 の九 割 ま で は日本 に従 ふ に違 ひ な

由 を 認 め な い以 上 は 決 し て発 見 さ れ な い。 差 別 、武 人政 治 、 同 化 政 策 を撤 廃 し て言 論 の自由 を認 め る、 此 の四 ケ条 が朝 鮮 政 治 に対 す る

う す る も のは謂 は ゆ る危 険思 想 で なく 、 朝鮮 に為 し た 日本 の罪 悪 に

刻 た り とも 苦 ま せ た事 は、鮮 人 に対 し て済 ま な い。 日本 の国 体 を危

私 の最 少 限度 の要 求 であ る 。朝 鮮 問題 は人 道 問 題 で あ り、 我 が 国 民 の能 力 の試練 で あ る。 一

外 なら ぬ。 騒擾 問 題 は、 鮮 人 の みなら ず 日本 全 体 の問 題 で あ る。彼

久

処 が悪 い此 処 が悪 い のでな い。 初 め から 日本 が 悪 い のだ 。朝 鮮 は 軍

村

朝 鮮 騒 擾 は 、軍 閥 の専断 わ がま ま よ り来 た国 民 の迷惑 で あ る。 日

木

本 人 は軍 閥 から蒙っ た迷 惑 を 、決 し て是認 し ては な ら ぬ 。同 化 政 策

が、商 買 で あ る。 朝鮮 のサ アベ ル政治 が、 と て も想 像 の出 来 ぬ やう

人 の私 有 物 だ と 、 軍 人 は勿 論 ほ か の者 も考 へる 。軍 人 は 人 を殺 す の

な 事 を す る の も無 理 で な い。 朝 鮮 は軍 人 の槍 先 で取っ たと いふ誤 想

は決 し て容 易 でな い。言 語 や 人種 や教 育 の同 じ事 は 、 必 らず し も 同

で日本 児 童 を米 国児 童 と 一緒 に教 育 され た と き憤 慨 し た が 、今 度 は

レ ンを領 し た のと違 ふ 。 日本 と韓 国 と は、 平 和談 笑 の間 に併 合 し た

を、 先 づ捨 て ねば な ら ぬ。英 国 がイ ンドを 、 仏 国 が ア ルサ ス、 ロオ

化 政策 を容 易 な ら し め ぬ。 我 が国 民 は曾っ て米 国 カ リ フ ォ ル ニヤ州

パ リ の講 和 会 議 では 人種 差 別 撤廃 を叫 んだ 。然 る に朝 鮮 では平 気 で、

は 起 る筈 だ。 朝 鮮 に言 論 の自 由 を 与 へよ。 日 本内 地 に僅 かな がら 言

悪 い老 へが頭 のわ る いサ アベ ル政治 家 の政 治 に成 る から 、悪 い結 果

に対 し て い ふ称 で あ る。 朝 鮮 は 日本 の殖 民 地 では な い。殖 民 と いふ

民 と は、 奮 ひ取 る で は 工合 が悪 いから 付 け た名 であ る 。優 者 が劣 者

謂 ば 五 分 と 五分 と の合 併 で あ る 。朝 鮮 が征 服 され た のでも な く 、 日

鮮 人 に差 別 的 待 遇 を与 へて居 る。 そ し て出 来 る限 り、 朝鮮 人 を無 学

助

本 の所 有 でも な く、 お互 に平 等 で あ る。朝 鮮 は殖 民 地 で もな い。殖 秀

にし よ う と努 めた り 、彼 ら の背 く やう な 事 を わざ と し て居 る 。要 す

部

る に之 は軍 閥 の没 常 識 と不 人 情 と よ り来 た結 果 で あ る。 阿

て我 ら に責 任 があ る の に、今 ま で彼 地 の事 情 は知 ら さ れな かっ た 。

日本 と朝 鮮 と は併 合 し た 。朝 鮮 は 日本 の属 国 で は な い。 朝鮮 に就

前 内 閣 だっ た ら、 吉 野 博士 の演 説 は禁 止 さ れた か も知 れ ぬ。米 国 の

論 の自 由 あ る の は、 国会 が あ る から だ 。何 ぜ 朝鮮 に も憲 法 を 布 か ぬ

気 で居 な が ら 、資 本 家 に抗 し て労 働 者 に同 情 す る のは 、甚 だ し き矛

支 那 、 ド イ ツ 、 ロ シヤ、 米 国 に虐 げ ら れ ん とし た 。 凡 て を敵 と す る

あ る。 日本 が 世界 に出 た時 、 凡 て を敵 と せ よ と い ふ風 に育 てら れ た 。

心 わ れ等 にあっ た 。而 し て刺 とげ し い心 に なっ た。 然 し優 者 になっ

盾 で あ る。何 う考 へても 朝 鮮 に於 け る悪 い政 治 は、 取 り去 るべ き で

年 と か時 期 を定 め て国 会 開 設 を約 束 す れば 、 朝鮮 人 も安 心 す る で あ

た 日本 は弱 者 になっ た朝 鮮 に対 し て、刺 と げ し い心 を持つ 可 き であ

か。 鮮 人 の正 し い権 利 とし て、彼 ら の間 より も代 議 士 を出 し た な ら、

ら う 。 此 の方 が鉄 砲丸 よ りも 、 騒擾 を鎮 圧 す る に功 があ る。内 地 と

言 論 の自 由 も行 は れ同 化 政 策 の謬 れ る事 も分っ て来 る。 五年 と か何

同 様 に朝 鮮 にも国 会 を開 設 す る のが 、目 下 の急 務 で あ る。

た も のでな い。 日本 には徳 がな い。徳 の無 いも のは永遠 の勝 利 を 獲

う た が、 支 那 朝鮮 に対す る権 力 の圧 迫 を 見 る と、 日本 の進 歩 も 大 し

る か。 スウ エデ ン の其 教 授 は 、 日本 の進 歩 は世 界 の驚異 で ある と 思

真 の平 和 は血 に依っ て得 ら れ な い。貴 族 院 の某氏 は、 朝 鮮 は威 力

ら れな い。 同 種 族 に対 し て愛 のな き日本 は畏 る る に足 らず 、 と 断 言

三

政 策 を必 要 と し、 之 を せ ぬ と排 日 は ぬ け ぬ、 と 言 う た 。然 し 之 は 民

し た 。 日本 は 自 ら東 洋 の覇 者 と いふ。然 し支 那 人 、 朝鮮 人 は日 本 の

徳

族 的 争 ひ を盛 にす る計 り で、 民 族 の調 和 を計 るも のでな い。 私 は鮮

田

人 学 生 の唱 へる独 立 運動 に は不賛 成 だ が、 現 在 の総 督 政 治 を謳 歌 し

居 る 。暴 力 をもっ て 日本 は世 界 の優 者 と な り得 る と思 ふか 。周 囲 に

味 方 か。 日 本 人 は味 方 た る べき彼 らを 、暴 虐 の手 をもっ て 圧迫 し て

福

え ぬ。 あ れ は継 母政 治 で あ る。朝 鮮 に暗 闘 があ る のは之 が為 であ る。

憎 ま れ嫌 は れ て、何 処 に 日本 の立場 あり や 。 日本 の悪 を増 長 さ せ支

政 府 は朝鮮 を国 防 地帯 と し て考 へた が、 鮮 人 の幸 福 は考 へな い。朝 鮮 は 日本 の目的 でな く て、 手 段 と し て取 扱っ た 。戦 前 は ロシ ヤ ヘ対

の弱 者 に対 す る暴 虐 を罵 る者 が 、真 の愛 国 者 と信 ず る。 日本 人 は自

分 のも のは 何 でも肯 定 し た がる 。之 より浅 薄 な る はな い。永 遠 の 日

那朝 鮮 問 題 を是 認 す る のは、 日本 の為 め か。私 は 日本 の悪 を罵 り其

本 を建 て よう とせ ば 、 いま悪 を 去っ て朝 鮮 人 に対 す る態 度 を改 め ね

す る国防 地帯 とし て朝鮮 は 必要 だっ た が、 今 度 の大戦 で ロシ ヤは 日

総 督 府 が国 防 の為 め に鮮 人 の地 を 奪っ て拵 へた 道 は、 危 険 思 想 を 通

ば な ら ぬ。

本 の敵 で無 く なっ た。今 で は朝鮮 の国 防 地帯 とし て の価 値 は な い。

は せ る路 にな る 。今 の政 治 の弊 害 は、此 の危 険 な 思想 で貫 い て居 る 。

久

朝 鮮 政 治 は形 式 教 育 を受 け た軍 人 が形式 政 治 を す る のだ から 、善 政

日 韓 併合 の詔 勅 は公 明 正 大 だ が、 之 は実 現 さ れ て居 る か問 題 で あ る。

れを 反 駁 し た 。何 れ が是 いづ れ が非 は、 今 や輿 論 が裁 判 し て居 る 。

吉 野氏 が朝 鮮 旅 行 の印象 を雑 誌 に掲 げ た時 、 総督 府 の小 松緑 氏 こ

内 ケ崎作 三郎

今 日 の朝 鮮 の状 態 を其 のま ま続 け ると、 民 族 間 階 級間 の争 ひ にな ら

生

う 。 朝鮮 問 題 を客 観 的 に考 へ、彼 ら鮮 人 に真 の幸福 を与 へよ う と す る の が、 真 の同 化 政 策 で あ る。 麻

朝 鮮 に表 れ た 日本 人 の心 は、 浅 間 し い心 だ。 権 力 が 圧迫 す る政治 を 平 然 と 見 る なら ば 、 日本 人 は 呪 は れ る べき だ 。朝 鮮 人 に対 し て平

ニ、 鮮 人 官吏 ノ地 位 ノ不安 定

ハ、 急 速 ナ ル諸制 度 ノ改変

ロ、 内 鮮 人 教育 ノ差 異

文 の法 律 を霊 で解 釈 す る のが、 第 一で あ る。 詔勅 にあ る ﹁緩 急 そ の

4、 内 地 人 ノ圧迫 ニ対 ス ル不平

イ 、 内 鮮 人官 吏 待 遇 ノ差 異

宜 き を得 よ﹂ の意 が、 軍人 の古 手 の政 治 家 に は解 ら な い。朝 鮮 の独

にな る筈 が な い。憲 兵補 、 巡 査 補 は 、良 心 のあ る鮮 人 のせ ぬ職 だ と

立 は 現在 は で き ぬ事 を聡 明 な鮮 人 は 認 め て居 る。 然 し鮮 人 は総 督 の

ロ、 一般 内 地 人 ノ軽 侮 的 態度

イ、 下 級 官 吏 ノ軽 侮 的 態 度

い ふ。 パ ウ ロは ﹁ 儀 文 は殺 し 霊 は 生 かす ﹂ と いふ 。殺 さう と す る儀

文 官 や武官 の如 何 では な い、 総 督 そ の者 を要 求 し な い。市 町 村 に自

因

1 、講 和 会 議 ニ伴 フ民 族 自 決 主義 ノ唱 導

二 、近

2 、李 太 王 ノ死

3 、米 国 宣 教 師 ノ後 援 使 嗾 ト米国 ニ対 ス ル尊 崇 4 、天 道 教 徒 ノ盲動

第 二章  将 来 朝 鮮 ノ統治 上注 意 ス ヘキ事 項 一、朝 鮮 統 治 ノ方 針

二 、制 度 ノ改 革 ヲ急 カ サ ル コト 三 、鮮 ノ官 吏 ノ待 遇改 善 四 、学 校 教 育 五 、憲 兵 制 度 ニ就 テ 六 、警 察 官 ノ増 員 ニ就 テ

八 、府 、面 会 等 諮 詢 機 関 ノ設 置 ニ就 テ

七 、 諸制 度 ノ改 正 実 施 ニ関 ス ル注 意

九 、言 論 ノ自 由

朝鮮 軍参謀 部

ハ、移 民 ニ就 テ

治 制 を 布 いて 、漸 次 に朝鮮 国 会 を許 す可 き だ 。日 本 政府 は、 急 に武 官 政 治 を 廃 す ま い、 然 し追 々文 官 政 治 と な る に違 ひな い。朝 鮮 人 も 忍 耐 を要 す 。 編者註 吉野作造氏以下の諸論は黎明会主催の朝鮮問題討論会 ( 大正八年六月二十四 日夜、於青年会館)で行われた講演の抄である。比屋根安定氏に依 れば当日 ﹁ 会費を取ったが聴衆満堂二千に近かった。絶えず湧く拍手は凡て朝鮮人に対 する同情であった。一人の反対の声を聞かなかった。 ﹂とある。 本書では紙数の関係で雑誌護教所載の比屋根氏による講演抄を収めることに した。尚全文は ﹁ 黎明講演第六輯朝鮮問題号﹂に在る。

九

次

騒 擾 ノ原 因 及 朝 鮮 統 治 ニ注 意 スベ キ件 並軍 備 ニ就 テ

目

第 一章  騒擾 ノ原 因

1 、 併 合 ニ伴 フ不 平

一〇 、移 民問 題 ニ就 テ

因

2 、 自 由 思想 ニ眩 惑 セ ル分 子 ノ活 動

一、遠

3 、 一般施 政 ニ伴 フ不平

リ ト判 断 セラ ル ル半 面 ニ於 テ ハ常ニ 陰 険 忌 ム ヘキ思想 ト不 平分 子ノ

ニ人 智ノ 開 発ニ 産 業ノ 発達ニ 表 面 鮮 人ノ 幸 福 ハ日ニ 月ニ 進 ミツ ツ ア

1、 下級 官 吏ノ 対 鮮 人 態度ノ 改 善

活動 ハ依 然 ト シテ継 続 セ リ而 シテ将 来 ト雖 モ此 禍 根 ヲ艾 除 ス ル ニア

一 一、 対鮮 人行 為 ニ就 テ

2 、 一般 内地 人 態 度ノ 改 善

ラ ス ン ハ何 レノ時 機 カ又爆 発 スル コト ア ル ヘシ

1、 併 合 ニ伴 フ不平

今 遠 因 ト認 ム ヘキ モノ ヲ記 ス レ ハ左ノ 如 シ

一二 、宗 教家ノ 活 動 及 有 為 ナ ル宗 教 家ノ 保 護

一四 、内 鮮 人ノ 雑 婚 ヲ奨 励 ス ル コト

シ テ不 快ノ 念 ヲ有 セ サ ル モノ ナ シ即 チ埃 及 、印 度 、波 蘭 、 愛蘭ノ

世界 何 レノ国 民 ト雖 モ他ノ 国家 国 民ノ 為ニ 併 合 サ レタ ル モノ ニ

一三 、親 日鮮 人 有 力 者ノ 利 用及 保 護

一五 、内 地留 学 生ノ 待 遇 及 指導

ヲ要 ス

一六 、憲 兵 、警 察 官 吏 下 級 官吏 ニ鮮 語ノ 修 得 ヲ 一層奨 励 スル

必 スヤ之 レト離 脱 セ ント ス被 併 合 者 ニシテ表 面 事 ナ キ カ如 ク併 合

如 キ表 面 或 ハ平 静 ヲ装 フ モ征 服 者 タ ル国 家ノ 弱 点 ヲ見 出 スト キ ハ

者ノ頤 使 指 導ニ 甘 ンス ル ハ併 合 者 タ ル国 家ノ 威 力 ト 人智 ト カ被 併

第 三 章  在 外 鮮 人 ニ対 ス ル対 応策 第 四章  軍 備 ニ就 テ

合 者 ト格 段ノ 差 アリ テ被 併合 者 ハ併 合 者ノ 偉 大 ナ ル国家ノ 勢 力 内

有 シ時 ニ他 国ノ 隷 属 タ ル カ如 キ関 係 ニアリ シ ト雖 モ不完 全 ナ カラ

ノ 暗 流 ハ常 ニ旺ニ 流 レ ツ ツア リ朝 鮮ニ 於 テ モ四千 有余 年ノ 歴 史 ヲ

ル影 響 ヲ齎 ス ヲ覚 知 セ ル カ故 ナ リ圧迫ノ 乎 ヨリ免 レ ント ス ル裏 面

ニ包 擁 サ レ其ノ 蠢 動 ハ何 等成 効ノ 望 ナ ク却 テ自 己 ニ重 ネ テ不利 ナ

論

録

第 五 章  結 附

第 一回騒擾 事 件 経 過 大 要

統 監府 設 置前 後 ヨリ今 日 ニ至 ル間 ニ於 ケ ル騒 擾 ニ就 テ

第 二 回騒擾 事 件 経 過 大 要

一国 ヲ為 シ 一時 ナ リ ト モ独立 国ノ 体 面 ヲ維 持 シ来 リ シ関係 上 独立

モノ ナ ラ ンモ他 方ニ 於 テ ハ恩 顧 ヲ受 ケ タ ル モノ少 カラ ス然 ラサ ル

ヲ希 望 シ ア ル モノ ニシ テ李朝 五百 年ノ 統治 ハ 一方ニ 悪 政ニ 苦 メ ル

第 三 回騒 擾事 件 経 過 大 要

第 一章  騒 擾ノ 原因

騒 擾ノ 源 因及 朝 鮮ノ 統 治 上 注 意 ス ヘキ件 ニ就 テ

尠 カラ ス之 等 カ併 合 ナ ル 一大鉄〓ニ 依 リ 一朝 ニシ テ其ノ 地位 ヲ失

モ農 民ノ 膏 血ニ 依 リ 一身一 家ノ 安 静 豪 奢 ナ ル生 活 ヲ為 セシ モノ亦

ヒ其ノ 豪 奢 ヲ奪 ハレ心 中 平 ナ ラ サ ル ハ当 然 ナ リ即 チ李 朝 当 時ノ 官

因

今 回ノ 騒 擾 タ ル決 シテ 近 ク其ノ 原 因 ヲ発 セシ モノ ニア ラ ス固 ヨリ

吏 、両 班 、 儒 生ニ 於 テ殊ニ 然 リ之 等ノ 輩 カ陰ニ 不 平 ヲ懐 キ活 動 ヲ

一、遠

ク併 合ノ 当 時ニ 胚 胎 シ爾 来 陰ニ 〓 醸 培 養 セラ レタ ル モノ ナ リ即 チ併

続 ケ鮮 内 ニ於 テ ハ表面 的 行 動 ハナ サ サ ル モ接 壌 地方ニ 於 テ ハ或 ハ

勃 発ノ 動 機 ハ近 ク与 ヘラ レタ ル モノト 云 ヒ得 ヘキ モ騒擾ノ 禍 根 ハ遠

合 以来 已ニ 十年 苛斂 誅 求飽 クナ キ虐 政ノ 手 ヨリ免 レ交 通 機関ノ 整備

シ ハ已ニ 周 知ノ 事 実 ニシテ今 回 騒擾 遠 因ノ 一ヲナ セシ事 ハ明 カナ

結 社 ヲ設 ケ機 関 新 聞 ヲ発 行 シ陰 ニ活 動 ヲ続 ケ時 機 ヲ窺 ヒツ ツ アリ

ヲ感 シツ ツ ア リ シナ リ今 回ノ 騒擾ニ 於 テ鮮 人 官 公吏 ニ シテ其ノ

於 テ モ 一般ニ 軽 侮 的 観 念 ヲ以 テ之ニ 対 シ同 一階 級 ヲ以 テ同 一官

旅 費 ヨリ モ少額 ナ リ其 他 武 官ノ 俸 給ノ 如 キ モ亦 然 リ 又無 形 上 ニ

禍 中 ニ投 セ シ モノ ハ稀 有 ナ ル モ彼 等ノ 心情 ヲ解 剖 セ ハ今 回ノ 騒

庁 ニ奉 職 シ ツ ツ モ其ノ 待 遇ニ 差 別 ヲ附 シア ル為 彼等 ハ常ニ 不快

ノ 業 ニシテ 一朝 一夕ノ 能 ク ス ヘキ モノ ニア ラ ス然 リ ト雖 モ此 不 平 ヲ

シ

擾 ニ於 テ暗 ニ之ニ 同 情 ヲ寄 ス ル モノ ハ決 シテ鮮 少 ニア ラ サ ルヘ

リ

一掃 シ同 化ノ 実 ヲ挙 ク ルノ手 段 ハナ キ ニア ラ スト信 ス之ニ 就 テ ハ更

前 述ノ 如 ク併 合ニ 不 平ノ 伴 フ ハ普 通 ニシ テ之 カ根絶 ハ固 ヨリ至難

ニ 後 段章 ヲ改 メ テ述 フ ル処 ア ル ヘシ

ヲ伸 フ ル ニ由 ナ ク悶 々ノ情 ハ常ニ 好 機 ヲ窺 ヒツ ツ ア リ シ ニ講 和 会

欲 ス ル モノ多 キ ニ至 リ然 ル ニ顧 ミ テ自 己ノ 郷 土 ヲ思 フト キ ハ驥 足

ケ世 界ノ 状 況 ヲ知 ル ニ及 ヒ自 由ノ 天 地 ニ自 己ノ 理想 ヲ実 現 セ ント

之 ヲ以 テ鮮 人 ニ対 ス ル政策 ハ有 為ノ 徒 ヲ モ其ノ 発達 ヲ妨 ケ鮮 人

ニアリ而 シテ高 等 普 通 学 校 ト雖 モ全道 ヲ通 シ僅ニ二 三 ニ過 キ ス

卒 業 ス ル モ更ニ 高 等ノ 学 ヲ修 ム ル ニ ハ相 当ノ 準 備 ヲ要 スル状 況

ノ 学 校 ヲ異 ニ シ而 モ教 育ノ 程 度 同 シ カラ ス例ヘ 高 等 普 通 学 校 ヲ

内 鮮 人 教育ノ 状 況 ヲ見 ル ニ普 通 学 校 ニ於 テ ハ内 地人 ト全 ク其

ロ、内 鮮 人 教育ノ 差 異

議ニ 伴 フ民 族 自決 主義ノ 思 潮 ニ連 レ東 京 、浦 潮 、 ニ コリ スク 、鮮

ヲ愚 昧 ニシ其ノ 発 展 ヲ防 遇 シア ルモノ ト解 シ不 平ノ 念 ニ駆 ラ レ

鮮 人中 米 国ニ 留 学 セ ル モノ尠 カ ラ ス然 ラサ ル モ最 新ノ 教育 ヲ受

2 、自 由 思 想ニ 眩 惑 セ ル分 子ノ 活動

内 地 ニア ル排 日者 気 脈 ヲ通 シ之カ 煽 動 者 タリ シナ リ

人ノ 幸 福 ハ日 ヲ追 テ増 進 シ十年 前ニ 比 シ隔 世ノ 感 ア リト ハ鮮 内 地

破 シ其ノ 風 土民 情 ヲ察 ス ル コト ナ ク 一律 森 厳 ナ ル法 律 ヲ以 テ之

ノ 文 明 ト特 殊ノ 風 俗 習 慣 ヲ有 ス ルモノ ニ対 シ 一朝 ニ シテ之 ヲ打

急 速 ナ ル諸 制 度ノ 改変ニ 対 シ彼 等 ハ思 為 ラ ク日本 ハ数 千年 来

ハ、 急速 ナ ル諸 制 度ノ 改 変

ツ ツ アリ

ヲ旅 行 ス ル モノノ 常 ニ発 ス ル声 ナ リ然 レト モ裏 面 ニ於 ケ ル鮮 人ノ

併 合 以 来 政治 ニ殖 産ニ 交 通ニ 其ノ 施 設 ハ着 々ト シ テ歩 ヲ進 メ鮮

3 、 一般 施 政ニ 伴 フ不平

不平 亦 少 シ 卜 セ ス之 ヲ各 方 面 ヨリ得 タ ル情 報 ニ徴 ス ル ニ左ノ 数 点

ヲ束 縛 シツ ツ ア リ ト例令 ハ諸 手 続ノ 如 キ諸願 届ノ 如 キ 日本 人 ト

シテ ハ大 ナ ル苦 痛 ト感 セサ ル コト モ彼 等 ト シテ ハ至 大 ナ ル苦 痛

ニ帰 着 スル カ如 シ

ニ、 鮮 人官 吏 地位ノ 不 安 定

ヲ加 フ ル モノ ト シテ不 平 ヲ感 シア ル証跡 著 シ

ヲ感 シ ア ルカ如 キ其 他 共 同墓 地ノ 制 定ノ 如 キ旧 慣 ヲ打 破 シ圧迫

物 質 上 ニ属 ス ル俸 給ノ 如 キ旅 費ノ 如 キ内 地 人官 吏 ニ比 シ遙 ニ少

鮮 人 官 吏 卜 内 地人 官 吏 ト ハ其ノ 間 大 ナ ル径 庭 ア リ即 チ有 形 上

イ 、内 鮮 人官 吏 待 遇ノ 差 異

額 ナ リ例 ヘ ハ郡 守ノ 旅 費 ハ其ノ 許ニ 使 用 シ ア ル内 地 人 判任 官ノ

ス従 来 獲得 シ居 レ ル地位 即 チ道 長官 、郡 守 、 面長 等ノ 地 位 モ逐

将 来 参 政権 ヲ得 ルノ光 明 ハ未 タ之 ヲ認 ム ル ヲ得 サ ルノ ミ ナラ

計ノ 途 ヲ求 メ ン カ為 多 ク ハ墳 墓ノ 地 ヲ離 レサ ル ヘカラ サ ル ヲ以

ニ 苦 シミ ツ ツ ア リ即 チ彼 等鮮 人 ハ祖 先 伝来ノ 土 地 ヲ失 ヒ他 ニ生

ン コト ヲ期 シ ア リ現ニ 今 回ノ 騒 擾 ニ際 シ同 地 方ノ 鮮 人 等 ハ移 民

テ之 等 鮮 人ノ 内 地人 ヲ悪 ム コト甚 シ ク機会 タ ニアラ ハ怨 ヲ晴 サ

ヲ三角 洲 ニ圧 迫 シ之カ 退 路 ヲ絶 チ鏖 殺 セ ン コト ヲ企 図 シタ リ シ

次 内 地 人官 吏ノ 為 侵 蝕 セラ レ彼 等 ハ官 公 吏 ト シテ 地位 ニ頗 ル不

モ軍隊 並憲 兵ノ 到着 迅 速 ナ リ シ為 大 事ニ 至 ラ スシテ 止 メ リ従 来

安 ヲ感 シ ツツ ア リ青年 学 生 等カ 動 モ ス レ ハ煽 動ニ 応 シ騒 擾 ス ル ハ之 等ノ 状 況 ヲ見 テ其ノ 将 来 ニ光 明ノ 認 ム ヘキ ナ ク自 暴 自 棄 ニ

鮮 人ノ 小作 地 買 収 セラ ルル ヤ其ノ 地ノ 総代 ヲ以 テ東 拓出 張 所 ニ

陥 レ ル点 モ亦尠 ナ カ ラ スト認 メ ラ ル 4 、内 地 人ノ 圧迫ニ 対 スル不平

以 上 遠 因 ニ示 ス如 ク鮮 内外 ヲ通 シ爆発ノ 可 能 性 ヲ抱 有 シ アリ シ ニ

因

際 シ講 和 会 議 及李 太 王ノ 死 ハ之 ニ動 機 ヲ 与 ヘタ ル モノ ナ リ此 近因 ニ

二、 近

忍 ヒサ ル モノ ア リト

然 之 ヲ附 与 セ ラ レ タ シト切ニ 哀 願 シ来 リ憫然 タ ル其ノ 情 見 ルニ

到 リ例ヘ 如 何 ナ ル法 規 モ克 ク之 ヲ遵 守 ス ルヲ以 テ小 作 権丈 ハ依

下級 官 吏 ニシテ態 度 暴 慢 或 ハ其ノ 行為ニ 於 テ卑 ム ヘキ モノ ア

イ 、 下級 官 吏ノ 軽 侮 的 態 度

リ 而 モ鮮 民ニ 対 ス ルヤ 一般ニ 軽 侮 的 態 度 ヲ以 テ臨 ム カ故 ニ其ノ

ル モ憲 兵補 助 員 、 巡 査補 ニシテ其ノ 職 権 ヲ濫 用 シ地 方 人 民 ニ対

就 テ ハ已 ニ世 間 周知ノ 事 実 ニ シテ朝 特報 第 一号 及 朝特 報 第 六 号 ( 騒

怨 恨 ヲ買 ヒ嫌 忌 セラ レア ル モノ尠 カ ラ サ ルカ如 シ内 地 人 ニ非 サ

モ亦 否 ム ヘカ ラ サ ル コト ト ス

シ倨 傲ノ 態 度 ヲ持 シ ア ル為 地 方 人 民ノ 感 情 ヲ害 シア リ タ ル コト

擾 ト朝 鮮 人 一般ノ 思 想 ) 中 ニ モ記 述 シ アリ重 複ニ 渉 ルヲ以 テ以 下之

1 、講 和 会 議ニ 伴 フ民 族 自 決 主義ノ 唱 導

カ 近 因 ト認 ム ヘキ モノ ヲ簡 単ニ 記述 セ ント ス

ロ、 一般 内 地人ノ 軽 侮的 態 度 前 項 記 ス ル処ノ 下 級官 吏ノ ミ ナ ラ ス 一般 内 地 人 モ鮮 人ニ 対 ス

セ ル排 日鮮 人 ハ機 逸 ス ヘカ ラ スト ナ シ相 呼応 シテ独 立 ヲ高 唱 シ其

小露 西亜 等ノ 独 立 承 認 ヲ唱 導 ス ルヤ在 米鮮 人及 東 京 、 浦潮ニ 在 住

米 大 統 領ノ 民 族 自決 主 義 ヲ唱導 シ チ エッ ク ス ロワ ッ ク、波 蘭 、

ル ヤ侮 蔑 的 態度 ヲ以 テ之ニ 臨 ミ而 モ内 地人 中 其ノ 行為ノ 野 鄙 ナ

ハ、移 民ニ 就 テ

ル モノ ア リ為 ニ彼 等ノ 怨 恨 ト憤 怒 トヲ買 ヘル コト尠 カ ラ ス

東 洋 拓 殖 会社カ 鮮 内 地 ニ於 ケ ル移 民 ヲ奨 励 セ ル ハ可 ナ ルモ地

2、 李 太 王ノ 死

ノ 余 波 ハ遂 ニ鮮 内 地ノ 騒擾 ヲ惹 起 ス ル ニ至 レ リ

李 朝 最後ノ 韓 国 皇 帝 ト シ テ其ノ 実 権 ヲ振 ヒ シ李 太 王ノ 死 ハ李 朝

ノト ナ シ不 安 ヲ感 シツ ツ ア リ之カ 実 証 ト シテ 一例 ヲ示 セ ハ黄 海

ノ 恩顧 ヲ受 ケ シ貴 族 、 両班 等 ヲ シテ其ノ 死 ヲ悲 マシ メ又其ノ 急 激

方 ニ依 リ テ ハ之カ 為 鮮 人ノ 所 有 セ ル土 地 ヲ逐 次 蚕 食 セラ ル ルモ

シ テ之 ヲ与 フ ルヲ以 テ年 々若干ノ 鮮 人 ハ小作 地 ヲ失 ヒ糊 口ノ 途

道 北 栗面 ニ ハ毎年 移 民ノ 入 リ込 ム モノ多 ク鮮 人ノ 小作 地 ヲ買 収

シ メ日本 ニ対 ス ル敵 愾 心 ト化 セ シメ タ リ而 シテ 一方 海 外 ニア リ テ

リ李 王 家 ニ対 シ何 等 忠 節 ノ念 ナ キ鮮 人 ニ対 シテ モ憤 懣 ノ念 ヲ感 セ

ナ ル死 ハ毒 殺若 ハ不 平 ニ対 ス ル憤 死 等 一種 忌 ム ヘキ流 言蜚 語 ニ依

王 ノ死 ハ平素 抱 懐 セ ル野 心 ヲ遂 ク ル ニ絶 好 ノ機会 ヲ得 タ ル モノ ト

欝 勃 タ ル野 心 ハ何 等 カ ノ機 会 ヲ窺 ヒツ ツ ア リ シ ニ民族 自決 及 李 太

日的 思 想 ヲ抱 持 シ且 ツ従来 官 憲 抑 圧 ヲ蒙 リ加 フ ル ニ教 主孫 秉 熈 ノ

将 来 朝 鮮 ノ統 治 上 注 意 ス ヘキ事 項

シ主 義 上 相反 目 シ ア ル耶 蘇教 ト相 携 エテ騒 擾 ヲ惹 起 スル ニ至 レ リ

之 ニ関 シ所 見 ヲ述 ヘ ント ス

之 ヲ改 善 シ不 平 ノ原 因 ヲ成 ル可 ク艾 除 ス ル コト ニ努 ム ルヲ要 ス以 下

ト共 ニ従 来 彼 等 ノ不 平 ノ原因 タ リ シ モノ ニシ テ改革 シ得 ヘキ モノ ハ

思想 ハ容 易 ニ除去 ス ルヲ得 ス将 来 彼 等 ニ対 スル施 政 ノ方 針 ヲ定 ム ル

今 ヤ騒 擾 ハ表 面 鎮 静 ニ帰 セリ ト雖 モ 一旦民 心 ニ浸 潤 セ シ忌 ム ヘキ

第 二章

暗 ニ好 機 ヲ窺 ヒツ ツ ア リ シ輩 ハ此 機 ニ於 テ事 ヲ挙 ク ル ヲ最 モ好 都 合 ナ リ ト シ鮮 内 地 ヲ煽 動 シ事 ヲ挙 ル ニ至 レ リ国 葬 ノ為 全道 各 地 ヨ リ多 数 ノ人 士 京 城 ニ聚 マリ シ コト モ事 ヲ挙 ク ル ニ便 ナ リ シナ リ 3 、米 国 宣 教 師 ノ後 援 使 嗾 ト米 国 ニ対 スル尊 崇

ル コト ト ス而 シテ 本源 地 ハ上海 ナ ルカ如 ク在 鮮 宣 教 師 ヲ中継 ト シ

本 回 ノ騒 擾 ハ在 鮮宣 教 師 ノ後 援 使 嗾 ニ出 テ タ ル ハ争 フ ヘカ ラ サ

テ鮮 内各 地 ニ不 穏 文書 ノ頒 布及 煽 動 ヲ行 ヒ三 月 一日京 城 、平 壌 、

全 ク内 地 人 ト同 等 ナ ラ シ メ結 合 的 国 家 ヲ成 形 ス ル ヲ以 テ終 局 ノ目 的

朝 鮮 全 民 族 ヲ同 化 シ テ准 大和 民 族 タラ シメ凡 テ ノ待 遇 ヲ改善 シ テ

一、朝 鮮 統 治 方針

力 ナ ル後 援 者 タ ル米 宣 教 師 ノ存 在 セ ル ハ明 ナ リ而 モ此 米 宣教 師 ヲ

ル困 難 ノ事 ナ ルヲ以 テ或時 機 迄 強 大 ナ ル威 圧 ヲ以 テ 不逞 徒輩 ヲ シ テ

ト スル ヲ要 ス然 レ ト モ同化 ノ事 タ ル波 蘭 若 ハ愛蘭 ノ例 ニ鑑 ミ ル モ頗

考 フ ル ニ予 メ系 統 的 ニ計 画 サ レタ ル コト確実 ニ シテ其 ノ背 後 ニ有

鎮 南 浦 、宣 川 等 ニ於 テ 一斉 ニ騒 擾 若 ハ不 穏 ノ行 動 ア リ之 ニ依 リ テ

シテ斯 ノ如 キ動 作 ヲ ナサ シ メタ ル ニ就 テ ハ米 国 ノ政 略 的 野 心 カ其

ナ ル国 家 ノ威 力 ト権 力 内 ニ彼 等 ヲ抱 擁 シテ騒 擾 ハ何 等 奏 効 ノ望 ナ ク

蠢 動 ノ余 地 ナ カ ラ シ メ 一方 懐 柔 同 化 ニ努 ム ルヲ要 ス換 言 ス レ ハ強 大

ノ背 後 ニア ル ニ アラ サ ル ヤヲ疑 ハシ ム而 シテ米 宣 教 師 ノ煽 動 企 画

レタ ルヲ其 ノ主 ナ ル原 因 ト ス即 チ講 和 会 議 ニ於 ケ ル米 大統 領 ノ行

其 ノ効 ヲ奏 セ シ ニ就 テ ハ鮮 人 ノ近 時 米 国 ニ対 ス ル尊 崇 ノ念 高 上 サ

動 ハ他 列 強 ヲ圧 シテ全 ク独 舞台 ノ如 キ感 アリ由 来 事 大 思 想盛 ナ ル

ニ努 メ テ内鮮 人 ノ心 的 融和 ニ努 メ逐 次同 化 ノ歩 ヲ進 ムルト 共 ニ 一方

威 圧 ノ手 ハ逐 次 之 ヲ緩 メ茲 ニ真 ニ団結 セ ル国 家 ヲ成 形 シ官 吏 登 用 、

不利 ヲ与 フ ル モノ ナ ル コト ヲ感 セ シ メ 一方 待 遇 ノ改 善 ニ生 活 ノ安 固

宣 教 師 ノ数 十年 ニ亘 リ テ教 育 ニ施 療 ニ宗 教 ノ伝 道 ニ努 メタ ル結 果

参 政 権 ノ附 与 地方 自 治 等全 ク内 地 ト同 様 ナ ラ シ ム ル ニア リ但 将 来彼

鮮 人 ハ米 国 ハ日 本 ヨリ強 大 ナ リ ト ノ感 ヲ 一層 深 カ ラ シ メタ リ又 米

一部 鮮 人 ノ敬 慕 ト尊 敬 ヲ受 ケ ア ル ハ事 ヲ挙 ク ル ニ就 テ便 利 ヲ与 ヘ

ヲ要 ス

等 鮮 人 ノ民度 進 ム モ独 立 ヲ許 シ又 ハ自 治 ヲ許 ス ハ絶 対 ニ之 ヲ避 ク ル

以 上 ノ如 ク真 ニ結 合 的国 家 ヲ成形 シテ凡 テ ノ権 利 ト待遇 ト ヲ内 地

タリ

天 道 教 ハ由 来排 外的 思 想 ヲ 以 テ成 立 セ シ東 学 ノ遺 物 ニ シテ尚 排

4 、天 道 教 徒 ノ蹶 起

テ ハ官吏 登 用 参 政権 ノ附 与 徴 兵 地 方自 治 ハ民 度 ト内 鮮 人融 和 ノ程 度

シ ム ルヲ要 ス今 回 ノ騒 擾 ニ際 シ郡 守 、面 長 等 ニシ テ其 ノ職 ヲ抛 チ タ

人同 一ナラ シ ムル ヲ 必要 ト ス其 他 叙位 叙 勲 ノ如 キ内 地人 ト同 一ナ ラ

ル者 往 々 ア ル モ多 ク ハ不逞 鮮 人 ノ脅迫 ヲ恐 レテ責 任 ヲ 回避 シタ ル モ

人 ト同等 ナ ラ シ ム ルヲ 以 テ終 局 ノ目的 ト スト雖 モ之 ニ至 ル道 程 ト シ

ヲ顧 慮 シ逐 次 其 ノ歩 ヲ進 ム ル ヲ必要 ト ス

( 憲 兵 補 助員 及 巡 査 補等 ニシテ今 回 ノ騒 擾 ニ際 シ之 カ防 止 、検 挙 ニ

ノ ニシ テ其 ノ裏 面 ノ心 裡 ハ不 明 ナ ル モ表 面 騒 擾 ニ参 加 セシ モノ ナ シ

ト ナ ル モ大 体 ニ於 テ ハ我為 ニ尽 セ ル モノ ト云 フ ヲ得 ヘシ) 将来 之 等

際 シ平 時 ノ活動 ニ比 シ其 ノ鋭 鋒 ノ若 干鈍 リ タ ル ハ争 フ ヘカ ラサ ル コ

以 上 ノ如 キ主義 ニ依 リ将 来 ニ於 ケ ル朝 鮮 統 治 ヲ行 フ モ ノト シ在 来

二、制 度 ノ改 革 ヲ急 カ サ ル コト

ノ制 度 ヲ改 善 シ若 ク ハ新 ニ之 ヲ設 ク ル固 ヨリ必要 ナ リ卜雖 モ急 速 ナ

一般 ニ及 ホ ス影 響 大 ニシテ統 治 上有 利 ナ ル ヲ信 ス

ニ相 当 ノ待 遇 ヲ与ヘ 智 識 階級 ノ心情 ヲ安 定 ニシテ不 平 ヲ除 ク コト ハ

ル改革 ハ絶 対 ニ之 ヲ避 ク ル ヲ要 ス若 シ 彼等 ノ言 ヲ聴 キ急速 ナ ル改 革 ヲ行 ヒ彼 等 ニ若干 タ リ ト モ騒擾 ハ某 程 度 迄 其 ノ効 ヲ奏 セリ ト ノ感 念

ヲ待 ッ テ実 施 スル コトト シ急 速 ナ ル制度 ノ 改革 ハ之 ヲ避 ク ル ヲ要 ス

ヲ要 ス之 カ為 ニ ハ改 車 ヲ要 ス ヘキ制 度 ア リト スル モ之 ハ民 心 ノ安 定

ノ効 果 ナ ク結 局 ハ彼 等 ニ不 利 ヲ来 スノ ミ ニ止 マ ルト ノ観 念 ヲ与 フ ル

有 為 ナ ル モノ ハ之 ヲ発達 セシ ム ル主 義 ノ許 ニ鮮 人 普 通 学 校 モ其 ノ程

ナ ル ヤ ハ事 專 門 ニ亘 リ詳 細 ナ ル論 議 ヲナ ス ハ困難 ナ ル モ鮮 人 ト雖 モ

級 ナ ル コト ハ彼 等 ノ不 平 ノ 一ナ ルカ如 シ学 校 教育 ヲ如 何 ニセ ハ適 当

学 校 教育 ニ於 テ内 鮮 人 ヲ全 ク分 離教 育 シ而 モ鮮 人学 校 ノ課程 ノ低

四、 学 校 教 育

乍 併 適 当 ノ時 期 ニ至 レ ハ施 政 ノ真 意 ヲ明 ニ シ前 途 ニ 一道 ノ光 明 ヲ認

度 ヲ内 地人 ノ モノト同 一ナ ラ シ メ相 当 ノ地位 ト身 許 ノ確 実 ナ ル鮮 人

ニアラ ハ又 々騒擾 ヲ繰 返 ス ニ至 ル ヘシ此 際 ハ何 処 マテ モ騒 擾 ニ何 等

ヲ与 ヘ ンカ将来 ニ於 ケ ル鮮 人 ノ統 治 上 困難 ヲ来 スノ ミナ ラ ス機 会 タ

メ シム ル コト ハ必 要 ナ ル ヘ シ

ハ固 ヨ リ妨 ケ サ ル ヘシ高 等 普 通学 校 若 干 ノ増 設 ヲ行 フ ハ必要 ニシテ

子 弟 ニシテ内 地 人 学校 ニ入学 ヲ希 望 スル モ ノ ハ其 ノ入 学 ヲ許 可 ス ル

又 若 干 ノ高 等 学 校 ヲ設 ク ル 卜共 ニ京 城 ニ 一大 学 ヲ設 置 ス ルノ必要 ア

鮮 人 官吏 ノ待 遇 カ彼等 ノ智 識 階 級 者中 ノ常 ニ不 平 ノ原 因 タ リ シ ハ

三、 鮮 人官 吏 ノ待 遇 改善

已 ニ騒擾 ノ遠 因 中 ニ述 ヘタ ル処 ノ如 シ之 ヲ改 善 ス ル ハ智 識 階級 ニ於

(但普 通教 育 ノ加 キ内 地 ト同 シク凡 テ ノ鮮 人 ニ向 ヒ強 テ之 ヲ勧誘 シ

或 ハ強 制 的 ニ行 フ ハ考 慮 ヲ要 ス ヘキ コト ト ス) 有 為 ナ ル人 材 ニ シテ

ル ヘシ要 スル ニ将来 漸 ヲ追 テ其 ノ教 育 程度 ハ内 地 人 ト同 一ナラ シ メ

将来 発展 ノ希 望 ヲ有 スル モノ ニ対 シ テ ハ其 ノ希 望 ニ添 フ如 ク内 地高

ケ ル不 平除 去 ノ 一法 ナ ル ヘシ彼 等 ニシ テ相 当 ノ地位 ト之 ニ対 スル待

ヨリ見 レ ハ生 活 ノ程 度 ヲ異 ニス ル内 鮮 人 官 吏 ヲ シテ其 ノ待 遇 ヲ全 ク

遇 ヲ得 テ生 計 上 安 定 ヲ得 ハ喜 ンテ其 ノ職 ニ従 事 ス ル ニ至 ル ヘ シ 一面

ノ如 キ其 ノ間 ニ差 異 ア ル ハ感情 上面 白 カ ラサ ル コト ト ス勿 論 内 地 人

同 一ナ ラ シ ム ル ノ必要 ナ キ カ如 キ モ同 一地 位 ニア ル モノ ニ シテ俸 給

五 、憲 兵 制 度 ニ就 テ

等 学 校 等 ニ入 学 ノ便 宜 ヲ与 フ ルヲ可 ト ス

官吏 ニ ハ在 勤 加俸 ノ如 キ特 別 給 与 ア ル モ之 ヲ除 キ タ ル他 ハ凡 テ内 鮮

憲 兵 制 度 ノ撒 廃 ニ就 テ ハ已 ニ中 央 部 ニテ計 画 サ レ ツツ ア リ テ近 ク

ヲ加 フ ル モノ ト シ テ暗 ニ反 抗 態 度 ヲ示 セ ル モノ ア リ即 チ共 同 墓 地制

実 施 サ レタ ル モノ ト信 ス ル モ往 々 ニ シテ彼 等 不平 ノ原 因 ト ナ リ圧迫

テ之 ヲ実施 セシ ナラ ン モ彼 等 ハ其 ノ真 情 ヲ解 セ ス却 ッテ到 処 不平 ノ

定 ノ如 キ桑 苗 ノ分 配 ノ植 付 ノ如 キ為 政 者 ト シテ ハ善 良 ナ ル施 設 ト シ

之 ヲ撒 廃 サ ル ヘキ ヲ仄 聞 スル ヲ以 テ詳細 ノ議 論 ハ之 ヲ避 ク ヘキ モ憲 兵 ヲシ テ本 来 ノ任務 タ ル軍 事警 察 ヲ掌 ラ シメ テ地 方 警察 ハ之 ヲ普 通

ニ於 テ実施 セ ハ反 抗 ヲ招 ク カ如 キ コト ハナ カリ シナラ ン

声 ヲ放 テ ルヲ聞 ク斯 ノ如 キ施 政 モ ヨク彼 等 ニ之 ヲ普 伝徹 底 セ シ メ後

警 察 官 ニ委 ス ル ハ現況 上 適 当 ナ ル改 変 ナ リト信 ス

目 下 全 鮮 ヲ通 シ憲 兵 警 察 官 ノ数 ハ憲 兵 約 三千 四百 名 ( 補 助 員 ヲ除

六 、警 察 官 ノ増 員 ニ就 テ

将来 民度 地 方 自 治 ヲ許 ス ニ適 スル ニ至 ラ ハ地 方 自 治 ヲ許 ス ヲ可 ト

キ之 ヲ諮 詢 機 関 ト ス ルヲ可 ト ス

ス ヘク之 カ準 備 ト シテ先 ツ府 面 ニ於 テ議 員 ヲ官 選 シ府 、面 会 ヲ設 ケ

八 、 将来 府 、 面 ニ自 治 ヲ許 ス準備 ト シ テ議 員 ヲ官 選 シ府 、面 会 ヲ置

ヲ人 口 ニ配 当 ス ルト キ ハ鮮 人約 二千 九 百 ニ対 シ内 地 人警 務 員 一名 ノ

ハ (鮮 内 面 ノ数 ハ二、 五 一七 ト ス) 一面 ノ配 当 数 ハ二強 ニ過 キ ス之

比 例 トナ リ而 モ都 会 地 ニ比較 的 多 ク配 当 サ レ ア ル ヲ以 テ地 方 僻 遠 ノ

テ彼 我 意 志 ノ疏 通 ヲ計 ル ヲ可 ト ス但 当 分 ノ内 之 ニ裁決 権 ヲ与 フ ル ハ

之 ヲ諮 詢 機 関 ト シ其 議 題 ニ対 シテ ハ彼等 ヲ シテ自 由 ニ論 議 セ シメ以

ク)内 地 人 警察 官約 二千 三 百 五十 名 ニシテ之 ヲ各 面 ニ配 当 スル トキ

地 ニ在 リ テ ハ尚 其 ノ比 例 ハ少 シ ト ス今 回 ノ騒 擾 ニ際 シテ モ辺 陬 ノ地

避 クル ヲ可 ト ス斯 ク セ ハ統 治 上上 司 ノ意 ノ ア ル処 ヲ知 リ意 志 ノ疏 通

ニ在 勤 ス ル警 務 員 ハ全 ク内 地人 ナ キ地 ニ単 独 在 勤 シ為 ニ往 々不逞 漢 ノ兇 手 ニ斃 レタ ル モノ ア ル ハ同 情 ニ堪 ヘ ス将 来警 務員 ノ大 々的増 加

信 ス郡 、 道 ニ於 テ モ官 選 ノ議 員 ヲ置 キ道 郡 会 ヲ設 ケ意 志 疏 通 ノ機 関

ハ自 治 ヲ許 ス ノ時 機 ア ル ヘキ コト ヲ知 ラ シメ置 ク モ敢 テ不 可 ナ シト

ト シテ有 利 ニ之 ヲ利 用 ス ル コト 必要 ナ リ目下 参 事 官 ナ ル モノ ア ル モ

融和 上大 ナ ル効 果 ア ル ヘシト信 ス而 シテ将 来 ハ内 地 ト同 シ ク府 面 ニ

ク其 ノ業 ニ従事 スル ヲ得 ヘシ而 シ テ警 察 官 ノ増 加 ト共 ニ其 ノ給 与 ヲ

有名 無 実 ニシテ何 等 ノ価 値 ナ シ又中 枢院 ノ如 キ 一層意 志 疏 通 ノ機 関

ヲ行 ヒ警 務 員 ヲ シテ安 ン シテ其 ノ職 ニ従 ハシ メ且捜 査 検 挙 ヲ容 易 ナ

良 好 ナ ラ シ ム ル コト必要 ナ リ

ラ シ ム ル コト 必要 ナ リ斯 クセ ハ辺 陬 ノ 地 ニア ル内 地 人 モ何等 懸念 ナ

七 、 諸制 度 ノ改 正 施 設 ハ民情 ヲ顧 慮 シ之 カ実 施 ニ際 シテ ハ充 分其 ノ

ト シテ有 利 ニ利 用 スル ヲ要 ス

速 ニ内 地 式 ニ凡 テ改 変 セ ント ス ル ハ大 ニ考 慮 ヲ要 ス ヘキ モ ノト ス而

不 平 ヲ述 フ ル ニ余 地 ナ カ ラ シ ム ルト キ ハ其 ノ不 平 ハ益 々欝 積 シ遂 ニ

許 ス ヲ必要 ト ス凡 テ心 中 不 平 ヲ有 スル モノ ニシ テ之 ヲ圧 迫 シテ其 ノ

彼 此 ノ意 志 ヲ疏 通 シ融 和 ノ 一手 段 ト シテ某 程 度 迄 ノ言 論 ノ自 由 ヲ

九 、言 論 ノ自由 ヲ許 スヲ要 ス

シテ改 正 ノ必要 ア ル モ ノ ニ対 シ テ モ彼 等 ヲ シ テ ヨク之 ヲ理 解 セ シメ

爆 発性 ヲ帯 フ ル ニ至 ル ヘク之 ニ反 シ不 平 ヲ有 ス ル モノ モ其 ノ不 平 ヲ

数 千年 間 一国 ト シテ風 俗 、習 慣 、 人情 ヲ異 ニシア ル モノ ニ対 シ急

理 由 ヲ了 解 セ シメ タ ル後 ニ於 テ ス ル コト

シ テ モ相 当 ノ注 意 ヲ払 ハレ ヨク其 ノ理 由 ヲ了 解 セ シメ タ ル後 ニ於 テ

然 ル後 ニ於 テ徐 々 ニ之 ヲ実 施 ス ル ヲ必要 ト ス固 ヨリ従 来 ノ改 正 ニ対

何 等 カノ 方 法 ヲ以 テ発 表 セシ ム ルト キ ハ幾 分之 ヲ緩 和 ス ル ニ至 ル ハ 人 情ノ 自 然 ナ リ故 ニ其ノ 意 志 ヲ自 由 ニ発 表 セ シ メ不 可 ナ ル点 ハ之 ヲ

一 一、 対鮮 人行 為ニ 就 テ

参 考 材料 ト セ ハ彼 我意 志ノ 疏 通 上利 益 大 ナ ル ヘキ ヲ信 ス乍 併 言 論ノ

級 官 吏ノ 鮮 人ニ 対 スル態 度改 ムル ニア ラ サ レ ハ高 級 官 吏ノ 熱 心適

態 度 ヲ持 シア ル為 鮮 人ノ 嫌忌 ヲ招 キ タ ル コト尠 カラ ス将 来之 等 下

ル モノ其 他憲 兵 同 補 助 員等 ニシ テ鮮 人 ニ対 シ往 々驕 傲 不 遜軽 侮 的

下 級 官吏 ニ シテ殊ニ 僻遠 ナ ル田舎ニ 在 勤 セ ル モノ及 時 々巡 回 ス

1、 下 級官 吏ノ 対 鮮 人 態度ノ 改 善

自 由 ト 云 フ モ其ノ 程度 ニ ハ限 リ アル ヘク之 ニ就 テ ハ為 政 者ノ 手 心 ニ

反 駁 シテ其ノ 非 ヲ悟 ラ シメ参 考 ト ナ ル ヘキ モノ ハ採 ッ テ以 テ施 政ノ

待 ツ モノ ト ス

当 ナ ル施 設 経営 モ之カ 徹 底 ヲ期 ス ル ニ於 テ大 ナ ル障 碍 ヲ為 ス ヘシ

下級 官 吏ノ 対鮮 人動 作 ト相待 チ内 地 人 一般ノ 鮮 人ニ 対 シ軽 侮的

2 、 一般 内 地 人 態度ノ 改 善

注 意 セ シ ムル コト 必要 ナ リ

直 接 鮮 人 ニ接 ス ル機 会 多 キ下級 官 吏 ヲ シテ鮮 人ニ 対 シ其ノ 態度ニ

一〇、移 民問 題 ニ就 テ 内 地 ニ於 ケ ル人 口増 加 ニ伴 フ生 活ノ 安 定 ヲ得 セ シ メ危 険 ナ ル思 想 ノ 発 生 ヲ予防 スル為 移 民 ヲ奨 励 実 施 ス ル ハ固 ヨリ妨 ナ ク否 或程 度 迄 ハ之 ヲ必 要 ト ス ヘキ モ之カ 為 鮮 民ノ 生活 ニ不 安 ヲ与 フ ルカ如 キ ハ之

態 度 ヲ持 シ ア ル コト彼 等 鮮 人ノ 不 平 ト嫌 忌 ト ヲ招 ク 一大 主 要 原因

ヲ避 ク ル ヲ要 ス前 章 騒擾ノ 原 因 中 ニ モ述 ヘシ如 ク拓殖 会 社ノ 移 民政 策ニ 対 シ鮮 民ノ 不 平 ヲ聞 ク ハ遺 憾 ト ス ル処 ナ リ爾後 移 民政 策 ニ就 テ

モ学校ノ 教 育ニ 宗 教家ノ 口演 ニ其 他 地 方 行政 官 ニシ テ此意 志 ヲ以

ナ リト ス之カ 改 善 ヲ期 スル コト ハ 困難 ナ ル問 題 ナ ル ヘシト信 スル

テ指導ニ 努 メ ハ漸 次其ノ 態 度 ヲ改 メ シ ム ル コト ヲ得 ヘシ内 地 人ノ

ハ大 ナ ル考 慮 ヲ要 ス即 チ移民 ハ大 ニ可 ナ ル モ之カ 為鮮 人生 活ニ 不安

依 リ新 ナ ル土 地ノ 開 懇 ヲ行 ヒ之 ニ向 ヒ移 民ノ 奨 励 ヲナ シ又 工業 上諸

スン ハ如何 ニ善 良 ナ ル施 設 モ其ノ 効 果 尠 カ ル ヘシ

鮮 人 ニ対 スル軽 侮 的 態 度 ヲ改 メ真 ニ同 情 ヲ以 テ之 ニ接 ス ル ニアラ

ヲ与 ヘサ ル如 ク スル ヲ要 ス之カ 為 ニ ハ河川ノ 整 理 其 他耕 地ノ 整 理ニ

活 ニ大 ナ ル不 安 ヲ与 ヘサ ル如 ク スル ヲ必 要 ト ス而 シ テ河川ノ 整 理ノ

来 ス ヘク生 存 競 争ノ 結 果 鮮 人カ 落 伍 者 タ ル ニ至 ル ハ止 ム ヲ得 サ ル ヘ

内 地 人ノ 移 住 増 加 ニ伴 ヒ生 活 上 ニ於 ケ ル内鮮 人ノ 競 争 ハ漸 次激 烈 ヲ

以 上ノ 如 ク鮮 人ノ 生活ニ 大 ナ ル不 安 ヲ与 ヘサ ル如 ク努 ム ル モ将 来

ル コト甚 シク最 我 国状ニ 適 シ又朝 鮮 ニ於 ケ ル布 教ノ 効 果 大 ナ ル ヘシ

手 段 ナ リ ト ス目 下朝 鮮ニ 於 ケ ル我 宗 教家ノ 状 態 ヲ見 ル ニ微 々振 ハサ

キ ヲ保 セ ス宗教 ニ対 スル ニ ハ宗 教 ヲ以 テ スル ヲ最 モ穏 当 且適 当 ナ ル

宗 教ノ 発 展 ハ我 統 治 上 ニ種 々ノ障 碍 ヲ来 ス ヘク騒擾 ヲ繰 返 ス コト ナ

ニ与 カ ツ テ大 ナ ル力 ア リ シ ハ明 瞭 ナ ル事 実 ニ シテ将 来 之 等 不利 ナ ル

今 回ノ 騒擾 ニ際 シ天 道 教徒 及 耶 蘇教 徒 其ノ 主 脳 ト ナ リ煽動ニ 画 策

一二、 宗 教家ノ 活 動 及 有 為 ナ ル宗 教家ノ 保 護

会 社ノ 建 築 ニ依 リ新ニ 職 ヲ設 ケ テ内 地 人 ヲ招 来 スル如 ク シ鮮 人ノ 生

如 キ到 底 個 人ノ 事 業 ト シ テノ実 施 ハ困 難 ニ シテ総 督 府 、東 拓 若 ク ハ

シ斯ノ 如 ク正 々堂 々ノ競 争ニ 依 リ落 伍 者 タ ル ハ彼 等 モ亦 止 ム ヲ得 ス

内 地資 本 家ノ 投 資 ヲ必要 ト ス

ト シテ諦 ムル処 ア ル ヘシ

ハ目 下 外 人ノ 経 営 セ ル耶蘇 教 其 他 天 道 教 ニ対 抗 シ尚 之 ヲ圧倒 ス ル ヲ

較 的 宗 教 心 ア ルヲ以 テ有為 ナ ル宗 教 家 ニ シテ真 ニ教 勢 拡 張ニ 努 力 セ

ニ比 ス レ ハ宵 壌 モ啻 ナラ スト 云 フ ヲ得ヘシ 生 来朝 鮮 人 ハ迷 信 強 ク比

ノ 米 国 宣 教師ノ 鮮 人 ニ交 ハリ鮮 語 ヲ能 ク シ布 教ニ 教 育 ニ活 動 シ ア ル

ハ自 己ノ 属 スル所 謂 本 山ノ 財 政 状 態 ヨリ然 ラ シ メタ ル モノ ナ ラ ン彼

地 人 ヲ目標 ト シ テ単 ニ葬 祭ノ 事ノ ミ ヲ司 ト リ ア ル状 態 ナ リ之 レ 一ツ

テ活動 スル モノ ハ皆 無 ナ リ ト 云 フ モ過言 ニア ラ ス多 ク ハ僅 少 ナ ル内

ト信 セラ ル ル仏 教僧 侶ノ 如 キ国 家的 観 念 ヲ以 テ教 勢 拡 張ノ 意 味 ニ於

ヲ要 ス要 スル ニ真ノ 親 日者ニ 対 ス ル保 護 利 用 ハ将 来 益 之カ 向 上 ヲ期

力 尽瘁 シツ ツ ア ル モノ ニ対 シ テ ハ大ニ 之 ヲ保 護 シ優 遇ノ 途 ヲ講 ス ル

懐 柔ニ 努 メ ハ其ノ 効果 大 ナ ル モノ ア ル ヘシ其 他 真 ニ親 日者 ト シテ極

セ シ ム ル モ敢 テ不 可 ナ カ ル ヘシ而 シテ之 等 ヲ利 用 シ テ鮮 人有 力 者ノ

テ若干ノ 椅 子 ヲ与 ヘテ其ノ 功ニ 酬 ヒ之 ヲ保護 シ我 政 治ノ 一部ニ 干 与

之カ 待 遇 ニ就 テ ハ尚遺 憾ノ モノ ア リ之 等ニ 対 シテ ハ貴 族員 議 員 ト シ

ス併合 功 労 者 ト シテ 且親 日 ナ ル者ノ 如 キ目 下貴 族ニ 列 セラ レア ル モ

手腕 ト ヲ有 ス ル モノ ニシ テ之カ 有 用 保 護 ニ 一層 力 ヲ用 フル ヲ必 要 ト

一四 、内 鮮 人ノ 雑 婚 ヲ奨 励 ス ル コト

ス ルノ要 ア リ

教

得 ヘシ殊ニ 其ノ 間ニ 生 シ タ ル子ニ 及 ホ ス感化ニ 至 リテ ハ大 ナ ル モノ

妻 ト シア ル モノ多 キ ヲ見 テ モ如 何ニ 情 的 結合ノ 有 効 ナ ルカ ヲ推 知 シ

ト シテ内 鮮 人 間ノ 楔 子 ト ナ リ奔走 シツ ツ ア ル モノノ内 、内 地 婦 人 ヲ

ニ 如 ク モノ ハナ カ ル ヘシ目 下 有力 ナ ル親 日 者 ニシ テ真ニ 日本ノ 味 方

意 志 疏 通 思 想 融 和ノ 有 効 ナ ル手段 ト シ テ ハ恐 ラ ク ハ内 鮮 人ノ 雑婚

シ テ ハ我 国ノ 状 況 ヲ モ顧 慮 シ次ノ 如 キ ヲ可 ト ス ヘシ 教

得 統 治 上ニ 利 スル処 蓋 鮮 少 ナ ラ サ ル ヘシ而 シテ朝 鮮 ニ適 スル宗 教 ト

仏

現在ノ 如 ク内 地 人 ヲ目 的 ト シ ア ル ハ適 当 ナラ ス鮮 人ニ 対 ス ル布

蘇

教 ヲ以 テ第 一義 ト ス ルヲ要 ス 耶

日 本組 合 基 督 教 会 ヲ シテ積 極 的ニ 活動 セ シ ム ル ヲ要 ス今 回ノ 騒

一五 、内 地留 学 生ノ 待 遇 及 指 導

アラ ン即 チ之 ニ依 リ テ風 俗 習 慣言 語 共ニ 内 地人 ニ接 近 セ シメ同 化ノ

教

擾ニ 際 シ同 教 会ニ 属 ス ル教 徒 二万 人中 騒 擾ニ 参 加 シタ ル モノ 一人

理

実 ヲ 挙ク ル捷 径 タリ

天

モナ シ之 ヲ以 テ見 ル モ如 何ニ 宗 教 力ノ 偉 大 ナ ル カ ヲ知 ルヲ得 ヘシ

宗 教 家ノ 活 動 ニ就 テ各宗 教ノ 現 況 ニ於 テ ハ有 為 ナ ル宗 教 家 ヲ シテ

チ支 那 及朝 鮮ノ 留 学 生ノ 如 キ最 初 ハ排 日者 ニアラ サ ル モ留 学 長 キ ニ

解 ヲ持 ツ ハ普 通 ナリ然 ル ニ我 国 ニ来 ル留 学 生 ハ之ニ 反 ス ル ヲ見 ル即

海 外 ニ留 学 シ タ ル モノ ニシ テ己 レノ留 学 シタ ル国ニ 対 シ同 情 ト理

充 分 ナ ル活動 ヲ ナ サ シ ム ル為 ニ ハ政府 若 ク ハ総督 府ノ 後 援 保 護 ヲ必

ル ヲ常 ト ス今 回ノ 騒擾 ニ際 シ テ モ其ノ 導 火線 ハ東 京 留 学 、鮮 人 学 生

従 ヒ日 ヲ逐 フ テ排 日的 色 彩 ハ濃 厚 ト ナ リ遂 ニ ハ極 端 ナ ル排 日者 トナ

教 理単 純 ニシ テ鮮 人ニ 理 解 セ シ メ易 ク民 度 ニ適 合 セリ

一三 、親 日鮮 人 有 力 者ノ 利 用 及 保 護

ニア リ シ コト ヲ思 ヘ ハ思 ヒ半ニ 過 ク ル モノ アラ ン然 ラ ハ何 故ニ 然 ル

要 ト ス ヘシ

合 併 前 ヨリ我ニ 好 意 ヲ有 シ引 続 キ親 日的 態 度 ヲ持 シ相 当ノ 地 位 卜

カ之 レ大ニ 内 地 人ノ 対 留 学 生態 度ニ 注意 ヲ要 スル所 ト ス内 地人ノ 彼

雖 次 ニ示 ス如 キ モノ ハ有効 ナ ル手段 タ ル ヘシ

柔 ヲ以 テ第 一義 ト スル ヲ要 ス懐 柔ノ 手 段 ト シテ ハ多 々 ア ル ヘシト

1 、接 壌 地方 、北 満 洲及烏 蘇 里 地 方ニ 散 在 ス ル モノ ニ対 シテ ハ懐

支 那 及 露 国官 憲ノ 圧 迫 ヲ受 ケ ツツ ア ル モノ ニ対 シテ ハ極力 之

ヲ得 セ シ ム

低 利資 金ノ 融 通 ヲ目 的 ト ス ル 一大会 社 ヲ組 織 シ生 活 上ニ 安 定

等ニ 対 ス ル ヤ 一般 ニ侮 蔑 的態 度 ヲ以 テ之 ニ臨ミ 之 ヲ薄 遇 スル ニ於 テ

来 シ最 初 日 本 人ニ 対 シ敬 慕ノ 念 ヲ懐 キ シ モノ モ遂 ニ ハ極端 ナ ル排 日

何 ス レソ日 本 人 ヲ徳 ト シ之 ニ親 ム ヲ得 ン ヤ日 ヲ逐 フ テ意 志ノ 疏 隔 ヲ

者 ト ナ ル ニ至 ル ハ必然 ナ リ彼 等 内 地留 学 生 ニ対 シテ ハ真 ニ同胞 ト シ

ヲ保 護 シ帝 国 々民 タ ルノ 権力 ト恩 義 ヲ感 セシ ム之 ニ関 シ テ ハ従

テ温 情 ヲ以 テ之 ニ接 シ衷 心 内 地 人ニ 対 シ敬 慕ノ 念 ヲ懐 カ シ ム ル如 ク

来間 島 地 方 ニア ル モノ ニ対 シテ ハ稍 々其ノ 効 果ノ 見 ル ヘキ モノ

ミ之 カ庇 護 ニ努 ム ル コト

一六 、憲 兵 警 察 官 及 下級官 吏ニ 鮮 語ノ 修 得 ヲ 一層 奨励 スルノ要 ア リ

以 上ノ 如 ク懐 柔ニ 努 ム ル モ尚 頑強 ニ反 抗 的態 度 ヲ採 リ陰 謀 ヲ逞

一般 内 地人 ヲ シ テ留 意 セ シ ム ル コト 必要 ナ リ

其ノ 間 種 々ノ誤 解 ト意 志ノ 疏 隔 ヲ来 ス コト ア リ憲 兵警 察 官ノ ミ ナラ

フ スル モノ ニ対 シテ ハ機 ヲ見 テ 一網打 尽的ニ 之 ヲ検 挙 シ禍根 ヲ絶

アリ シ モ其ノ 他ノ 地ニ 対 シテ ハ殆 ント閑 却 セラ レ ア ル感 ア リ将

ス其ノ 他 人 民ニ 直 接 ニ接 ス ル機 会 多 キ面 若 ク ハ郡 庁等ノ 下級 官 吏 ニ

ツ

来宗 教 ニ ヨリ之 ヲ感 化 シ施療 及教 育 ニ依 リ我 カ恩 義 ヲ感 セ シ ム

於 テ モ同 一ノ景 況 ニシテ 下級 官 吏ニ 鮮 語ノ 修 得 ヲ奨 励 ス ル ハ当 面ノ

2 、上 海 、 布哇 、米 国ニ 散 在 スル モノ ニ対 シ テ ハ努 メ テ懐 柔 ヲ行

意 志ノ 疏 通 ヲ計 ル有効 ナ ル手段 ト シテ直 接 人 民 ニ接 スル下級 官 吏

急 務 ト ス而 シテ鮮 語 ニ熟 達 セ ル者 ニ対 シ テ ハ其ノ 程 度ニ 応 シ之ニ 物

ヒ陰 謀 ヲ逞 フ ス ル モノ ニ対 シテ ハ之 ヲ検 挙 シ得 ル場 所 ト機会 ト ニ

ニ 鮮 語ノ 修 得 ヲ奨 励 ス ルヲ必 要 ト ス現況 ハ警 察官 及憲 兵ノ 多 ク ハ調

質 的 優 遇ノ 途 ヲ講 スル ヲ要 ス目 下 ニ於 テ モ特 別 手当 ハ支 給 サ レア ル

於 テ検 挙 ス ル外 策 ナ カ ラ ン

在 外 内 地人ノ 鮮 人ニ 対 スル動 作 ニ於 テ努 メテ軽 侮 的動 作 ヲ慎

モ其ノ 額 タ ル ヤ微 々ト シ テ云 フ ニ足 ラ ス将 来大 ニ優 遇ノ 途 ヲ講 スル

査 及 犯 罪ノ 検 挙 ハ巡 査補 若 ク ハ憲 兵 補 助員 ヲ シテ行 ハシ ムル ヲ以 テ

ノ要 アリ

騒擾ノ 原 因 、危 険思 想ノ 鼓吹 ハ多 ク鮮 外 各 所ニ 散 在 スル鮮 人之 レ

サ ル感 ア リ中 央政 府 ニ於 テ此ノ 事 ニ着 眼 ス ル ハ勿 論朝 鮮 統 治 ト直 接

方面ニ 於 テ ハ稍 々見 ル ヘキ モノア ルモ其ノ 他ニ 対 シテ ハ捨 テテ顧 ミ

之 ヲ要 ス ル ニ従来 ニ於 テ ハ在外 鮮 人 ニ対 スル懐 柔策ニ 就 テ ハ間 島

カ原 動 力 タ リ而 シテ其ノ 散 在 区域 ハ頗 ル広 ク間島 、琿 春 、浦 潮 、 ニ

ノ必要 ヲ認 ム

ノ 関係 ア ル ヲ以 テ総督 府ニ 於 テ主 ト シテ之 カ対 応 策ニ 大 ニ努 力 ス ル

第 三 章  在 外 鮮 人 ニ対 スル対 応 策

コリ スク、 北 満 方 面 、上 海 、布 哇 、米 国ノ 各 所 ニア リ テ之 レカ 対応

第 四章  軍 備ニ 就 テ

策 ハ頗 ル困 難 ナ ル問 題 ナ リ ト ス而 シテ之 等 鮮 人ニ 対 ス ル対 応策 ハ其 ノ 所 在 地 ニ ヨリ若 干 趣 ヲ異 ニス ヘシ

過 般勃 発 セシ騒擾 ハ 一時 鎮 静 ニ帰 セ シト雖 一度 民心 ニ浸潤 セシ思

一、 独立 守 備 隊ノ 編 成 ヲ必 要 ト ス

兵

咸 鏡 南道 、江 原 道

歩 兵 二大 隊

力 

守 備 管 区 

平安 北 道 方 面 国境 守 備 ヲ兼 ヌ 歩兵四大隊

力 

兵

平 安 南 、北 道 、黄 海道

第 三独 立 守 備隊 

守 備 管 区 

ヒ逐 次 小分 遣 隊 ハ之 ヲ撤 収 ス ヘキ モ将 来 永 久 ニ亘 リ主 要 ナ ル地点 ニ

想 ハ容 易 ニ拭 フ ヘカラ ス近 キ将来 ニ於 テ民 心ノ 漸 次 鎮 静 ニ赴 ク ニ従

ハ兵 力 ヲ分置 シ全道ニ 亘 リ分 散 配置 ヲ執 ル必要 ア リ之 レ鮮 人 ニ対 ス

歩兵四大隊

フ シ テ 一時 的 応 急ノ 希 望 ヲ充 タ シ得 ル ニ過 キ ス且 ツ斯 ク テ ハ教 育 上

シ テ ハ現 在ノ 実 況 カ証 明 セ ル如 ク概 ネ所 望ノ 配置 ヲ執 リ得 ヘキ モ辛

関 係 上之 ヲ師 団長ニ 属 ス ル ヲ可 ト ス即 チ第 一、 第 二 独立 守 備 隊 ハ第

以 上ノ 守 備 隊 ハ軍 司 令官ノ 直 属 ト ス ル 一案 ナリ ト雖 守 備勤 務 上ノ

各 守 備隊 配 置ノ 詳 細 ハ別紙 要 図ノ 如 シ

力 

兵

第 四 独立 守 備隊

京 畿 道 、忠 清 南 、 北道 、全 羅 南 、北 道 、 慶尚 南 、

支 障 多 キノ ミ ナ ラ ス現在 師 団ノ 配 置 タ ルヤ北 方ニ 偏 シ守 備勤 務 上不

独 立守 備 隊ノ 編 成 ニ代 フ ル ニ現 在ノ 各 聯 隊ニ 所 要ノ 幹 部 以 下 ヲ増

十 九師 団 長 ニ、第 三、 第 四 独 立守 備 隊 ハ第 二十師 団長ノ 隷 下ニ 属 ス

北道

守 備 管 区 

ル威 圧 ト 一面ニ 於 テ ハ内 地 人 ヲ シテ安 ンシ テ鮮 内 各 地 ニ於 ケ ル諸 種 ノ 事 業ニ 投 資 セ シ メ其ノ 発 展 ヲ保 護 ス ル為 必 要 ナ リ ト ス然 ラサ レ ハ 内 地 人ノ 発 展 ハ多 ク ハ鉄 道 沿 線ノ 如 ク比 較 的 安 全ノ 地 域 ニ限 定 セラ

便 ニシ テ殊ニ 国 境 外ニ 出 兵ノ 必 要 ア ル ニ際 シ テ ハ之ニ 使 用 ス ヘキ兵

ル ルノ顧 慮 アレ ハナリ而 シテ此ノ 分散 配置 ハ現 在ノ 二箇 師 団 ヲ以 テ

力 ヲ有 セサ ル ニ至 ル ヘク到 底 永 ク此ノ 配 置 ニア ル ヲ許 サ ス之 カ為 独 立 守 備 隊 ヲ新設 ス ルヲ必要 ト ス斯ノ 如 ク ス ルト キ ハ在 来ノ 師 団 ハ兵

ヲ過 重 ナ ラ シ メ固 有 聯 隊ノ 教 育ニ 全 力 ヲ注 ク能 ハス教 育 其ノ 他ニ 支 障 ヲ来 ス恐 レア リ

加 シ分散 配 置 ヲ執 ラ シム ル又 一案 ナ リト雖 此ノ 方 法 ハ聯 隊 長ノ 負 担

有 事ノ 際速ニ 国 境 外ニ 出 兵 シ又 ハ鮮 内 地ニ 於 ケ ル騒擾ニ 際 シ テ モ遊

二 、 独 立守 備 隊中 ニ 一部ノ 鮮 人部 隊 ヲ編 成加 入 シ共 ニ守 備 勤 務ニ 服

力 ヲ各 其ノ 固 有ノ 衛戍 地ニ 集 結 ス ルヲ得 教 育 ニ全 力 ヲ注 ク ヲ得 ヘク

動 的ニ 之 ヲ使 用 ス ルヲ得 ヘシ而 シ テ該 独 立守 備 隊 ハ国 境 守 備 ヲ モ兼

セ シ ム ルヲ要 ス

鮮 人 ヲ シテ内 地 人 ト共ニ 国防 及 内 地 守 備ノ 負 担 ヲ感 セ シメ且 ツ鮮

ネ其ノ 全 兵 力 ハ差 当 リ歩 兵 十 二大 隊 ト シ地形ノ 関 係 ニヨリ之 ヲ四個 ノ 独 立 セ ル守 備 隊ニ 分 ツ即 チ左ノ 如 シ

人 将 校 ヲ シテ其ノ 位 置 ヲ得 セ シ ム ル為 鮮 人部 隊 (差 当 リ傭 兵 )ノ 編

成 ヲ 必要 ト ス之 レ 一ニ ハ将 来 徴 兵 令施 行 準 備ノ 為 ニ モ必要 ナ リ ト ス

該 方面 国 境 守 備 ヲ兼 ヌ 歩 兵 二大 隊

力 

兵

第 一独 立 守備 隊

而 シ テ其ノ 兵 力 ハ先 ツ 一独 立 守 備 隊中 ニ二乃至 三中 隊 ヲ混 入 シ漸 次 之 レヲ増 加 ス ルヲ可 ト セ ン

咸鏡北道 咸 鏡 南道 方面 国 境 守 備 ヲ兼 ヌ

守 備 管 区 

第 二独 立 守 備 隊 

但 シ此ノ 部 隊ノ 編 成 タ ルヤ焦 眉ノ 急 ヲ要 ス ル問 題 ニア ラ ス独 立 守

第 五章  結

論

ア ル カ如 キ モ裏 面ニ 於 ケ ル民 心ノ 趨 向 ヲ観 察 ス ル時 ハ尚 大ニ 警 戒 ヲ

騒擾 ハ今 ヤ表 面 上鎮 定ニ 帰 シ 一部ニ 於 ケ ル民 心 ハ安 定ニ 趣 キ ツ ツ

要 ス ル モノ ア リ之 カ為 将 来 軍 備ノ 拡 張 、警 務員ノ 増 置 ニ依 リ大 ナ ル

備 隊ノ 編 成完 結 後 漸 ヲ追 フテ実 施 ス ルヲ可 ト ス

ヲ速ニ 編 成 シ已設 在 鮮 部 隊 ト共ニ 分 散 配置 ヲ執 ラ シ ム ルヲ要 ス

三 、独 立守 備 隊 編 成 迄ノ 応 急 策 ト シテ ハ第 十 九師 団ノ 未 設歩 兵聯 隊

キ モノ ハ教ヘ 改革 ス ヘキ モノ ハ改 革 シ真 ニ同情 ヲ以 テ彼 等 ニ接 シ 一

歩 一歩 融 和ノ 域 ニ進 ム ニア ラ ス ン ハ外 部 ヨリ ス ル煽 動 内部 ニ於 ケ ル

威 圧 ヲ与 フ ルト共ニ 為 政ノ 局ニ 当 ル モノ ハ細 心ノ 注 意 ヲ以 テ教 フヘ

不 平 卜 ハ常ニ 民 心 ヲ動 揺 セ シメ騒 擾 ハ機 ヲ見 テ又繰 返 サ ルヘ ク帝 国

目 下内 地 ヨリ 派遣 シ ア ル歩 兵 六大 隊 ハ教 育 其ノ 他ノ 関 係 上 可 成速

力 ヲ挙 ケ テ分 散 配置 ヲ採 ルト キ ハ鮮 内ノ 治 安 ヲ維 持 シ得 サ ル ニアラ

ニ内 地ニ 帰 還 セ シ ム ルヲ可 ト スヘ ク其ノ 際 目 下ノ 在 鮮 師 団 部 隊ノ 全

サ ル モ教 育 勤 務ノ 関 係 ハ頗 ル困難 ナ ルヲ以 テ第 十 九師 団 未設 歩 兵 聯

統 監 府 設 置前 後 ヨリ今 日 ニ至 ル間 ニ於 ケ ル騒擾ニ 就 テ

録

ノ 前 途 ニ 一大 憂 患 ヲ貽 ス ニ至 ルヘ シ

明治 三 十 八 年統 監 府 設 置 前後 ヨリ今 日迄ニ 於 ケ ル騒 擾 ハ四 回 ニシ

附

隊 ヲ編成 シ之 ヲ シ テ主 ト シ テ国 境 ヲ除 ク各 地 ニ分 散 配 置 ヲ採 ラ シ メ

木 部 ヲ必要 ト セ ス又 此ノ 部 隊 ハ独 立守 備 隊ノ 編 成 卜兵 営 建築ノ 状 況

テ今 回ノ 騒 擾 ハ第 四 回 目 ト ス而 シテ前 三 回ニ 於 ケ ル騒 擾ノ 原因 、経

治 安 維持ニ 任 セ シ ム ル ヲ要 ス而 シテ該 部 隊 ハ独立 セ ル大 隊 ト シ聯 隊

ニ 応 シ逐 次之 ヲ固 有 衛戍 地ニ 集 結 ス

第 一回騒 擾 事 件

フ ニ足 ルヘ シ

過 ハ次ノ 如 ク ニシテ 如何 ニ終始 一貫 排 日 的気 勢 ヲ持続 シア ルカ ヲ窺

四 、軍 団編 成若 ク ハ師 団 編成ニ 就 テ 第 一項 ニ述 フ ル如 ク鮮 内ニ 於 ケ ル騒擾 鎮 圧 治 安維 持 及 応 急出 兵ノ

リト スル モ 一層ノ 威 圧 ヲ鮮 人ニ 感 セ シ ム ルト将 来 対 外作 戦ニ 於 ケ ル

為 ニ ハ差 当 リ二個 師団 ト十 二大 隊ノ 兵 力 ヨリ成 ル守備 隊 ヲ以 テ足 レ

非 上海 軍中 将 等 ト共 ニ京 城ニ 於 テ韓国 政 府 ト交 渉ノ 結 果 十 一月 十 七

明治 三 十 八年 十 一月日 本 政府 ハ伊藤 博 文 ヲ特 使 ト シ宇 佐川 中 将 、

経 過 大 要

編 成 ヲ第 一着 ニ朝 鮮ニ 於 テ完 成 ヲ期 ス ル ハ最 モ有 利 ト ス ル所 ナ リ若

日所 謂 日 韓 新協 約 ヲ締 結 セ リ続 テ統 監府 設 置 セ ラ レ韓 国ノ 外 交 ハ挙

第 一線 兵 力ノ 増 加 ヲ図 ルノ利 ト ヲ共 有 ス ル為 目下 審議 中 ニア ル軍 団

シ軍 団編 成 ニシ テ不 可能 ナ リト ス レ ハ更ニ 師 団ノ 増 設 ヲ行 フヲ必 要

茲ニ 於 テ時ノ 皇 帝 ハ詔 ヲ下 シ之 等騒 擾 者 ヲ法 院 ニ拘 留 セシ メタ ル モ

右ノ 協 約 発 布 セラ ル ルヤ当時ノ 官 民 ハ挙 テ之 レ ニ反 対 シ騒 擾 セリ

ケ テ帝 国 政 府ノ 監 理ニ 帰 セ リ

リ依 テ将 来軍 団編 成 若 ク ハ師 団 増 設ニ 依 リ兵 力 増 加ノ 場 合 ニ ハ増 加

務 上不便 ヲ感 ス ルノ ミナ ラ ス威 圧 ヲ感 セシ ムル点 ニ於 テ モ不 充 分 ナ

同 日夕刻 皆 放 免 セ ラ ル然 ル ニ其ノ 後 侍 従 武官 長閔 泳 煥自 殺 シ其ノ 翌

目 下ノ 軍 隊 配 置 ハ対露 作 戦 ヲ主 ト セ ルヲ以 テ北 方ニ 偏 在 シ守 備 勤

トス

部 隊 ハ全 線 ニ亘 リ普 遍 的ニ 配 置 スル ヲ要 ス

州 ) 城 ニ拠 リ約 五百 名 ノ兵 ヲ募 集 シ反 抗 的 態 度 ヲ採 レ ルヲ以 テ京 城

者 ヲ出 セ リ忠 清 道 ニ於 テ ハ閔宗 植 ナ ル者 義 兵 大 将 ト シ テ 洪 城 ( 洪

反 対 セ リ又 地方 ノ重 ナ ル都 会 ニ於 テ モ騒 擾 シ官 吏 其 ノ他 若 干 ノ憤 死

路 及 訓 練 院附 近 ニ於 テ昼夜 ニ亘 リ悲 憤 慷 慨 的 ノ演 説 ヲナ シ新 協約 ニ

日 ハ議 政 大臣 趙 秉 世 モ亦自 殺 シタ ル為 メ人 心 動 揺 シ多 数 ノ民 衆 ハ鍾

キ ツツ経 過 中 第 三 回 ノ騒 擾 ニ至 レリ

関 ス ル詔 勅 出 テ数 日 ノ後 表 面 ハ鎮 静 シ タ ル モ内 面 ニ於 テ ハ平 静 ヲ欠

伯 ( 総 理 大 臣 ) ノ邸 宅 ヲ焼 打 ス ル等 頗 ル不穏 ノ情 況 ナ リシ カ譲 位 ニ

隊 長 林 在 徳 ノ説 諭 ニ依 リ漸 ク帰 営 セ リ 一方共 進 会 ナ ル モノ ハ李 完 用

士 以下 若 干 ハ遂 ニ営 門 ヲ脱出 シ鍾 路 ニ至 リ巡 査 ト衝 突 セル モ時 ノ大

発 揮 ス ヘシ然 ラ サ レ ハ武 器 ヲ吾 人 ニ渡 ス ヘシト煽 動 脅 迫 シタ ル為 下

因

皇 帝渡 日 ス ルト ノ噂 ヲ信 シ若 シ果 シ テ然 ルト キ ハ今後 ハ如 何 ニ成

原

ヨリ巡 査 隊 及 公 州 ヨリ歩 兵 隊 ヲ派 遣 シ之 レヲ討 伐 セ リ又崔 益 鉉 ハ全

シ此 ノ騒 擾 事 件 ハ鎮 定 スル ニ至 レリ

羅 道 ニ於 テ兵 ヲ挙 ケ タ ル ヲ以 テ南 原 ヨリ歩 兵 隊 ヲ出 シ テ之 レヲ討 伐

ノ誤解 ヨリ不 安 ノ念 ヲ起 シ タ リ又当 時 ノ政府 ハ統 監 ノ撰 定 シ タ ル モ

リ行 ク ヤ帝 位 ニ就 ク ハ誰 ナ ル ヤ韓 国 ハ滅 亡 ス ル ニ至 ラサ ルヤ等 種 々

国 ノ最 モ大 切 ナ ル外 交 権 ヲ日本 ハ奪 取 セリ 当局 者 ノ之 レヲ日 本 政

ノ ニ シテ総 テ統 監 ノ意 ノ儘 ト ナ リ国 権 漸 次消 滅 シ ツ ツア リ テ遂 ニ ハ

因

府 ニ依托 セ ル ハ韓 国 ヲ滅 亡 セ シ ムル ニ等 シ吾 人国 民 ハ同意 スル能 ハ

シ大 ナ ル不 満 ヲ懐 ケ ル ニ因 ル又 一新 会 ノ動作 ハ非 国 民 的 ナ リ ト シ之

韓 国 ヲ滅 亡 ニ導 ク ヘシト大 ニ当時 ノ政 府 ヲ怨 ミ且 ツ日 本 ノ圧 迫 ニ対

原

ス之 レ ハ絶 対 ニ反 対 ナ リ故 ニ兵力 ヲ以 テ日本 軍 隊 ヲ撃攘 ス ルト共 ニ

第 三 回騒 擾 事件

レ ニ反 対 ノ意 ヲ表 セリ

日 本 人 ヲ駆 逐 シ完 全 ナ ル独 立 国 ト ナ ササ ル可 ラ スト憤慨 セ ルヨ リ起

第 二 回騒擾 事 件

リタ ル モノ ナ リ

数 ノ民衆 騒 擾 ヲナ シ民 心為 メ ニ動 揺 シ就中 自 強 会 ナ ル モ ノ各 兵営 ニ

明治 四十 年 夏 海 牙密 使 事 件 ヨリ譲 位 問題 起 ルヤ京 城 鍾 路附 近 ニ多

隊 第 一大 隊 長 ハ前 夜営 中 ニ在 リ テ此 ノ事 ヲ知 リ帰 隊 後 病 ト称 シ テ営

リ之 レカ為 再 ヒ人 心 ノ動 揺 ヲ来 シ就 中 南 大門 内 ナ ル侍 衛歩 兵 第 一聯

譲 位問 題 ノ為 メ人 心 不穏 ノ情 況 ナ リ シ時 同年 八月 軍 隊解 散 トナ レ

経 過 大 要

至 リ脅 迫 或 ハ煽動 シ為 メ ニ工 兵隊 及 研 成学 校 教 導 中 隊 ノ動 揺 トナ リ

ハ挙 テ反 乱 ヲ起 シ隣接 大隊 ニ波 及 シ遂 ニ両 大隊 ノ暴 動 トナ リ 日本 守

内 ニ在 ツ テ出 テ ス翌朝 解 散 ノ実 施 ニ当 リ憤慨 シテ自 殺 シタ ル為 該 隊

経 過 大 要

就中 侍 衛 第 三大 隊 ( 鍾 路 北 方 約百 米 突 )前 ニ到 リ煽 動 シテ 曰 ク我 カ

ニ合 シ或 ハ地 方 ニ赴 ケ リ 一方 原 州 大隊 ハ当 時 大隊 長 ハ上 京留 守 中 ニ

備 隊 之 レ ヲ討 伐 シ鎮 定 ス ル ニ至 レ ル モ其 ノ若 干 ハ逃 レテ原 州 鎮 衛 隊

皇 帝 ハ日本 ニ浮虜 ノ如 ク伴 ヒ行 カ レ為 メ ニ韓 国 ハ滅 亡 ス ル ニ至 ル ヘ シ之 レカ為 メ吾 人 ハ斯 ク運 動 ヲナ シツ ツ ア ル ニ汝 等 軍 人 ハ営 内 ニ居

シ テ将 校退 営 後 解 散 ノ噂 ヲ聞 キ特 務 正校閔 某指 揮 ノ下 ニ全隊 暴 動 ヲ

リ テ之 レ ニ関 係 セサ ル ハ不 都 合 ナ リ軍 隊 ハ何 ノ為 メ ニ存 在 スル ヤ斯 ノ如 キ時 ニ必 要 ノ為 メ存 置 セラ ル ル モノナ リ速 ニ出 テ テ其 ノ本 分 ヲ

一 総

一、 総

論

韓 国 独 立 運動ノ 真 相

三 、官 吏ノ 跋 扈 官 僚ノ 横 行

論

起 シ日本 守 備 隊ノ 討 伐 ト ナ リ各 地 ニ分散 シ之 レ ニ不逞 者 加 担 シ全 鮮

因

二、 韓 国 ハ東 洋 白 耳 義

原

ニ於 ケ ル暴 徒 ト化 シ翌 々四 十 二年 ニ至 リ漸 ク鎮 定 ス ル ニ至 レリ

軍 隊 解 散 ヲ憤 慨 シ タ ル ハ勿 論 ナ ル モ直 接ノ 原 因 ト シテ ハ京城 ニ於 テ ハ大 隊 長ノ 憤 死 ト将 校 以下 解 散 セラ レナ ハ今後 生活 ニ窮 ス ヘ シト

同 シク平 和 的 方 法又 戦 争 的手 段 ニ拠 ル カ或 ハ他 ニ適 切 ナ ル手段 方 法

リ是 レ即 チ韓 国 問題 ニシテ韓 国 モ亦彼 巴爾 幹 半 島 、 土耳 其 及支 那 ト

今 ヤ世 界 ハ極 度 ニ紛 糾 錯綜ノ 状 態 ニ陥 リ茲 ニ又 一新 問 題 発 生 シタ

原 州 大 隊 ニ於 テ ハ日本 軍隊 カ武 器ノ 引 渡 ヲ請 求 シタ ルヲ不満 ニ思

不安ノ 念 ヲ起 シタ ル ニ因 ル

フ ト同 時 ニ軍隊 解 散 後 ハ兵 卒 ハ労 働 ニ使 用 セラ ル ルト誤 信 シテ憤 慨

ニ 拠 リ テ世界ノ 活 動 舞 台ニ 上 ル コト 必然 ナ リ韓 国問 題 モ亦之 レカ解

要 スル ニ三 回ノ 騒擾 共其ノ 原 因 ハ種 々ア ルカ如 キ モ凡 テ排 日思 想

何 人 ト雖 韓 国ニ 数 日間 滞 在 セ ハ韓 国ノ 決 シ テ平 静 ナ ル能 ハサ ル事ニ

セサ ルナ リ然 リト雖 之 レカ反 響 ハ早晩 全 世 界 ヲ震 動 スル ニ至 ル ヘシ

万歳ノ 声 ヲ挙 ケ 世界ニ 愬ヘ 同 情 ヲ求 メタ ル モ未 タ全 世 界 ハ之 レヲ信

決ノ 観 サ レ ハ決 シテ終 結 セサ ル ヘシ昨 年 三 月 一日青 天 霹靂 韓 国 独 立

シ 一部 ハ生 活ノ 途 ヲ失 ス ルヲ悲 シ ミタ ルト ニ原 因 ス 暴 徒 化 シタ ル後 ハ 一部 ハ草 賊 、 一部 ハ義 兵 ト ナ リ衣 食ノ 途 ヲ講 ス

ヨリ起 リタ ル ハ明 瞭 ニシテ騒 擾 ハ 一時 鎮 定 スル モ思 想 上ノ 危険 ヲ常

ルト共 ニ出 来 得 ヘク ン ハ日本ノ 勢 力 ヲ駆 逐 セ ント努 メ タ リ

ニ其ノ 裏 面 ニ潜 ミ時 機 ア ル毎 ニ勃 発 セ ル モノノ 如 シ

民ニ 至 ル迄 会談 シタ リ尚 外国 人 独 立党 首 領 両 班 階級 ナ ル貴 族 一個ノ

歴 シ各 種ノ 人物 ニ親 シ ク面談 セリ上 ハ斎 藤 総 督 ヨリ下 ハ閭 郷ノ 一村

記 者 ハ韓 国ニ 約 一箇 月間 滞 留 シ此ノ 間 大 小 各 都会 、 各画 各 邑 ヲ巡

ハ之 レ カ結末 ヲ観 ル迄 ハ決 シテ断念 セサ ル ヘケ レ ハナ リ

ント ナ レ ハ韓 国 独立 問 題 ハ韓 人 ニト リ テ ハ死 活 問 題 ナ ル ヲ以 テ彼 等

日本ノ 羈 絆 ヲ離脱 セ ントノ決 心 ハ鞏 固 ニ シテ 日本ニ 降 ラサ ル ヘシ何

日本 ハ韓 国 ヲ永 久 其ノ 掌中 ヨリ離 サ サ ル ハ勿論 ナ ル モ反 テ韓 人 カ

益 々流 血 ト惨 劇 ヲ演 シ排 日気 勢 益 々熾 烈 ヲ加 フ ル事 明 カ ナ リ

運 動 計 画 ア リ シ ヨリ見 ル モ独 立 運 動 ハ決 シテ終熄 ヲ告 ク ル機 ナ ク尚

考察 ス レ ハ此 レ単ニ 初 幕 ヲ開 ケ ル ニ過 キ ス去 ル十 一月 ニモ 一次 示 威

想 到 スル ナラ ン昨 年 三 月ニ 爆 発 セ ル独立 運 動ノ 未 タ終 熄 セサ ル ヨリ

編者註 原本はガリ版、密第 一〇二号其三五七、朝特報第二六号、大正八年七月十四 日号である。秘印、大臣、次官等の閲了の印がある。運動弾圧の主カとなった 軍部の意見として参考になる点が多い、旧陸軍省文書。

一〇 朝鮮 独 立 運 動ノ 真 相 該 論 説 ハ上 海 英 文大 陸 報 記 者 ヘイ ン氏 カ大 正 九 年 一月 八 日以 来 独 立 運 動 唯 一ノ宣 伝 機 関 タ ル独 立 新 聞紙 上 ニ掲 載 シ韓 民 族 ヲ シテ衷 心

次

感 激 セ シメ タ ルモノ ニシ テ今之 ヲ翻 訳 ス レ ハ概 ネ左ノ 如 シ 目

平 民 及 巨 商 、富 者 、 少 商 、貧 民 、牧 師 、仏 教 徒 、 男 女 学 生 、現 今獄

二 、 日人 ハ施 設 或 ハ実 行 ヲ口 ニ スル モ其ノ 態 度 ヲ見 レ ハ全 ク之ニ 反

一、所 謂 日 人ノ 改 革 ハ単 ニ口舌 上 ニ過 キサ ル コト

シ到 底 韓 人ノ 真 心 ヲ購 フ事 能 ハサ ル コト

中 ニ呻 吟 ス ル者 等 種 々雑 多ノ 人物ニ 面談 セリ記 者 ハ可 成的 各 方 面ニ

三 、 日人 ハ改善 スル ト称 ス ル モ韓 人 ハ真 ニ之 ヲ信 セサ ル コト

於 テ真 相 ヲ観 察 セ ン コト ヲ期 待 ス即 チ余 カ渡 韓ノ 目 的 ハ単 純ニ 公 正 ナ ル観 察 ヲ得 ンカ為 ニシ テ何 等ノ 偏 見 ヲ懐 カ ス尚 又 何ノ 先 入見 ヲ モ

時 局ノ 根 本 的 解決ニ 影 響 ヲ及 ホ ス コト明 確 ナ リ 日本ノ 覚 醒 ハ時 機已

韓 民族ノ 観察 以 上ノ 如 クナ ル ヲ以 テ日 本ノ 改 革ノ 与否 ハ少 クト モ

ナ ル手 段 ヲ以 テ ス ル モ両国 民 ハ妥 協 ス ル コト ハ万無 ナ リ

四 、韓 日 両 国間ノ 間 隔 ハ疏遠 ナ ラ サ ル カ如 キ モ如何 ナ ル方法 ト如 何

シ コト ア ル ヲ以 テナ リ少 ク ト モ公正 ナ ル眼 目 ヲ有 スル者 ニシテ何 人

個 人ノ 感 想ノ ミ ニ拠 ル コト勿論 ナ リ何 トナ レ ハ記 者 ハ親 シ ク目観 セ

ニ 遅 レ現 今 韓 人 ハ男 女 老 幼 ヲ問 ハス仇 日熱 ハ骨 髄 ニ達 セリ該 怨 恨 ハ

セ ント欲 ス如 斯 記者 ハ純 然 タ ル客観 的 態度 ヲ取 ル ト同 時ニ 又記 者一

有 セ ス斯 ル故ニ 余 ハ只 親 シ ク目覩 シ又 ハ確 信 スル事 実ニ 因 リテ記 述

ト雖 韓国 ニ 一歩 ヲ投 ス ル者 ハ韓 人ニ 同 情ノ 念 ヲ禁 スル能 ハサ ル モノ

様 ナリ斯 ル状 態 ニア ル ヲ以 テ表 面排 日思 想ノ 根 抵 ハ鞏 固 ナ ラ サ ルカ

実 ニ合 併 以 来 十年 間 ニ漸 次 増 加 シ殊ニ 去 三 月 一日以来 益 々激 増ノ 摸

日 本ノ 韓 国ニ 対 ス ル統 治 方 針 ハ不義 無 道 ナ ル ヲ思 ハサ ル モノナ シ

アラ サ レ ハ除去 スル コト不可 能 ナ リ今 日 ニ至 リ 日本 モ前 過 ヲ悔 悟 シ

如 キ モ合 併 以来 浸 潤 セ ル思 想 ハ頗 ル堅 実 ニシテ数 世紀 ヲ経 タ ル後 ニ

ア ル ヘシ

故 ニ日本 カ将 来 如何 ナ ル善 政 ヲ施行 スルト 雖 少 ク ト モ過 去ノ 実 蹟 ニ

ル モノ ナ ル ヲ以 テ今 日韓 人ノ 排 日思 想 モ亦天 性 ヨリ湧 出 セ ル コト ハ

利 ヲ得 タ リト 云 フ ヘシ由 来 民 族 的思 想 ナ ル モノ ハ之 レ皆 天 性ニ 出 ツ

悔 改 ス ルカ如 キ モ之 ヲ論 理 ヨ リ判 断 スレ ハ 一面ニ 於 テ韓 人 ハ已 ニ勝

徴 ス レ ハ日本ノ 韓 人 ヲ統 治 スル能力 皆 無 ナ ル コト事 実 ニシ テ単ニ 韓 民 族ノ ミ ナ ラ ス他ノ 如 何 ナ ル異 民族 モ是 レ ヲ支配 ス ル能 力 ナ シ 韓 国ノ ミ ナ ラ ス支 那ニ 於 テ モ過 去 日支 関 係 ヲ目覩 スル ト キ ハ之 レ 又 同 感 ナ キ能 ハス実 ニ韓 国 ハ支 那ノ 一好 殷 鑑 ナ リト謂 フ ヘシ

ノミ彼 等 カ果 シ テ独立 ヲ宣 言 シ得 ルヤ否 ヤ ハ疑 問ニ 属 ス ル所 ナ ル モ

疑 フ ヘカ ラサ ル事 実 ナ リ今 日ニ 至 リ之 ヲ論駁 スル モ何ノ 価 値 ナ シ排

独 立ノ 主権 ヲ獲 得 セサ レ ハ決 シ テ満 足 セス又 此 レカ為 メ ニ ハ最 後ノ

以 上 記者 ハ日本 政 治 能力ノ 有 無ニ 関 シ記 者ノ 管 見 ヲ陳 述 セリ 日本

見 ト云 ハサ ル可 ラ ス只 日 人ノ ミ ニア ラ ス世 界 列国 モ亦 韓 国 問 題 ハ 一

一人ニ 至 ル迄 奮 闘 ヲ持 続 ス ヘシ故ニ 韓 国 独 立 ハ法 理 上ニ 適 合ノ 与 否

ル改革 ヲ施 スト モ効 能 ナ シ只 彼等 カ昼 夜祈 願 スル ハ独 立ノ 二字 ア ル

段 落 ヲ告 ケ万 事 円 満ニ 解決 セ ル モノト思 考 ス ル ハ心痛ノ 至 リナ リ記

或 ハ国 際道 徳 上 日本 カ之 レヲ許 可 ス ルノ可 否 或 ハ韓 人 自身ノ 独 立 資

日 思想 ハ彼 等ノ 骨 髄ニ 深 刻 シ血管 ニ滲 染 シ ア ルヲ以 テ今此ニ 如 何 ナ

者ノ 観 察 ス ル所 ニ依 レ ハ世 上皆 韓 国ノ 事 情 ヲ斟 酌 ス ル者 ナ ク従 テ 当

ハ公 式ニ 対韓 方 針ノ 改善 ヲ声 明 シ又実 際ニ 其ノ 政 策 ヲ改 革 セ リト雖

事 者 タ ル日 人 モ亦 到 底 之 ヲ理解 ス ル能 ハサ ル ナ リ今之 カ理 由 ヲ摘 記

格ノ 有 無 等 ハ少 シ モ論 題 ト ナ ラ ス韓 人 ハ該 問 題 ハ理論 的 問題 ニア ラ

普 通 日 人等 ハ韓 人 カ悦 服 セル モノト妄 想 シ ア ル モ之 レ全 ク誤 レ ル謬

スレハ

之 ニ対 シ何 等ノ 判 断 ヲ下 ス ヘキ権 利 ヲ有 セス然 リト雖 此事 実 タ ル ヤ

ス シテ本 性ニ 関 スル問 題 ナ ルヲ以 テ全然 念 頭ニ 措 カ ス従 テ第 三者 ハ

述 セ ント ス

国ノ 現状 ヲ事 実 ニ依 リ摘 記 セリ以 下 韓 国 独立 運 動ノ 原 因 及 理 由 ヲ記

戦 争ニ 遭 遇 スルノ覚 悟ノ 必 要 ナ ル コト ヲ忘 ル ヘカラ ス記 者 ハ以 上韓

韓 日 両国ノ 歴 史 ヲ繙 ケ ハ両 国 ハ恰 モ犬 猿ノ 如 ク相 反 目 シ親 誼 ヲ交

二 、韓 国 ハ東 洋 白 耳義

真 正 ナ ル事 実 問題 ナ ル ヲ以 テ吾 等 ハ此問 題ノ 解 決ノ 回避 スル コト ハ

ルト其ノ 実 行 方 法 カ決 シテ盲 目的 ニアラ サ ル コト ヲ記 憶 セサ ル ヘカ

ヘタ ル事 ナ シ韓 国 ハ東 洋ノ 白 耳 義 ト 称 シ国 土 ニ ハ絶 ヘス権 力ノ 争 奪

不 可能ノ 事ニ 属 ス日本 人 モ亦韓 人ノ 決 心 カ最 モ本 能 ニ出 ツ ル事 実 ナ

行 ハレ為 ニ可憐 ナ ル官 民 ハ之 レ カ犠 牲 ト ナ レ ル コト枚 挙 ス ル ニ暇 ナ

シ古 来 韓 国 ハ数百 年 間蒙 古族 、 満 洲 族 、倭 族 又 ハ扶 余 族ノ 角 逐ノ 状

ア リ テ排 日気 勢 益 々熾 烈 ナ リ現 今韓 国 ハ以前 上海 ニ設 立 セ ル韓 国 臨

ヲ継 続 シ来 レ リ此ノ 間 韓 国 ニ最 モ害 毒 ヲ与 ヘタ ル ハ日本 ナ リ彼ノ 有

ラ ス現今 韓 国 ハ表 面 上平 穏 ナ ル如 キ モ其ノ 事 実 裏 面 ハ鼎 沸ノ 状 態 ニ

ル カ如 キ弄 談 ナ ル モノ ニア ラ ス シテ其ノ 裏 面ニ 於 テ ハ完 全 ナ ル組 織

時 政 府ノ 支 配 下 ニアリ テ大 活 躍 中 ナ リ臨 時 政府 ハ日本 人 等 カ讒 誣 ス

国ニ 保護 条 約 ヲ締 結 シ遂 ニ ハ合 併 条 約 ヲ締 結 スル ニ至 レリ之ニ 依 リ

レタ リ 日清 戦 争 、 日露 戦 争ノ 後 間 モナ ク日 本 ハ戦 勝ノ 気 勢 ニ乗 シ韓

ニ到 ル モ尚 存 セ リ此ノ 時 韓 国 ハ全 土 荒 涼ニ 帰 シ数 百ノ 良 民 ハ虐 殺 サ

法 、現 在ノ 位置 維 持ノ 状 況等ニ 関 シテ ハ全 ク秘 密 ニ属 シア リ日 本人

是 ヲ観 レ ハ日本 ハ合 併前二 十年 前 ヨリ已ニ 韓国 ヲ合 併 セ ントノ 野 心

名 ナ ル豊 臣 秀 吉ノ 入寇ノ 時 ニ受 ケ タ ル刀痕 血跡 ハ三百 余 年 後ノ 今 日

ノ 探 犬 ト雖 之 ヲ探 知 スル能 ハス已ニ 数 百数 千ノ 韓 人逮 捕 サ レ タ リト

勃 々タリ シ コト明 ナ リ日露 戦 争 前 ハ日本 ハ欧 洲各 国 ニ同 情 ヲ享 ケ ス

団 結 成 立 シア リ勿 論 此ノ 臨 時 政 府ノ 存 在 ハ秘 密 ニア ラ スシテ 日本 モ

雖 此ノ 大 半 ハ官 民 ナ リ斯 ク日人 カ如 何 ナ ル方 法 手段 ヲ以 テ独 立 党 ヲ

良 ク之 ヲ知 リテ 公然ノ 談論 ヲ為 シ ア ル モ其ノ 組 織 ス ル人 物 活動ノ 方

鎮 圧 セ ン コト ニ努 力 スル ト モ独 立 運 動 ハ終熄 セサ ル ヘシ

々タ ル無 法ノ 露 国 ト親誼 ヲ交 フ ル ヨ リ モ日本ニ 親 近 スル コトノ 寧 ロ

韓 人 モ日 本 ヲ現 今ノ 如 ク嫉 視 セ サ リキ之 レ他 ナ シ当 時 韓 国 ハ野 心 勃

有 利 ナ ル コト ヲ察 知 シタ ルノ ミ ナ ラ ス露 国 ハ漸 次 侵略 主 義 ヲ発揮 ス

韓族 独 立 運 動ノ 秘密 ハ日人ノ ミ ニ非 ス当事 者 タ ル韓 人ニ 対 シテ モ

シ テ ハ日探 ト雖 只 外形ノ ミ探 知 スル ニ過 キ ス シテ其ノ 事実 独 立 党ノ

秘 密 ヲ守 レリ彼 等 ハ各 自 己 担 任ノ 職 責 ヲ尽 シ履 行 スルノ ミ其 他ニ 関

証 シ且又 欧 国 間ノ 締 結 規 約 ニ明書 シ タ ル ヲ以 テ ナリ如 斯 ク当 時 ハ親

ル ニ反 シ日 本 ハ勿 論 外 飾 ス ル コト ナ ル モ屡 々条 約ニ 韓 国ノ 保 全 ヲ保

勿 論 最後 ニ ハ干 戟 相 交 フ ルノ 機来 ル ヘシト 雖 現今 韓 人 ハ寸 刃 モナ

為ニ 尽 ス者ノ ミ ナ リ

ナ ラ ス実 質 上ノ 援 助 ヲ モ与 ヘタ リ然 ル ニ拘 ハス背 恩 的ノ 日本 ハ既ニ

日ノ 状 態 ニア リ シ ヲ以 テ日露 戦 役ノ 際 ハ韓 国 ハ日 本 ニ対 シ同 情ノ ミ

此ノ 戦役 前 ヨリ永 遠ニ 韓 国ノ 主 権 ヲ掌 握 セ ントノ 意 図 ヲ有 セ シモノ

ク隻 丸 モナ シ又之 ヲ譬 ヒ購 求 シ得 ヘシト ス ル モ之 ヲ操 縦 ス ルノ策 案

ル三月 以 来ノ 経 験 ニ徴 ス レ ハ無 抵 抗 的被 動 的 戦 争ノ 却 テ有 効 ナ ル ヲ

ノ 如 ク戦 役 後 始 メ テ之 ヲ実 施 セ リ日本ノ 対 韓策 ハ之 レ全 ク最 近数 年

ナ シ之 カ為 ニ ハ無 抵 抗 的 被動 的 戦 争 ヲ永 遠ニ 断 続 セサ ル可 カ ラ ス去

知 ル然 リ ト雖 最後ノ 目 的 ニ到 達 ス ル迄 ニ ハ惨 酷 ニシテ 且 ツ残 忍 ナ ル

与ヘ 之 等尸 位 素餐ノ 輩 ヲ シ テ韓国ノ 主 権 ト 独立 ヲ阻 碍 ス ル諸 般ノ 悪

ラ サ ル ヘシ即 チ 日本 ハ韓 国ノ 腐 敗 分 子 ヲ擁 護 シ而 モ之 ニ高 官 顕 職 ヲ

間 日本 カ清 国 ニ対 ス ル政 策 ト同軌 一轍 ナ リ ト 云 フ モ蓋 シ贅 論 ニ ハア

ニ比 シ タ ル ハ決 シテ過 言 ニア ラ ス現 今 韓人 ニ ハ権利 ナ ク政治 ト参 政

気 ヲ以 テ勃起 シタ ル ハ間接ニ 之 ヲ証 ス ル モノ ナ リ記 者 カ韓 人 ヲ奴 隷

何 人 モ良 ク之 ヲ知 レ リ是 レ今 日韓 人 カ如斯 鞏 固 ナ ル決 心ト大 ナ ル勇

シ韓 人 ヲ奴隷 視 スル コト 此ノ 上 モ ナ シ荊 棘 ニ花 果ノ 生 セサ ル コト ハ

シテ其ノ 背後 ニ ハ必 ス実 権 ヲ握 リ タ ル所謂 顧 問 或 ハ次官 ナ ル日人 ア

権 ナ ク官 吏 ニ実 権 ナ シ韓 人中 若 干ノ 官 吏 ア ル モ其ノ 実 虚 位ニ 過 キ ス

徳 ヲ頤行 セ シ メタ リ勿 論 韓 人ノ 自 業 自 得ノ 致 セ シ所 ナ ル ヲ以 テ自 国 ヲ滅 亡 ニ陥 ラ シ メタ ル罪ノ 一部ノ 責 ハ避 ク可 カ ラ スト雖 不法 無 信 ナ

リ又経 済 上ニ 於 テ モ総 テ差 別的 待 遇 ヲ受 ケ僅 少 ナ ル有 利ノ 特 権 ト雖

ル日人ノ 行 動 モ亦容 恕 シ能 ハサ ルナ リ韓 国ノ 合 併 ハ既 ニ千 九百 七 年 ヨ リ同 十 年 ニ至 ル間 ニ確 定 サ レタ ル ハ事 実 ニ シテ条 約 締 結ノ 如 キ ハ

ル モノ モ其ノ 実 日人ノ 指 揮 下 ニア ル ニ過 キ ス其ノ 他富 源 ト云 フ ヘキ

富 源 ハ全 部 日 人ノ 掌 中 ニ帰 シ有 望 ナ ル事 業ノ 機 会 ハ総 テ 日人 之 ヲ占

之 レ皆 日人ノ 独 占 ニ帰 シ偶 々例 外 ニ韓 人 カ特 権 ヲ有 スル如 ク思 ハル

有 セリ其ノ 他韓 国 ニ ハ言論ノ 自 由 ナ ク社 交 上ノ 目 的ニ 於 テ モ 一席ニ

形 式ニ 過 キ ス長 剣 ヲ抜 キ大 砲 ヲ備ヘ 以 テ韓 国皇 帝 及 其ノ 大 臣 ヲ威 脅

誰 カ讃揚ノ 言 辞 ヲ加 フ ル者 ア ラ ン ヤ韓 国 合 併 ハ合 併 ニア ラ ス シテ征

三 人 以 上集 会 ス ルヲ許 サ レ ス出 版ニ 関 シ テ ハ勿 論 ナ リ二十 世 紀ノ 今

シ所 謂合 併 詔 勅 ト 諭 告 文 ヲ口授 セ リ当時ノ 日 官伊 藤 輩ノ 行 為 ニ対 シ

ハ明 白ノ 事 実 ナ リ 日本 カ韓 人 ヲ シ テ悦服 セシ ム ル機 会 ヲ有 ス ル能 ハ

服 ナ リト 云 フ モ過 言 ニアラ サ ル ヘシ之 レ全 ク詐欺 ト威 脅 ニ依 ル コト

ル ヘシ又 教 育 ヲ論 ス レ ハ学 校ノ 数ニ 於 テ ハ旧韓 国 時 代 ヨリ増 加 セ シ

日 韓国ニ 韓 人 ニヨリ テ発 刊 セ ル新聞 一種 モナ シ他 ハ以 上 ヲ推 シテ知

ハ事 実 ナ ル モ教 育ノ 内 容 実質ニ 至 リテ ハ進歩 発展 シ タリ ト思 考 セラ

ノミ ニアラ ス全 ク数 十 年 来ノ 悪 政 弊 害其ノ 極 度 ニ達 シ没 落 シタ ル コ ト ハ火 ヲ見 ル ヨリ明 カ ナ リ故 ニ此ノ 際善 政 ヲ施 シ庶 民ノ 衣 食ノ 不足

ハ韓 国児 童ニ 対 シ日本 文 明ノ 根 源 ナ ル自 国ノ 文明 迄 モ唾棄 ス ヘシト

ル ル モノ ハ只 文 化 ト 日本ノ 精 神 カ絶 対 的 ト化 シ輸 入 シタ ルノ ミ日 人

サ ル ハ善政 ヲ施 サ サ ル ニ依 ル コト勿論 ナ リ韓 国ノ 庶 民 ハ元 来貧 寒 者

ヲ救 済 ス ルノ途 ヲ講 シ相 当ノ 自由 卜公 正ノ 待 遇 ヲ許 与 シタ ラ ン ニ ハ

命 令 セ リ校 長 教 科書 教 授 用 語 是 レ皆 日本 人 ト日本 語 ニシテ少 時 間 韓

幾 年 ヲ出 テ ス シテ民 心 ハ日 本ニ 同 化 ス ル ニ至 ラ ン単 ニ韓 国ノ ミナ ラ ンヤ 日本 カ公 正 ナ ル態 度 ヲ以 テ セ ハ現 今ノ 如 ク韓 人ノ 反感 ヲ招 ク事

ハ韓人 ヲ シテ 日本 臣 民 ト同 化 セシ ム ル ニア リ之 カ為 メ日 本 ハ韓 人ニ

ヲ以 テ シ只 文 学 語 ヲ課 スルノ ミナ リ日本ノ 対 韓政 策 ヲ単簡 ニ論 ス レ

歴 史ノ 忘 却 ヲ強 制 シ古来ノ 良 風 美 俗 ヲ根 絶 セ ント シ国 語 ヲ廃 止 シ其

語 ヲ課 ス ル コト ア ル モ日人 等 ハ恰 モ西洋 語 ヲ学修 スルト同 一ノ意 味

因 ス ル モノ ト ハ想 ハレ ス何 レ ニスル モ日本 ハ明 ニ過 去 ニ於 テ好 機 ヲ

ノ 文 化 ヲ破壊 セリ実 ニ日本ノ 同 化 策 ハ徹底 的 ニアラ スシ テ其ノ 発 足

ハ皆 無 ナ ル ヘシ日本 ハ韓 国 ヲ得 ンカ為 メ ニ意 外 ニ虚 栄 心盲 目的 ニシ

逸 失 セリ而 モ尚 今 日ニ 至 ル モ未 タ迷 夢 ヨリ覚 醒 セサ ル モノノ如 シ勿

点 ニ同 化ノ 二字 ア ルノ ミ 日本 カ同 化 ヲ以 テ唯 一ノ目的 ト シ或 ハ他 方

テ尚 且帝 国 主義 誇 大 妄 想 ニ心 酔 セリ之 ヲ単ニ 単 純 ナ ル愚蠢矇眛 ニ起

待遇 ヲ与 ヘタ ル コト ハ秋 毫 モナ シ日本 ハ韓 国 ヲ 一個ノ 殖 民 地 ト看 做

論 過去ニ 於 テ為 シタ ル事 ハ多 キ モ来 タ曾 テ韓 人 ニ相 当ノ 自由 ト同 等

熄 セサ ル ヘシ曩 ニ日本 ハ対 韓政 策ノ 改善 ヲ声 明 シ タ リ然 ル ニ之 カ根

面 ニ於 テ若 干ノ 満 足 ヲ与 フ ル事 ア リト ス ル モ闘 争 ハ永刧ニ 至 ル迄終

ハ実 ニ微 々タ ル モノ ニシ テ其ノ 大 半 ハ概 ネ劣 等 者 ナ リ在 鮮 日 本官 憲

可 キ官 僚 ハアラ サ ル ヘシ総督 府 官 僚 中高 尚 ナ ル人 物 ト モ云 フ ヘキ者

ラ ス世 界 各 国 皆官 僚 ア リ然 レト モ韓 国官 僚 ヲ措 テ他ニ 斯ノ 如 ク憎 ム

ノ 振 舞 ハ之 レ又実 ニ兇 暴 無道 ニ シテ圧制 、暴 行ノ 点ニ 於 テ彼 等 ヲ韓

本 的 問 題 ニ対 シ説 明 ヲ加 ヘサ ル処 ヲ以 テ察 ス レ ハ日 本 ハ欧洲ノ 巴蘭 土 及前 墺 帝 国ノ 羈 絆下 ニア ル諸 民族ノ 勃 興 セ シ活 歴 史 的教 訓 ヲ知 ラ

ハ如 何ニ 民 心ノ 帰 依 ヲ嘱 望 シ其ノ 政 策ノ 改 善 ヲ図 ルト モ事 実 上 善 政

シ好意 ヲ スルト モ当 局 者 タ ル小官 僚ノ 態度 斯ノ 如 キ状 態 ニア ル以 上

ノ 効 果 ヲ期 待 ス ル ハ之 レ蓋 シ百 年 河清 ヲ待 ツ ニ等 シ カ ル ヘシ官 僚ノ

国ノ 大 小 暴 君 ト謂 フ モ過 言 ニア ラ サ ルナ リ譬ヘ 上 級官 憲ノ 韓 人 ニ対

ル圧迫 如 何 ナ ル制 限 ヲ受 ク ル ト モ益 々其ノ 民族 性 ハ顕 著 ト ナ リ其ノ

ル ニ至 ラ サ レ ハ決 シテ該 民 族 性 ハ絶 滅 ス ル モノ ニア ラ ス シテ 如何 ナ

人 民 ハ益 々民 族 的 思想 ヲ抱 懐 ス ル ニ至 ル ヘシ況 ン ヤ半 万 年ノ 久 遠 ナ

一片ノ 訓 令 ヲ以 テ彼 大 小 官 僚ノ 性 格 ヲ改 良 スル コト ヲ得 ヘケ ンヤ又

横 暴無 道 如 斯 而 モ之 ヲ糾 弾 ス ルノ方 便 ナ シ焉 ンソ韓国 カ 一場ノ 訓 辞

サ ル ニ ハア ラサ ルカ凡 ソ特 殊 ナ ル民 族性 ヲ有 スル民 族 ハ悉 ク滅 亡 ス

ル歴 史 ト東 半 島ノ 光 栄 ア ル文 代 ヲ有 スル扶 余 民 族 ナ ル モノ カ如 何 テ

若 シ自 発 的ニ 悔悟 スル カ或 ハ総 督ノ 更 迭 、長 官ノ 変動 行 ハレタ リト

国ニ 於 テ ハ到 底賢 明 ナ ル政 治 家 ヲ得 ル コト ハ不 可 能 ナ ル コト ニ属 ス

ノ 効 果覚 束 ナ シ試 ニ善 政 ヲ思 フ文官 ア リト セ ンカ軍 閥ノ 跋 扈 スル韓

ヤ

人 情 風俗 ヲ異 ニス ル異 族ノ 羈 絆 下 ニ永 遠ニ 盲 従 ス ル コト ヲ得 ヘケ ン

世 界 到 ル処官 吏 ア リ ト雖韓 国ノ 如 ク官 僚 跋 扈 シ横 暴 ヲ極 ム ル国 ハ

或 ハ日本 ヲ弁 護 ス ル モノ ハ言 ハ ント ス此ノ 状態 ハ三月 以 前ノ 韓 国ノ

ス ル モ直 接 人 民 ニ接 触 スル下 級 官吏ノ 態 度 前述ノ 如 キ状 態 ナ レ ハ其

ナ シ彼 等ノ 恣 ム ニ濫 用 シ ツツ ア ル所謂 総 督 府 令 条 例 ナ ル モノ ハ見 ル

状 況 ニシテ 以後 ハ已ニ 統 治 方 針 ニ 一大 革 新 ヲ加 ヘラ レ且 日本 政 府 モ

三、 官 吏ノ 跋 扈 官 僚ノ 横行

人 ハ官 庁ノ 許 可 ナ ク シ テ ハ何 事 モ為 ス事 能 ハサ ルノ ミ カ 一点 一劃 ニ

亦 諸 種ノ 不 平ノ 原 因 除去ノ 為 声 明 シタ リ ト然 ル モ声 明ノ 実 績 ハ 一二

者 ヲシ テ滑 稽可 笑ノ 感 ヲ惹起 セ シメサ ル モノ ナ シ然 ル ニ可 憐 ナ ル韓

テ モ之 ヲ拒 絶 ス ル モノ ア ラ ン カ直 ニ法律ニ 違 反 ス ル者 ト シテ罰 金 ニ

ナ リ前途 再 ヒ漠 々 タ リ事 実 上韓 国ノ 状 況 ハ三 月 以降 殊 更 ニ進 歩 発 展

セ ル事 項 モナ ク合 併 当 時 ト 全 ク同 様 ナ ルノ感 ア リ果 シテ斎藤 総督 ハ

条 件ノ 改 良 即 チ墓 地 屠 殺場 規 則 等ニ 過 キ ス此ノ 他 実 行 セ シ事 ハ皆 無

其ノ 声 明 セ ル コト ヲ実 行 スル ヤ否 ヤ或 ハ現 今 官吏 全部ノ 更 迭 ヲ実 行

シトノ 命 令 ア リ シ時 憲 兵 ハ之 カ検 査ノ 為 出 張 シ家 毎 ニ巡 回検 査 ヲ行 ヒ シカ某 家ノ 家 族 ハ生 後 十 箇 月ノ 赤 児 ヲ合 シ五名 ナ ル ニ モ拘 ラ ス五

処 セラ ル 一例 ヲ挙 ク レ ハ某 邑 ニ毎 人 必 ス 一個ノ蠅 駆 除 器 ヲ設 備 ス ヘ

名ニ 対 シ四 個 設 備 セ シ ハ法 律ニ 違 反 ス ル モノ ト シ テ罰 金 ニ処 セラ レ

要 ス ル ニ昨 年 三 月 以来 動 乱 勃 発 シ現今 尚 衝突 ヲ継 続 シツ ツ ア ルノ原

ス ルヤ否 ヤ又之 ヲ実 行 ス ル モ果 シテ心 服 ヲ得 ル ヤ全 ク疑 問 ナ リ之 ヲ

法令ノ 適 用 ヲ誤 レ ル コト斯ノ 如 シ

因 ハ以 上親 シ ク見 聞 セ ル事 実 ニ ヨリ以 上 論 シ来 レル事 実ニ 基 因 ス ル

タ リト

勿論 余 ハ官 僚 ナ ル モノ カ悉 ク有害 ニシ テ且無 用ノ モノト 云 フ ニア

コ ト ハ明 確 ナ ル ヲ 断 言 シ テ 憚 ラ サ ル所 ナ リ 編者註 原本 はガリ版、密第 一〇二号其七五八、朝特報第 一四号、大正九年三月十 一 日である。旧陸 軍省文書。なお本書はTHE TRUTH ABOUT KAORE by Nathaniel Peffer(Peking corresp) ondent 六、三月 一日 七、所謂総督

四、物質的圧迫

二、朝鮮 は東洋 のベ ルギ ー 三、国

八、斎藤総督 の談 九、朝鮮は中国 の殷鑑 よりなる。

五、精神的圧迫

史撲滅政策

の抄訳 である。全 文は三九頁、 一、総論 政治 の改善

of

The

China

Press

九

け る イ ンデ ヤ ン族 及 び布 哇 、 菲律 賓 諸島 の自 治 又 は 独 立 を許 容 せざ

の上 に適 用 す る の趣 旨 な りと せ ん か 、米 国 大統 領 は 先 づ自 国 内 に於

火 を睹 る よ り も明 か な りと す 。 万 一然 らず し て、 全 世界 各 種 の民族

国 側 、 若 く は中 立 国諸 民 族 の上 に推 及す べ き趣 旨 にあ らざ る こと は

参 加 せる 上挙 各 国 に於 け る諸 民族 に限 りた るも の にし て、 之 を聯 合

ン氏 が提唱 せ る所 謂 民 族 自 決 主義 な るも のは、 固 よ り今 回 の戦 争 に

三 ・ 一運 動 に 関 す る 新 聞 論 調

一 日 本 の新 聞 論 調一

民 族 自決 主義 の誤 解

る べ からず 。是 れ米 国 とし て断 じ て許 さ ゞる所 な る のみ な らず 、米

米 国大 統 領 ウイ ルソ ン氏 が、 欧 洲大 戦 の跡 始 末 を つけ る の 一方 法

に露 西亜 を崩 解 せ し め 、第 二 に墺 甸国 を 潰裂 せ しめ 、 第 三 に独 逸 を

と し て 民族 自決 主義 を唱 へてよ り意 外 に重大 な る反 響 を起 し、 第 一

ウ ィ ルソ ン氏 と互 に諒解 す る所 あ りと称 せら る ゝ英 国 首 相 ロイド ・

瓦 解 せ し め、 中 欧 以 北 の天地 は、 今 や正 に混沌 の裡 に在 り 。思 ふ に

民 族 及 び戦 争 中 途 にし て国家 の瓦 解 を来 した る露 国 内 各 種 の民 族 が、

ジ ヨージ 氏 と し ても 、広 汎 な る民 族 自決 主 義 を否 認 し あ るは言 を俟

を破 壊 す るも のと し て、大 な る非 難 を招 き つ ゝあ る にあ らず や。 又

戦 争 の終 結 と共 に各自 の自 治 若 く は独 立 を 為 し 、将 来 の安処 を図 ら

たず 。何 と な れば か ゝる誤 れ る思 想 の伝 播 は、英 帝 国 を し て印 度 の

国 に於 い ては例 の国 際聯 盟 に対 し てす ら、 其 の伝 来 の モン ロー主 義

ん とす る は 、是 れ 自 然 の情 態 にし て 、其 事 は是 等 諸 民 族 の将 来 に取

宝庫 を始 めと し 、世 界各 処 に散 在 碁 布 せ る領 土 を 喪失 せし め 、大 貌

普 魯 西 の野 心 の為 に、余 儀 なき 道伴 と為 りた る中 欧 同 盟諸邦 各 種 の

り て、果 し て策 の得 た るも のな るや否 やを 問 はず 、 一時 は 必ず 現 出

列 顛 を崩 潰 に陥 る ゝも のな る を 以 てな り 。

す べ し と は信 ぜず 、 然 れ ど も 万 一此 の如 き思 想 にか ぶ れ無 謀 の挙 を

吾 人 は誤 れる 民族 自 決 主 義 の伝 播 を 以 て大 日本 帝国 の基 礎 を震 憾

す べき 現象 なら ず ば あ らず 。此 点 に就 いて米 国 大統 領 の宣 言 は 、最 も能 く是 等 諸民 族 の心 理 状態 に投 じ た る も の にし て 、非 常 の勢 力 を 以 て 一時 に伝 播 し た るは 、何 等 怪 し む を要 せず 。然 れ ども ウ イ ルソ

企 つも のあ り と せば 国 家 の治 安 を保 つが た め容赦 な き高 圧 手 段 を 執 り根 抵 より絶 滅 す る の必要 あ る を信 ず 。吾 人 曾 て朝 鮮 と内 地 と は同 種 同 族 同 根 にし て、 相 互 に分離 す べ からざ る関 係 に在 る も のな るを 唱 道 し たり き畢 竟 す る に明 治 四十 三年 の併合 は世 界 の大勢 に順 応 し 、

谷 川 総 督 の訓 諭 の末 文 を看 よ。 二 所 謂 独 立運 動

講 和 会 議 を機 と し、 朝 鮮 の独 立 を図 ら んと す る の檄 文 を配 布 し 、国

近来 思 慮 な き朝 鮮 青 年 又 は某 々教 徒 と称 す るも の の間 に、 巴 里 の

自 滅 の罪 氓 と 為 る勿 れ

し て若 之 な く ん ば独 り朝 鮮 のた め に寒 心 す べ き結 果 を 来 す べ き の み

此 の同 種 同 根 民族 の発 展 進 取 に資 せ ん が為 に実 行 せら れ た る も のに

な らず 、 本 国 も亦 遂 に晏 如 た る を得 ざ るも のあ る を以 てな り 。此 の

一種 のデ モ ン スト レ ー シ ヨ ンを起 こし 、多 数 鮮 人 間 に其詭 激 な る思

葬 期 間 にし て最 も敬 慎 を 要 す べ き の時 な る に も拘 らず 各 地 に亘 り て

想 を宣 伝 せん と図 り、 遂 に不穏 な る行 動 を敢 てし た る は、 公 然 の事

更 に眼 を 転 じ て欧 洲 の天 地 を展 望 す る に、 ウ ィ ルソ ン氏 の民族 自

分 明 な る義 理 は 、特 に鮮 人 の諒 解 を望 ま ざ るべ か らず 。

決 主 義 は、 一面 に敵 国 を崩 解 に陥 れ たり と 雖 も、 他 の 一面 に於 て は、

は今 暫 く 明言 し得 ず と雖 も 、其 の東 京 、 上海 、布 哇 及 び米 国 在住 者

実 な り。 其 の煽 動 首 魁 の何 処 に潜 在 し、其 の根 拠 地 の何 処 に在 る や

等 と相 呼 応 し あ る は掩 ふべ から ざ る の事 実 にし て、朝 鮮 に於 いて北

能 く同 種 同 族 の民 を糾 合 し新 な る国 家 を造 立 し つ ゝあ るを 看 る 。即

鮮 地方 に最 も多 く の同 類 を有 す るも のゝ 如 し 。而 し て其 の目 的 を貫

ち墺 国 内 に於 け る スラブ 民 族 を し て其 の同 族 た る塞 耳 維 に共同 せ し め 、更 に由 来 弾丸 黒 子 の地 を 守 り た る黒 山 国 を も之 に参 加 せ し め、

里講 和 会 議 の承 認 を得 ん こと を期 す と いふ に在 り て、 一見 頗 る神 妙

徹 す る手 段 と し て は、 従 来繰 返 され た る如 き竹 槍席 旗 的 暴動 を避 け、

な る が如 し と 雖 も 、勢 の激 す る所 、 各 処 に暴 行 の演 ぜ ら れ た る こと

大 塞 耳 維 国 を 建設 せ ん とし つ ゝあ る が如 き 、 又 ア ド リ ヤ チ ック海 沿

小邦 の分 立 は、 世界 に於 け る地歩 を占 む る所 以 に あ らざ るを知 悉 せ

は 、別 に発 表 す る所 の如 し 。吾 人 は昨 日 の紙 上 に於 て ﹃民 族 自 決 主

専 ら米 国 大統 領 ウ ィ ルソ ン氏 が宣 言 せ る民族 自 決 主義 に遵 拠 し 、 巴

るに由 らず ば あ らず 。此 点 よ り見 る とき は 、 ウ ィ ルソ ン氏 の民族 自

いづ れ も同 種 同族 の大 集 団 を 形 造 る の計 画 にし て、 要 す る に同 族 間

決 主義 も亦 強 ち 破壊 一方 のも の にあ らず 。 此 の方 面 の理 由 を大 日本

義 の誤 解 ﹄ と 題 し 、稍 婉 曲 な る所 論 を掲 げ た る は、 此 の憐 む べき謬

岸 の伊 太 利 民 族 を し て其 の本 国 に合 せ しめ ん と し つゝあ るが如 き、

帝国 に適 用 す るを得 と せば 寧 ろ本 国 と朝 鮮 乃 至台 湾 と の聯 結 を固 く

のな る が、 而 も彼 等 の迷 夢 は 猶未 だ覚 めず 、 此 の愚 な る計 画 を抛棄

す る に意 なき が如 し 。吾 人是 に於 て最 早 寛 裕 な る態 度 に依 り て、彼

想 を打 破 し 、彼 等 を し て冷静 に考 慮 せ しめ ん と の婆 心 に出 で たる も

等 の反 省 を促 す の余 地 なし 、率 直 に 明白 地 に其 の迷 想 を指 摘 せん と

し 、他 よ り 一指 を も染 め得 ざ る堅牢 な る地 位 に置 かざ るべ からざ る

若 夫 此 の道 理 を領 会 せず し て、軽 挙 妄 動 す る の徒 輩 あ り と せ ば、

筈なり。

厳 と し て国 法 の存 す る あ り。 眼 を 開 いて去 る 一日 に発 せら れ た る長

議 が此 の如 き愚 な る請 願 を受 け つけ ざ る は言 を費 す にも及 ばず 。何

同 情 を得 ん と期 す る が如 き は、 全 然架 空 的 夢 想 にし て 、巴 里 講 和会

第 一彼等 が 民族 自 決 主 義 を誤 解 し 、朝 鮮 の独 立 を叫応 し、 列 強 の

分 属 し た る の事 蹟 は暫 く言 はず最 近 日清 戦 争 の前 に至 る ま で、 現 に

の末 に至 るま で、何 れ の時 か完 全 の独立 を 得 た る。 往 古 日支 両 国 に

鮮 果 し て真 個 に独 立 を得 た る の事 実 あり や 。 三韓 時 代 の古 より 李 朝

は真 に 一時 の名 目 に過 ぎざ る の み試 み に朝 鮮 の歴 史 を 回顧 せよ 、 朝

第 四暫 く 数 百 歩 を柱 げ、 朝 鮮 の独 立敢 て期 し得 べし と す るも 、 そ

て犠牲 と為 る が如 き 、 愚 も亦 甚 だ し から ず や。

と な れば朝 鮮 の独 立 云 々と いふ如 き は、 全 然 日 本 帝国 内 の事 にし て

支 那 の正朔 を 奉 じ 、支 那 の封 錫 を拝 し、 甘 ん じ て朝 貢 を捧 げ た る に

欲す。

一国 の属 領 に対 し 、 其 独 立 を承 認 す と せ ん か、 予 て独 立 の計 画 あ る

他 国 の干渉 す べき 事 柄 にあ らざ るを 以 てな り。 若 夫講 和 会 議 に於 て

第 二彼 等 は表 面 の 口実 と し て暴 行 を避 く るを 宣 言 し之 を以 て刑辟

遂 に露 人 の馬 蹄 に蹂 躪 せ ら れ た るや 必 せり 。畢 竟 朝 鮮 は 土 地狭 小 に

燈 の如 くな り き 。万 一日本 帝 国 にし て自 ら抑 へて発 せず んば 半 島 は

当時 露 国 の勢 力 隆 々と し て朝 鮮 半島 を圧 し 、 社稷 の危 き こと風 前 の

て、国 王 の称 を 皇帝 に改 め た る こと あ りし も 、唯 是 れ槿 花 一朝 の栄 、

を免 れ ん こと を期 待 す る に似 た るも事 実 は決 し て其 の口実 の如 く な

て文 化進 ま ず 、 国貧 し く し て人 弱 く 、独 立 を 支持 す る素 質 に大 欠 陥

あ らず や。 日 清 戦争 の後 、 漸 く 支 那 の覇 軛 を脱 し 、 大韓 の国 号 を建

ら ず 現 に当 該 官 憲 の諭 解 を顧 みず 暴 行 を働 きた るも の随 所 に之 あ る

あ るを 以 てな り。今 日幸 ひ に異 人 種 の併 合 を 免 れ、 八 域 の人民 其 堵

印 度 、 安南 及 び菲 律 賓 の独 立 をも 許 容 せざ る べ から ざ る に至 ら ん 。

に あらず や 。是 に関 す る刑 法 第 五章 公務 の執 行 を 妨害 す る罪 、 第 八

に安ず る を得 る所 以 のも のは其 の同 族同 種 た る 日本 帝 国 が 、全 力 を

此 の如 き は英 米 仏 の能 く忍 ぶ所 な ら ん や。

重しと い

を僣 竊 し﹄ ﹃朝 憲 を紊 乱 す る﹄ にあ る を や事 態 はま す〓

章 騒 擾 の罪 に該 当 す るも の にあら ず や 。況 ん や其 の目的 た る ﹃ 邦土

其 身 は終 生 刑 余 の人 と し て、 社 会 の指 弾 を受 け 、 延 いて は李 王 家 を

其 の祖 先 を汚 し、 其 の父 母兄 弟 を 辱 し め、 其 の妻 子眷 属 を泣 かし め

のが、 万 に 一も成 功 の見 込 な き の みな らず 、 動 も す れ ば刑 辟 に触 れ

第 三 若 夫彼 等 をし て冷 静 に省 察 せし め な ば、 所 謂 独 立運 動 な るも

争 の絶 ゆ る時 あ る べ か らず 、 一片反 故 に均 し き国 際 聯盟 の規 約 を 以

言 し あ る に あら ず や 。世 界 は優 勝劣 敗 の修 羅場 な り、 人間 に生 存競

其 の提 唱 者 た る米国 大 統 領 す ら 国 際聯 盟 の甚 だ頼 む べか らざ るを 明

を免 れ 、優 に独 立 を維 持 し得 べし と 迷想 す るな ら ん。痴 も亦 甚 だ し 。

が提 唱 せ る国 際 聯盟 の成 立 せ る暁 には、 小 弱 国 と雖 も、 大国 の圧 迫

却 し 、 今更 独 立 呼 り を為 す抑 も何 の心 ぞ や。彼 等 は或 は米 国 大 統 領

挙 げ て之 を支 持 せ る が た め のみ。 此 の明 々白 々た る歴 史 的事 実 を忘

始 め 、朝 鮮 同 胞 に累 を 及 ぼ し、 百 辱 百害 あ るも 、 何等 得 る所 な き を

はざ るべ か らず 。

知 るを得 ん。 且 夫 従 来 の例 を按ず る に、 所 謂 独 立 運動 な るも のは 、

て、 眼前 の穢 土 を化 し て極 楽 浄 土 と為 す が如 き は、 ウ ィ ルソ ン氏 の

大 手品 と雖 も、 到底 及 び難 き を奈 何 にせ ん。

一二不逞 の徒 輩 が 、美 な る虚 名 を 以 て多 衆 を 蠱 惑 し 、不 正 の利 得 を 図 ら ん とす るも のな る に於 てを や か ゝ る徒 輩 の煽 動 に秉 り、甘 ん じ

鳴 呼 憐 む べき 朝鮮 同 胞 よ、 爾 は 実 は悪 魔 の煽 動 に魅 せら れ 、泡 沫

て登 校 の許 可 を受 け ざ るべ から ず 。 又 是等 の生徒 の父 兄 に於 い ても 、

爾 の幸 福 と進 歩 発展 と を図 ら ざ る爾 の同 族 同種 た る日 本 民 族 と協 同

威 に因 り 、余 儀 なく 彼 の妄 挙 に加 は り た るも の亦 多 数 を算 す べく 、

特 に数 多 き生 徒 中 には 、衷 心 固 よ り之 を欲 せざ る も、 四囲 の圧 迫 脅

て、厳 か に其 の子 弟 を 戒飭 し、 其 の本 心 に立 返 ら しめ ざ る べ から ず 。

ど同 情 を 寄 せ た るも のな き に徴 し て も 、明 か に之 を知 る を得 るを 以

一致 し 、以 て爾 の堅 実 な る立 脚 地 を定 め 、 渾 円球 上 に濶歩 す る を企

固 より彼 が如 き妄 挙 妄 動 を悦 ば ざ る こと は彼 の騒 擾 の際 に当 り、 殆

て ざ る 。爾 は現代 の最 大 思 潮 は 区 々た る小 民族 の自 立 にあ らず し て

是 等 は特 に情 状 の憐 む べ きも のな る を 以 て、 学校 に於 て も特 別 の詮

よ り も は か なき 迷夢 に耽 り つゝあ り 。覚 め よ 、覚 め よ。夢 の世 界 は

同種 同族 の最 大 な る集 団 を形 造 り つゝを 知 らず や。 試 み に英 国 を看

議 な かる べ から ず 。 又或 も のは彼 の妄 挙 には参 加 せざ る も、 危 険 を

決 し て爾 の永 住 す べ き処 に あらず 爾 は何 故 に現 実 の生 活 に立戻 り、

よ 、 又米 国 を看 よ 、何 の処 に小 民族 の自 立 を企 つるも のか あ る。 爾

懼 れ 、 当 人 又 は父 兄 の意 志 を 以 て登 校 を差 控 へ居 るも のあ る べし 、

﹃之 か為 め学 を 廃 し業 を停 め 、 以 て狂 奔 熱 中 す る如 き こと あ ら ば 、

の本 分 を勤 む べき な り 。三 月 五 日 に発 せら れ た る 総 督 の訓 示 に も

べき にあ らざ るを 以 て 、た と ひ 一人 な りと も速 か に登校 し て、学 生

是 等 は事 の既 に鎮静 に帰 し た る今 日 に於 い て、 一日 も学 業 を 曠 廃 す

は 世界 の大 勢 を解 せざ る可 ら ず否 らず ん は 只自 滅 を 得 る あ ら ん の み。 三 鮮 人 学 生 に誨 ふ 不 祥 な る今 回 の騒 擾 は 、其 筋 の厳 重 な る取 締 に因 り 、 一先 づ 鎮 静 に帰 し た る如 し と雖 も 、 此 の波 瀾 に湯漾 せ られ た る 京城 内 に於 け る

からず ﹄ とあ り 狂奔 熱 中 せ る も のす ら猶 寛 容 を得 べ し 、況 ん や そ れ

必 ず悔 を他 日 に貽 す に至 ら む宜 しく 速 か に覚 醒 す ると ころ な かる べ

り 。是 れ教 育 勅 語 の明 か に示 し たま ふ所 にし て、 日本 国 民 た るも の

生 の本 分 な るも のは、 一心 不乱 に学 業 を励 み、 徳 器 を成 就 す る に在

吾 人 は此 機 会 に於 て 一言 以 て学 生 輩 に誨 告 す る所 あ る べし 凡 そ学

ほど の思 考 も な く 又脅 迫 に余 儀 なく せら れ た るも のに於 てお や 。

鮮 人 収 容 の諸 学校 は、 今 に授 業 を開 始 し得 ざ る の状 況 に在 る こと は 教 育 上 大 な る遺 憾 を感 ぜ ざ る能 はず 。勿 論 当 局 者間 に適 当 な 善後 策 を講 ぜ ら れ あ る こと は疑 ふ べ くも あ らず と雖 も 、吾 人 は生 徒 本 人 並

今 回 の騒擾 に関 聯 し て検 挙 拘 禁 せら れ、 後 日愈 々有 罪 の判決 を受

に父 兄 に対 し 、 一応 勧 告 を試 む る の止 む を得 ざ る も のあ るな り 。

可 な り、 国 政 に対 し て堂 々意 見 を発 表 す る も可 な り 。然 る に学 校 在

の良 民 た るを 得 べく 、 良 民 た る を得 て而 し て後 に政治 運 動 を 為 す も

学 半 途 に し て、 材器 未 だ成 らず 、徳 義 の観念 未 だ洽 から ず 、 一知 半

は 、 日夜 拳 々服膺 せざ るべ か らず 。 徳 器 成就 し て、始 め て日 本帝 国

断 行 す る の止 むを 得 ざ る も のあ るべ し と雖 も 、是 等 は さ ほど数 多 か

解 の知 識 を振 舞 は し て、妄 に政 治 的 運 動 を為 す が如 き は、自 ら求 め

けた るも のは、 更 にも いはず 、 仮 し検 挙 を受 けず と も、 迷 夢遂 に覚

るべ し と は思 はれず 。 大多 数 は無 分別 にも 無 思慮 に も附 和 雷 同 せ る

めず 、 頑然 と し て登 校 を肯 ん ぜざ る の徒 輩 に至 り て は、 放 校 処 分 を

も のな る べき を以 て 、 此際 速 か に前非 を後 悔 し、 当 該 校 長 に陳 謝 し

る、 当 該官 憲 の取締 にも亦 手 落 な し と も いふ べ からず 。遮 莫 あ れ 、

む べ し と雖 も、 か ゝる恐 喝 を縦 ま ゝにせ し む るま で の余 地 を与 へた

生 半可 に教 育

て不 測 の淵 に身 を 投ず る が如 し 、此 の如 き は た ま〓

其 の能 力 を発 揮 し 、彼 の陰 謀 団 の巣 窟 を

当 該 官 憲 にし て、 いよ〓

を受 け た る が故 に、其 身 を〓 ひ、其 父 祖 を辱 かし む るも のに し て、 洵 に以 て痛 嘆 す る に堪 へた り。 古 人 は無 知 より 勇 な る はな し と い へ

る や言 を 俟 たず 。

吾 人 が最 も気 の毒 に感 ず る は、 其 日 ぐ らし の労 働 に従 事 す る も の

覆 へし 去 る に及 ば ず 、如 何 に瀰 漫 せる悪 気 流 も 、 一挙 し て廓 清 し 得

が 、不 逞 の徒 の脅 迫 に因 り 、其 の生 計 を失 はん と し つ つあ る こと是

る も、 一知 半 解 の知 識 ほど世 に恐 る べ きも のは な し 。学 生 た る も の

ことな く 、 凡 て の誘 惑 に魅 せ ら る ゝ こと なく 、 学 業 を卒 ふ るま で、

な り 。由 来 同 盟罷 業 な るも のは 、欧 米 の工業 国 には屡 々行 は る る所

は 、克 く 此道 理 を弁 別 し 、強 固 な る意 志 に依 り、 凡 て の岐路 に迷 ふ

終 始 一貫 す る所 な か る べ からず 。 青年 学 生 が今 回 の騒擾 に参 加 せ る

な る も、 彼 土 には頗 る組 織 立 ち た る大 規 模 の労 働組 合 の存 す る あ り、

一両 日以 来 、 京 城 の 一部 に同 盟 罷 業 に類 す る 、 一種 の事 象 の現 は

も のな ら ば亦 自 業 自 得 と いふ べき な れ ども 不逞 の徒 輩 の恐喝 威 嚇 に

ば 一日 の窮 迫 を告 げ ざ る べ から ず 。 そ れも 日本 人 自 発 の意 思 に依 る

労 働 者相 互 の間 を 聯絡 す る何 等 の用意 あ るな け れば 、 一日休 業 す れ

何 れ の地 に も未 だ労 働 組 合 の設 立 あ る こと なく 、 特 に朝 鮮 に於 ては

多 く 資本 主 に対 す る強 制 運 動 な り) に対 抗 し得 と 雖 も 、本 邦 に ては

と な り居 れ るを 以 て 、罷 業 者 は安 んじ て資 本 主 ( 彼 の土 の罷 業 は 、

其 罷業 中 に要 す る 一切 の生 活費 用 は、組 合 よ り之 を供 給 す る の仕 組

は 、遺 憾 此 上 な し と雖 も、 既往 は咎 ても詮 な し、 此 際 唯速 か に自 省

四

し て其 本 分 を 尽 す べ き のみ。

応 急 手 段

れ たる を見 る。 而 も之 れ休 業者 が自 発 の意 思 にあ らず し て、 他 の脅

依 り て此 の憐 れむ べき多 数 のも の を溝 壁 に駆 るか如 き は 真個 に忍 び

馬 鹿 々 々し き同 盟 罷業 に対 す る

嚇 威 喝 に余 儀 な く せ ら れ つゝあ る こと は 、掩 ふ べ か らざ る の事 実 な

さ らば 眼前 の応 急 手 段 と し て如 何 にし て彼 等 を就 業 せし む べ き や

ざ る所 な り とす 。

と いふ に、 そ は 当事 会 社 が当該 官 憲 と 力 を併 せ、彼 等 の安 全 を保 障

り とす 。即 ち 示 威 運動 に因 り て、多 数 の市 民 を動 か し得 ざ る の彼 の

し之 に応 ぜざ る とき は 、汝 の 一身 は勿 論 、 汝 の父 母妻 子 も 安 全 を保

印 刷 物 、 又 は直 接 談 判 を 以 て、 同盟 罷 業 を 為 す べ き ことを勧 め、 若

す る の外 に、 他 の手 段 あ るな し 。之 がた め には 危 険 と覚 しき場 処 に

陰 謀 団 が 、更 に手 を 夏 へて、 職 工 又 は電 気 現 業 員等 に対 し 、多 数 の

し難 し と いふ が如 き 意 味 を以 て強制 し、 又 朝 鮮 人 の店 舗 を 開 く も の

は多 数 の団 せ る場 処 な ら ん には 、 特 に請 願 巡 査 を派 す る の必要 も あ

宜 し き に従 って講 ぜ ざ るべ から ず 。

居 住 す る、 彼 等 の家族 を他 の安 全 の処 に移 す の必 要 も あ るべ く 、或

る べし 。其 他 の方 法 は そ れ〓

に 対し ても 、此 際 店 舗 を 閉鎖 し、商 業 を休 む にあ ら ざ れば 、 相 当 の

恐 喝 に畏縮 し て 、唯 々諾 々と し て休 業 若 く は閉 店 す るも の、 愚 は 憐

報 復 手 段 を講 ず べし と いふ が如 き 恐喝 を為 し たり と いふ。 此 の如 き

にあ らず と雖 も 、之 が ため に更 に人 心を 動 揺 す る の、 頗 る面白 か ら

り 。 吾 人 は此 の馬 鹿 々 々し き 罷業 の長 く 継 続 す べ き と は信 ず る も の

用 人 を し て、 其 の補 充 にあ つる が如 き は、 無能 無 策 の甚 し き も のな

然 らず し て拱 手 し て彼 等 の復 業 を待 ち、 若 く は間 に合 せ に不 馴 の使

る も、 京 城 又 は其 他 の眼 目 地方 に於 いて、 取締 の官 憲 に手 不 足 な く、

し、 許 さ るべ き範 囲 内 に於 いて、 十 分 の活動 を演ず べ き こと勿論 な

そ は格 別 の こと にし て、 此 の場 合 に は宜 し く 日本 男 児 の本 領 を 発揮

の手 不 足 に加 勢 し 、其 の指 揮 命令 の下 に活動 す るも のな らし め ば 、

其 上 軍 隊 の警 備 の儼在 せる に も拘 ら ず 、傍 よ り弥 次的 行 動 を起 す が

万波 之 に随 ふと い へり、 最 初 は微 弱 な る動 揺 に過 ぎ ざ るも 、勢 の激

此 の風 潮 の進行 は決 し て軽 視 を許 さ ゞ るも のあ り 。諺 に 一波起 れば

も米 国 式 を学 び暴 を 以 てす る に暴 を 以 てす る如 き あ らば さら ぬ だ に

にし て、 断 じ て之 に做 ふべ き にあ ら ず 。若 し内 地 人 にし て不 心得 に

つゝあ り と 雖 も 、其 の不法 無 道 な る こと は 、世界 の共 に指 弾 す る所

も の にあ ら ざ る な り。 米国 に て は黒 人 に対 す るリ ンチ は今 猶 行 は れ

動 に対 す る取締 は当 然 官憲 の任 務 にし て、私 人 の立 さ わ る べき筋 の

を治 めず と 雖 も 、尸 祝 樽 俎 を越 え て之 に代 らず と いふ こと あ り 、妄

如 き は、 甚 だ穏 かな ら ざ る こと と 云 はざ る べ からず 。古 語 に庖 人庖

ざ るを 思 ふ が故 に、 一言 以 て当事 者 の注 意 を喚 起 す べし 云 々。 五 内 地人 を戒 む

す る所 、時 に掀大 翻 地 の大 波 瀾 と化 す るな き に あ らず 。 近来 各 地 に

を与 ふ るも のに し て国 家 の面 目 を 損 ず る少 な からず 最 も 注意 す べき

鵜 の目 鷹 の目 に日本 の行動 を注 視 し つ ゝあ る某 国 人等 に好 個 の口実

所 謂 朝鮮 独 立 運動 は目 下 の処 、悪 童 の悪 戯 以外 に出 でず と雖 も、

にて は電 車 に投石 し 、又 或 処 にて は内 鮮 人 の間 に闘 争 を 醸 し た る事

吾 人 は常 に朝 鮮 人 の同 化 、 内 鮮 人 の 一致 融 合 を主 張 せり 。 此同 化 、

こと な り と す 。

於 け る妄 動 が、著 し く悪 性 に化 し、 或 処 にて は官 衙 を襲 撃 し、 或 処

実 あ る を聞 けり 。此 の傾 向 は 真個 に憂 ふべ き こと にし て、特 に官 憲

るべ き も のに し て、威 喝 、 圧 迫 、誘 惑 、欺 瞞 、其 他 有 ら ゆ る非 人 道

此 の 一致 融合 は 、相 互 の間 に隔 意 な き 感情 の疏 通 に依 り て のみ得 ら

以外 の内 地人 にし て、 弥 次 馬 的 に鮮 人 を 圧迫 す る が如 き は 、ま す ま す内 鮮 人間 の感情 を疎 隔 し 、 騒動 の輪 を 大 な ら し む るも のに し て、

し、 官 憲 を出 し抜 き て、 リ ンチ的 の制裁 を加 へん と企 つる如 き、 極

癪な り 、生 意 気千 万 なり 、 お のれ 日本 男 児 の腕 を知 ら ざ る か と憤 慨

蓋 し内 地 人 の性 格 とし て、鮮 人 の妄動 を 見、 チ ヨ コサ イ な り、 小

べき な し と雖 も、 多 数 の附 和 雷 同 せ る無 知 愚 蒙 の徒 に至 り て は、 多

織 を紊 乱 す る の目 的 に出 で た るも のな る を以 て、 一点 の同情 を加 ふ

き、 其 の動 機 の如 何 を問 はず 、 其 元兇 た るも のは、 正 し く国 家 の組

人 情 の待 遇 を為 さゞ ら ん こと を 欲 す 。 目下 に於 け る鮮 人 の妄 動 の如

無 理 な る同情 を強 ふ るも の にあ らず と 雖 も、 少 なく とも非 人道 、 非

的 の手 段 は 、最 も毒 害 あ り。 吾 人 は内 地人 に向 って、 弱 者 に対す る

事 に寸 効 なく し て、 唯 百 害 を貽 す の み、 断 じ て之 を慎 ま ざ る べ から

め て有 り得 べき こと にし て、是 は固 より今 日 に始 ま り た る に あら ざ

ず。

る も 、実 は決 し て誉 む べ き こと にあ らず 、 それ も 地 方 に因 り て官 憲

少 憫諒 す べき 点 な し とも いふ べ から ず 。 此際 に処 し て内 地人 の立 場

に於 て を や。 且 夫外 国 宣 教 師 が領 土 占 領 の先鋒 と為 り、各 処 に活 躍

ぜ ら れず 。况 し て妄 り に教唆 煽 動 し鮮 人 を 駆 り て窘 窮 の地 に陥 る ゝ

ふ無 分 別至 極 の こと に、 同情 し加 担 す る如 き こと あ り得 べし と は信

せし と は、 既 に二 三世 紀 の過去 に属 し 、 今 日世 界 の大勢 は決 し て か

は 、寧 ろ 鮮 人 の蒙 を啓 き 、自 ら求 め て深 淵 を踏 ま ん と す る の愚 を 諭

ゝる空 想 を 容 る ゝ の余 地 な く 、殊 に朝 鮮 併合 の如 き は世 界 の列邦 の

さざ る べ からず 。否 ら ず し て、 徒 ら に弥 次 馬 的 の行動 を演 じ 、 残酷 の処 置 を 加 ふる あ らば 、鮮 人 の感 情 は益 々険 悪 に赴 く べし 、宜 し く

ては 、平 生 排 日 を事 とす る外国 新 聞 紙 す ら賞 讃 を吝 まざ る所 な れ ば

共 に認 め て当 然 の処 置 と す る所 。而 し て併合 以来 の統 治 成 績 に至 り

戒 慎 す る所 な か る べ から ざ る な り。 六

外国 宣 教 師 が世 上 一般 の疑惑 を受 け つゝあ る こと は 、彼 等 の大 いに

何 事 に籍 口す るも 、鮮 人 の妄 動 に加 担 す る の理 あ るな し 。而 も今 日

今 回朝 鮮 不 逞 の徒 が、妄 挙妄 動 を企 てた る其 の裏面 に、 某 国 宣 教

に躊 躇 せざ る所 な る べ し。

迷 惑 と す る所 にし て、 若 し 機 会 の捉 ふ べき あ らば 、 進 み て之 を解 く

外 国 宣 教師 に望 む

師 輩 の教 唆 煽 動 あ り た ると の風 説 一般 に高 ま り つゝあ る は、 吾 人 の

吾 人 は此 処 に於 て忠 清 南 道 全州 の基 督 教 宣 教師 が其 の信 徒 に対 し

甚 だ遺 憾 とす る所 な り。 吾 人固 よ り か ゝる風 説 に対 し 、軽 卒 に信 を

神 の教 へを以 て人 を導 かん と す る者 は、 当 然 かく あ るべ き筈 な る の

て軽 挙妄 動 を為 す の不 心得 を 諭 し頗 る其 の効 果 を得 たり と の報 を掲

みな らず 、 是 に由 り て彼 等 自 身 の立 場 を明 かに し、 今 日 ま で世 上 よ

置く も の にあ らず と雖 も 、妄 動 に参 加 せ る多 数 の者 が 、天 道 教 徒 に

証拠 物 件 を 押 収 せ ら れた る の事 実 は、 ま す〓

り受 け つ つあ る疑惑 を 一掃 す るを得 べく 、 布教 の将 来 に就 いて も大

げ た り 。此 の宣 教師 の諭 示 は官 憲 の交 渉 に応 じ た ると 、 は た自 発 的

は し む るも のあ り 。加 ふ る に保 護 条 約締 結 以来 、 某国 宣 教 師 等 の言

あ らざ れば 、 大抵 基 督 教 徒 た る ことは掩 ふ べ から ざ る の事 実 にし て

動 が 、動 も す れ は帝 国 統 治 の方 針 と相捍 格 す る の疑 ひ を抱 かれ た る

に光 明 を得 べき こと な りと信 ず 。吾 人 は 此 の公州 宣 教師 の賢 明 な る ︹ 不明︺ ︹ 不明︺ 措 置 に 対し 、 満 腔 の讃 □ □ □ す る と共 に、 京 城 を始 め 、各 □ □□ □ ︹ 不明︺ す る各 派 の教 会 に対 し、 □ □ □□ 此 形 式 に做 へと は強ざ るも 各自 適

に為 し た る と を問 はず 、其 の処措 は甚 だ機 宜 に適 し た る こと にし て 、

経 歴 あり し が故 に、 世 人 が常 に 一種 疑惑 の目 を 以 て彼 等 を視 、 従 っ

宜 の方法 を講 じ、其 信 徒 の邪路 に踏 迷 へるを救 ひ、 併 せ て宣 教師 自

東 京 に於 い ては 、基 督 教 育 年会 館 が彼等 の策 源 地 た り 、 又京 城 に於

思 ふ に、 外 国 宣教 師 の多 数 は、 其 本 国 に於 い ても 、皆 相 当 の地位 を

己 の立 場 を明 瞭 にし、 救 世済 衆 の本 義 を 遂 行 す るを望 まざ るを得 ず 、

風 説 の真 な る かを 疑

占 む る の人 にし て、 固 よ り世 界 の大 勢 に も通 暁 し 、 日本 の事情 を も

いて は、 某 の教 会 、某 外 国 人 の経 営 せ る 病院 が、 法 司 の捜 索 に遇 ひ

諒 解 し、 特 に自 己 の立 場 に就 て十 分 の分 別 あ るべ き筈 な れば 、鮮 人

是 れ彼 等 と し ても其 名 誉 を 保 護 し 、其 天 職 を 果す の上 に於 て、 当然

て輩 語 流 説 す る は、 蓋 し無 理 なら ぬ次第 な るべ し 。然 れ ども 飜 って

が夢 想 す る、 民族 自 決 主義 に依 り て、朝 鮮 の独 立 を遂 げ 得 べ し と い

執 るべ き の道 な らず や。 七

む べ から ざ る場 合 にも 、多 少 面 倒 な る手 続 を為 さゞ る べか らず (警

締 規 則 に依 る と きは 、鮮 人 が実 際業 務 上 の必要 よ り旅 行 を為 す の止

察 官 に於 て特 に取 締 上 届出 の必 要 な り と認 め た るも のを除 外 し) 是

省 長 官 の説 明 に因 り て明瞭 な る如 く、 既 定 保安 法 の欠漏 不 備 を補 ひ、

今 回発 布 せら れ た る政 治 犯 罪処 罰 令 の要 旨 は、 昨紙 所 掲 国 分司 法

ならず ば あら ず 、若 し 夫 絶対 に此 の取締 を解除 し旅 行 の自 由 を 得 ん

ち 得 べ き が故 に当分 少 の窮屈 を辛 抱 す る は、彼 等 のた め に却 て幸福

行 に依 り不 逞漢 の出 没 を絶 ち其 の誘 惑 を免 れ て部落 郷党 の安 寧 を保

と いはざ る べか らず 。 而 も反 面 より之 を見 るとき は 、此 の取 締 の実

れ 頗 る窮 屈 な る に相 違 な し と雖 も 、是 皆 彼等 が自 ら求 む る の禍 な り

更 に烈 日厳 相 の威 を加 へた るも のな る が か ゝる制 令 の今 日必 要 と せ

政 治 犯罪 処 罰 令 と朝 鮮 人 旅行 取 締

ら る ゝに至 りた る は、 朝 鮮統 治 のた め に悲 し む べ き事態 な りと 雖 も、

殊 に今 回 の事 は 、外 国 在 留 者 と の関係 浅 からざ る は、 歴 々とし て事

是 れ決 し て父 母 の無 慈 悲 にあ らず 、 而 も子 弟 にし て真 個 に悔 悟 し 、

と もあ るべく 、 或 は絶 対 に戸 外 に出 づ るを禁ず る こと も あ る べし 。

不良 子弟 を懲 戒 す る場 合 には 、他 の悪 友 と の交 通 往来 を禁 止 す る こ

の実 を 表 し、 全 域静 謐 に帰 す る を勉 む るを要 す 。譬 へば父 母 が其 の

実 の証 す る所 、其 上朝 鮮 在 住外 人 の之 に関 連 し あ る こと 、既 に公 に

其 の行 ひを改 めた る を見 ば 、父 母 は喜 ん で其 の禁 を 解 く べき な り 。

と欲 せば 、彼 等 が各 自 相 戒 め 、過 を 改 め て善 に遷 り 、国 の良 民 な る

せら れ た る平 壌 の 一事 件 に就 いても明 白 な る所 な るを 以 て、 将 来 の

唯 気 の毒 な る は鮮 人中 今 回 の妄 動 に加 は らざ る多 数 良 民 も、 一律 に

鮮 民 の妄 挙 暴 動 を迅 速 に鎮 圧す る の方 策 と し て 、警 備 取締 の力 を増

治 安 を 維持 す る の上 に於 いて 、法 の範 囲 を拡大 す る の必要 あ る、何

す と 共 に其 制 裁 を厳 にす るは、 洵 に余 儀 な き 次第 なり と いふ べし 。

人 も之 を 認 む る に難 か らざ る べ し。唯 其 れ法 の活 動 は、事 件 の勃 発

て、 其 良 否 を分 つは 、人 力 の及 ぶ べ からざ る所 な るを 以 て、 是 も仕

此 の規 則 の下 に取締 ら る ゝ こと な るも 、 一千 五 百万 人 を 一々顕 別 し

方 なし と 諦 む る の外 な し。 但 し速 か に其迷 惑 より免 れん と せば 、良

に伴 ふも のな るが故 に、 此 の新 に制礪 よ り発 し た る大 業 物 も、 之 を

上挙 の外 、 一昨 十 五 日 より施 行 せら れ た る朝 鮮 人旅 行 取締 規 則 も

一日 も早 く 本善 に返 ら しむ るを 要 す る のみ 。

民 は隣 保 相 団結 し、誠 意 誠 心 を 以 て、 迷 へる者 、惑 へる者 を諭 し 、

刀架 に安 じ て、 鞘 を払 ひ刃 に血 ぬ る の実 な から ん ことを 庶願 ふ のみ 。

亦 目下 の騒擾 を制 圧 す る に就 て 、必 要 の方 法 を 認 め ら れた る も のな

吾 人 は現 行 の殖 民 地 統治 制 度 を 以 て、根 本的 に不可 なり と な し、

殖 民 地 統 治 の革 新

八

り 。蓋 し 騒擾 を教 唆 す る不 逞鮮 人 は、 必ず しも 騒擾 地在 住 のも のゝ み にあら ず 、或 は国 外 よ り、 或 は内 地 よ り、 或 は鮮 中 の甲 地 よ り乙 地 に、 乙 地よ り丙 地 と 、潜 行 出 没 し て、 愚民 を煽 動 せ る の形跡 顕 著 な るも のある を以 て、 此 のバ チ ルス伝 播 を予 防 す る には、 鮮 人 の旅 行 に対 す る取締 を為 す は 、実 に止 む べ からざ る所 な り とす 。 此 の取

らず ﹂ と 云へ り。 又 ﹁内 地 の警 察 署 長位 の憲兵 隊 長 す ら、 小 学校 生

依 らざ れ ば犯 罪 を挙 げ 得 ざ る為 、憲 兵 自 身 の犯行 を如何 とも す可 か

し﹂ と 云 ふに あらず や。 之 以 上 は今期 議 会 に於 て発 せら れ た る、某

徒 に出迎 を な さし め、 皇 室 に対 し て見 る如 き敬 礼 を 強 ふ る も の多

常 に其 革 新 を 思念 し て止 まざ り し が、 這 般 の朝 鮮擾 乱勃 発 以 来 、此

す る糺弾 は、 目 下司 法官 憲 に て捜 査若 く は審 理中 に属す 。 吾 人 は今

革 新 を熱 望 す る の情 、 更 に 一層 切実 な る に至 れり 。彼 の騒 擾 者 に対

日 の場 合 騒 擾 者其 も の ゝ処 分問 題 を説 く を欲 せず 、 又之 に論 及 す る

を屡 耳 にし た る を以 て 、茲 に言 語 道 断 の実 例 と し て之 を掲 げ た るな

議 員 の陳 述 中 の 一二 を引 用 し た る も の也 。吾 人 も亦 之 に類 似 の事 実

り 。憲 兵 は 軍隊 規 律 に養 成 せ ら れ た る兵 卒な り 。命 令 服 従 は彼 等 の

十 分 の自 由 を有 せず 。然 れ ど も擾 乱 の有 力 な る 一原 因 が 、我 総督 政

金 科玉 条 な り 。此 人 を し て人 権擁 護 の任 に当 ら し め、 一般 人 民 と最

治 の欠 陥 に存 す る ことは 、掩 ふ可 か らざ る事 実 な り。 此 重大 な る事 実 は、殖 民 地 に対 す る我 が 国策 を樹 立す る上 よ り見 て、大 に考 慮 し

は当然 のこと な り 。吾 人 の確 知 す る所 に依 れば 、 今 回 の暴徒 の中 心

も接 触 多 き、幾 多 の行 政事 務 に当 ら しむ る。其 結 果 の甚 だ不可 な る

勢 力 た る彼 の天道 教 の如 き も、 日 韓併 合 の当時 にあ り て は、寧 ろ併

我本 国 に ては数 百 年 の封 建 的 武断 的 歴 史 を有 す るも 、朝 鮮 の歴 史 は 然 らず 。 半 島 が仙 人 国 と称 せら れ、 国 民性 が女 性 的 な るは 、或 は此

合 の賛 成 者 たり し なり 。 此 の裏 面 の消 息 を知 る も のよ り見 れ ば 、汝

反 省 す る の必要 あ ら ん 。元 来朝 鮮 の民 は文 治 に慣 れ た る国 民な り 、

兵 制度 に依 る軍隊 的 警察 を全 道 に行 ひ、 医院 の如 き す ら軍 医 を し て

歴 史 の結 果 な る べし 。此 民 に対 し帝 国 政府 は武 官 総督 制 を施 き、 憲

き を得ず 。而 かも彼 等 をし て竟 に総督 政 治 に対 し て、斯 ば かり の反

等 の今 回 の民 族 自決 論 に幾 何 の権 威 あ り執着 あ るや は 、甚 だ 疑 ひな

感 を抱 かし む る に至 り た るは何 故 ぞ 。是 れ吾 人 が殖 民 地統 治 の機微

之 に当 ら し め、甚 だ しき は助 長 行政 にま で、軍 人 を し て容 喙 せ し む

服 せし む る は望 み難 き也 。彼 の殖 民 地統 治 の機 微 を解 せざ る軍 人政

然 らば 総督 政 治 の革 新 策 は 如何 。 吾 人 は茲 に特 に革 新 と いふ。是

は 、到 底 思想 単 純 な る軍 人 政治 家 の、 解 す る所 に非 ず と なす 所 以也 。

る の制度 を顛 行 す 。表 面 は之 に威 服 す るを 得 ん も、 衷 心 よ り我 に悦

治 家 が、単 に其 民 の面 従 を 見 て満 足 し、 而 も其 後 言 を介 意 せざ る如

れ 小改 正 小刷 新 の能 く す る所 にあら ざ れ ばな り 。而 し て革 新 の第 一

き は真 に浅 慮 の至 り也 と云 ふ べし 。抑 軍 人 政治 は高 抑 威 圧 の政 治 な

其 も のが武 人 政治 な るが為 な り 。先 づ 総 督軍 人 制 を撤 廃 し て 、総 督

り。 総督 武 官 制 の下 に、 武 断専 政 の弊 あ るは 当然 にし て、憲 兵 警察

政 治 と軍 事 指 揮 権 と を劃 然区 別 し 、憲 兵 制度 の警察 を廃 止 し て、 通

の擾 乱 に於 て、米 国 の新聞 紙 が 、頻 に我統 治 策 を批 難 す る も、 制 度

て総 督 政 治 の欠 陥 は 何人 が之 を指 摘 し矯 正す 可 き か。 在 朝鮮 某 勅 任

常 の警察 官 をし て之 に当 ら し め、鮮 民 の如 き も、 努 め て広 く 之 を任

義 と し て は言 ふ ま でも なく 武 断政 治 の廃 止 を主 張 せ んと 欲す 。 今 回

検 事 は語 り て ﹁朝 鮮 人 に犯 罪 人 あ り、 之 が捜 査 に赴 く憲 兵 は其 家 の

の下 に、 人権 蹂躙 の頻 発 す るは免 れ得ざ る処 な り 。朝 鮮 にて は言論

婦 人 を強 姦 し 、財 物 を強 奪 す る を常 例 と す 。鮮 民 は此 暴 行 に対 し、

用 し て其 局 に当 ら しむ るを要 す 。次 に殖 民 地議 会 の問題 の如 き も 、

の抑 圧 世界 に比 な く 、御 用 新聞 以 外 は 、新 聞 の発刊 を許 さず 。 斯 く

救 済 を求 む る の道 なき のみな らず 、之 を 検挙 す 可 き検 事 も 、憲 兵 に

総 督 の独 断制 定 に属 す と雖 も 、斯 く の如 く し て果 し て真 に朝 鮮 民 台

此 際 相 当考 慮 の必 要 あ り と思 ふ。 朝鮮 の制 令 、台 湾 の律令 は、 全 く

のみ 、多 寡 を括 るべ か らず し て 、知 識 階 級 は寧 ろ之 が中 心 た るが 如

り 。殊 に騒擾 は無 智 の愚 民 の集 団 な れば 、 一挙 に し て慴伏 すべ し と

諮問 機 関 を権威 あ る朝 令 の形 式 に依 り、説 置 す る如 き は、 決 し て尚

早 の嫌 ひな き を得 され ど も、 広 く住 民 の希望 を徴 し得 可 き 、適 当 の

交 通 、衛 生 、 諸般 の整 備 と共 に、 人類 生活 の幸 福 を享 受 した る に拘

合 併 前 の悲 境 を免 れ、安 ん じ て其 の生命 財産 を全 う し 、教 育 、財 政 、

然 れ ど も 二千 万 の鮮 民 は併 合 の挙 に依 り、 日本 の法律 に護 ら れ て、

総督 政 治 の威 信 が、 一朝 にし て傷 けら れた る こと遺 憾 と いふべ し ｡

る現象 なり ｡併 合 十 年 、枝 も鳴 さ ぬ静 けさ に、 無事 太平 を謳 ふ た る

早 にあ らず 。 又有 害 に有 らず 。 隣邦 支 那 には参 議 院 あ り衆 議 院 あ る

はらず 、言 ふ に道 を以 てせず 、 行 ふ に義 を 破 り、 恣 に兇器 を 携 へ、

く 、中 には 功勲 高 き 階級 も 、 之 に交 る の状 あ るは 、見 逃 すべ から ざ

に、之 と接攘 せ る朝 鮮 及 支那 種 族 中 の寧 ろ優 等 分 子 た る台 湾 人 は、

官 衙 に放 火 し 、官 人 を 殺傷 す る等 、 人道 を 破 る の行 為 を逞 し う す る

湾 民 の利 害 に適 合 せる 正当 の法 制 を設 け得 可 き や否 や。 勿論 帝 国 議

彼 等 の利 害 に直 接 且重 大 の関 係 あ る制 令 律令 の立 法 行為 に対 し 、諮

以上 、 之 を鎮 圧 す る に兵 を以 てす る は 止べ か らざ る勢 ひな ら ん 。蓋

会 の如 き 拘束 力 あ る決議 機 関 を 設 く るは 、事 頗 る重大 にし て 、 且尚

問 にす ら参 与 す る の権 能 な し とな す は、 決 し て真 に彼 等 をし て我皇

し我 政 府 が内 地 よ り六 大隊 を送 り 、 朝鮮 師 団 と合 力 し て、 一挙 之 を

思 ふ に今 回 の鮮 民騒 擾 は 、過 激 派 思 想 の蔓 延 と、 民 族自 決 主義 の

治 に悦 服 せし む る所 以 にあ らざ るべ し。 時 は 正 に世界 改 造 の歳 也 。

唱 伝 と に促 さ れた る世 界 的 伝染 の 一な らず んば非 ず 。 之 と共 に此 騒

平 定 せん とす る所 以 な るべ し。

に対 す る よ りも 、 更 に甚 だし き も のあ る を覚知 せざ る可 から ず 。此

擾 は、 我国 が世 界 の諸 国 が既 往 に難 ぜ し 、殖 民政 策 の苦 き経 験 の第

世 界 的 思潮 か、 思 想 上 に及 ぼ せ る影響 は、 母 国 民 の み に限 る にあ ら

期 に方 り 、依 然 従 来 の方 針 を墨 守 し 、武 断 的 高 圧政 治 に依 り、 朝鮮

一味 を嘗 め た るも のと解 釈 す べし 。 既 に困 難 とせ る殖 民 政策 の上 に、

ず 。 否 、殖 民 地 住 民 に及 ぼす刺 戟 は 、或 る意 味 に於 て、却 て母 国民

台 湾 の良 民 に臨 ま ん と す るは 、断 じ て 不可 な り 、当 局 者 は此 点 に つ

に継 続 し て、而 も漸 次 悪傾 向 を 帯 び来 れ る が如 し 。該 暴 動 が 必ず し

後 の統 治 方 針 を決 定 し 、兵 を〓 む る と共 に、直 に之 に就 く を要 せ ん。

し た り。 思 想推 移 の大勢 、 恐 るべ き こと 此 の如 し 。須 く 政 府 は、 今

而 か も世 界 の大 勢 と 思想 の急 変 は 、之 を 待 たず し て、已 に早 く激 発

や将 に第 二期 に入 ら ん とし て、当 路 何 等 の方針 を蔵 せ る やを知 ら ず 。

ざ ら ん。 併合 以後 十年 、之 を 以 て朝 鮮 統 治 の第 一期 は過 ぎ た り、 今

く 、我 国 は 十分 の覚 悟 を以 て、騒 擾 鎮 定後 の朝 鮮 に臨 ま ざ る可 から

更 に世 界 の思 潮 が 之 を促 進 せ る以 上 、 前途 は必ず し も平 な らざ るべ

き須 ら く 三思 す 可 き 也 。 九 朝 鮮 の統 治 鎮 定後 の方 針

も偶 発 的 のも のな らず し て、 組 織的 の発 生 な るべ し と は、吾 人 の前

朝 鮮 の暴動 は、 一旦 鎮静 に帰 し た る如 く な りし が 、実 は表 裏 の間

論 し た る所 な る が、 最 近 の発 動 に鑑 が みて、 愈 其確 な るを 認 め得 た

か ら別 な り 。長 く 朝 鮮 を統 治 し て 、鮮 民 の幸 福 を 増 進 せ んと せ ば、

日本 と朝 鮮 と素 と 同 文同 種 、然 り と雖 も彼 我 の国 民性 に於 て は自

凡 て此 の第 一義 に基 かん こと を要 せん 。

さ ん、政 治 と教 育 と の方 針 此 の如 く し て、 而 し て其 他諸 般 の施 設 、

す る理 解 を求 む る こと が 第 一な り。 忠誠 の念 は、 徐 々と し此 後 に萠

然 れ ど も朝 鮮 の同 化 を 、唯 政 府 官憲 に のみ望 むは誤 れ り。 政 府 の

先 づ其 の国 民性 を 深 く 研究 せざ る べ からず 。 日本 の国 民性 を 以 て朝 鮮 の国 民性 を推 し 、 之 を 一器 に盛 る が如 く せ んと す る は誤 謬 な り。

真 髄 は精神 の交 通 共鳴 に在 り。而 し て精神 の交 通 は 官憲 法 律 の克 く

同 じく せし め んと す る は、 決 し て同 化 の根柢 には 非ず 。蓋 し 同化 の

な り 。同化 政 策 は 可 な り と雖 も 、風 俗 習慣 を 一にし 、形 式 的 道徳 を

修 得 未 だ到 らざ る に先 って、 形式 的 に之 に準 せし め ん とす るは浅 薄

そ の経巻 の如 き 、 そ の教 理 の如 き、皆 印 度 よ り支 那 、支 那 より 朝 鮮

ひ我 国 の仏 教 は 、其 の昔 百済 斉 明 王 よ り、 我推 古 帝 に伝 へし も の、

を完 から し む る の道 と し て 、宗 教 の力 に依 る ことは 一方 法 な り 。幸

は、 我内 地国 民 の心懸 け な らず んば あ らず 。而 し て此 の精 神 の交歓

の民 には嫉 妬 の性 あ り、 之 を芟 除 し て、凝 滞 な から し め んと 努 む る

る に深溝 を穿 ち 、兎 角 に之 れ を疎 外 せ ん とす る の風 あ り 。由 来 新 附

の弊 は 、鮮 人を 見 る こと継 子 の如 く 、劣 等 国 民 の如 し 。鮮 民 に対 す

す べき に非 ず 、国 民 相互 間 の意志 の聯 絡 に依 る の外 な し 。同 化政 策

を介 し て 我国 に伝来 せ るも のな り。今 や朝 鮮 、仏 教 の不 振 甚 だ し と

方 針 以 上 の如 く な ると 共 に、国 民 の態 度 も亦肝 腎 な り 。現 在 我 国 民

を 以 て、官 憲 のも のと し 、法 律 のも のと し 、乃 至 形 式的 教 育 のも の

風 俗 習 慣 の末 ま でも 凡 て内 地 風 に改 良 し 、 一律 を 以 て之に 臨 ま ん と

と す るは 、今 の総 督 政 治 の第 一義 の誤 謬 には非 ざ る か。我 政 府 は先

ゝ 一老 せざ るべ か らざ る所 な ら ん。要 す るに真 の同化 は教 化 の力 に

雖も、尚 且最 も 多数 の寺 院 と信 徒 を有 す 。 朝鮮 統 治 の局 に当 るも の

す る は早計 た り。 異 り た る国 民性 の間 に、 日本 固 有 の道 徳 を強 要 し、

の根 本 義 を制 度 形 式 の上 に現 す に於 て、第 一に急 務 と すべ き は 、軍

待たざ る可 らず 。 従来 の当 局者 此 に鑑 み る こと浅 き の感 ある を 憾 む。

づ 此 の根本 義 に於 て十 分 の研 究 と領 解 と を 必要 とす べ し 。而 し て此

人総 督 の制 度 を撤 廃 し て、 文 官総 督 を置 き 、各 府 県 の憲 兵 政 治 を改

諸 外 国 におけ る新聞 論 調一

め て、 鮮 民 を し て近 づ き易 く 懐 か し め易 く せざ る可 らず 。幸 ひ現 内 閣 は、 既 に関 東 都 督 府 を廃 し て、関 東 庁 を置 き、 武 官都督 を 廃 し て、

二

紐 育 イブニ ング ・ジ ャ ーナ ル、 同 アメ リカ ン

(三 月 八 日発 行)

編者註 原本は小番号 一、大正八年三月六日、二、三月七日、三、三月九日、四、三 月十 一日、五、三月二十五日、六、三月二十七日、七、四月十七日、(何れ も 京城日報社説)八、東京朝日大正八年四月五日、九、同じく四月十六日の社説 である。

文官 の関東 長 官 を置 け り。 何 故 に現 内 閣 が朝 鮮 台 湾 を之 と 一律 に な さゞ る やを恠 しむ 。 次 に鮮 人 の教 育 方 針 に同 化 を 強 ひ、鮮 人 を し て 抑 圧 の観念 を起 さし む る ことを廃 せざ る べ か らず 。 鮮 人 に対 す る教 育 は、 鮮 人 二千 万 の生 活 と文 明 と を基 礎 と し、彼 に自由 の恩 恵 を感 謝 せ しむ る の要 あ り 。忠 誠 を強 ひ ら るゝ も の、 必 ず し も忠 誠 な らず 、 精 神 的 の理解 あり て、初 め て自 発的 に忠誠 な らん 。 現在 は鮮 人 に対

鮮 人 が国 務 省 に歎 願 を 為 せ し理 由 は 日 本 が朝 鮮 を 併合 せし 当時 朝

鮮 と米 国 間 に厳 正 な る条 約 あ り て其 の 一条 に 曰く ﹁若 し他 強 国 が 当

国 務 卿 ラ ン シ ンク鮮 人 代表 者 の米 国 よ り の渡 航 を 禁ず 巴 里 に於 け る平 和 会議 列 席 中 な る国 務 卿 ラ ン シ ンク氏 の指 命 に依

は其 の通 知 を 受 け た る際 交渉 の和 解 を来 す様 充 分 の努 力 を為 し て其

の友 誼 を示 す べき も のと す﹂ と の条 項 に拠 るも の の如 し 、右 条 約 は

契 約 国 の何 れ かに対 し不 正或 は圧 迫 的 取扱 を為 し た る時 は他 締 結国

未 だ に放 棄 せら れ た る に非ず し て 日本 が 朝鮮 を併 合 せ し当 時 朝 鮮 は

り 国 務省 は平 和 会議 に趣 かむ と せ る鮮 人 二名 の代 表 者 に出 国許 可 を

せ る此 の二名 は大 統領 ウ イ ル ソ ン氏 の宣 言 せる国 の大 小 を問 はず 各

拒 絶 せ り 日露 戦 争 後 日本 の為 め に併 合 さ れし朝 鮮 人民 の要 求 を代 表

国 は 其 の国家 保 全 と 民族 自 決 の要 求 を為 し得 と の十 四 ケ条 最後 の条

此 の条 約 に堅 き米 国 に助 力 を 仰 ぎ し も何 等効 果 な かり き

平 和 会議 に提出 す べき 日 本 に対す る朝 鮮 の抗 議 は日 本 は 日露 戦 争

如し

(朝鮮 ) の問 題 を 再 び復 活 せし む る こ と をウ ィ ルソ ン氏 に望 め るが

鮮 人 国 民協 会 は ウ ィ ル ソ ン大統 領 の発 表 せ る 新 理 想 に依 り 故 国

件 に基 き 不幸 な る朝 鮮 民族 の現 状 に付 平 和 会 議 の注意 を求 め む と企

此 の鮮 人 代表 者 は ノ ー スウ エス タ ン大 学 の優 待 生 な る ド クト ル ・

画 せ る に外 なら ず

ヘ ンリ ー チ ヤ ンク及 ウ ィ ルソ ン大 統領 が未 だプ リ ン スト ン大 学総 長

初期 に締 結 せ る日 本政 府 と 朝 鮮政 府 と の条 約 を反 古 紙 と 為 せ る に在

た りし 時 ド クト ル ・オブ ・フイ ロソ フイ の学 位 を 得 た る シ ング ナ ン ロｌ氏 と の両人 にし て千 九百〇 五 年 以来 米 国 に在 留 せ るも のな り右

り

と 奔走 せ し も遂 に其 の目 的 を 達 す る こと を得 ざ り し を以 て其 の要 求

二 人 の鮮 人代 表 者 は ウ ィ ル ソ ン大 統 領 華 府滞 在 中 同 氏 に謁見 せん

中略

両 人 は当 時朝 鮮 政 府 の発 行 せ る旅 行券 を所 持 せ るも 日本 政 府 は其 の

書 は ウ ィ ルソ ンを 通 し て平 和 会議 に提 出 せり

裏 書 を為 さず 且 新 ら し き旅 行 券 も 下付 せざ るを 以 て右 両 名 は 故 国 よ り放 逐 され 或 は 日本 人 の圧 制 の下 に在 る を欲 せす し て故 郷 を 離 れ し

二 朝 鮮 に対 す る 日本 の大 愛

三 月 十 日平 壌 発特 別通 信 騒擾 勃 発当 時 の総督 の諭 告 に曰 はく ﹃非

(三 月十 日)

百 五十 万 の鮮 人 よ り成 れ る鮮 人 国 民協 会 を代 表 し て米 国 々務 省 に請 願 す る に至 り し な り、然 れ ど も彼 等 は故 国 を去 り し 以来 米 国 に居 住 せ し と雖 未 だ米 国 市 民 に非 らざ るを 以 て旅 行 券 の下付 は不 可 能 な り

違 を 放 てす る者 は 一歩 も仮 借 す る所 なく 厳 重 に処 分すべ し ﹄ と而 し

故 に彼 等 は単 に米 国 よ り出 国 す る の許 可 を請 願 せり 此 の請 願 書 は数

の必要 あ る こと を言 渡 し 同 時 に国 務 郷 ラ ン シ ンク氏 に電 報 に て紹介

週 間前 に提 出 し た るも 国 務省 に於 ては適 宜 の処 置 を採 る に先 ち 調査

て当 局 官憲 は報 復 の念 を以 て之 を 実 行 し万 歳 の高 唱 又 は佇 立傍 観 の

ら る る こと な く宛 然 白耳 義 に於 け る独逸 軍 の暴 行 に類 似 せり該 諭 告

婦 人 小 児 に暴行 を加 へ普 魯 西 軍 国 主義 の残 虐 な る 兵士 も懲 罰 に附 せ

せ し に左 の通 り返 電 あ りた り

歎 願 の理由

﹁ 鮮 人 代 表 者 が 此際 当 地 に来 る は不 幸 の極 と 云 ふべ し﹂

は 又 曰 はく ﹃併 合 以 来 十 年皇 沢都 鄙 に普洽 す﹄ と然 り 是 れ慥 に朝鮮 捕 せり

急 速 に其 の鎮 圧 に従事 し強 硬 な る態度 を採 り数 千 の示 威運 動 者 を逮

日 本官 憲 は何 等 独立 運 動 に関 係 せざ る平 壌長 老 派 の宗 教学 校 の学

各 地 に於 け る大 群 衆 の唱 采 狂奔 せ る所 以 な り

此 の愛 情 ある融 合 は今 日 の騒 擾 を来 し たる な り数 千

総督 は更 に進 み て 曰は く ﹃母国 と は今 や合 体 し て 一国 を為 せり﹄ と 真 に然 り〓

ス ト が十字 架 上 に縛 せ ら れし 如 く 彼等 も亦 斯 く な らざ るべ か らす と

生 一団 を逮 捕 し彼等 の衣 服 を剥 ぎ 乱暴 に も十字 架 上 に縛 し宛 も ク リ

今 や日 本 人 は朝 鮮 独立 運 動 を 鎮 圧 せ り と唱 へる も裏 面 に於 て は朝

叫 び つ つ苦 め たり

の暴兵 の乱 行 は言 語 以 上 に懇 切 仁慈 な る ﹁母国 ﹂ の愛 を朝 鮮 人 に覚 知 せしむ るも のな り而 も 是 等 の残虐 は其 の半 を も鮮 外 に報 道 せら れ ざ るな り何 と な れば 多 く の地 方 に於 ては 外国 人 の目撃 す る者 なけ れ

を 与 へむ こと を 切望 す其 の条 件 と は朝 鮮 が自 己 独立 の政 府 を 以 て政

吾 人 は パ リイ平 和 会議 に於 て 日本 が 一定 の条件 を以 て朝鮮 に独 立

鮮 金 国 民 は 悉 く激 昂 し居 れ り

義 務 を完 う せ む と し ⋮ ⋮⋮ 益 内鮮 人 間 の 一致 結 合 を鞏 固 にし 云 々﹄

治 を為 し 得 るま で 日本 の政 治 的 勧 告 に従 ふ こと を要 件 と し て な り。

ば な り然 る に総督 は 曰 はく ﹃帝 国 は隣 邦 の国阨 を救 ひ連合 国 たる の

と 又 曰 く今 回 の事 た る両 者 の間 相互 反 目 す る も のあ り て然 る に非ず

四

(三 月十 三 日紐育 発行 )

と 固 よ り然 り是 れ全 く 朝 鮮 に対 す る 日本 の仁 愛 の実 現 せる に基 く も のな り 三

吾 々朝鮮 人 は血液 の最 後 の 一滴 を絞 り ても 戦 は ん

イブ ニング ・ウ ア ー ルド紙

朝 鮮 の独 立 宣言 は正義 人道 を絶 叫 し た る朝 鮮 二千万 同 胞 の声 な り

其の宣 言 書 に述 べ る所 を見 れば 吾 人 は 四 千 三百 年 の歴 史 を有 す る実

(三月 十 三 日)

北 京 よ り当 地 に達 し た る通 報 によ れば 日 本 が朝 鮮 騒 擾 に付 き公 表

の国 民性 を発 揮 し自 由 の権 利 を獲 得 す る こと は是 れ 必然 の義 務 な り

に 立 派 な る独 立国 民 な り吾 人 は世 界 進 化 の原 則 に副 ひ つつ吾 々自 身

朝 鮮 騒 擾 に付 て の最 初 の記事

ニウ ヨー ク ・タ イ ム ス

の階 級 が独 立 運 動 に従事 せ り

承 認 な き併 合 の結果 は真 に悲 惨 な る も のな り調 和 し 難 き怨 恨 と敵意

つあ る 一部 為 政 家 に依 り て為 さ れ た る不 正誤 謬 を正 す に あり 国 民 の

し て止 まざ る所 は 日本 国 民 全 体 に非 ず し て古 代 専 制的 政 治 を 採 り つ

は む 、吾 々朝鮮 人 は決 し て日本 に復 讐 せん とす るも のに非 ず只 熱 望

吾 人 は自 由 の天 地 を開 かん が為 に は血 液 の最 後 の 一滴 を絞 り て も戦

せ るよ り も 一層 激 烈 な る事 実 を知 れ り即 今 や朝 鮮 全 土 を通 し て凡 て

日本宮 憲 は三 月 三 日 の李 太 王 国葬 の際 に騒擾 起 る な らん と 予期 し 朝 鮮 全 土 の各 地 方 よ り憲 兵 を京 城 に召集 し 大 に準備 せ んと せ り 朝 鮮 独 立運 動 者 は 此 の事 実 を知 り機 先 を 制 し 三 月 一日を期 し て朝

此 に於 て 日本 人 側 は何 等 準 備 整 は す大 に驚 け り 、併 し 日本 官憲 は

鮮 各 地 の都 会 、 田 舎 を 通 し て 一斉 に独立 示 威 運 動 を為 せり

北 部朝 鮮 に於 け る人 民 を強 情 的 態 度 に出 で しめ た り

の風 説等 は彼 等 朝 鮮 人 殊 に不 平 及 独 立 の要 求 の最 も盛 に唱 へら るゝ

によ り 一層 形 勢 険 悪 と な れ り、 政 治 的煽 動 者 は 此 の機 会 を 利用 し て

女 子 と婚 約 成 立 せ るを 不面 目 なり と て自 殺 せし に因 るも のと の風 説

門 に号〓 せ り、 此 の状 態 は李 太 王 の死 が李 王 世 子 と 日本 の 一皇 族 の

前 帝 李 太 王 が 一月 十 三 日 に薨 去 せ し際 朝 鮮 婦 人共 は数 日 間宮 殿 の

と は 日 本 朝 鮮 両国 の間 に漸 次 増 長 し つ つあ り (右 を北 京 通 信 と し て

(三 月 二十 日発 行 )

報じたり) 五

朝 鮮 人 民 は尚 自 治 政治 に適 せず

ニウ ヨ ー ク ・タ イ ム ス

し得 べ き こと を人 民 の心 に喚 起 せし め ん と努 力 せ り而 し て金銭 は募

られ 二 人 の密 使 は海 外 に送 ら れた り 、 日本 政 治 の酷 烈 な る こと は朝

人 民 を煽 動 し朝 鮮 の独 立 を パ リ の平 和会 議 に訴 へ以 て其 の目的 を達

鮮 に於 て怨 恨 と反 抗 と を 生ず る外 何等 の効 な かり き 、実 際 に於 て残

三 月 十 九 日Madison,N. よJ り. の通信 に よれ ば東 洋 に七 ケ月 間

Spe 博r士 は朝 鮮 の騒 擾 に付 き論 じ て 曰く 、斯 の如 き野 犬 的 騒 擾 は

旅 行 を な し 朝 鮮 にも暫 時滞 在 し最 近 帰 国 せ し同 所 宗 教 学 校 の 教 授

仮 令 人 民 によ り起 さ れた り とす るも 尚自 治 政 治 を 為 す に適 せざ るな

の状 態 にあ り し時 代 より も 日本 の統 治 時 代 に至 り て遙 に向上 せ りと

る に不 拘 朝 鮮 人 は精 神 上 にも物 質 上 にも 将 た経 済 上 にも彼 等 が独 立

て ﹁進 め よ ク リ ス ト の兵 士﹂ ﹁神 の子 、戦 に進 め り﹂ 等 の 讃 美 歌 も

る日 本憲 兵 が讃 美 歌 中 にあ る言 語 を煽 動 的 なり と し て禁 じ た る を 以

ざ るか を疑 ひ監 視 せら れ た り、 クリ スト教 日曜 学校 に於 ては無 智 な

きは余 が京 城 の某 教 会 に て説 教 し た る際 す ら何 か煽 動 的 言 語 を 吐 か

酷 な る行 為 行 は る るを 常 と し 日本 の兵士 巡査 は各 方面 を探 偵 し甚 し

思 考 せら る 、 日本 人 が生 長 の真 最 中 に にあ り し時 には朝 鮮 人 は尚 幼

中 止 せ り 、併 し乍 ら 朝 鮮 に於 け る日 本行 政 は交 通 運輸 商 工業 、農 業

り

少 の子 供 な り し な り、 今 回 の騒 擾 の主 要 な る原 因 は例 の ﹁小国 民 も

は従 来 名状 す べ から ざ る 不潔 の市 区 を改 正 し清 潔 法 を実 行 し 此等 の

及 経 済 状態 に於 け る著 し き進 歩 に より て特 長 付 け ら るゝ な り 、 日本

朝 鮮 に於 け る 日本 統 治 の失 策 及 一部 の日本 人 に より権 力 の濫 用 あ

亦 自 決 な し 得 る﹂ と の語 が煽 動 者 によ り て伝 播 せ られ た る に よ る其

六

朝 鮮 の独 立 に付 き 三 月 二十 一日 ニウ ヨー ク ・タ イ ム ス

ニウ ヨ ー ク ・タ イ ムス

主 筆 に宛 てた る 一朝 鮮 人 の書 簡

(三月 二十 三日 発 行)

市 街 を し て東 洋 の模 範 的 のも のたら し め ん とし つゝ あ り

他 の原 因 と し ては例 へば 日本 政 治 の酷 烈 、朝 鮮 が近 世 の風 俗 習 慣 に 遅 れ を る こと 、朝 鮮 人 学 校 に日本 語 を 入 れ し こと、 前 帝 李太 王 の薨 去 、 日 本 人 の常 に朝 鮮 人 に対 し て厳 密 な る探 偵 を行 ひを る こと 、 一 九 一〇年 朝 鮮 を併 合 せし 際 に日本 より 朝 鮮 に送 ら れた る裁 判 官 の悪

の悪 事 の多 く は 次第 に更 正 せら れ朝 鮮 人 は欧 州大 戦 の勃 発 当時 は 日

政 及 収 賄 等 の醜陋 行 為 を 列 挙 す る を得 るな り併 し朝 鮮 に於 け る 従来

本 の新 政 に漸 次 服 従 し つゝあ り し が平 和 の到 来 と各 国 に於 け る 騒擾

三 月十 九 日E.D.Sope 博r士 に より て為 さ れ た る陳 述 に対 し 朝

を流 通 し 且 つ物 価 調 節 てふ巧 妙 な る方法 に より 日本 人 は殆 ど凡 て の

ク リ スト教 宣教 師 より 同 情 と公 平 な る行 動 と を 期 待 す Sope博 r士

恐 らく 朝 鮮 は自 治 に は適 せざ る べし 併 し吾 人 は ク リ スト教 徒 殊 に

る理 由 に由 り朝 鮮 と 曰はず 何 れ の国 に於 ても 外 国 語 を強 制 せ ら れ て

躙され 居 る国 民 に対 し て聊 かな り と も憐憫 の情 を有 す る人 は如 何 な

質 上 にも将 た経 済 上 にも 一層 向 上 せり と 曰 へり Sope博 r士 其 他蹂

人 は彼 等 が独 立 な り し時 よ りも 日 本 の統 治 下 に至 り て道 徳 上 に も物

朝 鮮 商 人 を 破産 に陥 ら し む る事 を 得 た り然 る に Sope博 r士 は 朝 鮮

の態 度 は全 く 日本 賛 成 者 の如 く見 ら る彼 の陳 述 にし て真 実 なら ば 朝

幸 福 な る べ し と 云 ひ得 る や、 朝 鮮 は 日本 の国 語 の如 く 大 に発達 せ る

鮮 人 た る余 が応 答 す る事 を 許 さ しむ こと を

鮮 の土地 は東洋 の楽 園 にし て朝 鮮 の人 民 は何 れ の人 民 より も 日本 統

又 一の偉 大 な る文 学 を 有 せ るな り併 し其 の大 部 分 は朝 鮮 人 に愛 国 的

御 の下 に於 て最 も幸 福 な る人 民 な らむ 併 し吾 々朝 鮮 人 は 名状 し 難 き

感 情 を 生 せ し む る恐 あ る か為 め彼 等 の恩 人 (?) によ り て破壊 さ れ

国 語 を 有 し 他 の東 洋諸 国 の国 語 より も遙 に勝 れ る国 語 を有 す る な り

四 千 二百 年 間朝 鮮 は独 立 自治 の人民 な り き而 し て朝 鮮 が武 力 によ

悲 哀 の声 を以 て之 を否 定 せざ る べ から ず

り て日本 に併 合 せ ら れし 時 には或 程 度 ま で代 議 的 に し て且 つ好 く 組

たり

今 回 の騒擾 が欧 州 戦 争 の勃 発 以後 に萠 芽 を発 し た り と 云は事 実 に

織 され た る政 府 存 し た る なり 即 ち 町村 に あり ては 一般 に男 子 に与 へ ら れた る選 挙 権 によ り其 の町 村 の役 人 を選 挙 し 其 の以 上 の地 方行 政

の九 月 朝 鮮 を去 りし 時 に京城 監 獄 の 一官 吏 より 一万 一千 の政治 的 犯

て朝 鮮 を 管 理 す る に至 り し 一九〇 五年 に作 られ た り余 が 一九 一七年

区 の吏員 は皇 帝 よ り任 命 せら れ た るな り斯 る状 態 に あ る人 民 は如 何

日本 は非 常 な る不道 徳 国 とし て世界 に周 知 せら る 不道 徳 な る国 が

罪 者 が収 監 され を るを 聞 け り此 の事 実 は幾 分 か日本 の独 裁 的圧 制 政

の者 は政 治 的 理由 に より朝 鮮 よ り逃 亡 せ り朝 鮮 国 民会 は 日本 が始 め

服 従 せら れ た る国 民 に対 し て如 何 にし て道 徳 の標 準 を 示し 得 る や、

治 を示 せ るも のな り、朝 鮮 は専 制 政 治 の下 に苦 み つゝ あ る東洋 のベ

非 ず 彼 等 は 久敷 運 動 を続 け来 り多 数 の者 は牢 獄 に入 れら れ更 に多 数

加 之 離婚 の悪 弊 は 日本 が朝 鮮 に入来 り て以 来 迅 速 に伝 播 され た り 日

に し て直 に退 化 し 其 の能 力 を失 ふべ き や

本 は巧 に不実 の統 計 を作 製 し 一九 一〇年 以 来 朝 鮮 人 口 の増 加 せ る を

料 品 又 工場 内 原料 品 の供 給 を受 く るを 必要 とし 又其 の製 品 の販 路 を

情 を克 く 了知 す る余 の見 る所 を以 てす れ ば 日本 は朝 鮮 及 満 洲 よ り食

数 年 間余 は北 部 支 那 に居住 し朝 鮮 に居 る知 人 を 通 し て其 の国 の事

り ニウ ヨー ク ・タ イ ム ス記 者 に宛 て た書 簡

二 月 十 日Pellsber学 g法 h大 律 教授JnbunRunsよ

ルギ イな り

れば 朝鮮 は 二千 三 百 万 の人 口を 有 し た り然 る に 一九 一〇年 日本 が発

示 しを れ り即 日 清 戦争 の当 時 朝 鮮皇 帝 に より 発 表 さ れ た る数字 に よ

表 せし 人 口 は約 一千 三百 万 にし て最 近 の報 告 によ れ ば 一千 五百 万 な り而 し て殆 んど 百 五十 万 の朝 鮮 人 は外 国 にあ り と此 の統 計 によ ると き は尚 六百 五十 万 の齪齬 を生 ず 経 済 的方 面 に於 ても 日本 は 同 様 に狡猾 なり き 即何 等 保 証 な き紙 幣

夫 職 工 と し て奴 隷 の業 に従事 す べく 政治 商 業 其 他高 尚 な る職 業 は之

扱 に至 り ては正 当 視 し得 ざ る も のな り 日本 の意 思 は朝 鮮 人 は 単 に農

利 害 関 係 は極 め て合 理 的 のも のな る は固 より と雖 も其 の朝鮮 人 の取

此 等 の地 に求 む る 必要 あ る が故 に日本 の朝 鮮 に対 し て有 す る 経 済的

す ら叛 逆 的 意 図 な り と の嫌疑 を受 く る こと なく し て之 を開 く こと は

て此 の事 態 を討 議 せ むと す る は当 然 な るも 監視 甚 厳 な る為 其 の集 会

宣 教 師 に対 す る攻撃 の如 何 にも 無 鉄 砲 な るを 思 へば 彼 等 が 会合 し

と す と云 ふ朝鮮 官 憲 の主張 を擁 護 す るも のに非 ず 八

(三月 二 十 七 日)

宣 教 師 に対 す る攻 撃 は如 何 に大 袈 裟 な る も峻厳 な る鎮 圧 手段 を要

不可 能 な り

にし て今 日 に於 ても 尚然 り と思 考 す る所 な り換 言 す れば 朝鮮 は単 に

を 日 本 移 住者 の み に与 ふ る の趣 旨 な る事 は余 の在鮮 当 時 認 め た る所

日 本 人 の利 益 の為 め に のみ利 用 せら れ土 着 の朝鮮 人 に対 す る責 任 に 付 ては意 を用 ゆ る所 な き也 米 国 宣 教師 に対 す る 日本 政 府 の態 度 は宛 も 一九一二 年 の陰 謀事 件 の際 不 成 功 に終 りた る も宣 教 師 の信 用 を阻

鮮 人 男女 に対 す る警 察 の苛 酷 な る 一例 と して ( 充 も其 犯罪 は単 に

朝鮮の 警察 と 嫌疑 者 例 証 の件

北 京 デ ーリ ー ・ニ ュー ス

最 近 の示威 運 動 に於 て行 列 に加 は り し と 云 ふに過 ぎ ず︶ 次 の叙 述 は

害 せ む とす る企 画 を為 し たる事 及其 後 宣 教師 の学 校 に加 へし制 限 に よ り て明 かな る が如 く 朝 鮮 を完 全 に 日本 化 す る こと 及 朝鮮 人 を農 夫

偶 々本 月 四日 の京城 騒動 中 群 集 に交 り居 た る二十 二歳 の女 学 生 の身

れ が為 に疲 れ 切 って居 り し も彼 女 の述 べ し こと は 記者 よ り報 告 し ま

る も のにし て本 来 公 表 の為 に執 筆 せら れ た る も の に非ず ﹁某 女 は其

り 十 七歳 位 に過 ぎず 該 報 知 は 友人 宛 手 紙 の形式 に依 り て送 付 し 来 れ

辺 に起 り た る事 柄 に関 す 該 叙 述中 に現 は れし少 女 の多数 は十 六 歳 よ

も之 を絶 滅 せむ と す る にあ る な り。

(三 月 二十 五 日)

職 工 の状 態 に満 足 せ しむ る こと に 対し て障害 た るべ き も の は何 物 を

七 北 京 デ ー リー ・ニ ュー ス記 事 抄 訳

す彼 等 は体 罰 杯 は受 けた ので はな く 唯 其 取扱 方 の破 廉 恥 な る こと に

在 鮮 宣教 師 に対 す る監 視 在 鮮 宣 教 師 に対 す る 日本 新 聞 の評説 、官 憲 の逮 捕 、 家 宅捜 索 等 の

不平 を述 べ る のです 、 初 日 の晩 には 七 十 七 人 の男 女 学生 が 一室 に収

に椅 子 を列 べ た の です 、午 前 十 時 前 に打 込 ま れ て午 後 十 時 過 ま で無

警 官 が真 中

容 せら れ︱

朝鮮 の主 宰 者 た る の実証 を朝 鮮 人 に示 さむ と す る の意 に出 で た るも

れま し た ので横 に でも な れ る かと 思 へば案 外 で只坐 った き り で少 し

食 でし た 、第 二日 目 には男 が移 され て少 女等 三 十 五名 が跡 に取 残 さ

男 子 は室 の 一方 に女 子 は他 方 に置 かれ︱

さし め 又 一面 彼 か如 き 不穏 当 にし て正当 の根拠 な き検 索 は 日本 人 が

事 項 の宣 教師 が如 何 にも本 事 件 に関係 せ るも の の如 き感 想 を 人 に起

のな る こと を暗 示 す 然 れど も是 れ無 用 の手 続 た る を免 れず 宣 教 師 等

でも 動 かう も のな ら 忽 ち警 官 の御 目 玉 で す第 一日 は静 か に話 す 位 は

は 既 に其 の条 約 権問 題 を提 起 す る ことな く し て其 の学 校 に於 け る宗 教教 育 分 離 の制規 を遵 奉 せ る今 日 な れば な り

許 され ま し た が後 には其 れす ら 止 め ら れ た次 第 です 、 昼夜 共警 官 の

記 者 は某 女 が縄 を か け ら れ たと は 信 じ難 い処 です が 一年 少 学 生 が酷

﹁勿 論 冷 遇 云 々に就 ては 能 く色 々の噂 を耳 にす る処 で あり ま す が

の苦 痛 であ つた と申 しま し た 。

遇 され る の を見 て失 心 し目 眩 す る位 に嫌 気 を催 し是 等 の事 が非 常 に

監 視 を 受 け電 気 は徹 宵 点 け て あり ま し た 、少 年 成年 者 は続 々と 収容

の様 に暖 め て呉 れず 唯 警 官丈 け火 鉢 を抱 え て居 ま し た ﹂、就 中 最 も

せ ら れ鞭 打 の音 絶 ゆ る暇 がな いの です 、床 下 は板 張 であ る から 温突

(神戸 ジ ャパ ン ・ク ロ ニク ル三月 二 十 一日)

某 女 の胸 を痛 めた こと ゝ信 じま す 。﹂

(三月 三 十 一日 発行 )

着 させ る様 に発 問 す る ので し た、最 終 日 に某 女 の身 辺 にも 縄 が か か

暴 民 は郵 便 局 警察 署 を襲 へり 斯 く て強 烈 な る 闘争 行 は れ暴 民側 に於

の朝 鮮 人 群 集 し電 線 を 切断 し 面 事 務所 に放 火 せ り鎌 を 以 て武 装 せる

(水 原 郡松 山 面 沙 湖 俗 将 三街 ?) に於 て非 常 な る 騒 擾 起 り 十 万

三 月廿 六 日京 城 よ り の通 信 に依 る ＝朝鮮 東 南 地 方 の 一村 落Sowga

朝 鮮 暴 民 の公 衙 攻 撃

ニウ ヨー ク ・タ イ ム ス

九

野 鄙 扱 され た のは市 中 から見 え透 く 様 な洗 手 室 で男 女 混同 し て置 か れ た こと です 、初 二 日 は兎 に角 顔 を 洗 ふ位 は許 され た のです が⋮ ⋮ 其 時 親 切な 鮮 人警 官 が 一人 一人案 内 し て呉 れ ま し た、 ⋮ ⋮ ⋮ 日本 の 警 宮 が棒 を 入 れ て非 違 者 ﹁文字 通 り に言 へば悲 哉 犯 罪 者也 ﹂ は洗 拭 の必要 な しと 云 ふ ので其 れ切 り中 止 にな り ま し た、 鮮 人警 官 は非 常 に親 切 で殊 に少 女 達 には手 厚 く し て呉 れま し た 、毎 日 一人 一人裁 判

り四 人 ( 全 部 日本 人 )前 に引 き 出 さ れま し た、根 掘 り葉 掘 り糺 問 の

ても 警察 及 派 遣 軍 隊 の側 に於 ても 多数 の死 傷 者 を出 せり 此 に於 て強

官 の前 に引 き 出 され る のです が裁判 官 は色 々な質 問 を わざ と自 家 撞

上 彼 女 の言 葉 尻 を捕 へて 一々 ﹁それ は嘘 だろ う ﹂ と いふ の です 、彼

擾 に外 国 人 が関 係 せり と の風 説 あ るを遺 憾 とし 各国 領 事 に対 し て彼

本 日 京 城 に於 て発 表 され た る 一陳述 に於 て久 水外 事 課 長 は今 回騒

固 なる応 援 軍 は同 地 に送 ら れ 一般 に不安 の状 態 にあ りと

の日 が来 るま で 入牢 さ れ る為 で あ つた ので す 、少 供 等 か ら見 れば 只

達 三名 は 一室 に残 さ れ て いま し たが 、後 にな つて思 へば そ れ は裁 判

等 の国 民 が 騒擾 の場 所 に接 近 す る時 の誤解 せら る ゝ恐 あ るを 以 て斯

( 最 も 下 品 な言 葉 使 ひ) を頂 戴 し て放 免 と な りま し た 、旅 館 の少 女

女 は飽 く ま で ﹁真 当 です ﹂ と言 ひ切 り ま し た の で到 頭 ﹁ 出 て行 け ﹂

国 民 の当 然 の〓 を発 し た に過ぎ な い の です 、彼 女 は 全 く静 粛 な る態

S.Millが e当 s市 に於 け る騒擾 に関 係 せ りと の近 頃 の 風 説 は

る行 為 な き 様注 意 せら れ た き旨 要 求 せり彼 は ア メリ カ総 領事Brusford.

つ ゝあ り し場 番 所 を自 動 車 に て通 過 せ る に過 ぎざ るな り と

大 な る誤 解 な る事 を指 摘 せり Milleは s単 氏 に 一示威 運動 の行 は れ

当箱 に入 れ てあ つて午 前 十 一時 三十 分 午後 四時 又 は 五時 夜 は十 一時

度 を以 て私 に語 り ま し た、食 物 は米 の御飯 で し た が見 る も汚 な い弁

三 十分 よ り十 二時 頃 迄 に分 配 し まし た、彼 女 は取 扱 方 に付 て 不平 を

半官 紙 の朝 鮮 語 新聞 ( 毎 日申 報 ?) に於 て残忍 な る行為 に付 き 日

云 ふ ので はあ り ま せ ぬ 、鮮 人 の警 官 は大変 善 く親 切 に世 話 し て呉 れ ま し た、 けれ ど も 五 昼夜 の間板 張 り の床 上 に置 か れ た のは想 像 以 上

本 軍 隊 を非 難 し た る記 事 に対 し久 水 氏 の曰 く警 察 官 及 兵士 は彼 等 が

し其 の文 に曰 く ﹁ウィ ル ソ ン大 統 領 は吾 人 の希 望 を容 れ朝 鮮 独立 問

鮮 人 学 生 及 或 る 一部 の者 は鮮 人 を煽 動 す る目 的 を 以 て印 刷 物 を頒 布

べし 云 々﹂ と然 る に右 印 刷物 は 日本 巡 査 及兵 卒 の激 昂 を招 き彼 等 は

題 を巴 里 平 和会 議 に提 出 す べ き を以 て近 く吾 人 は此 の圧 制 より免 る

激 昂 し た る時 には或 は騒 擾 者 を 手荒 く 取扱 ひ し やも 知 れず 併 し 日本 人 が所 謂 ベ ルギ イ に於 けるHuns 族 の如 く に行 動 せ り と は 信 ず る

の収 監 者 を出 し 尚 百 二十 三人 は警 察 署 に拘留 せ られ種 々の屈 辱 を受

惨 酷 に も鮮 人 を 殴打 し 首 謀者 の家 宅 捜 索 を為 せ り其 の結 果 六 百 十人

能 はず 尚 彼 は 注意 し て 曰く種 々 の話 の内 には殆 ど信 じ 得ざ る程 驚 く

に足 らざ る所 にし て彼 等 宣 教 師 は自 由 に会 話 し得 る朝 鮮 人 と は絶 え

探 偵 の家 に放 火 す

り怨 恨 を受 け し為 なり と

一 一

全淅 公 報 評論 摘 訳

(京 城 三月 二十 九 日)

(ルー タ ー電 信 )

斯 は 鮮 人 にし て 日本 人 の探 偵 と為 れ る者 の家 屋 にし て他 の鮮 人 よ

前 週 の或 る夜 の如 き南 大門 外 に放 火 八 件 を数 ふる に至 れ り

学 校 は其 の厄 に遭 ひた り

京 城 及 其 の附 近 に は放 火頻 々にし て東 大門 附 近 に於 け る官 立 工業

なりと

人 々の言 に依 れ ば囚 人 の待 遇 は監 獄 より も警 察 署 に於 て甚 だ苛酷

け た り之 等 鮮 人 の中 には 男学 生 四十 人 女 学 生 二十 人 を含 め り

べ き も のあ り併 し多 く の宣 教 師 は之 を信 用 せ る が如 く 見 ゆ是 怪 し む

ず 接 触 せ る に拘 らず 日本 語 を 解 せざ る関 係 上殆 ん ど 日本 人 と は交 通 せ ず 斯 く し て彼 等 は 一方 側 の み の話 を聞 け るが為 め なり而 も一 般 朝 鮮 人 は大 な る虚 言者 な る事 は 著 し き事 実 な り彼 等 朝 鮮 人 は 日 本 人 を

つゝ あ り斯 る状 況 な る故 に友 人 と し て朝 鮮 人 を信 任 せる彼 等 宣 教 師

最 悪 の者 に著 色 し て牽 強 附 会 の物 語 を彼 等 の外国 人 た る友 人 に語 り

三 月 三十 日 桑 港 通信︱ 上 海 に於 け る朝鮮 独立 聯 合 会 の特 別委 員 た

が 誤 れ る判 断 を 為 し つゝあ るは誠 に あ り得 べ き こと な り と

るReyHyunSoon より桑 港 の朝 鮮 国 民会 の本 部 に達 し た る電 報 によ れば 朝 鮮 各 地 の示 威 運動 は益 々強 烈 にな り を れり 、即 ち男 児 女 児 を含 め る三 万 二千 の人 民 は収 監 さ れ十 万 の人 民 は 傷 け ら れ耶 蘇 教 会 学校 、商 店等 は閉 鎖 せら れ た り と 一〇

(民 国 八年 四月 五 日在 杭 州 発行 )

哀 れな る哉 三韓 の遺 民故 国 を忘 れざ る熱 誠 を挾 み徒 手 事 を挙 く成

間 嶋 に対す る日 本 の新 要 求

三月 二十 九 日附 朝 鮮 平 壌 よ り の通信 ( 宣 教師 に非ず ) に依 れば 約

功 の望 な き は言 を俟 た さ る な り然 る に華 境 に在 る韓 民 も亦 此挙 動 あ

(四 月 四 日北 京 )

二 週間 平 穏 状 態 に在 りし 朝 鮮 独立 事 件 も 三 月 二十 七 日 に至 り再 び勃

り要 す る に雷同 感 情 に出 て た る も のな ら ん但 し 日本 の要 求 す る と こ

朝 鮮 に於 け る独 立 運動 の再 興

北 京 デ ー リ ー ・ニ ュー ス

興 し群 衆 は独 立 万歳 を呼 号 し て 示威 運 動 を為 し 二十 八 日迄 続 行 せり

り と の風 聞 さ へあ る にあ らず や在 間 嶋韓 民 に対 す る が如 き は当 然 中

む る乎 今 や蒙 古 の独 立 喧伝 さ るゝ に当 り 日本 人 の煽 動 に因 るも のな

独 り 我 国 に在 る日 本 の政治 犯 人 に対 し て は我 を責 め て取 締 を為 さ し

に亙 る や東 隣 を以 て逃竄 の淵 叢 と な すも 吾 国 は如 何 と も す べ き な し

にし て該 地 に在 り と も 我 が代 り て取 締 をす べ き理 な し 吾 国内 乱 連 年

外 に在 り て は即 ち然 らず 間 嶋 は元 来 吾 国 の領 土 なり 日本 の政治 犯 人

十 人 は 皆 な 日本 兵 に捕 へら れた り京 城 は大 事 に至 らざ り し か平 壌 地

許 多 の排 日的檄 文 を張 るも のあ り 又多 数 の檄 文散 布 者 あ り合 計 百 七

ら ざ るを見 て極 力防 備 せ し が果 せ る か な当 日 早朝 南 大 門騒 擾 し 突 然

れ り) 鼻 涕 を 流 し眼 涙 を抹 す るも の甚 だ多 く 日本 憲 兵 隊 は事 の妙 な

不 穏 の消 息 あ り 国葬 挙 行 の前 日 に到 り ( 各 地 の鮮 人 は京 城 に馳 せ来

を恨 め り ( 聴 く所 に て は太 王 の死 去 は甚 だ奇 怪 な り) 当 時 京 城 にて

を失 へる が如 く ( 太 王 は尚 ほ有 為 の主 な り し に因 る) 又 日 本 の狠毒

天 動 地 の朝鮮 独 立 運 動 を閙出 せ り朝 鮮 李太 王 の死 後全韓 人 民 は父 母

れ ば愈 々伸 び愈 々圧 す れ ば愈 々烈 す る こと を知 らず 此 数 日間 遂 に驚

立 態 度 を取 るべ し少 しく 国際 公 法 に通 ず る者 は内 乱 に干 渉 す る の非

方 に も又 騒動 起 り八 寿 旗 ( 朝 鮮 国 旗 ) は居 然 とし て高 く 空中 に揚 げ

如 何 とも す べ か らず 日 本 政府 は方 に強 圧主 義 の勝利 と なし愈 々屈 す

な る を知 るな り 又領事 会 審 権 の如 き に至 り て は最 も 不 公平 とな す 偶

ら れ 三千 余 人 一斉 に停 車場 に至 り朝 鮮 独立 万歳 を高 呼 せり 日本 は驚

ろ 人 を し て了 解 す る能 はざ ら しむ る も のあ り国 際 公 法 を按 す る に凡

々欧 洲 利 議 席 上 に撤 回 を力 争 す べ き と ころ な る に況 ん や間 嶋地 方 に

そ政 事 犯 人 は唯 其本 国 内 に のみ限 り法 律 上 の制 裁 を 受 く べ くし て国

在 り て は従 来 領 事会 審 の例 な し韓 民 の暴 動 は 只 だ暫 時 の風潮 のみ安

戒 め此 情 状 を 見 る大 敵 に臨 む が如 し 奈 に せ ん寡 は衆 に敵 せず 弱 は強

の如 く打擲 し或 る小 学 生 は ﹁ポ ンプ ﹂ を 以 て水 を注 ぎ警 兵 の清凉 散

に敵 せず 鮮 人 益加 り益 多 く 二 万人 許 り と な り其 等 の警 兵 を流 水落 花

んず 軽 々に会 審 の端 を開 き以 て害 毒 を永 遠 に胎 す可 け ん 乎 一二

と な し或 る女 学 生 は時 々襄 に彼 等 に投 石 し終 日騒 動 し後 休 息 せ り 日

本新 聞 紙 上 には惨憺 た る激 烈 の戦 争 と 称 せ り亦 た 一班 を想 見 す べ し

上 海 救 国 日報 社 宛 記事 原 稿

是 日午 後 三時 半 北宣 門 及 義 州 に暴 動 を起 し 主動 者 は 皆 な耶 蘇 学校 の

成 効 昭彰 は此 に於 て見 る べし 同時 に鎮 南 浦 の鮮 人 耶 蘇教 徒 七 百 八 十

(高 正 八年 四 月 七 日原 稿 のまゝ 日本 官 憲 によ り押 収 さる)

出

生 徒 な り此 数 箇 の学 校 は皆 な 米国 宣 教 師 の 一手 に経 理す るも のな り 谷

救 国 日報 特 派 員兪 義 外 三 名 劉蒙 外 十 四 名 寄 空

人

驚 天 動 地 の朝 鮮 独 立 運動

し街 上 に於 て示 威 運動 を せ り此 二箇 所 は人 数 余 り多 ら ざ り し故 都 て

名は ﹁ 朝 鮮 独 立 ﹂ の文字 を大 書 し高 く韓 国 の旗 を立 てゝ万 歳 を 三 唱

朝 鮮 各 地 騒擾 の詳 状 記 者 は学 校 試験 の忙 く し て久 く 通 信 せず遺 憾 の至 り な り我 は朝 鮮

二 日京城 に 又事 を 起 し鮮 人数 万 は 徳寿 宮 を包 囲 し北 京 は 我曾 て遊

日兵 に解散 せ しめ ら れ た り

の独 立 に対 し て極 て同 情 を表 せ り故 に以 前 三 回 の通信 は皆 な 其 事 を

承知 し易 らす 而 る に東 京 に居 る朝 鮮 留 学 生 は稜 威 の下 に在 る を 以 て

説 け り只 た現 に米 国 に居 る鮮 人 の情 状 如 何 は遠 く 大 洋 を隔 る に因 て

此度 は学 生 最 も 多 く尤 も 感 服 す べき は五 十余 名 の女 学 生 の隊 前 に在

覧 せ し が北 京頤 和園 の如 く大 な り又 市 中 に於 て大 示 威 運動 を な せり

に滅 亡 す るも のに あら ず 終 に人 の保 護 を受 るも の にあ らず 波蘭 猶 太

朝 鮮 人 の独 立運 動 に熱 心 な る 一斑 を顕 は す に過 ぎず 詳 細 遺 な き を期

今 日は 八 日 な る が六 七両 日 は何 等 の大 行 動 な し 以 上述 る所 は略 ほ

の如 く 一般 にし て現 在 彼 は 已 に自 覚 せ り縦 へ 一時 自由 を得 ざ る も五

す るは 極 て困難 な り我 等 の大 に注 意 す べ き点 は 即 ち(一 朝) 鮮 民 族 は終

年 十 年 の後 には完 全 に独 立 し得 べし(二) 数這日 の騒 動 は固 より 朝鮮 民

て朱 筆 を 以 て書 し た る ﹁朝鮮 独立 ﹂ の四 大字 の大 白 旗 を掲 げ居 り万

にし て主 謀 者 孫秉熈 以下 男 女 学 生 五十 余 名 を警 察 署 へ連 れ 行 け り却

族 の自 決 心 に由 れ り然 れ ど も其 内 幕 は 則 ち確 に某 国 人 の幇助 あ り某

歳 の声 は雷 の如 く 耳 を震 は せ り 日本 警 察 官 は 一生懸 命 に鎮 圧 し漸 く

説 北孫秉熈 は乃 ち 現在 朝 鮮 唯 一の志 士 にし て天道 教 の大 信徒 な り 一

力 す る こと は米 国 独 立 の時 仏国Lafayetの t 援e助 を得 た る と 一般

日南 大 門 に張 りた る檄 文 は彼 即 ち主 動 者 た り 当 日彼 は各 公 私立 学 校

な り 日 本 は 此事 に対 し て は絶 対 に許 さず 将 来 両 国間 に或 は 重大 の交

の民 族 自 決 主義 を実 行 せ ん と欲 せり故 に犠 牲 を惜 まず 人 の為 め に尽

集 合 し て巴 里 会議 に打 電 し各 国 委 員 に公 理 人道 を主 張 し朝 鮮 独立 の

渉 あ ら ん も知 るべ からず 之 を要 す る に我 は此篇 を書 す る に当 り甚 だ

国 人 は 素 よ り公 理人 道 を講 す る も の にし て彼 等 の大統 領 の唱 ふる所

幇助 を請 はん こと を相 談 せ り此 に於 て明 月館 に於 て祝 賀会 を 開 き同

の学 生 を聯 合 し 宝 塔公 園 に於 て ( 此 公 園 は 我亦 た遊 びし こと あ り余

時 に私 立 普 成 高等 学 校 長尹 益 善 は京 城 の救 世軍 を以 て本部 と なし 印

一遇 の機 会 に寸毫 も 彼 を援 助 す る能 はざ るが故 な り他 の事 は言 はす

漸愧 す る は 我等 は同 種 同文 (日 本 にあ らず ︶ の国家 に対 し て 此千 載

り大 なら ず 園 中 に宝塔 あ り 三 千年 前 の物 な り故 に宝 塔 公園 と 名く )

刷 物 を配 布 せ し が後 に徳 寿宮 の騒 擾 あ り 日本 警 官 は 抜 剣 し て無 棄 の

即 ち 箕 子 聖 人 に対 し て相済 ま ぬ こと な り 一三

所 持歩 行 し 或 は電 線 を 切断 し或 は 放火 を敢 行 す る等 益 々険 悪 な る状

四 月 五 日東 京 発 電 報 に曰く 近 時 鮮 人 は自 衛 策 と し て棍 棒鎌 斧 等 を

(四 月 九 日)

鮮 人 無 数 を切傷 け た り、然 る に彼 等 の目 的 は孫秉熈 を捕 ふ る に在 り し が奈 ん せん孫 老 人 は変 幻極 り なく 当 日 は悠 然 とし て某 国 領 事 館 に 逃 げ 込 め り是 は 一日 の事 を補 説 せ るな り 却説 二 日 には 日本 の警 兵 狼 狽 為 に所 を知 らず 彼 の山県 政 務 総 監 児 玉警 務 総 長 等 は 大会 議 を開 き

に は死 す と雖 も何 を傷 ま ん や但 し我 が 信 徒 は 一百 五 十 万 あ り我 死 す

態 を 呈 す る に至 れ りと 日本 人 は 如 斯悪 化 を以 て上海 に根 拠 を有 せる

朝 鮮 騒擾 事 件 の悪 化

と雖 も彼 の百 四十 九 万 九 千九 百 九 十 九 名 の孫秉熈 は 尚 ほ存 在 す ﹂ と

過 激 思想 の宣 伝 に基 因 せ り と為 す も吾 人 の観 る処 に ては 其原 因 寧 ろ

北 京 デ ー リー ・ニ ュー ス

孫 の為 め に心配 す る の要 な し彼 は朝鮮 に於 け る勢 力 甚 だ大 に し て且

日 本其 れ自 身 の脚 下 に伏 在 せ るも のと信 ず 彼等 鮮 人 は 其 の要 望 す る

を捕 得 た り当時 孫 は大 呼 し て 曰く ﹁我等 は 我等 の目 的 を達 す る為 め

つ某 国 より 十 分 の保 護 あ る に因 れり彼 は縦 令 へ害 せ ら るゝ も我 等 は

善 後 策 を議 定 し午 後 七 時警 察 官 百 六 十 人 を派 出 し 漸 く にし て孫秉熈

尚 ほ喜 び且 つ服 す るな り

所 を広 く 世界 に知 ら せ し む べく 採 り た る手 段 の穏健 な る にも拘 は ら

故 に此 に該 法 の欠点 発 見 せら れ遂 に此 の運 び に至 れ り と、 諸制 令 は

同 新 聞 に達 せ し京 城 より の他 の通 信 によ れ ば本 月 十 四 日京城 地方

其 の性 質 宛 も 台 湾 に於 け る討伐 令 に似 た り

る手 段 と謂 ふ べく恰 も単 に蓋 を 抑 ふる のみ に て蒸 気 の噴 出 を防 禦 し

ず 日本 官憲 は之 に 一ケ月 に亙 る過 度 の圧 迫 を加 へた る は甚 だ拙 劣 な

三 月 二 十 七 日京 城 通信 に 日く ﹁総 督府 は益 々厳 酷 な る処置 に出 つ

門 学校 に至 り 他 の 一隊 は梨 花 学堂 に進 み第 三隊 は培 材学 堂 に至 り数

巡 査約 三百 人 を 召集 し其 れ其 れ命 令 を 発 し 一隊 は京 城市 外 の延禧 専

法院 検 事 正 郷 津 氏 は部 下 の法 官 二十 名 を率 ひ京 城 警 察署 に至 り憲 兵

る方 針 を採 る に次 定 せる も の の如 し ﹂ と而 し て其後 の通 信 に官 憲 は

に米 人 によ り て経営 せ られ梨 花 培 材 の両校 は前 にも 同様 の捜 査 を受

時 間 に亙 り 家 宅捜 索 を行 ひ有力 な る証憑 物 件 を得 た り此 等 三 校 は共

得 べし と信 ず る が如 し

愈 々此 の方針 に出 て三 月 二十 八 日 京 城 に於 て千 人 以上 の鮮 人殺 害 せ

倣 さ れ 又焼 払 は れ た る や に至 り て は記 述 す る所 なし 一五 ジ ャパ ン ・ク ロ ニクル 同 情 を 欠 け る警 官

み にも あら ず 即 欧 洲各 国 の現時 の状 態 及 エジ プ ト に於 け る騒擾 等 は

のみ な らず 又 必 ず し も優 勝 国 に征 服 せら れ て不 平 を懐 け る小 弱国 の

世界 歴 史 中 最 も多 事 な る 今日 に於 て騒擾 の状 態 にあ る は独 り朝 鮮

疑惑 を 生 した り

を有 す る者 並 に日本 の隆 威 発展 を常 に嫉 妬 の眼 を以 て眺 め を る者 の

日本 の最 近 八 箇大 隊 の兵 士 を朝 鮮 に派遣 せ し こと は朝 鮮 人 に同情

(四月 十 日)

騒擾 の根 源 地 と 見做 さ れ たり と 、然 れど も其 の何 人 に依 り て斯 く見

に付 き京 城 より の報 導 に よれ ば該 教 会 は 近時 屡々 其 の市 中 に起 り し

州 の クリ スト教 会堂 は群 集 によ り放 火 せ ら れ 灰尽 に帰 せ り其 の事 件

け た り と (中 略 )他 の通 信 によ れば 今 月 十 一日午 前 一時 平 安 北道 朔

ら れ巡 査 は閉 戸 せ る鮮 商 に開 店 を 強制 し つ つあ り其 後 三日 間 に亙 り

京 城 に於 け る セブ ラ ン ス病 院 は 騒擾 に依 る負 傷 者 に て充 満 し 此 の

各 地 方 に百 回 以上 の騒擾 起 れり 其 の詳細 は略 す

事 実 は益 々鮮 人 の反 感 を醸 成 せし め た り 此 の事 件 の初期 に は僅 か に三 百 人 乃至 六 百人 の群集 な りし も 今 や 二千 乃 至 三 千 と な り既 に警 察 権 の力 を 恐 れ ざ る に至 た れ り

( 不明) (四 月 □ □︶

日本 人 は 如 斯手 段 を 以 て鮮 人 を 懐 柔 せ む とす る の大 過 失 な る を自 覚 す るは 果 し て何 時 な ら む か 一四 ジ ヤ パ ン ・ク ロ ニク ル の記 事 朝 鮮 の騒擾 に就 て 大 阪 朝 日 新 聞 に達 し た る京 城 通 信 によ れ ば這 回 の朝 鮮 騒 擾 に鑑 み

べ し と、 従 来 は騒 擾 の鎮 圧 は保 安 法 に依 り之 を 処 分 し来 りし も其 の

新 に 一制 令 の起 草 を 企 て 近く 該 起 草 の成 立後 勅 裁 を経 て之 を 発 布 す

世 界 の遙 か東 方 に起 れ る此 の些 々た る事件 を隠 蔽 す るな るべ し然 れ

て総 督 は 今後 同 様 の事件 生 ず る場 合 に之 を速 に鎮 圧 し処 分 す る為 に

騒 擾 にし て漸 次猛 烈 と な り暴 行 に変 す る時 には 如 何す る方 法 な き が

問題 に対 し ても 今 少 し同 情 的 態度 を採 る こと にあ り吾 々は 日本 の朝

る こと は 日本 が朝 鮮 の将 来 の運 命 を心 好 く引 受 け た る以 上 如何 な る

に残 し将 来 朝 鮮 の秩序 改 復 上 大 に困難 を生ずべ し此 の際 最 も 必要 な

ど も其 の些 々た る事 件 鎮 圧 の為 に採 ら るゝ 方 法 は大 な る困難 を後 世

感 ず る時 は自 ら忿 激 し て止 まざ る人 民 な り き。

彼 等 は 一種 の独 立 心 を 有 し其 が為 め自 己 が他 人 の保 護 の下 にあ る を

は皆 怠 慢 と な り労 働 を嫌 ひ貯蓄 心 無 く 姑 息 の生 活 を送 れ り然 れ ど も

む る状 態 な り 、元 来 朝 鮮 人 は韓 国 時 代 の悪政 に慣 れ全 国 を通 じ て人

は却 て彼等 公衆 に よ り非 常 に嫌 忌 せら れ其 に対 し て益々 反 抗 心 を強

る を常 と せ り 、是 の如 き は 公益 の為 に出 でた るは勿 論 な るも 其 の事

朝 鮮 人 は是 の如 き 性質 を 有 す る故 に上述 の植 林事 業 と同 く 曾 て朝

記念 植 樹 日 に付 て述 べ た る 一記事 を挙 ぐ る こと を得 該 紙 は本 年 の記 念 植樹 日 は騒 擾 の為 め 沢山 の樹 苗 が植 えら れず し て空 く 過 ぎ去 り た

る に当 り 必要 な る時 は 個 人 の家 屋 た ると 田畑 た る と を問 はず 私 人 の

鮮 に在 り し抵 当流 と し て彼 等 債 務 者 の土 地 を奪 へり又 道 路 を 新設 す

鮮 政治 失 敗 の最 近 の標 本 とし て半官 半 私 の ソ ー ルプ レ ツ スが過 般 の

り若 し騒 擾 無 かり せ ば非 常 に沢 山 の樹 木 が植 え ら れ た るも のを と慨

第 二 の問 題 に付 ては朝 鮮 全 土 は日 本 人官 吏 を 以 て充 満 せり其 の内

権 利 を顧 みず 貫 通 せら れ其 の報 償 も極 め て不 適 当 な り

嘆 せ り然 れ ども 此 は決 し て快 復 し得 ざ る事 実 にも非 ず 又 一記 念 植 樹 日 は是 の如 く 重 要 な る も の にも 非ず 然 る に該 半 官 紙 は 尚 続 け て 曰く

に は行 政 の方 法 を朝 鮮 人 に教 ふ る優 秀 な る高 級 官吏 も あれ ば 又余 り

某 地方 に於 ては 一部 不 逞 鮮 人 は彼 等 の敵 意 を漏 す為 め 単 に植 樹 せず と の消 極 的 行 動 に出 で し の みな らず 却 て前 に植 えら れ た る樹 木 を抜

き俸 給 を 与 へら る、偶々 朝 鮮 人 が官吏 と な るや 日本 人 に比 し て極 め

必 要 な らざ る下 級 官 吏 も あ り而 も 彼 等 は朝 鮮 人 の其 に比 し極 め て高

一般 に 一国 が 山野 の荒 廃 せ る 他 の国 に対 し行 政 をな し 其 の造 林事

捨 て た り と慨 嘆 せ り

たり 彼 等 は鮮 人 の風 俗感 情 を顧 みず 老 人 に対 す る も何 等 の尊敬 を払

此 の日本 人 下 級 官吏 即 警 察 官 は 朝鮮 人 の忿 怒 を生 ず る主 た る原 因

て重 要 な らざ る位 置 にお か る

上す べ から ざ る進 歩 改 善 を 為 せ り然 れ ど も 日本 が朝 鮮 に対 し て為 す

こと な れ ど も其 の目 撃者 に対 し ては朝 鮮 の併合 其 のも のよ り も 一層

は ず 若 者 に対 す ると 全 く同 様 に取 扱 へり此 れら の事 は 全 く 些細 な る

し て困 難 の事 に属 す、 朝 鮮 に於 て 日本 の為 し た る造 林 事 業 は実 に計

業 を奨 励 す る に当 り其 の人 民 を し て喜 ん で之 を為 さし む る こと は概

あ ら ゆ る方 面 の行 政 と同 く 造 林事 業 の奨 励 方法 た る や人 民 の感 情 習

又 朝 鮮 人 自身 の利 益 の為 に彼 等 の行動 を規 則 正 し く せ し む る こと

訴 へた り然 れど も畢竟 何 等 利 を 得 ざ り き

を 発 掘 せ る警 官 は之 に賛 成 せり 此 に於 て彼 等家 族 の 一団 を集 め之 を

を 得 た る所 に於 て彼 等 の権 利 の行使 な りと て二 三 の鮮 人 家族 の墓 地

其 の標 本 的 一例 あ り其 は 一日 本 人 が既 に当局 よ り金鉱 採 掘 の認 可

念 怒 の原因 と な るな り

慣 、便 宜 を 顧 みず 強 制 的 に之 を行 へり 之 が為 め人 民 は 其 の造 林 事 業 に対 し畢竟 は彼 等 自 身 の利 益 な る にも 不拘 却 て反 感 を懐 き今 回 の騒

は今 日 一般 に各 方 面 に行 は れ渡 船 夫 も 人 夫 も電 車 の車掌 も凡 て規 則

擾 の如 き も 一部 は其 れら の点 に原 因 せ り

づ く め にせ ら れ其 上 彼 等 の行 動 を監 視 す る為 に 一人 の日本 人 を附 す

今 一つ日 本 が朝 鮮 一般 人 の感 情 に対 し て非 常 に無頓 着 な る実 例 を 挙 ぐ れば 彼 の米 の問 題 な り即 当 時 日木 人 は如 何 に強 く外 国 米 を排 斥

せば 宜 く 従来 の暴 圧 的 鎮 圧 を禁 ず べし 而 し て時 期多 少 遅 れ た り と雖

の こと は 日本 人 が朝 鮮 人 に対 し て同 情 を有 せざ る結 果 な り其 の同 情

記 せ り其 れら の ことは 大 に朝鮮 人 の反 感 を増 し たり 要 す る に此 れら

如 く に朝 鮮 人 は其 の米 が廉 価 な る以 上 其 の性 質 等 には無 頓 着 な りと

供 給 す る と の計 画 が為 さ れ し 日本 新 聞 は 堂堂 と宛 も官 の承認 を得 た

朝 鮮 米 を 日本 に輸 入 し其 の代 り に日 本 人 が欲 せざ る外 国 米 を朝 鮮 に

土 地 に生 産 した る も の のみ を非 常 に好 む と 云 一種 の偏 見 を有 す 故 に

の結 果 斯 く す る も敢 て不 法 には非 ざ るも 日本 が王領 を承 継 せし こと

ど内 地 人 官吏 を用 いし こと な り先 づ 第 一の土地 の問 題 に付 ては 併 合

策 上 最 初 二 つ の誤 謬 あり 其 一は土 地 の問題 其 の二 は行 政 を 為 す に殆

み強 制 せ ら るゝ 時 は其 の嫌 忌心 は最 も甚 だ し朝 鮮 に於 け る日本 の政

るゝ 時 は其 を 嫌忌 し殊 に其 の労 力 が日本 人 に は免除 せら れ 彼等 に の

も のな し と も彼 等 が其 の道 路 に対 し て多 少 なり と も労 力 を 強制 せ ら

付 ても 同様 の状 態 を生 ず道 路 は 一般 人 民 の利 益 の為 め に設 け ら るゝ

朝 鮮 人 は是 の如 き性質 を有 す る故 に上述 の植 林事 業 と同 く道 路 に

﹁ 同 情 を欠 け る警 官 ﹂ 中 左 記 の通追 加 す

も 今 より直 に之 を禁 ずべ し

の欠 乏 と 云 ふ こと が朝 鮮 全 土 にわ た れ る今 回 の騒 擾 を 惹 起 し た るな

し 朝 鮮 米 を歓 迎 せ し かは何 人 も知 る所 な り 又朝 鮮 人 は 一般 に彼 等 の

り

の権 利 は 悉 く 内 地 人 に移 れ り 又 一方 に於 て狡猾 な る 日本 人 金 貸 業 者

は曾 て朝鮮 に在 り し抵 当 流 と し て彼 等 債務 者 の土 地 を奪 へり又 道 路

は実 際 上 朝鮮 人 の永 年 享 有 せ し 小作 権 の剥奪 な り き而 し て斯 る土 地

を新 設 す る に当 り 必要 な る時 は個 人 の家 屋 た ると 田畑 た ると を 問 は

当 局 の心 には朝 鮮 に於 け る 凡 て の事 に (只所 有 権 確 定 の結 果 彼 等

人 民 の為 に為 され た り然 る に彼 等 は騒 擾 を起 す如 き 善 に報 ゆ る に悪

ず 私 人 の権 利 を顧 みず 貫 通 せ ら れ其 の報償 も極 め て不 適 当 な り

の或 る者 を属 せざ る土 地 を 取 上げ し如 き 些細 の事 は別 と し て) 彼 等

を 以 て し た りと 吾 々は 官 の報告 に よ り騒 擾鎮 圧 に対 し て非常 に寛 大

一六

な る 方法 が採 ら れ た る に聞 け り然 れ ども 又或 る場 合 には 人 民 は銃 剣 に て突殺 さ れ又 単 に万 歳 を〓 称 せ し者 に対 し て発 砲 せら れ非 常 に多

擾 乱 の益 拡 大 す る こと 議 会 の問 題 とな り た る こと政 務 総 監 東 上 閣

(四月 十 四 日)

議 積 極 的 徹 底 的 手段 を取 る こと に決 定 せる こと を記 し ﹁日 々﹂ を 引

北 京 天 津 タイ ム ス論 調

数 の青 年 が逮 捕 せ ら れ乱 暴 に取扱 は れた る事 も事 実 な り 此 の如 き乱

は 不可 能 な り相 当知 識 あ るも のが 不法 な る方法 に より 彼 等 の不平 を

証 し て此 の手 段 は単 に目 前 の急 に応 ず るも のにし て永 久 的 政 策 は 騒

暴 な る こと を普 通警 備 の憲 兵 巡 査 に よ り て行 は れし と す れ ば特 に鎮

訴 へる時 は之 を 罰 す べき は当然 な る も無 知盲 昧 の者 が無 頓着 に斯 る

擾 鎮 定 後 議 せら る べ き筈 而 し て当 局 の意 見 は朝 鮮 人 の希望 を尊 重 し

懐 柔 か兇 暴 か

行 為 を な す も同 様 に之 を罰 す る は 不当 な り吾 人 は切 望 す 日本 官憲 が

圧 の為 に派 遣 せら れ た る軍 隊 に よ り 一層 温 和 な る取 扱 を 求 む る こと

朝 鮮 を し て永 久 に満 足 し 且 つ忠 実 な る帝 国 の領 土 の 一部 と な さ ん と

て其 の幸 福 を増 進 す る必要 あ り と いふ に 一致 す るも の の如 し と な し

道 砂 江 里 に於 て重 大 な る事 件 勃 発 し二 人 の巡 査 殺 害 さ れ たる は事 実

む る 道 なし 騒動 に関 す る報 道 が誇 張 さるゝ は 日本 官憲 の罪 な り京 幾

恐 る べき 惨酷 な る語 を 日 々耳 にす れ ど旅 行 の取 締厳 し き故 之 を確

な り官 憲 は其 の責 任 者 を捕 縛 し所 罰 す る代 り に恐 る べ き復 讐 手段 を

の事 件 に依 り学 ぶ べき 教訓 に 心 を留 めず 応 急 手 段 と し て武 力 を 以 て 独 立 運 動 を 打 ち つぶ さん とす る は誠 に惜 しむ べき こと なり 彼 等 は何

の鮮 数 の鮮 人 男女 乳 呑 児 ま でも焼 き殺 せ り 一外 国 人 は此 の村 よ り連

取 れ り兵 士 は 夜間 此 の村落 へ到 着 し 二 十軒 の朝 鮮 家屋 に放 火 し多 数

更 に進 ん で朝鮮 の武 断 主義 を攻 撃 す其 の 一節 に 曰く 日本 政 府 が 今 回

の良 策 に出 でざ りし か若 し此 の意 志 の発 表 と同 時 に長 谷 川 総督 児 島

れ来 り た る十 名 の鮮 人 を 見 た る が彼 等 の多 く は衣 は引 裂 かれ 又 血 に

故 公 然 朝 鮮 統治 改 革 の意 志 を発 表 し 人 民 を し て騒擾 を停 止 せ し む る

染 み居 れり 其 の中 に歩 行 さ へも困 難 な る も のあ り き。 一八

鮮 人虐 殺 の継 続

北 京 デ ー リー ・ニ ュー ス

右 の如 く白 耳義 に於 け る独 人 の暴 行 以 上 ( 白 耳義 人 は 武 装 し居 た

る由 。

る騒 擾 は末 だ に激 烈 を極 め人 民 は 所 々に於 て日本 兵 の為 銃 殺 せら る

四月 九 日附 在 朝 鮮 一宣 教 師 よ り の通信 に依 れ ば朝 鮮 諸 地 方 に於 け

(一九 一九 年 四月 十 五 日発 行 )

し騒 擾 鎮 定 に貢献 す ると ころ大 な るも のあ りし な ら ん云 云 。

(四 月 十 五 日)

警 務 総 長 其 他兇 暴 政 策 の責 任 者 の辞 職 を 発表 せば 人 民 の感情 を融 和

一七 ジ ャパ ン ・ク ロニ ク ル紙

形 勢 依然 不 良

(四 月 十 日朝 鮮 通 信 )

京城 の機 関

当市 に ては 一人 の兵 も無 き為 訓 練 な き消 防 夫 を 以 て警 備 に充 つ彼 等 は朝 鮮 人 に 対 し非 常 な る虐 待 を な す

紙 は これ等 の消 防 夫 は頻 々た る朝 鮮 人 の放 火 に備 ふ る為 な りと 弁ず

行 す べ き は何 等 疑 ふ の余 地 な し 此 の六千 の軍卒 は 日本 軍 と 独軍 と の

れ ど朝 鮮 人 は武 装 せず ︶ の 日本 軍 の暴 行 は六 千 の新 軍 来鮮 す る迄 続

外国 宣 教 師 の旅 行 に対 し ては出 来 得 る限 り妨 害 をな せ り外 国 人 が

間 には 甚 し き懸隔 あ る を証 明 す る な ら んと の ことな るが吾 人 の見 る

れ ど も事 実 当 市 には かゝ る事件 一もな し

宿 泊 す る場 合 には最 近 の警 察署 に届 出 を な すべ き 規 定 を設 け た る結

の に非ず 新 に派 遣 せ ら れ た る兵士 等 は鮮 人 に対 し武 士道 ( 剣 崇 拝)

と ころ に依 れば 日本 軍 は独 軍 と相 違 は有 るべ き も何 等 ま さ りた るも

を 実 行 せ ん とす武 士 と は劔 の人 を意 味 す 封建 時 代 に於 け る武 士 が無

当 局 者 は 無用 な る厄介 を多 く し て従順 な る朝 鮮 人 を激 昂 せし め つ

果 外 国 人 の旅 行 は実 際 上 不 可能 と なれ り

辜 の人 民 を刀 剣 の試 験 材 料 に供 せ し が其 の当時 是 等 の行 為 は道 徳 上

( 夜

ゝあ り記 者 の目睹 せ る 一例 と し て左 の如 き事 件 あ り

又 は法 律 上 大 犯罪 と は思 惟 せら れざ りし な り然 れ ど も世 界 は如斯 武

間 朝 鮮 人牧 師 が目 的 地 ま で達 す る間 に数 回取 調 べを受 け たる こと を 記す)

士 道 に対 し 正反 対 の見 解 を下 す に至 るべ し 一九 北 京 デ ー リ ー ・ニ ュー ス 朝鮮 事 件 (社説 )

(四月 十 五 日発 行 )

本 紙 別 項 に記 載 せ る ルー タ ー通信 は吾 人 の最 も参 考 と な る べ き も

然 る に日本 官 憲 は斯 る 当然 の処 置 に出 でず し て銃 、 銃 劔 の如 きも

のを以 て之 に臨 み鮮 人 側 の要 望 を述 ふべ き余 地 を与 へざ り し を以 て

其 の結 果吾 人 の予 期 し た る如 く 彼 等 は官 憲 に対 し鎌 或 は 他 の農具 を

第 二 の点 は若 し日本 官 憲 が騒 擾 原因 を今 少 し く真 面 目 に探 求 せし

以 て暴 力 対 抗 を為 す に至 れ り

なら ば 今 回事 変 の智 識階 級 の指 導 に与 て力 あ るを直 に知 得 し た るな

り数 日 前 騒動 指 導 者 た る 一鮮 人 当 市 に来 れ る際 面会 せし 人 々は皆 其

る べく 日 本 官憲 以外 のも のは鮮 の内 外 を問 はず皆 此 の事 実 を知 悉 せ

︵一) 朝  鮮 に於 け る騒 乱 は 新 聞 紙 に報 導 せら れ た るよ り も事 件 遙 に

の にし て左 の二点 の如 き は殊 に興味 深 き問 題 と謂 ふべ し

の怜俐 な る に驚 き たり吾 人 は彼 を 以 て無 智 階 級 の 一員 と 見 る能 はず

に市 政 に国 政 に関 し投 票 権 を行 使 す る資 格 を有 す る も のな り是 等 商

重 大 な る こと

人 にし て 一大 不平 な かり せ ば何 故 静 穏 に業 務 に安ず る の利 得 を棄 て

を以 て無 智 階級 な りと 認 め難 く 他 の憲 政国 に在 り しな ら ば彼 等 は慥

其 れを 発見 せ る こと

騒 乱 に加 盟 す る の愚 を 成 す や而 も彼 等 の採 り し手段 は自 己 の意 思 を

尚 京 城 に於 て閉 店 せし 数 百 の商 人 は 皆 中流 以 上 の資 産 家 にし て彼 等

騒 乱 発 生 以来 の各 地情 報 を綜 合 し 以 て之 に多少 の思 慮 を 費 せ ば右

(二) 該  運動 は無 智階 級 の少 数 者 に依 り企 画 せ られ た る に非 ず し て

二点 の如 き は直 に首肯 せら る る所 にし て吾 人 が其 の都 度 掲 載 し た る

や騒 擾 運 動 の方 法 巧妙 な る官憲 を し て端倪 に遑 な からざ ら し む る が

発 表 す る唯 一の手 段 にし て到 底 無 智 階 級 の為 し能 はざ る所 な り 況 ん

寧 ろ 智 識階 級 に依 り て企 画 せら れ 居 る こと 而 し て日 本 官憲 は漸 く

朝 鮮 通 信 は確 に事件 の重 大 な る こと と 日本 官 憲 の之 に対 す る手段 の

如 き慥 に智 識 階 級 の深 慮 術 策 に依 れ る や明 な り最 近 の電 報 に依 れ ば

甚 だ徒 労 に帰 す べき ことを 示 せり 思 想 の発 生 は人 民 の頭 脳 を 破砕 す る こと に依 り防 止 す る能 はず 一人 の思 想 は他 人 に よ り て継 続 せ ら れ

遠 か らず し て日本 官 憲 は現騒 乱 が 一部 階 級 の不徹 底 的 運 動 に非ず

れ ば今 や独 立 運動 の為 に諸 階級 が 一致 協 力 す る に至 れ る は明 な り

し て寧 ろ朝 鮮 全 国 民 の運 動 な る こと を発 見 し 以 て順 応 の手 段 を 採 用

多 数 の朝 鮮 貴 族 は其 の地 位 を捨 て新 運 動 に参 加 せる と の事 実 に徴 す

人 の知 る所 に ては全 運動 は穏 和 手 段 を 以 て開 始 せら れ鮮 人 は 敢 て武

の思 考 器 具 ( 脳 ) を破 壊 し て新 運 動 の波 及 を防 圧 せ むと せり 而 も吾

器 を 採 る の挙 に出 てす単 に国 旗 を 打 振 り国 歌 を謳 ひ又 韓 国 の為 に万

のな れば 其 の時 期 に達 す る迄 は種 々の錯 誤 あ るべ し棍 棒 、 銃 劔 及 弾

す る に至 ら む も事 実 の真 相 を究 む る迄 の対応 手 段 は試 験 的 にな す も

其 の推 移 は常 に発達 力 を助 勢 す 然 る に日本 官憲 は出 来 得 る限 り鮮 人

歳 を 叫 びし のみ若 し 此際 為 政 者 に小 豆 大 の常 識 あ り しな ば 暴 威 を 振

丸 の乱 用 の適 当 な る鎮 撫 策 にあ らず 又 報 導 に依 る如 く少 数 責 任 為 政

ふ に先 ち鮮 人 に何 故斯 る暴 挙 を為 す や を質 問 し 不平 或 は抗 議 を提 出 す べ き 理 由存 在 せば直 に其 の原 因 の排 除 に努 力 すべ か りし な り

人 に対 す る大 改 革 にし て少 く と も 日本 は 先 づ其 の騒乱 の根 本問 題 の

者 の辞 任 を 以 て其 の難問 題 を解決 す る能 はざ るな り目 下 の急 務 は鮮

は 千人 無 残 に虐 殺 せ ら れ たり と 又外 人 の報 告 に依 れば或 地 に於 て騒

見 当 を与 ふ るを 得 ざ れ と も外 人 の発 せ る電 報 に依 れ ば 一回 に百 人或

を破 る に至 ら んと 断言 す る を得 べし 二 一

朝 鮮 官 憲 の惨 虐

ジ ャパ ン ・ク ロ ニク ル紙

(四 月 廿 日)

を 殺戮 せ る を以 て今 回 六 千 の軍 隊増 員 と 共 に十年 前 の ﹁レ コード ﹂

現長 谷 川 朝 鮮 総 督 は 十年 以 前 鮮 人 を征 服 せる際 一万 四 千人 の鮮 人

りと

擾 最初 の 一週 間 に百 七 人 の虐 殺 者 と十 五 個 所 の教 会 堂 破壊 せら れ た

(四 月十 七 日 ハル ピ ン)

真 相 を 理 解 す る に努 力 す べ きな り 二〇 ノ ー ウ オ スチ ジ ーズ ニ 鮮 人 騒 擾 の経 過 在 京 城 韓 字 新 聞 通信 員 の報 す る所 に依 れ ば 三月 一日 よ り四 月 一日

な れ ぱ 日本 政 府 は其 の事 実 を可 成 隠 匿 し て発表 せざ る方針 な り 然 れ

迄 の騒 擾 に於 け る鮮 人 の死傷 者 を 正 確 に計 上 す る は不可 能 な り何 と

ど も数 百 個 所 よ り の通 信 を綜 合 せ る吾 人 の数字 は真 に近 きも のと 思

ち銃 殺 せ ら れた る者 突 殺 され た る者 の総 数 は 三 千 七百 三 十人 にし て

騒 擾 は其 の範 囲 広大 にし て最 近 日本 軍 隊 の残 虐 は極度 に達 せ り即

て何 がた め に斯 く 虐 待 せ ら れ し かを尋 ね し にそ は単 に ﹁万 歳 ﹂ を叫

裂 け て血痕 あ り顔 面 は 負傷 し如 何 に虐 待 せら れ し か を察 せし む依 つ

し得 る者 も あ れば 未 だ 一向 に若 干 の者 も あり 共風 態 を見 る に衣 服 は

め に市 中 を引 かれ 行 く を 目撃 せし に其 中 に は杖 に頼 り辛 う じ て歩 行

朝 鮮 よ り の通 信 に依 れ ば 六十 六 名 の鮮 人 が 日本 の兵 士 及 警官 のた

不具 負 傷 後 死 亡 せ る者 は四 千 六 百人 な り合 計 凡 そ 八千 三 百 三十 人 な

はる

り 又獄 内 に於 て死 亡 せ る者 多 数 な れ ども 正 確 な る数 を 知 る を得 ず 又

た る に過 ぎ す而 し て以 上 の蛮行 に遭 遇 せ る者 は 男 子 に限 らず 子供 及

通 人 民 にし て単 に朝鮮 国 旗 の紙 製 帽 子 を被 り て朝鮮 独 立 万歳 と叫 び

日本 軍 隊 の攻 撃 に依 て殺 され た る是 等 の鮮 人 は全 く 武 装 せざ る普

た る事 にも 発 砲 す れ ど之 に関 し 明確 反駁 の余 地 な き 実証 を挙 げ得 場

耶蘇 教 病 院 に入院 中 な り斯 かる惨 事 は朝 鮮 全 土 に亙 り て行 はれ 些 々

た め他 数 名 の鮮 人 と共 に射 倒 さ れし も 生命 は失 は ざ り し を以 て目下

は買 物 に出 でし に偶 々 ﹁万歳 ﹂ を叫 ぶ者 あ りし 処 日本 兵 士 の発砲 の

び し がた め な りし と云 ふ又 他方 面 より の通 信 に依 れ ば 一鮮 人 の如 き

婦 女 子等 にも及 べり 又殺 さ れた る者 の大 多 数 は 医 師 の治 療 を施 し得

合 は附 近 に外 国人 の居 る僅 少 の場 合 に過 ぎず 外 人 目 撃 す る こと な き

逮 捕 収監 せ ら れた る者 は 二万 人 以 上 とす

ざ る僻 村 にし て北 京 ﹁タ イ ム ス﹂ 及天 津 ﹁タイ ム ス﹂ の報 に依 れば

も のあ り

や場 合 所 に在 り て は 一層 の惨 事行 は るゝ こと なき や憂慮 に堪 へざ る

韓 字 新 聞 の通 信 が如何 な る程 度 迄信 用 し得 べき も のな るか に付 き

場 合 に依 り て 日本 人 は負 傷 者 を都 市 に収 容 せざ る方針 を執 れ り と

二二 ジ ャパ ン ・ク ロ ニク ル紙

国 は過 去 五 ヶ年 間 其 の為 め に戦 ひし所 の其 の原 則 を 踏 潰 し つゝあ り、

全 朝鮮 国 民 は如 何 にし て独 立 自 治 を為 し 得 る彼 等 の能 力 を証 明 すべ

き 機会 を表 はし得 べ き か、 ア メ リカ共 和 国 の真 髄 は真 に機 会 均 等 に

自 己本 来 の権 利 す ら剥 奪 せら れ た る状 態 な り 、 日本 の朝鮮 征 服 以来

あ る事 を忘 るべ からず 、今 日 朝 鮮 人 民 は彼 等 の能 力 を発達 せ しむ る

朝 鮮 は 官憲 の厳 探 によ り て虐 圧 せら れ 且人 民 は 僅 か の市 民権 参 政 権

(四月 廿 日)

過 日北 京 に ては 日本 公使 館 の依 頼 によ り 三名 の鮮 人其 罪 科 の政治

を も認 め ら れず 只 抑 圧 さ れ て沈 黙 の外 なし 、 凡 て朝 鮮 の定 期 刊 行物

支 那 政府 の鮮 人 捕縛 警 官 加 罰

に関 す る と否 と を問 はず 支 那警 察 のた め に捕 縛 せら れ し ことあ り し

及 地 方 新 聞 な り科 学 的 雑 誌 に至 るま で言 論 機 関 は悉 く破 壊 され朝 鮮

有 す朝 鮮 が尚 独 立 に あ りし 当時 に於 て は全国 民 は均 等 な る商 業 上 の

を焼 棄 せ り、商 業 に於 ても 工 業 に於 ても 日本 人 は 充 全 な る独 専権 を

に於 け る 日本政 府 は朝 鮮 の歴 史 上文 学 上 の凡 て の作 物 を蒐 集 し て之

は公 用 語 と せ ら れ朝 鮮 語 の研 究 は学 校 に於 て禁 ぜ る 、甚 し き は朝 鮮

完 成す る が為 め に ア メ リ カに行 く コー スを許 されざ る な り、 日本 語

人 の高 教 等育 は 日本 政府 に よ り て禁 ぜ られ 且 つ彼 等 が自 己 の教 育 を

が再報 に依 れ ば支 那 政 府 は該 件 に関 し 責 任 あ る警 官 を罰 し再 度 斯 か

(四月 廿 一日発 行 )

る依 頼 に応 ぜざ る こと のな さし む べ しと 云 ふ 二三 ニウ ヨ ーク ・タイ ム ス

同 月 廿 日紐 育 に於 け る 朝 鮮 国 民 会 議 代 表 者Henry Ch りu﹁ n 朝g 鮮よの訴 ﹂ と し て ニウ ヨー ク ・タ イ ム

特 権 を享 有 せり 今 や 日本 の商 人 は実 際 に於 て朝 鮮 商 人 を追 ひ て彼 等

ス記 者 に宛 てた る論 文 余 は貴 紙 の社 説 ﹁エジ プ ト と朝 鮮 ﹂ 及Soper博 士 よ り の 通 信 を

せし む る凡 て の権利 は 日本 人 に のみ 与 へら れ 且 つ朝 鮮 人 の企 業 は如

が故 に朝 鮮 商 人 は決 し て彼 等 と 競争 す るを得 ず 、 朝 鮮 の財 源 を発達

何 に些細 な る も のと雖 もす か さず 日本 人 によ り て妨 害 せ ら る るな り

自 身 に市 場 を専 有 せ り 、日 本 商 人 は政 府 によ り優 先 的 待遇 を受 く る

ど も 他 の 一方 に於 て 日本 の如 き武 断 的 国 民 か他 の 一国 民 が独 立自 治

深 き 興味 を以 て 一読 せり 、余 は貴 紙 の所 謂 一国 民 は 自 ら悪 政 を行 ふ

を 為 し得 ず と の前 提 の下 に其 の国 民 の熱 望 を破 壊 す べ き権 利 を 有 す

斯 く し て朝鮮 人 民は 工 業 上 の屈 従 に陥 れら れ 経済 上 の圧迫 によ り日

べ き如 何 な る権 利 を も 有 せず と の政 治 上 の哲 理 には 賛意 を表 す然 れ

る べき や否 や大 に疑 問 と す る所 な り此 の理 論 によ りジ ヨージ 三世 は

本 統 治 に余儀 な く服 従 せ し め ら る るな り

国 の賢 明 な る公衆 の意 見 に対 し て朝 鮮 の訴 ふ る所 は 国際 聯 盟 の準則

数 の極 悪 不 正中 の 一部 分 の集 合 に過 ぎ ざ る な り、 平 和会 議 及 欧米各

上 述 せし こと は単 に朝鮮 人 を余 儀 な く服 従 せし め ら れ つ つあ る多

ア メ リカ殖 民 地 を統 治 し メ ツテ ル ニツ ヒは 伊 太利 亜 人 を 圧制 し其 の

て暴 政 を行 ひし な り若 し も 聯 合国 か朝 鮮 人 が独 立 自 治 を 為 し得 ず と

他 欧 州 中央 列 強 は最 近聯 合 国 によ り て解 放 せら れ た る諸 弱 国 に対 し

の前 提 の下 に 日本 が朝 鮮 国 民 を 圧制 す るを 是 認 す る なら ば 彼等 聯 合

の下 に将 来 に於 け る完 全 な る独 立 を承 認 し朝 鮮 を し て世 界 的 伍 伴 に

とあ り基 督 教 信 者 家庭 及 教会 は就 中 兵士 の追 害 の的 と なれ り ﹁ 武州

兵 士 は忽 ち彼 等 に向 っ て発砲 し為 め に朝 鮮 人 も投 石 し て之 に対 せ り

例 を挙 ぐ れば 朝 鮮 人 が某 鉱 山 より 万歳 を唱 へ つ つ降 り 来 り た る時

と電 文 にも 明 かな り

半 島 は 万 国 民 の便 宜 を図 る中 立 商 業 地帯 と変 し且 つ東 洋 に於 て列 強

列 せし む る こと にあ り 、若 し此 の訴 にし て成 就 せ ら る るな ら ば 朝鮮

国 の緩 和 国 (BufferS )t とa なtり e以 て 一国 のみ の拡 大す る を防 止

郡 の方 山﹂ に於 け る教 会 堂 は単 に其信 者 の或 者 が 三哩 距 り た る処 に

隣 接 せ る部落 ﹁サ ム ハダ ン﹂ に於 ても 兵士 は教 会堂 に火 を 放 て り

銃 丸 に的 り 死 せ る者 も あ り

り と)其 他教 会 役 員 及 番 人等 の家屋 も 同 様焼 払 はれ 火事 の際 誤 って

よ り の報 告 によ れ ば彼 の居 住 す る地 方 にて十 五 の教 会堂 灰壗 に帰 せ

て示 威 運動 に加 は りし と の理由 にて無 残 に も焼 払 は れ たり (一外 人

す ると 同 時 に東 洋 に於 け る永 久 の平 和 を維 持 す るな るべ し 、此 の国 民的 改 造 は世 界 が充 分 に朝鮮 の自 由 を 承 認 せざ りし 時 に日本 が出 会 す る所 の凡 て の危 険 を絶 滅 す る なら ん 朝 鮮 のあら ゆ る階 級 の人 民 は 一致 し て之 を 平和 会 議 及 欧米 諸国 に 訴 へん とす 彼 等 凡 て の要 求 は単 に正 義 にあ り 換言 す れば彼 等 が自 決

然 れ共 こ の教会 堂 は瓦葺 な り し故 焼 儘 さざ り し前 に兵 士 の去 り た る

を為 し得 る能 力 を 証 明す べ き 公 正 な る機 会 にあ り 、彼 等 が独 立自 治 を為 し得 ず と の前提 の下 に此 の機 会 を彼 等 に否認 す るは宛 も若 き婦

二十 八 日再 び憲 兵来 り鐘 楼 を倒 し て鐘 を破 壊 せ り

憲 兵来 り残 余 の ガラ ス窓 及屋 根 瓦 を剥 ぎ 運 び去 れ り

十 八 日、 憲 兵 来 り暖 炉 、机 、 椅 子及 書 棚 を 運 び去 れり 、 二十 五 日 、

学 器械 を売 却 し て手当 に充 つ へし と て運 び去 れ り

あ り こ の上 の支 給 は不 能 な り と答 へた るに彼 等 は ﹁オ ルガ ン﹂ 及 化

給 せ ん こと を要 求 せ り同 校 に ては既 に該 教師 に既 定 の月給 を支 払 ひ

学 に来 り同 校 日本 語教 師 た る日 本 人 の退 職賞 典 とし て金 四十 円 を 支

校 ) に兵 士 侵 入 し窓 ガ ラ スを 破壊 せ り三 月十 日、憲 兵 郡書 記 等 同大

三月 七 日 ﹁オ サ ン﹂ 専 門学 校 (朝 鮮 人 のみ に より て経 営 さ るる学

を見 鎮 火 に努 め し結 果 全 焼 を免 が れ たり

(四 月 二十 四 日発 行)

人 に対 し て水 辺 に行 かず し て水泳 を学 ばざ るべ か らず と 云 に似 た り 二四 北 京 デ ー リ ー ・ニ ュー ス

日本 兵 士 朝 鮮 人 の教 会 及 学校 を焼 け り 左 に掲 ぐ る は朝 鮮 在住 の 一外 人 よ り受 取 りし 書簡 の 一部 にし て過 日来 本 紙 上 に表 はれ た る電 文 記 事 を詳 細 に語 るも のな り

に対 し て戦慄 す べ き惨 酷 な る手 段 を 取 れ る由 の確 報 に接 せ り。 日 本

四 月 二 日 の夜 同 大 学 及 教会 堂 は遂 に火 を放 た れ烏 有 に帰 せ り。

今 や余 は 地 方 に於 け る日本 兵 士 が 独 立 示威 運 動 に参 加 せ る朝 鮮 人

向 あ る が如 く 伝 ふる も何 れ の示威 運 動 に於 ても少 なく と も最 初 の間

二五

側 の報 告 は 何 れ も朝 鮮 人 が暴 力 を敢 てし 又 は暴 力 に訴 へん とす る傾

ひし例 は間 々あれ ど も 一般 に朝鮮 人 の暴 行 は 正 当 の理 由 を有 せ る こ

は決 し て か か る こと な かり し な り軍 隊 の横 暴 を憤 り て彼 等 兵士 を襲

ジ ャパ ン ・ク ロニ クル

(四 月 二十 三 日発 行)

の暴 虐 な る方 法 に依 り鮮 人 を待 遇 せ し為 め 遽 に変 じ て独立 の手 段 に

訴 へた る に過 ぎず 由 来 日鮮 人 民 は言 語 風 俗 思想 等 一切 不同 な る に日

本 は之 を併 合 し て其 の民族 を混 和 せ し めむ と す る も実 に不可 能 事 に

ヒラデ ルフイ ヤに於 け る朝 鮮 会 議 四 月 十 五 日 ヒラデ ルフイ ヤよ り の通 信 によ れ ば 三百 万 の在 外鮮 人

りた る に非 ず 然 る に日本 は奴 隷 を 以 て之 を 待 遇す る と同時 に鮮 人 の

為 に定義 を制 限 し其 の政 策 を異 にし 以 て起 業著 作 を禁 止 す る は勿 論

属 す る は多言 を 要 せざ る べし 云云 又 曰く朝 鮮 人民 は 日本 の奴 隷 と な

国 語 を 改 め 田地 を 奪 ひ紙 幣 を流 通 し 法律 を適 用 す る等 其 の暴 戻至 ら

を代 表 す る 一百 の代表 委 員 (数 人 の婦 人 を含 む ) は 月曜 日 に当 地 に

一人 にし て満 洲 に於 け る朝 鮮 臨時 仮 政 府 の国 務卿 と称 せら る るSe

ざ るは な し鮮 人 は久 し く忍 び て之 に屈服 せし に幸 な る かな 三 月 一日

開 催 せら れ た る会 議 に集 合 せ り其 の会合 の目 的 は 本 会 の代 表 委 員 の

ｎgmenR.Sの e説 e に依 り朝 鮮 に於 け る独 立 運 動 を 援 助 し 日本 の統

(マ マ )

治 よ り自 由 を獲 得 す るに あ りと

スプ リ ング フイ ー ルド よ り の通 信 によ れば 日 本 の前 外 務大 臣 後藤

態 を詳 知 せざ る の譏 りを免 れ ざ る べし 又 曰く 二十 世紀 中 に於 ては全

対 し 鮮 人 の新 政 に悦 服 す る の風 を装 ふと雖 も 其 の実 は鮮 人 の心 理状

勢 全 国 に普 及 し て遂 に収 拾 す べ から ざ る に至 れ り 此際 日本 は 世界 に

に至 り 始 め て天 運 の到 来 に遇 ひ山 河 の 一時 に崩湧 す る が如 く 独立 の

男 は当 地 に て午 餐 会 の際宣 言 し て曰 く 日本 が従 来 朝 鮮 及台 湾 に対 し

世 界 の属 邦 に し て現 に鮮 人 の如 く 奴 隷 の待 遇 を受 け しも のな し強 て

失 政 の罪

て失 政 を行 ひし と て非 難 す る は誤 れ り 吾 人 が両 殖 民 地 に於 て為 せし

之 を忍 辱 せ ん よ りは 寧 ろ 死 す る に如 かざ るな く 十年 以来 鮮 人 は 日本

なく 統 て強迫 の余 に成 り決 し て自 発 的 に出 てく るも のな りき を知 る

暴 政 の下 に呻吟 し其 の間 締 結 し た る合 同事 件 は国 家 或 は個 人 と に論

は何 等 差 異 あ る事 なし 二六

今 や外 国 人 の京 城 に来 るも のは道 路 電 車家 屋 等 の整 頓 す る を視 て直

字 林 報 に於 け る北 京 十 九 発 の通信 に云 ふ記 者 は本 日 一人 の朝 鮮 専

は大 学専 門 の学 校 の設 け な く単 に初等 学 校 のあ る あ り其 の教 育 機 関

朝鮮 を待 遇 す るに於 て 已 に是 等 に関 す る原 則 に背 犯 せり朝 鮮 に於 て

の文 明 進 化 国 を 以 て自 ら居 り民 族平 等 の要 求 案 を提出 す と雖 も 其 の

(四月 二十 五 日 発行 )

事 は アメ リ カ合 衆 国 がポ ルト リ コ及 フイ リ ツ ピ ン に於 て為 せし 事 と

新 聞報 ( 上 海)

門 学 校 の教 員 にし て最 近 に彼 地 よ り脱出 し た るも の の話 を聴 取 せ し

に於 て已 に欠 たる所 あ り而 し て日本 人 の設 立 せ し学 校 は 全然 日本 人

の人 民 は軍 政官 理 の下 に跼蹐 し つ つある を知 らざ る な り 日本 は 一個

ち に鮮 人 の幸福 を唱 道 す るあ るも現 に朝鮮 は 日本兵 に衛戍 せら れ其

に其 の言 ふ所 は簡 明 にし て愛 国 の熱 情 よ り発 し た る も のなり 曰 く 日

の定 め た る教 授 課 程 に偏 し鮮 人 をし て之 に与 から し め さ るよ り随 て

鮮 人 不平 の声

朝鮮 事 件 に関 す る通 信 ( 抄 訳)

週 日前 ま では鮮 人 多 く は 日本 を以 て宗主 国 とな す 意 思 な りし も 日 本

鮮 人 相 互 間 の同 化 は絶 対 に不 可能 な る こと を発 見 せ り今 回騒 擾 の数

新 教 育 を受 む と す る鮮 人 は 勢基 督 教 会 学 校 に就 き学習 せざ る を得 ず 而 し て其 の人 物 の多 く は教 会 の信 徒 に出 るを視 て 日本 人 の深 く之 を

日本 人 の外 部 に対 す る 口実 に過 ぎず し て其 の内 心 は鮮 人 を逆 待 す る

怨 恨 す るは 其 の理 を解 す 能 はず 蓋 し所 謂 日 鮮 人同 化 な る も のは僅 に

こと禽 獣 に異 な らざ るあ り 日本 は如 何 な る甘言 を以 て之 を誘 ふ と雖 も鮮 人は 固 く 同 化 す る の希 望 を有 せざ る こと を日 本 は 先 づ自 ら知 す

二七

朝鮮 の独 立 運 動 (四月 廿 日朝 鮮 通信 )

ジ ャバ ン ・ク ロ ニク ル抄 訳

(四月 廿 六日発 行 )

今 や 朝鮮 全 土 は 軍 隊警 戒 の下 に置 か れ 、軍 隊 は到 る処峻 厳 な る態

朝人を虐殺す

家 へ戻 り行 く 鮮 人 を も攻撃 せ るが今 確 かな る筋 よ り の報 道 を聞 く に

遣 せら れ 、兵 士 は城 壁 外 二三 の場 所 に歩 哨 の為 め配 置 せ ら れ、 我 が

三 月 廿一 日 には 騒擾 鎮 圧 の為 め義 州 よ り新 義州 へ四十名 の兵 士 派

度 を取 れ り

英 文滬 報 の四月 二十 三 日発 北 京 電 報 に云朝 鮮 独 立騒 擾 は外 面 より

銃 剣 にて突 かれ 、若 く は其 他 の加 害 を蒙 り負傷 せ る老若 男 女 少 から

る の明 あ るを 欲 す

観 察 す る と き は稍 々平 静 に帰 し た る如 く な るも 日 本 は 近来 更 に軍 隊

ずと云ふ

鮮 人 の殺 害 に遇 ふも の亦 幾 何 人 な る を知 る べか らず 京 城 五 一里 以内

て之 な き はな し 然 れ ど も其 の数 は負 傷 者 の 一部 分 に過 ぎず し て此 外

の如 き は身 体 に銃傷 又 は刀 傷 を負 ひ 医者 に治療 を請 ふも の 一日 と し

す鞭 達 の下 に於 て無 実 な る 口供 を 強 要 せ り現 に京 城 地 方 の男 女児 童

信 に依 る に拘 留 鮮 人 を審 問 す る に付 ては線 毫 も合 法 の手 続 を 以 てせ

て攻撃 せ る結 果 三十 名 許 の鮮 人 は 重傷 を負 ひ たる も群 衆 は猶 夕 刻 に

と も せず ﹁万歳 ﹂ を 叫 べ る を以 て兵 士 等 は発 砲 を 止 め銃 剣 及 棍棒 に

は れ て群 衆 は発 砲 せ り之 が為 め に右 の鮮 人 は死 せ る も群 衆 は之 を物

も 一同 能 く規 律 を守 れ り然 る に やが て百 名許 の兵 士憲 兵 消防 夫等 現

が間 もな く 一千名 更 に之 に加 は りし を 以 て示威 運 動 は愈 拡 大 し た る

せる旗 を手 にし ﹁万 歳 ﹂ を叫 び つ つ列 を作 り て義 州 市中 に行 進 せ し

又 四月一 日 十 二時 頃 には 耶蘇 及 天 道 教 徒 二百 名 ﹁ 韓 国 独 立 ﹂ と記

憲 兵 二倍 以 上 を鮮 地 に増 派 し其 の独 立運 動 を取締 る 上 に於 て惨 酷 霊

に放 た れ村 落 は 大半 焼燬 せら れ其 内 人 民 の焚 死者 少 な か らず 通 行 人

及 ぶま で ﹁万歳 ﹂ を叫 び夜 半 に至 る も解 散 せず同 夜 当 番 の兵 士 及 消

濤 の風 説 は 日 日 に加 は り つゝあ り 、 或 る大 都 会 よ り せ る確 かな る 通

は鼻 を掩 ふ て走 る も のあ る に至 る 、 日本 政 府 は是 等 情 形 の調査 を厳

防 夫 等 は 見当 り次 第鮮 人 を打擲 せり 之 が為 め鮮 人等 は終 に我 が家 に

の石油鑵 数 個 散 り居 た り

く 発 見 せ し を以 て消 止 め た り然 る に 翌 日 に至 り其 近 傍 を見 れば 日 本

同 夜 一時 頃 には突 然 耶蘇 教 及 天道 教 の会 堂 より出 火 せ し も間 も な

帰 る こと を得 ざ りし 者多 し と 云 ふ

禁 す る を以 て其 の実 際 を知 る に由 な し云 々 県 新 聞 の記事 に 云 日本 政府 は台 湾 を処 理 せ し方 法 に照 し 以 て鮮 人

吐 露 し 其 の緩 和 を図 る の意 思 なく 専 ら 兵 力 と暴 威 と に拠 り 一切 を克

を絶 滅 す る の政 策 を行 は む とす る を日本 政府 は 鮮 人 の領 袖 と誠 実 を

服 す る の主 旨 に出 で た るも のゝ如 し

焼 き払 は れ た るも の多 数 あり 、 人畜 の死 傷 甚 し く斯 か る日本 兵 の行

以 て之 に発 砲 し 多 数 の負 傷 者 を出 せ り又 同 地 方有 力 家 の邸宅 にし て

り と聞 く や十 五 名 の憲 兵 は現場 へ赴 き し が其 途 中 鮮 人 に出 逢 ひ し を

火 し家 財 を 焼棄 て た り

官 に案 内 せ ら れ朴 某 の家 に赴 き独 立 運動 の首 領 な り し と し て之 に放

き ﹁ 万 歳 ﹂ を叫 び た りと の かど を以 て鞭撻 し た る後 一名 の兵 士 は警

二 、大 岩 里 にて は四 月 十 日 兵士 四名 及警 官 四名 来 り 、村 人 を集 め置

を奪 ひ行 き親 戚 よ り幾 度 訴 願 す る も屍 体 は返 戻 せら れざ りき

に依 り其朝 鮮 人宅 へ運 ば れ し に数 名 の日本 人 は 其 家 に赴 き 其 の屍 体

動 を 目撃 せ る鮮 人 憲 兵補 は何 処 へか逃 げ 去 れ り 同所 の如 き 一小 地方

二 、烏 山 に ては多 数 の 日本 打寄 り鮮 人 の家 屋 に侵 入 し家 族 に暴 行 を

本 人 のた め に攻撃 せら れ 一名 の鮮 人 は射 殺 せら れ た り其 屍 体 は鮮 人

に拘 らず 兵 士 、 警 官 消夫 等 のた め殺 さ れ し者 九 十 四名 の多 数 に及 び

四 月 二 日十 二 時頃 に は千 五 百名 許 の鮮 人義 州 よ り六 里 許隔 り た る

負 傷 の結 果 死 亡 せし者 百卅 名 に達 す べ し、 歴 史 は繰 返 す も のな り と

と の答 を得 し の み

加 へし を以 て鮮 人 等 は警 察 署 に訴 へ出 でし も止 む を得 ざ る こと な り

所 にて ﹁万 歳 ﹂ を 叫 び し も忽 ち解 散 せら れ た り 、斯 く 鮮 人 の群 衆 あ

の こと な る が 日本 人 の所 行 た る や ﹁ 人殺﹂若くは ﹁ 壮 士 ﹂ 等 の行為

へり而 かも 同 地 に て は ﹁万 歳 ﹂ を叫 びし者 断 じ て 一名 も無 かり し と

四 、舒 川 の近 傍 にて は 一隊 の兵 士 は鮮 人卅 余 名 を 射殺 し 一村 を焼 払

に類 し 、鮮 人集 会 の圧迫 上斯 か る悪 談 を使 用 す る こと旧 時 と 異 らず 又 某 地 に て約 八 百 名 の鮮 人 は 憲 兵派 遣 所 に赴 き派 遣 所 を 明 け 放 せ

襲 の旨 憲 兵 本部 に報 知 し救 助 を乞 ひ し て 以 て多 数 の憲 兵 は 派 遣 せ ら

又 日本 人 に加 害 せ し わ け に もあ らざ り し こと着 目 す べ き こと な り と

へるが た め にあ らず 、 日本 人 の家屋 財 産等 に損 害 を 与 へし にあ らず 、

日本人 は斯 かる暴 行 を加 へし も鮮 人 側 に在 り ては決 し て暴 行 を行

云ふ

と 迫 り し た め所 長 は出 でゝ 一日 の猶 予 を求 め た る に よ り、鮮 人 等 は

れ たり 、 翌 日鮮 人 等 は憲 兵派 遣 所 に赴 き し に憲 兵等 は之 に発 砲 し 近

承 諾 し ﹁万歳 ﹂ を 三唱 し解 散 せり 、鮮 人 の解 散 を待 ち所 長 は 鮮 人 来

所 の家 々 に放 火 せ り此 の紛 擾 中 鮮 人 の死 せ る者四 名負 傷 者 六 名 焼払

上述 第 一、 第 二 、 第 三 の場 合 は 予 の信 用 し居 る鮮 人 の実 話 な れ ば

す

へし 人 々は目 撃 せ し に非 る も確 実疑 な し 此 の報 を聞 く や京 城 在 住 の

誤 謬 な し と信 ず 又 第 四 の場 合 は多 数 の人 々よ り聞 及 び し こと と て伝

然 し な が ら鮮 人 は猶 ほ屈 す る こと な く 、 日本 軍隊 の暴 行 有 力 な る

は れし 家 十 三軒 あ り

鮮 人 の投 獄 、主 動 者 の住 家焼 払 家 畜撲 殺 等 の ため鮮 人等 の態 度 は却

者 は 一驚 を喫 し 数 名 の外 国 人 は 昨 日自 動 車 に て同 地 に赴 き たり 鮮 人

て頑 強 と な れ り、 日本 入 の行 動 た るや要 す る に普魯 西 の強 圧 主 義 に し て恐 ろ し と も恐 ろし 而 かも普 魯 西 は戦 争 中 の こと な りし も之 を鮮

に加 へら れ たる 悲 惨 事 に就 ては 種 々恐 ろ し き風 評 あ るも勿 論未 だ確 (四月廿 一日朝 鮮 通 信 )

て聞 く も 不快 に堪 へざ る風 評 は日 々諸 村 落 よ り伝 へら る、兵 士 警 官

聞 を得難 し後 日 一々確認 を求 む る筈 な り、 日本 兵 及 警官 の行 動 にし

状態 にあ るな り

朝 鮮 騒擾 後 報 (四 月廿 七 日発行 )

人 に就 て見 る に鮮 人 には 武器 無 く 何等 為 す能 はざ

一、 四 月 一日夕 、平 壌 に ては鮮 人 集合 し て ﹁万 歳 ﹂ を叫 びし た め 日

き は ﹁万 歳 ﹂ を叫 ぶも叫 ばざ るも 単 に同 教 徒 たる の故 を以 て迫 害 を

国 宣 教 師 に属 し居 る時 は直 ち に嫌 疑 を受 け所 罰 せ ら れ天 道 教徒 の如

が村 落 に赴 く や耶 蘇 教徒 及 天 道 教 徒 の家 を取 調 べ 耶蘇 教 徒 にし て米

ざ り きと

味 ?) 其 の身 体 に残 せ り其 の中 の或 る者 は為 に病 院 へ行 かざ る を得

表 せ り而 し て厳 戒 され た る人 々の殆 ど 全部 は戒 告 の印 (答 の跡 の意

る 二千 人 の人 民中 千 二百 人 は厳 戒 の上放 還 さ れた る事 を 事 々しく 発

称 し多 数 逮捕 せ られ たり と 云 こと な く 併 し之 に関 し て は何事 も公 に

の人 々 (日本 人 の意 なら む) が京 城 に於 て共 和 政 治 の為 め 万歳 を呼

京 城 に目 下流 布 さ れ おる最 も甚 し き話 は聯 合 国 の 一に属 す る 一群

受 る こと 甚 し 何 が故 に日本 人 は斯 く も ﹁万 歳 ﹂ を 恐 る る にや 二八

四 月 廿 四 日朝 鮮 通 信員 の報 道￨￨ 次 に記 す る所 は 余 が先 便 に於 て 一

ば其 の原 因 は尚 不明 な り併 し多 分 騒擾 に反 対 な る 一朝 鮮 人 によ り て

灰尽 に帰 せ り其 の損 害 凡 そ 一万 円 朝 日 新聞 に達 せ し京 城 通 信 によ れ

平 安 北 道博 川 の 一教 会堂 は本 月 廿 五 日午 前 三時 に火災 を起 し全 く

其 他 の教 会 焼 失

発表 せら れ ざ る な り

隊 の兵 士 が 三十 人 以 上 の人 民 を 射 殺 し其 の村 落 を 焼払 ひ たり と 述 べ

(四 月 廿九 日 発 行)

た る水 原 を隔 る約 十 哩 の地 に在 る 一村落 に於 け る騒擾 に関 し 実 地 見

耶蘇 教 会 堂 及 一天 道 教 会堂 は焼 払 は れ た り と 云 ふ併 し其 は凡 て国 の

放 火 され た る な ら んと て目下 犯 人厳 探 中 な り と騒擾 勃 発 以 来 三個 の

教 会 内 の殺戮

ジ ャパ ン ・ク ロ ニク ル

聞 を 為 さ む が為 め当 地 を通 過 せし 一行 の外 国 人 中 の 一人 より 聞知 せ

二九

北 京 デ ー リ ー ・ニ ュー ス (北 京 )(

に到 着 せ し時 は三 十 人以 上 の警 官 既 に警 戒 し た れ り之 が為 め彼 等 外

如 き 外 国 人 の探 査 あ る事 を知 り を り し故 に其 等 の外国 人 が其 の村 落

し て の優 美 な る感 情 を 有 し裸 体 姿 を 他 人 に見 ら るる を非 常 に恥 づ る

て毫 も恥 づ る所 なき も のな る が支 那 及 朝鮮 婦 人 は 欧洲 人 同 様婦 人と

実 に侮 辱 的 にし て醜 劣 の極 な り日 本 人 は異 性 の前 に裸 躰 姿 を表 は し

独 立 運 動 に参 加 せ る の故 を以 て逮 捕 せ ら れ たる朝 鮮 婦 人 の審 問 は

( 左の一文は本月二十二日附在朝鮮の一通信員よりの手紙の抜萃なり)

朝 鮮 女 囚 ノ審 問

四 月 二十 九 日発 行 )

為 に忠 実 にし て 且発 憤 せる朝 鮮 人 によ り て為 され た る に非 ざ る なり 。

るも のな り 彼 は彼 自 身 及彼 の同 僚 の実 地見 聞 し た る結 果 とし て次 の 如 く 述 べ た り 、 一隊 の兵 士 は三 十 五 人 の朝 鮮 人 耶蘇 教 及 天 道 教 徒 を 其 の地 の教 会 内 に引 入 れ彼 等 を 射 殺 し銃 剣 に て突 刺 し後 に其 の教会 を焼 払ヘ り と 、余 は 其 の実 地 見 聞 に出 か け人 々 の中 に は英 国 及 アメ リ カ領事 の含 め るを知 れ り其 の 一行 の凡 て は焼焦 げ た る死 体 を 目 撃 せ り と 、尚 彼 よ り聞 け ば自 己 の夫 を 救助 せ んと せ し十 八 歳 の女 と 四

国 人 は其 の附 近 の朝鮮 人 と 充 分 会 話 し事 件 の真 相 を知 る事 極 め て困

十 歳 の女 と は共 に銃 剣 にて突 殺 され た り其 の地 方 の警察 は 予 め是 の

難 な り し と 、 四日 廿 三 日 の ソ ー ルプ レ スは当 地 に於 て逮 捕 せ ら れ た

も のな り然 る に日本 人 は 此 の事 を熟 知 し つ つ逮 捕 せ ら れ た る朝 鮮 婦 人 を審 問席 に入 る る に当 り則 ち彼 等 の有 罪 が決 定 せざ る前 彼 等 を 真 の裸 体 と な ら し む加 之 彼等 は審 問 の行 は る る室 に入 り て後 裸 体 と せ

三〇

プ ツ ト ナ ム ・ウ ヰ ー ル所 論 ( 単 行 印 刷物 掲 載 日附 な し)

朝鮮 に於 て展 開 せ る異 常 の運動 は 一国 民 の存 立 が紙 上 の協 約 に依

朝 鮮 の復 活 と其 の支 那 に対す る意義

り て断 絶 し得 べ き に非 ざ る実 証 を更 に加 へた るも のな り若 し 否 らず

ら る る に非 ず し て彼 等 の監禁 せら れ 居 る室 に て憲 兵 の ため に衣 服 を

か れ行 く 間何 人 も好 む が儘 に彼等 は 其 の裸 体 姿 を何 人 の目 より も隠

脱 ぎ 取 ら る る な り彼 等 の監 禁 され 居 る室 よ り庭 を 通 り て審問 室 に引

と せ ば 日本 は 其 の武 断 政 策 の結果 とし て朝 鮮 同 化 の実 効 を挙 げ朝 鮮

多 く朝 鮮 人 た る特 色 を発 揮 し 日本 の同 化 政策 は全 然 失 敗 に帰 し殆 ど

す こと 能 はず 彼 等 は時 と し て は日 本 婦 人 に導 かれ て審 問 室 に到 る も

考 量 の価 値 な き に至 れ り日 本 が 三月 一日 を 以 て (予 定 期 日 に依 り)

人 の強 烈 な る民 族的 特 色 は何 等 の痕 跡 だも今 日 に遺 存 せ し めざ り し

彼 等 を審 問 す る者 は 勿論 男 子 な り而 し て審 問 と言 ふも 実 は出 来 得

開 始 せ ら れた る朝 鮮 独 立 運動 の為 周 章 狼狽 せ る は東 京 政府 が其 の門

時 と し ては否 らず 彼 等身 体 を洗 ふ時 の如 き も必 ず薄 き獄 衣 を脱 ぎ 他

る限 り極端 な る耻 辱 の苦痛 を与 ふる のみ な り婦 人 に対す る礼儀 あ る

前 の世 界 す ら 了 解す る の力 な き を証 明 す る も のな り 日本 は該 運動 に

筈 な れば なり然 る に事 実 は 全 く 之 に反 し今 日 の朝 鮮 人 は従 来 より も

待 遇 に慣 れ来 りし 未 婚 の女 子 も神 学 生 も同 様 かく言 語 同 断 の取 扱 を

宣 教師 の結 託 万 々有 り得 べ か らざ る の理 を信 ぜず 爾 後精 神 の問題 に

人 に見 ゆ る所 にて裸 体 と な らざ るべ からず

受 けた り彼 等 は単 に街 上 に て朝 鮮 万 歳 を唱 へた る の故 を以 て最 も悪

処 す る に露 帝 的 交法 を以 てし亜 細 亜 大 陸 に於 け る其 の活 動 史 に更 に

劣 な る言語 不良 女 子 と 呼 ば るゝ な り 或 る婦 人 は赤 手 に て彼 等 の身 体 を蔽 は ん とせ し が直 ち にそ の腕 を

明治 時 代 の偉 大 な る記 録 を 有 す る日 本 の如 き国 民 が 渉外 事 項 に関

汚 辱 の 一章 を加 へた り

に至 れ り審 問 に入 れ ば彼 等 は四 つ這 ひ に な り て室 内 を歩 き 廻 る こと

し 突如 とし て既 往 十 年 間 に於 て然 も あ り し が如 き 大 失敗 を招 け る は

後 に縛 さ れ た り神 学 生 は斯 く し て彼 女 の繊 弱 き 腕 を捩 ら れ脱 臼す る

を命 ぜ ら れ し若 鏡 の上 を歩 く も のと せば 汝 等 の姿 は さぞ 美事 に見 ゆ

な し 一の民族 が現 独 立 運 動 に対す る日本 警 官 及 軍 隊 の態 度 の如 く奇

日本 人 の性格 に何 等 か の重 大 な る欠 点 あ り て然 るも のと解 す る の外

侮 辱 は これ の みな らず 或 者 は彼 等 の腹 を蹴 ら れ蹴 ら れ さ る も の は

怪 に野 獣 的 な る自 然 的 衝 動 を 発露 せ る場 合 に於 ては 斯 る民 族 に天 性

るべ し等 と侮 辱 せら れ た り

れた り而 し て言 ふ に忍 びざ る方法 を 以 て棒 切 を使 用 せり 我 々は白 耳

残酷 な る取 扱 を受 け た り彼 等 の乳 は 丁度 我 等 が牛 に為 す が如 く 搾 ら

﹁ロマノ フ﹂家 の没 落 (恰 も其 の後 の独墺 両 皇 家 の如 く) を 致 し た

の仁慈 心 あ る の理 な し彼 の如 き 手段 は露 国 に於 て 失 敗 に帰 し 遂 に

り と せば 東 京 に於 ても 此 れ 以 上 の効 果 は到 底 挙 げ 難 かる べし 今 日行

義 及 仏蘭 西 に於 て独逸 人 が婦 人 に加 へし 蛮 行 を聞 けり 日本 官 憲 の蛮 行 は 未 だ独 逸 のそ れ の如 く 深 み に入 らず と雖 其 の性 質 は同 一な り

は る る が如 き強 力 に関 す る小 刀 細 工的︱

秦 西 の標 準 に比較 し て 云

対 し信 誼 を尽 す べ き機 会 を与 へた り然 る に今 や彼 等 は 宣 言 し て 曰く

於 て 並朝 鮮 、 台 湾 、南 満 洲 に於 て表 示 せし 意図 に反 す る何等 の言 明

日本 は現 時 の 日本憲 法 の下 に在 り ては貝 加 爾湖 に迄 も 及 へる陰 謀 に

にし て之 を し も実 効 あ る も のた ら し め ん に は全 世 界 を無 視 す る の能

にも亦 之 れ有 り日本 人曾 て将 軍 政 治 を顛 覆 せし如 く現 下 の圧制 政 治

を も為 す を得 ざ る も のな り 日本 の外領 に圧 制政 治 あ る如 く 其 の本国

へば 小刀 細 工的 な る論 議 は結 局鉄 拳 政 策 と 同意 義 に帰 着 す べ き も の

力 と度 胸 と を要 す是 れ 日本 の難 し とす る所 な り故 に天 来 の叡智 近く

ら ず 南 鮮 地 方 の人 民 は往 古 に於 て 一部 日本 民族 の祖 先 と為 り 且 日本

は古 き文 明 と 日支 両 国 に対 す る古 き文 化 上 の関 係 と を 有 す る の みな

朝 鮮 の事 態 は奇 異 にし て益多 く世 上 の注意 を喚 起 し つ つあ り朝 鮮

堅 忍 牛 の如 き 人民 は其 の目 的 を達 す ベ し故 に本運 動 の意 義 は 如何 に

せし め む が為 に は百 万 人 の生命 を犠 牲 と す る の覚 悟 あ り と此 の剛 強

文 の儘 ) を増 加 せ る に過 ぎず 朝 鮮 人 は 日 へり世界 を し て行 動 を開 始

人 は 人 口 三百 万 人 を 増加 し た る に反 し 日本 人 の移 住 は三 十 万 人 ( 原

能 は ざ り し露 独墺 の如 き政 治 組 織 に対す 叛 乱 な り朝 鮮 併 合 以来 朝 鮮

非ず し て東 亜 全 般 に亙 る革 命 の 一波 動 な り全然 人 心 に満 足 を 与 ふ る

を打 破 す る は朝鮮 人 の義 務 なり と 故 に朝 鮮 の復 活 は 一地 方 の問 題 に

日 本 に生 す るに非 ざ れ ば 日本 は仁 慈寛 容 の道 義 的 原則 破 棄 の応 報 を 受 く る の外 な から む

に対 す る文 明 の宣 伝 者 た り し も の な り故 に其 の後裔 た る日本 民族 が

形 容 せむ と す る も誇 張 の語 な き程 に極 め て重大 な るも のにし て其 の

○朝 鮮 の使 命

を催 す べ き事 態 にし て東 洋 に於 け る社 会 生 活 の基 本 た る有 ら ゆ る信

○ 支 那 に対す る意 義

結 果 は唯 一あ る のみ

其 の先 輩 た る朝鮮 人 に対 し 侮 辱 を加 ふ る が如 き は奇 異 なる憎 悪 の念

条 に背 反 せ るも のな り朝 鮮 にし て併 合 前 多 年 衰頽 を極 はめ 国際 的 検

予 は支 那 の共和 政 治 に関 す る近 著 に於 て左 の如 く言 明 せし こと あ

﹃日本 は数 年 来総 て の亜細 亜 人 に対し 兄 弟 とし て扶 助 を為 ふ べき こ

り曰く

土 の破壊 に基 因 せ るも のにし て当時 有 ら ゆ る技 工 と有 らゆ る 工芸 品

察 の禍 源 た りし と せ は是 れ主 と し て秀 吉 の朝 鮮 征伐 当 時 に於 け る国

と は恰 も 独 逸軍 の白 耳義 及 北 部 仏 蘭西 に於 け る が如 く無 法 に奪 掠 し

以 上 の統 治 を 行 ふ の権 な き や亦 均 し く 明 白 な り而 も 斯 る委 任 管 理 権

れざ る や論 な し と雖 も 今 や如 何 な る民 族 も他 の民 族 に対 し委 任 管 理

何 等 の保 護 を も受 く る ことな き 朝鮮 の完 全 な る独 立 は思 料 し 得 ら

は今 日尚 征 服 地 とし て武官 総督 に統 轄 せ ら れ何 等 自治 の痕 跡 を 留 め

く 国 際的 陰 謀 の禍 源 た り と の 理由 を以 て 日本 に併 合 せ ら れ た る朝 鮮

を 改 る こと遠 から ざ る こと を示 せり斯 の如 く にし て独 立 の空 気 は長

の宣 言 を裏 切 り且 日 本 の政 治 思 想 の進 歩 は十 八世 紀 の幼 稚 な る概 念

漸 く 近 け る こと を 内容 に言 明 す る に努 め たり と雖 其 の行動 は常 に其

と 並 欧洲 の東 洋侵 略 も過 去 の夢 幻 に過 ぎ た る も の とな るベ き時 代 の

去 ら れ た り し なり 日本 の朝 鮮 に負 へる道 義 上 の債 務 は 一世 紀 間 の寛

は道 義 的 原 則 の破壊 と共 に消滅 す べき も のな り朝 鮮 民 族 は 日本 の為

仁 と慈 善 と を 以 てす るも 之 を償 ふ に足 らざ る べし

す 所 を見 むと て九年 の長 き を待 て り彼 等 は親 朋 の勧 告 に依 り 日本 に

ず 現 時 の如 き武 断 政治 は 一時 の方 便 に過 ぎず と 云 ふ の声 明 を も 与 へ

の要 石 た り し も の にし て今 日支 那 をし て崩壊 の危 急 に瀕 せし めた る

位 を 回復 せし め ざ る べ から ず何 と なれ ば朝 鮮 は常 に極東 て ふ弓 形 門

国 的 日本 政 府 の戦 時 企 画 を 打破 せむ と す る支 那 講 和委 員 の奮 闘 は 世

義 の重 要 味 を 加 へ今 や講 和 会議 に於 て各 人 に繙 読 せら れ つゝあ り 軍

叙 上 の言 説 は 二年 前 の記 述 に係 るも の にし て時 日 の経 過 と共 に意

も のは主 と し て 此 の弓 形 門 の瓦 解 に存ず れ ば なり ﹄

ら れ さ る な り 日本 と列 強 と の間 に成 立 せ し協 定 には朝 鮮 の如 く 王統 の古 き を誇 と し曾 て日本 に多 く の文 明 を輸 入 し た る国 民 を斯 の如 く

五 年 (明 治 三 十 八年) 時 の英 国 外 務 大 臣 ﹁ラ ンズ ダ ウ ン﹂卿 が露 国

界 一般 の注 意 を喚 起 し尚 引 続 き大 な る注 意 を払 は るべ し 日本 委 員 の

脚 下 に蹂躙 す る の妥 当 な るを是 認 し た る も のな き に拘 ら ず 一千 九百

政 府 に慎重 知 照 し て朝 鮮 は当然 日 本 の統 轄 に属 し た るも のな る こと

鍵鑰 にし て苟 も其 の盤 根錯 節 を絶 たむ と せ は 必ず 此 の鍵鑰 を用 ゐざ

を 指 摘 せ し よ り以 来朝 鮮 の施 政 は 常 に苛虐 を極 め た りし な り 斯 く て

る を得 ざ る の理 は徐 徐 に而 も 必然 に了 解 せ ら る る に至 る べし 換 言 せ

を受 く べき も のな る こと を覚知 せ る証 左 な り朝 鮮 は極 東 問 題 解 決 の

﹃然 る に欧 洲 の概 念 にし て吾 人 の唱道 す る如 く 世界 共 通 の意 義 を有

は朝 鮮 の自 治︱

沈 黙 と拙 劣 と は自 己 の公 判 廷 に引 き出 さ れ て厳 格 な る審 判 者 の裁 決

す べき も のな り と せは而 し て日本 にし て欧洲 と 同等 の待 遇 を希 求 す

朝 鮮 一千 六 百 万 民を悲 境 に沈淪 せる のみ なら ず 支那 人 民 と雖 亦暗 暗

と せは朝 鮮 に於 て其 の実 施 せ る政 策 の如 き は支 那 が正 当 に完 全 な る

の同 意 に基 く 政 治 の回復 と を必要 とす る朝 鮮 の自 治 は 必ず 到 逮 せざ

裡 に於 け る此 の政 策 の延 長 を 免 るる能 は ざ りき

主 権 を 要請 す る 地方 に対 し同 様 の処 理 法 を延 長 せむ とす る日 本 の企

るべ か らざ る目 的 物 と し て遠 からず 承 認 せら る べ し

( ガリ版)を重複を避けて収録したものである。なお資料小番号十二は押収さ れた中国文原文を訳したもので原本、訳文ともに原稿のままである。 拓殖局作成の書類の頭初に﹁ 供高覧﹂﹁ 長官より首相宛﹂の書込がある｡ 尚総督府 の外字新聞蒐集は在外公館が ﹁ ﹃ 朝鮮ノ暴動﹄卜題スル新聞記事 切 抜送付ノ件﹂在支那特命全権公使小幡酉吉、という書類を外務雀を経て総督府 官房外事課長久水三郎宛に送付する方法をとっていた。

編者註 原本は三・一運動の外国新聞報道を総督府新聞係が訳出したもの ﹁ (月 日発行)と記されたもの﹂(コンニャク版)と拓殖局が大正八年 六月三十日 ﹁ 朝鮮ノ暴動ト外字新聞ノ論調﹂と表題で二四篇の新聞記事を訳出 したもの

な り同 人 は支 那 海 関首 席 税 務官 故 ︶

ラ フ﹂ 北 京 特 別 通 信員 ﹁バ ーツ ラ ム ・エル ・シムプ ソ ン﹂ の仮 称

(訳者 曰 く ﹁プ ツト ナ ム ・ウ ヰ ール﹂ は 倫敦 ﹁デ ー リ ー ・チ ング

即 ち 亜細 亜大 陸 に於 け る日本 軍 隊 の撤 退 と被 治 者

画 と相俟 ち て日本 が国 際会 議 の枢 機 に参 与 せむ と す る の期 待 に対 し 越 ゆべ からざ る障 壁 を形 成 す るも の にし て此 の事 理 は今 や 一般 に了 解 せら る る の時 到 れる に非 ず や ︹ 不明︺ ﹃一千 九 百 五年 (明治 三十 八年 ) 草 □弥 縫 せら れ た る東 洋 の休 戦 状 態 にし て其 の趨 向 を 一帰 し て永 久平 和 に変 換 す べき も のな り と せは 斯 る形勢 は欧 洲 に於 て目 下擁護 確 立 中 に係 る 諸原 則 を 以 て極 東 を拘

治 を 与 へざ る べ からざ るが 如 く朝 鮮 を し て同 一の特 権 を享 有 せ しめ

束 す る に非 ざ れ ば 之 を展 開 す る に由 な き なり換 言 せは恰 も波 蘭 に自

な り 極東 に於 て再 び適 当 な る均 勢 状態 を樹 立 せ む が為 には 明確 な る

東 亜 大陸 に 対す る日本 の宗 主権 の主 張 を全然 放 棄 せし め ざ る を得 る

一千 五 百年 の史 的存 在 を有 す る朝 鮮 国 民 をし て稍旧 態 に類 す る の地

三

日本 政 府 の外 国新 聞 論 調 に対 す る弁 駁書

支 那 新聞 ノ誇 大誣 妄記 事

ス ル唯一 ノ手 段 ニシテ到 底 無 智 階級 ノ為 シ能 ハサ ル所 ナ リ 云 々

ヲ実 行 セ ント セ リ武士 ト ハ剣 ノ人 ヲ意 味 ス封建 時 代 に於 け る武 士

リ タ ル モノ ニア ラ ス新 ニ派 遣 セ ラ レタ ル兵 士 ハ鮮 人ニ 対 シ武 士 道

吾 人 ノ見 ル所 ニヨ レ ハ日本 軍 ハ独 軍 ト相 違 ハア ルヘ キ モ何 等 勝

又 同 日 ノ紙 上ニ 鮮 人 虐 殺 ノ継 続 卜題 シ

於 テ騒 擾 事 件 ハ第 一新 聞 紙 ニ報 道 セラ レタ ル モノ ヨ リ事 件 遙 ニ重 大

は無辜 の人民 ヲ刀 剣 ノ試 験 材 料ニ 供 セ シカ其 ノ 当時 是 等 ノ行 為 ハ

第 一、 デ ー リ ー ニ ユー ス、 四 月 十五 日紙 上朝 鮮 事 件 ト題 ス ル社 説 ニ

ナ ル コト第 二諸 運 動 ハ無 智階 級 ノ少 数 者ニ 依 リ企 画 セラ レタ ル ニア

道 徳 上 又 法律 上 大 犯 罪 卜 ハ思 惟 セラ レサ リ シナ リ

右 ノ記述 ハ全 然 事 実ニ 遠 サ カ レル モノ ナ リ騒 擾 ノ初 発ニ 於 テ京 城

ラ スシ テ寧 ロ智識 階 級ニ 依リ テ企 画 セ ラ レ居 ル コト 而 シテ 日本 官憲

吾 人 ノ知 ル所ニ 於 テ ハ全 運動 ハ穏 和 手段 ヲ以 テ開 始 セラ レ鮮 人

ハ漸 ク其 レヲ発 見 セ ル コト ノ文字 ヲ列 ネ 更ニ 筆 ヲ進 メテ

ニシ テ少数 ノ天 道 教 、 耶蘇 教 徒 ヲ加ヘ タ ル ニ過 キ ス従ッ テ其 ノ鎮 圧

及 平 壌ニ 起 リ シ群 衆 ノ 比較 的 穏 和 ナ リ シ ハ事 実 ナ リ彼 等 ハ主ニ 学 生

モ絶 対 的穏 和手 段 ヲ採 リ死 傷 ヲ出 ス コト ナ ク シテ解 散 セ リ然 レト モ

ハ敢 テ武 器 ヲ採 ルノ挙ニ 出 テ ス単ニ 国 旗 ヲ打 振 リ国歌 ヲ唱と 又 韓

ナ ラ ハ暴 威 ヲ振 フ ニ先 チ鮮 人ニ 何 故ニ 斯 カ ル暴 挙 ヲ為 スヤ ヲ質 問

スヘ キ重傷 ヲ与と 引 継 キ成 川 ニ於 ケ ル群 衆 ハ凶 器 ヲ持 シ テ分 隊 長 ヲ

越 テ翌 日中 和ニ 起 リ シ モノ ハ既ニ 警官二 名 ヲ乱打 シテ入 院 加療 ヲ要

国 ノ為ニ 万 歳 ヲ叫 ヒシ ノ ミ若 シ此 際 為 政者ニ 小豆 大 ノ常 識 ア リ シ

ヘカ リ シナ リ然 ル ニ日本 官 憲 ハ斯 ル当 然 ノ処 置ニ 出 ス シテ銃 、 銃

リ暴 民 ニシテ組 織 セ ル主 張 意 見 ヲ有 セ ス又之 ヲ宮 憲ニ 陳 述 セ ント ス

射 殺 シ又 砂 川ニ 起 リ シ モノ ハ憲 兵 四名 ヲ惨 殺 セ リ此等 ノ群衆 ハ初 ヨ

シ不 平 或 ハ抗議 ヲ提 出 スヘ キ理由 存 在 セ ハ直ニ 其 ノ原因 ヲ排 除 ス

剣 ノ如 キ モノ ヲ以 テ之ニ 臨 ミ鮮 人側 ノ要 望 ヲ述 フヘ キ余 地 ヲ与ヘ

ルノ挙 ニ出 テ ス卒 然 ト シテ集 マリ警察 官 署 ヲ襲 ヒ其 ノ明 渡 ヲ要 求 シ

サ リ シヲ以 テ其 結 果 吾 人 ノ予期 シタ ル如 ク彼 等 ハ官 憲ニ 対 シ鎌 或 ハ他 ノ農 具 ヲ以 テ暴 力 対抗 ヲ為 ス ニ至 レ リ

カ ル強 暴 ナ ル数 百 又 ハ数 千 ノ群 衆ニ 対 シ僅ニ 数 名 ノ官 憲 カ武 器 ヲ使

用 シテ之 レ カ防 禦 ヲナ スノ当 然 ナ ラ ス ヤ而 シ テ共 ノ惨 虐 ヨ リ免 カ ル

暴 行 惨 虐 ヲ敢行 セ ルモノ ニ シテ既ニ 牲 年 ノ暴 徒ニ 等 シキ モノ タ リ斯

能 ハサ ル コト彼 レカ如 クナ ラ ハ之ニ 対 シ武 器 ヲ使 用 セサ ル場 合 ノ運

若 シ日本 官 憲 カ騒 擾 原 因 ヲ今少 シク真 面 目ニ 探 究 セ シナ ラ ハ今

日本官 憲 以外 ノ者 ハ皆 此 ノ事 実 ヲ知 悉 セ リ ( 中 略 ) 京 城ニ 於 テ閉

回事 変 ノ智 識 階 級 ノ指 導 与ッ テカ ア ルヲ直ニ 知 得 シ タ ルナ ルヘ ク

店 セ シ数 百 ノ商 人 ハ皆中 流 以 上 ノ資 産 家 ニシテ彼 等 ヲ以 テ無 智 階

ラ スヤ況 ン ヤ 一般 朝 鮮 人 ハ日常 甚 タ穏 順 ナ ル如 キ モ其 ノ 一度 激 動 ス

ル ヤ惨 忍 暴悖 ラ極 ム ルヲ例 ト シ死 屍 ヲ尚 且 ツ寸断 ス ルヲ辞 セサ ルモ

命 ハ知 ルヘ キノ ミ如 此 キ ニ対 シ尚 穏 和 手段 ヲ強 ユル ハ論 者 ノ誣 妄 ナ

ノ ニシ テ其 ノ蒙 昧 無 智 ヨ リ来 ル群 衆 心 理 ノ険 悪 ナ ル ハ殺 人強 盗 ノ場

級 ナ リト認 メ難 ク他 ノ憲 政 国ニ 在 リ シナ ラ ハ彼 等 ハ慥ニ市 政ニ 国

一大 不 平 ナ カ リ セ ハ何 故静 穏ニ 業 務ニ 安 スル ノ利 得 ヲ捨 テ騒乱ニ

政ニ 関 シ投 票 権 ヲ行 使 ス ル資 格 ヲ有 ス ル モノナ リ是 等 商 人 ニ シテ

加 盟 ス ル ノ愚 ヲ成 ス ヤ而 モ彼 等 ノ採 リ シ手 段 ハ自 己 ノ意 思 ヲ表 示

ス京城ニ 於 ケ ル閉 店商 人 中 ノ或 ル者 ラ揚 ケ テ其 ノ常 識 ヲ称 揚 シ参 政

ルヲ解 スル ニ苦 シ ム而 シテ尚 彼 等 ヲ以 テ無 識 ノ者 ト セサ ルノ ミ ナ ラ

ヲ武 力 鎮 圧 ノ誘 発 タ ル官 憲 ノ罪 ナ リ ト ス ル ハ吾 人 其 ノ何 等 ノ妄 語 タ

ハ其 ノ実 情 ヲ極 メ ス暴 民 ノ鎌 又 ハ農 具等 ノ凶器 ヲ使 用 シテ抵 抗 ス ル

合シテ其 ノ財 物 ヲ施 与 ス ヘシト云 フ ニ類 セ ン然 ル ニ﹁デー リ ー﹂紙

尚 暴 挙 ヲ質 問 シ抗 議 ヲ容 レ原 因 ノ排 除ニ 努 ムヘ シト 云 フ ハ強 盗ニ 談

破 壊 ナ リ初 ヨリ談 合 ヲ以 テ事 ヲ決 スヘ キ性 質 ノ モ ノナ ラ ス之 ヲ シ モ

合 ニ於 テ屡 々実証 サ ルル処 ナ リ且 ツ ヤ今 次暴 民 ノ求 ム ル処 ハ統 治 ノ

惨 ニモ焼 払 ハレ タ リ 一外 人 ヨリノ報 告ニ 依 レ ハ彼 ノ居 住 スル地 方

ノ信 者 ノ三 哩 距 リタ ル処 ニテ示威 運 動ニ 加 ハレ リト ノ理 由 ニテ無

ト電 文 ニ モ明 カナ リ ( 中 略 ) 義州 郡 方山ニ 於 ケ ル教 会 堂 ハ単ニ 其

シ例 ハ間 々 ア レト モ 一般ニ 朝 鮮人 ノ暴行 ハ正 当 ノ理由 ヲ有 セ ル コ

ハ決 シテ斯 ル事 ナ カリ シ ナ リ軍隊 ノ無暴 ヲ憤 リテ彼 等 兵 士 ヲ襲 ヒ

向 ア ルカ如 ク伝 フ ル モ何 レ ノ示威 運 動ニ 於 テ モ少 クト モ最 初 ノ間

本側 ノ報 告 ハ何 レ モ朝 鮮 人 カ暴力 ヲ敢 テ シ暴 行ニ 訴 ヘ ント ス ル傾

人ニ 対 シ テ戦慄 スヘ キ惨 酷 ナ ル手 段 ヲ採 レル由 ノ確 報ニ 接 セリ 日

ト記 シ尚 四月 二 日 (五 山) 専 門 学 校及 教 会 堂 ハ遂ニ 火 ヲ放 タ レ烏 有

ニテ十 五 ノ教 会 堂 灰燼ニ 帰 セ リ

ニ 帰 セ リト

権 ノ行使ニ 堪 フル者 ト為 ス カ如 キ同 一論 程 ノ上ニ置 キ且 ツ其 ノ閉 店 行動 ヲ以 テ独 立的 意 思 ノ表 白 ナ リト断 スル如 キ冠 履 同論 ノ筆 法 ナ リ

右 記 載ニ 対 スル兵 士 ノ惨 酷 ナ リ シト 云 フ カ如 キ ハ実 情ニ 通 セ サ ル

閉 店 商 人中 ニ ハ或 ハ二 三 ノ独 立 分 子 ア ル ヘシ然 レト モ其 ノ多 数 ハ理

ノ妄 論 ナリ而 シテ其 ノ教 会堂 ノ破壊 又 ハ焼燼 サ レタ リト 云 フ ハ事 実

ハ義 州 及 定 州 郡ニ 於 テ 四ケ 所 水原 郡ニ 於 テ 一ケ所 ナ リ水 原 郡ニ 於 テ

由 ナ キ強迫 ト其 ノ或 ハ強 奪ニ 会 ハン事 ヲ恐 レテ意ニ 反 シ テ之 ヲ行 ヒ

ハ騒 擾 鎮 圧ニ 際 シ失 火 シ タ ル モノ ナ ル モ義 州 定 州ニ 在 ル モ ノ ハ暴 民

ナ ル モ其 ハ単ニ 天道 教 堂 三 耶蘇 教 堂 五計 八 ケ所 ノ ミ ニシテ耶 蘇 教 堂

若 シ夫 レ 日本 ノ軍 隊ニ 対 シ封 建 武 士 ニ スラ稀 有 ナ リ シ弊 風 ヲ捉ヘ

警 備 ノ充 実 ヲ待 ツ テ閉店 ヲ為 シタ ル モノ ナ ル コト敢 テ弁 疏 ノ要 ナ キ

テ之ニ 擬 シ以 テ其 ノ厳 重 ナ ル軍 律 ヲ誹読 スル ノ例 証 ト ナ サ ン ハ ﹁ス

ニ 加 ハリ死 傷 ヲ出 シ且 ツ所 在市 場 ノ閉 鎖 ヲ見 ル ニ至 リ シ ハ耶蘇 教 及

ナリ

パ ルタ﹂ 五 芸 科 ノ 一タ ル窃 盗 教 育 ヲ以 テ欧 洲 人 ノ道 徳 ヲ律 セ ント ス

ヨリ来 リ シ モノ ニシテ即 チ何 レ モ脱 教 ヲ表 白 シ タ ル地方 民 ノ所 為 ナ

リ其 ノ十 五教 会 ヲ焼燼 シタ リ ト云 フカ如 キ ハ虚 構 ノ甚 タ シ キ モ ノ ニ

天道 教 徒 ノ煽 動ニ 出 テ タ ル カ為 ナ リ ト シ良 民 ノ怨 恨ニ 伴 フ排 宗教 感

テ何 人 モ目 前ニ 展 開 サ レタ ル如 此 キ ノ事 実 ヲ欺 カ ル ル ヲ得 サ ルナ リ

ル ニ以 テ寧 ロ滑 稽 ニ近 キ モ ノタ ル ナ リ

リ ヲ殺 シ是ニ 数 倍 ノ死 傷 者 ヲ出 シタ ル モ是 レヲ放 置 シ反 テ之ニ 対 ス

第 二 、同 紙四 月 十 八 日 ノ紙 上是 州ニ 於 ケ ル日本 軍 人 ハ鮮 人百 十 名 許

ル鮮 人 医師 ノ救 療 ヲ防 害 シ タ リ

タ ル為ニ 銃 丸ニ 触 レ死 傷 合 シテ 二十数 名 ヲ出 セ ル ハ事 実 ナ リ其 ノ百

又 定 州 ノ騒 擾 ハ三月 三 十 一日ニ 起 リ暴 民 ハ凶 器 ヲ持 シテ乱 暴 狼籍 シ

十 名 ノ死 及 之ニ 数 倍 セル傷 者 ヲ出 セリ ト云 フ ハ全 然 虚 得 ナ リ今 回騒

第 三 、同 紙 四月 廿 二日紙 上 朝鮮 在 住 ノ一 外 人 ヨリ得 タ ル書 状 ノ 一節

今 ヤ予 ハ地方ニ 於 ケ ル日本 兵 士 カ独 立 示 威 運動ニ 参 加 セ ル朝 鮮

ナリトシテ

独 立 運動ニ 参 加 シ逮 捕 セラ レ タ ル朝 鮮 婦 人 ノ審 問ニ 当 リ 日本 官

第 五、 同 紙 四月 廿 九 日 紙 上朝 鮮 女 因 ノ審問 ト題 シ

憲 ノ措 置 ハ実ニ 侮 辱 的 ニ シテ醜 劣 ノ極 ナ リト前 提 シテ

ヲ投 シ救 療 ノ途 ヲ開 キ居 レル カ定 州 ハ病 院 ノ設 備 ヲ欠 キ 以 テ或 ハ救

擾 ニ於 ケ ル死 傷 者 ノ手 当 ハ慈 恵 医院 又 ハ地 方 公 医之ニ 当 リ赤 十 字 費

療 ノ措 置 充 分 ナラ サ リ シ モノ ア ルヘ キ モ鮮 人 医師 ノ治療 ヲ防 害 シ タ

一、 朝 鮮婦 人 ハ監 禁 室 ニテ憲 兵 ノ為ニ 衣 服 ヲ剥 キ取 ラ レ真 ノ裸 体

トノ意 味 ヲ記述 セラ レ タリ 且該 記 事 中彼 等 ハ時 ト シテ 日本 婦 人ニ 導

ノ ミ ナリ

六 、審 問 ト 云 フ モ実 ハ出 来 得 ル限 リ極端 ナ ル恥 辱 ト苦 痛 ヲ与 フル

ヘカラ ス

五 、身 体 ヲ洗 フ時 ノ如 キ モ他 人ニ 見 ユル所ニ 於 テ裸 体 ト ナ ラサ ル

乳 ハ牛ニ 為 スカ如 ク搾 ラ レタ リ

四 、 或 ハ腹 ヲ蹴 ラ レ然 ラ サ ル モノ ハ残酷 ナ ル取 扱 ヲ受 ケ尚 彼等 ノ

命 セラ レ且 侮 辱 セラ レタ リ

三 、審 問 室ニ 入 レ ハ彼 等 ハ四ツ這 ニナリ テ室 内 ヲ歩 キ廻 ル コト ヲ

腕 ヲ捩 ラ レ脱 臼 ス ル ニ至 レリ

二、 或 婦 人 ハ赤 手身 体 ヲ蔽 ハント セシ モ其 腕 ヲ後ニ 縛 サ レ繊 弱 キ

ノ儘 審問 室ニ 引 カ レタ リ

リト 云 フ ハ全 然無 実 ナ リ

一米 国 宣 教 師 ノ運 命 ハ幾 億 万弗 ノ償 金 問題 ヨリ モ重 高 ナ リ輿論

第四、 四月 廿 四日 モ ー レー ノ判 決 ト題 シ テ

ヲ喚 起 スル ニ足 ルヘ キ ヲ以 テ 一モー レ ー氏 ノ逮 捕 及判 決 ハ朝鮮 人 ノ為 ニ ハ重 大 且有 益 ナ ル広告 ナ ルヘ シ 日本 官 憲 カ朝 鮮ニ 於 ケ ル失敗 ヲ天 下ニ 広 告 スル為徹 夜 深 思熟 考 ス ル モ其 ノ方法 ト シ テ ハモー レ ー氏逮 捕ニ 勝 ル名 案 ヲ見 出 ス コト 能 ハサ ルヘ シ 此 ノ批 評 ノ煽 動 的 愚 弄 的 ナ ル ハ甚 タ遺 憾 ト ス ル処 ナ レト モ要 ス ル ニ モー レ ー ノ逮 捕 及 第 一審 ノ有 罪 判 決 ト ナ リ次 テ第 二審 モ有 罪 ニシ テ執 行 猶 予 ノ言 渡 シ アリ 目下 上告 中 ナ ル コト ハ事 実 ナ リ此ニ 対 シテ ハ紐 育 タイ ム スノ評論 アリ茲ニ 之 ヲ抄 記 シテ日 本官 憲 ノ必 ス シ モ法 ヲ曲 ケ テ人 ヲ誣 フ ル モノ ニア ラサ ルノ立 場 ヲ明 カ ニセ ント ス即 チ

テ何 等 カ政 治 上 ノ騒擾ニ 関 係 セリ ト セ ハ日 本法 律 ノ下ニ 責 ヲ負 フ

国 務省 ノ 一官 吏 ハ此ニ 付 キ説 明 シテ 曰 ク モ ー レー君 カ朝 鮮ニ 於

本 婦 人 ト ハ監 獄ニ 於 ケ ル内 地 人女 看 守 ヲ指 称 シタ ルナ ラ ムト考 ヘラ

実 ノ発 生 シタ ル場 所 及 時 日 ヲ知 ラ ント 欲 スル モ ノナ リ而 シテ右 ノ日

ニ 於 テ何 時 行 ハレタ ル モノ ナ ルヤ吾 人 ハ是 レ ニ答 フ ル ニ先 チ其 ノ事

カ レテ審 問 室ニ 至 ル事 アリ ト謂ヘ リ以 上 ノ事 実 ハ果 シテ何 レ ノ地 点

ナ ラ ム合 衆 国 ト シテ 此際 採 ル ヘキ唯 一ノ途 ハ彼 ヨリ公 平 ナ ル審 問

ル 、モ審 問 ハ憲 兵 ノ審 問 ヲ指 摘 セ シ モ ノナ ラ ム然 ル ニ朝 鮮ニ 於 ケ ル

同 紙 四 月 二十 一日 ノ所 載ニ 依 レ ハ

ヲ受 ク ルヤ否 ヲ見 ル ニ在 リ朝鮮 ハ日本 統 治 下ニ 在 ル カ故ニ 朝 鮮ニ

憲 兵 ハ将 校 以下 憲 兵 上 等 兵ニ 至 ル マテ優 秀 ノ者 ヲ選 抜 シ テ任 命 シ ア

事 務ニ 服 スル カ為 厳格 ナ ル軍 紀 ノ下ニ 在 リ彼 ノ 日本 軍 隊 ノ紀 律 ノ厳

リ而 カ モ紀 律 厳 正 ナ ル軍 隊ニ 於 テ軍 事 警 察 ノ任ニ 当 リ 一面普 通 警察

在 ル アメ リ カ人 カ日本 ノ法 律 ノ下ニ 支 配 ヲ受 ク ヘキ ハ宛 モア メリ カ合 衆 国 カ統 御 シツ 、ア ル フイ リ ツ ピ ン ニ在 ル日本 人 カ合 衆 国 ノ 法 律 ノ支 配 ヲ受 ク ルト同 様 ナ リ ト

ニ努メ常ニ 其 ノ監 督 ヲ厳 行 シ居 レ ルヲ以 テ吾 人 ハ未 タ斯 ル残 酷 醜陋

ニ各 国 ノ認 ム ル所 ナ リ加 之 其 ノ 上司 ハ聊カ タ リト モ過誤 ナ カ ラ ム事

正 ナ ル ハ日清 及 日露 戦 争 ノ際 及最 近 西 伯利 亜 ノ連 合警 備ニ 於 テ モ既

出 シタ ル地 方ニ 於 ケ ル排 宗 教熱 ノ極 度 ノ表 顕 ノ結 果 タ ル コト前ニ 説

内 一ケ所 ノ失 火 ヲ除 ケ ハ共ニ 煽 動 セ ラ レテ暴 動ニ 加 ハリ為ニ 死傷 ヲ

ノ被 害 総 数 ハ百 十 七 ケ所 ニシテ教 会 堂 耶蘇 教 五 、天 道 教 三 、 ニ シテ

ク所 ノ如 シ而 シテ前 記 死 傷 ノ事実 ハ騒擾 日数 五 十 八 日間 騒 擾箇 所 五

モノ ナ ラ スヤ

ノ行 為 ア ル ヲ耳 ニセシ事 ナ シ否 警 察 官憲 ノ挙 措 ハ公 正 ニ シテ被 告 人

第 七、 北京 日 日新 聞 ハ四月 九 日紙 上ニ 於 テ朝 鮮 騒擾 事件 ノ漸 次 悪化

ル モ決 シテ防 禦 的態 度 ヲ越 ヘサ ルノ所 置 ナ ル コト ヲ反 証 スル程度 ノ

ニ 在 ル事 ヲ自 覚 シ特ニ 細 心 ノ注意 ヲ払ヘ ルノ状 況 ナ ル ニ其 ノ執 行 機

百 七 十 九 ケ所 ノ多 数 事 故 ノ間ニ 起 リ シモノ ニシテ其 ノ武 器 ヲ使用 ス

関 ヲ シ テ斯 ル報 道 ノ如 キ愚 ヲ為 サ シ ムル事 ア ルヘ キ筈 ナ シ之 ヲ常 識

スル ハ其 ノ鎮 圧 手 段 ノ拙 劣ニ 原 因 セ ル コト ヲ陳と 其 ノ過度 ノ圧 迫 的

ノ取 扱 及審 問 ハ毫末 モ非 難 ス ヘキ点 ア ル ヲ認 メ サ ル ヨリ 況 ンヤ日 本

ニ 依 リ判 断 ス ル モ右 ノ報 道 カ作 為 的中 傷 ナ ル コト ハ固 ヨリ疑 フ余 地

カ如 シト紀 シ更ニ 筆 ヲ進 メテ

鎮 圧 ハ恰 モ蓋 ヲ抑 フ ルノ ミ ニテ蒸 気 ノ噴 出 ヲ防 禦 シ得 ヘシト信 スル

ト シ テ ハ今 次 ノ独 立 運動ニ 関 ス ル措 置ニ 付 テ ハ非 難 ヲ受 ケ易 キ関 係

ナ シ苟 ク モ朝鮮 現 時 ノ状態 ヲ知 レル者 ニ シテ該 記事 ヲ 一読 セ ハ反 ッ

ハ愈 々此 ノ方針ニ 出 テ三 月 二 十八 日京 城ニ 於 テ 千 人 以上 ノ鮮 人殺

ル方針 ヲ採 ル ニ決 定 セ ル モノ 、如 シト而 シテ其 ノ後 ノ通 信ニ 官憲

三月二 十 七 日京 城 通 信ニ 曰 ク総 督府 ハ益 々厳 酷 ナ ル処置ニ 出 ツ

テ 通信 者 ノ心情 ノ陋 劣 ナ ルヲ認 知 スヘ キ所 ナ ルヘ シ 第 六 、北 京 天津 タ イ ム ス四 月十 二 日紙 上ニ 京 城 通 信 ト シテ今 回 騒擾 ニ 因 ル鮮 人 ノ死傷 数 ヲ記載 セ ルカ該 記 事ニ 依 レ ハ

上 記 ノ報 道 カ何処 迄 事 実 ナ リ ヤ判 シ難 キ モ外 国電 報ニ 依 レ ハ惨

為 スル ニ至 リ テ ハ余 リ ニ誣妄ニ 過 キタ リ其 ノ鮮 人 ノ開 店ニ 至 リ テ ハ

体ニ一 人 モナ ク重傷 ニ シテ死 亡 シタ ル モノ二名 ア リ千 人 ノ死 傷 ヲ云

ニ ハ多 数 ノ傷 者 ヲ出 シタ ル コト スラ稀 ナ リ況 ンヤ即 死者 ノ如 キ ハ絶

害 セラ レ巡 査 ハ閉 戸 セ ル鮮 店ニ 開 店 ヲ強 制 シ ツツ ア リ其 ノ後 三 日

四月 一日頃 発 通信ニ 日 ク独立 運 動ニ 依 リ朝 鮮 人 ノ既 往 一箇月 ノ

殺 セラ レタ ル者 或 ハ数 百 ト報 シ或 ハ 一千 ト伝 ヘラ ル又 他 ノ外 報ニ

前ニ記 ス ル所 ノ如 シ

間ニ 至 リ春 地 方ニ百 回以 上 ノ騒擾 起 レリ其 ノ詳 細 ハ略 ス

依 レ ハ朝 鮮 ノ 一小 地域ニ 於 テ ハ最初 ノ 一週間ニ 死 者 百 七 人 ヲ出 シ

第 八、 泰東 日報 五 月 七 日付 ノ騒 擾 入 監者 四 万 人暴 動 当 時 及 入監 後 ノ

死傷 ハ計 上困難 ナ ル モ各 地鮮 人 ノ通 報 ヲ綜 合 スレ ハ即 死 三 千 七 百

十五箇 所 ノ教 会堂破 壊 セラ レタ リ ト云 フ

三 十 人負 傷 直後 ノ死 亡 四千 六 百 人ニ 上 レル カ如 ク入獄 後 ノ死 亡 亦

右 記事 ハ哈爾 賓 ノ ーウ オ ス チジ ーズニニ モ転 載 セ ラ レタ リ此 等 ノ

テ之 ヲ強姦 セリ ト ノ記事 等 モ捏造 ニシテ初 発 以来 検 挙 収 監 セラ レタ

死 亡 九 千 人 ノ記 事 又 惟 一日報 ノ 日本 兵 ハ女 学 生 ノ〓 途 ヲ擁 シ玩 侮 シ

京 城ニ 於 ケ ル群 集 ハ始 終 比 較 的穏 和 ナ リ シカ故ニ 其 ノ鎮 圧 ノ為 メ

通 報 為 ニス ル者 ノ虚報 ニ シテ初 発 以来 ノ実数 ハ暴 民 ノ死 者 三百 九 十

頗 ル多 キ モ其 数未 詳 ナ リ ( 中略)

九 人 傷 者 八 百三 十 人警 察 官 憲 ノ死 者 八人 傷者 百 六人 ナ リ而 シテ官 庁

監 後 死 亡 ト 云 フ如 キ ハ全 然 監 獄取 扱 ヲ弁 知 セサ ル者 ノ言 ニ シテ採 ル

四 十 人ニ 過 キ ス死者 総 数 ハ前 記 ノ如 ク三 百 九十 九 人ニ 過 キ ス其 ノ入

ル モノ 一万一 千 八百 四十 六 人即 決 処 分ニ 付 セラ レ タ ル モノ八 千 七百

憲 ノ暴 行 ト 云 ハ ン ハ余 リニ非 常 識 ナ ル批 評 ナ ルヘ シ

内 地婦 人 ノ如 キ モ遂ニ雙 脚 ヲ失 ヒシ事 例 アリ之 ヲ シ モ日本 軍 隊 及官

内 地 人青 年 ニシ テ即 死 シタ ル モノ又 ハ自 宅ニ 在 リテ炊 事 ニ従 事 セ シ

止 マ レリ流 弾 ノ人 ヲ害 スル素 ヨリ壮 者 老 者 ヲ選 ハス騒 擾 ヲ傍 観 セ シ

ノ小学 生ニ 対 シ日 本兵 士 ハ故 ナ ク シ テ之 ヲ打 倒 セリ﹂ 又﹁一 群 ノ少

第 九 、惟一 日報 四 月 十 三 日紙 上中 米 通 信 ト シテ記 述 スル処 ノ ﹁若干

ニ突 飛 ニ シテ寧 ロ之 ヲ記 述 セ シ者 ノ心 事 ヲ陋 ト ス ル モノナ リ

人 心漸 ク安 堵ニ 向 ヒ騒 擾 以 来一 時 休 校 ノ姿 ナ リ シ公 私 立 ノ学 校 モ五

分 ノ終滅 ヨリ脱 セサ ルノ感 ア リサ レ ト農 商 工 ノ庶 業 ハ全 ク旧ニ 復 シ

同 志 ト連繋 ヲ保 チ右檄 文 書 ノ印刷 配 付 流 言蜚 語 ノ捏 造等 全 ク騒擾 気

至 リ シ モ尚 満 洲 シベ リ ヤ等接攘 ノ地ニ 於 テ事 ヲ構 フ ル者 ア リ朝 鮮内

ノ 日数 五十 八 日間 ナ リ而 シ テ五 月上 旬 以 降 ハ群 衆 ノ騒擾 跡 ヲ絶 ツ ニ

朝 鮮ニ 於 ケ ル騒 擾 ハ三月 一日ニ 始 マリ五月 上 旬終熄ニ 至 ル マテ其

︱○︱

ニ足 ラ ザ ル ガ監 獄 ハ決 シ テ重病 者 ヲ其 ノ儘 収 容 スル コト ナ ク従ッ テ 傷 疾 ニヨリ殪 レタ ル モノ 一人 モナ シ只 入 監後 普通 ノ疾 病ニ 罹 リ死 亡

女 等 カ万歳 ヲ叫 ブ ヲ見 テ直 チ ニ鋭 槍 ニテ突撃 シ﹂ ﹁或 ル時 ハ十 歳 前

月 上 旬頃 ヨリ開 校 ス ルニ 至 レ リ

シタ ル者 二人 ア ルノ ミ ナ リ而 シテ婦 女 ノ強 姦 云 々ニ至ッ テ ハ事余 リ

後 ノ少 女 群ニ 対 シ背 後 ヨリ射撃 シテ胸 ヲ貫 キ﹂ 云 々又或 ハ某 紙 ノ絶

文化 的 施 設ニ 対 スル外 字 新聞 ノ誤 報

体 無 抵 抗 ナ ル老 人 夫 人 小児 ヲ殴打 シ乳 児 ヲ モ虐 殺 セリト伝 フル モ ノ アリ 此等 ノ事 実 ハ概 ネ捏 造 ナ リト雖 モ老 人 及婦 女 子 ノ群集 中ニ 交 リ

今 回 ノ騒 擾ニ 対 シ朝 鮮 統 治 上 ノ鮮 人 不 満 不平 ナ リ ト シテ外 字 新聞

テ負 傷 シタ ル ハ絶無 ト 云 フ ヘカ ラ ス之 レ ヲ地 方ニ 於 ケ ル騒 擾 ノ経 過 ニ 見 ル ニ多 ク ハ数 名 ノ煽 動 者カ 洞 里 長 (部 落長 ) ヲ脅 迫 シ各 戸 一人

一、朝 鮮 人 ノ学 校 教 育ニ 朝 鮮 語 ヲ禁 スト ナ ス事

スレ ハ概 ネ以 下 数 項 ノ範 囲ニ 限 ラ ルヽ カ如 シ

一、高 等教 育 ヲ禁 止 スト ナ ス コト

ニ 報 道 セラ ルヽ モ ノヽ内 教 育 学 芸等 文 化 的施 設ニ 関 スル モノ ヲ列挙

強 テ群 衆ニ 追 従 セ シ メラ レタ ル無 抵 抗 ナ ル分 子 ヲ含 メ ル ノ例 ナ ル カ

一、朝 鮮 人 ノ内 地 人 学 校ニ 入学 ス ル ヲ禁 ストナ ス コト

ハ必 ス某 市 場ニ 集合 ス ヘシト ノ通 告 ヲ為 シタ ル ニ依 リテ単 ニ集 合 シ

此 等 群 衆 中 ニ ハ気 勢 ノ沈 衰 ヲ恐 レ脱 出 者 ヲ防 ク ル警 戒 者 アリ テ之 ヲ

タ ル モノ ナ レ ハ中 ニ ハ乳 児 ヲ抱 ケ ル婦 人 ア リ亦 小児 ア リ老 人 ア リ テ

取 締 レ ルカ為 メ彼 等 ハ途 中 ヨリ避 遁 スル コト スラ許 サ レ ス終ニ 官 憲

一、教 育 機 関 ノ設 置 普 ネ カラ スト ナ ス コト

タ リ ト ナ ス コト

一、朝 鮮在 来 文 化 ノ破 壊 即 チ朝 鮮 歴史 及 文 学 上 ノ作 物 ヲ蒐 集 焼 棄 シ

以 上 ノ事項 ノ誤 リ ナ ル コト ハ苟 モ 一度 朝 鮮 ノ土 地ニ 入 リタ ル モノ

リ シ モノナ リ如 此 ハ小 数 ノ警 官 カ多 数 ノ暴 民 ヲ鎮 圧 スル ニ当 リ勢 ノ 止 ムヲ得 サ ル所 ニシ テ其 ノ責 任 ハ明カ ニ煽 動 暴 行ニ 参 加 シ タ ル群 衆

鎮 圧 ノ犠牲 ト ナ リ傷 疾 ヲ蒙 リ流 弾ニ 当 リ不 測 ノ危 害ニ 遭 遇 ス ル ニ至

其 レ自 身 ノ負 担 スヘ キ モノ ナ ルヘ シ併 モ其 実 例 ハ単ニ一 二 ノ事 例ニ

生 ノ制 度 ヲ設 ケ テ其 ノ目的 ヲ達 セ シ ムル ノ途 ヲ開 ケ リ而 シテ現 在ニ

ノ水 ヲ隔 テ テ内 地何 レノ地 ヲ選 フ モ可 ナ ル ヘク特ニ 若 干 ノ官 費留 学

ニ 京 城ニ 於 ケ ル内 地 人 小学 校 ニ ハ多 数 ノ鮮 人児 童 ヲ収 容 シ所 定 ノ課

ノ何 人 モ即 了 スル所 ナ ル ヘキ モ遠 隔 ノ 地ニ 在 ル外国 人 又 ハ永 ク外 国

程 ヲ終と 進 ンテ中学 校 及高 等 女 学 校ニ 入 レ ル モノ少 ナ カラ ス小学 校

ニ 在 リ テ併合 後 ノ朝 鮮事 情ニ 暗 ラ キ鮮 人 ノ間ニ 事 実 ト シ テ読 マ ル 、

智 識 技 能 ヲ授 ク ル ノ施設 備 ハレ ル モノ ナ リ此 等 ノ諸学 校ニ 於 テ ハ専

ハ内 地 人 ノ ミ ノ組 合 負 担 ヲ以 テ成 レ ル モノ ニシテ地 方ニ 於 ケ ル小学

於 ケ ル官 私費 ノ内 地留 学 生 ハ六百 名 以上ニ 上 レ ル如 キ荷 モ鮮 人 ノ為

門 学 校 ノ外 凡 テ朝 鮮 語 ヲ課 セル ノ ミナ ラ ス極 メ テ組 織 的ニ 綴 文 及語

校中 ニ ハ財 政 困難 ナ ルモ ノ尠 ナ カ ラ ス併 モ猶 鮮 人志 望 者 ヲ収容 シ テ

ハ甚 タ遺 憾 ト スル所 ナ リ朝 鮮 ノ教 育 ハ初 等 程 度 ノ普 通 学 校中等 程 度

法ニ 至 ル大 体 ヲ モ教 授 シ併 セテ鮮 語 ヲ以 テ漢 文 ヲ習得 セシ メ彼 等 ヲ

共ニ 教 育 ヲ受 ケ シ メ居 ル モノ ア リ此等 ノ事 項 ハ現 実 ノ問 題 ニシテ之

地人 諸 学校ニ 入 ル ヲ許 サ スト云 フ モ事 情ニ 通 セサ ル ノ所 論 ニシテ現

シテ漢 文 及 諺文 (朝 鮮 語) ノ著 述 ヲ読 ミ自 修 ニ ヨリ テ以 テ在来 文化

ニ 高 等 教育 ヲ擁 塞 セリ ト 云 フ ハ誣妄 ノ甚 タ シキ モ ノタ リ 又鮮 人 ノ内

ノ状 況 ヲ窺 フ ニ困 難 ヲ感 セサ ラ シ ム ル程 度 ノ学 力 ヲ授 ク ル コトヽ ナ

ヲ偽 ル コト ヲ得 サ ル モノ タ リ吾 人豈 言 ヲ構ヘ テ之 ヲ強 イ ン ヤ而 シテ

ノ高 等 普 通 学校 其 ノ他 ノ実 業 学 校 及 医学 、 法律 、経 済 、 工業 、農 業

リ居 レ ルナ リ這 ハ現 行 ノ教育 法 規ニ 明瞭 ニシ テ極 メテ単 一ナ ル問 題

フ モノ ア リ如 此 キ モ朝 鮮 ノ事 情 ニ通 セサ ル ノ所 論 ナ リ元 来朝 鮮 人 ノ

又朝 鮮 人 教育 機 関 ノ設 備普 カ ラ ス朝鮮 人ニ 対 シ甚 タ不親 切 ナ リ ト云

等 ノ高 等 専門 教 育 ヲ為 ス学 校 等 ヲ有 シ朝 鮮 人 ノ為ニ 生 活ニ 必須 ナ ル

シ諺 文仮 名 遺 ノ乱 雑 ヲ整 正 セ ルカ如 キ朝 鮮 語 ノ研 究ニ 貢 献 ス ル頗 ル

ナ レ ハ初 ヨリ誤 伝 セラ ルヘ キ性 質 ノ モ ノタ ラ ス特ニ 専 門 家 ヲ委 員 ト

大 ナ ル モノ ア ルヲ知 ルヘ シ且 ツ ヤ近 ク出 版 ヲ見 ルヘ キ朝 鮮 語大 字 典

郷先 生 ノ私 学ニ 於 テ行 ハレ都 鄙 ノ別 ナ ク厳 ト シテ遺 風 ヲ在 セリ此 等

教 育 ヲ 云 フ ヤ修 身 斉 家 ノ儒 学 ヲ宗 ト シ儒 学 ノ教育 ハ尚 書 堂 ト礼 スル

ノ儒 学 ヲ尊 宗 ス ル モノ ハ現在 ノ教 育 ヲ以 テ浅 薄卑 近 ナ リ ト シ甚 タ シ

ノ如 キ数 年 ヲ費 ヤ シ已ニ 完 了ニ 垂 ント セ ルカ如 キ誰 レカ朝 鮮 語 ヲ閑 却 セリ ト云 フ ヤ其 ノ専門学 校 ニ於 テ朝鮮 語 科 ヲ欠 ク ハ当 然 ニシテ既

ハ競ッ テ就 学 ス ル ニ至 レ ルノ傾 ア リ卜雖 モ之 ヲ 一般 向 学 心 ノ趨 勢 ヨ

ク之 ヲ嫌 悪 ス ルノ風 ア ルカ為 各 地普 通 学 校 ノ生徒 募 集 ハ最 近 マテ多

教 育 ヲ禁 セリト 云 フ ハ恐 ラ ク ハ大 学 ノ課程 ヲ履 マシ ムヘ キ機 関 ナ シ

リ察 スルト キ ハ其 ノ十 カ一 タ ニモ及 ハサ ルナ リ之 ヲ以 テ教育 機 関 ノ

大 ノ困 難 ヲ感 セ ル場 所 少 ナ カ ラ サ リ シナ リ近来 都 市 ノ学 校ニ 在 リテ

ト ノ意 ナ ルヘ シ其 ノ大学 ヲ朝 鮮ニ 設 置 ス ル コト ハ素 ヨリ望 マシキ事

充 実 ヨリ見 レ ハ現 在 ノ設 備 ハ甚 タ少 ナ キ ノ観 ア ル モ之 ヲ人 民 ノ民度

ノ 必要 何 処ニ 在 リ ヤ智者 ヲ待 タ ス シテ知 ル ヘキ ノミ又 朝 鮮 人ニ 高 等

ナ ル共事 ニヨリ自 ラ順 序 ア ル ハ当 然 ニシテ初 等 及 中等 教 育 ノ施 設 ノ

ル反 感 嫌 悪 ハ社会 ノ推 移ニ 伴 ヒ自 ラ変 化 シ逐 年就 学 ノ増 加 ヲ示 ス モ

要求 ヨリ見 ルト キ ハ収 容 ノ余 力 足 ラサ ル ニ非 ス而 シテ新 教育ニ 対 ス

ニ高 等 普 通 教育 ヲ終 了 シ専 門学 科 ヲ学 フ者ニ 更ニ 朝鮮 語 ヲ特 課 ス ル

普 及 ト充 実 ヲ急 キ居 ル今 日 ニ於 テ未 タ大学 ノ設 ケ ナ シト 云 フ モ真ニ

ノ ア ル ニ ヨリ学校 ノ増 設 又之ニ 応 シ恰 モ併 合 当時ニ 於 ケ ル普 通学 校

止 ム ヲ得 サ ルナ リ 目下 専 門 学 校 ノ設 備 ヲ完成 シツヽ ア レ ハ此 後 ニ ハ 当 然 大 学 ノ設 立 ヲ見 ルヘ キ ハ元 ヨリ ナ リ且 ツ此 等 ノ志 望 者 ハ一衣 帯

遂 行中ニ 在 リ決 シテ初 等 教 育 ノ設 置 ヲ閑 却 スル モノ ニア ラ サ ルナ リ

年 ヲ期 シ之 ヲ三 ケ面 一校ニ 上 サ ン コト ノ計画 ヲ樹 テ目下 予 定 計 画 ノ

割 合ニ 上進 シ今 ヤ五 ケ面ニ一 校 ヲ有 スル ノ コト 卜 ナ レ ルカ最 近 数 ケ

達 シ往 年 ノ人 口十 二 万人ニ 対 ス ル 一校 ハ三 万五 千 人ニ 対 ス ル 一校 ノ

ノ僅 カ ニ百 校ニ 過 キ サリ シ モノ ハ現 在ニ 於 テ ハ四 百 八十 校 ノ多 キ ニ

ルア リテ古 典 ノ蒐 集 校 訂 ヲ施 シ且 ツ之 ヲ印 行 シテ世ニ 頒 布 シ旧朝 鮮

又 民間 有 志 ノ手 ニ ヨリテ朝 鮮 古 書 刊行 会 及 朝 鮮 研究 会 等 ノ設 ケ ラ ル

尊 重ニ 関 シ テ ハ奎 章 閣 ヲ総督 府ニ 移 シテ此 レカ管 理保 存 ノ途 ヲ講 シ

世 界 ノ学 界ニ貢 献 セ ル ノ事実 ア リ又 此 レト共ニ 文書 図 画 並ニ 古 典 ノ

博 士 ノ手ニ 成 レ ル朝 鮮 古 蹟 図譜 ノ如 キ ハノ ーベ ル賞 金 ノ寄 与 ヲ受 ケ

ニ 対 ス ル官 府 ノ調査 研 究 ハ十年 一日 ノ如 ク其 ノ研究ニ 従 事 セ シ関 野

ニ 於 テ ハ木刻 又 ハ謄 写 ニ ヨリ テ ノミ伝ヘ ラ レ容 易ニ 見 ル コト ヲ得 サ

若 シ夫 レ文 化 ノ破 壊 ヲ云為 ス ル ニ至 リ テ ハ反 テ難 者 ノ誠 意 ヲ反 問 セサ ルヲ得 サ ル モ ノ アリ旧 朝 鮮ニ 於 テ抑 モ如 何 ナ ル保存 カ文 化 上 ノ

リ シ モノ モ坊間 自 由ニ 購 読 セラ ル 、ニ至 リ シ ハ是皆 日本 人 ノ努 力 ニ

ト ヲ自 覚 セ ル カ為 ナ ラサ ル ハナ キナ リ然 ル ニ反 テ古 典 ヲ蒐 集 シ焼棄

遺 物ニ 加ヘ ラ レ タ ル ヤ試ニ 思ヘ 慶 州 ノ仏 国寺 及 石 窟菴 ハ〓陀 羅 ノ彫

シ且 ツ之 ヲ破壊 スト云 フカ如 キ ハ吾 人 ノ甚 タ解 ス ル能 ハサ ル所 ナ リ

アラ サ ル ナキ ナ リ如 此 ハ蓋 シ日本 人 ノ古 典 的 信 仰 ノ然 ラ シ ム ル所 ニ

寺 ノ如 キ ハ高 麗 ノ遺 物 ニシ テ其 ノ結 構 彫 琢 素 ヨリ当 代 ノ珍 ト ス ヘシ

シテ同 時ニ 此 ノ古 典 的信 仰 カ民 族 的情 操 ノ教 導ニ 多 大 ノ貢献 ア ル コ

然 ル ニ惜 テ顧 ミ ス頽 廃ニ 委 ネ ラ レ ント セ ルア リ此等 ノ重 宝 ハ併合 後

惟 フ ニ此 ノ如 キ ハ朝 鮮 支 那ニ 於 ケ ル元首 ノ代 替ニ 当 リ テ古来 禁 書 ノ

ス自 然 ノ風 化 磨滅ニ 委 ネ ラ レタ ル開 城 ノ南 門京 城 ノ南 門 太 白 山 浮 石

ニ 於 テ凡 テ国 費 ヲ投 シテ修 理 ヲ加 ヘラ レ タ ル モノ ナ リ其 ノ他 益 山 ノ

ヲ以 テ日本 ノ統 治 モ亦 此 ノ挙ニ 出 ツ ルナ ル ヘシト ノ想 像 ニヨリ自 ラ

令 ヲ布 キ焚 書 ハ云 フ ニ及 ハ ス金 石 ノ文字 モ悉 ク破壊 スル ヲ例 ト セ ル

法 ヲ伝ヘ テ優 麗 繊細 天下 ノ至 宝 ナ ル ニ屋 蓋 破 レテ雨露 ヲ凌 ク ニ足 ラ

弥 勤 塔 、扶 余 ノ平 済 塔 、成 川 ノ東 門 館 、 平壌 ノ普 通 門 ノ如 キ亦 夫 々

閉 チ テ世 ヲ解 セサ ル モノト外 国ニ 在 リ テ統 治 ノ実際ニ 通 セサ ルモノ

保 存 ノ途 ヲ講 シ為 ニ巨資 ヲ吝 マサ リシ モノタ ル ハ世 間周 知 ノ事 ナ ル ヘシ而 シテ此 等 ノ地 方現 存物 ノ保 存 ト共ニ 実 地調 査ニ 依 リ発 見 セラ

ノ捏 造ニ 出 ツ ル モノ ナ ル ヘ シ

ル ナ リ併 モ此等 ノ文 化 ハ朝 鮮 人 祖 先 ノ偉 業 ヲ語 ルノ資料 タ ル ニ曾 テ

大 ノ経 費 ヲ投 シ以 テ苟 モ零 砕 ナ ル史 料 ヲ モ湮滅 セ サラ ン コト ヲ期 セ

ケ ル地方奸 吏 ノ偏倚 ヲ矯 メテ 五 ケ年 ヲ 一期 ト セ ル連 年 小 作 ノ制 ヲ布

業 ヲ攪乱 セ ント スル モノア ルヲ防 キ国有 地小 作ニ 関 シテ ハ徃時ニ 於

ニ 関 シテ ハ夙ニ 会 社 令 ヲ布 キ 以 テ鮮 人 ノ資 力 微 弱 ナ ル ニ乗 シ其 ノ産

産 業 ヲ圧 迫 ス ル等 ア ラ ユル抑 圧 ヲ絶叫 スル モノア リ鮮 人産 業 ノ保護

其 ノ他 内 鮮 人 ノ社 会 的 待遇 ヲ別 異 ニシ国 有 地 小作 ヲ奪 ヒ又 ハ其 ノ

ル ル考 古 又 ハ歴史 ノ資 料 タ ル ヘキ遺 物 及 歴代 ノ工 芸 的遺 品 ノ散 逸 ヲ

一顧 タ モ与 ヘラ レサ リ シ往 時ニ 比 シ今 将 タ如何 ノ感 カ ア ル況 ンヤ往

キ以 テ其 ノ耕 作 ヲ安 全 ニシ努 メテ其 ノ生業 ヲ鞏固 ナラ シ ムルノ方 策

防 ク為 ニ ハ李 王 職 博 物館 総 督 府博 物 館 ノ二 館 ヲ設 ケ テ蒐 集 陳 列ニ 多

ノ祖 先ニ 共 通 セル ヲ以 テ是ニ 対 ス ル親紐 ト尊 敬 ト ハ意 想 ノ外ニ 在 リ

ヲ採 レ リ其 ノ官吏 ノ待 遇 兵役 ノ負 担 等 国 民 ノ権 利義 務ニ 対 ス ル多 少

時ニ 於 ケ ル朝 鮮 ノ文 化 ハ日本 文 化 ノ淵 源 ヲ ナ シ且 ツ其 ノ由 来 日本 人

テ存 シ一石一 木 ノ微 モ信 念 的ニ 取 扱 ハレサ ル ハナ キ ノ状 態 ナ リ此 レ

ノ 差 異 ハ其 ノ 民 度 ニ対 シ 暫 ラ ク 過 渡 的 施 設 ノ 止 ム ヲ得 サ ル ニ出 ツ ル

了 リ

モ ノ タ リ 民 度 ノ 発 達 ト 共 ニ皆 自 然 ニ除 去 セ ラ ルヘ キ モ ノ ニ シ テ 故 意 ニ之 等 ノ 差 別 ヲ喜 フ モ ノ ニ ア ラ サ ル ナ リ

字 新聞 ハ屡々虚構捏造ノ紀事 ヲ掲ケ殊ニ隣邦支那方面 ニ於 テ発刊 スル新聞 ニ於

編者註 原本 は コン ニャク版。大正八年五月朝鮮総督府が ﹁今回ノ朝鮮騒擾 ニ対 シ外 テ最 モ甚 シキ様見受ケラ レ候処之 ニ対シ何等弁駁 ノ途 ヲ講セス事件ノ正鵠 ヲ記 載 セシメサルニ於テ ハ其ノ影響決 シテ鮮少 ナラスト思考セラレ候﹂として最初 なお頭初 に ﹁支那新聞ノ誇大誣妄記事文化的施設 ニ対 スル外字新聞ノ誤報五

に作成したものである。 冊送付候条御 査収相成度候也﹂拓殖局長官、朝鮮総督府 及び ﹁ 客月十七日及送付置候山県政務総監発 貴省次官宛朝鮮騒擾事件ニ対 スル外字新聞誤報 ノ訂正方 ニ関スル件添付書類別冊 ノ通朝鮮総督府 ヨリ追送越 候ニ付及 移送候也 、大正八年七月八日 拓殖 局、内務省御中﹂ との書込がある。

編

者

略 歴

姜徳相 〈カ ン ・ド クサ ン〉1932年朝 鮮 慶 尚南道に生れる. 1955年 早 稲 田 大学 文 学 部 史 学 科 卒 業 .現 在 和 光 大 学,明 治 大 学 各 講 師 ・編 著 『朝 鮮 』(1)(「現 代 史 資 料 」みす ず書 房

,1966) ,『 朝鮮 』(3)(同 上,1970)， 『朝 鮮』(4)(同 上,1972), 『朝 鮮』(5)(共 編 ，同上,1972)， 『朝 鮮 』(6)(同 上,1976), 『関 東 大震 災 と朝 鮮 人 」(同 上,1963).著書 『関 東 大震 災 』 (中央公論社1975)訳書 朴殷 植『朝鮮独立運動 の血史 』 (平凡社 ，1972)．

現代史資料26

朝

鮮2

姜 徳相 解説

1967年1月5日  1989年4月25日 

第1刷 第6刷

発行 発行

発 行 者 小熊 勇 次 発 行所 株 式 会 社 み すず 書 房 〒113 東 京都 文 京区 本 郷3丁 目17-15 電話 814-0131(営 業) 815-9181(本 社) 振替 東 京0-195132 本 文 印刷 所 精 興 社 扉 ・口絵 ・函 印刷 所 栗 田印 刷 製 本 所 鈴木 製 本所

〓1967 Misuzu Printed

in

Shobo Japan

落 丁 ・乱 丁 本 は お 取 替 え いたします